JP6605335B2 - 無線中継機、同期計測用信号生成システム、及びプログラム - Google Patents

無線中継機、同期計測用信号生成システム、及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、無線中継機、無線中継機を用いる同期計測用信号生成システム、及び無線中継機で実行されるプログラムに関する。
測位衛星が送信する航法データには、測位衛星に搭載された非常に精度の高い時計の時刻情報が含まれる。このため、測位衛星のデータを受信する受信機の中には、測位衛星の時計に同期可能な時計と、その時計の時刻に基づいたパルス信号を生成する信号発生装置とが搭載されているものも存在する。
このような受信機から取得したパルス信号をトリガとしてデータ計測をし、計測したデータを受信機から取得した時刻とともに記憶する計測装置も開発されている。これらの計測装置は分散同期計測に利用され、地震や地盤の測定、橋梁の振動測定、大型構造物の振動測定等に用いられている。
従来の分散同期計測においては、時刻情報やパルス信号を発生する装置と物理量の計測装置とを有線で接続することが行われる。例えば特許文献1には、コントローラに有線接続された複数のセンサーユニットを用いて分散同期計測をする技術が開示されている。
特開2014−178952号公報
これらの計測装置を、例えば建造物の内部等の測位衛星の電波が到達しにくい場所に設置する場合、計測装置が航法データを観測可能な場所に設置された受信機から時刻情報や同期信号を無線で送信できれば便利である。しかしながら、一般的な無線通信機や無線中継機をそのまま利用すると、受信機から正確な時刻情報を伝達することは困難となる。無線通信では多くの場合、CSMA/CA(Carrier Sense Multiple Access/Collision Avoidance)による送信制御が行われているので、無線通信のタイミングは大幅かつランダムな揺らぎを持つからである。
さらに、一般的な無線通信機や無線中継機においては、通信中にパケットが喪失した場合、パケットを再送することでその喪失を防止することも実施されている。しかしながら、パケットの再送によって到達したパケットは時間的に不確定な、より大きな遅延を持っている。このため、無線通信による時刻情報の伝達は、分散同期計測における時刻同期に利用するために求められる時刻精度を担保することが難しい。一方、同期計測に有線ケーブルを利用すると、有線ケーブルの施設に手間がかかり、またひとたび設置した後は計測装置の移動が煩雑となる。
本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、有線ケーブルを利用せずに分散同期計測を実現する技術を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の第1の態様における無線中継機は、測位衛星から航法データを受信して測位データを生成するマスター受信機と無線通信をする通信部と、前記通信部を介してマスター受信機から前記測位データを取得する取得部と、前記マスター受信機が備えるマスター側刻時部と同期できるように構成された中継側刻時部と、前記中継側刻時部の時刻に基づいて同期信号を生成する信号生成部と、前記測位データに含まれる時刻情報を、前記中継側刻時部の時刻に書き換えて修正測位データを生成する測位データ書換部と、前記同期信号と前記修正測位データとを、同期信号と測位データとの入力を受け付けて動作する計測装置に出力する出力部と、を備える。
前記取得部が取得した前記測位データを記憶する記憶部と、前記測位データを取得したことを前記マスター受信機に通知する通知部と、をさらに備えてもよく、前記取得部は、測位データを前記記憶部に記憶した後は、前記マスター受信機から前記記憶部に記憶された測位データに対する差分情報を取得し、前記測位データ書換部は、前記差分情報に基づいて前記測位データを更新してもよい。
本発明の第2の態様における同期計測用信号生成システムは、測位衛星から航法データを受信するマスター受信機と、前記マスター受信機と無線で通信する複数の無線中継機と、を備える。前記マスター受信機は、受信した航法データに基づいて測位データを生成する測位データ生成部と、前記測位データを前記複数の無線中継機のそれぞれに無線で送信するマスター側通信部と、を備え、前記複数の無線中継機のそれぞれは、前記マスター受信機と無線通信をする中継側通信部と、前記中継側通信部を介してマスター受信機から前記測位データを取得する取得部と、前記マスター受信機が備えるマスター側刻時部と同期された中継側刻時部と、前記中継側刻時部の時刻に基づいて同期信号を生成する信号生成部と、前記測位データに含まれる時刻情報を、前記中継側刻時部の時刻に書き換えて修正測位データを生成する測位データ書換部と、前記同期信号と前記修正測位データとを、同期信号と測位データとの入力を受け付けて動作する計測装置に出力する出力部と、を備える。
