図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明する。図面における各部の寸法および縮尺は、実際の構成における寸法および縮尺とは適宜に相違する。以下に記載する実施の形態は、技術的に好適な種々の限定を含む。本発明の範囲は、以下に例示する形態には限定されない。
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態に係るゲームシステム100Aの構成を例示する平面図である。ゲームシステム100Aは、例えばゲームセンターもしくはカジノ等の娯楽施設、またはショッピングセンター等の商業施設に設置される。カジノにおいて使用されるゲームシステム100Aは、ゲーミングマシンとも称呼される。
プレイヤは、遊技価値を消費することでゲームシステム100Aによるゲームをプレイすることができる。遊技価値は、例えばトークンコイン(メダル)、コイン(貨幣)もしくはチケット等の有体の媒体、または、クレジットもしくはポイント等の無体の価値である。無体の遊技価値の数量は、例えばICカード等の記録媒体にデータとして記憶される。有体の遊技価値および無体の遊技価値の何れかをプレイヤが選択して消費してもよい。遊技価値の消費は、遊技価値の投入とも換言される。
遊技価値はゲームの結果に応じた特典(報酬)としてプレイヤに付与される。すなわち、遊技価値の獲得がゲームの目的のひとつである。遊技価値の付与は、遊技価値の払出とも換言される。なお、ゲームのプレイのために消費される遊技価値とゲームの結果に応じた特典としてプレイヤに付与される遊技価値とは、同種および異種の何れでもよい。例えば、無体の遊技価値であるクレジットの消費によりプレイヤがゲームをプレイした結果に応じて、所定量のクレジット(すなわち同種の遊技価値)を特典としてプレイヤに付与してもよいし、有体の遊技価値であるトークンコイン(すなわち異種の遊技価値)を特典としてプレイヤに付与してもよい。
図1に例示される通り、第1実施形態のゲームシステム100Aは、抽選機構10と複数のステーション20とを具備する。抽選機構10は、鉛直方向からの平面視で略円形に構成され、抽選媒体Bを利用した物理抽選に使用される。抽選媒体Bは、例えば球体等の立体物である。複数のステーション20は、抽選機構10を包囲するように円周方向に配列される。複数のステーション20の各々を使用してプレイヤがゲームをプレイする。
抽選機構10は、物理抽選部11と抽選フィールド12と投入機構13とを具備する。物理抽選部11は、回転可能に支持された円板状の構造体(ルーレット)である。物理抽選部11には円周方向に沿って等間隔に複数(例えば25個)の抽選孔Hが形成される。複数の抽選孔Hの各々は、抽選媒体Bが進入可能なポケットである。複数の抽選孔Hの各々には相異なる番号が割当てられる。図1に例示される通り、各抽選孔Hの近傍には、当該抽選孔Hに割当てられた番号が表記される。第1実施形態の物理抽選部11は、例えばモータ等の駆動機構(図示略)により駆動されることで回転する。なお、物理抽選部11を回転させなくてもよい。
抽選フィールド12は、鉛直方向からの平面視で物理抽選部11を包囲する円環状の板状部材である。抽選フィールド12の表面は、外周縁から内周縁(すなわち物理抽選部11側)にかけて降下する傾斜面である。投入機構13は、抽選フィールド12の外周縁の近傍に設置され、抽選媒体Bを抽選フィールド12の面上に順次に投入する。投入機構13により投入された抽選媒体Bは、抽選フィールド12の面上で転動しながら徐々に物理抽選部11に接近し、最終的には物理抽選部11の複数の抽選孔Hの何れかに進入する。複数の番号のうち抽選媒体Bが進入した抽選孔Hに対応する番号(以下「当選番号」という)が抽選の結果である。すなわち、抽選機構10を利用した物理抽選は、相異なる抽選孔Hに対応するN個の番号の何れかを無作為に選択する動作である。
複数のステーション20の各々は、プレイヤがゲームをプレイするために使用する装置である。図1に例示される通り、各ステーション20は、遊技価値の投入または払出に使用される受付部21を具備する。受付部21は、トークンコイン等の有体の遊技価値が投入される投入口と、有体の遊技価値を特典として放出する払出口とを含んで構成される。ただし、例えばクレジット等の無体の遊技価値を例えばICカード等の記録媒体から読出す読出回路と、無体の遊技価値を記録媒体に書込む書込回路とを、受付部21として利用してもよい。
図1に例示される通り、複数のステーション20の各々は、表示装置22と操作装置23とを具備する。表示装置22は、各種の画像を表示する。例えば液晶表示パネルまたは有機EL(ElectroLuminescence)表示パネル等の平板型の表示パネルが表示装置22として好適に利用される。例えば抽選機構10を利用した物理抽選の結果を利用したゲームを表す画面が表示装置22に表示される。操作装置23は、プレイヤによる操作を受付ける。第1実施形態の操作装置23は、表示装置22の表示面と一体に構成されてプレイヤによる接触を検知するタッチパネルである。ただし、プレイヤが操作する操作子を操作装置23として利用してもよい。
図2は、第1実施形態に係るゲームシステム100Aの機能的な構成を例示するブロック図である。図2に例示される通り、第1実施形態のゲームシステム100Aは、管理システム30を具備する。複数のステーション20の各々は、管理システム30に接続される。なお、図2においては1個のステーション20のみが代表的に図示されている。
管理システム30は、制御装置31と記憶装置32とを具備するコンピュータシステムである。制御装置31は、例えばCPU(Central Processing Unit)等の処理回路で構成され、抽選機構10および各ステーション20を含むゲームシステム100の全体を統括的に制御する。記憶装置32は、制御装置31が実行するプログラムと制御装置31が使用する各種のデータとを記憶する。例えば表示装置22が表示する画像を表す画像データが記憶装置32に記憶される。例えば半導体記録媒体および磁気記録媒体等の公知の記録媒体、または複数種の記録媒体の組合せが、記憶装置32として任意に採用される。
図2に例示される通り、制御装置31は、記憶装置32に記憶されたプログラムを実行することで抽選制御部311およびゲーム制御部312として機能する。抽選制御部311は、抽選機構10を使用した物理抽選を制御する。具体的には、抽選制御部311は、例えば投入機構13による抽選媒体Bの投入を制御する処理と、複数の抽選孔Hのうち抽選媒体Bが進入した抽選孔Hを特定する処理とを実行する。以上の説明から理解される通り、抽選機構10および抽選制御部311は、抽選媒体Bを利用した抽選を実行する抽選処理部35として機能する。
ゲーム制御部312は、抽選処理部35による抽選の結果を利用したゲーム(以下「特定ゲーム」という)を制御する。具体的には、ゲーム制御部312は、抽選処理部35による抽選の結果に応じてステーション20毎に特定ゲームを進行させる。第1実施形態のゲーム制御部312は、特定ゲームを表す画像(以下「ゲーム画面」という)を各ステーション20の表示装置22に表示させる。具体的には、ゲーム制御部312は、ゲーム画面を表す画像データを表示装置22に出力することで当該ゲーム画面を表示装置22に表示させ、特定ゲームの進行に応じてゲーム画面を随時に更新する。以下の説明では、任意の1個のステーション20に便宜的に着目する。なお、複数のステーション20の各々にゲーム制御部312を個別に設置してもよい。
