JP6575423B2 - 鋳型、貴金属インゴットの鋳造方法、および鋳型の製造方法 - Google Patents

鋳型、貴金属インゴットの鋳造方法、および鋳型の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6575423B2
JP6575423B2 JP2016079365A JP2016079365A JP6575423B2 JP 6575423 B2 JP6575423 B2 JP 6575423B2 JP 2016079365 A JP2016079365 A JP 2016079365A JP 2016079365 A JP2016079365 A JP 2016079365A JP 6575423 B2 JP6575423 B2 JP 6575423B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mold
ingot
casting
noble metal
floor portion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016079365A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017189787A (ja
JP2017189787A5 (ja
Inventor
諭 松原
諭 松原
和典 谷嵜
和典 谷嵜
良一 松木
良一 松木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Metal Mining Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Metal Mining Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Metal Mining Co Ltd filed Critical Sumitomo Metal Mining Co Ltd
Priority to JP2016079365A priority Critical patent/JP6575423B2/ja
Publication of JP2017189787A publication Critical patent/JP2017189787A/ja
Publication of JP2017189787A5 publication Critical patent/JP2017189787A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6575423B2 publication Critical patent/JP6575423B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Molds, Cores, And Manufacturing Methods Thereof (AREA)
  • Mold Materials And Core Materials (AREA)

