JP6564783B2 - ユーザ装置、及び間欠受信方法 - Google Patents

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Description

本発明は、D2D通信(ユーザ装置間通信)に関するものであり、特に、D2D通信において、ユーザ装置UEが間欠受信(DRX)を行う技術に関連するものである。
現状のLTE(Long Term Evolution)等の移動通信システムでは、ユーザ装置UEと基地局eNBが通信を行うことにより基地局eNB等を介してユーザ装置UE間で通信を行うことが一般的であるが、近年、ユーザ装置UE間で直接に通信を行うD2D通信(以降、"D2D"と呼ぶ)についての種々の技術が提案されている。
特に、LTEにおけるD2Dでは、ユーザ装置UE間でプッシュ通話等のデータ通信を行う「Communication(コミュニケーション)」と、ユーザ装置UEが、自身のIDやアプリケーションID等を含む発見信号(discovery signal)を送信することで、受信側のユーザ装置UEに送信側のユーザ装置UEの検出を行わせる「Discovery(発見)」が提案されている(非特許文献1参照)。
LTEで規定されるD2Dでは、各ユーザ装置UEは、ユーザ装置UEから基地局eNBへの上り信号送信のリソースとして既に規定されている上りリソースの一部を利用することが提案されている。また、D2Dで使用するリソースの割り当てにおいては、基地局eNBからのアシストがなされることも提案されている。以下、現状で提案されているLTEのD2Dのためのリソース割り当ての概要を説明する(非特許文献1参照)。
「Discovery」については、図1Aに示すように、Discovery period毎に、Discovery信号用のリソースプールが確保され、ユーザ装置UEはそのリソースプール内でDiscovery信号を送信する。より詳細にはType1、Type2a、Type2bがある。Type1では、ユーザ装置UEが自律的にリソースプールから送信リソースを選択する。Type2aでは、(E)PDCCHによりダイナミックに送信リソースが割り当てられる。Type2bでは、上位レイヤシグナリング(例えばRRC信号)により準静的な送信リソースが割り当てられる。
「Communication」についても、図1Bに示すように、SA/Data送信用リソースが周期的に確保されることが想定されている。SAはScheduling Assignment(スケジューリングアサインメント)の略であり、送信側のユーザ装置はSAリソースプールから選択されたリソースでData送信用リソースを受信側に通知し、当該Data送信用リソースでDataを送信する。このリソース通知の信号のことをSA又はSA信号と呼んでもよい。「Communication」について、より詳細には、Mode1とMode2がある。Mode1では、基地局eNBからユーザ装置UEに送られる(E)PDCCHによりダイナミックにリソースが割り当てられる。また、(E)PDCCHの割り当てにおいては、準静的なリソース割り当て(SPS: Semi−persistent scheduling)も提案されている。Mode2では、ユーザ装置UEはSAリソースプールから自律的に送信リソースを選択する。
図1Cは、D2DのリソースプールがWANのリソースとFDM/TDMにより多重される例をより具体的に示すものである。図1CにはD2DSS(D2D Synchronization Signal)/PD2DSCH(Physical D2D Synchronization Channel)も示されており、これらは、周期的に送信される。
3GPP TR 36.843 V12.0.1 (2014−03)
上述したように、D2D Communicationでは、受信側UEがSAをモニタすることでDataを検出する。SAには、ユーザ装置UEが受信すべきものか否かを判定するためのIDが含まれており、ユーザ装置UEは当該IDに基づいてSAの受信フィルタリングをすることが可能である。
ところが、SAはVoIPの要求条件を満たすために高頻度でリソースが設定されており、常にSAをモニタすることでユーザ装置UEのバッテリー消費が増大するという課題がある。
そのためD2D Communicationにおいて、バッテリーセービングを行うためにDRX(Discontinuous Reception:間欠受信)を行うことが考えられる。しかし、現状、D2D CommunicationにおけるDRXは規定されておらず、従来技術においてD2D CommunicationにおけるDRXは行われていない。なお、仮に端末実装によるDRXを実施したとしても、図2、図3で説明する課題が存在する。
図2に示す例では、UE−Aが、DRX状態にあるUE−BにSAを送信する。送信側のUE−Aは、所定の周期で周期的にSAを送信するが、UE−BはDRX状態にあるため低い頻度で受信を行うため、送信リソースとのミスマッチにより、DRX状態では正常にSAを受信できず、大幅な遅延が生じることが考えられる。
図3の例ではVoIPの通信を行っていることを想定している。図示するように、DRX状態にあるUE−Bは、UE−Aから送信される最初の上位レイヤの制御情報やヘッダ等を受信しないため、その後に、SAを受信しても音声データを復号できない。すなわち、通信途中からのSA受信も同様に大幅な遅延を生じさせる可能性がある。
なお、上述したようなバッテリー消費が増大する等の課題はSAに限らずD2D信号全般において生じ得る課題である。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、D2D通信において、ユーザ装置が適切に間欠受信動作を行うことを可能とする技術を提供することを目的とする。
本発明の実施の形態によれば、D2D通信をサポートする移動通信システムにおいて使用されるユーザ装置であって、
所定のD2D信号を最後に受信した時点から所定時間が経過した場合に、前記ユーザ装置を間欠受信状態とする制御手段と、
前記間欠受信状態において、所定の周期で到来するD2D用リソースをモニタする受信手段とを備えるユーザ装置が提供される。
また、本発明の実施の形態によれば、D2D通信をサポートする移動通信システムにおいて使用されるユーザ装置が実行する間欠受信方法であって、
所定のD2D信号を最後に受信した時点から所定時間が経過した場合に、前記ユーザ装置を間欠受信状態とするステップと、
