JP6563437B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、遊技者にとって有利な遊技価値を付与する特別遊技状態を発生可能なパチンコ遊技機等の遊技機に関する。
従来のパチンコ遊技機においては、遊技領域に配設された始動入賞口の入賞に基づいてゲームを実行し、そのゲームの結果が特定の結果態様となると、遊技者に遊技価値を付与する特別遊技状態が発生するものが一般的である。
そして、このような遊技機として、液晶表示装置等の演出装置によって様々な演出を実行可能な遊技機が提供されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2014−138767号公報
しかしながら、上記の遊技機では、変動表示ゲームが続けて実行される場合に後の変動表示ゲームの変動は、所定の変動パターンから選ばれて演出が単調となるため、遊技の興趣の向上は限定的なものとなる。
そこで、本発明は、遊技の興趣を向上させることを目的とする。
本発明の代表的な一形態では、複数の識別情報を変動表示する変動表示ゲームとして第1変動表示ゲームと第2変動表示ゲームとを表示可能な表示手段を備え、前記変動表示ゲームの結果態様が予め定められた特別結果となる場合に遊技者に遊技価値を付与する特別遊技状態を発生可能な遊技機において、第1始動領域への遊技球の入賞に基づいて、前記第1変動表示ゲームの実行権利を第1始動記憶として所定の上限数まで記憶可能な第1始動記憶手段と、第2始動領域への遊技球の入賞に基づいて、前記第2変動表示ゲームの実行権利を第2始動記憶として所定の上限数まで記憶可能な第2始動記憶手段と、前記第1始動記憶に基づく前記第1変動表示ゲームと前記第2始動記憶に基づく前記第2変動表示ゲームの実行制御を行う制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記第1始動記憶及び前記第2始動記憶が記憶されている状態で、前記第1始動記憶に基づく前記第1変動表示ゲームを前記第2始動記憶に基づく前記第2変動表示ゲームよりも優先して実行し、前記第1変動表示ゲームの終了後に実行される前記第2変動表示ゲームのみにおいて、当該第2変動表示ゲームの開始後から所定の待機時間、前記識別情報を第1態様で変動させ、前記待機時間の後、前記識別情報を前記第1態様と異なる第2態様で変動させ、前記待機時間を、前記第2始動記憶手段が記憶している前記第2始動記憶の数に応じて変化させることを特徴とする。
上記の本発明の一形態によれば、遊技機において、遊技の興趣を向上させることができる。
遊技機を前面側から見た斜視図である。 遊技盤の正面図である。 遊技機の遊技制御系の構成例を示すブロック図である。 遊技機の演出制御系の構成例を示すブロック図である。 メイン処理の前半部分の手順を示すフローチャートである。 メイン処理の後半部分の手順を示すフローチャートである。 チェックサム算出処理の手順を示すフローチャートである。 初期値乱数更新処理の手順を示すフローチャートである。 タイマ割込み処理の手順を示すフローチャートである。 入力処理の手順を示すフローチャートである。 スイッチ読み込み処理の手順を示すフローチャートである。 出力処理の手順を示すフローチャートである。 乱数更新処理1の手順を示すフローチャートである。 乱数更新処理2の手順を示すフローチャートである。 入賞口スイッチ/状態監視処理の手順を示すフローチャートである。 不正&入賞監視処理の手順を示すフローチャートである。 入賞数カウンタ更新処理の手順を示すフローチャートである。 特図ゲーム処理の手順を示すフローチャートである。 始動口スイッチ監視処理の手順を示すフローチャートである。 ハード乱数取得処理の手順を示すフローチャートである。 特図始動口スイッチ共通処理の手順を示すフローチャートである。 特図保留情報判定処理の手順を示すフローチャートである。 先読み大当り判定処理の手順を示すフローチャートである。 大入賞口スイッチ監視処理の手順を示すフローチャートである。 特図普段処理の手順を示すフローチャートである。 変動順序フラグの並び替え(ソート)について説明する図である。 特図1変動開始処理の手順を示すフローチャートである。 特図2変動開始処理の手順を示すフローチャートである。 大当りフラグ1設定処理の手順を示すフローチャートである。 大当りフラグ2設定処理の手順を示すフローチャートである。 大当り判定処理の手順を示すフローチャートである。 特図1停止図柄設定処理の手順を示すフローチャートである。 特図2停止図柄設定処理の手順を示すフローチャートである。 特図情報設定処理の手順を示すフローチャートである。 変動パターン設定処理の手順を示すフローチャートである。 変動開始情報設定処理の手順を示すフローチャートである。 特図変動中処理の手順を示すフローチャートである。 特図表示中処理の手順を示すフローチャートである。 ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1の手順を示すフローチャートである。 演出コマンド設定処理の手順を示すフローチャートである。 図柄変動制御処理の手順を示すフローチャートである。 セグメントLED編集処理の手順を示すフローチャートである。 外部情報編集処理の前半部分の手順を示すフローチャートである。 外部情報編集処理の後半部分の手順を示すフローチャートである。 メイン賞球信号編集処理の手順を示すフローチャートである。 始動口信号編集処理の手順を示すフローチャートである。 演出制御装置によって実行されるメイン処理(メインプログラム)の手順を示すフローチャートである。 受信コマンドチェック処理の手順を示すフローチャートである。 受信コマンド解析処理の手順を示すフローチャートである。 変動系コマンド処理の手順を示すフローチャートである。 変動演出設定処理の手順を示すフローチャートである。 図柄系コマンド処理の手順を示すフローチャートである。 単発系コマンド処理の手順を示すフローチャートである。 先読み図柄系コマンド処理の手順を示すフローチャートである。 先読み変動系コマンド処理の手順を示すフローチャートである。 第1実施形態において、表示装置の表示画面及び保留数表示部を時系列で示した画面遷移図の前半部分である。 第1実施形態において、表示装置の表示画面及び保留数表示部を時系列で示した画面遷移図の後半部分である。 第1実施形態において、停止図柄がはずれ停止図柄である場合に、先の保留の特図変動表示ゲームの種別と次の保留の特図変動表示ゲームの種別とに応じて設定される表示時間を説明するテーブルである。 第1実施形態において、特図変動表示ゲームの各順番における表示時間の長さを説明するタイミングチャートである。 第1実施形態の変形例1に係る遊技条件に対応する所定の第2表示時間(第2時間)を説明するテーブルである。 第1実施形態の変形例2に係る遊技条件に対応する所定の第2表示時間(第2時間)を説明するテーブルである。 第1実施形態の変形例3に係る遊技条件に対応する所定の第2表示時間(第2時間)を説明するテーブルである。 第1実施形態の変形例4に係る遊技条件に対応する所定の第2表示時間(第2時間)を説明するテーブルである。 第2実施形態において、表示装置の表示画面を時系列で示した画面遷移図の前半部分である。 第2実施形態において、表示装置の表示画面を時系列で示した画面遷移図の後半部分である。 第3実施形態において、表示装置の表示画面及び保留数表示部を時系列で示した画面遷移図である。 第3実施形態において、特図変動表示ゲームの各順番における表示時間の長さと待機時間の長さを説明するタイミングチャートである。 第3実施形態の特図1変動表示ゲーム後に実行される特図2変動表示ゲームにおいて、特図2保留数の数に応じて設定される待機時間と特図2演出時間を説明するテーブルである。 第3実施形態の特図1変動表示ゲーム後に実行される特図2変動表示ゲームにおいて、特図2保留数の数に応じて設定される待機時間と特図2演出時間を説明するテーブルの別例である。 第3実施形態において、表示装置の表示画面を時系列で示した画面遷移図の変形例である。
[第1実施形態]
以下、本発明の好適な実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、遊技機の説明における前後左右とは、遊技中の遊技者から見た方向を指すものとする。
〔遊技機全体図〕
図1は、遊技機を説明する図である。
遊技機10は島設備に固定される枠11に、ヒンジを介して開閉回動自在に取り付けられる開閉枠を備える。開閉枠は、前面枠12(本体枠)及びガラス枠15によって構成されている。
前面枠12には、遊技盤30(図2参照)が配設されるとともに、遊技盤30の前面を覆うカバーガラス14を有するガラス枠15が取り付けられる。カバーガラス14は、遊技盤30に形成される遊技領域32(図2参照)を視認可能とする遊技視認領域として機能する。
前面枠12及びガラス枠15は、それぞれ個別に開放することが可能となっている。例えば、ガラス枠15のみを開放することで、遊技盤30の遊技領域32にアクセスすることができる。また、前面枠12をガラス枠15が開放されていない状態で開放することで、遊技盤30の裏面側に配設された遊技制御装置(主基板)100(図3参照)等にアクセスすることができる。
ガラス枠15のカバーガラス14周囲の縁部分には、種々の枠構成部材が配設されている。
ガラス枠15の上部中央及び左側部には、遊技状態に応じて発光演出可能な装飾装置18a、18bが配設されている。装飾装置18a,18bは、内部にLED等の照明部材を収容しており、遊技状態に応じた発光演出を行う。これら装飾装置18a、18bの内部に配設される照明部材は、枠装飾装置18(図4参照)の一部を構成している。
ガラス枠15の上右角部分及び上左角部分には、上スピーカ19aがそれぞれ配設される。これら上スピーカ19aとは別に遊技機10の下部には、2つの下スピーカ19bが設けられている。下スピーカ19bは、ガラス枠15の下左角部分及び前面枠12の下右角部分に配設されている。これら上スピーカ19a及び下スピーカ19bは、効果音や警報音、報知音等を発するものである。
ガラス枠15の右側部には、遊技機10の上下方向に延設されるとともに、前方(遊技者側)に向かって突出する突出演出ユニット13が配設されている。突出演出ユニット13は、遊技の進行状態に応じて発光演出等を行う演出装置である。突出演出ユニット13の内部に配設される照明部材も枠装飾装置18(図4参照)の一部を構成している。
ガラス枠15の下部には、遊技球を貯留可能な上皿21を有する上皿ユニットが取り付けられている。上皿21は、上面が開口した箱状に形成されている。上皿21に貯留されている遊技球は、一球ずつ球発射装置(図示省略)に供給される。
上皿ユニットは、遊技者からの入力操作を受け付ける演出操作装置と、遊技者からの入力操作を受け付ける球貸操作装置と、遊技状態に応じて発光演出等を行う装飾装置22と、をさらに備える。
演出操作装置は、演出ボタン25にタッチパネル25bを組み込んだ操作装置であり、遊技者が操作しやすいように上皿ユニットの上部中央に設けられている。
遊技者が演出操作装置を操作することによって、表示装置41(図2参照)に表示される特図変動表示ゲーム等において遊技者の操作を介入させた演出を行うことができる。例えば、演出パターン(演出態様)を選択したり、始動記憶に対応する変動表示ゲームの結果を事前に予告する予告演出を実行したりすることができる。なお、変動表示ゲームには特図変動表示ゲームが含まれ、単に変動表示ゲームとした場合には、本明細書では特図変動表示ゲームを指すものとする。
また、変動表示ゲームの実行中だけでなく、非実行中に遊技者が演出操作装置を操作することによっても演出パターンを変更するようにしてもよい。
なお、変動表示ゲームが実行される際の遊技状態は、複数の遊技状態からなる。通常遊技状態(通常状態)とは、特別な遊技状態が発生していない遊技状態である。また、特別な遊技状態とは、例えば、特定遊技状態としての時短状態や変動表示ゲームにおいて特別結果(例えば大当り)の発生確率が高い状態(確変状態、確率変動状態)、大当り状態(特別遊技状態)である。
ここで、確変状態(特定遊技状態)は、次の大当りが発生するまで継続するもの(ループタイプ)、所定回数の変動表示ゲームが実行されるまで継続するもの(回数切りタイプ、ST)、及び所定の確率転落抽選に当選するまで継続するもの(転落抽選タイプ)等がある。
さらに、確変状態を発生させるか否かを大当り図柄乱数によって決定せずに、大当りが発生した場合に必ず確変状態を発生させるようにしてもよいし、特定領域を備える入賞装置等を設け、特定領域を遊技球が通過した場合に確変状態を発生させるようにしてもよい。
球貸操作装置は、遊技者が遊技球を借りる場合に操作する操作装置であって、上皿ユニットの上部右側に設けられている。球貸操作装置は、球貸ボタン27と、返却ボタン28と、残高表示部26と、を備えている。球貸ボタン27は遊技球を借りる場合に遊技者が操作するボタンであり、返却ボタン28は遊技機10に隣接するように配置されるカードユニット(図示省略)からプリペイドカード等を排出させる場合に遊技者が操作するボタンである。残高表示部26は、プリペイドカード等の残高が表示される表示領域である。
装飾装置22は、内部にLED等の照明部材を収容しており、遊技状態に応じて発光演出等を行う装置であって、上皿ユニットの前側部分に設けられている。装飾装置22の内部に配設される照明部材は、枠装飾装置18の一部を構成している。
上記した上皿ユニット等を備えるガラス枠15の下方であって、前面枠12の下部には、球発射装置(図示省略)の動作を制御するための操作ハンドル24と、遊技球を貯留可能な下皿23とが設けられている。
操作ハンドル24は、前面枠12の右下部であって、右側の下スピーカ19bの下方に配置されている。遊技者が操作ハンドル24を回動操作することによって、球発射装置は上皿21から供給された遊技球を遊技盤30の遊技領域32に発射する。球発射装置から発射される遊技球の発射速度は、操作ハンドル24の回動操作量が大きくなるほど速くなるように設定されている。即ち、球発射装置は、遊技領域に遊技球を発射する勢(速度)である発射勢を、遊技者による操作ハンドル24の操作に対応して変更でき、発射勢の異なる種々の発射態様で遊技球を発射できる。発射態様には、遊技領域32の左側において遊技球を流下させる左打ち(通常打ち)と、遊技領域32の右側において遊技球を流下させる右打ち(通常打ちよりも強い発射勢で打つ特別打ち)が含まれる。
下皿23は、上皿ユニットに対して所定の間隔をあけて、上皿ユニットの下方に配置されている。下皿23は、当該下皿23の底面を上下方向に貫通する球抜き穴23aと、球抜き穴23aを開閉するための開閉操作部23bと、を有している。遊技者が開閉操作部23bを操作して、球抜き穴23aを開くことによって、下皿23に貯留されていた遊技球を球抜き穴23aを通じて外部に排出することができる。
〔遊技盤〕
続いて、図2を参照して、遊技機10の遊技盤30について説明する。図2は、遊技機10に備えられる遊技盤30の正面図である。
図2に示すように、遊技盤30は、各種部材の取付ベースとなる平板状の遊技盤本体30aを備える。遊技盤本体30aは木製又はアクリルやプラスチック等の合成樹脂製であって、当該遊技盤本体30aの前面にはガイドレール31で囲まれた遊技領域32が設けられている。遊技機10は、ガイドレール31で囲まれた遊技領域32内に球発射装置から遊技球を発射して遊技を行うように構成されている。遊技領域32には遊技球の流下方向を変換する部材として風車や障害釘等が配設されており、発射された遊技球はこれら部材により転動方向を変えながら遊技領域32を流下する。遊技盤本体30aは、透過性、透光性のある材質によって形成される場合、遊技盤本体30aの一部が透明な部材で形成されてもよく、遊技盤30の一部の裏面ないし後方の構成が視認可能となる。
遊技領域32の略中央には、変動表示ゲームの表示領域となる窓部を形成するセンターケース(前面構成体)40が取り付けられている。センターケース40に形成された窓部の後方には、複数の識別情報を変動表示(可変表示)する演出表示装置(変動表示装置)としての表示装置41が配置されている。表示装置41は、例えば、液晶ディスプレイを備え、センターケース40の窓部を介して遊技盤30の前面側から表示内容が視認可能となるように配置される。なお、表示装置41は、液晶ディスプレイを備えるものに限らず、ELやCRT等のディスプレイを備えるものであってもよい。
表示装置41の表示画面(表示部)には、複数の変動表示領域が設けられており、各変動表示領域に識別情報(特別図柄)や変動表示ゲームを演出するキャラクタが表示される。その他、表示画面には遊技の進行に基づく画像(大当り表示やファンファーレ表示、エンディング表示等)が表示される。
また、センターケース40には、遊技領域32を流下する遊技球をセンターケース40の内側に導くためのワープ通路40eへの流入口40aと、ワープ通路40eを通過した遊技球が転動可能なステージ部40bとが設けられている。センターケース40のステージ部40bは、第1始動入賞口36と一般入賞口35を備える始動入賞口ユニット820の上方に配置されているため、ステージ部40b上で転動した遊技球は第1始動入賞口36と一般入賞口35に入賞しやすくなっている。
センターケース40の上部には、上部演出ユニット40cが設けられる。上部演出ユニット40c(可動役物でもよい)は、盤装飾装置46(図4参照)及び盤演出装置44(図4参照)の一部を構成している。上部演出ユニット40cは、後述する特図2変動表示ゲームを実行する際に、文字やキャラクタ等(例えば図2の文字「OMAKE」やキャラクタの顔、矢印)が発光して点灯や点滅表示を行うことができる。上部演出ユニット40cは、LEDによって発光可能な、第1発光部分510(文字「OMAKE」)と、第2発光部分511(キャラクタの顔部分)と、第3発光部分512(矢印部分)を備える。第1発光部分510は、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームのうち一方(本実施形態では特図2変動表示ゲーム)を実行する際に、点灯(各文字の順次点灯や循環点灯を含む)や点滅を行ってよい。
また、上部演出ユニット40cは、後述する特図始動入賞記憶の始動記憶数(特図保留数)を演出制御装置300の制御によって表示する保留数表示部660を備える。本実施形態では、保留数表示部660は、特図2の保留数を表示するが、特図1の保留数を表示する構成も可能である。保留数表示部660の点灯表示を開始する際に、これに対応して第2発光部分511(キャラクタの顔部分)と第3発光部分512(矢印部分)を発光させ、点灯させたり点滅させたりしてよい。即ち、第2発光部分511と第3発光部分512は、保留数表示部660の表示に応じて、発光してよい。
センターケース40の左上部(上部演出ユニット40cの左方)の遊技領域32には、遊技球が入賞した場合に特図2変動表示ゲームの開始条件(始動条件)を成立させる第3始動入賞口42(第3始動入賞領域、始動口3、特図2変動表示ゲーム用始動口)が設けられている。また、第3始動入賞口42は、例えば、上部演出ユニット40cの装飾に隠れて遊技者からは直接視認できない位置(前方から視認できない位置)に設けられる。なお、第3始動入賞口42は、始動口に見せないデザインにして、上部演出ユニット40cの装飾に隠れないように配置してもよい。
センターケース40の右方の遊技領域32には、遊技球を左右に6回切りかえす6段流路40dが設けられる。また、6段流路の途中であって5段目の左方に、特別変動入賞装置39が臨んで配置され、6段流路の最下部に普通図柄始動ゲート(普図始動ゲート)34が設けられている。普図始動ゲート34の内部には、当該普図始動ゲート34を通過した遊技球を検出するためのゲートスイッチ(SW)34a(図3参照)が設けられている。遊技領域32内に打ち込まれた遊技球が普図始動ゲート34を通過すると、普図変動表示ゲームが実行される。
特別変動入賞装置39は、大入賞口ソレノイド39b(図3参照)によって、開閉扉39cの下部を軸として左右に開閉する入賞装置である。特別変動入賞装置39は、特図変動表示ゲームの結果によって大入賞口を閉じた状態(遊技者にとって不利な閉塞状態)から開放状態(遊技者にとって有利な特別遊技状態)に変換し、大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせることで、遊技者に所定の遊技価値(賞球)を付与するようになっている。なお、大入賞口内には、当該大入賞口に入った遊技球を検出する検出手段としてカウントスイッチ39a(図3参照)が配設されている。
センターケース40の左下方の遊技領域32には一般入賞口35が2個配置されている。これら一般入賞口35への遊技球の入賞は、一般入賞口35に備えられた入賞口スイッチ(SW)35a〜35n(図3参照)によって検出される。
センターケース40の下方の遊技領域32には、始動入賞口ユニット820が設けられる。始動入賞口ユニット820の下部には、遊技球が入賞することによって特図1変動表示ゲームの開始条件(始動条件)を成立させる第1始動入賞口36(第1始動入賞領域、始動口1、特図1変動表示ゲーム用始動口)と、一般入賞口35とを備える。
始動入賞口ユニット820は、共通入口823から入った遊技球を入賞切替機構825によって振分けて、第1始動入賞口36と一般入賞口35に交互に入賞させ得るように構成されている。なお、入賞切替機構825として、公知の機構(例えば、特開2015−36026号公報、特開2015−77230号公報に記載)が使用可能である。入賞切替機構825は、入賞領域を変更する領域変更手段を構成する。
入賞切替機構825は、始動入賞口ユニット820の共通入口823から入った遊技球を左側(第1始動入賞口36側)と右側(一般入賞口35側)に振分けて、始動入賞口ユニット820内を流下させる。始動入賞口ユニット820の共通入口823には、遊技領域32の左側において遊技球を流下させる左打ち時において、右打ち時より遊技球は流入し易くなる。
入賞切替機構825は、始動入賞口ユニット820本体に対して回転軸を中心として回動する回転部材と、回転部材の回転を止めるストッパ部材を有する。回転部材は、回転軸から三方に延びる三つの延在部を有する。三つの延在部によって、第1始動入賞口36へ流下させる遊技球を収容するL字状の収容部と、一般入賞口35へ流下させる遊技球を収容するL字状の収容部が形成される。
入賞切替機構825は、回転部材を左側と右側とに交互に回転させ、遊技球が入賞する始動入賞口を、第1始動入賞口36と一般入賞口35に交互に切り替える。始動入賞口ユニット820の共通入口823に入球した遊技球は、エラーがない限り、入賞切替機構825によって左側(第1始動入賞口36側)と右側(一般入賞口35側)に交互に振分けられて、第1始動入賞口36と一般入賞口35に交互に入賞(入球)することになる。
センターケース40の右方の遊技領域32には、普図始動ゲート34に下方において、遊技球の入賞に基づき特図2変動表示ゲームの開始条件(始動条件)を成立させる第2始動入賞口(第2始動入賞領域)を備えた普通変動入賞装置37が設けられる。普通変動入賞装置37は、上端側が右側に倒れる方向に回動することで、遊技球が流入し易い状態に変換する開閉部材(可動部材)37bを備える。開閉部材(可動部材)37bが閉状態である場合には遊技球が普通変動入賞装置37に入賞できないようになっている。遊技球が第1始動入賞口36、第2始動入賞口(普通変動入賞装置37)、又は、第3始動入賞口42に入賞した場合には、補助遊技として特図変動表示ゲームが実行される。
開閉部材(可動部材)37bは、所謂電チュー型の普通電動役物であり、普図変動表示ゲームの結果が所定の停止表示態様となった場合に、普電ソレノイド37c(図3参照)を介して回動して開いて、遊技球が普通変動入賞装置37に流入しやすい開状態(遊技者にとって有利な入賞容易状態)に変化する。
なお、可動部材37bは、後述する遊技制御装置100によって制御される。遊技制御装置100は、普図変動表示ゲームの変動時間を短縮したり普図変動表示ゲームの当り確率を通常よりも高確率としたりすることで入賞容易状態の発生頻度を高めたり、通常遊技状態で発生する入賞容易状態よりも入賞容易状態の発生時間を長くしたりすることで、前述の特定遊技状態として時短状態(普電サポート状態)を発生させる。なお、特定遊技状態としての確変状態(潜伏確変状態を除く)においても、重複して時短状態(普電サポート状態)が発生する。
次に、遊技機10における遊技の流れ、普図変動表示ゲーム及び特図変動表示ゲームの詳細について説明する。
遊技機10では、図示しない球発射装置から遊技領域32に向けて遊技球が打ち出されることによって遊技が行われる。打ち出された遊技球は、遊技領域32内の各所に配置された障害釘や風車等によって転動方向を変えながら遊技領域32を流下し、普図始動ゲート34、一般入賞口35、第1始動入賞口36、第3始動入賞口42、普通変動入賞装置37、又は特別変動入賞装置39に入賞するか、遊技領域32の最下部に設けられたアウト口30bへ流入し、遊技領域32から排出される。そして、一般入賞口35、第1始動入賞口36、第3始動入賞口42、普通変動入賞装置37、又は特別変動入賞装置39に遊技球が入賞すると、入賞した入賞口の種類に応じた数の賞球が払出装置を介して上皿21に排出される。
普図始動ゲート34には、当該普図始動ゲート34を通過した遊技球を検出するゲートスイッチ34a(図3参照)が設けられている。遊技球が普図始動ゲート34を通過すると、ゲートスイッチ34aによって検出され、このときに抽出された当り判定用乱数値の判定結果に基づき普図変動表示ゲームが実行される。
普図変動表示ゲームを開始できない状態、例えば、既に普図変動表示ゲームが行われており当該普図変動表示ゲームが終了していない場合や、普図変動表示ゲームの結果が当りとなって普通変動入賞装置37が開放状態に変換されている場合に、遊技球が普図始動ゲート34を通過すると、普図始動記憶数が上限数未満ならば当該記憶数が加算(+1)される。
普図始動記憶には普図変動表示ゲームの当りはずれを決定するための当り判定用乱数値が記憶されており、この当り判定用乱数値が判定値と一致した場合に、当該普図変動表示ゲームが当りとなって特定の結果態様(特定結果)が導出される。
普図変動表示ゲームは、一括表示装置50に設けられた普図表示器53で実行されるようになっている。普図表示器53は、普通識別情報(普図)として点灯状態の場合に当りを示し、消灯状態の場合にはずれを示すLEDから構成され、このLEDを点滅表示することで普通識別情報の変動表示を行い、所定の変動表示時間の経過後、LEDを点灯又は消灯することで結果を表示するようになっている。
普図始動ゲート34通過時に抽出された普図乱数値が当り値である場合には、普図表示器53に表示される普通図柄が当り状態で停止し、当り状態となる。このとき、普電ソレノイド37c(図3参照)が駆動されることにより、可動部材37bが所定の時間(例えば0.3秒間)だけ開状態に変換され、普通変動入賞装置37への遊技球の入賞が許容される。
遊技球の第1始動入賞口36への入賞、普通変動入賞装置37への入賞、及び第3始動入賞口42への入賞は、始動口1スイッチ36a(図3参照)、始動口2スイッチ37a(図3参照)及び始動口3スイッチ42a(図3参照)によって検出される。第1始動入賞口36に入賞した遊技球は特図1変動表示ゲームの始動入賞球として検出され、所定の上限数を限度に記憶されるとともに、普通変動入賞装置37及び第3始動入賞口42に入賞した遊技球は特図2変動表示ゲームの始動入賞球として検出され、所定の上限数を限度に記憶される。
特図変動表示ゲームの始動入賞球の検出時には、大当り乱数値や大当り図柄乱数値、各変動パターン乱数値等が抽出される。これら乱数値は、遊技制御装置100(図3参照)の特図保留記憶領域(RAMの一部)に特図始動入賞記憶として各々所定回数分(例えば最大で8回分)を限度に記憶される。特図始動入賞記憶の記憶数は、一括表示装置50の始動入賞数報知用の特図1保留表示器54や特図2保留表示器55に表示されるとともに、表示装置41の表示画面にも表示される。
遊技制御装置100は、第1始動入賞口36への入賞若しくは第1始動記憶に基づいて、特図1表示器51で特図1変動表示ゲームを実行する。また、遊技制御装置100は、普通変動入賞装置37又は第3始動入賞口42への入賞若しくは第2始動記憶に基づいて、特図2表示器52で特図2変動表示ゲームを実行する。
特図1変動表示ゲーム(第1特図変動表示ゲーム)及び特図2変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)は、特図1表示器51及び特図2表示器52において識別情報(特別図柄、特図)を変動表示した後に所定の結果態様を停止表示することで行われる。また、表示装置41では、各特図変動表示ゲームに対応して複数種類の識別情報(例えば、数字、記号、キャラクタ図柄など)を変動表示させる飾り特図変動表示ゲームが実行される。
表示装置41における飾り特図変動表示ゲームは、前述した数字等で構成される飾り特別図柄(識別情報)が左(第一特別図柄)、右(第二特別図柄)、中(第三特別図柄)の順に変動表示(スクロール表示)を開始して、所定時間後に変動している図柄を順次停止させて、特図変動表示ゲームの結果を表示することで行われる。また、表示装置41では、興趣向上のためにキャラクタの出現等の多様な演出表示が行われる。さらに、飾り特図変動表示ゲームでは、他の飾り特別図柄(識別情報)として、点灯表示と消灯表示の繰り返し(点滅)などによってランプ表示装置80に設けられる左下の発光部85と右下の発光部86が第四特別図柄(第4図柄)として変動して、特図変動表示ゲームの実行中であることを報知することができる。
第四特別図柄の変動表示は、開始から所定時間後に、はずれの場合は「消灯」、大当りの場合は「点灯」で停止する。第四特別図柄の変動表示は、ランプ表示装置80の発光部85、86で表示されるが、それ以外の表示装置41、サブ表示装置で表示されてもよい。
ここで、ランプ表示装置80について説明すると、左上の発光部81と右上の発光部82は、特図2の保留に関する情報を報知し、中左の発光部83と中右の発光部84が特図1の保留に関する情報を報知する。左下の発光部85は、特図1変動表示ゲームの第4図柄として報知し、右下の発光部86は、特図2変動表示ゲームの第4図柄として報知する。なお、特図1の第4図柄と特図2の第4図柄とを区別せずに、単に変動表示ゲームが実行中(変動中)であることや停止中であることを報知してもよい。例えば、発光部85のみが点灯している場合は変動停止を報知し、発光部85と発光部86の交互点灯によって変動中を報知してもよい。
第1始動入賞口36、第3始動入賞口42又は普通変動入賞装置37への遊技球の入賞が所定のタイミングでなされた場合(入賞検出時の大当り乱数値が大当り値である場合)には、特図変動表示ゲームの結果として表示図柄により特定の結果態様(特別結果態様)が導出され、大当り状態(特別遊技状態)となる。これに対応して、表示装置41の表示態様は特別結果態様(例えば「7,7,7」等の数字が揃った状態)となる。
このとき、特別変動入賞装置39は、大入賞口ソレノイド(39b)(図3参照)への通電によって、大入賞口が所定の時間(例えば30秒)だけ閉状態から開状態に変換される。すなわち、特別変動入賞装置39に備えられた大入賞口が所定の時間又は所定数の遊技球が入賞するまで大きく開き、この間遊技者は多くの遊技球を獲得することができるという特典が付与される。
このとき、特別変動入賞装置39は、大入賞口ソレノイド39b(図3参照)への通電によって、大入賞口が所定の短時間だけ閉状態から開状態に変換される。
なお、特図1表示器51及び特図2表示器52は、別々の表示器として構成してもよいし同一の表示器として構成してもよいが、各特図変動表示ゲームが同時に実行されないように設定される。
表示装置41における飾り特図変動表示ゲームについては、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームとを別々の表示装置や別々の表示領域で実行するようにしてもよいし、同一の表示装置や表示領域で実行するようにしてもよい。この場合、特図1変動表示ゲーム及び特図2変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームが同時に実行されないようにする。なお、本実施形態では、特図1変動表示ゲーム(第1変動表示ゲーム)が、特図2変動表示ゲーム(第2変動表示ゲーム)よりも優先して実行される(特図1優先消化)。
なお、以下の説明において、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームを区別しない場合は、単に特図変動表示ゲームと称する。
また、特に限定されるわけではないが、上記第1始動入賞口36内の始動口1スイッチ36a、普通変動入賞装置37内の始動口2スイッチ37a、第3始動入賞口42内の始動口3スイッチ42a、ゲートスイッチ34a、入賞口スイッチ35a、カウントスイッチ(39a)には、磁気検出用のコイルを備え該コイルに金属が近接すると磁界が変化する現象を利用して遊技球を検出する非接触型の磁気近接センサ(以下、近接スイッチと称する)が使用されている。また、遊技機10のガラス枠15等に設けられたガラス枠開放検出スイッチ63や前面枠(遊技枠)12等に設けられた前面枠開放検出スイッチ64(本体枠開放検出スイッチ)には、機械的な接点を有するマイクロスイッチを用いることができる。
〔遊技制御装置〕
図3は、遊技機10の遊技制御系のブロック図である。遊技機10は遊技制御装置100を備え、遊技制御装置100は、遊技を統括的に制御する主制御装置(主基板)であって、遊技用マイクロコンピュータ(以下、遊技用マイコンと称する)111を有するCPU部110と、入力ポートを有する入力部120と、出力ポートやドライバなどを有する出力部130、CPU部110と入力部120と出力部130との間を接続するデータバス140などからなる。
CPU部110は、アミューズメントチップ(IC)と呼ばれる遊技用マイコン(CPU)111と、水晶振動子のような発振子を備え、CPUの動作クロックやタイマ割込み、乱数生成回路の基準となるクロックを生成する発振回路(水晶発振器)113などを有する。遊技制御装置100及び該遊技制御装置100によって駆動されるソレノイドやモータなどの電子部品には、電源装置400で生成されたDC32V,DC12V,DC5Vなど所定のレベルの直流電圧が供給されて動作可能にされる。
電源装置400は、24Vの交流電源からDC32Vの直流電圧を生成するACDCコンバータやDC32Vの電圧からDC12V,DC5Vなどのより低いレベルの直流電圧を生成するDC−DCコンバータなどを有する通常電源部410と、遊技用マイコン111の内部のRAMに対して停電時に電源電圧を供給するバックアップ電源部420と、停電監視回路を有し、遊技制御装置100に停電の発生、回復を知らせる停電監視信号やリセット信号などの制御信号を生成して出力する制御信号生成部430などを備える。
本実施形態では、電源装置400は、遊技制御装置100と別個に構成されているが、バックアップ電源部420及び制御信号生成部430は、別個の基板上あるいは遊技制御装置100と一体、すなわち、主基板上に設けるように構成してもよい。遊技盤30及び遊技制御装置100は機種変更の際に交換の対象となるので、実施例のように、電源装置400若しくは主基板とは別の基板にバックアップ電源部420及び制御信号生成部430を設けることにより、交換の対象から外しコストダウンを図ることができる。
バックアップ電源部420は、電解コンデンサのような大容量のコンデンサ1つで構成することができる。バックアップ電源は、遊技制御装置100の遊技用マイコン111(特に内蔵RAM)に供給され、停電中あるいは電源遮断後もRAMに記憶されたデータが保持されるようになっている。制御信号生成部430は、例えば通常電源部410で生成された32Vの電圧を監視してそれが例えば17V以下に下がると停電発生を検出して停電監視信号を変化させるとともに、所定時間後にリセット信号を出力する。また、電源投入時や停電回復時にもその時点から所定時間経過後にリセット信号を出力する。
また、遊技制御装置100には初期化スイッチ112が設けられている。初期化スイッチ112が操作されると初期化スイッチ信号が生成され、これに基づき遊技用マイコン111内のRAM111c及び払出制御装置200内のRAMに記憶されている情報を強制的に初期化する処理が行われる。特に限定されるわけではないが初期化スイッチ信号は電源投入時に読み込まれ、停電監視信号は遊技用マイコン111が実行するメインプログラムのメインループの中で繰り返し読み込まれる。リセット信号は強制割込み信号の一種であり、制御システム全体をリセットさせる。
遊技用マイコン111は、CPU(中央処理ユニット:マイクロプロセッサ)111a、読出し専用のROM(リードオンリメモリ)111b及び随時読出し書込み可能なRAM(ランダムアクセスメモリ)111cを備える。
ROM111bは、遊技制御のための不変の情報(プログラム、固定データ、各種乱数の判定値等)を不揮発的に記憶し、RAM111cは、遊技制御時にCPU111aの作業領域や各種信号や乱数値の記憶領域として利用される。ROM111b又はRAM111cとして、EEPROMのような電気的に書換え可能な不揮発性メモリを用いてもよい。
また、ROM111bは、例えば、特図変動表示ゲームの実行時間、演出内容、リーチ状態の発生の有無などを規定する変動パターン(変動態様)を決定するための変動パターンテーブルを記憶している。変動パターンテーブルとは、始動記憶として記憶されている変動パターン乱数1〜3をCPU111aが参照して変動パターンを決定するためのテーブルである。また、変動パターンテーブルには、結果がはずれとなる場合に選択されるはずれ変動パターンテーブル、結果が大当りとなる場合に選択される大当り変動パターンテーブル等が含まれる。変動パターン(変動態様)には、リーチを生じさせるパターンが含まれることがある。