Description

本発明は、貴金属インゴットの鋳造に用いる鋳型、貴金属インゴットの鋳造方法、および鋳型の製造方法に関する。
一般に、金、銀、白金族元素などの貴金属を得るため、鋳鉄製鋳型などの金属鋳造用鋳型(以下、単に「鋳型」という)を用いてインゴットを鋳造することが行われている。
鋳造に用いる貴金属の精製方法として、乾式処理の後に電解精製をする方法(以下、電解精製法)が長年にわたり行われていた。近年では、特許文献1のように、環境や安全への配慮、そして燃料や電力の節減のために、溶液から直接的に粉状の貴金属を得る精製方法(以下、湿式精製法)が広まりつつある。
特許5200588号公報
ところが、特許文献1に示す湿式精製法で得た貴金属を用いてインゴットを鋳造すると、インゴットの表面にくぼみが生じやすい。このため、特許文献1に記載の鋳造では、再溶解して鋳造をやり直す手間がかかっていた。
インゴットの表面状態は一般的に平滑で穴あき等の凹凸がなく、純粋な金属色をしているものが良いとされている。このため、品質認証機関等の規定または内部規定により、表面状態が悪いもの、例えば多数のくぼみのあるものは不良とされる。鋳造されたインゴットの表面状態は、金属溶解の条件、注湯方法などの様々な要因により決定される。中でも、鋳型内部に付着させる離型剤の管理が重要である。
そこで、本発明は、上記従来技術の問題点に鑑みて提案されたものであり、金属を鋳造してインゴットを得る際に、表面がより平滑なインゴットを得る技術を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る鋳型は、金、銀、白金族元素からなる群から選択される、いずれかの金属を構成する貴金属インゴットの鋳造に用いる鋳型であって、水平に前記貴金属インゴットを支える床部と、前記床部の表面に描いた閉曲線から上へ突き出すように設けられる外枠部とを含み、前記床部の表面粗さRmax1.2mm〜1.6mmであり、前記床部の表面上に、炭素系離型薄膜またはシリコン系離型薄膜が形成されていることを特徴とする。
また、本発明の一態様に係る貴金属インゴットの鋳造方法は、金、銀、白金族元素からなる群から選択される、いずれかの金属を構成する貴金属インゴットの製造方法であって、床部と該床部の表面に描いた閉曲線から上へ突き出すように設けられる外枠部とを含む鋳型に、該床部を研削することにより凹凸状の表面を形成する工程と、前記凹凸状の表面上に、炭素系離型剤またはシリコン系離型剤を塗布することにより炭素系離型薄膜またはシリコン系離型薄膜を形成する工程と、前記炭素系離型薄膜または前記シリコン系離型薄膜上に、金、銀、白金族元素からなる群から選択される、いずれかの金属を構成する溶湯を注いだ後、該金属を鋳造して貴金属インゴットを得る工程とを備え、前記凹凸状の表面の表面粗さRmax1.2mm〜1.6mmであることを特徴とする。
さらに、本発明の一態様に係る鋳型の製造方法は、金、銀、白金族元素からなる群から選択される、いずれかの金属を構成する貴金属インゴットの鋳造に用いる鋳型の製造方法であって、水平に前記貴金属インゴットを支える床部と該床部の表面に描いた閉曲線から上へ突き出すように設けられる外枠部とを含む鋳型に、該床部を研削することにより凹凸状の表面を形成する工程と、前記凹凸状の表面上に、炭素系離型剤またはシリコン系離型剤を塗布することにより炭素系離型薄膜またはシリコン系離型薄膜を形成する工程とを備え、前記凹凸状の表面の表面粗さRmax1.2mm〜1.6mmであることを特徴とする。
本発明によれば、金属を鋳造してインゴットを得る際に、表面が平滑なインゴットを得ることができる。
本発明の実施形態に係る鋳型を示す斜視図である。 本発明の実施形態に係る貴金属インゴットの鋳造方法の概略を示すフロー図である。
本発明者らは、電解精製法を経た鋳造と湿式精製法を経た鋳造を比較検討し、湿式精製法で得られる貴金属が粉状であることに注目した。さらに検討を進め、粉状の貴金属はガスを巻き込みやすく、融解後もガス成分(特に酸素)が溶存しやすく、鋳造時に浮上分離したガスが(凝固後の)くぼみを生じると考えた。ガス対策を研究した結果、離型剤を多量に使用することによって、ガス成分の分離を遅らせたり、ガス成分を貴金属表面から速やかに取り除いたりできることを見出した。続いて、多量の離型剤を鋳型表面上に保つために、鋳型表面を従来よりも粗くするという手段によって、本発明を完成した。
以下、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を限定するものではなく、本実施形態で説明される構成の全てが本発明の解決手段として必須であるとは限らない。
[1.鋳型]
図1は、本発明の実施形態に係る鋳型を示す斜視図である。本実施形態に係る鋳型1は、図1に示すように、略水平に貴金属インゴットを支える床部10と、床部の表面に描いた閉曲線から上へ突き出すように設けられる外枠部20とを含む。さらに、床部10の表面上には、離型薄膜(不図示)が形成されている。
本実施形態に係る鋳型1では、床部10の表面粗さRmax1.0mm〜2.0mmであることを特徴とするものであり、好ましくは1.2mm〜1.6mmである。本実施形態に係る鋳型1では、床部10の表面粗さを上記範囲内に制御することにより、貴金属インゴットの表面状態を良好に保ちながらも、高温時における床部10に形成された離型薄膜の剥離を防止することができる。このように、離型薄膜は、鋳型1と鋳造される金属の固着を防ぐために付着させることが本来の目的であり、さらにインゴットの表面を平滑にする役割も担っている。
表面粗さRmaxが1.0mm未満である場合には、溶湯を鋳型に流し込む前に離型薄膜が剥離しやすい。このため、表面粗さRmaxは1.0mm以上であることが望ましい。一方、表面粗さRmaxが2.0mmを超える場合には、得られる貴金属インゴットの表面が荒れてしまう。このため、表面粗さRmaxは2.0mm以下が望ましい。なお、鋳型1を管理する観点から、床部10の表面粗さは、床部10の全面にわたって均一なものとすることが好ましいが、溶湯の液面高さを境に表面粗さを変えたり、離型薄膜が剥離しやすい部分が生じたような場合には、部分的に表面粗さを適宜調整したりすることも可能である。
