JP6572182B2 - サンドイッチパネルのインサート及びそれに関連する方法 - Google Patents

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Description

本開示は、サンドイッチパネルのインサート及びそれに関連する方法に関する。
サンドイッチパネル(例えば、材料の2つの層すなわち外板の間に、コア構造体を挟んだもの)は、比強度が高いため、航空機の製造においてしばしば用いられる。航空機内のサンドイッチパネルの位置及び用途によっては、サンドイッチパネルに1つ又は複数の他の構造体や留め具を取り付けるために、当該パネルに1つ又は複数の円形のインサートを挿入又は挿通させる必要がある。円形のインサートを用いることによって、(例えば、ピン、ボルト、ねじ、ジョイント、又は他の構造物を介して)サンドイッチパネルに局所的負荷を伝達することができ、これによって、サンドイッチパネルを別の構造体に固定したり、複数のサンドイッチパネル同士を連結したり、1つ又は複数の外部の物体をサンドイッチパネルに取り付けたりすることができる。(例えば、円形のインサートによって、サンドイッチパネルの一方側から他方側にワイヤ束を通すための通路を形成することができる。また、円形インサートが、ピン、ボルト、又はその他の留め具を受容できる構成とすることによって、別のパネルや物体を、円形インサートを介して、サンドイッチパネルに固定することもできる。航空宇宙産業においては、このようなサンドイッチパネル及び円形インサートを用いて、航空機の内部の主要構造体及び/又は二次構造体を組み立てたり、フロアボード、壁パネル、調理室、荷物入れ、頭上荷物棚、トイレ、及び/又は、航空機内の他の構造体を形成したりする場合がある。このようなサンドイッチパネル及び円形インサートは、他の産業においても使用される。
図1及び図2は、サンドイッチパネル11内に取り付けられた従来の円形インサート10を、概略的に断面図で示したものである。サンドイッチパネル11は、第1の外板15と第2の外板17との間に挟まれたコア13を含む。第1の外板15及び第2の外板17は、剛性又は半剛性の外板であり、通常、軽量の材料によって形成されるコア13に比べて、比較的薄い。従来の円形インサート10は、サンドイッチパネル11に形成された、例えば止まり孔21(図1)又は貫通孔23(図2)などの円形孔19に挿入することができる。止まり孔21は、外板のうちの一方(例えば第1の外板15)を貫通して他方の外板(例えば第2の外板17)に向かってコア13内に延び、貫通孔23は、第1の外板15、第2の外板17及びコア13の全体を貫通して延びる。図1及び図2に示すように、従来の円形インサート10のフランジ部27は、第1の外板15及び第2の外板17のうちの一方又は両方と実質的に面一である。あるいは、図3に示すように、従来のインサート10のフランジ部27は、第1の外板15又は第2の外板17の上に(例えばその外面上に)位置している。
従来の手法では、ポッティング剤(potting compound)又はエポキシなどの接着剤を、従来の円形インサート10に設けたポッティング穴又は開口から注入し、従来のインサート10とサンドイッチパネル11のコア13との間の隙間又は空間29を埋める。接着剤は、いったん完全に硬化すると、サンドイッチパネル11の穴19内の所定位置にインサートを固定する働きをし、接着剤がいったん乾燥、固化、及び/又は硬化した後は、サンドイッチパネル11に対する従来の円形インサート10の相対移動を実質的に防止し、円形孔19内に従来のインサート10を保持する(例えば、従来の円形インサート10の抜け、回転、及び横方向移動を阻止する)。しかしながら、このような接着剤の使用は、大きな労力を要するとともに、硬化には、例えば2〜4時間以上などのかなりの時間がかかる。この間、従来の円形インサートは、サンドイッチパネル内で固定されておらず、従来の円形インサート10に対して負荷をかけることができないため、製造プロセスの効率が制限されることになる。また、(従来の円形インサート10を所定位置に保持するためのマスキングテープを貼るなどして)従来の円形インサート10を、硬化時間の間、所定位置に保持しておかなければならない場合がしばしばあり、このような対策を講じてもなお、硬化中にインサートが動く場合がある。
いくつかの方法においては、余分の接着剤が従来の円形インサート10のまわりに押し出された場合、二次的部材(例えばブラケット)がインサート及びサンドイッチパネルと実質的に面一となるように、従来の円形インサート10からこの接着剤を除去しなければならない。従来の円形インサート10、及び、当該インサートの使用及び/又は取り付け方法では、「高いインサート」又は「低いインサート」の問題が生じうる。これは、それぞれ、従来の円形インサートが、最終的に、円形孔から大幅に外側に位置する(高い)場合、あるいは、円形孔の奥深くに位置する(低い)場合である。(例えば、従来の円形インサート10の外面が、円形孔から突き出して高すぎるか、あるいは、円形孔に入り込んで低すぎる状態となることがあり、いずれの場合も、サンドイッチパネルの外板との間に、非平滑な界面が形成される。)このような不完全な配置は、硬化時間中の移動及び/又は初期配置不良の結果起こる場合があり、従来の円形インサート10を介して固定されるブラケット又はその他の二次的な装置の適切な配置を妨げる。硬化中に膨張する接着剤の膨張力も、従来の円形インサート10の移動などの不良の原因となり、サンドイッチパネルの反対側に目に見えるマークオフ(mark-off)が形成され、しばしば完成品が不良となる。
従来の円形インサート10をサンドイッチパネルの円形の孔に接合するための接着剤の使用は、製造工程の自動化の妨げとなる場合がある。また、間違ったタイプの従来の円形インサート10を取り付けてしまうと、特に従来の円形インサートを接着剤で固定する手法では、修正が困難であり、時間もかかる。1つのサンドイッチパネルに、多くの異なるタイプの従来の円形インサートを取り付ける場合があるが、異なるタイプの従来の円形インサートの中には、サンドイッチパネルに形成された同じサイズの円形孔に入るものがあるため、間違った円形インサートを取り付けることは、かなり頻繁に起こる。また、従来の技術で用いた接着剤は、硬化後でも劣化することがあるため、トルクによって従来の円形インサートと接着剤の接合が外れた際に、円形孔から従来の円形インサート10が抜け落ちたり、サンドイッチパネルの円形孔内でインサートが回転したりすることがある。従来の円形インサート10及びこれをサンドイッチパネル内に取り付ける方法におけるこれらの問題は、様々な産業において、現在も続いており、厄介なものとなっている。
本開示による、サンドイッチパネルに用いるためのインサート、及び、関連する方法(例えば、サンドイッチパネルにこのようなインサートを1つ又は複数取り付ける方法)は、従来のインサート及び関連する方法に関する1つ又は複数の問題に対処することができる。例えば、本開示によるインサートのいくつかは、接着性のポッティング剤を使用せずにサンドイッチパネル内に保持することができ、したがって、安定性があり、ポッティング剤が硬化するのを待たずに、挿入してすぐに有意な負荷に耐えることができる。開示のインサートによれば、取り付け後にサンドイッチパネルからインサートを取り外すことができたり、サンドイッチパネルに対するインサートの位置合わせ(例えば、インサートの面一な配置)を向上させることができたり、製造プロセスの自動化を可能にすることができたりする。
本開示によるインサートの一例は、サンドイッチパネル内に取り付けられるように構成されており、当該サンドイッチパネルは、第1の外板と、第1の外板の反対側の第2の外板と、これらの間のコアとを有するものである。インサートは、概して、インサートがサンドイッチパネル内に取り付けられた際にサンドイッチパネルと係合するように構成されたパネル係合構造部(例えば、パネル係合構造部は、サンドイッチパネルの第1の外板又は第2の外板と係合するように構成されうる)と、パネル係合構造部の反対側に位置する遠位端部と、インサートがサンドイッチパネル内に取り付けられた際にサンドイッチパネルのコアと係合するように構成された本体と、接着剤を使用せずにサンドイッチパネル内にインサートを保持するように構成された保持部と、サンドイッチパネルに対するインサートの回転を防止するように構成された回転防止部とを含む。インサートの本体には、パネル係合構造部から遠位端部へと、本体内に延びる穴が形成されている。回転防止部は、サンドイッチパネルに対する、穴の長軸を中心とするインサートの回転を阻止するように構成されている。インサートは、二次的部材(例えば、ブラケット、ボルト、ワイヤ束など)を穴に挿入できるように構成されており、二次的部材は、インサートを介して、サンドイッチパネルに局所的負荷を伝達するように構成されている。
関連する方法も開示されている。例えば、サンドイッチパネルに形成された孔に、インサートを取り付ける一方法は、本開示による少なくとも1つのインサートを用意し、サンドイッチパネルに少なくとも1つの孔を形成し、少なくとも1つの孔にそれぞれ少なくとも1つのインサートを取り付け、その際に、インサートのパネル係合構造部がサンドイッチパネルに係合し、インサートの本体がサンドイッチパネルのコア内の前記孔内に位置するようにする。いくつかの方法において、インサートをサンドイッチパネル内に取り付ける際に、前記孔に対してインサートを回転させる。例えば、インサートの一部(例えばインサートの保持部)が、サンドイッチパネルのコアと、サンドイッチパネルの第1の外板又は第2の外板のいずれかとの間に位置するように、インサートを回転させることができる。
サンドイッチパネルに形成された止まり孔に配置された従来のインサートであり、サンドイッチパネルの外板と面一になっているインサートの概略断面図である。 サンドイッチパネルに形成された貫通孔に配置された従来のインサートであり、サンドイッチパネルの外板と面一になっているインサートの概略断面図である。 サンドイッチパネルに対して配置された従来のインサートの概略断面図である。 本開示による1つ又は複数のインサートを含む1つ又は複数のサンドイッチパネルを含みうる装置の例示的且つ非排他的な例の概略斜視図である。 本開示によるインサートの例示的且つ非排他的な例の概略図である。 本開示によるインサートを含むサンドイッチパネルの例示的且つ非排他的な例の概略図である。 本開示によるインサートの斜視図である。 1つ又は複数の孔が形成されており、各孔は、図7のインサートを挿入できるように構成されている、サンドイッチパネルの上面図である。 図8のサンドイッチパネルの孔のうちの1つに配置された図7のインサートの上面図である。 サンドイッチパネルに対してインサートが回転させられた状態の、図9のインサート及びサンドイッチパネルの上面図である。 本開示によるインサートに用いるためのリテイナーの斜視図である。 図11のリテイナーがインサート上の所定位置に配置された状態の、図10に示した回転させられたインサート及びサンドイッチパネルの上面図である。 本開示によるインサートの別の例の斜視図である。 本開示によるインサートの一例の上面図である。 本開示によるインサートの一例の上面図である。 サンドイッチパネル内に取り付けられた、本開示によるインサートの断面図である。 外板のうちの一方に形成された切り欠きと、切り欠きから径方向に延びる複数のスリットとを有するサンドイッチパネルの上面図である。 外板のうちの一方に形成された切り欠きと、切り欠きから径方向に延びるとともに切り欠きの周まわりに実質的に等間隔で配置された複数のスリットとを有するサンドイッチパネルの上面図である。 外板のうちの一方に形成された切り欠きと、切り欠きから径方向に延びるとともに隣接するスリットのペアとして配置された複数のスリットとを有し、外板の一部が押し下げられている、サンドイッチパネルの上面図である。 外板のうちの一方に形成された切り欠きと、切り欠きから径方向に延びるとともに隣接するスリットのペアとして配置された複数のスリットとを有し、外板の一部が押し下げられている、サンドイッチパネルの上面図である。 図20に示したサンドイッチパネル、径方向に延びるスリット、及び、外板の押し下げられた部分の斜視図である。 剥離用フランジを含む、本開示によるインサートの別の例の上面図である。 図22のインサートの斜視図である。 サンドイッチパネル内に配置された図22〜図23のインサートの断面図である。 本開示によるインサート受けベースの斜視図である。 図25のインサート受けベース内の所定位置に配置されたインサートの斜視図である。 インサート及びインサート受けベースの半分が取り除かれた状態の、図26のインサート及びインサート受けベースの斜視図である。 サンドイッチパネル内に取り付けられたインサート及びインサート受けベースの分解断面図である。 本開示によるインサート受けベースの別の例を、当該インサート受けベース内に取り付けられうる2つのインサートと共に示した分解図である。 本開示によるインサート受けベースの別の例を、当該インサート受けベース内に取り付けられうる2つのインサートと共に示した分解図である。 本開示によるインサート受けベース内に配置されつつあるインサートの別の例の上面斜視図である。 図31のインサート及びインサート受けベースの底面斜視図である。 インサートに取り付けられうる、本開示によるスナップリングの一例の上面斜視図である。 図33のスナップリングの底面斜視図である。 インサートに取り付けられうる、本開示によるスナップリングの別の例の上面斜視図である。 インサートに取り付けられうる、本開示によるスナップリングの別の例の上面斜視図である。 インサートに取り付けられた、本開示によるスナップリングの一例の底面斜視図である。 本開示による、サンドイッチパネル内に取り付けられたスナップリング及びインサートの一例の断面概略図である。 本開示によるインサート及び/又はスナップリングを挿入するためにサンドイッチパネルに形成された孔の上面概略図である。 本開示によるインサート及び/又はスナップリングを挿入するためにサンドイッチパネルに形成された孔であって、パネルに形成されたノッチを有する孔の上面概略図である。 本開示によるインサート及び/又はスナップリングを挿入するためにサンドイッチパネルに形成された孔であって、パネルに形成されたスリットを有する孔の上面概略図である。 インサートに取り付けられた、本開示によるスナップリングの一例の側面図である。 一部がサンドイッチパネルに取り付けられた図42のスナップリング及びインサートの側面図であり、サンドイッチパネルを切り欠いて示した図である。 図42のスナップリング及びインサートをサンドイッチパネル内にさらに深く取り付けた状態の側面図であり、サンドイッチパネルを切り欠いて示した図である。 図42のスナップリング及びインサートをサンドイッチパネル内に完全に取り付けた状態の側面図であり、サンドイッチパネルを切り欠いて示した図である。 インサート上の所定位置に配置された、本開示によるスナップリングの一例の斜視図であり、スナップリングに対するインサートの回転を示す図である。 本開示による、サンドイッチパネル内にスナップリングを有するインサートを取り付ける方法を表す概略フローチャート図である。 本開示による、サンドイッチパネル内に1つ又は複数のインサートを取り付ける方法を表す概略フローチャート図である。
図4を参照すると、本開示による1つ又は複数のインサート50は、サンドイッチパネル内に取り付けることができる。サンドイッチパネルは、少なくとも一つにはその比強度が高いために、多くの様々な用途において有用である。例えば、1つ又は複数のインサート50を含むこのようなサンドイッチパネルは、航空宇宙、自動車、電子、建設、軍事、レクリエーション、及び/又は、モータースポーツ産業において有用である。図4では、概して1つ又は複数のサンドイッチパネル12及びインサート50を含む装置28の一例が、航空機30として示されている。航空機30は、任意の適当な形態をとることができ、これには、例えば、民間航空機、軍用機、又は他の任意の適当な航空機が含まれる。図4は、固定翼機の形態の航空機30を示しているが、他のタイプ及び形態の航空機も本開示による航空機30の範囲内であり、これには、(限定するものではないが)回転翼機及びヘリコプターが含まれる。
装置28(例えば航空機30)は、1つ又は複数のサンドイッチパネル12から形成された1つ又は複数の構造体32を含む場合があり、サンドイッチパネルのうちの1つ又は複数は、複合パネルでありうる。各サンドイッチパネル12は、典型的には六角形又は矩形の断面を有する複数の長状のセルなどの比較的軽量の材料によって形成されたコア14を含む。このようなコア14は、ハニカムコアと呼ばれることがあるが、波形構造及び/又は発泡材料などの他の形状及び構成も、用いることができる。コア14は、連続気泡構造及び/又は独立気泡構造を含みうる。コア14は、発泡体、アルミニウム、ノーメックス[登録商標](アラミド)、炭素、コレックス(Korex)、ケブラー[登録商標]、ガラス繊維、ポリエーテルスルホン、ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、ポリエチレンフォーム、ポリスチレンフォーム、バルサ材、シンタクチックフォーム、ハニカム構造体、ポリマーハニカム、熱可塑性ハニカム、ステンレス鋼、ポリカーボネート、及び/又はポリプロピレンによって形成することができる。サンドイッチパネル12は、少なくとも2つの外板を含み、第1の外板16は、コア14の一方側に設けられ、第2の外板18はコア14の他方側に設けられ、3層サンドイッチ構造を形成する配置となっている。外板16、18は、通常、剛性であり、これらの外板の間にコア14が延びている。第1の外板16及び第2の外板18は、ガラス繊維強化ポリマーの積層体、炭素繊維強化ポリマーの積層体、熱硬化性ポリマー、エポキシ、金属薄板、炭素、アラミド、アルミニウム、鋼、合板、バルサ、チーク材、及び/又は硬材によって形成することができる。第1の外板16と第2の外板18とは、いくつかの実施例においては同じ材料によって形成してもよいし、他の実施例において、異なる材料によって形成してもよい。
構造体32は、1つ又は複数のサンドイッチパネル12、2つ以上のサンドイッチパネル12の間に形成されたジョイント部、及び/又は、1つ又は複数のサンドイッチパネル12を用いて形成された3次元構造体を含む。例示的且つ非排他的な例として、構造体32は、主翼34、胴体36、水平尾翼38、頭上荷物棚40、垂直安定板42、及び、エンジンハウジング44などの航空機構造体に用いることができる。ただし、航空機30の他のコンポーネントも、付加的又は代替的に、サンドイッチパネル12及び/又は2つ以上のサンドイッチパネル12の間のジョイント部などの構造体32を含んでいてもよい。本開示による1つ又は複数のインサート50を含むサンドイッチパネル12の、航空機30における他の用途には、床パネル、内部壁、食品調理室アセンブリ、翼制御面、乗客用収納ラック、推力偏向装置アセンブリ、カプセルパネル、ノーズコーン(nose cone)用アブレーティブシールド(ablative shields)、計器エンクロージャ(enclosure)ならびにシェルフ、及び、隔壁パネルが含まれる。他の産業において、(1つ又は複数のサンドイッチパネル12及びインサート50を含む)装置28は、宇宙衛星、電子レードーム構造、輸送車両、輸送コンテナ、シェルター、大型アンテナ又は円板反射体、冷凍パネル、高速輸送フロアパネル、船上電子デッキシェルター、貨物パレット、自動車車体、建築カーテンウォール、パーティション、分割パネル、拡張可能病院シェルター、及び/又は、アセンブリの内部構造を含むか、又はその一部であってもよい。
図5は、サンドイッチパネル12の各孔20内に取り付けることができる1つ又は複数のインサート50を含むシステム100の概略図を示している。概して、本開示のインサート50は、当該インサート50がサンドイッチパネル12の孔20内で自己保持性を有するよう、1つ又は複数の保持部70及び/又は回転防止部72を含むように設計されうる。いくつかの例において、インサート50は、ポッティング剤などの接着剤を用いずに、いったん孔20内に取り付けると、自己保持性を有し、安定し、有意な負荷に耐えることができる。あるいは、接着剤を用いる例においては、インサート50は、孔20内に取り付けた直後の、接着剤が乾燥又は硬化する前に、自己保持性を有し、安定し、有意な負荷に耐えることができる。従って、インサート50は、いかなる接着剤の硬化又は乾燥を待つ必要もなく、すぐに使用することができる。例えば、本開示のインサート50によれば、接着剤が硬化する前に、あるいは接着剤を使用せずに、留め具やブラケットなどの要素の取り付けを行うことができ、これによって製造プロセスを中断せずに続けることができる。接着剤が硬化するのを待つ間は、追加のプロセス工程が制限されるか、あるいは、行えないが、このようなインサート50は、このような待ち時間を減らすことによって、製造効率を向上させることができる。従って、本開示のインサート50は、最終的には、ある種の製造プロセスに関連して、サイクルタイムの低減やコストの削減をもたらす。本開示のインサート50に接着剤を用いる場合においても、インサート50の自己保持性によって、接着剤が硬化する前に、製造を続ける(例えば、インサート50に二次的部材を取り付ける)ことができる。また、本開示のこのようなインサートは、サンドイッチパネル12内に取り付けると、より安定性が高く、有意な負荷に耐えることができる。これは、少なくとも1つには、接着剤のみに依存して、孔20に対するインサート50の抜けや回転を阻止するのではないからである。図において、所与の実施例におそらく含まれる要素は、実線で示しており、所与の実施例において任意である要素は、破線で示している。ただし、実線で示した要素が本開示のすべての実施例に必須というわけではなく、本開示の範囲から逸脱することなく、実線で示した要素を特定の実施例から省くこともできる。
