以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。ただし、本発明はこれに限定されるものではない。また、図面においては実施形態を説明するため、一部分を大きく又は強調して記載するなど適宜縮尺を変更して表現する場合がある。
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係る監視制御システムSYS−Aの構成を示すシステム構成図である。図1に示す監視制御システムSYS−Aは、電力系統を監視し制御するシステムである。図1に示すように、監視制御システムSYS−Aは、監視制御装置10、フロントエンドプロセッサ15a,15b(以下、FEPという。)、ゲートウェイ31,41,51(以下、GWという。)、TC61,71(TC:テレコントロールユニット、遠方監視制御装置)、フィールドゲートウェイ62,72(以下、FGWという。)、中継機器55、電力ネットワークモデルデータベース91(以下、電力NWモデルDBという。)、手順・件名データベース92(以下、手順・件名DBという。)、データウェアハウス93、DX連携94、及び外部システム100を備えている。なお、監視制御システムSYS−Aは、変電所等における制御対象設備である複数の変電所機器63,64,73,74や、配電機器81、配電塔設備82、IT開閉器83、回線選択84(22kV回線選択)を含む構成であると定義してもよい。
電力系統は、データセンター1で監視制御される。図2は、図1に示すデータセンター1の配置を示す図である。図2に示す例では、データセンター1として3つのデータセンター1A,1B,1Cが3箇所に設けられている。なお、図1にはデータセンター1Aだけを示している。データセンター1Aは、通常時に電力系統を監視制御するメインのデータセンターである。第1サブデータセンター1B及び第2サブデータセンター1Cは、データセンター1Aの監視制御装置10において故障などの異常が発生したときに電力系統の監視制御を継続して実行するためのバックアップ用の緊急時データセンターである。3つのデータセンター1A,1B,1Cは、それぞれ、異なる場所(地理的に離れた場所)に設けられる(後述する図13のサーバ拠点300,310,320を参照)。本実施形態では、3つのデータセンター1A,1B,1Cをデータセンター1と総称することがある。
監視制御装置10、リアルタイムサービスバス14、FEP15a,15b、オペレーションサービスバス110、及びシステム運用サービスバス111は、データセンター1A,1B,1Cにそれぞれ設置される。すなわち、いずれのデータセンター1A,1B,1Cにも同じ構成の監視制御装置、リアルタイムサービスバス、FEP、オペレーションサービスバス、及びシステム運用サービスバスが設けられる。本実施形態では、電力NWモデルDB91、手順・件名DB92、データウェアハウス93、DX連携94、及び外部システム100は、データセンター1Aにだけ設けられている。
データセンター1Aの監視制御装置10に異常が発生した場合、第1サブデータセンター1Bがメインのデータセンターとなり、第1サブデータセンター1Bの監視制御装置が電力系統を監視制御する。また、データセンター1A及び第1サブデータセンター1Bの監視制御装置に異常が発生した場合、第2サブデータセンター1Cがメインのデータセンターとなり、第2サブデータセンター1Cの監視制御装置が電力系統を監視制御する。本実施形態では、2つのサブデータセンター1B,1Cを設けているので、第1サブデータセンター1Bの監視制御装置等のテストを行っているときに第2サブデータセンター1Cの監視制御装置等でデータセンター1Aの監視制御装置10のバックアップを行うことができる。同様に、第2サブデータセンター1Cの監視制御装置等のテストを行っているときに第1サブデータセンター1Bの監視制御装置等でデータセンター1Aの監視制御装置10のバックアップを行うことができる。また、本実施形態では、監視制御装置から変電所や配電設備の機器への情報は、メインのデータセンターの監視制御装置から送られ、変電所や配電設備の機器から監視制御装置への情報は、すべてのデータセンター(メイン及びサブのデータセンター)の監視制御装置に送られる。
監視制御装置10は、電力系統を監視制御するための装置である。図1に示すように、監視制御装置10は、リアルタイムサービスバス14、オペレーションサービスバス110、及びシステム運用サービスバス111と接続されている。また、図1に示すように、監視制御装置10は、系統監視制御サブシステム11、及び配電監視制御サブシステム12、統合ネットワーク設備管理サブシステム13(以下、統合NW設備管理サブシステムという。)で構成されている。現行の監視制御システムは、各々異なる場所に設置された、系統制御、配電制御及び設備状態監視等の複数のシステムの集合体であるが、本実施形態の監視制御システムSYS−Aでは、各サブシステム11,12,13が統合されたシステムとして動作する。
系統監視制御サブシステム11、配電監視制御サブシステム12及び統合NW設備管理サブシステム13は、電力系統の監視制御を実行するために目的別に構成されたサブシステムである。系統監視制御サブシステム11、配電監視制御サブシステム12及び統合NW設備管理サブシステム13は、1台又は複数台のサーバで構成されている。また、図1には示していないが、系統監視制御サブシステム11、配電監視制御サブシステム12及び統合NW設備管理サブシステム13は、それぞれ、情報を管理するデータベースを備えている。なお、各サブシステム11,12,13共通のデータベースを設けてもよい。
系統監視制御サブシステム11は、電力系統の中の送電系統(例えば6万6千V以上の系統)における送電用変電所60の変電所機器63,64(例えば、変圧器、遮断器、保護リレー)などを監視し制御するサブシステムである。この系統監視制御サブシステム11は、監視制御機能(Supervisory Control And Data Acquisition:SCADA)、エネルギー管理システム機能(Energy Management System :EMS)、その他の機能、及び電力ネットワークモデル(電力NWモデル)管理機能を備えた統合的な監視制御システムとして構成される。これらの機能は、それぞれ、例えば以下に示す機能を備える。
(ア)SCADAとして備える機能;
系統監視制御サブシステム11は、SCADAとして、「データ送受信」、「コミュニケーション装置(GW31に相当する装置)からのデータ取得」、「設定に応じた情報の自動取得と取得情報に基づいた自動制御」、「遠隔エラー検知」、「時刻同期」、「コントロールセンター(シンクライアント)からのアクセス」、「各種データ処理(アナログ/デジタルデータ、計算済みデータ、トポロジー、マニュアルデータ、外部からの登録データ等)」、「複数イベントのシーケンス管理」、「各種装置類の監視制御(アイソレーター、アーススイッチ、ブレーカー、ボルトアンペア無効電力(VAR)コントロール、タップチェンジコントロール、セットポイントコントロール等)」、「各種監視情報の蓄積及び復旧(回路ブレーカー状態、リアルタイムスナップショット、定期的なスナップショット、イベントデータ、障害情報、履歴、メッセージログ等)」などの機能を備える。
(イ)EMSとして備える機能;
系統監視制御サブシステム11は、EMSとして、「状態評価(電圧等のリアルタイム測定とそれに基づいた状態予測・評価。オペレーターの指示に基づいた各種状態の評価。)」、「経路計算」、「コンティンジェンシー分析(様々な仮定条件を基に最も安定した運用プランを導出するための機能。計画停電等に用いる。)」、「電圧を安定させるための分析」、「短絡計算」、「電力最適化とセキュリティ分析、コンティンジェンシーディスパッチ(潮流・電圧等の様々な測定値を基に、最適化目標を実現するための案を提示する 。また最適化するにあたっての制約条件(コンティンジェンシー)を分析する。制約条件を回避するための最も効果的な改善策を決定する。)」、「電圧スケジューラー(系統制御のロス(無効電力)を最小化するための最適なデバイス設定を支援する。)」などの機能を備える。
(ウ)その他の機能;
系統監視制御サブシステム11は、その他の機能として、「スイッチ分析」、「スイッチシーケンス指示管理」、「障害箇所検知及びサービス復旧」、「計画停電管理」、「計画外停電管理」、「予測機能(機能短期、中期、長期)」、「各種分析、レポーティング(法定帳票、パフォーマンスや品質分析のためのレポート等)」などの機能を備える。
(エ)電力ネットワークモデル(CIMモデル)管理機能;
系統監視制御サブシステム11は、電力ネットワークモデル(CIMモデル)管理機能として、「系統監視制御モデル管理」の機能を備える。
配電監視制御サブシステム12は、電力系統の中の配電系統(例えば2万2千Vや6千Vの系統)における配電用変電所70の変電所機器73,74(例えば、変圧器、遮断器、保護リレー)や配電線の開閉設備などを監視し制御するシステムである。この配電監視制御サブシステム12は、監視制御機能(SCADA)、配電管理システム機能(Distribution Management System:DMS)、その他の機能、及び電力ネットワークモデル(CIMモデル)管理機能を備えた統合的な監視制御システムとして構成される。これらの機能は、それぞれ、例えば以下に示す機能を備える。
(ア)SCADAとして備える機能;
配電監視制御サブシステム12は、SCADAとして、「データ送受信」、「コミュニケーション装置(ゲートウェイ41に相当する装置)からのデータ取得」、「設定に応じた情報の自動取得と取得情報に基づいた自動制御」、「遠隔エラー検知」、「時刻同期」、「コントロールセンター(シンクライアント)からのアクセス」、「各種データ処理(アナログ/デジタルデータ、計算済みデータ、トポロジー、マニュアルデータ、外部からの登録データ等)」、「複数イベントのシーケンス管理」、「各種装置類の監視制御(アイソレーター、アーススイッチ、ブレーカー、ボルトアンペア無効電力(VAR)コントロール、タップチェンジコントロール、セットポイントコントロール等)」、「各種監視情報の蓄積及び復旧(回路ブレーカー状態、リアルタイムスナップショット、定期的なスナップショット、イベントデータ、障害情報、履歴、メッセージログ等)」などの機能を備える。
(イ)DMSとして備える機能;
配電監視制御サブシステム12は、DMSとして、「障害箇所検知及びサービス復旧」、「スイッチ分析」、「スイッチシークエンス指示管理」、「ボルトアンペア無効電力(VAR)最適化」、「アンバランスロードフロー」、「短絡分析機能」、「電力最適化(潮流・電圧等の様々な測定値を基に、最適化目標を実現するための案を提示する 。)」、「電圧スケジューラー(配電制御のロス(無効電力)を最小化するための最適なデバイス設定を支援する。)」などの機能を備える。
(ウ)その他の機能;
配電監視制御サブシステム12は、その他の機能として、「計画停電管理機能」、「計画外停電管理機能」などの機能を備える。
(エ)電力ネットワークモデル(CIMモデル)管理機能;
配電監視制御サブシステム12は、電力ネットワークモデル(CIMモデル)管理機能として、「配電監視制御モデル管理」の機能を備える。
統合NW設備管理サブシステム13は、送配電系統(送電系統、配電系統)の変電所設備(変電所機器63,64,73,74)の状態を監視し、保守業務を支援するシステムである。この統合NW設備管理サブシステム13は、系統監視制御・配電監視制御の両方にまたがる設備機器、IT機器の構成を定義し、電力ネットワークモデル管理機能を備えたサブシステムとして構成される。
監視制御システムSYS−Aの電力ネットワークモデルを統合NW設備管理サブシステム13で一元管理することで、「電力ネットワークモデルの一貫性の保持」、「電力ネットワークモデル管理のワークフロー化による手作業の軽減」、「電力ネットワークモデル変更の際の分析スピードの向上」、「CIMベースで電力ネットワークモデルを一元化することにより、将来的な外部システム100の連携コストを低減」、「電力ネットワークモデル分析能力の向上」という効果を得ることができる。統合NW設備管理サブシステム13における「電力ネットワークモデル管理機能」は、それぞれ、例えば以下に示す機能を備える。
(ア)電力ネットワークモデル(CIMモデル)管理機能;
統合NW設備管理サブシステム13は、電力ネットワークモデル(CIMモデル)管理機能として、「CIMモデル構築に必要な既存データの収集機能」、「CIMモデル管理機能(編集・検証・更新機能、モデルの状態管理機能、リポジトリ機能、サブシステムで派生するCIMモデルの管理、履歴管理機能(セキュリティ機能))」、「系統監視制御サブシステム11及び配電監視制御サブシステム12及び外部システム100とのCIMモデル連携機能(モデルインポート・エクスポート時のバリデーションチェック、フォーマット(様式)管理、ワークフロー、モデルの整合性管理)」、「各種分析に必要なデータの提供機能」などの機能を備える。
系統監視制御サブシステム11、配電監視制御サブシステム12及び統合NW設備管理サブシステム13は、それぞれ、情報を伝送するリアルタイムサービスバス14に接続されている。FEP15a,15bは、データセンター1内に配置され、リアルタイムサービスバス14及びWAN20(Wide Area Network;広域通信網)に接続されている。FEP15a,15bは、各サブシステム11,12,13とコミュニケーション装置(GW31,41)との間における情報の集約及び送受信を行う。なお、FEP15a、15bは、上述した各種プロトコルに対応できること、ハードウェアはメンテナンス性を向上させるためにコンポーネント化されていること、信頼性を担保するために構成部品が冗長化されていること、監視制御システムSYS−Aの各種セキュリティ基準に基づいたセキュリティ対策機能を備えていること、時刻同期機能があること、などが要求される。
データセンター1内(各サブシステム11,12,13のサーバ間)は、国際標準に準拠した通信プロトコル(規約、データフォーマット)であるICCP(The Inter-Control Center Communications Protocol(ICCP又はIEC60870−6/TASE.2という。))及びIEC60870−5−104、IEC61850、IEC61970、IEC61968、IEC62351に従って情報の通信が行われる。具体的には、FEP15aとFEP15b間はICCPに従って情報の通信が行われ、リアルタイムサービスバス14ではIEC60870−5−104、IEC61850、IEC61970、IEC61968、IEC62351に従って情報の通信が行われる。
GW31,41は制御所30,40単位に設置される。図1に示す例では、制御所30にGW31が設置され、制御所40にGW41が設置されている。GW31,41は、それぞれ、WAN20に接続される。また、GW31,41は、変電所60,70に設置されているTC61,71だけ接続され(図3に示す第1接続例を参照)、又は、TC61,71及びFGW62,72の両方が接続される(図4に示す第2接続例を参照)。すなわち、FGW62,72が直接FEP15a,15bに接続されてもよく、FGW62,72がGW31,41を経由してFEP15a,15bに接続されてもよい。
図3は、図1に示すGW31,41及びFGW62,72の第1接続例を示すブロック図である。図3に示す第1接続例では、制御所30,40に設置されたGW31,41は、それぞれ、国際標準に準拠した通信プロトコルであるIEC60870−5−104やIEC61850の通信回線150でWAN20に接続されている。また、GW31,41は、それぞれ、国際標準に準拠していない通信プロトコルであるHDLC(High Level Data Link Control)やCDT(Cyclic Data Transfer)の通信回線160でTC61,71に接続されている。また、FGW62,72は、それぞれ、国際標準に準拠した通信プロトコルであるIEC60870−5−104やIEC61850の通信回線170でWAN20に接続されている。
図4は、図1に示すGW31,41及びFGW62,72の第2接続例を示すブロック図である。図4に示す第2接続例では、制御所30,40に設置されたGW31,41は、それぞれ、国際標準に準拠した通信プロトコルであるIEC60870−5−104やIEC61850の通信回線150でWAN20に接続されている。また、GW31,41は、それぞれ、国際標準に準拠していない通信プロトコルであるHDLCやCDTの通信回線160でTC61,71に接続されている。また、FGW62,72は、それぞれ、国際標準に準拠した通信プロトコルであるIEC61850の通信回線180でGW31,41に接続されている。
図1の説明に戻り、GW31,41は、TC61,71(又は/及びFGW62,72)から送信される各種情報を受信し、受信した情報のプロトコル変換を行った上で監視制御装置10側に送信する。また、GW31,41は、監視制御装置10側から送信された情報を受信し、受信した情報のプロトコル変換を行った上でTC61,71(又は/及びFGW62,72)に送信する。なお、図1では、2つの制御所30,40だけを示しているが、実際には複数個所の制御所(例えば50箇所程度の制御所)が設けられ、各制御所にGWが設置される。
送電用変電所60には、TC61、FGW62及び変電所機器63,64が設けられている。送電用変電所60は例えば1200箇所ほど設けられている。TC61は、図3に示す通信回線160で制御所30のGW31と接続され、配線で変電所機器63と接続されている。図3及び図4に示すように、変電所機器63は複数の機器(図3及び図4に示す変電所機器63−1〜63−n)がTC61に接続されている。TC61は、変電所機器63からの情報を収集し、収集した情報を通信回線160で伝送可能な情報(HDLCやCDTの情報)に変換してGW31に送信する。また、TC61は、GW31からの通信回線160で伝送可能な情報(HDLCやCDTの情報)を変電所機器63に対応した情報に変換して変電所機器63に送信する。
FGW62は、図3に示す第1接続例では通信回線170でWAN20(つまりFEP15a,15bのいずれか)と接続され、又は図4に示す第2接続例では通信回線180で制御所30のGW31に接続されている。また、FGW62は、配線で変電所機器64と接続されている。図3及び図4に示すように、変電所機器64は複数の機器(図3及び図4に示す変電所機器64−1〜64−n)がFGW62に接続されている。FGW62は、変電所機器64からの情報を収集し、収集した情報を通信回線170又は180で伝送可能な情報(IEC61850の情報)に変換してWAN20又はGW31に送信する。また、FGW62は、GW31からの通信回線170又は180で伝送可能な情報(IEC61850の情報)を変電所機器64に対応した情報に変換して変電所機器64に送信する。なお、FGW62は、変電所機器64との間で通信プロトコル(IEC61850)の情報を送受信する場合は、WAN20又はGW31との間の情報の送受信に際して情報の変換を行う必要はない。FGW62は、SAS(Substation Automation System)やRTU(Remote Terminal Units)で構成される。
変電所機器63,64は、変電所60の構内に設けられた機器(設備)であって、変圧器や遮断器、保護リレーなどの機器を含む。変電所機器63,64の情報としては、変圧器や遮断器のオン・オフ情報などがある。
配電用変電所70においても、送電用変電所60と同様に、TC71、FGW72及び変電所機器73,74が設けられている。配電用変電所70は例えば1500箇所ほど設けられている。TC71は、図3に示す通信回線160で制御所30のGW31と接続され、配線で変電所機器73と接続されている。図3及び図4に示すように、変電所機器73は複数の機器(図3及び図4に示す変電所機器73−1〜73−n)がTC71に接続されている。TC71は、変電所機器73からの情報を収集し、収集した情報を通信回線160で伝送可能な情報(HDLCやCDTの情報)に変換してGW31に送信する。また、TC71は、GW31からの通信回線160で伝送可能な情報(HDLCやCDTの情報)を変電所機器73に対応した情報に変換して変電所機器73に送信する。
FGW72は、図3に示す第1接続例では通信回線170でWAN20(つまりFEP15a,15bのいずれか)と接続され、又は図4に示す第2接続例では通信回線180で制御所30のGW31に接続されている。また、FGW72は、配線で変電所機器74と接続されている。図3及び図4に示すように、変電所機器74は複数の機器(図3及び図4に示す変電所機器74−1〜74−n)がFGW72に接続されている。FGW72は、変電所機器74からの情報を収集し、収集した情報を通信回線170又は180で伝送可能な情報(IEC61850の情報)に変換してWAN20又はGW31に送信する。また、FGW72は、GW31からの通信回線170又は180で伝送可能な情報(IEC61850の情報)を変電所機器74に対応した情報に変換して変電所機器74に送信する。なお、FGW72は、変電所機器74との間で通信プロトコル(IEC61850)の情報を送受信する場合は、WAN20又はGW31との間の情報の送受信に際して情報の変換を行う必要はない。FGW72は、SAS(Substation Automation System)やRTU(Remote Terminal Units)で構成される。
変電所機器73,74も、変電所70の構内に設けられた機器(設備)であって、変圧器や遮断器、保護リレーなどの機器を含む。変電所機器73,74の情報としては、変圧器や遮断器のオン・オフ情報などがある。
本実施形態では、GW31,41、TC61,71、及びFGW62,72は「中継装置」を構成する。図3に示す第1接続例の場合は、GW31,41及びTC61,71が「第1中継部」を構成し、FGW62,72が「第2中継部」を構成する。また、FGW62,72が「ゲートウェイ」を構成する。図4に示す第2接続例の場合は、GW31,41及びTC61,71が「第1中継部」を構成し、GW31,41及びFGW62,72が「第2中継部」を構成する。すなわち、GW31,41は、「第1中継部」と「第2中継部」で兼用される。また、GW31,41が第2中継部における「第1ゲートウェイ」を構成し、FGW62,72が第2中継部における「第2ゲートウェイ」を構成する。
なお、図1には示していないが、変電所機器(例えば、配電用変電所70のTC71以外に接続される機器、屋外分散変電所の機器)は、TCやFGWではなく、インターフェイスを介してGW31,41に接続されるものもある。この場合、インターフェイスは、変電所機器からの屋外分散方式の通信プロトコルの情報を通信回線(LAN:Local Area Network)でGW31,41に送信する。そして、GW31,41は、インターフェイスからの情報についてプロトコル変換を行い、プロトコル変換後の情報をWAN20を介してFEP15a,15bのいずれかに送信する。なお、インターフェイスは、通信回線でWAN20と直接接続されてもよい。この場合、インターフェイスは、変電所機器からの屋外分散方式の通信プロトコルの情報をWAN20(FEP15a,15bのずれか)に送信する。FEP15a,15bのいずれかは、配電機器81からの屋外分散方式の通信プロトコルの情報を国際標準のプロトコルの情報に変換し、変換後の情報を監視制御装置10に送信する。
現行の監視制御システムにおいては、変電所60,70における既存の設備であるTC61,71で情報を送受信が行われているが、順次、TC61,71を国際標準の設備であるFGW62,72に置き換えられる。なお、現在、例えば数千のTC61,71が設けられている。
なお、TC61,71及びFGW62,72は、上述した各種プロトコルに対応できること、ハードウェアは信頼性を担保するために構成部品が冗長化されていること、複数のTCや変電所機器の接続に十分なポートが確保されていること、停電後、自動的に復旧(起動・構成制御に基づいた初期状態への復帰)できること、復旧時にサーバ側へエラー情報を伝達できること、構成管理は、データセンター1からの遠隔操作及びポート経由の直接操作の両方で可能であること、遠隔操作、直接操作のためのツールが提供されること、停電時にデータと時刻を保持するためのバッテリーを保持すること、監視制御システムの各種セキュリティ基準に基づいたセキュリティ対策機能を備えていること、自身、接続されているTC、及び変電所機器遮の動作を監視し、故障を検知し、エラー情報を保管できること、サーバ(監視制御装置10)側へエラー情報を伝達できること、時刻同期機能があること、などが要求される。
