[第1実施形態]
添付の図1乃至図3を参照しながら、第1実施形態に従った間隙調整方法を説明する。
第1実施形態に従った間隙調整方法は、図1に良く示されている、開口している下半分のタービンハウジング部材10に径方向位置調整機構12により取りつけられた流体流動規制部材14と、タービンハウジング部材10に対する所定位置に回転中心軸RSが支持されているタービン16の外周面における流体流動規制部材対応部分16Aと、の間の間隙Gを所望の値に調整する。
下半分のタービンハウジング部材10の内周面は上方に向かい開口している。タービンハウジング部材10の内周面で規定されている内部空間には、タービンハウジング部材10の内周面の複数の所定位置に配置されている図示しない軸受により回転中心軸RSが回転自在に支持されるタービン16が格納される。
図3中に良く示されている如く、タービン16は、回転中心軸RSの外周面において回転中心軸RSの回転中心線に沿った方向に相互に離れて配置されている複数のタービン羽根車TWを含んでいる。複数のタービン羽根車TWの夫々は、回転中心軸RSの外周面の周方向に相互に離間して配置された複数のタービン羽根TBを有している。
タービン16の回転中心軸RSの外周面において、複数のタービン羽根車TWの夫々の複数のタービン羽根TBの外端は外端部分であり、回転中心軸RSの回転中心線に沿った複数のタービン羽根車TWの相互間の部分は外端間部分である。
タービンハウジング部材10の内周面において、タービン16の外周面の前記外端部分及び前記外端間部分に対応した外端部分対応部分及び外端間部分対応部分に流体流動規制部材14が配置されている。
即ち、この実施形態においてタービン16の回転中心軸RSの外周面の前記外端部分及び前記外端間部分は流体流動規制部材対応部分16Aを提供している。
タービンハウジング部材10の内周面の前記外端対応部分及び前記外端間対応部分は、タービンハウジング部材10の本体部分10Aから独立して形成され前記内周面に沿い配置されている流体流動規制部材14により提供されていて、ノズルと呼ばれている。タービンハウジング部材10の内周面の前記外端対応部分及び前記外端間対応部分の流体流動規制部材14は相互に独立して形成されていて良く、又は、図3中に示されている如く相互に隣接している複数が一体に形成されていて良い。
図1中に良く示されている如く、流体流動規制部材14は、タービン16の回転中心軸RSの外周面の下半分に沿い延び出した1/2円環形状をしている。流体流動規制部材14は、回転中心軸RSの回転中心線に対し直交する水平方向(図1では、紙面に沿った左右方向)における回転中心軸RSの両側に位置する両側が、開口している下半分のタービンハウジング部材10の内周面において前記水平方向(図1では、紙面に沿った左右方向)における回転中心軸RSの両側に位置する部分に径方向位置調整機構12により取りつけられている。
図3中に良く示されている如く、流体流動規制部材14においてタービンハウジング部材10の内周面における前記外端対応部分は、回転中心軸RSの周方向、即ちタービンハウジング部材10の内周面の周方向、に1/2の環状に延出したラジスト部パッキン歯PG1を有する。この実施形態の前記外端対応部分は、回転中心軸RSの回転中心線に沿った方向に配置された複数のラジスト部パッキン歯PG1を有する。
流体流動規制部材14においてタービンハウジング部材10の内周面における前記外端間対応部分には、静止タービン羽根車SWが配置されている。静止タービン羽根車SWは、回転中心軸RSの外周面の周方向、即ちタービンハウジング部材10の内周面の周方向、に相互に離間して配置された複数の静止タービン羽根SBを有する。静止タービン羽根車SWの複数の静止タービン羽根SBは、回転中心軸RSの回転中心線に沿った方向において隣接しているタービン16のタービン羽根車TWの複数のタービン羽根TBに対面している。複数の静止タービン羽根SBの夫々の外端にも、回転中心軸RSの周方向、即ちタービンハウジング部材10の内周面の周方向、に1/2の環状に延出したノズルパッキン歯PG2が配置されている。この実施形態の複数の静止タービン羽根SBの夫々の外端、即ち前記外端間対応部分、は、回転中心軸RSの回転中心線に沿った方向に配置された複数のノズルパッキン歯PG2を有する。
図1中に示されている如く、径方向位置調整機構12が、流体流動規制部材14においてタービン16の回転中心軸RSと交差する水平方向におけるタービン16の回転中心軸RSの両側に位置する両側部分の夫々に固定された流体流動規制部材サポート12Aを備えている。径方向位置調整機構12はさらに、流体流動規制部材サポート12Aに螺合されタービンハウジング部材10において前記水平方向におけるタービン16の回転中心軸RSの両側に位置する両側部分に支持された径方向位置調整ボルト12Bを備えている。
この実施形態において、径方向位置調整ボルト12Bは、流体流動規制部材14の両側の流体流動規制部材サポート12Aの夫々に対し一方又は他方に回転されることにより、流体流動規制部材14を前記水平方向及び回転中心軸RSと直交する方向(図1及び図3の夫々において紙面に沿った上下方向)においてタービンハウジング部材10の両側部分に対し遠ざけ又は接近させることが出来る。径方向位置調整ボルト12Bの前述した回転は、図1の上方から図示されていない手動工具を使用して人力により、または例えば電力又は加圧された流体の力の如き動力を使用した図示されていない動力工具により、行われる。
次に、このように構成されている、開口している下半分のタービンハウジング部材10に径方向位置調整機構12により取りつけられた流体流動規制部材14と、タービンハウジング部材10に対する所定位置に図示されていない複数の軸受により回転中心軸RSが支持されているタービン16の外周面における流体流動規制部材対応部分16Aと、の間の間隙Gが、第1実施形態に従った間隙調整方法によりどのように所望の値に調整されるかを具体的に説明する。
1).最初に、例えば図2中に示されている如き、所望の間隙の値の厚さのテープ18が準備される(テープ準備工程)。
テープ18は、回転中心軸RSの回転中心線に沿った方向における、間隙Gの幅の寸法よりも小さな寸法の幅を有しているとともに、回転中心軸RSの周方向に沿った、間隙Gの長さの寸法よりも大きな寸法の長さを有している。テープ18の長手方向における両端部は、間隙Gに対する上記周方向に沿ったテープ18の挿入を容易とするよう、図2中に示されている如く、丸められている。
テープ18は:間隙Gの長手方向に沿い撓み可能であり;下半分のタービンハウジング部材10に径方向位置調整機構12により取りつけられた流体流動規制部材14及びタービンハウジング部材10に対する所定位置に回転中心軸RSが支持されているタービン16の外周面における流体流動規制部材対応部分16Aに当接しても、流体流動規制部材14及び流体流動規制部材対応部分16Aを破損させることがなく;そして、自身も上記当接により破損したり折れ曲がることがない材料で作成されている。この実施形態のテープ18は、アルミニウム合金又はステンレス鋼により形成されている。
2).次に、開口しているタービンハウジング部材10に径方向位置調整機構12により取り付けられている流体流動規制部材14の、タービン16の回転中心軸RSに対する径方向位置を、径方向位置調整機構12により最大に設定する(径方向位置最大設定工程)。
この実施形態では、流体流動規制部材14の前記両側部分の流体流動規制部材サポート12Aの夫々の径方向位置調整ボルト12Bを一方に回転させ、それによりタービン16の回転中心軸RSに対し流体流動規制部材14を回転中心軸RSの径方向において最大限に離間させる。
