JP6603265B2 - 蛍光磁粉液の濃度測定方法、蛍光磁粉液の濃度測定装置 - Google Patents

蛍光磁粉液の濃度測定方法、蛍光磁粉液の濃度測定装置 Download PDF

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Description

本発明は、磁粉探傷検査に用いられる蛍光磁粉液の濃度を測定する蛍光磁粉液の濃度測定方法、蛍光磁粉液の濃度測定装置に関する。
非破壊検査技術の1つとして蛍光磁粉液を用いる磁粉探傷方法が公知である。このような磁粉探傷方法においては、一般的に蛍光磁粉液が繰り返し使用されるため、被検査体に付着することにより少しずつ蛍光磁粉が失われていくことになり、それによって蛍光磁粉液の蛍光磁粉濃度が徐々に低下していく。また前工程で生じたショット粉等の鉄粉等が混入すると、それが傷検出を阻害する場合がある。したがって被検査体の傷を高精度に検出する上では、蛍光磁粉液の蛍光磁粉濃度を定期的に測定し、例えば蛍光磁粉を補充したり、新品の蛍光磁粉液に交換したりして、蛍光磁粉液の蛍光磁粉濃度を適切な範囲に維持する必要がある。
蛍光磁粉液の蛍光磁粉濃度を測定する方法の一例として、JIS規格に定められている沈殿計を用いる測定方法が良く知られている。これは、磁粉液を沈澱計に入れて30分間静置した後に磁粉の沈澱量の目盛りを直読する測定方法である。しかし沈殿計を用いる測定方法は、30分間静置する必要があるため測定に長い時間を要することになり、また蛍光磁粉液の種類によっては蛍光磁粉が30分で沈殿しきれないものある。さらに沈殿計を用いる測定方法は、目盛りを目視で読み取る方法であることから高精度な測定が難しく、測定者によってばらつきが生じやすいという課題がある。
このような課題を解決することを目的とした従来技術として、例えば蛍光磁粉液を入れた容器を空芯コイルに挿通させ、そのときに生ずるインダクタンスの変化を電圧値として検出し、その電圧値から蛍光磁粉液の蛍光磁粉濃度を測定する方法が公知である(例えば特許文献1を参照)。また他の従来技術としては、蛍光磁粉液に紫外線を照射し、蛍光磁粉表面の蛍光剤が励起して発光した可視光を用いて蛍光磁粉濃度を測定する測定方法が公知である(例えば特許文献2〜4を参照)。また他の従来技術としては、蛍光磁粉液中の磁粉を電磁石の磁力で集合させ、そのときの電磁石のコイルのインピーダンスの電気出力変化から磁粉の量を測定し、その集合させた磁粉に紫外線を照射して蛍光輝度を光電素子で測定し、これらの測定値に基づいて蛍光磁粉液の蛍光磁粉濃度を管理する方法が公知である(例えば特許文献5を参照)。さらに他の従来技術としては、磁化されている標準試験体を蛍光磁粉液に浸漬させ、或いは磁化されている標準試験体に蛍光磁粉液を塗布して、標準試験体に設けた疑似欠陥部に磁粉を付着させ、その標準試験体に紫外線を照射し、CCDカメラで撮像し、撮像画像における蛍光磁粉の輝度値を磁粉濃度に変換する方法が公知である(例えば特許文献6を参照)。
特開2009−058286号公報 特開2011−237227号公報 特開2012−108023号公報 特開2012−247210号公報 特開平05−215724号公報 特開2009−075098号公報
しかしながら特許文献1に開示されている従来技術は、蛍光磁粉の表面の蛍光剤が剥離して蛍光磁粉として有効に機能しない磁粉、さらには検査に用いる過程で混入した鉄粉等の磁性を有する異物も蛍光磁粉として測定されてしまう。そのため特許文献1に開示されている従来技術は、繰り返し使用されて劣化した蛍光磁粉液において蛍光磁粉濃度を正確に測定することができない可能性がある。また特許文献2〜4に開示されている従来技術は、蛍光磁粉の表面から剥離して蛍光磁粉液中に浮遊する蛍光剤も蛍光磁粉として測定されてしまうため、やはり蛍光磁粉濃度を正確に測定できない可能性がある。
他方、特許文献5又は6に開示されている従来技術は、表面の蛍光剤が剥離して蛍光磁粉として有効に機能しない磁粉、検査に用いる過程で混入した鉄粉等の磁性を有する異物、これらが蛍光磁粉として測定されない。さらに蛍光磁粉の表面から剥離して蛍光磁粉液中に浮遊する蛍光剤も蛍光磁粉として測定されない。そのため特許文献5及び6に開示されている従来技術は、蛍光磁粉濃度を正確に測定することが可能である。
しかしながら特許文献5又は6に開示されている従来技術は、測定のためにサンプリングした蛍光磁粉液を再利用することができないため、測定を行う度に一定量の蛍光磁粉液を消費して廃棄することになることから、経済性の面で課題がある。さらに特許文献5又は6に開示されている従来技術は、測定を行う度に電磁石のコアや標準試験体の表面を洗浄する必要があるため、メンテナンス性が良くない。
このような状況に鑑み本発明はなされたものであり、その目的は、蛍光磁粉濃度を高精度に測定可能であり、経済性及びメンテナンス性に優れる蛍光磁粉液の濃度測定方法、蛍光磁粉液の濃度測定装置を提供することにある。
<本発明の第1の態様>
本発明の第1の態様は、紫外線透過性を有する容器に測定対象となる蛍光磁粉液を所定の量だけ入れ、前記容器の外側から前記容器内の蛍光磁粉液に磁界を発生させて蛍光磁粉液中の磁性粉体を集積させ、前記容器に紫外線を照射しながら前記容器を撮像し、前記容器の撮像画像を画像処理してR画像及びG画像を生成し、前記R画像において磁性粉体が集積されている領域を画定し、前記磁性粉体が集積されている領域の面積を算出し、前記G画像において前記R画像の前記磁性粉体が集積されている領域に対応する領域の輝度を算出し、前記磁性粉体が集積されている領域の面積及び輝度に基づいて、前記容器内の蛍光磁粉液の蛍光磁粉濃度を算出する、蛍光磁粉液の濃度測定方法である。
撮像画像において磁性粉体が集積されている領域の面積は、容器内の蛍光磁粉液に含まれる磁性粉体の量に相関関係がある。したがって容器内の蛍光磁粉液に含まれる磁性粉体の量は、磁性粉体が集積されている領域の面積から特定することができる。しかし撮像画像においては、集積されている磁性粉体に含まれる蛍光磁粉が発光しているため、磁性粉体が集積されている領域を正確に画定するのが難しい。また磁性粉体が集積されている領域を画定する上では、例えば蛍光磁粉から剥離して浮遊している蛍光材の発光も影響し得る。
そこで撮像画像を画像処理してR画像及びG画像を生成する。一般に蛍光磁粉の蛍光剤の発光色は黄緑色であるため、蛍光剤が発する光はR画像にほとんど現れない。したがって磁性粉体が集積されている領域は、R画像において画定することによって正確に画定することができる。そして画定した磁性粉体が集積されている領域の面積から、容器内の蛍光磁粉液に含まれる磁性粉体の量を正確に特定することができる。
