JP6577343B2 - ラビリンスピストン式往復動圧縮機 - Google Patents

ラビリンスピストン式往復動圧縮機 Download PDF

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Description

本発明は、ラビリンスピストン式往復動圧縮機に関する。
従来から、往復動圧縮機として、ラビリンスピストンを用いたラビリンスピストン式往復動圧縮機が知られている(例えば、特許文献1参照)。ラビリンスピストンは、その外周面にラビリンス溝を備え、シリンダとの隙間に生じるラビリンス効果を利用して、シリンダとの気密性を確保するものである。したがって、ラビリンスピストンは、気密性を確保するための潤滑油やピストンリングを使用としない。そのため、ラビリンスピストン式往復動圧縮機には、潤滑油やピストンリングの摩耗粉を含まない清浄な圧縮ガスを得ることができるという大きな利点がある。
ラビリンスピストン式往復動圧縮機(以下、単に「圧縮機」ともいう)では、シリンダとピストンロッドとの間をシールするシール装置にも、上述の理由から、ラビリンス効果を利用したラビリンスパッキンが用いられている。しかしながら、ラビリンスパッキンを用いたシール装置では、ラビリンスパッキンの特性により、シリンダ内の圧縮室からラビリンスパッキンとピストンロッドとの隙間へ圧縮ガスのわずかな漏れが発生する。そのため、特に毒性・可燃性ガスを圧縮する場合には、圧縮ガスがこの隙間を通じてフレーム内に流入し、そこから外部(大気)へと漏れることを防止する必要があり、そのための対策が必要になる。
図3は、従来のラビリンス式往復動圧縮機におけるシール装置付近の拡大断面図である。図3に示すシール装置130は、ピストンロッド121の軸方向に沿って配置された複数のラビリンスパッキン131と、これらを収納して保持するパッキンボックス140とを有している。パッキンボックス140は、それぞれがラビリンスパッキン131を収納して保持する複数のパッキンケース141と、最下部のラビリンスパッキン131を収納して保持するパッキン押さえ142と、パッキンケース141の間に設けられた中間リング143とを有している。複数のパッキンケース141と中間リング143とは、パッキン押さえ142が固定ボルト146によってシリンダ111に固定されていることで、シリンダ111に対して固定されている。
また、シール装置130は、中間リング143の内周面に形成された連通溝133aと、この連通溝133aと圧縮機の外部とを連通するようにパッキンケース141を貫通して形成された貫通流路133bとを有している。これらは、圧縮ガス排出機構133として機能し、シリンダ111内の圧縮室(図示せず)からピストンロッド121とラビリンスパッキン131との隙間に下向きに流入する圧縮ガスを、圧縮機の外部に排出することができる。なお、圧縮ガス排出機構133は、排出される圧縮ガスが回収されてプロセスで再利用されるように、回収ライン(図示せず)に接続されている。
これに加えて、シール装置130は、加圧されたバリアガスがピストンロッド121とラビリンスパッキン131との隙間にフレーム側(図の下側)から上向きに流入して、圧縮ガス排出機構133を通じて排出されるように構成されている。このようなバリアガスの流通により、シリンダ111内の圧縮室から流入した上述の圧縮ガスは、連通溝133aまで到達した際にそれ以上の流入が遮断され、バリアガスと共に、圧縮ガス排出機構133へと流れることができる。その結果、圧縮ガスのフレーム(図示せず)への漏れを防止することができる。
特開2010−71174号公報
図3に示すシール装置130では、ピストンロッド121とラビリンスパッキン131との隙間にバリアガスを流入させるために、フレーム内に加圧したバリアガスを導入する必要がある。そのため、図3に示すシール装置130を圧縮機に採用した場合、フレーム構造が複雑になり、フレーム自体も肉厚になって、重量化やコストアップにつながるという問題がある。
また、フレーム内には、シール装置130に隣接してディスタンス室と呼ばれる空間が設けられており、これにより、シール装置130とフレーム内の摺動部材との間隔が十分に確保されている。しかしながら、このディスタンス室には、フレーム内の摺動部材で使用される潤滑油がピストンロッド121を伝わって浸入する可能性がある。そのような場合、図3に示すシール装置130では、その潤滑油がバリアガスを介して回収される圧縮ガスに混入してしまい、結果的に、圧縮機で生成される圧縮ガスにも潤滑油が混入してしまう。