監視制御システムSYS−Aにおける監視対象の機器(設備)としては、上述した送電用変電所60の変電所機器63,64及び配電用変電所70の変電所機器73,74のほかに、配電機器81、配電塔機器82、IT開閉器83、及び22kV回線選択84がある。これら配電機器81、配電塔機器82、IT開閉器83及び22kV回線選択84を配電設備80という。配電設備80に関しては、専用の制御回線等で既に接続されており、国際標準の通信網への統一が困難である。
図1に示すように、配電機器81及び配電塔設備82は中継所に設けられた中継機器55に接続されている。中継機器55は、HDLCの通信回線で制御所50に設けられたGW51に接続されている。中継機器55は、配電機器81及び配電塔設備82からの情報をHDLCの通信プロトコルの情報に変換し、変換後の情報を制御所50に設けられたGW51に送信する。GW51は、中継機器55から送信された情報をWAN20を介してFEP15a,15bのいずれかに送信する。FEP15a,15bのいずれかは、GW51からのHDLCの通信プロトコルの情報を国際標準のプロトコルの情報に変換し、変換後の情報を監視制御装置10に送信する。
また、図1に示すように、IT開閉器83はセンサを内蔵した自動開閉器である。このIT開閉器83は、例えばSC−Dの通信プロトコルの通信回線でGW51に接続されている。IT開閉器83は開閉状態を示す情報をGW51に送信し、GW51はIT開閉器83からの情報をWAN20を介してFEP15a,15bのいずれかに送信する。また、22kV回線選択84は、22kV回線を選択する変圧器(22kV回線選択式変圧器)である。この22kV回線選択84は、例えば回線選択式の通信プロトコルの通信回線でGW51に接続されている。22kV回線選択84は選択状態を示す情報をGW51に送信し、GW51は22kV回線選択84からの情報をWAN20を介してFEP15a,15bのいずれかに送信する。
図1に示すように、WAN20は、各データセンター1A,1B,1Cに設けられたオペレーションサービスバス110及びシステム運用サービスバス111に接続されている。オペレーションサービスバス110及びシステム運用サービスバス111においては、例えばIEC61970、IEC61968、IEC62235などの通信プロトコルで情報の通信が行われる。
オペレーションサービスバス110は、系統監視制御サブシステム11、配電監視制御サブシステム12及び統合NW設備管理サブシステム13と接続され、各サブシステム11,12,13間における情報の送受信を行う。また、各サブシステム11,12,13は、リアルタイムサービスバス14及びFEP15a,15bを介さずに、オペレーションサービスバス110及びWAN20を介してGW31,41,51(変電所60,70や配電設備80の機器)と情報の送受信を行うことができる。
システム運用サービスバス111は、電力NWモデルDB91、手順・件名DB92及びデータウェアハウス93と接続されている。電力NWモデルDB91は、電力NWモデルを記憶するデータベースである。手順・件名DB92は、変電所や配電線の開閉設備等の操作手順と件名とを対応つけて記憶するデータベースである。データウェアハウス93は、各種データを記憶する装置である。監視制御装置10の各サブシステム11,12,13は、システム運用サービスバス111を介して電力NWモデルDB91、手順・件名DB92及びデータウェアハウス93の情報を受け取ることができる。また、データ格納部(電力NWモデルDB91、手順・件名DB92及びデータウェアハウス93)は、送電用変電所60、配電用変電所70及び配電設備80の機器の情報をWAN20及びシステム運用サービスバス111を介して取得し格納することができる。
また、リアルタイムサービスバス14及びシステム運用サービスバス111は、それぞれ外部システム100に接続されている。外部システム100は、アプリケーション間連携101,102、エンタープライズサービスバス103、及びツール104を備えている。アプリケーション間連携101は、リアルタイムサービスバス14とエンタープライズサービスバス103に接続され、各サブシステム11,12,13のアプリケーションとツール104のアプリケーションとの間を連携する。これにより、各サブシステム11,12,13とツール104との間で情報のやり取りが可能となる。また、アプリケーション間連携102は、システム運用サービスバス111とエンタープライズサービスバス103に接続され、ツール104のアプリケーションとデータ格納部(電力NWモデルDB91、手順・件名DB92及びデータウェアハウス93)のアプリケーションとの間を連携する。これにより、ツール104とデータ格納部との間で情報のやり取りが可能となる。
ツール104は、監視制御装置10で取り扱われる情報やデータ格納部91,92,93に格納されている情報を用いて、情報の保存・管理、電力ネットワークモデルの設計、情報の分析、プランニング(計画)、マーケットオペレーション、アセットマネジメントなどを行う。ツール104は、リアルタイムサービスバス14、アプリケーション間連携101及びエンタープライズサービスバス103を介して監視制御装置10にて保存されている情報を取得することができる。また、ツール104は、システム運用サービスバス111、アプリケーション間連携102及びエンタープライズサービスバス103を介してデータ格納部91,92,93に格納されている情報を取得することができる。エンタープライズサービスバス103においては、IEC61970、IEC61968、IEC62235の通信プロトコルで情報の通信が行われる。
また、図1に示すように、監視制御装置10は、システム運用サービスバス111、DX連携94及びDX−GW装置105を介して、国際標準に準拠していない通信回線である不図示のDX網(DX:Data Exchanger)上に存在する外部システム(外部システム100とは異なる外部システム)と連携している。DX網は、給電所及び制御所に設置された各外部システム間で情報を送受信するための非インターネットプロトコル伝送網である。DX連携94は、システム運用サービスバス111及びDX−GW装置105と接続されている。DX−GW装置105は、DX網における非国際標準の通信プロトコルの情報とIP通信プロトコルの情報とを変換する。
なお、図1に示していないが、監視制御システムSYS−Aのユーザ(利用者)が監視及び制御業務として実行させる系統制御用シンクライアント及び配電制御用シンクライアント及び統合NW設備管理用シンクライアントが設けられている。シンクライアントは、監視制御システムSYS−Aにおける監視制御業務処理を実行させ、略全ての処理をサーバ(監視制御装置10)に集中させて実行させる。系統制御用シンクライアント及び配電制御用シンクライアント及び統合NW設備管理用シンクライアントは、ICA(IndependenTClient Architecture)、PC Over IP、RDP(Remote Desktop Protocol)のいずれかの通信プロトコルに従って監視制御システムSYS−A(すなわち監視制御装置10のサーバ)と情報の通信を実行可能に構成されている。
次に、監視制御システムSYS−Aのアプリケーション構成について説明する。図5は、本発明の第1実施形態に係る監視制御システムSYS−Aのアプリケーション構成を示す図である。図5に示す監視制御システムSYS−Aは、アプリケーションとして、系統監視制御201、配電監視制御202、総合NW設備管理203、ユーザインターフェイス(ユーザIF)210、外部システム連携220、フロントエンドプロセッサ(FEP)230、及びゲートウェイ240を備えている。
系統監視制御201は、系統監視制御サブシステム11を構成するためのアプリケーションであり、送電系統の制御業務及び送電系統の制御対象設備(変電所機器63,64)の保全業務に必要な機能を提供する。系統監視制御201の機能としては、監視制御機能(SCADA)、エネルギー管理システム機能(EMS)、その他機能、電力NWモデル管理機能に分けられる。
図6は、系統監視制御201のアプリケーションを示す図である。図6に示すように、系統監視制御201の監視制御機能のアプリケーションは、監視、操作手順表作成・確認、制御(手動・自動)、検知・通報、停止計画管理、電力最適化、系統図表管理、系統監視制御アプリ構成管理、訓練シミュレータ、CC用記録統計、CIMモデル、系統盤表示機能、多目的表示機能、及び電話機能という機能構成を含む。
監視;
・アプリケーションは、送電系統制御対象のフィールドデバイスから送信される各種データ(設備情報/計測情報)を取込、状変・事故の検出、停電監視、事故設備判定を行うために必要な情報をリアルタイムで編集し、ユーザに表示する。
・このアプリケーションは、潮流・電圧・電流・設備異常・水位・流量等の各監視を行うための情報を、リアルタイムで編集し、ユーザに表示する。
・ユーザの指示に基づき、表示内容やビューを切り替える。
・このアプリケーションは、状変・事故等の情報を、ユーザの指示に基づきもしくは自動で保管する。
操作手順表作成・確認;
・このアプリケーションは、ユーザが送電系統操作機能に関する操作手順表(系統運用操作手順)を作成・更新、申請・承認、保管、出力するための機能を提供する。
・このアプリケーションは、承認された操作手順表に基づかない直接制御について、制御実績に基づき、操作手順表(制御記録)を自動生成し、保管する。
・ユーザは、当該アプリケーションにて、操作手順表テンプレートを作成・更新・保管する。また、保管された操作手順表テンプレートを基に、個別手順表を作成することができる。
制御(手動・自動);
・ユーザは、当該アプリケーションにて送電系統の制御を行う。操作手順表に基づいた制御、及び直接制御(個別操作)の両方がある。
・アプリケーションは、監視情報を基に一部の自動制御を行う。
検知・通報;
・監視アプリケーションでの送電系統事故の検知を受け、このアプリケーションは、事故関係情報を編集し、ユーザへ表示する。統合NW設備管理サブシステム13:事故記録管理へ事故情報を連携する。
・ユーザは、このアプリケーションにて警報装置を用い、関係各所への通報(音声通報)を行う。
・ユーザは、このアプリケーションにて、保全依頼を作成し、保全担当者へ通知する。
・ユーザは、このアプリケーションにて、停電事故情報を作成し、関係各所(イントラネット等)へ通知する。
停止計画管理;
・ユーザは、当該アプリケーションにて、外部システムである作業停止調整システムで作成した停止計画を登録・編集・保管・出力する。
・アプリケーションは、ユーザの指示に基づき、停止計画を関係各所に通知する。
・アプリケーションは、停止計画の実績を保管する。
電力最適化;
・このアプリケーションは、監視情報を基に、ユーザの指示に基づきもしくは自動で、電力最適化のための各種運用計算(潮流計算・電圧計算・短絡計算、最適系統構成計算、発電所使用水量計算等)を行う。
系統図表管理;
・このアプリケーションは、送電系統監視制御業務に必要な各種図表データ(系統総括図・主要系統図・単線結線図・部分系統図・電力潮流図・水系統括図等)を管理する。
・統合NW設備管理サブシステム13が内部にて若しくは外部システムより取得・蓄積しているネットワーク設備情報及び地図情報を基に、手動若しくは自動で図表データを作成・編集する。
・ユーザは、当該アプリケーションにて、系統図表を照会・出力する。
系統監視制御アプリ構成管理;
・このアプリケーションは、系統監視制御サブシステムが正しく動作していることを監視する。
・このアプリケーションは、系統監視制御サブシステムの各種オプション設定(運転モード切替、ネットワーク切替、指令台に対するエリア別制御可否設定等)を管理する。
訓練シミュレータ;
・ユーザは、系統制御用シンクライアントより当該アプリケーションが提供する訓練環境を用いて、各種監視制御のシミュレーション訓練を行う。
・ユーザは、当該アプリケーションにて、訓練センターシステム(外部システム)用のデータを収集・出力する。
CC用記録統計;
・CC用ユーザは、当該アプリケーションにて、監視情報を基に、送電系統監視制御に必要な各種記録・グラフ(定型帳票)の作成・出力を行う。記録統計;
CIMモデル;
・このアプリケーションでは、統合NW設備管理サブシステム13:CIMモデル管理アプリケーションで管理されているCIMモデルを基に、系統監視制御サブシステム11に必要なCIMモデルを派生・管理する。
系統盤表示機能;
・系統盤に設備情報・計測情報および監視結果を表示し、主要な電力系統の状態を監視する。
多目的表示機能;
・プロジェクタ画面を使用し、防災端末情報(雷観測・台風情報・降雪情報など)や、指令台画面など様々な映像を表示する。
電話機能;
・系統運用業務を行う上で、制御所・特別高圧電力の需要家など大勢の相手と複数回電話をする必要があるため、電話の発着信を簡易化した電話装置を用いる。主な機能は、監視モニターからのアナログ・デジタル・CB回線発信、および応答・復旧・保留・録音・転送・割り込み・一斉・起呼者表示・自動メッセージ応答等の機能を有する。
また、図6に示すように、エネルギー管理システム機能のアプリケーションは、状態予測、給電分析、発電余力分析、コンティンジェンシー分析、電圧安定分析、短絡解析、電力最適化等という機能構成を含む。
状態予測;
・リアルタイムでの測定、発電予測、負荷予測、設定電圧等、電力網の安定運用に必要な各種情報を提供する。
給電分析;
・系統ネットワークにおける電力潮流に関する分析機能である。様々な条件仮説を検証し、ネットワークを安定運用するための条件を見出す。
発電余力分析;
・系統ネットワークにおける電力潮流に関する分析機能である。様々な条件仮説を検証し、ネットワークを安定運用するための条件を見出す。
コンティンジェンシー分析;
・特定のコンティンジェンシー下のネットワーク信頼度の測定を支援する機能である。定常状態の電力潮流ソリューションをシミュレートし、圏外の状態の場合はオペレータにネットワークをチェックさせる。当該機能は、分析中の予定停止時にもできなくてはならない。
電圧安定分析;
・オペレータが電圧安定に関する問題を識別し、電圧を安定させるための諸条件の効果を精査する支援を行う。
短絡解析;
・現行運用条件やネットワークトポロジーで回路遮断器定格を超えてしまう可能性のある潜在的に問題のある潮流を分析することで、電力ネットワーク上で障害が発生している潮流を識別する機能である。遮断器の能力や保護設定の確認も行う必要がある。遮断器オペレーションと連携することで、オペレータが確実に短絡容量上限を超える可能性のある遮断器をクローズできるようにする。
電力最適化とセキュリティ分析、コンティンジェンシーディスパッチ;
・システムオペレーションを強化するための機能であり、最適化目標を達成するために制御に関するオプションを提示する機能である。
・コンティンジェンシーを制約条件として考慮し、妥当かつ予防的な制御ストラテジーの立案を支援する機能である。
・有効電力オペレーション制約違反を抑制するために、発電から再給電に至る最も効果的かつ低コストな是正措置を決定するための機能である。
また、図6に示すように、その他機能のアプリケーションは、スイッチ分析、故障個所の復旧、停電管理、予測(短期/中期/長期)、グリッドパフォーマンスレポートという機能構成を含む。
スイッチ分析;
・負荷断、システム不安定等の潜在的なリスクがある場合のオペレータへの適切な警告
・オペレータによるスイッチングシーケンス指令の作成、および内部承認プロセス。
故障個所の復旧;
・故障個所の切り離しおよび復旧機能について以下の3つのモードをサポートする。
・閉ループモード:正常な箇所へサービスを切り替えるために、スイッチングオーダーを生成する。このスイッチングオーダーはSCADAを介して自動的に実行される。
・アドバイザリーモード:正常な箇所へサービスを切り替えるために、スイッチングオーダーを生成する。このスイッチングオーダーはオペレータ画面に表示され承認されることによって実行される。
・スタディモード:手動で調整・保存された対応方法をオペレータによって起動され、オペレータ指定の運用条件下でスイッチングオーダーを生成する。
停電管理;
・停電お問い合わせ管理:停電お問い合わせシステムは、需要家に停電の詳細や復旧見込みについて情報提供する。
・停電分析:停電箇所、停電種別、影響を受けている(受けるおそれのある)顧客数、および通知が必要な顧客に関する分析が可能である。
・スイッチング分析自動スイッチングに関するオプションを複数表示することができる。また、オペレータによる分析結果の確認およびそれに基づいたスイッチングオペレーションの実行を可能とする。オペレータが分析結果を承認し、アクションプランを選択した場合、スイッチングシーケンスを生成、修正できる。
予測(短期/中期/長期);
・気象データ、気象予測、消費データ、電力損計算、その他補足情報を用い、需要予測を行う。
グリッドパフォーマンスレポート;
・API等を用いた商業的および技術的データの取得機能である。
・系統監視制御システム/配電監視制御システムで実行された処理とSCADAのデータを統合したレポート作成機能である。
・規則に沿った標準レポートテンプレート。
また、図6に示すように、電力NWモデル管理機能のアプリケーションは、電力NWモデル送受信という機能構成を含む。
電力NWモデル送受信;
・このアプリケーションでは、統合NW設備管理サブシステム13の電力NWモデル管理アプリケーションで管理されている電力NWモデルを基に、系統監視制御サブシステム11に必要な電力NWモデルを派生・管理する。
図5の説明に戻り、配電監視制御202は、配電監視制御サブシステム12を構成するためのアプリケーションであり、配電系統の制御業務及び配電系統の制御対象設備(変電所機器73,74)の保全業務に必要な機能を提供する。配電監視制御202の機能としては、監視制御機能(SCADA)、配電管理システム(DMS)、その他機能、電力NWモデル管理機能に分けられる。
図7は、配電監視制御202のアプリケーションを示す図である。図7に示すように、配電監視制御202の監視制御機能のアプリケーションは、監視、操作手順表作成・確認、制御(手動・自動)、検知・通報、停止計画管理、電力最適化(運用計画)、配電図表管理、配電監視制御アプリ構成管理、訓練シミュレータ、CC用記録統計、CIMモデル、系統盤表示機能、多目的表示機能、及び電話機能という機能構成を含む。
監視;
・このアプリケーションは、配電系統制御対象のフィールドデバイスから送信される各種データ(設備情報/計測情報)を取込、状変・事故の検出、停電監視、事故設備判定を行うために必要な情報をリアルタイムで編集し、ユーザに表示する。
・このアプリケーションは、潮流・電圧・電流・設備異常等の各監視を行うための情報を、リアルタイムで編集し、ユーザに表示する。
・ユーザの指示に基づき、各種スケルトン、街路図、系統図、一覧表等の表示内容やビューを切り替える。
・このアプリケーションは、状変・事故等の情報を、ユーザの指示に基づきもしくは自動で保管する。
・状変・事故時、各種操作に基づく、記録、印字、音声、警報を実施する。
・機器・線路等の状態管理・更新を実施する。
・各種フィールドデバイス毎のフォーマットに対応した処理を実施する。
・オンライン状態とは別に試験系状態で監視を実施する。
・他のシステムと連携し送受信を実施する。
操作手順表作成・確認;
・このアプリケーションは、ユーザが配電系統操作機能に関する操作手順表(変電所操作手順、配電線機器操作、各種確認手順)を作成・更新、申請・承認、保管、出力するための機能を提供する。
・このアプリケーションは、登録された停止計画(配電線作業停止計画、計画停電、変電所作業停止計画)に基づき、操作手順表を自動生成し、保管する。
・ユーザは、操作手順表個別作成、修正も可能である。
・手順表は、他のシステムへ事前に送付、または他のシステムから事前に受信し、実行可否を判断する。
・このアプリケーションは、検知された事故情報に基づき、復旧手順表を自動生成し、表示・保管する。
・ユーザは、当該アプリケーションにて、操作手順表テンプレートを作成・更新・保管する。また、保管された操作手順表テンプレートを基に、個別手順表を作成できる。
制御(手動・自動);
・ユーザは、当該アプリケーションにて配電系統の制御を行う。操作手順表に基づいた制御、及び直接制御(個別操作)の両方がある。
・アプリケーションは、監視情報を基に一部の自動制御を行う。自動化の範囲はシステム機能一覧に基づき判断する。
・配電機器について請定値・設定値の遠方設定を実施する。
・制御に伴う各種状態管理・更新を実施する。
・各種フィールドデバイス毎のフォーマットに対応した処理を実施する。
・オンライン状態とは別に試験系状態で制御を実施する。
検知・通報;
・監視アプリケーションでの配電系統事故の検知を受け、当該アプリケーションは、事故関係情報を編集し、ユーザへ表示する。統合NW設備管理サブシステム13:事故記録管理へ事故情報を連携する。
・ユーザは、当該アプリケーションにて警報装置を用い、関係各所への通報(音声・警報通報)を行う。
・ユーザは、当該アプリケーションにて、保全依頼を作成し、保全担当者へ通知する。
・ユーザは、当該アプリケーションにて、もしくは当該アプリケーションが定期的に、停電事故情報を作成し、関係各所(停電情報提供システム等)へ通知する。
停止計画管理
・ユーザは、当該アプリケーションにて、停止計画(配電線作業停止計画、計画停電、変電所作業停止計画)を登録・編集・保管・出力する。
・このアプリケーションは、ユーザの指示に基づき、停止計画を関係各所に通知する。
・このアプリケーションは、停止計画の実績を保管する。
電力最適化;
・このアプリケーションは、監視情報を基に、ユーザの指示に基づきもしくは自動で、電力最適化のための各種運用計算(電圧計算・電流計算、事故時復旧時計算、負荷モデル等)を行う。
・配電用変電所電圧タップ、配電線電圧調整機器(SVR)、センサ内蔵開閉器、線路インピーダンス等を使用し、系統が適正電圧となるように計算し、自動制御を実施する。
配電図表管理;
・このアプリケーションは、配電系統監視制御業務に必要な各種図表データ(総監盤、変電所スケルトン、配電線スケルトン、街路図、22kV系統図、22kV回線選択式変圧器結線図等、および各種表示図面)を管理する。
・統合NW設備管理サブシステムが内部にてもしくは外部システムより取得・蓄積しているNW設備情報及び地図情報を基に、手動もしくは自動でメンテナンスにて作成された図表データを管理する。
・当該アプリケーションは、設備、計測値、線路の状態をリアルタイムに反映し、表示する。
・ユーザは、関係図表を使用し、監視・制御・手順作成等に使用する。
配電監視制御アプリ構成管理;
・このアプリケーションは、配電監視制御サブシステム12が正しく動作していることを監視する。
・このアプリケーションは、配電監視制御サブシステム12の各種オプション設定(運転モード切替、操作卓に対するエリア別制御可否設定等、変電所運用項目設定、自動復旧設定等)を管理する。
訓練シミュレータ;
・ユーザは、配電制御用シンクライアントより当該アプリケーションが提供する訓練環境を用いて、各種監視制御、事故復旧、手順書作成、メンテナンスのシミュレーションを行う。
・事故シナリオ等のシナリオ(訓練環境・データ設定、模擬訓練、訓練結果データ照会)を自動・手動にて作成できる。
CC用記録統計;
・ユーザは、当該アプリケーションにて、監視情報、制御取得情報を基に、配電系統監視制御に必要な各種状態・記録・グラフ(定型帳票)の作成・参照・出力を行う。
・制御オペレータ以外にも各種状態・記録・グラフ等の情報提供を行う。
・他のシステムと連携し送受信を実施する。
事故捜査図面自動作成;
・このアプリケーションは、配電線のメンテナンス内容から自動的に事故捜査図を生成する。
・ユーザは、自動生成された事故捜査図を照会・更新・出力する。
電力NWモデル;
・このアプリケーションでは、統合NW設備管理サブシステム13のCIMモデル管理アプリケーションで管理されている電力NWモデルを基に、配電監視制御サブシステム12に必要なメンテナンスを実施する。
・他のシステムと連携し送受信を実施する。
また、図7に示すように、配電管理システム機能のアプリケーションは、状態予測、電圧安定度解析、電力潮流の最適化、不均衡電流の検出、電圧スケジューラ、短絡解析という機能構成を含む。
状態予測;
・リアルタイムでの測定、負荷予測等の電力網の安定運用に必要な各種情報を提供する。
電圧安定度解析;