容器内で集積されている磁性粉体は、磁界の作用によって吸引された粉体であるから、蛍光磁粉の表面から剥離して蛍光磁粉液中に浮遊する蛍光剤は含まれていない。他方、容器内で集積されている磁性粉体には、蛍光磁粉の他に、磁性を有する不純物が含まれている可能性がある。具体的には、例えば表面の蛍光剤が剥離して蛍光磁粉として有効に機能しない磁粉、検査に用いる過程で混入した鉄粉等の磁性を有する異物等である。
しかしこれらの磁性を有する不純物は、紫外線が照射されても発光しない。そこでG画像においてR画像の磁性粉体が集積されている領域に対応する領域の輝度を算出する。前述したように蛍光磁粉の蛍光剤の発光色は一般に黄緑色であるため、蛍光剤が発する光はG画像にはっきりと現れる。またG画像は、蛍光剤の発光色に極めて近い色であるため、他の光(例えば太陽光や照明器具が発する白色光等)の影響を最小限にすることができる。そしてこの輝度は、容器内で集積されている磁性粉体に含まれる蛍光磁粉の割合に比例する。したがってその輝度から、容器内で集積されている磁性粉体に含まれる蛍光磁粉の割合を特定することができる。
このように本発明の第1の態様は、容器内の蛍光磁粉液に含まれる磁性粉体の量、及びその磁性粉体に含まれる蛍光磁粉の割合を正確に特定することができる。それによって容器内の蛍光磁粉液に含まれる蛍光磁粉の量を正確に特定することができるので、その蛍光磁粉液の蛍光磁粉濃度を高精度に測定することができる。そして本発明の第1の態様は、蛍光磁粉液を入れた容器の外側から容器内の蛍光磁粉液に磁界を発生させて蛍光磁粉液中の磁性粉体を集積させ、紫外線を照射しながら容器を撮像するため、測定後の蛍光磁粉液を再利用することができる上、測定機器の洗浄等のメンテナンスも容器を洗浄する程度でほとんど不要である。
これにより本発明の第1の態様によれば、蛍光磁粉濃度を高精度に測定可能であり、経済性及びメンテナンス性に優れる蛍光磁粉液の濃度測定方法を提供できるという作用効果が得られる。
<本発明の第2の態様>
本発明の第2の態様は、前述した本発明の第1の態様において、蛍光磁粉濃度が既知で蛍光磁粉濃度が異なる複数の蛍光磁粉液のサンプルを用いて、前記磁性粉体が集積されている領域の面積を前記複数の蛍光磁粉液のサンプルのそれぞれについて予め算出し、前記磁性粉体が集積されている領域の面積と蛍光磁粉濃度との関係を示す第1検量線を予め作成し、未使用の蛍光磁粉液を用いて輝度を予め算出し、それを輝度の基準値として予め設定し、測定対象となる蛍光磁粉液の蛍光磁粉濃度は、測定対象となる蛍光磁粉液の輝度を前記輝度の基準値で除算することにより第1補正係数を算出し、測定対象となる蛍光磁粉液の蛍光磁粉濃度を前記第1検量線から特定し、前記第1検量線から特定した蛍光磁粉濃度に前記第1補正係数を乗算することにより算出する、蛍光磁粉液の濃度測定方法である。
磁性粉体が集積されている領域の面積と蛍光磁粉濃度との関係を示す第1検量線を予め作成することによって、測定対象となる蛍光磁粉液の蛍光磁粉濃度を第1検量線から直ちに特定することができる。しかし第1検量線から特定される蛍光磁粉濃度は、集積されている磁性粉体が全て蛍光磁粉であることを前提とするものであり、表面の蛍光剤が剥離して蛍光磁粉として有効に機能しない磁粉、検査に用いる過程で混入した鉄粉等の磁性を有する異物等が一切含まれていないことを前提とするものであるため正確ではない。
第1補正係数は、未使用の蛍光磁粉液を用いて予め算出した輝度の基準値で測定対象となる蛍光磁粉液の輝度を除算することにより得られる係数である。つまり第1補正係数は、集積されている磁性粉体に含まれる蛍光磁粉の割合を意味する。したがって第1検量線から特定される蛍光磁粉濃度に第1補正係数を乗算することによって、測定対象となる蛍光磁粉液の蛍光磁粉濃度を正確に算出することができる。
このように本発明の第2の態様によれば、予め第1検量線を作成するとともに輝度の基準値を設定することによって、極めてシンプルな演算処理で、測定対象となる蛍光磁粉液の蛍光磁粉濃度を正確に算出することができる。
<本発明の第3の態様>
本発明の第3の態様は、前述した本発明の第1の態様において、蛍光磁粉濃度が既知で蛍光磁粉濃度が異なる複数の蛍光磁粉液のサンプルを用いて、前記磁性粉体が集積されている領域の面積を前記複数の蛍光磁粉液のサンプルのそれぞれについて予め算出し、前記磁性粉体が集積されている領域の面積と蛍光磁粉濃度との関係を示す第1検量線を予め作成し、蛍光磁粉濃度が既知で蛍光磁粉濃度が異なる複数の蛍光磁粉液のサンプルを用いて、前記磁性粉体が集積されている領域の輝度を前記複数の蛍光磁粉液のサンプルのそれぞれについて予め算出し、前記磁性粉体が集積されている領域の輝度と蛍光磁粉濃度との関係を示す第2検量線を予め作成し、測定対象となる蛍光磁粉液の蛍光磁粉濃度は、測定対象となる蛍光磁粉液の蛍光磁粉濃度を前記第1検量線から特定し、その特定した蛍光磁粉濃度に対応する輝度を前記第2検量線において特定し、その特定した輝度を輝度の基準値とし、測定対象となる蛍光磁粉液の輝度を前記輝度の基準値で除算することにより第1補正係数を算出し、前記第1検量線から特定した蛍光磁粉濃度に前記第1補正係数を乗算することにより算出する、蛍光磁粉液の濃度測定方法である。
磁性粉体が集積されている領域の面積と蛍光磁粉濃度との関係を示す第1検量線を予め作成することによって、測定対象となる蛍光磁粉液の蛍光磁粉濃度を第1検量線から直ちに特定することができる。しかし第1検量線から特定される蛍光磁粉濃度は、集積されている磁性粉体が全て蛍光磁粉であることを前提とするものであり、表面の蛍光剤が剥離して蛍光磁粉として有効に機能しない磁粉、検査に用いる過程で混入した鉄粉等の磁性を有する異物等が一切含まれていないことを前提とするものであるため正確ではない。
そこで磁性粉体が集積されている領域の輝度と蛍光磁粉濃度との関係を示す第2検量線を予め作成する。そして第1検量線及び第2検量線に基づいて輝度の基準値を設定し、測定対象となる蛍光磁粉液の輝度を輝度の基準値で除算することにより第1補正係数を算出する。この第1補正係数は、集積されている磁性粉体に含まれる蛍光磁粉の割合を意味する。したがって第1検量線から特定される蛍光磁粉濃度に第1補正係数を乗算することによって、測定対象となる蛍光磁粉液の蛍光磁粉濃度を正確に算出することができる。
