以下に図面を参照して、遊技機の好適な実施の形態を詳細に説明する。
(ぱちんこ遊技機の基本構成)
図1は、ぱちんこ遊技機の一例を示す図である。図1に示すぱちんこ遊技機100は、旧第1種に属するぱちんこ遊技機(いわゆる「デジパチ」)である。図1に示すように、ぱちんこ遊技機100は、遊技盤101を有する。遊技盤101の下部位置には、発射部116が設けられている。
発射部116は、不図示の打球供給皿に収容された遊技球を一球ずつ順次発射する。発射部116によって発射された遊技球は、レール102に沿って上昇して遊技盤101の上部位置に到達すると、遊技領域103内を落下する。遊技領域103には、複数の釘が設けられており、この釘によって遊技球は任意の方向へ落下する。また、遊技領域103において遊技球の落下途中となる領域には、遊技球の落下方向を変化させる風車や、始動口や大入賞口などの各種入賞口が設けられている。
遊技盤101のほぼ中央には、メイン液晶104が設けられている。メイン液晶104の手前側(遊技者側)には、サブ液晶114が設けられている。メイン液晶104およびサブ液晶114は、液晶表示器(LCD:Liquid Crystal Display)である。サブ液晶114は、不図示の移動機構により、例えば、左右に揺動したり、手前側や後方側に傾倒することにより、遊技者に対して表示画面の角度を変えたりすることが可能である。
メイン液晶104の下方には、第1始動口105および第2始動口106が設けられている。第1始動口105および第2始動口106は、特別図柄の図柄ゲームを開始させるための入賞口である。メイン液晶104の右側には、普通電動役物107が設けられている。普通電動役物107は、開状態と閉状態とをとる。普通電動役物107は、開状態において遊技球を入球可能にし、閉状態において遊技球の入球を規制する。なお、「入球」とは、遊技球が特定の領域に進入することであり、例えば、賞球が行われない「通過」や、賞球が行われる「入賞」を含む概念である。
普通電動役物107の開状態および閉状態の切替えは、普通電動役物107が備えるソレノイドによって行われる。普通電動役物107は、いわゆるベロと呼ばれる態様のものであり、具体的には、盤面から図中の手前側に引き出された開状態と、盤面側(奥側)に収納された閉状態と、をとる。なお、普通電動役物107は、ベロの態様に限らず、左右に開閉するいわゆる電動チューリップの態様とすることもできる。普通電動役物107は、普通図柄判定において普通図柄の当たりであると判定された場合に開放する。普通図柄判定は、メイン液晶104の左側に設けられたゲート108および右側に設けられたゲート108のいずれかを遊技球が通過することによって行われる。
また、メイン液晶104の右側には上大入賞口109aが設けられている。上大入賞口109aの下方には、下大入賞口109bが設けられている。各大入賞口109a,109b(以下、適宜「大入賞口109」と称する)は、特別図柄の図柄ゲームにおいて大当たりであると判定された場合に、大当たりの種類(大当たり図柄)に応じた開放態様で開放する。大入賞口109に遊技球が入賞すると、所定個数(例えば15個)の賞球が払い出される。
メイン液晶104の下方には普通入賞口110が設けられている。普通入賞口110に遊技球が入賞すると、所定個数(例えば10個)の賞球が払い出される。遊技領域103の最下部には、いずれの入賞口にも入賞しなかった遊技球を回収する回収口111が設けられている。
また、図1において、遊技盤101の左下部分には、特別図柄や普通図柄などの遊技情報を遊技者に明示する情報表示部112が設けられている。情報表示部112は、例えば、第1特別図柄や第2特別図柄を表示する。第1特別図柄は、遊技球が第1始動口105へ入賞することにより行われる特別図柄の図柄ゲームの結果(大当たり判定結果)を表す。第2特別図柄は、遊技球が第2始動口106へ入賞することにより行われる特別図柄の図柄ゲームの結果を表す。
遊技盤101の遊技領域103の外周部分には、枠部材113が設けられている。枠部材113は、遊技盤101の上下左右の4辺において遊技領域103の周囲を囲む形状を有する。また、枠部材113は、遊技盤101の盤面から手前側(遊技者側)に突出する形状を有する。
枠部材113において、遊技領域103の上側にはスピーカが組み込まれている。また、枠部材113において遊技領域103の上側部分には、演出ライト部(枠ランプ)115が設けられている。演出ライト部115の手前側には、操作レバー120が設けられている。操作レバー120は、遊技者からの操作を受け付ける把持部を有し、例えば、所定の演出時に遊技者が把持部を把持して下方へ操作することによって、把持部が下方へ移動可能となっている。また、演出ライト部115の両側には、枠部材113の一部であり、手前側に突出する装飾部131が設けられている。
枠部材113の下部位置には、発射部116が設けられている。発射部116は、操作ハンドル116aと、発射指示部材116bと、を有する。操作ハンドル116aには、遊技者が発射指示部材116bを直接操作していることを検出するセンサが設けられている。発射指示部材116bは、遊技者の操作により回転自在である。遊技者が操作ハンドル116aを把持して、発射指示部材116bを回転させると、発射指示部材116bは、操作された回転量に応じた打撃の強さで遊技球を発射させる。
枠部材113において、遊技領域103の下側部分には、演出ボタン118および十字キー119が設けられている。演出ボタン118および十字キー119は、遊技者からの操作を受け付ける。
また、枠部材113において、遊技領域103の下側部分には、不図示の打球供給皿が設けられている。打球供給皿は、遊技球を収容するとともに、順次遊技球を発射部116へ送り出す。
また、遊技盤101上には、所定の演出時に動作する可動役物130(いわゆるギミック)が設けられている。可動役物130は、例えば鐘形状の装飾体を有し、所定の演出時に、不図示の移動機構によって鐘形状の装飾体が図中の左右に揺動する。なお、図示する可動役物130のほかにも、不図示の可動役物も設けられている。不図示の可動役物としては、例えば、所定の演出時にメイン液晶104の前面に進出し、所定の演出時以外ではメイン液晶104の前面から退避するものなどがある。
(ぱちんこ遊技機の制御部の内部構成)
図2は、ぱちんこ遊技機の制御部の内部構成を示す図である。図2に示すように、ぱちんこ遊技機100の制御部200は、遊技の進行を制御する主制御部210と、賞球の払い出しを制御する賞球制御部220と、演出内容を制御する演出統括部230と、画像や音声などの制御を行う画像・音声制御部240と、各種ランプの点灯を制御するランプ制御部250と、を有する。
各制御部は、それぞれ、CPU(Central Processing Unit)と、ROM(Read Only Memory)と、RAM(Random Access Memory)と、不図示の入出力インターフェース(I/O)と、を有する。各制御部は、それぞれ、CPUがRAMをワークエリアとして使用しながら、ROMに記憶された各種プログラムを実行することによって、各種制御を行う。以下に、それぞれの制御部の構成について詳細に説明する。
(1.主制御部)
主制御部210は、特別図柄判定(大当たり判定)や、普通図柄判定や、各種図柄の変動パターンの選択や、遊技状態の制御や、各種図柄の変動表示の制御や、保留情報の記憶や、大入賞口109の開閉の制御や、普通電動役物107の開閉の制御などを行う。各制御について具体的に説明すると、主制御部210は、第1始動口105や第2始動口106へ遊技球が入賞すると、入賞したタイミングで、大当たり乱数や変動パターン乱数等の特別図柄に関する判定情報や、普通図柄の当たり乱数や普通図柄の変動パターン乱数等の普通図柄に関する判定情報を取得する。
例えば、大当たり判定において、主制御部210は、大当たり乱数が予め定められた大当たりを示す判定値と一致した場合に大当たりと判定する。また、普通図柄判定において、主制御部210は、遊技球のゲート108の通過によって取得した普通図柄の当たり乱数が普通図柄の当たりを示す判定値と一致した場合に当たり(以下「普図当たり」という)と判定する。
各種図柄の変動パターンの選択において、主制御部210は、特別図柄の変動パターン乱数に対応する判定値の変動パターンを選択したり、普通図柄の変動パターン乱数に対応する判定値の変動パターンを選択したりする。また、遊技状態の設定において、主制御部210は、例えば、通常遊技状態、時短遊技状態、確変遊技状態、の3つの遊技状態のうちのいずれかの遊技状態の制御を行う。遊技状態の制御において、具体的には、主制御部210は、低確率状態および高確率状態のうちのいずれかの確率状態の制御や、時間短縮機能を付加するか否かの制御を行う。
特別図柄の変動表示の制御において、主制御部210は、特別図柄を変動表示させて、変動パターンによって特定される所定時間が経過すると、大当たり判定結果を示す特別図柄を停止表示させる。普通図柄の変動表示の制御において、主制御部210は、普通図柄を変動表示させて、普通図柄の変動パターンによって特定される所定時間が経過すると、普通図柄の判定結果を示す普通図柄を停止表示させる。
保留情報の記憶において、主制御部210は、特別図柄の保留情報や普通図柄の保留情報を記憶させる。本明細書において、特に明記しない限り、単に「保留情報」というと、特別図柄の保留情報を指すものとする。
主制御部210は、例えば、特別図柄の変動表示中に第1始動口105や第2始動口106へ遊技球が入賞した場合、所定の記憶領域に、所定数を上限として保留情報を記憶させる。保留情報は、判定情報や事前判定結果を含む。判定情報は、始動入賞時に取得された各種乱数(各種判定を受ける権利)や、入賞始動口の種別の情報や、入賞順の情報などである。また、事前判定結果は、始動入賞時に取得された各種乱数を用いて、事前に行われた大当たり判定や変動パターン判定などの結果である。
また、主制御部210は、普通図柄の変動表示中に遊技球の各ゲート108への通過があった場合、所定数を上限として普通図柄の保留情報(普図保留情報)を記憶させる。また、主制御部210は、オープニング遊技、ラウンド遊技およびエンディング遊技を含む大当たり遊技において、大入賞口109の開閉を制御する。また、主制御部210は、普図当たり遊技において、普通電動役物107の開閉を制御する。
主制御部210には、各種SW(Switch)211と、各種ソレノイド212と、各種表示部213と、が接続される。各種SW211は、第1始動口105へ入賞した遊技球を検出する第1始動口SWや、第2始動口106へ入賞した遊技球を検出する第2始動口SWや、ゲート108を通過した遊技球を検出するゲートSWを含む。
また、各種SW211は、上大入賞口109aへ入賞した遊技球を検出する上大入賞口SWや、下大入賞口109bへ入賞した遊技球を検出する下大入賞口SWや、普通入賞口110へ入賞した遊技球を検出する普通入賞口SWを含む。各種SW211としては、例えば、近接スイッチなどが用いられる。
各種ソレノイド212は、普通電動役物107を開閉動作させる電動チューリップソレノイドや、上大入賞口109aを開閉動作させる上大入賞口ソレノイドや、下大入賞口109bを開閉動作させる下大入賞口ソレノイドを含む。
各種表示部213は、第1特別図柄を表示する第1特別図柄表示部や、第2特別図柄を表示する第2特別図柄表示部や、普通図柄を表示する普通図柄表示部や、保留情報を表示する保留表示部や、右打ちを行う旨を表示する右打ち表示部を含む。
また、主制御部210には、不図示の盤用外部情報端子基板が接続されており、主制御部210が行った各種情報を外部に出力することができる。主制御部210は、主制御基板によって実現される。
(2.賞球制御部)
次に、賞球制御部220の構成について説明する。賞球制御部220は、払い出す遊技球の状態を検出する各種SW221と、遊技球を払い出す払出部222と、遊技球を発射させる発射部116と、に接続される。各種SW221には、定位置検出SWや、払出球検出SWや、球有り検出SWや、満タン検出SWなどがある。賞球制御部220は、払出部222に対して入賞時の賞球数を払い出す制御を行う。具体的には、賞球制御部220は、払出部222に対して各入賞口(第1始動口105、第2始動口106、上大入賞口109a、下大入賞口109b、普通入賞口110)へ入賞した遊技球に対応した賞球数を払い出す制御を行う。
また、賞球制御部220は、発射部116に対する遊技球の発射の操作を検出して遊技球の発射を制御する。発射部116は、遊技者による遊技操作を検出するセンサや、遊技球を発射させるソレノイドなどを有する。賞球制御部220は、発射部116のセンサにより遊技操作が検出されると、検出された遊技操作に応じてソレノイドを駆動させることによって、遊技球を所定間隔で発射する。
また、賞球制御部220には、不図示の枠用外部情報端子基板が接続されており、賞球制御部220が行った各種情報を外部に出力することができる。賞球制御部220は、賞球制御基板によって実現される。
(3.演出統括部)
次に、演出統括部230の構成について説明する。演出統括部230は、主制御部210から受信した各種コマンドに基づいて演出全体を統括する。具体的には、演出統括部230は、演出内容を決定したり、画像・音声制御部240やランプ制御部250に演出を行わせたりする処理を実行する。例えば、演出統括部230は、所定のタイミングで各種の演出コマンドを画像・音声制御部240およびランプ制御部250に対して出力する。
演出統括部230は、大当たり演出、変動演出、予告演出、操作演出、保留演出、ゾーン示唆演出、モード演出、など各種演出の制御を行う。保留演出は、主制御部210に記憶される保留情報(事前判定結果や判定情報を含む)に基づいて行われる保留表示である。保留演出は、サブ液晶114に表示される保留アイコンの画像や、スピーカ241から出力される音声を用いて行われる。
保留アイコンには、保留情報が記憶されている状態(保留状態)において保留情報に対応して表示されるものであり、例えば、通常の保留表示(通常表示)である通常保留アイコンや、通常保留アイコンに比べて大当たりに対する信頼度が高い保留表示(特殊表示)である特殊保留アイコンがある。また、保留演出は、保留アイコンの表示態様が変化する前に、表示態様が変化する可能性があることを示唆する変化示唆演出を含む。
ここで、信頼度は、変動表示中の特別図柄や装飾図柄が大当たりを示す図柄で停止表示する可能性を示す度合いである。例えば、大当たりであると判定されたときに選択されやすく、ハズレであると判定されたときに選択されにくい演出ほど信頼度は高い。一方で、大当たりであると判定されたときに選択されにくく、ハズレであると判定されたときに選択されやすい演出ほど信頼度は低い。
ゾーン示唆演出は、ゾーン演出が行われる可能性があることを示唆する演出である。ここで、ゾーン演出は、大当たりの信頼度が高い演出であり、例えば、特定の背景(例えば夜の背景)や音声(ゾーンを示す特定の音声)などによって特定のゾーンを示す演出である。例えば、記憶された保留情報が高信頼度の変動パターンであると判定された場合、この保留情報が記憶されたときから、ゾーン示唆演出を行って、この保留情報による変動開始前や変動開始時にゾーン演出が開始される。
なお、この保留情報による変動開始前にゾーン演出が開始された場合には、ゾーン演出は、複数変動にわたって行われる演出となる。また、この保留情報による変動開始時にゾーン演出が開始された場合には、ゾーン演出は、一の変動において行われる演出となる。
