JP6601794B2 - 使い捨ておむつ - Google Patents
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また、着用者の股間部から排泄物の漏れ出しを防止するために、中央吸収要素における装着者の股間部に対応する部位にフィットカットを形成し、中央吸収要素のフィットカットが形成のされた部位の幅方向の左右側に左右側吸収要素を設ける手段が知られている。(特許文献2)
請求項1に係る発明は、外装体と、前記外装体の内面に内装体を固定した使い捨ておむつにおいて、
前記内装体の幅方向の両側部に、前後方向に延在する弾性伸縮部材を備えた立体ギャザーシートを設け、
前記内装体を、反身体側に設けられた液不透過性シートと、前記液不透過性シートの幅方向の中央部に設けられ、表面シートによって覆われた前後方向に延在する中央吸収要素と、前記中央吸収要素の幅方向の両側部に、表面シートによって覆われた前後方向に延在する右側吸収要素と、表面シートによって覆われた前後方向に延在する左側吸収要素を設け、前記右側吸収要素の反身体面における中央吸収要素とは反対側部を、前記液不透過性シートの身体面に固定し、前記右側吸収要素の反身体面における中央吸収要素側を、前記液不透過性シートの身体面に非固定し、前記左側吸収要素の反身体面における中央吸収要素とは反対側部を、前記液不透過性シートの身体面に固定し、前記左側吸収要素の反身体面における中央吸収要素側を、前記液不透過性シートの身体面に非固定し、前記中央吸収要素の反身体面の幅方向の中央部を、前記液不透過性シートの身体面に固定し、前記中央吸収要素の反身体面の幅方向の中央部の両側部を、前記液不透過性シートの身体面に対して非固定としたことを特徴とする使い捨ておむつである。
図1に示すように、パンツタイプ使い捨ておむつ100は、製品の外面をなす外装体12と、外装体12の内面に貼り付けられた内装体200とから形成されている。
図2,3に示すように、内装体200は、平面視において長方形に形成されているが、任意の形状にすることもできる。なお、本明細書において「前後方向」とは、腹側と背側を結ぶ方向を言い、「幅方向」とは、前後方向と直交する方向を言い、「幅方向の右側」とは、装着者の右脚側を言い、「幅方向の左側」とは、装着者の左脚側を言い、「上下方向」とは、パンツタイプ使い捨ておむつ100の装着状態において胴回り方向と直交する方向を言うものとする。
表面シート30〜32は、排泄物を透過する性質を有するものであり、例えば、有孔又は無孔の不織布や、多孔性プラスチックシートなどを例示することができる。また、このうち不織布は、その原料繊維が何であるかは、特に限定されない。例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維などや、これらから二種以上が使用された混合繊維、複合繊維などを例示することができる。さらに、不織布は、どのような加工によって製造されたものであってもよい。加工方法としては、公知の方法、例えば、スパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法、エアスルー法、ポイントボンド法等を例示することができる。例えば、柔軟性、ドレープ性を求めるのであれば、スパンボンド法、スパンレース法が、嵩高性、ソフト性を求めるのであれば、エアスルー法、ポイントボンド法、サーマルボンド法が、好ましい加工方法である。
