JP6601799B2 - 交流電磁石 - Google Patents
交流電磁石 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6601799B2 JP6601799B2 JP2015241610A JP2015241610A JP6601799B2 JP 6601799 B2 JP6601799 B2 JP 6601799B2 JP 2015241610 A JP2015241610 A JP 2015241610A JP 2015241610 A JP2015241610 A JP 2015241610A JP 6601799 B2 JP6601799 B2 JP 6601799B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- plate
- shielding member
- magnetic pole
- yoke portion
- yoke
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Electromagnets (AREA)
Description
この交番磁気力顕微鏡10000では、励振した探針10001(カンチレバー)の先端に設けた探針チップ10011により、試料10002の表面を走査する。試料10002の下側には交流電磁石10004が設けられており、探針チップ10011には、試料10002が生成する直流磁場H_DCと、交流電磁石10004が生成する交流磁場H_ACとの重畳磁場が印加される。探針チップとしては、例えば高密度磁気記録媒体等から発生する弱い直流磁場を観察する場合には、強磁性体でソフト磁気特性を有し飽和磁束密度が大きな、ソフト磁性探針チップを用いることができ、また例えば永久磁石等から発生する強い直流磁場を観察する場合には、微細な強磁性粒子が非磁性の粒界で取り囲まれたグラニュラー合金であって超常磁性を示す材料を用いた超常磁性探針チップ(PCT/JP2015/072969として出願された。)を用いることができる。
レーザ(LASER)10031とフォトダイオード(PD)10032とを有してなる振動検出器により、探針10001の振動(振動変調)が検出され、図示しないプロファイル測定装置により試料10002の表面の直流磁場勾配を反映した直流磁気プロファイルが測定される。
長軸方向に離隔した第1の端部および第2の端部を有する磁極柱と、
磁極柱の周囲に巻回されたコイルと、
底面、側面、および上面を有し、磁極柱に接して配置された磁気ヨークと、
非磁性導体により構成され、第1の板状部を有する遮蔽部材と
を有し、
磁気ヨークは、
磁気ヨークの底面を構成し、磁極柱の第2の端部および/または側面と接し、磁極柱とともにコイルの磁束を導く磁路を形成するベースヨーク部と、
磁気ヨークの側面を構成し、磁極柱の側方であって且つ磁極柱から見てコイルの外側に、ベースヨーク部と接して又はベースヨーク部と一体に配置され、ベースヨーク部とともにコイルの磁束を導く磁路を形成するアウターヨーク部と、
磁気ヨークの上面を構成し、磁極柱の第1の端部が挿通可能な貫通孔を有し、アウターヨーク部と接して又はアウターヨーク部と一体に配置され、アウターヨーク部とともにコイルの磁束を導く磁路を形成するリターンヨーク部と
を有し、
コイルは、平面視において該コイルの中心孔がリターンヨーク部の貫通孔と重複するように、リターンヨーク部とベースヨーク部との間に配置され、
磁極柱は、コイルのリターンヨーク側に第1の端部が突出するように、コイルの中心孔に挿通され、
リターンヨーク部は、磁極柱に接しないように、且つ、平面視においてリターンヨーク部の貫通孔に磁極柱の第1の端部が含まれるように配置され、
磁極柱とリターンヨーク部との間を流れる磁束の少なくとも一部は、磁極柱の第1の端部の端面、および、リターンヨーク部のベースヨーク部とは反対側の空間を通り、
遮蔽部材の第1の板状部は、該第1の板状部の厚さ方向に設けられた貫通孔を有し、
遮蔽部材の第1の板状部は、該第1の板状部の貫通孔が磁極柱によって挿通されるか、又は第1の板状部の貫通孔に磁極柱の第1の端部が受け容れられるように配置され、
遮蔽部材の第1の板状部は、磁極柱のうちコイルの中心孔内にある部分と第1の端部との間の部分の表面の少なくとも一部をリターンヨーク部から覆い隠しており、
第1の板状部には、平面視において第1の板状部の貫通孔から外縁部まで延在するスリットが設けられていることを特徴とする。
磁極柱10は、第1の端部10aに向けて先細になった形状を有しており、これにより第1の端部10aから空間中に放出される磁束の密度を増すことができる。また磁極柱10の第1の端部10aは平面状の端面を有しており、これにより第1の端部10a近傍の磁場の空間的な均一性を高めることができる。