このような圧縮ガスへの潤滑油の混入を防止する構造として、ディスタンス室に仕切りを設けて2室構成とし、シリンダ側のディスタンス室には潤滑油が浸入しないようにする構造も提案されている。しかしながら、これを実現するためには、フレームの大幅な設計変更が必要となり、さらなるコストアップにつながる。加えて、このような大幅な設計変更を行うと、ラビリンスピストン本来の特徴が生かせなくなる虞もある。すなわち、ラビリンスピストンのピストンロッドは、ディスタンス室の下部に設けられた案内軸受のみによって移動可能に支持されており、2室構成にすると、ラビリンスピストンから案内軸受までの距離が長くなってしまう。このため、ラビリンスピストンの振動に乱れが生じ、シリンダとの接触が発生する虞がある。
そこで、本発明の目的は、構造が簡単で軽量化・低コスト化を実現するとともに、圧縮ガスの外部への漏れと、圧縮ガスへの潤滑油などの混入とを防止することができるラビリンスピストン式往復動圧縮機を提供することである。
上述した目的を達成するために、本発明のラビリンスピストン式往復動圧縮機は、圧縮室を形成するシリンダと、圧縮室内に往復移動可能に設けられたラビリンスピストンと、ラビリンスピストンに連結され、シリンダを貫通して延びるピストンロッドと、シリンダとピストンロッドとの間をシールするシール装置と、を有し、シール装置が、ピストンロッドの軸方向に沿ってピストンロッドの外周面に配置された複数のシール部材であって、それぞれが外周面を非接触でシールする複数の非接触シール部材と、圧縮室から最も遠い位置に配置され、外周面に接触して外周面をシールする接触シール部材と、を含む複数のシール部材と、複数のシール部材を収納して保持するハウジングと、ピストンロッドと複数の非接触シール部材との間に形成された隙間に連通し、圧縮室から隙間に流入する圧縮ガスをラビリンスピストン式往復動圧縮機の外部に排出する圧縮ガス排出機構と、圧縮ガス排出機構と独立して設けられ、上記隙間のうち圧縮ガス排出機構が連通する位置と前記接触シール部材との間に位置する隙間部分にバリアガスを流通させるバリアガス流通機構と、を有している。
このようなラビリンスピストン式往復動圧縮機では、バリアガス流通機構により、シール装置のハウジング(パッキンボックス)を通じて、ピストンロッドとの複数の非接触シール部材(ラビリンスパッキン)との隙間に直接バリアガスを導入することができる。これにより、従来とは異なり、フレーム内に加圧したバリアガスを導入する必要がない。その結果、圧縮機のフレーム構造が複雑になったり、フレーム自体が肉厚になったりすることがなく、装置の重量化やコストアップにつながることもない。また、バリアガス流通機構と圧縮ガス排出機構とが独立して設けられているため、ピストンロッドに付着した潤滑油がバリアガス流通機構を通じて排出されたとしても、それが圧縮ガス排出機構を通じて排出される圧縮ガスに接触することはない。
以上、本発明によれば、構造が簡単で軽量化・低コスト化を実現するとともに、圧縮ガスの外部への漏れと、圧縮ガスへの潤滑油などの混入とを防止することができるラビリンスピストン式往復動圧縮機を提供することができる。
本発明の一実施形態によるラビリンス式往復動圧縮機の断面図である。 本実施形態によるラビリンス式往復動圧縮機におけるシール装置付近の拡大断面図である。 従来のラビリンス式往復動圧縮機におけるシール装置付近の拡大断面図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の一実施形態によるラビリンス式往復動圧縮機の断面図である。
ラビリンスピストン式往復動圧縮機(以下、単に「圧縮機」ともいう)1は、ピストンの往復移動によりガスを圧縮するガス圧縮部2と、このピストンを駆動するピストン駆動部3とを有している。
ガス圧縮部2は、圧縮室10を形成するシリンダ11と、圧縮室10内に往復移動可能に設けられたラビリンスピストン12と、シリンダ11と共に圧縮室10を形成するシリンダカバー13とを有している。ガス圧縮部10は、圧縮室10内でラビリンスピストン12が往復移動することで、圧縮室10内のガスを圧縮することができる。ラビリンスピストン12は、その外周面にラビリンス溝を備え、シリンダ11との隙間に生じるラビリンス効果を利用して、シリンダ11との気密性を確保するものである。ラビリンスピストン12を用いることで、気密性を確保するための潤滑油やピストンリングが必要なくなり、潤滑油やピストンリングの摩耗粉を含まない清浄な圧縮ガスを得ることができる。なお、本明細書では、ラビリンスピストンを単に「ピストン」ともいう。
