JP6604138B2 - 硬質被覆層がすぐれた耐欠損性と耐摩耗性を備える表面被覆切削工具およびその製造方法 - Google Patents

硬質被覆層がすぐれた耐欠損性と耐摩耗性を備える表面被覆切削工具およびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、合金鋼等の高熱発生を伴うとともに、切刃に対して衝撃的な負荷が作用する高速断続切削加工で、硬質被覆層がすぐれた耐欠損性と耐摩耗性を両立することにより、長期の使用に亘ってすぐれた切削性能を発揮する表面被覆切削工具(以下、被覆工具という)に関するものである。
従来、一般に、炭化タングステン(以下、WCで示す)基超硬合金、炭窒化チタン(以下、TiCNで示す)基サーメットあるいは立方晶窒化ホウ素(以下、cBNで示す)基超高圧焼結体で構成された工具基体(以下、これらを総称して工具基体という)の表面に、硬質被覆層として、Ti−Al系の複合窒化物層を物理蒸着法により被覆形成した被覆工具が知られており、これらは、すぐれた耐摩耗性を発揮することが知られている。
ただ、前記従来のTi−Al系の複合窒化物層を被覆形成した被覆工具は、比較的耐摩耗性にすぐれるものの、高速断続切削条件で用いた場合に欠損、チッピング等の異常損耗を発生しやすいことから、硬質被覆層の改善についての種々の提案がなされている。
例えば、特許文献1には、炭化タングステン基超硬合金または炭窒化チタン基サーメットで構成された工具基体の表面に、組成式:(Ti1−xAl)N(ただし、原子比で、Xは0.45〜0.70を示す)を満足し、かつ、電界放出型走査電子顕微鏡を用い、表面研磨面の測定範囲内に存在する立方晶結晶格子を有する結晶粒個々に電子線を照射して、前記表面研磨面の法線に対して、前記結晶粒の結晶面である{100}面の法線がなす傾斜角を測定し、前記測定傾斜角のうち、0〜45度の範囲内にある測定傾斜角を0.25度のピッチ毎に区分すると共に、各区分内に存在する度数を集計してなる傾斜角度数分布グラフにおいて、10〜20度の範囲内および30〜40度の範囲内の傾斜角区分にそれぞれピークが存在すると共に、前記10〜20度の範囲内および30〜40度の範囲内に存在する合計度数が、傾斜角度数分布グラフにおける度数全体の50〜75%の割合を占める傾斜角度数分布グラフを示し、かつ2〜15μmの平均層厚を有するTiとAlの複合窒化物層、で構成された硬質被覆層を形成することによって、鋼や鋳鉄などの被削材の断続切削を、高切り込みや高送りなどの重切削条件における耐チッピング性を向上させることが提案されている。
また、例えば、特許文献2には、立方晶窒化硼素基焼結材料で構成された工具基体の表面に、 組成式:(Ti1−xAl)N(ただし、原子比で、Xは0.45〜0.70を示す)を満足し、かつ、電界放出型走査電子顕微鏡を用い、表面研磨面の測定範囲内に存在する立方晶結晶格子を有する結晶粒個々に電子線を照射して、前記表面研磨面の法線に対して、前記結晶粒の結晶面である{100}面の法線がなす傾斜角を測定し、前記測定傾斜角のうち、0〜45度の範囲内にある測定傾斜角を0.25度のピッチ毎に区分すると共に、各区分内に存在する度数を集計してなる傾斜角度数分布グラフにおいて、10〜20度の範囲内および30〜40度の範囲内の傾斜角区分にそれぞれピークが存在すると共に、前記10〜20度の範囲内および30〜40度の範囲内に存在する合計度数が、傾斜角度数分布グラフにおける度数全体の50〜75%の割合を占める傾斜角度数分布グラフを示し、かつ2〜15μmの平均層厚を有するTiとAlの複合窒化物層、で構成された硬質被覆層を形成することによって、浸炭焼入れ鋼や熱処理硬化鋼などの各種の高硬度鋼の断続切削加工を、高切り込みや高送りなどの重切削条件における硬質被覆層の耐チッピング性を向上させることが提案されている。
特許第4725773号公報 特許第4725774号公報
近年の切削加工における省力化および省エネ化の要求は強く、これに伴い、切削加工は一段と高速化、高効率化の傾向にあり、被覆工具には、より一層、耐欠損性、耐チッピング性、耐剥離性等の耐異常損傷性が求められるとともに、長期の使用に亘ってのすぐれた耐摩耗性が求められている。