図3は、特定ゲームのゲーム画面Gを例示する模式図である。図3に例示される通り、特定ゲームは、第1オブジェクト列L1と第2オブジェクト列L2とを利用するゲームである。第1オブジェクト列L1は、第1経路R1に沿って配置された複数のオブジェクトObの配列である。第2オブジェクト列L2は、第2経路R2に沿って配置された複数のオブジェクトObの配列である。オブジェクトObは、表示装置22に表示される略矩形状の画像である。第1経路R1および第2経路R2の各々は、横方向の直線と縦方向の直線とを交互に連結した矩形波状の経路である。特定ゲームは、概略的には、第1オブジェクト列L1および第2オブジェクト列L2の各々を構成するオブジェクトObを所定の規則のもとで順次に消去することを目的としたゲームである。
第1オブジェクト列L1の各オブジェクトObは、第1経路R1の端部E1に向けて当該第1経路R1に沿って移動する。同様に、第2オブジェクト列L2の各オブジェクトObは、第2経路R2の端部E2に向けて当該第2経路R2に沿って移動する。
図3に例示される通り、ゲーム画面Gには停止位置Pと有効領域Qとが設定される。停止位置Pは、第1経路R1の端部E1と第2経路R2の端部E2との間に配置された画像である。すなわち、第1経路R1の端部E1と第2経路R2の端部E2とは、停止位置Pを挟んで相互に反対側に位置する。第1オブジェクト列L1の各オブジェクトObは、先頭のオブジェクトObが端部E1に到達するまで、第1経路R1上を端部E1に向けて移動する。第2オブジェクト列L2の各オブジェクトObは、先頭のオブジェクトObが端部E2に到達するまで、第2経路R2上を端部E2に向けて移動する。すなわち、第1オブジェクト列L1および第2オブジェクト列L2の各々は、停止位置Pに突き当たるまで進行して停止する。なお、停止位置Pまたは有効領域Qの表示を省略してもよい。第1オブジェクト列L1の先頭のオブジェクトObは、第1オブジェクト列L1の複数のオブジェクトObのうち第1経路R1の端部E1に最も近い1個のオブジェクトObである。同様に、第2オブジェクト列L2の先頭のオブジェクトObは、第2オブジェクト列L2の複数のオブジェクトObのうち第2経路R2の端部E2に最も近い1個のオブジェクトObである。
有効領域Qは、ゲーム画面G内の特定の領域である。図3に例示される通り、第1実施形態の有効領域Qは、第1経路R1の一部と第2経路R2の一部とを含む。具体的には、第1経路R1のうち端部E1を含む所定長の部分と、第2経路R2のうち端部E2を含む所定長の部分とが有効領域Q内に含まれる。先頭のオブジェクトObが端部E1に位置する状態では、第1オブジェクト列L1のうち先頭から所定個のオブジェクトObが有効領域Q内に位置する。同様に、先頭のオブジェクトObが端部E2に位置する状態では、第2オブジェクト列L2のうち先頭から所定個のオブジェクトObが有効領域Q内に位置する。第1実施形態では、第1オブジェクト列L1のうち先頭側の4個のオブジェクトObと第2オブジェクト列L2のうち先頭側の4個のオブジェクトObとが有効領域Q内に位置する場合を例示する。以上に説明した通り、第1オブジェクト列L1を構成する複数のオブジェクトObのうち、有効領域Q内の1個以上のオブジェクトObと有効領域Q外の1個以上のオブジェクトObとが表示装置22に表示される。第2オブジェクト列L2についても同様である。有効領域Qは、第1経路R1の一部と第2経路R2の一部とを含む領域と表現されるほか、第1オブジェクト列L1の1個以上のオブジェクトObおよび第2オブジェクト列L2の1個以上のオブジェクトObを含む領域とも表現される。
第1オブジェクト列L1および第2オブジェクト列L2を構成するオブジェクトObは、抽選オブジェクトOb1と特殊オブジェクトOb2と特典オブジェクトOb3とを含む複数の種類の何れかである。図4を参照して各オブジェクトObの意義を説明する。図4には、有効領域Q内の複数のオブジェクトObが変化する様子が例示されている。
抽選オブジェクトOb1は、抽選処理部35による抽選の候補となる複数の番号の何れかが割当てられた要素である。ゲーム制御部312は、第1オブジェクト列L1および第2オブジェクト列L2のうち抽選処理部35による抽選の結果に応じた1個以上の抽選オブジェクトOb1を特殊オブジェクトOb2に変更する処理(以下「変更処理」という)を実行する。具体的には、変更処理は、抽選処理部35による抽選で決定された当選番号が割当てられた抽選オブジェクトOb1を特殊オブジェクトOb2に変更する処理である。例えば当選番号が「8」である場合、図4の状態Aおよび状態Bから理解される通り、番号「8」に対応する抽選オブジェクトOb1が特殊オブジェクトOb2に変更される。なお、図4においては有効領域Q内の抽選オブジェクトOb1が特殊オブジェクトOb2に変更される様子が例示されているが、有効領域Q外の抽選オブジェクトOb1も同様に、当選番号に対応する抽選オブジェクトOb1が特殊オブジェクトOb2に変更される。以上の説明から理解される通り、特殊オブジェクトOb2には、特定ゲームの開始の時点から原始的に存在していた特殊オブジェクトOb2(以下「初期特殊オブジェクトOb2」という)と、特定ゲームの開始の時点で存在した抽選オブジェクトOb1から抽選の結果に応じて変化した特殊オブジェクトOb2(以下「変更特殊オブジェクトOb2」という)とがある。なお、初期特殊オブジェクトOb2を省略してもよい。
特殊オブジェクトOb2(初期特殊オブジェクトOb2および変更特殊オブジェクトOb2)は、第1オブジェクト列L1および第2オブジェクト列L2を構成するオブジェクトObを消去するための要素である。図4の状態Bのように有効領域Q内に2個の特殊オブジェクトOb2が存在する場合に、ゲーム制御部312は、図4の状態Cのように、2個の特殊オブジェクトOb2の間に位置するオブジェクトOb(抽選オブジェクトOb1および特典オブジェクトOb3)を消去する処理(以下「消去処理」という)を実行する。第1実施形態の消去処理においては、図4の状態Cから理解される通り、有効領域Q内の2個の特殊オブジェクトOb2の間のオブジェクトObとともに、当該2個の特殊オブジェクトOb2も消去される。なお、有効領域Qの外側で2個の特殊オブジェクトOb2の間に位置するオブジェクトObは消去されない。すなわち、有効領域Qは、他のオブジェクトObを消去する特殊オブジェクトOb2の機能が有効化される領域とも表現できる。
図4の状態Cから理解される通り、消去処理によるオブジェクトObの消去の結果、有効領域Q内には空間Vが発生する。空間Vは、第1経路R1または第2経路R2の各々の線上においてオブジェクトObが存在しない領域である。以上のように有効領域Q内に空間Vが発生すると、ゲーム制御部312は、空間VにオブジェクトObを補充する処理(以下「補充処理」という)を実行する。第1実施形態の補充処理は、第1オブジェクト列L1の各オブジェクトObまたは第2オブジェクト列L2の各オブジェクトObを移動させることで空間VにオブジェクトObを補充する処理である。具体的には、図4に状態Dとして例示される通り、第1オブジェクト列L1の各オブジェクトObは、先頭のオブジェクトObが端部E1に到達するように第1経路R1に沿って移動し、第2オブジェクト列L2の各オブジェクトObは、先頭のオブジェクトObが端部E2に到達するように第2経路R2に沿って移動する。以上の説明から理解される通り、第1経路R1および第2経路R2のうち有効領域Qの外側の範囲は、有効領域Qに補充されるオブジェクトObを保留する領域(保留領域)として機能する。
