JP6596220B2 - 硬質表面用洗浄剤組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、硬質表面用洗浄剤組成物、疎水性硬質表面の親水性を向上させる方法、及び疎水性硬質表面の処理方法に関する。
我々を取り巻く住環境設備には、プラスチック、金属等を材料とした各種硬質表面が存在し、これら硬質表面は生活場面に於いて様々な汚れが付着する環境に晒されている。特に水周り設備に於いては、浴室の皮脂・湯垢汚れ、レンジフード、ガスコンロ、シンク周りにおける油汚れなど、日常的に残留し易い汚れが発生しており、これらの汚れを洗浄除去する家事行動は生活者の大きな負担となっている。なかでも、皮脂汚れ、油汚れ等の疎水性の汚れは除去し難く、残留し易い汚れであることが一般に知られている。
疎水性の汚れが除去し難く、残留し易い原因のひとつとして、住居環境に用いられているポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ステンレスなど硬質表面の多くが疎水性の性質を有していることが挙げられる。つまり、疎水性の硬質表面は、疎水性汚れとの親和性が高いために、汚れが残留、蓄積し易く、更には一旦付着した疎水性汚れを洗浄又は除去し難い性質を有するものとなっている。
疎水性硬質表面からの疎水性汚れの除去や、疎水性硬質表面への汚れの残留ないし汚れの再付着の防止においてより高い効果を得るための方法として、洗浄後に表面改質剤を硬質表面に塗布し疎水性の硬質表面を親水性の性質を有するように表面改質する方法が考えられる。しかし、その表面改質剤を塗布する作業自体が洗浄作業への追加の作業として負担となる上に、表面改質が恒久的なものでない限りは改質処理を繰り返し行う必要が生じてしまう。そのため、洗浄剤中に疎水性硬質表面を親水化改質する成分を含有し、洗浄後に硬質表面に親水性が付与される、親水性の付与効果を有する洗浄剤であることが望ましい。更には、疎水性硬質表面への親水性の付与効果が高いことに加えて、その効果を持続させることが望ましい。
また、親水性の付与効果が高い洗浄剤であることが望まれているが、その洗浄剤により硬質表面が滑り易くならないように留意することが付加的な効果として望まれる。特に、水周り設備である浴室の床面などに用いる際には、洗浄剤により床面が滑り易くならないことが安全性の面から望ましい。
特許文献1には、対象面に吸着して防汚性を発現する水性防汚組成物が記載され、多種類の両性高分子電解質が例示されている。
特許文献2には、界面活性剤及び特定のポリベタインを含有する洗浄用又は、すすぎ洗い用の組成物が記載されている。特許文献2には、汚染性物質に関して、硬質表面に持続性の付着防止及び密着防止性を付与することを目的として、処理することを意図した組成物が記載されており、多種類の界面活性剤、ポリマー及びその他の任意成分の使用が例示されている。
特許文献3には、スルホベタインモノマーのユニットを含み得る特定構造のコポリマーを、洗剤組成物、織物管理組成物、皮膚及び/若しくは毛用の組成物として利用することが開示されている。
特開2001−181601号公報 特開2010−100861号公報 特開2006−505686号公報
しかしながら、疎水性硬質表面の防汚性効果の点からは、生活者が満足するレベルの更なる高い防汚効果が期待されていた。更に、浴槽のように、温水が接する疎水性硬質表面に対して、防汚性を持続できる技術が望まれる。
本発明は疎水性硬質表面を改質して、優れた防汚性を付与でき、且つ防汚持続性を向上できる硬質表面用洗浄剤組成物を提供する。本発明は、疎水性硬質表面の洗浄作業において用いることにより、疎水性硬質表面から疎水性汚れを除去し、且つ疎水性硬質表面に優れた防汚性と防汚持続性を付与する硬質表面用洗浄剤組成物を含む。
なお、本発明において、「防汚性」とは、汚れが硬質表面に残留することを抑制する効果を意味する。また、本発明において「防汚持続性」とは、防汚性が持続する効果を意味し、好ましくは、高温環境下、例えば、湯に長時間接するような場合でも、防汚性の効果が持続することを意味する。
本発明は、下記(a)成分を0.01質量%以上、10質量%以下、及び下記(b)成分を0.5質量%以上、30質量%以下含有し、
(a)成分に対する(b)成分の質量比が、(b)/(a)で、5以上、500以下である、
硬質表面用洗浄剤組成物に関する。
<(a)成分>
主鎖としてスルホベタイン基を有する不飽和単量体由来の繰返し単位を含む重合体セグメントA−1と、側鎖として疎水性不飽和単量体由来の繰り返し単位を含む重合体セグメントA−2とを有するグラフトポリマーであって、
グラフトポリマー中のスルホベタイン基を有する不飽和単量体由来の繰り返し単位の含有量が35モル%以上であり、
グラフトポリマー中の重合体セグメントA−2の含有量が10モル%以下である、
グラフトポリマー
<(b)成分>
界面活性剤
また、本発明は、上記本発明の硬質表面用洗浄剤組成物を疎水性硬質表面に塗布して、洗浄することにより該疎水性硬質表面の親水性を向上させる方法に関する。
また、本発明は、上記本発明の硬質表面用洗浄剤組成物を、汚れが付着した疎水性硬質表面に適用した後、洗浄し水ですすぐことで、該疎水性硬質表面からの汚れの除去と該疎水性硬質表面への親水性の付与の両方を行う、疎水性硬質表面の処理方法に関する。
本発明によれば、浴室、台所、トイレ等の硬質表面、好ましくは疎水性硬質表面に、優れた防汚性を付与でき、且つ防汚持続性を向上できる硬質表面用洗浄剤組成物が提供される。更に、本発明によれば、硬質表面、好ましくは疎水性硬質表面に生じた汚れを洗浄する際に高い洗浄力を発現するとともに、優れた防汚性と防汚持続性を付与する硬質表面用洗浄剤組成物が提供される。更に、本発明によれば、処理後の硬質表面の滑りを抑制できる硬質表面用洗浄剤組成物が提供される。
<(a)成分>
(a)成分は、主鎖としてスルホベタイン基を有する不飽和単量体由来の繰返し単位を含む重合体セグメントA−1と、側鎖として疎水性不飽和単量体由来の繰り返し単位を含む重合体セグメントA−2とを有するグラフトポリマーである。このグラフトポリマーは、グラフトポリマー中のスルホベタイン基を有する不飽和単量体由来の繰り返し単位の含有量が35モル%以上であり、グラフトポリマー中の重合体セグメントA−2の含有量が10モル%以下である。以下、(a)成分のグラフトポリマーを、グラフトポリマーAという。
[主鎖重合体セグメントA−1]
(主鎖重合体セグメントA−1の構成)
主鎖重合体セグメントA−1はスルホベタイン基を有する不飽和単量体由来の繰返し単位を含む。スルホベタイン基を有する不飽和単量体由来の繰返し単位は、防汚性を向上させる観点から、一般式(1)で表される構成単位が好ましい。
Figure 0006596220
〔式中、
〜R:同一又は異なって、水素原子又は炭素数1もしくは2のアルキル基
:炭素数1以上、4以下のアルキレン基
、R:同一又は異なって、炭素数1以上、4以下の炭化水素基
:O又はNRであり、Rは水素原子又は炭素数1以上、4以下の炭化水素基
:水酸基を有してもよい炭素数2以上、4以下のアルキレン基
を示す。〕
一般式(1)において、不飽和単量体の入手性の観点、単量体の重合性の観点及び、防汚性を向上させる観点からR及びRは水素原子が好ましい。
は同様の観点から水素原子又はメチル基が好ましく、メチル基がより好ましい。
は、同様の観点からOが好ましい。
は同様の観点から、炭素数2又は3のアルキレン基が好ましく、炭素数2のジメチレン基がより好ましい。
及びRは同様の観点から、メチル基又はエチル基が好ましく、メチル基がより好ましい。
は、同様の観点から、水素原子又はメチル基が好ましく、メチル基がより好ましい。
は、同様の観点及び4級化反応の容易性の観点から、水酸基を有してもよい炭素数3又は4のアルキレン基が好ましく、プロピレン基、ブチレン基、及び2−ヒドロキシプロピレン基から選ばれる基がより好ましく、プロピレン基又は2−ヒドロキシプロピレン基がより好ましい。
グラフトポリマーA中のスルホベタイン基を有する不飽和単量体由来の構成単位の含有量は、防汚性を向上させる観点から、35モル%以上であり、好ましくは38モル%以上、より好ましくは45モル%以上、さらに好ましくは55モル%以上であり、防汚性を向上させる観点から、好ましくは98モル%以下であり、より好ましくは80モル%以下、さらに好ましくは70モル%以下、よりさらに好ましくは65モル%以下である。
主鎖の重合体セグメントA−1は、スルホベタイン基を有する不飽和単量体由来の構成単位以外の構成単位を含むことができる。その場合、主鎖の重合体セグメントA−1は、ランダム重合体でもブロック重合体でもいずれでもよいが、ランダム重合体が好ましい。
主鎖の重合体セグメントA−1は、防汚性を向上させる観点から、疎水性不飽和単量体由来の繰り返し単位を含むことが好ましく、一般式(2)で表される構成単位を含むことがより好ましい。
Figure 0006596220
〔式中、
〜R10:同一又は異なって、水素原子又は炭素数1もしくは2のアルキル基
11:炭素数1以上、22以下の炭化水素基
:O又はNR12であり、R12は水素原子又は炭素数1以上、4以下の炭化水素基を示す。〕
一般式(2)で表される構成単位は、一般式(3)で表される不飽和単量体(以下不飽和単量体a)を重合することにより誘導される構成単位であり、一般式(2)及び一般式(3)中におけるR、R、R10、R11及びYは全て同義である。
Figure 0006596220
一般式(2)及び一般式(3)において、不飽和単量体の入手性の観点、単量体の重合性の観点、防汚性を向上させる観点から、R及びRは水素原子が好ましい。R10は、同様の観点から、水素原子又は炭素数1以上2以下のアルキル基が好ましく、水素原子又はメチル基がより好ましい。Yは、同様の観点から、Oが好ましい。R11は、同様の観点から、好ましくは炭素数1以上、22以下の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基、ベンジル基であり、より好ましくは炭素数1以上、12以下の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基、ベンジル基であり、より好ましくは炭素数1以上、6以下の直鎖又は分岐鎖のアルキル基、さらに好ましくは炭素数1以上、4以下の直鎖又は分岐鎖のアルキル基である。R12は同様の観点から、好ましくは水素原子もしくは炭素数1以上、4以下の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基であり、より好ましくは水素原子である。
一般式(2)の由来である不飽和単量体aとしては、具体的に、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸iso−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸−シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸n−オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸n−デシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ミリスチル、(メタ)アクリル酸パルミチル、(メタ)アクリル酸ステアリル、及び(メタ)アクリル酸ベヘニル等の(メタ)アクリル酸エステルが挙げられる。
