JP6604225B2 - 情報隠蔽シート - Google Patents

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Description

本発明は、情報を隠蔽しておき、開封することにより情報を表出させる情報隠蔽シートに関する。
従来、情報を隠蔽しておき、開封することにより情報を表出させる情報隠蔽シートが利用されている。情報隠蔽シートは、流通時には、情報を隠蔽しておき、利用時には、利用者が簡易な作業により情報を表出させることを可能とするものである。情報隠蔽シートは、クーポンや、くじ等、様々な用途に用いられている(特許文献1、2参照)。
情報隠蔽シートにおいては、情報を隠蔽するため、その情報を隠蔽するように2枚の用紙を重ね合わせ接着することが行われる。接着された部分の少なくとも一部は、いわゆる擬似接着がなされており、2枚の用紙を容易に剥離でき、隠蔽された情報を表出させることが可能になっている。
特開2001−171276号公報 特開2005−145005号公報
上記のような情報隠蔽シートは、出荷時および利用時まで所定の環境下で保管されることになるが、高温多湿の環境下に保管しておくと、擬似接着された部分の接着強度が高まってしまい、2枚の用紙が上手く剥離されない状況が生じる。具体的には、擬似接着された部分に連続して用紙の上層が他方の用紙に接着したまま剥離してしまい、所定の情報が記録された部分が破損するという現象が生じる。
そこで、本発明は、擬似接着された部分の接着強度が高まった場合であっても、所定の情報が記録された部分の破損の恐れを低減することが可能な情報隠蔽シートを提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明では、
所定の情報を記録する所定情報記録領域を有する第1用紙と、
前記所定情報記録領域を覆う第2用紙と、が、
接着剤を介して少なくとも一部が剥離可能に接着されてなる情報隠蔽シートであって、
前記剥離可能に接着された部分である擬似接着部と、前記所定情報記録領域の間に、前記第1用紙を貫通しない切込みが、前記第1用紙における第2用紙と対向する面側から形成されていることを特徴とする情報隠蔽シート、
を提供する。
本発明の情報隠蔽シートによれば、所定の情報を記録する所定情報記録領域を有する第1用紙と、所定情報記録領域を覆う第2用紙が、接着剤を介して少なくとも一部が剥離可能に接着されてなる情報隠蔽シートであって、剥離可能に接着された部分である擬似接着部と、所定情報記録領域の間に、第1用紙を貫通しない切込みが、第1用紙における第2用紙と対向する面側から形成されているので、擬似接着された部分の接着強度が高まった場合であっても、所定の情報が記録された部分の破損を低減することが可能となる。
また、本発明に係る情報隠蔽シートは、前記第1用紙はインクジェット記録用紙であることを特徴とする。
本発明の情報隠蔽シートによれば、所定情報記録領域を有する第1用紙がインクジェット記録用紙であるので、吸湿性が高く、擬似接着部の接着力が高いインクジェット記録用紙を用いた情報隠蔽シートであっても、所定の情報が記録された部分の破損を低減することが可能となり、多品種の情報隠蔽シートを作成する場合に、インクジェット印刷を利用して効率化を図ることが可能となる。
また、本発明に係る情報隠蔽シートは、前記擬似接着部より接着力の強い強接着部が、前記第1用紙の1辺に沿って形成されていることを特徴とする。
本発明の情報隠蔽シートによれば、擬似接着部より接着力の強い強接着部が、第1用紙の1辺に沿って形成されているので、第1用紙と第2用紙を剥離した場合にも、第1用紙と第2用紙が連結された状態を保つことが可能となる。
また、本発明に係る情報隠蔽シートは、前記強接着部が、前記第1用紙の前記1辺の両端の角以外の角を含む所定の領域に、さらに形成されていることを特徴とする。