なお、図4の状態Bでは、第1オブジェクト列L1の特殊オブジェクトOb2(番号「8」)と第2オブジェクト列L2の特殊オブジェクトOb2(番号「19」)とが有効領域Q内に位置する場合を例示した。図5に例示される通り、第1オブジェクト列L1の2個の特殊オブジェクトOb2が有効領域Q内に位置する場合(第2オブジェクト列L2の特殊オブジェクトOb2は有効領域Q内に存在しない場合)には、当該2個の特殊オブジェクトOb2と両者間のオブジェクトObとが消去処理により消去される。すなわち、第1オブジェクト列L1の複数のオブジェクトObが消去される。図5の消去処理により発生した空間Vは、第1オブジェクト列L1の各オブジェクトObの移動により補充される。図5の例示では、第2オブジェクト列L2のオブジェクトObは消去されないから、第2オブジェクト列L2の各オブジェクトObは移動しない。なお、図5では第1オブジェクト列L1のオブジェクトObが消去される場合を例示したが、第2オブジェクト列L2の2個の特殊オブジェクトOb2が有効領域Q内に位置する場合も同様である。すなわち、第2オブジェクト列L2の2個の特殊オブジェクトOb2と両者間のオブジェクトObとが消去処理により消去される。
また、図6に例示される通り、有効領域Q内に3個以上の特殊オブジェクトOb2が存在する場合、任意の2個の特殊オブジェクトOb2で挟まれたオブジェクトObと当該3個以上の特殊オブジェクトOb2とが消去処理により消去される。すなわち、有効領域Q内で最も左側に位置する特殊オブジェクトOb2から最も右側に位置する特殊オブジェクトOb2までの複数のオブジェクトObが消去される。
図7は、消去処理により有効領域Q内の複数のオブジェクトObが消去された状態であり、図8は、図7の状態から有効領域Q内にオブジェクトObが補充された状態である。図7に例示される通り、消去処理により有効領域Q内のオブジェクトObが消去されることで第1オブジェクト列L1内のオブジェクトObの個数は減少する。したがって、図8から理解される通り、補充処理の結果として第1オブジェクト列L1の全長は短縮される。以上に例示した消去処理および補充処理が反復される結果、第1オブジェクト列L1を構成する全部のオブジェクトObが消去されて第1オブジェクト列L1は消滅する場合がある。第2オブジェクト列L2についても同様である。なお、第1オブジェクト列L1から消去された個数分のオブジェクトObを第1オブジェクト列L1の最後尾に連結することで、第1オブジェクト列L1を構成するオブジェクトObの個数を一定に維持してもよい。第2オブジェクト列L2についても同様である。
図3の特典オブジェクトOb3は、プレイヤに付与される特典を表すオブジェクトObである。各特典オブジェクトOb3には、プレイヤに特典として付与される遊技価値の数量が表示される。第1オブジェクト列L1および第2オブジェクト列L2の各々における後方に位置する特典オブジェクトOb3ほど遊技価値の数量が大きい。ゲーム制御部312は、消去処理により消去された特典オブジェクトOb3に対応する数量の遊技価値を特典としてプレイヤに付与する処理(以下「特典処理」という)を実行する。なお、各特典オブジェクトOb3に対応する遊技価値の数量は任意に設定される。例えば遊技価値の数量が相違する複数の特典オブジェクトOb3をランダムに配置してもよい。
図9は、第1実施形態におけるゲーム制御部312が実行する処理の具体的な手順を例示するフローチャートである。複数のステーション20の各々について図9の処理が並行に開始される。図9の処理を開始すると、ゲーム制御部312は、初期的なゲーム画面G(以下「初期画面」という)を表示装置22に表示させる(Sa1)。
図3に例示される通り、初期画面には、所定個のオブジェクトObで構成される第1オブジェクト列L1と所定個のオブジェクトObで構成される第2オブジェクト列L2とが表示される。第1オブジェクト列L1および第2オブジェクト列L2の各々を構成する複数のオブジェクトObの配列(すなわち組合せおよび順序)はステーション20毎に個別に設定される。したがって、特定ゲームの進行の状況はステーション20毎に相違する。
第1オブジェクト列L1および第2オブジェクト列L2の各々には、抽選オブジェクトOb1と特殊オブジェクトOb2と特典オブジェクトOb3とが含まれる。すなわち、第1オブジェクト列L1および第2オブジェクト列L2は、特定ゲームの開始の時点で複数の特殊オブジェクトOb2(すなわち初期特殊オブジェクトOb2)を包含する。したがって、特定ゲームの開始の時点において、多数のオブジェクトObを消去できるという期待感をプレイヤに付与することが可能である。
また、初期画面における第1オブジェクト列L1および第2オブジェクト列L2の各々は、複数の特典オブジェクトOb3を包含する。なお、図3では、任意の2個の特殊オブジェクトOb2の間に特典オブジェクトOb3が配置された初期画面を例示したが、2個の特殊オブジェクトOb2の間に特典オブジェクトOb3が配置される必要は必ずしもない。
なお、初期画面における各特殊オブジェクトOb2の間には、1個以上の他のオブジェクトOb(抽選オブジェクトOb1または特典オブジェクトOb3)が介在する。すなわち、初期特殊オブジェクトOb2同士は初期画面では隣合わない。また、抽選処理部35による抽選の候補となる全部の番号に対応する抽選オブジェクトOb1が初期画面には配置される。第1実施形態における初期画面の有効領域Q内には、抽選オブジェクトOb1のみが配置される。以上の構成によれば、抽選処理部35による抽選の進行により有効領域Q内の抽選オブジェクトOb1が特殊オブジェクトOb2に変更され、結果的に有効領域Q内のオブジェクトObが消去される可能性が高い。したがって、抽選の進行により多数のオブジェクトObが消去されるという期待感をプレイヤに付与することが可能である。なお、共通の番号に対応する2個以上の抽選オブジェクトOb1が初期画面に配置されてもよい。また、複数の番号のうち一部の番号に対応する抽選オブジェクトOb1のみを初期画面に配置してもよい。
表示装置22に初期画面が表示されると、抽選処理部35による抽選が開始される。すなわち、投入機構13からM個の抽選媒体Bが順次に投入され、各抽選媒体Bが相異なる抽選孔Hに進入することでM個の当選番号が順次に決定される。特定ゲームで決定される当選番号の個数Mは、抽選候補となる番号の総数(例えば25個)を下回る自然数である。なお、特定ゲームの実行中に1個の抽選媒体Bが進入した抽選孔Hには、他の抽選媒体Bは進入できない。すなわち、特定ゲームにおいては、各当選番号が唯1回だけ選択され、複数回にわたり重複して当選番号が決定されることはない。
ゲーム制御部312は、抽選処理部35による抽選で1個の当選番号が決定されるまで待機する(Sa2:NO)。1個の当選番号が決定されると(Sa2:YES)、ゲーム制御部312は、抽選処理部35による抽選の結果に応じて特定ゲームを進行させる処理(以下「ゲーム処理」という)を実行する(Sa3)。すなわち、当選番号の決定毎(すなわち抽選媒体B毎)にゲーム処理Sa3が実行される。