また、ガス圧縮部2は、シリンダ11に形成され圧縮室10に連通する吸気室14内に設けられた吸入弁15と、吸気室14を閉塞する弁カバー16とを有している。吸入弁15は、吸気室14に導入されたガスを圧縮室10に供給するために、吸気室14と圧縮室10との圧力差によって受動的に作動して、吸気室14と圧縮室10との連通口を開閉するようになっている。
また、ガス圧縮部2は、シリンダ11に形成され圧縮室10に連通する吐出室17内に設けられた吐出弁18と、吐出室17を閉塞する弁カバー19とを有している。吐出弁18は、圧縮室10で圧縮された圧縮ガスを吐出室17に吐出するために、圧縮室10と吐出室17との圧力差によって受動的に作動して、圧縮室10と吐出室17との連通口を開閉するようになっている。
なお、ガス圧縮部2は、吸入弁15を強制的に開放して圧縮室10を開放状態に保持することで、圧縮室10から吐出室17に吐出されるガス(圧縮ガス)の吐出容量を制御するアンローダ19をさらに有している。アンローダ19としては、公知の装置を使用することができる。そのため、ここでは、アンローダ19の詳細な構成については説明を省略する。
ピストン駆動部3は、フレーム20内に収容された、ピストンロッド21と、クロスヘッド22と、連接棒23と、クランク軸24とを有している。
ピストンロッド21は、一端でクロスヘッド22に連結され、フレーム20の上部およびシリンダ11の下部を貫通して延び、他端でピストン12に連結されている。クロスヘッド22は、フレーム20によって、ピストンロッド21の軸方向に沿って移動可能に支持されている。連接棒23は、クロスヘッドピン25を介してクロスヘッド22に回転可能に連結されている。クランク軸24は、駆動部(図示せず)の回転軸に偏心して接続され、クランクピン軸受26を介して連接棒23を回転可能に支持している。このような構成により、ピストン駆動部3は、クランク軸24の回転運動をクロスヘッド22の(ピストンロッド21の軸方向に沿った)直線運動に変換することができ、ピストンロッド21を介してピストン12を往復移動させることができる。
ピストンロッド21は、フレーム20に設けられた案内軸受27によって軸方向に移動可能に支持されている。案内軸受27の上部には、ピストン駆動部3(クロスヘッド22、クランク軸24、案内軸受27など)で使用される潤滑油がピストンロッド21に沿って持ち上げられるのを防止する油切りリング28が設けられている。さらに、ピストンロッド21には、油止めリング29が設けられている。
油止めリング29の上側には、シリンダ11とピストンロッド21との間をシールするシール装置30が設けられている。シール装置30は、油切りリング28との間にディスタンス室と呼ばれる空間20aを挟んで設けられている。なお、ディスタンス室20aは、シール装置30と油切りリング28との間にピストンロッド21のストローク以上の間隔を確保するために設けられている。本実施形態のシール装置30は、圧縮室10内の圧縮ガスがフレーム20内に漏れるのを防止するだけでなく、ピストン駆動部3で使用される潤滑油が上述のディスタンス室20aに浸入したとしても、そのような潤滑油が圧縮室10内の圧縮ガスに混入することを防止する機能も有している。本実施形態のシール装置30の詳細については後述する。
ここで、本実施形態の圧縮機の動作について簡単に説明する。
圧縮されるガスは、吸気室14に接続された吸気管(図示せず)から吸気室14に導入され、吸気室14と圧縮室10との圧力差によって吸入弁15が開放すると、圧縮室10へと供給される。そして、圧縮室10に供給されたガスは、ピストン駆動部3によって駆動されるピストン13の往復移動により圧縮される。圧縮室10で圧縮された圧縮ガスは、圧縮室10と吐出室17との圧力差によって吐出弁18が開放することで、吐出室17へと吐出される。圧縮室10内の圧縮ガスが吐出室17へと吐出されると、再び吸入弁15が開放して、圧縮されるガスが圧縮室10へと供給される。このような工程を繰り返すことで、圧縮機1によって継続的に圧縮ガスが生成されることになる。
次に、図2を参照して、本実施形態のシール装置について説明する。図2は、図1の圧縮機におけるシール装置付近の拡大断面図である。