本発明の情報隠蔽シートによれば、強接着部が、第1用紙の1辺の両端の角以外の角を含む所定の領域に、さらに形成されているので、強接着部に対応する部分を保持しながら、所定の部分を剥離することが可能となる。
また、本発明に係る情報隠蔽シートは、前記擬似接着部は、接着力を軽減するための接着軽減層と、前記強接着部を実現するための接着剤を有する接着剤層を重ねて形成されていることを特徴とする。
本発明の情報隠蔽シートによれば、擬似接着部が、接着力を軽減するための接着軽減層と、強接着部を実現するための接着剤を有する接着剤層を重ねて形成されているので、一種類の接着剤を用いて、場所によって異なる接着強度を実現することが可能となる。
本発明によれば、擬似接着された部分の接着強度が高まった場合であっても、所定の情報が記録された部分の破損を低減することが可能となる。
本発明の一実施形態に係る情報隠蔽シートの第1用紙を示す図である。 本発明の一実施形態に係る情報隠蔽シートを示す図である。 実施例1の情報隠蔽シート10の使用時の状態を示す図である。 比較例1の情報隠蔽シートの使用時の状態を示す図である。 変形例における情報隠蔽シートの第1用紙を示す図である。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
<1.情報隠蔽シートの構成>
本発明の一実施形態に係る情報隠蔽シートは、第1用紙と第2用紙の2枚を重ねて貼り合わせることにより構成されている。図1は、本発明の一実施形態に係る情報隠蔽シートの第1用紙を示す図である。図1において、1は第1用紙、2は印刷層、3は接着剤層、4は強接着部、5は擬似接着部、6は所定情報記録領域である。本実施形態の情報隠蔽シートは、第2用紙と重ね合わせ、接着剤を介して少なくとも一部が剥離可能に接着されることにより構成される。
図1(a)は、第1用紙の上面側から見た平面図である。第1用紙、第2用紙において、本来、上面と下面、上層と下層の別はないが、説明の便宜上、本明細書においては、重ね合わせる2枚の用紙のうち、第1用紙を下層、第2用紙を上層とし、第1用紙と対向する第2用紙の面を第2用紙の下面、第2用紙と対向する第1用紙の面を第1用紙の上面とする。したがって、図1(a)は、第2用紙と対向する第1用紙の上面を示していることになる。図1(b)は、図1(a)のA−A線に対応する断面図、図1(c)は、図1(a)のB−B線に対応する断面図、図1(d)は、図1(a)のC−C線に対応する断面図である。図1(b)、図1(c)、図1(d)においては、いずれも図面上方向が第1用紙の上面、図面下方向が第1用紙の下面を示している。第1用紙の紙面方向のサイズ(寸法)は、任意とすることができるが、本実施形態では、横方向の長さa=95mm、縦方向の長さb=48mmとしている。第2用紙のサイズは、第1用紙のサイズと同一とすることが好ましい。したがって、本実施形態では、第2用紙の紙面方向のサイズも、95mm×48mmとなっている。
第1用紙1の上面には、情報の記録が可能な情報記録領域が存在する。具体的には、印刷によりインキを塗布することにより情報を記録する領域である。この情報記録領域のうち、特に所定の情報を記録する領域を所定情報記録領域6としている。図1(a)においては、所定情報記録領域6を一点鎖線で囲むことにより示している。所定情報記録領域6に記録する所定の情報とは、隠蔽しておき、開封して知ることの必要な情報を示している。この所定情報記録領域6の周囲には、強接着部4、擬似接着部5が形成されている。強接着部4は、第1用紙1、第2用紙7を破損せずに、剥離することが困難な程度の強い接着力を有する接着部である。擬似接着部5は、第1用紙1、第2用紙7を破損せずに、剥離することが可能な程度の接着力を有し、擬似的に接着するための接着部である。強接着部4、擬似接着部5の接着力は、上記の機能を達成し、強接着部4の接着力が擬似接着部5の接着力より大きければ、特に限定されるものではないが、強接着部4の接着力は、JIS Z0237で規定するT形剥離法で、0.882N/10mm幅(90gf/10mm幅)より大きいことが好ましく、擬似接着部5の接着力は、0.049〜0.882N/10mm幅(5〜90gf/10mm幅)が好ましい。
