JP6597330B2 - 運転負荷推定装置 - Google Patents

運転負荷推定装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6597330B2
JP6597330B2 JP2016006010A JP2016006010A JP6597330B2 JP 6597330 B2 JP6597330 B2 JP 6597330B2 JP 2016006010 A JP2016006010 A JP 2016006010A JP 2016006010 A JP2016006010 A JP 2016006010A JP 6597330 B2 JP6597330 B2 JP 6597330B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vehicle
load
coefficient
centrifugal force
driving
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016006010A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017126253A (ja
Inventor
克徳 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2016006010A priority Critical patent/JP6597330B2/ja
Publication of JP2017126253A publication Critical patent/JP2017126253A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6597330B2 publication Critical patent/JP6597330B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Control Of Driving Devices And Active Controlling Of Vehicle (AREA)
  • Traffic Control Systems (AREA)

Description

本発明は、運転者の運転負荷を推定する運転負荷推定装置に関する。
特許文献1には、車両が走行する道路の難易度を算出する方法が開示されている。特許文献1では、住宅地や繁華街といった地域の分類ごとに難易度の基準値が規定されており、その基準値を状況に応じて修正することにより道路の難易度を算出している。例えば、車両に作用する遠心力が反転するような道路については基準値を修正して難易度を高くしている。
特開2015−032054号公報
ところで、車両の運転操作にともなって運転者に生じる負荷である運転負荷は、たとえ同じ難易度の道路であっても、車両の周辺状況に応じて異なることはもとより、運転者の技量や精神状態等によっても異なるのが普通である。そのため、特許文献1の方法で算出される道路の難易度から推定される運転負荷は、運転者の実際の運転負荷から乖離していることもあり、その精度について課題を残すものとなっている。
本発明は、運転者の運転負荷をより高い精度のもとで推定することのできる運転負荷推定装置を提供することを目的とする。
以下、上記課題を解決するための手段およびその作用効果について記載する。
上記課題を解決する運転負荷推定装置は、車両の走行状態に関する情報を取得する車両情報取得部と、前記車両情報取得部が取得した情報に基づいて前記車両に作用する遠心力による運転負荷を示す第1負荷と前記車両の舵角による運転負荷を示す第2負荷とを算出し、前記第1負荷と前記第2負荷とのいずれか大きい方を用いて基本負荷を算出する基本負荷算出部と、前記車両情報取得部の取得した情報から推定される前記車両の周辺状況に応じた係数である周辺係数を算出する周辺係数算出部と、登録されている運転者の運転傾向と前記車両情報取得部の取得した情報に基づく車両の運転状態との乖離に応じた係数である傾向係数を算出する傾向係数算出部と、前記基本負荷に前記周辺係数および前記傾向係数を乗算した値を運転負荷として推定する運転負荷推定部とを備え、前記周辺係数算出部は、前記周辺状況が運転負荷を高くする条件を満たすほど前記基本負荷を大きくする値を前記周辺係数として算出し、前記傾向係数算出部は、前記乖離が大きいほど前記基本負荷を大きくする値を前記傾向係数として算出する。
上記構成によれば、例えば並走車が存在するなどの運転負荷を高くする条件が満たされているときには、推定される運転負荷を大きくすることができる。また、登録されている運転者の運転傾向から実際の運転状態が大きく乖離しているなど、平常時の運転傾向との乖離が大きいときにも、推定される運転負荷を大きくすることができる。このように、車両の周辺状況や運転者の運転傾向を踏まえたうえで運転負荷の推定を行うことで、より現実に即した高い精度をもって運転者の運転負荷を推定することができる。
