JP6604814B2 - 磁気回路式led電源回路、led電源装置及びled照明装置 - Google Patents

磁気回路式led電源回路、led電源装置及びled照明装置 Download PDF

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Description

本発明は、磁気回路式LED電源回路、LED電源装置及びLED照明装置に関する。
特許文献1は、磁気回路式のLED電源を開示する。この磁気回路式LED電源は、交流電源が入力される昇圧型の磁気漏れ変圧器を含む磁気式安定器部と、磁気式安定器部の出力を整流するダイオードブリッジと、LEDに並列に接続され、ダイオードブリッジの整流出力を平滑する平滑コンデンサを備える。
特開2015−069870号公報
しかし、特許文献1の構成には更なる改善の余地があり、以下の問題が挙げられる。
第1に、出力側の平滑コンデンサの大容量化の問題がある。具体的には、上記構成では、LED電流における低周波リップル(交流電源周波数の2倍の周波数のリップル)を許容レベル以下とするために、出力側に大容量の平滑コンデンサが採用される。コンデンサが大容量であると、その部品選定における選択肢は実質的にアルミ電解コンデンサに限られる。ところが、アルミ電解コンデンサの使用によって、その寿命等の観点から装置設計が大きく制約される等といった問題がある。また、平滑コンデンサが大容量であると、始動時間、すなわち交流電源投入時から平滑コンデンサの電圧がLEDの順方向降下電圧を超えてLEDが点灯開始するまでの時間が長くなるという問題がある。したがって、出力側のコンデンサの小容量化が望まれる。
第2に、出力側の平滑コンデンサの寿命末期時の出力リップルが問題となる。上記構成において、平滑コンデンサが寿命末期となり、その容量が低下すると、平滑電圧のリップルが増大する。特に、平滑電圧のリップルの谷部がLEDの順方向降下電圧未満となると、LEDは電源周波数の2倍の周波数で点滅することになり、これがちらつきとして視認され得る。したがって、平滑コンデンサの寿命末期時の出力リップルを低減するための対策が望まれる。
第3に、交流電源からLEDに到達するサージ電流が問題となる。交流電源投入時及び電源周波数毎の電圧反転時に、サージ電流が、交流電源から磁気式安定器部及びダイオードブリッジを介して(平滑コンデンサによって完全には吸収されずに)LEDに到達してし得る。そして、このサージ電流がLEDの故障の原因となるという問題があった。
そこで、本発明は、出力側のコンデンサの小容量化、出力側のコンデンサの寿命末期時の出力リップルの低減、及び交流電源からLEDに到達し得るサージ電流の抑制のうちの少なくとも1つを可能とする磁気回路式LED電源回路、磁気回路式LED電源装置及びLED照明装置を提供することを課題とする。
本発明の第1の形態による磁気回路式LED電源回路は、交流電源に接続される、少なくとも1つのチョークコイル又は磁気漏れトランスを含む磁気式安定器部と、磁気式安定器部の出力を整流するダイオードブリッジと、ダイオードブリッジの出力端子間に接続された出力コンデンサと、出力コンデンサとLEDの間の電流経路に挿入接続された出力チョークコイルとを備える。
上記構成によると、出力コンデンサとLEDの間の経路に挿入接続された出力チョークコイルのインダクタンス成分により出力電流波形が鈍る。これにより、出力リップルの低減作用が出力コンデンサの容量に依存する程度が小さくなり、出力コンデンサの小容量化が可能となる。また、出力コンデンサが寿命末期となりその容量が低下しても、出力チョークコイル自体の誘導的な電流制御作用によって出力リップルの抑制が可能となる。
ここで、磁気式安定器部を、交流電源に接続される一対の入力配線の一方とダイオードブリッジの入力端子の間に接続された入力チョークコイル、及び一対の入力配線間に接続された進相コンデンサを有する構成とすることができる。これにより、小型、軽量かつ安価な構成で上記効果を有する磁気回路式LED電源回路が実現される。
本発明の第2の形態の磁気回路式LED電源回路は、交流電源に接続される第1及び第2の入力配線のうちの第1の入力配線に一端が接続された第1のチョークコイルと、第1のチョークコイルの一端と第2の入力配線との間に接続されたインダクタ要素と、インダクタ要素に並列接続された共振コンデンサと、第1のチョークコイルの他端に一端が接続された第2のチョークコイルと、第2のチョークコイルの他端及び第2の入力配線に入力端子が接続されたダイオードブリッジと、ダイオードブリッジの出力端子間に接続され、一対の出力配線を介してLEDに接続される出力コンデンサとを備える。
上記構成によると、交流電源からLEDの間の経路に直列接続された第1及び第2のチョークコイルのインダクタンス成分、並びに第1のチョークコイル、インダクタ要素及び共振コンデンサの共振作用による出力電圧ピークの平坦化の作用により、交流電源からLEDに到達し得るサージ電流を抑制することができる。
インダクタ要素は第1及び第2の巻線を有するトランスからなり、第1の巻線が第1のチョークコイルの他端と第2の入力配線との間に接続され、第1の巻線と第2の巻線の直列回路に共振コンデンサが並列接続される。あるいは、インダクタ要素は第1のチョークコイルの他端と第2の入力配線との間に接続されたコイルからなり、共振コンデンサがコイルに並列接続される構成としてもよい。これにより、第1のチョークコイル、共振コンデンサ及びインダクタ要素によって共振回路が形成され、定電力出力型の構成においてサージ抑制効果を有する磁気回路式LED電源回路が実現される。
さらに、出力コンデンサとLEDとの間の電流経路に挿入接続された出力チョークコイルが設けられることが好ましい。このように、出力チョークコイルがLED電流経路に挿入接続されることにより、さらにサージ電流抑制効果が高まる。また、第1の形態に関して上述したような、出力コンデンサの小容量化及び出力コンデンサ寿命末期時の出力リップル低減の効果も得られる。