一般式(2)の由来である不飽和単量体aは、防汚性を向上させる観点から、好ましくは(メタ)アクリル酸エステルであり、より好ましくは(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸iso−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル及び(メタ)アクリル酸n−ヘキシルから選ばれる1種又は2種以上であり、より好ましくは、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、及び(メタ)アクリル酸n−ブチルから選ばれる1種又は2種以上である。
なお、本明細書において、「(メタ)アクリル」とは、アクリル、メタクリル又はそれらの両方を意味する。
重合体セグメントA−1中の疎水性不飽和単量体由来の繰り返し単位、好ましくは一般式(2)で表される構成単位の含有量は、防汚性を向上させる観点から、好ましくは20モル%以上であり、より好ましくは25モル%以上、さらに好ましくは30モル%以上、よりさらに好ましくは35モル%以上であり、防汚性を向上させる観点から好ましくは80モル%以下であり、より好ましくは60モル%以下、さらに好ましくは50モル%以下、よりさらに好ましくは45モル%以下、よりさらに好ましくは40モル%以下である。
重合体セグメントA−1中のスルホベタイン基を有する不飽和単量体由来の繰り返し単位、好ましくは一般式(1)で表される構成単位の含有量は、防汚性を向上させる観点から好ましくは36モル%以上であり、より好ましくは40モル%以上、さらに好ましくは45モル%以上、よりさらに好ましくは50モル%以上、よりさらに好ましくは60モル%以上であり、防汚性を向上させる観点から、好ましくは90モル%以下であり、より好ましくは75モル%以下、さらに好ましくは70モル%以下、よりさらに好ましくは65モル%以下である。
重合体セグメントA−1中のスルホベタイン基を有する不飽和単量体由来の繰返し単位、好ましくは一般式(1)で表される構成単位の含有量に対する、疎水性不飽和単量体由来の繰返し単位、好ましくは一般式(2)で表される構成単位の含有量のモル比は、防汚性を向上させる観点から、好ましくは0.3以上、より好ましくは0.4以上、より好ましくは0.5以上、さらに好ましくは0.6以上であり、防汚性を向上させる観点から、好ましくは1.8以下、より好ましくは1.5以下、さらに好ましくは1.0以下、よりさらに好ましくは0.8以下、よりさらに好ましくは0.65以下である。
グラフトポリマーA中の重合体セグメントA−1の含有量は防汚性を向上させる観点から、90モル%以上、好ましくは93モル%以上、より好ましくは95モル%以上であり、防汚性を向上させる観点から好ましくは99モル%以下、より好ましくは98.5モル%以下、よりさらに好ましくは98モル%以下である。
重合体セグメントA−1中のスルホベタイン基を有する不飽和単量体由来の繰返し単位、好ましくは一般式(1)で表される構成単位の含有量と疎水性不飽和単量体由来の繰返し単位、好ましくは一般式(2)で表される構成単位の含有量の合計は、防汚性を向上させる観点から、35モル%以上であり、好ましくは38モル%以上、より好ましくは45モル%以上、さらに好ましくは55モル%以上であり、防汚性を向上させる観点から、好ましくは98モル%以下であり、より好ましくは80モル%以下、さらに好ましくは70モル%以下、よりさらに好ましくは65モル%以下である。
主鎖重合体セグメントA−1は、本発明の効果を損なわない範囲で、スルホベタイン基を有する不飽和単量体由来の繰返し単位、好ましくは一般式(1)で表される構成単位及び疎水性不飽和単量体由来の繰返し単位、好ましくは一般式(2)で表される構成単位以外の単量体由来の構成単位を含有してもよい。スルホベタイン基を有する不飽和単量体由来の繰返し単位、好ましくは一般式(1)で表される構成単位及び疎水性不飽和単量体由来の繰返し単位、好ましくは一般式(2)で表される構成単位以外の単量体としては、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、オキシエチレン鎖を有するアクリレート、アクリルアミド、ジメチルアクリルアミド等の親水性不飽和単量体が挙げられる。
[側鎖重合体セグメントA−2]
(側鎖重合体セグメントA−2の構成)
側鎖重合体セグメントA−2は防汚性を向上させる観点から、疎水性不飽和単量体由来の繰返し単位を含む。疎水性不飽和単量体は、好ましくは20℃における水100gに対する溶解量が10g以下であり、より好ましくは1g以下であり、さらに好ましくは0.1g以下である。なお、本発明では、疎水性不飽和単量体には、スルホベタイン基を有する不飽和単量体を含まれないものとする。
疎水性不飽和単量体由来の繰返し単位は、防汚性を向上させる観点から、一般式(2)で表される構成単位が好ましい。
Figure 0006596220
〔式中、
〜R10:同一又は異なって、水素原子又は炭素数1もしくは2のアルキル基
11:炭素数1以上、22以下の炭化水素基
:O又はNR12であり、R12は水素原子又は炭素数1以上、4以下の炭化水素基を示す。〕
一般式(2)において、不飽和単量体の入手性の観点、単量体の重合性の観点、防汚性を向上させる観点から、R及びRは水素原子が好ましい。R10は、同様の観点から、水素原子又は炭素数1以上2以下のアルキル基が好ましく、水素原子又はメチル基がより好ましい。Yは、同様の観点から、Oが好ましい。R11は、同様の観点から、好ましくは炭素数1以上、22以下の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基、ベンジル基であり、より好ましくは炭素数1以上、12以下の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基、ベンジル基であり、より好ましくは炭素数1以上、6以下の直鎖又は分岐鎖のアルキル基であり、さらに好ましくは炭素数1以上、4以下の直鎖又は分岐鎖のアルキル基である。R12は同様の観点から、好ましくは水素原子もしくは炭素数1以上、4以下の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基であり、より好ましくは水素原子である。
側鎖重合体セグメントA−2は、好ましくは一般式(4)で表される構造を有する単量体又は一般式(5)で表される構造を有する単量体を重合することによって得られる。これらは、重合可能な官能基を持つ高分子量の単量体であり、マクロモノマーと称されることもある。
Figure 0006596220
〔式中、
〜R10:同一又は異なって、水素原子又は炭素数1もしくは2のアルキル基
11:炭素数1以上、22以下の炭化水素基
13、R14:同一又は異なって、水素原子又は炭素数1もしくは2のアルキル基
15:炭素数1以上、22以下の炭化水素基
:O又はNR12であり、R12は水素原子又は炭素数1以上、4以下の炭化水素基Y:O又はNR16であり、R16は水素原子又は炭素数1以上、4以下の炭化水素基を示す。〕
Figure 0006596220
〔式中、
〜R10:同一又は異なって、水素原子又は炭素数1もしくは2のアルキル基
11:炭素数1以上、22以下の炭化水素基
13、R14:同一又は異なって、水素原子又は炭素数1もしくは2のアルキル基
17:水素原子又は炭素数1もしくは2のアルキル基
:O又はNR12であり、R12は水素原子又は炭素数1以上、4以下の炭化水素基Y:O、OR18、又はNR16であり、R16は水素原子又は炭素数1以上、4以下の炭化水素基、R18は炭素数1以上、6以下のアルキレン基
を示す。〕
一般式(4)で表される構造を有する単量体又は一般式(5)で表される構造を有する単量体は、それぞれ、前述の不飽和単量体aを用いて製造することができる。
一般式(4)で表される構造を有する単量体としては、例えば東亜合成(株)製の「AA−6」が挙げられる。
一般式(5)で表される構造を有する単量体としては、例えば以下の方法により製造することができる。
一般式(5)で表される構造を有する単量体の由来である不飽和単量体aを、片末端にスルフィル基を有するアルコールを開始剤として重合し、得られた重合体とイソシアネート基を有する反応性単量体とを反応させることにより、末端に不飽和結合を有するマクロモノマーを得ることができる。
一般式(4)又は一般式(5)中の−[C(R)(R)−C(R10)(CO−Y−R11)]−で表される部分は繰り返し単位であり、その数は、後述する側鎖重合体セグメントA−2の重量平均分子量などを考慮して決定できるが、10以上、300以下から選択できる。
一般式(4)で表される構造を有する単量体又は一般式(5)で表される構造を有する単量体の由来である不飽和単量体aとしては、具体的に、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸iso−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸−シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸n−オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸n−デシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ミリスチル、(メタ)アクリル酸パルミチル、(メタ)アクリル酸ステアリル、及び(メタ)アクリル酸ベヘニル等の(メタ)アクリル酸エステルが挙げられる。
一般式(4)で表される構造を有する単量体又は一般式(5)で表される構造を有する単量体の由来である不飽和単量体aは、防汚性を向上させる観点から、好ましくは(メタ)アクリル酸エステルであり、より好ましくは(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸iso−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル及び(メタ)アクリル酸n−ヘキシルから選ばれる1種又は2種以上であり、より好ましくは、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、及び(メタ)アクリル酸n−ブチルから選ばれる1種又は2種以上である。
グラフトポリマーA中の側鎖重合体セグメントA−2の含有量は、防汚性を向上させる観点から、10モル%以下、より好ましくは7モル%以下、より好ましくは5モル%以下、さらに好ましくは3モル%以下であり、防汚性を向上させる観点から、0モル%超、好ましくは0.5モル%以上、より好ましくは1モル%以上であり、より好ましくは1.5モル%以上であり、さらに好ましくは2モル%以上、よりさらに好ましくは2.3モル%以上である。