図1(a)においては、2種類の異なる網掛けにより強接着部4、擬似接着部5の形成領域を示している。強接着部4は、長方形状の第1用紙1の周縁4辺のうち右辺の1辺に沿った所定幅(c)の領域と、左下角を含む二等辺三角形状の領域の2箇所に形成されている。図1(a)における第1用紙1の左下角は、第1用紙の右辺の1辺の両端の角以外の角となっている。擬似接着部5は、長方形状の第1用紙1の周縁4辺のうち上辺、左辺、下辺の3辺に沿った所定幅(d,e,f)の領域に形成されている。上辺、左辺、下辺の3辺に沿った所定幅の領域のうち、強接着部4と重なる部分においては、強接着部4が優先的に形成される。
第1用紙1の右辺に沿った強接着部4の幅cは、任意に設定することができるが、本実施形態では、幅c=6mmとしている。また、第1用紙1の上辺、左辺、下辺に沿った擬似接着部5の幅d,e,fも、任意に設定することができるが、本実施形態では、幅d=e=f=6mmとしている。したがって、本実施形態では、各辺に沿って形成された強接着部4、擬似接着部5の幅は全て同一である。強接着部4、擬似接着部5の幅c,d,e,fは、必ずしも同一である必要はなく、異なっていてもよい。
第1用紙1の左下角を含む二等辺三角形状の強接着部4のサイズは、任意に設定することができ、下辺から距離f(6mm)の位置における左右方向の長さg、左辺から距離d(6mm)の位置における上下方向の長さhにより規定することが可能である。本実施形態では、g=h=18mmの二等辺三角形としている。必ずしも、g=hとする必要はなく、gとhが異なる場合は、第1用紙1の左下角を強接着部4は、二等辺ではない三角形状となる。
図1(b)、図1(c)、図1(d)の断面図に示すように、強接着部4は、第1用紙1の上面に直接、接着剤層3を設けることにより形成される。また、擬似接着部5は、第1用紙1の上面に印刷層2を介して接着剤層3を設けることにより形成される。したがって、擬似接着部5においては、印刷層2が接着力を軽減するための接着軽減層としての役割を果たすことになる。
図1(a)に示すように、所定情報記録領域6を囲むようにして、第1用紙1の上面に3本の線分からなる切込みK1が形成されている。図1(b)、図1(c)に示すように、切込みK1は、第1用紙1を貫通しないように所定の深さでハーフカット加工がなされたものである。平面方向においては、3本のそれぞれの切込みK1は、第1用紙1の周縁4辺のうち上辺、左辺、下辺の3辺に沿った所定幅(d,e,f)の領域に形成された擬似接着部5と、所定情報記録領域6の間に位置するように形成されている。第1用紙1においては情報の記録が可能な情報記録領域が広範囲に存在する場合があるため、切込みK1が情報記録領域と重なることもある。しかし、隠蔽すべき所定の情報を記録する領域として確保された所定情報記録領域6と擬似接着部5の間に切込みK1が形成されていればよい。図1(a)の例では、左辺、下辺に沿った切込みK1は、強接着部4に達する位置まで形成されている。図1(a)のように、強接着部4に達する位置まで切込みK1が形成されていてもよいが、この場合、本来擬似接着すべき部分が開封時に紙面破壊してしまう恐れがある。そこで、実際には、切込みK1の端部と強接着部4の間を0.5mm〜5mm程度空けるようにすることが好ましい。
図2は、本発明の一実施形態に係る情報隠蔽シートを示す図である。図2において、7は第2用紙、7aは非剥離部、7bは剥離部、K2は切込み、10は情報隠蔽シートである。図2に示した情報隠蔽シート10は、図1に示した第1用紙1の上面に、第2用紙7を重ねて貼り合わせ、切込みK2を形成することにより得られる。
