JP6578192B2 - 乳房定位装置 - Google Patents
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Description
しかし、この方法では、探査範囲を伸展させているために、より広い範囲を探査することとなり、検査に時間がかかってしまうという問題がある。上記非特許文献1,2に開示された超音波装置を用いた場合であっても、検査に一被検者当たり約15分(片方の乳房当たり3スキャン×2=6スキャン)かかっている。
(1)仰臥位での被検者の乳房の位置を適切な位置に定める乳房定位装置であって、
仰臥位での被検者の背部に挿入される略平板状のベース部材と、
前記ベース部材に対して上下動可能に設けられたアーム部材と、
前記アーム部材の先端部に略水平状態で設けられた乳房当接部材と、を備えたことを特徴とする。
このように、本発明の乳房定位装置の上記(1)の構成によれば、仰臥位での被検者の乳房の位置を適切な位置に定めて、超音波検査等の時間短縮を図ることが可能となる。
また、上記非特許文献1,2に開示された超音波装置を用いた場合には、医師による読影画像量も3分の1となるため、読影時間も3分の1に短縮される。その結果、単位時間当たりの検診と読影数は3倍となり、時間効率とコスト効率を大幅に向上させることが可能となる。
また、乳房当接部材として、湾曲具合等の異なる種々の形状のものを用意しておけば、被検者の乳房の形に合う乳房当接部材に簡単に交換することができる。
(乳房定位装置の構成)
まず、本発明の実施の形態1における乳房定位装置の構成について、図1〜図6を参照しながら説明する。
図1〜図5に示すように、本実施の形態の乳房定位装置1は、仰臥位での被検者の背部に挿入される略長方形平板状のベース部材2と、ベース部材2に対して上下動可能に設けられた(図1,図2,図4,図5の両矢印A参照)アーム部材3と、アーム部材3の先端部に略水平状態で設けられた乳房当接部材4と、を備えている。
アーム部材3は、断面略逆U字状のステンレス製の板材からなり、当該アーム部材3の一方の長尺部分3aがスライド支持体5bにスライド可能に支持されている。また、スライド支持体5bの背面(後面)側の上端部は、前後に移動可能な押圧部材5cとなっており、ケース5aの背面(後面)側の上端部の外方からボルトノブ5dをねじ込むことにより、押圧部材5cをアーム部材3の一方の長尺部分3aに押し付けて、アーム部材3を所定の高さ位置に固定保持できるようにされている。そして、これにより、乳房当接部材4の、ベース部材2の底面からの高さを、約75mm〜約175mmの範囲で自由に調整することが可能となる。
また、ケース5aの左右の側面には、それぞれハンドル6a,6bが斜め下方に向けた状態で固着されている。そして、当該ハンドル6a,6bをそれぞれ左右の手で把持して前方へ押しやることにより、ベース部材2の前部を仰臥位での被検者の背部に容易に挿入できるようにされている。
すなわち、図1〜図3に示すように、当該乳房定位装置1の乳房当接部材4は、仰臥位での被検者の右側の乳房の外側下部に当接する部分が当該外側下部の形状に合わせて湾曲しており、その他の部分は略直線状に形成されている。仰臥位での被検者の左側の乳房の位置を適切な位置に定める乳房定位装置(図示せず)は、乳房定位装置1と乳房当接部材の形状のみが異なっている。乳房当接部材4の長さは約165mmである。
図1に示すように、乳房当接部材4の乳房当接面には、長手方向に沿って溝4cが形成されており、当該乳房当接面は全体として丸く面取り加工が施されている。このため、被検者は、乳房当接部材4を乳房に押し付けられたときに、痛みを感じることはほとんどない。
このように、本実施の形態の乳房定位装置1の構成によれば、仰臥位での被検者の乳房の位置を適切な位置に定めて、超音波検査等の時間短縮を図ることが可能となる。
また、上記非特許文献1,2に開示された超音波装置を用いた場合には、医師による読影画像量も3分の1となるため、読影時間も3分の1に短縮される。その結果、単位時間当たりの検診と読影数は3倍となり、時間効率とコスト効率を大幅に向上させることが可能となる。
