JP6575704B1 - フラックス及びソルダペースト - Google Patents

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Abstract

【課題】チキソ性を付与し、かつ、印刷性、印刷ダレの抑制能、加熱ダレの抑制能に優れたフラックス及びフラックスを用いたソルダペーストを提供する。【解決手段】フラックスは、チキソ剤と、ダイマー酸、トリマー酸それら水添物の何れかあるいは2種以上を含み、チキソ剤は、ジカルボン酸及び/またはトリカルボン酸とジアミン及び/またはトリアミンが環状に重縮合した環状アミド化合物と、モノカルボン酸、ジカルボン酸及び/またはトリカルボン酸が非環状に重縮合した非環状アミド化合物からなる。環状アミド化合物は、ジカルボン酸及びトリカルボン酸の炭素数が3以上10以下、ジアミン及びトリアミンの炭素数が2以上54以下であり、環状アミド化合物を0.1wt%以上8.0wt%以下、非環状アミド化合物を0.5wt%以上8.0wt%以下含み、かつ、環状アミド化合物と非環状アミド化合物の合計量が1.5wt%以上10.0wt%以下である。【選択図】無し

Description

本発明は、はんだ付けに用いられるフラックス及びこのフラックスを用いたソルダペーストに関する。
一般的に、はんだ付けに用いられるフラックスは、はんだ及びはんだ付けの対象となる接合対象物の金属表面に存在する金属酸化物を化学的に除去し、両者の境界で金属元素の移動を可能にする効能を持つ。このため、フラックスを使用してはんだ付けを行うことで、はんだと接合対象物の金属表面との間に金属間化合物が形成できるようになり、強固な接合が得られる。
このようなはんだ付け用フラックスと、金属粉を含むソルダペーストでは、フラックスに含まれるチキソ剤によってチキソ性が付与される。チキソ剤は、フラックス中でネットワークを構築し、チキソ性を付与する。チキソ性を有するとフラックスはせん断力が掛かると、粘度が下がるため印刷性等の作業性が向上する。また、チキソ剤を含むことで、印刷ダレと称す印刷後のソルダペーストのダレ、加熱ダレと称す加熱により溶融する際のソルダペーストのダレがチキソ剤により形成されたネットワークにより保持されることでフラックスのダレが抑制される。
チキソ剤としては、チキソ性の付与、印刷性の向上、印刷ダレ、加熱ダレの抑制の観点から脂肪酸とアミンが脱水縮合したアミド化合物からなるアミド系チキソ剤が使用されている(例えば、特許文献1参照)。また、チキソ剤としては、ヒマシ硬化油からなるエステル系チキソ剤が使用されている。
特許第3350767号公報
アミド系チキソ剤では、アミド結合により分子内、分子間で水素結合を形成しやすく、高分子になると相溶性も悪く、均一な分散が難しく、それにより印刷性が安定しない。また、高分子のアミド化合物の量を増やすと、極度に粘度が高くなるため、印刷性が悪くなる。更に、エステル系チキソ剤でも、加熱ダレを十分に抑制することができない。また、はんだ付け時の熱履歴の違いによって実装後の仕上がり、例えば濡れ広がり性や濡れ不良(ディウェット)の有無等が全く違う場合がある。そのため、どのような熱履歴でも安定して仕上がりのよいはんだ付けが可能となるフラックスが求められる。
本発明は、このような課題を解決するためなされたもので、チキソ性を付与し、かつ、印刷性、印刷ダレの抑制能、加熱ダレの抑制能、はんだの濡れ広がり性、ディウェットの発生の抑制能に優れたフラックス及びフラックスを用いたソルダペーストを提供することを目的とする。
環状アミド化合物と非環状アミド化合物からなるチキソ剤と、ダイマー酸、ダイマー酸に水素を添加した水添ダイマー酸、トリマー酸、トリマー酸に水素を添加した水添トリマー酸のいずれか、あるいは2種以上を含むフラックスでは、チキソ性を向上させ、このフラックスと金属粉を含むソルダペーストでは、印刷性を向上させ、かつ、印刷ダレと加熱ダレを抑制できることを見出した。また、このフラックスを使用してはんだ付けを行うと、はんだが良好に濡れ広がり、かつ、ディウェットの発生を抑制できることを見出した。
そこで、本発明は、モノカルボン酸の反応物で2量体であるダイマー酸、ダイマー酸に水素を添加した水添ダイマー酸、モノカルボン酸の反応物で3量体であるトリマー酸、トリマー酸に水素を添加した水添トリマー酸の何れか、あるいは、ダイマー酸、水添ダイマー酸、トリマー酸、水添トリマー酸の2種以上と、ロジンと、チキソ剤と、溶剤を含み、ダイマー酸、水添ダイマー酸、トリマー酸、水添トリマー酸の何れか、あるいは、ダイマー酸、水添ダイマー酸、トリマー酸、水添トリマー酸の2種以上を0.5wt%以上20wt%以下含み、チキソ剤は、環状アミド化合物と非環状アミド化合物からなり、環状アミド化合物を0.1wt%以上8.0wt%以下、非環状アミド化合物を0.5wt%以上8.0wt%以下で含み、かつ、環状アミド化合物と非環状アミド化合物の合計が1.5wt%以上10.0wt%以下であり、環状アミド化合物は、ジカルボン酸及び/またはトリカルボン酸と、ジアミン及び/またはトリアミンが環状に重縮合した分子量が3000以下のアミド化合物であり、非環状アミド化合物は、モノカルボン酸、ジカルボン酸及び/またはトリカルボン酸と、モノアミン、ジアミン及び/またはトリアミンが非環状に縮合したアミド化合物であるフラックスである。
環状アミド化合物は、ジカルボン酸及びトリカルボン酸の炭素数が3以上10以下であることが好ましく、環状アミド化合物は、ジカルボン酸及びトリカルボン酸の炭素数が6以上10以下であることがより好ましい。
また、環状アミド化合物は、ジアミン及びトリアミンの炭素数が2以上54以下であることが好ましく、環状アミド化合物は、ジアミン及びトリアミンの炭素数が6であるであることがより好ましい。
さらに、環状アミド化合物は、炭素数が3以上10以下のジカルボン酸と、炭素数が2以上54以下のジアミンが環状に重縮合したアミド化合物であることが好ましく、環状アミド化合物は、炭素数が6以上10以下のジカルボン酸と、炭素数が6のジアミンが環状に重縮合したアミド化合物であることがより好ましい。
また、環状アミド化合物は、ジカルボン酸及びトリカルボン酸の炭素数が3以上10以下、ジアミン及びトリアミンの炭素数が2以上54以下であり、非環状アミド化合物は、モノカルボン酸、ジカルボン酸及びトリカルボン酸の炭素数が2以上28以下、モノアミン、ジアミン及びトリアミンの炭素数が0以上54以下であることが好ましい。
また、チキソ剤は、さらにエステル化合物を含むことが好ましく、チキソ剤は、エステル化合物としてヒマシ硬化油を含むことがより好ましい。
さらに、チキソ剤は、環状アミド化合物を0.5wt%以上1.5wt%以下、非環状アミド化合物を0.5wt%以上4.0wt%以下含むことが好ましく、チキソ剤は、エステル化合物を0wt%以上8.0wt%以下含むことが好ましい。
また、ロジンを30wt%以上60wt%以下含むことが好ましい。


さらに、ダイマー酸、水添ダイマー酸、トリマー酸、水添トリマー酸以外の有機酸を0wt%以上10wt%以下、アミンを0wt%以上20wt%、有機ハロゲン化合物を0wt%以上5wt%以下、アミンハロゲン化水素酸塩を0wt%以上2wt%以下、酸化防止剤を0wt%以上5wt%以下含むことが好ましい。
また、本発明は、上述したフラックスと、金属粉を含むソルダペーストである。
環状アミド化合物と非環状アミド化合物からなるチキソ剤では、非環状アミド化合物が低分子の環状アミド化合物で架橋されることで、本発明のフラックスでは、チキソ剤が非環状アミド化合物からなる場合と比較して、非環状アミド化合物の含有量を増やすことなく、チキソ性を向上させることができ、チキソ剤の析出を抑制することができる。また、ダイマー酸、水添ダイマー酸、トリマー酸、水添トリマー酸は、はんだ付けで想定される温度域での耐熱性を有し、はんだ付け時に活性剤として機能する。
このフラックスを用いたソルダペーストでは、にじみ、かすれ等が抑制された良好な印刷性を得ることができ、また、印刷後のソルダペーストが流れる印刷ダレを抑制することができる。更に、はんだ付け時の加熱によるソルダペーストの加熱ダレを抑制することができる。また、熱負荷の大きい条件下でも良好な濡れ広がりを示し、かつディウェットの発生を抑制することができる。
ジカルボン酸の分子構造の概要を示す模式図である。 ジアミンの分子構造の概要を示す模式図である。 非環状アミド化合物の分子構造の概要を示す模式図である。 非環状アミド化合物の分子構造の概要を示す模式図である。 環状アミド化合物の分子構造の概要を示す模式図である。 環状アミド化合物で非環状アミド化合物を架橋した分子構造の概要を示す模式図である。
<本実施の形態のフラックスの一例>
本実施の形態のフラックスは、チキソ剤と、ロジンと、モノカルボン酸の反応物で2量体であるダイマー酸、ダイマー酸に水素を添加した水添ダイマー酸、モノカルボン酸の反応物で3量体であるトリマー酸、トリマー酸に水素を添加した水添トリマー酸の何れか、あるいは、ダイマー酸、水添ダイマー酸、トリマー酸、水添トリマー酸の2種以上と、溶剤を含む。チキソ剤は、環状アミド化合物と非環状アミド化合物からなる。
環状アミド化合物は、ジカルボン酸及び/またはトリカルボン酸と、ジアミン及び/またはトリアミンが環状に重縮合した分子量が3000以下、とりわけ分子量が1000以下の低分子系アミド化合物である。また、非環状アミド化合物は、モノカルボン酸、ジカルボン酸及び/またはトリカルボン酸と、モノアミン、ジアミン及び/またはトリアミンが非環状に重縮合した分子量が3000以下の非環状アミドオリゴマーや、分子量が3000超の非環状高分子系アミドポリマーである。
図1は、ジカルボン酸の分子構造の概要を示す模式図、図2は、ジアミンの分子構造の概要を示す模式図、図3は、非環状アミド化合物の分子構造の概要を示す模式図である。図1に示すジカルボン酸と、図2に示すジアミンを重縮合(脱水縮合)させることで、図3に示すように、非環状アミド化合物が合成される。
図3に示す非環状アミド化合物からなるチキソ剤は、図1に示すジカルボン酸のカルボキシル基(COOH)と、図2に示すジアミンのアミノ基(NH)が重縮合によりアミド結合し、アミド基C(=O)−NHの水素(H)と酸素(O)が分子内、分子間で水素結合することでネットワークが形成される。アミド結合箇所を(A)で示し、水素結合箇所を(B)で示す。
図4は、非環状アミド化合物の分子構造の概要を示す模式図である。非環状アミド化合物が高分子化した場合、図4に示すように、分子内で水素結合(B)が進行するため、フラックス中で非常に溶解性(相溶性)が悪くなり、フラックス中で粗大な析出を発生してしまう場合があり、チキソ性が悪くなる。また、このようなフラックスと金属粉が混合されたソルダペーストでは、印刷性が悪く、また、印刷ダレ、加熱ダレが発生する。
そこで、環状アミド化合物を非環状アミド化合物と併用することで、環状アミド化合物で非環状アミド化合物を非共有結合性の相互作用にて架橋し、比較的均一なチキソ剤成分のネットワークを構築して、過度のチキソ剤析出を抑制する。
図5は、環状アミド化合物の分子構造の概要を示す模式図である。さて、図1に示すジカルボン酸と、図2に示すジアミンを重縮合させることで、図5に示すように、低分子系アミドとして環状アミド化合物が合成される。
環状アミド化合物は、非環状アミド化合物よりも対称性が高いため、非環状の低分子系アミドと比較して、結晶化しやすいという性質を持つ。一方、非環状の低分子系アミドは、極性の末端基を有するため、フラックス中に相溶しやすく、結晶化しにくいことからネットワーク形成によるチキソ性を付与しにくい。これに対し、環状アミド化合物は、極性の末端基を有さないため、フラックス中に相溶しにくく、ネットワーク形成によるチキソ性を付与しやすい。
これにより、環状アミド化合物と非環状アミド化合物からなるチキソ剤では、環状アミド化合物と非環状アミド化合物との分子間での水素結合が促進され、非環状アミド化合物の分子内での水素結合が阻害されると考えられる。
図6は、環状アミド化合物で非環状アミド化合物を架橋した分子構造の概要を示す模式図である。環状アミド化合物と非環状アミド化合物からなるチキソ剤では、図6に示すように、環状アミド化合物と非環状アミド化合物が水素結合(B)されることで、環状アミド化合物で非環状アミド化合物が非共有結合性の相互作用にて架橋された比較的均一な成分のネットワークが構築されると考えられる。
従って、環状アミド化合物と非環状アミド化合物からなるチキソ剤を含むフラックスでは、非環状アミド化合物からなるチキソ剤と比較して、チキソ剤の過度な析出が抑制され、かつ、チキソ性に優れる。また、環状アミド化合物と非環状アミド化合物からなるチキソ剤を含むフラックスと金属粉からなるソルダペーストでは、印刷性に優れ、また、印刷ダレが抑制され、更に加熱ダレが抑制される。
環状アミド化合物と非環状アミド化合物は、カルボン酸の数をn、アミンの数をnとしたとき、[n+n]型と表される。環状アミド化合物は、[1+1]型から[n+n]型が構築されるが、好ましくは、[1+1]型〜[3+3]型、特に好ましくは[2+2]型である。図5は、ジカルボン酸とジアミンが環状に重縮合した[2+2]型の一例であり、環状アミド化合物は、ジカルボン酸とジアミンが環状に重縮合した[2+2]型が好ましい。
なお、環状アミド化合物は、トリカルボン酸とジアミンが環状に重縮合し、トリカルボン酸の官能基の1つが他の化合物と未結合なフリーの状態となっている[2+2]型、トリカルボン酸とジアミンが環状に重縮合してかご型構造をなす[2+3]型、ジカルボン酸とトリアミンが環状に重縮合してかご型構造をなす[3+2]型等も含まれる。
これにより、環状アミド化合物は、ジカルボン酸とジアミンが環状に重縮合したアミドオリゴマー、トリカルボン酸とジアミンが環状に重縮合したアミドオリゴマー、ジカルボン酸とトリアミンが環状に重縮合したアミドオリゴマー、トリカルボン酸とトリアミンが環状に重縮合したアミドオリゴマー、ジカルボン酸及びトリカルボン酸とジアミンが環状に重縮合したアミドオリゴマー、ジカルボン酸及びトリカルボン酸とトリアミンが環状に重縮合したアミドオリゴマー、ジカルボン酸とジアミン及びトリアミンが環状に重縮合したアミドオリゴマー、トリカルボン酸とジアミン及びトリアミンが環状に重縮合したアミドオリゴマー、ジカルボン酸及びトリカルボン酸とジアミン及びトリアミンが環状に重縮合したアミドオリゴマーの何れでも良い。
また、非環状アミド化合物は、モノカルボン酸とジアミン及び/またはトリアミンが非環状に重縮合したアミド化合物である場合、ジカルボン酸及び/またはトリカルボン酸とモノアミンが非環状に重縮合したアミド化合物である場合等、モノカルボン酸またはモノアミンを含むアミド化合物であると、モノカルボン酸、モノアミンがターミナル分子(terminal molecules)として機能し、分子量を小さくした非環状アミドオリゴマーとなる。また、非環状アミド化合物は、ジカルボン酸及び/またはトリカルボン酸と、ジアミン及び/またはトリアミンが非環状に重縮合したアミド化合部である場合、非環状高分子系アミドポリマーとなる。更に、非環状アミド化合物は、モノカルボン酸とモノアミンが非環状に重縮合したアミド化合物も含まれる。
以下に、モノカルボン酸とモノアミンが非環状に縮合したアミド化合物がネットワークを形成できる理由を説明する。
モノカルボン酸の分子構造を以下の化(1)式に示し、モノアミンの分子構造を以下の化(2)式に示し、モノカルボン酸とモノアミンが縮合した非環状アミド化合物の分子構造を以下の化(3)式に示す。
Figure 0006575704
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化(1)式に示すモノカルボン酸のカルボキシル基(COOH)と、化(2)式に示すモノアミンのアミノ基(NH)が縮合によりアミド結合することで、化(3)式に示す非環状アミド化合物が形成される。また、非環状アミド化合物のアミド基C(=O)−NHの水素(H)と酸素(O)が、分子間で水素結合することでつながっていく。非環状アミド化合物の分子内のアミド結合箇所を(A)で示し、非環状アミド化合物の分子間の水素結合箇所を(B)で示す。
このように、分子内に1つのアミド基を持つモノアミド(モノアマイド)は、水素結合によりつながっていく。この水素結合によるモノアミドの集合体は超分子として取り扱わる。超分子とは、水素結合、疎水性相互作用等の非共有結合性の相互作用から構築された分子の集合体を指す。水素結合は強い相互作用を示し、安定した構造となる。
モノカルボン酸とモノアミンが縮合したモノアミドである非環状アミド化合物は、アミド結合に由来する水素結合による相互作用でつながり、加えて、水素結合による相互作用でつながった分子鎖、とりわけ、主鎖のアミド結合に由来する水素結合や、側鎖による疎水性相互作用等による分子鎖間の相互作用によって架橋部位を形成し3次元ネットワークへと成長する。
以上のように、モノカルボン酸とモノアミンが縮合した非環状アミド化合物は、アミド基を1つしか持たないものの、水素結合による非共有性相互作用により結合することで、ネットワークを形成できる。
これにより、非環状アミド化合物が、モノカルボン酸とモノアミンが非環状に重縮合したアミド化合物を含み得る。
なお、チキソ剤として含有する環状アミド化合物は、ジカルボン酸及び/またはトリカルボン酸と、ジアミン及び/またはトリアミンが環状に重縮合したアミド化合物で、アミド基を2つ以上持つ。
これにより、環状アミド化合物がチキソ剤に加わることで、水素結合による相互作用でつながったモノアミドの集合体である非環状アミド化合物が、環状アミド化合物を介してつながる。
チキソ剤が環状アミド化合物と非環状アミド化合物を含むフラックスを用いたソルダペーストでは、環状アミド化合物と非環状アミド化合物がネットワークを形成することで、チキソ性が付与されると考えられる。
しかし、環状アミド化合物と非環状アミド化合物の含有量が過少であると、十分なネットワークが形成できないため、チキソ性が付与されない。
一方、環状アミド化合物を含まない、または、環状アミド化合物の含有量が本発明で規定される量より少ないチキソ剤では、非環状アミド化合物が過剰になると、非環状アミド化合物の分子内、分子間で過度に相互作用してしまい、凝集・析出が発生しやすくなる。
これにより、フラックスとしてのレオロジー特性が損なわれる(結晶析出による印刷性が悪い)ことや、凝集体が形成されていない部分でチキソ剤密度が少なく、実質的に上記のようなチキソ剤不足の状態となり効果を発揮できなくなると考えられる。
