JP6589039B1 - センタレス加工用研磨ベルト、センタレス加工用砥石車、およびセンタレス加工用研磨ベルトの製造方法 - Google Patents

センタレス加工用研磨ベルト、センタレス加工用砥石車、およびセンタレス加工用研磨ベルトの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6589039B1
JP6589039B1 JP2018240308A JP2018240308A JP6589039B1 JP 6589039 B1 JP6589039 B1 JP 6589039B1 JP 2018240308 A JP2018240308 A JP 2018240308A JP 2018240308 A JP2018240308 A JP 2018240308A JP 6589039 B1 JP6589039 B1 JP 6589039B1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polishing
centerless
convex portion
outer peripheral
belt
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018240308A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2020099970A (ja
Inventor
朗 園田
朗 園田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Noritake Co Ltd
Noritake Coated Abrasive Co Ltd
Original Assignee
Noritake Co Ltd
Noritake Coated Abrasive Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Noritake Co Ltd, Noritake Coated Abrasive Co Ltd filed Critical Noritake Co Ltd
Priority to JP2018240308A priority Critical patent/JP6589039B1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6589039B1 publication Critical patent/JP6589039B1/ja
Publication of JP2020099970A publication Critical patent/JP2020099970A/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Grinding Of Cylindrical And Plane Surfaces (AREA)
  • Polishing Bodies And Polishing Tools (AREA)

Abstract

【課題】平滑性、および、耐久性が得られるセンタレス加工用研磨ベルトを提供する。【解決手段】一定の高さhを有する複数の研磨凸部28が基材シート26上に規則的に且つ相互に離間した状態で配置され、研磨凸部28の基材シート26側に、基材シート26に近づくほど研磨凸部28の外周側へ広がる末広部30が備えられる。これにより、軸状被削材16の表面の平滑性に関して、センタレス加工後の軸状被削材16の外周面の平滑性が得られるとともに、基材シート26に近づくほど研磨凸部28の外周側へ広がる末広部30が研磨凸部28の基材シート26側に備えられることで剥離強度が高められるので、研磨凸部28のはがれが抑制され、研磨ベルト24の高い耐久性が得られる。【選択図】図4

