JP6577245B2 - 遊技機 - Google Patents

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本発明は、遊技を行うことが可能なパチンコ遊技機等の遊技機に関する。
遊技機として、遊技媒体である遊技球を発射装置によって遊技領域に発射し、遊技領域に設けられている入賞口などの入賞領域に遊技球が入賞すると、所定の入賞価値を遊技者に与えるように構成されたものがある。さらに、識別情報を可変表示(「変動」ともいう。)可能な可変表示手段が設けられ、可変表示手段において識別情報の可変表示の表示結果が特定表示結果となった場合に、所定の遊技価値を遊技者に与えるように構成されたものがある(いわゆるパチンコ機)。
なお、入賞価値とは、入賞領域への遊技球の入賞に応じて賞球を払い出したり得点や景品を付与したりすることである。また、遊技価値とは、特定表示結果となった場合に遊技機の遊技領域に設けられた可変入賞球装置の状態が打球が入賞しやすい遊技者にとって有利な状態になることや、遊技者にとって有利な状態になるための権利を発生させたりすることや、賞球払出の条件が成立しやすくなる状態になることである。
パチンコ遊技機では、始動入賞口に遊技球が入賞したことにもとづいて可変表示手段において開始される特別図柄(識別情報)の可変表示の表示結果として、あらかじめ定められた特定の表示態様が導出表示された場合に、「大当り(有利状態)」が発生する。なお、導出表示とは、図柄を停止表示させることである。大当りが発生すると、例えば、大入賞口が所定回数開放して打球が入賞しやすい大当り遊技状態に移行する。そして、各開放期間において、所定個(例えば10個)の大入賞口への入賞があると大入賞口は閉成する。そして、大入賞口の開放回数は、所定回数(例えば16ラウンド)に固定されている。なお、各開放について開放時間(例えば29秒)が決められ、入賞数が所定個に達しなくても開放時間が経過すると大入賞口は閉成する。以下、各々の大入賞口の開放期間をラウンドということがある。
そのような遊技機において、第1識別情報の可変表示と第2識別情報の可変表示とを実行可能に構成され、第2識別情報の可変表示にもとづいて有利状態に制御された場合には、第1識別情報の可変表示にもとづいて有利状態に制御された場合と比較して特定価値が付与される割合が高くなるように構成されたものがある。例えば、特許文献1には、第1識別情報(特図1)の可変表示にもとづいて有利状態(大当り遊技状態)に制御された場合には、有利状態中に大入賞口の開放時間が0.04秒と極めて短く入賞が期待できるラウンド数が平均して少ないのに比べて、第2識別情報(特図2)の可変表示にもとづいて有利状態に制御された場合には、有利状態中の大入賞口の開放時間が25秒または8秒であり入賞が期待できるラウンド数が平均して多いことが記載されている。また、特許文献1には、第1識別情報の可変表示にもとづいて有利状態に制御された場合と、第2識別情報の可変表示にもとづいて有利状態に制御された場合とで、有利状態の終了時のエンディング時間が異なる(特図2にもとづく大当り遊技終了時にはエンディング時間が0秒である)ことが記載されている。
特開2013−215295号公報(図2、図3)
しかし、特許文献1に記載された遊技機では、特定価値が付与される場合に特定価値が付与されたことを報知する期間が確保されておらず、特定価値が付与される割合が高い状況において遊技に対する興趣を向上できないおそれがある。
そこで、本発明は、特定価値が付与される割合が高い状況において遊技に対する興趣を向上できる遊技機を提供することを目的とする。
(手段1)本発明による遊技機は、第1識別情報(例えば、第1特別図柄)の可変表示と第2識別情報(例えば、第2特別図柄)の可変表示とを実行可能であり、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機であって、遊技者にとって有利な特定価値(例えば、大当りDにもとづく大当り遊技において2400個の賞球が得られること)として所定数の遊技媒体を付与する特定価値付与手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS30を実行する部分。払出制御用マイクロコンピュータにおける遊技制御用マイクロコンピュータ560からの払出制御コマンドに応じて球払出装置97を駆動する部分。)と、特定価値が付与されたときに、付与された遊技媒体の数を報知する報知演出(例えば、図45(4)に示す賞球数報知)を実行可能な報知演出実行手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS2911〜S2914,S2935〜S2938,S3919〜S3922を実行する部分)とを備え、第2識別情報の可変表示にもとづいて有利状態に制御された場合には、第1識別情報の可変表示にもとづいて有利状態に制御された場合と比較して特定価値が付与される割合が高く(例えば、図7(B),(C)に示すように、第2特別図柄の変動表示が実行される場合のみ大当りDが発生して、2400個の賞球が得られる場合がある)、報知演出実行手段は、有利状態を終了するときにおける演出を実行可能な演出期間(例えば、最終ラウンド後のインターバル期間)に報知演出を実行可能であり、第2識別情報の可変表示にもとづいて制御された有利状態を終了するときにおける演出を実行可能な演出期間は、特定価値が付与されるか否かに関係なく、第1識別情報の可変表示にもとづいて制御された有利状態を終了するときにおける演出を実行可能な演出期間と比較して長い期間が設定され(例えば、図8および図9に示すように、第1特別図柄の変動表示で決定可能な大当りAや大当りBでは最終ラウンド後のインターバル期間としてB=1.0秒が設定されるのに対して、第2特別図柄の変動表示で決定可能な大当りCや大当りDでは最終ラウンド後のインターバル期間としてC=3.0秒が設定される)、報知演出に、第1条件が成立したときに第1報知期間において実行される第1報知と、第2条件が成立したときに第2報知期間において実行される第2報知と、が含まれ、第1条件と第2条件とが成立していない状態において、一の契機により第1条件と第2条件とが共に成立するときがあり、第1条件と第2条件とが共に成立し、第1報知期間と第2報知期間とが重なった場合、第2報知よりも第1報知を優先的に実行する、ことを特徴とする。そのような構成によれば、特定価値が付与される割合が高い状況において遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、有利状態を終了するときに、有利状態を終了することを報知する終了報知を実行可能な終了報知実行手段を備え、終了報知実行手段は、報知演出が実行された後に終了報知を実行可能であるように構成されていてもよい
(手段2)手段1において、特定価値付与手段は、第2識別情報の可変表示にもとづいて有利状態に制御された場合にのみ、特定価値を付与可能である(例えば、図7(B),(C)に示すように、第2特別図柄の変動表示が実行される場合のみ大当りDが発生して、2400個の賞球が得られる場合がある)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、第1識別情報の可変表示が実行されている場合と第2識別情報の可変表示が実行されている場合とで遊技にメリハリを設けることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
(手段3)手段1または手段2において、第2識別情報の可変表示にもとづいて制御される有利状態には、特定価値を付与可能な第1有利状態(例えば、大当りDにもとづく大当り遊技状態)と、特定価値が付与されない第2有利状態(例えば、大当りCにもとづく大当り遊技状態)とがあり、第1有利状態を終了するときにおける演出を実行可能な演出期間と、第2有利状態を終了するときにおける演出を実行可能な演出期間とは、同じ期間である(例えば、図9に示すように、大当りCおよび大当りDの最終ラウンド後のインターバル期間として同じC=3.0秒が設定される)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、報知演出を実行可能に構成した場合の制御負担の軽減を図ることができる。
(手段4)手段1から手段3のうちのいずれかにおいて、第2識別情報の可変表示にもとづいて制御される有利状態には、特定価値を付与可能な第1有利状態(例えば、大当りDにもとづく大当り遊技状態)と、特定価値が付与されない第2有利状態(例えば、大当りCにもとづく大当り遊技状態)とがあり、有利状態において可変入賞装置(例えば、第1特別可変入賞球装置20a、第2特別可変入賞球装置20b)を開放状態に制御可能な可変入賞装置制御手段(遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS305〜S307を実行する部分)と、特別領域(例えば、第2大入賞口内の特定領域)に遊技媒体が通過したことにもとづいて、有利状態となりやすい特別状態(例えば、確変状態)に制御可能な特別状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS182を実行する部分)とを備え、特別状態制御手段は、第2有利状態において可変入賞装置が最後に開放状態に制御されたときに特別領域に遊技媒体が通過したことにもとづいて、特別状態に制御可能である(例えば、大当りCにもとづく大当り遊技状態において最終ラウンドの第6ラウンドで第2大入賞口内の特定領域に入賞した場合に、大当り遊技終了後に確変状態に制御される場合がある)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、特定価値が付与される割合が高い状況において特定価値が付与されない場合であっても、遊技に対する興趣を向上させることができる。
(手段5)手段1から手段4のうちのいずれかにおいて、始動領域(例えば、第1始動入賞口13、第2始動入賞口14)を遊技媒体(例えば、遊技球)が通過したことにもとづいて可変表示を実行可能であり、始動領域を遊技媒体が通過しやすい高頻度状態(例えば、時短状態(高ベース状態))に制御可能な高頻度状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS180,S183を実行する部分)と、有利状態を終了するときに、有利状態を終了することを報知する終了報知(例えば、エンディング演出)を実行可能な終了報知実行手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるS3936,S3938,S3941,S974を実行する部分)とを備え、高頻度状態に制御されているとき(例えば、確変状態や時短状態(高ベース状態)に制御されているとき)に制御された有利状態の終了報知を実行可能な期間は、高頻度状態に制御されていないとき(例えば、通常状態(低ベース状態)に制御されているとき)に制御された有利状態の終了報知を実行可能な期間と比較して短い(例えば、高ベース状態に制御された大当り遊技状態を終了するときのエンディング期間は6秒間であるのに対して、低ベース状態に制御された大当り遊技状態を終了するときのエンディング期間は10秒間である)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、高頻度状態に制御されているか否かに応じて終了報知を実行可能な期間を異ならせることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
(手段6)手段1から手段5のうちのいずれかにおいて、有利状態を終了するときに、有利状態を終了することを報知する終了報知(例えば、エンディング演出)を実行可能な終了報知実行手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるS3936,S3938,S3941,S974を実行する部分)を備え、終了報知実行手段は、報知演出が実行された後に終了報知を実行可能である(例えば、最終の第16ラウンド後のインターバル期間において賞球数報知を実行した後、その後のエンディング期間においてエンディング演出を実行する)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、有利状態が終了することを認識しやすくすることができる。
(手段7)手段1から手段6のうちのいずれかにおいて、遊技盤(例えば、遊技盤6など)の盤面(例えば、第2の実施の形態における遊技盤6の盤面2Aなど)に対して突出した第1位置(例えば、第2の実施の形態における可動部材150が進出した位置である第1位置など)と、第1位置とは異なる第2位置(例えば、第2の実施の形態における可動部材150が後退した位置である第2位置など)とに変位可能な可動部(例えば、第2の実施の形態における可動部材150など)を備え、可動部が第1位置にあるときに遊技媒体(例えば、遊技球など)が当該可動部上を転動して遊技領域に設けられた所定領域(例えば、大入賞口など)に進入可能な第1流路(例えば、第2の実施の形態における図50に示す第1流路など)と、可動部が第2位置にあるときに遊技媒体が当該可動部上の少なくとも一部を転動せずに流下する流路であって所定領域に進入困難な第2流路(例えば、第2の実施の形態における図51に示す第2流路など)とが設けられているように構成されていてもよい。そのような構成によれば、所定領域への遊技媒体の過剰な進入が発生しにくくすることができ射幸性を抑えることができる。
(手段8)手段1から手段7のうちのいずれかにおいて、報知演出実行手段は、報知演出として、特定期間において獲得した価値の大きさを報知する第1報知(例えば、第3の実施の形態における大当り遊技中に賞球として払い出された賞球数を報知する賞球数報知演出など)と、特別期間において獲得した価値の大きさを報知する第2報知(例えば、第3の実施の形態における連チャン中における大当り遊技中に賞球として払い出された賞球数を報知する賞球数報知演出など)とを実行可能であり、第2報知よりも第1報知の優先度合いが高い(例えば、第3の実施の形態における図54の累積賞球数報知演出動作制御処理におけるステップS397の処理にて、賞球数報知演出が実行中である場合には、累積賞球数報知演出は実行されないことなど)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、複数の報知演出を好適に実行することができる。
パチンコ遊技機を正面からみた正面図である。 遊技制御基板(主基板)の回路構成例を示すブロック図である。 演出制御基板、ランプドライバ基板および音声出力基板の回路構成例を示すブロック図である。 主基板におけるCPUが実行するメイン処理を示すフローチャートである。 4msタイマ割込処理を示すフローチャートである。 各乱数を示す説明図である。 大当り判定テーブルおよび大当り種別判定テーブルを示す説明図である。 大当りにおける第1大入賞口および第2大入賞口の開放パターンを示す説明図である。 大当りにおける第1大入賞口および第2大入賞口の開放パターンを示す説明図である。 演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。 演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。 特別図柄プロセス処理のプログラムの一例を示すフローチャートである。 特別図柄プロセス処理のプログラムの一例を示すフローチャートである。 始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。 保留記憶バッファの構成例を示す説明図である。 特別図柄通常処理を示すフローチャートである。 特別図柄通常処理を示すフローチャートである。 変動パターン設定処理を示すフローチャートである。 表示結果指定コマンド送信処理を示すフローチャートである。 特別図柄変動中処理を示すフローチャートである。 特別図柄停止処理を示すフローチャートである。 大入賞口開放前処理を示すフローチャートである。 大入賞口開放中処理を示すフローチャートである。 大当り終了処理を示すフローチャートである。 大当り終了処理を示すフローチャートである。 特別図柄表示制御処理のプログラムの一例を示すフローチャートである。 演出制御用CPUが実行する演出制御メイン処理を示すフローチャートである。 コマンド受信バッファの構成例を示す説明図である。 コマンド解析処理を示すフローチャートである。 コマンド解析処理を示すフローチャートである。 演出制御プロセス処理を示すフローチャートである。 変動パターンコマンド受信待ち処理を示すフローチャートである。 演出図柄変動開始処理を示すフローチャートである。 演出図柄の停止図柄の一例を示す説明図である。 プロセスデータの構成例を示す説明図である。 演出図柄変動中処理を示すフローチャートである。 演出図柄変動停止処理を示すフローチャートである。 大当り表示処理を示すフローチャートである。 ラウンド中処理を示すフローチャートである。 ラウンド中処理を示すフローチャートである。 ラウンド後処理を示すフローチャートである。 ラウンド後処理を示すフローチャートである。 大当り終了演出処理を示すフローチャートである。 確変確定報知の演出態様の具体例を示す説明図である。 賞球数報知の演出態様の具体例を示す説明図である。 エンディング演出の演出態様の具体例を示す説明図である。 確変確定報知の実行タイミングを説明するための説明図である。 賞球数報知の実行タイミングを説明するための説明図である。 第2の実施の形態における可動部材の構成を説明するための図である。 第2の実施の形態における第1流路を説明するための図である。 第2の実施の形態における第2流路を説明するための図である。 第2の実施の形態における第3流路を説明するための図である。 第3の実施の形態における賞球数報知演出動作制御処理の一例を示すフローチャートである。 第3の実施の形態における累積賞球数報知演出動作制御処理の一例を示すフローチャートである。 第3の実施の形態における賞球数報知演出、累積賞球数報知演出、連チャン回数報知、大当り中楽曲名報知の実行期間が重なった場合に対応した報知画像を例示する図である。
実施の形態1.
以下、本発明の第1の実施の形態を、図面を参照して説明する。まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板(図示せず)と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤6を除く)とを含む構造体である。
ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4や、打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。また、ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には、打ち込まれた遊技球が流下可能な遊技領域7が形成されている。
遊技領域7の中央付近には、液晶表示装置(LCD)で構成された演出表示装置9が設けられている。演出表示装置9の表示画面には、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示に同期した演出図柄の可変表示を行う演出図柄表示領域がある。よって、演出表示装置9は、演出図柄の可変表示を行う可変表示装置に相当する。演出図柄表示領域には、例えば「左」、「中」、「右」の3つの装飾用(演出用)の演出図柄を可変表示する図柄表示エリアがある。図柄表示エリアには「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリアがあるが、図柄表示エリアの位置は、演出表示装置9の表示画面において固定的でなくてもよいし、図柄表示エリアの3つ領域が離れてもよい。演出表示装置9は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。演出制御用マイクロコンピュータが、第1特別図柄表示器8aで第1特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させ、第2特別図柄表示器8bで第2特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
遊技盤6における演出表示装置9の上部の左側には、識別情報としての第1特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器(第1可変表示手段)8aが設けられている。この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。遊技盤6における演出表示装置9の上部の右側には、識別情報としての第2特別図柄を可変表示する第2特別図柄表示器(第2可変表示手段)8bが設けられている。第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。
この実施の形態では、第1特別図柄の種類と第2特別図柄の種類とは同じ(例えば、ともに0〜9の数字)であるが、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bは、それぞれ、例えば、00〜99の数字(または、2桁の記号)を可変表示するように構成されていてもよい。
以下、第1特別図柄と第2特別図柄とを特別図柄と総称することがあり、第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bとを特別図柄表示器と総称することがある。
なお、この実施の形態では、2つの特別図柄表示器8a,8bを備える場合を示しているが、遊技機は、特別図柄表示器を1つのみ備えるものであってもよい。
第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示は、可変表示の実行条件である第1始動条件または第2始動条件が成立(例えば、遊技球が第1始動入賞口13または第2始動入賞口14に入賞したこと)した後、可変表示の開始条件(例えば、保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことにもとづいて開始され、可変表示時間(変動時間)が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。なお、入賞とは、入賞口などのあらかじめ入賞領域として定められている領域に遊技球が入ったことである。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を最終的に停止表示させることである。
演出表示装置9の下方には、第1始動入賞口13を有する入賞装置が設けられている。第1始動入賞口13に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第1始動口スイッチ13aによって検出される。
また、第1始動入賞口(第1始動口)13を有する入賞装置の下方には、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口14を有する可変入賞球装置15が設けられている。第2始動入賞口(第2始動口)14に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第2始動口スイッチ14aによって検出される。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。可変入賞球装置15が開状態になることによって、遊技球が第2始動入賞口14に入賞可能になり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。可変入賞球装置15が開状態になっている状態では、第1始動入賞口13よりも、第2始動入賞口14に遊技球が入賞しやすい。また、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、遊技球は第2始動入賞口14に入賞しない。なお、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていてもよい。
以下、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
なお、この実施の形態では、図1に示すように、第2始動入賞口14に対してのみ開閉動作を行う可変入賞球装置15が設けられているが、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14のいずれについても開閉動作を行う可変入賞球装置が設けられている構成であってもよい。
可変入賞球装置15が開放状態に制御されているときには可変入賞球装置15に向かう遊技球は第2始動入賞口14に極めて入賞しやすい。そして、第1始動入賞口13は演出表示装置9の直下に設けられているが、演出表示装置9の下端と第1始動入賞口13との間の間隔をさらに狭めたり、第1始動入賞口13の周辺で釘を密に配置したり、第1始動入賞口13の周辺での釘配列を遊技球を第1始動入賞口13に導きづらくして、第2始動入賞口14の入賞率の方を第1始動入賞口13の入賞率よりもより高くするようにしてもよい。
第1特別図柄表示器8aの下部には、第1始動入賞口13に入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数(保留記憶を、始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)を表示する4つの表示器(例えば、LED)からなる第1特別図柄保留記憶表示器18aが設けられている。第1特別図柄保留記憶表示器18aは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器8aでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。例えば、後述するタイマ割込処理の表示制御処理(ステップS22)において表示制御を行う処理が実行されることによって実現される。
第2特別図柄表示器8bの下部には、第2始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち第2保留記憶数を表示する4つの表示器(例えば、LED)からなる第2特別図柄保留記憶表示器18bが設けられている。第2特別図柄保留記憶表示器18bは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第2特別図柄表示器8bでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。例えば、後述するタイマ割込処理の表示制御処理(ステップS22)において表示制御を行う処理が実行されることによって実現される。
また、演出表示装置9の表示画面の下部には、第1保留記憶数を表示する第1保留記憶表示部18cと第2保留記憶数を表示する第2保留記憶表示部18dとが設けられている。なお、第1保留記憶表示部18cと第2保留記憶表示部18dとに代えて、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を表示する合算保留記憶表示部を設けるように構成してもよい。
演出表示装置9は、第1特別図柄表示器8aでの第1特別図柄の可変表示時間中、および第2特別図柄表示器8bでの第2特別図柄の可変表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての演出図柄の可変表示を行う。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。また、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。同期とは、可変表示の開始時点および終了時点がほぼ同じ(全く同じでもよい。)であって、可変表示の期間がほぼ同じ(全く同じでもよい。)であることをいう。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときと、第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、演出表示装置9において大当りを想起させるような演出図柄の組み合わせが停止表示される。
また、図1に示すように、可変入賞球装置15の下方には、第1特別可変入賞球装置20aが設けられている。第1特別可変入賞球装置20aは開閉板を備え、第1特別図柄表示器8aに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたとき、および第2特別図柄表示器8bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド21aによって開閉板が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる第1大入賞口が開放状態になる。第1大入賞口に入賞した遊技球は第1カウントスイッチ23aで検出される。
また、図1に示すように、第1特別可変入賞球装置20aの下方には、第2特別可変入賞球装置20bが設けられている。第2特別可変入賞球装置20bは開閉板を備え、第1特別図柄表示器8aに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたとき、および第2特別図柄表示器8bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド21bによって開閉板が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる第2大入賞口が開放状態になる。第2大入賞口に入賞した遊技球は第2カウントスイッチ23bで検出される。また、この実施の形態では、第2特別可変入賞球装置20b内の第2カウントスイッチ23bが設けられている領域よりも下流側には特定領域が設けられており、特定領域に入賞した遊技球は特定検出スイッチ22で検出される。なお、この実施の形態では、上流側に第2カウントスイッチ23bが設けられ、その下流側に特定検出スイッチ22が設けられているので、第2大入賞口に入賞して第2カウントスイッチ23bで検出された遊技球は、殆ど全て特定領域に入賞し特定検出スイッチ22で検出されることになる。そして、この実施の形態では、第2カウントスイッチ23bで遊技球が検出されたことにもとづいて15個の賞球払出が行われ、特定検出スイッチ22で検出されたことにもとづいて確変状態に制御されることが確定する。
以下、第1特別可変入賞球装置20aと第2特別可変入賞球装置20bとを特別可変入賞球装置と総称することがあり、第1大入賞口と第2大入賞口とを大入賞口と総称することがある。
この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたとき、および第2特別図柄表示器8bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)において、第6ラウンドでは第2大入賞口が開放状態に制御され、第6ラウンド以外のラウンドでは第1大入賞口が開放状態に制御される。そして、この実施の形態では、後述するように大当り遊技中の第6ラウンドにおいて第2大入賞口内の特定領域に遊技球が入賞すると、大当り遊技終了後に遊技状態が確変状態に制御されることが確定する。
遊技盤6の右側方下部には、普通図柄表示器10が設けられている。普通図柄表示器10は、普通図柄と呼ばれる複数種類の識別情報(例えば、「○」および「×」)を可変表示する。
遊技球がゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の可変表示が開始される。この実施の形態では、上下のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって可変表示が行われ、例えば、可変表示の終了時に下側のランプが点灯すれば当りとなる。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)である場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。すなわち、可変入賞球装置15の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(第2始動入賞口14に遊技球が入賞可能な状態)に変化する。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つの表示器(例えば、LED)を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過がある毎に、すなわちゲートスイッチ32aによって遊技球が検出される毎に、普通図柄保留記憶表示器41は点灯する表示器を1増やす。そして、普通図柄表示器10の可変表示が開始される毎に、点灯する表示器を1減らす。さらに、通常状態に比べて大当りとすることに決定される確率が高い状態である確変状態では、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められるとともに、可変入賞球装置15の開放時間が長くなり、かつ、開放回数が増加される。すなわち、遊技球が始動入賞しやすくなる(つまり、特別図柄表示器8a,8bや演出表示装置9における可変表示の実行条件が成立しやすくなる)ように制御された遊技状態である高ベース状態に移行する。また、この実施の形態では、時短状態(特別図柄の可変表示時間が短縮される遊技状態)においても、可変入賞球装置15の開放時間が長くなり、かつ、開放回数が増加される。
なお、可変入賞球装置15が開状態となる時間を延長する(開放延長状態ともいう)のでなく、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められる普通図柄確変状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)となると、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。この場合、普通図柄確変状態に移行制御することによって、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められ、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高まる。従って、普通図柄確変状態に移行すれば、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められ、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。すなわち、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数は、普通図柄の停止図柄が当り図柄であったり、特別図柄の停止図柄が確変図柄である場合等に高められ、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(始動入賞しやすい状態)に変化する。なお、開放回数が高められることは、閉状態から開状態になることも含む概念である。
また、普通図柄表示器10における普通図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮される普通図柄時短状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄時短状態では、普通図柄の変動時間が短縮されるので、普通図柄の変動が開始される頻度が高くなり、結果として普通図柄が当りとなる頻度が高くなる。従って、普通図柄が当りとなる頻度が高くなることによって、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高くなり、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。
また、特別図柄や演出図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮される時短状態に移行することによって、特別図柄や演出図柄の変動時間が短縮されるので、有効な始動入賞が発生しやすくなり大当り遊技が行われる可能性が高まる。
さらに、上記に示した全ての状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。また、上記に示した各状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)のうちのいずれか複数の状態に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。
なお、図1では、図示を省略しているが、プリペイドカードが挿入されることによって球貸しを可能にするプリペイドカードユニット(以下、「カードユニット」という。)50が、パチンコ遊技機1に隣接して設置されている。カードユニット50には、例えば、使用可能状態であるか否かを示す使用可表示ランプ、カードユニットがいずれの側のパチンコ遊技機1に対応しているのかを示す連結台方向表示器、カードユニット内にカードが投入されていることを示すカード投入表示ランプ、記録媒体としてのカードが挿入されるカード挿入口、およびカード挿入口の裏面に設けられているカードリーダライタの機構を点検する場合にカードユニットを解放するためのカードユニット錠が設けられている。
遊技盤6の遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾LED25が設けられ、下部には、入賞しなかった打球が取り込まれるアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する2つのスピーカ27R,27Lが設けられている。遊技領域7の外周上部、外周左部および外周右部には、前面枠に設けられた天枠LED28a、左枠LED28bおよび右枠LED28cが設けられている。また、左枠LED28bの近傍には賞球残数があるときに点灯する賞球LED51が設けられ、右枠LED28cの近傍には補給球が切れたときに点灯する球切れLED52が設けられている。天枠LED28a、左枠LED28bおよび右枠LED28cおよび装飾用LED25は、パチンコ遊技機1に設けられている演出用の発光体の一例である。なお、上述した演出用(装飾用)の各種LEDの他にも演出のためのLEDやランプが設置されている。