これに対して、ジカルボン酸及び/またはトリカルボン酸と、ジアミン及び/またはトリアミンが環状に重縮合した環状アミド化合物と、モノカルボン酸、ジカルボン酸及び/またはトリカルボン酸と、モノアミン、ジアミン及び/またはトリアミンが非環状に縮合した非環状アミド化合物を、本発明で規定される含有量で併用することにより、環状アミド化合物で非環状アミド化合物を非共有結合性の相互作用にて架橋し、比較的均一なチキソ剤成分のネットワークを構築して、過度のチキソ剤析出を抑制することができる。この環状アミド化合物と非環状アミド化合物を併用することによる効果は、環状アミド化合物と非環状アミド化合物の含有量が本願発明で規定される範囲であれば、非環状アミド化合物の分子量が3000以下でも、3000超でも発揮される。
また、非環状アミド化合物は、ジカルボン酸及び/またはトリカルボン酸のカルボキシル基の合計モル数と、ジアミン及び/またはトリアミンのアミノ基の合計モル数の比が1:1であれば、分子量が最大になる。これに対し、ジカルボン酸及び/またはトリカルボン酸のカルボキシル基の合計モル数と、ジアミン及び/またはトリアミンのアミノ基の合計モル数の比が1:mまたはm:1(m>1)であれば、分子量を小さくした非環状アミドオリゴマーとなる。好ましくは1:2〜2:1である。
環状アミド化合物は、ジカルボン酸及びトリカルボン酸の炭素数が3以上10以下であり、ジカルボン酸及びトリカルボン酸の炭素数が6以上10以下であることがより好ましい。
また、環状アミド化合物は、ジアミン及びトリアミンの炭素数が2以上54以下であり、ジアミン及びトリアミンの炭素数が6であることがより好ましい。
更に、非環状アミド化合物は、モノカルボン酸、ジカルボン酸及びトリカルボン酸の炭素数が2以上28以下であることが好ましく、モノカルボン酸、ジカルボン酸及びトリカルボン酸の炭素数は、より好ましくは2以上18以下、更に好ましくは2以上10以下、より更に好ましくは6以上10以下である。非環状アミド化合物は、モノアミン、ジアミン及びトリアミンの炭素数が0以上54以下であることが好ましく、モノアミン、ジアミン及びトリアミンの炭素数は、より好ましくは0以上18以下、更に好ましくは0以上10以下、より更に好ましくは6以上10以下である。
環状アミド化合物、非環状アミド化合物におけるジカルボン酸は、炭素数が6のアジピン酸、炭素数が10のセバシン酸等が挙げられる。
また、環状アミド化合物、非環状アミド化合物におけるジカルボン酸は、炭素数3のマロン酸、炭素数4のコハク酸、炭素数5のグルタル酸、炭素数7のピメリン酸、炭素数8のスベリン酸、炭素数9のアゼライン酸、炭素数8のシクロヘキサンジカルボン酸等の脂肪族ジカルボン酸、及び、炭素数6のフタル酸、炭素数6のテレフタル酸等の芳香族ジカルボン酸が挙げられる。
更に、環状アミド化合物、非環状アミド化合物におけるトリカルボン酸は、炭素数9のシクロヘキサントリカルボン酸、炭素数9のベンゼントリカルボン酸等が挙げられる。
また、非環状アミド化合物におけるモノカルボン酸は、炭素数2の酢酸、炭素数16のパルミチン酸、炭素数18のステアリン酸、炭素数18の12−ヒドロキシステアリン酸、炭素数22のベヘン酸、炭素数28のモンタン酸等が挙げられる。
環状アミド化合物、非環状アミド化合物におけるジアミンは、1,6−ヘキサンジアミン等が挙げられる。
また、環状アミド化合物、非環状アミド化合物におけるジアミンは、炭素数2のエチレンジアミン、炭素数3の1,3−ジアミノプロパン、炭素数4の1,4−ジアミノブタン、炭素数36のダイマージアミン、炭素数6のフェニレンジアミン、炭素数8のメタキシリレンジアミン、炭素数8のパラキシリレンジアミン、炭素数8の2,4−ジアミノトルエン等が挙げられる。
更に、環状アミド化合物、非環状アミド化合物におけるトリアミンは、炭素数6のトリアミノシクロヘキサン、炭素数54のトリマートリアミン等が挙げられる。
また、非環状アミド化合物におけるモノアミンは、炭素数0のアンモニア、炭素数2のエチルアミン、炭素数6のヘキシルアミン、炭素数8のオクチルアミン、炭素数18のステアリルアミン等が挙げられる。
モノカルボン酸とモノアミンが縮合した[1+1]型の非環状アミド化合物としては、ステアリン酸アミド、p−トルアミド等が挙げられる。また、モノカルボン酸とジアミンが縮合した[1+1]型の非環状アミド化合物としては、エチレンジアミンモノステアリン酸アミド等が挙げられる。
モノカルボン酸とジアミンが縮合した[2+1]型の非環状アミド化合物としては、エチレンジアミンビスステアリン酸アミド、エチレンジアミンビスパルミチン酸アミド、メタキシリレンジアミンビスステアリン酸アミド等が挙げられる。
ジカルボン酸とモノアミンが縮合した[1+2]型の非環状アミド化合物としては、コハク酸ビスステアリルアミド、アジピン酸ビスステアリルアミド、セバシン酸ビスステアリルアミド等が挙げられる。
なお、非環状アミド化合物は、ラクタムを開環重合したものでも置換でき、例えば、ε−カプロラクタムを開環重合した6−ナイロン、ラウリルラクタムを開環重合した12−ナイロン等が挙げられる。
本実施の形態のフラックスは、チキソ剤として上述した環状アミド化合物を0.1wt%以上8.0wt%以下、より好ましくは、環状アミド化合物を0.5wt%以上1.5wt%以下、非環状アミド化合物を0.5wt%以上8.0wt%以下、より好ましくは、非環状アミド化合物を0.5wt%以上4.0wt%以下含み、かつ、環状アミド化合物と非環状アミド化合物の合計が1.5wt%以上10.0wt%以下である。
環状アミド化合物の量が0.1wt%未満であると、チキソ性が悪くなる。また、印刷ダレ、加熱ダレを抑制できない。一方、環状アミド化合物の量が8.0wt%超であると、アミド系チキソ剤の合計量が多くなることで、フラックス中で析出が発生し、印刷性が悪くなる。環状アミド化合物の量が0.1wt%であっても、環状アミド化合物と非環状アミド化合物の合計が1.5wt%未満であると、チキソ性が悪くなる。また、印刷ダレ、加熱ダレを抑制できない。なお、環状アミド化合物の量が0.1wt%未満であっても、非環状アミド化合物の含有量が増加すると、チキソ性、印刷ダレ、加熱ダレが改善するが、フラックス中で析出が発生し、印刷性が悪くなる。
また、本実施の形態のフラックスは、ダイマー酸、水添ダイマー酸、トリマー酸、水添トリマー酸の何れか、あるいは、ダイマー酸、水添ダイマー酸、トリマー酸、水添トリマー酸の2種以上を0.5wt%以上20wt%以下含む。ダイマー酸及びトリマー酸は、はんだ付けで想定される温度域での耐熱性を有し、はんだ付け時に活性剤として機能する。ダイマー酸、水添ダイマー酸、トリマー酸、水添トリマー酸の何れか、あるいは、ダイマー酸、水添ダイマー酸、トリマー酸、水添トリマー酸の2種以上の含有量が0.5wt%未満であると、はんだの濡れ広がり性、はんだの濡れ不良(ディウェット)の抑制能が悪くなる。
ダイマー酸、トリマー酸は、オレイン酸とリノール酸の反応物であるダイマー酸、オレイン酸とリノール酸の反応物であるトリマー酸、アクリル酸の反応物であるダイマー酸、アクリル酸の反応物であるトリマー酸、メタクリル酸の反応物であるダイマー酸、メタクリル酸の反応物であるトリマー酸、アクリル酸とメタクリル酸の反応物であるダイマー酸、アクリル酸とメタクリル酸の反応物であるトリマー酸、オレイン酸の反応物であるダイマー酸、オレイン酸の反応物であるトリマー酸、リノール酸の反応物であるダイマー酸、リノール酸の反応物であるトリマー酸、 リノレン酸の反応物であるダイマー酸、リノレン酸の反応物であるトリマー酸、アクリル酸とオレイン酸の反応物であるダイマー酸、アクリル酸とオレイン酸の反応物であるトリマー酸、アクリル酸とリノール酸の反応物であるダイマー酸、アクリル酸とリノール酸の反応物であるトリマー酸、アクリル酸とリノレン酸の反応物であるダイマー酸、アクリル酸とリノレン酸の反応物であるトリマー酸、メタクリル酸とオレイン酸の反応物であるダイマー酸、メタクリル酸とオレイン酸の反応物であるトリマー酸、メタクリル酸とリノール酸の反応物であるダイマー酸、メタクリル酸とリノール酸の反応物であるトリマー酸、メタクリル酸とリノレン酸の反応物であるダイマー酸、メタクリル酸とリノレン酸の反応物であるトリマー酸、オレイン酸とリノレン酸の反応物であるダイマー酸、オレイン酸とリノレン酸の反応物であるトリマー酸、リノール酸とリノレン酸の反応物であるダイマー酸、リノール酸とリノレン酸の反応物であるトリマー酸、上述した各ダイマー酸の水添物である水添ダイマー酸、上述した各トリマー酸の水添物である水添トリマー酸等が挙げられる。例えば、オレイン酸とリノール酸の反応物であるダイマー酸は、炭素数が36の2量体である。また、オレイン酸とリノール酸の反応物であるトリマー酸は、炭素数が54の3量体である。
また、本実施の形態のフラックスは、ロジンを30wt%以上60wt%以下、より好ましくは、ロジンを35wt%以上60wt%以下含む。
本実施の形態のフラックスは、さらに、ダイマー酸、水添ダイマー酸、トリマー酸、水添トリマー酸以外の他の有機酸、アミン、ハロゲンを含んでも良く、他の有機酸を0wt%以上10wt%以下、より好ましくは、他の有機酸を0.2wt%以上5wt%以下、アミンを0wt%以上20wt%以下、より好ましくは、アミンを0wt%以上5wt%以下、ハロゲンとして有機ハロゲン化合物を0wt%以上5wt%以下、アミンハロゲン化水素酸塩を0wt%以上2wt%以下含む。
本実施の形態のフラックスは、チキソ剤としてエステル化合物を含んでも良く、エステル化合物を0wt%以上8.0wt%以下、より好ましくは、エステル化合物を0wt%以上4.0wt%以下含む。
本実施の形態のフラックスは、さらに、酸化防止剤を含んでも良く、酸化防止剤を0wt%以上5wt%以下含む。本実施の形態のフラックスは、残部が溶剤である。
ロジンとしては、例えば、ガムロジン、ウッドロジン及びトール油ロジン等の原料ロジン、並びに該原料ロジンから得られる誘導体が挙げられる。該誘導体としては、例えば、精製ロジン、水添ロジン、不均化ロジン、重合ロジン、酸変性ロジン、フェノール変性ロジン及びα,β不飽和カルボン酸変性物(アクリル化ロジン、マレイン化ロジン、フマル化ロジン等)、並びに該重合ロジンの精製物、水素化物及び不均化物、並びに該α,β不飽和カルボン酸変性物の精製物、水素化物及び不均化物等が挙げられ、これらの1種または2種以上を使用することができる。
他の有機酸としては、グルタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、エイコサン二酸、クエン酸、グリコール酸、コハク酸、サリチル酸、ジグリコール酸、ジピコリン酸、ジブチルアニリンジグリコール酸、スベリン酸、セバシン酸、チオグリコール酸、テレフタル酸、ドデカン二酸、パラヒドロキシフェニル酢酸、ピコリン酸、フェニルコハク酸、フタル酸、フマル酸、マレイン酸、マロン酸、ラウリン酸、安息香酸、酒石酸、イソシアヌル酸トリス(2−カルボキシエチル)、グリシン、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)ブタン酸、2,3−ジヒドロキシ安息香酸、2,4−ジエチルグルタル酸、2−キノリンカルボン酸、3−ヒドロキシ安息香酸、リンゴ酸、p−アニス酸、ステアリン酸、12−ヒドロキシステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸等が挙げられる。
アミンとしては、モノエタノールアミン、ジフェニルグアニジン、エチルアミン、トリエチルアミン、エチレンジアミン、トリエチレンテトラミン、2−メチルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、1,2−ジメチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾール、1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾリウムトリメリテイト、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾリウムトリメリテイト、2,4−ジアミノ−6−[2′−メチルイミダゾリル−(1′)]−エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−[2′−ウンデシルイミダゾリル−(1′)]−エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−[2′−エチル−4′−メチルイミダゾリル−(1′)]−エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−[2′−メチルイミダゾリル−(1′)]−エチル−s−トリアジンイソシアヌル酸付加物、2−フェニルイミダゾールイソシアヌル酸付加物、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール、2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[1,2−a]ベンズイミダゾール、1−ドデシル−2−メチル−3−ベンジルイミダゾリウムクロライド、2−メチルイミダゾリン、2−フェニルイミダゾリン、2,4−ジアミノ−6−ビニル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−ビニル−s−トリアジンイソシアヌル酸付加物、2,4−ジアミノ−6−メタクリロイルオキシエチル−s−トリアジン、エポキシ−イミダゾールアダクト、2−メチルベンゾイミダゾール、2−オクチルベンゾイミダゾール、2−ペンチルベンゾイミダゾール、2−(1−エチルペンチル)ベンゾイミダゾール、2−ノニルベンゾイミダゾール、2−(4−チアゾリル)ベンゾイミダゾール、ベンゾイミダゾール、2−(2′−ヒドロキシ−5′−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′−tert−ブチル−5′−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−tert−アミルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−5′−tert−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2,2′−メチレンビス[6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−tert−オクチルフェノール]、6−(2−ベンゾトリアゾリル)−4−tert−オクチル−6′−tert−ブチル−4′−メチル−2,2′−メチレンビスフェノール、1,2,3−ベンゾトリアゾール、1−[N,N−ビス(2−エチルヘキシル)アミノメチル]ベンゾトリアゾール、カルボキシベンゾトリアゾール、1−[N,N−ビス(2−エチルヘキシル)アミノメチル]メチルベンゾトリアゾール、2,2′−[[(メチル−1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)メチル]イミノ]ビスエタノール、1−(1′,2′−ジカルボキシエチル)ベンゾトリアゾール、1−(2,3−ジカルボキシプロピル)ベンゾトリアゾール、1−[(2−エチルヘキシルアミノ)メチル]ベンゾトリアゾール、2,6−ビス[(1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)メチル]−4−メチルフェノール、5−メチルベンゾトリアゾール、5−フェニルテトラゾール等が挙げられる。
有機ハロゲン化合物としては、trans−2,3−ジブロモ−1,4−ブテンジオール、トリアリルイソシアヌレート6臭化物、1−ブロモ−2−ブタノール、1−ブロモ−2−プロパノール、3−ブロモ−1−プロパノール、3−ブロモ−1,2−プロパンジオール、1,4−ジブロモ−2−ブタノール、1,3−ジブロモ−2−プロパノール、2,3−ジブロモ−1−プロパノール、2,3−ジブロモ−1,4−ブタンジオール、2,3−ジブロモ−2−ブテン−1,4−ジオール等が挙げられる。
アミンハロゲン化水素酸塩は、アミンとハロゲン化水素を反応させた化合物であり、アニリン塩化水素、アニリン臭化水素等が挙げられる。アミンハロゲン化水素酸塩のアミンとしては、上述したアミンを用いることができ、エチルアミン、エチレンジアミン、トリエチルアミン、メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール等が挙げられ、ハロゲン化水素としては、塩素、臭素、ヨウ素、フッ素の水素化物(塩化水素、臭化水素、ヨウ化水素、フッ化水素)が挙げられる。また、アミンハロゲン化水素酸塩に代えて、あるいはアミンハロゲン化水素酸塩と合わせてホウフッ化物を含んでも良く、ホウフッ化物としてホウフッ化水素酸等が挙げられる。
溶剤としては、水、アルコール系溶剤、グリコールエーテル系溶剤、テルピネオール類等が挙げられる。アルコール系溶剤としてはイソプロピルアルコール、1,2−ブタンジオール、イソボルニルシクロヘキサノール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、2,5−ジメチル−2,5−ヘキサンジオール、2,5−ジメチル−3−ヘキシン−2,5−ジオール、2,3−ジメチル−2,3−ブタンジオール、1,1,1−トリス(ヒドロキシメチル)エタン、2−エチル−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール、2,2′−オキシビス(メチレン)ビス(2−エチル−1,3−プロパンジオール)、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)−1,3−プロパンジオール、1,2,6−トリヒドロキシヘキサン、ビス[2,2,2−トリス(ヒドロキシメチル)エチル]エーテル、1−エチニル−1−シクロヘキサノール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、エリトリトール、トレイトール、グアヤコールグリセロールエーテル、3,6−ジメチル−4−オクチン−3,6−ジオール、2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール等が挙げられる。グリコールエーテル系溶剤としては、ヘキシルジグリコール、ジエチレングリコールモノ−2−エチルヘキシルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、2−メチルペンタン−2,4−ジオール、ジエチレングリコールジブチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル等が挙げられる。チキソ剤としてのエステル化合物としては、ヒマシ硬化油が挙げられる。酸化防止剤としては、ヒンダードフェノール系酸化防止剤等が挙げられる。