Description

本発明は、軸状被削材をセンタレス加工するためのセンタレス加工用研磨ベルト、センタレス加工用砥石車、およびセンタレス加工用研磨ベルトの製造方法に関するものである。
支持刃により支持された軸状被削材をスルーフィードする過程で調整車との間で挟んだ状態でその軸状被削材の外周面を研磨するセンタレス加工を行うためのセンタレス加工用砥石車が知られている。たとえば、特許文献1に記載された砥石車がそれである。この砥石車は、ビトリファイド砥石と同様の砥石材料、金属材料、或いは合成樹脂材料から成形された円筒状本体の外周面に、複数個のセグメントチップが隙間なく貼り付けられ、そのセグメントチップの砥粒層によって円筒状研削面が形成されている。
上記従来のセンタレス加工用砥石車の円筒状本体の外周面に隙間なく貼り付けられたセグメントチップは、ムライトなどのセラミックスからなる下地層と、その下地層の外周側に形成されて研削に関与する砥粒層とから構成され、比較的剛性の高い円筒状本体の外周面に貼り付けられるため、微細の砥粒を用いても軸状被削材の外周面を研削する場合に表面の平滑性を得ることが難しかった。
これに対して、特許文献2に示すように、平板状の一般砥石を細かく破断させることによりセグメントチップを形状し、そのセグメントチップが外周面に隙間無く貼り着けられた可撓性の無端ベルトを、金属ホイール(台金)の外周面に径方向の厚みが比較的大きいゴム弾性層を介して支持したセンタレス加工工具が提案されている。これによれば、セグメントチップ間の段差位置がランダムとなると共に、ゴム弾性層の弾性変形によって、軸状被削材の外周面に対して局所的に急激な砥粒の食い込みが緩和されることから、その軸状被削材の外周面の平滑性が改善される。
ところで、上記軸状被削材の表面の凹凸に関して、表面粗さ計の接針の先端曲率半径よりも小さくてその表面粗さ計では正確に把握できない深さの凹凸がないことを要求とされる場合がある。このような場合には、軸状被削材の表面に電気メッキが施された後において耐食性試験(たとえばJISH8502)において錆の発生の有無に基づいて、センタレス加工後の軸状被削材の外周面の平滑性が評価される。しかしながら、特許文献2に記載のセンタレス研磨工具を用いてセンタレス加工を行なった軸状被削材の外周面は、耐食性試験によって錆の発生が認められる場合があり、特許文献2に記載のセンタレス研磨工具を用いたセンタレス加工では、軸状被削材の外周面に関して未だ充分な平滑性が得られない場合があった。
これに対して、特許文献3に記載の研磨布紙のように一定の高さを有する複数個の研磨凸部を、相互に離間した状態で無端環状の可撓性基材シート上に規則的に配置させた研磨ベルトを作成して、その研磨ベルトをホイール(台金)の外周面に径方向の厚みが比較的大きいゴム弾性層を介して支持したセンタレス加工用砥石車を作成した。このセンタレス加工用砥石車を用いてセンタレス加工を行なうと、軸状被削材の表面の平滑性に関して、耐食性試験において錆の発生が無く、センタレス加工後の軸状被削材の外周面の平滑性が得られた。しかしながら、無端環状の可撓性基材シートから研磨凸部の剥離が発生し、センタレス加工工具の耐久性が得られないという問題があった。
特開2003−260668号公報 米国特許第4707950号明細書 特開2006−136973号公報
本発明は以上の事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、平滑性、および、耐久性が得られるセンタレス加工用研磨ベルトを提供することにある。
本発明者等は、上記事情を背景として種々検討を重ねた結果、無端環状の可撓性基材シート上に固着させる研磨凸部の形状に関して、流動性改善剤として機能するシリカ微粒子を用いて可撓性基材シート上に塗布する塗工ペーストのチキソトロピーを調整すると、特許文献3の研磨凸部とは逆に、研磨凸部の可撓性基材シート側に末広部が形成されると、無端環状の可撓性基材シートから研磨凸部の剥離が抑制されることを見いだした。本発明はかかる知見に基づいてなされたものである。
すなわち、第1発明の要旨とするところは、一定の高さを有する複数の研磨凸部が無端環状の可撓性基材シート上に規則的に且つ相互に離間した状態で配置されたセンタレス加工用研磨ベルトであって、前記研磨凸部の可撓性基材シート側に、前記可撓性基材シートに近づくほど前記研磨凸部の外周側へ広がる末広部を備え、前記研磨凸部は、平面視で矩形形状であり、前記末広部の前記研磨凸部の外周側への突出し量は、前記研磨凸部の対角線上では他の部分よりも大きいことにある。
第2発明の要旨とするところは、第1発明において、前記末広部は、前記研磨凸部の側壁面が前記可撓性基材シートに近づくほど前記研磨凸部の外周側へ突き出す傾斜形状を有していることにある。
第3発明の要旨とするところは、第1発明または第2発明において、前記末広部の前記可撓性基材シートに対する接触角は、45度以下であることにある。
発明の要旨とするところは、前記第1発明から第発明のいずれか1において、前記研磨凸部は、平面視において5mm〜20mm×5mm〜20mmの矩形形状であり、1.5〜3.0mmの高さを有し、1.4mm〜3.0mmの間隔を有するものであり、前記無端環状の可撓性基材シートは、50mm〜150mmの幅寸法を有することにある。
発明の要旨とするところは、第1発明から第4発明のいずれか1において、前記無端環状の可撓性基材シートの内周面には、砥粒層が形成されていることにある。
発明の要旨とするところは、前記第1発明から第発明のいずれか1において、研磨凸部は、砥粒と、フィラーと、前記砥粒およびフィラーを結合する樹脂結合剤と、無機流動性改善剤とを含むことにある。
発明の要旨とするところは、第1発明から第発明のいずれか1のセンタレス加工用研磨ベルトと、外周面を有し、前記外周面で前記センタレス加工用研磨ベルトをゴム弾性層を介して支持するホイールと、を含み、ワークレスト上の軸状被削材を調整車との間で挟んだ状態で回転駆動されることにより前記軸状被削材に研磨を施すセンタレス加工に用いられるセンタレス加工用砥石車であることにある。
第8発明の要旨とするところは、一定の高さを有する複数の研磨凸部が無端環状の可撓性基材シート上に規則的に且つ相互に離間した状態で配置され、前記研磨凸部の前記可撓性基材シート側に、前記可撓性基材シートに近づくほど前記研磨凸部の外周側へ広がる末広部を、備えるセンタレス加工用研磨ベルトと、外周面を有し、前記外周面で前記センタレス加工用研磨ベルトをゴム弾性層を介して支持するホイールと、を含み、ワークレスト上の軸状被削材を調整車との間で挟んだ状態で回転駆動されることにより前記軸状被削材に研磨を施すセンタレス加工に用いられるセンタレス加工用砥石車であることにある。