ゾーン示唆演出は、例えば、サブ液晶114に、所定の色の帯画像を表示し、この帯画像の上に「○×ゾーン?!」といった文字画像を表示することにより、ゾーン演出が行われる可能性があることを示唆する演出である。なお、ゾーン示唆演出は、これに限らず、例えば、通常演出における背景画像を昼間の背景画像とし、ゾーン演出を夜の背景画像の演出とした場合に、背景画像を夕方の背景とすることにより、ゾーン演出が行われる可能性があることを示唆してもよい。
大当たり演出は、大当たり遊技中における演出であり、例えば、オープニング演出や、ラウンド演出や、エンディング演出などがある。変動演出は、特別図柄の変動パターンに対応する装飾図柄を用いた演出である。
装飾図柄には、例えば、第1装飾図柄、第2装飾図柄および第3装飾図柄の3つの装飾図柄がある。演出統括部230は、変動表示させた3つの装飾図柄を、第1装飾図柄、第2装飾図柄、第3装飾図柄、の順で、停止表示させる。リーチ演出は、3つの装飾図柄のうちの2つ(例えば第1装飾図柄および第2装飾図柄)を同一または関連性のあるもので停止表示させて、残りの1つ(例えば第3装飾図柄)を、所定時間、変動表示させることによって、大当たりを期待させることができる特別な演出である。なお、3つの装飾図柄のうちの2つ(例えば第1装飾図柄および第2装飾図柄)を同一または関連性のあるもので停止表示させた状態をテンパイ状態またはリーチ状態という。
リーチ演出において、大当たりの場合には、演出統括部230は、第3装飾図柄を、第1装飾図柄および第2装飾図柄と同一または関連性のあるもので停止表示させる。また、リーチ演出において、ハズレの場合には、演出統括部230は、第3装飾図柄を、第1装飾図柄および第2装飾図柄と同一でないもの、または関連性のないもので停止表示させる。
なお、リーチ演出を行わないノーマルハズレの場合には、演出統括部230は、第2装飾図柄を第1装飾図柄とは同一でないもの、または関連性のないもので停止表示させて、その後に第3装飾図柄を停止表示させる。
予告演出は、大当たり判定結果、特別図柄の変動パターン、および変動演出などに基づいて選択される。予告演出は、変動演出の大当たりに対する信頼度や、変動演出が大当たりに至るか否かを示唆する演出であり、リーチ演出に発展する前や後の所定のタイミングで行われる。予告演出には、例えば、会話の内容が段階的に発展する会話演出、キャラクタの動作などの表示画像が段階的に発展するステップアップ演出、画像を割り込ませるカットイン演出、所定のキャラクタを出現させるキャラクタ演出、可動役物130を動作させる可動役物演出などがある。各予告演出は、段階的に発展する演出であり、例えば、高段階に発展した場合や、文字の色や背景の色が特定の色の場合や、所定の動作を行った場合に、大当たりに対する信頼度が高いことを示す。
予告演出は、今回の変動表示が開始される前の保留状態において表示されていた保留アイコンの演出内容を引き継いで行われる、いわゆる「当該アイコン」による演出を含む。当該アイコンは、保留状態において表示されていた保留アイコンに類似する演出であり、今回の変動演出の信頼度を示唆する演出である。当該アイコンには、例えば、通常の表示(通常表示)の表示態様や、通常表示に比べて大当たりに対する信頼度が高い表示(特殊表示)の表示態様がある。また、予告演出は、当該アイコンの表示態様が変化する前に、表示態様が変化する可能性があることを示唆する変化示唆演出を含む。
操作演出は、操作部231への操作を促す操作催促表示を行って、遊技者から操作を受け付けた場合に所定の演出(例えばカットイン演出などの予告演出)に切り替える一連の演出である。操作部231は、演出ボタン118や十字キー119や操作レバー120などである。操作演出は、操作対象に応じて大当たりに対する信頼度が異なる演出であり、例えば、演出ボタン118や十字キー119よりも操作レバー120を用いた演出の方が、信頼度が高い。
具体的には、遊技者からの操作を受け付けてカットイン演出を行う場合、操作レバー120の操作を促す操作催促表示を行って操作レバー120が操作された場合、演出ボタン118の操作を促す操作催促表示を行って演出ボタン118が操作された場合に比べて、高信頼度のカットイン演出(例えばゼブラ柄のカットイン演出)が行われやすい。
モード演出は、主制御部210の遊技状態に応じて設定され、例えば、通常遊技状態における通常モードや、時短遊技状態における時短モードや、確変遊技状態における確変モードなどによる演出である。演出統括部230は、演出統括基板によって実現される。
(4.画像・音声制御部)
次に、画像・音声制御部240の構成について説明する。画像・音声制御部240は、演出統括部230からの指示内容を示す演出コマンドに基づいて、画像や音声などの制御を行う。画像・音声制御部240には、画像データや音声データが記憶されている。画像データには、例えば、背景画像データ、装飾図柄画像データ、キャラクタ画像データ、予告画像データ、保留アイコン画像データ、ゾーン示唆画像データ、当該アイコン画像データ、操作指示画像データなどがある。
音声データには、各種演出に対応する音声データがある。具体的には、音声データには、変動演出に対応する音声データや、各演出モードに対応する音声データなどがある。
画像・音声制御部240は、演出統括部230からの演出コマンドに基づいて、所定の画像データを読み込んでメイン液晶104やサブ液晶114へ出力させたり、所定の音声データを読み込んでスピーカ241へ出力させたりする。これにより、メイン液晶104やサブ液晶114は、所定のタイミングで画像を表示することができる。また、スピーカ241は、所定のタイミングで音声を出力することができる。画像・音声制御部240は、画像・音声制御基板によって実現される。
(5.ランプ制御部)
次に、ランプ制御部250の構成について説明する。ランプ制御部250は、演出統括部230からの指示内容を示す演出コマンドに基づいて、遊技盤101および枠部材113などに設けられた各種ランプ251の点灯や可動役物130の動作などを制御する。ランプ制御部250には、各種ランプ251の点灯データや、可動役物130の動作データが記憶されている。
ランプ制御部250は、演出統括部230からの演出コマンドに基づいて、所定の点灯データを読み込んで各種ランプ251を点灯させたり、所定の動作データを読み込んで可動役物130を動作させたりする。ランプ制御部250は、ランプ制御基板によって実現される。
(主制御部が行う特別図柄の図柄ゲーム処理)
次に、主制御部210が行う特別図柄の図柄ゲーム処理の内容について説明する。なお、以下に説明する主制御部210の処理は、主制御部210のCPUがROMに記憶されたプログラムを実行することによって行われる。
図3は、主制御部が行う特別図柄の図柄ゲーム処理を示すフローチャートである。図3において、主制御部210は、始動条件が成立したか否かを判定する(ステップS301)。始動条件の成立とは、例えば、特別図柄の変動表示を行っていない待機状態においては、遊技球が第1始動口105や第2始動口106へ入賞することであり、また、特別図柄の変動表示中においては、この変動の終了時までに保留情報が記憶されており且つこの変動表示が終了することである。
また、第1始動口105への入賞による保留情報(以下「第1保留情報」という)と、第2始動口106への入賞による保留情報(以下「第2保留情報」という)と、がともに記憶されている状態で、特別図柄の変動表示が終了した場合、主制御部210は、第2保留情報を用いた特別図柄の図柄ゲームを優先して行う。これは、第2保留情報による特別遊技判定(大当たり図柄判定)が、第1保留情報による特別遊技判定よりも、遊技者にとって有利な大当たりに当選しやすく、すなわち、利益度合いの高い大当たり判定が行われるためである。
主制御部210は、始動条件が成立するまで待機し(ステップS301:No)、始動条件が成立すると(ステップS301:Yes)、大当たり判定である特別遊技判定を行う(ステップS302)。特別遊技判定において、主制御部210が特別遊技であると判定する確率は、例えば1/300である。具体的には、例えば、「0」〜「299」の乱数のうち、始動入賞により取得した乱数が、大当たりを示す判定値(例えば「0」)と一致した場合に、主制御部210は、大当たりであると判定し、一致しない場合にハズレであると判定する。
次に、主制御部210は、特別遊技判定の結果が特別遊技であるか否かを判定する(ステップS303)。特別遊技判定の結果が特別遊技ではない場合(ステップS303:No)、すなわち、ハズレである場合、主制御部210は、ステップS305へ移行する。特別遊技判定の結果が特別遊技である場合(ステップS303:Yes)、主制御部210は、特別遊技図柄判定を行う(ステップS304)。
特別遊技図柄は、大当たり図柄である。大当たり図柄は、詳細については図4を用いて後述するが、大当たりの種類を示すものであり、例えば、4R(Round)確変大当たりを示す大当たり図柄、16R確変大当たりを示す大当たり図柄、4R通常大当たりを示す大当たり図柄、がある。特別遊技図柄判定では、大当たり図柄乱数を用いて判定値との一致判定が行われることによって、これらの大当たり図柄の中から1つが選択される。
次に、主制御部210は、変動パターン判定を行う(ステップS305)。変動パターンは、特別図柄の変動時間や変動態様を示したものである。変動パターン判定では、特別遊技判定の結果や遊技状態や保留数(保留情報の数)に基づいて、変動パターン乱数を用いて判定値との一致判定を行うことによって、予め記憶されている複数の変動パターンの中から1つが選択される。例えば、特別遊技判定の結果がハズレの場合、確変遊技状態のときや時短遊技状態のときや保留数が所定数以上のときに、変動時間の短い変動パターンが選択されやすい。変動パターン判定において用いられる変動パターンテーブルの詳細については、図5−1〜5−3を用いて後述する。
次に、主制御部210は、特別図柄の変動表示を開始する(ステップS306)。具体的には、主制御部210は、第1始動口105への入賞に基づく特別図柄の変動表示では、第1特別図柄表示部に第1特別図柄を変動表示させる。また、主制御部210は、第2始動口106への入賞に基づく特別図柄の変動表示では、第2特別図柄表示部に第2特別図柄を変動表示させる。
そして、主制御部210は、変動表示の開始から、変動パターン判定によって得られた変動パターンの変動時間が経過したか否かを判定する(ステップS307)。主制御部210は、変動時間が経過するまで待機し(ステップS307:No)、変動時間が経過すると(ステップS307:Yes)、特別遊技判定の判定結果を示す特別図柄を停止表示させる(ステップS308)。
次に、主制御部210は、停止表示させた特別図柄が大当たりを示す特別遊技図柄であるか否かを判定する(ステップS309)。停止表示させた特別図柄が特別遊技図柄である場合(ステップS309:Yes)、主制御部210は、特別遊技を実行する(ステップS310)。特別遊技の実行において、主制御部210は、オープニング遊技、ラウンド遊技およびエンディング遊技の各遊技において、大入賞口109の開閉の制御を行う。
特別遊技の実行を終えると、主制御部210は、遊技状態を設定し(ステップS311)、特別図柄の図柄ゲーム処理を終了する。遊技状態の設定では、主制御部210は、例えば、時短遊技状態や確変遊技状態を設定する。遊技状態を設定する際に、主制御部210は、各遊技状態を示すフラグをONに設定したり、遊技状態毎に定められる残余回数を設定したりする。
ステップS309において、停止表示させた特別図柄が特別遊技図柄ではない場合(ステップS309:No)、主制御部210は、遊技状態に変更があるか否かを判定する(ステップS312)。なお、時短遊技状態や確変遊技状態において、主制御部210は、ステップS312の処理の前に、1変動が終了する度に、時短遊技状態や確変遊技状態の残余回数から「1」を減算する処理を行うが、減算後の残余回数が「0」となった場合に、遊技状態に変更があるものと判定する。例えば、減算後に時短遊技状態の残余回数が「0」となった場合、主制御部210は、時短遊技状態から通常遊技状態に変更があると判定する。
遊技状態に変更がない場合(ステップS312:No)、主制御部210は、特別図柄の図柄ゲーム処理を終了する。遊技状態に変更がある場合(ステップS312:Yes)、主制御部210は、遊技状態を変更し(ステップS313)、特別図柄の図柄ゲーム処理を終了する。
なお、特別図柄を変動表示するときや、停止表示するときや、特別遊技を実行するときなど、各動作を行うタイミングで、主制御部210は、各動作を示すコマンドを演出統括部230へ出力する。これにより、演出統括部230は、主制御部210の動作に応じた演出を行うことができる。
(大当たり図柄と大当たり遊技後の遊技状態とについて)
次に、大当たり図柄と大当たり遊技後の遊技状態とについて説明する。図4は、大当たり図柄を示す説明図である。図4に示す図柄対応表400は、大当たり図柄と、大当たりの内容と、を対応付けたものである。図柄対応表400に示すように、大当たり図柄には、ZA,ZB,ZC,の3種類がある。大当たり図柄ZAは、4R確変大当たりを示す図柄である。大当たり図柄ZBは、16R確変大当たりを示す図柄である。大当たり図柄ZCは、4R通常大当たりを示す図柄である。
大当たり遊技における1Rの終了条件は、大入賞口109への所定個数(例えば10球)の入球、または所定時間(例えば29.5秒)の経過である。大当たり図柄ZA,ZCは、いずれも4R分の出玉を獲得することが可能な大当たりである。大当たり図柄ZBは、16R分の出玉を獲得することが可能な大当たりである。
なお、本実施の形態において大当たりは、全て、1ラウンドの開放時間を29.5秒とする長開放の大当たりとするが、これに限らず、1ラウンドの開放時間が短い(例えば0.1秒)短開放の大当たりをとり得ることとしてもよい。
大当たり図柄ZA,ZBの確変大当たりの場合、主制御部210は、大当たり遊技の実行後に、遊技状態を確変遊技状態(確率変動遊技状態)に設定する。確変遊技状態は、具体的には、時間短縮機能が付加される高確率遊技状態である。時間短縮機能は、特別図柄や普通図柄の変動時間を短縮化する機能や、入賞容易状態とする機能を含む。入賞容易状態とする機能は、普図当たりの当選確率を向上させる機能や、普通電動役物107の開放時間を長時間化させる機能を含む。このため、時間短縮機能が付加されると、普通電動役物107の開放頻度を増加させることができるとともに、特別図柄の図柄ゲームを行う頻度を高くすることができる。
大当たり図柄ZCの通常大当たりの場合、主制御部210は、大当たり遊技の実行後に、遊技状態を時短遊技状態に設定する。時短遊技状態は、具体的には、時間短縮機能が付加される低確率遊技状態である。なお、主制御部210は、確変遊技状態や時短遊技状態のほかに、通常遊技状態を設定することができる。通常遊技状態は、時間短縮機能が付加されない低確率状態である。
また、本実施の形態においては、確変遊技状態、時短遊技状態および通常遊技状態の3つの遊技状態のうちのいずれかをとり得るが、このほかにも、潜確遊技状態(潜伏確変遊技状態)をとり得る構成とすることも可能である。潜確遊技状態は、具体的には、時間短縮機能が付加されない高確率遊技状態である。この場合、大当たり遊技の実行後に、遊技状態を潜確遊技状態に設定することが可能な潜確大当たりをとり得ることとすればよい。
