JP6583018B2 - エンジンの過給装置 - Google Patents

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Description

本発明は、エンジンの過給装置に関するものである。
タービンとコンプレッサを備える過給装置において、例えば、特許文献1においては、タービン下流の排気通路にパワータービンを設け、排気でパワータービンを駆動してパワータービンの回転力をエンジンのクランク軸に伝達して出力向上や燃費向上を図っている。
特開平1−117940号公報
ところで、過給の応答性を上げたいという要求がある。例えば、特許文献1においては、過給機自体を制御できないため加速開始直後の過給遅れが発生する。
本発明の目的は、過給の応答性を上げることができるエンジンの過給機を提供することにある。
請求項1に記載の発明では、エンジンの排気通路に設けられたタービンと、前記エンジンの吸気通路に設けられ、前記タービンにより吸気を圧縮するコンプレッサと、を備えるエンジンの過給装置であって、前記エンジンのクランク軸の回転力により駆動して空気を圧縮する圧縮機と、前記圧縮機により圧縮された空気を蓄える蓄圧タンクと、前記タービンの補助が必要な際に前記蓄圧タンクに蓄えられた圧縮空気を前記排気通路における前記タービンの上流側に供給する圧縮空気供給手段と、を備えることを要旨とする。
請求項1に記載の発明によれば、エンジンのクランク軸の回転力により圧縮機が駆動されて空気が圧縮され、圧縮機により圧縮された空気が蓄圧タンクに蓄えられる。タービンの補助が必要な際に、圧縮空気供給手段により蓄圧タンクに蓄えられた圧縮空気が排気通路におけるタービンの上流側に供給される。これにより、過給の応答性を上げることができる。
請求項2に記載のように、請求項1に記載のエンジンの過給装置において、前記エンジンのクランク軸と前記圧縮機とはクラッチを介して機械的に接続され、エンジン減速時に前記クラッチを繋ぐクラッチ制御手段を更に備えるとよい。
請求項3に記載のように、請求項1または2に記載のエンジンの過給装置において、前記圧縮空気供給手段は、車速定常状態から加速状態に移行する前の車速定常状態時に、前記蓄圧タンクに蓄えられた圧縮空気を前記排気通路における前記タービンの上流側に供給して予め過給圧を上げておくとよい。
本発明によれば、過給の応答性を上げることができる。
実施形態におけるエンジンの過給装置を模式的に示す構成図。 (a)は燃料噴射量の推移を示すタイムチャート、(b)は車速の推移を示すタイムチャート、(c)は過給圧の推移を示すタイムチャート、(d)はタンク内圧の推移を示すタイムチャート、(e)はバルブの開閉状況を示すタイムチャート、(f)はクラッチのオン・オフ状況を示すタイムチャート。 (a)はアクセル開度の推移を示すタイムチャート、(b)は車速の推移を示すタイムチャート、(c)は過給圧の推移を示すタイムチャート、(d)はタンク内圧の推移を示すタイムチャート、(e)はバルブの開閉状況を示すタイムチャート、(f)はクラッチのオン・オフ状況を示すタイムチャート。 (a)はアクセル開度の推移を示すタイムチャート、(b)は車速の推移を示すタイムチャート、(c)は過給圧の推移を示すタイムチャート、(d)はタンク内圧の推移を示すタイムチャート、(e)はバルブの開閉状況を示すタイムチャート、(f)はクラッチのオン・オフ状況を示すタイムチャート。 作用を説明するためのフローチャート。 作用を説明するためのフローチャート。 作用を説明するためのフローチャート。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図面に従って説明する。
図1に示すように、本実施形態におけるエンジンの過給装置10は、排気タービン過給機20と、タービン補助機構30と、電子制御ユニット(以下、ECUという)40を備えている。
車両にエンジン11が搭載されており、本実施形態ではエンジン11はディーゼルエンジンである。エンジン11の各気筒にはインジェクタ12がそれぞれ設けられ、各インジェクタ12はコモンレール13と接続されている。各インジェクタ12からエンジン運転に必要な量の燃料が噴射される。エンジン11の出力が変速機を介して車輪に伝達される。