前記間欠受信状態において、所定の周期で到来するD2D用リソースをモニタするステップとを備える間欠受信方法が提供される。
本発明の実施の形態によれば、D2D通信において、ユーザ装置が適切に間欠受信動作を行うことが可能となる。
D2D通信を説明するための図である。 D2D通信を説明するための図である。 D2D通信を説明するための図である。 課題を説明するための図である。 課題を説明するための図である。 本発明の実施の形態におけるシステムの構成図である。 第1の実施の形態におけるユーザ装置UEの基本動作を説明するための図である。 D2D間欠受信用設定情報のシグナリングのシーケンス例を示す図である。 第1の実施の形態におけるユーザ装置UEの動作例1を説明するための図である。 第1の実施の形態におけるユーザ装置UEの動作例2を説明するための図である。 第1の実施の形態におけるユーザ装置UEの動作例3を説明するための図である。 第2の実施の形態の概要を説明するための図である。 第2の実施の形態におけるシーケンス例3を示す図である。 第2の実施の形態におけるシーケンス例1を示す図である。 第2の実施の形態におけるシーケンス例2を示す図である。 第3の実施の形態の概要を説明するための図である。 第3の実施の形態におけるユーザ装置UEの動作例1を説明するための図である。 第3の実施の形態におけるユーザ装置UEの動作例2を説明するための図である。 Responseリソースの例を示す図である。 Responseリソースの例を示す図である。 ユーザ装置UEの構成図である。 ユーザ装置UEの構成図である。 ユーザ装置UEの構成図である。 基地局eNBの構成図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。以下で説明する実施の形態は一例に過ぎず、本発明が適用される実施の形態は、以下の実施の形態に限られるわけではない。例えば、本実施の形態に係る移動通信システムはLTEに準拠した方式のシステムを想定しているが、本発明はLTEに限定されるわけではなく、他の方式にも適用可能である。また、以下では、主にSAの間欠受信を説明しているが、本発明の間欠受信技術はSAに限らず、D2D信号全般に適用可能である。なお、本明細書及び特許請求の範囲において、「LTE」は、3GPPのリリース8、又は9に対応する通信方式のみならず、3GPPのリリース10、11、12、13もしくはそれ以降に対応する通信方式も含み得る広い意味で使用する。
(システム構成)
図4は、本発明の実施の形態(各実施の形態に共通)における移動通信システムの構成例を示す図である。図4に示すように、本実施の形態における通信システムは、基地局eNBの配下にユーザ装置UE1、UE2が存在するセルラー通信システムである。ユーザ装置UE1、UE2はそれぞれD2D通信機能を有しており、ユーザ装置UE1、UE2間でD2D通信を行うことが可能である。また、ユーザ装置UE1、UE2はそれぞれ基地局eNBとの間で通常のセルラー通信を行うことが可能であるとともに、基地局eNBからD2D通信用のリソース割り当てを受けることができる。
図4は、ユーザ装置UE1、UE2が基地局eNBのカバレッジ内にあることを示しているが、これは一例であり、本発明は、ユーザ装置UEが基地局eNBのカバレッジ外にあっても実施可能である。以下では、ユーザ装置UE1、UE2を総称してユーザ装置UEと記述する。また、以下では、ユーザ装置UEをUEと呼ぶ場合がある。
以下、第1〜第3の実施の形態を説明するが、第1〜第3の実施の形態は、いずれか2つもしくは3つを組み合わせて実施可能である。
(第1の実施の形態)
第1の実施の形態において、ユーザ装置UEは、D2D信号(D2Dチャネル)の間欠受信動作を行う。本実施の形態では、間欠受信動作を行う対象はSAである。ユーザ装置UEは、SAに付随するDataを、受信対象のSAが検出された時にのみ受信する。ここで「間欠受信動作」とは、所定の時間間隔で、SAのリソース(リソースプールの全部又は一部)をモニタすることである。「モニタ」とは、対象リソースの信号を受信し、復調、復号を行い、例えば検出対象とするIDがSAに含まれているかどうかをチェックすることである。
このような間欠受信動作を行うことで、ユーザ装置UEにおけるバッテリー消費が抑制できる。更に、間欠受信動作を行うことで、ユーザ装置UEにおけるD2D通信機会が減少するため、WANとの同時受信ができないユーザ装置UEの場合、WAN受信機会が増加する。
図5に、本実施の形態におけるユーザ装置UEの基本動作例を示す。図5に示す例において、所定の周期が定められており、ユーザ装置UEは当該周期を設定情報として保持し、当該周期でSAの間欠受信動作を実行する。以下、間欠受信動作のより具体的な内容を説明する。
<間欠受信動作におけるモニタ対象リソースについて>
上記のように、間欠受信状態になったユーザ装置UEは,周期的にSAをモニタする。SAリソースプールが周期的に到来するものである場合において、間欠受信の周期は、例えばSAリソースプールの周期の定数倍とする。例えば、SAリソースプールの到来周期がP(ms)であるとした場合に、間欠受信周期はK×P(ms)(Kは2以上の整数)となる。
上記の周期は、ユーザ装置UEにおいて予め設定しておいてもよいし、ユーザ装置UEにおいて予め複数を設定しておき、そのうちの1つを自律的に選択してもよい。また、送信側のユーザ装置UEが、所定のチャネル(例:PD2DSCH)を用いて受信側のユーザ装置UEに周期を通知してもよい。更に、ユーザ装置UEが基地局eNBのカバレッジ内にある場合には、基地局eNBからユーザ装置UEに対して周期を上位レイヤシグナリング(RRCシグナリングやSIB等)で通知してもよい。
受信側UEは間欠受信動作を行うことでバッテリーセービングを実現でき、更に、モニタ対象の所定リソースを適宜定めることで、図2、図3に示したパケットロス等の課題も解決される。本実施の形態では、一例として、Special SA region(特別SA領域)を定義し、送信側UEと受信側UE間で共通に認識する間欠受信リソース(例:サブフレーム)を用いているが、これについては後述する。
<間欠受信動作のトリガーについて>