しかし、前記特許文献1、2に記載されている従来被覆工具においては、高切り込みや高送りなどの重切削条件における耐チッピング性の向上策についての提案がされているものの、上記従来被覆工具を、高熱発生を伴うとともに、切刃に対して衝撃的な負荷が作用する高速断続切削加工条件で用いた場合には、耐欠損性についてはある程度満足されるものの、耐摩耗性が十分であるとはいえない。
そこで、合金鋼等の高速断続切削等に供した場合であっても、すぐれた耐欠損性と耐摩耗性を両立することができ、かつ、長期の使用に亘ってすぐれた切削性能を発揮する被覆工具が求められている。
そこで、本発明者らは、前述の観点から、TiとAlの複合窒化物(以下、「(Ti,Al)N」あるいは「(Ti1−xAl)N」で示すことがある)からなる硬質被覆層を物理蒸着で蒸着形成した被覆工具の耐欠損性、耐摩耗性の両立をはかるべく、鋭意研究を重ねた結果、次のような知見を得た。
本発明者らは、硬質被覆層を構成する(Ti,Al)N層の結晶構造について鋭意研究したところ、(Ti,Al)N層がNaCl型の面心立方構造(以下、単に、「立方晶構造」、「立方晶」という場合もある)を有する結晶粒を含有し該立方晶構造を有する結晶粒の結晶粒内平均方位差を2度以上とするという全く新規な着想により、立方晶構造を有する結晶粒内に歪みを生じさせ、硬さと靭性の双方を高めることに成功し、その結果、硬質被覆層の耐欠損性を向上させると同時に耐摩耗性を向上させ得ることを見出した。
具体的には、硬質被覆層が、物理蒸着法により成膜された(Ti,Al)N層からなり、該(Ti,Al)N層の成分組成を、組成式:(Ti1−xAl)Nで表した場合、AlのTiとAlの合量に占める平均含有割合xavg(但し、xavgは原子比)が、0.40≦xavg≦0.95(好ましくは、0.40≦xavg≦0.70)を満足し、該(Ti,Al)N層を構成する結晶粒中に立方晶構造を有するものが存在し、該立方晶構造の結晶粒の結晶方位を、電子線後方散乱回折装置を用いて縦断面方向から解析し、結晶粒個々の結晶粒内平均方位差を求めた場合、該結晶粒内平均方位差が2度以上を示す結晶粒が(Ti,Al)N層の面積に対して10%以上の面積割合で存在する場合には、該立方晶構造の結晶粒に歪みを生じさせることができ、従来の硬質被覆層に比して、(Ti,Al)N層の硬さと靭性が高まり、その結果、耐欠損性と同時に耐摩耗性が向上すること見出した。
そして、前述のような構成の(Ti,Al)N層は、例えば、物理蒸着装置内に工具基体を装着し、装置内を0.2〜0.5Paの窒素雰囲気とし、工具基体に絶対値で900V以上の負のバイアス電圧を印加した状態で、該装置内に配置したTi−Al合金ターゲットをターゲット表面最大磁束密度5mT以上で放電させ、工具基体の表面処理を行い、その後、Ti−Al合金ターゲットとアノード電極間でアーク放電を発生させる物理蒸着法で成膜することができる。
本発明は、前記知見に基づいてなされたものであって、
「(1)炭化タングステン基超硬合金、炭窒化チタン基サーメットまたは立方晶窒化ホウ素基超高圧焼結体のいずれかで構成された工具基体の表面に、硬質被覆層が形成されている表面被覆切削工具において、
(a)前記硬質被覆層は、平均層厚1〜15μmのTiとAlの複合窒化物であり、
組成式:(Ti1−xAl)Nで表した場合、複合窒化物層のAlのTiとAlの合量に占める平均含有割合xavg(但し、xavgは原子比)が、0.40≦xavg≦0.95を満足し、
(b)前記複合窒化物層は、NaCl型の面心立方構造を有するTiとAlの複合窒化物の相を含み、
(c)前記複合窒化物層の圧縮残留応力は1.0GPa〜8.0GPaを満足し、
(d)前記NaCl型の面心立方構造を有するTiとAlの複合窒化物の結晶粒の結晶方位を、電子線後方散乱回折装置を用いて縦断面方向から解析し、結晶粒個々の結晶粒内平均方位差を求めた場合、該結晶粒内平均方位差が2度以上を示す結晶粒の面積は、前記複合窒化物層の面積の10%以上を占めることを特徴とする表面被覆切削工具。
