JP6570554B2 - コンクリート型枠の支持金具 - Google Patents

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Description

本発明は、地下工事等でコンクリート壁建設のための型枠を支持する、支持ビットと調整パイプを一体化した支持金具に関する。
地下工事等で土留め壁は、本工事前にH鋼や矢板により仮に支持され、その後コンクリート壁が建設される。コンクリート施工のための型枠は、H鋼や矢板に一端を固定された多数の連結金具により支持される。H鋼や矢板には予め開けておいた穴に支持ビットが固定される。支持ビットは、この穴にタップを切りながらねじ込まれて固定される。
この支持ビットと調整パイプと連結棒を接続したものが連結金具である。調整パイプには連結棒がねじ込まれて連結される。このねじ込み量で、連結金具の長さを微調整できる。また、コンクリート壁の厚さに応じた連結棒を自由に選択して連結できる(特許文献1)。
特許4576417号公報 特開2016−223086号公報
上記のような建設工事現場で、予め支持ビットと調整パイプとを接続しておき、現場でこれらの接続作業を省略する技術を紹介している(特許文献2)。コンクリート壁の建設時には多数本の連結金具が使用されるので、現場での連結金具の組み立て作業の大幅な省力化ができる。しかしながら、予め、工場で支持ビットと調整パイプとを連結しておく作業の軽減も図りたい。本発明は、上記の作業の軽減と同時にコストの削減も達成した支持ビットと調整パイプを一体化した支持金具を提供することを目的とする。
以下の構成はそれぞれ上記の課題を解決するための手段である。
<構成1>
土留め壁側に一端を固定され他端でコンクリート型枠を支持するためのものであって、下記の特徴を備えるコンクリート型枠の支持金具。
(1)支持ビットに調整パイプを圧着して一体化した構造をしている。
(2)上記支持ビットの先端側には、表面硬化処理を施したタッピング用ネジ山が設けられている。
(3)上記支持ビットの後端側には、少なくとも1個の環状の山が設けられている。
(4)上記調整パイプの一端は上記支持ビットの後端側を包囲し圧縮接合によりその内面を上記支持ビットの環状の山に密着させている。
(5)上記調整パイプの他端には、上記コンクリート型枠を支持するための連結棒を連結するための雌ねじを設けた連結部と、上記支持ビットの先端側を上記土留め壁にタッピングにより固定するために上記調整パイプを回転駆動する工具を装着するための工具掛け部とが設けられている。
<構成2>
下記の特徴を備える構成1の記載のコンクリート型枠の支持金具。
(1)上記支持ビットの後端側には、回り止めネジ山と複数の環状の山が設けられている。
(2)上記調整パイプの一端は上記支持ビットの後端側を包囲し圧縮接合によりその内面を上記支持ビットの回り止めネジ山と環状の山に密着させている。
<構成3>
下記の特徴を備える構成1の記載のコンクリート型枠の支持金具。
(1)上記支持ビットの後端側には、回り止め用凸部または凹部と複数の環状の山が設けられている。
(2)上記調整パイプの一端は上記支持ビットの後端側を包囲し圧縮接合によりその内面を上記支持ビットの回り止め用凸部または凹部と環状の山に密着させている。
<構成4>
上記環状の山の軸と上記タッピング用ネジ山のネジ軸の挟む角を鋭角にしたことを特徴とする構成1の記載のコンクリート型枠の支持金具。
<構成5>
上記環状の山は、その稜線が欠けもしくは変形していることを特徴とする構成1の記載のコンクリート型枠の支持金具。
<構成6>
土留め壁側に一端を固定され他端でコンクリート型枠を支持するためのものであって、下記の特徴を備えるコンクリート型枠の支持金具。
(1)支持ビットに調整パイプを圧着して一体化した構造をしている。
(2)上記支持ビットの先端側には、表面硬化処理を施したタッピング用ネジ山が設けられている。
(3)上記支持ビットの後端側には、ネジ山が設けられている。
(4)上記調整パイプの一端は上記支持ビットの後端側を包囲し圧縮接合によりその内面を上記支持ビットのネジ山に密着させている。
