JP2003174724A - 電力系統監視制御装置とこの装置を動作させるためのプログラム - Google Patents

電力系統監視制御装置とこの装置を動作させるためのプログラム

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JP2003174724A
JP2003174724A JP2001372218A JP2001372218A JP2003174724A JP 2003174724 A JP2003174724 A JP 2003174724A JP 2001372218 A JP2001372218 A JP 2001372218A JP 2001372218 A JP2001372218 A JP 2001372218A JP 2003174724 A JP2003174724 A JP 2003174724A
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Motoo Tsuchimochi
元男 土持
Kazuhiro Mizuno
和弘 水野
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Toshiba Corp
Toshiba System Technology Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Toshiba System Technology Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 運転員の予定作業開始直前の事前系統の作成
についての負担を軽減し、より正確な事前系統を作成で
きるようにしたい。 【解決手段】 電力系統設備の保守・点検などの作業の
ために、将来の発電計画,総需要予測,負荷予測の各種
データと予定作業データとを取込み、予定作業日の予測
系統と予定作業実施直前の事前系統を作成し、予定作業
を実施するための開閉器等の電力系統機器の入切操作の
手順を作成し、その手順を実行したとき電力系統に与え
る影響を判断するために事前に入切操作を模擬的に実行
させ、電力系統機器の入切状態結果を作業時系統へ反映
させるとともに、前記作業時系統での影響を判断し、異
常と判断された結果を運転員に通知してその結果を表示
するようにしたもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電力系統の系統状
態を操作制御する電力系統監視制御装置とこの装置を動
作させるためのプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】図10は従来の電力系統監視制御装置の
構成図である。入力手段2により運転員が入力したC
B,LS,43SW等の入切操作を、手順データ10と
して作成する手順作成手段11と、ここで作成された手
順データを、模擬的に実行させ該手順データの操作順
序,インターロック等を確認する模擬実行手段12と、
この模擬実行時に該手順を実行した際の充停電状態を判
定する充停電状態判定手段13と、実際の電力系統設備
群3に入切操作の指令を行なう実実行手段14と、手順
作成時に作成時点の電力系統機器状態を取込んで予定作
業実施直前の事前系統15を作成する事前系統作成手段
16からなる。
【0003】そして、作業時系統作成手段17は手順作
成手段11と事前系統15と模擬実行手段12からの入
力を受け、作業時系統18を作成する。なお、19は表
示手段であって電気所・送電線単結図を表示する。又、
3は電力系統設備群、4は系統情報(SV・TM)であ
る。
【0004】電力系統設備の保守・点検等のため該設備
への送電を停止する場合、その間、需要家等を停電させ
ないために、他ルートから送電を行なう系統切替とし
て、CB,LSの入切操作を行なうと共に、43SW状
態の設定変更を行なう。これらを操作するための手順を
指令操作手順と呼び、この指令操作手順に従って電力系
統機器の入切操作を行なっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
従来の電力系統監視制御装置では、充停電判定手段13
は、電力系統機器状態を1つづつ判断し、系統を順次追
いかける方式となっており、電力系統全体の充停電判定