エンジン11には、排気ガスが通る排気通路14及び吸入空気が通る吸気通路15が接続されている。排気通路14には、排気タービン過給機20のタービン21が設けられている。タービン21は、タービンハウジング内に配置されたタービンホイール21aを有する。一方、吸気通路15には排気タービン過給機20のコンプレッサ22が設けられている。コンプレッサ22は、コンプレッサハウジング内に配置されたコンプレッサホイール22aを有し、コンプレッサホイール22aとタービンホイール21aとはセンタコア23のシャフト23aにより連結されている。つまり、排気タービン過給機20において、コンプレッサ22とタービン21とは一体的に接続され、排気ガスの圧力によってタービンホイール21aが回転駆動されるとともにコンプレッサホイール22aも回転する。即ち、排気タービン過給機20はエンジン11の排気ガスのエネルギによって駆動されて吸入空気を圧縮する。また、吸気通路15において、排気タービン過給機20のコンプレッサ22の下流にはインタークーラ16が設けられている。
タービン補助機構30は、圧縮機31と逆流防止弁32と蓄圧タンク33とバルブ34と動力伝達機構35とクラッチ36を備え、これらはタービン補助用の機器である。
圧縮機31は、エンジン11のクランク軸17に対し動力伝達機構35及びクラッチ36を介して回転動力伝達可能に接続されている。動力伝達機構35は例えばベルト方式でもチェーン方式でもよい。クラッチ36がオン状態(接続状態)ではエンジン11のクランク軸17の回転力が動力伝達機構35を介して圧縮機31に伝達されて圧縮機31が駆動する。圧縮機31はその駆動により吸入口から吸入した空気を圧縮して吐出口から吐出する。圧縮機31の吐出口にはパイプ37の一端が接続され、パイプ37の他端は蓄圧タンク33に接続されている。パイプ37の途中には逆流防止弁32が設けられている。蓄圧タンク33にはパイプ37を通して圧縮機31から圧縮空気が供給される。蓄圧タンク33に圧縮空気が蓄えられる。
蓄圧タンク33にはパイプ38の一端が接続され、パイプ38の他端は排気通路14におけるタービン21の上流側に接続されている。パイプ38の途中にはバルブ34が設けられている。バルブ34を開くことにより、蓄圧タンク33に蓄えられた圧縮空気が排気通路14におけるタービン21の上流側に供給される。排気通路14におけるタービン21の上流側への圧縮空気の供給によりタービンホイール21aの回転が補助(アシスト)される。
吸気通路15におけるインタークーラ16の下流側に過給圧センサ50が設置されている。過給圧センサ50は実際の過給圧、即ち、実過給圧を検出する。蓄圧タンク33に圧力センサ51が設置されている。圧力センサ51は蓄圧タンク33の内部圧力、即ち、タンク内圧を検出する。
ECU40には過給圧センサ50及び圧力センサ51が接続されている。ECU40は過給圧センサ50からの信号により実際の過給圧(実過給圧)を検知するとともに圧力センサ51からの信号により蓄圧タンク33の内部圧力(タンク内圧)を検知する。さらに、ECU40は、燃料噴射量、アクセル開度を検知している。
ECU40には電動式のバルブ34及び電動式のクラッチ36が接続されている。ECU40は電動式のバルブ34を開閉制御するとともに電動式のクラッチ36をオン・オフ制御する(接続状態もしくは遮断状態にする)。ECU40は、燃料噴射量、アクセル開度、実際の過給圧(実過給圧)、蓄圧タンク33の内部圧力(タンク内圧)等に基づいてバルブ34やクラッチ36を制御する。
本実施形態では、バルブ34及びECU40により圧縮空気供給手段が構成され、圧縮空気供給手段によりタービン21の補助が必要な際に蓄圧タンク33に蓄えられた圧縮空気を排気通路14におけるタービン21の上流側に供給する。また、圧縮空気供給手段(バルブ34及びECU40)により車速定常状態から加速状態に移行する前の車速定常状態時に、蓄圧タンク33に蓄えられた圧縮空気を排気通路14におけるタービン21の上流側に供給して予め過給圧を上げておく。ECU40によりクラッチ制御手段が構成され、クラッチ制御手段によりエンジン減速時にクラッチ36を繋ぐ。
