JP6602075B2 - ハンチング判定装置、及びハンチング判定方法 - Google Patents

ハンチング判定装置、及びハンチング判定方法 Download PDF

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Description

本発明は、配管を通流する流体の一次側圧力を減圧して所定の二次側圧力に調整するガバナにて発生する音の時系列データを検出する音検出手段を備え、前記ガバナにてハンチングが発生しているか否かを前記時系列データに基づいて判定するハンチング判定装置、及びハンチング判定方法に関する。
従来、都市ガスを通流するガス配管等の配管には、一次側圧力を所定の二次側圧力に減圧するべく、複数のガバナが設けられている。
上述のガバナは、ガス供給先でのガスの需要の変動に応じて、ガス需要が多い場合には開度を開き側へ、ガス需要が小さい場合には開度を閉じ側へ自動調整する形態で、二次側圧力を所定の圧力(目標圧力)に維持するように構成されている。
このようなガバナは、時として、弁体の開き側への移動と閉じ側への移動とが短時間のうちに何度も切り換わるハンチングを起こす場合があり、このようなハンチングが起きている場合には、ガバナが正常の動作をするように点検・整備する必要があるため、各ガバナにおいてハンチングが起きているか否かを判定する技術が望まれていた。
このような状況において、出願人らは、特許文献1に開示の技術に示されるように、ガバナが設けられるガバナ室の内部にマイクロフォンを備える共に、当該マイクロフォンにて得られた音響信号を解析処理して、ガバナでのハンチングの有無を判定する判定装置を備えたガバナ異常検出システムを開発している。
当該特許文献1に開示の技術では、判定装置が、マイクロフォンから出力された音響信号の時系列データに対して、高速フーリエ変換することにより音圧レベルの周波数特性を表すグラフ(周波数スペクトル)を得ている。当該特許文献1に開示の技術では、ガバナに固有の特定周波数では、得られた音圧レベルが流体(ガス)の流量に正の相関関係があることに着目し、当該相関関係を記憶部に記憶している。
そして、ハンチングの判定制御では、マイクロフォンから出力された音響信号を解析して得た音圧レベルと、記憶部に記憶された相関関係とに基づいて、流体の流量を導出し、当該導出された流量が予め設定された変動幅を超えて変動したかという条件1と、その変動周期が予め設定された許容範囲を超えたかという条件2と、その変動が予め設定された回数を超えて連続したかという条件3とを、すべて満たした場合に、ガバナにおいてハンチングが起きていると判定している。
特開2011−220748号公報
上記特許文献1に開示の技術では、まずもって、流体の流量を音圧レベルから推定する必要があり、当該推定の過程において、誤差が生じることは否めず、当該誤差を含む流量に基づいたハンチングの判定は、精度の高いものとなっているとは言い難かった。
更に、当該特許文献1に開示の技術では、上記特許文献の〔0033〕段落に記載されているように、記憶部に記憶される「音圧レベルと流体の流量」とに関する相関関係は、ガバナの設置環境(具体的には、ガバナ室の立地や、ガバナとマイクロフォンとの位置関係等)が設置場所毎に異なるため、ガバナの設置環境毎に相関関係を取得するか、又は、データを補正する必要があった。このように、ガバナの設置箇所毎に相関関係を取得したり、データを補正するのは、非常に多くの作業工程を要し、現実的に運用し難い状況となっていた。
一方で、このように、ガバナの設置環境毎に異なる相関関係を用いずに共通の相関関係を用いる場合には、ガバナのハンチングの判定精度が低くなり、改善の余地があった。
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、流体の流量を直接測定したり推定したりすることのない構成において、ガバナの設置環境毎に各別にデータを補正する等の操作を必要とせず、流体の流量が変動する場合であっても、ガバナのハンチングを比較的高い精度で実行し得るハンチング判定装置、及びハンチング判定方法を提供する点にある。
上記目的を達成するためのハンチング判定装置は、
配管を通流する流体の一次側圧力を減圧して所定の二次側圧力に調整するガバナにて発生する音の時系列データを検出する音検出手段を備え、前記ガバナにてハンチングが発生しているか否かを前記時系列データに基づいて判定するハンチング判定装置であって、その特徴構成は、
特定期間毎の前記音の時系列データのうち低周波帯域を除去した周波数帯域の前記時系列データをフーリエ変換するフーリエ変換部と、
当該フーリエ変換部によるフーリエ変換により得られた周波数スペクトルを積分してパワースペクトル合成値を導出するスペクトル合成部と、
前記特定期間よりも長い特定判定期間で、前記スペクトル合成部にて導出される複数の前記パワースペクトル合成値の標準偏差を導出する標準偏差導出部と、