上記第1及び第2の形態の磁気回路式LED電源回路において、出力チョークコイルは、珪素鋼板からなるコア、及びコアに巻回される銅巻線を備える。これにより、上記の出力コンデンサの小容量化及び出力コンデンサ寿命末期時の出力リップル低減の効果が確実に得られる。
また、上記第1及び第2の形態の磁気回路式LED電源回路において、出力コンデンサがフィルムコンデンサであることが好ましい。これにより、出力コンデンサの長寿命化、したがって磁気回路式LED電源回路の長寿命化が可能となる。
本発明の第1の形態の磁気回路式LED電源回路を含むLED電源装置は、磁気回路式LED電源回路を内包する筒状の筐体を備え、筐体の内部において、入力チョークコイルが、出力チョークコイル、進相コンデンサ、ダイオードブリッジ及び出力コンデンサよりも筐体の一端側に配置され、筐体が当該一端を上方にして設置されるように構成される。これにより、構成部品中で最も発熱の大きい入力チョークコイルが、設置時の筐体内で最上部に配置され、効率的な放熱構成が実現される。
さらに、上記の効率的な放熱構成の観点から、出力チョークコイルが、進相コンデンサ、ダイオードブリッジ及び出力コンデンサよりも上記一端側に配置されることが好ましい。
また、入力チョークコイル及び出力チョークコイルが同サイズのコア及び同軸に巻回された巻線を有することが好ましい。これにより、入力チョークコイル及び出力チョークコイルの結合又は一体化が容易となり、製造工程の簡素化及び筐体内のスペース効率の向上が可能となる。
本発明の第2の形態の磁気回路式LED電源回路を含むLED電源装置は、磁気回路式LED電源回路を内包する筒状の筐体を備え、筐体の内部において、インダクタ要素が、第2のチョークコイル、第1のチョークコイル、出力チョークコイル、共振コンデンサ、ダイオードブリッジ及び出力コンデンサよりも筐体の一端側に配置され、筐体が当該一端を上方にして設置されるように構成される。これにより、構成部品中で最も発熱の大きいインダクタ要素が、設置時の筐体内で最上部に配置され、効率的な放熱構成が実現される。
さらに、上記の効率的な放熱構成の観点から、第2のチョークコイルが、第1のチョークコイル、出力チョークコイル、共振コンデンサ、ダイオードブリッジ及び出力コンデンサよりも上記一端側に配置されることが好ましい。さらに、第1のチョークコイルが、出力チョークコイル、共振コンデンサ、ダイオードブリッジ及び出力コンデンサよりも上記一端側に配置されることが好ましい。さらに、出力チョークコイルが、共振コンデンサ、ダイオードブリッジ及び出力コンデンサよりも上記一端側に配置されることが好ましい。
また、第1のチョークコイル、第2のチョークコイル、インダクタ要素及び出力チョークコイルのうちの、隣接して配置される少なくとも2つ、好ましくは全てが、同サイズのコア及び同軸に巻回された巻線を有することが好ましい。これにより、上記部品同士の結合又は一体化が容易となり、製造工程の簡素化及び筐体内のスペース効率の向上が可能となる。
本発明のLED照明装置は、上記いずれかの磁気回路式LED電源回路又はLED電源装置と、直列接続された複数のLEDを有するLEDユニットとを備える。上述したように出力コンデンサの小容量化による種々の効果、及び出力コンデンサの寿命末期時の出力リップルの低減の効果を享受するLED照明装置が実現される。また、上述したように交流電源からLEDに到達し得るサージ電流が抑制されるので、LEDの故障が減少し、信頼性の高いLED照明装置が実現される。
本発明の第1の実施形態による磁気回路式LED電源回路及びLED照明装置を示す回路図である。 第1の実施形態のLED電源装置の構造を示す模式図である。 本発明の第2の実施形態による磁気回路式LED電源回路及びLED照明装置を示す回路図である。 第2の実施形態の変形例による磁気回路式LED電源回路を示す回路図である。 第2の実施形態のLED電源装置の構造を示す模式図である。 本発明の変形例による磁気回路式LED電源回路を示す回路図である。 本発明の変形例による磁気回路式LED電源回路を示す回路図である。 本発明の変形例による磁気回路式LED電源回路を示す回路図である。 本発明の変形例による磁気回路式LED電源回路を示す回路図である。 比較例1の磁気回路式LED電源回路を示す回路図である。 比較例2の磁気回路式LED電源回路を示す回路図である。
<第1の実施形態>
図1に、本発明の第1の実施形態による磁気回路式LED電源回路1(以下、「LED電源回路1」という)及びそれを用いたLED照明装置6を示す。LED電源回路1及びLEDユニット5UによってLED照明装置6が構成される。商用電源等の交流電源ACから入力配線W1及びW2を介してLED電源回路1に交流電圧が供給され、出力配線W3及びW4を介してLEDユニット5Uに直流出力が給電される。LEDユニット5Uは、直列接続された複数のLED5を有し、そのアノード端が出力配線W3に接続され、カソード端が出力配線W4に接続される。なお、LEDユニット5Uにおいて、本実施形態では単列のLED5の直列回路を示すが、LED5の直列回路が複数列にわたって並列接続されていてもよい。以降の各図において、実質的に同様の構成には同様の符号を付し、その重複する説明を省略する。
LED電源回路1は、磁気式安定器部10、ダイオードブリッジ30、コンデンサ35(出力コンデンサ)、放電抵抗36及びチョークコイル40(出力チョークコイル)を備える。なお、磁気式安定器部10の前段の入力配線W1又はW2に電流ヒューズ、温度ヒューズ等が適宜挿入されていてもよい。
