JP6573195B2 - 不快グレア評価方法及び評価システム - Google Patents

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Description

本発明は、照明器具の不快グレアを評価するための不快グレア評価方法及び評価システムに関する。
従来から、オフィスや、会議場、競技施設等に照明器具を設置する際には、使用者等に快適な照明環境を得られるように、不快グレアの評価が行われている。照明器具が直視された時の不快グレアの評価には、例えば、スポット輝度計による実測輝度値や、配光曲線及び発光部面積から算出する計算輝度値を用いた不快グレア評価方法がある。
また、照明器具の発光部の平均輝度と、発光部の輝度均斉度と、発光部の大きさと、照明器具の背景輝度に基づいて、照明器具の不快グレアを評価するための評価パラメータ値を算出する不快グレア評価方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2013−51188号公報
ところで、上記特許文献1に記載の不快グレア評価方法は、発光部の輝度均斉度が評価パラメータ値に大きく影響する要素ではあるが、必ずしも輝度均斉度をパラメータとした算出された値と連動するとは限らない。ゆえに、最大輝度と幾何平均輝度を独立した変数としたほうが容易に不快グレア評価値を算出できる可能性があり、より総合的に算出方法を検討したほうが望ましいといえる。また、上記不快グレア評価方法では、輝度均斉度を算出するための数式が複雑で、評価パラメータ値を算出するための更なる演算処理が必要となり、必ずしも容易に不快グレアを評価できるとは言えなかった。
本発明は、上記課題を解決するものであり、発光部の輝度分布が均一ではない照明器具が直視された時の不快グレアを精度良く且つ容易に評価できる不快グレア評価方法及び評価システムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は、照明器具の不快グレアを評価するための不快グレア評価方法であって、前記照明器具の発光部の最大輝度LMAXに関する情報と、前記発光部の幾何平均輝度LGMに関する情報と、前記発光部の大きさωに関する情報と、前記照明器具の背景輝度Lに関する情報と、を取得する情報取得工程と、前記情報取得工程で取得された、前記最大輝度LMAX、前記幾何平均輝度LGM、前記発光部の大きさω、及び前記背景輝度Lに基づき、前記最大輝度LMAXに基づく値と、前記幾何平均輝度LGMに基づく値と、前記発光部の大きさωに基づく値と、の積を、前記背景輝度Lに基づく値で除することによって、前記照明器具の不快グレアを評価するための評価パラメータ値を演算する演算工程と、を含み、前記情報取得工程では、前記照明器具の取付け位置に関する座標情報と、前記照明器具の観察位置に関する座標情報と、前記照明器具の取付け位置と観察位置との成す幾何学関係に関する情報と、が更に取得され、 前記演算工程では、前記評価パラメータ値として、下記式(1)で表されるGが演算されること特徴とする。
・・・(1)

ただし、上記式(1)におけるA、B、a、b、c、dは定数、「・」は乗算。
本発明によれば、照明器具の発光部の最大輝度LMAXと、発光部の幾何平均輝度LGMと、発光部の大きさωと、照明器具の背景輝度Lに基づいて不快グレアの評価パラメータ値Gを算出する。特に、最大輝度LMAXを、評価パラメータ値Gを算出する上での重要な要素としているので、光の指向性を考慮した評価パラメータ値Gを得ることができる。その結果、発光部の輝度分布が均一ではない照明器具が直視された時の不快グレアを精度良く評価することができる。また、評価パラメータ値Gを算出する要素として輝度均斉度を含まないので、複雑な数式を用いる必要が無く、評価パラメータ値を算出するための演算処理が簡易となり、容易に不快グレアを評価できる。
