JP6584471B2 - 電動圧縮機 - Google Patents

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Description

本発明は、電動圧縮機に関する。
例えば空気調和機や冷蔵庫等の冷凍サイクル装置において、スクロール圧縮機等の電動圧縮機が冷媒の圧縮手段として用いられている。スクロール圧縮機等の電動圧縮機は、密閉容器の内部に、冷凍サイクルの冷媒を圧縮する圧縮機構部と、クランク軸を介して圧縮機構部を駆動する電動機構部とを有している。その電動圧縮機は、主軸受と副軸受とでクランク軸を回転自在に支持している。副軸受は、クランク軸を支持する軸受と、内部に設けられた内径部(孔部)で軸受を回転自在に支持する副軸受ハウジングとを有している。副軸受ハウジングは、密閉容器の内部に固定設置される軸受支持体に溶接されている。
電動圧縮機では、副軸受の副軸受ハウジングが軸受支持体に溶接される際に、溶接熱による残留応力の影響で、クランク軸を支持している軸受の円滑な回転が阻害されてしまう程に、副軸受ハウジングの内径部(孔部)が比較的大きく変形してしまうことがあった。
そこで、副軸受ハウジングの内径部(孔部)の変形を抑制するために、溶接熱による変形を吸収するための溝を副軸受ハウジングに形成することが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平6−221280号公報
しかしながら、特許文献1に記載された従来技術では、溶接痕と溝との関係が十分に考慮されていないため、溝の位置や寸法、形状等によっては、副軸受ハウジングの内径部(孔部)が変形することを適切に抑制することができない可能性があった。
本発明は、前記した課題を解決するためになされたものであり、溶接熱による残留応力の影響で副軸受ハウジングの内径部(孔部)が変形することを適切に抑制された電動圧縮機を提供することを主な目的とする。
前記目的を達成するため、本発明は、電動圧縮機であって、冷媒を圧縮する圧縮機構部と、クランク軸を介して前記圧縮機構部を駆動する電動機構部と、前記圧縮機構部と前記電動機構部とを内蔵する密閉容器と、前記クランク軸の一端側を回転自在に支持する主軸受と、前記クランク軸の他端側を回転自在に支持する副軸受と、前記副軸受を支持する軸受支持体と、を有し、前記副軸受は、前記クランク軸を支持する軸受と、内部に設けられた内径部で前記軸受を回転自在に支持する副軸受ハウジングと、を備えており、前記副軸受ハウジングは、前記軸受支持体に当接された当接面において、少なくともその外周部が溶接によって前記軸受支持体に固定されており、前記副軸受ハウジングの前記当接面には、前記軸受支持体に溶接された溶接部と前記内径部との間に、溶接痕の高さよりも深い溝が形成されており、前記当接面は、前記溝によって、前記溝よりも外側の外側部位と、前記溝よりも内側の内側部位とに、区画されており、前記内側部位における当接面の高さは、前記外側部位における当接面の高さよりも低くなっている構成とする。
その他の手段は、後記する。
本発明によれば、溶接熱による残留応力の影響で副軸受ハウジングの内径部(孔部)が変形することを適切に抑制することができる。
実施形態に係る電動圧縮機としてのスクロール圧縮機の縦断面図である。 実施形態の副軸受が取り付けられた支持脚の上面図である。 実施形態の副軸受が取り付けられた支持脚の下面図である。 実施形態の副軸受に用いる副軸受ハウジングの上面斜視図である。 実施形態の副軸受に用いる副軸受ハウジングの上面図である。 実施形態の副軸受に用いる副軸受ハウジングの下面図である。 実施形態の副軸受に用いる副軸受ハウジングの説明図(1)である。 実施形態の副軸受に用いる副軸受ハウジングの説明図(2)である。 変形例の副軸受に用いる副軸受ハウジングの上面図である。 変形例の副軸受が取り付けられた支持脚の上面図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態(以下、「本実施形態」と称する)につき詳細に説明する。なお、各図は、本発明を十分に理解できる程度に、概略的に示してあるに過ぎない。よって、本発明は、図示例のみに限定されるものではない。また、各図において、共通する構成要素や同様な構成要素については、同一の符号を付し、それらの重複する説明を省略する。