磁気式安定器部10は、入力配線W1に接続されるチョークコイル11(入力チョークコイル)、入力配線W1−W2間に接続されるコンデンサ12(進相コンデンサ)、及びコンデンサ12に並列接続された放電抵抗13を備える。チョークコイル11は、限流用のチョークコイルであり、珪素鋼板(電磁鋼板)のコア、及びコアに(必要に応じて対応するボビンを介して)巻回された銅巻線を備える。コンデンサ12は力率改善用のフィルムコンデンサである。放電抵抗13は、交流電源ACがオフされた後のコンデンサ12の残電荷を放電するための抵抗である。このようないわゆるチョーク型の安定器構成は、小型、軽量かつ安価であり、水銀灯用の安定器等に広く適用されている。
ダイオードブリッジ30の入力端子は磁気式安定器部10の出力端、すなわちチョークコイル11及び入力配線W2に接続され、ダイオードブリッジ30の出力端子間にはコンデンサ35が接続される。コンデンサ35の高電位端はチョークコイル40を介して出力配線W3に接続され、低電位端は出力配線W4に接続される。もちろん、コンデンサ35の高電位端が出力配線W3に接続され、低電位端がチョークコイル40を介して出力配線W4に接続されてもよい。コンデンサ35に並列接続された放電抵抗36は、交流電源ACがオフされた後のコンデンサ35の残電荷を放電するための抵抗である。
本実施形態では、コンデンサ35はフィルムコンデンサである。チョークコイル40は、珪素鋼板(電磁鋼板)からなるコア、及びコアに(必要に応じて対応するボビンを介して)巻回された銅巻線を備え、そのインダクタンスは、0.2H〜2H程度であればよく、例えば、出力電力が33W(LED5全体の順方向電圧降下Vfが66V、LED電流が0.5A)の場合に0.44H程度となる。なお、出力電力又は出力電流が大きいほど上記インダクタンス値も高くなる。ダイオードブリッジ30によって全波整流された整流出力が、コンデンサ35及びチョークコイル40によって平滑される。
ここで、説明のために、図8に比較例1の磁気回路式LED電源回路101(以下、「LED電源回路101」という)を示す。LED電源回路101は、磁気式安定器部10、ダイオードブリッジ30、コンデンサ135及び放電抵抗136を備える。コンデンサ135の容量は、出力リップル(交流電源周波数の2倍の周波数の電圧リップル及び電流リップル、以下同じ)を所定のレベル以下とするために、出力電力が数W〜数10Wである場合に、数100〜1000μF程度である。
一方、本実施形態では、チョークコイル40のインダクタンス成分により、出力電流が鈍り、これにより出力リップルが低減される。すなわち、チョークコイル40の挿入により、出力リップルにおけるコンデンサ35の容量への依存度が低下するため、コンデンサ35の小容量化が可能となる。コンデンサ35の容量は、出力リップルを所定のレベル以下とするのに、出力電力が数W〜数10Wである場合に、数10〜100μF程度であればよい。例えば、LED電力が33Wである場合に、コンデンサ35の容量は47μFでる。このように、本実施形態のコンデンサ35の容量は、比較例1のコンデンサ135の容量の数10分の1程度となる。
ここで、交流電源ACが200Vac(ピーク電圧が約282V)である場合、コンデンサ35及び135は、ディレーティング等を考慮して350V〜450V程度の耐圧を有する必要がある。上記の各容量及び耐圧並びに市場での入手性の観点から、コンデンサ135の現実的な選択肢はアルミ電解コンデンサとなるが、コンデンサ35にはフィルムコンデンサが適用可能となる。また、コンデンサ35にはセラミックコンデンサの適用も可能である。このように、コンデンサの35が小容量化されることにより、部品選定の選択肢が広がる。
ここで、コンデンサ35が電解コンデンサではなくフィルムコンデンサであることにより、コンデンサ35の長寿命化、ひいてはLED電源回路1の長寿命化が可能となる。一般に、電解コンデンサの寿命は(使用温度に影響されるものの)、コイル、トランス、半導体部品、抵抗素子等と比べて短いため、比較例1のLED電源回路101のように電解コンデンサを含む回路の寿命は、その電解コンデンサの寿命によって決まる場合が多い。一方、コンデンサ35はフィルムコンデンサであり、LED電源回路1は電解コンデンサを含まないため、その大幅な長寿命化が可能となる。
また、出力側のコンデンサが小容量化されることによって、交流電源AC投入時から、出力電圧がLED5全体の順方向降下電圧Vfを超えてLED5が点灯開始するまでの始動時間が短縮される。一般に、時定数τ=コンデンサの容量値×経路の抵抗値、であるから、本実施形態の始動時のコンデンサ35(数10〜100μF程度)に関する時定数は、比較例1の始動時のコンデンサ135(数100〜1000μF程度)に関する時定数の数10分の1となる。したがって、本実施形態では、比較例1に比べて、上記始動時間が大幅に短縮されることになる。
また、交流電源ACをオフされた後のコンデンサ35又は135の残電荷放電に関して、コンデンサ35の容量はコンデンサ135の容量の数10分の1であるので、同じ所定時間内に残電荷を放電させるのに、放電抵抗36の抵抗値は放電抵抗136の抵抗値の数10倍であればよい。したがって、LED5の点灯中における放電抵抗36での損失は、放電抵抗136での損失の数10分の1程度に低減されることになり、本実施形態では比較例1に対して、点灯に寄与しない箇所での損失が低減される。
また、仮にコンデンサ35が寿命末期となったとしても、チョークコイル40がLED5に直列に接続されていることにより、出力リップルの増大が回避される。比較例1の構成において、コンデンサ135が寿命末期となりその容量が低下すると、出力リップルが増大し、特に、そのリップルの谷部がLED5全体の順方向降下電圧Vf未満となると、LED5は交流電源周波数の2倍の周波数で点滅することになる。一方、チョークコイル40がLED5に直列接続されることにより、コンデンサ35の容量が低下したとしても、チョークコイル40の誘導的な電流制御作用により、LED電圧及び電流は略三角波(すなわちインダクタによるスイッチング波形)となり、その波形の谷部は上記の脈流波形と比べて底上げされる。したがって、コンデンサ35が寿命末期となっても小さいリップルの出力電圧及び出力電流が維持され、上述したようなLED5における点滅状態は発生しない。