この時に、タービン16の回転中心軸RSの外周面における複数のタービン羽根車TWの夫々の複数のタービン羽根TBの外端である外端部分(流体流動規制部材対応部分16Aの一部)と、開口しているタービンハウジング部材10の内周面の流体流動規制部材14の一部である前記外端対応部分(詳細には、複数のラジスト部パッキン歯PG1の先端)と、の間の間隙も最大になる。そして、この最大の間隙は、これらの間の前記所望の間隙よりも大きく、当然ながらテープ18の厚さよりも大きい。
またこの時に、タービン16の回転中心軸RSの外周面における複数のタービン羽根車TWの相互間の部分である外端間部分(流体流動規制部材対応部分16Aの他部)と、開口しているタービンハウジング部材10の内周面の流体流動規制部材14における前記外端間対応部分(詳細には、前記外端間対応部分の静止タービン羽根車SWの複数の静止タービン羽根SBの夫々の外端の複数のノズルパッキン歯PG2の先端)と、の間の間隙も最大になる。そして、この最大の間隙は、これ等の間の前記所望の間隙よりも大きく、当然ながらテープ18の厚さよりも大きい。
3).次に、流体流動規制部材14とタービン16の外周面の流体流動規制部材対応部分16Aとの間の間隙に、この間隙の所望の値と同じ厚さのテープ18が挿入される(テープ挿入工程)。
この実施形態では、タービン16の回転中心軸RSの外周面における複数のタービン羽根車TWの夫々の複数のタービン羽根TBの外端である外端部分(流体流動規制部材対応部分16Aの一部)と、開口しているタービンハウジング部材10の内周面の流体流動規制部材14の一部である前記外端対応部分(詳細には、複数のラジスト部パッキン歯PG1の先端)と、の間の最大間隙に対し、水平方向におけるタービン16の回転中心軸RSの両側の一方から、タービン16の回転中心軸RSの外周面の周方向に沿い、1つのテープ18の長手方向の一端部が差し込まれる。そして、上記一端部が上記両側の他方から突出するまで、1つのテープ18は上記最大間隙に送り込まれる。最終的には、図1中に示されている如く、上記最大間隙に挿入された1つのテープ18の長手方向の両端部が、水平方向におけるタービン16の回転中心軸RSの両側から外部空間に突出される。
また、タービン16の回転中心軸RSの外周面における複数のタービン羽根車TWの相互間の部分である外端間部分(流体流動規制部材対応部分16Aの他部)と、開口しているタービンハウジング部材10の内周面の流体流動規制部材14における前記外端間対応部分(詳細には、前記外端間対応部分の静止タービン羽根車SWの複数の静止タービン羽根SBの夫々の外端の複数のノズルパッキン歯PG2の先端)と、の間の最大間隙に対し、水平方向におけるタービン16の回転中心軸RSの両側の一方から、タービン16の回転中心軸RSの外周面の周方向に沿い、もう1つのテープ18の長手方向の一端部が差し込まれる。そして、上記一端部が上記両側の他方から突出するまで、もう1つのテープ18は上記最大間隙に送り込まれる。最終的には、図1中に示されている如く、上記最大間隙に挿入されたもう1つのテープ18の長手方向の両端部が、水平方向におけるタービン16の回転中心軸RSの両側から外部空間に突出される。
4).次に、挿入されたテープ18をタービン16の外周面の周方向に移動させている間に流体流動規制部材14の前記径方向位置を径方向位置調整機構12により前記最大から徐々に小さくし、テープ18の移動が困難になる直前で流体流動規制部材14の前記径方向位置の移動を停止させる。この結果として、前記間隙を前記所望の値に調整することが出来る(流体流動規制部材位置調整工程)。
この実施形態では、前述した如く挿入された2つのテープ18をタービン16の外周面の周方向に往復移動させている間に流体流動規制部材14の前記径方向位置を径方向位置調整機構12により前記最大から徐々に小さくする。そして、2つのテープ18の少なくとも何れか一方の往復移動が困難になる直前で流体流動規制部材14の前記径方向位置の移動を停止させる。
この時、1つのテープ18の往復移動が困難になったならば、1つのテープ18に関連している、タービン16の回転中心軸RSの外周面における複数のタービン羽根車TWの夫々の複数のタービン羽根TBの外端である外端部分(流体流動規制部材対応部分16Aの一部)と、開口しているタービンハウジング部材10の内周面の流体流動規制部材14の一部である前記外端対応部分(詳細には、複数のラジスト部パッキン歯PG1の先端)と、の間の間隙が、所望の値になったことを意味している。
この間には、もう1つのテープ18の往復移動は困難になっていないが、もう1つのテープ18に関連している、タービン16の回転中心軸RSの外周面における複数のタービン羽根車TWの相互間の部分である外端間部分(流体流動規制部材対応部分16Aの他部)と、開口しているタービンハウジング部材10の内周面の流体流動規制部材14における前記外端間対応部分(詳細には、前記外端間対応部分の静止タービン羽根車SWの複数の静止タービン羽根SBの夫々の外端の複数のノズルパッキン歯PG2の先端)と、の間の間隙は、所望の値にかなり接近していることを意味している。
代わりに、もう1つのテープ18の往復移動が困難になったならば、前述した如くもう1つのテープ18に関連している前記間隙が、所望の値になったことを意味している。
この間には、1つのテープ18の往復移動は困難になっていないが、前述した如く1つのテープ18に関連している前記間隙は、所望の値にかなり接近していることを意味している。
さらに代わりに、2つのテープ18の両方が同時に往復移動困難になったならば、前述した如く1つのテープ18に関連している前記間隙及びもう1つのテープ18に関連している前記間隙の両方が所望の値になったことを意味している。
5).前述した流体流動規制部材位置調整工程が終了した後には、前記間隙Gからテープ18が抜き出される(テープ除去工程)。
この実施形態では、1つのテープ18に関連している前記間隙及びもう1つのテープ18に関連している前記間隙からこれら2つのテープ18が抜き出される(テープ除去工程)。
6).下半分のタービンハウジング部材10の所定位置に回転中心軸RSが支持されているタービン16の上半分を覆う為に下半分のタービンハウジング部材10と組み合わされる図示されていない上半分のタービンハウジングの構造は、外形状を除き下半分のタービンハウジング部材10と同じである。
即ち、図示されていない上半分のタービンハウジング部材においてタービン16の上半分を覆う為に開口されている内周面の寸法形状は、下半分のタービンハウジング部材10においてタービン16の下半分を覆う為に開口されている内周面の寸法形状と対称になっている。そして、図示されていない上半分のタービンハウジング部材の前記開口されている内周面には、下半分のタービンハウジング部材10の前記開口されている内周面に径方向位置調整機構12により取り付けられた流体流動規制部材14と同じ構造で同じ寸法形状の流体流動規制部材が、下半分のタービンハウジング部材10の流体流動規制部材14と対称に取り付けられている。
従って、前述した如く、テープ18を使用して下半分のタービンハウジング部材10の前記開口されている内周面において、タービン16の外周面の流体流動規制部材対応部分16Aに対し、流体流動規制部材14が径方向位置調整機構12により前記所望の間隙の値を得るよう調節された時の径方向位置調整機構12の径方向位置調節量と同じ径方向位置調節量を、図示されていない上半分のタービンハウジング部材の前記開口されている内周面の図示されていない径方向位置調整機構により図示されていない流体流動規制部材に対し施すことにより、テープ18を使用しなくても上半分のタービンハウジング部材の前記開口されている内周面において、タービン16の外周面の流体流動規制部材対応部分16Aに対し、図示されていない上半分のタービンハウジング部材の流体流動規制部材も図示されていない径方向位置調整機構により前記所望の間隙の値を得させることが出来る。