このように本発明の第3の態様によれば、予め第1検量線及び第2検量線を作成することによって、極めてシンプルな演算処理で、測定対象となる蛍光磁粉液の蛍光磁粉濃度を正確に算出することができる。また特に本発明の第3の態様によれば、集積されている磁性粉体の集積密度のばらつきに起因する輝度の変動が第2検量線に反映されるため、その影響を受けにくく、測定対象となる蛍光磁粉液の蛍光磁粉濃度をより高精度に算出することができる。
<本発明の第4の態様>
本発明の第4の態様は、前述した本発明の第2の態様又は第3の態様において、1から前記第1補正係数を減算することにより第2補正係数を算出し、前記第1検量線から特定した蛍光磁粉濃度に前記第2補正係数を乗算することにより、測定対象となる蛍光磁粉液に含まれる蛍光磁粉以外の磁性粉体の濃度を算出する、蛍光磁粉液の濃度測定方法である。
第2補正係数は、1から第1補正係数を減算することにより得られる係数である。つまり第2補正係数は、集積されている磁性粉体に含まれる蛍光磁粉以外の磁性粉体の割合を意味する。したがって第1検量線から特定される蛍光磁粉濃度に第2補正係数を乗算することによって、測定対象となる蛍光磁粉液に含まれる蛍光磁粉以外の磁性粉体の濃度を正確に算出することができる。それによって繰り返し検査に使用することで生ずる蛍光磁粉液の劣化(蛍光剤の剥離、異物の混入等)の程度を正確に把握することができるので、適切な時期に蛍光磁粉液を交換することが可能になる。
<本発明の第5の態様>
本発明の第5の態様は、前述した本発明の第1〜第3の態様のいずれかにおいて、前記容器は非磁性体で形成されており、前記容器の前記磁性粉体が集積されている部分をサーチコイルに挿通させ、又は前記サーチコイルの近傍で移動させ、そのときに前記サーチコイルに発生する起電圧を積分して磁束量を測定し、前記測定した磁束量に基づいて前記容器内の蛍光磁粉液の磁粉濃度を算出し、前記容器内の蛍光磁粉液の蛍光磁粉濃度と磁粉濃度との差に基づいて、前記容器内の蛍光磁粉液に含まれる蛍光磁粉以外の磁性粉体の濃度を算出する、蛍光磁粉液の濃度測定方法である。
容器の磁性粉体が集積されている部分をサーチコイルに挿通させ、又はサーチコイルの近傍で移動させ、その集積されている磁性粉体の磁束量をサーチコイルで測定することによって、容器内の蛍光磁粉液の磁粉濃度を算出する。そして容器内の蛍光磁粉液の蛍光磁粉濃度と磁粉濃度との差に基づいて、容器内の蛍光磁粉液に含まれる蛍光磁粉以外の磁性粉体の濃度を算出することによって、蛍光磁粉液に含まれる蛍光磁粉以外の磁性粉体の濃度を正確に算出することができる。それによって繰り返し検査に使用することで生ずる蛍光磁粉液の劣化(蛍光剤の剥離、異物の混入等)の程度を正確に把握することができるので、適切な時期に蛍光磁粉液を交換することが可能になる。
<本発明の第6の態様>
本発明の第6の態様は、前述した本発明の第5の態様において、磁粉濃度が既知で磁粉濃度が異なる複数の蛍光磁粉液のサンプルを用いて、前記複数の蛍光磁粉液のサンプルのそれぞれについて前記磁性粉体が集積されている部分の磁束量を予め測定し、その磁束量と磁粉濃度との関係を示す第3検量線を予め作成し、測定対象となる蛍光磁粉液の磁粉濃度を前記第3検量線から特定する、蛍光磁粉液の濃度測定方法である。
本発明の第6の態様によれば、磁束量と磁粉濃度との関係を示す第3検量線を予め作成することによって、測定対象となる蛍光磁粉液の磁粉濃度を第3検量線から直ちに特定することができる。
<本発明の第7の態様>
本発明の第7の態様は、測定対象となる蛍光磁粉液を入れる紫外線透過性を有する容器と、前記容器の外側から前記容器内の蛍光磁粉液に磁界を発生させて蛍光磁粉液中の磁性粉体を集積させる磁界発生部と、前記容器に紫外線を照射する紫外線照射装置と、前記容器を撮像する撮像装置と、前記容器の撮像画像に基づいて演算処理を行う演算処理部と、を備え、前記演算処理部は、前記容器の撮像画像を画像処理してR画像及びG画像を生成し、前記R画像において磁性粉体が集積されている領域を画定し、前記磁性粉体が集積されている領域の面積を算出し、前記G画像において前記R画像の前記磁性粉体が集積されている領域に対応する領域の輝度を算出し、前記磁性粉体が集積されている領域の面積及び輝度に基づいて、前記容器内の蛍光磁粉液の蛍光磁粉濃度を算出するように構成されている、蛍光磁粉液の濃度測定装置である。
本発明の第7の態様によれば、蛍光磁粉液の濃度測定装置において、前述した本発明の第1の態様と同様の作用効果が得られる。
<本発明の第8の態様>
本発明の第8の態様は、前述した本発明の第7の態様において、前記演算処理部は、蛍光磁粉濃度が既知で蛍光磁粉濃度が異なる複数の蛍光磁粉液のサンプルを用いて、前記磁性粉体が集積されている領域の面積を前記複数の蛍光磁粉液のサンプルのそれぞれについて予め算出し、前記磁性粉体が集積されている領域の面積と蛍光磁粉濃度との関係を示す第1検量線を予め作成し、未使用の蛍光磁粉液を用いて輝度を予め算出し、それを輝度の基準値として予め設定し、測定対象となる蛍光磁粉液の蛍光磁粉濃度は、測定対象となる蛍光磁粉液の輝度を前記輝度の基準値で除算することにより第1補正係数を算出し、測定対象となる蛍光磁粉液の蛍光磁粉濃度を前記第1検量線から特定し、前記第1検量線から特定した蛍光磁粉濃度に前記第1補正係数を乗算することにより算出するように構成されている、蛍光磁粉液の濃度測定装置である。
本発明の第8の態様によれば、蛍光磁粉液の濃度測定装置において、前述した本発明の第2の態様と同様の作用効果が得られる。
<本発明の第9の態様>
本発明の第9の態様は、前述した本発明の第7の態様において、前記演算処理部は、蛍光磁粉濃度が既知で蛍光磁粉濃度が異なる複数の蛍光磁粉液のサンプルを用いて、前記磁性粉体が集積されている領域の面積を前記複数の蛍光磁粉液のサンプルのそれぞれについて予め算出し、前記磁性粉体が集積されている領域の面積と蛍光磁粉濃度との関係を示す第1検量線を予め作成し、蛍光磁粉濃度が既知で蛍光磁粉濃度が異なる複数の蛍光磁粉液のサンプルを用いて、前記磁性粉体が集積されている領域の輝度を前記複数の蛍光磁粉液のサンプルのそれぞれについて予め算出し、前記磁性粉体が集積されている領域の輝度と蛍光磁粉濃度との関係を示す第2検量線を予め作成し、測定対象となる蛍光磁粉液の蛍光磁粉濃度は、測定対象となる蛍光磁粉液の蛍光磁粉濃度を前記第1検量線から特定し、その特定した蛍光磁粉濃度に対応する輝度を前記第2検量線において特定し、その特定した輝度を輝度の基準値とし、測定対象となる蛍光磁粉液の輝度を前記輝度の基準値で除算することにより第1補正係数を算出し、前記第1検量線から特定した蛍光磁粉濃度に前記第1補正係数を乗算することにより算出するように構成されている、蛍光磁粉液の濃度測定装置である。
