JP6564340B2 - 無線伝送システム - Google Patents
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Description
本発明は、無線伝送システムに関する。
近年、ワイヤレス伝送技術の開発が活発化されており、様々な技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1記載の技術は、給電装置から送電された電力を受電する受電素子を含み、受電した電力に応じた電力を負荷に供給するシステムを開示している。この特許文献1記載の技術は、給電装置の共振素子への電力伝搬経路、および受電装置の受電電力伝搬経路の少なくとも一方に、電力の高い共振の鋭さである尖鋭度Qを維持しながら、周波数特性を拡大して広帯域化させる周波数特性補正回路を備える技術である。
特許文献1に記載のように、例えばワイヤレス伝送システムでは、伝送効率を上げるため、尖鋭度Qを大きくして共振器の特性を上げれば良いが、尖鋭度Qを大きくすれば、その分、伝送特性をフラットと見做せる周波数の帯域幅が狭くなる。そこで、発明者は、電力、データなどの信号を送信又は受信する周波数の帯域幅を柔軟に変更することで高い伝送効率を達成可能なシステムを考慮している。しかしながら、前記の特許文献1記載の技術を適用しても、帯域幅は固定的に設定されてしまい、例えば共振器の位置を機械的に移動させるための稼働装置を必要としてしまう。
本発明の目的は、周波数の帯域幅を柔軟に変更できるようにした無線伝送システムを提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、送信装置と受信装置とを備えた無線伝送システムを提供する。送信装置は信号生成部と信号生成部により生成される信号を送信する送信アンテナとを備える。受信装置は、送信装置の送信アンテナから送信される信号を受信する受信アンテナと受信アンテナを通じて受信する信号を処理する信号処理部とを備える。また、受信装置の受信アンテナから信号処理部までの信号伝搬経路又は送信装置の送信アンテナから信号生成部までの信号伝搬経路のうち少なくとも何れか一方に帯域制限回路を備えている。この帯域制限回路は、送信アンテナ又は受信アンテナの何れか少なくとも一方に直列又は並列に接続される第1容量部を備える。第1容量部は送信アンテナ又は受信アンテナと共に所定周波数帯において共振する第1共振回路を構成する。また、帯域制限回路は、第1共振回路に直列接続され誘導部及び第2容量部を直列又は並列接続して所定周波数帯と同一又は近接する周波数帯において共振する第2共振回路、及び、第1共振回路と第2共振回路との間に接続され使用周波数帯域における誘導性特性が可変可能に構成される誘導特性部、を備える。すると、誘導特性部は第1共振回路と第2共振回路との間の結合性を変更可能になる。このとき、変更部は、帯域制限回路の誘導特性部の誘導性特性を変更するため、第1共振回路と第2共振回路との間の結合性を変更でき、信号送信時又は信号受信時における周波数帯域幅を柔軟に変更できる。
以下、無線伝送システムの幾つかの実施形態について図面を参照しながら説明する。以下に説明する各実施形態において、同一又は類似の動作を行う構成については、同一又は類似の符号を付している。なお、下記の各実施形態で説明した対応する構成は十の位と一の位に同一符号を付している。これらの対応する構成は互いに同様の機能を備えるため、その個別又は各要素間で連携して実行される機能説明を必要に応じて省略している。
(第1実施形態)
図1から図2は第1実施形態の説明図を示す。図1に全体構成例を示すように、無線伝送システム101は、送信装置2及び受信装置3を備え、送信装置2が受信装置3に無線により信号を送信する。送信装置2には、図示しないが電力供給源となる例えばバッテリ電源が接続される。送信装置2は、このバッテリ電源の電力に応じて無線により受信装置3に信号を伝送する。受信装置3は、送信装置2により磁界共鳴方式により結合され送信装置2から送電された電力を用いて動作する。
図1から図2は第1実施形態の説明図を示す。図1に全体構成例を示すように、無線伝送システム101は、送信装置2及び受信装置3を備え、送信装置2が受信装置3に無線により信号を送信する。送信装置2には、図示しないが電力供給源となる例えばバッテリ電源が接続される。送信装置2は、このバッテリ電源の電力に応じて無線により受信装置3に信号を伝送する。受信装置3は、送信装置2により磁界共鳴方式により結合され送信装置2から送電された電力を用いて動作する。
無線伝送システム101は、特に車両用の各種センサ、アクチュエータへの指令信号や、この応答信号などの無線信号の伝送に適用することが望ましい。なお、この図1には、本実施形態の特徴となる信号伝送系に係る特徴部分を主に示している。
送信装置2は、信号生成部4及び送信アンテナ5を備える。送信アンテナ5は、例えばループ状の導電線により構成されている。信号生成部4は、例えばマイクロコンピュータなどにより構成され、与えられる電源により搬送波信号を生成し、例えば当該搬送波信号を所定の変調方式で変調し、データ変調信号を送信アンテナ5を通じて受信装置3に送信する。より具体例を挙げるとすれば、例えば送信装置2は、数百MHz帯の多数の搬送波信号をサブキャリアとして生成し、当該サブキャリアにOFDM(orthogonal frequency-division multiplexing)変調方式によりデータ変調し、このデータ変調信号を送信信号として送信アンテナ5を通じて受信装置3に送信する。
受信装置3は、受信アンテナ6、帯域制限回路7、及び、変更部として信号処理部8を備える。受信アンテナ6は例えばループ状の導電線により構成される。受信アンテナ6は送信アンテナ5の近傍界に設置されており、受信装置3は、送信装置2の送信アンテナ5から送信される信号を受信アンテナ6を通じて受信する。受信装置3は、この受信アンテナ6の受信信号を帯域制限回路7を通じて信号処理部8に入力する。信号処理部8は、例えばマイクロコンピュータなどにより構成され、受信アンテナ6及び帯域制限回路7を通じて受信されたデータ変調信号を復調する。例えば、OFDM変調信号は前述のサブキャリアが互いに直交するように調整されている。このため、信号処理部8は高速フーリエ変換アルゴリズムを用いてサブキャリアを互いに分離し、サブキャリアに変調されたデータを復調する。これにより、送信装置2は受信装置3にデータ送信できる。
