JP6563671B2 - 骨塩量測定装置 - Google Patents

骨塩量測定装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6563671B2
JP6563671B2 JP2015078877A JP2015078877A JP6563671B2 JP 6563671 B2 JP6563671 B2 JP 6563671B2 JP 2015078877 A JP2015078877 A JP 2015078877A JP 2015078877 A JP2015078877 A JP 2015078877A JP 6563671 B2 JP6563671 B2 JP 6563671B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image
bone
region
contour
target
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015078877A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016198176A (ja
Inventor
宮本 高敬
高敬 宮本
龍太郎 足立
龍太郎 足立
光久 実政
光久 実政
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP2015078877A priority Critical patent/JP6563671B2/ja
Priority to CN201610191365.6A priority patent/CN106037771B/zh
Publication of JP2016198176A publication Critical patent/JP2016198176A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6563671B2 publication Critical patent/JP6563671B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B6/00Apparatus or devices for radiation diagnosis; Apparatus or devices for radiation diagnosis combined with radiation therapy equipment
    • A61B6/50Apparatus or devices for radiation diagnosis; Apparatus or devices for radiation diagnosis combined with radiation therapy equipment specially adapted for specific body parts; specially adapted for specific clinical applications
    • A61B6/505Apparatus or devices for radiation diagnosis; Apparatus or devices for radiation diagnosis combined with radiation therapy equipment specially adapted for specific body parts; specially adapted for specific clinical applications for diagnosis of bone
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B6/00Apparatus or devices for radiation diagnosis; Apparatus or devices for radiation diagnosis combined with radiation therapy equipment
    • A61B6/46Arrangements for interfacing with the operator or the patient
    • A61B6/467Arrangements for interfacing with the operator or the patient characterised by special input means
    • A61B6/469Arrangements for interfacing with the operator or the patient characterised by special input means for selecting a region of interest [ROI]

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Medical Informatics (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Heart & Thoracic Surgery (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • High Energy & Nuclear Physics (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Radiology & Medical Imaging (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Surgery (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Orthopedic Medicine & Surgery (AREA)
  • Dentistry (AREA)
  • Oral & Maxillofacial Surgery (AREA)
  • Human Computer Interaction (AREA)
  • Apparatus For Radiation Diagnosis (AREA)
  • Image Processing (AREA)
  • Image Analysis (AREA)