なおここで、前記所望の間隙の値とは:
下半分のタービンハウジング部材10の流体流動規制部材14及び前記図示されていない上半分のタービンハウジング部材の流体流動規制部材の夫々に対し、タービン16の外周面の流体流動規制部材対応部分16Aをタービン16の回転中に絶対に衝突させることがないとともに;そして、
相互に組み合わされる図示されていない上半分のタービンハウジング部材及び下半分のタービンハウジング部材10の内周面の図示されていない径方向位置調整機構及び径方向位置調整機構14に対するタービン16の外周面の流体流動規制部材対応部分16Aの間隙を出来る限り小さく出来る値である。
このような前記所望の間隙の値は、相互に組み合わされる図示されていない上半分のタービンハウジング部材及び下半分のタービンハウジング部材10とタービン16との組み合わせにおいてタービン16を回転させるのに使用されるタービン駆動流体、例えば過熱蒸気、の利用効率を高める。
[第2実施形態]
次に、添付の図4を参照しながら、第2実施形態に従った間隙調整方法を説明する。
第2実施形態に従った間隙調整方法は、前述した第1実施形態に従った間隙調整方法が適用され図1及び図2を参照しながら構成が説明された開口しているタービンハウジング部材10とタービン16との組み合わせに対し適用可能である。第2実施形態に従った間隙調整方法もまた、開口しているタービンハウジング部材10に径方向位置調節機構12により取り付けられた流体流動規制部材14とタービンハウジング部材10に対する所定位置に回転中心軸RSが支持されているタービン16の外周面における流体流動規制部材対応部分16Aとの間の間隙Gを調節する為に使用される。
従って、図4において、図1及び図2を参照しながら構成が説明された開口しているタービンハウジング部材10,径方向位置調節機構12,流体流動規制部材14,そしてタービン16の夫々の構成の詳細な部分には、図1及び図2において使用されていた参照番号と同じ参照番号を付すことにより詳細な説明は省略する。
第2実施形態に従った間隙調整方法は、前述した第1実施形態に従った間隙調整方法と比べ、使用するテープ181の寸法の一部が前述した第1実施形態に従った間隙調整方法において使用したテープ18の寸法の一部と異なっているとともに、径方向位置計測器20を使用することが異なっている。
1).第2実施形態に従った間隙調整方法においては、最初に、所望の間隙の値よりも小さい厚さと大きい厚さとの間の任意の厚さの1種類のテープ181が準備される(テープ準備工程)。
準備されたテープ181の厚さは予め知られている。
テープ181の寸法形状及び材質は、厚さを除き、図2中に示されているテープ18の寸法形状及び材質と同じである。
2).次に、開口しているタービンハウジング部材10に径方向位置調整機構12により取り付けられている流体流動規制部材14の、タービン16の回転中心軸RSに対する径方向位置を、径方向位置調整機構12により最大に設定する(径方向位置最大設定工程)。
この実施形態では、流体流動規制部材14の前記両側部分の流体流動規制部材サポート12Aの夫々の径方向位置調整ボルト12Bを一方に回転させ、それによりタービン16の回転中心軸RSに対し流体流動規制部材14を回転中心軸RSの径方向において最大限に離間させる。
この時に、タービン16の回転中心軸RSの外周面における複数のタービン羽根車TWの夫々の複数のタービン羽根TBの外端である外端部分(流体流動規制部材対応部分16Aの一部)と、開口しているタービンハウジング部材10の内周面の流体流動規制部材14の一部である前記外端対応部分(詳細には、複数のラジスト部パッキン歯PG1の先端)と、の間の間隙も最大になる。そして、この最大の間隙は、これらの間の前記所望の間隙よりも大きく、当然ながらテープ181の厚さよりも大きい。
またこの時に、タービン16の回転中心軸RSの外周面における複数のタービン羽根車TWの相互間の部分である外端間部分(流体流動規制部材対応部分16Aの他部)と、開口しているタービンハウジング部材10の内周面の流体流動規制部材14における前記外端間対応部分(詳細には、前記外端間対応部分の静止タービン羽根車SWの複数の静止タービン羽根SBの夫々の外端の複数のノズルパッキン歯PG2の先端)と、の間の間隙も最大になる。そして、この最大の間隙は、これ等の間の前記所望の間隙よりも大きく、当然ながらテープ181の厚さよりも大きい。
3).次に、流体流動規制部材14とタービン16の外周面の流体流動規制部材対応部分16Aとの間の間隙に、前記任意の厚さのテープ181が挿入される(テープ挿入工程)。
この実施形態では、タービン16の回転中心軸RSの外周面における複数のタービン羽根車TWの夫々の複数のタービン羽根TBの外端である外端部分(流体流動規制部材対応部分16Aの一部)と、開口しているタービンハウジング部材10の内周面の流体流動規制部材14の一部である前記外端対応部分(詳細には、複数のラジスト部パッキン歯PG1の先端)と、の間の最大間隙に対し、水平方向におけるタービン16の回転中心軸RSの両側の一方から、タービン16の回転中心軸RSの外周面の周方向に沿い、テープ181の長手方向の一端部が差し込まれる。そして、上記一端部が上記両側の他方から突出するまで、テープ181は上記最大間隙に送り込まれる。最終的には、図4中に示されている如く、上記最大間隙に挿入されたテープ181の長手方向の両端部が、水平方向におけるタービン16の回転中心軸RSの両側から外部空間に突出される。
或いは、タービン16の回転中心軸RSの外周面における複数のタービン羽根車TWの相互間の部分である外端間部分(流体流動規制部材対応部分16Aの他部)と、開口しているタービンハウジング部材10の内周面の流体流動規制部材14における前記外端間対応部分(詳細には、前記外端間対応部分の静止タービン羽根車SWの複数の静止タービン羽根SBの夫々の外端の複数のノズルパッキン歯PG2の先端)と、の間の最大間隙に対し、水平方向におけるタービン16の回転中心軸RSの両側の一方から、タービン16の回転中心軸RSの外周面の周方向に沿い、テープ181の長手方向の一端部が差し込まれる。そして、上記一端部が上記両側の他方から突出するまで、テープ181は上記最大間隙に送り込まれる。最終的には、図4中に示されている如く、上記最大間隙に挿入されたテープ181の長手方向の両端部が、水平方向におけるタービン16の回転中心軸RSの両側から外部空間に突出される。
4).次に、挿入されたテープ181をタービン16の外周面の周方向に移動させている間に流体流動規制部材14の前記径方向位置を径方向位置調整機構12により前記最大から徐々に小さくし、テープ181の移動が困難になる直前で流体流動規制部材14の前記径方向位置の移動を停止させる(ノズル位置調整工程)。
この実施形態では、前述した如く挿入されたテープ181をタービン16の外周面の周方向に往復移動させている間に流体流動規制部材14の前記径方向位置を径方向位置調整機構12により前記最大から徐々に小さくする。そして、テープ181の往復移動が困難になる直前で流体流動規制部材14の前記径方向位置の移動を停止させる。