(2)前記結晶粒内平均方位差が2度以上を示す結晶粒が、前記複合窒化物層の層厚方向の単位層厚あたりに占める面積割合は、工具基体と硬質被覆層との界面側から硬質被覆層の表面側に向かうにしたがって、次第に増加することを特徴とする前記(1)に記載の表面被覆切削工具。
(3)前記(1)に記載の表面被覆切削工具の製造方法であって、
物理蒸着装置内に工具基体を装着し、装置内を0.2〜0.5Paの窒素雰囲気とし、工具基体に900V以上の負のバイアス電圧を印加した状態で、該装置内に配置したTi−Al合金ターゲットをターゲット表面最大磁束密度5mT以上で放電させ、工具基体表面の処理を行い、その後、Ti−Al合金ターゲットとアノード電極間でアーク放電を発生させる物理蒸着法で前記硬質被覆層を成膜することを特徴とする前記(1)(2)に記載の表面被覆切削工具の製造方法。」
に特徴を有するものである。
なお、“結晶粒内平均方位差”とは、後述するGOS(Grain Orientation Spread)値のことを意味する。
本発明について、以下に詳細に説明する。
硬質被覆層を構成する複合窒化物層の平均層厚:
本発明の硬質被覆層は、物理蒸着で成膜された組成式:(Ti1−xAl)Nで表されるTiとAlの複合窒化物層からなる。この複合窒化物層は、硬さが高く、すぐれた耐摩耗性を有するが、特に平均層厚が1〜15μmのとき、その効果が際立って発揮される。その理由は、平均層厚が1μm未満では、層厚が薄いため長期の使用に亘っての耐摩耗性を十分確保することができず、一方、その平均層厚が15μmを越えると、(Ti,Al)N層の結晶粒が粗大化し易くなり、欠損を発生しやすくなる。したがって、その平均層厚を1〜15μmと定めた。
硬質被覆層を構成する(Ti,Al)N層の組成:
本発明の(Ti,Al)N層からなる硬質被覆層において、AlのTiとAlの合量に占める平均含有割合xavg(但し、xavgは原子比)が、0.40≦xavg≦0.95を満足するようにする。
その理由は、Alの平均含有割合xavgが0.40未満であると、(Ti,Al)N層は硬さが低下するため、合金鋼等の高速断続切削に供した場合には、耐摩耗性が十分でない。一方、Alの平均含有割合xavgが0.95を超えると、相対的にTiの平均含有割合が減少するため、脆化を招き、耐欠損性が低下する。したがって、Alの平均含有割合xavgは、0.40≦xavg≦0.95と定めた。好ましくは、0.40≦xavg≦0.70である。
硬質被覆層を構成する(Ti,Al)N層の圧縮残留応力:
本発明の(Ti,Al)N層からなる硬質被覆層における圧縮残留応力は、1.0GPa未満であると硬質被覆層の硬さが低いため、耐摩耗性が十分ではなく、一方、8.0GPaより大きくなると耐摩耗性は向上するものの耐欠損性が低下してくる。
したがって、本発明では、(Ti,Al)N層からなる硬質被覆層の圧縮残留応力は、1.0GPa以上8.0GPa以下と定めた。
上記の圧縮残留応力の測定は、X線回折装置を用い、2θ−sinψ法にて実施することができる。この場合、Cr管球を用い、(220)ピークにて測定する。ヤング率としては470GPa、ポアソン比としては0.2を使用して計算を実施する。
(Ti,Al)N層を構成する立方晶構造を有する結晶粒の結晶粒内平均方位差(GOS値):
本発明では、電子線後方散乱回折装置を用いて、立方晶構造の(Ti,Al)N結晶粒の結晶粒内平均方位差(GOS値)を求める。
具体的には、(Ti,Al)N層の縦断面に垂直な方向からその縦断面研磨面について0.01μm間隔で解析し、図1にその概略を示すように、隣接する測定点(以下、「ピクセル」ともいう)間で5度以上の方位差がある場合、そこを粒界と定義する。そして、粒界で囲まれた領域を1つの結晶粒と定義する。ただし、隣接するピクセル全てと5度以上の方位差がある単独に存在するピクセルは結晶粒とせず、2ピクセル以上が連結しているものを結晶粒として取り扱う。
そして、立方晶結晶粒内のあるピクセルと、同一結晶粒内の他のすべてのピクセル間での方位差を計算し、これを結晶粒内方位差として求め、それを平均化したものをGOS(Grain Orientation Spread)値として定義する。