ユーザ装置UEが間欠受信動作に入るトリガーの例を説明する。本実施の形態では、例えば、ユーザ装置UEが、連続受信状態において最後にSAを受信してからの経過時間(例:経過したリソースプール周期数、フレーム数等)が所定値以上になったときに間欠受信動作を開始する。連続受信状態とは通常の受信状態であり、例えば、自分に割り当てられた周期でSAリソースプールのモニタを行うことである。間欠受信をSAリソースプールごとに行なってもよい。すなわち、リソースプールごとに独立した間欠受信動作トリガーを持ってもよい。
上記最後に受信するSAとして対象とするSAは、ユーザ装置UEが検出する全てのSAとしてもよいし、ユーザ装置UEがDataを受信するSA(Interested SA)に限定してもよい。上記対象とするSAを受信したユーザ装置UEは間欠受信動作を停止し、連続受信状態に遷移する。
上記の所定値は、ユーザ装置UEにおいて予め設定しておいてもよいし、ユーザ装置UEにおいて予め複数を設定しておき、そのうちの1つを自律的に選択してもよい。また、送信側のユーザ装置UEが、所定のチャネル(例:PD2DSCH)を用いて受信側のユーザ装置UEに所定値を通知してもよい。更に、ユーザ装置UEが基地局eNBのカバレッジ内にある場合には、基地局eNBからユーザ装置UEに対して所定値を上位レイヤシグナリング(RRCシグナリングやSIB等)で通知してもよい。
また、本実施の形態では、基地局eNB又は送信側UEから受信側UEへのWake−up signaling(ウェークアップシグナリング)により、間欠受信動作中のUEを連続受信状態に切り替えることも可能である。Wake−up signalingの詳細については第2の実施の形態において説明する。
図6に、ユーザ装置UEが基地局eNBのカバレッジ内にある場合におけるシグナリングシーケンスの例を示す。このシグナリングは、上述した周期や所定値(連続受信へ遷移するためのタイマー値)等のD2D間欠受信用設定情報を通知するシグナリングである。図6に示すように、基地局eNBからユーザ装置UEに対し、RRCもしくはSIB等により、D2D間欠受信用設定情報が送信される。D2D間欠受信用設定情報は、上述した周期や所定値に限られるわけではなく、例えば、当該UEに対して間欠受信機能をON/OFFする設定情報でもよい。
<Special SA regionについて>
次に、前述したSpecial SA region(特別SA領域)について説明する。
既に説明したように、Special SA regionは、送信/受信UE間で定義される共通の特別なSA領域である。全てのユーザ装置UEはこの領域のSAをモニタするように定められる。
送信側UEは、当該Special SA regionを用いてSAの送信を開始することで、間欠受信動作中のユーザ装置UEは当該SAを受信でき、連続受信状態に遷移るために、パケットロスを回避することができる。以下、Special SA regionをより具体的に説明する。
Special SA regionは、SAリソースプールが到来する周期の所定倍の周期のSAリソースプールでもよいし、特定のフレーム/サブフレームでもよいし、SAリソースプールが到来する周期の所定倍の周期のSAリソースプール内の特定のリソース(周波数・時間リソース)であってもよい。また、Special SA regionをD2DSSもしくはD2Dフレーム番号に関連付けてもよい。
例えば、D2DSSの直後のSAリソースプールを対象にしたり、D2Dフレーム番号が最も小さいフレームを含むSAリソースプールを対象にすることができる。なお、D2Dフレーム番号とは、D2D用のフレーム番号である。本実施の形態のD2D通信において、送信側のUEと受信側のUE間で、D2Dフレーム番号(及び当該フレーム内のサブフレーム番号)は同期しているとする。
図7に、Special SA regionを使用して間欠受信動作を行うユーザ装置UEの動作例を示す。図7の例では、SAリソースプールよりも長い周期で到来するD2DSS/PD2DSCHの直後のSAリソースプールをSpecial SA regionとして使用し、当該領域をモニタする間欠受信動作を行っている。
また、Special SA regionを含むSAリソースプール内の特定のサブフレームをSpecial SA regionとする例を図8と図9に示す。図8の例では、SAリソースプール内の特定のサブフレーム、及び再送により同一MAC PDUが送信されるサブフレームをSpecial SA regionとしている。なお、この例は、ホッピングによる再送が1回であり、時間ホッピングパターンが周波数リソースとは独立に規定される場合の例である。
図9の例では、SAリソースプール内における初回送信が行われるリソースプール(サブフレーム)をSpecial SA regionとしている。なお、これは例であり、再送が行われるリソースプール(サブフレーム)をSpecial SA regionとしてもよい。なお、2回以上の再送が行われる場合は、所定番目の再送リソースをSpecial SA regionとしてもよい。
どのリソースをSpecial SA regionとするかについては、各ユーザ装置UEにおいて共通の値(フレーム番号/サブフレーム番号、SA周期の何倍かを示す値等)を予め設定しておいてもよいし、送信側のユーザ装置UEが、所定のチャネル(例:PD2DSCH)や上位レイヤシグナリングを用いて受信側のユーザ装置UEに通知してもよい。更に、基地局eNBのカバレッジ内にある場合には、基地局eNBから各ユーザ装置UEに対してSpecial SA regionを示す値を上位レイヤシグナリング(RRCシグナリングやSIB等)で通知してもよい。
<Special SA regionでSAを送信する条件>
例えば同一カバレッジ内の全ユーザ装置UEに対してSpecial SA regionを一律に設定した場合、Special SA regionの混雑が起こることが考えられる。そこで、送信側のユーザ装置UEに対して、Special SA regionでSAを送信する条件を設けることで、Special SA regionの混雑を回避することとしてもよい。
例えば、Special SA regionでは、上位レイヤパケット(RLC PDU、MAC PDU等)の先頭に対応するSAのみを送信可能とする。これにより、当該SAを受信した間欠受信動作中のUEは、連続受信状態に遷移するため、上位レイヤパケットを最初から受信することができる。
また、例えば、Special SA regionでは、Unicast/groupcastのみ送信可能とし、broadcastはSpecial SA regionで送信しないようにすることとしてもよい。