ゲーム制御部312は、抽選処理部35が順次に決定したM個の当選番号についてゲーム処理Sa3を実行したか否かを判定する(Sa4)。M個の当選番号についてゲーム処理Sa3を実行していない場合(Sa4:NO)、処理をステップSa2に移行して、抽選処理部35による新たな当選番号の決定を待機する。他方、M個の当選番号についてゲーム処理Sa3を実行した場合(Sa4:YES)、ゲーム制御部312は特定ゲームを終了する。
図10は、ゲーム制御部312が実行するゲーム処理Sa3の具体的な手順を例示するフローチャートである。当選番号の決定(Sa2:YES)を契機としてゲーム処理Sa3を開始すると、ゲーム制御部312は変更処理を実行する(Sa31)。すなわち、ゲーム制御部312は、第1オブジェクト列L1および第2オブジェクト列L2のうち当選番号に対応する抽選オブジェクトOb1を特殊オブジェクトOb2に変更する。なお、当選番号に対応する抽選オブジェクトOb1がゲーム画面G内に存在しない場合もあり得る。
ゲーム制御部312は、有効領域Q内に2個以上の特殊オブジェクトOb2が存在するか否かを判定する(Sa32)。有効領域Q内に2個以上の特殊オブジェクトOb2が存在しないと判定した場合(Sa32:NO)、ゲーム制御部312は、ゲーム処理Sa3を終了して図9のステップSa4に処理を移行する。すなわち、当選番号に対応する抽選オブジェクトOb1が有効領域Q内に存在しない場合には、消去処理と特典処理と補充処理とが実行されることなく1回のゲーム処理Sa3が終了する。
他方、有効領域Q内に2個以上の特殊オブジェクトOb2が存在する場合(Sa32:YES)、ゲーム制御部312は消去処理を実行する(Sa33)。すなわち、ゲーム制御部312は、有効領域Q内で2個の特殊オブジェクトOb2の間に位置するオブジェクトObと、当該2個の特殊オブジェクトOb2とを消去する。
ゲーム制御部312は、消去処理の結果に応じた特典処理(Sa34−Sa37)を実行する。まず、ゲーム制御部312は、消去処理により特典オブジェクトOb3が消去されたか否かを判定する(Sa34)。特典オブジェクトOb3が消去された場合(Sa34:YES)、ゲーム制御部312は、当該特典オブジェクトOb3に対応する数量の遊技価値をプレイヤに特典として付与する(Sa35)。消去処理により消去された1個以上のオブジェクトObに特典オブジェクトOb3が含まれない場合(Sa34:NO)、遊技価値の付与(Sa35)は実行されない。
ゲーム制御部312は、第1オブジェクト列L1または第2オブジェクト列L2における全部のオブジェクトObが消去されたか否かを判定する(Sa36)。第1オブジェクト列L1または第2オブジェクト列L2が消滅した場合(Sa36:YES)、ゲーム制御部312は、所定の数量の遊技価値をプレイヤに特典として付与する(Sa37)。ステップSa37で付与される遊技価値の数量は、例えば特典オブジェクトOb3に対応する遊技価値の数量の最大値を上回る。第1オブジェクト列L1または第2オブジェクト列L2が消滅していない場合(Sa36:NO)、遊技価値の付与(Sa37)は実行されない。なお、第1オブジェクト列L1および第2オブジェクト列L2の双方が消滅した場合、M個の当選番号に関するゲーム処理Sa3の完了前に特定ゲームは終了される。
以上に説明した特典処理(Sa34−Sa37)を実行すると、ゲーム制御部312は補充処理を実行する(Sa38)。すなわち、ゲーム制御部312は、第1オブジェクト列L1の各オブジェクトObまたは第2オブジェクト列L2の各オブジェクトObを移動させることで、消去処理により発生した空間VにオブジェクトObを補充する。補充処理を実行すると、ゲーム制御部312は、処理をステップSa32に移行し、有効領域Q内に2個以上の特殊オブジェクトOb2が存在するか否かを判定する。
補充処理により有効領域Qの外側から内側に特殊オブジェクトOb2が移動することで、当該有効領域Q内に2個以上の特殊オブジェクトOb2が存在する状態が新たに発生する場合がある。例えば、補充処理の直後の状態に相当する図4の状態Dでは、補充処理により2個の特殊オブジェクトOb2が有効領域Q内に移動する。有効領域Q内に2個以上の特殊オブジェクトOb2が存在する場合(Sa32:YES)、ゲーム制御部312は、変更処理Sa31の直後と同様に、消去処理(Sa33)と特典処理(Sa34−Sa37)と補充処理(Sa38)とを実行する。例えば図4に状態Eとして例示される通り、有効領域Q内の2個の特殊オブジェクトOb2の間のオブジェクトObと当該2個の特殊オブジェクトOb2とが消去処理により消去され、当該消去処理の実行後に特典処理と補充処理とが実行される。さらに、第2回目の補充処理Sa36の結果として有効領域Q内に2個以上の特殊オブジェクトOb2が存在する場合(Sa32:YES)も同様に、ゲーム制御部312は、消去処理と特典処理と補充処理とを実行する。すなわち、ゲーム制御部312は、消去処理と特典処理と補充処理とを複数回にわたり反復する。
以上に例示した通り、当選番号の決定毎に実行される変更処理の結果として消去処理と特典処理と補充処理とが実行されるほか、消去処理および補充処理の結果として、再度の変更処理が実行されることなく消去処理と特典処理と補充処理とが実行される。すなわち、有効領域Q内のオブジェクトObの消去および補充が、再度の変更処理を必要とすることなく複数回にわたり連鎖的に発生する。
以上の説明から理解される通り、第1実施形態では、抽選処理部35による抽選の結果に応じて1個以上のオブジェクトObが特殊オブジェクトOb2に変更される結果としてオブジェクトの消去処理と補充処理とが実行されるから、抽選の結果に応じて連鎖的に多数のオブジェクトObを消去できる可能性がある。したがって、多数のオブジェクトObを消去できるというプレイヤの期待感を長期にわたり維持できる興趣性の高いゲームを提供することが可能である。
第1実施形態では、消去処理により消去されたオブジェクトObに応じた特典がプレイヤに付与される。したがって、多数のオブジェクトObの消去を目指す誘因をプレイヤに効果的に付与できる。第1実施形態では特に、消去処理により特典オブジェクトOb3が消去された場合に特典が付与されるから、特典を獲得できるオブジェクトObをプレイヤが把握できるという利点がある。
また、第1実施形態では、有効領域Q内のオブジェクトObが表示装置22に表示されるから、有効領域Q内のオブジェクトObが消去される様子と、有効領域Q内の空間VにオブジェクトObが補充される様子とを、プレイヤが視覚的および直観的に把握できるという利点がある。第1実施形態では特に、有効領域Q内のオブジェクトObに加えて有効領域Q外のオブジェクトObも表示装置22に表示されるから、有効領域Q内で発生する動作(消去,補充)をプレイヤが予想できるという利点もある。
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態について説明する。なお、以下の各例示において機能が第1実施形態と同様である要素については、第1実施形態の説明で使用した符号を流用して各々の詳細な説明を適宜に省略する。
第2実施形態における制御装置31は、第1ゲームモードまたは第2ゲームモードの何れかで動作する。第1ゲームモードは、例えば特定ゲームの開始の直後の動作モードであり、第2ゲームモードは、例えば第1ゲームモードによる動作の終了後の動作モードである。
