JP6321975B2 - 遊技機 - Google Patents

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本発明は、遊技球等の遊技媒体を使用して遊技を行う遊技機に関する。
従来の遊技機、例えば、パチンコ遊技機においては、始動口への遊技球の入賞に基づき変動表示ゲームを実行し、該変動表示ゲームが特別結果となった場合に、遊技者に有利な特別遊技状態を発生可能なものが一般的である。
このような遊技機では、始動口への遊技球の入賞に基づき変動表示ゲームの実行権利となる始動記憶を規定数まで記憶することが可能となっており、始動記憶の記憶数に対応する数の保留マークを変動表示ゲームが表示される画像表示装置の所定領域に表示させることで保留表示を行うものがあった(例えば、特許文献1参照)。
また、変動表示ゲームが表示される画像表示装置の下方に設けられた保留灯を始動記憶の記憶数に対応する数のだけ点灯させたりすることで保留表示を行うようになっているものもあった(例えば、特許文献2参照)。
特開2013−202198号公報 特開2012−147998号公報
ところで、上記特許文献に記載されたような遊技機では、保留表示の表示方法(見せ方)に特段の工夫がされておらず、遊技の興趣に乏しいという問題があった。
そこで、本発明は、上記した問題点に鑑みてなされたものであり、保留表示の見せ方を工夫することで、遊技の興趣を向上させることが可能な遊技機を提供することを目的とする。
本発明の代表的な一形態は、始動口への遊技球の入賞に基づき変動表示ゲームを実行し、該変動表示ゲームが特別結果となった場合に、遊技者に有利な特別遊技状態を発生可能な遊技機において、前記始動口への遊技球の入賞に基づき前記変動表示ゲームの実行権利となる始動記憶を規定数まで記憶することが可能な始動記憶手段と、前記始動記憶手段による始動記憶の記憶数に対応して第1表示部の表示態様を変化させることで保留表示を行うことが可能な第1保留表示手段と、前記始動記憶手段による始動記憶の記憶数に対応して第2表示部の表示態様を変化させることで保留表示を行うことが可能な第2保留表示手段と、前記第2表示部を前記第1表示部による保留表示が遮蔽されない第1位置と遮蔽される第2位置との間で移動させることが可能な表示部移動手段と、前記第1位置に配置されている前記第2表示部の前方に位置して当該第2表示部の視認を規制する遮蔽部と、を備え、前記第2表示部は、前記規定数に対応する数の保留灯を有し、前記遮蔽部は、前記保留灯からの光を透過可能な透光レンズ部を備え、前記表示部移動手段は、遊技の進行に応じて前記第2表示部を前記第1位置又は前記第2位置に移動させ、前記第2保留表示手段は、前記第2表示部が前記第1位置に配置されている場合に前記保留灯を所定の態様で発光させて前記透光レンズ部において発光演出を行うことを特徴とする。
また、本発明の代表的な別の一形態は、始動口への遊技球の入賞に基づき変動表示ゲームを実行し、該変動表示ゲームが特別結果となった場合に、遊技者に有利な特別遊技状態を発生可能な遊技機において、前記始動口への遊技球の入賞に基づき前記変動表示ゲームの実行権利となる始動記憶を規定数まで記憶することが可能な始動記憶手段と、前記始動記憶手段による始動記憶の記憶数に対応して第1表示部の表示態様を変化させることで保留表示を行うことが可能な第1保留表示手段と、前記始動記憶手段による始動記憶の記憶数に対応して第2表示部の表示態様を変化させることで保留表示を行うことが可能な第2保留表示手段と、前記第2表示部を前記第1表示部による保留表示が遮蔽されない第1位置と遮蔽される第2位置との間で移動させることが可能な表示部移動手段と、を備え、前記第1表示部による保留表示は、前記第2表示部が前記第2位置に配置されている場合であっても、遊技者が視点をずらすことで視認可能となっており、前記表示部移動手段は、遊技の進行に応じて前記第2表示部を前記第1位置又は前記第2位置に移動させることを特徴とする。
本発明の代表的な一形態によれば、保留表示の見せ方に新規な手法を取り入れ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
本発明の第1の実施の形態の遊技機を前面側から見た斜視図である。 本発明の第1の実施の形態の遊技盤の正面図である。 本発明の第1の実施の形態の遊技機の遊技制御系の構成例を示すブロック図である。 本発明の第1の実施の形態の遊技機の演出制御系の構成例を示すブロック図である。 本発明の第1の実施の形態のメイン処理の前半部分の手順を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態のメイン処理の後半部分の手順を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態の乱数のビット転置パターンの一例を示す図である。 本発明の第1の実施の形態のチェックサム算出処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態の初期値乱数更新処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態のタイマ割込み処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態の入力処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態のスイッチ読み込み処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態の出力処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態の払出コマンド送信処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態の乱数更新処理1の手順を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態の乱数更新処理2の手順を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態の入賞口スイッチ/状態監視処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態の不正&入賞監視処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態の入賞数カウンタ更新処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態のコマンド設定処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態の遊技状態チェック処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態の払出ビジー信号チェック処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態の特図ゲーム処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態の始動口スイッチ監視処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態の特図始動口スイッチ共通処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態の特図保留情報判定処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態の大入賞口スイッチ監視処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態の図柄変動制御処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態の特図普段処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態の特図普段処理移行設定処理1の手順を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態の特図1変動開始処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態の大当りフラグ1設定処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態の大当り判定処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態の特図1停止図柄設定処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態の特図情報設定処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態の変動パターン設定処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態の2バイト振り分け処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態の振り分け処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態の変動開始情報設定処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態の特図2変動開始処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態の大当りフラグ2設定処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態の特図2停止図柄設定処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態の特図変動中処理移行設定処理(特図1)の手順を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態の特図変中処理移行設定処理(特図2)の手順を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態の特図変動中処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態の特図表示中処理移行設定処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態の特図表示中処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態のファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1の手順を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態の演出モード情報チェック処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態の時間短縮変動回数更新処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態の特図普段処理移行設定処理2(時短終了時)の手順を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態の上大入賞口開閉パターンを説明する図である。 本発明の第1の実施の形態の下大入賞口開閉パターンを説明する図である。 本発明の第1の実施の形態のファンファーレ/インターバル中処理の前半部分の手順を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態のファンファーレ/インターバル中処理の後半部分の手順を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態のソレノイド情報設定処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態の大入賞口開放中処理移行設定処理1の手順を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態の大入賞口開放中処理移行設定処理2の手順を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態の大入賞口開放中処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態の大入賞口残存球処理移行設定処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態の大入賞口開放中処理移行設定処理3の手順を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態の大入賞口残存球処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態のファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理2の手順を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態の大当り終了処理移行設定処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態の大当り終了処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態の大当り終了設定処理1の手順を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態の大当り終了設定処理2の手順を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態の特図普段処理移行設定処理3の手順を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態の普図ゲーム処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態のゲートスイッチ監視処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態の普電入賞スイッチ監視処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態の普図普段処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態の普図普段処理移行設定処理1の手順を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態の普図変動中処理移行設定処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態の普図変動中処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態の普図表示中処理移行設定処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態の普図表示中処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態の普図当り中処理移行設定処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態の普図当り中処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態の普電作動移行設定処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態の普電残存球処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態の普図当り終了処理移行設定処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態の普図当り終了処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態の普図普段処理移行設定処理2の手順を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態のセグメントLED編集処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態の磁石不正監視処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態の電波不正監視処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態の外部情報編集処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態のメイン賞球信号編集処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態の始動口信号編集処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態の変形例1の特図始動口スイッチ共通処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態の変形例1の特図保留情報判定処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態の変形例1の先読み変動パターン設定処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態の変形例2の初期値乱数更新処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態の変形例2の乱数更新処理1の手順を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態のメイン処理(サブ側)の手順を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態の受信コマンドチェック処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態の受信コマンド解析処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態の変動系コマンド処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態の変動演出設定処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態の前半変動中予告抽選処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態の後半変動中予告抽選処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態の先読み系コマンド処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態の通常系保留アイコンを説明する図である。 本発明の第1の実施の形態の特殊系保留アイコンを説明する図である。 本発明の第1の実施の形態の遊技盤の正面図である。 保留表示ユニットケースの斜視図であり、(A)は保留表示ユニットが初期位置にある図、(B)は保留表示ユニットが演出位置にある図、(C)は第4保留表示部が開放した図である。 本発明の第1の実施の形態の特図1保留予告設定処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態の保留変化予告決定テーブルを説明する図であり、(A)は保留変化予告決定テーブル1、(B)は保留変化予告決定テーブル2を説明する図である。 本発明の第1の実施の形態の保留変化タイミング決定テーブルを説明する図であり、(A)は保留変化タイミング決定テーブル1、(B)は保留変化タイミング決定テーブル2、(C)は保留変化タイミング決定テーブル3を説明する図である。 本発明の第1の実施の形態の特図1保留表示処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態のメカ保留予告実行処理の前半の手順を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態のメカ保留予告実行処理の後半の手順を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態の保留記憶領域の構造を説明する図であり、(A)は特図1保留記憶領域の構造を説明する図、(B)は特図2保留記憶領域の構造を説明する図、(C)は特図1の消化保留記憶領域及び待機保留記憶領域1から4の構造を説明する図である。 本発明の第1の実施の形態の予告示唆キャラクタを説明する図である。 本発明の第1の実施の形態の本演出が実行される場合の保留表示ユニットの動作及び画面下部の序盤の表示を説明する遷移図である。 本発明の第1の実施の形態の本演出が実行される場合の保留表示ユニットの動作及び画面下部の中盤1の表示を説明する遷移図である。 本発明の第1の実施の形態の本演出が実行される場合の保留表示ユニットの動作及び画面下部の中盤2の表示を説明する遷移図である。 本発明の第1の実施の形態の本演出が実行される場合の保留表示ユニットの動作及び画面下部の終盤の表示を説明する遷移図である。 本発明の第1の実施の形態の保留表示ユニットの昇降動作によってガセ演出が実行される場合の保留表示ユニットの動作と画面下部の表示を説明する図である。 本発明の第1の実施の形態の予告示唆キャラクタによってガセ演出が実行される場合の保留表示ユニットの動作と画面下部の表示を説明する図である。 本発明の第1の実施の形態の変形例3の保留表示ユニットが初期位置にある保留表示ユニットケースの斜視図である。 本発明の第1の実施の形態の変形例3の保留表示ユニットケース及び表示装置の断面図である。 本発明の第2の実施の形態の表示装置と保留表示ユニットの斜視図である。 本発明の第2の実施の形態の保留表示ユニットの分解斜視図である。 本発明の第2の実施の形態の特図1保留予告設定処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施の形態の予告キャラクタ決定テーブルを説明する図である。 本発明の第2の実施の形態の予告キャラクタを説明する図である。 本発明の第2の実施の形態の特図1保留表示処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施の形態の保留表示ユニットの動作を説明する図である。 本発明の第3の実施の形態の遊技盤の正面図である。 本発明の第3の実施の形態のセンターケース内の正面図である。 本発明の第3の実施の形態の保留表示部及び保留アイコンの発光色を説明する図である。 本発明の第3の実施の形態の非電サポ状態におけるセンターケース内の正面図である。 本発明の第3の実施の形態の電サポ移行時におけるセンターケース内の正面図である。 本発明の第3の実施の形態の特図1保留予告設定処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の第3の実施の形態の保留変化予告決定テーブルを説明する図であり、(A)は保留変化予告決定テーブル1、(B)は保留変化予告決定テーブル2を説明する図である。 本発明の第3の実施の形態の保留表示処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の第3の実施の形態の役物動作処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の第3の実施の形態の演出発光部点灯処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の第3の実施の形態の特図1及び特図2の保留記憶領域の構造を説明する図である。 本発明の第3の実施の形態の電サポ中の可動演出部材と保留表示部の前半の動作を説明する遷移図である。 本発明の第3の実施の形態の電サポ中の可動演出部材と保留表示部の後半の動作を説明する遷移図である。 本発明の第3の実施の形態の変形例1の保留表示部の点灯動作を説明する図である。 本発明の第3の実施の形態の変形例2の保留表示部が故障していない状態での保留表示ユニットの正面図である。 本発明の第3の実施の形態の変形例2の第2保留表示部が故障している状態での保留表示ユニットの正面図である。 本発明の第4の実施の形態の遊技盤の正面図である。 本発明の第4の実施の形態の始動入賞口ユニットの正面図である。 本発明の第4の実施の形態の第1遊技状態と第2遊技状態の組み合わせの一例を説明する図である。 本発明の第4の実施の形態の第1遊技状態におけるセンターケース内の正面図である。 本発明の第4の実施の形態の第2遊技状態におけるセンターケース内の正面図である。 本発明の第4の実施の形態の先読み系コマンド処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の第4の実施の形態の保留アイコンを説明する図であり、(A)は通常系保留アイコンを説明する図、(B)は特殊系保留アイコンを説明する図である。 本発明の第4の実施の形態の保留予告設定処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の第4の実施の形態の保留変化予告決定テーブルを説明する図であり、(A)は保留変化予告決定テーブル1、(B)は保留変化予告決定テーブル2、(C)は保留変化予告決定テーブル3を説明する図である。 本発明の第4の実施の形態の保留表示処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の第4の実施の形態の保留表示の推移を説明するための待機保留表示領域を中心とした画面遷移図である。 本発明の第4の実施の形態の演出部動作処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の第4の実施の形態の演出部、可動演出部材及び画面等の序盤の遷移を説明する図である。 本発明の第4の実施の形態の演出部、可動演出部材及び画面等の中盤の遷移を説明する図である。 本発明の第4の実施の形態の演出部、可動演出部材及び画面等の終盤の遷移を説明する図である。 本発明の第4の実施の形態の変形例1の第2遊技状態における表示画面を説明する図である。 本発明の第4の実施の形態の変形例1の第1遊技状態における待機保留表示領域と消化保留表示領域の拡大図である。 本発明の第4の実施の形態の変形例2の第2遊技状態における演出部及び可動演出部材の動作を説明する画面等の遷移図である。 本発明の第4の実施の形態の変形例3の擬似連変動が発生した場合の表示部及び可動演出部材の動作を説明する画面等の遷移図である。 本発明の第4の実施の形態の変形例4の擬似連変動が発生した場合の表示部及び可動演出部材の動作を説明する画面等の遷移図である。 本発明の第4の実施の形態の変形例5の予告示唆キャラクタを説明する図である。 本発明の第4の実施の形態の変形例5の予告示唆キャラクタによる保留アイコンの変化を説明する画面遷移図である。 本発明の第5の実施の形態の遊技盤の正面図である。 本発明の第5の実施の形態の保留チェンジ演出処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の第5の実施の形態のセンターケース内の正面図であり、(A)は通過ゲートが有効化していない状態、(B)は通過ゲートが有効化した状態を説明する図である。 本発明の第5の実施の形態のセンターケース内の正面図であり、(C)は有効状態の通過ゲートを遊技球が通過した状態、(D)は保留アイコンが変化した状態を説明する図である。
(第1の実施の形態)
以下、本発明の好適な実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、遊技機の説明における前後左右とは、遊技中の遊技者から見た方向を指すものとする。
〔遊技機全体図〕
図1は、本発明の第1の実施の形態の遊技機を説明する図である。
遊技機10は島設備に固定される本体枠11に、ヒンジを介して開閉回動自在に取り付けられる開閉枠を備える。開閉枠は、前面枠12及びガラス枠15によって構成されている。
前面枠12には、遊技盤30(図2参照)が配設されるとともに、遊技盤30の前面を覆うカバーガラス14を有するガラス枠15が取り付けられる。カバーガラス14は、遊技盤30に形成される遊技領域32(図2参照)を視認可能とする遊技視認領域として機能する。
前面枠12及びガラス枠15は、それぞれ個別に開放することが可能となっている。例えば、ガラス枠15のみを開放することで、遊技盤30の遊技領域32にアクセスすることができる。また、前面枠12をガラス枠15が開放されていない状態で開放することで、遊技盤30の裏面側に配設された遊技制御装置(主基板)100(図3参照)等にアクセスすることができる。
ガラス枠15のカバーガラス14周囲の縁部分には、種々の枠構成部材が配設されている。
ガラス枠15の上部中央及び左側部には、遊技状態に応じて発光演出可能な装飾装置18a,18bが配設されている。装飾装置18a,18bは、内部にLED等の照明部材を収容しており、遊技状態に応じた発光演出を行う。これら装飾装置18a,18bの内部に配設される照明部材は、枠装飾装置18(図4参照)の一部を構成している。
ガラス枠15の上右角部分及び上左角部分には、上スピーカ19aがそれぞれ配設される。これら上スピーカ19aとは別に遊技機10の下部には、2つの下スピーカ19bが設けられている。下スピーカ19bは、ガラス枠15の下左角部分及び前面枠12の下右角部分に配設されている。これら上スピーカ19a及び下スピーカ19bは、効果音や警報音、報知音等を発するものである。
ガラス枠15の右側部には、遊技機10の上下方向に延設されるとともに、前方(遊技者側)に向かって突出する突出演出ユニット13が配設されている。突出演出ユニット13は、遊技の進行状態に応じて発光演出等を行う演出装置である。突出演出ユニット13の内部に配設される照明部材も枠装飾装置18(図4参照)の一部を構成している。
ガラス枠15の下部には、遊技球を貯留可能な上皿21を有する上皿ユニットが取り付けられている。上皿21は、上面が開口した箱状に形成されている。上皿21に貯留されている遊技球は、一球ずつ球発射装置(図示省略)に供給される。
上皿ユニットは、遊技者からの入力操作を受け付ける演出操作装置と、遊技者からの入力操作を受け付ける球貸操作装置と、遊技状態に応じて発光演出等を行う装飾装置22と、をさらに備える。
演出操作装置は、演出ボタン25にタッチパネル25bを組み込んだ操作装置であり、遊技者が操作しやすいように上皿ユニットの上部中央に設けられている。
遊技者が演出操作装置を操作することによって、表示装置41(図2参照)に表示される特図変動表示ゲーム等において遊技者の操作を介入させた演出を行うことができる。例えば、演出パターン(演出態様)を選択したり、始動記憶に対応する変動表示ゲームの結果を事前に予告する予告演出を実行したりすることができる。なお、変動表示ゲームには特図変動表示ゲームと普図変動表示ゲームが含まれ、単に変動表示ゲームとした場合には、本明細書では特図変動表示ゲームを指すものとする。
また、変動表示ゲームの実行中だけでなく、非実行中に遊技者が演出操作装置を操作することによっても演出パターンを変更するようにしてもよい。
なお、変動表示ゲームが実行される際の遊技状態は、複数の遊技状態からなる。通常遊技状態(通常状態)とは、特別な遊技状態が発生していない遊技状態である。また、特別な遊技状態とは、例えば特定遊技状態(普電サポート状態又は時短状態)や変動表示ゲームにおいて特別結果(大当り)の発生確率が高い状態(確変状態)、大当り状態(特別遊技状態)である。
ここで、確変状態は、次の大当りが発生するまで継続するもの(ループタイプ)、所定回数の変動表示ゲームが実行されるまで継続するもの(回数切りタイプ)、及び所定の確率転落抽選に当選するまで継続するもの(転落抽選タイプ)等がある。
さらに、確変状態を発生させるか否かを大当り図柄乱数によって決定せずに、大当りが発生した場合に必ず確変状態を発生させるようにしてもよいし、特定領域を備える入賞装置等を設け、特定領域を遊技球が通過した場合に確変状態を発生させるようにしてもよい。
球貸操作装置は、遊技者が遊技球を借りる場合に操作する操作装置であって、上皿ユニットの上部右側に設けられている。球貸操作装置は、球貸ボタン27と、返却ボタン28と、残高表示部26と、を備えている。球貸ボタン27は遊技球を借りる場合に遊技者が操作するボタンであり、返却ボタン28は遊技機10に隣接するように配置されるカードユニット(図示省略)からプリペイドカード等を排出させる場合に遊技者が操作するボタンである。残高表示部26は、プリペイドカード等の残高が表示される表示領域である。
装飾装置22は、内部にLED等の照明部材を収容しており、遊技状態に応じて発光演出等を行う装置であって、上皿ユニットの前側部分に設けられている。装飾装置22の内部に配設される照明部材は、枠装飾装置18(図4参照)の一部を構成している。
上記した上皿ユニット等を備えるガラス枠15の下方であって、前面枠12の下部には、球発射装置(図示省略)の動作を制御するための操作ハンドル24と、遊技球を貯留可能な下皿23とが設けられている。
操作ハンドル24は、前面枠12の右下部であって、右側の下スピーカ19bの下方に配置されている。遊技者が操作ハンドル24を回動操作することによって、球発射装置は上皿21から供給された遊技球を遊技盤30の遊技領域32に発射する。球発射装置から発射される遊技球の発射速度は、操作ハンドル24の回動操作量が大きくなるほど速くなるように設定されている。
下皿23は、上皿ユニットに対して所定の間隔をあけて、上皿ユニットの下方に配置されている。下皿23は、当該下皿23の底面を上下方向に貫通する球抜き穴23aと、球抜き穴23aを開閉するための開閉操作部23bと、を有している。遊技者が開閉操作部23bを操作して、球抜き穴23aを開くことによって、下皿23に貯留されていた遊技球を球抜き穴23aを通じて外部に排出することができる。
〔遊技盤〕
続いて、図2を参照して、遊技機10の遊技盤30について説明する。図2は、本発明の第1の実施の形態の遊技機10に備えられる遊技盤30の正面図である。
図2に示すように、遊技盤30は、各種部材の取付ベースとなる平板状の遊技盤本体30aを備える。遊技盤本体30aは木製又は合成樹脂製であって、当該遊技盤本体30aの前面にはガイドレール31で囲まれた遊技領域32が設けられている。遊技機10は、ガイドレール31で囲まれた遊技領域32内に球発射装置から遊技球を発射して遊技を行うように構成されている。遊技領域32には遊技球の流下方向を変換する部材として風車や障害釘等が配設されており、発射された遊技球はこれら部材により転動方向を変えながら遊技領域32を流下する。
遊技領域32の略中央には、変動表示ゲームの表示領域となる窓部を形成するセンターケース(前面構成体)40が取り付けられている。センターケース40に形成された窓部の後方には、複数の識別情報を変動表示(可変表示)する演出表示装置(変動表示装置)としての表示装置41が配置されている。表示装置41は、例えば、液晶ディスプレイを備え、センターケース40の窓部を介して遊技盤30の前面側から表示内容が視認可能となるように配置される。なお、表示装置41は、液晶ディスプレイを備えるものに限らず、ELやCRT等のディスプレイを備えるものであってもよい。
表示装置41の表示画面には、複数の変動表示領域が設けられており、各変動表示領域に識別情報(特別図柄)や変動表示ゲームを演出するキャラクタが表示される。その他、表示画面には遊技の進行に基づく画像(大当り表示やファンファーレ表示、エンディング表示等)が表示される。
また、センターケース40には、遊技領域32を流下する遊技球をセンターケース40の内側に導くためのワープ通路40aと、ワープ通路40aを通過した遊技球が転動可能なステージ部40bとが設けられている。センターケース40のステージ部40bは、始動入賞口36及び普通変動入賞装置37の上方に配置されているため、ステージ部40b上で転動した遊技球は始動入賞口36又は普通変動入賞装置37に入賞しやすくなっている。
センターケース40の上部及び右側部には、それぞれ上部演出ユニット40c及び側部演出ユニット40dが設けられる。上部演出ユニット40c及び側部演出ユニット40dは、盤装飾装置46(図4参照)及び盤演出装置44(図4参照)の一部を構成している。
センターケース40の左側方の遊技領域32には、普通図柄始動ゲート(普図始動ゲート)34が設けられている。普図始動ゲート34の内部には、当該普図始動ゲート34を通過した遊技球を検出するためのゲートスイッチ(SW)34a(図3参照)が設けられている。遊技領域32内に打ち込まれた遊技球が普図始動ゲート34を通過すると、普図変動表示ゲームが実行される。
センターケース40の左下方の遊技領域32には3つの一般入賞口35が配置されており、センターケース40の右下方の遊技領域32には一つの一般入賞口35が配置されている。これら一般入賞口35への遊技球の入賞は、一般入賞口35に備えられた入賞口スイッチ(SW)35a〜35n(図3参照)によって検出される。
センターケース40の下方の遊技領域32には、特図変動表示ゲームの開始条件を付与する始動入賞口(第1始動入賞領域)36が設けられ、その直下には第2始動入賞口(第2始動入賞領域)を備えた普通変動入賞装置37が設けられる。普通変動入賞装置37は、上側が逆「ハ」の字状に開いて、遊技球が流入し易い状態に変換する一対の可動部材(可動片)37bを備える。遊技球が始動入賞口36又は普通変動入賞装置37に入賞した場合には、補助遊技として特図変動表示ゲームが実行される。
普通変動入賞装置37の一対の可動部材37bは、通常時は遊技球の直径程度の間隔をあけた閉状態(遊技者にとって不利な状態)を保持している。ただし、普通変動入賞装置37の上方には、始動入賞口36が設けられているので、可動部材37bが閉状態である場合には遊技球が普通変動入賞装置37に入賞できないようになっている。
可動部材37bは、普図変動表示ゲームの結果が所定の停止表示態様となった場合に、普電ソレノイド37c(図3参照)を介して逆「ハ」の字状に開いて、遊技球が普通変動入賞装置37に流入しやすい開状態(遊技者にとって有利な入賞容易状態)に変化する。
なお、可動部材37bは、後述する遊技制御装置100によって制御される。遊技制御装置100は、普図変動表示ゲームの変動時間を短縮したり普図変動表示ゲームの当り確率を通常よりも高確率としたりすることで入賞容易状態の発生頻度を高めたり、通常遊技状態で発生する入賞容易状態よりも入賞容易状態の発生時間を長くしたりすることで、前述の特定遊技状態(普電サポート状態、時短状態)を発生させる。
普通変動入賞装置37の下方の遊技領域32には、大入賞口ソレノイド1(38b)(図3参照)によって上端側が手前側に倒れる方向に回動することで第1大入賞口を開放するアタッカ形式の開閉扉38cを有する第1特別変動入賞装置38が設けられている。第1特別変動入賞装置38は、特図変動表示ゲームの結果によって大入賞口を閉じた状態(遊技者にとって不利な閉塞状態)から開放状態(遊技者にとって有利な特別遊技状態)に変換し、第1大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせることで、遊技者に所定の遊技価値(賞球)を付与するようになっている。なお、第1大入賞口内には、当該大入賞口に入った遊技球を検出する検出手段として下カウントスイッチ38a(図3参照)が配設されている。
また、センターケース40の左上方の遊技領域32には、大入賞口ソレノイド2(39b)(図3参照)によって逆「ハ」の字状に開くことで第2大入賞口を開放する一対の可動部材39cを有する第2特別変動入賞装置39が設けられている。第2特別変動入賞装置39は、第1特別変動入賞装置38と同様に、特図変動表示ゲームの結果によって大入賞口を閉じた状態(遊技者にとって不利な閉塞状態)から開放状態(遊技者にとって有利な特別遊技状態)に変換し、第2大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせることで、遊技者に所定の遊技価値(賞球)を付与するようになっている。なお、第2大入賞口内には、当該大入賞口に入った遊技球を検出する検出手段として上カウントスイッチ39a(図3参照)が配設されている。
一般入賞口35、始動入賞口36、普通変動入賞装置37、第1特別変動入賞装置38の第1大入賞口、及び第2特別変動入賞装置39の第2大入賞口に遊技球が入賞すると、払出制御装置200(図3参照)は、入賞した入賞口の種類に応じた数の賞球を払出装置から上皿21に排出する。また、第1特別変動入賞装置38の下方の遊技領域32には、入賞口等に入賞しなかった遊技球を回収するアウト口30bが設けられている。
また、遊技領域32の外側であって遊技盤本体30aの右下角部には、特図変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム、特図2変動表示ゲーム)及び普図変動表示ゲームを実行する一括表示装置50が設けられている。一括表示装置50は、現在の遊技状態等の情報を表示する表示部51〜60を備える。
一括表示装置50は、7セグメント型の表示器(LEDランプ)等で構成された変動表示ゲーム用の第1特図変動表示部(特図1表示器)51及び第2特図変動表示部(特図2表示器)52と、普図変動表示ゲーム用の変動表示部(普図表示器)53と、各変動表示ゲームの始動(保留)記憶数報知用の記憶表示部(特図1保留表示器54、特図2保留表示器55、普図保留表示器56)と、を有している。
また、一括表示装置50には、大当りが発生すると点灯して大当り発生を報知する第1遊技状態表示部(第1遊技状態表示器)57、時短状態が発生すると点灯して時短状態発生を報知する第2遊技状態表示部(第2遊技状態表示器)58、遊技機10の電源投入時に大当りの確率状態が高確率状態となっていることを表示する第3遊技状態表示部(第3遊技状態表示器、確率状態表示部)59、大当り時のラウンド数(特別変動入賞装置38、39の開閉回数)を表示するラウンド表示部60が設けられている。
次に、遊技機10における遊技の流れ、普図変動表示ゲーム及び特図変動表示ゲームの詳細について説明する。
遊技機10では、図示しない球発射装置から遊技領域32に向けて遊技球が打ち出されることによって遊技が行われる。打ち出された遊技球は、遊技領域32内の各所に配置された障害釘や風車等によって転動方向を変えながら遊技領域32を流下し、普図始動ゲート34、一般入賞口35、始動入賞口36、普通変動入賞装置37、第1特別変動入賞装置38又は第2特別変動入賞装置39に入賞するか、遊技領域32の最下部に設けられたアウト口30bへ流入し、遊技領域32から排出される。そして、一般入賞口35、始動入賞口36、普通変動入賞装置37、第1特別変動入賞装置38又は第2特別変動入賞装置39に遊技球が入賞すると、入賞した入賞口の種類に応じた数の賞球が払出装置を介して上皿21に排出される。
普図始動ゲート34には、当該普図始動ゲート34を通過した遊技球を検出するゲートスイッチ34a(図3参照)が設けられている。遊技球が普図始動ゲート34を通過すると、ゲートスイッチ34aによって検出され、このときに抽出された当り判定用乱数値の判定結果に基づき普図変動表示ゲームが実行される。
普図変動表示ゲームを開始できない状態、例えば、既に普図変動表示ゲームが行われており当該普図変動表示ゲームが終了していない場合や、普図変動表示ゲームの結果が当りとなって普通変動入賞装置37が開放状態に変換されている場合に、遊技球が普図始動ゲート34を通過すると、普図始動記憶数が上限数未満ならば当該記憶数が加算(+1)される。
普図始動記憶には普図変動表示ゲームの当りはずれを決定するための当り判定用乱数値が記憶されており、この当り判定用乱数値が判定値と一致した場合に、当該普図変動表示ゲームが当りとなって特定の結果態様(特定結果)が導出される。
普図変動表示ゲームは、一括表示装置50に設けられた普図表示器53で実行されるようになっている。普図表示器53は、普通識別情報(普図)として点灯状態の場合に当りを示し、消灯状態の場合にはずれを示すLEDから構成され、このLEDを点滅表示することで普通識別情報の変動表示を行い、所定の変動表示時間の経過後、LEDを点灯又は消灯することで結果を表示するようになっている。
普図始動ゲート34通過時に抽出された普図乱数値が当り値である場合には、普図表示器53に表示される普通図柄が当り状態で停止し、当り状態となる。このとき、普電ソレノイド37c(図3参照)が駆動されることにより、可動部材37bが所定の時間(例えば0.3秒間)だけ開状態に変換され、普通変動入賞装置37への遊技球の入賞が許容される。
遊技球の始動入賞口36への入賞及び普通変動入賞装置37への入賞は、始動口1スイッチ36a(図3参照)及び始動口2スイッチ37a(図3参照)によって検出される。始動入賞口36に入賞した遊技球は特図1変動表示ゲームの始動入賞球として検出され、所定の上限数を限度に記憶されるとともに、普通変動入賞装置37に入賞した遊技球は特図2変動表示ゲームの始動入賞球として検出され、所定の上限数を限度に記憶される。