図2を参照すると、シール装置30は、ピストンロッド21の軸方向に沿ってその外周面21aに配置されたリング状の複数のシール部材31,32を有している。具体的には、シール装置30は、複数のラビリンスパッキン31と、ラビリンスパッキン31の下側、すなわち圧縮室10(図2には図示せず)から最も遠い位置に配置された樹脂パッキン32とを有している。また、シール装置30は、これら複数のシール部材31,32を収納して保持するパッキンボックス(ハウジング)40を有している。
ラビリンスパッキン31は、ピストンロッド21の外周面20aを非接触でシールする非接触シール部材の一種である。ラビリンスパッキン31は、ピストンロッド21の外周面20aに対向する内周面にラビリンス溝を備え、それらの隙間に生じるラビリンス効果を利用したものである。複数のラビリンスパッキン31は、それぞれパッキンケース41に収納されて保持されている。図示した実施形態では、5つのラビリンスパッキン31が設けられているが、ラビリンスパッキン31の数は、これに限定されるものではない。以下の説明では、便宜上、上から3番目、4番目、および5番目のラビリンスパッキン31a,31b,31cを、それぞれ第1、第2、および第3のラビリンスパッキンと呼び、それらを保持するパッキンケース41a,41b,41cをそれぞれ第1、第2、および第3のパッキンケースと呼んで区別するが、この区別は本発明を限定するものではない。
樹脂パッキン32は、ピストンロッド21の外周面20aに接触してその外周面20aをシールする接触シール部材の一種である。本実施形態の樹脂パッキン32は、耐熱性が高く摩擦係数が小さいことから、フッ素樹脂、特に、テフロン(登録商標)として知られるポリテトラフルオロエチレンからなるパッキンであることが好ましい。樹脂パッキン32は、パッキン押さえ42に収納されて保持され、ピストンロッド21に摺動可能に接触している。
パッキンボックス40は、上述した複数のパッキンケース41およびパッキン押さえ42に加えて、これらの間に設けられた3つの中間リング43,44,45を有している。具体的には、パッキンボックス40は、第1のパッキンケース41aと第2のパッキン41bの間に配置された第1の中間リング43と、第2のパッキンケース41bと第3のパッキンケース41cとの間に配置された第2の中間リング44と、第3のパッキン41cとパッキン押さえ42との間に配置された第3の中間リング45とを有している。パッキンボックス40は、パッキン押さえ42が固定ボルト46によってシリンダ11に固定されていることで、シリンダ11に対して固定されている。
さらに、パッキンボックス40には、ピストンロッド21に対向する内周面に形成された3つの連通溝33a,34a,35aと、各連通溝33a,34a,35aと圧縮機1の外部とをそれぞれ連通する3つの貫通流路33b,34b,35bとが設けられている。
第1の連通溝33aは、ピストンロッド21と複数のラビリンスパッキン31との間に形成された隙間(以下、「ロッド隙間」という)Aに連通するように、第1の中間リング43の内周面に形成されている。第1の貫通流路33bは、第1の連通溝33aと圧縮機1の外部の1次ベントライン(図示せず)とを連通するように、パッキンボックス40を貫通して形成されている。このような構成により、第1の連通溝33aと第1の貫通流路33bとは、圧縮室10からロッド隙間Aに流入する圧縮ガスを圧縮機1の外部に排出する圧縮ガス排出機構33として機能する。
本実施形態のシール装置30では、ラビリンスパッキン31を用いることで、その特性により、圧縮室10からロッド隙間Aへの圧縮ガスのわずかな漏れが発生する。しかしながら、このようなピストンロッド21の外周面20aに沿って流れる圧縮ガスの大部分は、第1の連通溝33aを通じて第1の貫通流路33bに流入し、そして、1次ベントラインを通じて圧縮機1の外部に流出することになる。こうして、圧縮室10からロッド隙間Aに流入する圧縮ガスの大部分を、フレーム20内に漏らすことなく、圧縮ガス排出機構33を通じて適切に排出することができる。
圧縮ガス排出機構33から排出される圧縮ガスは、回収されてプロセスで再利用されることが好ましい。したがって、本実施形態では、圧縮ガス排出機構33は、1次ベントラインを通じて、圧縮ガスを圧縮機1に戻すための回収ラインに接続されている。