(5)上記調整パイプの他端には、上記コンクリート型枠を支持するための連結棒を連結するための雌ねじを設けた連結部と、上記支持ビットの先端側を上記土留め壁にタッピングにより固定するために上記調整パイプを回転駆動する工具を装着するための工具掛け部とが設けられている。
<構成7>
上記調整パイプの圧縮により生じた段部に接するようにゴムリングを配置したことを特徴とする構成1乃至6のいずれかに記載のコンクリート型枠の支持金具。
<構成8>
土留め壁側に一端を固定され他端でコンクリート型枠を支持するためのものであって、下記の特徴を備えるコンクリート型枠の支持金具。
(1)支持ビットに調整パイプを圧着して一体化した構造をしている。
(2)上記支持ビットの先端側と後端側には、それぞれ表面硬化処理を施したタッピング用ネジ山が設けられている。
(3)上記調整パイプの一端は上記支持ビットの後端側を包囲しタッピング接合によりその内面を上記支持ビットの後端側に密着させている。
(5)上記調整パイプの他端には、上記コンクリート型枠を支持するための連結棒を連結するための雌ねじを設けた連結部と、上記支持ビットの先端側を上記土留め壁にタッピングにより固定するために上記調整パイプを回転駆動する工具を装着するための工具掛け部とが設けられている。
<構成1の効果>
環状の山が設けられた支持ビットの後端側を包囲して、調整パイプの一端が圧縮接合されて、空隙無しに密着しているので、支持ビットの後端側表面に沿う水漏れを確実に防止できる。
<構成2の効果>
調整パイプの一端が、回り止めネジ山と複数の環状の山が設けられた支持ビットの後端側を包囲しているので、調整パイプを回転駆動するときに圧縮接合部分が空回りしない。調整パイプを回転駆動するときの駆動力で回り止めネジ山のネジが締まる方向にネジが切られていると、支持ビットと調整パイプの接合力が増す。
<構成3の効果>
回り止め用凸部または凹部が設けられているので、調整パイプを回転駆動するときに圧縮接合部分が空回りしない。
<構成4の効果>
環状の山がネジ軸に対して傾斜した面上に形成されていると、調整パイプを回転駆動するときに圧縮接合部分が空回りしない。
<構成5の効果>
環状の山の一部の稜線が欠けもしくは変形してていると、調整パイプを回転駆動するときに圧縮接合部分が空回りしない。
<構成6の効果>
ネジ山が設けられた支持ビットの後端側を包囲して、調整パイプの一端が圧縮接合されて、空隙無しに密着しているので、支持ビットの後端側表面に沿う水漏れを確実に防止できる。
<構成7の効果>
調整パイプの圧縮により生じた段部に接するようにゴムリングを配置するとゴムリングを移動し難いように位置決めできる。
<構成8の効果>
調整パイプの一端が、支持ビットの後端側を包囲して、タッピングにより接合されているので、両者の密着が良く、支持ビットの後端側表面に沿う水漏れを確実に防止できる。
本発明のコンクリート型枠の支持金具の使用状態を示す一部縦断面図で、(a)はその全体図、(b)は支持ビット16と調整パイプ18の縦断面図である。 比較のための従来の支持金具の使用状態を示す一部縦断面図で、(a)はその全体図、(b)は支持ビット16と調整パイプ18の縦断面図である。 本発明の支持金具の支持ビット16と調整パイプ18の接合方法説明図である。 本発明の支持金具の応用例を示し、(a)と(b)は支持ビット16と調整パイプ18の縦断面図、(c)は支持金具の使用例全体図である。 本発明の支持金具の各種変形例主要部の縦断面図である。 本発明の支持金具の性能試験結果を示す説明図である。 本発明の支持金具の変形例を示し、(a)は支持ビット16の縦断面図、(b)は調整パイプ18の縦断面図、(c)と両者を接続した状態の縦断面図である。
以下、本発明の実施の形態を実施例毎に詳細に説明する。
図1は本発明のコンクリート型枠の支持金具の使用状態を示す一部縦断面図で、(a)はその全体図、(b)は支持ビット16と調整パイプ18の縦断面図である。
この支持金具は、土留め壁12側のH鋼14等に一端を固定され、他端で型枠支持金具32によりコンクリート型枠34を支持している。支持ビット16は調整パイプ18を圧着して一体化されている。支持ビット16の先端側(土留め壁12側)には、表面硬化処理を施したタッピング用ネジ山20が設けられている。