特図変動表示ゲームの始動入賞球の検出時には、大当り乱数値や大当り図柄乱数値、各変動パターン乱数値が抽出される。これら乱数値は、遊技制御装置100の特図保留記憶領域(RAMの一部)に特図始動入賞記憶として各々所定回数分(例えば最大で8回分)を限度に記憶される。特図始動入賞記憶の記憶数は、一括表示装置50の始動入賞数報知用の特図1保留表示器54や特図2保留表示器55に表示されるとともに、表示装置41の表示画面にも表示される。
遊技制御装置100は、始動入賞口36への入賞若しくは第1始動記憶に基づいて、特図1表示器51で特図1変動表示ゲームを実行する。また、遊技制御装置100は、普通変動入賞装置37への入賞若しくは第2始動記憶に基づいて、特図2表示器52で特図2変動表示ゲームを実行する。
特図1変動表示ゲーム及び特図2変動表示ゲームは、特図1表示器51及び特図2表示器52において識別情報を変動表示した後に所定の結果態様を停止表示することで行われる。また、表示装置41では、各特図変動表示ゲームに対応して複数種類の識別情報(例えば、数字、記号、キャラクタ図柄など)を変動表示させる飾り特図変動表示ゲームが実行される。
表示装置41における飾り特図変動表示ゲームは、前述した数字等で構成される飾り特別図柄(識別情報)が左(第一特別図柄)、右(第二特別図柄)、中(第三特別図柄)の順に変動表示(スクロール表示)を開始して、所定時間後に変動している図柄を順次停止させて、特図変動表示ゲームの結果を表示することで行われる。また、表示装置41では、興趣向上のためにキャラクタの出現等の多様な演出表示が行われる。
始動入賞口36又は普通変動入賞装置37への遊技球の入賞が所定のタイミングでなされた場合(入賞検出時の大当り乱数値が大当り値である場合)には、特図変動表示ゲームの結果として表示図柄により特定の結果態様(特別結果態様)が導出され、大当り状態(特別遊技状態)となる。これに対応して、表示装置41の表示態様は特別結果態様(例えば「7,7,7」等の数字が揃った状態)となる。
このとき、第1特別変動入賞装置38及び第2特別変動入賞装置39は、大入賞口ソレノイド1(38b)及び大入賞口ソレノイド2(39b)(図3参照)への通電によって、大入賞口が所定の時間(例えば30秒)だけ閉状態から開状態に変換される。すなわち、第1特別変動入賞装置38及び第2特別変動入賞装置39に備えられた大入賞口が所定の時間又は所定数の遊技球が入賞するまで大きく開き、この間遊技者は多くの遊技球を獲得することができるという特典が付与される。
なお、特図1表示器51及び特図2表示器52は、別々の表示器として構成してもよいし同一の表示器として構成してもよいが、各特図変動表示ゲームが同時に実行されないように設定される。
表示装置41における飾り特図変動表示ゲームについては、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームとを別々の表示装置や別々の表示領域で実行するようにしてもよいし、同一の表示装置や表示領域で実行するようにしてもよい。この場合、特図1変動表示ゲーム及び特図2変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームが同時に実行されないようにする。なお、特図2変動表示ゲームは、特図1変動表示ゲームよりも優先して実行されるようになっており、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームの始動記憶があり、特図変動表示ゲームの実行が可能な状態になった場合は特図2変動表示ゲームが実行される。
なお、以下の説明において、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームを区別しない場合は、単に特図変動表示ゲームと称する。
また、特に限定されるわけではないが、上記始動入賞口36内の始動口1スイッチ36a、普通変動入賞装置37内の始動口2スイッチ37a、ゲートスイッチ34a、入賞口スイッチ35a、カウントスイッチ(38a,39a)には、磁気検出用のコイルを備え該コイルに金属が近接すると磁界が変化する現象を利用して遊技球を検出する非接触型の磁気近接センサ(以下、近接スイッチと称する)が使用されている。また、遊技機10のガラス枠15等に設けられたガラス枠開放検出スイッチ63や前面枠(遊技枠)12等に設けられた前面枠開放検出スイッチ64には、機械的な接点を有するマイクロスイッチを用いることができる。
〔遊技制御装置〕
図3は、本発明の第1の実施の形態の遊技機10の遊技制御系のブロック図である。遊技機10は遊技制御装置100を備え、遊技制御装置100は、遊技を統括的に制御する主制御装置(主基板)であって、遊技用マイクロコンピュータ(以下、遊技用マイコンと称する)111を有するCPU部110と、入力ポートを有する入力部120と、出力ポートやドライバなどを有する出力部130、CPU部110と入力部120と出力部130との間を接続するデータバス140などからなる。
CPU部110は、アミューズメントチップ(IC)と呼ばれる遊技用マイコン(CPU)111と、水晶振動子のような発振子を備え、CPUの動作クロックやタイマ割込み、乱数生成回路の基準となるクロックを生成する発振回路(水晶発振器)113などを有する。遊技制御装置100及び該遊技制御装置100によって駆動されるソレノイドやモータなどの電子部品には、電源装置400で生成されたDC32V,DC12V,DC5Vなど所定のレベルの直流電圧が供給されて動作可能にされる。
電源装置400は、24Vの交流電源からDC32Vの直流電圧を生成するACDCコンバータやDC32Vの電圧からDC12V,DC5Vなどのより低いレベルの直流電圧を生成するDC−DCコンバータなどを有する通常電源部410と、遊技用マイコン111の内部のRAMに対して停電時に電源電圧を供給するバックアップ電源部420と、停電監視回路を有し、遊技制御装置100に停電の発生、回復を知らせる停電監視信号やリセット信号などの制御信号を生成して出力する制御信号生成部430などを備える。
本実施形態では、電源装置400は、遊技制御装置100と別個に構成されているが、バックアップ電源部420及び制御信号生成部430は、別個の基板上あるいは遊技制御装置100と一体、すなわち、主基板上に設けるように構成してもよい。遊技盤30及び遊技制御装置100は機種変更の際に交換の対象となるので、実施例のように、電源装置400若しくは主基板とは別の基板にバックアップ電源部420及び制御信号生成部430を設けることにより、交換の対象から外しコストダウンを図ることができる。
バックアップ電源部420は、電解コンデンサのような大容量のコンデンサ1つで構成することができる。バックアップ電源は、遊技制御装置100の遊技用マイコン111(特に内蔵RAM)に供給され、停電中あるいは電源遮断後もRAMに記憶されたデータが保持されるようになっている。制御信号生成部430は、例えば通常電源部410で生成された32Vの電圧を監視してそれが例えば17V以下に下がると停電発生を検出して停電監視信号を変化させるとともに、所定時間後にリセット信号を出力する。また、電源投入時や停電回復時にもその時点から所定時間経過後にリセット信号を出力する。
また、遊技制御装置100には初期化スイッチ112が設けられている。初期化スイッチ112が操作されると初期化スイッチ信号が生成され、これに基づき遊技用マイコン111内のRAM111c及び払出制御装置200内のRAMに記憶されている情報を強制的に初期化する処理が行われる。特に限定されるわけではないが初期化スイッチ信号は電源投入時に読み込まれ、停電監視信号は遊技用マイコン111が実行するメインプログラムのメインループの中で繰り返し読み込まれる。リセット信号は強制割込み信号の一種であり、制御システム全体をリセットさせる。
遊技用マイコン111は、CPU(中央処理ユニット:マイクロプロセッサ)111a、読出し専用のROM(リードオンリメモリ)111b及び随時読出し書込み可能なRAM(ランダムアクセスメモリ)111cを備える。
ROM111bは、遊技制御のための不変の情報(プログラム、固定データ、各種乱数の判定値等)を不揮発的に記憶し、RAM111cは、遊技制御時にCPU111aの作業領域や各種信号や乱数値の記憶領域として利用される。ROM111b又はRAM111cとして、EEPROMのような電気的に書換え可能な不揮発性メモリを用いてもよい。
また、ROM111bは、例えば、特図変動表示ゲームの実行時間、演出内容、リーチ状態の発生の有無などを規定する変動パターン(変動態様)を決定するための変動パターンテーブルを記憶している。変動パターンテーブルとは、始動記憶として記憶されている変動パターン乱数1〜3をCPU111aが参照して変動パターンを決定するためのテーブルである。また、変動パターンテーブルには、結果がはずれとなる場合に選択されるはずれ変動パターンテーブル、結果が大当りとなる場合に選択される大当り変動パターンテーブル等が含まれる。さらに、これらのパターンテーブルには、リーチ状態となった後の変動パターンである後半変動パターンを決定するためのテーブル(後半変動グループテーブルや後半変動パターン選択テーブル等)、リーチ状態となる前の変動パターンである前半変動パターンを決定するためのテーブル(前半変動グループテーブルや前半変動パターン選択テーブル等)が含まれている。
ここでリーチ(リーチ状態)とは、表示状態が変化可能な表示装置を有し、該表示装置が時期を異ならせて複数の表示結果を導出表示し、該複数の表示結果が予め定められた特別結果態様となった場合に、遊技状態が遊技者にとって有利な遊技状態(特別遊技状態)となる遊技機10において、複数の表示結果の一部がまだ導出表示されていない段階で、既に導出表示されている表示結果が特別結果態様となる条件を満たしている表示状態をいう。また、別の表現をすれば、リーチ状態とは、表示装置の変動表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点でも、特別結果態様となる表示条件からはずれていない表示態様をいう。そして、例えば、特別結果態様が揃った状態を維持しながら複数の変動表示領域による変動表示を行う状態(いわゆる全回転リーチ)もリーチ状態に含まれる。また、リーチ状態とは、表示装置の表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点での表示状態であって、表示結果が導出表示される以前に決定されている複数の変動表示領域の表示結果の少なくとも一部が特別結果態様となる条件を満たしている場合の表示状態をいう。
よって、例えば、特図変動表示ゲームに対応して表示装置に表示される飾り特図変動表示ゲームが、表示装置における左、中、右の変動表示領域の各々で所定時間複数の識別情報を変動表示した後、左、右、中の順で変動表示を停止して結果態様を表示するものである場合、左、右の変動表示領域で、特別結果態様となる条件を満たした状態(例えば、同一の識別情報)で変動表示が停止した状態がリーチ状態となる。他に、すべての変動表示領域の変動表示を一旦停止した時点で、左、中、右のうちいずれか二つの変動表示領域で特別結果態様となる条件を満たした状態(例えば、同一の識別情報となった状態、ただし特別結果態様は除く)をリーチ状態とし、リーチ状態から残りの一つの変動表示領域を変動表示するようにしてもよい。
そして、リーチ状態には複数のリーチ演出が含まれ、特別結果態様が導出される可能性が異なる(期待値が異なる)リーチ演出として、ノーマルリーチ(Nリーチ)、スペシャル1リーチ(SP1リーチ)、スペシャル2リーチ(SP2リーチ)、スペシャル3リーチ(SP3リーチ)、プレミアリーチが設定されている。なお、期待値は、リーチなし<ノーマルリーチ<スペシャル1リーチ<スペシャル2リーチ<スペシャル3リーチ<プレミアリーチの順に高くなるようになっている。また、リーチ状態は、少なくとも特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出される場合(大当りとなる場合)における変動表示態様に含まれるようになっている。すなわち、特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出されないと判定する場合(はずれとなる場合)における変動表示態様に含まれることもある。よって、リーチ状態が発生した状態は、リーチ状態が発生しない場合と比較して大当りとなる可能性の高い状態である。
CPU111aは、ROM111b内の遊技制御用プログラムを実行して、払出制御装置200や演出制御装置300に対する制御信号(コマンド)を生成したりソレノイドや表示装置の駆動信号を生成して出力して遊技機10全体の制御を行う。また、図示しないが、遊技用マイコン111は、特図変動表示ゲームの大当りを判定するための大当り乱数や大当りの図柄を決定するための大当り図柄乱数、特図変動表示ゲームでの変動パターン(各種リーチやリーチなしの変動表示における変動表示ゲームの実行時間等を含む)を決定するための変動パターン乱数、普図変動表示ゲームの当りを判定するための当り乱数等を生成するための乱数生成回路と、発振回路113からの発振信号(原クロック信号)に基づいてCPU111aに対する所定周期(例えば、4ミリ秒)のタイマ割込み信号や乱数生成回路の更新タイミングを与えるクロックを生成するクロックジェネレータを備えている。
また、CPU111aは、特図変動表示ゲームに関する処理において、ROM111bに記憶されている複数の変動パターンテーブルの中から、いずれか一の変動パターンテーブルを取得する。具体的には、CPU111aは、特図変動表示ゲームの遊技結果(大当りあるいははずれ)や、現在の遊技状態としての特図変動表示ゲームの確率状態(通常確率状態あるいは高確率状態)、現在の遊技状態としての普通変動入賞装置37の動作状態(通常動作状態あるいは時短動作状態)、始動記憶数などに基づいて、複数の変動パターンテーブルの中から、いずれか一の変動パターンテーブルを選択して取得する。ここで、CPU111aは、特図変動表示ゲームを実行する場合に、ROM111bに記憶された複数の変動パターンテーブルのうち、いずれか一の変動パターンテーブルを取得する変動振り分け情報取得手段をなす。
払出制御装置200は、CPU、ROM、RAM、入力インタフェース、出力インタフェース等を備え、遊技制御装置100からの賞球払出し指令(コマンドやデータ)に従って、払出ユニットの払出モータ91を駆動させ、賞球を払い出させるための制御を行う。また、払出制御装置200は、カードユニット600からの貸球要求信号に基づいて払出ユニットの払出モータ91を駆動させ、貸球を払い出させるための制御を行う。
遊技用マイコン111の入力部120には、遊技機に対する電波の発射を検出する電波センサ62、始動入賞口36内の始動口1スイッチ36a、普通変動入賞装置37内の始動口2スイッチ37a、普図始動ゲート34内のゲートスイッチ34a、入賞口スイッチ35a、第1特別変動入賞装置38の下カウントスイッチ38a、第2特別変動入賞装置39の上カウントスイッチ39aに接続され、これらのスイッチから供給されるハイレベルが11Vでロウレベルが7Vのような負論理の信号が入力され、0V−5Vの正論理の信号に変換するインタフェースチップ(近接I/F)121a,121bが設けられている。
近接I/F121a,121bは、入力の範囲が7V−11Vとされることで、センサや近接スイッチのリード線が不正にショートされたり、センサやスイッチがコネクタから外されたり、リード線が切断されてフローティングになったような異常な状態を検出することが可能となっており、異常検知信号を出力するように構成されている。
近接I/F121aと近接I/F121bの二つを設けているのは、近接I/F121aの入力端子数が限られているためである。近接I/F121bは不足する入力端子数に応じて近接I/F121aよりも小型のものを用いることでコストを削減するようにしている。なお、近接I/F121aとして必要な入力端子数を備えるものを用い、近接I/F121bを設けないようにしてもよい。
近接I/F121a,121bの出力は、第2入力ポート123又は第3入力ポート124に供給されデータバス140を介して遊技用マイコン111に読み込まれる。なお、近接I/F121a,121bの出力のうち、始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、ゲートスイッチ34a、入賞口スイッチ35a、下カウントスイッチ38a及び上カウントスイッチ39aの検出信号は第2入力ポート123に入力される。
また、近接I/F121a,121bの出力のうち、電波センサ62の検出信号及びセンサやスイッチの異常を検出した際に出力される異常検知信号1,2は第3入力ポート124に入力される。
また、第3入力ポート124には、遊技機10の前面枠12等に設けられた不正検出用の磁気センサスイッチ61の検出信号や、払出制御装置200から出力される枠電波不正信号、払出ビジー信号も入力されるようになっている。枠電波不正信号は前面枠12に設けられた枠電波センサが電波を検出することに基づき出力される信号であり、払出ビジー信号は払出制御装置200がコマンドを受付可能な状態か否かを示す信号である。なお、振動を検出する振動センサスイッチを遊技機に設け、検出信号が第3入力ポート124に入力されるようにしてもよい。
また、近接I/F121a,121bの出力のうち、第2入力ポート123への出力は、遊技制御装置100から中継基板70を介して図示しない試射試験装置へも供給されるようになっている。さらに、近接I/F121a,121bの出力のうち始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aの検出信号は、第2入力ポート123の他、遊技用マイコン111に入力されるように構成されている。
前述のように近接I/F121a,121bは、信号のレベル変換機能を有する。このようなレベル変換機能を可能にするため、近接I/F121a,121bには、電源装置400から通常のICの動作に必要な例えば5Vのような電圧の他に、12Vの電圧が供給されるようになっている。
第2入力ポート123が保持しているデータは、遊技用マイコン111が第2入力ポート123に割り当てられているアドレスをデコードすることによってイネーブル信号CE2をアサート(有効レベルに変化)することよって、読み出すことができる。第3入力ポート124や後述の第1入力ポート122も同様である。
また、入力部120には、遊技機10のガラス枠15等に設けられたガラス枠開放検出スイッチ63及び前面枠12等に設けられた前面枠開放検出スイッチ64からの信号及び払出制御装置200からの払出異常を示すステータス信号や払出前の遊技球の不足を示すシュート球切れスイッチ信号、オーバーフローを示すオーバーフロースイッチ信号、操作ハンドル24に設けられたタッチスイッチの入力に基づくタッチスイッチ信号を取り込んでデータバス140を介して遊技用マイコン111に供給する第1入力ポート122が設けられている。オーバーフロースイッチ信号は、下皿23に遊技球が所定量以上貯留されていること(満杯になったこと)を検出したときに出力される信号である。
また、入力部120には、電源装置400からの停電監視信号やリセット信号などの信号を遊技用マイコン111等に入力するためのシュミットバッファ125が設けられており、シュミットバッファ125はこれらの入力信号からノイズを除去する機能を有する。電源装置400からの停電監視信号や、初期化スイッチ112からの初期化スイッチ信号は、一旦第1入力ポート122に入力され、データバス140を介して遊技用マイコン111に取り込まれる。つまり、前述の各種スイッチからの信号と同等の信号として扱われる。遊技用マイコン111に設けられている外部からの信号を受ける端子の数には制約があるためである。
一方、シュミットバッファ125によりノイズ除去されたリセット信号RSTは、遊技用マイコン111に設けられているリセット端子に直接入力されるとともに、出力部130の各ポートに供給される。また、リセット信号RSTは出力部130を介さずに直接中継基板70に出力することで、試射試験装置に出力するために中継基板70のポート(図示省略)に保持される試射試験信号をオフするように構成されている。
また、リセット信号RSTを中継基板70を介して試射試験装置に出力可能に構成するようにしてもよい。なお、リセット信号RSTは入力部120の各ポート122,123,124には供給されない。リセット信号RSTが入る直前に遊技用マイコン111によって出力部130の各ポートに設定されたデータはシステムの誤動作を防止するためリセットする必要があるが、リセット信号RSTが入る直前に入力部120の各ポートから遊技用マイコン111が読み込んだデータは、遊技用マイコン111のリセットによって廃棄されるためである。
出力部130には、遊技用マイコン111から演出制御装置300への通信経路及び遊技用マイコン111から払出制御装置200への通信経路に配されるシュミットバッファ132が設けられている。遊技制御装置100から演出制御装置300及び払出制御装置200へは、シリアル通信でデータが送信される。なお、演出制御装置300の側から遊技制御装置100へ信号を入力できないようにした片方向通信とされている。
さらに、出力部130には、データバス140に接続され図示しない認定機関の試射試験装置へ変動表示ゲームの特図図柄情報を知らせるデータや大当りの確率状態を示す信号などを中継基板70を介して出力するバッファ133が実装可能に構成されている。バッファ133は遊技店に設置される実機(量産販売品)としてのパチンコ遊技機の遊技制御装置(主基板)には実装されない部品である。なお、前記近接I/F121a,121bから出力される始動口スイッチなど加工の必要のないスイッチの検出信号は、バッファ133を通さずに中継基板70を介して試射試験装置に供給される。
一方、磁気センサスイッチ61や電波センサ62のようにそのままでは試射試験装置に供給できない検出信号は、一旦遊技用マイコン111に取り込まれて他の信号若しくは情報に加工されて、例えば遊技機が遊技制御できない状態であることを示すエラー信号としてデータバス140からバッファ133、中継基板70を介して試射試験装置に供給される。
なお、中継基板70には、バッファ133から出力された信号を取り込んで試射試験装置に供給するポートや、バッファを介さないスイッチの検出信号の信号線を中継して伝達するコネクタなどが設けられている。中継基板70上のポートには、遊技用マイコン111から出力されるチップイネーブル信号CEも供給され、該信号CEにより選択制御されたポートの信号が試射試験装置に供給されるようになっている。
また、出力部130には、データバス140に接続され第1特別変動入賞装置38を開成させるソレノイド(大入賞口ソレノイド1)38b、第2特別変動入賞装置39を開成させるソレノイド(大入賞口ソレノイド2)39b及び普通変動入賞装置37の可動部材37bを開成させるソレノイド(普電ソレノイド)37cの開閉データを出力するための第2出力ポート134が設けられている。
また、出力部130には、一括表示装置50に表示する内容に応じてLEDのアノード端子が接続されているセグメント線のオン/オフデータを出力するための第3出力ポート135、一括表示装置50のLEDのカソード端子が接続されているデジット線のオン/オフデータを出力するための第4出力ポート136が設けられている。
また、出力部130には、大当り情報など遊技機10に関する情報を外部情報端子71に出力するための第5出力ポート137が設けられている。外部情報端子71にはフォトリレーが備えられ、例えば遊技店に設置された外部装置(情報収集端末や遊技場内部管理装置(ホールコンピュータ)など)に接続可能であり、遊技機10に関する情報を外部装置に供給することができるようになっている。また、第5出力ポート137からはシュミットバッファ132を介して払出制御装置200に発射許可信号も出力される。
さらに、出力部130には、第2出力ポート134から出力される大入賞口ソレノイド1(38b)や大入賞口ソレノイド2(39b)、普電ソレノイド37cの開閉データ信号を受けてソレノイド駆動信号を生成し出力する第1ドライバ(駆動回路)138a、第3出力ポート135から出力される一括表示装置50の電流供給側のセグメント線のオン/オフ駆動信号を出力する第2ドライバ138b、第4出力ポート136から出力される一括表示装置50の電流引き込み側のデジット線のオン/オフ駆動信号を出力する第3ドライバ138c、第5出力ポート137から管理装置等の外部装置に供給する外部情報信号を外部情報端子71に出力する第4ドライバ138dが設けられている。
第1ドライバ138aには、32Vで動作するソレノイドを駆動できるようにするため、電源電圧としてDC32Vが電源装置400から供給される。また、一括表示装置50のセグメント線を駆動する第2ドライバ138bには、DC12Vが供給される。デジット線を駆動する第3ドライバ138cは、表示データに応じたデジット線を電流で引き抜くためのものであるため、電源電圧は12V又は5Vのいずれであってもよい。
12Vを出力する第2ドライバ138bによりセグメント線を介してLEDのアノード端子に電流を流し込み、接地電位を出力する第3ドライバ138cによりカソード端子よりセグメント線を介して電流を引き抜くことで、ダイナミック駆動方式で順次選択されたLEDに電源電圧が流れて点灯される。外部情報信号を外部情報端子71に出力する第4ドライバ138dは、外部情報信号に12Vのレベルを与えるため、DC12Vが供給される。なお、バッファ133や第2出力ポート134、第1ドライバ138a等は、遊技制御装置100の出力部130、すなわち、主基板ではなく、中継基板70側に設けるようにしてもよい。
さらに、出力部130には、外部の検査装置250へ各遊技機の識別コードやプログラムなどの情報を送信するためのフォトカプラ139が設けられている。フォトカプラ139は、遊技用マイコン111が検査装置250との間でシリアル通信によってデータの送受信を行えるように双方通信可能に構成されている。なお、かかるデータの送受信は、通常の汎用マイクロプロセッサと同様に遊技用マイコン111が有するシリアル通信端子を利用して行われるため、入力ポート122,123,124のようなポートは設けられていない。
〔演出制御装置〕
次に、図4を用いて、演出制御装置300の構成について説明する。図4は、本発明の第1の実施の形態の遊技機10の演出制御系のブロック図である。
演出制御装置300は、遊技用マイコン111と同様にアミューズメントチップ(IC)からなる主制御用マイコン(CPU)311と、主制御用マイコン311からのコマンドやデータに従って表示装置41への映像表示のための画像処理を行うグラフィックプロセッサとしてのVDP(Video Display Processor)312と、各種のメロディや効果音などをスピーカ19から再生させるため音の出力を制御する音源LSI314を備えている。
主制御用マイコン311には、CPUが実行するプログラムや各種データを格納したPROM(プログラマブルリードオンリメモリ)からなるプログラムROM321、作業領域を提供するRAM322、停電時に電力が供給されなくとも記憶内容を保持可能なFeRAM323、現在の日時(年月日や曜日、時刻など)を示す情報を生成する計時手段をなすRTC(リアルタイムクロック)338が接続されている。なお、主制御用マイコン311の内部にも作業領域を提供するRAMが設けられている。
また、主制御用マイコン311にはWDT(ウォッチドッグ・タイマ)回路324が接続されている。主制御用マイコン311は、遊技用マイコン111からのコマンドを解析し、演出内容を決定してVDP312に出力映像の内容を指示したり、音源LSI314への再生音の指示、装飾ランプの点灯、モータやソレノイドの駆動制御、演出時間の管理などの処理を実行する。
VDP312には、作業領域を提供するRAM312aや、画像を拡大、縮小処理するためのスケーラ312bが設けられている。また、VDP312にはキャラクタ画像や映像データが記憶された画像ROM325や、画像ROM325から読み出されたキャラクタなどの画像データを展開したり加工したりするのに使用される超高速なVRAM(ビデオRAM)326が接続されている。
特に限定されるわけではないが、主制御用マイコン311とVDP312との間は、パラレル方式でデータの送受信が行われるように構成されている。パラレル方式でデータを送受信することで、シリアルの場合よりも短時間にコマンドやデータを送信することができる。
VDP312から主制御用マイコン311へは、表示装置41の映像とガラス枠15や遊技盤30に設けられている装飾ランプの点灯を同期させるための垂直同期信号VSYNC、データの送信タイミングを与える同期信号STSが入力される。なお、VDP312から主制御用マイコン311へは、VRAMへの描画の終了等処理状況を知らせるため割込み信号INT0〜n及び主制御用マイコン311からのコマンドやデータの受信待ちの状態にあることを知らせるためのウェイト信号WAITなども入力される。
演出制御装置300には、LVDS(小振幅信号伝送)方式で表示装置41に送信する映像信号を生成する信号変換回路313が設けられている。VDP312から信号変換回路313へは、映像データ、水平同期信号HSYNC及び垂直同期信号VSYNCが入力されるようになっており、VDP312で生成された映像は、信号変換回路313を介して表示装置41に表示される。
音源LSI314には音声データが記憶された音ROM327が接続されている。主制御用マイコン311と音源LSI314は、アドレス/データバス340を介して接続されている。また、音源LSI314から主制御用マイコン311へは割込み信号INTが入力されるようになっている。演出制御装置に300には、ガラス枠15に設けられた上スピーカ19a及び前面枠12に設けられた下スピーカ19bを駆動するオーディオパワーアンプなどからなるアンプ回路337が設けられており、音源LSI314で生成された音声はアンプ回路337を介して上スピーカ19a及び下スピーカ19bから出力される。
また、演出制御装置300には、遊技制御装置100から送信されるコマンドを受信するインタフェースチップ(コマンドI/F)331が設けられている。コマンドI/F331を介して、遊技制御装置100から演出制御装置300に送信された飾り特図保留数コマンド、飾り特図コマンド、変動コマンド、停止情報コマンド等を、演出制御指令信号(演出コマンド)として受信する。遊技制御装置100の遊技用マイコン111はDC5Vで動作し、演出制御装置300の主制御用マイコン311はDC3.3Vで動作するため、コマンドI/F331には信号のレベル変換の機能が設けられている。
また、演出制御装置300には、遊技盤30(センターケース40を含む)に設けられているLED(発光ダイオード)を有する盤装飾装置46を駆動制御する盤装飾LED制御回路332、ガラス枠15に設けられているLED(発光ダイオード)を有する枠装飾装置(例えば枠装飾装置18等)を駆動制御する枠装飾LED制御回路333、遊技盤30(センターケース40を含む)に設けられている盤演出装置44(例えば表示装置41における演出表示と協働して演出効果を高める可動役物等)を駆動制御する盤演出可動体制御回路334が設けられている。
ランプやモータ及びソレノイドなどを駆動制御するこれらの制御回路332〜334は、アドレス/データバス340を介して主制御用マイコン311と接続されている。なお、ガラス枠15に設けられているモータ等の枠演出装置を駆動制御する枠演出可動体制御回路を備えていてもよい。
さらに、演出制御装置300には、ガラス枠15に設けられた演出ボタン25に内蔵されている演出ボタンスイッチ25a、演出ボタン25の表面に設けられているタッチパネル25b、盤演出装置44内のモータの初期位置等を検出する演出役物スイッチ47(演出モータスイッチ)のオン/オフ状態を検出して主制御用マイコン311に検出信号を入力する機能や、演出制御装置300に設けられた音量調節スイッチ335の状態を検出して主制御用マイコン311に検出信号を入力するスイッチ入力回路336が設けられている。
電源装置400の通常電源部410は、前述のような構成を有する演出制御装置300やそれによって制御される電子部品に対して所望のレベルの直流電圧を供給するため、モータやソレノイドを駆動するためのDC32V、液晶パネルからなる表示装置41、モータやLEDを駆動するためのDC12V、コマンドI/F331の電源電圧となるDC5Vの他に、モータやLED、スピーカを駆動するためのDC15Vの電圧を生成するように構成されている。
さらに、主制御用マイコン311として、3.3Vあるいは1.2Vのような低電圧で動作するLSIを使用する場合には、DC5Vに基づいてDC3.3VやDC1.2Vを生成するためのDC−DCコンバータが演出制御装置300に設けられる。なお、DC−DCコンバータは通常電源部410に設けるようにしてもよい。
電源装置400の制御信号生成部430により生成されたリセット信号は、主制御用マイコン311に供給され、当該デバイスをリセット状態にする。また、主制御用マイコン311から出力される形で、VDP312(VDPRESET信号)、音源LSI314、スピーカを駆動するアンプ回路337(SNDRESET信号)、ランプやモータなどを駆動制御する制御回路332〜334(IORESET信号)に供給され、これらをリセット状態にする。また、演出制御装置300には遊技機10の各所を冷却する冷却FAN45が接続され、演出制御装置300の電源が投入された状態では冷却FAN45が駆動するようにされている。
次に、これらの制御回路において行われる遊技制御について説明する。遊技制御装置100の遊技用マイコン111のCPU111aでは、普図始動ゲート34に備えられたゲートスイッチ34aからの遊技球の検出信号の入力に基づき、普図の当り判定用乱数値を抽出してROM111bに記憶されている判定値と比較し、普図変動表示ゲームの当り外れを判定する。
そして、普図表示器に、識別図柄を所定時間変動表示した後、停止表示する普図変動表示ゲームを表示する。普図変動表示ゲームの結果が当りの場合は、普図表示器に特別の結果態様を表示するとともに、普電ソレノイド37cを動作させ、普通変動入賞装置37の可動部材37bを所定時間(例えば、0.3秒間)前述のように開放する制御を行う。すなわち、遊技制御装置100が、変換部材(可動部材37b)の変換制御を行う変換制御実行手段をなす。なお、普図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、普図表示器にはずれの結果態様を表示する制御を行う。
また、始動入賞口36に備えられた始動口1スイッチ36aからの遊技球の検出信号の入力に基づき始動入賞(始動記憶)を記憶し、始動記憶に基づき、第1特図変動表示ゲームの大当り判定用乱数値を抽出してROM111bに記憶されている判定値と比較し、第1特図変動表示ゲームの当り外れを判定する。
また、普通変動入賞装置37に備えられた始動口2スイッチ37aからの遊技球の検出信号の入力に基づき始動記憶を記憶し、始動記憶に基づき、第2特図変動表示ゲームの大当り判定用乱数値を抽出してROM111bに記憶されている判定値と比較し、第2特図変動表示ゲームの当り外れを判定する。
そして、遊技制御装置100のCPU111aは、第1特図変動表示ゲームや第2特図変動表示ゲームの判定結果を含む制御信号(演出制御コマンド)を、演出制御装置300に出力する。そして、特図1表示器51や特図2表示器52に、識別図柄を所定時間変動表示した後、停止表示する特図変動表示ゲームを表示する。すなわち、遊技制御装置100が、遊技領域32を流下する遊技球の始動入賞領域(第1始動入賞口36、普通変動入賞装置37)への入賞に基づき変動表示ゲームの進行制御を行う遊技制御手段をなす。
また、演出制御装置300では、遊技制御装置100からの制御信号に基づき、表示装置41で特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームを表示する。さらに、演出制御装置300では、遊技制御装置100からの制御信号に基づき、演出状態の設定や、スピーカ19a,19bからの音の出力、各種LEDの発光を制御する処理等を行う。すなわち、演出制御装置300が、遊技(変動表示ゲーム等)に関する演出を制御する演出制御手段をなす。
そして、遊技制御装置100のCPU111aは、特図変動表示ゲームの結果が当りの場合は、特図1表示器51や特図2表示器52に特別結果態様を表示するとともに、特別遊技状態を発生させる。特別遊技状態を発生させる処理においては、CPU111aは、例えば、大入賞口ソレノイド38bにより第1特別変動入賞装置38の開閉扉38cを開放又は大入賞口ソレノイド39bにより第2特別変動入賞装置39の可動部材39cを開放させ、大入賞口内への遊技球の流入を可能とする制御を行う。
そして、大入賞口に所定個数(例えば、10個)の遊技球が入賞するか、大入賞口の開放から所定の開放可能時間(例えば、27秒又は0.05秒)が経過するかのいずれかの条件が達成されるまで大入賞口を開放することを1ラウンドとし、これを所定ラウンド回数(例えば、15回、11回又は2回)継続する(繰り返す)制御(サイクル遊技)を行う。すなわち、遊技制御装置100が、停止結果態様が特別結果態様となった場合に、大入賞口を開閉する制御を行う大入賞口開閉制御手段をなす。また、特図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、特図1表示器51や特図2表示器52にはずれの結果態様を表示する制御を行う。
また、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの結果態様に基づき、特別遊技状態の終了後に、遊技状態として高確率状態を発生可能となっている。高確率状態は、特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率が、通常確率状態と比較して高い状態である。また、第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームのどちらの特図変動表示ゲームの結果態様に基づき高確率状態となっても、第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームの両方が高確率状態となる。
また、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの結果態様に基づき、特別遊技状態の終了後に、遊技状態として時短状態(特定遊技状態)を発生可能となっている。時短状態においては、普図変動表示ゲーム及び普通変動入賞装置37を時短動作状態とする制御を行い、普通変動入賞装置37が通常動作状態である場合よりも、単位時間当りの普通変動入賞装置37の開放時間が実質的に多くなるように制御するようになっている。
例えば、時短状態においては、前述の普図変動表示ゲームの実行時間(普図変動時間)を第1変動表示時間よりも短い第2変動表示時間となるように制御することが可能である(例えば、10000msが1000ms)。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームの結果を表示する普図停止時間を第1停止時間(例えば1604ms)よりも短い第2停止時間(例えば704ms)となるように制御することが可能である。
また、時短状態においては、普図変動表示ゲームが当り結果となって普通変動入賞装置37が開放される場合に、開放時間(普電開放時間)が通常状態の第1開放時間(例えば100ms)よりも長い第2開放時間(例えば1352ms)となるように制御することが可能である。
また、時短状態においては、普図変動表示ゲームの1回の当り結果に対して、普通変動入賞装置37の開放回数(普電開放回数)を第1開放回数(例えば2回)よりも多い回数(例えば、4回)の第2開放回数に設定することが可能である。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームの当り結果となる確率(普図確率)を通常動作状態である場合の通常確率(低確率)よりも高い高確率とすることが可能である。
時短状態においては、普図変動時間、普図停止時間、普電開放回数、普電開放時間、普図確率のいずれか一つ又は複数を変化させることで普通変動入賞装置37を開状態に状態変換する時間を通常よりも延長するようにする。また、変化させるものが異なる複数種類の時短状態を設定することも可能である。また、通常動作状態において可動部材37bを開放しないように設定(普図確率が0)してもよい。また、当りとなった場合に第1開放態様と第2開放態様のいずれかを選択するようにしてもよい。この場合、第1開放態様と第2開放態様の選択確率を異ならせてもよい。また、高確率状態と時短状態は、それぞれ独立して発生可能であり、両方を同時に発生することも可能であるし一方のみを発生させることも可能である。
以下、このような遊技を行う遊技機の制御について説明する。まず、上記遊技制御装置100の遊技用マイクロコンピュータ(遊技用マイコン)111によって実行される制御について説明する。遊技用マイコン111による制御処理は、主に図5A及び図5Bに示すメイン処理と、所定時間周期(例えば4msec)で行われる図9に示すタイマ割込み処理とからなる。
〔メイン処理〕
まず、メイン処理について説明する。図5A及び図5Bは、本発明の第1の実施の形態の遊技制御装置100によるメイン処理の手順を示すフローチャートである。メイン処理は、電源が投入されることで開始される。
図5Aに示すように、遊技制御装置100は、メイン処理を開始すると、まず、割込みを禁止する処理を実行する(A1001)。続いて、割込み発生時のジャンプ先のベクタアドレスを設定する割込みベクタ設定処理を実行し(A1002)、さらに、割込み発生時にレジスタ等の値を退避する領域の先頭アドレスであるスタックポインタを設定するスタックポインタ設定処理を実行する(A1003)。
次に、遊技制御装置100は、発射禁止の信号を出力して発射許可信号を禁止状態に設定する(A1004)。発射許可信号は遊技制御装置100と払出制御装置200の少なくとも一方が発射禁止の信号を出力している場合に禁止状態に設定され、遊技球の発射が禁止されるようになっている。
その後、遊技制御装置100は、入力ポート1(第1入力ポート122)の状態を読み込み(A1005)、割込み処理のモードを設定する割込みモード設定処理を実行する(A1006)。
さらに、遊技制御装置100は、電源ディレイタイマを設定する(A1007)。電源ディレイタイマに所定の初期値を設定することにより、主制御手段をなす遊技制御装置100からの指示に従い種々の制御を行う従制御手段(例えば、払出制御装置200や演出制御装置300)のプログラムが正常に起動するまで待機するための待機時間(例えば3秒)が設定される。これにより、電源投入の際に仮に遊技制御装置100が先に立ち上がって従制御装置(例えば払出制御装置200や演出制御装置300)が立ち上がる前にコマンドを従制御装置に送ってしまい、従制御装置がコマンドを取りこぼすことを回避することができる。すなわち、遊技制御装置100が、電源投入時において、主制御手段(遊技制御装置100)の起動を遅らせて従制御装置(払出制御装置200、演出制御装置300等)の起動を待つための所定の待機時間を設定する待機手段をなす。
また、電源ディレイタイマの計時は、RAMの正当性判定(チェックサム算出)の対象とならない記憶領域(正当性判定対象外のRAM領域又はレジスタ等)を用いて行われる。これにより、RAM領域のチェックサム等のチェックデータを算出する際に、一部のRAM領域を除外して算出する必要がないため電源投入時の制御が複雑になることを防止することができる。
なお、第1入力ポート122には初期化スイッチ信号が入力されるようになっており、待機時間の開始前に第1入力ポート122の状態を読み込むことで、初期化スイッチ112の操作を確実に検出できる。すなわち、待機時間の経過後に初期化スイッチ112の状態を読み込むようにすると、待機時間の経過を待ってから初期化スイッチ112を操作したり、電源投入から待機時間の経過まで初期化スイッチ112を操作し続けたりする必要がある。しかし、待機時間の開始前に状態を読み込むことで、このような煩わしい操作を行わなくても電源投入後すぐに操作を行うことで検出されるようになり、電源投入時に行った初期化の操作が受け付けられないような事態を防止できる。
電源ディレイタイマを設定すると(A1007)、遊技制御装置100は、待機時間の計時と、待機時間中における停電の発生を監視する処理とを実行する(A1008からA1012)。
停電監視処理が開始されると、遊技制御装置100は、まず、電源装置400から入力されている停電監視信号をポート及びデータバスを介して読み込んでチェックする回数(例えば2回)を設定し(A1008)、停電監視信号がオンである否かを判定する(A1009)。
遊技制御装置100は、停電監視信号がオンである場合には(A1009の結果が「Y」)、ステップA1008の処理で設定したチェック回数分停電監視信号のオン状態が継続しているか否かを判定する(A1010)。そして、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続していない場合には(A1010の結果が「N」)、ステップA1009の停電監視信号がオンであるか否かを判定する処理に戻る。