この時、テープ181に関連しているのが、タービン16の回転中心軸RSの外周面における複数のタービン羽根車TWの夫々の複数のタービン羽根TBの外端である外端部分(流体流動規制部材対応部分16Aの一部)と、開口しているタービンハウジング部材10の内周面の流体流動規制部材14の一部である前記外端対応部分(詳細には、複数のラジスト部パッキン歯PG1の先端)と、の間の間隙であったならば、この間隙がテープ181の厚さと同じになったことを意味している。
又は、テープ181に関連に関連しているのが、タービン16の回転中心軸RSの外周面における複数のタービン羽根車TWの相互間の部分である外端間部分(流体流動規制部材対応部分16Aの他部)と、開口しているタービンハウジング部材10の内周面の流体流動規制部材14における前記外端間対応部分(詳細には、前記外端間対応部分の静止タービン羽根車SWの複数の静止タービン羽根SBの夫々の外端の複数のノズルパッキン歯PG2の先端)と、の間の間隙であったならば、この間隙がテープ181の厚さと同じになったことを意味している。
5).前述したノズル位置調整工程が終了した後には、前記間隙Gからテープ181が抜き出される(テープ除去工程)
6).次に、任意の厚さのテープ181の厚さに対応した間隙の値に調整されている流体流動規制部材14に、図4中に示されている如く、径方向位置計測器20を取り付ける。そして、径方向位置計測器20による監視の下で、任意の厚さのテープ181の厚さに対応した間隙の値を基準に間隙Gの値が所望の値になるよう径方向位置調整機構12によりタービン16の回転中心軸RSに対する流体流動規制部材14の径方向位置を調整する(径方向位置計測器による流体流動規制部材位置調整工程)。
この実施形態では、径方向位置計測器20は、磁石を伴った台座20aに支持されたダイヤルゲージ20bである。ダイヤルゲージ20bは台座20aが前記磁石により、下半分のタービンハウジング部材10の本体部分10Aの上面において、流体流動規制部材14の両側部分の流体流動規制部材サポート12Aに隣接した部分に固定されている。そして、ダイヤルゲージ20bの測定針20cの先端が流体流動規制部材14の両側部分の流体流動規制部材サポート12Aの夫々の上面に接触されている。
任意の厚さのテープ181と径方向位置計測器20との組み合わせによる間隙調整方法が特に有効なのは、流体流動規制部材14の内周面の設計中心、即ち流体流動規制部材14の両側部分の流体流動規制部材サポート12Aの上面を結んだ線の中心、から上記内周面の周方向における外端(図4では、上記内周面の左右の何れかの端)までの径方向距離が、上記内周面の周方向における中央(図4では、上記内周面の下端)までの径方向距離よりも短い場合である。図4を参照して、より分かり易くいえば、流体流動規制部材14の内周面の左右の両端間の長さの1/2が、上記内周面の上下方向の深さよりも短く設定されている場合である。ここにおいては、流体流動規制部材14の内周面の左右の両端間の長さの1/2と、上記内周面の上下方向の深さとは、予め知られている。
この場合には、流体流動規制部材14の内周面の下端とタービン16の回転中心軸RSの外周面における流体流動規制部材対応部分16Aとの間の所望の間隙の値に等しい厚さを有したテープ181を使用することのみによる図1乃至図3を参照した第1実施形態に従った間隙調整法では、流体流動規制部材14の内周面の下端とタービン16の回転中心軸RSの外周面における流体流動規制部材対応部分16Aの下端との間の間隙が所望の値に設定される以前に、上記内周面の周方向における左右の両端の夫々とタービン16の回転中心軸RSの外周面における流体流動規制部材対応部分16Aの左右の両端の夫々とに対するテープ181の摩擦が大きくなりタービン16の回転中心軸RSの外周面における流体流動規制部材対応部分16A上でのテープ181の移動が困難になる。
即ち、上記内周面の周方向における左右の両端の夫々とタービン16の回転中心軸RSの外周面における流体流動規制部材対応部分16Aの左右の両端の夫々との間の間隙はテープ181の厚さと同じに設定されるが、流体流動規制部材14の内周面の下端とタービン16の回転中心軸RSの外周面における流体流動規制部材対応部分16Aの下端との間の間隙はテープ181の厚さよりも大きなままに残される。
従って、上記の場合、この実施形態では、流体流動規制部材対応部分16Aの内周面の周方向における左右の両端の夫々とタービン16の回転中心軸RSの外周面における流体流動規制部材対応部分16Aの左右の両端の夫々との間の間隙より小さな厚さを有したテープ181を使用して、図1乃至図3を参照しながら前述した第1実施形態の場合と同様にして、流体流動規制部材14の内周面の下端とタービン16の回転中心軸RSの外周面における流体流動規制部材対応部分16Aの下端との間の間隙の値を一旦テープ181の厚さに設定した後に、図4中に示されている径方向位置計測器20を使用した監視の下で、流体流動規制部材14の前記径方向位置を径方向位置調整機構12により調節することにより、流体流動規制部材14の内周面の下端とタービン16の回転中心軸RSの外周面における流体流動規制部材対応部分16Aの下端との間の間隙の値を所望の値に設定することが出来る。
[第3実施形態]
次に、図5及び図6を参照しながら第3実施形態に従った間隙調整方法を説明する。
この間隙調整方法が適用されるのは、前述した第1実施形態に従った間隙調整方法が適用され図1及び図2を参照しながら構成が説明された開口しているタービンハウジング部材10とタービン16との組み合わせに類似した、開口しているタービンハウジング200とタービン260との組み合わせである。
図1及び図3中に示されているタービン16からの図5及び図6中に示されているタービン260の差異は以下の通りである。図5及び図6中に示されているタービン260は、開口しているタービンハウジング200の内周面の所定の位置に回転自在に支持されている図示されていない回転中心軸の外周面において回転中心軸の回転中心線に沿った長手方向に相互に離間して配置されている複数のタービン羽根車TWの夫々の複数のタービン羽根TBの外端である外端部分(流体流動規制部材対応部分16Aの一部)が、上記回転中心線に沿った方向に相互に離間した2つの部分TPよりも2つの部分TPの間の中央部分CPが上記回転中心線に対する径方向における内方に凹んでいる。そして、上記2つの部分TP及び上記中央部分CPの夫々の周面は、上記回転中心線に対し平行である。
図1及び図3中に示されているタービンハウジング部材10からの図5及び図6中に示されているタービンハウジング部材200の差異は以下の通りである。図5及び図6中に示されているタービンハウジング部材200の内周面において、タービン260の複数のタービン羽根車TWの夫々のタービン羽根TBの外端である外端部分(流体流動規制部材対応部分16Aの一部)の前記2つの部分TP及び前記凹んでいる中央部分CPに対応して、相互に独立した複数の、この実施形態では3個の、流体流動規制部材241,242,243が設けられている。
流体流動規制部材241,242,243の夫々は、図1及び図3中に示されているタービンハウジング部材10の流体流動規制部材14と同様に、タービン260の図示されていない回転中心軸の外周面の下半分に沿い延び出した1/2円環形状をしている。流体流動規制部材241,242,243の夫々は、図1及び図3中に示されているタービンハウジング部材10の流体流動規制部材14と同様に、前記図示されていない回転中心軸の回転中心線に対し直交する水平方向において前記図示されていない回転中心軸の両側に位置する両側が、開口している下半分のタービンハウジング部材200の内周面において前記水平方向における前記図示されていない回転中心軸の両側に位置する部分に、図1及び図3中に示されている径方向位置調整機構12と同じ構成の図示されていない径方向位置調整機構により支持されている。