図2(a)は、第2用紙7の上面側から見た情報隠蔽シート10の平面図である。図2(b)は、図2(a)のD−D線に対応する断面図、図2(c)は、図2(a)のE−E線に対応する断面図、図2(d)は、図2(a)のF−F線に対応する断面図である。図2(b)、図2(c)、図2(d)においては、図1と同様、いずれも図面上方向が第1用紙、第2用紙の上面側、図面下方向が第1用紙、第2用紙の下面側を示している。上述のように、第2用紙の紙面方向のサイズは、第1用紙の紙面方向のサイズと同一で横a×縦bであり、これが、情報隠蔽シート10の紙面方向のサイズとなっている。
図2(a)に示すように、第2用紙7は、第1用紙1の所定情報記録領域6を覆うようにして、第1用紙1に重ねられる。また、図2(a)に示すように、切込みK2は、情報隠蔽シート10の左辺と下辺を結ぶ直線状の線分として形成される。切込みK2により、第2用紙7は、非剥離部7aと剥離部7bに区分される。非剥離部7aは、第2用紙7の左下角を含む三角形状となっている。特に、本実施形態では、切込みK2の両端部それぞれと第2用紙7の左下角までの長さが等しいため、非剥離部7aは二等辺三角形状となっている。図2(a)における破線状の3本の線分は、切込みK3の形成位置を示している。切込みK3は、第1用紙1と第2用紙7を重ね合わせた際に、第1用紙1の切込みK1と平面方向の位置が一致するように形成されている。切込みK3は、第2用紙7の下面に所定情報記録領域を形成した場合に保護するためのものであるので、その所定情報記録領域を保護できれば、切込みK1と一致する位置に形成する必要はない。図2(b)に示すように、切込みK3は、第2用紙7を貫通しないように所定の深さでハーフカット加工がなされたものである。切込みを形成する方向は、第2用紙7の下面側となっている。そのため、図2(a)においては、破線で示しているが、当然のことながら、上面側からは、切込みK3は視認できない。
また、図2(c)、図2(d)に示すように、切込みK2は、第2用紙7を貫通し、第1用紙1の途中まで達するものである。したがって、第2用紙7と第1用紙1を重ねた情報隠蔽シート10に対しては、ハーフカット状の加工を行うことにより形成される。切込みK2は、様々な刃を用いて加工を行うことができるが、本実施形態では、ピナクル刃(登録商標)を用いて加工している。また、平面方向の切込みK2の形成位置は、第1用紙1の左下角を含む二等辺三角形状の強接着部4と沿う位置となる。切込みK2を利用して、剥離部7bを剥離するため、切込みK2は、第1用紙1の左下角を含む二等辺三角形状の強接着部4とは重ならない位置に形成されることが好ましい。
第1用紙1としては、印刷適性及び搬送適性を有し、情報隠蔽シートとして利用するために充分な強度を有するものであれば使用でき、例えば、上質紙、クラフト紙、複写用紙、グラシン紙、パーチメント紙、レーヨン紙、コート紙、合成紙等の紙が好適に用いられる。多品種製品を製造するためには、インクジェット印刷により、所定情報記録領域6に情報を記録することが望ましいため、インクジェット記録用紙を用いることが、より好ましい。インクジェット記録用紙とは、インクジェットインクが定着し易いような表面をもつ紙である。インクジェット記録用紙としては、紙そのものがインクジェットインクを定着し易いような繊維構造をもつものを用いてもよいし、紙の表面にインクジェットインクの受像層を形成したものであってもよい。インクジェット記録用紙としては、インクジェット上質紙が最も好ましい。第1用紙1の厚さは20μm〜200μm程度が好ましい。