また、遊技制御装置100は、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続している場合(A1010の結果が「Y」)、すなわち、停電が発生していると判定した場合には、遊技機の電源が遮断されるまで待機する。このように、所定期間に亘り停電監視信号を受信し続けた場合に停電が発生したと判定することで、ノイズなどにより停電を誤検知することを防止でき、電源投入時における不具合に適切に対処することができる。
すなわち、遊技制御装置100が、所定の待機時間において停電の発生を監視する停電監視手段をなす。これにより、主制御手段をなす遊技制御装置100の起動を遅らせている期間において発生した停電に対応することが可能となり、電源投入時における不具合に適切に対処することができる。なお、待機時間の終了まではRAMへのアクセスが許可されておらず、前回の電源遮断時の記憶内容が保持されたままとなっているため、ここでの停電発生時にはバックアップの処理等は行う必要がない。したがって、待機時間中に停電が発生してもRAMのバックアップを取る必要がなく、制御の負担を軽減することができる。
一方、遊技制御装置100は、停電監視信号がオンでない場合(A1009の結果が「N」)、すなわち、停電が発生していない場合には、電源投入ディレイタイマを−1更新し(A1011)、タイマの値が0であるか否かを判定する(A1012)。タイマの値が0でない場合(A1012の結果が「N」)、すなわち、待機時間が終了していない場合には、ステップA1008の停電監視信号のチェック回数を設定する処理に戻る。
また、遊技制御装置100は、タイマの値が0である場合(A1012の結果が「Y」)、すなわち、待機時間が終了した場合には、RAMやEEPROM等の読出し書込み可能なRWM(リードライトメモリ)のアクセスを許可し(A1013)、全出力ポートにオフデータを出力(出力が無い状態に設定)する(A1014)。
次に、遊技制御装置100は、シリアルポート(遊技用マイコン111に予め搭載されているポートで、本実施形態では、演出制御装置300や払出制御装置200との通信に使用)を設定する(A1015)。さらに、先に読み込んだ第1入力ポート122の状態から初期化スイッチがオンにされたか否かを判定する(A1016)。
遊技制御装置100は、初期化スイッチがオフである場合には(A1016の結果が「N」)、RWM内の停電検査領域1の値が正常な停電検査領域チェックデータであるか否かを判定する(A1017)。そして、正常であれば(A1017の結果が「Y」)、RWM内の停電検査領域2の値が正常な停電検査領域チェックデータであるか否かを判定する(A1018)。
さらに、遊技制御装置100は、停電検査領域2の値が正常であれば(A1018の結果が「Y」)、RWM内の所定領域のチェックサムを算出するチェックサム算出処理を実行し(A1019)、算出されたチェックサムと電源断時のチェックサムが一致するか否かを判定する(A1020)。チェックサムが一致する場合には(A1020の結果が「Y」)、図5BのステップA1021の処理に移行し、停電から正常に復旧した場合の処理を実行する。
また、遊技制御装置100は、初期化スイッチがオンである場合(A1016の結果が「Y」)、停電検査領域のチェックデータが正常なデータでないと判定された場合(A1017の結果が「N」、又は、A1018の結果が「N」)、チェックサムが正常でない場合には(A1020の結果が「N」)、図5BのステップA1026の処理に移行して初期化処理を実行する。すなわち、初期化スイッチが外部からの操作が可能な初期化操作部をなし、遊技制御装置100が、初期化操作部が操作されたことに基づきRAMに記憶されたデータを初期化する初期化手段をなす。
遊技制御装置100は、初期化すべき領域に停電復旧時の初期値をセーブする(A1021)。初期化すべき領域とは、停電検査領域、チェックサム領域及びエラー不正監視に係る領域である。なお、払出制御装置200がコマンドを受付可能な状態か否かを示す信号である払出ビジー信号の状態を記憶するビジー信号ステータス領域もクリアされ、払出ビジー信号の状態を確定していないことを示す不定状態とされる。その後、遊技制御装置100は、RWM内の遊技状態を記憶する領域を調べて遊技状態が高確率状態であるか否かを判定する(A1022)。
ここで、遊技制御装置100は、遊技状態が高確率状態でない場合には(A1022の結果が「N」)、ステップA1023及びステップA1024の処理をスキップして、ステップA1025の処理に移行する。また、遊技状態が高確率状態である場合には(A1022の結果が「Y」)、高確率報知フラグ領域にオン情報をセーブし(A1023)、例えば一括表示装置50に設けられる高確率報知LED(エラー表示器)のオン(点灯)データをセグメント領域にセーブする(A1024)。そして、後述の特図ゲーム処理を合理的に実行するために用意されている処理番号に対応する停電復旧時のコマンドを演出制御基板(演出制御装置300)に送信し(A1025)、ステップA1031の処理を実行する。
一方、ステップA1016,A1017,A1018,A1020の実行後にステップA1026の処理を実行する場合には、遊技制御装置100は、RAMアクセス禁止領域をアクセス許可に設定する(A1026)。さらに、ビジー信号ステータス領域を含むすべてのRAM領域を0クリアし(A1027)、RAMアクセス禁止領域をアクセス禁止に設定する(A1028)。
そして、遊技制御装置100は、初期化すべき領域にRAM初期化時の初期値をセーブする(A1029)。初期化すべき領域とは、客待ちデモ領域及び演出モードの設定に係る領域である。さらに、遊技制御装置100は、RAM初期化時のコマンドを演出制御基板に送信し(A1030)、ステップA1031の処理を実行する。
なお、ステップA1025の処理で送信される停電復旧時のコマンド及びステップA1030の処理で送信されるRAM初期化時のコマンドには、遊技機の種類を示す機種指定コマンド、特図1,2の保留数を示す飾り特図1保留数コマンド及び飾り特図2保留数コマンド、確率の状態を示す確率情報コマンドが含まれる。また、電源遮断時や電源投入時の状態に応じて、電源遮断時に特図変動表示ゲームの実行中であった場合は復旧画面コマンド、電源遮断時に客待ち中であった場合は客待ちデモコマンド、電源投入時に初期化された場合は電源投入コマンドが含まれる。さらに、機種によって演出モードの状態を示す演出モード情報コマンド、時短状態での残りゲーム数を示す時短回数情報コマンドが含まれる。
遊技制御装置100は、遊技用マイコン111(クロックジェネレータ)内のタイマ割込み信号及び乱数更新トリガ信号(CTC)を発生するCTC(Counter/Timer Circuit)回路を起動する(A1031)。なお、CTC回路は、遊技用マイコン111内のクロックジェネレータに設けられている。クロックジェネレータは、発振回路113からの発振信号(原クロック信号)を分周する分周回路と、分周された信号に基づいてCPU111aに対して所定周期(例えば、4ミリ秒)のタイマ割込み信号及び乱数生成回路に供給する乱数更新のトリガを与える信号CTCを発生するCTC回路とを備えている。
ステップA1031のCTC起動処理の実行後、遊技制御装置100は、乱数生成回路を起動設定する(A1032)。具体的には、乱数生成回路内の所定のレジスタ(CTC更新許可レジスタ)に乱数生成回路を起動させるためのコード(指定値)の設定などがCPU111aによって行われる。また、乱数生成回路のハードウェアで生成されるハード乱数(ここでは大当り乱数)のビット転置パターンの設定も行われる。
図6は、本発明の第1の実施の形態のビット転置パターンの一例を説明する図である。ビット転置パターンとは、例えば図6に示すように、抽出した乱数のビット配置(上段のビット転置前の配置)を、予め定められた順で入れ替えて異なるビット配置(下段のビット転置後の配置)として格納する際の入れ替え方を定めるパターンである。
本実施形態では、図6に示したビット転置パターンに従い乱数のビットを入れ替えることで、乱数の規則性を崩すことができるとともに、乱数の秘匿性を高めることができる。なお、ビット転置パターンは、固定された単一のパターンであってもよいし、予め用意された複数のパターンから選択するようにしてもよい。また、ユーザーが任意に設定できるようにしてもよい。
その後、遊技制御装置100は、電源投入時の乱数生成回路内の所定のレジスタ(ソフト乱数レジスタ1〜n)の値を抽出し、対応する各種初期値乱数(大当り図柄を決定する乱数(大当り図柄乱数1、大当り図柄乱数2)、普図の当りを決定する乱数(当り乱数))の初期値(スタート値)としてRWMの所定領域にセーブし(A1033)、割込みを許可する(A1034)。本実施形態で使用するCPU111a内の乱数生成回路においては、電源投入ごとにソフト乱数レジスタの初期値が変わるように構成されているため、この値を各種初期値乱数の初期値(スタート値)とすることで、ソフトウェアで生成される乱数の規則性を崩すことができ、遊技者による不正な乱数の取得を困難にすることができる。
続いて、遊技制御装置100は、各種初期値乱数の値を更新して乱数の規則性を崩すための初期値乱数更新処理を実行する(A1035)。なお、特に限定されるわけではないが、本実施形態においては、大当り乱数、大当り図柄乱数、当り乱数は乱数生成回路において生成される乱数を使用して生成するように構成されている。ただし、大当り乱数はCPUの動作クロックと同等以上の速度のクロックを基にして更新される所謂「高速カウンタ」であり、大当り図柄乱数、当り乱数はプログラムの処理単位であるタイマ割込み処理と同周期となるCTC出力(タイマ割込み処理のCTC(CTC0)とは別のCTC(CTC2))を基にして更新される「低速カウンタ」である。
また、大当り図柄乱数、当り図柄乱数においては、乱数が一巡するごとに各々の初期値乱数(ソフトウェアで生成)を用いてスタート値を変更する所謂「初期値変更方式」を採用している。なお、前記各乱数は、+1あるいは1によるカウンタ式更新でもよいし、一巡するまで範囲内のすべての値が重複なくバラバラに出現するランダム式更新でもよい。つまり、大当り乱数はハードウェアのみで更新される乱数であり、大当り図柄乱数、当り乱数はハードウェア及びソフトウェアで更新される乱数である。
ステップA1035の初期値乱数更新処理の後、遊技制御装置100は、電源装置400から入力されている停電監視信号をポート及びデータバスを介して読み込んでチェックする回数を設定し(A1036)、停電監視信号がオンであるか否かを判定する(A1037)。停電監視信号がオンでない場合には(A1037の結果が「N」)、ステップA1035の初期値乱数更新処理に戻る。すなわち、停電が発生していない場合には、初期値乱数更新処理と停電監視信号のチェック(ループ処理)を繰り返し行う。初期値乱数更新処理(A1035)の前に割込みを許可する(A1034)ことによって、初期値乱数更新処理中にタイマ割込みが発生すると割込み処理が優先して実行されるようになり、タイマ割込みが初期値乱数更新処理によって待機させられることで割込み処理が圧迫されることを回避することができる。
なお、ステップA1035の初期値乱数更新処理は、メイン処理のほか、タイマ割込み処理の中においても初期値乱数更新処理を行う方法もあり、そのような方法を採用した場合には両方で初期値乱数更新処理が実行されることを回避するため、メイン処理で初期値乱数更新処理を行う場合には割込みを禁止してから更新して割込みを解除する必要がある。一方、本実施形態のようにタイマ割込み処理の中での初期値乱数更新処理はせず、メイン処理内のみにした場合には初期値乱数更新処理の前に割込みを解除しても何ら問題はなく、それによってメイン処理が簡素化されるという利点がある。
停電監視信号がオンである場合には(A1037の結果が「Y」)、遊技制御装置100は、ステップA1036の処理で設定したチェック回数分停電監視信号のオン状態が継続しているか否かを判定する(A1038)。そして、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続していない場合には(A1038の結果が「N」)、ステップA1037に戻り、停電監視信号がオンであるか否かを判定する。
また、遊技制御装置100は、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続している場合(A1038の結果が「Y」)、すなわち、停電が発生していると判定した場合には、一旦割込みを禁止し(A1039)、全出力ポートにオフデータを出力する(A1040)。
その後、遊技制御装置100は、停電検査領域1に停電検査領域チェックデータ1をセーブし(A1041)、停電検査領域2に停電検査領域チェックデータ2をセーブする(A1042)。さらに、RWMの電源遮断時のチェックサムを算出するチェックサム算出処理を実行し(A1043)、さらに、算出したチェックサムをセーブする(A1044)。最後に、RWMへのアクセスを禁止する処理を実行し(A1045)、遊技機の電源が遮断されるまで待機する。
このように、停電検査領域にチェックデータをセーブするとともに、電源遮断時のチェックサムを算出することで、電源の遮断の前にRWMに記憶されていた情報が正しくバックアップされているか否かを電源再投入時に判断することができる。
以上のことから、遊技を統括的に制御する主制御手段(遊技制御装置100)と、該主制御手段からの指示に従い種々の制御を行う従制御手段(払出制御装置200、演出制御装置300等)と、を備える遊技機において、主制御手段は、電源投入時において、当該主制御手段の起動を遅らせて従制御装置の起動を待つための所定の待機時間を設定する待機手段(遊技制御装置100)と、当該所定の待機時間において停電の発生を監視する停電監視手段(遊技制御装置100)と、を備えていることとなる。
また、各種装置に電力を供給する電源装置400を備え、当該電源装置400は、停電の発生を検出した際に停電監視信号を出力するように構成され、停電監視手段(遊技制御装置100)は、所定期間に亘り停電監視信号を受信し続けた場合に停電が発生したと判定するようにしていることとなる。
また、主制御手段(遊技制御装置100)は、データを記憶可能なRAM111cと、外部からの操作が可能な初期化操作部(初期化スイッチ)と、初期化操作部が操作されたことに基づきRAM111cに記憶されたデータを初期化する初期化手段(遊技制御装置100)と、を備え、当該初期化手段の操作状態を待機時間の開始前に読み込むようにしていることとなる。
また、主制御手段(遊技制御装置100)は、待機時間の経過後にRAM111cへのアクセスを許可するようにしていることとなる。
〔チェックサム算出処理〕
図7は、本発明の第1の実施の形態のチェックサム算出処理の手順を示すフローチャートである。チェックサム算出処理は、図5A及び図5Bに示したメイン処理のステップA1019及びA1043にて実行される。
遊技制御装置100は、まず、算出アドレスの開始値としてRWMの先頭アドレスを設定する(A1101)。そして、繰り返し数を設定し(A1102)、さらに、算出値として「0」を設定する(A1103)。繰り返し数には使用しているRAMのバイト数が設定される。
その後、遊技制御装置100は、算出アドレスの内容に算出値を加算した値を新たな算出値とし(A1104)、算出アドレスを+1更新し(A1105)、繰り返し数を−1更新する(A1106)。そして、チェックサムの算出が終了したか否かを判定する(A1107)。
遊技制御装置100は、チェックサムの算出が終了していない場合には(A1107の結果が「N」)、ステップA1104からステップA1107までの処理を繰り返す。また、チェックサムの算出が終了した場合には(A1107の結果が「Y」)、チェックサム算出処理を終了する。
〔初期値乱数更新処理〕
図8は、本発明の第1の実施の形態の初期値乱数更新処理の手順を示すフローチャートである。初期値乱数更新処理は、図5A及び図5Bに示したメイン処理のステップA1035にて実行される。
遊技制御装置100は、まず、当り初期値乱数を+1更新し(A1201)、大当り図柄初期値乱数1を+1更新する(A1202)。そして、大当り図柄初期値乱数2を+1更新し(A1203)、初期値乱数更新処理を終了する。
ここで、「当り初期値乱数」は、普図変動ゲームの当りを決定する乱数の初期値となる乱数のことである。また、「大当り図柄初期値乱数1」は特図1の大当り停止図柄を決定する乱数の初期値となる乱数、「大当り図柄初期値乱数2」は特図2の大当り停止図柄を決定する乱数の初期値となる乱数のことである。
以上のように、メイン処理において時間が許す限り初期値乱数をインクリメントし続けることによって、乱数のランダム性を高めることができるようにしている。
〔タイマ割込み処理〕
次に、タイマ割込み処理について説明する。図9は、本発明の第1の実施の形態のタイマ割込み処理の手順を示すフローチャートである。タイマ割込み処理は、クロックジェネレータ内のCTC回路で生成される周期的なタイマ割込み信号がCPU111aに入力されることで開始される。遊技用マイコン111においてタイマ割込みが発生すると、タイマ割込み処理が開始される。
タイマ割込み処理が開始されると、遊技制御装置100は、まず、所定のレジスタに保持されている値をRWMに退避させる(A1301)。なお、本実施形態において遊技用マイコンとして使用しているZ80系のマイコンでは、当該処理を表レジスタに保持されている値を裏レジスタに退避することで置き換えることができる。
次に、遊技制御装置100は、各種センサやスイッチからの入力や、信号の取り込み、すなわち、各入力ポートの状態を読み込む入力処理を実行する(A1302)。さらに、各種処理でセットされた出力データに基づき、ソレノイド(大入賞口ソレノイド38b,39b、普電ソレノイド37c)等のアクチュエータの駆動制御などを行うための出力処理を実行する(A1303)。なお、メイン処理におけるステップA1004の処理で発射禁止の信号を出力した場合は、この出力処理が行われることで発射許可の信号が出力され、発射許可信号を許可状態に設定可能な状態とされる。
次に、遊技制御装置100は、各種処理で送信バッファにセットされたコマンドを払出制御装置200に出力する払出コマンド送信処理を実行し(A1304)、さらに、乱数更新処理1(A1305)、乱数更新処理2(A1306)を実行する。その後、始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、普図のゲートスイッチ34a、入賞口スイッチ35a、下カウントスイッチ38a、上カウントスイッチ39aから正常な信号の入力があるか否かの監視や、エラーの監視(前面枠やガラス枠が開放されていないかなど)を行う入賞口スイッチ/状態監視処理を実行する(A1307)。
さらに、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームに関する処理を行う特図ゲーム処理を実行し(A1308)、続いて、普図変動表示ゲームに関する処理を行う普図ゲーム処理を実行する(A1309)。なお、特図ゲーム処理の詳細については図22にて後述する。また、普図ゲーム処理の詳細については図67にて後述する。
次に、遊技制御装置100は、遊技機10に設けられ、特図変動ゲームの表示や遊技に関する各種情報を表示するセグメントLEDを所望の内容を表示するように駆動するセグメントLED編集処理を実行する(A1310)。なお、セグメントLED編集処理の詳細については図80にて後述する。
さらに、遊技制御装置100は、磁気センサスイッチ61からの検出信号をチェックして異常がないか否かを判定する磁石不正監視処理を実行する(A1311)。さらに、電波センサ62からの検出信号をチェックして異常がないか否かを判定する電波不正監視処理を実行する(A1312)。なお、磁石不正監視処理の詳細については図81にて後述する。また、電波不正監視処理の詳細については図82にて後述する。
その後、遊技制御装置100は、外部の各種装置に出力する信号を出力バッファにセットする外部情報編集処理を実行する(A1313)。なお、外部情報編集処理の詳細については図83にて後述する。続いて、遊技制御装置100は、割込み要求をクリアする(A1314)。最後に、ステップA1301の処理で退避したレジスタのデータを復帰させ(A1315)、割込みを許可し(A1316)、その後、タイマ割込み処理を終了する。
〔入力処理〕
次に、タイマ割込み処理における入力処理(A1302)の詳細について説明する。図10は、本発明の第1の実施の形態の入力処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、入力ポート1、すなわち、第1入力ポート122に取り込まれたスイッチの検出信号の状態を読み込む(A1401)。そして、8ビットのポートのうち未使用ビットがあればそのビットの状態をクリアする(A1402)。
次に、遊技制御装置100は、読み込まれた入力ポート1の状態をRWM内のスイッチ制御領域1にセーブ(格納)する(A1403)。続いて、未使用のビットデータを準備し(A1404)、さらに、反転するビットデータを準備する(A1405)。そして、RWM内のスイッチ制御領域2のアドレスを準備し(A1406)、入力ポート2、すなわち、第2入力ポート123のアドレスを準備した後(A1407)、スイッチ読込み処理を実行する(A1408)。ここで、本実施形態において「準備」とは、レジスタに値をセットすることを意味するが、これに限らず、RWM、その他のメモリに値をセットするようにしてもよい。
次に、遊技制御装置100は、未使用のビットデータを準備し(A1409)、反転するビットデータを準備する(A1410)。さらに、RWM内のスイッチ制御領域3のアドレスを準備し(A1411)、入力ポート3、すなわち、第3入力ポート124のアドレスを準備する(A1412)。その後、スイッチ読込み処理を実行し(A1413)、入力処理を終了する。
〔スイッチ読込み処理〕
次に、前述の入力処理におけるスイッチ読込み処理(A1408、A1413)の詳細について説明する。図11は、本発明の第1の実施の形態のスイッチ読込み処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、対象の入力ポートに取り込まれた信号の状態を読み込む(A1501)。そして、8ビットのポートのうち未使用ビットがあればそのビットの状態をクリアし(A1502)、反転の必要なビットを反転し(A1503)、対象のスイッチ制御領域のポート入力状態1にセーブ(格納)する(A1504)。その後、2回目の読込みまでのディレイ時間(0.1ms)が経過するまで待機する(A1505)。
ディレイ時間(0.1ms)が経過すると、遊技制御装置100は、対象の入力ポートに取り込まれた信号の状態の2回目の読込みを行う(A1506)。そして、8ビットのポートのうち未使用ビットがあればそのビットの状態をクリアし(A1507)、反転の必要なビットを反転し(A1508)、対象のスイッチ制御領域のポート入力状態2にセーブ(格納)する(A1509)。その後、1回目と2回目の読込みで状態が同じビットを1、違うビットを0とした確定ビットパターンを作成し(A1510)、確定ビットパターンとポート入力状態2との論理積をとり、今回確定ビットとする(A1511)。
次に、遊技制御装置100は、1回目と2回目の読込みで状態が同じビットを0、違うビットを1とした未確定ビットパターンを作成し(A1512)、未確定ビットパターンと前回割込み時の確定状態との論理積をとり、前回保持ビットとする(A1513)。これにより、スイッチのチャタリング等によるノイズを除去した信号の状態を得ることができる。
そして、遊技制御装置100は、今回確定ビットと前回保持ビットとを合成し、今回確定状態としてセーブする(A1514)。さらに、前回と今回の確定状態との排他的論理和をとり、立上りエッジとしてセーブする(A1515)。その後、スイッチ読み込み処理を終了する。
なお、スイッチの読込みは、タイマ割込みの周期が短い場合(例えば2ms)には、各割込みの処理ごとにそれぞれ1回ずつスイッチの読込みを行って前回の読込みの結果と比較することで信号が変化したか否か判定する方法があるが、そのようにすると次の割込み処理までに前回の割込みで読み込んだスイッチの状態が失われた場合、正しく判定できないおそれがある。これに対し、本実施形態のように、所定の時間差をおいて1回の割込み処理の中で2回のスイッチ読込み処理を行うことで、上記のような不具合を回避することが可能となる。
〔出力処理〕
次に、前述のタイマ割込み処理における出力処理(A1303)の詳細について説明する。図12は、本発明の第1の実施の形態の出力処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、一括表示装置(LED)50のセグメントのデータを出力するポート135(図3参照)にオフデータを出力(リセット)する(A1601)。次に、普電ソレノイド37cや大入賞口ソレノイド38b,39bのデータを出力するソレノイド出力ポート134に出力するデータを合成して出力する(A1602)。
そして、遊技制御装置100は、一括表示装置(LED)50のデジット線を順次スキャンするためのデジットカウンタの値を更新する(A1603)。さらに、デジットカウンタの値に対応するLEDのデジット線の出力データを取得し(A1604)、取得したデータをデジット出力用のポート136に出力する(A1605)。その後、デジットカウンタの値に対応するRWM内のセグメント領域からセグメント線の出力データをロードし(A1606)、ロードしたデータをセグメント出力用のポート135に出力する(A1607)。
続いて、遊技制御装置100は、外部情報端子71に出力するデータをロードして合成し、外部情報出力用のポート137に出力する(A1608)。次に、試射試験装置への試験信号を出力する中継基板70上の試験端子出力ポート1に出力するデータをロードして合成し、中継基板70上の試験端子出力ポート1に合成したデータを出力する(A1609)。その後、試射試験装置への試験信号を出力する中継基板70上の試験端子出力ポート2に出力するデータをロードして合成し、中継基板70上の試験端子出力ポート2に合成したデータを出力する(A1610)。
次に、遊技制御装置100は、試射試験装置への試験信号を出力する中継基板70上の試験端子出力ポート3に出力するデータをロードして合成し、中継基板70上の試験端子出力ポート3へ合成したデータを出力する(A1611)。さらに、試射試験装置の試験信号を出力する中継基板70上の試験端子出力ポート4に出力するデータをロードして合成し、中継基板70上の試験端子出力ポート4に合成したデータを出力する(A1612)。そして、試射試験装置への試験信号を出力する中継基板70上の試験端子出力ポート5に出力するデータをロードして合成し、中継基板70上の試験端子出力ポート5に合成したデータを出力し(A1613)、出力処理を終了する。
〔払出コマンド送信処理〕
次に、前述のタイマ割込み処理における払出コマンド送信処理(A1304)の詳細について説明する。図13は、本発明の第1の実施の形態の払出コマンド送信処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、入賞数カウンタ領域2にカウントがあるか否かをチェックする(A1701)。入賞数カウンタ領域は遊技制御装置100のRAM111cに設けられ、入賞数カウンタ領域1と入賞数カウンタ領域2が設けられている。入賞数カウンタ領域1は、払出制御装置200に対して賞球の払い出しを指示するための払出コマンド(賞球指令)を送信するために用いる領域であって、払出コマンドを未だ送信していない賞球に対応する入賞のデータが記憶される。すなわち、入賞数カウンタ領域1が、賞球指令に関する情報を記憶可能な賞球指令カウンタをなす。
入賞数カウンタ領域2は、入賞口への入賞により発生した賞球数(払出予定数)が所定数(ここでは10個)になる毎に外部装置に出力するメイン賞球信号を送信するために用いる領域であって、メイン賞球信号の生成処理を行っていない賞球に対応する入賞のデータが記憶される。すなわち、入賞数カウンタ領域2が、メイン賞球信号に関する情報を記憶可能なメイン賞球信号カウンタをなす。なお、外部装置には、このメイン賞球信号の他に、払出制御装置200からも実際に払い出した賞球数が所定数(ここでは10個)になる毎に払出賞球信号が出力されるようになっており、この二つの信号を照合することで、不正な払い出しを監視することが可能となっている。
これらの入賞数カウンタ領域にはそれぞれ、各入賞口に対して設定された賞球数別(例えば、2個賞球、3個賞球、10個賞球、13個賞球、14個賞球)に入賞数カウンタ領域が設けられており、入賞口への入賞に基づき対応する入賞数カウンタ領域のカウント数が1加算されるようになっている。つまり、入賞領域への一の入賞を単位として当該入賞の情報を記憶可能とされている。なお、入賞数カウンタ領域1は入賞数カウンタ領域2よりも広い領域が割り当てられ、より多くの入賞のデータを記憶できるようにされている。これは、メイン賞球信号が送信先の状態に関係なく送信可能であることに対し、払出コマンドが送信先である払出制御装置200の状態により送信を保留する場合もあり、より多くの未送信データが蓄積される可能性があるためである。
遊技制御装置100は、ステップA1701の入賞数カウンタ領域2にカウントがあるか否かをチェックする処理においては、賞球数別に設けられた複数の入賞数カウンタ領域のうち、チェック対象とされた入賞数カウンタ領域に「0」でないカウント数があるか否かを判定する。
遊技制御装置100は、入賞数カウンタ領域2にカウント数がない場合には(A1701の結果が「N」)、チェック対象となる入賞数カウンタ領域のアドレスを更新する(A1702)。さらに、すべての入賞数カウンタ領域のカウント数のチェックが終了したか否かを判定する(A1703)。
遊技制御装置100は、すべてのチェックが終了した場合には(A1703の結果が「Y」)、ステップA1710の処理に移行する。一方、すべてのチェックが終了していない場合には(A1703の結果が「N」)、ステップA1701の処理に戻り、ステップA1701からステップA1703までの処理を繰り返す。
また、遊技制御装置100は、カウント数がある場合には(A1701の結果が「Y」)、対象の入賞数カウンタ領域のカウント数を減算(−1)し(A1704)、対象の入賞数カウンタ領域に対応する賞球数を取得する(A1705)。そして、賞球残数領域の値と取得した賞球数を加算して新たな賞球残数として賞球残数領域にセーブする(A1706)。なお、ステップA1706の処理の前における賞球残数領域の値としては、メイン賞球信号の出力の基準となる所定数に満たなかった端数が記憶されている。
その後、遊技制御装置100は、賞球残数領域の値がメイン賞球信号の出力の基準となる所定数である10以上か否かを判定する(A1707)。そして、10以上でない場合には(A1707の結果が「N」)、ステップA1710の処理に移行する。一方、10以上である場合には(A1707の結果が「Y」)、賞球残数領域の値からメイン賞球信号の出力の基準となる所定数である10を減算する(A1708)。さらに、メイン賞球信号出力回数領域の値を+1更新し(A1709)、ステップA1707の処理に戻る。
以上の処理により、ホールコンピュータなどの外部の装置にメイン賞球信号が出力されるようになる。すなわち、遊技制御装置100が、所定の入賞領域への遊技球の入賞に伴い払い出しが決定された賞球数に関する情報を含むメイン賞球信号を遊技機の外部に出力する外部情報出力手段をなす。なお、メイン賞球信号を出力するようにすることで、大当り中などの遊技球の払い出しが集中する場合に、遊技球の払い出しとともに賞球信号の出力が遅延して、大当り中に発生した正確な賞球数が計数することができないといった不具合を防止することができる。
遊技制御装置100は、払出コマンド送信タイマが0でなければ−1更新し(A1710)、払出コマンド送信タイマが0になったか否かを判定する(A1711)。払出コマンド送信タイマが0でない場合には(A1711の結果が「N」)、払出コマンド送信処理を終了する。また、払出コマンド送信タイマが0である場合には(A1711の結果が「Y」)、払出ビジー信号ステータスがアイドル状態であるか否かを判定する(A1712)。
払出ビジー信号は、払出制御装置200が払出制御を即座に開始可能な状態か否かを示す信号であって、払出制御を即座に開始可能でない場合には払出ビジー信号がオン状態とされる。つまり、払出ビジー信号は、払出コマンド(賞球指令)を受付可能な状態であるか否かを示す信号ともいえる。すなわち、払出ビジー信号が、払出制御手段(払出制御装置200)が払出制御を開始可能であるか否を示す状態信号をなす。払出ビジー信号ステータスは、払出ビジー信号の状態に基づき払出制御装置200が払出制御を即座に開始可能な状態か否かを設定した情報であって、払出制御を即座に開始可能なアイドル状態、払出制御を即座に開始可能でないビジー状態、状態が不定である不定状態のいずれかが設定される。
遊技制御装置100は、払出ビジー信号ステータスがアイドル状態でない場合には(A1712の結果が「N」)、払出コマンド送信処理を終了する。アイドル状態でない場合には、ビジー状態である場合と不定状態である場合が含まれる。このように払出制御装置200が払出制御を即座に開始可能でなく、払出コマンドを送信しない場合は、払出コマンドの送信に関する以降の処理を行わないようにすることで、無駄な処理を行うことを防止し制御の負担を軽減するようにしている。
なお、不定状態は、例えば電源投入時の処理でビジー信号ステータス領域がクリアされることで設定される。この不定状態は、払出ビジー信号の状態が、払出制御を即座に開始可能なこと又は不能なことを示す状態に所定期間に亘り維持されることに基づき、アイドル状態又はビジー状態が設定されることで解消する。つまり、停電が発生し該停電から復帰した場合には、払出制御装置200から払出制御を開始可能であることを示す状態信号が出力されていたとしても、直ちに賞球指令を払出制御装置200に送信せず、払出制御装置200から払出制御を開始可能であることを示す状態信号が所定期間に亘って継続して出力されたことに対応して賞球指令を払出制御装置200に送信する。これにより、払出制御装置200が賞球指令を受信して即座に払出処理が可能なことを確実に把握してから賞球指令を送信するようになり、賞球指令に対応する払出制御が行われないことを防止できる。
遊技制御装置100は、払出ビジー信号ステータスがアイドル状態である場合には(A1712の結果が「Y」)、入賞数カウンタ領域1にカウントがあるか否かをチェックする(A1713)。入賞数カウンタ領域1にカウントがあるかをチェックする処理においては、賞球数別に設けられた複数の入賞数カウンタ領域のうち、チェック対象とされた入賞数カウンタ領域に「0」でないカウント数があるか否かを判定する。
そして、遊技制御装置100は、カウント数がない場合には(A1713の結果が「N」)、チェック対象となる入賞数カウンタ領域のアドレスを更新し(A1714)、すべての入賞数カウンタ領域のカウント数のチェックが終了したか否かを判定する(A1715)。すべてのチェックが終了した場合には(A1715の結果が「Y」)、払出コマンド送信処理を終了する。一方、すべてのチェックが終了していない場合には(A1715の結果が「N」)、ステップA1713の処理に戻り、ステップA1713からA1715までの処理を繰り返す。
また、遊技制御装置100は、カウント数がある場合には(A1713の結果が「Y」)、対象の入賞数カウンタ領域のカウント数を減算(−1)し(A1716)、対象の入賞数カウンタ領域に対応する払出コマンドを取得する(A1717)。そして、払出コマンドを払出用シリアル送信バッファに格納し(A1718)、払出コマンド送信タイマに初期値を設定し(A1719)、その後、払出コマンド送信処理を終了する。払出コマンド送信タイマは送信間隔を管理するためのもので、初期値として例えば200msが設定される。
これにより、入賞領域への一の入賞を単位とした払出コマンド(賞球指令)が生成され、払出制御装置200に送信されるようになる。払出制御装置200はこの払出コマンドに基づき所定数の賞球を払い出す制御を行う。すなわち、遊技制御装置100が、払出制御手段(払出制御装置200)から出力される当該払出制御手段が払出制御を開始可能であるか否かを示す状態信号が払出制御を開始可能であることを示している場合に賞球指令を払出制御手段に送信する賞球指令送信手段をなす。
このように遊技制御装置100が、払出制御装置200から出力される状態信号に基づいて賞球指令を送信する制御を行うので、払出制御装置200が即座に払出制御を実行可能な場合にのみ賞球指令が送信されることとなる。これにより、未だ払い出しが行われていない入賞に対応するデータは遊技制御装置100側で保持されるようになるので停電発生時には遊技制御装置100でバックアップされるようになり、払出制御装置200にバックアップするための機能を備えなくとも正確な払出制御を実現できる。
従来の遊技機(例えば、特開2000−312759号公報の遊技機)では、何らかの原因により電源の遮断状態が発生した場合、払出制御装置200は自身の記憶手段にデータをバックアップし、電源遮断直前のデータによる払出制御状態を維持するようにしている。しかしながら、従来の遊技機では、バックアップするための機能が必要となるため、コストアップにつながるという問題があった。本実施形態によれば、払出制御装置200にバックアップするための機能を備えなくとも正確な払出制御を実現できるようにすることができる。
また、外部の装置に送信されるメイン賞球信号は払出ビジー信号の状態に関係なく出力されるので、遅滞なくメイン賞球信号を出力でき、ホールコンピュータなどの外部の装置では賞球の払い出しの時期を正確に把握でき、例えばベース値を正確に把握できるようになる。また、賞球指令に関する情報を記憶可能な賞球指令カウンタと、メイン賞球信号に関する情報を記憶可能なメイン賞球信号カウンタとを別々に備えるので、送信タイミングが異なる賞球指令とメイン賞球信号の情報を別々に管理でき、情報を確実に管理することができる。
以上のことから、統括的に遊技制御を行うとともに、遊技領域32に設けられた入賞領域(始動入賞口36、普通変動入賞装置37、一般入賞口35、第1特別変動入賞装置38、第2特別変動入賞装置39)への遊技球の入賞に基づいて賞球指令を送信する遊技制御手段(遊技制御装置100)と、遊技制御手段から送信される賞球指令に基づいて、遊技球の払出制御を行う払出制御手段(払出制御装置200)と、を備え、遊技制御手段は、払出制御手段から出力される当該払出制御手段が払出制御を開始可能であるか否を示す状態信号(ビジー信号)に基づいて賞球指令を払出制御手段に送信する制御を行い、停電が発生し該停電から復帰した場合には、払出制御手段から払出制御を開始可能であることを示す状態信号が出力されていたとしても、直ちに賞球指令を払出制御手段に送信せず、払出制御手段から払出制御を開始可能であることを示す状態信号が所定期間に亘って継続して出力されたことに対応して賞球指令を払出制御手段に送信するようにしていることとなる。
また、遊技領域32に賞球数の異なる入賞領域(始動入賞口36、普通変動入賞装置37、一般入賞口35、第1特別変動入賞装置38、第2特別変動入賞装置39)を複数設け、遊技制御手段(遊技制御装置100)は、賞球数毎に、遊技球の払出制御を指示する賞球指令の未送信の有無を特定可能な賞球指令カウンタ(遊技制御装置100)を備え、状態信号が払出制御を開始可能であることを示し、かつ、各賞球指令カウンタに未送信の賞球指令がある場合に、賞球指令を払出制御手段(払出制御装置200)に送信するようにし、状態信号が当該払出制御手段が払出制御を開始可能であるか否かの特定を、各賞球指令カウンタに未送信の賞球指令があるか否かの特定よりも先に行うようにしていることとなる。
また、統括的に遊技制御を行うとともに、所定の入賞領域(始動入賞口36、普通変動入賞装置37、一般入賞口35、第1特別変動入賞装置38、第2特別変動入賞装置39)への遊技球の入賞に基づいて賞球指令を送信する遊技制御手段(遊技制御装置100)と、遊技制御手段から送信される賞球指令に基づいて、遊技球の払出制御を行う払出制御手段(払出制御装置200)と、を備え、遊技制御手段は、払出制御手段から出力される当該払出制御手段が払出制御を開始可能であるか否を示す状態信号が払出制御を開始可能であることを示している場合に賞球指令を払出制御手段に送信する賞球指令送信手段(遊技制御装置100)と、所定の入賞領域への遊技球の入賞に伴い払い出しが決定された賞球数に関する情報を含む賞球信号(メイン賞球信号)を遊技機の外部に出力する外部情報出力手段(遊技制御装置100)と、を備え、外部情報出力手段は、払出制御手段から出力される状態信号が、払出制御手段が払出制御を開始可能であるか否かに関係なく賞球信号の出力を行うようにしたこととなる。
また、賞球指令送信手段(遊技制御装置100)は、停電が発生し該停電から復帰した場合には、状態信号が払出制御を開始可能であることを示していたとしても、直ちに賞球指令を払出制御手段(払出制御装置200)に送信せず、状態信号が払出制御を開始可能であることを示している状態が所定期間に亘って継続していることに対応して賞球指令を払出制御手段に送信するようにしたこととなる。
また、遊技制御手段(遊技制御装置100)は、賞球指令に関する情報を記憶可能な賞球指令カウンタ(遊技制御装置100)と、賞球信号(メイン賞球信号)に関する情報を記憶可能な賞球信号カウンタ(遊技制御装置100)と、を備え、賞球指令送信手段(遊技制御装置100)は、所定の入賞領域(始動入賞口36、普通変動入賞装置37、一般入賞口35、第1特別変動入賞装置38、第2特別変動入賞装置39)への一の入賞を単位として賞球指令を生成し、状態信号が払出制御を開始可能であることを示している場合に一の賞球指令を払出制御手段(払出制御装置200)に送信するように構成され、賞球指令カウンタ(遊技制御装置100)は、所定の入賞領域への一の入賞を単位として当該入賞の情報を記憶可能であり、所定の入賞領域への遊技球の入賞時に更新を行うとともに、払出制御手段への賞球指令への送信に対応させて更新を行うことで、送信していない賞球指令の数を記憶可能とし、外部情報出力手段は、所定の入賞領域への遊技球の入賞に伴い払い出しが決定された賞球数を累積し、累積値が所定数に達する毎に賞球信号を遊技機の外部に出力するように構成され、賞球信号カウンタは、所定の入賞領域への一の入賞を単位として当該入賞の情報を記憶可能であり、所定の入賞領域への遊技球の入賞時に更新を行うとともに、外部情報出力手段による賞球数の累積処理に対応させて更新を行うことで、未だ累積処理を行っていない賞球数を記憶可能であることとなる。
〔乱数更新処理1〕
図14は、本発明の第1の実施の形態の乱数更新処理1の手順を示すフローチャートである。乱数更新処理1は、図9に示したタイマ割込処理のステップA1305にて実行される。乱数更新処理1は、初期値乱数更新処理の対象となっている当り乱数、大当り図柄乱数1、大当り図柄乱数2の初期値(スタート値)を更新するための処理である。
遊技制御装置100は、まず、普図の当り乱数が次回の初期値(スタート値)設定待ちであるか否かを判定する(A1801)。普図の当り乱数が初期値設定待ちでない場合には(A1801の結果が「N」)、大当り図柄乱数1が次回の初期値(スタート値)設定待ちであるか否かを判定する(A1804)。
一方、遊技制御装置100は、普図の当り乱数が初期値設定待ちである場合には(A1801の結果が「Y」)、次回初期値として当り乱数初期値乱数をロードする(A1802)。そして、ロードした普図の当り乱数の次回の初期値を対応する乱数カウンタ(乱数領域)のスタート値を保持するレジスタ(スタート値設定レジスタ)に設定する(A1803)。その後、大当り図柄乱数1が次回の初期値(スタート値)設定待ちであるか否かを判定する(A1804)。
遊技制御装置100は、大当り図柄乱数1が初期値設定待ちでない場合には(A1804の結果が「N」)、ステップA1807以降の処理を実行する。一方、大当り図柄乱数1が初期値設定待ちである場合には(A1804の結果が「Y」)、次回初期値として大当り図柄初期値乱数1をロードする(A1805)。そして、ロードした大当り図柄乱数1の次回の初期値を対応する乱数カウンタ(乱数領域)のスタート値を保持するレジスタ(スタート値設定レジスタ)に設定する(A1806)。
遊技制御装置100は、大当り図柄乱数2が次回の初期値(スタート値)設定待ちであるか否かを判定する(A1807)。大当り図柄乱数2が初期値設定待ちでない場合には(A1807の結果が「N」)、乱数更新処理1を終了する。
一方、遊技制御装置100は、大当り図柄乱数2が初期値設定待ちである場合には(A1807の結果が「Y」)、次回初期値として大当り図柄初期値乱数2をロードする(A1808)。そして、ロードした大当り図柄乱数2の次回の初期値を対応する乱数カウンタ(乱数領域)のスタート値を保持するレジスタ(スタート値設定レジスタ)に設定し(A1809)、乱数更新処理1を終了する。
〔乱数更新処理2〕
図15は、本発明の第1の実施の形態の乱数更新処理2の手順を示すフローチャートである。乱数更新処理2は、図9に示したタイマ割込処理のステップA1306にて実行される。乱数更新処理2は、特図1,特図2の変動表示ゲームにおける変動パターンを決定するための変動パターン乱数を更新する処理である。