本発明の一実施形態に係る不快グレア評価方法及び評価システムが適用される照明環境を示す模式図。 上記評価システムのブロック構成図。 上記不快グレア評価方法のフローチャート。 不快グレア評価に用いた印象評価スケールを示す図。 各種照明器具において仰角毎の不快グレアの印象評価の結果データを例示する図。 各種照明器具の発光部において仰角毎の輝度分布のばらつきを例示する図。 (a)は照明器具の発光部における仰角毎の幾何平均輝度と、不快グレアの印象評価値との関係を例示する図、(b)は照明器具の発光部における仰角毎の最大輝度と、不快グレアの印象評価値との関係を例示する図。 本実施形態の不快グレア評価方法により演算された不快グレア評価パラメータ値Gと、不快グレアの印象評価値との関係を例示する図。 上記実施形態の比較例であって、公知技術の不快グレア評価指標nUGRDと、不快グレアの印象評価値との関係を例示する図。
本発明の一実施形態に係る不快グレア評価方法及び評価システムについて、図1乃至図8を参照して説明する。図1に示すように、本実施形態の不快グレア評価方法を実行する評価システム1は、天井Cに設置され主として床面Fに向けて照明光を照射する照明器具2が設けられた照明環境Leに適用される。評価システム1は、人の視線高さH1(例えば、1.5m)に設置されたデジタルカメラ3と、デジタルカメラ3により撮影された画像から後述する照明環境情報を取得、演算するパソコン4と、を備える。
デジタルカメラ3のレンズ位置は、照明環境Leに居る被験者(不図示)が照明器具2を直視するときの観察位置P0に相当する位置とされる。ここでは、観察位置P0の水平方向に対して平行な軸をX軸、観察位置P0から見たときの、上下方向に対して平行な軸をY軸、X軸とY軸とに対して垂直な軸をZ軸とし、観察位置P0の座標を(0,0,0)とする。また、観察位置P0から見て、照明器具2の発光部20の中心位置P1は、視線上距離Rと、水平距離Tと、垂直距離Hとで表される。なお、図1の例において、観察位置P0及び中心位置P1は、いずれもYZ平面上にあり、X軸方向の水平距離Tは0である。観察位置P0と照明器具2の発光部20の中心位置P1とを結ぶ線分と、水平面との成す角が仰角θであり、視線上距離Rは、仰角θと、照明器具2の発光部20の床面Fからの高さH2から換算される。
図2に示すように、デジタルカメラ3は、光を屈折させて集束させるための光学素子31と、光から視感度のある波長領域を取り出すフィルタ32と、を備える。また、デジタルカメラ3は、光学素子31及びフィルタ32を通過し投影された映像を電気信号に変換する撮像素子33と、撮像素子33に適正な露光を与えるための露光機構34と、を備える。光学素子31は、例えば、一定の広い範囲にある照明器具2からの光を受け入れられる広角レンズであればよく、例えば、汎用の魚眼レンズ等が用いられる。フィルタ32は、照明器具2の光源から出射される近紫外線や赤外線の影響を排除するために用いられ、特定の波長域の光の透過を抑制する波長カットフィルタが用いられる。撮像素子33には、汎用のCCD、CMOSセンサ等が用いられる。露光機構34は、汎用の絞り機構であり、後述する撮影制御部42により制御を受けて所定のシャッタースピード及び開口度でフィルタ32から撮像素子33へ入射する光の光量を調整する。
パソコン4は、撮像素子33により変換された画像データ信号を記憶する記憶部41と、撮影速度の異なる映像を複数連続撮影する撮影制御部42と、露光時間の異なる映像を2以上合成することで輝度分布に関する情報を取得する輝度分布取得部43と、を備える。記憶部41には、パソコン4に実装された汎用のハードディスク又はメモリ、又はデジタルカメラ3との間でデータを転送及び共有が可能な不揮発性メモリ等が用いられる。撮影制御部42による撮影制御及び輝度分布取得部43による輝度分布に関する情報の取得は、パソコン4に実装されたCPUにより実行される。また、デジタルカメラ3及びパソコン4は、夫々WiFi等を用いた無線通信又はLANケーブル等を用いた有線通信により画像データを送受信する送受信部(不図示)を有する。
また、パソコン4は、輝度分布取得部43が取得した輝度分布に関する情報を処理して、照明器具2の発光部20の輝度に関する情報を取得する輝度情報処理部44と、照明器具2の不快グレアを評価するための評価パラメータ値を演算する演算処理部45と、を備える。これら輝度情報処理部44及び演算処理部45の処理及び演算もまた、パソコン4に実装されたCPUにより実行される。また、パソコン4は、後述する照明環境情報を入力するための入力部46を備える。