一方で、第2の連通溝34aは、ロッド隙間Aに連通するように第2の中間リング44の内周面に形成されている。第2の貫通流路34bは、第2の連通溝34aと圧縮機1の外部の2次ベントライン(図示せず)とを連通するように、パッキンボックス40を貫通して形成されている。また、第3の連通溝35aは、ロッド隙間Aに連通するように第3の中間リング45の内周面に形成されている。第3の貫通流路35bは、第3の連通溝35aと圧縮機1の外部のバリアガス供給ライン(図示せず)とを連通するように、パッキンボックス40を貫通して形成されている。
このような構成により、第2の連通溝34aおよび第2の貫通流路34bと、第3の連通溝35aおよび第3の貫通流路35bとは、ロッド隙間Aのうち、第3のラビリンスパッキン31cとの隙間部分にバリアガスを流通させるバリアガス流通機構36として機能する。より詳細には、第3の連通溝35aおよび第3の貫通流路35bが、上記隙間部分にバリアガスを供給するバリアガス供給機構35として機能し、第2の連通溝34aおよび第2の貫通流路34bが、上記隙間部分に供給されたバリアガスを圧縮機1の外部に排出するバリアガス排出機構34として機能する。
バリアガス流通機構36は、圧縮室10内の圧縮ガスがフレーム20内に流入するのを遮断する機能と、フレーム20内の潤滑油が圧縮ガスに混入するのを遮断する機能の2つの機能を有している。以下、この2つの機能について説明する。
上述したように、圧縮室10から流入する圧縮ガスの大部分は、圧縮ガス排出機構33を通じて適切に排出され、すなわち回収される。その一方で、残りの部分は、第1の連通溝33aを通過して、ピストンロッド21と第2のラビリンスパッキン31bとの隙間に流入してくる。しかしながら、このような圧縮ガスは、バリアガス流通機構36を流通するバリアガスによって、それ以上の流入が遮断され、バリアガスと共に、圧縮機1の外部に適切に排出されることになる。こうして、圧縮室10からロッド隙間Aに流入する圧縮ガスのうち、圧縮ガス排出機構33を通じて排出されなかったものも、フレーム20内に漏らすことなく適切に排出することができる。なお、本実施形態では、樹脂パッキン32により、バリアガス供給機構35を通じて上記隙間部分に供給されるバリアガスがフレーム20内に漏れることが防止される。
バリアガス排出機構34からバリアガスと共に排出される圧縮ガスは、回収されることなく系外へと排出されるが、必要に応じて、回収されてプロセスで再利用されるようになっていてもよい。
一方で、クロスヘッド22、クランク軸24、案内軸受27などのピストン駆動部3で使用される潤滑油は、ピストンロッド21上を伝わり、場合によっては、フレーム20内のディスタンス室20a(図1参照)に浸入する可能性がある。しかしながら、そのような潤滑油も、バリアガス流通機構36を流通するバリアガスによって、圧縮ガス排出機構33を通じて回収される圧縮ガスとの接触が遮断され、バリアガスと共に、圧縮機1の外部に排出することができる。さらには、バリアガスの存在により、樹脂パッキン32の摩耗粉が圧縮ガスに混入することも防止することができる。こうして、圧縮ガス排出機構33を通じて回収される圧縮ガスにはフレーム20内で使用される潤滑油などが含まれることがなくなり、その結果、本実施形態の圧縮機1は、潤滑油を含まない清浄な圧縮ガスを生成することができる。したがって、本実施形態では、バリアガス流通機構36、特にバリアガス排出機構34が、圧縮ガス排出機構33と独立して設けられていることが重要となる。
このように、本実施形態のシール装置30では、バリアガス流通機構36により、バリアガスを直接パッキンボックス40内に供給して流通させることができる。したがって、従来とは異なり、フレーム20内に加圧したバリアガスを導入する必要がない。そのため、圧縮機1のフレーム構造が複雑になったり、フレーム自体が肉厚になったりすることがなくなり、その結果、装置の重量化やコストアップを抑制することができる。また、バリアガスの供給圧力も、圧縮ガス排出機構33を通じて排出されなかった圧縮ガスのフレーム20内への流入を遮断する程度の圧力で十分であり、本実施形態のシール装置30は、この点でも有利である。
本実施形態で使用されるバリアガスは、不活性ガスであることが好ましく、特に、窒素ガスであることが好ましい。また、場合によっては、バリアガスとして、圧縮されるガスと同じガスを用いることもできる。
図示した実施形態では、5つのラビリンスパッキン31が設けられているが、上述したように、ラビリンスパッキン31の数は、これに限定されるものではない。例えば、第1の中間リング43と第2の中間リング44との間に2つ以上のラビリンスパッキン31が設けられていてもよく、また、第2の中間リング44と第3の中間リング45との間にも2つ以上のラビリンスパッキン31が設けられていてもよい。また、第1の中間リング43の上側には、4つ以上のラビリンスパッキン31が設けられていてもよい。