また、図4において、割合表410,420は、それぞれ、大当たり図柄ZA,ZB,ZCの各割合を示している。割合表410は、第1始動口105への入賞により大当たり図柄が選択される割合を示している。第1始動口105への入賞による特別遊技図柄判定(大当たり図柄判定)では、大当たり図柄ZAが50%の割合で選択され、大当たり図柄ZB,ZCがそれぞれ25%の割合で選択される。割合表420は、第2始動口106への入賞により大当たり図柄が選択される割合を示している。第2始動口106への入賞による特別遊技図柄判定(大当たり図柄判定)では、大当たり図柄ZBが50%の割合で選択され、大当たり図柄ZA,ZCがそれぞれ25%の割合で選択される。
割合表410と、割合表420とを比較すると、第2始動口106への入賞による大当たり図柄判定では、第1始動口105への入賞による大当たり図柄判定に比べて、遊技者にとって利益度合いが高い大当たり図柄ZBの選択される割合が高くなっており、また、大当たり図柄ZAの選択される割合が低くなっている。つまり、第2始動口106への入賞による大当たり図柄判定は、第1始動口105への入賞による大当たり図柄判定に比べて、遊技者にとって利益度合いが高い大当たりに当選しやすくなっており、すなわち、遊技者にとって有利なものとなっている。
なお、本実施の形態にかかるぱちんこ遊技機100は、大当たり遊技後に、大当たり図柄に応じて高確率遊技状態を設定することが可能な、いわゆる確変機と呼ばれるタイプのものであるが、このようなタイプの遊技機に限らず、大当たり遊技後に、大当たり図柄にかかわらず、所定変動回数が経過するまでの間は必ず高確率遊技状態を設定するタイプの遊技機(いわゆるST機(ST:Special Time))とすることも可能である。また、大入賞口109内に特定の入球領域(いわゆる「Vゾーン」)を設け、大当たり中にVゾーンに遊技球が入球することにより、高確率遊技状態を設定することが可能な、いわゆるV確変機と呼ばれるタイプの遊技機とすることも可能である。
(変動パターンテーブルの一例)
次に、図5−1、図5−2および図5−3を用いて、変動パターンテーブルの一例について説明する。
図5−1は、通常遊技状態におけるハズレ時に用いる通常時ハズレ用変動パターンテーブルの一例を示す図である。図5−2は、時間短縮機能が付加された遊技状態におけるハズレ時に用いる時間短縮時ハズレ用変動パターンテーブルの一例を示す図である。図5−3は、大当たり時に用いる大当たり用変動パターンテーブルの一例を示す図である。
図5−1、図5−2および図5−3に示すように、各変動パターンテーブルHt1,Ht2,Ht3は、それぞれ、変動パターンと、範囲と、判定値と、割合と、を含む。通常時ハズレ用変動パターンテーブルHt1において、変動パターンは、例えば、変動パターンa1,a2,a3,b,c,dの6種類がある。時間短縮時ハズレ用変動パターンテーブルHt2において、変動パターンは、例えば、変動パターンa4,a5,b,c,dの5種類がある。
大当たり用変動パターンテーブルHt3において、変動パターンは、例えば、変動パターンB,C,Dの3種類がある。なお、各変動パターンテーブルHt1,Ht2,Ht3においては、説明の便宜上、各変動パターンの時間や対応する演出内容を括弧書きで記している。
各変動パターンテーブルHt1,Ht2,Ht3において、範囲は、始動入賞時に取得可能な変動パターン乱数のとり得る範囲であり、例えば「0」〜「99」である。判定値は、各変動パターンに割り当てられた値である。割合は、範囲の数に対する判定値の数の比を表したものであり、すなわち、各変動パターンが選択される確率である。
例えば、通常時ハズレ用変動パターンテーブルHt1の変動パターンa1(12秒),a2(8秒),a3(3秒)や、時間短縮時ハズレ用変動パターンテーブルHt2の変動パターンa4(13秒),a5(1秒)は、いずれもノーマルハズレ(通常のハズレ)の変動パターンである。なお、以下において、ノーマルハズレの変動パターンa1,a2,a3,a4,a5について、それぞれを特に区別して説明する場合を除いて、単に変動パターンaと記載する。また、通常時ハズレ用変動パターンテーブルHt1や時間短縮時ハズレ用変動パターンテーブルHt2の変動パターンb,c,dや、大当たり用変動パターンテーブルHt3の変動パターンB,C,Dは、リーチ演出が行われる変動パターンである。
ここで、図5−4を用いて、各変動パターンにおける変動演出について説明する。図5−4は、各変動パターンにおける変動演出を示す説明図である。図5−4において、説明図540は、変動パターンと、これに対応する変動演出と、を示している。
変動パターンaは、通常変動による演出が行われ、ノーマルハズレの変動である。変動パターンb(20秒)および変動パターンB(20秒)は、いずれも同一または似通った低信頼度リーチによる変動演出を行うことが可能であり、例えば、通常変動後にノーマルリーチが行われる。ノーマルリーチは、例えば、装飾図柄をテンパイ状態とした後に、第3装飾図柄をそれまでの変動表示とは異なる変動表示(例えばゆっくりした変動表示)とするとともに、他の演出については特段発展させずに、所定時間が経過すると、第3装飾図柄を停止表示させる演出である。
変動パターンc(40秒)および変動パターンC(40秒)は、いずれも同一または似通った中信頼度リーチによる変動演出を行うことが可能であり、例えば、通常変動後にノーマルリーチが行われ、さらにノーマルリーチ後にアニメリーチに発展する。アニメリーチは、例えば、第3装飾図柄をそれまでの変動表示とは異なる変動表示(例えば高速の変動表示)とするとともに、背景等にアニメの動画を再生させて演出を発展させ、所定時間が経過すると、アニメの動画を終了させて、第3装飾図柄を停止表示させる演出である。
変動パターンd(60秒)および変動パターンD(60秒)は、いずれも同一または似通った高信頼度リーチによる変動演出を行うことが可能であり、例えば、通常変動後にノーマルリーチが行われ、さらにノーマルリーチ後にアニメリーチに発展し、さらにアニメリーチ後に実写リーチに発展する。実写リーチは、例えば、第3装飾図柄の高速の変動表示を継続するとともに、背景等に実写版の動画を再生させることにより演出をさらに発展させ、所定時間が経過すると、動画を終了させて、第3装飾図柄を停止表示させる演出である。アニメリーチや実写リーチは、いわゆるスーパーリーチである。
変動パターンb,c,dの場合、装飾図柄は、最終的にハズレとなる態様(例えばリーチハズレの出目)で停止表示する。また、変動パターンB,C,Dの場合、装飾図柄は、最終的に当たりとなる態様(例えばゾロ目の出目)で停止表示する。
図5−1に戻り、各変動パターンの選択について、具体的に説明すると、例えば通常遊技状態におけるハズレ時には、通常時ハズレ用変動パターンテーブルHt1が用いられる。この場合において、始動入賞時に取得した変動パターン乱数が「0」〜「90」(91個)のときに、保留情報の数に応じて、ノーマルハズレの変動パターンa1,a2,a3のいずれかが選択される。例えば、保留数が「2以下」の場合は変動パターンa1が選択され、保留数が「3」の場合は変動パターンa2が選択され、保留数が「4以上」の場合は変動パターンa3が選択される。
このように、通常時ハズレ用変動パターンテーブルHt1を用いた場合のノーマルハズレにおいては、保留数が少ない場合に変動時間の長い変動パターンを選択し、保留数が多い場合に変動時間の短い変動パターンを選択する。これにより、保留数が多い場合には、迅速な遊技を可能にし、大当たり判定を行う機会を増やすことができる。また、保留数が少ない場合には、長時間の変動演出を行うことにより遊技を盛り上げることを可能にしながら、保留情報を新たに記憶させるための時間を稼ぐことにより、特別図柄の変動表示が行われない期間(待機状態)が発生することを抑えることができる。
通常時ハズレ用変動パターンテーブルHt1では、ノーマルハズレの変動パターンa(変動パターンa1,a2,a3)が最も高い割合(91/100)で選択される。通常時ハズレ用変動パターンテーブルHt1において、リーチ変動が選択される割合については、割合の高い順に不等号を用いて各変動パターンを比較すると、変動パターンb>変動パターンc>変動パターンd、となっている。
また、図5−2に示す時間短縮時ハズレ用変動パターンテーブルHt2では、変動パターンa4,a5,b,c,dのうちのいずれか1つが選択される。変動パターンa4,a5は、第2始動口106への入賞による第2保留数に対応しており、第2保留数に応じていずれか一方が選択される。具体的には、変動パターンa4,a5のうち、第2保留数が2以上である場合には変動時間が1秒の変動パターンa5が選択され、それ以外の場合(第2保留数が1以下の場合や、第1保留情報による変動表示の場合)には変動時間が13秒の変動パターンa4が選択される。
時間短縮時ハズレ用変動パターンテーブルHt2では、ノーマルハズレの変動の選択される割合が例えば「94/100」であり、通常時ハズレ用変動パターンテーブルHt1(図5−1参照)の「91/100」に比べて高い。これは、確変遊技状態や時短遊技状態では、入賞容易状態により第2保留数が往々にして2以上となることから、変動時間の短い変動表示を行いやすくすることによって迅速な遊技を可能にしつつ、リーチ演出を行いにくくして、大当たり判定を行う機会を増やすためである。
また、確変遊技状態や時短遊技状態のハズレ時においてリーチ演出を行いにくくすることにより、通常遊技状態におけるリーチ演出に比べて確変遊技状態や時短遊技状態におけるリーチ演出を信頼度の高い演出とすることができ、確変遊技状態や時短遊技状態におけるリーチ演出において、遊技者に大当たりをより期待させることができる。
一方で、第2始動口106への入賞による第2保留数が1以下の場合には、第1始動口105への入賞による第1保留数(第1保留情報の数)にかかわらず、変動時間が13秒の変動パターンa4が選択される。ここで、第2保留数(第2保留情報の数)が0になり、第1保留数が1以上記憶されている場合には、第1保留情報による遊技者にとって利益度合いの低い大当たり判定に基づく変動が開始される。
そこで、確変遊技状態や時短遊技状態において、このような遊技者にとっての利益度合いの低い大当たり判定を行いにくくするために、第2保留数が1以下の場合に、変動パターンa4による13秒の変動表示を行うことにより、第2始動口106へ入賞させるための時間を稼ぎ、第1保留情報による大当たり判定を行う機会を少なくすることとしている。なお、第2始動口106へ入賞させるための時間を稼ぐという観点からすると、第2保留数が1以下のノーマルハズレの変動においては、13秒よりも長い変動時間を用いることとしてもよい。
時間短縮時ハズレ用変動パターンテーブルHt2において、リーチ変動の割合については、割合の高い順に不等号を用いて各変動パターンを比較すると、変動パターンb>変動パターンc>変動パターンd、となっている。
また、図5−3に示す大当たり用変動パターンテーブルHt3では、変動パターンB,C,Dのうちのいずれか1つが選択される。大当たり用変動パターンテーブルHt3では、選択される変動パターンについて、割合の高い順に不等号を用いて各変動パターンを比較すると、変動パターンD>変動パターンC>変動パターンB、となっている。このため、変動パターンテーブルHt1,Ht2,Ht3における、リーチ変動の変動パターンの信頼度について、信頼度の高い順に不等号を用いて各変動パターンを比較すると、変動パターンD(d)>変動パターンC(c)>変動パターンB(b)、となっている。
なお、変動パターンテーブルHt1,Ht2,Ht3においては、変動パターンは、説明の便宜上、数種類が記憶されているものとしているが、実際には、例えば数百種類といった数が記憶されている。例えば、変動パターンには、疑似連続変動演出を行うための変動パターンや、疑似連続変動演出を行うかのように見せつつも実際には行わないガセ演出の変動パターンや、その他、特殊な変動演出を行うための変動パターンもある。また、変動パターン乱数のとり得る範囲も、実際には、例えば「0」〜「数万」をとる。また、判定値についても、各変動パターンの選択される割合がそれぞれ所定の割合となるように、変動パターン乱数のとり得る範囲に応じた数の値が設定される。
(特別図柄の図柄ゲームにおいて演出統括部が行う演出制御処理)
次に、特別図柄の図柄ゲームにおいて演出統括部230が行う演出制御処理の内容について説明する。なお、以下に説明する演出統括部230の各処理は、演出統括部230のCPUがROMに記憶されたプログラムを実行することによって行われる。
図6は、特別図柄の図柄ゲームにおいて演出統括部が行う演出制御処理の一例を示すフローチャートである。図6において、演出統括部230は、変動演出の開始タイミングであるか否かを判定する(ステップS601)。変動演出の開始タイミングは、例えば、主制御部210における始動条件の成立タイミングであり、具体的には、主制御部210から変動開始コマンドを受信するタイミングである。
演出統括部230は、変動演出の開始タイミングになるまで待機し(ステップS601:No)、変動演出の開始タイミングになると(ステップS601:Yes)、変動演出パターンを選択する(ステップS602)。変動演出パターンは、装飾図柄の変動演出を示す演出パターンであり、特別図柄の変動パターンに対応するものが選択される。
例えば、特別図柄の変動パターンがノーマルハズレを示す変動パターンa1(図5−1参照)の場合には変動パターンa1に対応するノーマルハズレの変動演出パターンが選択され、特別図柄の変動パターンが高信頼度リーチを示す変動パターンd(図5−1参照)や変動パターンDの場合には変動パターンdや変動パターンDに対応する高信頼度リーチの変動演出パターンが選択される。
なお、本実施の形態では、変動演出パターンの決定に際して、変動パターンが決定されると、一意に変動演出パターンも決定されるが、変動パターンが決定されると、この変動パターンに対応する複数の変動演出パターンの中から一の変動演出パターンを選択することとしてもよい。具体的には、変動演出パターン毎に大当たりの場合に選択されやすいものや、ハズレの場合に選択されやすいものなど、大当たり判定結果に基づく選択割合で変動演出パターンを選択することとしてもよい。
より具体的には、例えば、変動パターンd(ハズレ)や変動パターンD(大当たり)に対応する変動演出パターンとして、例えば、高信頼度リーチHおよび高信頼度リーチLといった複数の中から1つをとり得ることとし、変動パターンd(ハズレ)のときには高信頼度リーチLが選択されやすく、変動パターンD(大当たり)のときには高信頼度リーチHが選択されやすくする割合とすれば、高信頼度リーチのなかでも、高信頼度リーチHの方が信頼度の高い演出とすることができる。このように、変動パターン毎に、変動演出の中から大当たりの信頼度の高いものや低いものをとり得ることができるため、より詳細に大当たりの信頼度を表すことができ、遊技の興趣を向上させることができる。
次に、演出統括部230は、ステップアップ演出やカットイン演出等の各予告演出を行うか否かを判定する、予告演出判定処理を行う(ステップS603)。予告演出判定処理は、例えばノーマルハズレの演出におけるタイミングにおいて実行可能なものや、リーチ演出におけるタイミングにおいて実行可能なものなどがあり、すなわち、変動演出パターンに応じて実行可能なものや実行不可能なものがある。予告演出判定処理においては、例えば、当該アイコンを変化させる演出を行うか否かの判定や、ゾーン信頼度演出を行うか否かの判定が行われ、その一例については、図15を用いて後述する。
次に、演出統括部230は、変動演出を開始する(ステップS604)。そして、演出統括部230は、変動演出の終了タイミングであるか否かを判定する(ステップS605)。変動演出の終了タイミングは、例えば、主制御部210から特別図柄の変動停止を示す変動停止コマンドを受信することであるが、変動演出の開始から、変動パターンや変動演出パターンによって表される期間が経過することとしてもよい。