ここでリーチ(リーチ状態)とは、表示状態が変化可能な表示装置を有し、該表示装置が時期を異ならせて複数の表示結果を導出表示し、該複数の表示結果が予め定められた特別結果態様となった場合に、遊技状態が遊技者にとって有利な遊技状態(特別遊技状態)となる遊技機10において、複数の表示結果の一部がまだ導出表示されていない段階で、既に導出表示されている表示結果が特別結果態様となる条件を満たしている表示状態をいう。また、別の表現をすれば、リーチ状態とは、表示装置の変動表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点でも、特別結果態様となる表示条件からはずれていない表示態様をいう。そして、例えば、特別結果態様が揃った状態を維持しながら複数の変動表示領域による変動表示を行う状態(いわゆる全回転リーチ)もリーチ状態に含まれる。また、リーチ状態とは、表示装置の表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点での表示状態であって、表示結果が導出表示される以前に決定されている複数の変動表示領域の表示結果の少なくとも一部が特別結果態様となる条件を満たしている場合の表示状態をいう。
よって、例えば、特図変動表示ゲームに対応して表示装置に表示される飾り特図変動表示ゲームが、表示装置における左、中、右の変動表示領域の各々で所定時間複数の識別情報を変動表示した後、左、右、中の順で変動表示を停止して結果態様を表示するものである場合、左、右の変動表示領域で、特別結果態様となる条件を満たした状態(例えば、同一の識別情報)で変動表示が停止した状態がリーチ状態となる。他に、すべての変動表示領域の変動表示を一旦停止した時点で、左、中、右のうちいずれか二つの変動表示領域で特別結果態様となる条件を満たした状態(例えば、同一の識別情報となった状態、ただし特別結果態様は除く)をリーチ状態とし、リーチ状態から残りの一つの変動表示領域を変動表示するようにしてもよい。
そして、リーチ状態には複数のリーチ演出が含まれ、特別結果態様が導出される可能性が異なる(期待値が異なる)リーチ演出の系統(リーチの種類、種別)として、ノーマルリーチ(Nリーチ)、スペシャル1リーチ(SP1リーチ)、スペシャル2リーチ(SP2リーチ)、スペシャル3リーチ(SP3リーチ)、プレミアリーチが設定されている。なお、期待値(期待度、信頼度)は、リーチなし<ノーマルリーチ<スペシャル1リーチ<スペシャル2リーチ<スペシャル3リーチ<プレミアリーチの順に高くなるようになっている。また、リーチ状態は、少なくとも特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出される場合(大当りとなる場合)における変動表示態様に含まれるようになっている。すなわち、特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出されないと判定する場合(はずれとなる場合)における変動表示態様に含まれることもある。よって、リーチ状態が発生した状態は、リーチ状態が発生しない場合と比較して大当りとなる可能性の高い状態である。
CPU111aは、ROM111b内の遊技制御用プログラムを実行して、払出制御装置200や演出制御装置300に対する制御信号(コマンド)を生成したりソレノイドや表示装置の駆動信号を生成して出力して遊技機10全体の制御を行う。また、図示しないが、遊技用マイコン111は、特図変動表示ゲームの大当りを判定するための大当り乱数や大当りの図柄を決定するための大当り図柄乱数、特図変動表示ゲームでの変動パターン(各種リーチやリーチなしの変動表示における変動表示ゲームの実行時間等を含む)を決定するための変動パターン乱数等を生成するための乱数生成回路と、発振回路113からの発振信号(原クロック信号)に基づいてCPU111aに対する所定周期(例えば、4msec(ミリ秒))のタイマ割込み信号や乱数生成回路の更新タイミングを与えるクロックを生成するクロックジェネレータを備えている。
また、CPU111aは、特図変動表示ゲームに関する処理において、ROM111bに記憶されている複数の変動パターンテーブルの中から、いずれか一の変動パターンテーブルを取得する。具体的には、CPU111aは、特図変動表示ゲームの遊技結果(大当りあるいははずれ)や、現在の遊技状態としての特図変動表示ゲームの確率状態(通常確率状態あるいは高確率状態)、始動記憶数などに基づいて、複数の変動パターンテーブルの中から、いずれか一の変動パターンテーブルを選択して取得する。ここで、CPU111aは、特図変動表示ゲームを実行する場合に、ROM111bに記憶された複数の変動パターンテーブルのうち、いずれか一の変動パターンテーブルを取得する変動振り分け情報取得手段をなす。
払出制御装置200は、CPU、ROM、RAM、入力インタフェース、出力インタフェース等を備え、遊技制御装置100からの賞球払出し指令(コマンドやデータ)に従って、払出ユニットの払出モータ91を駆動させ、賞球を払い出させるための制御を行う。また、払出制御装置200は、カードユニット600からの貸球要求信号に基づいて払出ユニットの払出モータ91を駆動させ、貸球を払い出させるための制御を行う。
遊技用マイコン111の入力部120には、遊技機に対する電波の発射を検出する電波センサ62(盤電波センサ)、普図始動ゲート34のゲートスイッチ34a、第1始動入賞口36内の始動口1スイッチ36a、第2始動入賞口37内の始動口2スイッチ37a、第3始動入賞口42内の始動口3スイッチ42a、入賞口スイッチ35a、特別変動入賞装置39の大入賞口スイッチ39aに接続され、これらのスイッチから供給されるハイレベルが11Vでロウレベルが7Vのような負論理の信号が入力され、0V−5Vの正論理の信号に変換するインタフェースチップ(近接I/F)121が設けられている。
近接I/F121の出力は、第2入力ポート123又は第3入力ポート124に供給されデータバス140を介して遊技用マイコン111に読み込まれる。なお、近接I/F121の出力のうち、ゲートスイッチ34a、始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、始動口3スイッチ42a、入賞口スイッチ35a、大入賞口スイッチ39aの検出信号は第3入力ポート124に入力される。
また、近接I/F121の出力のうち、電波センサ62の検出信号及びセンサやスイッチの異常を検出した際に出力される異常検知信号は第2入力ポート123に入力される。
また、第2入力ポート123には、遊技機10の前面枠12等に設けられた不正検出用の磁気センサスイッチ61の検出信号、払出制御装置200から出力される枠電波不正信号、払出ビジー信号が入力される。なお、振動を検出する振動センサスイッチを遊技機に設け、検出信号が第2入力ポート123に入力されるようにしてもよい。枠電波不正信号は前面枠12(本体枠)に設けられた枠電波センサが電波を検出することに基づき出力される信号であり、払出ビジー信号は払出制御装置200がコマンドを受付可能な状態か否かを示す信号である。
また、近接I/F121の出力のうち、第3入力ポート124への出力は、遊技制御装置100から中継基板70を介して図示しない試射試験装置へも供給されるようになっている。さらに、近接I/F121の出力のうち始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aと始動口3スイッチ42aの検出信号は、第3入力ポート124の他、遊技用マイコン111に入力されるように構成されている。
前述のように近接I/F121は、信号のレベル変換機能を有する。このようなレベル変換機能を可能にするため、近接I/F121には、電源装置400から通常のICの動作に必要な例えば5Vのような電圧の他に、12Vの電圧が供給されるようになっている。
第3入力ポート124が保持しているデータは、遊技用マイコン111が第3入力ポート124に割り当てられているアドレスをデコードすることによってイネーブル信号CE2をアサート(有効レベルに変化)することよって、読み出すことができる。第2入力ポート123や後述の第1入力ポート122も同様である。
また、入力部120には、遊技機10のガラス枠15等に設けられたガラス枠開放検出スイッチ63、前面枠12等に設けられた前面枠開放検出スイッチ64からの信号、払出異常を示すステータス信号、払出前の遊技球の不足を示すシュート球切れスイッチ信号、オーバーフローを示すオーバーフロースイッチ信号、操作ハンドル24に設けられたタッチスイッチの入力に基づくタッチスイッチ信号を取り込んでデータバス140を介して遊技用マイコン111に供給する第1入力ポート122が設けられている。オーバーフロースイッチ信号は、下皿23に遊技球が所定量以上貯留されていること(満杯になったこと)を検出したときに出力される信号である。
また、入力部120には、電源装置400からの停電監視信号やリセット信号などの信号を遊技用マイコン111等に入力するためのシュミットバッファ125が設けられており、シュミットバッファ125はこれらの入力信号からノイズを除去する機能を有する。電源装置400からの停電監視信号や、初期化スイッチ112からの初期化スイッチ信号は、一旦第1入力ポート122に入力され、データバス140を介して遊技用マイコン111に取り込まれる。つまり、前述の各種スイッチからの信号と同等の信号として扱われる。遊技用マイコン111に設けられている外部からの信号を受ける端子の数には制約があるためである。
一方、シュミットバッファ125によりノイズ除去されたリセット信号RSTは、遊技用マイコン111に設けられているリセット端子に直接入力されるとともに、出力部130の各ポートに供給される。また、リセット信号RSTは出力部130を介さずに直接中継基板70に出力することで、試射試験装置に出力するために中継基板70のポート(図示省略)に保持される試射試験信号をオフするように構成されている。
また、中継基板70を介してリセット信号RSTを試射試験装置に出力可能に構成するようにしてもよい。なお、リセット信号RSTは入力部120の各ポート122,123,124には供給されない。リセット信号RSTが入る直前に遊技用マイコン111によって出力部130の各ポートに設定されたデータはシステムの誤動作を防止するためリセットする必要があるが、リセット信号RSTが入る直前に入力部120の各ポートから遊技用マイコン111が読み込んだデータは、遊技用マイコン111のリセットによって廃棄されるためである。
出力部130には、遊技用マイコン111から演出制御装置300への通信経路及び遊技用マイコン111から払出制御装置200への通信経路に配されるシュミットバッファ132が設けられている。遊技制御装置100から演出制御装置300及び払出制御装置200へは、シリアル通信でデータが送信される。なお、演出制御装置300の側から遊技制御装置100へ信号を入力できないようにした片方向通信とされている。
さらに、出力部130には、データバス140に接続され図示しない認定機関の試射試験装置へ、中継基板70を介して変動表示ゲームの特図図柄情報を知らせるデータや大当りの確率状態を示す信号などを出力するバッファ133が実装可能に構成されている。バッファ133は遊技店に設置される実機(量産販売品)としてのパチンコ遊技機の遊技制御装置(主基板)には実装されない部品である。なお、前記近接I/F121から出力される始動口スイッチなど加工の必要のないスイッチの検出信号は、バッファ133を通さずに中継基板70を介して試射試験装置に供給される。
一方、磁気センサスイッチ61や電波センサ62のようにそのままでは試射試験装置に供給できない検出信号は、一旦遊技用マイコン111に取り込まれて他の信号若しくは情報に加工されて、例えば遊技機が遊技制御できない状態であることを示すエラー信号としてデータバス140からバッファ133、中継基板70を介して試射試験装置に供給される。
なお、中継基板70には、バッファ133から出力された信号を取り込んで試射試験装置に供給するポートや、バッファを介さないスイッチの検出信号の信号線を中継して伝達するコネクタなどが設けられている。中継基板70上のポートには、遊技用マイコン111から出力されるチップイネーブル信号CEも供給され、該信号CEにより選択制御されたポートの信号が試射試験装置に供給されるようになっている。
また、出力部130には、データバス140に接続され普通変動入賞装置37を開放させるソレノイド(普電ソレノイド)37c、特別変動入賞装置39を開放させるソレノイド(大入賞口ソレノイド)39bの開閉データを出力するための第2出力ポート134が設けられている。
また、出力部130には、一括表示装置50に表示する内容に応じてLEDのアノード端子が接続されているセグメント線のオン/オフデータを出力するための第3出力ポート135、一括表示装置50のLEDのカソード端子が接続されているデジット線のオン/オフデータを出力するための第4出力ポート136が設けられている。
また、出力部130には、大当り情報など遊技機10に関する情報を外部情報端子71に出力するための第5出力ポート137が設けられている。外部情報端子71にはフォトリレーが備えられ、例えば遊技店に設置された外部装置(情報収集端末や遊技場内部管理装置(ホールコンピュータ)など)に接続可能であり、遊技機10に関する情報を外部装置に供給することができるようになっている。また、第5出力ポート137からはシュミットバッファ132を介して払出制御装置200に発射許可信号も出力される。
さらに、出力部130には、第2出力ポート134から出力される普電ソレノイド37cや大入賞口ソレノイド39bの開閉データ信号を受けてソレノイド駆動信号を生成し出力する第1ドライバ(駆動回路)138a、第3出力ポート135から出力される一括表示装置50の電流供給側のセグメント線のオン/オフ駆動信号を出力する第2ドライバ138b、第4出力ポート136から出力される一括表示装置50の電流引き込み側のデジット線のオン/オフ駆動信号を出力する第3ドライバ138c、第5出力ポート137から管理装置等の外部装置に供給する外部情報信号を外部情報端子71に出力する第4ドライバ138dが設けられている。
第1ドライバ138aには、32Vで動作するソレノイドを駆動できるようにするため、電源電圧としてDC32Vが電源装置400から供給される。また、一括表示装置50のセグメント線を駆動する第2ドライバ138bには、DC12Vが供給される。デジット線を駆動する第3ドライバ138cは、表示データに応じたデジット線を電流で引き抜くためのものであるため、電源電圧は12V又は5Vのいずれであってもよい。
12Vを出力する第2ドライバ138bによりセグメント線を介してLEDのアノード端子に電流を流し込み、接地電位を出力する第3ドライバ138cによりカソード端子よりセグメント線を介して電流を引き抜くことで、ダイナミック駆動方式で順次選択されたLEDに電源電圧が流れて点灯される。外部情報信号を外部情報端子71に出力する第4ドライバ138dは、外部情報信号に12Vのレベルを与えるため、DC12Vが供給される。なお、バッファ133や第2出力ポート134、第1ドライバ138a等は、遊技制御装置100の出力部130、すなわち、主基板ではなく、中継基板70側に設けるようにしてもよい。
さらに、出力部130には、外部の検査装置250へ各遊技機の識別コードやプログラムなどの情報を送信するためのフォトカプラ139が設けられている。フォトカプラ139は、遊技用マイコン111が検査装置250との間でシリアル通信によってデータの送受信を行えるように双方通信可能に構成されている。なお、かかるデータの送受信は、通常の汎用マイクロプロセッサと同様に遊技用マイコン111が有するシリアル通信端子を利用して行われるため、入力ポート122,123,124のようなポートは設けられていない。
〔演出制御装置〕
次に、図4を用いて、演出制御装置300(サブ基板)の構成について説明する。図4は、遊技機10の演出制御系のブロック図である。
演出制御装置300は、遊技用マイコン111と同様にアミューズメントチップ(IC)からなる主制御用マイコン(CPU)311と、主制御用マイコン311からのコマンドやデータに従って表示装置41への映像表示のための画像処理を行うグラフィックプロセッサとしてのVDP(Video Display Processor)312と、各種のメロディや効果音などをスピーカ19から再生させるため音の出力を制御する音源LSI314を備えている。
主制御用マイコン311には、CPUが実行するプログラムや各種データを格納したPROM(プログラマブルリードオンリメモリ)からなるプログラムROM321、作業領域を提供するRAM322、停電時に電力が供給されなくとも記憶内容を保持可能なFeRAM323、現在の日時(年月日や曜日、時刻など)を示す情報を生成する計時手段をなすRTC(リアルタイムクロック)338が接続されている。なお、主制御用マイコン311の内部にも作業領域を提供するRAMが設けられている。
また、主制御用マイコン311にはWDT(ウォッチドッグ・タイマ)回路324が接続されている。主制御用マイコン311は、遊技用マイコン111からのコマンドを解析し、演出内容を決定してVDP312に出力映像の内容を指示したり、音源LSI314への再生音の指示、装飾ランプの点灯、モータやソレノイドの駆動制御、演出時間の管理などの処理を実行する。
VDP312には、作業領域を提供するRAM312aや、画像を拡大、縮小処理するためのスケーラ312bが設けられている。また、VDP312にはキャラクタ画像や映像データが記憶された画像ROM325や、画像ROM325から読み出されたキャラクタなどの画像データを展開したり加工したりするのに使用される超高速なVRAM(ビデオRAM)326が接続されている。
特に限定されるわけではないが、主制御用マイコン311とVDP312との間は、パラレル方式でデータの送受信が行われるように構成されている。パラレル方式でデータを送受信することで、シリアルの場合よりも短時間にコマンドやデータを送信することができる。
VDP312から主制御用マイコン311へは、表示装置41の映像とガラス枠15や遊技盤30に設けられている装飾ランプの点灯を同期させるための垂直同期信号VSYNC、データの送信タイミングを与える同期信号STSが入力される。なお、VDP312から主制御用マイコン311へは、VRAMへの描画の終了等処理状況を知らせるため割込み信号INT0〜n及び主制御用マイコン311からのコマンドやデータの受信待ちの状態にあることを知らせるためのウェイト信号WAITなども入力される。
演出制御装置300には、LVDS(小振幅信号伝送)方式で表示装置41に送信する映像信号を生成する信号変換回路313が設けられている。VDP312から信号変換回路313へは、映像データ、水平同期信号HSYNC及び垂直同期信号VSYNCが入力されるようになっており、VDP312で生成された映像は、信号変換回路313を介して表示装置41に表示される。
音源LSI314には音声データが記憶された音ROM327が接続されている。主制御用マイコン311と音源LSI314は、アドレス/データバス340を介して接続されている。また、音源LSI314から主制御用マイコン311へは割込み信号INTが入力されるようになっている。演出制御装置に300には、ガラス枠15に設けられた上スピーカ19a及び前面枠12に設けられた下スピーカ19bを駆動するオーディオパワーアンプなどからなるアンプ回路337が設けられており、音源LSI314で生成された音声はアンプ回路337を介して上スピーカ19a及び下スピーカ19bから出力される。
また、演出制御装置300には、遊技制御装置100から送信されるコマンドを受信するインタフェースチップ(コマンドI/F)331が設けられている。コマンドI/F331を介して、遊技制御装置100から演出制御装置300に送信された飾り特図保留数コマンド、飾り特図コマンド、変動コマンド、停止情報コマンド等を、演出制御指令信号(演出コマンド)として受信する。遊技制御装置100の遊技用マイコン111はDC5Vで動作し、演出制御装置300の主制御用マイコン311はDC3.3Vで動作するため、コマンドI/F331には信号のレベル変換の機能が設けられている。
また、演出制御装置300には、遊技盤30(センターケース40を含む)に設けられているLED(発光ダイオード)を有する盤装飾装置46を駆動制御する盤装飾LED制御回路332、ガラス枠15に設けられているLED(発光ダイオード)を有する枠装飾装置(例えば枠装飾装置18等)を駆動制御する枠装飾LED制御回路333、遊技盤30(センターケース40を含む)に設けられている盤演出装置44(例えば表示装置41における演出表示と協働して演出効果を高める可動役物等)を駆動制御する盤演出可動体制御回路334が設けられている。
ランプやモータ及びソレノイドなどを駆動制御するこれらの制御回路332〜334は、アドレス/データバス340を介して主制御用マイコン311と接続されている。なお、ガラス枠15に設けられているモータ等の枠演出装置を駆動制御する枠演出可動体制御回路を備えていてもよい。
さらに、演出制御装置300には、ガラス枠15に設けられた演出ボタン25に内蔵されている演出ボタンスイッチ25a、演出ボタン25の表面に設けられているタッチパネル25b、盤演出装置44内のモータの初期位置等を検出する役物演出スイッチ47(演出モータスイッチ)のオン/オフ状態を検出して主制御用マイコン311に検出信号を入力する機能や、演出制御装置300に設けられた音量調節スイッチ335の状態を検出して主制御用マイコン311に検出信号を入力するスイッチ入力回路336が設けられている。
役物演出スイッチ47には、本実施形態において、センサ564、センサ609、センサ668、センサ704等が含まれる。
電源装置400の通常電源部410は、前述のような構成を有する演出制御装置300やそれによって制御される電子部品に対して所望のレベルの直流電圧を供給するため、モータやソレノイドを駆動するためのDC32V、液晶パネルからなる表示装置41、モータやLEDを駆動するためのDC12V、コマンドI/F331の電源電圧となるDC5Vの他に、モータやLED、スピーカを駆動するためのDC15Vの電圧を生成するように構成されている。
さらに、主制御用マイコン311として、3.3Vあるいは1.2Vのような低電圧で動作するLSIを使用する場合には、DC5Vに基づいてDC3.3VやDC1.2Vを生成するためのDC−DCコンバータが演出制御装置300に設けられる。なお、DC−DCコンバータは通常電源部410に設けるようにしてもよい。
電源装置400の制御信号生成部430により生成されたリセット信号は、主制御用マイコン311に供給され、当該デバイスをリセット状態にする。また、主制御用マイコン311から出力される形で、VDP312(VDPRESET信号)、音源LSI314、スピーカを駆動するアンプ回路337(SNDRESET信号)、ランプやモータなどを駆動制御する制御回路332〜334(IORESET信号)に供給され、これらをリセット状態にする。また、演出制御装置300には遊技機10の各所を冷却する冷却FAN45が接続され、演出制御装置300の電源が投入された状態では冷却FAN45が駆動するようにされている。
次に、これらの制御回路において行われる遊技制御について説明する。遊技制御装置100の遊技用マイコン111のCPU111aでは、普図始動ゲート34に備えられたゲートスイッチ34aからの遊技球の検出信号の入力に基づき、普図の当り判定用乱数値を抽出してROM111bに記憶されている判定値と比較し、普図変動表示ゲームの当り外れを判定する。
そして、普図表示器に、識別図柄を所定時間変動表示した後、停止表示する普図変動表示ゲームを表示する。普図変動表示ゲームの結果が当りの場合は、普図表示器に特別の結果態様を表示するとともに、普電ソレノイド37cを動作させ、普通変動入賞装置37の可動部材37bを所定時間(例えば、0.3秒間)前述のように開放する制御を行う。すなわち、遊技制御装置100が、変換部材(可動部材37b)の変換制御を行う変換制御実行手段をなす。なお、普図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、普図表示器にはずれの結果態様を表示する制御を行う。
また、第1始動入賞口36に備えられた始動口1スイッチ36aからの遊技球の検出信号の入力に基づき始動入賞(始動記憶)を記憶し、始動記憶に基づき、特図1変動表示ゲームの大当り判定用乱数値を抽出してROM111bに記憶されている判定値と比較し、特図1変動表示ゲームの当り外れを判定する。
また、普通変動入賞装置37に備えられた始動口2スイッチ37a、第3始動入賞口42に備えられた始動口3スイッチ42aからの遊技球の検出信号の入力に基づき始動記憶を記憶し、始動記憶に基づき、特図2変動表示ゲームの大当り判定用乱数値を抽出してROM111bに記憶されている判定値と比較し、特図2変動表示ゲームの当り外れを判定する。
そして、遊技制御装置100のCPU111aは、特図1変動表示ゲームや特図2変動表示ゲームの判定結果を含む制御信号(演出制御コマンド)を、演出制御装置300に出力する。そして、特図1表示器51や特図2表示器52に、識別図柄を所定時間変動表示した後、停止表示する特図変動表示ゲームを表示する。すなわち、遊技制御装置100が、遊技領域32を流下する遊技球の始動入賞領域(第1始動入賞口36、普通変動入賞装置37、第3始動入賞口42)への入賞に基づき変動表示ゲームの進行制御を行う遊技制御手段をなす。
また、演出制御装置300では、遊技制御装置100からの制御信号に基づき、表示装置41で特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームを表示する。さらに、演出制御装置300では、遊技制御装置100からの制御信号に基づき、演出状態の設定や、スピーカ19a,19bからの音の出力、各種LEDの発光を制御する処理等を行う。すなわち、演出制御装置300が、遊技(変動表示ゲーム等)に関する演出を制御する演出制御手段をなす。
そして、遊技制御装置100のCPU111aは、特図変動表示ゲームの結果が当りの場合は、特図1表示器51や特図2表示器52に特別結果態様を表示するとともに、特別遊技状態を発生させる。特別遊技状態を発生させる処理においては、CPU111aは、例えば、大入賞口ソレノイド39bにより特別変動入賞装置39の開閉扉39cを開放させ、大入賞口内への遊技球の流入を可能とする制御を行う。
そして、大入賞口に所定個数(例えば、10個)の遊技球が入賞するか、大入賞口の開放から所定の開放可能時間(例えば、27秒又は0.05秒)が経過するかのいずれかの条件が達成されるまで大入賞口を開放することを1ラウンド(R)とし、これを所定ラウンド回数(例えば、16回、6回など)継続する(繰り返す)制御(サイクル遊技)を行う。すなわち、遊技制御装置100が、停止結果態様が特別結果態様となった場合に、大入賞口を開閉する制御を行う大入賞口開閉制御手段をなす。また、特図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、特図1表示器51や特図2表示器52にはずれの結果態様を表示する制御を行う。
また、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの結果態様に基づき、特別遊技状態の終了後に、遊技状態として高確率状態を発生可能となっている。高確率状態(確変状態)は、特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率が、通常確率状態と比較して高い状態である。また、特図1変動表示ゲーム及び特図2変動表示ゲームのどちらの特図変動表示ゲームの結果態様に基づき高確率状態となっても、特図1変動表示ゲーム及び特図2変動表示ゲームの両方が高確率状態となる。
また、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの結果態様に基づき、特別遊技状態の終了後に、遊技状態として時短状態(特定遊技状態)を発生可能となっている。時短状態においては、普図変動表示ゲーム及び普通変動入賞装置37を時短動作状態とする制御を行い、普通変動入賞装置37が通常動作状態である場合よりも、単位時間当りの普通変動入賞装置37の開放時間が実質的に多くなるように制御するため、普電サポート状態(電サポ状態)となる。なお、潜伏確変状態を除く高確率状態(通常の確変状態)でも、重複して時短状態にして普電サポート(電サポ)を実行する。
例えば、時短状態においては、前述の普図変動表示ゲームの実行時間(普図変動時間)を通常の第1変動表示時間よりも短い第2変動表示時間にする時間短縮変動が可能である(例えば、10000msecが1000msec)。なお、時短状態においては、特図変動表示ゲームの実行時間(特図変動時間)も通常より短縮され、特図変動表示ゲームの時間短縮変動も実行する。
また、時短状態においては、普図変動表示ゲームの結果を表示する普図停止時間を第1停止時間(例えば1604msec)よりも短い第2停止時間(例えば704msec)となるように制御することが可能である。
また、時短状態においては、普図変動表示ゲームが当り結果となって普通変動入賞装置37が開放される場合に、開放時間(普電開放時間)が通常状態の第1開放時間(例えば100msec)よりも長い第2開放時間(例えば1352msec)となるように制御することが可能である。
また、時短状態においては、普図変動表示ゲームの1回の当り結果に対して、普通変動入賞装置37の開放回数(普電開放回数)を第1開放回数(例えば2回)よりも多い回数(例えば、4回)の第2開放回数に設定することが可能である。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームの当り結果となる確率(普図確率)を通常動作状態である場合の通常確率(低確率)よりも高い高確率とすることが可能である。
時短状態においては、普図変動時間、普図停止時間、普電開放回数、普電開放時間、普図確率のいずれか一つ又は複数を変化させることで普通変動入賞装置37を開状態に状態変換する時間を通常よりも延長するようにする。これにより、時短状態では、通常遊技状態よりも普通変動入賞装置37への入賞が容易化して、単位時間当たりの特図変動表示ゲームの実行回数が通常遊技状態よりも増加可能である。また、変化させるものが異なる複数種類の時短状態を設定することも可能である。また、通常動作状態において可動部材37bを開放しないように設定(普図確率が0)してもよい。また、当りとなった場合に第1開放態様と第2開放態様のいずれかを選択するようにしてもよい。この場合、第1開放態様と第2開放態様の選択確率を異ならせてもよい。また、高確率状態と時短状態は、それぞれ独立して発生可能であり、両方を同時に発生することも可能であるし一方のみを発生させることも可能である。
[遊技制御装置の制御]
以下、このような遊技を行う遊技機の制御について説明する。まず、上記遊技制御装置100の遊技用マイクロコンピュータ(遊技用マイコン)111によって実行される制御について説明する。遊技用マイコン111による制御処理は、主に図5A及び図5Bに示すメイン処理と、所定時間周期(例えば4msec)で行われる図8に示すタイマ割込み処理とからなる。
〔メイン処理(遊技制御装置)〕
まず、メイン処理について説明する。図5A及び図5Bは、遊技制御装置100によるメイン処理の手順を示すフローチャートである。メイン処理は、電源が投入されることで開始される。なお、遊技制御装置100が実行する処理のフローチャートにおいて、ステップの符号(番号)は「A****」と表されている。
図5Aに示すように、遊技制御装置100は、メイン処理を開始すると、まず、割込みを禁止する処理を実行する(A1001)。さらに、割込み発生時にレジスタ等の値を退避する領域の先頭アドレスであるスタックポインタを設定するスタックポインタ設定処理を実行する(A1002)。
続いて、使用するレジスタバンクとしてレジスタバンク0を指定し(A1003)、所定のレジスタにRAM先頭アドレスの上位アドレスをセットする(A1004)。例えば、RAMのアドレスが0000h〜01FFhの範囲である場合に、上位アドレスとして00hをセットする。
次に、遊技制御装置100は、発射禁止の信号を出力して発射許可信号を禁止状態に設定する(A1005)。発射許可信号は遊技制御装置100と払出制御装置200の少なくとも一方が発射禁止の信号を出力している場合に禁止状態に設定され、遊技球の発射が禁止されるようになっている。その後、遊技制御装置100は、入力ポート1(第1入力ポート122)の状態を読み込む(A1006)。
さらに、遊技制御装置100は、電源ディレイタイマを設定する(A1007)。電源ディレイタイマに所定の初期値を設定することにより、主制御手段をなす遊技制御装置100からの指示に従い種々の制御を行う従制御手段(例えば、払出制御装置200や演出制御装置300)のプログラムが正常に起動するまで待機するための待ち時間(例えば3秒)が設定される。これにより、電源投入の際に仮に遊技制御装置100が先に立ち上がって従制御装置(例えば払出制御装置200や演出制御装置300)が立ち上がる前にコマンドを従制御装置に送ってしまい、従制御装置がコマンドを取りこぼすことを回避することができる。すなわち、遊技制御装置100が、電源投入時において、主制御手段(遊技制御装置100)の起動を遅らせて従制御装置(払出制御装置200、演出制御装置300等)の起動を待つための所定の待ち時間を設定する待機手段をなす。
また、電源ディレイタイマの計時は、RAMの正当性判定(チェックサム算出)の対象とならない記憶領域(正当性判定対象外のRAM領域又はレジスタ等)を用いて行われる。これにより、RAM領域のチェックサム等のチェックデータを算出する際に、一部のRAM領域を除外して算出する必要がないため電源投入時の制御が複雑になることを防止することができる。
なお、第1入力ポート122には初期化スイッチ信号が入力されるようになっており、待ち時間の開始前に第1入力ポート122の状態を読み込むことで、初期化スイッチ112の操作を確実に検出できる。すなわち、待ち時間の経過後に初期化スイッチ112の状態を読み込むようにすると、待ち時間の経過を待ってから初期化スイッチ112を操作したり、電源投入から待ち時間の経過まで初期化スイッチ112を操作し続けたりする必要がある。しかし、待ち時間の開始前に状態を読み込むことで、このような煩わしい操作を行わなくても電源投入後すぐに操作を行うことで検出されるようになり、電源投入時に行った初期化の操作が受け付けられないような事態を防止できる。
電源ディレイタイマを設定すると(A1007)、遊技制御装置100は、待ち時間の計時と、待ち時間中における停電の発生を監視する処理とを実行する(A1008からA1012)。
停電監視処理が開始されると、遊技制御装置100は、まず、電源装置400から入力されている停電監視信号をポート及びデータバスを介して読み込んでチェックする回数(例えば2回)を設定し(A1008)、停電監視信号がオンである否かを判定する(A1009)。
遊技制御装置100は、停電監視信号がオンである場合には(A1009の結果が「Y」)、ステップA1008の処理で設定したチェック回数分停電監視信号のオン状態が継続しているか否かを判定する(A1010)。そして、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続していない場合には(A1010の結果が「N」)、ステップA1009の停電監視信号がオンであるか否かを判定する処理に戻る。
また、遊技制御装置100は、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続している場合(A1010の結果が「Y」)、すなわち、停電が発生していると判定した場合には、遊技機の電源が遮断されるまで待機する。このように、所定期間に亘り停電監視信号を受信し続けた場合に停電が発生したと判定することで、ノイズなどにより停電を誤検知することを防止でき、電源投入時における不具合に適切に対処することができる。
すなわち、遊技制御装置100が、所定の待ち時間において停電の発生を監視する停電監視手段をなす。これにより、主制御手段をなす遊技制御装置100の起動を遅らせている期間において発生した停電に対応することが可能となり、電源投入時における不具合に適切に対処することができる。なお、待ち時間の終了まではRAMへのアクセスが許可されておらず、前回の電源遮断時の記憶内容が保持されたままとなっているため、ここでの停電発生時にはバックアップの処理等は行う必要がない。したがって、待ち時間中に停電が発生してもRAMのバックアップを取る必要がなく、制御の負担を軽減することができる。
一方、遊技制御装置100は、停電監視信号がオンでない場合(A1009の結果が「N」)、すなわち、停電が発生していない場合には、電源投入ディレイタイマを−1更新し(A1011)、タイマの値が0であるか否かを判定する(A1012)。タイマの値が0でない場合(A1012の結果が「N」)、すなわち、待ち時間が終了していない場合には、ステップA1008の停電監視信号のチェック回数を設定する処理に戻る。
また、遊技制御装置100は、タイマの値が0である場合(A1012の結果が「Y」)、すなわち、待ち時間が終了した場合には、RAMやEEPROM等の読出し書込み可能なRWM(リードライトメモリ)のアクセスを許可し(A1013)、全出力ポートにオフデータを出力(出力が無い状態に設定)する(A1014)。
次に、遊技制御装置100は、シリアルポート(遊技用マイコン111に予め搭載されているポートで、本実施形態では、演出制御装置300や払出制御装置200との通信に使用)を設定する(A1015)。さらに、先に読み込んだ第1入力ポート122の状態から初期化スイッチがオンにされたか否かを判定する(A1016)。
遊技制御装置100は、初期化スイッチがオフである場合には(A1016の結果が「N」)、RWM内の停電検査領域1の値が正常な停電検査領域チェックデータであるか否かを判定する(A1017)。そして、正常であれば(A1017の結果が「Y」)、RWM内の停電検査領域2の値が正常な停電検査領域チェックデータであるか否かを判定する(A1018)。