鋳型1を用いてインゴットを鋳造する際には、その床部10の表面上に離型剤を塗布することにより離型薄膜を形成することで、凝固した金属の鋳型からの離型性を向上させることが行われている。離型剤を床部10に塗布することは、鋳型1とインゴットとの固着を防止するために用いられる。しかし、鋳型1の床部10の表面と離型薄膜との密着強度はあまり強くないので、溶湯を鋳型に流し込んだ際に、流し込まれた溶湯の温度や流れの勢いによって、離型薄膜が鋳型1の床部10の表面から剥離することがある。このような離型薄膜の剥離を防止するために、床部10のインゴット側の全表面に凹凸を設けることが行われている。
鋳型内にある溶湯量が少ない間は、溶湯のある部分にのみ溶湯の流れが伝わることから、床部10の離型薄膜は剥離しやすい。この間、熔体の供給源からの落差は大きいから、強い流れが発生して、床部10の離型薄膜は特に剥離しやすくなっている。だから、床部10は外枠部20よりも、離型薄膜との密着強度を高くし、注湯完了時に十分な厚みの離型薄膜が残存することが望ましい。そこで、床部10の表面粗さRmaxを外枠部20の表面粗さRmaxとは差をつけたり、床部10への離型剤の塗布量を外枠部20へのそれとは差をつけたりするのがよい。
本実施形態に係る鋳型1では、離型薄膜は、インゴットの離型性が高い薄膜であればよく、例えば炭素系離型薄膜、またはシリコン系離型薄膜が挙げられる。離型薄膜が炭素系離型薄膜またはシリコン系離型薄膜であれば、溶湯中に含まれていた酸素を吸収して、耐熱鋳鋼鋳型1に流し込まれた溶湯内において酸素ガスが急激に発生するのを抑えることができる。その結果、インゴットの表面に気泡が少なくなり、凝固したインゴットの表面に凹みが少なくなる。炭素系離型薄膜やシリコン系離型薄膜の他にも、酸素と結合できる材質か、あるいは床部10へ酸素ガスを導く細孔を形成する材質であれば、インゴットの表面に凹みが少なくなると考えられる。
床部10の表面上に形成される離型薄膜は、200μm〜1500μm程度、好ましくは600μm〜1200μm程度となるように離型剤を塗布することが好ましい。離型薄膜が200μm未満である場合には、離型薄膜が部分的に分解され、酸素を十分に吸収することができず、インゴットの外観不良の原因となる。一方、離型薄膜が1500μmを超える場合には、均一な塗膜を形成することが難しくなるばかりでなく、塗布した離型剤がインゴット内に不純物として取り込まれたり、熱分解により生成したガスを起因とする鋳造欠陥の原因になったりする可能性がある。
離型薄膜の厚みが上記範囲であっても、床部10の表面粗さRmaxを1.0mm〜2.0mm、または1.2mm〜1.6mmにすることにより、離型薄膜を形成するための離型剤の保持量を実質的に増加させることができ、酸素除去能力が飛躍的に向上する。離型薄膜の厚み(mm)は、床部10の表面粗さRmax(mm)に対して、0.5倍〜1.5倍にするのがよく、0.8倍〜1.2倍にするのがさらに好ましい。これによって、床部10の凹凸形状が貴金属インゴットに直接転写されるのを防ぎ、滑らかな表面を備えた貴金属インゴットを製造することができる。このような離型薄膜の表面粗さRmaxは、0.1mm〜0.8mmになっており、0.5mm以下になっているものと考えられる。
また、本実施形態に係る鋳型1の材料としては、特に限定されることなく、一般的な耐熱鋳鉄や耐熱鋳鋼や耐熱合金鋼を用いることができる。鋳型1の材料としては、熱容量が0.48〜0.51J・mol-1・K-1の範囲にあるものを用いることが好ましく、0.49〜0.50J・mol-1・K-1の範囲にあるものを用いることがより好ましい。また、この範囲の熱容量を有する耐熱鋳鋼を使用し、質量が1kg以上の大型の貴金属インゴット(たとえば、1kgの金インゴットでは、幅115mm〜120mm×横52mm〜55mm×厚さ8mm〜10mm)を鋳造する場合には、鋳型の厚さを13mm〜20mm程度とすることが好ましく、18mm〜19mm程度とすることがより好ましい。鋳型1の材料(例えば、材料の示す熱容量)および厚さとして上記範囲のものを選択することにより、鋳型温度の制御が容易となる。これにより、溶湯の凝固速度を均一に制御することが可能となる。
本実施形態に係る鋳型1は、金、銀、白金族元素からなる群から選択される、いずれかの金属を構成する貴金属インゴットを鋳造するのに適用される。さらに、本実施形態に係る鋳型1は、銀を構成する貴金属インゴットを鋳造するのに適用されるのが好ましい。
以上より、本実施形態に係る鋳型1は、略水平に貴金属インゴットを支える床部と、床部の表面に描いた閉曲線から上へ突き出すように設けられる外枠部とを含み、床部の表面上に、炭素系離型薄膜またはシリコン系離型薄膜が形成され、表面粗さRmaxが1.0mm〜2.0mmであることを特徴とするものである。これにより、この鋳型1では、金属を鋳造してインゴットを得る際に、表面が平滑なインゴットを得ることができる。
[2.貴金属インゴットの鋳造方法]
本実施形態に係る貴金属インゴットの鋳造方法は、図2に示すように、鋳型の床部の表面を凹凸状に形成する工程(以下、「研削工程S1」という。)と、凹凸状の表面を有する床部の表面上に、離型薄膜を形成する工程(以下、「成膜工程S2」という。)と、床部の表面に、各金属を構成する溶湯を注いだ後、各金属を鋳造してインゴットを得る工程(以下、「鋳造工程S3」という。)とを備える。
(研削工程S1)
研削工程S1は、略水平に貴金属インゴットを支える床部と床部の表面に描いた閉曲線から上へ突き出すように設けられる外枠部と含む鋳型に、アルミナ系研磨剤で研削することにより床部の表面を凹凸状に形成する工程である。
研削工程S1では、床部の表面に凹凸を設ける方法としては、サンドペーパー、グラインダーなどの公知の手段で荒らす方法があるが、均一な表面粗さを有する面を簡便に得るためには、サンドブラストを施すことが好ましい。この場合、用いるブラスト材(研磨剤)により、表面粗さの調節が可能である。また、研削工程S1では、すでに貴金属インゴットの鋳造に利用されたことがある鋳型を、ブラスト材により表面粗さを調節することもできる。すでに貴金属インゴットの鋳造に利用されたことがある鋳型を用いることで、鋳型の廃棄処分を要さず、材料費や加工費も節減できる。