インサート50は、パネル係合構造部52、パネル係合構造部52の反対側に位置する遠位端部54、及び、これらの間に位置する本体56を含み、本体56は、インサート50をサンドイッチパネル12の孔20内に取り付けた際に、サンドイッチパネル12のコア14と係合するように構成されている。いくつかの実施例において、パネル係合構造部52は、遠位端部54の方向を向く内側フランジ面58と、遠位端部54とは反対側を向く外側フランジ面60とを有するフランジ(例えばフランジ25)を含む。内側フランジ面58が第1の外板16又は第2の外板18と係合するように、サンドイッチパネル12に対してインサート50を配置することもできるし、外側フランジ面60が第1の外板16又は第2の外板18と係合するように、サンドイッチパネル12に対してインサート50を配置することもできる。
第1の外板16は、コア14に対面する第1内側面62、及び、コア14とは反対側を向く第1外側面64を有する。同様に、第2の外板18は、コア14に対面する第2内側面66、及び、コア14とは反対側を向く第2外側面68を有する。インサート50は、サンドイッチパネル12内に取り付けられると、第1の外板16及び第2の外板18のうちの一方又は両方と係合する。例えば、インサート50は、パネル係合構造部52が第1の外板16又は第2の外板18と係合するように、配向することができる。パネル係合構造部52が第1の外板16と係合する場合は、本体56は、第2の外板18に向かってコア14内に延びる。このような実施例のいくつかにおいて、インサート50は、実質的にサンドイッチパネル12の全体にわたって延び、これによって、遠位端部54が、サンドイッチパネル12の第2の外板18と係合したり、実質的に面一の状態となってもよい。他の実施例において、本体56がコア14の一部分内だけに延び、遠位端部54がコア14と係合するようにすることもできる。同様に、パネル係合構造部52が第2の外板18と係合する場合は、本体56は、第1の外板16に向かってコア14内に延びる。このような実施例のいくつかにおいて、インサート50は、実質的にサンドイッチパネル12の全体にわたって延び、これによって、遠位端部54が、サンドイッチパネル12の第1の外板16と係合したり、実質的に面一の状態となってもよい。他の実施例において、本体56がコア14の一部分内だけに延び、遠位端部54がコア14と係合するようにすることもできる。同様に、孔20に対するインサート50の配置次第で、遠位端部54を、第2の外板18の第2外側面68と実質的に面一としたり、第1の外板16の第1外側面64と実質的に面一としたり、コア14内に位置させたりすることができる。
具体的には、インサート50の特定の部分が、サンドイッチパネル12の特定の部分と係合するように、インサート50をボア20内に配置することができる。例えば、パネル係合構造部52の少なくとも一部は、第1の外板16の第1内側面62又は第2の外板18の第2内側面66に隣接して配置したり、これと係合するような構成としてもよい。いくつかの特定の実施例において、内側フランジ面58は、第1の外板16の第1外側面64又は第2の外板18の第2外側面68と係合してもよい。他の実施例において、外側フランジ面60は、第1の外板16の第1内側面62又は第2の外板18の第2内側面66と係合してもよい。このように、インサート50がサンドイッチパネル12内に取り付けられた際に、パネル係合構造部52の少なくとも一部が、第1の外板16の第1内側面62とコア14との間に位置してもよいし、インサート50がサンドイッチパネル12内に取り付けられた際に、パネル係合構造部52の少なくとも一部が、第2の外板18の第2内側面66とコア14との間に位置してもよい。例えば、インサート50がサンドイッチパネル12内に取り付けられた際に、パネル係合構造部52の表面積の少なくとも5%、少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも33%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも67%、及び/又は、少なくとも75%が、サンドイッチパネル12の第1内側面62とコア14との間に位置していてもよい。同様に、インサート50がサンドイッチパネル12内に取り付けられた際に、パネル係合構造部52の表面積の少なくとも5%、少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも33%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも67%、及び/又は、少なくとも75%が、サンドイッチパネル12の第2内側面66とコア14との間に位置していてもよい。
本体56は、内部に穴76が形成された略円筒形であり、当該穴は、パネル係合構造部52から本体56内を、遠位端部54まで又は当該遠位端部に向かって延びている。いくつかの実施例において、穴76は、パネル係合構造部52から遠位端部54まで、インサート50全体にわたって延びている。穴76は、孔20と実質的に同心状であり、孔20の長軸74は、穴76の長軸でもある。穴76は、穴径120を有し、当該穴径は、穴76の長さに沿って実質的に一定であってもよいし、穴76の長さに沿って変化していてもよい。同様に、本体56は、本体径122を有し、当該本体径は、本体56の長さに沿って実質的に一定であってもよいし、本体56の長さに沿って変化していてもよい。
インサート50は、穴76内に二次的部材78が挿入されるように構成されている。二次的部材78は、インサート50を介して、サンドイッチパネル12に局所的負荷を伝達するように構成されている。例えば、二次的部材78は、ピン、ボルト、リベット、ねじ、継ぎ手、隔離絶縁器、アングル材、ワイヤ、ケーブル、第2のインサート、及び、ワイヤ束のうちの1つ又は複数を含みうる。穴76は、二次的部材78と係合するように構成された雌ねじ部80を含みうる。
インサート50は、1つ又は複数の保持部70及び/又は1つ又は複数の回転防止部72を含み、これらは、それぞれ、サンドイッチパネル12に対するインサート50の抜け及び回転を阻止するように構成されている。換言すれば、保持部70は、サンドイッチパネル12の孔20内の所定位置にインサート50を保持するように構成されている。例えば、保持部70の少なくとも一部は、インサート50がサンドイッチパネル12内に取り付けられた際に、サンドイッチパネル12の第1の外板16と第2の外板18との間に位置するように構成されている。(すなわち、保持部70は、サンドイッチパネル12の第1の外板16と第2の外板18との間にあるコア14の一部内に位置し、当該一部内に延びるように構成されている。)従って、インサート50は、少なくとも1つには保持部70の存在によって、接着剤(例えばポッティング剤)を使用せずに、あるいは、接着剤が硬化する前に、サンドイッチパネル12内の所定位置に自己保持できる構成となっている。
いくつかの実施例において、以下にさらに詳しく説明するように、保持部70は、パネル係合構造部52の1つ又は複数の部分である。いくつかの実施例において、1つ又は複数の保持部70は、インサート50が孔20内に取り付けられた際に、サンドイッチパネル12のコア14、第1の外板16、及び/又は、第2の外板18と係合するように構成されうる。これに加えて又はこれに代えて、1つ又は複数の保持部70は、インサート50がサンドイッチパネル12内に取り付けられた際に、第1内側面62とコア14との間、又は、第2内側面66とコア14との間に位置するように構成されうる。これに加えて又はこれに代えて、1つ又は複数の保持部70は、インサート50がサンドイッチパネル12内に取り付けられた際に、サンドイッチパネル12のコア14内に広がるように構成された拡張部124を備えうる。これに加えて又はこれに代えて、保持部70は、パネル係合構造部52に隣接して設けられるとともにサンドイッチパネル12のコア14と係合するように構成された、複数の粗ねじ部102を備えうる。
いくつかの実施例において、保持部70及び/又は回転防止部72は、スナップリング112を備えうる。当該スナップリングは、サンドイッチパネル12内にインサート50を取り付ける前にインサート50にスナップ係合する構成、あるいは、スナップリング112を孔20に対して配置すると、インサート50がスナップリング内にスナップ係合する構成とすることができる。スナップリング112の1つ又は複数の部分は、スナップリング112をサンドイッチパネル12の孔20に押し込む際に、広がったり、第1の外板16、第2の外板18、及び/又はコア14と係合する構成とすることができる。例えば、1つ又は複数のクリート(cleats)114が、スナップリング112のスナップリング本体116(スナップリングのフランジと呼ぶ場合もある)から軸方向に延びており、これらのクリートが、サンドイッチパネル12内に取り付けられた際に、第1の外板16、第2の外板18、及び/又はコア14と係合する構成とすることができる。いくつかの実施例において、まず、スナップリング112をインサート50に配置してサブアセンブリを形成することによって、これらが一緒に孔20内に配置される。このサブアセンブリを孔20に押し込む際に、インサート50がクリート114を外方に押圧し、クリート114を径方向外方に広げる。これによって、クリートは、コア14と係合してコア内に押し込まれたり、第1の外板16又は第2の外板18のいずれかと係合する。
スナップリング112は、スナップリング112に対するインサート50の回転を実質的に防止するため、インサート50と係合するように構成された1つ又は複数の回転止め118を含みうる。いくつかの実施例において、回転止め118は、スナップリング本体116から径方向に延びており、例えば、スナップリング本体116から径方向外方又は径方向内方に延びている。これに加えて又はこれに代えて、1つ又は複数の回転止め118を、インサート50自体に設けてもよい。スナップリング112は、本開示のインサート50及び/又は従来の円形インサート10に用いるように構成することができる。
いくつかの実施例において、インサート50は、スナップリング112の有無にかかわらず、取り付けの際に(すなわち、取り付けプロセスの最中に、あるいは、取り付け作業の一部として)サンドイッチパネル12の孔20内で回転させる構成とすることができる。例えば、インサート50の少なくとも一部を孔20内に挿入し、次に、サンドイッチパネル12に対して孔20の長軸74周りにインサートを回転させることによって、サンドイッチパネル12内にインサート50をさらに固定することができる。例えば、パネル係合構造部52の少なくとも一部を、コア14と第1の外板16又は第2の外板18との間の位置まで回転させてもよい。これに加えて又はこれに代えて、インサート50の回転は、インサート50をより確実に保持できるように保持部70を配置したり、孔20内でのインサート50のさらなる回転が実質的に防止されるように回転防止部をロック又は係合することに役立つ。
回転防止部72は、いったんインサート50を孔20内に配置した後は、サンドイッチパネルに対してインサート50が例えば孔20の長軸74を中心として回転することを阻止するように構成されている。(例えば、回転防止部72は、インサート50が完全に孔20に挿入された後は、孔20に対するインサート50のさらなる回転を阻止するように構成することができ、ここで、このような挿入は、インサート50の回転を含みうる。)換言すれば、インサート50を孔20内の最終位置まで回転させる例においては、インサート50が最終位置を超えてさらに回転することを実質的に防止するように、1つ又は複数の回転防止部72を構成することができ、これによって、孔20に対するインサート50の取り付け位置を実質的に保持することができる。
図5に示すように、長軸74は、パネル係合構造部52(例えば内側フランジ面58及び/又は外側フランジ面60)によって規定される第1の平面、及び、遠位端部54によって規定される第2の平面に、実質的に垂直とすることができる。いくつかの実施例において、インサート50又はスナップリング112から、ブレード部104が延びていてもよい。このようなブレード部104は、サンドイッチパネル12に対してインサート50及び/又はスナップリング112を配置するのを助けたり、インサート50及び/又はスナップリング112の回転の開始を容易にしたりするように、構成することができる。これに加えて又はこれに代えて、ブレード部104及び/又は回転防止部72は、サンドイッチパネル12の第1の外板16及び/又は第2の外板18に形成された1つ又は複数のスリット106に係合するように構成してもよい。例えば、1つ又は複数のスリット106は、サンドイッチパネル12の1つ又は複数の孔20から径方向に延びている。いくつかの実施例において、1つ又は複数の孔20の各々は、当該孔20から径方向に延びる少なくとも1個、少なくとも2個、少なくとも4個、少なくとも8個、少なくとも12個、少なくとも16個、及び/又は、少なくとも20個のスリットを含みうる。このようなスリット106は、各孔20のそれぞれの周まわりに実質的に等間隔に配置してもよいし、隣接するスリット106のペアとして配置してもよい。いくつかの実施例において、第1の外板16及び/又は第2の外板18における、1つ又は複数のスリット106に隣接する部分が、押し下げられていてもよい。これに加えて又はこれに代えて、回転防止部72は、パネル係合構造部52から延びる1つ又は複数の延出部71を含んでいてもよく、当該延出部は、例えばパネル係合構造部52の主外縁73から延びている。延出部71は、楔形などの任意の適当な形状であってよく、その長さに沿って厚みが変化していてもよい。
いくつかの実施例において、保持部70及び/又は回転防止部72は、リテイナー(retainer)88を備えていてもよく、当該リテイナーは、インサート50とは別体(例えば非一体)であってもよい。リテイナー88は、サンドイッチパネル12内でのインサート50の回転を実質的に防止する構成、及び/又は、サンドイッチパネル12内にインサート50を保持する構成とすることができる。例えば、リテイナー88は、孔20内へのインサート50の配置、及び/又は、サンドイッチパネル12に対するインサートの回転を行ってから、インサート50上に取り付けられる。いくつかの実施例において、リテイナー88は、取り付けると、第1の外板16(例えば第1の外板16の第1外側面64)又は第2の外板18(例えば第2の外板18の第2外側面68)と実質的に面一となるように構成することができる。リテイナー88は、コア14の少なくとも1つの露出部分90(例えば、第1の外板16又は第2の外板18が除去された部分)を覆うように構成することができる。例えば、サンドイッチパネル12の1つ又は複数の孔20は、第1の外板16又は第2の外板18に形成された切り欠き92を含んでいる。このような切り欠き92は、第1の外板16又は第2の外板18における、インサート50のパネル係合構造部52を挿入するために除去された部分であって、且つ、インサート50を取り付けて孔20内の所定位置まで回転させた後は露出状態となる部分に対応している。これに加えて又はこれに代えて、保持部70及び/又は回転防止部72は、即時硬化性の化合物又は紫外線硬化性化合物などの接着剤を含んでもよい。
リテイナー88を含むシステム100において、リテイナー88は、当該リテイナー88をインサート50に取り付けた際にインサート50の穴76と実質的に同心状となる貫通孔94を含みうる。貫通孔94は、穴76と実質的に等しい直径、又は、穴よりもわずかに大きい直径を有しうる。従って、二次的部材78は、貫通孔94に挿入してからインサート50の穴76に挿入することができ、これによって、リテイナー88は、インサート50の機能を損なわない構成とすることができる。リテイナー88は、インサート50のパネル係合構造部52と係合するように構成された実質的に平らな面96を含み、当該実質的に平らな面96から1つ又は複数の突出タブ98が延びている。突出タブ98は、サンドイッチパネル12のコア14、第1の外板16、及び/又は、第2の外板18と係合するように構成されている。いくつかの実施例において、突出タブ98の少なくとも一部を、コア14と第1の外板16との間、又は、コア14と第2の外板18との間に挿入することができる。リテイナー88を取り付ける際には、リテイナー88を、パネル係合構造部52に対して回転させてもよいし、回転させずに、切り欠き92及びインサート50に対する所定位置にリテイナー88を押し込んでもよい。いくつかの実施例において、リテイナー88は、インサート50のパネル係合構造部52に類似する全体形状を有しうる。
インサート50は、1つ又は複数のベント穴108を含んでおり、当該ベント穴は、インサート50の本体56とサンドイッチパネル12のコア14との間に形成された少なくとも1つの空間26への接着剤の注入を可能とするように構成されたものである。本開示のインサート50の使用において、接着剤の使用は必要ではないが、所望の場合には使用してもよいし、サンドイッチパネル12内にインサート50を配置してから、即時硬化性又は紫外線硬化性の化合物をベント穴108から注入してもよい。
インサート50は、パネル係合構造部52と一体成形された1つ又は複数の剥離用フランジ110を含んでいてもよい。剥離用フランジ110は、インサート50の取り付け後に、例えばパネル係合構造部52から剥離用フランジ110を剥がすことによって、インサート50から取り外すことができる。従来の剥離用タブとは異なり、本開示のインサート50は一体の剥離用フランジ110を含むため、インサート50を形成した後に剥離用フランジ110を付け加える必要は無く、これによって製造プロセスの効率を向上させることができる。剥離用フランジ110は、インサート50とサンドイッチパネル12(例えば第1の外板16及び/又は第2の外板18)との面一の関係及び/又は平行位置関係を維持するように構成することができる。これに加えて又はこれに代えて、剥離用フランジ110は、サンドイッチパネル12に対してインサート50を揃えるためのアラインメント面を提供する構成としてもよい。
インサート50は、パネル係合構造部52から軸方向に突出する1つ又は複数のフィン99を含んでいてもよい。フィンは、孔20(又は、その中に配置された別の構造体)内へのインサート50の手作業による挿入(例えば手作業によるねじ込み)を容易にしたり、あるいは、インサート50の配置の自動化を容易にするように、構成することができる。このようなフィン99は、任意の形状、任意の大きさ、及び、パネル係合構造部52に対する任意の位置に、形成することができる。
パネル係合構造部52は、実質的に三角形、実質的に多角形、実質的に円形、実質的に楕円形、又は、任意の不規則形状などの、任意の適当な形状であってよい。いくつかの実施例において、パネル係合構造部52は、1つ又は複数の角部84につながった1つ又は複数の直線縁部82を含んでいてもよく、角部は、丸みを帯びた角部86であってもよい。いくつかの実施例において、パネル係合構造部52の要素が、保持部70として機能してもよい。例えば、保持部70は、パネル係合構造部52の1つ又は複数の部分、例えば、1つ又は複数の角部84及び/又は丸みを帯びた角部86、を含むか、あるいは、これによって形成されていてもよい。例えば、1つ又は複数の角部84又は丸みを帯びた角部86を、外板とコア14との間、例えば、第1内側面62とコア14との間、又は、第2内側面66とコア14との間に位置させてもよい。これによれば、角部84又は丸みを帯びた角部86を配置することによって、インサート50をサンドイッチパネル12内に保持することができ、孔20からインサート50が抜け落ちる可能性を排除又は低減することができる。
図示のように、孔20は、コア14全体に延びる貫通孔24であってもよく、いくつかの実施例においては、第1の外板16及び第2の外板18の両方を貫通しており、これによれば、インサート50をサンドイッチパネル12内に取り付けた際に、インサート50の穴76内に配置された任意の二次的部材78が、サンドイッチパネル12の第1の外板16及び第2の外板18の両方から延出することができる。孔20は、いくつかの実施例においては、第1の外板16とコア14の一部のみを通って延び、いくつかの実施例においては第2の外板18とコア14の一部のみを通って延びる止まり孔22であってもよい。孔20は、いくつかの実施例において、第1の止まり孔22及び第2の止まり孔22’を含む二連の止まり孔であってもよく、止まり孔22、22’は互いに同心状であり、第1の止まり孔22は第1の外板16を貫通し、第2の止まり孔22’は第2の外板18を貫通する構成であってもよい。サンドイッチパネル12は、複数の孔20を含み、それらの孔のうちの1つ又は複数は貫通孔であり、1つ又は複数は第1の外板16を貫通する止まり孔18であり、1つ又は複数は第2の外板18を貫通する止まり孔18であってもよいし、1つ又は複数は二連の止まり孔(例えばサンドイッチパネル12の両側に設けられた同心状の止まり孔)であってもよい。また、孔20を、断面が実質的に円形のものとして示しているが、他の形状(例えば、楕円形、長円形、多角形など)も可能である。システム100は、複数のインサート50を含み、少なくとも1つのインサート50が、サンドイッチパネル12の各孔20に配置される構成であってもよい。
