JP6574713B2 - 免疫力検査方法および免疫力検査キット - Google Patents

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Description

本発明は、唾液中のカンジダマンナン抗原量により全身の免疫力を検査する方法および検査キットに関するものである。例えば、唾液中のカンジダマンナン抗原と抗マンナン抗体との抗原抗体反応を利用した免疫力検査方法および免疫力検査キットに関するものである。
免疫は、人を含む動物の身体を外敵から守ってくれる防御システムであり、動物に不可欠な機能のひとつである。従って、免疫力を評価することは各種疾患の予防等において重要である。一方、免疫力を検査する方法として、血液中の特定の免疫細胞の数を計測し、免疫細胞の数の計測結果に基づいて免疫力を検査する方法が提案されている(特許文献1、2参照)。
特許第4608704号公報 特許第5030109号公報
しかしながら、特許文献1、2に記載の技術のように、血液を試料として用いる方法では、血液を採取する必要があるため、医療機関等でしか行えない等、免疫力を簡便に検査するのに不適である。
以上の問題点に鑑みて、本発明の課題は、免疫力の検査を簡便に行うことのできる免疫力検査方法および免疫力検査キットを提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係る免疫力検査方法は、全身の免疫力を検査する方法であって、唾液中のカンジダマンナン抗原量及びカンジダ菌量、並びに、被検者のT細胞数、CD8陽性CD28陽性T細胞数、CD4/CD8細胞数比、B細胞数、NK細胞数の計7項目を各々、1〜3点に点数化した後、7項目の合計点数によりスコア化した全身免疫力スコアを基に分類した全身免疫力のGrade分類を参照して、唾液中のカンジダマンナン抗原量により、全身の免疫力の大小を判定することを特徴とする。また、本発明に係る免疫力検査方法は、唾液により全身の免疫力を検査する方法であって、唾液を含む液状試料を標識用抗マンナン抗体と接触させて、唾液に含まれるカンジダマンナン抗原と前記標識用抗マンナン抗体とが結合した複合体を生成した後、前記複合体に発色材を接触させ、前記発色材による発色度合に基づいて唾液中のカンジダマンナン抗原の量を測定し、唾液中のカンジダマンナン抗原量及びカンジダ菌量、並びに、被検者のT細胞数、CD8陽性CD28陽性T細胞数、CD4/CD8細胞数比、B細胞数、NK細胞数の計7項目を各々、1〜3点に点数化した後、7項目の合計点数によりスコア化した全身免疫力スコアを基に分類した全身免疫力のGrade分類を参照して、該抗原量により全身の免疫力の大小を検査することを特徴とする。また、本発明に係る免疫力検査キットは、唾液中のカンジダマンナン抗原量により全身の免疫力を検査するための免疫力検査キットであって、唾液中のカンジダマンナン抗原の量を測定するための測定キットと、該測定キットにより測定される唾液中のカンジダマンナン抗原量から全身免疫力を判定するための、唾液中のカンジダマンナン抗原量及びカンジダ菌量、並びに、被検者のT細胞数、CD8陽性CD28陽性T細胞数、CD4/CD8細胞数比、B細胞数、NK細胞数の計7項目を各々、1〜3点に点数化した後、7項目の合計点数によりスコア化した全身免疫力スコアを基に分類した全身免疫力のGrade分類を示す図からなることを特徴とする。
本発明は、唾液中のカンジダマンナン抗原の量と唾液中のカンジタ菌数との間に一定の相関性を有するという新たな知見、および唾液中のカンジダ菌数(カンジダマンナン抗原
の量)と免疫力との間に一定の相関性が存在するという新たな知見に基づいて達成させたものであり、唾液中のカンジダマンナン抗原量により、全身の免疫力の大小を判定する。例えば、唾液に含まれるカンジダマンナン抗原と抗体との抗原抗体反応結果に基づいて、免疫力の大小を検査する。このため、血液を試料として用いる方法と違って、免疫力を簡便に検査するのに適している。また、抗原抗体反応を利用してカンジダマンナン抗原の量を検出するため、カンジタ菌を培養する方法と違って、短い時間でカンジタ菌数が多いか少ないかを判定することができる。