印刷層2を形成するための印刷インキとしては、例えば、樹脂の1種ないしそれ以上を使用してビヒクルの主成分とし、料・顔料等の着色剤を添加し、可塑剤、安定剤、酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、硬化剤、架橋剤、滑剤、帯電防止剤、充填剤、スリップ剤、その他等の添加剤の1種ないし2種以上を任意に添加し、染溶媒、希釈剤等で充分に混練し、調製したインキ組成物を用いることができる。印刷層2は、接着軽減層としての役割を果たせばよいため、必ずしも着色剤を含む必要はない。印刷層2を形成するための印刷インキとしては、オフセット印刷、グラビア印刷、スクリーン印刷、インクジェット印刷、電子写真印刷等の公知の印刷法に適した様々なタイプのものを用いることができる。印刷層2と接着剤層3の界面で剥離し易くすることにより擬似接着部5を実現するため、印刷層2の表面は、できるだけ平滑性が高いことが望まれる。このため、印刷層2を形成するための印刷インキとしては、UV(紫外線)硬化タイプのものを用いることが好ましい。
接着剤層3に用いる接着剤としては、例えば、ウレタン系、アクリル系、酢酸ビニル系、エチレン−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、セルロース樹脂等の熱可塑性樹脂、またはこれらの混合物からなる樹脂を使用することができる。接着剤の塗布は、フレキソ法、グラビア法などの公知の印刷法又はコーティング法によって、厚み0.1〜50μm程度に塗布することにより行う。
第2用紙7としては、充分な強度と印刷適性及び搬送適性を有するものであれば使用でき、例えば、上質紙、クラフト紙、複写用紙、グラシン紙、パーチメント紙、レーヨン紙、コート紙、合成紙、樹脂フィルムによりラミネートされた紙等の紙が好適に用いられるが、セロファン、延伸ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、延伸ポリスチレン、ポリ塩化ビニル等の樹脂フィルムであっても良い。第2用紙7の厚さは20μm〜200μm程度が好ましい。第2用紙7は、第1用紙1と同一の素材であっても異なっていてもよいが、第1用紙1と同一とした場合は、材料のコストダウンができるとともに、製造工程の効率化を図ることができる。
<2.実施例>
(実施例1)
第1用紙1、第2用紙7として、ともに、厚さ145〜155μm、坪量127.9g/m2の三菱製紙株式会社製のインクジェット上質紙「SWORD iJET4.3マット」を使用した。
まず、UV硬化型のオフセットインキを用いて、オフセット印刷方式により、上記第1用紙1上に、接着軽減層である印刷層2の形成を行った。UV硬化型のオフセットインキとしては、イエローの色を呈する印刷インキを用いた。印刷後、紫外線照射により硬化を行い、厚さ1μmの印刷層2を得た。印刷の態様は所定の領域を全て塗り潰すベタ印刷とした。
続いて、所定のパターン状に接着剤を塗布した。接着剤を塗布するパターンは、図1に2種類の網掛けで示したように、第1用紙1の周縁4辺に沿った所定幅(c,d,e,f)の領域と、第1用紙1の左下角を含む二等辺三角形状の領域となるように形成した。接着剤としては、サイデン化学社製「サイビノールDBA−325」を用いた。
接着剤の塗布は、乾燥時の厚さが5μmになるようにフレキソ印刷方式により印刷することにより行った。図1(a)に示したような強接着部4、擬似接着部5が形成された。
また、インクジェットインクを用いて、インクジェット印刷方式により、第1用紙1の所定情報記録領域6に、必要な情報の印刷を行った。
さらに、所定情報記録領域6を囲むようにして、第1用紙1の上面に3本の線分からなる切込みK1を形成した。具体的には、3本の線分に対応したピナクル刃を用いて、第1用紙1の上面からハーフカット加工を行い、第1用紙1を貫通しないように深さ100μmの切込みK1を形成した。