研削工程S1では、鋳型の材料として耐熱鋳鉄、耐熱鋳鋼または耐熱合金鋼を用いる場合は、アルミナ系のブラスト材によってサンドブラストを施すことが好ましい。アルミナ系のブラスト材によって鋳型の床部の表面を削り取り、短時間に精度よく凹凸が得られるからである。アルミナ系のブラスト材の粒径としては、0.8〜3.3mm、好ましくは1.0〜2.0mmのものが適している。なお、本実施形態でいう粒径としては、篩による質量基準の目開き径か、あるいはマイクロトラック(登録商標)による質量基準の中位径を使用することができる。
このように、研削工程S1では、床部に凹凸状の表面を形成し、この床部の表面粗さを1.0mm〜2.0mmに調整することができる。
(成膜工程S2)
成膜工程S2は、床部の凹凸状の表面上に、炭素系離型剤またはシリコン系離型剤を塗布することにより炭素系離型薄膜またはシリコン系離型薄膜を形成する工程である。
成膜工程S2では、離型剤の塗布方法としては、特に限定されることなく、スプレーなどを用いての吹き付け、刷毛を使った塗りつけ、直接の滴下などの公知の手段を用いることができる。
このように、成膜工程S2では、床部の表面上に炭素系離型薄膜またはシリコン系離型薄膜を形成することができる。
(鋳造工程S3)
鋳造工程S3は、離型薄膜上に、金、銀、白金族元素からなる群から選択される、いずれかの金属を構成する溶湯を注いだ後、金属を鋳造して貴金属インゴットを得る工程である。
鋳造工程S3では、湿式精製法で得た貴金属は粉状であり、融解時にガスを巻き込みやすい。そこで、融解から注湯までの間にこのガスを浮上分離することが望ましい。浮上分離は、溶湯の表面に泡が浮上しなくなるまで行うことが望ましい。浮上分離は、たとえば炉内などで5〜30分間静置すればよい。5分以上にすることで、小径のガスも湯面まで浮上させることができ、30分以下にすることで、燃料消費や炉内雰囲気から溶湯側へのガスの混入を抑制できる。粉状の貴金属は熱の通りがよいので、加熱すると全体を一気に融解させることができ、一定時間だけ静置するにも適している。
鋳造工程S3では、小ロットだけ鋳造する場合は、粉状の貴金属を鋳型に入れてから融解し、ガスを浮上分離させてから凝固させてもよい。
鋳造工程S3では、鋳型の予熱や溶湯の鋳造は、公知の方法によって容易に行うことができる。なお、鋳造温度や冷却速度は、溶湯である貴金属元素の融点(凝固点)や変態点に基づいて適宜調整すればよい。
鋳造工程S3では、貴金属インゴットを得た後、床部を改削することにより凹凸状の表面を形成する工程(以下、「改削工程(不図示)」ともいう。)をさらに備えることができる。例えば、鋳型を繰り返し鋳造に使うと、床部の表面が平滑となったりひび割れ等の劣化を生じたりする場合がある。このような場合は、床部の表面の再生を行うことができる。表面を再生する方法としては、上述した床部の表面に凹凸を設ける方法と同様であり、表面粗さRmaxを1.0mm〜2.0mm、好ましくは1.2mm〜1.6mmの範囲に改削すればよい。
床部の表面を改削するためにサンドブラストを繰り返し施すと、鋳型の厚さが変わることがあるので、所定の表面粗さに改削された床部の厚さを測定し、床部の厚さが13〜20mm(より好ましくは18〜19mm)でなくなった鋳型を取り除くことが望ましい。
なお、改削工程後、成膜工程S2により凹凸状の表面上に離型剤を塗布することにより、離型薄膜を形成することができる。
以上より、本実施形態に係る貴金属インゴットの鋳造方法は、略水平に貴金属インゴットを支える床部と床部の表面に描いた閉曲線から上へ突き出すように設けられる外枠部とを含む鋳型に、床部を研削することにより凹凸状の表面を形成する工程S1と、床部の凹凸状の表面上に、炭素系離型剤またはシリコン系離型剤を塗布することにより炭素系離型薄膜またはシリコン系離型薄膜を形成する工程S2と、炭素系離型薄膜またはシリコン系離型薄膜上に、金、銀、白金族元素からなる群から選択される、いずれかの金属を構成する溶湯を注いだ後、金属を鋳造して貴金属インゴットを得る工程S3とを備える。そして、この貴金属インゴットの鋳造方法では、床部の表面粗さRmaxが1.0mm〜2.0mmであることを特徴とするものである。これにより、金属を鋳造してインゴットを得る際に、表面が平滑なインゴットを得ることができる。
[3.鋳型の製造方法]
本実施の一形態に係る鋳型の製造方法は、鋳型の床部を研削することにより凹凸状の表面を形成する工程と、床部の凹凸状の表面上に、離型薄膜を形成する工程とを備える。なお、本実施形態に係る鋳型の製造方法では、上述した貴金属インゴットの鋳造方法における研削工程S1および成膜工程S2の構成については同様であることから、説明の便宜上、同様な構成についてはその説明を割愛する。
以上より、本実施の一形態に係る鋳型の製造方法は、略水平に貴金属インゴットを支える床部と床部の表面に描いた閉曲線から上へ突き出すように設けられる外枠部とを含む鋳型に、床部を研削することにより凹凸状の表面を形成する工程と、床部の凹凸状の表面上に、炭素系離型剤またはシリコン系離型剤を塗布することにより炭素系離型薄膜またはシリコン系離型薄膜を形成する工程とを備える。そして、この鋳型の製造方法では、床部10の表面粗さRmaxが1.0mm〜2.0mmであることを特徴とするものである。これにより、金属を鋳造してインゴットを得る際に、表面が平滑なインゴットを得るために用いる鋳型を作製することができる。
以下、実施例および比較例を用いて、本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例および比較例に限定されるものではない。
まず、本実施形態に係る貴金属インゴットの鋳造方法における研削工程S1では、銀のインゴットを得るために、サンプル1乃至5に示すように鋳型をそれぞれ製作した。以下、説明する。
(サンプル1)
サンプル1では、熱容量が0.48J・mol-1・K-1の耐熱鋳鋼材料を滑らかな枡形に鋳造し、その厚みが15mmとなるように、耐熱鋳鋼材料の全面をアルミナ系研磨剤で研磨することで鋳型を得た。アルミナ系研磨剤は、目開き1.0mmと目開き3.3mmのふるいで選別することにより得られた、粒径が1.0mm〜3.3mmのアルミナ粒子を用いた。アルミナ系研磨剤を用いて削り取った鋳型に備わる床部の表面粗さRmaxは、1.0〜2.0mmの範囲に収まった。
(サンプル2)