また、間欠受信状態のユーザ装置UEを連続受信状態に遷移させるための特殊なフォーマットのSAまたはDataのみをSpecial SA regionで送信可能としてもよい。なお、Special SA regionをサポートしていないユーザ装置UEが存在する場合を考慮し、リソースプールごとにSpecial SA regionの適用を設定できてもよい。
Special SA regionでSAを送信する条件についても、予めユーザ装置UEに設定されていてもよいし、基地局eNBから上位レイヤシグナリングで通知することとしてもよい。
(第2の実施の形態)
次に第2の実施の形態を説明する。第2の実施の形態では、間欠受信状態のユーザ装置UEを連続受信状態に切り替える特殊なシグナリングであるWake−up signaling(ウェークアップシグナリング)を導入する。以下、当該シグナリングにより送信/受信される信号をWake−up信号(ウェークアップ信号、起動信号)と呼ぶ場合がある。
図10に示すように、本実施の形態では、間欠受信動作中のユーザ装置UEに対して、基地局eNBからWake−up signalingを実施してもよいし、送信側のユーザ装置UEからWake−up signalingを実施してもよい。
Wake−up信号を受信した間欠受信中のユーザ装置UEは、連続受信動作への切り替えを実施する。つまり、Wake−up signalingを導入することで、ユーザ装置UEは間欠受信動作におけるSAのモニタ頻度を低くする(間欠受信周期を長くする)ことができ、更なるバッテリーセービングが可能となる。また、送信端末が受信端末の間欠動作状態を必ずしも認識する必要はなくなるため、間欠受信動作を端末実装とすることが可能となる。
<Wake−up signalingによる通知内容例>
本実施の形態におけるWake−up信号には、連続受信状態に遷移させるユーザ装置UEを指定するための識別子が含まれる。当該識別子は、例えば、SA ID(SAに含まれる物理レイヤのID)、上位レイヤ(例:MAC、PDCP、IP等)の宛先ID、上位レイヤの送信元ID、上位レイヤのグループID、受信側ユーザ装置UEの識別子等である。特定の識別子を含むWake−up信号をモニタタイミングで受信したD2Dの間欠受信状態のユーザ装置UEは、連続受信状態に遷移する。どの識別子をWake−up信号で受信したときに連続受信状態に遷移するかについては、ユーザ装置UEにおいて予め設定されていてもよいし、基地局eNBからRRCシグナリング等で設定されることとしてもよい。
また、Wake−up信号には、上記識別子に加えてモニタすべきリソースプールの識別子が含まれていてもよい。当該リソースプールの識別子を受信したユーザ装置UEは、指定されたリソースプールをモニタし、受信対象のSAを受信した場合に、連続受信状態に遷移する。
また、例えば、間欠受信動作とは別に、SA受信動作を行わないスリープ状態になっているユーザ装置UEをWake−up signalingにより受信状態(例:連続受信状態)に遷移させることとしてもよい。
このようなスリープ状態を導入する際に、前述の連続受信状態から間欠受信状態への遷移条件を、スリープ状態への遷移条件として用いてもよいし、スリープ状態への遷移条件を別に設けてもよい。
また、前述したSpecial SA regionにおけるSA送信条件と同様に、Wake−up signalingを行う条件を設けてもよい。このような条件を設けることで、シグナリングオーバヘッドを削減することができる。
例えば、Wake−up signalingにおいて、上位レイヤパケット(RLC PDU、MAC PDU等)の先頭に対応するSAを受信できるように、Wake−up signalingを送信することとしてよい。例えば、送信側UEから受信側UEにWake−up signalingを行う場合において、送信側UEは上位レイヤパケットを送信する前にWake−up signalingを行い、その後に上位レイヤパケット送信のためのSA送信を行うことができる。
送信側UEの送信バッファに基づいてWake−up signalingを送信することで同様の条件を実現してもよい。例えば、送信側UEの送信バッファが増加した際に送信してもよいし、バッファがゼロから増加した場合に限定してもよい。
また、例えば、Wake−up signalingでは、Unicast/groupcast Communicationのみ対象として送信可能とし、broadcast CommunicationではWake−up signalingを送信しないようにすることとしてもよい。なお、Wake−up signalingをサポートしていないユーザ装置UEが存在する場合を考慮し、リソースプールごとにWake−up signalingの適用を設定できてもよい。
図10に示したように、Wake−up signalingは、受信側のユーザ装置UEに対して、基地局eNBが送信してもよいし、送信側のユーザ装置UEが送信してもよい。
<DiscoveryベースのWake−up signaling>
まず、送信側のユーザ装置UEが受信側のユーザ装置UEに対してWake−up signalingを実施する場合について説明する。この場合のシーケンス例を図11に示す。送信側UEから受信側UEにWake−up signalingを行う場合、Discoveryメッセージ(あるいはDiscoveryメッセージに類似したメッセージ)を使用して信号送信を行う(ステップ201)。すなわち、DiscoveryリソースでWake−up signalingを行う。続いて、SA送信(ステップ202)、Data送信(ステップ203)が行われる。
Wake−up signaling用のDiscoveryメッセージについては、通常のDiscoveryに用いるDiscoveryメッセージと区別可能なフォーマットとしてもよい。例えば、Wake−up signaling用のDiscoveryメッセージと、通常のDiscoveryメッセージとで異なる名前空間を用いることとしてよい。また、例えば、異なるスクランブリング・DMRS base sequence/Cyclic shift/OCCを適用することとしてもよい。あるいは、Wake−up signaling用のリソースプールを定義してもよい。