遊技機には、遊技者が打球操作ハンドル5を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域7を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口13に入り第1始動口スイッチ13aで検出されると、第1特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第1の開始条件が成立したこと)、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄の可変表示が開始される。すなわち、第1特別図柄および演出図柄の可変表示は、第1始動入賞口13への入賞に対応する。第1特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第1保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第1保留記憶数を1増やす。
遊技球が第2始動入賞口14に入り第2始動口スイッチ14aで検出されると、第2特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、開始条件が成立したこと)、第2特別図柄表示器8bにおいて第2特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄の可変表示が開始される。すなわち、第2特別図柄および演出図柄の可変表示は、第2始動入賞口14への入賞に対応する。第2特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第2保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第2保留記憶数を1増やす。
図2は、主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図2には、払出制御基板37および演出制御基板80等も示されている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムに従って制御動作を行うCPU56およびI/Oポート部57を含む。この実施の形態では、ROM54およびRAM55は遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータには、少なくともCPU56のほかRAM55が内蔵されていればよく、ROM54は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/Oポート部57は、外付けであってもよい。遊技制御用マイクロコンピュータ560には、さらに、ハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)を発生する乱数回路503が内蔵されている。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU56がROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560(またはCPU56)が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
乱数回路503は、特別図柄の可変表示の表示結果により大当りとするか否か判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。乱数回路503は、初期値(例えば、0)と上限値(例えば、65535)とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則に従って更新し、ランダムなタイミングで発生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることにもとづいて、読出される数値データが乱数値となる乱数発生機能を有する。
乱数回路503は、数値データの更新範囲の選択設定機能(初期値の選択設定機能、および、上限値の選択設定機能)、数値データの更新規則の選択設定機能、および数値データの更新規則の選択切換え機能等の各種の機能を有する。このような機能によって、生成する乱数のランダム性を向上させることができる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数回路503が更新する数値データの初期値を設定する機能を有している。例えば、ROM54等の所定の記憶領域に記憶された遊技制御用マイクロコンピュータ560のIDナンバ(遊技制御用マイクロコンピュータ560の製品ごとに異なる数値で付与されたIDナンバ)を用いて所定の演算を行なって得られた数値データを、乱数回路503が更新する数値データの初期値として設定する。そのような処理を行うことによって、乱数回路503が発生する乱数のランダム性をより向上させることができる。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1始動口スイッチ13aまたは第2始動口スイッチ14aへの始動入賞が生じたときに乱数回路503から数値データをランダムRとして読み出し、特別図柄および演出図柄の変動開始時にランダムRにもとづいて特定の表示結果としての大当り表示結果にするか否か、すなわち、大当りとするか否かを決定する。そして、大当りとすると決定したときに、遊技状態を遊技者にとって有利な特定遊技状態としての大当り遊技状態に移行させる。
また、RAM55は、その一部または全部が電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグや合算保留記憶数カウンタの値など)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。なお、この実施の形態では、RAM55の全部が、電源バックアップされているとする。
遊技制御用マイクロコンピュータ560のリセット端子には、電源基板からのリセット信号(図示せず)が入力される。電源基板には、遊技制御用マイクロコンピュータ560等に供給されるリセット信号を生成するリセット回路が搭載されている。なお、リセット信号がハイレベルになると遊技制御用マイクロコンピュータ560等は動作可能状態になり、リセット信号がローレベルになると遊技制御用マイクロコンピュータ560等は動作停止状態になる。従って、リセット信号がハイレベルである期間は、遊技制御用マイクロコンピュータ560等の動作を許容する許容信号が出力されていることになり、リセット信号がローレベルである期間は、遊技制御用マイクロコンピュータ560等の動作を停止させる動作停止信号が出力されていることになる。なお、リセット回路をそれぞれの電気部品制御基板(電気部品を制御するためのマイクロコンピュータが搭載されている基板)に搭載してもよい。
さらに、遊技制御用マイクロコンピュータ560の入力ポートには、電源基板からの電源電圧が所定値以下に低下したことを示す電源断信号が入力される。すなわち、電源基板には、遊技機において使用される所定電圧(例えば、DC30VやDC5Vなど)の電圧値を監視して、電圧値があらかじめ定められた所定値にまで低下すると(電源電圧の低下を検出すると)、その旨を示す電源断信号を出力する電源監視回路が搭載されている。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560の入力ポートには、RAMの内容をクリアすることを指示するためのクリアスイッチが操作されたことを示すクリア信号(図示せず)が入力される。
また、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、特定検出スイッチ22、第1カウントスイッチ23aおよび第2カウントスイッチ23bからの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ560に与える入力ドライバ回路58も主基板31に搭載されている。また、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、第1大入賞口を形成する第1特別可変入賞球装置20aを開閉するソレノイド21aおよび第2大入賞口を形成する第2特別可変入賞球装置20bを開閉するソレノイド21bを遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令に従って駆動する出力回路59も主基板31に搭載されている。さらに、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号をホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路(図示せず)も主基板31に搭載されている。
この実施の形態では、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータで構成される。)が、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出内容を指示する演出制御コマンドを受信し、演出図柄を可変表示する演出表示装置9との表示制御を行う。
遊技機に隣接して設置されているカードユニット50には、カードユニット制御用マイクロコンピュータが搭載されている。また、カードユニット50には、使用可表示ランプ、連結台方向表示器、カード投入表示ランプおよびカード挿入口が設けられている。インタフェース基板(中継基板)66には、打球供給皿3の近傍に設けられている度数表示LED、球貸し可LED、球貸しスイッチおよび返却スイッチ(以上、図示せず)が接続される。
インタフェース基板66からカードユニット50には、遊技者の操作に応じて、球貸しスイッチが操作されたことを示す球貸しスイッチ信号および返却スイッチが操作されたことを示す返却スイッチ信号が与えられる。また、カードユニット50からインタフェース基板66には、プリペイドカードの残高を示すカード残高表示信号および球貸し可表示信号が与えられる。カードユニット50と払出制御基板37の間では、接続信号(VL信号)、ユニット操作信号(BRDY信号)、球貸し要求信号(BRQ信号)、球貸し完了信号(EXS信号)およびパチンコ機動作信号(PRDY信号)が送受信される。カードユニット50と払出制御基板37の間には、インタフェース基板66が介在している。よって、接続信号(VL信号)等の信号は、図2に示すように、インタフェース基板66を介してカードユニット50と払出制御基板37の間で送受信されることになる。
パチンコ遊技機1の電源が投入されると、払出制御基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータ370は、カードユニット50にPRDY信号を出力する。また、カードユニット制御用マイクロコンピュータは、電源が投入されると、VL信号を出力する。払出制御基板が搭載する払出制御用マイクロコンピュータ(図示せず)は、VL信号の入力状態によってカードユニット50の接続状態/未接続状態を判定する。カードユニット50においてカードが受け付けられ、球貸しスイッチが操作され球貸しスイッチ信号が入力されると、カードユニット制御用マイクロコンピュータは、払出制御基板37にBRDY信号を出力する。この時点から所定の遅延時間が経過すると、カードユニット制御用マイクロコンピュータは、払出制御基板37にBRQ信号を出力する。
そして、払出制御用マイクロコンピュータは、カードユニット50に対するEXS信号を立ち上げ、カードユニット50からのBRQ信号の立ち下がりを検出すると、払出モータを駆動し、所定個の貸し球を遊技者に払い出す。そして、払出が完了したら、払出制御用マイクロコンピュータは、カードユニット50に対するEXS信号を立ち下げる。その後、カードユニット50からのBRDY信号がオン状態でないことを条件に、遊技制御手段から払出指令信号を受けると賞球払出制御を実行する。
カードユニット50で用いられる電源電圧AC24Vは払出制御基板37から供給される。すなわち、カードユニット50に対する電源基板からの電力供給は、払出制御基板37およびインタフェース基板66を介して行われる。例えば、インタフェース基板66内に配されているカードユニット50に対するAC24Vの電源供給ラインに、カードユニット50を保護するためのヒューズが設けられ、カードユニット50に所定電圧以上の電圧が供給されることが防止される。
また、この実施の形態では、カードユニット50が遊技機とは別体として遊技機に隣接して設置されている場合を例にするが、カードユニット50は遊技機と一体化されていてもよい。また、コイン投入に応じてその金額に応じた遊技球が貸し出されるような場合でも本発明を適用できる。
図3は、中継基板77、演出制御基板80、ランプドライバ基板35および音声出力基板70の回路構成例を示すブロック図である。なお、図3に示す例では、ランプドライバ基板35および音声出力基板70には、マイクロコンピュータは搭載されていないが、マイクロコンピュータを搭載してもよい。また、ランプドライバ基板35および音声出力基板70を設けずに、演出制御に関して演出制御基板80のみを設けてもよい。
演出制御基板80は、演出制御用CPU101およびRAMを含む演出制御用マイクロコンピュータ100を搭載している。なお、RAMは外付けであってもよい。演出制御基板80において、演出制御用CPU101は、内蔵または外付けのROM(図示せず)に格納されたプログラムに従って動作し、中継基板77を介して入力される主基板31からの取込信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ102および入力ポート103を介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用CPU101は、演出制御コマンドにもとづいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)109に演出表示装置9の表示制御を行わせる。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAMは、その一部が電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、演出制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAMの一部の内容は保存される。
この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100と共動して演出表示装置9の表示制御を行うVDP109が演出制御基板80に搭載されている。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100とは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAMをマッピングする。VRAMは、VDPによって生成された画像データを展開するためのバッファメモリである。そして、VDP109は、VRAM内の画像データを演出表示装置9に出力する。
演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに従ってキャラクタROM(図示せず)から必要なデータを読み出す。キャラクタROMは、演出表示装置9に表示されるキャラクタ画像データ、具体的には、人物、文字、図形または記号等(演出図柄を含む)をあらかじめ格納しておくためのものである。演出制御用CPU101は、キャラクタROMから読み出したデータをVDP109に出力する。VDP109は、演出制御用CPU101から入力されたデータにもとづいて表示制御を実行する。
演出制御コマンドおよび演出制御INT信号は、演出制御基板80において、まず、入力ドライバ102に入力する。入力ドライバ102は、中継基板77から入力された信号を演出制御基板80の内部に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80の内部から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路でもある。
中継基板77には、主基板31から入力された信号を演出制御基板80に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路74が搭載されている。単方向性回路として、例えばダイオードやトランジスタが使用される。図3には、ダイオードが例示されている。また、単方向性回路は、各信号毎に設けられる。さらに、単方向性回路である出力ポート571を介して主基板31から演出制御コマンドおよび演出制御INT信号が出力されるので、中継基板77から主基板31の内部に向かう信号が規制される。すなわち、中継基板77からの信号は主基板31の内部(遊技制御用マイクロコンピュータ560側)に入り込まない。なお、出力ポート571は、図2に示されたI/Oポート部57の一部である。また、出力ポート571の外側(中継基板77側)に、さらに、単方向性回路である信号ドライバ回路が設けられていてもよい。
さらに、演出制御用CPU101は、出力ポート105を介してランプドライバ基板35に対してLEDを駆動する信号を出力する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート104を介して音声出力基板70に対して音番号データを出力する。
ランプドライバ基板35において、LEDを駆動する信号は、入力ドライバ351を介してLEDドライバ352に入力される。LEDドライバ352は、駆動信号を天枠LED28a、左枠LED28b、右枠LED28cなどの枠側に設けられている各LEDに供給する。また、遊技盤側に設けられている装飾LED25に駆動信号を供給する。なお、LED以外の発光体が設けられている場合には、それを駆動する駆動回路(ドライバ)がランプドライバ基板35に搭載される。
音声出力基板70において、音番号データは、入力ドライバ702を介して音声合成用IC703に入力される。音声合成用IC703は、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路705に出力する。増幅回路705は、音声合成用IC703の出力レベルを、ボリューム706で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27R,27Lに出力する。音声データROM704には、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定期間(例えば演出図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
次に、遊技機の動作について説明する。図4は、主基板31における遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行するメイン処理を示すフローチャートである。遊技機に対して電源が投入され電力供給が開始されると、リセット信号が入力されるリセット端子の入力レベルがハイレベルになり、遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)は、プログラムの内容が正当か否か確認するための処理であるセキュリティチェック処理を実行した後、ステップS1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、CPU56は、まず、必要な初期設定を行う。
初期設定処理において、CPU56は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(ステップS2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS3)。そして、内蔵デバイスの初期化(内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化など)を行った後(ステップS4)、RAMをアクセス可能状態に設定する(ステップS5)。なお、割込モード2は、CPU56が内蔵する特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)とから合成されるアドレスが、割込番地を示すモードである。
次いで、CPU56は、入力ポートを介して入力されるクリアスイッチ(例えば、電源基板に搭載されている。)の出力信号(クリア信号)の状態を確認する(ステップS6)。その確認においてオンを検出した場合には、CPU56は、通常の初期化処理(ステップS10〜S15)を実行する。
クリアスイッチがオンの状態でない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か確認する(ステップS7)。そのような保護処理が行われていないことを確認したら、CPU56は初期化処理を実行する。バックアップRAM領域にバックアップデータがあるか否かは、例えば、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に設定されるバックアップフラグの状態によって確認される。
電力供給停止時処理が行われたことを確認したら、CPU56は、バックアップRAM領域のデータチェックを行う(ステップS8)。この実施の形態では、データチェックとしてパリティチェックを行う。よって、ステップS8では、算出したチェックサムと、電力供給停止時処理で同一の処理によって算出され保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっていることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実行する。
チェック結果が正常であれば、CPU56は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理(ステップS41〜S43の処理)を行う。具体的には、ROM54に格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS41)、バックアップ時設定テーブルの内容を順次作業領域(RAM55内の領域)に設定する(ステップS42)。作業領域はバックアップ電源によって電源バックアップされている。バックアップ時設定テーブルには、作業領域のうち初期化してもよい領域についての初期化データが設定されている。ステップS41およびS42の処理によって、作業領域のうち初期化してはならない部分については、保存されていた内容がそのまま残る。初期化してはならない部分とは、例えば、電力供給停止前の遊技状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグ、確変フラグ、時短フラグなど)、出力ポートの出力状態が保存されている領域(出力ポートバッファ)、未払出賞球数を示すデータが設定されている部分などである。
また、CPU56は、電力供給復旧時の初期化コマンドとしての停電復旧指定コマンドを送信する(ステップS43)。また、CPU56は、バックアップRAMに保存されている表示結果(大当りA、大当りB、大当りC、大当りD、またははずれ)を指定した表示結果指定コマンドを演出制御基板80に対して送信する(ステップS44)。そして、ステップS14に移行する。なお、ステップS44において、CPU56は、例えば、後述する特別図柄ポインタの値もバックアップRAMに保存している場合には、第1図柄変動指定コマンドや第2図柄変動指定コマンド(図10参照)も送信するようにしてもよい。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1図柄変動指定コマンドや第2図柄変動指定コマンドを受信したことにもとづいて、第4図柄の変動表示を再開するようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、バックアップRAM領域には、後述する変動時間タイマの値も保存される。従って、停電復旧した場合には、ステップS44で表示結果指定コマンドが送信された後、保存していた変動時間タイマの値の計測を再開して特別図柄の変動表示が再開されるとともに、保存していた変動時間タイマの値がタイムアウトしたときに、さらに後述する図柄確定指定コマンドが送信される。また、この実施の形態では、バックアップRAM領域には、後述する特別図柄プロセスフラグの値も保存される。従って、停電復旧した場合には、保存されている特別図柄プロセスフラグの値に応じたプロセスから特別図柄プロセス処理が再開される。
なお、停電復旧時に必ず表示結果指定コマンドを送信するのではなく、CPU56は、まず、バックアップRAM領域に保存している変動時間タイマの値が0であるか否かを確認するようにしてもよい。そして、変動時間タイマの値が0でなければ、変動中に停電した場合であると判断して、表示結果指定コマンドを送信するようにし、変動時間タイマが0であれば、停電時に変動中の状態ではなかったと判断して、表示結果指定コマンドを送信しないようにしてもよい。
また、CPU56は、まず、バックアップRAM領域に保存している特別図柄プロセスフラグの値が3であるか否かを確認するようにしてもよい。そして、特別図柄プロセスフラグの値が3であれば、変動中に停電した場合であると判断して、表示結果指定コマンドを送信するようにし、特別図柄プロセスフラグが3でなければ、停電時に変動中ではなかったと判断して、表示結果指定コマンドを送信しないようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、バックアップフラグとチェックデータとの双方を用いてバックアップRAM領域のデータが保存されているか否か確認しているが、いずれか一方のみを用いてもよい。すなわち、バックアップフラグとチェックデータとのいずれかを、遊技状態復旧処理を実行するための契機としてもよい。
初期化処理では、CPU56は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS10)。なお、RAMクリア処理によって、所定のデータ(例えば、普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)は0に初期化されるが、任意の値またはあらかじめ決められている値に初期化するようにしてもよい。また、RAM55の全領域を初期化せず、所定のデータ(例えば、普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)をそのままにしてもよい。また、ROM54に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS11)、初期化時設定テーブルの内容を順次作業領域に設定する(ステップS12)。
ステップS11およびS12の処理によって、例えば、普通図柄当り判定用乱数カウンタ、特別図柄バッファ、総賞球数格納バッファ、特別図柄プロセスフラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグに初期値が設定される。
また、CPU56は、サブ基板(主基板31以外のマイクロコンピュータが搭載された基板。)を初期化するための初期化指定コマンド(遊技制御用マイクロコンピュータ560が初期化処理を実行したことを示すコマンドでもある。)をサブ基板に送信する(ステップS13)。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、初期化指定コマンドを受信すると、演出表示装置9において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示、すなわち初期化報知を行う。
また、CPU56は、乱数回路503を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS14)。CPU56は、例えば、乱数回路設定プログラムに従って処理を実行することによって、乱数回路503にランダムRの値を更新させるための設定を行う。
そして、ステップS15において、CPU56は、所定時間(例えば4ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行なう。すなわち、初期値として例えば4msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施の形態では、4ms毎に定期的にタイマ割込がかかるとする。
初期化処理の実行(ステップS10〜S15)が完了すると、CPU56は、メイン処理で、表示用乱数更新処理(ステップS17)および初期値用乱数更新処理(ステップS18)を繰り返し実行する。表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理を実行するときには割込禁止状態に設定し(ステップS16)、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態に設定する(ステップS19)。この実施の形態では、表示用乱数とは、大当りとしない場合の特別図柄の停止図柄を決定するための乱数や大当りとしない場合にリーチとするか否かを決定するための乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。この実施の形態では、初期値用乱数とは、普通図柄に関して当りとするか否か決定するための乱数を発生するためのカウンタ(普通図柄当り判定用乱数発生カウンタ)のカウント値の初期値を決定するための乱数である。後述する遊技の進行を制御する遊技制御処理(遊技制御用マイクロコンピュータ560が、遊技機に設けられている演出表示装置、可変入賞球装置、球払出装置等の遊技用の装置を、自身で制御する処理、または他のマイクロコンピュータに制御させるために指令信号を送信する処理、遊技装置制御処理ともいう)において、普通図柄当り判定用乱数のカウント値が1周(普通図柄当り判定用乱数の取りうる値の最小値から最大値までの間の数値の個数分歩進したこと)すると、そのカウンタに初期値が設定される。
なお、この実施の形態では、リーチ演出は、演出表示装置9において可変表示される演出図柄を用いて実行される。また、特別図柄の表示結果を大当り図柄にする場合には、リーチ演出は常に実行される。特別図柄の表示結果を大当り図柄にしない場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数を用いた変動パターン種別や変動パターンを決定する抽選を行うことによって、リーチ演出を実行するか否か決定する。ただし、実際にリーチ演出の制御を実行するのは、演出制御用マイクロコンピュータ100である。
タイマ割込が発生すると、CPU56は、図5に示すステップS20〜S34のタイマ割込処理を実行する。タイマ割込処理において、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断検出処理を実行する(ステップS20)。電源断信号は、例えば電源基板に搭載されている電源監視回路が、遊技機に供給される電源の電圧の低下を検出した場合に出力する。そして、電源断検出処理において、CPU56は、電源断信号が出力されたことを検出したら、必要なデータをバックアップRAM領域に保存するための電力供給停止時処理を実行する。次いで、入力ドライバ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、特定検出スイッチ22、第1カウントスイッチ23a、および第2カウントスイッチ23bの検出信号を入力し、それらの状態判定を行う(スイッチ処理:ステップS21)。
次に、CPU56は、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18b、普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う表示制御処理を実行する(ステップS22)。第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび普通図柄表示器10については、ステップS32,S33で設定される出力バッファの内容に応じて各表示器に対して駆動信号を出力する制御を実行する。
また、遊技制御に用いられる普通図柄当り判定用乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行う(判定用乱数更新処理:ステップS23)。CPU56は、さらに、初期値用乱数および表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(初期値用乱数更新処理,表示用乱数更新処理:ステップS24,S25)。
さらに、CPU56は、特別図柄プロセス処理を行う(ステップS26)。特別図柄プロセス処理では、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、第1大入賞口、および第2大入賞口を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
次いで、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS27)。普通図柄プロセス処理では、CPU56は、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
また、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送出する処理を行う(演出制御コマンド制御処理:ステップS28)。
さらに、CPU56は、例えばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う(ステップS29)。
また、CPU56は、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、第1カウントスイッチ23a、および第2カウントスイッチ23bの検出信号にもとづく賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップS30)。具体的には、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、第1カウントスイッチ23a、および第2カウントスイッチ23bのいずれかがオンしたことにもとづく入賞検出に応じて、払出制御基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータに賞球個数を示す払出制御コマンド(賞球個数信号)を出力する。払出制御用マイクロコンピュータは、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置97を駆動する。
この実施の形態では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているのであるが、CPU56は、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域におけるソレノイドのオン/オフに関する内容を出力ポートに出力する(ステップS31:出力処理)。
また、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄の演出表示を行うための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行う(ステップS32)。
さらに、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行うための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行う(ステップS33)。CPU56は、例えば、普通図柄の変動に関する開始フラグがセットされると終了フラグがセットされるまで、普通図柄の変動速度が0.2秒ごとに表示状態(「○」および「×」)を切り替えるような速度であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値(例えば、「○」を示す1と「×」を示す0)を切り替える。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS22において駆動信号を出力することによって、普通図柄表示器10における普通図柄の演出表示を実行する。
その後、割込許可状態に設定し(ステップS34)、処理を終了する。
以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は4ms毎に起動されることになる。なお、遊技制御処理は、タイマ割込処理におけるステップS21〜S33(ステップS29を除く。)の処理に相当する。また、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにしてもよい。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび演出表示装置9にはずれ図柄が確定表示される場合には、演出図柄の可変表示が開始されてから、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態にならずに、リーチにならない所定の演出図柄の組み合わせが確定表示されることがある。このような演出図柄の可変表示態様を、可変表示結果がはずれ図柄になる場合における「非リーチ」(「通常はずれ」ともいう)の可変表示態様という。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび演出表示装置9にはずれ図柄が確定表示される場合には、演出図柄の可変表示が開始されてから、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後にリーチ演出が実行され、最終的に大当り図柄とはならない所定の演出図柄の組み合わせが確定表示されることがある。このような演出図柄の可変表示結果を、可変表示結果が「はずれ」となる場合における「リーチ」(「リーチはずれ」ともいう)の可変表示態様という。