さらに、遊技制御装置100は、停電検査領域2の値が正常であれば(A1018の結果が「Y」)、RWM内の所定領域のチェックサムを算出するチェックサム算出処理を実行し(A1019)、算出されたチェックサムと電源断時のチェックサムが一致するか否かを判定する(A1020)。チェックサムが一致する場合には(A1020の結果が「Y」)、図5BのステップA1021の処理に移行し、停電から正常に復旧した場合の処理を実行する。
また、遊技制御装置100は、初期化スイッチがオンである場合(A1016の結果が「Y」)、停電検査領域のチェックデータが正常なデータでないと判定された場合(A1017の結果が「N」、又は、A1018の結果が「N」)、チェックサムが正常でない場合には(A1020の結果が「N」)、図5BのステップA1026の処理に移行して初期化処理を実行する。すなわち、初期化スイッチが外部からの操作が可能な初期化操作部をなし、遊技制御装置100が、初期化操作部が操作されたことに基づきRAMに記憶されたデータを初期化する初期化手段をなす。
遊技制御装置100は、初期化すべき領域に停電復旧時の初期値をセーブする(A1021)。初期化すべき領域とは、停電検査領域、チェックサム領域及びエラー不正監視に係る領域である。なお、払出制御装置200がコマンドを受付可能な状態か否かを示す信号である払出ビジー信号の状態を記憶するビジー信号ステータス領域もクリアされ、払出ビジー信号の状態を確定していないことを示す不定状態とされる。その後、遊技制御装置100は、RWM内の遊技状態を記憶する領域を調べて遊技状態が高確率状態であるか否かを判定する(A1022)。
ここで、遊技制御装置100は、遊技状態が高確率状態でない場合には(A1022の結果が「N」)、ステップA1023及びステップA1024の処理をスキップして、ステップA1025の処理に移行する。また、遊技状態が高確率状態である場合には(A1022の結果が「Y」)、高確率報知フラグ領域にオン情報をセーブし(A1023)、例えば一括表示装置50に設けられる高確率報知LED(エラー表示器)のオン(点灯)データをセグメント領域にセーブする(A1024)。そして、後述の特図ゲーム処理を合理的に実行するために用意されている処理番号に対応する停電復旧時のコマンドを演出制御基板(演出制御装置300)に送信し(A1025)、ステップA1031の処理を実行する。
一方、ステップA1016,A1017,A1018,A1020の実行後にステップA1026の処理を実行する場合には、遊技制御装置100は、RAMアクセス禁止領域をアクセス許可に設定する(A1026)。さらに、ビジー信号ステータス領域を含むすべてのRAM領域を0クリアし(A1027)、RAMアクセス禁止領域をアクセス禁止に設定する(A1028)。
そして、遊技制御装置100は、初期化すべき領域にRAM初期化時の初期値をセーブする(A1029)。初期化すべき領域とは、客待ちデモ領域及び演出モードの設定に係る領域である。さらに、遊技制御装置100は、RAM初期化時のコマンドを演出制御基板に送信し(A1030)、ステップA1031の処理を実行する。
なお、ステップA1025の処理で送信される停電復旧時のコマンド及びステップA1030の処理で送信されるRAM初期化時のコマンドには、遊技機の種類を示す機種指定コマンド、特図1と特図2の保留数をそれぞれ示す飾り特図1保留数コマンド及び飾り特図2保留数コマンド、確率の状態を示す確率情報コマンドが含まれる。また、電源遮断時や電源投入時の状態に応じて、電源遮断時に特図変動表示ゲームの実行中であった場合は復旧画面コマンド、電源遮断時に客待ち中であった場合は客待ちデモコマンド、電源投入時に初期化された場合は電源投入コマンドが含まれる。さらに、機種によって演出モードの状態を示す演出モード情報コマンド、時短状態での残りゲーム数を示す時短回数情報コマンドが含まれる。RAM初期化時のコマンドには、RAM初期化のコマンドも含まれる。
遊技制御装置100は、遊技用マイコン111(クロックジェネレータ)内のタイマ割込み信号及び乱数更新トリガ信号(CTC)を発生するCTC(Counter/Timer Circuit)回路を起動する(A1031)。なお、CTC回路は、遊技用マイコン111内のクロックジェネレータに設けられている。クロックジェネレータは、発振回路113からの発振信号(原クロック信号)を分周する分周回路と、分周された信号に基づいてCPU111aに対して所定周期(例えば、4ミリ秒)のタイマ割込み信号及び乱数生成回路に供給する乱数更新のトリガを与える信号CTCを発生するCTC回路とを備えている。
ステップA1031のCTC起動処理の実行後、遊技制御装置100は、乱数生成回路を起動設定する(A1032)。具体的には、乱数生成回路内の所定のレジスタ(CTC更新許可レジスタ)に乱数生成回路を起動させるためのコード(指定値)の設定などがCPU111aによって行われる。また、乱数生成回路のハードウェアで生成されるハード乱数(ここでは大当り乱数)のビット転置パターンの設定も行われる。
ビット転置パターンとは、抽出した乱数のビット配置(上段のビット転置前の配置)を、予め定められた順で入れ替えて異なるビット配置(下段のビット転置後の配置)として格納する際の入れ替え方を定めるパターンである。
本実施形態では、ビット転置パターンに従い乱数のビットを入れ替えることで、乱数の規則性を崩すことができるとともに、乱数の秘匿性を高めることができる。なお、ビット転置パターンは、固定された単一のパターンであってもよいし、予め用意された複数のパターンから選択するようにしてもよい。また、ユーザーが任意に設定できるようにしてもよい。
その後、遊技制御装置100は、電源投入時の乱数生成回路内の所定のレジスタ(ソフト乱数レジスタ1〜n)の値を抽出し、対応する各種初期値乱数(大当り図柄を決定する乱数(大当り図柄乱数1、大当り図柄乱数2)、普図の当りを決定する乱数(当り乱数)、普図の当り図柄を決定する乱数(当り図柄乱数)等)の初期値(スタート値)としてRWMの所定領域にセーブし(A1033)、割込みを許可する(A1034)。本実施形態で使用するCPU111a内の乱数生成回路においては、電源投入ごとにソフト乱数レジスタの初期値が変わるように構成されているため、この値を各種初期値乱数の初期値(スタート値)とすることで、ソフトウェアで生成される乱数の規則性を崩すことができ、遊技者による不正な乱数の取得を困難にすることができる。
続いて、遊技制御装置100は、各種初期値乱数の値を更新して乱数の規則性を崩すための初期値乱数更新処理を実行する(A1035)。なお、特に限定されるわけではないが、本実施形態においては、大当り乱数、大当り図柄乱数、当り乱数は乱数生成回路において生成される乱数を使用して生成するように構成されている。ただし、大当り乱数はCPUの動作クロックと同等以上の速度のクロックを基にして更新される所謂「高速カウンタ」であり、大当り図柄乱数、当り乱数はプログラムの処理単位であるタイマ割込み処理と同周期となるCTC出力(タイマ割込み処理のCTC(CTC0)とは別のCTC(CTC2))を基にして更新される「低速カウンタ」である。
また、大当り図柄乱数、当り図柄乱数においては、乱数が一巡するごとに各々の初期値乱数(ソフトウェアで生成)を用いてスタート値を変更する所謂「初期値変更方式」を採用している。なお、前記各乱数は、+1あるいは1によるカウンタ式更新でもよいし、一巡するまで範囲内のすべての値が重複なくバラバラに出現するランダム式更新でもよい。つまり、大当り乱数はハードウェアのみで更新される乱数であり、大当り図柄乱数、当り乱数はハードウェア及びソフトウェアで更新される乱数である。
ステップA1035の初期値乱数更新処理の後、遊技制御装置100は、電源装置400から入力されている停電監視信号をポート及びデータバスを介して読み込んでチェックする回数を設定し(A1036)、停電監視信号がオンであるか否かを判定する(A1037)。停電監視信号がオンでない場合には(A1037の結果が「N」)、ステップA1035の初期値乱数更新処理に戻る。すなわち、停電が発生していない場合には、初期値乱数更新処理と停電監視信号のチェック(ループ処理)を繰り返し行う。初期値乱数更新処理(A1035)の前に割込みを許可する(A1034)ことによって、初期値乱数更新処理中にタイマ割込みが発生すると割込み処理が優先して実行されるようになり、タイマ割込みが初期値乱数更新処理によって待機させられることで割込み処理が圧迫されることを回避することができる。
なお、ステップA1035の初期値乱数更新処理は、メイン処理のほか、タイマ割込み処理の中においても初期値乱数更新処理を行う方法もあり、そのような方法を採用した場合には両方で初期値乱数更新処理が実行されることを回避するため、メイン処理で初期値乱数更新処理を行う場合には割込みを禁止してから更新して割込みを解除する必要がある。一方、本実施形態のようにタイマ割込み処理の中での初期値乱数更新処理はせず、メイン処理内のみにした場合には初期値乱数更新処理の前に割込みを解除しても何ら問題はなく、それによってメイン処理が簡素化されるという利点がある。
停電監視信号がオンである場合には(A1037の結果が「Y」)、遊技制御装置100は、ステップA1036の処理で設定したチェック回数分停電監視信号のオン状態が継続しているか否かを判定する(A1038)。そして、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続していない場合には(A1038の結果が「N」)、ステップA1037に戻り、停電監視信号がオンであるか否かを判定する。
また、遊技制御装置100は、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続している場合(A1038の結果が「Y」)、すなわち、停電が発生していると判定した場合には、一旦割込みを禁止し(A1039)、全出力ポートにオフデータを出力する(A1040)。
その後、遊技制御装置100は、停電検査領域1に停電検査領域チェックデータ1をセーブし(A1041)、停電検査領域2に停電検査領域チェックデータ2をセーブする(A1042)。さらに、RWMの電源遮断時のチェックサムを算出するチェックサム算出処理を実行し(A1043)、さらに、算出したチェックサムをセーブする(A1044)。最後に、RWMへのアクセスを禁止する処理を実行し(A1045)、遊技機の電源が遮断されるまで待機する。
このように、停電検査領域にチェックデータをセーブするとともに、電源遮断時のチェックサムを算出することで、電源の遮断の前にRWMに記憶されていた情報が正しくバックアップされているか否かを電源再投入時に判断することができる。
以上のことから、遊技を統括的に制御する主制御手段(遊技制御装置100)と、該主制御手段からの指示に従い種々の制御を行う従制御手段(払出制御装置200、演出制御装置300等)と、を備える遊技機において、主制御手段は、電源投入時において、当該主制御手段の起動を遅らせて従制御装置の起動を待つための所定の待ち時間を設定する待機手段(遊技制御装置100)と、当該所定の待ち時間において停電の発生を監視する停電監視手段(遊技制御装置100)と、を備えていることとなる。
また、各種装置に電力を供給する電源装置400を備え、当該電源装置400は、停電の発生を検出した際に停電監視信号を出力するように構成され、停電監視手段(遊技制御装置100)は、所定期間に亘り停電監視信号を受信し続けた場合に停電が発生したと判定するようにしていることとなる。
また、主制御手段(遊技制御装置100)は、データを記憶可能なRAM111cと、外部からの操作が可能な初期化操作部(初期化スイッチ)と、初期化操作部が操作されたことに基づきRAM111cに記憶されたデータを初期化する初期化手段(遊技制御装置100)と、を備え、当該初期化手段の操作状態を待ち時間の開始前に読み込むようにしていることとなる。
また、主制御手段(遊技制御装置100)は、待ち時間の経過後にRAM111cへのアクセスを許可するようにしていることとなる。
〔チェックサム算出処理〕
図6は、チェックサム算出処理の手順を示すフローチャートである。チェックサム算出処理は、図5A及び図5Bに示したメイン処理のステップA1019及びA1043にて実行される。
遊技制御装置100は、まず、算出アドレスの開始値としてRWMの先頭アドレスを設定する(A1101)。そして、繰り返し数を設定し(A1102)、さらに、算出値として「0」を設定する(A1103)。繰り返し数には使用しているRAMのバイト数が設定される。
その後、遊技制御装置100は、算出アドレスの内容に算出値を加算した値を新たな算出値とし(A1104)、算出アドレスを+1更新し(A1105)、繰り返し数を−1更新する(A1106)。そして、チェックサムの算出が終了したか否かを判定する(A1107)。
遊技制御装置100は、チェックサムの算出が終了していない場合には(A1107の結果が「N」)、ステップA1104からステップA1107までの処理を繰り返す。また、チェックサムの算出が終了した場合には(A1107の結果が「Y」)、チェックサム算出処理を終了する。
〔初期値乱数更新処理〕
図7は、初期値乱数更新処理の手順を示すフローチャートである。初期値乱数更新処理は、図5A及び図5Bに示したメイン処理のステップA1035にて実行される。
遊技制御装置100は、まず、大当り図柄初期値乱数を+1更新(1だけ増加)する(A1201)。続いて、当り初期値乱数を+1更新し(A1202)、当り図柄初期値乱数を+1更新し(A1203)、初期値乱数更新処理を終了する。
ここで、「大当り図柄初期値乱数」は特図の大当り停止図柄を決定する乱数の初期値となる乱数のことである。また、「当り初期値乱数」は、普図変動ゲームの当りを決定する乱数の初期値となる乱数のことであり、「当り図柄初期値乱数」は普図の当り停止図柄を決定する乱数の初期値となる乱数のことである。
以上のように、メイン処理において時間が許す限り初期値乱数をインクリメントし続けることによって、乱数のランダム性を高めることができるようにしている。
〔タイマ割込み処理〕
次に、タイマ割込み処理について説明する。図8は、タイマ割込み処理の手順を示すフローチャートである。タイマ割込み処理は、クロックジェネレータ内のCTC回路で生成される周期的なタイマ割込み信号がCPU111aに入力されることで開始される。遊技用マイコン111においてタイマ割込みが発生すると、タイマ割込み処理が開始される。
タイマ割込み処理が開始されると、遊技制御装置100は、まず、使用するレジスタバンクとしてレジスタバンク1を指定し(A1301)、所定のレジスタにRAM先頭アドレスの上位アドレスをセットする(A1302)。タイマ割込み処理の開始時にメイン処理で使用するレジスタバンク0からレジスタバンク1に切り替えることで、メイン処理で使っているレジスタを退避したのと同等になる。なお、タイマ割込み処理が開始されると、自動的に割込み禁止状態になる。
次に、遊技制御装置100は、各種センサやスイッチからの入力や、信号の取り込み、すなわち、各入力ポートの状態を読み込む入力処理を実行する(A1303)。さらに、各種処理でセットされた出力データに基づき、ソレノイド(大入賞口ソレノイド39b)等のアクチュエータの駆動制御などを行うための出力処理を実行する(A1304)。なお、メイン処理におけるステップA1005の処理で発射禁止の信号を出力した場合は、この出力処理が行われることで発射許可の信号が出力され、発射許可信号を許可状態に設定可能な状態とされる。
次に、遊技制御装置100は、各種処理で送信バッファにセットされたコマンドを払出制御装置200に出力する払出コマンド送信処理を実行する(A1305)。
払出コマンド送信処理では、遊技制御装置100は、払出制御装置200へ賞球指令を送信する処理と、ホールコンピュータなどの外部装置へメイン賞球信号を送信する処理とを、実行する。賞球指令は、払出制御装置200から出力される状態信号に基づいて、払出制御装置200に賞球の払い出しを指示するための払出コマンドである。メイン賞球信号は、所定の入賞領域への遊技球の入賞に伴い払い出しが決定された賞球数に関する情報を含む信号であり、入賞口への入賞により発生した賞球数(払出予定数)が所定数(例えば10個)になる毎に外部装置に出力される。
そして、乱数更新処理1(A1306)、乱数更新処理2(A1307)を実行する。その後、始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、始動口3スイッチ42a、ゲートスイッチ34a、入賞口スイッチ35a、大入賞口スイッチ39aから正常な信号の入力があるか否かの監視や、エラーの監視(前面枠やガラス枠が開放されていないかなど)を行う入賞口スイッチ/状態監視処理を実行する(A1308)。
さらに、特図変動表示ゲームに関する処理を行う特図ゲーム処理を実行する(A1309)。なお、特図ゲーム処理の詳細については、図17にて後述する。
次に、普図変動表示ゲームに関する処理を行う普図ゲーム処理を実行する(A1310)。普図ゲーム処理では、ゲートスイッチ34aの入力の監視と、普図変動表示ゲームに関する処理全体の制御、普図の表示の設定等が行われる。
次に、遊技制御装置100は、遊技機10に設けられ、特図変動ゲームの表示や遊技に関する各種情報を表示するセグメントLEDを所望の内容を表示するように駆動するセグメントLED編集処理を実行する(A1311)。
さらに、遊技制御装置100は、磁気センサスイッチ61からの検出信号をチェックして異常がないか否かを判定する磁石不正監視処理を実行する(A1312)。磁石不正監視処理では、磁気センサスイッチ61からの検出信号に基づき異常な磁気の検出の有無を判定し、不正報知の開始や終了の設定等が行われる。さらに、遊技盤の電波センサ62からの検出信号をチェックして異常がないか否かを判定する電波不正監視処理(盤電波不正監視処理)を実行する(A1313)。盤電波不正監視処理では、遊技盤の電波センサ62(盤電波センサ)からの検出信号に基づき異常な電波の検出の有無を判定し不正報知の開始や終了の設定等が行われる。
その後、遊技制御装置100は、外部の各種装置に出力する信号を出力バッファにセットする外部情報編集処理を実行する(A1314)。その後、タイマ割込み処理を終了する。なお、タイマ割込み処理のリターンの際、割込み禁止状態の復元やレジスタバンクの指定の復元は、自動的に行われる構成とするが、使用するCPUによっては、外部情報編集処理の後に、割込みを許可する処理やレジスタバンクの指定をレジスタバンク0に戻す処理を行ってもよい。
〔入力処理〕
次に、タイマ割込み処理における入力処理(A1303)の詳細について説明する。図9は、入力処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、入力ポート1、すなわち、第1入力ポート122に取り込まれたスイッチの検出信号の状態を読み込む(A1401)。そして、8ビットのポートのうち未使用ビットがあればそのビットの状態をクリアする(A1402)。
次に、遊技制御装置100は、読み込まれた入力ポート1、すなわち、第1入力ポート122の状態をRWM内のスイッチ制御領域1にセーブ(格納)する(A1403)。続いて、入力ポート2、すなわち、第2入力ポート123のアドレスを準備した後(A1404)、RWM内のスイッチ制御領域2のアドレスを準備する(A1405)。続いて、未使用のビットデータを準備し(A1406)、さらに、反転するビットデータを準備する(A1407)。そして、スイッチ読込み処理を実行する(A1408)。ここで、本実施形態において「準備」とは、レジスタに値をセットすることを意味するが、これに限らず、RWM、その他のメモリに値をセットするようにしてもよい。
次に、遊技制御装置100は、RWM内のスイッチ制御領域3のアドレスを準備し(A1409)、入力ポート3、すなわち、第3入力ポート124のアドレスを準備する(A1410)。さらに、未使用のビットデータを準備し(A1411)、反転するビットデータを準備する(A1412)。さらに、その後、スイッチ読込み処理を実行し(A1413)、入力処理を終了する。
〔スイッチ読込み処理〕
次に、前述の入力処理におけるスイッチ読込み処理(A1408、A1413)の詳細について説明する。図10は、スイッチ読込み処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、対象の入力ポートに取り込まれた信号の状態を読み込む(A1501)。そして、8ビットのポートのうち未使用ビットがあればそのビットの状態をクリアし(A1502)、反転の必要なビットを反転し(A1503)、対象のスイッチ制御領域のポート入力状態1にセーブ(格納)する(A1504)。その後、2回目の読込みまでのディレイ時間(0.1ms)が経過するまで待機する(A1505)。
ディレイ時間(0.1ms)が経過すると、遊技制御装置100は、対象の入力ポートに取り込まれた信号の状態の2回目の読込みを行う(A1506)。そして、8ビットのポートのうち未使用ビットがあればそのビットの状態をクリアし(A1507)、反転の必要なビットを反転し(A1508)、対象のスイッチ制御領域のポート入力状態(1回目データ)をロードし、反転後データ(2回目データ)をセーブする(A1509)。その後、1回目と2回目の読込みで状態が同じビットを1、違うビットを0とした確定ビットパターンを作成し(A1510)、確定ビットパターンとポート入力状態2との論理積をとり、今回確定ビットとする(A1511)。
次に、遊技制御装置100は、1回目と2回目の読込みで状態が同じビットを0、違うビットを1とした未確定ビットパターンを作成し(A1512)、未確定ビットパターンと前回割込み時の確定状態との論理積をとり、前回保持ビットとする(A1513)。これにより、スイッチのチャタリング等によるノイズを除去した信号の状態を得ることができる。
そして、遊技制御装置100は、今回確定ビットと前回保持ビットとを合成し、今回確定状態としてセーブする(A1514)。さらに、前回と今回の確定状態との排他的論理和をとり、立上りエッジとしてセーブする(A1515)。その後、スイッチ読み込み処理を終了する。
なお、スイッチの読込みは、タイマ割込みの周期が短い場合(例えば2ms)には、各割込みの処理ごとにそれぞれ1回ずつスイッチの読込みを行って前回の読込みの結果と比較することで信号が変化したか否か判定する方法があるが、そのようにすると次の割込み処理までに前回の割込みで読み込んだスイッチの状態が失われた場合、正しく判定できないおそれがある。これに対し、本実施形態のように、所定の時間差をおいて1回の割込み処理の中で2回のスイッチ読込み処理を行うことで、上記のような不具合を回避することが可能となる。
〔出力処理〕
次に、前述のタイマ割込み処理における出力処理(A1304)の詳細について説明する。図11は、出力処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、一括表示装置(LED)50のセグメントのデータを出力するポート135にオフデータを出力(リセット)する(A1601)。次に、大入賞口ソレノイド39bのデータを出力するソレノイド出力ポート134に出力するデータを合成して出力する(A1602)。
そして、遊技制御装置100は、一括表示装置(LED)50のデジット線を順次スキャンするためのデジットカウンタの値を更新する(A1603)。さらに、デジットカウンタの値に対応するLEDのデジット線の出力データを取得する(A1604)。そして、取得したデータと外部情報データを合成し(A1605)、合成したデータをデジット出力・外部情報出力ポート136に出力する(A1606)。その後、デジットカウンタの値に対応するRWM内のセグメント領域からセグメント線の出力データをロードし(A1607)、ロードしたデータをセグメント出力用のポート135に出力する(A1608)。
続いて、遊技制御装置100は、外部情報端子71に出力するデータをロードして合成し(A1609)、さらに、合成したデータと発射許可の出力データを合成し(A1610)、最終的に合成したデータを外部情報・発射許可信号出力ポート137に出力する(A1611)。次に、試射試験装置への試験信号を出力する中継基板70上の試験端子出力ポート1に出力するデータをロードして合成し、中継基板70上の試験端子出力ポート1に合成したデータを出力する(A1612)。その後、試射試験装置への試験信号を出力する中継基板70上の試験端子出力ポート2に出力するデータをロードして合成し、中継基板70上の試験端子出力ポート2に合成したデータを出力する(A1613)。
次に、遊技制御装置100は、試射試験装置への試験信号を出力する中継基板70上の試験端子出力ポート3に出力するデータをロードして合成し、中継基板70上の試験端子出力ポート3へ合成したデータを出力する(A1614)。さらに、試射試験装置の試験信号を出力する中継基板70上の試験端子出力ポート4に出力するデータをロードして合成し、中継基板70上の試験端子出力ポート4に合成したデータを出力する(A1615)。そして、試射試験装置への試験信号を出力する中継基板70上の試験端子出力ポート5に出力するデータをロードして合成し、中継基板70上の試験端子出力ポート5に合成したデータを出力し(A1616)、出力処理を終了する。
〔乱数更新処理1〕
図12は、乱数更新処理1の手順を示すフローチャートである。乱数更新処理1は、タイマ割込処理のステップA1306にて実行される。乱数更新処理1は、初期値乱数更新処理の対象となっている大当り図柄乱数、当り乱数、当り図柄乱数の初期値(スタート値)を更新するための処理である。
遊技制御装置100は、まず、大当り図柄乱数が次回の初期値(スタート値)設定待ちであるか否かを判定する(A1801)。
遊技制御装置100は、大当り図柄乱数が初期値設定待ちでない場合には(A1801の結果が「N」)、ステップA1804以降の処理を実行する。一方、大当り図柄乱数が初期値設定待ちである場合には(A1801の結果が「Y」)、次回初期値として大当り図柄初期値乱数をロードする(A1802)。そして、ロードした大当り図柄乱数の次回初期値を対応する乱数カウンタ(乱数領域)のスタート値を保持するレジスタ(スタート値設定レジスタ)に設定する(A1803)。
次に、遊技制御装置100は、当り乱数が次回の初期値(スタート値)設定待ちであるか否かを判定する(A1804)。当り乱数が初期値設定待ちでない場合には(A1804の結果が「N」)、ステップA1807以降の処理を実行する。
一方、遊技制御装置100は、当り乱数が初期値設定待ちである場合には(A1804の結果が「Y」)、次回初期値として当り初期値乱数をロードする(A1805)。そして、ロードした当り乱数の次回初期値を対応する乱数カウンタ(乱数領域)のスタート値を保持するレジスタ(スタート値設定レジスタ)に設定する(A1806)。
次に、遊技制御装置100は、当り図柄乱数が次回の初期値(スタート値)設定待ちであるか否かを判定する(A1807)。当り図柄乱数が初期値設定待ちでない場合には(A1807の結果が「N」)、乱数更新処理1を終了する。
一方、遊技制御装置100は、当り図柄乱数が初期値設定待ちである場合には(A1807の結果が「Y」)、次回初期値として当り図柄初期値乱数をロードする(A1808)。そして、ロードした当り図柄乱数の次回初期値を対応する乱数カウンタ(乱数領域)のスタート値を保持するレジスタ(スタート値設定レジスタ)に設定し(A1809)、乱数更新処理1を終了する。
〔乱数更新処理2〕
図13は、乱数更新処理2の手順を示すフローチャートである。乱数更新処理2は、タイマ割込処理のステップA1307にて実行される。乱数更新処理2は、特図1,特図2の変動表示ゲームにおける変動パターンを決定するための変動パターン乱数を更新する処理である。
なお、本実施形態の遊技機では、変動パターン乱数として1バイトの乱数(変動パターン乱数2)と、2バイトの乱数(変動パターン乱数1)があり、乱数更新処理2は、両方を更新対象とし、割込みが発生するごとに更新対象を切り替えて処理する。さらに、更新対象の乱数が2バイトの場合には、上位のバイトと下位のバイトに対して異なる割込み時に更新処理を行うようになっている。すなわち、メイン処理に対する一の割込み処理において実行される乱数更新処理2による2バイトの変動パターン乱数1(リーチ変動態様決定用乱数)の更新は、上位1バイト若しくは下位1バイトのいずれかについて実行されるように構成されている。
遊技制御装置100は、まず、更新すべき複数の乱数のうちいずれの乱数を今回の更新処理の対象とするかを順番に指定するための乱数更新スキャンカウンタを更新する(A1901)。次に、乱数更新スキャンカウンタの値に対応する演出乱数更新テーブルのアドレスを算出する(A1902)。そして、算出されたアドレスに基づいて参照したテーブルから乱数の上限判定値を取得する(A1903)。このとき参照するテーブルには、乱数の種類ごとに上限判定値、すなわち、乱数が一巡したか否かを判定するための値が格納されている。
続いて、遊技制御装置100は、ランダムな値が設定されるM1カウンタの値をロードする(A1904)。
次に、遊技制御装置100は、M1カウンタの値をマスクするためのマスク値を取得し、M1カウンタの値をマスクする(A1905)。なお、マスク値は、更新対象の乱数によって異なるビット数、例えば、変動パターン乱数1の下位1バイトを更新する場合には、M1カウンタの下位3ビットに、また、変動パターン乱数1の上位1バイトを更新する場合には、M1カウンタの下位4ビットに設定されている。乱数の種類によって上限値が異なるためである。なお、マスク値として、変動パターン乱数1の下位1バイトを更新する場合には、M1カウンタの下位3ビットを、また、変動パターン乱数1の上位1バイトを更新する場合には、M1カウンタの下位4ビットを例示したが、数値は一例であってこれに限られるものではない。
次に、遊技制御装置100は、更新する乱数領域(乱数カウンタ)が2バイト乱数の上位1バイトであるか否かを判定する(A1906)。そして、乱数領域が2バイト乱数の上位1バイトである場合には(A1906の結果が「Y」)、加算値として上位1バイトをマスク値によってM1カウンタの値をマスクすることによって残った値(以下、これを「マスクした値」と称する)に「1」を加算したマスク更新値に設定し、下位1バイトを「0」に設定し(A1907)、ステップA1909の処理に移行する。
また、遊技制御装置100は、乱数領域が2バイト乱数の上位1バイトでない場合には(A1906の結果が「N」)、加算値として上位1バイトを「0」に設定し、下位1バイトを上記マスク更新値に設定し(A1908)、ステップA1909の処理に移行する。なお、マスクした値に「1」を加算する理由は、マスクした値が「0」になる場合があり、「0」を加算して値が変化しないことを避けるためである。
続いて、遊技制御装置100は、更新する乱数が2バイト乱数か否かを判定する(A1909)。そして、2バイト乱数である場合には(A1909の結果が「Y」)、更新する乱数領域の値(2バイト)を設定し(A1910)、ステップA1912の処理に移行する。一方、更新する乱数が2バイト乱数でない場合には(A1909の結果が「N」)、乱数値の上位1バイトとして「0」を設定し、乱数値の下位1バイトとして、更新する乱数領域の値(1バイト)を設定し(A1911)、ステップA1912の処理に移行する。
遊技制御装置100は、乱数値にステップA1907又はA1908の処理で決定された加算値を加算した値を新たな乱数値とし、新たな乱数値がA1903の処理で取得した上限判定値よりも大きいか否かを判定する(A1913)。
そして、遊技制御装置100は、新たな乱数値が上限判定値より大きくない場合には(A1913の結果が「N」)、新たな乱数値を1バイト乱数又は2バイト乱数の下位の乱数領域にセーブする(A1915)。また、新たな乱数値が上限判定値より大きい場合には(A1913の結果が「Y」)、新たな乱数値から上限判定値を減算した値を再度の新たな乱数値とし(A1914)、新たな乱数値を1バイト乱数又は2バイト乱数の下位の乱数領域にセーブする(A1915)。
次に、遊技制御装置100は、更新した乱数が2バイト乱数であるか否かを判定する(A1916)。そして、2バイト乱数でない場合には(A1916の結果が「N」)、乱数更新処理2を終了する。一方、2バイト乱数である場合には(A1916の結果が「Y」)、新たな乱数値(再度の新たな乱数値を算出した場合はその値)を2バイト乱数の上位の乱数領域にセーブし(A1917)、乱数更新処理2を終了する。
このように、CPU111aは、特図1,特図2の変動表示ゲームにおける変動パターンを決定するための変動パターン乱数を更新する。したがって、CPU111aは、第1始動入賞口36や第2始動入賞口37や第3始動入賞口42の始動領域への遊技球の流入に基づいて抽出される各種乱数のうち、特図変動表示ゲームの変動態様(変動パターン)を決定するための変動パターン乱数を更新する乱数更新手段をなす。
〔入賞口スイッチ/状態監視処理〕
図14は、入賞口スイッチ/状態監視処理の手順を示すフローチャートである。入賞口スイッチ/状態監視処理は、タイマ割込み処理におけるステップA1308にて実行される。
遊技制御装置100は、まず、大入賞口(特別変動入賞装置39)内の大入賞口スイッチ39a(2個)の一方に対応する入賞口監視テーブル1を準備する(A2001)。そして、大入賞口が開いていないにもかかわらず大入賞口に不正な入賞がないかを監視するとともに正常な入賞を検出する不正&入賞監視処理を実行する(A2002)。不正&入賞監視処理の詳細については、後述する。
その後、遊技制御装置100は、大入賞口(特別変動入賞装置39)内の大入賞口スイッチ39a(2個)の他方に対応する入賞口監視テーブル2を準備する(A2003)。そして、不正入賞を監視するとともに正常な入賞を検出する不正&入賞監視処理を実行する(A2004)。
そして、遊技制御装置100は、普通変動入賞装置37内の始動口2スイッチ37aに対応する入賞口監視テーブルを準備する(A2005)。そして、不正入賞を監視するとともに正常な入賞を検出する不正&入賞監視処理を実行する(A2006)。続いて、常時入賞可能な入賞口スイッチの入賞口監視テーブルを準備する(A2007)。本実施形態では、常時入賞可能な入賞口スイッチとは、入賞口スイッチ35a、始動口1スイッチ36a、始動口3スイッチ42aである。不正監視が不要な入賞口スイッチは、始動口1スイッチ36a等である。
次に、遊技制御装置100は、入賞数を更新する入賞数カウンタ更新処理を実行する(A2008)。続いて、始動入賞口の入賞エラーを監視する始動口エラー監視処理を実行する(A2009)。
始動口エラー監視処理(A2009)によって、入賞切替機構105の故障や、不正入賞をチェックする。第1始動入賞口36と第3始動入賞口42のうち同一の始動入賞口への連続入賞数が上限値(例えば4)に達すると(4連続で同じ始動入賞口に入賞すると)、演出制御装置300はエラー発生を報知する。始動口エラー報知タイマの初期値(例えば60秒)に相当する期間、演出制御装置300はエラー発生の報知(警告)を行うことができる。このように、遊技制御装置100は始動口エラー監視手段を構成し、演出制御装置300は始動口エラー報知手段を構成する。
そして、状態を監視すべき複数のスイッチ並びに信号のうちいずれのスイッチ又は信号を今回の監視の対象とするかを順番に指定するための状態スキャンカウンタを更新する(A2010)。状態スキャンカウンタは0から3の範囲で更新される。
その後、遊技制御装置100は、状態スキャンカウンタの値に応じて、監視する状態を設定するための遊技機状態監視テーブル1を準備する(A2011)。そして、エラーが発生しているかなどの状態を判定する遊技機状態チェック処理を実行する(A2012)。
遊技状態チェック処理では、遊技状態に対応して0から3の範囲の値が状態スキャンカウンタとして設定される。状態スキャンカウンタの値を遊技機状態監視テーブル1に参照することで、状態スキャンカウンタの値が0である場合はスイッチのコネクタ抜けなどの発生により出力される異常検知信号1に基づく状態(スイッチ異常1エラー)の監視が設定され、状態スキャンカウンタの値が1である場合は払出制御装置200からのシュート玉切れスイッチ信号に基づく状態(シュート球切れエラー)の監視が設定される。状態スキャンカウンタの値が2である場合はオーバーフロースイッチ信号に基づく状態(オーバーフローエラー)の監視が設定され、状態スキャンカウンタの値が3である場合は払出異常ステータス信号に基づく状態(払い出し異常エラー)の監視が設定される。
次に、遊技制御装置100は、状態スキャンカウンタの値に応じて、監視する状態を設定するための遊技機状態監視テーブル2を準備する(A2013)。そして、エラーが発生しているかなどの状態を判定する遊技機状態チェック処理を実行する(A2014)。
状態スキャンカウンタの値を遊技機状態監視テーブル2に参照することで、状態スキャンカウンタの値が0である場合はガラス枠開放検出スイッチから出力される信号に基づく状態(ガラス枠開放エラー)の監視が設定され、状態スキャンカウンタの値が1である場合は前面枠開放検出スイッチから出力される信号に基づく状態(本体枠開放エラー、前面枠開放エラー)の監視が設定される。また、状態スキャンカウンタの値が2である場合は枠電波不正信号に基づく状態(枠電波不正)の監視が設定され、状態スキャンカウンタの値が3である場合はタッチスイッチ信号に基づく状態の監視が設定される。
次に、遊技制御装置100は、状態スキャンカウンタの値が0であるか否かを判定する(A2015)。そして、エラースキャンカウンタの値が0でない場合には(A2015の結果が「N」)、入賞口スイッチ/状態監視処理を終了する。この場合は、次に参照する遊技機状態監視テーブル3に状態の監視対象がない場合である。
また、遊技制御装置100は、エラースキャンカウンタの値が0である場合には(A2015の結果が「Y」)、遊技機状態監視テーブル3を準備し(A2016)、エラーが発生しているかなどの状態を判定する遊技機状態チェック処理を実行する(A2017)。
状態スキャンカウンタの値を遊技機状態監視テーブル3に参照することで、状態スキャンカウンタの値が0である場合はスイッチのコネクタ抜けなどの発生により出力される異常検知信号2に基づく状態(スイッチ異常2エラー)の監視が設定される。なお、遊技機状態監視テーブル3には状態スキャンカウンタが1から3の場合は定義されていない。