Wake−up signaling用のDiscoveryメッセージの構成としては、Discoveryメッセージのビット列にID(識別子)を直接含めてもよいし、IDをスクランブリング・DMRS base sequence/Cyclic shift/OCCにマッピングしてもよい。
メッセージのビット列にID(識別子)を直接含める場合、オーバヘッドは増加するが受信Complexityは増加しない。一方、IDをスクランブリング・DMRS base sequence/Cyclic shift/OCC等にマッピングする場合、オーバヘッドは削減できるが、受信Complexityが増加する。
また、Unicast又はGroup−castでWake−up signalingを行う場合、受信側のUEがWake−up signalingに対する応答をDiscovery又はCommunicationにより送信側UEに送信してもよい。ここで、Discoveryで応答する場合、応答時間ウィンドウを定めてもよい。応答時間ウィンドウとしては、例えば、同一リソースプール周期内、次のリソースプール周期等がある。
<基地局eNBからのWake−up signaling>
次に、基地局eNBからWake−up signalingを行う場合の詳細について説明する。
この場合のシーケンスの一例を図12に示す。図12の例では、ステップ301で、送信側UEがCommunicaiton requestを基地局eNBに送信する。例えば、このCommunicaiton requestには、受信側UEのID(1つ又は複数)が含まれる。Communicaiton requestはリソース割り当て要求やD2D用バッファ状態の報告(D2D BSR: Buffer status report)により実現してもよいし、独立したメッセージを用いてもよい。
Communicaiton requestを受信した基地局eNBは、Wake−up信号を受信側UEに送信する(ステップ302)。Wake−up信号はRRCシグナリングで送信してもよいし、(E)PDCCHで送信してもよい。
また、基地局eNBはCommunicaiton requestに対するResponseを送信側UEに返すことでシグナリングの信頼性を高めてもよい(ステップ303)。この場合、Responseを受信した送信側UEは、SAの送信(ステップ304)、Dataの送信(ステップ305)を開始する。
上記のステップ302で示したように、Wake−up信号は、(E)PDCCHもしくは上位レイヤシグナリング(Pagingを含むRRCシグナリング)によって基地局eNBから受信側UEに送信される。ここで、該当Wake−up信号の中には受信対象を示す1つのIDを含めることとしてもよいし、IDのリスト(複数のID)を含めて送信し、受信側UEが各フィールドのIDに基づいてWake−upの判断を行なってもよい。すなわち、例えば、自分のIDが含められていたらWake−upする(連続受信状態に遷移する)と判断する。
また、Wake−up信号のフォーマットは特定の種類に限定されないが、例えば新たなRNTI(Radio Network Temporary ID)を定義して用いてもよい。D2D用RNTIを用い、D2D用Mode 1リソース割り当てとはメッセージフォーマットに基づいて識別してもよい。このRNTIの送信サブフレームを周期的に定義し、ユーザ装置UEはこのRNTIをセルラーのDRX状態及びRRC_IDLEにおいてもモニタすることとしてもよい。また、受信対象端末を最大化するため、Wake−up信号はRRC_IDLEの端末でもモニタするものとしてもよい。
図12のステップ301でWake−up signalingの送信を要求した送信側UEに対する応答として、基地局eNBは、受信側UEとのCommunication可否や、Mode1リソース割り当てを送信側UEに対して送信してもよい。一例として、基地局eNBが、送信側UEが通信を希望するUE(又は不特定のUE)が、送信側UEの周囲に存在しないことを把握している場合には、Communication否を通知することが考えられる。
また、図12に示す受信側UEがRRC_CONNECTED状態である場合、当該受信側UEは、D2D間欠受信状態への遷移及び間欠受信時のモニタ対象の識別子を基地局eNBに報告してもよい。この報告は、D2D間欠受信状態への遷移時に1回だけ送信してもよいし、その後もD2D間欠受信状態であることを周期的に報告してもよい。また、報告は、例えばMAC信号、RRC信号等で行う。モニタ対象の識別子としてはSA IDを用いてもよいし、上位レイヤの宛先・送信元のIDを用いてもよい。
上記のような報告を行うことにより、基地局eNBは、当該受信側UEに対してWake−up信号をUnicastで送信することができる。
ここで、送信側UEが基地局eNBに対してUnicast D2DのためのWake−up signalingを要求した場合において、セル内や隣接セルに対象の受信側UEが存在しない場合等に、基地局eNBは当該UEに対してD2Dからセルラー通信への切り替えを行なってもよい。このような状況では、D2D通信が不可能なため、上記のようにセルラー通信への切り替えを行うことで、不要なD2D送信を回避するとともに、セルラー通信へのフォールバックを実現することができる。
なお、図12に示す例では、Wake−up signalingの要求先の基地局eNBと、Wake−up signaling送信を行う基地局eNBは同一であるが、これらが異なっていてもよい。
その場合のシーケンス例を図13に示す。図13に示すように、ステップ401で、送信側UEがCommunicaiton requestを基地局eNB‐Aに送信すると、当該Communicaiton requestが基地局eNB‐Bに転送される(ステップ402)。
Communicaiton requestを受信した基地局eNB‐Bは、Wake−up信号を受信側UEに送信する(ステップ403)。
一方、基地局eNB−BはCommunicaiton requestに対するResponseを基地局eNB−Aを経由して送信側UEに返す(ステップ404、405)。Responseを受信した送信側UEは、SAの送信(ステップ406)、Dataの送信(ステップ407)を開始する。このような構成により、例えば、隣接セルへのユーザ装置UEに対してWake−up信号を送信することができる。
(第3の実施の形態)