支持ビット16の後端側には、図1(b)に示すように、回り止めネジ山22と複数の環状の山24が設けられている。回り止めネジ山22は通常のネジ山と同様の構造であり、ピッチも山の高さも任意である。環状の山24は支持ビット16の外周方向に見て高さがほぼ均一な切れ目のない山であることが好ましい。環状の山24の本数は、止水すべき水圧に応じて増減すればよい。
図1(b)に示すように、調整パイプ18の一端は上記支持ビット16の後端側を包囲する内径にされている。即ち、調整パイプ18の一端は、圧縮接合によりその内面を上記支持ビット16の回り止めネジ山22と環状の山24に密着させている。
調整パイプ18の他端には、図1(a)に示すコンクリート型枠34を支持するための連結棒26を連結するための連結部28(雌ネジ構造)を設けた。調整パイプ18の連結部28の外周面には工具掛け部30を設けた。工具掛け部30は、支持ビット16の先端側をH鋼14にタッピングにより固定するために、調整パイプ18を回転駆動する工具を装着する部分である。
なお、支持ビット16の先端側をH鋼14にねじこむときに調整パイプ18を回転させると、図1(b)の矢印19の方向に力が加わるように、回り止めネジ山22が切られているとよい。矢印19の方向に力が加わっても、調整パイプ18の端部は支持ビット16のフランジ17により動きを妨げられて空回りしない。これで止水機能が向上し機械的強度も保持できる。
図2は比較のための従来の支持金具の使用状態を示す一部縦断面図で、(a)はその全体図、(b)は支持ビット16と調整パイプ18の縦断面図である。図1と同一部品には同一の符号を付した。
図2(b)に示したように、従来の支持金具では、調整パイプ58の両端付近には内面に雌ねじが切られており、支持ビット56と調整パイプ58はネジ込みにより接続されている。そして、特許文献2に記載されているように、支持ビット56と調整パイプ58の連結部の水漏れ防止のために、支持ビット56にブチルゴムを塗布してから調整パイプ58にねじ込むようにしていた。
図3は、本発明の支持金具の支持ビット16と調整パイプ18の接合方法説明図である。
図3(a)に示すように、支持ビット16の後端の、回り止めネジ山22と環状の山24を有する部分に、調整パイプ18のAの部分を被せて圧縮する。調整パイプ18は、連結部28の部分のみ雌ねじ加工がされている。圧縮処理をしたことにより、図3(b)に示すように調整パイプ18の一端と支持ビット16の回り止めネジ山22及び環状の山24とが隙間無く密着する。
調整パイプ18の内面の雌ねじ加工は一端のみでよく、加工コストを半減できる。さらに支持ビット16と調整パイプ18と圧縮処理によって接続できるので、ネジ込みによる接続作業よりも短時間で作業が終了する。しかも、水漏れを防止するための支持ビット16へのブチルゴムの塗布作業は不要になる。実際に従来品で支持ビット56を調整パイプ58にねじ込んで一体化する作業は、1日7時間で約2000本であった。一方、支持ビット16と調整パイプ18とを圧縮処理によって接続する作業は、1日7時間で約5000本が可能であった。従って、生産性を大きく向上させることができる。しかも、後で説明するように、高水圧に対する水漏れ防止機能が高まることも確認した。
支持ビット16はタッピングを目的とするため、鋼鉄材に表面硬化処理等を施した構造のものである。高コストのため最小限の長さにしたい。一方、調整パイプ18はコンクリート型枠34(図1)に加わる張力に耐える程度の強度でよく、支持ビット16のように表面硬化処理等を施さないから低コストで製造できる。従って両者を別々に製造した後に、連結一体化する。
このとき、図2に示したように、支持ビット16の後端を調整パイプ18にネジ込んだだけでは、完全な止水ができない。雄ネジと雌ネジとが噛み合う境界には常に一定のクリアランスが設けられる。従って、どうしても高い水圧が加わるとこの部分を通じて水漏れが発生する。また、支持ビット16と調整パイプ18の連結部28にはコンクリート壁の完成までに様々な応力が加わり、組み立て当初は密着して水漏れが無くても、その後微小な隙間が発生して地下水圧により水が浸透するおそれもある。しかも、経験的に、この部分は一度浸水すると、ネジ山を伝って容易に浸透してしまう。従って、上記のように、ネジ山部分にブチルゴムを塗布するといった手数がかかっていた。