流体流動規制部材241,242,243の夫々において、タービン260の複数のタービン羽根車TWの夫々のタービン羽根TBの外端の外端部分(流体流動規制部材対応部分16Aの一部)の前記2つの部分TP及び前記凹んでいる中央部分CPに対向している内周面には、前記2つの部分TP及び前記凹んでいる中央部分CPに向かい突出しているラジスト部パッキン歯PG11,PG12,PG13が形成されている。ラジスト部パッキン歯PG11,PG12,PG13は流体流動規制部材241,242,243の夫々の内周面の周方向に1/2の環状に延出している。
そして、夫々のタービン羽根TBの外端の外端部分(流体流動規制部材対応部分16Aの一部)の前記2つの部分TPに対応している2つのラジスト部パッキン歯PG11及びPG13の夫々の突出高さは、夫々のタービン羽根TBの外端の外端部分(流体流動規制部材対応部分16Aの一部)の前記凹んでいる中央部分CPに対応している1つのラジスト部パッキン歯PG12の突出高さよりも低い。
そして、この実施形態では、流体流動規制部材241,242,243のラジスト部パッキン歯PG11,PG12,PG13において前記図示されていない回転中心軸の回転中心線に沿った方向の両側に位置している2つのラジスト部パッキン歯PG11,PG13の夫々の突出端と対応しているタービン羽根TBの外端の外端部分(流体流動規制部材対応部分16Aの一部)の前記2つの部分TPの夫々との間に要求されている設計上の間隙量と、前記図示されていない回転中心軸の回転中心線に沿った方向の中央に位置している1つのラジスト部パッキン歯PG12の突出端と対応しているタービン羽根TBの外端の外端部分(流体流動規制部材対応部分16Aの一部)の前記凹んでいる中央部分CPとの間に要求されている設計上の間隙量とが異なっている。
このような実施形態に於いては、最初に、前記相互に異なっている要求されている設計上の間隙量の中で最も設定がしやすい設計上の間隙量が設定される。この実施形態では、最も設定がしやすい設計上の間隙量は、前記図示されていない回転中心軸の回転中心線に沿った方向の中央に位置している1つのラジスト部パッキン歯PG12の突出端と対応しているタービン羽根TBの外端の外端部分(流体流動規制部材対応部分16Aの一部)の前記凹んでいる中央部分CPとの間の設計上の間隙量である。そして、この設計上の間隙量の設定は、図1乃至図3又は図4を参照しながら前述された第1実施形態と同様に行われる。
即ち、図5中に示されている如く、タービンハウジング部材200の内周面において流体流動規制部材241,242,243の夫々が両側の図1中に示されている径方向位置調整機構12と同様な構成を有しているが図5中には図示されていない径方向位置調整機構によりタービン260の図示されていない回転中心軸の回転中心線に対し最も離れた位置に配置されている間に、タービン羽根TBの外端の外端部分(流体流動規制部材対応部分16Aの一部)の前記凹んでいる中央部分CPに沿い、この中央部分CPとこの中央部分CPに対応している1つのラジスト部パッキン歯PG12との間に要求されている設計上の間隙量に等しい厚さのテープ18が挿入される。そして、このテープ18を図5では図示されていないタービンの外周面の周方向に移動させている間に、中央のラジスト部パッキン歯PG12の流体流動規制部材242が、両側の図示されていない径方向位置調整機構により前記図示されていない回転中心軸の回転中心線の前記径方向において前記回転中心線に向かい接近される。テープ18の前記移動が困難になる直前で、前記図示されていない径方向位置調整機構による流体流動規制部材242の前記径方向における移動が停止されると、タービン羽根TBの外端の外端部分(流体流動規制部材対応部分16Aの一部)の前記凹んでいる中央部分CPとこの中央部分CPに対応している1つのラジスト部パッキン歯PG12との間に要求されている設計上の間隙量が設定される。その後、テープ18は、図6中に示されている如く、タービン羽根TBの外端の外端部分(流体流動規制部材対応部分16Aの一部)の前記凹んでいる中央部分CPとこの中央部分CPに対応している1つのラジスト部パッキン歯PG12との間から抜き出される。
次には、下半分のタービンハウジング部材200の開口している平面における図6の左側でのタービン羽根TBの外端の外端部分(流体流動規制部材対応部分16Aの一部)の前記2つの部分TPの一方とそれに対応している流体流動規制部材241のラジスト部パッキン歯PG11の突出端との間の左側隙間LG1と、下半分のタービンハウジング部材200の開口している平面における図6の左側でのタービン羽根TBの外端の外端部分(流体流動規制部材対応部分16Aの一部)の前記凹んでいる中央部分CPとこの中央部分CPに対応している1つのラジスト部パッキン歯PG12との間の左側隙間LG2と、の夫々が公知の隙間ゲージを使用して測定される(隙間ゲージ測定工程)。
さらに、下半分のタービンハウジング部材200の開口している平面における図6の右側でのタービン羽根TBの外端の外端部分(流体流動規制部材対応部分16Aの一部)の前記2つの部分TPの一方とそれに対応している流体流動規制部材241のラジスト部パッキン歯PG11突出端との間の右側隙間RG1と、下半分のタービンハウジング部材200の開口している平面における図6の右側でのタービン羽根TBの外端の外端部分(流体流動規制部材対応部分16Aの一部)の前記凹んでいる中央部分CPとこの中央部分CPに対応している1つのラジスト部パッキン歯PG12との間の右隙間RG2と、の夫々が公知の隙間ゲージを使用して測定される(もう1つの隙間ゲージ測定工程)。
次に、以下の式1に示される如く、LG1の値からRG1の値を引いた偏差値とLG2の値からRG2の値を引いた偏差値との合計を2割って平均した値を、後述する補正値HVとして求める(補正値獲得工程)。
[(LG1―RG1)+(LG2−RG2)]/2=HV
そして、この補正値HVを、図5中を参照しながら前述したテープ18を使用して設定された、タービンハウジング部材200の内周面の下端における前記図示されていない回転中心軸の回転中心線に沿った方向の中央に位置している1つのラジスト部パッキン歯PG12の突出端と対応しているタービン羽根TBの外端の外端部分(流体流動規制部材対応部分16Aの一部)の前記凹んでいる中央部分CPとの間の設計上の間隙量に加味する。この結果として、タービンハウジング部材200の内周面の下端における図6のタービン羽根TBの外端の外端部分(流体流動規制部材対応部分16Aの一部)の前記2つの部分TPの一方とそれに対応している流体流動規制部材241のラジスト部パッキン歯PG11の突出端との間の間隙量を、実際にテープ18を使用することなく、計算のみで知ることが出来る。
例えば、LG1が0.9mm,RG1が1.0mm,そしてLG2が1.0mm,RG2が1.0mmの場合には、前述した式1から得られる補正値は、以下の如く−0.05mmである。[(0.9−1.0)+(1.0−1.0)]/2=−0,05
そして、図5中を参照しながら前述したテープ18を使用して設定された、タービンハウジング部材200の内周面の下端における前記図示されていない回転中心軸の回転中心線に沿った方向の中央に位置している1つのラジスト部パッキン歯PG12の突出端と対応しているタービン羽根TBの外端の外端部分(流体流動規制部材対応部分16Aの一部)の前記凹んでいる中央部分CPとの間の設計上の間隙量が1.0mmであった場合、タービンハウジング部材200の内周面の下端における図6のタービン羽根TBの外端の外端部分(流体流動規制部材対応部分16Aの一部)の前記2つの部分TPの一方とそれに対応している流体流動規制部材241のラジスト部パッキン歯PG11突出端との間の間隙量は、1.0mm−0.05mm=0.95mmとなる。