この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに大当り図柄が確定表示される場合には、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態になった後にリーチ演出が実行され、最終的に演出表示装置9における「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rに、演出図柄が揃って確定表示される。
図6は、各乱数を示す説明図である。各乱数は、以下のように使用される。
(1)ランダム1(MR1):大当りの種類(後述する大当りA、大当りB、大当りC、大当りD)を決定する(大当り種別判定用)
(2)ランダム2(MR2):変動パターンの種類(種別)を決定する(変動パターン種別判定用)
(3)ランダム3(MR3):変動パターン(変動時間)を決定する(変動パターン判定用)
(4)ランダム4(MR4):普通図柄にもとづく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄当り判定用)
(5)ランダム5(MR5):ランダム4の初期値を決定する(ランダム4初期値決定用)
なお、この実施の形態では、変動パターンは、まず、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)を用いて変動パターン種別を決定し、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を用いて、決定した変動パターン種別に含まれるいずれかの変動パターンに決定する。そのように、この実施の形態では、2段階の抽選処理によって変動パターンが決定される。
なお、変動パターン種別とは、複数の変動パターンをその変動態様の特徴に従ってグループ化したものである。例えば、複数の変動パターンをリーチの種類でグループ化して、ノーマルリーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別と、スーパーリーチAを伴う変動パターンを含む変動パターン種別と、スーパーリーチBを伴う変動パターンを含む変動パターン種別とに分けてもよい。また、例えば、複数の変動パターンを擬似連の再変動の回数でグループ化して、擬似連を伴わない変動パターンを含む変動パターン種別と、再変動1回の変動パターンを含む変動パターン種別と、再変動2回の変動パターンを含む変動パターン種別と、再変動3回の変動パターンを含む変動パターン種別とに分けてもよい。また、例えば、複数の変動パターンを擬似連や滑り演出などの演出の有無でグループ化してもよい。
図5に示された遊技制御処理におけるステップS23では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、(1)の大当り種別判定用乱数、および(4)の普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウントアップ(1加算)を行う。すなわち、それらが判定用乱数であり、それら以外の乱数が表示用乱数(ランダム2、ランダム3)または初期値用乱数(ランダム5)である。なお、遊技効果を高めるために、上記の乱数以外の乱数も用いてもよい。また、この実施の形態では、大当り判定用乱数として、遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されたハードウェア(遊技制御用マイクロコンピュータ560の外部のハードウェアでもよい。)が生成する乱数を用いる。なお、大当り判定用乱数として、ハードウェア乱数ではなく、ソフトウェア乱数を用いてもよい。
図7(A)は、大当り判定テーブルを示す説明図である。大当り判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される大当り判定値が設定されているテーブルである。大当り判定テーブルには、通常状態や時短状態(すなわち、確変状態でない遊技状態)において用いられる通常時大当り判定テーブルと、確変状態において用いられる確変時大当り判定テーブルとがある。通常時大当り判定テーブルには、図7(A)の左欄に記載されている各数値が設定され、確変時大当り判定テーブルには、図7(A)の右欄に記載されている各数値が設定されている。図7(A)に記載されている数値が大当り判定値である。
CPU56は、所定の時期に、乱数回路503のカウント値を抽出して抽出値を大当り判定用乱数(ランダムR)の値とするのであるが、大当り判定用乱数値が図7(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(後述する大当りA、大当りB、大当りC、大当りD)にすることに決定する。なお、図7(A)に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)を示す。また、大当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける停止図柄を大当り図柄にするか否か決定するということでもある。
図7(B),(C)は、ROM54に記憶されている大当り種別判定テーブル131a,131bを示す説明図である。このうち、図7(B)は、遊技球が第1始動入賞口13に入賞したことにもとづく保留記憶を用いて(すなわち、第1特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合の大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)131aである。また、図7(C)は、遊技球が第2始動入賞口14に入賞したことにもとづく保留記憶を用いて(すなわち、第2特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合の大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)131bである。
大当り種別判定テーブル131a,131bは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別判定用の乱数(ランダム1)にもとづいて、大当りの種別を「大当りA」、「大当りB」、「大当りC」、「大当りD」のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。この実施の形態では、図7(B)に示すように、第1特別図柄の変動表示が行われる場合には、大当り種別として「大当りA」または「大当りB」のいずれかに決定される。また、図7(C)に示すように、第2特別図柄の変動表示が行われる場合には、大当り種別として「大当りC」または「大当りD」のいずれかに決定される。
図8および図9は、大当りにおける第1大入賞口および第2大入賞口の開放パターンを示す説明図である。まず、図8(1)を用いて、大当り種別が大当りAにおける第1大入賞口および第2大入賞口の開放パターンを説明する。この実施の形態では、大当り種別が大当りAである場合には、図8(1)に示すように、内部制御上は11ラウンドの大当り遊技状態に制御される。また、大当り種別が大当りAである場合には、図8(1)に示すように、第1ラウンドから第4ラウンドまでは、1ラウンドあたり第1大入賞口を29.5秒間の長期間開放状態に制御した後0.1秒間閉鎖状態に制御する。次いで、第5ラウンドでは、第1大入賞口を0.05秒間の極めて短い期間開放状態に制御した後0.1秒間閉鎖状態に制御する。次いで、第6ラウンドでは、第2大入賞口を0.05秒間の極めて短い期間開放状態に制御した後0.1秒間閉鎖状態に制御する。次いで、第7ラウンドでは、第1大入賞口を0.05秒間の極めて短い期間開放状態に制御した後0.1秒間閉鎖状態に制御する。次いで、第8ラウンドから第10ラウンドまでは、1ラウンドあたり第1大入賞口を29.5秒間の長期間開放状態に制御した後0.1秒間閉鎖状態に制御する。そして、第11ラウンドでは、第1大入賞口を29.5秒間の長期間開放状態に制御した後1.0秒間閉鎖状態に制御する。図8(1)に示すように、大当り種別が大当りAである場合には、第1ラウンド〜第4ラウンドおよび第8ラウンド〜第11ラウンドでは第1大入賞口が29.5秒間の長期間開放状態に制御され第1大入賞口への入賞が期待できるのであるが、第5ラウンド〜第7ラウンドでは第1大入賞口や第2大入賞口の開放時間が0.05秒と極めて短く殆ど入賞を期待できない。従って、大当り種別が大当りAである場合には、内部制御上は11ラウンドの大当り遊技状態に制御されるものの見た目上は8ラウンドの大当り遊技状態に制御されることになる。
次に、図8(2)を用いて、大当り種別が大当りBにおける第1大入賞口および第2大入賞口の開放パターンを説明する。この実施の形態では、大当り種別が大当りBである場合には、図8(2)に示すように、内部制御上は11ラウンドの大当り遊技状態に制御される。また、大当り種別が大当りBである場合には、図8(2)に示すように、第1ラウンドから第5ラウンドまでは、1ラウンドあたり第1大入賞口を29.5秒間の長期間開放状態に制御した後0.1秒間閉鎖状態に制御する。次いで、第6ラウンドでは、第2大入賞口を29.5秒間の長期間開放状態に制御した後0.1秒間閉鎖状態に制御する。次いで、第7ラウンドから第8ラウンドまでは、1ラウンドあたり第1大入賞口を29.5秒間の長期間開放状態に制御した後0.1秒間閉鎖状態に制御する。次いで、第9ラウンドから第10ラウンドまでは、1ラウンドあたり第1大入賞口を0.05秒間の極めて短い期間開放状態に制御した後0.1秒間閉鎖状態に制御する。そして、第11ラウンドでは、第1大入賞口を0.05秒間の極めて短い期間開放状態に制御した後1.0秒間閉鎖状態に制御する。図8(2)に示すように、大当り種別が大当りBである場合には、第1ラウンド〜第8ラウンドでは第1大入賞口や第2大入賞口が29.5秒間の長期間開放状態に制御され第1大入賞口や第2大入賞口への入賞が期待できるのであるが、第9ラウンド〜第11ラウンドでは第1大入賞口の開放時間が0.05秒と極めて短く殆ど入賞を期待できない。従って、大当り種別が大当りBである場合には、内部制御上は11ラウンドの大当り遊技状態に制御されるものの見た目上は8ラウンドの大当り遊技状態に制御されることになる。
次に、図9(1)を用いて、大当り種別が大当りCにおける第1大入賞口および第2大入賞口の開放パターンを説明する。この実施の形態では、大当り種別が大当りCである場合には、図9(1)に示すように、内部制御上は6ラウンドの大当り遊技状態に制御される。また、大当り種別が大当りCである場合には、図9(1)に示すように、第1ラウンドから第5ラウンドまでは、1ラウンドあたり第1大入賞口を29.5秒間の長期間開放状態に制御した後0.1秒間閉鎖状態に制御する。そして、第6ラウンドでは、第2大入賞口を29.5秒間の長期間開放状態に制御した後3.0秒間閉鎖状態に制御する。図9(1)に示すように、大当り種別が大当りCである場合には、第1ラウンド〜第6ラウンドの全てにおいて第1大入賞口や第2大入賞口が29.5秒間の長期間開放状態に制御され第1大入賞口や第2大入賞口への入賞が期待できる。従って、大当り種別が大当りCである場合には、内部制御上6ラウンドの大当り遊技状態に制御されるとともに見た目上も6ラウンドの大当り遊技状態に制御されることになる。
次に、図9(2)を用いて、大当り種別が大当りDにおける第1大入賞口および第2大入賞口の開放パターンを説明する。この実施の形態では、大当り種別が大当りDである場合には、図9(2)に示すように、内部制御上は16ラウンドの大当り遊技状態に制御される。また、大当り種別が大当りDである場合には、図9(2)に示すように、第1ラウンドから第5ラウンドまでは、1ラウンドあたり第1大入賞口を29.5秒間の長期間開放状態に制御した後0.1秒間閉鎖状態に制御する。次いで、第6ラウンドでは、第2大入賞口を29.5秒間の長期間開放状態に制御した後0.1秒間閉鎖状態に制御する。次いで、第7ラウンドから第15ラウンドまでは、1ラウンドあたり第1大入賞口を29.5秒間の長期間開放状態に制御した後0.1秒間閉鎖状態に制御する。そして、第16ラウンドでは、第1大入賞口を29.5秒間の長期間開放状態に制御した後3.0秒間閉鎖状態に制御する。図9(2)に示すように、大当り種別が大当りDである場合には、第1ラウンド〜第16ラウンドの全てにおいて第1大入賞口や第2大入賞口が29.5秒間の長期間開放状態に制御され第1大入賞口や第2大入賞口への入賞が期待できる。従って、大当り種別が大当りDである場合には、内部制御上16ラウンドの大当り遊技状態に制御されるとともに見た目上も16ラウンドの大当り遊技状態に制御されることになる。
なお、図8および図9において、第1大入賞口や第2大入賞口が29.5秒間の長期間開放されるラウンドであっても、後述するように、29.5秒間が経過する前に第1大入賞口や第2大入賞口への入賞数が10個に達した場合にも第1大入賞口や第2大入賞口が閉鎖され、そのラウンドが終了する。
この実施の形態では、図8および図9に示すように、大当り遊技中に第1ラウンドから最終ラウンドの1つ前のラウンドを終了した後である場合には、そのラウンド終了後のインターバル期間としてA=0.1秒に設定されている。また、第1特別図柄の変動表示が実行される場合に決定される大当りAや大当りBである場合には、大当り遊技中に最終ラウンド(本例では、第11ラウンド)を終了した後である場合には、そのラウンド終了後のインターバル期間としてB=1.0秒に設定されている(図8参照)。さらに、第2特別図柄の変動表示が実行される場合に決定される大当りCや大当りDである場合には、大当り遊技中に最終ラウンド(本例では、第6ラウンドまたは第16ラウンド)を終了した後である場合には、そのラウンド終了後のインターバル期間としてC=3.0秒に設定されている(図9参照)。このように、この実施の形態では、第2特別図柄の変動表示にもとづいて制御される大当り遊技では、第1特別図柄の変動表示にもとづいて制御される大当り遊技と比較して、最終ラウンド後のインターバル期間として長い期間が設定されている。
この実施の形態では、図8および図9に示すように、第2特別図柄の変動表示が実行される場合にのみ、内部制御上も見た目上も16ラウンドの大当り遊技となる大当りDに決定される場合がある。そして、この実施の形態では、第1大入賞口や第2大入賞口に遊技球が1つ入賞するごとに15個の賞球が払い出され、1ラウンドあたり第1大入賞口や第2大入賞口に最大で10個の入賞が期待できる。従って、この実施の形態では、第2特別図柄の変動表示が実行される場合にのみ、大当りDとなり、大当り遊技中に最大で15個×10×16=2400個の賞球が得られる場合がある。そして、この実施の形態では、大当りDにもとづく大当り遊技の最後の第16ラウンドにおいて10個目の入賞を検出し2400個の賞球が払い出された場合には、2400個の賞球が払い出されたことを報知する賞球数報知が実行される場合があるのであるが、最終ラウンド後の3.0秒間のインターバル期間にまたがって賞球数報知が実行されることになる。
なお、この実施の形態では、第2特別図柄の変動表示が実行される場合であっても、大当りCとなった場合には、6ラウンドの大当り遊技しか行われないのであるから賞球数報知が実行される場合はないのであるが、図9に示すように、最終ラウンド後のインターバル期間はC=3.0秒で共通としている。そのように、この実施の形態では、大当り種別に関係なく、第2特別図柄の変動表示にもとづく大当り遊技の最終ラウンド後のインターバル期間をC=3.0秒で統一することによって、不必要にインターバル期間の期間管理が複雑になることを防止している。
また、この実施の形態では、大当り遊技の第6ラウンドにおいて第2大入賞口が開放状態に制御されているときに、第2大入賞口内の特定領域に遊技球が入賞した場合には、大当り遊技終了後に確変状態に制御されることが確定する。そして、この実施の形態では、第6ラウンドにおいて第2大入賞口内の特定領域に遊技球が入賞して確変状態に制御されることが確定した場合には、後述するように、確変状態に制御されることが確定したことを報知する確変確定報知が実行される。この場合、大当りCにもとづく大当り遊技では、第2大入賞口が開放される第6ラウンドが最終ラウンドであることから、第6ラウンドの終了時や終了直前もしくは終了直後に特定領域に入賞した場合には、最終ラウンド(本例では、第6ラウンド)後の3.0秒間のインターバル期間にまたがって確変報知演出が実行される場合がある。
なお、第1特別図柄の変動表示が実行される場合であって大当りAとなった場合には、第6ラウンドにおいて0.05秒と極めて短い期間しか第2大入賞口が開放されないのであるから、特定領域への入賞も殆ど期待できず、実質的に確変状態への制御は期待できない。なお、例えば、第2大入賞口内の特定領域に蓋部などを設けるようにし、大当りAにもとづく大当り遊技の第6ラウンドでは、その蓋部により特定領域を閉鎖して、たとえ0.05秒の極めて短い開放期間に第2大入賞口に遊技球が入賞したとしても特定領域には入賞できないようにして、確変状態に制御される場合が全くないように構成してもよい。さらに、例えば、大当りAにもとづく大当り遊技の第6ラウンドでは、第2大入賞口内の特定領域に遊技球が入賞したとしても、特定検出スイッチ22による検出を無効とし、確変状態に制御される場合が全くないように構成してもよい。
なお、この実施の形態では、図7(B),(C)に示すように、大当り種別として、「大当りA」、「大当りB」、「大当りC」、「大当りD」の4種類がある場合を示しているが、4種類にかぎらず、例えば、5種類以上の大当り種別を設けるようにしてもよい。また、逆に、大当り種別が4種類よりも少なくてもよく、例えば、大当り種別として2種類または3種類のみ設けられていてもよい。
大当り種別判定テーブル131a,131bには、ランダム1の値と比較される数値であって、「大当りA」、「大当りB」、「大当りC」、「大当りD」のそれぞれに対応した判定値(大当り種別判定値)が設定されている。CPU56は、ランダム1の値が大当り種別判定値のいずれかに一致した場合に、大当りの種別を、一致した大当り種別判定値に対応する種別に決定する。
図10および図11は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図10および図11に示す例において、コマンド80XX(H)は、特別図柄の可変表示に対応して演出表示装置9において可変表示される演出図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である(それぞれ変動パターンXXに対応)。つまり、使用されうる変動パターンのそれぞれに対して一意な番号を付した場合に、その番号で特定される変動パターンのそれぞれに対応する変動パターンコマンドがある。なお、「(H)」は16進数であることを示す。また、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。従って、演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド80XX(H)を受信すると、演出表示装置9において演出図柄の可変表示を開始するように制御する。
コマンド8C01(H)〜8C05(H)は、大当りとするか否か、および大当り種別を示す演出制御コマンドである。演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド8C01(H)〜8C05(H)の受信に応じて演出図柄の表示結果を決定するので、コマンド8C01(H)〜8C05(H)を表示結果指定コマンドという。
コマンド8D01(H)は、第1特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第1図柄変動指定コマンド)である。コマンド8D02(H)は、第2特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第2図柄変動指定コマンド)である。第1図柄変動指定コマンドと第2図柄変動指定コマンドとを特別図柄特定コマンド(または図柄変動指定コマンド)と総称することがある。なお、第1特別図柄の可変表示を開始するのか第2特別図柄の可変表示を開始するのかを示す情報を、変動パターンコマンドに含めるようにしてもよい。
コマンド8F00(H)は、第4図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果(停止図柄)を導出表示することを示す演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)である。演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄確定指定コマンドを受信すると、第4図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果を導出表示する。
コマンド9000(H)は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに送信される演出制御コマンド(初期化指定コマンド:電源投入指定コマンド)である。コマンド9200(H)は、遊技機に対する電力供給が再開されたときに送信される演出制御コマンド(停電復旧指定コマンド)である。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに、バックアップRAMにデータが保存されている場合には、停電復旧指定コマンドを送信し、そうでない場合には、初期化指定コマンドを送信する。
コマンド9F00(H)は、客待ちデモンストレーションを指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)である。
コマンドA001(H)は、ファンファーレ画面を表示すること、すなわち大当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(大当り開始指定コマンド:ファンファーレ指定コマンド)である。
コマンドA1XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口開放中の表示を示す演出制御コマンド(大入賞口開放中指定コマンド)である。なお、大入賞口開放中指定コマンドはラウンドごとにそのラウンドを指定する値がEXTデータに設定されて送信されるので、ラウンドごとに異なる大入賞口開放中指定コマンドが送信される。例えば、大当り遊技中の第1ラウンドを実行する際には、ラウンド1を指定する大入賞口開放中指定コマンド(A101(H))が送信され、大当り遊技中の第10ラウンドを実行する際には、ラウンド10を指定する大入賞口開放中指定コマンド(A10A(H))が送信される。A2XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口閉鎖を示す演出制御コマンド(大入賞口開放後指定コマンド)である。なお、大入賞口開放後指定コマンドはラウンドごとにそのラウンドを指定する値がEXTデータに設定されて送信されるので、ラウンドごとに異なる大入賞口開放後指定コマンドが送信される。例えば、大当り遊技中の第1ラウンドを終了する際には、ラウンド1を指定する大入賞口開放後指定コマンド(A201(H))が送信され、大当り遊技中の第10ラウンドを終了する際には、ラウンド10を指定する大入賞口開放後指定コマンド(A30A(H))が送信される。
コマンドA301(H)は、大当り終了画面を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド(大当り終了指定コマンド:エンディング指定コマンド)である。
コマンドA401(H)は、第1大入賞口または第2大入賞口に遊技球が入賞したことを指定する演出制御コマンド(大入賞口入賞指定コマンド)である。また、コマンドA402(H)は、第2大入賞口内の特定領域に遊技球が入賞したことを指定する演出制御コマンド(特定検出指定コマンド)である。
コマンドB000(H)は、遊技状態が通常状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(通常状態背景指定コマンド)である。コマンドB001(H)は、遊技状態が確変状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(確変状態背景指定コマンド)である。コマンドB002(H)は、遊技状態が時短状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(時短状態背景指定コマンド)である。
コマンドC000(H)は、第1保留記憶数が1増加したことを指定する演出制御コマンド(第1保留記憶数加算指定コマンド)である。コマンドC100(H)は、第2保留記憶数が1増加したことを指定する演出制御コマンド(第2保留記憶数加算指定コマンド)である。コマンドC200(H)は、第1保留記憶数が1減少したことを指定する演出制御コマンド(第1保留記憶数減算指定コマンド)である。コマンドC300(H)は、第2保留記憶数が1減少したことを指定する演出制御コマンド(第2保留記憶数減算指定コマンド)である。
演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)は、主基板31に搭載されている遊技制御用マイクロコンピータ560から上述した演出制御コマンドを受信すると、図10および図11に示された内容に応じて演出表示装置9の表示状態を変更したり、ランプの表示状態を変更したり、音声出力基板70に対して音番号データを出力したりする。
例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動入賞があり第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおいて特別図柄の可変表示が開始される度に、演出図柄の変動パターンを指定する変動パターンコマンドおよび表示結果指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する。
この実施の形態では、演出制御コマンドは2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」に設定され、EXTデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「0」に設定される。なお、そのようなコマンド形態は一例であって他のコマンド形態を用いてもよい。例えば、1バイトや3バイト以上で構成される制御コマンドを用いてもよい
なお、演出制御コマンドの送出方式として、演出制御信号CD0〜CD7の8本のパラレル信号線で1バイトずつ主基板31から中継基板77を介して演出制御基板80に演出制御コマンドデータを出力し、演出制御コマンドデータの他に、演出制御コマンドデータの取込を指示するパルス状(矩形波状)の取込信号(演出制御INT信号)を出力する方式を用いる。演出制御コマンドの8ビットの演出制御コマンドデータは、演出制御INT信号に同期して出力される。演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御INT信号が立ち上がったことを検知して、割込処理によって1バイトのデータの取り込み処理を開始する。
図10および図11に示す例では、変動パターンコマンドおよび表示結果指定コマンドを、第1特別図柄表示器8aでの第1特別図柄の変動に対応した演出図柄の可変表示(変動)と第2特別図柄表示器8bでの第2特別図柄の変動に対応した演出図柄の可変表示(変動)とで共通に使用でき、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示に伴って演出を行う演出表示装置9などの演出用部品を制御する際に、遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるコマンドの種類を増大させないようにすることができる。
図12および図13は、主基板31に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が実行する特別図柄プロセス処理(ステップS26)のプログラムの一例を示すフローチャートである。上述したように、特別図柄プロセス処理では第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口(第1大入賞口、第2大入賞口)を制御するための処理が実行される。特別図柄プロセス処理において、CPU56は、第1始動入賞口13に遊技球が入賞したことを検出するための第1始動口スイッチ13aがオンしていたら、すなわち、第1始動入賞口13への始動入賞が発生していたら、第1始動口スイッチ通過処理を実行する(ステップS311,S312)。また、CPU56は、第2始動入賞口14に遊技球が入賞したことを検出するための第2始動口スイッチ14aがオンしていたら、すなわち第2始動入賞口14への始動入賞が発生していたら、第2始動口スイッチ通過処理を実行する(ステップS313,S314)。そして、ステップS300〜S307のうちのいずれかの処理を行う。第1始動入賞口スイッチ13aまたは第2始動口スイッチ14aがオンしていなければ、内部状態に応じて、ステップS300〜S307のうちのいずれかの処理を行う。
ステップS300〜S307の処理は、以下のような処理である。
特別図柄通常処理(ステップS300):特別図柄プロセスフラグの値が0であるときに実行される。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、保留記憶バッファに記憶される数値データの記憶数(合算保留記憶数)を確認する。保留記憶バッファに記憶される数値データの記憶数は合算保留記憶数カウンタのカウント値により確認できる。また、合算保留記憶数カウンタのカウント値が0でなければ、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示の表示結果を大当りとするか否かを決定する。大当りとする場合には大当りフラグをセットする。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS301に応じた値(この例では1)に更新する。なお、大当りフラグは、大当り遊技が終了するときにリセットされる。
変動パターン設定処理(ステップS301):特別図柄プロセスフラグの値が1であるときに実行される。また、変動パターンを決定し、その変動パターンにおける変動時間(可変表示時間:可変表示を開始してから表示結果を導出表示(確定表示)するまでの時間)を特別図柄の可変表示の変動時間とすることに決定する。また、決定した変動パターンに応じた変動パターンコマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行い、特別図柄の変動時間を計測する変動時間タイマをスタートさせる。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS302に対応した値(この例では2)に更新する。
表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302):特別図柄プロセスフラグの値が2であるときに実行される。演出制御用マイクロコンピュータ100に、表示結果指定コマンドを送信する制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS303に対応した値(この例では3)に更新する。
特別図柄変動中処理(ステップS303):特別図柄プロセスフラグの値が3であるときに実行される。変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過(ステップS301でセットされる変動時間タイマがタイムアウトすなわち変動時間タイマの値が0になる)すると、演出制御用マイクロコンピュータ100に、図柄確定指定コマンドを送信する制御を行い、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS304に対応した値(この例では4)に更新する。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する図柄確定指定コマンドを受信すると演出表示装置9において第4図柄が停止されるように制御する。
特別図柄停止処理(ステップS304):特別図柄プロセスフラグの値が4であるときに実行される。大当りフラグがセットされている場合に、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。大当りフラグがセットされていない場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。なお、この実施の形態では、特別図柄プロセスフラグの値が4となったことにもとづいて、後述するように、特別図柄表示制御処理において特別図柄の停止図柄を確定表示するための特別図柄表示制御データが特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定され(図26参照)、ステップS22の表示制御処理において出力バッファの設定内容に応じて実際に特別図柄の停止図柄が確定表示される。
大入賞口開放前処理(ステップS305):特別図柄プロセスフラグの値が5であるときに実行される。大入賞口開放前処理では、第1大入賞口や第2大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、第1大入賞口や第2大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して第1大入賞口や第2大入賞口を開放状態にする。また、大入賞口開放中指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行うとともに、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS306に対応した値(この例では6)に更新する。なお、大入賞口開放前処理は各ラウンド毎に実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、大入賞口開放前処理は大当り遊技を開始する処理でもある。また、大入賞口開放中指定コマンドはラウンドごとにそのラウンドを指定する値がEXTデータに設定されて送信されるので、ラウンドごとに異なる大入賞口開放中指定コマンドが送信される。例えば、大当り遊技中の第1ラウンドを実行する際には、ラウンド1を指定する大入賞口開放中指定コマンド(A101(H))が送信され、大当り遊技中の第10ラウンドを実行する際には、ラウンド10を指定する大入賞口開放中指定コマンド(A10A(H))が送信される。
大入賞口開放中処理(ステップS306):特別図柄プロセスフラグの値が6であるときに実行される。大入賞口開放中処理では、第1大入賞口や第2大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。第1大入賞口や第2大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、大当り中開放後指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行うとともに、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS307に対応した値(この例では7)に更新する。
大当り終了処理(ステップS307):特別図柄プロセスフラグの値が7であるときに実行される。大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。また、遊技状態を示すフラグ(例えば、確変フラグや時短フラグ)をセットする処理を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
図14は、ステップS312,S314の始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。このうち、図14(A)は、ステップS312の第1始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。また、図14(B)は、ステップS314の第2始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。
まず、図14(A)を参照して第1始動口スイッチ通過処理について説明する。第1始動口スイッチ13aがオン状態の場合に実行される第1始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、まず、第1保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第1保留記憶数をカウントするための第1保留記憶数カウンタの値が4であるか否か)を確認する(ステップS1211A)。第1保留記憶数が上限値に達していれば、そのまま処理を終了する。
第1保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU56は、第1保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS1212A)とともに、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS1213A)。