前記特定判定期間で、前記スペクトル合成部にて導出される複数の前記パワースペクトル合成値の平均値を導出する平均値導出部と、
前記標準偏差導出部にて導出された前記標準偏差を、前記平均値導出部にて導出された前記平均値にて除算した変動係数に基づいて、前記ガバナでのハンチングの有無を判定するハンチング判定部とを備え
前記ガバナにてハンチングが起きているときの前記変動係数と、前記ガバナにてハンチングが起きていないときの前記変動係数との間の値として決定されるハンチング判定閾値を記憶する記憶部を備え、
前記ハンチング判定部は、導出した前記変動係数が、前記記憶部に記憶された前記ハンチング判定閾値を超える場合に、前記ガバナでハンチングが発生していると判定するものであり、
前記ハンチング判定部は、前記ハンチング判定閾値として、異なる流量の夫々に対して、同一の値を用いて前記ガバナでのハンチングの有無を判定する点にある。
また、上記目的を達成するためのハンチング判定方法は、
配管を通流する流体の一次側圧力を減圧して所定の二次側圧力に調整するガバナにて発生する音の時系列データを検出し、前記ガバナにてハンチングが発生しているか否かを前記時系列データに基づいて判定するハンチング判定方法であって、その特徴構成は、
特定期間毎の前記音の時系列データのうち低周波帯域を除去した周波数帯域の前記時系列データをフーリエ変換するフーリエ変換工程と、
当該フーリエ変換工程によるフーリエ変換により得られた周波数スペクトルを積分してパワースペクトル合成値を導出するスペクトル合成工程と、
前記特定期間よりも長い特定判定期間で、前記スペクトル合成工程にて導出される複数の前記パワースペクトル合成値の標準偏差を導出する標準偏差導出工程と、
前記特定判定期間で、前記スペクトル合成工程にて導出される複数の前記パワースペクトル合成値の平均値を導出する平均値導出工程と、
前記標準偏差導出工程にて導出された前記標準偏差を、前記平均値導出工程にて導出された前記平均値にて除算した変動係数に基づいて、前記ガバナでのハンチングの有無を判定するハンチング判定工程とを実行し、
前記ガバナにてハンチングが起きているときの前記変動係数と、前記ガバナにてハンチングが起きていないときの前記変動係数との間の値として決定されるハンチング判定閾値を記憶部に記憶し、
前記ハンチング判定工程は、導出した前記変動係数が、前記記憶部に記憶された前記ハンチング判定閾値を超える場合に、前記ガバナでハンチングが発生していると判定するものであり、
前記ハンチング判定工程は、前記ハンチング判定閾値として、異なる流量の夫々に対して、同一の値を用いて前記ガバナでのハンチングの有無を判定する点にある。
上記特徴構成によれば、ハンチングを判定する際に、流体の流量を用いる必要がないから、流量を直接測定したり、従来技術の如く、流量を音圧レベルから推定したりする必要がなくなる。このため、流量を音圧レベルから推定する場合に必要となる、ガバナの設置環境の夫々での各別の補正等を行う必要がなくなり、汎用性の高い装置を実現できる。
更に、上記特徴構成によれば、特定判定期間で、スペクトル合成部にて導出される複数のパワースペクトル合成値の標準偏差を導出している。当該標準偏差は、ガバナがハンチングを起こしている場合には大きく、ハンチングを起こしていない場合には小さいという特性を有しているが、当該標準偏差は流体の流量に正の相関がある値であり、流体の流量の増減に応じて増減するため、当該標準偏差を用いて、ハンチングの判定を行う場合には、流体の流量を知る必要が生じる。
そこで、本願の発明者らは、パワースペクトル合成値の標準偏差を、パワースペクトル合成値の平均値で除算した変動係数を指標とすることにより、流量依存性を実質的になくすことができる点に着目した。
即ち、上記特徴構成によれば、パワースペクトル合成値の標準偏差を、パワースペクトル合成値の平均値で除算した値であり、流体の流量依存性のない変動係数に基づいて、ガバナでのハンチングの有無を判定することにより、流体の流量を測定したり推定したりすることなく、良好にガバナでのハンチングの有無を精度良く判定できるハンチング判定装置を得るに至ったのである。
更に、上記特徴構成によれば、導出される変動係数が、ガバナにてハンチングが起きているときの変動係数と、ガバナにてハンチングが起きていないときの変動係数の間の値として決定されるハンチング判定閾値を超えるか否かという一の条件により、ハンチングを判定できるから、従来技術の如く、複数の条件を設定する必要がなくなり、制御をシンプルにできる。
ちなみに、本発明による変動係数は、流量依存性が極めて小さい。このため、異なる流量において測定されるハンチングが起きているときの変動係数は、大凡一定の範囲内に収まり、異なる流量において測定されるハンチングが起きていないときの変動係数も、大凡一定の範囲内に収まる。