<本実施の形態のソルダペーストの一例>
本実施の形態のソルダペーストは、上述したフラックスと、金属粉を含む。金属粉は、Sn単体のはんだの粉体、または、Sn−Ag系、Sn−Cu系、Sn−Ag−Cu系、Sn−Bi系、Sn-In系等、あるいは、これらの合金にSb、Bi、In、Cu、Zn、As、Ag、Cd、Fe、Ni、Co、Au、Ge、P、Pb等を添加したはんだ合金の粉体で構成される。
はんだ合金は、As:25質量ppm以上300質量ppm以下、並びにSb:0質量ppm超3000質量ppm以下、Bi:0質量ppm超10000質量ppm以下、及びPb:0質量ppm超5100質量ppm以下の少なくとも1種、並びに残部がSnからなる合金組成を有することが好ましい。はんだ合金は、Ag:0質量%以上4質量%以下及びCu:0質量%以上0.9質量%以下の少なくとも1種を更に含有していてもよい。
Asは、ソルダペーストの粘度の経時変化を抑制することができる元素である。Asは、フラックスとの反応性が低く、またSnに対して貴な元素であるために増粘抑制効果を発揮することができると推察される。As含有量の下限は、例えば25質量ppm以上であり、好ましくは50質量ppm以上であり、より好ましくは100質量ppm以上である。一方、Asが多すぎるとはんだ合金の濡れ性が劣化する。As含有量の上限は、例えば300質量ppm以下であり、好ましくは250質量ppm以下であり、より好ましくは200質量ppm以下である。
Sbは、フラックスとの反応性が低く増粘抑制効果を示す元素である。はんだ合金がSbを含有する場合、Sb含有量の下限は、例えば0質量ppm超であり、好ましくは25質量ppm以上であり、より好ましくは50質量ppm以上であり、さらに好ましくは100質量ppm以上であり、特に好ましくは300質量ppm以上である。一方、Sb含有量が多すぎると、濡れ性が劣化するため、適度な含有量にする必要がある。Sb含有量の上限は、例えば3000質量ppm以下であり、好ましくは1150質量ppm以下であり、より好ましくは500質量ppm以下である。
Bi及びPbは、Sbと同様に、フラックスとの反応性が低く増粘抑制効果を示す元素である。また、Bi及びPbは、はんだ合金の液相線温度を下げるとともに溶融はんだの粘性を低減させるため、Asによる濡れ性の劣化を抑えることができる元素である。
Sb、Bi及びPbの少なくとも1元素が存在すれば、Asによる濡れ性の劣化を抑えることができる。はんだ合金がBiを含有する場合、Bi含有量の下限は、例えば0質量ppm超であり、好ましくは25質量ppm以上であり、より好ましくは50質量ppm以上であり、さらに好ましくは75質量ppm以上であり、特に好ましくは100質量ppm以上であり、最も好ましくは250質量ppm以上である。はんだ合金がPbを含有する場合、Pb含有量の下限は0質量ppm超であり、好ましくは25質量ppm以上であり、より好ましくは50質量ppm以上であり、さらに好ましくは75質量ppm以上であり、特に好ましくは100質量ppm以上であり、最も好ましくは250質量ppm以上である。
一方、これらの元素の含有量が多すぎると、固相線温度が著しく低下するため、液相線温度と固相線温度との温度差であるΔTが広くなりすぎる。ΔTが広すぎると、溶融はんだの凝固過程において、BiやPbの含有量が少ない高融点の結晶相が析出するために液相のBiやPbが濃縮される。その後、さらに溶融はんだの温度が低下すると、BiやPbの濃度が高い低融点の結晶相が偏析してしまう。このため、はんだ合金の機械的強度等が劣化し、信頼性が劣ることになる。特に、Bi濃度が高い結晶相は硬くて脆いため、はんだ合金中で偏析すると信頼性が著しく低下する。
このような観点から、はんだ合金がBiを含有する場合、Bi含有量の上限は、例えば10000質量ppm以下であり、好ましくは1000質量ppm以下であり、より好ましくは600質量ppm以下であり、さらに好ましくは500質量ppm以下である。はんだ合金がPbを含有する場合、Pb含有量の上限は、例えば5100質量ppm以下であり、好ましくは5000質量ppm以下であり、より好ましくは1000質量ppm以下であり、さらに好ましくは850質量ppm以下であり、特に好ましくは500質量ppm以下である。
はんだ合金は、下記の数(1)式を満たすことが好ましい。
275≦2As+Sb+Bi+Pb・・・(1)
上記の数(1)式中、As、Sb、Bi、及びPbは各々合金組成での含有量(質量ppm)を表す。
As、Sb、Bi及びPbは、いずれも増粘抑制効果を示す元素である。これらの合計が275質量ppm以上であることが好ましい。数(1)式中、As含有量を2倍にしたのは、AsがSbやBiやPbと比較して増粘抑制効果が高いためである。
数(1)式の下限は、好ましくは350以上であり、より好ましくは1200以上である。一方、(1)の上限は、増粘抑制効果の観点では特に限定されることはないが、ΔTを適した範囲にする観点から、好ましくは25200以下であり、より好ましくは10200以下であり、さらに好ましくは5300以下であり、特に好ましくは3800以下である。
上記好ましい態様の中から上限及び下限を適宜選択したものが、下記の数(1a)式及び数(1b)式である。
275≦2As+Sb+Bi+Pb≦25200・・・(1a)
275≦2As+Sb+Bi+Pb≦5300・・・(1b)
上記の数(1a)及び数(1b)式中、As、Sb、Bi、及びPbは各々合金組成での含有量(質量ppm)を表す。
はんだ合金は、下記の数(2)式を満たすことが好ましい。
0.01≦(2As+Sb)/(Bi+Pb)≦10.00・・・(2)
上記の数(2)式中、As、Sb、Bi、及びPbは各々合金組成での含有量(質量ppm)を表す。
As及びSbは含有量が多いとはんだ合金の濡れ性が劣化する。一方、Bi及びPbは、Asを含有することによる濡れ性の劣化を抑制するが、含有量が多すぎるとΔTが上昇してしまう。特に、Bi及びPbを同時に含有する合金組成では、ΔTが上昇しやすい。これらを鑑みると、Bi及びPbの含有量を増加させて過度に濡れ性を向上させようとするとΔTが広がってしまう。一方、AsやSbの含有量を増加させて増粘抑制効果を向上させようとすると濡れ性が劣化してしまう。そこで、As及びSbのグループ、Bi及びPbのグループに分け、両グループの合計量が適正な所定の範囲内である場合に、増粘抑制効果、ΔTの狭窄化、及び濡れ性のすべてが同時に満たされるのである。
数(2)式が0.01未満であると、Bi及びPbの含有量の合計がAs及びPbの含有量の合計と比較して相対的に多くなるため、ΔTが広がってしまう。数(2)式の下限は、好ましくは0.02以上であり、より好ましくは0.41以上であり、さらに好ましくは0.90以上であり、特に好ましくは1.00以上であり、最も好ましくは1.40以上である。一方、数(2)式が10.00を超えると、As及びSbの含有量の合計がBi及びPbの含有量の合計より相対的に多くなるため、濡れ性が劣化してしまう。(2)の上限は、好ましくは5.33以下であり、より好ましくは4.50以下であり、さらに好ましくは2.67以下であり、特に好ましくは2.30以下である。
なお、数(2)式の分母は「Bi+Pb」であり、これらを含有しないと数(2)式が成立しない。そのため、はんだ合金は、Bi及びPbの少なくとも1種を含有することが好ましい。Bi及びPbを含有しない合金組成は、前述のように、濡れ性が劣る。
上記好ましい態様の中から上限及び下限を適宜選択したものが、下記の数(2a)式である。
0.31≦(2As+Sb)/(Bi+Pb)≦10.00・・・(2a)
上記の数(2a)式中、As、Sb、Bi及びPbは各々合金組成での含有量(質量ppm)を表す。
Agは、結晶界面にAg3Snを形成してはんだ合金の信頼性を向上させることができる任意元素である。また、Agはイオン化係数がSnに対して貴な元素であり、As、Pb、及びBiと共存することによりこれらの増粘抑制効果を助長する。Ag含有量は好ましくは0質量%以上4質量%以下であり、より好ましくは0.5質量%以上3.5質量%以下であり、さらに好ましくは1.0質量%以上3.0質量%以下である。
Cuは、はんだ継手の接合強度を向上させることができる任意元素である。また、Cuはイオン化係数がSnに対して貴な元素であり、As、Pb、及びBiと共存することによりこれらの増粘抑制効果を助長する。Cu含有量は好ましくは0質量%以上0.9質量%以下であり、より好ましくは0.1質量%以上0.8質量%以下であり、さらに好ましくは0.2質量%以上0.7質量%以下である。
はんだ合金の残部はSnであることが好ましい。はんだ合金は、前述の元素の他に不可避的不純物を含有してもよい。不可避的不純物を含有する場合であっても、前述の効果に影響することはない。Inは、含有量が多すぎるとΔTが広がるため、1000質量ppm以下であれば前述の効果に影響することはない。
<本実施の形態のフラックス及びソルダペーストの作用効果例>
チキソ剤と、ダイマー酸、水添ダイマー酸、トリマー酸、水添トリマー酸の何れか、あるいは、ダイマー酸、水添ダイマー酸、トリマー酸、水添トリマー酸の2種以上と、ロジンと、溶剤を含み、チキソ剤が、環状アミド化合物と非環状アミド化合物からなるフラックスでは、チキソ剤が非環状アミド化合物からなる場合と比較して、非環状アミド化合物の含有量を増やすことなく、チキソ性を向上させることができ、チキソ剤の析出を抑制することができる。このフラックスを用いたソルダペーストでは、にじみ、かすれ等が抑制された良好な印刷性を得ることができ、また、印刷後のソルダペーストが流れる印刷ダレを抑制することができる。更に、はんだ付け時の加熱によるソルダペーストの加熱ダレを抑制することができる。
また、ダイマー酸、水添ダイマー酸、トリマー酸、水添トリマー酸は、はんだ付けで想定される温度域での耐熱性を有し、はんだ付け時に活性剤として機能する。これにより、ダイマー酸、水添ダイマー酸、トリマー酸、水添トリマー酸のいずれか、あるいは2種以上を含むフラックス、及び、このフラックスを用いたソルダペーストでは、熱負荷の大きいリフロー条件下でも、はんだが良好に濡れ広がり、かつ、はんだの濡れ不良(ディウェット)の発生を抑制することができる。
なお、耐熱性を有する有機酸として芳香族有機酸が挙げられる。しかし、芳香族有機酸は、耐熱性はあるものの、元々フラックスとしての活性が弱いため、添加量が自ずと多くなってしまう。すると残渣として残りやすく洗浄性が悪くなったり、析出してしまう等の問題が発生してしまう。
これに対し、ダイマー酸、トリマー酸、これらの水添加物を用いれば、耐熱性と活性を両立することができ、活性剤としての添加量を減らすことができるので、残渣を減らし洗浄性を向上させることができる。
以下の表1、表2、表3に示す組成で実施例と比較例のフラックスを調合し、このフラックスを使用してソルダペーストを調合して、フラックスのチキソ性、ソルダペーストの印刷ダレの抑制能、印刷性、加熱ダレの抑制能、はんだの濡れ広がり性、はんだの濡れ不良(ディウェット)の抑制能について検証した。なお、表1、表2、表3における組成率は、フラックスの全量を100とした場合のwt(重量)%である。
ソルダペーストは、フラックスが11.0wt%、金属粉が89.0wt%である。また、ソルダペースト中の金属粉は、金属粉の全量を100としたとき、Agが3.0質量%、Cuが0.5質量%、残部がSnであるSn−Ag−Cu系のはんだ合金であり、金属粉の粒径の平均はφ20μmである。
<フラックスのチキソ性の評価>
(1)検証方法
チキソ性の評価は、JIS Z3284−3 4.2に準拠し、スパイラル方式粘度計を用いて行った。粘度計の回転速度を3rpmと30rpmに設定し、所定時間回転後の粘度を読み取ってチキソ比を算出した。
(2)判定基準
〇〇:チキソ比が0.60以上
〇 :チキソ比が0.30以上0.60未満
× :チキソ比が0.30未満
<ソルダペーストの印刷ダレ抑制能の評価>
(1)検証方法
ソルダペーストの印刷ダレ抑制能の評価は、JIS Z3284−3 4.3に準拠し、所定のパターンでソルダペースト印刷部が形成されたステンレス製メタルマスクを使用して銅板にソルダペーストを印刷し、メタルマスクを取り除いた後、室温25±5℃、相対湿度50±10%で10〜20分間保管し、印刷された各パターンのうち、印刷されたソルダペースト全てが一体にならない最小間隔を目視により確認した。メタルマスクの厚みは0.2mm、ソルダペースト印刷部は四角形の開口で、大きさは3.0×1.5mmとなっている。ソルダペースト印刷部は、同じ大きさの複数の開口が間隔を異ならせて並び、開口の間隔Lは0.2−0.3−0.4−0.5−0.6−0.7−0.8−0.9−1.0−1.1−1.2mmとなっている。
(2)判定基準
〇:印刷後、一体にならない最小間隔が0.2mm以下
×:印刷後、一体にならない最小間隔が0.2mm超
<ソルダペーストの印刷性の評価>
(1)検証方法
ソルダペーストの印刷性の評価は、JIS Z3284−3 4.1に準拠し、所定のパターンでソルダペースト印刷部が形成されたステンレス製メタルマスクを使用して銅板にソルダペーストを印刷し、印刷初期及び連続印刷時において、にじみ、かすれがないかを目視により確認した。
(2)判定基準
〇:印刷後、にじみ・かすれがない
×:印刷後、にじみ・かすれがある
<ソルダペーストの加熱ダレ抑制能の評価>
(1)検証方法
ソルダペーストの加熱ダレ抑制能の評価は、JIS Z3284−3 4.4に準拠し、所定のパターンでソルダペースト印刷部が形成されたステンレス製メタルマスクを使用して銅板にソルダペーストを印刷し、メタルマスクを取り除いた後、150±10℃にて10分間加熱を行い、印刷された各パターンのうち、印刷されたソルダペースト全てが一体にならない最小間隔を目視により確認した。メタルマスクの厚みは0.2mm、ソルダペースト印刷部は四角形の開口で、大きさは3.0×1.5mmとなっている。ソルダペースト印刷部は、同じ大きさの複数の開口が間隔を異ならせて並び、開口の間隔Lは0.2−0.3−0.4−0.5−0.6−0.7−0.8−0.9−1.0−1.1−1.2mmとなっている。
(2)判定基準
〇:一体にならない最小間隔が1.0mm以下
×:一体にならない最小間隔が1.0mm超
<はんだの濡れ広がりの評価>
(1)検証方法
はんだの濡れ広がりの評価試験は、各実施例及び各比較例に記載のフラックスと上述した金属粉を混合させたソルダペーストを、JIS Z 3284−3に記載の所定のパターンでソルダペーストの印刷部が形成されたステンレス製のマスクを使用して、縦50mm×横50mm×厚さ0.5mmのBare−Cu板に印刷する。
マスクに設けられた印刷部は四角形の開口で、大きさは3.0mm×1.5mmとなっている。印刷部は、同じ大きさの複数の開口が間隔を異ならせて並び、開口の間隔は0.2−0.3−0.4−0.5−0.6−0.7−0.8−0.9−1.0−1.1−1.2mmとなっている。
ソルダペーストの印刷後、マスクを取り除き、リフロー前に、並列する印刷部の最小間隔である0.2mmの箇所でソルダペーストが接触していないことを確認し、リフローを行う。リフローの条件は、エアー雰囲気下に190℃で120secの予備加熱を行った後、昇温速度を1℃/secとして190℃から260℃まで温度を上昇させて本加熱を行う。
(2)判定基準
上述した所定の間隔で印刷されたソルダペーストが、リフロー後に濡れ広がって接触し融合された箇所の間隔を確認する。N=4において
〇:間隔Lが0.8mm以下の箇所が全て融合している。
×:1か所でも間隔Lが0.8mm以下の箇所で融合していない。
<はんだのディウェット抑制の評価>
(1)検証方法
はんだのディウェット抑制の評価試験は、各実施例及び各比較例に記載のフラックスと上述した金属粉を混合させたソルダペーストを、縦0.8mm×横0.8mmのCu−OSPランド上に印刷し、リフローを実施した。ソルダペーストの印刷厚さは0.12mmである。リフローの条件は、エアー雰囲気下に190℃で120secの予備加熱を行った後、昇温速度を1℃/secとして190℃から260℃まで温度を上昇させて本加熱を行う。
(2)判定基準
リフロー後にディウェットDwが発生していないか光学顕微鏡を用いて観察した。N=12において
○:はんだ組成物を塗布した部分はすべて、はんだでぬれた状態である。
×:はんだ組成物を塗布した部分の大半は、はんだでぬれた状態(ディウェッティングも含まれる。)であり濡れ不良が発生している。または、はんだがぬれた様子はなく、溶融したはんだは一つまたは複数のはんだボールとなった状態(ノンウェッティング)である。
<総合評価>
〇:フラックスのチキソ性の評価が〇〇または〇、かつ、ソルダペーストの印刷ダレ抑制能の評価、ソルダペーストの印刷性の評価、ソルダペーストの加熱ダレ抑制能の評価、はんだの濡れ広がりの評価、はんだのディウェット抑制の評価の何れも〇であった
×:フラックスのチキソ性の評価、ソルダペーストの印刷ダレ抑制能の評価、ソルダペーストの印刷性の評価、ソルダペーストの加熱ダレ抑制能の評価、はんだの濡れ広がりの評価、はんだのディウェット抑制の評価の何れか、または全てが×であった
Figure 0006575704
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実施例1〜実施例4は、ダイマー酸、トリマー酸を変えたもので、実施例1では、ダイマー酸、トリマー酸として水添ダイマー酸を、本発明で規定される範囲内で5.0wt%含み、ロジンとして重合ロジンを、本発明で規定される範囲内で45.0wt%含む。また、チキソ剤として、炭素数が10のジカルボン酸であるセバシン酸と、炭素数が6のジアミンである1,6−ヘキサンジアミンが環状に重縮合した環状アミド化合物を、本発明で規定される範囲内で2.0wt%含み、炭素数が10のジカルボン酸であるセバシン酸と、炭素数が6のジアミンである1,6−ヘキサンジアミンが非環状に重縮合した非環状アミド化合物を、本発明で規定された範囲内で4.0wt%含む。環状アミド化合物と非環状アミド化合物の合計の含有量は6.0wt%で、本発明で規定される範囲内である。更に、アミンとして2−フェニルイミダゾールを、本発明で規定される範囲内で2.0wt%含み、有機ハロゲン化合物としてtrans−2,3−ジブロモ−2−ブテン−1,4−ジオールを、本発明で規定される範囲内で1.0wt%含み、残部を溶剤としてテトラエチレングリコールモノメチルエーテルを、本発明で規定された範囲内で41.0wt%含む。