運転負荷推定装置の一実施形態の概略構成を示すブロック図。 道路構造令における設計速度と最小曲率半径との関係を示す図。 許容曲率半径および安全曲率半径が算出される処理の一例を示すフローチャート。 運転負荷が推定される処理の一例を示すフローチャート。 実遠心力と遠心力ポイントとの関係の一例を示すグラフ。 (a)は車両の周辺状況の一例を模式的に示す図、(b)は周辺係数データの一例を示す図。 運転傾向の例を示すグラフ。
図1〜図7を参照して、運転負荷推定装置の一実施形態について説明する。
この運転負荷推定装置は、運転者に生じている負荷である運転負荷を推定する。運転負荷推定装置は、運転負荷の推定に際し、運転負荷の基本値となる基本負荷と、車両の周辺状況に応じた係数である周辺係数と、運転者の運転傾向に応じた係数である傾向係数とを算出する。そして、運転負荷推定装置は、基本負荷に対して周辺係数および傾向係数を乗算した値を運転者に対する運転負荷として推定する。
図1に示すように、本実施形態にかかる運転負荷推定装置を搭載した車両は、車載ローカル・エリア・ネットワーク11(車載LAN)を備えている。この車載LAN11には、自車位置情報検出部12、周辺物体検出部13、ウインカ14、道路交通情報通信システム15、ワイパ16、狭域通信部17、舵角センサ18、ブラインドスポットモニタ19、ヨーレイトセンサ20が接続されている。また、車載LAN11には、自動料金支払システム21、加速度センサ22、車速センサ23、周辺監視カメラ24、ミリ波レーダ25、ドライバモニタカメラ26、生体センサ27、および、各種センサ28が接続されている。また、車載LAN11には、拡張情報取得部29、情報提供部30、および、運転負荷推定装置としての機能を有する状態推定ECU(電子制御ユニット)40が接続されている。
また、車両は、状態推定ECU40に接続されているとともに各種データベースを有する記憶装置50を備えている。記憶装置50は、周辺状況DB51と運転傾向DB52とを有している。周辺状況DB51は、車両の周辺状況に関する情報を格納している。運転傾向DB52は、運転者の運転傾向に関する情報を格納している。
自車位置情報検出部12は、GPS衛星からの信号に基づき現在地を特定するナビゲーションシステム等によって構成されるものである。周辺物体検出部13は、車載カメラや赤外線カメラ等の周辺監視カメラ24や、ミリ波レーダ25などの外部の物体を感知する装置の出力データに基づき、車両周辺の物体の有無やその距離を検出する。拡張情報取得部29は、携帯電話の着信の有無、電子メールの受信の有無、ネットワーク上のニュースサイトから配信されるニュース等を取得する。情報提供部30は、自車位置情報検出部12を構成するナビゲーションシステムからの情報や、拡張情報取得部29によって取得された情報を運転者に提供する。
状態推定ECU40は、中央演算処理部、記憶部、外部入力部、および、外部出力部等を有するマイクロコンピュータを備えており、運転者の運転負荷等に基づき情報提供部30を介して運転者に提供する情報を決定する。図1では、状態推定ECU40内の処理の一部を、機能ブロック図として示している。
状態推定ECU40は、車両情報取得部41、車両状態推定部42、周辺状態推定部43、ドライバ状態推定部44、および、統合状態判定部45を備えている。
車両情報取得部41は、車載LAN11を介して車両に関する様々な情報を取得する。
車両状態推定部42は、車両情報取得部41の取得した情報に基づいて車両状態を推定する。車両状態推定部42は、例えば、舵角センサ18が検出する舵角θrや、ウインカ14からの信号、自車位置情報検出部12からの情報等に基づき、車両が右折や左折していることや車線変更していることを推定する。また、車両状態推定部42は、周辺物体検出部13からの情報に基づき、車両が障害物を回避していることを推定する。
周辺状態推定部43は、車両情報取得部41の取得した情報に基づいて車両の周辺状況を推定する。
周辺状態推定部43は、ブラインドスポットモニタ19、周辺監視カメラ24、ミリ波レーダ25、各種センサ28、および、周辺物体検出部13からの情報などに基づき、周辺車両の有無や交通量、さらには歩行者の有無などを推定するとともに、自車位置情報検出部12からの情報に基づき自車位置情報を把握する。
例えば、周辺状態推定部43は、隣の車線を走る車両をレーダで検知するブラインドスポットモニタ19からの情報等に基づいて並走車両の有無や対向車の有無を推定する。また、周辺状態推定部43は、周辺監視カメラ24からの画像情報等に基づいて車両が走行する曲線部がブラインドコーナーであるか否かを推定する。また、周辺状態推定部43は、周辺物体検出部13の1つであるLKA(Lean Keeping Assist)システムからの情報に基づいて、車線内における車両の走行位置が一方側に寄っているか否かを推定する。
