JP6582387B2 - 遊技機 - Google Patents

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本発明は、弾球遊技機に代表される遊技機に関する。
従来において、所定の条件の成立によって遊技媒体の進入を許容する進入許容状態をとる可変入賞装置を備えており、可変入賞装置に進入した遊技媒体を内部において特定領域又は非特定領域に機構的に振り分け、遊技媒体が特定領域に進入した場合に遊技者にとって有利な特典を付与する遊技機が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2009−028117号公報
上記のような従来の典型的な遊技機においては、可変入賞装置に進入した遊技媒体が特定領域へ進入するか否かは、機構的な振り分けの抽選に依存し、その抽選の結果が遊技者に見た目で明確に示される。このため、抽選に当選しなかった場合(すなわち、ハズレの場合)における落胆感も大きくなり易く、そのハズレの状況を確認したタイミングで、その後の遊技に対する継続意欲が低下する可能性がある。一方、内部抽選によって予め当否を決定し、その結果を変動表示後に確定表示するような遊技機においては、内部抽選の公平性を見た目上に表現することが難しく、たまたまハズレが連続してしまった遊技者は遊技場側が出球調整をしているのではという不信感を抱く可能性がある。
そこで、本発明に係る遊技機では、機構的な遊技球の振り分けにより抽選の公平性を遊技者に分かり易く示しつつ、その抽選に当選しなかった場合においても遊技の継続意欲を維持し易い遊技機を提供することを目的とする。
本発明に係る遊技機は、上記の課題を解決するために、
特定領域を含む複数の領域に遊技球を振り分け可能に動作する可変入賞装置と、
該可変入賞装置の動作を制御する動作制御手段と、
前記特定領域に遊技球が案内された場合には、前記特定領域に遊技球が案内されない場合より有利な遊技状態とする遊技状態制御手段とを備え、
前記可変入賞装置は、
遊技領域を流下する遊技球を所定の入球経路へ進入させる入口部を有し、該入口部を経由して前記所定の入球経路へ進入した遊技球を前記特定領域と該特定領域とは異なる領域とに振り分けるものであり、
前記動作制御手段は、
所定の第1案内条件が成立した場合に前記可変入賞装置の動作を制御し、
前記所定の入球経路へ入球した遊技球を前記特定領域へ所定の確率で案内する特定入賞可能期間と、
該特定入賞可能期間の後に開始され、前記特定領域へは遊技球を案内せずに他の入賞領域へ遊技球を案内する特定入賞不能期間と、
該特定入賞不能期間の後に開始され、前記所定の入球経路へ入球した遊技球を、前記所定の確率で前記特定領域へ遊技球を案内する経路とは別に設けられた経路を経由して、前記特定領域へ確実に案内する特定入賞確定期間とを少なくとも発生させ、
前記第1案内条件とは別に予め設定された所定の第2案内条件が成立した場合に、前記第1案内条件が成立した場合と略同一の期間の長さで前記特定入賞可能期間と前記特定入賞不能期間とが発生し、前記第1案内条件の成立により前記特定入賞確定期間が発生するタイミングにおいて前記特定領域へ遊技球を案内しない遊技状態を少なくとも発生させることを特徴としている。
本発明に係る遊技機であれば、機構的な遊技球の振り分けにより抽選の公平性を遊技者に分かり易く示しつつ、その抽選に当選しなかった場合においても遊技の継続意欲を維持し易い遊技機を提供することができる。
遊技機の一例を表す正面斜視図 遊技機の一例を開放状態で表す斜視図 遊技機の一例を他の開放状態で表す斜視図 遊技機の一例を更に他の開放状態で表す斜視図 遊技機の一例を表す正面図 遊技盤の一例を表す部分透視正面図 大入賞装置における遊技球の案内態様を説明するための説明図 大入賞装置における遊技球の他の案内態様を説明するための説明図 遊技機の一例を表す背面斜視図 遊技機の一例を表す背面図 遊技機の電気的な構成の一例を表すブロック図 主制御基板におけるメイン処理の一例を表す説明図 主制御基板における割込み処理の一例を表す説明図 第1特別図柄及び第2特別図柄に係る特別図柄抽選の一例を表す説明図 第1特別図柄に係る14R大当りに伴う大入賞装置の動作の一例の一部を表すタイミングチャート 第1特別図柄に係る14R大当りに伴う大入賞装置の動作の一例の他の一部を表すタイミングチャート 第1特別図柄に係る14R大当りに伴う大入賞装置の動作の一例であって大当り契機により相違する特定のラウンドの動作を表すタイミングチャート 第1特別図柄に係る14R大当りに伴う大入賞装置の動作制御の推移の一例を表す説明図 第1特別図柄に係る14R大当りに伴う特別遊技状態における演出の推移の一例を表す説明図 第1特別図柄及び第2特別図柄に係る各種の大当りにおける確変昇格態様を説明するための説明図 第1特別図柄に係る14R大当り以外の大当りに伴う大入賞装置の動作制御の一例を表す説明図 第1特別図柄に係る16R大当りに伴う大入賞装置の動作の一例であって大当り契機により相違する特定のラウンドの動作を表すタイミングチャート
本発明に係る遊技機の具体的な形態について図面を参照しながら詳細に説明する。ここでは、遊技機として弾球遊技機の一具体例を挙げて説明するが、本発明の主旨から逸脱しない限り適宜に設計が変更されてもよい。
実施形態の遊技機について説明する。なお、以下においては、遊技機の構造的な構成と電気的な構成と各種の制御処理とについて順次に概説した後に、本実施形態の特徴部分について纏めて説明する。
(構造的な構成)
図1〜図4は遊技機100の一例を表す斜視図であり、図1には遊技機100の閉鎖状態が示され、図2には外枠101に対して前ブロック102及び中間ブロック103が一体的に開放されている状態が示され、図3には中間ブロック103に対して前ブロック102が開放されている状態が示され、図4には中間ブロック103に対して後ブロック104が開放されている状態が示されている。なお、図2〜図4において各種の配線は省略されており、また、図3において遊技盤400の詳細な構成は省略されている。
遊技機100は、図1〜図4に示されたように、外枠101と、前ブロック102と、中間ブロック103と、後ブロック104と、外枠101に対して中間ブロック103を開閉自在及び着脱自在に支持する中間ブロック支持機構と、中間ブロック103に対して前ブロック102を開閉自在及び着脱自在に支持する前ブロック支持機構と、中間ブロック103に対して後ブロック104を開閉自在及び着脱自在に支持する後ブロック支持機構とを備えている。
外枠101は、図2に示されたように、天板111、底板112、左側板113及び右側板114が組み付けられた略四辺形状の枠体であり、遊技機100を設置する遊技ホールに設けられた遊技機設置設備(図示せず)に嵌め込まれると共に固定具(図示せず)によって強固に固定される。外枠101は、更に、外枠101に対する中間ブロック103の閉鎖状態において中間ブロック103が載置される台座板115を備えている。天板111、底板112及び左側板113は木材であり、右側板114は木材よりも剛性の高い金属材であり、台座板115は樹脂材である。
中間ブロック支持機構は、図1に示されたように、外枠101に設けられた上側軸受け構造体121及び下側軸構造体122と、中間ブロック103に設けられた上側軸構造体126及び下側軸受け構造体127とを備えており、上側軸構造体126及び下側軸構造体122が、それぞれ、上側軸受け構造体121及び下側軸受け構造体127に装着されることによって、中間ブロック103が外枠101に対して支持される。
前ブロック支持機構は、図1又は図3に示されたように、中間ブロック103に設けられた上側軸構造体131(図3のみ)及び下側軸構造体132(図1のみ)と、前ブロック102に設けられた上側軸受け構造体133(図3のみ)及び下側軸受け構造体134(図1のみ)とを備えており、上側軸受け構造体133及び下側軸受け構造体134が、それぞれ、上側軸構造体131及び下側軸構造体132に装着されることによって、前ブロック102が中間ブロック103に対して支持される。
同様に、後ブロック支持機構は、図4に示されたように、中間ブロック103に設けられた上側軸受け構造体136及び下側軸受け構造体137(図9参照)と、前ブロック102に設けられた上側軸構造体138及び下側軸構造体139(図9参照)とを備えており、上側軸構造体138及び下側軸構造体139が、それぞれ、上側軸受け構造体136及び下側軸受け構造体137に装着されることによって、後ブロック104が中間ブロック103に対して支持される。
また、遊技機100は、外枠101に対する中間ブロック103の開閉を規制する中間ブロック施錠機構と、中間ブロック103に対する前ブロック102の開閉を規制する前ブロック施錠機構と、中間ブロック施錠機構及び前ブロック施錠機構の開錠や閉錠を行うために操作される錠開閉操作機構とを備えている。図3に示されたように、中間ブロック103には、前ブロック102の開口102Aを通して遊技機100の前面側に露出している錠開閉操作機構のキーシリンダ141(図1も参照)が設けられており、所定の操作キー(図示せず)によるキーシリンダ141に対する右回転操作に応じて、中間ブロック103に設けられた中間ブロック施錠機構の可動爪143が作動する。これにより、可動爪143と外枠101に設けられた中間ブロック施錠機構の固定爪142との係合が解除されて、中間ブロック103は外枠101に対して開閉許容状態となる。一方、キーシリンダ141に対する所定の操作キーによる左回転操作に応じて、中間ブロック103に設けられた前ブロック施錠機構の可動爪144が作動する。これにより、可動爪144と前ブロック102に設けられた前ブロック施錠機構の固定爪145との係合が解除されて、前ブロック102は中間ブロック103に対して開閉許容状態となる。
また、遊技機100は、中間ブロック103に対する後ブロック104の開閉を規制する後ブロック開閉規制機構を備えている。後ブロック開閉規制機構は、図2及び図4に示されたように、3つの開閉規制部150A〜150Cで構成されている。3つの開閉規制部150A〜150Cの各々に対して、後ブロック104に形成された開口104Aを通して遊技機100の背面側に突出する回動片151が中間ブロック103に設けられており、回動片151対する回転操作に応じて、回動片151が開口104Aを通過できない開閉禁止姿勢から回動片151が開口104Aを通過できる開閉許容姿勢へ移動する。これにより、後ブロック104に形成された被挟持片152の中間ブロック103と回動片151とによる挟持が解除されて、後ブロック104は中間ブロック103に対して開閉許容状態となる。
また、遊技機100は、中間ブロック103から前ブロック102への遊技球の移動を規制する遊技球移動規制機構を備えている。遊技球移動規制機構は、図3に示されたように、中間ブロック103に設けられ、前ブロック102側へ付勢された流下規制片161と、前ブロック102に設けられた規制変更突起162とを備えている。中間ブロック103に対する前ブロック102の閉鎖状態において、流下規制片161が規制変更突起162により中間ブロック103側へ押圧された移動許容姿勢をとることによって、中間ブロック103から前ブロック102への遊技球の移動が許容される。一方、中間ブロック103に対する前ブロック102の開放状態において、流下規制片161が規制変更突起162による押圧が解除されて、前ブロック102側へ突出する移動禁止姿勢ととることによって、当該遊技球の移動が禁止される。
また、遊技機100は、図2に示されたように、外枠101に対して中間ブロック103が開放されているか閉鎖されているか否かを検出する開閉検出スイッチ108と、図3に示されたように、中間ブロック103に対して前ブロック102が閉鎖されているか否かを検出する開閉検出スイッチ109とを備えている。
これより、前ブロック102、中間ブロック103及び後ブロック104の詳細な構成について順次に説明する。
まず、前ブロック102は、図1及び図3に示されたように、開口201Aを有する基枠201(図3のみ)と、基枠201の前面側に設けられ、開口201Aの一部に連通する開口210A(図1のみ)を有する前面パネル210と、開口201Aを塞ぐように基枠201の背面側に設けられた中央パネル220と、遊技球を貯留する主貯留機構230(図1のみ)と、遊技球を貯留する補助貯留機構240(図1のみ)と、主貯留機構230に貯留されている遊技球を順次に遊技盤400(図3のみ)に発射するために遊技者によって操作される発射操作装置250(図1のみ)とを備えている。
前面パネル210は、図1に示されたように、開口210Aの周縁の開口周縁部211と、開口周縁部211の下方において前方に突出し、主貯留機構230が配置される上側突出部217と、上側突出部217の下方において前方に突出し、補助貯留機構240が配置される下側突出部218と、下側突出部218の右方において概ね平坦であり、発射操作装置250が配置される平坦部219とを含んでいる。
中央パネル220は、図1及び図3に示されたように、基枠201の後方側から取着されるパネル枠221(図3のみ)と、パネル枠221に嵌め込まれた光透過性の前方板222(図1のみ)と、パネル枠221に前方板222と所定の間隙を隔てて略平行に嵌め込まれた光透過性の後方板223(図3のみ)とを備えている。
主貯留機構230は、図1に示されたように、遊技球の流入口231A、流出口(図示せず)及び流出口より上流側に形成される放出口(図示せず)を有する貯留桶231と、放出口の開閉により貯留桶231から放出される遊技球の放出先を流出口と放出口との間で切り換える球抜き機構(図示せず)と、その球抜き機構を作動させる球抜き操作部材232とを備えている。遊技進行に応じて獲得した遊技球や後述する貸出操作装置292に対する貸出操作に応じて貸し出された遊技球は主に流入口231Aを通して貯留桶231に流入し、貯留桶231に流入した遊技球は一列に整列させられながら流出口及び放出口の形成されている方向(図5中の右方)へ順次に案内される。球抜き操作部材232に対する球抜き操作(例えば、押下操作)が行われていない場合には遊技球は流出口を通して中間ブロック103における後述する発射装置330(図3参照)に誘導される。一方、球抜き操作部材232に対する球抜き操作が行われている場合には、遊技球は放出口を通して補助貯留機構240(図1参照)に誘導される。
補助貯留機構240は、図1及び図5に示されたように、遊技球の流入口241A(図5のみ)及び放出口241B(図5のみ)を有する貯留桶241と、放出口241Bを開閉させる球抜き機構243(図1のみ)と、その球抜き機構234を作動させる球抜き操作部材242とを備えている。遊技進行に応じて獲得した遊技球等は主に主貯留機構230に流入するが貯留桶231が満杯であれば流入口241Aを通して貯留桶241に流入し、また、球抜き操作部材232に対する球抜き操作に応じて貯留桶231から誘導された遊技球は流入口241Cを通して貯留桶241に流入する。貯留桶241の底面は放出口241Bに向けてすり鉢上に傾斜しており、球抜き操作部材242に対する球抜き操作(例えば、右スライド操作)に応じた放出口241Bの開放によって、貯留桶241に貯留されている全ての遊技球を順次に遊技機100の外部に放出できる。なお、球抜き操作部材242に対する球抜き操作によって放出口241Bが完全に開放された場合には、球抜き操作部材242に対する復帰操作(例えば、押圧操作又は微少な左スライド操作)がなされるまで、その状態が維持される。流入口241Aの奥方には貯留桶241に過剰に遊技球が貯留されているか否かを検出する球溢れスイッチ249(図11参照)が設けられている。
発射操作装置250は、図1及び図5に示されたように、前面パネル210の平坦部219から前方に突出する台座251と、台座251の周囲に設けられた回動自在な発射ハンドル252と、発射ハンドル252の回転操作量を検出する可変抵抗器253(図11参照)と、発射ハンドル252に遊技者が接触していることを検出する接触センサ254(図11参照)と、遊技者によって操作され、発射ハンドル252の回転操作に伴う遊技球の射出を無効化する発射停止スイッチ255(図5のみ)とを含んでいる。遊技者による発射ハンドル252の回転操作に応じて、その回転操作量に対応する強度で発射装置330(図3参照)から遊技球が射出される。なお、接触センサ254によって発射ハンドル252と遊技者との接触が検出されていない場合や、発射停止スイッチ255(図1のみ)の操作によって発射操作が無効化されている場合には、発射ハンドル252が回転操作されていても発射装置330から遊技球は射出されない。
前ブロック102は、基枠201に設けられ、前面パネル210の開口周縁部211の奥方に配置された発光装置群を備えており、枠発光装置群は、図5に示されたように、開口周縁部211における上方中央部211A、上方中央部211Aの左方の上方左角部211B、上方中央部211Aの右方の上方右角部211C、上方左角部211Bの下方の左中間部211D及び上方左角部211Bの下方の右中間部211Eのそれぞれに対応して配置された上中央の枠発光装置271、左上の枠発光装置272、右上の枠発光装置273、左中間の枠発光装置274及び右中間の枠発光装置275(図11参照)で構成されている。
また、前ブロック102は、基枠201に設けられ、前面パネル210の開口周縁部211の奥方において、開口周縁部211に形成された左上音響出力口211F及び右上音響出力口211Gのそれぞれに対応して配置された左上の音響装置281及び右上の音響装置282を備えている。
また、前ブロック102は、図1に示されたように、上側突出部217に設けられた遊技球貸出装置290を備えており、遊技球貸出装置290は、遊技機100の側方に配置され遊技機100の構成要素でないカードユニット(図示せず)に投入された紙幣やカード等の残額に応じた数値を表示する度数表示装置(図示せず)と、遊技球の貸し出しを受ける際に遊技者によって操作される貸出操作装置292と、カードユニットに投入された紙幣やカード等を返却させる際に遊技者によって操作される返却操作装置293とを含んでいる。カードユニットに紙幣やカード等の投入によってそれらの金額に対応する数値が度数表示装置に表示されている有効状態において貸出操作装置292に対して貸出操作が行われると、貸出操作に応じて所定の個数の遊技球が後ブロック104の払出装置540から貸し出され、遊技球の貸し出しに伴って度数表示装置の表示が更新される。一方、有効状態において返却操作装置293に対して返却操作が行われると、返却操作に応じて残額に対応する紙幣の等価物や残額を記録したカードがカードユニットから返却される。
次に、中間ブロック103は、図3及び図4に示されたように、開口(図示せず)を有する基枠301と、基枠301の前面側に取着されて開口を覆う遊技盤400(図3のみ)と、基枠301に対して遊技盤400を回動自在及び着脱自在に支持する遊技盤支持機構と、基枠301に対して遊技盤400の位置を固定する遊技盤固定機構と、遊技盤400に遊技球を射出する発射装置330(図3のみ)と、遊技盤400の背面側に設けられた取り付け台360(図4のみ)と、取り付け台360に装着された遊技進行を統括的に制御する主制御装置370(図4のみ)と、主制御装置370からの命令に基づいて遊技演出や状態報知を制御する副制御装置390(図4のみ)とを備えている。
基枠301には、後述する払出装置540(図9参照)から放出された遊技球を前ブロック102に誘導する誘導通路301A(図3参照)が形成されている。また、前ブロック102の基枠201に設けられた各種の枠発光装置271〜275及び各種の音響装置281、282と主制御装置370及び副制御装置390とを電気的に接続するための配線(図示せず)や信号中継装置(図示せず)が挿通される開孔301Bが形成されている。なお、開孔301Bは、遊技盤400の一部が切り欠かれることによって基枠301との間に形成される。
遊技盤400は、図6に示されたように、排出口401A等の各種の貫通孔(図示せず)を有する平板状の基体401と、基体401の左下から右上に亘り滑らかに湾曲し、後述する発射装置330から発射された遊技球を誘導する外レール402と、基体401の右下から左上に亘り滑らかに湾曲する内レール403と、内レール403の左上側の先端に取着され、外レール402及び内レール403が平行に対向する部分で形成される発射通路401Bから一旦放出された遊技球が発射通路401Bに戻ることを防止する戻り球防止機構404と、外レール402の右上側の先端に取着され、遊技盤400の中央を越えて左側に移動するような遊技球の大幅な反跳を防止する反跳防止部材405とを備えている。図3に示されたように、発射装置330から発射通路401Bへ遊技球を誘導する誘導部材335と外レール402との間には間隙があり、発射装置330から発射されたが戻り球防止機構404を超えるに至らず発射通路401Bを逆戻りする遊技球は、基枠201に形成され、この間隙の下方に配置される戻り球通路201Bを介して流入口241A(図5参照)から補助貯留機構240(図5参照)に返却される。なお、概ね外レール402及び内レール403とで区画され、戻り球防止機構404を超えた遊技球が移動可能な略円形状の遊技領域に設けられる構造物については後述する。
遊技盤支持機構は、図3に示されたように、保護部材406に設けられた支軸部311と、基枠301に形成され、遊技盤400の基体401の一部が載置される載置部312と、基枠301に形成され、支軸部311と係合する軸受け部313とで構成され、遊技盤400を回動自在かつ着脱自在に支持している。遊技盤400が回動自在に支持されている場合において、所定の角度以上だけ回転させた後に、基体401における載置部312と当接する部位を支点として遊技盤400を回転軸から傾けると、支軸部311と軸受け部313との係合が外れる。これによって、遊技盤400を基枠301から離脱させることができる。逆に、遊技盤400を基枠301に装着する場合には、遊技盤400の所定の部位を載置部312に載置した後に、支軸部311を軸受け部313に係合させる。
遊技盤固定機構は、基枠301に設けられた3つの固定具320(図3において2つの固定具のみが図示されている)で構成され、それらの各々は、基枠301から前方に突出する回動自在な回転軸体(図示せず)と、回転軸体の先端に固着され、遊技盤400の基体401の周縁において前方に突出する解除姿勢及び基体401の前面に回り込んで固定する固定姿勢とをとる回動片322と、回動片322より後方に配置された押圧板(図示せず)と、回動片322が固定姿勢である場合に押圧板を回動片322側に付勢する付勢体(図示せず)とを備えている。遊技盤400が基枠301に固定されている状態において、基体401は、回動片322と押圧板とによって押圧された状態で挟持されており、基枠301に対する遊技盤400の前後方向の位置決めが正確に行える。これによって、誘導部材335から発射通路401Bへの遊技球の移動が阻害されることを防止できる。