さて、本実施形態においては、受信アンテナ6と信号処理部8との間に帯域制限回路7を設けている。この帯域制限回路7は、例えば可変容量ダイオード(以下、ダイオードと略す)9〜11と、誘導部としてインダクタ12と、インダクタ13とを備えた線形回路により構成される。帯域制限回路7は、受信アンテナ6にて受信された信号を通過して信号処理部8に伝送する回路であり、送信装置2の送信信号を通過すると共にこの送信信号の通過周波数帯以外の周波数帯域を制限するバンドパスフィルタにより構成されている。
帯域制限回路7は、受信アンテナ6の一端と信号処理部8の入力端との間に、ダイオード11のカソード−アノード間、インダクタ12、ダイオード9のアノード−カソード間を直列接続して構成されている。ダイオード11のアノードとインダクタ12とはノードN1において直接接続されている。
可変容量ダイオード9〜11は、それぞれ信号処理部8の制御に応じてその容量値を調整可能になっている。ここで、第1共振回路14が受信アンテナ6及びダイオード11により構成され、第2共振回路15がインダクタ12及びダイオード9により構成される。
受信アンテナ6の他端と信号処理部8との間がノードN2において直接接続されている。ノードN1とノードN2との間には誘導特性部16が構成されている。誘導特性部16は、ダイオード10とインダクタ13とを並列接続して構成されている。この誘導特性部16は、送信信号の周波数を含む帯域(すなわち使用周波数帯域)では誘導性特性を示す。
見方を変えると、受信装置3は、受信アンテナ6とダイオード11の容量性により共振する第1共振回路14を備え、さらに、インダクタ12及びダイオード9を直列接続し当該インダクタ12及びダイオード9の容量性により共振する第2共振回路15を備える。第1及び第2共振回路14及び15を構成する各素子は、標準的には同一又は近接した所定周波数帯に共振周波数を備える回路定数に設定されており、ダイオード9、11の容量性が調整されることにより共振周波数を変更可能になっている。ここで示した所定周波数帯は帯域制限回路7の目標帯域幅(例えば百MHz程度)と同一又はこれに近似した帯域となっている。逆に目標帯域幅に合わせて第1及び第2共振回路14及び15の各共振周波数の互いの離間周波数幅を設定しても良い。
前述構成の特徴について説明する。送信装置2はデータ変調信号を送信信号として受信装置3に送信する。このデータ伝送レートを高くすればその分広い帯域幅を要する。送信装置2と信号処理部8との間の信号伝搬経路には第1共振回路14及び第2共振回路15が接続されている。第1共振回路14から見た送信装置2の尖鋭度QをQ1とし、第2共振回路15から見た信号処理部8の尖鋭度QをQ2とし、これらの第1共振回路14と第2共振回路15との結合度をkと定義すると、
k×SQRT(Q1×Q2)>1 …(1)
の条件を満たすようにすることによって、帯域幅を広帯域化可能にできることが考慮できる。そこで、この(1)式を満たすように、帯域制限回路7の各構成要素の素子値、送信装置2と受信装置3との間の適正距離範囲、さらに、送信アンテナ5及び受信アンテナ6のインダクタンス値等を設定することで、各回路の相互作用に基づく広帯域化を可能にできる。
k×SQRT(Q1×Q2)>1 …(1)
の条件を満たすようにすることによって、帯域幅を広帯域化可能にできることが考慮できる。そこで、この(1)式を満たすように、帯域制限回路7の各構成要素の素子値、送信装置2と受信装置3との間の適正距離範囲、さらに、送信アンテナ5及び受信アンテナ6のインダクタンス値等を設定することで、各回路の相互作用に基づく広帯域化を可能にできる。
送信装置2及び受信装置3が、所定のサブキャリア周波数帯の中の多チャンネルの周波数帯域(例えば数百MHz)の中から所定の1又は複数のチャンネルを選択して送受信処理を行う場合には、帯域制限回路7を用いて動的に周波数帯域幅を調整可能にすることが望ましい。
これは、周波数帯域のQ値を高めることで信号伝送効率を良好にできる反面、尖鋭度Qを高めると周波数帯域幅が狭帯域になりやすく、逆に周波数帯域の尖鋭度Qを低くすることで周波数帯域幅を広帯域にしやすいものの、信号伝送効率が劣化してしまうためである。このため、周波数帯域内の信号伝送効率を高めつつ周波数帯域幅を所望の例えば1チャンネル分だけ確保するには動的に周波数帯域を変更することが望ましい。
そこで、本実施形態の帯域制限回路7には、ノードN1とN2との間にダイオード10とインダクタ13を並列接続した誘導特性部16を設けている。(1)式の結合度kは、これらのダイオード10の容量値とインダクタ13のインダクタンス値Lmに応じて決定されるものであり、インダクタ13のインダクタンス値Lmを固定値とすれば、ダイオード10の容量値を変更制御することで結合度kを調整できる。
図2はダイオード10の容量値を固定値としたときのインダクタ13のインダクタンス値Lmの変化に応じた伝送効率の周波数特性のシミュレーション結果を示している。発明者は、図1の回路構成において、インダクタ13のインダクタンス値Lmを変更することで、誘導特性部16の誘導性特性を変更し、この伝送効率の特性変化をシミュレーションにより観察した。
この図2に示す特性は、受信アンテナ6及びインダクタ12のインダクタンス値を100nH、ダイオード9、11の容量値を5pFとして、第1共振回路14と第2共振回路15との共振周波数を互いに同一周波数とし、送信アンテナ5のインダクタンス値を20nH、送信アンテナ5と受信アンテナ6との結合係数k0を0.9、信号生成部4の出力インピーダンスZ0を50Ω、信号処理部8の入力インピーダンスZiを100Ω、とした条件下において、インダクタ13のインダクタンス値Lmを変化させてシミュレーション結果を得ている。