[実施形態]
<電動圧縮機の構成>
以下、図1を参照して、本実施形態に係る電動圧縮機の構成につき説明する。本実施形態では、電動圧縮機が縦型のスクロール圧縮機として構成されている場合を想定して説明する。図1は、本実施形態に係る電動圧縮機としてのスクロール圧縮機Sの縦断面図である。
図1に示すように、本実施形態に係るスクロール圧縮機Sは、冷媒を圧縮する圧縮機構部2と、クランク軸6を介して圧縮機構部2を駆動する電動機構部10と、圧縮機構部2と電動機構部10とを内蔵する密閉容器1と、を有している。
圧縮機構部2は、固定設置された固定スクロール3と、旋回運動を行う旋回スクロール4と、を備えている。固定スクロール3は、端板3a上に渦巻き状のラップ3bが立設された部材である。旋回スクロール4は、端板4a上に渦巻き状のラップ4bが立設された部材である。固定スクロール3と旋回スクロール4とは、ラップ3bとラップ4bとが噛み合うように、対向配置されている。固定スクロール3と旋回スクロール4とは、ラップ3bとラップ4bとを噛み合せることによって、冷媒を圧縮する圧縮室5を形成する。
電動機構部10は、密閉容器1の内部に固定設置されたステータ11と、ステータ11の内側に回転自在に配置されたロータ12と、を備えている。クランク軸6は、ロータ12に結合されており、ロータ12の回転に伴って回転する。
クランク軸6の一端(本実施形態では、上端)側には、偏心部6aが設けられている。偏心部6aは、クランク軸6の上端部において、クランク軸6の軸心から外れた位置で、上方に向けて突出するように設けられている。偏心部6aは、旋回スクロール4の下面の中心から外れた位置に凹むように設けられたボス部(図示せず)に嵌入されている。
スクロール圧縮機Sは、電動機構部10を駆動してクランク軸6を回転させる。これにより、スクロール圧縮機Sは、クランク軸6の偏心部6aを介して電動機構部10の回転力を圧縮機構部2の旋回スクロール4に伝達して、旋回スクロール4を旋回させる。その際に、スクロール圧縮機Sは、オルダムリング14で旋回スクロール4の自転を規制する。オルダムリング14は、旋回スクロール4の自転を規制する自転規制部材である。オルダムリング14は、旋回スクロール4とフレーム7との間に配置されている。フレーム7は、密閉容器1の内部に圧入され、溶接によって密閉容器1の内壁に固定されている。
スクロール圧縮機Sは、クランク軸6の一端(本実施形態では、上端)側を回転自在に支持する主軸受8と、クランク軸6の他端(本実施形態では、下端)側を回転自在に支持する副軸受9と、密閉容器1の内部に固定設置された支持脚13と、を有している。主軸受8は、フレーム7によって支持されている。一方、副軸受9は、支持脚13によって支持されている。支持脚13は、副軸受9を支持する軸受支持体である。支持脚13は、密閉容器1の内部に圧入され、溶接によって密閉容器1の内壁に固定されている。
本実施形態では、主軸受8は、内部に軸方向に沿ってストレート状に延びる内径部(孔部)が形成された、一般的なすべり軸受で構成されている。一方、副軸受9は、クランク軸6を支持する球面軸受21と、球面軸受21を回転(回動)自在に支持する副軸受ハウジング22と、を有する自動調芯軸受で構成されている。球面軸受21は、外周面が球面形状を呈している軸受であり、内部に軸方向に沿ってストレート状に延びる内径部(孔部)が形成されている。副軸受ハウジング22は、球面軸受21の支持部材であり、内部に球面形状の内径部(孔部)が形成されている。
<支持脚の構成>
以下、図1、並びに、図2A及び図2Bを参照して、副軸受9が取り付けられた支持脚13の構成につき説明する。図2Aは、副軸受9が取り付けられた支持脚13の上面図である。図2Bは、その支持脚13の下面図である。
図2A及び図2Bに示すように、支持脚13は、円板状の形状を呈している。また、図1及び図2Aに示すように、支持脚13は、外周部から内側に向けて、環状壁13aと、外側平面部13bと、段差部13cと、内側平面部13dと、孔部13eと、を有している。ただし、図2Bに示す例では、孔部13eは、副軸受ハウジング22の下に隠れているため、図示されていない。