次に、作用について説明する。
図2,3,4にはタンク内圧の推移、バルブ34の開閉状況、クラッチ36のオン・オフ状況等を示す。図5,6,7にはECU40が実行する処理を示す。
まず、図2及び図5を用いて減速時の蓄圧について説明する。
図2(a)に示すように、燃料噴射量がt1のタイミングまでは変化がなく、t1〜t2の期間においてアクセルオフで燃料噴射カットされ、t2のタイミングからアイドル状態とされ燃料噴射が有る。また、図2(b)に示すように、車速がt1のタイミングまでは変化がなく、t1〜t2の期間において減速(エンジン減速)され、t2のタイミングから変化しなくなっている。図2(c)に示すように、過給圧がt1のタイミングまでは変化がなく、t1〜t2の期間においては低下し、t2のタイミングから変化しなくなっている。図2(d)に示すように、タンク内圧がt1のタイミングまでは低下した状態であり、t1〜t2の期間においては上昇し、t2のタイミングから変化しなくなっている。図2(e)に示すように、バルブ34は閉じられたままである。図2(f)に示すように、クラッチ36はt1〜t2の期間はオン(接続状態)にされる。
図5において、ECU40はステップS100において燃料噴射量がゼロか否か判定し、燃料噴射量がゼロならばステップS101に移行する。ECU40は、ステップS101においてタンク内圧が閾値よりも低いか否か判定し、タンク内圧が閾値よりも低いとステップS102でクラッチ36をオン(接続状態)にする。その後、ECU40はステップS103で燃料噴射量がゼロか否か判定し、燃料噴射量がゼロならばステップS104に移行する。ECU40は、ステップS104においてタンク内圧が閾値よりも低いか否か判定し、タンク内圧が閾値よりも低いとステップS103に戻り、タンク内圧が閾値よりも高いとステップS105でクラッチ36をオフ(切断状態)にする。
よって、図2のt1〜t2の期間での減速(エンジン減速)時においてクラッチ36をオンして(クラッチを繋いで)圧縮機31が駆動されて圧縮空気が蓄圧タンク33に蓄えられる。
このようにして、減速時等の不要な回転エネルギで圧縮機31を駆動して圧縮空気にして蓄圧タンク33に蓄えておく。具体的には、クランク回転を動力伝達機構35及びクラッチ36を介して圧縮機31に伝えて圧縮機31による圧縮空気を蓄圧タンク33に送る。これにより、蓄圧タンク33に蓄えた圧縮空気をタービン21に供給可能となる。具体的には、蓄圧タンク33からバルブ34を介してタービン21の上流側に圧縮空気を送ることが可能となる。
次に、図3及び図6を用いて発進・加速時のアシスト使用について説明する。
図3(a)に示すように、アクセル開度についてt10のタイミングまでは開度がゼロであり、t10〜t11の期間において変化し、t11のタイミングから大きい開度で変化しなくなっている。また、図3(b)に示すように、車速についてt10のタイミングまでは車速がゼロであり、t10〜t12の期間において変化し、t12のタイミングから大きい車速で変化しなくなっている。図3(c)に示すように、過給圧についてt10のタイミングまでは低い過給圧で変化がなく、t10〜t12の期間において変化し、t12のタイミングから高い過給圧で変化しなくなっている。よって、図3においては、t10のタイミングで、アクセルを速く踏み込んでアクセル開度の変化率が閾値を超えている。
図3(d)に示すように、タンク内圧についてt10のタイミングまでは高いタンク内圧となっており、t10〜t11の期間において低下している。図3(e)に示すように、バルブ34についてはt10のタイミングまでは全閉であり、t10〜t11の期間において全開となっている。図3(f)に示すように、クラッチ36についてはオフ(切断状態)のままである。
図6において、ECU40はステップS200においてタンク内圧が閾値よりも高いか否か判定し、タンク内圧が閾値よりも高いとステップS201に移行する。ECU40は、ステップS201において加速を認識すべくアクセル開度の変化率が閾値よりも大きいか否か判定し、アクセル開度の変化率が閾値よりも大きいと(図3のt10のタイミング)、ステップS202に移行する。