Description

本発明は、骨塩量測定装置に関し、特に、骨塩量測定の対象領域である関心領域の設定に関する。
測定対象の骨に対してX線を照射して得られるX線画像に基づいて骨塩(ミネラル)量を測定する装置が知られている。このような骨塩量測定装置では、骨塩量測定の対象領域である関心領域(ROI;Region of Interest)がX線画像上において設定され、設定されたROI内において骨塩量測定(例えばROI内の骨密度測定など)が行われる。
従来、長骨の骨幹端及び骨端を含む部分(以下、本明細書にて「骨端部分」と記載する)を対象とした骨塩量測定が重要視されている。特に、前腕に位置する橈骨の手首側骨端部分の骨塩量測定が重要視されている。その理由としては、骨端部分は海綿骨を比較的多く含むために治療(薬効)により骨塩量が変化しやすいこと、あるいは、海綿骨を多く含むために骨折し易いことが挙げられる。
骨端部分の骨塩量を測定するために、骨端部分にROIを自動設定する技術が提案されている。例えば、特許文献1には、橈骨及び尺骨の手首側端部に台形のROIを自動設定することが開示されている。
特表2000−510723号公報
骨(特に骨端部分)は、その表在部に位置し比較的骨塩量が多い(骨密度が高い)皮質骨と、皮質骨の内側に位置し比較的骨塩量が少ない(骨密度が低い)海綿骨とを含んで構成されている。上述の通り、骨端部分は海綿骨を多く含むためにその骨塩量測定が重要視されているので、骨端部分における骨塩量測定の対象としては、皮質骨部分をできるだけ除いた海綿骨部分とするのが好ましい。一方で、骨塩量測定の精度を向上させるために、ROIは、海綿骨部分においてできるだけ広い範囲に設定されるのが好ましい。
なお、骨塩量の経時的な変化を測定する場合など、同一の測定対象に対する複数の骨塩量測定値を比較したい場合がある。このような場合、比較対象となる複数の骨塩量測定値が同じ条件で取得されたものとなるよう、測定毎に同じ範囲にROIが設定されるのが好ましい。
本発明の目的は、骨塩量測定にあたり、骨端部分像において、皮質骨が支配的な部分をできるだけ除外しつつ、海綿骨が支配的な部分にROIが設定されるようにすることにある。あるいは、本発明の目的は、ROIの設定に関して再現性を向上させることにある。
本発明に係る骨塩量測定装置は、対象骨の骨端部分に対する骨塩量測定において取得された対象骨像を含むX線画像上において、前記対象骨像の一部である骨端部分像の輪郭が有する複数の輪郭特徴点に基づいて、前記骨端部分像の輪郭に沿ってその内側に生じる帯状高輝度領域を含み、且つ、前記対象骨像内に存在し得る他の高輝度領域が除外された画像処理範囲を決定する画像処理範囲決定手段と、前記画像処理範囲内において前記帯状高輝度領域の内側形状を抽出し、前記内側形状に基づいて、前記骨塩量測定の対象領域を設定する対象領域設定手段と、を備えることを特徴とする。
骨塩量が多い程X線の減弱量が大きくなるため、X線画像においては、骨塩量が多い位置ほどその画素の輝度が高くなる。そのため、X線画像上においては、骨端部分像の輪郭に沿って皮質骨が支配的な領域(以下「皮質骨領域」と記載)を示す帯状高輝度領域が現れ、骨端部分における帯状高輝度領域の内側領域は、海綿骨が支配的な領域(以下「海綿骨領域」と記載)を示す低輝度領域が生じる。上記構成によれば、帯状高輝度領域(皮質骨領域)の内側形状が抽出される。帯状高輝度領域の内側形状は、皮質骨領域と海綿骨領域の境界線の形状であり、海綿骨領域の外側形状を示すものでもある。帯状高輝度領域の内側形状、つまり海綿骨領域の外側形状のトレース線を含む枠に基づいた領域を骨塩量測定の対象領域(ROI)とすることで、骨端部分像内において、皮質骨領域を排除した海綿骨領域に対してROIを設定できる。しかも、トレース線は皮質骨領域と海綿骨領域との境界線であるから、ROIの範囲は皮質骨領域側に対してできるだけ拡張された範囲となる。
対象骨像内には、内側形状の抽出対象となる帯状高輝度領域以外の他の高輝度領域が生じ得る。例えば、骨幹は皮質骨領域と同等程度の骨塩量を有するため、対象骨像の一部である骨幹像内には帯状高輝度領域と同等程度の輝度を有する高輝度領域が生じ得る。また、骨端部分像内においても、帯状高輝度領域に対応する輪郭以外の他の輪郭に沿った位置にも他の高輝度領域が生じ得る。上記構成によれば、帯状高輝度領域の内側形状の抽出に先立って、帯状高輝度領域を含み、他の高輝度領域が除外された画像処理範囲が設定される。そして、当該画像処理範囲内において帯状高輝度領域の内側形状の抽出処理が行われるから、他の高輝度領域の影響を排除した上で好適に帯状高輝度領域の内側形状の抽出処理を行うことができる。なお、対象骨像内に含まれる他の高輝度領域のうち、帯状高輝度領域の内側形状の抽出に影響を与える他の高輝度領域が画像処理範囲から除外されればよく、必ずしも対象骨像内にある他の高輝度領域の全てが画像処理範囲から除外されなくてもよい。また、対象骨に隣接する他の骨の皮質骨領域を示す高輝度領域など、対象骨像外に位置する高輝度領域が画像処理範囲内に入ってくる場合もあるが、画像処理範囲内において抽出された高輝度領域の形状のうち、対象骨像のより内側に位置する形状を抽出することで、対象骨像外に位置する高輝度領域の影響を受けずに帯状高輝度領域の内側形状を抽出することができる。
望ましくは、前記対象領域設定手段は、前記骨塩量測定の対象となる被検者に応じて設定される閾値と、前記画像処理範囲内の各画素の輝度値との比較に基づいて、前記帯状高輝度領域の内側形状を抽出する、ことを特徴とする。
帯状高輝度領域の内側形状の抽出法の1つとして、画像処理範囲内の各画素と所定の閾値とを比較する方法がある。ここで、皮質骨領域あるいは海綿骨領域の骨塩量は被検者毎に異なる場合がある。つまり、帯状高輝度領域に含まれる画素の輝度値、あるいは海綿骨領域を示す低輝度領域に含まれる画素の輝度値は被検者毎に異なる場合がある。したがって、比較対象の閾値として一定の値を用いると、ある被検者においては適切に帯状高輝度領域の内側形状の抽出できるが、他の被検者においては適切に抽出できないといった問題が生じるおそれがある。上記構成によれば、画像処理範囲内の各画素の比較対象となる閾値は被検者に応じて設けられるため、どの被検者に対しても適切に帯状高輝度領域の内側形状の抽出を行うことができる。閾値は、例えば当該被検者における皮質骨と海綿骨がバランスよく含まれる部位の骨塩量に基づいて設定される。
望ましくは、前記画像処理範囲決定手段は、前記骨端部分像の輪郭が有する複数の輪郭特徴点に基づいて前記画像処理範囲を決定する、ことを特徴とする。
上述の通り、帯状高輝度領域は、骨端部分像の輪郭付近に位置している。上記構成により、帯状高輝度領域近くに位置する骨端部分像の輪郭特徴点に基づいて画像処理範囲を決定することで、帯状高輝度領域を含む好適な範囲を画像処理範囲として設定することができる。骨端部分像が有する複数の輪郭特徴点とは、例えば骨端部分の突起部分の先端などである。