磁極柱10は、例えば珪素鋼の積層鋼板等で構成することができる。
このように交流電磁石の磁極柱の構成や先端形状を工夫することにより、交番磁気力顕微鏡において、探針および試料が配置された空間に、空間的な均一性の高い交流磁場を低電圧で効率的に発生させることが容易になる。
リターンヨーク部33は、貫通孔33aの周縁部33bがベースヨーク部31とは反対側に向けて突き出た形状を有するとともに、ベースヨーク部31から見て、リターンヨーク部33のベースヨーク部31側の面33cには、リターンヨーク部33の貫通孔33aの周囲に凹部33dが形成されている。
遮蔽部材40の第1の板状部41は、第1の板状部41の厚さ方向に設けられた貫通孔41aを有する(図1、図3も参照)。第1の板状部41は、貫通孔41aが磁極柱10によって挿通されるか、又は貫通孔41aに磁極柱10の第1の端部10aが受け容れられるように配置されている。
図6に示す遮蔽部材40は、第1の板状部41を有してなり、スリット41cを1本のみ有している。
リターンヨーク部33と遮蔽部材40とがこのような形状および配置とされていることにより、交流電磁石100を交番磁気力顕微鏡の交流磁場源として用いる際に、磁極柱10の第1の端部10aを試料に近接して配置すると同時に、交流電磁石100のインピーダンスを低減することが容易になる。
磁極柱10の側面からリターンヨーク部33に流入する磁束が、遮蔽部材40のない場合(図7(A))には多くみられるのに対して、遮蔽部材40のある場合(図7(B)の右側)には磁極柱の第1の端部10a近傍を除いて殆どみられない。すなわち、遮蔽部材40は磁束のシールド効果を有し、磁極柱の第1の端部10aが形成する磁場に寄与しない、磁極柱10−リターンヨーク部33間のベースヨーク側を流れる磁束(短絡磁束)を抑制している。なお、図7(B)の左側は遮蔽部材40のスリット位置に対応し、この位置では短絡磁束が存在することが分かる。
図8(B)に示すように、遮蔽部材40の第1の板状部41の平坦部では、磁極柱10の磁束を打ち消す方向(円周に沿った方向)に渦電流が流れる。渦電流はスリット41cに沿って第1の板状部41の貫通孔41a近傍に集まり、電流密度が高められる。貫通孔41a近傍に集まった電流は、第1の板状部41の凸部41eの先端側(すなわち貫通孔41aの内周部41d側。)を平坦部における方向とは逆方向に流れ、再び平坦部に戻って拡散する。この電流分布により、第1の板状部41の平坦部および凸部41eの中腹以下では、磁極柱10の側面から漏れ出る磁束を抑制し、凸部41eの先端近傍では磁極柱10の第1の端部10aからの磁束を強める作用が働く。この結果、磁場に寄与する磁束を強めつつ、交流電磁石100全体の磁束量を減るので、交流電磁石100のインダクタンスが減少する。
δ=(ρ/πμf)1/2 …(1)
(式(1)中、ρは材料の電気抵抗率であり、μは材料の透磁率であり、fは周波数である。)
第1の板状部は、最も薄い箇所において第1の板状部(遮蔽部材)を構成する非磁性導体の100Hzにおける表皮厚みの2倍以上の厚さを有することが好ましい。表皮厚みは周波数の増大に伴って減少する。交番磁気力顕微鏡における交流磁場の実用的な上限周波数は概ね104Hz〜105Hzのオーダーであるので、第1の板状部が周波数100Hzにおいて十分な厚さを有していれば、より高い動作周波数においても良好な遮蔽効果が得られることが保証される。
なお、遮蔽部材に誘導される渦電流の大きさは遮蔽部材の材料の導電率に比例するため、大きな遮蔽効果を得る観点からは、遮蔽部材を構成する材料として導電率の高い材料(例えば銅など。)を用いることが好ましいが、アルミニウムや黄銅などの他の非磁性の良導体を用いてもよい。
図12は、そのような他の一の実施形態に係る交流電磁石500を模式的に説明する断面図であり、図1に対応する図である。図14は、交流電磁石500を中心軸に沿って半分に切断した様子を表した斜視図であり、図3に対応する図である。図12及び図14において、図1〜図11において既に表れた要素と同一の要素には図1〜7における符号と同一の符号を付し、説明を省略する。
図15は、そのような他の一の実施形態に係る交流電磁石600を模式的に説明する断面図であり、図1に対応する図である。また図16は、交流電磁石600が備える遮蔽部材640を説明する透視斜視図であり、図6に対応する図である。図15及び図16において、図1〜図14に既に表れた要素には図1〜図14における符号と同一の符号を付し、説明を省略する。
図17は、そのような他の一の実施形態に係る交流電磁石700を模式的に説明する断面図であり、図15に対応する図である。図17において、図1〜図16に既に表れた要素には図1〜図16における符号と同一の符号を付し、説明を省略する。