次いで、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第1保留記憶バッファ(図15参照)における保存領域に格納する処理を実行する(ステップS1214A)。なお、ステップS1214Aの処理では、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が抽出され、保存領域に格納される。なお、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を第1始動口スイッチ通過処理(始動入賞時)において抽出して保存領域にあらかじめ格納しておくのではなく、第1特別図柄の変動開始時に抽出するようにしてもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、後述する変動パターン設定処理において、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出するようにしてもよい。
図15は、保留記憶に対応する乱数等を保存する領域(保留記憶バッファ)の構成例を示す説明図である。図15に示すように、第1保留記憶バッファには、第1保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。また、第2保留記憶バッファには、第2保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。この実施の形態では、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファには、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が記憶される。なお、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファは、RAM55に形成されている。
次いで、CPU56は、第1保留記憶数加算指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS1220A)。
次に、図14(B)を参照して第2始動口スイッチ通過処理について説明する。第2始動口スイッチ14aがオン状態の場合に実行される第2始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、第2保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第2保留記憶数をカウントするための第2保留記憶数カウンタの値が4でるか否か)を確認する(ステップS1211B)。第2保留記憶数が上限値に達していれば、そのまま処理を終了する。
第2保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU56は、第2保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS1212B)とともに、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS1213B)。
次いで、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第2保留記憶バッファ(図15参照)における保存領域に格納する処理を実行する(ステップS1214B)。なお、ステップS1214Bの処理では、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が抽出され、保存領域に格納される。なお、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を第2始動口スイッチ通過処理(始動入賞時)において抽出して保存領域にあらかじめ格納しておくのではなく、第2特別図柄の変動開始時に抽出するようにしてもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、後述する変動パターン設定処理において、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出するようにしてもよい。
次いで、CPU56は、第2保留記憶数加算指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS1220B)。
図16および図17は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(ステップS300)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、CPU56は、合算保留記憶数の値を確認する(ステップS51)。具体的には、合算保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。合算保留記憶数が0であれば、まだ客待ちデモ指定コマンドを送信していなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して客待ちデモ指定コマンドを送信する制御を行い(ステップS51A)、処理を終了する。なお、例えば、CPU56は、ステップS51Aで客待ちデモ指定コマンドを送信すると、客待ちデモ指定コマンドを送信したことを示す客待ちデモ指定コマンド送信済フラグをセットする。そして、客待ちデモ指定コマンドを送信した後に次回のタイマ割込以降の特別図柄通常処理を実行する場合には、客待ちデモ指定コマンド送信済フラグがセットされていることにもとづいて重ねて客待ちデモ指定コマンドを送信しないように制御すればよい。また、この場合、客待ちデモ指定コマンド送信済フラグは、次回の特別図柄の変動表示が開始されるときにリセットされるようにすればよい。
合算保留記憶数が0でなければ、CPU56は、第2保留記憶数が0であるか否かを確認する(ステップS52)。具体的には、第2保留記憶数カウンタの値が0であるか否かを確認する。第2保留記憶数が0でなければ、CPU56は、特別図柄ポインタ(第1特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのか第2特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのかを示すフラグ)に「第2」を示すデータを設定する(ステップS53)。第2保留記憶数が0であれば(すなわち、第1保留記憶数のみが溜まっている場合)には、CPU66は、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータを設定する(ステップS54)。
この実施の形態では、ステップS52〜S54の処理が実行されることによって、第1特別図柄の変動表示に対して、第2特別図柄の変動表示が優先して実行される。言い換えれば、第2特別図柄の変動表示を開始させるための第2の開始条件が第1特別図柄の変動表示を開始させるための第1の開始条件に優先して成立するように制御される。なお、この実施の形態では、第2特別図柄の変動表示を優先して実行する場合を示しているが、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とに遊技球が入賞した始動入賞順に従って、第1特別図柄の変動表示または第2特別図柄の変動表示を実行するように構成してもよい。
次いで、CPU56は、RAM55において、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する(ステップS55)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶バッファにおける第1保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2保留記憶バッファにおける第2保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。
そして、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップS56)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第1保留記憶バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。また、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合に、第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第2保留記憶バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。
すなわち、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合に、RAM55の第1保留記憶バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。また、特別図柄ポインタが「第2」を示す場合に、RAM55の第2保留記憶バッファにおいて第2保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第2保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。
よって、各第1保留記憶数(または、各第2保留記憶数)に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第1保留記憶数(または、第2保留記憶数)=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。また、各合算保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各値が抽出された順番は、常に、合算保留記憶数=1〜8の順番と一致するようになっている。
そして、CPU56は、合算保留記憶数の値を1減らす。すなわち、合算保留記憶数カウンタのカウント値を1減算する(ステップS58)。なお、CPU56は、カウント値が1減算される前の合算保留記憶数カウンタの値をRAM55の所定の領域に保存する。
また、CPU56は、現在の遊技状態に応じて背景指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS60)。この場合、CPU56は、確変状態であることを示す確変フラグがセットされている場合には、確変状態背景指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU56は、時短状態であることを示す時短フラグのみがセットされ、確変フラグがセットされていない場合には、時短状態背景指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU56は、確変フラグも時短フラグもセットされていなければ、通常状態背景指定コマンドを送信する制御を行う。
なお、具体的には、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送信する際に、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブル(あらかじめROMにコマンド毎に設定されている)のアドレスをポインタにセットする。そして、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットして、演出制御コマンド制御処理(ステップS28)において演出制御コマンドを送信する。なお、この実施の形態では、特別図柄の変動を開始するときに、タイマ割込ごとに、背景指定コマンド、変動パターンコマンド、表示結果指定コマンド、保留記憶数減算指定コマンド(第1保留記憶数減算指定コマンド、第2保留記憶数減算指定コマンド)の順に演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されることになる。具体的には、特別図柄の変動を開始するときに、まず、背景指定コマンドが送信され、4ms経過後に変動パターンコマンドが送信され、さらに4ms経過後に表示結果指定コマンドが送信され、さらに4ms経過後に保留記憶数減算指定コマンド(第1保留記憶数減算指定コマンド、第2保留記憶数減算指定コマンド)が送信される。なお、特別図柄の変動を開始するときにはさらに図柄変動指定コマンド(第1図柄変動指定コマンド、第2図柄変動指定コマンド)も送信されるが、図柄変動指定コマンドは、変動パターンコマンドと同じタイマ割込において演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信される。
特別図柄通常処理では、最初に、第1始動入賞口13を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータすなわち第1特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータ、または第2始動入賞口14を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータすなわち第2特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータが、特別図柄ポインタに設定される。そして、特別図柄プロセス処理における以降の処理では、特別図柄ポインタに設定されているデータに応じた処理が実行される。よって、ステップS300〜S307の処理を、第1特別図柄を対象とする場合と第2特別図柄を対象とする場合とで共通化することができる。
次いで、CPU56は、乱数バッファ領域からランダムR(大当り判定用乱数)を読み出し、大当り判定モジュールを実行する。なお、この場合、CPU56は、第1始動口スイッチ通過処理のステップS1214Aや第2始動口スイッチ通過処理のステップS1214Bで抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファにあらかじめ格納した大当り判定用乱数を読み出し、大当り判定を行う。大当り判定モジュールは、あらかじめ決められている大当り判定値(図7参照)と大当り判定用乱数とを比較し、それらが一致したら大当りとすることに決定する処理を実行するプログラムである。すなわち、大当り判定の処理を実行するプログラムである。
大当り判定の処理では、遊技状態が確変状態の場合には、遊技状態が非確変状態(通常状態や時短状態)の場合よりも、大当りとなる確率が高くなるように構成されている。具体的には、あらかじめ大当り判定値の数が多く設定されている確変時大当り判定テーブル(ROM54における図7(A)の右側の数値が設定されているテーブル)と、大当り判定値の数が確変時大当り判定テーブルよりも少なく設定されている通常時大当り判定テーブル(ROM54における図7(A)の左側の数値が設定されているテーブル)とが設けられている。そして、CPU56は、遊技状態が確変状態であるか否かを確認し、遊技状態が確変状態であるときは、確変時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行い、遊技状態が通常状態であるときは、通常時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行う。すなわち、CPU56は、大当り判定用乱数(ランダムR)の値が図7(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当りとすることに決定する。大当りとすることに決定した場合には(ステップS61)、ステップS71に移行する。なお、大当りとするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、特別図柄表示器における停止図柄を大当り図柄とするか否か決定するということでもある。
なお、現在の遊技状態が確変状態であるか否かの確認は、確変フラグがセットされているか否かにより行われる。確変フラグは、遊技状態を確変状態に移行するときにセットされ、確変状態を終了するときにリセットされる。具体的には、大当り遊技の第6ラウンドにおいて第2大入賞口内の特定領域に遊技球が入賞し確変状態に制御することが確定された場合に、大当り遊技を終了する処理においてセットされる。そして、大当り遊技終了後、次の大当りが発生したときにリセットされる。
なお、ランダムRの値が大当り判定値に一致しない場合には(ステップS62のN)、すなわち、はずれである場合には、そのままステップS75に移行する。
ステップS71では、CPU56は、大当りであることを示す大当りフラグをセットする。そして、大当り種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、特別図柄ポインタが示す方の大当り種別判定テーブルを選択する(ステップS72)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、図7(B)に示す第1特別図柄用の大当り種別判定用テーブル131aを選択する。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、図7(C)に示す第2特別図柄用の大当り種別判定用テーブル131bを選択する。
次いで、CPU56は、選択した大当り種別判定テーブルを用いて、乱数バッファ領域に格納された大当り種別判定用の乱数(ランダム1)の値と一致する値に対応した種別(「大当りA」、「大当りB」、「大当りC」、または「大当りD」)を大当りの種別に決定する(ステップS73)。なお、この場合、CPU56は、第1始動口スイッチ通過処理のステップS1214Aや第2始動口スイッチ通過処理のステップS1214Bで抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファにあらかじめ格納した大当り種別判定用乱数を読み出し、大当り種別の決定を行う。
また、CPU56は、決定した大当りの種別を示すデータをRAM55における大当り種別バッファに設定する(ステップS74)。例えば、大当り種別が「大当りA」の場合には大当り種別を示すデータとして「01」が設定され、大当り種別が「大当りB」の場合には大当り種別を示すデータとして「02」が設定され、大当り種別が「大当りC」の場合には大当り種別を示すデータとして「03」が設定され、大当り種別が「大当りD」の場合には大当り種別を示すデータとして「04」が設定される。
次いで、CPU56は、特別図柄の停止図柄を決定する(ステップS75)。具体的には、大当りフラグがセットされていない場合には、はずれ図柄となる「−」を特別図柄の停止図柄に決定する。大当りフラグがセットされている場合には、大当り種別の決定結果に応じて、大当り図柄となる「1」、「2」、「3」、「7」のいずれかを特別図柄の停止図柄に決定する。すなわち、大当り種別を「大当りA」に決定した場合には「1」を特別図柄の停止図柄に決定し、「大当りB」に決定した場合には「2」を特別図柄の停止図柄に決定し、「大当りC」に決定した場合には「3」を特別図柄の停止図柄に決定し、「大当りD」に決定した場合には「7」を特別図柄の停止図柄に決する。
なお、この実施の形態では、まず大当り種別を決定し、決定した大当り種別に対応する特別図柄の停止図柄を決定する場合を示したが、大当り種別および特別図柄の停止図柄の決定方法は、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、あらかじめ特別図柄の停止図柄と大当り種別とを対応付けたテーブルを用意しておき、大当り種別決定用乱数にもとづいてまず特別図柄の停止図柄を決定すると、その決定結果にもとづいて対応する大当り種別も決定されるように構成してもよい。
そして、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(ステップS301)に対応した値に更新する(ステップS76)。
図18は、特別図柄プロセス処理における変動パターン設定処理(ステップS301)を示すフローチャートである。変動パターン設定処理において、CPU56は、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS91)。大当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、大当り用変動パターン種別判定テーブルのいずれかを選択する(ステップS92)。そして、ステップS98に移行する。
大当りフラグがセットされていない場合には、CPU56は、時短状態であることを示す時短フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS93)。なお、時短フラグは、遊技状態を確変状態や時短状態に移行するときにセットされ、時短状態を終了するときにリセットされる。具体的には、大当り遊技の第6ラウンドにおいて第2大入賞口内の特定領域に遊技球が入賞せず確変状態に制御することが確定しなかった場合に、大当り遊技を終了する処理において時短フラグがセットされる。また、大当り遊技終了後、所定回数(この実施の形態では100回)の変動表示を終了したときにリセットされる。なお、所定回数の変動表示を終了する前であっても、次の大当りが発生した場合にも、時短フラグがリセットされる。また、大当り遊技の第6ラウンドにおいて第2大入賞口内の特定領域に遊技球が入賞し確変状態に制御することが確定された場合に、大当り遊技を終了する処理において確変フラグがセットされるとともに時短フラグがセットされる。そして、次の大当りが発生した場合に、確変フラグとともに時短フラグがリセットされる。
時短フラグがセットされていなければ(ステップS93のN)、CPU56は、合算保留記憶数が3以上であるか否かを確認する(ステップS94)。合算保留記憶数が3未満であれば(ステップS94のN)、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、はずれ用変動パターン種別判定テーブル(通常用)を選択する(ステップS95)。そして、ステップS98に移行する。
合算保留記憶数が3以上である場合(ステップS94のY)には、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、はずれ用変動パターン種別判定テーブル(短縮用)を選択する(ステップS96)。そして、ステップS98に移行する。
時短フラグがセットされている場合(ステップS93のY)には、すなわち、遊技状態が確変状態または時短状態であれば(この実施の形態では、確変状態に移行される場合には必ず時短状態にも移行されるので(ステップS182,S183参照)、ステップS93でYと判定された場合には、確変状態の場合と時短状態のみに制御されている場合とがある)、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、はずれ用変動パターン種別判定テーブル(時短用)を選択する(ステップS97)。そして、ステップS98に移行する。
この実施の形態では、ステップS93〜S97の処理が実行されることによって、遊技状態が通常状態であって合算保留記憶数が3以上である場合には、はずれ用変動パターン種別判定テーブル(短縮用)が選択される。また、遊技状態が確変状態または時短状態である場合には、はずれ用変動パターン種別判定テーブル(時短用)が選択される。この場合、後述するステップS98の処理で短縮変動用の変動パターン種別が決定される場合があり、短縮変動用の変動パターン種別が決定された場合には、ステップS100の処理で変動パターンとして短縮変動用の変動パターンが決定される。従って、この実施の形態では、遊技状態が確変状態や時短状態である場合または合算保留記憶数が3以上である場合には、短縮変動の変動表示が行われる場合がある。なお、この実施の形態では、確変状態や時短状態で用いる短縮変動用の変動パターン種別判定テーブル(時短用)と、保留記憶数にもとづく短縮変動用の変動パターン種別判定テーブル(短縮用)とが異なるテーブルである場合を示したが、短縮変動用の変動パターン種別判定テーブルとして共通のテーブルを用いるようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、遊技状態が確変状態や時短状態である場合であっても、合算保留記憶数がほぼ0である場合(例えば、0であるか、0または1である場合)には、短縮変動の変動表示を行わないようにしてもよい。この場合、例えば、CPU56は、ステップS93でYと判定したときに、合算保留記憶数がほぼ0であるか否かを確認し、合算保留記憶数がほぼ0であれば、はずれ用変動パターン種別判定テーブル(通常用)を選択するようにしてもよい。
次いで、CPU56は、乱数バッファ領域(第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファ)からランダム2(変動パターン種別判定用乱数)を読み出し、ステップS92、S95、S96またはS97の処理で選択したテーブルを参照することによって、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定する(ステップS98)。
次いで、CPU56は、ステップS98の変動パターン種別の決定結果にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、いずれかの当り変動パターン判定テーブルまたははずれ変動パターン判定テーブルを選択する(ステップS99)。また、乱数バッファ領域(第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファ)からランダム3(変動パターン判定用乱数)を読み出し、ステップS99の処理で選択した変動パターン判定テーブルを参照することによって、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定する(ステップS100)。なお、始動入賞のタイミングでランダム3(変動パターン判定用乱数)を抽出しないように構成する場合には、CPU56は、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出し、抽出した乱数値にもとづいて変動パターンを決定するようにしてもよい。
次いで、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の図柄変動指定コマンドを、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS101)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1図柄変動指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2図柄変動指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU56は、決定した変動パターンに対応する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)を、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS102)。
次に、CPU56は、RAM55に形成されている変動時間タイマに、選択された変動パターンに対応した変動時間に応じた値を設定する(ステップS103)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302)に対応した値に更新する(ステップS104)。
なお、はずれと決定されている場合において、いきなり変動パターン種別を決定するのではなく、まず、リーチ判定用乱数を用いた抽選処理によってリーチとするか否かを決定するようにしてもよい。そして、リーチとするか否かの判定結果にもとづいて、ステップS93〜S98の処理を実行し、変動パターン種別を決定するようにしてもよい。この場合、あらかじめ非リーチ用の変動パターン種別判定テーブルと、リーチ用の変動パターン種別判定テーブルとを用意しておき、リーチ判定結果にもとづいて、いずれかの変動パターン種別判定テーブルを選択して、変動パターン種別を決定するようにしてもよい。
図19は、表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302)を示すフローチャートである。表示結果指定コマンド送信処理において、CPU56は、決定されている大当りの種類、はずれに応じて、表示結果1指定〜表示結果5指定のいずれかの演出制御コマンド(図10参照)を送信する制御を行う。具体的には、CPU56は、まず、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS110)。セットされていない場合には、ステップS118に移行する。大当りフラグがセットされている場合、大当りの種別が「大当りA」であるときには、表示結果2指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS111,S112)。なお、「大当りA」であるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS74で大当り種別バッファに設定されたデータが「01」であるか否かを確認することによって判定できる。
また、CPU56は、大当りの種別が「大当りB」であるときには、表示結果3指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS113,S114)。なお、「大当りB」であるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS74で大当り種別バッファに設定されたデータが「02」であるか否かを確認することによって判定できる。
また、CPU56は、大当りの種別が「大当りC」であるときには、表示結果4指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS115,S116)。なお、「大当りC」であるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS74で大当り種別バッファに設定されたデータが「03」であるか否かを確認することによって判定できる。
そして、「大当りA」、「大当りB」、および「大当りC」のいずれでもないときには(すなわち、「大当りD」であるときには)、CPU56は、表示結果5指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS117)。
一方、CPU56は、大当りフラグがセットされていないときには(ステップS110のN)、すなわち、はずれである場合には、CPU56は、表示結果1指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS118)。
そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄変動中処理(ステップS303)に対応した値に更新する(ステップS119)。
図20は、特別図柄プロセス処理における特別図柄変動中処理(ステップS303)を示すフローチャートである。特別図柄変動中処理において、CPU56は、まず、保留記憶数減算指定コマンド(第1保留記憶数減算指定コマンドまたは第2保留記憶数減算指定コマンド)を既に送信済みであるか否かを確認する(ステップS1121)。なお、保留記憶数減算指定コマンドを既に送信済みであるか否かは、例えば、後述するステップS1122で保留記憶数減算指定コマンドを送信する際に保留記憶数減算指定コマンドを送信したことを示す保留記憶数減算指定コマンド送信済フラグをセットするようにし、ステップS1121では、その保留記憶数減算指定コマンド送信済フラグがセットされているか否かを確認するようにすればよい。また、この場合、セットした保留記憶数減算指定コマンド送信済フラグは、特別図柄の変動表示を終了する際や大当りを終了する際に後述する特別図柄停止処理や大当り終了処理でリセットするようにすればよい。
次いで、保留記憶数減算指定コマンドを送信済みでなければ、CPU56は、保留記憶数減算指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS1122)。この場合、特別図柄ポインタに「第1」を示す値が設定されている場合には、CPU56は、第1保留記憶数減算指定コマンドを送信する制御を行う。また、特別図柄ポインタに「第2」を示す値が設定されている場合には、CPU56は、第2保留記憶数減算指定コマンドを送信する制御を行う。
次いで、CPU56は、変動時間タイマを1減算し(ステップS1125)、変動時間タイマがタイムアウトしたら(ステップS1126)、演出制御用マイクロコンピュータ100に図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS1127)。そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄停止処理(ステップS304)に対応した値に更新する(ステップS1128)。変動時間タイマがタイムアウトしていない場合には、そのまま処理を終了する。
図21は、特別図柄プロセス処理における特別図柄停止処理(ステップS304)を示すフローチャートである。特別図柄停止処理において、CPU56は、大当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS131)。大当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、時短状態であることを示す時短フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS132)。時短フラグがセットされていれば、CPU56は、大当り遊技開始時に時短状態に制御されていたこと(確変状態とともに時短状態に制御されていた場合を含む)を示す時短記憶フラグをセットする(ステップS133)。次いで、CPU56は、セットされていれば、確変状態であることを示す確変フラグ、時短状態であることを示す時短フラグ、および時短状態における特別図柄の変動可能回数を示す時短回数カウンタをリセットし(ステップS134)、演出制御用マイクロコンピュータ100に大当り開始指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS135)。
また、CPU56は、時間計測タイマに大当り表示時間(大当りが発生したことを、例えば、演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(ステップS136)。また、CPU56は、ラウンド数カウンタに大当り種別に応じたラウンド数(例えば、「大当りA」や「大当りB」の場合には「11」。「大当りC」の場合には「6」。「大当りD」の場合には「16」。)をセットする(ステップS137)。そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理(ステップS305)に対応した値に更新する(ステップS138)。
また、ステップS131で大当りフラグがセットされていなければ、CPU56は、時短状態における特別図柄の変動可能回数を示す時短回数カウンタの値が0となっているか否かを確認する(ステップS139)。時短回数カウンタの値が0でなければ、CPU56は、時短回数カウンタの値を−1する(ステップS140)。そして、CPU56は、減算後の時短回数カウンタの値が0になった場合には(ステップS141)、時短フラグをリセットする(ステップS142)。
そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS143)。
図22は、特別図柄プロセス処理における大入賞口開放前処理(ステップS305)を示すフローチャートである。大入賞口開放前処理において、CPU56は、時間計測タイマの値を−1する(ステップS1401)。なお、第1ラウンドの開始前である場合には、ステップS1401の処理が実行されることによって、特別図柄停止処理のステップS136でセットした時間計測タイマの値が計測されることにより、第1ラウンドの開始前の大当り表示時間(ファンファーレ期間)が計測されることになる。また、第1ラウンド以降である場合には、ステップS1401の処理が実行されることによって、後述する大入賞口開放中処理のステップS1469でセットした時間計測タイマの値が計測されることにより、各ラウンド後(最終ラウンド後を除く)のインターバル期間が計測されることになる。
なお、この実施の形態では、大当り表示時間(ファンファーレ期間)とインターバル期間とを共通の時間計測タイマを用いて計測する場合を示しているが、大当り表示時間(ファンファーレ期間)とインターバル期間とを別々のタイマを用いて時間を計測するように構成してもよい。
次いで、CPU56は、現在が第6ラウンドを終了した後のインターバル期間であるか否かを確認する(ステップS1402)。なお、現在が第6ラウンドを終了した後のインターバル期間であるか否かは、例えば、大当り種別バッファにより特定される大当り種別およびラウンド数カウンタの値を確認することにより判定できる。
第6ラウンド以外のラウンドを終了した後のインターバル期間であれば(ステップS1402のN)、CPU56は、第1カウントスイッチ23aからの検出信号を入力したか否かを確認する(ステップS1403)。第1カウントスイッチ23aがオンしたら、すなわち第1大入賞口に入賞した遊技球を検出したら(ステップS1403のY)、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に大入賞口入賞指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS1404)。そして、ステップS1411に移行する。