を実施しようとすると処理に長い時間を要し、その結
果、電力系統監視制御装置の応答性が悪くなる。
【0006】一方、変化個所のみを対象に充停電判定を
行なうと、関連変化個所の状態変化が判断できず、状態
を正しく認識することができなかった。又、従来例では
充停電以外の電力系統への影響(電圧異常,過負荷異
常)が考慮されておらず、運転員の判断によって運用さ
れている。更に、事前系統作成では、該手順作成時の系
統状態をもとに運転員が該手順実行直前の系統を考え、
入力する必要があった。
【0007】本発明は上記課題を解決するためになされ
たものであり、充停電判定手段において高速に処理をさ
せると共に、手順データの操作による電力系統への影響
をも判断でき、手順実行直前の事前系統作成を自動的に
行なうことの可能な電力系統監視制御装置とこの装置を
動作させるためのプログラムを提供することを目的とし
ている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の[請求項1]に
係る電力系統監視制御装置は、電力系統設備の保守・点
検などの作業のために、将来の発電計画,総需要予測,
負荷予測の各種データと予定作業データとを取込み、予
定作業日の予測系統を作成する予測系統作成手段と、前
記作成された予測系統をもとに予定作業実施直前の事前
系統を作成する事前系統作成手段と、前記予定作業を実
施するための開閉器等の電力系統機器の入切操作の手順
を作成する手順作成手段と、前記作成された手順を実行
したとき電力系統に与える影響を判断するために事前に
入切操作を模擬的に実行させて検証をする模擬実行手段
と、前記模擬実行手段での電力系統機器の入切状態結果
を作業時系統へ反映させる作業時系統作成手段と、前記
作業時系統での影響を判断する充停電判定手段と電圧・
潮流計算手段と、前記各判断の結果、異常と判断された
結果を運転員に通知してその結果を表示する充停電変化
個所表示手段と電圧・過負荷異常表示手段と、前記手順
作成手段による手順データを用い入力手段から電力系統
設備群の操作を行なう実実行手段と、電力系統状態を取
込んで作業時系統を作成する直前系統作成手段とを備え
た。
【0009】即ち、[請求項1]の発明では、従来の手
順作成時点における電力系統機器状態から、入力手段を
用いて、該予定作業直前の事前系統を、運転員の判断で
事前系統作成手段にて作成するのではなく、将来の発電
計画,総需要予測,負荷予測の各種データと予定作業デ
ータが確定した時点で、前記のデータを取込み、該予定
作業日の予測系統作成手段にて、予測系統を自動作成し
ておき、手順作成時点では、該予測系統をもとに、予定
作業実施直前の事前系統を事前系統作成手段にて自動作
成する。これにより、予定作業日の事前系統の電力系統
状態の信頼性と、運転員の事前系統作成時間の短縮を支
援する。
【0010】本発明の[請求項2]に係る電力系統監視
制御装置は、[請求項1]において、事前系統作成手段
にて作成した事前系統上で、予め作成した入切操作の手
順を模擬的に行なうと共に、その入切操作の実行時に電
圧計算を行ない、この電圧判定の結果が異常であると
き、運転員に対して電圧による異常結果を通知する手段
を備えた。即ち、[請求項2]の発明では、電力系統機
器の入切操作による電力系統への電圧の影響を示すこと
により、予定作業に対する電力系統の信頼性確保を支援
する。
【0011】本発明の[請求項3]に係る電力系統監視
制御装置は、[請求項1]において、事前系統作成手段
にて作成した事前系統上で、予め作成した入切操作の手
順を模擬的に行なうと共に、その入切操作の実行時に潮
流計算を行ない、この過負荷の結果が異常であるとき、
運転員に対して過負荷による異常結果を通知する手段を
備えた。即ち、[請求項3]の発明では、電力系統機器
の入切操作による電力系統への潮流変化の影響を示すこ
とにより、予定作業に対する電力系統の信頼性確保を支
援する。
【0012】本発明の[請求項4]に係る電力系統監視
制御装置は、[請求項1]において、事前系統作成手段
にて作成した事前系統上で、予め作成した入切操作の手
順を模擬的に行なうと共に、その入切操作の実行時に充
停電の判定を行ない、この充停電の判定結果が異常であ
るとき、運転員に対してその結果を通知する手段を備え
た。即ち、[請求項4]の発明では、電力系統機器の入
切操作による電力系統設備の予定作業個所以外の充停電