また、周辺状態推定部43は、車両の走行している道路の制限速度、および、現在の車速vを設計速度とした場合の曲線部の最小曲率半径である安全曲率半径R1と許容曲率半径R2とを推定する。
上記安全曲率半径R1および許容曲率半径R2について詳しく説明する。
図2に示すように、道路の構造の一般的技術的基準を定めた政令である道路構造令には、曲線部における最小曲率半径として設計速度ごとに、原則として使用する値である基準値、地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ない箇所において許容される値である許容値、および、使用することが望ましい値である安全値が規定されている。
安全曲率半径R1は、現在の車速vを設計速度とした場合の最小曲率半径の安全値であって、図2に示される最小曲率半径の安全値を線形補間することにより得られる値である。例えば、現在の車速vが55km/hである場合の安全曲率半径R1は、設計速度50km/hの安全値と設計速度60km/hの安全値とに基づく線形補間により得られる値である。
許容曲率半径R2は、現在の車速vを設計速度とした場合の最小曲率半径の許容値であって、現在の車速vが40km/h以上の範囲においては図2に示される最小曲率半径の許容値を線形補間することにより得られる値である。また、許容曲率半径R2は、現在の車速vが40km/h未満の範囲については、図2に示される最小曲率半径の基準値を用いた線形補間により得られる値である。
ドライバ状態推定部44は、車両情報取得部41の取得した情報に基づいて運転者の状態を推定する。
ドライバ状態推定部44は、例えば、運転者の顔の画像を撮影するドライバモニタカメラ26からの画像情報に対する画像認識処理や車両のキーの識別番号に基づいて、乗車した運転者を識別する。
ドライバ状態推定部44は、ドライバモニタカメラ26や、運転者の脈拍、脳波などを検出する生体センサ27等からの情報に基づき、運転者の状態として運転に集中している度合いや緊張の度合いを推定する。
ドライバ状態推定部44は、後述する処理を行うことにより、運転者の状態として運転負荷Ldを推定する。ドライバ状態推定部44は、運転負荷Ldの推定に際して、基本負荷Lst、周辺係数Kp、および、傾向係数Ktを算出し、これらを下記演算式(1)に代入することにより運転負荷Ldを算出する。なお、運転負荷Ldは、その値が大きいほど運転者に対する負荷が大きいものとする。
Ld=Lst×Kp×Kt … (1)
統合状態判定部45は、車両状態推定部42によって推定される車両状態や周辺状態推定部43によって推定される周辺状況、さらにはドライバ状態推定部44によって推定される運転負荷に基づき、情報提供部30を介して運転者に提供する情報の内容や提供するタイミング等を設定する。
次に、図3を参照して周辺状態推定部43が行う処理の一例について説明する。この処理は、イグニッションのオン操作からオフ操作まで所定の周期で繰り返し実行される。この処理において、周辺状態推定部43は、現在の車速vに基づいて算出した安全曲率半径R1と許容曲率半径R2とを現在の車速vに関連付けて記憶装置50の周辺状況DB51に格納する。
図3に示すように、最初のステップS101において周辺状態推定部43は、周辺監視カメラ24からの画像情報に対して画像認識処理を行うことにより、車両が走行している道路の制限速度に関する画像情報(例えば道路標識)を取得する。そして周辺状態推定部43は、その取得した制限速度に関する画像情報、および、周辺状況DB51に格納されている制限速度に関する画像情報に基づいて、車両が走行している道路の制限速度を取得する。
次のステップS102において周辺状態推定部43は、車速センサ23の検出した現在の車速vに基づいて、車速vを設計速度とする安全曲率半径R1と許容曲率半径R2とを算出する。
なお、上記ステップS101において道路の制限速度を取得していることで、現在の車速vが制限速度を超過しているときには上記安全曲率半径R1および許容曲率半径R2の算出を禁止する処理、すなわちノイズを排除する処理を行うこともできる。
次のステップS103において周辺状態推定部43は、ステップS102で算出した安全曲率半径R1および許容曲率半径R2を車速vに関連付けて周辺状況DB51に格納する。これにより、一連の処理が終了する。
次に、図4を参照してドライバ状態推定部が運転負荷を算出する際に実行する処理の一例について説明する。この処理は、イグニッションのオン操作からオフ操作まで所定の周期で繰り返し実行される。この処理において、ドライバ状態推定部44は、旋回ポイントPt、車速ポイントPv、および、ウインカポイントPwを算出し、これらを積算することにより基本負荷Lstを算出する基本負荷算出部として機能する。また、ドライバ状態推定部44は、周辺係数Kpを算出する周辺係数算出部として機能し、また、傾向係数Ktを算出する傾向係数算出部として機能する。そしてドライバ状態推定部44は、基本負荷Lstに対して周辺係数Kpと傾向係数Ktとを乗算することにより運転負荷Ldを算出する運転負荷推定部として機能する。