本発明の第9の態様によれば、蛍光磁粉液の濃度測定装置において、前述した本発明の第3の態様と同様の作用効果が得られる。
<本発明の第10の態様>
本発明の第10の態様は、前述した本発明の第8の態様又は第9の態様において、前記演算処理部は、1から前記第1補正係数を減算することにより第2補正係数を算出し、前記第1検量線から特定した蛍光磁粉濃度に前記第2補正係数を乗算することにより、測定対象となる蛍光磁粉液に含まれる蛍光磁粉以外の磁性粉体の濃度を算出するように構成されている、蛍光磁粉液の濃度測定装置である。
本発明の第10の態様によれば、蛍光磁粉液の濃度測定装置において、前述した本発明の第4の態様と同様の作用効果が得られる。
<本発明の第11の態様>
本発明の第11の態様は、前述した本発明の第7〜第9の態様のいずれかにおいて、前記容器が挿通され、又は近傍で前記容器が移動するサーチコイルと、前記サーチコイルに発生する起電圧を積分して磁束量を測定する磁束計と、をさらに備え、前記容器は、非磁性体で形成されており、前記演算処理部は、前記磁束計で測定される磁束量に基づいて前記容器内の蛍光磁粉液の磁粉濃度を算出し、前記容器内の蛍光磁粉液の蛍光磁粉濃度と磁粉濃度との差に基づいて、前記容器内の蛍光磁粉液に含まれる蛍光磁粉以外の磁性粉体の濃度を算出するように構成されている、蛍光磁粉液の濃度測定装置である。
本発明の第11の態様によれば、蛍光磁粉液の濃度測定装置において、前述した本発明の第5の態様と同様の作用効果が得られる。
<本発明の第12の態様>
本発明の第12の態様は、前述した本発明の第11の態様において、前記演算処理部は、磁粉濃度が既知で磁粉濃度が異なる複数の蛍光磁粉液のサンプルを用いて、前記複数の蛍光磁粉液のサンプルのそれぞれについて前記磁性粉体が集積されている部分の磁束量を予め測定し、その磁束量と磁粉濃度との関係を示す第3検量線を予め作成し、測定対象となる蛍光磁粉液の磁粉濃度を前記第3検量線から特定するように構成されている、蛍光磁粉液の濃度測定装置である。
本発明の第12の態様によれば、蛍光磁粉液の濃度測定装置において、前述した本発明の第6の態様と同様の作用効果が得られる。
本発明によれば、蛍光磁粉濃度を高精度に測定可能であり、経済性及びメンテナンス性に優れる蛍光磁粉液の濃度測定方法、蛍光磁粉液の濃度測定装置を提供することができる。
本発明に係る蛍光磁粉液の濃度測定装置の構成を図示したブロック図。 容器の撮像画像を画像処理して生成したR画像の模式図。 容器の撮像画像を画像処理して生成したG画像の模式図。 磁性粉体が集積されている領域の面積と蛍光磁粉濃度との関係を示す第1検量線を図示したグラフ。 磁性粉体が集積されている領域の面積と蛍光磁粉濃度との関係を示す第1検量線、及び磁性粉体が集積されている領域の平均輝度と蛍光磁粉濃度との関係を示す第2検量線を図示したグラフ。 本発明に係る蛍光磁粉液の濃度測定装置の他の実施例の構成を図示した斜視図。 本発明に係る蛍光磁粉液の濃度測定装置の他の実施例の要部を図示した正面図。 本発明に係る蛍光磁粉液の濃度測定装置の他の実施例の要部を図示した正面図。 本発明に係る蛍光磁粉液の濃度測定装置のさらに他の実施例を図示した正面図。 本発明に係る蛍光磁粉液の濃度測定装置のさらに他の実施例を図示した正面図。 磁束量と磁粉濃度との関係を示す第3検量線を図示したグラフ。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
尚、本発明は、以下説明する実施例に特に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で種々の変形が可能であることは言うまでもない。
本発明に係る蛍光磁粉液の濃度測定装置の構成について、図1を参照しながら説明する。
図1は、本発明に係る蛍光磁粉液の濃度測定装置の構成を図示したブロック図である。
本発明に係る蛍光磁粉液の濃度測定装置は、容器11、磁石12、紫外線照射装置13、撮像装置14、演算処理部15を備える。
容器11は、例えば透明なプラスチックやガラス等で形成された紫外線透過性を有する容器であり、蛍光磁粉液20を入れるための容器である。「磁界発生部」としての磁石12は、例えば永久磁石又は電磁石であり、容器11の外側から容器11内の蛍光磁粉液20に磁界MFを発生させて蛍光磁粉液20中の磁性粉体21を集積させる。紫外線照射装置13は、紫外線UV(いわゆるブラックライト)を照射する装置である。撮像装置14は、例えばデジタルカメラ等のデジタル画像を撮像する装置である。演算処理部15は、例えばパーソナルコンピュータ等の情報処理装置である。
本発明に係る蛍光磁粉液の濃度測定方法について、引き続き図1を参照しつつ、さらに図2及び図3も参照しながら説明する。
図2は、容器11の撮像画像を画像処理して生成したR画像を図示した模式図である。図3は、容器11の撮像画像を画像処理して生成したG画像を図示した模式図である。
まず容器11に測定対象となる蛍光磁粉液20を所定の量だけ入れる。つづいて磁石12を用いて、容器11の外側から容器11内の蛍光磁粉液20に磁界MFを発生させて蛍光磁粉液20中の磁性粉体21を集積させる。磁性粉体21の集積は、磁界MFの強度、蛍光磁粉液20の量、蛍光磁粉の種類等により異なるが、概ね30秒〜1分程度で完了する。つづいて紫外線照射装置13を用いて容器11に紫外線UVを照射し、その状態で撮像装置14を用いて容器11を撮像する。撮像時は、紫外線照射装置13の紫外線UVに加えて、さらに補助光源として可視光を用いてもよい。つづいて撮像装置14で撮像した画像を撮像装置14から演算処理部15へ出力し、そのデジタル画像の画像処理を演算処理部15で実行する。
撮像画像において磁性粉体21が集積されている領域22の面積は、容器11内の蛍光磁粉液20に含まれる磁性粉体21の量に比例する。したがって容器11内の蛍光磁粉液20に含まれる磁性粉体21の量は、磁性粉体21が集積されている領域22の面積から特定することができる。しかし撮像画像においては、集積されている磁性粉体21に含まれる蛍光磁粉が発光しているため、磁性粉体21が集積されている領域22を正確に画定するのが難しい。また磁性粉体21が集積されている領域22を画定する上では、例えば蛍光磁粉から剥離して浮遊している蛍光材の発光も影響し得る。