その後、遊技制御装置100は、払出制御装置200が払出制御を開始可能であるかを示す払出ビジー信号に基づきビジー信号ステータス(払出ビジー信号フラグ)を設定する払出ビジー信号チェック処理を実行し(A2018)、入賞口スイッチ/状態監視処理を終了する。
払出ビジー信号チェック処理では、遊技制御装置100は、払出制御装置200が払出制御を開始できない場合にオンにされる払出ビジー信号に基づき、払出ビジー信号フラグ(ビジー信号ステータス)を設定する。この際に、払出ビジー信号の状態が変化してもすぐにはビジー信号フラグを変更せず、タイマ比較値に亘り変化した状態が継続した場合にビジー信号フラグを変更するようにしており、ノイズ等の影響を受け難くしている。
なお、ステップA2016からA2018までの処理は、タイマ割込み毎に更新される状態スキャンカウンタの値が0の場合のみ実行されるため、4回のタイマ割込みに1回の割合で実行されることとなる。すなわち、タイマ割込みが4ms毎に行われる場合は、16ms毎にA2016からA2018までの処理が行われることとなる。
〔不正&入賞監視処理〕
図15は、不正&入賞監視処理の手順を示すフローチャートである。不正&入賞監視処理は、図14に示した入賞口スイッチ/状態監視処理におけるステップA2002,A2004,A2006にて実行される。
不正&入賞監視処理は、特別変動入賞装置39の大入賞口スイッチ39a、普通変動入賞装置37内の入賞口スイッチ(始動口2スイッチ37a)に対して行われる処理である。第2始動入賞口(普通変動入賞装置37)や大入賞口(特別変動入賞装置39)については、無理やり開閉部材を開いて遊技球を入れて賞球を払い出させる不正が行われ易いため、入賞の検出の他に不正の監視をする。
遊技制御装置100は、まず、エラー監視対象の入賞口スイッチの不正監視期間フラグをチェックし(A2101)、不正監視期間中であるか否かを判定する(A2102)。例えば、不正監視期間とは、エラー監視対象の入賞口スイッチが大入賞口スイッチ39aである場合に特別変動入賞装置39を開放する特別遊技状態中以外の期間である。
そして、遊技制御装置100は、不正監視期間である場合には(A2102の結果が「Y」)、対象の入賞口スイッチに入力があるか否かを判定する(A2103)。対象の入賞口スイッチに入力がない場合には(A2103の結果が「N」)、対象の報知タイマ更新情報をロードする(A2112)。また、対象の入賞口スイッチに入力がある場合には(A2103の結果が「Y」)、対象の不正入賞数を+1更新し(A2104)、加算後の不正入賞数が監視対象の不正発生判定個数(例えば5個)以上であるか否かを判定する(A2105)。
判定個数を5個としている理由は、例えば、開状態にある大入賞口が閉状態に変換した際に遊技球が大入賞口の扉部材に挟まり、その遊技球がカウントスイッチの有効期間を過ぎて入賞した場合や信号にノイズがのった場合などを不正と判断しないようにするためであり、不正でないにもかかわらず容易にエラーと判定しないようにするためである。
そして、遊技制御装置100は、判定個数以上でない場合には(A2105の結果が「N」)、対象の入賞口スイッチの入賞口監視テーブルを準備する(A2110)。また、判定個数以上の場合には(A2105の結果が「Y」)、不正入賞数を不正発生判定個数に留め(A2106)、対象の不正入賞報知タイマ領域に初期値(例えば60000ms)をセーブする(A2107)。
次に、遊技制御装置100は、対象の不正発生コマンドを演出コマンドとして準備し(A2108)、さらに、不正フラグとして不正入賞発生フラグを準備する(A2109)。そして、準備した不正フラグを対象の不正フラグ領域の値と比較する(A2120)。
一方、遊技制御装置100は、不正監視期間でない場合には(A2102の結果が「N」)、対象の入賞口スイッチの入賞口監視テーブルを準備し(A2110)、賞球の設定を行う入賞数カウンタ更新処理を実行する(A2111)。入賞数カウンタ更新処理の詳細については、後述する。
そして、遊技制御装置100は、対象の報知タイマ更新情報をロードし(A2112)、報知タイマの更新許可の有無を判定する(A2113)。報知タイマの更新が許可されない場合には(A2113の結果が「N」)、不正&入賞監視処理を終了する。一方、報知タイマの更新が許可される場合には(A2113の結果が「Y」)、対象の報知タイマが0でなければ−1更新する(A2114)。なお、報知タイマの最小値は0に設定されている。
報知タイマの更新は、エラー監視対象の入賞口スイッチが普通変動入賞装置37内の入賞口スイッチ(始動口2スイッチ37a)である場合は許可される。また、報知タイマの更新は、エラー監視対象の入賞口スイッチが一方の大入賞口スイッチ39aである場合は許可され、エラー監視対象の入賞口スイッチが他方の大入賞口スイッチ39aである場合は許可されない。これにより、特別変動入賞装置39についての不正報知について、報知タイマの更新が倍の頻度で行われてしまい、規定時間(例えば60000ms)の半分でタイムアップしてしまうことを防止している。
その後、遊技制御装置100は、報知タイマの値が0であるか否かを判定し(A2115)、値が0でない場合(A2115の結果が「N」)、すなわち、タイムアップしていない場合には、不正&入賞監視処理を終了する。また、報知タイマの値が0である場合(A2115の結果が「Y」)、すなわち、タイムアップした又は既にタイムアップしていた場合は、対象の不正解除コマンドを演出コマンドとして準備し(A2116)、不正フラグとして不正入賞解除フラグを準備する(A2117)。そして、報知タイマの値が0になった瞬間であるか否かを判定する(A2118)。
遊技制御装置100は、報知タイマの値が0になった瞬間である場合(A2118の結果が「Y」)、すなわち、今回の不正&入賞監視処理で報知タイマの値が0になった場合には、対象の不正入賞数をクリアする(A2119)。
また、遊技制御装置100は、ステップA2119の処理が終了後、又は、報知タイマの値が0になった瞬間でない場合(A2118の結果が「N」)、すなわち、前回以前の不正&入賞監視処理で報知タイマの値が0になった場合には、準備した不正フラグを対象の不正フラグ領域の値と比較する(A2120)。
そして、遊技制御装置100は、準備した不正フラグと対象の不正フラグ領域の値が一致した場合には(A2120の結果が「Y」)、不正&入賞監視処理を終了する。また、準備した不正フラグと対象の不正フラグ領域の値が一致しない場合には(A2120の結果が「N」)、準備した不正フラグを対象の不正フラグ領域にセーブし(A2121)、演出コマンド設定処理を実行する(A2122)。その後、不正&入賞監視処理を終了する。
以上の処理により、不正の発生に伴い不正発生コマンドが演出制御装置300に送信され、不正の解除に伴い不正解除コマンドが演出制御装置300に送信されて、不正の報知の開始、終了が設定されることとなる。
〔入賞数カウンタ更新処理〕
図16は、入賞数カウンタ更新処理の手順を示すフローチャートである。入賞数カウンタ更新処理は、図15に示した不正&入賞監視処理のステップA2111にて実行される。
遊技制御装置100は、まず、入賞口監視テーブルから監視する入賞口スイッチの個数を取得し(A2201)、対象の入賞口スイッチに入力(正確には入力の変化)があるか否かを判定する(A2202)。入力がない場合には(A2202の結果が「N」)、テーブルアドレスを次レコードのアドレスに更新し(A2211)、全スイッチの監視が終了したか否かを判定する(A2212)。
一方、遊技制御装置100は、対象の入賞口スイッチに入力がある場合には(A2202の結果が「Y」)、対象の入賞数カウンタ領域1の値をロードし(A2203)、ロードした値を+1更新する(A2204)。さらに、更新された値によってオーバーフローが発生するか否かを判定する(A2205)。
遊技制御装置100は、オーバーフローが発生していない場合には(A2205の結果が「N」)、更新後の値を入賞数カウンタ領域1にセーブする(A2206)。ステップA2206の処理の終了後、又は、オーバーフローが発生した場合には(A2205の結果が「Y」)、対象の入賞数カウンタ領域2の値をロードする(A2207)。
その後、遊技制御装置100は、ロードした値を+1更新し(A2208)、更新した値によってオーバーフローが発生するか否かを判定する(A2209)。オーバーフローが発生しない場合には(A2209の結果が「N」)、更新後の値を入賞数カウンタ領域2にセーブする(A2210)。ステップA2206の処理の終了後、又は、オーバーフローが発生した場合には(A2209の結果が「Y」)、テーブルアドレスを次レコードのアドレスに更新する(A2211)。そして、全スイッチの監視が終了したか否かを判定する(A2212)。
遊技制御装置100は、全スイッチの監視が終了していない場合には(A2212の結果が「N」)、対象の入賞口スイッチに入力があるか否かを判定するステップA2202の処理に戻る。また、全スイッチの監視が終了した場合には(A2212の結果が「Y」)、入賞数カウンタ更新処理を終了する。以上の処理により、入賞領域への入賞に基づき入賞数カウンタ領域1及び2が更新されて入賞の情報が記憶されることとなる。
〔特図ゲーム処理〕
次に、前述のタイマ割込み処理における特図ゲーム処理(A1309)の詳細について説明する。図17は、特図ゲーム処理の手順を示すフローチャートである。特図ゲーム処理では、始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、及び始動口3スイッチ42aの入力の監視と、特図変動表示ゲームに関する処理全体の制御、特図の表示の設定を行う。
遊技制御装置100は、まず、始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、及び始動口3スイッチ42aの入賞を監視する始動口スイッチ監視処理を実行する(A2601)。始動口スイッチ監視処理では、第1始動入賞口36、第2始動入賞口をなす普通変動入賞装置37、第3始動入賞口42に遊技球が入賞すると、各種乱数(大当り乱数など)を抽出し、当該入賞に基づく特図変動表示ゲームの開始前の段階で入賞に基づく遊技結果を事前に判定する遊技結果事前判定を行う。なお、始動口スイッチ監視処理の詳細については後述する。
次に、遊技制御装置100は、大入賞口スイッチ監視処理を実行する(A2602)。大入賞口スイッチ監視処理では、特別変動入賞装置39内に設けられたカウントスイッチ39aでの遊技球の検出を監視する。なお、大入賞口スイッチ監視処理の詳細については後述する。
次に、遊技制御装置100は、特図ゲーム処理タイマが0でなければ−1更新する(1だけ減算する)(A2603)。特図ゲーム処理タイマは、−1更新によって、タイマ割込み処理の割込み周期(4msec)の分だけ計時されることになる。なお、特図ゲーム処理タイマの最小値は0に設定されている。次に、特図ゲーム処理タイマが0であるか否かを判定する(A2604)。特図ゲーム処理タイマが0でない場合(A2604の結果が「N」)、ステップA2615の処理に移行する。
遊技制御装置100は、特図ゲーム処理タイマが0である場合(A2604の結果が「Y」)、すなわち、タイムアップした又は既にタイムアップしていた場合には、特図ゲーム処理番号に対応する処理に分岐させるために参照する特図ゲームシーケンス分岐テーブルをレジスタに設定する(A2605)。さらに、特図ゲームシーケンス分岐テーブルを用いて特図ゲーム処理番号に対応する処理の分岐先アドレスを取得する(A2606)。続いて、特図ゲーム処理番号によるサブルーチンコールを行って、特図ゲーム処理番号に応じたゲーム分岐処理を実行する(A2607)。
遊技制御装置100は、ステップA2607にてゲーム処理番号が「0」の場合には、特図変動表示ゲームの変動開始を監視し、特図変動表示ゲームの変動開始の設定、演出の設定や、特図変動中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図普段処理を実行する(A2608)。なお、特図普段処理の詳細については、図24にて後述する。
遊技制御装置100は、ステップA2607にてゲーム処理番号が「1」の場合には、特図の停止表示時間の設定や、特図表示中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図変動中処理を実行する(A2609)。なお、特図変動中処理の詳細については、図35にて後述する。
遊技制御装置100は、ステップA2607にてゲーム処理番号が「2」の場合には、特図変動表示ゲームの遊技結果が大当りであれば、大当りの種類に応じたファンファーレコマンドの設定や、各大当りの大入賞口開放パターンに応じたファンファーレ時間の設定、ファンファーレ/インターバル中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図表示中処理を実行する(A2610)。なお、特図表示中処理の詳細については、図36にて後述する。
遊技制御装置100は、ステップA2607にてゲーム処理番号が「3」の場合には、大入賞口の開放時間の設定や開放回数の更新、大入賞口開放中処理を行うために必要な情報の設定等を行うファンファーレ/インターバル中処理を実行する(A2611)。
ファンファーレ/インターバル中処理(A2611)では、遊技制御装置100は、特別遊技状態(大当り状態)のラウンド数に対応するラウンドコマンドを演出コマンドとして準備し、大入賞口開放時間(例えば29秒)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし、処理番号を大入賞口開放中処理にかかる「4」に設定し、処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする。
遊技制御装置100は、ステップA2607にてゲーム処理番号が「4」の場合には、大当りラウンドが最終ラウンドでなければインターバルコマンドを設定する一方で最終ラウンドであればエンディングコマンドを設定する処理や、大入賞口残存球処理を行うために必要な情報の設定等を行う大入賞口開放中処理を実行する(A2612)。
大入賞口開放中処理(A2612)では、遊技制御装置100は、最終ラウンドでない場合にはラウンド間のインターバルに係るインターバルコマンドを、最終ラウンドである場合には特別遊技状態の終了の際におけるエンディング表示画面の表示制御等に係るエンディングコマンドを、演出コマンドとして設定する。
その後、処理番号を大入賞口残存球処理に係る「5」に設定し、処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする。
遊技制御装置100は、ステップA2607にてゲーム処理番号が「5」の場合には、大当りラウンドが最終ラウンドであれば大入賞口内にある残存球が排出されるための時間を設定する処理や、大当り終了処理を行うために必要な情報の設定等を行う大入賞口残存球処理を実行する(A2613)。
大入賞口残存球処理(A2613)では、現在のラウンドが最終ラウンドでない場合には、遊技制御装置100は、ファンファーレ/インターバル中処理に係る処理番号である「3」を設定し、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする。
一方で、現在のラウンドが最終ラウンドである場合には、遊技制御装置100は、大当り終了処理に係る処理番号として「6」を設定し、処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする。そして、遊技制御装置100は、エンディング時間(例えば5.1秒)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする。
遊技制御装置100は、ステップA2607にてゲーム処理番号が「6」の場合には、高確率/低確率や時短の有無に関するフラグを設定し、特図普段処理に係る処理番号として「0」を設定して、特図普段処理を実行するために必要な情報の設定等を行う大当り終了処理を実行する(A2614)。
特図ゲーム処理番号に基づく処理が終了すると、遊技制御装置100は、特図1表示器51の変動を制御するための特図1変動制御テーブルを準備した後(A2615)、特図1表示器51に係る図柄変動制御処理を実行する(A2616)。そして、特図2表示器52の変動を制御するための特図2変動制御テーブルを準備した後(A2617)、特図2表示器52に係る図柄変動制御処理を実行する(A2618)。なお、図柄変動制御処理の詳細については、図39にて後述する。
〔始動口スイッチ監視処理〕
次に、特図ゲーム処理における始動口スイッチ監視処理(A2601)の詳細について説明する。図18は、始動口スイッチ監視処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、第1始動入賞口36(始動口1)に対する入賞監視テーブルを準備し(A2701)、ハード乱数取得処理を実行し(A2702)、第1始動入賞口36への入賞があるか否かを判定する(A2703)。第1始動入賞口36への入賞がない場合(A2703の結果が「N」)には、ステップA2709以降の処理を実行する。一方、第1始動入賞口36への入賞がある場合(A2703の結果が「Y」)、特図時短中(普電サポート状態中)であるか否かを判定する(A2704)。
遊技制御装置100は、特図時短中(普電サポート状態中)でないと判定した場合(A2704の結果が「N」)、ステップA2707以降の処理を実行する。一方、特図時短中(普電サポート状態中)である場合(A2704の結果が「Y」)、右打ち指示報知コマンドを演出コマンドとして準備して(A2705)、演出コマンド設定処理を実行する(A2706)。
即ち、普電サポート状態(時短状態)であれば、変動表示ゲームの確率状態(高確率状態/低確率状態)にかかわらず、右打ち指示報知コマンドを準備して、演出コマンド設定処理を実行する。本実施形態の場合、第1始動入賞口36へは左打ちでないと入賞せず、普通変動入賞装置37へは右打ちでないと入賞しない。また、右打ちでないと、遊技球が普図始動ゲート34を通過しない。したがって、普電サポート状態(時短状態)は、左打ちよりも右打ちの方が有利となるが、普電サポート状態中に第1始動入賞口36に入賞があった場合(すなわち、普電サポート状態中に左打ちされた場合)には、右打ち指示報知コマンドを演出制御装置300に送信し、演出制御装置300は、右打ちするよう指示する報知(警告)を表示装置41等によって実行する。
次に、遊技制御装置100は、第1始動入賞口36(始動口1)による保留の情報を設定するテーブルを準備した後(A2707)、特図始動口スイッチ共通処理を実行する(A2708)。そして、第2始動入賞口(普通変動入賞装置37)に対する入賞監視テーブルを準備し(A2709)、ハード乱数取得処理を実行し(A2710)、第2始動入賞口への入賞があるか否かを判定する(A2711)。第2始動入賞口への入賞がない場合(A2711の結果が「N」)には、ステップA2716以降の処理を実行する。
一方、遊技制御装置100は、第2始動入賞口への入賞がある場合(A2711の結果が「Y」)には、普通電動役物(普通変動入賞装置37)が作動中であるか否か、すなわち、普通変動入賞装置37が作動して遊技球の入賞が可能な開状態となっているか否かを判定する(A2712)。普通電動役物が作動中である場合(A2712の結果が「Y」)、ステップA2714の処理に移行する。
一方、遊技制御装置100は、普通電動役物が作動中でない場合(A2712の結果が「N」)、普電不正発生中であるかを判定する(A2713)。普通変動入賞装置37への不正入賞数が不正発生判定個数(例えば5個)以上である場合に普電不正発生中であると判定する。普通変動入賞装置37は、閉状態では遊技球が入賞不可能であり、開状態でのみ遊技球が入賞可能である。従って、閉状態で遊技球が入賞した場合は何らかの異常や不正が発生した場合であり、このような閉状態で入賞した遊技球があった場合はその数を不正入賞数として計数する。そして、このように計数された不正入賞数が所定の不正発生判定個数(上限値)以上である場合に不正発生中と判定する。
遊技制御装置100は、普電不正発生中でない場合(A2713の結果が「N」)、第2始動入賞口(普通変動入賞装置37)による保留の情報を設定するテーブルを準備した後(A2714)、特図始動口スイッチ共通処理を実行し(A2715)、ステップA2716以降の処理を実行する。また、A2713にて、普電不正発生中である(A2713の結果が「Y」)と判定した場合にも、ステップA2716以降の処理を実行する。すなわち、第2始動記憶をそれ以上発生させないようにする。
遊技制御装置100は、第3始動入賞口42(始動口3)に対する入賞監視テーブルを準備し(A2716)、ハード乱数取得処理を実行し(A2717)、第3始動入賞口42(始動口3)への入賞があるか否かを判定する(A2718)。第3始動入賞口42への入賞がない場合(A2718の結果が「N」)には、始動口スイッチ監視処理を終了する。一方、第3始動入賞口42への入賞がある場合(A2718の結果が「Y」)、特図時短中(普電サポート状態中)であるか否かを判定する(A2719)。
遊技制御装置100は、特図時短中(普電サポート状態中)でないと判定した場合(A2719の結果が「N」)、ステップA2722以降の処理を実行する。一方、特図時短中(普電サポート状態中)である場合(A2719の結果が「Y」)、右打ち指示報知コマンドを演出コマンドとして準備して(A2720)、演出コマンド設定処理を実行する(A2721)。
即ち、普電サポート状態(時短状態)であれば、変動表示ゲームの確率状態(高確率状態/低確率状態)にかかわらず、右打ち指示報知コマンドを準備して、演出コマンド設定処理を実行する。本実施形態の場合、第3始動入賞口42へは左打ちでないと入賞せず、普通変動入賞装置37へは右打ちでないと入賞しない。また、右打ちでないと、遊技球が普図始動ゲート34を通過しない。したがって、普電サポート状態(時短状態)は、左打ちよりも右打ちの方が有利となるが、普電サポート状態中に第3始動入賞口42に入賞があった場合(すなわち、普電サポート状態中に左打ちされた場合)には、右打ち指示報知コマンドを演出制御装置300に送信し、演出制御装置300は、右打ちするよう指示する報知(警告)を表示装置41等によって実行する。
次に、遊技制御装置100は、第3始動入賞口42(始動口3)による保留の情報を設定するテーブルを準備した後(A2722)、特図始動口スイッチ共通処理を実行し(A2723)、始動口スイッチ監視処理を終了する。
〔ハード乱数取得処理〕
次に、始動口スイッチ監視処理におけるハード乱数取得処理(A2702、A2710、A2717)の詳細について説明する。図19は、ハード乱数取得処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、始動入賞口への入賞がないことを示す始動口入賞なし情報を設定する(A2801)。次に、対象のスイッチに入力があった否かを判定し(A2802)、対象のスイッチに入力がなかった場合(A2802の結果が「N」)、ハード乱数取得処理を終了する。なお、対象のスイッチは、ステップA2702のハード乱数取得処理では、始動口1スイッチ36aであり、ステップA2710のハード乱数取得処理では、始動口2スイッチ37aである。ステップA2717のハード乱数取得処理では、始動口3スイッチ42aである。
遊技制御装置100は、対象のスイッチに入力があった場合(A2802の結果が「Y」)、乱数ラッチレジスタステータス(乱数ラッチレジスタの状態)を読み込み、対象の乱数ラッチレジスタにラッチデータあるか否かを判定する(A2803、A2804)。対象の乱数ラッチレジスタにラッチデータない場合(A2804の結果が「N」)、ハード乱数取得処理を終了する。
遊技制御装置100は、対象の乱数ラッチレジスタにラッチデータある場合(A2804の結果が「Y」)、対象のハード乱数ラッチレジスタに抽出された大当り乱数をロードして準備し(A2805)、始動入賞口への入賞があることを示す始動口入賞あり情報を設定する(A2806)。なお、準備した大当り乱数は、特図始動口スイッチ共通処理で使用される。
〔特図始動口スイッチ共通処理〕
次に、始動口スイッチ監視処理における特図始動口スイッチ共通処理(A2708、A2715、A2723)の詳細について説明する。図20は、特図始動口スイッチ共通処理の手順を示すフローチャートである。特図始動口スイッチ共通処理は、始動口1スイッチ36aや始動口2スイッチ37aや始動口3スイッチ42aの入力があった場合に、各々の入力について共通して行われる処理である。
遊技制御装置100は、まず、始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、及び始動口3スイッチ42aのうち、監視対象の始動口スイッチへの入賞の回数に関する情報を遊技機10の外部の管理装置に対して出力する回数である始動口信号出力回数をロードし(A2901)、ロードした値を+1更新して(A2902)、出力回数がオーバーフローするか否かを判定する(A2903)。出力回数がオーバーフローしない場合(A2903の結果が「N」)、更新後の値をRWMの始動口信号出力回数領域にセーブして(A2904)、ステップA2905の処理に移行する。一方、出力回数がオーバーフローする場合(A2903の結果が「Y」)、ステップA2905の処理に移行する。本実施形態では、始動口信号出力回数領域に「0」から「255」までの値を記憶することができる。そして、ロードした値が「255」である場合には+1更新によって更新後の値は「0」になり、出力回数がオーバーフローすると判定するよう構成されている。
次に、遊技制御装置100は、始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a及び始動口3スイッチ42aのうち、監視対象の始動口スイッチに対応する更新対象の特図保留数(始動記憶数)が上限値未満か否かを判定する(A2905)。更新対象の特図保留数が上限値未満でない場合(A2905の結果が「N」)は、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。また、更新対象の特図保留数が上限値未満である場合(A2905の結果が「Y」)は、更新対象の特図保留数(特図1保留数又は特図2保留数)を+1更新する(A2906)。
そして、遊技制御装置100は、監視対象の始動口スイッチ及び特図保留数に対応する飾り特図保留数コマンド(飾り特図1保留数コマンド又は飾り特図1保留数コマンド)を演出コマンドとして準備し(A2907)、演出コマンド設定処理を実行する(A2908)。続いて、対象の始動口入賞フラグをセーブする(A2909)。
次に、遊技制御装置100は、監視対象の始動口スイッチ及び特図保留数に対応する乱数格納領域のアドレスを算出して(A2910)、ステップA2805にて準備した大当り乱数をRWMの大当り乱数格納領域にセーブする(A2911)。次に、監視対象の始動口スイッチの大当り図柄乱数を抽出し、準備して(A2912)、RWMの大当り図柄乱数格納領域にセーブする(A2913)。
そして、遊技制御装置100は、変動パターン乱数1、2を対応するRWMの変動パターン乱数格納領域にセーブする(A2914)。次に、RWM内において特図1保留数と特図2保留数の合計に対応する変動順序フラグ格納領域のアドレスを算出し(A2915)、算出した変動順序フラグ格納領域に対象の変動順序フラグをセーブする(A2916)。これにより、保留(例えば保留1〜8)の何れかに対応する格納領域のアドレスが算出され、特図1又は特図2の変動(変動表示ゲーム)を示す変動順序フラグがセーブされる。続いて、特図保留情報判定処理を実行して(A2917)、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。
ここで、遊技制御装置100(RAM111c)は、第1始動入賞口36、第3始動入賞口42、普通変動入賞装置37の始動入賞領域への遊技球の流入に基づき、所定の乱数を抽出し前記変動表示ゲームの実行権利となる始動記憶として所定数を上限に記憶する始動記憶手段をなす。また、始動記憶手段(遊技制御装置100)は、第1始動入賞口(始動入賞口)36への遊技球の入賞に基づき抽出した各種の乱数値を、所定数を上限に第1始動記憶として記憶し、第2始動入賞口(普通変動入賞装置37)又は第3始動入賞口42への遊技球の入賞に基づき抽出した各種の乱数値を、所定数を上限に第2始動記憶として記憶する。
〔特図保留情報判定処理〕
次に、始動口スイッチ共通処理における特図保留情報判定処理(A2917)の詳細について説明する。図21は、特図保留情報判定処理の手順を示すフローチャートである。特図保留情報判定処理は、対応する始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に当該始動記憶に対応した結果関連情報の判定を行う先読み(事前判定)処理である。
遊技制御装置100は、まず、低確率での判定であることを示す低確率判定フラグを準備し(A3001)、大当り乱数値が大当り判定値(低確率判定値)と一致するか否かにより大当りであるかを判定する先読み大当り判定処理を実行する(A3002)。そして、先読み大当り判定処理の判定結果が大当りであるか否かを判定する(A3003)。判定結果が大当りである場合(A3003の結果が「Y」)、対象の始動口スイッチに対応する大当り図柄乱数チェックテーブルを設定し(A3004)、ステップA2912にて準備した大当り図柄乱数に対応する停止図柄情報を取得して(A3005)、ステップA3007の処理に移行する。一方、判定結果が大当りでない場合(A3003の結果が「N」)、はずれの停止図柄情報を設定して(A3006)、ステップA3007の処理に移行する。
次に、遊技制御装置100は、停止図柄情報をRWM内の図柄情報領域にセーブする(A3007)。続いて、対象の始動口スイッチ及び停止図柄情報に対応する先読み停止図柄コマンド(低確率)を演出コマンドとして準備し(A3008)、演出コマンド設定処理を実行する(A3009)。先読み停止図柄コマンド(低確率)は、低確率判定値で判定した停止図柄情報等を示す。
次に、遊技制御装置100は、高確率での判定であることを示す高確率判定フラグを準備し(A3010)、大当り乱数値が大当り判定値(高確率判定値)と一致するか否かにより大当りであるかを判定する先読み大当り判定処理を実行する(A3011)。そして、先読み大当り判定処理の判定結果が大当りであるか否かを判定する(A3012)。判定結果が大当りである場合(A3012の結果が「Y」)、対象の始動口スイッチに対応する大当り図柄乱数チェックテーブルを設定し(A3013)、ステップA2912にて準備した大当り図柄乱数に対応する停止図柄情報を取得して(A3014)、ステップA3016の処理に移行する。一方、判定結果が大当りでない場合(A3012の結果が「N」)、はずれの停止図柄情報を設定して(A3015)、ステップA3016の処理に移行する。
そして、遊技制御装置100は、大当りの発生確率が高確率状態(確変状態、特図高確率中)であるか否かを判定する(A3016)。高確率状態である場合(A3016の結果が「Y」)、停止図柄情報をRWM内の図柄情報領域にセーブして(A3017)、ステップA3018の処理に移行する。高確率状態でない場合(A3016の結果が「N」)、ステップA3017の処理を行わず、そのままステップA3018の処理に移行する。
このように、高確率状態である場合に、高確率判定値で判定した停止図柄情報が図柄情報領域に上書きされ、最終的にセーブされる。一方、高確率状態でない場合(低確率状態の場合)に、低確率判定値で判定した停止図柄情報(A3007)が図柄情報領域に最終的にセーブされていることになる。図柄情報領域に最終的にセーブされている停止図柄情報は、変動パターンの先読み(A3020、A3021)において利用される。
その後、遊技制御装置100は、対象の始動口スイッチ及び停止図柄情報に対応する先読み停止図柄コマンド(高確率)を演出コマンドとして準備し(A3018)、演出コマンド設定処理を実行する(A3019)。先読み停止図柄コマンド(高確率)は、高確率判定値で判定した停止図柄情報等を示す。次に、変動パターンを設定するためのパラメータである特図情報を設定する特図情報設定処理を実行し(A3020)、特図変動表示ゲームの変動態様を設定する変動パターン設定処理を実行する(A3021)。なお、ステップA3020における特図情報設定処理、ステップA3021における変動パターン設定処理は、後述の特図普段処理内の変動開始処理で特図変動表示ゲームの開始時に実行される処理と同様である。
次に、遊技制御装置100は、変動パターン番号に対応する先読み変動パターンコマンドを演出コマンドとして準備して(A3022)、演出コマンド設定処理を実行し(A3023)、特図保留情報判定処理を終了する。
以上の処理により、先読み対象の始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの結果を含む先読み停止図柄コマンドと、当該始動記憶に基づく特図変動表示ゲームでの変動パターンの情報を含む先読み変動パターンコマンドが準備され、演出制御装置300に送信される。これにより、始動記憶に対応した結果関連情報(大当りか否かや変動パターンの種類)の判定結果(先読み結果)を、対応する始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に演出制御装置300に対して知らせることができ、特に表示装置41に表示される飾り特図始動記憶表示を変化させるなどして、その特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に遊技者に結果関連情報を報知することが可能となる。
すなわち、遊技制御装置100が、始動記憶手段(遊技制御装置100)に始動記憶として記憶される乱数を、当該始動記憶に基づく変動表示ゲームの実行前に判定する(例えば特別結果となるか否か等を判定)事前判定手段をなす。なお、始動記憶に対応して記憶された乱数値を事前に判定する時期は、当該始動記憶が発生した始動入賞時だけではなく、当該始動記憶に基づく変動表示ゲームが行われる前であればいつでもよい。
さらに、以上の処理によって、低確率判定値で大当り判定した先読み判定結果と、高確率判定値で大当り判定した先読み判定結果の両方が、各々、先読み停止図柄コマンド(低確率)と先読み停止図柄コマンド(高確率)として、演出制御装置300に送信される。これにより、先読み停止図柄コマンドの送信後に大当りの確率状態が変化しても、演出制御装置300は、先読み予告(保留変化予告等)を変化前後の確率状態に対応して実行できる。
〔先読み大当り判定処理〕
次に、特図保留情報判定処理における先読み大当り判定処理(A3002、A3011)の詳細について説明する。図22は、先読み大当り判定処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、大当り判定値の下限判定値を設定し(A3101)、対象の大当り乱数の値が下限判定値未満であるか否かを判定する(A3102)。なお、大当りであるとは大当り乱数が大当り判定値と一致することである。大当り判定値は連続する複数の値であり、大当り乱数が、大当り判定値の下限の値である下限判定値以上で、かつ、大当り判定値の上限の値である上限判定値以下である場合に、大当りであると判定される。
遊技制御装置100は、対象の大当り乱数の値が下限判定値未満である場合(A3102の結果が「Y」)、判定結果としてはずれ(大当り以外)を設定し(A3107)、先読み大当り判定処理を終了する。
また、遊技制御装置100は、大当り乱数の値が下限判定値未満でない場合には(A3102の結果が「N」)、判定フラグが高確率判定フラグであるか否かを判定する(A3103)。そして、判定フラグが高確率判定フラグである場合には(A3103の結果が「Y」)、高確率中の上限判定値を設定する(A3104)。一方、判定フラグが高確率判定フラグでない場合(低確率判定フラグである場合)には(A3103の結果が「N」)、低確率中の上限判定値を設定する(A3105)。
遊技制御装置100は、大当り乱数の値の上限判定値を設定すると、対象の大当り乱数の値が上限判定値より大きいか否かを判定する(A3106)。大当り乱数の値が上限判定値より大きい場合(A3106の結果が「Y」)、判定結果としてはずれ(大当り以外)を設定する(A3107)。一方、大当り乱数の値が上限判定値より大きくない場合(A3106の結果が「N」)、判定結果として大当りを設定する(A3108)。判定結果を設定すると、先読み大当り判定処理を終了する。
〔大入賞口スイッチ監視処理〕
次に、特図ゲーム処理における大入賞口スイッチ監視処理(A2602)の詳細について説明する。図23は、大入賞口スイッチ監視処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、特図ゲーム処理番号の値が「4」であるか、すなわち大入賞口開放中処理中であるか否かを判定する(A3201)。大入賞口開放中処理中である場合(A3201の結果が「Y」)、ステップA3203の処理に移行する。また、大入賞口開放中処理中でない場合(A3201の結果が「N」)、特図ゲーム処理番号の値が「5」であるか、すなわち大入賞口残存球処理中であるか否かを判定する(A3202)。
遊技制御装置100は、大入賞口残存球処理中である場合(A3202の結果が「Y」)、ステップA3203の処理に移行する。また、大入賞口残存球処理中でない場合(A3202の結果が「N」)、大入賞口スイッチ監視処理を終了する。特図ゲーム処理タイマが0になるまで特図ゲーム処理番号は次に移行しないため、このように特図ゲーム処理番号によって遊技の進行状態をチェックすることができる。
次に、遊技制御装置100は、大入賞口スイッチ39aに入力があるか否かを判定する(A3203)。大入賞口スイッチに入力がない場合(A3203の結果が「N」)、大入賞口スイッチ監視処理を終了する。また、大入賞口スイッチに入力がある場合(A3204の結果が「Y」)、大入賞口カウントコマンドを演出コマンドとして準備して(A3204)、演出コマンド設定処理(A3205)を実行する。