第6ラウンドを終了した後のインターバル期間であれば(ステップS1402のY)、CPU56は、特定検出スイッチ22からの検出信号を入力したか否かを確認する(ステップS1405)。特定検出スイッチ22がオンしたら、すなわち、第2大入賞口内の特定領域に入賞した遊技球を検出したら(ステップS1405のY)、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に特定検出指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS1406)。次いで、CPU56は、確変状態に制御することが確定したことを示す確変確定フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1407)。確変確定フラグがセットされていれば(すなわち、既に確変状態に制御することが確定済みであれば)、ステップS1409に移行する。確変確定フラグがセットされていなければ、CPU56は、確変確定フラグをセットする(ステップS1408)。そして、ステップS1409に移行する。
特定検出スイッチ22がオンでなかった場合(ステップS1405のN)、既に確変確定フラグがセット済みであった場合(ステップS1407のY)、またはステップS1408で確変確定フラグをセットした場合には、CPU56は、第2カウントスイッチ23bからの検出信号を入力したか否かを確認する(ステップS1409)。第2カウントスイッチ23bがオンしたら、すなわち第2大入賞口に入賞した遊技球を検出したら(ステップS1409のY)、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に大入賞口入賞指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS1410)。そして、ステップS1411に移行する。
この実施の形態では、大当り遊技のラウンド期間を終了してインターバル期間に移行した場合であっても、第1大入賞口や第2大入賞口を閉鎖状態に制御する直前に遊技球が第1大入賞口内や第2大入賞口内に進入した場合は、賞球処理(ステップS30参照)で入賞が検出されて賞球払出が行われる場合がある。そこで、この実施の形態では、ステップS1402〜S1404やS1409〜S1410の処理が実行されることによって、大当り遊技のラウンド期間を終了した後のインターバル期間であっても、第1大入賞口や第2大入賞口への入賞を検出して大入賞口入賞指定コマンドを送信することが可能である。また、ステップS1405〜S1410の処理が実行されることによって、特にインターバル期間に第2大入賞口内の特定領域に遊技球が入賞した場合にも、大入賞口入賞指定コマンドが送信されるとともに特定検出指定コマンドも送信される。
時間計測タイマがタイムアウト(時間計測タイマの値が0)したら(ステップS1411)、CPU56は、大入賞口開放中指定コマンドのEXTデータに現在のラウンド数をセットして、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS1412)。
次いで、CPU56は、入賞個数カウンタを初期化する(ステップS1413)。すなわち、入賞個数カウンタの値を0にする。
次いで、CPU56は、開始するラウンドに応じて第1大入賞口または第2大入賞口を開放状態に制御する(ステップS1414)。すなわち、第6ラウンド以外のラウンドを開始する場合であれば第1大入賞口を開放状態に制御し、第6ラウンドを開始する場合であれば第2大入賞口を開放状態に制御する。具体的には、第1大入賞口を開放状態に制御する場合であれば、ソレノイド21aを駆動して第1特別可変入賞球装置20aを開放状態にする。また、第2大入賞口を開放状態に制御する場合であれば、ソレノイド21bを駆動して第2特別可変入賞球装置20bを開放状態にする。
次いで、CPU56は、大当り種別および開始するラウンドに応じた開放時間を、第1大入賞口や第2大入賞口の開放時間を計測するための開放時間タイマにセットする(ステップS1415)。この場合、CPU56は、大当りAの第1ラウンド〜第4ランドや第8ラウンド〜第11ラウンド、大当りBの第1ラウンド〜第8ラウンド、大当りCの第1ラウンド〜第6ラウンド、または大当りDの第1ラウンド〜第16ラウンドを開始する場合であれば、開放時間タイマに29.5秒に相当する値をセットする。また、大当りAの第5ラウンド〜第7ラウンド、または大当りBの第9ラウンド〜第11ラウンドを開始する場合であれば、開放時間タイマに0.05秒に相当する値をセットする(図8および図9参照)
そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を、大入賞口開放中処理(ステップS306)に対応した値に更新する(ステップS1416)。
図23は、特別図柄プロセス処理における大入賞口開放中処理(ステップS306)を示すフローチャートである。大入賞口開放中処理において、CPU56は、まず、現在のラウンドが第6ラウンドであるか否かを確認する(ステップS1451)。なお、現在のラウンドが第6ラウンドであるか否かは、例えば、大当り種別バッファにより特定される大当り種別およびラウンド数カウンタの値を確認することにより判定できる。
第6ラウンド以外のラウンドであれば(ステップS1451のN)、CPU56は、第1カウントスイッチ23aからの検出信号を入力したか否かを確認する(ステップS1452)。第1カウントスイッチ23aがオンしたら、すなわち第1大入賞口に入賞した遊技球を検出したら(ステップS1452のY)、入賞個数カウンタの値を+1する(ステップS1453)。また、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に大入賞口入賞指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS1454)。そして、ステップS1462に移行する。
第6ラウンドであれば(ステップS1451のY)、CPU56は、特定検出スイッチ22からの検出信号を入力したか否かを確認する(ステップS1455)。特定検出スイッチ22がオンしたら、すなわち、第2大入賞口内の特定領域に入賞した遊技球を検出したら(ステップS1455のY)、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に特定検出指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS1456)。次いで、CPU56は、確変状態に制御することが確定したことを示す確変確定フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1457)。確変確定フラグがセットされていれば(すなわち、既に確変状態に制御することが確定済みであれば)、ステップS1459に移行する。確変確定フラグがセットされていなければ、CPU56は、確変確定フラグをセットする(ステップS1458)。そして、ステップS1459に移行する。
特定検出スイッチ22がオンでなかった場合(ステップS1455のN)、既に確変確定フラグがセット済みであった場合(ステップS1457のY)、またはステップS1458で確変確定フラグをセットした場合には、CPU56は、第2カウントスイッチ23bからの検出信号を入力したか否かを確認する(ステップS1459)。第2カウントスイッチ23bがオンしたら、すなわち第2大入賞口に入賞した遊技球を検出したら(ステップS1459のY)、入賞個数カウンタの値を+1する(ステップS1460)。また、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に大入賞口入賞指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS1461)。そして、ステップS1462に移行する。
この実施の形態では、ステップS1452〜S1454やステップS1459〜S1461の処理が実行されることによって、大当り遊技のラウンド中に第1大入賞口や第2大入賞口に遊技球が入賞するごとに大入賞口入賞指定コマンドが送信される。また、ステップS1455〜S1461の処理が実行されることによって、特に大当り遊技のラウンド中に第2大入賞口内の特定領域に遊技球が入賞した場合には、大入賞口入賞指定コマンドが送信されるとともに特定検出指定コマンドも送信される。
なお、この実施の形態では、第1大入賞口に遊技球が入賞した場合と第2大入賞口に遊技球が入賞した場合とで共通の大入賞口入賞指定コマンドを送信する場合を示しているが、第1大入賞口に遊技球が入賞した場合と第2大入賞口に遊技球が入賞した場合とで別々のコマンド(例えば、第1大入賞口入賞指定コマンドと第2大入賞口入賞指定コマンド)を送信するように構成してもよい。特に、例えば、第1大入賞口に入賞した場合と第2大入賞口に入賞した場合とで異なる数の賞球数(例えば、15個と20個)を払い出すように構成した場合には、第1大入賞口入賞指定コマンドと第2大入賞口入賞指定コマンドとのいずれのコマンドを受信したかによって、演出制御用マイクロコンピュータ100側で賞球数を正確に把握することができる。
また、この実施の形態では、第2大入賞口内の特定領域に遊技球が入賞するごとに特定検出指定コマンドを送信する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、第2大入賞口内の特定領域に1つ目の遊技球が入賞したとき(確変状態に制御されることが確定したとき)のみ特定検出指定コマンドを送信するようにし、第2大入賞口内の特定領域に2つ目以降の遊技球が入賞した場合には特定検出指定コマンドを送信しないように構成してもよい。
次いで、CPU56は、入賞個数カウンタの値が10となっているか否かを確認する(ステップS1462)。入賞個数カウンタの値が10となっていれば、ステップS1465に移行する。従って、この実施の形態では、第1大入賞口や第2大入賞口の開放期間(例えば、29.5秒)が経過する前であっても、第1大入賞口や第2大入賞口への入賞数が10個に達した場合には、ステップS1462でYと判定されてステップS1465に移行し、第1大入賞口や第2大入賞口を閉鎖状態に制御してそのラウンドを終了する場合がある。
入賞個数カウンタの値が10未満であれば(ステップS1462のN)、CPU56は、開放時間タイマを1減算し(ステップS1463)、開放時間タイマがタイムアウトしたか否かを確認する(ステップS1464)。開放時間タイマがタイムアウトしていなければ、そのまま処理を終了する。開放時間タイマがタイムアウトしていれば、CPU56は、第1大入賞口が開放されている場合には第1大入賞口を閉鎖状態に制御し、第2大入賞口が開放されている場合には第2大入賞口を閉鎖状態に制御する(ステップS1465)。具体的には、第1大入賞口を閉鎖状態に制御する場合であれば、ソレノイド21aの駆動を停止して第1特別可変入賞球装置20aの開閉板を閉状態にする。また、第2大入賞口を閉鎖状態に制御する場合であれば、ソレノイド21bの駆動を停止して第2特別可変入賞球装置20bの開閉板を閉状態にする。また、CPU56は、現在のラウンド数をEXTデータにセットして、演出制御用マイクロコンピュータ100に大入賞口開放後指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS1466)。
次いで、CPU56は、ラウンド数カウンタの値を1減算する(ステップS1467)とともに、減算後のラウンド数カウンタの値が0となっているか否かを確認する(ステップS1468)。ラウンド数カウンタの値が0となっている場合(すなわち、大当り遊技における全てのラウンド(大当りAまたは大当りBの場合には第1ラウンド〜第11ラウンド。大当りCの場合には第1ラウンド〜第6ラウンド。大当りDの場合には第1ラウンド〜第16ラウンド。)が終了している場合)には、CPU56は、時間計測タイマに大当り種別に応じたインターバル期間(最終ラウンド後のインターバル演出を行う期間に相当)に相当する値を設定する(ステップS1471)。具体的には、大当りAまたは大当りBである場合には、時間計測タイマに1.0秒に相当する値を設定する。また、大当りCまたは大当りDである場合には、時間計測タイマに3.0秒に相当する値を設定する(図8および図9参照)。そして、CPU56は、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を、大当り終了処理(ステップS307)に対応した値に更新する(ステップS1472)。
ラウンド数カウンタの値が0となっていなければ(すなわち、まだ残りのラウンドがあれば)、CPU56は、時間計測タイマにインターバル期間(最終ラウンド後以外のインターバル演出を行う期間に相当)に相当する値(本例では、0.1秒)を設定する(ステップS1469)。そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を、大入賞口開放前処理(ステップS305)に対応した値に更新する(ステップS1470)。
図24および図25は、特別図柄プロセス処理における大当り終了処理(ステップS307)を示すフローチャートである。大当り終了処理において、CPU56は、大当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(ステップS160)、大当り終了表示タイマが設定されている場合には、ステップS177に移行する。大当り終了表示タイマが設定されていない場合には、CPU56は、時間計測タイマの値を1減算する(ステップS161)。
次いで、CPU56は、最終ラウンドとして第6ラウンドを終了した後のインターバル期間であるか否かを確認する(ステップS162)。なお、最終ラウンドとして第6ラウンドを終了した後のインターバル期間であるか否かは、例えば、今回終了する大当り遊技の大当り種別が大当りCであるか否か(例えば、大当り種別バッファに大当りCを示す「03」の値がセットされているか否か)を確認することにより判定できる。
最終ラウンドとして第6ラウンド以外のラウンドを終了した後のインターバル期間であれば(ステップS162のN)、CPU56は、第1カウントスイッチ23aからの検出信号を入力したか否かを確認する(ステップS163)。第1カウントスイッチ23aがオンしたら、すなわち第1大入賞口に入賞した遊技球を検出したら(ステップS163のY)、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に大入賞口入賞指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS164)。そして、ステップS171に移行する。
最終ラウンドとして第6ラウンドを終了した後のインターバル期間であれば(ステップS162のY)、CPU56は、特定検出スイッチ22からの検出信号を入力したか否かを確認する(ステップS165)。特定検出スイッチ22がオンしたら、すなわち、第2大入賞口内の特定領域に入賞した遊技球を検出したら(ステップS165のY)、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に特定検出指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS166)。次いで、CPU56は、確変状態に制御することが確定したことを示す確変確定フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS167)。確変確定フラグがセットされていれば(すなわち、既に確変状態に制御することが確定済みであれば)、ステップS169に移行する。確変確定フラグがセットされていなければ、CPU56は、確変確定フラグをセットする(ステップS168)。そして、ステップS169に移行する。
特定検出スイッチ22がオンでなかった場合(ステップS165のN)、既に確変確定フラグがセット済みであった場合(ステップS167のY)、またはステップS168で確変確定フラグをセットした場合には、CPU56は、第2カウントスイッチ23bからの検出信号を入力したか否かを確認する(ステップS169)。第2カウントスイッチ23bがオンしたら、すなわち第2大入賞口に入賞した遊技球を検出したら(ステップS169のY)、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に大入賞口入賞指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS170)。そして、ステップS171に移行する。
ステップS163〜S164やS169〜S168の処理が実行されることによって、大当り遊技の最終のラウンド期間を終了した後のインターバル期間であっても、第1大入賞口や第2大入賞口への入賞を検出して大入賞口入賞指定コマンドを送信することが可能である。また、ステップS165〜S170の処理が実行されることによって、特に大当りCにもとづく大当り遊技の最終ラウンド後のインターバル期間に第2大入賞口内の特定領域に遊技球が入賞した場合にも、大入賞口入賞指定コマンドが送信されるとともに特定検出指定コマンドも送信される。
次いで、CPU56は、減算後の時間計測タイマの値が0となったか否かを確認する(ステップS171)。時間計測タイマの値が0となっていれば(すなわち、最終ラウンド後のインターバル期間を経過していれば)、CPU56は、大当りフラグをリセットし(ステップS172)、大当り終了指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS173)。
次いで、CPU56は、時短記憶フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS174)。時短記憶フラグがセットされていなければ(すなわち、大当り遊技開始時に通常状態に制御されていた場合であれば)、CPU56は、大当り終了表示タイマに、演出表示装置9において低ベース状態に対応した大当り終了表示が行われている時間(大当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値(例えば、10秒間に相当する値)を設定し(ステップS175)、処理を終了する。
一方、時短記憶フラグがセットされていれば(すなわち、大当り遊技開始時に時短状態に制御されていた場合(確変状態とともに時短状態に制御されていた場合を含む)であれば)、CPU56は、大当り終了表示タイマに、演出表示装置9において高ベース状態に対応した大当り終了表示が行われている時間(大当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値(例えば、6秒間に相当する値)を設定し(ステップS176)、処理を終了する。
ステップS177では、大当り終了表示タイマの値を1減算する(ステップS177)。そして、CPU56は、大当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了表示時間が経過したか否か確認する(ステップS178)。経過していなければ処理を終了する。
大当り終了表示時間を経過していれば(ステップS178のY)、CPU56は、確変確定フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS179)。確変確定フラグがセットされていなければ(すなわち、大当り遊技の第6ラウンドにおいて第2大入賞口内の特定領域に遊技球が入賞せず確変状態への制御が確定しなかった場合であれば)、CPU56は、時短フラグをセットして時短状態に移行させる(ステップS180)。また、CPU56は、時短回数カウンタに所定回数(例えば100回)をセットする(ステップS181)。
確変確定フラグがセットされていれば(すなわち、大当り遊技の第6ラウンドにおいて第2大入賞口内の特定領域に遊技球が入賞して確変状態への制御が確定した場合であれば)、CPU56は、確変フラグをセットして確変状態に移行させる(ステップS182)とともに、時短フラグをセットして時短状態に移行させる(ステップS183)。
なお、この実施の形態では、ステップS179〜S183の処理が実行されることによって、大当り遊技の第6ラウンドにおいて第2大入賞口内の特定領域に遊技球が入賞すれば一律に次の大当りが発生するまで確変状態および時短状態が継続するようにし、第2大入賞口内の特定領域に遊技球が入賞しなければ一律に時短継続回数(本例では、100回)の変動表示を終了するまで時短状態を継続する(ただし、100回の変動表示を終了する前に大当りが発生した場合には時短状態を終了する)場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御する場合であっても、所定の確変継続回数が経過すれば確変状態を終了するようにしてもよく、この場合、大当り種別が大当りA〜大当りDのいずれであるかに応じて確変継続回数を異ならせてもよい。また、例えば、大当り遊技状態の終了後に時短状態のみに制御する場合であっても、大当り種別が大当りA〜大当りDのいずれであるかに応じて時短継続回数を異ならせてもよく、様々な制御態様が考えられる。
次いで、CPU56は、セットされていれば、時短記憶フラグや確変確定フラグをリセットする(ステップS184)。そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS185)。
図26は、主基板31に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が実行する特別図柄表示制御処理(ステップS32)のプログラムの一例を示すフローチャートである。特別図柄表示制御処理では、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値が3であるか否かを確認する(ステップS3201)。特別図柄プロセスフラグの値が3であれば(すなわち、特別図柄変動中処理の実行中であれば)、CPU56は、特別図柄変動表示用の特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定または更新する処理を行う(ステップS3202)。この場合、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の特別図柄(第1特別図柄または第2特別図柄)の変動表示を行うための特別図柄表示制御データを設定または更新する。例えば、変動速度が1コマ/0.2秒であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される特別図柄表示制御データの値を+1する。そして、その後、表示制御処理(ステップS22参照)が実行され、特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファの内容に応じて特別図柄表示器8a,8bに対して駆動信号が出力されることによって、特別図柄表示器8a,8bにおける特別図柄の変動表示が実行される。
特別図柄プロセスフラグの値が3でなければ、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値が4であるか否かを確認する(ステップS3203)。特別図柄プロセスフラグの値が4であれば(すなわち、特別図柄停止処理に移行した場合には)、CPU56は、特別図柄通常処理で設定された特別図柄の停止図柄を確定表示するための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する処理を行う(ステップS3204)。この場合、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の特別図柄(第1特別図柄または第2特別図柄)の停止図柄を確定表示するための特別図柄表示制御データを設定する。そして、その後、表示制御処理(ステップS22参照)が実行され、特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファの内容に応じて特別図柄表示器8a,8bに対して駆動信号が出力されることによって、特別図柄表示器8a,8bにおいて特別図柄の停止図柄が確定表示される。なお、ステップS3204の処理が実行され停止図柄表示用の特別図柄表示制御データが設定された後には、設定データの変更が行われないので、ステップS22の表示制御処理では最新の特別図柄表示制御データにもとづいて最新の停止図柄を次の変動表示が開始されるまで確定表示し続けることになる。また、ステップS3201において特別図柄プロセスフラグの値が2または3のいずれかであれば(すなわち、表示結果指定コマンド送信処理または特別図柄変動中処理のいずれかであれば)、特別図柄変動表示用の特別図柄表示制御データを更新するようにしてもよい。この場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560側で認識する変動時間と演出制御用マイクロコンピュータ100側で認識する変動時間との間にズレが生じないようにするため、表示結果指定コマンド送信処理においても変動時間タイマを1減算するように構成すればよい。
なお、この実施の形態では、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄表示制御データを出力バッファに設定する場合を示したが、特別図柄プロセス処理において、特別図柄の変動開始時に開始フラグをセットするとともに、特別図柄の変動終了時に終了フラグをセットするようにしてもよい。そして、特別図柄表示制御処理(ステップS32)において、CPU56は、開始フラグがセットされたことにもとづいて特別図柄表示制御データの値の更新を開始するようにし、終了フラグがセットされたことにもとづいて停止図柄を確定表示させるための特別図柄表示制御データをセットするようにしてもよい。
次に、演出制御手段の動作を説明する。図27は、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段としての演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。演出制御用CPU101は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(例えば、4ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(ステップS701)。その後、演出制御用CPU101は、タイマ割込フラグの監視(ステップS702)を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU101は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用CPU101は、そのフラグをクリアし(ステップS703)、以下の演出制御処理を実行する。
演出制御処理において、演出制御用CPU101は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする処理等を行う(コマンド解析処理:ステップS704)。
次いで、演出制御用CPU101は、演出制御プロセス処理を行う(ステップS705)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置9の表示制御を実行する。
次いで、演出制御用CPU101は、第4図柄プロセス処理を行う(ステップS706)。第4図柄プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(第4図柄プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置9の第4図柄表示領域9c,9dにおいて第4図柄の表示制御を実行する。
次いで、大当り図柄決定用乱数などの乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS707)。その後、ステップS702に移行する。
図28は、主基板31の遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信した演出制御コマンドを格納するためのコマンド受信バッファの一構成例を示す説明図である。この例では、2バイト構成の演出制御コマンドを6個格納可能なリングバッファ形式のコマンド受信バッファが用いられる。従って、コマンド受信バッファは、受信コマンドバッファ1〜12の12バイトの領域で構成される。そして、受信したコマンドをどの領域に格納するのかを示すコマンド受信個数カウンタが用いられる。コマンド受信個数カウンタは、0〜11の値をとる。なお、必ずしもリングバッファ形式でなくてもよい。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信された演出制御コマンドは、演出制御INT信号にもとづく割込処理で受信され、RAMに形成されているバッファ領域に保存されている。コマンド解析処理では、バッファ領域に保存されている演出制御コマンドがどのコマンド(図10および図11参照)であるのか解析する。なお、演出制御INT信号にもとづく割込処理は、4msごとに実行されるタイマ割込処理に優先して実行される。
図29および図30は、コマンド解析処理(ステップS704)の具体例を示すフローチャートである。主基板31から受信された演出制御コマンドは受信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理では、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。
コマンド解析処理において、演出制御用CPU101は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップS611)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップS612)。なお、読み出したら読出ポインタの値を+2しておく(ステップS613)。+2するのは2バイト(1コマンド)ずつ読み出すからである。
受信した演出制御コマンドが変動パターンコマンドであれば(ステップS614)、演出制御用CPU101は、受信した変動パターンコマンドを、RAMに形成されている変動パターンコマンド格納領域に格納する(ステップS615)。そして、変動パターンコマンド受信フラグをセットする(ステップS616)。
受信した演出制御コマンドが表示結果指定コマンドであれば(ステップS617)、演出制御用CPU101は、受信した表示結果指定コマンド(表示結果1指定コマンド〜表示結果8指定コマンド)を、RAMに形成されている表示結果指定コマンド格納領域に格納する(ステップS618)。
受信した演出制御コマンドが図柄確定指定コマンドであれば(ステップS619)、演出制御用CPU101は、確定コマンド受信フラグをセットする(ステップS620)。
受信した演出制御コマンドが大当り開始指定コマンドであれば(ステップS621)、演出制御用CPU101は、受信したコマンドに応じた大当り開始指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS622)。
受信した演出制御コマンドが大当り終了指定コマンドであれば(ステップS623)、演出制御用CPU101は、受信したコマンドに応じた大当り終了指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS624)。
受信した演出制御コマンドが大入賞口開放中指定コマンドであれば(ステップS625)、演出制御用CPU101は、受信した大入賞口開放中指定コマンドを、RAMに形成されている大入賞口開放中指定コマンド格納領域に格納する(ステップS626)。そして、演出制御用CPU101は、大入賞口開放中指定コマンドを受信したことを示す大入賞口開放中フラグをセットする(ステップS627)。
受信した演出制御コマンドが大入賞口開放後指定コマンドであれば(ステップS628)、演出制御用CPU101は、受信した大入賞口開放後指定コマンドを、RAMに形成されている大入賞口開放後指定コマンド格納領域に格納する(ステップS629)。そして、演出制御用CPU101は、大入賞口開放後指定コマンドを受信したことを示す大入賞口開放後フラグをセットする(ステップS630)。
受信した演出制御コマンドが大入賞口入賞指定コマンドであれば(ステップS631)、演出制御用CPU101は、第1大入賞口または第2大入賞口に遊技球が入賞したことを示す大入賞口入賞フラグをセットする(ステップS632)。
受信した演出制御コマンドが特定検出指定コマンドであれば(ステップS633)、演出制御用CPU101は、第2大入賞口内の特定領域に遊技球が入賞したことを示す特定検出フラグをセットする(ステップS634)。
受信した演出制御コマンドが通常状態背景指定コマンドであれば(ステップS635)、演出制御用CPU101は、演出表示装置9における背景画面を通常状態に応じた背景画面(例えば、青色の背景色の背景画面)に変更する(ステップS636)。また、演出制御用CPU101は、セットされていれば、時短状態であることを示す時短状態フラグをリセットする(ステップS637)。
受信した演出制御コマンドが時短状態背景指定コマンドであれば(ステップS638)、演出制御用CPU101は、演出表示装置9における背景画面を時短状態に応じた背景画面(例えば、緑色の背景色の背景画面)に変更する(ステップS639)。また、演出制御用CPU101は、時短状態フラグをセットする(ステップS640)。また、演出制御用CPU101は、セットされていれば、確変状態であることを示す確変状態フラグをリセットする(ステップS641)。
受信した演出制御コマンドが確変状態背景指定コマンドであれば(ステップS642)、演出制御用CPU101は、演出表示装置9における背景画面を確変状態に応じた背景画面(例えば、赤色の背景色の背景画面)に変更する(ステップS643)。また、演出制御用CPU101は、確変状態フラグをセットする(ステップS644)。
受信した演出制御コマンドがその他のコマンドであれば、演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする(ステップS645)。例えば、受信した演出制御コマンドが第1図柄変動指定コマンドであれば第1図柄変動指定コマンド受信フラグをセットし、受信した演出制御コマンドが第2図柄変動指定コマンドであれば第2図柄変動指定コマンド受信フラグをセットする。そして、ステップS611に移行する。
図31は、図27に示されたメイン処理における演出制御プロセス処理(ステップS705)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値に応じてステップS800〜S807のうちのいずれかの処理を行う。各処理において、以下のような処理を実行する。なお、演出制御プロセス処理では、演出表示装置9の表示状態が制御され、演出図柄の可変表示が実現されるが、第1特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示に関する制御も、第2特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示に関する制御も、一つの演出制御プロセス処理において実行される。なお、第1特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示と、第2特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示とを、別の演出制御プロセス処理により実行するように構成してもよい。また、この場合、いずれの演出制御プロセス処理により演出図柄の変動表示が実行されているかによって、いずれの特別図柄の変動表示が実行されているかを判断するようにしてもよい。
変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800):遊技制御用マイクロコンピュータ560から変動パターンコマンドを受信しているか否か確認する。具体的には、コマンド解析処理でセットされる変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する。変動パターンコマンドを受信していれば、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に変更する。
演出図柄変動開始処理(ステップS801):演出図柄の変動が開始されるように制御する。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値に更新する。
演出図柄変動中処理(ステップS802):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミング等を制御するとともに、変動時間の終了を監視する。そして、変動時間が終了したら、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS803)に対応した値に更新する。
演出図柄変動停止処理(ステップS803):演出図柄の変動を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)または変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
大当り表示処理(ステップS804):変動時間の終了後、演出表示装置9に大当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に更新する。
ラウンド中処理(ステップS805):ラウンド中の表示制御を行う。そして、ラウンド終了条件が成立したら、最終ラウンドが終了していなければ、演出制御プロセスフラグの値をラウンド後処理(ステップS806)に対応した値に更新する。最終ラウンドが終了していれば、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了処理(ステップS807)に対応した値に更新する。