第9発明の要旨とするところは、前記第1発明から第発明のいずれか1の研磨ベルトの製造方法であって、砥粒と、フィラーと、前記砥粒およびフィラーを結合する樹脂結合剤と、7μmから40μmの一次粒径を有するシリカ微粒子とが混練された塗工ペーストをメタルマスクを通して前記無端環状の可撓性基材シートの内周面に塗布する塗布工程と、前記塗工ペースト中の樹脂結合剤を硬化させる硬化工程とを、含むことにある。
第10発明の要旨とするところは、第9発明において、前記シリカ微粒子は、前記塗布工程において、前記塗工ペーストの塗布により前記塗工ペーストに剪断応力が付与直後は前記塗工ペーストの粘度を低下させて流動性を高め、前記塗工ペーストが静止すると前記塗工ペーストの粘度を上昇させるものである。
第11発明の要旨とするところは、第9発明または第10発明において、前記塗工ペーストには、前記塗工ペースト中に形成される気泡を消すための消泡剤が含まれる。
第1発明のセンタレス加工用研磨ベルトによれば、一定の高さを有する複数の研磨凸部が無端環状の可撓性基材シート上に規則的に且つ相互に離間した状態で配置された研磨ベルトを有するセンタレス加工用研磨ベルトにおいて、前記研磨凸部の可撓性基材シート側に、可撓性基材シートに近づくほど前記研磨凸部の外周側へ広がる末広部が備えられ、前記研磨凸部は、平面視で矩形形状であり、前記末広部の前記研磨凸部の外周側への突出し量は、前記研磨凸部の対角線上では他の部分よりも大きくされている。これにより、軸状被削材の表面の平滑性に関して、センタレス加工後の軸状被削材の外周面の平滑性が得られるとともに、可撓性基材シートに近づくほど前記研磨凸部の外周側へ広がる末広部が研磨凸部の可撓性基材シート側に備えられることで剥離強度が高められるので、研磨凸部のはがれが抑制され、高い耐久性が得られる。また、前記末広部の前記研磨凸部の外周側への突出し量が、前記研磨凸部の対角線上では他の部分よりも大きくされることで、前記研磨凸部の前記無端環状の可撓性基材シートに対する剥離強度が効率よく高められる。
第2発明のセンタレス加工用研磨ベルトによれば、前記末広部は、前記研磨凸部の側壁面が前記可撓性基材シートに近づくほど前記研磨凸部の外周側へ突き出す傾斜形状を有していることにある。このようにすれば、前記末広部の柔軟性が高められ、前記末広部の無端環状の可撓性基材シートに対する剥離強度が効率よく高められる。
第3発明のセンタレス加工用研磨ベルトによれば、前記末広部の前記可撓性基材シートに対する接触角は、45度以下であることにある。このようにすれば、前記末広部の柔軟性が高められ、前記末広部の無端環状の可撓性基材シートに対する剥離強度が効率よく高められる。
発明のセンタレス加工用研磨ベルトによれば、前記研磨凸部は、平面視において5mm〜20mm×5mm〜20mmの矩形形状であり、1.5mm〜3.0mmの高さを有し、1.4mm〜3.0mmの間隔を有するものであり、前記無端環状の可撓性基材シートは、50mm〜150mmの幅寸法を有することにある。このように構成された研磨凸部を外周面に有する研磨ベルトを、樹脂製或いは金属製のホイールの外周面に径方向の厚みが比較的大きいゴム弾性層を介して支持させたセンタレス加工用砥石車を用いてセンタレス研磨するとき、軸状被削材の表面の平滑性に関して、センタレス加工後の軸状被削材の外周面の平滑性が得られる。研磨凸部の寸法が20mmを超えると研磨ベルトの柔軟性が損なわれ、5mmを下まわると研磨凸部の剥離強度が得られずそれ加えられる負荷によって耐久性が損なわれる。また、研磨凸部の可撓性基材シートからの高さが1.5mmを下まわると耐久性が損なわれ、3.0mmを超えると研磨凸部の柔軟性が低下する。また、研磨凸部の間隔が1.4mmを下まわると研磨凸部を形成するメタルマスクの作成が困難となり、3.0mmを超えると研削中に研磨凸部が軸状被削材の表面をたたいて痕跡が残る。また、前記無端環状の可撓性基材シートの幅寸法が50mmを下回ると1回のスルーフィードにより得られる研削の能率が低下し、150mmを超えると、スルーフィード型センタレス加工装置が大型となり、使い勝手が低下する。
発明のセンタレス加工用研磨ベルトによれば、前記無端環状の可撓性基材シートの内周面には、砥粒層が形成されていることにある。このように構成された研磨ベルトを、樹脂製或いは金属製のホイールの外周面に径方向の厚みが比較的大きいゴム弾性層を介して支持させたセンタレス加工用砥石車を用いてセンタレス加工するとき、研磨ベルトとゴム弾性層とが前記砥粒層によって固定されるので、研磨ベルトとゴム弾性層とのずれが防止される。
発明のセンタレス加工用研磨ベルトによれば、研磨凸部は、砥粒と、フィラーと、前記砥粒およびフィラーを結合する樹脂結合剤と、無機流動性改善剤とを含むことにある。前記無機流動性改善剤は、たとえば7μm〜40μmの一次粒子径を有するシリカ微粒子であり、このようなシリカ微粒子は、前記塗工ペーストに対する剪断応力に応じた無機流動性改善剤として機能し、前記塗布工程において、前記塗工ペーストの塗布により前記塗工ペーストに剪断応力が付与直後は前記塗工ペーストの粘度を低下させて流動性を高め、前記塗工ペーストが静止すると前記塗工ペーストの粘度を上昇させるものである。これにより、前記塗工ペーストのメタルマスクを通した前記無端環状の可撓性基材シートへの塗工に際して、前記研磨凸部の可撓性基材シート側に、可撓性基材シートに近づくほど前記研磨凸部の外周側へ広がる末広部が形成される。このような機能を有するシリカ微粒子は、無機質であるため、研磨凸部の硬化後においても残存している。
第7発明および第8発明のセンタレス加工用砥石車によれば、第1発明のセンタレス加工用研磨ベルトと、外周面を有し、前記外周面で前記センタレス加工用研磨ベルトをゴム弾性層を介して支持するホイールと、を含み、ワークレスト上の軸状被削材を調整車との間で挟んだ状態で回転駆動されることにより前記軸状被削材に研磨を施すセンタレス加工に用いられることにある。これにより、軸状被削材の表面の平滑性に関して、センタレス加工後の軸状被削材の外周面の平滑性が得られるとともに、可撓性基材シートに近づくほど前記研磨凸部の外周側へ広がる末広部が研磨凸部の可撓性基材シート側に備えられることで剥離強度が高められるので、研磨凸部のはがれが抑制され、高い耐久性が得られる。
第9発明の研磨ベルトの製造方法によれば、砥粒と、フィラーと、前記砥粒およびフィラーを結合する樹脂結合剤と、7μmから40μmの一次粒径を有するシリカ微粒子とが混練された塗工ペーストをメタルマスクを通して前記無端環状の可撓性基材シートの内周面に塗布する塗布工程と、前記塗工ペースト中の樹脂結合剤を硬化させる硬化工程とを、含む。前記シリカ微粒子は、前記塗工ペーストに対する剪断応力に応じた無機流動性改善剤として機能し、前記塗布工程において、前記塗工ペーストの塗布により前記塗工ペーストに剪断応力が付与直後は前記塗工ペーストの粘度を低下させて流動性を高め、前記塗工ペーストが静止すると前記塗工ペーストの粘度を上昇させるものである。これにより、前記塗工ペーストのメタルマスクを通した前記無端環状の可撓性基材シートへの塗工に際して、前記研磨凸部の可撓性基材シート側に、可撓性基材シートに近づくほど前記研磨凸部の外周側へ広がる末広部が形成される。