続いて、遊技制御装置100は、特図ゲーム処理番号の値が「4」であるか、すなわち大入賞口開放中処理中であるか否かを判定する(A3106)。大入賞口開放中処理中でない場合(A3106の結果が「N」)、大入賞口スイッチ監視処理を終了する。また、大入賞口開放中処理中である場合(A3106の結果が「Y」)、大入賞口カウント数を+1更新する。
そして、遊技制御装置100は、大入賞口カウント数が上限値(一のラウンドで入賞可能な遊技球数。例えば「9」)以上となったか否かを判定する(A3208)。大入賞口カウント数が上限値以上となっていない場合(A3208の結果が「N」)、大入賞口スイッチ監視処理を終了する。また、大入賞口カウント数が上限値以上となった場合(A3208の結果が「Y」)、特図ゲーム処理タイマ領域を0クリアして(A3209)、大入賞口スイッチ監視処理を終了する。これにより大入賞口が閉鎖されて一のラウンドが終了することとなる。
〔特図普段処理〕
次に、特図ゲーム処理における特図普段処理(A2608)の詳細について説明する。図24Aは、特図普段処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、特図1保留数と特図2保留数は共に0であるか否かを判定する(A3301)。特図1保留数と特図2保留数が共に0である場合(A3301の結果が「Y」)、ステップA3310の処理に移行する。特図1保留数と特図2保留数のうち少なくとも一方が0でない場合(A3301の結果が「N」)、まず、図24Bのように、変動順序フラグ格納領域の変動順序フラグを特図1→特図2の順に並び替えるソート処理を実行して、並び替えた後に最先で消化される保留(保留1)(変動順序フラグ格納領域の先頭のアドレス)に対応する変動順序フラグ格納領域(保留数合計1用)から変動順序フラグをロードする(A3302)。変動順序フラグは、特図1又は特図2の変動(変動表示ゲーム)を示す。従って、第1始動記憶と第2始動記憶の両方が記憶されている状態でも、第1始動記憶に基づく特図1変動表示ゲーム(第1変動表示ゲーム)が、第2始動記憶に基づく特図2変動表示ゲーム(第2変動表示ゲーム)よりも優先して実行される(特図1優先消化)。
なお、A3302において、並び替え(ソート)を行わない場合には、始動記憶の発生した順(古い順)に始動記憶に対応する特図変動表示ゲームを実行することもできる(入賞順消化)。或は、A3302において、変動順序フラグ格納領域の変動順序フラグを特図2→特図1の順に並び替えることにより、第2始動記憶に基づく特図2変動表示ゲームを第1始動記憶に基づく特図1変動表示ゲームよりも優先して実行することもできる(特図2優先消化)。
次に、遊技制御装置100は、変動順序フラグが特図1の変動(特図1変動表示ゲーム)を示すものであるか否かを判定する(A3303)。変動順序フラグが特図1の変動を示すものである場合(A3303の結果が「Y」)、特図1保留数に対応する飾り特図保留数コマンドを演出コマンドとして準備する(A3304)、演出コマンド設定処理を実行する(A3305)。この飾り特図保留数コマンドは、現時点での特図1保留数から1だけ減算した値(これから開始する特図1変動表示ゲーム実行後の特図1保留数)に関する情報を含む。そして、特図1変動表示ゲームを開始するための特図1変動開始処理を実行し(A3306)、特図普段処理を終了する。
また、変動順序フラグが特図1の変動を示すものでない場合(A3303の結果が「N」)、即ち、特図2の変動を示すものである場合、遊技制御装置100は、特図2保留数に対応する飾り特図保留数コマンドを演出コマンドとして準備し(A3307)、演出コマンド設定処理を実行する(A3308)。この飾り特図保留数コマンドは、現時点での特図2保留数から1だけ減算した値(これから開始する特図2変動表示ゲーム実行後の特図1保留数)に関する情報を含む。そして、特図2変動表示ゲームを開始するための特図2変動開始処理を実行し(A3309)、特図普段処理を終了する。
遊技制御装置100は、特図1保留数と特図2保留数が共に0である場合(A3301の結果が「Y」)、客待ちデモが開始済みであるか否かを判定する(A3310)。客待ちデモが開始済みである場合(A3310の結果が「Y」)、ステップA3314の処理に移行する。客待ちデモが開始済みでない場合(A3310の結果が「N」)、客待ちデモフラグ領域に客待ちデモ中フラグをセットし(A3311)、客待ちデモコマンドを演出コマンドとして準備し(A3312)、演出コマンド設定処理を実行する(A3213)。客待ちデモコマンドを受信した演出制御装置300は、表示装置41等において客待ちデモを実行する。
続けて、遊技制御装置100は、処理番号として特図普段処理に係る「0」を設定し(A3314)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(A3315)。そして、変動図柄判別フラグ領域をクリアし(A3316)、RWM内の大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブし(A3317)、特図普段処理を終了する。
このように、変動順序フラグ格納領域の変動順序フラグを並び替えた後、最先で消化される保留(保留1)に対応する変動順序フラグ格納領域(保留数合計1用)から変動順序フラグをロードして、変動順序フラグに示される種別の変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム又は特図2変動表示ゲーム)が開始される。すなわち、一方の変動表示ゲーム(本実施形態では特図1変動表示ゲーム)が他方の変動表示ゲーム(本実施形態では特図2変動表示ゲーム)よりも優先して実行されることになる。
〔特図1変動開始処理〕
次に、特図普段処理における特図1変動開始処理(A3306)の詳細について説明する。図25は、特図1変動開始処理の手順を示すフローチャートである。特図1変動開始処理は、特図1変動表示ゲームの開始時に行う処理である。
遊技制御装置100は、実行する特図変動表示ゲームの種別(ここでは特図1)を示す特図1変動フラグを変動図柄判別フラグ領域にセーブする(A3401)。続いて、特図1変動表示ゲームが大当りであるか否かを判別するための大当りフラグ1にはずれ情報や大当り情報を設定する大当りフラグ1設定処理を実行する(A3402)。大当りフラグ1設定処理の詳細については後述する。
次に、遊技制御装置100は、特図1停止図柄(図柄情報)の設定に係る特図1停止図柄設定処理を実行する(A3403)。特図1停止図柄設定処理の詳細については後述する。さらに、遊技制御装置100は、変動パターンを設定するためのパラメータである特図情報を設定する特図情報設定処理を実行する(A3404)。特図情報設定処理の詳細については後述する。
続いて、遊技制御装置100は、特図1変動表示ゲームの変動パターンの設定に関する種々の情報を参照するための情報が設定されたテーブルである特図1変動パターン設定情報テーブルを準備する(A3405)。その後、遊技制御装置100は、特図1変動表示ゲームにおける変動態様である変動パターンを設定する変動パターン設定処理を実行する(A3406)。変動パターン設定処理の詳細については後述する。
次に、遊技制御装置100は、特図1変動表示ゲームの変動開始の情報を設定する変動開始情報設定処理を実行し(A3407)、特図1変動開始処理を終了する。変動開始情報設定処理の詳細については後述する。
そして、遊技制御装置100は、処理番号として特図変動中処理に係る「1」を設定し(A3408)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(A3409)。
そして、遊技制御装置100は、客待ちデモフラグ領域をクリアし(A3410)、特図1の変動開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(A3411)。その後、特図1変動制御フラグ領域に変動中フラグをセーブし(A3412)、特図1点滅制御タイマ領域に点滅制御タイマ(特図1表示器51の点滅の周期のタイマ)の初期値(例えば100ms)を設定する(A3413)。続いて、特図1変動図柄番号領域に初期値(例えば0)をセーブし(A3414)、特図1変動開始処理を終了する。
〔特図2変動開始処理〕
次に、特図普段処理における特図2変動開始処理(A3309)の詳細について説明する。図26は、特図2変動開始処理の手順を示すフローチャートである。特図2変動開始処理は、特図2変動表示ゲームの開始時に行う処理であって、図25に示した特図1変動開始処理での処理と同様の処理を、第2始動記憶を対象として行うものである。
遊技制御装置100は、まず、実行する特図変動表示ゲームの種別(ここでは特図2)を示す特図2変動フラグを変動図柄判別フラグ領域にセーブする(A3501)。続いて、特図2変動表示ゲームが大当りであるか否かを判別するための大当りフラグ2にはずれ情報や大当り情報を設定する大当りフラグ2設定処理を実行する(A3502)。
次に、遊技制御装置100は、特図2停止図柄(図柄情報)の設定に係る特図2停止図柄設定処理を実行する(A3503)。さらに、変動パターンを設定するためのパラメータである特図情報を設定する特図情報設定処理を実行する(A3504)。続いて、特図2変動表示ゲームの変動パターンの設定に関する種々の情報を参照するための情報が設定されたテーブルである特図2変動パターン設定情報テーブルを準備する(A3505)。
その後、遊技制御装置100は、特図2変動表示ゲームの変動パターンを設定する変動パターン設定処理を実行する(A3506)。そして、特図2変動表示ゲームの変動開始の情報を設定する変動開始情報設定処理を実行する(A3507)。
次に、遊技制御装置100は、まず、処理番号として特図変動中処理に係る「1」を設定し(A3508)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(A3509)。
そして、遊技制御装置100は、客待ちデモフラグ領域をクリアし(A3510)、特図2の変動開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(A3511)。その後、特図2変動制御フラグ領域に変動中フラグをセーブし(A3512)、特図2点滅制御タイマ領域に点滅制御タイマ(特図2表示器52の点滅の周期のタイマ)の初期値(例えば100ms)を設定する(A3513)。続いて、特図2変動図柄番号領域に初期値(例えば0)をセーブし(A3414)、特図2変動開始処理を終了する。
〔大当りフラグ1設定処理〕
次に、特図1変動開始処理における大当りフラグ1設定処理(A3402)の詳細について説明する。図27は、大当りフラグ1設定処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、大当りフラグ1領域にはずれ情報をセーブする(A3601)。次に、RWMの特図1大当り乱数格納領域(保留数1用)から大当り乱数をロードし、準備して(A3602)、当該特図1大当り乱数格納領域(保留数1用)を0クリアする(A3603)。なお、保留数1用とは、消化順序が最先(ここでは特図1のうちで最先)の特図始動記憶についての情報(乱数等)を格納する領域である。その後、準備した大当り乱数値が大当り判定値と一致するか否かに応じて大当りであるか否かを判定する大当り判定処理を実行する(A3604)。
遊技制御装置100は、大当り判定処理(A3604)の判定結果が大当りである場合(A3605の結果が「Y」)、ステップA3601にてはずれ情報をセーブした大当りフラグ1領域に大当り情報を上書きしてセーブし(A3606)、大当りフラグ1設定処理を終了する。一方、大当り判定処理(A3604)の判定結果が大当りでない場合(A3605の結果が「N」)、大当りフラグ1領域にはずれ情報をセーブしたまま大当りフラグ1設定処理を終了する。このように、本実施形態において、特図1変動表示ゲームの結果は、「大当り」及び「はずれ」のうちの何れかとなる。
〔大当りフラグ2設定処理〕
次に、特図2変動開始処理における大当りフラグ2設定処理(A3502)の詳細について説明する。図28は、大当りフラグ2設定処理の手順を示すフローチャートである。この処理は、図27に示した大当りフラグ1設定処理での処理と同様の処理を、第2始動記憶を対象として行うものである。
遊技制御装置100は、まず、大当りフラグ2領域にはずれ情報をセーブする(A3701)。次に、RWMの特図2大当り乱数格納領域(保留数1用)から大当り乱数をロードし、準備して(A3702)、当該特図2大当り乱数格納領域(保留数1用)を0クリアする(A3703)。なお、保留数1用とは、消化順序が最先(ここでは特図2のうちで最先)の特図始動記憶についての情報(乱数等)を格納する領域である。その後、準備した大当り乱数値が大当り判定値と一致するか否かに応じて大当りであるか否かを判定する大当り判定処理を実行する(A3704)。
遊技制御装置100は、大当り判定処理(A3704)の判定結果が大当りである場合(A3705の結果が「Y」)、ステップA3701にてはずれ情報をセーブした大当りフラグ2領域に大当り情報を上書きしてセーブし(A3706)、大当りフラグ2設定処理を終了する。一方、大当り判定処理(A3704)の判定結果が大当りでない場合(A3705の結果が「N」)、大当りフラグ2にはずれ情報をセーブしたまま大当りフラグ2設定処理を終了する。このように、本実施形態において、特図2変動表示ゲームの結果は、「大当り」及び「はずれ」のうちの何れかとなる。
〔大当り判定処理〕
次に、大当りフラグ1設定処理と大当りフラグ2設定処理等における大当り判定処理(A3604、A3704)の詳細について説明する。図29は、大当り判定処理の手順を示すフローチャートである。なお、大当り判定処理は、タイマ割込み処理中に実行される他の処理における大当り判定処理に共通する処理である。
遊技制御装置100は、まず、大当り判定値の下限判定値を設定し(A3801)、対象の大当り乱数の値が下限判定値未満であるか否かを判定する(A3802)。なお、大当りであるとは大当り乱数が大当り判定値と一致することである。大当り判定値は連続する複数の値であり、大当り乱数が、大当り判定値の下限の値である下限判定値以上で、かつ、大当り判定値の上限の値である上限判定値以下である場合に、大当りであると判定される。
遊技制御装置100は、対象の大当り乱数の値が下限判定値未満である場合(A3802の結果が「Y」)、判定結果としてはずれ(大当り以外)を設定し(A3807)、大当り判定処理を終了する。
また、遊技制御装置100は、大当り乱数の値が下限判定値未満でない場合には(A3802の結果が「N」)、大当りの発生確率が高確率状態(確変状態)であるか否かを判定する(A3803)。そして、高確率状態である場合には(A3803の結果が「Y」)、高確率中の上限判定値を設定する(A3804)。一方、高確率状態でない場合には(A3803の結果が「N」)、低確率中の上限判定値を設定する(A3805)。
遊技制御装置100は、大当り乱数の値の上限判定値を設定すると、対象の大当り乱数の値が上限判定値より大きいか否かを判定する(A3806)。大当り乱数の値が上限判定値より大きい場合(A3806の結果が「Y」)、判定結果としてはずれ(大当り以外)を設定する(A3807)。一方、大当り乱数の値が上限判定値より大きくない場合(A3806の結果が「N」)、判定結果として大当りを設定する(A3808)。判定結果を設定すると、大当り判定処理を終了する。
〔特図1停止図柄設定処理〕
次に、特図1変動開始処理における特図1停止図柄設定処理(A3403)の詳細について説明する。図30は、特図1停止図柄設定処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、大当りフラグ1が大当りか否かを判定し(A4001)、大当りである場合(A4001の結果が「Y」)、特図1大当り図柄乱数格納領域(保留数1用)から大当り図柄乱数をロードする(A4002)。次に、特図1大当り図柄テーブルを設定する(A4003)。続いて、ロードした大当り図柄乱数に対応する停止図柄番号を取得し、特図1停止図柄番号領域にセーブする(A4004)。この処理により特別結果の種類(大当りの種類)が選択される。
その後、遊技制御装置100は、特図1大当り停止図柄情報テーブルを設定して(A4005)、停止図柄番号に対応する停止図柄パターンを取得し、停止図柄パターン領域にセーブする(A4006)。停止図柄パターンとは、特図表示器(ここでは特図1表示器51)での停止図柄や表示装置41での停止図柄を設定するためのものである。次に、停止図柄番号に対応するラウンド数上限値情報を取得し、ラウンド数上限値情報領域にセーブする(A4007)。本実施形態において、ラウンド数上限値は、16R又は6Rである。
次に、遊技制御装置100は、停止図柄番号に対応する確率変動判定データを取得し、
確率変動判定データ領域にセーブする(A4008)。確率変動判定データには、大当り状態終了後の確率状態(高確率/低確率)、及び、大当り状態終了後の普電サポート状態(時短状態)の情報が含まれてよい。本実施形態では、確率変動判定データとして、低確率データ(通常、電サポなし)、高確率データ1(確変、電サポあり)、高確率データ2(潜伏確変、電サポなし)がある。その後、停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンドを準備する(A4011)。
一方、遊技制御装置100は、大当りフラグ1が大当りでない場合(A4001の結果が「N」)、はずれ時の停止図柄番号を特図1停止図柄番号領域にセーブし(A4009)、はずれ停止図柄パターンを停止図柄パターン領域にセーブして(A4010)、停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンドを準備する(A4011)。以上の処理により、特図変動表示ゲームの結果に対応した停止図柄が設定される。
その後、飾り特図コマンドを飾り特図コマンド領域にセーブし(A4012)、演出コマンド設定処理を実行する(A4013)。この飾り特図コマンドは、後に演出制御装置300に送信される。そして、停止図柄番号に対応する図柄データを試験信号出力データ領域にセーブし(A4014)、特図1大当り図柄乱数格納領域(保留数1用)を0クリアし(A4015)、特図1停止図柄設定処理を終了する。
〔特図2停止図柄設定処理〕
次に、特図2変動開始処理における特図2停止図柄設定処理(A3503)の詳細について説明する。図31は、特図2停止図柄設定処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、大当りフラグ2が大当りか否かを判定し(A4101)、大当りである場合(A4101の結果が「Y」)、特図2大当り図柄乱数格納領域(保留数1用)から大当り図柄乱数をロードする(A4102)。次に、特図2大当り図柄テーブルを設定する(A4103)。続いて、ロードした大当り図柄乱数に対応する停止図柄番号を取得し、特図2停止図柄番号領域にセーブする(A4104)。この処理により特別結果の種類(大当りの種類)が選択される。
その後、遊技制御装置100は、特図2大当り停止図柄情報テーブルを設定して(A4105)、停止図柄番号に対応する停止図柄パターンを取得し、停止図柄パターン領域にセーブする(A4106)。停止図柄パターンとは、特図表示器(ここでは特図2表示器52)での停止図柄や表示装置41での停止図柄を設定するためのものである。次に、停止図柄番号に対応するラウンド数上限値情報を取得し、ラウンド数上限値情報領域にセーブする(A4107)。本実施形態において、ラウンド数上限値は、16R又は6Rである。
次に、遊技制御装置100は、停止図柄番号に対応する確率変動判定データを取得し、
確率変動判定データ領域にセーブする(A4108)。確率変動判定データには、大当り状態終了後の確率状態(高確率/低確率)、及び、大当り状態終了後の普電サポート状態(時短状態)の情報が含まれてよい。例えば、確率変動判定データとして、低確率データ(通常、電サポなし)、高確率データ1(確変、電サポあり)、高確率データ2(潜伏確変、電サポなし)などがある。その後、停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンドを準備する(A4111)。
一方、遊技制御装置100は、大当りフラグ2が大当りでない場合(A4101の結果が「N」)、はずれ時の停止図柄番号を特図2停止図柄番号領域にセーブし(A4109)、はずれ停止図柄パターンを停止図柄パターン領域にセーブして(A4110)、停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンドを準備する(A4111)。以上の処理により、特図変動表示ゲームの結果に対応した停止図柄が設定される。
その後、飾り特図コマンドを飾り特図コマンド領域にセーブし(A4112)、演出コマンド設定処理を実行する(A4113)。この飾り特図コマンドは、後に演出制御装置300に送信される。そして、停止図柄番号に対応する図柄データを試験信号出力データ領域にセーブし(A4114)、特図2大当り図柄乱数格納領域(保留数1用)を0クリアし(A4115)、特図2停止図柄設定処理を終了する。
〔特図情報設定処理〕
次に、特図1変動開始処理と特図2変動開始処理における特図情報設定処理(A3404、A3504)の詳細について説明する。図32は、特図情報設定処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、変動グループ選択ポインタテーブルを設定し(A4201)、確率状態と停止図柄パターン番号(停止図柄パターンを示す番号)に対応する変動グループ選択ポインタを取得する(A4202)。例えば、確率状態は、確率状態1(通常、電サポなし)、確率状態2(確変、電サポあり)、確率状態3(潜伏確変、電サポなし)がある。ここでの確率状態には、確変/通常(高確率状態/低確率状態)の他に、電サポあり/なし(普電サポート状態/非普電サポート状態)も含めるものとする。また、本実施形態において、停止図柄パターン番号には、番号0(はずれ図柄)、番号1(4R通常大当り図柄、図柄1)、番号2(6R通常大当り図柄、図柄2)、番号3(8R通常大当り図柄、図柄3)、番号4(16R通常大当り図柄、図柄4)などがある。
次に、遊技制御装置100は、停止図柄パターンがはずれ図柄であるか否かを判定する(A4203)。停止図柄パターンがはずれ図柄である場合(A4203の結果が「Y」)、特図1変動表示ゲームの変動開始の場合には特図1保留数に対応する値に、特図2変動表示ゲームの変動開始の場合には特図2保留数に対応する値に変動グループ選択ポインタを更新し(A4204)、ステップA4205の処理に移行する。
一方、遊技制御装置100は、停止図柄パターンがはずれ図柄でない場合(A4203の結果が「N」)、即ち大当り図柄である場合、ステップA4204の処理を行わず、ステップA4205の処理に移行する。即ち、大当り図柄である場合、変動グループ選択ポインタは、ステップA4202で、特図1保留数や特図2保留数に影響されずに設定されたものになっている。
次に、遊技制御装置100は、変動グループ選択ポインタ領域に変動グループ選択ポインタをセーブし(A4205)、特図情報設定処理を終了する。
〔変動パターン設定処理〕
次に、特図1変動開始処理及び特図2変動開始処理における変動パターン設定処理(A3406、A3506)の詳細について説明する。図33は、変動パターン設定処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、変動グループ選択アドレステーブルを設定し(A4301)、変動グループ選択ポインタに対応する変動グループテーブルのアドレスを取得し、準備する(A4302)。さらに、対象(特図1又は特図2)の変動パターン乱数1格納領域(保留数1用)から変動パターン乱数1をロードし、準備して(A4303)、2バイト振り分け処理を実行する(A4304)。
2バイト振り分け処理は、変動パターン乱数1に基づいて変動グループテーブルから特図変動表示ゲームの変動パターン選択テーブルを選択するための処理である。
2バイト振分け処理では、遊技制御装置100は、選択テーブル(A4302にて準備した変動グループテーブル)から振り分け値を取得し、変動パターン乱数1の値から当該振り分け値を減算した値となるように、変動パターン乱数1の値を更新し、変動パターン乱数1が「0」よりも小さいか判定する。更新された変動パターン乱数1が「0」よりも小さい場合には、遊技制御装置100は、振り分けた結果に対応するデータのアドレスに更新して、2バイト振り分け処理を終了する。更新された変動パターン乱数1が「0」よりも小さくない場合には、変動パターン乱数1の値が「0」未満になるまで、次の振り分け値のアドレスに更新して選択テーブルから振り分け値を再度取得し、変動パターン乱数1の値を減算する処理を繰り返す。これにより、何れか一の変動選択テーブルが選択される。
そして、遊技制御装置100は、2バイト振り分け処理(A4304)によって得られた変動パターン選択テーブルのアドレスを取得し、準備する(A4305)。
次に、遊技制御装置100は、対象(特図1又は特図2)の変動パターン乱数2格納領域(保留数1用)から乱数をロードし、準備する(A4306)。そして、振り分け処理を実行する(A4307)。
振り分け処理は、変動パターン乱数2に基づいて、変動パターン選択テーブルから特図変動表示ゲームの変動パターン(変動パターン番号)を選択するための処理である。
振り分け処理では、遊技制御装置100は、対象の選択テーブル(ステップA4305にて準備した変動パターン選択テーブル)の先頭のデータが振り分けなしのコードでない場合には、対象の選択テーブルに最初に規定されている一の振り分け値を取得し、ステップA4306にて準備した変動パターン乱数2の値(乱数値)から取得した振り分け値を減算して新たな変動パターン乱数2を算出し、当該算出した新たな変動パターン乱数2が「0」よりも小さいかを判定する。そして、更新された変動パターン乱数2が「0」よりも小さいと判定すると、振り分けた結果に対応するデータのアドレスに更新して、振り分け処理を終了する。更新された変動パターン乱数2が「0」よりも小さくない場合には、次の振り分け値のアドレスに更新し、変動パターン乱数2の値が「0」未満になるまで、次の振り分け値のアドレスに更新して選択テーブルから振り分け値を再度取得し、変動パターン乱数2の値を減算する処理を繰り返す。これにより、何れか一の変動パターン(変動パターン番号)が選択される。
そして、遊技制御装置100は、振り分け処理(A4307)によって得られた変動パターン番号を取得し、変動パターン番号領域にセーブする(A4308)。このように、遊技制御装置100が、ゲームの実行態様である変動パターンを複数のうちから設定する変動パターン設定手段をなす。
〔変動開始情報設定処理〕
次に、特図1変動開始処理及び特図2変動開始処理における変動開始情報設定処理(A3407、A3507)の詳細について説明する。図34は、変動開始情報設定処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、対象の変動パターン乱数1、2の乱数格納領域をクリアする(A4601)。次に、変動時間値テーブルを設定し(A4602)、変動パターン番号に対応する変動時間値を取得し(A4603)、特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする。その後、変動パターン番号に対応する変動コマンド(MODE、ACTION)を演出コマンドとして準備して(A4604)、演出コマンド設定処理を行う(A4605)。
次に、遊技制御装置100は、変動図柄判別フラグに対応する特図保留数を−1更新して(A4606)、変動図柄判別フラグに対応する乱数格納領域のアドレスを設定する(A4607)。次いで、乱数格納領域をシフトし(A4608)、シフト後の空き領域をクリアする(A4609)。
続いて、遊技制御装置100は、変動順序フラグ格納領域をシフトし(A4610)、シフト後の空き領域をクリアし(A4611)、変動開始情報設定処理を終了する。
以上の処理により、特図変動表示ゲームの開始に関する情報が設定される。すなわち、遊技制御装置100が、始動記憶手段(遊技制御装置100)に記憶された各種の乱数値の判定を行う判定手段をなす。また、遊技制御装置100が、始動記憶の判定情報に基づいて、変動表示ゲームで実行する識別情報の変動パターンを決定することが可能な変動パターン決定手段をなす。
そして、これらの特図変動表示ゲームの開始に関する情報は後に演出制御装置300に送信され、演出制御装置300では、特図変動表示ゲームの開始に関する情報の受信に基づき、決定された変動パターンに応じて飾り特図変動表示ゲームでの詳細な演出内容を設定する。これらの特図変動表示ゲームの開始に関する情報としては、始動記憶数(保留数)に関する情報を含む飾り特図保留数コマンド、停止図柄に関する情報を含む飾り特図コマンド、特図変動表示ゲームの変動パターンに関する情報を含む変動コマンドが挙げられ、この順でコマンドが演出制御装置300に送信される。特に、飾り特図コマンドを変動コマンドよりも先に送信することで、演出制御装置300での処理を効率よく進めることができる。
〔特図変動中処理〕
次に、特図ゲーム処理における特図変動中処理(A2609)の詳細について説明する。図35は、特図変動中処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、変動図柄判別フラグ(特図1変動フラグ又は特図2変動フラグ)に対応する図柄停止コマンド(特図1図柄停止コマンド又は特図2図柄停止コマンド)を演出コマンドとして準備する(A4701)。
次に、遊技制御装置100は、遊技条件(所定条件)に対応する表示時間(待機時間)を設定する(A4702)。例えば、図56で後述するように、特図1変動表示ゲーム後に特図2変動表示ゲームが実行されるような遊技条件では、表示時間(待機時間)が長く設定されるが、特図1変動表示ゲーム又は特図2変動表示ゲームが連続して実行されるような遊技条件では、表示時間(待機時間)は短く設定されてよい。なお、遊技条件としての停止図柄パターンを示す停止図柄パターン番号に応じて表示時間が設定されてもよい。
そして、遊技制御装置100は、演出コマンド設定処理を実行し(A4703)、A4701の処理で準備した図柄停止コマンドに、A4702の処理で設定した遊技条件に対応する表示時間の設定情報を含めて演出制御装置300に送信する。なお、表示時間の設定情報の送信は、表示時間に対応する表示時間コマンドを独自に準備し、演出コマンド設定処理を表示時間コマンドに対して実行することによって行ってもよい。この場合の表示時間コマンドは、図柄停止のコマンド(後述の図50のB1719)の一種となる。図柄停止の情報及び表示時間の設定情報を受信した演出制御装置300は、対応する飾り特図変動表示ゲーム(飾り特図1変動表示ゲーム又は飾り特図2変動表示ゲーム)を停止する。その後、遊技制御装置100は、設定した表示時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(A4704)。
次いで、遊技制御装置100は、特図表示中処理に係る処理番号「2」を設定し(A4705)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(A4706)。
次に、遊技制御装置100は、特図1の変動終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブし(A4707)、さらに、特図2の変動終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(A4708)。
続いて、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの実行回数に係る図柄確定回数信号を外部情報端子に出力する際に使用する図柄確定回数信号制御タイマ領域に制御タイマ初期値(例えば256msec)をセーブする(A4709)。
その後、遊技制御装置100は、特図1表示器51における特図1変動表示ゲームの制御用の情報として、特図1表示器51での変動停止に係る停止フラグを特図1変動制御フラグ領域にセーブする(A4710)。さらに、特図2表示器52における特図2変動表示ゲームの制御用の情報として、特図2表示器52での変動停止に係る停止フラグを特図2変動制御フラグ領域にセーブし(A4711)、特図変動中処理移行設定処理を終了する。
〔特図表示中処理〕
次に、特図ゲーム処理における特図表示中処理(A2610)の詳細について説明する。図36は、特図表示中処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、特図1変動開始処理における大当りフラグ1設定処理にて設定された大当りフラグ1と、特図2変動開始処理における大当りフラグ2設定処理にて設定された大当りフラグ2と、をロードして(A4801)、RWMの大当りフラグ1領域及び大当りフラグ2領域をクリアする(A4802)。
そして、遊技制御装置100は、ロードされた大当りフラグ2が大当りか否かを判定して(A4803)、大当りである場合(A4803の結果が「Y」)、第2特図変動表示ゲームの大当り(特図2大当り)の開始に関する試験信号(例えば、条件装置作動中信号をオン、役物連続作動装置作動中信号をオン、特別図柄2当り信号をオン)をRWMの試験信号出力データ領域にセーブして(A4810)、ラウンド数上限値テーブルを設定する(A4811)。
一方、遊技制御装置100は、大当りフラグ2のチェックの結果、大当りでない場合(A4803の結果が「N」)、ロードされた大当りフラグ1が大当りか否かを判定して(A4804)、大当りである場合(A4804の結果が「Y」)、第1特図変動表示ゲームの大当り(特図1大当り)の開始に関する試験信号(例えば、条件装置作動中信号をオン、役物連続作動装置作動中信号をオン、特別図柄1当り信号をオン)をRWMの試験信号出力データ領域にセーブし(A4805)、ラウンド数上限値テーブルを設定する処理を実行する(A4811)。
遊技制御装置100は、大当りフラグ1が大当りでない場合(A4804の結果が「N」)、処理番号として特図普段処理に係る「0」を設定し(A4806)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブして(A4807)、変動図柄判別フラグ領域をクリアする(A4808)。そして、大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブして(A4809)、特図表示中処理を終了する。
その後、遊技制御装置100は、ラウンド数上限値情報に対応するラウンド数上限値(本実施形態の場合、16又は6)を取得し、RWMのラウンド数上限値領域にセーブする(A4812)。続けて、ラウンド数上限値情報に対応するラウンドLEDポインタを取得し、RWMのラウンドLEDポインタ領域にセーブする(A4813)。
続いて、遊技制御装置100は、停止図柄パターンに対応した飾り特図コマンドをRWMの飾り特図コマンド領域からロードし、演出コマンドとして準備して(A4814)、演出コマンド設定処理を実行する(A4815)。その後、普図変動表示ゲーム及び特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率を通常確率状態(低確率状態)とする情報に係る確率情報コマンドを演出コマンドとして準備して(A4816)、演出コマンド設定処理を実行する(A4817)。続けて、ラウンド数上限値に対応するファンファーレコマンドを演出コマンドとして準備して(A4818)、演出コマンド設定処理を実行する(A4819)。
その後、遊技制御装置100は、大当りファンファーレ時間(例えば10000msec)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(A4820)。そして、大入賞口不正入賞数領域をクリアし(A4821)、大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間外フラグをセーブする(A4822)。その後、ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1を実行し(A4823)、特図表示中処理を終了する。すなわち、遊技制御装置100が、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームの何れかで結果が特別結果となることに基づき、特別変動入賞装置39を開状態に変換する特別遊技状態を発生する特別遊技状態発生手段をなす。
〔ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1〕
次に、特図表示中処理におけるファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1(A4823)の詳細について説明する。図37は、ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、ファンファーレ/インターバル中処理に係る処理番号である「3」を設定し(A5501)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(A5502)。
次に、遊技制御装置100は、大当り(特別遊技状態)の開始に関する信号(例えば、大当り1信号をオン、大当り2信号をオン、大当り3信号をオン、大当り4信号をオン)を外部情報出力データ領域にセーブし(A5503)、高確率状態と時短状態の終了に関する信号(例えば、特別図柄1高確率状態信号をオフ、特別図柄2高確率状態信号をオフ、特別図柄1変動時間短縮状態信号をオフ、特別図柄2変動時間短縮状態信号をオフ、普通図柄1高確率状態信号をオフ)を試験信号出力データ領域にセーブする(A5504)。なお、普通図柄1変動時間短縮状態信号及び普通電動役物1開放延長状態信号は常時オフされている。その後、特別遊技状態で実行したラウンド数を管理するためのラウンド数領域をクリアし(A5505)、時短中の表示LED(例えば、第2遊技状態表示部58)を消灯させるため、遊技状態表示番号領域に時短なしの番号をセーブして(A5506)、RWM内の普図ゲームモードフラグ領域に普図低確率フラグをセーブする(A5507)。