より具体的には、図1〜図3,図5,図6に示すように、アーム部材3の他方の長尺部分3bは、その下端部分が外側に略直角に折り曲げられており、当該折り曲げ部分3cの先端部には円形のボルト挿通孔3dが形成されている。また、乳房当接部材4には、若干屈曲した形状のステンレス製の板材からなる連結部材4aの一端が固着されており、当該連結部材4aの他端部にはU字状の切り欠き4bが形成されている。そして、ボルト挿通孔3dと切り欠き4bが合致するように折り曲げ部分3cと連結部材4aを重ね合わせ、当該重ね合わせ部分を上下の挟持体7a,7bで挟み込んだ後、下側の挟持体7bの下方からボルトノブ8のボルト部分8aをねじ込むことにより、アーム部材3の先端部に乳房当接部材4が連結されている。ここで、下側の挟持体7bには、ボルトノブ8のボルト部分8aが挿通するボルト挿通孔9bが穿設されており、上側の挟持体7aには、ボルトノブ8のボルト部分8aが螺合するボルト孔(雌ネジ孔)9aが螺設されている。
下側の挟持体7bには、アーム部材3側に位置して、折り曲げ部分3cと連結部材4aを収容する凹所10aが形成されている(図2,図5参照)。また、下側の挟持体7bには、乳房当接部材4側に位置して、連結部材4aを収容する凹所10bが形成されている(図6参照)。そして、凹所10a,10bは、乳房当接部材4の連結部材4aがボルトノブ8のボルト部分8aを中心として略90°の角度範囲で左右に水平回動できる大きさに形成されている(図2,図3の矢印B,C参照)。
このように、本実施の形態の乳房定位装置1において、乳房当接部材4は、アーム部材3の先端部に着脱可能に設けられている。
かかる構成によれば、乳房当接部材4以外の構成を一定のものとし、乳房当接部材として、右側の乳房用の乳房当接部材と左側の乳房用の乳房当接部材の2種類を用意するだけで、右側の乳房用の乳房定位装置と左側の乳房用の乳房定位装置を作製することが可能となる。その結果、装置の低コスト化を図ることができる。また、乳房当接部材4として、湾曲具合等の異なる種々の形状のものを用意しておけば、被検者の乳房の形に合う乳房当接部材に簡単に交換することができる。
尚、一端が乳房当接部材4に固着された連結部材4aの他端部に円形のボルト挿通孔を形成した場合であっても、ボルトノブ8のボルト部分8aを抜き取ることにより、乳房当接部材4を着脱することができる。従って、連結部材4aの他端部には、U字状の切り欠き4b又は円形のボルト挿通孔のいずれを形成してもよい。
次に、本実施の形態における乳房定位装置の使用方法について、図7をも参照しながら説明する。
超音波装置として、例えば、上記非特許文献1,2に開示された超音波装置を用いた場合には、検査が一被検者18当たり約5分(片方の乳房18b(18c)当たり1スキャン×2=2スキャン)で終わり、3分の1の時間短縮が可能となる。
また、上記非特許文献1,2に開示された超音波装置を用いた場合には、医師による読影画像量も3分の1となるため、読影時間も3分の1に短縮される。その結果、単位時間当たりの検診と読影数は3倍となり、時間効率とコスト効率を大幅に向上させることが可能となる。
ところで、乳がんの手術(局所制御)においては、メスを入れることで、乳腺や脂肪が大きく偏位してしまい、摘出範囲の正確さを低下させることが多いのが現状である。本実施の形態の乳房定位装置1を使用すれば、かかる乳がん手術における難点を改善することもできる。
(乳房定位装置の構成)
次に、本発明の実施の形態2における乳房定位装置の構成について、図8を参照しながら説明する。
図8に示すように、本実施の形態の乳房定位装置11は、仰臥位での被検者の背部に挿入される略楕円平板状のベース部材12と、ベース部材12に対して上下動可能に設けられた(両矢印D参照)アーム部材13と、アーム部材13の先端部に略水平状態で設けられた乳房当接部材14と、を備えている。
アーム部材13は、断面略Γ字状のステンレス製の板材からなり、当該アーム部材13の長尺部分13aがアーム保持部15内のスライド支持体5b(図5参照)にスライド可能に支持されている。
