JP6594356B2 - 制御弁 - Google Patents

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Description

本発明は、油圧ポンプの吐出側と油タンクとの間に接続されて前記油圧ポンプから吐出される圧油が前記油タンクへブリードオフする流量であるブリードオフ流量を制御するための制御弁に関する。本発明の制御弁は、主として油圧エレベータにおける油圧シリンダの速度制御などに用いられる。
従来より、誘導式の電動機の回転速度をインバータによって制御し、油圧ポンプの吐出流量を正逆両方向において制御することによって、乗りかごの上昇時又は下降時の速度を制御するようにした油圧エレベータが用いられている。
従来の油圧エレベータでは、電動機の回転速度の制御によって乗りかごの速度が決定されるので、ベクトル制御方式でインバータにより高精度に制御される電動機が必要であった。また、例えば乗りかごが下降中に停電となった場合に、電磁制御弁がオフとなって流路が急激に閉ざされるので、乗りかごが急停止したり上下に振動したりするという問題が指摘されていた。
これらの問題を解消するために、本出願人は、油圧ポンプに対して並列的に接続されるブリードオフ用の制御弁装置を設けることを先に提案した(特許文献1)。また、比較的低廉な電動機を用いても乗りかごの速度制御を容易に行えるとともに、ブリードオフ流量ができるだけ少なくなる制御方法を続いて提案した(特許文献2)。
特許文献2の制御方法について、図6〜図8を参照して説明する。
すなわち、図6は油圧エレベータ1の基本油圧回路を示す図、図7は油圧エレベータの上昇時における動作状態を示すタイミングチャート、図8は従来の制御方法に用いられる制御弁装置の断面構造を油圧エレベータの全体の回路とともに示す図である。
図6において、油圧エレベータ1は、油圧シリンダ11、油圧ポンプ12、電動機13、チェック弁14、第1の制御弁15、第2の制御弁16、油タンク18、および電気制御装置19などから構成される。
ポートPT11に圧油を供給することによってロッド11aが伸長駆動し、図示しない乗りかごが上昇移動する。ポートPT11から圧油が排出されると、ロッド11aおよび乗りかごが自重で下降する。乗りかごの上昇速度および下降速度は、ポートPT11を通過する圧油の流量に比例する。
チェック弁14は、油圧ポンプ12から油圧シリンダ11の方向にのみ圧油を流通させるものであり、その流量に応じて弁体が変位する。弁体の変位は、レバーなどによって機械的に取り出され、第1の制御弁15のフィードバック制御に用いられる。つまり、チェック弁14は、流量検出装置をも兼ねており、流量を機械的な変位として検出する。
第1の制御弁15は、その主回路が油圧ポンプ12の吐出側と油タンク18との間に接続され、油圧ポンプ12から吐出される圧油が油タンク18へブリードオフする流量であるブリードオフ流量Q3を制御する。ブリードオフ流量Q3の制御によって、油圧シリンダ11の上昇時の速度つまり乗りかごの上昇速度が制御される。
第2の制御弁16は、その主回路が油圧シリンダ11と油タンク18との間に接続され、油圧シリンダ11から油タンク18に排出される圧油の流量Q4を制御する。流量Q4の制御によって、油圧シリンダ11の下降時の速度つまり乗りかごの下降速度が制御される。
チェック弁14、第1の制御弁15、および第2の制御弁16は、パイロット作動用の他の制御弁、および目標速度を与えるためのカム、カムを回転駆動してカムの回転角度位置を制御する指令モータなどとともに、1つの共通のハウジング内に組み込まれている。つまり、1つのハウジング内に制御弁装置Vaが組み込まれており、制御弁装置Vaの機能および構造の一部によって、チェック弁14、第1の制御弁15、第2の制御弁16、その他の弁、および目標速度指令機構が形成される。
図7において、時刻t0において乗りかごの扉が閉じると、電動機13が起動され、その後に周波数が上昇して回転速度が上昇し、時刻t1においてアイドル回転速度に達する。この間において、油圧ポンプ12の吐出量の全部が第1の制御弁15によってブリードオフされる。電動機13のアイドル回転速度とは、電動機13の起動後に適度なトルクを発生して負荷を加えても安定した制御が行えるようになった回転速度である。