図3に示すように、本実施形態の不快グレア評価方法では、まず、輝度情報処理部44により、照明器具2の発光部20の輝度に関する照明環境情報を取得する情報取得工程S1が行われる。情報取得工程S1には、照明器具2の発光部20の最大輝度LMAXに関する情報を取得する工程S11と、発光部20の幾何平均輝度LGMに関する情報を取得する工程S12と、発光部20の大きさωに関する情報を取得する工程S13と、照明器具2の背景輝度Lに関する情報を取得する工程S14と、が含まれる。
本実施形態では、例えば、工程S11による照明器具2の発光部20の最大輝度LMAXに関する情報、及び工程S12による発光部20の幾何平均輝度LGMに関する情報は、デジタルカメラ3により得られた画像データ信号に基づき、測定された値が適用される。また、工程S13による発光部20の大きさωに関する情報、及び工程S14における照明器具2の背景輝度Lに関する情報は、入力部46により入力された値が適用される。
具体的には、撮影制御部42により撮影速度の異なる映像が複数連続撮影され、輝度分布取得部43がこれら露光時間の異なる映像を2以上合成することで輝度分布データからパソコン4の画面上に輝度分布画像を作成する。このように2以上の映像を合成して輝度分布データを得ることで、照明器具の周囲の光の影響が相対化され、信頼性の高い照明環境情報を取得することができる。
ユーザは、作成された輝度分布画像から照明器具2の発光領域を目視で確認し、発光領域にマスクをかけることで解析にかける領域を発光部20のみに限定する作業を行う。この操作が行われると、輝度情報処理部44は、マスク処理された輝度分布データから最も輝度値が高い数値を、発光部20の最大輝度LMAXとして取得する。また、輝度情報処理部44は、マスク処理された領域内の輝度データを全て平均することで幾何平均輝度LGMを算出する。
また、工程S13では、照明器具2の取付け位置(中心位置P1、図1参照)に関する座標情報と、照明器具2の観察位置P0に関する座標情報と、照明器具2の取付け位置(P1)と観察位置P0との成す幾何学関係に関する情報と、が更に取得される。発光部20の大きさωは、立体角(ステラジアン:steradian)であり、例えば、照明器具2の出射パネルの面積と、上記幾何学関係に関する情報から算出することができる。例えば、ユーザが入力部46により、照明器具2の出射パネルの面積と、観察位置P0及び中心位置P1の各座標と、を夫々入力することで、輝度情報処理部44が、発光部20の大きさωを算出する。また、工程S14では、例えば、ユーザが輝度測定器で測定した照明器具2の背景輝度Lが入力部46により直接的に入力される。
次に、本実施形態の不快グレア評価方法では、演算処理部45により、照明器具の不快グレアを評価するための評価パラメータ値を演算する演算工程S2が実行される。演算工程S2では、情報取得工程S1で取得された、最大輝度LMAX、幾何平均輝度LGM、発光部の大きさω、及び背景輝度Lに基づき、最大輝度LMAXに基づく値と、幾何平均輝度LGM基づく値と、発光部20の大きさωに基づく値と、の積を、背景輝度Lに基づく値で除することによって、評価パラメータ値が演算される。なお、情報取得工程S1で取得された照明器具の発光部の「最大輝度LMAXに関する情報」等は、計測機器等により測定される電気信号等の一次データを意味する。一方、演算工程S2で使用される「最大輝度LMAXに基づく値」等は、上記一次データから算出された客観性を有する具体的な数値を意味する。
具体的には、演算工程S2では、評価パラメータ値として、下記式(1)で表されるGが演算される。
ただし、上記式(1)におけるA、B、a、b、c、dは定数、「・」は乗算。
定数A、B、a、b、c、dは、一般的に眩しさを左右する4大要素の夫々の影響を考慮して設定される。一般的に、周囲が暗く、人の目が暗さに慣れているケースほど眩しさを感じやすく、この要素による評価パラメータ値Gに与える影響は、背景輝度Lの指数である定数dにより設定される。定数dは、例えば、0.1〜5の範囲で設定されることが好ましい。また、光源の輝度が高いほど眩しさを感じやすく、この要素による評価パラメータ値Gに与える影響は最大輝度LMAXの指数である定数b及び幾何平均輝度LGMの指数である定数aにより設定される。定数bは、例えば、0.1〜10の範囲で設定され、定数aは、例えば、0.1〜5の範囲で設定することが好ましい。