既に説明したように、従来のD2D通信では、バッテリー消費が増大するという課題がある。無駄な送信を停止することで、この課題を解決することとしてもよい。以下では、この手法の例を第3の実施の形態として説明する。
第3の実施の形態では、SA送信リソースに対応するResponseリソースを定義し、SA及び/又は「SAと付随するData」(以下では、SA/Dataと記述)を受信したユーザ装置UEが当該Responseリソースで応答を返すこととする。そして、送信側UEは、所定回数のSA/Data送信に対して応答がない場合に、送信を停止する。
なお、送信停止までの試行回数については、基地局eNBから上位レイヤ(MAC、RRC等)でユーザ装置UEに通知してもよいし、予めユーザ装置UEに設定されていてもよい。
例えば図14に示すように、送信側UEがSA/Dataを送信し(ステップ501)、受信側UEから応答を受信する(ステップ502)が、ステップ503のSA/Data送信の後、応答を受信しなくなるため、ステップ506において送信を停止する。
図15に、送信側UEの動作例1を示す。図15に示すように、一例として、Dataと次にSA間のサブフレームにおいてResponseリソースが定義されている。送信側UEは、新規にSA/Dataの送信を開始し、最初を含めて3回送信を繰り返すが、Responseリソースで応答を受信しない(No signal)ので、送信を停止する(Stop Tx)。なお、送信を停止した後、例えば、所定時間後、あるいはその他の契機で送信を再開することとしてもよい。
図16に、送信側UEの動作例2を示す。図16の例では、図中のAで示すResponseリソースにおいて、送信側UEは、受信側UEからNACKを受信する。その際に送信側UEは、例えばLink adaptation(例:MCSの変更等)を行って再送を行うことができる。
より具体的な例として、受信側UEは、ResponseリソースにおいてDM−RS等の系列、PUSCH等を送信し、送信側UEは該当リソースの電力検出によりリスナー(受信側UE)が存在するか否かを判断してもよい。更に、応答の送信側UEはACK/NACK毎に系列を分けて送信し、応答の受信側UEは受信系列によりACK/NACKの存在を判定してもよい。あるいは、ACK/NACKに応じて送信する時間・周波数リソースを変更してもよい。なお、Unicastの場合はPUSCHベースのフォーマットを用いて、ACK/NACKを送信してもよい。
Responseリソースの配置方法は特定の方法に限定されないが、例えば図17Aに示すようにSAと、当該SAに係るDataとの間に配置してもよいし、図17Bに示すように、Dataと次のSAとの間に配置してもよい。
図17Aに示す配置例では、SAに対する応答に応じてData送信を制御できる。一方、図17Bの配置例では、Responseリソースで送信する応答と、Dataを含めたACK/NACK応答とを兼ねる応答送信を行うことが可能である。
(装置構成例)
以下、本発明の実施の形態(第1〜第3の実施の形態)の動作を実行するユーザ装置UEと基地局eNBの構成例を説明する。なお、以下、ユーザ装置UEの構成を3つの実施の形態に対応付けて分けて説明しているが、いずれか2つもしくは全部を組み合わせて実施することとしてもよい。
<ユーザ装置UEの構成例>
図18に、本実施の形態に係るユーザ装置UEの機能構成図を示す。図18に示す例は、第1の実施の形態に対応する構成である。図18に示すように、当該ユーザ装置UEは、信号送信部101、信号受信部102、D2D通信機能部103、間欠受信制御部104を含む。なお、図18は、ユーザ装置UEにおいて本発明の実施の形態に特に関連する機能部のみを示すものであり、少なくともLTEに準拠した動作を行うための図示しない機能も有するものである。また、図18に示す機能構成は一例に過ぎない。本実施の形態に係る動作を実行できるのであれば、機能区分や機能部の名称はどのようなものでもよい。
信号送信部101は、ユーザ装置UEから送信されるべき上位のレイヤの信号から、物理レイヤの各種信号を生成し、無線送信する機能を含む。また、信号送信部101は、D2D通信の送信機能とセルラー通信の送信機能を有する。
信号受信部102は、他のユーザ装置UE又は基地局eNBから各種の信号を無線受信し、受信した物理レイヤの信号からより上位のレイヤの信号を取得する機能を含む。信号受信部102は、D2D通信の受信機能とセルラー通信の受信機能を有する。
D2D通信機能部103は、D2Dアプリケーションの機能を含み、Discovery信号のリソース割り当てや送受信制御、SA/Dataのリソース割り当てや送受信制御等を実行する。
間欠受信制御部104は、第1の実施の形態における間欠受信動作を実行する機能部である。例えば、間欠受信制御部104は、SAを最後に受信した時点から所定時間が経過した場合に、ユーザ装置UEを間欠受信状態とし、間欠受信状態において、SAを受信した場合に、ユーザ装置UEを間欠受信状態から連続受信状態に遷移させる機能を含む。間欠受信制御部104は、Special SA regionの情報を持ち、第1の実施の形態で説明したようにSpecial SA regionによる送受信を行うことができる。
図19に、本実施の形態に係るユーザ装置UEの他の機能構成図を示す。図19に示す例は、第1の実施の形態に加えて第2の実施の形態における処理も行う構成である。図19に示すように、当該ユーザ装置UEは、信号送信部201、信号受信部202、D2D通信機能部203、間欠受信制御部204、UE起動制御部205を含む。なお、図19は、ユーザ装置UEにおいて本発明の実施の形態に特に関連する機能部のみを示すものであり、少なくともLTEに準拠した動作を行うための図示しない機能も有するものである。また、図19に示す機能構成は一例に過ぎない。本実施の形態に係る動作を実行できるのであれば、機能区分や機能部の名称はどのようなものでもよい。
信号送信部201、信号受信部202、D2D通信機能部203、間欠受信制御部204は、それぞれ図18を参照して説明した信号送信部101、信号受信部102、D2D通信機能部103、間欠受信制御部104と同様の機能を有する。
UE起動制御部205は、第2の実施の形態で説明したWake−up信号に係る動作を実行する機能部であり、間欠受信状態(もしくはスリープ状態)にあるときに、他のUEもしくは基地局eNBからWake−up信号をした場合に、自UEを連続受信状態に遷移させる。また、UE起動制御部205は、他のUEに対してDiscoveryメッセージに基づくWake−up信号を送信する機能も備える。