変化を示すことにより、予定作業に対する電力系統の信
頼性確保を支援する。
【0013】本発明の[請求項5]に係る電力系統監視
制御装置は、[請求項1]において、事前系統作成手段
にて作成した事前系統上で、予め作成した入切操作の手
順を模擬的に行なうと共に、その入切操作の実行時に全
系統に対する系統状態の変化(電圧,過負荷,充停電)
の判定を行ない、これらの判定結果が異常であるとき、
運転員に対してそれらの結果を通知する手段を備えた。
即ち、[請求項5]の発明では、模擬的な電力系統機器
操作の確認を行なう模擬実行時に、電力系統機器の入切
操作による電力系統への各種影響を示すことにより、予
定作業に対する電力系統の信頼性確保を支援する。
【0014】本発明の[請求項6]に係る電力系統監視
制御装置は、[請求項1]ないし[請求項5]におい
て、手順作成手段にて作成した操作手順を、予定作業日
の予測系統に対して適用し、前記予定作業日に実施する
全手順について時系列に電力系統機器の入切操作を模擬
的に行なうと共に、その入切操作の実行時に全系統に対
する系統状態の変化(電圧変化,潮流変化,充停電変
化)の影響を判定し、電力系統設備に対し電圧異常,過
負荷,予定作業個所以外の充停電変化と判断された場
合、運転員にその結果を通知する手段を備えた。即ち、
[請求項6]の発明では、予定作業日の全予定作業を時
系列に模擬実行させることにより、予定作業間の影響を
含め、電力系統機器の入切操作による電力系統への各種
影響を示すことにより、予定作業に対する電力系統の信
頼性確保を支援する。
【0015】本発明の[請求項7]に係る電力系統監視
制御装置は、[請求項1]ないし[請求項6]におい
て、実実行時の入切操作の直前での実系統を直前系統と
して模擬操作可能な系統とし、該直前系統に対し入切操
作を模擬実行させた場合の、系統への電圧変化,潮流変
化,充停電変化の影響を判定し、電力系統設備に対し電
圧異常,過負荷,予定作業個所以外の充停電変化と判断
された場合、運転員にその結果を通知する手段を備え
た。即ち、[請求項7]の発明では、入切操作直前の実
系統状態に対し、電力系統機器の入切操作による電力系
統への各種影響を示すことにより、予定作業に対する電
力系統の信頼性確保を支援する。
【0016】本発明の[請求項8]に係る電力系統監視
制御装置は、[請求項1]ないし[請求項7]におい
て、電力系統設備に対し電圧異常,過負荷,予定作業個
所以外の充停電変化と判断された場合、該指令操作手順
の実行を禁止する手段を備えた。即ち、[請求項8]の
発明では、入切操作直前の実系統状態に対し、電力系統
機器の入切操作による電力系統への誤った操作を禁止
し、電力系統への悪影響を事前に把握し、予定作業に対
する電力系統の信頼性確保を支援する。
【0017】本発明の[請求項9]に係る電力系統監視
制御装置を動作させるプログラムは、電力系統設備の保
守・点検などの作業のために、将来の発電計画,総需要
予測,負荷予測の各種データと予定作業データとを取込
み、予定作業日の予測系統を作成する機能と、前記作成
された予測系統をもとに予定作業実施直前の事前系統を
作成する機能と、前記予定作業を実施するための開閉器
等の電力系統機器の入切操作の手順を作成する機能と、
前記作成された手順を実行したとき電力系統に与える影
響を判断するために事前に入切操作を模擬的に実行させ
て検証をする機能と、前記模擬実行機能での電力系統機
器の入切状態結果を作業時系統へ反映させる機能と、前
記作業時系統での影響を判断する機能と電圧・潮流計算
機能と、前記各判断の結果、異常と判断された結果を運
転員に通知してその結果を表示する機能と電圧・過負荷
異常表示機能と、前記手順作成機能による手順データを
用い入力手段から電力系統設備群の操作を行なう機能
と、電力系統状態を取込んで作業時系統を作成する機能
とを実現させるためのプログラムである。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。図1は本発明の電力系統監視制御装置の実施の形
態を示す構成図である。図1において、図10と同一機
能部分については同一符号を付して説明を省略する。本
実施の形態による電力系統監視制御装置1内で新たに付
加されたものは、予測系統21を作成するための予測系
統作成手段20と、充停電判定手段13に接続された充
停電変化個所表示手段22と作業時系統18に接続され