本発明に係る免疫力検査方法において、唾液中のカンジダマンナン抗原の量を、唾液中のカンジダマンナン抗原と標識用抗マンナン抗体との抗原抗体反応により測定することが好ましい。さらに、唾液中のカンジダマンナン抗原の量を、唾液中のカンジダマンナン抗原と標識用抗マンナン抗体との抗原抗体反応により結合した複合体に発色材を接触させ、該発色材による発色度合に基づいて測定することが好ましい。この場合に、前記複合体を固相に定着させた状態で前記複合体と前記発色材とを接触させ、前記固相上での前記発色材による発色度合に基づいて免疫力の大小を検査することが好ましい。かかる構成によれば、複合体と発色材とを接触させる操作が容易であるとともに、発色度合を視認しやすい。
本発明に係る免疫力検査方法において、前記複合体を前記固相に定着させるにあたっては、前記標識用抗マンナン抗体を前記固相に保持させておき、唾液を含む液状試料と前記標識用抗マンナン抗体とを前記固相上で接触させることが好ましい。すなわち、本発明に係る免疫力検査キットは、カンジダマンナン抗原と結合可能な標識用抗マンナン抗体を保持する固相を有し、前記固相に唾液を含む液状試料を接触させて唾液に含まれるカンジダマンナン抗原と前記標識用抗マンナン抗体とが結合した複合体を生成するとともに、前記固相上において前記複合体に発色材を接触させた際の発色度合に基づいて免疫力の大小を検査することが好ましい。かかる構成によれば、唾液を含む液状試料と標識用抗マンナン抗体とを固相上で接触させる操作や複合体と発色材とを接触させる操作が容易であるとともに、発色度合を視認しやすい。
本発明に係る免疫力検査方法において、前記複合体と前記発色材とを接触させるにあたっては、前記発色材を前記固相に保持させておき、前記固相上で前記複合体と前記発色材とを接触させることが好ましい。すなわち、本発明に係る免疫力検査キットにおいて、前記発色材は、前記固相に保持されていることが好ましい。かかる構成によれば、標識用抗マンナン抗体および発色材が固相に保持されているので、固相に唾液を含む液状試料を接触させるという簡単な操作で免疫力を検査することができる。
本発明に係る免疫力検査方法および免疫力検査キットにおいて、前記固相は、多孔性材料からなり、前記液状試料を、前記固相での毛細管現象により、前記固相において前記標識用抗マンナン抗体が保持されている位置から前記発色材が保持されている位置まで移動させることが好ましい。かかる構成によれば、固相に唾液を含む液状試料を接触させるという簡単な操作で免疫力を検査することができる。
本発明では、唾液中のカンジダマンナン抗原量により、全身の免疫力の大小を判定する。例えば、唾液に含まれるカンジダマンナン抗原と抗マンナン抗体との抗原抗体反応結果に基づいて、免疫力の大小を検査する。このため、血液を試料として用いる方法と違って、簡便に検査するのに適している。また、抗原抗体反応を利用してカンジダマンナン抗原の量を検出するため、カンジタ菌を培養する方法と違って、短い時間でカンジタ菌数が多いか少ないかを判定することができる。


本発明を適用した免疫力検査キットの説明図である。 評価に参加した被検者の免疫力の分布を示す説明図である。 本発明に係る方法で測定したカンジタマンナン抗原の量の測定結果と、免疫スコアとの関係を示す説明図である。 本発明に係る方法で測定したカンジタマンナン抗原の量の測定結果と、免疫スコアとの相関性を示すグラフである。 本発明を適用した免疫力検査キットの別の構成例を示す説明図である。
(基本構成)
本発明に係る免疫力検査方法および免疫力検査キットでは、唾液に含まれるカンジダマンナン抗原と抗マンナン抗体との抗原抗体反応結果に基づいて、免疫力の大小を検査する。具体的には、唾液に含まれるカンジダマンナン抗原と標識用抗マンナン抗体とが結合した複合体に発色材を接触させると、発色材は、複合体の量(唾液中のカンジダマンナン抗原の量)に応じた量の色素を生成させる。ここで、唾液中のカンジダマンナン抗原の量(カンジダ菌の量)は、体内のカンジダ菌の量と一定の相関性を有しているため、発色材による発色度合を確認すれば、体内のカンジダ菌の量を判定することができる。また、カンジダ菌の量と免疫力との間には一定の相関性を有している。このため、発色材による発色度合を確認すれば、免疫力を検査することができる。
以下、本発明の実施の形態をより具体的に説明するが、以下の説明において、「抗マンナン抗体」については「抗体」として説明し、「標識用抗マンナン抗体」については「標識用抗体」として説明する。
(具体的構成例)
図1は、本発明を適用した免疫力検査キットの説明図である。本形態では、カンジダマンナン抗原と標識用抗体との複合体を、図1に示す免疫力検査キット1の固相10に定着させた状態で発色材とを接触させ、固相10上での発色材による発色度合に基づいて免疫力の大小を検査する。このため、固相10の所定領域11aには、定着用抗体11が保持されている。