望ましくは、前記対象骨像は橈骨像であり、前記骨端部分像は前記橈骨像の一部である手首側骨端部分像であり、前記帯状高輝度領域は、前記手首側骨端部分像の手首側輪郭に沿って延びる皮質骨領域である、ことを特徴とする。また、望ましくは、前記対象領域設定手段は、前記橈骨像の尺骨側の輪郭上の第1点と、前記橈骨像の橈骨側の輪郭上の点であって前記第1点からの距離が最短となる第2点と、を結ぶ線分にさらに基づいて、前記対象領域を設定する、ことを特徴とする。
橈骨像の尺側輪郭上の第1点と、橈骨像の橈側輪郭上の第2点を結ぶ線分は、橈骨像の短手方向に延びる線であり、これはROIの骨幹側(肘側)の境界を示す線分となる。上記構成によれば、当該線分は、所定の基準にて定められる橈骨像の尺側輪郭上の第1点と、橈骨像の橈側輪郭上であって第1点からの距離が最短となる第2点とを結ぶことにより生成さる。これにより、X線画像において橈骨像の延伸方向がいかなる方向であっても、当該線分の延伸方向を常に橈骨像の短手方向とすることができる。つまり、上記構成によれば、ROIの骨幹側境界の延伸方向を常に一定とすることでき、これはROIの設定範囲の再現性向上に寄与する。
望ましくは、前記対象領域設定手段により前記骨端部分について今回設定された前記対象領域と、前記骨端部分について過去に設定された対象領域との比較に基づいて、今回設定された前記対象領域の誤設定を検出する誤設定検出手段、をさらに含む、ことを特徴とする。
上記構成によれば、今回設定されたROIと過去に同一対象について設定されたROIとを比較によりROIの誤設定を検出することができる。誤設定が検出された場合は、再度ROIの設定処理をやりなおすなどの処理を行うことができる。これにより、ROIの設定範囲の再現性を向上させることができる。
本発明によれば、骨塩量測定にあたり、骨端部分像において、皮質骨が支配的な部分をできるだけ除外しつつ、海綿骨が支配的な部分にROIが設定されるようにすることにある。あるいは、本発明によれば、ROIの設定に関して再現性を向上させることができる。
本実施形態に係る骨塩量測定装置の構成概略図を示す図である。 X線画像の例を示す図である。 画像処理範囲の例を示す図である。 画像処理範囲において、高輝度画素領域が抽出された様子を示す図である。 高輝度画素領域の内側輪郭上の複数の点が検出される様子を示す図である。 高輝度画素領域の内側輪郭を表すトレース線の例を示す図である。 生成された枠の例を示す図である。 設定されたROIの例を示す図である。
以下、本発明の好適な実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本実施形態に係る骨塩量測定装置10の構成概略図である。本実施形態に係る骨塩量測定装置10は、被検者の骨に対してX線を照射して2次元のX線データを取得するX線データ取得装置12と、X線データ取得装置12が取得したX線データを受け取って、X線画像の形成、骨塩量測定の対象領域であるROIの設定、及び骨塩量測定などを行うX線データ処理装置14を含んで構成される。なお、本実施形態では、X線データ取得装置12とX線データ処理装置14が別体となっているが、これを一体化させて1つの装置としてもよい。以下、被検者の橈骨の手首側骨端部分の骨密度測定を例に本実施形態を説明する。
X線データ取得装置12は、ファンビーム状にX線を照射するX線発生部16、X線発生部16に対向する位置に設けられ、X線のファンビーム形状に対応する方向に1次元に配置された複数のX線検出素子を有するX線検出部18、X線発生部16の制御などを行う制御部20を備えている。
X線発生部16とX線検出部18との間に骨密度測定の対象となる対象骨が配置される。本実施形態では対象骨は橈骨であるので、X線発生部16とX線検出部18との間に被検者の前腕が配置される。この状態において、X線発生部16とX線検出部18が両者一体となってX線検出素子の並び方向と直交する方向に走査されながら、X線発生部16から被検者の前腕に対してX線が照射される。照射され対象骨などを通過したX線はX線検出部18により検出される。これにより2次元X線データが得られる。
本実施形態においては、二重エネルギーX線吸収測定法(Dual-Energy X-ray Absorptiometry、DEXA法)に基づいて骨密度測定を行う。したがって、被検者の前腕に対して、高低2種類のエネルギー強度のX線が照射され、それぞれに対応する2つの2次元X線データが得られる。得られた2つの2次元X線データはX線データ処理装置14へ送られる。
以下、X線データ処理装置14が有する各部について説明する。なお、X線データ処理装置14としては、一般的なコンピュータ(パーソナルコンピュータなど)を用いることができる。
X線画像形成部22は、X線データ取得装置12が取得した2つの2次元X線データに基づいてX線画像を形成する。形成されるX線画像は、X線照射範囲内の骨塩量が輝度で表現された骨塩量画像である。当該X線画像においては、骨塩量が高い位置程、その位置に対応する画素の輝度が高くなっている。
表示部24は、例えば液晶パネルなどであり、X線画像形成部22が形成したX線画像その他X線データ処理装置14における処理結果などを表示する。
画像処理部26は、ROI設定部28及び骨密度演算部30を含み、X線画像形成部22により形成されたX線画像を処理する。
ROI設定部28は、X線画像形成部22が形成したX線画像上において、骨密度測定の対象領域であるROIの設定を行う。本実施形態では、ROI設定部28によるX線画像の解析により、橈骨の手首側骨端部分においてROIが設定される。ROIの設定処理の詳細については後述する。
骨密度演算部30は、ROI設定部28がX線画像上において設定したROI内にある複数の画素の輝度値に基づいて、ROI内における骨密度を演算する。
制御部32は、例えばCPUやマイクロプロセッサであり、記憶部34に記憶されたプログラムに基づいてX線データ処理装置14内の各部を制御する。また、記憶部34は、例えばROMやRAMなどであり、X線データ処理装置14の各部を動作させるためのプログラム、X線データ取得装置12から送られてくる2次元X線データ、ROI設定部28が設定したROIを示すROIデータ、及び骨密度演算部30が演算した結果である骨密度データなどを記憶する。操作部36は、マウスあるいはキーボードなどであり、ユーザの指示を制御部32へ入力するためのものである。
図2には、X線データ取得装置12により取得されたX線データに基づいて、X線画像形成部22により形成されたX線画像の例が示されている。骨密度測定の対象は橈骨の手首側骨端部分であるが、X線発生部16から照射されるX線の照射範囲内には当該骨端部分の周辺部位も含まれる。したがって、図2に示される通り、形成されるX線画像60には、橈骨骨幹像62a及び手首側骨端部分である橈骨端部像62bを含む橈骨像62、尺骨像64、並びに複数の手根骨像66が含まれている。