図2に、LED電源回路1を用いたLED電源装置3の構造を模式的に示す。図2において、下段の図はLED電源装置3の正面図であり、上段の図は下段の図の線A−Aを矢印B方向に見た図である。なお、図面は寸法通りではない。
LED電源装置3は、金属製の筐体50、上蓋55及び下蓋60を備える。筐体50は、その長手方向に垂直な断面が略四角形の筒状体であり、筐体50の一端に上蓋55が被せられ、他端に下蓋60が挿入される。この筐体構成は、水銀灯用、高圧放電灯用等の磁気回路式安定器において通常使用されているものである。言い換えると、標準的な磁気式安定器の構成を本実施形態に流用することができるので、本実施形態の構成は、部品標準化の観点から好ましい。
筐体50の一側面501には、設置対象物への取付けを可能とする取付け部材(不図示)がねじ留め、溶接等により接続される。これにより、筐体50は、通常は、上蓋55を鉛直方向上部として(すなわち、下蓋60を鉛直方向下部として)設置対象物に取り付けられる。したがって、以降の説明においては、実際の設置を想定して、上蓋55側を上部、下蓋60側を下部として説明する。下蓋60は、筐体50の端部に嵌合するように構成され、配線引出用の切欠き601並びに取付け用の孔602及び603を有する。切欠き601から、上述した入力配線W1及びW2、出力配線W3及びW4、並びに必要に応じてアース線が引き出される。LED電源装置3に出力配線W3及びW4を介してLEDユニット5Uが接続されることにより、LED照明装置6が構成される。
筐体50の内部では、上蓋55側(上方)から、チョークコイル11、チョークコイル40、コンデンサ12を含む樹脂製のケース71、並びにコンデンサ35を含む樹脂製のケース72及びダイオードブリッジ30が配置される。なお、ダイオードブリッジ30はケース72に結合されていてもよいし、ケース72に含まれてもよい。また、不図示の放電抵抗13はケース71の内部又は外部に適宜接続されるものとし、同様に、不図示の放電抵抗36はケース72の内部又は外部に適宜接続されるものとする。また、チョークコイル40とケース71の間には適宜の取付けユニットが設けられてもよいし、ケース72の下部にも取付け用金具が設けられてもよい。そして、上記の各部品又は部材は筐体50の内面に所定の固定具(不図示)によって固定される。
チョークコイル11は、コア111及び巻線112を有し、巻線112の両端を端部112a及び112bというものとする。同様に、チョークコイル40は、コア401及び巻線402を有し、巻線402の両端を端部402a及び402bというものとする。コア111及び401の各々は、2つのE型コアを接合したものであってもよいし、E型コアとI型コアを接合したものであってもよい。巻線112及び402は、ともに筐体50の長手方向を巻回軸としてコア111及び401に巻回されている。なお、図示においては、コア111及び401に対する巻線112及び402の巻回方向を示唆するために、巻方向と同じ方向の縞模様を巻線112及び402に付してあるが、実際には巻線112及び402には絶縁テープが被覆される。なお、端部112a及び112bが巻線112の上端に設けられているが、その一方又は両方が巻線112の下端に設けられてもよい。同様に、端部402a及び402bが巻線402の上端に設けられているが、その一方又は両方が巻線402の下端に設けられてもよい。
配線W1〜W10によって配線構成の一例を示す。入力配線W1がケース71の端子71aまで配線され、配線W5が端子71aから巻線112の端部112aまで配線され、配線W6が端部112aからダイオードブリッジ30の一方の入力端子(内側端子)まで配線される。また、入力配線W2がケース71の端子71bまで配線され、配線W7が端子71bからダイオードブリッジ30の他方の入力端子(内側端子)まで配線される。配線W8がダイオードブリッジ30の高電位出力端子(ボディに切り込みのある側の外側端子)からケース72の端子72aまで配線され、配線W9が端子72aから巻線402の端部402aまで配線され、出力配線W3が端部402aに接続される。配線W10がダイオードブリッジ30の低電位出力端子(外側端子)から端子72bまで配線され、出力配線W4が端子72bに接続される。ただし、当業者であれば、同じ回路を実現するのに多数の配線態様があり得ることが分かるはずである。例えば、図2では、入力配線W1が端子71aまで配線され、配線W5が端子71aから端部112aまで配線されるが、入力配線W1が端部112aまで配線され、他の配線が端部112aから端子71aまで配線されてもよい。
上述したように、筐体50の上蓋55側が上方となることから、発熱量が大きい構成部品の順に上方から配置することが好ましい。したがって、最も発熱量の大きいチョークコイル11が構成部品の中で最上部に配置される。そして、次に発熱量が大きいチョークコイル40がチョークコイル11の下部に配置される。このように、チョークコイル11及び40は隣接配置される。したがって、チョークコイル11及び40が同サイズのコア111及び401を有し、巻線112及び402が同軸に巻回されることにより、チョークコイル11及び40の結合又は一体化が容易となり、製造工程の簡素化及び筐体内のスペース効率の向上が可能となる。
なお、チョークコイル11及び40の次に発熱量が大きい部品はダイオードブリッジ30となるが、装置全体に対するその発熱量の割合は小さく、その温度上昇は大きな問題とならない。したがって、ケース71並びにダイオードブリッジ30及びケース72は、相互の取付けの容易性、チョークコイル40への取付けの容易性、配線の容易性等を考慮して適宜決定されればよい。