本形態では、標識用抗体として、アルカリホスファターゼ標識ウサギ由来抗マンナンポリクローナル抗体を用い、定着用抗体11として、ウサギ由来抗マンナンポリクローナル抗体を用い、発色材として、5-ブロモ-4-クロロ-3-インドリルリン酸およびニトロテトラゾリウムブルーとを用いる。ここで、定着用抗体11(ウサギ由来抗マンナンポリクローナル抗体)については、シート状の固相10に吸着等により保持させておく。標識用抗体(アルカリホスファターゼ標識ウサギ由来抗マンナンポリクローナル抗体)については、アルコール溶液等の標識抗体液としておく。発色材(5-ブロモ-4-クロロ-3-インドリルリン酸、およびニトロテトラゾリウムブルー)についてはアルコール溶液等の発色液としておく。従って、本形態では、定着用抗体を保持した固相10と、標識用抗体を含む標識抗体液と、発色材を含む発色液とによって、免疫力検査キット1が構成される。
かかる免疫力検査キット1を用いて免疫力を検査するには、採取した唾液と標識抗体液とを混合して、唾液中のカンジダマンナン抗原と標識用抗体とを抗原抗体反応により結合させて複合体とする。
例えば、減菌性生理食塩水を口腔内に含ませて、うがいを行った後、口腔内から減菌容器に減菌性生理食塩水を回収し、液状試料を得る。次に、減菌容器内の液状試料に標識用抗体を添加し、液状試料内で、カンジダマンナン抗原と標識用抗体とを抗原抗体反応により結合させて、カンジダマンナン抗原とアルカリホスファターゼ標識ウサギ由来抗マンナンポリクローナル抗体との複合体を生成する。
次に、複合体を含む液状試料を固相10と接触させて、カンジダマンナン抗原と標識用抗体との複合体を、固相10に保持されている定着用抗体11と結合させて、固相10上に、定着用抗体11−カンジダマンナン抗原−標識用抗体の複合体を定着させる。
次に、固相10の表面から未反応の標識用抗体を洗い流した後、発色液を接触させる。その結果、アルカリホスファターゼの影響で、5-ブロモ-4-クロロ-3-インドリルリン酸の加水分解とニトロテトラゾリウムブルーの還元が起こり、紫色の色素が発生する。
従って、固相の表面の紫色の発色度合に大小によって、唾液中のカンジダマンナン抗原の量を検出することができる。ここで、唾液中のカンジダマンナン抗原の量と、唾液中のカンジダ菌の量との間には、図2〜図4等を参照して後述するように、一定の相関性が確認できている。また、唾液中のカンジダマンナン抗原や唾液中のカンジダ菌の量と免疫力との間には、図2〜図4等を参照して後述するように、一定の相関性が確認できている。従って、固相10上での紫色の発色度合と免疫力の高低との関係を示す参照表等を準備しておき、固相10上での紫色の発色度合(唾液中のカンジダマンナン抗原の量)と参照表とを対比すれば、免疫力を検査することができる。
かかる形態によれば、唾液に含まれるカンジダマンナン抗原と抗体との抗原抗体反応結
果に基づいて、免疫力の大小を検査するため、血液を試料として用いる方法と違って、免疫力を簡便に検査するのに適している。また、抗原抗体反応を利用してカンジダマンナン抗原の量を検出するため、カンジタ菌を培養する方法と違って、短い時間でカンジタ菌数が多いか少ないかを判定することができる。また、複合体を固相10に定着させた状態で複合体と発色材とを接触させ、固相10上での発色材による発色度合に基づいて免疫力の大小を検査するため、複合体と発色材とを接触させる操作が容易であるとともに、発色度合を視認しやすい。
(カンジタ菌量と免疫力との相関関係)
図2は、評価に参加した被検者の免疫力の分布を示す説明図である。図3は、本発明に係る方法で測定したカンジタマンナン抗原の量の測定結果と免疫スコアとの関係を示す説明図である。図4は、本発明に係る方法で測定したカンジタマンナン抗原の量の測定結果と免疫スコアとの相関性を示すグラフ図である。なお、図3および図4には、本発明に係る方法で測定したカンジタマンナン抗原の量の測定結果と免疫スコアとの関係に加えて、参考例1、2においてカンジタ菌を培養して菌量を測定した結果と免疫スコアとの関係も示してある。
今回の評価に参加した被検者は、男性9名と女性18名の計27名であり、平均年齢は59.9歳(最低年齢=26歳、最高年齢=88歳)である。かかる被検者には、一部は重複するが、高血圧症の6名、悪性腫瘍の4名、糖尿病の2名、肝炎の2名、心不全の2名、リュウマチの1名が含まれている。