なお、交流電磁石700においては、遮蔽部材640とリターンヨーク部33とは例えばネジ止め等の公知の手法により一体に締結されていてもよい。遮蔽部材640とリターンヨーク部33とが一体に締結されることにより、遮蔽部材640とリターンヨーク部33との接触が良好になるだけでなく、磁気ヨーク30が機械的に補強される。
図18は、交流電磁石700において、遮蔽部材640と磁極柱10とが含まれる断面を模式的に説明する図である。図18において、図1〜図18に既に表れた要素には図1〜13における符号と同一の符号を付し、説明を省略する。図18(A)は、遮蔽部材の第1の板状部641の貫通孔641aの内周部において、第1の板状部のスリット641cの端部が、磁極柱10(積層鉄心)の積層構造が現れた部分と向かい合う配置を表した図である。図18(B)は、遮蔽部材の第1の板状部641の貫通孔641aの内周部において、第1の板状部のスリット641cの端部が、磁極柱10(積層鉄心)の積層構造が現れない部分と向かい合う配置を表した図である。
図18(A)の配置においては、磁極柱10を構成する積層鋼板の積層方向(図18(A)中の矢印A)と、遮蔽部材640のスリット641cが延在する方向との相対角度が90度となっており、図18(B)の配置においては、当該相対角度が0度となっている。これら2つの場合について磁場およびインダクタンスを計算した結果を表12に示す。
従って、磁極柱10を構成する積層鋼板の磁性層が遮蔽部材640のスリット641cを短絡しないように、遮蔽部材の第1の板状部641の貫通孔641aの内周部において、第1の板状部のスリット641cの端部が、磁極柱10(積層鉄心)の積層構造が現れた部分と向かい合う配置とすることが好ましい。
遮蔽部材640は銅からなるものとし、スリット641cの幅は1mmとした。また第1の板状部641の内部に冷媒流路が設けられた構造に基づいて計算を行った。第1の板状部641の平坦部の厚みは、周波数100Hzにおける銅の表皮厚みの2倍に近い10mmとした。
磁極柱10は積層珪素鋼板からなるものとし、遮蔽部材の第1の板状部641の貫通孔641aの内周部において、第1の板状部のスリット641cの端部が、磁極柱10(積層鉄心)の積層構造が現れた部分と向かい合う配置とした。
コイル20の巻き数は384ターンとした。
リターンヨーク部33には、貫通孔33aの周縁部33bから外縁部33eに至るスリット33fを4本設け、その内の1本が遮蔽部材640のスリット641cと連通する配置とした。リターンヨーク部33には、さらに、中央部分に追加のスリットを8本設けた。これら8本の追加スリットは、外縁部33eには至らないスリットである。リターンヨーク部33の貫通孔33a近傍の突出部の磁性材料は珪素鋼であり、それ以外の平坦領域の磁性材料は磁極柱10の長軸方向を積層方向とする積層珪素鋼板である。
アウターヨーク部32には、リターンヨーク部33に面した端部32aからベースヨーク部31に面した端部32bまで延在する、高さ方向のスリットを12本設けた。
ベースヨーク部31は、磁極柱10の長軸方向を積層方向とする積層珪素鋼板からなるものとし、磁極柱10を取り囲むような円環状の渦電流が流れることを抑制するために、磁極柱10の第2の端部10bに接触する中心部から外縁部31bに至るスリットを4本儲け、中央部分に追加のスリットを8本設けた。これら8本の追加スリットは、外縁部31bには至らないスリットである。
遮蔽部材640の存在により磁場強度が増すことが確認され、電流10Aにおける磁場の増大率は25.7%(6.49kOe(遮蔽部材なし)→8.16kOe(遮蔽部材あり))であった。また、コイルインダクタンスの低減も確認され、100Hzでのインダクタンスの減少率は43.4%(88.0mH(遮蔽部材なし)→49.8mH(遮蔽部材あり))であった。
最も温度の高い磁極柱先端面においても30.5℃以下に保たれており、高い冷却性能を有することが確認された。
このような高い冷却性能を有する交流電磁石は、温度制約の厳しい計測装置への応用が可能である。
なお、交流電磁石800を、遮蔽部材840がリターンヨーク部33と電気的な導通を伴って接触するように改変した場合には、上記説明した交流電磁石700におけるように、リターンヨーク部33の全スリット本数は1本でよい。その場合、交流電磁石700と同様に、遮蔽部材840のスリット41cは、リターンヨーク部33のスリット33fと連通するように配置される。
また、交流電磁石800を、遮蔽部材840がアウターヨーク部32と電気的な導通を伴って接触するように改変した場合には、アウターヨーク部32の全スリット数は1本でよい。その場合、遮蔽部材840のスリット842cは、アウターヨーク部32のスリット32cと連通するように配置される。