サンプル2では、熱容量が0.51J・mol-1・K-1の耐熱鋳鉄材料を滑らかな枡形に鋳造し、その厚みが20mmとなるように、耐熱鋳鉄材料の全面をアルミナ系研磨剤で研磨することで鋳型を得た。アルミナ系研磨剤は、中位径が2.8mmのアルミナ粒子を用いた。アルミナ系研磨剤を用いて削り取った鋳型に備わる床部の表面粗さRmaxは、2.0mmであった。
(サンプル3)
サンプル3では、熱容量が0.50J・mol-1・K-1の耐熱鋳鉄材料を滑らかな枡形に鋳造し、その厚みが13mmとなるように、耐熱鋳鉄材料の全面をアルミナ系研磨剤で研磨することで鋳型を得た。アルミナ系研磨剤は、中位径が1.0mmのアルミナ粒子を用いた。アルミナ系研磨剤を用いて削り取った鋳型に備わる床部の表面粗さRmaxは、1.2mmであった。
(サンプル4)
サンプル4では、熱容量が0.48J・mol-1・K-1の耐熱鋳鋼材料を滑らかな枡形に鋳造し、その厚みが15mmとなるように、耐熱鋳鋼材料の全面をアルミナ系研磨剤で研磨することで鋳型を得た。アルミナ系研磨剤は、目開き0.8mmと目開き1.0mmのふるいで選別することにより得られた、粒径が0.8mm〜1.0mmのアルミナ粒子を用いた。アルミナ系研磨剤を用いて削り取った鋳型に備わる床部の表面粗さRmaxは、0.8〜1.0mmの範囲に収まった。
(サンプル5)
サンプル5では、熱容量が0.51J・mol-1・K-1の耐熱鋳鉄材料を滑らかな枡形に鋳造し、その厚みが20mmとなるように、耐熱鋳鉄材料の全面をアルミナ系研磨剤で研磨することで鋳型を得た。アルミナ系研磨剤は、中位径が0.8mmのアルミナ粒子を用いた。アルミナ系研磨剤を用いて削り取った鋳型に備わる床部の表面粗さRmaxは、0.9mmであった。
(サンプル6)
サンプル6では、熱容量が0.50J・mol-1・K-1の耐熱鋳鉄材料を滑らかな枡形に鋳造し、その厚みが18mmとなるように、耐熱鋳鉄材料の全面を鉄系研磨剤で研磨することで鋳型を得た。鉄系研磨剤は、中位径が4.0mmの鉄粒子を用いた。鉄系研磨剤を用いて削り取った鋳型に備わる床部の表面粗さRmaxは、3.0mmであった。
次に、本実施形態に係る貴金属インゴットの製造方法における成膜工程S2および鋳造工程S3では、サンプル1乃至6に示した鋳型を用いて、実施例1乃至10並びに比較例1乃至4により、銀のインゴットをそれぞれ得た。以下、説明する。
(実施例1)
実施例1では、成膜工程S2において、サンプル1に示した鋳型に備わる床部の表面上に、炭素系離型剤を塗布して、成膜した。次に、鋳造工程S3では、鋳型を予熱した後に、湿式精製法で得た銀を1100℃〜1150℃で溶解して注ぐことによって、銀のインゴットを製造した。実施例1では、成膜工程S2と鋳造工程S3との順で繰り返すことにより、質量30kgの銀のインゴットを製造した。製造開始から1か月間、銀のインゴットの製造を繰り返した結果、この銀のインゴットの規格合格率は80%以上であることを確認した。ここで、規格合格率とは、合格品と不合格品の個数の和に対する合格品の個数の割合を示す指標である。なお、合格品は、JIS H 2141およびLBMAのGood Delivery Rulesを確実に満足し、美観を呈し顧客や輸送業者が満足する品である。
(実施例2)
実施例2では、成膜工程S2において、サンプル2に示した鋳型に備わる床部の表面上に、炭素系離型剤を塗布して、成膜した。次に、鋳造工程S3では、鋳型を予熱した後に、湿式精製法で得た銀を1100℃〜1150℃で溶解して注ぐことによって、銀のインゴットを製造した。実施例2では、成膜工程S2と鋳造工程S3との順で繰り返し行うことにより、質量30kgの銀のインゴットを製造した。製造開始から1か月間、銀のインゴットの製造を繰り返した結果、この銀のインゴットの規格合格率は80%以上であることを確認した。なお、炭素系離型薄膜の厚みを測定したところ、1.5mmであった。
(実施例3)
実施例3では、成膜工程S2において、サンプル3に示した鋳型に備わる床部の表面上に、炭素系離型剤を塗布して、成膜した。次に、鋳造工程S3では、鋳型を予熱した後に、湿式精製法で得た銀を1100℃〜1150℃で溶解して注ぐことによって、銀のインゴットを製造した。実施例3では、成膜工程S2と鋳造工程S3との順で繰り返し行うことにより、質量30kgの銀のインゴットを製造した。製造開始から1か月間、銀のインゴットの製造を繰り返した結果、この銀のインゴットの規格合格率は80%以上であることを確認した。
(実施例4)
実施例4では、成膜工程S2において、サンプル1に示した鋳型に備わる床部の表面上に、シリコン系離型剤を塗布して、成膜した。次に、鋳造工程S3では、鋳型を予熱した後に、湿式精製法で得た銀を1100℃〜1150℃で溶解して注ぐことによって、銀のインゴットを製造した。実施例4では、成膜工程S2と鋳造工程S3との順で繰り返し行うことにより、質量30kgの銀のインゴットを製造した。製造開始から1か月間、銀のインゴットの製造を繰り返した結果、この銀のインゴットの規格合格率は80%以上であることを確認した。
(実施例5)
実施例5では、成膜工程S2において、サンプル2に示した鋳型に備わる床部の表面上に、シリコン系離型剤を塗布して、成膜した。次に、鋳造工程S3では、鋳型を予熱した後に、湿式精製法で得た銀を1100℃〜1150℃で溶解して注ぐことによって、銀のインゴットを製造した。実施例5では、成膜工程S2と鋳造工程S3との順で繰り返し行うことにより、質量30kgの銀のインゴットを製造した。製造開始から1か月間、銀のインゴットの製造を繰り返した結果、この銀のインゴットの規格合格率は80%以上であることを確認した。
(実施例6)
実施例6では、成膜工程S2において、サンプル3に示した鋳型に備わる床部の表面上に、シリコン系離型剤を塗布して、成膜した。次に、鋳造工程S3では、鋳型を予熱した後に、湿式精製法で得た銀を1100℃〜1150℃で溶解して注ぐことによって、質量30kgの銀のインゴットを繰り返し製造した。製造開始から1か月間、銀のインゴットの製造を繰り返した結果、この銀のインゴットの規格合格率は80%以上であることを確認した。なお、シリコン系離型薄膜の厚みを測定したところ、0.6mmであった。
(実施例7)
実施例7では、実施例1で示した成膜工程S2および鋳造工程S3を繰り返し行うことにより、製造開始から5か月間、銀のインゴットの製造を繰り返した。その結果、銀のインゴットの規格合格率は徐々に低下し、5か月目には60%以下となったことを確認した。