抽選処理部35は、第1ゲームモードにおいてN個の当選番号を抽選により順次に決定する。すなわち、第1ゲームモードにおいては、投入機構13がN個の抽選媒体Bの各々を順次に投入し、各抽選媒体Bが相異なるN個の抽選孔Hに進入することでN個の当選番号が順次に決定される。第1ゲームモードでは、1個の抽選媒体Bが抽選孔Hに進入する以前に他の抽選媒体Bが投入機構13により投入される。すなわち、N個の抽選媒体Bが並行して抽選フィールド12の面上で転動する。なお、第1ゲームモードでは、投入機構13がN個の抽選媒体Bを抽選フィールド12に同時に投入してもよい。
第2ゲームモードでは、抽選処理部35は、第1実施形態と同様にM個の当選番号を抽選により順次に決定する。すなわち、第2ゲームモードにおいては、投入機構13がM個の抽選媒体Bの各々を順次に投入し、各抽選媒体Bが相異なるM個の抽選孔Hに進入することでM個の当選番号が順次に決定される。第2ゲームモードでは、1個の抽選媒体Bが抽選孔Hに進入してゲーム処理Sa3が完了してから、他の抽選媒体Bが投入機構13により投入される。なお、第1ゲームモードで決定される当選番号の個数Nと第2ゲームモードで決定される当選番号の個数Mとの大小や異同は不問であるが、例えば個数Nは個数Mを上回る数値に設定される。
第2実施形態のゲーム制御部312は、前述の図4の処理に代えて図11の処理を実行する。図11に例示される通り、ゲーム制御部312は、初期的なゲーム画面Gを表示装置22に表示させると(Sa1)、第1ゲームモードにおける抽選の結果に応じた処理(Sb1−Sb4)と、第2ゲームモードにおける抽選の結果に応じた処理(Sa2−Sa4)とを実行する。
第1ゲームモードにおいて、ゲーム制御部312は、抽選処理部35による抽選で1個の当選番号が決定されるまで待機する(Sb1:NO)。1個の当選番号が決定されると(Sb1:YES)、ゲーム制御部312は、当該当選番号に対応する抽選オブジェクトOb1を特殊オブジェクトOb2に変更する変更処理を実行する(Sb2)。ゲーム制御部312は、N個の当選番号が決定されたか否かを判定する(Sb3)。第1ゲームモードにおける決定済の当選番号の個数がN個を下回る場合(Sb3:NO)、ゲーム制御部312は、処理をステップSb1に移行して、抽選処理部35による新たな当選番号の決定を待機する。すなわち、相異なる当選番号に対応するN回の変更処理が順次に実行される。
N個の当選番号が決定されると(Sb3:YES)、ゲーム制御部312は、直前のN回の変更処理の結果に応じた消去処理と補充処理とを実行する(Sb4)。すなわち、ゲーム制御部312は、N回の変更処理を反映した状態で有効領域Q内に位置する2個以上の特殊オブジェクトOb2と各特殊オブジェクトOb2の間のオブジェクトObを消去処理により消去する。また、ゲーム制御部312は、消去処理により発生した空間Vが補充されるように第1オブジェクト列L1の各オブジェクトObまたは第2オブジェクト列L2の各オブジェクトObを移動させる。以上の説明から理解される通り、第1ゲームモードでは、当選番号の決定毎に変更処理は実行されるが、変更処理の結果に応じた消去処理および補充処理は、N個の当選番号の決定まで実行されない。
以上に説明した動作を実行すると、ゲーム制御部312は、第1ゲームモードでの動作の結果を反映したゲームの状態を引継いで第2ゲームモードでの動作を開始する。すなわち、動作モードが第1ゲームモードから第2ゲームモードに遷移する。第2ゲームモードでの動作は第1実施形態と同様である。すなわち、当選番号の決定毎に、変更処理(Sa31)と消去処理(Sa33)と特典処理(Sa34−Sa37)と補充処理Sa38とが実行される。第2ゲームモードにおいてM個の当選番号についてゲーム処理Sa3を実行すると(Sa4:YES)、ゲーム制御部312は特定ゲームを終了する。
以上に説明した通り、第2ゲームモードにおいては、M個の当選番号の各々に対応する変更処理毎に消去処理と補充処理とが実行されるのに対し、第1ゲームモードにおいては、N個の当選番号の各々に対応する抽選オブジェクトOb1を変更処理により特殊オブジェクトOb2に変更してから消去処理と補充処理とが実行される。したがって、第1ゲームモードの消去処理では、N回にわたる変更処理で発生した特殊オブジェクトOb2により多数のオブジェクトObが一斉に消去される可能性が高い。したがって、第1ゲームモードにおいて多数のオブジェクトObを消去できるという期待感をプレイヤに付与することが可能である。
なお、第2実施形態では、第1ゲームモードおよび第2ゲームモードの双方で制御装置31が動作する構成を例示したが、制御装置31が第1ゲームモードのみで動作する構成、または、制御装置31が第2ゲームモードのみで動作する構成も想定される。
[第3実施形態]
図12は、本発明の第3実施形態に係るゲームシステム100Bの構成を例示するブロック図である。第3実施形態のゲームシステム100Bは、スマートフォンまたはパーソナルコンピュータ等の情報端末である。ゲームに専用される可搬型のゲーム機器をゲームシステム100Bとして利用してもよい。図12に例示される通り、ゲームシステム100Bは、制御装置51と記憶装置52と表示装置53と操作装置54とを具備する。
制御装置51は、例えばCPU等の処理回路で構成され、ゲームシステム100Bの各要素を統括的に制御する。記憶装置52は、制御装置51が実行するプログラムと制御装置51が使用する各種のデータとを記憶する。例えば半導体記録媒体および磁気記録媒体等の公知の記録媒体、または複数種の記録媒体の組合せが、記憶装置52として任意に採用される。表示装置53は、制御装置51による制御のもとで各種の画像を表示する。操作装置54は、プレイヤによる操作を受付ける。例えば表示装置53の表示面と一体に構成されたタッチパネルが操作装置54として好適に利用される。
制御装置51は、記憶装置52に記憶されたプログラムを実行することで抽選処理部35およびゲーム制御部312として機能する。抽選処理部35は、第1実施形態と同様に、複数の番号の何れかを抽選により順次に決定する。第1実施形態の抽選処理部35は、抽選機構10を利用した物理抽選を実行するのに対し、第3実施形態の抽選処理部35は、制御装置51による演算処理を利用した電子抽選により当選番号を決定する。電子抽選は、例えば乱数の発生により当選番号を確率的に決定する情報処理である。抽選処理部35は、抽選の過程を表す画像を表示装置53に表示させる。例えば第1実施形態の抽選機構10を表す画像が表示装置53に表示される。
ゲーム制御部312は、第1実施形態と同様に、抽選処理部35による抽選の結果を利用した特定ゲームを制御する。具体的には、ゲーム制御部312は、特定ゲームのゲーム画面Gを表示装置53に表示させ、抽選処理部35による抽選の結果に応じて変更処理(Sa31)と消去処理(Sa33)と特典処理(Sa34−Sa37)と補充処理(Sa38)とを実行する。したがって、第3実施形態においても第1実施形態と同様の効果が実現される。なお、第2実施形態の構成を第3実施形態のゲームシステム100Bに適用してもよい。
[変形例]
以上に例示した各形態は多様に変形され得る。前述の各形態に適用され得る具体的な変形の態様を以下に例示する。以下の例示から任意に選択された2以上の態様を、相互に矛盾しない範囲で併合してもよい。