図20に、本実施の形態に係るユーザ装置UEの更に他の機能構成図を示す。図20に示す例は、第3の実施の形態に対応する構成である。図20に示すように、当該ユーザ装置UEは、信号送信部301、信号受信部302、D2D通信機能部303、送信制御部304を含む。なお、図20は、ユーザ装置UEにおいて本発明の実施の形態に特に関連する機能部のみを示すものであり、少なくともLTEに準拠した動作を行うための図示しない機能も有するものである。また、図20に示す機能構成は一例に過ぎない。本実施の形態に係る動作を実行できるのであれば、機能区分や機能部の名称はどのようなものでもよい。
信号送信部301、信号受信部302、D2D通信機能部303は、それぞれ図18を参照して説明した信号送信部101、信号受信部102、D2D通信機能部103と同様の機能を有する。ただし、D2D通信機能部303は、第3の実施の形態で説明したように、SA送信リソースに対応するResponseリソースの情報を有しており、SAを受信した場合に、当該Responseリソースを用いて応答(ACK、NACKを含んでもよい)を返すように信号送信部301に対して指示をする機能を含む。
送信制御部304は、SAを送信した後、信号受信部302によりResponseリソースで受信する応答を監視するとともに、所定回数の応答なしを検知した場合にSA送信を停止する制御を実行する。すなわち、送信制御部304は、信号送信部301から所定のD2D信号を所定のリソースを用いて送信した後、当該所定のリソースに対応する応答リソースを信号受信部302によりモニタして、応答を受信するか否かを確認し、所定のD2D信号を送信したが応答を受信しないことが所定回数続いた場合に、所定のD2D信号の送信を停止する。
<基地局eNBの構成例>
図21に、本実施の形態に係る基地局eNBの機能構成図を示す。図21に示す基地局eNBは、第2の実施の形態におけるWake−up信号送信を行う機能を備える基地局eNBであるが、当該基地局eNBを他の実施の形態で使用しても構わない。
図21に示すように、基地局eNBは、信号送信部401、信号受信部402、UE情報格納部403、D2Dリソース情報格納部404、リソース割り当て部405、UE起動制御部406を含む。なお、図21は、基地局eNBにおいて本発明の実施の形態に特に関連する機能部のみを示すものであり、少なくともLTEに準拠した移動通信システムにおける基地局として動作するための図示しない機能も有するものである。また、図21に示す機能構成は一例に過ぎない。本実施の形態に係る動作を実行できるのであれば、機能区分や機能部の名称はどのようなものでもよい。なお、図21は、D2Dリソースの割り当てを行う機能を含むが、第2の実施の形態への適用に関しては、D2Dリソースの割り当てを行う機能を持たない構成とすることも可能である。
信号送信部401は、基地局eNBから送信されるべき上位のレイヤの信号から、物理レイヤの各種信号を生成し、無線送信する機能を含む。信号受信部402は、ユーザ装置UEから各種の信号を無線受信し、受信した物理レイヤの信号からより上位のレイヤの信号を取得する機能を含む。
UE情報格納部403には、各UEから受信するUE能力の情報が格納されている。D2Dリソース情報格納部404には、UE毎に、割り当てられたD2Dリソースを示す情報が格納される。また、リソースが解放された場合は割り当て情報は削除される。リソース割り当て部405は、UE情報格納部403とD2Dリソース情報格納部404を参照することで、UE毎のリソースの割り当て状況を把握して、D2Dリソース(リソースプール、個別リソース等)の割り当てを行う。
UE起動制御部406は、第2の実施の形態において、基地局eNBが実行するWake−up signalingに関わる信号の送受信制御を行う。例えば、UE起動制御部406は、UEに対してセルラー通信への切り替えを指示する機能や、他の基地局eNBに対してCommunication requestを転送したりする機能も含む。
以上、説明したように、本発明の実施の形態により、D2D通信をサポートする移動通信システムにおいて使用されるユーザ装置であって、所定のD2D信号を最後に受信した時点から所定時間が経過した場合に、前記ユーザ装置を間欠受信状態とする制御手段と、前記間欠受信状態において、所定の周期で到来するD2D用リソースをモニタする受信手段とを備えるユーザ装置が提供される。この構成により、D2Dにおいて、ユーザ装置が適切に間欠受信動作を行うことが可能となり、バッテリー消費を削減できる。
前記間欠受信状態において、前記受信手段により前記所定のD2D信号を受信した場合に、前記制御手段は、前記ユーザ装置を前記間欠受信状態から連続受信状態に遷移させることとしてもよい。この構成により、D2Dにおける間欠受信状態から連続受信状態への遷移を的確に行うことができる。
前記所定のD2D信号は、例えばスケジューリングアサインメント信号であり、前記所定の周期で到来するD2D用リソースは、前記スケジューリングアサインメント信号に対して割り当てられたSAリソースプールの周期の所定数倍の周期で到来するSAリソースプールの全部又は一部である。この構成により、高頻度で送信されるSAに対して適切に間欠受信動作を実施でき、バッテリー消費を大きく削減できる。
前記所定の周期で到来するD2D用リソースは、前記ユーザ装置と送信側装置との間で共通に把握される特別リソースであることとしてもよい。この構成により、送信側ユーザ装置は当該特別リソースから送信を開始でき、それにより、間欠受信を行う受信側のユーザ装置は、パケットロスなく(遅延を増加させることなく)受信を行うことができる。
前記特別リソースにより、前記送信側装置から、特定の情報を含む前記所定のD2D信号のみが送信されることとしてもよい。この構成により、特別リソースでのトラフィックの混雑を回避できる。
前記ユーザ装置が前記間欠受信状態にある場合において、前記受信手段により所定の起動信号を受信した場合に、前記制御手段は、前記ユーザ装置を前記間欠受信状態から連続受信状態に遷移させることとしてもよい。この構成により、間欠受信の周期を長くすることができ、バッテリー消費削減効果を大きくすることができる。
前記受信手段は、前記所定の起動信号として、他のユーザ装置からディスカバリ信号を受信することとしてもよい。ディスカバリ信号を用いることで所定の起動信号の導入をスムーズに行うことができる。