同様に、第2用紙7の下面に3本の線分からなる切込みK3を形成した。具体的には、3本の線分に対応したピナクル刃を用いて、第2用紙7の下面からハーフカット加工を行い、第2用紙7を貫通しないように深さ100μmの切込みK3を形成した。
次に、丁合機を用いて、第1用紙1の上面側に第2用紙7を重ねて丁合加工を行った。丁合機としては、株式会社ミヤコシ社製ロールコレータ「MCS 20C」を用いた。接着剤としては、接着力の高い接着剤サイデン化学社製「サイビノールDBA−325」を用いているため、特に高い圧力を加える必要がなく、一般の丁合機による丁合加工により、第1用紙1と第2用紙7を貼り合わせることができる。
次に、重ね合わせた第2用紙7の左辺と下辺を結ぶ直線状の線分に対応させて切込みK2を形成した。具体的には、ピナクル刃を用いて、第2用紙7の上面側からハーフカット加工を行い、第2用紙7を貫通し、第1用紙1を貫通しない切込みK2を形成した。第1用紙1における切込みK2の深さが100μm程度になるように調整して切込みK2を形成した。
その後、連続シート状の重ね合わせ用紙(第1用紙1と第2用紙7が重ね合わせられたもの)を所定のサイズ(横95mm×縦48mm)になるように断裁した。
これにより、図2に示したような情報隠蔽シート10が完成した。
(比較例1)
切込みK1を形成しないこと以外は、上記実施例と同様にして、情報隠蔽シートを作成した。
<3.使用時の例>
図3は、実施例1の情報隠蔽シート10の使用時の状態を示す図である。図3(a)は、図2(a)の状態に相当するものであり、第2用紙7の上面側から見た情報隠蔽シート10の開封前の状態を示している。図3(a)の例では、第2用紙7の上面において、非剥離部7aには、開封を示唆する「OPEN」が印刷されており、剥離部7bには、表題「サマーキャンペーン」、説明「めくってその場であたる」が印刷されている。
製造された情報隠蔽シートは、しばらく保管されるが、保管環境がしばしば高温多湿(40℃50%程度)となることがある。そのため、図3(a)に示したような実施例1の情報隠蔽シート10を室温40℃湿度50%の環境下で4日間(96時間)保管した。
4日間の保管後、情報隠蔽シート10を使用する。具体的には、図3(a)に示した状態から、切込みK2を利用して、剥離部7bを切込みK2の延伸方向と交差する方向(図面右方向)に引っ張ることにより、剥離部7bが第1用紙1から剥離される。剥離部7bと第1用紙1は、擬似接着部5により擬似的に接着されているため、本来、比較的弱い力で容易に剥離することができる。
しかし、高温多湿環境下では、接着剤の接着強度は上がる傾向が見られる。また、インクジェット記録用紙は、インクジェットインクを定着し易くするためのその特性から、吸湿性が高い。そのため、インクジェット記録用紙である第1用紙1は、高温多湿環境下では水分を吸収してしまい、紙面の表面強度や引裂き強度が低下し易い。このため、剥離部7bが第1用紙1から剥離しようとした場合、図3(b)に示すような状態となる。
図3(b)においては、擬似接着部5と擬似接着部5に連続する領域について、第1用紙1が破損した状態を示している。破損した第1用紙1の上面側の表層は、第2用紙7側に接着したままとなる。すなわち、上述のように、高温多湿環境下で保管した結果、擬似接着部5の接着力が高まり、擬似接着部5の形成位置における第1用紙1の上面においては、第2用紙7との接着力の方が第2用紙7の強度より大きいため、第1用紙1の上面側の表層が剥がれてしまったのである。一旦、表層が剥がれてしまうと、その表層は、擬似接着部5以外にも達する。しかし、図3に示したように、擬似接着部5と所定情報記録領域6の間に切込みK1が形成されているので、表層の破損は連続せず、切込みK1を境に止まることになる。この結果、図3(b)に示すように、所定情報記録領域6にインクジェット印刷により記録された「今回会計より10%割引」の情報は、破損することなく残る。利用者は、この所定情報記録領域6を提示することにより、割引サービスを受けることが可能となる。すなわち、情報隠蔽シートは、隠蔽していた情報を提示することができ、その役割を果たすことになる。