このようなことから演算処理部15は、容器11の撮像画像を画像処理してR画像(図2)及びG画像(図3)を生成する。R画像及びG画像は、例えば撮像画像のカラー画像データを光の三原色であるRGB(赤(Red)、緑(Green)、青(Blue))に分解することにより得られる。R画像のRはRGBの赤、G画像のGはRGBの緑をそれぞれ意味する。
つづいて演算処理部15は、R画像(図2)において、磁性粉体21が集積されている領域22を画定するとともに、その磁性粉体21が集積されている領域22の面積を算出する。一般に蛍光磁粉の蛍光剤の発光色は黄緑色であるため、蛍光剤が発する光はR画像にほとんど現れない。したがって磁性粉体21が集積されている領域22は、R画像において画定することによって正確に画定することができる。そして画定した磁性粉体21が集積されている領域22の面積から、容器11内の蛍光磁粉液20に含まれる磁性粉体21の量を正確に特定することができる。
容器11内で集積されている磁性粉体21は、磁石12の磁界MFの作用によって吸引された粉体であるから、蛍光磁粉の表面から剥離して蛍光磁粉液中に浮遊する蛍光剤は含まれていない。他方、容器11内で集積されている磁性粉体21には、蛍光磁粉の他に磁性を有する不純物が含まれている可能性がある。具体的には、例えば表面の蛍光剤が剥離して蛍光磁粉として有効に機能しない磁粉、前工程で生じたショット粉等の検査に用いる過程で混入した鉄粉等である。しかしこれらの磁性を有する不純物は、紫外線UVが照射されても発光しない。
このようなことから演算処理部15は、まずG画像(図3)において、R画像の磁性粉体21が集積されている領域22に対応する領域の輝度を算出する。G画像における領域22に対応する領域は、例えば単にR画像をG画像に重ね合わせるだけで簡単に画定することができる。領域22に対応する領域の輝度としては、特に領域22に対応する領域の平均輝度を算出するのが好ましい。この領域の平均輝度は、G画像において、例えば磁性粉体21が集積されている領域22に対応する領域内の全ピクセルの輝度をそれぞれ算出し、その全ピクセルの輝度の平均値を算出することにより得られる。前述したように蛍光磁粉の蛍光剤の発光色は一般に黄緑色であるため、蛍光剤が発する光はG画像にはっきりと現れる。またG画像は、蛍光剤の発光色に極めて近い色であるため、他の光(例えば太陽光や照明器具が発する白色光等)の影響を最小限にすることができる。
そして演算処理部15は、磁性粉体21が集積されている領域22の面積及び平均輝度に基づいて、容器11内の蛍光磁粉液の蛍光磁粉濃度を算出する。領域22に対応する領域の平均輝度は、容器11内で集積されている磁性粉体21に含まれる蛍光磁粉の割合に比例する。したがってその平均輝度から、容器11内で集積されている磁性粉体21に含まれる蛍光磁粉の割合を特定することができる。
上記説明したように本発明に係る蛍光磁粉液の濃度測定方法は、容器11内の蛍光磁粉液20に含まれる磁性粉体21の量、及びその磁性粉体21に含まれる蛍光磁粉の割合を正確に特定することができる。それによって容器11内の蛍光磁粉液20に含まれる蛍光磁粉の量を正確に特定することができるので、その蛍光磁粉液20の蛍光磁粉濃度を高精度に測定することができる。そして本発明に係る蛍光磁粉液の濃度測定方法は、蛍光磁粉液20を入れた容器11の外側から容器11内の蛍光磁粉液20に磁界MFを発生させて蛍光磁粉液20中の磁性粉体21を集積させ、紫外線UVを照射しながら容器11を撮像するため、測定後の蛍光磁粉液20を再利用することができる上、測定機器の洗浄等のメンテナンスも不要である。このようにして本発明によれば、蛍光磁粉濃度を高精度に測定可能であり、経済性及びメンテナンス性に優れる蛍光磁粉液の濃度測定方法、濃度測定装置を提供することができる。
つづいて本発明による蛍光磁粉液20の蛍光磁粉濃度のより具体的な測定方法の一例について、引き続き図1〜図3を参照しつつ、さらに図4も参照しながら説明する。
図4は、磁性粉体21が集積されている領域22の面積と蛍光磁粉濃度との関係を示す第1検量線CC1を図示したグラフである。
まず蛍光磁粉濃度が既知で蛍光磁粉濃度が異なる複数の蛍光磁粉液20のサンプルを用いて測定を行い、磁性粉体21が集積されている領域22の面積を複数の蛍光磁粉液20のサンプルのそれぞれについて予め算出する。そして磁性粉体21が集積されている領域22の面積と蛍光磁粉濃度との関係を示す第1検量線CC1を予め作成する。図4に図示したグラフにおいて、縦軸は、磁性粉体21が集積されている領域22の面積であり、横軸は、蛍光磁粉濃度(グラム/リットル)である。より具体的には図4のグラフの第1検量線CC1は、蛍光磁粉濃度が既知で蛍光磁粉濃度が異なる3つの蛍光磁粉液20をサンプルとして測定を行い、磁性粉体21が集積されている領域22の面積をそれぞれ算出し、各サンプルの既知の蛍光磁粉濃度と対応付けてプロットした点P1〜P3に基づいて描画されている。
このように磁性粉体21が集積されている領域22の面積と蛍光磁粉濃度との関係を示す第1検量線CC1を予め作成することによって、測定対象となる蛍光磁粉液20の蛍光磁粉濃度を第1検量線CC1から直ちに特定することができる。しかし第1検量線CC1から特定される蛍光磁粉濃度は、集積されている磁性粉体21が全て蛍光磁粉であることを前提とするものであり、表面の蛍光剤が剥離して蛍光磁粉として有効に機能しない磁粉、検査に用いる過程で混入した鉄粉等の磁性を有する異物等が一切含まれていないことを前提とするものであるため正確ではない。
そこで未使用の蛍光磁粉液20を用いて平均輝度を予め算出し、それを平均輝度の基準値として予め設定する。この未使用の蛍光磁粉液20は、実際に磁粉探傷検査に用いられる蛍光磁粉液20である。そして測定対象となる蛍光磁粉液20の蛍光磁粉濃度の測定においては、まず測定対象となる蛍光磁粉液20の平均輝度を平均輝度の基準値で除算することにより第1補正係数αを算出する。つまり第1補正係数αは、測定対象となる蛍光磁粉液20の平均輝度をALx、平均輝度の基準値をALtとすると、以下の式(1)で表される。
α=ALx/ALt ・・・(1)
前述したように平均輝度は、容器11内で集積されている磁性粉体21に含まれる蛍光磁粉の割合に比例する。また未使用の蛍光磁粉液20は、未使用であるから、表面の蛍光剤が剥離して蛍光磁粉として有効に機能しない磁粉、検査に用いる過程で混入した鉄粉等の磁性を有する異物等が一切含まれていない。したがって未使用の蛍光磁粉液20において、集積されている磁性粉体21は全て蛍光磁粉である。つまり第1補正係数αは、集積されている磁性粉体21に含まれる蛍光磁粉の割合を意味する。