同様にして、タービンハウジング部材200の内周面の下端における図6のタービン羽根TBの外端の外端部分(流体流動規制部材対応部分16Aの一部)の前記2つの部分TPの他方とそれに対応している流体流動規制部材241のラジスト部パッキン歯PG13の突出端との間の間隙量も、実際にテープ18を使用することなく、計算のみで知ることが出来る。
即ち、この実施例に於いては、テープ18を使用して前記図示されていない回転中心軸の回転中心線に沿った方向の中央に位置しているラジスト部パッキン歯PG12の突出端と対応しているタービン羽根TBの外端の外端部分(流体流動規制部材対応部分16Aの一部)の前記凹んでいる中央部分CPとの間の前記下端における設計上の間隙量を設定するだけで、前記図示されていない回転中心軸に沿った方向の両側に位置しているラジスト部パッキン歯PG11,13の夫々の突出端と対応しているタービン羽根TBの外端の外端部分(流体流動規制部材対応部分16Aの一部)の前記突出している2つの部分TPの夫々との間の前記下端における間隙量を、テープ18を実際に使用することなく、前述した如く容易に知ることが出来る前記補正値HVを得ることにより、容易に知ることが出来る。
この後、ラジスト部パッキン歯PG11,13の夫々の突出端と対応しているタービン羽根TBの外端の外端部分(流体流動規制部材対応部分16Aの一部)の前記突出している2つの部分TPの夫々との間の間隙を、図4を参照しながら前述した第2実施形態の場合と同様に、径方向位置計測器20の監視の下で前記補正値HVを加味して前記図示されていない径方向位置調整機構により流体流動規制部材241,243の径方向位置を調整し所望の間隙量にすることが出来る(補正値調整工程)。
[第4実施形態]
図7には、図3中に示されていたタービンハウジング部材10に設けられている流体流動規制部材14とタービン16とが概略的に示されている。
一般的には、タービン16の外周面の流体流動規制部材対応部分16Aにおける複数のタービン羽根車TWの外端の外端部分の相互間の外端間部分とそれに対応している流体流動規制部材14の内周面の外端間対応部分のノズルパッキン歯PG2との間の間隙の方が、タービン16の外周面の流体流動規制部材対応部分16Aにおけるタービン羽根車TWの外端の外端部分とそれに対応している流体流動規制部材14の内周面の外端対応部分のラジスト部パッキン歯PG1の先端との間の間隙よりも小さく設定される。
従ってこの実施形態においては、タービン16の回転中心軸RSが図7では図示されていないが図3には図示されている開口している下半分のタービンハウジング部材10の内周面に対し図示されていない軸受により所定位置に支持されているとともに、流体流動規制部材14がタービン16の回転中心軸RSの長手方向中心線から図7では図示されていないが図1には図示されている径方向位置調整機構12により最も遠ざけられる間に:
図7中に示されている如く、タービン16の外周面の流体流動規制部材対応部分16Aにおけるタービン羽根車TWの外端の外端部分とそれに対応している流体流動規制部材14の内周面の外端対応部分のラジスト部パッキン歯PG1の先端との間の間隙に、夫々が任意の厚さを有している2枚のテープ181が相互に積層された状態で導入されてタービン羽根車TWの外端の外端部分に沿わせられ;さらに、
タービン16の外周面の流体流動規制部材対応部分16Aにおけるタービン羽根車TWの外端の外端部分の相互間の外端間部分とこの外端間部分に対応している流体流動規制部材14の内周面の外端間対応部分のノズル部パッキン歯PG2の先端との間の間隙に、任意の厚さを有している1枚のテープ181が導入されてタービン16の外周面の流体流動規制部材対応部分16Aにおける外端間部分に沿わせられる。
なおテープ181は、前述したテープ18と同じ材料で形成されていて、前述したテープ18と同じ機能を発揮するよう構成されている。
次に、1枚のテープ181をタービン16の外周面の流体流動規制部材対応部分16Aにおける外端間部分で外端間部分の周方向に摺動させるとともに2枚の積層されているテープ181をタービン羽根車TWの外端の外端部分で外端部分の周方向に摺動させている間に、流体流動規制部材14の両端部の図7には図示されていないが図1及び図4に示されている径方向位置調整機構12により、流体流動規制部材14をタービン16の回転中心軸RSの回転中心線に接近するよう移動させる。
そして通常は、最初に図7に示されている実施形態では2組の2枚積層されているテープ181の中の少なくとも1組が、流体流動規制部材14の内周面の対応している外端対応部分のラジスト部パッキン歯PG1の先端との接触による摩擦の増加により前記摺動が困難になる。この摺動が困難になる直前で、タービン16の回転中心軸RSの回転中心線に向かう流体流動規制部材14の移動を停止させる。
この時、図7には図示されていないが図4には示されているタービンハウジング部材10の本体部分10Aに台座20aが固定されている径方向位置計測器20により、タービンハウジング部材10の本体部分10Aに対する流体流動規制部材14の相対位置(この実施形態では、第1相対位置)が記録される。この後、前記摺動が困難になる直前の前記少なくとも1組の2枚積層されているテープ181が対応する間隙から抜き出される。
次には、図7に示されている実施形態では、2組の1枚のテープ181をタービン16の外周面の流体流動規制部材対応部分16Aにおける外端間部分で外端間部分の周方向に摺動させるとともに2組の2枚積層されているテープ181の別の1組が残っていれば残っている1組の2枚積層されているテープ181をタービン羽根車TWの外端の外端部分で外端部分の周方向に摺動させている間に、流体流動規制部材14の両端部の図7には図示されていないが図1及び図4に示されている径方向位置調整機構12により、流体流動規制部材14をタービン16の回転中心軸RSの回転中心線にさらに接近するよう移動させる。
そして通常は、次に、図7に示されている2組の2枚積層されているテープ181の中で1組が残っていれば、この残り1組の2枚積層されているテープ181が流体流動規制部材14の内周面の外端対応部分の対応しているラジスト部パッキン歯PG1の先端との接触による摩擦の増加により前記摺動が困難になる。この摺動が困難になる直前で、タービン16の回転中心軸RSの回転中心線に向かう流体流動規制部材14の移動を停止させる。
この時、図7には図示されていないが図4には示されているタービンハウジング部材10の本体部分10Aに台座20aが固定されている径方向位置計測器20により、タービンハウジング部材10の本体部分10Aに対する流体流動規制部材14の次の相対位置(この実施形態では、第2相対位置)が記録される。この後、前記摺動が困難になる直前の前記残り1組の2枚積層されているテープ181が対応する間隙から抜き出される。
次に、図7に示されている実施形態では2組の1枚のテープ181をタービン16の外周面の流体流動規制部材対応部分16Aにおける外端間部分で外端間部分の周方向に摺動させる間に、流体流動規制部材14の両端部の図7には図示されていないが図1及び図4に示されている径方向位置調整機構12により、流体流動規制部材14をタービン16の回転中心軸RSの回転中心線に接近するよう移動させる。