かかる被検者の全身免疫力スコアを特許文献1(特許第4608704号公報)、および特許文献2(特許第5030109号公報)の方法に基づいて検査した。具体的には、被検者のT細胞数、CD8陽性CD28陽性T細胞数、CD4/CD8細胞数比、B細胞数、NK細胞数の計7項目を各々、1〜3点に点数化した後、7項目の合計点数を免疫力スコア(全身免疫力スコア)とした。その結果を図2に示す。ここで、免疫力スコアは、Grade1〜Grade5で表され、Gradeが高い方が、免疫力が大である。
次に、被検者から唾液を採取し、参考例1、2として培養法によって唾液中のカンジダ菌量を測定するとともに、上記した本形態の方法でカンジダマンナン抗原の量を測定した。具体的には、減菌性生理食塩水10mlを口腔内に含ませて、30秒間のうがいを行った後、口腔内から減菌容器に減菌性生理食塩水を回収し、液状試料を得た。
参考例1(遠心培養法)では、液状試料の5mlを約2000Gの条件で遠心分離した後、上澄みを廃棄した液を用いる。本形態では、上澄みを廃棄した液から残渣を抽出して合計250μlとなるように減菌水を加え、再度、懸濁した。そして、懸濁した液を50μl、クレモアガー寒天培地に塗沫して、35℃で2日間培養し、コロニー数を測定した。
一方、参考例2(通常培養法)では、液状試料の50μlをクレモアガー寒天培地に塗沫して、35℃で2日間培養し、コロニー数を測定した。
これに対して、本形態(カンジダマンナン抗原法)では、液状試料の50mlを用い、上記した方法でカンジダマンナン抗原の量を測定した。
参考例1、2および本形態の方法で測定したカンジダ菌やカンジダマンナン抗原の測定結果と免疫力スコアとの関係は、図3および図4に示す通りであり、参考例1、2および本形態の方法で測定したカンジダ菌やカンジダマンナン抗原の測定結果と免疫力スコアとの間には負の相関性を有することが確認できている。また、図4に示すように、参考例1
、2および本形態の方法で測定したカンジダ菌やカンジダマンナン抗原の測定結果と免疫力スコアとの相関係数(r値)は各々、−0.460、−0.449、−0.369であり、負の相関性を有することができている。すなわち、唾液内(口腔内)のカンジダ菌やカンジダマンナン抗原が少ない方が、免疫力が高いことが確認できている。また、上記の相関関係における有意確率(P値)は、0.019、0.021、0.059であり、相関関係の信頼性が高いことも確認できている。
(免疫力検査キットの別の構成例)
図5は、本発明を適用した免疫力検査キットの別の構成例を示す説明図である。図1に示す構成例では、定着用抗体11を保持した固相10、標識抗体液、および発色液3によって、免疫力検査キット1が構成されていた。これに対して、本形態では、図5に示すように、免疫力検査キット2において、固相20では、第1領域21aに標識用抗体21(アルカリホスファターゼ標識ウサギ由来抗マンナンポリクローナル抗体)が保持され、第1領域21aと隣り合う第2領域22aに定着用抗体22(ウサギ由来抗マンナンポリクローナル抗体)が保持されている。また、第2領域22aには、定着用抗体22とともに、発色材23(5-ブロモ-4-クロロ-3-インドリルリン酸およびニトロテトラゾリウムブルー)も保持されている。
ここで、標識用抗体21は、第1領域21aから移動可能な移動性標識成分である。これに対して、定着用抗体22は、第2領域22aから移動不能な固定成分である。
かかる免疫力検査キット2において、固相20はケース29に収容されており、ケース29には、第2領域22aと重なる位置に窓290が形成されている。固相20は、第1領域21aに対して第2領域22aとは反対側がケース29から突出しており、かかる突出部分は、唾液を含む液状試料を供給する試料供給部25になっている。従って、固相20では、試料供給部25、第1領域21a(標識用抗体21)、および第2領域22a(定着用抗体22および発色材23)が順に配置されている。