側鎖重合体セグメントA−2の重量平均分子量は、防汚性を向上させる観点から、好ましくは2000以上、より好ましくは3000以上、さらに好ましくは4000以上であり、溶解性を向上させる観点から、好ましくは50000以下、より好ましくは20000以下、よりさらに好ましくは15000以下である。この重量平均分子量は、実施例に記載の方法で測定することができる。
[グラフトポリマーA]
グラフトポリマーAの重量平均分子量は、防汚性を向上させる観点から、好ましくは5万以上、より好ましくは8万以上、さらに好ましくは10万以上であり、溶解性及び生産性を向上させる観点から好ましくは20万以下、より好ましくは18万以下、よりさらに好ましくは15万以下である。この重量平均分子量は、実施例に記載の方法で算出することができる。
グラフトポリマーA中の側鎖重合体セグメントA−2及び主鎖重合体セグメントA−1中の疎水性不飽和単量体由来の繰返し単位、好ましくは一般式(2)で表される構成単位はグラフトポリマーAの固体表面への吸着性に寄与する。側鎖重合体セグメントA−2はが、主鎖重合体セグメントA−1中の疎水性不飽和単量体由来の繰返し単位に比べ約5倍程度固体表面への吸着性の向上に寄与していると考えられる。
本発明のグラフトポリマーAは、防汚性を向上させる観点から、親水化指数が、好ましくは70以下、より好ましくは60以下、さらに好ましくは55以下であり、接触角を低下させる観点及び水膜持続性を向上させる観点から、好ましくは20以上、より好ましくは30以上、さらに好ましくは40以上である。
ここで、親水化指数は、グラフトポリマーA中の側鎖重合体セグメントA−2の含有量(モル%)を5倍した数と、グラフトポリマーA中の主鎖重合体セグメントA−1の疎水性不飽和単量体由来の繰返し単位、好ましくは一般式(2)で表される構成単位の含有量(モル%)の数とを合計した数である。
(グラフトポリマーAの製造方法)
グラフトポリマーAの製造方法としては、以下の製造方法が挙げられる。
(i)スルホベタイン基を有する不飽和単量体の繰り返し単位を含み、ラジカル反応性基を有する主鎖セグメントに、疎水性不飽和単量体を重合させる方法。
(ii)スルホベタイン基を有する不飽和単量体の繰り返し単位を含み、側鎖セグメントの反応性官能基と反応可能な反応性官能基を有する主鎖セグメントと、疎水性不飽和単量体由来の繰り返し単位を含み、片末端に主鎖セグメントの反応性官能基と反応可能な反応性官能基を有する側鎖セグメントを反応させる方法。
(iii)疎水性不飽和単量体由来の繰返し単位を含むマクロモノマーとスルホベタイン基を有する不飽和単量体を重合させる方法。
また、(iii−1)として、スルホベタイン基を有する不飽和単量体に代えて、アミノ基を有する不飽和単量体(不飽和単量体b)を重合させ、更に4級化剤を反応させて、スルホベタイン基に変換する方法が挙げられる。グラフトポリマーAの製造の生産性を向上する観点から、グラフトポリマーAの製造方法としては、(iii)の方法が好ましく、(iii−1)の方法がより好ましい。
本発明のグラフトポリマーAを製造する方法として、以下の工程1、2を含む方法が挙げられる。従って、本発明のグラフトポリマーAとしては、下記工程1、2を含む製造方法により得られるグラフトポリマーが挙げられる。この方法は、上記(iii−1)の方法に属する。
工程1:アミノ基を有する不飽和単量体及び、側鎖重合体セグメントA−2を有する不飽和単量体を含む不飽和単量体を重合させ、グラフトポリマーBを得る工程。
工程2:グラフトポリマーBと4級化剤を反応させてグラフトポリマーAを得る工程。
なお、工程1における不飽和単量体のアミノ基は、スルホベタイン基の前駆体になるものである。
[工程1:グラフトポリマーBの製造]
工程1はアミノ基を有する不飽和単量体(不飽和単量体b)、疎水性不飽和単量体の繰り返し単位を含むマクロモノマーを含む不飽和単量体を重合させてグラフトポリマーBを製造する工程である。
(アミノ基を有する不飽和単量体b)
不飽和単量体bとしては、工程2の反応の生産性を向上させる観点、不飽和単量体の入手性の観点から、一般式(6)で表される不飽和単量体b−1が好ましい。不飽和単量体b−1を用いることにより、主鎖重合体セグメントB−1は一般式(7)で表される繰り返し単位を含む。
Figure 0006596220
Figure 0006596220
〔一般式(6)及び一般式(7)中、
〜R:同一又は異なって、水素原子又は炭素数1もしくは2のアルキル基
:炭素数1以上、4以下のアルキレン基
、R:同一又は異なって、炭素数1以上、4以下の炭化水素基
:O又はNRであり、Rは水素原子又は炭素数1以上、4以下の炭化水素基
を示す。〕
一般式(6)及び一般式(7)中、不飽和単量体の入手性の観点、単量体の重合性の観点及び防汚性を向上させる観点から、R及びRは水素原子が好ましい。Rは、同様の観点から、水素原子又はメチル基が好ましく、メチル基がより好ましい。Xは、同様の観点から、Oが好ましく、Rは、同様の観点から、炭素数2又は3のアルキレン基が好ましく、炭素数2のジメチレン基がより好ましい。R、Rは、同様の観点から、メチル基、エチル基が好ましく、メチル基がより好ましい。
不飽和単量体b−1は、具体的には、同様の観点から、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノプロピル、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミドが好ましい。
主鎖重合体セグメントB−1に含まれる不飽和単量体b、好ましくは不飽和単量体b−1由来構成単位の含有量は、防汚性を向上させる観点から、好ましくは20モル%以上であり、より好ましくは25モル%以上であり、より好ましくは30モル%以上であり、さらに好ましくは35モル%以上であり、防汚性を向上させる観点から、好ましくは60モル%以下であり、より好ましくは50モル%以下であり、よりさらに好ましくは40モル%以下である。
側鎖重合体セグメントA−2を有する不飽和単量体は、好ましくは前記一般式(4)で表される構造を有する単量体又は前記一般式(5)で表される構造を有する単量体が挙げられる。
重合方法としては特に制限はなく、バルク重合法、溶液重合法、懸濁重合法等を採用しうるが、溶液重合法が好ましい。溶液重合法で用いる溶剤としては、メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル、ヘキサン、シクロヘキサン等の炭化水素類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル、ベンゼン、トルエン等の芳香族化合物、ジクロロメタン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素等が挙げられる。
重合開始剤としては、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)等のアゾ系開始剤、過酸化ラウロイル、過酸化ベンゾイル等の過酸化物系開始剤、過硫酸アンモニウム等の過硫酸系等が挙げられる。また必要に応じて、連鎖移動剤等を用いることもできる。連鎖移動剤としては、ドデシルメルカプタン、メルカプトエタノール、メルカプトプロピオン酸等のメルカプタン類が挙げられる。
反応温度は、用いる重合開始剤、溶媒の種類等により適宜選択できるが、通常50℃以上、100℃以下の範囲が好ましい。
[工程2:グラフトポリマーAの製造]
工程2は、グラフトポリマーBの主鎖のアミノ基と4級化剤を反応させてスルホベタイン基に変えてグラフトポリマーAを得る工程である。
アミノ基を4級化剤と反応させてスルホベタイン基に変える製造方法は、公知の方法を用いることができ、例えば、特表2006−514150号公報に記載されている方法が挙げられる。
4級化剤としては、反応性の観点から、1,3−プロパンスルトン、1,4−ブタンスルトン及び3−クロロ−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸ナトリウムから選ばれる1種以上が好ましい。
溶媒としては、グラフトポリマーBを溶解するものであれば、特に制限はない。溶媒は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。具体的には2,2,2−トリフルオロエタノール、酢酸エチル等が挙げられる。
<(b)成分>
本発明の硬質表面用洗浄剤組成物は、(b)成分として、界面活性剤を含有する。本発明の防汚性発現には(a)成分の溶存状態が影響していると推定されるが、本発明において発現される高い防汚性能は、(a)成分に、(b)成分を併用することにより、より向上すると考えられる。また、(b)成分を用いることで、疎水性硬質表面の洗浄の際、高い洗浄効果を示すことができる。
(b)成分としては、アニオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤及び両性界面活性剤から選ばれる1種以上の界面活性剤が挙げられる。
防汚性付与及び洗浄力向上の点から好ましいアニオン界面活性剤としては、下記(b1)成分及び(b2)成分から選ばれる1種以上のアニオン界面活性剤が挙げられる。
(b1)成分;炭素数8以上、18以下の鎖式炭化水素基と、カルボン酸基又はその塩を有するアニオン界面活性剤、
(b2)成分;炭素数7以上、18以下の鎖式炭化水素基と、スルホン酸基、硫酸基、リン酸基、及びそれらの塩から選択される1種以上を有するアニオン界面活性剤
(b1)成分は、炭素数8以上、18以下の鎖式炭化水素基と、カルボン酸基又はその塩を有するアニオン界面活性剤である。洗浄力の観点から鎖式炭化水素基の炭素数は9以上が好ましく、10以上がより好ましく、そして、15以下が好ましく、13以下がより好ましく、12以下がより好ましい。塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩、アルカノールアミン塩が好適である。(b1)成分は、炭素数8以上、18以下の鎖式炭化水素基を1個又は2個、更に1個有するものが好ましい。また、(b1)成分は、カルボン酸基又はその塩を1個又は2個、更に1個有するものが好ましい。(b1)成分は、カルボン酸基の塩を有するものがより好ましい。鎖式炭化水素基としては、直鎖炭化水素基及び分岐鎖炭化水素基から選ばれる炭化水素基が挙げられる。更に、鎖式炭化水素基は、アルキル基、アルケニル基が挙げられ、アルキル基が好ましい。鎖式炭化水素基は、直鎖が好ましく、直鎖アルキル基がより好ましい。鎖式炭化水素基は、1級が好ましく、1級アルキル基がより好ましい。鎖式炭化水素基は、直鎖1級アルキル基が好ましい。
好ましい(b1)成分は、炭素数8以上、18以下の鎖式炭化水素基を有する高級脂肪酸塩、アルキル基の炭素数が8以上、18以下であるポリオキシエチレンアルキルエーテルカルボン酸塩、アルキル基の炭素数が8以上、18以下であるポリオキシエチレンアミドアルキルエーテルカルボン酸塩である。より好ましい(b1)成分は、炭素数8以上、18以下の鎖式炭化水素基を有する高級脂肪酸塩、すなわち総炭素数9以上、19以下の高級脂肪酸塩であり、より好ましくは総炭素数9以上、19以下の直鎖高級脂肪酸塩である。より好ましい化合物としては、デカン酸ナトリウム、ラウリン酸ナトリウム、ミリスチン酸ナトリウムが挙げられる。