すなわち、当該乳房定位装置11の乳房当接部材14は、仰臥位での被検者の右側の乳房の外側下部に当接する部分が当該外側下部の形状に合わせて湾曲しており、その他の部分は略直線状に形成されている。仰臥位での被検者の左側の乳房の位置を適切な位置に定める乳房定位装置(図示せず)は、乳房定位装置11と乳房当接部材の形状のみが異なっている。乳房当接部材14の長さは約165mmである。
このように、本実施の形態の乳房定位装置11の構成によれば、仰臥位での被検者の乳房の位置を適切な位置に定めて、超音波検査等の時間短縮を図ることが可能となる。
また、上記非特許文献1,2に開示された超音波装置を用いた場合には、医師による読影画像量も3分の1となるため、読影時間も3分の1に短縮される。その結果、単位時間当たりの検診と読影数は3倍となり、時間効率とコスト効率を大幅に向上させることが可能となる。
尚、本実施の形態の乳房定位装置11においても、上記実施の形態1の乳房定位装置1の場合と同様に、乳房当接部材14は、アーム部材13の先端部に水平回動可能に設けられている。また、乳房当接部材14は、アーム部材13の先端部に着脱可能に設けられている。
第1の支持部材17bの軸線と第2の支持部材17cの直線円筒状部分(下部)の軸線は一致しており、第2の支持部材17cは、当該軸線回りに360度回転できるようにされている(両矢印F参照)。尚、図8中、参照符号17eは、第2の支持部材17cを任意の回転位置で保持固定するための締結部を示している。
支持機構17を以上のように構成したので、第1の支持部材17bを任意の角度位置で保持固定し、第2の支持部材17cを任意の回転位置で保持固定することにより、レーザポインタ16からレーザ光を放射させて任意の位置を指示することが可能となる。
次に、本実施の形態における乳房定位装置の使用方法について、図9をも参照しながら説明する。
超音波装置として、例えば、上記非特許文献1,2に開示された超音波装置を用いた場合には、検査が一被検者18当たり約5分(片方の乳房18b(18c)当たり1スキャン×2=2スキャン)で終わり、3分の1の時間短縮が可能となる。
また、上記非特許文献1,2に開示された超音波装置を用いた場合には、医師による読影画像量も3分の1となるため、読影時間も3分の1に短縮される。その結果、単位時間当たりの検診と読影数は3倍となり、時間効率とコスト効率を大幅に向上させることが可能となる。
このようにしておけば、同一の乳房定位装置11を使用して手術を行うことにより、超音波検査の結果を手術に反映させることができるので、手術を迅速かつ正確に行うことが可能となる。
2,12 ベース部材
3,13 アーム部材
3a,3b,13a 長尺部分
3c 折り曲げ部分
3d,9b ボルト挿通孔
4,14 乳房当接部材
4a,14a 連結部材
4b U字状の切り欠き
4c 溝
5,15 アーム保持部
5a ケース
5b スライド支持体
5c 押圧部材
5d,8 ボルトノブ
5e アーム挿通孔
6a,6b ハンドル
7a,7b 挟持体
8a ボルト部分
9a ボルト孔(雌ネジ孔)
10a,10b 凹所
13b 水平部分
16 レーザポインタ
17 支持機構
17a 基台
17b 第1の支持部材
17c 第2の支持部材
17d,17e 締結部
19 レーザ光
Claims (4)
- 仰臥位での被検者の乳房の位置を適切な位置に定める乳房定位装置であって、
仰臥位での被検者の背部に挿入される略平板状のベース部材と、
前記ベース部材に対して上下動可能に設けられたアーム部材と、
前記アーム部材の先端部に略水平状態で設けられた乳房当接部材と、を備えたことを特徴とする乳房定位装置。 - 前記乳房当接部材は、前記アーム部材の先端部に略水平回動可能に設けられている、請求項1に記載の乳房定位装置。
- 前記乳房当接部材は、前記アーム部材の先端部に着脱可能に設けられている、請求項1又は2に記載の乳房定位装置。
- レーザ光を放射して任意の位置を指示するレーザポインタをさらに備えた、請求項1〜3のいずれか1項に記載の乳房定位装置。
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