そこで、本発明では、支持ビット16の後端側に、ネジ山と複数の環状の山24を設けた。環状の山24に調整パイプ18の内面を密着させるように調整パイプ18を圧縮すると、調整パイプ18の内面に支持ビット16のネジ山と複数の環状の山24が食い込む。支持ビット16は硬質の金属により構成され調整パイプ18は支持ビット16よりも軟質の金属で構成されているから、ネジ山と複数の環状の山24は潰れることなく調整パイプ18の内面に食い込んで密着する。図3(c)や(d)に示すように、環状の山24は支持ビット16の後端のどの場所に設けてもよい。地下水圧が高いときは環状の山24の数を増やせばよい。
なお、支持ビット16の後端側に環状の山24だけを設けた場合に、調整パイプ18の他端に設けた工具掛け部30に工具を装着して回転させてH鋼や矢板等の穴へネジ込み作業を行うと、支持ビット16と調整パイプ18の連結部28が回転トルクによって滑りを生じ、空回りを始めることがある。これでは工具の回転力支持ビット16に伝わらず施工が不可能になる。しかも、H鋼や矢板等へ取付後に調整パイプ18に連結棒26をねじ込み接続するとき、空回りをすると連結ができない。
そこで、支持ビット16の後端側に環状の山24とともにネジ山を設けた。このネジ山は、連結金具の固定作業時に工具により調整パイプ18が回転したとき、支持ビット16の後端が調整パイプ18の一端に深く入り込む方向にネジが切られている。これにより、支持ビット16と調整パイプ18との間の滑りが無くなり、空回りが防止される。
回り止めネジ山22と環状の山24の組み合わせが最も合理的であるが、環状の山24と調整パイプ18とが十分に密着していれば水漏れは防止できる。これに何らかの回り止め防止構造があればよい。例えば、支持ビット16の後端側であって環状の山24の前後に、任意の突起を付けるようにしても同様の効果が得られる。
ネジ山は支持ビット16の後端側のどの場所に設けても構わない。支持ビット16と調整パイプ18との間の滑りを阻止できる程度の幅だけ設けられていればよい。支持ビット16の後端に、調整パイプ18の一端の内径を縮小するように圧縮して連結するから、調整パイプ18の内面がネジ山と環状の山24に隙間なく密着していれば、走水を阻止しかつ空回りをしない連結が可能になる。
図4は、本発明の支持金具の応用例を示す。(a)と(b)は支持ビット16と調整パイプ18の縦断面図、(c)は支持金具の使用例全体図である。
図4(a)の調整パイプ18には圧縮をして生じた段部にゴムリング36を装着している。図4(b)の例では、段部に接するように、ブチルゴム塗布層37を設けている。
図3で説明したように、支持ビット16に対して調整パイプ18を圧縮しながら接続すると、調整パイプ18の中間に、外径の変化する段部が形成される。この段部に接するように、ゴムリング36を嵌め込んでおく。このゴムリング36はブチルゴムを形状維持のための保護カップ37に収容したものである。コンクリートは保護カップ37から露出したブチルゴムと密着して止水効果を発揮する。ゴムリング36は、弾性体であって、水を吸って膨らむ吸水性のゴムやプラスチックを含むものとする。
コンクリート壁には、多数の連結金具が貫通したままの状態になる。この連結金具に沿って土留め壁12側から地下水が染み込むのを阻止するために、調整パイプ18の外側や連結棒26の外側に、コンクリートに良く密着するブチルゴムのリング等を被せるようにしている。また、支持ビット16と調整パイプ18の連結部28にも、ブチルゴムを充填する方法が採用されている。これらの技術も特許文献2に記載されている。
しかしながら、調整パイプ18の内外面を伝って水漏れが発生する率が高いため、図4(c)に示すように、連結棒26にゴムリング60(破線で図示)を装着するのが一般的である。ゴムリング60を装着するのは現場作業になる。しかしながら、使用する連結棒26は数千から1万本やそれ以上の本数がある。長さは数十センチの短いものもあるが、1mとかそれ以上の長さのものもある。これらにゴムリング60を装着する作業の負担はきわめて大きい。しかも、図4(c)の一点鎖線円内に示すように、H鋼14とコンクリート型枠34の間には縦横に鉄筋62が張りめぐらされており、連結棒26と鉄筋62とが接触してゴムリング60の位置が狂ってしまうこともある。