た直前系統23と電圧・潮流計算手段24である。
【0019】又、電圧・潮流計算手段24には電圧・過
負荷異常表示手段25と潮流図を表示する表示手段26
とが接続される。更に、直前系統23には直前系統作成
手段27が接続され、前記直前系統作成手段27は実実
行手段14と系統情報(SV,TM)4が接続されてい
る。
【0020】過去の実績データ,運転員の変更によって
作成された将来の発電計画データ51と、総需要予測デ
ータ52と、負荷予測データ53と、基本系統データ
(SV)54とをもとに、予測系統作成手段20に接続
され、予測系統21を作成することを可能としたもので
ある。なお、計画された予定作業データ55は事前系統
作成手段16と充停電判定手段13に接続される。
【0021】ここで、発電計画データ51と、総需要予
測データ52と、負荷予測データ53はピーク時の値を
採用し、電力系統設備群の機器状態(CB,LS,43
SW等)については、各日のピーク時の基本系統データ
(SV)54を採用する。
【0022】次に作用について説明する。手順作成手段
11の開始時、事前系統作成手段16にて作成しようと
する予定作業の作業開始前に実施される指令操作手順
を、手順データ10から取込んで、予測系統21の情報
に反映することにより事前系統15を作成し、作業時系
統作成手段17の機能を設け、作業時系統18を作成す
ることを可能としたものである。
【0023】次に、入力手段2によって設定されたデー
タ(操作対象設備・機器,操作方向(入/切等))をも
とに、手順作成手段11が手順データ10を作成する。
手順データの例を図2に示す。図2は図3に示す系統に
おいて、A変電所(以下、A変と称す)とB変電所(以
下、B変と称す)間の送電線aを点検作業のため、2回
線停止させる場合の手順例である。
【0024】この場合、送電線aを2回線停止させると
B変は停電となるため、送電線aの停止作業の前に、送
電線bを生かし、B変をC変電所(以下、C変という)
から、送電できるようにループ系統を構成させる必要が
ある。図4は操作後の系統を示す。
【0025】図2に示す各手順を作成する際、作業時系
統作成手段17を用いて作業時系統18の機器状態を更
新させ、ノード接続情報を作成する。図2の1手順目が
作成された時点でのノード・ブランチのモデル系統例を
図5に示し、ノード接続情報を図6に示す。
【0026】充停電判定手段13の機能を設け、図6の
ノード接続情報を用いて、作成手順の作業時系統作成へ
の反映前状態と、反映後の充停電状態を比較して、系統
全体の充停電変化個所の判定を、高速に行なうことを可
能としたものである。
【0027】反映後の図6のノード接続情報では、基準
ノード(ノードNo.1)に接続するノード・ブランチ
を抽出すると、ノード番号1〜8(片端開放ノードを含
む)とブランチ番号1〜8が抽出され、反映前の状態で
も同様の抽出が行なわれており、全ての電力系統設備の
充停電状態に変化無しと判断できる。
【0028】ここで、図2の手順1〜4を実施せずに手
順5を実施した場合、ノード番号3とブランチ番号2が
抽出されなくなり、手順の反映前後で変化が発生し、図
7に示す予定作業データ26の該予定作業のデータと比
較を行ない、停止設備はa線1,2L(ブランチ番号
2,3となる)のみであり、ノード番号3の変化は充停
電異常発生と認識する。
【0029】これによって得られた結果を、充停電変化
個所表示手段22の機能を設けて、運転員に対して結果
通知表示を行ない、電気所・送電線単結図19にも状態
表示を行なうことにより、作成手順の電力系統全体に対
する影響を事前に確認することが可能となり、誤って電
力系統設備を停止したり、あるいは作業中の電力系統設
備を加圧したりということを、手順作成段階で防止する
ことを可能としたものである。
【0030】その時の表示項目は、図8に示すように、
作業件名,作業開始,停止設備,復旧設備,作業終了,
停止設備,復旧設備,処理手順No.,充停電変化設備
の名称,変化状態,判定結果とする。即ち、基準ノード
に接続するノード,ブランチは充電状態と判断し、接続
しないノード,ブランチは停電と判断することで充停電
情報を作成し、各入切操作前の充停電情報と操作後の充
停電情報を比較することで充停電変化を判断する。
【0031】ここで、基準ノードは、実系統を対象とし
た場合、分離系,他系融通等を考慮すると、複数存在す