・ユーザが監視制御において電圧適正に関して問題を意識し、電圧適正を保つための諸条件が認識できるように支援を行う。
電力潮流の最適化;
・ユーザが監視制御において潮流方向が認識できるように支援を行う。
不均衡電流の検出;
・ユーザが監視制御において不均衡電流が認識できるように支援を行う。
電圧スケジューラ;
・ユーザが監視制御において適正電圧超過、分岐等での過負荷発生が認識できるように支援を行う。
短絡解析;
・ユーザが監視制御において現行運用条件により遮断器、開閉器の短絡容量を超える可能性が認識できるように支援を行う。
また、図7に示すように、その他機能のアプリケーションは、故障個所の検知と復旧、停電管理、予測、各種指標・レポーティングという機能構成を含む。
故障個所の検知と復旧;
・故障個所の検知と特定、健全停電区間の自動復旧を行う。
停電管理;
・予定作業停止計画を管理する。
・事故停電の管理をする。
予測;
・気象データ、気象予測、その他の補足情報を用い、1時間毎、1日毎、1週間毎、1カ月毎の短期、中期、長期の需要予測を行い、監視制御を支援する。
各種指標・レポーティング;
・API等を用いた技術的データを作成する。
・規則に沿った標準レポートを作成する。
また、図7に示すように、電力NWモデル管理機能のアプリケーションは、電力NWモデル送受信という機能構成を含む。
電力NWモデル送受信;
・このアプリケーションでは、統合NW設備管理サブシステム13の電力NWモデル管理アプリケーションで管理されている電力NWモデルについて、配電監視制御サブシステム12において必要な情報の送受信を実施する。
図5に示す監視制御システムは系統監視制御201と配電監視制御202という2つのサブシステムを備えているが、アプリケーション構成は可能な限り共通となっている。すなわち、図6及び図7に示すように、監視、操作手順表作成・確認、制御(手動・自動)、検知・通報、停止計画管理、電力最適化、系統図表・配電図表管理、系統・配電監視制御アプリ構成管理、訓練シミュレータ、CC用記録統計、電力NWモデルの機能は、共通化されている。これにより、機能の重複開発が防止され、開発コストを抑制することができる。
図5の説明に戻り、統合NW設備管理203は、統合NW設備管理サブシステム13を構成するためのアプリケーションであり、送電系統・配電系統及びこれらの制御対象設備(変電所機器63,64,73,74)の管理業務に必要なシステム機能を提供する。統合NWモデル設備管理203の機能としては、電力NW機器管理機能、電力NWモデル管理機能、その他機能に分けられる。
図8は、統合ネットワーク設備管理203のアプリケーションを示す図である。図8に示すように、電力NW機器管理機能のアプリケーションは、電力NW設備状況データ収集、電力NW設備状況データ照会、構成・設定管理、セキュリティ管理(機器・ユーザ)という機能構成を含む。
電力NW設備状況データ収集;
・このアプリケーションは、監視制御システムが管理対象としている電力ネットワーク上のフィールドデバイスから送信される各種データ(詳細データ)を収集・管理する。
・このアプリケーションは、収集・管理した各種データを複合的に分析し、電力ネットワーク上のフィールドデバイスの異常を検知し、ユーザに通知する。(ヘルスチェック機能)
電力NW設備状況データ照会;
・ユーザは、電力NW設備状況データ収集アプリケーションが収集した電力NW設備状況データを照会する。
構成・設定管理;
・ユーザは、当該アプリケーションにて、監視制御システムが管理対象としている電力ネットワーク上の設備(フィールドデバイスを含む)の構成(インベントリーリスト)と個々の設定を管理する。(モード、オプション、閾値等の設定。有効期間の設定。及び設定変更に伴う影響分析)
セキュリティ管理(機器・ユーザ);
・このアプリケーションは、電力ネットワーク上の設備のセキュリティ(遠隔制御/直接制御の可否等)を設定・管理する。
・このアプリケーションは、ユーザの認証および権限を設定・管理する。また、認証情報(パスワード等)を管理する。
・このアプリケーションは、監視制御システム内に蓄積される文書(ファイル)を管理する。
・このアプリケーションは、監視制御システムおよび監視制御システムが使用しているネットワーク上のセキュリティを管理する。(不正検知、マルウェア対策等)
図8に示すように、電力NWモデル管理機能のアプリケーションは、構成検証、事故記録管理、管理用記録統計、図表管理、電力NWモデル管理という機能構成を含む。
構成検証;
・ユーザは、当該アプリケーションにて、構成・設定管理アプリケーションでデータメンテナンスを行った結果について、対向試験を行う。
・対向試験には、1)システム内でクローズする「内部試験」、2)データ連携を行う送信先システム・装置などの各システム相互間で、監視制御情報、運用情報などの模擬情報を送受信しながら実施する「外部試験」、の2種類がある。
事故記録管理;
・このアプリケーションは、系統監視制御および配電監視制御の検知・通報アプリケーションからの情報を基に、送電系統、配電系統事故の記録を管理する。
・速報性の高い事故通報は、系統監視制御および配電監視制御の検知・通報アプリケーションから行う。ユーザは、当該アプリケーションにて、詳細な事故記録を編集・蓄積し、照会可能とする。また、関連外部システムへ通知する。
管理用記録統計;
・ユーザは、当該アプリケーションにて、管理業務に必要な各種記録・グラフ(定型帳票)の作成・出力を行う。
図表管理;
・このアプリケーションは、管理業務に必要な各種図表データ(各種スケルトン、系統図、充電部確認図等)を管理する。
・このアプリケーションは、NW設備情報および地図情報を外部システム(配電情報管理システム等)より取得し、管理する。
・ユーザは、当該アプリケーションにて、各種図表を照会・出力する。
電力NWモデル管理;
・このアプリケーションは、監視制御システム全体の電力NWモデル(CIMモデル)データを管理する。系統監視制御サブシステム11および配電監視制御サブシステム12で個別管理される電力NWモデルの親として統括する。
また、図8に示すように、その他機能のアプリケーションは、保全データ管理、保全手順書作成・確認、業務系システム連携という機能構成を含む。
保全データ管理;
・このアプリケーションは、機器毎の保全作業の履歴情報を管理する。ユーザは、当該アプリケーションにて、定期保全作業結果を作成・更新、保管、出力する。
保全手順書作成・確認;
・このアプリケーションは、ユーザが、定期保全作業の手順書(現地手順表)を作成・更新、申請・承認、保管、出力するための機能を提供する。
業務系システム連携;
・電力会社の業務系システムで管理している、変電所の設備情報や停止件名の情報について、監視制御系のアプリケーションと連携し、登録情報の照会、入力データへの反映、出力等を行う。
なお、監視制御システムでは、IEC61970、IEC61968で規定されているCIM(Common Information Model:共通情報モデル)に基づき電力NWモデルを管理する。統合NW設備管理サブシステム13が監視制御システム全体の電力NWモデル管理を担う。系統監視制御サブシステム11と配電監視制御サブシステム12は、統合NW設備管理サブシステム13と連携しつつ、それぞれが監視制御対象とする電力NWモデルを管理する。
統合NW設備管理サブシステム13が統合的な電力NWモデルの管理を行うことで、電力NWモデルの管理負荷を軽減することができる。例えば、システム(SCADA/DMS/OMS/EMS、プランニングツール、防護分析ツール等)で個別にモデルの複製と検証を行う手間を軽減することができる。また、一貫した電力NWモデルを保持することで、トポロジーデータの正確性と信頼性を担保することができる。また、電力NWモデル管理のワークフロー化による手作業の軽減を図ることができる。また、電力NWモデルの変更の際の分析スピードを向上させることができる。また、CIMベースで電力NWモデルを一元化することにより、将来的な外部システム連携コストを低減することができる。さらに、電力網をのスイッチ状態の履歴照会による電力NWモデル分析能力の向上を図ることができる。
図5の説明に戻り、ユーザインターフェイス210は、監視制御システムSYS−Aとユーザとの間で情報のやりとりをするためのインターフェイスである。監視制御システムSYS−Aは、認証時にユーザの権限セットに基づき、ユーザロールに合致したメニューを提供する。また、監視制御システムSYS−Aは、ユーザ個別の権限により、照会・利用できるメニューやシステム機能に制限する。ユーザの権限セットは、統合NW設備管理サブシステム13のセキュリティ管理(機器・ユーザ)アプリケーションにて管理する。
ユーザインターフェイス210には、系統制御向けメニュー、配電制御向けメニュー、及びその他役割別(ロール別)メニューが設けられている。例えば、ユーザロール別メニューとして、「系統監視制御コントロールセンター用メニュー(指令台用メニュー)」、「配電監視制御コントロールセンター用メニュー(操作卓用メニュー)」、「保全センター用メニュー」、「系統監視制御設備データメンテナンス用メニュー」、「配電完成制御設備データメンテナンス用メニュー」、「システム管理者用メニュー」、「訓練用メニュー」を設けてよい。ユーザインターフェイス210は、監視制御システムSYS−Aで可能な限り共通とする。
外部システム連携220は、監視制御システムSYS−Aが外部システム100と連携するためのアプリケーションである。上述したように、監視制御システムSYS−Aと外部システム100との連携は、IEC61970/61968/62235を採用したリアルタイムサービスバス14又はシステム運用サービスバス111を介して行われる。外部システム100側がこれらのプロトコルに対応できない場合は、個別のゲートウェイ(GW)機能を構築する。また、DX網上にある既存の外部システムと監視制御システムSYS−Aとの連携は、DX連携のHTIF方式IF(UDP/IP)を介して行う。
DX連携機能;
既設の監視制御システムとDX網を介して、HTIF方式IFにて情報連携する。
ICCP情報連携機能;
ICCPを通じて連携が可能な外部システムと情報連携する。
フロントエンドプロセッサ230(コミュニケーション装置連携)は、監視制御システムSYS−Aとコミュニケーション装置側との連携、監視制御システムSYS−Aとコントロールセンター(CC)との間の連携、及びサブシステム間の連携を担う。フロントエンドプロセッサ230は、図1に示すフロントエンドプロセッサ15a,15b(FEP)に相当する。フロントエンドプロセッサ230は、以下の機能を有する。
データ送受信機能;
コミュニケーション装置(ゲートウェイ:なお、フィールドゲートウェイを含んでもよい。)との間で送受信されるデータを集約・配信する。
サーバ拠点間連携(データセンター間連携)機能;
サーバ拠点間(データセンター間)、サブシステム間の情報連携を行う。通信プロトコルはIEC61970もしくはIEC61968もしくはICCP(Inter Control Center Protocol)を用いる。例えば、給電所の系統制御機能のバックアップを配下の制御所オペレータが持つ場合、制御所オペレーターは配電監視制御側202より系統監視制御201側に当データセンター間連携機能を用いて対象コミュニケーション装置の制御権を要求し獲得する。
フォーマット変換;
コミュニケーション装置(GW31,41)からの情報を、国際標準の伝送プロトコル(IEC61970/IEC61968)へ変換する。また、各サブシステム11,12,13からの制御情報を対象となるコミュニケーション装置向けに、所定の伝送プロトコルに変換して送信する。
ゲートウェイ(コミュニケーション装置)240は図1に示すGW31,41に相当する。コミュニケーション装置240は、接続されているTCからの情報を収集し、フロントエンドプロセッサ(コミュニケーション装置連携)230を通じてサーバ側(系統監視制御201、配電監視制御202、統合NW設備管理203)に送信する。また、ゲートウェイ240は、サーバ側からの制御情報に基づき、配下のTCに情報を伝達する(制御する)。ゲートウェイ240の主要機能を以下に示す。
伝送集約機能;
複数のTCからの情報伝送を集約および変換し、監視制御システムSYS−A(監視制御装置10)へ伝送を行う。
データ送受信;
・接続されているTCからの情報を監視制御システムSYS−A(監視制御装置10)へ送信する。
・監視制御システムSYS−A(監視制御装置10)側からの制御情報に基づき、接続されているTCへ制御情報を送信する。
伝送フォーマット変換;
接続されているTCからの情報を、国際標準の伝送プロトコルへ変換する。また、サーバ拠点(データセンター)側からの制御情報を対象となるTC向けに、TCの伝送プロトコルに変換して送信する。
コミュニケーション装置構成制御;
・コミュニケーション装置の構成制御を行う。
・コミュニケーション装置が異常もしくは故障時に自動的に健全側への切替を実施する。
コミュニケーション装置故障管理;
コミュニケーション装置が故障した場合に、上位の監視制御システム(監視制御装置10)へ異常通報を行う。
再送要求管理;
監視制御システム(監視制御装置10)に正常に情報が伝送されなかった場合に再送する。
フィールドデバイスルート管理;
・TCから2ルートで伝送されてくる場合においては、コミュニケーション装置側にてルート管理を行う。
・コミュニケーション装置側からTCへ制御情報を送信する場合において、TCが2ルート受信の場合は両ルートへ送信する。
フィールドデバイス構成制御;
・コミュニケーション装置および接続されているTCの構成制御を管理する。
・サーバ側からの構成制御情報に基づき、構成を更新する。
フィールドデバイス故障管理;
コミュニケーション装置および接続されているTCの故障情報を監視制御システム(監視制御装置10)に通知する。
保守支援;
保守要員が、保守ツールを用いコミュニケーション装置を直接操作する際に必要な機能を提供する。例えば、保守に必要な情報(伝送データ、設備情報/計測情報)の表示、選択による遠隔制御の無効化などである。
その他;
セキュリティ機能、時刻同期機能なども設けられる。
なお、図5においては、フィールドゲートウェイ(図1のFGW62,72)のアプリケーションを示していない。しかし、フィールドゲートウェイは、接続されている遮断器・保護リレーなどの変電所機器からの情報を収集し、フロントエンドプロセッサやゲートウェイを通じてサーバ側(系統監視制御・配電監視制御・統合NW設備管理)に送信する機能、サーバ側からの制御情報に基づき、配下の変電所機器に情報を伝達する(制御する)機能を備えている。フィールドゲートウェイのことを変電所コミュニケーション装置ともいう。フィールドゲートウェイ(変電所コミュニケーション装置)は以下のアプリケーションを備える。
データ送受信機能;
・接続されている遮断器・保護リレーなどの変電所機器からの情報を収集し、定期的に指定されたフォーマット(プロトコルはIEC60870−5−104/IEC61850)でサーバ側へ送信する。
・サーバ側からの制御情報に基づき、接続されている遮断器・保護リレーなどの変電所機器へ制御情報を伝達する。
フォーマット変換;
・接続されている遮断器・保護リレーなどの変電所機器からの情報を、指定されたフォーマットへ変換する。また、サーバ側からの情報を対象となる遮断器・保護リレーなどの変電所機器向けにフォーマット変換する。
フィールドデバイス故障管理;
・接続されている遮断器・保護リレーなどの変電所機器の動作を監視し、故障を検知し、エラー情報を保管する。また、サーバ側へエラー情報を伝達する。
保守支援;
・保守要員が保守ツールを用いて変電所コミュニケーション装置を直接操作する際に必要な機能を提供する。
次に、監視制御システムSYS−Aの通信網上で送受信される情報について説明する。監視制御システムSYS−Aの通信網上で送受信される情報として、監視制御情報、運用情報及びその他の情報がある。監視制御情報は、変電所60,70の構内の機器63,64,73,74や配電線の設備の状況を取得し、それらの設備を制御するための情報であり、系統監視情報と制御情報がある。
系統監視情報は、変電所60,70内で計測されるTM情報、変電所60,70内の変電所機器63,64,73,74の状態(例えば故障、状態変化など)を監視するためのSV情報などがある。制御情報には、変電機器制御情報(監視制御装置10と変電所60,70との間で遠方制御可能な開閉器の入切情報や保護リレーの使用/ロックの情報など)、配電機器監視制御情報(統合NW設備管理サブシステム13から対象の遠方監視制御可能な開閉器の入切情報など)、変電機器状態設定情報(監視制御装置10から対象の変電所60,70に対して状態設定を行うための情報)、変電機器状態要求情報(監視制御装置10から対象の変電所50に対して監視情報や状態設定の状況を要求するための情報)などを含む。
運用情報は、サブシステム11,12,13間で連系するための情報などである。その他の情報は、監視制御情報及び運用情報以外の情報であって、システム起動時のイニシャル処理の情報や、情報送信元への受信確認情報などである。
次に、監視制御システムSYS−A内の通信網上で送受信される国際標準の通信プロトコルに準拠した情報のフォーマット構成について説明する。図9は、データフォーマット構成の一例を示す図である。図9に示すように、情報は、伝送ヘッダ部、データ部、認証部及びFCS(Frame Check Sequence)で構成される。伝送ヘッダ部の構成は、国際標準の通信プロトコルに準拠する。データ部のデータは最大1266バイトである。認証部には認証用データが格納される。FCSはフレームのエラーを検出するためのデータである。
次に、システム側と変電所60,70側との間の情報の伝送制御手順について説明する。図10は、システム側(監視制御装置10)と変電所60,70側との間の情報の伝送制御手順を示すシーケンス図である。図10に示す処理において、監視制御装置10のサブシステムは、制御対象の選択を指令する制御情報(選択指令)を変電所60,70側に送信すると(ステップS1)、GW31,41又はFGW62,72は、制御情報を正常に受信した場合は、制御情報の受信を確認したことを示す受信確認情報(Ok−Ack)をサブシステムに返信する(ステップS2)。なお、GW31,41は、受信した制御情報をTC61,71に送信し、TC61,71は、GW31,41からの制御情報を変電所機器63,73に送信する。また、FGW62,72は、受信した制御情報を変電所機器64,74に送信する。
GW31,41は、TC61,71から制御対象の選択完了を指令する制御情報(選択完了)を受信すると、制御情報(選択指令)を送信したサブシステムに制御情報(選択完了)を送信する。また、FGW62,72は、自身が制御対象の選択を完了した後に、その旨を指令する制御情報(選択完了)をサブシステムに送信する(ステップS3)。サブシステムは、制御情報を正常に受信した場合は、制御情報の受信を確認したことを示す受信確認情報(Ok−Ack)をGW31,41又はFGW62,72に返信する(ステップS4)。
GW31,41又はFGW62,72は、変電所機器63,64,73,74から送信される系統監視情報(SV情報)を受信すると、その系統監視情報(SV情報)を対象のサブシステムに送信する(ステップS5)。また、GW31,41又はFGW62,72は、変電所機器63,64,73,74から送信される系統監視情報(TM情報)を受信すると、その系統監視情報(TM情報)を対象のサブシステムに送信する(ステップS6)。なお、サブシステムは、系統監視情報を受信した場合は、受信確認情報を返信しない。
なお、GW31,41又はFGW62,72及び各サブシステムは、制御情報を正常に受信できなかった場合は、受信確認情報を送信しない。この場合、GW31,41又はFGW62,72及び各サブシステムは、制御情報を送信してから所定時間経過しても受信確認情報を受信しない場合は、再度、制御情報を送信する。
次に、GW31,41及びTC61,71の動作について説明する。図11は、GW31,41及びTC61,71が実行する処理を示すフローチャートである。なお、図11に示す処理は、変電所60,70側からシステム側に系統監視情報が送信される場合の処理である。まず、TC61,71は、例えば定期的に変電所機器63,73から系統監視情報を収集する(ステップS11)。次に、TC61,71は、収集した系統監視情報を通信回線160(TC回線)に伝送可能な情報(CDT又はHDLCの伝送フォーマット形式の情報)に変換する(ステップS12)。このとき、TC61,71がCDTに対応する装置であればCDTの伝送フォーマット形式に変換し、TC61,71がHDLCに対応する装置であればHDLCの伝送フォーマット形式に変換する。そして、TC61,71は、変換した系統監視情報を通信回線160を介してGW31,41に送信する(ステップS13)。
GW31,41は、TC61,72から送信されたCDT又はHDLCの伝送フォーマット形式の系統監視情報を受信すると、受信した系統監視情報を国際標準の通信プロトコルの伝送フォーマット形式の情報に変換する(ステップS14)。そして、GW31,41は、変換した系統監視情報をWAN20を介して対象のFEP15a,15b(つまりサブシステム)に送信する(ステップS15)。
なお、システム側から変電所60,70側に制御情報が送信される場合は、図11に示す情報変換処理と逆の処理が行われる。つまり、GW31,41が国際標準の通信プロトコルのデータ形式の制御情報をCDTまたはHDLCの伝送フォーマット形式の情報に変換し、TC61,71が通信回線160(TC回線)のデータ形式(CDT又はHDLCの伝送フォーマット形式)の制御情報を変電所機器63、73の制御用の情報に変換する。
次に、FGW62,72の動作について説明する。図12は、FGW62,72が実行する処理を示すフローチャートである。なお、図12に示す処理は、変電所60,70側からシステム側に系統監視情報が送信される場合の処理である。まず、FGW62,72は、例えば定期的に変電所機器64,74から系統監視情報を収集する(ステップS21)。次に、FGW62,72は、収集した系統監視情報を国際標準の通信プロトコルの伝送フォーマット形式の情報に変換する(ステップS22)。そして、FGW62,72は、データ変換した系統監視情報を通信回線170又は180(図3及び図4参照)を介してFEP15a,15b(つまりGW31,41又はWAN20)に送信する(ステップS23)。
なお、システム側から変電所60,70側に制御情報が送信される場合は、図12に示す情報変換処理と逆の処理が行われる。すなわち、FGW62,72が国際標準の通信プロトコルの伝送フォーマット形式の制御情報を変電所機器64,74の制御用の情報に変換する。
次に、監視制御システムSYS−Aのネットワーク構成について説明する。図13は、本発明の第1実施形態に係る監視制御システムSYS−Aのネットワーク構成を示す図である。図13に示すように、監視制御システムSYS−Aのネットワーク構成は、二重化された電力制御用IP網(広域IP網)400,410で構成されている。電力制御用IP網400,410は、3箇所のサーバ拠点300,310,320と、店所給電所330(店所給電所のことを地方給電所ともいう。)と、複数の制御所340,350とを結ぶIP網であって、例えばリング状の光ファイバ回線で構築されている。
サーバ拠点300は図1及び図2のデータセンター1Aに相当し、サーバ拠点310は図2の第1サブデータセンターに相当し、サーバ拠点320は図2の第2サブデータセンターに相当する。また、サーバ301は図1のデータセンター1Aに設けられた監視制御装置10を構成するサーバに相当し、サーバ311は図2の第1サブデータセンター1Bに設けられた監視制御装置を構成するサーバに相当し、サーバ321は図2の第2サブデータセンター1Cに設けられた監視制御装置を構成するサーバに相当する。また、制御所340は図1の制御所30に相当し、制御所350は図1の制御所40に相当する。また、ゲートウェイ(GW)343は図1の制御所30に設けられたGW31に相当し、ゲートウェイ(GW)353は図1の制御所40に設けられたGW41に相当する。なお、図1では、GW31は送電用変電所60のTC61等に接続され、GW41は配電用変電所70のTC71等に接続されているが、図13のGW343は送電用変電所の伝送装置361及び配電用変電所の伝送装置362に接続され、図13のGW353は送電用変電所の伝送装置371及び配電用変電所の伝送装置372に接続されている。