インサート50は、貫通クリアランス(through clearance)適合型、貫通ねじ切り(through threaded)型、止まりねじ切り型、フローティングナット(floating nut)型、皿穴適合型、キーホールスロット適合型、及び/又は、ねじ切りインサート型などの、任意のタイプのインサートを含みうる。いくつかのインサート50は、取り付けた際に第1の外板16及び/又は第2の外板18と実質的に面一となるように構成してもよい。いくつかのインサート50は、少なくともその一部が、対応する外板の外面より内側に位置するように構成してもよく、このような位置を、本明細書においては、外板の下方(below)又は外板の下側(under)と表現する場合がある。ただし、この表現は、このような位置を、サンドイッチパネルの「上面」よりも低い位置に限定するものではなく、むしろ、外板の内側の、外板の内側面及びサンドイッチパネルのコアに隣接する位置をさす。
1つ又は複数の孔20が、第1の外板16又は第2の外板18に形成された切り欠き92を含む実施例において、切り欠き92は、対応する外板全体を貫通し、コア14の少なくとも一部内に延びていてもよい。切り欠き92は、孔20よりも大きい面積を有していてもよいし、切り欠き92は、各インサート50のパネル係合構造部52に実質的に類似する形状であってもよい。
システム100は、インサート50が挿入されるように構成されたインサート受けベース126を含んでいてもよい。この場合、インサート受けベース126は、孔20に挿入され、インサート50は、孔20に直接挿入されるのではなく、インサート受けベース126に挿入される。いくつかのシステム100において、インサート受けベース126は、保持部70及び/又は回転防止部72の一例であってもよく、孔20に対する1つ又は複数のインサート50の保持及び/又は孔に対する1つ又は複数のインサートの回転の防止を実現するように構成してもよい。これに加えて又はこれに代えて、インサート受けベース126は、孔20に対するインサート受けベース126の回転及び/又は抜けを実質的に防止すべく、それ自体が1つ又は複数の保持部70及び/又は回転防止部72を含んでいてもよい。例えば、インサート受けベース126は、いったんインサート50がインサート受けベース126の内部キャビティ132内に取り付けられると、インサート50の回転を実質的に防止するように構成してもよい。インサート受けベース126は、少なくとも1つのインサート50を内部キャビティ132内に保持するように構成された1つ又は複数のスナップ部134を含みうる。例えば、スナップ部134は、その内部に取り付けられたインサート50の1つ又は複数の部分と係合するように構成されたリップ部、ノッチ(notch)、突起、延出部、溝、スロット、スリット、及び/又は他の任意の適当な構造を含みうる。
インサート受けベース126は、サンドイッチパネル12のコア14と係合するように構成された外側ベース面128、及び、外側ベース面128の反対側の内側ベース面130を含みうる。内側ベース面130は、少なくとも1つのインサート50が挿入されるように構成された内部キャビティ132を規定している。インサート受けベース126は、内部キャビティ132内に1つ又は複数のインサート50を保持するように構成することができる。インサート受けベース126は、1つのインサート50が挿入される構成としてもよいし、2つ以上のインサート50が挿入される構成としてもよい。いくつかの実施例において、インサート受けベース126は、サンドイッチパネル12の孔20全体に延びており、サンドイッチパネル12の第1の外板16に隣接する位置には第1のインサート50が挿入され、サンドイッチパネル12の第2の外板18に隣接する位置には第2のインサート50が挿入される構成であってもよい。例えば、2つのインサート50を、インサート受けベース126の内部キャビティ132内に、長手方向に互いに並べることができる。
インサート受けベース126内に2つのインサート50が取り付けられる場合、これら2つのインサート50は、同じタイプのインサートであってもよいし、異なるタイプのインサート50であってもよい。インサート受けベース126は、複数の異なるタイプ又は種類のインサート50が選択的に挿入される構成であってもよく、従って、1つの種類のインサート受けベース126が、多くの異なる種類のインサート50を挿入できる機能を有していてもよい。従って、1つのインサート受けベース126が多くの異なるタイプのインサート50に対応しうるという点で、インサート受けベース126は「自在性」があるといえる。いくつかの実施例において、インサート受けベース126にインサート50を取り付けた後、当該インサート50をインサート受けベース126から選択的に取り外すことができる。換言すれば、第1のタイプのインサート50をインサート受けベース126内に取り付けた場合、いくつかの実施例では、当該インサートを取り外して、第2のタイプのインサート50をインサート受けベース126に挿入することが可能である。この機能によれば、インサート受けベース126に間違ったタイプのインサートが取り付けられた場合の修正が容易になる。
インサート受けベース126は、サンドイッチパネル12の第1の外板16と係合するように構成された第1外板係合構造部136を含んでいてもよいし、インサート受けベース126は、サンドイッチパネル12の第2の外板18と係合するように構成された第2外板係合構造部138を含んでいてもよい。インサート受けベース126がサンドイッチパネル12全体に延びる場合(例えば、孔20が貫通孔である場合)、インサート受けベース126は、第1外板係合構造部136及び第2外板係合構造部138の両方を含みうる。インサート受けベース126がサンドイッチパネル12の一部のみに延びる場合(例えば、孔20が止まり孔である場合)、インサート受けベース126は、第1外板係合構造部136及び第2外板係合構造部138のうちの一方のみを含みうる。
インサート受けベース126は、例えば1つ又は複数の保持部70を含むことによって、サンドイッチパネル12の孔20内で自己保持するように構成されていてもよく、当該保持部は、例えば、インサート50を内部キャビティ132内に取り付けた際に広がるように構成された拡張部124であってもよい。例えば、拡張部124は、1つ又は複数のアンカー壁140を有していてもよく、各アンカー壁は、内側ベース面130及び外側ベース面128の一部によって形成することができる。このようなアンカー壁140は、インサート受けベース126の内部キャビティ132内に1つ又は複数のインサート50が取り付けられた際に、径方向外方に、内部キャビティ132から離間する方向に広がるように構成してもよい。例えば、1つ又は複数のアンカー壁140は、アンカー壁140が長軸74に実質的に平行である初期位置から、アンカー壁140が内部キャビティ132の長軸(例えば長軸74)に対して、少なくとも1°、少なくとも5°、少なくとも10°、少なくとも15°、少なくとも20°、少なくとも25°、少なくとも30°、少なくとも35°、少なくとも40°、少なくとも45°、少なくとも50°、少なくとも55°、及び/又は、少なくとも60°の角度を形成する拡張位置まで広がるように、構成してもよい。これに加えて又はこれに代えて、アンカー壁140は、広がった際に、内部キャビティ132の周縁から、少なくとも0.25mm、0.5mm、0.75mm、1mm、1.5mm、2mm、3mm、4mm、5mm、6mm、7mm、8mm、9mm、及び/又は、少なくとも10mmの距離、突出するように構成することもできる。
これに加えて又はこれに代えて、インサート受けベース126は、リップ部141の形態の保持部70を含んでいてもよく、これは、サンドイッチパネル12の孔20からのインサート受けベース126の抜けを阻止するように構成することができる。例えば、リップ部141が第1の外板16の第1内側面62とコア14との間に位置するとともに、第1外板係合構造部136の一部が第1の外板16の第1外側面64に隣接して位置するように、インサート受けベース126を孔20内に配置することができ、これによれば、第1外板係合構造部136は、第1の外板16の両側を効果的に把持することができる。他の実施例において、リップ部141が第2の外板18の第2内側面66とコア14との間に位置するとともに、第1外板係合構造部136の一部が第2の外板18の第2外側面68に隣接して位置するように、インサート受けベース126を孔20内に配置することができ、これによれば、第1外板係合構造部136は、第2の外板18の両側を効果的に把持することができる。
いくつかの実施例において、インサート受けベース126は、第1部分142及び第2部分144を含みうる。サンドイッチパネル12の孔20内に取り付けた際に、第1部分142は、第1の外板16及び第2の外板18のうちの一方に隣接して位置し、第2部分144は、第1の外板16及び第2の外板18のうちの他方に隣接して位置する。第1部分142は、第1のインサート50を挿入するように構成し、第2部分144は、第2のインサート50を挿入するように構成することができる。第1部分142及び第2部分144を有するいくつかの実施例において、第1部分142及び第2部分144のうちの一方だけが、拡張部124(例えばアンカー壁140)を含んでいてもよい。例えば、第1部分142内への第1のインサート50の挿入によって、第1部分142の拡張部124がサンドイッチパネル12のコア14内に広がる一方で、第2部分144内への第2のインサート50の挿入は、第2部分144に作用を及ぼさず、従って、第2部分144は、第1及び第2のインサート50の挿入後も、実質的に変化しないままである。他の実施例において、第1部分142及び第2部分144の両方が、拡張部124(例えばアンカー壁140)を含んでいてもよい。
図6は、本開示によるシステム100の例の別の概略図である。図6に示すように、装置28は、1つ又は複数のサンドイッチパネル12を含み、各サンドイッチパネル12は、本開示による1つ又は複数のインサート50を有する。各インサート50は、1つ又は複数の剥離用フランジ110、スナップリング112、インサート受けベース126、及び、リテイナー88を含みうる。1つのサンドイッチパネル12において、1つ又は複数のインサート50の各々が、インサート受けベース126を含む一方、他のインサートはこれを含まない構成であってもよい。同様に、1つのサンドイッチパネル12において、1つ又は複数のインサート50の各々が、リテイナー88を含む一方、他のインサートはこれを含まない構成であってもよい。1つのサンドイッチパネル12において、1つ又は複数のインサート50の各々が、スナップリング112を含む一方、他のインサートはこれを含まない構成であってもよい。1つのサンドイッチパネル12において、1つ又は複数のインサート50の各々が、剥離用フランジ110を含む一方、他のインサートはこれを含まない構成であってもよい。サンドイッチパネル12の孔20内に取り付けた後、各インサート50は、その内部に二次的部材78を取り付け又は配置することができる。図6に示すように、システム100は、1つ又は複数の孔20、及び/又は、これに関連する1つ又は複数の切り欠き92を形成するための工具146(例えば、ドリル、エンドミル、及び/又は任意の他の適当な工具)を含みうる。これに加えて又はこれに代えて、システム100は、接着剤(例えば、ポッティング剤、紫外線硬化性化合物、及び/又は、即時硬化性の化合物)を注入するための、シーラントガンなどの装置148を含みうる。これは、サンドイッチパネル12内への1つ又は複数のインサート50の固定を促進又は確実化することを目的とする。
次に、図7〜図46を参照すると、インサート50、スナップリング112、及び/又は、インサート受けベース126の例示的且つ非排他的な例が示されている。図5〜図6の概略図で用いた参照番号を適宜用いることによって、図7〜図46の対応部分を示しているが、図7〜図46の例は、非排他的であり、インサート50、スナップリング112、又はインサート受けベース126を、図7〜図46に例示した実施形態に限定するものではない。すなわち、インサート50、スナップリング112、及び、インサート受けベース126は、図7〜図46に示した特定の実施形態に限定されるものではなく、図5〜図6の概略図に図示し且つこれらを参照して説明した任意の数の様々な態様、構成、特徴、特性など、及び/又は、図7〜図46に示した実施形態、ならびにこれらの変形例を含むこともでき、その際に、それらの態様、構成、特徴、特性などのすべてを含むことを必要とするわけではない。簡潔化のために、前述したコンポーネント、部品、部分、態様、領域など、又はそれらの変形例については、図7〜図46に関連付けて、もう一度説明、図示、及び/又は、符号付けしない場合がある。ただし、前述した部分、変形例などを共に用いることは、本開示の範囲内である。
図7は、三角形インサート150の形態をとった、本開示によるインサート50の一実施形態を示している。図7に示すように、三角形インサート150は、内側フランジ面58及び外側フランジ面60を有するパネル係合構造部52を含む。本体56は、パネル係合構造部52(例えば、内側フランジ面58に隣接する位置)から遠位端部54まで延びており、孔76が、パネル係合構造部52、及び、本体56の少なくとも一部を通って、長手方向に延びている。本体56は、実質的に円筒形として示しているが、他の形状も可能である。パネル係合構造部52は、実質的に三角形として示されており、本体56の断面積よりも大きな表面積を有する。例えば、パネル係合構造部52の最大寸法152(例えば、図9に最もよく示すように、一般的な三角形における高さ、又は、パネル係合構造部52の中心を通る最大寸法)は、穴76の穴径154(図9)及び/又は本体56の本体径156よりも大きい。いくつかの実施例において、パネル係合構造部52の最大寸法152は、穴76の穴径154よりも、少なくとも20%大きい、少なくとも25%大きい、少なくとも30%大きい、少なくとも35%大きい、少なくとも40%大きい、少なくとも50%大きい、少なくとも60%大きい、少なくとも75%大きい、少なくとも85%大きい、少なくとも100%大きい、少なくとも150%大きい、少なくとも200%大きい、及び/又は、少なくとも300%大きい構成とすることができる。これに加えて又はこれに代えて、パネル係合構造部52の最大寸法152は、インサートの本体の本体径よりも大きくてもよく、任意には、パネル係合構造部52の最大寸法152は、インサート50(例えば三角形インサート150)の本体56の本体径156よりも、少なくとも20%大きい、少なくとも25%大きい、少なくとも30%大きい、少なくとも35%大きい、少なくとも40%大きい、少なくとも50%大きい、少なくとも60%大きい、少なくとも75%大きい、少なくとも85%大きい、少なくとも100%大きい、少なくとも150%大きい、少なくとも200%大きい、及び/又は、少なくとも300%大きい構成とすることができる。このように、パネル係合構造部52を、穴76及び/又は本体56に比べて大きいサイズとすることによって、必要となる孔20のサイズを大きくすることなく、サンドイッチパネル12と係合する表面積を増やしたり、接着剤を入れるための空間(例えば図3の空間26)を形成したりすることができる。
図8は、サンドイッチパネル12の外板に形成された孔20及び切り欠き92の一実施形態を示しており、図9は、図8の孔20内に初期的に位置させられた、図7の三角形インサート150を示している。図8に示すように、孔20は、サンドイッチパネル12の2つの外板のうちの少なくとも一方(例えば第1の外板16)を通って、コア14内に少なくとも部分的に延びている。切り欠き92は、孔20に比べて大きく、第1の外板16が取り除かれた領域に対応しており、従って、図示のように、サンドイッチパネル12を第1の外板16側から見た際に、コア14の一部が露出した状態となっている。切り欠き92は、長手方向に延びてコア14の深さの一部まで延出しているが、一般的には、孔20ほど深くはない。切り欠き92は、図示のような略三角形の形状、及び/又は、パネル係合構造部52と同等であるがこれよりやや大きい面積を有していてもよい。サンドイッチパネル12は、任意の適当な態様で配置されたこのような孔20及び切り欠き92を複数含みうる。また、本実施例では、孔20及び切り欠き92が第1の外板16に形成された状態を示しているが、1つ又は複数の孔20及び/又は切り欠き92が、追加的に又は代替的に、第2の外板18を通って、第1の外板16に向かってコア14内に延びるように形成されていてもよい。
図9に示すように、三角形インサート150のパネル係合構造部52は、サンドイッチパネル12の第1の外板16に隣接させて配置することができるが、他の実施例において、パネル係合構造部52を、第2の外板18に隣接させて配置してもよい。図9のように配置すると、三角形インサート150の外側フランジ面60は、サンドイッチパネル12のコア14から外側を向く配向となり、三角形インサート150の内側フランジ面58は、コア14側を向く配向となる。三角形インサート150の穴76は、例えば1つ又は複数の二次的部材78を受容するための雌ねじ部80を含む。(例えば、雌ねじ部80を利用して、留め具などの二次的部材78を三角形インサート150の穴76に螺入することができる。)
図9によく表れているように、パネル係合構造部52は、実質的に三角形であってよいが、他の形状も可能である。サンドイッチパネル12の切り欠き92は、実質的にこれと同様の形状のものであってよく、図8によく表れているように、同様に実質的に三角形であってよい。パネル係合構造部52は、複数の角部84(例えば丸みを帯びた角部86)によって接続された、実質的に直線状の縁部82を複数含み、これによって、パネル係合構造部52の主外縁73が規定されている。図9に示した初期の取り付けにおいて、パネル係合構造部52を切り欠き92内に配置することによって、三角形インサート150の本体56が孔20内に挿入され、パネル係合構造部52が、切り欠き92内のコア14の露出部分上に載置された状態とすることができる。切り欠き92を、パネル係合構造部52よりわずかに大きいサイズとしてもよく、これによって、パネル係合構造部52全体が切り欠き92内に配置され、パネル係合構造部52が、わずかでも第1の外板16の第1外側面64の外側に位置することがないようにすることができる。
パネル係合構造部52の一部(例えば、角部84又は丸みを帯びた角部86)は、サンドイッチパネル12内に三角形インサート150を保持するように構成された1つ又は複数の保持部70を構成することができる。例えば、図10に示すように、三角形インサート150を孔20に対して回転させて、パネル係合構造部52の一部を、第1の外板16の「下側」(例えば第1の外板16の第1内側面62とコア14との間)、又は、第2の外板18の「下側」(例えば第2の外板18の第2内側面66とコア14との間)に位置させることができる。このように、パネル係合構造部52のこれらの部分は、三角形インサート150の保持部70として機能し、第1の外板16又は第2の外板18の「下側」に位置することによって、孔20内に三角形インサート150を保持するとともに、抜けを阻止する役割を行うことができる。図10に示すように、三角形インサート150を、サンドイッチパネル12に対して、孔20の長軸74を中心として約60°回転させることによって、パネル係合構造部52の丸みを帯びた角部86を、第1の外板16の第1内側面62とコア14との間(あるいは、第2の外板18の第2内側面66とコア14との間)に配置することができる。三角形インサート150を外板のうちの一方の下側で回転させることによって、パネル係合構造部52の回転が行われた領域内において、コア14からの外板の層剥離が起こりうる。例えば、三角形インサート150を回転させた際に、第1の外板16の一部が、孔20に隣接する位置でコア14から層剥離(例えば分離)するかもしれないし、あるいは、三角形インサート150を回転させた際に、第2の外板18の一部が、孔20に隣接する位置でコア14から層剥離するかもしれない。
図9〜図10は、約60°の回転を示しているが、インサート50の形状及び/又は特徴に応じて、パネル係合構造部52をより大きな角度又はより小さな角度、回転させてもよい。例えば、本開示によるインサート50を、まず孔20内に配置してから、孔20に対して、少なくとも5°、少なくとも10°、少なくとも20°、少なくとも30°、少なくとも40°、少なくとも50°、少なくとも60°、少なくとも70°、少なくとも80°、少なくとも90°、少なくとも120°、少なくとも150°、及び/又は、少なくとも180°回転させてもよい。いくつかの実施例において、図10に示すように、インサート50を回転させることによって、コア14に1つ又は複数の露出部分90が発生し、パネル係合構造部52の1つ又は複数の部分は、もはやこれらの露出部分の上には位置していない。例えば、コア14の露出部分90は、インサート50を回転させた際に外板とコア14との間に配置されるパネル係合構造部52の一部とほぼ同じ形状及びサイズとなる。