環状壁13aは、支持脚13の外周部に略鉛直方向に延びるように形成された円環状の壁面部である。環状壁13aは、密閉容器1の内壁に溶接される。外側平面部13bは、環状壁13aの上端部から径方向内側に向けて略水平方向に延びるように形成された平面部である。段差部13cは、外側平面部13bの内周端から径方向内側に向けて下がるように形成された傾斜部である。内側平面部13dは、段差部13cの内周端から径方向内側に向けて略水平方向に延びるように形成された平面部である。孔部13eは、内側平面部13dの中央に形成された円形孔である。
孔部13eの内径は、クランク軸6の副軸受部(副軸受9が取り付けられる部位)の外径よりも大きな値で、かつ、副軸受9の軸受ハウジング22の外径よりも小さな値に設定されている。
支持脚13は、鋼板で構成されている。支持脚13は、鋼板に対して高精度な冷間塑性加工を施して成形することで、短時間に製造することができる。支持脚13の内側平面部13dの下面には、副軸受9が取り付けられている。
支持脚13への副軸受9の取り付けは、以下のように行われる。
(1)まず、クランク軸6が副軸受9の球面軸受21に設けられた内径部(孔部)の中に挿入される。これによって、副軸受9がクランク軸6に取り付けられる。このとき、副軸受9は、クランク軸6の前記した副軸受部で支持される。
(2)次に、クランク軸6が支持脚13の下面側から支持脚13の孔部13eの中に挿入される。これによって、支持脚13がクランク軸6に取り付けられる。このとき、副軸受9の軸受ハウジング22の上面が支持脚13の内側平面部13dの下面に突き当てられる。これによって、軸受ハウジング22の上面が支持脚13の内側平面部13dの下面に密着する。
(3)次に、副軸受9に対するクランク軸6の芯出しが行われる。つまり、クランク軸6が軸方向(上下方向)に移動されて、副軸受9に対するクランク軸6の位置の調整が行われる。
(4)次に、副軸受9の軸受ハウジング22の上面と支持脚13の内側平面部13dの下面との溶接が行われる。これよって、支持脚13への副軸受9の取り付けが終了する。
図2A及び図2Bに示すように、副軸受9の副軸受ハウジング22の上面は、少なくともその外周部が支持脚13の内側平面部13dの下面に溶接される(図1参照)。図2A及び図2Bに示す例では、約120°の間隔で3つの溶接痕51が形成されている。つまり、図2A及び図2Bに示す例では、副軸受9の副軸受ハウジング22の上面は、溶接痕51が形成された3箇所で支持脚13の内側平面部13dの下面に溶接されている。
なお、溶接箇所は、運用に応じて位置を変更することができる。また、溶接箇所は、数を増やして4箇所以上にすることができる。
ところで、球面軸受21が用いられた副軸受9は、仮に副軸受ハウジング22の内径部(孔部)が溶接熱による残留応力の影響を受けて変形してしまうと、球面軸受21の回転(回動)が阻害されるため、クランク軸6の円滑な回転が阻害される可能性がある。なお、副軸受9は、例えばストレート軸受や玉軸受等の軸受を用いた構造にすることができる。この場合であっても、副軸受9は、仮に副軸受ハウジング22の内径部(孔部)が溶接熱による残留応力の影響を受けて変形してしまうと、ストレート軸受や玉軸受等の軸受の回転が阻害されるため、クランク軸6の円滑な回転が阻害される可能性がある。したがって、副軸受9は、副軸受ハウジング22の内径部(孔部)の変形を適切に抑制することが望まれている。
そこで、本実施形態では、後記するように、溶接熱による残留応力の影響から内径部(孔部)を逃がすための(つまり、溶接熱による残留応力が内径部(孔部)に伝達されることを抑制するための)溝31(図3A参照)が副軸受ハウジング22に設けられている。
<副軸受ハウジングの構成>
以下、図3A乃至図3C、並びに、図4A及び図4Bを参照して、副軸受ハウジング22の構成につき説明する。図3Aは、副軸受ハウジング22の上面斜視図である。図3Bは、副軸受ハウジング22の上面図である。図3Cは、副軸受ハウジング22の下面図である。図4A及び図4Bは、それぞれ、副軸受ハウジング22の説明図である。図3A乃至図3Cは、支持脚13に取り付ける前の副軸受ハウジング22の構成を示している。