第10発明の研磨ベルトの製造方法によれば、前記シリカ微粒子は、前記塗布工程において、前記塗工ペーストの塗布により前記塗工ペーストに剪断応力が付与直後は前記塗工ペーストの粘度を低下させて流動性を高め、前記塗工ペーストが静止すると前記塗工ペーストの粘度を上昇させるものである。これにより、前記塗工ペーストのメタルマスクを通した前記無端環状の可撓性基材シートへの塗工に際して、前記研磨凸部の可撓性基材シート側に、可撓性基材シートに近づくほど前記研磨凸部の外周側へ広がる末広部が形成される。
第11発明の研磨ベルトの製造方法によれば、前記塗工ペーストには、前記塗工ペースト中に形成される気泡を消すための消泡剤が含まれるので、前記塗工ペーストのメタルマスクを通した前記無端環状の可撓性基材シートへの塗工に際して形成される気泡が発生し難くなり、前記研磨凸部内に気泡が形成されることが抑制される。
本実施例の一実施例のセンタレス加工用研磨ベルトが適用されるセンタレス加工装置の要部を説明する図である。 図1のセンタレス加工装置に用いられるセンタレス加工用砥石車を示す図である。 図2の研磨ベルトの外周面を示す図である。 図3の研磨ベルトの断面を拡大して示す、図3のIV−IV視断面である。 図3および図4の研磨ベルトの製造工程を説明する図である。 図5のメタルマスク印刷工程にて用いられるメタルマスクを拡大して示す断面図である。 本発明の他の実施例の研磨ベルトの断面を拡大して示す図である。 本発明のさらに他の実施例のメタルマスクを拡大して示す断面図であって、図6に相当する図である。 本発明のさらに他の実施例の研磨ベルトの外周面を示す図であって、図3に相当する図である。
以下、本発明の一実施例を図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施例のセンタレス加工用砥石車10が適用されるセンタレス加工装置12の要部を示している。図1において、センタレス加工用砥石車10は、ワークレスト(ブレード、受け板)14に支持された軸状被削材16を調整車18との間に挟持した状態で回転駆動される。これにより、ワークレスト14上の軸状被削材16がその長手方向に送られる過程で、軸状被削材16の外周面がセンタレス加工される。
センタレス加工用砥石車10は、図2に示すように、センタレス加工用砥石車10のコアとして機能する樹脂製或いは金属製のホイール20と、径方向の厚みが比較的大きいゴム弾性層22を介してそのホイール20の外周面に支持された、無端環状の研磨ベルト24とを備えている。ゴム弾性層22の弾性力によって研磨ベルト24に張力が発生させられている。ゴム弾性層22は、周方向において一体に成形されたものであってもよいが、周方向において複数個に分割されたものであってもよい。
図3は、研磨ベルト24の外周面を示している。研磨ベルト24は、たとえば50mm〜150mm程度の幅寸法wを備えている。研磨ベルト24は、無端環状の可撓性の基材シート26と、可撓性の基材シート26の外周面に、複数列規則的に配置され且つ相互に一定の間隔dを隔てて配置された複数の研磨凸部28とを備えている。研磨凸部28は平面視で略矩形形状、本実施例では略正方形形状であって、その対角線方向tが研磨ベルト24の長手方向と平行となるように配置されている。
図4は、研磨ベルト24の断面を拡大して示す図3のIV−IV視断面である。基材シート26は、天然繊維、合成繊維、炭素繊維から選択された1または2以上の繊維から成る、不織布、織布または多層構造の複合シート剤などの可撓性シート部材から成る基層26aと、基層26aの内周面側に砥粒が固着されて成る砥粒層26bと、基層26aの内周面側に固着された耐熱ゴム層26cとの積層体である。基層26aおよび砥粒層26bは、一般的な研磨布紙と同様の構成である。
研磨凸部28は、たとえば1.5〜3.0mm程度の一定の高さhを有する偏平な形状であって、平面視において5mm〜20mm×5mm〜20mmの縦横寸法を有する矩形形状であり、1.4mm〜3.0mm程度の相互間隔dを有している。研磨凸部28は、たとえば#2000程度の粒度を有するセラミック砥粒と、たとえば#2000程度の粒度を有する無機フィラーと、前記セラミック砥粒および無機フィラーを結合するたとえばポリイミドなどの耐熱性を有する樹脂結合剤と、たとえば7μmから40μm程度の一次粒径を有するシリカ微粒子などの無機流動性改善剤とを、含む。この無機流動性改善剤は、基材シート26上に後述の塗工ペーストをメタルマスク34を通して塗布するときに、剪断応力に応じて塗工ペーストの粘度を変化させるチキソトロピーに寄与するものであるが、無機質であるため、硬化後の研磨凸部28内に残留している。
研磨凸部28には、図4に示すように、基材シート26に近づくほど研磨凸部28の外周側へ広がる末広部30が、研磨凸部28の基材シート26側に形成されている。末広部30は、図4に示すように、研磨凸部28の側壁面32が基材シート26に近づくほど研磨凸部28の外周側へ突き出す傾斜形状を有している。図4に示すように、末広部30の基材シート26に対する接触角θは、45度以下である。
末広部30の研磨凸部28からの外周側への突出し量pは、図3に示すように、研磨凸部28の対角線上では他の部分よりも大きくされている。
図5は、研磨ベルト24の製造工程を説明する工程図である。図5において、基材シート準備工程P1では、内周面側に砥粒層26bが形成された基層26aの外周面に耐熱ゴム層26cが固着された可撓性を有する無端環状の基材シート26が準備される。
塗工ペースト調整工程P2では、架橋剤(硬化剤)を含む未硬化の樹脂結合剤(たとえばポリイミドなどの耐熱樹脂)、#200〜#3000、好適には#2000程度の粒度を有するフィラー(たとえばGC#2000などの一般砥粒)、#60〜#2000、好適には#200程度の粒度を有する砥粒(たとえば#200程度のSiC、SiN、Al、SiOなど)、無機粘度調整剤(たとえば7〜40μmの一次粒径を有するシリカ微粒子などのチクソ性付与剤)、潤滑剤(たとえばカ−ボン、硫黄、二硫化モリブデン、窒化ホウ素)、消泡剤(たとえは変成シリコン、界面活性剤、金属石鹸、シリカ)などが、表1の割合で調合され、且つそれらが混合されることで、研磨凸部28の形成材料である塗工ペーストが調整される。