なお、交流電磁石900を、遮蔽部材940がリターンヨーク部33と電気的な導通を伴って接触するように改変した場合には、上記説明した交流電磁石700におけるように、リターンヨーク部33の全スリット本数は1本でよい。その場合、交流電磁石700と同様に、遮蔽部材940のスリット41cは、リターンヨーク部33のスリット33fと連通するように配置される。
また、交流電磁石900を、遮蔽部材940がアウターヨーク部32と電気的な導通を伴って接触するように改変した場合には、アウターヨーク部32の全スリット数は1本でよい。その場合、遮蔽部材940のスリット842cは、アウターヨーク部32のスリット32cと連通するように配置される。
また、交流電磁石900を、遮蔽部材940がベースヨーク部31と電気的な導通を伴って接触するように改変した場合には、ベースヨーク部31の全スリット数は1本でよい。その場合、遮蔽部材940のスリット943cは、ベースヨーク部31のスリット31cと連通するように配置される。
第2の板状部943は、筒状部1042の中空部に連通する貫通孔943aを有し、該貫通孔943aに磁極柱10aが挿通されている。そして第2の板状部943には、貫通孔943aから外縁部943bに至るスリット943cが、筒状部1042のスリット1042cに連なるように設けられている。筒状部1042が第1の板状部41のスリットに連なるように設けられたスリット1042cを有し、第2の板状部943が筒状部1042のスリット1042cに連なるように設けられたスリット943cを有するので、第1の板状部41のスリット41cは筒状部842及び第2の板状部943によって短絡されていない。
なお、交流電磁石1000を、遮蔽部材1040がリターンヨーク部33と電気的な導通を伴って接触するように改変した場合には、上記説明した交流電磁石700におけるように、リターンヨーク部33の全スリット本数は1本でよい。その場合、交流電磁石700と同様に、遮蔽部材1040のスリット41cは、リターンヨーク部33のスリット33fと連通するように配置される。
また、交流電磁石1000を、遮蔽部材1040がベースヨーク部31と電気的な導通を伴って接触するように改変した場合には、ベースヨーク部31の全スリット数は1本でよい。その場合、遮蔽部材1040のスリット943cは、ベースヨーク部31のスリット31cと連通するように配置される。
10 磁極柱
10a (磁極柱の)第1の端部
10b (磁極柱の)第2の端部
10c (磁極柱の)側面
20 コイル
20a (コイルの)中心孔
30、530 磁気ヨーク
30a (磁気ヨークの)底面
30b (磁気ヨークの)側面
30c、530c (磁気ヨークの)上面
31 ベースヨーク部
31a (ベースヨーク部の)貫通孔
31b (ベースヨーク部の)外縁部
31c、31d (ベースヨーク部の)スリット
32 アウターヨーク部
32a (アウターヨーク部の、リターンヨーク部に面した)端部
32b (アウターヨーク部の、ベースヨーク部に面した)端部
32c (アウターヨーク部の)スリット
33、533 リターンヨーク部
33a、533a (リターンヨーク部の)貫通孔
533aw (リターンヨーク部の貫通孔の)内壁面
33b (リターンヨーク部の貫通孔の)周縁部
33c、533c (リターンヨーク部の)内側面
33d (リターンヨーク部の)凹部
33e (リターンヨーク部の)外縁部
33f、533f、33g、533g (リターンヨーク部の)スリット
40、240、340、440、540、640、840、940、1040 遮蔽部材
41、241、341、441、541、641 第1の板状部
41a、641a (第1の板状部の)貫通孔
41b、641b (第1の板状部の)外縁部
41c、641c (第1の板状部の)スリット
41d、541d、641d (第1の板状部の貫通孔の)周縁部
41e、541e、641e (第1の板状部の)凸部
641f 冷媒流路
641fa (冷媒流路の)流入口
641fb (冷媒流路の)流出口
842、1042 筒状部
842a、1042a (筒状部の)第1の板状部に面した端部
842b、1042b (筒状部の)他方の端部
842c、1042c (筒状部の)スリット
943 第2の板状部
943a (第2の板状部の)貫通孔
943b (第2の板状部の)外縁部
943c (第2の板状部の)スリット
Claims (14)
- 長軸方向に離隔した第1の端部および第2の端部を有する磁極柱と、
前記磁極柱の周囲に巻回されたコイルと、
底面、側面、および上面を有し、前記磁極柱に接して配置された磁気ヨークと、
非磁性導体により構成され、第1の板状部を有する遮蔽部材と
を有し、
前記磁気ヨークは、
該磁気ヨークの底面を構成し、前記磁極柱の第2の端部および/または側面と接し、前記磁極柱とともに前記コイルの磁束を導く磁路を形成するベースヨーク部と、