(b2)成分は、炭素数7以上、18以下の鎖式炭化水素基と、スルホン酸基、硫酸基、リン酸基、及びそれらの塩から選択される1種以上を有するアニオン界面活性剤である。鎖式炭化水素基としては、直鎖炭化水素基及び分岐鎖炭化水素基から選ばれる炭化水素基が挙げられる。好ましい鎖式炭化水素基は、アルキル基、アルケニル基が挙げられ、アルキル基がより好ましい。鎖式炭化水素基は、直鎖が好ましく、直鎖アルキル基がより好ましい。鎖式炭化水素基は、1級が好ましく、1級アルキル基がより好ましい。鎖式炭化水素基は、直鎖1級アルキル基が好ましい。(b2)成分の鎖式炭化水素基の炭素数は7以上、18以下であり、洗浄力の観点から、8以上が好ましく、10以上がより好ましく、12以上がより好ましく、そして、16以下が好ましく、15以下がより好ましく、14以下がより好ましい。塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩、アルカノールアミン塩が好適である。(b2)成分は、炭素数7以上、18以下の鎖式炭化水素基を1個又は2個、更に1個有するものが好ましい。また、(b2)成分は、スルホン酸基、硫酸基、リン酸基、及びそれらの塩から選択される基又は基の塩を1個又は2個、更に1個有するものが好ましい。より更に、スルホン酸基の塩、硫酸基の塩、及びリン酸基の塩から選択される基の塩を1個又は2個、更に1個有するものが好ましい。
洗浄力向上の点で好ましい(b2)成分の例としては、炭素数7以上、18以下のアルキル基又はアルケニル基を有するアルキル又はアルケニルベンゼンスルホン酸塩、炭素数7以上、18以下のアルキル基又はアルケニル基を有するポリオキシアルキレンアルキル又はアルケニルエーテル硫酸エステル塩、炭素数7以上、18以下のアルキル基又はアルケニル基を有するアルキル又はアルケニル硫酸エステル塩、炭素数7以上、18以下のα−オレフィンスルホン酸塩、炭素数7以上、18以下のα−スルホ脂肪酸の炭素数1又は2のアルキル基を有する低級アルキルエステル塩、炭素数7以上、18以下の一級アルカンスルホン酸塩、炭素数7以上、18以下の二級アルカンスルホン酸塩、炭素数7以上、18以下のアルキル基又はアルケニル基を有するアルキル又はアルケニルリン酸エステル塩等が挙げられる。中でも、炭素数7以上、18以下のアルキル基又はアルケニル基を有するアルキル又はアルケニルベンゼンスルホン酸塩、及びアルキル基の炭素数が7以上、18以下でありエチレンオキサイド平均付加モル数が1〜6であるポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩から選ばれるアニオン界面活性剤が好ましい。これらのアニオン界面活性剤の塩もまた、アルカリ金属塩、エタノールアミン塩、あるいはアンモニウム塩が好ましい。
(b)成分として(b1)成分及び(b2)成分を併用すると、洗浄時に良好な泡立ちが得られ、一方、すすぎ性は良好となる。そのため、本発明では、(b)成分として、(b1)成分及び(b2)成分を含有することが好ましい。この場合、(b2)成分に対する(b1)成分の質量比は、(b1)成分/(b2)成分で、0.05以上が好ましく、0.1以上が好ましく、0.3以上がより好ましく、そして、1以下が好ましく、0.8以下が好ましく、0.7以下がより好ましい。
洗浄力向上の点から好ましいノニオン界面活性剤としては、炭素数10以上、18以下のアルキル基を有するポリオキシアルキレンアルキルエーテル、炭素数10以上、18以下のアルケニル基を有するポリオキシアルキレンアルケニルエーテル、炭素数10以上、18以下の脂肪酸基を有するポリオキシアルキレンソルビタン脂肪酸エステル、炭素数8以上、18以下のアルキル基を有するアルキルポリグリコシド、炭素数8以上、18以下の脂肪酸基を有するショ糖脂肪酸エステル、炭素数8以上、18以下のアルキル基を有するアルキルポリグリセリルエーテル等が挙げられる。中でも油性汚れに対する洗浄性の観点から、炭素数10以上、14以下のアルキル基を有しエチレンオキサイド平均付加モル数が5以上、20以下であるポリオキシエチレンアルキルエーテルが好ましく、また、使用時の泡立ちの観点から炭素数8以上、18以下のアルキル基を有し糖縮合度が1以上、3以下であるアルキルポリグリコシドが好ましい。ノニオン界面活性剤が有するアルキル基は、直鎖アルキル基が好ましい。また、ノニオン界面活性剤が有するアルキル基は、1級アルキル基が好ましい。また、ノニオン界面活性剤が有するアルキル基は、直鎖1級アルキル基が好ましい。
除菌性能及び洗浄力向上の点から好ましいカチオン界面活性剤としては、アルキル基の炭素数が10以上、20以下であるアルキルトリメチルアンモニウム塩、アルキル基の炭素数が6以上、14以下であるジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキル基の炭素数が6以上、18以下であるアルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、ベンゼトニウム塩等が挙げられる。カチオン界面活性剤が有するアルキル基は、直鎖アルキル基が好ましい。また、カチオン界面活性剤が有するアルキル基は、1級アルキル基が好ましい。また、カチオン界面活性剤が有するアルキル基は、直鎖1級アルキル基が好ましい。
泡コントロール及び洗浄力向上の点から好ましい両性界面活性剤としては、アルキルジメチルアミンオキサイド、脂肪酸アミドプロピルアミンオキサイド、アルキル−N,N−ジメチル酢酸ベタイン、脂肪酸アミドプロピル−N,N−ジメチル酢酸ベタイン、アルキル−N,N−ジメチルエタンスルホベタイン、脂肪酸アミドプロピル−N,N−ジメチル−2−ヒドロキシプロピルスルホベタイン、アルキルカルボキシメチルヒドロキシエチルイミダゾリウムベタイン等のベタイン等が挙げられる。
中でも洗浄時の泡立ちや石鹸カス等のスカム汚れに対する洗浄性の観点から、アルキル基の炭素数が10〜16のアルキルジメチルアミンオキシド、炭素数12〜14の脂肪酸アミドプロピル−N,N−ジメチル酢酸ベタインが好ましい。
(b)成分としては、防汚性付与の効果を妨げにくい点から、アニオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤及び両性界面活性剤から選ばれる1種以上の界面活性剤を含有することが好ましい。中でもアニオン界面活性剤を含有することが好ましい。また、(b)成分として、(b1)成分及び(b2)成分から選ばれる1種以上のアニオン界面活性剤を含有することが好ましく、(b1)成分及び(b2)成分の両方を含有することがより好ましい。
<硬質表面用洗浄剤組成物の組成等>
本発明の硬質表面用洗浄剤組成物は、(a)成分を、0.01質量%以上、10質量%以下含有する。防汚性付与効果の観点で、本発明の硬質表面用洗浄剤組成物は、(a)成分を0.01質量%以上、好ましくは0.02質量%以上、より好ましくは0.03質量%以上、更に好ましくは0.05質量%以上含有する。そして、硬質表面の親水性が高められる観点で、本発明の硬質表面用洗浄剤組成物は、(a)成分を10質量%以下、好ましくは5質量%以下、より好ましくは2.5質量%以下、更に好ましくは1質量%以下含有する。
本発明の硬質表面用洗浄剤組成物は、(b)成分を、0.5質量%以上、30質量%以下含有する。洗浄力向上の観点で、本発明の硬質表面用洗浄剤組成物は、(b)成分好ましくは1質量%以上、より好ましくは3質量%以上、更に好ましくは5質量%以上、より更に好ましくは7質量%以上、そして、好ましくは25質量%以下、より好ましくは20質量%以下、更に好ましくは15質量%以下、より更に好ましくは12質量%以下、より更に好ましくは10質量%以下、より更に好ましくは9質量%以下含有する。なお、本発明では、(b)成分のうち、アニオン界面活性剤の質量は、ナトリウム塩としての質量をいうものとする。それに基づき組成物中の(b)成分の質量%や質量比を算出する。
本発明の硬質表面用洗浄剤組成物では、防汚性付与の観点から、(a)成分に対する(b)成分の質量比が、(b)/(a)で、5以上、500以下である。防汚性付与の観点から、(b)/(a)の質量比は、7以上が好ましく、10以上がより好ましく、15以上がより好ましく、30以上がより好ましく、50以上がより好ましく、そして、400以下が好ましく、300以下がより好ましく、200以下がより好ましく、100以下がより好ましい。
本発明の硬質表面用洗浄剤組成物は、(a)成分、(b)成分以外に下記の成分を含有することができる。
<(c)成分>
本発明の硬質表面用洗浄剤組成物は、(c)成分としてキレート剤を含有することが好ましい。キレート剤としては、(c1)トリポリリン酸、ピロリン酸、オルソリン酸、ヘキサメタリン酸、及びこれらのアルカリ金属塩、(c2)エチレンジアミン四酢酸、ヒドロキシイミノ二酢酸、ジヒドロキシエチルグリシン、ニトリロ三酢酸、ヒドロキシエチレンジアミン三酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、トリエチレンテトラミン六酢酸、及びこれらのアルカリ金属塩もしくはアルカリ土類金属塩、(c3)アミノトリメチレンホスホン酸、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸、エチレンジアミンテトラメチレンホスホン酸、ジエチレントリアミンペンタメチレンホスホン酸、アミノトリメチレンホスホン酸、及びこれらのアルカリ金属塩もしくはアルカリ土類金属塩、(c4)アクリル酸及びメタクリル酸から選ばれるモノマーの単一重合体又は共重合体、アクリル酸−マレイン酸共重合体、ポリα−ヒドロキシアクリル酸、並びにこれらのアルカリ金属塩、(c5)クエン酸、コハク酸、リンゴ酸、フマル酸、酒石酸、マロン酸、マレイン酸から選ばれる多価カルボン酸及びこれらのアルカリ金属塩から選ばれる1種以上、(c6)アルキルグリシン−N,N−二酢酸、アスパラギン酸−N,N−二酢酸、セリン−N,N−二酢酸、グルタミン酸二酢酸、エチレンジアミンジコハク酸、及びこれらの塩等が挙げられる。これらの中でも、(c2)、(c3)、及び(c5)から選ばれる1種以上のキレート剤が好ましく、エチレンジアミン四酢酸、ニトリロ三酢酸、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸、クエン酸、コハク酸及びこれらの塩から選ばれる1種以上のキレート剤がより好ましい。エチレンジアミン四酢酸、クエン酸、及びこれらの塩から選ばれる1種以上のキレート剤がより好ましい。
本発明の硬質表面用洗浄剤組成物は、(c)成分を、洗浄力がより向上する観点で、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.2質量%以上、更に好ましくは0.5質量%以上、そして、低温での貯蔵安定性に優れる観点で、好ましくは10質量%以下、より好ましくは7質量%以下、更に好ましくは5質量%以下含有する。なお、本発明では、(c)成分のキレート剤の質量は、ナトリウム塩としての質量をいうものとする。それに基づき組成物中の(c)成分の質量%や質量比を算出する。