電力制御用IP網400,410における第1光回線400(リング状の外側の光ファイバ回線)上において、サーバ拠点300にルータ302aが設けられ、サーバ拠点310に312aが設けられ、サーバ拠点320にルータ322aが設けられ、それらのルータ302a,312a,322aとサーバ301、311,321がそれぞれ接続されている。また、電力制御用IP網400,410における第2光回線410(リング状の内側の光ファイバ回線)上において、サーバ拠点300にルータ302bが設けられ、サーバ拠点310にルータ312bが設けられ、サーバ拠点320にルータ322bが設けられ、それらのルータ302b,312b,322bとサーバ301,311,321がそれぞれ接続されている。
このように、各サーバ拠点300,310間は、回線障害及び作業による回線停止を考慮し、冗長化を図ったネットワークとされている。なお、監視制御システムSYS−Aに必要なサーバ301,311,321は、それぞれ、1系のサーバと2系のサーバを設けて冗長化(二重化)した構成でもよい。
第1光回線400上において、店所給電所330にルータ331aが設けられ、制御所340に341aが設けられ、制御所350にルータ351aが設けられている。それらのルータ331a,341a,351aは、それぞれ、シンクライアント332a、342a,352aと接続されている。また、制御所340,350のルータ341a,351aは、それぞれ、GW343,353とそれぞれ接続されている。また、第2光回線410上において、店所給電所330にルータ331bが設けられ、制御所340に341bが設けられ、制御所350にルータ351bが設けられている。それらのルータ331b,341b,351bは、それぞれ、シンクライアント332b、342b,352bと接続されている。また、制御所340,350のルータ341b,351bは、それぞれ、GW343,353とそれぞれ接続されている。
GW343は送電用変電所の伝送装置361及び配電用変電所の伝送装置362に接続されている。GW353は送電用変電所の伝送装置371及び配電用変電所の伝送装置372に接続されている。伝送装置361,362,371,372は、TCやFGWに相当する措置である。制御所340,350と送電用変電所及び配電用変電所との間は、既存の通信網を活用し構成する。
なお、図13には示していないが、非常災害時に必要最低限となる情報は、マイクロ波無線回線を用いたバックアップルートで伝送される。
次に、本発明の系統監視制御サブシステム11が実行する特徴的な系統監視制御について説明する。
図14は、給電所700,710,720及び監視制御装置10の系統監視制御サブシステム11の構成を示すブロック図である。図14に示す給電所(給電指令所ともいう。)は、需要家に対して電力を安定して供給するために、電力系統を合理的かつ効率的に総合運用する業務を担う組織である。給電所の業務には、需要と供給の均衡を保つように供給力を調整する需給運用業務と、電圧や電力潮流状況を把握して適正に維持するための系統運用業務がある。図14に示すように、給電所は、その業務区分や電圧階級により、中央給電所700(中央給電指令所ともいう。)、基幹系統給電所710(基幹系統給電指令所ともいう。)、都心系統給電所720(都心系統給電指令所ともいう。)に階層化されている。中央給電所700は、主に需給運用業務を担当し、下位の給電所710,720を統括する。基幹系統給電所710と都心系統給電所720は、主に系統運用業務を担当し、電圧階級などによって指令範囲が区分されている。
また、図14に示すように、監視制御装置10の系統監視制御サブシステム11は、作成部11aと、制御部11bと、情報送信部11cと、事故情報送信部11dと、停電情報掲載部11eと、を備えている。なお、配電監視制御サブシステム12及び統合NW設備管理サブシステム13等の構成については、図1等に示した構成と同様である。
作成部11aは、電力系統における設備の予定停止や電力系統の変更を含む操作を指令する手順表を作成する。すなわち、作成部11aは、停止計画業務において停止決定された停止件名を用いて、停止作業や系統変更などを行うための操作指令手順表及び機器個別操作手順表を計算機(サーバ)の一定のアルゴリズムを利用して又は手動により作成・修正する。ここで、操作指令手順表は、作業停止などの操作におけるおおまかな手順を定義し、機器個別操作手順表は、操作指令手順表の手順に対応する機器個別の詳細な操作の手順を定義している。
給電所(例えば基幹系統給電所710又は都心系統給電所720)に設けられている給電システム(例えば給電システム711又は721)は、オペレータによる端末の操作に応じて、作成済の操作指令手順表及び機器個別操作手順表と、操作当日の初期系統とをそれぞれ端末のモニタへ表示する。作成済の操作指令手順表及び機器個別操作手順表は、監視制御装置10に設けられているデータベースや手順・件名DB92に記憶されている。また、給電所システムは、操作指令手順ステップや、この操作指令手順に対応する機器個別操作手順ステップごとに予定停止などの模擬実行を行うことが可能である。また、作成済の手順はオペレータにより承認が選択されることで承認済となる。
操作指令手順の作成方式としては、手動方式、ファイル方式、毎日方式、及び論理方式の4つがある。手動方式は、オペレータがモニタに表示中の単線図等を用いて、設備・機器、運用用語を選択入力し、1操作指令手順毎に作成する。ファイル方式は、予め登録保存されている操作指令手順をコピーして作成する。毎日方式は、承認済となっている操作指令手順をコピーして作成する。論理方式は、停止件名データにもとづいて、一定のアルゴリズムにより自動的に操作指令手順を作成する。
機器個別操作手順の作成方式としては、事前登録方式及び論理作成方式の2つがある。事前登録方式は、特殊な運用を行う設備・機器の機器個別操作手順を予め登録しておき、自動作成時に該当する機器個別操作手順をファイルから呼び出して作成する方式である。論理作成方式は、操作指令手順(設備、目的指令用語)と機器展開内容から、一定のアルゴリズムにより機器展開情報を並べ替え機器個別操作手順を作成し、機器個別操作手順と確認手順を追加して作成する方式である。
図15は、変電所における変圧器の一例を示す図である。図16は、図15に示す変圧器における操作指令手順表及び機器個別操作手順表の例を示す図である。図15に示す変圧器(1号変圧器)は、開閉器♯1〜♯3(遮断器ともいう。)を備えている。また、図15に示す1号変圧器の作業停止を指令する場合、図16に示すように、操作指令手順表には例えば「1号変圧器の作業停止」という手順が記述され、操作指令手順表に対応する機器個別操作手順表には「開閉器♯1 開」「開閉器♯2 開」「開閉器♯3 開」という機器個別操作手順と、「電流なし確認」という確認手順などが記述されている。
制御部11bは、操作指令手順表及び機器個別操作手順表に記述されている手順に基づく指令を変電所における開閉器などの変電所機器に送信することで、手順表に記述されている操作を実行する。
また、制御部11bは、複数の給電所(基幹系統給電所710、都心系統給電所720、他の地方給電所など)の給電所システムからの同一変電所における同一の変電所機器に対する同時制御を回避するために、各給電所に付与する制御権を管理する。すなわち、制御部11bは、所定の給電所に所定の変電所の変電所機器に対する制御権を付与した場合には他の給電所には同一の制御対象の制御権を付与しないように管理する。これにより、同一の制御対象に対する制御の排他がとられることとなる。
情報送信部11cは、電力系統における設備の充停電状態を監視し、監視対象の設備の充停電状態を管理するための第1情報と、停電状態の監視対象の設備の情報を管理するための第2情報とを給電所の端末に送信する。具体的には、情報送信部11cは、現在の電力系統の状態(例えば、どの送電線が遮断されているかなどの状態)から監視対象として登録された設備の充停電状態を監視することで、遮断送電線に関する遮断送電線集約情報を作成する。遮断送電線集約情報は、監視対象の設備の充停電状態を管理するための負荷送電一覧情報(第1情報)と、停電箇所の監視対象の設備の情報を管理するための対象設備一覧情報(第2情報)とからなる。情報送信部11cは、遮断送電線集約情報を給電所(中央給電所700、基幹系統給電所710)の給電システムに送信する。負荷送電一覧情報は、給電システムに定周期に(例えば10分毎に)送信される。給電システムは、情報送信部11cから送信された遮断送電線集約情報をモニタなどに表示する。
事故情報送信部11dは、電力系統における停電を含む事故に関する情報(事故の内容、場所などの情報)を自動的に作成し、作成した事故に関する情報を給電所を含む関連個所に送信する。これにより、関連個所は、停電などの事故が発生した場合に直ちに事故の内容や場所などを確認することができる。停電情報掲載部11eは、電力系統における停電情報を自動的に作成し、作成した停電情報を例えば電力会社のWeb上に自動的に登録して掲載する。これにより、停電情報を直ちに周知することができる。
次に、監視制御システムにおける業務機能の一覧を以下に示す。
監視制御システムにおける系統監視制御サブシステム11の業務(系統運用業務)として、次の業務があげられる。
系統監視;
運用者(オペレータ)は、系統監視盤およびモニタに表示される機器状態の表示情報、有効電力などの計測情報を用いて、電力系統の接続状況・作業状況・潮流状況・電圧維持状況、停電・設備異常の有無を監視する。
運用者は、運用目標値、定格超過を監視するため、VQCパターンやOLR整定、設備別許容値をモニタから入力し、管理する。
運用者は、送電線JPの開放/接続があった場合、系統監視盤およびモニタのJP開放マークと鉄塔番号を設定する。また、オフライン機器の状態が変更となった場合には機器状態を反映する。
運用者は、全水系についての総括的監視、水系別の状況監視、ダム貯水池の状況監視をモニタ画面から行う。
系統操作;
運用者は、目的に応じて予定停止操作、系統変更操作、系統運用操作の操作指令手順、機器個別操作手順を作成する。審査者・承認者は、演習機能を用いて操作手順表を確認し、審査・承認を行う。
運用者は、承認済みの手順表の停止件名、操作手順を関連箇所の変電システム、監視制御装置10(配電監視制御サブシステム12、統合NW設備管理サブシステム13)に伝達し、打ち合わせを行う。
運用者は、予定停止操作、系統変更操作、系統運用操作については事前伝達済の操作手順表を指令台に対応付けし、操作を実施する。急遽発生した操作等、手順表がないものについては、随時操作により操作を実施する。ここで、複数の給電所から変電所の設備の監視制御を可能とする。しかし、操作安全の観点から、同一変電所に対する同時制御を避けるため、系統監視制御サブシステム11は、都心系統給電所、他の地方給電所(店所給電所、基幹系統給電所)、制御所との制御権を管理し、制御排他をとる。
運用者は、急遽電圧調整が必要となった場合、随時操作により操作を実施する。
記録;
系統監視業務で収集した表示情報、計測情報を自動で一定期間保存する。運用者は、必要に応じて保存された情報をモニタにグラフにて表示し確認する。
また、CSV形式により任意のデータを取得し加工する。
運用者は、オンラインで収集可能な2次系発電所、モニタの所定の画面に設定する。設定した発電所の発電力合計は毎分求められ、定められた周期で中央給電所に送信される。
運用者が定めた計測箇所の有効電力値をもとに加工処理し、自給電所の管轄するエリアの総需要を求める。作業やトラブル等によりオンライン入力不可の場合、あらかじめ設定されたオフライン値を用いる。また、求められた総需要に含まれない自給電所需要、または含まれてしまう他給電所需要を加減するため、運用者は総需要補正率を計算し、設定する。
運用者は、定められた時間にモニタに表示された情報をもとに他社、中央給電所に必要な情報を連絡する。
運用者はモニタの給電概況画面に必要項目を入力し、当日の給電概況を作成、保存し、所定のフォーマットでイントラネット向けに発信する。
運用者は、検出された特高需要家停止実績を出力し、管理する。
系統事故;
運用者は、系統事故発生時に、系統監視盤およびモニタに表示された情報から、動作リレー、トリップCB、停電設備を把握する。また、保存された事故前系統図、事故後系統図から停電電力を算出する。
運用者は、事故発生時に停電復旧のために随時操作により操作を実施する。
運用者は、定められたフォーマットに必要事項を記載、もしくは監視制御装置10(系統監視制御サブシステム11)が自動で作成したものを、関係箇所へFAXにて送信する。中央給電所へは監視制御装置10(系統監視制御サブシステム11)から自動で送信される。系統監視制御サブシステム11が自動で作成した重大事故速報を、関係箇所へ自動で発信する。
事故発生時に必要な情報を変電システム、監視制御装置10(配電監視制御サブシステム12、統合NW設備管理サブシステム13)、地中線端末に自動で送信する。また、事故記録として保存された情報をもとに、イントラおよび停電情報提供システムへ系統事故速報として自動で送信する。運用者は停電情報提供システム(Webページに情報を提供して掲載するシステム)へ手動で総括情報(例えば停電等の情報)を登録する。また、運用者が停電情報提供システムに手動で登録している総括情報を自動で登録できるようにする。
広範囲の停電で事故、UFR等の遮断が混在する場合、運用者は遮断送電線集約画面にて停電している送電線の停電種別(事故、UFR等)が正しいか確認し、送電可否を入力し、中央給電所へ送信する。
停止計画;
運用者は、予定作業停止操作、運用停止操作、系統変更操作を実施する場合、停止作業計画表に必要事項を入力して停止件名を作成する。
訓練;
運用者はトレーナーと訓練者に分かれ、監視制御装置10(系統監視制御サブシステム11)の訓練シミュレータ機能を用いて訓練を実施する。トレーナー卓(1台)にてあらかじめ登録された訓練ケースを実行し、訓練者卓(n卓)を使用して事故復旧訓練を行う。
運用者は日勤者端末用PCから訓練センターシステム用データ収集メニューから、訓練センターシステム用にオンライン設定データ、運用計算データ、訓練ケースデータを収集してDATに保存する。訓練センターはDATにより訓練センターシステムに給電所のデータを入力する。
データメンテナンス;
設備の新増設、廃止があった際、運用者はデータメンテナンスを行う計画をし、データ設計、メンテナンスを行う。データ切替後はデータが正しいことを確認する。
システムを新たに導入する際、運用者はデータ運用切替前にシステムを試験系列にして関係する相手先や変電所との間のデータ確認試験を行う。
運用者は、過去の自給電所の計測データを監視制御装置10(系統監視制御サブシステム11)から抽出し、20ヶ月先までの毎月の月間最大予想潮流図を作成する。その後他給電所で作成したものと整合をはかり、他給電所計測データを反映した潮流図をもとに、停止調整業務を行う。また、同様に夏期最大予想潮流図、特異期間の潮流図等を作成し、期間中の系統運用対策を立案する。運用者は、任意の参照する過去計測データを指定することで、自身の給電所・他の給電所の過去実績を基にした潮流図が自動で作成される。
運用者は、作業停止調整システム(LJ1)で作成された予定停止作業計画表データと系統変更計画表データを外部記憶媒体を用いて停止件名登録用PCに取り込み、監視制御装置10(系統監視制御サブシステム11)へ登録する。
運用者は、過去の実績データを用い、適正な電圧維持ができるようVQCの整定値を検討する。整定変更後は監視制御装置10(系統監視制御サブシステム11)に整定値を入力し、電圧監視を行う。
システム監視;
運用者は、モニタを通じて装置間の情報伝送経路の異常発生を監視する。
運用者は、モニタを通じて、監視制御装置10(系統監視制御サブシステム11)を構成する計算機(サーバ)、周辺装置など各種ハードウェアの状態を監視する。
トラブル対応・情報連絡;
運用者は、電力設備トラブル時には必要に応じて随時操作により操作を実施する。
また、監視制御装置10(系統監視制御サブシステム11)にて異常情報メッセージを編集し、関係箇所へ送信しているものについて、送信失敗した場合は電話により連絡する。
運用者は、異常発生時には必要に応じてモニタから各装置の運転モードの切替、バックアップ運転の開始を行う。また、給電所〜制御所間等で送受信される情報に問題が発生した場合、運用者は解析されたトレースデータを確認し、対応する。
運用者は伝送される機器情報が正常でない場合、伝送情報をロックする。計測情報の欠落が認められる場合は必要によりオフライン値を設定し、記録の補間を行う。
その他の業務;
運用者は、操作実施後の系統状況を確認するため、運用計算機能を用いて潮流計算、電圧計算、短絡計算を行う。また、配変・特高需要家の新設の際には、新設分の系統データを入力し、送電ロスが最小となるよう最適系統構成計算を実施して受電回線を決定する。
運用者は、系統操作による様々な系統構成に対応して、ケーブル系統の対地静電容量による充電電流を補償する最適なNLタップ、NL用LSの運用パターンを選択する。
監視制御システムにおける配電監視制御サブシステム12の業務として、次の業務があげられる。
監視;
運用者は、登録している変電所の接続や変電所状態の全体を総合監視盤にて把握する。運用者は、配電線スケルトン、配電線街路図、22kV系統図等により、配電線系統を把握する。
運用者は、モニタを通じて、変電所の開閉器状態、電圧電流の状態、系統、設備事故、充電、停電の把握等、系統運用に必要な変電所機器を監視する。
運用者は、モニタを通じて、配電機器(6kV配電線機器、配電塔機器、22kV回線選択式変圧器等)の開閉器状態、電圧電流の状態、系統、設備事故、充電、停電の把握等、配電線運用に必要な配電機器を監視する。
運用者は、モニタを通じて、22kV顧客機器の開閉器状態、電圧電流の状態、系統、設備事故、充電、停電の把握等、22kV系統運用に必要な22kV顧客機器を監視する。
運用者は、モニタを通じて、自制御所の配電機器の状態、事故検出等に必要な項目について、自制御所の配電線が繋がる他制御所が管轄する変電所の状態を監視する。
運用者は、TCの新設や取替に伴う運用開始前の試験を試験系状態で接続し実施する。
制御;
運用者は、制御G運用範囲内の変電機器を個別操作する。
運用者は、22kV回線選択式変圧器機器、配電塔、6kV配電線機器の個別操作を実施する。
運用者は、変電所の遠制、非遠制機器の作業中、試験中、操作禁止、入切の状態設定を実施する。
運用者は、22kV回線選択式変圧器機器、配電塔、6kV配電線機器の遠制、非遠制機器の作業中、試験中、操作禁止、事故停電、工事停電、健全停電、入切等の状態設定を実施する。
運用者は、22kV顧客機器の作業中、試験中、入切等の状態設定を実施する。
運用者は、監視制御装置10のダウン時にバックアップとして、275kV以下の変電所を給電所の指令を受けて操作する。
運用者は、変電保守G運用範囲内の変電所の機器を個別操作する。
運用者は、計画停電の停止・復旧の計画・手順書を作成し、実行する。
運用者は、一括監視操作を実行することにより配電線自動開閉器に異常や状態がシステムと異なっていないか把握する。
運用者に代わって、システムが定期的に自動で22kV回線選択式機器の状態取得、センサ内蔵開閉器の各種センサ情報、記録を取得する。
運用者は、現地センサ内蔵機器の整定値、設定値を遠方設定する。
運用者に代わって、システムが自動的に配電用変電所のバンクのタップと配電線に設置されているセンサ内蔵SVRのタップを総合的に監視運用し、配電線の電圧を法律の適正範囲内となるように電圧制御を実施する。
予定操作業務;
運用者は、変電所の22kV以下機器の停止・切替の計画を作成する。
運用者は、変電所の22kV以下機器の停止・切替計画に基づく、手順書を作成する。
運用者は、変電所の22kV以下機器の停止・切替計画に基づく手順書により予定操作を実施する。
運用者は、配電機器停止計画に伴う、他制御所が管轄する変電所の操作を依頼する。
運用者は、配電機器停止計画に伴う、他制御所から依頼された変電所の操作を依頼に基づき実施する。
運用者は、配電塔、6kV配電機器の停止・切替計画に基づく、手順書を作成する。
運用者は、22kV、6kV配電機器の停止・切替計画に基づく、手順書を作成する。
運用者は、22kV、6kV配電機器の停止・切替計画に基づく手順書により予定操作を実施する。
システムが自動的に配電系統情報連携システムから連携される工事件名の切替可否判定依頼に対して予定系統作成機能・配電機器手順自動作成機能を利用し、工事予定日の配電線切替可否を判定し、応答する。
事故時業務;
運用者に代わってシステムが自動的に、配電線機器を操作し、健全停電区間を復旧する。
運用者は、変電所の動作リレー、トリップCB、停電範囲を把握する。
運用者は、変電所、配電塔、22kV顧客機器の動作リレー、トリップCB、配電線開閉器状態、停電範囲、事故区間を把握する。運用者は、顧客停電件数を把握する。
運用者は、現場での事故捜査に基づき、個別操作により、復旧する。
システム設計;
運用者は、モニタを通じて、変電所の運用に係わる(電圧監視、重過負荷監視、バンク切替時の切替先、操作順位、運転引継ぎ用帳票作成、変電所機器応動時間、配電自動化システムとの接続状態確認自動送信、一斉操作除外項目等)設定を実施する。
運用者は、モニタを通じて、配電機器の運用に係わる(重過負荷監視、手順作成時の各種設定、配電線スケルトン表示方法、街路図表示方法、隣接変電所等)設定を実施する。
運用者は、モニタを通じて、22kV系統の運用に係わる(IPPの電力、表示の切り替え)設定を実施する。
運用者は、変電所・配電機器の事前作成手順が、実施当日にそのまま使えるかどうかのシステム内での自動確認を何時実施するか設定する。運用者は、停止計画、手順書の終了後にどのタイミングで自動的にシステム上から内容を削除するかどうかを設定する。
運用者は、制御室、宿直室、配電保守Gフロアー等に設置されている警報音声装置に対し、どの種類の警報、音声を出力するかの設定を実施する。
運用者は、システムを使用するためのユーザとパスワード等のセキュリティーの設定を実施する。
運用者は、一人でシステムを操作する為の各種支援機能の設定を実施する。
運用者は、各種(手順表、負荷記録、停電顧客リスト、メッセージパネル等)印刷の設定を実施する。
変電所の事故、配電線の事故時に、配電線の自動復旧の有無を設定する。配電線事故復旧の為の再生エネルギーを想定した配電線区間毎の電流値を設定する。
データメンテナンス;
運用者は、変電所の設備データ、スケルトン、総監盤図、SV/TM状態一覧等のメンテナンスを実施する。
運用者は、6kV配電設備の設備データ、スケルトン、街路図(MAP)を業務システムからの連係により、自動または手動によりメンテナンスを実施する。22kV系統図、回線選択式結線図、顧客結線図等のメンテナンスを実施する。
運用者は、変電システム、配電システム、IPM、地中線端末等、他のシステムと接続するためのメンテナンスを実施する。
訓練;
運用者は、シミュレーションモードにおいて変電所の操作、事故等を訓練する。
運用者は、シミュレーションモードにおいて配電機器の操作、事故、計画停電操作等の訓練や事故対策シミュレーションを実施する。
運用者は、訓練所にてオンラインモードにおいて変電所の操作、事故の訓練や競技会を実施する。
運用者は、訓練所にてオンラインモードにおいて配電機器の操作、事故の訓練や競技会を実施する。
他システム連携;
運用者は、停止計画や手順書を監視制御装置10(系統監視制御サブシステム11、統合NW設備管理サブシステム13)、他のシステム(例えば外部システム)と送受信する。非遠制機器の状態を変電システム、配電自動化システムなどとの間で送受信する。運用者に代わってシステムが自動的に異常情報、事故情報を地中線端末や配電自動化システムへ通知する。
運用者は、変電所毎、バンク毎、配電線毎に停電情報提供システムへ事故情報を送信するかどうか設定を行う。設定により運用者に代わってシステムが自動的に、停電情報提供システムへ配電事故の情報を送信し、社外へ事故停電範囲の情報を公開する。
運用者に代わってシステムが自動的に、配電機器の建設設計図、設備データと連係し、制御システム内の配電設備データの自動的メンテナンスを実施する。また、システムが自動的に配電系統の系統構成、記録等を配電情報管理システム側へ送信し、制御とは別Gの運用者が各配電業務(事故統計分析、配電設備計画業務、工事管理業務等)に使用する。
運用者に代わってシステムが自動的に、雷情報提供システムから情報を取得し、配電線街路図、事故捜査図へ時間と場所をプロットする。
制御支援;
制御Gの運用者だけでなく、配電保守G、支社設備総括G、支店、本店内の別G員においても変電所、配電機器の系統構成、状態、事故時の復旧状況、落雷地点、及び記録統計を確認する。CSV形式にて情報取得をする。