ることとなる。又、ノード接続情報は初回のみ全系統に
対し作成を行なえば、各入切操作時は、操作対象開閉器
の所属するブランチの両端ノードについてのみ、図6の
ノード番号に対する接続ブランチ番号の追加,削除を行
なうことで、ノード接続情報は正しく更新され処理の高
速化を可能とした。
【0032】図3において、図2の1手順目を実施した
際、ループ系統が構成される。この場合、各送電線の定
数(インピーダンス,リアクタンス,アドミタンス)が
極端に異なっていると、A変の負荷が、a線,b線,e
線を通してd線にかかってくることも予測され、これに
より、d線が過負荷となることも考えられる。
【0033】そこで、作業時系統18をもとに、電圧・
潮流計算手段24の機能を設け、入切操作後の全系統の
各母線電圧,送電線,バンクの潮流等を計算することを
可能としたものである。計算された各種値は、潮流図2
6に状態表示し、電圧・過負荷異常表示手段にて、各電
力設備の基準値,限度値,目標値等と比較することで異
常値判定を行ない、運転員に結果通知表示を行なう。な
お、操作実行の模擬において異常を検出した場合の処理
については、特に明記しなかったが、運転員の操作を禁
止する手段を設けることが考えられる。
【0034】これにより、電力系統全体の安定,信頼性
を事前に評価,判断できる。その時の表示項目は、図9
に示すように、作業件名,作業開始,停止設備,復旧設
備,作業終了,停止設備,復旧設備,処理手順No.,
設備の名称,状態,現在値,過負荷率とする。電圧・潮
流計算手段24においても、前記のノード接続情報を使
用することで、系統のモデル化が高速に行なわれ、各入
切操作時の該処理時間は短縮され、判定までの運転員の
待ち時間は削減される。
【0035】次に、予定作業に対する手順データ10と
事前系統15を用いて、前記の作業時系統作成手段17
にて作業時系統18を作成し、入切操作手順を模擬的に
模擬実行手段12にて作業時系統18で実行を行なう。
この場合も、手順作成時同様に、充停電,電圧,過負荷
の判断を行ない、運転員への結果通知表示を行なう。こ
れにより、予定作業単位の一連の手順による電力系統全
体への影響が把握でき、予定作業単位での電力系統全体
の安定、信頼性を事前に評価,判断できる。
【0036】更に、模擬実行としては、入力手段2によ
り予定作業日の予測系統21をもとに、作業時系統作成
手段17を使用して作業時系統18を作成し、予定作業
日が同一の全手順データを手順データ10から抽出し、
模擬実行手段12にて時系列に入切操作を模擬的に実行
させ、電力系統への影響を入切操作毎に、前記同様に充
停電、電圧,過負荷の判断を行ない、運転員への結果通
知表示を行なう。
【0037】これにより、予定作業日が同一の予定作業
間の入切操作による電力系統全体への関連影響を確認す
ることができ、予定作業による電力系統全体の安定,信
頼性を事前に評価,判断し、向上させることができる。
【0038】次に、手順データ10をもとに、電力系統
設備群3を実際に制御する実実行時では、入切操作する
直前の実系統の系統情報(SV・TM)4を取込み、直
前系統作成手段27にて前記のノード接続情報を作成
し、直前系統23を作成する。この直前系統23を用
い、前記した手順作成,模擬実行同様に、入切操作によ
る全系統への影響(充停電,電圧,潮流等)を、充停電
判定手段13,電圧・潮流計算手段24,充停電変化個
所表示手段22,電圧・過負荷異常表示手段25にて算
出,判断を行ない、運転員に結果通知表示を行なう。
【0039】これにより、時々刻々と変化している電力
系統全体に対する入切操作の影響が直前に評価,判断で
き、不測の事態を避けることができ、電力系統全体の安
定,信頼性の確保の支援をすることができる。更に、充
停電変化異常,電圧異常,過負荷異常と判断された場
合、入切操作を禁止し、運転員の再確認が無ければ電力
系統設備群への操作が行なえない機能を実実行手段14
に組込み、誤操作の防止を万全なものとしたものであ
る。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば運
転員の予定作業開始直前の事前系統の作成にかかる負担
を軽減し、かつ、より正確な事前系統を作成することを
可能とし、予定作業の手順データの模擬実行による確認
を手順作成段階だけでなく、手順作成時にも、電圧異