本発明の硬質表面用洗浄剤組成物では、防汚性付与の観点から、(a)成分に対する(c)成分の質量比が、(c)/(a)で、好ましくは1以上、100以下である。洗浄性、防汚性付与の観点から、(c)/(a)の質量比は、2以上がより好ましく、3以上が更に好ましく、5以上がより更に好ましく、6以上がより更に好ましく、そして、80以下がより好ましく、60以下が更に好ましく、50以下がより更に好ましく、30以下がより更に好ましい。
<(d)成分>
本発明の硬質表面用洗浄剤組成物は、(d)成分として、有機溶剤を含有することが好ましい。
(d)成分は、有機概念図における無機性/有機性の比率が、0.6以上、2.2以下である有機溶剤が好ましい。
有機溶剤は、通常、液状組成物の液性を均一とし、長期保存後も液性を保持させる目的及び洗浄性を向上させる目的で配合されることが多い成分である。無機性/有機性の比率が、0.6以上、2.2以下である有機溶剤を、(a)成分と共に特定量含有させることで、疎水性硬質表面により高い防汚性を付与する組成物を得ることが出来る。
本発明において有機溶剤を特定するために用いた「有機概念図」とは、有機化合物の性状の概要を把握するための方法であり、主として炭素数に基づく有機性(共有結合性)と、置換基の性質、傾向に基づく無機性(イオン結合性)に分け、有機化合物を有機軸と無機軸と名づけた直交座標上の1点ずつに位置させて、その性質の概要を理解させるものである。有機概念図における有機溶剤の無機性/有機性の値は、「新版 有機概念図 基礎と応用」(甲田善生・佐藤四郎・本間善夫、三共出版、2008年、15頁、表1.1)に記載されたものから算出することが出来る。
防汚性付与の観点から、(d)成分の有機概念図における無機性/有機性の比率は、0.7以上が好ましく、1.0以上がより好ましく、1.2以上がより好ましく、1.4以上がより好ましく、1.5以上がより好ましく、そして、2.0以下が好ましく、1.9以下がより好ましく、1.8以下がより好ましく、1.7以下がより好ましい。
(d)成分として用いられる有機溶剤は、種々のモノ−、ジ−又はトリ−アルキレングリコールモノエーテル、及びモノ−、ジ−又はトリ−アルキレングリコールジエーテルが挙げられる。具体的には、モノ−、ジ−又はトリ−エチレングリコールモノエーテル、及びモノ−、ジ−又はトリ−エチレングリコールジエーテル、並びにモノ−、ジ−又はトリ−プロピレングリコールモノエーテル、及びモノ−、ジ−又はトリ−プロピレングリコールジエーテルが適している。このようなグリコールモノエーテル及びグリコールジエーテルはアルキル基を有するものが好ましく、アルキル基は、種々の炭素数のアルキル基から選択できる。例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ヘキシルなどである。これらグリコールエーテル及びグリコールジエーテルは、化合物全体の炭素数が好ましくは4以上、より好ましくは6以上、より好ましくは8以上、そして、好ましくは14以下、より好ましくは12以下、より好ましくは10以下である。
(d)成分としては、防汚性付与の観点から、エチレングリコールモノ−ブチルエーテル(1.5)、ジエチレングリコールモノ−ブチルエーテル(1.6)、エチレングリコールモノ−イソブチルエーテル(1.6)、ジエチレングリコールモノ−イソブチルエーテル(1.7)、エチレングリコールモノ−ヘキシルエーテル(1.1)、ジエチレングリコールモノ−ヘキシルエーテル(1.2)、プロピレングリコールモノ−ブチルエーテル(0.9)、ジプロピレングリコールモノ−ブチルエーテル(0.7)、ジプロピレングリコールモノ−メチルエーテル(1.0)、トリプロピレングリコールモノ−メチルエーテル(0.8)、エチレングリコールモノ−イソプロピルエーテル(2.0)、2−プロパノール(2.0)、エチレングリコールモノ−2−エチルヘキシルエーテル(0.8)、プロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル(1.0)及びジプロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル(0.8)から選ばれる1種以上の有機溶剤が挙げられる。なかでも、エチレングリコールモノ−ブチルエーテル(1.5)、ジエチレングリコールモノ−ブチルエーテル(1.6)から選ばれる1種以上の有機溶剤が好ましく、ジエチレングリコールモノ−ブチルエーテル(1.6)がより好ましい。ここで、( )内の数字は、無機性/有機性の値である。
本発明の硬質表面用洗浄剤組成物は、(d)成分を、好ましくは、1質量%以上、30質量%以下含有する。防汚性付与の観点で、本発明の硬質表面用洗浄剤組成物は、(d)成分を、好ましくは1質量%以上、より好ましくは1.5質量%以上、更に好ましくは3質量%以上、より更に好ましくは4質量%以上、より更に好ましくは5質量%以上、より更に好ましくは6質量%以上、より更に好ましくは7質量%以上、より更に好ましくは7.5質量%以上含有する。そして、本発明の硬質表面用洗浄剤組成物は、(d)成分を、好ましくは30質量%以下、より好ましくは20質量%以下、更に好ましくは15質量%以下、より更に好ましくは9質量%以下含有する。
本発明の硬質表面用洗浄剤組成物は、(a)成分及び(b)成分と、(d)成分とを、好ましくは所定条件で組み合わせて用いることで、(a)成分が疎水性硬質表面に吸着するため、より高い防汚性を付与するものと推定される。
本発明の硬質表面用洗浄剤組成物が(d)成分を含有する場合、防汚性付与の観点から、(d)成分に対する(b)成分の質量比が、(b)/(d)で、0.1以上、10以下であることが好ましい。防汚性付与の観点から、(b)/(d)の質量比は、0.2以上が好ましく、0.5以上がより好ましく、0.8以上がより好ましく、そして、8以下が好ましく、5以下がより好ましく、3以下がより好ましく、2以下がより好ましく、1.5以下がより好ましい。
<(e)成分>
本発明の硬質表面用洗浄剤組成物は、液状組成物の液性を均一とし、長期保存後も液性を保持させる目的で、(e)成分として、アルカリ金属のハロゲン化物及びアルカリ土類金属のハロゲン化物から選ばれる無機塩を含有することが好ましい。(e)成分としては、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、及びヨウ化カリウムからなる群から選択される1以上の化合物が好ましい。(e)成分は、アルカリ金属の塩化物がより好ましく、塩化ナトリウムがより好ましい。
本発明の硬質表面用洗浄剤組成物は、(e)成分を、液状組成物の液性を均一とし、長期保存後も液性を保持させる観点から、好ましくは1質量%以上、より好ましくは1.2質量%以上、更に好ましくは1.5質量%以上、より更に好ましくは2質量%以上、そして、好ましくは5質量%以下、より好ましくは4質量%以下、更に好ましくは3質量%以下、より更に好ましくは2.5質量%以下含有する。
<(f)成分>
本発明の硬質表面用洗浄剤組成物は、(f)成分として、水を含有することが好ましい。水を含有する液体組成物であることがより好ましい。長期保存後に液の均一性を確保するために、本発明の硬質表面用洗浄剤組成物は、(f)成分を、好ましくは50質量%以上、より好ましくは60質量%以上、更に好ましくは70質量%以上、より更に好ましくは80質量%以上、そして、好ましくは95質量%以下、より好ましくは90質量%以下、更に好ましくは85質量%以下含有する。
更に、本発明の硬質表面用洗浄剤組成物には、防汚性付与効果及び洗浄性能を阻害しない範囲において、防腐剤、ハイドロトロープ剤、染料、粘度調整剤、酸化防止剤、香料などを配合することが出来る。
また、本発明の硬質表面用洗浄剤組成物は、洗浄力が高まる観点で、20℃におけるpHが3以上であることが好ましく、5以上であることがより好ましく、6以上であることがより好ましく、7以上であることがより好ましい。そして、保存安定性に優れる観点で、20℃におけるpHが11以下であることが好ましく、10以下であることがより好ましく、9以下であることがより好ましく、8.5以下であることがより好ましい。pH調整剤としては、酸剤として、塩酸や硫酸などの無機酸や、(b)成分及び(e)成分以外の有機酸を用いることが出来る。また、アルカリ剤としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムを用いることが出来る。
本発明の硬質表面用洗浄剤組成物は、硬質表面、好ましくは疎水性硬質表面を対象とするものであり、疎水性表面を親水性表面に改質することで防汚性付与効果が発現していると推定している。
本発明の硬質表面用洗浄剤組成物の対象となる疎水性硬質表面は、イオン交換水に対する25℃における静止接触角が50°以上であるものが好ましく、60°以上であるものがより好ましく、70°以上であるものがより好ましく、80°以上であるものがより好ましい。本発明では、この接触角を満たす硬質表面を疎水性硬質表面とすることができる。
疎水性硬質表面を与える材質としては、ステンレス鋼等の疎水性金属、ポリ塩化ビニル(PVC)、ABS樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、6−ナイロン等の疎水性プラスチックが挙げられ、繊維強化プラスチック(FRP)のような複合素材であってもよい。
台所、浴室及びトイレには、前記した疎水性硬質表面を与える材質が多用されており、且つ食品や人体由来の疎水性汚れが付着しやすい環境にあることから、疎水性汚れに対する防汚性付与の意義が大きい。本発明の硬質表面用洗浄剤組成物は、台所、浴室及びトイレの疎水性硬質表面に対して優れた防汚性を付与できる。よって、本発明の硬質表面用洗浄剤組成物は、台所用、浴室用、又はトイレ用として用いられることが好ましい。具体的には、本発明の組成物は、台所まわりの疎水性硬質表面(壁、床、シンクなど)や台所で用いられる製品(コンロ、電子レンジ、オーブン、冷蔵庫など)の疎水性硬質表面に対して適用できる。また、本発明の組成物は、浴室まわりの疎水性硬質表面(壁、床、浴槽など)や浴室で用いられる製品(浴室用イス、洗面器など)の疎水性硬質表面に対して適用できる。また、本発明の組成物は、トイレの疎水性硬質表面(壁、床、便器など)やトイレで用いられる製品(収納棚、ごみ箱など)の疎水性硬質表面に対して適用できる。中でも浴室用の硬質表面用洗浄剤組成物としてより好ましく用いられる。
また、本発明の硬質表面用洗浄剤組成物は、スプレー式容器に充填してなるスプレー式硬質表面用洗浄剤物品として使用することが好ましい。かかる物品は、スプレー式硬質表面用洗浄剤物品やスプレー式硬質表面用改質剤物品として用いることもできる。スプレー式容器としては、トリガー式スプレーヤーが装着されたスプレー容器(トリガー式スプレー容器という)が挙げられる。トリガー式スプレー容器としては、液体洗浄剤組成物を収容する容器本体と、容器本体の口部に装着されたトリガー式液体噴出器とを具備するものが挙げられ、更には、容器本体の口部に液体洗浄剤組成物を噴出するトリガー式スプレーヤーが装着され、該トリガー式スプレーヤーの内部に垂直管路及び水平管路が形成され、該垂直管路内に該垂直管路と上記水平管路との連通を遮断するバルブが配設されたスプレー容器(スプレー容器(I)という)が挙げられる。スプレー容器(I)は、水平管路の下方位置にシリンダーを備え、また、水平管路の先端部にスピンエレメントが装着され、更に、このスピンエレメントの先端部にノズル孔を有するノズル部が嵌着固定されている。スプレー容器(I)は、トリガーを引いて、シリンダー内の空気を外に排出し、トリガーを戻した際に容器本体の液体洗浄剤組成物に浸した垂直管路を通じて液体洗浄剤組成物を吸い上げ、上記シリンダー内に液体を満たし、再びトリガーを引くことにより、該シリンダー内の液体を押し出して垂直管路に導き、更に水平管路、スピンエレメントを通じて液体の流れにスピンを与え、最後にノズルから噴出するタイプのものである。疎水性硬質表面への本発明の洗浄剤組成物の適用方法は、疎水性硬質表面の広さ(面積)等に応じて選択できる。例えば本発明の組成物の原液をそのまま0.05〜5mL程度スプレーして行うことができる。