図3A乃至図3Cに示すように、副軸受ハウジング22は、中央に軸方向に延びる内径部(孔部)23が設けられた、円筒状の形状を呈している。内径部(孔部)23には、球面軸受21(図1参照)が挿入される。副軸受ハウジング22は、内径部(孔部)23で球面軸受21を回転(回動)自在に支持する。
副軸受ハウジング22の上面22aは、支持脚13の下面に当接される当接面として機能する。また、副軸受ハウジング22の上面22aに、少なくともその外周部が支持脚13の下面に溶接される溶接部32として用いられる。以下、溶接部32を「外周溶接部32」と称する場合がある。
図3A及び図3Bに示すように、副軸受ハウジング22の上面22aには、外周溶接部32と内径部(孔部)23との間に、熱影響逃げ用の溝31が形成されている。本実施形態では、溝31は、内径部(孔部)23を中心とする円環状に形成されている。これにより、副軸受ハウジング22の上面22aは、径方向において、溝31よりも外側の外側部位(外輪部)である外周溶接部32と、溝31よりも内側の内側部位(内輪部)33とに、区画されている。なお、図3Cに示すように、副軸受ハウジング22の下面22bは、平坦な面になっている。
溝31は、軸受ハウジング22の上面22aと支持脚13の内側平面部13dの下面とが溶接される際に発生する溶接熱による残留応力の影響で副軸受ハウジング22が変形する点に着目し、溶接熱による残留応力の影響から内径部(孔部)23を逃がすために設けられている。溝31は、溶接熱による残留応力が内径部(孔部)23に伝達されることを抑制するために、外周溶接部32と内径部(孔部)23との間に設けられている。
図4Aに示すように、溝31は、その深さ31aが溶接痕51の高さ51a(想定値)よりも深く(大きく)なるように形成されている。なお、溶接痕51の高さ51a(想定値)は、溶接時の電流の大きさと溶接時の作業時間の長さとによって定まる。
ここで、仮想的な第1比較例として、仮に、溝31の深さ31aが溶接痕51の高さ51a(想定値)以下になっているスクロール圧縮機(図示せず)を想定したとする。この第1比較例のスクロール圧縮機では、軸受ハウジング22の上面22aと支持脚13の内側平面部13dの下面とが溶接される際に発生する溶接熱による残留応力を溝31で十分に遮断することができない。したがって、第1比較例のスクロール圧縮機では、前記した溶接熱による残留応力が溝31を超えて内径部(孔部)23に伝達される可能性がある。そのため、第1比較例のスクロール圧縮機は、前記した溶接熱による残留応力の影響で、球面軸受21の円滑な回転が阻害されてしまう程に内径部(孔部)23が変形する可能性がある。
これに対して、本実施形態に係るスクロール圧縮機Sでは、溝31の深さ31aが溶接痕51の高さ51a(想定値)よりも深く(大きく)なっている。本実施形態に係るスクロール圧縮機Sでは、前記した溶接熱による残留応力を溝31で十分に遮断することができる。したがって、本実施形態に係るスクロール圧縮機Sでは、前記した溶接熱による残留応力が溝31を超えて内径部(孔部)23に伝達されることを抑制することができる。そのため、本実施形態に係るスクロール圧縮機Sは、前記した溶接熱による残留応力の影響で、球面軸受21の円滑な回転が阻害されてしまう程に内径部(孔部)23が変形することを抑制することができる。
つまり、本実施形態に係るスクロール圧縮機Sは、溝31の深さ31aが溶接痕51の高さ51a(想定値)よりも深く(大きく)することで、前記した溶接熱による残留応力が内径部(孔部)23に直接伝達されない構造を実現することができ、その結果、内径部(孔部)23での溶接熱による変形を効率的に低減することができる。これにより、本実施形態に係るスクロール圧縮機Sは、溶接熱による残留応力の影響でクランク軸6の円滑な回転が阻害されることを抑制することができる。
また、図4Bに示すように、副軸受ハウジング22の上面22aは、径方向において、内側部位33の幅33aが外側部位(外周溶接部)32の幅32aよりも大きく(厚く)なるように形成されている。
ここで、仮想的な第2比較例として、仮に、内側部位33の幅33aが外側部位(外周溶接部)32の幅32a以下になっているスクロール圧縮機(図示せず)を想定したとする。この第2比較例のスクロール圧縮機では、前記した溶接熱による変形を外側部位(外周溶接部)32で受け止めて、前記した溶接熱による残留応力が内側部位33や内径部(孔部)23に伝達されないようにすることが困難である。そのため、第2比較例のスクロール圧縮機は、前記した溶接熱による残留応力の影響で、球面軸受21の円滑な回転が阻害されてしまう程に内径部(孔部)23が変形する可能性がある。