電動機13がアイドル回転速度に達すると、目標速度の指令が与えられる。時刻t2から目標速度が上昇し、これにともなって電動機13の回転速度も上昇する。この間において、電動機13の回転速度は、油圧ポンプ12の吐出量が乗りかごの目標速度に対応する流量である目標流量QTよりも若干大きくなるように、しかも回転速度が上昇するにつれてそれらの差が小さくなるように制御される。これによって、第1の制御弁15は、油圧シリンダ11へ流入する流量Q2が目標流量QTと一致するように、ブリードオフ流量Q3がフィードバック制御される。油圧ポンプ12の吐出量Q1からブリードオフ流量Q3を差し引いた流量Q2が油圧シリンダ11に流入する。
時刻t3において、電動機13は最高回転速度に達し、油圧シリンダ11および乗りかごは最高速度で上昇する。時刻t4において、減速が開始され、時刻t5において、一旦、低速での下降運転が行われ、時刻t6において、目標速度が零に落とされ、時刻t7において電動機13の回転が完全に停止する。
時刻t1から時刻t7の間において、油圧ポンプ12の吐出量Q1からブリードオフ流量Q3を差し引いた流量Q2が油圧シリンダ11に流入し、流量Q2に比例した速度で乗りかごが上昇する。
図8において、制御弁装置Va1は、上昇制御弁31、上昇側流量弁32、上昇側パイロット弁33、上昇側レバー34、上昇側カム35、上昇側電磁弁36、上昇側パイロット絞り弁38、バイパス調整ネジ39、下降制御弁40、下降側流量弁41、下降側パイロット弁42、下降側レバー43、下降側カム44、下降側電磁弁45、下降側パイロット絞り弁46、圧力計47、ゲージコック48、手動下降弁49、およびパイロットラインフィルタ50A,50Bなどから構成される。
上昇制御弁31は、弁本体に設けられてブリードオフの主流路となる弁孔、および弁孔の下流側に設けられたパイロット室内を軸方向に移動可能であり且つ弁孔の内周面に沿って移動することにより当該弁孔の開度を調整する弁体とを有するロジック弁である。
上昇制御弁31は、上昇側電磁弁36および上昇側パイロット絞り弁38などとともに、図6における第1の制御弁15に対応する機能を実現する。また、上昇制御弁31は、上昇側流量弁32、上昇側パイロット弁33、および上昇側レバー34などを流量検出装置とし、上昇側カム35の回転角度に対して油圧シリンダ11への流入量(Q2)が追従する流量フィードバック制御弁として動作する。
上昇制御弁31は、パイロット室に十分大きいパイロット圧が与えられたときに、弁体が弁孔を閉じる。パイロット圧が調整されることにより、弁体の開度が調整され、ブリードオフ流量が調整される。
特開平10−1266号公報 特開平10−279203号公報
特許文献2に示された上昇制御弁31を用いた場合に、エレベータの上昇時におけるブリードオフ流量を少なくできるが、しかし、部品の精度によっては、制御を円滑に行うために5パーセント程度の少々大きめのブリードオフ流量を必要とする場合があることが分かった。
すなわち、上昇制御弁31は、ロジック弁で構成されており、ロジック弁を連続的に円滑に良好な応答性で開閉するためには、パイロット圧を所定の範囲に維持する必要がある。弁孔が完全に閉じられた状態、つまりブリードオフ流量が零の状態では、パイロット圧が上昇してしまい、適切なパイロット圧とすることが困難となる。
そして、各部の部品の精度の影響によっては、ブリードオフ流量を調整して少なくした場合に、例えば5パーセント程度以下になった場合に、ブリードオフ流量がいきなり零となって適切なパイロット圧を維持できない状態となってしまうことがある。
パイロット圧を所定の適正な範囲に維持できないと、エレベータの減速時に大きな遅れが生じ、この影響によってショックが発生するなど、動作が不安定となる。
そのため、ブリードオフ流量を5パーセント程度以上と大きくしておかなければならず、エネルギーの利用効率が悪いという問題があった。
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたもので、ブリードオフ流量をさらに少なくすることができ、しかも動作が安定な制御弁を提供することを目的とする。