この図2に示すように、インダクタ13のインダクタンス値Lmを例えば60nH程度に大きくすることで周波数帯域をより広くでき、インダクタ13のインダクタンス値Lmを例えば30nH程度に小さくすることで周波数帯域を狭くできることが判明した。このため、信号処理部8が帯域制限回路7の中の特に誘導特性部16の誘導性特性を調整することによって伝送効率の周波数特性を動的に調整できる。
本実施形態では、誘導特性部16のうちのダイオード10の容量値を変化させることで、誘導特性部16の誘導性特性を調整することができ、これにより、図2に示す伝送効率の周波数特性と同様に帯域制限を図ることができる。
以上説明したように、本実施形態によれば、第1共振回路14と第2共振回路15との間に使用周波数帯域における誘導性特性を可変可能に構成した誘導特性部16を設ける構成とした。これにより、第1共振回路14と第2共振回路15との結合度kを変更可能に構成でき、図2に示すように、伝送効率の周波数特性を動的に変化させることができる。
また、誘導特性部16は可変容量ダイオード10を用いて構成することが望ましく、特に誘導特性部16はインダクタ13と可変容量ダイオード10とを並列に接続して構成すると良い。このとき、信号処理部8が可変容量ダイオード10の容量値を調整することにより、使用周波数帯における誘導特性部16のインダクタンス値を容易に変更できる。この結果、第1共振回路14と第2共振回路15の結合性kを容易に変更できる。
信号処理部8は、この結合性kを高く尖鋭度Qを低くするように設定すると、広帯域とすることができると共に当該帯域内で極力フラットな特性とすることができ、逆に、信号処理部8は結合性kを低く尖鋭度Qを高く設定した場合には信号伝送効率を周波数選択的に調整できる。特に、帯域制限回路7は広帯域に設定された場合においても信号伝送効率を極力大きくしながら信号を伝送できるため、後段に信号を増幅する増幅回路を設けなくても良くなる。必要な利得に応じて帯域制限回路7の後段に増幅回路を設けても良い。
また、第1共振回路14の第1容量部として可変容量ダイオード11を用いて構成し、第2共振回路15の第2容量部として可変容量ダイオード9を用いて構成している。このため、信号処理部8がこれらの可変容量ダイオード9又は11の容量値を変更することで、第1共振回路14、第2共振回路15の共振周波数を変更でき、伝送効率の周波数特性の帯域幅を柔軟に変更できる。
(第2実施形態)
図3は第2実施形態の追加説明図を示す。図3に示す無線伝送システム201は受信装置203を備え、受信装置203は帯域制限回路207を備える。帯域制限回路207は誘導特性部216を備える。誘導特性部216は、インダクタ13と、このインダクタ13に並列接続されたインダクタ調整回路220と、を備える。
図3は第2実施形態の追加説明図を示す。図3に示す無線伝送システム201は受信装置203を備え、受信装置203は帯域制限回路207を備える。帯域制限回路207は誘導特性部216を備える。誘導特性部216は、インダクタ13と、このインダクタ13に並列接続されたインダクタ調整回路220と、を備える。
インダクタ調整回路220は、1又は複数のインダクタ21、23、25とこれらに直列接続されたスイッチ22、24、26とを備える。インダクタ21、23、25は、それぞれ同一又は異なるインダクタンス値に設定されており、スイッチ22、24、26は、信号生成部8からオン/オフを制御可能になっており、これによりインダクタ21、23、25をノードN1及びN2間に接続/開放可能になっている。このような場合、信号生成部8が、誘導特性部216を用いてノードN1及びN2間の合成インダクタンスを調整できるようになり、前述実施形態と同様の特性を得ることができる。この結果、第1実施形態と同様の作用効果が得られる。
(第3実施形態)
図4は第3実施形態の追加説明図を示す。図4に示す無線伝送システム301は受信装置303を備え、受信装置303は第1共振回路314と第2共振回路315とを備える。第1共振回路314は受信アンテナ6とキャパシタ308とを備える。第2共振回路315はインダクタ12とキャパシタ309とを備える。キャパシタ309、311は、第1実施形態のダイオード9、11に代えてそれぞれ設けられ固定容量キャパシタとして構成される。本実施形態のキャパシタ309、311は信号処理部8により容量値を変更不能であるものの、信号処理部8はダイオード10により誘導特性部16のインダクタンス値を変更可能に構成されているため、伝送効率の周波数特性の帯域幅を柔軟に変更できる。
図4は第3実施形態の追加説明図を示す。図4に示す無線伝送システム301は受信装置303を備え、受信装置303は第1共振回路314と第2共振回路315とを備える。第1共振回路314は受信アンテナ6とキャパシタ308とを備える。第2共振回路315はインダクタ12とキャパシタ309とを備える。キャパシタ309、311は、第1実施形態のダイオード9、11に代えてそれぞれ設けられ固定容量キャパシタとして構成される。本実施形態のキャパシタ309、311は信号処理部8により容量値を変更不能であるものの、信号処理部8はダイオード10により誘導特性部16のインダクタンス値を変更可能に構成されているため、伝送効率の周波数特性の帯域幅を柔軟に変更できる。
(第4実施形態)
図5は第4実施形態の追加説明図を示す。図5に示すように、無線伝送システム401は、送信装置2に代わる通信装置425と、受信装置3に代わる通信装置426とを備える。通信装置425は、信号通信部27、及び、送信アンテナ5を備えている。信号通信部27は、信号生成部4、信号処理部8aとしての両機能を備える。通信装置426は、受信アンテナ6、帯域制限回路7、及び、変更部として信号通信部28を備える。信号通信部28もまた、信号生成部4、信号処理部8としての両機能を備える。
図5は第4実施形態の追加説明図を示す。図5に示すように、無線伝送システム401は、送信装置2に代わる通信装置425と、受信装置3に代わる通信装置426とを備える。通信装置425は、信号通信部27、及び、送信アンテナ5を備えている。信号通信部27は、信号生成部4、信号処理部8aとしての両機能を備える。通信装置426は、受信アンテナ6、帯域制限回路7、及び、変更部として信号通信部28を備える。信号通信部28もまた、信号生成部4、信号処理部8としての両機能を備える。