実施例1では、チキソ比が0.60以上であり、フラックスのチキソ性を向上させることができ、チキソ性に対して十分な効果が得られ、チキソ剤の析出を抑制することができた。また、このフラックスを用いたソルダペーストでは、印刷後、一体にならない最小間隔が0.2mm以下であり、印刷後のソルダペーストが流れる印刷ダレを抑制することができ、ソルダペーストの印刷ダレの抑制能に対して十分な効果が得られた。更に、印刷後、にじみ・かすれがみられず、にじみ、かすれ等が抑制された良好な印刷性を得ることができ、印刷性に対して十分な効果が得られた。また、加熱後、一体にならない最小間隔が1.0mm以下であり、はんだ付け時の加熱によるソルダペーストの加熱ダレを抑制することができ、加熱ダレの抑制能に対して十分な効果が得られた。更に、リフロー後、間隔Lが0.8mm以下の箇所が全て融合しており、濡れ広がり性に対して十分な効果が得られた。また、はんだ組成物を塗布した部分はすべて、はんだでぬれた状態であり、ディウェット抑制能に対して十分な効果が得られた。
実施例2では、ダイマー酸、トリマー酸としてダイマー酸を、本発明で規定される範囲内で5.0wt%含む。他は実施例1と同様で、ロジンとして重合ロジンを、本発明で規定される範囲内で45.0wt%含む。また、チキソ剤として、セバシン酸と1,6−ヘキサンジアミンが環状に重縮合した環状アミド化合物を、本発明で規定される範囲内で2.0wt%含み、セバシン酸と1,6−ヘキサンジアミンが非環状に重縮合した非環状アミド化合物を、本発明で規定された範囲内で4.0wt%含む。環状アミド化合物と非環状アミド化合物の合計量は6.0wt%で、本発明で規定される範囲内である。更に、アミンとして2−フェニルイミダゾールを、本発明で規定される範囲内で2.0wt%含み、有機ハロゲン化合物としてtrans−2,3−ジブロモ−2−ブテン−1,4−ジオールを、本発明で規定される範囲内で1.0wt%含み、残部を溶剤としてテトラエチレングリコールモノメチルエーテルを、本発明で規定された範囲内で41.0wt%含む。
実施例2でも、チキソ性に対して十分な効果が得られた。また、このフラックスを用いたソルダペーストでは、ソルダペーストの印刷ダレの抑制能に対して十分な効果が得られた。更に、印刷性に対して十分な効果が得られた。また、加熱ダレの抑制能に対して十分な効果が得られた。更に、濡れ広がり性に対して十分な効果が得られた。また、ディウェット抑制能に対して十分な効果が得られた。
実施例3では、ダイマー酸、トリマー酸として水添トリマー酸を、本発明で規定される範囲内で5.0wt%含む。他は実施例1と同様で、ロジンとして重合ロジンを、本発明で規定される範囲内で45.0wt%含む。また、チキソ剤として、セバシン酸と1,6−ヘキサンジアミンが環状に重縮合した環状アミド化合物を、本発明で規定される範囲内で2.0wt%含み、セバシン酸と1,6−ヘキサンジアミンが非環状に重縮合した非環状アミド化合物を、本発明で規定された範囲内で4.0wt%含む。環状アミド化合物と非環状アミド化合物の合計量は6.0wt%で、本発明で規定される範囲内である。更に、アミンとして2−フェニルイミダゾールを、本発明で規定される範囲内で2.0wt%含み、有機ハロゲン化合物としてtrans−2,3−ジブロモ−2−ブテン−1,4−ジオールを、本発明で規定される範囲内で1.0wt%含み、残部を溶剤としてテトラエチレングリコールモノメチルエーテルを、本発明で規定された範囲内で41.0wt%含む。
実施例3でも、チキソ性に対して十分な効果が得られた。また、このフラックスを用いたソルダペーストでは、ソルダペーストの印刷ダレの抑制能に対して十分な効果が得られた。更に、印刷性に対して十分な効果が得られた。また、加熱ダレの抑制能に対して十分な効果が得られた。更に、濡れ広がり性に対して十分な効果が得られた。また、ディウェット抑制能に対して十分な効果が得られた。
実施例4では、ダイマー酸、トリマー酸としてトリマー酸を、本発明で規定される範囲内で5.0wt%含む。他は実施例1と同様で、ロジンとして重合ロジンを、本発明で規定される範囲内で45.0wt%含む。また、チキソ剤として、セバシン酸と1,6−ヘキサンジアミンが環状に重縮合した環状アミド化合物を、本発明で規定される範囲内で2.0wt%含み、セバシン酸と1,6−ヘキサンジアミンが非環状に重縮合した非環状アミド化合物を、本発明で規定された範囲内で4.0wt%含む。環状アミド化合物と非環状アミド化合物の合計量は6.0wt%で、本発明で規定される範囲内である。更に、アミンとして2−フェニルイミダゾールを、本発明で規定される範囲内で2.0wt%含み、有機ハロゲン化合物としてtrans−2,3−ジブロモ−2−ブテン−1,4−ジオールを、本発明で規定される範囲内で1.0wt%含み、残部を溶剤としてテトラエチレングリコールモノメチルエーテルを、本発明で規定された範囲内で41.0wt%含む。
実施例4でも、チキソ性に対して十分な効果が得られた。また、このフラックスを用いたソルダペーストでは、ソルダペーストの印刷ダレの抑制能に対して十分な効果が得られた。更に、印刷性に対して十分な効果が得られた。また、加熱ダレの抑制能に対して十分な効果が得られた。更に、濡れ広がり性に対して十分な効果が得られた。また、ディウェット抑制能に対して十分な効果が得られた。
実施例5では、ダイマー酸、トリマー酸を複合添加したもので、水添ダイマー酸を、本発明で規定される範囲内で1.25wt%、ダイマー酸を、本発明で規定される範囲内で1.25wt%、水添トリマー酸を、本発明で規定される範囲内で1.25wt%、トリマー酸を、本発明で規定される範囲内で1.25wt%含む。2種以上のダイマー酸、トリマー酸の合計量も、本発明で規定される範囲内である。他は実施例1と同様で、ロジンとして重合ロジンを、本発明で規定される範囲内で45.0wt%含む。また、チキソ剤として、セバシン酸と1,6−ヘキサンジアミンが環状に重縮合した環状アミド化合物を、本発明で規定される範囲内で2.0wt%含み、セバシン酸と1,6−ヘキサンジアミンが非環状に重縮合した非環状アミド化合物を、本発明で規定された範囲内で4.0wt%含む。環状アミド化合物と非環状アミド化合物の合計量は6.0wt%で、本発明で規定される範囲内である。更に、アミンとして2−フェニルイミダゾールを、本発明で規定される範囲内で2.0wt%含み、有機ハロゲン化合物としてtrans−2,3−ジブロモ−2−ブテン−1,4−ジオールを、本発明で規定される範囲内で1.0wt%含み、残部を溶剤としてテトラエチレングリコールモノメチルエーテルを、本発明で規定された範囲内で41.0wt%含む。
実施例5でも、チキソ性に対して十分な効果が得られた。また、このフラックスを用いたソルダペーストでは、ソルダペーストの印刷ダレの抑制能に対して十分な効果が得られた。更に、印刷性に対して十分な効果が得られた。また、加熱ダレの抑制能に対して十分な効果が得られた。更に、濡れ広がり性に対して十分な効果が得られた。また、ディウェット抑制能に対して十分な効果が得られた。
実施例6〜実施例9は、ダイマー酸、トリマー酸の添加量を変えたもので、実施例6では、ダイマー酸、トリマー酸として水添ダイマー酸を、本発明で規定される範囲内で20.0wt%含み、ロジンとして重合ロジンを、本発明で規定される範囲内で45.0wt%含む。また、チキソ剤として、セバシン酸と1,6−ヘキサンジアミンが環状に重縮合した環状アミド化合物を、本発明で規定される範囲内で2.0wt%含み、セバシン酸と1,6−ヘキサンジアミンが非環状に重縮合した非環状アミド化合物を、本発明で規定された範囲内で4.0wt%含む。環状アミド化合物と非環状アミド化合物の合計量は6.0wt%で、本発明で規定される範囲内である。更に、アミンとして2−フェニルイミダゾールを、本発明で規定される範囲内で2.0wt%含み、有機ハロゲン化合物としてtrans−2,3−ジブロモ−2−ブテン−1,4−ジオールを、本発明で規定される範囲内で1.0wt%含み、残部を溶剤としてテトラエチレングリコールモノメチルエーテルを、本発明で規定された範囲内で26.0wt%含む。
実施例6でも、チキソ性に対して十分な効果が得られた。また、このフラックスを用いたソルダペーストでは、ソルダペーストの印刷ダレの抑制能に対して十分な効果が得られた。更に、印刷性に対して十分な効果が得られた。また、加熱ダレの抑制能に対して十分な効果が得られた。更に、濡れ広がり性に対して十分な効果が得られた。また、ディウェット抑制能に対して十分な効果が得られた。
実施例7では、ダイマー酸、トリマー酸として水添ダイマー酸を、本発明で規定される範囲内で10.0wt%含み、ロジンとして重合ロジンを、本発明で規定される範囲内で45.0wt%含む。また、チキソ剤として、セバシン酸と1,6−ヘキサンジアミンが環状に重縮合した環状アミド化合物を、本発明で規定される範囲内で2.0wt%含み、セバシン酸と1,6−ヘキサンジアミンが非環状に重縮合した非環状アミド化合物を、本発明で規定された範囲内で4.0wt%含む。環状アミド化合物と非環状アミド化合物の合計量は6.0wt%で、本発明で規定される範囲内である。更に、アミンとして2−フェニルイミダゾールを、本発明で規定される範囲内で2.0wt%含み、有機ハロゲン化合物としてtrans−2,3−ジブロモ−2−ブテン−1,4−ジオールを、本発明で規定される範囲内で1.0wt%含み、残部を溶剤としてテトラエチレングリコールモノメチルエーテルを、本発明で規定された範囲内で36.0wt%含む。
実施例7でも、チキソ性に対して十分な効果が得られた。また、このフラックスを用いたソルダペーストでは、ソルダペーストの印刷ダレの抑制能に対して十分な効果が得られた。更に、印刷性に対して十分な効果が得られた。また、加熱ダレの抑制能に対して十分な効果が得られた。更に、濡れ広がり性に対して十分な効果が得られた。また、ディウェット抑制能に対して十分な効果が得られた。
実施例8では、ダイマー酸、トリマー酸として水添ダイマー酸を、本発明で規定される範囲内で3.0wt%含み、ロジンとして重合ロジンを、本発明で規定される範囲内で45.0wt%含む。また、チキソ剤として、セバシン酸と1,6−ヘキサンジアミンが環状に重縮合した環状アミド化合物を、本発明で規定される範囲内で2.0wt%含み、セバシン酸と1,6−ヘキサンジアミンが非環状に重縮合した非環状アミド化合物を、本発明で規定された範囲内で4.0wt%含む。環状アミド化合物と非環状アミド化合物の合計量は6.0wt%で、本発明で規定される範囲内である。更に、アミンとして2−フェニルイミダゾールを、本発明で規定される範囲内で2.0wt%含み、有機ハロゲン化合物としてtrans−2,3−ジブロモ−2−ブテン−1,4−ジオールを、本発明で規定される範囲内で1.0wt%含み、残部を溶剤としてテトラエチレングリコールモノメチルエーテルを、本発明で規定された範囲内で43.0wt%含む。
実施例8でも、チキソ性に対して十分な効果が得られた。また、このフラックスを用いたソルダペーストでは、ソルダペーストの印刷ダレの抑制能に対して十分な効果が得られた。更に、印刷性に対して十分な効果が得られた。また、加熱ダレの抑制能に対して十分な効果が得られた。更に、濡れ広がり性に対して十分な効果が得られた。また、ディウェット抑制能に対して十分な効果が得られた。
実施例9では、ダイマー酸、トリマー酸として水添ダイマー酸を、本発明で規定される範囲内で0.5wt%含み、ロジンとして重合ロジンを、本発明で規定される範囲内で45.0wt%含む。また、チキソ剤として、セバシン酸と1,6−ヘキサンジアミンが環状に重縮合した環状アミド化合物を、本発明で規定される範囲内で2.0wt%含み、セバシン酸と1,6−ヘキサンジアミンが非環状に重縮合した非環状アミド化合物を、本発明で規定された範囲内で4.0wt%含む。環状アミド化合物と非環状アミド化合物の合計量は6.0wt%で、本発明で規定される範囲内である。更に、アミンとして2−フェニルイミダゾールを、本発明で規定される範囲内で2.0wt%含み、有機ハロゲン化合物としてtrans−2,3−ジブロモ−2−ブテン−1,4−ジオールを、本発明で規定される範囲内で1.0wt%含み、残部を溶剤としてテトラエチレングリコールモノメチルエーテルを、本発明で規定された範囲内で45.5wt%含む。
実施例9でも、チキソ性に対して十分な効果が得られた。また、このフラックスを用いたソルダペーストでは、ソルダペーストの印刷ダレの抑制能に対して十分な効果が得られた。更に、印刷性に対して十分な効果が得られた。また、加熱ダレの抑制能に対して十分な効果が得られた。更に、濡れ広がり性に対して十分な効果が得られた。また、ディウェット抑制能に対して十分な効果が得られた。
実施例10は、他の有機酸を添加したもので、ダイマー酸、トリマー酸として水添ダイマー酸を、本発明で規定される範囲内で5.0wt%含み、他の有機酸としてグルタル酸を、本発明で規定される範囲内で3.0wt%含み、ロジンとして重合ロジンを、本発明で規定される範囲内で45.0wt%含む。また、チキソ剤として、セバシン酸と1,6−ヘキサンジアミンが環状に重縮合した環状アミド化合物を、本発明で規定される範囲内で2.0wt%含み、セバシン酸と1,6−ヘキサンジアミンが非環状に重縮合した非環状アミド化合物を、本発明で規定された範囲内で4.0wt%含む。環状アミド化合物と非環状アミド化合物の合計量は6.0wt%で、本発明で規定される範囲内である。更に、アミンとして2−フェニルイミダゾールを、本発明で規定される範囲内で2.0wt%含み、有機ハロゲン化合物としてtrans−2,3−ジブロモ−2−ブテン−1,4−ジオールを、本発明で規定される範囲内で1.0wt%含み、残部を溶剤としてテトラエチレングリコールモノメチルエーテルを、本発明で規定された範囲内で38.0wt%含む。
実施例10でも、チキソ性に対して十分な効果が得られた。また、このフラックスを用いたソルダペーストでは、ソルダペーストの印刷ダレの抑制能に対して十分な効果が得られた。更に、印刷性に対して十分な効果が得られた。また、加熱ダレの抑制能に対して十分な効果が得られた。更に、濡れ広がり性に対して十分な効果が得られた。また、ディウェット抑制能に対して十分な効果が得られた。
実施例11、実施例12は、環状アミド化合物と非環状アミド化合物の添加量を変えたもので、実施例11では、ダイマー酸、トリマー酸として水添ダイマー酸を、本発明で規定される範囲内で5.0wt%含み、他の有機酸としてグルタル酸を、本発明で規定される範囲内で3.0wt%含み、ロジンとして重合ロジンを、本発明で規定される範囲内で45.0wt%含む。また、チキソ剤として、セバシン酸と1,6−ヘキサンジアミンが環状に重縮合した環状アミド化合物を、本発明で規定される範囲内で0.5wt%含み、セバシン酸と1,6−ヘキサンジアミンが非環状に重縮合した非環状アミド化合物を、本発明で規定された範囲内で8.0wt%含む。環状アミド化合物と非環状アミド化合物の合計量は8.5wt%で、本発明で規定される範囲内である。更に、アミンとして2−フェニルイミダゾールを、本発明で規定される範囲内で2.0wt%含み、有機ハロゲン化合物としてtrans−2,3−ジブロモ−2−ブテン−1,4−ジオールを、本発明で規定される範囲内で1.0wt%含み、残部を溶剤としてテトラエチレングリコールモノメチルエーテルを、本発明で規定された範囲内で35.5wt%含む。
実施例11では、環状アミド化合物を0.5wt%含むことで、非環状アミド化合物を8wt%含んでも、チキソ性に対して十分な効果が得られた。また、このフラックスを用いたソルダペーストでは、ソルダペーストの印刷ダレの抑制能に対して十分な効果が得られた。更に、印刷性に対して十分な効果が得られた。また、加熱ダレの抑制能に対して十分な効果が得られた。更に、濡れ広がり性に対して十分な効果が得られた。また、ディウェット抑制能に対して十分な効果が得られた。
実施例12では、ダイマー酸、トリマー酸として水添ダイマー酸を、本発明で規定される範囲内で5.0wt%含み、他の有機酸としてグルタル酸を、本発明で規定される範囲内で3.0wt%含み、ロジンとして重合ロジンを、本発明で規定される範囲内で45.0wt%含む。また、チキソ剤として、セバシン酸と1,6−ヘキサンジアミンが環状に重縮合した環状アミド化合物を、本発明で規定される範囲内で8.0wt%含み、セバシン酸と1,6−ヘキサンジアミンが非環状に重縮合した非環状アミド化合物を、本発明で規定された範囲内で2.0wt%含む。環状アミド化合物と非環状アミド化合物の合計量は10.0wt%で、本発明で規定される範囲内である。更に、アミンとして2−フェニルイミダゾールを、本発明で規定される範囲内で2.0wt%含み、有機ハロゲン化合物としてtrans−2,3−ジブロモ−2−ブテン−1,4−ジオールを、本発明で規定される範囲内で1.0wt%含み、残部を溶剤としてテトラエチレングリコールモノメチルエーテルを、本発明で規定された範囲内で34.0wt%含む。
実施例12でも、チキソ性に対して十分な効果が得られた。また、このフラックスを用いたソルダペーストでは、ソルダペーストの印刷ダレの抑制能に対して十分な効果が得られた。更に、印刷性に対して十分な効果が得られた。また、加熱ダレの抑制能に対して十分な効果が得られた。更に、濡れ広がり性に対して十分な効果が得られた。また、ディウェット抑制能に対して十分な効果が得られた。このように、実施例12では、環状アミド化合物を8.0wt%含むことでも、フラックスのチキソ性、ソルダペーストの印刷ダレ抑制能、印刷性、加熱ダレの抑制能、濡れ広がり性、ディウェット抑制能が阻害されず、これらに対して十分な効果が得られた。これにより、ダイマー酸、水添ダイマー酸、トリマー酸、水添トリマー酸のいずれか、あるいは、2種以上、及び、炭素数が10のジカルボン酸と炭素数が6のジアミンが環状に重縮合した環状アミド化合物と、炭素数が10のジカルボン酸と炭素数が6のジアミンが非環状に重縮合した非環状アミド化合物を、本発明で規定された範囲内で含むことで、フラックスのチキソ性、ソルダペーストの印刷ダレ抑制能、印刷性、加熱ダレ抑制能、濡れ広がり性、ディウェット抑制能に対して十分な効果が得られた。