ここで、固相20は、炉紙、クロマトグラフィー用紙、フェルト、多孔質合成樹脂、織布、不織布、ガラス繊維等の多孔性材料からなる。このため、唾液を含む液状試料を試料供給部25に垂らすと、液状試料は、毛細管現象によって、試料供給部25から第1領域21aを経由して第2領域22aに移動する。その際、第1領域21aでは、唾液に含まれていたカンジダマンナン抗原が標識用抗体21と反応し、カンジダマンナン抗原−標識用抗体21の複合体が生成される。そして、標識用抗体21のうち、複合体と結合した標識用抗体21は、液状試料とともに第2領域22aに移動する。第2領域22aでは、複合体と定着用抗体22とが結合し、定着用抗体22−カンジダマンナン抗原−標識用抗体21の複合体が第2領域22aに定着する。従って、第2領域22aでは、発色材23による発色が起こる。従って、ケース29の窓290から第2領域22aでの発色を確認すれば、発色度合によって免疫力を検査することができる。
かかる構成によれば、唾液に含まれるカンジダマンナン抗原と抗体との抗原抗体反応結果に基づいて、免疫力の大小を検査するため、血液を試料として用いる方法と違って、簡便に検査するのに適している。また、抗原抗体反応を利用してカンジダマンナン抗原の量を検出するため、カンジタ菌を培養する方法と違って、短い時間でカンジタ菌数が多いか少ないかを判定することができる。さらに、固相20に標識用抗体21、定着用抗体22および発色材23が保持されているため、唾液やうがい液等の液状試料を固相10に接触させるという簡単な操作によって、カンジダマンナン抗原の測定、および免疫力の検査を行うことができる。それ故、各家庭や介護施設等で免疫力を定期的に検査する等の用途に適している。
(他の実施の形態)
上記実施の形態では、抗体として、アルカリホスファターゼ標識ウサギ由来抗マンナンポリクローナル抗体やウサギ由来抗マンナンポリクローナル抗体を用い、発色材として、5-ブロモ-4-クロロ-3-インドリルリン酸やニトロテトラゾリウムブルーを用いたが、他の抗体や、他の発色材を用いてもよい。
1、2…免疫力検査キット、10、20…固相、11、22…定着用抗体、11a…所定領域、21…標識用抗体、21a…第1領域、22a…第2領域、23…発色材、25…試料供給部

Claims (5)

  1. 全身の免疫力を検査する方法であって、唾液中のカンジダマンナン抗原量及びカンジダ菌量、並びに、被検者のT細胞数、CD8陽性CD28陽性T細胞数、CD4/CD8細胞数比、B細胞数、NK細胞数の計7項目を各々、1〜3点に点数化した後、7項目の合計点数によりスコア化した全身免疫力スコアを基に分類した全身免疫力のGrade分類を参照して、唾液中のカンジダマンナン抗原量により、全身の免疫力の大小を判定することを特徴とする免疫力検査方法。
  2. 請求項に記載の免疫力検査方法において、
    唾液中のカンジダマンナン抗原の量を、唾液中のカンジダマンナン抗原と標識用抗マンナン抗体との抗原抗体反応により測定することを特徴とする免疫力検査方法。
  3. 請求項に記載の免疫力検査方法において、
    唾液中のカンジダマンナン抗原の量を、唾液中のカンジダマンナン抗原と標識用抗マンナン抗体との抗原抗体反応により結合した複合体に発色材を接触させ、該発色材による発色度合に基づいて測定することを特徴とする免疫力検査方法。
  4. 唾液により全身の免疫力を検査する方法であって、唾液を含む液状試料を標識用抗マンナン抗体と接触させて、唾液に含まれるカンジダマンナン抗原と前記標識用抗マンナン抗体とが結合した複合体を生成した後、前記複合体に発色材を接触させ、前記発色材による発色度合に基づいて唾液中のカンジダマンナン抗原の量を測定し、
    唾液中のカンジダマンナン抗原量及びカンジダ菌量、並びに、被検者のT細胞数、CD8陽性CD28陽性T細胞数、CD4/CD8細胞数比、B細胞数、NK細胞数の計7項目を各々、1〜3点に点数化した後、7項目の合計点数によりスコア化した全身免疫力スコアを基に分類した全身免疫力のGrade分類を参照して、該抗原量により全身の免疫力の大小を判定することを特徴とする免疫力検査方法。
  5. 唾液により全身の免疫力の大小を判定するための免疫力検査キットであって、
    唾液中のカンジダマンナン抗原の量を測定するための測定キットと、
    該測定キットにより測定される唾液中のカンジダマンナン抗原量から全身免疫力を判定するための、唾液中のカンジダマンナン抗原量及びカンジダ菌量、並びに、被検者のT細
    胞数、CD8陽性CD28陽性T細胞数、CD4/CD8細胞数比、B細胞数、NK細胞数の計7項目を各々、1〜3点に点数化した後、7項目の合計点数によりスコア化した全身免疫力スコアを基に分類した全身免疫力のGrade分類を示す図からなることを特徴とする免疫力検査キット。
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