ECU40は、ステップS202において過給アシストの要否を判定すべく第1過給圧偏差が閾値よりも大きいか否か判定する。第1過給圧偏差は、目標過給圧(図3(c)参照)と実過給圧との差(=目標過給圧−実過給圧)である。目標過給圧は、エンジンの運転条件(例えば、燃料噴射量、他にもエンジン回転数等)に応じて決まる目標となる過給圧値である。
ECU40は、ステップS202で第1過給圧偏差が閾値よりも大きいと(図3のt10のタイミング)、ステップS203に移行し、第1過給圧偏差が閾値よりも小さいとステップS201に戻る。
バルブ34はそれまで閉状態であったが、ECU40は、ステップS203においてバルブ34を開状態(図3のt10のタイミング)にした後に、ステップS204に移行する。
ECU40は、ステップS204において第1過給圧偏差が閾値よりも小さいか否か判定する。ECU40は、ステップS204で第1過給圧偏差が閾値よりも小さいと(図3のt11のタイミング)、ステップS205に移行し、第1過給圧偏差が閾値よりも大きいと第1過給圧偏差が閾値よりも小さくなるのを待つ。ステップS204における閾値はステップS202における閾値と同じ値である。なお、ステップS204における閾値とステップS202における閾値とを異なる値にすることもできる。
ECU40は、ステップS205においてバルブ34を閉状態(図3のt11のタイミング)にする。
よって、図3のt10〜t11の期間においてタービン21の補助が必要な際にバルブ34が開かれて蓄圧タンク33に蓄えられた圧縮空気が排気通路14におけるタービン21の上流側に供給され、タービンホイール21aの回転が補助(アシスト)される。
このような処理の実行により、図3(c)に示すように過給圧についてアシストが無い場合にはt13のタイミングにならないと所望の過給圧に達することができなかったが、アシストが有ることによりt13よりも早期タイミングであるt12のタイミングで所望の過給圧に達することができる。つまり、図3(b)に示すように車速についてアシストが無い場合にはt13のタイミングにならないと所望の車速に達することができなかったが、アシストが有ることによりt13よりも早期タイミングであるt12のタイミングで所望の車速に達することができる。即ち、タービンアシストが無い場合には過給圧(ターボ回転)の立ち上がりが遅かったが、タービンアシストが有ることにより過給圧(ターボ回転)の立ち上がりが早くなり、これにより車速の立ち上がりが早くなり加速性能の向上が図られる。
このように、排気エネルギが十分得られない発進・加速時にタービン21を補助し、過給圧の追従性や加速性能の向上を図ることができる。
次に、図4及び図7を用いて定常から加速への遷移時のアシスト使用について説明する。
図4(a),(b)に示すように、t20のタイミングまでは小さなアクセル開度で変化がなく、t20から変化し、t22のタイミングで所望の車速に達している。よって、図4においては、t20のタイミングで、アクセルを速く踏み込んでアクセル開度の変化率が閾値を超えている。
本実施形態では、図4(c)に示すように加速に備え、予めアシストによる過給圧を、アシスト無しの場合に対し所定値ΔPだけ高くしておく。
図4(d)に示すように、タンク内圧について、2つのパターンを使い分けている。第1のパターン(I)では、蓄圧タンク33に蓄えられた圧縮空気でアシストする。第2のパターン(II)では、圧縮機31の圧縮空気をそのままタービン21へ供給する。