実施例13は、環状アミド化合物及び非環状アミド化合物の種類を変えたもので、ダイマー酸、トリマー酸として水添ダイマー酸を、本発明で規定される範囲内で5.0wt%含み、他の有機酸としてグルタル酸を、本発明で規定される範囲内で3.0wt%含み、ロジンとして重合ロジンを、本発明で規定される範囲内で45.0wt%含む。また、チキソ剤として、炭素数が6のジカルボン酸であるアジピン酸と、炭素数が6のジアミンである1,6−ヘキサンジアミンが環状に重縮合した環状アミド化合物を2.0wt%含み、炭素数が6のジカルボン酸であるアジピン酸と、炭素数が6のジアミンである1,6−ヘキサンジアミンが非環状に重縮合した非環状アミド化合物を4.0wt%含む。環状アミド化合物と非環状アミド化合物の合計量は6.0wt%で、本発明で規定される範囲内である。更に、アミンとして2−フェニルイミダゾールを、本発明で規定される範囲内で2.0wt%含み、有機ハロゲン化合物としてtrans−2,3−ジブロモ−2−ブテン−1,4−ジオールを、本発明で規定される範囲内で1.0wt%含み、残部を溶剤としてテトラエチレングリコールモノメチルエーテルを、本発明で規定された範囲内で38.0wt%含む。
実施例13でも、チキソ性に対して十分な効果が得られた。また、このフラックスを用いたソルダペーストでは、ソルダペーストの印刷ダレの抑制能に対して十分な効果が得られた。更に、印刷性に対して十分な効果が得られた。また、加熱ダレの抑制能に対して十分な効果が得られた。更に、濡れ広がり性に対して十分な効果が得られた。また、ディウェット抑制能に対して十分な効果が得られた。このように、実施例13では、チキソ剤として、アジピン酸と1,6−ヘキサンジアミンが環状に重縮合した環状アミド化合物と、アジピン酸と1,6−ヘキサンジアミンが非環状に重縮合した非環状アミド化合物を、本発明で規定された範囲内で含むことでも、フラックスのチキソ性、ソルダペーストの印刷ダレ抑制能、印刷性、加熱ダレの抑制能、濡れ広がり性、ディウェット抑制能が阻害されず、これらに対して十分な効果が得られた。これにより、ダイマー酸、水添ダイマー酸、トリマー酸、水添トリマー酸のいずれか、あるいは、2種以上、及び、炭素数が6のジカルボン酸と炭素数が6のジアミンが環状に重縮合した環状アミド化合物と、炭素数が6のジカルボン酸と炭素数が6のジアミンが非環状に重縮合した非環状アミド化合物を、本発明で規定された範囲内で含むことでも、フラックスのチキソ性、ソルダペーストの印刷ダレ抑制能、印刷性、加熱ダレ抑制能、濡れ広がり性、ディウェット抑制能に対して十分な効果が得られた。
実施例14、実施例15は、他の有機酸の種類を変えたもので、実施例14では、ダイマー酸、トリマー酸として水添ダイマー酸を、本発明で規定される範囲内で5.0wt%含み、他の有機酸としてコハク酸を、本発明で規定される範囲内で3.0wt%含み、ロジンとして重合ロジンを、本発明で規定される範囲内で45.0wt%含む。また、チキソ剤として、セバシン酸と1,6−ヘキサンジアミンが環状に重縮合した環状アミド化合物を、本発明で規定される範囲内で2.0wt%含み、セバシン酸と1,6−ヘキサンジアミンが非環状に重縮合した非環状アミド化合物を、本発明で規定された範囲内で4.0wt%含む。環状アミド化合物と非環状アミド化合物の合計量は6.0wt%で、本発明で規定される範囲内である。更に、アミンとして2−フェニルイミダゾールを、本発明で規定される範囲内で2.0wt%含み、有機ハロゲン化合物としてtrans−2,3−ジブロモ−2−ブテン−1,4−ジオールを、本発明で規定される範囲内で1.0wt%含み、残部を溶剤としてテトラエチレングリコールモノメチルエーテルを、本発明で規定された範囲内で38.0wt%含む。
実施例14でも、チキソ性に対して十分な効果が得られた。また、このフラックスを用いたソルダペーストでは、ソルダペーストの印刷ダレの抑制能に対して十分な効果が得られた。更に、印刷性に対して十分な効果が得られた。また、加熱ダレの抑制能に対して十分な効果が得られた。更に、濡れ広がり性に対して十分な効果が得られた。また、ディウェット抑制能に対して十分な効果が得られた。
実施例15では、ダイマー酸、トリマー酸として水添ダイマー酸を、本発明で規定される範囲内で5.0wt%含み、他の有機酸としてアジピン酸を、本発明で規定される範囲内で3.0wt%含み、ロジンとして重合ロジンを、本発明で規定される範囲内で45.0wt%含む。また、チキソ剤として、セバシン酸と1,6−ヘキサンジアミンが環状に重縮合した環状アミド化合物を、本発明で規定される範囲内で2.0wt%含み、セバシン酸と1,6−ヘキサンジアミンが非環状に重縮合した非環状アミド化合物を、本発明で規定された範囲内で4.0wt%含む。環状アミド化合物と非環状アミド化合物の合計量は6.0wt%で、本発明で規定される範囲内である。更に、アミンとして2−フェニルイミダゾールを、本発明で規定される範囲内で2.0wt%含み、有機ハロゲン化合物としてtrans−2,3−ジブロモ−2−ブテン−1,4−ジオールを、本発明で規定される範囲内で1.0wt%含み、残部を溶剤としてテトラエチレングリコールモノメチルエーテルを、本発明で規定された範囲内で38.0wt%含む。
実施例15でも、チキソ性に対して十分な効果が得られた。また、このフラックスを用いたソルダペーストでは、ソルダペーストの印刷ダレの抑制能に対して十分な効果が得られた。更に、印刷性に対して十分な効果が得られた。また、加熱ダレの抑制能に対して十分な効果が得られた。更に、濡れ広がり性に対して十分な効果が得られた。また、ディウェット抑制能に対して十分な効果が得られた。
実施例16は、他の有機酸を複合添加したもので、ダイマー酸、トリマー酸として水添ダイマー酸を、本発明で規定される範囲内で5.0wt%含み、他の有機酸としてコハク酸を、本発明で規定される範囲内で1.0wt%含み、グルタル酸を、本発明で規定される範囲内で1.0wt%含む。2種以上の他の有機酸の合計量も、本発明で規定される範囲内である。また、ロジンとして重合ロジンを、本発明で規定される範囲内で45.0wt%含み、チキソ剤として、セバシン酸と1,6−ヘキサンジアミンが環状に重縮合した環状アミド化合物を、本発明で規定される範囲内で2.0wt%含み、セバシン酸と1,6−ヘキサンジアミンが非環状に重縮合した非環状アミド化合物を、本発明で規定された範囲内で4.0wt%含む。環状アミド化合物と非環状アミド化合物の合計量は6.0wt%で、本発明で規定される範囲内である。更に、アミンとして2−フェニルイミダゾールを、本発明で規定される範囲内で2.0wt%含み、有機ハロゲン化合物としてtrans−2,3−ジブロモ−2−ブテン−1,4−ジオールを、本発明で規定される範囲内で1.0wt%含み、残部を溶剤としてテトラエチレングリコールモノメチルエーテルを、本発明で規定された範囲内で39.0wt%含む。
実施例16でも、チキソ性に対して十分な効果が得られた。また、このフラックスを用いたソルダペーストでは、ソルダペーストの印刷ダレの抑制能に対して十分な効果が得られた。更に、印刷性に対して十分な効果が得られた。また、加熱ダレの抑制能に対して十分な効果が得られた。更に、濡れ広がり性に対して十分な効果が得られた。また、ディウェット抑制能に対して十分な効果が得られた。
実施例17は、他の有機酸の添加量を変えたもので、ダイマー酸、トリマー酸として水添ダイマー酸を、本発明で規定される範囲内で5.0wt%含み、他の有機酸としてグルタル酸を、本発明で規定される範囲内で2.0wt%含み、ロジンとして重合ロジンを、本発明で規定される範囲内で45.0wt%含む。また、チキソ剤として、セバシン酸と1,6−ヘキサンジアミンが環状に重縮合した環状アミド化合物を、本発明で規定される範囲内で2.0wt%含み、セバシン酸と1,6−ヘキサンジアミンが非環状に重縮合した非環状アミド化合物を、本発明で規定された範囲内で4.0wt%含む。環状アミド化合物と非環状アミド化合物の合計量は6.0wt%で、本発明で規定される範囲内である。更に、アミンとして2−フェニルイミダゾールを、本発明で規定される範囲内で2.0wt%含み、有機ハロゲン化合物としてtrans−2,3−ジブロモ−2−ブテン−1,4−ジオールを、本発明で規定される範囲内で1.0wt%含み、残部を溶剤としてテトラエチレングリコールモノメチルエーテルを、本発明で規定された範囲内で39.0wt%含む。
実施例17でも、チキソ性に対して十分な効果が得られた。また、このフラックスを用いたソルダペーストでは、ソルダペーストの印刷ダレの抑制能に対して十分な効果が得られた。更に、印刷性に対して十分な効果が得られた。また、加熱ダレの抑制能に対して十分な効果が得られた。更に、濡れ広がり性に対して十分な効果が得られた。また、ディウェット抑制能に対して十分な効果が得られた。
実施例14〜実施例17に示すように、ダイマー酸、水添ダイマー酸、トリマー酸、水添トリマー酸のいずれか、あるいは、2種以上、及び、チキソ剤として環状アミド化合物と非環状アミド化合物を、本発明で規定された範囲内で含むことで、本発明で規定された範囲内で他の有機酸の種類を変える、複数種類の他の有機酸を組み合わせる、他の有機酸の量を変えることでも、フラックスのチキソ性、ソルダペーストの印刷ダレ抑制能、印刷性、加熱ダレ抑制能、濡れ広がり性、ディウェット抑制能に対して十分な効果が得られた。
実施例18は、ロジンを複合添加したもので、ダイマー酸、トリマー酸として水添ダイマー酸を、本発明で規定される範囲内で5.0wt%含み、他の有機酸としてグルタル酸を、本発明で規定される範囲内で3.0wt%含む。また、ロジンとして重合ロジンを、本発明で規定される範囲内で15.0wt%、アクリル酸変性水添ロジンを、本発明で規定される範囲内で10.0wt%、水添ロジンを、本発明で規定される範囲内で10.0wt%、不均化ロジンを、本発明で規定される範囲内で10.0wt%含む。2種以上のロジンの合計量も、本発明で規定される範囲内である。また、チキソ剤として、セバシン酸と1,6−ヘキサンジアミンが環状に重縮合した環状アミド化合物を、本発明で規定される範囲内で2.0wt%含み、セバシン酸と1,6−ヘキサンジアミンが非環状に重縮合した非環状アミド化合物を、本発明で規定された範囲内で4.0wt%含む。環状アミド化合物と非環状アミド化合物の合計量は6.0wt%で、本発明で規定される範囲内である。更に、アミンとして2−フェニルイミダゾールを、本発明で規定される範囲内で2.0wt%含み、有機ハロゲン化合物としてtrans−2,3−ジブロモ−2−ブテン−1,4−ジオールを、本発明で規定される範囲内で1.0wt%含み、残部を溶剤としてテトラエチレングリコールモノメチルエーテルを、本発明で規定された範囲内で38.0wt%含む。
実施例18でも、チキソ性に対して十分な効果が得られた。また、このフラックスを用いたソルダペーストでは、ソルダペーストの印刷ダレの抑制能に対して十分な効果が得られた。更に、印刷性に対して十分な効果が得られた。また、加熱ダレの抑制能に対して十分な効果が得られた。更に、濡れ広がり性に対して十分な効果が得られた。また、ディウェット抑制能に対して十分な効果が得られた。
実施例18に示すように、ダイマー酸、水添ダイマー酸、トリマー酸、水添トリマー酸のいずれか、あるいは、2種以上、及び、チキソ剤として環状アミド化合物と非環状アミド化合物を、本発明で規定された範囲内で含むことで、本発明で規定された範囲内で複数種類のロジンを組み合わせでも、フラックスのチキソ性、ソルダペーストの印刷ダレ抑制能、印刷性、加熱ダレ抑制能、濡れ広がり性、ディウェット抑制能に対して十分な効果が得られた。
実施例19は、アミンの添加量を変えたもので、ダイマー酸、トリマー酸として水添ダイマー酸を、本発明で規定される範囲内で5.0wt%含み、他の有機酸としてグルタル酸を、本発明で規定される範囲内で3.0wt%含み、ロジンとして重合ロジンを、本発明で規定される範囲内で45.0wt%含む。また、チキソ剤として、セバシン酸と1,6−ヘキサンジアミンが環状に重縮合した環状アミド化合物を、本発明で規定される範囲内で2.0wt%含み、セバシン酸と1,6−ヘキサンジアミンが非環状に重縮合した非環状アミド化合物を、本発明で規定された範囲内で4.0wt%含む。環状アミド化合物と非環状アミド化合物の合計量は6.0wt%で、本発明で規定される範囲内である。更に、アミンとして2−フェニルイミダゾールを、本発明で規定される範囲内で5.0wt%含む。ハロゲンは含まず、残部を溶剤としてテトラエチレングリコールモノメチルエーテルを、本発明で規定された範囲内で36.0wt%含む。
実施例19でも、チキソ性に対して十分な効果が得られた。また、このフラックスを用いたソルダペーストでは、ソルダペーストの印刷ダレの抑制能に対して十分な効果が得られた。更に、印刷性に対して十分な効果が得られた。また、加熱ダレの抑制能に対して十分な効果が得られた。更に、濡れ広がり性に対して十分な効果が得られた。また、ディウェット抑制能に対して十分な効果が得られた。
実施例20は、アミンの種類を変えたもので、ダイマー酸、トリマー酸として水添ダイマー酸を、本発明で規定される範囲内で5.0wt%含み、他の有機酸としてグルタル酸を、本発明で規定される範囲内で3.0wt%含み、ロジンとして重合ロジンを、本発明で規定される範囲内で45.0wt%含む。また、チキソ剤として、セバシン酸と1,6−ヘキサンジアミンが環状に重縮合した環状アミド化合物を、本発明で規定される範囲内で2.0wt%含み、セバシン酸と1,6−ヘキサンジアミンが非環状に重縮合した非環状アミド化合物を、本発明で規定された範囲内で4.0wt%含む。環状アミド化合物と非環状アミド化合物の合計量は6.0wt%で、本発明で規定される範囲内である。更に、アミンとして2−フェニル−4−メチルイミダゾールを、本発明で規定される範囲内で5.0wt%含む。ハロゲンは含まず、残部を溶剤としてテトラエチレングリコールモノメチルエーテルを、本発明で規定された範囲内で36.0wt%含む。
実施例20でも、チキソ性に対して十分な効果が得られた。また、このフラックスを用いたソルダペーストでは、ソルダペーストの印刷ダレの抑制能に対して十分な効果が得られた。更に、印刷性に対して十分な効果が得られた。また、加熱ダレの抑制能に対して十分な効果が得られた。更に、濡れ広がり性に対して十分な効果が得られた。また、ディウェット抑制能に対して十分な効果が得られた。
実施例19〜実施例20に示すように、ダイマー酸、水添ダイマー酸、トリマー酸、水添トリマー酸のいずれか、あるいは、2種以上、及び、チキソ剤として環状アミド化合物と非環状アミド化合物を、本発明で規定された範囲内で含むことで、本発明で規定された範囲内でアミンを含むことでも、フラックスのチキソ性、ソルダペーストの印刷ダレ抑制能、印刷性、加熱ダレ抑制能、濡れ広がり性、ディウェット抑制能に対して十分な効果が得られた。
実施例21は、ハロゲンの種類を変えたもので、ダイマー酸、トリマー酸として水添ダイマー酸を、本発明で規定される範囲内で5.0wt%含み、他の有機酸としてグルタル酸を、本発明で規定される範囲内で3.0wt%含み、ロジンとして重合ロジンを、本発明で規定される範囲内で45.0wt%含む。また、チキソ剤として、セバシン酸と1,6−ヘキサンジアミンが環状に重縮合した環状アミド化合物を、本発明で規定される範囲内で2.0wt%含み、セバシン酸と1,6−ヘキサンジアミンが非環状に重縮合した非環状アミド化合物を、本発明で規定された範囲内で4.0wt%含む。環状アミド化合物と非環状アミド化合物の合計量は6.0wt%で、本発明で規定される範囲内である。更に、アミンを含まず、アミンハロゲン化水素酸塩としてジフェニルグアニジン・HBrを、本発明で規定された範囲内で2.0wt%含み、残部を溶剤としてテトラエチレングリコールモノメチルエーテルを、本発明で規定された範囲内で39.0wt%含む。
実施例21でも、チキソ性に対して十分な効果が得られた。また、このフラックスを用いたソルダペーストでは、ソルダペーストの印刷ダレの抑制能に対して十分な効果が得られた。更に、印刷性に対して十分な効果が得られた。また、加熱ダレの抑制能に対して十分な効果が得られた。更に、濡れ広がり性に対して十分な効果が得られた。また、ディウェット抑制能に対して十分な効果が得られた。
実施例22は、ハロゲンの添加量を変えたもので、ダイマー酸、トリマー酸として水添ダイマー酸を、本発明で規定される範囲内で5.0wt%含み、他の有機酸としてグルタル酸を、本発明で規定される範囲内で3.0wt%含み、ロジンとして重合ロジンを、本発明で規定される範囲内で45.0wt%含む。また、チキソ剤として、セバシン酸と1,6−ヘキサンジアミンが環状に重縮合した環状アミド化合物を、本発明で規定される範囲内で2.0wt%含み、セバシン酸と1,6−ヘキサンジアミンが非環状に重縮合した非環状アミド化合物を、本発明で規定された範囲内で4.0wt%含む。環状アミド化合物と非環状アミド化合物の合計量は6.0wt%で、本発明で規定される範囲内である。更に、アミンを含まず、有機ハロゲン化合物としてtrans−2,3−ジブロモ−2−ブテン−1,4−ジオールを、本発明で規定された範囲内で5.0wt%含み、残部を溶剤としてテトラエチレングリコールモノメチルエーテルを、本発明で規定された範囲内で36.0wt%含む。
実施例22でも、チキソ性に対して十分な効果が得られた。また、このフラックスを用いたソルダペーストでは、ソルダペーストの印刷ダレの抑制能に対して十分な効果が得られた。更に、印刷性に対して十分な効果が得られた。また、加熱ダレの抑制能に対して十分な効果が得られた。更に、濡れ広がり性に対して十分な効果が得られた。また、ディウェット抑制能に対して十分な効果が得られた。
実施例21〜実施例22に示すように、ダイマー酸、水添ダイマー酸、トリマー酸、水添トリマー酸のいずれか、あるいは、2種以上、及び、チキソ剤として環状アミド化合物と非環状アミド化合物を、本発明で規定された範囲内で含むことで、本発明で規定された範囲内でハロゲンを含むことでも、フラックスのチキソ性、ソルダペーストの印刷ダレ抑制能、印刷性、加熱ダレ抑制能、濡れ広がり性、ディウェット抑制能に対して十分な効果が得られた。
実施例23は、酸化防止剤を添加したもので、ダイマー酸、トリマー酸として水添ダイマー酸を、本発明で規定される範囲内で5.0wt%含み、他の有機酸としてグルタル酸を、本発明で規定される範囲内で3.0wt%含み、ロジンとして重合ロジンを、本発明で規定される範囲内で45.0wt%含む。また、チキソ剤として、セバシン酸と1,6−ヘキサンジアミンが環状に重縮合した環状アミド化合物を、本発明で規定される範囲内で2.0wt%含み、セバシン酸と1,6−ヘキサンジアミンが非環状に重縮合した非環状アミド化合物を、本発明で規定された範囲内で4.0wt%含む。環状アミド化合物と非環状アミド化合物の合計量は6.0wt%で、本発明で規定される範囲内である。更に、アミン、ハロゲンを含まず、酸化防止剤としてヒンダードフェノール系酸化防止剤を、本発明で規定された範囲内で5.0wt%含み、残部を溶剤としてテトラエチレングリコールモノメチルエーテルを、本発明で規定された範囲内で36.0wt%含む。