図4に示すように、最初のステップS201においてドライバ状態推定部44は、現在の車速vに応じた安全曲率半径R1および許容曲率半径R2を周辺状況DB51から取得する。
次のステップS202においてドライバ状態推定部44は、安全曲率半径R1の曲線部を現在の車速vで走行する車両に作用する遠心力である安全遠心力F1を算出する。また、ドライバ状態推定部44は、許容曲率半径R2の曲線部を現在の車速vで走行する車両に作用する遠心力である許容遠心力F2を算出する。
このステップS202においてドライバ状態推定部44は、例えば、自車両の質量m、現在の車速v、および、曲率半径Rをパラメータに含む所定の演算式により、安全遠心力F1と許容遠心力F2とを算出してもよい。また例えば、ドライバ状態推定部44は、車速vおよび曲率半径Rに遠心力を関連付けたデータを保持し、このデータのなかから条件に適合する遠心力を選択することにより安全遠心力F1および許容遠心力F2を算出してもよい。このデータは、自車両の質量m、車速v、および、曲率半径Rをパラメータに含む所定の演算式を用いて行ったシミュレーションの結果に基づいて作成される。
次のステップS203においてドライバ状態推定部44は、実際に車両に作用している遠心力である実遠心力F3を算出する。ドライバ状態推定部44は、自車両の質量m、車速センサ23が検出した車速v、および、ヨーレイトセンサ20が検出したヨーレイトωを乗算することにより実遠心力F3(=m×v×ω)を算出する。
次のステップS204においてドライバ状態推定部44は、実遠心力F3が安全遠心力F1未満であるか否かを判断する。
実遠心力F3が安全遠心力F1未満である場合(ステップS204:YES)、ドライバ状態推定部44は、ステップS205の処理に移行し、実遠心力F3に基づく運転負荷を示す弱遠心力ポイントPf1を算出する。このステップS205においてドライバ状態推定部44は、下記に示す演算式(2)に対して実遠心力F3および安全遠心力F1を代入することにより弱遠心力ポイントPf1を算出する。
Pf1=F3/F1×25 … (2)
一方、実遠心力F3が安全遠心力F1以上である場合(ステップS204:NO)、ドライバ状態推定部44は、ステップS206の処理に移行し、実遠心力F3に基づく運転負荷を示す強遠心力ポイントPf2を算出する。このステップS206においてドライバ状態推定部44は、弱遠心力ポイントPf1の演算式(2)とは異なる下記の演算式(3)に対して実遠心力F3、安全遠心力F1、および、許容遠心力F2を代入することで強遠心力ポイントPf2を算出する。
Pf2=(F3−F1)/(F2−F1)×75+25 … (3)
以後、ドライバ状態推定部44は、ステップS205を経由した場合は弱遠心力ポイントPf1を第1負荷である遠心力ポイントPfとして取り扱い、ステップS206を経由した場合は強遠心力ポイントPf2を第1負荷である遠心力ポイントPfとして取り扱う。
図5に実遠心力F3と遠心力ポイントPfとの関係を示す。同図5に示すように、遠心力ポイントPfは、実遠心力F3=0のときに最小値0をとり、実遠心力F3=許容遠心力F2のときに最大値100をとる。この遠心力ポイントPfは、例えば許容遠心力F2に対する乖離度を示しており、小さいほど許容遠心力F2から遠いことを示し、大きいほど許容遠心力F2に近いことを示す。
また、安全遠心力F1は、計算上、常に許容遠心力F2の1/4よりも大きな値に設定される。そのため、上述した方法で算出される遠心力ポイントPfは、実遠心力F3が安全遠心力F1未満の範囲においては実遠心力F3の単位変化量に対する変化量が小さくなり、実遠心力F3が安全遠心力F1以上の範囲では実遠心力F3の単位変化量に対する変化量が大きくなる。
なお、上述した演算式(2),(3)からも明らかなように、遠心力ポイントPfは、質量mに無関係な無次元量の値である。そのため、ステップS202およびステップS203では、遠心力に代えて、質量mを考慮しない値である加速度(=v×ω)を算出してもよい。
次のステップS207においてドライバ状態推定部44は、舵角センサ18が検出した舵角θrに対して舵角係数Krを乗算することで、車両の舵角θrに応じた運転負荷である第2負荷を示す舵角ポイントPr(=θr×Kr)を算出する。舵角係数Krは、遠心力ポイントPfと比較可能な値に舵角θrを変換するための係数である。ドライバ状態推定部44は、例えば、舵角θrに応じた舵角係数Krが規定されたデータを保持し、このデータと舵角θrとに基づいて舵角係数Krを算出する。舵角ポイントPrは、換言すれば運転者のステアリング操作に応じた運転負荷であり、ステアリングの回転量が大きいほど大きな値となる。