発射装置330は、図3に示されたように、主貯留機構230(図1参照)に貯留されている遊技球を順次に発射位置に送り出す球送り機構331と、球送り機構331を駆動する球送りソレノイド332(図11参照)と、発射位置に配置された遊技球を射出する発射機構333と、発射機構333を駆動する発射ソレノイド334(図11参照)と、発射機構333から発射された遊技球を遊技盤400の発射通路401Bに誘導する誘導部材335とを備えている。発射装置330は、上述のように発射操作装置250に対する発射操作に応じて作動する。
取り付け台360は、図4に示されたように、基枠301に設けられた軸受け構造体(図示せず)と、取り付け台360に形成され、軸受け構造体に係合する軸構造体(図示せず)とを含む支持機構を介して、基枠301に対して回動自在に支持されている。
主制御装置370は、図4に示されたように、主制御基板920(図11参照)と、主制御基板920を収容する2つ割り構造の基板ケース371とを備えている。主制御基板920は、痕跡を残さずには開封できないように基板ケース371に封止されている。
副制御装置390は、副制御基板940(図11参照)と、副制御基板940を収容する2つ割り構造の基板ケース391とを備えており、副制御基板940は、基板ケース391に封止されている。
ここで、遊技盤400において、遊技領域に配置される各種の構造物について詳細に説明する。図6は、遊技盤400を表す正面図であり、大入賞装置434の内部構造を透視できるように一部が切り欠かれた状態で表されている。また、図7及び図8は、大入賞装置434における遊技球の案内態様を説明するための説明図である。
遊技盤400は、図6に示されたように、基体401と、遊技球の流下方向や流下速度に変化を与える釘411や風車412等の流下変化部材と、基体401の概ね中央に配置され、進入口421Aから流入した遊技球を中始動入賞装置431の近傍に誘導する中央構造体420と、中央構造体420の中央の下方に配置された第1特別図柄に係る中始動入賞装置431と、中始動入賞装置431に進入した遊技球を検出する中始動入賞スイッチ441(図11参照)と、中央構造体420の下方の右側に配置された右始動入賞装置432と、右始動入賞装置432に進入した遊技球を検出する右始動入賞スイッチ442(図11参照)と、中央構造体420の右側に配置された大入賞装置434と、大入賞装置434に進入した遊技球を検出する大入賞スイッチ444(図11参照)と、大入賞装置434の内部に形成された非特定通路(図示せず:通路434E及び通路434Hに連通する通路)に進入した遊技球を検出する非特定通路スイッチ447(図11参照)と、大入賞装置434の内部に形成された特定通路434Jに進入した遊技球を検出する特定通路スイッチ448(図11参照)と、大入賞装置434の上側に配置された普通図柄に係る始動装置436と、始動装置436に進入した遊技球を検出する始動スイッチ446(図11参照)と、中始動入賞装置431の左側に配置された2つの一般入賞装置439Aと、右始動入賞装置432の右側に配置された一般入賞装置439Bと、2つの一般入賞装置439Aに進入した遊技球を共通で検出する一般入賞スイッチ449A(図11参照)と、一般入賞装置439Bに進入した遊技球を検出する一般入賞スイッチ449B(図11参照)を備えている。中央構造体420、始動装置436に進入した遊技球は遊技領域に放出されるが、各種の入賞装置(中始動入賞装置431、右始動入賞装置432、大入賞装置434、一般入賞装置439A及び一般入賞装置439B)に進入した遊技球は基体401に形成された貫通孔(図示せず)を通して基体401の背面側に形成された回収排出通路(図示せず)に案内される。また、各種の入賞装置に進入しなかった遊技球は排出口401Aを通して回収排出通路(図示せず)へ案内される。回収排出通路に案内された遊技球は、遊技機100から遊技機設置設備(図示せず)に設けられた遊技球循環装置(図示せず)に排出される。なお、いずれかの入賞装置に遊技球が進入した場合には、入賞装置の種類に応じた所定の個数の遊技球が払出装置540から払い出されることとなる。
中始動入賞装置431及び一般入賞装置439A及び一般入賞装置439Bの各々は、それらの入賞装置への遊技球の進入確率を変化させず、進入した遊技球を基体401の背面側へ誘導する。
右始動入賞装置432は、進入許容姿勢と進入禁止姿勢との間の移行によって進入確率を変化させる右進入規制機構452と、右進入規制機構452を駆動する右進入規制ソレノイド462(図11参照)とを備えている。右進入規制機構452は、普通図柄に係る始動装置436へ進入した遊技球が始動スイッチ446により検出されることに基づき実行される抽選(以下において「普通図柄抽選」とも称す)に当選した場合に、所定の回数及び所定の時間だけ進入許容姿勢に移行する。
大入賞装置434は、進入禁止姿勢と進入許容姿勢とをとり(図6においては進入許容姿勢)、その内部への遊技球の進入を規制する上進入規制機構454と、上進入規制機構454の姿勢を変化させる上進入規制ソレノイド464(図11参照)と、上進入規制機構454の通路434Aに連通する通路434Bから通路434C及び通路434Dへと分岐する部位に配置され、遊技球の進行先を振り分ける切換シャッタ455と、切換シャッタ455を駆動する切換ソレノイド465(図11参照)と、通路434Cから通路434Eと通路434Fとの分岐部に配置され、遊技球の進行先を振り分ける誘導体456と、誘導体456を駆動する誘導モータ466(図11参照)と、通路434Fから進入した遊技球を上面で転動させてから通路434Gに排出する転動体457と、通路434Gから進入してきた遊技球を通路434H又は通路434Iに振り分ける振分回転体458と、振分回転体458を駆動する振分モータ468(図11参照)とを備えている。
上進入規制機構454(上進入規制ソレノイド464)、切換シャッタ455(切換ソレノイド465)、誘導体456(誘導モータ466)は、中始動入賞装置431へ進入した遊技球が中始動入賞スイッチ441で検出されることに基づく抽選(以下において「第1特別図柄抽選」とも称す)や、右始動入賞装置432へ進入した遊技球が右始動入賞スイッチ442で検出されることに基づく抽選(以下において「第2特別図柄抽選」とも称す)における大当りの当選に伴う特別遊技状態において、適宜に作動する。
特別遊技状態において大入賞装置434に進入した遊技球は、特定通路434J又は非特定通路(通路434E及び通路434Hに連通する通路)に案内された後に、基体401の背面側へ誘導される。具体的には、図7(A)の実線で示された経路及び図7(B)の実線で示された経路を経て特定通路434Jに案内される場合と、図7(A)の実線で示された経路及び図7(B)の破線で示された経路を経て非特定通路に案内される場合と、図8の実線で示された経路を経て特定通路434Jに案内される場合と、図8の破線で示された経路を経て非特定通路に案内される場合とがある。なお、大入賞装置434の構造は、本発明の特徴部分に関連するために、別途に詳細に説明することとする。
また、遊技盤400は、第1特別図柄抽選に伴って、第1特別図柄を変動表示したり、第1特別図柄を抽選結果に応じた停止図柄で確定表示したりする第1特別図柄に係る特別図柄表示装置471(図11参照)と、第2特別図柄抽選に伴って、第2特別図柄を変動表示したり、第2特別図柄を抽選結果に応じた停止図柄で確定表示したりする第2特別図柄に係る特別図柄表示装置472(図11参照)と、第1特別図柄及び第2特別図柄に係る単位遊技の保留回数を表示する特別図柄保留表示装置476(図11参照)とを備えている。第1特別図柄及び第2特別図柄に係る単位遊技の権利は、それぞれ、最大4回まで保留される。なお、第1特別図柄に係る単位遊技の権利が最大回数まで保留されている場合に、中始動入賞装置431に進入した遊技球が中始動入賞スイッチ441によって検出されたとしても第1特別図柄に係る単位遊技の権利は追加されない。同様に、第2特別図柄に係る単位遊技の権利が最大回数まで保留されている場合に、右始動入賞装置432に進入した遊技球が右始動入賞スイッチ442によって検出されたとしても第2特別図柄に係る単位遊技の権利は追加されない。
第1特別図柄に係る特別図柄表示装置471は、複数の発光部(図示せず)で構成されており、主制御基板920(図11参照)によって第1特別図柄の表示が制御される。第1特別図柄は、複数の発光部の発光パターンによって表現される。同様に、第2特別図柄に係る特別図柄表示装置472は、複数の発光部(図示せず)で構成されており、主制御基板920によって第2特別図柄の表示が制御される。特別図柄保留表示装置476は、8個の発光部(図示せず)の発光状態の組合せによって、第1特別図柄及び第2特別図柄に係る保留回数を表示する。
また、遊技盤400は、普通図柄抽選に伴って、普通図柄を変動表示したり、普通図柄を抽選結果に応じた停止図柄で確定表示したりする普通図柄表示装置473(図11参照)と、普通図柄抽選の権利の保留回数を表示する普通図柄保留表示装置478(図11参照)とを備えている。普通図柄に係る単位遊技の権利は最大4回まで保留される。なお、普通図柄に係る単位遊技の権利が最大回数まで保留されている場合に、始動装置436に進入した遊技球が始動スイッチ446によって検出されたとしても普通図柄に係る単位遊技の権利は追加されない。
普通図柄表示装置473は、2個の2色の発光部(図示せず)で構成されており、主制御基板920(図11参照)によって表示が制御される。各発光部は、例えば赤色と緑色との2色で選択的に発光し、普通図柄は、2個の発光部の発光色の組合せによって表現される。また、普通図柄保留表示装置478は、2個の単色の発光部(図示せず)の発光状態(消灯、点灯、点滅)の組合せによって保留回数を表示する。
また、遊技盤400は、中央構造体420に設けられ、第1特別図柄及び第2特別図柄の少なくとも一方に係る単位遊技において、装飾図柄を変動表示したり、装飾図柄を確定表示したりする装飾図柄表示装置479を備えている。副制御基板940(図11参照)による制御に基づく装飾図柄の変動表示及び確定表示は、主制御基板920による第1特別図柄や第2特別図柄の変動表示及び確定表示と実質的に同期している。装飾図柄の変動表示においては、第1特別図柄や第2特別図柄の変動表示よりも複雑かつ多様な演出が実行される。なお、装飾図柄表示装置479においては、装飾図柄の表示に限らず、第1特別図柄及び第2特別図柄に単位遊技の権利の保留回数の表示や各種の演出表示も行われる。
装飾図柄表示装置479は、遊技機100の正面側を向く前面側部分に、装飾図柄等の各表示対象を表示する表示部を備えている。中央構造体420には、遊技機100の正面視において装飾図柄表示装置479の表示部を囲う枠状に形成された合成樹脂製のフレーム部が設けられており、遊技領域に発射される遊技球は、中央構造体420のフレーム部によって装飾図柄表示装置479の表示部の前側を避け、表示部の左右両側を流下する。
また、遊技盤400は、各種の構造物の裏側に設けられた盤面発光装置490(図11参照)を備えており、盤面発光装置490は、副制御基板940による制御に基づいて遊技進行に伴う各種の発光演出や発光による状態報知を実行する。
ここで、遊技盤400の主要な装置の動作について説明する。なお、それらの説明に先立って、各種の遊技状態及び遊技状態間の移行について説明する。通常時の遊技状態(以下において「通常遊技状態」とも略記する)は、第1特別図柄、第2特別柄及び普通図柄の変動表示時間が長い状態(以下において「非時短状態」とも称す)である。これに対して、第1特別図柄抽選又は第2特別図柄抽選において大当りに当選し、特別遊技状態中に遊技球が特定通路434Jへ案内されなかった場合には、第1特別図柄抽選、第2特別図柄及び普通図柄の変動表示時間が非時短状態よりも短い状態(以下において「時短状態」とも称す)であり、かつ、第1特別図柄抽選及び第2特別図柄抽選における大当りの当選確率が通常遊技状態と同一の状態(以下において「低確率状態」とも称す)である遊技状態(以下において「時短遊技状態」とも称す)となる。一方、特別遊技状態中に遊技球が特定通路434Jへ案内された場合には、時短状態であり、かつ、第1特別図柄抽選及び第2特別図柄抽選における大当りの当選確率が通常遊技状態より高い状態(以下において「高確率状態」とも称す)である遊技状態(以下において「確変遊技状態」とも称す)となる。
時短遊技状態は、第1特別図柄及び第2特別図柄に係る単位遊技の総数が所定の回数(例えば、50回)となるまで維持されるが、その後は通常遊技状態に戻る。また、確変遊技状態は、第1特別図柄及び第2特別図柄に係る単位遊技の総数が所定の回数(例えば、100回)となるまで維持されるが、その後は通常遊技状態に戻る。
遊技盤400の主要な装置の動作について概ね時系列に沿って説明する。主制御基板920において、特別図柄(第1特別図柄及び第2特別図柄で共通)に係る当選乱数、大当り図柄乱数、停止パターン乱数、各種の変動パターン乱数が生成されており、各種の遊技状態において第1特別図柄に係る中始動入賞装置431に進入した遊技球が中始動入賞スイッチ441によって検出されると、第1特別図柄に係る単位遊技の権利が最大回数まで保留されていない場合には、特別図柄に係る当選乱数、大当り図柄乱数及び停止パターン乱数が取得されて、主制御基板920のRAMの所定の領域に格納される。このとき、特別遊技状態でなく、第1特別図柄又は第2特別図柄に係る単位遊技制御中でもなく、第1特別図柄に係る単位遊技の権利が保留されていない場合には、それらの格納の直後に、その取得された当選乱数に基づいて大当りに当選したか否かが判定される。また、特別遊技状態でない場合であって、第1特別図柄又は第2特別図柄に係る単位遊技制御中や第1特別図柄に係る単位遊技の権利が保留されている場合には、既得の全ての特別図柄に係る単位遊技の権利に基づく単位遊技制御の終了後にその判定が行われる。また、特別遊技状態である場合には、特別遊技状態後であって既得の全ての第1特別図柄に係る単位遊技の権利に基づく単位遊技制御の終了後にその判定が行われる。第1特別図柄抽選において大当りに当選した場合には、更に、取得された大当り図柄乱数に基づいて第1特別図柄に係る停止図柄が決定される。この停止図柄の種類によって、大当りの種類が決まる。また、第1特別図柄抽選において大当りに当選しなかった場合には、停止図柄として所定のハズレ図柄が設定される。
第1特別図柄抽選の後に、現在の遊技状態、抽選結果、停止パターン乱数の値、各種の変動パターン乱数の値、第1特別図柄に係る単位遊技の権利の保留回数に基づいて、第1特別図柄の変動表示時間が決定されると共に、装飾図柄の変動パターンが選択される。その後、第1特別図柄に係る特別図柄表示装置471における第1特別図柄の変動表示及び装飾図柄表示装置479における装飾図柄の変動表示(変動演出)が開始され、第1特別図柄にあっては変動表示時間に亘って一定のパターンによる変動表示が継続され、装飾図柄にあっては変動表示時間に亘って変動パターンに従った変動表示が継続される。その後、変動表示時間の経過に伴って、第1特別図柄に係る停止図柄が確定表示され、また、装飾図柄として第1特別図柄の停止図柄に対応する図柄が確定表示される。第1特別図柄及び装飾図柄の確定表示は少なくとも所定の一定時間に亘って継続される。
第1特別図柄に係る停止図柄が大当り図柄である場合には、第1特別図柄の確定表示後に、遊技状態は特別遊技状態に移行する。特別遊技状態において、大入賞装置434の上進入規制機構454が大当りの種類に応じた所定の回数だけ進入許容姿勢となる。上進入規制機構454の各回の進入許容姿勢中において、所定の個数(例えば、10球)の遊技球が大入賞スイッチ444によって検出された場合又は所定の最大進入許容時間が経過した場合に、上進入規制機構454は進入禁止姿勢に移行する。その後、所定の進入禁止時間の経過後に、再度、上進入規制機構454は進入許容姿勢に復帰する。この進入規制動作が所定の回数だけ繰り返される。なお、最大進入許容時間は全ての回において同一であるわけではない。また、上進入規制機構454は、特別遊技状態の開始から所定の待機時間が経過した後(オープニング期間後)に初回の進入許容姿勢に移行し、また、最終回の進入禁止姿勢への復帰から所定の進入禁止時間が経過し、更にその後に所定の待機時間が経過した後(エンディング期間後)に特別遊技状態は終了する。特別遊技状態の終了後には、上述のように、時短遊技状態又は確変遊技状態に移行する。
各種の遊技状態において、第2特別図柄に係る右始動入賞装置432に進入した遊技球が右始動入賞スイッチ442によって検出されると、特別遊技状態でなく第1特別図柄又は第2特別図柄に係る単位遊技制御中でもない場合には、特別図柄に係る当選乱数、大当り図柄乱数及び停止パターン乱数が取得されて、主制御基板920のRAMの所定の領域に格納され、その格納の直後に、その取得された当選乱数の値に基づいて大当りに当選したか否かが判定される。第2特別図柄抽選において大当りに当選した場合には、更に、取得された大当り図柄乱数の値に基づいて第2特別図柄の停止図柄が決定される。この停止図柄の種類によって、大当りの種別が決まる。また、大当りに当選しなかった場合には、停止図柄として所定のハズレ図柄が設定される。
第2特別図柄抽選の後に、現在の遊技状態、抽選結果、停止パターン乱数の値に基づいて、装飾図柄の変動パターンが選択される。その後、第2特別図柄に係る特別図柄表示装置472における第2特別図柄の変動表示が開始され、変動表示時間に亘って一定のパターンによる変動表示が継続され、所定の変動表示時間の経過に伴って第2特別図柄に係る停止図柄が確定表示される。第2特別図柄の確定表示は少なくとも所定の一定時間に亘って継続される。また、装飾図柄表示装置479においては、変動パターンに基づく演出が変動表示時間に亘って継続され、変動表示時間の経過に伴って、第2特別図柄の停止図柄に対応する図柄が確定表示される。
第2特別図柄に係る停止図柄が大当り図柄である場合には、第2特別図柄の確定表示後に、遊技状態は特別遊技状態に移行する。特別遊技状態において、第1特別図柄に係る特別遊技状態の場合と同様に、大入賞装置434の上進入規制機構454が停止図柄に応じた所定の回数だけ進入許容姿勢となる。特別遊技状態の終了後には、上述のように、時短遊技状態又は確変遊技状態に移行する。
各種の遊技状態において、始動装置436に進入した遊技球が始動スイッチ446によって検出されると、普通図柄に係る単位遊技の権利が最大回数まで保留されていない場合には、普通図柄に係る当選乱数が取得されて、主制御基板920のRAMの所定の領域に格納される。このとき、普通図柄に係る単位遊技制御中でなければ格納の直後に、また、普通図柄に係る単位遊技制御中であれば既得の普通図柄に係る単位遊技の権利に基づく単位遊技制御の終了後に、その取得された普通図柄に係る当選乱数の値に基づいて当りに当選したか否かが判定される。なお、上述のように、普通図柄抽選において当りに当選した場合には、停止図柄として所定の当り図柄が設定され、普通図柄抽選において当りに当選しなかった場合には、停止図柄として所定のハズレ図柄が設定される。普通図柄抽選後に、普通図柄表示装置473において普通図柄の変動表示が開始され、非時短状態にあっては所定の変動表示時間に亘って一定のパターンによる変動表示が継続され、時短状態にあっては非時短状態よりも短い所定の変動表示時間に亘って一定のパターンによる変動表示が継続される。遊技状態に応じた所定の時間の経過に伴って、普通図柄に係る停止図柄が一定時間に亘って確定表示される。
普通図柄に係る停止図柄が当り図柄である場合には、普通図柄の確定表示後に、右始動入賞装置432の右進入規制機構452が少なくとも1回は進入許容姿勢に移行する。具体的には、非時短状態(通常遊技状態及び特別遊技状態)において当りに当選した場合には、右始動入賞装置432が所定の回数(例えば、1回)だけ所定の最大進入許容時間(例えば、0.2秒)に亘って進入許容状態へ移行し、時短状態(時短遊技状態)における当選の場合には、右始動入賞装置432が非時短状態の場合よりも多い所定の回数(例えば、2回)だけ非時短状態の場合より長い所定の最大進入許容時間(例えば、4.8秒)に亘って間欠的に進入許容姿勢に移行する。但し、所定の個数(例えば、10球)の遊技球が右始動入賞スイッチ442によって検出された場合には、右進入規制機構452は最大進入許容時間の経過を待たずに進入禁止姿勢に移行し、また、進入許容姿勢への移行回数が所定の回数に到達していなくても、今回の普通図柄に係る単位遊技における右始動入賞装置432の動作が終了する。
本実施形態の遊技機100の遊技性について簡単に説明する。第2特別図柄抽選を受けるためには、まず、普通図柄抽選において当りに当選しなければならず、更に、その当選に基づく右始動入賞装置432の進入許容状態において遊技球が右始動入賞装置432へ進入しなければならない。通常遊技状態における普通図柄に係る当りの当選確率は時短遊技状態における当選確率と同一であるが、通常遊技状態における当りの当選に基づく右始動入賞装置432の進入許容状態の滞在時間(例えば、約0.1秒×1回)が時短状態における滞在時間(例えば、約4.8秒×3回)に比べて極めて短く設定されているために、通常遊技状態において、第2特別図柄抽選を受けられる単位時間当りの機会は、第1特別図柄抽選を受けられる単位時間当りの機会よりも大幅に小さい。逆に、時短遊技状態や確変遊技状態等の時短状態においては、第2特別図柄抽選を受けられる単位時間当りの機会は、第1特別図柄抽選を受けられる単位時間当りの機会よりも大幅に大きい。
したがって、遊技者は、第1特別図柄抽選における大当りの当選と共に特別遊技状態における遊技球の特定通路434Jへの進入による確変遊技状態への移行を目指して遊技することとなる。一方、時短遊技状態及び確変遊技状態においては、第2特別図柄抽選において大当りに当選することを目指して遊技することとなる。
具体的には、遊技盤400(図6参照)の構造から分かるように、主に中央構造体420の左側から遊技球を流下させる遊技手法(左打ち遊技手法)と、主に中央構造体420の右側から遊技球を流下させる遊技手法(右打ち遊技手法)とが選択的に行える構成となっており、遊技者は、通常遊技状態においては、左打ち遊技手法によって遊技を行い、時短遊技状態及び確変遊技状態においては、右打ち遊技手法によって遊技を行うこととなる。なお、遊技盤400の構造から分かるように、特別遊技状態においても右打ち遊技手法によって遊技を行うこととなる。