本発明の実施形態の制御弁は、油圧ポンプの吐出側と油タンクとの間に接続されて前記油圧ポンプから吐出される圧油が前記油タンクへブリードオフする流量を制御するための制御弁であって、ハウジングに設けられて前記ブリードオフの主流路となる弁孔と、前記弁孔の下流側に設けられたパイロット室内を軸方向に移動可能であり且つ前記弁孔の内周面に沿って移動することにより当該弁孔の開度を調整する主弁体と、前記主弁体と軸方向に一体的に移動し、前記主弁体の軸方向の位置に応じて、前記パイロット室内の油を前記油タンクの側へ逃がす逃がし流路を形成することが可能なスプール弁体と、を有し、前記スプール弁体は、前記主弁体が前記弁孔を閉じたときに前記逃がし流路を形成するように構成される。
好ましくは、前記スプール弁体は、前記主弁体が前記弁孔を完全に閉じたときおよび完全に閉じる直前において、前記逃がし流路を形成するように構成される。
また好ましくは、前記弁孔の上流側から前記パイロット室に至る絞り流路が設けられており、前記逃がし流路が形成されたときに、前記絞り流路を経て前記パイロット室に流入する油の一部が前記逃がし流路を経て流出するよう構成されている。
また好ましくは、前記逃がし流路における有効断面積が前記絞り流路における有効断面積よりも大きい。
また、前記スプール弁体は、その端部が、前記主弁体の前記パイロット室側の端面に設けられた挿入孔に挿入され、且つ、バネによって前記挿入孔の底面に当接するよう付勢されている。
本発明によると、ブリードオフ流量をさらに少なくすることができ、しかも動作が安定な制御弁を提供することができる。
本発明の実施形態の制御弁を含む制御弁装置の断面構造の例を示す図である。 制御弁の他の実施形態を示す正面断面図である。 図2に示す制御弁の一部を拡大して示す図である。 図2に示す制御弁の上面図である。 本発明の実施形態の制御弁の動作の例を説明するための図である。 油圧エレベータの基本油圧回路を示す図である。 油圧エレベータの上昇時における動作状態を示すタイミング図である。 従来の制御方法に用いられる制御弁装置の断面構造を示す図である。
図1には本発明の実施形態の上昇制御弁(制御弁)60を含む制御弁装置Va2の断面構造の例が示されている。図1の制御弁装置Va2は、図8の制御弁装置Va1の上昇制御に関する部分のみに対応しており、かつ制御弁装置Va1に対して改良されている。
図1において、制御弁装置Va2は、ハウジング30に形成された、上昇制御弁60、上昇側流量弁32、上昇側パイロット弁33、上昇側レバー34、上昇側カム35、上昇側電磁弁36、上昇側パイロット絞り弁38、およびパイロットラインフィルタ50A,50Bなどを含んで構成される。
ハウジング30には、その内部に、上流側室121および下流側室122が形成されている。油圧ポンプ12から吐出される圧油は上流側室121に流入し、上昇制御弁60を通って下流側室122に流入する。
上昇制御弁60は、油圧ポンプ12の吐出側と油タンク18との間に接続され、油圧ポンプ12から油タンク18へブリードオフする流量であるブリードオフ流量を制御する。
上昇制御弁60は、ハウジング30に設けられた弁孔61h、主弁体61、およびスプール弁体62などを有する。
また、ハウジング30には、弁孔61hの下流側において、円柱状の空間であるパイロット室64およびスプール室65が設けられ、スプール室65の軸方向の中間位置から弁孔61hの下流側に至るパイロット流路63が設けられている。
弁孔61hは、円形状であり、ブリードオフの主流路となる。主弁体61は、弁孔61hの下流側に設けられたパイロット室64内を軸方向に移動可能であり、且つ弁孔61hの内周面に沿って軸方向に移動することによって、弁孔61hの開度を調整する。
主弁体61は、本体部61aおよび弁体部61bを有する。本体部61aは、円柱状であって、上に述べたようにパイロット室64内を摺動可能であり、且つパッキンによってシールされている。弁体部61bは、円筒状であり、周壁面にV字形状の複数の切り欠き61cが設けられている。弁体部61bの切り欠き61cが弁孔61hから抜け出ると、その部分を通って圧油が流通する。
本体部61aの有効受圧面積S1つまりパイロット室64の内径による面積S1は、弁体部61bの外形つまり弁孔61hの内径による面積S2よりも大きい。本実施形態では、面積S1と面積S2との比は約2対1である。
弁体部61bの根元の部分には切り欠き61cが及んでおらず、つまり弁体部61bには軸方向において切り欠き61cのない部分が設けられている。したがって、弁体部61bの全部が弁孔61hに挿入された状態、つまり本体部61aの下端面がハウジング30の表面に当接した状態では、主弁体61は弁孔61hを完全に塞ぎ、弁孔61hを通過する流量Q3Aは零となる。
主弁体61の軸方向の位置をストローク位置STとし、本体部61aの下端面がハウジング30の表面に当接した状態のストローク位置STを0とすると、主弁体61のストローク位置STと流量Q3Aとの関係は図5(A)に示すようになる。つまり、ストローク位置STが小さいうちは、流量Q3Aが0であり、ストローク位置STの増大に応じて流量Q3Aが増大する。
スプール弁体62は、主弁体61の上端面61dに配置され、主弁体61と一体的に移動し、主弁体61の軸方向の位置(ストローク位置ST)に応じて、パイロット室64内の圧油をパイロット流路63を経由して油タンク18の側へ逃がす逃がし流路110を形成することが可能である。逃がし流路110が形成されたときに、逃がし流路110を流れる流量Q3Bは、上昇制御弁60におけるブリードオフ流量Q3の一部となる。つまり、流量Q3Aと流量Q3Bとの合計がブリードオフ流量Q3となる。つまり、
Q3=Q3A+Q3B
である。
スプール弁体62は、弁体61aと一体に形成しまたは弁体61aに固定したものでもよく、また後で述べるように、一体で軸方向に移動するよう互いに連結したものでもよい。
さて、スプール弁体62は、主弁体61が弁孔61hを閉じたときに逃がし流路110を形成するように構成されている。
本実施形態において、図に示すように、スプール弁体62は、主弁体61が弁孔61hを完全に閉じたときおよび完全に閉じる直前において、逃がし流路110を形成するように構成されている。つまり、逃がし流路110の形成が開始されるのは、主弁体61が弁孔61hを閉じる直前において、つまり、主弁体61が弁孔61hを完全に閉じる前においてである。したがって、少なくとも主弁体61が弁孔61hを完全に閉じたときには、逃がし流路110が形成された状態となっている。
したがって、主弁体61のストローク位置STと流量Q3Bとの関係は、弁体部61bの全部が弁孔61hに挿入されたストローク位置STを0とすると、図5(A)に示すようになる。
また、図5(B)に示すように、主弁体61が全開の状態から閉じていく場合に、つまりストローク位置STが最大から最小の方へ移行する場合に、弁孔61hの流量Q3Aは低下していき、やがて零となる。流量Q3Aが零となる直前に、スプール弁体62による逃がし流路110が形成され、流量Q3Bが発生する。
また、弁孔61hの上流側からパイロット室64に至る絞り流路111が設けられており、逃がし流路110が形成されたときに、絞り流路111、上昇側パイロット絞り弁38、およびパイロット流路112を経てパイロット室64に流入する圧油の一部が、逃がし流路110を経て流出するようになっている。
また、逃がし流路110における有効断面積S3は、絞り流路111における有効断面積S4よりも大きい。つまり、S3>S4である。例えば、逃がし流路110の有効断面積S3が絞り流路111の有効断面積S4の2倍程度となっている。例えば、S3≒2×S4である。
これは、例えば、逃がし流路110および絞り流路111の孔の径を適切に設定することにより設定可能である。また、上昇側パイロット絞り弁38の絞り量が適切となるように設定することにより、絞り流路111における有効断面積S4を設定することが可能である。上昇側パイロット絞り弁38を可変絞り弁とし、絞り流路111の絞り量を調整可能としてもよい。
逃がし流路110および絞り流路111の有効断面積S3,4を調整することにより、油圧ポンプ12から吐出される圧油の圧力P1に対して所定の割合で減圧された圧力P2がパイロット室64に加わることとなる。
この場合に、主弁体61において、面積S1の本体部61aには圧力P2が加わり、面積S2の弁体部61bには圧力P1が加わるので、これらの圧力P1,2による推力であるS1×P2とS2×P1とがほぼ同じになるようにすることにより、主弁体61における圧力バランスが良好となり、上昇制御弁60の応答性が良好となる。
なお、パイロット流路112は、パイロット流路113を経て上昇側パイロット弁33や上昇側電磁弁36と連通する。上昇側パイロット弁33および上昇側電磁弁36の排出側は、パイロット流路114を経て下流側室122に連通し、これにより圧油を油タンク18へ排出することが可能である。
このように、上昇制御弁60では、主弁体61の他にスプール弁体62を設け、スプール弁体62によって主弁体61のストローク位置STを機械的に検知し、パイロット室64に流入するパイロット用の圧油の一部を逃がし流路110を経由して油タンク18の側へ逃がすことにより、パイロット圧が過度に上昇することを防いで適切なパイロット圧を維持することができる。
これにより、エレベータの減速時に大きな遅れが生じたりショックや振動が発生することが防止され、動作が安定となる。
また、ブリードオフの主流路である弁孔61hが完全に閉じられたときでも、逃がし流路110が形成されてパイロット室64の圧力を適切に維持することができるので、弁孔61hを閉じて主流路の流量Q3Aを零にすることができ、エレベータの上昇時におけるブリードオフ流量Q3を低減することができる。
図5(C)に示すように、例えばブリードオフ流量Q3を従来では5パーセント程度以上必要であったものを、本実施形態によれば1パーセント程度に低下させることができ、ブリードオフ流量を減らしてエネルギーの利用効率を大きく上昇させることができる。
また、本実施形態の上昇制御弁60を用いた場合には、比例弁などを用いてサーボ制御を行う場合と比べて、構成が簡単であり、低コストで容易に実施することができる。
〔他の実施形態〕
次に、他の実施形態の上昇制御弁70について説明する。
図2には他の実施形態の上昇制御弁70の正面断面図が、図3には上昇制御弁70の一部を拡大して示す図が、図4には上昇制御弁70の上面図が、それぞれ示されている。なお以下の説明において、構造の細部については、図3ではなく細部についても符号を示した図4を参照すればよい。
図2〜図4において、上昇制御弁70は、ハウジング30B、カバー30Ba、ハウジング30Bに設けられた弁孔71h、主弁体71、スプール弁体72、パイロット室74、スプール室75、ジョイントプラグ76、スプリングピン77、ブリードオフ調整ネジ78、およびバイパス調整ネジ79などを有する。
ハウジング30Bには、ブリードオフの下流側の流路の一部である下流側室122が形成され、下流側室122に面するように円柱状の孔74aが設けられる。孔74aは、パイロット室74を形成するものであり、孔74aに主弁体71の本体部71aが挿入されて軸方向に移動可能である。
カバー30Baは、その一部が孔74aに挿入され、孔81を利用してボルトによりハウジング30Bの上端面に固定され、孔74aを塞いでいる。
主弁体71の弁体部71bは、弁孔71hの内周面に沿って軸方向に移動可能であり、そのストローク位置STに応じて弁孔71hの開度が調整される。
すなわち、弁体部71bには、縦方向(軸方向)に延びる複数のスリット71cが設けられている。スリット71cは長円形状であり、その軸方向の両端部は開口されずに閉じている。スリット71cが弁孔71hから抜け出て下流側室122に面すると、その部分を通って圧油が流通する。
本体部71aの有効面積S1つまりパイロット室74の大きい内径による面積S1と、弁体部71bの外形つまり弁孔71hの内径による面積S2との関係は、上に述べたと同様である。
スリット71cは、弁体部71bの根元の部分には設けられておらず、弁体部71bの全部が弁孔71hに挿入された状態、つまり本体部71aの下端面の当接部71eがハウジング30Bにおける下流側室122の表面に当接した状態では、主弁体71は弁孔71hを完全に塞ぎ、弁孔71hを通過する流量Q3Aは零となる。
主弁体71のストローク位置STと流量Q3Aとの関係は、図5(A)に示すものとほぼ同じ傾向を示す。つまり、ストローク位置STが小さい所定の範囲では流量Q3Aが0であり、ストローク位置STの増大に応じて流量Q3Aが増大する。
カバー30Baの中心部には孔78aが設けられ、孔78aには、円筒状のブリードオフ調整ネジ78がネジ込まれている。ブリードオフ調整ネジ78の内周面には、スプール弁体72が摺動可能に挿入されている。
一方、主弁体71の上端面71dには挿入孔71fが設けられ、挿入孔71fに円筒状のジョイントプラグ76が挿入されてネジ込まれている。スプール弁体72の下部の径小部72cは、ジョイントプラグ76の内周面に挿入され、その先端部(下端部)に圧縮バネ76bおよびバネベ−ス板76aが嵌まり込んで装着された後、止め輪によって抜け止めがなされている。
これにより、スプール弁体72は、圧縮バネ76bによって下方へ付勢され、その先端が常に挿入孔71fの底面に当接する状態となっている。したがって、スプール弁体72は、主弁体71の軸方向の移動に対して同じ動きとなり、これらの軸方向の位置(ストローク位置ST)は同じとなる。
なお、スプール弁体72は、主弁体71に対し、半径方向には若干のクリアランスまたは移動余裕を有し、半径方向における芯合わせのための精度を高く要求されないようになっている。
スプール弁体72には、パイロット室74とスプール室75とを連通するための孔72a,72bが設けられている。また、ブリードオフ調整ネジ78には、周方向の複数箇所に孔73aが設けられる。孔73aは、カバー30Baの孔78aの内周面とブリードオフ調整ネジ78の外周面との間に形成される空間73bを介して、パイロット流路73と連通されている。パイロット流路73は、カバー30Baおよびハウジング30Bに形成された孔を経由して下流側室122に連通する。
したがって、スプール弁体72の径大部の上端が孔73aの位置まで下がったときに、スプール室75はパイロット流路73と連通する。これにより、パイロット室74は、孔72a,72b、孔73a、空間73bを介してパイロット流路73と連通し、ここに逃がし流路110が形成される。
孔73aの軸方向の位置は、ブリードオフ調整ネジ78を回転させて軸方向の位置を調整することにより調整することができる。これにより、逃がし流路110の形成される位置およびタイミングを調整することができる。なお、調整した後は、ロックナット78bにより固定しておけばよい。
また、ブリードオフ調整ネジ78の内周面の上端部には、バイパス調整ネジ79が下方から挿入されてネジ込まれている。バイパス調整ネジ79は、その下部の径大部79aにおいて、ブリードオフ調整ネジ78の内周面との間でシールされている。径大部79aの下端面は、スプール弁体72の端面と当接することにより、スプール弁体72の上端におけるストッパとなっている。バイパス調整ネジ79の軸方向位置を調整することにより、スプール弁体72したがって主弁体71の最大のストローク位置STが決定される。バイパス調整ネジ79を調整した後は、ロックナット79bにより固定しておけばよい。
また、カバー30Baおよびハウジング30Bには、適当な孔が設けられることにより、パイロット室74から外部に連通するパイロット流路112およびエア抜き流路115が形成されている。パイロット流路112は、例えば図1に示す上昇側パイロット絞り弁38に接続される。エア抜き流路115は、ネジキャップ80を緩めることによってパイロット室74のエア抜きを行うことができる。
また、主弁体71の上端面71dには、スプリングピン77が打ち込まれ、スプリングピン77がカバー30Baに設けられた孔77aに挿入されている。これにより、主弁体71の回転が防止されている。
なお、各部のシールが必要な箇所には、適当なパッキンが装着されている。
本実施形態の上昇制御弁70では、スプール弁体72によって主弁体71のストローク位置STを検知し、パイロット室74に流入するパイロット用の圧油の一部を逃がし流路110を経由して油タンク18の側へ逃がすことにより、パイロット圧が過度に上昇することを防いで適切なパイロット圧を維持することができる。
これにより、上昇制御弁60の応答性が良好となり、エレベータの減速時のショックや振動を防止し安定な動作を得ることができる。
また、弁孔71hが完全に閉じられたときでも、逃がし流路110が形成されてパイロット室74の圧力を適切に維持することができるので、弁孔71hを閉じて主流路の流量Q3Aを零にすることができ、エレベータの上昇時におけるブリードオフ流量Q3を低減することができる。
また、ブリードオフ調整ネジ78を回転させて孔73aの位置を調整することができ、これによって逃がし流路110の形成される位置およびタイミングを適切に調整して動作を安定化することができる。
上に述べた実施形態の上昇制御弁60、70において、主弁体61,71の動作を常時開または常時閉のいずれにも設定することができる。その場合に、例えばパイロット室74の圧力を調整すればよい。また、例えば面積S1,S2と有効断面積S3,S4との間の関係を調整しまたは変更してもよい。また、上昇側パイロット弁33において圧縮バネを用いまたは用いないことによりその動作を変更することとしてもよい。
その他、上昇制御弁60,70の各部の構造、形状、寸法、材質、個数などは、本発明の主旨に沿って種々決定し、または適宜変更することができる。
11 油圧シリンダ
12 油圧ポンプ
18 油タンク
19 電気制御装置(電動機制御部)
60 上昇制御弁(制御弁)
61 主弁体
61a 本体部
61b 弁体部
61h 弁孔
62 スプール弁体
64 パイロット室
63 パイロット流路
70 上昇制御弁(制御弁)
71 主弁体
71a 本体部
71b 弁体部
71d 上端面
71h 弁孔
71f 挿入孔
72 スプール弁体
72c 径小部
73 パイロット流路
73a 孔(パイロット流路)
73b 空間(パイロット流路)
74 パイロット室
76 ジョイントプラグ
76a バネベ−ス板
76b 圧縮バネ
78 ブリードオフ調整ネジ
110 逃がし流路
111 絞り流路
112 パイロット流路(絞り流路)
121 上流側室
122 下流側室
Q3 ブリードオフ流量

Claims (6)

  1. 油圧ポンプの吐出側と油タンクとの間に接続されて前記油圧ポンプから吐出される圧油が前記油タンクへブリードオフする流量を制御するための制御弁であって、
    ハウジングに設けられて前記ブリードオフの主流路となる弁孔と、
    前記弁孔の下流側に設けられたパイロット室内を軸方向に移動可能であり且つ前記弁孔の内周面に沿って移動することにより当該弁孔の開度を調整する主弁体と、
    前記主弁体と軸方向に一体的に移動し、前記主弁体の軸方向の位置に応じて、前記パイロット室内の油を前記油タンクの側へ逃がす逃がし流路を形成することが可能なスプール弁体と、
    を有し、
    前記スプール弁体は、前記主弁体が前記弁孔を閉じたときに前記逃がし流路を形成するように構成されている、
    ことを特徴とする制御弁。
  2. 前記スプール弁体は、前記主弁体が前記弁孔を完全に閉じたときおよび完全に閉じる直前において、前記逃がし流路を形成するように構成されている、
    請求項1記載の制御弁。
  3. 前記弁孔の上流側から前記パイロット室に至る絞り流路が設けられており、
    前記逃がし流路が形成されたときに、前記絞り流路を経て前記パイロット室に流入する油の一部が前記逃がし流路を経て流出するよう構成されている、
    請求項1または2記載の制御弁。
  4. 前記逃がし流路における有効断面積が前記絞り流路における有効断面積よりも大きい、
    請求項3記載の制御弁。
  5. 前記スプール弁体は、
    その端部が、前記主弁体の前記パイロット室側の端面に設けられた挿入孔に挿入され、且つ、バネによって前記挿入孔の底面に当接するよう付勢されている、
    請求項1ないし4のいずれかに記載の制御弁。
  6. 前記スプール弁体は、前記ハウジングにネジ結合して軸方向位置が調整可能に設けられ、前記逃がし流路を形成するための孔が設けられたブリードオフ調整ネジの内周面に、摺動可能に挿入されており、
    前記ブリードオフ調整ネジの軸方向位置を調整することによって、前記逃がし流路の形成される位置を調整可能となっている、
    請求項1ないし5のいずれかに記載の制御弁。
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