ここで、本明細書における方向の呼称について説明する。橈骨像62の延伸方向(図4におけるx軸方向)について、手首側(x軸の正方向側)を遠位側と、肘側(x軸の負方向側)を近位側と記載する。また、尺骨側(y軸の正方向側)を尺側と、橈骨側(y軸の負方向側)を橈側と記載する。
また、本明細書における橈骨像62の各部名称について説明する。橈骨端部像62bのうち橈側遠位端に位置する突出部分を茎状突起62cと記載し、橈骨端部像62bのうち尺側遠位端に位置する突出部分を尺側突起62dと記載する。また、橈骨端部像62bのうち、橈側へ膨出している部分を橈側膨出部62eと記載する。なお、茎状突起62cの一部は橈側膨出部62eに含まれる。さらに、橈骨端部像62bの輪郭であって手根骨像66側の輪郭部分を手首側輪郭62fと記載する。
茎状突起62cの先端は遠位側に向いており、当該先端が橈骨像62の最も遠位側の点となっている。茎状突起62cの先端から橈側近位側方向へ延びるなだらかな曲線が橈側膨出部62eの輪郭となっている。つまり、橈側膨出部62eは茎状突起62cの先端よりも橈側へ張り出した形状となっている。また、茎状突起62cの先端から尺側近位側へ延びるなだらかな曲線が手首側輪郭62fとなっている。つまり、茎状突起62cの先端は手首側輪郭62fの橈側端点となっている。
尺側突起62dの先端は尺側へ向いており、当該先端が橈骨像62の最も尺側の点となっている。尺側突起62dの先端から橈側遠位側方向へ延びるなだらかな曲線が手首側輪郭62fとなっている。つまり、尺側突起62dの先端が手首側輪郭62fの尺側端点となっている。
X線画像60においては、各画素の輝度が骨密度を表している。具体的には、画素の輝度値が大きい程、当該画素が示す位置の骨密度が高いことを示している。なお、骨領域以外の部分(軟部組織あるいは背景部分)は輝度が0に近く、本来黒で塗りつぶされているが、本図面においては便宜上当該部分を白としている。
橈骨端部像62bの内側には、比較的低い輝度値を有する画素群である低輝度領域68が存在する。つまり、橈骨端部像62bの内部側はその骨密度が比較的低いことを示し、低輝度領域68が海綿骨領域を示す。そして、低輝度領域68が骨密度測定のROIとして設定したい領域である。なお、皮質骨は骨の表面を覆っていることから、X線は、骨への入射面及び骨からの出射面近傍において皮質骨を必ず透過することになる。したがって、低輝度領域68に位置する画素の輝度値においても多少皮質骨の影響が含まれる。
橈骨端部像62bの内側であって手首側輪郭62fに沿った位置に、比較的高い輝度値を有する画素群である帯状の高輝度領域70が存在する。高輝度領域70は骨密度が比較的高い領域を示し、つまり手首側輪郭62f側の皮質骨領域を示す。
橈骨像62内には、高輝度領域70以外にも高輝度領域が存在している。橈骨骨幹像62a(特にその近位側)は高輝度画素群である高輝度領域72を有しており、つまり橈骨骨幹の骨密度が比較的高いことを表している。また、尺側突起62dの尺側輪郭に沿った位置にも、その位置における皮質骨領域を示す画素群である高輝度領域74が存在する。さらに、橈側膨出部62eの橈側輪郭に沿った位置にも、その位置における皮質骨領域を示す高輝度領域76が存在する。
橈骨像62の外側領域においても、いくつかの高輝度領域が存在する。例えば、手根骨像66内には手根骨の皮質骨を表す画素群である高輝度領域78が存在し、また尺骨像64内にも尺骨の皮質骨を表す画素群である高輝度領域が存在している。
以下、図1及び図3〜図8を参照しながら、ROI設定部28による海綿骨領域を示す低輝度領域68へのROIの設定処理について説明する。
ROI設定部28は、まず、手首側輪郭62fに沿った位置にある帯状の高輝度領域70の内側輪郭(近位側輪郭)を抽出する。それに先立ち、ROI設定部28は、輪郭抽出処理の対象範囲である輪郭抽出範囲80(図3参照)を設定する。
ROI設定部28は、橈骨端部像62bの輪郭上にある複数の特徴点に基づいて輪郭抽出範囲80を設定する。本実施形態においては、A点及びB点の2点に基づいて輪郭抽出範囲80を設定する。
A点は、茎状突起62cに基づいて決定される。ROI設定部28は、X線画像60上において骨領域部分と軟部組織部分を識別し、識別された骨領域部分の輪郭に基づいて茎状突起62cの先端位置を特定する。そして、特定された茎状突起62cの先端位置をA点として決定する。あるいは、ROI設定部28は、医師などのユーザの指示に基づいてA点を指定してもよい。すなわち、表示部24に表示されたX線画像60上においてユーザがカーソルなどで茎状突起62cの先端位置を指定し、指定された位置に基づいてROI設定部28がA点を決定してもよい。A点の座標を(X、Y)とする。
B点は、橈骨像62の尺側輪郭62uと尺骨像64の橈側輪郭64rとの位置関係により決定される。B点の決定のために、ROI設定部28は、まず、公知の画像処理技術により、橈骨像62と尺骨像64との間にある軟部組織領域82を識別する。次に、橈骨像62及び尺骨像64の延伸方向に沿って近位側から遠位側へ向かって(本実施形態ではX軸の正方向に向かって)、軟部組織領域82の幅(画素数)を計測していく。軟部組織領域82は遠位側へ行くほどその幅が狭くなっている。ROI設定部28は、軟部組織領域82の幅が極めて小さい所定値(本実施形態では3画素)となるX座標を特定する。当該X座標をXとする。そして、X=Xのラインのうち、尺骨と橈骨とに挟まれた線分において、軟部組織領域82に含まれる画素のうち最もY座標が小さい画素(点)、あるいは当該画素から数画素分橈側へ移動した位置(つまり橈骨像62の尺側輪郭62u上の点)をB点とする。上記処理により、橈骨像62の尺側輪郭62u上の点であって、尺側輪郭62uと尺骨像64の橈側輪郭64rの交点近傍にB点が決定される。具体的には、図3に示すように、尺側突起62dの近位側輪郭上(尺側突起の先端から橈側近位側へ延びる曲線上)であって、尺側突起62dの付け根近傍にB点が決定される。B点の座標を(X、Y)とする。
A点及びB点が決定されると、ROI設定部28は、これらの点に基づいて輪郭抽出範囲80を決定する。本実施形態では、A点及びB点を対角とする矩形形状を設定し、これを輪郭抽出範囲80とする。
輪郭抽出範囲80には、内側輪郭の抽出対象である帯状の高輝度領域70が含まれる。まず、X軸方向にみれば、A点は橈骨像62の最も遠位側の点である茎状突起62cの先端上にあり、B点は尺側突起62dの近位側輪郭上、つまり尺側突起62dの先端よりも近位側にあるから、X=X及びX=Xで規定される両直線の間には、茎状突起62cの先端から尺側突起62dの先端まで延びる手首側輪郭62fの内側に沿って位置する高輝度領域70が含まれる。また、Y軸方向にみれば、A点は手首側輪郭62fの橈側端点である茎状突起62cの先端であり、B点は手首側輪郭62fの尺側端点である尺側突起62dの先端よりもやや橈側へ位置しているものの、その近傍にあるため、Y=Y及びY=Yの両線の間に高輝度領域70の大部分が含まれる。