中間シート40〜42は、表面シート30等と同様の素材や、スパンレース、スパンボンド、SMS、パルプ不織布、パルプとレーヨンとの混合シート、ポイントボンド又はクレープ紙を例示できる。特にエアスルー不織布が嵩高であるため好ましい。エアスルー不織布には芯鞘構造の複合繊維を用いるのが好ましく、この場合芯に用いる樹脂はポリプロピレン(PP)でも良いが剛性の高いポリエステル(PET)が好ましい。目付けは20〜80g/m2が好ましく、25〜60g/m2がより好ましい。不織布の原料繊維の太さは2.2〜10dtexであるのが好ましい。不織布を嵩高にするために、原料繊維の全部又は一部の混合繊維として、芯が中央にない偏芯の繊維や中空の繊維、偏芯且つ中空の繊維を用いるのも好ましい。なお、目付けとは、次のようにして測定されるものである。試料又は試験片を予備乾燥した後、標準状態(試験場所は、温度20±5℃、相対湿度65%以下)の試験室又は装置内に放置し、恒量になった状態にする。予備乾燥は、試料又は試験片を相対湿度10〜25%、温度50℃を超えない環境で恒量にすることをいう。なお、公定水分率が0.0%の繊維については、予備乾燥を行わなくてもよい。恒量になった状態の試験片から米坪板(200mm×250mm、±2mm)を使用し、200mm×250mm(±2mm)の寸法の試料を切り取る。試料の重量を測定し、20倍して1平米あたりの重さを算出し、目付けとする。また、中間シート40等は、必須の部材ではなく省略する事もできる。
液不透過性シート11は、特に限定されるものではないが、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂等からなるプラスチックフィルムや、不織布の表面にプラスチックフィルムを設けたラミネート不織布、プラスチックフィルムに不織布等を重ねて固定した積層シートなどを例示することができる。液不透過性シート11には、近年、ムレ防止の観点から好まれて使用されている不透液性かつ透湿性を有する素材を用いることが好ましい。透湿性を有するプラスチックフィルムとしては、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂中に無機充填剤を混練して、シートを成形した後、一軸又は二軸方向に延伸して得られた微多孔性プラスチックフィルムが広く用いられている。このほかにも、マイクロデニール繊維を用いた不織布、熱や圧力をかけることで繊維の空隙を小さくすることによる防漏性強化、高吸水性樹脂または疎水性樹脂や撥水剤の塗工といった方法により、プラスチックフィルムを用いずに液不透過性としたシートも、液不透過性シート11として用いることができる。
立体ギャザー60は、内装体200の前後方向長さに等しい長さを有する帯状のギャザーシート62を幅方向に折り返して二つに折り重して、二つに折りにしたギャザーシート62の間に折り返し部分から液不透過性シート11の幅方向の両側部まで延在する防水シート64を設け、折り返し部分と、折り返し部分の近傍と、折り返し部分と反対側のシート間に、細長状の弾性伸縮部材63を長手方向に沿って伸長状態で、幅方向に間隔をあけて複数本固定してなるものである。立体ギャザー60のうち幅方向において折り返し部分と反対側の端部は内装体200の側縁部の裏面に固定された取付部分65とされ、この取付部分65以外の部分は取付部分65から突出する突出部分66とされている。
中央吸収要素50と、右側吸収要素51と、左側吸収要素52は、それぞれ吸収体56から形成され、吸収体56を包装シート58で包んで形成するのが好適である。また、中央吸収要素50の左右方向の幅は、右側吸収要素51と左側吸収要素52の左右方向の幅よりも広く形成されている。
吸収体56は、繊維の集合体により形成することができる。この繊維集合体としては、綿状パルプや合成繊維等の短繊維を積繊したものの他、セルロースアセテート等の合成繊維のトウ(繊維束)を必要に応じて開繊して得られるフィラメント集合体も使用できる。繊維目付けとしては、綿状パルプや短繊維を積繊する場合は、例えば100〜300g/m2程度とすることができ、フィラメント集合体の場合は、例えば30〜120g/m2程度とすることができる。合成繊維の場合の繊度は、例えば、1〜16dtex、好ましくは1〜10dtex、さらに好ましくは1〜5dtexである。フィラメント集合体の場合、フィラメントは、非捲縮繊維であってもよいが、捲縮繊維であるのが好ましい。捲縮繊維の捲縮度は、例えば、1インチ当たり5〜75個、好ましくは10〜50個、さらに好ましくは15〜50個程度とすることができる。また、均一に捲縮した捲縮繊維を用いる場合が多い。吸収体56中には高吸収性ポリマー粒子を分散保持させるのが好ましい。