蓄圧タンク33の圧縮空気を使用する場合(第1のパターン(I))においては、t20のタイミングまでは徐々に低下し、t20〜t21の期間においては大きく低下し、t21のタイミング以降は低いタンク内圧で変化しない。一方、圧縮機31の圧縮空気をそのままタービン21に供給する場合(第2のパターン(II))においては、タンク内圧が低いままである。図4(e)に示すように、バルブ34についてt21のタイミングまでは開度可変バルブを用いてタービン21への圧縮空気の圧送量を調整しており、本実施形態ではバルブ開度を中間開度にしている。そして、t21のタイミングでバルブ34が閉じられる。図4(f)に示すように、クラッチ36について、蓄圧タンク33の圧縮空気を使用する場合(第1のパターン(I))においては、オフ(切断状態)のままである。一方、圧縮機31の圧縮空気をそのままタービン21に供給する場合(第2のパターン(II))においては、t21のタイミングまではクラッチ36はオン(接続状態)になり、t21以降ではクラッチ36はオフ(切断状態)になる。
図7において、ECU40はステップS300においてタンク内圧が閾値よりも高いか否か判定し、タンク内圧が閾値よりも高いとステップS301〜S308の処理を実行し、タンク内圧が閾値よりも低いとステップS309〜S317の処理を実行する。ステップS301〜S308の処理は、蓄圧タンク33に蓄えた圧縮空気でタービン21をアシストする処理(第1のパターン(I))であり、ステップS309〜S317の処理は、圧縮機31による圧縮空気を直接、タービン21に供給してアシストする処理(第2のパターン(II))である。
ECU40は、ステップS301において定常判定すべくアクセル開度の変化率が閾値よりも小さいか否か判定し、アクセル開度の変化率が閾値よりも小さいと(図4のt20のタイミング以前)、ステップS302に移行する。
ECU40は、ステップS302において第2過給圧偏差が閾値よりも大きいか否か判定する。第2過給圧偏差は、アシスト目標過給圧と実過給圧との差(=アシスト目標過給圧−実過給圧)であり、アシスト目標過給圧は、エンジンの運転条件(例えば、燃料噴射量、他にもエンジン回転数等)に応じて決まる目標となる過給圧値である。そして、ECU40は、ステップS302で第2過給圧偏差が閾値よりも大きいと、ステップS303に移行し、第2過給圧偏差が閾値よりも小さいとステップS301に戻る。
ECU40は、ステップS303においてバルブ34の開度を決定した後、ステップS304においてバルブ34を開状態にし、ステップS305に移行する。
ステップS301〜S304の処理により、図4(c),(e)に示すように、t20のタイミングまでバルブ34が中間開度にされ、過給圧がΔPだけ高く設定される。即ち、車速定常状態から加速状態に移行する前の車速定常状態時に、蓄圧タンク33に蓄えられた圧縮空気を排気通路14におけるタービン21の上流側に供給して予め過給圧を上げておく。
ECU40は、図7のステップS305においてアクセル開度の変化率が閾値よりも小さいか否か判定し、アクセル開度の変化率が閾値よりも小さいと、ステップS308に移行し、アクセル開度の変化率が閾値よりも大きいとステップS306に移行する。ECU40は、ステップS306においてタンク内圧が閾値よりも高いか否か判定し、タンク内圧が閾値よりも高いとステップS307に移行し、タンク内圧が閾値よりも低いとステップS308に移行する。ECU40は、ステップS307において第2過給圧偏差が閾値よりも小さいか否か判定し、第2過給圧偏差が閾値よりも小さいとステップS308に移行する。
ECU40は、ステップS308においてバルブ34を閉状態(図4のt21のタイミング)にする。即ち、ステップS305〜S308の処理により、図4(c),(e)に示すように、過給圧が目標値になるまではバルブ34が中間開度にされ、過給圧が目標値になるとバルブ34が閉じられる。よって、圧縮空気が排気通路14におけるタービン21の上流側に供給され、タービン21が補助(アシスト)される。
このような処理の実行により図4(c)に示すように蓄圧タンク33に蓄えた圧縮空気でタービン21をアシストする場合(第1のパターン(I))と、過給圧についてアシストが無い場合とを比較する。アシストが無い場合にはt23のタイミングにならないと所望の過給圧に達することができなかったが、アシストが有ることによりt23よりも早期タイミングであるt2のタイミングで所望の過給圧に達することができる。つまり、図4(b)に示すように車速についてアシストが無い場合にはt23のタイミングにならないと所望の車速に達することができなかったが、アシストが有ることによりt23よりも早期タイミングであるt22のタイミングで所望の車速に達することができる。即ち、タービンアシストが無い場合には過給圧(ターボ回転)の立ち上がりが遅かったが、タービンアシストが有ることにより過給圧(ターボ回転)の立ち上がりが早くなり、これにより車速の立ち上がりが早くなり加速性能の向上が図られる。