次のステップS208においてドライバ状態推定部44は、遠心力ポイントPfと舵角ポイントPrとを比較する。遠心力ポイントPfが舵角ポイントPr以上である場合(ステップS208:YES)、ドライバ状態推定部44は、車両の旋回にともなう運転負荷を示す旋回ポイントPtに遠心力ポイントPfを採用する(ステップS209)。反対に、遠心力ポイントPfが舵角ポイントPr未満である場合(ステップS208:NO)、ドライバ状態推定部44は、旋回ポイントPtに舵角ポイントPrを採用する(ステップS210)。
次のステップS211においてドライバ状態推定部44は、基本負荷Lstを算出する。ドライバ状態推定部44は、基本負荷Lstの算出に際して、まず、現在の車速vに応じた運転負荷を示す車速ポイントPvとウインカ14の作動状況に応じた運転負荷を示すウインカポイントPwとを算出する。ドライバ状態推定部44は、現在の車速vに対して車速係数Kvを乗算することにより車速ポイントPv(=v×Kv)を算出する。ドライバ状態推定部44は、例えば、車速vに応じた車速係数Kvが規定されたデータを保持しており、このデータと車速vとに基づいて車速係数Kvを算出する。こうして算出される車速ポイントPvは、車速vが速いほど大きな値となる。また、ドライバ状態推定部44は、ウインカ14の作動・非作動を示す値Aに対してウインカ係数Kwを乗算することによりウインカポイントPw(=A×Kw)を算出する。ウインカポイントPwは、ウインカ14の非作動中は最小値をとり、ウインカ14の作動中は最大値をとる。そしてドライバ状態推定部44は、これらの車速ポイントPvとウインカポイントPwと上述した旋回ポイントPtとを加算することにより基本負荷Lst(=Pt+Pv+Pw)を算出する。なお、基本負荷Lstに対する影響力は、旋回ポイントPt、ウインカポイントPw、車速ポイントPvの順に大きくなるように設定されている。
次のステップS212においてドライバ状態推定部44は、周辺状態推定部43による周辺状況の推定結果に基づいて周辺係数Kpを算出する。ドライバ状態推定部44は、周辺状況に応じた係数が規定された周辺係数データを保持しており、この周辺係数データに基づいて周辺係数Kpを算出する。周辺係数データには、運転負荷を高くする周辺状況が条件として規定されているとともにそれらの周辺状況の各々について係数が規定されている。
図6(a)および図6(b)を参照して周辺係数Kpの算出の一例について説明する。
図6(a)に示すように、自車両55の左側に並走車両56が存在する場合、ドライバ状態推定部44は、図6(b)に示す周辺係数データから当該周辺状況を満たす条件(並走車両あり・左側)に規定された係数(=1.2)を選択する。また、自車両55が左側の見通しが悪いブラインドコーナーを走行している場合、ドライバ状態推定部44は、周辺係数データから当該周辺状況を満たす条件(ブラインドコーナー・左側)に規定された係数(=1.1)を選択する。また、自車両55の走行位置が車線58内の右側に寄っている場合、ドライバ状態推定部44は、周辺係数データから当該周辺状況を満たす条件(LKA・右側)に規定された係数(=1.1)を選択する。そして、ドライバ状態推定部44は、選択した全ての係数を周辺係数Kpの初期値に乗算した値を周辺係数Kpとして算出する。
次のステップS213においてドライバ状態推定部44は、記憶装置50に格納された運転傾向DB52に基づいて傾向係数Ktを算出する。運転傾向DB52には、曲線部における運転者の運転傾向を示す情報である傾向情報が格納されている。傾向情報は、登録されている運転者ごとに曲線部における運転の滑らかさを示す情報であり、曲線部における現在の運転傾向が日常の運転傾向からどのくらい乖離しているかを判断するための基準となる情報である。ドライバ状態推定部44は、識別した運転者に対応する傾向情報に基づいて傾向係数Ktを算出する。
図7に示すように、傾向情報は、例えば、曲線部を走行する車両に作用する遠心力の推移で示される。こうした傾向情報は、曲線部における遠心力の推移を日常的に収集し、その収集した遠心力の推移を一般化することにより得られるものであり、経過時間tsと遠心力Fsとの関係で示される。例えば、日常の運転に比べて急激なステアリング操作をともなう場合、運転傾向は、日常の運転傾向60よりも単位時間あたりの遠心力Fの変化量が大きい運転傾向61となる。また例えば、日常の運転に比べて不安定なステアリング操作をともなう場合、運転傾向は、日常の運転傾向60よりも遠心力Fの変化が不安定な運転傾向62となる。ドライバ状態推定部44は、車両の運転状態と運転者に対応する傾向情報とに基づいて、日常の運転傾向60に対する乖離度が大きいほど初期値よりも大きな値を傾向係数Ktに設定する。
なお、傾向係数Ktの設定に関して、ドライバ状態推定部44は、例えば、乖離度に応じた傾向係数Ktが関連付けられた傾向係数データを保持し、この傾向係数データに基づいて傾向係数Ktを算出する。