なお、本実施形態の遊技機では、変動パターン乱数として1バイトの乱数(変動パターン乱数2、3)と、2バイトの乱数(変動パターン乱数1)があり、乱数更新処理2は、両方を更新対象とし、割込みが発生するごとに更新対象を切り替えて処理する。さらに、更新対象の乱数が2バイトの場合には、上位のバイトと下位のバイトに対して異なる割込み時に更新処理を行うようになっている。すなわち、メイン処理に対する一の割込み処理において実行される乱数更新処理2による2バイトの変動パターン乱数1(リーチ変動態様決定用乱数)の更新は、上位1バイト若しくは下位1バイトのいずれかについて実行されるように構成されている。
遊技制御装置100は、まず、更新すべき複数の乱数のうちいずれの乱数を今回の更新処理の対象とするかを順番に指定するための乱数更新スキャンカウンタを更新する(A1901)。次に、乱数更新スキャンカウンタの値に対応する演出乱数更新テーブルのアドレスを算出する(A1902)。そして、算出されたアドレスに基づいて参照したテーブルから乱数の上限判定値を取得する(A1903)。このとき参照するテーブルには、乱数の種類ごとに上限判定値、すなわち、乱数が一巡したか否かを判定するための値が格納されている。
続いて、遊技制御装置100は、リフレッシュレジスタ(以下、Rレジスタと称する)のようなランダムな値が設定されるレジスタの値をロードする(A1904)。例えば、リフレッシュレジスタは、本実施形態において遊技用マイコンとして使用しているZ80系のマイコンに設けられているDRAMのリフレッシュ等のため使用される。Rレジスタの値を使用することで、乱数にランダム性を付与することができる。
次に、遊技制御装置100は、Rレジスタの値をマスクするためのマスク値を取得し、Rレジスタの値をマスクする(A1905)。なお、マスク値は、更新対象の乱数によって異なるビット数、例えば、変動パターン乱数1の下位1バイトを更新する場合には、Rレジスタの下位3ビットに、また、変動パターン乱数1の上位1バイトを更新する場合には、Rレジスタの下位4ビットに設定されている。乱数の種類によって上限値が異なるためである。なお、マスク値として、変動パターン乱数1の下位1バイトを更新する場合には、Rレジスタの下位3ビットを、また、変動パターン乱数1の上位1バイトを更新する場合には、Rレジスタの下位4ビットを例示したが、数値は一例であってこれに限られるものではない。
次に、遊技制御装置100は、更新する乱数領域(乱数カウンタ)が2バイト乱数の上位1バイトであるか否かを判定する(A1906)。そして、乱数領域が2バイト乱数の上位1バイトである場合には(A1906の結果が「Y」)、加算値として上位1バイトをマスク値によってRレジスタの値をマスクすることによって残った値(以下、これを「マスクした値」と称する)に「1」を加算したマスク更新値に設定し、下位1バイトを「0」に設定し(A1907)、ステップA1909の処理に移行する。
また、遊技制御装置100は、乱数領域が2バイト乱数の上位1バイトでない場合には(A1906の結果が「N」)、加算値として上位1バイトを「0」に設定し、下位1バイトを上記マスク更新値に設定し(A1908)、ステップA1909の処理に移行する。なお、マスクした値に「1」を加算する理由は、マスクした値が「0」になる場合があり、「0」を加算して値が変化しないことを避けるためである。
続いて、遊技制御装置100は、更新する乱数が2バイト乱数か否かを判定する(A1909)。そして、2バイト乱数である場合には(A1909の結果が「Y」)、更新する乱数領域の値(2バイト)を設定し(A1910)、ステップA1912の処理に移行する。一方、更新する乱数が2バイト乱数でない場合には(A1909の結果が「N」)、乱数値の上位1バイトとして「0」を設定し、乱数値の下位1バイトとして、更新する乱数領域の値(1バイト)を設定し(A1911)、ステップA1912の処理に移行する。
遊技制御装置100は、乱数値にステップA1907又はA1908の処理で決定された加算値を加算した値を新たな乱数値とし、新たな乱数値がA1903の処理で取得した上限判定値よりも大きいか否かを判定する(A1913)。
そして、遊技制御装置100は、新たな乱数値が上限判定値より大きくない場合には(A1913の結果が「N」)、新たな乱数値を1バイト乱数又は2バイト乱数の下位の乱数領域にセーブする(A1915)。また、新たな乱数値が上限判定値より大きい場合には(A1913の結果が「Y」)、新たな乱数値から上限判定値を減算した値を再度の新たな乱数値とし(A1914)、新たな乱数値を1バイト乱数又は2バイト乱数の下位の乱数領域にセーブする(A1915)。
次に、遊技制御装置100は、更新した乱数が2バイト乱数であるか否かを判定する(A1916)。そして、2バイト乱数でない場合には(A1916の結果が「N」)、乱数更新処理2を終了する。一方、2バイト乱数である場合には(A1916の結果が「Y」)、新たな乱数値(再度の新たな乱数値を算出した場合はその値)を2バイト乱数の上位の乱数領域にセーブし(A1917)、乱数更新処理2を終了する。
このように、CPU111aは、特図1,特図2の変動表示ゲームにおける変動パターンを決定するための変動パターン乱数を更新する。したがって、CPU111aは、始動入賞口36や普通変動入賞装置37の始動領域への遊技球の流入に基づいて抽出される各種乱数のうち、特図変動表示ゲームの変動態様(変動パターン)を決定するための変動パターン乱数を更新する乱数更新手段をなす。
〔入賞口スイッチ/状態監視処理〕
図16は、本発明の第1の実施の形態の入賞口スイッチ/状態監視処理の手順を示すフローチャートである。入賞口スイッチ/状態監視処理は、図9に示したメイン処理におけるステップA1307にて実行される。
遊技制御装置100は、まず、下大入賞口(第1特別変動入賞装置38)内の一方の下カウントスイッチ38aに対応する不正監視テーブル1を準備する(A2001)。そして、大入賞口が開いていないにもかかわらず大入賞口に不正な入賞がないかを監視するとともに正常な入賞を検出する不正&入賞監視処理を実行する(A2002)。不正&入賞監視処理の詳細については、図17にて後述する。
不正監視テーブルには、対象のスイッチに入力があるか否かを判定するデータの位置を示す監視スイッチビット、不正監視情報の下位アドレス、不正入賞数領域の下位アドレス、不正入賞エラー報知コマンド、不正入賞数上限値(不正発生判定個数)、入賞口監視テーブル、報知タイマ更新情報(許可/更新)の情報が定義されている。また、入賞口監視テーブルには、監視の繰り返し数(スイッチの数)、監視スイッチビット、入賞数カウンタ領域1のアドレス、入賞数カウンタ領域2のアドレスの情報が定義されている。これらの不正監視テーブルや入賞口監視テーブルは、監視対象のスイッチのそれぞれに応じたものが用意されている。
その後、遊技制御装置100は、下大入賞口(第1特別変動入賞装置38)内の他方の下カウントスイッチ38aに対応する不正監視テーブル2を準備する(A2003)。そして、不正入賞を監視するとともに正常な入賞を検出する不正&入賞監視処理を実行する(A2004)。
さらに、遊技制御装置100は、上大入賞口(第2特別変動入賞装置38)内の上カウントスイッチ39aに対応する不正監視テーブルを準備し(A2005)、不正入賞を監視するとともに正常な入賞を検出する不正&入賞監視処理を実行する(A2006)。
次に、遊技制御装置100は、普電内の入賞口スイッチ(始動口2スイッチ37a)の不正監視テーブルを準備し(A2007)、不正入賞を監視するとともに正常な入賞を検出する不正&入賞監視処理を実行する(A2008)。
そして、遊技制御装置100は、不正監視処理が不要な入賞口スイッチ(ここでは始動口1スイッチ36a、一般入賞口35の入賞口スイッチ35a)の入賞口監視テーブルを準備し(A2009)、入賞数を更新する入賞数カウンタ更新処理を実行する(A2010)。
次に、遊技制御装置100は、状態を監視すべき複数のスイッチ並びに信号のうちいずれのスイッチ又は信号を今回の監視の対象とするかを順番に指定するための状態スキャンカウンタを更新する(A2011)。状態スキャンカウンタは0から3の範囲で更新される。
その後、遊技制御装置100は、状態スキャンカウンタの値に応じて、監視する状態を設定するための遊技機状態監視テーブル1を準備する(A2012)。そして、エラーが発生しているかなどの状態を判定する遊技機状態チェック処理を実行する(A2013)。なお、遊技機状態チェック処理の詳細は、図20にて後述する。
状態スキャンカウンタの値を遊技機状態監視テーブル1に参照することで、状態スキャンカウンタの値が0である場合はスイッチのコネクタ抜けなどの発生により出力される異常検知信号1に基づく状態の監視が設定され、状態スキャンカウンタの値が1である場合は払出制御装置200からのシュート玉切れスイッチ信号に基づく状態の監視が設定される。状態スキャンカウンタの値が2である場合はオーバーフロースイッチ信号に基づく状態の監視が設定され、状態スキャンカウンタの値が3である場合は払出異常ステータス信号に基づく状態の監視が設定される。
次に、遊技制御装置100は、状態スキャンカウンタの値に応じて、監視する状態を設定するための遊技機状態監視テーブル2を準備する(A2014)。そして、エラーが発生しているかなどの状態を判定する遊技機状態チェック処理を実行する(A2015)。
状態スキャンカウンタの値を遊技機状態監視テーブル2に参照することで、状態スキャンカウンタの値が0である場合はガラス枠開放検出スイッチから出力される信号に基づく状態の監視が設定され、状態スキャンカウンタの値が1である場合は前面枠開放検出スイッチから出力される信号に基づく状態の監視が設定される。また、状態スキャンカウンタの値が2である場合は枠電波不正信号に基づく状態の監視が設定され、状態スキャンカウンタの値が3である場合はタッチスイッチ信号に基づく状態の監視が設定される。
次に、遊技制御装置100は、状態スキャンカウンタの値が0であるか否かを判定する(A2016)。そして、エラースキャンカウンタの値が0でない場合には(A2016の結果が「N」)、入賞口スイッチ/状態監視処理を終了する。この場合は、次に参照する遊技機状態監視テーブル3に状態の監視対象がない場合である。
また、遊技制御装置100は、エラースキャンカウンタの値が0である場合には(A2016の結果が「Y」)、遊技機状態監視テーブル3を準備し(A2017)、エラーが発生しているかなどの状態を判定する遊技機状態チェック処理を実行する(A2018)。
状態スキャンカウンタの値を遊技機状態監視テーブル3に参照することで、状態スキャンカウンタの値が0である場合はスイッチのコネクタ抜けなどの発生により出力される異常検知信号2に基づく状態の監視が設定される。なお、遊技機状態監視テーブル3には状態スキャンカウンタが1から3の場合は定義されていない。
その後、遊技制御装置100は、払出制御装置200が払出制御を開始可能であるかを示す払出ビジー信号に基づきビジー信号ステータスを設定する払出ビジー信号チェック処理を実行し(A2019)、入賞口スイッチ/状態監視処理を終了する。なお、払出ビジー信号チェック処理の詳細は、図21にて後述する。
なお、ステップA2017からA2019までの処理は、タイマ割込み毎に更新される状態スキャンカウンタの値が0の場合のみ実行されるため、4回のタイマ割込みに1回の割合で実行されることとなる。すなわち、タイマ割込みが4ms毎に行われる場合は、16ms毎にA2017からA2019までの処理が行われることとなる。
〔不正&入賞監視処理〕
図17は、本発明の第1の実施の形態の不正&入賞監視処理の手順を示すフローチャートである。不正&入賞監視処理は、図16に示した入賞口スイッチ/状態監視処理におけるステップA2002,A2004,A2006,A2008にて実行される。
不正&入賞監視処理は、第1特別変動入賞装置38の二つの下カウントスイッチ38aの各々、第2特別変動入賞装置39の上カウントスイッチ39a及び普通変動入賞装置37の始動口2スイッチ37aに対して行われる処理である。大入賞口(特別変動入賞装置38、39)や普電(普通変動入賞装置37)については、無理やり開閉部材を開いて遊技球を入れて賞球を払い出させる不正が行われ易いため、入賞の検出の他に不正の監視をする。
遊技制御装置100は、まず、エラー監視対象の入賞口スイッチの不正監視期間フラグをチェックし(A2101)、不正監視期間中であるか否かを判定する(A2102)。不正監視期間とは、エラー監視対象の入賞口スイッチが下カウントスイッチ38aである場合に第1特別変動入賞装置38を開放する特別遊技状態中以外の期間である。あるいは、エラー監視対象の入賞口スイッチが上カウントスイッチ39aである場合に第2特別変動入賞装置39を開放する特別遊技状態中以外の期間である。また、エラー監視対象の入賞口スイッチが始動口2スイッチ37aである場合に普図の当りに基づき普通変動入賞装置37の開放制御を実行している状態以外の期間である。
そして、遊技制御装置100は、不正監視期間である場合には(A2102の結果が「Y」)、対象の入賞口スイッチに入力があるか否かを判定する(A2103)。対象の入賞口スイッチに入力がない場合には(A2103の結果が「N」)、対象の報知タイマ更新情報をロードする(A2112)。また、対象の入賞口スイッチに入力がある場合には(A2103の結果が「Y」)、対象の不正入賞数を+1更新し(A2104)、加算後の不正入賞数が監視対象の不正発生判定個数(例えば5個)を超えたか否かを判定する(A2105)。
判定個数を5個としている理由は、例えば、開状態にある大入賞口が閉状態に変換した際に遊技球が大入賞口の扉部材に挟まり、その遊技球がカウントスイッチの有効期間を過ぎて入賞した場合や信号にノイズがのった場合などを不正と判断しないようにするためであり、不正でないにもかかわらず容易にエラーと判定しないようにするためである。
そして、遊技制御装置100は、判定個数を超えていない場合には(A2105の結果が「N」)、対象の入賞口スイッチの入賞口監視テーブルを準備する(A2110)。また、判定個数を超えた場合には(A2105の結果が「Y」)、不正入賞数を不正発生判定個数に留め(A2106)、対象の不正入賞報知タイマ領域に初期値(例えば60000ms)をセーブする(A2107)。
次に、遊技制御装置100は、対象の不正発生コマンドを準備し(A2108)、さらに、不正フラグとして不正入賞発生フラグを準備する(A2109)。そして、準備した不正フラグを対象の不正フラグ領域の値と比較する(A2120)。
一方、遊技制御装置100は、不正監視期間でない場合には(A2102の結果が「N」)、対象の入賞口スイッチの入賞口監視テーブルを準備し(A2110)、賞球の設定を行う入賞数カウンタ更新処理を実行する(A2111)。入賞数カウンタ更新処理の詳細については、図18にて後述する。
そして、遊技制御装置100は、対象の報知タイマ更新情報をロードし(A2112)、報知タイマの更新許可の有無を判定する(A2113)。報知タイマの更新が許可されない場合には(A2113の結果が「N」)、不正&入賞監視処理を終了する。一方、報知タイマの更新が許可される場合には(A2113の結果が「Y」)、対象の報知タイマが0でなければ−1更新する(A2114)。なお、報知タイマの最小値は0に設定されている。
報知タイマの更新は、エラー監視対象の入賞口スイッチが一方の下カウントスイッチ38aである場合は許可され、エラー監視対象の入賞口スイッチが他方の下カウントスイッチ38aである場合は許可されない。これにより、第1特別変動入賞装置38についての不正報知について、報知タイマの更新が倍の頻度で行われてしまい、規定時間(例えば60000ms)の半分でタイムアップしてしまうことを防止している。なお、エラー監視対象の入賞口スイッチが上カウントスイッチ39aである場合や始動口2スイッチ37aである場合は報知タイマの更新は常に許可される。
その後、遊技制御装置100は、報知タイマの値が0であるか否かを判定し(A2115)、値が0でない場合(A2115の結果が「N」)、すなわち、タイムアップしていない場合には、不正&入賞監視処理を終了する。また、報知タイマの値が0である場合(A2115の結果が「Y」)、すなわち、タイムアップした又は既にタイムアップしていた場合は、対象の不正解除コマンドを準備し(A2116)、不正フラグとして不正入賞解除フラグを準備する(A2117)。そして、報知タイマの値が0になった瞬間であるか否かを判定する(A2118)。
遊技制御装置100は、報知タイマの値が0になった瞬間である場合(A2118の結果が「Y」)、すなわち、今回の不正&入賞監視処理で報知タイマの値が0になった場合には、対象の不正入賞数をクリアする(A2119)。
また、遊技制御装置100は、ステップA2119の処理が終了後、又は、報知タイマの値が0になった瞬間でない場合(A2118の結果が「N」)、すなわち、前回以前の不正&入賞監視処理で報知タイマの値が0になった場合には、準備した不正フラグを対象の不正フラグ領域の値と比較する(A2120)。
そして、遊技制御装置100は、準備した不正フラグと対象の不正フラグ領域の値が一致した場合には(A2120の結果が「Y」)、不正&入賞監視処理を終了する。また、準備した不正フラグと対象の不正フラグ領域の値が一致しない場合には(A2120の結果が「N」)、準備した不正フラグを対象の不正フラグ領域にセーブし(A2121)、コマンド設定処理を実行する(A2122)。その後、不正&入賞監視処理を終了する。
以上の処理により、エラーの発生に伴いエラー報知コマンドが演出制御装置300に送信され、エラーの解除に伴い不正入賞エラー解除コマンドが演出制御装置300に送信されて、エラー報知の開始、終了が設定されることとなる。
〔入賞数カウンタ更新処理〕
図18は、本発明の第1の実施の形態の入賞数カウンタ更新処理の手順を示すフローチャートである。入賞数カウンタ更新処理は、図16に示した入賞口スイッチ/状態監視処理のステップA2010、及び、図17に示した不正&入賞監視処理のステップA2111にて実行される。
遊技制御装置100は、まず、入賞口監視テーブルから監視する入賞口スイッチの個数を取得し(A2201)、対象の入賞口スイッチに入力(正確には入力の変化)があるか否かを判定する(A2202)。入力がない場合には(A2202の結果が「N」)、全スイッチの監視が終了したか否かを判定する(A2211)。
一方、遊技制御装置100は、対象の入賞口スイッチに入力がある場合には(A2202の結果が「Y」)、対象の入賞数カウンタ領域1の値をロードし(A2203)、ロードした値を+1更新する(A2204)。さらに、更新された値によってオーバーフローが発生するか否かを判定する(A2205)。
遊技制御装置100は、オーバーフローが発生していない場合には(A2205の結果が「N」)、更新後の値を入賞数カウンタ領域1にセーブする(A2206)。ステップA2206の処理の終了後、又は、オーバーフローが発生した場合には(A2205の結果が「Y」)、対象の入賞数カウンタ領域2の値をロードする(A2207)。
その後、遊技制御装置100は、ロードした値を+1更新し(A2208)、更新した値によってオーバーフローが発生するか否かを判定する(A2209)。オーバーフローが発生しない場合には(A2209の結果が「N」)、更新後の値を入賞数カウンタ領域2にセーブする(A2210)。ステップA2206の処理の終了後、又は、オーバーフローが発生した場合には(A2209の結果が「Y」)、全スイッチの監視が終了したかを判定する(A2211)。
遊技制御装置100は、全スイッチの監視が終了していない場合には(A2211の結果が「N」)、対象の入賞口スイッチに入力があるか否かを判定するステップA2202の処理に戻る。また、全スイッチの監視が終了した場合には(A2211の結果が「Y」)、入賞数カウンタ更新処理を終了する。以上の処理により、入賞領域への入賞に基づき入賞数カウンタ領域1及び2が更新されて入賞の情報が記憶されることとなる。
〔コマンド設定処理〕
図19は、本発明の第1の実施の形態のコマンド設定処理の手順を示すフローチャートである。コマンド設定処理は、タイマ割込み処理中に実行される他の処理におけるコマンド設定処理に共通する処理である。
遊技制御装置100は、まず、コマンドデータ(MODE(上位バイト))をシリアル送信バッファに書き込み(A2301)、シリアル送信バッファステータスを読み込む(A2302)。さらに、コマンドの送信中であるか否かを判定する(A2303)。
また、遊技制御装置100は、コマンドの送信中でない場合には(A2303の結果が「N」)、回路の異常が考えられるため送信回路を初期化し(A2304)、コマンドデータ(MODE(上位バイト))をシリアル送信バッファに再書き込みを行う(A2305)。
遊技制御装置100は、ステップA2305の処理終了後、又は、コマンドの送信中である場合には(A2303の結果が「Y」)、コマンドデータ(ACTION(下位バイト))をシリアル送信バッファに書き込む(A2306)。
さらに、遊技制御装置100は、シリアル送信バッファステータスを読み込み(A2307)、コマンドの送信中であるか否かを判定する(A2308)。コマンドの送信中である場合には(A2308の結果が「Y」)、コマンド設定処理を終了する。
また、遊技制御装置100は、コマンドの送信中でない場合には(A2308の結果が「N」)、回路に異常が発生している可能性があるため送信回路を初期化する(A2309)。そして、コマンドデータ(ACTION(下位バイト))をシリアル送信バッファに再書き込みを行った後(A2310)、コマンド設定処理を終了する。
以上のように、演出制御装置300に対してはシリアル通信でコマンドを送信するようにしたことで、遊技制御装置100の負担を軽減できるとともに、コマンドの解析を困難にすることができる。また、コマンドの送出タイミングが早まるとともに、データ線の本数を減らすことができる。さらに、演出制御装置300においてもストローブ内でのコマンドの取り込みが必要なくなり、負担を軽減することができる。
〔遊技機状態チェック処理〕
図20は、本発明の第1の実施の形態の遊技機状態チェック処理の手順を示すフローチャートである。遊技機状態チェック処理は、図16に示した入賞口スイッチ/状態監視処理におけるステップA2013、A2015及びA2018にて実行される。
遊技制御装置100は、まず、状態スキャンカウンタに対応する状態監視テーブルを取得する(A2401)。状態スキャンカウンタは遊技状態に対応して0から3の範囲の値が設定されている。なお、状態監視テーブルと状態スキャンカウンタとの関係については、図16に示した入賞口スイッチ/状態監視処理にて説明した通りである。
続いて、遊技制御装置100は、チェック対象の信号がオンであるか否かを判定する(A2402)。チェック対象の信号がオンでない場合(A2402の結果が「N」)、すなわち、チェック対象の信号がオフの場合には、状態フラグとして状態オフフラグを準備し(A2403)、対象の状態オフコマンドを取得し、準備する(A2404)。さらに、対象の状態オフ監視タイマ比較値を取得する(A2405)。
一方、遊技制御装置100は、チェック対象の信号がオンの場合には(A2402の結果が「Y」)、状態フラグとして状態オンフラグを準備し(A2406)、対象の状態オンコマンドを取得し、準備する(A2407)。さらに、対象の状態オン監視タイマ比較値を取得する(A2408)。
ステップA2405又はステップA2408の処理が終了すると、遊技制御装置100は、対象の信号制御領域の値が取得された信号の状態と一致するか否かを判定する(A2409)。一致していない場合には(A2409の結果が「N」)、対象の信号制御領域に取得した信号状態をセーブし(A2410)、対象の状態監視タイマをクリアする(A2411)。
続いて、遊技制御装置100は、対象の状態監視タイマを+1更新する(A2412)。さらに、更新された状態監視タイマの値が対応するタイマ比較値以上であるか否かを判定する(A2413)。更新された状態監視タイマの値が対応するタイマ比較値以上の場合には(A2413の結果が「Y」)、遊技機状態チェック処理を終了する。
一方、遊技制御装置100は、更新された状態監視タイマの値が対応するタイマ比較値未満の場合には(A2413の結果が「N」)、状態監視タイマを−1更新し、タイマ比較値−1の値に留める(A2414)。さらに、準備した状態フラグが対象の状態フラグ領域の値と一致するか否かを判定する(A2415)。一致している場合には(A2415の結果が「Y」)、遊技機状態チェック処理を終了する。
一方、遊技制御装置100は、準備した状態フラグが対象の状態フラグ領域の値と一致していない場合には(A2415の結果が「N」)、準備した状態フラグを対象の状態フラグ領域にセーブする(A2416)。最後に、コマンド設定処理を実行し(A2417)、遊技機状態チェック処理を終了する。
〔払出ビジー信号チェック処理〕
図21は、本発明の第1の実施の形態の払出ビジー信号チェック処理の手順を示すフローチャートである。払出ビジー信号チェック処理は、図16に示した入賞口スイッチ/状態監視処理におけるステップA2019にて実行される。
遊技制御装置100は、まず、払出制御装置200から入力される払出ビジー信号がオンであるか否かを判定する(A2501)。なお、払出ビジー信号は、払出制御装置200が払出制御を開始できない場合にオン状態とされるようになっている。
遊技制御装置100は、払出ビジー信号がオンである場合には(A2501の結果が「Y」)、判定ステータスとしてビジー状態フラグを設定する(A2502)。一方、払出ビジー信号がオンでない場合には(A2501の結果が「N」)、判定ステータスとしてアイドル状態フラグを設定する(A2503)。判定ステータスの設定後、前回のビジー信号データをロードする(A2504)。
その後、遊技制御装置100は、今回の信号は前回の信号とは異なるかを判定、すなわちオン、オフの変化があったか否かを判定する(A2505)。今回の信号が前回の信号と異なる場合には(A2505の結果が「Y」)、前回のビジー信号データとして今回の信号の状態をセーブし(A2506)、さらに、ビジー信号監視タイマを0クリアする(A2507)。
遊技制御装置100は、ステップA2507の処理終了後、又は、今回の信号が前回の信号と異ならない場合には(A2505の結果が「N」)、ビジー信号監視タイマを+1更新する(A2508)。
次に、遊技制御装置100は、ビジー信号監視タイマで計時した時間が信号確定時間(例えば32ms)に達したか否かを判定する(A2509)。信号確定時間に達していない場合には(A2509の結果が「N」)、払出ビジー信号チェック処理を終了する。一方、信号確定時間に達した場合には(A2509の結果が「Y」)、ビジー信号監視タイマを−1更新して確定時間手前に留め(A2510)、ビジー信号ステータス領域の値が判定ステータスと一致するか否かを判定する(A2511)。
そして、遊技制御装置100は、ビジー信号ステータス領域の値が判定ステータスと一致する場合には(A2511の結果が「Y」)、払出ビジー信号チェック処理を終了する。また、判定ステータスと一致しない場合には(A2511の結果が「N」)、判定ステータスをビジー信号ステータス領域にセーブし(A2512)、払出ビジー信号チェック処理を終了する。
払出ビジー信号チェック処理により、払出ビジー信号に基づきビジー信号ステータスが設定される。この際に、払出ビジー信号の状態が変化してもすぐにはビジー信号ステータスを変更せず、信号確定時間に亘り変化した状態が継続した場合にビジー信号ステータスを変更するようにしており、ノイズ等の影響を受け難くしている。
また、電源投入時にビジー信号ステータスがクリアされるので、いずれかの信号状態が信号確定時間に亘り継続するまではビジー信号ステータスは設定されず不定状態となる。これにより、停電が発生し該停電から復帰した場合には、払出制御装置200から払出制御を開始可能であることを示す状態信号が出力されていたとしても、直ちに賞球指令が払出制御装置200に送信されないようになり、払出制御装置200から払出制御を開始可能であることを示す状態信号が所定期間に亘って継続して出力されたことに対応して賞球指令が払出制御装置200に送信されるようになる。これにより、払出制御装置200が賞球指令を受信して即座に払出処理が可能なことを確実に把握してから賞球指令を送信するようになり、賞球指令に対応する払出制御が行われないことを防止できる。
〔特図ゲーム処理〕
次に、前述のタイマ割込み処理における特図ゲーム処理(A1308)の詳細について説明する。図22は、本発明の第1の実施の形態の特図ゲーム処理の手順を示すフローチャートである。特図ゲーム処理では、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aの入力の監視と、特図変動表示ゲームに関する処理全体の制御、特図の表示の設定を行う。
遊技制御装置100は、まず、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aの入賞を監視する始動口スイッチ監視処理を実行する(A2601)。始動口スイッチ監視処理では、始動入賞口36、第2始動入賞口をなす普通変動入賞装置37に遊技球が入賞すると、各種乱数(大当り乱数など)を抽出し、当該入賞に基づく特図変動表示ゲームの開始前の段階で入賞に基づく遊技結果を事前に判定する遊技結果事前判定を行う。なお、始動口スイッチ監視処理の詳細については図23にて後述する。
次に、遊技制御装置100は、大入賞口スイッチ監視処理を実行する(A2602)。大入賞口スイッチ監視処理では、第1特別変動入賞装置38内に設けられた下カウントスイッチ38aや第2特別変動入賞装置39内に設けられた上カウントスイッチ39aでの遊技球の検出を監視する。なお、大入賞口スイッチ監視処理の詳細については図26にて後述する。
次に、遊技制御装置100は、特図ゲーム処理タイマが0でなければ−1更新する(A2603)。なお、特図ゲーム処理タイマの最小値は0に設定されている。そして、遊技制御装置100は、特図ゲーム処理タイマの値が0であるかを判定する(A2604)。
遊技制御装置100は、特図ゲーム処理タイマの値が0である場合(A2604の結果が「Y」)、すなわち、タイムアップした又は既にタイムアップしていた場合には、特図ゲーム処理番号に対応する処理に分岐させるために参照する特図ゲームシーケンス分岐テーブルをレジスタに設定する(A2605)。さらに、特図ゲームシーケンス分岐テーブルを用いて特図ゲーム処理番号に対応する処理の分岐先アドレスを取得する(A2606)。そして、分岐処理終了後のリターンアドレスをスタック領域に退避させ(A2607)、ゲーム処理番号に応じてゲーム分岐処理を実行する(A2608)。
遊技制御装置100は、ステップA2608にてゲーム処理番号が「0」の場合には、特図変動表示ゲームの変動開始を監視し、特図変動表示ゲームの変動開始の設定、演出の設定や、特図変動中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図普段処理を実行する(A2609)。なお、特図普段処理の詳細については、図28にて後述する。
遊技制御装置100は、ステップA2608にてゲーム処理番号が「1」の場合には、特図の停止表示時間の設定や、特図表示中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図変動中処理を実行する(A2610)。なお、特図変動中処理の詳細については、図44にて後述する。
遊技制御装置100は、ステップA2608にてゲーム処理番号が「2」の場合には、特図変動表示ゲームの遊技結果が大当りであれば、大当りの種類に応じたファンファーレコマンドの設定や、各大当りの大入賞口開放パターンに応じたファンファーレ時間の設定、ファンファーレ/インターバル中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図表示中処理を実行する(A2611)。なお、特図表示中処理の詳細については、図46にて後述する。
遊技制御装置100は、ステップA2608にてゲーム処理番号が「3」の場合には、大入賞口の開放時間の設定や開放回数の更新、大入賞口開放中処理を行うために必要な情報の設定等を行うファンファーレ/インターバル中処理を実行する(A2612)。なお、特図表示中処理の詳細については、図53A及び図53Bにて後述する。
遊技制御装置100は、ステップA2608にてゲーム処理番号が「4」の場合には、大当りラウンドが最終ラウンドでなければインターバルコマンドを設定する一方で最終ラウンドであればエンディングコマンドを設定する処理や、大入賞口残存球処理を行うために必要な情報の設定等を行う大入賞口開放中処理を実行する(A2613)。なお、大入賞口開放中処理の詳細については、図57にて後述する。
遊技制御装置100は、ステップA2608にてゲーム処理番号が「5」の場合には、大当りラウンドが最終ラウンドであれば大入賞口内にある残存球が排出されるための時間を設定する処理や、大当り終了処理を行うために必要な情報の設定等を行う大入賞口残存球処理を実行する(A2614)。なお、大入賞口残存球処理の詳細については、図60にて後述する。
遊技制御装置100は、ステップA2608にてゲーム処理番号が「6」の場合には、特図普段処理を実行するために必要な情報の設定等を行う大当り終了処理を実行する(A2615)。なお、大当り終了処理の詳細については、図63にて後述する。
ゲーム処理番号に基づく処理が終了すると、遊技制御装置100は、特図1表示器51の変動を制御するためのテーブルを準備した後(A2616)、特図1表示器51に係る図柄変動制御処理を実行する(A2617)。そして、特図2表示器52の変動を制御するためのテーブルを準備した後(A2618)、特図2表示器52に係る図柄変動制御処理を実行する(A2619)。なお、図柄変動制御処理の詳細については、図38にて後述する。
一方、遊技制御装置100は、特図ゲーム処理タイマの値が0でない場合(A2604の結果が「N」)、すなわち、タイムアップしていない場合には、ステップA2616に移行し、以降の処理を実行する。
〔始動口スイッチ監視処理〕
次に、前述の特図ゲーム処理における始動口スイッチ監視処理(A2601)の詳細について説明する。図23は、本発明の第1の実施の形態の始動口スイッチ監視処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、第1始動口(始動入賞口36)による保留の情報を設定するテーブルを準備した後(A2701)、特図始動口スイッチ共通処理を実行する(A2702)。なお、特図始動口スイッチ共通処理の詳細については、ステップA2706における特図始動口スイッチ共通処理とともに図24にて後述する。
次に、遊技制御装置100は、普通電動役物(普通変動入賞装置37)が作動中である、すなわち、普通変動入賞装置37が作動して遊技球の入賞が可能な開状態となっているか否かを判定する(A2703)。普通電動役物が作動中である場合には(A2703の結果が「Y」)、ステップA2705以降の処理を実行する。
一方、遊技制御装置100は、普通電動役物が作動中でない場合には(A2703の結果が「N」)、普電不正発生中であるか否かを判定する(A2704)。普電不正発生中であるか否かの判定では、普通変動入賞装置37への不正入賞数が不正発生判定個数(例えば5個)以上である場合に不正発生中であると判定する。普通変動入賞装置37は、閉状態では遊技球が入賞不可能であり、開状態でのみ遊技球が入賞可能である。よって、閉状態で遊技球が入賞した場合は何らかの異常や不正が発生した場合であり、このような閉状態で入賞した遊技球があった場合はその数を不正入賞数として計数する。そして、このように計数された不正入賞数が所定の不正発生判定個数(上限値)以上である場合に不正発生中と判定する。
遊技制御装置100は、普電不正発生中でない場合には(A2704の結果が「N」)、第2始動口(普通変動入賞装置37)による保留の情報を設定するテーブルを準備する(A2705)。続いて、特図始動口スイッチ共通処理を実行し(A2706)、始動口スイッチ監視処理を終了する。なお、特図始動口スイッチ共通処理の詳細については、図24にて後述する。
一方、遊技制御装置100は、普電不正発生中である場合には(A2704の結果が「Y」)、始動口スイッチ監視処理を終了する。すなわち、第2始動記憶をそれ以上発生させないようにする。
〔特図始動口スイッチ共通処理〕
次に、前述の始動口スイッチ監視処理における特図始動口スイッチ共通処理(A2702、A2706)の詳細について説明する。図24は、本発明の第1の実施の形態の特図始動口スイッチ共通処理の手順を示すフローチャートである。特図始動口スイッチ共通処理は、始動口1スイッチ36aや始動口2スイッチ37aの入力があった場合に、各々の入力について共通して行われる処理である。
遊技制御装置100は、まず、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチに入力があるか否かを判定する(A2801)。そして、監視対象の始動口スイッチに入力がない場合には(A2801の結果が「N」)、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。
一方、遊技制御装置100は、監視対象の始動口スイッチに入力がある場合には(A2801の結果が「Y」)、対象の乱数ラッチレジスタにラッチデータがあるか否かを判定する(A2802)。対象の乱数ラッチレジスタにラッチデータがない場合(A2802の結果が「N」)、すなわち、乱数が抽出されていない場合には、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。
また、遊技制御装置100は、対象の乱数ラッチレジスタにラッチデータがある場合には(A2802の結果が「Y」)、監視対象の始動口スイッチの始動口入賞フラグをセーブした後(A2803)、当該監視対象のハード乱数ラッチレジスタに抽出された大当り乱数をロードし、準備する(A2804)。
続いて、遊技制御装置100は、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチへの入賞の回数に関する情報を遊技機10の外部の管理装置に対して出力する回数である始動口信号出力回数をロードする(A2805)。さらに、ロードした始動口信号出力回数の値を+1更新し(A2806)、出力回数がオーバーフローするか否かを判定する(A2807)。
遊技制御装置100は、出力回数がオーバーフローしない場合には(A2807の結果が「N」)、更新後の値をRWMの始動口信号出力回数領域にセーブする(A2808)。一方、出力回数がオーバーフローする場合には(A2807の結果が「Y」)、ステップA2808の処理を実行せずにステップA2809の処理を実行する。
次に、遊技制御装置100は、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチに対応する更新対象の特図保留(始動記憶)数が上限値未満か否かを判定する(A2809)。特図保留数が上限値未満である場合には(A2809の結果が「Y」)、更新対象の特図保留数(特図1保留数又は特図2保留数)を+1更新する(A2812)。さらに、監視対象の始動口スイッチ及び特図保留数に対応する飾り特図保留数コマンドを準備し(A2813)、コマンド設定処理を実行する(A2814)。
続いて、遊技制御装置100は、監視対象の始動口スイッチに対応する特図保留数に対応する乱数格納領域のアドレスを算出し(A2815)、大当り乱数をRWMの大当り乱数格納領域にセーブする(A2816)。次に、監視対象の始動口スイッチの大当り図柄乱数を抽出して準備し(A2817)、RWMの大当り図柄乱数格納領域にセーブする(A2818)。さらに、変動パターン乱数1から3を抽出して各乱数に対応するRWMの変動パターン乱数格納領域にセーブする(A2819)。最後に、特図保留情報判定処理を実行し(A2820)、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。なお、特図保留情報判定処理の詳細については、図25にて後述する。
ここで、遊技制御装置100(RAM111c)は、始動入賞口36や普通変動入賞装置37の始動入賞領域への遊技球の流入に基づき、所定の乱数を抽出し前記変動表示ゲームの実行権利となる始動記憶として所定数を上限に記憶する始動入賞記憶手段をなす。また、始動入賞記憶手段(遊技制御装置100)は、第1始動入賞口(始動入賞口36)への遊技球の入賞に基づき抽出した各種の乱数値を、所定数を上限に第1始動記憶として記憶し、第2始動入賞口(普通変動入賞装置37)への遊技球の入賞に基づき抽出した各種の乱数値を、所定数を上限に第2始動記憶として記憶する。
一方、遊技制御装置100は、特図保留数が上限値未満でない場合には(A2809の結果が「N」)、飾り特図保留数コマンド(保留オーバーフローコマンド)を準備する(A2810)。その後、コマンド設定処理を実行し(A2811)、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。
〔特図保留情報判定処理〕
次に、前述の始動口スイッチ共通処理における特図保留情報判定処理(A2820)の詳細について説明する。図25は、本発明の第1の実施の形態の特図保留情報判定処理の手順を示すフローチャートである。特図保留情報判定処理は、対応する始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に当該始動記憶に対応した結果関連情報の判定を行う先読み(事前判定)処理である。
遊技制御装置100は、まず、先読み演出を実行してよい条件を満たしているか否かを判定する(A2901)。満たしていない場合には(A2901の結果が「N」)、特図保留情報判定処理を終了する。また、満たしている場合には(A2901の結果が「Y」)、以下に示す先読み演出に関する処理を実行する。
ここで、先読み演出を実行してよい条件を満たしている場合とは、特図始動口スイッチ共通処理(図24)のステップA2801の処理における始動口スイッチの入力が始動口2スイッチ37aの入力である場合である。さらに、特図始動口スイッチ共通処理のステップA2801の処理における始動口スイッチの入力が始動口1スイッチ36aの入力である場合には、普通変動入賞装置37の開放延長機能が作動中でない場合、すなわち、時短状態中でない場合であり、かつ、大当り(特別遊技状態)中でない場合である。
遊技制御装置100は、先読み演出を実行してよい条件を満たしている場合には(A2901の結果が「Y」)、大当り乱数値が大当り判定値と一致するか否かにより大当りであるか否かを判定する大当り判定処理を実行し(A2902)、判定結果が大当りであるか否かを判定する(A2903)。なお、大当り判定処理の詳細については、図32にて後述する。
そして、遊技制御装置100は、判定結果が大当りである場合には(A2903の結果が「Y」)、対象の始動口スイッチに対応する大当り図柄乱数チェックテーブルを設定する(A2904)。さらに、大当り図柄乱数をチェックして対応する大当り停止図柄パターンを取得し(A2905)、停止図柄パターンを先読み停止図柄パターン領域にセーブする(A2907)。
一方、遊技制御装置100は、判定結果が大当りでない場合には(A2903の結果が「N」)、はずれ停止図柄パターンを設定し(A2906)、停止図柄パターンを先読み停止図柄パターン領域にセーブする(A2907)。
その後、遊技制御装置100は、対象の始動口スイッチ及び停止図柄パターンに対応する先読み図柄コマンドを準備し(A2908)、コマンド設定処理を実行する(A2909)。
次に、遊技制御装置100は、変動パターンを設定するためのパラメータである特図情報を設定する特図情報設定処理を実行する(A2910)。なお、特図情報設定処理の詳細については、図34にて後述する。
さらに、遊技制御装置100は、対象の始動口スイッチに対応する後半変動パターン設定情報テーブルを準備し(A2911)、特図変動表示ゲームの変動態様を設定する変動パターン設定処理を実行する(A2912)。なお、変動パターン設定処理の詳細については、図35にて後述する。
そして、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの変動態様における前半変動パターンを示す前半変動番号及び後半変動パターンを示す後半変動番号に対応する先読み変動パターンコマンドを準備する(A2913)。その後、コマンド設定処理を実行し(A2914)、特図保留情報判定処理を終了する。なお、ステップA2910における特図情報設定処理、ステップA2912における変動パターン設定処理は、後述する特図普段処理で特図変動表示ゲームの開始時に実行される処理と同様である。
以上の処理により、先読み対象の始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの結果を含む先読み図柄コマンドと、当該始動記憶に基づく特図変動表示ゲームでの変動パターンの情報を含む先読み変動パターンコマンドが準備され、演出制御装置300に送信される。これにより、始動記憶に対応した結果関連情報(大当りか否かや変動パターンの種類)の判定結果(先読み結果)を、対応する始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に演出制御装置300に対して通知することができ、特に表示装置41に表示される飾り特図始動記憶表示を変化させるなどして、その特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に遊技者に結果関連情報を報知することが可能となる。