インサート50(例えば三角形インサート150)は、1つ又は複数の回転防止部72を含んでいてもよく、これは、インサート50と一体に形成されたものであってもよいし、別体の構造であってもよい。図11に示すように、インサート50とは別体の回転防止部72の一例は、リテイナー88を含む。リテイナー88は、図12に示すように、インサート50(例えば三角形インサート150)上に配置される構成とすることができる。リテイナー88は、三角形インサート150と揃うとともに中心が一致する構成、及び/又は、長軸74を中心とする三角形インサート150の回転を実質的に防止する構成とすることができる。リテイナー88は、貫通孔94を含んでおり、当該貫通孔の大きさ及び形状が、三角形インサート150の穴76と一致していることによって、リテイナー88が所定位置に配置されていれば、二次的部材78を、リテイナー88の貫通孔94及び三角形インサート150の穴76に挿入できるようになっている。リテイナー88は、三角形インサート150のパネル係合構造部52と係合するように構成された実質的に平らな面96を含み、この実質的に平らな面96から径方向に延びる1つ又は複数の突出タブ98をさらに含む。図12に示すように、突出タブ98がコア14の露出部分90を覆うように、リテイナー88を三角形インサート150に対して配置することができる。図11によく表れているように、突出タブ98を、実質的に平らな面96に対してわずかに折り曲げることによって、突出タブ98を、コア14内に突出させ、少なくとも一部を、外板とコア(例えば第1の外板16とコア14)との間に突出させることができる。このようにして、リテイナー88は、三角形インサート150の保持をより確実なものとし、長軸74を中心とする回転を実質的に防止することができる。リテイナー88を用いることに加えて又はこれに代えて、コア14の露出部分90の内部や上に接着剤(例えば、即時硬化性の接着剤又は紫外線硬化性接着剤)を注入してもよい。
図13〜15は、アンカー型のインサート160の形態をとった、インサート50の別の実施例を示しており、当該インサートは、概して、パネル係合構造部52、本体56、及び、遠位端部54を含んでおり、内部に穴76が形成されている。アンカー型インサート160は、粗ねじ部102などの1つ又は複数の保持部70、及び/又は、パネル係合構造部52の主外縁73から径方向に延びる延出部71などの1つ又は複数の回転防止部72を含む。図13に示すように、延出部71は、一端の厚みが多端よりも大きい楔形であってもよい。延出部71は、任意の適当な形状とすることができ、図14に示す変形例は、1つ又は複数の湾曲縁部を有しており、図15に示す別の変形例は、尖った延出部71を形成する直線状の縁部を有している。
図16に示すように、アンカー型インサート160をサンドイッチパネル12の孔20(例えば止まり孔)内に取り付けると、粗ねじ部102及び/又は延出部71がサンドイッチパネル12と係合して、アンカー型インサート160が孔20内の所定位置に保持され、アンカー型インサート160の抜け及び回転が阻止される。例えば、粗ねじ部102は、上側リップ部162及び下側リップ部164によって形成されており、アンカー型インサート160を孔20内に取り付けて長軸74を中心として回転させると、第1の外板16の一部が、上側リップ部162と下側リップ部164との間に配置される。アンカー型インサート160の一部(例えば粗ねじ部102の下側リップ部164)をサンドイッチパネル12の第1の外板16とコア14との間に配置することによって、孔20内におけるアンカー型インサート160の安定性が増すとともに、その抜けを阻止することができる。これは、アンカー型インサート160の軸方向移動が第1の外板16によって実質的に阻止されるように、第1の外板16に対して保持部70を配置することによる。
図13によく表れているように、延出部71は、上側リップ部162及び下側リップ部164を超えて径方向に延びており、アンカー型インサート160を孔20内で回転させる際に、第1の外板16の第1内側面62に隣接する位置で、第1の外板16の一部を変形させる(例えば、第1の外板16の一部をコア14内に押し下げる)ように構成されている。他の実施例において、延出部71は、アンカー型インサート160を孔20内で回転させる際に、第2の外板18の第2内側面66に隣接する位置で、第2の外板18の一部を変形させる(例えば、外板18の一部をコア14内に押し下げる)ように構成することもできる。アンカー型インサート160を回転させて、粗ねじ部102をパネルの外板と係合させ、アンカー型インサート160をさらに孔20内に向かって回し下げる際に、このような回転によって延出部71をパネルの外板上に押し付けることができ、延出部が上方からパネルの外板を変形させるので、回転防止部62としての役割を行うことができる。(例えば、アンカー型インサート160を孔20内で所定位置まで回転させる際に、延出部71は、第1の外板の第1外側面64又は第2の外板18の第2外側面68を押さえる。)いくつかの実施例において、延出部71は、延出部71の垂直縁部77が、各パネル外板に形成された対応するスリット106又は押し下げ部168に当接するまでは、アンカー型インサート160の回転を許容するなど、アンカー型インサート160の回転範囲を制限するように構成してもよい。図16は、第1の外板16に形成された孔20内に、アンカー型インサート160が配置され、アンカー型インサート160のパネル係合構造部52が第1の外板16に隣接して位置している状態を示している。ただし、他の実施例においては、第2の外板18に形成された孔20内に、アンカー型インサート160を配置し、アンカー型インサート160のパネル係合構造部52が第2の外板18に隣接して位置するようにすることもできる。
粗ねじ部102は、1つ又は複数のブレード部104を含んでいてもよく、これは、図13に示すような垂直のブレード部104であってもよい。ブレード部104は、パネル係合構造部52から、例えば、粗ねじ部102の上側リップ部162及び/又は下側リップ部164から、実質的に軸方向に延びている。ブレード部104は、第1の外板16(あるいは、パネル係合構造部52が第2の外板18に隣接して配置される場合は第2の外板18)に形成された、例えば図17〜図21に示したスリット106などの1つ又は複数のスリット106と係合するように構成することができる。これに加えて又はこれに代えて、ブレード部104は、図19〜図21に示すように、例えば隣接するスリットの間に形成された、パネルの外板の1つ又は複数の押し下げ部168と係合するように構成してもよい。例えば、アンカー型インサート160を孔20内に挿入する際に、ブレード部104が押し下げ部168内に嵌入して、アンカー型インサート160の回転の開始位置としての役割を行い、粗ねじ部102がパネルの外板と係合する。
次に、図17〜図21を参照すると、いくつかの実施例において、スリット106は、実質的に等間隔に形成され、第1の外板16に形成された切り欠き92から径方向に延びている。例えば、図17は、互いに約180°の角を成すように形成された2つのスリット106を示している。図18は、各々が隣接するスリット106に対して約90°の角を成すように形成された4つのスリット106を示している。いくつかの実施例において、スリット106は、図19〜図21に示すように、隣接するスリットのペア166として配置することができる。図19は、互いに対して約180°の角を成すように配置された、隣接するスリット106で構成された2つのペア166を示している。図20〜図21は、隣接するスリット106で構成された4つのペア166を示しており、各ペア166は、隣接する2つのペア166のそれぞれに対して約90°の角を成すように配置されている。いくつかの実施例において、隣接する2つのスリット106の間で外板(例えば第1の外板16又は第2の外板18)を押し下げることによって、外板の1つ又は複数の押し下げ部168が形成されている。押し下げ部168は、インサートのパネル係合構造部52の1つ又は複数の部分と係合(例えば、保持部70及び/又は回転防止部72と係合)することによって、サンドイッチパネル12内におけるインサートの保持をより確実なものとすることができる。図17〜図21に図示した孔20は、サンドイッチパネル12のコア14の深さの途中まで延びる止まり孔とされているが、他の構成(例えば貫通孔)も可能である。
図22〜図23は、剥離用フランジ付インサート170の形態をとった、インサート50の別の実施例を示しており、当該インサートは、パネル係合構造部52につながった一体形成の剥離用フランジ110を有している。剥離用フランジ110は、サンドイッチパネル12に対する(例えば第1の外板16及び孔20に対する)剥離用フランジ付インサート170のアラインメント及び配置を助ける役割を行うことができ、サンドイッチパネル12内に剥離用フランジ付インサート170を配置した後は、取り外すことができる。図24は、サンドイッチパネル12の孔20内に取り付けられた剥離用フランジ付インサート170の一例を示しており、剥離用フランジ110が第1の外板16の第1外側面64に隣接して配置された状態を示している。剥離用フランジ110は、剥離用フランジ付インサート170から剥離可能となる十分な可撓性を有する、例えば金属又はポリマー材料によって形成することができる。剥離用フランジ110は、1つ又は複数のノッチ172を含んでいてもよく、ノッチは、サンドイッチパネル12の孔20への配置後に剥離用フランジ付インサート170から剥離用フランジ110を取り外すのに役立つ構成とされている。
いくつかのシステム100において、インサート50は、サンドイッチパネル12の孔20内に直接設置されるのではなく、インサート受けベースの内部に設置される。図25〜図32は、インサート受けベース126の様々な例を示しており、これらのうちのいくつかは、サンドイッチパネルの止まり孔内に配置するためのもの(図25〜図28)であり、いくつかは、サンドイッチパネルの貫通孔内に配置するためのもの(図29〜図32)である。いくつかのインサート受けベース126は、1つのインサート50が挿入されるように構成されており(図25〜図28及び図31〜図32)、他のインサート受けベース126は、2つのインサート50が挿入されるように構成されている(図29〜図30)。いくつかのインサート受けベース126は、1つ又は複数の拡張型のアンカー壁140(図25〜図29及び図31〜図32)を含んでおり、他はよりシンプルな構成(図30)を有している。いくつかのインサート受けベース126は、互いに異なる特徴を有する第1部分142及び第2部分144(図30〜図32)を含む。
図25は、インサートが中に配置されていない状態のインサート受けベース126を示している。外側ベース面128は、サンドイッチパネル12の孔20と係合するように構成されており、内側ベース面130は、インサート50を挿入するための内部キャビティ132を規定している。インサート受けベース126の第1外板係合構造部136は、サンドイッチパネル12の外板(例えば第1の外板16又は第2の外板18)と係合するように構成されている。1つ又は複数のアンカー壁140は、拡張可能部124であり、インサート50を内部キャビティ132内に取り付けた際に径方向外方に広がってコア14内に入り込み、これによって、インサート受けベース126を孔20内の所定位置に固定するように構成されている。図26は、図25のインサート受けベース126内の所定位置に配置されたインサート50の一例を示しており、図27は、これと同じものをインサート50及びインサート受けベース126の一部を取り除いた状態にて示している。インサート50をインサート受けベース内に取り付ける前に、インサート受けベース126を孔20内に挿入することもできるが、図26〜図27は、明確に示すために、サンドイッチパネル12の外にある状態の、インサート受けベース126内のインサート50を示している。図27に示すように、インサート受けベース126内にインサート50を取り付けると、インサート50の本体56と内側ベース面130との間、ならびに、インサート50の遠位端部54と内側ベース面130との間に空間26が形成され、いくつかの実施例において、当該空間に接着剤を入れることができる。
図28に示すように、サンドイッチパネル12の孔20内に取り付けられると、1つ又は複数の保持部70が、孔20内におけるインサート受けベース126の保持を助ける役割を行う。例えば、リップ部141は、第1の外板16に係合して、リップ部141の一部が第1の外板16の第1内側面62に隣接して位置し、リップ部141の別の一部が第1の外板16の第1外側面64に隣接して位置することによって、第1の外板16の一部をリップ部141内に捕捉するように構成されている。これに加えて又はこれに代えて、1つ又は複数のアンカー壁140は枢動するよう構成されており、アンカー壁140は、インサート受けベース126の残りの部分に対して近接又は離間するように、径方向に拡縮する。インサート受けベース126のアンカー壁140は、インサート受けベース126を孔20内に挿入する際に、緩和位置から径方向内方に収縮し、インサート50がインサート受けベース126内に取り付けられると、径方向外方に広がって、インサート受けベース126を孔20内に固定する。例えば、図28において、アンカー壁140は、インサート50に隣接する第1の位置にある状態、及び、破線で示した第2の位置にある状態が示されており、第2の位置では、アンカー壁140は、インサート受けベース126の残りの部分から約45°広がっており、これは、孔20内にインサート50及びインサート受けベース126を挿入する前における、アンカー壁140の緩和状態の拡張位置を表している。
アンカー壁140は、インサート受けベース126内にインサート50を挿入した際に任意の量だけ広がって、図28に示した2つの位置の間の任意の最終取り付け位置を取る構成とすることができる。例えば、アンカー壁140は、内部キャビティ132の長軸(例えば長軸74)に対して、少なくとも1°、少なくとも5°、少なくとも10°、少なくとも15°、少なくとも20°、少なくとも25°、少なくとも30°、少なくとも35°、少なくとも40°、少なくとも45°、少なくとも50°、少なくとも55°、及び/又は、少なくとも60°の角度を形成するように広がる構成とすることができる。これに加えて又はこれに代えて、アンカー壁140は、広がった際に、内部キャビティ132の周縁から、少なくとも、0.25mm、0.5mm、0.75mm、1mm、1.5mm、2mm、3mm、4mm、5mm、6mm、7mm、8mm、9mm、及び/又は、少なくとも10mmの距離、突出する構成とすることもできる。いくつかの実施例において、アンカー壁140は、インサート受けベース126の残りの部分に対するアンカー壁140の所与の範囲の移動を可能にするように構成されたリブヒンジ(live hinge)又はリビングヒンジ(living hinge)を含んでいてもよい。インサート受けベース126を孔20内に挿入することによって、アンカー壁140が長軸74に向かって径方向に収縮し、これによって、アンカー壁140をコア14及び/又はパネル外板(例えば第1の外板16又は第2の外板18)と係合させることができる。また、インサート50をインサート受けベース126内に挿入することによって、アンカー壁140が長軸74から離間する方向に広がり、アンカー壁140を図示の2つの位置の間の最終位置に位置させることができる。
図29は、インサート受けベース126を示しており、当該インサート受けベースは、図28のインサート受けベース126に実質的に類似する、第1のインサート50が挿入されるように構成された第1部分142を有する。図29のインサート受けベース126の第2部分144は、第2のインサート50’が挿入されるように構成されており、第2のインサートは、第1のインサート50と同じタイプのインサートであってもよいし、異なるタイプのインサートであってもよい。いくつかの実施例において、インサート受けベース126の第2部分144は、第1部分142よりも簡単な構造とすることができる。例えば、第2部分144は、リップ部141又はアンカー壁140を含まない構成であってもよい。他の実施例において、第2部分144は、これらのうちの1つもしくは両方、又はその他の保持部70含んでいてもよい。いくつかの実施例において、図30に示したように、インサート受けベース126は、リップ部141又はアンカー壁140のいずれも含まない構成としてもよい。
図29及び図30は、貫通孔24に2つのインサート50が挿入されるように構成されたインサート受けベース126を示しているが、図31及び図32は、貫通孔24用に構成されているものの、例えば第1外板係合構造部136から第2外板係合構造部138まで延びる1つのインサート50が挿入されるインサート受けベース126の一例を示している。第1部分142は、図31〜図32のインサート受けベース126にインサート50を挿入した際に、サンドイッチパネル12のコア14内に広がるように構成されている。図31は、インサート受けベース126及びインサート50を、第1外板係合構造部136側から見た分解図で示しており、図32は、同じインサート受けベース126及びインサート50の、インサート50がインサート受けベース126内に取り付けられた状態を、第2外板係合構造部138側から見たものを示す。図25〜図27及び図31〜図32に示すように、インサート受けベース126は、接着剤を入れるための1つ又は複数のベント穴108を含む。
図33〜図46は、本開示によるインサート50に用いるように構成されたスナップリング112の様々な例を、インサート50及びスナップリング112が挿入される、サンドイッチパネル12の孔20の様々な形状と共に示したものである。例えば、図33〜図図34は、スナップリング112の一例を上方から見た斜視図(図33)及び下方から見た斜視図(図34)である。このスナップリングは、まず、サンドイッチパネル12の孔20内に挿入され、次に、当該スナップリング112内にインサート50がスナップ係合されるように構成されたものである。他の実施例において、インサート又はスナップリングのいずれかをサンドイッチパネル12の孔20内に挿入する前に、インサート50をスナップリング112内にスナップ係合させ、インサート50とスナップリング112とを、サブアセンブリとして、一緒に孔20に挿入してもよい。スナップリング112は、本明細書に開示されたいずれの形態のインサート50とともに用いるように構成してもよいし、従来の円形インサート10とともに用いるように構成してもよい。スナップリング112は、当該スナップリング112の本体116から軸方向に延びる1つ又は複数のクリート114を含む。図33〜図34に示した例は、軸方向に延びる2つのクリート114を含んでいるが、様々な異なる実施例において、これよりも多くの又は少ないクリート114を含むこともできる。例えば、本開示によるスナップリング112は、スナップリング本体116から軸方向に延びる、少なくとも1個、少なくとも2個、少なくとも3個、少なくとも4個、少なくとも5個、少なくとも6個、少なくとも7個、及び/又は、少なくとも8個のクリート114を含む構成とすることができる。
クリート114は、孔20に挿入した際に、サンドイッチパネル12のコア14、第1の外板16及び/又は第2の外板18と係合するように構成したり、インサート50によって径方向外方に押し出されてスナップリング本体116から径方向外方に広がり、サンドイッチパネル12と係合して、孔20内の所定位置にスナップリング112とインサート50を固定するように構成したりすることができる。いくつかの実施例において、スナップリング112及びインサート50をサンドイッチパネル12の孔20内に挿入した際に、1つ又は複数のクリート114の一部が、パネル外板の下側に位置するようにしてもよい。図33〜図35に示すように、クリート114は、1つ又は複数のテーパー部79を含んでいてもよく、当該テーパー部は、スナップリング112が孔20内の所定位置にスナップ係合される際に、クリート114のテーパー部79の下側にパネル外板をクリンプ(crimp)するように構成されている。クリート114は、スナップリング112及び/又はスナップリング112内に収容されたインサート50の、孔20に対する回転防止部72としての役割を行う。クリート114は、実質的に耳状のクリート114として示されているが、他の形状も本開示の範囲内である。例えば、スナップリング112は、実質的に円形、実質的に正方形、実質的に三角形、実質的に矩形、実質的に多角形、実質的に楕円形、実質的に半球形、実質的に台形、及び/又は、例えば不規則形状などの任意の他の形状のクリート114を含んでいてもよい。