本発明の硬質表面用洗浄剤組成物は、疎水性の硬質表面に対して良好な親水性を付与することが出来、しかもその持続効果に優れる。更に、疎水性硬質表面に付着した油汚れ、タンパク質汚れ、皮脂汚れ等に対する洗浄効果を有する。硬質表面の親水性は、該表面上での水の接触角を測定することにより評価できるが、本発明の硬質表面用洗浄剤組成物で硬質表面を処理することにより、接触角が著しく低減することを確認出来ており、この親水化により高い防汚性付与効果を発現していることが示唆される。
また、本発明の硬質表面用洗浄剤組成物は、実施例記載の方法で測定される処理後のPVC板(株式会社エンジニアリングテストサービス製)のイオン交換水に対する静止接触角が70°以下となることが、防汚性付与の観点から好ましく、60°以下となることがより好ましく、40°以下となることがより好ましく、30°以下となることがより好ましい。更に、処理前のPVC板のイオン交換水に対する静止接触角と処理後のPVC板のイオン交換水に対する静止接触角との差が、10°以上であることが防汚性付与の点から好ましく、30°以上がより好ましく、40°以上であることがより好ましく、50°以上であることがより好ましい。
本発明の硬質表面用洗浄剤組成物では、疎水性硬質表面に適用後、(a)成分を含有する被覆膜が形成されて該硬質表面を被覆することにより、PVC板のイオン交換水に対する静止接触角を低減できると推定している。
また、本発明は、本発明の硬質表面用洗浄剤組成物からなる硬質表面用改質剤組成物を包含する。すなわち、本発明は、(a)成分を0.01質量%以上、10質量%以下、及び(b)成分を0.5質量%以上、30質量%以下含有し、(a)成分に対する(b)成分の質量比が、(b)/(a)で、5以上、500以下である、硬質表面用改質剤組成物に関する。本発明の硬質表面用改質剤組成物の好ましい態様は、本発明の硬質表面用洗浄剤組成物で述べたものから選定できる。
<使用方法>
本発明の硬質表面用洗浄剤組成物は、当該組成物を疎水性硬質表面に塗布する工程と、該疎水性硬質表面の組成物が塗布された面を水、好ましくは、塗布質量の5倍以上の質量の水によりすすぐ工程とを有する硬質表面の処理方法に使用することが好ましい。また、本発明の硬質表面用洗浄剤組成物を疎水性硬質表面に塗布する工程の後に、スポンジ等を用いて薄く塗りのばす工程を行い、その後、水によりすすぐ工程を有する硬質表面の処理方法として使用することがより好ましい。この方法を汚れが付着した疎水性表面に対して行うことで、汚れの除去と防汚性付与の両方を達成することができる。
これらの工程は公知の方法に準じて行うことができるが、疎水性硬質表面への塗布には、前述のような、本発明の硬質表面用洗浄剤組成物をスプレー式容器に充填してなるスプレー式硬質表面用洗浄剤物品を用いることが好ましい。また、洗浄後にすすぐ際に使用する水の温度は、(a)成分からなる親水化改質成分を疎水性硬質表面に残留させるために、5℃以上が好ましく、15℃以上がより好ましく、そして、50℃以下が好ましく、35℃以下がより好ましい。
<実施例及び比較例>
表1、2に記載の硬質表面用洗浄剤組成物を調製した。各組成物のpH(20℃)は水酸化ナトリウム及び塩酸により表中の値に調整した。これら組成物について、下記項目について評価した。詳細を以下に示す。結果を表1に示した。表中、一部の例では、(a’)成分を(a)成分として(b)/(a)質量比と(c)/(a)質量比を示した。
<接触角>
PVC板(株式会社エンジニアリングテストサービス製、形状は25mm×75mm×1mm)に、硬質表面用洗浄剤組成物を1mL塗布して5分間静置した後、25℃の水道水(流速50mL/秒)で20秒間すすいだ。25℃40%RHに調温調湿された測定室にて、上記処理を行ったPVC板のイオン交換水に対する静止接触角を測定した。測定には協和界面科学株式会社製の全自動接触角計DM−500を使用し、20μlのイオン交換水の水滴を処理表面に着滴させ、着滴3秒後から1秒間隔で10回接触角を測定し、その平均値をデータとして記載した。なお、処理前のPVC板の静止接触角は、85°であった。
<防汚性>
40℃の湯10Lに12gのモデル皮脂溶液(モデル皮脂/クロロホルム=1、質量比)を添加し分散させ、各組成物で処理したPVC板を12時間浸漬させた。浸漬後のPVC板を、25℃の水道水(50mL/秒)で、表裏各10秒間すすぎ、乾燥後に質量を測定して残留皮脂量(x)を測定した。各組成物の組成において(a)成分を配合していない組成物〔(a)成分の分をイオン交換水に置き換える〕で処理したPVC板表面に残留した皮脂量(y)を同様に測定した。残留皮脂量xとyとから、次式により防汚性を算出した。
防汚性(%)=〔1−(x/y)〕×100
※各組成物で処理したPVC板
PVC板(株式会社エンジニアリングテストサービス製、形状は80mm×250mm×1mm)の両面に、硬質表面用洗浄剤組成物をそれぞれ1mL塗布してスポンジで塗りのばして5分間静置した後、25℃の水道水(50mL/秒)で20秒間すすいだもの。
<滑り抑制性(摩擦係数)>
各組成物で処理したPVC板を両面テープで角皿容器(角型透明ディッシュ(角2号)、アズワン(株))に固定し、容器内をイオン交換水で満たし、豚皮を貼った摩擦子と各組成物で処理したPVC板との摩擦係数を、摩擦測定器「KES−ES」(カトーテック株式会社)により測定した。
イオン交換水に10分間浸漬させた豚皮(三力製作所)を1cm角の摩擦子に貼り付け、摩擦子の総質量が50gになるようにおもりをセットして用いた。
また、各組成物で処理したPVC板は、PVC板(株式会社エンジニアリングテストサービス製、形状は25mm×70mm×1mm)の両面に、硬質表面用洗浄剤組成物をそれぞれ1mL塗布してスポンジで塗りのばして5分間静置した後、25℃の水道水(50mL/秒)で20秒間すすいだものを用いた。この評価では、表中の摩擦係数が大きいほど、すべりの抑制に優れていることを示す。
<防汚持続性>
各組成物で処理したPVC板及び未処理のPVC板を、40℃の湯を入れた浴槽の喫水部に複数枚固定した。4人の男性が、1人ずつ交代で入浴した後のPVC板に対する汚れの付着状況を評価した。入浴時間は、1人あたり10分間とした。また、PVC板は、男性が浴槽内に入ったときに、喫水部にPVC板の中央が位置するように固定した。なお、未処理のPVC板は、各組成物の組成において(a)成分を配合していない組成物〔(a)成分の分をイオン交換水に置き換える〕で処理したPVC板である。
1人目の男性が入浴した後に、任意のPVC板を1枚取り出し、40℃で30分放置後にシャワーの水のみで10秒間洗浄し、PVC板の汚れの付着状況を目視にて観察し、以下の基準で評価した。更にこの作業を繰り返し、2人目の男性が入浴した後のPVC板、3人目の男性が入浴した後のPVC板、4人目の男性が入浴した後のPVC板を各々評価した。なお、組成物ごとに、湯を入れ替えて評価を行った。比較例の一部では、2人目、3人目の入浴後の評価を行わなかった。
※各組成物で処理したPVC板
PVC板(株式会社エンジニアリングテストサービス製、形状は80mm×250mm×1mm)の両面に、硬質表面用洗浄剤組成物をそれぞれ1mL塗布してスポンジで塗りのばして5分間静置した後、25℃の水道水(50mL/秒)で20秒間すすいだもの。
評価基準
5;汚れの付着が全く無い
4:微かに汚れが付着している
3:未処理のPVC板と比較して、1/4の汚れが付着している
2:未処理のPVC板と比較して、半量の汚れが付着している
1:未処理のPVC板と同レベルの汚れが付着している
表中の成分は以下のものである。
・ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム:アルキル基の炭素数12〜16、エチレンオキサイド平均付加モル数4.0
・ポリオキシエチレンアルキルエーテル:アルキル基の炭素数12〜16、エチレンオキサイド平均付加モル数10
・アルキルポリグリコシド:アルキル(炭素数12〜16)ポリグルコース(平均糖縮合度1〜2)
・アルキルアミドプロピルベタイン:脂肪酸(炭素数12)アミドプロピル−N,N−ジメチル−酢酸ベタイン
・アルキルジメチルベンジルアンモニウムクロライド:アルキル基の炭素数12〜16
また、表中の(a)成分と(a’)成分は以下のものである。以下において、「スルホベタイン単位」は、スルホベタイン基を有する不飽和単量体由来の繰返し単位であり、「疎水性単位」は、疎水性不飽和単量体由来の繰り返し単位である。
・グラフトポリマー1:下記合成例1で得られた、重合体セグメントA−1及び重合体セグメントA−2からなる重量平均分子量130,000のグラフトポリマー、グラフトポリマー1中の重合体セグメントA−1の含有量97.5モル%、グラフトポリマー1中の重合体セグメントA−2の含有量2.5モル%、重合体セグメントA−2の重量平均分子量14,000、グラフトポリマー1中のスルホベタイン単位の含有量70モル%、重合体セグメントA−1におけるスルホベタイン単位/疎水性単位=70/27.5(モル比)
・グラフトポリマー2:下記合成例1と同様にして得られた、重合体セグメントA−1及び重合体セグメントA−2からなる重量平均分子量130,000のグラフトポリマー、グラフトポリマー2中の重合体セグメントA−1の含有量97.5モル%、グラフトポリマー2中の重合体セグメントA−2の含有量2.5モル%、重合体セグメントA−2の重量平均分子量14,000、グラフトポリマー2中のスルホベタイン単位の含有量60モル%、重合体セグメントA−1におけるスルホベタイン単位/疎水性単位=60/37.5(モル比)
・グラフトポリマー3:下記合成例1と同様にして得られた、重合体セグメントA−1及び重合体セグメントA−2からなる重量平均分子量140,000のグラフトポリマー、グラフトポリマー3中の重合体セグメントA−1の含有量97.5モル%、グラフトポリマー3中の重合体セグメントA−2の含有量2.5モル%、重合体セグメントA−2の重量平均分子量14,000、グラフトポリマー3中のスルホベタイン単位の含有量50モル%、重合体セグメントA−1におけるスルホベタイン単位/疎水性単位=50/47.5(モル比)
・グラフトポリマー4:下記合成例1と同様にして得られた、重合体セグメントA−1及び重合体セグメントA−2からなる重量平均分子量120,000のグラフトポリマー、グラフトポリマー4中の重合体セグメントA−1の含有量97.5モル%、グラフトポリマー4中の重合体セグメントA−2の含有量2.5モル%、重合体セグメントA−2の重量平均分子量14,000、グラフトポリマー4中のスルホベタイン単位の含有量40モル%、重合体セグメントA−1におけるスルホベタイン単位/疎水性単位=40/57.5(モル比)