すなわち、遊技制御装置100が、始動入賞記憶手段(遊技制御装置100)に始動記憶として記憶される乱数を、当該始動記憶に基づく変動表示ゲームの実行前に判定する(例えば特別結果となるか否か等を判定)事前判定手段をなす。なお、始動記憶に対応して記憶された乱数値を事前に判定する時期は、当該始動記憶が発生した始動入賞時だけではなく、当該始動記憶に基づく変動表示ゲームが行われる前であればいつでもよい。
〔大入賞口スイッチ監視処理〕
次に、前述の特図ゲーム処理における大入賞口スイッチ監視処理(A2602)の詳細について説明する。図26は、本発明の第1の実施の形態の大入賞口スイッチ監視処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、大入賞口(第1特別変動入賞装置38又は第2特別変動入賞装置39)が開放中であるか否か、すなわち、特別遊技状態中であるか否かを判定する(A3001)。大入賞口が開放中でない場合には(A3001の結果が「N」)、大入賞口スイッチ監視処理を終了する。
また、遊技制御装置100は、大入賞口が開放中である場合には(A3001の結果が「Y」)、今回の大入賞口スイッチ監視処理において加算される大入賞口への入賞数をカウントするための入賞カウンタに0をセットする(A3002)。そして、下大入賞口(第1特別変動入賞装置38)が開放中であるか否か、すなわち、第1特別変動入賞装置38を開放する特別遊技状態中であるか否かを判定する(A3003)。
遊技制御装置100は、下大入賞口が開放中である場合には(A3003の結果が「Y」)、一のラウンドの終了時に行われる大入賞口残存球処理中であるか否かを判定する(A3004)。大入賞口残存球処理中である場合には(A3004の結果が「Y」)、大入賞口スイッチ監視処理を終了する。
また、遊技制御装置100は、大入賞口残存球処理中でない場合には(A3004の結果が「N」)、下大入賞口スイッチ1(一方の下カウントスイッチ38a)に入力があるか否かを判定する(A3005)。下大入賞口スイッチ1に入力がない場合には(A3005の結果が「N」)、下大入賞口スイッチ2(他方の下カウントスイッチ38a)に入力があるか否かを判定する(A3009)。
また、遊技制御装置100は、下大入賞口スイッチ1に入力がある場合には(A3005の結果が「Y」)、入賞カウンタを+1更新し(A3006)、下大入賞口カウントコマンドを準備する(A3007)。そして、コマンド設定処理を実行し(A3008)、下大入賞口スイッチ2(他方の下カウントスイッチ38a)に入力があるか否かを判定する(A3009)。
遊技制御装置100は、下大入賞口スイッチ2に入力がない場合には(A3009の結果が「N」)、入賞カウンタの値が0であるか否かを判定する(A3018)。また、下大入賞口スイッチ2に入力がある場合には(A3009の結果が「Y」)、入賞カウンタを+1更新し(A3010)、下大入賞口カウントコマンドを準備する(A3011)。そして、コマンド設定処理を実行し(A3012)、入賞カウンタの値が0であるかを判定する(A3018)。
一方、遊技制御装置100は、下大入賞口が開放中でない場合(A3003の結果が「N」)、すなわち、上大入賞口(第2特別変動入賞装置39)が開放中である(第2特別変動入賞装置39を開放する特別遊技状態中である)場合には、上大入賞口スイッチ(上カウントスイッチ39a)に入力があるか否かを判定する(A3013)。上大入賞口スイッチに入力がない場合には(A3013の結果が「N」)、大入賞口スイッチ監視処理を終了する。
また、遊技制御装置100は、上大入賞口スイッチに入力がある場合には(A3013の結果が「Y」)、大入賞口残存球処理中であるか否かを判定する(A3014)。大入賞口残存球処理中でない場合には(A3014の結果が「N」)、入賞カウンタを+1更新し(A3015)、上大入賞口カウントコマンドを準備する(A3016)。
また、遊技制御装置100は、大入賞口残存球処理中である場合には(A3014の結果が「Y」)、上大入賞口カウントコマンドを準備する(A3016)。その後、コマンド設定処理を実行し(A3017)、入賞カウンタの値が0であるか否かを判定する(A3018)。上大入賞口の場合は、入賞による演出を行うために大入賞口残存球処理中であっても上大入賞口カウントコマンドを送信するようになっている。
遊技制御装置100は、入賞カウンタの値が0である場合には(A3018の結果が「Y」)、大入賞口スイッチ監視処理を終了する。また、入賞カウンタの値が0でない場合には(A3018の結果が「N」)、入賞カウンタの値を大入賞口カウント数に加算する(A3019)。
さらに、遊技制御装置100は、大入賞口カウント数が上限値(一のラウンドで入賞可能な遊技球数)以上となったか否かを判定する(A3020)。大入賞口カウント数が上限値以上となっていない場合には(A3020の結果が「N」)、大入賞口スイッチ監視処理を終了する。
また、遊技制御装置100は、大入賞口カウント数が上限値以上となった場合には(A3020の結果が「Y」)、大入賞口カウント数を上限値に留め(A3021)、特図ゲーム処理タイマ領域を0クリアする(A3022)。そして、大当り中制御ポインタ上限値領域からポインタをロードし(A3023)、ロードしたポインタを大当り中制御ポインタ領域にセーブし(A3024)、その後、大入賞口スイッチ監視処理を終了する。これにより大入賞口が閉鎖されて一のラウンドが終了することとなる。
〔図柄変動制御処理〕
次に、前述の特図ゲーム処理における図柄変動制御処理(A2617、A2619)の詳細について説明する。図27は、本発明の第1の実施の形態の図柄変動制御処理の手順を示すフローチャートである。図柄変動制御処理は、第1特図や第2特図等の特別図柄の変動の制御と特別図柄の表示データの設定を行う処理である。
遊技制御装置100は、まず、第1特図及び第2特図のうち、制御対象の特図(例えば、第1特図)に係る特図変動制御フラグが変動中であるか否かをチェックする(A3101)。
そして、遊技制御装置100は、チェックの結果、特図変動制御フラグが変動中であるか否かを判定し(A3102)、当該特図変動中フラグが変動中である場合には(A3102の結果が「Y」)、制御対象の特図(例えば、第1特図)に対応する図柄表示テーブル(変動用)を取得する(A3103)。さらに、第1特図及び第2特図のうち、制御対象の特図(例えば、第1特図)に係る点滅制御タイマを−1更新し(A3104)、当該タイマの値が0、すなわち、タイムアップしたか否かを判定する(A3105)。
遊技制御装置100は、点滅制御タイマの値が0でない場合には(A3105の結果が「N」)、対象の変動図柄番号領域の値に対応する表示データを取得する(A3108)。また、点滅制御タイマの値が0である場合には(A3105の結果が「Y」)、点滅制御タイマ初期値を制御対象の点滅制御タイマ領域にセーブする(A3106)。さらに、第1特図及び第2特図のうち、制御対象の特図(例えば、第1特図)に係る変動図柄番号を+1更新し(A3107)、対象の変動図柄番号領域の値に対応する表示データを取得する(A3108)。その後、取得した表示データを対象のセグメント領域にセーブし(A3111)、図柄変動制御処理を終了する。
一方、遊技制御装置100は、特図変動中フラグが変動中でない場合には(A3102の結果が「N」)、制御対象の特図(例えば、第1特図)に対応する図柄表示テーブル(停止用)を取得する(A3109)。そして、対象の停止図柄番号領域の値に対応する表示データを取得し(A3110)、取得した表示データを対象のセグメント領域にセーブし(A3111)、図柄変動制御処理を終了する。これにより、特図1表示器51及び特図2表示器52のうち、制御対象となる特図表示器(例えば、特図1表示器51)に図柄番号に対応した特図が表示されることとなる。
〔特図普段処理〕
次に、前述の特図ゲーム処理における特図普段処理(A2609)の詳細について説明する。図22は、本発明の第1の実施の形態の特図普段処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、特図2保留数(第2始動記憶数)が0であるか否かを判定する(A3201)。特図2保留数が0である場合には(A3201の結果が「Y」)、特図1保留数(第1始動記憶数)が0であるか否かを判定する(A3206)。
そして、遊技制御装置100は、特図1保留数が0である場合には(A3206の結果が「Y」)、客待ちデモが開始済みであるか否かを判定する(A3211)。客待ちデモが開始済みでない場合には(A3211の結果が「N」)、客待ちデモフラグ領域に客待ちデモ中フラグをセーブする(A3212)。
続いて、遊技制御装置100は、客待ちデモコマンドを準備し(A3213)、コマンド設定処理を実行する(A3214)。さらに、特図普段処理移行設定処理1を実行し(A3215)、その後、特図普段処理を終了する。一方、客待ちデモが開始済みである場合には(A3211の結果が「Y」)、特図普段処理移行設定処理1(A3215)を実行し、特図普段処理を終了する。
ここで、特図普段処理移行設定処理1について説明する。図29は、本発明の第1の実施の形態の特図普段処理移行設定処理1の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、処理番号として特図普段処理に係る「0」を設定する(A3301)。続いて、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブし(A3302)、変動図柄判別フラグ領域をクリアする(A3303)。そして、下大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブし(A3304)、さらに、上大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブする(A3305)。その後、特図普段処理移行設定処理1を終了する。
図28の特図普段処理の説明に戻る。遊技制御装置100は、特図2保留数が0でない場合には(A3201の結果が「N」)、−1更新後の特図2保留数に対応する飾り特図保留数コマンドを準備し(A3202)、コマンド設定処理を実行する(A3203)。次に、特図2変動開始処理を実行し(A3204)、特図2の特図変動中処理移行設定処理を実行し(A3205)、その後、特図普段処理を終了する。なお、特図2変動開始処理の詳細については、図39にて後述する。また、特図2の特図変動中処理移行設定処理の詳細については、図43にて後述する。
また、遊技制御装置100は、特図1保留数が0でない場合には(A3206の結果が「N」)、−1更新後の特図1保留数に対応する飾り特図保留数コマンドを準備し(A3207)、コマンド設定処理を実行する(A3208)。次に、特図1変動開始処理を実行し(A3209)、さらに、特図1の特図変動中処理移行設定処理を実行し(A3210)、その後、特図普段処理を終了する。なお、特図1変動開始処理の詳細については、図30にて後述する。また、特図1の特図変動中処理移行設定処理の詳細については、図42にて後述する。
なお、飾り特図保留数コマンドを準備する処理(A3207、A3202)を行う時点では特図変動表示ゲームの開始に基づく保留数の減算は行われておらず、現在の特図1保留数又は特図2保留数から−1した特図1保留数又は特図2保留数に対応する保留数コマンドを準備している。実際に特図1保留数又は特図2保留数を−1更新する処理は特図1変動開始処理(A3209)又は特図2変動開始処理(A3204)における変動開始情報設定処理(図38参照)のステップA4211の処理で実行される。
このように、特図2保留数のチェックを特図1保留数のチェックよりも先に行うことで、特図2保留数が0でない場合には特図2変動開始処理(A3204)が実行されることとなる。すなわち、第2特図変動表示ゲームが第1特図変動表示ゲームに優先して実行されることとなる。つまり、遊技制御装置100が、第2始動記憶手段(遊技制御装置100)に第2始動記憶がある場合には、当該第2始動記憶に基づく変動表示ゲームを、第1始動記憶に基づく変動表示ゲームよりも優先的に実行する優先制御手段をなす。
〔特図1変動開始処理〕
次に、前述の特図普段処理における特図1変動開始処理(A3209)の詳細について説明する。図30は、本発明の第1の実施の形態の特図1変動開始処理の手順を示すフローチャートである。特図1変動開始処理は、第1特図変動表示ゲームの開始時に行う処理である。
遊技制御装置100は、実行する特図変動表示ゲームの種別(ここでは特図1)を示す特図1変動フラグを変動図柄判別領域にセーブする(A3401)。続いて、第1特図変動表示ゲームが大当りであるか否かを判別するための大当りフラグ1にはずれ情報や大当り情報を設定する大当りフラグ1設定処理を実行する(A3402)。大当りフラグ1設定処理の詳細については、図31にて後述する。
次に、遊技制御装置100は、特図1停止図柄(図柄情報)の設定に係る特図1停止図柄設定処理を実行する(A3403)。特図1停止図柄設定処理の詳細については、図33にて後述する。
さらに、遊技制御装置100は、変動パターンを設定するためのパラメータである特図情報を設定する特図情報設定処理を実行する(A3404)。特図情報設定処理の詳細については、図34にて後述する。
続いて、遊技制御装置100は、第1特図変動表示ゲームの変動パターンの設定に関する種々の情報を参照するための情報が設定されたテーブルである特図1変動パターン設定情報テーブルを準備する(A3405)。
その後、遊技制御装置100は、第1特図変動表示ゲームにおける変動態様である変動パターンを設定する変動パターン設定処理を実行する(A3406)。変動パターン設定処理の詳細については、図35にて後述する。
最後に、遊技制御装置100は、第1特図変動表示ゲームの変動開始の情報を設定する変動開始情報設定処理を実行し(A3407)、特図1変動開始処理を終了する。変動開始情報設定処理の詳細については、図38にて後述する。
〔大当りフラグ1設定処理〕
次に、前述の特図1変動開始処理における大当りフラグ1設定処理(A3402)の詳細について説明する。図31は、本発明の第1の実施の形態の大当りフラグ1設定処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、大当りフラグ1領域にはずれ情報をセーブする(A3501)。次に、RWMの特図1大当り乱数格納領域(保留数1用)から大当り乱数をロードして準備する(A3502)。なお、保留数1用とは、消化順序が最先(ここでは特図1のうちで最先)の特図始動記憶についての情報(乱数等)を格納する領域である。
その後、遊技制御装置100は、取得した大当り乱数値が大当り判定値と一致するか否かに応じて大当りであるか否かを判定する大当り判定処理を実行する(A3503)。そして、大当り判定処理の判定結果が大当りであるか否かを判定し(A3504)、大当りである場合には(A3504の結果が「Y」)、ステップA3501の処理にてはずれ情報をセーブした大当りフラグ1領域に大当り情報を上書きしてセーブし(A3505)、大当りフラグ1設定処理を終了する。一方、大当り判定処理の判定結果が大当りでない場合には(A3504の結果が「N」)、大当りフラグ1にはずれ情報をセーブしたまま大当りフラグ1設定処理を終了する。
〔大当り判定処理〕
次に、前述の特図保留情報判定処理(図25)及び大当りフラグ1設定処理(図31)における大当り判定処理(A2902、A3503)の詳細について説明する。図32は、本発明の第1の実施の形態の大当り判定処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、大当り判定値の下限判定値を設定し(A3601)、大当り乱数の値が下限判定値未満か否かを判定する(A3602)。なお、大当りであるとは大当り乱数が大当り判定値と一致することである。大当り判定値は連続する複数の値であり、大当り乱数が、大当り判定値の下限の値である下限判定値以上で、かつ、大当り判定値の上限の値である上限判定値以下である場合に、大当りであると判定される。
遊技制御装置100は、大当り乱数の値が下限判定値未満である場合(A3602の結果が「Y」)、すなわち、はずれである場合には、判定結果としてはずれを設定し(A3607)、大当り判定処理を終了する。
また、遊技制御装置100は、大当り乱数の値が下限判定値未満でない場合には(A3602の結果が「N」)、高確率状態であるか否かを判定する(A3603)。そして、高確率状態である場合には(A3603の結果が「Y」)、高確率中の上限判定値を設定する(A3604)。一方、高確率状態でない場合には(A3603の結果が「N」)、低確率中の上限判定値を設定する(A3605)。
大当り乱数の値の上限判定値を設定すると、遊技制御装置100は、対象の大当り乱数の値が上限判定値より大きいか否かを判定する(A3606)。大当り乱数の値が上限判定値より大きい場合(A3606の結果が「Y」)、すなわち、はずれである場合には、判定結果としてはずれを設定する(A3607)。一方、大当り乱数の値が上限判定値より大きくない場合(A3606の結果が「N」)、すなわち、大当りである場合には、判定結果として大当りを設定する(A3608)。判定結果を設定すると、大当り判定処理を終了する。
〔特図1停止図柄設定処理〕
次に、前述の特図1変動開始処理における特図1停止図柄設定処理(A3403)の詳細について説明する。図33は、本発明の第1の実施の形態の特図1停止図柄設定処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、大当りフラグ1が大当りか否かを判定し(A3701)、大当りである場合には(A3701の結果が「Y」)、特図1大当り図柄乱数格納領域(保留数1用)から大当り図柄乱数をロードする(A3702)。次に、特図1大当り図柄テーブルを設定し(A3703)、ロードした大当り図柄乱数に対応する停止図柄番号を取得して特図1停止図柄番号領域にセーブする(A3704)。この処理により特別結果の種類が選択される。
その後、遊技制御装置100は、大当り停止図柄情報テーブルを設定し(A3705)、停止図柄番号に対応する停止図柄パターンを取得して停止図柄パターン領域にセーブする(A3706)。停止図柄パターンとは、特図表示器(ここでは特図1表示器51)での停止図柄や表示装置41での停止図柄を設定するためのものである。
次に、遊技制御装置100は、停止図柄番号に対応する確率変動判定フラグを取得して確率変動判定フラグ領域にセーブする(A3707)。確率変動判定フラグは特別遊技状態の終了後の確率状態を設定するためのものである。
さらに、遊技制御装置100は、停止図柄番号に対応するラウンド数上限値情報を取得してラウンド数上限値情報領域にセーブし(A3708)、停止図柄番号に対応する大入賞口開放情報を取得して大入賞口開放情報領域にセーブする(A3709)。これらの情報は、特別遊技状態の実行態様を設定するためのものである。
一方、遊技制御装置100は、大当りフラグ1が大当りでない場合には(A3701の結果が「N」)、はずれ時の停止図柄番号を特図1停止図柄番号領域にセーブし(A3710)、はずれ停止図柄パターンを停止図柄パターン領域にセーブする(A3711)。
ステップA3709又はステップA3711の処理が終了すると、遊技制御装置100は、停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンドを準備する(A3712)。以上の処理により、特図変動表示ゲームの結果に対応した停止図柄が設定される。
その後、遊技制御装置100は、飾り特図コマンドを飾り特図コマンド領域にセーブし(A3713)、コマンド設定処理を実行する(A3714)。飾り特図コマンドは、後に演出制御装置300に送信される。
最後に、遊技制御装置100は、停止図柄番号に対応する図柄データを試験信号出力データ領域にセーブし(A3715)、特図1大当り図柄乱数格納領域(保留数1用)を0クリアする(A3716)。その後、特図1停止図柄設定処理を終了する。
〔特図情報設定処理〕
次に、前述の特図1変動開始処理における特図情報設定処理(A3404)の詳細について説明する。図34は、本発明の第1の実施の形態の特図情報設定処理の手順を示すフローチャートである。
まず、遊技制御装置100は、特図時短中(時短状態)であるか否かを判定する(A3801)。特図時短中でない場合には(A3801の結果が「N」)、通常時の変動パターン選択グループ情報テーブルを設定する(A3802)。一方、特図時短中である場合には(A3801の結果が「Y」)、時短時の変動パターン選択グループ情報テーブルを設定する(A3803)。
そして、遊技制御装置100は、変動図柄判別フラグに対応する特図保留数をロードし(A3804)、特図保留数に対応する変動パターン選択グループ情報を取得して変動振分情報1領域にセーブする(A3805)。これにより変動振分情報1領域には、変動を開始する特図の種別(特図1又は特図2)と、当該特図の種別についての始動記憶数に関する情報である保留数情報と、時短状態か否かの情報を含む遊技状態情報とから求められる変動振分情報1がセーブされる。変動振分情報1は後に変動グループを選択するために用いられる。なお、変動グループとは複数の変動パターンが含まれたもので、変動パターンを決定する際には、まず変動グループを選択し、さらにこの変動グループの中から一の変動パターンを選択するようになっている。
次に、遊技制御装置100は、振分ベースポインタテーブルを設定し(A3806)、停止図柄パターンに対応する振分ベースポインタを取得する(A3807)。さらに、取得したポインタに演出モード番号を加算し(A3808)、加算後の値を変動振分情報2領域にセーブする(A3809)。その後、特図情報設定処理を終了する。
以上の処理により、変動振分情報2領域には、停止図柄パターン情報と、演出モード情報とからとから求められる変動振分情報2がセーブされる。変動振分情報2は後に変動グループを選択するために用いられる。なお、演出モードは、確率状態、時短状態の有無、特図変動表示ゲームの進行状況などに応じて、複数の演出モードから一の演出モードが設定されるようになっている。
〔変動パターン設定処理〕
次に、前述の特図1変動開始処理(図30)及び後述する特図2変動開始処理(図39)における変動パターン設定処理(A3406、A4306)の詳細について説明する。図35は、本発明の第1の実施の形態の変動パターン設定処理の手順を示すフローチャートである。
変動パターンは、特図変動表示ゲームの開始からリーチ状態となるまでの変動態様である前半変動パターンと、リーチ状態となってから特図変動表示ゲームの終了までの変動態様である後半変動パターンとからなり、先に後半変動パターンを設定してから前半変動パターンを設定する。
遊技制御装置100は、まず、変動グループ選択アドレステーブルを設定し(A3901)、変動振分情報2に対応する後半変動グループテーブルのアドレスを取得して準備する(A3902)。
次に、遊技制御装置100は、演出モード番号が2未満(0又は1のいずれか)であるか否かを判定する(A3903)。演出モード番号が2未満でない場合には(A3903の結果が「N」)、停止図柄パターンがはずれ停止図柄パターンであるか否かを判定する(A3904)。そして、停止図柄パターンがはずれ停止図柄パターンでない場合には(A3904の結果が「N」)、ステップA3907の処理に移行する。
一方、遊技制御装置100は、演出モード番号が2未満である場合(A3903の結果が「Y」)、又は、停止図柄パターンがはずれ停止図柄パターンである場合には(A3904の結果が「Y」)、ステップA3902の処理で準備したテーブルから変動振分情報1に対応するテーブルのアドレスを取得する(A3905)。さらに、取得したアドレスを後半変動グループのアドレスとして準備する(A3906)。
本実施形態では、演出モード番号が2未満である場合や、停止図柄パターンがはずれ停止図柄パターンである場合は、始動記憶数に関する情報である保留数情報から求められた変動振分情報1も加味してアドレスを取得することで、始動記憶数によって変動パターンの選択態様が異なるようにされている。
遊技制御装置100は、対象の変動パターン乱数1格納領域(保留数1用)から変動パターン乱数1をロードして準備し(A3907)、2バイト振分処理を実行する(A3908)。さらに、振り分けられた結果として得られた後半変動選択テーブルのアドレスを取得して準備し(A3909)、対象の変動パターン乱数2格納領域(保留数1用)から変動パターン乱数2をロードして準備する(A3910)。さらに、変動パターン乱数2の振り分け処理を実行し(A3911)、振り分けられた結果得られた後半変動番号を取得し、後半変動番号領域にセーブする(A3912)。以上の処理により、後半変動パターンが設定されることとなる。
次に、遊技制御装置100は、前半変動グループテーブルを設定し(A3913)、変動振分情報1と2(決定された後半変動番号を含む)に基づいてテーブル選択ポインタを算出する(A3914)。そして、算出したポインタに対応する前半変動選択テーブルのアドレスを取得して準備する(A3915)
さらに、遊技制御装置100は、対象の変動パターン乱数3格納領域(保留数1用)から乱数をロードして準備する(A3916)。その後、変動パターン乱数3に基づく振り分け処理を実行し(A3917)、振り分けられた結果得られた前半変動番号を取得して前半変動番号領域にセーブし(A3918)、変動パターン設定処理を終了する。
以上の処理により、前半変動パターンが設定され、特図変動表示ゲームの変動パターンが設定されることとなる。すなわち、遊技制御装置100が、ゲームの実行態様である変動パターンを複数のうちから設定する変動パターン設定手段をなす。
〔2バイト振り分け処理〕
次に、前述の変動パターン設定処理における2バイト振り分け処理(A3908)の詳細について説明する。図36は、本発明の第1の実施の形態の2バイト振り分け処理の手順を示すフローチャートである。2バイト振り分け処理は、変動パターン乱数1に基づいて後半変動グループテーブルから特図変動表示ゲームの後半変動選択テーブルを選択するための処理である。
遊技制御装置100は、まず、変動パターン設定処理にて準備した後半変動グループテーブル(選択テーブル)の先頭のデータが振り分けなしのコード(すなわち、「0」)であるかをチェックし(A4001)、振り分けなしか否かを判定する(A4002)。
ここで、後半変動グループテーブルは、少なくとも一の後半変動パターングループと対応付けて所定の振り分け値を記憶しているが、後半変動パターンが「リーチなし」となる後半変動パターングループのみを規定する後半変動グループテーブル(例えば、結果がはずれの場合の一部の変動グループテーブル)にあっては、振り分けの必要がないため、振り分け値「0」、すなわち、振り分けなしのコードが先頭に規定されている。
そして、遊技制御装置100は、後半変動グループテーブルの先頭のデータが振り分けなしのコードである場合には(A4002の結果が「Y」)、振り分けた結果に対応するデータのアドレスに更新し(A4007)、2バイト振り分け処理を終了する。
一方、遊技制御装置100は、後半変動グループテーブルの先頭のデータが振り分けなしのコードでない場合には(A4002の結果が「N」)、後半変動グループテーブルに最初に規定されている一の振り分け値を取得する(A4003)。
続いて、遊技制御装置100は、変動パターン設定処理のステップA3907の処理でロードされた乱数値(変動パターン乱数1の値)から、ステップA4003の処理で取得された振り分け値を減算して新たな乱数値を算出する(A4004)。さらに、当該算出された新たな乱数値が「0」よりも小さいか否かを判定する(A4005)。
遊技制御装置100は、新たな乱数値が「0」よりも小さくない場合には(A4005の結果が「N」)、次の振り分け値のアドレスに更新した後(A4006)、ステップA4003以降の処理を実行する。すなわち、変動グループ選択テーブルに次に規定されている振り分け値を取得し(A4003)、ステップA4005の処理にて判定済みの乱数値を新たな乱数値として振り分け値を減算し、さらに新たな乱数値を算出する(A4004)。そして、算出された新たな乱数値について、ステップA4005の処理にて新たな乱数値が「0」よりも小さい(A4005の結果が「Y」)と判定されるまで各処理を実行する。これにより、後半変動グループテーブルに規定されている少なくとも一の後半変動選択テーブルの中からいずれか一の後半変動選択テーブルが選択される。
そして、遊技制御装置100は、新たな乱数値が「0」よりも小さい場合には(A4005の結果が「Y」)、振り分けた結果に対応するデータのアドレスに更新し(A4007)、2バイト振り分け処理を終了する。
〔振り分け処理〕
次に、前述の変動パターン設定処理における振り分け処理(A3911、A3917)の詳細について説明する。図37は、本発明の第1の実施の形態の振り分け処理の手順を示すフローチャートである。振り分け処理は、変動パターン乱数2に基づいて、後半変動選択テーブル(後半変動パターングループ)から特図変動表示ゲームの後半変動パターンを選択したり、変動パターン乱数3に基づいて、前半変動選択テーブル(前半変動パターングループ)から特図変動表示ゲームの前半変動パターンを選択したりするための処理である。
遊技制御装置100は、まず、準備された後半変動選択テーブル(選択テーブル)や前半変動選択テーブル(選択テーブル)の先頭のデータが振り分けなしのコード(すなわち、「0」)であるかをチェックし(A4101)、振り分けなしか否かを判定する(A4102)。
ここで、後半変動選択テーブルや前半変動選択テーブルは、後半変動グループテーブルと同様に、少なくとも一の後半変動パターンや前半変動パターンと対応付けて所定の振り分け値を記憶しているが、振り分けの必要がない選択テーブルの場合、振り分け値「0」、すなわち、振り分けなしのコードが先頭に規定されている。
そして、遊技制御装置100は、後半変動選択テーブルや前半変動選択テーブルの先頭のデータが振り分けなしのコードである場合には(A4102の結果が「Y」)、振り分けた結果に対応するデータのアドレスに更新し(A4107)、振り分け処理を終了する。
一方、遊技制御装置100は、後半変動選択テーブルや前半変動選択テーブルの先頭のデータが振り分けなしのコードでない場合には(A4102の結果が「N」)、後半変動選択テーブルや前半変動選択テーブルに最初に規定されている一の振り分け値を取得する(A4103)。
続いて、遊技制御装置100は、ステップA3910やステップA3916の処理でロードされた乱数値(変動パターン乱数2や変動パターン乱数3の値)からステップA4103にて取得された振り分け値を減算し新たな乱数値を算出する(A4104)。そして、当該算出された新たな乱数値が「0」よりも小さいか否かを判定する(A4105)。
遊技制御装置100は、新たな乱数値が「0」よりも小さくない場合には(A4105の結果が「N」)、次の振り分け値のアドレスに更新し(A4106)、ステップA4103以降の処理を実行する。すなわち、後半変動選択テーブルや前半変動選択テーブルに次に規定されている振り分け値を取得し(A4103)、ステップA4105にて判定済みの乱数値を新たな乱数値として振り分け値を減算し、さらに新たな乱数値を算出する(A4104)。そして、算出された新たな乱数値が「0」よりも小さい(A4105の結果が「Y」)と判定するまで実行する。これにより、後半変動選択テーブルや前半変動選択テーブルに規定されている少なくとも一の後半変動パターンや前半変動パターンの中からいずれか一の後半変動番号や前半変動番号を選択する。
そして、遊技制御装置100は、新たな乱数値が「0」よりも小さい場合には(A4105の結果が「Y」)、振り分けた結果に対応するデータのアドレスに更新し(A4107)、振り分け処理を終了する。
〔変動開始情報設定処理〕
次に、前述の特図1変動開始処理における変動開始情報設定処理(A3407)の詳細について説明する。図38は、本発明の第1の実施の形態の変動開始情報設定処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、対象の変動パターン乱数1〜3の乱数格納領域をクリアする(A4201)。次に、前半変動時間値テーブルを設定し(A4202)、前半変動番号に対応する前半変動時間値を取得する(A4203)。さらに、後半変動時間値テーブルを設定し(A4204)、後半変動番号に対応する後半変動時間値を取得する(A4205)。
そして、遊技制御装置100は、前半変動時間値と後半変動時間値を加算し(A4206)、加算値を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(A4207)。その後、前半変動番号に対応する変動コマンド(MODE)を準備し(A4208)、さらに、後半変動番号に対応する変動コマンド(ACTION)を準備する(A4209)。そして、変動コマンドを送信するためのコマンド設定処理を実行する(A4210)。
次に、遊技制御装置100は、変動図柄判別フラグに対応する特図保留数を−1更新し(A4211)、変動図柄判別フラグに対応する乱数格納領域のアドレスを設定する(A4212)。さらに、乱数格納領域をシフトし(A4213)、シフト後の空き領域を0クリアする(A4214)。
その後、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの結果を表示する停止時間の延長に関する処理として、まず、停止延長情報領域をクリアする(A4215)。そして、停止図柄パターンがはずれであるか否か(A4126)、演出モード番号が2であるか否か(A4127)、演出残り回転数が1であるか否かを判定する(A4128)。
そして、遊技制御装置100は、停止図柄パターンがはずれ停止図柄パターンであり(A4216の結果が「Y」)、演出モード番号が2であり(A4217の結果が「Y」)、かつ、当該演出モードでの残り回転数(ゲーム数)が1である場合には(A4218の結果が「Y」)、特図高確率(高確率状態)中であるか否かを判定する(A4219)。
遊技制御装置100は、特図高確率中でない場合には(A4219の結果が「N」)、停止延長情報1を停止延長情報領域にセーブする(A4220)。そして、停止延長情報に対応する停止情報コマンドを準備し(A4222)、コマンド設定処理を実行する(A4223)。その後、変動開始情報設定処理を終了する。これにより停止時間が通常特図表示時間(通常停止時間)よりも延長された特図延長表示時間1(第1延長停止時間)に設定される。
また、遊技制御装置100は、特図高確率中である場合には(A4219の結果が「Y」)、停止延長情報2を停止延長情報領域にセーブする(A4221)。そして、停止延長情報に対応する停止情報コマンドを準備し(A4222)、コマンド設定処理を実行する(A4223)。その後、変動開始情報設定処理を終了する。これにより停止時間が通常特図表示時間よりも延長された特図延長表示時間2(第2延長停止時間)に設定される。
一方、遊技制御装置100は、停止図柄パターンがはずれ停止図柄パターンでない場合(A4216の結果が「N」)、演出モード番号が2でない場合(A4217の結果が「N」)、又は、演出モード2での残り回転数(ゲーム数)が1でない場合(A4218の結果が「N」)には、変動開始情報設定処理を終了する。この場合は停止時間の延長が設定されず通常停止時間が設定される。
以上のように特図変動表示ゲームの停止時間は、当該特図変動表示ゲームの結果や特定回転数であるか否か、演出モードの状態に基づき、当該特図変動表示ゲームの開始時に設定が行われるようになっている。これにより、例えば変動時間と停止時間とで連続する演出を設定することが可能となり、遊技の興趣を向上させることができる。
以上の処理により、特図変動表示ゲームの開始に関する情報が設定される。すなわち、遊技制御装置100が、始動記憶手段(遊技制御装置100)に記憶された各種の乱数値の判定を行う判定手段をなす。また、遊技制御装置100が、始動記憶の判定情報に基づいて、変動表示ゲームで実行する識別情報の変動パターンを決定することが可能な変動パターン決定手段をなす。
そして、これらの特図変動表示ゲームの開始に関する情報は後に演出制御装置300に送信され、演出制御装置300では、特図変動表示ゲームの開始に関する情報の受信に基づき、決定された変動パターンに応じて飾り特図変動表示ゲームでの詳細な演出内容を設定する。これらの特図変動表示ゲームの開始に関する情報としては、始動記憶数(保留数)に関する情報を含む飾り特図保留数コマンド、停止図柄に関する情報を含む飾り特図コマンド、特図変動表示ゲームの変動パターンに関する情報を含む変動コマンド、停止時間の延長に関する情報を含む停止情報コマンドが挙げられ、この順でコマンドが演出制御装置300に送信される。特に、飾り特図コマンドを変動コマンドよりも先に送信することで、演出制御装置300での処理を効率よく進めることができる。
〔特図2変動開始処理〕
次に、前述の特図普段処理における特図2変動開始処理(A3204)の詳細について説明する。図39は、本発明の第1の実施の形態の特図2変動開始処理の手順を示すフローチャートである。特図2変動開始処理は、第2特図変動表示ゲームの開始時に行う処理であって、図30に示した特図1変動開始処理での処理と同様の処理を、第2始動記憶を対象として行うものである。
遊技制御装置100は、まず、実行する特図変動表示ゲームの種別(ここでは特図2)を示す特図2変動フラグを変動図柄判別領域にセーブする(A4301)。続いて、第2特図変動表示ゲームが大当りであるか否かを判別するための大当りフラグ2にはずれ情報や大当り情報を設定する大当りフラグ2設定処理を実行する(A4302)。
次に、遊技制御装置100は、特図2停止図柄(図柄情報)の設定に係る特図2停止図柄設定処理を実行する(A4303)。さらに、変動パターンを設定するためのパラメータである特図情報を設定する特図情報設定処理(図34参照)を実行する(A4304)。続いて、第2特図変動表示ゲームの変動パターンの設定に関する種々の情報を参照するための情報が設定されたテーブルである特図2変動パターン設定情報テーブルを準備する(A4305)。
その後、遊技制御装置100は、第2特図変動表示ゲームの変動パターンを設定する変動パターン設定処理(図35参照)を実行する(A4306)。最後に、第2特図変動表示ゲームの変動開始の情報を設定する変動開始情報設定処理(図38参照)を実行し(A4307)、特図2変動開始処理を終了する。
〔大当りフラグ2設定処理〕
次に、前述の特図2変動開始処理における大当りフラグ2設定処理(A4302)の詳細について説明する。図40は、本発明の第1の実施の形態の大当りフラグ2設定処理の手順を示すフローチャートである。この処理は、図31に示した大当りフラグ1設定処理での処理と同様の処理を、第2始動記憶を対象として行うものである。
遊技制御装置100は、まず、大当りフラグ2領域にはずれ情報をセーブする(A4401)。次に、RWMの特図2大当り乱数格納領域(保留数1用)から大当り乱数をロードして準備する(A4402)。なお、保留数1用とは、消化順序が最先(ここでは特図2のうちで最先)の特図始動記憶についての情報(乱数等)を格納する領域である。
その後、遊技制御装置100は、取得した大当り乱数値が大当り判定値と一致するか否かに応じて大当りであるか否かを判定する大当り判定処理(図32参照)を実行する(A4403)。そして、大当り判定処理の判定結果が大当りである場合には(A4404の結果が「Y」)、ステップA4401の処理にてはずれ情報をセーブした大当りフラグ2領域に大当り情報を上書きしてセーブし(A4405)、その後、大当りフラグ2設定処理を終了する。一方、大当り判定処理の判定結果が大当りでない場合には(A4404の結果が「N」)、大当りフラグ2にはずれ情報をセーブしたまま大当りフラグ2設定処理を終了する。
〔特図2停止図柄設定処理〕
次に、前述の特図2変動開始処理における特図1停止図柄設定処理(A4303)の詳細について説明する。図41は、本発明の第1の実施の形態の特図1停止図柄設定処理の手順を示すフローチャートである。この処理は、図33に示した特図1停止図柄設定処理での処理と同様の処理を、第2始動記憶を対象として行うものである。
遊技制御装置100は、まず、大当りフラグ2が大当りか否かを判定し(A4501)、大当りである場合には(A4501の結果が「Y」)、特図2大当り図柄乱数格納領域(保留数1用)から大当り図柄乱数をロードする(A4502)。次に、特図2大当り図柄テーブルを設定し(A4503)、ロードした大当り図柄乱数に対応する停止図柄番号を取得して特図2停止図柄番号領域にセーブする(A4504)。この処理により特別結果の種類が選択される。
その後、遊技制御装置100は、大当り停止図柄情報テーブルを設定し(A4505)、停止図柄番号に対応する停止図柄パターンを取得して停止図柄パターン領域にセーブする(A4506)。停止図柄パターンとは、特図表示器(ここでは特図2表示器52)での停止図柄や表示装置41での停止図柄を設定するためのものである。
次に、遊技制御装置100は、停止図柄番号に対応する確率変動判定フラグを取得して確率変動判定フラグ領域にセーブする(A4507)。確率変動判定フラグは特別遊技状態の終了後の確率状態を設定するためのものである。
さらに、遊技制御装置100は、停止図柄番号に対応するラウンド数上限値情報を取得してラウンド数上限値情報領域にセーブし(A4508)、停止図柄番号に対応する大入賞口開放情報を取得して大入賞口開放情報領域にセーブする(A4509)。これらの情報は、特別遊技状態の実行態様を設定するためのものである。
一方、遊技制御装置100は、大当りフラグ2が大当りでない場合には(A4501の結果が「N」)、はずれ時の停止図柄番号を特図2停止図柄番号領域にセーブし(A4510)、はずれ停止図柄パターンを停止図柄パターン領域にセーブする(A4511)。
ステップA4509又はステップA4511の処理が終了すると、遊技制御装置100は、停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンドを準備する(A4512)。以上の処理により、特図変動表示ゲームの結果に対応した停止図柄が設定される。
その後、遊技制御装置100は、飾り特図コマンドを飾り特図コマンド領域にセーブし(A4513)、コマンド設定処理を実行する(A4514)。飾り特図コマンドは、後に演出制御装置300に送信される。
最後に、遊技制御装置100は、停止図柄番号に対応する図柄データを試験信号出力データ領域にセーブし(A4515)、特図2大当り図柄乱数格納領域(保留数1用)を0クリアする(A4516)。その後、特図2停止図柄設定処理を終了する。
すなわち、遊技制御装置100が、第1始動入賞口(始動入賞口36)での遊技球の検出に基づいて変動表示ゲームとして第1変動表示ゲームを実行し、第2始動入賞口(普通変動入賞装置37)での遊技球の検出に基づいて変動表示ゲームとして第2変動表示ゲームを実行する変動表示ゲーム実行手段をなす。また、遊技制御装置100が、判定手段(遊技制御装置100)による判定結果に基づき変動表示ゲームの実行を制御する変動表示ゲーム実行制御手段をなす。
〔特図変動中処理移行設定処理(特図1)〕
図42は、本発明の第1の実施の形態の特図変動中処理移行設定処理(特図1)の手順を示すフローチャートである。特図変動中処理移行設定処理(特図1)は、図28に示した特図変動中処理移行設定処理におけるステップA3210にて実行される。
遊技制御装置100は、まず、処理番号として「1」を設定し(A4601)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(A4602)。
そして、遊技制御装置100は、客待ちデモフラグ領域をクリアし(A4603)、特図1の変動開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(A4604)。その後、特図1変動制御フラグ領域に変動中フラグをセーブし(A4605)、特図1点滅制御タイマ領域に点滅制御タイマ(特図1表示器51の点滅の周期のタイマ)の初期値(例えば200ms)を設定する(A4606)。その後、特図変動中処理移行設定処理(特図1)を終了する。
〔特図変動中処理移行設定処理(特図2)〕
図43は、本発明の第1の実施の形態の特図変動中処理移行設定処理(特図2)の手順を示すフローチャートである。特図変動中処理移行設定処理(特図2)は、図28に示した特図変動中処理移行設定処理におけるステップA3205にて実行される。
遊技制御装置100は、まず、処理番号として「1」を設定し(A4701)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(A4702)。
そして、遊技制御装置100は、客待ちデモフラグ領域をクリアし(A4703)、特図2の変動開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(A4704)。その後、特図2変動制御フラグ領域に変動中フラグをセーブし(A4705)、特図2点滅制御タイマ領域に点滅制御タイマ(特図2表示器52の点滅の周期のタイマ)の初期値(例えば200ms)を設定する(A4706)。その後、特図変動中処理移行設定処理(特図2)を終了する。
〔特図変動中処理〕