最後に、後ブロック104について説明する。図9及び図10は、それぞれ、遊技機100を表す斜視図及び背面図である。後ブロック104は、図9及び図10に示されたように、基体501と、中間ブロック103に対して基体501を開閉自在に支持する支持機構(図示せず)と、基体501に取着され、遊技機固定設備(図示せず)から供給される遊技球を貯留する遊技球タンク510と、遊技球タンク510の下流側において基体501に取着され、積層貯留されている遊技球を2条に整流させると共に1段に整列させるタンクレール520と、タンクレール520の下流側において基体501に取着され、タンクレール520から流入した遊技球を誘導するケースレール530と、ケースレール530の下流側において基体501に取着され、遊技球の払い出しや遊技球の貸し出しを実行する払出装置540と、払出装置540の下流側において基体501に取着され、払出装置540から流出した遊技球を基体501に形成された誘導通路(図示せず)に誘導する誘導部材550と、払出装置540による遊技球の払い出しや遊技球の貸し出しを制御する払出制御装置560と、外部電力を各種の装置等で必要とする所定の電圧の電力に変換して出力すると共に、発射操作装置250に対する発射操作に基づく遊技球の射出を主制御基板920と協同して制御する電源・発射制御装置と、払出制御装置560及び遊技球貸出装置290(図1参照)と遊技機100の側方に配置されるカードユニット(図示せず)との間の信号を中継する中継装置950とを備えている。
基体501は、樹脂(例えば、ABS樹脂)により一体成型されており、略平坦状のベース部502と、ベース部502よりも後方に突出した保護カバー部503とを含んでいる。保護カバー部503は左右側方及び上方が閉鎖されかつ下方の一部のみが開放されている。保護カバー部503の背面には、主制御装置370及び副制御装置390における発熱の放熱性を向上させる多数の通気孔503Aが形成されている。
遊技球タンク510は、上方に開口した横長の箱型容器であり、その長手方向の一端から遊技機固定設備の球循環装置(図示せず)から供給される遊技球が逐次補給される。遊技球タンク510における遊技球の供給される側と異なる長手方向の一端の底面には開口(図示せず)が形成されている。遊技球タンク510の底面は長手方向に緩やかに傾斜し、遊技球タンク510に供給された遊技球は開口側に自重によって移動する。また、長手方向と直交する方向(前後方向)に対して更に穏やかに傾斜し、前方側(基体501への取り付け面側)に優位に遊技球を誘導する。また、遊技球タンク510には、球循環装置から遊技球の供給される一端から中央近傍にかけて少なくとも一部の底部を覆う帯電防止板511(図9のみ)が取着されており、帯電防止板511は接地電位に接続されている。
タンクレール520は、遊技球タンク510の下方に取り付けられ、タンクレール520には遊技球タンク510の開口を通して遊技球が流入する。タンクレール520は、仕切り片(図示せず)によって仕切られた2条(2列)の樋状通路(図示せず)を形成する桶状部材521と、桶状部材521に対して回動自在に軸支され桶状部材521を流下する遊技球の球詰まりを防止させながら2条に整流させると共に1段に整列させる一対の整流部材522とを備えている。各樋状通路は、下流側に向けて緩やかに傾斜しており、遊技球タンク510から流入した側と長手方向の反対側へ遊技球を誘導する。整流部材522は遊技球との接触によって振り子のように動作する。
ケースレール530は、保護カバー部503の一側面部に沿うように縦向きに配置されており、タンクレール520からの遊技球が流入する。ケースレール530には、遊技球が勢いよく流れないように波状のうねりをもって前後左右に湾曲する2条の球通路(図示せず)が形成されている。また、球通路の上流側には、球切れ検出スイッチ539が取着されている。球切れ検出スイッチ539は、ケースレール530の内部に遊技球が十分にないこと、つまりケースレール530よりも上流側で球詰りが発生してケースレール530に遊技球が補給されていないこと等を検出する。
払出装置540は、遊技球を送り出す送出機構541と、送出機構541を駆動する払出モータ542とを備えている。払出制御装置560による制御に基づく払出モータ542の作動に応じて、2条の球通路に貯留されている遊技球を交互に放出する。
払出制御装置560は、払出制御基板930と、払出制御基板930を収容する基板ケースとを備えており、払出制御基板930は、主制御基板920と同様に、開封の痕跡を残さずに開封できないように基板ケースの内部に実質的に封止されている。
(電気的な構成及び各種制御処理)
遊技機100の電気的構成について説明する。図11は、遊技機100の電気的構成を表すブロック図である。遊技機100は、図11に示されたように、電源・発射制御基板900、電源監視基板910、主制御基板920、払出制御基板930、副制御基板940等の制御回路装置を備えている。なお、図11において、各種の信号を中継するだけの中継回路装置については省略している。以下に、これらの主要な制御回路装置を個別に詳細に説明する。
電源・発射制御装置に内蔵される電源・発射制御基板900は、遊技機100の各部に電源供給路(図中の破線)を介して所定の電圧の電力を供給する電源部901と、発射操作装置250の操作に応じて発射装置330の駆動を制御する発射制御部902と、初期化スイッチ907からの初期化信号や球溢れスイッチ249からの球溢れ信号を中継する信号中継部903とを備えている。
電源部901は、外部より供給される外部電力(例えば、交流24ボルト)を取り込んで内部電力(例えば、直流24ボルト)に変換すると共に、その内部電力から各種のソレノイドや各種のモータ等の機器を駆動するための駆動用電圧(例えば、直流12ボルト)の電力、各種のスイッチを駆動したり制御処理を実行したりするための制御用電圧(例えば、直流5ボルト)の電力、主制御基板920のRAMの内容を保持させるためのバックアップ用電圧の電力等を生成して、電源監視基板910、主制御基板920、払出制御基板930、副制御基板940等に適宜に供給する。具体的には、電源監視基板910に対して内部電力、駆動用電圧、制御用電圧及びバックアップ電圧の電力が供給され、主制御基板920に対して駆動用電圧、制御用電圧及びバックアップ電圧の電力が電源監視基板910の電源監視部911を介して供給され、払出制御基板930に対して駆動用電圧及び制御用電圧の電力が供給され、副制御基板940に対して駆動用電圧及び制御用電圧の電力が供給され、発射制御部902及び信号中継部903に対して駆動用電圧及び制御用電圧の電力が供給される。電源部901には、電源スイッチ909が接続されており、電源スイッチ909がオフ状態である場合には外部電力の取り込みが停止される。なお、電源スイッチ909をオフ状態にしたり、電源スイッチ909を介して電源部901に接続される電源プラグ(図示せず)を外部電力の供給コンセント(図示せず)から抜脱したりすることによって遊技機100の内部への電力の供給が停止している状態や、外部電力自体の供給が停止している状態を「停電状態」と総称する。電源部901は、停電状態への移行後においても所定の期間にわたり制御用電圧の電力を正常に出力するように構成されている。これによって、主制御基板920は、現在の制御状態に復帰できるように状態を保存して制御を終了させることができる。
発射制御部902は、主制御基板920と協同して、発射装置330(図1参照)の球送りソレノイド332及び発射ソレノイド334の駆動を制御する。なお、球送りソレノイド332及び発射ソレノイド334は、所定条件が整っている場合に作動が許可される。具体的には、遊技者が発射ハンドル252(図1参照)に触れていることが接触センサ254からの接触センサ信号に基づいて検知されていること、発射を停止させるための発射停止スイッチ255が操作されていないことを条件に、発射制御部902はオン状態の発射許可信号を主制御基板920に出力する。また、発射許可信号と発射異常信号とに基づいて主制御基板920は発射ソレノイド制御信号及び球送りソレノイド制御信号を発射制御部902に出力する。発射制御部902は、オン状態の球送り制御信号に基づいて球送りソレノイド332を作動させ、オン状態の発射ソレノイド制御信号の受信と可変抵抗器253の抵抗値とに基づいて発射ソレノイド334を作動させる。これによって、発射装置330から可変抵抗器253の抵抗値(発射ハンドル252の回転操作量)に応じた強さで遊技球が順次に発射される。
信号中継部903は、初期化スイッチ907が押下された場合に、主制御基板920へオン状態の初期化信号を出力する。なお、主制御基板920においては、オン状態の初期化信号の受信に応じて主制御基板920のRAMに保存された保存情報が初期化されることとなる。また、信号中継部903は、球溢れスイッチ249が遊技球を検出した場合に、主制御基板920へオン状態の球溢れ信号を出力する。なお、主制御基板920においては、オン状態の球溢れ信号の検知に基づいて払出制御基板930に低速払出信号を出力することとなり、低速払出信号を受信した払出制御基板930は、払出モータ542の回転速度(払出装置540からの遊技球の払出速度)を低速化させることとなる。逆に、オフ状態の球溢れ信号の検知に基づいて払出制御基板930に高速払出信号を出力することとなり、低速払出信号を受信した払出制御基板930は、払出モータ542の回転速度を高速化させることとなる。
電源監視基板910は、電源・発射制御基板900からの電力供給状態を監視し、停電状態への移行に応じて、主制御基板920へ停電信号を出力する電源監視部911と、電源・発射制御基板900と主制御基板920との間の電力供給及び各種の信号の伝達を中継する信号中継部912とを含んでいる。電源監視部911は、具体的には、電源部901から出力される最大電圧である直流24ボルトの電圧を監視しており、この電圧が22ボルト未満である状態が所定の時間だけ継続した場合に停電状態であると判断して、オン状態の停電信号を主制御基板920へ出力する。主制御基板920は、オン状態の停電信号の受信によって停電状態への移行を認識することとなる。
主制御基板920は、遊技機100の動作を統括的に制御する。主制御基板920には、1チップマイコンとしてのMPU(図示せず)が搭載されている。MPUは、演算処理装置としてのCPU(図示せず)と、CPUにより実行される各種の制御プログラムや固定データを記憶したROM(図示せず)と、制御プログラムの実行に際して一時的に各種のデータ等を記憶するRAM(図示せず)とを含んでいる。主制御基板920には、その他、タイマ回路(図示せず)、カウンタ回路(図示せず)、クロック発生回路(図示せず)、信号送受信回路(図示せず)等の各種回路が搭載されている。主制御基板920のRAMは、停電状態への移行後においても電源・発射制御基板900からのバックアップ電圧の電力供給によって内部データを維持(バックアップ)できる構成となっている。
払出制御基板930は、主制御基板920からの指示に応じた払出装置540(図9参照)による遊技球の払い出し動作や遊技球貸出装置290の操作に応じた払出装置540による遊技球の貸し出し動作を制御する。払出制御基板930は、主制御基板920と同様に、CPU(図示せず)、ROM(図示せず)及びRAM(図示せず)を含む1チップマイコンとしてのMPU(図示せず)、タイマ回路(図示せず)、カウンタ回路(図示せず)、クロック発生回路(図示せず)、信号送受信回路(図示せず)等の各種回路が搭載されている。
副制御基板940は、主制御基板920からの指示に基づいて、各種の演出装置や各種の発光装置や各種の音響装置等の動作を制御する。
(主制御基板における制御処理)
主制御基板920によって実行される各種の制御処理について説明する。主制御基板920における制御処理は、大別すると、停電状態からの復帰に伴い起動されるメイン処理と、定期的に(本形態では2ms(ミリ秒)周期で)メイン処理に割込みをかけて実行されるタイマ割込み処理とで構成されている。
まず、主制御基板920によって実行されるメイン処理について説明する。図12は主制御基板920のメイン処理の一例を表すフローチャートである。主制御基板920のメイン処理(図中では「主制御メイン処理」と略記)において、図12に示されたように、まず、主制御基板920の立ち上げや各種の情報を初期設定するための一連の制御開始処理(S1001〜S1019)が一度だけ実行され、その後は、割込みを禁止する割込み禁止処理S1020と、特別図柄に係る当選乱数初期値カウンタ(RAMの一部の領域)、特別図柄に係る大当り図柄乱数初期値カウンタ(RAMの一部の領域)、普通図柄に係る当選乱数初期値カウンタ(RAMの一部の領域)及び普通図柄に係る当選乱数初期値カウンタ(RAMの一部の領域)の値を更新する乱数初期値更新処理S1021と、変動時間や変動パターン等を決定するための第1の変動種別カウンタ〜第4の変動種別カウンタ(RAMの一部の領域)の値を更新する変動用カウンタ更新処理S1022と、割込みを許可する割込み許可処理S1023とが繰り返し実行される。なお、タイマ割込みの要求が発生した場合には、割込み許可処理S1023の直後にタイマ割込み処理が実行される。
一連の制御開始処理において、プログラムの実行を制御するスタックポインタ(RAMの一部の領域)に初期値を設定するプログラム開始処理S1001と、割込みモードを設定する割込みモード設定処理S1002と、払出制御基板930及び副制御基板940等が立ち上がるまで所定の時間だけ待機する立上待機処理S1003と、主制御基板920に接続されている各種の装置を初期化するハードウェア初期化処理S1004が実行される。
ハードウェア初期化処理S1004の後に、電源・発射制御基板900の初期化スイッチ907からの初期化信号の出力状態の判定(S1005)、停電情報(RAMの一部の領域)の値の判定(S1006)及び保存情報の記憶状態の判定(S1007)による判定結果に応じた初期値がRAMに設定される。
具体的には、初期化スイッチ907からの初期化信号が初期化スイッチ907(図11参照)の操作されていないことを表すオフ状態であり(S1005:N)かつ停電情報が停電状態への移行時に保存情報を保存して終了したことを表す所定の停電値である場合(S1006:Y)には、RAMの所定の範囲の記憶領域に対するチェックサム値を算出し(S1007)、当該チェックサム値と前回の停電状態への移行に伴い停電情報更新処理S1102(図13参照)において算出されたチェックサム値の2の補数であるRAM判定値との排他的論理和を表す正常保存判定値が「0」であるか否かによって前回の停電状態への移行に際してRAMの情報が正常に保存(バックアップ)されたか否かが判定され(S1008)、正常保存判定値が「0」である場合(S1008:Y)には、保持情報の復帰を含め各種の情報を初期設定するRAM復帰設定処理S1009とその設定完了を表す復帰コマンドを払出制御基板930へ出力する復帰コマンド出力処理S1010とが実行される。RAM復帰設定処理S1009における保持情報の復帰によって前回の停電状態への移行直前の制御状態に復帰することとなり、また、RAM初期設定処理S1012における初期情報の設定によって新たな制御状態が開始されることとなる。なお、払出制御基板930は、復帰コマンドを受信すると、主制御基板920への各種の情報の送信を開始する。
正常保存判定値が「0」でない場合(S1008:N)や、停電情報が所定の停電値でない場合(S1006:N)や初期化スイッチ907からの初期化信号が初期化スイッチ907の操作されていることを表すオン状態である場合(S1005:Y)には、RAMの実質的に全領域の情報を消去するRAMクリア処理S1011とRAMに各種の情報を新たに初期設定するRAM初期設定処理S1012とその設定完了を表す初期化コマンドを払出制御基板930へ出力する初期化コマンド出力処理S1013とが実行される。なお、払出制御基板930は、初期化コマンドを受信すると主制御基板920への各種の情報の送信を開始する。
立上時の状況に応じたRAMの初期設定(S1005〜S1013)の後に、スイッチ異常信号の出力状態が判定され(S1014)、オン状態である場合(S1014:Y)には、接続異常コマンドを出力する接続異常コマンド出力処理S1015が実行される。なお、接続異常コマンドは副制御基板940に出力されることとなり、副制御基板940は、そのコマンドの受信に基づいて接続異常の発生状態であることを装飾図柄表示装置479に報知させることとなる。また、時短状態であるか非時短状態であるかが判定され(S1016)、時短状態である場合(S1016:Y)には時短コマンドを設定する時短コマンド出力処理S1017が実行され、一方、非時短状態である場合(S1016:N)には非時短コマンドを設定する非時短コマンド出力処理S1018が実行される。また、特別図柄に係る当選乱数カウンタ(RAMの一部の領域)の値を初期化する乱数初期設定処理S1019が実行される。
次に、主制御基板920によって実行されるタイマ割込み処理について説明する。図13は、主制御基板920によって実行されるタイマ割込み処理を示したフローチャートである。主制御基板920のタイマ割込み処理(図中では「主制御割込み処理」と略記)では、図13に示されたように、まず、タイマ割込みを開始させるための割込み開始処理S1101が実行される。具体的には、割込み制御レジスタに所定の値が設定される。その後に、遊技機100の実質的な制御に係る停電情報更新処理S1102〜外部情報設定処理S1121が順次に実行される。但し、各種の不正の検知に基づいて遊技進行が停止されている場合(S1007:Y)には、制御信号出力処理S1108〜外部情報設定処理S1121は実行されない。最後に、次回のタイマ割込みを許可する割込み許可処理S1122が実行されて、今回のタイマ割込み処理が終了する。以下において、各種の主要な処理について個別に説明する。
停電情報更新処理S1102において、電源監視基板910の電源監視部911から出力されている停電信号の出力状態に基づいて停電情報(RAMの一部の領域)の値が更新される。具体的には停電信号の出力状態が3度に亘り確認され、3度ともオン状態の停電信号が検出された場合に停電状態であると判定され、停電情報の値がRAM復帰設定処理S1009及びRAM初期設定処理S1012において設定された通電値から所定の停電値に変更される。一方、停電状態であると判定されなかった場合には、停電情報は通電値に維持される。また、停電情報が停電値に変更された場合には、RAMの所定の範囲の記憶領域に対するチェックサム値を算出し、そのチェックサム値の2の補数をRAM判定値として設定する。
乱数更新処理S1103において、特別図柄に係る当選乱数カウンタ、大当り図柄乱数カウンタ、停止パターン選択カウンタ及び普通図柄に係る当選乱数カウンタが更新される。具体的には、特別図柄に係る当選乱数カウンタの値が、規定最大値(例えば、「576」)と異なる値である場合には、現在値より「1」だけ大きい値に変更され、特別図柄に係る当選乱数カウンタの値が規定最大値である場合には、規定最小値(「0」)に変更される。但し、変更後の値が特別図柄に係る当選乱数カウンタに対する循環初期値と同一の値となる場合には、特別図柄に係る当選乱数カウンタの値が、特別図柄に係る当選乱数初期値カウンタと同一の値に設定され、また、循環初期値も当選乱数初期値カウンタと同一の値に設定される。大当り図柄乱数カウンタ、停止パターン選択カウンタ及び普通図柄に係る当選乱数カウンタについても、規定最大値や規定最小値がそれらのカウンタに固有の値であること及びそれらのカウンタごとの循環初期値に基づく初期設定においてそれらのカウンタに固有の初期値カウンタが参照される以外は特別図柄に係る当選乱数カウンタの場合と同様にして更新される。なお、特別図柄に係る当選乱数カウンタと特別図柄に係る当選乱数初期値カウンタとは値の範囲が同一であり、大当り図柄乱数カウンタと大当り図柄乱数初期値カウンタとは値の範囲が同一であり、普通図柄に係る当選乱数カウンタと普通図柄に係る当選乱数初期値カウンタとは値の範囲が同一である。
乱数初期値更新処理S1104において、特別図柄に係る当選乱数初期値カウンタ、大当り図柄乱数初期値カウンタ及び普通図柄に係る当選乱数初期値カウンタが更新される。具体的には、特別図柄に係る当選乱数初期値カウンタの値が規定最大値(例えば、「576」)と異なる値である場合には、現在値より「1」だけ大きい値に変更され、特別図柄に係る当選乱数初期値カウンタの値が規定最大値である場合には、規定最小値(「0」)に変更される。特別図柄に係る図柄乱数初期値カウンタ及び普通図柄に係る当選乱数初期値カウンタについても、規定最大値や規定最小値がそれらのカウンタに固有の値であること以外は、特別図柄に係る当選乱数初期値カウンタの場合と同様にして更新される。
変動用カウンタ更新処理S1105において、変動時間や変動パターン等を決定するための第1の変動種別カウンタ〜第4の変動種別カウンタの値が更新される。具体的には、第1の変動種別カウンタの値が規定最大値(例えば、「187」)と異なる値である場合には、現在値より「1」だけ大きい値に変更され、特別図柄に係る当選乱数初期値カウンタの値が規定最大値である場合には、規定最小値(「0」)に変更される。第2の変動種別カウンタ〜第4の変動種別カウンタについても、規定最大値や規定最小値がそれらのカウンタに固有の値であること以外は、第1の変動種別カウンタの場合と同様にして更新される。
遊技停止判定処理S1106において、不正検知情報が不正検知値である場合には、遊技停止値に更新されると共に、遊技進行を停止させるための各種の情報が設定される。一方、不正検知情報が不正検知値でない場合や既に遊技停止値である場合には、実質的な処理は実行されずに遊技停止判定処理S1106は終了する。なお、不正検知情報は、不正検知処理S1111において各種の不正の発生が検知された場合に不正検知値に設定される。また、判定処理S1107においては、不正検知情報が遊技停止値であるか否かによって遊技停止中であるか否かが判定される。
制御信号出力処理S1108において、出力バッファに格納された制御データに基づいて、第1の特別図柄に係る特別図柄表示装置471、第2の特別図柄に係る特別図柄表示装置472及び普通図柄に係る普通図柄表示装置473等の各種の報知装置を制御する信号が出力される。また、出力バッファに格納された制御データに基づいて、球送りソレノイド332、発射ソレノイド334、右進入規制ソレノイド462,上進入規制ソレノイド464、切換ソレノイド465及び誘導モータ466等の各種のアクチュエータを制御する信号が出力される。