吸収体56には、その一部又は全部に高吸収性ポリマー粒子を含有させることができる。高吸収性ポリマー粒子とは、「粒子」以外に「粉体」も含む。高吸収性ポリマー粒子の粒径は、この種の吸収性物品に使用されるものをそのまま使用でき、1000μm以下、特に150〜400μmのものが望ましい。高吸収性ポリマー粒子の材料としては、特に限定無く用いることができるが、吸水量が40g/g以上のものが好適である。高吸収性ポリマー粒子としては、でんぷん系、セルロース系や合成ポリマー系などのものがあり、でんぷん−アクリル酸(塩)グラフト共重合体、でんぷん−アクリロニトリル共重合体のケン化物、ナトリウムカルボキシメチルセルロースの架橋物やアクリル酸(塩)重合体などのものを用いることができる。高吸収性ポリマー粒子の形状としては、通常用いられる粉粒体状のものが好適であるが、他の形状のものも用いることができる。
包装シート58は、ティッシュペーパ、特にクレープ紙、不織布、ポリラミ不織布、小孔が開いたシート等を用いることができる。ただし、高吸収性ポリマー粒子が抜け出ないシートであるのが望ましい。クレープ紙に換えて不織布を使用する場合、親水性のSMS不織布(SMS、SSMMS等)が特に好適であり、その材質はポリプロピレン、ポリエチレン/ポリプロピレン複合材などを使用できる。目付けは、5〜40g/m2、特に10〜30g/m2のものが望ましい。
外装体12は、図3に示すように、股間部から腹側に延在する前身頃Fを構成する部分と、股間部から背側に延在する後身頃Bを構成する部分とを有し、これら前身頃Fの両側部と後身頃Bの両側部とを固定することのよって、図1に示すように、装着者の胴を通すためのウエスト開口部WOと、脚を通すための左右一対の脚開口部LOが形成される。
次に、第2実施形態のパンツタイプ使い捨ておむつ100について説明する。なお、第1実施形態のパンツタイプ使い捨ておむつ100と同一部品には、同一符号を付して説明を省略する。
図9,10に示すように、内装体200は、平面視において長方形に形成されているが、任意の形状にすることもできる。
外装体12は、図10に示すように、股間部から腹側に延在する前身頃Fを構成する部分と、股間部から背側に延在する後身頃Bを構成する部分とを有し、これら前身頃Fの両側部と後身頃Bの両側部とを固定することのよって、図1に示すように、装着者の胴を通すためのウエスト開口部WOと、脚を通すための左右一対の脚開口部LOが形成される。なお、外装体12は、特に制限はなく前身頃Fを構成する部分と後身頃Bを構成する部分を別体にすることもできる。
明細書中で以下の用語が使用される場合、明細書中に特に記載が無い限り、以下の意味を有するものである。
・「伸長率」は、自然長を100%としたときの値を意味する。
・「人口尿」は、尿素:20wt%、食塩:8wt%、塩化カルシウム二水和物:0.3wt%、酸化マグネシウム七水和物:0.8wt%、及び純水:70.01wt%を混合したものであり、特に記載の無い限り、温度40度で使用される。
・「ゲル強度」は次のようにして測定されるものである。人工尿49.0gに、高吸収性ポリマーを1.0g加え、スターラーで攪拌させる。生成したゲルを40℃×60%RHの恒温恒湿槽内に3時間放置したあと常温にもどし、カードメーター(I.techno Engineering社製:Curdmeter−MAXME−500)でゲル強度を測定する。