通信装置425は、信号生成部4により所定の変調方式でデータ変調信号を生成し、このデータ変調信号を通信装置426に送信する機能と、信号処理部8aにより通信装置426から受信したデータ変調信号を復調してデータを取得する機能とを備える。信号処理部8aは、ダイオード9〜11の容量特性を変更する機能を設けていない。このため通信装置425内の信号処理部には符号「8a」を付している。
また、通信装置426もまた、信号生成部4により所定の変調方式でデータ変調信号を生成し、このデータ変調信号を通信装置425に送信する機能と、信号処理部8により通信装置425の信号生成部4から受信したデータ変調信号を復調してデータを取得する機能とを備える。通信装置426の信号処理部8は、ダイオード9〜11の容量性を変更する機能を備えている。
このため、帯域制限回路7は、通信装置425及び426間における送受信処理の何れの場合においても、図2に示されるような帯域幅特性に変更することができ、送受信処理の何れの場合にも適用できる。このため本無線伝送システム401のように、互いにデータ変調信号を送受信する場合においても、伝送効率の周波数特性の帯域幅を柔軟に変更できる。その他、第1実施形態と同様の作用効果が得られる。
(第5実施形態)
図6は第5実施形態の追加説明図を示す。無線伝送システム501は、送信装置502と受信装置503とを備える。送信装置502は、信号生成部4と送信アンテナ5との間に整合回路29を備える。整合回路29は、信号生成部4の出力インピーダンスと送信アンテナ5の入力インピーダンスとの間のインピーダンス不整合を整合する回路である。受信装置402は、帯域制限回路7と信号処理部8との間に整合回路30を備える。整合回路30は、帯域制限回路7の出力インピーダンスと信号処理部8の入力インピーダンスとの間のインピーダンス不整合を整合する回路である。この場合、信号伝送効率をさらに向上できる。
図6は第5実施形態の追加説明図を示す。無線伝送システム501は、送信装置502と受信装置503とを備える。送信装置502は、信号生成部4と送信アンテナ5との間に整合回路29を備える。整合回路29は、信号生成部4の出力インピーダンスと送信アンテナ5の入力インピーダンスとの間のインピーダンス不整合を整合する回路である。受信装置402は、帯域制限回路7と信号処理部8との間に整合回路30を備える。整合回路30は、帯域制限回路7の出力インピーダンスと信号処理部8の入力インピーダンスとの間のインピーダンス不整合を整合する回路である。この場合、信号伝送効率をさらに向上できる。
整合回路29、30は、送信装置502、受信装置503の何れか一方に設けても良い。ここで、整合回路29、30は、受信装置503の受信アンテナ6から信号処理部8までの信号伝搬経路、又は、送信装置502の送信アンテナ5から信号生成部4までの信号伝搬経路のうち少なくとも何れか一方に設ければ良い。
(第6実施形態)
図7及び図8は第6実施形態の追加説明図を示す。第1〜第5実施形態では、帯域制限回路7、207、307の帯域幅等を変更する構成例を説明した。本実施形態では、帯域幅を変更可能な構成を用いて、送受信チャンネルを実用的に設定するための形態を説明する。
図7及び図8は第6実施形態の追加説明図を示す。第1〜第5実施形態では、帯域制限回路7、207、307の帯域幅等を変更する構成例を説明した。本実施形態では、帯域幅を変更可能な構成を用いて、送受信チャンネルを実用的に設定するための形態を説明する。
図7はこのシステム構成図を示している。無線伝送システム601は、送信装置としても受信装置としても機能する通信装置625及び626を備える。通信装置625は信号通信部27を備える。他方、通信装置626は信号通信部28とチャンネル判定回路31を備えた制御部32を変更部として備える。
通信装置625、626は、それぞれ信号通信部27、28を備えているため、当該通信装置625及び626は送信アンテナ5及び受信アンテナ6を通じて互いにデータ変調信号を送受信できる。チャンネル判定回路31は、通信装置625から送信される信号が何れのチャンネルの信号であるか判定する回路であり、全チャンネル(例えばCH1〜CH5)の周波数帯のうち何れのチャンネルの周波数帯の信号を受信したかを判定する。
制御部32は、信号通信部28の信号処理部8により各部14〜16のダイオード9〜11の容量性を調整することで、全チャンネル周波数帯のうちの1〜全チャンネルの周波数帯に選択的に帯域幅を調整する。これにより、チャンネル判定回路31により判定されたチャンネルを含む1〜全チャンネルの信号を受信可能になる。
前記構成において妨害波を生じていないチャンネルを特定するための動作について図8の通信シーケンス図を用いて説明する。本実施形態では、予め割り当てられた通信チャンネルが20MHz帯域幅のチャンネルを全5チャンネル備え、全5チャンネルの帯域幅が100MHzとなる形態を示す。また、通信装置625及び626は、妨害波の少ない周波数帯を適宜選択して通信するものとし、通信装置625と626との間で通信チャンネルの変更取決めがないものと仮定して説明する。
図8に示すように、通信装置625の信号生成部4は、初期設定状態ではステップS1においてデフォルトの送信チャンネルCH1を設定する。他方、通信装置626はステップT1において単チャンネル受信モードとし、ステップT2において帯域幅を単チャンネルCH1に切替える。
このとき、通信装置626の制御部32は、全チャンネルCH1〜CH5の全周波数帯域100MHzのうちチャンネルCH1の中心周波数に帯域制限回路7のバンドパス中心周波数を合わせるようにダイオード9〜11の容量値を変更すると共に、単チャンネルCH1の帯域幅20MHzに設定する。これによりチャンネルをCH1に設定できる。