また、輪郭抽出範囲80からは、橈骨像62内にある他の高輝度領域(高輝度領域72、74、及び76)が除外されている。まず、B点は尺側突起62dの近位側輪郭上にあるから、それよりさらに近位側に位置している橈骨骨幹像62aに含まれる高輝度領域72が輪郭抽出範囲80から除外される。また、B点は尺側突起62dの近位側輪郭上にあるから、それよりも尺側に位置している尺側突起62dの尺側輪郭に沿った位置にある高輝度領域74が輪郭抽出範囲80から除外される。さらに、A点は茎状突起62cの先端であるから、それよりも下側に膨出している橈側膨出部62eの輪郭に沿った位置にある高輝度領域76が輪郭抽出範囲80から除外される。
ROI設定部28は、輪郭抽出範囲80を設定した後、輪郭抽出範囲80内において高輝度領域70の近位側輪郭の抽出処理を行う。高輝度領域70の近位側輪郭の抽出処理は様々な方法により行うことができるが、本実施形態においては、記憶部34に予め記憶された輝度閾値と輪郭抽出範囲80内の各画素の輝度値との比較により高輝度領域70を抽出した上で当該領域の内側輪郭の抽出処理を行う。
高輝度領域70の抽出のための輝度閾値は、高輝度領域70と低輝度領域68とが識別可能な程度の値が設定される。つまり、高輝度領域70に含まれる画素群が有する輝度値と、低輝度領域68に含まれる画素群が有する輝度値との中間の値が設定される。
当該輝度閾値はユーザにより適宜設定されてもよいが、本実施形態においては、各被検者に応じて異なる輝度閾値を用いる。被検者によって皮質骨領域及び海綿骨領域の骨密度が異なることが知られている。すなわち、被検者によって、皮質骨領域を示す高輝度領域70に含まれる画素群の輝度値及び海綿骨領域を示す低輝度領域68に含まれる画素群の値が異なる。本実施形態では、この点に着目し、被検者毎に両領域が好適に識別可能となるよう、被検者に応じた輝度閾値が設定される。
具体的には、被検者の骨のうち、皮質骨と海綿骨の両方がバランスよく含まれている部位の骨密度を予め測定し、測定された骨密度を表す輝度値を閾値として用いる。皮質骨と海綿骨の両方がバランスよく含まれている部位として、本実施形態では橈骨遠位1/10部位の骨密度を利用する。
ROI設定部28は、輪郭抽出範囲80内の各画素の輝度値と輝度閾値を比較し、輝度閾値よりも高い輝度値を有する画素を高輝度画素として抽出する。図4には、輪郭抽出範囲80内においてROI設定部28によって抽出された高輝度領域(高輝度画素群)が示されている。輪郭抽出範囲80には、高輝度領域70の他にも手根骨像内の高輝度領域78も含まれているため、高輝度領域抽出処理により高輝度領域70及び78が抽出されている。
次に、ROI設定部28は、抽出された複数の高輝度領域のうち、高輝度領域70の内側輪郭(近位側輪郭)を抽出する処理を行う。
具体的には、まず、ROI設定部28は、橈骨像62(図3参照)の内側から内側輪郭の抽出対象となる高輝度領域70へ向かう一定の方向を処理方向として決定する。本実施形態では、橈骨像62の遠位端に位置する手首側輪郭62fに沿った位置にある高輝度領域70の内側輪郭を抽出するから、橈骨像62の近位端から遠位端へ向かう方向(つまりX軸の正方向へ向かう方向)を処理方向とする。
そして、ROI設定部28は、設定した処理方向に沿った複数のラインそれぞれにおいて、輪郭抽出範囲80内において抽出された複数の高輝度画素のうち、橈骨像62の最も内側に位置する複数の画素を抽出する。本実施形態においては、処理方向はX軸の正方向へ向かう方向であるから、ROI設定部28は、図5に示すように、輪郭抽出範囲80内のYライン毎に、高輝度画素として抽出された画素のうち最もX座標が小さい画素を最も橈骨像62の内側の画素として抽出する。
ここで、橈骨像62内にある高輝度領域70以外の他の高輝度領域は輪郭抽出範囲80から除外されていることから、上述のように、輪郭抽出範囲80において最も橈骨像62の内側にある高輝度画素の抽出処理にあたり、橈骨像62内にある他の高輝度領域の影響を受けることがない。また、輪郭抽出範囲80内において最も橈骨像62の内側にある高輝度画素が抽出されるから、橈骨像62の外部に位置する、例えば手根骨内などの高輝度領域の影響を受けることもない。したがって、上記処理により、高輝度領域70の内側輪郭上の各画素が好適に抽出される。
なお、橈骨像62内にある他の高輝度領域のうち、高輝度領域70の内側輪郭の抽出処理に影響のある他の高輝度領域が輪郭抽出範囲80から除外されていれば足りる。つまり、輪郭抽出の処理方向において、高輝度領域70よりも橈骨像62の内側にある他の高輝度領域が輪郭抽出範囲80から除外されていればよい。本実施形態では、橈骨像62の近位側から遠位側へ向かう方向(X軸の正方向へ向かう方向)が処理範囲であるから、高輝度領域70よりも橈骨像62の内側にある他の高輝度領域である高輝度領域72が輪郭抽出範囲80から除外されていれば足りる。
図5には、上記処理により抽出された複数の画素P、P、〜Pが示されている。ROI設定部は、これら複数の画素P、P、〜Pに基づいて、ROIの一部となる線分を生成する。本実施形態では、そのような線分として、A点を通り、抽出された複数の画素P、P、〜P又はこれら画素の近傍を通過する近似曲線を生成する。生成された近似曲線が高輝度領域70の内側形状を表すトレース線90となる。生成されたトレース線90が図6に示されている。トレース線90と輪郭抽出範囲80の尺側端、すなわちY=Yにより規定される直線との交点をC点とする。そして、ROI設定部28は、C点とB点を結ぶ線分を生成する。
以下、図7を参照しながら、骨密度測定のためのROIの基準となる残りの点の設定について説明する。
上述の輪郭抽出処理により高輝度領域70の内側形状を示すトレース線90(A点とC点間の線分)、C点とB点を結ぶ線分92を生成した後、ROI設定部28は、B点から橈骨像62の尺側輪郭62uに沿って所定距離近位側へ移動した点をD点として設定する。D点は、ROIの近位側端部の基準となる点である。したがって、D点は、ROI内に橈骨骨幹像62aに含まれる高輝度領域72が含まれないようにその位置が決定される。D点としては、橈骨像62の尺側輪郭62u上の点であって、橈骨遠位1/10部位領域の遠位端となる点としてもよい。D点が決定されると、ROI設定部28は、B点から尺側輪郭62uに沿ってD点まで延びる線分94を生成する。