運用者は、配電保守G、および工事会社において、現地切替操作や事故時の現地調査、復旧に必要となる事故捜査図面の自動作成、管理を行う。
運用者は、センサ内蔵機器の三相の電圧、電流、位相角、力率、高調波、及び、各種波形、記録等を管理し、事故分析や事故の予兆分析、電圧管理の業務を行う。
運用者は、日直、宿直者間において業務引継ぎ帳票を作成する。
運用者は、適正電圧の管理のために、柱上トランスのタップ値を管理する。
記録統計;
運用者は、変電所の計測の記録を管理する。
運用者は、配電機器の計測の記録を管理する。
運用者が手動で、またはシステムが自動的に、未来系統の負荷予測の為に負荷モデルを作成する。
システム監視;
運用者は、制御システムの状態(対向、監視制御、操作卓等各機能毎、接続LAN状態、サーバの異常有無、CVCFの異常状態有無)を管理する。
運用者は、WAN20や通信回線に繋がる、システム、機器との伝送状態を管理する。
システム管理;
運用者は、機能向上や障害改修後のアプリケーションについて対応内容により入替を実施する。
運用者は、システム内データをバックアップし、制御G内とシステム管理箇所にて保管する。
監視制御システムにおける統合NW設備管理サブシステム13の業務(保全業務を含む)として、次の業務があげられる。
運転引継;
設備運用責任者は、引継簿を作成し、責任者交代時に使用する。
設備監視;
SV・TM情報を基に、変電所設備の状態・状変監視を行う。
操作手順表作成;
監視制御装置10(系統監視制御サブシステム11、配電監視制御サブシステム12)から受信した予定停止操作連係情報の停止計画情報、機器個別操作手順情報の管理を支援する機能を提供する。保守担当者が現地手順表を作成するための支援機能を提供する。
事故・故障処理業務;
警報鳴動およびスケルトン部の機器シンボルのフリッカとともに状態反転(表示色変化)により把握する。
記録業務;
各機能により発生する変電所設備の保守に必要な情報を編集する。要求により編集した内容をプリンタへ出力する。
要求機能;
信号変換装置にて保有している情報を要求し、返送情報を画面表示および記録出力する。
設定値変更機能;
重過負荷監視・電圧監視を行うための設定値データを設定する。
状態設定;
現地担当者とシステム担当者が連絡を取り合い、現地の機器状態とスケルトン画面の機器状態を合わせるため、非遠制機器・接地の状態設定を行う。また、現地担当者の安全を守るため、作業中・試験中設定を行う。
作業件名管理;
停止予定を確認済みとした際、停止予定の情報から作業件名を自動的に作成する。
受信した停止予定、あるいは監視制御装置10(統合NW設備管理サブシステム13)で作成した停止予定の変更、登録をする。
次に、監視制御システムにおけるシステム機能の一覧を以下に示す。
まず、系統監視制御サブシステム11のシステム機能の具体例を以下に示す。
系統監視;
・当該給電所が担当する地方電力系統のうち、系統運用上主要な系統のCB、LSの開閉状態、潮流(有効電力)、接地の着脱状態を系統盤へ表示する。また、CB・LS・リレーなどの全ての機器状態、有効電力・無効電力・電圧などの全ての計測値をモニタへ正しく表示する。
・収集したCB、LS、リレーなどの機器状態変化発生時は、この内容をモニタ、系統盤へ運用者の要求時、あるいは常時表示する。
・受信した情報を送受信規約で定められた内容であるか否かをチェックし、異常検出時はその内容を運用者へ通知する。
・また、通知後、運用者の要求に応じて、受信した異常内容をモニタへ表示する。
・制御所、支社などに設置されている各計算機システム及び端末装置、ならびに変電所TCとの情報伝達状況を監視し、異常を検出した場合は、運用者へ直ちに通知する。
・また、運用者の要求に応じて、モニタへ各装置の伝達状況を表示する。
・各システム、端末への情報伝達は使用/ロック設定できる。
・CB、UVRなどの状変をもとに、停電、充電設備を判別し、運用者の要求に応じて停電、充電内容をモニタへ表示する。
・電力系統・設備の事故検出時、当該事故により停電した電力設備を判定し、運用者の要求に応じて停電内容をモニタへ表示する。
・CB、リレーなどの状変をもとに電力系統の事故検出、事故設備の判別などを行い、この内容を運用者へ通知し、運用者の要求に応じてモニタへ事故内容を表示する。
・電力系統の接続状態に応じて、発電機、基準母線、その他の設備による設備構成をもとに単独系統を判定し、運用者の要求に応じてモニタへ表示する。
・電圧値が電圧基準値を中心として設定した電圧監視幅の上下限値から逸脱しているか否かを常時監視し、逸脱/復帰した場合は、この内容を運用者へ通知する。
・また、運用者の要求に応じてモニタへ電圧監視結果を表示する。
・電圧フリッカ値が電力系統の運転基準である電圧フリッカ運転基準値を制限値として“1時間の間に運転基準値を超過した回数4回”以上となっているか否かを常時監視し、超過した場合は、この内容を運用者へ通知する。
・また、運用者の要求に応じてモニタへ電圧フリッカ監視結果を表示する。
・有効電力が指令担当電力系統内の送変電設備の“運用目標値”を超過しているか否かを常時監視し、超過した場合は、この内容を運用者へ通知する。
・また、運用者の要求に応じてモニタへ運用目標値超過監視結果を表示する。
・有効電力が送変電設備の“設備許容値”を逸脱しているか否かを常時監視し、超過した場合は、この内容を運用者へ通知する。
・また、運用者の要求に応じてモニタへ過負荷監視結果を表示する。
・電流値情報が、システムにて設定された“監視値”を超過しているか否かを常時監視し、超過した場合は、この内容を運用者へ通知する。
・また、運用者の要求に応じてモニタへ電流超過監視結果を表示する。
・有効電力及び無効電力情報から得られる皮相電力が指令担当電力系統内の設備の“MVA運用目標値”を超過しているか否かを常時監視し、超過した場合は、運用者へ通知する。
・また、運用者の要求に応じてモニタへMVA監視結果を表示する。
・OLRの動作状況(第1段動作、第2段動作など)を監視する。
当該OLRの1段から3段までのいずれかの動作を検出した場合は、運用者へ直ちに通知する。
・また、通知後、運用者の要求に応じてモニタへ当該OLRの動作状況を表示する。
・地中線設備異常、送電線の故障点標定距離の設備異常を検出した場合は、当該設備の異常メッセージを作成し、支店給電所、保守担当箇所へ伝達する。
・零相電圧・零相電流・故障継続時間、変電設備異常を検出した場合は当該設備の異常情報として、SV・TM情報を用いて支店給電所、保守担当箇所へ伝達する。
・PC動作を検出した場合、運用者に通知するとともに、運用者の要求に応じて検出したPC動作の内容をモニタへ表示する。また、PC動作メッセージ情報を編集し、関係各所に送信する。
・UFR装置、火力系統分離リレー装置、系統安定化装置情報に関する使用/ロック状態を制御所、発変電所から収集し、接続母線とともに、運用者の要求に応じてモニタへ表示する。
・制御所、発変電所から収集したリレー情報に基づいて、欠相送電を検出する。
欠相送電を検出した場合には運用者に通知するとともに、運用者の要求に応じて検出した異常内容をモニタへ表示する。
・VQC装置の運転パターン、運転モード及び装置状態情報を制御所、発変電所から収集する。また運用者の要求に応じてこれらの状態をモニタに表示する。
・調相設備の投入容量、残投入容量を運用者の要求に応じてモニタに表示する。
・雷などにより、事故点から極めて広範囲な地域に渡って発生する電力系統の瞬時電圧低下の監視を行い、瞬時電圧低下を検出した場合には、運用者に通知する。
・事故発生時および運用者の要求時に電力系統の配変、局配、特高に関する停電箇所を検索するとともに、停電軒数を算出し、モニタおよびLBPへ表示・出力する。
・停電または瞬時電圧低下が発生した地区及び超重要需要家(特別高圧のお客様並びに高圧以下の顧客で超重要の指定がされている顧客を対象)を監視し、運用者の要求に応じて、これらの状態をモニタに表示する。
・事故以外の要因による電力系統設備操作により、自支店給電所給電指令範囲内の特高需要家の供給線への電力供給が停止した時、当該特高需要家の停止時刻・停止内容等の編集を行い、運用者の要求に応じてモニタへ表示する。
・オンラインの単線結線図・部分系統図画面より設定された作業設備の設定状況を編集し、運用者の要求に応じてモニタへ表示する。
・各設備に所属する遠制可能設備の状態を運用者の要求に応じてモニタへ表示する。
・LNG設備の気化器などの停止により、ガス導管圧力の異常低下が発生した際、支店・給電所がガス導管圧力、ORV稼働状況、主要ガスしゃ断弁状態やLNG基地から発信される火力発電機の出力抑制、しゃ断指令などの情報を受信し運用者に通知する。また、運用者の要求に応じてLNG設備状態をモニタへ表示する。
・現伝送ポジション/新伝送ポジションの2つの伝送ポジションをデータベースに定義可能とし、現在運用中の伝送ポジションの状態を運用者の要求に応じてモニタに表示する。
・また、現伝送ポジション/新伝送ポジションにおいて、現在運用中伝送ポジションを運用者により切替可能とする。
・監視値設定データの管理として、上記の各種機能に対し監視値を入力し、系統監視に利用する。
・系統図上のジャンパーシンボルのある箇所でジャンパーの開放/接続表示が運用者により任意に変更することが出来る。また、オフライン機器の開閉状態についても、任意に変更できる。
・オンラインで収集するダム水位、河川流量およびあらかじめ入力した水系の設備容量、制約条件などを水系図に表示し常時監視する。異常を検出した場合は、運用者へ通知し、運用者の要求に応じてモニタへ表示する。
・オンラインで収集したダム貯水池水位および発電所出力を用いて、一定周期に当該ダム貯水池貯水量および発電所使用水量を計算し、モニタに表示する。
・オンラインで収集するダム貯水池水位から換算水位算出対象箇所を抽出し、一定周期に換算水位を計算し、結果をモニタに表示する。
・運用者の要求により、発電可能電力量、揚水可能時間を要求時のダム貯水池水位および発電所出力または運用者が設定した値を用いて計算し、結果をモニタに表示する。
・水系関係記録は一定期間保存し、運用者の要求に基づき、定められたフォーマットで表示、出力する。
系統操作;
・停止計画業務において停止決定された停止件名を用いて、停止作業や系統変更などを行うための操作指令手順表・機器個別操作手順表を計算機(サーバ)の一定のアルゴリズムを利用したり、モニタ画面よりの会話方式をもちいて作成・修正する。
作成済の操作指令手順表、機器個別操作手順表と操作当日の初期系統をそれぞれモニタへ表示し、操作指令手順ステップ、当該操作指令手順に対する機器個別操作手順ステップごとに模擬実行を行うことを可能とする(演習機能)。
また、作成済の手順は承認を選択することで承認済とする。
上記の操作指令手順の作成方式は、
1.手動方式
モニタに表示中の単線図等を用いて、設備・機器、運用用語を選択入力し、1操作指令手順毎に作成する。
2.ファイル方式
登録保存している操作指令手順をコピーして作成する。
3.毎日方式
承認済となっている操作指令手順をコピーして作成する。
4.論理方式
停止件名データにもとづいて、一定のアルゴリズムにより自動的に操作指令手順を作成する。
上記の機器個別操作手順の作成方式は
1.事前登録方式
特殊な運用を行う設備・機器の機器個別操作手順をあらかじめ登録しておき、自動作成時に該当する機器個別操作手順をファイルから呼び出して作成する方式。
2.論理作成方式
操作指令手順(設備、目的指令用語)と機器展開内容から、一定のアルゴリズムにより機器展開情報を並べ替え機器個別操作手順を作成し、43機器操作手順と確認手順を追加して作成する方式。
機器個別操作手順の作成方式は上記の方式とし、特殊な設備形態も含めて全ての設備に対して正しい手順に展開される。
・「系統運用操作」釦を押下し、系統運用操作モードに入り、操作指令手順・機器個別手順を作成する。手順は1手順ずつ任意に実行することができ、系統運用操作モードを解除するまで、任意に手順追加可能とする。「系統運用操作」釦押下後から系統運用操作モード解除までの一連の操作履歴を1つの件名として扱う。
・作成された操作件名により、操作指令手順表・機器個別操作手順表を計算機の一定のアルゴリズムを利用したり、モニタ画面よりの会話方式をもちいて作成・修正する。
・作成済となった手順に対しては演習機能の実行を可能とする。
・また、作成済の手順は承認を選択することで承認済とする。
・承認済の予定停止操作・系統変更操作に関して、配電制御・保全に該当電気所の操作指令手順および機器個別操作手順を事前伝達し、系統制御は手順受信結果「良or否」を受信する。
・事前伝達完了済の手順を指令卓に対応付けし、操作対象電気所の制御権を取得する。1手順または複数手順の操作実行により、個別手順に従って直接操作を行う。全ての設備に対して、正常に直接操作可能とする。ここで、複数の給電所から変電所の設備の監視制御を可能とする。しかし、操作安全の観点から、同一変電所に対する同時制御を避けるため、系統監視制御サブシステム11は、都心系統給電所、他の地方給電所(店所給電所、基幹系統給電所)、制御所との制御権を管理し、制御排他をとる。
・作成済の手順を順序通りに指令実行を行う。系統運用操作モードを終了するまでは任意で手順追加・実行を可能とする。
・承認済の手順を指令卓に対応付けし、操作対象電気所の制御権を取得する。1手順または複数手順の操作を実行する。
・「直接選択操作」釦を押下し、直接選択モードに入る。モニタに表示された系統図上の機器を選択し、制御権を取得する。メニューから操作用語を選択することで操作を行う。
・上記操作により電圧調整を行う。
記録;
・前年度、当年度および来年度の3年分を常に有し、毎年の年度替わり時点で新たな来年度カレンダーの自動作成および新たな前年度と当年度カレンダーの自動更新を行う。
・カレンダー画面より代表日および休日は運用者の要求により当該カレンダー画面から設定変更ができる。
・遮断器、断路器および保護リレーなどの機器状態を表す表示情報、および電力設備の有効電力、無効電力、電流および電圧などの計測情報を、運用者の指示した時刻到来時に電力潮流図上に編集し、自動出力する。
・また、毎斉時の同情報を所定のファイルに一定期間保存し、運用者の要求に従い電力潮流図上に編集し出力する。
・発変電所、特高需要家、および電力設備に関する属性情報を運用者の要求に従い出力する。また、同各種情報および運用情報は、データメンテナンスおよびモニタ画面からの設定処理で修正可能とする。
・特高需要家の供給線が、停止および復旧した都度、データの保存を行う。
停止実績データは2ヶ月分保存する。
・支店、支社、PPS特高ごとに入力データを画面出力する。
・設備別稼働記録、総需要情報および気象情報として収集され保存された情報をグラフにて表示する。
・気象情報を5分毎に保存し、運用者の要求に従い所定のフォーマットに編集し出力する。気象情報に関する各種情報は、モニタ画面から設定処理で修正可能とする。
・ガス基地の気化器、ガス導管しゃ断弁、減圧弁の状態が変化したときの検出時刻、ガス基地名、設備名、機器名、方向を保存し、必要により、モニタ画面の表示及び、LBPへの印字処理を行う。
・警報・緊急対応・保安装置動作状変記録を、それぞれ保存し、必要によりモニタ画面の表示及びLBPへの印字処理を行う。
・LNGガス導管圧力を5分毎に保存し、運用者の要求に従い所定のフォーマットに編集し出力する。
・数値データ(750日分)、状変記録データ(100000件)および特高需要家停止実績データ(8000件は、1日に一度、自動的に日勤DBサーバでデータベースに登録する。
・承認済手順表(1000件)、操作済手順表(15000件)を日勤DBサーバへ転送し、データベースに登録する。
・潮流図については毎日代表時点4点を400日分保存する。
・対象となる計算機を指定することにより、システム診断結果、各種ログファイルをひとつにまとめ、圧縮した形式で日勤DBサーバのディスクに転送する。
・該当するサーバを指定し、時刻や情報種別を設定することで条件に合ったデータを日勤DBサーバのディスクに転送する。
・毎日、前日分の自給電所内TMデータの1分値を停止件名入力用PCへ保存する。保存される日数は400日分とする。当日の1分値データは運用者の要求により、当日0時から要求時点までのCSVファイルを作成し、停止件名PCへ保存する。
・オンラインで収集した系統別発電力算出対象設備の有効電力とオフラインで設定した2次系発電所、あらかじめ運用者が設定した系統別発電力補正値を用いて1分周期に系統別の発電力を計算し、中央給電所システムへ送信する。
・あらかじめ定められた計測箇所から収集した有効電力値をもとに加工処理し、エリア需要を計算する。また、中央給電所より受信するPPSのお客様の需要をエリア需要から差し引いた当社需要を算出する。
・各給電所は、給電所で計算したエリア現在需要および当社現在需要情報を毎分関係給電所へ送信する。また、全店エリア需要、全店当社需要を中央給電所より毎分受信し5分周期で保存する。
・各処理により得た各値は、各々定められたファイルに一定期間保存し、運用者の要求に従い、定められたフォーマットで編集し、指示された装置に出力する。
・他社との連係点において、毎斉時に融通電力量を計算し、モニタに記録する。毎斉時に求めた値から、6時間合計、1日合計を算出する。
・記録は当日前日の2日分保存する。
・他社発電所(君津共同火力、新日鐵)の送電電力量および受電電力量の計測情報などから他社の送電・受電実績の1時間値を算出し、保存する。
・給電概況を作成し、24時に前日分の給電概況、斉時に当日の給電概況データを保存する。イントラへは手動または斉時保存処理終了後に自動送信を行う。
・特高需要家の供給線が、停止および復旧した都度、データの保存を行う。
停止実績データは2ヶ月分保存する。支店、支社、PPS特高ごとに入力データを画面出力する。
系統事故;
・保護リレーまたは全停UVRの動作が検出された場合、停電設備グループ情報と保護リレー、開閉器の動作情報とを用いて、複雑な系統事故発生時も正しく事故設備判定を行い、運用者へ通知する。
・発生した事故は件名ごとに保存され、当該件名の事故前系統・事故後系統を保存する。
・事故件名は1件ごとに正しく作成され、不要な件名は作成されない。
・系統操作により停電復旧操作を行う。
・事故件名を編集した事故No.単位に重大事故速報を自動作成し、定められたフォーマットで帳票印字を行い、同時に系給・PCへ送信する。自動作成した内容含め指令台にて修正/入力ならびに再印字が可能であり、入力した内容はCSV変換して外部出力が可能である。また、系統制御システムが自動で作成した重大事故速報を、関係箇所へ自動で発信する。
・事故発生時、保守情報(動作リレー、事故設備名、停電箇所、零相電圧・電流、再閉路・再送電の結果など)を変電システム、PC地端、配電自動化システム、監視制御装置10(配電監視制御サブシステム12)へ送信する。
・また、停電事故情報(事故設備名、停電箇所名、復旧状況など)をイントラへ送信する。また、停電情報提供システムの総括情報に自動で情報を登録する。
・現在系統状態から監視対象として登録された設備の充停電状態を表示し、中央給電所・基幹系統給電所システムへ送信する。遮断送電線集約情報は、充停電状態を管理する負荷送電一覧情報と、停電箇所情報監視対象設備の情報を管理する対象設備一覧情報からなる。
・負荷送電一覧情報は中央給電所・基幹系統給電所システムへ所定時間(10分)ごとの定周期で送信する。
停止計画;
・予定作業停止操作、運用停止操作を実施する場合は、停止作業計画表に必要項目を入力して停止件名を作成する。また、系統変更操作を行う場合は系統変更件名に必要項目を入力し、作成する。
・決定された停止件名は、運用者の伝達要求により、関係する事業所に伝達される。
訓練;
・訓練の準備、環境の設定および訓練の指示等を行う「トレーナー」と、実際に訓練を行う「訓練者」とに分かれて訓練を実施する。
・トレーナー卓は1卓、訓練者卓は複数卓で1つの訓練を実施可能とする。
・1つの訓練件名は件名管理データ、初期系統データ、事故データで構成され、OLRデータ、発電機・配変バンク容量データ、設備異常メッセージデータは全ての訓練件名に使用できる共通データとする。
・日勤者端末用PCのメニューからシステムのオンライン設定データ、運用計算データ、訓練ケースデータ、設備DBを収集し、訓練センターシステムにて取得できる形式でDATに保存する。
データメンテナンス;
・電力系統設備の拡充・廃止・変更に伴って生じる計算機システム内の全てのデータの変更に対し、データ入力、合理性チェック、データ試験、運用切替を可能とする。
・各種データのデータメンテナンス後、システム内でクローズする「内部試験」、データ連係を行う送信先システム・装置などの各システム相互間で、監視制御情報、運用情報などの模擬情報を送受信しながら実施する「外部試験」を実行可能とする。
系統計画;
・予想総需要、過去の日時(複数可)等必要項目を入力することで、実績データをもとにした、合計が指定した需要となる潮流図を作成する。作成された予想潮流図は印字、ファイル出力(潮流図、負荷データ)を可能である。
・停止件名用PCから、作業停止調整システム(LJ1)で作成された予定停止作業計画表データと系統変更計画表データを読み込む。読み込んだデータは監視制御装置10(系統監視制御サブシステム11)にて運用可能となるように編集処理が行われ、監視制御装置10(系統監視制御サブシステム11)へ送信される。
・送信された件名は、予定停止操作、系統変更操作の件名として用いることが可能となる。
システム監視;
・ハローコール電文プロトコルを用いて、主モードのシステムコンソールとその他の装置間の通信路を監視する。LAN異常を検出した場合、自装置に異常が発生したのか、相手装置に異常が発生したのかを判定する。
・二重化されているLANの異常を検出した場合、異常となった通信路を回避し、正常な通信路に切り替えることにより、通信処理を継続する。
・全装置のLAN状態、運転モード、DBバージョンなどの構成制御情報をハローコール電文に載せることにより、各装置において管理されている構成制御情報を等価する。
・監視制御装置10(系統監視制御サブシステム11)を構成する計算機、LAN、周辺機器などの各種ハードウェアの状態を常時監視し、異常発生時には障害の程度(重故障/軽故障)に応じてモード遷移を行う。
・運用者からの要求によりモード遷移、バックアップ運転を実施し、システムの運用状況のモニタ表示、印字出力を可能とする。
・また、外部システムとの間の通信ルートの監視・ルート切り替え、周辺装置の切り替え・障害監視などを行う。
トラブル対応・情報連絡;
・電力設備の異常発生時、系統操作が必要な場合は、状況に応じて系統操作機能により操作を実施する。
・システムに発生した障害の程度(重故障/軽故障)に応じて自動でモード遷移を行う。また、運用者により、サーバのモード遷移、バックアップ運転の開始/終了等をモニタより実施可能とする。
・二重化したLANに異常が発生した場合、異常発生した箇所に応じて、通信処理が継続されるよう自動でLANを切り替える。
制御所、変電所間で送受信される情報(SV、TM、指令情報)に問題が発生した場合はトレースデータを表示し確認する。また、日勤者端末用PCから解析されたトレース情報を確認可能とする。
・伝送される機器情報、リレー情報等が異常である場合、系統図より機器・リレー情報をロックする。
・計測情報の欠落が発生した場合は運用者に通知を行う。総需要の算出に用いられている計測情報が欠落した場合、総需要実績記録の現在総需要値の固定位置にマーク(例えば「*」)を付加し、表示する。情報欠落時は、運用者が設定したオフラインの値を用いて総需要を算出する。
その他の業務;
・現在系統、将来系統(設備増設等の変更を入力可能)を選択し、系統条件(現在系統、あらかじめ入力された10件の系統条件)と需給条件(現在需給、あらかじめ入力された10件の需給条件)を設定することでNTR法により電圧計算を行う。
・現在系統、将来系統(設備増設等の変更を入力可能)を選択し、系統条件(現在系統、あらかじめ入力された10件の系統条件)と需給条件(現在需給、あらかじめ入力された10件の需給条件)を設定することでFDC法により潮流計算を行う。
・現在系統、将来系統(設備増設等の変更を入力可能)を選択し、系統条件(現在系統、あらかじめ入力された10件の系統条件)と需給条件(現在需給、あらかじめ入力された10件の需給条件)を設定することでFSC法により短絡計算を行う。
・現在系統、将来系統(設備増設等の変更を入力可能)を選択し、系統条件(現在系統、あらかじめ入力された10件の系統条件)と需給条件(現在需給、あらかじめ入力された10件の需給条件)を設定することでFDC法により最適系統構成を計算し、送電損失最小のものから最大10ケースの結果を表示する。