演出統括部230は、変動演出の終了タイミングになるまで待機し(ステップS605:No)、変動演出の終了タイミングになると(ステップS605:Yes)、特別遊技判定の判定結果を表す装飾図柄を停止表示させて、変動演出を終了する(ステップS606)。
次に、演出統括部230は、変動演出において特別遊技(大当たり)が確定したか否かを判定する(ステップS607)。具体的には、ステップS607において、演出統括部230は、主制御部210から特別遊技を開始するコマンドを受信したか否かを判定する。特別遊技が確定した場合(ステップS607:Yes)、演出統括部230は、特別遊技演出(大当たり演出)を実行する(ステップS608)。特別遊技演出には、オープニング遊技中のオープニング演出や、ラウンド遊技中のラウンド演出や、エンディング遊技中のエンディング演出などがある。演出統括部230は、主制御部210から特別遊技における各遊技の開始や終了を示すコマンドを受信することにより、特別遊技における各遊技に応じた演出を実行する。
次に、演出統括部230は、演出モードを設定し(ステップS609)、特別図柄の図柄ゲームにおける演出制御処理を終了する。演出モードの設定では、主制御部210は、時短遊技状態における時短モード、確変遊技状態における確変モード、のうちのいずれかの演出モードを設定する。これらの演出モードを設定する際に、演出統括部230は、各遊技状態を示すモードフラグを設定したり、演出モード毎に定められている残余回数を設定したりする。
ステップS607において、特別遊技が確定しない場合(ステップS607:No)、すなわち、変動演出においてハズレが確定した場合、演出統括部230は、演出モードに変更があるか否かを判定する(ステップS610)。具体的には、例えば、時短モードや確変モードにおいて、演出統括部230は、1変動が終了する度に、時短モードや確変モードの残余回数から「1」を減算するが、減算後の残余回数が「0」となった場合に、演出モードに変更があるものと判定する。例えば、減算後の残余回数が「0」となった場合、演出統括部230は、実行中の演出モードから通常モードに変更があると判定する。
演出モードに変更がある場合(ステップS610:Yes)、演出統括部230は、ステップS609へ移行する。なお、この場合におけるステップS609の演出モードの設定では、演出モードを通常モードに設定する。演出モードに変更がない場合(ステップS610:No)、演出統括部230は、特別図柄の図柄ゲームにおける演出制御処理を終了する。
(メイン液晶およびサブ液晶に表示される画像の一例)
ここで、図7−1〜図7−4を用いて、メイン液晶およびサブ液晶に表示される画像の一例について説明する。図7−1は、メイン液晶およびサブ液晶に表示される画像の一例を示す図(その1)である。図7−2は、メイン液晶およびサブ液晶に表示される画像の一例を示す図(その2)である。図7−3は、メイン液晶およびサブ液晶に表示される画像の一例を示す図(その3)である。図7−4は、メイン液晶およびサブ液晶に表示される画像の一例を示す図(その4)である。
図7−1の(1−1)は、特別図柄や装飾図柄Szの変動表示を示しており、例えば変動表示の開始時における表示画面を示している。(1−1)において開始された変動表示は、例えばノーマルハズレの変動表示とする。(1−1)において、メイン液晶104の中央には装飾図柄Szが表示されており、サブ液晶114には保留アイコンHaおよび当該アイコンTaが表示されている。保留アイコンHaおよび当該アイコンTaは、大当たりに対する信頼度に応じた表示態様をとることが可能である。
また、サブ液晶114には、例えば、所定の色(例えば黒色)の通常の背景画像Hg1が表示されている。背景画像Hg1は、保留アイコンHaおよび当該アイコンTaの画像を除く所定の装飾画像である。
保留アイコンHa1は、例えば、1つの保留情報(第1始動口105への入賞による第1保留情報)が記憶されていることを示している。保留アイコンHa1は、現在の変動表示の次の変動表示を行うための保留情報を示している。なお、第1保留情報および第2保留情報(第2始動口106への入賞による保留情報)は、それぞれ最大で4つ記憶可能であり、サブ液晶114にはそれぞれについて4つ分の保留アイコンHaを表示することが可能である。当該アイコンTaは、保留アイコンHaと同一または類似する演出であり、現在の変動表示の信頼度を表す表示である。
保留アイコンHaおよび当該アイコンTaは、大当たりの信頼度に応じて、例えば色が変化する。(1−1)において、保留アイコンHa1および当該アイコンTaは、信頼度の低い通常表示(通常の表示態様)であり、例えば白色の「○」(図中においてW(:White)と記載)の表示形式である。なお、保留アイコンHaおよび当該アイコンTaは、色が変化するものに限らず、形状や模様などが変化するものとしてもよい。
(1−1)に示す変動表示において、第1始動口105への始動入賞があると、新たに保留情報が記憶されることとなり、例えば、(1−2)に示すように、この保留情報を示す保留アイコンHa2が新たに表示される。保留アイコンHa2は、保留アイコンHa1による変動表示の次の変動表示を行うための保留情報を示している。保留アイコンHa2は、例えば、事前判定により大当たりであると判定された保留情報とする。(1−2)において、保留アイコンHa2は、例えば、通常表示である。
また、(1−2)において、サブ液晶114には、ゾーン演出が行われる可能性があることを示唆するゾーン示唆演出Zsが行われている。なお、始動入賞時にはゾーン示唆演出の判定が行われ、(1−2)に示す表示は、この判定に当選したことを示している。ゾーン示唆演出Zsは、例えば、青色の帯の画像に「○×ゾーン?!」の文字画像が表示されたものである。
なお、ゾーン示唆演出Zsは、帯の色によってゾーン演出が行われる可能性(信頼度)が異なっており、各色について可能性が高い順に不等号を用いて比較すると、赤>黄>青、となっている。ゾーン示唆演出Zsは、例えば、入賞タイミングで開始させる演出としているが、現在の変動演出がリーチ演出に発展している場合など高信頼度の演出中における入賞では開始させずに、この場合には、例えば、次の変動開始のタイミングで開始させればよい。
サブ液晶114の背景画像Hg2は、保留アイコンHaおよび当該アイコンTaの画像を除く所定の装飾画像であり、ゾーン示唆演出Zsの演出画像を含む。ゾーン示唆演出Zsは、事前判定結果に基づいて行われるものである。このため、ゾーン示唆演出Zsを含む背景画像Hg2は、事前判定結果に基づいて表示されるものである。
この後、装飾図柄の変動停止のタイミングになると、(1−3)に示すように、装飾図柄Szがハズレを示す出目で停止表示する。なお、(1−3)において、サブ液晶114のゾーン示唆演出Zsに変化はなく、すなわち、青色の帯の態様が継続して表示される。
そして、次の変動表示が開始される際には、図7−2の(1−4)に示すように、(1−3)において表示されていた当該アイコンTaが消去して、(1−3)において表示されていた保留アイコンHa1が当該アイコンTaの位置へ移動(シフト)し、(1−3)において表示されていた保留アイコンHa2が保留アイコンHa1の位置へ移動する。なお、(1−4)において開始された変動表示は、例えばノーマルハズレの変動表示とする。
当該アイコンTaは、(1−3)において表示されていた保留アイコンHa1の保留演出の内容を引き継ぐ演出であるとともに、現在の変動表示の予告演出でもある。具体的には、(1−3)において保留アイコンHa1が例えば白の表示態様だったとすると、保留アイコンHa1が示す保留情報による変動開始時に、ぱちんこ遊技機100は、(1−4)に示すように保留アイコンHa1を当該アイコンTaの位置に移動させるとともに、引き続き当該アイコンTaを白の表示態様で表示させる。
なお、(1−4)において、当該アイコンTaは、例えば、シフト前の保留アイコンHa1と同様の表示態様(白の表示)とするが、保留演出の内容を引き継ぐ演出内容であれば、これに限らない。具体的には、当該アイコンTaは、シフト前の保留アイコンHa1と同一の表示態様としなくてもよく、例えば、白の表示から白の表示に対応する形状や模様に変化させてもよい。なお、(1−4)において、サブ液晶114のゾーン示唆演出Zsは、そのまま青色の帯の態様で継続して表示される。
そして、(1−4)に示す変動表示の開始後、所定のタイミングになると、(1−5)に示すように、例えば、保留アイコンHa1に対し、保留アイコンHa1の表示態様が変化する可能性があることを示唆する保留変化示唆演出Hs1が行われる。保留変化示唆演出Hs1は、事前判定結果に基づいて行われる演出であり、例えば、剣が保留アイコンHa1を指し示している。
なお、保留変化示唆演出Hs1は、このような画像に限らず、例えば、キャラクタが出現し、このキャラクタが保留アイコンHa1の変化を示唆するようにした画像でもよい。保留変化示唆演出Hs1は、例えば、始動入賞後の次の変動開始のタイミングか、次の変動開始から所定期間(数秒)が経過するまでに開始される演出であり、例えば、今回の変動演出がリーチ演出に発展している場合など、高信頼度の演出において開始されない。
このように、サブ液晶114において、保留アイコンHaおよび当該アイコンTaの画像を除く所定の装飾画像として、それまでの背景画像Hg2とは異なる背景画像Hg3が表示されることとなる。背景画像Hg3は、保留変化示唆演出Hs1の演出画像を含む。保留変化示唆演出Hs1は、事前判定結果に基づいて行われるものである。このため、保留変化示唆演出Hs1を含む背景画像Hg3は、事前判定結果に基づいて表示されるものである。
保留変化示唆演出Hs1は、ノーマルハズレにおける通常変動やリーチ演出前の通常変動で行われ、例えば、リーチ演出に発展した後などの信頼度の高い変動演出では、遊技者が変動演出に注目するため行われない。なお、(1−5)において、サブ液晶114のゾーン示唆演出Zsに変化はなく、すなわち、青色の帯の態様が継続して表示される。
そして、保留変化示唆演出Hs1が行われた後、(1−6)に示すように、保留アイコンHa1の表示態様が白色の通常表示から、例えば青色の特殊表示(図中ではB(:Blue)と記載)に変化する。さらに、この変化後の保留アイコンHa1には、保留アイコンHa1が保留変化したことを強調する保留エフェクト演出Ef1が行われている。なお、保留変化示唆演出Hs1は、表示されてから保留アイコンHa1の表示態様の変化が開始されるまでの継続的な表示でもよいし、表示されたタイミングでのみの一時的な表示でもよい。
このように、サブ液晶114において、保留アイコンHaおよび当該アイコンTaの画像を除く所定の装飾画像として、それまでの背景画像Hg3とは異なる背景画像Hg4が表示されることとなる。背景画像Hg4は、保留エフェクト演出Ef1の演出画像を含む。保留エフェクト演出Ef1は、事前判定結果に基づいて行われるものである。このため、保留エフェクト演出Ef1を含む背景画像Hg4は、事前判定結果に基づいて表示されるものである。
また、(1−6)において、サブ液晶114のゾーン示唆演出Zsに変化はなく、すなわち、青色の帯の態様が継続して表示される。また、保留変化示唆演出Hs1が行われた後に、保留アイコンHa1の表示態様が変化しないこともあり、すなわち、保留変化示唆演出Hs1がガセ演出となる場合もある。
この後、変動停止のタイミングになると、図7−3の(1−7)に示すように、装飾図柄Szがハズレを示す出目で停止表示する。また、(1−7)において、サブ液晶114のゾーン示唆演出Zsに変化はなく、すなわち、青色の帯の態様が継続して表示される。
そして、(1−8)に示すように、次の変動表示が開始される。(1−8)において開始された変動表示は、大当たりの変動表示であり、例えばアニメリーチ(中信頼度リーチ)や実写リーチ(高信頼度リーチ)の変動表示とする。(1−8)に示す変動表示が開始される際に、(1−7)において表示されていた当該アイコンTaが消去して、(1−7)において表示されていた特殊表示の保留アイコンHa1が当該アイコンTaの位置へ移動する。当該アイコンTaは、シフト前の保留アイコンHa1の表示態様を引き継いでおり、すなわち、青色の特殊表示の態様である。
また、(1−8)においては、(1−7)において行われていた保留エフェクト演出Ef1は、例えば一旦終了することとするが、これに限らず、継続させてもよい。また、(1−8)において、メイン液晶104には、「○×ゾーン!!」を示す画像が表示され、ゾーン演出が開始されたことを示している。サブ液晶114には、ゾーン示唆演出Zsと同一または類似するゾーン信頼度演出Ztを示す画像が表示されている。
ゾーン信頼度演出Ztは、ゾーン示唆演出Zsの演出内容を引き継ぐ演出であるとともに、現在の変動表示の予告演出でもある。具体的には、(1−7)においてゾーン示唆演出Zsの帯の色が例えば青の表示態様だったとすると、(1−8)に示すゾーン信頼度演出Ztの帯の色は、青の信頼度以上の色(例えば黄か赤)とすることが可能である。
(1−8)において、ゾーン信頼度演出Ztは、例えば、高信頼度の赤色の帯画像に「○×ゾーン?!」の文字画像が表示されたものである。ゾーン信頼度演出Ztは、ゾーン示唆演出Zsを引き継ぐ演出であるものの、今回の大当たり判定結果や変動パターンに基づいて行われる演出である点でゾーン示唆演出Zsと異なる。なお、ゾーン信頼度演出Ztは、ゾーン示唆演出Zsと同様に、帯の色によって大当たりに対する信頼度が異なっており、各色について信頼度が高い順に不等号を用いて比較すると、赤>黄>青、である。
なお、ゾーン示唆演出Zsが行われて、ゾーン演出が開始された場合でも、ゾーン信頼度演出Ztは、青色の帯の態様を保持する場合もあるし、黄色や赤色の帯の態様に変化する場合もある。また、ゾーン示唆演出Zsにおける帯が黄色であれば、ゾーン信頼度演出Ztにおける帯は黄色の帯の態様を保持する場合もあるし、赤色の帯の態様に変化する場合もある。なお、ゾーン示唆演出Zsが行われたものの、ゾーン演出が行われないこともあり、すなわち、ゾーン示唆演出Zsがガセ演出となる場合もある。
このように、サブ液晶114において、保留アイコンHaおよび当該アイコンTaの画像を除く所定の装飾画像として、それまでの背景画像Hg4とは異なる背景画像Hg5が表示されることとなる。背景画像Hg5は、ゾーン信頼度演出Ztの演出画像を含む。ゾーン信頼度演出Ztは、事前判定結果ではなく、大当たり判定結果に基づいて行われるものである。このため、ゾーン信頼度演出Ztを含む背景画像Hg5は、大当たり判定結果に基づいて表示されるものである。
(1−8)に示す変動表示の開始後、所定のタイミングになると、(1−9)に示すように、例えば、当該アイコンTaに対し、当該アイコンTaの表示態様が変化する可能性があることを示唆する当該変化示唆演出Hs2が行われる。当該変化示唆演出Hs2は、大当たり判定結果に基づいて行われる演出であり、例えば、剣が当該アイコンTaを指し示している。当該変化示唆演出Hs2は、例えば、保留変化示唆演出Hs1と同一の画像である。なお、当該変化示唆演出Hs2は、このような画像に限らず、例えば、キャラクタが出現し、このキャラクタが保留アイコンHa1の変化を示唆するようにした画像でもよい。
このように、サブ液晶114において、保留アイコンHaおよび当該アイコンTaの画像を除く所定の装飾画像として、それまでの背景画像Hg5とは異なる背景画像Hg6が表示されることとなる。背景画像Hg6は、当該変化示唆演出Hs2の演出画像を含む。当該変化示唆演出Hs2は、事前判定結果ではなく、大当たり判定結果に基づいて行われるものである。このため、当該変化示唆演出Hs2を含む背景画像Hg6は、大当たり判定結果に基づいて表示されるものである。