そして測定対象となる蛍光磁粉液20の蛍光磁粉濃度を第1検量線CC1から特定し、第1検量線CC1から特定した蛍光磁粉濃度に第1補正係数αを乗算する。それによって測定対象となる蛍光磁粉液20の蛍光磁粉濃度を正確に算出することができる。このように予め第1検量線CC1を作成するとともに平均輝度の基準値を設定することによって、極めてシンプルな演算処理で、測定対象となる蛍光磁粉液20の蛍光磁粉濃度を正確に算出することができる。
さらに本発明に係る蛍光磁粉液の濃度測定方法においては、以下説明するように、測定対象となる蛍光磁粉液20に含まれる蛍光磁粉以外の磁性粉体21の濃度を算出することもできる。
まず1から第1補正係数αを減算することにより第2補正係数βを算出する。つまり第2補正係数βは、以下の式(2)で表される。
β=1−α ・・・(2)
前述したように第1補正係数αは、集積されている磁性粉体21に含まれる蛍光磁粉の割合を意味する係数である。したがって第2補正係数βは、集積されている磁性粉体21に含まれる蛍光磁粉以外の磁性粉体21の割合を意味する。
そして第1検量線CC1から特定した蛍光磁粉濃度に第2補正係数βを乗算することによって、測定対象となる蛍光磁粉液20に含まれる蛍光磁粉以外の磁性粉体21の濃度を正確に算出することができる。それによって繰り返し検査に使用することで生ずる蛍光磁粉液20の劣化(蛍光剤の剥離、異物の混入等)の程度を正確に把握することができるので、適切な時期に蛍光磁粉液20を交換することが可能になる。
測定対象となる蛍光磁粉液20に含まれる蛍光磁粉以外の磁性粉体21の濃度を算出する他の方法について、図5を参照しながら説明する。
図5は、磁性粉体21が集積されている領域22の面積と蛍光磁粉濃度との関係を示す第1検量線CC1、及び磁性粉体21が集積されている領域22の平均輝度と蛍光磁粉濃度との関係を示す第2検量線CC2を図示したグラフである。
前述した第1検量線CC1の作成に加えて、さらに蛍光磁粉濃度が既知で蛍光磁粉濃度が異なる複数の蛍光磁粉液20のサンプルを用いて測定を行い、磁性粉体21が集積されている領域22の平均輝度を複数の蛍光磁粉液20のサンプルのそれぞれについて予め算出する。そして磁性粉体21が集積されている領域22の平均輝度と蛍光磁粉濃度との関係を示す第2検量線CC2を予め作成する。図5に図示したグラフにおいて、左側の縦軸は、磁性粉体21が集積されている領域22の面積であり、右側の縦軸は、磁性粉体21が集積されている領域22の平均輝度であり、横軸は、蛍光磁粉濃度(グラム/リットル)である。また図5に図示したグラフにおいて、第1検量線CC1は実線で図示されており、第2検量線CC2は破線で図示されている。より具体的には図5のグラフの第2検量線CC2は、蛍光磁粉濃度が既知で蛍光磁粉濃度が異なる3つの蛍光磁粉液20をサンプルとして測定を行い、磁性粉体21が集積されている領域22の平均輝度をそれぞれ算出し、各サンプルの既知の蛍光磁粉濃度と対応付けてプロットした点P11〜P13に基づいて描画されている。
図5において、まず測定対象となる蛍光磁粉液20の蛍光磁粉濃度を第1検量線CC1から特定し、その特定した蛍光磁粉濃度に対応する平均輝度を第2検量線CC2において特定し、その特定した平均輝度を平均輝度の基準値ALtとする。つづいて測定対象となる蛍光磁粉液20の平均輝度ALxを平均輝度の基準値ALtで除算することにより第1補正係数αを算出する。この第1補正係数αは、集積されている磁性粉体21に含まれる蛍光磁粉の割合を意味する。そして第1検量線CC1から特定した蛍光磁粉濃度に第1補正係数αを乗算することにより測定対象となる蛍光磁粉液20の蛍光磁粉濃度を算出する。それによって測定対象となる蛍光磁粉液20の蛍光磁粉濃度を正確に算出することができる。
このように予め第1検量線CC1及び第2検量線CC2を作成することによって、極めてシンプルな演算処理で、測定対象となる蛍光磁粉液20の蛍光磁粉濃度を正確に算出することができる。またこの方法によれば、特に集積されている磁性粉体21の集積密度のばらつきに起因する平均輝度の変動が第2検量線CC2に反映されるため、その影響を受けにくく、測定対象となる蛍光磁粉液20の蛍光磁粉濃度をより高精度に算出することができる。
以下、本発明の他の実施例について、図6〜図11を参照しながら説明する。
図6は、本発明に係る蛍光磁粉液の濃度測定装置の他の実施例の構成を図示した斜視図である。図7及び図8は、本発明に係る蛍光磁粉液の濃度測定装置の他の実施例の要部を図示した正面図である。図9及び図10は、本発明に係る蛍光磁粉液の濃度測定装置のさらに他の実施例を図示した正面図である。
本発明に係る蛍光磁粉液の濃度測定装置の他の実施例は、図1に図示して説明した構成に加えて、容器11、永久磁石31、サーチコイル32、磁束計33、演算処理部34をさらに備える。
容器11は、測定対象となる蛍光磁粉液20を入れる容器である。より具体的には容器11は、例えばガラスやプラスチック等の非磁性体で形成されている。
「磁界発生部」としての永久磁石31は、容器11の外側から容器11内の蛍光磁粉液20に磁界を発生させて蛍光磁粉液20中の磁性粉体21を集積させる。より具体的には永久磁石31は、図示の如く円柱体形状をなしており、容器11の底面側から蛍光磁粉液20に磁界を発生させる。永久磁石31「磁界発生部」としては、当該実施例のような永久磁石31のみならず、例えば電磁石を用いてもよい。
サーチコイル32は、容器11が挿通され、又は近傍で容器11が移動する。またサーチコイル32は、永久磁石31の磁束を検出しないように、永久磁石31との相対的な位置関係が変化しないように配置される。より具体的にはサーチコイル32は、容器11の直径より大きい内径を有し、例えば図7及び図8に図示したように、サーチコイル32の中心と永久磁石31の中心がほぼ一致するように、永久磁石31の上方の所定位置に固定して設けられている。あるいはサーチコイル32は、例えば図9及び図10に図示したように、永久磁石31の周囲に固定して配置してもよい。
磁束計33は、サーチコイル32に発生する起電圧を積分して磁束量を測定する公知の測定装置である。演算処理部34は、例えばパーソナルコンピュータ等の情報処理装置であり、磁束計33で測定される磁束量に基づいて容器11内の蛍光磁粉液20の磁粉濃度を算出するように構成されている。
本発明に係る蛍光磁粉液の濃度測定方法の他の実施例について、引き続き図6〜図8を参照しながら説明する。