なお、発光部20が視線に近い、すなわち仰角θ(図1参照)が大きいほど眩しさを感じやすいが、本実施形態の不快グレア評価方法では、照明器具2が直視された時の不快グレアを評価するため、この要素(仰角θ)は直接的には設定されない。また、発光部20の見かけの大きさが大きいほど眩しさを感じやすく、この要素による評価パラメータ値Gに与える影響は、発光部20の寸法(面積)から割り出される立体角(発光部の大きさω)の指数である定数cにより設定される。定数cは、例えば、0.1〜5の範囲で設定されることが好ましい。また、定数A、Bは、最終的に得られる評価パラメータ値Gが1.00〜9.00の範囲になるように、定数Aは、例えば、0.1〜1.0の範囲で設定され、定数Bは、例えば、0.1〜5の範囲で設定されることが好ましい。下記式(2)では、上記各要素を考慮して最適化された各定数の値を設定している。この式(2)によれば、上述した工程で取得された最大輝度LMAXに基づく値、幾何平均輝度LGM基づく値、発光部20の大きさωに基づく値、及び背景輝度Lに基づく値が夫々入力されることにより、不快グレアの評価パラメータ値G(DGR)を容易に算出することができる。
本実施形態の不快グレア評価方法を、実際の照明環境において適用する評価実験を行った。評価実験は、下記表1に示す照明器具に対して行われた。
上記表1中のHIDで示す照明器具は、光源としてHIDランプが用いられたものであり、A〜Eは、夫々光源に光束及び配光の仕様が異なるLEDランプが用いられた。なお、A、Bには、SMD型LEDチップが、C〜Eには、COB型LEDチップが用いられている。また、A〜C,Eには、夫々の発光部に光拡散カバーを設けた照明器具も用いられた。
また、本実施形態の不快グレア評価方法の適用にあたって、被験者が照明器具からの光を実際に不快と感じるか否かを実験した主観による印象評価値を測定した。印象評価値は、図4に示すように、「気にならない」から「耐えられない」の9段階評価とした。図5に示すように、各種照明器具における印象評価の結果は、仰角が大きくなる程、不快グレアの印象評価値も高くなった。
また、各種照明器具の発光部においては、図6に示すように、仰角毎に輝度分布のばらつきが生じた。なお、同図における縦軸は、対数輝度標準偏差であり、数値が高いほど輝度分布が不均一であり、数値が低いほど輝度分布が均一である。同図から明らかなように、仰角が大きいほど、輝度分布のばらつきも大きくなった。
このような輝度分布のばらつきは、不快グレアの印象評価値に影響する。図7(a)に示すように、幾何平均輝度が同等であっても、輝度分布が不均一であると、いずれの仰角においても、輝度分布が均一な場合に比べて、印象評価値が高くなることが分かった。また、図7(b)に示すように、輝度分布が不均一であると、最大輝度が高くなり易く、この場合においても、同じ仰角であっても、印象評価値が高くなることが分かった。
図8は、上記(2)式に基づいて、本実施形態の不快グレア評価方法で演算された不快グレア評価パラメータ値Gと、不快グレアの印象評価値との関係を示す。ここでは、照明器具として高天井照明(仰角20°、40°、60°、90°)及びダウンライト(仰角90°、30°)を用いて、上述した方法に従って不快グレアの評価パラメータ値Gを算出した。また、各照明器具及び仰角において、主観による印象評価値を測定した。その結果、不快グレア評価パラメータ値Gと、不快グレアの印象評価値とは、それらの相関性を表す決定係数Rが0.8923となった。
一方、図9は、上記実施形態の比較例であって、図8で示した評価試験と同じ各照明器具及び仰角において、公知技術の不快グレア評価指標nUGRDと、不快グレアの印象評価値との関係を示す。ここでは、不快グレア評価指標nUGRDと、不快グレアの印象評価値との相関性を示す決定係数Rが0.8397となった。
下記表2は、本実施形態の不快グレア評価方法で演算された不快グレア評価パラメータ値Gと、公知技術の不快グレア評価指標nUGRDと、の夫々について、照明器具毎の印象評価値との相関係数を示すデータである。
これらの結果より、本実施形態の不快グレア評価方法によれば、算出された評価パラメータ値Gと、被験者が実際に不快と感じるか否かを実験した主観による印象評価値との相関性が高く、より高い精度で不快グレアを評価することができることが示された。