当該変化示唆演出Hs2は、リーチ演出前の通常変動で行われ、例えば、リーチ演出に発展した後などの信頼度の高い変動演出では、遊技者が変動演出に注目するため行われない。
そして、当該変化示唆演出Hs2が行われた後、図7−4の(1−10)に示すように、当該アイコンTaの表示態様が青色の特殊表示から、例えば赤色の特殊表示例(図中ではR(:Red)と記載)に変化する。さらに、この変化後の当該アイコンTaには、当該アイコンTaが変化したことを強調する当該エフェクト演出Ef2が行われている。
このように、サブ液晶114において、保留アイコンHaおよび当該アイコンTaの画像を除く所定の装飾画像として、それまでの背景画像Hg6とは異なる背景画像Hg7が表示されることとなる。背景画像Hg7は、当該エフェクト演出Ef2の演出画像を含む。当該エフェクト演出Ef2は、事前判定結果ではなく、大当たり判定結果に基づいて行われるものである。このため、当該エフェクト演出Ef2を含む背景画像Hg7は、大当たり判定結果に基づいて表示されるものである。なお、当該変化示唆演出Hs2が行われた後に、当該アイコンTaの表示態様が変化しない場合もあり、すなわち、当該変化示唆演出Hs2がガセ演出となる場合もある。
この後、(1−11)に示すように、テンパイ状態となってノーマルリーチが行われる。ノーマルリーチにおいても、サブ液晶114においては、ゾーン信頼度演出Ztや当該エフェクト演出Ef2は、継続して行われるが、ノーマルリーチの開始とともに、これらの演出を終了し、後述するメイン液晶104と同期する演出を行うこととしてもよい。また、(1−11)において、現在の変動の信頼度とは関係のないサブ液晶114の保留アイコンHaの画像については消去し、当該アイコンTaについてはそのまま表示させてもよい。これにより、ノーマルリーチにおいて、現在の変動の信頼度を示唆することができる。
そして、ノーマルリーチの後、(1−12)に示すように、アニメリーチや実写リーチといったスーパーリーチ(SPリーチ)に発展する。スーパーリーチの演出は、大当たり判定結果に基づいて行われる演出である。スーパーリーチでは、例えば所定のタイミングで、予告演出の1つであるキャラクタ演出Ceが行われる。スーパーリーチにおいては、サブ液晶114の当該アイコンTaや保留アイコンHaやゾーン信頼度演出Ztの各演出の画像は消去され、メイン液晶114と同期した同期演出Deが行われる。同期演出Deは、メイン液晶104と、サブ液晶114とで、画像や音声などを同期させた演出である。
具体的には、(1−12)に示すように、キャラクタ演出Ceにおけるキャラクタ画像が左から右へ移動する演出とした場合、キャラクタ画像がサブ液晶114を左から右へ移動すると、サブ液晶114における表示をメイン液晶104にも途切れさせないようにしたり、キャラクタ画像がメイン液晶104とサブ液晶114とで連動したりする。
なお、同期演出Deにおいて、サブ液晶114の当該アイコンTaや保留アイコンHaやゾーン信頼度演出Ztの各画像を消去することとしているが、これに限らない。例えば、各演出の画像を消去せずに、そのまま表示させてもよいし、縮小して表示させたり、各演出の画像データをキャラクタ演出Ceの画像データより下位レイヤに設定したりすることにより、同期演出Deの妨げとならないようにしてもよい。また、同期演出Deにおいて、現在の変動の信頼度とは関係のないサブ液晶114の保留アイコンHaの画像については消去し、当該アイコンTaについてはそのまま表示させてもよい。これにより、スーパーリーチにおいて、現在の変動の信頼度を示唆することができる。
このように、サブ液晶114において、保留アイコンHaおよび当該アイコンTaの画像を除く所定の装飾画像として、それまでの背景画像Hg7とは異なる背景画像Hg8が表示されることとなる。背景画像Hg8は、スーパーリーチにおける同期演出Deの演出画像を含む。同期演出Deは、事前判定結果ではなく、大当たり判定結果に基づいて行われる。このため、同期演出Deを含む背景画像Hg8は、大当たり判定結果に基づいて表示されるものである。
この後、変動停止のタイミングになると、装飾図柄Szが例えば「7,7,7」のゾロ目で停止表示され、変動演出を終了する。なお、この後は、大当たり遊技が行われる。
(演出統括部が行う保留演出処理)
次に、演出統括部230が行う保留演出処理の内容について説明する。図8は、演出統括部が行う保留演出処理を示すフローチャートである。図8において、演出統括部230は、保留情報が記憶されたか否かを判定する(ステップS801)。ステップS801において、演出統括部230は、具体的には、主制御部210から始動入賞コマンドおよび事前判定コマンドを受信したか否かを判定する。例えば、始動入賞コマンドには、保留数などの情報が含まれ、また、事前判定コマンドには、事前判定結果を示す情報が含まれる。
演出統括部230は、保留情報が記憶されるまで待機し(ステップS801:No)、保留情報が記憶されると(ステップS801:Yes)、当該保留情報に含まれる事前判定結果を解析する(ステップS802)。そして、演出統括部230は、解析結果を用いて、保留アイコンを特殊表示(信頼度の高い表示)とするか否かの特殊表示判定を行う(ステップS803)。特殊表示判定は、事前判定結果に基づいて行われる判定であり、特殊表示判定テーブル(図9−1および図9−2参照)が用いられる。
なお、保留アイコンを特殊表示させる際や表示態様を変化させる際には、すなわち、保留変化させる際には、その前段階で保留変化示唆演出が行われる。つまり、保留変化示唆演出は、事前判定結果に基づいて行われるものである。
そして、特殊表示判定の結果、演出統括部230は、特殊表示を行わない場合(ステップS804:No)、すなわち、通常表示とする場合、ステップS808へ移行する。特殊表示を行う場合(ステップS804:Yes)、演出統括部230は、特殊表示とする保留アイコンを最終的に「青」、「黄」、「赤」のうちのいずれの表示色(表示態様)にするかを判定する、特殊表示の最終色判定を行う(ステップS805)。特殊表示の最終色判定は、事前判定結果に基づいて行われる判定であり、特殊表示の最終色判定テーブル(図10−1および図10−2参照)が用いられる。なお、特殊表示の表示態様(表示色)は、大当たりに対する信頼度が高い順に不等号を用いて表すと、「赤」>「黄」>「青」である。
そして、演出統括部230は、保留アイコンの最初の表示色を判定するために、特殊表示の初期色判定を行う(ステップS806)。なお、保留アイコンの表示色については、保留アイコンを表示させるときから最終色としてもよいが、本実施の形態では、最終色に至るまで表示色を変化させることを可能にしており、具体的には、例えば、最終色が「赤」であるとすると、保留アイコンを表示させたタイミングで「青」に、次の変動表示において「黄」に、さらにその次の変動表示において「赤」に、遷移させることを可能にしている。特殊表示の初期色判定は、事前判定結果に基づいて行われる判定であり、特殊表示の初期色判定テーブル(図11参照)が用いられる。
そして、演出統括部230は、初期色から最終色までの特殊表示の変遷を示すシナリオを判定するために、特殊表示のシナリオ判定を行う(ステップS807)。特殊表示のシナリオ判定では、特殊表示のシナリオ判定テーブル(図12参照)が用いられる。
そして、演出統括部230は、事前判定の解析結果を用いて、ゾーン演出を行うか否かのゾーン演出判定を行う(ステップS808)。ゾーン演出判定は、事前判定結果に基づいて行われる判定であり、ゾーン演出判定テーブル(図13−1および図13−2参照)が用いられる。なお、ゾーン演出を行うにあたっては、その前段階でゾーン示唆演出が行われる。つまり、ゾーン示唆演出は、事前判定結果に基づいて行われるものである。
ゾーン演出判定の結果、ゾーン演出を行わない場合(ステップS809:No)、演出統括部230は、ステップS811へ移行する。ゾーン演出を行う場合(ステップS809:Yes)、演出統括部230は、ゾーン示唆演出(図7−1の(1−2)のゾーン示唆演出Zsを参照)における帯の色を判定するための帯色判定を行う(ステップS810)。ゾーン示唆演出の帯色判定は、事前判定結果に基づいて行われる判定であり、ゾーン示唆演出の帯色判定テーブル(図14−1および図14−2参照)が用いられる。そして、演出統括部230は、所定の記憶領域に各種判定結果を記憶して(ステップS811)、各種判定結果に基づく演出を実行し(ステップS812)、保留演出処理を終了する。
(特殊表示判定テーブルの一例)
図9−1は、ハズレ時に用いる特殊表示判定テーブルの一例を示す図である。図9−2は、大当たり時に用いる特殊表示判定テーブルの一例を示す図である。なお、図9−1のハズレ時に用いる特殊表示判定テーブルHTT、および図9−2の大当たり時に用いる特殊表示判定テーブルATTにおいて、「保留情報の変動パターン」は、この保留情報に対応する変動表示が行われる際の特別図柄の変動パターンであり、主制御部210の事前判定によって得られる。
ハズレ時に用いる特殊表示判定テーブルHTT、および大当たり時に用いる特殊表示判定テーブルATTにおいて、「特殊表示」の「あり」は特殊表示を行うことを示し、「なし」は通常表示を行うことを示している。「範囲」は、始動入賞時に取得可能な演出乱数(特殊表示乱数)のとり得る範囲であり、例えば「0」〜「99」である。「判定値」は、特殊表示の「あり」、「なし」にそれぞれ割り当てられた値である。「割合」は、範囲の数に対する判定値の数の割合を表したものであり、すなわち、特殊表示の「あり」、「なし」のそれぞれが変動パターン毎に選択される確率である。
なお、図9−2以降に示す各テーブルにおいても、「範囲」は、始動入賞時に取得可能な各テーブルに対応する演出乱数のとり得る範囲であり、例えばいずれも「0」〜「99」とする。また、「判定値」は、各テーブルの判定対象毎に割り当てられた値である。「割合」は、各判定対象が選択される確率である。図9−2以降に示す各テーブルにおいて、「範囲」、「判定値」および「割合」については、説明を省略することとする。
(ハズレ時に用いる特殊表示判定テーブルHTTについて)
特殊表示の「あり」、「なし」の判定について、具体的に説明すると、例えば、保留情報の変動パターンが変動パターンa1〜a5(ノーマルハズレ:以下「変動パターンa」として説明する)である場合、始動入賞時に取得した特殊表示乱数が「0」〜「98」のときに通常表示となり、「99」のときに特殊表示となる。このように、ノーマルハズレでは、特殊表示が行われにくくなっている。
また、同様に、各変動パターンに応じた割合で、特殊表示の「あり」および「なし」のうちのいずれかが選択される。ハズレ時に用いる特殊表示判定テーブルHTTにおいては、いずれの変動パターンにおいても、特殊表示の「あり」よりも「なし」の方が選択されやすい。
ただし、高信頼度の変動パターンほど、特殊表示の「あり」が選択されやすい。具体的には、特殊表示の「あり」が選択される割合について、割合の高い順に不等号を用いて各変動パターンを比較すると、変動パターンd>変動パターンc>変動パターンb>変動パターンa、である。このように、信頼度の高い変動パターンほど、特殊表示が行われやすいものとしている。
(大当たり時に用いる特殊表示判定テーブルATTについて)
大当たり時に用いる特殊表示判定テーブルATTにおいても、高信頼度の変動パターンほど、特殊表示の「あり」が選択されやすい。具体的には、特殊表示の「あり」が選択される割合について、割合の高い順に不等号を用いて各変動パターンを比較すると、変動パターンD>変動パターンC>変動パターンB、である。このように、信頼度の高い変動パターンほど、特殊表示が行われやすいものとしている。
また、同一または似通った演出を実行可能な変動パターン同士(例えば変動パターンDと変動パターンd)について、特殊表示の「あり」が選択される割合を比較すると、大当たり時に用いる特殊表示判定テーブルATTの方が、ハズレ時に用いる特殊表示判定テーブルHTTよりも特殊表示の「あり」の選択される割合が高い。具体的には、特殊表示の「あり」が選択される割合について、同一または似通った演出を実行可能な変動パターン同士を比較すると、変動パターンD>変動パターンdであり、変動パターンC>変動パターンcであり、変動パターンB>変動パターンbである。このように、大当たりの場合にはハズレの場合に比べて、特殊表示が行われやすくなっている。
(特殊表示の最終色判定テーブルの一例)
図10−1は、ハズレ時特殊表示の最終色判定テーブルの一例を示す図である。図10−2は、大当たり時特殊表示の最終色判定テーブルの一例を示す図である。図10−1のハズレ時特殊表示の最終色判定テーブルHST、および図10−2の大当たり時特殊表示の最終色判定テーブルASTにおいて、「保留情報の変動パターン」は、この保留情報に対応する変動表示が行われる際の特別図柄の変動パターンである。「最終色」は、最終的に表示可能な色であり、例えば、「青」、「黄」、「赤」のいずれかである。保留情報の変動パターン毎に各最終色(「青」、「黄」、「赤」)の選択される割合が異なる。
なお、特殊表示を行うに際して、保留表示の開始時から最終態様の特殊表示を行う場合もあるが、本実施の形態においては、保留表示の開始時には別の表示態様(別の色)にして、大当たりの保留情報の変動表示が近付くにしたがって、信頼度の高い表示態様に変化させていくことが可能である。
(ハズレ時特殊表示の最終色判定テーブルHSTについて)
図10−1に示すハズレ時特殊表示の最終色判定テーブルHSTでは、各変動パターンにおいて、「青」が最も選択されやすく、次に「黄」が選択されやすく、「赤」が最も選択されにくくなっている。ハズレ時特殊表示の最終色判定テーブルHSTにおいて、各変動パターン同士を比較すると、信頼度の低い変動パターンよりも信頼度の高い変動パターンほど、最終色の「黄」や「赤」の選択される割合が高くなっている。また、信頼度の高い変動パターンよりも信頼度の低い変動パターンほど、最終色の「青」の選択される割合が高くなっている。
具体的には、例えば、最終色の「赤」が選択される割合について、割合の高い順に不等号を用いて各変動パターンを比較すると、変動パターンd>変動パターンc>変動パターンb>変動パターンa、となっている。最終色の「黄」が選択される割合についても同様の不等号の関係となっている。一方で、最終色の「青」が選択される割合について、割合の高い順に不等号を用いて各変動パターンを比較すると、変動パターンa>変動パターンb>変動パターンc>変動パターンd、となっている。このように、変動パターンの信頼度が高いほど、最終色の「黄」や「赤」が選択されやすく、変動パターンの信頼度が低いほど、最終色の「青」が選択されやすくなっている。
(大当たり時特殊表示の最終色判定テーブルASTについて)
図10−2に示す大当たり時特殊表示の最終色判定テーブルASTでは、高信頼度の変動パターンほど、最終色の「赤」が選択されやすくなっている。具体的には、最終色の「赤」が選択される割合について、割合の高い順に不等号を用いて各変動パターンを比較すると、変動パターンD>変動パターンC>変動パターンB、となっている。
また、同一または似通った演出を実行可能な変動パターン同士について、最終色の「黄」や「赤」が選択される割合を比較すると、大当たり時特殊表示の最終色判定テーブルASTの方が、ハズレ時特殊表示の最終色判定テーブルHSTよりも最終色の「黄」や「赤」の選択される割合が高くなっている。具体的には、最終色の「黄」や「赤」が選択される割合について、同一または似通った演出を実行可能な変動パターン同士を比較すると、変動パターンD>変動パターンdであり、変動パターンC>変動パターンcであり、変動パターンB>変動パターンbである。このように、大当たりの場合にはハズレの場合に比べて、最終色の「黄」や「赤」が表示されやすくなっている。