次に、実施例7では、この鋳型を、サンプル1に示した研削工程S1と同様に、厚みが13mmとなるように再研磨した。実施例7では、成膜工程S2において、改削した鋳型に備わる床部の表面上に、炭素系離型剤を塗布して、成膜した。次に、鋳造工程S3では、鋳型を予熱した後に、湿式精製法で得た銀を1100〜1150℃で溶解して注ぐことによって、質量30kgの銀のインゴットを繰り返し製造した。製造開始から1か月間、銀のインゴットの製造を繰り返した結果、この銀のインゴットの規格合格率は80%以上であることを確認した。
(実施例8)
実施例8では、実施例5で示した成膜工程S2および鋳造工程S3を繰り返し行うことにより、製造開始から5か月間、銀のインゴットの製造を繰り返した。その結果、銀のインゴットの規格合格率は徐々に低下し、5か月目には60%以下となったことを確認した。
次に、実施例8では、この鋳型を、サンプル1に示した研削工程S1と同様に、厚みが17mmとなるように再研磨した。実施例8では、成膜工程S2において、改削した鋳型に備わる床部の表面上に、シリコン系離型剤を塗布して、成膜した。次に、鋳造工程S3では、鋳型を予熱した後に、湿式精製法で得た銀を1100℃〜1150℃で溶解して注ぐことによって、質量30kgの銀のインゴットを繰り返し製造した。製造開始から1か月間、銀のインゴットの製造を繰り返した結果、この銀のインゴットの規格合格率は80%以上であることを確認した。
(実施例9)
実施例9では、成膜工程S2において、サンプル1に示した鋳型を6個用意し、それぞれに備わる床部の表面上に、炭素系離型剤を塗布して、成膜した。ここで、離型剤の塗布量は、レーザー距離計を用いて調節し、離型薄膜の膜厚(mm)が床部の表面粗さRmax(mm)の0.8倍〜1.2倍となるようにした。鋳型3個に成膜した離型薄膜の表面粗さRmaxを測定したところ、いずれも、0.1mm〜0.8mmの範囲に収まった。次に、鋳造工程S3では、残りの鋳型3個を予熱した後に、それぞれに湿式精製法で得た銀を1100℃〜1150℃で溶解して注ぐことによって、銀のインゴットを製造した。得られたインゴットはいずれも、合格品であり、表面粗さRmaxは0.5mm以下であった。
(実施例10)
実施例10では、成膜工程S2において、サンプル1に示した鋳型を6個用意し、それぞれに備わる床部の表面上に、シリコン系離型剤を塗布して、成膜した。ここで、離型剤の塗布量は、レーザー距離計を用いて調節し、離型薄膜の膜厚(mm)が床部の表面粗さRmax(mm)の0.8倍〜1.2倍となるようにした。鋳型3個に成膜した離型薄膜の表面粗さRmaxを測定したところ、いずれも、0.1mm〜0.8mmの範囲に収まった。次に、鋳造工程S3では、残りの鋳型3個を予熱した後に、それぞれに湿式精製法で得た銀を1100℃〜1150℃で溶解して注ぐことによって、銀のインゴットを製造した。得られたインゴットはいずれも、合格品であり、表面粗さRmaxは0.5mm以下であった。
(比較例1)
比較例1では、成膜工程S2において、サンプル4に示した鋳型に備わる床部の表面上に、炭素系離型剤を塗布して、成膜した。次に、鋳造工程S3では、鋳型を予熱した後に、湿式精製法で得た銀を1100℃〜1150℃で溶解して注ぐことによって、質量30kgの銀のインゴットを繰り返し製造した。製造開始から1か月間、銀のインゴットの製造を繰り返した結果、この銀のインゴットの規格合格率は60%未満であることを確認した。
(比較例2)
比較例2では、成膜工程S2において、サンプル5に示した鋳型に備わる床部の表面上に、シリコン系離型剤を塗布して、成膜した。次に、鋳造工程S3では、鋳型を予熱した後に、湿式精製法で得た銀を1100℃〜1150℃で溶解して注ぐことによって、質量30kgの銀のインゴットを繰り返し製造した。製造開始から1か月間、銀のインゴットの製造を繰り返した結果、この銀のインゴットの規格合格率は60%未満であることを確認した。
(比較例3)
比較例3では、成膜工程S2において、サンプル6に示した鋳型に備わる床部の表面上に、炭素系離型剤を塗布して、成膜した。次に、鋳造工程S3では、鋳型を予熱した後に、湿式精製法で得た銀を1100℃〜1150℃で溶解して注ぐことによって、質量30kgの銀のインゴットを製造した。得られたインゴットは、不合格品であった。離型剤を取り除き、離型剤の塗布量をさまざまに変えて成膜工程S2を行ったが、銀のインゴットの規格合格率が50%を超える条件は見出せなかった。
(比較例4)
比較例4では、成膜工程S2において、サンプル6に示した鋳型に備わる床部の表面上に、シリコン系離型剤を塗布して、成膜した。次に、鋳造工程S3では、鋳型を予熱した後に、湿式精製法で得た銀を1100℃〜1150℃で溶解して注ぐことによって、質量30kgの銀のインゴットを製造した。得られたインゴットは、不合格品であった。離型剤を取り除き、離型剤の塗布量をさまざまに変えて成膜工程S2を行ったが、銀のインゴットの規格合格率が50%を超える条件は見出せなかった。
(実施例による考察)
実施例1乃至実施例10では、床部の表面において、表面粗さRmaxが1.0mm〜2.0mmであり、炭素系離型薄膜またはシリコン系離型薄膜が形成されていることにより、銀のインゴットの規格合格率が80%以上であった。
一方、比較例1乃至4では、床部の表面において、表面粗さRmaxが1.0mm〜2.0mmではないことにより、銀のインゴットの規格合格率が60%未満であった。
また、実施例7及び8では、銀のインゴットの製造を長期間繰り返すによる経時劣化をした後に、成膜工程S2と鋳造工程S3を行う前に、再度、床部を改削することにより凹凸状の表面を形成する工程をさらに備えることで、銀のインゴットの規格合格率を80%以上に戻すことができた。これにより、本実施の形態に係る貴金属インゴットの製造では、経時劣化した鋳型を再利用できるということが確認された。
以上より、本実施形態に係る貴金属インゴットの鋳造方法は、有用であることが確認された。
本発明は、貯蔵、運搬、譲渡に適し、すなわち市場流通性の高い貴金属インゴットを製造することができるので、工業的意義が極めて大きい。
1 鋳型、10 床部、20 外枠部、S1 研削工程、S2 成膜工程、S3 鋳造工程