・グラフトポリマー5:下記合成例1と同様に、ただしメタクリル酸メチルをメタクリル酸メトキシエチルに変更して得られた、重合体セグメントA−1及び重合体セグメントA−2からなる重量平均分子量160,000のグラフトポリマー、グラフトポリマー5中の重合体セグメントA−1の含有量97.5モル%、グラフトポリマー5中の重合体セグメントA−2の含有量2.5モル%、重合体セグメントA−2の重量平均分子量14,000、グラフトポリマー5中のスルホベタイン単位の含有量60モル%、重合体セグメントA−1におけるスルホベタイン単位/疎水性単位=60/37.5(モル比)
・グラフトポリマー6:下記合成例1と同様に、ただしメタクリル酸メチルをジメチルアクリルアミドに変更して得られた、重合体セグメントA−1及び重合体セグメントA−2からなる重量平均分子量180,000のグラフトポリマー、グラフトポリマー6中の重合体セグメントA−1の含有量97.5モル%、グラフトポリマー6中の重合体セグメントA−2の含有量2.5モル%、重合体セグメントA−2の重量平均分子量14,000、グラフトポリマー6中のスルホベタイン単位の含有量60モル%、重合体セグメントA−1におけるスルホベタイン単位/疎水性単位=60/37.5(モル比)
・グラフトポリマー7:下記合成例1と同様に、ただしメタクリル酸メチルをジエチルアクリルアミドに変更して得られた、重合体セグメントA−1及び重合体セグメントA−2からなる重量平均分子量200,000のグラフトポリマー、グラフトポリマー7中の重合体セグメントA−1の含有量97.5モル%、グラフトポリマー7中の重合体セグメントA−2の含有量2.5モル%、重合体セグメントA−2の重量平均分子量14,000、グラフトポリマー7中のスルホベタイン単位の含有量60モル%、重合体セグメントA−1におけるスルホベタイン単位/疎水性単位=60/37.5(モル比)
・グラフトポリマー8:下記合成例1と同様に、ただしメタクリル酸メチルをt−ブチルアクリルアミドに変更して得られた、重合体セグメントA−1及び重合体セグメントA−2からなる重量平均分子量180,000のグラフトポリマー、グラフトポリマー8中の重合体セグメントA−1の含有量97.5モル%、グラフトポリマー8中の重合体セグメントA−2の含有量2.5モル%、重合体セグメントA−2の重量平均分子量14,000、グラフトポリマー8中のスルホベタイン単位の含有量60モル%、重合体セグメントA−1におけるスルホベタイン単位/疎水性単位=60/37.5(モル比)
・グラフトポリマー9:下記合成例2で得られた、重合体セグメントA−1及び重合体セグメントA−2からなる重量平均分子量140,000のグラフトポリマー、グラフトポリマー9中の重合体セグメントA−1の含有量97.5モル%、グラフトポリマー9中の重合体セグメントA−2の含有量2.5モル%、重合体セグメントA−2の重量平均分子量14,000、グラフトポリマー9中のスルホベタイン単位の含有量60モル%、重合体セグメントA−1におけるスルホベタイン単位/疎水性単位=60/37.5(モル比)
・グラフトポリマー10:下記合成例2と同様にして得られた、重合体セグメントA−1及び重合体セグメントA−2からなる重量平均分子量130,000のグラフトポリマー、グラフトポリマー10中の重合体セグメントA−1の含有量97.5モル%、グラフトポリマー10中の重合体セグメントA−2の含有量2.5モル%、重合体セグメントA−2の重量平均分子量14,000、グラフトポリマー10中のスルホベタイン単位の含有量50モル%、重合体セグメントA−1におけるスルホベタイン単位/疎水性単位=50/47.5(モル比)
・グラフトポリマー11:下記合成例2と同様に、ただしメタクリル酸メチルをメタクリル酸n−ブチルに変更して得られた、重合体セグメントA−1及び重合体セグメントA−2からなる重量平均分子量130,000のグラフトポリマー、グラフトポリマー11中の重合体セグメントA−1の含有量95モル%、グラフトポリマー11中の重合体セグメントA−2の含有量5モル%、重合体セグメントA−2の重量平均分子量14,000、グラフトポリマー11中のスルホベタイン単位の含有量50モル%、重合体セグメントA−1におけるスルホベタイン単位/疎水性単位=50/45(モル比)
・グラフトポリマー12:下記合成例2と同様に、ただしメタクリル酸メチルをメタクリル酸n−ブチルに変更して得られた、重合体セグメントA−1及び重合体セグメントA−2からなる重量平均分子量140,000のグラフトポリマー、グラフトポリマー12中の重合体セグメントA−1の含有量97.5モル%、グラフトポリマー12中の重合体セグメントA−2の含有量2.5モル%、重合体セグメントA−2の重量平均分子量14,000、グラフトポリマー12中のスルホベタイン単位の含有量40モル%、重合体セグメントA−1におけるスルホベタイン単位/疎水性単位=40/57.5(モル比)
・グラフトポリマー13:下記合成例2と同様にして得られた、重合体セグメントA−1及び重合体セグメントA−2からなる重量平均分子量150,000のグラフトポリマー、グラフトポリマー13中の重合体セグメントA−1の含有量95モル%、グラフトポリマー13中の重合体セグメントA−2の含有量5モル%、重合体セグメントA−2の重量平均分子量14,000、グラフトポリマー13中のスルホベタイン単位の含有量60モル%、重合体セグメントA−1におけるスルホベタイン単位/疎水性単位=60/35(モル比)
・グラフトポリマー14:下記合成例2と同様にして得られた、重合体セグメントA−1及び重合体セグメントA−2からなる重量平均分子量150,000のグラフトポリマー、グラフトポリマー14中の重合体セグメントA−1の含有量90モル%、グラフトポリマー14中の重合体セグメントA−2の含有量10モル%、重合体セグメントA−2の重量平均分子量14,000、グラフトポリマー14中のスルホベタイン単位の含有量60モル%、重合体セグメントA−1におけるスルホベタイン単位/疎水性単位=60/30(モル比)
・比較高分子化合物1:下記比較合成例1で得られた、スルホベタイン単位及び疎水性単位からなる重量平均分子量120,000のランダム型高分子化合物、比較高分子化合物1におけるスルホベタイン単位/疎水性単位=60/40(モル比)
・比較高分子化合物2:下記比較合成例1と同様にして得られた、スルホベタイン単位及び疎水性単位からなる重量平均分子量120,000のランダム型高分子化合物、比較高分子化合物2におけるスルホベタイン単位/疎水性単位=50/50(モル比)
・比較高分子化合物3:下記比較合成例2で得られた、スルホベタイン単位及び疎水性単位からなる重量平均分子量120,000のランダム型高分子化合物、比較高分子化合物3におけるスルホベタイン単位/疎水性単位=60/40(モル比)
・比較高分子化合物4:下記比較合成例1と同様に、ただしメタクリル酸メチルを使用せずに得られた、スルホベタイン単位からなる単一高分子化合物、重量平均分子量130,000
・比較高分子化合物5:下記比較合成例2と同様に、ただしメタクリル酸メチルをメタクリル酸t−ブチルに変更して得られた、スルホベタイン単位及び疎水性単位からなる重量平均分子量110,000のランダム型高分子化合物、比較高分子化合物5におけるスルホベタイン単位/疎水性単位=96/4(モル比)
・比較高分子化合物6:下記比較合成例3で得られた重量平均分子量130,000のランダム型高分子化合物、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸から得られるモノマー単位/メタクリル酸n−ブチルから得られるモノマー単位=60/40(モル比)
・比較高分子化合物7:下記比較合成例4で得られた重量平均分子量55,000のランダム型高分子化合物、メタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライドから得られるモノマー単位/メタクリル酸n−ブチルから得られるモノマー単位=60/40(モル比)
・比較グラフトポリマー1:下記合成例1と同様にして得られた、重合体セグメントA−1及び重合体セグメントA−2からなる重量平均分子量120,000のグラフトポリマー、比較グラフトポリマー1中の重合体セグメントA−1の含有量97.5モル%、比較グラフトポリマー1中の重合体セグメントA−2の含有量2.5モル%、重合体セグメントA−2の重量平均分子量14,000、比較グラフトポリマー1中のスルホベタイン単位の含有量30モル%、重合体セグメントA−1におけるスルホベタイン単位/疎水性単位=30/67.5(モル比)
以下の合成例及び比較合成例で用いたモノマーの出所を以下に示す。
・メタクリル酸メチル:和光純薬工業株式会社製
・メタクリル酸n−ブチル:和光純薬工業株式会社製
・メタクリル酸2−(ジメチルアミノ)エチル:和光純薬工業株式会社製
・マクロモノマーC1:メチルメタクリレートマクロモノマー「AA−6」、東亜合成株式会社製
・メタクリル酸メトキシエチル:和光純薬工業株式会社製
・ジメチルアクリルアミド:KJケミカルズ株式会社製
・ジエチルアクリルアミド:KJケミカルズ株式会社製
・t−ブチルアクリルアミド:KJケミカルズ株式会社製
・メタクリル酸t−ブチル:和光純薬工業株式会社製
<合成例1:グラフトポリマー1の合成>
(工程1)
ナスフラスコにスターラーチップ、メタクリル酸メチル(疎水性単位となる)15.00g、メタクリル酸2−(ジメチルアミノ)エチル(スルホベタイン単位となる)59.95g、マクロモノマーC1(重合体セグメントA−2となる)1.364g、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)(和光純薬工業(株)製)0.210g、メチルエチルケトン(和光純薬工業(株)製)74.32gを入れ、30分間窒素バブリングを行い、モノマー溶液を調製した。その後、67℃に加熱し重合を行った。8時間反応させた後、反応溶液を空気にさらしながら氷冷し、乾燥により重合体B1を得た。
(工程2)
ナスフラスコに工程1で得られた重合体B1を4.000g、2,2,2−トリフルオロエタノール(シグマアルドリッチ製)を16.00g、1,3−プロパンスルトン(和光純薬工業(株)製)を2.464g入れ、重合体を溶解させた。50℃に加熱し、5時間反応させた後冷却し、乾燥を行って重合体(グラフトポリマー1)の固体を得た。グラフトポリマー1は、重量平均分子量が130,000であった。
<合成例2:グラフトポリマー9の合成>
(工程1)
ナスフラスコにスターラーチップ、メタクリル酸メチル(疎水性単位となる)15.00g、メタクリル酸2−(ジメチルアミノ)エチル(スルホベタイン単位となる)37.69g、マクロモノマーC1を(重合体セグメントA−2となる)1.000g、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)(和光純薬工業(株)製)0.384g、メチルエチルケトン(和光純薬工業(株)製)78.53gを入れ、30分間窒素バブリングを行い、モノマー溶液を調製した。その後、67℃に加熱し重合を行った。8時間反応させた後、反応溶液を空気にさらしながら氷冷し、乾燥により重合体B1を得た。