スイッチ読込処理S1109において、中始動入賞スイッチ441、右始動入賞スイッチ442、大入賞スイッチ444、始動スイッチ446及び一般入賞スイッチ449A,449Bの各々からの信号状態が読み込まれて、各種のスイッチによる遊技球の検出状態の変化が検知される。具体的には、スイッチ読込処理S1109において、各種のスイッチからの信号状態が所定の時間間隔を隔てて2度に亘り入力バッファ(RAMの一部の領域)に読み込まれ、各種のスイッチからの信号ごとに、1回目に読み込まれた信号状態(以下において「第1の信号状態」と略記する)と、2回目に読み込まれた信号状態(以下において「第2の信号状態」と略記する)と、前回のタイマ割込みで検知された検出状態(以下において「前回の検出状態」と略記する)とに基づいて、各種のスイッチの検出状態の変化が検知される。更に具体的には、各スイッチに対して、前回の検出状態がオフ状態である場合において、第1の信号状態がオン状態であり、第2の信号状態がオン状態である場合にオン状態移行と判断されて、スイッチの種類に応じた検出フラグ(RAMの一部の領域)が設定される。
タイマ更新処理S1110において、特別図柄関連制御タイマ、普通図柄関連制御タイマ、上大入賞制御タイマ、不正下大入賞監視遅延タイマ、不正上大入賞監視遅延タイマ、整合エラー解除遅延タイマ、振動センサ遊技停止監視タイマ及び電波センサ監視遅延タイマ等の各種のタイマ(RAMの所定の領域)が更新される。具体的には、特別図柄関連制御タイマの値が所定の解除値(例えば「0」)でない場合には、現在値から「1」だけ減じた値に変更され、現在の値が解除値である場合には解除値に維持される。
不正検知処理S1111において、各種の入賞装置に強制的に遊技球を進入させたり、各種の入賞装置を強制的に作動させたりするような不正行為が検知される。
入賞検知応答処理S1112において、遊技盤400に設けられた各種のスイッチによる遊技球の検出に基づく制御が実行される。
発射制御処理S1113において、発射装置330による遊技球の発射を制御するための発射関連情報が更新される。具体的には、球送り機構331を駆動する球送りソレノイド332の作動フラグ及び発射機構333を駆動する発射ソレノイド334の作動フラグが更新される。
入力信号監視処理S1114において、払出制御基板930を介した開閉検出スイッチ108からの信号の出力状態に基づいて、外枠101に対して中間ブロック103が開放されているか閉鎖されているか否かが検知される。また、払出制御基板930を介した開閉検出スイッチ109からの信号の出力状態に基づいて、中間ブロック103に対して前ブロック102が閉鎖されているか否かが検知される。
払出状態監視処理S1115において、払出制御基板930から出力される払出制御状態を表す情報が監視され、必要に応じて、払出制御状態に応じた各種の払出状態コマンドが設定される。なお、払出状態コマンドを受信した副制御基板940は、払出状態コマンドの種類に応じた報知を装飾図柄表示装置479及び左上の音響装置281、右上の音響装置282等に実行させることとなる。
払出信号出力処理S1116において、必要に応じて、第1払出カウンタ及び第2払出カウンタの値に基づいて各種の賞球コマンドを設定し、払出制御基板930に出力する。なお、第1払出カウンタ及び第2払出カウンタは、賞球コマンドの設定に応じて更新される。
特別図柄関連処理S1117において、第1特別図柄や第2特別図柄に係る単位遊技の権利の保留制御並びに第1特別図柄や第2特別図柄に係る単位遊技制御が実行される。具体的には、第1特別図柄に係る単位遊技の権利の保留制御において、特別図柄保留表示装置476の動作制御が実行される。また、第1特別図柄に係る単位遊技制御において、第1特別図柄に係る特別図柄表示装置471の動作制御や装飾図柄表示装置479の動作指示制御が実行される。更に、第1特別図柄抽選において大当りに当選した場合には、特別遊技状態における大入賞装置434の動作制御及び装飾図柄表示装置479の動作指示制御が実行される。同様に、第2特別図柄に係る単位遊技の権利の保留制御において、特別図柄保留表示装置476の動作制御が実行される。また、第2特別図柄に係る単位遊技制御において、第2特別図柄に係る特別図柄表示装置472の動作制御や装飾図柄表示装置479の動作指示制御が実行される。更に、第2特別図柄抽選において大当りに当選した場合には、特別遊技状態における大入賞装置434の動作制御や装飾図柄表示装置479の動作指示制御が実行される。
普通図柄関連処理S1118において、普通図柄に係る単位遊技の権利の保留制御並びに普通図柄に係る単位遊技制御が実行される。具体的には、普通図柄に係る単位遊技の権利の保留制御において、普通図柄保留表示装置478の動作制御が実行される。普通図柄に係る単位遊技制御において、普通図柄に係る普通図柄表示装置473の動作制御が実行され、普通図柄抽選において当りに当選した場合には更に右始動入賞装置432の動作制御が実行される。
表示制御処理S1119において、特別図柄関連処理S1117における第1特別図柄に係る特別図柄表示装置471、第2特別図柄に係る特別図柄表示装置472及び特別図柄保留表示装置476等の動作を制御するために更新される各種の情報に基づいて、それらの装置を具体的に作動させるための出力データが合成される。なお、合成された出力データは、次回のタイマ割込みに基づく制御信号出力処理S1108において各装置に出力されることとなる。
モータ制御処理S1120において、振分回転体458を駆動する振分モータ468等の定常駆動されるモータの制御が実行される。
外部情報設定処理S1121において、遊技機100に電気的に接続されるデータ表示装置(図示せず)や管理装置(図示せず)等の外部装置に出力する出力データが設定される。
(本発明の特徴部分の構成)
本発明の主たる特徴部分である特別遊技状態における大入賞装置434の動作及びそれに関連する部分について詳細に説明する。なお、大入賞装置434の動作の説明に先立ち、大入賞装置434の構造及び特別遊技状態への移行契機について説明する。
大入賞装置434は、図6に示されたように、その内部への遊技球の進入を規制する上進入規制機構454と、上進入規制機構454の姿勢を変化させる上進入規制ソレノイド464(図11参照)と、通路434Cと通路434Dとの分岐部位に配置され、遊技球の進行先を切り換える切換シャッタ455と、切換シャッタ455を駆動する切換ソレノイド465(図11参照)と、通路434Eと通路434Fとの分岐部に配置され、遊技球の進行先を切り換える誘導体456と、誘導体456を駆動する誘導モータ466(図11参照)と、通路434Fから進入した遊技球を上面で転動させてから通路434Gに排出する転動体457と、通路434Gから進入してきた遊技球を通路434H又は通路434Iに振り分ける振分回転体458と、振分回転体458を駆動する振分モータ468(図11参照)とを備えている。上進入規制機構454(上進入規制ソレノイド464)、切換シャッタ455(切換ソレノイド465)及び誘導体456(誘導モータ466)は、第1特別図柄抽選又は第2特別図柄抽選で大当りに当選した場合の特別遊技状態において、適宜に作動する。なお、振分回転体458については、遊技機100への電源投入から一定の速度で常時回転している構成として説明するが、大当り当選後の特別遊技状態中に限って作動する等、作動期間を異ならせても良いし、一時停止や、複数の速度で動作する場合を含む等、一定ではない変則的な動作をする構成としても良い。
上進入規制機構454は、上進入規制ソレノイド464のオフ状態において、遊技盤400の基体401より前方に突出しないように基体401の前面に平行に位置し、遊技球の進入を禁止する進入禁止姿勢をとる。一方、上進入規制ソレノイド464のオン状態において、上端が基体401の前方へ傾斜するように突出し、遊技球の進入を許容する進入許容姿勢をとる。なお、遊技盤400は、上進入規制機構454が進入許容姿勢である場合には、遊技盤400の右半分側に打ち出された遊技球の大半が大入賞装置434に進入するように構成されている。
切換シャッタ455は、切換ソレノイド465のオフ状態において前方側へ突出する突出姿勢をとり、一方、切換ソレノイド465のオン状態において後方側へ没入する没入姿勢をとる。切換シャッタ455が突出姿勢である場合には、通路434Dが閉鎖され、通路434Bを流下する遊技球は通路434Cへ進行することとなる。一方、切換シャッタ455が没入姿勢である場合には、通路434Dが開放され、通路434Bを流下する遊技球は通路434Dへ進行することとなる。
誘導体456は、所定の角度範囲(本形態では約120°)で回動可能であり、周縁から回動軸側に緩やかに凹むように湾曲する湾曲部456Aと、1個の遊技球を貯留できるように周縁から回動軸側に陥没する貯留部456Bとを有している。誘導体456は、貯留部456Bが通路434Fの上流端に対面する非貯留姿勢(図7(B)も参照)と、貯留部456Bが通路434Cの下流端と対面する貯留姿勢(図7(A)参照)とをとる。誘導体456が非貯留姿勢である場合には、湾曲部456Aが通路434Cと通路434Eとを連通させる通路を形成し、通路434Cを流下してきた遊技球は湾曲部456Aにより通路434Eへ誘導される。一方、誘導体456が貯留姿勢である場合には、通路434Eへの遊技球の進入が遮断され、貯留部456Bに1つの遊技球を貯留できるようになる。これにより、誘導体456が非貯留姿勢から貯留姿勢へ向けて右回転を開始した後に最初に通路434Cを流下してきた遊技球は貯留部456Bに貯留され、後続する遊技球は貯留部456Bに貯留された遊技球に積載されるようにして通路434Cに沿って保持されることとなる。なお、誘導体456が貯留姿勢から非貯留姿勢に復帰した場合には、貯留部456Bに貯留されていた遊技球は、通路434Fに誘導されることとなり、一方、通路434Cに保持されている遊技球は、通路434Eに誘導されることとなる。
転動体457は、上面が擂鉢状の湾曲面であり、その湾曲面の最底部に開口が形成されている構造となっている。通路434Fを流下してきた遊技球は、湾曲面で不定時間に亘り転動した後に、開口から通路434Gに放出される。なお、転動体457を経由することにより、誘導体456によって通路434Fへ放出された遊技球が振分回転体458に到達するまでに要する時間のバラツキは大きくなる。
振分回転体458は、遊技機100への電源投入後から常時回転している。振分回転体458の上には、60°の等角度間隔で配置され、遊技球が進入できる6個の進入穴を有するカバー部材(図示せず)が設けられており、通路434Gを流下してきた遊技球は、6個の進入穴のいずれかに振り分けられることとなる。6個の進入穴のうちの180°の回転対称な位置に対応する特定の2個の進入穴のいずれかに進入した遊技球は、特定通路434Jに連通する通路434Iに放出され、一方、残りの4個の進入穴のいずれかに進入した遊技球は、非特定通路に連通する通路434Hに放出される。したがって、振分回転体458によって遊技球が特定通路434Jへ案内されるように振り分けられる振分率は、1/3となる。なお、具体的には、6個の進入穴のうちの特定の2個の進入穴のいずれかに進入した遊技球は、概ね60°の角度の扇形状に開口する第1アタリ穴458C又概ね60°の角度の扇形状に開口する第2アタリ穴458Dを通して、特定通路434Jに連通する通路434Iに放出される。また、6個の進入穴のうちの残りの4個の進入穴のいずれかに進入した遊技球は、概ね120°の角度の扇形状に開口する第1ハズレ穴458A又概ね120°の角度の扇形状に開口する第2ハズレ穴458Bを通して、非特定通路に連通する通路434Hに放出される。
次に、遊技領域及び装飾図柄表示装置479の表示部に対する大入賞装置434の各構成の配置位置について、図6を主に参照して、説明する。大入賞装置434は、所定の入球経路の入口として、遊技球が左右方向において並んで入賞可能な程度に遊技領域の後側にて前方に開口し、上進入規制機構454によって開閉される横長の入賞口(大入賞口)を有している。上進入規制機構454及び大入賞口は、遊技機100の正面視において、装飾図柄表示装置479の表示部に対して、右方向における端部の上側に位置している。ここで、上進入規制機構454及び大入賞口は、他の位置に配置しても良いが、装飾図柄表示装置479の表示部に対しては、遊技領域の入口部分に相当する戻り球防止機構404が配置される側とは反対側に配置される構成とすることが好ましく、装飾図柄表示装置479の表示部に対しては、その右上側端部の前側に重なるか、右上側端部の上方にて、表示部の上端の連続する左右方向に沿って横長に配置されることが好ましい。これにより、表示部を視認しながら大入賞口の入口から下流側へと流下する遊技球を視認し易くすることができ、且つ、遊技機正面視における表示部と大入賞口との設置領域を少なく抑えることができる。
大入賞装置434には、大入賞口の入口から入球した遊技球が通過する所定の入球経路としての通路434A〜434I及び特定通路434Jが設けられている。これら通路434A〜434Iには、特定通路434Jを含む複数の経路への遊技球の振り分けが行われることとなる振り分け経路部として、通路434F及び434Gから振分回転体458へ連続する経路が設けられている。また、大入賞装置434には、振分回転体458を経由する経路から分岐し、振分回転体458を経由する経路の左側方を経由して、振分回転体458よりも下側に位置する特定通路434Jへと連続する通路434Dが確定経路部として設けられている。
遊技機100の正面視においては、装飾図柄表示装置479の表示部に対して右方の上側に大入賞口が配置され、表示部の右方を経由した経路の下側に特定通路434Jが配置されている。また、確定経路部としての通路434Dと、振り分け経路部としての通路434F及び434Gから振分回転体458へ連続する経路は、装飾図柄表示装置479の表示部の中央に近い側から順に配置されている。確定経路部としての通路434Dは、略鉛直方向に連続する通路部分により大部分が構成されており、振分回転体458を経由する場合に比べて、当該通路434Dから、その下側に位置する特定通路434Jへ短時間で遊技球を案内可能とされている。
確定経路部としての通路434Dには、鉛直方向に沿った通路部分の下端において水平方向側に僅かに連続する方向転換部が複数箇所に設けられている。方向転換部においては、遊技球が通路434Dを形成する壁面に衝突して遊技球が減速する。これにより、高速な遊技球の流下によって遊技者が遊技球の通過を見逃してしまう状況が少なくなる。方向転換部は、装飾図柄表示装置479の表示部の中央側に向かって遊技球が案内されるように、鉛直方向に沿った通路部分の下端部分において表示部の中央側に通路が連続し、その下流側にて鉛直方向下側に連続する構成とすることが好ましく、これにより、表示部を注視する遊技者の視点に向かって遊技球が移動することで、遊技者が遊技球の通過に気付き易くすることができる。
大入賞装置434に設けられる通路434Eは、振分回転体458の上流側にて振分回転体458へ向かう経路から分岐して特定通路434Jへ誘導される可能性がない領域側に遊技球を案内する経路(振り分け外れ経路)を構成している。振り分け外れ経路としての通路434Eは、遊技機100の正面視において、確定経路部としての通路434Dと、振り分け経路部としての通路434F及び434Gから振分回転体458へ連続する経路とに対して、装飾図柄表示装置479の表示部から離間した側であって、遊技領域の左右方向における端側に相当する右側に配置され、遊技者から視認し難い側にて遊技球が流下する構成とされている。
大入賞装置434の入口付近を流下し、大入賞口に入賞しなかった遊技球は、大入賞装置434の右側であって遊技領域の右端に設けられる経路(外れ球通過部)を経由して大入賞装置434の下側へと流下する。外れ球通過部は、大入賞装置434を構成する各通路434A〜434I及び特定通路434Jに比べて、装飾図柄表示装置479の表示部から離間した側に配置され、大入賞装置434に入賞した遊技球に比べて遊技者から視認し難い側にて遊技球が流下する構成とされている。
ここで、特別遊技状態への移行の契機となる第1特別図柄抽選及び第2特別図柄抽選について説明する。図14(A)は、第1特別図柄抽選を表す説明図であり、図14(B)は、第2特別図柄抽選を表す説明図である。図14(A)に示されたように、第1特別図柄抽選における大当りの種類(図中では「第1特別図柄の当選種別」と表記)は、「第1の14R大当り」、「第2の14R大当り」、「6R大当り」及び「16R大当り」の4種類である。第1の14R大当り又は第2の14R大当りに当選した場合には、14ラウンドで構成される特別遊技状態に移行する。また、6R大当りに当選した場合及び16R大当りに当選した場合には、それぞれ、6ラウンド及び16ラウンドで構成される特別遊技状態に移行する。
いずれの第1特別図柄に係る大当りを契機とする場合であっても、大当りに伴う特別遊技状態において遊技球が特定通路434J(図6参照)に進入しなかった場合には、特別遊技状態後に、所定の回数(本形態では50回)の単位遊技に亘って、遊技者にとって通常遊技状態よりも有利な時短遊技状態となる。一方、その特別遊技状態において遊技球が特定通路434Jに進入した場合には、特別遊技状態後に、所定の回数(本形態では100回)の単位遊技に亘って、時短遊技状態よりも更に有利な確変遊技状態となる。なお、いずれの大当りを契機とするかによって、特別遊技状態において与えられる時短遊技状態から確変遊技状態への昇格の機会(以下において「確変昇格機会」と略記する)が適宜に相違することとなる。
第1の14R大当りに当選した場合と第2の14R大当りに当選した場合とには、第1特別図柄に係る特別図柄表示装置471(図11参照)における第1特別図柄の停止図柄や装飾図柄表示装置479(図11参照)における装飾図柄の停止図柄が、それらの大当りの契機を遊技者によっては判別し難い態様で確定表示される。また、装飾図柄表示装置479における特別遊技状態の演出が途中(本形態では第5ラウンドの途中)まで同一態様である第1演出系統によって進行する。したがって、遊技者は、第1演出系統による演出の開始に基づき、第1の14R大当り又は第2の14R大当りに当選したことを認識できるが、第1演出系統の演出がある程度まで進行しなければ、第1の14R大当り及び第2の14R大当りのいずれの大当りが契機であるかは実質的に認識できない。なお、第1の14R大当りを契機とする場合と第2の14R大当りを契機とする場合とで、大入賞装置434の動作は、所定のラウンド(本形態では第6ラウンド)のみで相違する。以下において、第1の14R大当りと第2の14R大当りとを、単に「14R大当り」と総称することとする。
また、6R大当りに当選した場合には、14R大当りの場合と同様に各種の停止図柄は遊技者によっては判別し難い態様で確定表示されるが、装飾図柄表示装置479における特別遊技状態の演出は14R大当りの場合の第1演出系統と開始直後から異なる第2演出系統によって進行する。したがって、遊技者は、特別遊技状態において第2演出系統の演出が開始されることによって、6R大当りに当選したことを認識できることとなる。
また、16R大当りに当選した場合には、14R大当りや6R大当りの場合と異なり、各種の停止図柄は遊技者によっても判別し易い態様で確定表示される。したがって、遊技者は、各種の停止図柄、特に、装飾図柄表示装置479における装飾図柄の停止図柄によって、16R大当りに当選したことを特別遊技状態の開始前において認識できることとなる。なお、装飾図柄表示装置479における特別遊技状態の演出が第1演出系統とも第2演出系統とも開始直後から異なる第3演出系統によって進行する。
第1特別図柄に係る大当りの種類は内部制御的には4種類であるが、遊技者によって特別遊技状態の開始直後において判別できる大当りは、実質的に、14R大当り、6R大当り及び16R大当りの3種類となる。なお、図14(A)に示されたように、「第1の14R大当り」、「第2の14R大当り」、「6R大当り」及び「16R大当り」の当選比率が、それぞれ、「22.5%」、「52.5%」、「21.0%」及び「4.0%」に設定されており、14R大当り(第1の14R大当りと第2の14R大当りとの総称)の当選比率が75.0%(=22.5%+52.5%)であるために、14R大当りが第1特別図柄に係る大当りに当選した際の趨勢を占め、主たる遊技性を決定する大当りとなる。
次に、図14(B)に示されたように、第2特別図柄抽選における大当りの種類(図中では「第2特別図柄の当選種別」と表記)は、「8R大当り」及び「16R大当り」の2種類である。8R大当り及び16R大当りに当選した場合には、それぞれ、8ラウンド及び16ラウンドで構成される特別遊技状態に移行する。いずれの大当りを契機とする場合であっても、第1特別図柄に係る各種の大当りの場合と同様に、特別遊技状態において遊技球が特定通路434J(図6参照)に進入しなかった場合には、特別遊技状態後に時短遊技状態となり、遊技球が特定通路434Jに進入した場合には、特別遊技状態後に確変遊技状態となる。なお、第1特別図柄に係る大当りの場合と異なり、いずれの大当りを契機とする場合であっても、特別遊技状態において与えられる確変昇格機会は変化しない。
第2特別図柄に係る8R大当りに当選した場合と16R大当りに当選した場合とには、第2特別図柄に係る特別図柄表示装置472における第2特別図柄の停止図柄や装飾図柄表示装置479における装飾図柄の停止図柄が、それらの大当りの種類を遊技者によっては判別し難い態様で確定表示されると共に、装飾図柄表示装置479における特別遊技状態の演出が開始直後から第1演出系統、第2演出系統及び第3演出系統のいずれとも異なり、特別遊技状態の途中(本形態では第8ラウンドの途中)まで同一態様である第4演出系統によって進行する。遊技者は、第4演出系統による演出の開始に基づき、第2特別図柄に係る8R大当り又は16R大当りに当選したことを認識できるが、第4演出系統の演出がある程度まで進行しなければ、いずれの大当りを契機としているかは実質的に認識できない。したがって、遊技者によって特別遊技状態の開始直後において判別できる第2特別図柄に係る大当りの種類は、実質的に、1種類となる。以下において、第2特別図柄に係る8R大当りと第2特別図柄に係る16R大当りとを、単に「第2特別図柄に係る大当り」と総称することとする。
ここで、特別遊技状態における大入賞装置434の具体的な動作について説明する。なお、第1特別図柄に係る14R大当り(第1の14R大当り又は第2の14R大当り)を契機とする場合と、第1特別図柄に係る6R大当りを契機とする場合と、第1特別図柄に係る16R大当りを契機とする場合と、第2特別図柄に係る大当り(8R大当り又は16R大当り)を契機とする場合とに分けて順次に説明する。