・系統操作による様々な系統構成に対応して、ケーブル系統の対地静電容量による充電電流を補償する最適なNLタップ・NL用LSの運用パターンを計算し、補償率の高い上位3つを計算結果として表示する。
・2つの火力発電所の両方のNLを組み合わせてパラメータとし、最適運用パターンを求める計算モード、2つの火力発電所のうち一方のNLを固定とし、もう一方の火力NLをパラメータとして最適運用パターンを求める計算モードを実行可能とする。
配電監視制御サブシステム12のシステム機能の具体例を以下に示す。
監視;
・変電所から収集したCB、LS等の機器状態と系統の接続状態を表示する。
・変電所毎の作業中、継続故障、接地、扉の状態を表示する。
・線路の作業中札、試験中札、接地中札、送電線縁切断作業中などの現地作業状態を表現する。
・状態はリアルタイムに反映する。
・電圧階級毎の強調表示等を切替が出来る。
・操作卓画面、大型ディスプレイ(総監盤)へ表示する(3画面構成)。
・変電所毎の各種機器、リレーの入切状態、作業中、試験中、操作禁止、充停電等の状態、TM状態、系統接続を表示する。
・変電所TC毎の制御権、TC異常の有無、搬送部の異常有無、機能ロックの有無、操作前連絡の要否等変電所TC毎の状態を表示する。
・中継装置からの受信データにより配電線電流を表示する。
・状態変化は、リアルタイムに反映する。
・スケルトンを使い、個別操作、状態設定、手順書作成、機器の諸元表示、監視などに使用する。
・DSP1、3にそれぞれ2画面、最大4画面同時に変電所スケルトン表示が出来る。
・2階層未対応変電所等の中継装置経由変電所毎の各種機器、リレーの入切状態、作業中、操作禁止、充停電等の状態、TM状態、系統接続を表示する。
・変電所TC毎のTC異常の有無、機能ロックの有無等変電所TC毎の状態を表示する。
・状態変化は、リアルタイムに反映する。
・スケルトンを使い、状態設定、手順書作成、機器の諸元表示、監視、操作依頼などに使用する。
・DSP1に最大2画面の変電所スケルトンが表示できる。
・配電塔毎の各種機器、リレーの入切状態、作業中、試験中、操作禁止、充停電等の状態、TM状態、系統接続を表示する。
・中継装置経由の状態と配電塔TCP/IP回線経由の状態の2通りのスケルトンを切替表示が可能。
・状態変化は、リアルタイムに反映する。
・スケルトンを使い、個別操作、状態設定、手順書作成、機器の諸元表示、監視などに使用する。
・DSP1に最大2画面の変電所スケルトンが表示できる。
・6kV配電線毎の自動開閉器、手動開閉器の入切状態、開閉器の各種TM状態、線路・開閉器の作業中、操作禁止、充停電、事故停電、工事停電などの状態、系統接続、配電線区間番号を表示する。
・状態変化は、リアルタイムに反映する。
・表示は、開閉器、線路の並びで2種類の表示方法、開閉器の種類(自動開閉器のみ、自動手動開閉器両表示)に基づく2種類の方法によりそれぞれ表示する。
・スケルトンを使い、個別操作、状態設定、手順書作成、機器の諸元表示、監視などに使用する。
・架空、地中両開閉器のシンボルを表示する。
・DSP3に最大2画面の配電線スケルトンが表示できる。
・6kV配電線毎の自動開閉器、手動開閉器の入切状態、開閉器の各種TM状態、線路・開閉器の作業中、操作禁止、充停電、事故停電、工事停電などの状態、系統接続を表示する。
・状態は、リアルタイムに反映する。
・表示は、共用地形図上に6kV各種機器、電柱、架空電線、地中ケーブル等各種シンボルにて表示する。シンボル、シンボル名称はレイヤ分けされており、表示・非表示の選択が可能。
・各種強調表示やシームレス表示、位置変更が出来る。
・スケルトンを使い、個別操作、状態設定、手順書作成、機器の諸元表示などに使用する。
・中間変電所(22kV電圧階級あり)の22kV母線及び配電線部分のPTCB、W、接地等の変電所部分の状態、22kV配電線路に係わるリレー状態、22kV顧客機器状態、22kV回線選択式変圧器の受電部分の機器状態、TM状態、充停電状態、系統接続を表示する。
・機器の諸元、状態、TMの記録を表示する。
・系統図は、WAN20や通信回線からのそれぞれの情報からシンボル、区間の色づけを実施する。
・状態は、リアルタイムに反映する。
・スケルトンを使い、個別操作、状態設定、監視などに使用する。
・22kV回線選択式変圧器の機器状態、各種TM状態、作業中、試験中、充停電状態、系統接続等を表示する。
・状態はリアルタイムに反映する。
・結線図を使い、個別操作、状態設定、監視などに使用する。
・変電所、バンク、配電線、配電線開閉器、事故停電区間、事故配電線、切替中配電線等、各種一覧表を表示する。
・状態はリアルタイムに反映する。
・各種一覧表を使い、監視などに使用する。
・送配電系統の状変、操作、事故検出、停止計画情報、手順情報、メッセージ等のシステム間受信情報、各種機器との接続状態変化等の記録を表示、出力する。
・モード別(オンライン、シミュレーション)、制御モード別(系統制御、配電制御、保全)、記録種別、設備種別によりソートが出来る。
・自動・手動印刷ができる。期間を指定して印刷が出来る。
・各種監視、制御に使用する。
・状変、事故時、システム異常時、操作時等に警報、音声を出力し管理する。
・各種画面印刷が出来る。
・スケルトンの表示色の反転印刷が出来る。
・直接制御回線を使用し、TCへの監視制御用情報、システム間、DX−GW経由の各システムとのデータの送受信を実施するための、イニシャル管理、先着優先管理、パケットの組立、情報の順序性管理、接続状態管理、セキュリティ管理を実施する。
・中継装置回線を使用し、変電所、配電塔、6kV配電線機器の監視制御データの送受信を実施するための、イニシャル管理、パケットの組立、情報の順序性管理、接続状態管理、セキュリティ管理を実施する。
・変電所のTC、各機器、リレー、TMの各種状態を管理する。
・各種状態変化に伴う、警報、メッセージパネルへの出力、フリッカ管理、記録管理、事故検出機能、変電所操作機能、配電線状態更新機能等各種機能へ状態を通知する。
・変電所の機器状態から母線、配電線の充停電更新を行う。
・6kVセンサ内蔵配電線機器光回線を使用し、センサ内蔵配電線機器との間において、監視制御、記録、波形等の各種データの送受信を実施する。
・自動的にセンサ内蔵配電線機器に対し、定周期送信要求を実施する。
・配電塔TCP/IP回線を使用し、配電塔機器との間において、監視制御データの送受信を実施する。
・22kVIPマネージャ回線(TCP/IP)を使用し、22kV変電所機器のSV・TM情報、22kV顧客機器情報、水力系TCからのSV・TM情報データの送受信を実施する。
・22kV回線選択式変圧器回線を使用し、22kV回線選択式変圧器のSV・TM情報、制御情報の送受信を実施する。
・自動的に22kV回線選択式変圧器に対し、定周期送信要求を実施する。
・6kV配電線開閉器の各種状態を管理する。
・各種状態変化に伴う、警報、メッセージパネルへの出力、フリッカ管理、記録管理、事故検出機能、変電所操作機能等各種機能へ状態を通知する。
・変電所、配電塔の状態変化からも状態を作成する。
・配電塔機器のTC、各機器、リレー、TMの各種状態を管理する。
・各種状態変化に伴う、警報、メッセージパネルへの出力、フリッカ管理、記録管理、事故検出機能、変電所操作機能、配電線状態更新機能等各種機能へ状態を通知する。
・22kV変電所機器、22kV顧客機器、22kV回線選択式変圧器機器の各種状態を管理する。
・各種状態変化に伴う、警報、メッセージパネルへの出力、フリッカ管理、記録管理、事故検出機能、変電所操作機能等各種機能へ状態を通知する。
・6kV配電線の各種状態変化に伴う系統の充停電、状態等の更新を行う。
・配電塔の各種状態変化に伴う系統の充停電、状態等の更新を行う。
・22kV変電所機器、22k顧客機器、22kV回線選択式変圧器機器の各種状態変化に伴う系統の充停電、状態等の更新を行う。
・試験系にて、WAN20等を経由した変電所TCと接続し、監視、制御、状態管理、状態更新もオンライン系とは別に管理を行う。
制御;
・各操作卓から変電所、6kV配電線機器、22kV変電所、顧客、回線選択式変圧器機器の個別操作、一括監視(複数同時監視制御)、予定操作手順操作、状態設定に伴う、操作可否チェック、操作内容音声要求、実行要求を実施する。
・実行に伴う応答に対し、結果の出力を実施する。
・各種操作に伴う、状態遷移を管理する。
・操作卓毎に配電線のエリア別操作可否設定が出来る。
・各操作卓、及び事故時機能、カレンダー機能からの操作要求に対して、システム是全体の排他管理、変電所直接制御機能・6kV開閉器監視制御機能の状況管理を実施する。
・実行の並列処理管理を実施する。
・変電所直接制御機能、6kV開閉器監視制御機能、22kV機器監視制御機能、CPU再閉路機能への要求を実施する。
・要求、応答に対する各機能及び、操作卓との情報の交通整理を実施する。
・結果を各操作卓の操作管理へ返信する。
・変電所のTC・機器への監視制御操作、状態設定、状態要求に対する、各種チェックを行い、対応するフォーマットを作成し、通信回線対向部機能へ要求を実施する。
・応答に対し、異常有無、不応動等の管理を実施し、結果を実行管理機能へ返信する。
・変電所の配電線個別再閉路リレーが無いTCにおけるシステム内再閉路管理を実施する。
・一括再閉路リレー、CPU再閉路リレーの状態により、変電所毎に再閉路に関する状態を管理する。
・状態により、変電所CBトリップ時にCB投入再閉路操作要求を自動的に実行管理機能へ実施する。
・変電所に対し、制御権取得箇所要求、SV要求、TM要求、作業中要求、試験中要求、SOE要求、変電所詳細STS要求を実施する。
・要求応答に対し、結果を画面へ表示する。
・指定日時により、自動的に記録の出力要求、自動的に平日/休日の変電所機器切替操作要求を実施する。
・指定日時により、センサ内蔵開閉器に対し、整定値・設定値情報取得、1日データ、1ヶ月データ、1年データの各種情報の取得要求を実施する。
・6kV配電線機器への監視制御操作、状態設定に対する、各種チェックを行い、中継装置回線対向部機能または、中継装置模擬機能へ要求を実施する。
・応答に対し、異常有無、不応動等の管理を実施し、結果を実行管理機能へ返信する。
・6kV専用線開閉器(受信不能対策)については、専用線親局が設置された変電所向けに監視制御を実施する。
・中継装置向けに配電線電流要求、SV要求を実施、管理する。
・センサ内蔵配電線機器が内部で保存している記録、波形、動作履歴、設定値に対する取得要求を受け、センサ内蔵配電線機器光通信対向部機能へ要求の実行、管理を実施する。
・センサ内蔵配電線機器への整定値・設定値の遠方設定の実行、管理を実施する。
・6kVセンサ内蔵配電線機器へ光回線を通じた、監視制御を実施する場合に中継装置を模擬し、一括監視の分離要求や一括投入の分離要求、及び光回線用のフォーマットに整え、センサ内蔵配電線機器光通信対向部機能へ要求を実施する。
・応答に対し、異常有無、不応動等の管理を実施し、結果を開閉器監視制御機能へ返信する。
・指定制御器までは、光回線を使用し、その後配電線搬送により監視制御を行うAPL方式について要求、管理をする。
・22kV変電所機器、22kV顧客機器、22kV回線選択式変圧器機器の状態設定に対する、各種チェックを行い、状態変更を実施する。
・22kV回線選択式変圧器機器の監視制御に対する、各種チェックを行い、22kV回線選択式変圧器対向部機能へ要求を実施する。
・応答に対し、異常有無、不応動等の管理を実施し、結果を実行管理機能へ返信する。
・配電塔機器への監視制御操作、状態設定に対する、各種チェックを行い、配電塔対向部機能へ要求を実施する。
・応答に対し、異常有無、不応動等の管理を実施する。
・システム運用者の操作卓へログインモード(「制御モード」「保全モード」「系統監視制御サブシステム11バックアップモード」)を管理する。
・ログインモード別に変電所機器の操作可否、警報有無の場合分けを実施する。
・系統監視制御サブシステム11のバックアップとして、予め変電所毎の受電待機系統を登録する。
・登録した受電待機系統構成となる手順を作成し、実行する。
・予めブロック毎(地域毎)に停止開閉器を登録する。
・計画停電を実施するための計画作成、手順作成を実施する。
・手順書に登録された開閉器を変電所毎並列に操作の実行要求、応答管理を実施する。
・終了後、自動的に電流要求を実施する。
・変電所バンクタップ値、配電線SVRタップ値、線路インピーダンス、電圧から計算し、電圧適正値を逸脱する場合には、変電所バンクタップ、配電線SVRタップに対し、操作信号要求を実施し、電圧適正値を保つ。
予定操作業務;
・運用者が入力した変電所停止・切替計画情報を元に操作件名を登録する。
・操作件名に対し、手順作成状況を管理する。
・自身の配電制御・系統制御・他の配電制御の件名を登録し時系列順に管理する。
・操作完了した自身の配電制御の件名・他の配電制御の件名を終了登録する。
・中止となった自身の配電制御の件名・他の配電制御の件名を中止登録する。
・操作日を経過した系統制御の件名を自動削除する。
・予定日時までの操作手順(自身の配電制御の件名・系統制御の件名・他の配電制御の件名・メンテ件名)を時系列順に予定系統へ展開する。
・操作手順・メンテ内容に不整合があった場合はエラー通知する。
・予定系統上で、変電所停止・切替計画情報を元に、変電機器操作/確認手順・操作前状態データを自動的に作成する。
・変電所操作手順作成に伴って配電線の切替が必要な場合、配電線切替手順も自動的に作成する。
・予定系統上で、運用者の指示に基づき、変電所機器に対する操作/確認手順の作成/削除/修正等を行う。
・作成/削除/修正した手順を予定系統上で展開・表示する。
・手順手動作成終了時に、機器操作前状態データを自動的に作成する。
・模擬実行展開する操作手順(自身の配電制御の件名・系統制御の件名・他の配電制御の件名)を時系列順に抽出する。
・変電所模擬実行展開機能へ手順展開を依頼する。
・手順展開結果に基づき、手順評価(良・不良)を設定する。
・当日実行予定分の全手順に対し、設定時刻に模擬実行を自動起動する。
・変電所模擬実行管理機能より依頼された変電所機器手順を、模擬系統上で実行する。
・手順展開中の模擬系統状態を随時表示更新する。
・模擬系統上で、状態不整合・停電発生・バンク過負荷等の異常がおこらないかチェックを実施し、手順評価を行う。
・操作前状態チェック、操作時チェック(横流過大・停電発生等)を実施する。
・対象変電所の制御権を自動取得する。
・運用者の実行指示に基づき、変電所機器操作手順を実行する。
・手順履歴(未実行・正常終了・異常終了)を管理する。
・他の配電制御への操作依頼が伴う場合、事前伝達情報及び操作依頼情報を、他の配電制御へ要求する。
・他の配電制御より受信した操作結果に基づき、手順履歴を管理する。
・他の配電制御より受信した事前伝達情報及び操作依頼情報を受信する。
・事前伝達情報を受信した場合、伝達内容に基づき他の配電制御の件名の登録・手順作成・予定登録を自動実行する。
・操作依頼情報を受信した場合、運用者の指示に基づき、他の配電制御の件名の手順を実行し、操作結果を他の配電制御へ送信する。
・運用者が入力した配電線停止・切替計画情報を元に仮件名を登録する。
・仮件名に対し、手順作成状況を管理する。
・手順評価良の仮件名を自身の配電制御の件名として予定登録する。
・自身の配電制御の件名・系統制御の件名・他の配電制御の件名を時系列順に管理する。
・操作完了した自身の配電制御の件名を終了登録する。
・中止となった自身の配電制御の件名を中止登録する。
・予定系統上で、配電線停止・切替計画情報を元に、配電線機器操作/確認手順を自動的に作成する。
・配電系統情報連携システムから連係される切替手順作成依頼情報を基に予定操作件名および配電線機器操作/確認手順を自動的に作成する。
・予定系統上で、運用者の指示に基づき、配電線機器に対する操作/確認手順にの作成/削除/修正等を行う。
・作成/削除/修正した手順を予定系統上で展開・表示する。
・手順手動作成終了時に、機器操作前状態データを自動的に作成する。
・模擬実行展開する操作手順(自身の配電制御の件名・系統制御の件名・他の配電制御の件名)を時系列順に抽出する。
・配電機器模擬実行展開機能へ手順展開を依頼する。
・手順展開結果に基づき、手順評価(良・不良)を設定する。
・当日実行予定分の全手順に対し、設定時刻に模擬実行を自動起動する。
・配電機器模擬実行管理機能より依頼された配電機器手順を、模擬系統上で実行する。
・手順展開中の模擬系統状態を随時表示更新する。
・模擬系統上で、状態不整合・停電発生・配電線過負荷等の異常がおこらないかチェックを実施し、手順評価を行う。
・操作時チェック(配電線過負荷・停電発生等)を実施する。
・運用者の実行指示に基づき、配電線機器手順の操作を実行する。
・手順履歴(未実行・正常終了・異常終了)を管理する。
・配電系統情報連携システムから連係される工事件名の切替可否判定依頼に対して予定系統作成機能・配電機器手順自動作成機能を利用し、工事予定日の配電線切替可否を判定する。
事故時業務;
・配電用変電所の動作リレー・トリップCBなどの状変情報を元に、システムで保有している事故判定条件に基づき、事故検出を実施する。
・検出した事故に関連する状変情報を元に、検出した事故の段階的な事故状況を判定する。
・判定した事故状況をメッセージパネルへ印字する。
・複数の設備に同時または連続して事故が発生した場合にも的確に事故検出・段階処理を実施する。
・配電用変電所の動作リレー・トリップCBなどの状変情報(中継装置経由)を元に、システムで保有している事故判定条件に基づき、事故検出を実施する。
・検出した事故に関連する状変情報を元に、検出した事故の段階的な事故状況を判定する。
・判定した事故状況をメッセージパネルへ印字する。
・複数の設備に同時または連続して事故が発生した場合にも的確に事故検出・段階処理を実施する。
・検出した配電用変電所事故件名の管理を実施する
・事故により停電した範囲を把握する
・復旧手順作成時に使用する事故前電流を取得する
・配電線の事故区間値を受信した事故件名について、ロックが想定される開閉器について、自動的に監視を実施し、事故区間値を確定させる。
・事故区間値が確定した事故件名については、健全停電範囲の復旧手順作成要求を実施する。
・作成された復旧手順を自動または運用者の指示で実行する。
・事故時監視実施の有無・管理終了時の健全停電区間の有無など、事故管理に必要な事項についてチェックする。
・事故点が確定した事故件名(配電線:再送電不良事故、再々送電成功事故。上位事故:一括Yロック事故、変電所の自動切替装置が動作するような事故等)については、事故により停電した健全停電範囲について、配電線の切替により復旧する手順を自動作成する。
・太陽光発電等を考慮し、復旧手順作成時に計算に使用する配電線の電流値を指定することも可能。
・事故により停電した範囲で健全停電の範囲について、配電線の切替により復旧する手順を自動作成する。
・中間変電所の動作リレー・トリップCBなどの状変情報を元に、システムで保有している事故判定条件に基づき、事故検出を実施する。
・検出した事故に関連する状変情報を元に、検出した事故の段階的な事故状況を判定する。
・判定した事故状況をメッセージパネルへ印字する。
・複数の設備に同時または連続して事故が発生した場合にも事故検出・段階処理を実施する。
・検出した中間変電所事故件名の復旧状況を管理する。
・事故により停電した配電線について、事故件名管理を終了するまでの間、定周期および事故判定のタイミングで、配電線の区間の充停電状態を停電情報提供システムに送信する。
・人身災害防止を目的とし、配電線CBが規定時間内に規定回数を超えて事故トリップした際、当該配電線の再閉路リレーを自動ロックする
・22kVIPマネージャからの情報に対し、事故検出、表示し、警報を鳴動する。
・22kV回線選択式変圧器子局からの情報に対し、事故検出、表示し、警報を鳴動する。
・中継回線からの配電塔からの情報に対し、事故検出、表示し、警報を鳴動する。
システム設定;
・変電所の電圧監視、重過負荷監視、バンク切替時の切替先、操作順位、運転引継ぎ用帳票作成、変電所機器応動時間、配電自動化システムとの接続状態確認自動送信、一斉操作除外項目等設定、管理をする。
・配電機器の重過負荷監視、手順作成時の各種設定、配電線スケルトン表示方法、街路図表示方法、隣接変電所等設定、管理をする。
・センサ内蔵自動開閉器のデフォルトアドレスの設定、管理をする。
・センサ内蔵自動開閉器のネットワークアドレスの設定、管理をする。
・センサ内蔵自動開閉器の個別項目の設定、管理をする。
・光中央装置設置箇所の設定、管理をする。
・22kV系統図上でのIPPの電力、表示の切り替えの設定、管理をする。
・予定操作手順の自動模擬実行の有無、実施開始時刻、模擬実行結果の有効時間を設定、管理する。
・系統監視制御サブシステム11からの停止計画、手順書の自動削除有無、削除時の終了後からの日数を設定、管理する。
・外部音声警報装置毎に音声、各種警報毎の出力有無を設定し、管理する。
・ログインモード(制御、保全、系統監視制御サブシステム11のバックアップ)別にユーザ、パスワードの設定、管理をする。
・一人操作支援機能用のチェック時の確認方法を設定し、管理する。
・手順表、一括監視結果、負荷記録、事故判定条件の印刷時の用紙サイズ、方向を設定、管理をする。
・メッセージパネル自動印字有無、両面印刷設定、停電顧客リスト自動出力設定、記録統計両面印刷の設定、管理をする。
・変電所事故時に自動復旧の有無を設定、管理する。
・配電線事故時に自動復旧の有無を設定、管理する。
・停電情報提供システム送信の使用・ロックを変電所単位、バンク単位、配電線単位に設定、管理する。
・太陽光等を考慮した負荷電流を配電線区間毎に設定、管理する。
・事故時の自動・手動復旧操作時に使用する。
データメンテナンス;
・中継装置経由からの変電所ポジションを基に表示する変電所スケルトンの機器名称、フィーダ有無、アドレス等のメンテナンスを実施する。
・WAN20や通信回線を使用しての変電所のTC毎のアドレスや方式、オンライン系、試験系接続の接続有無を設定、管理する。
・TC毎のSV・TMポジションについて、ポジションNo、名称、方式、ビット反転有無、警報有無、印字有無を設定、管理する。
・変電所の自動操作装置が管理するポジションの設定、管理をする。
・配変一斉操作対象のポジションの設定、管理をする。
・故障計ポジションの設定、管理をする。
・電圧調整装置ポジション組合せの設定、管理をする。
・自動状変特殊処理データの設定、管理をする。
・平日/休日切替対象ポジションの設定、管理をする。
・配電用変電所の事故判定条件ポジションの設定、管理をする。
・中間変電所の事故判定条件ポジションの設定、管理をする。
・CSVファイルでのポジションの読込、出力が出来る。
・メンテナンス件名の設定、管理、本登録を実施する。
・変電所ポジションを基に表示する変電所スケルトンの機器シンボル配置、TMシンボル配置、ポジションのリンク、線路接続等のメンテナンスを実施する。
・変電所全景図、概略結線図についてメンテナンスを実施する。
・変電所間の送電線の接続状態、受電遮断器、送電線遮断器等、総合監視盤へ表示するメンテナンスを実施する。
・制御所任意の変電所毎、SVの種別毎、TMの種別毎の一覧表示図のメンテナンスを実施する。
・メンテナンス件名の設定、管理、本登録を実施する。
・共用地形図上に配電線機器配置、線路接続、諸元入力等のメンテナンスを実施する。
・配電情報管理システムからの工事設計図面を連携し、配電線メンテナンス件名を自動で生成する。
・街路図データから、自動的に配電線スケルトンを生成する。
・配電情報管理システムから連携される設備更新情報(電柱位置情報、新設・撤去・変更となった設備の落成情報)、契約負荷の更新情報を基に配電線メンテナンス件名を自動で生成する。設備の諸元情報は件名を生成せず、自動で本登録する。
・配電情報管理システムで実施した設備整合性チェックにより発生した不整合設備について配電線メンテナンス件名を自動で生成する。
・制御支援PCからメンテナンスを実施する。
・配電線開閉器の諸元、電力量登録等を簡易に変更する。
・区間単位、電柱単位に柱上トランスタップ値を登録する。
・共用地形図データを読み込むことにより、システム内の地形図をメンテナンスする。(新販売工程システムから連係される共用地形図情報を利用)
・配電線ブロックのエリア、標識コード、標識名称をメンテナンスする。
・メンテナンス件名を時系列に展開し、メンテナンス実施予定の系統を作成する。
・メンテナンス内容に矛盾がないか総合的にチェックを実施する。
・記録統計からの自動で生成される配電線負荷モデルに代わって、系統変更や新設配電線登録時、太陽光連係等による負荷モデルを手動にて設定、メンテナンスする。