また、必要に応じて、例えば不飽和ポリエステルからなる充填材が筐体50内に充填される。LED電源装置3の製造において、上蓋55が筐体50に取り付けられ、チョークコイル11、チョークコイル40、ケース71、ダイオードブリッジ30及びケース72が筐体50の内部に配置され、上蓋55を下方に向けた状態で液体状の充填材が筐体50内に充填される。その後、充填材が乾燥され、下蓋60が筐体50に取り付けられる。
ここでも、コンデンサ35が電解コンデンサではなくフィルムコンデンサであることによって有利な効果がもたらされる。通常、アルミ電解コンデンサにおいては、その筒状ケースの底面(リード引出し面と逆の面)に防爆弁が設けられ、故障の際にはこの防爆弁が裂けてそこから内容物が噴出することによって内部応力が安全な態様で発散される。したがって、充填構成においては、この防爆弁が充填剤によって塞がれないように電解コンデンサが配置されるような工夫が必要となる。一方、コンデンサ35がフィルムコンデンサであれば、上記のような工夫が不要となることから、コンデンサ35及び他の部品の配置の自由度が高くなる。
以上のように、本実施形態のLED電源回路1は、交流電源ACに接続されるチョークコイル11等を含む磁気式安定器部10と、磁気式安定器部10の出力を整流するダイオードブリッジ30と、ダイオードブリッジ30の出力端子間に接続された出力コンデンサ35と、出力コンデンサ35とLED5の間の電流経路に挿入接続された出力チョークコイル40を備える。このように、チョークコイル40がコンデンサ35とLED5との間の電流経路に接続されたことにより、出力リップルの低減作用がコンデンサ35の容量に依存する程度が小さくなり、コンデンサ35の小容量化が可能となる。これにより、上述したような種々の有利な効果がもたらされる。また、コンデンサ35が寿命末期となりその容量が低下しても、チョークコイル40自体の誘導的な電流制御作用によって出力リップルの抑制が可能となる。
また、本実施形態のLED電源装置3は、上記のLED電源回路1と、LED電源回路1を内包する筐体50を備え、筐体50の内部において、少なくとも、チョークコイル11が、チョークコイル40、コンデンサ12、ダイオードブリッジ30及びコンデンサ35よりも上蓋55側に配置され、筐体50が上蓋55側を上方にして設置されるように構成される。このように、発熱量が大きいチョークコイル11が最上部に配置されることにより、効率的な放熱構成が実現される。
また、LED照明装置6は、上記のLED電源回路1又はLED電源装置3と、直列接続された複数のLED5を有するLEDユニット5Uとを備える。これにより、小容量化されたコンデンサ35によって、部品選択肢の拡大、始動時間短縮等の効果を享受するLED照明装置6が実現される。また、コンデンサ35の寿命末期時のLED電流のリップルが低減され、長期間の使用においてもLED光出力が安定したLED照明装置6が実現される。
<第2の実施形態>
上記第1の実施形態では、出力側のコンデンサ35の小容量化等が実現される構成を示したが、本実施形態では、交流電源ACからLED5に到達し得るサージ電流の抑制が実現される構成を示す。
図3に、本実施形態の磁気回路式LED電源回路2(以下、「LED電源回路2」という)及びLED照明装置7の回路図を示す。LED電源回路2は、磁気式安定器部20、ダイオードブリッジ30、コンデンサ35及びチョークコイル40を備える。磁気式安定部20は、チョークコイル21(第1のチョークコイル)、トランス22(インダクタ要素)、コンデンサ23(共振コンデンサ)及びチョークコイル25(第2のチョークコイル)を備える。なお、チョークコイル21からトランス22及びコンデンサ23までが磁気式安定器部20と定義される場合もあるが、本明細書においては、説明の便宜上、チョークコイル21、トランス22、コンデンサ23及びチョークコイル25を磁気式安定器部20というものとする。
チョークコイル21の一端は入力配線W1に接続される。トランス22は巻線221及び巻線222を有し、巻線221がチョークコイル21の他端と入力配線W2との間に接続される。コンデンサ23は、トランス22の巻線221と巻線222の直列回路に並列接続される。なお、巻線221及び222の巻方向は同じであるものとし、巻線221−222の両端間電圧は巻線221の両端間電圧よりも大きい。チョークコイル25は、限流用のコイルであり、その一端がチョークコイル21の他端に接続される。ダイオードブリッジ30の入力端子は磁気式安定器部10の出力端、すなわちチョークコイル25の他端及び入力配線W2に接続される。
なお、磁気式安定器部20は、図4に示すような形態の磁気式安定器部20であってもよい。図4に示す形態においては、図3のトランス22の代わりにコイル24(インダクタ要素)が接続される。すなわち、コイル24がチョークコイル21とチョークコイル25の接続点と入力配線W2との間に接続され、コンデンサ23がコイル24に並列接続される。
図3の構成では、チョークコイル21、トランス22及びコンデンサ23によって共振回路が構成され、図4の構成でも、チョークコイル21、コイル24及びコンデンサ23によって共振回路が構成され、それぞれ、電源電圧変動に対して出力電力が概ね一定となるように構成される。したがって、全体として定電力出力型のLED電源回路2が構成される。なお、図3の構成では、図4の構成と比べて、コンデンサ23の容量は小さい。