これに対して本発明の支持金具は、支持ビット16と調整パイプ18とが圧縮により接合密着しているので、その間を水漏れが発生する心配がない。従って、調整パイプ18の外周面に沿って生じる水漏れだけを阻止すればよく、連結棒26でなく調整パイプ18にゴムリング36やブチルゴム塗布層37を装着することができる。
そして、図4(a)や(b)に示したゴムリング36やブチルゴム塗布層37は、調整パイプ18の中間の外径の変化する段部に接するように配置するので、容易に位置決めができる。連結棒26に装着するゴムリング60は、図4(a)に示したような保護カップ37にブチルゴムを収容したものが適するが、長い連結棒26への嵌め込み作業を容易にするために柔軟なプラスチック製の保護カップ37を使用する。従って、位置ずれしたり変形したりし易い。
これに対して、図4(a)に示した例では保護カップ37を金属製のものにして、工場出荷時に取り付けておくことができる。全長が短いので金属製の保護カップ37を嵌め込む作業は容易である。自動化も可能である。これによって現場作業の負荷を軽減して工期を短縮できる。また、現場作業中に簡単に長手方向に移動することがない。
さらに、図4(c)に示すように、ゴムリング36の位置はH鋼14からL(例えば、約4〜5cm)の距離にある。連結棒26に装着するゴムリング60の位置はH鋼14から遠く離れたM(例えば、1mあるいはそれ以上)の距離にある。ゴムリング36で漏水を止める場合とゴムリング60で漏水を止める場合とでは、コンクリートに及ぼす影響に大きな差がある。ゴムリング60の場所まで水漏れが生じて、ここで止水できたとしても、例えば、途中にある鉄筋62を伝わってその水が別のルートから漏れ出すおそれもある。H鋼14からごく近い部分で調整パイプ18の外周面に沿う水漏れを遮断できるから、高い止水効果を発揮できる。
図5は各種変形例の支持ビット16と調整パイプ18縦断面図である。
(a)〜(f)は、いずれも、支持ビット16に調整パイプ18を圧着して一体化した構造のものである。コンクリート型枠34を支持するための支持金具の全体構造は上記の実施例と変わらないから、図示を省略した。
図5の(a)の例は、支持ビット16の後端側に、少なくとも1個の環状の山24が設けられている。調整パイプ18の一端は支持ビット16の後端側を包囲して、圧縮接合によりその内面を支持ビット16の環状の山24に密着させている。
支持ビット16の後端側と調整パイプ18の一端が圧縮接合されて、空隙無しに密着している。これで、支持ビット16の後端側表面に沿う水漏れ防止の目的を達成できる。
図5の(b)の例は、既に実施例1で説明したとおり、支持ビット16の後端側に、回り止めネジ山22と複数の環状の山24が設けられたものである。回り止めネジ山22により、調整パイプ18を回転駆動するときに圧縮接合部分が空回りしない。これは、実施例1で説明したとおりである。さらに、調整パイプ18を回転駆動するときの駆動力で、調整パイプ18に支持ビット16の後端側がねじ込まれるように、即ち、ネジが締まる方向にネジが切られていると、支持ビット16と調整パイプ18の接合力が増すという効果がある。
図5の(c)の例は、支持ビット16の後端側に、回り止め用凸部23(または凹部でもよい)と複数の環状の山24が設けられている。図5の(b)の例ではネジ山22が回り止め効果を発揮した。図5の(c)の例では圧縮したときに調整パイプ18に食い込む任意の高さの任意の数の回り止め用凸部または凹部を設ける。これでも、空回りを防止できる。
図5の(d)の例は、環状の山24の軸cとタッピング用ネジ山20のネジ軸dの挟む角を鋭角にした。即ち、角αを0度を含まない90度未満にする。生産性を考慮すると30度以下が好ましい。
このように環状の山24がネジ軸に対して傾斜していると、調整パイプ18を回転駆動するときに圧縮接合部分が空回りしない。図5の(e)の例は、環状の山24が、その稜線が欠けもしくは変形している。これでも、空回りを防止できる。