図4は、比較例1の情報隠蔽シートの使用時の状態を示す図である。図4(a)は、図2(a)の状態に相当するものであり、第2用紙7の上面側から見た情報隠蔽シートの開封前の状態を示している。第2用紙7の上面側から見た状態は、図3(a)に示した実施例1の場合と同様である。すなわち、第2用紙7の上面において、非剥離部7aには、開封を示唆する「OPEN」が印刷されており、剥離部7bには、表題「サマーキャンペーン」、説明「めくってその場であたる」が印刷されている。実施例1の場合と同様に、図4(a)に示したような比較例1の情報隠蔽シートを室温40℃湿度50%の環境下で4日間(96時間)保管した。
4日間の保管後、図4に示した情報隠蔽シートを使用する。具体的には、図4(a)に示した状態から、切込みK2を利用して、剥離部7bを切込みK2の延伸方向と交差する方向(図面右方向)に引っ張ることにより、剥離部7bが第1用紙1から剥離される。剥離部7bと第1用紙1は、擬似接着部5により擬似的に接着されているため、本来、比較的弱い力で容易に剥離することができる。
しかし、上述のように、高温多湿環境下では、接着剤の接着強度は上がる傾向が見られる。また、インクジェット記録用紙は、上述のような理由から、吸湿性が高い。そのため、インクジェット記録用紙である第1用紙1は、高温多湿環境下では水分を吸収してしまい、紙面の表面強度や引裂き強度が低下し易い。このため、剥離部7bが第1用紙1から剥離しようとした場合、図4(b)に示すような状態となる。
図4(b)においては、擬似接着部5と擬似接着部5に連続する領域について、第1用紙1が破損した状態を示している。実施例1の場合と同様、破損した第1用紙1の上面側の表層は、第2用紙7側に接着したままとなる。すなわち、上述のように、高温多湿環境下で保管した結果、擬似接着部5の接着力が高まり、擬似接着部5の形成位置における第1用紙1の上面においては、第2用紙7との接着力の方が第2用紙7の強度より大きいため、第1用紙1の上面側の表層が剥がれてしまったのである。一旦、表層が剥がれてしまうと、その表層は、擬似接着部5以外にも達する。
図4に示した比較例1の場合、図3に示した実施例1と異なり、第1用紙1の、擬似接着部5と所定情報記録領域6の間に切込みK1が形成されていない。このため、表層の破損は連続し、所定情報記録領域6の部分まで達することになる。この結果、図4(b)に示すように、所定情報記録領域6にインクジェット印刷により記録された「今回会計より10%割引」の情報は、破損してしまう。図4(b)に示した状態では、所定情報記録領域6の情報を提示することができず、割引サービスを受けることができない。すなわち、情報隠蔽シートは、隠蔽していた情報を提示することができず、その役割を果たせないことになる。
仮に、図4に示した形態の情報隠蔽シートの第1用紙1としてインクジェット上質紙でなく、オフセット印刷用マット紙を採用したとすると、切込みK1が形成されていなくても破損の程度は低く、表層の破損が所定情報記録領域6の部分まで達する恐れは低くなる。その場合であっても、表層の破損が所定情報記録領域6の部分まで達する恐れが皆無になるわけではないので、切込みK1が形成されることにより、所定情報記録領域6を破損する恐れを低減することができる。
<4.変形例>
次に、情報隠蔽シートの変形例について説明する。図5は、変形例における情報隠蔽シートの第1用紙を示す図である。情報隠蔽シートの変形例では、図1に示した第1用紙1における強接着部4、擬似接着部5の形成位置が異なっている。図5(a)、図5(b)に示す変形例では、いずれも、第1用紙1の左下角を含む二等辺三角形状の強接着部4がなく、左辺と下辺に沿って、それぞれ所定幅(d,f)の擬似接着部5が形成されている。
そして、図5(a)の変形例においては、図1(a)と同様、右辺に沿った所定幅(c)の領域が強接着部4となっている。一方、図5(b)の変形例においては、図1(a)、図5(a)とは異なり、右辺に沿った所定幅(c)の領域も擬似接着部5となっている。したがって、図5(b)に示す変形例では、強接着部4が存在せず、全て擬似接着部5となっている。すなわち、図5(b)に示す変形例では、接着剤層3が形成される領域には、必ず、接着軽減層として印刷層2が形成されている。図5(a)、図5(b)に示すように、左下角を含む領域が擬似接着部5となる場合は、第2用紙7の左下角を含む領域は、非剥離部にはならない。そのため、左下角から第2用紙7を剥離することができる。
上述のように、擬似接着部5の接着力が高まってしまった場合に、所定情報記録領域6を破損しないために、擬似接着部5と所定情報記録領域6の間に切込みK1が存在する必要がある。そのため、図5に示す変形例では、三本の線分がいわゆる逆コの字状に連結された切込みK1が形成されている。この切込みK1の存在により、左下角から第2用紙7を剥離した場合に、所定情報記録領域6を破損する恐れは低減される。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されず、種々の変形が可能である。例えば、上記実施形態では、強接着部4、擬似接着部5として同一の接着剤を用いて接着剤層3を形成し、印刷層2の有無により接着力を変化させるようにしたが、強接着部4、擬似接着部5にそれぞれ強度の異なる接着剤を用いるようにしてもよい。
また、上記実施形態では、第1用紙1の切込みK1に合わせて、第2用紙7に切込みK3を形成するようにした。第2用紙7に切込みK3を形成すると、第2用紙7においても表層の破損は連続せず、切込みK3を境に止まることになる。このため、第2用紙7の下面側に所定情報記録領域を形成した場合、所定情報記録領域を保護することができる。しかし、第1用紙1の所定情報記録領域6を保護するためだけであれば、必ずしも第2用紙7に切込みK3を形成する必要はない。
1・・・第1用紙
2・・・印刷層(接着軽減層)
3・・・接着剤層
4・・・強接着部
5・・・擬似接着部
6・・・所定情報記録領域
7・・・第2用紙
7a・・・非剥離部
7b・・・剥離部
10・・・情報隠蔽シート
K1、K2、K3・・・切込み

Claims (5)

  1. 所定の情報を記録する所定情報記録領域を有する第1用紙と、
    前記所定情報記録領域を覆う第2用紙と、が、
    接着剤を介して少なくとも一部が剥離可能に接着されてなる情報隠蔽シートであって、
    前記剥離可能に接着された部分である擬似接着部と、前記所定情報記録領域の間に、前記第1用紙を貫通しない切込みが、前記第1用紙における第2用紙と対向する面側から形成されていることを特徴とする情報隠蔽シート。
  2. 前記第1用紙はインクジェット記録用紙であることを特徴とする請求項1に記載の情報隠蔽シート。
  3. 前記擬似接着部より接着力の強い強接着部が、前記第1用紙の1辺に沿って形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の情報隠蔽シート。
  4. 前記強接着部が、前記第1用紙の1辺の両端の角以外の角を含む所定の領域に、さらに形成されていることを特徴とする請求項3に記載の情報隠蔽シート。
  5. 前記擬似接着部は、接着力を軽減するための接着軽減層と、前記強接着部を実現するための接着剤を有する接着剤層を重ねて形成されていることを特徴とする請求項3または請求項4に記載の情報隠蔽シート。
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