まず、第1特別図柄に係る14R大当りを契機とする場合について説明する。図15〜図17は、14R大当りに伴う特別遊技状態の各ラウンドにおける大入賞装置434の動作を表すタイミングチャートである。図18は、14R大当りに伴う特別遊技状態における大入賞装置434の動作制御の推移を表す説明図である。図19は、14R大当りに伴う特別遊技状態における演出推移を表す説明図であり、実線が第1の14R大当りを契機とする場合の演出推移を表し、破線が第2の14R大当りを契機とする場合の演出推移を表している。また、図20は、14R大当りを含め各種の大当りに伴う特別遊技状態における確変昇格態様を表す説明図である。
14R大当りに伴う特別遊技状態において、図19に示されたように、第1ラウンド(図中の「1R」)の前に、オープニング期間(図中の「OP」)が開始されて、装飾図柄表示装置479において第1演出系統の演出が実行される。この第1演出系統のオープニング期間における演出(図中の「大当り開始演出」)において、14R大当りに伴う特別遊技状態であることが報知される。但し、その報知は、上述のように、第1の14R大当りを契機とするか第2の14R大当りを契機とするかまでは識別できない態様で実行される。オープニング期間の終了後には、第1ラウンドが開始される。
第1ラウンドにおいて、まず、図15(A)に示されたように、上進入規制ソレノイド464がオフ状態からオン状態へと移行する(時刻ta1)が、微少期間(本形態では0.06秒)後にオフ状態に復帰する。これにより、上進入規制機構454が進入禁止姿勢から進入許容姿勢へ向けて変化するが、即座に進入禁止姿勢に戻ることとなる。同様に、切換ソレノイド465がオフ状態からオン状態へと移行する(時刻ta1)が、微少期間(本形態では0.06秒)後にオフ状態に復帰する。これにより、切換シャッタ455が特定通路434Jに連通する通路434Dへの遊技球の進入を禁止する突出姿勢からそれを許容する没入姿勢へ向けて変化するが、即座に突出姿勢に戻ることとなる。更に、上進入規制ソレノイド464がオフ状態に復帰してから所定の期間TA(本形態では3秒)の後に、再度、切換ソレノイド465がオフ状態からオン状態へと移行する(時刻ta2)。その後、切換ソレノイド465は、所定の期間TB(本形態では7秒)に亘りオン状態に維持され、オフ状態へ復帰する(時刻ta3)。
上進入規制ソレノイド464がオフ状態から一旦オン状態となってオフ状態へ戻るまでの微少期間は、遊技球が上進入規制機構454を通して大入賞装置434に極めて低確率でしか進入できないように設定されている。また、切換ソレノイド465がオフ状態から一旦オン状態となってオフ状態へ戻るまでの微少期間は、上進入規制ソレノイド464がオン状態である微少期間に遊技球が大入賞装置434に進入したとしても、その遊技球が切換シャッタ455に到達する前に終了するように設定されている。更に、切換ソレノイド465がオフ状態に復帰した後に再度にオン状態となるまでの期間TAは、上進入規制ソレノイド464がオン状態である微少期間に遊技球が大入賞装置434に進入したとしても、その遊技球が突出姿勢の切換シャッタ455を通過した後に開始されるように設定されている。したがって、上進入規制ソレノイド464がオン状態である微少期間に遊技球が大入賞装置434に進入したとしても、実質的に、その遊技球が通路434Dを通して特定通路434Jに案内されることはなく、通路434A、通路434B、通路434C及び通路434Eを通して非特定通路に案内される(図8における破線の経路)こととなる。
切換ソレノイド465のオフ状態への復帰(時刻ta3)から所定の期間TC(本形態では3秒)の後に、誘導モータ466が右回転を開始する(時刻ta4)。これにより、誘導体456が右回転して、非貯留姿勢(図6参照)から貯留姿勢(図7(A)参照)へ向けて変化する。また、切換ソレノイド465のオフ状態への復帰(時刻ta3)から所定の期間TD(本形態では4秒)の後に、上進入規制ソレノイド464が再度にオフ状態からオン状態へと移行し(時刻ta5)、所定の期間TE(本形態では5秒)に亘ってオン状態が維持される。
期間TDは、誘導体456の貯留姿勢への移行が完了した後に開始されるように設定されている。また、期間TEは、遊技球が遊技盤400の右側を流下するように打ち出され続ける限りにおいて、複数の遊技球が大入賞装置434へ進入するために十分な時間長となるように設定されている。なお、期間TCの設定については、第1特別図柄に係る16R大当り等を契機とする場合との関係において特定の意義を有するが、ここでの説明は省略する。
これにより、大入賞装置434に進入した遊技球は、通路434A、通路434B及び通路434C(図7(A)における実線の経路)を通して誘導体456に案内されることとなる。誘導モータ466の右回転の開始から左回転の開始までの期間TG(本形態では8秒)において、誘導体456に最初に到達した遊技球は、必ず貯留部456Bに貯留され、貯留された遊技球に後続する遊技球は、貯留された遊技球上に通路434Cに沿って堆積することとなる。
上進入規制ソレノイド464がオフ状態へ復帰して(時刻ta6)から所定の期間TF(本形態では2秒)の後に、誘導モータ466が左回転を開始する(時刻ta7)。これにより、誘導体456が左回転を開始して、貯留姿勢(図7(A)参照)から非貯留姿勢(図7(B)参照)へ向けて変化する。最終的に、誘導体456が非貯留姿勢となると、誘導モータ466が左回転を停止する(時刻ta8)。期間TFは、遊技球が期間TEの終了間際にしか大入賞装置434に進入しなかったとしても、その遊技球が非貯留姿勢への変化が開始される前に誘導体456に到達するように、つまり、貯留部456Bで貯留されるように、設定されている。
貯留部456Bに貯留されている遊技球は、誘導体456の左回転に伴い、通路434Eの上流端へと誘導され、一方、通路434Cに沿って堆積されていた遊技球は、誘導体456の側面によって堰き止められることとなる。そして、誘導体456が非貯留姿勢となると、誘導体456に貯留されていた遊技球は、通路434Fに放出され、一方、通路434Cに沿って堆積されていた遊技球は、湾曲部456Aに沿って非特定通路に連通する通路434Eに一斉に放出される。通路434Fに放出された遊技球は、転動体457及び通路434Gを通して、常時一定方向に回転している振分回転体458に到達し、上述のように1/3の振分率で特定通路434Jに連通する通路434Iに案内されることとなる(図7(B)における実線の経路)。また、通路434Iに案内されなかった遊技球は、非特定通路に連通する通路434Hに案内されることとなる(図7(B)における破線の経路)。
上進入規制機構454、切換シャッタ455及び誘導体456の時刻ta4〜時刻ta8における連携動作に基づいて、遊技球が適切に打ち出され続ける限りにおいて、大入賞装置434に進入した遊技球の1つが特定通路に連通する通路434I及び非特定通路に連通する通路434Hのいずれかに振り分けられることとなる。つまり、通路434A、通路434B、通路434C、通路434F、通路434G及び通路434Iを経由する経路で特定通路434Jへ遊技球を案内可能な確変昇格機会(以下において「第1態様の確変昇格機会」と称す)が与えられることとなる。
第1ラウンドは、上進入規制ソレノイド464のオフ状態への復帰(時刻ta6)から所定の期間TH(本形態では18秒)の後に終了する(時刻ta9)。期間THは、誘導体456の貯留部456Bに貯留されていた遊技球や通路434Cに沿って堆積されていた遊技球を大入賞装置434から排出するための十分な時間長となるように設定されている。具体的には、貯留部456Bに貯留されていた遊技球が特定通路434Jに進入して特定通路スイッチ448(図11参照)によって検出され、かつ、通路434Cに沿って堆積されていたすべての遊技球が非特定通路に進入して非特定通路スイッチ447(図11参照)によって検出されるために十分な時間長となっている。
以下において、この第1ラウンドにおける大入賞装置434の動作制御を、図18(A)及び図18(B)に示されたように「動作制御A」と称す。なお、第1の14R大当りを契機とする場合と第2の14R大当りを契機とする場合とで同一の制御が実行される。
また、第1ラウンドにおいて、装飾図柄表示装置479では、図19に示されたように、上進入規制ソレノイド464がオン状態への移行を開始する前(時刻ta5)まで、第1の14R大当りを契機(図中の実線)とするか第2の14R大当りを契機(図中の破線)とするかによらず、確変昇格機会が与えられることや確変昇格機会がどのような態様で実行されるかを表す演出(図中の「昇格契機演出」)が実行される。更に、第1態様の確変昇格機会において、遊技球が特定通路434Jに進入した場合には、第1の14R大当りを契機(図中の実線)とするか第2の14R大当りを契機(図中の破線)とするかによらず、確変遊技状態への昇格の成功を表す演出(図中の「昇格成功演出」)が実行される。
第2ラウンドにおいて、図15(B)に示されたように、上進入規制ソレノイド464がオフ状態からオン状態に移行して上進入規制機構454が進入許容姿勢となり(時刻tb1=ta9)、所定の期間(本形態では最大29.5秒)の後に、上進入規制ソレノイド464がオフ状態に復帰して上進入規制機構454が進入禁止姿勢に戻る(時刻tb2)。なお、上進入規制ソレノイド464がオン状態に維持される時間は、遊技球の大入賞装置434への進入状況によって変化し、具体的には、上進入規制ソレノイド464は、通路434Aに設けられた大入賞スイッチ444(図11参照)によって所定の最大進入許容個数(本形態では9個)の遊技球が検出された場合には、最大時間の経過を待たずにオフ状態に戻る。
第2ラウンドは、上進入規制ソレノイド464のオフ状態への復帰(時刻tb2)から所定の期間TI(本形態では3秒)の後に終了する(時刻tb3)。期間TIは、上進入規制機構454が進入禁止姿勢に戻る直前に大入賞装置434に遊技球が進入したとしても、その遊技球が切換シャッタ455を通過するために十分な時間長となるように設定されている。
以下において、この第2ラウンドにおける大入賞装置434の動作制御を、図18(A)及び図18(B)に示されたように「動作制御B」と称す。なお、第1の14R大当りを契機とする場合と第2の14R大当りを契機とする場合とで同一の制御が実行される。
また、第2ラウンドにおいて、装飾図柄表示装置479では、キャラクタが対決する演出が実行され、具体的には、図19に示されたように、第1ラウンドの確変昇格機会において遊技球が特定通路434Jへ案内されなかった場合には、第1の14R大当りを契機(図中の実線)とするか第2の14R大当りを契機(図中の破線)とするかによらず、対決に勝利するか敗北するかは分からない態様の演出(図中の上段の「対決演出」)が実行される。また、第1ラウンドの確変昇格機会において遊技球が特定通路434Jへ案内され、昇格成功演出が実行された場合には、第1の14R大当りを契機とするか第2の14R大当りを契機とするかによらず、対決に勝利することが確実な態様の演出(図中の下段の「勝利確定対決演出」)が実行される。
第3ラウンド及び第4ラウンドにおいて、図18(A)及び図18(B)に示されたように、大入賞装置434が動作制御Bに基づいて、第2ラウンドの場合と同様に動作する。なお、第1の14R大当りを契機とする場合と第2の14R大当りを契機とする場合とで同一の制御が実行される。
また、第3ラウンド及び第4ラウンドにおいて、装飾図柄表示装置479では、図19に示されたように、第2ラウンドで開始された対決演出や勝利確定対決演出が継続される。
第5ラウンドにおいて、第2ラウンド〜第4ラウンド(図15(B)の実線)と同様に、上進入規制ソレノイド464がオフ状態からオン状態に移行して上進入規制機構454が進入許容姿勢となり(時刻tb1)、所定の期間(本形態では29.5秒)の後に、上進入規制ソレノイド464がオフ状態に復帰して上進入規制機構454が進入禁止姿勢に戻る。但し、第5ラウンドは、図15(B)の破線で示されたように、上進入規制ソレノイド464のオフ状態への復帰から所定の期間TJ(本形態では10秒)の後に終了する(時刻tc)。期間TJは、上進入規制機構454が進入禁止姿勢に戻る直前に大入賞装置434に遊技球が進入したとしても、その遊技球を大入賞装置から排出するために必要な時間長となるように、具体的には、その遊技球を非特定通路スイッチ447(図11参照)によって検出するために十分な時間長となるように、期間TIより長く設定されている。
以下において、この第5ラウンドにおける大入賞装置434の動作制御を、図18(A)及び図18(B)に示されたように「動作制御C」と称す。なお、第1の14R大当りを契機とする場合と第2の14R大当りを契機とする場合とで同一の制御が実行される。
また、第5ラウンドにおいて、装飾図柄表示装置479では、最終対決演出に引き続き対決結果を示す演出が実行される。具体的には、図19に示されたように、第1の14R大当りを契機とする場合であって第1ラウンドにおいて遊技球が特定通路434Jに案内されなかったときには、対決に勝利する演出(図中の上段の「対決勝利演出」)又は対決に敗北する演出(図中の下段の「対決敗北演出」)の後に復活して勝利する演出(図中の中段の「復活勝利演出」)が実行され、最終的に、第2ラウンドで開始された対決における勝利が確定する。一方、第2の14R大当りを契機とする場合であって第1ラウンドにおいて遊技球が特定通路434Jに案内されなかったときには、対決敗北演出(図中の下段)が実行され、第2ラウンドで開始された対決における敗北が確定する。また、第1の14R大当りを契機とするか第2の14R大当りを契機とするかによらずに、第1ラウンドにおいて遊技球が特定通路434Jに案内された場合には、対決勝利演出(図中の上段)が実行され、第2ラウンドで開始された勝利確定対決における勝利が確定する。なお、第5ラウンドにおいて、大入賞装置434に進入した遊技球が大入賞装置434から排出されることを確認するために、上進入規制ソレノイド464がオフ状態へ復帰してから第5ラウンドを終了するまでの期間TJの長さを第2ラウンド〜第4ラウンドの場合の期間TIに比べて長くする必要があるが、この長くなった時間を逆に利用して、多彩かつ面白みのある演出を実行している。
更に具体的には、特別遊技状態の開始時に、第1の14R大当りを契機とする場合には、第5ラウンドで対決勝利演出又は復活勝利演出が実行される演出パターンが選択され、第2の14R大当りを契機とする場合には、第5ラウンドで対決敗北演出が実行される演出パターンが選択される。これらの演出パターンにおいて、第5ラウンドの途中の最終対決の演出までは同一態様の演出が実行され、対決結果において演出態様が切り替わり、その後は対決結果に応じて異なる演出態様で演出が進行することとなる。但し、大当りの契機によらず、第1ラウンドにおいて遊技球が特定通路434Jに案内された場合には昇格成功演出(図中の1Rの下段)が実行されると共に、自力で確変昇格に成功した場合に対応する勝利確定対決演出(図中の2R〜4Rの下段)が実行される演出パターンに変更され、特別遊技状態の終了まで同一態様の演出が実行されることとなる。これにより、第1の14R大当りを契機とする場合には、対決敗北演出が実行されたとしても必ず復活勝利演出が引き続き実行され、最終的に必ず対決に勝利する。つまり、復活勝利演出を伴わない対決敗北演出が実行されることはない。また、第2の14R大当りを契機とする場合には、第1ラウンドにおいて遊技球が特定通路434Jに案内されない限り、対決勝利演出が実行されることはなく、また、対決敗北演出に引き続き復活勝利演出が実行されることもなく、最終的に必ず対決に敗北する。
第6ラウンドおいて、第1の14R大当りを契機とする場合と、第2の14R大当りを契機とする場合とで大入賞装置434の動作が異なる。まず、第1の14R大当りを契機とする場合の第6ラウンドにおいて、図16(A)に示されたように、第2ラウンド等の場合と同様に、上進入規制ソレノイド464がオフ状態からオン状態に移行して上進入規制機構454が進入許容姿勢となり(時刻td1)、所定の期間(本形態では最大29.5秒)の後に、上進入規制ソレノイド464がオフ状態に移行して上進入規制機構454が進入禁止姿勢に復帰する(時刻td4)。また、第1ラウンドの場合と同様に、切換ソレノイド465がオフ状態からオン状態へと移行する(時刻td1)が、微少期間(本形態では0.06秒)後にオフ状態に復帰する。更に、第1ラウンドの場合と同様に、切換ソレノイド465がオフ状態に復帰してから所定の期間TAの後に、再度、切換ソレノイド465がオフ状態からオン状態へと移行する(時刻td2)。その後、第1ラウンドの場合と同様に、所定の期間TBに亘りオン状態が維持され、オフ状態へ復帰する(時刻td3)。最終的に、第6ラウンドは、上進入規制ソレノイド464のオフ状態への復帰(時刻td4)から所定の期間TIの後に終了する(時刻td5)。
以下において、第1の14R大当りを契機とする場合の第6ラウンドにおける大入賞装置434の動作制御を、図18(A)に示されたように「動作制御D」と称す。なお、第6ラウンドにおいて、切換ソレノイド465は、動作制御Aの場合と同様に作動するが、誘導モータ466は動作制御Aの場合と異なり作動しない。
上進入規制ソレノイド464(上進入規制機構454)及び切換ソレノイド465(切換シャッタ455)の時刻td1〜時刻td3における連携動作に基づいて、大入賞装置434に進入した遊技球は、通路434Dを通して特定通路434Jへ案内されるか(図8における実線の経路)、又は、通路434C及び通路434Eを通して非特定通路へ案内される(図8における破線の経路)こととなる。また、期間TAは、最大許容個数(本形態では9個)の遊技球を打ち出すために必要な時間より十分に短い時間長となるように、また、期間TBは、遊技球の打ち出し間隔よりも十分に長い時間長となるように設定されており、遊技球が適切に打ち出され続ける限りにおいて、大入賞装置434に進入した遊技球の少なくとも1つは、実質的に必ず、通路434Dを通して特定通路434Jに案内されることとなる。
一方、第2の14R大当りを契機とする場合の第6ラウンドにおいて、図17に示されたように、第1の14R大当りを契機とする場合の第6ラウンドとは異なり、第1ラウンドの場合と同様に、上進入規制ソレノイド464がオフ状態からオン状態に移行して上進入規制機構454が進入許容姿勢となるが(時刻te1)、所定の微少期間(本形態では0.06秒)の後に、上進入規制ソレノイド464がオフ状態に移行して上進入規制機構454が進入禁止姿勢に復帰する。なお、第6ラウンドは、上進入規制ソレノイド464のオフ状態への復帰から所定の期間TIの後に終了する(時刻te2)。
以下において、第2の14R大当りを契機とする場合の第6ラウンドにおける大入賞装置434の動作制御を、図18(B)に示されたように「動作制御E」と称す。なお、動作制御Eと動作制御Dとにおいて、切換ソレノイド465及び誘導モータ466の動作プログラムは共通化されている。但し、期間TIが、図17に点線で示されたように、動作制御D(図15(A)も参照)において切換ソレノイド465が再度にオン状態への移行を開始するまでの期間TAと同一に設定されており、動作制御Eにおいて、切換ソレノイド465が再度にオン状態となることなく第6ラウンドを終了させることができる。
第2の14R大当りを契機とする場合の第6ラウンドにおいては、第1ラウンドにおける大入賞装置434の時刻ta1〜時刻ta3(図16(A)参照)の動作に付随して説明したように、上進入規制ソレノイド464及び切換ソレノイド465が微少期間だけオン状態となったとしても、実質的に、通路434Dを通して遊技球が特定通路434Jに案内されることはない。なお、第6ラウンドの切換ソレノイド465の微少期間のオン状態において、第5ラウンドにおいて大入賞装置434に進入した遊技球が特定通路434Jに案内されることがないように、第5ラウンドにおいて上進入規制ソレノイド464がオフ状態に復帰してからラウンドを終了させるまでの期間TJが第2ラウンド等における期間TIよりも長く設定されている(図15(B)参照)。
14R大当りに伴う第6ラウンドにおいて、通路434A、通路434B及び通路434Dを経由する経路で特定通路434Jへ遊技球を案内可能な確変昇格機会(以下において「第2態様の確変昇格機会」と称す)が与えられることとなる。なお、第2態様の確変昇格機会において、第1の14R大当りを契機とする場合には、遊技球が特定通路434Jへ案内される確率は実質的に100%であるが、第2の14R大当りを契機とする場合には、遊技球が特定通路434Jへ案内される確率は実質的に0%となっている。したがって、第2態様の確変昇格機会にける総合的な昇格期待度は、第1の14R大当りと第2の14R大当りとの当選比率によって決まる。
また、第6ラウンドにおいて、装飾図柄表示装置479では、図19に示されたように、第5ラウンドにおいて最終的に対決に勝利した場合には、特別遊技状態後の遊技状態が時短遊技状態から確変遊技状態へ昇格することを表す演出(図中の上段の「昇格成功演出」)が実行される。一方、第5ラウンドにおいて最終的に対決に敗北した場合には、特別遊技状態後の遊技状態が確変遊技状態へ昇格しないことを表す演出(図中の下段の「昇格失敗演出」)が実行される。なお、第1の14R大当りを契機とする場合には、実質的に必ず、昇格成功演出が行われるが、第2の14R大当りを契機とする場合には、第1ラウンドにおける第1態様の確変昇格機会において遊技球が特定通路434Jへ案内されたか否かによって昇格成功演出又は昇格失敗演出が実行される。
第7ラウンドにおいて、図16(B)に示されたように、上進入規制ソレノイド464がオフ状態からオン状態に移行して上進入規制機構454が進入許容姿勢となり(時刻tf1)、所定の微少期間(例えば0.06秒)の後に、上進入規制ソレノイド464がオフ状態に移行して上進入規制機構454が進入禁止姿勢に復帰する。第7ラウンドは、上進入規制ソレノイド464のオフ状態への復帰から所定の期間TIの後に終了する(時刻tf2)。なお、第1の14R大当りを契機とする場合と第2の14R大当りを契機とする場合とで同一の制御が実行される。
以下において、上記の第7ラウンドにおける大入賞装置434の動作制御を、図18(A)及び図18(B)に示されたように「動作制御F」と称す。
また、第7ラウンドにおいて、装飾図柄表示装置479では、図19に示されたように、第6ラウンドで昇格成功演出が実行された場合には、確変遊技状態における演出に引き継ぐための演出(図中の「確変引継演出」)が実行され、第6ラウンドで昇格失敗演出が実行された場合には、時短遊技状態における演出に引き継ぐための演出(図中の「時短引継演出」)が実行される。