次いで、メタルマスク印刷工程P3では、たとえば、基材シート26上に載置された図6に示すメタルマスク34を通して上記塗工ペーストがスキージにより押し出されることで、基材シート26上に未硬化の研磨凸部28が、図3および図4に示すように、メタルマスク34の厚みに対応する高さhで且つメタルマスク34の貫通孔36と同様の矩形パターンで形成される。メタルマスク34は、研磨凸部28の高さhに対応する厚みを有するステンレススチール板から構成され、研磨凸部28の形状に対応する複数個の矩形の貫通孔36を備えている。
次に、乾燥工程P4により、基材シート26上に押し出された未硬化の研磨凸部28が乾燥される。このメタルマスク印刷工程P3および乾燥工程P4が必要厚みが得られるまで繰り返えされる。
そして、硬化工程P5において、樹脂結合剤の硬化温度たとえば150〜200度に予め設定されている加熱室内に塗工ペーストが塗布された基材シート26が所定時間保持されることで、樹脂結合剤の硬化が行なわれ、研磨ベルト24が製造される。
〔表1〕
原材料名 割合
樹脂結合剤 70〜130重量部
フィラー 17〜 32重量部
砥粒 70〜130重量部
粘度調整剤 7〜 13重量部
潤滑剤 0.7〜1.3重量部
消泡剤 0.3〜0.7重量部
表1においてチクソ性付与剤として機能する粘度調整剤としては、たとえば7〜40μmの一次粒径を有するシリカ微粒子のような無機流動性調整剤が用いられる。このようなシリカ微粒子は、前記塗工ペーストに、ゲルのような塑性固体とゾルのような非ニュートン液体との間の中間的な性質すなわちチクソ性(チキソトロピー)を付与するもので、その混合割合は、単に増粘剤として用いる場合よりも多い。メタルマスク34の貫通孔36を通して塗工ペーストが基材シート26上に押し出されたとき、基材シート26上に形成された研磨凸部28に前述の末広部30が形成される程度に前記シリカ微粒子の混合割合が設定されている。本発明者は、シリカ微粒子の混合割合を調整することで、研磨凸部28に前述の末広部30が形成されることを見いだした。
研磨凸部28に末広部30が形成される上記の現象は、以下のように推定される。シリカ微粒子は、メタルマスク印刷工程P3において、前記塗工ペーストがスキージによりメタルマスク34の貫通孔36を通して基材シート26上に押し出されたとき、その塗工ペーストの塗布過程の流動によって塗工ペーストに剪断応力が付与されるので、その剪断応力の付与直後は塗工ペーストの粘度が低下して流動性が高められるが、塗工ペーストの押し出しが完了して塗工ペーストが静止すると塗工ペーストの粘度が上昇させる。このため、塗工後の静止時間が所定時間経過してからメタルマスク34が基材シート26から離されるとき、メタルマスク34の貫通孔36の内周面に接触している塗工ペーストがメタルマスク34と共に引き離されることで、基材シート26上に残された塗工ペーストから成る研磨凸部28に前述の末広部30が形成されると考えられる。現に、基材シート26から離されたメタルマスク34の貫通孔36の内周面には、引き離された塗工ペーストが付着している。
また、塗工ペーストには、塗工ペースト中にメタルマスク印刷の作業過程で塗工ペーストが混練されることで発生する気泡を消すための消泡剤が、含まれる。この消泡剤は、たとえば変成シリコーン、界面活性剤、金属石鹸、植物油などから構成される。
上述のように、本実施例のセンタレス加工用研磨ベルト24によれば、一定の高さを有する複数の研磨凸部28が無端環状の可撓性の基材シート26上に規則的に且つ相互に離間した状態で配置され、研磨凸部28の基材シート26側に、基材シート26に近づくほど研磨凸部28の外周側へ広がる末広部30が備えられる。これにより、軸状被削材16の表面の平滑性に関して、耐食性試験において錆の発生が無く、センタレス加工後の軸状被削材16の外周面の平滑性が得られるとともに、基材シート26に近づくほど研磨凸部28の外周側へ広がる末広部30が研磨凸部28の基材シート26側に備えられることで剥離強度が高められるので、研磨凸部28のはがれが抑制され、研磨ベルト24の高い耐久性が得られる。
本実施例の研磨ベルト24によれば、末広部30は、研磨凸部28の側壁面32が基材シート26に近づくほど研磨凸部28の外周側へ突き出す傾斜形状を有している。このため、末広部30の柔軟性が高められ、末広部30の基材シート26に対する剥離強度が効率よく高められる。
本実施例の研磨ベルト24によれば、末広部30の基材シート26に対する接触角θは、45度以下である。このため、末広部30の柔軟性が高められ、末広部30の可撓性の基材シート26に対する剥離強度が効率よく高められる。
本実施例の研磨ベルト24によれば、研磨凸部28は、平面視で矩形形状であり、末広部30の研磨凸部28の外周側への突出し量pは、研磨凸部28の対角線上では他の部分よりも大きい。このように、末広部30の研磨凸部28の外周側への突出し量pが、研磨凸部28の対角線上では他の部分よりも大きくされることで、研磨凸部28の基材シート26に対する剥離強度が効率よく高められる。
本実施例の研磨ベルト24によれば、研磨凸部28は、平面視において5mm以上20mm以下×5mm以上20mm以下の幅寸法wを有する矩形形状であり、1.5mm以上3.0mm以下の高さhを有し、1.4mm以上3.0mm以下の間隔dを有するものであり、基材シート26は、50mm以上150mm以下の幅寸法を有することにある。このように構成された研磨凸部28を外周面に有する研磨ベルト24を、樹脂製或いは金属製のホイール20の外周面に径方向の厚みが比較的大きいゴム弾性層22を介して支持させたセンタレス加工用砥石車10を用いてセンタレス研磨するとき、軸状被削材16の表面の平滑性に関して、耐食性試験において錆の発生が無く、センタレス加工後の軸状被削材16の外周面の平滑性が得られる。
研磨凸部28の幅寸法wが20mmを超えると研磨ベルト24の柔軟性が損なわれ、5mmを下まわると研磨凸部28の剥離強度が得られずそれ加えられる負荷によって耐久性が損なわれる。また、研磨凸部28の可撓性基材シート26からの高さhが1.5mmを下まわると耐久性が損なわれ、3.0mmを超えると研磨凸部28の柔軟性が低下する。また、研磨凸部28の間隔dが1.4mmを下まわると研磨凸部28を形成するメタルマスク34の作成が困難となり、3.0mmを超えると研削中に軸状被削材16の表面をたたいて痕跡が残る。また、基材シート26の幅寸法が50mmを下回ると1回のスルーフィードにより得られる研削の能率が低下し、150mmを超えると、スルーフィード型センタレス加工装置12が大型となり、使い勝手が低下する。