ラウンド後処理(ステップS806):ラウンド間の表示制御を行う。そして、ラウンド開始条件が成立したら、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に更新する。
大当り終了演出処理(ステップS807):演出表示装置9において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
図32は、図31に示された演出制御プロセス処理における変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)を示すフローチャートである。変動パターンコマンド受信待ち処理において、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS811)。変動パターンコマンド受信フラグがセットされていれば、変動パターンコマンド受信フラグをリセットする(ステップS812)。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に更新する(ステップS813)。なお、前述したように、この実施の形態では、停電復旧時にも表示結果指定コマンドの送信が行われる(ステップS44参照)のであるが、図32に示すように、この実施の形態では、通常時には、変動パターンコマンドを受信したことにもとづいて演出図柄変動開始処理に移行し演出図柄の変動表示を開始するので、変動パターンコマンドを受信することなく表示結果指定コマンドを受信したのみでは演出図柄の変動表示は開始されない。
図33は、図31に示された演出制御プロセス処理における演出図柄変動開始処理(ステップS801)を示すフローチャートである。演出図柄変動開始処理において、演出制御用CPU101は、まず、変動パターンコマンド格納領域から変動パターンコマンドを読み出す(ステップS8000)。次いで、演出制御用CPU101は、ステップS8000で読み出した変動パターンコマンド、および表示結果指定コマンド格納領域に格納されているデータ(すなわち、受信した表示結果指定コマンド)に応じて演出図柄の表示結果(停止図柄)を決定する(ステップS8001)。すなわち、演出制御用CPU101によってステップS8001の処理が実行されることによって、可変表示パターン決定手段が決定した可変表示パターン(変動パターン)に応じて、識別情報の可変表示の表示結果(演出図柄の停止図柄)を決定する表示結果決定手段が実現される。なお、変動パターンコマンドで擬似連が指定されている場合には、演出制御用CPU101は、ステップS8001において、擬似連中の仮停止図柄としてチャンス目図柄(例えば、「223」や「445」のように、リーチとならないものの大当り図柄と1つ図柄がずれている図柄の組み合わせ)も決定する。なお、演出制御用CPU101は、決定した演出図柄の停止図柄を示すデータを演出図柄表示結果格納領域に格納する。なお、ステップS8001において、演出制御用CPU101は、受信した変動パターンコマンドにもとづいて大当りであるか否かを判定し、変動パターンコマンドのみにもとづいて演出図柄の停止図柄を決定するようにしてもよい。
図34は、演出表示装置9における演出図柄の停止図柄の一例を示す説明図である。図34に示す例では、受信した表示結果指定コマンドが「大当りA」〜「大当りD」のいずれかを示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果2指定コマンド〜表示結果5指定コマンドのいずれかである場合)、演出制御用CPU101は、停止図柄として3図柄が同じ図柄で揃った演出図柄の組合せを決定する。そして、「はずれ」の場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果1指定コマンドである場合)、上記以外の演出図柄の組み合わせを決定する。ただし、リーチ演出を伴う場合には、左右の2図柄が揃った演出図柄の組み合わせを決定する。また、演出表示装置9に導出表示される3図柄の組合せが演出図柄の「停止図柄」である。
演出制御用CPU101は、例えば、停止図柄を決定するための乱数を抽出し、演出図柄の組合せを示すデータと数値とが対応付けられている停止図柄決定テーブルを用いて、演出図柄の停止図柄を決定する。すなわち、抽出した乱数に一致する数値に対応する演出図柄の組合せを示すデータを選択することによって停止図柄を決定する。
なお、演出図柄についても、大当りを想起させるような停止図柄(左中右が全て同じ図柄で揃った図柄の組み合わせ)を大当り図柄という。また、はずれを想起させるような停止図柄をはずれ図柄という。
次いで、演出制御用CPU101は、演出図柄の変動表示中に演出表示装置9において予告演出を実行するか否かを決定したり予告演出の演出態様(例えば、ステップアップ予告演出や、遊技者の操作を伴うボタン予告演出や、会話予告演出、可動物予告演出、ミニキャラ予告演出、群予告演出)を設定する予告演出設定処理を実行する(ステップS8002)。
次いで、演出制御用CPU101は、変動パターン、および予告演出を決定した場合には予告演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップS8003)。そして、演出制御用CPU101は、ステップS8003で選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップS8004)。
図35は、プロセステーブルの構成例を示す説明図である。プロセステーブルとは、演出制御用CPU101が演出装置の制御を実行する際に参照するプロセスデータが設定されたテーブルである。すなわち、演出制御用CPU101は、プロセステーブルに設定されているプロセスデータに従って演出表示装置9等の演出装置(演出用部品)の制御を行う。プロセステーブルは、プロセスタイマ設定値と表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データの組み合わせが複数集まったデータで構成されている。表示制御実行データには、演出図柄の可変表示の可変表示時間(変動時間)中の変動態様を構成する各変動の態様を示すデータ等が記載されている。具体的には、演出表示装置9の表示画面の変更に関わるデータが記載されている。また、プロセスタイマ設定値には、その変動の態様での変動時間が設定されている。演出制御用CPU101は、プロセステーブルを参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ表示制御実行データに設定されている変動の態様で演出図柄を表示させる制御を行う。
図35に示すプロセステーブルは、演出制御基板80におけるROMに格納されている。また、プロセステーブルは、各変動パターンに応じて用意されている。
なお、リーチ演出を伴う変動パターンについて演出制御を実行する場合に用いられるプロセステーブルには、変動開始から所定時間が経過したときに左図柄を停止表示させ、さらに所定時間が経過すると右図柄を停止表示させることを示すプロセスデータが設定されている。なお、停止表示させる図柄をプロセステーブルに設定するのではなく、決定された停止図柄、擬似連や滑り演出における仮停止図柄に応じて、図柄を表示するための画像を合成して生成するようにしてもよい。
また、演出制御用CPU101は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプおよび演出用部品としてのスピーカ27)の制御を実行する(ステップS8005)。例えば、演出表示装置9において変動パターンに応じた画像を表示させるために、VDP109に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ27からの音声出力を行わせるために、音声出力基板70に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
なお、この実施の形態では、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドに1対1に対応する変動パターンによる演出図柄の可変表示が行われるように制御するが、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドに対応する複数種類の変動パターンから、使用する変動パターンを選択するようにしてもよい。
次いで、演出制御用CPU101は、変動時間タイマに、変動パターンコマンドで特定される変動時間に相当する値を設定する(ステップS8006)。
そして、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値にする(ステップS8007)。
図36は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動中処理(ステップS802)を示すフローチャートである。演出図柄変動中処理において、演出制御用CPU101は、まず、プロセスタイマの値を1減算するとともに(ステップS8101)、変動時間タイマの値を1減算する(ステップS8102)。プロセスタイマがタイムアウトしたら(ステップS8103)、プロセスデータの切替を行う。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定する(ステップS8104)。また、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データにもとづいて演出装置に対する制御状態を変更する(ステップS8105)。
そして、演出制御用CPU101は、変動時間タイマがタイムアウトしていれば(ステップS8106)、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS803)に応じた値に更新する(ステップS8107)。
図37は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動停止処理(ステップS803)を示すフローチャートである。演出図柄変動停止処理において、演出制御用CPU101は、まず、演出図柄の停止図柄を表示していることを示す停止図柄表示フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS8301)。停止図柄表示フラグがセットされていれば、ステップS8305に移行する。この実施の形態では、演出図柄の停止図柄として大当り図柄を表示した場合には、ステップS8304で停止図柄表示フラグがセットされる。そして、ファンファーレ演出を実行するときに停止図柄表示フラグがリセットされる。従って、停止図柄表示フラグがセットされているということは、大当り図柄を確定表示したがファンファーレ演出をまだ実行していない段階であるので、ステップS8302の演出図柄の停止図柄を表示する処理を実行することなく、ステップS8305に移行する。
次いで、演出制御用CPU101は、演出制御用CPU101は、演出表示装置9において停止表示中の左中右の演出図柄の停止図柄(はずれ図柄、大当り図柄)を確定表示させる制御を行う(ステップS8302)。そして、ステップS8302の処理で大当り図柄を表示しなかった場合(すなわち、はずれ図柄を表示した場合)には(ステップS8303のN)、演出制御用CPU101は、ステップS8311に移行する。
ステップS8302の処理で大当り図柄を確定表示した場合には(ステップS8303のY)、演出制御用CPU101は、停止図柄表示フラグをセットする(ステップS8304)。次いで、演出制御用CPU101は、大当り開始指定コマンド受信フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS8305)。大当り開始指定コマンド受信フラグがセットされている場合には、演出制御用CPU101は、停止図柄表示フラグをリセットする(ステップS8306)。なお、演出制御用CPU101は、セットされていた大当り開始指定コマンド受信フラグもリセットする。
次いで、演出制御用CPU101は、ファンファーレ演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップS8307)。次いで、演出制御用CPU101は、プロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをスタートさせ(ステップS8308)、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプ、および演出用部品としてのスピーカ27)の制御を実行する(ステップS8309)。その後、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)に応じた値に更新する(ステップS8310)。
大当りとしないことに決定されている場合には(ステップS8303のN)、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に応じた値に更新する(ステップS8311)。
図38は、演出制御プロセス処理における大当り表示処理(ステップS804)を示すフローチャートである。大当り表示処理において、演出制御用CPU101は、まず、大入賞口開放中表示コマンドを受信したことを示す大入賞口開放中フラグがセットされているか否か(すなわち、ラウンド1開始時の大入賞口開放中表示コマンドを受信したか否か)を確認する(ステップS1901)。大入賞口開放中フラグがセットされていないときは(ステップS1901のN)、演出制御用CPU101は、プロセスタイマの値を1減算し(ステップS1902)、プロセスデータnの内容に従って演出装置(演出表示装置9、スピーカ27、枠LED28等)の制御を実行する(ステップS1903)。
次いで、演出制御用CPU101は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップS1904)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替を行う(ステップS1905)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスデータ(表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データ)に切り替える。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS1906)。
大入賞口開放中フラグがセットされているときは(ステップS1901のY)、すなわち、ラウンド1の開始タイミングとなっていれば、演出制御用CPU101は、その大入賞口開放中フラグをリセットする(ステップS1907)。
次いで、演出制御用CPU101は、ラウンド中演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップS1908)。そして、演出制御用CPU101は、プロセスタイマをスタートさせ(ステップS1909)、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプ、および演出用部品としてのスピーカ27)の制御を実行する(ステップS1910)。
そして、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に設定する(ステップS1911)。
図39および図40は、演出制御プロセス処理におけるラウンド中処理(ステップS805)を示すフローチャートである。ラウンド中処理において、演出制御用CPU101は、まず、大入賞口開放後指定コマンドを受信したことを示す大入賞口開放後フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS2901)。大入賞口開放後フラグがセットされていないときは(ステップS2901のN)、演出制御用CPU101は、プロセスタイマの値を1減算し(ステップS2902)、プロセスデータnの内容に従って演出装置(演出表示装置9、スピーカ27、枠LED28等)の制御を実行する(ステップS2903)。
次いで、演出制御用CPU101は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップS2904)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替を行う(ステップS2905)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスデータ(表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データ)に切り替える。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS2906)。
次いで、演出制御用CPU101は、確変確定報知を開始したことを示す確変確定報知フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS2907)。なお、確変確定報知フラグは、確変確定報知を開始するときにセットされる(後述するステップS2925,S2926,S2942,S2943,S3926,S3927参照)。確変確定報知フラグがセットされていれば、演出制御用CPU101は、確変確定報知の実行期間を計測するための演出期間計測タイマ1の値を1減算し(ステップS2908)、減算後の演出期間計測タイマ1の値が0となったか否かを確認する(ステップS2909)。減算後の演出期間計測タイマ1の値が0となっていれば(ステップS2909のY)、演出制御用CPU101は、演出表示装置9において確変確定報知の実行を終了する(ステップS2910)。
次いで、演出制御用CPU101は、賞球数報知を開始したことを示す賞球数報知フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS2911)。なお、賞球数報知フラグは、賞球数報知を開始するときにセットされる(後述するステップS2920,S2921,S2937,S2938,S3921,S3922参照)。賞球数報知フラグがセットされていれば、演出制御用CPU101は、演出期間計測タイマ2の値を1減算し(ステップS2912)、減算後の演出期間計測タイマ2の値が0となったか否かを確認する(ステップS2913)。減算後の演出期間計測タイマ2の値が0となっていれば(ステップS2913のY)、演出制御用CPU101は、演出表示装置9において賞球数報知の実行を終了する(ステップS2914)。
次いで、演出制御用CPU101は、大入賞口入賞フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS2915)。大入賞口入賞フラグがセットされていれば(すなわち、第1大入賞口または第2大入賞口への入賞が発生していれば)、演出制御用CPU101は、大入賞口入賞フラグをリセットし(ステップS2916)、大当り遊技中に払い出された賞球数をカウントするための賞球数カウンタに15を加算する(ステップS2917)。
次いで、演出制御用CPU101は、賞球数カウンタの値が2400に達したか否かを確認する(ステップS2918)。賞球数カウンタの値が2400に達していれば(すなわち、大当りDにもとづく大当り遊技の第16ラウンドで10個目の入賞を検出した場合に、払い出した賞球数が2400に達していれば)、演出制御用CPU101は、賞球数報知フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS2919)。賞球数報知フラグがセットされていなければ、演出制御用CPU101は、演出表示装置9において賞球数報知の実行を開始する(ステップS2920)。また、演出制御用CPU101は、賞球数報知フラグをセットするとともに、賞球数報知の実行期間を計測するための演出期間計測タイマ2に賞球数報知の実行期間に相当する値(例えば、2.5秒に相当する値)をセットする(ステップS2921)。
次いで、演出制御用CPU101は、特定検出フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS2922)。特定検出フラグがセットされていれば(すなわち、第2大入賞口内の特定領域への入賞が発生していれば)、演出制御用CPU101は、特定検出フラグをリセットし(ステップS2923)、確変確定報知フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS2924)。確変確定報知フラグがセットされていなければ、演出制御用CPU101は、演出表示装置9において確変確定報知の実行を開始する(ステップS2925)。また、演出制御用CPU101は、確変確定報知フラグをセットするとともに、演出期間計測タイマ1に確変確定報知の実行期間に相当する値(例えば、2.5秒に相当する値)をセットする(ステップS2926)。
ステップS2901において大入賞口開放後フラグがセットされているときは(ステップS2901のY)、演出制御用CPU101は、大入賞口開放後フラグをリセットする(ステップS2927)。
次いで、演出制御用CPU101は、インターバル演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップS2928)。そして、演出制御用CPU101は、プロセスタイマをスタートさせ(ステップS2929)、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプ、および演出用部品としてのスピーカ27)の制御を実行する(ステップS2930)。また、演出制御用CPU101は、セットされていれば、演出期間計測タイマ1の値を1減算する(ステップS2931)。
次いで、演出制御用CPU101は、大入賞口入賞フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS2932)。大入賞口入賞フラグがセットされていれば(すなわち、第1大入賞口または第2大入賞口への入賞が発生していれば)、演出制御用CPU101は、大入賞口入賞フラグをリセットし(ステップS2933)、賞球数カウンタに15を加算する(ステップS2934)。
この実施の形態では、既に説明したように、大当り遊技中の各ラウンドにおいて、第1大入賞口や第2大入賞口を開放した後その開放期間(特に29.5秒間)が経過する前であっても、第1大入賞口や第2大入賞口への入賞数が10個に達した場合には第1大入賞口や第2大入賞口を閉鎖してラウンドを終了する。そして、第1大入賞口や第2大入賞口への入賞数が10個に達したことにもとづいてラウンドを終了した場合には、同じタイマ割込内で大入賞口入賞指定コマンドが送信されるとともに大入賞口開放後指定コマンドも送信されることになる(図23参照)。そのため、この場合には、ラウンド中処理において、ステップS2901でYと判定されてステップS2927の処理に移行することから、ステップS2915〜S2917の処理が実行されない。そこで、この実施の形態では、ステップS2932〜S2934の処理を設けることによって、第1大入賞口や第2大入賞口への入賞数が10個に達したことにもとづいてラウンドを終了した場合における10個目の入賞により払い出された賞球数もカウントできるようにしている。
次いで、演出制御用CPU101は、賞球数カウンタの値が2400に達したか否かを確認する(ステップS2935)。賞球数カウンタの値が2400に達していれば(すなわち、大当りDにもとづく大当り遊技の第16ラウンドで10個目の入賞を検出した場合に、払い出した賞球数が2400に達していれば)、演出制御用CPU101は、賞球数報知フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS2936)。賞球数報知フラグがセットされていなければ、演出制御用CPU101は、演出表示装置9において賞球数報知の実行を開始する(ステップS2937)。また、演出制御用CPU101は、賞球数報知フラグをセットするとともに、賞球数報知の実行期間を計測するための演出期間計測タイマ2に賞球数報知の実行期間に相当する値(例えば、2.5秒に相当する値)をセットする(ステップS2938)。
なお、この実施の形態では、賞球数カウンタを用いて大当り遊技中に払い出された賞球数をカウントして2400個に達したことにもとづいて賞球数報知を実行する場合を示しているが、そのような処理方法にかぎられない。例えば、大当り遊技中に第1大入賞口や第2大入賞口に入賞した遊技球の数をカウントするための入賞数カウンタを用いて、入賞数が10個×16ラウンド=160個に達したことにもとづいて賞球数報知を実行するように構成しても、同様に賞球数報知を実行可能に構成することができる。
また、この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560側のタイマ割込の間隔と演出制御用マイクロコンピュータ100側のタイマ割込の間隔とがともに4msで同じであることから、遊技制御用マイクロコンピュータ560側で第1大入賞口または第2大入賞口への入賞を検出して大入賞口入賞指定コマンドを送信すると、直ちに演出制御用マイクロコンピュータ100側でステップS2915〜S2917やステップS2932〜S2934の処理が実行されて賞球数カウンタの値が更新されるのであるが、例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560側と演出制御用マイクロコンピュータ100側とでタイマ割込の間隔が異なる(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100側のタイマ割込の間隔が32msである)ような場合には、第1大入賞口または第2大入賞口に連続して2個の遊技球が入賞したような場合に、賞球数カウンタの値の更新漏れを生じるおそれがある。そこで、そのような場合には、例えば、コマンド解析処理において、大入賞口入賞指定コマンドの受信を検出するごとにカウンタを用いてその受信数をカウントするようにし、ステップS2915〜S2917やステップS2932〜S2934の処理では、そのカウンタで示される受信数の増加分に応じた賞球数を加算する(例えば、新たに2つの大入賞口入賞指定コマンドを受信していれば、15個×2=30個を賞球数カウンタに加算する)ように構成してもよい。また、例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560側で第1大入賞口や第2大入賞口への入賞数をカウントし、そのカウント値を示すコマンドを送信するようにしてもよい。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100側では、そのコマンドで示されるカウント値に応じた賞球数を賞球数カウンタに加算するように構成してもよい。
また、この実施の形態では、賞球数が2400個に達するのは、通常は大当りDにもとづく大当り遊技の第16ラウンドで10個目の入賞を検出した場合であると考えられることから、ステップS2901でYと判定した後にステップS2935〜S2938の処理を行い、賞球数報知の実行を開始する。ただし、この実施の形態では、既に説明したように、第1大入賞口や第2大入賞口が閉鎖状態となる直前に入賞した遊技球であっても検出可能に構成されていることから、そのような場合には各ラウンドで上限数(10個)を超えて第1大入賞口や第2大入賞口に遊技球が入賞(いわゆるオーバー入賞)する場合もありうる。そのような場合には、各ラウンドで11個以上の入賞が発生しうるのであるから、第16ラウンドの10個目の入賞の前であっても賞球数が2400個に達する場合が生じうる。この実施の形態では、そのようにオーバー入賞の発生により第16ラウンドの終了前に賞球数が2400個に達してしまうような場合にはステップS2911〜S2914や後述するステップS3919〜S3922の処理が実行されることによって、ラウンド期間中やインターバル期間中であっても賞球数報知を開始するように構成している。
次いで、演出制御用CPU101は、特定検出フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS2939)。特定検出フラグがセットされていれば(すなわち、第2大入賞口内の特定領域への入賞が発生していれば)、演出制御用CPU101は、特定検出フラグをリセットし(ステップS2940)、確変確定報知フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS2941)。確変確定報知フラグがセットされていなければ、演出制御用CPU101は、演出表示装置9において確変確定報知の実行を開始する(ステップS2942)。また、演出制御用CPU101は、確変確定報知フラグをセットするとともに、演出期間計測タイマ1に確変確定報知の実行期間に相当する値(例えば、2.5秒に相当する値)をセットする(ステップS2943)。
ステップS2939〜S2943の処理が実行されることによって、第2大入賞口への入賞数が10個に達したことにもとづいて第6ラウンドが終了する場合に、1〜9個目の入賞では第2大入賞口内の特定領域以外の領域にしか入賞せず、10個目の入賞で第2大入賞口内の特定領域に入賞した場合であっても、確変確定報知を実行することができる。
そして、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値をラウンド後処理(ステップS806)に対応した値に設定する(ステップS2944)。
図41および図42は、演出制御プロセス処理におけるラウンド後処理(ステップS806)を示すフローチャートである。ラウンド後処理において、演出制御用CPU101は、まず、大当り終了指定コマンド受信フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS3901)。大当り終了指定コマンド受信フラグがセットされていないときは(ステップS3901のN)、演出制御用CPU101は、大入賞口開放中指定コマンドを受信したことを示す大入賞口開放中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS3902)。大入賞口開放中フラグがセットされていないときは(ステップS3902のN)、演出制御用CPU101は、プロセスタイマの値を1減算し(ステップS3903)、プロセスデータnの内容に従って演出装置(演出表示装置9、スピーカ27、LED25,28等)の制御を実行する(ステップS3904)。
次いで、演出制御用CPU101は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップS3905)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替を行う(ステップS3906)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスデータ(表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データ)に切り替える。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS3907)。
次いで、演出制御用CPU101は、確変確定報知フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS3908)。確変確定報知フラグがセットされていれば、演出制御用CPU101は、演出期間計測タイマ1の値を1減算し(ステップS3909)、減算後の演出期間計測タイマ1の値が0となったか否かを確認する(ステップS3910)。減算後の演出期間計測タイマ1の値が0となっていれば(ステップS3910のY)、演出制御用CPU101は、演出表示装置9において確変確定報知の実行を終了する(ステップS3911)。
この実施の形態では、例えば、大当りCにもとづく大当り遊技の第6ラウンドの終了時または終了直前(終了前2.5秒以内)もしくは終了直後に確変確定報知が開始された場合には、第6ラウンド終了後の3.0秒間のインターバル期間(図9(1)参照)に確変確定報知の終了タイミングが到来する場合があるのであるが、ステップS3908〜S3911の処理が実行されることによって、インターバル期間内に確変確定報知の終了タイミングとなったときに確変確定報知を終了する。一方、大当りC以外の大当り遊技の第6ラウンドにおいて確変確定報知が開始された場合には、複数のラウンド間にまたがって確変確定報知が実行される場合があり、ラウンド期間中に確変確定報知の終了タイミングとなる場合がある。また、大当りCにもとづく大当り遊技の第6ラウンドの比較的早い段階で(終了前2.5秒より前)確変確定報知が開始された場合にも、ラウンド期間中に確変確定報知の終了タイミングとなる場合がある。このような場合には、ラウンド中処理のステップS2907〜S2910の処理が実行されることによって、ラウンド期間内に確変確定報知の終了タイミングとなったときに確変確定報知を終了する。
次いで、演出制御用CPU101は、賞球数報知フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS3912)。賞球数報知フラグがセットされていれば、演出制御用CPU101は、演出期間計測タイマ2の値を1減算し(ステップS3913)、減算後の演出期間計測タイマ2の値が0となったか否かを確認する(ステップS3914)。減算後の演出期間計測タイマ2の値が0となっていれば(ステップS3914のY)、演出制御用CPU101は、演出表示装置9において賞球数報知の実行を終了する(ステップS3915)。
ステップS3912〜S3915の処理が実行されることによって、大当りDにもとづく大当り遊技の第16ラウンドの終了時に賞球数報知を開始した後、その後の3.0秒間のインターバル期間(図9(2)参照)に賞球数報知の終了タイミングとなったときに賞球数報知を終了する。
次いで、演出制御用CPU101は、大入賞口入賞フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS3916)。大入賞口入賞フラグがセットされていれば(すなわち、第1大入賞口または第2大入賞口への入賞が発生していれば)、演出制御用CPU101は、大入賞口入賞フラグをリセットし(ステップS3917)、大当り遊技中に払い出された賞球数をカウントするための賞球数カウンタに15を加算する(ステップS3918)。
次いで、演出制御用CPU101は、賞球数カウンタの値が2400に達したか否かを確認する(ステップS3919)。賞球数カウンタの値が2400に達していれば(すなわち、大当りDにもとづく大当り遊技の第16ラウンドで10個目の入賞を検出した場合に、払い出した賞球数が2400に達していれば)、演出制御用CPU101は、賞球数報知フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS3920)。賞球数報知フラグがセットされていなければ、演出制御用CPU101は、演出表示装置9において賞球数報知の実行を開始する(ステップS3921)。また、演出制御用CPU101は、賞球数報知フラグをセットするとともに、賞球数報知の実行期間を計測するための演出期間計測タイマ2に賞球数報知の実行期間に相当する値(例えば、2.5秒に相当する値)をセットする(ステップS3922)。
次いで、演出制御用CPU101は、特定検出フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS3923)。特定検出フラグがセットされていれば(すなわち、第2大入賞口内の特定領域への入賞が発生していれば)、演出制御用CPU101は、特定検出フラグをリセットし(ステップS3924)、確変確定報知フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS3925)。確変確定報知フラグがセットされていなければ、演出制御用CPU101は、演出表示装置9において確変確定報知の実行を開始する(ステップS3926)。また、演出制御用CPU101は、確変確定報知フラグをセットするとともに、演出期間計測タイマ1に確変確定報知の実行期間に相当する値(例えば、2.5秒に相当する値)をセットする(ステップS3927)。
大入賞口開放中フラグがセットされているときは(ステップS3902のY)、演出制御用CPU101は、大入賞口開放中フラグをリセットする(ステップS3928)。
次いで、演出制御用CPU101は、ラウンド中演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップS3929)。そして、演出制御用CPU101は、プロセスタイマをスタートさせ(ステップS3930)、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプ、および演出用部品としてのスピーカ27)の制御を実行する(ステップS3931)。また、演出制御用CPU101は、セットされていれば、演出期間計測タイマ1の値を1減算する(ステップS3932)。
そして、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグをラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に設定する(ステップS3933)。
ステップS3901において大当り終了指定コマンド受信フラグがセットされたときは(ステップS3901のY)、演出制御用CPU101は、大当り終了指定コマンド受信フラグをリセットする(ステップS3934)。
次いで、演出制御用CPU101は、確変状態フラグまたは時短状態フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS3935)。確変状態フラグまたは時短状態フラグがセットされていれば(すなわち、確変状態または時短状態であれば)、ステップS3938に移行する。確変状態フラグおよび時短状態フラグのいずれもセットされていなければ(すなわち、通常状態であれば)、演出制御用CPU101は、注意喚起表示用のエンディング演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップS3936)。