次のステップS214においてドライバ状態推定部44は、上述した演算式(1)に対し、ステップS211で算出した基本負荷Lst、ステップS212で算出した周辺係数Kp、および、ステップS213で算出した傾向係数Ktを代入することにより、運転負荷Ldを算出する。
以上説明したように本実施形態の運転負荷推定装置によれば、以下の作用効果が得られる。
(1)状態推定ECU40は、車両に作用する遠心力や車両の舵角等に基づく基本負荷Lstに対して、車両の周辺状況に応じた周辺係数Kp、および、日常の運転からの乖離度に基づく傾向係数Ktを乗算することにより、運転負荷Ldを算出している。そのため、運転負荷Ldは、道路の難易度が同じ曲線部であったとしても、車両の周辺状況に応じて基本負荷Lstよりも高くなり、また、現在の運転状態が日常の運転から乖離している度合いに応じて基本負荷Lstよりも高くなる。その結果、運転者の運転負荷Ldを高い精度のもとで推定することができる。
(2)例えば右折する際に徐行が必要となるような細い路地においては、車両に作用する遠心力が小さくとも運転者の運転負荷は高いといえる。この点、本実施形態の運転負荷推定装置は、遠心力に関する遠心力ポイントPfと舵角θrに関する舵角ポイントPrとのいずれか大きい方を旋回ポイントPtとして選択する。また、遠心力ポイントPfは、実遠心力F3が安全遠心力F1以下の場合においては低い値に抑えられるように設定されている。そのため、車速vが遅い場合、すなわち実遠心力F3が安全遠心力F1未満の場合においては、遠心力ポイントPfよりも舵角ポイントPrが旋回ポイントPtに選択されやすくなる。これにより、車速vが遅い場合には舵角θrに基づいて運転負荷Ldが算出されやすくことから、運転者の運転負荷Ldをさらに高い精度のもとで算出することができる。
(3)基本負荷Lstは、上述した旋回ポイントPtに加えて、車速vに応じた車速ポイントPv、および、ウインカ14の作動状態に応じたウインカポイントPwを含んでいる。そのため、基本負荷Lstは、例えば車両に作用する実遠心力F3が同じであっても、車速vが速いほど高くなり、また、ウインカ14が作動しているときほど高くなる。このように車両の状態に応じて運転負荷Ldが調整可能であることから、運転者の運転負荷をさらに高い精度のもとで算出することができる。
(4)基本負荷Lstに対する影響力は、旋回ポイントPt、ウインカポイントPw、車速vポイントの順に大きくなるように設定されている。これにより、例えば、遠心力が大きいために車両をコントロールしにくいときや左折時や右折時といった十分な安全確認が必要とされるときほど運転負荷をさらに高くすることができる。
なお、上記実施形態は、以下のように適宜変更して実施することもできる。
・旋回ポイントPt、ウインカポイントPw、および、車速ポイントPvの基本負荷Lstに対する影響力は、その時々の設計事項に応じて変更可能である。
・基本負荷Lstは、旋回ポイントPtを含んでいればよく、旋回ポイントPtとウインカポイントPwとで構成されてもよいし、旋回ポイントPtと車速ポイントPvとで構成されてもよい。また基本負荷Lstは、旋回ポイントPtのみで構成されてもよい。
・運転傾向は、曲線部における運転者の運転傾向が判別可能なものであればよく、曲線部における遠心力の推移を一般化したものに限られない。そのため、運転傾向は、例えば、曲線部における舵角θrの推移を一般化したものでもよいし、ステアリングの回転量の推移を一般化したものであってもよい。
・車速vが20km以下のときには、遠心力ポイントPfが舵角ポイントPrを上回ることは非常に希である。そのため、車速vが20km/h以下のときには、図4におけるステップS201からステップS210までの処理に代えて舵角ポイントPrを算出する処理を行い、ステップS211の処理に移行してもよい。
・図3に示した処理は、ステップS101の処理を割愛して、安全曲率半径R1および許容曲率半径R2を算出するステップS102の処理から開始されてもよい。こうした構成によれば、制限速度の取得にかかる分だけ、運転負荷推定装置に対する負荷を軽減することができる。
11…車載ローカル・エリア・ネットワーク、12…自車位置情報検出部、13…周辺物体検出部、14…ウインカ、15…道路交通情報通信システム、16…ワイパ、17…狭域通信部、18…舵角センサ、19…ブラインドスポットモニタ、20…ヨーレイトセンサ、21…自動料金支払システム、22…加速度センサ、23…車速センサ、24…周辺監視カメラ、25…ミリ波レーダ、26…ドライバモニタカメラ、27…生体センサ、28…各種センサ、29…拡張情報取得部、30…情報提供部、40…状態推定ECU、41…車両情報取得部、42…車両状態推定部、43…周辺状態推定部、44…ドライバ状態推定部、45…統合状態判定部、50…記憶装置、55…自車両、56…並走車両、58…車線、60,61,62…運転傾向。