常,過負荷の判定まで実施することを可能とし、実実行
においては時々刻々と変化する電力系統状態を考慮し
て、入切操作手順の電力系統への影響を事前に評価,判
断しながら実行させることが可能となるため、電力系統
全体の安定,信頼性の確保の支援,運転員の負担軽減を
することができる。又、予定作業日の全作業を時系列に
模擬実行させることを可能とし、予定作業間の影響を事
前に評価,判断することが可能となるため、電力系統全
体の安定,信頼性の確保の支援,運転員の負担軽減に寄
与することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電力系統監視制御装置を示す構成図。
【図2】本発明の電力系統監視制御装置における系統切
替予定作業での作成される手順データの説明図。
【図3】本発明における系統切替予定作業での事前系統
の説明図。
【図4】本発明における系統切替予定作業での操作後系
統の説明図。
【図5】本発明におけるノード・ブランチのモデル系統
の説明図。
【図6】本発明におけるノード接続情報の説明図。
【図7】本発明における予定作業データの説明図。
【図8】本発明における充停電変化個所の判定結果の表
示に関する説明図。
【図9】本発明における電圧・過負荷異常の判定結果の
表示に関する説明図。
【図10】従来例の構成図。
【符号の説明】
1 電力系統監視制御装置 2 入力手段 3 電力系統設備群 4 系統情報(SV・TM) 10 手順データ 11 手順作成手段 12 模擬実行手段 13 充停電判定手段 14 実実行手段 15 事前系統 16 事前系統作成手段 17 作業時系統作成手段 18 作業時系統 19 電気所・送電線単結図 20 予測系統作成手段 21 予測系統 22 充停電変化個所表示手段 23 直前系統 24 電圧・潮流計算手段 25 電圧・過負荷異常表示手段 26 潮流図表示手段 27 直前系統作成手段 51 発電計画データ 52 総需要予測データ 53 負荷予測データ 54 基本系統データ(SV) 55 予定作業データ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 水野 和弘 東京都府中市晴見町二丁目24番地の1 東 芝システムテクノロジー株式会社内 Fターム(参考) 5G066 AA03 AA07 AA10 AE03 AE07 AE09

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電力系統設備の保守・点検などの作業の
    ために、将来の発電計画,総需要予測,負荷予測の各種
    データと予定作業データとを取込み、予定作業日の予測
    系統を作成する予測系統作成手段と、前記作成された予
    測系統をもとに予定作業実施直前の事前系統を作成する
    事前系統作成手段と、前記予定作業を実施するための開
    閉器等の電力系統機器の入切操作の手順を作成する手順
    作成手段と、前記作成された手順を実行したとき電力系
    統に与える影響を判断するために事前に入切操作を模擬
    的に実行させて検証をする模擬実行手段と、前記模擬実
    行手段での電力系統機器の入切状態結果を作業時系統へ
    反映させる作業時系統作成手段と、前記作業時系統での
    影響を判断する充停電判定手段と電圧・潮流計算手段
    と、前記各判断の結果、異常と判断された結果を運転員
    に通知してその結果を表示する充停電変化個所表示手段
    と電圧・過負荷異常表示手段と、前記手順作成手段によ
    る手順データを用い入力手段から電力系統設備群の操作
    を行なう実実行手段と、電力系統状態を取込んで作業時
    系統を作成する直前系統作成手段とを備えたことを特徴
    とする電力系統監視制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の電力系統監視制御装置に
    おいて、事前系統作成手段にて作成した事前系統上で、
    予め作成した入切操作の手順を模擬的に行なうと共に、
    その入切操作の実行時に電圧計算を行ない、この電圧判
    定の結果が異常であるとき、運転員に対して電圧による
    異常結果を通知する手段を備えたことを特徴とする電力
    系統監視制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の電力系統監視制御装置に