次に、ROI設定部28は、橈骨像62の橈側輪郭62r上の点であって、D点からの距離が最小となる点をE点とし、D点とE点を結ぶ線分96を生成する。線分96は橈骨像62の短手方向に延びる線であり、これによりROIの近位側の境界線が確定される。X線画像60における橈骨像62の延伸方向がX軸方向であることを前提とすれば、D点からY軸に平行に橈側輪郭62rまでの線分を生成してこれを線分96とすることも考えられ、実際にそのような形態も採用し得る。しかし、X線画像60において橈骨像62の延伸方向がX軸方向からずれる場合(例えばX線データ取得装置に対して被検者の前腕が所定の方向からずれた状態でX線画像が撮像された場合)なども考えられる。そこで、本実施形態では、X線画像60において橈骨像62の延伸方向がいかなる方向であっても、線分96の延伸方向が橈骨像62の延伸方向に対する所定の方向(橈骨像62の延伸方向に対して略垂直な方向)とするために、本実施形態では、E点をD点からの距離が最小となる橈側輪郭62r上の点としている。
次に、ROI設定部28は、E点から橈骨像62の橈側輪郭62rに沿ってA点まで延びる線分98を生成する。これにより、A点〜C点間のトレース線90、C点〜B点間の線分92、B点〜D点間の線分94、D点〜E点間の線分96、及びE点〜A点間の線分98からなる枠100が設定される。枠100は、そのまま骨密度測定のROIとして利用されてよい。
図7に示される通り、枠100は海綿骨領域を示す低輝度領域68に設定され、且つ、枠100内からは皮質骨領域を示す高輝度領域70が除外されている。つまり、枠100は、橈骨端部像62b内において、皮質骨領域を除いた海綿骨領域に対して設定されている。さらに、枠100は、高輝度領域70の内側輪郭、すなわち低輝度領域68の外側(遠位側)輪郭を示すトレース線90を含んでいるから、少なくとも高輝度領域70側においてできるだけ拡張されている。
本実施形態では、枠100は、高輝度領域70の内側輪郭をトレースしたトレース線90を含み、橈骨端部像62bの輪郭上の複数の特徴点(A点及びB点)を含み、橈骨端部像62bの輪郭の一部(線分94及び98)を含んで構成されている。つまり、枠100(ROI)は、橈骨端部像62bが有する特徴に基づいて設定される。したがって、X線画像60における橈骨端部像62bの位置あるいはその向きによらず、常に適切な位置あるいは範囲にROIを設定することが可能である。例えば、同一被検者の橈骨端部像62bに対してROIを設定するにあたり、測定毎にX線データ取得装置に対する被検者の前腕の配置角度が異なり、X線画像において橈骨像の延伸方向が異なることで橈骨端部像62bの位置あるいは向きが異なる場合であっても、測定毎に同じ位置にROIを設定することができる。つまり、本実施形態によれば、ROIの設定位置の再現性が向上される。
さらに、上述のように、D点〜E点間の線分96は、常に橈骨像62の延伸方向に対して略垂直な方向に延びるよう生成される。これにより、橈骨像62の延伸方向に関わらず枠100(ROI)の近位側の境界線を常に同じ位置及び向きに生成することができ、つまりROIの設定範囲の再現性が向上される。
枠100をそのまま骨密度測定のROIとしてもよいが、B点〜D点間の線分94、及びE点〜A点間の線分98は、橈骨端部像62bの輪郭であり、枠100内には、B点〜D点間の橈骨端部像62bの輪郭、及びE点〜A点間の橈骨端部像62bの輪郭に沿って位置する皮質骨成分が多少含まれる(例えば高輝度領域76)。したがって、それらを排除するために、図8に示すように枠100を内側へ数ピクセル縮小処理させて枠102を生成し、これを枠102で規定される領域を骨密度測定のROIとするのが好適である。
以上のように設定されたROIを示すROIデータは、記憶部34に記憶されてよい。好適には、被検者毎あるいは骨密度測定の対象部位毎にROIデータが記憶される。ROI設定部28は、ある被検者のある部位にROIを設定した際、今回設定したROIと、記憶部34から読み出した当該被検者の当該部位に過去に設定したROIとを比較する処理を行ってもよい。本実施形態においては、例えば今回設定したROIである枠100と、当該被検者の橈骨端部について過去に設定したROIとを比較する。
当該比較処理においては、公知の技術を用いて両ROIの形状や面積などが比較される。比較の結果、両ROIの形状の類似度が所定値以下である場合、あるいは両ROIの面積差が所定値以上である場合、ROIの設定処理(高輝度領域70の内側形状の抽出処理、その他の設定処理)が適切に行われず、今回設定したROIが誤設定されている可能性がある。したがって、このような場合、ROI設定部28は、再度ROIの設定処理を行うのが好適である。このような比較処理によれば、ROIの誤設定の可能性を低減させることができ、またROIの設定再現性の向上にも寄与する。なお、今回ROIと過去のROIとの比較は、ROI全体同士ではなく、ROIに含まれる一部の線分同士の比較により行うようにしてもよい。
以上、本実施形態によれば、橈骨端部像62b(図2参照)において、皮質骨領域を示す高輝度領域70が除外された海綿骨領域に骨密度測定のROIを設定することができる。しかも、海綿骨領域の広範囲においてROIを設定することができる。また、ROIは、高輝度領域70の内側形状や、橈骨端部像62bの輪郭などに基づいて設定されるから、X線画像における橈骨端部像62bの位置や向きによらず、常に一定の領域にROIを設定することができる。
本実施形態は一例であり、本発明は本実施形態に限定されるものではない。例えば、本実施形態では、A点及びB点を基準として輪郭抽出範囲80(図3参照)を設定したが、高輝度領域70を含み、橈骨像62内にある他の高輝度領域のうち、高輝度領域70の内側輪郭の抽出処理に影響を与える他の高輝度領域が除外される輪郭抽出範囲80が設定可能な限りにおいて、上記のA点及びB点以外の輪郭特徴点に基づいて輪郭抽出範囲80を設定してもよい。
また、本実施形態では輪郭抽出範囲80の設定に要する演算処理量が低く抑えられるという観点から輪郭抽出範囲80を矩形としたが、高輝度領域70を含み、橈骨像62内にある他の高輝度領域のうち、高輝度領域70の内側輪郭の抽出処理に影響を与える他の高輝度領域が除外される限りにおいて、輪郭抽出範囲80の形状は矩形以外の形状を採用することもできる。
また、輪郭抽出範囲80における高輝度領域70の内側形状の抽出方法も他の方法を採用することができる。例えば、公知のエッジ検出技術を採用してもよい。この場合においも、橈骨像62の外側に位置する他の高輝度領域の影響を排除するために、エッジ検出処理は、橈骨像62の内側から輪郭側へ向けた方向に行うのが好適である。
また、本発明は橈骨以外の骨にも好適に適用できる。例えば、尺骨の骨端部分に対する骨密度測定のROIの設定においても本発明は好適に適用可能である。
10 骨塩量測定装置、12 X線データ取得装置、14 X線データ処理装置、16 X線発生部、18 X線検出部、20,32 制御部、22 X線画像形成部、24 表示部、26 画像処理部、28 ROI設定部、30 骨密度演算部、34 記憶部、36 操作部。