実施例23でも、チキソ性に対して十分な効果が得られた。また、このフラックスを用いたソルダペーストでは、ソルダペーストの印刷ダレの抑制能に対して十分な効果が得られた。更に、印刷性に対して十分な効果が得られた。また、加熱ダレの抑制能に対して十分な効果が得られた。更に、濡れ広がり性に対して十分な効果が得られた。また、ディウェット抑制能に対して十分な効果が得られた。
実施例23に示すように、ダイマー酸、水添ダイマー酸、トリマー酸、水添トリマー酸のいずれか、あるいは、2種以上、及び、チキソ剤として環状アミド化合物と非環状アミド化合物を、本発明で規定された範囲内で含むことで、本発明で規定された範囲内で酸化防止剤を含むことでも、フラックスのチキソ性、ソルダペーストの印刷ダレ抑制能、印刷性、加熱ダレ抑制能、濡れ広がり性、ディウェット抑制能に対して十分な効果が得られた。
実施例24は、アミン、ハロゲン、酸化防止剤を添加したもので、ダイマー酸、トリマー酸として水添ダイマー酸を、本発明で規定される範囲内で5.0wt%含み、他の有機酸としてコハク酸を、本発明で規定される範囲内で0.2wt%含み、ロジンとして重合ロジンを、本発明で規定される範囲内で45.0wt%含む。また、チキソ剤として、セバシン酸と1,6−ヘキサンジアミンが環状に重縮合した環状アミド化合物を、本発明で規定される範囲内で2.0wt%含み、セバシン酸と1,6−ヘキサンジアミンが非環状に重縮合した非環状アミド化合物を、本発明で規定された範囲内で4.0wt%含む。環状アミド化合物と非環状アミド化合物の合計量は6.0wt%で、本発明で規定される範囲内である。更に、アミンとして2−フェニルイミダゾールを、本発明で規定される範囲内で5.0wt%含み、アミンハロゲン化水素酸塩としてジフェニルグアニジン・HBrを、本発明で規定された範囲内で1.0wt%含み、有機ハロゲン化合物としてtrans−2,3−ジブロモ−2−ブテン−1,4−ジオールを、本発明で規定される範囲内で3.0wt%含み、酸化防止剤としてヒンダードフェノール系酸化防止剤を、本発明で規定された範囲内で3.0wt%含み、残部を溶剤としてテトラエチレングリコールモノメチルエーテルを、本発明で規定された範囲内で31.8wt%含む。
実施例24でも、チキソ性に対して十分な効果が得られた。また、このフラックスを用いたソルダペーストでは、ソルダペーストの印刷ダレの抑制能に対して十分な効果が得られた。更に、印刷性に対して十分な効果が得られた。また、加熱ダレの抑制能に対して十分な効果が得られた。更に、濡れ広がり性に対して十分な効果が得られた。また、ディウェット抑制能に対して十分な効果が得られた。
実施例24に示すように、ダイマー酸、水添ダイマー酸、トリマー酸、水添トリマー酸のいずれか、あるいは、2種以上、及び、チキソ剤として環状アミド化合物と非環状アミド化合物を、本発明で規定された範囲内で含むことで、本発明で規定された範囲内でアミン、ハロゲン、酸化防止剤を含むことでも、フラックスのチキソ性、ソルダペーストの印刷ダレ抑制能、印刷性、加熱ダレ抑制能、濡れ広がり性、ディウェット抑制能に対して十分な効果が得られた。
実施例25〜実施例43は、さらにチキソ剤としてエステル化合物を添加したもので、実施例25は、ダイマー酸、トリマー酸として水添ダイマー酸を、本発明で規定される範囲内で5.0wt%含み、他の有機酸としてコハク酸を、本発明で規定される範囲内で3.0wt%含み、ロジンとして重合ロジンを、本発明で規定される範囲内で45.0wt%含む。また、チキソ剤として、セバシン酸と1,6−ヘキサンジアミンが環状に重縮合した環状アミド化合物を、本発明で規定される範囲内で1.5wt%含み、セバシン酸と1,6−ヘキサンジアミンが非環状に重縮合した非環状アミド化合物を、本発明で規定された範囲内で2.5wt%含み、チキソ剤としてのエステル化合物としてヒマシ硬化油を、本発明で規定された範囲内で2.0wt%含む。環状アミド化合物と非環状アミド化合物の合計量は4.0wt%で、本発明で規定される範囲内である。更に、アミンとして2−フェニルイミダゾールを、本発明で規定される範囲内で2.0wt%含み、有機ハロゲン化合物としてtrans−2,3−ジブロモ−2−ブテン−1,4−ジオールを、本発明で規定される範囲内で1.0wt%含み、残部を溶剤としてテトラエチレングリコールモノメチルエーテルを、本発明で規定された範囲内で38.0wt%含む。
実施例25でも、チキソ性に対して十分な効果が得られた。また、このフラックスを用いたソルダペーストでは、ソルダペーストの印刷ダレの抑制能に対して十分な効果が得られた。更に、印刷性に対して十分な効果が得られた。また、加熱ダレの抑制能に対して十分な効果が得られた。更に、濡れ広がり性に対して十分な効果が得られた。また、ディウェット抑制能に対して十分な効果が得られた。
実施例26は、ダイマー酸、トリマー酸として水添ダイマー酸を、本発明で規定される範囲内で5.0wt%含み、他の有機酸としてアジピン酸を、本発明で規定される範囲内で3.0wt%含み、ロジンとして重合ロジンを、本発明で規定される範囲内で45.0wt%含む。また、チキソ剤として、セバシン酸と1,6−ヘキサンジアミンが環状に重縮合した環状アミド化合物を、本発明で規定される範囲内で1.5wt%含み、セバシン酸と1,6−ヘキサンジアミンが非環状に重縮合した非環状アミド化合物を、本発明で規定された範囲内で2.5wt%含み、チキソ剤としてのエステル化合物としてヒマシ硬化油を、本発明で規定された範囲内で2.0wt%含む。環状アミド化合物と非環状アミド化合物の合計量は4.0wt%で、本発明で規定される範囲内である。更に、アミンとして2−フェニルイミダゾールを、本発明で規定される範囲内で2.0wt%含み、有機ハロゲン化合物としてtrans−2,3−ジブロモ−2−ブテン−1,4−ジオールを、本発明で規定される範囲内で1.0wt%含み、残部を溶剤としてテトラエチレングリコールモノメチルエーテルを、本発明で規定された範囲内で38.0wt%含む。
実施例26でも、チキソ性に対して十分な効果が得られた。また、このフラックスを用いたソルダペーストでは、ソルダペーストの印刷ダレの抑制能に対して十分な効果が得られた。更に、印刷性に対して十分な効果が得られた。また、加熱ダレの抑制能に対して十分な効果が得られた。更に、濡れ広がり性に対して十分な効果が得られた。また、ディウェット抑制能に対して十分な効果が得られた。
実施例27は、ダイマー酸、トリマー酸として水添ダイマー酸を、本発明で規定される範囲内で5.0wt%含み、他の有機酸を含まず、ロジンとして重合ロジンを、本発明で規定される範囲内で45.0wt%含む。また、チキソ剤として、セバシン酸と1,6−ヘキサンジアミンが環状に重縮合した環状アミド化合物を、本発明で規定される範囲内で1.5wt%含み、セバシン酸と1,6−ヘキサンジアミンが非環状に重縮合した非環状アミド化合物を、本発明で規定された範囲内で2.5wt%含み、チキソ剤としてのエステル化合物としてヒマシ硬化油を、本発明で規定された範囲内で2.0wt%含む。環状アミド化合物と非環状アミド化合物の合計量は4.0wt%で、本発明で規定される範囲内である。更に、アミンとして2−フェニルイミダゾールを、本発明で規定される範囲内で2.0wt%含み、有機ハロゲン化合物としてtrans−2,3−ジブロモ−2−ブテン−1,4−ジオールを、本発明で規定される範囲内で1.0wt%含み、残部を溶剤としてテトラエチレングリコールモノメチルエーテルを、本発明で規定された範囲内で41.0wt%含む。
実施例27でも、チキソ性に対して十分な効果が得られた。また、このフラックスを用いたソルダペーストでは、ソルダペーストの印刷ダレの抑制能に対して十分な効果が得られた。更に、印刷性に対して十分な効果が得られた。また、加熱ダレの抑制能に対して十分な効果が得られた。更に、濡れ広がり性に対して十分な効果が得られた。また、ディウェット抑制能に対して十分な効果が得られた。
実施例28は、ダイマー酸、トリマー酸として水添ダイマー酸を、本発明で規定される範囲内で5.0wt%含み、他の有機酸としてコハク酸を、本発明で規定される範囲内で1.0wt%含み、グルタル酸を、本発明で規定される範囲内で1.0wt%含む。2種以上の他の有機酸の合計の添加量も、本発明で規定される範囲内である。また、ロジンとして重合ロジンを、本発明で規定される範囲内で45.0wt%含む。また、チキソ剤として、セバシン酸と1,6−ヘキサンジアミンが環状に重縮合した環状アミド化合物を、本発明で規定される範囲内で1.5wt%含み、セバシン酸と1,6−ヘキサンジアミンが非環状に重縮合した非環状アミド化合物を、本発明で規定された範囲内で2.5wt%含み、チキソ剤としてのエステル化合物としてヒマシ硬化油を、本発明で規定された範囲内で2.0wt%含む。環状アミド化合物と非環状アミド化合物の合計量は4.0wt%で、本発明で規定される範囲内である。更に、アミンとして2−フェニルイミダゾールを、本発明で規定される範囲内で2.0wt%含み、有機ハロゲン化合物としてtrans−2,3−ジブロモ−2−ブテン−1,4−ジオールを、本発明で規定される範囲内で1.0wt%含み、残部を溶剤としてテトラエチレングリコールモノメチルエーテルを、本発明で規定された範囲内で39.0wt%含む。
実施例28でも、チキソ性に対して十分な効果が得られた。また、このフラックスを用いたソルダペーストでは、ソルダペーストの印刷ダレの抑制能に対して十分な効果が得られた。更に、印刷性に対して十分な効果が得られた。また、加熱ダレの抑制能に対して十分な効果が得られた。更に、濡れ広がり性に対して十分な効果が得られた。また、ディウェット抑制能に対して十分な効果が得られた。
実施例29は、ダイマー酸、トリマー酸として水添ダイマー酸を、本発明で規定される範囲内で8.0wt%含み、他の有機酸としてグルタル酸を、本発明で規定される範囲内で2.0wt%含み、ロジンとして重合ロジンを、本発明で規定される範囲内で45.0wt%含む。また、チキソ剤として、セバシン酸と1,6−ヘキサンジアミンが環状に重縮合した環状アミド化合物を、本発明で規定される範囲内で1.5wt%含み、セバシン酸と1,6−ヘキサンジアミンが非環状に重縮合した非環状アミド化合物を、本発明で規定された範囲内で2.5wt%含み、チキソ剤としてのエステル化合物としてヒマシ硬化油を、本発明で規定された範囲内で2.0wt%含む。環状アミド化合物と非環状アミド化合物の合計量は4.0wt%で、本発明で規定される範囲内である。更に、アミンとして2−フェニルイミダゾールを、本発明で規定される範囲内で2.0wt%含み、有機ハロゲン化合物としてtrans−2,3−ジブロモ−2−ブテン−1,4−ジオールを、本発明で規定される範囲内で1.0wt%含み、残部を溶剤としてテトラエチレングリコールモノメチルエーテルを、本発明で規定された範囲内で36.0wt%含む。
実施例29でも、チキソ性に対して十分な効果が得られた。また、このフラックスを用いたソルダペーストでは、ソルダペーストの印刷ダレの抑制能に対して十分な効果が得られた。更に、印刷性に対して十分な効果が得られた。また、加熱ダレの抑制能に対して十分な効果が得られた。更に、濡れ広がり性に対して十分な効果が得られた。また、ディウェット抑制能に対して十分な効果が得られた。
実施例25〜実施例29に示すように、ダイマー酸、水添ダイマー酸、トリマー酸、水添トリマー酸のいずれか、あるいは、2種以上、及び、チキソ剤として環状アミド化合物と非環状アミド化合物を、本発明で規定された範囲内で含むことで、他の有機酸を、本発明で想定される範囲内で含み、チキソ剤としてさらにエステル化合物を、本発明で規定される範囲内で含むことでも、フラックスのチキソ性、ソルダペーストの印刷ダレ抑制能、印刷性、加熱ダレ抑制能、濡れ広がり性、ディウェット抑制能に対して十分な効果が得られた。
実施例30は、ダイマー酸、トリマー酸として水添ダイマー酸を、本発明で規定される範囲内で5.0wt%含み、他の有機酸としてグルタル酸を、本発明で規定される範囲内で3.0wt%含み、ロジンとして重合ロジンを、本発明で規定される範囲内で45.0wt%含む。また、チキソ剤として、セバシン酸と1,6−ヘキサンジアミンが環状に重縮合した環状アミド化合物を、本発明で規定される範囲内で1.5wt%含み、セバシン酸と1,6−ヘキサンジアミンが非環状に重縮合した非環状アミド化合物を、本発明で規定された範囲内で2.5wt%含み、チキソ剤としてのエステル化合物としてヒマシ硬化油を、本発明で規定された範囲内で2.0wt%含む。環状アミド化合物と非環状アミド化合物の合計量は4.0wt%で、本発明で規定される範囲内である。更に、アミンとして2−フェニルイミダゾールを、本発明で規定される範囲内で5.0wt%含む。ハロゲンは含まず、残部を溶剤としてテトラエチレングリコールモノメチルエーテルを、本発明で規定された範囲内で36.0wt%含む。
実施例30でも、チキソ性に対して十分な効果が得られた。また、このフラックスを用いたソルダペーストでは、ソルダペーストの印刷ダレの抑制能に対して十分な効果が得られた。更に、印刷性に対して十分な効果が得られた。また、加熱ダレの抑制能に対して十分な効果が得られた。更に、濡れ広がり性に対して十分な効果が得られた。また、ディウェット抑制能に対して十分な効果が得られた。
実施例31は、ダイマー酸、トリマー酸として水添ダイマー酸を、本発明で規定される範囲内で5.0wt%含み、他の有機酸としてグルタル酸を、本発明で規定される範囲内で3.0wt%含み、ロジンとして重合ロジンを、本発明で規定される範囲内で45.0wt%含む。また、チキソ剤として、セバシン酸と1,6−ヘキサンジアミンが環状に重縮合した環状アミド化合物を、本発明で規定される範囲内で1.5wt%含み、セバシン酸と1,6−ヘキサンジアミンが非環状に重縮合した非環状アミド化合物を、本発明で規定された範囲内で2.5wt%含み、チキソ剤としてのエステル化合物としてヒマシ硬化油を、本発明で規定された範囲内で2.0wt%含む。環状アミド化合物と非環状アミド化合物の合計量は4.0wt%で、本発明で規定される範囲内である。更に、アミンとして2−フェニル−4−メチルイミダゾールを、本発明で規定される範囲内で5.0wt%含む。ハロゲンは含まず、残部を溶剤としてテトラエチレングリコールモノメチルエーテルを、本発明で規定された範囲内で36.0wt%含む。
実施例31でも、チキソ性に対して十分な効果が得られた。また、このフラックスを用いたソルダペーストでは、ソルダペーストの印刷ダレの抑制能に対して十分な効果が得られた。更に、印刷性に対して十分な効果が得られた。また、加熱ダレの抑制能に対して十分な効果が得られた。更に、濡れ広がり性に対して十分な効果が得られた。また、ディウェット抑制能に対して十分な効果が得られた。
実施例30〜実施例31に示すように、ダイマー酸、水添ダイマー酸、トリマー酸、水添トリマー酸のいずれか、あるいは、2種以上、及び、チキソ剤として環状アミド化合物と非環状アミド化合物を、本発明で規定された範囲内で含むことで、本発明で規定された範囲内でアミンを含み、チキソ剤としてさらにエステル化合物を、本発明で規定される範囲内で含むことでも、フラックスのチキソ性、ソルダペーストの印刷ダレ抑制能、印刷性、加熱ダレ抑制能、濡れ広がり性、ディウェット抑制能に対して十分な効果が得られた。
実施例32は、ダイマー酸、トリマー酸として水添ダイマー酸を、本発明で規定される範囲内で5.0wt%含み、他の有機酸としてグルタル酸を、本発明で規定される範囲内で3.0wt%含み、ロジンとして重合ロジンを、本発明で規定される範囲内で45.0wt%含む。また、チキソ剤として、セバシン酸と1,6−ヘキサンジアミンが環状に重縮合した環状アミド化合物を、本発明で規定される範囲内で1.5wt%含み、セバシン酸と1,6−ヘキサンジアミンが非環状に重縮合した非環状アミド化合物を、本発明で規定された範囲内で2.5wt%含み、チキソ剤としてのエステル化合物としてヒマシ硬化油を、本発明で規定された範囲内で2.0wt%含む。環状アミド化合物と非環状アミド化合物の合計量は4.0wt%で、本発明で規定される範囲内である。更に、アミンを含まず、アミンハロゲン化水素酸塩としてジフェニルグアニジン・HBrを、本発明で規定された範囲内で2.0wt%含み、残部を溶剤としてテトラエチレングリコールモノメチルエーテルを、本発明で規定された範囲内で39.0wt%含む。
実施例32でも、チキソ性に対して十分な効果が得られた。また、このフラックスを用いたソルダペーストでは、ソルダペーストの印刷ダレの抑制能に対して十分な効果が得られた。更に、印刷性に対して十分な効果が得られた。また、加熱ダレの抑制能に対して十分な効果が得られた。更に、濡れ広がり性に対して十分な効果が得られた。また、ディウェット抑制能に対して十分な効果が得られた。
実施例33は、ダイマー酸、トリマー酸として水添ダイマー酸を、本発明で規定される範囲内で5.0wt%含み、他の有機酸としてグルタル酸を、本発明で規定される範囲内で3.0wt%含み、ロジンとして重合ロジンを、本発明で規定される範囲内で45.0wt%含む。また、チキソ剤として、セバシン酸と1,6−ヘキサンジアミンが環状に重縮合した環状アミド化合物を、本発明で規定される範囲内で1.5wt%含み、セバシン酸と1,6−ヘキサンジアミンが非環状に重縮合した非環状アミド化合物を、本発明で規定された範囲内で2.5wt%含み、チキソ剤としてのエステル化合物としてヒマシ硬化油を、本発明で規定された範囲内で2.0wt%含む。環状アミド化合物と非環状アミド化合物の合計量は4.0wt%で、本発明で規定される範囲内である。更に、アミンを含まず、有機ハロゲン化合物としてtrans−2,3−ジブロモ−2−ブテン−1,4−ジオールを、本発明で規定された範囲内で5.0wt%含み、残部を溶剤としてテトラエチレングリコールモノメチルエーテルを、本発明で規定された範囲内で36.0wt%含む。
実施例33でも、チキソ性に対して十分な効果が得られた。また、このフラックスを用いたソルダペーストでは、ソルダペーストの印刷ダレの抑制能に対して十分な効果が得られた。更に、印刷性に対して十分な効果が得られた。また、加熱ダレの抑制能に対して十分な効果が得られた。更に、濡れ広がり性に対して十分な効果が得られた。また、ディウェット抑制能に対して十分な効果が得られた。
実施例32〜実施例33に示すように、ダイマー酸、水添ダイマー酸、トリマー酸、水添トリマー酸のいずれか、あるいは、2種以上、及び、チキソ剤として環状アミド化合物と非環状アミド化合物を、本発明で規定された範囲内で含むことで、本発明で規定された範囲内でハロゲンを含み、チキソ剤としてさらにエステル化合物を、本発明で規定される範囲内で含むことでも、フラックスのチキソ性、ソルダペーストの印刷ダレ抑制能、印刷性、加熱ダレ抑制能、濡れ広がり性、ディウェット抑制能に対して十分な効果が得られた。