(特殊表示の初期色判定テーブルの一例)
図11は、特殊表示の初期色判定テーブルの一例を示す図である。図11の特殊表示の初期色判定テーブルTSTにおいて、「最終色」は、特殊表示の最終色判定テーブル(図10−1および図10−2参照)を用いた特殊表示の最終色判定(図8のステップS805参照)において選択される色である。「初期色」は、保留アイコンの表示を開始する際の色を示しており、例えば、「白」、「青」、「黄」、「赤」のいずれかが、最終色に応じて選択される。なお、「白」は、通常表示の表示態様である。
特殊表示の初期色判定テーブルTSTにおいて、各初期色の選択される割合は、最終色毎に異なる。例えば、最終色が「赤」の場合、初期色の選択される割合は、「白」が10/100であり、「青」が40/100であり、「黄」が40/100であり、「赤」が10/100である。
なお、本実施の形態では、大当たり時とハズレ時とで共通して特殊表示の初期色判定テーブルTSTを用いることとするが、これに限らず、大当たり時とハズレ時とで別々のテーブルを用いてもよい。例えば、大当たりの場合には、ハズレ時に比べて初期色から高信頼度の色が選択されやすいものとしてもよい。これにより、初期色や保留変化の変遷態様に差異を設けることができるため、この変遷態様により、遊技者に信頼度を示唆することができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(特殊表示のシナリオ判定テーブルの一例)
図12は、特殊表示のシナリオ判定テーブルの一例を示す図である。図12の特殊表示のシナリオ判定テーブルSHTにおいて、「保留数」は、今回の始動入賞によって1増加したことによる現在の保留数を示しており、例えば1〜4のいずれかである。「初期色」は、特殊表示の初期色判定テーブルTST(図11参照)を用いた初期色判定(図8のステップS806参照)によって選択された初期色であり、白、青、黄、赤、のいずれかである。
「最終色」は、特殊表示の最終色判定テーブル(図10−1および図10−2参照)を用いた最終色判定(図8のステップS805参照)によって選択された最終色である。「シナリオ」は、保留消化数毎の保留変化の変遷を示したものであり、具体的には、保留アイコンにおける表示態様の変遷を示したものである。
各シナリオは、判定対象の保留情報が記憶されてからの保留消化数(特別図柄の変動回数)と、その数における保留演出の色の変化を示している。なお、本実施の形態においては、特別図柄の1回の変動表示において、保留アイコンや当該アイコンについても1回だけ変化可能とするが、これに限らず、特別図柄の1回の変動表示において、複数回変化可能としてもよい。
例えば、シナリオY1(白→青→黄→赤)は、今回の始動入賞によって1増加したことにより保留数が4となり(4つの保留情報が記憶されており)、初期色が「白」であり、最終色が「赤」のシナリオである。シナリオY1は、保留消化数が0のときに(判定対象の保留情報が記憶されてから特別図柄の変動表示が開始される前に)初期色が「白」であり、その後の保留消化数が1のときに(1回目の特別図柄の変動表示が開始されたときに)「青」に変化する。さらに、シナリオY1は、保留消化数が2のときに(2回目の特別図柄の変動表示が開始されたときに)「黄」に変化し、保留消化数が3のときに(3回目の特別図柄の変動表示が開始されたときに)最終色の「赤」に変化することを示している。
各シナリオ(Y1,Y2,…)は、現在の保留数毎に、保留数の初期色と最終色とに対応した特殊表示の所定の割合で選択される。例えば、現在の保留数が4であり、初期色が「白」であり、最終色が「赤」の場合には、シナリオY1が10/100の割合で選択され、シナリオY2が10/100の割合で選択される。
また、シナリオY201〜Y204は、今回の始動入賞によって1増加したことにより現在の保留数が1となった際に(判定対象の保留情報のみが記憶された際に)選択可能なシナリオである。シナリオY201〜Y204は、初期色判定および最終色判定の結果、初期色と最終色とが異なるシナリオである。ここで、今回の始動入賞によって1増加したことにより保留数が1となる状況は、待機状態における入賞か、他の変動表示が行われている状態における入賞の、いずれかによって生じる。
他の変動表示が行われている状態における入賞の場合、保留消化数が0のときには(判定対象の保留情報が記憶されてから特別図柄の変動表示が開始される前では)保留表示が可能であるものの、次変動では判定対象の保留情報に対応する保留表示がされなくなるため、次変動において、保留表示を変化させることができない。
このため、他の変動表示が行われている状態における入賞においては、保留消化数が0のときに(判定対象の保留情報が記憶された段階で)、初期色判定の結果にかかわらず、最終色の表示態様で表示させることとする。これにより、判定対象の保留情報に対応する変動表示の開始時において、この保留情報に対応する当該アイコンの表示態様を、保留アイコンの最終色に対応する表示態様とすることができる。
なお、保留消化数が0のときに(判定対象の保留情報が記憶された段階に)おける他の変動表示の残りの変動時間が保留変化させるための所定時間(例えば3秒)以上である場合には、初期色判定の結果を示す色で表示させて、残りの変動時間において最終色の表示態様に保留変化させてもよい。このようにしたとしても、判定対象の保留情報に対応する変動表示の開始時において、この保留情報に対応する当該アイコンの表示態様を、保留アイコンの最終色に対応する表示態様とすることができる。
また、上述の残りの変動時間が保留変化させるための所定時間未満の場合には、ひとまず保留アイコンを初期色判定の結果を示す色で表示させて、次の変動表示における変動開始時や変動開始後の所定時間以内(例えば3秒以内)に当該アイコンを、保留アイコンの最終色に対応する表示態様に変化させることとしてもよい。これにより、判定対象の保留情報に対応する変動表示の開始後の所定時間以内に、当該アイコンの表示態様を、保留アイコンの最終色に対応する表示態様とすることができる。
また、待機状態における入賞の場合、入賞後に直ぐに判定対象の保留情報に対応する変動表示が開始されるため、保留表示が行われず、いきなり当該アイコンが表示されることとなり、すなわち、保留変化させることができない。このため、待機状態における入賞においては、初期色判定の結果にかかわらず、最終色の表示態様に対応する表示態様で当該アイコンを表示させることとする。これにより、判定対象の保留情報に対応する変動表示の開始時において、当該アイコンの表示態様を、保留アイコンの最終色に対応する表示態様とすることができる。
なお、待機状態における入賞の場合、判定対象の保留情報に対応する変動表示における変動開始時には、当該アイコンの表示態様を、保留アイコンの初期色判定の結果に対応する表示態様として、変動開始後の所定時間以内(例えば3秒以内)に保留アイコンの最終色に対応する表示態様に変化させることとしてもよい。これにより、判定対象の保留情報に対応する変動表示の開始後の所定時間以内に、当該アイコンの表示態様を、保留アイコンの最終色に対応する表示態様とすることができる。
なお、シナリオ判定テーブルSHTにおいて、当該アイコンの表示態様についてもシナリオとして用意しておいてもよい。この場合、予告演出判定処理(図15参照)において当該アイコンの変化判定や色判定を行わないこととすればよい。
(ゾーン演出判定テーブルの一例)
図13−1は、ハズレ時に用いるゾーン演出判定テーブルの一例を示す図である。図13−2は、大当たり時に用いるゾーン演出判定テーブルの一例を示す図である。図13−1のハズレ時に用いるゾーン演出判定テーブルHZT、および図13−2の大当たり時に用いるゾーン演出判定テーブルAZTにおいて、「保留情報の変動パターン」は、この保留情報に対応する変動表示が行われる際の特別図柄の変動パターンである。「ゾーン演出」の「あり」はゾーン演出(ゾーン示唆演出)を行うことを示し、「なし」はゾーン演出(ゾーン示唆演出)を行わないことを示している。
(ハズレ時に用いるゾーン演出判定テーブルHZTについて)
図13−1に示すハズレ時に用いるゾーン演出判定テーブルHZTでは、例えば、保留情報の変動パターンが変動パターンa(ノーマルハズレ)である場合、始動入賞時に取得したゾーン演出乱数が「0」〜「97」のときに「なし」が選択され、「98」および「99」のときに「あり」が選択される。つまり、ノーマルハズレの場合、ほとんどの場合、ゾーン演出(ゾーン示唆演出)は行われない。
また、同様に、各変動パターンに応じた割合で、ゾーン演出の「あり」および「なし」のうちのいずれかが選択される。ハズレ時に用いるゾーン演出判定テーブルHZTにおいては、いずれの変動パターンにおいても、ゾーン演出の「あり」よりも「なし」の方が選択されやすい。
ただし、高信頼度の変動パターンほど、ゾーン演出の「あり」が選択されやすい。具体的には、ゾーン演出の「あり」が選択される割合について、割合の高い順に不等号を用いて各変動パターンを比較すると、変動パターンd>変動パターンc>変動パターンb>変動パターンa、である。このように、信頼度の高い変動パターンほど、ゾーン演出が行われやすいものとしている。
(大当たり時に用いるゾーン演出判定テーブルAZTについて)
大当たり時に用いるゾーン演出判定テーブルAZTにおいても、高信頼度の変動パターンほど、ゾーン演出の「あり」が選択されやすい。具体的には、ゾーン演出の「あり」が選択される割合について、割合の高い順に不等号を用いて各変動パターンを比較すると、変動パターンD>変動パターンC>変動パターンB、である。このように、信頼度の高い変動パターンほど、ゾーン演出が行われやすいものとしている。
また、同一または似通った演出を実行可能な変動パターン同士(例えば変動パターンDと変動パターンd)について、ゾーン演出の「あり」が選択される割合を比較すると、大当たり時に用いるゾーン演出判定テーブルAZTの方が、ハズレ時に用いるゾーン演出判定テーブルHZTよりも、ゾーン演出の「あり」の選択される割合が高い。具体的には、ゾーン演出の「あり」が選択される割合について、同一または似通った演出を実行可能な変動パターン同士を比較すると、変動パターンD>変動パターンdであり、変動パターンC>変動パターンcであり、変動パターンB>変動パターンbである。このように、大当たりの場合にはハズレの場合に比べて、ゾーン演出が行われやすくなっている。
(ゾーン示唆演出の帯色判定テーブルの一例)
図14−1は、ハズレ時に用いるゾーン示唆演出の帯色判定テーブルの一例を示す図である。図14−2は、大当たり時に用いるゾーン示唆演出の帯色判定テーブルの一例を示す図である。図14−1のハズレ時に用いるゾーン示唆演出の帯色判定テーブルHOT、および図14−2の大当たり時に用いるゾーン示唆演出の帯色判定テーブルAOTにおいて、「保留情報の変動パターン」は、この保留情報に対応する変動表示が行われる際の特別図柄の変動パターンである。「帯色」は、ゾーン示唆演出においてとり得る帯画像の色であり、例えば「青」、「黄」のいずれかである。帯色の「青」、「黄」のそれぞれは、保留情報の変動パターン毎に選択される割合が異なる。
(ハズレ時に用いるゾーン示唆演出の帯色判定テーブルHOTについて)
図14−1に示すハズレ時に用いるゾーン示唆演出の帯色判定テーブルHOTでは、各変動パターンにおいて、帯色は「黄」よりも「青」が選択されやすくなっている。ハズレ時に用いるゾーン示唆演出の帯色判定テーブルHOTにおいて、各変動パターン同士を比較すると、信頼度の低い変動パターンよりも信頼度の高い変動パターンほど、帯色の「黄」の選択される割合が高くなっている。また、信頼度の高い変動パターンよりも信頼度の低い変動パターンほど、帯色の「青」の選択される割合が高くなっている。
具体的には、例えば、帯色の「黄」が選択される割合について、割合の高い順に不等号を用いて各変動パターンを比較すると、変動パターンd>変動パターンc>変動パターンb>変動パターンa、となっている。一方で、帯色の「青」が選択される割合については、割合の高い順に不等号を用いて各変動パターンを比較すると、変動パターンa>変動パターンb>変動パターンc>変動パターンd、となっている。このように、変動パターンの信頼度が高いほど、帯色の「黄」が選択されやすく、変動パターンの信頼度が低いほど、帯色の「青」が選択されやすくなっている。
(大当たり時に用いるゾーン示唆演出の帯色判定テーブルAOTについて)
図14−2に示す大当たり時に用いるゾーン示唆演出の帯色判定テーブルAOTでは、高信頼度の変動パターンほど、帯色の「黄」が選択されやすくなっている。具体的には、帯色の「黄」が選択される割合について、割合の高い順に不等号を用いて各変動パターンを比較すると、変動パターンD>変動パターンC>変動パターンB、となっている。
また、同一または似通った演出を実行可能な変動パターン同士について、帯色の「黄」が選択される割合を比較すると、大当たり時に用いるゾーン示唆演出の帯色判定テーブルAOTの方が、ハズレ時に用いるゾーン示唆演出の帯色判定テーブルHOTよりも帯色の「黄」の選択される割合が高くなっている。具体的には、帯色の「黄」が選択される割合について、同一または似通った演出を実行可能な変動パターン同士を比較すると、変動パターンD>変動パターンdであり、変動パターンC>変動パターンcであり、変動パターンB>変動パターンbである。このように、大当たりの場合にはハズレの場合に比べて、帯色の「黄」が表示されやすくなっている。
なお、本実施の形態においては、ゾーン示唆演出の帯色は、保留情報の消化に伴って変化させないが、保留消化に伴って帯色を変化させることとしてもよい。この場合、保留消化に伴う帯色の変遷を示す複数のシナリオを変動パターンに対応付けて用意しておき、判定対象の保留情報に対応する変動表示の変動パターンに対応した一のシナリオを選択すればよい。
より具体的には、判定対象の保留情報に対応する変動表示の変動パターン毎に、判定対象の保留情報に対応する変動表示までの保留消化数と、保留消化数に応じた帯色の変遷と、を対応付けた複数のシナリオをそれぞれ所定の割合で選択可能なテーブルを用意しておき、始動入賞時に取得した所定の演出乱数を用いて、判定対象の保留情報に対応する変動表示の変動パターンに応じた一のシナリオを選択すればよい。
なお、待機状態における入賞の場合、入賞後に直ぐに判定対象の保留情報に対応する変動表示が開始されるため、ゾーン示唆演出が行われず、いきなりゾーン信頼度演出が行われることとなる。このため、待機状態における入賞においては、ゾーン示唆演出の帯色に対応する帯色でゾーン信頼度演出を行うこととする。これにより、判定対象の保留情報に対応する変動表示の開始時において、ゾーン信頼度演出の表示態様を、ゾーン示唆演出の表示態様に対応する表示態様とすることができる。
(演出統括部が行う予告演出判定処理)
次に、演出制御処理(図6参照)に含まれる予告演出判定処理(図6のステップS603参照)の一例について説明する。図15は、演出統括部が行う予告演出判定処理を示すフローチャートである。図15において、演出統括部230は、保留演出処理(図8参照)において記憶した特殊表示のシナリオ判定(図8のステップS807参照)の判定結果を参照し(ステップS1501)、今回の変動表示で保留アイコンを変化させるか否かを判定する(ステップS1502)。今回の変動表示で保留アイコンを変化させない場合(ステップS1502:No)、演出統括部230は、ステップS1504へ移行する。