GOS値については、例えば文献「日本機械学会論文集(A編) 71巻712号(2005−12) 論文No.05−0367 1722〜1728」に説明がなされている。
そして、本発明における“結晶粒内平均方位差”とは、このGOS値を意味する。GOS値を数式で表す場合、同一結晶粒内のピクセル数をn、同一結晶粒内の異なるピクセルにおのおの付けた番号をiおよびj(ここで 1≦i、j≦nとなる)、ピクセルiでの結晶方位とピクセルjでの結晶方位から求められる結晶方位差をαij(i≠j)とすると、


で表すことができる。
また、結晶粒内平均方位差、GOS値は、結晶粒内のあるピクセルと、同一結晶粒内の他のすべてのピクセル間での方位差を求め、その値を平均化した数値であると言い換えることができるが、結晶粒内に連続的な方位変化が多いと大きな数値となる。
結晶粒内平均方位差(GOS値)は、(Ti,Al)N層の縦断面に垂直な方向から、0.01μm間隔で解析し、幅3μm、縦は層厚の測定範囲内での縦断面方向からの測定を0.01μm/stepの間隔で実施し、(Ti,Al)N層を構成する立方晶結晶粒に属する全ピクセル数を求め、結晶粒内平均方位差(GOS値)を1度間隔で分割し、その値の範囲内に結晶粒内平均方位差(GOS値)が含まれる結晶粒のピクセルを集計して上記全ピクセル数で割ることによって、結晶粒内平均方位差(GOS値)の面積割合を示す度数分布(ヒストグラム)を作成する事によって求めることができる。
なお、請求項2に係る本発明の場合には、(Ti,Al)N層の縦断面を層厚方向に所定の単位層厚に区分し、層厚方向に垂直な方向から、それぞれの区分内における結晶粒内平均方位差(GOS値)が2度以上を示す結晶粒の面積割合を求め、層厚方向に沿って区分されたそれぞれの単位層厚における面積割合を比較することによって、工具基体と硬質被覆層との界面側から硬質被覆層の表面側に向かう面積割合の変化を求めることができる。
例えば、本発明の(Ti,Al)N層の立方晶結晶粒について、結晶粒内平均方位差(GOS値)を求め、その度数分布(ヒストグラム)を作成すると、図2に示すように、結晶粒内平均方位差(GOS値)が2度以上である結晶粒が(Ti,Al)N層の全面積に占める面積割合は10%以上であることが分かる。
また、図3は、前記図2に示される度数分布(ヒストグラム)を有する本発明の(Ti,Al)N層について、その層厚を、層厚方向に3つの単位層厚に等分に区分し、各単位層厚の各区分における面積割合を示したものであるが、図3に示す(Ti,Al)N層においては、工具基体と硬質被覆層との界面側から硬質被覆層の表面側に向かうにしたがって、面積割合が増加していることがわかる。
このように、本発明の(Ti,Al)N層を構成する立方晶結晶粒は、従来の(Ti,Al)N層を構成している結晶粒と比較して、結晶粒内で結晶方位のばらつきが大きいため、亀裂の進展が抑制され、その結果、硬質被覆層の耐欠損性が向上する。
そして、前記結晶粒内平均方位差(GOS値)を備える(Ti,Al)N層からなる硬質被覆層が工具基体表面に設けられた被覆工具は、高熱発生を伴うとともに、切刃に対して衝撃的な負荷が作用する合金鋼等の高速断続切削加工で、すぐれた耐欠損性と同時にすぐれた耐摩耗性を発揮するのである。
ただ、前記結晶粒内平均方位差(GOS値)が2度以上を示す結晶粒が、(Ti,Al)N層の全面積に占める面積割合が10%未満である場合には、結晶粒内の結晶方位が揃いすぎているため、亀裂が進展しやすく、耐欠損性が十分でないことから、結晶粒内平均方位差(GOS値)が2度以上を示す立方晶結晶粒が(Ti,Al)N層の全面積に占める面積割合は10%以上とする。なお、好ましい面積割合は、20%以上40%以下である。
また、工具基体と(Ti,Al)N層との界面側から(Ti,Al)N層の表面側に向かうにしたがって、結晶粒内平均方位差(GOS値)が2度以上を示す立方晶結晶粒の面積割合が増加する場合には、工具基体と(Ti,Al)N層との密着強度を低下させることなく、一段と耐欠損性を向上させることができる。