実施例34は、ダイマー酸、トリマー酸として水添ダイマー酸を、本発明で規定される範囲内で5.0wt%含み、他の有機酸としてグルタル酸を、本発明で規定される範囲内で3.0wt%含み、ロジンとして重合ロジンを、本発明で規定される範囲内で45.0wt%含む。また、チキソ剤として、セバシン酸と1,6−ヘキサンジアミンが環状に重縮合した環状アミド化合物を、本発明で規定される範囲内で1.5wt%含み、セバシン酸と1,6−ヘキサンジアミンが非環状に重縮合した非環状アミド化合物を、本発明で規定された範囲内で2.5wt%含み、チキソ剤としてのエステル化合物としてヒマシ硬化油を、本発明で規定された範囲内で2.0wt%含む。環状アミド化合物と非環状アミド化合物の合計量は4.0wt%で、本発明で規定される範囲内である。更に、アミン、ハロゲンを含まず、酸化防止剤としてヒンダードフェノール系酸化防止剤を、本発明で規定された範囲内で5.0wt%含み、残部を溶剤としてテトラエチレングリコールモノメチルエーテルを、本発明で規定された範囲内で36.0wt%含む。
実施例34でも、チキソ性に対して十分な効果が得られた。また、このフラックスを用いたソルダペーストでは、ソルダペーストの印刷ダレの抑制能に対して十分な効果が得られた。更に、印刷性に対して十分な効果が得られた。また、加熱ダレの抑制能に対して十分な効果が得られた。更に、濡れ広がり性に対して十分な効果が得られた。また、ディウェット抑制能に対して十分な効果が得られた。
実施例34に示すように、ダイマー酸、水添ダイマー酸、トリマー酸、水添トリマー酸のいずれか、あるいは、2種以上、及び、チキソ剤として環状アミド化合物と非環状アミド化合物を、本発明で規定された範囲内で含むことで、本発明で規定された範囲内で酸化防止剤を含み、チキソ剤としてさらにエステル化合物を、本発明で規定される範囲内で含むことでも、フラックスのチキソ性、ソルダペーストの印刷ダレ抑制能、印刷性、加熱ダレ抑制能、濡れ広がり性、ディウェット抑制能に対して十分な効果が得られた。
実施例35は、ダイマー酸、トリマー酸として水添ダイマー酸を、本発明で規定される範囲内で5.0wt%含み、他の有機酸としてコハク酸を、本発明で規定される範囲内で0.2wt%含み、ロジンとして重合ロジンを、本発明で規定される範囲内で45.0wt%含む。また、チキソ剤として、セバシン酸と1,6−ヘキサンジアミンが環状に重縮合した環状アミド化合物を、本発明で規定される範囲内で1.5wt%含み、セバシン酸と1,6−ヘキサンジアミンが非環状に重縮合した非環状アミド化合物を、本発明で規定された範囲内で2.5wt%含み、チキソ剤としてのエステル化合物としてヒマシ硬化油を、本発明で規定された範囲内で2.0wt%含む。環状アミド化合物と非環状アミド化合物の合計量は4.0wt%で、本発明で規定される範囲内である。更に、アミンとして2−フェニルイミダゾールを、本発明で規定される範囲内で5.0wt%含み、アミンハロゲン化水素酸塩としてジフェニルグアニジン・HBrを、本発明で規定された範囲内で1.0wt%含み、有機ハロゲン化合物としてtrans−2,3−ジブロモ−2−ブテン−1,4−ジオールを、本発明で規定される範囲内で3.0wt%含み、酸化防止剤としてヒンダードフェノール系酸化防止剤を、本発明で規定された範囲内で43.0wt%含み、残部を溶剤としてテトラエチレングリコールモノメチルエーテルを、本発明で規定された範囲内で31.8wt%含む。
実施例35でも、チキソ性に対して十分な効果が得られた。また、このフラックスを用いたソルダペーストでは、ソルダペーストの印刷ダレの抑制能に対して十分な効果が得られた。更に、印刷性に対して十分な効果が得られた。また、加熱ダレの抑制能に対して十分な効果が得られた。更に、濡れ広がり性に対して十分な効果が得られた。また、ディウェット抑制能に対して十分な効果が得られた。
実施例35に示すように、ダイマー酸、水添ダイマー酸、トリマー酸、水添トリマー酸のいずれか、あるいは、2種以上、及び、チキソ剤として環状アミド化合物と非環状アミド化合物を、本発明で規定された範囲内で含むことで、本発明で規定された範囲内でアミン、ハロゲン、酸化防止剤を含み、チキソ剤としてさらにエステル化合物を、本発明で規定される範囲内で含むことでも、フラックスのチキソ性、ソルダペーストの印刷ダレ抑制能、印刷性、加熱ダレ抑制能、濡れ広がり性、ディウェット抑制能に対して十分な効果が得られた。
実施例36は、ダイマー酸、トリマー酸として水添ダイマー酸を、本発明で規定される範囲内で5.0wt%含み、他の有機酸としてグルタル酸を、本発明で規定される範囲内で3.0wt%含み、ロジンとして重合ロジンを、本発明で規定される範囲内で35.0wt%含む。また、チキソ剤として、セバシン酸と1,6−ヘキサンジアミンが環状に重縮合した環状アミド化合物を、本発明で規定される範囲内で1.5wt%含み、セバシン酸と1,6−ヘキサンジアミンが非環状に重縮合した非環状アミド化合物を、本発明で規定された範囲内で2.5wt%含み、チキソ剤としてのエステル化合物としてヒマシ硬化油を、本発明で規定された範囲内で2.0wt%含む。環状アミド化合物と非環状アミド化合物の合計量は4.0wt%で、本発明で規定される範囲内である。更に、アミンとして2−フェニルイミダゾールを、本発明で規定される範囲内で2.0wt%含み、有機ハロゲン化合物としてtrans−2,3−ジブロモ−2−ブテン−1,4−ジオールを、本発明で規定される範囲内で1.0wt%含み、残部を溶剤としてテトラエチレングリコールモノメチルエーテルを、本発明で規定された範囲内で48.0wt%含む。
実施例36でも、チキソ性に対して十分な効果が得られた。また、このフラックスを用いたソルダペーストでは、ソルダペーストの印刷ダレの抑制能に対して十分な効果が得られた。更に、印刷性に対して十分な効果が得られた。また、加熱ダレの抑制能に対して十分な効果が得られた。更に、濡れ広がり性に対して十分な効果が得られた。また、ディウェット抑制能に対して十分な効果が得られた。
実施例37は、ダイマー酸、トリマー酸として水添ダイマー酸を、本発明で規定される範囲内で5.0wt%含み、他の有機酸としてグルタル酸を、本発明で規定される範囲内で3.0wt%含み、ロジンとして重合ロジンを、本発明で規定される範囲内で60.0wt%含む。また、チキソ剤として、セバシン酸と1,6−ヘキサンジアミンが環状に重縮合した環状アミド化合物を、本発明で規定される範囲内で1.5wt%含み、セバシン酸と1,6−ヘキサンジアミンが非環状に重縮合した非環状アミド化合物を、本発明で規定された範囲内で2.5wt%含み、チキソ剤としてのエステル化合物としてヒマシ硬化油を、本発明で規定された範囲内で2.0wt%含む。環状アミド化合物と非環状アミド化合物の合計量は4.0wt%で、本発明で規定される範囲内である。更に、アミンとして2−フェニルイミダゾールを、本発明で規定される範囲内で2.0wt%含み、有機ハロゲン化合物としてtrans−2,3−ジブロモ−2−ブテン−1,4−ジオールを、本発明で規定される範囲内で1.0wt%含み、残部を溶剤としてテトラエチレングリコールモノメチルエーテルを、本発明で規定された範囲内で23.0wt%含む。
実施例37でも、チキソ性に対して十分な効果が得られた。また、このフラックスを用いたソルダペーストでは、ソルダペーストの印刷ダレの抑制能に対して十分な効果が得られた。更に、印刷性に対して十分な効果が得られた。また、加熱ダレの抑制能に対して十分な効果が得られた。更に、濡れ広がり性に対して十分な効果が得られた。また、ディウェット抑制能に対して十分な効果が得られた。
実施例38は、ダイマー酸、トリマー酸として水添ダイマー酸を、本発明で規定される範囲内で5.0wt%含み、他の有機酸としてグルタル酸を、本発明で規定される範囲内で3.0wt%含み、ロジンとして重合ロジンを、本発明で規定される範囲内で45.0wt%含む。また、チキソ剤として、セバシン酸と1,6−ヘキサンジアミンが環状に重縮合した環状アミド化合物を、本発明で規定される範囲内で2.0wt%含み、セバシン酸と1,6−ヘキサンジアミンが非環状に重縮合した非環状アミド化合物を、本発明で規定された範囲内で4.0wt%含み、チキソ剤としてのエステル化合物としてヒマシ硬化油を、本発明で規定された範囲内で0.5wt%含む。環状アミド化合物と非環状アミド化合物の合計量は6.0wt%で、本発明で規定される範囲内である。更に、アミンとして2−フェニルイミダゾールを、本発明で規定される範囲内で2.0wt%含み、有機ハロゲン化合物としてtrans−2,3−ジブロモ−2−ブテン−1,4−ジオールを、本発明で規定される範囲内で1.0wt%含み、残部を溶剤としてテトラエチレングリコールモノメチルエーテルを、本発明で規定された範囲内で37.5wt%含む。
実施例38でも、チキソ性に対して十分な効果が得られた。また、このフラックスを用いたソルダペーストでは、ソルダペーストの印刷ダレの抑制能に対して十分な効果が得られた。更に、印刷性に対して十分な効果が得られた。また、加熱ダレの抑制能に対して十分な効果が得られた。更に、濡れ広がり性に対して十分な効果が得られた。また、ディウェット抑制能に対して十分な効果が得られた。
実施例39は、ダイマー酸、トリマー酸として水添ダイマー酸を、本発明で規定される範囲内で5.0wt%含み、他の有機酸としてグルタル酸を、本発明で規定される範囲内で3.0wt%含み、ロジンとして重合ロジンを、本発明で規定される範囲内で45.0wt%含む。また、チキソ剤として、セバシン酸と1,6−ヘキサンジアミンが環状に重縮合した環状アミド化合物を、本発明で規定される範囲内で0.5wt%含み、セバシン酸と1,6−ヘキサンジアミンが非環状に重縮合した非環状アミド化合物を、本発明で規定された範囲内で1.0wt%含み、チキソ剤としてのエステル化合物としてヒマシ硬化油を、本発明で規定された範囲内で4.0wt%含む。環状アミド化合物と非環状アミド化合物の合計量は1.5wt%で、本発明で規定される範囲内である。更に、アミンとして2−フェニルイミダゾールを、本発明で規定される範囲内で2.0wt%含み、有機ハロゲン化合物としてtrans−2,3−ジブロモ−2−ブテン−1,4−ジオールを、本発明で規定される範囲内で1.0wt%含み、残部を溶剤としてテトラエチレングリコールモノメチルエーテルを、本発明で規定された範囲内で38.5wt%含む。
実施例39でも、チキソ比が0.30以上0.60未満であり、チキソ性に対して十分な効果が得られた。また、このフラックスを用いたソルダペーストでは、ソルダペーストの印刷ダレの抑制能に対して十分な効果が得られた。更に、印刷性に対して十分な効果が得られた。また、加熱ダレの抑制能に対して十分な効果が得られた。更に、濡れ広がり性に対して十分な効果が得られた。また、ディウェット抑制能に対して十分な効果が得られた。
実施例40は、ダイマー酸、トリマー酸として水添ダイマー酸を、本発明で規定される範囲内で5.0wt%含み、他の有機酸としてグルタル酸を、本発明で規定される範囲内で3.0wt%含み、ロジンとして重合ロジンを、本発明で規定される範囲内で45.0wt%含む。また、チキソ剤として、セバシン酸と1,6−ヘキサンジアミンが環状に重縮合した環状アミド化合物を、本発明で規定される範囲内で1.5wt%含み、セバシン酸と1,6−ヘキサンジアミンが非環状に重縮合した非環状アミド化合物を、本発明で規定された範囲内で0.5wt%含み、チキソ剤としてのエステル化合物としてヒマシ硬化油を、本発明で規定された範囲内で4.0wt%含む。環状アミド化合物と非環状アミド化合物の合計量は2.0wt%で、本発明で規定される範囲内である。更に、アミンとして2−フェニルイミダゾールを、本発明で規定される範囲内で2.0wt%含み、有機ハロゲン化合物としてtrans−2,3−ジブロモ−2−ブテン−1,4−ジオールを、本発明で規定される範囲内で1.0wt%含み、残部を溶剤としてテトラエチレングリコールモノメチルエーテルを、本発明で規定された範囲内で38.0wt%含む。
実施例40でも、チキソ比が0.30以上0.60未満であり、チキソ性に対して十分な効果が得られた。また、このフラックスを用いたソルダペーストでは、ソルダペーストの印刷ダレの抑制能に対して十分な効果が得られた。更に、印刷性に対して十分な効果が得られた。また、加熱ダレの抑制能に対して十分な効果が得られた。更に、濡れ広がり性に対して十分な効果が得られた。また、ディウェット抑制能に対して十分な効果が得られた。
実施例41は、ダイマー酸、トリマー酸として水添ダイマー酸を、本発明で規定される範囲内で5.0wt%含み、他の有機酸としてグルタル酸を、本発明で規定される範囲内で3.0wt%含み、ロジンとして重合ロジンを、本発明で規定される範囲内で45.0wt%含む。また、チキソ剤として、セバシン酸と1,6−ヘキサンジアミンが環状に重縮合した環状アミド化合物を、本発明で規定される範囲内で0.5wt%含み、セバシン酸と1,6−ヘキサンジアミンが非環状に重縮合した非環状アミド化合物を、本発明で規定された範囲内で1.5wt%含み、チキソ剤としてのエステル化合物としてヒマシ硬化油を、本発明で規定された範囲内で4.0wt%含む。環状アミド化合物と非環状アミド化合物の合計量は2.0wt%で、本発明で規定される範囲内である。更に、アミンとして2−フェニルイミダゾールを、本発明で規定される範囲内で2.0wt%含み、有機ハロゲン化合物としてtrans−2,3−ジブロモ−2−ブテン−1,4−ジオールを、本発明で規定される範囲内で1.0wt%含み、残部を溶剤としてテトラエチレングリコールモノメチルエーテルを、本発明で規定された範囲内で38.0wt%含む。
実施例41でも、チキソ比が0.30以上0.60未満であり、チキソ性に対して十分な効果が得られた。また、このフラックスを用いたソルダペーストでは、ソルダペーストの印刷ダレの抑制能に対して十分な効果が得られた。更に、印刷性に対して十分な効果が得られた。また、加熱ダレの抑制能に対して十分な効果が得られた。更に、濡れ広がり性に対して十分な効果が得られた。また、ディウェット抑制能に対して十分な効果が得られた。
実施例42は、ダイマー酸、トリマー酸として水添ダイマー酸を、本発明で規定される範囲内で5.0wt%含み、他の有機酸としてグルタル酸を、本発明で規定される範囲内で3.0wt%含み、ロジンとして重合ロジンを、本発明で規定される範囲内で45.0wt%含む。また、チキソ剤として、セバシン酸と1,6−ヘキサンジアミンが環状に重縮合した環状アミド化合物を、本発明で規定される範囲内で0.1wt%含み、セバシン酸と1,6−ヘキサンジアミンが非環状に重縮合した非環状アミド化合物を、本発明で規定された範囲内で2.5wt%含み、チキソ剤としてのエステル化合物としてヒマシ硬化油を、本発明で規定された範囲内で4.0wt%含む。環状アミド化合物と非環状アミド化合物の合計量は2.6wt%で、本発明で規定される範囲内である。更に、アミンとして2−フェニルイミダゾールを、本発明で規定される範囲内で2.0wt%含み、有機ハロゲン化合物としてtrans−2,3−ジブロモ−2−ブテン−1,4−ジオールを、本発明で規定される範囲内で1.0wt%含み、残部を溶剤としてテトラエチレングリコールモノメチルエーテルを、本発明で規定された範囲内で37.4wt%含む。
実施例42でも、チキソ比が0.30以上0.60未満であり、チキソ性に対して十分な効果が得られた。また、このフラックスを用いたソルダペーストでは、ソルダペーストの印刷ダレの抑制能に対して十分な効果が得られた。更に、印刷性に対して十分な効果が得られた。また、加熱ダレの抑制能に対して十分な効果が得られた。更に、濡れ広がり性に対して十分な効果が得られた。また、ディウェット抑制能に対して十分な効果が得られた。
実施例43は、ダイマー酸、トリマー酸として水添ダイマー酸を、本発明で規定される範囲内で5.0wt%含み、他の有機酸としてグルタル酸を、本発明で規定される範囲内で3.0wt%含み、ロジンとして重合ロジンを、本発明で規定される範囲内で45.0wt%含む。また、チキソ剤として、セバシン酸と1,6−ヘキサンジアミンが環状に重縮合した環状アミド化合物を、本発明で規定される範囲内で0.3wt%含み、セバシン酸と1,6−ヘキサンジアミンが非環状に重縮合した非環状アミド化合物を、本発明で規定された範囲内で2.5wt%含み、チキソ剤としてのエステル化合物としてヒマシ硬化油を、本発明で規定された範囲内で3.0wt%含む。環状アミド化合物と非環状アミド化合物の合計量は2.8wt%で、本発明で規定される範囲内である。更に、アミンとして2−フェニルイミダゾールを、本発明で規定される範囲内で2.0wt%含み、有機ハロゲン化合物としてtrans−2,3−ジブロモ−2−ブテン−1,4−ジオールを、本発明で規定される範囲内で1.0wt%含み、残部を溶剤としてテトラエチレングリコールモノメチルエーテルを、本発明で規定された範囲内で38.2wt%含む。
実施例43でも、チキソ比が0.30以上0.60未満であり、チキソ性に対して十分な効果が得られた。また、このフラックスを用いたソルダペーストでは、ソルダペーストの印刷ダレの抑制能に対して十分な効果が得られた。更に、印刷性に対して十分な効果が得られた。また、加熱ダレの抑制能に対して十分な効果が得られた。更に、濡れ広がり性に対して十分な効果が得られた。また、ディウェット抑制能に対して十分な効果が得られた。
実施例44は、環状アミド化合物と非環状アミド化合物の添加量を変えたもので、ダイマー酸、トリマー酸として水添ダイマー酸を、本発明で規定される範囲内で5.0wt%含み、他の有機酸としてグルタル酸を、本発明で規定される範囲内で3.0wt%含み、ロジンとして重合ロジンを、本発明で規定される範囲内で45.0wt%含む。また、チキソ剤として、セバシン酸と1,6−ヘキサンジアミンが環状に重縮合した環状アミド化合物を、本発明で規定される範囲内で0.3wt%含み、セバシン酸と1,6−ヘキサンジアミンが非環状に重縮合した非環状アミド化合物を、本発明で規定された範囲内で8.0wt%含む。環状アミド化合物と非環状アミド化合物の合計量は8.3wt%で、本発明で規定される範囲内である。更に、アミンとして2−フェニルイミダゾールを、本発明で規定される範囲内で2.0wt%含み、有機ハロゲン化合物としてtrans−2,3−ジブロモ−2−ブテン−1,4−ジオールを、本発明で規定される範囲内で1.0wt%含み、残部を溶剤としてテトラエチレングリコールモノメチルエーテルを、本発明で規定された範囲内で35.7wt%含む。
実施例44では、環状アミド化合物を0.3wt%含むことで、非環状アミド化合物を8wt%含んでも、チキソ性に対して十分な効果が得られた。また、このフラックスを用いたソルダペーストでは、ソルダペーストの印刷ダレの抑制能に対して十分な効果が得られた。更に、印刷性に対して十分な効果が得られた。また、加熱ダレの抑制能に対して十分な効果が得られた。更に、濡れ広がり性に対して十分な効果が得られた。また、ディウェット抑制能に対して十分な効果が得られた。