そして通常は、次に、この実施形態では、図7に示されている2組の1枚のテープ181の中の少なくとも1組が、流体流動規制部材14の内周面の対応している外端対応部分のノズル部パッキン歯PG2の先端との接触による摩擦の増加により前記摺動が困難になる。この摺動が困難になる直前で、タービン16の回転中心軸RSの回転中心線に向かう流体流動規制部材14の移動を停止させる。
この時、図7には図示されていないが図4には示されているタービンハウジング部材10の本体部分10Aに台座20aが固定されている径方向位置計測器20により、タービンハウジング部材10の本体部分10Aに対する流体流動規制部材14のさらに次の相対位置(この実施形態では、第3相対位置)が記録される。この後、前記摺動が困難になる直前の前記少なくとも1組の1枚のテープ181が対応する間隙から抜き出される。
次には、別の1組の1枚のテープ181が残っていれば、この別の1組の1枚のテープ181をタービン16の外周面の流体流動規制部材対応部分16Aにおける外端間部分で外端間部分の周方向に摺動させている間に、流体流動規制部材14の両端部の図7には図示されていないが図1及び図4に示されている径方向位置調整機構12により、流体流動規制部材14をタービン16の回転中心軸RSの回転中心線にさらに接近するよう移動させる。
そして、次に、図7に示されている2組の1枚のテープ181の中で1組が残っていれば、この残り1組の1枚のテープ181が流体流動規制部材14の内周面の外端対応部分の対応しているノズル部パッキン歯PG2の先端との接触による摩擦の増加により前記摺動が困難になる。この摺動が困難になる直前で、タービン16の回転中心軸RSの回転中心線に向かう流体流動規制部材14の移動を停止させる。
この時、図7には図示されていないが図4には示されているタービンハウジング部材10の本体部分10Aに台座20aが固定されている径方向位置計測器20により、タービンハウジング部材10の本体部分10Aに対する流体流動規制部材14のさらに次の相対位置(この実施形態では、第4相対位置)が記録される。この後、前記摺動が困難になる直前の前記残り1組の1枚のテープ181が対応する間隙から抜き出される。
次に、この実施形態に於いては、流体流動規制部材14の第4相対位置が記録されたタービン16の外周面の流体流動規制部材対応部分16Aにおける外端間部分の水平方向両端の一方とこれに対応する流体流動規制部材14の内周面の外端間対応部分の周方向の両端の一方のノズル部パッキン歯PG2の先端との間の間隙LGS1が公知の図示されていない隙間ゲージにより測定されるとともに上記水平方向両端の他方とこれに対応する上記内周面の外端間対応部分の周方向の両端の他方のノズル部パッキン歯PG2の先端との間の間隙RGS1が公知の図示されていない隙間ゲージにより測定され、これ等の間隙LGS1の値と間隙RGS1の値との偏差DV1が求められる。
次に、この実施形態に於いては、流体流動規制部材14の第3相対位置が記録されたタービン16の外周面の流体流動規制部材対応部分16Aにおける外端間部分の水平方向両端の一方とこれに対応する流体流動規制部材14の内周面の外端間対応部分の周方向の両端の一方のノズル部パッキン歯PG2の先端との間の間隙LGS2が公知の図示されていない隙間ゲージにより測定されるとともに上記水平方向両端の他方とこれに対応する上記内周面の外端間対応部分の周方向の両端の他方のノズル部パッキン歯PG2の先端との間の間隙RGS2が公知の図示されていない隙間ゲージにより測定され、これ等の間隙LGS2の値と間隙RGS2の値との偏差DV2が求められる。
次に、この実施形態に於いては、流体流動規制部材14の第2相対位置が記録されたタービン16の外周面の流体流動規制部材対応部分16Aにおける外端部分の水平方向両端の一方とこれに対応する流体流動規制部材14の内周面の外端対応部分の周方向の両端の一方のラジスト部パッキン歯PG1の先端との間の間隙LGS3が公知の図示されていない隙間ゲージにより測定されるとともに上記水平方向両端の他方とこれに対応する上記内周面の外端対応部分の周方向の両端の他方のラジスト部パッキン歯PG1の先端との間の間隙RGS3が公知の図示されていない隙間ゲージにより測定され、これ等の間隙LGS3の値と間隙RGS3の値との偏差DV3が求められる。
次に、この実施形態に於いては、流体流動規制部材14の第1相対位置が記録されたタービン16の外周面の流体流動規制部材対応部分16Aにおける外端部分の水平方向両端の一方とこれに対応する流体流動規制部材14の内周面の外端対応部分の周方向の両端の一方のラジスト部パッキン歯PG1の先端との間の間隙LGS4が公知の図示されていない隙間ゲージにより測定されるとともに上記水平方向両端の他方とこれに対応する上記内周面の外端対応部分の周方向の両端の他方のラジスト部パッキン歯PG1の先端との間の間隙RGS4が公知の図示されていない隙間ゲージにより測定され、これ等の間隙LGS4の値と間隙RGS4の値との偏差DV4が求められる。
その後、図5及び図6を参照して前述した第3実施形態の場合の如く、偏差DV1と偏差DV2との和の1/2を補正値HV1とし、偏差DV1と偏差DV3との和の1/2を補正値HV2とし、そして偏差DV1と偏差DV3との和の1/2を補正値HV3とする。
そして、流体流動規制部材14の第4相対位置が記録されたタービン16の外周面の流体流動規制部材対応部分16Aにおける外端間部分の下端とこれに対応する流体流動規制部材14の内周面の外端間対応部分の下端のノズル部パッキン歯PG2の先端との間の下端間隙の値(即ち、第4相対位置が記録された時のテープ181の厚さ)を基準として、補正値HV1,HV2,そしてHV3の夫々を加味した、
流体流動規制部材14の第3相対位置が記録されたタービン16の外周面の流体流動規制部材対応部分16Aにおける外端間部分の下端とこれに対応する流体流動規制部材14の内周面の外端間対応部分の下端のノズル部パッキン歯PG2の先端との間の下端間隙の値、
流体流動規制部材14の第2相対位置が記録されたタービン16の外周面の流体流動規制部材対応部分16Aにおける外端部分の下端とこれに対応する流体流動規制部材14の内周面の外端対応部分の下端のラジスト部パッキン歯PG1の先端との間の下端間隙の値、そして
流体流動規制部材14の第1相対位置が記録されたタービン16の外周面の流体流動規制部材対応部分16Aにおける外端部分の下端とこれに対応する流体流動規制部材14の内周面の外端対応部分の下端のラジスト部パッキン歯PG1の先端との間の下端間隙の値、
の全てが所定の許容値の範囲内になるよう、流体流動規制部材14の両端部の図7には図示されていないが図1及び図4に示されている径方向位置調整機構12を調整する。
前述したことから明らかなようにこの実施形態では、タービン16の外周面の流体流動規制部材対応部分16Aとタービン16の回転中心軸RSが所定の位置に支持されているタービンハウジング部材10の本体部分10Aの流体流動規制部材14の内周面との間の下端の間隙を4か所に計測することが、しかもこれら4か所の下端の間隙を所定の許容範囲内に容易に設定することが可能である。
[第5実施形態]
図8には、前述した種々の実施形態に従った間隙調整法により間隙が調整される、タービン16の回転中心軸RSの外周面の軸受隣接部分BA及び下半分のタービンハウジング部材10の本体10Aの軸受隣接部分対応部分BACの概略的な斜視図が拡大されて示されている。
図9には、図8の線IX−IXに沿ったタービンハウジング部材10の軸受隣接部分対応部分BACの径方向位置調整機構120の概略的な縦断面図が拡大されて示されている。