・配電塔のTCのデータ、接続有無をメンテナンスする。
・配電塔スケルトンの機器配置、諸元を設定、メンテナンスする。
・IPマネージャ経由で取得する変電所機器の22変電所スケルトンをメンテナンスする。
・22kV系統図をメンテナンスする。
・IPマネージャ経由で取得する変電所機器、線路リレー、顧客機器のポジションのデータメンテナンスを実施する。
・22kV回線選択式変圧器用の親局のアドレス、接続有無をメンテナンスする。
・22kV回線選択式変圧器子局のアドレス、接続有無、変圧器タイプ、子局種別、需要家名称、変圧器容量等の諸元をメンテナンスする。
・計測値設定のメンテナンスをする。
・結線図のメンテナンスをする。
・系統監視制御サブシステム11のアドレスやオンライン系、試験系接続の有無を設定、管理する。
・配電監視制御サブシステム12のアドレスやオンライン系、試験系接続の有無を設定、管理する。
・統合NW設備管理サブシステム13のアドレスやオンライン系、試験系接続の有無を設定、管理する。
・DX−GWのアドレスや接続の有無を設定、管理する。
・地中線端末、IPマネージャ、変電システム、配電自動化システムのアドレスや接続の有無を設定、管理する。
・変電システムの名称、SA/UAアドレス、保安電話、公衆電話番号、旧網、新網のメンテナンスを実施する。
・配電自動化システムの名称、店所コード、SA/UAアドレスのメンテナンスを実施する。
・中継装置の名称、回線No、回線接続有無をメンテナンスする。
訓練;
・操作卓内において、シミュレーションモードにて変電所機器の応答設定、シナリオ設定、事故シナリオ設定、状変設定、定周期設定等、変電所TCを模擬する各種設定を実施する。
・変電所機器に対し、個別操作、平常時操作、事故時操作のシミュレーションを実施する。
・操作卓内において、シミュレーションモードにて配電機器のシナリオ設定、事故シナリオ自動作成等配電機器を模擬する各種設定を実施する。
・配電機器に対し、個別操作、平常時操作、事故時操作のシミュレーションを実施する。
・配電塔に対し、個別操作、平常時操作、事故時操作のシミュレーションを実施する。
・配電線開閉器のシミュレーション上の応答フォーマットを作成する。
・中継装置向け送信対向部を模擬する。
・系統構成、機器状態から自動的に事故シナリオを作成する。
・シミュレーションにおけるバンク電流、配電線電流を任意(過去最大値等)に設定が出来る。
・監視制御装置10のサーバとは別のサーバまたは基盤にて動作する。ただし、監視制御装置10のサーバにて動作してもよい。
・変電所TCを模擬し、応答設定、シナリオ設定、事故シナリオ自動作成、状変設定、定周期設定、TC接続有無、アドレス管理を実施する。
・監視制御装置10と接続して、訓練や競技会に使用する。
・監視制御装置10(配電監視制御サブシステム12)からの設備データ取得により、外部シミュレータ内のデータメンテナンスを実施する。
・監視制御装置10のサーバとは別のサーバにて動作する。ただし、監視制御装置10のサーバにて動作してもよい。
・中継装置を模擬した情報の送受信を実施する。
・配電塔を模擬した情報の送受信を実施する。
・開閉器の各種応答設定を実施し、情報受信時に設定内容にて応答を送信する。
・シナリオ設定し、シナリオ内容に沿った情報送信を行う。
・簡易な情報を入力することにより、事故シナリオを自動作成する。
・運用連絡情報を模擬した設定送信、応答送信をする。
・センサ内蔵機器の各種情報の設定と応答する。
・監視制御装置10と接続して、訓練や競技会に使用する。
・監視制御装置10(配電監視制御サブシステム12)からの設備データ取得により、外部シミュレータ内のデータメンテナンスを実施する。
・22kVIPマネージャを模擬した各種情報を設定し送信を実施する。
・22kV回線選択式変圧器を模擬し、各種情報を設定し、情報受信時に設定内容にて応答を送信する。
他システム連携;
・システム内部にて管理しているポジション(現地TCから送信されてこないポジションの状態)の機器作業中、変電所一括作業中、CPU再閉路リレー状態を変電システムとの間で情報の送受信を行い、システム上へ反映する。
・システム内部にて管理しているポジション(現地TCから送信されてこないポジションの状態)の機器作業中、変電所一括作業中、CPU再閉路リレー状態を配電自動化システムとの間で情報の送受信を行い、システム上へ反映する。
・システム内部にて管理しているポジション(現地TCから送信されてこないポジションの状態)のCPU再閉路リレー状態を各サブシステムとの間で情報の送受信を行い、システム上へ反映する。
・各サブシステム11,12,13との間において、手順書の事前伝達、操作依頼等の連携情報の送受信を行う。
・系統監視制御サブシステム11との間において、停止計画情報、機器個別操作手順情報の送受信を行う。
・統合NW設備管理サブシステム13との間において、停止計画情報、機器個別操作手順情報の送受信を行う。
・DX−GWを通じて地中線端末へ22kV以下の地中線設備異常情報のメッセージ情報を送信する。
・DX−GWを通じて配電自動化システムへ22kV以下の事故情報のメッセージ情報を送信する。
・メッセージ情報を受信し、表示する。
・監視制御装置10(配電監視制御サブシステム12)の配電系統情報を更新する情報や配電線事故時に利用する以下のような情報が連携され、連携された情報は各機能で利用される。
・設計書情報(工事設計図面)
・設備更新情報(電柱位置情報、新設・撤去・変更となった設備の落成情報)
・契約負荷
・樹木伐採情報、不良設備情報
・共用地形図情報(地形図更新時に利用)
・雷情報
・工事件名について以下情報が連係される。連係された情報は、予定操作業務機能、制御支援機能で使用する。機能概要は各機能を参照。
・切替可否検討依頼
連係される工事予定日、工事に伴う配電線停止範囲を基に
監視制御装置10(配電監視制御サブシステム12)で配電線切替可否を判定する。
・切替手順作成依頼
工事日確定後、連係される工事件名情報を基に監視制御装置10(配電監視制御サブシステム12)で予定操作件名・配電線切替手順を作成する。
・以下のような工事件名情報を配電情報管理システムに連係する。
・切替可否検討依頼の回答
監視制御装置10(配電監視制御サブシステム12)で実施した配電線切替可否判定結果を連係する。
・予定操作件名情報
予定操作件名の関連情報(関連配電線名、操作実績など)を連係する。
・変電所予定操作件名
監視制御装置10(配電監視制御サブシステム12)で単独で作成した変電所停止に伴う予定操作
件名情報を連係する。
・更新した事故捜査図を配電情報管理システムへ連係する。
・更新した配電系統情報(設備データや系統図データ、系統負荷データなど)を配電情報管理システムへ連係する。
・気象情報システムから3分毎に雷の情報取得し、共用地形図上へプロットし、表示する。
制御支援;
・配電用変電所各種情報を表示する。
・配電線各種情報を表示する。
・原籍外配電線一覧を表示する。
・制御支援PCにて監視制御装置10(配電監視制御サブシステム12)と同様の表示を行う。
・平常時予定件名一覧と内容を表示する。
・平常時当日件名一覧と内容を表示する。
・制御支援PCにて監視制御装置10(配電監視制御サブシステム12)と同様の表示を行う。
・配電用変電所のバンク単位の記録統計とグラフを表示する。
・配電線単位の記録統計とグラフを表示する。
・制御支援PCにて監視制御装置10(配電監視制御サブシステム12)と同様の表示を行う。
・配電線事故に関する各種情報を表示する。
・電源事故に関する各種情報を表示する。
・22kV事故に関する各種情報を表示する。
・欠相事故に関する各種情報を表示する。
・事故停電中の配電用変電所の一覧を表示する。
・事故停電中の配電線の一覧を表示する。
・制御支援PCにて監視制御装置10(配電監視制御サブシステム12)と同様の表示を行う。
・状変、操作記録、連係情報送受信記録、事故記録等各種記録を表示する。
・制御支援PCにて監視制御装置10(配電監視制御サブシステム12)と同様の表示を行う。
・各電流値の個別あるいは、一括にてCSVにて取得する。
・開閉器アドレス一覧をCSVにて取得する。
・センサ内蔵開閉器のIPアドレス一覧をCSVにて取得する。
・メッセージパネルの情報をCSVにて取得する。
・平常時予定件名の一覧をCSVにて取得する。
・H/Wの状態を表示する。
・住所から該当配電線を表示する。
・中継装置との送受信情報の記録の表示と取得する。
・配電系統情報連携システムから連係される工事件名情報を表示する。
・配電線のメンテナンス内容から自動的に事故捜査図を生成する。
・事故捜査図を手動にてメンテナンスする。
・事故捜査図の表示や出力をする。
・現地操作情報(入退室方法等)を管理する。
・新販売工程システムから連係される樹木伐採情報、不良設備情報を事故捜査図対象箇所に表示や出力する。
・柱上タップ管理機能で管理されたタップ値情報を基に事故捜査図上にタップエリア図を生成する。
・新販売工程システムから連係される雷情報を事故捜査図対象箇所に表示や出力する。
・予定操作手順の手順Noを旗揚げし、現地操作者用資料作成をする。
・配電線の開閉器区間単位に柱上トランスのタップを管理し、タップ毎に区間の色づけ等を行う。
・制御器から取得した各種情報を一覧表示する。
・個別計測画面の制御器リスト、またはスケルトン画面から選択したデュアル制御器の1分間平均値データを指定期間および指定周期で取得し、集計・保存する。
・選択したデュアル制御器の1分間平均値データを取得し、開閉器状態が切時の位相差を集計・保存する。
・デュアル制御器の1分間平均値データを自動で取得し、計測値の状態を監視する。
・デュアル制御器の1分間平均値データを自動で取得し、電流方向の状態を監視する。
・制御器が保持している1か月(40日)10分間平均値データを手動で取得・表示する。
・制御器が保持している1か月(40日)30分間平均値データを手動で取得・表示する。
・制御器が保持している1年分を手動で取得・表示する。
・制御器の不平衡指数を一覧表示する。
・IT多回路が保持している1日計測(1分間平均値)を手動もしくは自動で取得・表示する。
・取得したIT多回路の1日計測データ(1分間平均値)を元に、1か月データ(10分)、1か月データ(30分)、1年データを作成する。
・選択した制御器に設定されている整定値を手動で取得・データ保存し、画面表示する。
・選択した制御器、またはシステムに登録されている全ての制御器に対して整定値を取得・設定する。
・選択した制御器に対して設定値を取得・設定する。
・デュアル制御器に対し定期的に整定値を取得し、データ保存する。
・制御器が保持している事故検出ログ[V0・地絡・短絡・1・2線断線・3線断線](それぞれ最大4件ずつ)を手動で取得・表示する。
・最大14制御器の内容を同時に表示することが出来る(システムで最大10件保存)
・制御器が保持している瞬時低圧低下ログ(それぞれ最大5件ずつ)を手動で取得・表示する
・最大5子局の内容を同時に表示することが出来る(システムで最大10件保存)
・選択した制御器に保存されているV・I波形(それぞれ1件)を手動で取得する(取得した波形データはCSV形式で保存される)
・選択した制御器に保存されているVo/Io波形(それぞれ1件)を手動で取得する(取得した波形データはCSV形式で保存される)
・選択した制御器に保存されているV0事故波形データ(最大4件)を手動で取得する(取得した波形データはCSV形式で保存される)
・選択した制御器に保存されている短絡事故波形データ(最大4件)を手動で取得する(取得した波形データはCSV形式で保存される)
・V0、地絡、短絡事故が発生した時に、発生した制御器から事故波形データを取得する。
・取得した波形データを管理する。
・制御器から発呼(発信)された状変(V0、地絡、短絡、異常検出、ブレーカー切など)を受信し、内容を画面に表示する。
・配電システムから受信した設備データを使用して配電線スケルトン(概略/詳細)を表示する。
・制御器からのV0発呼を受信し、事故区間が確定した場合は、当該の配電線スケルトンを表示する。
・開閉器状態ファイルの開閉器入切状態、及びループ構成を元に制御器の電流方向を確定する。
・V0事故発生時に事故区間が確定できなかった場合に、制御器からのV0・I0波形を比較して操作者が事故区間を判断できるようにする(1度に最大3制御器の波形を比較する事が出来る)
・1ヶ月データ、1年データ、短絡波形をグラフ形式で表示する。
・制御器との通信した内容と結果(正常/異常)を表示する。
・各種情報をCSV形式で保存する
・配電系統分析のアプリの動作を設定する。
・制御器の動作履歴を取得、表示する。
・システムで設定変更した操作履歴について記録し画面表示、及びCSV形式で保存する。
・スケルトン画面から連携制御器に対し手自の設定を行う。
・現地データ収集ツールを介し、制御器から波形データ、ログデータをシステムに取込み保存する。
・SC−D(搬送)から取得した情報を管理システムアプリを介して編集し、整定値状態テーブルを更新する。
・変電所の表示確認を行う。
・配電線の表示確認を行う。
・制御器の登録・変更を行う。
・制御器の管理を行い、外部設定器(HT/PC)と情報の送受信を行う。
・宿直者と引継ぎを実施するための各種帳票を自動作成し、出力する。
記録統計;
・予定操作を実施するために変電所の各種記録を集計、保存、管理する。
・予定操作を実施するために配電線の各種記録を集計、保存、管理する。
・予定操作を実施するために配電線の記録から、季節毎の負荷推定用の記録モデルを自動生成する。
システム監視;
・システムの起動、停止時における各アプリケーションの起動、停止の管理をする。
・各アプリケーションの正常・異常を管理する。
・サーバの状態をチェック定期的にチェックし、異常時には、運用者へ知らせるとともに状態を管理する。
・サーバ毎の起動、停止状態を管理する。
・接続LAN毎の通信状態を管理する。
・主系従系を管理する。
・システム点検やハードウェア故障対応を実施するために、ハードウェア保守メーカへ引き渡すために、アプリケーションを起動させない設定、管理者パスワードを点検用のパスワードへ変更を自動的に実施する。
・点検終了時、アプリケーションの起動を実施するための設定、管理者パスワードの変更を自動的に実施する。
・アプリケーション、設備データ異常をアプリケーション管理箇所(本店)サーバへ通知する。
・系統監視制御サブシステム11、配電監視制御サブシステム12、統合NW設備管理サブシステム13、DX−GW、TC、地中線端末、変電システム、配電システム、IPマネージャとの接続状態、イニシャル状態を管理表示する。
・各配電塔との回線状態を管理表示する。
・中継装置との回線状態を管理する。
・センサ内蔵開閉器との回線接続状態を管理する。
・22kV回線選択式回線状態を管理する。
システム管理;
・1系、2系のデータベースの等価処理を分離し、システム全体停止をすることなく、片系毎にデータベースのファイル追加、削除、変更等の設定変更が出来る。
・アプリケーション新規インストールをサーバ内のカーネルの設定から、ディレクトリ構成、ミドルウェア設定を含め、管理しつつインストールする。
・制御所運用者が機能向上内容等についてシステムの運用状態に応じて自らアプリケーションの入替を行える。
・支援PCのアプリケーションを運用者がインストール出来る。支援PCとは、記録処理系NW側にある記録、情報表示、メンテナンス等を実施する端末である。
・運用者がアプリケーション上から手動にて設備データのバックアップをテープ装置へ実施する。
統合NW設備管理サブシステム13のシステム機能の具体例を以下に示す。
設備監視;
・状態監視
SV・TM情報を基に、変電所設備の状態を監視する。
・変電所状変監視
状変時SV・TM情報を基に、変電所設備の状変を監視する。
・重過負荷監視
設定値変更業務の重過負荷監視設定値を基に、受信した定周期TM情報を分析し、重過負荷監視を行う。
・電圧監視
設定値変更業務の電圧監視設定値を基に、受信した定周期TM情報を分析し、電圧異常監視を行う。
・A方式異常復帰監視
状変時SVのA方式異常ステータスを基に、A方式復帰異常発生/復帰監視を行う。
・TC系監視
SV・TM情報の変電所ステータスを基に、発生/復帰監視を行う。
・SV状態不一致
SV・TM情報がシステム内部と不一致した場合、SV状態不一致処理を行う。
操作手順表作成;
・停止予定表一覧
監視制御装置10(系統監視制御サブシステム11、配電監視制御サブシステム12)より受信した停止計画情報を一覧表示する。また、停止予定件名の内容変更や統合NW設備管理サブシステム13固有の停止予定件名を件名追加が可能である。
・作業件名一覧
停止予定件名より作成された作業件名を一覧表示する。また、作業件名の内容変更、削除が可能である。
・機器個別手順一覧
監視制御装置10(系統監視制御サブシステム11、配電監視制御サブシステム12)より受信した機器個別手順内容を一覧表示する。また、機器個別操作手順への現地操作手順の追加が可能である。
スケルトン画面データを用いた機器状態と充電状態を表示する充電部確認図の作成、編集と印字をする。ただし、充電部確認図の保存機能は設けない。充電部確認図には2種類の充電部確認図が存在する。
1)機器個別操作手順の操作前状態表示を行うもの。
2)自由に機器状態を設定可能なもの。
・機器個別操作手順画面では、系統監視制御サブシステム11及び配電監視制御サブシステム12から受信した機器個別操作手順情報を機器個別操作手順として登録し管理する。機器個別操作手順は統合NW設備管理サブシステム13にて現地操作手順の追加、修正が可能である。
事故・故障処理業務;
・事故または故障による状変を検出した場合は,状変警報鳴動,フリッカ,状態の反転,および自動状変メッセージを編集する。
記録業務;
a.記録の単位
記録の単位は以下の通り。
(a)日報記録(日単位の計測状態を表す記録)
(i)毎正時に計測、もしくは算出した値のうち最大のものを抽出し記録する。
(ii)1日のうちに最大値が同一値で2回以上発生している場合は、最初に発生した値を3.5-10使用する。
(iii)バンク関連の最大値処理において、ある時刻に停止バンクが1台以上あった場合は、当該バンクはもとより同一階層内の他の健全なバンクも当該時刻のデータを除外して、残りのデータの中から最大値を算出するものとする。
(iV)ただし、データメンテナンスの設定によりバンク定格値が“0”となっているものは当該バンクを除き通常の最大値処理を行うものとする。
(V)ある時刻における計測データのうち計測異常が発生したものは、当該時刻データは最大値処理から除外する。
(Vi)1日中計測異常が続いた場合は“異常”と印字する。
(Vii)1つのバンクが一日中(1〜24)停止している場合は、全てのバンクの最大値処理は不可能となる。また複数バンクが毎正時交互に停止状態にあった場合は、最大
値処理から見ると全てのバンクの最大値処理は不可能となる。この場合は、最大皮相電力、最大電力は“停止”と印字し、関連する時刻、電圧、電流のデータ欄をブ
ランクとする。また定格値が“0”となっている場合の当該バンクも同様の処理とする。
(Viii)“異常”と“停止”が重なった場合は“異常”とする。
(iX)配変の2次電流、皮相電力の最大値は絶対値で判定する。ただし、値がマイナスの場合、表示を符号付きとする。
(b)変電所稼働月報記録(以下、月報記録)月単位の計測状態を表す記録
日報の最大値処理した結果の中から、当月の最大値を抽出し、そのときの日時、電流、電圧などの関連事項を付記する。
全バンク合成皮相電力(月間最大)については、毎正時における全バンクの合成皮相電力の最大値とする。
配変の「当月最大2次電流」「当月最大皮相電力」の最大値は絶対値で判定する。ただし、値がマイナスの場合、表示を符号付きとする。
・全変電所の計測値を毎正時、毎日24時、毎正分に収集し自動保存する。
a.編集タイミングは、毎正時、毎日24時、毎正分、に行う自動編集と要求による要求時編集が
ある。
b.保存期間は、編集タイミングにより異なる。
(a)自動編集の場合
最新の編集を含め7日間、または2ヶ月とし、最古の記録は削除する。
(b)要求時編集の場合
保存は行わない。
c.編集期間には、以下の3つがある。
(a)自動編集から自動編集までの内容を編集する。
(b)自動編集から要求時編集までの内容を編集する。
(c)要求時点の内容を編集する。
d.編集条件は、編集期間、変電所一括または複数変電所を指定するものとする。
e.作業中の場合、前値保持の値で編集する。
f.帳票フォーマット
帳票フォーマットは、システムで固定とする。
・運転引継記録は、変電所の「重過負荷状態」、「機器異常状態」、「作業中試験中設定状態」、「接地着脱状態」、「システム状態」を前回の自動編集から今回編集時点までの状態の差異と継続中の異常を編集する。画面上の呼称は「設備運用引継」とする。
要求機能;
・要求時SV
TC単位にSV情報を要求する。
・要求時TM
TC単位にTM情報を要求する。
・SV作業中設定状態
変電所単位・TC単位にSV作業中設定状態を要求する。
・TM作業中設定状態
変電所単位・TC単位にTM作業中設定状態を要求する。
・SV試験中設定状態
変電所単位・TC単位にSV試験中設定状態を要求する。
・TM試験中設定状態
変電所単位・TC単位にTM試験中設定状態を要求する。
・変電所単位に制御権取得箇所を要求する。
設定値変更機能;
・送変(送電用変電所)は送電線および変圧器、配変(配電用変電所)は変圧器の重負荷・過負荷・発生/復帰時間、および、当該設備の警報ロック有無を設定する。
・送変(送電用変電所)は主母線の監視幅・時刻・電圧値、配変は変圧器の監視幅・重負荷時の電圧/電圧値・軽負荷時の電流/電圧値・基準値設定率(90−2、3)、および、当該設備の警報ロック有無を設定する。システム一括にて、サンプリングの発生時回数/復帰時回数を設定する。
事故時業務;
・スケルトン画面にて、非遠制機器の状態設定を行う。
・スケルトン画面にて、非遠制接地の状態設定を行う。
・スケルトン画面にて、TC単位・設備単位に作業中・試験中状態設定を行う。
件名管理;
・停止予定を確認済みとした際、停止予定の情報から作業件名を自動的に作成する。
a.作業件名の作成タイミング
作業件名の自動作成処理は以下のタイミングで発生する。
1)統合NW設備管理サブシステム13で停止予定を新規作成し、登録したタイミング。
2)停止予定を変更、登録し計画No状態が「初伝達(確認済)」「再伝達(確認済)」「保全作成」となったタイミング。
b.作業件名作成対象の停止予定
作業件名は停止予定から作成されるが、作成するには停止予定が以下の条件を満たす必要がある。
1)a.項で登録された停止予定であること。
2)停止予定の計画Noの操作分類が「予定作業」であること。
・停止予定件名には監視制御装置10(系統監視制御サブシステム11、配電監視制御サブシステム12)から受信した停止計画情報から作成される件名と、統合NW設備管理サブシステム13にて作成する件名がある。統合NW設備管理サブシステム13にて作成される件名は、「丙種」と「停止無」の2種類に分けられる。CVCFの停止作業など変電設備の停止を伴う「丙種」の場合は、停止予定画面、作業件名画面での件名管理が可能である。一方、変電所の除草など変電設備の停止を伴わない「停止無」の場合は、作業件名画面のみでの件名管理が可能である。作業件名画面では、停止予定件名に基づいて統合NW設備管理サブシステム13にて作成された毎日の作業を管理する。作業件名は、自由に修正、削除が可能である。
PCデータメンテナンスツール(以下、PCデメ)は、PCデメデータ(kda)を使用してデータ編集(件名・変更データ作成)機能を提供するノートPCのことである。ノートPC(PCデメ装置)から件名の登録を可能とする。統合NW設備管理サブシステム13に載せる2階層共通DBを提供する。PCデメ装置とネットワーク接続可能であり、2階層共通DBに件名登録が可能であること。
2階層共通DBから統合NW設備管理サブシステム13と標準TCPIFの基本データを作成可能とする。データ展開時には各々の展開結果をプリンタへ自動的に出力する。
データ展開で作成した標準TCIFの基本データは、標準TCIFで試験される。標準TCIFに基本データを渡すため、標準TCIFと統合NW設備管理サブシステム13両方で使用可能な可搬型メディアに標準TCIFの基本データを出力する。
構成制御;
・統合NW設備管理サブシステム13を構成する各装置はシングル構成として、それぞれの装置間で依存関係を持たず各装置は自立して動作する方式とする。
・システムを構成する各装置間は疎結合とし、装置が故障した場合でも故障した装置の機能は停止するが、他の機能は動作可能とする。