Claims (6)

  1. 対象骨の骨端部分に対する骨塩量測定において取得された対象骨像を含むX線画像上において、前記対象骨像の一部である骨端部分像の輪郭が有する複数の輪郭特徴点に基づいて、前記骨端部分像の輪郭に沿ってその内側に生じる帯状高輝度領域を含み、且つ、前記対象骨像内に存在し得る他の高輝度領域が除外された画像処理範囲を決定する画像処理範囲決定手段と、
    前記画像処理範囲内において前記帯状高輝度領域の内側形状を抽出し、前記内側形状に基づいて、前記骨塩量測定の対象領域を設定する対象領域設定手段と、
    を備えることを特徴とする骨塩量測定装置。
  2. 前記対象領域設定手段は、前記骨塩量測定の対象となる被検者に応じて設定される閾値と、前記画像処理範囲内の各画素の輝度値との比較に基づいて、前記帯状高輝度領域の内側形状を抽出する、
    ことを特徴とする、請求項1に記載の骨塩量測定装置。
  3. 前記対象骨像は橈骨像であり、
    前記骨端部分像は前記橈骨像の一部である手首側骨端部分像であり、
    前記帯状高輝度領域は、前記手首側骨端部分像の手首側輪郭に沿って延びる皮質骨領域である、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の骨塩量測定装置。
  4. 前記対象領域設定手段は、前記橈骨像の尺骨側の輪郭上の第1点と、前記橈骨像の橈骨側の輪郭上の点であって前記第1点からの距離が最短となる第2点と、を結ぶ線分にさらに基づいて、前記対象領域を設定する、
    ことを特徴とする請求項に記載の骨塩量測定装置。
  5. 前記対象領域設定手段により前記骨端部分について今回設定された前記対象領域と、前記骨端部分について過去に設定された対象領域との比較に基づいて、今回設定された前記対象領域の誤設定を検出する誤設定検出手段、をさらに含む、
    ことを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の骨塩量測定装置。
  6. コンピュータを、
    対象骨の骨端部分に対する骨塩量測定において取得された対象骨像を含むX線画像上において、前記対象骨像の一部である骨端部分像の輪郭が有する複数の輪郭特徴点に基づいて、前記骨端部分像の輪郭に沿ってその内側に生じる帯状高輝度領域を含み、且つ、前記対象骨像内に存在し得る他の高輝度領域が除外された画像処理範囲を決定する画像処理範囲決定手段と、
    前記画像処理範囲内において前記帯状高輝度領域の内側形状を抽出し、前記内側形状に基づいて、前記骨塩量測定の対象領域を設定する対象領域設定手段と、
    として機能させることを特徴とするプログラム。
JP2015078877A 2015-04-08 2015-04-08 骨塩量測定装置 Active JP6563671B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015078877A JP6563671B2 (ja) 2015-04-08 2015-04-08 骨塩量測定装置
CN201610191365.6A CN106037771B (zh) 2015-04-08 2016-03-30 骨盐含量测定装置和记录介质