Claims (5)

  1. 金、銀、白金族元素からなる群から選択される、いずれかの金属を構成する貴金属インゴットの鋳造に用いる鋳型であって、
    水平に前記貴金属インゴットを支える床部と、
    前記床部の表面に描いた閉曲線から上へ突き出すように設けられる外枠部とを含み、
    前記床部の表面粗さRmax1.2mm〜1.6mmであり、
    前記床部の表面上に、炭素系離型薄膜またはシリコン系離型薄膜が形成されていることを特徴とする鋳型。
  2. 当該鋳型が、耐熱鋳鋼であり、
    前記床部の厚さが、13mm〜20mmであり、
    前記耐熱鋳鋼の熱容量が、0.48〜0.51J・mol−1・K−1であることを特徴とする請求項1記載の鋳型。
  3. 金、銀、白金族元素からなる群から選択される、いずれかの金属を構成する貴金属インゴットの製造方法であって、
    水平に前記貴金属インゴットを支える床部と該床部の表面に描いた閉曲線から上へ突き出すように設けられる外枠部とを含む鋳型に、該床部を研削することにより凹凸状の表面を形成する工程と、
    前記凹凸状の表面上に、炭素系離型剤またはシリコン系離型剤を塗布することにより炭素系離型薄膜またはシリコン系離型薄膜を形成する工程と、
    前記炭素系離型薄膜または前記シリコン系離型薄膜上に、金、銀、白金族元素からなる群から選択される、いずれかの金属を構成する溶湯を注いだ後、該金属を鋳造して前記貴金属インゴットを得る工程とを備え、
    前記凹凸状の表面の表面粗さRmax1.2mm〜1.6mmであることを特徴とする貴金属インゴットの鋳造方法。
  4. 前記貴金属インゴットを得る工程後に、前記床部を改削することにより凹凸状の表面を形成する工程をさらに備えることを特徴する請求項3記載の貴金属インゴットの鋳造方法。
  5. 金、銀、白金族元素からなる群から選択される、いずれかの金属を構成する貴金属インゴットの鋳造に用いる鋳型の製造方法であって、
    水平に前記貴金属インゴットを支える床部と該床部の表面に描いた閉曲線から上へ突き出すように設けられる外枠部とを含む鋳型に、該床部を研削することにより凹凸状の表面を形成する工程と、
    前記凹凸状の表面上に、炭素系離型剤またはシリコン系離型剤を塗布することにより炭素系離型薄膜またはシリコン系離型薄膜を形成する工程とを備え、
    前記凹凸状の表面の表面粗さRmax1.2mm〜1.6mmであることを特徴とする鋳型の製造方法。
JP2016079365A 2016-04-12 2016-04-12 鋳型、貴金属インゴットの鋳造方法、および鋳型の製造方法 Active JP6575423B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016079365A JP6575423B2 (ja) 2016-04-12 2016-04-12 鋳型、貴金属インゴットの鋳造方法、および鋳型の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016079365A JP6575423B2 (ja) 2016-04-12 2016-04-12 鋳型、貴金属インゴットの鋳造方法、および鋳型の製造方法