一方、図7においてECU40は、ステップS309においてクラッチ36をオン(接続状態)にした後、ステップS310において定常判定すべくアクセル開度の変化率が閾値よりも小さいか否か判定する。ECU40は、アクセル開度の変化率が閾値よりも小さいと(図4のt20のタイミング以前)、ステップS311に移行し、アクセル開度の変化率が閾値よりも大きいとステップS316に移行する。
ECU40は、ステップS311において第2過給圧偏差が閾値よりも大きいか否か判定する。第2過給圧偏差は、アシスト目標過給圧と実過給圧との差(=アシスト目標過給圧−実過給圧)であり、アシスト目標過給圧は、エンジンの運転条件(例えば、燃料噴射量、他にもエンジン回転数等)に応じて決まる目標となる過給圧値である。そして、ECU40は、ステップS311で第2過給圧偏差が閾値よりも大きいと、ステップS312に移行し、第2過給圧偏差が閾値よりも小さいとステップS310に戻る。
ECU40は、ステップS312においてバルブ34の開度を決定した後、ステップS313においてバルブ34を開状態にし、ステップS314に移行する。
ステップS309〜S313の処理により、図4(d)でIIで示すように、タンク内圧が閾値より低いと、図4(f)でIIで示すように、クラッチ36をオンにしてクランク軸の回転力で圧縮機31を駆動して圧縮空気を生成してt20のタイミングまでバルブ34が中間開度にされ過給圧がΔPだけ高く設定される。
ECU40は、図7のステップS314においてアクセル開度の変化率が閾値よりも小さいか否か判定し、アクセル開度の変化率が閾値よりも小さいと、ステップS316に移行し、アクセル開度の変化率が閾値よりも大きいとステップS315に移行する。ECU40は、ステップS315において第2過給圧偏差が閾値よりも小さいか否か判定し、第2過給圧偏差が閾値よりも小さいとステップS316に移行する。
ECU40は、ステップS316においてクラッチ36をオフ(切断状態)にするとともにステップS317でバルブ34を閉状態(図4のt21のタイミング)にする。
よって、図4のt20〜t21の期間においてタービン21の補助が必要な際に、圧縮空気が排気通路14におけるタービン21の上流側に供給され、タービンホイール21aの回転が補助(アシスト)される。
ステップS314〜S317の処理により図4(c),(d),(f)に示すように過給圧が目標値になるまではクラッチ36をオンにするとともにバルブ34の開度が調整されて過給圧が目標値になるとクラッチ36をオフするとともにバルブ34を閉じる。
このような処理の実行により図4(c)に示すように圧縮機31による圧縮空気を直接、タービン21に供給してアシストする場合(第2のパターン(II))と、過給圧についてアシストが無い場合とを比較する。アシストが無い場合にはt23のタイミングにならないと所望の過給圧に達することができなかったが、アシストが有ることによりt23よりも早期タイミングであるt22のタイミングで所望の過給圧に達することができる。つまり、図4(b)に示すように車速についてアシストが無い場合にはt23のタイミングにならないと所望の車速に達することができなかったが、アシストが有ることによりt23よりも早期タイミングであるt22のタイミングで所望の車速に達することができる。
以上のごとく、図4を用いて説明したように排気エネルギが十分得られない(タービン回転数が上がらない)主に低速域にて、蓄えておいた圧縮空気にてタービン回転を予め上昇させておくことで、必要な過給圧を早く得ることができ、加速開始直後から良好な過給圧追従性・加速性能が得られる。つまり、加速に備えタービン21を必要回転数に上昇・維持しておき、燃費悪化なく、加速性の向上を図り、過給遅れによる排気悪化防止ができる。