そして、通信装置625の信号生成部4は、ステップS2において送信チャンネルCH1のデータ変調信号を生成し通信装置626に送信する。通信装置626は、ステップT3においてチャンネルCH1のデータ変調信号を受信すると、信号通信部28の信号処理部8によりデータ変調信号を復調し、正常に受信完了したか否かを判定し正常に受信完了したことが判定された場合、ステップT4において、信号通信部28の信号生成部4によりチャンネルCH1のデータ変調信号を生成し肯定応答信号を通信装置625に送信する。
通信装置625の信号通信部27の信号処理部8aは、ステップS3においてチャンネルCH1のデータ変調信号を受信して復調し肯定応答信号を受信できる。これにより、通信装置625はチャンネルCH1を使用可能であると判断できる。
次に、受信不能である場合の事例を説明する。通信装置625の信号生成部4は、ステップS4において送信チャンネルCH1のデータ変調信号を生成し、通信装置626に送信するものの、通信装置625の送信波に妨害を生じた場合には、通信装置626の信号処理部8は正常に受信できずステップT5において受信エラーと判定される。この場合、通信装置626の信号処理部8は何らかの信号を受信しているものの正常に受信完了できていないため、正常に受信完了したことを示す肯定応答信号を通信装置625に送信しない。
また、通信装置626の信号処理部8が正常に受信できないときには、制御部32はステップT6において全CH受信モードに切替える。通信装置626の制御部32は、全チャンネルCH1〜CH5の全周波数帯域100MHzの中心周波数に帯域制限回路7のバンドパス中心周波数を合わせると共に、全チャンネルCH1〜CH5の帯域幅100MHzに設定するようにダイオード9〜11の容量値を変更する。
他方、通信装置625の信号通信部27は、ステップS4においてデータ変調信号を送信したにも拘わらず、その後に所定時間経過しても肯定応答信号を受信できないため、ステップS5においてタイムオーバーと判定し、何らかの通信障害を生じたと判断する。この結果、通信装置625の信号通信部27は、ステップS6において送信チャンネルCH1を例えばチャンネルCH3に切替える。通信装置625の信号生成部4は、ステップS7において送信チャンネルCH3のデータ変調信号を生成し通信装置626に送信する。
このとき、通信装置626は、ステップT7において全チャンネルCH1〜CH5を受信可能な帯域幅に設定しているため、通信装置625から送信されたチャンネルCH3のデータ変調信号を受信できる。通信装置626の信号通信部28は、信号処理部8により受信信号を高速フーリエ変換処理することでサブキャリアを特定し、このサブキャリアに変調されたデータを復調することで正常に受信可能となるチャンネルを探索する。すると、通信装置626の信号処理部8はチャンネルCH3にて正常に受信できるため、チャンネル判定回路31により通信装置625がチャンネルCH3にてデータ変調信号を送信したことを判定できる。
通信装置626の信号処理部28は、チャンネル判定回路31からチャンネルCH3で受信した旨の判定を受け付けると、通信装置626の制御部32は、ステップT10において、チャンネルCH3の中心周波数に帯域制限回路7のバンドパス中心周波数を合わせると共に単チャンネルCH3の帯域幅20MHzに切替えるようにダイオード9〜11の容量値を設定する。
そして、通信装置626の信号通信部28はステップT11においてチャンネルCH3にて肯定応答信号を通信装置625に送信する。すると通信装置625の信号処理部8aは、チャンネルCH3にてこの肯定応答信号を受信できる。このような流れを用いることで、妨害波を生じているチャンネルCH1における通信処理を回避しながら、妨害波を生じていないチャンネルCH3にて通信処理を確立できる。その後、通信装置625及び626はチャンネルCH3において通常の通信処理を行う。
例えば、妨害波が到来したことにより通信確立が途絶えると、例えば中心周波数だけしか変更できない場合には、送信側及び受信側でそれぞれチャンネルCH1〜CH5を順に切り替えて通信可能なチャンネルを探索する方法を考慮できるが、この場合、試行回数を重ねなければならない。
本実施形態によれば、まず制御部32が全ての複数のチャンネルCH1〜CH5の信号を受信可能にするように帯域制限回路7の周波数帯域幅を変更制御し、チャンネル判定回路31により通信装置625から何れのチャンネルの信号が送信されたか判定するようにしている。このとき、通信装置626は帯域制限回路7を用いて帯域幅を全チャンネルCH1〜CH5に拡張して受信できるため、前述のようにチャンネルを順に切り替えて探索しなくても良くなる。制御部32は、判定されたチャンネルCH3の帯域幅に帯域制限回路7の周波数帯域幅を変更制御し、通信装置626の信号通信部28が、チャンネル判定回路31により判定されたチャンネルCH3に切り替えて信号を受信することで、妨害波を生じていないチャンネルCH3において通信確立するまでの試行回数、通信確立時間を削減できる。
なお、図8のステップT6の全CH受信モードでは、例えば図2のLm=60nHの特性に示すように、通信装置626の制御部32は帯域制限回路7の帯域幅を100MHzを超える程度まで拡張するものの、他の特性(例えばLm=30nH〜50nH)に比較するとわずかに利得が低下することがわかる。このため、特別に帯域幅を拡張する以外の用途で使用するときには、単チャンネルモードとして帯域幅を狭くしアンテナ利得を稼ぐことが望ましい。
(第7実施形態)
図9は第7実施形態の追加説明図を示す。例えば第1実施形態では、送信装置2が受信装置3にデータ変調信号を送信するための信号伝送系に係る特徴部分を説明したが、受信装置3の主動作用電源電力を伝送する場合についても適用できる。この場合の構成図を図9に示す。以下、第1実施形態と異なる部分について説明する。
図9は第7実施形態の追加説明図を示す。例えば第1実施形態では、送信装置2が受信装置3にデータ変調信号を送信するための信号伝送系に係る特徴部分を説明したが、受信装置3の主動作用電源電力を伝送する場合についても適用できる。この場合の構成図を図9に示す。以下、第1実施形態と異なる部分について説明する。
無線伝送システム701は、送信装置としての送電装置702と受信装置としての受電装置703を備える。送電装置702は電力信号生成部704と送信アンテナ5とを備える。電力信号生成部704は、所定周波数帯の交流電力を生成し送信アンテナ5を通じて受電装置703に給電する。本実施形態では送信アンテナ5は送電アンテナとして機能する。