スナップリング112は、当該スナップリング112に対するインサート50の回転を実質的に防止する1つ又は複数の回転止め118を含む。例えば、スナップリング112内における、長軸74を中心とするインサート50の回転は、1つ又は複数の回転止め118が、インサート50の1つ又は複数の他の特異部(例えば、パネル係合構造部52、ベント穴108など)に突き当たるまでは可能であり、これによって、スナップリング112に対するインサート50のさらなる回転が防止される。図33〜図34に示すように、回転止め118は、スナップリング本体116から径方向に(例えば図33〜図34に示すように径方向内方に)延びる径方向突起174、及び、スナップリング本体116及び/又は径方向突起174から軸方向に延びる軸方向突起176を有していてもよい。図33〜図34に示すように、軸方向突起176は、スナップリング本体116から軸方向「下方に」延びていてもよい。この方向は、1つ又は複数のクリート114と同じ軸方向、及び/又は、スナップリング本体116の第1面178から軸方向に離間してスナップリング本体116の下方の第2面180に向かう(例えば、第2面180は第1面178とは反対側を向く)方向であってもよい。
図35は、図33〜図34に示したスナップリング112の変形例を示している。図33及び図34と比較すると、図35のスナップリング112は、図33〜図34のものと大きさ及び形状が類似するクリート114を含む。しかしながら、図33〜図34のスナップリングとは異なり、図35のスナップリングは、スナップリング112の下側からインサートを取り付ける(例えば、第2面180から第1面178に向かってインサートを取り付ける)ことによって、インサートと係合するように構成されている。図35に示した例のスナップリング112は、スナップリング本体116から径方向外方に延びる1つ又は複数のブレード部104を含み、当該ブレード部は、例えば、サンドイッチパネル12における孔20もしくは切り欠き92に設けた1つ又は複数のスリット106又は他の構造部と係合するためのものである。図35のスナップリング112は、サンドイッチパネルの孔にインサート又はスナップリングのいずれかを挿入する前に、インサートに載置するように構成することができ、これによれば、スナップリング112とインサートを一緒に孔に挿入することができる。
図36は、スナップリング112のさらに別の変形例を示しており、この例は、図33〜図34のものと類似の回転止め118を有するが、スナップリング112のスナップリング本体116から延びるクリート114が異なっている。図36のスナップリング112は、スナップリング本体116から延びる4つのクリート114を含む。図36に示すように、クリート114は、図33〜図35に示したような軸方向というよりはむしろ、スナップリング本体116から実質的に径方向に延びている。図36のスナップリング112のクリート114は、スナップリング112に取り付けられたインサート50、ならびに、パネル外板(例えば、サンドイッチパネル12の第1の外板16又は第2の外板18)と係合するように構成されている。例えば、図37は、インサート50の所定位置に配置された図36のスナップリング112を、インサート50の遠位端部54側から見た斜視図で示している。図37に示すように、クリート114はパネル係合構造部52と係合して、スナップリング112をインサート50に固定するように構成されており、回転止め118は、インサート50のベント穴108に係合するように構成されている。クリート114は、インサート50及びスナップリング112をサンドイッチパネルの孔に挿入した際に、同時に、サンドイッチパネルの第1の外板又は第2の外板(例えば、サンドイッチパネル12の第1の外板16又は第2の外板18)と係合するように構成されている。図38は、本開示による、サンドイッチパネル12の孔20内に取り付けられたスナップリング112及びインサート50の概略断面図であり、スナップリング112(例えば、スナップリング112の本体116及びクリート114)がサンドイッチパネル12の第1の外板16と係合するとともに、インサート50とも係合している状態を示している。
図39〜図41は、サンドイッチパネル12内の孔20及び/又は切り欠き92の孔形状の様々な例を示しており、これらに対して、インサート50及び/又はスナップリング112が係合するように構成されうるものである。例えば、図39は、実質的に円形の切り欠き92を備えた一般的な孔20を示しており、これは、本開示によるインサート又はスナップリングと係合するように設計された特別な部分を特に有しないものである。図40は、1つ又は複数の孔ノッチ182が形成された孔20及び切り欠き92を示しており、この孔ノッチ182は、インサート50及び/又はスナップリング112の1つ又は複数の部分と係合するように構成されている。例えば、図36のスナップリング112の1つ又は複数のクリート114及び/又は回転止め118は、これらが孔ノッチ182内に位置するようにスナップリング112を回転させると、当該孔ノッチ内に収容されるように構成されている。同様に、図41は、1つ又は複数のスリット106が形成された孔20及び切り欠き92を示しており、これは、例えば、図36のスナップリング112の回転止め118と係合するように構成されている。
図42〜図46は、本開示による、スナップリング112の一例及びインサート50が、サンドイッチパネル12の孔20に取り付けられる過程を、順に示している。図42に示すように、スナップリング112を、インサート50における、パネル係合構造部52に隣接する位置に配置して、スナップリング112を、パネル係合構造部52と遠位端部54との間に(例えば、クリート114がインサート50の本体56に隣接する状態で)保持させる。このように組み付けた状態で、図43に示すように、スナップリング112及びインサート50を、サンドイッチパネル12の孔20に挿入する。スナップリング112のスナップリング本体116の第2面180は、サンドイッチパネル12の外板の外側面(例えば、第1の外板16の第1外側面64)と係合する。サンドイッチパネル12の孔内に配置された後、図44に示すように、インサート50を、孔20及びスナップリング112内にさらに挿入する。スナップリング112のスナップリング本体116は、孔20及び/又は切り欠き92よりも直径が大きいため、スナップリング112のスナップリング本体116が外板(例えば図示のように、第1の外板16)を通り越して孔20内に入ることは防止される。しかしながら、孔20にインサート50をさらに挿入することによって、スナップリング112(例えばスナップリング本体116及びクリート114)が、第1の外板16を把持する状態(例えば、スナップリング112の一部が第1の外板16の第1外側面64に隣接して位置するとともに、スナップリング112の別の一部が第1の外板16の第1内側面62に隣接して位置する状態)、及び/又は、スナップリングがサンドイッチパネル12のコア14と係合する状態、とすることができる。最後に、図45に示すように、インサート50を、スナップリング112及び孔20に対して長軸74を中心として回転させる。このような回転によって、インサート50を、スナップリング112及び孔20内の所定位置にロックすることができるようになっている。このようなロックは、例えば、スナップリング112の回転止め118を、インサート50のパネル係合構造部52と係合させることによって行うことができ、この時点で、接着剤及び/又は二次的部材78の注入及び/又は取り付けを行うことができる。図46は、インサート50及びスナップリング112の斜視図であり、スナップリング112に対してインサート50を回転させることによって、回転止め118がインサート50のパネル係合構造部52と係合している状態のインサート50を示している。
図47〜図48は、本開示による例示的且つ非排他的な方法の例を表すフローチャートの概略である。図47〜図48において、破線のボックスで示している工程があるが、これは、このような工程が任意のものであるか、或いは、本開示による方法の任意の態様に対応するものであることを示している。ただし、本開示によるすべての方法が、実線のボックスで示した工程を含む必要があるわけではない。図47〜図48に示した方法及び工程は、限定的なものではなく、他の方法及び工程も本開示の範囲内であり、本明細書における説明から理解されるように、より多くの工程又はより少ない工程を有する方法も本開示の範囲に含まれる。
図47は、図42〜図46に対応する、インサート(例えばインサート50)及びスナップリング(例えばスナップリング112)を取り付ける方法200の例を示している。例えば、202においてインサート及びスナップリングを用意し、204において(例えば図42に示すように)スナップリングをインサートに載置する。206において、(例えば図43に示すように)スナップリングの少なくとも一部を、サンドイッチパネル(例えばサンドイッチパネル12)に形成された孔(例えば孔20)内に挿入する。いくつかの方法において、インサートをスナップリング内に保持させる前に、スナップリングを孔に配置してもよい。(例えば、206において、スナップリングを孔に押し込むことは、スナップリングのみを、孔に対して配置し、パネル外板(例えば第1の外板16又は第2の外板18)と係合させることを含みうる。)他の方法においては、206においてスナップリングをパネル孔に押し込む前に、204においてインサートをスナップリング内に保持させる。これによれば、206においては、インサートとスナップリングが一緒に孔に挿入される。
いくつかの方法において、206において、スナップリング及びインサートの少なくとも一部を挿入することは、スナップリングがサンドイッチパネルの外板と係合するまで(例えば、スナップリング112のスナップリング本体116の第2面180がサンドイッチパネル12の第1の外板16の第1外側面64と接触するまで)インサートをサンドイッチパネルの孔に押し込むことを含みうる。208において、孔及びスナップリングにインサートをさらに押し込み、これによって、(例えば図44に示すように)スナップリングを広げて、コア(例えばコア14)及び/又はサンドイッチパネルの外板と係合させる。210において、孔の長軸(例えば長軸74)を中心としてスナップリングに対してインサートを回転させ、(例えば図45に示すように)孔及びスナップリング内の所定位置にインサートをロックする。方法200は、工程200〜210を任意の回数繰り返すことを含んでいてもよく、これによって、任意の数のスナップリング及びインサートを、1つのサンドイッチパネル又は複数のサンドイッチパネルに形成された任意の数の孔に挿入することができる。いくつかの方法200は、212において接着剤(例えばポッティング剤)を注入すること、及び/又は、214においてインサートの穴(例えば穴76)に二次的なコンポーネント(例えば二次的部材78)を取り付けること、を含みうる。
図48は、サンドイッチパネル(例えばサンドイッチパネル12)の孔(例えば孔20)にインサート(例えばインサート50)を取り付ける方法300を示しており、当該方法は、概して、302においてサンドイッチパネルに孔を形成すること、及び、304においてインサートを用意して当該孔内に取り付けることを含みうる。302において孔を形成することは、少なくとも1つの孔(いくつかの実施例においては円形の孔である)を形成することを含み、且つ、単一のサンドイッチパネル及び/又は複数のサンドイッチパネルに複数の孔を形成することを含む。302における孔の形成は、任意の適当な方法によって行うことができ、306におけるドリリング、308におけるミリング(milling)、及び/又は、310におけるパンチセットを用いた打抜きを含みうる。302において孔を形成することは、サンドイッチパネルに、1つ又は複数の止まり孔、1つ又は複数の二連の止まり孔、及び/又は、1つ又は複数の貫通孔を形成することを含みうる。(例えば、302において孔を形成することは、サンドイッチパネルの第1の外板及び第2の外板のうちの少なくとも一方を貫通しコア内に延びる少なくとも1つの孔を形成することを含みうる。)304においてインサートを用意して取り付けることは、少なくとも1つの孔に少なくとも1つのインサートを取り付けて、インサートのパネル係合面がサンドイッチパネル(例えば、サンドイッチパネルの第1の外板又は第2の外板)に係合するとともに、インサートの本体がサンドイッチパネルの孔内に位置するようにすることを含みうる。いくつかの実施例において、304においてインサートを用意して取り付けることは、各孔に1つのインサートを取り付けることを含みうる。これに加えて又はこれに代えて、304においてインサートを用意して取り付けることのいくつかの例は、1つ又は複数の孔の各々に2つのインサートを取り付けることを含み、これら2つのインサートは、同じタイプのインサートであっても異なるタイプのインサートであってもよい。
いくつかの方法300においては、312において、例えば孔の1つ又は複数に隣接するサンドイッチパネルの外板の一部をミリングすることによって、サンドイッチパネル内の1つ又は複数の孔に隣接する位置に切り欠き(切り欠き92)を形成してもよい。312において切り欠きを形成することは、その内側にある孔よりも面積の大きい切り欠きを形成することを含み、切り欠きは、孔の深さの一部のみに延びるように形成される。312において切り欠きを形成することは、実質的に三角形、実質的に円形、多角形、及び/又は他の形状などの、任意の形状の切り欠きを形成することを含みうる。いくつかの方法において、各サンドイッチパネルにおける1つ又は複数の切り欠きを、当該サンドイッチパネルの1つ又は複数の他の切り欠きとは異なる形状としてもよい。
これに加えて又はこれに代えて、本開示によるインサートが挿入されるように、サンドイッチパネルを用意することができ、これは、例えば、314において、孔の1つ又は複数に隣接し且つ孔から径方向に延びる1つ又は複数のスリット(例えばスリット106)を外板に形成することによって行うことができる。314において1つ又は複数のスリットを形成することは、1つのサンドイッチパネルに形成された複数の孔の各々の隣接位置に、1つ又は複数のスリットを形成することを含んでもよいし、所与のサンドイッチパネルにおける孔の一部のみの隣接位置にスリットを形成することを含んでもよい。いくつかの方法300において、314において外板にスリットを形成することは、316においてサンドイッチパネルの外板の一部を押し下げることを含みうる。例えば、隣接するスリットのペアの間の部分などの、サンドイッチパネルの外板(例えば第1の外板又は第2の外板)の1つ又は複数の部分を、サンドイッチパネルのコア内に押し下げてもよい。
304においてまずインサートを孔に挿入した後、318において、孔及びインサートの長軸(例えば長軸74)を中心としてインサートを回転させてもよい。これは、孔内の所定位置にインサートを固定するのに役立つ。いくつかの方法において、318においてインサートを回転させることは、インサートを、長軸を中心としてサンドイッチパネルに対して、少なくとも5°、少なくとも10°、少なくとも20°、少なくとも30°、少なくとも40°、少なくとも50°、少なくとも60°、少なくとも70°、少なくとも80°、少なくとも90°、少なくとも120°、少なくとも150°、及び/又は、少なくとも180°回転させることを含みうる。いくつかの方法において、318においてインサートを回転させることは、孔の隣接位置において、サンドイッチパネルの外板とコアとの接合を破断することを含みうる。例えば、318においてインサートを回転させることによって、インサートの一部(例えば、角部、突起、粗ねじ部などのパネル係合構造部の一部)を、サンドイッチパネルの外板の下側の、外板とコアとの間の位置まで回転させることができる。いくつかの方法において、318においてインサートを回転させることは、回転止め(例えばスナップリング112の回転止め118)が、インサートの一部(例えばインサート50のベント穴108)に接触するまで、インサートを回転させることを含みうる。
いくつかの方法300は、320において、サンドイッチパネルの孔の1つ又は複数に、インサート受けベース(例えばインサート受けベース126)を取り付けることを含みうる。いくつかの方法において、320においてインサート受けベースを取り付けることは、304においてインサートを取り付ける前に行ってもよく、これによれば、インサート受けベースが孔に直接挿入され、インサートはインサート受けベース内に挿入されることになる。いくつかのこのような方法においては、304においてインサートを取り付けることによって、321において、インサートが取り付けられた各インサート受けベースが広がり、インサートがインサート受けベースの内側面を押圧することによって、インサート受けベースの外側面の少なくとも一部が、各孔内に押し込まれる。いくつかの方法は、322において、1つ又は複数のインサート受けベースのそれぞれから少なくとも1つのインサートを取り除くことを含みうる。例えば、インサート受けベースに間違ったインサートが取り付けられた場合、322においてこの間違ったインサートを取り外し、304において、もう一度、別のインサート(例えば正しいインサート)をインサート受けベースに配置することができる。
いくつかの方法300は、324において、1つ又は複数のインサートに、リテイナー(例えばリテイナー88)を取り付けることを含みうる。リテイナーは、サンドイッチパネルに対する各インサートの動きを阻止するように構成されている。これに加えて又はこれに代えて、方法300は、325において、スナップリング(例えばスナップリング112)を取り付けることを含みうる。この取り付けは、図47に示した、方法200の1つ又は複数の工程を含みうる。いくつかの方法300は、304においてインサートを取り付けた後に、326においてインサートから剥離用フランジ(例えば剥離用フランジ110)を取り外すこと、及び/又は、328において、インサートの1つ又は複数のベント穴(例えばベント穴108)に、接着剤(例えば、ポッティング剤、即時硬化性の接着剤、及び/又は、紫外線硬化性接着剤)を注入して、孔の内部における、インサートとサンドイッチパネルのコアとの間の空間の少なくとも一部を接着剤で満たすこと、を含みうる。いくつかの方法300は、330においてインサートの穴に1つ又は複数の二次的部材(例えば二次的部材78)を挿入すること、及び/又は、332においてインサートに負荷を付与することを含みうる。当該負荷は、二次的部材に起因するものであっても、二次的部材とは無関係のものであってもよい。いくつかの方法300において、332において負荷を付与すること、及び/又は、330において二次的部材を挿入することは、328における注入プロセス中に注入された接着剤が硬化する前、或いは、接着剤を一切使用せずに、行うことができる。換言すれば、本開示のインサート、スナップリング、及び/又は、インサート受けベースは、接着剤の使用とは関係無く、サンドイッチパネルの孔内で固定されるように構成することができる。いくつかの方法において、孔内におけるインサートの保持を補うために接着剤を用いてもよいが、接着剤が必要なわけではない。いくつかの実施例において、方法300の1つ又は複数の工程は、自動化されていてもよい。例えば、304において少なくとも1つの孔を形成すること、及び/又は、304において各孔に少なくとも1つのインサートを取り付けることは、自動化されていてもよい。
本開示による発明の要旨の例示的且つ非排他的な例は、以下に列記した項に記載されている。
A1. 第1の外板と、前記第1の外板の反対側の第2の外板と、これらの間のコアとを含むサンドイッチパネル内に取り付けられるように構成されたインサートであって、
前記インサートが前記サンドイッチパネルの孔内に取り付けられた際に、前記サンドイッチパネルの前記第1の外板及び前記第2の外板のうちの一方と係合するように構成されたパネル係合構造部と、
前記パネル係合構造部の反対側にある遠位端部と、
前記パネル係合構造部と前記遠位端部との間に位置する本体であって、前記インサートが前記サンドイッチパネル内に取り付けられた際に前記サンドイッチパネルの前記コアと係合するように構成されているとともに、前記パネル係合構造部から前記遠位端部に向かって前記本体内に延びる穴が形成されている本体と、
前記サンドイッチパネル内に前記インサートを保持するように構成されており、前記インサートが前記サンドイッチパネル内に取り付けられた際に、少なくとも一部が前記サンドイッチパネルの前記第1の外板と前記第2の外板との間に位置するように構成された保持部と、
前記インサートが前記サンドイッチパネル内に完全に挿入された後の、前記サンドイッチパネルに対する前記インサートの回転を阻止するように構成された回転防止部と、を含み、前記インサートは、前記穴に二次的部材が挿入されるように構成されており、前記二次的部材は、前記インサートを介して、前記サンドイッチパネルに局所的負荷を伝達するように構成されている、インサート。
A1.1. 前記パネル係合構造部は、前記サンドイッチパネルの前記第1の外板と係合するように構成されている、項A1に記載のインサート。
A1.2. 前記遠位端部は、前記サンドイッチパネルの前記第2の外板と係合するように構成されている、項A1.1に記載のインサート。
A1.3. 前記パネル係合構造部は、前記サンドイッチパネルの前記第2の外板と係合するように構成されている、項A1に記載のインサート。
A1.4. 前記遠位端部は、前記サンドイッチパネルの前記第1の外板と係合するように構成されている、項A1.3に記載のインサート。