次に、前述の特図ゲーム処理における特図変動中処理(A2610)の詳細について説明する。図44は、本発明の第1の実施の形態の特図変動中処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、停止延長情報(停止延長情報1又は2)があるか否かを判定する(A4801)。停止延長情報がない場合には(A4801の結果が「N」)、通常特図表示時間(例えば600ms)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(A4802)。最後に、特図表示中処理移行設定処理を実行し(A4806)、特図変動中処理を終了する。
一方、遊技制御装置100は、停止延長情報がある場合には(A4801の結果が「Y」)、停止延長情報1であるか否かを判定する(A4803)。停止延長情報1である場合には(A4803の結果が「Y」)、特図延長表示時間1(例えば3500ms)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(A4804)。
一方、遊技制御装置100は、停止延長情報1でない場合(A4803の結果が「N」)、すなわち、停止延長情報2である場合には、特図延長表示時間2(例えば14300ms)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(A4805)。
遊技制御装置100は、特図ゲーム処理タイマ領域に特図延長表示時間を設定すると、最後に、特図表示中処理移行設定処理を実行し(A4806)、特図変動中処理を終了する。特図表示中処理移行設定処理の詳細については、図45にて後述する。以上のように、本実施形態では、遊技制御装置100が、変動表示ゲームの停止結果態様を表示する停止時間を設定する停止時間設定手段をなす。
〔特図表示中処理移行設定処理〕
次に、前述の特図変動中処理における特図表示中処理移行設定処理(A4806)の詳細について説明する。図45は、本発明の第1の実施の形態の特図表示中処理移行設定処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、特図表示中処理に係る処理番号「2」を設定し(A4901)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(A4902)。
次に、遊技制御装置100は、特図1の変動終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブし(A4903)、さらに、特図2の変動終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(A4904)。
続いて、遊技制御装置100は、外部情報端子に出力用の特図変動表示ゲームの実行回数に係る図柄確定回数信号制御タイマ領域に制御タイマ初期値(例えば256ms)をセーブする(A4905)。
その後、遊技制御装置100は、特図1表示器51における特図1変動表示ゲームの制御用の情報として、特図1表示器51での変動停止に係る停止フラグを特図1変動制御フラグ領域にセーブする(A4906)。さらに、特図2表示器52における特図2変動表示ゲームの制御用の情報として、特図2表示器52での変動停止に係る停止フラグを特図2変動制御フラグ領域にセーブし(A4907)、特図変動中処理移行設定処理を終了する。
〔特図表示中処理〕
次に、前述の特図ゲーム処理における特図表示中処理(A2611)の詳細について説明する。図46は、本発明の第1の実施の形態の特図表示中処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、特図2変動開始処理における大当りフラグ2設定処理にて設定された大当りフラグ2をロードし(A5001)、RWMの大当りフラグ2領域をクリアする(A5002)。そして、ロードされた大当りフラグ2に大当りが設定されているか否かを判定する(A5003)。
遊技制御装置100は、大当りフラグ2に大当りが設定されている場合には(A5003の結果が「Y」)、RWMの大当りフラグ1領域をクリアする(A5008)。さらに、第2特図変動表示ゲームの大当り(特図2大当り)の開始に関する試験信号をRWMの試験信号出力データ領域にセーブする(A5009)。
一方、遊技制御装置100は、大当りフラグ2に大当りが設定されていない場合には(A5003の結果が「N」)、特図1変動開始処理における大当りフラグ1設定処理にて設定された大当りフラグ1をロードし(A5004)、RWMの大当りフラグ1領域をクリアする(A5005)。続いて、ロードされた大当りフラグ1に大当りが設定されているか否かを判定する(A5006)。
遊技制御装置100は、大当りフラグ1に大当りが設定されている場合には(A5006の結果が「Y」)、第1特図変動表示ゲームの大当り(特図1大当り)の開始に関する試験信号をRWMの試験信号出力データ領域にセーブする(A5007)。
大当りフラグ1又は大当りフラグ2に大当りが設定されている場合には、遊技制御装置100は、ラウンド数上限値テーブルを設定する(A5010)。その後、ラウンド数上限値情報に対応するラウンド数上限値を取得してRWMのラウンド数上限値領域にセーブする(A5011)。続いて、ラウンド数上限値情報に対応するラウンドLEDポインタを取得してRWMのラウンドLEDポインタ領域にセーブする(A5012)。
次に、遊技制御装置100は、停止図柄パターンに対応した飾り特図コマンドをRWMの飾り特図コマンド領域からロードして準備し(A5013)、コマンド設定処理を実行する(A5014)。その後、普図変動表示ゲーム及び特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率を通常確率状態(低確率状態)とする情報に係る確率情報コマンドを準備し(A5015)、コマンド設定処理を実行する(A5016)。続いて、特図1又は特図2停止図柄設定処理にて設定された図柄情報(停止図柄番号又は停止図柄パターン)に対応するファンファーレコマンドを準備し(A5017)、コマンド設定処理を実行する(A5018)。
次に、遊技制御装置100は、大入賞口開放情報と、普図変動表示ゲーム及び特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率の状態に対応する信号をRWMの外部情報出力データ領域にセーブする(A5019)。その後、大入賞口開放情報に対応する大当りファンファーレ時間(例えば6000ms又は48ms)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(A5020)。
そして、遊技制御装置100は、大入賞口開放情報に対応する大入賞口(第1特別変動入賞装置38又は第2特別変動入賞装置39)の大入賞口不正入賞数領域をクリアする(A5021)。さらに、大入賞口開放情報に対応する大入賞口の大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間外フラグをセーブする(A5022)。
次に、遊技制御装置100は、特図ゲームモードフラグをロードし(A5023)、ロードしたフラグを特図ゲームモードフラグ退避領域にセーブする(A5024)。これにより特別結果が発生した際における演出モードの情報が記憶される。そして、後に記憶した情報に基づき特別遊技状態の終了後の演出モードが決定される。
その後、遊技制御装置100は、ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1を実行し(A5025)、特図表示中処理を終了する。なお、ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1の詳細については、図47にて後述する。
一方、遊技制御装置100は、大当りフラグ1に大当りが設定されていない場合(A5006の結果が「N」)、すなわち、特図変動表示ゲームの結果がはずれの場合には、演出モードの設定に関する演出モード情報チェック処理を実行する(A5026)。なお、演出モード情報チェック処理の詳細については、図48にて後述する。
さらに、遊技制御装置100は、時短状態とする特図変動表示ゲームの実行回数を管理する時間短縮変動回数更新処理を実行する(A5027)。なお、時間短縮変動回数更新処理の詳細については、図49にて後述する。最後に、遊技制御装置100は、特図普段処理移行設定処理1を実行し(A5028、図29参照)、特図表示中処理を終了する。
〔ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1〕
次に、前述の特図表示中処理におけるファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1(A5025)の詳細について説明する。図47は、本発明の第1の実施の形態のファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、ファンファーレ/インターバル中処理に係る処理番号である「3」を設定し(A5101)、特図ゲーム処理番号領域に設定された処理番号をセーブする(A5102)。
次に、遊技制御装置100は、大当り(特別遊技状態)の開始に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブし(A5103)、高確率状態と時短状態の終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(A5104)。
その後、遊技制御装置100は、特別遊技状態で実行したラウンド数を管理するためのラウンド数領域をクリアする(A5105)。さらに、遊技状態表示番号領域に低確率中の番号をセーブし(A5106)、普図ゲームモードフラグ領域に普図低確率&普電サポートなしフラグをセーブする(A5107)。
そして、遊技制御装置100は、変動図柄判別フラグ領域をクリアし(A5108)、高確率状態の表示に係る遊技状態表示LED(第3遊技状態表示部59)を消灯させるために高確率報知フラグ領域をクリアする(A5109)。さらに、特図ゲームモードフラグ領域に特図低確率&時短なしフラグをセーブする(A5110)。
次に、遊技制御装置100は、停電復旧時に演出制御装置300に出力されるコマンドをセーブする停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(低確率)をセーブする(A5111)。さらに、時短状態で実行可能な特図変動表示ゲームの回数を管理するための時間短縮変動回数領域をクリアする(A5112)。これにより高確率状態及び時短状態が終了し、通常確率状態かつ通常動作状態となる。
その後、遊技制御装置100は、演出モード番号領域に演出モード1の番号をセーブし(A5113)、演出残り回転数領域をクリアする(A5114)。さらに、次モード移行情報領域に更新なしコードをセーブする(A5115)。最後に、演出モードコマンド領域に演出モード1のコマンドをセーブし(A5116)、その後、ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1を終了する。これにより、特別遊技状態の発生に伴い演出モードの情報が一旦クリアされることとなる。
〔演出モード情報チェック処理〕
次に、前述の特図表示中処理における演出モード情報チェック処理(A5026)の詳細について説明する。図48は、本発明の第1の実施の形態の演出モード情報チェック処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、次モード移行情報が更新なしコードであるか否かを判定する(A5201)。次モード移行情報が更新なしコードである場合には(A5201の結果が「Y」)、演出モード情報チェック処理を終了する。この場合は、実行した特図変動表示ゲームの回数に応じた演出モードの変更が行われない場合であって、例えば高確率状態において次回の大当りまで継続する演出モードが選択されている場合である。
また、遊技制御装置100は、次モード移行情報が更新なしコードでない場合には(A5201の結果が「N」)、演出モードの変更までの特図変動表示ゲームの実行可能回数である演出残り回転数を−1更新し(A5202)、演出残り回転数が0となったか否かを判定する(A5203)。
遊技制御装置100は、演出残り回転数が0となった場合(A5203の結果が「Y」)、すなわち、次の特図変動表示ゲームから演出モードを変更する場合には、演出モード情報アドレステーブルを設定し(A5204)、次モード移行情報に対応するテーブルのアドレスを取得する(A5205)。
そして、遊技制御装置100は、移行する演出モードの演出モード番号を取得して演出モード番号領域にセーブし(A5206)、移行する演出モードの演出残り回転数を取得して演出残り回転数領域にセーブする(A5207)。そして、移行する演出モードの次モード移行情報を取得して次モード移行情報領域にセーブする(A5208)。
その後、遊技制御装置100は、新たな演出モード番号に対応するコマンドを準備し(A5209)、コマンドを演出モードコマンド領域にセーブする(A5210)。最後に、コマンド設定処理を実行し(A5211)、演出モード情報チェック処理を終了する。
一方、遊技制御装置100は、演出残り回転数が0でない場合(A5203の結果が「N」)、すなわち、次の特図変動表示ゲームでも現在の演出モードが継続する場合には、演出残り回転数が規定回転数(例えば8回)であるか否かを判定する(A5212)。演出残り回転数が規定回転数でない場合には(A5212の結果が「N」)、演出モード情報チェック処理を終了する。
また、遊技制御装置100は、演出残り回転数が規定回転数である場合には(A5212の結果が「Y」)、演出モード切替準備コマンドを準備し(A5213)、コマンド設定処理を実行し(A5214)、その後、演出モード情報チェック処理を終了する。これにより、演出モードの切替の規定回転数前から切替を予告する演出を行うことが可能となる。このように遊技制御装置100で演出モードを管理するようにしたことで、例えば特定の演出モードでのみ特定のリーチを発生させる等の制御が可能となり、遊技の興趣を向上することができる。
〔時間短縮変動回数更新処理〕
次に、前述の特図表示中処理における時間短縮変動回数更新処理(A5027)の詳細について説明する。図49は、本発明の第1の実施の形態の時間短縮変動回数更新処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、特図高確率(高確率状態)中であるか否かを判定する(A5301)。特図高確率中である場合には(A5301の結果が「Y」)、時間短縮変動回数更新処理を終了する。
また、遊技制御装置100は、特図高確率中でない場合には(A5301の結果が「N」)、特図時短(時短状態)中であるか否かを判定する(A5302)。特図時短中でない場合には(A5302の結果が「N」)、時間短縮変動回数更新処理を終了する。
また、遊技制御装置100は、特図時短中である場合には(A5302の結果が「Y」)、時短状態とする特図変動表示ゲームの実行回数を管理する時間短縮変動回数を−1更新し(A5303)、時間短縮変動回数が0となったか否かを判定する(A5304)。時間短縮変動回数が0でない場合(A5304の結果が「N」)、すなわち、次の特図変動表示ゲームでも時短状態が継続する場合には、時間短縮変動回数更新処理を終了する。
一方、遊技制御装置100は、時間短縮変動回数が0である場合(A5304の結果が「Y」)、すなわち、今回の特図変動表示ゲームで時短状態が終了する場合には、確率情報コマンド(時短終了)を準備し(A5305)、コマンド設定処理を実行する(A5306)。その後、特図普段処理移行設定処理2(時短終了時)を実行し(A5307)、時間短縮変動回数更新処理を終了する。
〔特図普段処理移行設定処理2(時短終了時)〕
図50は、本発明の第1の実施の形態の特図普段処理移行設定処理2(時短終了時)の手順を示すフローチャートである。特図普段処理移行設定処理2(時短終了時)は、図49に示した時間短縮変動回数更新処理におけるステップA5307にて実行される。
遊技制御装置100は、まず、時短の終了に関する信号を外部情報出力データ領域(A5401)、及び、試験信号出力データ領域(A5402)にセーブする。さらに、遊技状態表示番号領域に低確率中の番号をセーブし(A5403)、普図ゲームモードフラグ領域に普図低確率&普電サポートなしフラグをセーブする(A5404)。
続いて、遊技制御装置100は、特図ゲームモードフラグ領域に特図低確率&時短なしフラグをセーブする(A5405)。最後に、停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(低確率)をセーブし(A5406)、その後、特図普段処理移行設定処理2(時短終了時)を終了する。
ここで、本実施形態の遊技機における特別結果の種類と大入賞口(特別変動入賞装置)の開閉パターンについて、図51及び図52を参照しながら説明する。
特別結果の種類には、2R確変、11R確変、11R通常及び16R確変の4種類が設定されている。2R確変、11R確変及び16R確変は、それぞれ特別遊技状態でのラウンド数が2,11,16ラウンドであり、特別遊技状態の終了後に次回の特別結果の導出まで確率状態が高確率状態に設定されるとともに時短状態とされる特別結果である。また、11R通常は、特別遊技状態でのラウンド数が11ラウンドであり、特別遊技状態の終了後の確率状態が通常確率状態に設定されるとともに所定回数(例えば70回)の特図変動表示ゲームを実行するまで時短状態とされる特別結果である。
また、本実施形態の遊技機は下大入賞口(第1特別変動入賞装置38)と、上大入賞口(第2特別変動入賞装置39)を備え、それぞれ複数の開閉パターンが用意されている。そして、これらの複数の開閉パターンから特別結果の種類に応じて一の開閉パターンが選択されるようになっている。なお、以下の開閉パターンにおいて大入賞口の開放時間として示す値は最大開放時間を示すものであり、一のラウンドにおいて最大開放時間の経過前に所定数の遊技球が大入賞口に流入した場合は、最大開放時間の経過を待たずに大入賞口を閉鎖してラウンドが終了する。
図51は、本発明の第1の実施の形態の上大入賞口(第2特別変動入賞装置39)の開閉パターンを示す図である。
図51(a)に示す上大入賞口開閉パターン1は、特別結果が2R確変であって、当該特別結果の導出時に時短状態でない場合に選択される。上大入賞口開閉パターン1では、初回のラウンド(1R)で52msの開放時間が設定され、1448msのインターバル時間を挟んだ後に次のラウンド(2R)で52msの開放時間が設定される。そして、22400msのエンディング時間の経過後、特別遊技状態が終了する。
図51(b)に示す上大入賞口開閉パターン2は、特別結果が2R確変であって、当該特別結果の導出時に時短状態である場合に選択される。上大入賞口開閉パターン2は上大入賞口開閉パターンと同様の開閉態様であるが、エンディング時間が1400msとなっている。
図51(c)に示す上大入賞口開閉パターン3は、16R確変である複数の特別結果のうち一部の特別結果に対応して選択される。上大入賞口開閉パターン3では、52msの開放時間が設定されるラウンドを1448msのインターバル時間を挟んで16ラウンド行い、1400msのエンディング時間の経過後、特別遊技状態が終了する。
図51(d)に示す上大入賞口開閉パターン4は、16R確変である複数の特別結果のうち一部の特別結果に対応して選択される。上大入賞口開閉パターン4では、初回のラウンド(1R)において、まず上大入賞口開閉パターン3と同様に52msの開放を1448msの閉鎖時間を挟んで16回行う。ここまでは上大入賞口開閉パターン3と同様の開閉態様であり、表示装置41等での演出も同じものとして、遊技者がいずれの開閉パターンであるかを認識し難くしている。
その後、6300msの閉鎖時間において表示装置41に昇格映像を表示して上大入賞口開閉パターン4であることを報知し、26168msの開放を行って初回のラウンドを終了する。初回のラウンドの終了後、2000msのインターバル時間を挟んで27000msの開放時間が設定されるラウンドを15回繰り返し、6000msのエンディング時間の経過後、特別遊技状態が終了する。
図51(e)に示す上大入賞口開閉パターン5は、16R確変である複数の特別結果のうち一部の特別結果に対応して選択される。上大入賞口開閉パターン5では、初回のラウンド(1R)において、まず52msの開放を行った後に5948msの閉鎖時間を挟んで26948msの開放を行い、初回のラウンドを終了する。初回のラウンドの終了後、2000msのインターバル時間を挟んで27000msの開放時間が設定されるラウンドを15回繰り返し、6000msのエンディング時間の経過後、特別遊技状態が終了する。
図52は、本発明の第1の実施の形態の下大入賞口(第1特別変動入賞装置38)の開閉パターンを示す図である。
図52(a)に示す下大入賞口開閉パターン1は、特別結果が11R確変又は11R通常である場合に選択される。下大入賞口開閉パターン1では、初回のラウンド(1R)において、まず200msの開放を行った後に5800msの閉鎖時間を挟んで28000msの開放を行い、初回のラウンドを終了する。初回のラウンドの終了後、2000msのインターバル時間を挟んで27000msの開放時間が設定されるラウンドを10回繰り返し、6000msのエンディング時間の経過後、特別遊技状態が終了する。
図52(b)に示す下大入賞口開閉パターン2は、16R確変である複数の特別結果のうち一部の特別結果に対応して選択される。下大入賞口開閉パターン2では、11ラウンドの終了までは下大入賞口開閉パターン1や3と同様の開閉態様とされ、表示装置41等での演出も同じものとして、遊技者がいずれの開閉パターンであるかを認識し難くしている。11ラウンドの終了後、1500msのインターバル時間を挟んで200msの開放時間が設定されるラウンドを5回繰り返し、1400msのエンディング時間の経過後、特別遊技状態が終了する。
図52(c)に示す下大入賞口開閉パターン3は、16R確変である複数の特別結果のうち一部の特別結果に対応して選択される。下大入賞口開閉パターン3では、11ラウンドの終了までは下大入賞口開閉パターン1や2と同様の開閉態様とされ、表示装置41等での演出も同じものとして、遊技者がいずれの開閉パターンであるかを認識し難くしている。そして、11ラウンドの終了後、13000msのインターバル時間において表示装置41に昇格映像を表示して下大入賞口開閉パターン3であることを報知する。その後、27000msの開放時間が設定されるラウンドを2000msのインターバル時間を挟んで5回繰り返し、6000msのエンディング時間の経過後、特別遊技状態が終了する。
〔ファンファーレ/インターバル中処理〕
次に、前述の特図ゲーム処理におけるファンファーレ/インターバル中処理(A2612)の詳細について説明する。図53A及び図53Bは、本発明の第1の実施の形態のファンファーレ/インターバル中処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、特別遊技状態のラウンド数を+1更新し(A5501)、大入賞口開放情報が上大入賞口(第2特別変動入賞装置39)開閉パターン1〜3であるか否かを判定する(A5502)。
遊技制御装置100は、大入賞口開放情報が上大入賞口開閉パターン1〜3である場合には(A5502の結果が「Y」)、上大入賞口開閉パターン1〜3に対応する制御ポインタ(S(スタート値),E(エンド値))を設定し(A5509)、ステップA5520(図53B)の処理に移行する。
制御ポインタのスタート値とエンド値を設定することで、一のラウンドにおける大入賞口の開放や閉鎖及びその時間を大入賞口制御テーブルに基づき設定可能となる。なお、上大入賞口開閉パターン1〜3である場合は一のラウンドの実行時間が短いため、ラウンドごとではなく特別遊技状態の開始から終了まで一連の映像を表示するようになっており、ラウンド数に対応するラウンドコマンドは送信しない。
また、遊技制御装置100は、大入賞口開放情報が上大入賞口開閉パターン1〜3でない場合には(A5502の結果が「N」)、特別遊技状態のラウンド数に対応するラウンドコマンドを準備し(A5503)、コマンド設定処理を実行する(A5504)。
その後、遊技制御装置100は、開始されるラウンドが初回ラウンド(1R)であるか否かを判定する(A5505)。そして、初回ラウンドである場合には(A5505の結果が「Y」)、大入賞口開放情報が下大入賞口(第1特別変動入賞装置38)開閉パターンであるか否かを判定する(A5506)。
遊技制御装置100は、大入賞口開放情報が下大入賞口開閉パターンである場合には(A5506の結果が「Y」)、下大入賞口開閉パターンの初回ラウンド(1R)に対応する制御ポインタ(S,E)を設定し(A5510)、図53BのステップA5520の処理に移行する。
また、遊技制御装置100は、大入賞口開放情報が下大入賞口開閉パターンでない場合には(A5506の結果が「N」)、大入賞口開放情報が上大入賞口開閉パターン4であるか否かを判定する(A5507)。
遊技制御装置100は、大入賞口開放情報が上大入賞口開閉パターン4である場合には(A5507の結果が「Y」)、上大入賞口開閉パターン4の初回ラウンド(1R)に対応する制御ポインタ(S,E)を設定し(A5508)、図53BのステップA5520の処理に移行する。
また、遊技制御装置100は、大入賞口開放情報が上大入賞口開閉パターン4でない場合には(A5507の結果が「N」)、上大入賞口開閉パターン5の初回ラウンド(1R)に対応する制御ポインタ(S,E)を設定し(A5511)、図53BのステップA5520の処理に移行する。
一方、遊技制御装置100は、開始されるラウンドが初回ラウンド(1R)でない場合には(A5505の結果が「N」)、開始されるラウンドが2〜11ラウンドであるか否かを判定する(A5512)。開始されるラウンドが2〜11ラウンドである場合には(A5512の結果が「Y」)、さらに、大入賞口開放情報が上大入賞口開閉パターンであるか否かを判定する(A5513)。
そして、遊技制御装置100は、大入賞口開放情報が上大入賞口開閉パターンでない場合には(A5513の結果が「N」)、下大入賞口開閉パターンの2〜11ラウンドに対応する制御ポインタ(S,E)を設定し(A5514)、図53BのステップA5520の処理に移行する。
また、遊技制御装置100は、大入賞口開放情報が上大入賞口開閉パターンである場合には(A5513の結果が「Y」)、上大入賞口開閉パターンの2ラウンド以降に対応する制御ポインタ(S,E)を設定し(A5515)、図53BのステップA5520の処理に移行する。
また、遊技制御装置100は、開始されるラウンドが2〜11ラウンドでない場合には(A5512の結果が「N」)、大入賞口開放情報が上大入賞口開閉パターンであるか否かを判定する(A5516)。そして、大入賞口開放情報が上大入賞口開閉パターンである場合には(A5516の結果が「Y」)、上大入賞口開閉パターンの2ラウンド以降に対応する制御ポインタ(S,E)を設定し(A5515)、図53BのステップA5520の処理に移行する。
また、遊技制御装置100は、大入賞口開放情報が上大入賞口開閉パターンでない場合には(A5516の結果が「N」)、大入賞口開放情報が下大入賞口開閉パターン2であるか否かを判定する(A5517)。
遊技制御装置100は、大入賞口開放情報が下大入賞口開閉パターン2である場合には(A5517の結果が「Y」)、下大入賞口開閉パターン2の12ラウンド以降に対応する制御ポインタ(S,E)を設定し(A5518)、図53BのステップA5520の処理に移行する。
また、遊技制御装置100は、大入賞口開放情報が下大入賞口開閉パターン2でない場合には(A5517の結果が「N」)、下大入賞口開閉パターン3の12ラウンド以降に対応する制御ポインタ(S,E)を設定し(A5519)、図53BのステップA5520の処理に移行する。
大入賞口開閉パターンの制御ポインタを設定すると(A5509,A5510,A5511,A5514,A5515,A5519)、遊技制御装置100は、当該制御ポインタのスタート値(S)を大当り中制御ポインタ領域にセーブし(A5520)、エンド値(E)を大当り中制御ポインタ上限値領域にセーブする(A5521)。続いて、ソレノイド情報設定処理を実行する(A5522)。なお、ソレノイド情報設定処理の詳細については、図54にて後述する。
さらに、遊技制御装置100は、大入賞口開放情報が下大入賞口開閉パターンであるか否かを判定する(A5523)。大入賞口開放情報が下大入賞口開閉パターンである場合には(A5523の結果が「Y」)、大入賞口開放中処理移行設定処理1を実行し(A5524)、ファンファーレ/インターバル中処理を終了する。なお、大入賞口開放中処理移行設定処理1の詳細については、図55にて後述する。
また、遊技制御装置100は、大入賞口開放情報が下大入賞口開閉パターンでない場合には(A5523の結果が「N」)、大入賞口開放中処理移行設定処理2を実行し(A5525)、ファンファーレ/インターバル中処理を終了する。なお、大入賞口開放中処理移行設定処理2の詳細については、図56にて後述する。以上の処理により、図51、図52に示した開閉パターンのいずれかが設定されることとなる。
〔ソレノイド情報設定処理〕
図54は、本発明の第1の実施の形態のソレノイド情報設定処理の手順を示すフローチャートである。
ソレノイド情報設定処理は、図53に示したファンファーレ/インターバル中処理におけるステップA5522にて実行される。
遊技制御装置100は、まず、大入賞口制御アドレステーブルを設定し(A5601)、大当り中制御ポインタに対応する大入賞口制御テーブルのアドレスを取得する(A5602)。
その後、遊技制御装置100は、出力データを取得し、大入賞口ソレノイド出力データ領域にセーブする(A5603)、最後に、開閉時間値を取得して特図ゲーム処理タイマ領域セーブし(A5604)、ソレノイド情報設定処理を終了する。この処理により、大入賞口の開放や閉鎖及びその時間が設定されることとなる。
〔大入賞口開放中処理移行設定処理1〕
図55は、本発明の第1の実施の形態の大入賞口開放中処理移行設定処理1の手順を示すフローチャートである。大入賞口開放中処理移行設定処理1は、図53に示したファンファーレ/インターバル中処理におけるステップA5524にて実行される。
遊技制御装置100は、まず、処理番号を大入賞口開放中処理に係る「4」に設定し(A5701)、処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(A5702)。その後、下大入賞口の開放開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブし(A5703)、大入賞口への入賞数を記憶する大入賞口カウント数領域の情報をクリアする(A5704)。最後に、大入賞口判別フラグ領域に下大入賞口制御中フラグをセーブし(A5705)、大入賞口開放中処理移行設定処理1を終了する。
〔大入賞口開放中処理移行設定処理2〕
図56は、本発明の第1の実施の形態の大入賞口開放中処理移行設定処理2の手順を示すフローチャートである。大入賞口開放中処理移行設定処理2は、図53に示したファンファーレ/インターバル中処理におけるステップA5525にて実行される。
遊技制御装置100は、まず、処理番号を大入賞口開放中処理に係る「4」に設定し(A5801)、処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(A5802)。その後、上大入賞口の開放開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブし(A5803)、大入賞口への入賞数を記憶する大入賞口カウント数領域の情報をクリアする(A5804)。最後に、大入賞口判別フラグ領域に上大入賞口制御中フラグをセーブし(A5805)、大入賞口開放中処理移行設定処理2を終了する。
〔大入賞口開放中処理〕
次に、前述の特図ゲーム処理における大入賞口開放中処理(A2613)の詳細について説明する。図57は、本実施形態の大入賞口開放中処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、大当り中制御ポインタを+1更新し(A5901)、さらに、制御ポインタの値が制御ポインタ上限値領域の値に達したか否かを判定する(A5902)。
遊技制御装置100は、制御ポインタの値が制御ポインタ上限値領域の値に達していない場合には(A5902の結果が「N」)、ソレノイド情報設定処理を実行する(A5909、図54参照)。これにより、更新された制御ポインタに応じた大入賞口の開閉態様が設定されることとなる。その後、遊技制御装置100は、大入賞口開放中処理移行設定処理3を実行し(A5910)、大入賞口開放中処理を終了する。
〔大入賞口残存球処理移行設定処理〕
図58は、本実施形態の大入賞口残存球処理移行設定処理の手順を示すフローチャートである。大入賞口残存球処理移行設定処理は、図57に示した大入賞口開放中処理におけるステップA5908にて実行される。
遊技制御装置100は、まず、処理番号を大入賞口残存球処理に係る「5」に設定し(A6001)、処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(A6002)。その後、残存球処理に要する時間である大入賞口残存球処理時間(例えば1380ms)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(A6003)。
そして、遊技制御装置100は、第1特別変動入賞装置38の開閉扉38c又は第2特別変動入賞装置39の可動部材39cを閉鎖するために、大入賞口ソレノイド38b又は39bをオフさせるためのオフデータを大入賞口ソレノイド出力データ領域にセーブし(A6004)、その後、大入賞口残存球処理移行設定処理を終了する。
〔大入賞口開放中処理移行設定処理3〕
図59は、本実施形態の大入賞口開放中処理移行設定処理3の手順を示すフローチャートである。大入賞口開放中処理移行設定処理3は、図57に示した大入賞口開放中処理におけるステップA5910にて実行される。
遊技制御装置100は、処理番号を大入賞口開放中処理に係る「4」に設定する(A6101)。そして、処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブし(A6102)、その後、大入賞口開放中処理移行設定処理3を終了する。
〔大入賞口残存球処理〕
次に、前述の特図ゲーム処理における大入賞口残存球処理(A2614)の詳細について説明する。図60は、本発明の第1の実施の形態の大入賞口残存球処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、実行中の特別遊技状態における現在のラウンド数とRWMのラウンド数上限値領域のラウンド数上限値とを比較して現在のラウンドが最終ラウンドであるか否かを判定する(A6201)。
そして、遊技制御装置100は、特別遊技状態における現在のラウンドが最終ラウンドでない場合には(A6201の結果が「N」)、今回のラウンド数と大入賞口開放情報に対応するインターバル時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(A6202)。さらに、ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理2を実行し(A6203)、大入賞口残存球処理を終了する。なお、ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理2の詳細については、図61にて後述する。
なお、インターバル時間は、今回のラウンド数と大入賞口開放情報に対応する時間(例えば、上大入賞口開閉パターン1〜3であれば68ms)が設定される。ラウンドとラウンドの間のインターバル期間は、ラウンドの終了から大入賞口残存球処理時間(例えば1380ms)が経過し、さらに該大入賞口残存球処理時間の経過からインターバル時間が経過するまでの期間とされ、例えば、上大入賞口開閉パターン1〜3であれば1448msとなる。
一方、遊技制御装置100は、特別遊技状態における現在のラウンドが最終ラウンドである場合には(A6201の結果が「Y」)、特別結果が導出された際の演出モードを記憶する特図ゲームモードフラグ退避領域からゲームモードフラグをロードする(A6204)。そして、ロードしたフラグと大入賞口開放情報に対応するエンディング時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(A6205)。そして、大当り終了処理移行設定処理を実行し(A6206)、大入賞口残存球処理を終了する。なお、大当り終了処理移行設定処理の詳細については、図62にて後述する。
最終ラウンドの終了から特別遊技状態の終了までのエンディング期間は、最終ラウンドの終了から大入賞口残存球処理時間(例えば1380ms)が経過し、さらに該大入賞口残存球処理時間の経過からエンディング時間が経過するまでの期間とされる。
例えば、特別結果が2R確変であって当該特別結果の導出時に時短状態でない場合、すなわち、特別結果の導出時に時短状態以外で選択される演出モードであった場合に選択される上大入賞口開閉パターン1であればエンディング時間が21020msとされる。よって、エンディング期間の長さは、エンディング時間の前に大入賞口残存球処理時間として費やされる1380msと合わせて22400msとされ、このエンディング期間において、表示装置41等でエンディング演出が実行される。
また、特別結果が2R確変であって当該特別結果の導出時に時短状態である場合、すなわち、特別結果の導出時に時短状態で選択される演出モードであった場合に選択される上大入賞口開閉パターン2であればエンディング時間が20msとされる。よって、エンディング期間の長さは、このエンディング時間の前に大入賞口残存球処理時間として費やされる1380msと合わせて1400msとされる。
〔ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理2〕
図61は、本発明の第1の実施の形態のファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理2の手順を示すフローチャートである。ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理2は、図60に示した大入賞口残存球処理におけるステップA6203にて実行される。
遊技制御装置100は、まず、ファンファーレ/インターバル中処理に係る処理番号である「3」を設定し(A6301)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(A6302)。
次に、遊技制御装置100は、下大入賞口(第1特別変動入賞装置38)の開放終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブし(A6303)、上大入賞口(第2特別変動入賞装置39)の開放終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(A6304)。そして、大入賞口判別フラグ領域をクリアし(A6305)、ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理2を終了する。
〔大当り終了処理移行設定処理〕
図62は、本発明の第1の実施の形態の大当り終了処理移行設定処理の手順を示すフローチャートである。大当り終了処理移行設定処理は、図60に示した大入賞口残存球処理におけるステップA6206にて実行される。
遊技制御装置100は、まず、大当り終了処理に係る処理番号として「6」を設定し(A6401)、処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(A6402)。その後、下大入賞口(第1特別変動入賞装置38)の開放終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブし(A6403)、上大入賞口(第2特別変動入賞装置39)の開放終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(A6404)。
次に、遊技制御装置100は、大入賞口への入賞数を記憶する大入賞口カウント数領域の情報をクリアし(A6405)、特別遊技状態のラウンド数を記憶するラウンド数領域の情報をクリアする(A6406)。さらに、特別遊技状態のラウンド数の上限値を記憶するラウンド数上限値領域の情報をクリアする(A6407)。
そして、遊技制御装置100は、ラウンド数の上限値判定用のフラグを記憶するラウンド数上限値情報領域の情報をクリアし(A6408)、大入賞口の開放情報判定用のフラグを記憶する大入賞口開放情報領域の情報をクリアする(A6409)。
さらに、遊技制御装置100は、大入賞口の開閉態様を設定するための大当り中制御ポインタ領域の情報をクリアし(A6410)、大当り中制御ポインタのエンド値を記憶する大当り中制御ポインタ上限値領域をクリアする(A6411)。最後に、大入賞口判別フラグ領域をクリアし(A6412)、大当り終了処理移行設定処理を終了する。
〔大当り終了処理〕
次に、前述の特図ゲーム処理における大当り終了処理(A2615)の詳細について説明する。図63は、本発明の第1の実施の形態の大当り終了処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、今回の特別遊技状態を実行する契機となった特別結果の種類に基づき設定される確率変動判定フラグが、特別遊技状態の終了後に高確率状態となる場合に設定される高確率データか否かを判定する(A6501)。
遊技制御装置100は、高確率データでない場合には(A6501の結果が「N」)、大当り終了設定処理1を実行する(A6502)。大当り終了設定処理1の詳細については、図64にて後述する。
一方、遊技制御装置100は、高確率データである場合には(A6501の結果が「Y」)、大当り終了設定処理2を実行する(A6503)。大当り終了設定処理2の詳細については、図65にて後述する。
そして、遊技制御装置100は、大当り終了設定処理1又は大当り終了設定処理2が終了すると、特図ゲームモードフラグに対応する確率情報コマンドを準備し(A6504)、コマンド設定処理を実行する(A6505)。
次に、遊技制御装置100における演出モードの管理に必要な情報をセーブする処理を実行する。具体的には、遊技制御装置100は、まず、停止図柄パターンに対応する演出モード情報設定テーブルを設定する(A6506)。そして、設定された演出モード情報設定テーブルを参照し、特別遊技状態の終了後に設定される演出モードの演出モード番号を取得して演出モード番号領域にセーブする(A6507)。
続いて、遊技制御装置100は、特別遊技状態の終了後に設定される演出モードの演出残り回転数を取得して演出残り回転数領域にセーブする(A6508)。さらに、特別遊技状態の終了後に設定される演出モードの次モード移行情報を取得して次モード移行情報領域にセーブする(A6509)。
その後、遊技制御装置100は、新たな演出モード番号に対応するコマンドを準備する(A6510)。続いて、準備されたコマンドを演出モードコマンド領域にセーブし(A6511)、コマンド設定処理を実行する(A6512)。最後に、特図普段処理移行設定処理3を実行し(A6513)、大当り終了処理を終了する。特図普段処理移行設定処理3の詳細は、図66にて後述する。
〔大当り終了設定処理1〕
図64は、本発明の第1の実施の形態の大当り終了設定処理1の手順を示すフローチャートである。大当り終了設定処理1は、図63に示した大当り終了処理におけるステップA6502にて実行される。
遊技制御装置100は、まず、時短の開始に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブし(A6601)、さらに、時短の開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(A6602)。
次に、遊技制御装置100は、普図ゲームモードフラグ領域に普図高確率&普電サポートフラグをセーブし(A6603)、さらに、特図ゲームモードフラグ領域に特図低確率&時短フラグをセーブする(A6604)。
次に、遊技制御装置100は、停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(時短)をセーブし(A6605)、さらに、時間短縮変動回数領域に時間短縮変動回数初期値(例えば70)をセーブする(A6606)。その後、大当り終了設定処理1を終了する。
以上の処理により、特別遊技状態の終了後、特図変動表示ゲームの確率状態が通常確率状態となるとともに時短状態となる。また、時短変動回数領域に時短変動回数初期値(例えば70)をセットすることで、所定回数(例えば70回)の特図変動表示ゲームの実行により時短状態が終了するようになる。
〔大当り終了設定処理2〕
図65は、本発明の第1の実施の形態の大当り終了設定処理2の手順を示すフローチャートである。大当り終了設定処理2は、図63に示した大当り終了処理におけるステップA6503にて実行される。