そこで、上記ハンチング判定閾値を求める場合には、例えば、異なる流量において測定されるハンチングが起きているときの変動係数の平均値と、異なる流量において測定されるハンチングが起きていないときの変動係数の平均値との間に、ハンチング判定閾値を設定することで、流量が変動する場合であっても、当該流量を測定することなく、ハンチングの判定を良好に行うことができる。
ハンチング判定閾値の具体的な値としては、ハンチングが起きているときの変動係数の平均値の2倍以上3倍以下の値を設定することが好ましい。
また、上記特徴構成によれば、流体の流量が異なる場合であっても、判定の閾値としてのハンチング判定閾値は、同一の値を利用し続けることができるから、流量の変動に応じて、制御の閾値を変更する必要がなくなり、シンプルな制御を実現できる。また、流体の流量を計測したり、推定したりする必要がなくなり、装置構成の簡素化を図ることができる。
また、上記目的を達成するためのハンチング判定装置は、
配管を通流する流体の一次側圧力を減圧して所定の二次側圧力に調整するガバナにて発生する音の時系列データを検出する音検出手段を備え、前記ガバナにてハンチングが発生しているか否かを前記時系列データに基づいて判定するハンチング判定装置であって、その特徴構成は、
特定期間毎の前記音の時系列データのうち低周波帯域を除去した周波数帯域の前記時系列データをフーリエ変換するフーリエ変換部と、
当該フーリエ変換部によるフーリエ変換により得られた周波数スペクトルを積分してパワースペクトル合成値を導出するスペクトル合成部と、
前記特定期間よりも長い特定判定期間で、前記スペクトル合成部にて導出される複数の前記パワースペクトル合成値の標準偏差を導出する標準偏差導出部と、
前記特定判定期間で、前記スペクトル合成部にて導出される複数の前記パワースペクトル合成値の平均値を導出する平均値導出部と、
前記標準偏差導出部にて導出された前記標準偏差を、前記平均値導出部にて導出された前記平均値にて除算した変動係数に基づいて、前記ガバナでのハンチングの有無を判定するハンチング判定部とを備え、
前記ガバナにてハンチングが起きていないときの前記変動係数に対する、前記ガバナにてハンチングが起きているときの前記変動係数の比率である変動係数比率に基づいて決定されるハンチング判定閾値を記憶する記憶部を備え、
前記ハンチング判定部は、前記ガバナにてハンチングが起きていないときの前記変動係数に対する、導出した前記変動係数の比率である変動係数比率が、前記記憶部に記憶された前記ハンチング判定閾値を超える場合に、前記ガバナでハンチングが発生していると判定するものであり、
前記ハンチング判定部は、前記ハンチング判定閾値として、異なる流量の夫々に対して、同一の値を用いて前記ガバナでのハンチングの有無を判定する点にある。
また、上記目的を達成するためのハンチング判定方法は、
配管を通流する流体の一次側圧力を減圧して所定の二次側圧力に調整するガバナにて発生する音の時系列データを検出し、前記ガバナにてハンチングが発生しているか否かを前記時系列データに基づいて判定するハンチング判定方法であって、その特徴構成は、
特定期間毎の前記音の時系列データのうち低周波帯域を除去した周波数帯域の前記時系列データをフーリエ変換するフーリエ変換工程と、
当該フーリエ変換工程によるフーリエ変換により得られた周波数スペクトルを積分してパワースペクトル合成値を導出するスペクトル合成工程と、
前記特定期間よりも長い特定判定期間で、前記スペクトル合成工程にて導出される複数の前記パワースペクトル合成値の標準偏差を導出する標準偏差導出工程と、
前記特定判定期間で、前記スペクトル合成工程にて導出される複数の前記パワースペクトル合成値の平均値を導出する平均値導出工程と、
前記標準偏差導出工程にて導出された前記標準偏差を、前記平均値導出工程にて導出された前記平均値にて除算した変動係数に基づいて、前記ガバナでのハンチングの有無を判定するハンチング判定工程とを実行し、
前記ガバナにてハンチングが起きていないときの前記変動係数に対する、前記ガバナにてハンチングが起きているときの前記変動係数の比率である変動係数比率に基づいて決定されるハンチング判定閾値を記憶部に記憶し、
前記ハンチング判定工程は、前記ガバナにてハンチングが起きていないときの前記変動係数に対する、導出した前記変動係数の比率である変動係数比率が、前記記憶部に記憶された前記ハンチング判定閾値を超える場合に、前記ガバナでハンチングが発生していると判定するものであり、
前記ハンチング判定工程は、前記ハンチング判定閾値として、異なる流量の夫々に対して、同一の値を用いて前記ガバナでのハンチングの有無を判定する点にある。