また、本実施の形態では、前記移動通信システムにおいて、前記ユーザ装置と通信を行う基地局であって、前記所定の起動信号を前記ユーザ装置に送信する送信手段を備える基地局が提供される。この構成によっても、ユーザ装置における間欠受信の周期を長くすることができ、バッテリー消費削減効果を大きくすることができる。
前記基地局は、前記ユーザ装置に対する送信側のユーザ装置から前記所定の起動信号の送信要求を受信したことに応じて、前記所定の起動信号を送信することとしてもよい。この構成により、送信側のユーザ装置は、他のユーザ装置に対してD2D送信を行いたい場合にその要求を基地局に行うことができる。
本実施の形態で説明した各ユーザ装置UEは、CPUとメモリを備え、プログラムがCPU(プロセッサ)により実行されることで実現される構成であってもよいし、本実施の形態で説明する処理のロジックを備えたハードウェア回路等のハードウェアで実現される構成であってもよいし、プログラムとハードウェアが混在していてもよい。
本実施の形態で説明した基地局eNBは、CPUとメモリを備え、プログラムがCPU(プロセッサ)により実行されることで実現される構成であってもよいし、本実施の形態で説明する処理のロジックを備えたハードウェア回路等のハードウェアで実現される構成であってもよいし、プログラムとハードウェアが混在していてもよい。
以上、本発明の実施の形態を説明してきたが、開示される発明はそのような実施形態に限定されず、当業者は様々な変形例、修正例、代替例、置換例等を理解するであろう。発明の理解を促すため具体的な数値例を用いて説明がなされたが、特に断りのない限り、それらの数値は単なる一例に過ぎず適切な如何なる値が使用されてもよい。上記の説明における項目の区分けは本発明に本質的ではなく、2以上の項目に記載された事項が必要に応じて組み合わせて使用されてよいし、ある項目に記載された事項が、別の項目に記載された事項に(矛盾しない限り)適用されてよい。機能ブロック図における機能部又は処理部の境界は必ずしも物理的な部品の境界に対応するとは限らない。複数の機能部の動作が物理的には1つの部品で行われてもよいし、あるいは1つの機能部の動作が物理的には複数の部品により行われてもよい。説明の便宜上、基地局eNB及びユーザ装置UEは機能的なブロック図を用いて説明されたが、そのような装置はハードウェアで、ソフトウェアで又はそれらの組み合わせで実現されてもよい。本発明の実施の形態に従って基地局eNBが有するプロセッサにより動作するソフトウェア、及び本発明の実施の形態に従ってユーザ装置UEが有するプロセッサにより動作するソフトウェアはそれぞれ、ランダムアクセスメモリ(RAM)、フラッシュメモリ、読み取り専用メモリ(ROM)、EPROM、EEPROM、レジスタ、ハードディスク(HDD)、リムーバブルディスク、CD−ROM、データベース、サーバその他の適切な如何なる記憶媒体に保存されてもよい。
本発明は上記実施形態に限定されず、本発明の精神から逸脱することなく、様々な変形例、修正例、代替例、置換例等が本発明に包含される。
本特許出願は2014年10月17日に出願した日本国特許出願第2014−213221号に基づきその優先権を主張するものであり、日本国特許出願第2014−213221号の全内容を本願に援用する。
eNB 基地局
UE ユーザ装置
101 信号送信部
102 信号受信部
103 D2D通信機能部
104 間欠受信制御部
201 信号送信部
202 信号受信部
203 D2D通信機能部
204 間欠受信制御部
205 UE起動制御部
301 信号送信部
302 信号受信部
303 D2D通信機能部
304 送信制御部
401 信号送信部
402 信号受信部
403 UE情報格納部
404 D2Dリソース情報格納部
405 リソース割り当て部
406 UE起動制御部

Claims (8)

  1. D2D通信をサポートする移動通信システムにおいて使用されるユーザ装置であって、
    所定のD2D信号を最後に受信した時点から所定時間が経過した場合に、前記ユーザ装置を間欠受信状態とする制御手段と、
    前記間欠受信状態において、所定の周期で到来するD2D用リソースをモニタする受信手段と
    を備えることを特徴とするユーザ装置。
  2. 前記間欠受信状態において、前記受信手段により前記所定のD2D信号を受信した場合に、前記制御手段は、前記ユーザ装置を前記間欠受信状態から連続受信状態に遷移させる
    ことを特徴とする請求項1に記載のユーザ装置。
  3. 前記所定のD2D信号は、スケジューリングアサインメント信号であり、前記所定の周期で到来するD2D用リソースは、前記スケジューリングアサインメント信号に対して割り当てられたSAリソースプールの周期の所定数倍の周期で到来するSAリソースプールの全部又は一部である
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載のユーザ装置。
  4. 前記所定の周期で到来するD2D用リソースは、前記ユーザ装置と送信側装置との間で共通に把握される特別リソースである
    ことを特徴とする請求項1ないし3のうちいずれか1項に記載のユーザ装置。
  5. 前記特別リソースにより、前記送信側装置から、特定の情報を含む前記所定のD2D信号のみが送信される
    ことを特徴とする請求項4に記載のユーザ装置。
  6. 前記ユーザ装置が前記間欠受信状態にある場合において、前記受信手段により所定の起動信号を受信した場合に、前記制御手段は、前記ユーザ装置を前記間欠受信状態から連続受信状態に遷移させる
    ことを特徴とする請求項1ないし5のうちいずれか1項に記載のユーザ装置。
  7. 前記受信手段は、前記所定の起動信号として、他のユーザ装置からディスカバリ信号を受信する
    ことを特徴とする請求項6に記載のユーザ装置。
  8. D2D通信をサポートする移動通信システムにおいて使用されるユーザ装置が実行する間欠受信方法であって、
    所定のD2D信号を最後に受信した時点から所定時間が経過した場合に、前記ユーザ装置を間欠受信状態とするステップと、
    前記間欠受信状態において、所定の周期で到来するD2D用リソースをモニタするステップと
    を備えることを特徴とする間欠受信方法。
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