この実施の形態では、大当り遊技終了時のエンディング期間において注意喚起表示を行う。「注意喚起表示」とは、カードユニット50に挿入されているプリペイドカードの返却操作を促す報知である。そのように、この実施の形態では、当り遊技終了時のエンディング期間において注意喚起表示を行うことによって、遊技者がカードユニット50にプリペイドカードを挿入したまま取り忘れてしまうことを防止するようにしている。
また、この実施の形態では、「注意喚起表示」として、例えば、演出表示装置9において、プリペイドカードの返却操作を促す画像を表示するとともに、「プリペイドカードの取り忘れに注意してね。」などの文字列を表示する場合を説明する(図46参照)。そのように、この実施の形態では、「注意喚起表示」におけるプリペイドカードの返却操作を促す報知とは、「プリペイドカードを抜いて下さい。」など積極的に返却操作を促す報知でもよいし、「プリペイドカードの取り忘れに注意してね。」など注意喚起を促すことにより間接的に返却操作を促す報知も含む概念である。
また、この実施の形態では、大当りの発生ごとに注意喚起表示を毎回実行するのではなく、遊技状態が通常状態(低ベース状態)であるときの大当り遊技終了時のエンディング期間において注意喚起表示を実行するようにしている(ステップS3935のY、ステップS3936参照)。すなわち、遊技状態が確変状態や時短状態に制御されているということは、既に少なくとも一度は大当りが発生して注意喚起表示が実行されている筈であるから、重ねて注意喚起表示を実行したのでは却って煩わしい。そのため、この実施の形態では、遊技状態が通常状態(低ベース状態)であるときの大当り遊技終了時のエンディング期間においてのみ(すなわち、最初に大当りが発生したとき(いわゆる初当りが発生したとき)にのみ)注意喚起表示を実行するようにして、却って煩わしくなる事態を防止している。
次いで、演出制御用CPU101は、通常状態(低ベース状態)における大当り遊技終了時のエンディング期間に対応した値を、大当り遊技の終了時に実行するエンディング演出の演出期間を計測するための演出期間計測タイマ3にセットする(ステップS3937)。なお、ステップS3937では、遊技制御用マイクロコンピュータ560側で大当り遊技終了時に大当り終了表示タイマに設定される値と同様の値(本例では、10秒間に相当する値)がセットされる(ステップS175参照)。なお、この実施の形態で示した処理態様にかぎらず、例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560側で大当り終了表示タイマにセットした時間を特定可能なコマンドを送信するようにし、演出制御用マイクロコンピュータ100側で、そのコマンドで特定される時間に相当する値を演出期間計測タイマにセットするようにしてもよい。そして、ステップS3940に移行する。
なお、この実施の形態では、遊技状態が通常状態(低ベース状態)である場合にはエンディング期間において注意喚起表示が実行されるのに対して、遊技状態が確変状態や時短状態(高ベース状態)である場合にはエンディング期間において注意喚起表示が実行されるケースが少ないことから、遊技状態が通常状態(低ベース状態)である場合には、遊技状態が確変状態や時短状態(高ベース状態)である場合と比較して、エンディング期間として長い期間を設定するようにしている(ステップS3937参照)。
また、この実施の形態では、第2特別図柄の変動表示が優先実行されることから、第2始動入賞口14に始動入賞しやすい遊技状態が確変状態や時短状態(高ベース状態)である場合には、殆ど第2特別図柄の変動表示が連続して実行されることになる。一方、遊技状態が通常状態(低ベース状態)である場合には、むしろ第2始動入賞口14よりも第1始動入賞口13の方が始動入賞しやすく、第1特別図柄の変動表示が連続して実行されやすい。従って、この実施の形態では、言い換えれば、第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2特別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、エンディング期間として長い期間が設定されやすいといえる。
ステップS3935で確変状態フラグまたは時短状態フラグがセットされていれば(すなわち、確変状態または時短状態であれば)、演出制御用CPU101は、通常のエンディング演出に応じたプロセステーブル(注意喚起表示を含まないプロセステーブル)を選択する(ステップS3938)。
次いで、演出制御用CPU101は、確変状態や時短状態(高ベース状態)における大当り遊技終了時のエンディング期間に対応した値を演出期間計測タイマ3にセットする(ステップS3939)。なお、ステップS3939では、遊技制御用マイクロコンピュータ560側で大当り遊技終了時に大当り終了表示タイマに設定される値と同様の値(本例では、通常状態(低ベース状態)よりも短い期間に相当する値(例えば、6秒間に対応した値))がセットされる(ステップS176参照)。なお、この実施の形態で示した処理態様にかぎらず、例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560側で大当り終了表示タイマにセットした時間を特定可能なコマンドを送信するようにし、演出制御用マイクロコンピュータ100側で、そのコマンドで特定される時間に相当する値を演出期間計測タイマにセットするようにしてもよい。そして、ステップS3940に移行する。
次いで、演出制御用CPU101は、プロセスタイマをスタートさせ(ステップS3940)、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプ、および演出用部品としてのスピーカ27)の制御を実行する(ステップS3941)。
そして、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了演出処理(ステップS807)に対応した値に設定する(ステップS3942)。
図43は、演出制御プロセス処理における大当り終了演出処理(ステップS807)を示すフローチャートである。大当り終了演出処理において、演出制御用CPU101は、まず、演出期間計測タイマ3の値を1減算する(ステップS971)。なお、演出期間計測タイマは、ラウンド後処理(ステップS806参照)において、大当り遊技の全てのラウンドを終了したことにもとづいてセットされる。次いで、演出制御用CPU101は、演出期間計測タイマ3がタイムアウトしたか否かを確認する(ステップS972)。
演出期間計測タイマ3がタイムアウトしていないときは(ステップS972のN)、演出制御用CPU101は、プロセスタイマの値を1減算し(ステップS973)、プロセスデータnの内容に従って演出装置(演出表示装置9、スピーカ27等)を制御する処理を実行する(ステップS974)。例えば、大当りが終了することを表示したり、所定のキャラクタを表示させたりする演出を実行する。
そして、演出制御用CPU101は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップS975)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替を行う(ステップS976)。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS977)。
演出期間計測タイマ3がタイムアウトしていれば(ステップS972のY)、演出制御用CPU101は、所定のフラグをリセットする(ステップS978)。例えば、演出制御用CPU101は、第1図柄変動指定コマンド受信フラグや第2図柄変動指定コマンド受信フラグなどのコマンド受信フラグをリセットする。
また、演出制御用CPU101は、セットされていれば、確変確定報知フラグや賞球数報知フラグをリセットする(ステップS979)。また、演出制御用CPU101は、賞球数カウンタの値を0にリセットする(ステップS980)。
そして、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に応じた値に更新する(ステップS981)。
次に、確変確定報知の演出態様の具体例について説明する。図44は、確変確定報知の演出態様の具体例を示す説明図である。なお、図44において、(1)(2)(3)・・・の順に演出画面の態様が遷移する。
図44(1)に示すように、左中右の演出図柄が同じ図柄で停止表示されて大当りが発生し、図44(2)に示すように、第1ラウンドが開始されて大当り遊技が開始されたものとする。そして、第1ラウンド〜第5ラウンドが実行された後、第6ラウンドの開始タイミングとなると、図44(3)に示すように、演出表示装置9において「ラウンド6」などの第6ラウンドであることを示す表示が表示され、第6ラウンドが開始される。また、この実施の形態では、第6ラウンド以外のラウンドでは第1大入賞口が開放状態に制御されるのに対して、第6ラウンドでは第2大入賞口が開放状態に制御される(ステップS1414参照)。
次いで、図44(3)に示す第6ラウンドにおいて、第2大入賞口内の特定領域に遊技球が入賞し、確変状態に制御されることが確定したものとする(ステップS1405〜S1408,S1455〜S1458,S165〜S168参照)。すると、図44(4)に示すように、演出表示装置9において「確変確定!」などの文字列200が表示され、確変確定報知の実行が開始される(ステップS2922〜S2926,S2939〜S2943,S3923〜S3927参照)。また、第6ラウンドの終了時や終了直前(終了前2.5秒以内)もしくは終了直後に確変確定報知が開始された場合には、図44(5)に示すように、第6ラウンドの終了後のインターバル期間にわたって確変確定報知が継続して実行される場合がある。
なお、第6ラウンドの比較的早い段階で(終了前2.5秒より前)確変確定報知が開始された場合には、第6ラウンドのラウンド期間中に確変確定報知の終了タイミングが到来し、確変確定報知が終了する場合もある(すなわち、図44(4)のような状態のみで図44(5)のような状態にはならない場合がある)。
その後、ラウンド期間またはインターバル期間に確変確定報知の実行期間を経過すると、演出表示装置9において「確変確定!」などの文字列200が消去され、確変確定報知の実行が終了される(ステップS2907〜S2910,S3908〜S3911参照)。
次に、賞球数報知の演出態様の具体例について説明する。図45は、賞球数報知の演出態様の具体例を示す説明図である。なお、図45において、(1)(2)(3)・・・の順に演出画面の態様が遷移する。
図45(1)に示すように、左中右の演出図柄が同じ図柄で停止表示されて大当りDが発生し、図45(2)に示すように、第1ラウンドが開始されて大当りDにもとづく大当り遊技が開始されたものとする。そして、第1ラウンド〜第15ラウンドまでの全てのラウンドにおいて第1大入賞口または第2大入賞口に10個の入賞があったものとし、最終ラウンドの第16ラウンドの開始タイミングとなったものとする。第16ラウンドの開始タイミングとなると、図45(3)に示すように、演出表示装置9において「ラウンド16」などの第16ラウンドであることを示す表示が表示され、第16ラウンドが開始される。
次いで、図45(3)に示す第16ラウンドにおいて、第1大入賞口に10個目の遊技球が入賞したものとし、大当り遊技中に払い出された賞球数が2400個に達したものとする。すると、図45(4)に示すように、10個目の入賞があったことにもとづいて第16ラウンド後のインターバル期間に移行するとともに、演出表示装置9において「2400発GET!」などの文字列201が表示され、賞球数報知の実行が開始される(ステップS2911〜S2914,S2935〜S2938,S3919〜S3922参照)。なお、オーバー入賞の発生などにより第16ラウンドにおける10個目の入賞よりも早いタイミングで賞球数報知が開始される場合には、大当り遊技のラウンド中に賞球数報知が開始される場合もある。
その後、第16ラウンド後のインターバル期間に賞球数報知の実行期間を経過すると、演出表示装置9において「2400発GET!」などの文字列201が消去され、賞球数報知の実行が終了される(ステップS3912〜S3915参照)。
次に、エンディング演出の演出態様の具体例について説明する。図46は、エンディング演出の演出態様の具体例を示す説明図である。なお、図46において、(A1)(A2)(A3)(A4)の順や(B1)(B2)(B3)の順に演出画面の態様が遷移する。
まず、遊技状態が通常状態(低ベース状態)であるときに発生した大当り遊技終了時のエンディング期間においてエンディング演出を実行する場合の演出態様の具体例を説明する。遊技状態が通常状態(低ベース状態)であるときに発生した大当り遊技では最後のラウンドを終了しエンディング期間に移行すると、エンディング期間として低ベース状態に応じた期間(本例では、10秒間)が設定される(ステップS175,S3937参照)。また、注意喚起表示用のエンディング演出に応じたプロセステーブルを選択し(ステップS3936参照)、図46(A1)に示すように、エンディング演出を開始する。図46(A1)に示す例では、演出表示装置9において「大当り終了 またね!」などの文字列を表示する態様でエンディング演出を実行する場合が示されている。次いで、例えば、図46(A2)に示すように、エンディング演出においてメーカのロゴタイプなどを表示する演出が実行される。
次いで、図46(A3)に示すように、大当り遊技終了時のエンディング期間において、注意喚起表示が実行される。図46(A3)に示す例では、演出表示装置9の全画面を用いて、プリペイドカードの返却操作を促す画像202を表示するとともに、「プリペイドカードの取り忘れに注意してね。」などの文字列を表示する態様で注意喚起表示が実行される場合が示されている。なお、この場合、「プリペイドカードの取り忘れに注意してね。」などの音声もスピーカ27から出力されるようにしてもよい。
その後、大当り遊技終了時のエンディング期間を終了し、次の変動パターンコマンドを受信すると、図46(A4)に示すように、新たな演出図柄の変動表示が開始される。
次に、遊技状態が確変状態または時短状態(高ベース状態)であるときに発生した大当り遊技終了時のエンディング期間においてエンディング演出を実行する場合の演出態様の具体例を説明する。遊技状態が確変状態または時短状態(高ベース状態)であるときに発生した大当り遊技では最後のラウンドを終了しエンディング期間に移行すると、エンディング期間として高ベース状態に応じた期間(本例では、6秒間)が設定される(ステップS176,S3939参照)。また、通常のエンディング演出に応じたプロセステーブルを選択し(ステップS3938参照)、図46(B1)に示すように、エンディング演出を開始する。図46(B1)に示す例では、演出表示装置9において「大当り終了 またね!」などの文字列を表示する態様でエンディング演出を実行する場合が示されている。次いで、例えば、図46(B2)に示すように、エンディング演出においてメーカのロゴタイプなどを表示する演出が実行される。そして、遊技状態が確変状態または時短状態(高ベース状態)であるときに発生した大当り遊技終了時のエンディング期間には、図46(A3)に示すような注意喚起表示は行われない。
その後、大当り遊技終了時のエンディング期間を終了し、次の変動パターンコマンドを受信すると、図46(B3)に示すように、新たな演出図柄の変動表示が開始される。
次に、確変確定報知の実行タイミングについて説明する。図47は、確変確定報知の実行タイミングを説明するための説明図である。図47に示す例では、大当りCにもとづく大当り遊技に制御される場合における確変確定報知の実行タイミングを示している。図47に示すように、この実施の形態では、第6ラウンドでは第2大入賞口が開放状態に制御される(ステップS1414参照)。図47に示す例では、第2大入賞口の29.5秒間の開放期間が経過して第6ラウンドが終了する直前まで特定領域に遊技球が入賞しなかったものとする。そして、図47に示すように、第6ラウンドの終了直前(終了前2.5秒以内)に第2大入賞口内の特定領域に遊技球が入賞し、特定検出スイッチ22で遊技球が検出されたものとする。
次いで、第2大入賞口内の特定領域に遊技球が入賞したことにより確変状態に制御されることが確定し(ステップS1405〜S1408,S1455〜S1458,S165〜S168参照)、図47に示すように、演出表示装置9において確変確定報知の実行が開始される(ステップS2922〜S2926,S2939〜S2943,S3923〜S3927参照)。また、第6ラウンドの終了時や終了直前(終了前2.5秒以内)に確変確定報知が開始されたことによって、図47に示すように、第6ラウンドの終了後の3.0秒間のインターバル期間にわたって確変確定報知が継続して実行される。
そして、その後、図47に示すように、3.0秒間のインターバル期間に確変確定報知の実行期間を経過すると、演出表示装置9において確変確定報知の実行が終了される(ステップS3908〜S3911参照)。
次に、賞球数報知の実行タイミングについて説明する。図48は、賞球数報知の実行タイミングを説明するための説明図である。図48に示す例では、大当りDにもとづく大当り遊技に制御され、最終ラウンドの第16ラウンドの開始タイミングとなったものとする。図48に示すように、この実施の形態では、第16ラウンドでは第1大入賞口が開放状態に制御される(ステップS1414参照)。図48に示す例では、第1ラウンド〜第15ラウンドまでの全てのラウンドにおいて第1大入賞口または第2大入賞口に10個の入賞があったものとし、第16ラウンドにおいて、1個目〜9個目の遊技球が順に第1大入賞口に入賞し第1カウントスイッチ23aで遊技球が検出されたものとする。そして、図48に示すように、第16ラウンドにおいて10個目の遊技球が第1大入賞口に入賞し第1カウントスイッチ23aで遊技球が検出され、第16ラウンドが終了されたものとする。
次いで、第16ラウンドにおいて、第1大入賞口に10個目の遊技球が入賞し大当り遊技中に払い出された賞球数が2400個に達したことにもとづいて、図48に示すように、第16ラウンド後の3.0秒のインターバル期間に移行するとともに、演出表示装置9において賞球数報知の実行が開始される(ステップS2911〜S2914,S2935〜S2938,S3919〜S3922参照)。なお、オーバー入賞の発生などにより第16ラウンドにおける10個目の入賞よりも早いタイミングで賞球数報知が開始される場合には、大当り遊技のラウンド中に賞球数報知が開始される場合もある。
そして、その後、図48に示すように、第16ラウンド後の3.0秒間のインターバル期間に賞球数報知の実行期間を経過すると、演出表示装置9において賞球数報知の実行が終了される(ステップS3912〜S3915参照)。
以上に説明したように、この実施の形態によれば、遊技者にとって有利な特定価値(本例では、大当りDにもとづく大当り遊技において2400個の賞球が得られること)を付与し、特定価値が付与されたときに、特定価値が付与されたことを報知する報知演出(本例では、図45(4)に示す賞球数報知)を実行可能である。また、第2識別情報(本例では、第2特別図柄)の可変表示にもとづいて有利状態(本例では、大当り遊技状態)に制御された場合には、第1識別情報(本例では、第1特別図柄)の可変表示にもとづいて有利状態に制御された場合と比較して特定価値が付与される割合が高い(本例では、図7(B),(C)に示すように、第2特別図柄の変動表示が実行される場合のみ大当りDが発生して、2400個の賞球が得られる場合がある)。また、有利状態を終了するときにおける演出を実行可能な演出期間(本例では、最終ラウンド後のインターバル期間)に報知演出を実行可能であり、第2識別情報の可変表示にもとづいて制御された有利状態を終了するときにおける演出を実行可能な演出期間は、第1識別情報の可変表示にもとづいて制御された有利状態を終了するときにおける演出を実行可能な演出期間と比較して長い期間が設定されている(本例では、図8および図9に示すように、第1特別図柄の変動表示で決定可能な大当りAや大当りBでは最終ラウンド後のインターバル期間としてB=1.0秒が設定されるのに対して、第2特別図柄の変動表示で決定可能な大当りCや大当りDでは最終ラウンド後のインターバル期間としてC=3.0秒が設定される)。そのため、特定価値が付与される割合が高い状況において、報知演出が実行される期間を十分に確保することができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
なお、この実施の形態では、第1特別図柄の変動表示にもとづく大当り(大当りA、大当りB)であるか、第2特別図柄の変動表示にもとづく大当り(大当りC、大当りD)であるかに応じて、大当り遊技の最終ラウンド終了後のインターバル期間を異ならせる場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、大当り種別に応じて、大当り遊技の最終ラウンド終了後のインターバル期間を異ならせるように構成してもよい。この場合、例えば、賞球数報知が実行されうる大当りDの場合のみ、大当り遊技の最終ラウンド終了後のインターバル期間を3.0秒とし、それ以外の大当り(大当りA〜大当りC)の場合には、大当り遊技の最終ラウンド終了後のインターバル期間を1.0秒とするように構成してもよい。
また、この実施の形態では、賞球数報知として賞球数が2400個に達した場合に図45(4)に示すような態様で「2400発GET!」などの表示を行う場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、賞球数が1000個や2000個に達した場合に、それに対応した賞球数報知を実行するように構成してもよい。この場合、例えば、大当り遊技中の第7ラウンドにおいて賞球数が1000個に達する可能性があると思われることから、第7ラウンド後のインターバル期間を通常よりも長く(例えば、3.0秒)設定して、「1000発GET!」などの賞球数報知の実行期間を確保するようにしてもよい。また、例えば、大当り遊技中の第14ラウンドにおいて賞球数が2000個に達する可能性があると思われることから、第14ラウンド後のインターバル期間を通常よりも長く(例えば、3.0秒)設定して、「2000発GET!」などの賞球数報知の実行期間を確保するようにしてもよい。
また、この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560側では第1大入賞口や第2大入賞口に入賞したこと示すコマンド(大入賞口入賞指定コマンド)の送信のみを行い、演出制御用マイクロコンピュータ100側で賞球数をカウントして2400個に達したときに賞球数報知を実行する場合を示したが、そのような処理態様にかぎられない。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560側で大当り遊技中の賞球数のカウントを行い、賞球数が2400個に達したときに賞球数報知の実行を指定するコマンドを送信して、演出制御用マイクロコンピュータ100側で、そのコマンドの受信にもとづいて賞球数報知を実行するように構成してもよい。
また、この実施の形態では、賞球数報知として「2400発GET!」などの表示を行う場合を示したが、そのような表示態様にかぎられない。例えば、演出表示装置9においてメータ表示を行い、第1大入賞口または第2大入賞口に入賞するごとにメータのレベルが徐々に上昇していくような表示を行い、賞球数が2400個に達した段階でメータのレベルが最大値に達するような態様で賞球数報知を行うものであってもよい。
また、この実施の形態では、特定価値が2400個の賞球が得られることである場合を示したが、特定価値は、そのような態様にかぎられない。例えば、この実施の形態で示した第2大入賞口内の特定領域に入賞した確変状態に制御されることが確定したことを特定価値として扱って、報知演出(例えば、この実施の形態で示した確変確定報知)を実行するように構成してもよい。また、例えば、大入賞口内の特定の領域に入賞したことを条件として次のラウンドが実行されて大当り遊技が継続されるように構成されている遊技機において、特定の領域に入賞して大当り遊技が継続されることが確定したことを特定価値として扱って報知演出を実行するように構成してもよい。このように大当り遊技中に何らかの価値が得られたことにもとづいて報知演出を実行するものであればよい。
また、この実施の形態によれば、第2識別情報の可変表示にもとづいて有利状態に制御された場合にのみ、特定価値を付与可能である(図7(B),(C)参照)。そのため、第1識別情報の可変表示が実行されている場合と第2識別情報の可変表示が実行されている場合とで遊技にメリハリを設けることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
なお、この実施の形態では、第2特別図柄の変動表示が実行される場合のみ16ラウンドの大当りDが発生して2400個の賞球が得られる場合がある場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、第1特別図柄の変動表示が実行される場合であっても、低い割合(例えば、10%や20%)で16ラウンドの大当り(例えば、大当りD)が発生して2400個の賞球が得られる場合があるように構成してもよい。そのように、少なくとも、第2特別図柄の変動表示にもとづいて大当り遊技状態に制御された場合の方が、第1特別図柄の変動表示にもとづいて大当り遊技状態に制御された場合と比較して特定価値が付与される割合が高くなるように構成されていればよい。
また、この実施の形態によれば、第2識別情報の可変表示にもとづいて制御される有利状態には、特定価値を付与可能な第1有利状態(本例では、大当りDにもとづく大当り遊技状態)と、特定価値が付与されない第2有利状態(本例では、大当りCにもとづく大当り遊技状態)とがある。そして、第1有利状態を終了するときにおける演出を実行可能な演出期間と、第2有利状態を終了するときにおける演出を実行可能な演出期間とは、同じ期間である(本例では、図9に示すように、大当りCおよび大当りDの最終ラウンド後のインターバル期間として同じC=3.0秒が設定される)。そのため、最終ラウンド後のインターバル期間を共通とすることによって、報知演出を実行可能に構成した場合の制御負担の軽減を図ることができる。
なお、この実施の形態では、第1有利状態が大当りDにもとづく大当り遊技状態であり、第2有利状態が大当りCにもとづく大当り遊技状態である場合を示しているが、大当りCにもとづく大当り遊技状態であっても、例えば、第1特別可変入賞球装置20aや第2特別可変入賞球装置20bの開閉板を不正に押さえて無理やり多数の遊技球を入賞させたような場合には、賞球数が2400個に達する場合もあり得る。しかしながら、この実施の形態では、「特定価値が付与されない」とは、あくまで正常な遊技を行っている状態で特定価値が付与されない(賞球が2400個に達しない)ことを意味している。
また、この実施の形態によれば、特別領域(本例では、第2大入賞口内の特定領域)に遊技媒体が通過したことにもとづいて、有利状態となりやすい特別状態(本例では、確変状態)に制御可能である。また、第2有利状態(本例では、大当りCにもとづく大当り遊技状態)において可変入賞装置(本例では、第2特別可変入賞球装置20b)が最後に開放状態に制御されたときに特別領域に遊技媒体が通過したことにもとづいて、特別状態に制御可能である(本例では、大当りCにもとづく大当り遊技状態において最終ラウンドの第6ラウンドで第2大入賞口内の特定領域に入賞した場合に、大当り遊技終了後に確変状態に制御される場合がある)。そのため、特定価値が付与される割合が高い状況において特定価値が付与されない場合であっても、遊技に対する興趣を向上させることができる。
なお、この実施の形態では、大当りCにもとづく大当り遊技状態において最終ラウンドの第6ラウンドで第2大入賞口内の特定領域に入賞し確変状態に制御されることが確定した場合には、図47に示すように、最終ラウンドの第6ラウンド後の3.0秒のインターバル期間にまたがって確変確定報知を実行可能である場合がある。
なお、この実施の形態では、第1特別可変入賞球装置20a(第1大入賞口)とは別に特定領域が設けられた第2特別可変入賞球装置20b(第2大入賞口)が設けられる場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、1つの特別可変入賞球装置(大入賞口)のみを設けるように、その1つの大入賞口内に特定領域と通常の入賞領域とが設けられているように構成してもよい。そして、例えば、大当り遊技中の第6ラウンドのみ特定領域に設けられた蓋部が開放されて大入賞口内の特定領域に入賞可能となるようにし、その他のラウンドでは大入賞口内の通常の入賞領域にしか入賞できないように構成してもよい。
また、この実施の形態によれば、有利状態を終了するときに、有利状態を終了することを報知する終了報知(本例では、エンディング演出)を実行可能である。また、高頻度状態に制御されているとき(本例では、確変状態や時短状態(高ベース状態)に制御されているとき)に制御された有利状態の終了報知を実行可能な期間は、高頻度状態に制御されていないとき(本例では、通常状態(低ベース状態)に制御されているとき)に制御された有利状態の終了報知を実行可能な期間と比較して短い(本例では、高ベース状態に制御された大当り遊技状態を終了するときのエンディング期間は6秒間であるのに対して、低ベース状態に制御された大当り遊技状態を終了するときのエンディング期間は10秒間である)。そのため、高頻度状態に制御されているか否かに応じて終了報知を実行可能な期間を異ならせることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
なお、この実施の形態では、通常状態(低ベース状態)に制御されているときに大当りとなった場合に、その大当り遊技状態を終了する時のエンディング期間を10秒間と長くすることによって、図46(A3)に示すように注意喚起表示を行う時間を確保し、プリペイドカードの取り忘れの防止を図ることができる。
また、この実施の形態では、6秒間または10秒間のエンディング期間に制御する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、「有利状態を終了するとき」とは、0.1秒など極めて短いエンディング期間に制御し、実質的にエンディング演出を実行しないような態様のものであってもよい。
また、この実施の形態によれば、報知演出が実行された後に終了報知を実行可能である(本例では、最終の第16ラウンド後のインターバル期間において賞球数報知を実行した後、その後のエンディング期間においてエンディング演出を実行する)。そのため、報知演出が実行される期間とは別に終了報知を実行する期間が確保されているので、有利状態が終了することを認識しやすくすることができる。
実施の形態2.
第1の実施の形態において、遊技領域7に可動部材を設けるようにし、その可動部材が可動することによって大入賞口に遊技球が入賞可能となるように構成してもよい。以下、遊技領域7に設けられた可動部材が可動することにより大入賞口に遊技球が入賞可能となる第2の実施の形態について説明する。
なお、この実施の形態において、第1の実施の形態と同様の構成および処理をなす部分についてはその詳細な説明を省略し、主として第1の実施の形態と異なる部分について説明する。
この実施の形態では、遊技領域7において、演出表示装置9の右下方には、普通入賞球装置6C、特別入賞球装置170、可動部材150が設けられている。なお、特別入賞球装置170は、第1の実施の形態で示した第1特別可変入賞球装置20aや第2特別可変入賞球装置20bに相当し、大入賞口を形成する。
可動部材150は、板状の部材である。可動部材150は、図49に示すように、遊技盤6の盤面2Aから前方に突出した第1位置(実線の位置)と、第1位置よりも後退した位置であって、遊技盤6の盤面2Aから引っ込んだ第2位置(点線の位置)と、に変位可能となっている(図49参照)。なお、図49は、可動部材150などを上から様子を模式的に描いた図であり、遊技盤6は断面として描かれている(障害釘などは省略されている。)。可動部材150が第1位置にあるときの左下側端部近傍に特別入賞球装置170が設けられている。可動部材150が第1位置にあるとき、遊技球は、可動部材150上を転がって流下し、特別入賞球装置170が形成する大入賞口に進入できる。可動部材150の下方に普通入賞球装置6Cが設けられている。
この実施の形態では、可動部材150の位置によって、遊技領域の右下領域(可動部材150、第2−2始動入賞口を形成する普通入賞球装置6C、大入賞口を形成する特別入賞球装置170などが設けられた領域)に第1流路〜第3流路が形成される(図50〜図52)。
なお、図50〜図52に示すように、右下領域には、障害釘K1〜K3が設けられている。
障害釘K1は、可動部材150の右斜め上方に設けられている。障害釘K1は、遊技球(特に右打ちされた遊技球)を可動部材150に誘導するためのものである。
障害釘K2は、可動部材150の下方かつ普通入賞球装置6Cの近傍に設けられている。障害釘K2は、可動部材150が第1位置から第2位置に後退する最中に可動部材150上を転がっていた遊技球が、後退する当該可動部材150から落下したときに、当該落下した遊技球を第2−2始動入賞口に誘導するためのものである。
障害釘K3は、可動部材150の上方に設けられている。障害釘K3は、可動部材150の上方を流下する遊技球が、可動部材150を転がらずに(特に、可動部材150が第2位置にあるとき)、上方から、第2−2始動入賞口や大入賞口に直接入賞しないように、流下する遊技球を弾くためのものである。
第1流路は、図50に示すように、可動部材150が第1位置にあるときに形成される流路である。図50に示すように、障害釘K1により可動部材150に誘導された遊技球は、可動部材150上を転がる。そして、可動部材150を転がる遊技球は、可動部材150の左端に達し、特別入賞球装置170において右を向く開口によって形成された大入賞口に入賞する。このように、遊技球が可動部材150上を転がって大入賞口に進入する流路が第1流路となっている。なお、第1流路は、遊技球が、障害釘K1に誘導されず、直接可動部材150に達して、可動部材150上を転がり、大入賞口に入賞する流路などを含んでもよい。
第2流路は、図51に示すように、可動部材150が第2位置にあるときに形成される流路である。図51に示すように、障害釘K1により誘導された遊技球は、可動部材150に向けて流下するが、可動部材150が第2位置にあるので、遊技球は可動部材150上を転がる(流下する)ことができずに、そのまま落下する。そして、当該落下する位置には、障害釘などが設けられていない。このため、落下する遊技球は、第2−2始動入賞口や大入賞口に入賞できないようになっている。このように、遊技球が可動部材150上を転がらず、大入賞口や第2−2始動入賞口に進入できない流路が第2流路となっている。なお、第2流路は、遊技球が、障害釘K1に誘導されず、直接可動部材150の位置まで達するが、可動部材150上を転がることができずに落下し、大入賞口や第2−2始動入賞口に進入できない流路などを含んでもよい。
第3流路は、図52に示すように、可動部材150が第1位置から第2位置に後退するときに形成される流路である。図52に示すように、可動部材150が後退するとき、可動部材150上を転がっていた遊技球は、当該可動部材150の後退によって、可動部材150上を転がることを継続できず、落下する(変位する可動部材150から見ると遊技球は遊技盤6の盤面2Aに押されて落下する)。落下した遊技球は、落下位置によっては障害釘K2に誘導され、または直接、第2−2始動入賞口に入賞し得る。このように、可動部材150が第1位置から第2位置に後退するときに、可動部材150上の遊技球が可動部材150から落下して流下する流路であって、落下する遊技球が第2−2始動入賞口に入賞する流路を第3流路という。
この実施の形態では、第1流路以外の流路では(つまり、可動部材150が第1位置にないときには)、遊技球が大入賞口に進入することは、極めて困難である(つまり、実質的に不可能となっている)。第3流路以外の経路では(つまり、可動部材150が第1位置から第2位置に後退するとき以外には)、遊技球が第2−2始動入賞口に入賞することは極めて困難になっている(つまり、実質的に不可能となっている)。
以上に説明したように、この実施の形態によれば、遊技盤の盤面(本例では、遊技盤6の盤面2A)に対して突出した第1位置(本例では、可動部材150が進出した位置である第1位置)と、第1位置とは異なる第2位置(本例では、可動部材150が後退した位置である第2位置)とに変位可能な可動部(本例では、可動部材150)を備える。そして、可動部が第1位置にあるときに遊技媒体(本例では、遊技球)が当該可動部上を転動して遊技領域に設けられた所定領域(本例では、大入賞口)に進入可能な第1流路(本例では、図50に示す第1流路)と、可動部が第2位置にあるときに遊技媒体が当該可動部上の少なくとも一部を転動せずに流下する流路であって所定領域に進入困難な第2流路(本例では、図51に示す第2流路)とが設けられている。そのため、所定領域への遊技媒体の過剰な進入が発生しにくくすることができ射幸性を抑えることができる。
なお、この実施の形態で示した構成を用いれば、大当り遊技の各ラウンドを終了するときに、可動部材150を第2位置に変位させることによって、直ちに大入賞口への入賞が困難な状態とすることができ、大入賞口へのオーバー入賞を防止することができる。従って、この実施の形態で示した構成を第1の実施の形態で示した賞球数報知を実行する構成に適用すれば、大入賞口へのオーバー入賞を防止できるのであるから、オーバー入賞の発生により賞球数報知の実行タイミングが早くなりすぎるような事態を防止することができる。
実施の形態3.