なお、図5(f)の環状の山24は、頂上が尖ったもので、このほうがプレス成型で調整パイプ18と密着し易い。図5(g)と(h)は、環状の山24の一部を変形させたものである。(g)は山の高さはそのままにして、その一部が広幅になっている。(h)は山の高さはそのままにして山の一部を湾曲させている。いずれの場合も、支持ビット16を加工し易く空回りし難く、十分に高い止水性能を有する。
図5の(i)の例は、支持ビット16の後端側に、ネジ山22のみが設けられている。
調整パイプ18の内面を圧縮接合により支持ビット16のネジ山に密着させている。ねじ込みではなく圧縮接合により、空隙無しに密着しているので、(a)〜(h)の例より水圧の低い部分で使用する場合にはこれでも水漏れを防止できる。
図6は、本発明の支持金具の性能試験結果を示す説明図である。
サンプルN−1〜N−4は、図2(b)に示すように支持ビット56と調整パイプ58とをネジ止め接続して、調整パイプ58側から1MPa(メガパスカル)の水圧を24時間加え続けた結果を示す。サンプルN−2以外は水圧を加えた直後に漏水が生じた。サンプルN−2は支持ビット56と調整パイプ58とが十分に硬く密着するようにネジ止めされたためと考えられるが、歩留まりが悪すぎて実用的でない。
サンプルR−1は図5の(a)、サンプルR−2は図5の(b)、サンプルR−3
は図5の(c)、サンプルR−4は図5の(d)、サンプルR−5は図5の(f)である。これらはいずれも上記実施例で説明したとおり、支持ビット16と調整パイプ18とを圧縮接続して、調整パイプ18側から1MPa(メガパスカル)の水圧を24時間加え続けた結果を示す。いずれも全く漏水が見られなかった。なお、全てのサンプルについては、支持ビットと調整パイプを連結後に、その連結部に2.5t(トン)の張力を加えて耐力試験をして、コンクリート型枠の支持のための性能を満たしていることを確認した。
図7は、本発明の支持金具の変形例を示し、(a)は支持ビット16の縦断面図、(b)は調整パイプ18の縦断面図、(c)と両者を接続した状態の縦断面図である。
この実施例でも、支持ビット16に調整パイプ18を圧着一体化している。ここで、図7(a)に示すように、支持ビット16の先端側と後端側には、それぞれ表面硬化処理を施したタッピング用ネジ山20が設けられている。一方はH鋼14にタッピングによりねじこまれる。そして、他方はタッピングにより調整パイプ18にねじ込まれる。支持ビット16の構造は、上記の実施例と同様であるが、その内径は、支持ビット16をタッピングによってネジ込むことができるように、最適な寸法に設定されている。調整パイプ18は図7(b)に示すように先の実施例と同様である。
即ち、図7(c)に示すように、調整パイプ18の一端は支持ビット16の後端側を包囲しタッピング接合によりその内面を上記支持ビット16の後端側に密着させている。その他の構造は図1の例と変わらない。支持ビット16のタッピング用ネジ山20を調整パイプ18にタッピングによってネジ込むと、雄ねじと雌ねじを組み合わせた場合に比べて、クリアランスがなく、高い密着性を実現することができる。
さらに、例えば調整パイプ18の開口端に接する部分にテーパ部40を設けておくと、調整パイプ18の開口端とテーパ部40とが強く密着することによって、さらに高い水密性を担保することができる。タッピングによってネジ込まれているので、緩みが生じ難く、調整パイプ18の開口端とテーパ部40との間の密着性も柘に保持される。
即ち、支持ビット16と調整パイプ18とをネジ止めによる接続でなく、圧縮したりタッピングをすることによる機械的な接合方法を採用することで、両者の間の漏水を防止し、調整パイプ18自体のコストを低減し、両者を接続する作業の手数も軽減することが可能になる。
12 土留め壁
14 H鋼
16 支持ビット
18 調整パイプ
20 タッピング用ネジ山
22 回り止めネジ山
23 凹凸
24 環状の山
26 連結棒
28 連結部
30 工具掛け部
32 型枠支持金具
34 コンクリート型枠
36 ゴムリング