本実施例の研磨ベルト24によれば、基材シート26の内周面には、砥粒層26bが形成されている。このように構成された研磨ベルト24を、ホイール20の外周面に径方向の厚みが比較的大きいゴム弾性層22を介して支持させたセンタレス加工用砥石車10を用いてセンタレス加工するとき、研磨ベルト24とゴム弾性層22とが砥粒層26bによって固定されるので、研磨ベルト24とゴム弾性層26bとのずれが防止される。
本実施例の研磨ベルト24によれば、研磨凸部28は、砥粒と、フィラーと、前記砥粒およびフィラーを結合する樹脂結合剤と、粘度調整剤とを含む。この粘度調整剤は、たとえば7μm〜40μmの一次粒子径を有するシリカ微粒子であり、このようなシリカ微粒子は、前記塗工ペーストに対する剪断応力に応じた無機流動性改善剤として機能し、前記塗布工程において、前記塗工ペーストの塗布により前記塗工ペーストに剪断応力が付与直後は前記塗工ペーストの粘度を低下させて流動性を高め、前記塗工ペーストが静止すると前記塗工ペーストの粘度を上昇させるものである。これにより、前記塗工ペーストのメタルマスク34を通した基材シート26への塗工に際して、研磨凸部28の基材シート26側に、基材シート26に近づくほど研磨凸部28の外周側へ広がる末広部30が形成される。
本実施例のセンタレス加工用砥石車10は、研磨ベルト24と、外周面を有し、その外周面で研磨ベルト24をゴム弾性層22を介して支持するホイール20と、を含み、ワークレスト14上の軸状被削材16を調整車18との間で挟んだ状態で回転駆動されることにより軸状被削材16の外周面に研磨を施すセンタレス加工に用いられる。これにより、軸状被削材16の表面の平滑性に関して、耐食性試験において錆の発生が無く、センタレス加工後の軸状被削材16の外周面の平滑性が得られるとともに、基材シート26に近づくほど研磨凸部28の外周側へ広がる末広部30が研磨凸部28の基材シート26側に備えられることで剥離強度が高められるので、研磨凸部28のはがれが抑制され、高い耐久性が得られる。
本実施例の研磨ベルト24の製造方法によれば、砥粒と、フィラーと、前記砥粒およびフィラーを結合する樹脂結合剤と、粘度調整剤たとえば7μmから40μmの一次粒径を有するシリカ微粒子とが混練された塗工ペーストをメタルマスク34を通して無端環状の可撓性の基材シート26の外周面に塗布するメタルマスク印刷工程P3と、前記塗工ペースト中の樹脂結合剤を硬化させる硬化工程P5とを、含む。前記粘度調整剤は、塗工ペーストに対する剪断応力に応じた無機流動性改善剤として機能し、メタルマスク印刷工程P3において、塗工ペーストの塗布により塗工ペーストに剪断応力が付与直後は前記塗工ペーストの粘度を低下させて流動性を高め、塗工ペーストが静止すると前記塗工ペーストの粘度を上昇させるものである。
これにより、塗工ペーストのメタルマスク34を通した基材シート26への塗工に際して、研磨凸部28の基材シート26側に、基材シート26に近づくほど研磨凸部28の外周側へ広がる末広部30が形成される。これにより、軸状被削材16の表面の平滑性に関して、耐食性試験において錆の発生が無く、センタレス加工後の軸状被削材16の外周面の平滑性が得られるとともに、基材シート26に近づくほど研磨凸部28の外周側へ広がる末広部30が研磨凸部28の基材シート26側に備えられることで剥離強度が高められるので、研磨凸部28のはがれが抑制され、研磨ベルト24の高い耐久性が得られる。
本実施例の研磨ベルト24の製造方法によれば、シリカ微粒子は、メタルマスク印刷工程P3において、塗工ペーストの塗布により塗工ペーストに剪断応力が付与直後は前記塗工ペーストの粘度を低下させて流動性を高め、塗工ペーストが静止すると前記塗工ペーストの粘度を上昇させるものである。これにより、塗工ペーストのメタルマスク34を通した基材シート26への塗工に際して、研磨凸部28の基材シート26側に、基材シート26に近づくほど研磨凸部28の外周側へ広がる末広部30が形成される。
本実施例の研磨ベルト24の製造方法によれば、塗工ペーストには、塗工ペースト中に形成される気泡を消すための消泡剤が含まれるので、塗工ペーストのメタルマスク34を通した基材シート26への塗工に際して形成される気泡が発生し難くなり、研磨凸部28内に気泡が形成されることが抑制される。
次に、本発明の他の実施例を説明する。なお、以下の説明において、実施例相互に共通する部分には同一の符号を付して説明を省略する。
図7は、本発明の他の実施例の研磨ベルト124を示している。本実施例の研磨ベルト124の基材シート126は、前述の実施例1の基材シート26と比較して、基層26aのみで構成されている。このようにしても、前述の実施例と同様の効果が得られる。すなわち、実施例1の基材シート26の内周面に積層された砥粒層26bおよび基材シート26の外周面に積層された耐熱ゴム層26cは必ずしも設けられていなくてもよい。
図8は、図5のメタルマスク印刷工程P3において用いられるメタルマスク34の他の実施例のメタルマスク234を示している。本実施例のメタルマスク234は、貫通孔36の基材シート26側の開口縁に面取り238が施されている。本実施例によれば、塗工ペーストに対するシリカ微粒子の混合量が適切な範囲から外れても、末広部30が容易に形成される。
図9は、本発明のさらに他の実施例の研磨ベルト324の外周面を示す図であって、図3に相当する図である。本実施例の研磨ベルト324の外周面には、六角形の研磨凸部328が形成されている。研磨凸部328は末広部30を有するが、図9では図示していない。
以上、本発明の一実施例を図面を参照して詳細に説明したが、本発明はこの実施例に限定されるものではなく、別の態様でも実施され得る。
たとえば、前述の実施例1研磨凸部28は矩形であり、実施例2の研磨凸部28は六角形であったが、隙間を隔てて規則的に配列された三角形、円形などの他の形状に成形されたものであってもよい。
また、前述の実施例のセンタレス加工用砥石車10は、研磨ベルト24はホイール20の外周面にゴム弾性層22を介して支持されたものであったが、そのゴム弾性層22は周方向に分割され且つ径方向に移動可能に設けられた複数個のセグメントゴムから構成されていてもよい。この場合には、セグメントゴムに遠心力が作用されると研磨ベルト24の張力が増加させられる利点がある。
なお、上述したのはあくまでも一実施形態であり、その他一々例示はしないが、本発明は、その主旨を逸脱しない範囲で当業者の知識に基づいて種々変更、改良を加えた態様で実施することができる。
10:センタレス加工用砥石車
12:センタレス加工装置
14:ワークレスト
16:軸状被削材
18:調整車
20:ホイール
22:ゴム弾性層
24、124、324:研磨ベルト
26、126:基材シート(可撓性基材シート)
26a:基層
26b:砥粒層
26c:耐熱ゴム層
28、328:研磨凸部
30:末広部
32:側壁面
34、234:メタルマスク
36:貫通孔
d:間隔
w:幅寸法
h:高さ
θ:接触角
p:突出し量