第1の実施の形態において、さらに、大当り遊技中に賞球として払い出された賞球数を報知する賞球数報知演出や、連チャン中における大当り遊技中に賞球として払い出された累積賞球数を報知する累積賞球数報知演出など各種報知演出を実行可能に構成してもよい。以下、賞球数報知演出や累積賞球数報知演出など各種報知演出を実行可能に構成した第3の実施の形態について説明する。
なお、この実施の形態において、第1の実施の形態と同様の構成および処理をなす部分についてはその詳細な説明を省略し、主として第1の実施の形態と異なる部分について説明する。
この実施の形態では、賞球数報知演出や累積賞球数報知演出に加えて、連チャン回数報知や、大当り中楽曲名報知など各種の報知演出を実行可能である。そして、この実施の形態では、演出制御用CPU101は、例えば、大当り遊技中のラウンド中処理(ステップS805)において、賞球数報知演出を実行するための賞球数報知演出動作制御処理や、累積賞球数報知演出を実行するための累積賞球数報知演出動作制御処理を実行する。
図53は、第3の実施の形態における賞球数報知演出動作制御処理の一例を示すフローチャートである。この賞球数報知演出動作制御処理において、演出制御用CPU101は、まず、賞球数報知演出期間であるか否かを、例えば、演出制御パターンにもとづいて判定する(ステップS211)。
ステップS211にて賞球数報知演出期間でない場合には(ステップS211;NO)、大当り中に賞球として払い出された賞球数が「2000個」に到達したことを報知する賞球数報知演出を実行済みか否かを判定する(ステップS212)。ステップS212の処理では、例えば大当り中に賞球として払い出された賞球数が「2000個」に到達したことを報知したときにオン状態にセットされる2000個到達フラグを設けておき、その2000個到達フラグがオン状態であるか否かにもとづいて判定すればよい。
ステップS212にて大当り中に賞球として払い出された賞球数が「2000個」に到達したことを報知する賞球数報知演出を実行済みではない場合には(ステップS213;NO)、RAMの所定領域に記憶されている賞球数カウント値を読み出し、その読出値が「2000」以上であるか否かを判定する(ステップS213)。このとき、賞球数カウント値が「2000」以上ではない場合には(ステップS213;NO)、賞球数報知演出動作制御処理を終了する。
ステップS212にて大当り中に賞球として払い出された賞球数が「2000個」に到達したことを報知する賞球数報知演出を実行済みである場合には(ステップS212;YES)、大当り中に賞球として払い出された賞球数が「2400個」に到達したことを報知する賞球数報知演出を実行済みか否かを判定する(ステップS214)。ステップS214の処理では、例えば大当り中に賞球として払い出された賞球数が「2400個」に到達したことを報知したときにオン状態にセットされる2400個到達フラグを設けておき、その2400個到達フラグがオン状態であるか否かにもとづいて判定すればよい。
ステップS214にて大当り中に賞球として払い出された賞球数が「2400個」に到達したことを報知する賞球数報知演出を実行済みである場合には(ステップS214;YES)、賞球数報知演出動作制御処理を終了する。
ステップS214にて大当り中に賞球として払い出された賞球数が「2400個」に到達したことを報知する賞球数報知演出を実行済みではない場合には(ステップS214;NO)、RAMの所定領域に記憶されている賞球数カウント値を読み出し、その読出値が「2400」以上であるか否かを判定する(ステップS215)。このとき、賞球数カウント値が「2400」以上ではない場合には(ステップS215;NO)、賞球数報知演出動作制御処理を終了する。
ステップS213にて賞球数カウント値が「2000」以上である場合や(ステップS213;YES)、ステップS215にて賞球数カウント値が「2400」以上である場合や(ステップS215;YES)、ステップS211にて賞球数報知演出期間である場合には(ステップS211;YES)、確変確定報知演出の実行中であるか否かを判定する(ステップS216)。
ステップS216にて確変確定報知演出の実行中ではない場合には(ステップS216;NO)、エラー報知の実行中であるか否かを判定する(ステップS217)。このとき、エラー報知の実行中ではない場合には(ステップS217;NO)、最上位のレイヤーで賞球数報知演出を実行するための動作制御を行った後(ステップS218)、賞球数報知演出動作制御処理を終了する。例えば、ステップS218の処理では、大当り中に賞球として払い出された賞球数が「2000個」に到達したことを報知する賞球数報知演出、あるいは「2400個」に到達したことを報知する賞球数報知演出を実行するために予め用意された演出制御パターンなどから読み出した演出制御実行データに応じて、所定の演出態様による賞球数報知演出を実行するために、各種指令を作成してVDP109や音声出力基板70、ランプドライバ基板35などに対して伝送させればよい。これにより、賞球数報知演出画像を、最上位のレイヤーに表示させるといった、賞球数報知演出が実行される。
賞球数報知演出画像は、大当り中に賞球として払い出された賞球数が「2000個」に到達したことに対応して、「2000GET」というメッセージを報知する文字画像MM3や、その「2000GET」というメッセージを台詞として発している態様のキャラクタ画像CA1を、含んでいる。なお、賞球数報知演出画像の表示時間(累積賞球数報知演出の実行期間)は、例えば、10秒であってもよい。
ステップS217にてエラー報知の実行中である場合には(ステップS217;YES)、エラー報知が実行されているレイヤーよりも下位のレイヤーで賞球数報知演出を実行するための動作制御を行った後(ステップS219)、賞球数報知演出動作制御処理を終了する。ステップS219の処理では、ステップS218の処理と同様に、各種指令を作成してVDP109や音声出力基板70、ランプドライバ基板35などに対して伝送させればよい。なお、この実施の形態では、画像表示の優先順位を示すZ値が設定されており、エラー報知画像のZ値が「0」に設定され、賞球数報知演出画像のZ値が「2」に設定されて登録されている。これにより、演出制御用CPU101は、賞球数報知演出画像をエラー報知画像が表示されているレイヤーよりも下位のレイヤーに表示させるといった、賞球数報知演出よりもエラー報知を優先的に実行する制御を行う。
ステップS216にて確変確定報知演出の実行中である場合には(ステップS216;YES)、確変確定報知演出が実行されているレイヤーよりも下位のレイヤーで賞球数報知演出を実行するための動作制御を行った後(ステップS220)、賞球数報知演出動作制御処理を終了する。ステップS220の処理では、ステップS218、S219の処理と同様に、各種指令を作成してVDP109や音声出力基板70、ランプドライバ基板35などに対して伝送させればよい。また、この実施の形態では、確変確定報知演出画像のZ値が「1」に設定され、賞球数報知演出画像のZ値が「2」に設定されて登録されている。これにより、演出制御用CPU101は、賞球数報知演出画像を確変確定報知演出画像が表示されているレイヤーよりも下位のレイヤーに表示させるといった、賞球数報知演出よりも確変確定報知演出を優先的に実行する制御を行う。
なお、図53では、ステップS220の処理を行った場合には賞球数報知演出動作制御処理を終了しているが、ステップS220の処理に続いてステップS217の処理を実行してもよい。すなわち、賞球数報知演出動作制御処理(ステップS185)の1回の実行において、纏めて複数のレイヤーにおける動作制御を行うようにしてもよい。他の同様の動作制御処理(例えば、図54の累積賞球数報知演出動作制御処理など)においても同様である。
図54は、第3の実施の形態における累積賞球数報知演出動作制御処理の一例を示すフローチャートである。この累積賞球数報知演出動作制御処理において、演出制御用CPU101は、まず、大当り中昇格演出が終了したか否かを判定する(ステップS391)。ステップS391の処理では、例えば大当り中昇格演出の実行中にオン状態となる大当り中昇格演出フラグを設けておき、その大当り中昇格演出フラグがオン状態であるか否かにもとづいて判定すればよい。
ステップS391にて大当り中昇格演出が終了していなければ(ステップS391;NO)、累積賞球数報知演出動作制御処理を終了する。このように、この実施の形態では、大当り中昇格演出が終了するまでは、累積賞球数報知演出は実行されない。これは、この実施の形態では第1ラウンド〜第4ラウンドにて実行される大当り中昇格演出が、遊技状態が確変状態となる昇格があるか否かという、遊技者が注視すべき重要な演出であるところ、その大当り中昇格演出が終了するまでの間に、連チャンが継続することを前提として演出効果が向上する累積賞球数報知演出が実行されることにより、連チャンが継続するか否かを報知することにもなる大当り中昇格演出への注目度を低下させないようにするためである。
ステップS391にて大当り中昇格演出が終了している場合には(ステップS391;YES)、累積賞球数報知演出期間であるか否かを、例えば、演出制御パターンにもとづいて判定する(ステップS392)。
ステップS392にて累積賞球数報知演出期間でない場合には(ステップS392;NO)、連チャン中における大当り中に賞球として払い出された累積賞球数が「5000個」に到達したことを報知する累積賞球数報知演出を実行済みか否かを判定する(ステップS393)。ステップS393の処理では、例えば連チャン中における大当り中に賞球として払い出された累積賞球数が「5000個」に到達したことを報知したときにオン状態にセットされる5000個到達フラグを設けておき、その5000個到達フラグがオン状態であるか否かにもとづいて判定すればよい。
ステップS393にて連チャン中における大当り中に賞球として払い出された累積賞球数が「5000個」に到達したことを報知する累積賞球数報知演出を実行済みではない場合には(ステップS393;NO)、RAMの所定領域に記憶されている累積賞球数カウント値を読み出し、その読出値が「5000」以上であるか否かを判定する(ステップS394)。このとき、累積賞球数カウント値が「5000」以上ではない場合には(ステップS394;NO)、累積賞球数報知演出動作制御処理を終了する。
ステップS393にて連チャン中における大当り中に賞球として払い出された累積賞球数が「5000個」に到達したことを報知する累積賞球数報知演出を実行済みである場合には(ステップS393;YES)、連チャン中における大当り中に賞球として払い出された累積賞球数が「10000個」に到達したことを報知する累積賞球数報知演出を実行済みか否かを判定する(ステップS395)。ステップS395の処理では、例えば連チャン中における大当り中に賞球として払い出された累積賞球数が「10000個」に到達したことを報知したときにオン状態にセットされる10000個到達フラグを設けておき、その10000個到達フラグがオン状態であるか否かにもとづいて判定すればよい。
ステップS395にて連チャン中における大当り中に賞球として払い出された累積賞球数が「10000個」に到達したことを報知する累積賞球数報知演出を実行済みである場合には(ステップS395;YES)、累積賞球数報知演出動作制御処理を終了する。
ステップS395にて連チャン中における大当り中に賞球として払い出された累積賞球数が「10000個」に到達したことを報知する累積賞球数報知演出を実行済みではない場合には(ステップS395;NO)、RAMの所定領域に記憶されている累積賞球数カウント値を読み出し、その読出値が「10000」以上であるか否かを判定する(ステップS396)。このとき、累積賞球数カウント値が「10000」以上ではない場合には(ステップS396;NO)、累積賞球数報知演出動作制御処理を終了する。
ステップS394にて累積賞球数カウント値が「5000」以上である場合や(ステップS394;YES)、ステップS396にて累積賞球数カウント値が「10000」以上である場合や(ステップS396;YES)、ステップS392にて累積賞球数報知演出期間である場合には(ステップS392;YES)、賞球数報知演出の実行中であるか否かを判定する(ステップS397)。
ステップS397にて賞球数報知演出の実行中である場合には(ステップS397;YES)、累積賞球数報知演出動作制御処理を終了する。このように、この実施の形態では、賞球数報知演出が実行中である場合には、累積賞球数報知演出は実行されない。これは、賞球数報知演出と累積賞球数報知演出とが互いに類似する演出であり、同時に実行されることにより、いずれの演出への注目度も低下させてしまう虞があるからである。そこで、この実施の形態では、累積賞球数報知演出よりも賞球数報知演出を優先的に実行するようにしている。
ステップS397にて賞球数報知演出の実行中ではない場合には(ステップS397;NO)、確変確定報知演出の実行中であるか否かを判定する(ステップS398)。このとき、確変確定報知演出の実行中ではない場合には(ステップS398;NO)、エラー報知の実行中であるか否かを判定する(ステップS399)。
ステップS399にてエラー報知の実行中ではない場合には(ステップS399;NO)、最上位のレイヤーで累積賞球数報知演出を実行するための動作制御を行った後(ステップS400)、累積賞球数報知演出動作制御処理を終了する。例えば、ステップS400の処理では、連チャン中における大当り中に賞球として払い出された累積賞球数が「5000個」に到達したことを報知する累積賞球数報知演出、あるいは「10000個」に到達したことを報知する累積賞球数報知演出を実行するために予め用意された演出制御パターンなどから読み出した演出制御実行データに応じて、所定の演出態様による累積賞球数報知演出を実行するために、各種指令を作成してVDP109や音声出力基板70、ランプドライバ基板35などに対して伝送させればよい。これにより、累積賞球数報知演出画像を、最上位のレイヤーに表示させるといった、累積賞球数報知演出が実行される。
累積賞球数報知演出画像は、連チャン中における大当り中に賞球として払い出された累積賞球数が「5000個」に到達したことに対応して、「5000OVER!」というメッセージを報知する文字画像MM4や、その「5000OVER!」というメッセージを台詞として発している態様のキャラクタ画像CA2を、含んでいる。なお、累積賞球数報知演出画像の表示時間(累積賞球数報知演出の実行期間)は、例えば、10秒であってもよい。
ステップS399にてエラー報知の実行中である場合には(ステップS399;YES)、エラー報知が実行されているレイヤーよりも下位のレイヤーで累積賞球数報知演出を実行するための動作制御を行った後(ステップS401)、累積賞球数報知演出動作制御処理を終了する。ステップS401の処理では、ステップS400の処理と同様に、各種指令を作成してVDP109や音声出力基板70、ランプドライバ基板35などに対して伝送させればよい。また、この実施の形態では、エラー報知画像のZ値が「0」に設定され、累積賞球数報知演出画像のZ値が「2」に設定されて登録されている。これにより、演出制御用CPU101は、累積賞球数報知演出画像をエラー報知画像が表示されているレイヤーよりも下位のレイヤーに表示させるといった、累積賞球数報知演出よりもエラー報知を優先的に実行する制御を行う。
ステップS398にて確変確定報知演出の実行中である場合には(ステップS398;YES)、確変確定報知演出が実行されているレイヤーよりも下位のレイヤーで累積賞球数報知演出を実行するための動作制御を行った後(ステップS402)、累積賞球数報知演出動作制御処理を終了する。ステップS402の処理では、ステップS400、S401の処理と同様に、各種指令を作成してVDP109や音声出力基板70、ランプドライバ基板35などに対して伝送させればよい。また、この実施の形態では、確変確定報知演出画像のZ値が「1」に設定され、累積賞球数報知演出画像のZ値が「2」に設定されて登録されている。これにより、演出制御用CPU101は、累積賞球数報知演出画像を確変確定報知演出画像が表示されているレイヤーよりも下位のレイヤーに表示させるといった、累積賞球数報知演出よりも確変確定報知演出を優先的に実行する制御を行う。
図55は、第3の実施の形態における賞球数報知演出、累積賞球数報知演出、連チャン回数報知、大当り中楽曲名報知の実行期間が重なった場合に、演出表示装置9の表示領域に報知画像を表示させる動作例を示している。例えば、大当り中に賞球として払い出された賞球数が「2000個」に到達したときには、連チャン回数報知や大当り中楽曲名報知、累積賞球数報知演出の実行期間であるか否かにかかわらず、図53の賞球数報知演出動作制御処理におけるステップS218の処理にて、図55(A)に示すように、最上位のレイヤーで賞球数報知演出を実行するための動作制御が行われる。
一方、連チャン中における大当り中に賞球として払い出された累積賞球数が「5000個」に到達したときには、図54の累積賞球数報知演出動作制御処理におけるステップS397以降の処理が実行される。この例の場合には、賞球数報知演出を実行するための動作制御が行われることから、図54に示すステップS397にて、賞球数報知演出の実行中であることを理由として、図55(A)に示すように、累積賞球数報知演出は実行されない。
また、この例の場合には、賞球数報知演出を実行するための動作制御が行われることから、図55(A)に示すように、賞球数報知演出が実行されているレイヤーよりも下位のレイヤーで連チャン回数報知を実行するための動作制御が行われるようにしてもよい。
さらに、この例の場合には、賞球数報知演出を実行するための動作制御が行われることから、図55(A)に示すように、賞球数報知演出が実行されているレイヤーよりも下位のレイヤーで大当り中楽曲名報知を実行するための動作制御が行われるようにしてもよい。
このように、賞球数報知演出、累積賞球数報知演出、連チャン回数報知、大当り中楽曲名報知の実行期間が重なった場合には、図55(B)に示すように、最上位のレイヤーで賞球数報知演出が実行されるとともに、それよりも下位のレイヤーで連チャン回数報知、大当り中楽曲名報知が実行される一方で、累積賞球数報知演出は実行されない。
以上に説明したように、この実施の形態によれば、報知演出として、特定期間において獲得した価値の大きさを報知する第1報知(本例では、大当り遊技中に賞球として払い出された賞球数を報知する賞球数報知演出)と、特別期間において獲得した価値の大きさを報知する第2報知(本例では、連チャン中における大当り遊技中に賞球として払い出された賞球数を報知する賞球数報知演出)とを実行可能である。そして、第2報知よりも第1報知の優先度合いが高い(本例では、賞球数報知演出が実行中である場合には、累積賞球数報知演出は実行されない)。そのため、複数の報知演出を好適に実行することができる。すなわち、複数の報知演出を優先順位に従って重複しないように実行することができ、複数の報知演出を好適に実行することができる。
なお、この実施の形態で示した構成を第1の実施の形態で示した構成に適用する場合、第1報知として第1の実施の形態で示した賞球数報知を実行するように構成することができる。従って、この実施の形態で示した構成を第1の実施の形態で示した賞球数報知を実行する構成に適用すれば、連チャン中の報知などよりも優先して賞球数報知を実行することができる。
また、この実施の形態で示した構成を第1の実施の形態で示した構成に適用する場合、例えば、大当り遊技中の第16ラウンドで第2大入賞口を開放可能に構成して、第16ラウンドで第2大入賞口内の特定領域に遊技球が入賞して確変状態に制御することが確定可能に構成してもよい。そして、第1報知として確変確定報知を実行し、第2報知として賞球数報知を実行し、第1報知としての確変確定報知を優先して実行するように構成してもよい。この場合、例えば、第2報知としての賞球数報知を全く実行しないことによって確変確定報知を優先して実行するようにしてよいし、確変確定報知を実行した後に賞球数報知を実行するように構成してもよい。また、例えば、賞球数報知を通常よりも小さいサイズで表示することによって確変確定報知を優先して実行するようにしてよい。また、例えば、確変確定報知は演出表示装置9における表示とスピーカ27を用いた音出力との両方を用いて実行するのに対して、賞球数報知は演出表示装置9における表示のみにより実行することにより、確変確定報知を優先して実行するようにしてよい。
また、この実施の形態で示した構成を第1の実施の形態で示した構成に適用する場合、例えば、逆に、第1報知として賞球数報知を実行し、第2報知として確変確定報知を実行し、上記と同様の態様により、第1報知としての賞球数報知を優先して実行するように構成してもよい。
また、この実施の形態では、第2報知よりも第1報知を優先する具体例として、賞球数報知演出(第1報知)が実行中である場合には、累積賞球数報知演出(第2報知)を実行しない(一方の報知しか表示しない)ように制限する場合を示したが、そのような制限態様にかぎられない。例えば、第1報知と第2報知との両方を表示可能に構成するものの、第1報知と第2報知との表示サイズを異ならせる(第1報知に対して第2報知を小さく表示する)ことによって、第2報知の表示を制限してもよい。また、例えば、第1報知と第2報知との表示タイミングをずらして(例えば、第1報知よりも第2報知の表示タイミングを遅らせて)、第1報知と第2報知との両方を表示するように構成してもよい。
なお、上記の第2の実施の形態〜第3の実施の形態に示した構成については、いずれか1つの構成のみを第1の実施の形態で示した遊技機に適用してもよいし、両方の構成を組み合わせて第1の実施の形態で示した遊技機に適用してもよい。
また、上記の各実施の形態では、演出装置を制御する回路が搭載された基板として、演出制御基板80、音声出力基板70およびランプドライバ基板35が設けられているが、演出装置を制御する回路を1つの基板に搭載してもよい。さらに、演出表示装置9等を制御する回路が搭載された第1の演出制御基板(表示制御基板)と、その他の演出装置(ランプ、LED、スピーカ27など)を制御する回路が搭載された第2の演出制御基板との2つの基板を設けるようにしてもよい。
また、上記の各実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して直接コマンドを送信していたが、遊技制御用マイクロコンピュータ560が他の基板(例えば、図3に示す音声出力基板70やランプドライバ基板35など、または音声出力基板70に搭載されている回路による機能とランプドライバ基板35に搭載されている回路による機能とを備えた音/ランプ基板)に演出制御コマンドを送信し、他の基板を経由して演出制御基板80における演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるようにしてもよい。その場合、他の基板においてコマンドが単に通過するようにしてもよいし、音声出力基板70、ランプドライバ基板35、音/ランプ基板にマイクロコンピュータ等の制御手段を搭載し、制御手段がコマンドを受信したことに応じて音声制御やランプ制御に関わる制御を実行し、さらに、受信したコマンドを、そのまま、または例えば簡略化したコマンドに変更して、演出表示装置9を制御する演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するようにしてもよい。その場合でも、演出制御用マイクロコンピュータ100は、上記の各実施の形態における遊技制御用マイクロコンピュータ560から直接受信した演出制御コマンドに応じて表示制御を行うのと同様に、音声出力基板70、ランプドライバ基板35または音/ランプ基板から受信したコマンドに応じて表示制御を行うことができる。
また、上記の各実施の形態では、変動時間およびリーチ演出の種類や擬似連(1回の可変表示中に1回以上の図柄の仮停止と再変動とが実行される演出)の有無等の変動態様を示す変動パターンを演出制御用マイクロコンピュータ100に通知するために、変動を開始するときに1つの変動パターンコマンドを送信する例が示されたが、2つ以上のコマンドで変動パターンを演出制御用マイクロコンピュータ100に通知するようにしてもよい。具体的には、2つのコマンドで通知する場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1つ目のコマンドとして擬似連の有無、滑り演出の有無等、リーチになる前(リーチにならない場合にはいわゆる第2停止の前)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信し、2つ目のコマンドとしてリーチの種類や再抽選演出の有無等、リーチになったとき以降(リーチにならない場合にはいわゆる第2停止以後)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信するようにしてもよい。その場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、2つのコマンドの組合せから導かれる変動時間にもとづいて変動表示(可変表示)における演出制御を行うようにすればよい。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、2つのコマンドのそれぞれで変動時間を通知し、それぞれのタイミングで実行される具体的な変動態様については演出制御用マイクロコンピュータ100で選択するようにしてもよい。2つのコマンドを送信する場合、同一のタイマ割込内で2つのコマンドを送信するようにしてもよく、1つ目のコマンドを送信した後、所定の期間が経過してから(例えば、次のタイマ割込において)2つ目のコマンドを送信するようにしてもよい。なお、それぞれのコマンドで示される変動態様はそのような例に限定されず、送信する順序についても適宜変更可能である。このように2つ以上のコマンドで変動パターンを通知するようにすることによって、変動パターンコマンドとして記憶しておかなければならないデータ量を削減することができる。
また、上記の各実施の形態において、「割合が異なる」とは、A:B=70%:30%やA:B=30%:70%のような関係で割合が異なるものだけにかぎらず、A:B=100%:0%のような関係で割合が異なるもの(すなわち、一方が100%の割り振りで他方が0%の割り振りとなるようなもの)も含む概念である。
また、上記の各実施の形態では、例えば「1」〜「9」の複数種類の特別図柄や演出図柄、「○」や「×」の複数種類の普通図柄を可変表示し表示結果を導出表示する場合を示したが、可変表示は、そのような態様にかぎられない。例えば、可変表示される図柄と導出表示される図柄とが必ずしも同じである必要ななく、可変表示された図柄とは異なる図柄が導出表示されるものであってもよい。また、必ずしも複数種類の図柄を可変表示する必要はなく、1種類の図柄のみを用いて可変表示を実行するものであってもよい。この場合、例えば、その1種類の図柄表示を交互に点灯および点滅を繰り返すことによって、可変表示を実行するものであってもよい。そして、この場合であっても、その可変表示に用いられる1種類の図柄が最後に導出表示されるものであってもよいし、その1種類の図柄とは異なる図柄が最後に導出表示されるものであってもよい。
また、上記の各実施の形態では、遊技機としてパチンコ機を例にしたが、本発明を、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるスロット機に適用することも可能である。
また、上記の各実施の形態では、遊技機として遊技媒体を使用するものを例にしたが、本発明による遊技機は、所定数の景品としての遊技媒体を払い出す遊技機に限定されず、遊技球等の遊技媒体を封入し景品の付与条件が成立した場合に得点を付与する封入式の遊技機に適用することもできる。
本発明は、遊技者が所定の遊技を行うことが可能なパチンコ遊技機等の遊技機に好適に適用される。
1 パチンコ遊技機
8a 第1特別図柄表示器
8b 第2特別図柄表示器
9 演出表示装置
13 第1始動入賞口
14 第2始動入賞口
18c 第1保留記憶表示部
18d 第2保留記憶表示部
20a 第1特別可変入賞球装置
20b 第2特別可変入賞球装置
22 特定検出スイッチ
23a 第1カウントスイッチ
23b 第2カウントスイッチ
31 遊技制御基板(主基板)
56 CPU
560 遊技制御用マイクロコンピュータ
80 演出制御基板
100 演出制御用マイクロコンピュータ
101 演出制御用CPU
109 VDP

Claims (2)

  1. 第1識別情報の可変表示と第2識別情報の可変表示とを実行可能であり、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、
    遊技者にとって有利な特定価値として所定数の遊技媒体を付与する特定価値付与手段と、
    前記特定価値が付与されたときに、付与された遊技媒体の数を報知する報知演出を実行可能な報知演出実行手段とを備え、
    前記第2識別情報の可変表示にもとづいて前記有利状態に制御された場合には、前記第1識別情報の可変表示にもとづいて前記有利状態に制御された場合と比較して前記特定価値が付与される割合が高く、
    前記報知演出実行手段は、前記有利状態を終了するときにおける演出を実行可能な演出期間に前記報知演出を実行可能であり、
    前記第2識別情報の可変表示にもとづいて制御された前記有利状態を終了するときにおける演出を実行可能な演出期間は、前記特定価値が付与されるか否かに関係なく、前記第1識別情報の可変表示にもとづいて制御された前記有利状態を終了するときにおける演出を実行可能な演出期間と比較して長い期間が設定され
    前記報知演出に、第1条件が成立したときに第1報知期間において実行される第1報知と、第2条件が成立したときに第2報知期間において実行される第2報知と、が含まれ、
    前記第1条件と前記第2条件とが成立していない状態において、一の契機により前記第1条件と前記第2条件とが共に成立するときがあり、
    前記第1条件と前記第2条件とが共に成立し、前記第1報知期間と前記第2報知期間とが重なった場合、前記第2報知よりも前記第1報知を優先的に実行する、
    ことを特徴とする遊技機。
  2. 有利状態を終了するときに、前記有利状態を終了することを報知する終了報知を実行可能な終了報知実行手段を備え、
    前記終了報知実行手段は、報知演出が実行された後に前記終了報知を実行可能である
    請求項1記載の遊技機。
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