Claims (1)

  1. 車両の走行状態に関する情報を取得する車両情報取得部と、
    前記車両情報取得部が取得した情報に基づいて前記車両に作用する遠心力による運転負荷を示す第1負荷と前記車両の舵角による運転負荷を示す第2負荷とを算出し、前記第1負荷と前記第2負荷とのいずれか大きい方を用いて基本負荷を算出する基本負荷算出部と、
    前記車両情報取得部の取得した情報から推定される前記車両の周辺状況に応じた係数である周辺係数を算出する周辺係数算出部と、
    登録されている運転者の運転傾向と前記車両情報取得部の取得した情報に基づく車両の運転状態との乖離に応じた係数である傾向係数を算出する傾向係数算出部と、
    前記基本負荷に前記周辺係数および前記傾向係数を乗算した値を運転負荷として推定する運転負荷推定部とを備え、
    前記周辺係数算出部は、前記周辺状況が運転負荷を高くする条件を満たすほど前記基本負荷を大きくする値を前記周辺係数として算出し、
    前記傾向係数算出部は、前記乖離が大きいほど前記基本負荷を大きくする値を前記傾向係数として算出する
    運転負荷推定装置。
JP2016006010A 2016-01-15 2016-01-15 運転負荷推定装置 Active JP6597330B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016006010A JP6597330B2 (ja) 2016-01-15 2016-01-15 運転負荷推定装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016006010A JP6597330B2 (ja) 2016-01-15 2016-01-15 運転負荷推定装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017126253A JP2017126253A (ja) 2017-07-20
JP6597330B2 true JP6597330B2 (ja) 2019-10-30