実施形態に係るハンチング判定装置の概略構成図 ハンチングが起こっておらず、ガスの流量が40m3/hときの室内音にA特性補正をかけた場合のスペクトルマップ ハンチングが起こっており、ガスの流量が40m3/hのときの室内音にA特性補正をかけた場合のスペクトルマップ ハンチングが起こっておらず、ガスの流量が100m3/hのときの室内音にA特性補正をかけた場合のスペクトルマップ ハンチングが起こっており、ガスの流量が100m3/hのときの室内音にA特性補正をかけた場合のスペクトルマップ ハンチングが起こっておらず、ガスの流量が200m3/hのときの室内音にA特性補正をかけた場合のスペクトルマップ ハンチングが起こっており、ガスの流量が200m3/hのときの室内音にA特性補正をかけた場合のスペクトルマップ ハンチングが起こっておらず、ガスの流量が100m3/hときの室内音にFLAT特性補正をかけた場合のスペクトルマップ ハンチングが起こっておらず、ガスの流量が40m3/hときのパワースペクトル合成値の経時変化を示すグラフ図 ハンチングが起こっており、ガスの流量が40m3/hのときのパワースペクトル合成値の経時変化を示すグラフ図 ハンチングが起こっておらず、ガスの流量が100m3/hのときのパワースペクトル合成値の経時変化を示すグラフ図 ハンチングが起こっており、ガスの流量が100m3/hのときのパワースペクトル合成値の経時変化を示すグラフ図 ハンチングが起こっておらず、ガスの流量が200m3/hのときのパワースペクトル合成値の経時変化を示すグラフ図 ハンチングが起こっており、ガスの流量が200m3/hのときのパワースペクトル合成値の経時変化を示すグラフ図
実施形態に係るハンチング判定装置100、及びハンチング判定方法は、流体の流量を直接測定したり推定したりすることのない構成において、ガバナ13の設置環境毎に各別にデータを補正する等の操作を必要とせず、流体の流量が変動する場合であっても、ガバナのハンチングを比較的高い精度で実行し得るハンチング判定装置100、及びハンチング判定方法に関するものである。
以下、実施形態に係るハンチング判定装置100、及びハンチング判定方法を、図1〜14に基づいて説明する。
ハンチング判定装置100は、ガバナ13を備えるガバナ室10に備えられるものであり、ガバナ室10及びガバナ13は、都市ガス供給網が張り巡らされた供給エリアのうち、複数に区分された地域ブロック毎に設けられている。
ガバナ室10の内部に設けられるガバナ13は、配管11を通流する都市ガス(例えば、13A)の一次側圧力(例えば、100kPa以上の圧力)のガスを、所定の設定圧(例えば、3kPa未満)の二次側圧力に減圧すると共に、当該設定圧を維持するように弁開度が自動調整されるように構成されている。尚、当該ガバナ13の構成は、公知であるため、ここではその詳細な構成は省略する。
ガバナ室10の内部には、ガバナ13に加え、ガバナ13の弁開度を検出するための開度計13a、ガバナ13の上流側で配管11を緊急遮断可能な緊急遮断弁12、ガバナ13の一次側圧力を測定する一次側圧力センサS1、ガバナ13の二次側圧力を測定する二次側圧力センサS2、ガバナ13の二次側圧力が設定圧よりも高くなった場合に、配管11の二次側から都市ガスの一部を排出可能な水封器14、ガバナ室10内に都市ガスが漏れた場合に当該都市ガスの漏れを検知するガス漏れ検知センサS3、及びガバナ室10内の室内音を集音可能なマイクロフォンMが備えられている。
一方、ガバナ室10の外部には、当該ガバナ室10内の各種機器からの信号を受けて、ガバナ13の制御を行ったり、ガバナ13のハンチングの有無を判定したりする制御装置Cが設けられており、当該制御装置Cは、複数のソフトウェア群と複数のハードウェア群とから構成され、それらが互いに協働する形態で、入力信号を出力信号へ変換する演算処理を実行可能に構成されている。当該制御装置Cは、緊急遮断弁12、一次側圧力センサS1、二次側圧力センサS2、ガバナ13の開度計13a、ガス漏れ検知センサS3、及びマイクロフォンMと、有線又は無線により通信可能に接続されている。
当該実施形態にあっては、制御装置Cは、一次側圧力センサS1にて検出される一次側圧力、二次側圧力センサS2にて検出される二次側圧力、開度計13aにて検出されるガバナ13の開度とに基づいて、二次側圧力を設定圧に維持するように、ガバナ13の開度を制御する。
更に、制御装置Cは、ガバナ室10内のガス漏れ検知センサS3がガス漏れを検知した場合、又は図示しない地震計が振動を地震動を検出した場合に、緊急遮断弁12を閉弁する。
水封器14は、水を一定の水位で貯留する密閉式の水タンク14aと、一端が配管11の二次側に連通接続されると共に他端が水タンク14aの水位より下方に位置する上流側流路14bと、一端が水タンク14aの水位より上方に位置すると共に他端がガバナ室10の外部に位置する下流側流路14cとが設けられている。
水タンク14aの水位は、配管11の二次側圧力が設定圧である場合、上流側流路14bから水タンク14aの内部へ都市ガスが流入しない水位で、二次側圧力が設定圧よりも高い圧力になった場合に、配管11の二次側から水タンク14aの内部へ都市ガスが漏出し、当該漏出した都市ガスが、下流側流路14cから外部へ排出されるように構成されている。