このように、本実施形態の不快グレア評価方法によれば、照明器具2の発光部20の最大輝度LMAXと、発光部20の幾何平均輝度LGMと、発光部20の大きさωと、照明器具2の背景輝度Lに基づいて不快グレアの評価パラメータ値Gを算出する。発光部20の輝度が均一な照明器具が主流だったため、眩しさを定量的に評価することが容易であった。しかしながら、近年では、LED光源の普及が進み、発光部20の輝度が不均一な照明器具が増加したことによって、発光部の輝度情報を、平均輝度の1変数のみで扱った場合に見た目の眩しさ感と一致しないことが報告されていた。これに対して、本実施形態の不快グレア評価方法では、発光部の輝度情報を「最大輝度」と「幾何平均輝度」の2変数に分けて扱うことで、照明器具の眩しさを精度良く評価することができる。
また、特に、照明器具2の発光部20から出射される指向性により影響を強く受ける最大輝度LMAXを、評価パラメータ値Gを算出する上での重要な要素としている。そのため、発光部の輝度均斉度を評価指標を算出する上で重要な要素とした従来の評価方法に比べて、光の指向性を考慮した評価パラメータ値Gを得ることができる。従って、照明器具2の光源の指向性の有無に依らず、発光部20の輝度分布が均一ではない照明器具2が直視された時の不快グレアを精度良く評価することができる。また、評価パラメータ値Gを算出する要素として輝度均斉度を含まないので、複雑な数式を用いる必要が無く、評価パラメータ値を算出するための演算処理が簡易となり、容易に不快グレアを評価できる。
また、明るさの感覚は、輝度の対数に比例し、視野内の輝度を平均する際にも、算術平均ではなく、幾何平均により誘導視野内の輝度を平均化した方が人間の感覚に合った値を得ることができることが知られている。本実施形態の不快グレア評価方法によれば、幾何平均輝度LGMを評価パラメータ値Gを算出する上での重要な要素としているので、人間の感覚に合った評価パラメータ値Gを得ることができる。
また、上記式(1)(2)に示した数式を用い、所定の係数を掛け合わせることで、より精度良く、不快グレアを評価することができ、印象評価値との対比も容易にすることができる。また、輝度情報だけでなく、測定時の器具設置位置と視点位置との幾何学的な情報を取得することで、より精度良く不快グレアを評価するための情報の取得することができる。また、測定時の照明器具の設置位置と観察位置との幾何学的な関係に関する情報を、座標情報として取得することで、情報量を減らすと共に、計算の処理速度を向上することができる。更に、幾何学的な情報を基に、照明器具2の発光部20の輝度情報や、発光部20の大きさ、背景輝度を演算することで、計測と同時に不快グレアの定量的な値を演算することができる。
また、照明環境情報としてユーザが入力された値を使用することで、例えば、不快グレア評価値の計算に必要な情報が一部欠落していた場合であっても、後に別の手法を用いてパラメータを入力すれば、不快グレアを評価することができる。また、評価条件が同様のケースでは、経験的に得られた輝度データを転用することができ、簡易に不快グレアを評価することができる。また、照明環境情報として、例えば、測定された値を使用することで、評価対象となる照明環境の詳細な輝度データを得ることができ、より精度良く不快グレアを評価することができる。また、ユーザにより入力された値及び機器で測定された値を適宜に使い分けることにより、例えば、ユーザによるデータの入力負担を減らしたり、測定器の記憶領域の削減を見込むこともできる。
なお、本発明は、上述した実施形態に限らず、種々の変形が可能である。上記実施形態では、評価パラメータ値Gが、主観による印象評価値と比例関係の1.00〜9.00となるように、上記式(1)(2)のような数式を適用した。しかし、照明器具毎の不快グレアは、最大輝度LMAXに基づく値と、幾何平均輝度LGM基づく値と、発光部の大きさωに基づく値と、の積を、背景輝度Lに基づく値で除して得られた数値によって比較することができる。従って、必ずしも上記式(1)(2)の数式に依らずとも、上記計算に寄り得られた数値により不快グレアを評価することができる。
1 不快グレア評価システム
2 照明器具
20 発光部
31 光学素子
33 撮像素子
43 輝度分布取得部
44 輝度情報処理部
45 演算処理部
G 評価パラメータ値
MAX 最大輝度
GM 幾何平均輝度
背景輝度
ω 発光部の大きさ
S1 情報取得工程
S2 演算工程