まず容器11に測定対象となる蛍光磁粉液20を所定の量だけ入れ、容器11の外側から容器11内の蛍光磁粉液20に磁界を発生させて蛍光磁粉液20中の磁性粉体21を集積させる。より具体的には、測定対象となる蛍光磁粉液20を所定の量だけ入れた容器11を永久磁石31の上面に載置する。それによって容器11の底面側から蛍光磁粉液20に磁界が作用し、容器11内の蛍光磁粉液20に含まれる磁性粉体21が容器11の内底面に集積される(図7)。
つづいて容器11の磁性粉体21が集積されている部分をサーチコイル32に挿通させ、そのときにサーチコイル32に発生する起電圧を積分して磁束量を測定する。より具体的には、図7及び図8に図示した実施例において、符号Aで図示したように容器11を上方へ移動させることにより、容器11の磁性粉体21が集積されている部分をサーチコイル32に挿通させ、磁束計33で磁束量を測定する。あるいは容器11の磁性粉体21が集積されている部分をサーチコイル32の近傍で移動させ、そのときにサーチコイル32に発生する起電圧を積分して磁束量を測定してもよい。より具体的には、図9及び図10に図示したさらに他の実施例において、符号Bで図示したように容器11を上方へ移動させることにより、容器11の磁性粉体21が集積されている部分をサーチコイル32の近傍で移動させ、磁束計33で磁束量を測定する。そして測定した磁束量に基づいて容器11内の蛍光磁粉液20の磁粉濃度を算出する。
このように容器11の外側から容器11内の蛍光磁粉液20に磁界を発生させて蛍光磁粉液20中の磁性粉体21を集積させることによって、蛍光磁粉液20中に含まれ得る非磁性体を排除することができる。そしてその集積されている磁性粉体21の磁束量をサーチコイル32で測定することによって、例えば磁粉探傷検査の過程で混入した非磁性金属等、蛍光磁粉(鉄粉)以外の金属も計測されてしまう虞を低減することができる。
以下、測定した磁束量に基づいて蛍光磁粉液20の磁粉濃度を算出し、さらに蛍光磁粉液20の蛍光磁粉以外の磁性粉体の濃度を算出する方法の一例について、図11を参照しながら説明する。図11は、磁束量と磁粉濃度との関係を示す第3検量線CC3を図示したグラフである。図11に図示した第3検量線CC3は、磁粉濃度が既知で磁粉濃度が異なる複数の蛍光磁粉液20のサンプルを用いて予め作成されている。図11に図示したグラフにおいて、縦軸は、磁性粉体21が集積されている部分の磁束量であり、横軸は、磁粉濃度(グラム/リットル)である。
より具体的には、磁粉濃度が既知で磁粉濃度が異なる3つの蛍光磁粉液20のサンプルのそれぞれについて磁性粉体21が集積されている部分の磁束量PA〜PCを予め測定し、その磁束量PA〜PCと既知の磁粉濃度との関係を示す第3検量線CC3を予め作成する。そして測定対象となる蛍光磁粉液20の磁粉濃度を第3検量線CC3から特定する。この第3検量線CC3の作成及び測定対象となる蛍光磁粉液20の磁粉濃度を第3検量線CC3から特定する手順は、例えば演算処理部34で実行されるようにしてもよい。このように磁束量と磁粉濃度との関係を示す第3検量線CC3を予め作成することによって、測定対象となる蛍光磁粉液20の磁粉濃度を第3検量線CC3から直ちに特定することができる。
そして容器11内の蛍光磁粉液20の蛍光磁粉濃度と磁粉濃度との差に基づいて、容器11内の蛍光磁粉液20に含まれる蛍光磁粉以外の磁性粉体の濃度を算出する。それによって蛍光磁粉液20に含まれる蛍光磁粉以外の磁性粉体の濃度を正確に算出することができるので、繰り返し検査に使用することで生ずる蛍光磁粉液20の劣化(蛍光剤の剥離、異物の混入等)の程度を正確に把握することができ、適切な時期に蛍光磁粉液20を交換することが可能になる。
11 容器
12 磁石
13 紫外線照射装置
14 撮像装置
15、34 演算処理部
20 蛍光磁粉液
21 磁性粉体
31 永久磁石
32 サーチコイル
33 磁束計MF 磁界
UV 紫外線

Claims (12)

  1. 紫外線透過性を有する容器に測定対象となる蛍光磁粉液を所定の量だけ入れ、
    前記容器の外側から前記容器内の蛍光磁粉液に磁界を発生させて蛍光磁粉液中の磁性粉体を集積させ、
    可視光の影響下で前記容器に紫外線を照射しながら前記容器を撮像し、
    前記容器の撮像画像を画像処理してR画像及びG画像を生成し、
    前記R画像において磁性粉体が集積されている領域を画定し、
    前記磁性粉体が集積されている領域の面積を算出し、
    前記G画像において前記R画像の前記磁性粉体が集積されている領域に対応する領域の輝度を算出し、
    前記磁性粉体が集積されている領域の面積及び輝度に基づいて、前記容器内の蛍光磁粉液の蛍光磁粉濃度を算出する、蛍光磁粉液の濃度測定方法。
  2. 請求項1に記載の蛍光磁粉液の濃度測定方法において、蛍光磁粉濃度が既知で蛍光磁粉濃度が異なる複数の蛍光磁粉液のサンプルを用いて、前記磁性粉体が集積されている領域の面積を前記複数の蛍光磁粉液のサンプルのそれぞれについて予め算出し、前記磁性粉体が集積されている領域の面積と蛍光磁粉濃度との関係を示す第1検量線を予め作成し、
    未使用の蛍光磁粉液を用いて輝度を予め算出し、それを輝度の基準値として予め設定し、
    測定対象となる蛍光磁粉液の蛍光磁粉濃度は、測定対象となる蛍光磁粉液の輝度を前記輝度の基準値で除算することにより第1補正係数を算出し、測定対象となる蛍光磁粉液の蛍光磁粉濃度を前記第1検量線から特定し、前記第1検量線から特定した蛍光磁粉濃度に前記第1補正係数を乗算することにより算出する、蛍光磁粉液の濃度測定方法。
  3. 請求項1に記載の蛍光磁粉液の濃度測定方法において、蛍光磁粉濃度が既知で蛍光磁粉濃度が異なる複数の蛍光磁粉液のサンプルを用いて、前記磁性粉体が集積されている領域の面積を前記複数の蛍光磁粉液のサンプルのそれぞれについて予め算出し、前記磁性粉体が集積されている領域の面積と蛍光磁粉濃度との関係を示す第1検量線を予め作成し、
    蛍光磁粉濃度が既知で蛍光磁粉濃度が異なる複数の蛍光磁粉液のサンプルを用いて、前記磁性粉体が集積されている領域の輝度を前記複数の蛍光磁粉液のサンプルのそれぞれについて予め算出し、前記磁性粉体が集積されている領域の輝度と蛍光磁粉濃度との関係を示す第2検量線を予め作成し、