A1.5. 前記穴は、前記パネル係合構造部によって規定される第1の平面及び前記遠位端部によって規定される第2の平面に実質的に垂直な長軸を有する、項A1〜A1.4のいずれか1つに記載のインサート。
A1.6. 前記パネル係合構造部は、フランジを含み、前記フランジは、前記遠位端部の方向を向くように配置された内側フランジ面を含み、前記フランジは、前記遠位端部とは反対側を向く外側フランジ面をさらに含む、項A1〜A1.5のいずれか1つに記載のインサート。
A1.7. 前記内側フランジ面は、前記インサートが前記サンドイッチパネル内に取り付けられた際に、前記サンドイッチパネルの前記第1の外板及び前記第2の外板のうちの一方と係合するように構成されている、項A1.6に記載のインサート。
A1.8. 前記外側フランジ面は、前記インサートが前記サンドイッチパネル内に取り付けられた際に、前記サンドイッチパネルの前記第1の外板及び前記第2の外板のうちの一方と係合するように構成されている、項A1.6に記載のインサート。
A2. 前記穴は、前記パネル係合構造部から前記遠位端部まで延びている、項A1〜A1.8のいずれか1つに記載のインサート。
A3. 前記穴は、雌ねじ部を含む、項A1〜A2のいずれか1つに記載のインサート。
A4. 前記遠位端部は、前記インサートが前記サンドイッチパネル内に取り付けられた際に、前記サンドイッチパネルの前記第2の外板の第2外側面と実質的に面一となるように構成されており、前記第2外側面は前記サンドイッチパネルの前記コアとは反対側を向いている、項A1〜A3のいずれか1つに記載のインサート。
A5. 前記遠位端部は、前記インサートが前記サンドイッチパネル内に取り付けられた際に、前記サンドイッチパネルの前記コアと係合するように構成されている、項A1〜A3のいずれか1つに記載のインサート。
A6. 前記パネル係合構造部は、実質的に三角形である、項A1〜A5のいずれか1つに記載のインサート。
A7. 前記サンドイッチパネルの前記第1の外板は、前記サンドイッチパネルの前記コアとは反対側を向く第1外側面、及び、前記第1外側面の反対側の、前記サンドイッチパネルの前記コアに対面する第1内側面を含み、前記インサートの前記パネル係合構造部の少なくとも一部は、前記インサートが前記サンドイッチパネル内に取り付けられた際に、前記第1の外板の前記第1内側面と係合するように構成されている、項A1〜A6のいずれか1つに記載のインサート。
A8. 前記インサートが前記サンドイッチパネル内に取り付けられた際に、前記パネル係合構造部の少なくとも一部は、前記第1の外板の前記第1内側面と前記コアとの間に位置する、項A7に記載のインサート。
A8.1. 前記インサートが前記サンドイッチパネル内に取り付けられた際に、前記パネル係合構造部の表面積の少なくとも5%、少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも33%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも67%、及び/又は、少なくとも75%が、前記サンドイッチパネルの前記第1内側面と前記コアとの間に位置する、項A7又はA8に記載のインサート。
A9. 前記パネル係合構造部の前記回転防止部は、前記パネル係合構造部の主外縁から延びる少なくとも1つの延出部を含み、前記少なくとも1つの延出部は、前記インサートが前記サンドイッチパネル内に取り付けられた際に、前記第1の外板の前記第1外側面に隣接して位置するように構成されている、項A7、A8、及び/又はA8.1に記載のインサート。
A10. 前記少なくとも1つの延出部は、長さに沿って厚みが変化する楔形である、項A9に記載のインサート。
A11. 前記パネル係合構造部は、実質的に多角形である、項A1〜A10のいずれか1つに記載のインサート。
A11.1. 前記パネル係合構造部は、複数の角部によってそれぞれ繋げられた複数の直線縁部を含み、前記保持部は、前記角部のうちの少なくとも1つを含み、前記角部は、前記インサートが前記サンドイッチパネル内に取り付けられた際に、前記第1の外板の第1内側面と前記コアとの間に位置するように構成されている、項A1〜A10のいずれか1つに記載のインサート。
A12. 前記複数の角部の各々は、丸みを帯びた角部である、項A11.1に記載のインサート。
A12.1. 前記サンドイッチパネルの前記第2の外板は、前記サンドイッチパネルの前記コアとは反対側を向く第2外側面、及び、前記第2外側面の反対側の、前記サンドイッチパネルの前記コアに対面する第2内側面を含み、前記インサートの前記パネル係合構造部の少なくとも一部は、前記インサートが前記サンドイッチパネル内に取り付けられた際に、前記第2の外板の前記第2内側面と係合するように構成されている、項A1〜A12のいずれか1つに記載のインサート。
A12.2. 前記インサートが前記サンドイッチパネル内に取り付けられた際に、前記パネル係合構造部の少なくとも一部は、前記第2の外板の前記第2内側面と前記コアとの間に位置する、項A12.1に記載のインサート。
A12.3. 前記インサートが前記サンドイッチパネル内に取り付けられた際に、前記パネル係合構造部の表面積の少なくとも5%、少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも33%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも67%、及び/又は、少なくとも75%が、前記サンドイッチパネルの前記第2内側面と前記コアとの間に位置する、項A12.1又はA12.2に記載のインサート。
A12.4. 前記パネル係合構造部の前記回転防止部は、前記パネル係合構造部の主外縁から延びる少なくとも1つの延出部を含み、前記少なくとも1つの延出部は、前記インサートが前記サンドイッチパネル内に取り付けられた際に、前記第2の外板の前記第2外側面に隣接して位置するように構成されている、項A12.1、A12.2、及び/又はA12.3に記載のインサート。
A12.5. 前記少なくとも1つの延出部は、長さに沿って厚みが変化する楔形である、項A12.4に記載のインサート。
A12.6. 前記パネル係合構造部は、複数の角部によってそれぞれ繋げられた複数の直線縁部を含み、前記保持部は、前記角部のうちの少なくとも1つを含み、前記角部は、前記インサートが前記サンドイッチパネル内に取り付けられた際に、前記第2の外板の第2内側面と前記コアとの間に位置するように構成されている、項A12.1〜A12.5のいずれか1つに記載のインサート。
A12.7. 前記複数の角部の各々は、丸みを帯びた角部である、項A12.6に記載のインサート。
A13. 前記インサートは、前記サンドイッチパネル内に取り付けられる際に回転させられるように構成されている、項A1〜項A12.7のいずれか1つに記載のインサート。
A13.1. 前記インサートは、前記パネル係合構造部の少なくとも一部が、前記コアと前記第1の外板及び前記第2の外板のうちの一方との間の位置まで回転するように、前記サンドイッチパネルに対して回転させられる構成とされている、項A13に記載のインサート。
A14. 前記インサートは、接着剤を用いなくとも、前記サンドイッチパネル内の所定位置に自己保持するように構成されている、項A1〜A13.1のいずれか1つに記載のインサート。
A15. 前記インサートの前記回転防止部は、前記サンドイッチパネル内での前記インサートの回転を実質的に防止するように構成されたリテイナーを含む、項A1〜A14のいずれか1つに記載のインサート。
A15.1. 前記リテイナーは、前記インサートに対して取り付けられた際に、前記サンドイッチパネルの前記第1の外板又は前記第2の外板と実質的に面一となるように構成されている、項A15に記載のインサート。
A15.2. 前記リテイナーは、前記リテイナーが前記インサートに対して取り付けられた際に、前記サンドイッチパネルの前記コアの少なくとも1つの露出部分を覆うように構成されている、項A15〜A15.1のいずれか1つに記載のインサート。
A15.3. 前記リテイナーは、前記リテイナーが前記インサートに対して取り付けられた際に前記インサートの前記穴と実質的に同心状となる貫通孔を含み、前記貫通孔は、前記穴と略等しい直径を有する、項A15〜A15.2のいずれか1つに記載のインサート。
A15.4. 前記リテイナーの前記貫通孔は、前記二次的部材が挿通されるように構成されている、項A15.3に記載のインサート。
A15.5. 前記リテイナーは、実質的に平らな面、及び、前記実質的に平らな面から延びる少なくとも1つの突出タブを含み、前記実質的に平らな面は、前記インサートのパネル係合構造部と係合するように構成されており、前記少なくとも1つの突出タブは、前記サンドイッチパネルの前記コア、前記第1の外板、及び前記第2の外板のうちの1つ又は複数と係合するように構成されている、項A15〜A15.4のいずれか1つに記載のインサート。
A15.6. 前記リテイナーは、前記インサートの前記パネル係合構造部と同じ全体形状を有する、項A15〜A15.5のいずれか1つに記載のインサート。
A15.7. 前記リテイナーは、前記インサートに対して取り付けられた際に、前記インサートの前記パネル係合構造部に対して回転させられる、項A15〜A15.6のいずれか1つに記載のインサート。
A15.8. 前記リテイナーは、前記インサートとは別体である、項A15〜A15.7のいずれか1つに記載のインサート。
A16. 前記インサートは、前記二次的部材として、ピン、ボルト、リベット、ねじ、継ぎ手、隔離絶縁器、アングル材、ワイヤ、ケーブル、第2のインサート、及び、ワイヤ束のうちの1つ又は複数が、前記穴に挿入されるように構成されている、項A1〜A15.8のいずれか1つに記載のインサート。
A17. 前記回転防止部は、前記サンドイッチパネルに対する、前記穴の長軸を中心とする前記インサートの回転を阻止するように構成されている、項A1〜A16のいずれか1つに記載のインサート。
A17.1. 前記保持部は、前記インサートの前記パネル係合構造部に隣接して配置されるとともに前記サンドイッチパネルの前記第1の外板及び前記第2の外板のうちの1つ又は複数と係合するように構成された複数の粗ねじ部を含む、項A1〜A17のいずれか1つに記載のインサート。
A17.2. 前記インサートから延びるブレード部をさらに含み、前記ブレード部は、前記サンドイッチパネルの前記第1の外板及び前記第2の外板のうちの1つ又は複数に形成されたスリット及び押し下げ部のうちの1つ又は複数と係合するように構成されている、項A1〜A17.1のいずれか1つに記載のインサート。
A17.3. 前記回転防止部は、前記サンドイッチパネルの前記第1の外板及び前記第2の外板のうちの1つ又は複数に形成されたスリットと係合するように構成されている、項A1〜A17.2のいずれか1つに記載のインサート。
A18. 前記サンドイッチパネル内に前記インサートを取り付けた後に、前記本体と前記サンドイッチパネルの前記コアとの間に形成された少なくとも1つの空間に接着剤を注入できるように構成された少なくとも1つのベント穴をさらに含む、項A1〜A17.3のいずれか1つに記載のインサート。
A19. 前記パネル係合構造部と一体成形された剥離用フランジをさらに含み、前記剥離用フランジは、前記サンドイッチパネル内に前記インサートを取り付けた後に、前記パネル係合構造部から剥がすことによって取り外すことができる、項A1〜A18のいずれか1つに記載のインサート。
A20. 前記孔は、前記第1の外板から前記第2の外板に向かって、前記サンドイッチパネル内の途中まで延びる止まり孔である、項A1〜A19のいずれか1つに記載のインサート。
A20.1. 前記孔は、前記第2の外板から前記第1の外板に向かって、前記サンドイッチパネル内の途中まで延びる止まり孔である、項A1〜A20のいずれか1つに記載のインサート。
A21. 前記孔は、前記第1の外板から前記第2の外板まで、前記サンドイッチパネル全体に延びる貫通孔であり、前記サンドイッチパネル内に取り付けられた前記インサートの前記穴に前記二次的部材が挿入された際に、前記二次的部材は、前記サンドイッチパネルの前記第1の外板及び前記第2の外板の両方から延出しうる、項A1〜A20.1のいずれか1つに記載のインサート。
A22. 前記保持部は、前記サンドイッチパネル内に前記インサートを取り付ける前に、前記インサートにスナップ係合されるように構成されたスナップリングを含む、項A1〜A21のいずれか1つに記載のインサート。
A22.1. 前記回転防止部は、前記インサートにスナップ係合されるように構成されたスナップリングを含む、項A1〜A22のいずれか1つに記載のインサート。
A22.2. 前記スナップリングは、前記サンドイッチパネル内に前記インサートを取り付ける前に、前記インサートにスナップ係合されるように構成されている、項A22.1に記載のインサート。
A22.3. 前記スナップリングは、前記スナップリングが前記孔にスナップ係合される際に、広がるとともに、前記第1の外板及び前記第2の外板のうちの1つ又は複数と係合するように構成されている、項A22〜A22.2のいずれか1つに記載のインサート。
A22.4. 前記スナップリングは、スナップリング本体から軸方向に離間する方向に延びる少なくとも1つのクリートを含み、前記少なくとも1つのクリートは、前記スナップリング及び前記インサートが前記サンドイッチパネル内に取り付けられる際に、広げられて、前記サンドイッチパネルの前記第1の外板及び前記第2の外板のうちの1つ又は複数と係合するように構成されている、項A22〜A22.3のいずれか1つに記載のインサート。
A22.5. 前記スナップリングは、スナップリング本体から径方向外方に延びる少なくとも1つの回転止めを含み、前記少なくとも1つの回転止めは、前記スナップリングに対する前記インサートの回転を実質的に防止するように構成されている、項A22〜A22.4のいずれか1つに記載のインサート。
A23. 前記インサートの前記本体は、略円筒形である、項A1〜A22.5のいずれか1つに記載のインサート。
A24. 前記パネル係合構造部の最大寸法は、前記穴の穴径より大きく、任意には、前記パネル係合構造部の前記最大寸法は、前記インサートの前記穴の前記穴径よりも、少なくとも20%大きい、少なくとも25%大きい、少なくとも30%大きい、少なくとも35%大きい、少なくとも40%大きい、少なくとも50%大きい、少なくとも60%大きい、少なくとも75%大きい、少なくとも85%大きい、少なくとも100%大きい、少なくとも150%大きい、少なくとも200%大きい、及び/又は、少なくとも300%大きい、項A1〜A23のいずれか1つに記載のインサート。
A25. 前記パネル係合構造部の最大寸法は、前記インサートの前記本体の本体径より大きく、任意には、前記パネル係合構造部の前記最大寸法は、前記インサートの前記本体の前記本体径よりも、少なくとも20%大きい、少なくとも25%大きい、少なくとも30%大きい、少なくとも35%大きい、少なくとも40%大きい、少なくとも50%大きい、少なくとも60%大きい、少なくとも75%大きい、少なくとも85%大きい、少なくとも100%大きい、少なくとも150%大きい、少なくとも200%大きい、及び/又は、少なくとも300%大きい、項A1〜A24のいずれか1つに記載のインサート。
A26. 前記インサートの前記穴の穴径は、前記穴の長さに沿って実質的に一定である、項A1〜A25のいずれか1つに記載のインサート。
A27. 前記インサートの前記本体の本体径は、前記本体の長さに沿って実質的に一定である、項A1〜A26のいずれか1つに記載のインサート。
A28. 前記インサートの前記本体の本体径は、前記本体の長さに沿って変化している、項A1〜A26のいずれか1つに記載のインサート。
A29. 前記保持部は、前記インサートが前記サンドイッチパネル内に取り付けられた際に、前記サンドイッチパネルの前記コア、前記第1の外板、及び前記第2の外板のうちの1つ又は複数内に広がるように構成された拡張部を含む、項A1〜A28のいずれか1つに記載のインサート。
A30. 前記保持部は、前記サンドイッチパネル内に前記インサートを保持するように構成されたインサート受けベースを含む、項A1〜A29のいずれか1つに記載のインサート。
B1. 項A1〜A30のいずれか1つに記載の少なくとも1つのインサートが挿入されるように構成されたインサート受けベースであって、
サンドイッチパネルの第1の外板と第2の外板との間に挟まれた前記サンドイッチパネルのコアと係合するように構成された外側ベース面と、
前記外側ベース面の反対側の面であって、前記少なくとも1つのインサートが挿入されるように構成された内部キャビティを規定する内側ベース面と、を含み、
前記インサート受けベースは、前記内部キャビティ内に前記少なくとも1つのインサートを保持するように構成されており、前記インサート受けベースは、前記サンドイッチパネルの孔内に位置するように構成されており、前記孔は、前記第1の外板及び前記第2の外板のうちの少なくとも一方を通って前記コア内に延びている、インサート受けベース。
B2. 前記インサート受けベースは、複数の異なる種類のインサートが挿入されるように構成されている、項B1に記載のインサート受けベース。
B3. 前記少なくとも1つのインサートは、前記インサート受けベースから選択的に取り外すことができる、項B1〜B2のいずれか1つに記載のインサート受けベース。
B4. 前記少なくとも1つのインサートは、第1のインサート及び第2のインサートを含み、前記第1のインサートと前記第2のインサートは、前記インサート受けベースの前記内部キャビティ内において、長手方向に、互いに並べられており、前記インサート受けベースは、前記第1のインサート及び前記第2のインサートをさらに含む、項B1〜B3のいずれか1つに記載のインサート受けベース。
B5. 前記第1のインサートと前記第2のインサートとは、同じ種類のインサートである、項B4に記載のインサート受けベース。
B6. 前記第1のインサートと前記第2のインサートとは、異なる種類のインサートである、項B4に記載のインサート受けベース。
B7. 前記インサート受けベースは、前記少なくとも1つのインサートを前記内部キャビティ内に保持するように構成されたリップ部を含む、項B1〜B6のいずれか1つに記載のインサート受けベース。
B8. 前記サンドイッチパネルの前記第1の外板と係合するように構成された第1外板係合構造部をさらに含む、項B1〜B7のいずれか1つに記載のインサート受けベース。
B9. 前記サンドイッチパネルの前記第2の外板と係合するように構成された第2外板係合構造部をさらに含む、項B1〜B8のいずれか1つに記載のインサート受けベース。
B10. 前記インサート受けベースの少なくとも一部は、前記少なくとも1つのインサートが前記内部キャビティ内に取り付けられた際に、広がるように構成されている、項B1〜B9のいずれか1つに記載のインサート受けベース。
B10.1. 前記内側ベース面の一部及び前記外側ベース面の一部によって少なくとも一部が規定されたアンカー壁をさらに含み、前記アンカー壁の少なくとも一部は、前記少なくとも1つのインサートが前記内部キャビティ内に取り付けられた際に、前記内部キャビティから離間する方向に広がるように構成されている、項B10に記載のインサート受けベース。
B10.2. 前記アンカー壁は、前記アンカー壁が前記内部キャビティの長軸に実質的に平行である初期位置から、前記アンカー壁が前記内部キャビティの前記長軸に対して、少なくとも5°、少なくとも10°、少なくとも15°、少なくとも20°、少なくとも25°、少なくとも30°、少なくとも35°、少なくとも40°、少なくとも45°、少なくとも50°、少なくとも55°、及び/又は、少なくとも60°の角度を形成する拡張位置まで広がるように構成されている、項B10.1に記載のインサート受けベース。
B10.3. 前記アンカー壁は、前記内部キャビティの周縁から、少なくとも0.25mm、0.5mm、0.75mm、1mm、1.5mm、2mm、3mm、4mm、5mm、6mm、7mm、8mm、9mm、及び/又は、少なくとも10mmの距離、突出するように構成されている、項B10.1〜B10.2のいずれか1つに記載のインサート受けベース。
B11. 前記インサート受けベースは、前記少なくとも1つのインサートが前記内部キャビティ内に取り付けられると、前記インサート受けベースに対する前記少なくとも1つのインサートの回転を実質的に防止するように構成されている、項B1〜B10.3のいずれか1つに記載のインサート受けベース。
B12. 前記インサート受けベースは、前記サンドイッチパネルの前記孔内に自己保持するように構成されている、項B1〜B11のいずれか1つに記載のインサート受けベース。
B13. 前記インサート受けベースは、第1部分及び第2部分を含み、前記第1部分は、前記インサート受けベースが前記サンドイッチパネル内に取り付けられた際に、前記第1の外板に隣接して位置し、前記第2部分は、前記インサート受けベースが前記サンドイッチパネル内に取り付けられた際に、前記第2の外板に隣接して位置し、前記第1部分は、第1のインサートが挿入されるように構成されており、前記第2部分は、第2のインサートが挿入されるように構成されている、項B1〜B12のいずれか1つに記載のインサート受けベース。