Claims (5)

  1. 照明器具の不快グレアを評価するための不快グレア評価方法であって、
    前記照明器具の発光部の最大輝度LMAXに関する情報と、前記発光部の幾何平均輝度LGMに関する情報と、前記発光部の大きさωに関する情報と、前記照明器具の背景輝度Lに関する情報と、を取得する情報取得工程と、
    前記情報取得工程で取得された、前記最大輝度LMAX、前記幾何平均輝度LGM、前記発光部の大きさω、及び前記背景輝度Lに基づき、前記最大輝度LMAXに基づく値と、前記幾何平均輝度LGMに基づく値と、前記発光部の大きさωに基づく値と、の積を、前記背景輝度Lに基づく値で除することによって、前記照明器具の不快グレアを評価するための評価パラメータ値を演算する演算工程と、を含み、
    前記情報取得工程では、前記照明器具の取付け位置に関する座標情報と、前記照明器具の観察位置に関する座標情報と、前記照明器具の取付け位置と観察位置との成す幾何学関係に関する情報と、が更に取得され、
    前記演算工程では、前記評価パラメータ値として、下記式(1)で表されるGが演算されること特徴とする不快グレア評価方法。
    ・・・(1)

    ただし、上記式(1)におけるA、B、a、b、c、dは定数、「・」は乗算。
  2. 前記情報取得工程で取得された、前記照明器具の取付け位置に関する座標情報、前記照明器具の観察位置に関する座標情報、及び前記幾何学関係に関する情報と、に基づいて、前記最大輝度LMAX、前記幾何平均輝度LGM、発光部の大きさω、前記背景輝度Lの少なくともいずれかが演算されることを特徴とする請求項1に記載の不快グレア評価方法。
  3. 前記情報取得工程における、前記照明器具の取付け位置に関する座標情報、前記照明器具の観察位置に関する座標情報、前記照明器具の取付け位置と観察位置との成す幾何学関係に関する情報、前記最大輝度LMAX、前記幾何平均輝度LGM、発光部の大きさω、及び前記背景輝度Lの少なくともいずれかは入力された値であることを特徴とする請求項1に記載の不快グレア評価方法。
  4. 前記情報取得工程では、前記照明器具の取付け位置に関する座標情報、前記照明器具の観察位置に関する座標情報、前記照明器具の取付け位置と観察位置との成す幾何学関係に関する情報、前記最大輝度LMAX、前記幾何平均輝度LGM、発光部の大きさω、及び前記背景輝度Lの少なくともいずれかは測定された値であることを特徴とする請求項1に記載の不快グレア評価方法。
  5. 照明器具の不快グレアを評価するための不快グレア評価システムであって、
    光を屈折させて集束させるための光学素子と、前記光学素子を通過し投影された画像を画像データ信号に変換する撮像素子と、前記撮像素子により変換された画像データ信号から輝度分布に関する情報を取得する輝度分布取得部と、前記輝度分布取得部が取得した前記輝度分布に関する情報を処理して、前記照明器具の発光部の輝度に関する情報を取得する輝度情報処理部と、前記照明器具の不快グレアを評価するための評価パラメータ値を演算する演算処理部と、を備え、 前記輝度情報処理部は、前記照明器具の発光部の最大輝度LMAXに関する情報と、前記発光部の幾何平均輝度LGMに関する情報と、前記発光部の大きさωに関する情報と、前記照明器具の背景輝度Lに関する情報と、を取得し、
    前記演算処理部は、前記輝度情報処理部が取得した、前記最大輝度LMAX、前記幾何平均輝度LGM、前記発光部の大きさω、及び前記背景輝度Lに基づき、前記最大輝度LMAXに基づく値と、前記幾何平均輝度LGMに基づく値と、前記発光部の大きさωに基づく値と、の積を、前記背景輝度Lに基づく値で除することによって、前記評価パラメータ値を演算し、
    前記輝度情報処理部は、前記照明器具の取付け位置に関する座標情報と、前記照明器具の観察位置に関する座標情報と、前記照明器具の取付け位置と観察位置との成す幾何学関係に関する情報と、を更に取得し、
    前記演算処理部は、前記評価パラメータ値として、下記式(1)で表されるGを演算すること特徴とする不快グレア評価システム。
    ・・・(1)

    ただし、上記式(1)におけるA、B、a、b、c、dは定数、「・」は乗算。

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