(工程2)
ナスフラスコに工程1で得られた重合体B1を4.000g、2,2,2−トリフルオロエタノール(シグマアルドリッチ製)を16.00g、3−クロロ−2−ヒドロキシ−1−プロパンスルホン酸ナトリウム(アルドリッチ製)を4.062g、水を8.000gとスターラーチップを入れ、三方コックを取り付けた。次に82℃に昇温しておいたオイルバスで加熱し、10時間反応を行った。その後、3−クロロ−2−ヒドロキシ−1−プロパンスルホン酸ナトリウム0.734gと炭酸水素ナトリウム(和光純薬工業(株)製)0.300gを添加し、再び82℃で10時間加熱して反応を行った。反応終了後、乾燥を行って重合体(グラフトポリマー9)の固体を得た。グラフトポリマー9は、重量平均分子量が140,000であった。
<比較合成例1:比較高分子化合物1の合成>
(工程1)
ナスフラスコにスターラーチップ、メタクリル酸メチル(疎水性単位となる)16.00g、メタクリル酸2−(ジメチルアミノ)エチル(スルホベタイン単位となる)37.69g、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)(和光純薬工業(株)製)0.384g、メチルエチルケトン(和光純薬工業(株)製)78.53gを入れ、30分間窒素バブリングを行い、モノマー溶液を調製した。その後、67℃に加熱し重合を行った。8時間反応させた後、反応溶液を空気にさらしながら氷冷し、乾燥により重合体B1を得た。
(工程2)
ナスフラスコに工程1で得られた重合体B1を4.000g、2,2,2−トリフルオロエタノール(シグマアルドリッチ製)を16.00g、1,3−プロパンスルトン(和光純薬工業(株)製)を2.464g入れ、重合体を溶解させた。50℃に加熱し、5時間反応させた後冷却し、乾燥を行って重合体(比較高分子化合物1)の固体を得た。比較高分子化合物1は、重量平均分子量が120,000であった。
<比較合成例2:比較高分子化合物3の合成>
(工程1)
ナスフラスコにスターラーチップ、メタクリル酸メチル(疎水性単位となる)16.00g、メタクリル酸2−(ジメチルアミノ)エチル(スルホベタイン単位となる)37.69g、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)(和光純薬工業(株)製)0.384g、メチルエチルケトン(和光純薬工業(株)製)78.53gを入れ、30分間窒素バブリングを行い、モノマー溶液を調製した。その後、67℃に加熱し重合を行った。8時間反応させた後、反応溶液を空気にさらしながら氷冷し、乾燥により重合体B1を得た。
(工程2)
ナスフラスコに工程1で得られた重合体B1を4.000g、2,2,2−トリフルオロエタノール(シグマアルドリッチ製)を16.00g、3−クロロ−2−ヒドロキシ−1−プロパンスルホン酸ナトリウム(アルドリッチ製)を4.546g、水を8.000gとスターラーチップを入れ、三方コックを取り付けた。次に82℃に昇温しておいたオイルバスで加熱し、10時間反応を行った。その後、3−クロロ−2−ヒドロキシ−1−プロパンスルホン酸ナトリウム0.826gと炭酸水素ナトリウム(和光純薬工業(株)製)0.336gを添加し、再び82℃で10時間加熱して反応を行った。反応終了後、乾燥を行って重合体(比較高分子化合物3)の固体を得た。比較高分子化合物3は、重量平均分子量が120,000であった。
<比較合成例3:比較高分子化合物6の合成>
内容量300mLのガラス製セパラブルフラスコに、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(シグマアルドリッチ製)13.7g、メタクリル酸n−ブチル(和光純薬工業(株)製)6.33g、メタノール38.5g、イオン交換水23.4gを入れ、均一に混合し窒素雰囲気下で30分間攪拌した。その後、この溶液を約70℃まで昇温した後、重合開始剤(V−65、和光純薬工業(株)製)0.13g、メタノール5.0gを加え、6時間保持して重合を行った。その後、水酸化ナトリウム水溶液を加えpH7に中和した。次いで、2−プロパノール4Lを撹拌しながらポリマー溶液を滴下し、ポリマーを析出させ、ろ過、乾燥により比較高分子化合物6の固体を得た。
比較高分子化合物6は、モノマー単位が2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸から得られるモノマー単位とメタクリル酸n−ブチルから得られるモノマー単位であり、そのモル比が、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸から得られるモノマー単位/メタクリル酸n−ブチルから得られるモノマー単位=60/40であった。また、比較高分子化合物6は、重量平均分子量が130,000であった。
<比較合成例4:比較高分子化合物7の合成>
内容量300mLのガラス製セパラブルフラスコに、メタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド(QDM、MRCユニテック(株)製)33.6g、メタクリル酸n−ブチル(和光純薬工業(株)製)15.3g、重合開始剤(パーロイルL、日油(株)製)8.53g、イオン交換水2.52g、及びエタノール103gを入れ、均一に混合し窒素雰囲気下で30分間攪拌した。この溶液を約90℃まで昇温した後、6時間保持して重合を行った。次いで、アセトン4Lを撹拌しながらポリマー溶液を滴下し、ポリマーを析出させ、ろ過、乾燥により比較高分子化合物7の固体を得た。
比較高分子化合物7は、モノマー単位がメタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライドから得られるモノマー単位とメタクリル酸n−ブチルから得られるモノマー単位であり、そのモル比が、メタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライドから得られるモノマー単位/メタクリル酸n−ブチルから得られるモノマー単位=60/40であった。また、比較高分子化合物7は、重量平均分子量が55,000であった。
なお、重合体セグメントA−2の重量平均分子量、及びグラフトポリマーA(便宜的に比較グラフトポリマー1を含む)の重量平均分子量は、以下の方法により測定した。また、各ポリマーにおけるモノマー単位のモル比ないしモノマー比は、仕込み量から計算により求めた。
(1)重合体セグメントA−2の重量平均分子量
重合体セグメントA−2を有する不飽和単量体、すなわちグラフトポリマーAの製造に用いたマクロモノマーの重量平均分子量を、重合体セグメントA−2の重量平均分子量とした。
マクロモノマーの重量平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィー(ポリスチレン換算)で測定した。
カラム:K−804L(昭和電工(株)製)を2本直列に連結して使用した。
カラム温度:40℃
溶離液:1mmol/Lジメチルラウリルアミン/CHCl(ジメチルラウリルアミン:ファーミンDM2098:花王(株)製)
流量:1.0ml/分
検出器:示差屈折率計
(2)グラフトポリマーAの重量平均分子量
重量平均分子量(Mw)は光散乱光度計「DLS−7000」(大塚電子(株)製)を用いて、下記の条件で静的光散乱を測定し、Zimm−plotを作製することで算出した。また、分子量の算出に必要な屈折率増分は、示差屈折率計「DRM3000」(大塚電子(株)製)を用いて測定した。
波長:632.8nm(ヘリウム−ネオンレーザー)
散乱角:30°から150°まで10°おきに測定した。
平均温度:25°
溶媒:トリフルオロエタノール
Figure 0006596220
表1の実施例1−1〜1−14と比較例1−1〜1−9の結果から、(a)成分及び(b)成分を含有することにより、防汚性付与効果に優れることが分かる。
また、表1の実施例1−1〜1−4と比較例1−9の結果から、高分子化合物として、本発明の(a)成分の構造、比率を満たすグラフトコポリマーを用いることで、防汚性付与効果に優れることが分かる。
Figure 0006596220
表2の実施例と比較例の結果から、(a)成分及び(b)成分を含有することにより、防汚性付与効果に優れ、更に防汚持続性にも優れることが分かる。

Claims (9)

  1. 下記(a)成分を0.01質量%以上、10質量%以下、及び下記(b)成分を0.5質量%以上、30質量%以下含有し、
    (a)成分に対する(b)成分の質量比が、(b)/(a)で、5以上、500以下である、
    硬質表面用洗浄剤組成物。
    <(a)成分>
    主鎖としてスルホベタイン基を有する不飽和単量体由来の繰返し単位を含む重合体セグメントA−1と、側鎖として20℃における水100gに対する溶解量が10g以下である疎水性不飽和単量体由来の繰り返し単位を含む重合体セグメントA−2とを有するグラフトポリマーであって、
    グラフトポリマー中のスルホベタイン基を有する不飽和単量体由来の繰り返し単位の含有量が35モル%以上であり、
    グラフトポリマー中の重合体セグメントA−2の含有量が10モル%以下である、
    グラフトポリマー
    <(b)成分>
    界面活性剤
  2. 下記(c)成分を含有する、請求項1記載の硬質表面用洗浄剤組成物。
    <(c)成分>
    キレート剤
  3. (a)成分に対する(c)成分の質量比が、(c)/(a)で、1以上、100以下である、請求項2記載の硬質表面用洗浄剤組成物。
  4. 下記(d)成分を含有する、請求項1〜3の何れか1項記載の硬質表面用洗浄剤組成物。
    <(d)成分>
    有機溶剤
  5. 下記(e)成分を含有する、請求項1〜4の何れか1項記載の硬質表面用洗浄剤組成物。
    <(e)成分>
    アルカリ金属のハロゲン化物及びアルカリ土類金属のハロゲン化物から選ばれる無機塩
  6. 浴室用、台所用又はトイレ用である請求項1〜5の何れか1項記載の硬質表面用洗浄剤組成物。
  7. 疎水性不飽和単量体由来の繰返し単位が、一般式(2)で表される構成単位である、請求項1〜6の何れか1項記載の硬質表面用洗浄剤組成物。
    Figure 0006596220

    〔式中、
    〜R 10 :同一又は異なって、水素原子又は炭素数1もしくは2のアルキル基
    11 :炭素数1以上、22以下の炭化水素基
    :O又はNR 12 であり、R 12 は水素原子又は炭素数1以上、4以下の炭化水素基を示す。〕
  8. 請求項1〜の何れか1項記載の硬質表面用洗浄剤組成物を疎水性硬質表面に塗布して、洗浄することにより該疎水性硬質表面の親水性を向上させる方法。
  9. 請求項1〜の何れか1項記載の硬質表面用洗浄剤組成物を、汚れが付着した疎水性硬質表面に適用した後、洗浄し水ですすぐことで、該疎水性硬質表面からの汚れの除去と該疎水性硬質表面への親水性の付与の両方を行う、疎水性硬質表面の処理方法。
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