そして、遊技制御装置100は、変動図柄判別フラグ領域をクリアし(A5508)、高確率状態の表示に係る遊技盤30に設けた遊技状態表示LED(第3遊技状態表示部)59を消灯させるために高確率報知フラグ領域をクリアして(A5509)、RWM内の特図ゲームモードフラグ領域に特図低確率&時短なしフラグをセーブする(A5510)。次に、停電復旧時に演出制御装置300に出力されるコマンドをセーブするRWM内の停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(低確率)をセーブする(A5511)。これにより高確率状態及び時短状態(普電サポート状態)が終了する。
その後、右打ち指示に関する信号(例えば、発射位置指定信号1をオン)を試験信号出力データ領域にセーブし(A5512)、右打ち中の表示LED(例えば、第1遊技状態表示部57)を点灯させるため、遊技状態表示番号2領域に右打ち状態中の番号をセーブして(A5513)、ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1を終了する。
〔演出コマンド設定処理〕
図38は、演出制御装置300に送信する演出コマンドを設定するための演出コマンド設定処理の手順を示すフローチャートである。この演出コマンド設定処理は、タイマ割込み処理中に実行される演出コマンド設定処理(A2417、A2706、A2721、A2908など)に共通する処理である。
遊技制御装置100は、まず、演出用シリアル送信バッファのステータスを読み込む(A7001)。さらに、送信バッファが満杯か否かを判定する(A7002)。
また、遊技制御装置100は、送信バッファが満杯でない場合には(A7002の結果が「N」)、コマンドデータ(MODE(上位バイト))をシリアル送信バッファに書き込む(A7003)。
遊技制御装置100は、送信バッファが満杯である場合には(A7002の結果が「Y」)、ステップA7001の処理に戻る。
さらに、遊技制御装置100は、演出用シリアル送信バッファのステータスを読み込み(A7004)、送信バッファが満杯か否かを判定する(A7005)。送信バッファが満杯である場合には(A7005の結果が「Y」)、ステップA7004の処理に戻る。
また、遊技制御装置100は、送信バッファが満杯でない場合には(A7005の結果が「N」)、コマンドデータ(ACTION(下位バイト))をシリアル送信バッファに書き込んだ後(A7006)、演出コマンド設定処理を終了する。
以上のように、演出制御装置300に対してはシリアル通信で演出コマンドを送信するようにしたことで、遊技制御装置100の負担を軽減できるとともに、演出コマンドの解析を困難にすることができる。また、コマンドの送出タイミングが早まるとともに、データ線の本数を減らすことができる。さらに、演出制御装置300においてもストローブ内でのコマンドの取り込みが必要なくなり、負担を軽減することができる。
〔図柄変動制御処理〕
図39に、前述の特図ゲーム処理における図柄変動制御処理(A2616、A2618)を示した。図柄変動制御処理は、特別図柄(第1特図、第2特図等)の変動の制御と、特別図柄の表示データの設定を行う処理である。なお、普通図柄(普図)の変動の制御と、普通図柄の表示データの設定を行う処理にも、同様の図柄変動制御処理が用いられる。
遊技制御装置100は、まず、制御対象の図柄(例えば、第1特図、第2特図、及び普図の何れか)にかかる変動制御フラグが変動中であるかチェックする(A7501)。本実施形態の場合、ステップA2615、ステップA2617、ステップA7614にて準備した変動制御テーブル上に、変動制御フラグ領域の下位アドレス、点滅制御タイマの初期値、変動図柄番号上限判定値、表示テーブル2(停止用)のアドレス、表示テーブル1(変動用)のアドレスが定義されている。
遊技制御装置100は、制御対象の図柄にかかる変動中フラグが変動中である場合(A7502の結果が「Y」)、制御対象の図柄に対応する図柄表示テーブル(変動用)を取得する(A7503)。本実施形態の場合、ステップA2615、ステップA2617、ステップA7614にて準備した変動制御テーブル上に、図柄表示テーブル(変動用)のアドレスが定義されている。
次に、遊技制御装置100は、制御対象の点滅制御タイマを−1更新し(A7504)、更新後の点滅制御タイマが0であるかを判定して(A7505)、更新後の点滅制御タイマが0でない場合(A7505の結果が「N」)、制御対象の変動図柄番号領域の値に対応する表示データを取得する(A7508)。そして、取得した表示データを対象のセグメント領域にセーブして(A7511)、図柄変動制御処理を終了する。
また、更新後の点滅制御タイマが0である場合(A7505の結果が「Y」)は、対象の点滅タイマ領域に対応する点滅制御タイマ初期値をセーブし(A7506)、制御対象の変動図柄番号を対応する範囲で+1更新して(A7507)、制御対象の変動図柄番号領域の値に対応する表示データを取得する(A7508)。そして、取得した表示データを対象のセグメント領域にセーブして(A7511)、図柄変動制御処理を終了する。
一方、遊技制御装置100は、制御対象の図柄にかかる変動中フラグが変動中でない場合(A7502の結果が「N」)は、制御対象の図柄に対応する図柄表示テーブル(停止用)を取得する(A7509)。本実施形態の場合、ステップA2615、ステップA2617、ステップA7614にて準備した変動制御テーブル上に、図柄表示テーブル(停止用)のアドレスが定義されている。次に、制御対象の停止図柄番号領域の値に対応する表示データを取得し(A7510)、取得した表示データを対象のセグメント領域にセーブして(A7511)、図柄変動制御処理を終了する。
ステップA7506でセーブする点滅制御タイマ初期値は、処理対象のゲームに応じて準備されている変動制御テーブルにおいて定義された値がセーブされる。ここでは、点滅制御タイマ初期値として100msecに相当する値が定義されている。この点滅制御タイマ初期値は、一括表示装置50において変動時間中に点灯パターンを更新する間隔である。
また、ステップA7507における対応する範囲は、処理対象のゲームに応じて準備されている変動制御テーブルにおいて定義された変動図柄番号上限判定値により規定される。ステップA7507において変動図柄番号を+1更新することで変動図柄番号上限値に達した場合は変動図柄番号を0にするようにされており、変動図柄番号は0〜(変動図柄番号上限判定値−1)の範囲で順次更新される。ステップA7508、A7511ではこの変動図柄番号に応じた表示データ(点灯パターン)を取得して表示する設定を行うようになっており、変動図柄番号上限判定値に等しい回数の点灯パターンの更新(変更)が行われることで一巡する表示が繰り返し行われることとなる。
このように処理対象のゲームに応じて準備されている変動制御テーブルにおいて点滅制御タイマ初期値と変動図柄番号上限値を定義することで、一括表示装置50において点灯パターンを更新させる間隔や表示が一巡する更新回数をゲームごとに設定することができる。
〔セグメントLED編集処理〕
次に、タイマ割込み処理におけるセグメントLED編集処理(A1311)の詳細について説明する。図40は、セグメントLED編集処理の手順を示すフローチャートである。セグメントLED編集処理では、一括表示装置50に設けられた特図1保留表示器54、特図2保留表示器55、普図保留表示器56、第1遊技状態表示部57、第2遊技状態表示部58、第3遊技状態表示部59、ラウンド表示部60を構成するセグメントLEDの駆動に関する設定等を行う。
遊技制御装置100は、まず、点滅制御タイマを+1更新し(A9201)、出力オンタイミングであるか否かを判定する(A9202)。点滅制御タイマの特定ビットが1である場合に、出力オンタイミングであると判定する。本実施形態では、特定ビットはビット5であるため、128msの点滅周期を作ることができる。
遊技制御装置100は、出力オンタイミングである場合(A9202の結果が「Y」)、普図保留数表示テーブル1を設定し(A9203)、出力オンタイミングでない場合(A9202の結果が「N」)、普図保留数表示テーブル2を設定し(A9204)、普図保留数に対応する表示データを取得して普図保留表示器56のセグメント領域にセーブする(A9205)。保留数が0〜2なら、普図保留数表示テーブル1、2のどちらのテーブルでも表示データは同じになるため、普図保留表示器56は点滅しないが、保留数が3〜4なら、普図保留数表示テーブル1の表示データと普図保留数表示テーブル2の表示データは異なるため、普図保留表示器56は点滅する。
次に、遊技制御装置100は、出力オンタイミングであるか否かを判定する(A9206)。出力オンタイミングである場合(A9206の結果が「Y」)、特図1保留数表示テーブル1を設定し(A9207)、出力オンタイミングでない場合(A9206の結果が「N」)、特図1保留数表示テーブル2を設定し(A9208)、特図1保留数に対応する表示データを取得して特図1保留表示器54のセグメント領域にセーブする(A9209)。
次に、遊技制御装置100は、出力オンタイミングであるか否かを判定する(A9210)。出力オンタイミングである場合(A9210の結果が「Y」)、特図2保留数表示テーブル1を設定し(A9211)、出力オンタイミングでない場合(A9210の結果が「N」)、特図2保留数表示テーブル2を設定し(A9212)、特図2保留数に対応する表示データを取得して特図2保留表示器55のセグメント領域にセーブする(A9213)。
その後、遊技制御装置100は、ラウンド表示部60での表示態様が規定されたラウンド表示LED表示テーブルを設定し(A9214)、ラウンド表示LED出力ポインタに対応する表示データを取得してラウンド表示部60のセグメント領域にセーブする(A9215)。
次に、遊技制御装置100は、第2遊技状態表示部58等での表示態様が規定された遊技状態表示テーブル1を設定する(A9216)。さらに、遊技状態表示番号に対応する表示データを取得して各遊技状態表示部のセグメント領域にセーブする(A9217)。
次いで、遊技制御装置100は、第1遊技状態表示部57での表示態様が規定された遊技状態表示テーブル2を設定する(A9218)。さらに、遊技状態表示番号2に対応する表示データを取得して第1遊技状態表示部57のセグメント領域にセーブする(A9219)。
続いて、遊技制御装置100は、高確率報知フラグをオンすべきか判定し(A9220)、高確率報知フラグをオンすべきでない場合(A9220の結果が「N」)、即ち、低確率状態である場合、高確率報知LED(第3遊技状態表示部59)のオフデータをセグメント領域にセーブする(A9221)。その後、セグメントLED編集処理を終了する。高確率報知フラグをオンすべき場合(A9220の結果が「Y」)、即ち、高確率状態である場合、高確率報知フラグ領域にオン情報がセーブされている状態(A1023)をそのまま維持して、セグメントLED編集処理を終了する。
〔外部情報編集処理〕
次に、タイマ割込み処理における外部情報編集処理(A1314)の詳細について、図41を参照して説明する。図41は、外部情報編集処理の手順を示すフローチャートである。図41Aは外部情報編集処理の前半部分を示し、図41Bは外部情報編集処理の後半部分を示す。外部情報編集処理では、始動口エラー監視処理(A2009)、払出コマンド送信処理(A1305)、入賞口スイッチ/状態監視処理(A1308)、磁石不正監視処理(A1312)、盤電波不正監視処理(A1313)での監視結果に基づいて、情報収集端末や遊技場内部管理装置等の外部装置や試射試験装置に出力する情報を作成して出力バッファにセットする処理等を行う。
遊技制御装置100は、まず、スイッチ異常エラーが発生中であるか否かを判定する(A9501)。スイッチ異常エラーが発生中である場合(A9501の結果が「N」)、遊技機エラー状態信号のオフデータを試験信号出力データ領域にセーブする(A9502)。スイッチ異常エラーが発生中である場合(A9501の結果が「Y」)、遊技機エラー状態信号のオンデータを試験信号出力データ領域にセーブする(A9503)。
次に、遊技制御装置100は、ガラス枠開放エラーが発生中であるか否かを判定する(A9504)。ガラス枠開放エラーが発生中でない場合(A9504の結果が「N」)、本体枠開放エラー(前面枠開放エラー)が発生中であるか否かを判定する(A9505)。本体枠開放エラーが発生中でない場合(A9505の結果が「N」)、扉・枠開放信号のオフデータを外部情報出力データ領域にセーブし(A9506)、セキュリティ信号のオフデータを外部情報出力データ領域にセーブする(A9507)。
遊技制御装置100は、ガラス枠開放エラーが発生中である場合(A9504の結果が「Y」)、又は、本体枠開放エラーが発生中である場合(A9505の結果が「Y」)、扉・枠開放信号のオンデータを外部情報出力データ領域にセーブし(A9508)、遊技機エラー状態信号のオンデータを試験信号出力データ領域にセーブする(A9509)。
遊技制御装置100は、ステップA9507、A9509の後、セキュリティ信号制御タイマが0でなければ−1更新し(A9510)、セキュリティ信号制御タイマが0であるか否か(タイムアップしたか否か)を判定する(A9511)。セキュリティ信号制御タイマの初期値は、初期化スイッチの操作等によりRAMに記憶されたデータが初期化されたときに、所定時間(例えば256msec)が設定される(メイン処理のA1029)。そして、セキュリティ信号制御タイマはRAM初期化時から計時されることになる。
遊技制御装置100は、セキュリティ信号制御タイマが0でない場合(A9511の結果が「N」)、セキュリティ信号のオンデータを外部情報出力データ領域にセーブし(A9512)、ステップA9513の処理に移行する。即ち、RAMに記憶されたデータの初期化が行われたことが外部情報として出力される。
遊技制御装置100は、セキュリティ信号制御タイマが0である場合(A9511の結果が「Y」)、磁石不正が発生中であるか否かを判定する(A9513)。なお、磁石不正フラグ領域に磁石不正発生フラグがセーブされている場合に、磁石不正が発生中であると判定できる。磁石不正が発生中でない場合(A9513の結果が「N」)、さらに、盤電波不正が発生中であるか否かを判定する(A9514)。なお、盤電波不正フラグ領域に盤電波不正発生フラグがセーブされている場合に、盤電波不正が発生中であると判定できる。
遊技制御装置100は、盤電波不正が発生中でない場合(A9514の結果が「N」)、さらに、大入賞口不正が発生中であるか否か判定する(A9515)。なお、大入賞口に関しての不正入賞発生フラグが不正フラグ領域にセーブされている場合、大入賞口不正が発生中であると判定できる。大入賞口不正が発生中でない場合(A9515の結果が「N」)、さらに、普電不正発生中であるか否かを判定する(A9516)。普電不正発生中でない場合(A9516の結果が「N」)、始動口エラー発生中であるか否か判定する(A9517)。なお、始動口エラーフラグ領域にエラー発生中フラグがセーブされている場合に、始動口エラー発生中であると判定できる。始動口エラー発生中でない場合(A9517の結果が「N」)、さらに、枠電波不正が発生中であるか否かを判定する(A9518)。
一方、遊技制御装置100は、磁石不正が発生中である場合(A9513の結果が「Y」)、盤電波不正が発生中である場合(A9514の結果が「Y」)、大入賞口不正が発生中である場合(A9515の結果が「Y」)、普電不正発生中である場合(A9516の結果が「Y」)、又は、始動口エラー発生中である場合(A9517の結果が「Y」)、遊技機エラー状態信号のオンデータを試験信号出力データ領域にセーブする(A9519)。その後、セキュリティ信号のオンデータを外部情報出力データ領域にセーブし(A9520)、払出予定の賞球数に関する情報を設定するメイン賞球信号編集処理を実行する(A9521)。
遊技制御装置100は、枠電波不正が発生中でない場合も(A9518の結果が「N」)、メイン賞球信号編集処理を実行する(A9521)。メイン賞球信号編集処理の詳細については後述する。続いて、遊技制御装置100は、始動口の入賞信号を編集する始動口信号編集処理を実行する(A9522)。始動口信号編集処理の詳細については後述する。
次に、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの実行回数に係る情報の出力時間を制御するための図柄確定回数制御タイマが0でなければ−1更新する(A9523)。なお、図柄確定回数制御タイマの最小値は0に設定されている。
そして、遊技制御装置100は、図柄確定回数制御タイマの値が0であるか否かを判定する(A9524)。図柄確定回数制御タイマの値が0である場合(A9524の結果が「Y」)、すなわち、タイムアップした又はすでにタイムアップしていた場合には、図柄確定回数信号のオフデータを外部情報出力データ領域にセーブし(A9525)、外部情報編集処理を終了する。
また、遊技制御装置100は、図柄確定回数制御タイマの値が0でない場合(A9524の結果が「N」)、すなわち、タイムアップしていない場合には、図柄確定回数信号のオンデータを外部情報出力データ領域にセーブし(A9526)、外部情報編集処理を終了する。
〔メイン賞球信号編集処理〕
次に、外部情報編集処理におけるメイン賞球信号編集処理(A9521)の詳細について説明する。図42は、メイン賞球信号編集処理の手順を示すフローチャートである。メイン賞球信号編集処理は、入賞口への入賞により発生した賞球数(払出予定数)が所定数(ここでは10個)になる毎に生成されるメイン賞球信号を外部装置に出力する処理である。
遊技制御装置100は、まず、メイン賞球信号出力制御タイマが0でなければ−1更新する(A9601)。なお、メイン賞球信号出力制御タイマの最小値は0に設定されている。そして、遊技制御装置100は、メイン賞球信号出力制御タイマの値が0であるか否かを判定する(A9602)。
遊技制御装置100は、メイン賞球信号出力制御タイマの値が0である場合には(A9602の結果が「Y」)、さらに、メイン賞球信号出力回数が0であるか否かを判定する(A9603)。
そして、遊技制御装置100は、メイン賞球信号出力回数が0でない場合には(A9603の結果が「N」)、メイン賞球信号出力回数を−1更新し(A9604)、メイン賞球信号出力制御タイマ領域にメイン賞球信号出力制御タイマ初期値(例えば、128msec)をセーブする(A9605)。
その後、遊技制御装置100は、メイン賞球信号をオン状態にするオンデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブし(A9607)、メイン賞球信号編集処理を終了する。また、メイン賞球信号出力回数が0である場合には(A9603の結果が「Y」)、外部装置用のメイン賞球信号をオフ状態にするオフデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブし(A9608)、メイン賞球信号編集処理を終了する。
一方、遊技制御装置100は、メイン賞球信号出力制御タイマの値が0でない場合には(A9602の結果が「N」)、メイン賞球信号出力制御タイマが出力オン区間中であるか否かを判定する(A9606)。なお、メイン賞球信号出力制御タイマが出力オン区間中であるとは、メイン賞球信号出力制御タイマの値が所定時間(例えば64msec)以上であることである。
遊技制御装置100は、メイン賞球信号出力制御タイマが出力オン区間中である場合には(A9606の結果が「Y」)、メイン賞球信号をオン状態にするオンデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブする(A9607)。また、メイン賞球信号出力制御タイマが出力オン区間中でない場合には(A9606の結果が「N」)、外部装置用のメイン賞球信号をオフ状態にするオフデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブして(A9608)、メイン賞球信号編集処理を終了する。
〔始動口信号編集処理〕
次に、外部情報編集処理における始動口信号編集処理(A9522)の詳細について説明する。図43は、始動口信号編集処理の手順を示すフローチャートである。始動口信号編集処理は、始動口1スイッチ36aや始動口2スイッチ37aや始動口3スイッチ42aの入力があった場合に、各々の入力について共通して行われる処理である。
遊技制御装置100は、まず、始動口信号出力制御タイマが0でなければ−1更新する(A9701)。なお、始動口信号出力制御タイマの最小値は0に設定されている。そして、遊技制御装置100は、始動口信号出力制御タイマの値が0であるか否かを判定する(A9702)。
遊技制御装置100は、始動口信号出力制御タイマの値が0である場合には(A9702の結果が「Y」)、始動口信号出力回数が0であるか否かを判定する(A9703)。そして、始動口信号出力回数が0でない場合には(A9703の結果が「N」)、始動口信号出力回数を−1更新し(A9704)、始動口信号出力制御タイマ領域に始動口信号出力制御タイマ初期値(例えば、128msec)をセーブする(A9705)。
その後、遊技制御装置100は、始動口信号をオン状態にするオンデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブし(A9707)、始動口信号編集処理を終了する。
また、遊技制御装置100は、始動口信号出力回数が0である場合には(A9703の結果が「Y」)、外部装置用の始動口信号をオフ状態にするオフデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブし(A9708)、始動口信号編集処理を終了する。
一方、遊技制御装置100は、始動口信号出力制御タイマの値が0でない場合には(A9702の結果が「N」)、始動口信号出力制御タイマが出力オン区間中であるか否かを判定する(A9706)。なお、始動口信号出力制御タイマが出力オン区間中であることとは、始動口信号出力制御タイマの値が所定時間(例えば64ms)以上であることである。
遊技制御装置100は、始動口信号出力制御タイマが出力オン区間中である場合には(A9706の結果が「Y」)、始動口信号をオン状態にするオンデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブし(A9707)、始動口信号編集処理を終了する。
また、遊技制御装置100は、始動口信号出力制御タイマが出力オン区間中でない場合には(A9706の結果が「N」)、外部装置用の始動口信号をオフ状態にするオフデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブし(A9708)、始動口信号編集処理を終了する。
〔メイン処理(演出制御装置)〕
最初に、演出制御装置300によって実行されるメイン処理の詳細を説明する。図44は、演出制御装置300によって実行されるメイン処理(メインプログラム)の手順を示すフローチャートである。メイン処理は、遊技機10に電源が投入されると主制御用マイコン311(演出用マイコン)によって実行される。演出制御装置300における処理では、ラウンド演出設定処理、エンディング演出設定処理、演出内容決定処理を除いて、全ての実施形態及び変形例において共通する処理であるため、いずれの実施形態において実行される処理であるかは記載しない。
なお、演出制御装置300が実行する処理のフローチャートにおいて、ステップの符号(番号)は「B****」と表されている。
演出制御装置300は、メイン処理の実行が開始されると、まず、割込みを禁止する(B0001)。次にCPU311及びVDP312の初期設定を実行し(B0002、B0003)、割込みを許可する(B0004)。割込みが許可されると、遊技制御装置100から送信されたコマンドを受信するコマンド受信割込み処理を実行可能な状態となる。
次に、演出制御装置300は、表示装置41等に表示する表示用データの生成を許可し(B0005)、乱数生成に用いる乱数シードを設定する(B0006)。そして、初期化すべき領域に電源投入時の初期値をセーブする(B0007)。
続いて、演出制御装置300は、WDT(ウォッチドックタイマ)をクリアする(B0008)。WDTは、上述したCPU初期設定(B0002)で起動され、CPU311が正常に動作しているかどうかを監視する。WDTが一定周期を経過してもクリアされない場合は、WDTがタイムアップしてCPU311がリセットされる。
次に、演出制御装置300は、遊技者による演出ボタン25の操作信号(演出ボタンスイッチ25a又はタッチパネル25bの信号)を検出したり、検出した信号に応じて演出内容(設定)を変更したりする演出ボタン入力処理を実行する(B0009)。演出ボタン入力処理では、後述する演出ボタン操作演出処理が実行される。続いて、遊技者によるLEDや液晶の輝度、音量の変更などの操作を受け付けるホール・遊技者設定モード処理を実行する(B0010)。ホール・遊技者設定モード処理において、後述の演出ポイントに応じて、遊技者は演出をカスタマイズすることができる。
次に、演出制御装置300は、演出ポイントの加算やクリアを実行する演出ポイント制御処理を実行する(B0011)。演出ポイント制御処理では、演出ポイントの加算対象となる演出や操作が実行されることで演出ポイントが加算される処理がされ、また、演出ポイントを次回の遊技に繰り越せるよう遊技終了時などに、例えば、演出ポイントの情報等を含む情報をQRコード(登録商標)として表示装置41に表示される。
次に、演出制御装置300は、演出乱数などの乱数を更新するための乱数更新処理を実行し(B0012)、遊技制御装置100から受信した受信コマンドを解析して対応する受信コマンドチェック処理を実行する(B0013)。なお、受信コマンドチェック処理の詳細については、図45にて後述する。
次に、演出制御装置300は、表示装置41等に表示する内容に合わせて各種データの更新を行ったり、表示装置41に表示する描画を表示フレームバッファに設定したりする演出表示編集処理を実行する(B0014)。このとき設定される描画データは、フレーム周期1/30秒(約33.3msec)以内にVDP312が描画を完了することができるものであれば問題なく表示装置41の画像を更新することができる。そして、表示フレームバッファへの描画準備を完了させて描画コマンド準備終了設定を実行する(B0015)。
続いて、演出制御装置300は、フレーム切替タイミングであるか否かを判定する(B0015)。フレーム切替タイミングでない場合は(B0016の結果が「N」)、フレーム切替タイミングになるまでB0016の処理を繰り返し、フレーム切替タイミングである場合は(B0016の結果が「Y」)、表示装置41への画面描画を指示する(B0017)。本実施形態のフレーム周期は1/30秒なので、例えば1/60秒(フレーム周期の1/2)毎の周期的なVブランク(画像更新)が2回実行されるとフレームの切り替えが行われる。なお、1/60秒で画像を更新せず、さらに間隔を大きくしてもよい。
また、演出制御装置300は、スピーカ19から出力される音を制御するサウンド制御処理を実行する(B0018)。
また、演出制御装置300は、LED等からなる装飾装置(盤装飾装置46、枠装飾装置18)を制御する装飾制御処理を実行する(B0019)。装飾制御処理では、例えば、LED等の装飾装置の発光制御を実行する。装飾制御処理では、例えば、予め用意されている変動表示ゲームの際の複数の演出パターンにそれぞれ付与されている演出番号のうち今回の演出に対応した演出番号に基づいて、LEDの点灯データを出力設定レジスタに書き込む指示をする。
そして、演出制御装置300は、装飾制御処理(B0019)の実行後、モータ及びソレノイドで駆動される電動役物などの演出装置(盤演出装置44)を制御する可動体制御処理を実行する(B0020)。可動体制御処理において、可動役物(可動体)の動作制御が実行され、ソレノイド等の駆動設定により、役物動作演出を実行する。
そして、演出制御装置300は、前述のB0020の処理を終えると、B0008の処理に戻る。以降、B0008からB0020までの処理を繰り返す。
〔受信コマンドチェック処理〕
次に、図45を参照して、上述したメイン処理における受信コマンドチェック処理(B0013)の詳細について説明する。図45は、演出制御装置300によって実行される受信コマンドチェック処理の手順を示すフローチャートである。
演出制御装置300は、まず、遊技制御装置100から受信したコマンド数をチェックするためにRAMのコマンド受信カウンタ領域のコマンド受信カウンタの値をコマンド受信数としてロードする(B1101)。そして、コマンド受信数が0でないか否かを判定する(B1102)。コマンド受信数が0である場合、すなわち、遊技制御装置100から受信したコマンドがない場合には(B1102の結果が「N」)、解析するコマンドがないので、受信コマンドチェック処理を終了する。
一方、演出制御装置300は、コマンド受信数が0でない場合、すなわち、遊技制御装置100からコマンドを受信している場合には(B1102の結果が「Y」)、コマンド受信カウンタ領域のコマンド受信カウンタ値をコマンド受信数分減算した後(B1103)、RAMの受信コマンドバッファの内容を解析用のコマンド領域にコピーする(B1104)。ここで、受信コマンドバッファはリングバッファなので、バッファ内の内容をコマンド領域にコピーする前にコマンド受信数を減算しても問題ない。また、コピー中に新たにコマンドを受信してもデータが上書きされることはない。
そして、演出制御装置300は、コマンド読出インデックスを0〜31の範囲で+1更新(1だけ加算)する(B1105)。受信コマンドバッファは受信したコマンドを32個まで保存できるよう構成されている。受信したコマンドは、コマンド読出インデックス0〜31の順に受信コマンドバッファに格納されており、ここではインデックス順に受信したコマンドを読み出して、解析用のコマンド領域にコピーする。なお、解析用のコマンド領域へのコピーが完了したタイミングで、読みだしたコマンド読出インデックスに対応する受信コマンドバッファの格納領域内はクリアされる。
演出制御装置300は、ステップB1101の処理にてロードしたコマンド受信数分のコマンドのコピーが完了したか否かを判定し(B1106)、コピーが完了していない場合は(B1106の結果が「N」)、ステップB1104からB1106の処理を繰り返す。
遊技制御装置100から送信されたコマンドを演出制御装置300が受信すると、受信コマンドバッファに受信したコマンドの内容が保存されると同時にコマンド受信カウンタ領域のコマンド受信カウンタ値が加算更新される。受信コマンドバッファには32個分のコマンドを保存することができるが、受信したコマンドの解析は、別途、解析用のコマンド領域で行われる。そして、解析用のコマンド領域に受信したコマンドの内容がコピーされると、受信コマンドバッファ及びコマンド受信カウンタ値はクリアされる。このように、受信コマンドバッファ内で直接解析を行わずに常に空き領域を確保しておくことで、コマンドの大量受信に備えることができる。
続いて、演出制御装置300は、コピーが完了した場合には(B1106の結果が「Y」)、解析用のコマンド領域の受信したコマンド内容をロードし(B1107)、内容を解析する受信コマンド解析処理を実行する(B1108)。なお、受信コマンド解析処理の詳細については、次の図46にて後述する。また、解析用のコマンド領域のアドレスを更新する(B1109)。その後、ステップB1101の処理にてロードしたコマンド受信数分のコマンドの解析が完了したか否かを判定し(B1110)、解析が完了していない場合は(B1110の結果が「N」)、ステップB1107からB1110の処理を繰り返す。解析が完了した場合には(B1110の結果が「Y」)、受信コマンドチェック処理を終了する。
〔受信コマンド解析処理〕
次に、図46を参照して、前述した受信コマンドチェック処理における受信コマンド解析処理(B1108)の詳細について説明する。図46は、演出制御装置300によって実行される受信コマンド解析処理の手順を示すフローチャートである。
演出制御装置300は、まず、受信したコマンドの上位バイトをMODE部、下位バイトをACTION部(ACT部)として分離する(B1201)。遊技制御装置100から演出制御装置300に送信されるコマンドは、MODE部(MODEコマンド)及びACTION部(ACTIONコマンド)によって構成されており、通常、コマンドの種類を示すMODE部から連続して送信される。従って、受信したコマンドの上位、下位はMODE部、ACTION部の順に構成される。
次に、演出制御装置300は、MODE部が正常範囲であるか否かを判定する(B1202)。すなわち、コマンドの種類を示すMODE部が取り得る値(種類を示すコマンド仕様として割り当てられた値)であるか否かを判定する。そして、MODE部が正常範囲である場合には(B1202の結果が「Y」)、同様にACTION部が正常範囲であるか否かを判定する(B1203)。すなわち、コマンドの内容(具体的な演出指示等)を示すACTION部が取り得る値(内容を示すコマンド仕様として割り当てられた値)であるか否かを判定する。そして、ACTION部が正常範囲である場合には(B1203の結果が「Y」)、さらに、MODE部に対するACTION部は正しい組み合せか否かを判定する(B1204)。すなわち、ACTION部の値が、MODE部によって特定される種類のコマンドが取り得る値であるのか否かを判定する。そして、正しい組み合せである場合には(B1204の結果が「Y」)、B1205以降の処理でコマンドの系統に応じたコマンド処理を実行する。
演出制御装置300は、まず、MODE部の値が変動系コマンドの範囲か否かを判定する(B1205)。なお、変動系コマンドは、飾り特別図柄の変動パターンを指令するコマンドであり、変動コマンドがある。そして、MODE部が変動系コマンドを表す場合には(B1205の結果が「Y」)、変動系コマンド処理を実行し(B1206)、受信コマンド解析処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部が変動系コマンドを表していない場合には(B1205の結果が「N」)、次に、MODE部が大当り系コマンドの範囲か否かを判定する(B1207)。なお、大当り系コマンドは、大当り中の演出に関する動作(ファンファーレ画面やラウンド画面の表示など)を指令するコマンドであり、例えば、ファンファーレコマンド、ラウンドコマンド、インターバルコマンド、エンディングを表すエンディングコマンド、及び大入賞口カウントを表す大入賞口カウントコマンドなどである。
そして、MODE部が大当り系コマンドを表す場合には(B1207の結果が「Y」)、大当り系コマンド処理を実行し(B1208)、受信コマンド解析処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部が大当り系コマンドを表していない場合には(B1207の結果が「N」)、次に、MODE部が図柄系コマンドの範囲か否かを判定する(B1209)。なお、図柄系コマンドには、停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンドがある。そして、MODE部が図柄系コマンドを表す場合には(B1209の結果が「Y」)、図柄系コマンド処理を実行し(B1210)、受信コマンド解析処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部が図柄系コマンドを表していない場合には(B1209の結果が「N」)、次に、MODE部が単発系コマンドの範囲か否かを判定する(B1211)。そして、MODE部が単発系コマンドを表す場合には(B1211の結果が「Y」)、単発系コマンド処理を実行し(B1212)、受信コマンド解析処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部が単発系コマンドを表していない場合には(B1211の結果が「N」)、次に、MODE部が先読み図柄系コマンドの範囲か否かを判定する(B1213)。先読み図柄系コマンドには、前述の先読み停止図柄コマンドがある。そして、MODE部が先読み図柄系コマンドを表す場合には(B1213の結果が「Y」)、先読み図柄系コマンド処理を実行し(B1214)、受信コマンド解析処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部が先読み図柄系コマンドを表していない場合には(B1213の結果が「N」)、次に、MODE部が先読み変動系コマンドの範囲か否かを判定する(B1215)。先読み変動系コマンドには、前述の先読み変動パターンコマンドがある。そして、MODE部が先読み変動系コマンドを表す場合には(B1215の結果が「Y」)、先読み変動系コマンド処理を実行し(B1216)、受信コマンド解析処理を終了する。
一方、演出制御装置300は、MODE部が先読み変動系コマンドを表していない場合には(B1215の結果が「N」)、予期しないコマンド(例えば、テストモード中のみ使用するコマンド)を受信した可能性があるので、受信コマンド解析処理を終了する。また、MODE部が正常範囲でない場合(B1202の結果が「N」)、ACTION部が正常範囲でない場合(B1203の結果が「N」)、もしくは、MODE部に対するACTION部が正しい組合せでない場合も(B1204の結果が「N」)、受信コマンド解析処理を終了する。
〔変動系コマンド処理〕
次に、図47を参照して、前述した受信コマンド解析処理における変動系コマンド処理(B1206)の詳細について説明する。図47は、演出制御装置300によって実行される変動系コマンド処理の手順を示すフローチャートである。