第8ラウンド〜第14ラウンドにおいて、大入賞装置434が動作制御Fに基づいて、第7ラウンドの場合と同様に動作する。なお、第1の14R大当りを契機とする場合と第2の14R大当りを契機とする場合とで同一の制御が実行される。
また、第8ラウンド〜第14ラウンドにおいて、装飾図柄表示装置479では、図19に示されたように、第7ラウンドで開始された確変引継演出又は時短引継演出が継続される。
第14ラウンドの後に、エンディング期間を経て、特別遊技状態は終了し、第1態様の確変昇格機会及び第2態様の確変昇格機会における昇格成否の結果に応じて、時短遊技状態又は確変遊技状態に移行することとなる。
エンディング期間において、特別遊技状態が終了することを表す共に、特別遊技状態後の遊技状態を表す演出が実行される。具体的には、図19に示されたように、エンディング期間(図中の「ED」)において、装飾図柄表示装置479では、第7ラウンド〜第14ラウンドにおいて確変引継演出が実行された場合には、確変遊技状態の開始を表す演出(図中の上段の「確変開始演出」)が実行され、一方、第7ラウンド〜第14ラウンドにおいて時短引継演出が実行された場合には、時短遊技状態の開始を表す演出(図中の下段の「確変開始演出」)が実行される。
上記のように、14R大当りに基づく特別遊技状態において、第1ラウンドに第1態様の確変昇格機会が与えられ、また、第6ラウンドに第2態様の確変昇格機会が与えられる。第1ラウンドの第1態様の確変昇格機会において遊技球が特定通路434Jに案内される確率は、当選契機によらず振分回転体458における振分率と同一の1/3であり、また、第6ラウンドにおける第2態様の確変昇格機会において遊技球が特定通路434Jに案内される確率が、第1の14R大当りを契機とする場合と第2の14R大当りを契機とする場合とでそれぞれ実質的に100%と実質的に0%とである。したがって、図20(A)に示されたように、第1の14R大当りに当選した場合の1/3の確率(当選比率7.5%)で第1ラウンドにおいて確変遊技状態への昇格が確定し(「14R確変(第1R昇格)」)、第1の14R大当りに当選した場合の2/3の確率(当選比率15.0%)で第6ラウンドにおいてその昇格が確定する(「14R確変(第6R昇格)」)。また、第2の14R大当りに当選した場合の1/3の確率(当選比率17.5%)で第1ラウンドにおいて確変遊技状態への昇格が確定する(「14R確変(第1R昇格)」)。なお、第2の14R大当りに当選した場合の2/3の確率(当選比率35.0%)で第1ラウンドにおいて確変遊技状態への非昇格が確定する(「14R時短(非昇格)」)。
なお、遊技者によっては、大当りの契機は実質的には判別できないために、14R大当りに基づく特別遊技状態において、第1ラウンドにおける確変昇格期待度は、第1態様の確変昇格機会における昇格率が当選契機によらず1/3であるために1/3となり、また、第6ラウンドにおける昇格期待度は、30%〔=15.0/(15.0+35.0)×100〕である。つまり、14R大当りに基づく特別遊技状態において、第1ラウンドと第6ラウンドとにおいて、概ね昇格期待度は同一であるが遊技球が特定通路434Jへ到達するまでの経路が異なる2回の確変昇格機会が与えられることとなる。
また、14R大当りに基づく特別遊技状態において、第6ラウンドにおいて遊技球が特定通路434Jに案内される確率が、第1の14R大当りを契機とする場合と第2の14R大当りを契機とする場合とでそれぞれ実質的に100%と実質的に0%とであるために、装飾図柄表示装置479では、第6ラウンドで遊技球が実際に特定通路434Jに案内されることを待たずに、第5ラウンドにおける対決勝利演出又は復活勝利演出によって確変遊技状態に昇格することを確定的に報知させたり、第5ラウンドにおける対決敗北演出によって確変遊技状態に昇格しないことを確定的に報知させたりすることができる。これにより、第1回目の確変昇格機会においては、主に、遊技球の動き、特に転動体457及び振分回転体458による遊技球の振分動作に注目させ、第2回目の確変昇格機会においては、主に、装飾図柄表示装置479における演出に注目させることができる。
次に、6R大当りを契機とする特別遊技状態について説明する。6R大当りを契機とする特別遊技状態において、第1ラウンドの前に、オープニング期間が開始されて、装飾図柄表示装置479において、図14(A)に示されたように、第2演出系統の演出が開始される。第2演出系統のオープニング期間における演出において、6R大当りを契機とする特別遊技状態であることが報知される。これにより、遊技者は、6R大当りを契機とする特別遊技状態が開始されたことを、14R大当りに伴う特別遊技状態と区別して認識できることとなる。
6R大当りを契機とする場合の第1ラウンドにおいて、図21(A)に示されたように、14R大当りに伴う特別遊技状態の第1ラウンドの場合(図18(A)及び図18(B)参照)と同様に、動作制御Aに基づいて大入賞装置434が作動する。これにより、この第1ラウンドにおいて、14R大当りに伴う第1ラウンドの場合と同様に第1態様の確変昇格機会が与えられる。
6R大当りを契機とする第2ラウンドから第4ラウンドにおいて、14R大当りに伴う特別遊技状態の第7ラウンド等の場合(図18(A)及び図18(B)参照)と同様に、動作制御Fに基づいて大入賞装置434が作動する。
6R大当りを契機とする第5ラウンドにおいて、図16(B)に実線で示された動作制御Fの場合と同様に、上進入規制ソレノイド464がオフ状態からオン状態に移行して上進入規制機構454が進入許容姿勢となり(時刻tf1)、所定の微少期間(本形態では0.06秒)の後に、上進入規制ソレノイド464がオフ状態に復帰して上進入規制機構454が進入禁止姿勢に戻る。但し、6R大当りを契機とする第5ラウンドは、図16(B)の点線で示されたように、上進入規制ソレノイド464のオフ状態への復帰から所定の期間TJ(本形態では10秒)の後に終了する(時刻tg)。以下において、この6R大当りを契機とする第5ラウンドにおける大入賞装置434の動作制御を、図21(A)に示されたように「動作制御G」と称す。
6R大当りを契機とする第6ラウンドにおいて、第2の14R大当りを契機とする第6ラウンドの場合(図17及び図18(B)参照)と同様に、動作制御Eに基づいて大入賞装置434が作動する。したがって、遊技球が特定通路434Jに案内される確率は、実質的に0%である。なお、6R大当りを契機とする特別遊技状態は、この第6ラウンド後にエンディング期間を経て終了する。
これにより、図20(A)に示されたように、6R大当りに当選した場合の1/3の確率(当選比率7.0%)で第1ラウンドにおいて確変遊技状態への昇格が確定し(「6R確変(第1R昇格)」)、6R大当りに当選した場合の2/3の確率(当選比率14.0%)で第6ラウンドにおいてその非昇格が確定する(「6R時短(非昇格)」)。
次に、第1特別図柄に係る16R大当りを契機とする特別遊技状態について説明する。16R大当りを契機とする特別遊技状態において、第1ラウンドの前に、オープニング期間が開始されて、装飾図柄表示装置479において、図14(A)に示されたように、第3演出系統の大当り開始演出が実行される。この第3演出系統の大当り開始演出において、第1演出系統とも第2演出系統とも異なる態様で、16R大当りを契機とする特別遊技状態であることが報知される。これにより、遊技者は、16R大当りを契機とする特別遊技状態が開始されたことを、14R大当りに伴う特別遊技状態とも6R大当りを契機とする特別遊技状態とも区別して認識できることとなる。
16R大当りを契機とする第1ラウンドにおいて、まず、図22に示されたように、上進入規制ソレノイド464がオフ状態からオン状態へと移行し(時刻th1)、上進入規制機構454が進入禁止姿勢から進入許容姿勢へ向けて変化する。上進入規制ソレノイド464は、14R大当たりの場合よりも長い所定の期間(本形態では10秒)に亘りオン状態に維持される。その後、上進入規制ソレノイド464は、オフ状態に復帰し(時刻th3)、上進入規制機構454は、進入禁止姿勢に戻る。また、切換ソレノイド465が、14R大当りの場合(図16(A)参照)と同様に、オフ状態からオン状態へと移行する(時刻th1)が、微少期間(本形態では0.06秒)後にオフ状態に復帰する。これにより、切換シャッタ455が特定通路434Jに連通する通路434Dへの遊技球の進入を禁止する突出姿勢からそれを許容する没入姿勢へ向けて変化するが、即座に突出姿勢に戻る。更に、14R大当りの場合と同様に、切換ソレノイド465がオフ状態に復帰してから所定の期間TA(本形態では3秒)の後に、再度、切換シャッタ455がオフ状態からオン状態へと移行する(時刻th2)。その後、所定の期間TB(本形態では7秒)に亘りオン状態が維持され、オフ状態へ復帰する(時刻th3)。これにより、第2態様の確変昇格機会が与えられることとなる。なお、この第2態様の確変昇格機会において、遊技球が適切に打ち出し続けられる限りにおいて、大入賞装置434には複数の遊技球が進入し、少なくとも1つの遊技球は、切換ソレノイド465がオン状態であり切換シャッタ455が没入姿勢である期間において、切換シャッタ455に到達して、特定通路434Jに連通する通路434Dに進入することとなる。
16R大当りを契機とする第1ラウンドは、上進入規制ソレノイド464のオフ状態への復帰から所定の期間TK(本形態では3秒)の後に終了する(時刻th4)。以下において、この16R大当りを契機とする第1ラウンドにおける大入賞装置434の動作制御を、図21(B)に示されたように「動作制御H」と称す。
なお、図22に示されたように、動作制御Hにおいて、切換ソレノイド465及び誘導モータ466の制御プログラムは、動作制御A(図22の実線及び点線:図15(A)も参照)と共通化されている。但し、上進入規制ソレノイド464がオン状態に維持される期間は、最長の時間だけ維持されたとしても、切換ソレノイド465がオフ状態に復帰する時刻tf3より早く(本形態では切換ソレノイドが微少期間だけオン状態となる0.06秒だけ早く)に終了するように設定されている。また、上進入規制ソレノイド464のオフ状態へ復帰してからラウンドが終了するまでの期間TKが、14R大当りの場合においける切換ソレノイド465がオフ状態に復帰してから誘導モータ466が右回転を開始するまでの期間TCと同一に設定されている。これにより、16R大当りを契機とする第1ラウンドは、誘導モータ466が右回転を開始する前に終了することとなり、動作制御Fにおいて、動作制御Aの場合と異なり、誘導モータ466が作動することはない。
16R大当りを契機とする第2ラウンド〜第4ラウンド及び第5ラウンドにおいて、14R大当りに基づく第2ラウンド〜第4ラウンド及び第5ラウンドの場合(図18(A)及び図18(B))と同様に、それぞれ、動作制御B及び動作制御Cに基づいて大入賞装置434が作動する。また、16R大当りを契機とする第6ラウンドにおいて、第1の14R大当りを契機とする特別遊技状態の第6ラウンドの場合(図18(A)参照)と同様に、動作制御Dに基づいて大入賞装置434が作動する。したがって、この第6ラウンドにおいて、遊技球が特定通路434Jに案内される確率は、実質的に100%であり、万が一に第1ラウンドにおける確変昇格機会において遊技球が特定通路434Jに案内されなかった場合でも確変遊技状態へ昇格できるようになっている。また、16R大当りを契機とする第7ラウンド〜第16ラウンドにおいて、14R大当りに基づく第2ラウンド等の場合(図18(A)及び図18(B))と同様に、動作制御Bに基づいて大入賞装置434が作動する。なお、16R大当りを契機とする特別遊技状態は、第16ラウンドの後に、エンディング期間を経て終了する。
これにより、図20(A)に示されたように、16R大当りに当選した場合には、第1ラウンドにおいて確変遊技状態への昇格が確定する(「16R確変(第1R昇格)」)。
次に、第2特別図柄に係る大当りを契機とする特別遊技状態について説明する。第2特別図柄に係る大当りを契機とする特別遊技状態において、第1ラウンドの前に、オープニング期間が開始されて、装飾図柄表示装置479において、図14(B)に示されたように、第4演出系統の演出が実行される。この第4演出系統の演出において、オープニング期間に、第1演出系統(図14(A)及び図19参照)とも第2演出系統(図14(A)参照)と第3演出系統(図14(A)参照)とも異なる態様で、第2特別図柄に係る大当りを契機とする特別遊技状態であることが報知される。これにより、遊技者は、第2特別図柄に係る大当りに伴う特別遊技状態が開始されたことを、第1特別図柄に係る14R大当りに伴う特別遊技状態とも第1特別図柄に係る6R大当りを契機とする特別遊技状態とも第1特別図柄に係る16R大当りを契機とする特別遊技状態とも区別して認識できることとなる。但し、その報知は、第2特別図柄に係る16R大当りを契機とするか第2特別図柄に係る8R大当りを契機とするかは識別できない態様で実行される。
第2特別図柄に係る大当りを契機とする第1ラウンドにおいて、図21(C)及び図21(D)に示されたように、第1特別図柄に係る16R大当りを契機とする特別遊技状態の第1ラウンドの場合(図21(B)及び図22参照)と同様に、動作制御Hに基づいて大入賞装置434が作動する。これによって、この第1ラウンドにおいて、16R大当りに伴う特別遊技状態の第1ラウンドの場合と同様に第2態様の確変昇格機会が与えられる。また、第2特別図柄に係る大当りを契機とする第2ラウンド〜第4ラウンドにおいて、第1特別図柄に係る16R大当りを契機とする特別遊技状態の第2ラウンド〜第4ラウンドの場合(図21(B)参照)と同様に、動作制御Bに基づいて大入賞装置434が作動する。また、第2特別図柄に係る大当りを契機とする第5ラウンドにおいて、第1特別図柄に係る16R大当りを契機とする特別遊技状態の第5ラウンドの場合(図21(B)参照)と同様に、動作制御Cに基づいて大入賞装置434が作動する。また、第2特別図柄に係る大当りを契機とする第6ラウンドにおいて、第1特別図柄に係る16R大当りを契機とする特別遊技状態の第6ラウンドの場合(図21(B)参照)と同様に、動作制御Dに基づいて大入賞装置434が作動する。これによって、この第6ラウンドにおいて、16R大当りに伴う特別遊技状態の第6ラウンドの場合と同様に第2態様の確変昇格機会が与えられ、万が一に第1ラウンドにおける確変昇格機会において遊技球が特定通路434Jに案内されなかった場合でも確変遊技状態へ昇格できるようになっている。また、第2特別図柄に係る大当りを契機とする第7ラウンド及び第8ラウンドにおいて、第1特別図柄に係る16R大当りを契機とする特別遊技状態の第7ラウンド及び第8ラウンドの場合(図21(B)参照)と同様に、動作制御Bに基づいて大入賞装置434が作動する。なお、第2特別図柄に係る8R大当りを契機とする場合には、第8ラウンドの後に、エンディング期間を経て特別遊技状態が終了する。第2特別図柄に係る16R大当りを契機とする場合には、図21(D)に示されたように、更に、第9ラウンド〜第16ラウンドが実行され、それらのラウンドにおいて、第1特別図柄に係る16R大当りを契機とする特別遊技状態の第9ラウンド〜第16ラウンドの場合(図21(B)参照)と同様に、動作制御Bに基づいて大入賞装置434が作動する。なお、第2特別図柄に係る16R大当りを契機とする場合には、第16ラウンドの後に、エンディング期間を経て特別遊技状態が終了する。
これにより、図20(B)に示されたように、8R大当りに当選した場合には、第1ラウンドにおいて確変遊技状態への昇格が確定し(「8R確変(第1R昇格)」)、16R大当りに当選した場合には、第1ラウンドにおいて確変遊技状態への昇格が確定する(「16R確変(第1R昇格)」)。
上記の構成では、主たる遊技性を提供する14R大当りに伴う特別遊技状態において、第1ラウンドに第1態様の確変昇格機会が与えられると共に、第6ラウンドにおいて第2態様の確変昇格機会が与えられる。また、6R大当りを契機とする特別遊技状態において第1ラウンドに第1態様の確変昇格機会が与えられ、14R大当りを契機とする特別遊技状態及び第2特別図柄に係る大当りに伴う特別遊技状態において第1ラウンド及び第6ラウンドに第2態様の確変昇格機会が与えられる。つまり、大当りの種類によらず、少なくとも1回は確変昇格機会が与えられることとなり、特別遊技状態の開始前に特別遊技状態後の遊技状態が電子的な抽選によって決定される構成に比べて、確変昇格に対する期待感を新たに持ちつつ特別遊技状態における遊技に望めることとなる。
更に、上記の構成では、特定の種類の大当り、例えば、第1特別図柄に係る14R大当りに伴う特別遊技状態において、2回の確変昇格機会が与えられ、確変昇格機会が多様化される。これにより、特定の種類の大当りに伴う特別遊技状態において、上記の構成とは異なり、確変昇格機会が多くても1回しか与えられない構成に比べて、確変昇格の期待感を少なくとも第2回目の確変昇格機会までの長い期間に亘って維持でき、特別遊技状態における遊技性が向上する。
更に、特定の種類の大当りに伴う特別遊技状態において、確変昇格機会ごとに特定通路434Jへの遊技球の案内態様、つまり、遊技球が特定通路434Jへ案内される場合の遊技者によって目視で認識される遊技球の動作や経路が異なっている。これにより、特定の種類の大当りに伴う特別遊技状態において、上記の構成とは異なり、同一態様の確変昇格機会を2回に亘って与える場合や、少なくとも1回の確変昇格機会を電子抽選によって与える場合に比べて、確変昇格に係る遊技球の案内態様が多様化される。したがって、遊技機100の遊技性が更に向上する。
更に、上記の構成では、各種の大当りに伴う特別遊技状態の同一ラウンドにおける切換シャッタ455、誘導体456及び振分回転体458の動作制御は共通化されており、上進入規制機構454が進入許容姿勢をとる期間の変化によって、各種の確変昇格機会における昇格期待度の調整が実現されている。これによって、上記の構成であれば、切換シャッタ455、誘導体456及び振分回転体458の動作制御は共通化されていない場合に比べて、それらの動作制御が簡素化される共に、それらの動作制御のために必要なプログラム容量が抑制される。
本実施形態においては、第1態様の確変昇格機会においては、遊技球が通路434A、通路434B、通路434C、通路434F、通路434G及び通路434Iを経由して特定通路434Jへ案内される可能性があり、一方、第2態様の確変昇格機会においては、遊技球が通路434A、通路434B及び通路434Dを経由して特定通路434Jへ案内される可能性がある構成、つまり、それらの確変昇格機会において特定通路434Jに到達するまでの一部の経路(通路434A及び通路434B)が兼用されている構成について説明したが、全く別の経路に沿って案内される構成とすることもできる。
また、本実施形態においては、特定の種類の大当りに伴う特別遊技状態において、第1回目の確変昇格機会を、第1ラウンドにおいて与える構成について説明したが、他の中間ラウンドにおいて与える構成とすることもできる。この構成であれば、第1回目の確変昇格機会から第2回目の確変昇格機会までに加えて、第1回目の確変昇格機会までにおいても期待感をもって遊技できることとなる。
また、本実施形態においては、特定の種類の大当りに伴う特別遊技状態において、第1回目の確変昇格機会と第2回目の確変昇格機会との間に他の少なくとも1回のラウンドを挟む構成について説明したが、それらの確変昇格機会を連続するラウンドにおいて与える構成とすることもできる。
また、特定の種類の大当りに伴う遊技状態において、第2回目の確変昇格機会において遊技球が特定通路434Jへ案内される確率が、大当り契機の相違によって、実質的に100%と実質的に0%との組み合わせである場合について説明したが、それらの確率の組み合わせは、他の値の組み合わせ、例えば70%と30%との組み合わせや60%と10%との組み合わせとすることもできる。具体的には、第1の14R大当りを契機とする場合に、図16(B)に示されたように切換ソレノイド465を期間TBに亘り連続してオン状態とする構成に代えて、間欠的にオン状態とし、例えば、期間TBにおいて0.7秒のオン状態と0.3秒のオフ状態を繰り返してその確率を70%に調整し、同様に、第2の14R大当りを契機とする場合にも切換ソレノイド465を間欠的にオン状態とし、例えば、0.3秒のオン状態と0.7秒のオフ状態を繰り返してその確率を30%に調整する構成が挙げられる。また、遊技球が特定通路434Jへ案内される確率が、大当り契機によって相違する場合について説明したが、通路434Dに進行した遊技球を所定の確率で振り分ける新たな振分機構を設けて、大当りの契機によらず同一の確率の組み合わせとすることもできる。
本実施形態においては、特別遊技状態の開始時に特別遊技状態後の遊技状態を時短遊技状態に一旦設定し、特別遊技状態において遊技球が特定通路434Jへ案内されることによって、特別遊技状態後の遊技状態を時短遊技状態から確変遊技状態に昇格させる構成について説明したが、特別遊技状態の開始時に特別遊技状態後の遊技状態を確変遊技状態に一旦設定し、遊技球が特定通路434Jへ案内されないことにより、特別遊技状態後の遊技状態を確変遊技状態から時短遊技状態に降格させる構成とすることもできる。更に、特別遊技状態の開始時には特別遊技状態後の遊技状態を決定せず、特別遊技状態の終了時において、遊技球が特定通路434Jへ案内された場合に特別遊技状態後の遊技状態を確変遊技状態に設定し、遊技球が特定通路434Jへ案内されなかった場合に特別遊技状態後の遊技状態を時短遊技状態に設定する構成とすることもできる。
また、本実施形態においては、特別遊技状態において遊技球が特定通路434Jへ案内された場合に特別遊技状態後の遊技状態を確変遊技状態とし、一方、遊技球が特定通路434Jへ案内されなかった場合に特別遊技状態後の遊技状態を時短遊技状態とする構成、つまり、第1特別図柄及び第2特別図柄に係る大当りの当選確率を変化させることによって特別遊技状態後の遊技状態における有利性を異ならせる構成について説明したが、それらの場合の組み合わせを「確変遊技状態」と「通常遊技状態」とに設定する構成や、それらの場合の組み合わせを「時短遊技状態」と「通常遊技状態」とに設定する構成とすることもできる。また、特別遊技状態後の遊技状態は同一であるが、その遊技状態が継続する条件を異ならせる構成、例えば、特別遊技状態において遊技球が特定通路434Jへ案内された場合には、時短状態や高確率状態を次回の第1特別図柄及び第2特別図柄に係る大当りまでを継続させ、特別遊技状態において遊技球が特定通路434Jへ案内されない場合には、所定の回数の単位遊技に亘って時短状態や高確率状態を継続させる構成や、特別遊技状態において遊技球が特定通路434Jへ案内された場合に、遊技球が特定通路434Jへ案内されなかった場合よりも時短状態や高確率状態が継続される単位遊技の回数が多くなる構成とすることもできる。