今回の変動表示で保留アイコンを変化させる場合(ステップS1502:Yes)、演出統括部230は、保留変化示唆演出(図7−2の(1−5)保留変化示唆演出Hs1参照)をどのタイミングで行うかの保留変化示唆演出のタイミングを決定する(ステップS1503)。保留変化示唆演出のタイミングの決定では、例えば、他の予告演出などと重ならないタイミングとなるように、保留変化示唆演出のタイミングが決定される。
一方、今回の変動表示で保留アイコンを変化させない場合(ステップS1502:No)、演出統括部230は、保留変化示唆演出(図7−2の(1−5)保留変化示唆演出Hs1参照)を行った後に保留アイコンを変化させないガセ演出を行うか否かのガセ保留変化示唆演出判定を行う(ステップS1504)。ガセ保留変化示唆演出判定では、例えば、ノーマルハズレの変動演出において他の予告演出などと重ならないタイミングで、所定の割合(例えば1/100)で保留変化示唆演出を実行すると判定される。
この後、演出統括部230は、当該アイコンが赤であるか否かを判定する(ステップS1505)。当該アイコンが赤とは、最も高信頼度の表示態様であることを示しており、これ以上、アイコンの表示態様が変化することのない表示態様であることを示している。当該アイコンが赤である場合(ステップS1505:Yes)、演出統括部230は、ステップS1511へ移行する。
当該アイコンが赤ではない場合(ステップS1505:No)、演出統括部230は、当該アイコンの変化判定を行う(ステップS1506)。当該アイコンの変化判定は、当該変動の変動パターンに基づいて行われる判定であり、後述する当該アイコンの変化判定テーブル(図16−1および図16−2参照)を用いて、当該アイコンの表示態様を変化させるか否かが判定される。
なお、当該アイコンの表示態様として、赤よりも高信頼度の表示態様を用意しておいてもよく、この場合には、当該アイコンが赤であっても変化判定を行い、すなわち、現在の当該アイコンの表示態様にかかわらず変化判定を行えばよい。
そして、当該アイコンの変化判定の結果、演出統括部230は、当該アイコンを変化させるか否かを判定する(ステップS1507)。当該アイコンを変化させる場合(ステップS1507:Yes)、演出統括部230は、当該アイコンの色判定を行う(ステップS1508)。当該アイコンの色判定は、当該変動の変動パターンに基づいて行われる判定であり、当該アイコンの色判定テーブル(図17−1および図17−2参照)が用いられる。
そして、演出統括部230は、当該変化示唆演出(図7−3の(1−9)当該変化示唆演出Hs2参照)を行うか否かの当該変化示唆演出のタイミングを決定する(ステップS1509)。当該変化示唆演出のタイミングの決定では、例えば、他の予告演出などと重ならないタイミングとなるように、当該変化示唆演出のタイミングが決定される。
一方、当該アイコンを変化させない場合(ステップS1507:No)、演出統括部230は、当該変化示唆演出(図7−3の(1−9)当該変化示唆演出Hs2参照)を行った後に当該アイコンを変化させないガセ演出を行うか否かのガセ当該変化示唆演出判定を行う(ステップS1510)。ガセ当該変化示唆演出判定では、例えば、ノーマルハズレの変動演出において他の予告演出などと重ならない場合に、所定の割合(例えば1/100)で当該変化示唆演出を実行すると判定される。
この後、演出統括部230は、保留演出処理(図8参照)において記憶したゾーン演出判定(図8のステップS808参照)の判定結果を参照する(ステップS1511)。そして、演出統括部230は、今回の変動表示でゾーン演出を行うか否かを判定する(ステップS1512)。今回の変動表示でゾーン演出を行わない場合(ステップS1512:No)、演出統括部230は、ステップS1514へ移行する。
今回の変動表示でゾーン演出を行う場合(ステップS1512:Yes)、演出統括部230は、ゾーン示唆演出(図7−3の(1−8)のゾーン信頼度演出Ztを参照)における帯の色を判定するための帯色判定を行う(ステップS1513)。ゾーン信頼度演出の帯色判定は、当該変動の変動パターンに基づいて行われる判定であり、ゾーン信頼度演出の帯色判定テーブル(図18−1および図18−2参照)が用いられる。そして、演出統括部230は、所定の記憶領域に各種判定結果を記憶して(ステップS1514)、予告演出判定処理を終了する。
(当該アイコンの変化判定テーブルの一例)
図16−1は、ハズレ時に用いる当該アイコンの変化判定テーブルの一例を示す図である。図16−2は、大当たり時に用いる当該アイコンの変化判定テーブルの一例を示す図である。図16−1のハズレ時に用いる当該アイコンの変化判定テーブルHAT、および図16−2の大当たり時に用いる当該アイコンの変化判定テーブルAATにおいて、「当該変動の変動パターン」は、今回の変動表示において用いられる特別図柄の変動パターンを示しており、主制御部210の変動パターン判定によって得られる。また、「変化」について、「あり」は当該アイコンの変化を行うことを示し、「なし」は当該アイコンの変化を行わないことを示している。
(ハズレ時に用いる当該アイコンの変化判定テーブルHATについて)
図16−1に示すハズレ時に用いる当該アイコンの変化判定テーブルHATでは、例えば、当該変動の変動パターンが変動パターンa(ノーマルハズレ)である場合、始動入賞時に取得した変化演出乱数が「0」〜「98」のときに変化の「なし」が選択され、「99」のときに変化の「あり」が選択される。このように、ノーマルハズレでは、当該アイコンの変化が行われにくくなっている。なお、変動パターンaにおける変動パターンa3(図5−1参照)や、変動パターンa5(図5−2参照)の場合、変動時間が短く、当該アイコンの変化を行う時間がないため、当該アイコンの変化判定を行わないこととしてもよいし、当該アイコンの変化判定を行って、仮に当選したとしても当該アイコンの変化を行わないこととすればよい。
また、同様に、各変動パターンに応じた割合で、変化の「あり」および変化の「なし」のうちのいずれかが選択される。ハズレ時に用いる当該アイコンの変化判定テーブルHATにおいては、いずれの変動パターンにおいても、変化の「あり」よりも変化の「なし」の方が選択されやすい。
ただし、高信頼度の変動パターンほど、変化の「あり」が選択されやすい。具体的には、変化の「あり」が選択される割合について、割合の高い順に不等号を用いて各変動パターンを比較すると、変動パターンd>変動パターンc>変動パターンb>変動パターンa、である。このように、信頼度の高い変動パターンほど、当該アイコンの変化が行われやすいものとしている。
(大当たり時に用いる当該アイコンの変化判定テーブルAATについて)
大当たり時に用いる当該アイコンの変化判定テーブルAATにおいても、高信頼度の変動パターンほど、変化の「あり」が選択されやすい。具体的には、変化の「あり」が選択される割合については、割合の高い順に不等号を用いて各変動パターンを比較すると、変動パターンD>変動パターンC>変動パターンB、である。このように、信頼度の高い変動パターンほど、当該アイコンの変化が行われやすいものとしている。
また、同一または似通った演出を実行可能な変動パターン同士(例えば変動パターンDと変動パターンd)について、変化の「あり」が選択される割合を比較すると、大当たり時に用いる当該アイコンの変化判定テーブルAATの方が、ハズレ時に用いる当該アイコンの変化判定テーブルHATよりも、変化の「あり」の選択される割合が高い。具体的には、変化の「あり」が選択される割合について、同一または似通った演出を実行可能な変動パターン同士を比較すると、変動パターンD>変動パターンdであり、変動パターンC>変動パターンcであり、変動パターンB>変動パターンbである。このように、大当たりの場合にはハズレの場合に比べて、当該アイコンの変化が行われやすくなっている。
(当該アイコンの変化後の色判定テーブルの一例)
図17−1は、ハズレ時に用いる当該アイコンの変化後の色判定テーブルの一例を示す図である。図17−2は、大当たり時に用いる当該アイコンの変化後の色判定テーブルの一例を示す図である。図17−1のハズレ時に用いる当該アイコンの変化後の色判定テーブルHET、および図17−2の大当たり時に用いる当該アイコンの変化後の色判定テーブルAETにおいて、「当該変動の変動パターン」は、今回の変動表示において用いられる特別図柄の変動パターンを示している。
「現在の色」は、保留アイコンから当該アイコンに移行した際における保留アイコンに応じた表示態様(色)であり、すなわち、保留アイコンの最終色に対応する色である。例えば、保留アイコンの最終色の特殊表示が例えば青であったならば、当該アイコンにおける最初の表示態様もこれに対応した青の表示態様となる。また、「変化後の色」は、当該アイコンの変化後の色である。このようなテーブルを用いることにより、「当該変動の変動パターン」毎に「現在の色」に応じた「変化後の色」を選択することができる。
(ハズレ時に用いる当該アイコンの変化後の色判定テーブルHETについて)
図17−1に示すハズレ時に用いる当該アイコンの変化後の色判定テーブルHETでは、現在の色から1段階アップする色が最も選択されやすく、2段階アップする色や3段階アップする色は最も選択されにくくなっている。具体的には、当該変動の変動パターンがノーマルハズレの変動パターンaであり、現在の色が「白」である場合、変化後の色は1段階アップする「青」が100/100の割合で選択され、2段階アップする「黄」や3段階アップする「赤」は選択されないようになっている。
また、当該変動の変動パターンが低信頼度リーチの変動パターンbであり、現在の色が「白」である場合、変化後の色は1段階アップする「青」が95/100の割合で選択され、2段階アップする「黄」が5/100の割合で選択され、3段階アップする「赤」は選択されないようになっている。
(大当たり時に用いる当該アイコンの変化後の色判定テーブルAETについて)
図17−2に示す大当たり時に用いる当該アイコンの変化後の色判定テーブルAETでは、現在の色から2段階アップする色や3段階アップする色が最も選択されやすく、1段階アップする色は選択されにくくなっている。具体的には、当該変動の変動パターンが低信頼度リーチの変動パターンBであり、現在の色が「白」である場合、変化後の色は3段階アップする「赤」が50/100の割合で選択され、2段階アップする「黄」が30/100の割合で選択され、1段階アップする「青」は20/100の割合で選択されるようになっている。
また、当該変動の変動パターンが中信頼度リーチの変動パターンCであり、現在の色が「青」である場合、変化後の色は2段階アップする「赤」が60/100の割合で選択され、1段階アップする「黄」が40/100の割合で選択される。
(ゾーン信頼度演出の帯色判定テーブルの一例)
図18−1は、ハズレ時に用いるゾーン信頼度演出の帯色判定テーブルの一例を示す図である。図18−2は、大当たり時に用いるゾーン信頼度演出の帯色判定テーブルの一例を示す図である。図18−1のゾーン信頼度演出の帯色判定テーブルHPT、および図18−2の大当たり時に用いるゾーン信頼度演出の帯色判定テーブルAPTにおいて、「当該変動の変動パターン」は、今回の変動表示において用いられる特別図柄の変動パターンを示している。また、「帯色」は、「変化あり(赤)」は帯色を赤に変化させることを示し、「変化なし」は帯色を変化させずに、ゾーン示唆演出における青または黄の表示態様を保持することを示している。
(ハズレ時に用いるゾーン信頼度演出の帯色判定テーブルHPTについて)
図18−1に示すハズレ時に用いるゾーン信頼度演出の帯色判定テーブルHPTでは、例えば、当該変動の変動パターンが変動パターンb(ノーマルリーチ)である場合、始動入賞時に取得したゾーン演出乱数が「0」〜「98」のときに「変化なし」が選択され、「99」のときに「変化あり」が選択される。このように、ノーマルリーチの場合、ゾーン信頼度演出における帯色が赤色に変化する可能性は低くなっている。
また、同様に、各変動パターンに応じた割合で、「変化あり」および「変化なし」のうちのいずれかが選択される。ハズレ時に用いるゾーン信頼度演出の帯色判定テーブルHPTにおいては、いずれの変動パターンにおいても、「変化あり」よりも「変化なし」の方が選択されやすくなっている。
ただし、高信頼度の変動パターンほど、「変化あり」が選択されやすい。具体的には、「変化あり」が選択される割合について、割合の高い順に不等号を用いて各変動パターンを比較すると、変動パターンd>変動パターンc>変動パターンb、である。このように、信頼度の高い変動パターンほど、ゾーン信頼度演出における帯色が赤色に変化しやすいものとしている。
(大当たり時に用いるゾーン信頼度演出の帯色判定テーブルAPTについて)
大当たり時に用いるゾーン信頼度演出の帯色判定テーブルAPTにおいても、高信頼度の変動パターンほど、「変化あり」が選択されやすい。具体的には、「変化あり」が選択される割合については、割合の高い順に不等号を用いて各変動パターンを比較すると、変動パターンD>変動パターンC>変動パターンB、である。このように、信頼度の高い変動パターンほど、ゾーン信頼度演出における帯色が赤色に変化しやすいものとしている。
また、同一または似通った演出を実行可能な変動パターン同士(例えば変動パターンDと変動パターンd)について、「変化あり」が選択される割合を比較すると、大当たり時に用いるゾーン信頼度演出の帯色判定テーブルAPTの方が、ハズレ時に用いるゾーン信頼度演出の帯色判定テーブルHPTよりも、「変化あり」の選択される割合が高い。具体的には、「変化あり」が選択される割合について、同一または似通った演出を実行可能な変動パターン同士を比較すると、変動パターンD>変動パターンdであり、変動パターンC>変動パターンcであり、変動パターンB>変動パターンbである。このように、大当たりの場合にはハズレの場合に比べて、ゾーン信頼度演出における帯色が赤色に変化しやすくなっている。
(ぱちんこ遊技機の機能的構成の一例)
次に、図19を用いて、本実施の形態にかかるぱちんこ遊技機100の機能的構成の一例について説明する。図19は、ぱちんこ遊技機の機能的構成の一例を示す図である。図19に示すように、ぱちんこ遊技機100は、判定部1901と、記憶部1902と、事前判定部1903と、演出実行部1904と、演出部1905と、を有する。
判定部1901は、遊技者に有利な特別遊技を実行するか否かの特別遊技判定を行う。特別遊技は、遊技者にとっての利益度合いの高い遊技状態であり、具体的には、遊技者が出玉を獲得することが可能な遊技である。例えば、特別遊技は、大当たり遊技であるが、これに限らず、普通電動役物107の開放遊技とすることも可能である。特別遊技判定は、例えば、大当たり判定であるが、これに限らず、特別遊技を普通電動役物107の開放遊技とする場合には普図当たりの判定とすることも可能である。
記憶部1902は、特別遊技判定を行うための権利を記憶する。特別遊技判定を行うための権利は、例えば、保留情報であり、具体的には、大当たり判定を行うための判定情報や事前判定結果を含む。判定情報は、大当たり乱数や、入賞始動口の種別を示す情報、入賞順の情報を含む。また、判定情報は、第1始動口105や第2始動口106への入賞時に取得される。事前判定結果は、事前判定を行うタイミングで取得可能なものであり、第1始動口105や第2始動口106への入賞のタイミングで事前判定を行う場合にはこの入賞のタイミングで取得可能なものである。