前記マスター受信機は、予め定められた所定数以上の測位衛星から航法データを受信した場合、当該航法データに基づいて生成された測位データと、既に作成済みの測位データとの差分情報を生成する差分情報生成部とをさらに備えてもよく、前記マスター側通信部は、前記差分情報生成部が生成した差分情報を前記複数の無線中継機のそれぞれに送信してもよく、前記複数の無線中継機のそれぞれにおいて、前記測位データ書換部は、受信した差分情報に基づいて前記測位データを更新してもよい。
本発明の第3の態様におけるプログラムは、無線中継機に、測位衛星から航法データを受信して測位データを生成するマスター受信機から前記測位データを取得する機能と、前記マスター受信機が備えるマスター側刻時部と同期された中継側刻時部の時刻に基づいて同期信号を生成する機能と、前記測位データに含まれる時刻情報を、前記中継側刻時部の時刻に書き換えて修正測位データを生成する機能と、前記同期信号と前記修正測位データとを、同期信号と測位データとの入力を受け付けて動作する計測装置に出力する機能と、を実現させる。
このプログラムは、無線中継機のハードウェア資源の基本的な制御を行なうために機器に組み込まれるファームウェアの一部として提供されてもよい。このファームウェアは、たとえば、機器内のROM(Read Only Memory)やフラッシュメモリなどの半導体メモリに格納される。このファームウェアを提供するため、あるいはファームウェアの一部をアップデートするために、このプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体が提供されてもよく、また、このプログラムが通信回線で伝送されてもよい。
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法、装置、システム、コンピュータプログラム、データ構造、記録媒体などの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によれば、有線ケーブルを利用せずに分散同期計測を実現する技術を提供することができる。
実施の形態に係る同期計測システムの概要を模式的に示す図である。 実施の形態に係るマスター受信機と無線中継機とのそれぞれの機能構成を模式的に示す図である。 実施の形態に係る同期計測システムにおいて実行される同期計測用信号生成処理の流れを説明するためのフローチャートの前半部である。 実施の形態に係る同期計測システムにおいて実行される同期計測用信号生成処理の流れを説明するためのフローチャートの後半部である。 実施の形態に係る同期計測システムにおいて実行される同期計測用信号生成処理の流れを説明するためのフローチャートの後半部を示す別の図である。
<実施の形態の概要>
図1を参照して、実施の形態の概要を述べる。
図1は、実施の形態に係る同期計測システム1の概要を模式的に示す図である。実施の形態に係る同期計測システム1は、マスター受信機100、第1無線中継機200a、第2無線中継機200b、及び第3無線中継機200cを含む。マスター受信機100は、複数の測位衛星10から航法データを受信する。測位衛星10はGNSS(Global Navigation Satellite System)の衛星であり、具体例としてはGPS(Global Positioning System)衛星である。
図1に示す例では、第1測位衛星10aと第2測位衛星10bとが図示されているが、マスター受信機100は、好ましくは4つ以上の測位衛星10から航法データを受信する。以下本明細書において、複数の測位衛星を特に区別する場合を除いて「測位衛星10」と記載する。
図1には第1無線中継機200a、第2無線中継機200b、及び第3無線中継機200cが示されているが、以下本明細書において特に区別する場合を除いて「無線中継機200」と記載する。また、無線中継機200の数は3に限られず、1又は2、あるいは4以上であってもよい。各無線中継機200はマスター受信機100と例えばWi-Fi(登録商標)等を用いて無線通信可能であり、マスター受信機100との間でデータのやり取りをすることができる。