受電装置703は、受信アンテナ6と、帯域制限回路7と、整流回路33と、変更部としての電力信号処理部708と、を備える。受電装置703は、帯域制限回路7と信号処理部8との間に整流回路33を備える。受信アンテナ6が電力信号生成部704により生成された交流電力を送信アンテナ5を通じて受電し、帯域制限回路7がこの受電電力に重畳したノイズを除去し、整流回路33に出力する。整流回路33は受電電力を整流し平滑化した電力を電力信号処理部708に出力し、電力信号処理部708はこの電力を受電装置703の内部に供給する。本実施形態では受信アンテナ6は受電アンテナとして機能する。
電力信号処理部708が帯域制限回路7のダイオード9〜11の容量値を調整可能になっている。このため、電力信号処理部708が、帯域制限回路7のダイオード9〜11の容量値を調整することで交流信号の通過帯域幅を制限できる。このようにして、電力伝送する場合にも適用できる。なお、本実施形態の構成は、例えば第1〜第6、第8〜第10実施形態のデータ変調信号を信号伝送する形態の構成を組み合わせて適用できる。
(第8実施形態)
図10から図12は第8実施形態の追加説明図を示す。本実施形態では、第1共振回路14、第2共振回路15の変形例を示す。図10に第1共振回路14の変形例を第1共振回路814として示すように、受信アンテナ6とダイオード11とはノードN1及びN2間に並列接続しても良い。また、図11に第2共振回路15の変形例を第2共振回路815aとして示すように、インダクタ12と可変容量ダイオード9とがノードN1及びN2間に直列接続されていても良い。また、図12に第2共振回路15の変形例を第2共振回路815bとして示すように、ダイオード9とインダクタ12とが、ノードN1と信号処理部8との間に並列接続されていても良い。
図10から図12は第8実施形態の追加説明図を示す。本実施形態では、第1共振回路14、第2共振回路15の変形例を示す。図10に第1共振回路14の変形例を第1共振回路814として示すように、受信アンテナ6とダイオード11とはノードN1及びN2間に並列接続しても良い。また、図11に第2共振回路15の変形例を第2共振回路815aとして示すように、インダクタ12と可変容量ダイオード9とがノードN1及びN2間に直列接続されていても良い。また、図12に第2共振回路15の変形例を第2共振回路815bとして示すように、ダイオード9とインダクタ12とが、ノードN1と信号処理部8との間に並列接続されていても良い。
このような接続形態を用いた場合であっても、前述実施形態と同様に帯域制限回路7のバンドパス中心周波数又は/及び帯域幅を調整でき、この結果、前述実施形態(例えば第1実施形態)と同様の作用効果を得られる。
(第9実施形態)
図13は第8実施形態の追加説明図を示す。本実施形態は、送信装置902に帯域制限回路907を設けた形態を示す。無線伝送システム901は、送信装置902と受信装置903とを備える。送信装置902は、信号生成部904と、帯域制限回路907と、送信アンテナ5とを備える。受信装置903は信号処理部908と受信アンテナ6とを備える。信号処理部908はダイオード9〜11の容量値の制御処理を備えていないこと以外は信号処理部8と同様の機能を備える。
図13は第8実施形態の追加説明図を示す。本実施形態は、送信装置902に帯域制限回路907を設けた形態を示す。無線伝送システム901は、送信装置902と受信装置903とを備える。送信装置902は、信号生成部904と、帯域制限回路907と、送信アンテナ5とを備える。受信装置903は信号処理部908と受信アンテナ6とを備える。信号処理部908はダイオード9〜11の容量値の制御処理を備えていないこと以外は信号処理部8と同様の機能を備える。
送信装置902は、信号生成部904と送信アンテナ5との間に帯域制限回路907を備える。信号生成部904は、信号生成部4と同様の機能を備えており、データ変調信号を帯域制限回路907に出力する。帯域制限回路907は、帯域制限回路7と同様に、例えばダイオード9〜11、インダクタ12、13を備えた線形回路により構成される。帯域制限回路907は、信号生成部4により生成されたデータ変調信号を通過して送信アンテナ5に伝送する回路であり、信号生成部4による生成信号を通過すると共にこの生成信号の通過周波数帯以外の周波数帯域を制限するバンドパスフィルタにより構成されている。
帯域制限回路907は、信号生成部904の出力端と送信アンテナ5の一端との間に、ダイオード9のカソード−アノード間、インダクタ12、ダイオード11のアノード−カソード間を直列接続して構成されている。インダクタ12とダイオード11のアノードとはノードN1において直接接続されている。
ダイオード9〜11は、それぞれ信号処理部8によりその容量値を調整可能になっている。ここで、第1共振回路914が送信アンテナ5及びダイオード11により構成され、第2共振回路915がインダクタ12及びダイオード9により構成されている。
信号生成部904と送信アンテナ5の他端との間がノードN2において直接接続されている。ノードN1とノードN2との間には誘導特性部916が構成されている。誘導特性部916が、ダイオード10とインダクタ13とを並列接続して構成されている。この誘導特性部916は、前述の周波数帯域(すなわち使用周波数領域)内では誘導性特性を示す。
また、見方を変えると、送信装置902は、送信アンテナ5とダイオード11の容量性により共振する第1共振回路914を備え、さらに、インダクタ12及びダイオード9を直列接続し当該インダクタ12及びダイオード9の容量性により共振する第2共振回路915を備える。なお、第1共振回路914及び第2共振回路915を構成する各素子は、標準的には同一の所定周波数帯に共振周波数を備える回路定数に設定されており、ダイオード9、11の容量性が調整されることにより共振周波数を変更可能になっている。