B14. 前記インサート受けベースの前記第1部分は、前記第1のインサートが前記インサート受けベースに挿入された際に、前記内部キャビティから径方向外方に離間するように広がるよう構成されたアンカー壁を含む、項B13に記載のインサート受けベース。
B15. 前記インサート受けベースの前記第2部分は、前記第2のインサートが前記インサート受けベースに挿入された際に実質的に変化しない、項B14に記載のインサート受けベース。
B16. 前記サンドイッチパネルにおける前記第1の外板の第1内側面と前記コアとの間に位置するように構成されたリップ部をさらに含み、前記リップ部は、前記サンドイッチパネルの前記孔からの前記インサート受けベースの抜けを阻止するように構成されている、項B1〜B15のいずれか1つに記載のインサート受けベース。
B17. 前記サンドイッチパネルにおける前記第2の外板の第2内側面と前記コアとの間に位置するように構成されたリップ部をさらに含み、前記リップ部は、前記サンドイッチパネルの前記孔からの前記インサート受けベースの抜けを阻止するように構成されている、項B1〜B15のいずれか1つに記載のインサート受けベース。
C1. 第1内側面、及び、前記第1内側面の反対側の第1外側面を有する第1の外板と、
第2内側面、及び、前記第2内側面の反対側の第2外側面を有する、前記第1の外板の反対側の第2の外板とを含み、前記第1外側面と前記第2外側面は互いに反対側を向いており、
前記第1の外板の前記第1内側面と前記第2の外板の前記第2内側面との間に挟まれたコアと、
前記第1の外板及び前記第2の外板のうちの少なくとも一方に形成され、前記コア内に延びる少なくとも1つの孔と、
前記サンドイッチパネルの前記少なくとも1つの孔内に取り付けられた、項A1〜A30のいずれか1つに記載の少なくとも1つのインサートと、をさらに含む、サンドイッチパネル。
C1.1. 前記少なくとも1つの孔は、前記第1の外板に形成され、前記第2の外板に向かって前記コア内に延びている、項C1に記載のサンドイッチパネル。
C1.2. 前記少なくとも1つの孔は、前記第2の外板に形成され、前記第1の外板に向かって前記コア内に延びている、項C1又はC1.1に記載のサンドイッチパネル。
C2. 前記少なくとも1つのインサートは、複数のインサートであり、前記複数のインサートの各々は、項A1〜A30のいずれかに記載のインサートであり、前記複数のインサートの各々は、前記少なくとも1つの孔のうちの1つに取り付けられている、項C1〜C1.2のいずれか1つに記載のサンドイッチパネル。
C3. 項B1〜B17のいずれか1つに記載のインサート受けベースをさらに含み、前記少なくとも1つのインサートは、前記インサート受けベース内に配置されている、項C1〜C2のいずれか1つに記載のサンドイッチパネル。
C4. 項B1〜B17のいずれか1つに記載の複数のインサート受けベースをさらに含み、前記少なくとも1つのインサートの各々は、前記複数のインサート受けベースのうちの1つに配置されている、項C1〜C3のいずれか1つに記載のサンドイッチパネル。
C5. 前記コアは、発泡体、アルミニウム、ノーメックス[登録商標](アラミド)、炭素、コレックス(Korex)、ケブラー[登録商標]、ガラス繊維、ポリエーテルスルホン、ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、ポリエチレンフォーム、ポリスチレンフォーム、バルサ材、シンタクチックフォーム、ハニカム構造体、ポリマーハニカム、熱可塑性ハニカム、ステンレス鋼、ポリカーボネート、及び、ポリプロピレンのうちの1つ又は複数によって構成されている、項C1〜C4のいずれか1つに記載のサンドイッチパネル。
C5.1. 前記第1の外板は、ガラス繊維強化ポリマーの積層体、炭素繊維強化ポリマーの積層体、熱硬化性ポリマー、エポキシ、金属薄板、炭素、アラミド、アルミニウム、鋼、合板、バルサ、チーク材、及び、硬材のうちの1つ又は複数によって構成されている、項C1〜C5のいずれか1つに記載のサンドイッチパネル。
C5.2. 前記第2の外板は、ガラス繊維強化ポリマーの積層体、炭素繊維強化ポリマーの積層体、熱硬化性ポリマー、エポキシ、金属薄板、炭素、アラミド、アルミニウム、鋼、合板、バルサ、チーク材、及び、硬材のうちの1つ又は複数によって構成されている、項C1〜C5.1のいずれか1つに記載のサンドイッチパネル。
C6. 前記サンドイッチパネルは、複合パネルを含む、項C1〜C5.2のいずれか1つに記載のサンドイッチパネル。
C7. 前記コアは、ハニカムコアを含む、項C1〜C6のいずれか1つに記載のサンドイッチパネル。
C7.1. 前記コアは、独立気泡構造を含む、項C1〜C7のいずれか1つに記載のサンドイッチパネル。
C7.2. 前記コアは、連続気泡構造を含む、項C1〜C7.1のいずれか1つに記載のサンドイッチパネル。
C8. 前記少なくとも1つのインサートの一部は、前記第1の外板と前記コアとの間に位置している、項C1〜C7.2のいずれか1つに記載のサンドイッチパネル。
C9. 前記少なくとも1つのインサートの前記パネル係合構造部の少なくとも一部が、前記第1の外板と前記コアとの間に位置している、項C1〜C8のいずれか1つに記載のサンドイッチパネル。
C9.1. 前記少なくとも1つのインサートの前記パネル係合構造部の少なくとも一部が、前記第1の外板の前記第1内側面に隣接して位置している、項C8〜C9のいずれか1つに記載のサンドイッチパネル。
C9.2. 前記少なくとも1つのインサートの前記パネル係合構造部の少なくとも一部が、前記第1の外板の前記第1内側面と係合している、項C9.1に記載のサンドイッチパネル。
C9.3. 前記少なくとも1つのインサートの一部が、前記第2の外板と前記コアとの間に位置している、項C1〜C9.2のいずれか1つに記載のサンドイッチパネル。
C9.4. 前記少なくとも1つのインサートの前記パネル係合構造部の少なくとも一部が、前記第2の外板と前記コアとの間に位置している、項C1〜C9.3のいずれか1つに記載のサンドイッチパネル。
C9.5. 前記少なくとも1つのインサートの前記パネル係合構造部の少なくとも一部が、前記第2の外板の前記第2内側面に隣接して位置している、項C9.3〜C9.4のいずれか1つに記載のサンドイッチパネル。
C9.6. 前記少なくとも1つのインサートの前記パネル係合構造部の少なくとも一部が、前記第2の外板の前記第2内側面と係合している、項C9.5に記載のサンドイッチパネル。
C10. 前記少なくとも1つのインサートは、非貫通インサートであり、前記遠位端部は、前記サンドイッチパネルの前記コアに埋設されている、項C1〜C9.6のいずれか1つに記載のサンドイッチパネル。
C10.1. 前記少なくとも1つのインサートは、二連の非貫通インサートであり、前記少なくとも1つの孔は、前記第1の外板、及び、前記コアの一部に形成された第1の孔であり、前記少なくとも1つの孔は、前記第2の外板、及び、前記コアの一部に形成された第2の孔であり、前記第1の孔は、前記第2の孔と実質的に同心状であり、前記二連の非貫通インサートは、第1のインサート及び第2のインサートを含み、前記第1のインサートは前記第1の孔内に取り付けられており、前記第2のインサートは前記第2の孔内に取り付けられている、項C1〜C10のいずれか1つに記載のサンドイッチパネル。
C11. 前記少なくとも1つの孔は、前記第1の外板及び前記第2の外板を貫通して延びており、前記少なくとも1つのインサートは、貫通型のインサートであり、前記遠位端部は、前記サンドイッチパネルの前記第2の外板に隣接して位置している、項C1〜C10.1のいずれか1つに記載のサンドイッチパネル。
C11.1. 前記少なくとも1つの孔は、前記第1の外板及び前記第2の外板を貫通して延びており、前記少なくとも1つのインサートは、貫通型のインサートであり、前記遠位端部は、前記サンドイッチパネルの前記第1の外板に隣接して位置している、項C1〜C11のいずれか1つに記載のサンドイッチパネル。
C12. 前記少なくとも1つのインサートの前記パネル係合構造部の少なくとも一部は、前記第1の外板の前記第1外側面と実質的に面一である、項C1〜C11.1のいずれか1つに記載のサンドイッチパネル。
C12.1. 前記少なくとも1つのインサートの前記パネル係合構造部の少なくとも一部は、前記第2の外板の前記第2外側面と実質的に面一である、項C1〜C12のいずれか1つに記載のサンドイッチパネル。
C13. 前記少なくとも1つのインサートの前記遠位端部の少なくとも一部は、前記第2の外板の前記第2外側面と実質的に面一である、項C1〜C12.1のいずれか1つに記載のサンドイッチパネル。
C13.1. 前記少なくとも1つのインサートの前記遠位端部の少なくとも一部は、前記第1の外板の前記第1外側面と実質的に面一である、項C1〜C13のいずれか1つに記載のサンドイッチパネル。
C14. 前記少なくとも1つの孔は、複数の孔であり、前記複数の孔の各々は、前記第1の外板及び前記第2の外板のうちの少なくとも一方から前記コア内に延びており、前記少なくとも1つのインサートは、複数のインサートであり、前記複数のインサートの各々は、項A1〜A30のいずれか1つに記載のインサートであり、前記複数のインサートのうちの少なくとも1つは、前記複数の孔のうちの1つに取り付けられている、項C1〜C13.1のいずれか1つに記載のサンドイッチパネル。
C15. 前記少なくとも1つの孔の各々は、前記コアの少なくとも一部に形成された実質的に円筒形の孔である、項C1〜C14のいずれか1つに記載のサンドイッチパネル。
C16. 前記少なくとも1つの孔は、前記第1の外板に形成された切り欠きを含む、項C1〜C15のいずれか1つに記載のサンドイッチパネル。
C16.1. 前記少なくとも1つの孔は、前記第2の外板に形成された切り欠きを含む、項C1〜C16のいずれか1つに記載のサンドイッチパネル。
C17. 前記切り欠きは、少なくとも一部が、前記サンドイッチパネルの前記コア内に延びている、項C16又はC16.1に記載のサンドイッチパネル。
C18. 前記切り欠きは、実質的に三角形である、項C16〜C17のいずれか1つに記載のサンドイッチパネル。
C19. 前記切り欠きの面積は、前記孔の面積よりも大きい、項C16〜C18のいずれか1つに記載のサンドイッチパネル。
C20. 前記第1の外板に切り込まれた少なくとも1つのスリットをさらに含む、項C1〜C19のいずれか1つに記載のサンドイッチパネル。
C21. 前記第2の外板に切り込まれた少なくとも1つのスリットをさらに含む、項C1〜C20のいずれか1つに記載のサンドイッチパネル。
C22. 前記少なくとも1つのスリットは、前記少なくとも1つの孔から径方向に延びている、項C20又はC21に記載のサンドイッチパネル。
C23. 前記少なくとも1つの孔は、複数の孔であり、前記少なくとも1つのスリットは、前記複数の孔の各々から径方向に延びる、少なくとも1個、少なくとも2個、少なくとも4個、少なくとも8個、少なくとも12個、少なくとも16個、及び/又は、少なくとも20個のスリットである、項C20〜C22のいずれか1つに記載のサンドイッチパネル。
C24. 前記少なくとも1つのスリットは、前記複数の孔の各々から径方向に延びる少なくとも2個のスリットであり、前記少なくとも2個のスリットは、前記複数の孔のそれぞれの周まわりに実質的に等間隔で配置されている、項C23に記載のサンドイッチパネル。
C25. 前記少なくとも1つのスリットは、前記複数の孔の各々から径方向に延びる少なくとも2個のスリットであり、前記少なくとも2個のスリットは、ペアにして配置されている、項C23に記載のサンドイッチパネル。
C26. 前記第1の外板における、前記少なくとも1つのスリットに隣接する部分は、押し下げられている、項C20〜C25のいずれか1つに記載のサンドイッチパネル。
C27. 前記サンドイッチパネルの前記コアと、前記少なくとも1つのインサートの前記本体との間に入れられたポッティング剤、即時硬化性の化合物、及び、紫外線硬化性化合物のうちの1つ又は複数をさらに含む、項C1〜C26のいずれか1つに記載のサンドイッチパネル。
C28. 前記少なくとも1つのインサートを前記少なくとも1つの孔に保持するように構成された少なくとも1つのリテイナーをさらに含む、項C1〜C27のいずれか1つに記載のサンドイッチパネル。
D1. 項C1〜C28のいずれか1つに記載の少なくとも1つのサンドイッチパネルを含む装置。
D2. 前記装置は、航空機、衛星、アンテナ、輸送車両、輸送コンテナ、自動車、及び、シェルターのうちの1つ又は複数を含む、項D1に記載の装置。
D3. 前記サンドイッチパネルは、前記装置における、床、調理室、内部主構造、二次構造、内壁、荷物入れ、頭上荷物棚、トイレ、カプセルパネル、ノーズコーン、計器エンクロージャ、隔壁パネル、カーテンウォール、パーティション、及び、分割パネルのうちの1つ又は複数の一部を形成している、項D1〜D2のいずれか1つに記載の装置。
E1. サンドイッチパネルに形成された孔にインサートを取り付ける方法であって、
項A1〜A30のいずれか1つに記載の少なくとも1つのインサートを用意し、
サンドイッチパネルに少なくとも1つの孔を形成し、前記サンドイッチパネルは、第1内側面、及び、これと反対側の第1外側面を有する第1の外板と、第2内側面、及び、これと反対側の第2外側面を有する、前記第1の外板の反対側の第2の外板とを有し、前記第1外側面と第2外側面とは互いに反対側を向いており、前記第1の外板の第1内側面と前記第2の外板の第2内側面との間に挟まれたコアをさらに有し、前記少なくとも1つの孔を形成するに際し、前記第1の外板及び前記第2の外板のうちの少なくとも一方を貫通して前記コア内に延びるように少なくとも1つの孔を形成し、
前記少なくとも1つの孔の各々に前記少なくとも1つのインサートを取り付け、その際に、前記インサートの前記パネル係合構造部が前記サンドイッチパネルと係合し、前記インサートの前記本体が前記サンドイッチパネルの前記コア内の各孔内に位置するように取り付ける、方法。
E1.1. 前記少なくとも1つのインサートの前記パネル係合構造部は、前記サンドイッチパネルの前記第1の外板と係合する、項E1に記載の方法。
E1.2. 前記少なくとも1つのインサートの前記パネル係合構造部は、前記サンドイッチパネルの前記第2の外板と係合する、項E1又はE1.1に記載の方法。
E2. 前記少なくとも1つの孔を形成するに際し、前記サンドイッチパネルの前記コアの厚みの一部のみに延びる少なくとも1つの止まり孔を形成する、項E1〜E1.2のいずれか1つに記載の方法。
E3. 前記少なくとも1つの孔を形成するに際し、前記サンドイッチパネルに複数の止まり孔を形成する、項E2に記載の方法。
E4. 前記少なくとも1つの孔を形成するに際し、前記第1の外板に第1の止まり孔を形成する一方、前記第2の外板に第2の止まり孔を形成し、前記第1の止まり孔と前記第2の止まり孔は実質的に同心状である、項E3に記載の方法。
E4.1. 前記少なくとも1つのインサートを取り付けるに際し、前記第1の止まり孔に第1のインサートを取り付け、前記第2の止まり孔に第2のインサートを取り付ける、項E4に記載の方法。
E4.2. 前記第1のインサートは、前記第2のインサートとは異なるタイプのインサートである、項E4.1に記載の方法。
E5. 前記少なくとも1つの孔を形成するに際し、前記サンドイッチパネルの前記第1の外板、前記第2の外板、及び、前記コアの厚みを貫通する少なくとも1つの貫通孔を形成する、項E1〜E4.2のいずれか1つに記載の方法。
E6. 前記少なくとも1つの孔の形成は、ドリリング、ミリング、及び、打ち抜きのうちの少なくとも1つによって行われる、項E1〜E5のいずれか1つに記載の方法。
E7. 前記少なくとも1つの孔を形成するに際し、前記サンドイッチパネルの前記コアの厚みの少なくとも1部に延びる少なくとも1つの円形孔を形成する、項E1〜E6のいずれか1つに記載の方法。
E8. 前記第1の外板における、前記少なくとも1つの孔に隣接する部分に対してミリングを行うことによって、当該隣接する孔よりも面積の大きい切り欠きを形成することをさらに含む、項E1〜E7のいずれか1つに記載の方法。
E9. 前記第2の外板における、前記少なくとも1つの孔に隣接する部分に対してミリングを行うことによって、当該隣接する孔よりも面積の大きい切り欠きを形成することをさらに含む、項E1〜E8のいずれか1つに記載の方法。
E10. 前記切り欠きは実質的に三角形である、項E8又はE9に記載の方法。
E11. 前記少なくとも1つの孔を形成するに際し、複数の孔を形成し、前記少なくとも1つのインサートを取り付けるに際し、複数のインサートを取り付け、前記複数のインサートの各々は、前記複数の孔のうちの1つに取り付けられる、項E1〜E10のいずれか1つに記載の方法。
E12. 前記少なくとも1つのインサートを取り付けるに際し、前記少なくとも1つのインサートを前記孔の長軸を中心として回転させ、任意には、前記インサートを、少なくとも5°、少なくとも10°、少なくとも20°、少なくとも30°、少なくとも40°、少なくとも50°、少なくとも60°、少なくとも70°、少なくとも80°、少なくとも90°、少なくとも120°、少なくとも150°、及び/又は、少なくとも180°回転させる、項E1〜E11のいずれか1つに記載の方法。
E13. 前記少なくとも1つのインサートを取り付けるに際し、前記孔の隣接位置において、前記第1の外板と前記コアとの接合を破断する、項E1〜E12のいずれか1つに記載の方法。
E14. 前記少なくとも1つのインサートを取り付けるに際し、前記孔の隣接位置において、前記第2の外板と前記コアとの接合を破断する、項E1〜E13のいずれか1つに記載の方法。
E15. さらに、前記少なくとも1つのインサートの各々の前記孔に、少なくとも1つの二次的部材を挿入し、前記少なくとも1つの二次的部材は、前記インサートを介して、前記サンドイッチパネルに局所的負荷を伝達するように構成されている、項E1〜E14のいずれか1つに記載の方法。
E16. ポッティング剤、即時硬化性の接着剤、及び、紫外線硬化性接着剤のうちの1つ又は複数を、前記孔内の、前記インサートの前記本体と前記サンドイッチパネルの前記コアとの間の空間に注入することをさらに含む、項E1〜E15のいずれか1つに記載の方法。
E17. 前記少なくとも1つの二次的部材を挿入することは、前記ポッティング剤、前記即時硬化性の接着剤、及び、前記紫外線硬化性接着剤の前記1つ又は複数が硬化する前に行われる、項E15又はE16に記載の方法。
E18. さらに、前記ポッティング剤、前記即時硬化性の接着剤、及び、前記紫外線硬化性接着剤の前記1つ又は複数が硬化する前に、前記少なくとも1つのインサートに負荷を付与する、項E16又はE17に記載の方法。
E19. 前記少なくとも1つのインサートを取り付けることは、ポッティング剤、即時硬化性の接着剤、又は、紫外線硬化性接着剤を用いずに行われる、項E1〜E15のいずれか1つに記載の方法。
E20. 項B1〜B17のいずれか1つに記載の少なくとも1つのインサート受けベースを、前記サンドイッチパネルの前記少なくとも1つの孔のそれぞれに取り付けることをさらに含み、前記少なくとも1つの孔の各々に前記少なくとも1つのインサートを取り付けるに際し、前記少なくとも1つのインサートを、前記少なくとも1つのインサート受けベースのうちの対応するインサート受けベース内に取り付ける、項E1〜E19のいずれか1つに記載の方法。
E21. 前記少なくとも1つのインサートを、前記少なくとも1つのインサート受けベースのうちの対応するインサート受けベース内に取り付けるに際し、前記少なくとも1つのインサートを取り付けた際に、前記少なくとも1つのインサートが、前記インサート受けベースの前記内側面を押圧することによって、前記各インサート受けベースの前記外側面の少なくとも一部が、前記少なくとも1つの孔に押し込まれる、項E20に記載の方法。
E22. さらに、前記少なくとも1つのインサートを対応する前記インサート受けベースから取り除く、項E20又はE21に記載の方法。
E23. さらに、前記少なくとも1つの孔のそれぞれに前記少なくとも1つのインサートを取り付けた後に、前記少なくとも1つのインサートから、1つ又は複数の一体の剥離用フランジを取り除く、項E1〜E22のいずれか1つに記載の方法。
E24. さらに、前記少なくとも1つのインサートにスナップリングを装着する、項E1〜E23のいずれか1つに記載の方法。
E24.1. さらに、前記スナップリングを、前記少なくとも1つの孔に挿入し、前記サンドイッチパネルの前記第1の外板を前記スナップリングのフランジと係合させる、項E24に記載の方法。
E24.2. さらに、前記スナップリングを、前記少なくとも1つの孔に挿入し、前記サンドイッチパネルの前記第2の外板を前記スナップリングのフランジと係合させる、項E24に記載の方法。
E24.3. さらに、前記インサートを、前記スナップリングに押し込み、前記スナップリングの少なくとも1つのクリートを、前記サンドイッチパネルの前記少なくとも1つの孔内に広げる、項E24.1又はE24.2に記載の方法。
E24.4. さらに、前記スナップリングの一部を、前記第1の外板の前記第1内側面及び前記第2の外板の前記第2内側面のうちの1つ又は複数と係合させる、項E24.1〜E24.3のいずれか1つに記載の方法。
E25. さらに、前記少なくとも1つのインサートを、前記スナップリングに対して回転させることによって、前記少なくとも1つのインサートを前記スナップリングに対してロックする、項E24〜E24.4のいずれか1つに記載の方法。