これに対して、本実施形態に係るスクロール圧縮機Sでは、内側部位33の幅33aが外側部位(外周溶接部)32の幅32aよりも大きく(厚く)なっている。本実施形態に係るスクロール圧縮機Sでは、前記した溶接熱による変形を外側部位(外周溶接部)32で受け止めて、前記した溶接熱による残留応力が内側部位33や内径部(孔部)23に伝達されないようにすることができる。そのため、本実施形態に係るスクロール圧縮機Sは、前記した溶接熱による残留応力の影響で、球面軸受21の円滑な回転が阻害されてしまう程に内径部(孔部)23が変形することを抑制することができる。
つまり、本実施形態に係るスクロール圧縮機Sは、内側部位33の幅33aを外側部位(外周溶接部)32の幅32aよりも大きく(厚く)することで、前記した溶接熱による残留応力が内側部位33や内径部(孔部)23に直接伝達されない構造を実現することができ、その結果、内径部(孔部)23での溶接熱による変形を効率的に低減することができる。これにより、本実施形態に係るスクロール圧縮機Sは、溶接熱による残留応力の影響でクランク軸6の円滑な回転が阻害されることを抑制することができる。
なお、本実施形態に係るスクロール圧縮機Sは、副軸受ハウジング22の上面22aに溝加工を施すことで、副軸受ハウジング22の柔軟性を向上させることができる。これによって、本実施形態に係るスクロール圧縮機Sは、副軸受9の機械抵抗を低減させることができ、球面軸受21を円滑に回転(回動)させること(つまり、クランク軸6を円滑に回転させること)ができる。
以上の通り、本実施形態に係る電動圧縮機であるスクロール圧縮機Sによれば、溶接熱による残留応力の影響で副軸受ハウジング22の内径部(孔部)23が変形することを適切に抑制することができる。これにより、スクロール圧縮機Sは、溶接熱による残留応力の影響でクランク軸6の円滑な回転が阻害されることを抑制することができる。
本発明は、前記した実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、前記した実施形態は、本発明を分かり易く説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、実施形態の構成の一部を他の構成に置き換えることが可能であり、また、実施形態の構成に他の構成を加えることも可能である。また、各構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
また、例えば、前記した実施形態では、電動圧縮機が縦型のスクロール圧縮機として構成されている場合を想定して説明している。しかしながら、本発明は、スクロール圧縮機に適用が限定されるものではなく、スクロール圧縮機以外の電動圧縮機にも適用することができる。
また、例えば、前記した実施形態では、副軸受ハウジング22は、内径部(孔部)23を中心とする、一重の円環状の溝31が形成された構造になっている。しかしながら、副軸受ハウジング22は、内径部(孔部)23を中心とする、二重以上の円環状の溝31が形成された構造にすることができる。
また、例えば、前記した実施形態では、副軸受9が球面軸受21を用いた構造になっている。しかしながら、本発明は、球面軸受21が用いられた副軸受9に適用が限定されるものではなく、例えばストレート軸受や玉軸受等の軸受が用いられた副軸受9にも適用することができる。この場合であっても、本発明は、同様の効果(すなわち、溶接熱による残留応力の影響で副軸受ハウジング22の内径部(孔部)23が変形することを適切に抑制して、クランク軸6の円滑な回転が阻害されることを抑制するという効果)を得ることができる。
また、例えば、副軸受9は、図5A及び図5Bに示す副軸受9Aのように変形することができる。図5Aは、変形例の副軸受9Aで用いる副軸受ハウジング122の上面図である。図5Bは、変形例の副軸受9Aが取り付けられた支持脚13の上面図である。