第1無線中継機200aは第1計測装置20aと有線接続し、第2無線中継機200bは第2計測装置20bと有線接続している。同様に,第3無線中継機200cは第3計測装置20cと有線接続している。以下本明細書において、第1計測装置20a、第2計測装置20b、及び第3計測装置20cを特に区別する場合を除いて「計測装置20」と記載する。
図1に示す例では、無線中継機200及び計測装置20は、例えばビルや橋梁等の構造物30の内部に設置されている。実施の形態に係る計測装置20は、それぞれ例えば構造物30の震動等の同じ物理量を、それぞれ異なる場所において独立に計測する。ここで、各計測装置20は独立に物理量を計測する一方で、各計測装置20は同一の基準時刻で計測すること、いわゆる分散同期計測を実現することが求められる。
一般に、測位衛星10には原子時計が搭載されており、航法データに含まれる時刻情報は非常に精度が高い。この時刻情報を同期計測に利用するために、計測装置20はマスター受信機100等の航法データ受信機が出力する同期信号をトリガとして計測を実行するように構成されている。航法データ受信機が出力する同期信号は、一般に1PPS(1 Pulse Per Second)と呼ばれ、1秒毎に出力される周期的なパルス信号である。また、航法データ受信機は、受信機と計測装置20との通信に使用されるプロトコルであるNMEA(National Marine Electronics Association)メッセージも、計測装置20に出力する。NMEAメッセージには、航法データに基づいて算出した受信時刻も含まれている。NMEAメッセージは、航法データ受信機が航法データから算出した位置情報や受信時刻等を含む測位データである。
各計測装置20が航法データ受信機から1PPSとNMEAメッセージを受信できれば、各計測装置20は1PPSと同期して物理量を計測し、NMEAメッセージから抽出した時刻情報を記録することができる。これにより、各計測装置20は分散同期計測を実現することが可能となる。
上述したように、実施の形態に係る同期計測システム1において、無線中継機200及び計測装置20は構造物30の内部に設置されている。このため、無線中継機200は、測位衛星10が送信する航法データを受信することができないか、受信できたとしても不安定な受信状態となる。
ここで、各無線中継機200はマスター受信機100から無線通信で1PPS及びNMEAを受信することができる。しかしながら、一般に無線通信は通信遅延やパケットロス等が発生するため、安定したタイミングで時刻情報を送信することは難しい。
以上の問題を解決するために、実施の形態に係る同期計測システム1においては、マスター受信機100と、第1無線中継機200a、第2無線中継機200b、及び第3無線中継機200cとは、それぞれ刻時部を備え、各刻時部は既知の時刻同期手法を用いて同期されている。また各無線中継機200は1PPSを出力できるように構成されている。各無線中継機200はさらに、無線を介してマスター受信機100から取得したNMEAメッセージに含まれる時刻情報を、自身が備える刻時部が生成する時刻情報に書き換えた修正NMEAメッセージを出力することもできる。
第1計測装置20a、第2計測装置20b、及び第3計測装置20cは、それぞれ第1無線中継機200a、第2無線中継機200b、及び第3無線中継機200cから取得した1PPS及び修正NMEAメッセージに基づいて物理量を計測する。これにより、各計測装置20が、測位衛星10から航法データを受信可能な航法データ受信機と接続されていなくても、分散同期計測を実現することができる。
<マスター受信機及び無線中継機の機能構成>
図2は、実施の形態に係るマスター受信機100と無線中継機200とのそれぞれの機能構成を模式的に示す図である。マスター受信機100は、航法データ受信部110、測位データ生成部120、マスター側通信部130、差分情報生成部140、及びマスター側刻時部150を備える。また無線中継機200は、通知部210、記憶部220、中継側通信部230、取得部240、中継側刻時部250、測位データ書換部260、信号生成部270、及び出力部280を備える。
なお、第1無線中継機200a、第2無線中継機200b、及び第3無線中継機200cの機能構成は共通であるため、図2においては1つの無線中継機200の機能構成のみを図示している。