Claims (11)

  1. 一定の高さを有する複数の研磨凸部が無端環状の可撓性基材シート上に規則的に且つ相互に離間した状態で配置されたセンタレス加工用研磨ベルトであって、
    前記研磨凸部の前記可撓性基材シート側に、前記可撓性基材シートに近づくほど前記研磨凸部の外周側へ広がる末広部を備え
    前記研磨凸部は、平面視で矩形形状であり、
    前記末広部の前記研磨凸部の外周側への突出し量は、前記研磨凸部の対角線上では他の部分よりも大きい
    ことを特徴とするセンタレス加工用研磨ベルト。
  2. 前記末広部は、前記研磨凸部の側壁面が前記可撓性基材シートに近づくほど前記研磨凸部の外周側へ突き出す傾斜形状を有している
    ことを特徴とする請求項1のセンタレス加工用研磨ベルト。
  3. 前記末広部の前記可撓性基材シートに対する接触角は、45度以下である
    ことを特徴とする請求項1または2のセンタレス加工用研磨ベルト。
  4. 前記研磨凸部は、平面視において5mm〜20mm×5mm〜20mmの矩形形状であり、1.5〜3.0mmの高さを有し、1.4mm〜3.0mmの間隔を有するものであり、
    前記無端環状の可撓性基材シートは、50mm〜150mmの幅寸法を有する
    ことを特徴とする請求項1からのいずれか1のセンタレス加工用研磨ベルト。
  5. 前記無端環状の可撓性基材シートの内周面には、砥粒層が形成されている
    ことを特徴とする請求項1からのいずれか1のセンタレス加工用研磨ベルト。
  6. 前記研磨凸部は、砥粒と、フィラーと、前記砥粒およびフィラーを結合する樹脂結合剤と、無機流動性改善剤とを含む
    ことを特徴とする請求項1からのいずれか1のセンタレス加工用研磨ベルト。
  7. 請求項1からのいずれか1のセンタレス加工用研磨ベルトと、
    外周面を有し、前記外周面で前記センタレス加工用研磨ベルトをゴム弾性層を介して支持するホイールと、を含み、
    ワークレスト上の軸状被削材を調整車との間で挟んだ状態で回転駆動されることにより前記軸状被削材に研磨を施すセンタレス加工に用いられる
    ことを特徴とするセンタレス加工用砥石車。
  8. 一定の高さを有する複数の研磨凸部が無端環状の可撓性基材シート上に規則的に且つ相互に離間した状態で配置され、前記研磨凸部の前記可撓性基材シート側に、前記可撓性基材シートに近づくほど前記研磨凸部の外周側へ広がる末広部を、備えるセンタレス加工用研磨ベルトと、
    外周面を有し、前記外周面で前記センタレス加工用研磨ベルトをゴム弾性層を介して支持するホイールと、を含み、
    ワークレスト上の軸状被削材を調整車との間で挟んだ状態で回転駆動されることにより前記軸状被削材に研磨を施すセンタレス加工に用いられる
    ことを特徴とするセンタレス加工用砥石車。
  9. 請求項1からのいずれか1のセンタレス加工用研磨ベルトの製造方法であって、
    砥粒と、フィラーと、前記砥粒およびフィラーを結合する樹脂結合剤と、7μmから40μmの一次粒径を有するシリカ微粒子とが混練された塗工ペーストをメタルマスクを通して前記無端環状の可撓性基材シートの内周面に塗布する塗布工程と、
    前記塗工ペースト中の前記樹脂結合剤を硬化させる硬化工程とを、含む
    ことを特徴とするセンタレス加工用研磨ベルトの製造方法。
  10. 前記シリカ微粒子は、前記塗布工程において、前記塗工ペーストの塗布により前記塗工ペーストに剪断応力が付与直後は前記塗工ペーストの粘度を低下させて流動性を高め、前記塗工ペーストが静止すると前記塗工ペーストの粘度を上昇させる
    ことを特徴とする請求項9のセンタレス加工用研磨ベルトの製造方法。
  11. 前記塗工ペーストには、前記塗工ペースト中に形成される気泡を消すための消泡剤が含まれる
    ことを特徴とする請求項9または10のセンタレス加工用研磨ベルトの製造方法。
JP2018240308A 2018-12-21 2018-12-21 センタレス加工用研磨ベルト、センタレス加工用砥石車、およびセンタレス加工用研磨ベルトの製造方法 Active JP6589039B1 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018240308A JP6589039B1 (ja) 2018-12-21 2018-12-21 センタレス加工用研磨ベルト、センタレス加工用砥石車、およびセンタレス加工用研磨ベルトの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018240308A JP6589039B1 (ja) 2018-12-21 2018-12-21 センタレス加工用研磨ベルト、センタレス加工用砥石車、およびセンタレス加工用研磨ベルトの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP6589039B1 true JP6589039B1 (ja) 2019-10-09
JP2020099970A JP2020099970A (ja) 2020-07-02