また、図2を用いて説明したように一時的に蓄圧タンク33に圧縮空気を蓄えておき、図3を用いて説明したようにタービン駆動の補助が要求される場合にバルブ34を開き、蓄圧された空気をタービン21に流入する。特に、図2のごとく高速定常走行時など、燃費影響が少なく、且つ多量の蓄圧が期待できる条件であらかじめ蓄圧しておくことで、図4のごとく低速走行が続く場合でも、加速時の過給圧追従性を向上させることができる。
上記実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)エンジンの過給装置10の構成として、エンジンの排気通路14に設けられたタービン21と、エンジンの吸気通路15に設けられ、タービン21により吸気を圧縮するコンプレッサ22を備える。また、エンジンのクランク軸17の回転力により駆動して空気を圧縮する圧縮機31と、圧縮機31により圧縮された空気を蓄える蓄圧タンク33を備える。さらに、タービン21の補助が必要な際に蓄圧タンク33に蓄えられた圧縮空気を排気通路14におけるタービン21の上流側に供給する圧縮空気供給手段としてのバルブ34及びECU40を備える。よって、クランク回転を利用してタービン補助用の圧縮機31を駆動し、この圧縮機31で圧縮された空気はタービン21に流入しタービン回転を補助する。これにより、エンジンのクランク軸17の回転を利用して過給をアシストすることによって過給の応答性を上げることができる。
(2)エンジンのクランク軸17と圧縮機31とはクラッチ36を介して機械的に接続され、エンジン減速時にクラッチ36を繋ぐクラッチ制御手段としてのECU40を更に備える。よって、エンジン減速時に圧縮機31を駆動して圧縮機31により圧縮された空気を蓄圧タンク33に蓄えることができる。
(3)圧縮空気供給手段としてのバルブ34及びECU40は、車速定常状態から加速状態に移行する前の車速定常状態時に、蓄圧タンク33に蓄えられた圧縮空気を排気通路14におけるタービン21の上流側に供給して予め過給圧を上げておく。よって、さらに過給の応答性を上げることができる。
実施形態は前記に限定されるものではなく、例えば、次のように具体化してもよい。
・エンジンの種類は問わない。例えば、ディーゼルエンジン以外にも例えばガソリンエンジンでもよい。
・バルブ34の種類は問わない。少なくとも開閉ができるバルブであればよい。
10…エンジンの過給装置、14…排気通路、15…吸気通路、17…クランク軸、21…タービン、22…コンプレッサ、31…圧縮機、33…蓄圧タンク、34…バルブ、36…クラッチ、40…ECU。

Claims (3)

  1. エンジンの排気通路に設けられたタービンと、
    前記エンジンの吸気通路に設けられ、前記タービンにより吸気を圧縮するコンプレッサと、を備えるエンジンの過給装置であって、
    前記エンジンのクランク軸の回転力により駆動して空気を圧縮する圧縮機と、
    前記圧縮機により圧縮された空気を蓄える蓄圧タンクと、
    前記タービンの補助が必要な際に前記蓄圧タンクに蓄えられた圧縮空気を前記排気通路における前記タービンの上流側に供給する圧縮空気供給手段と、を備え
    前記圧縮空気供給手段は、車速定常状態を判定したときに、前記蓄圧タンクに蓄えられた圧縮空気を前記排気通路における前記タービンの上流側に供給して前記吸気通路にて検知される実際の過給圧を目標とする過給圧よりも所定値だけ高くしておくことを特徴とするエンジンの過給装置。
  2. 前記エンジンのクランク軸と前記圧縮機とはクラッチを介して機械的に接続され、エンジン減速時に前記クラッチを繋ぐクラッチ制御手段を更に備えることを特徴とする請求項1に記載のエンジンの過給装置。
  3. 前記圧縮空気供給手段は、前記蓄圧タンクの内圧が所定の閾値よりも低い場合に、前記クラッチを接続状態にして前記圧縮機を駆動し、前記圧縮機により圧縮された空気を前記排気通路における前記タービンの上流側に供給する請求項2に記載のエンジンの過給装置。
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