演出制御装置300は、受信した変動系コマンド(変動コマンド)の特図種別(特図1又は特図2)が未確定であるか否かを判定する(B1301)。特図種別が未確定である場合(B1301の結果が「Y」)、変動系コマンド処理を終了する。特図種別が未確定でない場合(B1301の結果が「N」)、受信した変動系コマンドと図柄系コマンドの組合せをチェックし(B1302)、変動系コマンドと図柄種別が不整合であるか否かを判定する(B1303)。ここで、不整合とは、はずれの変動系コマンドを受信したのに大当り図柄の図柄系コマンドを受信していた場合など、演出を行う上で矛盾してしまうことである。変動系コマンドと図柄種別が不整合である場合(B1303の結果が「Y」)、変動系コマンド処理を終了する。
演出制御装置300は、変動系コマンドと図柄種別が不整合でない場合(B1303の結果が「N」)、変動系コマンド(変動コマンド)から変動パターン種別を判別し(B1304)、変動中の演出である変動演出を設定する変動演出設定処理を実行する(B1305)。なお、同じ変動系コマンドに対して、複数の演出が存在する。続いて、遊技状態(P機状態)を示す遊技状態フラグに特図変動中を設定し(B1306)、連続演出等の先読み演出回数が0でなければ−1更新する(B1307)。
〔変動演出設定処理〕
次に、図48を参照して、前述した変動系コマンド処理における変動演出設定処理(B1305)の詳細について説明する。図48は、演出制御装置300によって実行される変動演出設定処理の手順を示すフローチャートである。
演出制御装置300は、まず、変動パターン種別が、リーチなし変動(リーチ状態にならない変動)であるか否かを判定する(B1401)。変動パターン種別がリーチなし変動である場合(B1401の結果が「Y」)、機種コード、特図種別、演出モードに対応する前半予告振分グループアドレステーブルを設定し(B1402)、変動系コマンド(変動コマンド)のMODE部と特図種別の保留数に対応する前半予告振分グループテーブルのアドレスを取得する(B1403)。リーチなし変動の場合、特図1保留数や特図2保留数が多いほど変動時間が短縮されるため、特図1保留数又は特図2保留数に対応するテーブルのアドレスを取得している。
演出制御装置300は、変動パターン種別がリーチなし変動でない場合(B1401の結果が「N」)、即ち、リーチあり変動である場合、機種コード、特図種別、演出モード、図柄種別に対応する前半予告振分グループアドレステーブルを設定し(B1404)、変動系コマンド(変動コマンド)のMODE部と変動パターン種別に対応する前半予告振分グループテーブルのアドレスを取得する(B1405)。
演出制御装置300は、ステップB1403、B1405の後、前半変動中(リーチ前)に出現する予告の抽選を行う(B1406)。続いて、機種コード、特図種別、演出モード、図柄種別に対応する後半予告振分グループアドレステーブルを設定し(B1407)、変動系コマンドのACT部に対応する後半予告振分グループテーブルのアドレスを取得し(B1408)、後半変動中(リーチ中)に出現する予告の抽選を行う(B1409)。その後、変動系コマンド(変動コマンド)のMODE部、ACT部に対応する変動演出の内容を決定する(B1410)。なお、変動系コマンドから変動時間や主なリーチ内容などがわかる。
次に、演出制御装置300は、予告の抽選結果に対応する演出(予告演出)の内容を決定する(B1411)。その後、リーチ演出等の変動演出や予告演出の内容に応じて、飾り特図変動表示ゲームの停止図柄を決定する(B1412)。ここで、はずれ図柄の場合にばらけ目を決定するなど、飾り停止図柄を具体的に決定する。
次に、演出制御装置300は、変動演出の表示設定を行い(B1413)、予告演出の表示設定を行う(B1414)。続いて、特図種別に対応する保留減少の表示設定を行い、例えば、今回変動する飾り特図に対応する保留表示が減るアニメーションが設定される(B1415)。続いて、スピーカによる演出態様を定める音声番号、装飾装置の演出動作を定める装飾番号を設定する(B1416)。
次に、演出制御装置300は、特図種別に対応する飾り特図変動の表示設定を行い(B1417)、表示装置41で変動する前述の第一から第三の特別図柄以外に第四特別図柄(第4図柄)に関する第4図柄変動の表示設定を行う(B1418)。第一から第三の特別図柄以外の図柄をまとめて第四特別図柄(第4図柄)と呼ぶ。なお、演出制御装置300は、B1417の処理において、飾り特図変動の変動態様を設定することができる。例えば、演出制御装置300は、特図2変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームの変動態様である飾り特図2変動の表示設定を、変動開始後の所定時間(所定の待機時間)が経過するまで飾り特別図柄(識別情報)が緩やかに変動する揺れ変動(第1態様)となるように設定できる。また、所定の待機時間の経過後は、演出制御装置は、飾り特図2変動の表示設定を、第1態様とは異なる緩やかではない第2態様となるように設定できる。ここで、第2態様には、例えば飾り特別図柄を次々と変化させる通常の変動パターンが選択される。また、第4図柄変動は、表示装置41及び表示装置41以外に設けた前述のランプ表示装置(LED)80でも表示される。
次に、演出制御装置300は、次に実行される変動表示ゲームの予告までを全て決定した上で、リーチ内容の変更や置換の切り替えを決定する演出内容決定処理を実行する(B1419)。
〔図柄系コマンド処理〕
次に、図49を参照して、上述した受信コマンド解析処理における図柄系コマンド処理(B1210)の詳細について説明する。図49は、演出制御装置300によって実行される図柄系コマンド処理の手順を示すフローチャートである。
演出制御装置300は、受信した図柄系コマンド(飾り特図1コマンド又は飾り特図2コマンド)のMODE部に対応する特図種別を設定する(B1601)。特図種別は、特図1又は特図2である。そして、図柄系コマンドのMODE部とACTION部(ACT部)の組合せに対応する図柄種別を設定し、RAM等の所定領域にセーブする(B1602)。ここで、特図1と特図2では、図柄の振分け割合が変わるので、MODE毎にテーブルを使用して、図柄種別を設定する。なお、例えば、図柄種別は、はずれ図柄や4R通常大当り図柄(図柄1)、6R通常大当り図柄(図柄2)、8R通常大当り図柄(図柄3)、16R通常大当り図柄(図柄4)などに対応する。
〔単発系コマンド処理〕
次に、図50を参照して、上述した受信コマンド解析処理における単発系コマンド処理(B1212)の詳細について説明する。図50は、演出制御装置300によって実行される単発系コマンド処理の手順を示すフローチャートである。
演出制御装置300は、まず、MODE部が遊技機の種類を示す機種指定コマンドを表すか否かを判定する(B1701)。そして、MODE部が機種指定コマンドを表す場合には(B1701の結果が「Y」)、遊技機の種類を設定する機種設定処理を実行し(B1702)、単発系コマンド処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部が機種指定コマンドを表していない場合には(B1701の結果が「N」)、次に、MODE部がRAM初期化のコマンドを表すか否かを判定する(B1703)。そして、MODE部がRAM初期化のコマンドを表す場合には(B1703の結果が「Y」)、RAM初期化の報知等を行うRAM初期化設定処理を実行し(B1704)、単発系コマンド処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部がRAM初期化のコマンドを表していない場合には(B1703の結果が「N」)、次に、MODE部が停電復旧時のコマンドを表すか否かを判定する(B1705)。そして、MODE部が停電復旧時のコマンドを表す場合には(B1705の結果が「Y」)、停電復旧設定処理を実行し(B1706)、単発系コマンド処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部が停電復旧時のコマンドを表していない場合には(B1705の結果が「N」)、次に、MODE部が客待ちデモコマンドを表すか否かを判定する(B1707)。そして、MODE部が客待ちデモコマンドを表す場合には(B1707の結果が「Y」)、客待ちデモ設定処理を実行し(B1708)、単発系コマンド処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部が客待ちデモコマンドを表していない場合には(B1707の結果が「N」)、次に、MODE部が飾り特図1保留数コマンド(A3208)を表すか否かを判定する(B1709)。そして、MODE部が飾り特図1保留数コマンドを表す場合には(B1709の結果が「Y」)、特図1保留情報設定処理を実行し(B1710)、単発系コマンド処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部が飾り特図1保留数コマンドを表していない場合には(B1709の結果が「N」)、次に、MODE部が飾り特図2保留数コマンド(A3203)を表すか否かを判定する(B1711)。そして、MODE部が飾り特図2保留数コマンドを表す場合には(B1711の結果が「Y」)、特図2保留情報設定処理を実行し(B1712)、単発系コマンド処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部が飾り特図2保留数コマンドを表していない場合には(B1711の結果が「N」)、次に、MODE部が確率情報コマンドを表すか否かを判定する(B1713)。そして、MODE部が確率情報コマンドを表す場合には(B1713の結果が「Y」)、確率情報設定処理を実行し(B1714)、単発系コマンド処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部が確率情報コマンドを表していない場合には(B1713の結果が「N」)、次に、MODE部がエラー/不正系のコマンドを表すか否かを判定する(B1715)。なお、エラー/不正系のコマンドとして、例えば、不正発生コマンド(A2108)、不正解除コマンド(A2116)、状態オフコマンド(A2404)、状態オンコマンド(A2407)がある。そして、MODE部がエラー/不正系のコマンドを表す場合には(B1715の結果が「Y」)、エラーや不正の報知や報知解除をするためのエラー/不正設定処理を実行し(B1716)、単発系コマンド処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部がエラー/不正系のコマンドを表していない場合には(B1715の結果が「N」)、次に、MODE部が演出モード切替用のコマンド(例えば、A5142の演出モード切替準備コマンド)を表すか否かを判定する(B1717)。そして、MODE部が演出モード切替用のコマンドを表す場合には(B1717の結果が「Y」)、演出モード切替設定処理を実行し(B1718)、単発系コマンド処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部が演出モード切替用のコマンドを表していない場合には(B1717の結果が「N」)、次に、MODE部が図柄停止のコマンドを表すか否かを判定する(B1719)。なお、図柄停止のコマンドには、例えば、特図1の図柄停止コマンドと特図2の図柄停止コマンドがある。そして、MODE部が図柄停止のコマンドを表す場合には(B1719の結果が「Y」)、演出制御装置300は、次に、MODE部のコマンドが正常なコマンドであるか否かを判定する(B1720)。
MODE部のコマンドが正常なコマンドである場合には(B1720の結果が「Y」)、演出制御装置300は、対応する特図の停止態様を設定する(B1721)。なお、遊技制御装置100は、A4703の演出コマンド設定処理において、図柄停止コマンドとともに表示時間の設定情報を演出コマンドとして送信している。そのため、演出制御装置300は、B1721の処理によって対応する特図の停止態様の設定とともに、特図種別に対応する飾り特図変動の表示時間(待機時間)も設定することができる。なお、特図種別に対応する飾り特図変動の表示時間(待機時間)は、受信した表示時間、即ちA4702の処理で遊技制御装置100によって設定される表示時間(待機時間)と同じ値になる。また、図柄停止のコマンド(B1719)を受信してから、変動系コマンド(図46のB1205)又は大当り系コマンド(図46のB1207)を受信するまでの時間が、ステップA4702で設定した表示時間に一致する。このため、飾り特別図柄の表示時間を設定する処理を独自に行わなくても、演出制御装置側で必然的に飾り特別図柄の表示時間がステップA4702で設定した表示時間と同じになる。
次に、演出制御装置300は、全図柄が停止した後に遊技状態フラグを通常状態に設定して(B1722)、単発系コマンド処理を終了する。B1722の処理では、一例として、遊技状態フラグを通常状態に設定しているが、本処理が実行されるタイミングによって、遊技状態フラグは、「変動中」「大当り中」「小当り中」のフラグが設定される。
一方、MODE部が図柄停止のコマンドを表していない場合(B1719の結果が「N」)、または、MODE部のコマンドが正常ではない場合(B1720の結果が「N」)には、演出制御装置300は、単発系コマンド処理を終了する。
〔先読み図柄系コマンド処理〕
次に、図51を参照して、上述した受信コマンド解析処理における先読み図柄系コマンド処理(B1214)の詳細について説明する。図51は、演出制御装置300によって実行される先読み図柄系コマンド処理の手順を示すフローチャートである。
演出制御装置300は、まず、最新保留情報が特図1保留(特図1始動記憶)の情報であるか否か、例えば、最新で受信した飾り特図保留数コマンドが飾り特図1保留数コマンドであるか否かを判定する(B1801)。最新保留情報が特図1保留の情報である場合(B1801の結果が「Y」)、先読み図柄系コマンド(先読み停止図柄コマンド)を特図1保留数に対応する特図1先読み図柄コマンド領域にセーブする(B1802)。
演出制御装置300は、最新保留情報が特図1保留の情報でない場合(B1801の結果が「N」)、即ち、最新で受信した飾り特図保留数コマンドが飾り特図2保留数コマンドである場合、先読み図柄系コマンド処理を終了する。
演出制御装置300は、ステップB1802の後、先読み変動系コマンドの受信待ちであることを示す先読み変動系コマンド受信待ちフラグを設定する(B1803)。これは、先読み図柄系コマンドと先読み変動系コマンドがセットになっているため、遊技制御装置100から先読み図柄系コマンドに続いて先読み変動系コマンドが送信されるためである。その後、先読み図柄系コマンド処理を終了する。
〔先読み変動系コマンド処理〕
次に、図52を参照して、上述した受信コマンド解析処理における先読み変動系コマンド処理(B1216)の詳細について説明する。図52は、演出制御装置300によって実行される先読み変動系コマンド処理の手順を示すフローチャートである。
演出制御装置300は、まず、先読み変動系コマンドの受信待ち中であるか否かを判定する(B1901)。前述の先読み変動系コマンド受信待ちフラグ(B1604)が設定されている場合、先読み変動系コマンドの受信待ち中であると判定できる。先読み変動系コマンドの受信待ち中でない場合(B1901の結果が「N」)、先読み変動系コマンド処理を終了する。先読み変動系コマンドの受信待ち中である場合(B1901の結果が「Y」)、先読み変動系コマンド受信待ちフラグをクリアする(B1902)。
次に、演出制御装置300(サブ基板)は、最新保留情報の図柄(特図1)の保留数に対応する先読み変動MODE変換テーブルを設定し(B1903)、先読み変動系コマンドのMODE部に対応してサブ内先読み変動コマンドMODE部を取得する(B1904)。次に、先読み変動ACT変換テーブルを設定し(B1905)、先読み変動系コマンドのACTION部(ACT部)に対応するサブ内先読み変動コマンドACT部を取得する(B1906)。
次に、演出制御装置300は、変換後のMODE部とACT部(即ち、サブ内先読み変動コマンドMODE部とACT部)が共に0以外であるか否かを判定する(B1907)。なお、正常(有効)なコマンドであれば0以外に変換される。変換後のMODE部、ACT部が共に0以外である場合(B1907の結果が「Y」)、変換後のMODE部とACT部から構成される変換後のコマンドを最新保留情報、保留数に対応する先読み変動コマンド領域(特図1先読み変動コマンド領域)にセーブする(B1908)。そして、先読みコマンド整合チェック処理を実行して(B1909)、変換後のMODE部とACT部の組合せが正常であるか否か判定する(B1910)。
なお、保留が変動表示ゲームを開始するときの保留数によって、MODE部に対応する前半変動の時間が変化する。保留が変動表示ゲームを開始するときに、保留が他になければ長めの前半変動になり、新たに保留が発生して保留数が多ければ短めの前半変動となる。従って、前半変動の時間値が遷移しても、演出制御装置300の内部コマンドが同じに扱えるように、受信した先読み変動系コマンドのMODE部をサブ内先読み変動コマンドMODE部に変換しておく。
また、リーチの種類は保留数に関係ないため、サブ内先読み変動コマンドACT部に対応する後半変動は保留数に依存しない。しかし、同一系統のリーチにも種類があるため、仮に先読み変動系コマンドのACT部(後半変動の値)を変換せずに、演出制御装置300がそのまま使うと数が多くなりチェックが困難になる。例えば、ノーマルリーチにも、ノーマルリーチ−1停止はずれ、ノーマルリーチ+1停止はずれなどの種類が存在する。従って、同一系統のリーチを示すACT部を、同じサブ内先読み変動コマンドACT部に変換することで、数を減らし、先読みコマンド整合チェック処理等のチェック処理の負担を軽減する。
次に、演出制御装置300は、変換後のMODE部とACT部(即ち、サブ内先読み変動コマンドMODE部とACT部)の少なくとも一方が0である場合(B1907の結果が「N」)、又は、変換後のMODE部とACT部の組合せが正常でない場合(B1910の結果が「N」)、変換後のコマンドに異常があるとして、先読み変動系コマンド処理を終了する。
演出制御装置300は、変換後のMODE部とACT部の組合せが正常である場合(B1910の結果が「Y」)、先読み対象の保留情報(最新保留の情報)を先読み変動コマンド領域からロードし(B1911)、最新保留の先読み演出に関する先読み抽選処理を実行する(B1912)。
次に、演出制御装置300は、最新保留の先読み予告演出が発生するか否かを判定する(B1913)。最新保留の先読み予告演出が発生する場合(B1913の結果が「Y」)、既保留に対応する保留情報をロードし(B1914)、先読み態様の保留に基づく変動演出内容と既保留に基づく変動演出内容とを比較する(B1915)。
次に、演出制御装置300は、B1915の比較処理において同一の変動内容があるか否かを判定する(B1916)。同一の変動内容がない場合には(B1916の結果が「N」)、演出制御装置300は、先読み演出内容を設定し(B1917)、本処理を終了する。
同一の変動内容がある場合には(B1916の結果が「Y」)、演出制御装置300は、先読み実行フラグを所定の一時領域にセーブし(B1918)、現時点で貯留されている既保留数をセーブする(B1919)。
次に、演出制御装置300は、発生する先読み予告演出が直ちに開始する演出であるか否か判定する(B1920)。直ちに開始する演出には、例えば、保留変化予告がある。発生する先読み予告演出が直ちに開始する演出である場合(B1920の結果が「Y」)、選出された先読み演出に対応する表示を設定し(B1921)、選出された先読み演出に対応する役物制御情報を設定する(B1922)。そして、先読み変動系コマンド処理を終了する。
一方、演出制御装置300は、最新保留の先読み予告演出が発生しない場合(B1913の結果が「N」)、又は、発生する先読み予告演出が直ちに開始する演出でない場合(B1920の結果が「N」)、そのまま。先読み変動系コマンド処理を終了する。
〔画面遷移〕
図53と図54は、第1実施形態において、表示装置41の表示画面及び保留数表示部660を時系列で示した画面遷移図であり、遊技全体の画面遷移の一例である。
図53の(ア)は、特図1変動表示ゲームを開始する直前の表示装置41の表示画面と保留数表示部660である。
表示装置41の表示画面において、複数の変動表示領域610(左領域610a(左、第一特別図柄)、右領域610b(右、第二特別図柄)、中領域610c(中、第三特別図柄))には、前回の飾り特図変動表示ゲーム(飾り特図1変動表示ゲーム又は飾り特図2変動表示ゲーム)のはずれ停止図柄が表示されている。また、表示画面の右下隅に表示される特図1変動表示領域615では、飾り特図1縮小図柄(第4図柄)の変動によって飾り特図1変動表示ゲームが行われるが、現時点では飾り特図1縮小図柄(第4図柄)として停止図柄「454」が表示される。右上隅に表示される特図2変動表示領域650では、飾り特図2縮小図柄(第4図柄)の変動によって飾り特図2変動表示ゲームが行われるが、現時点では飾り特図2縮小図柄(第4図柄)として停止図柄「123」が表示される。
表示画面の中央下部に表示される保留表示部630(始動記憶表示部)には、第1始動記憶(特図1保留)を示す第1保留表示(第1始動記憶表示)633aが表示される。保留表示部630には、第1保留表示633aを4つまで表示することができ、図53の(ア)では第1保留表示633aが2つ表示されている。保留表示部630には、第1保留表示633aの数が黒丸の数で表され、第1保留表示633aのない領域には第1保留表示用枠633bが表示されている。なお、第1保留表示用枠633bは非表示にしてもよい。
また、表示装置41の表示画面の右上方に位置する上部演出ユニット40cの保留数表示部660には、第2始動記憶の数である特図2保留数を示す数字「3」が表示されている。なお、後述するように、この段階では保留数表示部660を消灯して非表示にしておいてもよい。
(イ)は、特図1変動表示ゲームを開始するタイミングでの表示画面である。保留表示部630の左端の第1保留表示633aに対応する保留が消化され、特図1変動表示ゲームが開始されることで、飾り特別図柄(識別情報)の変動「↓↓↓」が変動表示領域610で開始されるとともに、飾り特図1縮小図柄の変動「↓↓↓」が特図1変動表示領域615で開始される。保留表示部630に残っている第1保留表示633aは、左端の第1保留表示633aに対応する保留の消化に伴って一つ左側の領域に移動する。なお、特図1変動表示ゲームの結果が大当りの場合には、特図1変動表示領域615と変動表示領域610の停止結果(停止図柄)は共通の態様(共通の数字)となるが、はずれの場合には、共通の態様でなくてよい。
その後、(ウ)では、複数の変動表示領域610の飾り特別図柄(識別情報)の変動と、特図1変動表示領域615の飾り特図1縮小図柄の変動と、が停止して、停止図柄がはずれ停止図柄となっている。そして、遊技条件に対応する所定の表示時間(待機時間)が経過した後、保留表示部630に残った最後の第1保留表示633aに対応する保留を消化して、(エ)のように飾り特別図柄の変動「↓↓↓」が変動表示領域610で開始されるとともに、飾り特図1縮小図柄の変動「↓↓↓」が特図1変動表示領域615で開始される。
その後、(オ)のように複数の変動表示領域610の飾り特別図柄の変動と、特図1変動表示領域615の飾り特図1縮小図柄の変動と、が停止して、停止図柄がはずれ停止図柄となる。
そして、遊技条件に対応する所定の表示時間(待機時間)が経過した後、即ち、はずれ停止図柄が所定の表示時間だけ表示された後、(カ)に示すように特図2保留を消化して特図2変動表示ゲームが開始される。このように、第1始動記憶(特図1保留)が記憶されていない場合において第2始動記憶(特図2保留)が記憶されているときだけ、特図2保留を一つ消化して特図2変動表示ゲームが開始される(特図1優先消化)。特図2保留の消化に伴い保留数表示部660の特図2保留数を示す数字(保留数表示、始動記憶数表示)は「3」から「2」に減少する。また、飾り特別図柄の変動「↓↓↓」が変動表示領域610で開始されるとともに、飾り特図2縮小図柄(第4図柄)の変動「↓↓↓」が特図2変動表示領域650で開始される。
なお、特図2保留を消化して特図2変動表示ゲームを開始する際に、図2に示す上部演出ユニット40cの第1発光部分510(文字「OMAKE」)や第2発光部分511(キャラクタの顔部分)、第3発光部分512(矢印部分)を光らせてもよい。また、特図2保留を消化する際に、音(「キュイーン」)や音声(例えば「OMAKEゲーム」)を発生させて、特図2表示ゲームが開始することを報知してもよい。さらに、特図2保留を消化する際に、操作ハンドル24に振動を発生させて、特図2表示ゲームが開始することを報知してもよい。また、特図2変動表示ゲーム中にも、第1発光部分510(文字「OMAKE」)の各文字の順次点灯や循環点灯を実行してもよい。なお、第3発光部分512(矢印部分)は、発光することによって遊技者を保留数表示部660に注目するよう促す注目促進表示として機能する。
また、特図2保留の消化の直前又は開始(特図2変動表示ゲームの開始)から特図2変動表示ゲームが終了するまでの間以外は、保留数表示部660を消灯させて特図2保留数を示す数字を非表示としてもよい。すなわち、この場合において特図2保留数は、特図2保留の消化の直前又は開始から特図2変動表示ゲームが終了するまでの間だけ表示されることになる。また、保留数表示部660を消灯させて特図2保留数を示す数字を非表示とした場合には、別の場所で特図2保留数を表示するようにしてもよい。例えば、表示装置41の隅に保留数(特図1保留数及び特図2保留数の両方)を表示するようにしてもよく、遊技盤30に設けられた装飾用LEDの一部を保留表示として割り当てるようにしてもよい。なお、複数の特図2保留が存在して特図2変動表示ゲームが連続して実行される場合には、最初の特図2変動表示ゲームの直前又は開始から最後の特図2変動表示ゲームの終了までの間以外は、保留数表示部660を消灯させて特図2保留数を示す数字を非表示とすることもできる。このような態様によれば、特図2保留数の消化の開始から特図2変動表示ゲームが終了するまでの間だけ特図2保留数を示す数字が保留数表示部660に表示されるので、特図1変動表示ゲームの終了後に特図2変動表示ゲームが突然開始するように遊技者に見え、遊技者の意表を突くことができる。さらに、第3始動入賞口42は、上部演出ユニット40cの装飾に隠れて遊技者からは直接視認できないので、遊技球が第3始動入賞口42にどれだけ入賞して特図2保留が発生しているか分かり難いものとなっている。そのため、特図1保留(第1始動記憶)がなくなり特図1変動表示ゲームが実行されずにスランプを感じている遊技者の前で特図2変動表示ゲームが突然開始されたように見えるので、遊技者の意表をより効果的につくことができる。なお、表示装置41等の表示装置では、第2始動記憶(特図2保留)に対応する保留表示自体は表示されないことからも、特図2保留が発生しているか分かり難いものとなっており、特図1変動表示ゲームの終了後に特図2変動表示ゲームが突然開始するように見える。
続いて、特図2変動表示ゲームが終了して、飾り特図2変動表示ゲームの停止結果(停止図柄)が大当り結果態様(特別結果態様)の場合には、(キ)のように表示され、その後、(ク)において大当りのラウンド遊技が開始され、大当りラウンド演出が実行される。なお、特図2変動表示ゲーム中に、第1発光部分510(文字「OMAKE」)の各文字の順次点灯や循環点灯を実行していた場合に、飾り特図2変動表示ゲームの停止結果が大当り結果態様となる際に、第1発光部分510(文字「OMAKE」)の全文字を点灯してもよい。
一方、特図2変動表示ゲームが終了して、飾り特図2変動表示ゲームの停止結果(停止図柄)がはずれ結果態様(はずれ停止図柄)の場合には、(キ’)のように表示され、その後、次の変動表示ゲームが開始される。なお、次の変動表示ゲームは、第1保留表示633aが保留表示部630に表示されている場合には特図1変動表示ゲームが実行され、表示されていない場合には特図2保留を消化して特図2変動表示ゲームが実行される。(キ’)の後、特図2保留が消化されることで、保留数表示部660に表示されている特図2保留数を示す数字は、「2」から「1」に変化する。
〔表示時間(待機時間)のテーブル〕
次に、遊技条件に対応する所定の表示時間(待機時間)について、図55を参照して説明する。
図55は、本実施形態において、停止図柄がはずれ停止図柄である場合に、先の保留の特図変動表示ゲームの種別と次の保留の特図変動表示ゲームの種別とに応じて設定される表示時間を説明するテーブルである。本実施形態の表示時間(待機時間)には、第1表示時間(第1時間、0.8sec)、又は第1表示時間よりも長い第2表示時間(第2時間、5sec)が選択される。
先の保留の特図変動表示ゲームの種別が特図1変動表示ゲームであり、次の保留の特図変動表示ゲームの種別が特図1変動表示ゲームである場合(図53の(ウ)から(エ)の場合)には、特図1変動表示ゲームが連続して実行されることになるが、先の飾り特図1変動表示ゲームの停止図柄の表示時間(待機時間)は第1表示時間(第1時間)の0.8secになる。
他方で、先の保留の特図変動表示ゲームの種別が特図1変動表示ゲームであり、次の保留の特図変動表示ゲームの種別が特図2変動表示ゲームである場合(図53の(オ)から(カ)の場合)には、特図1変動表示ゲームの後に特図2変動表示ゲームが実行されることになるが、先の飾り特図1変動表示ゲームの停止図柄の表示時間(待機時間)は第2表示時間(第2時間)の5secになる。
なお、第2表示時間(第2時間)の5secが経過する前に、遊技球が第1始動入賞口36に入賞することで第1始動記憶が記憶された場合(第1保留表示633aが1つ以上表示された場合)には、次の変動表示ゲームとして特図2変動表示ゲームに代えて特図1変動表示ゲームを優先して実行することができる。その際、第2表示時間(第2時間、例えば5sec)が経過するまで待機してから、次の特図1変動表示ゲームが実行される。なお、次の変動表示ゲームとして特図1変動表示ゲームが優先して実行される場合において、第2表示時間(第2時間、例えば5sec)が経過していなくても、次の特図1変動表示ゲームを実行するようにしてもよい。この場合には、先の飾り特図1変動表示ゲームの停止図柄の表示時間(待機時間)は、第1表示時間(第1時間、例えば0.8sec)の経過によって満了することになり、その後、次の特図1変動表示ゲームが実行される。
先の保留の特図変動表示ゲームの種別が特図2変動表示ゲームであり、次の保留の特図変動表示ゲームの種別が特図1変動表示ゲーム又は特図2変動表示ゲームである場合には、特図2変動表示ゲームの後に特図1変動表示ゲーム又は特図2変動表示ゲームが実行されることになるが、先の飾り特図2変動表示ゲームの停止図柄の表示時間(待機時間)は第1表示時間(第1時間)の0.8secになる。
先の保留の特図変動表示ゲームの種別が特図1変動表示ゲーム又は特図2変動表示ゲームであり、次の保留がない場合には、停止図柄の表示時間(待機時間)は第1表示時間(第1時間)の0.8secに設定されるが、次の特図変動表示ゲームは新たな保留が発生するまで開始されない。したがって、先の保留の飾り特図変動表示ゲームの停止図柄は、次の特図変動表示ゲームが開始されるか客待ちデモ(動画等)が表示装置41で開始されるまで表示された状態になる。
〔表示時間(待機時間)のタイミングチャート〕
次に、遊技条件に対応する所定の表示時間(待機時間)を示すタイミングチャートについて、図56を参照して説明する。図56は、特図変動表示ゲームが実行される各順番(各実行順)における表示時間の長さを説明するタイミングチャートである。遊技制御装置100は、前述の特図変動中処理によって、遊技条件に対応する表示時間(待機時間)を設定する(図35のA4702)。
図56のタイミングチャートにおいて、時刻T1は、先の特図変動表示ゲームの結果態様が停止表示される時刻である。時刻T2は、特図1変動表示ゲームの次に特図2変動表示ゲームが実行される場合以外において、次の特図変動表示ゲームが変動開始する時刻である。時刻T3は、特図1変動表示ゲームの次に特図2変動表示ゲームが実行される場合において、当該特図2変動表示ゲームが変動開始する時刻である。
まず、特図変動表示ゲームの順番が、特図1変動表示ゲームの後に特図1変動表示ゲームと続く場合(図53の(ウ)から(エ)の場合)には、先の特図1変動表示ゲームが時刻T1で結果態様を停止表示してから0.8sec経過後の時刻T2において、後の特図1変動表示ゲームが開始される。したがって、先の飾り特図1変動表示ゲームの停止図柄は、第1表示時間(第1時間、0.8sec)で表示される。
次に、特図変動表示ゲームの順番が、特図1変動表示ゲームの後に特図2変動表示ゲームと続く場合(図53の(オ)から(カ)の場合)には、先の特図1変動表示ゲームが時刻T1で結果態様を停止表示してから5sec経過後の時刻T3において、後の特図2変動表示ゲームが開始される。したがって、先の飾り特図1変動表示ゲームの停止図柄は、第2表示時間(第2時間、5sec)で表示される。
また、特図変動表示ゲームの順番が、特図2変動表示ゲームの後に特図1変動表示ゲーム又は特図2変動表示ゲームと続く場合には、先の特図2変動表示ゲームが時刻T1で結果態様を停止表示してから0.8sec経過後の時刻T2において、後の特図変動表示ゲームが開始される。したがって、先の飾り特図1変動表示ゲームの停止図柄は、第1表示時間(第1時間、0.8sec)で表示される。
〔第2表示時間(第2時間)のテーブルの変形例1〕
本実施形態の変形例1に係る遊技条件に対応する所定の表示時間(待機時間)について説明する。
先の保留の特図変動表示ゲームの種別が特図1変動表示ゲームであり、次の保留の特図変動表示ゲームの種別が特図2変動表示ゲームである場合、すなわち特図変動表示ゲームの順番が、特図1変動表示ゲームの後に特図2変動表示ゲームと続く場合(図53の(オ)から(カ)の場合)の遊技条件に対応する所定の表示時間(待機時間)は、本実施形態では第2表示時間(第2時間)を一定の時間の5secとしたが、先に実行される特図1変動表示ゲームの変動パターンに応じて変化させてもよい。なお、以下の変形例の第1表示時間(第1時間)は、本実施形態の第1表示時間(第1時間)と同様に、0.8secに設定される。
図57は、本実施形態の変形例1に係る遊技条件に対応する所定の第2表示時間(第2時間)を説明するテーブルである。
本実施形態の変形例1に係る表示時間(待機時間)の設定では、図57に示すように、先に実行される特図1変動表示ゲームの変動パターンが変動パターン1となり、変動時間が13secの通常変動となった場合には、停止図柄の第2表示時間(第2時間)は5secに設定される。
また、先に実行される特図1変動表示ゲームの変動パターンが変動パターン2となり、変動時間が20secのノーマルリーチ変動(Nリーチ変動)となった場合も、停止図柄の第2表示時間(第2時間)は5secに設定される。
他方で、先に実行される特図1変動表示ゲームの変動パターンが変動パターン3となり、変動時間が60secのスペシャル1リーチ変動(SP1リーチ変動)となった場合には、停止図柄の第2表示時間(第2時間)は10secに設定される。
先に実行される特図1変動表示ゲームの変動パターンが変動パターン4となり、変動時間が120secのスペシャル2リーチ変動(SP2リーチ変動)となった場合には、停止図柄の第2表示時間(第2時間)は15secに設定される。
このように、変動演出の種別が大当り期待度の高いリーチ演出の系統(リーチの種類、種別)となったときほど第2表示時間(第2時間)が長くなるように設定されることで、特図1保留(第1始動記憶)がなくなった際に、遊技者は大当り期待度の高いリーチ演出の余韻を楽しむことができる。
〔第2表示時間(第2時間)のテーブルの変形例2〕
また、特図変動表示ゲームの順番が、特図1変動表示ゲームの後に特図2変動表示ゲームと続く場合(図53の(オ)から(カ)の場合)の第2表示時間(第2時間)は、図58に示すように、先に実行される特図1変動表示ゲームの変動パターンに応じて変化させることもできる。
図58は、本実施形態の変形例2に係る遊技条件に対応する所定の第2表示時間(第2時間)を説明するテーブルである。
本実施形態の変形例2に係る表示時間(待機時間)の設定では、図58に示すように、先に実行される特図1変動表示ゲームの変動パターンが変動パターン1となり、変動時間が13secの通常変動となった場合には、停止図柄の第2表示時間(第2時間)は7secに設定される。
また、先に実行される特図1変動表示ゲームの変動パターンが変動パターン2となり、変動時間が20secのノーマルリーチ変動(Nリーチ変動)となった場合も、停止図柄の第2表示時間(第2時間)は6secに設定される。
他方で、先に実行される特図1変動表示ゲームの変動パターンが変動パターン3となり、変動時間が60secのスペシャル1リーチ変動(SP1リーチ変動)となった場合には、停止図柄の第2表示時間(第2時間)は5secに設定される。
先に実行される特図1変動表示ゲームの変動パターンが変動パターン4となり、変動時間が120secのスペシャル2リーチ変動(SP2リーチ変動)となった場合には、停止図柄の第2表示時間(第2時間)は3secに設定される。
このように、本実施形態の変形例2に係る表示時間(待機時間)の設定では、変動演出の種別が大当り期待度の高いリーチ演出の系統(リーチの種類、種別)となったときほど第2表示時間(第2時間)が短くなるように設定されている。したがって、大当り期待度の高いリーチ演出の発生後は、遊技者が遊技をやめて離席する可能性があるが、第2表示時間が短くなることによって特図1保留(第1始動記憶)がなくなった際に次の特図2変動表示ゲームが早めに開始されるので、遊技者の興味を引き付け離席する可能性を小さくすることができる。
〔第2表示時間(第2時間)のテーブルの変形例3〕