・「目付け」は次のようにして測定されるものである。試料又は試験片を予備乾燥した後、標準状態(試験場所は、温度20±5℃、相対湿度65%以下)の試験室又は装置内に放置し、恒量になった状態にする。予備乾燥は、試料又は試験片を相対湿度10〜25%、温度50℃を超えない環境で恒量にすることをいう。なお、公定水分率が0.0%の繊維については、予備乾燥を行わなくてもよい。恒量になった状態の試験片から米坪板(200mm×250mm、±2mm)を使用し、200mm×250mm(±2mm)の寸法の試料を切り取る。試料の重量を測定し、20倍して1平米あたりの重さを算出し、目付けとする。
・「吸水量」は、JIS K7223−1996「高吸水性樹脂の吸水量試験方法」によって測定する。
・「吸水速度」は、2gの高吸収性ポリマー及び50gの生理食塩水を使用して、JIS K7224‐1996「高吸水性樹脂の吸水速度試験法」を行ったときの「終点までの時間」とする。
・各部の寸法は、特に記載が無い限り、自然長状態ではなく展開状態における寸法を意味し、展開状態とは、収縮や弛み無く平坦に展開した状態を意味する。
12 外装体
18 股間部弾性伸縮部材
30 表面シート
50 中央吸収要素
51 右側吸収要素
52 左側吸収要素
60 立体ギャザー
63 弾性伸縮部材
200 内装体
Claims (5)
- 外装体と、前記外装体の内面に内装体を固定した使い捨ておむつにおいて、
前記内装体の幅方向の両側部に、前後方向に延在する弾性伸縮部材を備えた立体ギャザーシートを設け、
前記内装体を、反身体側に設けられた液不透過性シートと、前記液不透過性シートの幅方向の中央部に設けられ、表面シートによって覆われた前後方向に延在する中央吸収要素と、前記中央吸収要素の幅方向の両側部に、表面シートによって覆われた前後方向に延在する右側吸収要素と、表面シートによって覆われた前後方向に延在する左側吸収要素を設け、
前記右側吸収要素の反身体面における中央吸収要素とは反対側部を、前記液不透過性シートの身体面に固定し、前記右側吸収要素の反身体面における中央吸収要素側を、前記液不透過性シートの身体面に非固定し、前記左側吸収要素の反身体面における中央吸収要素とは反対側部を、前記液不透過性シートの身体面に固定し、前記左側吸収要素の反身体面における中央吸収要素側を、前記液不透過性シートの身体面に非固定し、前記中央吸収要素の反身体面の幅方向の中央部を、前記液不透過性シートの身体面に固定し、前記中央吸収要素の反身体面の幅方向の中央部の両側部を、前記液不透過性シートの身体面に対して非固定としたことを特徴とする使い捨ておむつ。 - 前記外装体の中間部に前後方向に所定の間隔を隔てて幅方向に延在する複数の股間部弾性伸縮部材を設けた請求項1記載の使い捨ておむつ。
- 平面視において、前記右側吸収要素の幅方向の内側部を、前記中央吸収要素の幅方向の一側部に沿って設け、前記左側吸収要素の幅方向の内側部を、前記中央吸収要素の幅方向の他側部に沿って設け、断面視において、前記中央吸収要素の身体面と、前記右側吸収要素の身体面と、前記左側吸収要素の身体面を同一位置に設けた請求項1又は2記載の使い捨ておむつ。
- 前記右側吸収要素の幅方向の内側部と中央吸収要素の幅方向の一側部の間に所定の間隔を有する隙間を設け、前記左側吸収要素の幅方向の内側部と中央吸収要素の幅方向の他側部の間に所定の間隔を有する隙間を設けた請求項3記載の使い捨ておむつ。
- 前記中央吸収要素と液不透過性シートの固定部位を、前後方向の中間部から背側と腹側に向かうに従って前記固定部位の幅方向の幅を広げ、前記右側吸収要素と液不透過性シートの固定部位を、前後方向の中間部から背側と腹側に向かうに従って前記固定部位の幅方向の幅を広げ、前記左側吸収要素と液不透過性シートの固定部位を、前後方向の中間部から背側と腹側に向かうに従って前記固定部位の幅方向の幅を広げた請求項1〜4のいずれか1項に記載の使い捨ておむつ。
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