図2は、実施の形態に係るマスター受信機100と無線中継機200とを実現するための機能構成を示しており、その他の構成は省略している。図2において、さまざまな処理を行う機能ブロックとして記載される各要素は、ハードウェア的には、マスター受信機100と無線中継機200とのそれぞれのCPU(Central Processing Unit)、メインメモリ、その他のLSI(Large Scale Integration)で構成することができる。またソフトウェア的には、メインメモリにロードされたプログラム等によって実現される。したがってこれらの機能ブロックが、マスター受信機100と無線中継機200とのそれぞれの計算リソースによっていろいろな形で実現できることは当業者には理解されるところであり、いずれかに限定されるものではない。
航法データ受信部110は、測位衛星10から航法データを受信する。航法データ受信部110は、例えば既知のGPSアンテナを用いて実現できる。測位データ生成部120は、航法データ受信部110が受信した航法データに基づいて測位データであるNMEAメッセージを生成する。マスター側通信部130は、測位データ生成部120が生成した測位データを、複数の無線中継機200のそれぞれに無線で送信する。
ここでマスター側刻時部150は、測位データ生成部120が取り出した航法データに含まれる時刻情報と同期している。また、複数の無線中継機200のそれぞれが備える中継側刻時部250は、既知の時刻同期手法を用いてマスター側通信部130と同期されている。
複数の無線中継機200のそれぞれは、マスター受信機100から測位データであるNMEAメッセージを受信する。より具体的には、無線中継機200の中継側通信部230は、マスター受信機100のマスター側通信部130と無線通信をし、中継側通信部230を介してマスター受信機100から取得部240が測位データを取得する。
信号生成部270は、中継側刻時部250の時刻に基づいて同期信号である1PPSを生成する。測位データ書換部260は、取得部240が取得した測位データに含まれる時刻情報を、中継側刻時部250が生成した時刻に書き換えて修正測位データを生成する。出力部280は、信号生成部270が生成した同期信号と、測位データ書換部260が生成した修正測位データとの入力を受け付けて動作する計測装置20に出力する。
このように、実施の形態に係る無線中継機200は、マスター受信機100のように測位衛星10から直接的に航法データの受信をしない代わりに、マスター受信機100から取得した測位データの一部を書き換えて計測装置20に出力する。また無線中継機200は、マスター受信機100が備えるマスター側刻時部150と同期している中継側刻時部250の時刻情報に基づいて、1PPSを自ら生成して計測装置20に出力する。これにより、無線中継機200と通信可能に接続する計測装置20は、あたかもマスター受信機100のような航法データ受信機と直接接続されているかのように1PPSと測位データとを受信できるため、計測のタイミングと計測時刻とを得ることができる。各無線中継機200が備える中継側刻時部250は、それぞれマスター側刻時部150と同期しているため、各無線中継機200は分散同期計測を実現することができる。
ここで記憶部220は、取得部240が取得した測位データを記憶する。記憶部220は、例えばHDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)等の不揮発性記憶装置や、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性メモリを用いて実現できる。通知部210は、取得部240が測位データを取得し記憶部220が記憶したことを、中継側通信部230を介してマスター受信機100に通知する。これにより、マスター受信機100は、無線中継機200が少なくとも1度は測位データを取得したことの確認を取ることができる。
ここで測位データであるNMEAメッセージは、例えばUTC(Coordinated Universal Time)時刻情報、北緯か南緯かを示す情報、緯度、東経か西経かを示す情報、経度、衛星番号、ビュー内の衛星の総数、チェックサムの値等、複数のテキストデータから構成される情報である。マスター受信機100の測位データ生成部120は測位データを定期的に生成して更新するが、更新の際、測位データが含む全ての情報が必ずしも常に更新されるとは限らない。例えば短期間では、衛星番号やビュー内の衛星の総数等は変化しない場合があると考えられる。
実施の形態に係るマスター受信機100が測位に使用できる測位衛星10の数は数十である。例えばGNSS衛星の1つであるGPS衛星の数は30程度であり、GLONASS衛星の数も20を超える。このため、マスター受信機100は、複数の測位衛星10から航法データを同時に受信することもあり、同時受信する測位衛星10の数は10を超えることもありうる。マスター受信機100が、受信した航法データから生成した測位データを逐一複数の無線中継機200に送信すると、マスター受信機100と無線中継機200との間の通信帯域を圧迫しかねない。
そこでマスター受信機100における差分情報生成部140は、航法データ受信部110が予め定められた所定数以上の衛星から航法データを受信した場合、航法データ受信部110が受信した航法データに基づいて生成された測位データと、既に作成済みの測位データとの差分情報を生成する。マスター側通信部130は、差分情報生成部140が生成した差分情報を複数の無線中継機200のそれぞれに送信する。
ここで「予め定められた所定数」とは、差分情報生成部140が測位データの差分情報を生成するか否かを決定するために定められた差分情報生成閾値である。差分情報生成閾値の具体的な数は、マスター受信機100の計算リソースの大きさ(例えば図示しないCPUの速度やメモリ容量等)、マスター受信機100と無線中継機200との間の通信帯域や通信速度、マスター受信機100が通信する無線中継機200の数等を考慮して実験により定めればよいが、例えば8機である。
無線中継機200の取得部240は、記憶部220に記憶された測位データに対する差分情報を、中継側通信部230を介してマスター受信機100から取得する。測位データ書換部260は、取得部240が取得した差分情報と、記憶部220が記憶している測位データとに基づいて、測位データを更新する。測位データ書換部260は、更新した測位データで記憶部220が記憶している測位データを上書きする。これにより、無線中継機200は、マスター受信機100から取得した測位データをひとたび記憶部220に記憶させた後は、マスター受信機100から測位データの差分情報のみを受信することにより、測位データを更新することができる。ゆえに、マスター受信機100と無線中継機200との間で無線通信するデータ量が削減でき、通信データ量を削減できる。結果として、マスター受信機100と無線中継機200との電力消費も抑制できる。
特に、差分情報生成閾値を4以下に設定すると、差分情報生成部140は常に測位データの差分情報を生成することになる。無線中継機200の測位データ書換部260における測位データの更新処理が増加するが、マスター受信機100と無線中継機200との間における通信データ量が常に削減できる。無線中継機200がバッテリ駆動ではなく電源からの電力供給を受けて駆動する場合等には無線中継機200の電力消費が増加しても駆動時間に影響しないため、通信データ量を削減できることは効果が高い。
図3は、実施の形態に係る同期計測システム1において実行される同期計測用信号生成処理の流れを説明するためのフローチャートの前半部であり、具体的には、マスター受信機100が実行する処理の流れを説明するためのフローチャートである。本フローチャートにおける処理は、マスター受信機100が起動した時に開始する。
航法データ受信部110は、測位衛星10から航法データを受信する(S2)。測位データ生成部120は、航法データ受信部110が受信した航法データに基づいて測位データを生成する(S4)。マスター側通信部130が、無線中継機200から測位データを取得して記憶したことの通知を受信していない場合(S6のNO)、マスター側通信部130は測位データ生成部120が生成した測位データを無線中継機200に送信する(S14)。
マスター側通信部130が、無線中継機200から測位データを取得して記憶したことの通知を受信しており(S6のYES)、かつ航法データ受信部110が所定の差分情報生成閾値以上の数の測位衛星10から航法データを受信してない場合も(S8のNO)、マスター側通信部130は測位データ生成部120が生成した測位データを無線中継機200に送信する(S14)。
マスター側通信部130が、無線中継機200から測位データを取得して記憶したことの通知を受信しており(S6のYES)、かつ航法データ受信部110が所定の差分情報生成閾値以上の数の測位衛星10から航法データを受信している場合(S8のYES)、差分情報生成部140は、測位データの差分情報を生成する(S10)。マスター側通信部130は、差分情報生成部140が生成した差分情報を無線中継機200に送信する(S12)。マスター側通信部130が、測位データ又は測位データの差分情報を無線中継機200に送信すると、本フローチャートにおける処理は終了する。マスター受信機100は起動している間、ステップS2からステップS14までの処理を繰り返し実行する。
図4は、実施の形態に係る同期計測システム1において実行される同期計測用信号生成処理の流れを説明するためのフローチャートの後半部であり、具体的には、各無線中継機200が測位データを受信する場合の処理の流れを説明するためのフローチャートである。本フローチャートにおける処理は、無線中継機200が起動した時に開始する。
取得部240は、中継側通信部230を介してマスター受信機100から測位データを取得する(S16)。記憶部220は、取得部240が取得した測位データを記憶する(S18)。通知部210は、取得部240が測位データを取得し記憶部220が記憶したことを、中継側通信部230を介してマスター受信機100に通知する(S20)。中継側刻時部250は、現在の時刻を取得する(S22)。測位データ書換部260は、取得部240が取得した測位データに含まれる時刻を、中継側刻時部250が取得した時刻に書き換える(S24)。
信号生成部270は、中継側刻時部250が取得する時刻に基づいて同期信号である1PPSを生成する(S26)。出力部280は、測位データ書換部260が時刻を書き換えて生成した修正測位データと、信号生成部270が生成した同期信号とを、計測装置20に出力する(S28)。出力部280が修正測位データと同期信号とを出力すると、本フローチャートにおける処理は終了する。
図5は、実施の形態に係る同期計測システム1において実行される同期計測用信号生成処理の流れを説明するためのフローチャートの後半部であり、具体的には、各無線中継機200が差分情報を受信する場合の処理の流れを説明するためのフローチャートである。本フローチャートにおける処理は、無線中継機200が起動した時に開始する。
取得部240は、中継側通信部230を介してマスター受信機100から測位データの差分情報を取得する(S30)。測位データ書換部260は、取得部240が取得した差分情報と記憶部220が記憶している測位データとに基づいて、測位データを更新する(S32)。測位データ書換部260は、更新した測位データを記憶部220に記憶させる(S34)。
中継側刻時部250は、現在の時刻を取得する(S36)。測位データ書換部260は、測位データ書換部260が更新した測位データに含まれる時刻を、中継側刻時部250が取得した時刻に書き換える(S38)。信号生成部270は、中継側刻時部250が取得する時刻に基づいて同期信号である1PPSを生成する(S40)。出力部280は、測位データ書換部260が時刻を書き換えて生成した修正測位データと、信号生成部270が生成した同期信号とを、計測装置20に出力する(S42)。出力部280が修正測位データと同期信号とを出力すると、本フローチャートにおける処理は終了する。
以上説明したように、実施の形態に係る同期計測システム1によれば、有線ケーブルを利用せずに分散同期計測を実現する技術を提供することができる。
特に、計測装置20と接続する無線中継機200が測位衛星10から直接的に航法データを受信できなくても、測位衛星10の航法データに含まれる高精度な時刻情報に同期した分散同期計測を実現することができる。
また、無線中継機200は、測位衛星10から航法データを受信するマスター受信機100から、測位データの差分情報のみを無線で受信するため、マスター受信機100と無線中継機200との間の通信に要するデータ量を削減することができる。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。そのような変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
例えば上記では、マスター受信機100と無線接続する複数の無線中継機200にそれぞれ接続された複数の計測装置20を用いて分散同期計測を実現する場合について説明した。ここで、無線中継機200に代えて、測位データを解釈可能な機器を接続してもよい。このような機器としては、例えば組み込み用Linux(商標又は登録商標)OS(Operating System)を実行する機器が挙げられる。これにより、このようなOSが組み込まれた機器間で同期計測が実現できる。
上記で説明した無線中継機200の各機能は、FPGA(Field-Programmable Gate Array)等のプログラム可能な集積回路で実現されるのが好ましい。しかしながら、無線中継機200が生成する同期信号となるパルス信号の間隔や、求められる時刻情報の精度によっては、無線中継機200のプロセッサが各機能を実現するためのプログラムを実行することによってソフトウェアで実現されてもよい。
1・・・同期計測システム
10・・・測位衛星
20・・・計測装置
30・・・構造物
100・・・マスター受信機
110・・・航法データ受信部
120・・・測位データ生成部
130・・・マスター側通信部
140・・・差分情報生成部
150・・・マスター側刻時部
200・・・無線中継機
210・・・通知部
220・・・記憶部
230・・・中継側通信部
240・・・取得部
250・・・中継側刻時部
260・・・測位データ書換部
270・・・信号生成部
280・・・出力部

Claims (5)

  1. 無線中継機であって、
    測位衛星から航法データを受信して測位データを生成するマスター受信機と無線通信をする通信部と、
    前記通信部を介してマスター受信機から前記測位データを取得する取得部と、
    前記マスター受信機が備えるマスター側刻時部と同期できるように構成された中継側刻時部と、
    前記中継側刻時部の時刻に基づいて同期信号を生成する信号生成部と、
    前記測位データに含まれる時刻情報を、前記中継側刻時部の時刻に書き換えて修正測位データを生成する測位データ書換部と、
    前記同期信号と前記修正測位データとを、同期信号と測位データとの入力を受け付けて動作する計測装置に出力する出力部と、
    を備えることを特徴とする無線中継機。
  2. 前記取得部が取得した前記測位データを記憶する記憶部と、
    前記測位データを取得したことを前記マスター受信機に通知する通知部と、
    をさらに備え、
    前記取得部は、測位データを前記記憶部に記憶した後は、前記マスター受信機から前記記憶部に記憶された測位データに対する差分情報を取得し、
    前記測位データ書換部は、前記差分情報に基づいて前記測位データを更新する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の無線中継機。
  3. 測位衛星から航法データを受信するマスター受信機と、
    前記マスター受信機と無線で通信する複数の無線中継機と、
    を備える同期計測用信号生成システムであって、
    前記マスター受信機は、
    受信した航法データに基づいて測位データを生成する測位データ生成部と、
    前記測位データを前記複数の無線中継機のそれぞれに無線で送信するマスター側通信部と、
    を備え、
    前記複数の無線中継機のそれぞれは、
    前記マスター受信機と無線通信をする中継側通信部と、
    前記中継側通信部を介してマスター受信機から前記測位データを取得する取得部と、
    前記マスター受信機が備えるマスター側刻時部と同期された中継側刻時部と、
    前記中継側刻時部の時刻に基づいて同期信号を生成する信号生成部と、
    前記測位データに含まれる時刻情報を、前記中継側刻時部の時刻に書き換えて修正測位データを生成する測位データ書換部と、
    前記同期信号と前記修正測位データとを、同期信号と測位データとの入力を受け付けて動作する計測装置に出力する出力部と、
    を備える、
    ことを特徴とする同期計測用信号生成システム。
  4. 前記マスター受信機は、
    予め定められた所定数以上の測位衛星から航法データを受信した場合、当該航法データに基づいて生成された測位データと、既に作成済みの測位データとの差分情報を生成する差分情報生成部とをさらに備え、
    前記マスター側通信部は、前記差分情報生成部が生成した差分情報を前記複数の無線中継機のそれぞれに送信し、
    前記複数の無線中継機のそれぞれにおいて、前記測位データ書換部は、受信した差分情報に基づいて前記測位データを更新する、
    ことを特徴とする請求項3に記載の同期計測用信号生成システム。
  5. 無線中継機に、
    測位衛星から航法データを受信して測位データを生成するマスター受信機から前記測位データを取得する機能と、
    前記マスター受信機が備えるマスター側刻時部と同期された中継側刻時部の時刻に基づいて同期信号を生成する機能と、
    前記測位データに含まれる時刻情報を、前記中継側刻時部の時刻に書き換えて修正測位データを生成する機能と、
    前記同期信号と前記修正測位データとを、同期信号と測位データとの入力を受け付けて動作する計測装置に出力する機能と、
    を実現させることを特徴とするプログラム。
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