遊技制御装置100は、まず、高確率の開始に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブし(A6701)、さらに、高確率の開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(A6702)。
次に、遊技制御装置100は、普図ゲームモードフラグ領域に普図高確率&普電サポートフラグをセーブし(A6703)、さらに、特図ゲームモードフラグ領域に特図高確率&時短フラグをセーブする(A6704)。
次に、遊技制御装置100は、停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(高確率)をセーブし(A6705)、さらに、時間短縮変動回数領域をクリアする(A6706)。その後、大当り終了設定処理2を終了する。
以上の処理により、特別遊技状態の終了後、特図変動表示ゲームの確率状態が高確率状態となるとともに次回の特別結果態様の導出まで時短状態となる。すなわち、遊技制御装置100が、特別遊技状態の終了後、予め定められた所定期間にわたり、普通変動入賞装置37を開状態とする期間を延長する特定遊技状態(時短状態)を発生可能な特定遊技状態発生制御手段をなす。
〔特図普段処理移行設定処理3〕
図66は、本発明の第1の実施の形態の特図普段処理移行設定処理3の手順を示すフローチャートである。特図普段処理移行設定処理3は、図63に示した大当り終了処理におけるステップA6513にて実行される。
遊技制御装置100は、まず、特図普段処理に係る処理番号として「0」を設定し(A6801)、処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(A6802)。
その後、遊技制御装置100は、大当りの終了に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブし(A6803)、さらに、大当りの終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(A6804)。続いて、確率変動判定フラグ領域の情報をクリアし(A6805)、さらに、大当りのラウンド回数を示すラウンドLEDのポインタ領域の情報をクリアする(A6806)。
そして、遊技制御装置100は、遊技状態表示番号領域に時短中の番号をセーブし(A6807)、下大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブする(A6808)。最後に、上大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブし(A6809)、特図普段処理移行設定処理3を終了する。
〔普図ゲーム処理〕
次に、前述のタイマ割込み処理における普図ゲーム処理(A1309)の詳細について説明する。図67は、本発明の第1の実施の形態の普図ゲーム処理の手順を示すフローチャートである。普図ゲーム処理では、ゲートスイッチ34aの入力の監視と、普図変動表示ゲームに関する処理全体の制御、普図の表示の設定等を行う。
遊技制御装置100は、まず、ゲートスイッチ34aからの入力を監視するゲートスイッチ監視処理を実行する(A6901)。ゲートスイッチ監視処理の詳細については、図68にて後述する。
続いて、遊技制御装置100は、始動口2スイッチ37aからの入力を監視する普電入賞スイッチ監視処理を実行する(A6902)。ゲートスイッチ監視処理の詳細については、図69にて後述する。
次に、遊技制御装置100は、普図ゲーム処理タイマが0でなければ−1更新する(A6903)。なお、普図ゲーム処理タイマの最小値は0に設定されている。そして、遊技制御装置100は、普図ゲーム処理タイマの値が0となったか否かを判定する(A6904)。
遊技制御装置100は、普図ゲーム処理タイマの値が0である場合(A6904の結果が「Y」)、すなわち、タイムアップした又はすでにタイムアップしていた場合には、普図ゲーム処理番号に対応する処理に分岐させるために参照する普図ゲームシーケンス分岐テーブルをレジスタに設定する(A6905)。
さらに、遊技制御装置100は、設定された普図ゲームシーケンス分岐テーブルに基づいて普図ゲーム処理番号に対応する処理の分岐先アドレスを取得する(A6906)。そして、分岐処理終了後のリターンアドレスをスタック領域に退避させた後(A6907)、ゲーム処理番号に応じて処理を分岐させる(A6908)。
遊技制御装置100は、ステップA6908にてゲーム処理番号が「0」の場合には、普図変動表示ゲームの変動開始を監視し、普図変動表示ゲームの変動開始の設定や演出の設定や、普図変動中処理を行うために必要な情報の設定等を行う普図普段処理を実行する(A6909)。普図普段処理の詳細については、図70にて後述する。
また、遊技制御装置100は、ステップA6908にてゲーム処理番号が「1」の場合には、普図表示中処理を行うために必要な情報の設定等を行う普図変動中処理を実行する(A6910)。普図変動中処理の詳細については、図73Aにて後述する。
また、遊技制御装置100は、ステップA6908にてゲーム処理番号が「2」の場合には、普図変動表示ゲームの結果が当りであれば、時短状態中であるか否かに応じた普電開放時間の設定や、普図当り中処理を行うために必要な情報の設定等を行う普図表示中処理を実行する(A6911)。普図表示中処理の詳細については、図74にて後述する。
また、遊技制御装置100は、ステップA6908にてゲーム処理番号が「3」の場合は、普図当り中処理の継続、あるいは普電残存球処理を行うために必要な情報の設定等を行う普図当り中処理を実行する(A6912)。普図当り中処理の詳細については、図76にて後述する。
また、遊技制御装置100は、ステップA6908にてゲーム処理番号が「4」の場合は、普図当り終了処理を行うために必要な情報の設定等を行う普電残存球処理を実行する(A6913)。普図残存球処理の詳細については、図78Aにて後述する。
また、遊技制御装置100は、ステップA6908にてゲーム処理番号が「5」の場合は、普図普段処理(A6909)を行うために必要な情報の設定等を行う普図当り終了処理を実行する(A6914)。普図当り終了処理の詳細については、図79Aにて後述する。
その後、遊技制御装置100は、普図表示器53による普通図柄の変動を制御するための普図変動制御テーブルを準備する(A6915)。その後、普図表示器53による普通図柄の変動の制御に係る図柄変動制御処理を実行し(A6916)、普図ゲーム処理を終了する。
一方、遊技制御装置100は、普図ゲーム処理タイマの値が0でない場合(A6904の結果が「N」)、すなわち、タイムアップしていない場合には、ステップA6915以降の処理を実行する。
〔ゲートスイッチ監視処理〕
図68は、本発明の第1の実施の形態のゲートスイッチ監視処理の手順を示すフローチャートである。ゲートスイッチ監視処理は、図67に示した普図ゲーム処理におけるステップA6901にて実行される。
遊技制御装置100は、まず、ゲートスイッチ34aに入力があるか否かを判定する(A7001)。そして、ゲートスイッチ34aに入力がある場合には(A7001の結果が「Y」)、普図保留数を取得して当該普図保留数が上限値未満であるか否かを判定する(A7002)。
遊技制御装置100は、普図保留数が上限値未満である場合には(A7002の結果が「Y」)、普図保留数を+1更新し(A7003)、更新後の普図保留数に対応する乱数格納領域のアドレスを算出する(A7004)。そして、当り乱数を抽出してRWMの当り乱数格納領域にセーブし(A7005)、ゲートスイッチ監視処理を終了する。
一方、遊技制御装置100は、ゲートスイッチ34aに入力がない場合(A7001の結果が「N」)、又は、普図保留数が上限値未満でないと判定された場合には(A7002の結果が「N」)、ゲートスイッチ監視処理を終了する。
〔普電入賞スイッチ監視処理〕
次に、前述の普図ゲーム処理における普電入賞スイッチ監視処理(A6902)の詳細について説明する。図69は、本発明の第1の実施の形態の普電入賞スイッチ監視処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、普図当り中か否か、すなわち、普図変動表示ゲームが当り状態となって普通変動入賞装置37が所定回数の開放動作を実行中であるか否かを判定する(A7101)。そして、普図当り中である場合には(A7101の結果が「Y」)、始動口2スイッチ37aに入力があるか否かを判定する(A7102)。始動口2スイッチ37aに入力がある場合には(A7102の結果が「Y」)、普電カウンタのカウント数を+1更新する(A7103)。
次に、遊技制御装置100は、更新後の普電カウンタのカウント数が上限値(例えば、9)に達したか否かを判定する(A7104)。そして、カウント数が上限値に達した場合には(A7104の結果が「Y」)、普図当り中制御ポインタ上限値領域からポインタ(当り終了の値)をロードする(A7105)。
そして、遊技制御装置100は、ロードしたポインタを普図当り中制御ポインタ領域にセーブする(A7106)。最後に、普図ゲーム処理タイマをクリアし(A7107)、普電入賞スイッチ監視処理を終了する。すなわち、普図の当り状態中に上限値以上の普電入賞があった場合には、その時点で普図当り中処理制御ポインタ領域に当り終了の値をセーブし、普図の当り状態が途中で終了するようにする。
一方、遊技制御装置100は、普図当り中でないと判定された場合(A7101の結果が「N」)、始動口2スイッチ37aに入力がないと判定された場合(A7102の結果が「N」)、又は、カウント数が上限値に達していないと判定された場合には(A7104の結果が「N」)、普電入賞スイッチ監視処理を終了する。
〔普図普段処理〕
次に、前述の普図ゲーム処理における普図普段処理(A6909)の詳細について説明する。図70は、本発明の第1の実施の形態の普図普段処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、普図保留数が0であるか否かを判定する(A7201)。普図保留数が0である場合には(A7201の結果が「Y」)、普図普段処理移行設定処理1を実行し(A7222)、普図普段処理を終了する。なお、普図普段処理移行設定処理1の詳細については、図71にて後述する。
また、遊技制御装置100は、普図保留数が0でない場合には(A7201の結果が「N」)、RWMの普図当り乱数格納領域(保留数1用)から当り乱数をロードする(A7202)。さらに、普図変動表示ゲームにて当り結果となる確率が通常よりも高くされた普図高確率であるか否か、すなわち、時短状態であるか否かを判定する(A7203)。
遊技制御装置100は、普図高確率時でない場合には(A7203の結果が「N」)、当り乱数の値が普図低確率時の判定値である低確率判定値と一致するか否かを判定する(A7204)。
遊技制御装置100は、当り乱数の値が低確率判定値と一致しない場合には(A7204の結果が「N」)、当りフラグ領域にはずれ情報をセーブする(A7205)。さらに、普図停止図柄にはずれ停止図柄番号を設定し(A7206)、普図当り乱数格納領域(保留数1用)を0クリアする(A7211)。
一方、遊技制御装置100は、当り乱数の値が低確率判定値と一致した場合には(A7204の結果が「Y」)、当りフラグ領域に当り情報をセーブする(A7209)。さらに、普図停止図柄に当り停止図柄番号を設定し(A7210)、普図当り乱数格納領域(保留数1用)を0クリアする(A7219)。
また、遊技制御装置100は、普図高確率時である場合には(A7203の結果が「Y」)、当り乱数の値が、普図高確率時に用いる複数の連続した判定値における下限値である高確率下限判定値未満であるか否かを判定する(A7207)。
また、遊技制御装置100は、当り乱数の値が高確率下限判定値未満でない場合には(A7207の結果が「N」)、当り乱数の値が普図高確率時に用いる複数の連続した判定値における上限値である高確率上限判定値より大きいか否かを判定する(A7208)。
遊技制御装置100は、当り乱数の値が高確率上限判定値より大きくない場合(A7208の結果が「N」)、すなわち、当りである場合には、当りフラグ領域に当り情報をセーブする(A7209)。さらに、普図停止図柄に当り停止図柄番号を設定し(A7210)、普図当り乱数格納領域(保留数1用)を0クリアする(A7211)。
また、遊技制御装置100は、当り乱数の値が高確率下限判定値未満である場合(A7207の結果が「Y」)、又は、当り乱数の値が上限判定値より大きい場合(A7208の結果が「Y」)、すなわち、はずれの場合には、当りフラグ領域にはずれ情報をセーブする(A7205)。そして、普図停止図柄にはずれ停止図柄番号を設定し(A7206)、普図当り乱数格納領域(保留数1用)を0クリアする(A7211)。すなわち、当り乱数の値が一致することで普図の当りと判定する判定値は、普図低確率時では一つの値であり、普図高確率時では複数の連続した値となっている。
普図停止図柄に停止図柄番号を設定されると、遊技制御装置100は、普図当り乱数格納領域(保留数1用)を0クリアし(A7211)、停止図柄番号を試験信号出力データ領域にセーブする(A7212)。そして、停止図柄に対応する飾り普図変動パターンコマンドを準備し(A7213)、コマンド設定処理を実行する(A7214)。これにより表示装置41等において普図変動表示ゲームに対応した演出を行うことが可能となる。
その後、遊技制御装置100は、普図当り乱数格納領域をシフトし(A7215)、シフト後の空き領域を0クリアした後(A7216)、普図保留数を−1更新する(A7217)。
すなわち、最も古い普図保留数1に関する普図変動表示ゲームが実行されることに伴い、普図保留数1以降に保留となっている普図保留数2〜4の順位を1つずつ繰り上げる。この処理により、普図当り乱数格納領域の普図保留数2用から普図保留数4用の値が、普図当り乱数格納領域の普図保留数1用から普図保留数3用に移動することとなる。そして、普図当り乱数格納領域の普図保留数4用の値がクリアされて、普図保留数が1デクリメントされる。
次に、遊技制御装置100は、普電サポート中(時短状態中)であるか否かを判定する(A7218)。そして、普電サポート中でない場合には(A7218の結果が「N」)、普電サポートなし時の変動時間(例えば、10秒)を設定する(A7219)。また、普電サポート中である場合には(A7218の結果が「Y」)、普電サポート時の普図変動時間(例えば、1秒)を設定する(A7220)。そして、普図変動時間が設定された後、普図変動中処理移行設定処理を実行し(A7221)、普図普段処理を終了する。なお、普図変動中処理移行設定処理については、図72にて後述する。
〔普図普段処理移行設定処理1〕
図71は、本発明の第1の実施の形態の普図普段処理移行設定処理1の手順を示すフローチャートである。普図普段処理移行設定処理1は、図70に示した普図普段処理におけるステップA7222にて実行される。
遊技制御装置100は、まず、普図普段処理に移行するための処理番号として「0」を設定し(A7301)、処理番号を普図ゲーム処理番号領域にセーブする(A7302)。その後、普電不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブし(A7303)、普図普段処理移行設定処理1を終了する。
〔普図変動中処理移行設定処理〕
図72は、本発明の第1の実施の形態の普図変動中処理移行設定処理の手順を示すフローチャートである。普図変動中処理移行設定処理は、図70に示した普図普段処理におけるステップA7221にて実行される。
遊技制御装置100は、まず、普図変動中処理に移行するための処理番号として「1」を設定し(A7401)、処理番号を普図ゲーム処理番号領域にセーブする(A7402)。
その後、遊技制御装置100は、普図変動表示ゲームの開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブし(A7403)、普図変動表示ゲームが変動中であることを示す変動中フラグを普図変動制御フラグ領域にセーブする(A7404)。そして、普図表示器の点滅周期のタイマの初期値である点滅制御タイマ初期値(例えば200ms)を普図点滅制御タイマ領域にセーブし(A7405)、その後、普図変動中処理移行設定処理を終了する。
〔普図変動中処理〕
次に、前述の普図ゲーム処理における普図変動中処理(A6910)の詳細について説明する。図73Aは、本発明の第1の実施の形態の普図変動中処理の手順を示すフローチャートである。普図変動中処理において、遊技制御装置100は、普図表示中処理移行設定処理を実行する(A7501)。
図73Bは、本発明の第1の実施の形態の普図表示中処理移行設定処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、普図表示中処理に移行するための設定処理として処理番号を「2」に設定し(A7511)、処理番号を普図ゲーム処理番号領域にセーブする(A7512)。
その後、遊技制御装置100は、普図表示器における普図変動表示ゲームの結果の表示時間である普図表示時間(例えば、0.6秒)を設定し(A7513)、当該普図表示時間を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(A7514)。
さらに、遊技制御装置100は、普図の変動終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(A7515)。そして、普図変動表示ゲームが停止中であることを示す停止フラグを普図変動制御フラグ領域にセーブし(A7516)、普図表示中処理移行設定処理を終了する。
〔普図表示中処理〕
次に、前述の普図ゲーム処理における普図表示中処理(A6911)の詳細について説明する。図74は、本発明の第1の実施の形態の普図表示中処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、普図普段処理にて設定された当りフラグ(当り情報又ははずれ情報)をロードし(A7601)、RWMの当りフラグ領域をクリアする(A7602)。そして、ロードされた当りフラグに当り情報が設定されているか否かを判定する(A7603)。
遊技制御装置100は、当りフラグに当り情報が設定されていない場合には(A7603の結果が「N」)、普図普段処理に移行するための普図普段処理移行設定処理1(図71)を実行し(A7612)、普図表示中処理を終了する。
一方、遊技制御装置100は、当りフラグに当り情報が設定されている場合には(A7603の結果が「Y」)、普電サポート中(時短状態中)であるか否かを判定する(A7604)。
そして、遊技制御装置100は、普電サポート中でない場合には(A7604の結果が「N」)、普電サポートなし時の普電開放時間(例えば、100ms)を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(A7605)。さらに、普電サポートなし時の当り開始ポインタ値(制御ポインタ値)を普図当り中制御ポインタ領域にセーブし(A7606)、普電サポートなし時の当り終了ポインタ値(制御ポインタ値)を普図当り中制御ポインタ上限値領域にセーブする(A7607)。
以上の処理により通常動作状態中での普通変動入賞装置37の開放態様が設定され、例えば2回の開放が可能となる。その後、遊技制御装置100は、普図当り中処理移行設定処理を実行し(A7611)、普図表示中処理を終了する。なお、普図当り中処理移行設定処理の詳細については、図75にて後述する。
一方、遊技制御装置100は、普電サポート中である場合には(A7604の結果が「Y」)、普電サポート時の普電開放時間(例えば、1352ms)を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(A7608)。さらに、普電サポート時の当り開始ポインタ値(制御ポインタ値)を普図当り中制御ポインタ領域にセーブし(A7609)、普電サポート時の当り終了ポインタ値(制御ポインタ値)を普図当り中制御ポインタ上限値領域にセーブする(A7610)。
以上の処理により時短状態中での普通変動入賞装置37の開放態様が設定され、例えば4回の開放が可能となる。その後、遊技制御装置100は、普図当り中処理移行設定処理を実行し(A7611)、普図表示中処理を終了する。
〔普図当り中処理移行設定処理〕
図75は、本発明の第1の実施の形態の普図当り中処理移行設定処理の手順を示すフローチャートである。普図当り中処理移行設定処理は、図74に示した普図表示中処理におけるステップA7611にて実行される。
遊技制御装置100は、まず、普図当り中処理に移行するための処理番号として「3」を設定し(A7701)、処理番号を普図ゲーム処理番号領域にセーブする(A7702)。その後、普図変動表示ゲームの当りに関する信号と、普電作動開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(A7703)。さらに、普電ソレノイドを駆動(オン)する信号を出力するために普電ソレノイド出力データ領域にオンデータをセーブする(A7704)。
さらに、遊技制御装置100は、普通変動入賞装置37への入賞数を記憶する普電カウント数領域の情報をクリアし(A7705)、普電不正監視期間における普通変動入賞装置37への入賞数を記憶する普電不正入賞数領域の情報をクリアする(A7706)。最後に、普通変動入賞装置37の不正監視期間外を規定するフラグを普電不正監視期間フラグ領域にセーブし(A7707)、普図当り中処理移行設定処理を終了する。
〔普図当り中処理〕
次に、前述の普図ゲーム処理における普図当り中処理(A6912)の詳細について説明する。図76は、本発明の第1の実施の形態の普図当り中処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、普図当り中制御ポインタをロードして準備し(A7801)、ロードされた普図当り中制御ポインタの値が普図当り中制御ポインタ上限値領域の値(当り終了の値)に達したか否かを判定する(A7802)。
そして、遊技制御装置100は、普図当り中制御ポインタの値が普図当り中制御ポインタ上限値領域の値に達していない場合には(A7802の結果が「N」)、普図当り中制御ポインタを+1更新する(A7803)。さらに、普電作動移行設定処理を実行し(A7804)、普図当り中処理を終了する。なお、普電作動移行設定処理の詳細については、図77にて後述する。
また、遊技制御装置100は、普図当り中制御ポインタの値が普図当り中制御ポインタ上限値領域の値(当り終了の値)に達した場合には(A7802の結果が「Y」)、ステップA7803における普図当り中処理制御ポインタ領域を更新(+1)する処理を実行せずに、普電作動移行設定処理を実行し(A7804)、普図当り中処理を終了する。
〔普電作動移行設定処理〕
次に、前述の普図当り中処理における普電作動移行設定処理(A7804)の詳細について説明する。図77は、本発明の第1の実施の形態の普電作動移行設定処理の手順を示すフローチャートである。普電作動移行設定処理は、普通変動入賞装置37を開閉するための普電ソレノイド37cの駆動制御を行う処理であり、制御ポインタの値に応じて処理を分岐するようにしている。
遊技制御装置100は、まず、制御ポインタの値に応じて処理を分岐させる(A7901)。制御ポインタの値が0,3,5,7のいずれかであった場合には、ステップA7902の処理に移行して普通変動入賞装置37の閉塞を制御するため、制御ポインタに対応する普通変動入賞装置37の閉塞後のウェイト時間(例えば、2800ms又は1000ms)を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(A7902)。
さらに、遊技制御装置100は、普電ソレノイド37cをオフさせるために普電ソレノイド出力データ領域にオフデータを設定し(A7903)、普電作動移行設定処理を終了する。
また、制御ポインタの値が1,4,6,8のいずれかであった場合には、遊技制御装置100は、ステップA7904の処理に移行して普通変動入賞装置37の開放を制御するため、制御ポインタに対応する普通変動入賞装置37の開放時間である普電開放時間(例えば、100ms、5200ms、1352msのいずれか)を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(A7904)。さらに、普電ソレノイド37cをオンさせるために普電ソレノイド出力データ領域にオンデータを設定し(A7905)、普電作動移行設定処理を終了する。
さらに、制御ポインタの値が2,9のいずれかであった場合には、遊技制御装置100は、ステップA7906に移行して普通変動入賞装置37の開放制御を終了して普電残存球処理(A6913)を実行するために、処理番号として「4」を設定し(A7906)、処理番号を普図ゲーム処理番号領域にセーブする(A7907)。
続いて、遊技制御装置100は、普電残存球処理時間(例えば600ms)を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(A7908)。その後、普電ソレノイド37cをオフに設定するために普電ソレノイド出力データ領域にオフデータをセーブし(A7909)、普電作動移行設定処理を終了する。
〔普電残存球処理〕
次に、前述の普図ゲーム処理における普電残存球処理(A6913)の詳細について説明する。図78Aは、本発明の第1の実施の形態の普電残存球処理の手順を示すフローチャートである。普電残存球処理では、遊技制御装置100は、普図当り終了処理移行設定処理を実行する(A8001)。
図78Bは、本発明の第1の実施の形態の普図当り終了処理移行設定処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、普図当り終了処理に係る処理番号「5」を設定し(A8011)、処理番号を普図ゲーム処理番号領域にセーブする(A8012)。その後、普図エンディング時間を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(A8013)。
さらに、遊技制御装置100は、普通変動入賞装置37の作動終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(A8014)。続いて、普通変動入賞装置37への入賞数を計数する普電カウント数領域をクリアし(A8015)、さらに、普図当り中制御ポインタ領域をクリアする(A8016)。その後、普図当り中制御ポインタ上限値領域をクリアし(A8017)、普図当り終了処理移行設定処理を終了する。
〔普図当り終了処理〕
次に、前述の普図ゲーム処理における普図当り終了処理(A6914)の詳細について説明する。図79Aは、本発明の第1の実施の形態の普図当り終了処理の手順を示すフローチャートである。普図当り終了処理では、遊技制御装置100は、普図普段処理移行設定処理2を実行する(A8101)。
図79Bは、本発明の第1の実施の形態の普図普段処理移行設定処理2の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、普図普段処理に係る処理番号「0」を設定し(A8111)、さらに、処理番号を普図ゲーム処理番号領域にセーブする(A8112)。その後、普図変動ゲームの当り終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(A8113)。
さらに、遊技制御装置100は、普通変動入賞装置37の不正監視期間を規定するフラグ(不正監視期間中フラグ)を普電不正監視期間フラグ領域にセーブし(A8114)、その後、普図普段処理移行設定処理2を終了する。
〔セグメントLED編集処理〕
次に、前述のタイマ割込み処理におけるセグメントLED編集処理(A1310)の詳細について説明する。図80は、本発明の第1の実施の形態のセグメントLED編集処理の手順を示すフローチャートである。セグメントLED編集処理では、一括表示装置50に設けられた特図1保留表示器54、特図2保留表示器55、普図保留表示器56、第1遊技状態表示部57、第2遊技状態表示部58、第3遊技状態表示部59、ラウンド表示部60を構成するセグメントLEDの駆動に関する設定等を行う。
遊技制御装置100は、まず、普図保留表示器での表示態様が規定された普図保留数テーブルを設定し(A8201)、普図保留数に対応する表示データを取得して普図保留表示器のセグメント領域にセーブする(A8202)。次に、特図1保留表示器での表示態様が規定された特図1保留数テーブルを設定し(A8203)、特図1保留数に対応する表示データを取得して特図1保留表示器のセグメント領域にセーブする(A8204)。
その後、遊技制御装置100は、特図2保留表示器での表示態様が規定された特図2保留数テーブルを設定し(A8205)、特図2保留数に対応する表示データを取得して特図2保留表示器のセグメント領域にセーブする(A8206)。さらに、ラウンド表示部での表示態様が規定されたラウンド表示LED表示テーブルを設定し(A8207)、ラウンド表示LED出力ポインタに対応する表示データを取得してラウンド表示部のセグメント領域にセーブする(A8208)。
次に、遊技制御装置100は、第1遊技状態表示部57及び第2遊技状態表示部58での表示態様が規定された遊技状態表示テーブルを設定する(A8209)。さらに、遊技状態表示番号に対応する表示データを取得して各遊技状態表示部のセグメント領域にセーブする(A8210)。
その後、遊技制御装置100は、停電復旧時に大当りの確率状態が高確率状態となっていることの報知に係る高確率報知フラグがオンであるか否かを判定する(A8211)。そして、高確率報知フラグがオンである場合(A8211の結果が「Y」)、すなわち、高確率状態を報知している状態の場合には、セグメントLED編集処理を終了する。
また、遊技制御装置100は、高確率報知フラグがオンでない場合には(A8211の結果が「N」)、高確率報知LEDのオフデータを第3遊技状態表示部59のセグメント領域にセーブし(A8212)、セグメントLED編集処理を終了する。
〔磁石不正監視処理〕
次に、前述のタイマ割込み処理における磁石/電波不正監視処理(A1311)において行われる磁石不正監視処理の詳細について説明する。図81は、本発明の第1の実施の形態の磁石不正監視処理の手順を示すフローチャートである。磁石不正監視処理では、磁気センサスイッチ61からの検出信号に基づき異常の有無を判定し、不正報知の開始や終了の設定等を行う。
遊技制御装置100は、まず、磁気センサスイッチ61から出力されて第3入力ポート124(入力ポート3)に取り込まれる検出信号の状態から、磁石センサ(磁気センサスイッチ61)がオン、すなわち、異常な磁気を検出した状態であるか否かを判定する(A8301)。
遊技制御装置100は、磁石センサがオンである場合(A8301の結果が「Y」)、すなわち、異常な磁気を検出した場合には、異常な磁気の検出期間を計時する磁石不正監視タイマを+1更新し(A8302)、当該タイマがタイムアップしたか否かを判定する(A8303)。
遊技制御装置100は、磁石不正監視タイマがタイムアップした場合(A8303の結果が「Y」)、すなわち、異常な磁気を一定期間継続して検出した場合には、磁石不正監視タイマをクリアし(A8304)、磁石不正報知タイマ初期値を磁石不正報知タイマ領域にセーブする(A8305)。
そして、遊技制御装置100は、磁石不正報知のコマンドを準備し(A8306)、磁石不正フラグとして磁石不正発生フラグを準備する(A8307)。さらに、準備した磁石不正フラグが磁石不正フラグ領域の値と一致するか否かを判定する(A8313)。すなわち、磁気センサスイッチ61が一定期間(例えば8回の割込み)連続してオンであった場合に異常が発生していると判定するようにしている。
一方、遊技制御装置100は、磁石センサ(磁気センサスイッチ61)がオンでない場合(A8301の結果が「N」)、すなわち、異常な磁気を検出していない場合には、磁石不正監視タイマをクリアする(A8308)。そして、磁石不正の報知時間を規定する磁石不正報知タイマが0でなければ−1更新する(A8309)。なお、磁石不正報知タイマの最小値は0に設定されている。
そして、遊技制御装置100は、磁石不正報知タイマの値が0であるか否かを判定する(A8310)。なお、磁石不正監視タイマがタイムアップしていない場合についても(A8303の結果が「N」)、ステップA8309の処理に移行する。
遊技制御装置100は、磁石不正報知タイマの値が0でない場合(A8310の結果が「N」)、すなわち、タイムアップしていない場合には、磁石不正監視処理を終了する。
また、遊技制御装置100は、磁石不正報知タイマの値が0である場合(A8310の結果が「Y」)、すなわち、タイムアップした又はすでにタイムアップしていた場合であって、不正報知の期間が終了した場合又は当初から不正報知が行われていない場合には、磁石不正報知終了のコマンドを準備する(A8311)。
さらに、遊技制御装置100は、磁石不正フラグとして磁石不正解除フラグを準備し(A8312)、準備した磁石不正フラグが磁石不正フラグ領域の値と一致するか否かを判定する(A8313)。
そして、遊技制御装置100は、準備した磁石不正フラグが磁石不正フラグ領域の値と一致する場合には(A8313の結果が「Y」)、磁石不正監視処理を終了する。一方、準備した磁石不正フラグが磁石不正フラグ領域の値と一致しない場合には(A8313の結果が「N」)、準備した磁石不正フラグを磁石不正フラグ領域にセーブし(A8314)、コマンド設定処理を実行する(A8315)。その後、磁石不正監視処理を終了する。
〔電波不正監視処理〕
次に、前述のタイマ割込み処理における磁石/電波不正監視処理(A1311)において行われる電波不正監視処理の詳細について説明する。図82は、本発明の第1の実施の形態の電波不正監視処理の手順を示すフローチャートである。電波不正監視処理では、電波センサ62からの検出信号に基づき異常の有無を判定し不正報知の開始や終了の設定等を行う。
遊技制御装置100は、まず、電波センサ62から出力されて近接I/F121aを経由して第3入力ポート124(入力ポート3)に取り込まれる検出信号の状態から、電波センサ62がオン、すなわち、異常な電波を検出した状態であるか否かを判定する(A8401)。電波センサがオンである場合(A8401の結果が「Y」)、すなわち、異常な電波を検出した場合には、電波不正報知タイマ初期値を電波不正報知タイマ領域にセーブする(A8402)。
そして、遊技制御装置100は、電波不正報知のコマンドを準備し(A8403)、電波不正フラグとして電波不正発生フラグを準備する(A8404)。さらに、準備した電波不正フラグが電波不正フラグ領域の値と一致するか否かを判定する(A8409)。すなわち、電波不正の場合は磁気不正の場合とは異なり、異常な電波を検出した時点で異常が発生していると判定している。
一方、遊技制御装置100は、電波センサがオンでない場合(A8401の結果が「N」)、すなわち、異常な電波を検出していない場合には、電波不正の報知時間を規定する電波不正報知タイマが0でなければ−1更新する(A8405)。なお、電波不正報知タイマの最小値は0に設定されている。
そして、遊技制御装置100は、電波不正報知タイマの値が0であるか否かを判定する(A8406)。電波不正報知タイマの値が0でない場合(A8406の結果が「N」)、すなわち、タイムアップしていない場合には、電波不正監視処理を終了する。
また、遊技制御装置100は、電波不正報知タイマの値が0である場合(A8406の結果が「Y」)、すなわち、タイムアップした又はすでにタイムアップしていた場合であって、不正報知の期間が終了した場合又は当初から不正報知が行われていない場合には、電波不正報知終了のコマンドを準備する(A8407)。さらに、電波不正フラグとして電波不正解除フラグを準備し(A8408)、準備した電波不正フラグが電波不正フラグ領域の値と一致するか否かを判定する(A8409)。
そして、遊技制御装置100は、準備した電波不正フラグが電波不正フラグ領域の値と一致する場合には(A8409の結果が「Y」)、電波不正監視処理を終了する。また、値が一致しない場合には(A8409の結果が「N」)、準備した電波不正フラグを電波不正フラグ領域にセーブし(A8410)、コマンド設定処理を実行する(A8411)。その後、電波不正監視処理を終了する。
〔外部情報編集処理〕
次に、前述のタイマ割込み処理における外部情報編集処理(A1313)の詳細について説明する。図83は、本発明の第1の実施の形態の外部情報編集処理の手順を示すフローチャートである。外部情報編集処理では、払出コマンド送信処理(A1304)、入賞口スイッチ/状態監視処理(A1307)、磁石不正監視処理(A1311)、電波不正監視処理(A1312)での監視結果に基づいて、情報収集端末や遊技場内部管理装置等の外部装置や試射試験装置に出力する情報を作成して出力バッファにセットする処理等を行う。
遊技制御装置100は、まず、払出予定の賞球数に関する情報を設定するメイン賞球信号編集処理を実行する(A8501)。メイン賞球信号編集処理の詳細については、図84にて後述する。続いて、遊技制御装置100は、始動口の入賞信号を編集する始動口信号編集処理を実行する(A8502)。始動口信号編集処理の詳細については、図85にて後述する。
次に、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの実行回数に係る情報の出力時間を制御するための図柄確定回数制御タイマが0でなければ−1更新する(A8503)。なお、図柄確定回数制御タイマの最小値は0に設定されている。
そして、遊技制御装置100は、図柄確定回数制御タイマの値が0であるか否かを判定する(A8504)。図柄確定回数制御タイマの値が0である場合(A8504の結果が「Y」)、すなわち、タイムアップした又はすでにタイムアップしていた場合には、図柄確定回数信号のオフデータを外部情報出力データ領域にセーブする(A8505)。
また、遊技制御装置100は、図柄確定回数制御タイマの値が0でない場合(A8504の結果が「N」)、すなわち、タイムアップしていない場合には、図柄確定回数信号のオンデータを外部情報出力データ領域にセーブする(A8506)。
その後、遊技制御装置100は、エラー状態やセキュリティ状態に応じて情報を設定する処理を行う。具体的には、遊技制御装置100は、まず、初期化スイッチの操作等によりRAMに記憶されたデータの初期化が行われたときから所定時間(例えば256ms)を計時するセキュリティ信号制御タイマが0でなければ−1更新する(A8507)。なお、セキュリティ信号制御タイマの最小値は0に設定されている。
そして、遊技制御装置100は、セキュリティ信号制御タイマの値が0であるか否かを判定する(A8508)。セキュリティ信号制御タイマの値が0でない場合(A8508の結果が「N」)、すなわち、タイムアップしていない場合には、セキュリティ信号のオンデータを外部情報出力データ領域にセーブする(A8518)。最後に、遊技機エラー状態信号のオンデータを試験信号出力データ領域にセーブし(A8519)、外部情報編集処理を終了する。すなわち、RAMに記憶されたデータの初期化が行われたことが外部情報として出力される。
また、遊技制御装置100は、セキュリティ信号制御タイマの値が0である場合(A8508の結果が「Y」)、すなわち、タイムアップした又はすでにタイムアップしていた場合には、各種エラー又は不正が発生しているか否かを判定する(A8509〜A8515)。
具体的には、遊技制御装置100は、ガラス枠開放エラー(A8509)、前面枠開放エラー(A8510)、下大入賞口不正(A8511)、上大入賞口不正(A8512)、普電不正発生中(A8513)、磁石不正(A8514)、電波不正(A8515)が発生中であるか否かを判定する。
遊技制御装置100は、ガラス枠開放エラーの発生中(A8509の結果が「Y」)、前面枠開放エラーの発生中(A8510の結果が「Y」)、下大入賞口不正発生中(A8511の結果が「Y」)、上大入賞口不正発生中(A8512の結果が「Y」)、普電不正発生中(A8513の結果が「Y」)、磁石不正発生中(A8514の結果が「Y」)又は電波不正発生中(A8515の結果が「Y」)である場合には、セキュリティ信号のオンデータを外部情報出力データ領域にセーブする(A8518)。さらに、遊技機エラー状態信号のオンデータを試験信号出力データ領域にセーブし(A8519)、外部情報編集処理を終了する。すなわち、エラーの発生が外部情報として出力される。
一方、遊技制御装置100は、セキュリティ信号制御タイマの値が0である場合であって(A8508の結果が「Y」)、かつ、いずれのエラー又は不正が発生していない場合には(A8509からA8515の結果が「N」)、セキュリティ信号のオフデータを外部情報出力データ領域にセーブする(A8516)。その後、遊技機エラー状態信号のオフデータを試験信号出力データ領域にセーブし(A8517)、外部情報編集処理を終了する。
〔メイン賞球信号編集処理〕
次に、前述の外部情報編集処理におけるメイン賞球信号編集処理(A8501)の詳細について説明する。図84は、本発明の第1の実施の形態のメイン賞球信号編集処理の手順を示すフローチャートである。メイン賞球信号編集処理は、入賞口への入賞により発生した賞球数(払出予定数)が所定数(ここでは10個)になる毎に生成されるメイン賞球信号を外部装置に出力する処理である。
遊技制御装置100は、まず、メイン賞球信号出力制御タイマが0でなければ−1更新する(A8601)。なお、メイン賞球信号出力制御タイマの最小値は0に設定されている。そして、遊技制御装置100は、メイン賞球信号出力制御タイマの値が0であるか否かを判定する(A8602)。
遊技制御装置100は、メイン賞球信号出力制御タイマの値が0である場合には(A8602の結果が「Y」)、さらに、メイン賞球信号出力回数が0であるか否かを判定する(A8603)。
そして、遊技制御装置100は、メイン賞球信号出力回数が0でない場合には(A8603の結果が「N」)、メイン賞球信号出力回数を−1更新し(A8604)、メイン賞球信号出力制御タイマ領域にメイン賞球信号出力制御タイマ初期値をセーブする(A8605)。メイン賞球信号出力制御タイマ初期値は、メイン賞球信号のオン状態(例えば、ハイレベル)の時間(例えば、128ms)とオフ状態(例えば、ロウレベル)の時間(例えば、64ms)を加算した時間(例えば、192ms)となっている。
その後、遊技制御装置100は、メイン賞球信号をオン状態にするオンデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブし(A8607)、メイン賞球信号編集処理を終了する。また、メイン賞球信号出力回数が0である場合には(A8603の結果が「Y」)、外部装置用のメイン賞球信号をオフ状態にするオフデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブし(A8608)、メイン賞球信号編集処理を終了する。
一方、遊技制御装置100は、メイン賞球信号出力制御タイマの値が0でない場合には(A8602の結果が「N」)、メイン賞球信号出力制御タイマが出力オン区間中であるか否かを判定する(A8606)。なお、メイン賞球信号出力制御タイマが出力オン区間中であるとは、メイン賞球信号出力制御タイマの値が所定時間(例えば64ms)以上であることである。
遊技制御装置100は、メイン賞球信号出力制御タイマが出力オン区間中である場合には(A8606の結果が「Y」)、メイン賞球信号をオン状態にするオンデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブする(A8607)。また、メイン賞球信号出力制御タイマが出力オン区間中でない場合には(A8606の結果が「N」)、外部装置用のメイン賞球信号をオフ状態にするオフデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブして(A8608)、メイン賞球信号編集処理を終了する。
〔始動口信号編集処理〕
次に、前述の外部情報編集処理における始動口信号編集処理(A8502)の詳細について説明する。図85は、本発明の第1の実施の形態の始動口信号編集処理の手順を示すフローチャートである。始動口信号編集処理は、始動口1スイッチ36aや始動口2スイッチ37aの入力があった場合に、各々の入力について共通して行われる処理である。
遊技制御装置100は、まず、始動口信号出力制御タイマが0でなければ−1更新する(A8701)。なお、始動口信号出力制御タイマの最小値は0に設定されている。そして、遊技制御装置100は、始動口信号出力制御タイマの値が0であるか否かを判定する(A8702)。
遊技制御装置100は、始動口信号出力制御タイマの値が0である場合には(A8702の結果が「Y」)、始動口信号出力回数が0であるか否かを判定する(A8703)。そして、始動口信号出力回数が0でない場合には(A8703の結果が「N」)、始動口信号出力回数を−1更新し(A8704)、始動口信号出力制御タイマ領域に始動口信号出力制御タイマ初期値をセーブする(A8705)。
始動口信号出力制御タイマ初期値は、始動口信号のオン状態(例えば、ハイレベル)の時間(例えば、128ms)とオフ状態(例えば、ロウレベル)の時間(例えば、64ms)を加算した時間(例えば、192ms)となっている。