これに対し、比較例1は、ダイマー酸、トリマー酸として水添ダイマー酸を、本発明で規定される範囲内で5.0wt%含み、他の有機酸としてグルタル酸を、本発明で規定される範囲内で3.0wt%含み、ロジンとして重合ロジンを、本発明で規定される範囲内で45.0wt%含む。また、チキソ剤として、セバシン酸と1,6−ヘキサンジアミンが環状に重縮合した環状アミド化合物を、本発明で規定される範囲内で0.1wt%含み、セバシン酸と1,6−ヘキサンジアミンが非環状に重縮合した非環状アミド化合物を、本発明で規定された範囲外で0.1wt%含む。環状アミド化合物と非環状アミド化合物の合計量は0.2wt%で、本発明で規定される範囲外である。更に、アミンとして2−フェニルイミダゾールを、本発明で規定される範囲内で2.0wt%含み、有機ハロゲン化合物としてtrans−2,3−ジブロモ−2−ブテン−1,4−ジオールを、本発明で規定される範囲内で1.0wt%含み、残部を溶剤としてテトラエチレングリコールモノメチルエーテルを、本発明で規定された範囲内で43.8wt%含む。
環状アミド化合物の含有量が、本発明で規定される範囲内であっても、非環状アミド化合物の含有量が、本発明で規定される範囲未満であり、環状アミド化合物と非環状アミド化合物の合計量が、本発明で規定される範囲未満である比較例1では、フラックスのチキソ性、ソルダペーストの印刷ダレ抑制能、印刷性、加熱ダレ抑制能に対して効果が得られなかった。
比較例2は、ダイマー酸、トリマー酸として水添ダイマー酸を、本発明で規定される範囲内で5.0wt%含み、他の有機酸としてグルタル酸を、本発明で規定される範囲内で3.0wt%含み、ロジンとして重合ロジンを、本発明で規定される範囲内で45.0wt%含む。また、チキソ剤として、セバシン酸と1,6−ヘキサンジアミンが環状に重縮合した環状アミド化合物を、本発明で規定される範囲内で0.1wt%含み、セバシン酸と1,6−ヘキサンジアミンが非環状に重縮合した非環状アミド化合物を、本発明で規定された範囲内で0.5wt%含む。但し、環状アミド化合物と非環状アミド化合物の合計量は0.6wt%で、本発明で規定される範囲外である。更に、アミンとして2−フェニルイミダゾールを、本発明で規定される範囲内で2.0wt%含み、有機ハロゲン化合物としてtrans−2,3−ジブロモ−2−ブテン−1,4−ジオールを、本発明で規定される範囲内で1.0wt%含み、残部を溶剤としてテトラエチレングリコールモノメチルエーテルを、本発明で規定された範囲内で43.4wt%含む。
環状アミド化合物及び非環状アミド化合物の含有量が、本発明で規定される範囲内であっても、環状アミド化合物と非環状アミド化合物の合計量が、本発明で規定される範囲未満である比較例2では、フラックスのチキソ性、ソルダペーストの印刷ダレ抑制能、印刷性、加熱ダレ抑制能に対して効果が得られなかった。
比較例3は、ダイマー酸、トリマー酸として水添ダイマー酸を、本発明で規定される範囲内で5.0wt%含み、他の有機酸としてグルタル酸を、本発明で規定される範囲内で3.0wt%含み、ロジンとして重合ロジンを、本発明で規定される範囲内で45.0wt%含む。また、チキソ剤として、環状アミド化合物を含まず、セバシン酸と1,6−ヘキサンジアミンが非環状に重縮合した非環状アミド化合物を、本発明で規定された範囲外で15.0wt%含む。更に、アミンとして2−フェニルイミダゾールを、本発明で規定される範囲内で2.0wt%含み、有機ハロゲン化合物としてtrans−2,3−ジブロモ−2−ブテン−1,4−ジオールを、本発明で規定される範囲内で1.0wt%含み、残部を溶剤としてテトラエチレングリコールモノメチルエーテルを、本発明で規定された範囲内で29.0wt%含む。
環状アミド化合物を含まない比較例3では、非環状アミド化合物の添加量を、本発明で規定される範囲を超えて増やすことで、フラックスのチキソ性、ソルダペーストの印刷ダレ抑制能、加熱ダレ抑制能に対して効果が得られたが、ソルダペーストの印刷性に対して効果が得られなかった。
比較例4は、ダイマー酸、トリマー酸として水添ダイマー酸を、本発明で規定される範囲内で5.0wt%含み、他の有機酸としてグルタル酸を、本発明で規定される範囲内で3.0wt%含み、ロジンとして重合ロジンを、本発明で規定される範囲内で45.0wt%含む。また、チキソ剤として、環状アミド化合物、非環状アミド化合物を含まず、エステル化合物としてのヒマシ硬化油を、本発明で規定された範囲内で5.0wt%含む。更に、アミンとして2−フェニルイミダゾールを、本発明で規定される範囲内で2.0wt%含み、有機ハロゲン化合物としてtrans−2,3−ジブロモ−2−ブテン−1,4−ジオールを、本発明で規定される範囲内で1.0wt%含み、残部を溶剤としてテトラエチレングリコールモノメチルエーテルを、本発明で規定された範囲内で39.0wt%含む。
環状アミド化合物、非環状アミド化合物を含まない比較例4では、チキソ剤としてエステル化合物を、本発明で規定される範囲内で含むことで、フラックスのチキソ性、ソルダペーストの印刷ダレ抑制能、印刷性に対して効果が得られたが、ソルダペーストの加熱ダレ抑制能に対して効果が得られなかった。
比較例5は、ダイマー酸、トリマー酸を含まず、他の有機酸としてグルタル酸を、本発明で規定される範囲内で3.0wt%含み、ロジンとして重合ロジンを、本発明で規定される範囲内で50.0wt%含む。また、チキソ剤として、セバシン酸と1,6−ヘキサンジアミンが環状に重縮合した環状アミド化合物を、本発明で規定される範囲内で2.0wt%含み、セバシン酸と1,6−ヘキサンジアミンが非環状に重縮合した非環状アミド化合物を、本発明で規定された範囲内で4.0wt%含む。環状アミド化合物と非環状アミド化合物の合計量は6.0wt%で、本発明で規定される範囲内である。更に、アミンとして2−フェニルイミダゾールを、本発明で規定される範囲内で2.0wt%含み、有機ハロゲン化合物としてtrans−2,3−ジブロモ−2−ブテン−1,4−ジオールを、本発明で規定される範囲内で1.0wt%含み、残部を溶剤としてテトラエチレングリコールモノメチルエーテルを、本発明で規定された範囲内で38.0wt%含む。
ダイマー酸、トリマー酸を含まない比較例5では、濡れ広がり性、ディウェット抑制能に対して効果が得られなかった。
なお、チキソ剤が、ジカルボン酸としてマロン酸、コハク酸、グルタル酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、フタル酸またはテレフタル酸等を使用した環状アミド化合物、非環状アミド化合物を含むことでも、フラックスのチキソ性、ソルダペーストの印刷ダレ抑制能、印刷性、加熱ダレ抑制能に対して十分な効果が得られた。
また、チキソ剤が、トリカルボン酸としてシクロヘキサントリカルボン酸、ベンゼントリカルボン酸等を使用した環状アミド化合物、非環状アミド化合物を含むことでも、フラックスのチキソ性、ソルダペーストの印刷ダレ抑制能、印刷性、加熱ダレ抑制能に対して十分な効果が得られた。
更に、チキソ剤が、ジアミンとしてエチレンジアミン、1,3−ジアミノプロパン、1,4−ジアミノブタン、ダイマージアミン、フェニレンジアミン、メタキシリレンジアミン、パラキシリレンジアミン、2,4−ジアミノトルエン等を使用した環状アミド化合物、非環状アミド化合物を含むことでも、フラックスのチキソ性、ソルダペーストの印刷ダレ抑制能、印刷性、加熱ダレ抑制能に対して十分な効果が得られた。
また、チキソ剤が、トリアミンとしてトリアミノシクロヘキサン、トリマートリアミン等を使用した環状アミド化合物、非環状アミド化合物を含むことでも、フラックスのチキソ性、ソルダペーストの印刷ダレ抑制能、印刷性、加熱ダレ抑制能に対して十分な効果が得られた。
更に、チキソ剤が、モノカルボン酸として酢酸、パルミチン酸、ステアリン酸、12−ヒドロキシステアリン酸、ベヘン酸、モンタン酸等を使用した非環状アミド化合物を含むことでも、フラックスのチキソ性、ソルダペーストの印刷ダレ抑制能、印刷性、加熱ダレ抑制能に対して十分な効果が得られた。
また、チキソ剤が、モノアミンとしてアンモニア、エチルアミン、ヘキシルアミン、オクチルアミン、ステアリルアミン等を使用した非環状アミド化合物を含むことでも、フラックスのチキソ性、ソルダペーストの印刷ダレ抑制能、印刷性、加熱ダレ抑制能に対して十分な効果が得られた。
更に、チキソ剤が、ラクタムを開環重合した非環状アミド化合物を含むことでも、フラックスのチキソ性、ソルダペーストの印刷ダレ抑制能、印刷性、加熱ダレ抑制能に対して十分な効果が得られた。
<ソルダペーストの増粘抑制効果の評価>
上述した各実施例のフラックスと、以下の表4に示す組成のはんだ合金を使用して調合したソルダペーストの増粘抑制効果についても検証した。
(1)検証方法
得られたソルダペーストについて、JIS Z 3284−3の「4.2 粘度特性試験」に記載された方法に従って、回転粘度計(PCU−205、株式会社マルコム製)を用い、回転数:10rpm、測定温度:25℃にて、粘度を12時間測定し続けた。そして、初期粘度(撹拌30分後の粘度)と12時間後の粘度とを比較し、以下の基準に基づいて増粘抑制効果の評価を行った。
(2)判定基準
〇:13時間後の粘度≦初期粘度×1.2:経時での粘度上昇が小さく良好
×:13時間後の粘度>初期粘度×1.2:経時での粘度上昇が大きく不良
Figure 0006575704
表1〜表3に示す各実施例のフラックスと、上記の数(1)式及び数(2)式を満たす表4に示す各実施例のはんだ合金を使用したソルダペーストでは、ソルダペーストの印刷ダレ抑制能、印刷性、加熱ダレ抑制能、濡れ広がり性、ディウェット抑制能に加えて、増粘抑制効果に対して十分な効果が得られた。
これに対し、表1〜表3に示す各実施例のフラックスと、上記の数(1)式及び数(2)式を満たさない表4に示す各比較例のはんだ合金を使用したソルダペーストでは、ソルダペーストの印刷ダレ抑制能、印刷性、加熱ダレ抑制能、濡れ広がり性、ディウェット抑制能に対して効果が得られたが、増粘抑制効果に対して効果が得られなかった。
以上のことから、ダイマー酸、水添ダイマー酸、トリマー酸、水添トリマー酸のいずれか、あるいは、2種以上と、チキソ剤と、ロジンと、溶剤を含み、チキソ剤は、ジカルボン酸及び/またはトリカルボン酸とジアミン及び/またはトリアミンが環状に重縮合した環状アミド化合物と、モノカルボン酸、ジカルボン酸及び/またはトリカルボン酸とモノアミン、ジアミン及び/またはトリアミンが非環状に重縮合した非環状アミド化合物、または、ラクタムを開環重合した非環状アミド化合物からなり、環状アミド化合物は、ジカルボン酸及びトリカルボン酸の炭素数が3以上10以下、ジアミン及びトリアミンの炭素数が2以上54以下であり、非環状アミド化合物は、モノカルボン酸、ジカルボン酸及びトリカルボン酸の炭素数が2以上28以下、モノアミン、ジアミン及びトリアミンの炭素数が0以上54以下であり、環状アミド化合物を0.1wt%以上8.0wt%以下、より好ましくは、環状アミド化合物を0.5wt%以上1.5wt%以下、非環状アミド化合物を0.5wt%以上8.0wt%以下、より好ましくは、非環状アミド化合物を0.5wt%以上4.0wt%以下含み、かつ、環状アミド化合物と非環状アミド化合物の合計が1.5wt%以上10.0wt%以下である本発明に係るフラックスでは、チキソ剤が非環状アミド化合物からなる場合と比較して、非環状アミド化合物の含有量を増やすことなく、チキソ性を向上させることができ、チキソ剤の析出を抑制することができた。
このフラックスを用いたソルダペーストでは、にじみ、かすれ等が抑制された良好な印刷性を得ることができ、また、印刷後のソルダペーストが流れる印刷ダレを抑制することができた。更に、はんだ付け時の加熱によるソルダペーストの加熱ダレを抑制することができた。
また、ダイマー酸、水添ダイマー酸、トリマー酸、水添トリマー酸のいずれか、あるいは、2種以上を0.5wt%以上20wt%以下含むことで、熱負荷の大きい条件下でも良好な濡れ広がりを示し、かつディウェットの発生を抑制することができることが判り、どのような熱履歴でも安定して仕上がりのよいはんだ付けが可能となるフラックスを提供できた。
さらに、本発明に係るフラックスは、チキソ剤としてエステル化合物を0wt%以上8.0wt%以下、より好ましくは、エステル化合物を0wt%以上4.0wt%以下、ロジンを30.0wt%以上60.0wt%以下、より好ましくは、ロジンを35.0wt%以上60.0wt%以下、他の有機酸を0wt%以上10.0wt%以下、より好ましくは、他の有機酸を0.2wt%以上5.0wt%以下、アミンを0wt%以上20.0wt%以下、より好ましくは、アミンを0wt%以上5.0wt%以下、有機ハロゲン化合物を0wt%以上5.0wt%以下、アミンハロゲン化水素酸塩を0wt%以上2.0wt%以下、酸化防止剤を0wt%以上5.0wt%以下で含み、残部が溶剤である。このような組成とすることで、チキソ剤に環状アミド化合物と非環状アミド化合物を含むことによるフラックスのチキソ性、ソルダペーストの印刷ダレ抑制能、印刷性、加熱ダレの抑制能、ダイマー酸、水添ダイマー酸、トリマー酸、水添トリマー酸のいずれか、あるいは、2種以上を含むことによる濡れ広がり性、ディウェット抑制能が阻害されず、これらに対して十分な効果が得られた。
さらに、このフラックスと、As:25質量ppm以上300質量ppm以下、並びにSb:0質量ppm超3000質量ppm以下、Bi:0質量ppm超10000質量ppm以下、及びPb:0質量ppm超5100質量ppm以下の少なくとも1種、及びAg:0質量%以上4質量%以下、Cu:0質量%以上0.9質量%以下並びに残部がSnからなり、かつ、上記の数(1)式及び数(2)式を満たすはんだ合金を用いたソルダペーストでは、チキソ剤に環状アミド化合物と非環状アミド化合物を含むことによるフラックスのチキソ性、ソルダペーストの印刷ダレ抑制能、印刷性、加熱ダレの抑制能、ダイマー酸、水添ダイマー酸、トリマー酸、水添トリマー酸のいずれか、あるいは、2種以上を含むことによる濡れ広がり性、ディウェット抑制能が阻害されず、増粘抑制効果に対して十分な効果が得られた。

Claims (15)

  1. モノカルボン酸の反応物で2量体であるダイマー酸、ダイマー酸に水素を添加した水添ダイマー酸、モノカルボン酸の反応物で3量体であるトリマー酸、トリマー酸に水素を添加した水添トリマー酸の何れか、あるいは、ダイマー酸、水添ダイマー酸、トリマー酸、水添トリマー酸の2種以上と、ロジンと、チキソ剤と、溶剤を含み、
    ダイマー酸、水添ダイマー酸、トリマー酸、水添トリマー酸の何れか、あるいは、ダイマー酸、水添ダイマー酸、トリマー酸、水添トリマー酸の2種以上を0.5wt%以上20wt%以下含み、
    チキソ剤は、環状アミド化合物と非環状アミド化合物からなり、環状アミド化合物を0.1wt%以上8.0wt%以下、非環状アミド化合物を0.5wt%以上8.0wt%以下で含み、かつ、環状アミド化合物と非環状アミド化合物の合計が1.5wt%以上10.0wt%以下であり、
    環状アミド化合物は、ジカルボン酸及び/またはトリカルボン酸と、ジアミン及び/またはトリアミンが環状に重縮合した分子量が3000以下のアミド化合物であり、
    非環状アミド化合物は、モノカルボン酸、ジカルボン酸及び/またはトリカルボン酸と、モノアミン、ジアミン及び/またはトリアミンが非環状に縮合したアミド化合物である
    ことを特徴とするフラックス。
  2. 環状アミド化合物は、ジカルボン酸及びトリカルボン酸の炭素数が3以上10以下である
    ことを特徴とする請求項1に記載のフラックス。
  3. 環状アミド化合物は、ジカルボン酸及びトリカルボン酸の炭素数が6以上10以下である
    ことを特徴とする請求項1に記載のフラックス。
  4. 環状アミド化合物は、ジアミン及びトリアミンの炭素数が2以上54以下である
    ことを特徴とする請求項2または請求項3に記載のフラックス。
  5. 環状アミド化合物は、ジアミン及びトリアミンの炭素数が6である
    ことを特徴とする請求項2または請求項3に記載のフラックス。
  6. 環状アミド化合物は、炭素数が3以上10以下のジカルボン酸と、炭素数が2以上54以下のジアミンが環状に重縮合したアミド化合物である
    ことを特徴とする請求項1に記載のフラックス。
  7. 環状アミド化合物は、炭素数が6以上10以下のジカルボン酸と、炭素数が6のジアミンが環状に重縮合したアミド化合物である
    ことを特徴とする請求項1に記載のフラックス。
  8. 環状アミド化合物は、ジカルボン酸及びトリカルボン酸の炭素数が3以上10以下、ジアミン及びトリアミンの炭素数が2以上54以下であり、
    非環状アミド化合物は、モノカルボン酸、ジカルボン酸及びトリカルボン酸の炭素数が2以上28以下、モノアミン、ジアミン及びトリアミンの炭素数が0以上54以下である
    ことを特徴とする請求項1に記載のフラックス。
  9. チキソ剤は、さらにエステル化合物を含む
    ことを特徴とする請求項1〜請求項8の何れか1項に記載のフラックス。
  10. チキソ剤は、エステル化合物としてヒマシ硬化油を含む
    ことを特徴とする請求項9に記載のフラックス。
  11. チキソ剤は、環状アミド化合物を0.5wt%以上1.5wt%以下、非環状アミド化合物を0.5wt%以上4.0wt%以下含む
    ことを特徴とする請求項1に記載のフラックス。
  12. チキソ剤は、エステル化合物を0wt%以上8.0wt%以下含む
    ことを特徴とする請求項9または請求項10に記載のフラックス。
  13. ロジンを30wt%以上60wt%以下含む
    ことを特徴とする請求項1〜請求項12の何れか1項に記載のフラックス。
  14. さらに、ダイマー酸、水添ダイマー酸、トリマー酸、水添トリマー酸以外の有機酸を0wt%以上10wt%以下、
    アミンを0wt%以上20wt%、
    有機ハロゲン化合物を0wt%以上5wt%以下、
    アミンハロゲン化水素酸塩を0wt%以上2wt%以下、
    酸化防止剤を0wt%以上5wt%以下含む
    ことを特徴とする請求項1〜請求項13の何れか1項に記載のフラックス。
  15. 請求項1〜請求項14の何れか1項に記載のフラックスと、金属粉を含む
    ことを特徴とするソルダペースト。
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