この実施形態において下半分のタービンハウジング部材10の本体10Aの軸受隣接部分対応部分BACは、タービン16の回転中心軸RSの回転中心線に沿った方向における下半分のタービンハウジング部材10の外端にタービンハウジング部材10から独立して設けられているパッキンケーシングにより構成されている。
流体流動規制部材140が、軸受隣接部分対応部分BAC、即ちパッキンケーシング、に支持されタービンハウジング部材10の内周面の周方向に環状に延出したノズルパッキン歯PG100を有する。この実施形態において流体流動規制部材140は、タービン16の回転中心軸RSの回転中心線に沿った方向に相互に離間した複数のノズルパッキン歯PG100を有する。複数のノズルパッキン歯PG100の夫々は、タービンハウジング部材10の内周面と同様に、タービン16の回転中心軸RSの外周面の軸受隣接部分BAに沿い周方向に上記外周面の1/2に渡り円環形状に延出している。
この実施形態において軸受隣接部分対応部分BAC、即ちパッキンケーシング、は、流体流動規制部材サポートとして機能している。
回転中心軸RSの両側に位置している軸受隣接部分対応部分BACの両側部は回転中心軸RSの回転中心線に対し直交する水平方向に広がっており、この水平な両側部の夫々からは、下半分のタービンハウジング部材10の本体10Aにおいて回転中心軸RSの両側の夫々に位置している両側部分上に径方向位置調整機構120の支持体120Aが延び出している。夫々の支持体120は軸受隣接部分対応部分BACの両側部の夫々に対し公知の一体化手段により一体化されている。公知の一体化手段は、例えば一体成形,溶接,固定ねじ等を含む。
径方向位置調整機構120は、夫々の支持体120において下半分のタービンハウジング部材10の本体10Aの前記両側部分の夫々の上に延び出している部分に螺合されタービンハウジング部材10の前記両側部分の夫々に支持された径方向位置調整ボルト120Bを備えている。
この実施形態において、径方向位置調整ボルト120Bは、流体流動規制部材140の前記両側部分の夫々の支持体120Aに対し一方又は他方に回転されることにより、流体流動規制部材140を支持している軸受隣接部分対応部分BACを前記水平方向及び回転中心軸RSと直交する方向(図9において紙面に沿った上下方向)においてタービンハウジング部材10に対し前記直交する方向に移動させることが出来る。この結果として、流体流動規制部材140の複数のノズルパッキン歯PG100の夫々をタービン16の回転中心軸RSの外周面の軸受隣接部分BAに対し接近又は離間させることが出来る。
径方向位置調整ボルト120Bの前述した回転は、図9の上方から図示されていない手動工具を使用して人力により、または例えば電力又は加圧された流体の力の如き動力を使用した図示されていない動力工具により、行われる。
タービン16の回転中心軸RSの外周面の軸受隣接部分BAと流体流動規制部材140の複数のノズルパッキン歯PG100の夫々の先端との間の間隙は、図1乃至図3を参照して前述した第1実施形態の場合と同様に上記間隙の所望の値と同じ厚さを有しているテープ18を使用して容易に設定することが出来るし、又は、図4を参照して前述した第2実施形態の場合と同様に任意の厚さを有しているテープ18と径方向位置計測器20とを使用して容易に設定することが出来る。
[第6実施形態]
以下、図10及び図11を参照しながら第6実施形態に従った間隙調整法を説明する。
なおこの実施形態が適用されるタービンと開口している下半分のタービンハウジングとの組み合わせにおいて、前述した種々の実施形態に従った間隙調整法が適用されたタービン16と開口している下半分のタービンハウジング部材10との組み合わせにおいて使用されているのと同じ部材には同じ参照符号を付して、これ等の部材についての詳細な説明は省略する。
この実施形態が適用されるタービン16と開口している下半分のタービンハウジング部材10において前述した種々の実施形態に従った間隙調整法が適用されたタービン16と開口している下半分のタービンハウジング部材10との組み合わせと最も異なっているのは、開口している下半分のタービンハウジング部材10に流体流動規制部材14を取り付けている径方向位置調整機構220の構成である。
径方向位置調整機構220は、流体流動規制部材14とは別体に形成されていて流体流動規制部材14においてタービン16の回転中心軸RSと交差する水平方向における回転中心軸RSの両側に位置する両側部分の夫々に着脱可能に固定された流体流動規制部材着脱可能サポート220aと、流体流動規制部材着脱可能サポート220aに螺合されタービンハウジング部材10において前記水平方向におけるタービン16の回転中心軸RSの両側に位置する両側部分に支持され一方又は他方に回転されることにより流体流動規制部材14を水平方向及び回転中心軸RSの回転中心線と直交する方向においてタービンハウジング部材10の前記両側部分に対し遠ざけ又は接近させる径方向位置調整ボルト220bと、を備えている。
流体流動規制部材着脱可能サポート220aは、公知の着脱可能固定手段220cにより流体流動規制部材14の前記両側部分の夫々に着脱可能に固定されていることが出来、公知の着脱可能固定手段220cの一例は固定ねじである。
この実施形態に従った間隙調整法においては、図1乃至図3を参照しながら前述した第1実施形態の間隙調整方法において使用された所望の間隙の厚さのテープ18を使用することが出来るし、図4を参照しながら前述した第2実施形態の間隙調整方法において使用された任意の厚さのテープ181と径方向位置計測器20との組み合わせを使用することが出来るし、図5及び図6を参照しながら前述した第3実施形態の間隙調整方法も応用することが出来るし、さらには図7を参照しながら前述した第4実施形態の間隙調整方法も応用することが出来る。
しかしながら、この実施形態に従った間隙調整法がこれら第1乃至第4実施形態の間隙調整方法と異なっているのは、前述したこれ等の間隙調整法によりタービン16の回転中心軸RSの外周面の流体流動規制部材対応部分16Aと開口されている下半分のタービンハウジング部材10に径方向位置調整機構220により取付けられている流体流動規制部材14との間の間隙が所望の値に調整された後(即ち、第1乃至第3実施形態に於いては流体流動規制部材位置調整工程及びテープ除去工程が行われた後、及び第4実施形態においては補正値調整工程が行われた後)に、図11中に示されている如く流体流動規制部材14とタービンハウジング部材10との間の隙間にシム230を挿入してタービンハウジング部材10に対する流体流動規制部材14の相対位置を維持させる相対位置維持工程と、そして、前記相対位置維持工程の後に流体流動規制部材14に対する径方向位置調整機構220の流体流動規制部材着脱可能サポート220aの固定を解除し流体流動規制部材14から径方向位置調整機構220の前記流体流動規制部材着脱可能サポート220aを分離する流体流動規制部材着脱可能サポート分離工程と、をさらに備えていることである。
図10中に示されている如く、タービンハウジング部材10の開口の内周面において流体流動規制部材14の両側部の夫々に対応している部分には、流体流動規制部材14とタービンハウジング部材10との間の隙間にシム230を挿入する作業を容易とするようシム挿入用開口230aを形成することが出来る。
本発明の幾つかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことが出来る。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。