第1実施形態の無線伝送システム101と本実施形態の無線伝送システム901とでは、帯域制限回路7、907が、送信側に設けられているか受信側に設けられているか、の差異を生じているものである。本実施形態では、信号生成部904が各ダイオード9〜11の容量値を変更できるため、周波数帯域幅を容易に変更でき、さらに中心周波数をも変更できる。このため、信号生成部4により生成された信号のうち不要な信号に基づく不要輻射を低減できる。
第1実施形態、第9実施形態を考慮すれば、帯域制限回路7を受信装置3の受信アンテナ6から信号処理部8までの信号伝搬経路に備えても、帯域制限回路907を送信装置902の送信アンテナ5から信号生成部904までの信号伝搬経路に備えても良い。すなわち、帯域制限回路7、907は送信側、受信側の少なくとも何れか一方に備えていれば良い。
(第10実施形態)
図14は第10実施形態の追加説明図を示す。本実施形態は受信装置3の設置方法を示す。図14は受信装置3の搭載例を示している。受信装置3は、図1に示すように、受信アンテナ6、帯域制限回路7、及び信号処理部8を備える。
図14は第10実施形態の追加説明図を示す。本実施形態は受信装置3の設置方法を示す。図14は受信装置3の搭載例を示している。受信装置3は、図1に示すように、受信アンテナ6、帯域制限回路7、及び信号処理部8を備える。
図14に示すように、これらの受信アンテナ6、帯域制限回路7及び信号処理部8は、1枚の平板状のプリント配線基板34に搭載されている。本実施形態の受信アンテナ6は、プリント配線基板34の配線面にループ状の配線パターンを構成したパターンアンテナにより構成される。
前述したように、第1共振回路14をダイオード11及び受信アンテナ6により構成して磁界共鳴方式により通信処理可能となっているため、送信信号の周波数に共振する共振アンテナを構成する必要がなくなり、受信アンテナ6を配線パターンにより構成でき、受信アンテナ6を小型化して構成できる。
また、帯域制限回路7は、ダイオード9〜11及びインダクタ12、13をディスクリート部品又は集積回路により構成し、信号処理部8は例えばマイクロコンピュータなどの集積回路により構成される。したがって、これらの受信アンテナ6、帯域制限回路7及び信号処理部8は、一枚のプリント配線基板34の上にコンパクトに搭載できる。
本実施形態では、第1実施形態で説明した受信装置3の搭載例を例示しているが、第2〜第7実施形態の受信装置203、303、403、503、603、703においても同様に適用でき、第8実施形態に示すように第1共振回路14、第2共振回路15を、それぞれ第1共振回路814、第2共振回路815a、815bに置き換えて構成しても良い。また、第9実施形態に示したように、送信装置902の信号生成部4、帯域制限回路907及び送信アンテナ5がプリント配線基板34に搭載されていても良い。このとき、プリント配線基板34の導電面にループ状の配線パターンを構成することで送信アンテナ5を構成できる。
(他の実施形態)
前述実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下に示す変形又は拡張が可能である。第3実施形態では、第1共振回路314、第2共振回路315がそれぞれ固定容量キャパシタ311、309を備える構成としたが、これらの固定容量キャパシタ311、309のうちの一方を可変容量のキャパシタ(例えば可変容量ダイオード)に代えて構成しても良い。
前述実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下に示す変形又は拡張が可能である。第3実施形態では、第1共振回路314、第2共振回路315がそれぞれ固定容量キャパシタ311、309を備える構成としたが、これらの固定容量キャパシタ311、309のうちの一方を可変容量のキャパシタ(例えば可変容量ダイオード)に代えて構成しても良い。
送信アンテナ5をループ状のコイルを用いて構成した形態を示したが、例えば一対の送電線を撚部で撚り合わせたツイステッドペアケーブルの先端部の芯線を接続した形態により構成しても良いし、受信装置3に信号を送信できるのであれば、どのような構成を用いても良い。
受信アンテナ6をループ状のコイルを用いて構成した形態を示したが、受信アンテナ6はループ状でなく線条の構成であっても良いし、送信装置2から信号を受信できるのであれば、どのような構成であっても良い。可変容量ダイオード10は、インダクタ13に並列接続されている形態を示したが、インダクタ13に直列接続してもよい。
誘導特性部16、916が、1つのインダクタ13及びインダクタ13に並列に接続される可変容量ダイオード10を備える形態を示したが、複数のインダクタ13を直列又は/及び並列に接続しても良いし、この1又は複数のインダクタ13に直列に可変容量ダイオード10を接続して構成しても良い。
送信装置2と受信装置3とが送信アンテナ5と受信アンテナ6との間で磁界共鳴方式により結合する形態を示したが、電磁的に結合する形態であれば方式は磁界共鳴方式に限られるものではない。
例えば第1実施形態においては、受信アンテナ6と信号処理部8との間に帯域制限回路7を設けた形態を示したが、これに代えて又はこれに加えて、信号生成部4と送信アンテナ5との間に帯域制限回路7を設けても良い。これは、前述した他の実施形態(例えば第2〜第7実施形態)の帯域制限回路7、207、307においても同様である。
例えば、前述の各実施形態の構成は概念的なものであり、一つの構成要素が有する機能を複数の構成要素に分散させたり、複数の構成要素が有する機能を一つの構成要素に統合させたりしてもよい。また、前述の実施形態の構成の少なくとも一部を、同様の機能を有する公知の構成に置き換えてもよい。また、前述の2以上の実施形態の構成の一部又は全部を必要に応じて互いに組み合わせて付加しても置換しても良い。
なお、特許請求の範囲に記載した括弧内の符号は、本発明の一つの態様として前述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係の一例を示すものであって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