図5Aに示すように、変形例の副軸受9Aは、前記した実施形態の副軸受9と比較すると、副軸受ハウジング22(図3B参照)の代わりに、副軸受ハウジング122が用いられている点で相違する。その副軸受ハウジング122は、前記した実施形態の副軸受ハウジング22(図3B参照)と比較すると、円環状の溝31の代わりに、矩形状の溝131が、上面22aに離散的に形成されている点で相違している。
図5Bに示すように、変形例の溝131は、溶接が予定の箇所(図5Bに示す溶接痕51が形成される箇所)に対応するように形成されている。変形例の溝131は、前記した実施形態の溝31(図4A参照)と同様に、その深さが溶接痕51の高さ51a(想定値)よりも深く(大きく)なるように形成されている。また、変形例の溝131は、前記した実施形態の溝31と同様に、副軸受ハウジング122の上面22aの径方向において、溝131よりも外側の外側部位と、溝131よりも内側の内側部位とに、区画している。溝131よりも内側の内側部位の幅は、溝131よりも外側の外側部位の幅よりも大きく(厚く)なっている。
このような副軸受ハウジング122を用いる変形例の副軸受9Aは、前記した実施形態の副軸受9と同様の作用効果を得ることができる。
ただし、前記した実施形態の副軸受9は、変形例の副軸受9Aと比較した場合に、円環状の溝31の形成が比較的容易であるため、変形例の副軸受9Aよりも製造し易い、という特性を有している。また、前記した実施形態の副軸受9は、変形例の副軸受9Aと比較した場合に、溝31が円環状であり、溶接個所の位置や溶接個所の個数を問わない構造になっているため、変形例の副軸受9Aよりも溶接作業を行い易い、という特性を有している。
S 電動圧縮機(スクロール圧縮機)
1 密閉容器
2 圧縮機構部
3 固定スクロール
3a 端板
3b ラップ
4 旋回スクロール
4a 端板
4b ラップ
5 圧縮室
6 クランク軸
6a 偏心部
7 フレーム
8 主軸受
9,9A 副軸受
10 電動機構部
11 ステータ
12 ロータ
13 支持脚(軸受支持体)
13a 環状壁
13b 外側平面部
13c 段差部
13d 内側平面部
13e 孔部
14 オルダムリング
21 球面軸受(軸受)
22,122 副軸受ハウジング
23 内径部(孔部)
22a 上面(当接面)
22b 下面
31,131 溝(熱影響逃げ用の溝)
31a 深さ
32 外側部位(外輪部、外周溶接部)
32a 外側部位(外輪部)の幅
33 内側部位(内輪部)
33a 内側部位(内輪部)の幅
51 溶接痕
51a 溶接痕の高さ

Claims (3)

  1. 冷媒を圧縮する圧縮機構部と、
    クランク軸を介して前記圧縮機構部を駆動する電動機構部と、
    前記圧縮機構部と前記電動機構部とを内蔵する密閉容器と、
    前記クランク軸の一端側を回転自在に支持する主軸受と、
    前記クランク軸の他端側を回転自在に支持する副軸受と、
    前記副軸受を支持する軸受支持体と、を有し、
    前記副軸受は、
    前記クランク軸を支持する軸受と、
    内部に設けられた内径部で前記軸受を回転自在に支持する副軸受ハウジングと、を備えており、
    前記副軸受ハウジングは、前記軸受支持体に当接された当接面において、少なくともその外周部が溶接によって前記軸受支持体に固定されており、
    前記副軸受ハウジングの前記当接面には、前記軸受支持体に溶接された溶接部と前記内径部との間に、溶接痕の高さよりも深い溝が形成されており、
    前記当接面は、前記溝によって、前記溝よりも外側の外側部位と、前記溝よりも内側の内側部位とに、区画されており、
    前記内側部位における当接面の高さは、前記外側部位における当接面の高さよりも低くなっている
    ことを特徴とする電動圧縮機。
  2. 請求項1に記載の電動圧縮機であって
    記当接面の径方向において、前記内側部位の幅は、前記外側部位の幅よりも大きい
    ことを特徴とする電動圧縮機。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の電動圧縮機であって、
    前記溝は、前記内径部を中心とする円環状に形成されている
    ことを特徴とする電動圧縮機。
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