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015078877A JP6563671B2 (ja) 2015-04-08 2015-04-08 骨塩量測定装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016198176A JP2016198176A (ja) 2016-12-01
JP6563671B2 true JP6563671B2 (ja) 2019-08-21

Family

ID=57422961

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015078877A Active JP6563671B2 (ja) 2015-04-08 2015-04-08 骨塩量測定装置

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP6563671B2 (ja)
CN (1) CN106037771B (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6892106B2 (ja) * 2017-03-07 2021-06-18 Necエンベデッドプロダクツ株式会社 遊技機、制御方法及びプログラム
JP6858047B2 (ja) * 2017-03-27 2021-04-14 国立大学法人 東京大学 診断画像処理装置、評価支援方法及びプログラム
JP6740997B2 (ja) * 2017-12-27 2020-08-19 日立化成株式会社 光半導体素子搭載用基板および光半導体装置
CN109727289B (zh) * 2019-01-18 2020-12-29 智美康民(珠海)健康科技有限公司 脉象感知点的位置确定方法、装置及计算机设备
JP7069077B2 (ja) 2019-03-29 2022-05-17 富士フイルム株式会社 放射線画像処理装置及びその作動方法並びに放射線画像処理プログラム
JP2022068639A (ja) * 2020-10-22 2022-05-10 キヤノンメディカルシステムズ株式会社 医用画像処理装置

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5138553A (en) * 1989-03-10 1992-08-11 Expert Image Systems, Inc. Method and apparatus for bone mineral measurement using a measurement region defined at a selected distance from a styloid bone tip
EP0648467B1 (en) * 1993-04-23 1999-12-15 Teijin Limited Osteometry and osteometric apparatus
JPH07284020A (ja) * 1994-04-13 1995-10-27 Hitachi Ltd 骨密度計測方法
GB9609814D0 (en) * 1996-05-10 1996-07-17 Osteometer Meditech As Bone densitometry apparatus
DE19853965A1 (de) * 1998-11-23 2000-05-31 Siemens Ag Verfahren zum Ermitteln von für die Planung und/oder Auswahl von Prothesenimplantaten relevanter Knochenstrukturen und Knochenstrukturen sowie Röntgenanlage zur Durchführung dieses Verfahrens
WO2006092140A1 (en) * 2005-03-04 2006-09-08 Hans Henrik Thodberg Amount of bone in variable-sized subjects
JP4829198B2 (ja) * 2007-10-23 2011-12-07 日立アロカメディカル株式会社 骨測定装置および骨画像処理方法
JP5558800B2 (ja) * 2009-12-17 2014-07-23 日立アロカメディカル株式会社 骨密度測定装置
WO2012118109A1 (ja) * 2011-03-03 2012-09-07 株式会社 日立メディコ 医用画像処理装置及び医用画像処理方法
CN103892856B (zh) * 2012-12-31 2017-10-20 深圳先进技术研究院 一种获取人体骨密度值的方法及系统
JP2014158628A (ja) * 2013-02-20 2014-09-04 Univ Of Tokushima 画像処理装置、画像処理方法、制御プログラム、および記録媒体
JP5882277B2 (ja) * 2013-09-26 2016-03-09 日立アロカメディカル株式会社 骨密度測定装置

Also Published As

Publication number Publication date
CN106037771B (zh) 2020-08-28
CN106037771A (zh) 2016-10-26
JP2016198176A (ja) 2016-12-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6563671B2 (ja) 骨塩量測定装置
JP4829198B2 (ja) 骨測定装置および骨画像処理方法
US8483458B2 (en) Method and system for measuring visceral fat mass using dual energy x-ray absorptiometry
US20190183446A1 (en) Medical apparatus and method
JP5717524B2 (ja) 3次元超音波診断装置およびその動作方法
US8649577B1 (en) Automatic method and system for measurements of bone density and structure of the hip from 3-D X-ray imaging devices
WO2016190327A1 (ja) 医療用x線測定システム
US9855104B2 (en) Locking screw length measurement
JP2009268699A (ja) X線透視装置、動画処理方法、プログラム及び記憶媒体
US20240177477A1 (en) Bone fracture detection and classification
US11526991B2 (en) Medical image processing apparatus, and medical imaging apparatus
US9763636B2 (en) Method and system for spine position detection
JP2008011901A (ja) 画像種類判別装置および方法並びにプログラム
US11278257B2 (en) Diagnostic auxiliary image generation apparatus, diagnostic auxiliary image generation method, and diagnostic auxiliary image generation program
US8073229B2 (en) Image analysis of tube tip positioning
US11176638B2 (en) Image processing apparatus, image processing method and program
JP2008011900A (ja) 画像種類判別装置および方法並びにプログラム
US8073231B2 (en) Tube detection in diagnostic images
JP4416823B2 (ja) 画像処理装置、画像処理方法、及びコンピュータプログラム
JP3631095B2 (ja) 照射野領域抽出装置、放射線撮影装置、放射線画像用システム、照射野領域抽出方法、及びコンピュータ可読記憶媒体
US10083503B2 (en) Image area specification device and method, and X-ray image processing device and method
JP2017093879A (ja) X線測定システム及びx線検出データ処理方法
US11769253B2 (en) Method and system for selecting a region of interest in an image
JP6129145B2 (ja) 医療用x線測定装置
JP7135759B2 (ja) 画像処理装置及びプログラム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180322

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190124

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190129

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190313

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190709

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190725

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6563671

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250