ところで、上述のガバナ13は、時として、弁体が、開き側への移動と閉じ側への移動とが短時間のうちに何度も切り換わるハンチングを起こす場合があり、当該実施形態に係るハンチング判定装置100では、ガバナ室10内の室内音により、都市ガスの流量に関係なく、且つ人為的な操作を行うことなく、ガバナ13でのハンチングの有無を高精度に判定することを特徴とするものである。以下、ハンチングを判定するための具体的制御構成、及び制御方法について説明を追加する。
制御装置Cには、図1に示すように、ガバナ室10内のマイクロフォンMからの音響信号を増幅するプリアンプ部C1と、当該プリアンプ部C1にて増幅された音響信号(室内音の時系列データ)からノイズを除去するフィルタ部C2と、フィルタ部C2にてノイズが除去された音響信号(図2〜8に示されるようなスペクトルマップに係るデータ)を特定期間毎に高速フーリエ変換するフーリエ変換部C3と、フーリエ変換部C3による高速フーリエ変換により得られた周波数スペクトルを特定周波数帯域で積分してパワースペクトル合成値(図9〜14に示されるようなデータ)を得るスペクトル合成部C4と、特定判定期間でスペクトル合成部C4にて導出される複数のパワースペクトル合成値の標準偏差を導出する標準偏差導出部C5と、特定期間よりも長い特定判定期間でスペクトル合成部C4にて導出される複数のパワースペクトル合成値の平均値を導出する平均値導出部C6と、標準偏差導出部C5にて導出された標準偏差を、平均値導出部C6にて導出され平均値にて除算した変動係数に基づいて、ガバナ13でのハンチングの有無を判定するハンチング判定部C7と、当該ハンチング判定部C7での判定結果を外部へ出力する出力部C8とを備えている。当該出力部C8は、例えば、ガバナ室10の外部の遠隔監視センターに対し、ハンチングの有無の判定結果に係るデータ信号を送信する。
フィルタ部C2は、プリアンプ部C1にて増幅された音響信号をフィルタリング処理する機能を有し、例えば、低周波成分を大きく取り除くA特性補正を実行可能に構成されている。また、本件の権利範囲に含まれるものではないが、他の補正として、低周波成分と高周波成分の双方を取り除くC特性補正、測定周波数全体に亘って平坦な補正をするZ特性(FLAT特性:10Hzから20kHzまで平坦)補正等がある
ここで、図4に示すA特性補正を行った場合のスペクトルマップと、図8に示すZ特性(FLAT特性)補正を行った場合のスペクトルマップとを比較すると、A特性補正を行った場合のほうが、Z特性(FLAT特性)補正を行った場合よりも、低周波ノイズが低減できていることがわかる。そこで、当該実施形態で示すデータ(図2〜7、図9〜14に示すデータ)は、ガバナ室10内での低周波ノイズを取り除くべく、A特性補正を実行したものを示している。
フーリエ変換部C3は、フィルタ部C2にて低周波成分を除去された音響信号(特定期間続く時系列データ)を、高速フーリエ変換して周波数スペクトルを得る機能を有する。
当該実施形態にあっては、サンプリング周波数を44.1kHz、サンプル点数を4096点、サンプル時間(特定期間)を0.093秒、周波数範囲を0Hz〜11025Hzとして、高速フーリエ変換して周波数スペクトルを得た。
スペクトル合成部C4は、フーリエ変換部C3で得られた周波数スペクトルを上述の周波数範囲で積分し、パワースペクトル合成値を導出する機能を有する
尚、当該実施形態にあっては、スペクトル合成部C4は、上述した特定期間よりも長い特定判定期間(例えば、10秒〜60秒の間の期間)に亘り、連続してパワースペクトル合成値を取得する。図9〜14は、このようにして得られたパワースペクトル合成値の経時変化を示すグラフであり、例として、ガバナ13を通過する都市ガスの流量が40、100、200m3/hの夫々において、ガバナ13がハンチングを起こしている場合と、ハンチングを起こしていない場合とを示している。スペクトル合成部C4は、ハンチングが起きている場合に、例えば、図10、12、14に示されるスペクトル合成値の変動の波の頂点が、少なくとも2つ以上入るように、特定判定期間を設定する。
図9〜14に示されるように、都市ガスが同一流量のときには、ガバナ13にてハンチングが起きている場合のパワースペクトル合成値は、ガバナ13にてハンチングが起きていない場合のパワースペクトル合成値に比べて、振幅が大きくなっていることが確認できる。しかしながら、流量が大きくなるにつれて、その値(例えば、平均値)は大きくなっている。つまり、流量により、パワースペクトル合成値の値(平均値)が異なるため、当該パワースペクトル合成値では、異なる都市ガスの流量で共通の閾値を定めることができず、ガバナ13でのハンチングの有無を容易に判定できない。
そこで、当該実施形態にあっては、標準偏差導出部C5にて特定判定期間にて導出された複数のパワースペクトル合成値の標準偏差を導出すると共に、平均値導出部C6にて特定判定期間にて導出された複数のパワースペクトル合成値の平均値を導出し、ハンチング判定部C7は、導出された標準偏差を平均値で除算した変動係数に基づいて、ガバナ13でのハンチングの有無を判定している。
変動係数等の値を、以下の表1に示す。
上記〔表1〕に示しているように、変動係数は、ハンチングが起きてない場合にあっては、流量が40m3/h〜2000m3/hの間で変化しているときでも、0.0669以上0.1202以下の比較的狭い範囲に値が収まっている。特に、流量が大流量の2000m3/hとなった場合であっても、値が大きく増加していない。
また、当該変動係数は、ハンチングが起きている場合にも、流量が40m3/h〜200m3/hの間で変化しているときに、0.2018以上0.4460以下の範囲に収まっている。
そこで、当該実施形態にあっては、制御装置Cは、変動係数が、記憶部(図示せず)に記憶されるハンチング判定閾値を超える場合に、ガバナ13でハンチングが発生していると判定する。ハンチング判定部C7は、例えば、0.15を超える変動係数をハンチング判定閾値に設定する。当該値は、上記〔表1〕に示す変動係数の値から決定されたものである。
尚、〔表1〕には、水封器14を設けている場合と、設けていない場合の双方の変動係数の値を示しているが、当該実施形態に係るハンチング判定装置100では、水封器14を設けている場合、設けていない場合の何れの場合であっても、適切に、ガバナ13でのハンチングの有無を判定できていることがわかる。
〔ハンチング判定処理〕
制御装置Cは、以下のハンチング判定方法に係る制御を実行することで、ガバナ13でのハンチングの有無を判定する。
制御装置Cは、例えば、1日に1回、一連のハンチングの判定処理を実行するものとし、1日で実行する時間は、固定の時間(例えば、早朝の6:00)とする。
プリアンプ部C1が、当該固定の時間になると、ガバナ室10内のマイクロフォンMが収集した室内音を増幅し、フィルタ部C2が、増幅された音響信号にA特性補正をかけて、低周波ノイズを除去する。
フーリエ変換部C3は、低周波ノイズが除去された音響信号(0.1秒程度の特定期間の音の時系列データ)を高速フーリエ変換して周波数スペクトルを得(フーリエ変換工程)、スペクトル合成部C4は、当該周波数スペクトルを特定周波数帯で積分してパワースペクトル合成値を導出し(パワースペクトル合成工程)、標準偏差導出部C5が、特定期間よりも長い特定判定期間(例えば、60秒程度)で導出される複数のパワースペクトル合成値の標準偏差を導出し(標準偏差導出工程)、平均値導出部C6が、特定判定期間で導出される複数のパワースペクトル合成値の平均値を導出(平均値導出工程)する。
ハンチング判定部C7は、標準偏差を平均値で除算して得られる変動係数を、例えば、ハンチング判定装置100の設置時で、ガバナ13が正常に作動している状況において、複数導出し、それらの平均値から正常状態での変動係数の平均値を求め、例えば、当該変動係数平均値の2倍以上3倍以下の値を、ハンチング判定閾値として設定する。そして、ハンチング判定部C7は、1日に1回、固定の時間に、導出した変動係数が、ハンチング判定閾値を超える場合に、ガバナ13にてハンチングが起きていると判定する(ハンチング判定工程)。
〔別実施形態〕
(1)ハンチング判定部C7は、ガバナ13にてハンチングが起きていないときの変動係数(複数の変動係数の平均値)に対する、ガバナ13にてハンチングが起きているときの変動係数(複数の変動係数の平均値)の比率である変動係数比率に基づいて、ハンチングの有無を判定するように構成しても構わない。
例えば、ハンチング判定部C7は、上述した変動係数比率が、2以上3以下の値であるハンチング判定閾値を超える場合に、ガバナ13にてハンチングが起きていると判定しても構わない。
(2)上記実施形態では、ハンチング判定部C7は、1日のうち1回、固定の時間に、ハンチング判定処理を実行する例を示した。
しかしながら、ハンチング判定部C7は、ハンチング判定処理を、連続的に実行し続けるように構成しても構わない。
この場合、ハンチング判定部C7は、特定判定期間毎に変動係数を連続して導出し、当該変動係数の時間微分値が所定以上となった場合に、ハンチングが発生していると判定するように構成しても構わない。
(3)上記実施形態において、配管を通流する流体は都市ガスであるとしたが、別に、都市ガス以外の他のガスであっても構わない。
(4)上記実施形態では、ガバナ13としては、ガバナ13の開度計13aと、一次側圧力センサS1と、二次側圧力センサS2との出力に基づいて、制御装置Cによりその開度が制御される構成例を示した。
しかしながら、ガバナ13が、一次側の配管11と二次側の配管11とに接続されるダイアフラム式の構成で、電子制御によるものでなく、機械的に、二次側圧力を設定圧に調整するものであっても、本発明のハンチング判定装置、及びハンチング判定方法は、良好にその機能を発揮する。
(5)上記実施形態にあっては、1日のうちで1回、固定の時間(例えば、早朝6:00)に、ハンチングの判定処理を実行する例を示した。
しかしながら、当該ハンチングの判定処理は、更に短い期間で実行しても良く、例えば、数時間に1回のスパンで実行するように構成しても構わない。
(6)上記実施形態では、制御装置Cを、複数のハードウェア群と複数のソフトウェア群とが協働する形態で実現される一の装置である例を示したが、別に2以上の装置が組み合わせて構成されるものであっても構わない。
(7)上記実施形態において、フィルタ部C2を備えることなく、フーリエ変換部C3にて得られた周波数スペクトルにて、低周波成分を除去したデータを用いて、後の制御を実行するような構成を採用しても構わない。
(8)制御装置Cは、ガバナ13にてハンチングが起きているときの変動係数と、ガバナ13にてハンチングが起きていないときの変動係数との間の値として決定されるハンチング判定閾値を記憶する記憶部(図示せず)を備え、ハンチング判定部C7は、導出した変動係数が、記憶部に記憶されたハンチング判定閾値を超える場合に、ガバナ13でハンチングが発生していると判定するように構成しても構わない。
当該構成において、ハンチング判定閾値の決定方法の一例を示すと、例えば、ハンチング判定装置100の設置時において、ガバナ13が正常に稼働している状態のときに、複数の変動係数を取得し、それらの平均値を導出する。ハンチング判定部C7は、例えば、その正常時の変動係数の平均値の2倍以上3倍以下の値をハンチング判定閾値として設定する。
これにより、流量が変動する場合であっても、当該流量毎にハンチング判定閾値を変動することなく、ガバナ13でのハンチングを精度良く判定できる。
尚、上記実施形態(別実施形態を含む、以下同じ)で開示される構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示される構成と組み合わせて適用することが可能であり、また、本明細書において開示された実施形態は例示であって、本発明の実施形態はこれに限定されず、本発明の目的を逸脱しない範囲内で適宜改変することが可能である。
本発明のハンチング判定装置、及びハンチング判定方法は、ガバナの設置環境毎に各別にデータを補正する等の操作を必要とせず、流体の流量を直接測定したり推定したりすることのない構成において、流体の流量が変動する場合であっても、ガバナのハンチングを比較的高い精度で実行し得るハンチング判定装置、及びハンチング判定方法として、有効に利用可能である。
11 :配管
13 :ガバナ
100 :ハンチング判定装置
C :制御装置
13 :ガバナ
C3 :フーリエ変換部
C4 :スペクトル合成部
C5 :標準偏差導出部
C6 :平均値導出部
C7 :ハンチング判定部

Claims (4)

  1. 配管を通流する流体の一次側圧力を減圧して所定の二次側圧力に調整するガバナにて発生する音の時系列データを検出する音検出手段を備え、前記ガバナにてハンチングが発生しているか否かを前記時系列データに基づいて判定するハンチング判定装置であって、
    特定期間毎の前記音の時系列データのうち低周波帯域を除去した周波数帯域の前記時系列データをフーリエ変換するフーリエ変換部と、
    当該フーリエ変換部によるフーリエ変換により得られた周波数スペクトルを積分してパワースペクトル合成値を導出するスペクトル合成部と、
    前記特定期間よりも長い特定判定期間で、前記スペクトル合成部にて導出される複数の前記パワースペクトル合成値の標準偏差を導出する標準偏差導出部と、
    前記特定判定期間で、前記スペクトル合成部にて導出される複数の前記パワースペクトル合成値の平均値を導出する平均値導出部と、
    前記標準偏差導出部にて導出された前記標準偏差を、前記平均値導出部にて導出された前記平均値にて除算した変動係数に基づいて、前記ガバナでのハンチングの有無を判定するハンチング判定部とを備え
    前記ガバナにてハンチングが起きているときの前記変動係数と、前記ガバナにてハンチングが起きていないときの前記変動係数との間の値として決定されるハンチング判定閾値を記憶する記憶部を備え、
    前記ハンチング判定部は、導出した前記変動係数が、前記記憶部に記憶された前記ハンチング判定閾値を超える場合に、前記ガバナでハンチングが発生していると判定するものであり、
    前記ハンチング判定部は、前記ハンチング判定閾値として、異なる流量の夫々に対して、同一の値を用いて前記ガバナでのハンチングの有無を判定するハンチング判定装置。
  2. 配管を通流する流体の一次側圧力を減圧して所定の二次側圧力に調整するガバナにて発生する音の時系列データを検出する音検出手段を備え、前記ガバナにてハンチングが発生しているか否かを前記時系列データに基づいて判定するハンチング判定装置であって、
    特定期間毎の前記音の時系列データのうち低周波帯域を除去した周波数帯域の前記時系列データをフーリエ変換するフーリエ変換部と、
    当該フーリエ変換部によるフーリエ変換により得られた周波数スペクトルを積分してパワースペクトル合成値を導出するスペクトル合成部と、
    前記特定期間よりも長い特定判定期間で、前記スペクトル合成部にて導出される複数の前記パワースペクトル合成値の標準偏差を導出する標準偏差導出部と、
    前記特定判定期間で、前記スペクトル合成部にて導出される複数の前記パワースペクトル合成値の平均値を導出する平均値導出部と、
    前記標準偏差導出部にて導出された前記標準偏差を、前記平均値導出部にて導出された前記平均値にて除算した変動係数に基づいて、前記ガバナでのハンチングの有無を判定するハンチング判定部とを備え、
    前記ガバナにてハンチングが起きていないときの前記変動係数に対する、前記ガバナにてハンチングが起きているときの前記変動係数の比率である変動係数比率に基づいて決定されるハンチング判定閾値を記憶する記憶部を備え、
    前記ハンチング判定部は、前記ガバナにてハンチングが起きていないときの前記変動係数に対する、導出した前記変動係数の比率である変動係数比率が、前記記憶部に記憶された前記ハンチング判定閾値を超える場合に、前記ガバナでハンチングが発生していると判定するものであり、
    前記ハンチング判定部は、前記ハンチング判定閾値として、異なる流量の夫々に対して、同一の値を用いて前記ガバナでのハンチングの有無を判定するハンチング判定装置。
  3. 配管を通流する流体の一次側圧力を減圧して所定の二次側圧力に調整するガバナにて発生する音の時系列データを検出し、前記ガバナにてハンチングが発生しているか否かを前記時系列データに基づいて判定するハンチング判定方法であって、
    特定期間毎の前記音の時系列データのうち低周波帯域を除去した周波数帯域の前記時系列データをフーリエ変換するフーリエ変換工程と、
    当該フーリエ変換工程によるフーリエ変換により得られた周波数スペクトルを積分してパワースペクトル合成値を導出するスペクトル合成工程と、
    前記特定期間よりも長い特定判定期間で、前記スペクトル合成工程にて導出される複数の前記パワースペクトル合成値の標準偏差を導出する標準偏差導出工程と、
    前記特定判定期間で、前記スペクトル合成工程にて導出される複数の前記パワースペクトル合成値の平均値を導出する平均値導出工程と、
    前記標準偏差導出工程にて導出された前記標準偏差を、前記平均値導出工程にて導出された前記平均値にて除算した変動係数に基づいて、前記ガバナでのハンチングの有無を判定するハンチング判定工程とを実行し、
    前記ガバナにてハンチングが起きているときの前記変動係数と、前記ガバナにてハンチングが起きていないときの前記変動係数との間の値として決定されるハンチング判定閾値を記憶部に記憶し、
    前記ハンチング判定工程は、導出した前記変動係数が、前記記憶部に記憶された前記ハンチング判定閾値を超える場合に、前記ガバナでハンチングが発生していると判定するものであり、
    前記ハンチング判定工程は、前記ハンチング判定閾値として、異なる流量の夫々に対して、同一の値を用いて前記ガバナでのハンチングの有無を判定するハンチング判定方法
  4. 配管を通流する流体の一次側圧力を減圧して所定の二次側圧力に調整するガバナにて発生する音の時系列データを検出し、前記ガバナにてハンチングが発生しているか否かを前記時系列データに基づいて判定するハンチング判定方法であって、
    特定期間毎の前記音の時系列データのうち低周波帯域を除去した周波数帯域の前記時系列データをフーリエ変換するフーリエ変換工程と、
    当該フーリエ変換工程によるフーリエ変換により得られた周波数スペクトルを積分してパワースペクトル合成値を導出するスペクトル合成工程と、
    前記特定期間よりも長い特定判定期間で、前記スペクトル合成工程にて導出される複数の前記パワースペクトル合成値の標準偏差を導出する標準偏差導出工程と、
    前記特定判定期間で、前記スペクトル合成工程にて導出される複数の前記パワースペクトル合成値の平均値を導出する平均値導出工程と、
    前記標準偏差導出工程にて導出された前記標準偏差を、前記平均値導出工程にて導出された前記平均値にて除算した変動係数に基づいて、前記ガバナでのハンチングの有無を判定するハンチング判定工程とを実行し、
    前記ガバナにてハンチングが起きていないときの前記変動係数に対する、前記ガバナにてハンチングが起きているときの前記変動係数の比率である変動係数比率に基づいて決定されるハンチング判定閾値を記憶部に記憶し、
    前記ハンチング判定工程は、前記ガバナにてハンチングが起きていないときの前記変動係数に対する、導出した前記変動係数の比率である変動係数比率が、前記記憶部に記憶された前記ハンチング判定閾値を超える場合に、前記ガバナでハンチングが発生していると判定するものであり、
    前記ハンチング判定工程は、前記ハンチング判定閾値として、異なる流量の夫々に対して、同一の値を用いて前記ガバナでのハンチングの有無を判定するハンチング判定方法。
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