(1)前述の各形態では、複数の番号の何れかを抽選により決定する構成を例示したが、抽選により決定される要素(抽選要素)は番号に限定されない。例えば文字、記号、色彩、模様または絵柄等の各種のシンボルを抽選要素として、複数の候補から抽選により決定してもよい。以上の説明から理解される通り、抽選処理部35が実行する抽選の典型例は、複数の抽選要素の何れかを決定する処理である。また、複数回にわたる抽選のうち一部の抽選では、複数の抽選要素の何れかをプレイヤが選択できるようにしてもよい。例えばゲーム内で付与される所定のアイテムを使用したプレイヤが、抽選要素を選択する権利を獲得する構成が想定される。
(2)前述の各形態では、複数の抽選孔Hの何れかに抽選媒体Bを進入させるルーレット方式の抽選を例示したが、抽選処理部35が実行する抽選の方式は以上の例示に限定されない。例えば、相異なる抽選要素が各面に表記された多面体(ダイス)を転動させる方式の抽選を実行してもよい。多面体が停止した状態における頂面の抽選要素が、抽選の結果として確定される。
(3)第1経路R1または第2経路R2の形状は前述の各形態での例示に限定されない。例えば、直線状または曲線状の経路を第1経路R1および第2経路R2としてもよい。また、例えば渦巻状の経路を第1経路R1または第2経路R2としてもよい。
(4)前述の各形態では、第1経路R1の一部と第2経路R2の一部とが有効領域Qに含まれる構成を例示したが、第1経路R1の全部と第2経路R2の全部とが有効領域Qに含まれてもよい。すなわち、第1オブジェクト列L1を構成する全部のオブジェクトObと第2オブジェクト列L2を構成する全部のオブジェクトObとが有効領域Qに含まれる。以上の構成では、例えば、第1オブジェクト列L1および第2オブジェクト列L2に初期特殊オブジェクトOb2は含まれず、抽選オブジェクトOb1から変更された変更特殊オブジェクトOb2のみがオブジェクトObの消去に利用される。ただし、初期特殊オブジェクトOb2を第1オブジェクト列L1または第2オブジェクト列L2に含ませてもよい。なお、例えば第1オブジェクト列L1の全部のオブジェクトObと第2オブジェクト列L2の全部のオブジェクトObとが有効領域Qに含まれる構成では、有効領域Qを省略してもよい。
以上の構成において、第1オブジェクト列L1の一部のオブジェクトObが有効領域Q内で消去されると、消去された個数分の新規なオブジェクトObが第1オブジェクト列L1を構成するために最後尾に追加される。例えば事前に順番が決定されたオブジェクトObまたは無作為に用意されたオブジェクトObが、第1オブジェクト列L1に追加される。そして、追加のオブジェクトObを含む第1オブジェクト列L1の全体が進行することで空間VにオブジェクトObが補充される。同様に、第2オブジェクト列L2の一部のオブジェクトObが有効領域Q内で消去されると、消去された個数分の新規なオブジェクトObが第2オブジェクト列L2を構成するために最後尾に追加される。そして、追加のオブジェクトObを含む第2オブジェクト列L2の全体が進行することで空間VにオブジェクトObが補充される。
(5)前述の各形態では、第1オブジェクト列L1と第2オブジェクト列L2とを利用した特定ゲームを例示したが、複数のオブジェクトObを含むオブジェクト列の総数は以上の例示に限定されない。例えば、1個のオブジェクト列を利用してもよい。ただし、前述の各形態のように複数のオブジェクト列を利用した構成によれば、第1オブジェクト列L1における2個の特殊オブジェクトOb2の間のオブジェクトObが有効領域Q内において消去されるほか、第2オブジェクト列L2における2個の特殊オブジェクトOb2の間のオブジェクトOb、または、第1オブジェクト列L1の1個の特殊オブジェクトOb2と第2オブジェクト列L2の1個の特殊オブジェクトOb2との間のオブジェクトObが、有効領域Q内において消去され得る。すなわち、1個のオブジェクト列のみを利用したゲームと比較して、オブジェクトObが消去される機会が増加する。したがって、多数のオブジェクトObを消去できるという期待感をプレイヤに付与できる興趣性の高いゲームを提供することが可能である。なお、3個以上のオブジェクト列を利用してもよい。
(6)前述の各形態では、消去処理により特典オブジェクトOb3が消去された場合に、当該特典オブジェクトOb3に対応する特典をプレイヤに付与したが、プレイヤに付与される特典の内容および特典を決定する方法は以上の例示に限定されない。例えば以下に例示する特典をプレイヤに付与してもよい。
[A]ゲーム制御部312は、消去処理により消去されたオブジェクトObの個数に応じた数量の遊技価値を特典としてプレイヤに付与する。例えば、消去処理により消去されたオブジェクトObの個数に比例した数量の遊技価値がプレイヤに付与される。また、消去処理により消去された抽選オブジェクトOb1に対応する番号に応じた数量の遊技価値をプレイヤに付与してもよい。以上の例示から理解される通り、特典オブジェクトOb3は本発明において必須ではない。
[B]ゲーム制御部312は、初期画面に配置された初期特殊オブジェクトOb2によりオブジェクトObを消去した場合と、抽選オブジェクトOb1から変更された変更特殊オブジェクトOb2によりオブジェクトObを消去した場合とで、プレイヤに付与される特典を相違させる。例えば、変更特殊オブジェクトOb2によりオブジェクトObを消去した場合には、初期特殊オブジェクトOb2によりオブジェクトObを消去した場合よりも多数の遊技価値が特典として付与される。
[C]ゲーム制御部312は、消去処理の連鎖数に応じた数量の遊技価値を特典としてプレイヤに付与する。消去処理の連鎖数は、変更処理を経ずに連鎖的に実行された消去処理の総回数である。例えば、連鎖数に比例した数量の遊技価値がプレイヤに付与される。
[D]ゲーム制御部312は、ゲーム内で使用するアイテムを特典としてプレイヤに付与する。例えば、所定個のアイテムの収集を条件として特別なゲームのプレイが許可される構成において、消去処理により消去されたオブジェクトObの個数に応じて当該アイテムがプレイヤに付与される。また、特別なゲームをプレイする権利を特典としてプレイヤに付与してもよい。特別なゲームは、例えば大量の遊技価値(いわゆるジャックポット)を獲得可能な抽選ゲームである。
以上の例示から理解される通り、特典は、ゲームに関するプレイヤにとっての利益として包括的に表現される。なお、消去処理の結果に応じた特典の付与は本発明において必須ではない。例えば、ゲーム画面G内のうち所定個(一部または全部)のオブジェクトObを消去することで特定ゲームの1個のステージがクリアとなる構成も想定される。
(7)前述の各形態では、単体の装置(ゲーム装置)として構成されるゲームシステム100(100A,100B)を例示したが、相互に別体で形成された複数の装置によりゲームシステム100を構成してもよい。また、ゲームシステム100の機能の一部を、当該ゲームシステム100と通信可能なサーバ装置により実現してもよい。