前記磁気ヨークの側面を構成し、前記磁極柱の側方であって且つ前記磁極柱から見て前記コイルの外側に、前記ベースヨーク部と接して又は前記ベースヨーク部と一体に配置され、前記ベースヨーク部とともに前記コイルの磁束を導く磁路を形成するアウターヨーク部と、
前記磁気ヨークの上面を構成し、前記磁極柱の第1の端部が挿通可能な貫通孔を有し、前記アウターヨーク部と接して又は前記アウターヨーク部と一体に配置され、前記アウターヨーク部とともに前記コイルの磁束を導く磁路を形成するリターンヨーク部と
を有し、
前記コイルは、平面視において該コイルの中心孔が前記リターンヨーク部の貫通孔と重複するように、前記リターンヨーク部と前記ベースヨーク部との間に配置され、
前記磁極柱は、前記コイルの前記リターンヨーク部側に前記第1の端部が突出するように、前記コイルの中心孔に挿通され、
前記リターンヨーク部は、前記磁極柱に接しないように、且つ、平面視において前記リターンヨーク部の貫通孔に前記磁極柱の第1の端部が含まれるように配置され、
前記磁極柱と前記リターンヨーク部との間を流れる磁束の少なくとも一部は、前記磁極柱の第1の端部の端面、および、前記リターンヨーク部の前記ベースヨーク部とは反対側の空間を通り、
前記遮蔽部材の第1の板状部は、該第1の板状部の厚さ方向に設けられた貫通孔を有し、
前記遮蔽部材の第1の板状部は、該第1の板状部の貫通孔が前記磁極柱によって挿通されるか、又は該第1の板状部の貫通孔に前記磁極柱の第1の端部が受け容れられるように配置され、
前記遮蔽部材の第1の板状部は、前記磁極柱のうち前記コイルの中心孔内にある部分と前記第1の端部との間の部分の表面の少なくとも一部を前記リターンヨーク部から覆い隠しており、
前記第1の板状部には、平面視において前記第1の板状部の貫通孔から外縁部まで延在するスリットが設けられており、
前記リターンヨーク部の貫通孔の内壁面と、前記磁極柱の側面とが、接することなく向かい合っており、
前記遮蔽部材の前記第1の板状部は、該第1の板状部の貫通孔の周縁部が、前記リターンヨーク部側に向けて盛り上がった形状の凸部を有しており、
前記遮蔽部材は、前記第1の板状部の前記凸部が、前記リターンヨーク部の貫通孔の内壁面と前記磁極柱の側面との間の間隙に受け容れられるように配置されていることを特徴とする、交流電磁石。 - 前記リターンヨーク部は、該リターンヨーク部の貫通孔の周縁部が、前記ベースヨーク部とは反対側に向けて突き出た形状を有するとともに、前記リターンヨーク部の前記ベースヨーク部側の面には、前記ベースヨーク部から見て、前記リターンヨーク部の貫通孔の周囲に凹部が形成されており、
前記遮蔽部材は、前記第1の板状部の前記凸部が、前記リターンヨーク部の前記凹部に受け容れられるように配置されている、
請求項1に記載の交流電磁石。 - 前記遮蔽部材の第1の板状部が、前記磁極柱および/または前記磁気ヨークと、電気的な導通を伴って直接に接触している、
請求項1又は2に記載の交流電磁石。 - 前記遮蔽部材の第1の板状部が、前記リターンヨーク部と、電気的な導通を伴って直接に接触しており、
前記リターンヨーク部のスリットと、前記遮蔽部材の第1の板状部のスリットとが連通している、
請求項1〜3のいずれかに記載の交流電磁石。 - 前記遮蔽部材の第1の板状部が、前記磁極柱と、電気的な導通を伴って直接に接触しており、
前記磁極柱は積層鉄心であり、
前記磁極柱の長軸方向は、前記積層鉄心の積層方向と交差する方向であり、
前記遮蔽部材の第1の板状部の貫通孔の内周部において、前記第1の板状部のスリットの端部は、前記積層鉄心の積層構造が現れた部分と向かい合う位置に現れている、
請求項1〜4のいずれかに記載の交流電磁石。 - 前記第1の板状部は、少なくとも前記コイルと前記リターンヨーク部との間の空間に延在する、
請求項1〜5のいずれかに記載の交流電磁石。 - 前記遮蔽部材は、前記コイルと前記アウターヨーク部との間に配置された筒状部をさらに有し、
前記筒状部は、前記第1の板状部と接して又は一体に設けられており、
前記筒状部には、該筒状部の軸方向の一方の端部から他方の端部に至るスリットが、前記第1の板状部のスリットに連なるように設けられている、
請求項6に記載の交流電磁石。 - 前記遮蔽部材は、前記コイルと前記ベースヨーク部との間に配置された第2の板状部をさらに有し、
前記第2の板状部は、前記筒状部と接して又は一体に設けられており、
前記第2の板状部は貫通孔を有し、
該第2の板状部の貫通孔に、前記磁極柱が挿通されており、
前記第2の板状部には、該第2の板状部の貫通孔から外縁部に至るスリットが、前記筒状部のスリットに連なるように設けられている、
請求項7に記載の交流電磁石。 - 前記遮蔽部材は、前記コイルと前記磁極柱との間に配置された筒状部をさらに有し、
前記磁極柱は、前記筒状部の内側の中空部に挿通されており、
前記筒状部は、前記第1の板状部と接して又は一体に設けられており、