Family

ID=68159708

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018240308A Active JP6589039B1 (ja) 2018-12-21 2018-12-21 センタレス加工用研磨ベルト、センタレス加工用砥石車、およびセンタレス加工用研磨ベルトの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6589039B1 (ja)

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4985694U (ja) * 1972-11-14 1974-07-24
JPS593803Y2 (ja) * 1981-06-04 1984-02-02 東邦窯業株式会社 リング状砥石
DE69511068T2 (de) * 1994-02-22 2000-04-06 Minnesota Mining And Mfg. Co. Schleifartikel, verfahren zum herstellen derselben, und verfahren zum anwenden desselben bei endbearbeitung
US7267700B2 (en) * 2003-09-23 2007-09-11 3M Innovative Properties Company Structured abrasive with parabolic sides
US7300479B2 (en) * 2003-09-23 2007-11-27 3M Innovative Properties Company Compositions for abrasive articles
JP2006136973A (ja) * 2004-11-11 2006-06-01 Noritake Co Ltd 三次元立体構造の研磨凸部を備えた研磨布紙
US7594845B2 (en) * 2005-10-20 2009-09-29 3M Innovative Properties Company Abrasive article and method of modifying the surface of a workpiece

Also Published As

Publication number Publication date
JP2020099970A (ja) 2020-07-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5379481B2 (ja) 研磨材物品及び加工物の表面の修正方法
US6755720B1 (en) Vitrified bond tool and method of manufacturing the same
KR100862130B1 (ko) 연마 패드, 연마 방법 및 연마 장치
US20140302756A1 (en) Chemical mechanical polishing conditioner
US20130125474A1 (en) Backingless Abrasive Article
TWI546159B (zh) 可控制研磨深度之化學機械研磨修整器
TWM465659U (zh) 化學機械硏磨修整器
TW201538276A (zh) 非等高度之化學機械研磨修整器
TWI568538B (zh) 化學機械硏磨修整器及其製法
JP6589039B1 (ja) センタレス加工用研磨ベルト、センタレス加工用砥石車、およびセンタレス加工用研磨ベルトの製造方法
KR101484706B1 (ko) 패드 컨디셔너 제조방법 및 패드 컨디셔너
TWI677405B (zh) 化學機械研磨墊修整總成
US10183378B2 (en) Grinding tool
EP1120193A1 (en) Unpolished work holding board and production method thereof and work polishing method and device
JP2006210488A (ja) メカノケミカル研磨方法及びメカノケミカル研磨装置
JP4793680B2 (ja) 半導体ウェーハの研磨方法
KR20170073854A (ko) 연마 장치의 연마 디스크
JP2006136973A (ja) 三次元立体構造の研磨凸部を備えた研磨布紙
JP2010209371A (ja) 炭素膜被覆部材、炭素膜の形成方法及びcmpパッドコンディショナー
JP3241813U (ja) 研磨パッド
JP2016049606A (ja) 研磨装置
JP7335786B2 (ja) 超砥粒単層ビトリファイド工具
TWI809935B (zh) 晶圓減薄用砂輪
TWI656000B (zh) Grinding tool
US9616550B2 (en) Grinding tool and method of manufacturing the same

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190125

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20190129

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20190208

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190610

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190618

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190808

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190827

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190913

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6589039

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313115

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250