ダイオードブリッジ30の出力側の構成は第1の実施形態(図1)と同様である。すなわち、ダイオードブリッジ30の出力端子間にコンデンサ35が接続され、コンデンサ35には放電用の放電抵抗36が並列接続される。チョークコイル40がコンデンサ35の高電位端(又は低電位端)と出力配線W3(又はW4)の間に接続され、コンデンサ35の低電位端(又は高電位端)が出力配線W4(又はW3)に接続される。出力配線W3にはLED5のアノード端が接続され、出力配線W4にはLED5のカソード端が接続される。
本実施形態でも、チョークコイル21、トランス22又はコイル24、チョークコイル25及びチョークコイル40の各々は、珪素鋼板(電磁鋼板)のコア、及びコアに(必要に応じて対応するボビンを介して)巻回された銅巻線を備える。また、コンデンサ35も、第1の実施形態と同様に、フィルムコンデンサからなることが好ましい。
ここで、図9に示す比較例2を用いて、サージ電流について説明する。サージ電流とは、交流電源ACの投入時の突入電流、及び交流電源の電圧反転に伴う急峻な入力電流のことをいう。比較例2の磁気回路式LED電源回路102(以下、「LED電源回路102」という)は、磁気式安定器部120、ダイオードブリッジ30、コンデンサ135及び放電抵抗136を備える。磁気式安定器部120は、チョークコイル26、昇圧型の磁気漏れトランス27、力率改善用のコンデンサ28及び放電抵抗29を含み、トランス27は巻線271及び272を有する。チョークコイル26の一端が入力配線W1に接続され、他端が巻線271と巻線272の共通端に接続される。巻線271の一端は入力配線W2及びダイオードブリッジ30の一方の入力端子に接続され、他端がコンデンサ28を介してダイオードブリッジ30の他方の入力端子の間に接続される。ダイオードブリッジ30の出力端子間にコンデンサ135が接続される。
LED電源回路102においては、交流電源ACからの入力電流は、(入力配線W1が高電位側となる場合)入力配線W1→チョークコイル26→トランス27の巻線272→コンデンサ28→ダイオードブリッジ30→出力配線W3を介してLED5に到達し、LED5から出力配線W4→ダイオードブリッジ30→入力配線W2に流れる。この電流経路において、誘導性又は抵抗性の素子はチョークコイル26しかなく、更には容量性のコンデンサ28の作用により、サージ電流は抑制されることなく上記電流経路に流れる。
これに対して、本実施形態のLED電源回路2では、交流電源ACからLED5までの間に、チョークコイル21、チョークコイル25及びチョークコイル40の直列回路が介在し、チョークコイル21、コンデンサ23及びトランス22の共振回路が構成される。したがって、チョークコイル21、25及び40のインダクタンス成分、及び共振回路による出力電圧ピークの平坦化作用により、サージ電流が吸収及び抑制される。チョークコイル40は、第1の実施形態に関して説明したコンデンサ35の小容量化等の効果及びコンデンサ35の寿命末期時の出力リップル低減の効果だけでなく、サージ電流抑制の効果も有することになる。ただし、上記サージ電流抑制の効果は、磁気式安定器部20のみによってもある程度は得られる。
図5に、LED電源回路2を用いたLED電源装置4の構造を模式的に示す。図5における視方向は図2におけるものと同じである。ただし、配線は図示を省略してあり、図面は寸法通りではない。
LED電源装置4は、金属製の筐体51、上蓋56及び下蓋61を備え、筒状の筐体51の一端に上蓋56が被せられ、他端に下蓋61が挿入される。筐体51、上蓋56及び下蓋61は、第1の実施形態における筐体50、上蓋55及び下蓋60とサイズのみが異なり、基本的な構成は同様であるのでその重複する説明を省略する。不図示の出力配線W3及びW4を介してLEDユニット5UがLED電源装置4に接続されることにより、LED照明装置7が構成される。
筐体51の内部では、上蓋56側(上方)から、トランス22、チョークコイル25、チョークコイル21、チョークコイル40、コンデンサ23を含むケース71、並びにコンデンサ35を含むケース72及びダイオードブリッジ30が配置される。なお、ダイオードブリッジ30はケース72に結合されていてもよいし、ケース72に含まれてもよい。不図示の放電抵抗36はケース72の内部又は外部に適宜接続されるものとする。そして、上記の各部品又は部材は筐体51の内面に所定の固定具(不図示)によって固定される。また、筐体51の内部には、必要に応じて充填剤が(筐体50の場合と同様の工程によって)充填される。
トランス22はコア221及び巻線222を有し、チョークコイル25はコア251及び巻線252を有し、チョークコイル21はコア211及び巻線212を有し、チョークコイル40はコア401及び巻線402を有する。各コアは、2つのE型コアを接合したものであってもよいし、E型コアとI型コアを接合したものであってもよい。各巻線は、ともに筐体51の長手方向を巻回軸として各にそれぞれ巻回される。なお、図示においては、各コアに対する各巻線の巻回方向を示唆するために、巻方向と同じ方向の縞模様を各巻線に付しているが、実際には各巻線には絶縁テープが被覆される。
上述したように、筐体51の上蓋56側が上方となることから、発熱量が大きい構成部品の順に上方から配置することが好ましい。したがって、最も発熱量の大きいトランス22が構成部品の中で最上部に配置される。そして、発熱量が大きい順に、チョークコイル25、チョークコイル21、及びチョークコイル40がこの順に配置される。残余の部品、すなわちケース71並びにダイオードブリッジ30及びケース72は、相互の取付けの容易性、チョークコイル40への取付けの容易性、配線の容易性等を考慮して適宜決定されればよい。なお、トランス22の代わりにコイル24が用いられる場合も同様に、コイル24が最上部に配置される。
ここで、トランス22並びにチョークコイル21、25及び40(以下、総称して、又は一部を代表して「コイル類」という)のうちの少なくとも隣接して配置される2つのコイル類が同サイズのコアで構成され、さらにはこれらのコイル類の全てが同サイズのコアで構成されることがより好ましい。そして、隣接配置されるコイル類又はコイル類の全ての巻線が同軸に巻回されることが好ましい。これにより、コイル類同士の結合又は一体化が容易となり、製造工程の簡素化及び筐体内のスペース効率の向上が可能となる。