E26. さらに、前記第1の外板に、前記少なくとも1つの孔から径方向に延びる少なくとも1つのスリットを形成する、項E1〜E25のいずれか1つに記載の方法。
E27. さらに、前記第2の外板に、前記少なくとも1つの孔から径方向に延びる少なくとも1つのスリットを形成する、項E1〜E26のいずれか1つに記載の方法。
E28. さらに、前記第1の外板及び前記第2の外板における、前記少なくとも1つのスリットに隣接する少なくとも一部を押し下げる、項E26又はE27に記載の方法。
E28.1. 前記第1の外板及び前記第2の外板のうちの少なくとも一方の少なくとも一部を押し下げるに際し、前記少なくとも1つのインサートの一部を挿入するための空間を形成する、項E28に記載の方法。
E28.2. 前記孔の前記長軸を中心として前記少なくとも1つのインサートを回転させるに際し、スナップリングの回転止めが前記インサートの前記パネル係合構造部に接触するまで、前記少なくとも1つのインサートを回転させる、項E12、及び、項E27〜E28.1のいずれか1つに記載の方法。
E29. 前記サンドイッチパネルに前記少なくとも1つの孔を形成すること、及び、前記少なくとも1つの孔の各々に前記少なくとも1つのインサートを取り付けることのうちの1つ又は複数は、自動化されている、項E1〜E28.2のいずれか1つに記載の方法。
E30. さらに、前記少なくとも1つのインサートにリテイナーを取り付け、前記リテイナーは、前記サンドイッチパネルに対する、前記少なくとも1つのインサートの動きを阻止するように構成されている、項E1〜E29のいずれか1つに記載の方法。
E31. 前記リテイナーは、実質的に三角形である、項E30に記載の方法。
E32. 前記リテイナーは複数のタブを含み、前記複数のタブの各々の少なくとも一部は、前記第1の外板の前記第1内側面と前記コアとの間に位置するように構成されている、項E30又はE31に記載の方法。
E33. 前記リテイナーは複数のタブを含み、前記複数のタブの各々の少なくとも一部は、前記第2の外板の前記第2内側面と前記コアとの間に位置するように構成されている、項E30又はE31に記載の方法。
F1. 前記インサートの前記孔に前記二次的部材を挿入して、前記インサートを介して、前記サンドイッチパネルに前記局所的負荷を伝達するための、項A1〜A30のいずれか1つに記載のインサートの使用。
G1. 航空機、衛星、アンテナ、輸送車両、輸送コンテナ、自動車、及び、シェルターのうちの1つ又は複数の一部を構成するための、項C1〜C28のいずれか1つに記載のサンドイッチパネルの使用。
H1. 項A1〜A30のいずれか1つに記載の前記インサートを挿入し、これをサンドイッチパネル内に配置するための、項B1〜B17のいずれか1つに記載のインサート受けベースの使用。
本明細書において、「選択的」又は「選択的に」という用語が、装置の1つもしくは複数のコンポーネント又は要素の、動作、動き、構成、又は他の働きを修飾するものである場合は、そのような特定の動作、動き、構成又は他の働きが、ユーザーが装置の態様又は1つもしくは複数のコンポーネントを操作したことの直接又は間接的な結果であることを意味する。
本明細書において、「適合化されている」及び「構成されている」という用語は、要素、コンポーネント、又は他の要部が、所定の機能を行うように設計及び/又は意図されていることを意味する。従って、「適合化されている」及び「構成されている」という用語の使用は、ある要素、コンポーネント、又は他の要部が、単に所定の機能を行うことが「できる」ということを意味すると解釈されるべきではなく、当該要素、コンポーネント、及び/又は他の要部が、その機能を行うために、具体的に、選択、作製、実施、利用、プログラム、及び/又は設計されていることを意味すると解釈されるべきである。また、特定の機能を行うように適合化されたものとして記載された要素、コンポーネント、及び/又は他の要部が、これに加え、あるいはこれに代えて、当該機能を行うように構成されたものとして記載されること、及び、その逆も、本開示の範囲内である。同様に、特定の機能を行うように構成されたものとして記載された要部が、これに加え、あるいはこれに代えて、当該機能を行うように動作するものとして記載される場合もある。
さらに、本開示は、以下の付記による実施形態を含む。
付記1. 第1の外板と、前記第1の外板の反対側の第2の外板と、これらの間のコアとを含むサンドイッチパネルの孔内に取り付けられるように構成されたインサートであって、
前記インサートが前記サンドイッチパネル内に取り付けられた際に、前記サンドイッチパネルの前記第1の外板及び前記第2の外板のうちの一方と係合するように構成されたパネル係合構造部と、
前記パネル係合構造部の反対側にある遠位端部と、
前記パネル係合構造部と前記遠位端部との間に位置する本体であって、前記インサートが前記サンドイッチパネル内に取り付けられた際に前記サンドイッチパネルの前記コアと係合するように構成されているとともに、前記パネル係合構造部から前記遠位端部に向かって前記本体内に延びる穴が形成されている本体と、
接着剤を使用せずに前記サンドイッチパネル内に前記インサートを保持するように構成されており、前記インサートが前記サンドイッチパネル内に取り付けられた際に、少なくとも一部が前記サンドイッチパネルの前記第1の外板と前記第2の外板との間に位置するように構成された保持部と、
前記サンドイッチパネルに対する前記インサートの回転を防止するように構成された回転防止部とを含み、前記回転防止部は、前記サンドイッチパネルに対する、前記穴の長軸を中心とする前記インサートの回転を阻止するように構成されており、前記インサートは、前記穴に二次的部材が挿入されるように構成されており、前記二次的部材は、前記インサートを介して、前記サンドイッチパネルに局所的負荷を伝達するように構成されている、インサート。
付記2. 前記穴は、雌ねじ部を含む、付記1に記載のインサート。
付記3. 前記パネル係合構造部は、実質的に三角形である、付記1に記載のインサート。
付記4. 前記サンドイッチパネルの前記第1の外板は、前記サンドイッチパネルの前記コアとは反対側を向く第1外側面、及び、前記第1外側面の反対側の、前記サンドイッチパネルの前記コアに対面する第1内側面を含み、前記インサートが前記サンドイッチパネル内に取り付けられた際に、前記パネル係合構造部の少なくとも一部は、前記第1の外板の前記第1内側面と前記コアとの間に位置する、付記1に記載のインサート。
付記5. 前記サンドイッチパネルの前記第2の外板は、前記サンドイッチパネルの前記コアとは反対側を向く第2外側面、及び、前記第2外側面の反対側の、前記サンドイッチパネルの前記コアに対面する第2内側面を含み、前記インサートが前記サンドイッチパネル内に取り付けられた際に、前記パネル係合構造部の少なくとも一部は、前記第2の外板の前記第2内側面と前記コアとの間に位置する、付記1に記載のインサート。
付記6. 前記パネル係合構造部の前記回転防止部は、前記パネル係合構造部の主外縁から延びる少なくとも1つの延出部を含み、前記少なくとも1つの延出部は、前記インサートが前記サンドイッチパネル内に取り付けられた際に、前記第1の外板及び前記第2の外板のうちの一方に隣接して位置するように構成されている、付記1に記載のインサート。
付記7. 前記延出部は、その長さに沿って厚みが変化する楔形である、付記6に記載のインサート。
付記8. 前記インサートは、前記サンドイッチパネル内に取り付けられる際に回転させられるように構成されている、付記1に記載のインサート。
付記9. 前記インサートは、前記サンドイッチパネルに対して回転させられて、前記パネル係合構造部の少なくとも一部が、前記コアと前記第1の外板及び前記第2の外板のうちの一方との間の位置まで回転するように構成されている、付記8に記載のインサート。
付記10. 前記インサートの前記回転防止部は、前記サンドイッチパネル内での前記インサートの回転を実質的に防止するように構成されたリテイナーを含み、前記リテイナーは、前記リテイナーが前記インサートに対して取り付けられた際に前記インサートの前記穴と実質的に同心状となる貫通孔を含み、前記貫通孔は、前記穴と略等しい直径を有し、前記リテイナーは、前記リテイナーが前記インサートに対して取り付けられた際に、前記サンドイッチパネルの前記コアの少なくとも1つの露出部分を覆うように構成されている、付記1に記載のインサート。
付記11. 前記リテイナーは、実質的に平らな面、及び、前記実質的に平らな面から延びる少なくとも1つの突出タブを含み、前記実質的に平らな面は、前記インサートの前記パネル係合構造部と係合するように構成されており、前記少なくとも1つの突出タブは、前記サンドイッチパネルの前記コア、前記第1の外板、及び前記第2の外板のうちの1つ又は複数と係合するように構成されている、付記10に記載のインサート。
付記12. 第1の外板、前記第1の外板の反対側の第2の外板、及び、これらの間のコアを含むサンドイッチパネルに形成された孔に、インサートを取り付ける方法であって、
少なくとも1つのインサートを用意し、この際に、前記少なくとも1つのインサートの各々を、
前記インサートが前記サンドイッチパネル内に取り付けられた際に、前記サンドイッチパネルの前記第1の外板及び前記第2の外板のうちの一方と係合するように構成されたパネル係合構造部と、
前記パネル係合構造部の反対側にある遠位端部と、
前記インサートが前記サンドイッチパネル内に取り付けられた際に、前記サンドイッチパネルの前記コアと係合するように構成されている本体であって、前記パネル係合構造部から前記遠位端部へと前記本体内に延びる穴が形成されている本体と、
接着剤を使用せずに前記サンドイッチパネル内に前記インサートを保持するように構成された保持部と、
前記サンドイッチパネルに対する前記インサートの回転を防止するように構成された回転防止部と、を含むものとし、前記回転防止部は、前記サンドイッチパネルに対する、前記穴の長軸を中心とする前記インサートの回転を阻止するように構成されており、前記インサートは、前記穴に二次的部材が挿入されるように構成されており、前記二次的部材は、前記インサートを介して、前記サンドイッチパネルに局所的負荷を伝達するように構成されており、
前記サンドイッチパネルに少なくとも1つの孔を形成し、前記サンドイッチパネルの前記第1の外板は、第1内側面、及び、これと反対側の第1外側面を有し、前記サンドイッチパネルの前記第2の外板は、第2内側面、及び、これと反対側の第2外側面を有し、前記第1外側面と第2外側面とは互いに反対側を向いており、前記コアは、前記第1の外板の前記第1内側面と前記第2の外板の前記第2内側面との間に挟まれており、前記少なくとも1つの孔を形成するに際し、前記第1の外板及び前記第2の外板のうちの少なくとも一方を貫通して前記コア内に延びるように少なくとも1つの孔を形成し、
前記少なくとも1つの孔の各々に少なくとも1つのインサートを取り付け、その際に、前記インサートの前記パネル係合構造部が前記サンドイッチパネルと係合し、前記インサートの前記本体が前記サンドイッチパネルの前記コア内の前記各孔内に位置するようにする、方法。
付記13. 前記少なくとも1つのインサートを取り付けるに際し、前記少なくとも1つのインサートを前記孔の長軸を中心として回転させ、任意には、前記インサートを、少なくとも5°、少なくとも10°、少なくとも20°、少なくとも30°、少なくとも40°、少なくとも50°、少なくとも60°、少なくとも70°、少なくとも80°、少なくとも90°、少なくとも120°、少なくとも150°、及び/又は、少なくとも180°回転させる、付記12に記載の方法。
付記14. 前記少なくとも1つのインサートを取り付けるに際し、前記孔に隣接する位置において、前記第1の外板と前記コアとの接合を破断する、付記12に記載の方法。
付記15. 前記少なくとも1つのインサートを取り付けるに際し、前記孔に隣接する位置において、前記第2の外板と前記コアとの接合を破断する、請求項12に記載の方法。
付記16. さらに、前記少なくとも1つのインサートの各々の前記孔に、少なくとも1つの二次的部材を挿入し、前記少なくとも1つの二次的部材は、前記インサートを介して、前記サンドイッチパネルに局所的負荷を伝達するように構成されている、付記12に記載の方法。
付記17. 前記少なくとも1つのインサートを取り付けることは、ポッティング剤、即時硬化性の接着剤、又は、紫外線硬化性接着剤を使用せずに行われる、付記12に記載の方法。
付記18. 前記サンドイッチパネルに前記少なくとも1つの孔を形成すること、及び、前記少なくとも1つの孔の各々に前記少なくとも1つのインサートを取り付けることのうちの1つ又は複数は、自動化されている、付記12に記載の方法。
付記19. さらに、前記少なくとも1つのインサートにリテイナーを取り付け、前記リテイナーは、前記サンドイッチパネルに対する、前記少なくとも1つのインサートの動きを阻止するように構成されている、付記12に記載の方法。
付記20. 前記リテイナーは複数のタブを含み、前記複数のタブの各々の少なくとも一部は、前記第1の外板の前記第1内側面と前記コアとの間に配置されるように構成されている、付記19に記載の方法。
付記21. 前記リテイナーは複数のタブを含み、前記複数のタブの各々の少なくとも一部は、前記第2の外板の前記第2内側面と前記コアとの間に配置されるように構成されている、付記19に記載の方法。
本明細書に開示した、装置の種々の要素及び方法の工程が、本開示による装置及び方法のすべてに必要であるというわけではなく、本開示は、本明細書で開示した種々の要素及び工程の新規且つ非自明の組み合わせ及び部分的組み合わせを、すべて含むものである。また、本明細書に開示した種々の要素及び工程の1つ又は複数は、開示された装置又は方法の全体とは切り離された独立した発明の要旨を規定する場合がある。従って、そのような発明の要旨は、本明細書に明白に開示した特定の装置及び方法と関連付けられている必要はなく、そのような発明の要旨は、本明細書に明白に開示されていない装置及び/又は方法に有用性を見出すかもしれない。

Claims (13)

  1. 第1の外板と、前記第1の外板の反対側の第2の外板と、これらの間のコアとを含むサンドイッチパネルの孔内に取り付けられるように構成されたインサートであって、
    前記インサートが前記サンドイッチパネル内に取り付けられた際に、前記サンドイッチパネルの前記第1の外板及び前記第2の外板のうちの一方と係合するように構成されたパネル係合構造部と、
    前記パネル係合構造部の反対側にある遠位端部と、
    前記パネル係合構造部と前記遠位端部との間に位置する本体であって、前記インサートが前記サンドイッチパネル内に取り付けられた際に前記サンドイッチパネルの前記コアと係合するように構成されているとともに、前記パネル係合構造部から前記遠位端部に向かって前記本体内に延びる穴が形成されている本体と、
    接着剤を使用せずに前記サンドイッチパネル内に前記インサートを保持するように構成されており、前記インサートが前記サンドイッチパネル内に取り付けられた際に、少なくとも一部が前記サンドイッチパネルの前記第1の外板と前記第2の外板との間に位置するように構成された保持部と、
    前記サンドイッチパネルに対する前記インサートの回転を防止するように構成された回転防止部とを含み、前記回転防止部は、前記サンドイッチパネルに対する、前記穴の長軸を中心とする前記インサートの回転を阻止するように構成されており、前記インサートは、前記穴に二次的部材が挿入されるように構成されており、前記二次的部材は、前記インサートを介して、前記サンドイッチパネルに局所的負荷を伝達するように構成されており
    前記パネル係合構造部の前記回転防止部は、前記パネル係合構造部の主外縁から延びる少なくとも1つの延出部を含み、前記少なくとも1つの延出部は、前記インサートが前記サンドイッチパネル内に取り付けられた際に、前記第1の外板及び前記第2の外板のうちの一方に隣接して位置するように構成されており、前記少なくとも1つの延出部は、前記インサートが前記孔内で回転されるにともなって、前記第1の外板の一部を変形させるか、前記第2の外板の一部を変形させるように構成されている、インサート。
  2. 前記サンドイッチパネルの前記第1の外板は、前記サンドイッチパネルの前記コアとは反対側を向く第1外側面、及び、前記第1外側面の反対側の、前記サンドイッチパネルの前記コアに対面する第1内側面を含み、前記インサートが前記サンドイッチパネル内に取り付けられた際に、前記パネル係合構造部の少なくとも一部は、前記第1の外板の前記第1内側面と前記コアとの間に位置するように構成されている、請求項1に記載のインサート。
  3. 前記サンドイッチパネルの前記第2の外板は、前記サンドイッチパネルの前記コアとは反対側を向く第2外側面、及び、前記第2外側面の反対側の、前記サンドイッチパネルの前記コアに対面する第2内側面を含み、前記インサートが前記サンドイッチパネル内に取り付けられた際に、前記パネル係合構造部の少なくとも一部は、前記第2の外板の前記第2内側面と前記コアとの間に位置するように構成されている、請求項1又は2に記載のインサート。
  4. 前記延出部は、その長さに沿って厚みが変化する楔形である、請求項1〜3のいずれかに記載のインサート。
  5. 前記インサートは、前記サンドイッチパネル内に取り付けられる際に、前記サンドイッチパネルに対して回転させられて、前記パネル係合構造部の少なくとも一部が、前記コアと前記第1の外板及び前記第2の外板のうちの一方との間の位置まで回転するように構成されている、請求項1〜4のいずれかに記載のインサート。
  6. 前記インサートの前記回転防止部は、前記サンドイッチパネル内での前記インサートの回転を実質的に防止するように構成されたリテイナーを含み、前記リテイナーは、前記リテイナーが前記インサートに対して取り付けられた際に前記インサートの前記穴と実質的に同心状となる貫通孔を含み、前記貫通孔は、前記穴と略等しい直径を有し、前記リテイナーは、前記リテイナーが前記インサートに対して取り付けられた際に、前記サンドイッチパネルの前記コアの少なくとも1つの露出部分を覆うように構成されている、請求項1〜5のいずれかに記載のインサート。
  7. 前記リテイナーは、実質的に平らな面、及び、前記実質的に平らな面から延びる少なくとも1つの突出タブを含み、前記実質的に平らな面は、前記インサートの前記パネル係合構造部と係合するように構成されており、前記少なくとも1つの突出タブは、前記サンドイッチパネルの前記コア、前記第1の外板、及び前記第2の外板のうちの1つ又は複数と係合するように構成されている、請求項に記載のインサート。
  8. 第1の外板、前記第1の外板の反対側の第2の外板、及び、これらの間のコアを含むサンドイッチパネルに形成された孔に、インサートを取り付ける方法であって、
    請求項1〜7のいずれかに記載の少なくとも1つのインサートを用意し
    前記サンドイッチパネルに少なくとも1つの孔を形成し、前記サンドイッチパネルの前記第1の外板は、第1内側面、及び、これと反対側の第1外側面を有し、前記サンドイッチパネルの前記第2の外板は、第2内側面、及び、これと反対側の第2外側面を有し、前記第1外側面と第2外側面とは互いに反対側を向いており、前記コアは、前記第1の外板の前記第1内側面と前記第2の外板の前記第2内側面との間に挟まれており、前記少なくとも1つの孔を形成するに際し、前記第1の外板及び前記第2の外板のうちの少なくとも一方を貫通して前記コア内に延びるように少なくとも1つの孔を形成し、
    前記少なくとも1つの孔のそれぞれに少なくとも1つのインサートを取り付け、その際に、前記インサートの前記パネル係合構造部が前記サンドイッチパネルと係合し、前記インサートの前記本体が前記サンドイッチパネルの前記コア内の前記孔内に位置するようにする、方法。
  9. 前記少なくとも1つのインサートを取り付けるに際し、前記少なくとも1つのインサートを前記孔の長軸を中心として回転させ、任意には、前記インサートを、少なくとも5°、少なくとも10°、少なくとも20°、少なくとも30°、少なくとも40°、少なくとも50°、少なくとも60°、少なくとも70°、少なくとも80°、少なくとも90°、少なくとも120°、少なくとも150°、及び/又は、少なくとも180°回転させる、請求項に記載の方法。
  10. 前記少なくとも1つのインサートを取り付けるに際し、前記孔に隣接する位置において、前記第1の外板と前記コアとの接合を破断する、請求項8又は9に記載の方法。
  11. 前記少なくとも1つのインサートを取り付けるに際し、前記孔に隣接する位置において、前記第2の外板と前記コアとの接合を破断する、請求項8〜11のいずれかに記載の方法。
  12. さらに、前記少なくとも1つのインサートにリテイナーを取り付け、前記リテイナーは、前記サンドイッチパネルに対する、前記少なくとも1つのインサートの動きを阻止するように構成されている、請求項8〜11のいずれか1つに記載の方法。
  13. 前記リテイナーは複数のタブを含み、前記複数のタブの各々の少なくとも一部は、前記第1の外板の前記第1内側面と前記コアとの間に配置されるように構成されている、請求項12に記載の方法。
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