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2017189787A JP2017189787A (ja) 2017-10-19
JP2017189787A5 JP2017189787A5 (ja) 2018-10-25
JP6575423B2 true JP6575423B2 (ja) 2019-09-18

Family

ID=60086497

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016079365A Active JP6575423B2 (ja) 2016-04-12 2016-04-12 鋳型、貴金属インゴットの鋳造方法、および鋳型の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6575423B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017189787A (ja) 2017-10-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5869747B2 (ja) 保護層を有する合金鋳造品の製造方法
CN103691909B (zh) 一种铝/镁固液复合铸造成型方法
CN103537618B (zh) 木工刀具刀体的制造工艺
CN105821263A (zh) 铝合金汽车转向器壳体及其超高速铸造制备方法
JP5627874B2 (ja) 半凝固スラリーの製造方法および半凝固スラリーの製造装置
CN113814359A (zh) 一种上模重力压型薄壁金属铸造工艺
JP6575423B2 (ja) 鋳型、貴金属インゴットの鋳造方法、および鋳型の製造方法
RU2314891C1 (ru) Способ изготовления форм для литья по выплавляемым моделям
CN109943749B (zh) 一种应用于饰品3d打印首模的铜合金球形粉末材料
Chen et al. The hot cracking mechanism of 316 L stainless steel cladding in rapid laser forming process.
JP4309712B2 (ja) フルモールド鋳造方法
CN100457322C (zh) 提高铸锭表面质量的方法
JP2003048745A (ja) ガラス溶解塊を高温成形するための装置および方法
JP2002096157A (ja) 細かい全等軸晶組織の鋳造方法
FR3068271A1 (fr) Procede de fonderie avec coulee en moule chaud
JP4911012B2 (ja) 貴金属インゴット鋳造用耐熱鋳鋼鋳型およびこれを用いた貴金属インゴットの鋳造方法
JP2016064428A (ja) 初層スラリー用耐火セラミックフィラー及びそれを用いた精密鋳造用鋳型
CN103357819A (zh) 一种斗齿的熔模铸造方法
JP6318612B2 (ja) 鋳ぐるみ方法
JP4689342B2 (ja) 精密鋳造法及び精密鋳造品
JPS6087963A (ja) 平滑表面を有する金属鋳塊の連続鋳造法及び装置
JP2005152987A (ja) シリコン鋳造用鋳型およびその製造方法
KR101226209B1 (ko) 스테인리스강 조형물 제작용 주형 및 이를 이용한 스테인리스강 조형물의 제작방법
JPH09164454A (ja) 薄板連続鋳造装置
Kumar et al. Continuous Casting of Steel and Simulation for Cost Reduction

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180911

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180911

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190702

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190628

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190710

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190723

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190805

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6575423

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150