    おいて、事前系統作成手段にて作成した事前系統上で、
    予め作成した入切操作の手順を模擬的に行なうと共に、
    その入切操作の実行時に潮流計算を行ない、この過負荷
    の結果が異常であるとき、運転員に対して過負荷による
    異常結果を通知する手段を備えたことを特徴とする電力
    系統監視制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の電力系統監視制御装置に
    おいて、事前系統作成手段にて作成した事前系統上で、
    予め作成した入切操作の手順を模擬的に行なうと共に、
    その入切操作の実行時に充停電の判定を行ない、この充
    停電の判定結果が異常であるとき、運転員に対してその
    結果を通知する手段を備えたことを特徴とする電力系統
    監視制御装置。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の電力系統監視制御装置に
    おいて、事前系統作成手段にて作成した事前系統上で、
    予め作成した入切操作の手順を模擬的に行なうと共に、
    その入切操作の実行時に全系統に対する系統状態の変化
    (電圧,過負荷,充停電)の判定を行ない、これらの判
    定結果が異常であるとき、運転員に対してそれらの結果
    を通知する手段を備えたことを特徴とする電力系統監視
    制御装置。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし請求項5記載の電力系統
    監視制御装置において、手順作成手段にて作成した操作
    手順を、予定作業日の予測系統に対して適用し、前記予
    定作業日に実施する全手順について時系列に電力系統機
    器の入切操作を模擬的に行なうと共に、その入切操作の
    実行時に全系統に対する系統状態の変化(電圧,過負
    荷,充停電)判定を行ない、これらの判定結果を運転員
    に通知する手段を備えたことを特徴とする電力系統監視
    制御装置。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし請求項6記載の電力系統
    監視制御装置において、実実行時の入切操作の直前での
    実系統を直前系統として模擬操作可能な系統とし、該直
    前系統に対し入切操作を模擬実行させた場合の系統への
    影響(電圧降下,過負荷,充停電)を判断し、その結果
    を運転員に通知する手段を備えたことを特徴とする電力
    系統監視制御装置。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし請求項7記載の電力系統
    監視制御装置において、実実行時の入切操作の直前での
    模擬操作実行にて系統への影響を判断し、異常を検出し
    た場合、運転員の操作を禁止する手段を備えたことを特
    徴とする電力系統監視制御装置。
  9. 【請求項9】 電力系統設備の保守・点検などの作業の
    ために、将来の発電計画,総需要予測,負荷予測の各種
    データと予定作業データとを取込み、予定作業日の予測
    系統を作成する機能と、前記作成された予測系統をもと
    に予定作業実施直前の事前系統を作成する機能と、前記
    予定作業を実施するための開閉器等の電力系統機器の入
    切操作の手順を作成する機能と、前記作成された手順を
    実行したとき電力系統に与える影響を判断するために事
    前に入切操作を模擬的に実行させて検証をする機能と、
    前記模擬実行機能での電力系統機器の入切状態結果を作
    業時系統へ反映させる機能と、前記作業時系統での影響
    を判断する機能と電圧・潮流計算機能と、前記各判断の
    結果、異常と判断された結果を運転員に通知してその結
    果を表示する機能と電圧・過負荷異常表示機能と、前記
    手順作成機能による手順データを用い入力手段から電力
    系統設備群の操作を行なう機能と、電力系統状態を取込
    んで作業時系統を作成する機能とを実現させるためのプ
    ログラム。
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