    測定対象となる蛍光磁粉液の蛍光磁粉濃度は、測定対象となる蛍光磁粉液の蛍光磁粉濃度を前記第1検量線から特定し、その特定した蛍光磁粉濃度に対応する輝度を前記第2検量線において特定し、その特定した輝度を輝度の基準値とし、測定対象となる蛍光磁粉液の輝度を前記輝度の基準値で除算することにより第1補正係数を算出し、前記第1検量線から特定した蛍光磁粉濃度に前記第1補正係数を乗算することにより算出する、蛍光磁粉液の濃度測定方法。
  4. 請求項2又は3に記載の蛍光磁粉液の濃度測定方法において、1から前記第1補正係数を減算することにより第2補正係数を算出し、前記第1検量線から特定した蛍光磁粉濃度に前記第2補正係数を乗算することにより、測定対象となる蛍光磁粉液に含まれる蛍光磁粉以外の磁性粉体の濃度を算出する、蛍光磁粉液の濃度測定方法。
  5. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の蛍光磁粉液の濃度測定方法において、前記容器は非磁性体で形成されており、前記容器の前記磁性粉体が集積されている部分をサーチコイルに挿通させ、又は前記サーチコイルの近傍で移動させ、そのときに前記サーチコイルに発生する起電圧を積分して磁束量を測定し、前記測定した磁束量に基づいて前記容器内の蛍光磁粉液の磁粉濃度を算出し、前記容器内の蛍光磁粉液の蛍光磁粉濃度と磁粉濃度との差に基づいて、前記容器内の蛍光磁粉液に含まれる蛍光磁粉以外の磁性粉体の濃度を算出する、蛍光磁粉液の濃度測定方法。
  6. 請求項5に記載の蛍光磁粉液の濃度測定方法において、磁粉濃度が既知で磁粉濃度が異なる複数の蛍光磁粉液のサンプルを用いて、前記複数の蛍光磁粉液のサンプルのそれぞれについて前記磁性粉体が集積されている部分の磁束量を予め測定し、その磁束量と磁粉濃度との関係を示す第3検量線を予め作成し、
    測定対象となる蛍光磁粉液の磁粉濃度を前記第3検量線から特定する、蛍光磁粉液の濃度測定方法。
  7. 測定対象となる蛍光磁粉液を入れる紫外線透過性を有する容器と、
    前記容器の外側から前記容器内の蛍光磁粉液に磁界を発生させて蛍光磁粉液中の磁性粉体を集積させる磁界発生部と、
    前記容器に紫外線を照射する紫外線照射装置と、
    可視光の影響下で前記容器を撮像する撮像装置と、
    前記容器の撮像画像に基づいて演算処理を行う演算処理部と、を備え、
    前記演算処理部は、前記容器の撮像画像を画像処理してR画像及びG画像を生成し、
    前記R画像において磁性粉体が集積されている領域を画定し、
    前記磁性粉体が集積されている領域の面積を算出し、
    前記G画像において前記R画像の前記磁性粉体が集積されている領域に対応する領域の輝度を算出し、
    前記磁性粉体が集積されている領域の面積及び輝度に基づいて、前記容器内の蛍光磁粉液の蛍光磁粉濃度を算出するように構成されている、蛍光磁粉液の濃度測定装置。
  8. 請求項7に記載の蛍光磁粉液の濃度測定装置において、前記演算処理部は、蛍光磁粉濃度が既知で蛍光磁粉濃度が異なる複数の蛍光磁粉液のサンプルを用いて、前記磁性粉体が集積されている領域の面積を前記複数の蛍光磁粉液のサンプルのそれぞれについて予め算出し、前記磁性粉体が集積されている領域の面積と蛍光磁粉濃度との関係を示す第1検量線を予め作成し、
    未使用の蛍光磁粉液を用いて輝度を予め算出し、それを輝度の基準値として予め設定し、
    測定対象となる蛍光磁粉液の蛍光磁粉濃度は、測定対象となる蛍光磁粉液の輝度を前記輝度の基準値で除算することにより第1補正係数を算出し、測定対象となる蛍光磁粉液の蛍光磁粉濃度を前記第1検量線から特定し、前記第1検量線から特定した蛍光磁粉濃度に前記第1補正係数を乗算することにより算出するように構成されている、蛍光磁粉液の濃度測定装置。
  9. 請求項7に記載の蛍光磁粉液の濃度測定装置において、前記演算処理部は、蛍光磁粉濃度が既知で蛍光磁粉濃度が異なる複数の蛍光磁粉液のサンプルを用いて、前記磁性粉体が集積されている領域の面積を前記複数の蛍光磁粉液のサンプルのそれぞれについて予め算出し、前記磁性粉体が集積されている領域の面積と蛍光磁粉濃度との関係を示す第1検量線を予め作成し、
    蛍光磁粉濃度が既知で蛍光磁粉濃度が異なる複数の蛍光磁粉液のサンプルを用いて、前記磁性粉体が集積されている領域の輝度を前記複数の蛍光磁粉液のサンプルのそれぞれについて予め算出し、前記磁性粉体が集積されている領域の輝度と蛍光磁粉濃度との関係を示す第2検量線を予め作成し、
    測定対象となる蛍光磁粉液の蛍光磁粉濃度は、測定対象となる蛍光磁粉液の蛍光磁粉濃度を前記第1検量線から特定し、その特定した蛍光磁粉濃度に対応する輝度を前記第2検量線において特定し、その特定した輝度を輝度の基準値とし、測定対象となる蛍光磁粉液の輝度を前記輝度の基準値で除算することにより第1補正係数を算出し、前記第1検量線から特定した蛍光磁粉濃度に前記第1補正係数を乗算することにより算出するように構成されている、蛍光磁粉液の濃度測定装置。
  10. 請求項8又は9に記載の蛍光磁粉液の濃度測定装置において、前記演算処理部は、1から前記第1補正係数を減算することにより第2補正係数を算出し、前記第1検量線から特定した蛍光磁粉濃度に前記第2補正係数を乗算することにより、測定対象となる蛍光磁粉液に含まれる蛍光磁粉以外の磁性粉体の濃度を算出するように構成されている、蛍光磁粉液の濃度測定装置。
  11. 請求項7〜9のいずれか1項に記載の蛍光磁粉液の濃度測定装置において、前記容器が挿通され、又は近傍で前記容器が移動するサーチコイルと、
    前記サーチコイルに発生する起電圧を積分して磁束量を測定する磁束計と、をさらに備え、
    前記容器は、非磁性体で形成されており、
    前記演算処理部は、前記磁束計で測定される磁束量に基づいて前記容器内の蛍光磁粉液の磁粉濃度を算出し、前記容器内の蛍光磁粉液の蛍光磁粉濃度と磁粉濃度との差に基づいて、前記容器内の蛍光磁粉液に含まれる蛍光磁粉以外の磁性粉体の濃度を算出するように構成されている、蛍光磁粉液の濃度測定装置。
  12. 請求項11に記載の蛍光磁粉液の濃度測定装置において、前記演算処理部は、磁粉濃度が既知で磁粉濃度が異なる複数の蛍光磁粉液のサンプルを用いて、前記複数の蛍光磁粉液のサンプルのそれぞれについて前記磁性粉体が集積されている部分の磁束量を予め測定し、その磁束量と磁粉濃度との関係を示す第3検量線を予め作成し、
    測定対象となる蛍光磁粉液の磁粉濃度を前記第3検量線から特定するように構成されている、蛍光磁粉液の濃度測定装置。
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