以上のように、本実施形態のLED電源回路2は、入力配線W1に一端が接続されたチョークコイル21と、チョークコイル21の一端と入力配線W2との間に接続されたトランス22又はコイル24と、トランス22又はコイル24に並列接続された共振コンデンサ23と、チョークコイル21の他端に一端が接続されたチョークコイル25と、チョークコイル25の他端及び入力配線W2に入力端子が接続されたダイオードブリッジ30と、ダイオードブリッジ30の出力端子間に接続されたコンデンサ35を備える。交流電源ACからLED5の間の経路に直列接続されたチョークコイル21及び25のインダクタンス成分、並びにチョークコイル21、トランス22又はコイル24及びコンデンサ23の共振作用による出力電圧ピークの平坦化の作用により、交流電源ACからLED5に到達し得るサージ電流を抑制することができる。
またさらに、チョークコイル40がコンデンサ35とLED5との間の電流経路に挿入接続されることにより、さらにサージ抑制効果が高まる。そして、チョークコイル40の挿入により、第1の実施形態と同様に、コンデンサ35の小容量化の効果及びコンデンサ35の寿命末期時の出力リップル低減の効果も得られる。
また、本実施形態のLED電源装置4は、上記のLED電源回路2と、LED電源回路2を内包する筐体50を備え、筐体50の内部において、少なくとも、トランス22が、チョークコイル25、チョークコイル21、チョークコイル40、コンデンサ23、ダイオードブリッジ30及びコンデンサ35よりも上蓋56側に配置され、筐体51が上蓋56側を上方にして設置されるように構成される。このように、発熱量が大きいトランス22が最上部に配置されることにより、効率的な放熱構成が実現される。
また、LED照明装置7は、上記のLED電源回路2又はLED電源装置4と、直列接続された複数のLED5を有するLEDユニット5Uとを備える。これにより、少なくとも、交流電源ACからLED5に到達し得るサージ電流が抑制されてLED5の故障が減少し、信頼性の高いLED照明装置7が実現される。
<変形例>
以上に本発明の好適な実施形態を示したが、本発明は、例えば以下に示すように種々の態様に変形可能である。
(1)磁気式安定器部10の変形
上記第1の実施形態において、磁気式安定器部10は、図6A〜図6Cに示すような磁気式安定器10A〜10Cであってもよい。
図6Aに示す磁気式安定器部10Aは、昇圧型の磁気漏れトランス14、力率改善用のコンデンサ15及び放電抵抗16を含む。トランス14は、巻線141、142及び143を有する。巻線141の一端が入力配線W1に接続され、巻線141の他端が巻線142と巻線143の共通端に接続される。巻線142の他端は入力配線W2及びダイオードブリッジ30の一方の入力端子に接続され、巻線143の他端がコンデンサ15を介してダイオードブリッジ30の他方の入力端子の間に接続される。コンデンサ15には放電用の抵抗16が並列接続される。
図6Bに示す磁気式安定器部10Bは、図6Aの磁気式安定器部10Aとほぼ等価である。磁気式安定器部10Bは、チョークコイル17、昇圧型の磁気漏れトランス18、力率改善用のコンデンサ15及び放電抵抗16を含む。トランス18は巻線184及び185を有する。チョークコイル17の一端が入力配線W1に接続され、他端が巻線184と巻線185の共通端に接続される。巻線184の一端は入力配線W2及びダイオードブリッジ30の一方の入力端子に接続され、巻線185の他端はコンデンサ15を介してダイオードブリッジ30の他方の入力端子の間に接続される。
図6Cに示す磁気式安定器部10Cは、昇圧型の磁気漏れトランス19を含む。トランス19は、巻線191及び192を有し、巻線191と巻線192の共通端が入力配線W1に接続される。巻線191の他端が入力配線W2及びダイオードブリッジ30の一方の入力端子に接続され、巻線192の他端がダイオードブリッジ30の他方の入力端子に接続される。トランス19は、図6Aのトランス14に比べて小さいインダクタ成分で構成されるので、トランス19のインダクタ成分による電流位相の遅れは小さく、力率改善用のコンデンサ(図6Aのコンデンサ15)が省かれる。
また、LED電源装置3において、磁気式安定器部10Aについては、筐体50の上蓋55側(上方側)から、トランス14、チョークコイル40、その他の部品の順に構成部品が配置されることが好ましい。磁気式安定器部10Bについては、上蓋55側(上方側)から、トランス18、チョークコイル17、チョークコイル40、その他の部品の順に構成部品が配置されることが好ましい。磁気式安定器部10Cについては、上蓋55側(上方側)から、トランス19、チョークコイル40、その他の部品の順に構成部品が配置されることが好ましい。
(2)ダイオードブリッジ30及びコンデンサ35の変形
上記各実施形態では全波整流構成としてダイオードブリッジ30を示した。一方、交流電源電圧が比較的低く(例えば電源電圧が100Vacである場合)かつLED5全体の順方向降下電圧が比較的高い場合には、全波整流構成は、図7に示すように、ダイオード31及び32並びにコンデンサ37及び38からなる倍電圧回路であってもよい。この場合でも、コンデンサ37及び38にはフィルムコンデンサを使用することができる。このように、チョークコイル40の適用に伴うコンデンサ37及び38の小容量化により、比較的小規模な倍電圧回路が構成される。
1、2 磁気回路式LED電源回路
3、4 LED電源装置
5 LED
5U LEDユニット
6、7 LED照明装置
10、10A、10B、10C 磁気式安定器部
11、17 チョークコイル