事前判定部1903は、記憶部1902に記憶される権利に対して特別遊技判定が行われる前に特別遊技を実行するか否かの事前判定を行う。事前判定部1903が事前判定を行うタイミングは、例えば、記憶部1902に権利が記憶されるタイミングであり、すなわち、始動入賞時である。ただし、事前判定部1903が事前判定を行うタイミングは、これに限らず、特別遊技判定が行われる前のタイミングであればよい。
演出実行部1904は、演出部1905を用いて所定の演出を実行可能である。演出部1905は、メイン液晶104やサブ液晶114などの表示部1906を含む。また、演出部1905は、表示部1906のほかにも、音声を出力するスピーカ241や、各種ランプ251や、可動役物130などを含む。
演出実行部1904は、特別遊技判定の結果に基づいて、特別遊技判定の結果を示唆する示唆演出画像を表示部1906の第1の表示領域に表示可能である。示唆演出画像は、特別遊技判定の結果に基づく画像であり、例えば装飾図柄による変動演出を示す画像である。第1の表示領域は、例えばメイン液晶104の全部の表示領域であるが、これに限らず、メイン液晶104の一部の表示領域としてもよいし、サブ液晶114の全部または一部の表示領域としてもよい。
演出実行部1904は、表示部1906の第1の表示領域とは異なる第2の表示領域に、所定の装飾画像を表示可能にするとともに、記憶部1902に権利が記憶されていることを示す保留画像を表示可能にする。第2の表示領域は、例えばサブ液晶114における全部の表示領域であるが、これに限らず、メイン液晶104の全部または一部の表示領域としてもよいし、サブ液晶114の一部の表示領域としてもよい。
保留画像は、保留アイコンを示す画像である。保留画像は、記憶部1902に保留情報が記憶されているときに表示される画像であり、具体的には、保留情報が記憶されてからこの保留情報に対応する変動表示が開始されるまでの間、スーパーリーチなどの所定の演出時を除いて、継続して表示される画像である。
第2の表示領域に表示される所定の装飾画像は、例えば、保留画像を除く画像であり、具体的には、保留画像の背景画像である。より具体的には、所定の演出画像は、以下の(a)〜(e)がある。
(a)ゾーン演出が行われる可能性があることを示唆する画像(ゾーン示唆演出の画像:図7−2に示したゾーン示唆演出Zsを行う際の背景画像Hg2)。
(b)キャラクタ画像等による保留アイコンの変化を示す画像(保留変化示唆演出の画像:図7−2に示した、保留変化示唆演出Hs1を行う際の背景画像Hg3や、保留エフェクト演出Ef1を行う際の背景画像Hg4)。
(c)キャラクタ画像等による当該アイコンの変化を示す画像(当該変化示唆演出の画像:図7−3に示した当該変化示唆演出Hs2を行う際の背景画像Hg6や、図7−4に示した当該エフェクト演出Ef2を行う際の背景画像Hg7)。
(d)ゾーン演出が開始された際のゾーン演出の信頼度を示唆する画像(ゾーン信頼度演出の画像:図7−3に示したゾーン信頼度演出Ztを行う際の背景画像Hg5)。
(e)スーパーリーチにおけるメイン液晶104と同期した画像(同期演出の画像:図7−4に示した同期演出Deを行う際の背景画像Hg8)。
演出実行部1904は、判定部1901による特別遊技判定の結果に応じて所定の装飾画像の表示態様を第1の表示態様に変化させるときがある。第1の表示態様は、特別遊技判定の結果に基づく演出であり、例えば、上記(c)の当該変化示唆演出の画像や、上記(d)のゾーン信頼度演出の画像や、上記(e)のスーパーリーチにおける同期演出の画像などである。
また、演出実行部1904は、事前判定部1903による事前判定の結果に応じて所定の装飾画像の表示態様を第1の表示態様と同一または異なる第2の表示態様に変化させる。第2の表示態様は、事前判定結果に基づく演出である。第2の表示態様は、事前判定結果に基づく演出であり、例えば、上記(a)のゾーン示唆演出の画像や、上記(b)の保留変化示唆演出の画像などである。
例えば、上記(c)の当該変化示唆演出の画像を第1の表示態様とすると、例えば、第1の表示態様と同一の第2の表示態様が上記(b)の保留変化示唆演出の画像であり、第1の表示態様と異なる第2の表示態様が上記(a)のゾーン示唆演出の画像である。
また、上記(d)のゾーン信頼度演出の画像を第1の表示態様とすると、例えば、第1の表示態様と同一の第2の表示態様が上記(a)のゾーン示唆演出の画像であり、第1の表示態様と異なる第2の表示態様が上記(b)の保留変化示唆演出の画像である。
また、例えば、上記(e)のスーパーリーチにおける同期演出の画像を第1の表示態様とすると、例えば、第1の表示態様と同一の第2の表示態様はなく、第1の表示態様と異なる第2の表示態様が上記(a)のゾーン示唆演出の画像や、上記(b)の保留変化示唆演出の画像である。
また、本実施の形態において、演出実行部1904は、所定の装飾画像の表示態様を第1の表示態様に変化させているときに保留画像を表示させないこととする。ここでいう第1の表示態様は、例えば、上記(e)のスーパーリーチにおける同期演出の画像である。また、第1の表示態様に変化させているときに表示させない画像は、保留アイコンの画像のほかにも、当該アイコンの画像やゾーン信頼度演出の画像についても対象とするが、当該アイコンについては現在の信頼度を示唆するものであるため、対象としなくてもよい。このように信頼度が高い示唆演出(変動演出)において、サブ液晶114では、保留画像等を表示させずに、メイン液晶104と同期した演出を行うことにより、現在の変動演出を盛り上げることができる。
また、本実施の形態において、演出実行部1904は、表示部1906の所定の表示領域(例えばサブ液晶114)に、所定の装飾画像と、記憶部1902に権利が記憶されていることを示す保留画像と、を表示可能にする。演出実行部1904は、記憶部1902に記憶される権利に対して特別遊技判定が行われることに応じて保留画像に対応する疑似保留画像を表示可能にする。
疑似保留画像は、例えば当該アイコンである。疑似保留画像は、保留情報の段階で表示されていた保留画像の表示態様を、変動演出の開始後にも引き継ぐ演出である。例えば、保留情報の段階で表示されていた保留画像の表示態様が「青」であったとすると、疑似保留画像の表示態様は、保留画像と同様の表示態様の「青」か、保留画像の表示態様よりも信頼度の高い表示態様となる。このため、疑似保留画像は、事前判定結果を用いた演出であるとも言える。また、疑似保留画像は、特別遊技の判定結果を用いた予告演出でもある。
演出実行部1904は、保留画像を表示しているときに、所定の装飾画像の表示態様を第2の表示態様に変化させることを可能にする。ここでいう第2の表示態様は、特別遊技が実行される可能性が高いことを示唆する表示態様に保留画像の表示態様が変化することを示唆する表示態様であり、具体的には、上記(b)の保留変化示唆演出の画像であるが、上記(a)のゾーン示唆演出の画像でもよい。
また、演出実行部1904は、所定の装飾画像の表示態様を第2の表示態様に変化させた場合、当該変化において表示していた保留画像に対応する疑似保留画像を表示しているときに、所定の装飾画像の表示態様を特別遊技が実行される可能性が高いことを示唆する第1の表示態様に変化させることが可能である。ここでいう第1の表示態様は、例えば、上記(c)の当該変化示唆演出の画像であるが、上記(d)のゾーン信頼度演出の画像や、上記(e)のスーパーリーチにおける同期演出の画像でもよい。
本実施の形態において、保留画像が表示されているときに所定の装飾画像の表示態様が第2の表示態様に変化しなかった場合よりも第2の表示態様に変化した場合の方が、所定の装飾画像の表示態様が第1の表示態様に変化しやすい。例えば、所定の装飾画像は、保留情報が信頼度の高い変動パターンであるときには、第2の表示態様に変化しやすく、また、この保留情報に対応する変動表示においても、信頼度の高い変動パターンであるときには、第1の表示態様に変化しやすい。このように、第2の表示態様に変化した場合には、高信頼度の変動パターンである可能性が高いため、第1の表示態様にも変化しやすい。
なお、所定の装飾画像の表示態様を第2の表示態様に変化した場合と変化しなかった場合とで、第1の表示態様に変化させる確率を変えてもよい。具体的には、第2の表示態様に変化しなかった場合には所定の確率で第1の表示態様に変化させ、第2の表示態様に変化した場合には所定の確率よりも高確率で第1の表示態様に変化させてもよい。これにより、第2の表示態様となった後に第1の表示態様となることを遊技者はより期待することができる。
また、本実施の形態において、演出実行部1904は、特別遊技判定の結果に基づいて、表示部1906の第1の表示領域において、特別遊技判定の結果を示唆する示唆演出画像を表示可能である。演出実行部1904は、示唆演出画像として、通常示唆演出画像、または通常示唆演出画像とは異なる特定示唆演出画像を表示可能である。
通常示唆演出画像は、大当たりに対する信頼度の低い演出画像であり、例えば、ノーマルハズレ等の通常変動の演出画像である。特定示唆演出画像は、ノーマルハズレに比べて大当たりに対する信頼度の高い演出画像であり、例えば、ノーマルリーチなどの演出画像を含む。本実施の形態においては、特定示唆演出画像は、例えば、スーパーリーチ(アニメリーチや実写リーチ)の演出画像とする。
演出実行部1904は、表示部1906の第2の表示領域において、所定の装飾画像と保留画像とを表示可能にするとともに、保留画像の表示態様を変化させることを可能にする。演出実行部1904は、特定示唆演出画像を表示する際に、所定の装飾画像の表示態様を通常の表示態様とは異なる第1の表示態様に変化させる。ここでいう第1の表示態様は、例えば、上記(e)のスーパーリーチにおける同期演出の画像であるが、上記(c)の当該変化示唆演出の画像や上記(d)のゾーン信頼度演出の画像でもよい。
また、演出実行部1904は、保留画像の表示態様を変化させる際に、装飾画像の表示態様を第1の表示態様とは異なる第2の表示態様に変化させる。ここでいう第2の表示態様は、特別遊技が実行される可能性が高いことを示唆する表示態様に保留画像の表示態様が変化することを示唆する表示態様であり、例えば、上記(b)の保留変化示唆演出の画像であるが、上記(a)のゾーン示唆演出の画像でもよい。
上述した、判定部1901および事前判定部1903は、例えば、主制御部210のCPUによって実現される。すなわち、主制御部210のCPUがROMなどの記憶部に記憶されている各種プログラムを実行することにより、判定部1901および事前判定部1903の機能を実現する。また、記憶部1902は、主制御部210が有するRAMなどの所定の記憶領域によって実現される。また、演出実行部1904は、例えば、演出統括部230のCPUによって実現される。すなわち、演出統括部230のCPUがROMなどの記憶部に記憶されている各種プログラムを実行することにより、演出実行部1904の機能を実現する。
以上説明したように、本実施の形態では、第2の表示領域(サブ液晶114)に所定の装飾画像とともに保留アイコンを表示可能にし、大当たり判定結果に応じて所定の装飾画像の表示態様を第1の表示態様(例えば、図7−3および図7−4に記載した、ゾーン信頼度演出Ztを行う際の背景画像Hg5、当該変化示唆演出Hs2を行う際の背景画像Hg6、当該エフェクト演出Ef2を行う際の背景画像Hg7、同期演出Deを行う際の背景画像Hg8)に変化させるときと、事前判定の結果に応じて装飾画像の表示態様を第1の表示態様と同一または異なる第2の表示態様(例えば、図7−1〜図7−3に記載した、ゾーン示唆演出Zsを行う際の背景画像Hg2、保留変化示唆演出Hs1を行う際の背景画像Hg3、保留エフェクト演出Ef1を行う際の背景画像Hg4)に変化させるときと、がある。
このように、本実施の形態では、第2の表示領域における所定の装飾画像を、大当たり判定結果や事前判定結果に応じて変化させることができる。これにより、第2の表示領域において、例えば、同期演出Deなどの大当たり判定結果に応じて演出を盛り上げる画像を表示したり、各種アイコンの変化などの事前判定結果に応じて遊技者を期待させる(煽る)画像を表示したりすることができる。これにより、メイン液晶104やサブ液晶114を含む表示部の表示領域を有効活用させることができ、効果的な演出を行うことができる。
また、本実施の形態では、サブ液晶114における所定の装飾画像の表示態様を第1の表示態様(例えば同期演出Deを行う際の背景画像Hg8)に変化させているときに保留画像を表示させないこととした。すなわち、高信頼度の変動演出を行っているときには、サブ液晶114の全画面を用いてメイン液晶104に同期した同期演出Deを行うこととした。これにより、高信頼度の変動演出においては、メイン液晶104およびサブ液晶114の全領域を用いて演出を行うことができ、変動演出を盛り上げることができる。
また、本実施の形態では、サブ液晶114における所定の装飾画像を、保留アイコンHaの変化を示唆する第2の表示態様(例えば、保留変化示唆演出Hs1を行う際の背景画像Hg3や保留エフェクト演出Ef1を行う際の背景画像Hg4)に変化可能にし、所定の装飾画像の表示態様を第2の表示態様に変化させた場合、この保留アイコンHaに対応する当該アイコンTaを表示しているときに、所定の装飾画像の表示態様を大当たりが実行される可能性が高いことを示唆する第1の表示態様(例えば、当該変化示唆演出Hs2を行う際の背景画像Hg6や、当該エフェクト演出Ef2を行う際の背景画像Hg7、ゾーン信頼度演出Ztを行う際の背景画像Hg7、同期演出Deを行う際の背景画像Hg8)に変化可能にした。
このため、信頼度の高い保留情報に対して、所定の装飾画像を、保留段階および当該アイコンの段階の各段階において高信頼度を示唆する演出とすることができる。これにより、各段階においてサブ液晶114を有効活用させることができ、よって、各段階において最適な演出を行うことができる。
また、本実施の形態では、保留アイコンが表示されているときにサブ液晶114の所定の装飾画像の表示態様が第2の表示態様(保留変化示唆演出Hs1を行う際の背景画像Hg3や保留エフェクト演出Ef1を行う際の背景画像Hg4)に変化しなかった場合よりも第2の表示態様に変化した場合の方が、サブ液晶114の表示態様が第1の表示態様(当該変化示唆演出Hs2を行う際の背景画像Hg6や、当該エフェクト演出Ef2を行う際の背景画像Hg7、同期演出Deを行う際の背景画像Hg8)に変化しやすいこととした。
すなわち、所定の装飾画像を、保留アイコンの段階において高信頼度を示唆する演出を行った場合に、当該アイコンの段階においても高信頼度を示唆する演出を行いやすいため、高信頼度の変動演出においては、サブ液晶114において段階的に遊技者を期待させる演出を行うことができる。このように、本実施の形態では、保留時から変動表示にかけて各段階においてサブ液晶114を有効活用した演出を行うことができる。
また、本実施の形態では、スーパーリーチを行う際に、サブ液晶114の所定の装飾画像の表示態様を通常の表示態様とは異なる第1の表示態様(例えば、同期演出Deを行う際の背景画像Hg8)に変化させ、保留アイコンHaの表示態様を変化させる際に、装飾画像の表示態様を第2の表示態様(例えば、保留エフェクト演出Ef1を行う際の背景画像Hg4)に変化させる。このように、本実施の形態では、サブ液晶114における所定の装飾画像を、大当たり判定結果や事前判定結果に応じて変化させることができる。このため、メイン液晶104における演出やサブ液晶114における演出に応じて、サブ液晶114の所定の装飾画像の表示態様を変化させることができ、サブ液晶114の表示領域を有効活用した効果的な演出を行うことができる。