図面中、101、201、301、401、501、601、701は無線伝送システム、2、425、502は送信装置、625は通信装置(送信装置)、702は送電装置(送信装置)、3、203、303、426、503は受信装置、626は通信装置(受信装置)、703は受電装置(受信装置)、4、904は信号生成部(904は変更部)、704は電力信号生成部、5は送信アンテナ、6は受信アンテナ、7、207、307は帯域制限回路、8、8aは信号処理部(8は変更部)、708は電力信号処理部(信号処理部、変更部)、9は可変容量ダイオード(第2容量部)、309は固定容量キャパシタ(第2容量部)、10は可変容量ダイオード、11は可変容量ダイオード(第1容量部)、311は固定容量キャパシタ(第1容量部)、12はインダクタ(誘導部)、13はインダクタ、14、814は第1共振回路、15、815a、815bは第2共振回路、16、216、916は誘導特性部、27は送信装置の信号通信部(信号生成部)、28は受信装置の信号通信部(信号処理部、変更部)、32は制御部(変更部)、33は整流回路、を示す。
Claims (10)
- 信号生成部(4;27;704)と前記信号生成部により生成される信号を送信する送信アンテナ(5)とを備える送信装置(2;425;502;625;702;902)と、
前記送信装置の送信アンテナから送信される信号を受信する受信アンテナ(6)と前記受信アンテナを通じて受信する信号を処理する信号処理部(8;8a;28)とを備える受信装置(3;203;303;426;503;626;703;903)と、を備え、
前記送信アンテナ(5)又は前記受信アンテナ(6)の何れか少なくとも一方に直列又は並列に接続される第1容量部(11;311)を備え、前記送信アンテナ又は前記受信アンテナと共に所定周波数帯において共振する第1共振回路(14;314;814;914)を構成し、前記第1共振回路に直列接続され誘導部(12)及び第2容量部(9;309)を直列又は並列接続して前記所定周波数帯と同一又は近接する周波数帯において共振する第2共振回路(15;315;815a;815b;915)、及び、前記第1共振回路と前記第2共振回路との間に接続され使用周波数帯域における誘導性特性が可変可能に構成された誘導特性部(16;216;916)、を備える帯域制限回路(7;207;307;907)を、
前記受信装置の前記受信アンテナから前記信号処理部までの信号伝搬経路又は前記送信装置の前記送信アンテナから前記信号生成部までの信号伝搬経路のうち少なくとも何れか一方に備え、
前記帯域制限回路の誘導特性部の誘導性特性を変更する変更部(8;28;32;708;904)、を備える無線伝送システム。 - 請求項1記載の無線伝送システムにおいて、
前記帯域制限回路(7;307;907)の誘導特性部(16;916)は、1又は複数のインダクタ(13)及び前記インダクタに直列又は/及び並列に接続される可変容量ダイオード(10)を備えて構成される無線伝送システム。 - 請求項1記載の無線伝送システムにおいて、
前記帯域制限回路(207)の誘導特性部(216)は、複数のインダクタ(13、21、23、25)及びこれらのインダクタを直列又は/及び並列に接続/開放可能にするスイッチ(22、24、26)を備えて構成される無線伝送システム。 - 請求項1から3の何れか一項に記載の無線伝送システムにおいて、
前記第1容量部(11)又は/及び前記第2容量部(9)は可変容量ダイオードを備えて構成される無線伝送システム。 - 請求項1から3の何れか一項に記載の無線伝送システムにおいて、
前記第1容量部(311)又は/及び前記第2容量部(309)は固定容量キャパシタにより構成されている無線伝送システム。 - 請求項1から5の何れか一項に記載の無線伝送システムにおいて、
前記受信装置(3)は、前記受信アンテナ(6)としてプリント配線基板(34)に構成される配線パターンを用いる無線伝送システム。 - 請求項1から6の何れか一項に記載の無線伝送システムにおいて、
前記送信装置(425)は前記信号処理部(8a)の機能も備えると共に、前記受信装置(426)は前記信号生成部(4)の機能も備える無線伝送システム。 - 請求項1から7の何れか一項に記載の無線伝送システムにおいて、
前記受信装置(503)の前記受信アンテナ(6)から前記信号処理部(8)までの信号伝搬経路、又は、前記送信装置(502)の前記送信アンテナ(5)から前記信号生成部(4)までの信号伝搬経路のうち少なくとも何れか一方に整合回路(29、30)をさらに備える無線伝送システム。 - 請求項1から8の何れか一項に記載の無線伝送システムにおいて、
前記送信装置(702)の信号生成部(704)は、前記受信装置(703)に給電するための電力信号を生成する電力信号生成部(704)を備えて構成され、
前記受信装置(703)は、前記送信装置(702)から送信される電力信号を整流する整流回路(33)をさらに備え、前記信号処理部(708)は、前記整流回路により整流された電力信号を処理する電力信号処理部(708)を備える無線伝送システム。 - 請求項1記載の無線伝送システムにおいて、
前記受信装置(626)は前記帯域制限回路(7)と、前記送信装置(625)から送信される信号が何れのチャンネルの信号であるか判定するチャンネル判定回路(31)を備えて前記帯域制限回路の周波数帯域幅を変更制御する制御部(32)とを備え、互いに周波数帯域の異なる複数のチャンネル(CH1〜CH5)の信号を受信可能で且つ前記制御部により制御される周波数帯域幅で前記送信装置(625)から送信される信号を受信可能に構成され、
前記制御部(32)は、全ての前記複数のチャンネルの信号を受信可能にするように前記帯域制限回路の周波数帯域幅を変更制御し、前記チャンネル判定回路により前記送信装置(625)から何れのチャンネルの信号が送信されたか判定し、当該判定されたチャンネルの帯域幅に前記帯域制限回路の周波数帯域幅を変更制御し、
前記受信装置(626)の信号処理部(8)は、前記チャンネル判定回路により判定されたチャンネルに切り替えて信号を受信する無線伝送システム。
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