(8)第1実施形態における管理システム30の機能は、前述の通り、制御装置31等の処理回路とプログラムとの協働により実現される。また、第3実施形態におけるゲームシステム100Bの機能は、前述の通り、制御装置51等の処理回路とプログラムとの協働により実現される。前述の各形態に係るプログラムは、コンピュータが読取可能な記録媒体に格納された形態で提供されてコンピュータにインストールされ得る。記録媒体は、例えば非一過性(non-transitory)の記録媒体であり、CD-ROM等の光学式記録媒体(光ディスク)が好例であるが、半導体記録媒体または磁気記録媒体等の公知の任意の形式の記録媒体も包含される。なお、非一過性の記録媒体とは、一過性の伝搬信号(transitory, propagating signal)を除く任意の記録媒体を含み、揮発性の記録媒体も除外されない。また、通信網を介した配信の形態でプログラムをコンピュータに提供してもよい。
[付記]
以上の記載から、例えば以下のように本発明の好適な態様が把握される。なお、各態様の理解を容易にするために、以下では、図面の符号を便宜的に括弧書で併記するが、本発明を図示の態様に限定する趣旨ではない。
[付記1]
本発明の好適な態様(付記1)に係るゲームシステムは、抽選を実行する抽選処理部(35)と、第1経路(R1)に沿って配置された複数のオブジェクト(Ob)を含む第1オブジェクト列(L1)を利用したゲームを制御するゲーム制御部(312)とを具備し、前記ゲーム制御部(312)は、前記第1オブジェクト列(L1)のうち前記抽選の結果に応じた1個以上のオブジェクト(Ob)を特殊オブジェクト(Ob2)に変更する変更処理を実行し、前記第1経路(R1)に2個の特殊オブジェクト(Ob2)が存在する場合に前記2個の特殊オブジェクト(Ob2)の間のオブジェクト(Ob)を消去する消去処理と、当該消去処理により発生した空間(V)にオブジェクト(Ob)が補充されるように前記第1オブジェクト列(L1)の1個以上のオブジェクト(Ob)を前記第1経路(R1)に沿って移動させる補充処理と、を反復する。
以上の態様によれば、抽選の結果に応じて1以上のオブジェクト(Ob)が特殊オブジェクト(Ob2)に変更されることでオブジェクト(Ob)の消去処理と補充処理とが実行されるから、抽選の結果に応じて連鎖的に多数のオブジェクト(Ob)を消去できる可能性がある。したがって、多数のオブジェクト(Ob)を消去できるというプレイヤの期待感を維持できる興趣性の高いゲームを提供することが可能である。
「抽選」は、例えば複数の抽選孔の何れかに抽選媒体を進入させる抽選機構(例えばルーレット)を利用した物理抽選でもよいし、乱数の発生等の情報処理による電子抽選でもよい。「抽選の結果に応じた1個以上のオブジェクト(Ob)」は、例えば複数の抽選要素(例えば番号)の何れかが抽選により決定される場合には、複数のオブジェクト(Ob)のうち当該抽選要素に対応するオブジェクト(Ob)である。
「消去処理」では、2個の特殊オブジェクト(Ob2)を消去してもよいし消去しなくてもよい。例えば、特殊オブジェクト(Ob2)以外のオブジェクト(Ob)は2個の特殊オブジェクト(Ob2)の間に位置することを条件として消去され、特殊オブジェクト(Ob2)については他の条件の成立を条件として消去してもよい。2個の特殊オブジェクト(Ob2)が隣接する場合(特殊オブジェクト(Ob2)間に他のオブジェクト(Ob)が存在しない場合)、オブジェクト(Ob)の消去を省略してもよいし当該2個の特殊オブジェクト(Ob2)を消去してもよい。
「消去処理」は、典型的には、2個の特殊オブジェクト(Ob2)の間のオブジェクト(Ob)を消去する処理である。ただし、3個以上の特殊オブジェクト(Ob2)の相互間のオブジェクト(Ob)を消去する処理も「消去処理」の概念に包含される。例えば、特殊オブジェクトAと特殊オブジェクトBと特殊オブジェクトCとが以上の順番で存在する場合、「消去処理」においては、特殊オブジェクトAおよび特殊オブジェクトBの間の1個以上のオブジェクトと、特殊オブジェクトBおよび特殊オブジェクトCの間の1個以上のオブジェクトとが消去される。
「第1オブジェクト列(L1)の1個以上のオブジェクト(Ob)の移動」とは、空間(V)が埋まるように第1オブジェクト列(L1)の各オブジェクト(Ob)が移動することを意味する。例えば、第1オブジェクト列(L1)の前方に空間(V)が発生した場合には、第1オブジェクト列L1の全体が前方に進行することで空間(V)が補充される。また、第1オブジェクト列(L1)の途中に空間(V)が発生した場合には、第1オブジェクト列(L1)のうち空間(V)の後方に位置する各オブジェクト(Ob)が前方に移動する(空間(V)の前方に位置する各オブジェクト(Ob)は移動しない)ことで当該空間(V)が補充される。
複数のオブジェクト(Ob)で各々が構成される複数のオブジェクト列をゲームに利用してもよい(例えば付記8参照)。複数のオブジェクト列のうちの特定の1列について、付記1に係る要件が成立すれば、他のオブジェクト列について当該要件が成立するか否かに関わらず、付記1の全部の要件を充足すると判断できる。
[付記2]
付記1の好適な態様(付記2)において、前記第1オブジェクト列(L1)は、前記抽選の開始の時点で1個以上の特殊オブジェクト(Ob2)を含む。以上の態様では、抽選が開始される初期的な状態において第1オブジェクト列(L1)が1個以上の特殊オブジェクト(Ob2)を含む。したがって、抽選の開始の時点(例えばゲームの開始の直後)において、多数のオブジェクト(Ob)を消去できるという期待感をプレイヤに付与することが可能である。
[付記3]
付記1または付記2の好適な態様(付記3)において、前記ゲーム制御部(312)は、前記消去処理により消去されたオブジェクト(Ob)に応じた特典をプレイヤに付与する。以上の構成によれば、消去処理で消去されたオブジェクト(Ob)に応じた特典がプレイヤに付与されるから、多数のオブジェクト(Ob)の消去を目指す誘因をプレイヤに効果的に付与できる。
「特典」は、ゲームに関するプレイヤにとっての利益であり、例えば、所定の数量の遊技価値、ゲーム内で使用するアイテム、または特別なゲームをプレイする権利を含む。「消去されたオブジェクト(Ob)に応じた特典」は、例えば、消去処理により消去されたオブジェクト(Ob)に設定された特典(例えば当該オブジェクト(Ob)に設定された数量の遊技価値)、または、消去処理により消去されたオブジェクト(Ob)の個数に応じた特典(例えば消去されたオブジェクト(Ob)の個数に応じた数量の遊技価値)である。
特典がプレイヤに付与される時期は任意である。例えば、ゲームの途中の時点でオブジェクト(Ob)の消去毎に特典をプレイヤに付与してもよいし、ゲームの終了のための条件が成立した段階で、当該ゲームの過程で消去されたオブジェクト(Ob)に応じた特典をプレイヤに付与してもよい。
[付記4]
付記3の好適な態様(付記4)において、前記第1オブジェクト列(L1)は、特典オブジェクト(Ob3)を含み、前記ゲーム制御部(312)は、前記消去処理により消去されたオブジェクト(Ob)が前記特典オブジェクト(Ob3)である場合に前記特典をプレイヤに付与する。以上の構成によれば、第1オブジェクト列(L1)のうち消去により特典が付与されるオブジェクト(Ob)をプレイヤが把握できるという利点がある。
「特典オブジェクト(Ob3)」は、例えば所定量の遊技価値の付与に対応するオブジェクト(Ob)である。遊技価値に関する相異なる数量に対応する複数種の特典オブジェクト(Ob3)が第1オブジェクト列(L1)に含まれてもよい。
[付記5]