また、本実施形態においては、特別遊技状態において遊技球が特定通路434Jへ案内された場合と遊技球が特定通路434Jへ案内されなかった場合とで、特別遊技状態後の遊技状態の有利性を変化させる構成について説明したが、特別遊技状態における有利性を変化させる構成、例えば、遊技球が特定通路434Jへ案内される可能性のある案内機会が与えられるラウンドよりも後のラウンド数を変化させる構成やそのラウンドよりも後の各ラウンドにおける上進入規制機構454が進入許容姿勢をとる時間を変化させる構成とすることもできる。
また、本実施形態においては、特別遊技状態の第1ラウンドにおける第1回目の確変昇格機会において遊技球が特定通路434Jへ案内された場合と特定通路434Jへ案内されなかった場合とで実行される演出が異なる構成について説明したが、必ずしも演出のみを異ならせる構成とする必要はなく、実行される演出に代えて、または、実行される演出に加えて、他の制御を異ならせる構成としても良い。
例えば、第1の14R大当りが発生し、その第1ラウンドにおいて特定通路434Jへ遊技球が案内された場合には、第6ラウンドにおける上記した大入賞装置434の動作(動作制御D)に代えて、第2の14R大当りを契機とした第6ラウンドの動作(動作制御E)により実行される構成とし、見た目上は第2の14R大当りが発生したかのように大入賞装置434が動作する構成としても良い。既に第1ラウンドにおける第1回目の確変昇格機会によって昇格が成功しているので、第2回目の確変昇格機会は不要であり、その確変昇格機会で再度特定通路434Jへ遊技球が案内されても、その後に遊技者に提供される有利な遊技状態(確変遊技状態)が変わらない。従って、複数回の特定通路434Jへの遊技球が案内されることで遊技者に提供される幸運(ツキ)を1回分は無駄に使ってしまい、次回以降に遊技球が特定通路434Jへ案内されなくなるのではと考えて落胆してしまう可能性を少なくすることができる。また、遊技領域の中央側に位置する経路(434D)を遊技球が通過することになり、例えば、昇格機会が、第6ラウンド目においても発生しているのかと遊技者が勘違いしたり、違和感を覚えるなどといった不都合を生じなくすることができる。
また、第1回目の確変昇格機会において遊技球が特定通路434Jへ案内された場合と特定通路434Jへ案内されなかった場合とで、遊技機外の外部装置に出力される出力データを異ならせる構成としても良い。例えば、特定通路434Jへ遊技球が案内された場合に対応した情報を出力する情報出力端子を設け、特定通路434Jへ遊技球が案内されたタイミングで1秒以上にわたって端子の出力がオンに切り替わる構成としても良い。この場合には、第1回目の確変昇格機会(第1ラウンド)による特定通路434Jへの遊技球の入球か、第2回目の確変昇格機会(第6ラウンド)による特定通路434Jへの遊技球の入球かを外部装置が判断可能なように情報を出力することが好ましい。例えば、それぞれの確変昇格機会に対応した専用の端子を設けて、実行されているラウンドに応じて別々の端子を通じて特定通路434Jへの遊技球の入球に対応した情報を出力しても良いし、或いは、特別遊技状態中に継続して当該遊技状態に対応した情報を出力し、特定通路434Jへの遊技球の入球の直後に当該入球に対応した情報を出力する構成であっても良い。後段の構成であっても、特別遊技状態の開始タイミングに対する特定通路434Jへ遊技球が入球した時期の遅れの長短により、遊技球がいずれの確変昇格機会により特定通路434Jへ入球したかが判別できる。これにより、外部装置によりその入球状況を集計し、遊技球の振り分け状況を監視して、当選確率が極度に高いことに基づく不正の検出や、振り分け抽選の確率が低すぎることに基づく動作不良の検知などを行うことができる。
また、上記の構成であれば、特定の種類の大当りに伴う特別遊技状態において、第1回目の確変昇格機会の後も遊技状態の昇格に係る演出が継続されるために、第2回目の確変昇格機会に対する期待感を増大させることができる。更に、第1回目の確変昇格機会を与えるラウンドと第2回目の確変昇格機会を与えるラウンドとの間に少なくとも1回のラウンドを含むために、長い時間に亘って遊技状態の昇格に係る演出を楽しませることができる。更に、遊技性に大きく関与する遊技状態の昇格に係る演出が、大入賞装置434へ入賞させるために遊技球が打ち出し続けられる状態において行われるために、遊技機100の稼動が落ちることも抑制できる。なお、これは、上記の構成と異なり、特別図柄の電子抽選において特別遊技状態後の遊技状態まで決定する場合には、特別図柄や装飾図柄を長く変動させて特別遊技状態後の遊技状態に対する期待感を与える必要が生じるが、そのような長い変動を行えば、遊技者は遊技球の打ち出しを停止してしまうからである。
本実施形態においては、特定の種類の大当りに伴う特別遊技状態において、第1回目の確変昇格機会において昇格が確定しなかった場合に、第2回目の確変昇格機会が与えられるラウンドの直前のラウンド(具体的には第5ラウンド)において、演出態様を切り替える構成について説明したが、第1回目の確変昇格機会が与えられるラウンドと第2回目の確変昇格機会が与えられるラウンドとの間のラウンドであって、第2回目の確変昇格機会が与えられるラウンドの直前以外のラウンドにおいて、演出態様を切り替える構成とすることができる。
また、本実施形態では、遊技球が特定通路434Jへ案内される経路の異なる第1回目の確変昇格機会と第2回目の確変昇格機会との間のラウンドにおいて演出態様を切り替える構成について説明したが、上記の構成とは異なり、遊技球が特定通路434Jへ案内される経路が同一である第1回目の確変昇格機会と第2回目の確変昇格機会とを与え、それらの確変昇格機会が与えられるラウンド間の所定のラウンド(例えば、第2ラウンド〜第4ラウンドのいずれかのラウンド)において演出態様を切り替える構成とすることができる。例えば、切換シャッタ455(切換ソレノイド465)や通路434Dを設けずに、各確変昇格機会において第1態様の確変昇格機会を与える構成が挙げられる。
また、本発明を上記実施形態とは異なるタイプのパチンコ機等に実施しても良い。例えば、一度大当たりすると、それを含めて複数回(例えば2回、3回)大当たり状態が発生するまで、大当たり期待値が高められるようなパチンコ機として実施しても良い。また、大当たり図柄が表示された後に、所定の領域に球が入賞することを必要条件として特別遊技状態となるパチンコ機として実施しても良い。また、球が循環する封入式のパチンコ機に実施しても良い。さらに、パチンコ機以外にも、アレンジボール型パチンコ、雀球等の各種遊技機として実施するようにしても良い。
以下、上記した各種の形態から抽出される発明群の特徴について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお、理解の容易のために上記の各種の形態において対応する構成を括弧書き等で適宜に示すこととするが、当該括弧書き等で示した具体的な構成に限定されるものではない。また、各特徴に記載した用語の意味や例示等は、同一の文言にて記載した他の特徴に記載した用語の意味や例示として適用することができる。
〔特徴A群〕
従来において、所定の条件の成立によって遊技媒体の進入を許容する進入許容状態をとり、進入許容状態において進入した遊技媒体を特定領域又は非特定領域に機構的に振り分ける可変入賞装置を備えており、遊技媒体が特定領域に進入した場合に遊技者にとって有利な特典を付与する遊技機が知られている。このような従来の典型的な遊技機において、可変入賞装置に進入した遊技媒体が特定領域へ進入することとなるか否かは、進入許容状態を複数回に亘ってとったとしても、同一の振分態様によって決定されているために、遊技は単調なものとなっていた。そこで、本発明に係る遊技機では、遊技性を向上させる。
<特徴A1>
特徴A群に係る発明は、上記の課題を解決するために、
所定の第1条件(例えば、第1の14R大当りの当選)及び所定の第2条件(例えば、第2の14R大当りの当選)のいずれかの成立に基づいて作動する可変入賞装置(例えば、大入賞装置434)と、
前記可変入賞装置の動作を制御する動作制御手段(例えば、特別図柄関連処理S1117)と、
前記可変入賞装置における特定領域(例えば、特定通路434J)に遊技媒体が案内された場合に、前記特定領域に遊技媒体が案内されない場合より有利な遊技状態(例えば、確変遊技状態)にする遊技状態制御手段と、
を備える遊技機であって、
前記可変入賞装置は、第1の経路(通路434B及び通路434Dを経る経路)により遊技媒体を前記特定領域へ案内可能な第1案内手段と、第2の経路(通路434B、通路434C、通路434F、通路434G及び通路434Iを経る経路)により遊技媒体を前記特定領域へ案内可能な第2案内手段とを含み、
前記動作制御手段は、前記第1条件の成立を契機として前記第1案内手段に基づく遊技状態の変更機会(例えば、第1ラウンドにおける第1態様の確変昇格機会)を与え、前記第2条件の成立を契機として前記第1案内手段及び前記第2案内手段の双方に基づく遊技状態の変更機会(例えば、第1ラウンドにおける第1態様の確変昇格機会及び第6ラウンドにおける第2態様の確変昇格機会)を与えるように、前記可変入賞装置の動作を制御する、
ことを特徴としている。
ここで、第1の経路と第2の経路とは、全く異なる経路である場合や、一部が共通する経路である場合と含意している。また、第1案内手段と第2案内手段とは、全く異なる部材で構成される場合や、一部が共通する部材で構成される場合とを含意している。また、遊技状態の変更機会とは、遊技媒体が特定領域へ案内されることにより有利な遊技状態に昇格する場合や、遊技媒体が特定領域へ案内されないことにより不利な遊技状態に降格する場合を含意している。また、所定の第1条件及び所定の第2条件のいずれかの成立に基づいて作動する可変入賞装置としては、所定の第1条件又は所定の第2条件のいずれかが成立した場合に可変入賞装置が少なくとも作動すると特定しても良く、それら条件とは別の第3条件が成立した場合にも可変入賞装置が作動する場合をも含意している。
この構成であれば、第1案内手段に基づく遊技状態の変更機会と第2案内手段に基づく案内機会とが与えられる場合があると共に、それらの遊技状態の変更機会における特定通路への経路を異ならせた為に、遊技状態の変更機会が多様化されて遊技性が向上する。また、第1案内手段に基づく遊技状態の変更機会において遊技媒体が特定領域へ案内されなかったとしても、第2案内手段に基づき遊技媒体が特定領域へ案内されることを期待できるために、第2案内手段に基づく遊技状態の変更機会が与えられる可能性がなくなるまで期待感を維持できる。
<特徴A2>
特徴A1に記載の遊技機において、
前記可変入賞装置は、
遊技球の進入を禁止する進入禁止姿勢と遊技媒体の進入を許容する進入許容姿勢とをとる進入規制機構(例えば、上進入規制機構454)と、
遊技媒体を前記特定領域に進入させるか否かを機構的に振り分け可能な第1振分部(誘導体456及び振分回転体458)、及び、遊技媒体を前記第1振分部側へ誘導するか前記特定領域側へ誘導するかを機構的に振り分け可能な第2振分部(例えば、切換シャッタ455)を含む振分機構と、
を備え、
前記動作制御手段は、
前記進入規制機構を制御する進入規制制御手段と、
前記進入規制機構の前記第1の特定回目の進入許容姿勢への変化に伴い進入した遊技媒体の誘導先が前記第1振分部で決定され、前記第1振分部及び前記第2振分部の動作を制御し、前記進入規制機構の前記第2の特定回目の進入許容姿勢への変化に伴い進入した遊技媒体の誘導先が前記第2振分部で決定されるように、前記第1振分部及び前記第2振分部の動作を制御する振分制御手段と、
を備え、
前記動作制御手段は、前記第2の特定回目の進入許容姿勢への変化に伴い進入した遊技媒体の前記特定領域への案内確率を前記進入規制機構と前記第1振分部との動作態様の相違により変化させる、
構成であることが好ましい。
この構成であれば、確実に特徴1に記載の遊技機を実現できる。
<特徴A3>
特徴A2に記載の遊技機において、
前記動作制御手段は、前記第2の特定回目の進入許容姿勢への変化に伴い進入した遊技媒体の前記特定領域への案内確率を、前記第1条件の成立に基づく場合と前記第2条件の成立に基づく場合とで第1振分部及び第2振分部の動作を共通化し、前記進入規制機構が進入許容姿勢である期間の相違により変化させる、
構成であることが好ましい。
この構成であれば、第1振分部及び第2振分部の動作を変化させずとも進入規制機構が進入許容姿勢である期間を変化させることによって特定領域への案内確率を変化でき、制御処理が簡素化される。
<特徴A4>
特徴A1〜A3に記載の遊技機において、
前記第1条件の成立及び前記第2条件の成立を所定の領域への遊技媒体の進入に基づく電子抽選(例えば、第1特別図柄抽選)により決定する抽選手段を含み、
前記第1条件の成立に基づく前記第2の特定回目の進入許容姿勢への変化に伴い進入した遊技媒体の少なくとも1つは前記特定領域へ導かれ、
前記第2条件の成立に基づく前記第2の特定回目の進入許容姿勢への変化に伴い進入した遊技媒体の各々は前記非特定領域へ導かれる、
構成であることが好ましい。
この構成であれば、第1条件が成立した場合には実質的に確実に有利な遊技状態へ移行することとなり、第2条件が成立した場合には第1の特定回目の振り分け結果に完全に依存して有利な遊技状態へ移行することとなるが、どちらの条件に基づいて可変入賞装置が作動を開始したかを遊技者によっては実質的に判断できないために、成立した条件が判別できる場合に比べて、第2の特定回目の振り分けに対する期待感を第1の特定回目の振り分けよりも増大させることができる。
〔特徴B群〕
<特徴B1>
特徴B群に係る遊技機は、上記の課題を解決するために、
所定の条件の成立(例えば、14R大当りの当選)に基づいて所定の複数回のラウンド(例えば、14ラウンド)に分けて遊技媒体の進入を許容する可変入賞装置(例えば、大入賞装置434)と、
前記可変入賞装置の特定領域(例えば、特定通路434J)に遊技媒体が案内された場合に、前記特定領域に遊技媒体が案内されなかった場合より有利な遊技状態(例えば、確変遊技状態)にする遊技状態制御手段(例えば、特別図柄関連処理S1117)と、
遊技媒体を前記特定領域に案内可能に前記可変入賞装置の動作を制御する動作制御手段と、
前記所定の条件の成立に基づいて、前記複数回のラウンドの途中まで同一態様で継続する所定の演出系統(例えば、第1演出系統)の演出を実行する演出手段(例えば、装飾図柄表示装置479)と、
を備える遊技機であって、
前記動作制御手段は、前記複数回のラウンドのうちの第1の特定ラウンド(例えば、第1ラウンド)及び前記第1の特定ラウンドより後の第2の特定ラウンド(例えば、第6ラウンド)において前記特定領域への遊技媒体の案内に基づく遊技状態の変更機会(例えば、第1態様の確変昇格機会又は第2態様の確変昇格機会)を与え、
前記複数回のラウンドは、前記第1の特定ラウンドと前記第2の特定ラウンドとの間に少なくとも1回のラウンドを含み、
前記演出手段は、前記第1の特定ラウンドと前記第2の特定ラウンドとの間の所定のラウンド(例えば、第5ラウンド)において、前記所定の条件の種類(例えば、第1の14R大当りの当選又は第2の14R大当りの当選であって第1の特定ラウンドにおける遊技状態の変更機会において遊技状態が変更されなかった場合)に応じて演出の態様を切り替える、
構成としている。
ここで、遊技状態の変更機会とは、遊技媒体が特定領域へ案内されることにより有利な遊技状態に昇格する場合や、遊技媒体が特定領域へ案内されないことにより不利な遊技状態に降格する場合を含意している。
この構成であれば、第1の特定ラウンドと第2の特定ラウンドとの2回のラウンドにおいて遊技状態の変更機会が与えられるために、遊技状態の変更機会が多様化されて遊技性が向上する。また、第1の特定ラウンドの変更機会において遊技媒体が特定領域へ案内されなかったとしても、第2の特定ラウンドにおいて遊技媒体が特定領域へ案内されることを期待できるために、第2の特定ラウンドまで期待感を維持できる。更に、第1の特定ラウンドと第2の特定ラウンドとの間に少なくとも1回のラウンドを含むために、遊技状態の変更機会が連続するラウンドに対して与えられる場合に比べて、長い時間に亘って期待感を維持できる。
また、この構成であれば、第1の特定ラウンドの後も同一態様の演出が継続されるために、第2の特定ラウンドにおける遊技状態の変更機会に対する期待感を増大させることができる。更に、第1の特定ラウンドと第2の特定ラウンドとの間に少なくとも1回のラウンドを含むために、長い時間に亘って演出を楽しませることができる。また、遊技性に大きく関与する遊技状態の変更に係る演出が、可変入賞装置へ入賞させるために遊技媒体が打ち出し続ける状態において行われるために、遊技機の稼動が落ちることも抑制できる。なお、これは、条件が成立した際に遊技状態の変更までが電子的な抽選によって決定されている場合に、条件が成立したことを特別遊技状態よりも前に長い演出によって報知しようとすれば、遊技者は遊技媒体の打ち出しを停止してしまうことによる。
<特徴B2>
特徴B1に記載の遊技機において、
前記第1の特定ラウンドと第2の特定ラウンドとの間に複数のラウンドが介在し、
前記演出手段は、前記第2の特定ラウンドの直前のラウンドにおいて演出の態様を切り替える、
ことを特徴としている。
この構成であれば、第2回目の遊技状態の変更機会が与えられる第2の特定ラウンドの直前までの長い期間に亘って、多彩な演出を実行することができる。
〔特徴C群〕
従来において、所定の条件の成立によって遊技媒体の進入を許容する進入許容状態をとり、進入許容状態において進入した遊技媒体を特定領域又は非特定領域に機構的に振り分ける可変入賞装置を備えており、遊技媒体が特定領域に進入した場合に遊技者にとって有利な特典を付与する遊技機が知られている。
このような従来の典型的な遊技機においては、可変入賞装置に進入した遊技媒体が特定領域へ進入するか否かは、機構的な振り分けの抽選に依存し、その抽選の結果が遊技者に見た目で明確に示される。このため、抽選に当選しなかった場合(すなわち、ハズレの場合)における落胆感も大きくなり易く、そのハズレの状況を確認したタイミングで、その後の遊技に対する継続意欲が低下する可能性がある。一方、内部抽選によって予め当否を決定し、その結果を変動表示後に確定表示するような遊技機においては、内部抽選の公平性を見た目上に表現することが難しく、たまたまハズレが連続してしまった遊技者は遊技場側が出球調整をしているのではという不信感を抱く可能性がある。
本発明に係る遊技機では、機構的な遊技球の振り分けにより抽選の公平性を遊技者に分かり易く示しつつ、その抽選に当選しなかった場合においても遊技の継続意欲を維持し易い遊技機を提供することを目的とする。
<特徴C1>
特定領域(特定通路434J)を含む複数の領域に遊技球を振り分け可能に動作する可変入賞装置(大入賞装置434)と、
該可変入賞装置の動作を制御する動作制御手段(主制御装置370における大入賞装置434の制御部)と、
前記特定領域に遊技球が案内された場合には、前記特定領域に遊技球が案内されない場合より有利な遊技状態とする遊技状態制御手段(主制御装置370における遊技状態の制御部)とを備え、
前記可変入賞装置は、
遊技領域を流下する遊技球を所定の入球経路へ進入させる入口部(大入賞装置434の入口、大入賞口)を有し、該入口部を経由して前記所定の入球経路へ進入した遊技球を前記特定領域と該特定領域とは異なる領域(非特定領域、通路434E,434H)とに振り分けるものであり、
前記動作制御手段は、
所定の第1案内条件(第1の14R大当りの当選条件)が成立した場合に前記可変入賞装置の動作を制御し、
前記所定の入球経路へ入球した遊技球を前記特定領域へ所定の確率で案内する特定入賞可能期間(第1の14R大当りの第1ラウンド)と、該特定入賞可能期間の後に開始され、前記特定領域へは遊技球を案内せずに他の入賞領域へ遊技球を案内する特定入賞不能期間(第1の14R大当りの第2〜第5ラウンド)と、該特定入賞不能期間の後に開始され、前記所定の入球経路へ入球した遊技球を前記特定領域へ確実に案内する特定入賞確定期間(第1の14R大当りの第6ラウンド)とを少なくとも発生させることを特徴とする遊技機。
特徴C1記載の遊技機によれば、第1案内条件が成立した場合に動作制御手段によって可変入賞装置の動作が制御され、特定入賞可能期間と、特定入賞不能期間と、特定入賞確定期間とが発生する。特定入賞可能期間においては、所定の入球経路へ入球した遊技球が特定領域へ所定の確率で案内され、その後の特定入賞不能期間においては、特定領域へは遊技球が案内されず、その後の特定入賞確定期間においては、遊技球が特定領域へ確実に案内される。このため、第1案内条件が成立した場合には、所定の確率で特定領域へ遊技球が案内される特定入賞可能期間において、特定領域へ遊技球が案内されずに当選とならなかった場合でも、その後の特定入賞確定期間にて特定領域へ遊技球が確実に案内される状況が発生し得る。よって、特定入賞可能期間にて当選とはならなくても特定領域へ遊技球が確実に案内される状況を期待して遊技を継続することができる遊技機を提供することができるという効果がある。
また、特定入賞可能期間と、特定入賞確定期間との間には、特定入賞不能期間によって遊技球が特定領域とは別に設けられる他の入賞領域へ案内される遊技の期間が付加される。このため、単に、特定入賞可能期間と、特定入賞確定期間とが続けて行われる場合に比べて、遊技者に、他の入賞領域への遊技球の入賞が発生しつつ、特定入賞確定期間の発生を期待する遊技の時間を提供することができ、この時間において特定入賞確定期間の発生に対応した演出を付加するなどして、特定領域への入賞を期待させる期間を長時間にわたって多様に設定することができる。
さらに、特定入賞可能期間においては、可変入賞装置によって遊技球が所定の確率で特定領域へ案内される。このため、遊技者は、機構的な遊技球の振り分けによる抽選を視認することができ、抽選が公平に実行されている状況を容易に認識することができる。
また、特定入賞確定期間においては、特定入賞可能期間とは異なり、遊技球が確実に特定領域へ案内される。このため、特定入賞確定期間と特定入賞可能期間との2種類の態様で遊技球が特定領域へ案内される遊技性を付加することができ、遊技を多様にして飽きにくい遊技性を実現することができる。
ここで、特定領域を含む複数の領域に遊技球を振り分け可能に動作する可変入賞装置は、動作制御手段の制御によって動作し、特定領域へ遊技球を確実に案内する状態に配置可能な振分動作部材(例えば、切換シャッタ455)を有するものとしても良い。