特図変動表示ゲームの順番が、特図1変動表示ゲームの後に特図2変動表示ゲームと続く場合(図53の(オ)から(カ)の場合)の第2表示時間(第2時間)は、図59に示すように、最後に表示された大当り結果態様(特別結果態様)の停止結果(停止図柄パターン)、即ち、直前に発生した特別結果態様となった特別図柄の停止図柄パターン(つまり停止図柄)に応じて変化させることもできる。なお、停止図柄パターンは、前述のように停止図柄を設定する情報であり停止図柄に直接対応するが、図30のステップA4006や図31のステップA4106で取得され、飾り特図コマンド(A4011、A4111)によって演出制御装置300で受信されRAM等に記憶されている(図46のB1209とB1210、図49)。
図59は、本実施形態の変形例3に係る遊技条件に対応する所定の第2表示時間(第2時間)を説明するテーブルである。
本実施形態の変形例3に係る表示時間(待機時間)の設定では、図59に示すように、直近の特別結果態様となった停止図柄の停止図柄パターンが図柄1(4R通常大当り図柄)となり、その大当りラウンド遊技のラウンド数が4Rとなる4R通常の図柄種別であった場合には、停止図柄の第2表示時間(第2時間)は5secに設定される。
また、直近の特別結果態様となった停止図柄の停止図柄パターンが図柄2(6R通常大当り図柄)となり、その大当りラウンド遊技のラウンド数が6Rとなる6R通常の図柄種別であった場合も、停止図柄の第2表示時間(第2時間)は5secに設定される。
他方で、直近の特別結果態様となった停止図柄の停止図柄パターンが図柄3(8R通常大当り図柄)となり、その大当りラウンド遊技のラウンド数が8Rとなる8R通常の図柄種別であった場合には、停止図柄の第2表示時間(第2時間)は10secに設定される。
直近の特別結果態様となった停止図柄の停止図柄パターンが図柄4(16R通常大当り図柄)となり、その大当りラウンド遊技のラウンド数が16Rとなる16R通常の図柄種別であった場合には、停止図柄の第2表示時間(第2時間)は15secに設定される。
このように、本実施形態の変形例3に係る表示時間(待機時間)の設定では、直近の大当りラウンド遊技のラウンド数が多かったときほど第2表示時間(第2時間)が長くなるように設定されている。そのため、直近の大当りラウンド遊技のラウンド数が多かったときほど出玉が多く、その後の出球遊技(出球を使用する遊技)の時間が長くなるが、特図1保留(第1始動記憶)がなくなった際に飾り特図1変動表示ゲームの停止図柄の表示される時間が長くなり、次の特図2変動表示ゲームが遅めに開始される。その結果、特図1保留(第1始動記憶)が一時的になくなった場合に通常と異なる演出で特図2変動表示ゲームが遅めに開始されるので、意外性を与えることができ遊技者を出球遊技において楽しませることができる。
他方で、直近の大当りラウンド演出のラウンド数が少なかったときほど特図1変動表示ゲームの停止図柄の第2表示時間(第2時間)が短くなって、次の特図2変動表示ゲームが早めに開始されるので、遊技者は、次の変動表示ゲームを早めに開始して効率よく遊技を進めていくことができる。その結果、直近の大当りラウンド遊技のラウンド数が少なかったことで出球遊技(出球を使用する遊技)となる時間が短くなっている遊技者にとって、次の大当り結果態様(特別結果態様)が早く得られるようにスムーズに遊技をこなしていくことができるので、遊技者の遊技の興趣を向上させることができる。
なお、遊技機10が全ての大当り結果態様が確変大当たりとなるST機の場合には、上記の直近の特別結果態様となった停止図柄パターンの図柄種別は、4R通常、6R通常、8R通常、16R通常に代えて4R確変、6R確変、8R確変、16R確変になる。また、大当り終了後に特定遊技状態としての時短状態となっている場合には、表示時間(待機時間)を通常遊技状態(通常状態)の表示時間(待機時間)よりも短い時間(例えば、0.8sec)に設定してもよい。このように設定することで、遊技者は、次の大当り結果態様(特別結果態様)が早く得られるようにスムーズに遊技をこなしていくことができるので、遊技者の遊技の興趣を向上させることができる。
〔第2表示時間(第2時間)のテーブルの変形例4〕
特図変動表示ゲームの順番が、特図1変動表示ゲームの後に特図2変動表示ゲームと続く場合(図53の(オ)から(カ)の場合)の第2表示時間(第2時間)は、図60に示すように、最後に表示された大当り結果態様(特別結果態様)の停止結果(停止図柄パターン)、即ち、直前に発生した特別結果態様となった特別図柄の停止図柄パターンに応じて変化させることもできる。
図60は、本実施形態の変形例4に係る遊技条件に対応する所定の第2表示時間(第2時間)を説明するテーブルである。
本実施形態の変形例4に係る表示時間(待機時間)の設定では、図60に示すように、直近の特別結果態様となった停止図柄パターンが図柄1(4R通常大当り図柄)となり、その大当りラウンド遊技のラウンド数が4Rとなる4R通常の図柄種別であった場合には、停止図柄の第2表示時間(第2時間)は7secに設定される。
また、直近の特別結果態様となった停止図柄パターンが図柄2(6R通常大当り図柄)となり、その大当りラウンド遊技のラウンド数が6Rとなる6R通常の図柄種別であった場合には、停止図柄の第2表示時間(第2時間)は6secに設定される。
他方で、直近の特別結果態様となった停止図柄パターンが図柄3(8R通常大当り図柄)となり、その大当りラウンド遊技のラウンド数が8Rとなる8R通常の図柄種別であった場合には、停止図柄の第2表示時間(第2時間)は5secに設定される。
直近の特別結果態様となった停止図柄パターンが図柄4(16R通常大当り図柄)となり、その大当りラウンド遊技のラウンド数が16Rとなる16R通常の図柄種別であった場合には、停止図柄の第2表示時間(第2時間)は3secに設定される。
このように、本実施形態の変形例4に係る表示時間(待機時間)の設定では、直近の大当りラウンド演出のラウンド数が多かったときほど第2表示時間(第2時間)が短くなるように設定されている。したがって、直近の大当りラウンド遊技のラウンド数が多かったことによって、多くの出球を得られた遊技者は遊技をやめて離席する可能性があるが、第2表示時間(第2時間)が短くなることによって特図1保留(第1始動記憶)がなくなった際に次の特図2変動表示ゲームが早めに開始されるので、遊技者の興味を引き付け離席する可能性を小さくすることができる。
〔第1実施形態の作用・効果〕
第1実施形態に係る遊技機10は、第1始動領域(第1始動入賞口36)への遊技球の入賞に基づいて、第1変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)の実行権利を第1始動記憶(特図1保留)として所定の上限数(例えば4つ)まで記憶可能な第1始動記憶手段(遊技制御装置100)と、第2始動領域(第3始動入賞口42)への遊技球の入賞に基づいて、第2変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)の実行権利を第2始動記憶(特図2保留)として所定の上限数(例えば4つ)まで記憶可能な第2始動記憶手段(遊技制御装置100)と、第1始動記憶に基づく第1変動表示ゲームと第2始動記憶に基づく前記第2変動表示ゲームの実行制御を行う制御手段(遊技制御装置100、演出制御装置300)と、を備える。制御手段は、第1始動記憶及び第2始動記憶が記憶されている状態で、第1始動記憶に基づく前記第1変動表示ゲームを第2始動記憶に基づく前記第2変動表示ゲームよりも優先して実行し、第1変動表示ゲーム又は第2変動表示ゲームの終了後、第1変動表示ゲーム又は第2変動表示ゲームの結果態様を表示手段(表示装置41)に表示する。制御手段は、第1変動表示ゲームが連続して実行される場合に、後の前記第1変動表示ゲームの実行前に実行される先の第1変動表示ゲームの結果態様(停止図柄)を第1表示時間(表示時間(例えば0.8sec))で表示し、第1変動表示ゲーム後に第2変動表示ゲームが実行される場合に、第2変動表示ゲームの実行前に実行される第1変動表示ゲームの結果態様(停止図柄)を、第1表示時間よりも長い第2表示時間(表示時間(例えば5sec等))で表示する。
このように、第1実施形態において、制御手段(遊技制御装置100、演出制御装置300)は、第1変動表示ゲーム後に第2変動表示ゲームが実行される場合に、第2変動表示ゲームの実行前に実行される第1変動表示ゲームの結果態様(停止図柄)を、第1表示時間(例えば0.8sec)よりも長い第2表示時間(例えば5sec等)で表示するので、遊技者は第2変動表示ゲームを通常とは異なるタイミングと態様で楽しむことができ、遊技の興趣を向上させることができる。また、長い第2表示時間において、第1変動表示ゲームから第2変動表示ゲームに移行する前に、第2変動表示ゲームに移行することを報知する報知演出も可能となる(可動役物の動作演出や盤装飾装置46の発光演出など)。
また、第1実施形態に係る遊技機では、制御手段(遊技制御装置100、演出制御装置300)は、第1始動記憶(特図1保留)及び第2始動記憶(特図2保留)が記憶されている状態で、第1始動記憶に基づく第1変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)を第2始動記憶に基づく第2変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)よりも優先して実行し、第1変動表示ゲームが連続して実行される場合に、先の第1変動表示ゲームの終了から後の第1変動表示ゲームの開始までの待機時間を第1時間(例えば0.8sec)に設定し、第1変動表示ゲーム後に第2変動表示ゲームが実行される場合に、先の第1変動表示ゲームの終了から後の第2変動表示ゲームの開始までの待機時間を、第1時間よりも長い第2時間(例えば5sec等)に設定する。
このように、第1実施形態において、制御手段(遊技制御装置100、演出制御装置300)は、第1変動表示ゲーム後に第2変動表示ゲームが実行される場合に、先の第1変動表示ゲームの終了から後の第2変動表示ゲームの開始までの待機時間を、第1時間よりも長い第2時間(例えば5sec等)に設定することで、第2時間の経過後に後の第2変動表示ゲームが開始されるので、遊技者は第2変動表示ゲームを通常とは異なるタイミングと態様で楽しむことができ、遊技の興趣を向上させることができる。
さらに、第1実施形態の変形例1及び変形例2に係る遊技機10では、制御手段(遊技制御装置100、演出制御装置300)は、第2表示時間を、第1変動表示ゲームの結果態様に応じて変化させる。このように、第1実施形態の変形例1及び変形例2において、制御手段(遊技制御装置100、演出制御装置300)は、遊技条件の一つである先の保留の第1変動表示ゲームの態様(変動パターン、変動態様)に応じて第2表示時間を変化させるので、遊技者は第2変動表示ゲームを通常とは異なる多彩なタイミングと態様で楽しむことができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、第1実施形態の変形例3及び変形例4に係る遊技機10では、制御手段(遊技制御装置100、演出制御装置300)は、第2表示時間を、直前(直近)に発生した特別遊技状態(大当り結果態様、特別結果態様)の結果態様(停止結果、停止図柄)に応じて変化させる。このように、第1実施形態の変形例3及び変形例4において、制御手段(遊技制御装置100)は、直前に発生した特別遊技状態の結果態様に応じて第2表示時間を変化させるので、第1実施形態の変形例1及び変形例2に係る遊技機10と同様に、遊技者は第2変動表示ゲームを通常とは異なる多彩なタイミングと態様で楽しむことができ、遊技の興趣を向上させることができる。
[第2実施形態]
図61と図62を参照して、第2実施形態について説明する。なお、以下で述べる以外の構成は、第1実施形態と同様でよい。
〔画面遷移〕
図61と図62は、第2実施形態において、表示装置41の表示画面を時系列で示した画面遷移図であり、遊技全体の画面遷移の一例である。
図61及び図62に示すように、第2実施形態において、特図2保留数は、上部演出ユニット40cの保留数表示部660には表示されず、表示装置41の表示画面上に遊技条件に応じて表示される。なお、第2実施形態において、第1実施形態の上部演出ユニット40cにおける保留数表示部660は設けないようにしているが、設けるようにしてもよい。
図61の(サ)〜(セ)では、保留数表示部660がないことを除いて、表示装置41の表示画面における表示内容は、図53の(ア)〜(エ)と同じであるため、説明を省略する。
なお、(シ)のように先の保留の特図1変動表示ゲームが実行された後、(セ)のように次の保留の特図1変動表示ゲームが開始されるまでの停止図柄の表示時間(待機時間)((ス)の停止図柄の表示時間)は、第1実施形態と同様に0.8secに設定される。
(セ)の後、(ソ)のように複数の変動表示領域610の飾り特別図柄の変動と、特図1変動表示領域615の飾り特図1縮小図柄の変動と、が停止して、停止図柄がはずれ停止図柄となる。なお、先の保留の特図1変動表示ゲームが実行された後、次の保留の特図2変動表示ゲームが開始されるまでの停止図柄の表示時間(待機時間)は、第1実施形態と同様に設定される。
そして、遊技条件に対応する所定の表示時間(待機時間)が経過した後、(タ)に示すように特図2保留数を示す保留数表示部661が表示装置41の表示画面の右上隅(特図2変動表示領域650の下)に表示される。また、保留数表示部661の表示ととともに、表示装置41の表示画面に第1表示部分662(文字「OMAKE」)や第2表示部分663(キャラクタの顔部分)、第3表示部分664(矢印部分)が表示される。第1表示部分662、第2表示部分663、及び第3表示部分664は、表示装置41の表示画面の上隅、即ち変動表示領域610の上方に表示される。なお、保留数表示部661、第1表示部分662、第2表示部分663、及び第3表示部分664は、遊技者が視認し易い態様で表示されればよく、表示装置41の表示画面の右上隅や上隅以外の場所に表示されてもよい。なお、第3表示部分664(矢印部分)は、遊技者を保留数表示部661に注目するよう促す注目促進表示として機能する。
(チ)は、(タ)で特図2保留数を示す保留数表示部661が表示装置41の表示画面右上隅に表示された後に始まる特図2変動表示ゲームを実行中の表示画面である。なお、保留数表示部661が表示されたのと略同時に、特図2変動表示ゲームを開始してもよい。特図2変動表示ゲームが開始されることで、特図2保留が消化されて保留数表示部660の特図2保留数を示す数字(保留数表示、始動記憶数表示)は「3」から「2」に減少する。また、特図2変動表示領域650では、飾り特図2縮小図柄(第4図柄)が変動「↓↓↓」を開始する。そして、特図2変動表示ゲームが開始されることで、複数の変動表示領域610では、飾り特別図柄(識別情報)が緩やかに変動する揺れ変動(第1態様)となる。
なお、保留数表示部661、第1表示部分662、第2表示部分663、及び第3表示部分664を表示開始時に、揺動や拡大縮小させることで、第2変動表示ゲームが開始されることを強調するようにしてもよい。また、特図2保留を消化して特図2変動表示ゲームを開始する際に、上部演出ユニット40cの第1発光部分510(文字「OMAKE」)や第2発光部分511(キャラクタの顔部分)、第3発光部分512(矢印部分)を光らせてもよい。さらに、特図2保留を消化する際に、音(「キュイーン」)や音声(例えば「OMAKEゲーム」)を発生させ、又は操作ハンドル24に振動を発生させて、特図2表示ゲームが開始することを報知してもよい。
続いて、飾り特別図柄の揺れ変動による特図2変動表示ゲームが終了して、飾り特図2変動表示ゲームの停止結果(停止図柄)が大当り結果態様(特別結果態様)となる場合には(ツ)のように表示され、その後、(テ)において大当りのラウンド遊技が開始され、大当りラウンド演出が実行される。
一方、飾り特別図柄の揺れ変動による特図2変動表示ゲームが終了して、飾り特図2変動表示ゲームの停止結果(停止図柄)がはずれ結果態様(はずれ停止図柄)となる場合には(ツ’)のように表示され、その後、次の変動表示ゲームが開始される。次の変動表示ゲームとして、第1始動記憶(特図1保留)が記憶されている場合、即ち保留表示部630に第1保留表示633aが表示されている場合には特図1変動表示ゲームが実行され、第1保留表示633aが表示されていない場合には特図2保留を消化して特図2変動表示ゲームが実行される。特図2変動表示ゲームが(ツ’)の後に実行される場合、特図2保留が消化されることで、保留数表示部661に表示されている特図2保留数を示す数字は、「2」から「1」に変化する。
〔第2実施形態の作用・効果〕
第2実施形態に係る遊技機10では、制御手段(遊技制御装置100、演出制御装置300)は、特図2保留の消化の直前又は開始(特図2変動表示ゲームの開始)から特図2変動表示ゲームが終了するまでの間だけ特図2保留数を示す数字(保留数表示、始動記憶数表示)を保留数表示部660に表示する。そのため、特図2変動表示ゲームが突然開始するように遊技者に見え、遊技者の意表を突くことができる。
また、第3始動入賞口42は、上部演出ユニット40cの装飾に隠れて遊技者からは直接視認できないので、遊技球が第3始動入賞口42にどれだけ入賞して特図2保留が発生しているか分かり難いものとなっている。そのため、特図1保留(第1始動記憶)がなくなり特図1変動表示ゲームが実行されずにスランプを感じている遊技者の前で特図2変動表示ゲームが突然開始されたように見えるので、遊技者の意表をより効果的につくことができる。なお、表示装置41等の表示装置では、第2始動記憶(特図2保留)に対応する保留表示自体は表示されないことからも、特図2保留が発生しているか分かり難いものとなっており、特図1変動表示ゲームの終了後に特図2変動表示ゲームが突然開始するように見える。
[第3実施形態]
図63から図67を参照して、第3実施形態について説明する。なお、以下で述べる以外の構成は、第1実施形態や第2実施形態と同様でよい。
〔画面遷移〕
図63は、第3実施形態において、表示装置41の表示画面及び保留数表示部660を時系列で示した画面遷移図であり、遊技全体の画面遷移の一例である。
第3実施形態の画面遷移は、図63に示すように、(オ)後の流れが図53に示す第1実施形態の画面遷移とは相違する。また、第3実施形態において、特図2保留数は、保留数表示部660に表示される。なお、特図2保留の消化の直前又は開始から特図2変動表示ゲームが終了するまでの間以外は、保留数表示部660を消灯させて特図2保留数を示す数字を非表示としてもよい。また、保留数表示部660を消灯させて特図2保留数を示す数字を非表示とした場合には、別の場所で特図2保留数を表示するようにしてもよい。例えば、表示装置41の隅に保留数(特図1保留数及び特図2保留数の両方)を表示するようにしてもよく、遊技盤30に設けられた装飾用LEDの一部を保留表示として割り当てるようにしてもよい。
(オ)では、第1実施形態の画面遷移と同様に、複数の変動表示領域610の飾り特別図柄の変動と、特図1変動表示領域615の飾り特図1縮小図柄の変動と、が停止して、停止図柄がはずれ停止図柄となっている。そして、第3実施形態の画面遷移では、遊技条件に対応する所定の表示時間が経過した後、(ケ)に示すように特図2保留を消化して特図2変動表示ゲームが開始される。特図2保留の消化に伴い保留数表示部660の特図2保留数を示す数字(保留数表示、始動記憶数表示)は「3」から「2」に減少する。また、特図2変動表示領域650では、飾り特図2縮小図柄(第4図柄)が変動「↓↓↓」を開始する。複数の変動表示領域610では、特図2変動表示ゲームが開始されてから所定の待機時間が経過するまで、飾り特別図柄(識別情報)が緩やかに変動する揺れ変動(第1態様)となる。
なお、第1実施形態や第2実施形態と同様に、特図2保留を消化する際に、上部演出ユニット40cの第1発光部分510や第2発光部分511、第3発光部分512を光らせてもよく、音や音声を発生させ、又は操作ハンドル24に振動を発生させて、特図2表示ゲームが開始することを報知してもよい。
続いて、特図2変動表示ゲームが開始されてから所定の待機時間が経過した(コ)では、複数の変動表示領域610において、飾り特別図柄(識別情報)が通常の変動態様(通常変動)、すなわち第1態様とは異なる緩やかではない変動態様(第2態様)にて高速でスクロールする変動となる。このように、第3実施形態の飾り特図2変動表示ゲームは、飾り特別図柄(識別情報)を緩やかな態様で変化させる第1態様と、飾り特別図柄を第1態様とは異なる緩やかでない態様で変化させる、すなわち飾り特別図柄を高速スクロールさせる第2態様と、から構成される。
なお、第3実施形態では、先の保留の特図変動表示ゲームの停止図柄の表示時間は、前後の特図変動表示ゲームの種別(特図1変動表示ゲーム又は特図2変動表示ゲーム)によらず、0.8secに設定される。したがって、先の保留の特図1変動表示ゲームが実行された後、次の保留の特図2変動表示ゲームが開始されるまでの(図63の(オ)から(ケ)に画面遷移する場合の)停止図柄の表示時間も、0.8secに設定される。
その後、飾り特別図柄の変動は、第2態様となってから所定の特図2演出時間の経過で停止し、特図2変動表示ゲームの終了とともに停止図柄が表示される。第1実施形態の画面遷移と同様に、飾り特図2変動表示ゲームの停止結果(停止図柄)が大当り結果態様(特別結果態様)となる場合には(キ)に画面遷移し、はずれ結果態様(はずれ停止図柄)となる場合には(キ’)に画面遷移する。
〔表示時間と待機時間のタイミングチャート〕
次に、遊技条件に対応する所定の表示時間と待機時間のタイミングチャートについて、図64を参照して説明する。図64は、第3実施形態において、特図変動表示ゲームの各順番における表示時間の長さと待機時間の長さを説明するタイミングチャートである。遊技制御装置100は、前述の特図変動中処理によって遊技条件に対応する表示時間を設定し(図35のA4702)、変動演出設定処理によって遊技条件に対応する待機時間を設定する(図48のB1417)。
図64のタイミングにおいて、時刻T1は、先の特図変動表示ゲームの結果態様が停止表示される時刻である。時刻T2は、次の特図変動表示ゲームが変動開始する時刻である。時刻T3は、特図1変動表示ゲームの次に特図2変動表示ゲームが実行される場合において、当該特図2変動表示ゲームの待機時間が経過して通常変動(第2態様)に変動態様が切り替わる時刻である。
まず、特図変動表示ゲームの順番が、特図1変動表示ゲームの後に特図1変動表示ゲームと続く場合や特図2変動表示ゲームの後に特図1変動表示ゲーム又は特図2変動表示ゲームと続く場合には、先の特図2変動表示ゲームが時刻T1で結果態様を停止表示してから0.8sec経過後の時刻T2において、後の特図変動表示ゲームが開始される。したがって、先の飾り特図1変動表示ゲームの停止図柄は、第1表示時間(第1時間、0.8sec)で表示される。
他方で、特図変動表示ゲームの順番が、特図1変動表示ゲームの後に特図2変動表示ゲームと続く場合(図63の(オ)から(ケ)の場合)には、先の特図1変動表示ゲームが時刻T1で結果態様を停止表示してから0.8sec経過後の時刻T2において、後の特図2変動表示ゲームが同様に開始される。後の特図2変動表示ゲームでは、飾り特別図柄(識別情報)の変動は、まず始めに所定の待機時間の間、揺れ変動(第1変動)となり、待機時間の経過後、特図2演出時間の間、通常変動(第2変動)の高速スクロールとなる。特図1変動表示ゲーム後に実行される特図2変動表示ゲームの待機時間と特図2演出時間とは、遊技条件に対応して設定される。
ここで、遊技条件に対応する特図2変動表示ゲームの待機時間と特図2演出時間について、図65及び図66を参照して説明する。
〔特図2変動表示ゲームの待機時間と特図2演出時間のテーブル〕
図65は、第3実施形態の特図1変動表示ゲーム後に実行される特図2変動表示ゲームにおいて、特図2保留数の数に応じて設定される待機時間と特図2演出時間を説明するテーブルである。
特図2保留数が1である場合には、特図2変動表示ゲームの待機時間は15secに設定され、特図2演出時間は15secに設定される。特図2変動表示ゲームの全体の変動時間は、待機時間と特図2演出時間との和になり、30secになる。
特図2保留数が2である場合には、特図2変動表示ゲームの待機時間は10secに設定され、特図2演出時間は10secに設定される。特図2変動表示ゲームの全体の変動時間は、20secになる。
特図2保留数が3である場合には、特図2変動表示ゲームの待機時間は5secに設定され、特図2演出時間は5secに設定される。特図2変動表示ゲームの全体の変動時間は、10secになる。また、特図2保留数が1から3である場合の特図2変動表示ゲームの待機時間と特図2演出時間は、同じ長さになるように設定される。
特図2保留数が4である場合には、特図2変動表示ゲームの待機時間は0secに設定され、特図2演出時間は5secに設定される。特図2変動表示ゲームの全体の変動時間は、5secになる。すなわち、特図2保留数が4である場合の特図2変動表示ゲームでは、飾り特別図柄(識別情報)の変動は、揺れ変動(第1変動)にはならずに、通常変動(第2変動)のみとなる。
なお、特図2保留数が0である場合は、特図2変動表示ゲームが開始されることがなく設定不要となるので、特図2変動表示ゲームの待機時間と特図2演出時間のテーブルから省かれている。
このように、特図2変動表示ゲームの待機時間と特図2演出時間は、特図2保留数(第2始動記憶の数)に応じて設定される。また、特図2保留数が多いほど、保留消化を早くするよう特図2変動表示ゲームの全体の変動時間は短く設定されるため、待機時間も短く設定される。
〔特図2変動表示ゲームの待機時間と特図2演出時間のテーブルの別例〕
ここで、遊技条件に対応する特図2変動表示ゲームの待機時間と特図2演出時間の別例について、図66を参照して説明する。
図66は、第3実施形態の特図1変動表示ゲーム後に実行される特図2変動表示ゲームにおいて、特図2保留数の数に応じて設定される待機時間と特図2演出時間を説明するテーブルの別例である。
特図2保留数が1である場合には、特図2変動表示ゲームの待機時間は20secに設定され、特図2演出時間は40secに設定される。特図2変動表示ゲームの全体の変動時間は、待機時間と特図2演出時間との和になり、60secになる。
特図2保留数が2である場合には、特図2変動表示ゲームの待機時間は15secに設定され、特図2演出時間は30secに設定される。特図2変動表示ゲームの全体の変動時間は、45secになる。
特図2保留数が3である場合には、特図2変動表示ゲームの待機時間は10secに設定され、特図2演出時間は20secに設定される。特図2変動表示ゲームの全体の変動時間は、30secになる。
特図2保留数が4である場合には、特図2変動表示ゲームの待機時間は5secに設定され、特図2演出時間は15secに設定される。特図2変動表示ゲームの全体の変動時間は、20secになる。すなわち、特図2保留数が4である場合の特図2変動表示ゲームでも、全体の変動時間が比較的長いため、飾り特別図柄(識別情報)の変動は、揺れ変動(第1変動)と通常変動(第2変動)とから構成される。
このように、特図2変動表示ゲームの待機時間と特図2演出時間は、特図2保留数(第2始動記憶の数)に応じて設定される。また、特図2保留数が多いほど、保留消化を早くするよう特図2変動表示ゲームの全体の変動時間は短く設定されるため、待機時間も短く設定される。さらに、特図2変動表示ゲームの待機時間と特図2演出時間の別例では、特図2保留数の数がいずれの値であっても、特図2変動表示ゲームの待機時間が特図2演出時間よりも短い時間になるように設定される。
〔第3実施形態の作用・効果〕
第3実施形態に係る遊技機10では、制御手段(遊技制御装置100、演出制御装置300)は、第1始動記憶(特図1保留)及び第2始動記憶(特図2保留)が記憶されている状態で、第1始動記憶に基づく第1変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)を第2始動記憶に基づく第2変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)よりも優先して実行し、第1変動表示ゲームの終了後に実行される第2変動表示ゲームにおいて、当該第2変動表示ゲームの開始後から所定の待機時間、識別情報(飾り特別図柄)を第1態様(揺れ変動)で変動させ、待機時間の後、識別情報を第1態様と異なる第2態様(通常変動)で変動させる。
このように、第3実施形態において、制御手段(遊技制御装置100、演出制御装置300)は、第1変動表示ゲーム後に第2変動表示ゲームが実行される場合に、当該第2変動表示ゲームの開始後から所定の待機時間、識別情報(飾り特別図柄)を第1態様(揺れ変動)で変動させ、待機時間の後、識別情報を第1態様と異なる第2態様(通常変動)で変動させるので、遊技者は第2変動表示ゲームを通常とは異なる態様で楽しむことができるとともに第2変動表示ゲームに期待を抱くことができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、第3実施形態に係る遊技機10では、制御手段(遊技制御装置100、演出制御装置300)は、待機時間を、第2始動記憶手段(遊技制御装置100)が記憶している第2始動記憶(特図2保留)の数(特図2保留数)に応じて変化させる。このように、第3実施形態において、制御手段(遊技制御装置100、演出制御装置300)は、第2始動記憶の数に応じて待機時間を変化させるので、遊技者は第2変動表示ゲームを通常とは異なる多彩な態様で楽しむことができ、遊技の興趣を向上させることができる。
さらに、第3実施形態に係る遊技機10では、制御手段(遊技制御装置100、演出制御装置300)は、待機時間を、第2始動記憶手段(遊技制御装置100)が記憶している第2始動記憶(特図2保留)の数(特図2保留数)が多いほど短く設定する。このように、第3実施形態において、制御手段(遊技制御装置100、演出制御装置300)は、第2始動記憶の数が多いほど待機時間を短く設定することで、上限数を超え難くなるように第2始動記憶を効率よく消化するので、遊技者の打ち止めを抑制してスムーズに遊技をこなしていくことができ、遊技者の遊技の興趣を向上させることができる。また、他方で、第2始動記憶の数が少ないほど待機時間が長く設定されるので、第2始動記憶の数(特図2保留数)が0になる前に、第1始動記憶(特図1保留)や第2始動記憶(特図2保留)が発生し易くなる。そのため、始動記憶がないことで変動表示ゲームが行われない時間を少なくできるので、遊技者がスランプを感じることを抑制でき、遊技の興趣を向上させることができる。
〔第3実施形態の画面遷移の変形例〕
なお、第3実施形態に係る遊技機10のように、特図1変動表示ゲーム後の特図2変動表示ゲームで第1態様(揺れ変動)と第2変動(通常変動)とを順に実行していく遊技機10に対して、第2実施形態で示したような表示装置41の表示画面のみからなる表示演出を適用してもよい。
図67は、第3実施形態において、表示装置41の表示画面を時系列で示した画面遷移図の変形例であり、遊技全体の画面遷移の別の一例である。
図67に示すように、第3実施形態の画面遷移の変形例では、特図2保留数は、第3実施形態の画面遷移のように上部演出ユニット40cの保留数表示部660には表示されず、表示装置41の表示画面上に遊技条件に応じて表示される。なお、第3実施形態において、上部演出ユニット40cの保留数表示部660を設けないようにしているが、設けるようにしてもよい。
図67の(ソ)は、特図1変動表示ゲーム後に特図2変動表示ゲームを開始する直前の表示装置41の表示画面であり、第2実施形態の図61の(ソ)と同じものである。複数の変動表示領域610及び特図1変動表示領域615には、直前の飾り特図1変動表示ゲームのはずれ停止図柄「554」が表示され、特図2変動表示領域650には、前回からの飾り特図2変動表示ゲームのはずれ停止図柄「123」が表示される。
そして、特図1変動表示ゲームのはずれ停止図柄となってから所定の表示時間が経過した後、(ト)に示すように特図2変動表示ゲームが開始され、揺れ変動(第1態様)で飾り特別図柄(識別情報)が変動を開始し、特図2変動表示領域650では、飾り特図2縮小図柄(第4図柄)が変動「↓↓↓」を開始する。特図2変動表示ゲームの開始に伴って、特図2保留が消化されて特図2保留数が「3」から「2」になるが、揺れ変動で飾り特別図柄が変動している間は、特図2保留数が表示装置41の表示画面上に表示されない。
その後、特図2変動表示ゲームが開始されてから所定の待機時間が経過した(ナ)では、複数の変動表示領域610において、飾り特別図柄(識別情報)の変動が通常の変動態様(通常変動、第2態様)の高速スクロールになるとともに、表示装置41の保留数表示部661に特図2保留数「2」が表示される。
なお、表示装置41の保留数表示部661に特図2保留数「2」を表示するのに合わせて、上部演出ユニット40cの第1発光部分510や第2発光部分511、第3発光部分512を光らせてもよく、音や音声を発生させ、又は操作ハンドル24に振動を発生させて、特図2表示ゲームが開始することを報知してもよい。
また、第3実施形態で前述したとおり、先の保留の特図変動表示ゲームの停止図柄の表示時間は、前後の特図変動表示ゲームの種別(特図1変動表示ゲーム又は特図2変動表示ゲーム)によらず、0.8secに設定される。
その後、飾り特別図柄の変動は第2態様となってから所定の特図2演出時間の経過で停止し、特図2変動表示ゲームの終了とともに停止図柄が表示される。第1実施形態の画面遷移と同様に、飾り特図2変動表示ゲームの停止結果(停止図柄パターン)が大当り結果態様(特別結果態様)となる場合には(キ)に画面遷移し、はずれ結果態様(はずれ停止図柄)となる場合には(キ’)に画面遷移する。
このような第3実施形態の画面遷移の変形例のような態様によっても、第3実施形態に係る画面遷移と同様の効果を得ることができる。また、第3実施形態の画面遷移の変形例では、特図2保留数は、特図2変動表示ゲームの待機時間が経過して飾り特別図柄が通常変動を開始するまで、表示装置41の保留数表示部660に表示されないので、特図2変動表示ゲームが通常変動によって突然開始するように遊技者が感じ易く、遊技者の意表をより効果的につくことができる。
また、今回開示した実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではない。例えば、実施の形態をパチンコ機以外の遊技機(スロットマシン)にも適用可能である。また、本発明の範囲は前述した発明の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び内容の範囲でのすべての変更が含まれることが意図される。
10 遊技機
12 前面枠(遊技枠)
25 演出ボタン
30 遊技盤
32 遊技領域
34 普図始動ゲート
35 一般入賞口
36 第1始動入賞口
37 第2始動入賞口
39 特別変動入賞装置
40 センターケース
41 表示装置
42 第3始動入賞口
80 ランプ表示装置
100 遊技制御装置
200 払出制御装置
250 検査装置
300 演出制御装置
400 電源装置
510 第1発光部分
511 第2発光部分
512 第3発光部分
610 変動表示領域
615 特図1変動表示領域
630 保留表示部
633a 第1保留表示
650 特図2変動表示領域
660、661 保留数表示部
662 第1表示部分
663 第2表示部分
664 第3表示部分
825 入賞切替機構

Claims (2)

  1. 複数の識別情報を変動表示する変動表示ゲームとして第1変動表示ゲームと第2変動表示ゲームとを表示可能な表示手段を備え、前記変動表示ゲームの結果態様が予め定められた特別結果となる場合に遊技者に遊技価値を付与する特別遊技状態を発生可能な遊技機において、
    第1始動領域への遊技球の入賞に基づいて、前記第1変動表示ゲームの実行権利を第1始動記憶として所定の上限数まで記憶可能な第1始動記憶手段と、
    第2始動領域への遊技球の入賞に基づいて、前記第2変動表示ゲームの実行権利を第2始動記憶として所定の上限数まで記憶可能な第2始動記憶手段と、
    前記第1始動記憶に基づく前記第1変動表示ゲームと前記第2始動記憶に基づく前記第2変動表示ゲームの実行制御を行う制御手段と、を備え、
    前記制御手段は、
    前記第1始動記憶及び前記第2始動記憶が記憶されている状態で、前記第1始動記憶に基づく前記第1変動表示ゲームを前記第2始動記憶に基づく前記第2変動表示ゲームよりも優先して実行し、
    前記第1変動表示ゲームの終了後に実行される前記第2変動表示ゲームのみにおいて、当該第2変動表示ゲームの開始後から所定の待機時間、前記識別情報を第1態様で変動させ、前記待機時間の後、前記識別情報を前記第1態様と異なる第2態様で変動させ
    前記待機時間を、前記第2始動記憶手段が記憶している前記第2始動記憶の数に応じて変化させることを特徴とする遊技機。
  2. 複数の識別情報を変動表示する変動表示ゲームとして第1変動表示ゲームと第2変動表示ゲームとを表示可能な表示手段を備え、前記変動表示ゲームの結果態様が予め定められた特別結果となる場合に遊技者に遊技価値を付与する特別遊技状態を発生可能な遊技機において、
    第1始動領域への遊技球の入賞に基づいて、前記第1変動表示ゲームの実行権利を第1始動記憶として所定の上限数まで記憶可能な第1始動記憶手段と、
    第2始動領域への遊技球の入賞に基づいて、前記第2変動表示ゲームの実行権利を第2始動記憶として所定の上限数まで記憶可能な第2始動記憶手段と、
    前記第1始動記憶に基づく前記第1変動表示ゲームと前記第2始動記憶に基づく前記第2変動表示ゲームの実行制御を行う制御手段と、を備え、
    前記制御手段は、
    前記第1始動記憶及び前記第2始動記憶が記憶されている状態で、前記第1始動記憶に基づく前記第1変動表示ゲームを前記第2始動記憶に基づく前記第2変動表示ゲームよりも優先して実行し、
    前記第1変動表示ゲームの終了後に実行される前記第2変動表示ゲームのみにおいて、当該第2変動表示ゲームの開始後から所定の待機時間、前記識別情報を第1態様として揺れ変動で変動させ、前記待機時間の後、前記識別情報を前記第1態様と異なる第2態様として通常変動で変動させることを特徴とする遊技機。
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