12、15 コンデンサ
14、18、19 磁気漏れトランス
20 磁気式安定器部
21、25 チョークコイル
22 トランス
23 コンデンサ
24 コイル
30 ダイオードブリッジ
35 コンデンサ
40 チョークコイル
50 筐体
W1、W2 入力配線
W3、W4 出力配線

Claims (17)

  1. LED電源装置であって、
    気回路式LED電源回路と、
    前記磁気回路式LED電源回路を内包する筐体と
    を備え、
    前記磁気回路式LED電源回路が、
    少なくとも1つのチョークコイル又は磁気漏れトランスを含み、交流電源に接続される磁気式安定器部と、
    前記磁気式安定器部の出力を整流するダイオードブリッジと、
    前記ダイオードブリッジの出力端子間に接続された出力コンデンサと、
    前記出力コンデンサとLEDの間の電流経路に挿入接続された出力チョークコイルと
    を備え、
    前記磁気式安定器部が、前記交流電源に接続される一対の入力配線の一方と前記ダイオードブリッジの入力端子の間に接続された入力チョークコイル、及び前記一対の入力配線間に接続された進相コンデンサを有し、
    前記筐体の内部において、前記入力チョークコイルが、前記出力チョークコイル、前記進相コンデンサ、前記ダイオードブリッジ及び前記出力コンデンサよりも前記筐体の一端側に配置され、前記筐体が前記一端を上方にして設置されるように構成された、LED電源装置。
  2. 前記出力チョークコイルが、前記進相コンデンサ、前記ダイオードブリッジ及び前記出力コンデンサよりも前記一端側に配置された請求項1に記載のLED電源装置。
  3. 前記入力チョークコイル及び前記出力チョークコイルが同サイズのコア及び同軸に巻回された巻線を有する、請求項1又は2に記載のLED電源装置。
  4. 前記出力チョークコイルが、珪素鋼板からなるコア及び該コアに巻回される銅巻線を備える請求項1から3のいずれか一項に記載のLED電源装置。
  5. 前記出力コンデンサがフィルムコンデンサからなる請求項1から4のいずれか一項に記載のLED電源装置。
  6. 磁気回路式LED電源回路であって、
    交流電源に接続される第1及び第2の入力配線のうちの前記第1の入力配線に一端が接続された第1のチョークコイルと、
    前記第1のチョークコイルの一端と前記第2の入力配線との間に接続されたインダクタ要素と、
    前記インダクタ要素に並列接続された共振コンデンサと、
    前記第1のチョークコイルの他端に一端が接続された第2のチョークコイルと、
    前記第2のチョークコイルの他端及び前記第2の入力配線に入力端子が接続されたダイオードブリッジと、
    前記ダイオードブリッジの出力端子間に接続され、一対の出力配線を介してLEDに接続される出力コンデンサと
    を備えた磁気回路式LED電源回路。
  7. 前記インダクタ要素が、第1及び第2の巻線を有するトランスからなり、前記第1の巻線が前記第1のチョークコイルの他端と前記第2の入力配線との間に接続され、前記第1
    の巻線と前記第2の巻線の直列回路に前記共振コンデンサが並列接続された請求項6に記載の磁気回路式LED電源回路。
  8. 前記インダクタ要素が、前記第1のチョークコイルの他端と前記第2の入力配線との間に接続されたコイルからなり、前記共振コンデンサが前記コイルに並列接続された請求項6に記載の磁気回路式LED電源回路。
  9. 前記出力コンデンサと前記LEDとの間の電流経路に挿入接続された出力チョークコイルを更に備えた請求項6に記載の磁気回路式LED電源回路。
  10. 前記出力チョークコイルが、珪素鋼板からなるコア及び該コアに巻回される銅巻線を備える請求項9に記載の磁気回路式LED電源回路。
  11. 前記出力コンデンサがフィルムコンデンサからなる請求項6から10のいずれか一項に記載の磁気回路式LED電源回路。
  12. LED電源装置であって、
    請求項9又は10に記載の磁気回路式LED電源回路と、
    前記磁気回路式LED電源回路を内包する筐体と
    を備え、
    前記筐体の内部において、前記インダクタ要素が、前記第2のチョークコイル、前記第1のチョークコイル、前記出力チョークコイル、前記共振コンデンサ、前記ダイオードブリッジ及び前記出力コンデンサよりも前記筐体の一端側に配置され、前記筐体が前記一端を上方にして設置されるように構成された、LED電源装置。
  13. 前記第2のチョークコイルが、前記第1のチョークコイル、前記出力チョークコイル、前記共振コンデンサ、前記ダイオードブリッジ及び前記出力コンデンサよりも前記一端側に配置された請求項12に記載のLED電源装置。
  14. 前記第1のチョークコイルが、前記出力チョークコイル、前記共振コンデンサ、前記ダイオードブリッジ及び前記出力コンデンサよりも前記一端側に配置された請求項13に記載のLED電源装置。
  15. 前記出力チョークコイルが、前記共振コンデンサ、前記ダイオードブリッジ及び前記出力コンデンサよりも前記一端側に配置された請求項14に記載のLED電源装置。
  16. 前記第1のチョークコイル、前記第2のチョークコイル、前記インダクタ要素及び前記出力チョークコイルのうちの、隣接して配置される少なくとも2つ、好ましくは全てが同サイズのコア及び同軸に巻回された巻線を有する請求項12から15のいずれか一項に記載のLED電源装置。
  17. 請求項6から11のいずれか一項に記載の磁気回路式LED電源回路又は請求項1から5若しくは12から16のいずれか一項に記載のLED電源装置と、直列接続された複数の前記LEDを有するLEDユニットとを備えたLED照明装置。
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