統合NW設備管理サブシステム13で検出可能な異常については、ハードウェア異常、ソフトウェア異常、ミドルウェア異常、外部接点入力異常などを対象とする。
・統合NW設備管理サブシステム13を構成する各装置の運用状態を「運用画面」に表示する。また、ハードウェア、ソフトウェアの故障状態の表示も行う。
・監視対象となる機器、設備の状態変化、変電所機器状態設定、あるいは、TC系の状態変化を編集する。設定値変更、警報ロックの設定内容を編集する。
・停止予定と個別手順の情報を編集する。
・警報ロックの設定内容を編集する。
・他システムとの送受信異常情報を編集する。
・統合NW設備管理サブシステム13のシステム異常情報を編集する。
・編集されるメッセージは、機能種別単位でメッセージ表示のクリアを行うことが出来る。クリア後は新たなメッセージのみが表示される。WAITの解除により、クリア前のメッセージも含めて表示可能なメッセージを再表示する。
IP化業務;
・非IP方式で伝送されてきた信号をIPに変換するとともに、伝送ルートの切替も実施する。
a.子局TC伝送回線構成(4W2Rタイプ)
伝送回路は上り/下り回線とも二重化されて、上り回線はIP化装置内での回線切替により受信し、下り回線はハイブリッド分岐して子局TC側の回線切替装置で切替える。
b.子局TC伝送回線構成(4W1Rタイプ)
伝送回線は上り/下り回線とも1ルート構成であることから直接IP化装置のシリアル伝送部へと接続される。
・LAN−IFとは2ポートのLAN接続部で接続する。
・IP−IF装置とは2ポートのLAN接続部で接続する。
・IP化装置から上位系LAN向けには、情報の種類に応じて、IPマルチキャスト通信あるいはユニキャスト通信を用いて情報を送受信する。
a.IP化装置からTC−LAN向けには、IPマルチキャスト通信あるいはユニキャスト通信を用いて情報を送受信する。
b.マルチキャストアドレスの割付は、IP化装置の送信側と受信側で基本的に別アドレスとする。
c.情報毎の伝送方式は以下の通りとする。
表示/計測 上り=マルチキャスト 下り=マルチキャスト/ユニキャスト
制御 上り=マルチキャスト 下り=ユニキャスト
SOE 上り=マルチキャスト 下り=ユニキャスト
時刻同期 上り=ユニキャスト 下り=ユニキャスト
d.上位NW向け送信
常用系から上位NW向けに情報送信する。この時、宛先IPアドレスはマルチキャストアドレス、送信元IPアドレスは自ユニットボードのIPアドレスとする。情報はIP化装置単位にまとめ、ひとつのIP化からはひとつの宛先に対してのみ送信を行う。(子局TC、IP−IF装置単位、ワード単位に宛先を個別にはしない)
e.上位NWからの受信
上位システムから送信されてきた情報をIP化装置の常用系が受信する。この時、宛先IPアドレスは仮想IPアドレス、送信元IPアドレスは自ユニットポートのIPアドレスとする。
・n回線の独立した上位NW向けに同一データを各々送信し、受信側は先着優先/後着廃棄によりひとつの情報のみ受け取る。
・送信保証が必要な情報については再送手順による送信保証を行う。
a.送信保証が必要な情報については再送手順による送信保証を行う。
b.送信保証有無についてはデータ種別毎に設定変更可能とする。(状変通知する情報(例えば表示状変など)は送信保証あり、同一項目を定周期送信する情報(例えば定周期計測情報など)は送信保証無しとする。)
c.再送手順は、送信側が通番を付加した情報を定周期送信し、受信側で通番抜けを検出した際に再送要求することで行う。
・子局TC情報、IP−IF装置情報はルート状態により上り/下りデータの送受信管理を行う。
・子局TCからSVポジションまたはフラグ情報で受信する子局TC検出のエラー情報およびIP化装置が検出するCDT回線状態を、当該局TCのエラー有無情報に編集し、上位装置に対して配信する。
a.エラー有無情報要求/エラー有無情報
子局TCからSVポジション、またはフラグ情報で受信する子局検出のエラー情報(制御回線断、制御渋滞等)およびIP化装置が検出するCDT回線状態(表示回線断、表示渋滞)を、当該子局TCのエラー有無情報に編集し、上位保全システムに対して配信する。また上位保全システムからエラー有無情報要求受信時、IP化装置が当該子局のエラー有無情報を配信返送する。
b.選択制御/選択制御返送
上位システムから受信した選択制御を子局TCに対して送信する。子局TCから再クリック受信する選択完了ポジションの監視を行い、当該子局TCの選択返送情報に編集し上位装置へ配信返送する。
c.上りSVデータ
・子局TCからCDT受信する事故区間情報ワードの状変検出を行い、状変発生時に上位システムに対して配信する。
・IP化装置の運転モード遷移および情報伝送のデータ管理を行う。
a.運転モードには常用/待機/試験/停止とする。
b.運転モードはDR分類とデータ種別により識別する。
・自装置や接続する他装置の故障監視を行い、発生/復帰の状変検出タイミングでエラー情報として上位装置へ伝送通知する。
a.自装置や接続する他装置の故障監視を行い、発生/復帰の状変検出タイミングでエラー情報として上位システムへ伝送通知する。
b.エラー情報を装置内に保存し、上位システムからのエラー情報要求時に通知する。
c.想定外の多重状変により情報欠落が発生した場合、最新情報に合わせるためのデータ補完機能を有すること。
・送受信する伝送データ(HDLCパケットデータ、CDT伝送データ、LANパケットデータ)の表示が送受信のタイミングで行える。
・子局TC、IP−IF装置の表示情報の現状状態が、IP化装置〜子局TC,IP−IF装置間の伝送ワード単位で表示できる。
a.子局TC、IP−IF装置向け選択制御が行える。
b.保守ツールによる選択制御実施中は上位装置からの選択制御は受け付けず、操作は二挙動方式とする。
システム共通機能;
・システムに実装する機能単位に運転モードを設けて機器の状態に応じた管理・制御を行う。
・変電所の状態を常時監視し、事故時などにおける現地状態を容易に把握できるようにするとともに、手順表作成支援、電力系統・設備変更に伴うデ−タ作成支援を容易に行うことが可能なHMIを用意する。
・下記機能を操作可能とする
システム監視、変電所状態監視(スケルトン、メッセージ、モード設定、危機状態設定、ファンクション、警報フリッカー停止)、設定、要求、記録、手順、デメ、外部出力、警報ロック、プリンタ設定、管轄変電所設定、試験、運用
・設備の状態を把握するために必要なメッセージ情報を編集および保存し、メッセージを表示する。地中線設備異常については地中線端末に送信する。
・各種記録情報、メッセージ情報、トレース情報および画面ハードコピー情報等を接続PCに保存する。
・外部出力時は、パスワード管理する。
・記録情報のファイルは、決められた保存ディレクトリに元ファイルがあり、外部出力画面より指示されたファイルを取得する。外部媒体へ出力するファイル形式はCSV形式またはバイナリィ形式とする。
・メッセージ情報のファイルは、決められた保存ディレクトリに元ファイルがあり、外部出力画面より指示されたファイルを取得する。外部媒体へ出力するファイル形式はCSV形式とする。メッセージ情報のファイルが取得不良の場合には、ダイアログメッセージによりアナウンスする。
・システム異常情報は、決められた保存ディレクトリに元ファイルがあり、外部出力画面より指示されたファイルを取得する。外部媒体へ出力するファイル形式はCSV形式とする。
・システム異常情報のファイルが取得不良の場合には、ダイアログメッセージによりアナウンスする。
・画面ハードコピー情報は、決められた保存ディレクトリにJpegイメージで保存する。外部出力画面より指示されたファイルを取得し、外部媒体へ出力する。
画面ハードコピー情報のファイルが取得不良の場合には、ダイアログメッセージによりアナウンスする。
・画面ハードコピー情報は、外部出力画面より指示された端末画面をJpegファイルとして作成し、決められた保存ディレクトリィに保存する。
画面ハードコピー情報のJpegファイルが作成不良の場合には、ダイアログメッセージによりアナウンスする。
・監視制御システムの試験系と接続して、新規作成データのSV・TMのデータ確認を行う。運用系/試験系の切り替えは監視操作端末個別で行う。
・保全システムでは監視操作端末を試験系へ切り替えることで、各種試験系業務の操作が可能となる。モニタが2台ある監視操作端末は、個別に(モニタの片方だけでも)試験系の切り替えが可能となっている。全ての監視操作端末数を試験系に切り替えることも可能であれば、全ての監視操作端末を運用系として使用することも可能である。
・保全システムでは試験系に切り替えられた監視操作端末が無い状態でも試験系機能は処理を継続する。
・運用系と試験系で機能データの独立性を保つ。例えば、運用系で受信した停止計画情報と試験系で受信した停止計画情報は別情報であり、計画Noが同じであっても状態チェックはしない。
・直接制御回線と接続し、直接制御回線上に繋がる他システムと情報の送受信を行う。
以上に説明したように、本実施形態では、変電所60,70に設けられた複数の変電所機器63,64,73,74を監視制御する監視制御装置10と、複数の変電所機器63,64,73,74と監視制御装置10との間で送受信される情報を中継する中継装置31,41,61,71,62,72と、を備え、中継装置31,41,61,71,62,72は、複数の変電所機器63,73と監視制御装置10との間において、国際標準の通信プロトコルに準拠していない情報と国際標準の通信プロトコルに準拠した情報とを相互に変換して中継する第1中継部31,41,61,71と、複数の変電所機器64,74と監視制御装置10との間において、国際標準の通信プロトコルに準拠した情報を中継する第2中継部31,41,62,72と、を有する。このような構成によれば、国際標準に準拠した設備(変電所機器63,73)と国際標準に準拠していない設備(変電所機器64,74)とを併存した状態で運用することができる。従って、システム構成の変化に柔軟かつ迅速に対応可能な拡張性を持たせること、及び他のアプリケーションとの相互運用性と互換性を確保することが可能となる。また、監視制御装置10は、変電所60,70の設備における国際標準に準拠した設備と国際標準に準拠していない設備とを区別することなく、同じ国際標準に準拠した通信方式で通信することができる。従って、監視制御装置10は通信プロトコルごとの伝送フォーマット形式や伝送手順などを認識する必要がなくなり、監視制御が簡略化されるとともに、システムの開発コストを抑制することができる。
また、本実施形態では、第2中継部31,41,62,72は、複数の変電所機器64,74からの情報を収集して監視制御装置10に送信し、監視制御装置10からの情報を複数の変電所機器64,74に送信するゲートウェイ62,72を含む構成(図3参照)とされている。このような構成によれば、ゲートウェイ62,72(つまりFGW)が直接、監視制御装置10(つまりFEP15a、15b)と接続されているので、既存のシステム構成(GW31,41及びTC61,71)を変更することなく、国際標準に準拠したシステム構成(FGW62,72)を追加することができる。
また、本実施形態では、第2中継部31,41,62,72は、監視制御装置10からの情報を送信し、複数の変電所機器64,74側からの情報を監視制御装置10に送信する第1ゲートウェイ31,41と、第1ゲートウェイ31,41からの情報を複数の変電所機器64,74に送信し、複数の変電所機器64,74からの情報を収集して第1ゲートウェイ31,41に送信する第2ゲートウェイ62,72と、を含み、第1ゲートウェイ31,41は、第1中継部における情報の中継を兼用する(図4参照)。このような構成によれば、第2ゲートウェイ62,72(つまりFGW)が近くの第1ゲートウェイ31,41を介して監視制御装置10(つまりFEP15a、15b)と接続されているので、通信回線の敷設が容易となり、システム構成を確実に実現することができる。
<第2実施形態>
上記した第1実施形態では、監視制御装置10はデータセンター1A,1B,1Cに設けられていた。これに対し、第2実施形態では、監視制御装置はデータセンター1A,1B,1Cだけでなく、制御所にも設けている。
図17は、本発明の第2実施形態に係る監視制御システムSYS−Bの構成を示すシステム構成図である。図17に示す監視制御システムSYS−Bは、制御所30にGW35が設けられ、制御所40にGW45が設けられている。GW35,45は、上記第1実施形態におけるGW31,41と同じ構成である。GW35,45には、それぞれ、監視制御装置36,46が内蔵されている。監視制御装置36,46は、上記第1実施形態における監視制御装置10と同じ構成である。すなわち、監視制御装置36,46は、系統監視制御サブシステム、配電監視制御サブシステム及び統合NW設備管理サブシステムを備えている。なお、図17において、図1に示した構成と同一構成については同一符号を付して重複する説明を省略する。また、図17では、制御所50のGW51や配電設備80、オペレーションサービスバス110、システム運用サービスバス111、外部システム100を省略している。
監視制御装置36,46は、GW35,45を通過する情報、すなわち、監視制御装置10と変電所60,70の設備(61〜64、71〜74)との間でやり取りされる情報を受信してデータベース(図示せず)に格納する。これにより、制御所30,40のオペレータは、監視制御装置10において故障などの異常が発生した時に、制御所30,40が管轄する監視制御装置36,46を用いて監視制御システムSYS−Bの運用を継続することができる。なお、上記の第2実施形態では、制御所30,40に設けられたGW35,45の端末内に監視制御装置36,46の機能を持たせていたが、制御所30,40に設けられた監視制御装置内にGWの機能を持たせてもよい。
<第3実施形態>
第3実施形態では、上記した第1及び第2実施形態に示す監視制御システムSYS−A,SYS−Bと異なる構成の監視制御システムを示す。
図15及び図19は、本発明の第3実施形態に係る監視制御システムの構成を示すシステム構成図である。第3実施形態の監視制御システムは、発電及び配電設備501、変電所/配電自動化装置502、フィールドデバイス503、メータリングサブネット504、及びその他のコントロールセンター505を備えている。これらの装置は、国際標準に準拠した通信網であるユーティリティ・コミュニケーション・ネットワーク500(MPLS/IP)に接続されている。ユーティリティ・コミュニケーション・ネットワーク500は、図1及び図17のWANに相当する。
発電及び配電設備501は、図1及び図17におけるTC61,71の配下の変電所機器63,73に相当する。変電所/配電自動化装置502も、図1及び図17におけるTC61,71の配下の変電所機器63,73に相当する。フィールドデバイス503は、図1及び図17におけるFGW62,72の配下の変電所機器64,74に相当する。メータリングサブネット504は、各需要家における電力量に関する情報を送信する部分である。各需要家において、電力をデジタルで計測する電力量計内に通信機能を持たせたもの(スマートメータ(登録商標))が設けられている。メータリングサブネット504は、電力量計からの電力量に関する情報をユーティリティ・コミュニケーション・ネットワーク500を介してAMI NMS554に送信する。その他のコントロールセンター505は、需要家、他の電力会社などのコントロールセンターである。
また、監視制御システムは、コントロールセンターオペレーション541を備えている。コントロールセンターオペレーション541は、ICCPゲートウェイ521、SCADAゲートウェイ522、IEC61850ゲートウェイ523、SCADA542、DER最適化543、エネルギー管理システム(EMS)544、及びDMS/OMS545を備えている。ICCPゲートウェイ521、SCADAゲートウェイ522、IEC61850ゲートウェイ523、SCADA542、エネルギー管理システム(EMS)544、及びDMS/OMS545は、リアルタイムリアルタイムサービスバスバス550に接続され、これらの装置はリアルタイムサービスバス550を介して情報の送受信を行う。
ICCPゲートウェイ521は、IEC60870−6−TASE−2の通信プロトコルの通信回線でユーティリティ・コミュニケーション・ネットワーク500に接続されている。SCADAゲートウェイ522は、DNP3/IEC60870−5−104/OPCの通信プロトコルの通信回線でユーティリティ・コミュニケーション・ネットワーク500に接続されている。IEC61850ゲートウェイ524は、IEC61850の通信プロトコルの通信回線でユーティリティ・コミュニケーション・ネットワーク500に接続されている。ICCPゲートウェイ521、SCADAゲートウェイ522、及びIEC61850ゲートウェイ523は、図1及び図17におけるGW31,41に相当する。SCADA542は図1及び図17における監視制御装置10の系統監視制御サブシステム11及び配電監視制御サブシステム12が有するSCADA機能に相当する。リアルタイムサービスバス550は図1及び図17におけるリアルタイムサービスバス14に相当する。なお、図18ではFEP15a,15bに相当する構成は示していない。
DER最適化543(DER; Distributed Energy Resource)は、分散型エネルギー資源の電力需給の最適化を行う部分である。EMS544は、系統監視制御サブシステム11が有するEMS機能に相当する。DMS/OMS545は、配電監視制御サブシステム12が有するDMS機能及びOMS機能(OMS; Outage Management System;停電管理システム)に相当する。DER最適化543、EMS544及びDMS/OMS545は、オペレーションサービスバス600及びシステム運用サービスバス610に接続されている。オペレーションサービスバス600は図1のオペレーションサービスバス110に相当し、システム運用サービスバス610は図1のシステム運用サービスバス111に相当する。
また、監視制御システムは、ネットワーク設備管理551を備えている。ネットワーク設備管理551は、図1及び図17における統合NW設備管理サブシステム13に相当する。ただし、図18に示すネットワーク設備管理551は、監視制御装置10とは異なる装置として配置されている。ネットワーク設備管理551は、61850SCLゲートウェイ525、SNMPゲートウェイ526、専用ゲートウェイ527、CNMS552、機器/構成管理552、及びAMI NMS554を有している。61850SCLゲートウェイ525、SNMPゲートウェイ526、専用ゲートウェイ527は、ユーティリティ・コミュニケーション・ネットワーク500に接続されている。CNMS552及び機器/構成管理553は、61850SCLゲートウェイ525、SNMPゲートウェイ526、専用ゲートウェイ527と接続されている。
CNMS552は、ネットワークを管理するネットワーク管理システムである。機器/構成管理553は、統合NW設備管理サブシステム13が有する構成・設定管理機能に相当する。AMI NMS554(AMI; Advanced Metering Infrastructure、NMS; Network Management System)は、ユーティリティ・コミュニケーション・ネットワーク500、及びシステム運用サービスバス610に接続され、メータリングサブネット504からの電力量に関する情報をユーティリティ・コミュニケーション・ネットワーク500を通じて受信し、受信した電力量に関する情報をシステム運用サービスバス610を通じてAMI581に送信する。
ユーティリティ・コミュニケーション・ネットワーク500とオペレーションサービスバス600及びシステム運用サービスバス610とは、デバイス専用ゲートウェイ524を介して接続されている。例えば、フィールドデバイス503の配下のセンサなどのデバイスの情報は、コントロールセンターオペレーション541やネットワーク設備管理551を介さずに、直接、デバイス専用ゲートウェイ524を介してデータウェアハウス567に格納することができる。
ユーティリティ・コミュニケーション・ネットワーク500とオペレーションサービスバス600及びシステム運用サービスバス610とは、ビデオゲートウェイ528を介して接続されている。変電所の中に設けられた監視カメラ(例えば、フィールドデバイス503の配下の監視カメラ)の画像情報は、ビデオゲートウェイ528を介してデータウェアハウス567に格納し又は所定の端末で監視することができる。ユーティリティ・コミュニケーション・ネットワーク500とオペレーションサービスバス600及びシステム運用サービスバス610とは、FTPゲートウェイ529を介して接続されている。変電所には設定情報を書き込み可能な設定装置(例えば何アンペアで動作させるなどの設定を行う装置)が設けられ、その設定装置に対する設定情報は、FTPゲートウェイ529(FTP; ファイル・トランスファー・プロトコル)を介して所定の端末から設定装置に送信することができる。
監視制御システムは、エンジニアリングとプランニング561を備えている。エンジニアリングとプランニング561は、図1における外部システム100のツール104に相当する。エンジニアリングとプランニング561は、ネットワークプランニング562、ビジュアライゼーション563(可視化)、パフォーマンス分析564、実績データ565、保護及び故障調査566、データウェアハウス567を有している。
監視制御システムは、参照情報571を有している。参照情報571は、図1及び図17における監視制御装置10が備えるデータベースに相当する。参照情報571は、電力供給網、トポロジー、インピーダンス、定格、CIMモデルなどの情報を記憶する。
監視制御システムは、システム運用サービスバス610に接続されたAMI581、OMS582及びマーケットオペレーション583を備えている。AMI581は、メータリングサブネットメインのデータセンターの監視制御装置から送られからの電力量に関する情報を収集し、収集した情報を管理する。
リアルタイムサービスバス550とエンタープライズサービスバス601とは、アプリケーション間のメッセージの連携を行うためのアプリケーション間連携701を介して接続されている。システム運用サービスバス610とエンタープライズサービスバス601とは、アプリケーション間のメッセージの連携を行うためのアプリケーション間連携702を介して接続されている。アプリケーション間連携701,702は、例えばミドルウェアで構成される。アプリケーション間連携701,702は、それぞれ、図1のアプリケーション間連携101,102に相当する。また、人的リソースマネジメント602、アセットマネジメント603、地理情報システム604、顧客情報システム611、カスタマーポータル612及び自動音声応答613がエンタープライズサービスバス601に接続されている。人的リソースマネジメント602、アセットマネジメント603、地理情報システム604、顧客情報システム611、カスタマーポータル612及び自動音声応答613は、図1における外部システム100のツール104に相当する。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は、上記実施形態に記載の範囲には限定されない。本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上記実施形態に多様な変更又は改良を加えることが可能である。また、上記の実施形態で説明した要件の1つ以上は、省略されることがある。そのような変更又は改良、省略した形態も本発明の技術的範囲に含まれる。また、上記した実施形態を適宜組み合わせて適用することも可能である。
例えば、データセンターは3箇所に限定されず、1箇所であっても、2個所や4箇所以上(例えば10箇所)であってもよい。この場合も、データセンターのそれぞれに監視制御装置が設けられ、それらの監視制御装置に所定の機能が割り当てられる。また、監視制御装置10は、データセンターではなく給電所などに設けられてもよい。
また、図1等に示すシステム構成では、GW31,41は制御所30,40に配置していた。しかし、そのような構成に限定されず、GWの設置スケジュールやコスト、及び災害対策等を考慮し、最適な設置場所(制御所、変電所、その他)に設置してもよい。
また、図9に示した情報のフォーマット構成や図10に示した伝送手順も一例であって、他のフォーマット構成や伝送手順であってもよい。また、図1等においてGWは制御所に1つだけ設けられている構成を示していたが、GWが制御所に複数設けられている構成でもよい。