付記1から付記4の何れかの好適例(付記5)において、前記抽選処理部(35)による抽選では、N個(Nは2以上の自然数)の抽選要素が順次に決定され、前記ゲーム制御部(312)は、前記抽選要素の決定毎に前記変更処理を実行し、前記N個の抽選要素に対応する1個以上のオブジェクト(Ob)を前記変更処理により変更してから前記消去処理と前記補充処理とを実行する。以上の態様では、N個の抽選要素に対応する1個以上のオブジェクト(Ob)を変更処理により変更してから消去処理と補充処理とが実行される。したがって、消去処理と補充処理とが実行される可能性が高い。したがって、第1ゲームモード(例えばゲームの開始の直後の動作モード)において、多数のオブジェクト(Ob)を消去できるという期待感をプレイヤに付与することが可能である。
[付記6]
付記1から付記4の何れかの好適例(付記6)において、前記抽選処理部(35)による抽選では、M個(Mは2以上の自然数)の抽選要素が順次に決定され、前記ゲーム制御部(312)は、前記抽選要素の決定毎に前記変更処理を実行し、前記変更処理毎に前記消去処理と前記補充処理とを実行する。以上の態様では、抽選要素の決定毎に変更処理が実行され、変更処理毎に消去処理と補充処理とが実行される。したがって、長時間にわたりプレイヤの期待感を維持できる興趣性の高いゲームを提供できる。
[付記7]
付記1から付記4の何れかの好適な態様(付記7)において、前記抽選処理部(35)による抽選では、第1ゲームモードにおいてN個(Nは2以上の自然数)の抽選要素が順次に決定され、第2ゲームモードにおいてM個(Mは2以上の自然数)の抽選要素が順次に決定され、前記ゲーム制御部(312)は、前記抽選要素の決定毎に前記変更処理を実行し、前記第1ゲームモードにおいては、前記N個の抽選要素に対応する1個以上のオブジェクト(Ob)を前記変更処理により変更してから前記消去処理と前記補充処理とを実行し、前記第2ゲームモードにおいては、前記変更処理毎に前記消去処理と前記補充処理とを実行する。
以上の態様において、第2ゲームモードでは変更処理毎に消去処理と補充処理とが実行されるのに対し、第1ゲームモードでは、N個の抽選要素に対応した1個以上のオブジェクト(Ob)を特殊オブジェクト(Ob2)に変更してから消去処理と補充処理とが実行される。すなわち、第1ゲームモードでは、消去処理と補充処理とが実行される可能性が高い。したがって、第1ゲームモード(例えばゲームの開始の直後の期間)において、多数のオブジェクト(Ob)を消去できるという期待感をプレイヤに付与することが可能である。なお、第1ゲームモードと第2ゲームモードとの前後は不問である。すなわち、第1ゲームモードの終了後に第2ゲームモードに遷移してもよいし、第2ゲームモードの終了後に第1ゲームモードに遷移してもよい。
第1ゲームモードで決定される抽選要素の個数Nと第2ゲームモードで決定される抽選要素の個数Mとは2以上の自然数である。個数Nと個数Mとの異同は不問であるが、個数Mが個数Nを上回る構成が好適である。また、第2ゲームモードでは、基本的には、複数の抽選要素のうち第1ゲームモードで決定されたN個の抽選要素以外の2個以上の抽選要素からM個の抽選要素が決定される。ただし、第2ゲームモードにおいて、第1ゲームモードで決定されたN個の抽選要素を含む複数の抽選要素からM個の抽選要素を決定してもよい。
[付記8]
付記1の好適例(付記8)において、前記ゲーム制御部(312)は、前記消去処理において、前記第1経路の一部または全部を含む有効領域内に2個の特殊オブジェクト(Ob2)が存在する場合に前記2個の特殊オブジェクト(Ob2)の間のオブジェクト(Ob)を消去し、前記補充処理において、前記消去処理により前記有効領域内に発生した空間(V)にオブジェクト(Ob)を補充する。
[付記9]
付記8の好適な態様(付記9)において、前記ゲーム制御部(312)は、前記有効領域(Q)内のオブジェクト(Ob)を表示装置(22)に表示させる。以上の態様によれば、有効領域(Q)内のオブジェクト(Ob)が消去される様子と、有効領域(Q)内の空間(V)にオブジェクト(Ob)が補充される様子とを、プレイヤが視覚的および直観的に把握できるという利点がある。
[付記10]
付記8または付記9の好適な態様(付記10)において、前記ゲーム制御部(312)は、前記第1オブジェクト列(L1)のうち前記有効領域(Q)内のオブジェクト(Ob)と、当該有効領域(Q)外のオブジェクト(Ob)とを、前記表示装置(22)に表示させる。以上の態様によれば、有効領域(Q)内のオブジェクト(Ob)に加えて有効領域(Q)外のオブジェクト(Ob)も表示装置(22)に表示されるから、有効領域(Q)内で以後に発生する動作(消去,補充)をプレイヤが予想できるという利点がある。
[付記11]
付記1の好適な態様(付記11)において、前記ゲーム制御部(312)は、前記変更処理において、前記第1オブジェクト列(L1)と、前記第1経路(R1)とは別個の第2経路(R2)に沿って配置された複数のオブジェクト(Ob)を含む第2オブジェクト列(L2)とのうち、前記抽選の結果に応じた1個以上のオブジェクト(Ob)を特殊オブジェクト(Ob2)に変更し、前記消去処理において、前記第1経路(R1)および前記第2経路(R2)の一方または双方に2個の特殊オブジェクト(Ob2)が存在する場合に、前記2個の特殊オブジェクト(Ob2)の間に位置するオブジェクト(Ob)を消去し、前記補充処理において、前記消去処理により発生した空間(V)にオブジェクト(Ob)が補充されるように、前記第1経路(R1)に沿う前記第1オブジェクト列(L1)のオブジェクト(Ob)の移動と、前記第2経路(R2)に沿う前記第2オブジェクト列(L2)のオブジェクト(Ob)の移動との少なくとも一方を発生させる。
以上の態様によれば、第1オブジェクト列(L1)における2個の特殊オブジェクト(Ob2)の間のオブジェクト(Ob)が有効領域(Q)内において消去されるほか、第2オブジェクト列(L2)における2個の特殊オブジェクト(Ob2)の間のオブジェクト(Ob)、または、第1オブジェクト列(L1)の1個の特殊オブジェクト(Ob2)と第2オブジェクト列(L2)の1個の特殊オブジェクト(Ob2)との間のオブジェクト(Ob)が、有効領域(Q)内において消去される。すなわち、第1オブジェクト列(L1)のみを利用したゲームと比較して、オブジェクト(Ob)が消去される機会が増加する。したがって、多数のオブジェクト(Ob)を消去できるという期待感をプレイヤに付与できる興趣性の高いゲームを提供することが可能である。
[付記12]
本発明の好適な態様(付記12)に係るプログラムは、抽選を実行する抽選処理部(35)、および、第1経路(R1)に沿って配置された複数のオブジェクト(Ob)を含む第1オブジェクト列(L1)を利用したゲームを制御するゲーム制御部(312)としてコンピュータ(24,51)を機能させるプログラムであって、前記ゲーム制御部(312)は、前記第1オブジェクト列(L1)のうち前記抽選の結果に応じた1個以上のオブジェクト(Ob)を特殊オブジェクト(Ob2)に変更する変更処理を実行し、前記第1経路(R1)に2個の特殊オブジェクト(Ob2)が存在する場合に前記2個の特殊オブジェクト(Ob2)の間のオブジェクト(Ob)を消去する消去処理と、当該消去処理により発生した空間(V)にオブジェクト(Ob)が補充されるように前記第1オブジェクト列(L1)の1個以上のオブジェクト(Ob)を前記第1経路(R1)に沿って移動させる補充処理と、を反復する。