Family

ID=59365119

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016006010A Active JP6597330B2 (ja) 2016-01-15 2016-01-15 運転負荷推定装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6597330B2 (ja)

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE10103401A1 (de) * 2001-01-26 2002-08-01 Daimler Chrysler Ag Gefahrenabwendungssystem für ein Fahrzeug
JP2005070057A (ja) * 2004-10-04 2005-03-17 Toyota Central Res & Dev Lab Inc 運転負荷推定装置
JP4682714B2 (ja) * 2005-06-14 2011-05-11 トヨタ自動車株式会社 対話システム
JP2009168773A (ja) * 2008-01-21 2009-07-30 Nissan Motor Co Ltd ナビゲーション装置および情報提供方法
JP5267203B2 (ja) * 2009-02-23 2013-08-21 日産自動車株式会社 運転状態判定装置及び運転状態判定方法
US20130311417A1 (en) * 2011-01-26 2013-11-21 Nissa Motor Co., Ltd. Operating device for in-vehicle information equipment
EP3023964B1 (en) * 2013-07-19 2017-08-09 Nissan Motor Co., Ltd Driving state estimation device
JP2015033457A (ja) * 2013-08-08 2015-02-19 日産自動車株式会社 運転状態推定装置及び運転状態推定方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017126253A (ja) 2017-07-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN107953884B (zh) 用于自主车辆的行驶控制设备和方法
JP6289669B2 (ja) 車両走行制御装置
US9015100B2 (en) Preceding-vehicle identifying apparatus and following-distance control apparatus
US9457809B2 (en) Collision possibility determination apparatus, drive assist apparatus, collision possibility determination method, and collision possibility determination program
CN108349494B (zh) 运行车辆的距离和速度调整功能的方法和执行该方法的驾驶员辅助系统
JP6330160B2 (ja) 物体認識装置
EP2727794A1 (en) Control apparatus of vehicle for changing lane and control method of the same
CN105501288B (zh) 转向助力控制装置和转向助力控制方法
CN104608772A (zh) 自动辅助驾驶的环境失效判断系统及方法
US20220144269A1 (en) Method for securing a vehicle
JP5134448B2 (ja) 車両の運転支援装置
JP2005182124A (ja) 運転意図推定装置、車両用運転操作補助装置および車両用運転操作補助装置を備えた車両
JP6307853B2 (ja) 車線変更支援装置
JP2009006839A (ja) 疲労度検出装置
US20140081566A1 (en) Method and apparatus for detecting vehicle running in blind spot, and method and apparatus for giving warning in changing cruising lane
JP2007128227A (ja) 運転者心理状態判定装置及び運転者心理状態判定システム
CN113212442A (zh) 一种轨迹感知车辆驾驶分析方法及系统
JP2002175598A (ja) ナビゲーションシステムの情報が認識される、車両を縦制御するための方法
US10399592B2 (en) Drive assist device
JP2010039718A (ja) 車両制御装置、車両制御方法および車両制御処理プログラム
JP2016013753A (ja) 車両用情報報知装置
KR101360440B1 (ko) 차량용 차선 유지 제어방법 및 장치
WO2016158491A1 (ja) 衝突回避支援装置
CN113022586A (zh) 一种车辆行为预测方法、装置及存储介质
JP6597330B2 (ja) 運転負荷推定装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180221

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20181207

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190122

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190903

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190916

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6597330

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151