前記筒状部には、該筒状部の軸方向の一方の端部から他方の端部に至るスリットが、前記第1の板状部のスリットに連なるように設けられている、
請求項6に記載の交流電磁石。 - 前記遮蔽部材は、前記コイルと前記ベースヨーク部との間に配置された第2の板状部をさらに有し、
前記第2の板状部は、前記筒状部と接して又は一体に設けられており、
前記第2の板状部は貫通孔を有し、
該第2の板状部の貫通孔に、前記磁極柱が挿通されており、
前記第2の板状部には、該第2の板状部の貫通孔から外縁部に至るスリットが、前記筒状部のスリットに連なるように設けられている、
請求項9に記載の交流電磁石。 - 前記遮蔽部材の第1の板状部は、前記スリットを1本のみ有する、
請求項1〜10のいずれかに記載の交流電磁石。 - 前記リターンヨーク部には、平面視において該リターンヨーク部の貫通孔から該リターンヨーク部の外縁部まで延在するスリットが設けられており、
前記アウターヨーク部には、該アウターヨーク部の前記リターンヨーク部に面する端部から、該アウターヨーク部の前記ベースヨーク部に面する端部まで延在するスリットが、前記リターンヨーク部のスリットに連なるように設けられており、
前記ベースヨーク部には、平面視において該ベースヨーク部の外縁部から該ベースヨーク部が前記磁極柱と接する部分まで延在するスリットが、前記アウターヨーク部のスリットに連なるように設けられている、
請求項1〜11のいずれかに記載の交流電磁石。 - 前記遮蔽部材の内部に、冷媒の流路が設けられている、
請求項1〜12のいずれかに記載の交流電磁石。 - 前記遮蔽部材に接合された、冷媒が流通されるパイプをさらに備える、
請求項1〜12のいずれかに記載の交流電磁石。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015241610A JP6601799B2 (ja) | 2015-12-10 | 2015-12-10 | 交流電磁石 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015241610A JP6601799B2 (ja) | 2015-12-10 | 2015-12-10 | 交流電磁石 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2017108023A JP2017108023A (ja) | 2017-06-15 |
JP6601799B2 true JP6601799B2 (ja) | 2019-11-06 |
Family
ID=59060871
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2015241610A Active JP6601799B2 (ja) | 2015-12-10 | 2015-12-10 | 交流電磁石 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6601799B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6962781B2 (ja) * | 2017-11-02 | 2021-11-05 | 株式会社日立製作所 | 電磁石装置 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH05182826A (ja) * | 1991-12-26 | 1993-07-23 | Kazuo Bessho | 磁束収束型高速度電磁石 |
JPH05332470A (ja) * | 1992-06-01 | 1993-12-14 | Kawasaki Heavy Ind Ltd | 電磁弁 |
JP4761483B2 (ja) * | 2009-03-10 | 2011-08-31 | 株式会社東栄科学産業 | 電磁石、磁場印加装置および磁場印加システム |
-
2015
- 2015-12-10 JP JP2015241610A patent/JP6601799B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2017108023A (ja) | 2017-06-15 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP1761794B8 (en) | Magnetic resonance imaging system with iron-assisted magnetic field gradient system | |
Kutkut et al. | Optimal air-gap design in high-frequency foil windings | |