前記した本発明の(Ti,Al)N層を有する被覆工具は、例えば、次に述べる方法によって製造することができる。
本発明の(Ti,Al)N層は、例えば、物理蒸着法の一種であるアークイオンプレーティング(以下、「AIP」で示す。)法によって成膜する。
(a)まず、炭化タングステン基超硬合金、炭窒化チタン基サーメットまたは立方晶窒化ホウ素基超高圧焼結体のいずれかで構成された工具基体工具を洗浄・乾燥した状態で、AIP装置内の回転テーブル上の中心軸から半径方向に所定距離離れた位置に外周部にそって装着する。また、所定組成のTi−Al合金ターゲットを装置内に配置する。
(b)装置内を排気して10−2Pa以下の真空に保持しながら、ヒーターで装置内を500℃に加熱した後、0.5〜2.0PaのArガス雰囲気に設定し、前記回転テーブル上で自転しながら回転する工具基体に−200〜−1000Vの直流バイアス電圧を印加し、もって工具基体表面をアルゴンイオンによって5〜30分間ボンバード処理する。
(c)その後、装置内を0.2〜0.5Paの窒素ガス雰囲気に保持し、前記回転テーブル上で自転しながら回転する工具基体に絶対値で900V以上の負の直流バイアス電圧を印加し、該装置内に配置したTi−Al合金ターゲットをターゲット表面最大磁束密度5mT以上で放電させ、工具基体表面処理する。
(d)次に、装置内の窒素ガス圧力を4Paの反応雰囲気とし、前記回転テーブル上で自転しながら回転する工具基体に−50Vの直流バイアス電圧を印加し、かつ、前記所定組成のTi−Al合金ターゲットとアノード電極との間に100Aの電流を流してアーク放電を発生させ、前記工具基体の表面に、目標組成、目標平均層厚の(Ti,Al)N層を形成する。
上記工程(a)〜(d)により、本発明の被覆工具を作製することができる。
本発明の製造方法では、前記工程(c)の工具基体表面処理を特徴的な工程としており、この工程によって詳細は不明であるが、形成される初期核にひずみが生じているものと推測している。さらに、(d)の工程で成膜を進めるにあたって、歪んだ状態が初期核から継承されることで、歪みによって生じる結晶の方位差が蓄積していき、結果として、結晶粒内で大きな方位差が生じると推測される。いずれにしても、前記工程(c)の工具基体表面処理という特徴的な工程によって、結晶粒内平均方位差(GOS値)が2度以上である結晶粒が(Ti,Al)N層の全面積に占める面積割合が10%以上となる(Ti,Al)N層を形成することができる。
本発明は、工具基体の表面に、硬質被覆層が設けられた表面被覆切削工具において、硬質被覆層は、平均層厚1〜15μmの(Ti,Al)N層からなり、組成式:(Ti1−xAl)Nで表した場合、AlのTiとAlの合量に占める平均含有割合xavg(但し、xavgは原子比)が、0.40≦xavg≦0.95(好ましくは、0.40≦xavg≦0.70)を満足し、また、(Ti,Al)N層は、1.0GPa以上8.0GPaの圧縮残留応力を有することから耐摩耗性に優れ、さらに、(Ti,Al)N層を構成する結晶粒中に立方晶構造を有するものが存在し、該結晶粒の結晶方位を、電子線後方散乱回折装置を用いて縦断面方向から解析し、結晶粒個々の結晶粒内平均方位差を求めた場合、結晶粒内平均方位差が2度以上を示す結晶粒が(Ti,Al)N層の全面積に対して面積割合で10%以上存在することによって、立方晶構造を有する結晶粒内に歪みが生じ、亀裂の進展が抑制されるため、耐欠損性が向上する。その結果、本発明被覆工具の(Ti,Al)N層からなる硬質被覆層は、すぐれた耐欠損性と耐摩耗性を両立することができるため、長期の使用に亘ってすぐれた切削性能を発揮し、被覆工具の長寿命化が達成される。
結晶粒内平均方位差を求める測定法の概略説明図である。 本発明被覆工具1の硬質被覆層を構成する(Ti,Al)N層の断面において、立方晶構造を有する個々の結晶粒の結晶粒内平均方位差のヒストグラムの一例を示すものである。 本発明被覆工具1の硬質被覆層を構成する(Ti,Al)N層の断面において、層厚方向の各単位層厚における結晶粒内平均方位差が2度以上を示す立方晶結晶粒の面積割合の変化を示す図の一例である。 硬質被覆層を蒸着形成するためのアークイオンプレーティング(AIP)装置の概略図であり(a)は正面図、(b)は側面図を示す。
つぎに、本発明の被覆工具を実施例により具体的に説明する。
なお、具体的な説明としては、立方晶窒化ホウ素(以下、「cBN」で示す。)基焼結体および炭化タングステン(以下、「WC」で示す。)基超硬合金を工具基体とする被覆工具について説明するが、炭窒化チタン基サーメットを工具基体とする被覆工具についても同様である。
[実施例1]
工具基体の作製:
原料粉末として、いずれも0.5〜4μmの範囲内の平均粒径を有するcBN粉末、TiN粉末、TiC粉末、Al粉末、Al粉末を用意し、これら原料粉末を表1に示される配合組成に配合し、ボールミルで80時間湿式混合し、乾燥した後、120MPaの圧力で直径:50mm×厚さ:1.5mmの寸法をもった圧粉体にプレス成形し、ついでこの圧粉体を、圧力:1Paの真空雰囲気中、900〜1300℃の範囲内の所定温度に60分間保持の条件で焼結して切刃片用予備焼結体とし、この予備焼結体を、別途用意した、Co:8質量%、WC:残りの組成、並びに直径:50mm×厚さ:2mmの寸法をもったWC基超硬合金製支持片と重ね合わせた状態で、通常の超高圧焼結装置に装入し、通常の条件である圧力:4GPa、温度:1200〜1400℃の範囲内の所定温度に保持時間:0.8時間の条件で超高圧焼結し、焼結後上下面をダイヤモンド砥石を用いて研磨し、ワイヤー放電加工装置にて所定の寸法に分割し、さらにCo:5質量%、TaC:5質量%、WC:残りの組成およびJIS規格CNGA120408の形状(厚さ:4.76mm×内接円直径:12.7mmの80°菱形)をもったWC基超硬合金製インサート本体のろう付け部(コーナー部)に、質量%で、Zr:37.5%、Cu:25%、Ti:残りからなる組成を有するTi−Zr−Cu合金のろう材を用いてろう付けし、所定寸法に外周加工した後、切刃部に幅:0.13mm、角度:25°のホーニング加工を施し、さらに仕上げ研摩を施すことによりISO規格CNGA120408のインサート形状をもった工具基体1〜3をそれぞれ製造した。

硬質被覆層の成膜:
前述の工程によって作製した工具基体1〜3に対して、図4に示したようなAIP装置を用いて、硬質被覆層を形成した。
(a)工具基体1〜3を、アセトン中で超音波洗浄し、乾燥した状態で、アークイオンプレーティング装置内の回転テーブル上の中心軸から半径方向に所定距離離れた位置に外周部にそって装着する。また、成膜前の工具基体表面処理用と成膜用のカソード電極(蒸発源)として、所定組成のTi−Al合金ターゲットを配置する。
(b)まず、装置内を排気して10−2Pa以下の真空に保持しながら、ヒーターで装置内を500℃に加熱した後、0.5〜2.0PaのArガス雰囲気に設定し、前記回転テーブル上で自転しながら回転する工具基体に−200〜−1000Vの直流バイアス電圧を印加し、もって工具基体表面をアルゴンイオンによって5〜30分間ボンバード処理する。
(c)その後、装置内を表2に示す雰囲気圧に保持し、前記回転テーブル上で自転しながら回転する工具基体に表2に示す直流バイアス電圧を印加し、該装置内に配置したTi−Al合金ターゲットを表2に示す条件で放電させ、工具基体表面処理する。
(d)次に、装置内の窒素ガスを表2に示す雰囲気圧とし、前記回転テーブル上で自転しながら回転する工具基体に表2に示す直流バイアス電圧を印加し、かつ、前記所定組成のTi−Al合金ターゲットとアノード電極との間に表2に示す電流を流してアーク放電を発生させ、前記工具基体の表面に、表3に示す目標組成、目標平均層厚の(Ti,Al)N層を形成する。
上記(a)〜(d)の工程で、表3に示す本発明の被覆工具(「本発明工具」という)1〜6を作製した。
比較のため、工具基体1〜3に対して、表4に示す条件で工具基体表面処理を施し、ついで、表4に示す条件で目標組成、目標平均層厚の(Ti,Al)N層を形成することにより、表5に示す比較例の被覆工具(「比較例工具」という)1〜6を作製した。
上記で作製した本発明工具1〜6、比較被覆工具1〜6の工具基体に垂直な方向の断面を、走査型電子顕微鏡(倍率5000倍)を用いて測定し、観察視野内の5点の層厚を測って平均して平均層厚を求めた。
また、(Ti,Al)N層のAlの平均含有割合xavgについては、電子線マイクロアナライザ(Electron−Probe−Micro−Analyser:EPMA)を用い、表面を研磨した試料において、電子線を試料表面側から照射し、得られた特性X線の解析結果の10点平均からAlの平均含有割合xavgを求めた。
また、(Ti,Al)N層の残留応力を、X線回折装置を用い、2θ−sin2ψ法にて求めた。なお、X線回折は、Cr管球を用い、(220)ピークを測定し、ヤング率として470GPa、ポアソン比として0.2を使用して計算を実施した。
さらに、(Ti,Al)N層の縦断面について、電子線後方散乱回折装置を用いて(Ti,Al)N層の各立方晶結晶粒の結晶方位を解析し、隣接するピクセル間で5度以上の方位差がある場合、そこを粒界とし、粒界で囲まれた領域を1つの結晶粒とし、結晶粒内のあるピクセルと、同一結晶粒内の他のすべてのピクセル間で結晶粒内方位差を求め、結晶粒内方位差が0度以上1度未満、1度以上2度未満、2度以上3度未満、3度以上4度未満、・・・と0〜10度の範囲を1度ごとに区切って、結晶粒内平均方位差(GOS値)を求め、その度数分布(ヒストグラム)を作成し、該度数分布(ヒストグラム)から、結晶粒内平均方位差(GOS値)が2度以上を示す結晶粒が、(Ti,Al)N層の全面積に占める面積割合を求めた。
さらに、(Ti,Al)N層の層厚を、層厚方向に3つの単位層厚(即ち、「工具基体側の層厚領域」、「中間領域」および「硬質被覆層表面側の層厚領域」の3つの単位層厚)に等分し、各単位層厚における面積割合をそれぞれ測定した。
図2には、本発明工具1の(Ti,Al)N層の縦断面について求めた、立方晶構造を有する個々の結晶粒の結晶粒内平均方位差(GOS値)のヒストグラムを示し、また、図3には、本発明被覆工具1の(Ti,Al)N層の縦断面について求めた、層厚方向の各単位層厚における結晶粒内平均方位差(GOS値)が2度以上を示す立方晶結晶粒の面積割合の値を示す。
表3、表5に、上記で求めた各種の値を示す。




次いで、前記本発明工具1〜6および比較例工具1〜6について、
切削条件A:
被削材:JIS・SCr420(60HRC)の長さ方向等間隔8本縦溝入り丸棒、
切削速度: 130m/min.、
切り込み: 0.2mm、
送り: 0.10mm、
切削時間:30分、
の乾式強断続切削条件で切削試験を行い、逃げ面摩耗幅を測定し、また、欠損発生の有無を確認した。
表6にその結果を示す。

[実施例2]
工具基体の作製::
原料粉末として、いずれも0.5〜5μmの平均粒径を有する、Co粉末、VC粉末、Cr粉末、TiC粉末、TaC粉末、NbC粉末、WC粉末を用意し、これら原料粉末を、表7に示される配合組成に配合し、さらにワックスを加えてボールミルで72時間湿式混合し、減圧乾燥した後、100MPaの圧力でプレス成形し、これらの圧粉成形体を焼結し、所定寸法となるように加工して、ISO規格SEEN1203AFTN1のインサート形状をもったWC基超硬合金工具基体11〜13を製造した。

成膜工程:
前記のWC基超硬合金工具基体11〜13に対して、図4に示すAIP装置を用いて、実施例1の(a)、(b)、(c)、(d)の工程と同様にして、表8に示す条件で工具基体表面処理を施し、ついで、表8に示す条件で目標層厚、目標組成の(Ti,Al)N層を蒸着形成することにより、表9に示す本発明工具11〜16を作製した。
比較のため、WC基超硬合金工具基体11〜13に対して、表10に示す条件で工具基体表面処理を施し、ついで、表10に示す条件で目標組成、目標平均層厚の(Ti,Al)N層を形成することにより、表11に示す比較例の被覆工具(「比較例工具」という)11〜16を作製した。
上記で作製した本発明工具11〜16、比較例工具11〜16について、実施例1と同様にして、各層の平均組成、平均層厚、残留応力、結晶粒内平均方位差(GOS値)が2度以上を示す結晶粒が(Ti,Al)N層の全面積に占める面積割合、層厚方向の各単位層厚における結晶粒内平均方位差(GOS値)が2度以上を示す立方晶結晶粒の面積割合の値を求めた。
表9、表11に、上記で求めた各種の値を示す。




次いで、本発明工具11〜16、比較例工具11〜16について、SE445R0506Eのカッタを用いて、以下の切削条件Bで、単刃の乾式高速正面フライス切削試験を実施した。
切削条件B:
被削材: JIS・SCM440のブロック材、
切削速度: 350m/min.、
回転速度: 900min−1
切り込み: 2.0mm、
送り : 0.2mm/刃、
切削時間:10分
の条件で行い、逃げ面摩耗幅を測定し、また、欠損発生の有無を確認した。
表12にその結果を示す。

表6の結果によれば、本発明工具1〜6は、逃げ面摩耗幅は小さく、しかも欠損が発生していないのに対して、比較例工具1〜6は逃げ面摩耗が進行し、あるいは、短時間で欠損による寿命となるものが生じた。
また、表12の結果によれば、本発明工具11〜16は、逃げ面摩耗幅の値は小さく、また、欠損の発生もみられないのに対して、比較例工具11〜16は逃げ面摩耗が進行し、あるいは、短時間で欠損による寿命となるものが生じた。
この結果から、本発明工具は、耐欠損性、耐摩耗性のいずれにもすぐれていることが分かる。
本発明の表面被覆切削工具は、各種の鋼などの通常の切削条件での切削加工は勿論のこと、特に高熱発生を伴うとともに、切刃部に対して大きな負荷がかかる合金鋼、ステンレス鋼などの高速断続切削加工においても、すぐれた耐欠損性および耐摩耗性を発揮し、長期に亘ってすぐれた切削性能を示すものであるから、切削加工装置の高性能化、並びに切削加工の省力化および省エネ化、さらに低コスト化に十分満足に対応できるものである。

Claims (3)

  1. 炭化タングステン基超硬合金、炭窒化チタン基サーメットまたは立方晶窒化ホウ素基超高圧焼結体のいずれかで構成された工具基体の表面に、硬質被覆層が形成されている表面被覆切削工具において、
    (a)前記硬質被覆層は、平均層厚1〜15μmのTiとAlの複合窒化物であり、
    組成式:(Ti1−xAl)Nで表した場合、複合窒化物層のAlのTiとAlの合量に占める平均含有割合xavg(但し、xavgは原子比)が、0.40≦xavg≦0.95を満足し、
    (b)前記複合窒化物層は、NaCl型の面心立方構造を有するTiとAlの複合窒化物の相を含み、
    (c)前記複合窒化物層の圧縮残留応力は1.0GPa〜8.0GPaを満足し、
    (d)前記NaCl型の面心立方構造を有するTiとAlの複合窒化物の結晶粒の結晶方位を、電子線後方散乱回折装置を用いて縦断面方向から解析し、結晶粒個々の結晶粒内平均方位差を求めた場合、該結晶粒内平均方位差が2度以上を示す結晶粒の面積は、前記複合窒化物層の面積の10%以上を占めることを特徴とする表面被覆切削工具。
  2. 前記結晶粒内平均方位差が2度以上を示す結晶粒が、前記複合窒化物層の層厚方向の単位層厚あたりに占める面積割合は、工具基体と硬質被覆層との界面側から硬質被覆層の表面側に向かうにしたがって、次第に増加することを特徴とする請求項1に記載の表面被覆切削工具。
  3. 請求項1または2に記載の表面被覆切削工具の製造方法であって、
    物理蒸着装置内に工具基体を装着し、装置内を0.2〜0.5Paの窒素雰囲気とし、工具基体に絶対値で900V以上の負のバイアス電圧を印加した状態で、該装置内に配置したTi−Al合金ターゲットをターゲット表面最大磁束密度5mT以上で放電させ、工具基体表面処理を行い、その後、Ti−Al合金ターゲットとアノード電極間でアーク放電を発生させる物理蒸着法で前記硬質被覆層を成膜することを特徴とする請求項1または2に記載の表面被覆切削工具の製造方法。













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