37 ブチルゴム塗布層
40 テーパ部
56 支持ビット
58 調整パイプ

Claims (8)

  1. 土留め壁側に一端を固定され他端でコンクリート型枠を支持するためのものであって、下記の特徴を備えるコンクリート型枠の支持金具。
    (1)支持ビットに調整パイプを圧着して一体化した構造をしている。
    (2)上記支持ビットの先端側には、表面硬化処理を施したタッピング用ネジ山が設けられている。
    (3)上記支持ビットの後端側には、少なくとも1個の環状の山が設けられている。
    (4)上記調整パイプの一端は上記支持ビットの後端側を包囲し圧縮接合によりその内面を上記支持ビットの環状の山に密着させている。
    (5)上記調整パイプの他端には、上記コンクリート型枠を支持するための連結棒を連結するための雌ねじを設けた連結部と、上記支持ビットの先端側を上記土留め壁にタッピングにより固定するために上記調整パイプを回転駆動する工具を装着するための工具掛け部とが設けられている。
  2. 下記の特徴を備える請求項1の記載のコンクリート型枠の支持金具。
    (1)上記支持ビットの後端側には、回り止めネジ山と複数の環状の山が設けられている。
    (2)上記調整パイプの一端は上記支持ビットの後端側を包囲し圧縮接合によりその内面を上記支持ビットの回り止めネジ山と環状の山に密着させている。
  3. 下記の特徴を備える請求項1の記載のコンクリート型枠の支持金具。
    (1)上記支持ビットの後端側には、回り止め用凸部または凹部と複数の環状の山が設けられている。
    (2)上記調整パイプの一端は上記支持ビットの後端側を包囲し圧縮接合によりその内面を上記支持ビットの回り止め用凸部または凹部と環状の山に密着させている。
  4. 上記環状の山の軸と上記タッピング用ネジ山のネジ軸の挟む角を鋭角にしたことを特徴とする請求項1の記載のコンクリート型枠の支持金具。
  5. 上記環状の山は、その稜線が欠けもしくは変形していることを特徴とする請求項1の記載のコンクリート型枠の支持金具。
  6. 土留め壁側に一端を固定され他端でコンクリート型枠を支持するためのものであって、下記の特徴を備えるコンクリート型枠の支持金具。
    (1)支持ビットに調整パイプを圧着して一体化した構造をしている。
    (2)上記支持ビットの先端側には、表面硬化処理を施したタッピング用ネジ山が設けられている。
    (3)上記支持ビットの後端側には、ネジ山が設けられている。
    (4)上記調整パイプの一端は上記支持ビットの後端側を包囲し圧縮接合によりその内面を上記支持ビットのネジ山に密着させている。
    (5)上記調整パイプの他端には、上記コンクリート型枠を支持するための連結棒を連結するための雌ねじを設けた連結部と、上記支持ビットの先端側を上記土留め壁にタッピングにより固定するために上記調整パイプを回転駆動する工具を装着するための工具掛け部とが設けられている。
  7. 上記調整パイプの圧縮により生じた段部に接するようにゴムリングを配置したことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のコンクリート型枠の支持金具。
  8. 土留め壁側に一端を固定され他端でコンクリート型枠を支持するためのものであって、下記の特徴を備えるコンクリート型枠の支持金具。
    (1)支持ビットに調整パイプを圧着して一体化した構造をしている。
    (2)上記支持ビットの先端側と後端側には、それぞれ表面硬化処理を施したタッピング用ネジ山が設けられている。
    (3)上記調整パイプの一端は上記支持ビットの後端側を包囲しタッピング接合によりその内面を上記支持ビットの後端側に密着させている。
    (5)上記調整パイプの他端には、上記コンクリート型枠を支持するための連結棒を連結するための雌ねじを設けた連結部と、上記支持ビットの先端側を上記土留め壁にタッピングにより固定するために上記調整パイプを回転駆動する工具を装着するための工具掛け部とが設けられている。
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