また、各貫通流路33b,34b,35bの配置は、図示した実施形態に限定されるものではなく、適宜変更可能である。例えば、バリアガス排出機構34の第2の貫通流路34bは、第1の貫通流路33bと同様に、第3のパッキンケース41cと第3の中間リング45とパッキン押さえ42とを貫通するように形成されていてもよい。
1 ラビリンスピストン式往復動圧縮機
2 ガス圧縮部
3 ピストン駆動部
10 圧縮室
11 シリンダ
12 ラビリンスピストン
13 シリンダカバー
14 吸気室
15 吸入弁
16,19 弁カバー
17 吐出室
18 吐出弁
19 アンローダ
20 フレーム
21 ピストンロッド
21a 外周面
22 クロスヘッド
23 連接棒
24 クランク軸
25 クロスヘッドピン
26 クランクピン軸受
27 案内軸受
28 油止めリング
29 油切りリング
30 パッキンシステム
A ロッド隙間

Claims (8)

  1. ラビリンスピストン式往復動圧縮機であって、
    圧縮室を形成するシリンダと、前記圧縮室内に往復移動可能に設けられたラビリンスピストンと、前記ラビリンスピストンに連結され、前記シリンダを貫通して延びるピストンロッドと、前記シリンダと前記ピストンロッドとの間をシールするシール装置と、を有し、
    前記シール装置が、
    前記ピストンロッドの軸方向に沿って該ピストンロッドの外周面に配置された複数のシール部材であって、それぞれが前記外周面を非接触でシールする複数の非接触シール部材と、前記圧縮室から最も遠い位置に配置され、前記外周面に接触して該外周面をシールする接触シール部材と、を含む複数のシール部材と、
    前記複数のシール部材を収納して保持するハウジングと、
    前記ピストンロッドと前記複数の非接触シール部材との間に形成された隙間に連通し、前記圧縮室から前記隙間に流入する圧縮ガスを前記ラビリンスピストン式往復動圧縮機の外部に排出する圧縮ガス排出機構と、
    前記圧縮ガス排出機構と独立して設けられ、前記隙間のうち前記圧縮ガス排出機構が連通する位置と前記接触シール部材との間に位置する隙間部分にバリアガスを流通させるバリアガス流通機構と、を有する、
    ラビリンスピストン式往復動圧縮機。
  2. 前記バリアガス流通機構が、前記接触シール部材の側から前記隙間部分に前記バリアガスを供給するようになっている、請求項1に記載のラビリンスピストン式往復動圧縮機。
  3. 前記バリアガス流通機構が、前記隙間部分に前記バリアガスを供給するバリアガス供給機構と、前記隙間部分に供給された前記バリアガスを前記ラビリンスピストン式往復動圧縮機の外部に排出するバリアガス排出機構とを有する、請求項1または2に記載のラビリンスピストン式往復動圧縮機。
  4. 前記バリアガス供給機構が、前記ハウジングの前記ピストンロッドに対向する内周面に形成され、前記隙間部分に連通する連通溝と、前記連通溝と前記ラビリンスピストン式往復動圧縮機の外部とを連通するように前記ハウジングを貫通して形成された貫通流路とを有する、請求項3に記載のラビリンスピストン式往復動圧縮機。
  5. 前記バリアガス排出機構が、前記ハウジングの前記ピストンロッドに対向する内周面に形成され、前記隙間部分に連通する連通溝と、前記連通溝と前記ラビリンスピストン式往復動圧縮機の外部とを連通するように前記ハウジングを貫通して形成された貫通流路とを有する、請求項3または4に記載のラビリンスピストン式往復動圧縮機。
  6. 前記圧縮ガス排出機構が、前記ハウジングの前記ピストンロッドに対向する内周面に形成され、前記隙間に連通する連通溝と、前記連通溝と前記ラビリンスピストン式往復動圧縮機の外部とを連通するように前記ハウジングを貫通して形成された貫通流路とを有する、請求項1から5のいずれか1項に記載のラビリンスピストン式往復動圧縮機。
  7. 前記非接触シール部材が、ラビリンスパッキンである、請求項1から6のいずれか1項に記載のラビリンスピストン式往復動圧縮機。
  8. 前記接触シール部材が、フッ素樹脂からなるパッキンである、請求項1から7のいずれか1項に記載のラビリンスピストン式往復動圧縮機。
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