また、可変入賞装置は、所定の入球経路へ遊技球を進入させる入口部に、動作制御手段の制御によって動作し、所定の入球経路へ遊技球が入球可能な状態を形成する入球動作部材(例えば、上進入規制機構454)を有するものとしても良い。
また、特定入賞可能期間が遊技球を特定領域へ所定の確率で案内する構成としては、一定に定め得る確率(例えば、3分の1の確率)で特定領域へ遊技球を案内するように定期的に動作する定期動作部材(例えば、振分回転体458)が可変入賞装置に設けられる構成としても良いし、波形にうねった状態を遊技球が進行方向に交差する方向にゆらぎながら進行して一部分に開口した特定領域に入球するか、その特定領域の両側に形成される非特定領域に入球する場合など、明確に定められる確率でなく、ほぼ一定の確率で特定領域へ遊技球を案内するような振分部材が可変入賞装置に設けられる構成としても良い。
また、特定入賞可能期間とは、所定の確率で特定領域へ遊技球を案内する振り分け経路部(例えば、通路434G)に遊技者の操作により遊技球を導入可能な期間を含むものであれば良く、その期間のみで構成されても良いし、その期間に加えて遊技球が特定領域へ導入不能な期間が含まれても良い。また、特定入賞可能期間における上記遊技球を導入可能な期間は、発射装置により遊技球が発射される発射時間間隔(例えば、略0.6秒)より長い時間に設定される期間としても良いし、発射時間間隔の略2倍以上に設定された期間(例えば、1.2秒以上)とすることが好ましく、発射時間間隔の略5倍以上に設定された期間(例えば、3.0秒以上)とすることが好適である。
また、特定入賞不能期間とは、遊技者の操作により遊技球を他の入賞領域へ導入可能な期間を含むものであれば良く、その期間のみで構成されても良いし、その期間に加えて遊技球が他の入賞領域へ導入不能な期間が含まれても良い。また、特定入賞不能期間における遊技球を他の入賞領域へ導入可能な期間は、発射装置により遊技球が発射される発射時間間隔(例えば、略0.6秒)より長い時間に設定される期間としても良いし、発射時間間隔の略10倍以上に設定された期間(例えば、6.0秒以上)とすることが好ましく、発射時間間隔の略20倍以上に設定された期間(例えば、12.0秒以上)とすることが好適である。
また、他の入賞領域とは、可変入賞装置内において特定領域とは別に設定され、特定領域側に進行しないことにより進入することとなる遊技球が進入可能な入賞領域であっても良いし、可変入賞装置とは別に設けられた入賞装置が動作することによって遊技球が進入可能となる入賞領域であっても良い。入賞領域としては、遊技球が進入することにより予め定めた特典が付与される領域であり、特典としては、遊技機から払い出される実体としての賞球や、電子的に賞球に相当する数量の情報が付与される実体のない情報としての特典が例示される。
また、特定入賞確定期間とは、遊技者の操作により特定領域へ遊技球を導入可能な期間を含むものであれば良く、その期間のみで構成されても良いし、その期間に加えて遊技球が特定領域へ導入不能な期間が含まれても良い。また、特定入賞可能期間における遊技球を導入可能な期間は、発射装置により遊技球が発射される発射時間間隔(例えば、略0.6秒)より長い時間に設定される期間としても良いし、発射時間間隔の略2倍以上に設定された期間(例えば、1.2秒以上)とすることが好ましく、発射時間間隔の略5倍以上に設定された期間(例えば、3.0秒以上)とすることが好適である。
また、特徴C1記載の遊技機に対し、動作制御手段は、特定入賞不能期間を発生させずに、特定入賞可能期間に続いて特定入賞確定期間を発生させる構成としても良い。
また、特定入賞可能期間、特定入賞不能期間、及び、特定入賞確定期間は、所定の案内条件の成立に伴って発生する特別遊技状態を構成する各ラウンドによって構成される期間であっても良く、それぞれの期間が1又は複数回のラウンドにより構成されるものとしても良いし、特定入賞可能期間を、第1ラウンドにより構成しても、第2ラウンド以降により構成しても良い。
ただし、特定入賞可能期間は、所定の案内条件の成立に基づいて実行される特別遊技状態の当選を示唆する変動表示の後に最初に実行される第1ラウンドにより構成することが好ましい。第2ラウンド以降により特定入賞可能期間が構成される場合に比して、遊技球の発射量を調整して第1ラウンドの終了時期を調整し、振り分け抽選を構成する機構の動作状況を確認しながら当選比率を高めるような遊技を確実に防止することができる。従って、本実施形態の構成のように、回転体など、定期的に、特定領域へ案内可能なタイミングが発生するような、当選確率が明確に視認可能な構成によって振り分け抽選を公平に実施することができる。
<特徴C2>
前記動作制御手段は、前記第1案内条件とは別に予め設定された所定の第2案内条件(第2の14R大当りの当選条件)が成立した場合に、前記第1案内条件が成立した場合と略同一の態様で前記特定入賞可能期間と前記特定入賞不能期間とが発生し、前記第1案内条件の成立により前記特定入賞確定期間が発生するタイミングにおいて前記特定領域へ遊技球を案内しない遊技状態を少なくとも発生させることを特徴とする特徴C1記載の遊技機。
特徴C2記載の遊技機によれば、第2案内条件が成立した場合には、特定入賞可能期間による特定領域への入賞機会が得られるものの、その後の特定入賞確定期間は発生しない。このため、特定入賞可能期間において特定領域へ遊技球が案内されずに当選とならなかった場合、特定領域への入球がないままで第2案内条件の成立に伴う遊技状態が終了する可能性がある。よって、特定入賞可能期間の後の特定入賞不能期間においても、遊技者には、第1案内条件の成立を期待し、第2案内条件の成立ではないことを祈りながら、遊技を行わせることができる。これにより、第1案内条件が成立していない状況においても、第1案内条件の成立を期待して遊技を行わせることができるので、特定入賞確定期間の発生を期待する機会の増加に伴って期待感が高揚する機会の多い遊技性を実現することができる。
ここで、第1案内条件が成立した場合と略同一の態様で特定入賞可能期間と特定入賞不能期間とが発生するとは、所定の入球経路への遊技球の入球や特定領域への遊技球の案内状況が遊技者から見て同一の態様であれば良く、必ずしも完全に一致している場合だけでなく、入賞口の開放時間が0.1秒など僅かに異なる場合を含意する。
<特徴C3>
前記第1案内条件と前記第2案内条件とのいずれかの成立に対する前記第1案内条件の成立比率と、前記特定入賞可能期間における前記所定の確率とが略同一の確率に設定されていることを特徴とする特徴C2記載の遊技機。
特徴C3記載の遊技機によれば、第1案内条件と第2案内条件とのいずれかが成立した場合には、特定入賞可能期間において所定の確率で遊技球が特定領域に案内される。そして、特定入賞可能期間において特定領域へ遊技球が案内されなかった状況においても、第1案内条件と第2案内条件とのいずれかの成立に対する第1案内条件の成立比率に相当する確率で特定入賞確定期間が発生して特定領域へ遊技球が案内される。すなわち、特定領域へ誘導される確率を略同一に設定しつつ、異なる態様で遊技球が特定領域に案内される遊技性を付加することができる。
ここで、機構的な振り分けにより遊技球が繰り返して当選にならない状況が発生すると、遊技者が構造物自体が不良であるかの疑義を抱く可能性があり、遊技機メーカーや遊技場にとっては好ましくない。このため、単に、遊技球の振り分けによる抽選を繰り返すより、同一の確率であっても異なる形態の特定領域への案内機会を付与し、更には、案内条件の成立を乱数カウンタなどを利用した電子的な抽選により実行することにより、特定領域へ案内される確率を設定確率に収束し易くすることができる可能性がある。また、遊技者の不満が向く方向を分散して遊技機への不満感を低減することができる。
なお、特徴C3における第1案内条件の成立比率と、所定の確率とが略同一の確率とは、第1案内条件の成立比率に対して所定の確率が、略0.5〜略2.0倍の範囲内に設定されることを必要とし、略0.7〜略1.5倍の範囲内に設定されることが好ましく、略0.8〜略1.3倍の範囲内に設定されることが好適であり、略0.9〜略1.1倍の範囲内に設定されるものとしても良い。
<特徴C4>
前記動作制御手段は、
前記第2案内条件が成立した場合には、前記第1案内条件の成立により前記特定入賞確定期間が発生するタイミングにおいて前記所定の入球経路へ遊技球が入球可能であって前記特定領域へは遊技球が案内されない特定入賞動作期間を発生させるものであり、
前記特定入賞確定期間として、前記特定入賞動作期間を含めて当該特定入賞動作期間より前記所定の入球経路へ遊技球が入球可能な期間を長く形成し、前記特定入賞動作期間の経過後において前記所定の入球経路へ進入した遊技球を前記特定領域へ案内する期間を発生させることを特徴とする特徴C2又はC3に記載の遊技機。
特徴C4記載の遊技機によれば、動作制御手段によって第1案内条件の成立による特定入賞確定期間と第2案内条件の成立による特定入賞動作期間とを、実行期間のみを長短するだけで発生させることができる。よって、特定入賞可能期間と、特定入賞不能期間とを含む各案内条件の成立によって発生する遊技状態の全期間をほぼ同一内容の制御によって実現することができ、制御を簡略化することができる。
<特徴C5>
前記特定入賞可能期間と、前記特定入賞不能期間と、前記特定入賞確定期間とにおいて少なくとも実行される演出を制御する演出制御手段(副制御基板940)を備え、
該演出制御手段は、前記特定入賞確定期間の開始前であって前記特定入賞可能期間に実行される抽選演出(昇格契機演出)と、
前記特定入賞可能期間において前記特定領域に遊技球が入球した場合に前記特定入賞不能期間の少なくとも一部を含む期間にわたって実行される成功演出(昇格成功演出、勝利確定対決演出)と、
前記特定入賞可能期間において前記特定領域に遊技球が入球しなかった場合に前記特定入賞不能期間の少なくとも一部を含む期間にわたって実行される挑戦演出(対決演出)と、
前記挑戦演出の後に実行される演出であって、前記特定入賞不能期間の一部を含む期間において前記特定入賞確定期間に遷移しない場合に実行される残念演出(対決敗北演出、昇格失敗演出)と、
該残念演出とは異なる態様にて前記挑戦演出の後に実行される演出であって前記特定入賞確定期間の開始前から当該特定入賞確定期間にわたって実行される第1確定演出(対決勝利演出、昇格成功演出)と、
前記残念演出に対して途中までは共通し、その途中から態様が異なる演出であって、前記第1確定演出とは異なる態様を含んで前記特定入賞確定期間の開始前から当該特定入賞確定期間にわたって実行される第2確定演出(対決敗北演出、復活勝利演出)と、を少なくとも実行する制御を行うことを特徴とする特徴C2〜C4に記載の遊技機。
特徴C5記載の遊技機によれば、特定入賞可能期間において抽選演出が行われ、その期間において遊技球が特定領域に入球したか否かの結果に応じて成功演出又は挑戦演出を実行することができる。また、挑戦演出の後には、第1確定演出、第2確定演出、又は、残念演出が実行され、いずれの演出が実行されるかは、特定入賞確定期間に遷移するか否かに応じて切り替えられる。
この場合において、特定入賞確定期間に遷移するか否かは、成立した案内条件の種類によって事前に定めることができるので、特定入賞確定期間への遷移が遊技者に示される以前において、遊技球が特定領域へ入球する状況であるか否かを第1確定演出又は残念演出の実行により示唆することができる。このため、遊技球の入賞が生じる特定入賞不能期間において遊技者には、その後の遊技球の進路を示唆しながら入賞が発生する遊技を提供することができる。よって、挑戦演出を経由して確定演出又は残念演出へと続く期間に対応する特定入賞不能期間から特定入賞確定期間等の期間に跨がった連続性のある演出を実現することができる。これにより、長時間にわたって実行される演出の種類と、その後の遊技球の挙動とによって有利な遊技状態を獲得する遊技性を提供することができる。
なお、挑戦演出は、特定入賞確定期間の開始後まで継続する構成としてもよく、これにより、演出の内容のみでは、特定領域への案内が確定しているか否かが判断できないので、遊技者に遊技球の挙動を一層注視させることができる。
また、抽選演出、成功演出、及び、挑戦演出は、第1案内条件と第2案内条件とのいずれの成立においても実行可能に設定された演出としても良く、残念演出は、第1案内条件と第2案内条件とのうち第2案内条件が成立した場合のみに実行可能に設定された演出としても良く、第1確定演出及び第2確定演出は、第1案内条件と第2案内条件とのうち第1案内条件が成立した場合のみに実行可能に設定された演出としても良い。
<特徴C6>
前記可変入賞装置は、前記所定の入球経路の一部として、前記特定入賞可能期間において前記特定領域を含む複数の経路への遊技球の振り分けが行われる振り分け経路部(通路434F及び434Gから振分回転体458へ続く経路)と、前記特定入賞確定期間において前記振り分け経路部の側方を経由し、当該振り分け経路部よりも下側に位置し、該振り分け経路部を経由して案内される特定領域と共通する特定領域(特定通路434J)へ導く確定経路部(通路434D)とを有することを特徴とする特徴C1〜C5のいずれかに記載の遊技機。
特徴C6記載の遊技機によれば、特定入賞可能期間において振り分け経路部を経由して遊技球が案内される特定領域と、特定入賞確定期間において確定経路部を経由して遊技球が案内される特定領域とが共通の領域とされている。このため、遊技者は、特定入賞可能期間において特定領域に遊技球が案内されずに当選とはならなかった場合、その後の特定入賞確定期間において同一の特定領域に遊技球が案内されて当選となる。よって、特定領域への入球に基づく有利な遊技状態の獲得に対しての大きな充実感を遊技者に提供することができる。
また、特定入賞確定期間においては、特定入賞可能期間において遊技球が経由することとなる振り分け経路部の側方を経由して遊技球が特定領域へ案内される状況を遊技者が視認することとなる。このため、特定入賞確定期間によって、遊技球の振り分け抽選が実行されない状況を、特定領域への遊技球の進行によって遊技者に分かり易く提示することができる。
<特徴C7>
識別情報を変動表示する部位であって、前記第1案内条件及び前記第2案内条件の成立に対応して前記識別情報の結果を表示する表示部を有する表示手段(装飾図柄表示装置479)を備え、
遊技機正面視において、前記表示部に対して左右方向の一方側における上側に前記所定の入球経路の入口が配置されると共に、前記表示部の側部前側又は側方を経由した入球経路の下側に前記特定領域が配置され、前記表示部の中央に近い側から前記確定経路部と、前記振り分け経路部とが順に配置されていることを特徴とする特徴C1〜C6のいずれかに記載の遊技機。
特徴C7記載の遊技機によれば、表示部の中央に近い側に確定経路部が位置しており、遊技者が表示部に表示される演出を視認しながら遊技をしている状況において、特定入賞確定期間にて確定経路部を流下する遊技球は見逃し難いものとすることができる。よって、特定領域に確実に遊技球が案内されて遊技者にとって幸運な状況に遷移する過程を遊技球の挙動と表示部の演出とを含めて遊技者により確実に提示することができる。
また、特定入賞確定期間においては、確定経路部を経由する遊技球が表示部の上側から表示部の側方を経由して特定領域に案内される。このため、特定領域に確実に遊技球が案内される過程を長い区間にわたって遊技者に提示することができるので、たとえ遊技球を鉛直下方に近い角度で高速に流下する構成であっても、遊技球が特定領域へ案内される状況を見逃し難いものとすることができる。
なお、表示部の側部前側は、表示部の側部(詳細には、遊技機正面視における左側又は右側の一部分)に対して少なくとも一部が遊技機前側に重なる領域としても良く、表示部の側方は、遊技機正面視における表示部の右方又は左方としても良い。
<特徴C8>
前記可変入賞装置は、前記所定の入球経路の一部として、前記振り分け経路部の上流側にて前記振り分け経路部から分岐して前記特定領域とは異なる領域に遊技球を案内する振り分け外れ経路(通路434E)を備え、
遊技機正面視において、前記表示部の中央に近い側から前記確定経路部と、前記振り分け経路部と、前記振り分け外れ経路とが順に配置されていることを特徴とする特徴C7記載の遊技機。
特徴C8記載の遊技機によれば、振り分け経路部から分岐して特定領域とは異なる領域に案内される遊技球は、確定経路部や振り分け経路部に対して表示部から離れた領域を経由することとなる。このため、振り分け経路部を流下する遊技球が、振り分け経路部等を流下する遊技球の視認性を阻害することを抑制することができ、遊技者が見間違いをする状況を防止することができる。
なお、振り分け外れ経路は、遊技機正面視において振り分け経路部から特定領域までの区間の長さよりも短く設定される構成としても良い。これにより、振り分け外れ経路を流下する遊技球を迅速に遊技者から視認できなくして、振り分け経路部等を流下する遊技球の視認性を阻害しないようにすることができる。
<特徴C9>
前記遊技領域には、前記所定の入球経路の入口付近に到達し、当該入口に入球しないで前記遊技領域を流下する外れ球通過部が設けられ、
遊技機正面視において、前記表示部の中央に近い側から前記確定経路部と、前記振り分け経路部と、前記振り分け外れ経路と、前記外れ球通過部とが順に配置されていることを特徴とする特徴C8記載の遊技機。
特徴C9記載の遊技機によれば、外れ球通過部を流下する遊技球は、確定経路部や振り分け経路部に対して表示部から離れた領域を経由することとなるので、振り分け経路部等を流下する遊技球の視認性を阻害することを抑制することができる。
<特徴C10>
前記可変入賞装置は、前記所定の入球経路の入口として、遊技球が左右方向において並んで入賞可能な程度に横長に形成された所定の入賞口(大入賞装置434の入口)を有し、
当該所定の入賞口は、遊技機正面視において、前記表示部に対して左右方向における端部であって上部前側又は上方にて前記表示部の上端の連続する左右方向に沿って横長に配置されていることを特徴とする特徴C7〜C9のいずれかに記載の遊技機。
特徴C10記載の遊技機によれば、所定の入賞口から所定の入球経路に連続する領域を、表示部の上側隅部分を囲うように配置することができ、表示部を注視する遊技者に対し、遊技球が特定領域へ案内される状況を見逃し難いものとすることができる。
なお、表示部に対して上部前側は、遊技機正面視における表示部の上部に対して遊技機前側に少なくとも一部が重なる領域としても良い。
<特徴C11>
前記動作制御手段は、
所定の第3案内条件が成立した場合に前記可変入賞装置の動作を制御し、
前記第1案内条件の成立により前記特定入賞可能期間が発生するタイミングにおいて前記所定の入球経路へ入球した遊技球を前記特定領域へ確実に案内する早期特定入賞確定期間を少なくとも発生させることを特徴とする特徴C1〜C10のいずれかに記載の遊技機。
特徴C11記載の遊技機によれば、第3案内条件が成立した場合には、第1案内条件の成立により特定入賞可能期間が発生するタイミングにおいて早期特定入賞確定期間が発生し、所定の入球経路へ入球した遊技球を特定領域へ確実に案内することができる。このため、特定領域へ案内される過程を多様にすると共に、特定領域へ早いタイミングで案内される状況に対応した演出を付加することができ、遊技を多様にすることができる。
なお、所定の第3案内条件が成立した場合には、早期特定入賞確定期間の後に獲得し得る遊技価値(例えば、第3案内条件が成立した場合に、遊技者が獲得可能な賞球数や、遷移する遊技状態)は、所定の第1案内条件及び所定の第2案内条件のいずれが成立した場合よりも高価値とすることが好ましい。他の案内条件に比べて、遊技者にとって早い段階から特定領域へ遊技球が案内されることを示唆した演出を実行すると共に、その演出の実行に伴う遊技価値を遊技者に付与することができ、演出の実行によって遊技者の期待感を高揚しつつ、その期待感に応じた遊技価値を付与する遊技機を実現することができる。
なお、特徴A1〜A4、特徴B1,B2、及び、特徴C1〜C11に記載の少なくとも1つの特徴又は具体的構成を、他のいずれか又は複数の特徴又は具体的構成に組み合わせて適用しても良い。以下には、上記した各特徴を適用し得る遊技機の基本構成を示す。
パチンコ遊技機:遊技者が操作する発射操作手段と、その発射操作手段の操作に基づいて遊技球を発射する遊技球発射手段と、その発射された遊技球を所定の遊技領域に導く通路部と、遊技領域内に配置された各遊技部品とを備え、それら各遊技部品のうち所定の通過部を遊技球が通過した場合に遊技者に特典を付与する遊技機。
本発明は、弾球遊技機等の遊技機に適している。
100:遊技機
434:大入賞装置
434J:特定通路
444:大入賞スイッチ
447:非特定通路スイッチ
448:特定通路スイッチ
454:上進入規制機構
455:切換シャッタ
456:誘導体
457:転動体
458:振分回転体
464:上進入規制ソレノイド
465:切換ソレノイド
466:誘導モータ
468:振分モータ
479:装飾図柄表示装置

Claims (2)

  1. 特定領域を含む複数の領域に遊技球を振り分け可能に動作する可変入賞装置と、
    該可変入賞装置の動作を制御する動作制御手段と、
    前記特定領域に遊技球が案内された場合には、前記特定領域に遊技球が案内されない場合より有利な遊技状態とする遊技状態制御手段とを備え、
    前記可変入賞装置は、
    遊技領域を流下する遊技球を所定の入球経路へ進入させる入口部を有し、該入口部を経由して前記所定の入球経路へ進入した遊技球を前記特定領域と該特定領域とは異なる領域とに振り分けるものであり、
    前記動作制御手段は、
    所定の第1案内条件が成立した場合に前記可変入賞装置の動作を制御し、
    前記所定の入球経路へ入球した遊技球を前記特定領域へ所定の確率で案内する特定入賞可能期間と、
    該特定入賞可能期間の後に開始され、前記特定領域へは遊技球を案内せずに他の入賞領域へ遊技球を案内する特定入賞不能期間と、
    該特定入賞不能期間の後に開始され、前記所定の入球経路へ入球した遊技球を、前記所定の確率で前記特定領域へ遊技球を案内する経路とは別に設けられた経路を経由して、前記特定領域へ確実に案内する特定入賞確定期間とを少なくとも発生させ、
    前記第1案内条件とは別に予め設定された所定の第2案内条件が成立した場合に、前記第1案内条件が成立した場合と略同一の期間の長さで前記特定入賞可能期間と前記特定入賞不能期間とが発生し、前記第1案内条件の成立により前記特定入賞確定期間が発生するタイミングにおいて前記特定領域へ遊技球を案内しない遊技状態を少なくとも発生させることを特徴とする遊技機。
  2. 前記遊技機は、パチンコ遊技機であることを特徴とする請求項1記載の遊技機。
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