JP2018004314A (ja) | 電流センサ | |
JP2013152221A (ja) | 電流センサ | |
Darrer et al. | Toward an automated setup for magnetic induction tomography | |
Schneider et al. | Evaluation of point field sensing in IGBT modules for high-bandwidth current measurement | |
JP2012099739A (ja) | コアセグメント、環状コイルコア及び環状コイル | |
JP6601799B2 (ja) | 交流電磁石 | |
JP2005031089A (ja) | 開ループ電流センサとそのセンサを備えた電源回路 | |
JP2022543120A (ja) | 交流を周波数補償して測定する磁場ベースの電流センサ | |
Abdilla et al. | Eddy current sensing using planar coils | |
US8067939B2 (en) | Magnetic resonance gradient coil formed by two different types of conductors | |
Lehti et al. | Coil winding losses: Decomposition strategy | |
US20220196775A1 (en) | Epr spectrometer with at least one pole piece made at least partially of a function material | |
JPWO2020070945A1 (ja) | 位置ずれ検出装置およびコイル装置 | |
Nan et al. | A two-dimensional equivalent complex permeability model for round-wire windings | |
Acero et al. | FEA-based model of elliptic coils of rectangular cross section | |
Acero et al. | Electromagnetic induction of planar windings with cylindrical symmetry between two half-spaces | |
Eroglu et al. | Estimate of losses and signal-to-noise ratio in planar inductive micro-coil detectors used for NMR | |
JP4336724B2 (ja) | 金属検出装置 | |
Lopez et al. | Development of a compact and fast trimmable FeCo magnet for medical gantries | |
Reghu et al. | Compact high voltage, high peak power, high frequency transformer for converter type modulator applications | |
JP6701898B2 (ja) | 磁気特性測定装置 | |
Butta et al. | Orthogonal fluxgate gradiometer with multiple coil pairs | |
JP2013100995A (ja) | コアロス測定装置の試料台、コアロス測定装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20181127 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20181127 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20190611 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20190809 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20190903 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20190930 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6601799 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |