JP6593083B2 - 排気浄化装置 - Google Patents

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Description

本発明は、液状還元剤を用いてエンジンの排気中に含まれる窒素酸化物を触媒で還元する排気浄化装置に関する。
従来、エンジンの排気に含まれる窒素酸化物(NOx)を浄化する手法の一つとして、NOxの還元剤を排気中に添加し、触媒上でNOxを窒素に還元するものが知られる。例えば特許文献1には、尿素水やアンモニア水といった液体(NOxの液状還元剤)を排気管内に噴射し、この液体が気化することで発生する気体状のアンモニアを、排気管に設けたSCR(Selective Catalytic Reduction)触媒においてNOxの還元剤として作用させるものが記載されている。このように排気管内にNOxの液状還元剤を噴射した場合、液状還元剤は排気によって温められることで気化した後、触媒に供給される。
特開2010-242704号公報
しかしながら、上述のようにNOxの液状還元剤を噴射した場合、例えば排気の温度が低いと、液状還元剤が十分に気化しない可能性がある。尿素水やアンモニア水といった液状還元剤は、液状のまま排気通路内に残留すると、デポジットとして固着,堆積することがある。このようなデポジットは、排気通路の圧力損失を上昇させたり、触媒における還元反応性を低下させたりする要因となる。そのため、排気通路内にデポジットが生成されると、NOxの浄化性能の低下を招く。
本件は、上記のような課題に鑑み創案されたものであり、排気浄化装置において、デポジットの生成を抑制してNOxの浄化性能を向上させることを目的の一つとする。なお、この目的に限らず、後述する「発明を実施するための形態」に示す各構成により導かれる作用効果であって、従来の技術によっては得られない作用効果を奏することも本件の他の目的として位置づけることができる。
(1)ここで開示する排気浄化装置は、エンジンの排気が流れる排気通路と、前記排気通路に設けられ前記排気中の窒素酸化物を還元するための触媒と、を具備した排気浄化装置であって、前記触媒よりも上流側において、前記排気通路から分岐するとともに前記排気通路に合流するバイパス通路と、前記窒素酸化物の液状還元剤を前記バイパス通路内に噴射する噴射装置と、前記バイパス通路の中流部に設けられ、前記噴射装置から噴射された前記還元剤のうち、前記バイパス通路内に残留した液体成分を貯留する貯留部と、複数の孔部を有する面状に形成され、前記中流部内かつ前記噴射装置よりも下流側であって前記貯留部よりも上方に設けられ、前記中流部を流れる前記排気の流れ方向と交差する方向に延在する分離部材と、を備え、前記分離部材の下端が、前記貯留部の鉛直上方に設けられている。
)前記排気浄化装置が、前記貯留部に貯留された前記液体成分を温めて気化させる加熱装置を備えることが好ましい。
)前記排気浄化装置が、前記バイパス通路を流れる前記排気の流量を調節するバルブを備えることが好ましい。
)この場合、前記バルブが、前記噴射装置よりも上流側の前記バイパス通路内に設けられることが好ましい。
)前記噴射装置が、前記貯留部に向けて前記還元剤を噴射することが好ましい。
開示の排気浄化装置によれば、窒素酸化物の液状還元剤がバイパス通路内に噴射されるとともに、噴射された還元剤のうち、バイパス通路内に残留した液体成分が貯留部に貯留されるため、還元剤の液体成分が排気通路に流れ込むことを抑制することができる。これによって、排気通路内におけるデポジットの生成を抑制することができる。また、液体成分が取り除かれた後の気体成分が排気通路に導入されるため、還元成分と排気成分との混合性や触媒上での反応性を向上させることができ、窒素酸化物の浄化性能を向上させることができる。
一実施形態に係る排気浄化装置の模式的な構成図である。 図1の排気浄化装置の要部を拡大して示す模式的な断面図である。 図1の排気浄化装置に備えられる分離部材の模式的な斜視図である。
図面を参照して、実施形態としての排気浄化装置について説明する。なお、以下に示す実施形態はあくまでも例示に過ぎず、以下の実施形態で明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。
以下の説明では、本実施形態に係る排気浄化装置が使用されるときの姿勢を基準にして、重力の方向を下方とし、その逆方向を上方とする。
[1.構成]
本実施形態に係る排気浄化装置は、図1に示す車両用のエンジン1に適用される。このエンジン1は、例えば軽油を燃料とするディーゼルエンジンである。エンジン1には、エンジン1の排気(燃焼ガス)を車両の外部に排出するための排気通路2が接続される。排気通路2は、エンジン1の排気が流れる通路であって、エキゾーストマニホールド,排気管などの管状部材の中空部として設けられる。排気通路2には、排気浄化用の触媒装置として、酸化触媒21,微粒子フィルタ22,選択還元触媒23が配設される。
酸化触媒21は、排気に含まれる酸化窒素(NO),未燃燃料(HC)を酸化させる機能を持つ触媒装置(DOC;Diesel Oxidation Catalyst)である。酸化触媒21は、排気中のNOを酸化させて二酸化窒素(NO2)を生成し、このNO2を下流側の微粒子フィルタ22へと供給する。また、酸化触媒21は、排気中のHCを酸化させることで酸化熱を発生させ、排気の温度を上昇させる。
微粒子フィルタ22は、排気に含まれる粒子状物質(PM;Particulate Matter)を捕集する機能と、捕集したPMを酸化させる機能とを併せ持つ多孔質体(DPF;Diesel Particulate Filter)である。微粒子フィルタ22は、排気中のPMを捕集するとともに、例えば酸化触媒21において生成されたNO2を酸化剤として、捕集したPMを所定の温度条件下で燃焼させる。微粒子フィルタ22は、このようにPMを燃焼させることで自己再生する。
選択還元触媒23(触媒)は、排気に含まれる窒素酸化物(NOx)を還元させる機能を持つ触媒装置(SCR;Selective Catalytic Reduction)である。選択還元触媒23は、何れも気体状である、アンモニア,尿素,炭化水素(HC)等を還元剤として、排気中のNOxを窒素(N2)に還元させる。選択還元触媒23は、このようにNOxを還元させることでNOxを浄化する。
酸化触媒21と微粒子フィルタ22とは、共通のケーシング内に収容される。この共通のケーシング内では、酸化触媒21が微粒子フィルタ22よりも上流側に設けられる。また、選択還元触媒23は、酸化触媒21及び微粒子フィルタ22を収容するケーシングとは別のケーシング内に収容され、微粒子フィルタ22よりも下流側の排気通路2に設けられる。
排気通路2には、排気の温度(排気温)Tを検出する温度センサ8と、排気に含まれるNOxの濃度を検出するNOxセンサ9とが配設される。温度センサ8は、酸化触媒21と微粒子フィルタ22とを収容するケーシング内であって、微粒子フィルタ22の直下流に設置される。また、NOxセンサ9は、選択還元触媒23の直下流に設置される。これらの温度センサ8及びNOxセンサ9は、検出した情報を車載の電子制御装置10に伝達する。
以下、微粒子フィルタ22よりも下流側であって、選択還元触媒23よりも上流側の排気通路2を主流部2Aと呼ぶ。すなわち、主流部2Aとは、排気通路2のうち微粒子フィルタ22と選択還元触媒23との間の部分である。
本実施形態に係る排気浄化装置は、主流部2Aから分岐するとともに主流部2Aに合流するバイパス通路3を備える。すなわち、バイパス通路3は、主流部2Aの一部と並行して設けられた排気の通路であって、主流部2Aの一部を迂回する通路ともいえる。バイパス通路3の両端は、主流部2Aのうち排気の流れ方向(図1中の白抜き矢印参照)において互いに異なる箇所に接続される。
ここで、本実施形態のバイパス通路3を、上流部3A,中流部3B,下流部3Cの三つの部位に分けて説明する。上流部3Aは、バイパス通路3のうち主流部2Aから分岐する部位であって、主流部2Aを流れる排気の一部がバイパス通路3へと円滑に導入されるように形成,配置される。一方、下流部3Cは、バイパス通路3のうち主流部2Aに合流する部位であって、バイパス通路3を流れた排気が主流部2Aへと円滑に排出されるように形成,配置される。
上流部3A及び下流部3Cのそれぞれは、例えば、直線状に延びる管状部材の中空部として設けられ、主流部2AとY字またはT字をなすように配置される。本実施形態の上流部3Aは、主流部2Aから下方に向かって直線状に設けられている。また、下流部3Cは、主流部2Aの下方から、斜め上方に向かって直線状に設けられている。上流部3A及び下流部3Cは、横断面(排気の流れ方向と直交する断面)の面積が排気の流れ方向において一様となるように形成されている。
中流部3Bは、バイパス通路3のうち上流部3Aと下流部3Cとの間の部位であって、上流部3Aを流れ出た排気が下流部3Cへと円滑に流れ込むように形成,配置される。本実施形態の中流部3Bは、横断面(排気の流れ方向と直交する断面)が上流部3A及び下流部3Cの各横断面よりも大きく形成された箱型部材の中空部として設けられ、その上面に上流部3Aの下流端が接続されるとともに、その側面に下流部3Cの上流端が接続されている。中流部3Bは、主流部2Aよりも下方に設けられる。
中流部3Bは、上流部3Aの下流端および下流部3Cの上流端よりも下方へ膨出した容器状の部位3Dを有する。以下、この部位3Dを貯留部3Dと呼ぶ。貯留部3Dは、バイパス通路3において最も下方に位置し、バイパス通路3内に存在する液体を一時的に貯留するタンクとして機能する。
バイパス通路3には、バイパス通路3を流れる排気中にNOxの還元剤を添加する添加システム4が設けられる。この添加システム4によって添加される還元剤としては、何れも液状である、アンモニア水,尿素水,燃料(HCを含むもの)等が挙げられる。添加システム4は、液状還元剤をバイパス通路3内に噴射する噴射装置41と、噴射装置41から噴射される液状還元剤を貯留するタンク42と、タンク42に貯留された液状還元剤を加圧して噴射装置41へ供給するポンプ43とを有する。噴射装置41とポンプ43との間,ポンプ43とタンク42との間のそれぞれは、液状還元剤が流通可能となるように、チューブやパイプ等で接続される。
図1及び図2に示すように、噴射装置41は、筒状の本体部の先端に設けられた多数の噴射孔から液状還元剤を噴射するインジェクタである。噴射装置41は、還元剤を噴射する方向(噴射方向)が貯留部3Dに向かう方向となるように設けられる。具体的には、噴射装置41は、本体部の軸心C(図2参照)が貯留部3Dを向く(軸心Cの延長線が貯留部3Dと重なる)とともに、噴射孔がバイパス通路3内に位置するように設けられる。本実施形態の噴射装置41は、上流部3Aを形成する壁面に固定されている。噴射装置41は、ポンプ43の駆動力に応じた量(単位時間当たりの噴射量)の還元剤を貯留部3Dに向けて霧状に噴射する。噴射装置41によって噴射された液状還元剤は、バイパス通路3を流れる過程で温められてそのほとんどが気化し、一部が液体噴霧のまま排気中を浮遊する。
ポンプ43は、エンジン1や電動機などから供給される駆動力で作動する。ポンプ43の作動状態(オンオフの切り替えや、オン状態である場合の駆動力の大きさ)は、電子制御装置10によって制御される。
図1に示すように、本実施形態のバイパス通路3には、上述の添加システム4の他に、バルブ5,分離部材6,加熱装置7が設けられる。
バルブ5は、バイパス通路3を流れる排気の流量を調節する調節弁である。本実施形態のバルブ5は、噴射装置41よりも上流側の上流部3A内に設けられる。バルブ5の開度は、電子制御装置10によって制御される。
分離部材6は、噴射装置41から噴射された還元剤の液体成分と気体成分とを互いに分離させるためのものである。本実施形態では、二つの分離部材6が排気の流れ方向に沿って並んで設けられている。これらの分離部材6は何れも、噴射装置41よりも下流側のバイパス通路3内であって、貯留部3Dよりも上方に配置される。以下、これらの分離部材6を互いに区別する場合は、上流側の分離部材6を第一分離部材61ともいい、下流側の分離部材6を第二分離部材62ともいう。
図3に示すように、第一分離部材61は複数の孔部61aを有する面状に形成される。本実施形態の第一分離部材61は、複数の孔部61aが何れも一様な円孔である平面状の多孔板(例えばパンチングメタル)である。第一分離部材61の正面視形状は、下流部3Cの横断面よりも大きく、かつ中流部3Bの横断面よりも小さい形状に形成される。図2に示すように、第一分離部材61は、中流部3B内において、その下端61bが貯留部3Dの鉛直上方に位置するように設けられる。なお、本実施形態の第一分離部材61は、その下端61bが貯留部3Dの底部(下端部)から離隔して設けられている。
第二分離部材62は、第一分離部材61と同様に、一様な円孔である複数の孔部62aを有する平面状の多孔板である。第二分離部材62は、第一分離部材61に対して正面視形状が異なる。第二分離部材62の正面視形状は、下流部3Cの横断面と等しい形状に形成される。第二分離部材62は、中流部3Bと下流部3Cとの境界部分において、その下端62bが下流部3Cの下端と接して設けられる。
分離部材6は、各孔部61a,62aの貫通方向が排気の流れ方向と一致するように配置される。すなわち、分離部材6は排気の流れ方向と直交する方向に延在する。分離部材6は、噴射装置41から噴射された液状還元剤のうちの気体成分を孔部61a,62aから下流側へ流すとともに、液体成分を孔部61a,62a以外の部分(表面)で受け止めて下方へと落下させる。
加熱装置7は、貯留部3Dに溜まった液体を加熱して気化させる装置である。加熱装置7の具体例としては、通電されると発熱する電熱線やPCTヒータ等が挙げられる。加熱装置7は、貯留部3Dに溜まった液体に熱を伝えうるように、貯留部3D内または貯留部3Dの近傍に設置される。加熱装置7の発熱状態は、電子制御装置10によって制御される。
電子制御装置10は、例えば周知のマイクロプロセッサやROM,RAM等を集積した電子デバイスである。電子制御装置10は、車載ネットワークの通信ラインに接続され、エンジン制御装置を含む公知の様々な他の制御装置と互いに通信可能とされる。電子制御装置10は、例えばエンジン制御装置と通信することで取得したエンジン1の作動状態の情報や、温度センサ8及びNOxセンサ9から伝達される情報等に基づいて、ポンプ43の作動状態,バルブ5の開度,加熱装置7の発熱状態を制御する。
具体的には、電子制御装置10は、エンジン1が作動中であれば、噴射装置41から液状還元剤が噴射されるようにポンプ43の作動状態を制御するとともに、排気がバイパス通路3を流れるようにバルブ5の開度を制御する。これによって、エンジン1の作動中には常に、NOxの還元剤が排気に対して添加され、排気中のNOxが浄化される。
また、本実施形態の電子制御装置10は、NOxセンサ9から伝達されるNOxの濃度が高いほどバイパス通路3を流れる排気の流量が増大するように、バルブ5の開度を制御する。バイパス通路3を流れる排気の流量が多いほど、液状還元剤が気化しやすくなるとともに、NOxの還元成分と排気成分との混合が促進されることから、NOxの浄化性能(選択還元触媒23上の反応性)が向上する。そのため、NOxの濃度が高いほどバイパス通路3を流れる排気の流量を増大させることによって、排気中のNOxを適切に浄化することができる。
なお、電子制御装置10は、このようにバイパス通路3における排気の流量を変更することに代えて(あるいは加えて)、NOxセンサ9から伝達されるNOxの濃度が高いほど噴射装置41の単位時間当たりの噴射量が増大するように、ポンプ43の作動状態を制御してもよい。噴射装置41の単位時間当たりの噴射量が多いほど、選択還元触媒23に供給される還元剤の量が多くなることから、NOxの浄化性能が向上する。そのため、NOxの濃度が高いほど噴射装置41の単位時間当たりの噴射量を増大させることによって、排気中のNOxを適切に浄化することができる。
また、本実施形態の電子制御装置10は、エンジン1の作動中に温度センサ8から伝達された排気温Tが所定値T0未満(T<T0)であることを条件として、この条件が満たされた場合に加熱装置7を発熱させる。なお、電子制御装置10は、この条件に代えて(あるいは加えて)、エンジン1が始動した時点から経過した時間が所定時間以内であることを条件として、この条件が満たされた場合に加熱装置7を発熱させてもよい。このように所定の条件が満たされた場合に加熱装置7を発熱させることで、貯留部3Dに溜まった液体を適切に管理することができることから、選択還元触媒23上の反応性を適切に制御することができる。
[2.作用]
上述のように構成された排気浄化装置の作用を説明する。なお、図1〜図3には、排気が流れる方向を白抜き矢印で例示する。また、図2及び図3には、気体状の還元剤(還元剤の気体成分)が流れる方向を破線の矢印で示し、液状還元剤(還元剤の液体成分)が流れる方向を実線の矢印で例示する。
図1に示すように、エンジン1の作動中にエンジン1から排気通路2へと排出された排気は、酸化触媒21及び微粒子フィルタ22を通過した後、主流部2Aへと流れ込む。そして、主流部2Aに流れ込んだ排気の一部は、主流部2Aからバイパス通路3の上流部3Aへと流れ込む。つまり、エンジン1の排気は、バイパス通路3と主流部2Aの一部とを並行して流れる。ここで主流部2Aからバイパス通路3に流れ込む排気の流量は、バルブ5の開度に応じたものとなる。
バイパス通路3に流れ込んだ排気は、上流部3Aにおいて、噴射装置41から噴射された液状還元剤と混ざり合う。液状還元剤の大部分は、排気によって温められることで気化して気体成分となり、残りは霧状の液体成分として排気中を浮遊する。
図2及び図3に示すように、排気と還元剤の気体成分とは、還元剤の液体成分よりも粒子が細かいため分離部材6の孔部61a,62aを容易に通過し、中流部3Bから下流部3Cへと排出される。これに対し、還元剤の液体成分は、分離部材6の孔部61a,62a以外の部分に付着すると、分離部材6の表面を伝いながら重力によって下方へと流れ、分離部材6の下端61b,62bから貯留部3Dへと落下する。このように、還元剤の気体成分は排気とともに中流部3Bを通過するのに対し、還元剤の液体成分は中流部3B内に残留し、貯留部3Dに貯留される。
貯留部3Dに留まった液状還元剤は、バイパス通路3を通過する排気によって温められる。また、貯留部3Dに溜まった液状還元剤は、加熱装置7が発熱している場合には、排気と加熱装置7との双方によって温められる。液状還元剤は、このように排気や加熱装置7によって温められることで気化し、貯留部3Dから上方へ流れる。そして、貯留部3Dから上昇した気体状の還元剤は、排気とともに分離部材6の孔部61a,62aを通過し、中流部3Bから下流部3Cへと排出される。
排気と気体状の還元剤とは、分離部材6の孔部61a,62aを通過することで攪拌される。これにより、気体状の還元剤が排気中に分散する。そして、排気と気体状の還元剤とは、下流部3Cから主流部2Aへと排出され、主流部2Aを流れる排気と合流し、選択還元触媒23へと供給される。選択還元触媒23では、気体状の還元剤によって排気中のNOxが還元される。その後、排気は排気通路2を更に下流側へ流れて、車両の外部へと排出される。
[3.効果]
(1)上述の排気浄化装置では、NOxの液状還元剤が、選択還元触媒23よりも上流側において排気通路2から分岐するとともに排気通路2に合流するバイパス通路3内に噴射される。また、噴射された還元剤のうち、バイパス通路3内に残留した液体成分は貯留部3Dに貯留される。このように、NOxの還元剤を排気通路2とは別のバイパス通路3内に噴射し、噴射した還元剤の液体成分を貯留部3Dに貯留することによって、還元剤の液体成分が排気通路2に流れ込むことを抑制することができる。そのため、排気通路2内にデポジットが生成されることを抑制することができる。これにより、デポジットに起因する排気通路2の圧力損失の上昇や選択還元触媒23の還元反応性の低下を抑制することができることから、NOxの浄化性能を向上させることができる。
また、噴射装置41から噴射された液状還元剤のうち、液体成分が取り除かれた後の気体成分が排気通路2に導入されることになるため、還元成分と排気成分との混合性や選択還元触媒23上での反応性を向上させることができ、NOxの浄化性能を向上させることができる。
さらに、貯留部3Dに貯留された還元剤の液体成分は、バイパス通路3を流れる排気によって温められることで気化し、排気とともにバイパス通路3を流れて選択還元触媒23へと供給されるため、選択還元触媒23上の還元反応を促進させることができる。上述の排気浄化装置によれば、この点でもNOxの浄化性能を向上させることができる。
(2)上述の中流部3B内であって貯留部3Dよりも上方には、複数の孔部61a,62aを有する面状に形成された分離部材6が設けられる。これにより、排気と還元剤の気体成分とは分離部材6の孔部61a,62aを通じて下流側へと流しつつ、還元剤の液体成分は分離部材6の孔部61a,62a以外の部分を伝わせて下方へと落下させることができる。このように、分離部材6によれば、還元剤の液体成分と気体成分とを互いに分離させ、還元剤の気体成分のみを下流側へと流すことができる。そのため、排気通路2に還元剤の液体成分が流れ込むことを防止でき、排気通路2内におけるデポジットの生成をより適切に抑制することができる。したがって、NOxの浄化性能をより向上させることができる。
また、排気と還元剤の気体成分とは、分離部材6の孔部61a,62aを通ることで攪拌される。そのため、上述の分離部材6によれば、還元剤の気体成分を排気中に分散させることができ、NOxの還元反応性を高めることができる。また、分離部材6で捕捉されなかった還元剤の液体成分も、孔部61a,62aの下流で分散させることができ、気化を促進することができる。したがって、NOxの浄化性能をより向上させることができる。
(3)上述の第一分離部材61は、その下端61bが貯留部3Dの鉛直上方に設けられる。そのため、第一分離部材61の表面に付着した還元剤の液体成分を、第一分離部材61の下端61bから貯留部3Dへと重力によって適切に落すことができる。これにより、バイパス通路3内に残留した還元剤の液体成分を適切に貯留部3Dへと集めることができる。したがって、還元剤の液体成分が排気通路2へ流れ込むことをより適切に抑制することができるとともに、バイパス通路3内におけるデポジットの生成を抑制することができる。
(4)上述の排気浄化装置には、貯留部3Dに貯留された還元剤の液体成分を温めて気化させる加熱装置7が設けられる。この加熱装置7によって、貯留部3Dに溜まった液体成分を積極的に気化させることができる。そのため、例えば排気温Tが低い場合であっても、気体状の還元剤を安定して生成することができ、選択還元触媒23における還元反応性を確保することができる。したがって、NOxの浄化性能をより向上させることができる。
(5)上述の排気浄化装置には、バイパス通路3を流れる排気の流量を調節するバルブ5が設けられる。このバルブ5を制御し、バイパス通路3を流れる排気の流量を調節することによって、選択還元触媒23に供給される還元剤の量を調節することができる。そのため、選択還元触媒23における還元反応の制御性を高めることができる。また、バルブ5を制御することによって選択還元触媒23に供給される還元剤の量を調節することができるため、例えば噴射装置41の噴射量を変更しなくても、選択還元触媒23における還元反応を制御することができる。
(6)上述のバルブ5は、噴射装置41よりも上流側のバイパス通路3内に設けられる。そのため、噴射装置41から噴射された液状還元剤がバルブ5に付着することを防止することができる。したがって、バルブ5にデポジットが固着,堆積することを防止することができる。
(7)上述の噴射装置41は、貯留部3Dに向けて還元剤を噴射するように設けられる。そのため、噴射装置41から噴射された還元剤をより適切に貯留部3Dへと集めることができ、バイパス通路3内におけるデポジットの生成を抑制することができる。
(8)上述の貯留部3Dは、バイパス通路3において最も下方に位置するように設けられる。そのため、バイパス通路3内に残留した液体成分を、重力によって貯留部3Dへと適切に流すことができ、バイパス通路3内におけるデポジットの生成を抑制することができる。
[4.変形例]
上述した実施形態に関わらず、それらの趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。本実施形態の各構成は、必要に応じて取捨選択することができ、あるいは適宜組み合わせてもよい。
例えば、上述の実施形態では車両用のエンジン1に適用された排気浄化装置について説明したが、上述の排気浄化装置が適用される対象は車両用のエンジン1に限定されない。上述の排気浄化装置は、NOxを含む排気を排出する様々なエンジンに適用可能であって、例えば船舶用のエンジンに適用されてもよい。
また、上述の実施形態で示した排気通路2,バイパス通路3の各構成は一例であり、変更可能である。例えば、排気通路2には、EGRシステムの過給機が介装されてもよいし、選択還元触媒23の直上流において排気と還元剤とを攪拌するミキサが更に設けられてもよい。
また、上述のバルブ5,分離部材6,加熱装置7は、バイパス通路3に必須の構成ではない。つまり、これらのバルブ5,分離部材6,加熱装置7が省略された場合であっても、上述のように貯留部3Dがバイパス通路3内に残留した還元剤の液体成分を貯留することによって、還元剤の液体成分が排気通路2に流れ込むことを抑制することができる。そのため、排気通路2におけるデポジットの生成を抑制することができ、NOxの浄化性能を向上させることができる。
また、上述の実施形態で示した添加システム4の構成も一例であり、変更可能である。例えば、上述のタンク42を省略するとともにポンプ43と貯留部3Dとの間をチューブやパイプ等で接続し、貯留部3Dに貯留された液状還元剤をポンプ43により加圧して噴射装置41へと供給するようにしてもよい。この場合、ポンプ43の駆動力を制御することで、貯留部3Dに貯留される液状還元剤の量を調節することができる。また、これに代えて、タンク42と貯留部3Dとをチューブやパイプ等で接続し、貯留部3Dに貯留された液状還元剤をタンク42へ戻すようにしてもよい。また、噴射装置41は、少なくともバイパス通路3内に液状還元剤を噴射可能なものであればよく、その構造や設置位置は特に限定されない。噴射装置41は、例えば、一つの噴射孔から液状還元剤を噴出するものであってもよいし、中流部3Bに設けられてもよい。
また、分離部材6の形状,個数,配置は上述のものに限定されない。分離部材6は、排気と還元剤の気体成分とを通過させる複数の孔部を有する面状に形成されればよく、例えば曲面状であってもよいし、線材で形成されたもの(例えばワイヤーメッシュ)であってもよい。また、分離部材6の個数を減らして、バイパス通路3の圧力損失を低減するようにしてもよい。また、分離部材6は、少なくとも噴射装置41よりも下流側のバイパス通路3内であって、貯留部3Dよりも上方に設けられればよく、例えば下流部3C内に設けられてもよい。なお、分離部材6が延在する方向は、少なくとも排気の流れ方向と交差する方向であればよい。
また、加熱装置7は、上述のように通電されると発熱するものに限られない。加熱装置7は、少なくとも発熱するものであればよく、例えば、エンジン1を貯留部3Dの近傍に設け、エンジン1の排熱によって貯留部3Dに貯留された液体が加熱されるようにしてもよい。つまり、加熱装置7はエンジン1であってもよい。
また、電子制御装置10の制御内容は上述のものに限られない。例えば、電子制御装置10は、加熱装置7を発熱させるための条件を、排気温Tが所定値T0未満であることに代えて(または加えて)、貯留部3Dに貯留された液体の温度が所定温度未満であることとしてもよい。なお、貯留部3Dに貯留された液体の温度は、例えば貯留部3Dに温度センサを設けることで検出可能である。
また、電子制御装置10は、上述のNOxセンサ9から伝達される情報に代えて(または加えて)、エンジン1の負荷に基づいて、バルブ5の開度,ポンプ43の作動状態を制御してもよい。例えば、電子制御装置10は、エンジン1の負荷が高いほど、バイパス通路3を流れる排気の流量が増大するようにバルブ5の開度を制御し、あるいは噴射装置41の単位時間当たりの噴射量が増大するようにポンプ43の作動状態を制御してもよい。
なお、エンジン1の負荷は、例えば、エンジン1の回転速度や目標トルクや排気圧等のパラメータに基づいて、公知の様々な手段により算出可能である。
1 エンジン
2 排気通路
3 バイパス通路
3D 貯留部
5 バルブ
6 分離部材
7 加熱装置
23 選択還元触媒(触媒)
41 噴射装置

Claims (5)

  1. エンジンの排気が流れる排気通路と、前記排気通路に設けられ前記排気中の窒素酸化物を還元するための触媒と、を具備した排気浄化装置であって、
    前記触媒よりも上流側において、前記排気通路から分岐するとともに前記排気通路に合流するバイパス通路と、
    前記窒素酸化物の液状還元剤を前記バイパス通路内に噴射する噴射装置と、
    前記バイパス通路の中流部に設けられ、前記噴射装置から噴射された前記還元剤のうち、前記バイパス通路内に残留した液体成分を貯留する貯留部と、
    複数の孔部を有する面状に形成され、前記中流部内かつ前記噴射装置よりも下流側であって前記貯留部よりも上方に設けられ、前記中流部を流れる前記排気の流れ方向と交差する方向に延在する分離部材と、を備え
    前記分離部材の下端が、前記貯留部の鉛直上方に設けられ
    ことを特徴とする、排気浄化装置
  2. 前記貯留部に貯留された前記液体成分を温めて気化させる加熱装置を備える
    ことを特徴とする、請求項1記載の排気浄化装置。
  3. 前記バイパス通路を流れる前記排気の流量を調節するバルブを備える
    ことを特徴とする、請求項1又は2記載の排気浄化装置。
  4. 前記バルブが、前記噴射装置よりも上流側の前記バイパス通路内に設けられる
    ことを特徴とする、請求項記載の排気浄化装置。
  5. 前記噴射装置が、前記貯留部に向けて前記還元剤を噴射する
    ことを特徴とする、請求項1〜の何れか1項に記載の排気浄化装置。
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