その後、遊技制御装置100は、始動口信号をオン状態にするオンデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブし(A8707)、始動口信号編集処理を終了する。
また、遊技制御装置100は、始動口信号出力回数が0である場合には(A8703の結果が「Y」)、外部装置用の始動口信号をオフ状態にするオフデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブし(A8708)、始動口信号編集処理を終了する。
一方、遊技制御装置100は、始動口信号出力制御タイマの値が0でない場合には(A8702の結果が「N」)、始動口信号出力制御タイマが出力オン区間中であるか否かを判定する(A8706)。なお、始動口信号出力制御タイマが出力オン区間中であることとは、始動口信号出力制御タイマの値が所定時間(例えば64ms)以上であることである。
遊技制御装置100は、始動口信号出力制御タイマが出力オン区間中である場合には(A8706の結果が「Y」)、始動口信号をオン状態にするオンデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブし(A8707)、始動口信号編集処理を終了する。
また、遊技制御装置100は、始動口信号出力制御タイマが出力オン区間中でない場合には(A8706の結果が「N」)、外部装置用の始動口信号をオフ状態にするオフデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブし(A8708)、始動口信号編集処理を終了する。
(遊技制御の変形例)
以上、遊技機10の遊技制御装置100の遊技用マイクロコンピュータ(遊技用マイコン)111によって実行される制御について説明した。遊技制御装置100で実行される処理は、上記説明した手順に限らず、さまざまな変形例がある。以下、いくつかの変形例について説明する。
〔第1の実施の形態の変形例1〕
前述した本発明の第1の実施の形態における遊技制御では、始動入賞時に変動表示ゲームの結果を事前判定した結果を、先読み変動パターンとして演出制御装置300に送信していた。これに対し、変形例1では、始動入賞時に保留数が更新される際に送信される保留数コマンド(飾り特図保留数コマンド)に事前判定の結果を加算して演出制御装置300に送信する。なお、本発明の第1の実施の形態と共通する処理については、同一の符号を付与し、相違する処理について説明する。
〔特図始動口スイッチ共通処理〕
図86は、本発明の第1の実施の形態の変形例1における特図始動口スイッチ共通処理の手順を示すフローチャートである。本変形例においては、まず、図24に示した本発明の第1の実施の形態の特図始動口スイッチ共通処理のステップA2801からステップA2820までの処理と同じ処理が実行される。
なお、ステップA2820の特図保留情報判定処理については、図25に示した本発明の第1の実施の形態における特図保留情報判定処理と処理内容が異なっており、飾り特図保留数コマンドに事前判定結果を加算するための処理が追加されている。具体的には、図87にて詳細を後述する。
遊技制御装置100は、特図保留情報判定処理の実行が完了すると、対象の始動口スイッチ及び特図保留数に対応する飾り特図保留数コマンドを設定する(A2830)。さらに、飾り特図保留数コマンド(ACTION)に先読み変動パターン情報を加算し(A2831)、コマンド設定処理を実行する(A2832)。なお、先読み変動パターン情報は、特図保留情報判定処理において実行される先読み変動パターン設定処理(図88にて後述)で取得される。
〔特図保留情報判定処理〕
図87は、本発明の第1の実施の形態の変形例1における特図保留情報判定処理の手順を示すフローチャートである。本変形例では、図25に示した本発明の第1の実施の形態の特図保留情報判定処理から一部処理(A2908、A2909、A2911〜A2914)が削除されるとともに、先読み変動パターン情報を設定するための処理(A2900、A2931、A2932)が追加される。
遊技制御装置100は、特図保留情報判定処理を開始すると、ステップA2901の処理を実行する前に、先読み変動パターン情報の初期値として0を設定する(A2900)。続いて、ステップA2901以降の処理を実行する。
本変形例では、前述のように、演出制御装置300に事前判定結果を通知するための先読み図柄コマンドを送信するための処理(A2908、A2909、A2911〜A2914)を実行しない。
遊技制御装置100は、特図情報設定処理の実行が完了すると(A2910)、対象の始動口スイッチに対応する先読み変動パターン情報テーブルを準備する(A2931)。最後に、先読み変動パターン情報を取得するための先読み変動パターン設定処理を実行し(A2932)、特図保留情報判定処理を終了する。
〔先読み変動パターン設定処理〕
次に、前述の本変形例における特図保留情報判定処理の先読み変動パターン設定処理(A2932)の詳細について説明する。図88は、本発明の第1の実施の形態の変形例1における先読み変動パターン設定処理の手順を示すフローチャートである。先読み変動パターン設定処理は、本発明の第1の実施の形態における変動パターン設定処理(図35)の一部の処理と共通しており、共通する処理については同一の符号を付与する。
遊技制御装置100は、まず、変動パターン設定処理と同様に、後半変動に対応する乱数を取得し、振り分け結果を取得する(A3901〜A3908)。そして、特図保留情報判定処理(図87)で設定された先読み変動パターン情報テーブル及び振り分け結果に基づいて、先読み変動パターン情報を取得し(A3920)、先読み変動パターン設定処理を終了する。
先読み変動パターン設定処理のステップA3920の処理で取得された先読み変動パターン情報を、特図始動口スイッチ共通処理のステップA2831の処理において、飾り特図保留数コマンドのACTION部に加算する。そして、演出制御装置300は、事前判定結果が加算された飾り特図保留数コマンドを受信し、先読み図柄コマンドを受信することなく先読み演出を実行することが可能となる。このように、本変形例によれば、遊技制御装置100から演出制御装置300に送信するコマンドを少なくすることができる。
〔第1の実施の形態の変形例2〕
前述した本発明の第1の実施の形態における遊技制御では、大当り乱数がハードウェアによって生成されていたが、本変形例では、大当り乱数及び大当り初期値乱数についてもソフトウェアによって生成及び更新する。なお、初期値乱数更新処理(図8)及び乱数更新処理1(図15)以外の処理については、本発明の第1の実施の形態と同様である。
〔初期値乱数更新処理〕
図89は、本発明の第1の実施の形態の変形例2における初期値乱数更新処理の手順を示すフローチャートである。本変形例では、図8に示した本発明の第1の実施の形態の初期値乱数更新処理の各処理に加え、大当り初期値乱数を+1更新する処理(A1210)が実行される。
〔乱数更新処理1〕
次に、本発明の第1の実施の形態の変形例2における乱数更新処理1の詳細について説明する。図90は、本発明の第1の実施の形態の変形例2における乱数更新処理1の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、大当り乱数を+1更新する(A1851)。次に、大当り乱数の値が、大当り乱数スタート値領域の値と一致するか否かを判定する(A1852)。一致しない場合には(A1852の結果が「N」)、ステップA1856以降の処理を実行する。
遊技制御装置100は、大当り乱数スタート値領域の値と一致する場合には(A1852の結果が「Y」)、新たなスタート値として大当り初期値乱数をロードする(A1853)。続いて、ロードした値を大当り乱数領域にセーブし(A1854)、さらに、ロードした値を大当り乱数スタート値領域にセーブする(A1855)。
遊技制御装置100は、当り乱数を+1更新する(A1856)。次に、当り乱数の値が、当り乱数スタート値領域の値と一致するか否かを判定する(A1857)。一致しない場合には(A1857の結果が「N」)、ステップA1861以降の処理を実行する。
遊技制御装置100は、当り乱数スタート値領域の値と一致する場合には(A1857の結果が「Y」)、新たなスタート値として当り初期値乱数をロードする(A1858)。続いて、ロードした値を当り乱数領域にセーブし(A1859)、さらに、ロードした値を当り乱数スタート値領域にセーブする(A1860)。
遊技制御装置100は、大当り図柄乱数1を+1更新する(A1861)。次に、大当り図柄乱数1の値が、大当り図柄乱数1スタート値領域の値と一致するか否かを判定する(A1862)。一致しない場合には(A1862の結果が「N」)、ステップA1866以降の処理を実行する。
遊技制御装置100は、大当り図柄乱数1スタート値領域の値と一致する場合には(A1862の結果が「Y」)、新たなスタート値として大当り図柄初期値乱数1をロードする(A1863)。続いて、ロードした値を大当り図柄乱数1領域にセーブし(A1864)、さらに、ロードした値を大当り図柄乱数1スタート値領域にセーブする(A1865)。
遊技制御装置100は、大当り図柄乱数2を+1更新する(A1866)。次に、大当り図柄乱数2の値が、大当り図柄乱数2スタート値領域の値と一致するか否かを判定する(A1867)。一致しない場合には(A1867の結果が「N」)、乱数更新処理1を終了する。
遊技制御装置100は、大当り図柄乱数2スタート値領域の値と一致する場合には(A1867の結果が「Y」)、新たなスタート値として大当り図柄初期値乱数2をロードする(A1868)。続いて、ロードした値を大当り図柄乱数2領域にセーブし(A1869)、さらに、ロードした値を大当り図柄乱数2スタート値領域にセーブする(A1870)。その後、乱数更新処理1を終了する。
次に、演出制御装置300(サブ基板)における制御処理について説明する。
〔メイン処理〕
図91は、本発明の第1の実施の形態のサブ側のメイン処理の手順を示すフローチャートである。本処理は、主制御用マイコン(CPU)311によって実行され、主制御用マイコン311は、主として本処理と図示しないタイマ割込み処理を実行する。
演出制御装置300は、まず、割込みを禁止し(B1001)、CPUとVDPの初期設定を実行した後に割込みを許可する(B1002、B1003、B1004)。
次に、演出制御装置300は、表示用データの生成を許可し(B1005)、乱数シードを設定する(B1006)。次に、初期化すべき領域に電源投入後の初期値をセーブする(B1007)。
B1001からB1007のプログラム開始時の処理に続いて、演出制御装置300は、B1008からB1021までのループ処理を実行する。
ループ処理では、まず、WDT(WatchDogTimer)をクリアし(B1008)、演出ボタン25の操作に基づく入力信号に(立ち上がりエッジ)から入力情報を生成する演出ボタン入力処理を実行する(B1009)。演出ボタン入力処理では、演出ボタン25からの入力があった場合に、演出内容を変更する処理等を実行する。
次に、演出制御装置300は、LEDや液晶の輝度、音量などの変更可能範囲の設定や、遊技者によるLEDや液晶の輝度、音量の変更などの操作を受け付けるホール・遊技者設定モード処理を実行する(B1010)。
次に、演出制御装置300は、変動表示ゲームの変動態様の詳細を決定するための乱数を更新する乱数更新処理を実行し(B1011)、遊技制御装置100等から受信したコマンドを解析して対応する受信コマンドチェック処理を実行する(B1012)。受信コマンドチェック処理の詳細は図92において説明する。
次に、演出制御装置300は、シナリオ設定処理、モーション制御処理、演出表示編集処理を実行し(B1013、B1014、B1015)、描画コマンドの準備終了を設定する(B1016)。演出表示編集処理では、描画する内容に合わせ各種データの更
新を行う等して、最終的に描画データをフレームバッファに設定する。1/30秒(約33.3m秒)以内に描画する画面の描画データを準備できていれば問題なく画像更新できる。
次に、演出制御装置300は、現在がフレームの切替タイミングであるか否かを判定する(B1017)。演出制御装置300は、フレームの切替タイミングとなるまで待機し(B1017の結果が「N」)、フレームの切替タイミングとなると(B1017の結果が「Y」)、画面描画をVDPに指示する(B1018)。本実施形態では、システム周期(1フレーム1/30秒)を作るため、Vブランク割込(1/60秒)が2回入るとフレーム切替タイミングであると判定する。なお、フレーム切替タイミングは適宜任意に変更可能であり、例えば、1/60秒で画像の更新(フレームの切り替え)を行ってもよいし、1/60秒よりも遅いタイミングで画像の更新(フレームの切り替え)を行ってもよい。
次に、演出制御装置300は、スピーカ(上スピーカ19a、下スピーカ19b)に出力制御を行うサウンド制御処理、盤装飾装置46、枠装飾装置18のLEDの制御を行う装飾制御処理、盤演出装置44のモータやソレノイドの制御を行う可動体制御処理を実行し(B1019、B1020、B1021)、WDTのクリア(B1008)に戻る。
〔受信コマンドチェック処理〕
次に、前述のサブ側のメイン処理における受信コマンドチェック処理(B1012)について説明する。図92は、本発明の第1の実施の形態の受信コマンドチェック処理の手順を示すフローチャートである。本処理は、受信コマンドの有無の確認や受信したコマンドの解析を行う処理である。
演出制御装置300は、まず、フレーム(1/30秒間)の間に何個のコマンドを受信したかをカウントするコマンド受信カウンタの値をコマンド受信数としてロードし(B3001)、コマンド受信数が0でないか否かを判定する(B3002)。
コマンド受信数が0である場合には(B3002の結果が「N」)、演出制御装置300は、本処理を終了する。コマンド受信数が0ではない場合、つまりカウンタ値がある場合には(B3002の結果が「Y」)、コマンド受信カウンタ領域の内容をコマンド受信数分減算する(B3003)。
次に、演出制御装置300は、受信コマンドバッファの内容をコマンド領域にコピーし(B3004)、コマンド読出インデックスを0〜31の範囲で+1更新する(B3005)。
次に、演出制御装置300は、コマンド受信数分のコマンドのコピーが完了したか否かを判定する(B3006)。このように、本実施形態では、受信コマンドバッファ内で直接コマンドの解析を行わず、受信コマンドバッファの内容をコマンド領域(解析用のRAM領域)にコピーし、コマンド領域でコマンドの解析作業を行うよう構成されている。これにより、コマンドの解析中に遊技制御装置100からコマンドが送信されてくる場合に備えて、コマンド(データ)を移動して空きを作っておくことができる。また、コマンドの解析をメイン処理一巡単位でまとめて行うことができる。
コマンド受信数分のコマンドのコピーが完了していない場合には(B3006の結果が「N」)、演出制御装置300は、B3004及びB3005の処理を実行する。
コマンド受信数分のコマンドのコピーが完了している場合には(B3006の結果が「Y」)、演出制御装置300は、コマンド領域の内容をロードし(B3007)、受信したコマンドを解析する受信コマンド解析処理を実行する(B3008)。受信コマンド解析処理の詳細は図93において説明する。
次に、演出制御装置300は、コマンド領域のアドレスを更新し(B3009)、コマンド受信数分のコマンドの解析が完了したか否かを判定する(B3010)。解析が完了していない場合には(B3010の結果が「N」)、受信数分の解析が完了するまでB3007からB3009の処理を実行する。解析が完了した場合には(B3010の結果が「Y」)、本処理を終了する。
このように、本処理では、1フレーム(1/30秒間)の間に受信したコマンドをまとめて解析する。
〔受信コマンド解析処理〕
次に、前述した受信コマンドチェック処理における受信コマンド解析処理(B3008)について説明する。図93は、本発明の第1の実施の形態の受信コマンド解析処理の手順を示すフローチャートである。本処理は、受信したコマンドの解析を行う処理である。
演出制御装置300は、まず、コマンドの上位バイトをMODE、下位バイトをACT(ACTION)として分離し(B3101)、MODEが正常範囲であるか否かを判定する(B3102)。
MODEが正常範囲である場合には(B3102の結果が「Y」)、演出制御装置300は、ACTが正常範囲であるか否かを判定し(B3103)、ACTも正常範囲である場合には(B3103の結果が「Y」)、MODEに対するACTが正しい組み合わせであるか否かを判定する(B3104)。
ここで、MODEが正常範囲ではない場合(B3102の結果が「N」)、ACTが正常範囲ではない場合(B3103の結果が「N」)、MODEに対するACTが正しくない場合には(B3104の結果が「N」)、演出制御装置300は、コマンドの解析ができないため、後続の処理を実行せずに、本処理を終了する。
MODEに対するACTが正しい組み合わせである場合には(B3104の結果が「Y」)、演出制御装置300は、MODEが変動系コマンドの範囲であるか否かを判定する(B3105)。変動系コマンドには、変動パターンコマンド、停止図柄コマンドが含まれる。
MODEが変動系コマンドの範囲である場合には(B3105の結果が「Y」)、演出制御装置300は、変動系コマンド処理を実行し(B3106)、本処理を終了する。変動系コマンド処理の詳細は図94において説明する。
MODEが変動系コマンドの範囲ではない場合には(B3105の結果が「N」)、演出制御装置300は、MODEが大当り系コマンドの範囲であるか否かを判定する(B3107)。大当り系コマンドには、ファンファーレコマンド、インターバルコマンド、エンディングコマンドが含まれる。
MODEが大当り系コマンドの範囲である場合には(B3107の結果が「Y」)、演出制御装置300は、大当り系コマンド処理を実行し(B3108)、本処理を終了する。
MODEが大当り系コマンドの範囲ではない場合には(B3107の結果が「N」)、演出制御装置300は、MODEが図柄系コマンドの範囲であるか否かを判定する(B3109)。
MODEが図柄系コマンドの範囲である場合には(B3109の結果が「Y」)、演出制御装置300は、図柄系コマンド処理を実行し(B3110)、本処理を終了する。
MODEが図柄系コマンドの範囲ではない場合には(B3109の結果が「N」)、演出制御装置300は、MODEが単発系コマンドの範囲であるか否かを判定する(B3111)。単発系コマンドには、客待デモコマンド、保留数コマンド、停電復旧コマンド、電源投入コマンド、確率情報コマンド、エラーコマンド、RTCコマンドが含まれる。
MODEが単発系コマンドの範囲である場合には(B3111の結果が「Y」)、演出制御装置300は、単発系コマンド処理を実行し(B3112)、本処理を終了する。
MODEが単発系コマンドの範囲ではない場合には(B3111の結果が「N」)、演出制御装置300は、MODEが先読み系コマンドの範囲であるか否かを判定する(B3113)。先読み系コマンドには、先読み変動パターンコマンド、先読み停止図柄コマンドが含まれる。
MODEが先読み系コマンドの範囲である場合には(B3113の結果が「Y」)、演出制御装置300は、先読み系コマンド処理を実行し(B3114)、本処理を終了する。先読み系コマンド処理の詳細は図98において説明する。
一方、MODEが先読み系コマンドの範囲ではない場合には(B3113の結果が「N」)、演出制御装置300は、いずれのコマンド処理も実行せずに本処理を終了する。
〔変動系コマンド処理〕
次に、前述した受信コマンド解析処理における変動系コマンド処理(B3106)について説明する。図94は、本発明の第1の実施の形態の変動系コマンド処理の手順を示すフローチャートである。本処理は、受信した変動系コマンドを正常に受信したか否か等を確認する処理である。
演出制御装置300は、まず、受信した変動系コマンドから特図種別が未確定であるか否かを判定する(B3201)。当該判定によって、変動パターンコマンドの受信の前に停止図柄コマンドを受信できているかをチェックすることができる。停止図柄コマンドには特図変動表示ゲームの種別(特図1なのか特図2なのか)に関する情報が含まれているので、停止図柄コマンドを正常に受信できていれば、特図変動表示ゲームの種別が未確定でないと判定される。特図種別が未確定である場合には(B3201の結果が「Y」)、停止図柄コマンドを正常に受信できていないため、演出制御装置300は、本処理を終了する。
特図種別が未確定ではない場合には(B3201の結果が「N」)、演出制御装置300は、変動パターン対応図柄判定処理を実行する(B3202)。変動パターン対応図柄判定処理では、変動パターンコマンドに対し、停止図柄コマンドの種別(種類)が整合(合致)するか否かを判定する。これにより、例えば、当り変動の変動パターンコマンドと、はずれ図柄の停止図柄コマンドと、の組合せのように、変動パターンコマンドと停止図柄コマンドの種別とが整合しない場合には、変動しない(具体的には、飾り特図変動表示ゲームを行わない)ようにする。
変動パターン対応図柄判定処理(B3202)での判定の結果、変動パターンコマンドと停止図柄コマンドの種別とが整合しない場合には(B3203の結果が「Y」)、演出制御装置300は、本処理を終了する。
変動パターンコマンドと停止図柄コマンドの種別とが整合する場合には(B3203の結果が「N」)、演出制御装置300は、次に説明する変動演出設定処理を実行し(B3204)、本処理を終了する。
〔変動演出設定処理〕
図95は、本発明の第1の実施の形態の変動演出設定処理の手順を示すフローチャートである。本処理は、受信した変動系コマンドに基づいて停止図柄等を設定する処理であり、前述した変動系コマンド処理において実行される。
演出制御装置300は、まず、受信した変動パターンコマンドに基づいていずれの変動パターンに該当するかを分類する変動パターン分類処理を実行し(B3301)、予告情報領域を全てクリアする(B3302)。
次に、演出制御装置300は、前半変動中予告抽選処理を実行し(B3303)、変動パターン分類処理(B3301)での分類による変動パターンが、リーチなし変動の変動パターンに大別されるか否かを判定する(B3304)。前半変動中予告抽選処理の詳細は図96において説明する。
リーチなし変動の変動パターンに大別されない場合(B3304の結果が「N」)のみ演出制御装置300は、後半変動中予告抽選処理を実行する(B3305)。
次に、演出制御装置300は、飾り停止図柄設定処理、変動開始設定処理を実行し(B3306、B3307)、本処理を終了する。
〔変動中予告抽選処理〕
次に、前述した変動演出設定処理における前半変動設定処理(B3303)について説明する。図96は、本発明の第1の実施の形態の前半変動中予告抽選処理の手順を示すフローチャートである。
また、図97は、本発明の第1の実施の形態の後半変動中予告抽選処理の手順を示すフローチャートである。
演出制御装置300は、まず、変動パターンの種類や演出モードに対応する前半予告グループテーブル1を設定し(B3401)、変動開始時予告演出の予告グループを選択するための抽選を行う予告グループ抽選処理(B3402)を実行する。例えば、「予告なし」、「PB(プッシュボタン)予告」、「変動開始予告」、「背景チェンジ予告」、「PB予告+変動開始予告」、「PB予告+背景チェンジ予告」および「変動開始予告+背景チェンジ予告」の中から予告グループが選択される。
次に、予告グループ抽選処理(B3402)での抽選の結果、「予告なし」が選択されなかった場合、つまり予告ありの場合(B3403の結果が「N」)のみ、演出制御装置300は、予告詳細抽選処理を実行する(B3404)。予告詳細抽選処理は、B3402の抽選で選択された予告グループに含まれる通常予告パターンの中から、変動開始時に出現させる予告パターンを選択するための抽選を行う処理である。
ここまでで、例えば、ステップB3402の抽選で「背景チェンジ予告」が選択された場合には、複数種類の背景チェンジ予告のうちから出現させる予告パターンが選択され、選択された予告パターンに関する情報が変動開始時予告演出の通常演出情報として記憶される。
次に、演出制御装置300は、変動パターンの種類や演出モードに対応する前半予告グループテーブル2を設定し(B3405)、リーチ前予告演出の予告グループを選択するための抽選を行う予告グループ抽選処理(B3406)を実行する。例えば、「ステップアップ予告」、「会話予告」、および「予告なし」の中から予告グループが選択される。
次に、予告グループ抽選処理(B3406)での抽選の結果、「予告なし」が選択されなかった場合、つまり予告ありの場合(B3407の結果が「N」)のみ、演出制御装置300は、予告詳細抽選処理を実行し(B3408)、本処理を終了する。
「予告なし」が選択された場合には(B3407の結果が「Y」)、演出制御装置300は、リーチ前予告演出の通常演出情報として「予告なし」に関する情報を記憶し、本処理を終了する。
なお、後半変動中予告抽選処理も本処理と同様の処理であるため、説明を省略する。
〔先読み系コマンド処理〕
次に、前述した受信コマンド解析処理における先読み系コマンド処理(B3114)について説明する。図98は、本発明の第1の実施の形態の先読み系コマンド処理の手順を示すフローチャートである。本処理は、演出制御装置300が受信したコマンドの上位バイト(MODE)に先読み変動パターンコマンド、先読み停止図柄コマンドが設定されている場合に、特図1及び特図2の保留アイコン83等の設定を実行する処理であり、上述した受信コマンド解析処理において実行される。
演出制御装置300は、まず、特図種別が未確定であるか否かを判定する(B3601)。特図種別が未確定である場合には(B3601の結果が「Y」)、演出制御装置300は、本処理を終了する。
特図種別が確定している場合には(B3601の結果が「N」)、演出制御装置300は、変動パターン対応図柄判定処理を実行する(B3602)。
次に、演出制御装置300は、変動パターン対応図柄判定処理(B3602)での判定に基づいて受信した先読み変動パターンコマンドと図柄種別が整合するか否かを判定する(B3603)。先読み変動パターンコマンドと図柄種別が整合しない場合には(B3603の結果が「N」)、演出制御装置300は、本処理を終了する。
先読み変動パターンコマンドと図柄種別が整合する場合には(B3603の結果が「Y」)、演出制御装置300は、現在の遊技状態が非電サポ中であるか否かを判定する(B3604)。
現在の遊技状態が非電サポ中である場合には(B3604の結果が「Y」)、演出制御装置300は、特図種別が特図1であるか否かを判定し(B3605)、特図種別が特図1ではない場合には(B3605の結果が「N」)、演出制御装置300は、本処理を終了する。
特図種別が特図1である場合には(B3605の結果が「Y」)、演出制御装置300は、保留表示の表示態様を通常態様とするか予告態様とするかを設定する処理である特図1保留予告設定処理を実行する(B3606)。特図1保留予告設定処理の詳細は図103において説明する。
次に、演出制御装置300は、関連性のある特殊演出を複数回の変動に跨って行う連続表示演出や特殊な背景表示を複数回の変動に跨って行うモード演出を選択に設定する処理である特図1連続予告設定処理を実行し(B3607)、本処理を終了する。
一方、現在の遊技状態が電サポ中である場合には(B3604の結果が「N」)、演出制御装置300は、特図種別が特図2であるか否かを判定し(B3608)、特図種別が特図2ではない場合には(B3608の結果が「N」)、演出制御装置300は、本処理を終了する。
特図種別が特図2である場合には(B3608の結果が「Y」)、演出制御装置300は、保留表示の表示態様を通常態様とするか予告態様とするかを設定する処理である特図2保留予告設定処理を実行する(B3609)。
次に、演出制御装置300は、関連性のある特殊演出を複数回の変動に跨って行う連続表示演出や特殊な背景表示を複数回の変動に跨って行うモード演出を選択に設定する処理である特図1連続予告設定処理を実行し(B3610)、本処理を終了する。
このように、本発明の第1の実施の形態では、特図2を優先消化するため、非電サポ中(通常遊技状態、潜伏中)は、特図1の始動記憶(保留記憶)に対する先読み演出(保留演出、連続予告)しか設定せず、電サポ中は、特図2に対する先読み演出しか設定しない。なお、特図1の保留記憶と特図2の保留記憶を入賞順に消化する場合には、両方の保留記憶に対する先読み演出を実行するようにしてもよい。また、事前判定手段によって保留記憶の変動表示ゲームが実行される前に事前判定されることで先読みが実行される。
〔保留アイコン〕
図99は、本発明の第1の実施の形態の通常系保留アイコンを説明する図である。
図100は、本発明の第1の実施の形態の特殊系保留アイコンを説明する図である。
保留アイコン83は、表示装置41に表示される保留記憶(始動記憶)の表示であり、例えば、円形で表示され、先読み(事前判定)により、信頼度に応じた色や文字が表示される。本発明の第1の実施の形態では、保留アイコン83は、図99に示す、信頼度を報知する通常系保留アイコンと、図100に示す、発展先や当りをそのまま報知する特殊系保留アイコンとに大別することができる。
通常系保留アイコンには、通常保留表示である「白」のほか、「青」、「赤」、「虹」
に変化する保留アイコン83が用意される。「青」、「赤」、「虹」の順に信頼度が高くなる。
特殊系保留アイコンには、発展先を予告する「SP」、「SP3」と表示される保留アイコン83が用意される。なお、「SP」は、スペシャル1リーチ〜スペシャル3リーチに発展(が発生)することを予告し、「SP3」は、スペシャル3リーチに発展(が発生)することを予告する。また、当りをそのまま予告する「突」、「確」と表示される保留アイコン83が用意される。なお、「突」は、突然確変大当り(2R確変大当り)が発生することを予告し、「確」は、大当りが発生するすることを予告する。
〔遊技盤〕
図101は、本発明の第1の実施の形態の遊技盤30の正面図である。
第1の実施の形態の遊技盤30には、ワープ入口42aがセンターケース(遊技演出構成体)40の左右両側に設けられる。また、左側の遊技領域32に普図始動ゲート34が設けられ、その下方に3個の一般入賞口35が配設される。本実施形態では、左打ちが遊技者に有利な打ち方となる。
センターケース40内側には、上から、可動演出部材(盤演出装置)44、一対の装飾部材46、表示装置41、遊技領域32を流下する遊技球を受け入れてセンターケース40の内部に誘導する一対のワープ装置42、ワープ装置42により誘導された遊技球を転動させるステージ43が配設される。また、右側のワープ入口42a下であってセンターケース40の縁には、上から順に、特図1変動表示LED66、特図2変動表示LED67、普図変動表示LED68が配設される。ステージ43は、センターケース40の底部に左右方向に延設され、中央部に高さのある波型として形成される。ステージ43の中央部であって、特図1始動入賞口36の直上方には、ステージ43を転動する遊技球を上流端となる導入口から受け入れて特図1始動入賞口36に遊技球を誘導する誘導流路の導出端となる誘導口43aが形成される。
可動演出部材44は、例えば、虫の顔を模して形成され、図101に示す初期位置から表示装置41の前方にと、つまり初期位置から下方にと移動可能である。内部にはLED(図示省略)が備えられ、発光演出が可能であり、可動部(触角)44aも上下に動作可能である。
装飾装置46は、例えば、LED(図示省略)を内蔵し、所定のタイミングで発光演出を実行するとともに、振動や移動が可能なように構成される。
さらに、点線で示す部分には、保留表示ユニットケース500が配設される。保留表示ユニットケース500については、次の図102を参照して詳細に説明する。
センターケース40の下方であって遊技領域32の下部には、特図1始動入賞口36と特図2始動入賞口37dが配設される。特図2始動入賞口37dは、一対の可動片(開閉部材、可動部材)37bが開放したタイミングでのみ入賞可能に構成され、一対の可動片37bは、普図変動表示ゲーム(普図ゲーム)が当りとなった場合に所定期間開放される。
特図2始動入賞口37dの下方には、アタッカ形式の変動入賞装置38が配設される。変動入賞装置38は、特別遊技状態中に一定期間、所定のラウンド数にわたって開閉扉38cが開放され、入賞球数に応じて遊技者に賞球が払い出される。
〔保留表示ユニット〕
図102は、保留表示ユニットケース500の斜視図であり、(A)は保留表示ユニット510が初期位置にある図、(B)は保留表示ユニット510が演出位置にある図、(C)は第4保留表示部511dが開放した図である。
保留表示ユニットケース500は、内部に収容空間を備えるベース部材501によって構成され、当該収容空間に保留表示ユニット510を収容する。保留表示ユニット510が待機状態にある場合には、図102(A)に示すように、保留表示ユニット510は、初期位置(待機位置、第1位置)である保留表示ユニットケース500の収容空間に待機する。
ベース部材501は、透光レンズ部503を備えた遮蔽壁部502によって前面を構成される。透光レンズ部503は、各保留表示部511(保留表示LED513)の光により発光(透光)可能である。
保留表示ユニット510は、図102(B)に示すように、例えば、機械的に開閉可能な4枚の花弁(可動部材)512を模った保留表示部(メカ保留記憶)511が4個配設される。保留表示部511は、左から順に、第1保留表示部511a、第2保留表示部511b、第3保留表示部511c、第4保留表示部511dであり、花弁512の中心部分には、表示装置41よりも輝度が高い保留表示LED(保留灯)513が設けられる。なお、保留表示ユニット510は、遊技盤の裏面側に配設される裏面構成体(図示省略)に取り付けられる。
保留表示ユニットケース500は、例えば、図101の点線で示す範囲に表示装置41の下方に臨むように配置される。表示装置41に表示される画面領域は、特別図柄(識別情報)が変動する変動表示領域79と、始動記憶が保留アイコン83として表示される待機保留表示領域80を含み、待機保留表示領域80の左側には変動表示ゲームを実行中の始動記憶を表示する消化保留表示領域88が、待機保留表示領域80の右側には遊技モードを示すモード表示部87が設けられる。待機保留表示領域80には、図102(A)に示すように、4個の点線で示す第1保留アイコン83a、第2保留アイコン83b、第3保留アイコン83c、第4保留アイコン83dが表示可能である。保留アイコン83は、上述のように、通常系保留アイコン、特殊系保留アイコンとして表示(変化)可能である。なお、始動記憶が無い場合には保留アイコン83は表示されない。
保留表示ユニットケース500の直上には、正面視で表示装置41が位置するため、保留表示ユニット510が演出状態にある場合には、図102(B)に示すように、保留表示ユニット510が表示装置41の待機保留表示領域80の前方に突出する。そして、保留表示ユニット510は、正面視で、表示装置41の待機保留表示領域80を遊技者から遮蔽し、代わりに保留表示ユニット510が備える保留表示部511を遊技者に視認させる。保留表示ユニット510は、保留数が2より多く、残り変動時間が所定時間よりも大きい等の所定の条件をみたす場合に、初期位置から演出位置(動作位置、第2位置)へと上昇して演出状態となる。
保留表示部511は、図102(C)に示すように、花弁512が拡開(動作)可能であり、花弁512が拡開することで、遊技者に当該始動記憶の信頼度が高いことを報知(メカ保留予告)することができる。なお、保留表示ユニット510を収容する空間の前後方向の幅を抑える観点から保留表示ユニット510が待機位置にある場合には花弁512を開放させ、演出位置に上昇してから閉じるようにしてもよい。
また、遮蔽壁部502を設けずに、保留表示ユニット510が初期位置にある場合であっても正面から視認可能としてもよい。さらに、消化保留表示領域88に対応する位置に、現在変動表示ゲームを実行中の始動記憶用の保留表示部511を設けてもよい。
このように、本発明の第1の実施の形態では、表示装置41に表示される保留アイコン83とは別に、動作可能な保留表示ユニット510が保留アイコン83の前方に移動(突出)して保留表示ユニット510の保留表示部511によって信頼度を報知する。
〔特図1保留予告設定処理〕
次に、前述した先読み系コマンド処理における特図1保留予告設定処理(B3606)について説明する。図103は、本発明の第1の実施の形態の特図1保留予告設定処理の手順を示すフローチャートである。
図104は、本発明の第1の実施の形態の保留変化予告決定テーブルを説明する図であり、(A)は当り用の保留変化予告決定テーブル1、(B)ははずれ用の保留変化予告決定テーブル2を説明する図である。
また、図105は、本発明の第1の実施の形態の保留変化タイミング決定テーブルを説明する図であり、(A)は保留アイコン83が青に変化する場合に用いるテーブル1、(B)は保留アイコン83が赤に変化する場合に用いるテーブル2、(C)は保留アイコン83が虹、SP、SP3、突、確に変化する場合に用いるテーブル3を説明する図である。
特図1保留予告設定処理は、保留表示の表示態様を通常態様とするか予告態様とするかを設定する処理であり、上述した先読み系コマンド処理において実行される。演出制御装置300は、まず、現在の保留記憶数が2以上であるか否かを判定する(B3701)。なお、現在の保留記憶数が2以上か否かを判定しているが他の数値以上か否かを判定するようにしても良い。
現在の保留記憶数が2以上である場合には(B3701の結果が「Y」)、演出制御装置300は、現在実行中の変動表示ゲームの残り変動時間が所定時間よりも大きいか否かを判定する(B3702)。
保留記憶数が2以上ではない場合(B3701の結果が「N」)、又は、残り変動時間が所定時間よりも大きくない場合には(B3702の結果が「N」)、メカ保留予告を実行しないため、演出制御装置300は、該当する保留記憶領域に最終保留アイコン表示情報(通常)と初期保留アイコン表示情報(通常)、つまり「変化なしの白」を設定する(B3703)。
次に、演出制御装置300は、該当する保留記憶領域に保留変化予告なし情報と、変化示唆予告なし情報を設定し(B3704、B3705)、本処理を終了する。変化示唆予告とは、一般にエフェクトと呼ばれるもので、保留アイコン83であれば霞む、点滅する等、メカ保留予告であれば保留表示LED513が点滅する等によって実行される。本願でのエフェクトは、表示中の態様から発光色等の表示態様が変化することを予告するものであり、変化示唆予告エフェクト又は単にエフェクトと表記する。
現在実行中の変動表示ゲームの残り変動時間が所定時間よりも大きい場合には(B3702の結果が「Y」)、演出制御装置300は、現在実行中の変動表示ゲームの停止図柄が大当り図柄であるか否かを判定する(B3706)。ここでは、停止図柄が大当りとなる図柄かによって実行中の変動表示ゲームの結果を判定しているが、大当り乱数の乱数値が大当りとなる値であるか否かによって判定してもよい。
結果が大当りとなる場合には(B3706の結果が「Y」)、演出制御装置300は、先読み演出の実行の有無と実行する場合の予告態様(最終変化後の保留表示態様)を決定するために、図104(A)に示す、「保留変化予告決定テーブル1」に基づいて保留アイコン83の最終態様(最終保留アイコン)を決定する(B3707)。
結果が大当りではない場合には(B3706の結果が「N」)、演出制御装置300は、図104(B)に示す、「保留変化予告決定テーブル2」に基づいて最終保留アイコンを決定する(B3708)。保留変化予告決定テーブル2は、保留変化予告決定テーブル1と比較して保留変化が実行される割合が低く、「虹」や「突」、「確」は表示されない。
次に、演出制御装置300は、該当する保留記憶領域に決定した最終保留アイコン情報を設定し(B3709)、最終保留アイコンが予告態様であるか否か、つまり「白以外」であるか否かを判定する(B3710)。
最終保留アイコンが予告態様である場合には(B3710の結果が「Y」)、演出制御装置300は、判定対象の保留記憶の変動パターンがSPリーチであるか否かを判定する(B3711)。
変動パターンがSPリーチである場合には(B3711の結果が「Y」)、演出制御装置300は、メカ保留予告情報が設定された保留記憶があるか否か(メカ保留予告が実行されているか否か)をチェックし、判定する(B3712、B3713)。
メカ保留予告情報が設定された保留記憶がある場合には(B3713の結果が「Y」)、演出制御装置300は、表示装置41による先読み演出である表示保留予告とするか、保留表示ユニット510による先読み演出であるメカ保留予告とするかを抽選により決定する(B3714)。
メカ保留予告を実行する場合には(B3715の結果が「Y」)、演出制御装置300は、該当する保留記憶領域にメカ保留予告情報と初期保留アイコン表示情報(通常)と変化示唆予告あり情報を設定し(B3716、B3717、B3718)、本処理を終了する。
本実施形態では、SPリーチの場合にのみメカ保留予告が実行されるように設定されているが、SPリーチ以外でもメカ保留予告が実行されてもよい。また、保留アイコン83が予告態様の場合(保留アイコン83が変化する場合)にのみメカ保留予告が実行されるように設定されているが、保留アイコン83が予告態様ではない場合にもメカ保留予告を実行するようにしてもよい。
変動パターンがSPリーチではない場合(B3711の結果が「N」)、メカ保留予告情報が設定された保留記憶がない場合(B3713の結果が「N」)、メカ保留予告を実行しない場合には(B3715の結果が「N」)、演出制御装置300は、該当する保留記憶領域に表示保留予告情報を設定する(B3719)。
次に、演出制御装置300は、最終保留アイコン情報に対応する変化タイミング決定テーブル(図104参照)を設定し(B3720)、保留数(記憶数)に基づいて保留変化タイミング(変化パターン)を決定する(B3721)。
次に、演出制御装置300は、該当する保留記憶領域に決定した保留変化タイミング情報と初期アイコン表示情報を設定し(B3722)、始動入賞後の変化があるか否かを判定する(B3723)。ここで、始動入賞後の変化がある場合とは、入賞時に表示される保留アイコン83の初期表示態様と、消化時に表示される最終表示態様とが異なる表示態様となる場合である。
始動入賞後の変化がある場合には(B3723の結果が「Y」)、演出制御装置300は、該当する保留記憶領域に変化示唆予告あり情報を設定し(B3718)、本処理を終了する。
始動入賞後の変化がない場合には(B3723の結果が「N」)、演出制御装置300は、ガセエフェクトを入れるために、変化示唆予告エフェクトを追加するか否かを抽選により決定する(B3725)。ここでは、ガセとしてエフェクトを追加するものであるため、変化示唆予告エフェクトを追加する確率は低確率に設定される。
ステップB3725での抽選により変化示唆予告エフェクトの追加がある場合には(B3726の結果が「Y」)、演出制御装置300は、該当する保留記憶領域に変化示唆予告あり情報を設定し(B3718)、本処理を終了する。
ステップB3725での抽選により変化示唆予告エフェクトの追加がない場合には(B3726の結果が「N」)、演出制御装置300は、該当する保留記憶領域に変化示唆予告なし情報を設定し(B3705)、本処理を終了する。
一方、最終保留アイコンが予告態様ではない場合、つまり、最終保留アイコンが白である場合には(B3710の結果が「N」)、該当する保留記憶領域に保留変化予告なし情報を設定し(B3724)、B3725以降の処理を実行する。
なお、エフェクトは、保留記憶が変化する信頼度に応じてエフェクトの種類を変えるようにしてもよい。
また、保留変化タイミング決定テーブル1〜3には、赤で表示されていた保留表示を青にするといったような信頼度が低下する、いわゆるランクダウンの変化を設定してもよい。
〔特図1保留表示処理〕
図106は、本発明の第1の実施の形態の特図1保留表示処理の手順を示すフローチャートである。本処理は、設定された初期保留アイコン表示情報と最終保留アイコン表示情報に基づいて保留アイコン83の表示を実行するための処理である。
演出制御装置300は、まず、変動表示ゲームが開始されたか否かを判定し(B3801)、変動が開始されていない場合には(B3801の結果が「N」)、B3802からB3812の処理を実行せずに、B3813の処理を実行する。
変動が開始されている場合には(B3801の結果が「Y」)、演出制御装置300は、表示保留予告情報が設定された保留記憶があるか否かをチェックし、判定する(B3802、B3803)。
表示保留予告情報が設定された保留記憶がない場合には(B3803の結果が「N」)、演出制御装置300は、B3804からB3812の処理を実行せずに、B3813の処理を実行する。
表示保留予告情報が設定された保留記憶がある場合には(B3803の結果が「Y」)、演出制御装置300は、該当する保留アイコン表示情報を変化予告タイミング情報に基づき更新し(B3804)、初期の保留アイコン83の表示態様から変化する保留アイコン83があるか否かを判定する(B3805)。
変化する保留アイコン83がある場合には(B3805の結果が「Y」)、演出制御装置300は、メカ保留予告を実行中であるか否かを判定し(B3806)、メカ保留予告を実行中ではない場合(B3806の結果が「N」)にのみ保留変化音の出力を設定する(B3807)。なお、変化する保留アイコン83が複数ある場合には、変化する保留アイコン83の数だけ保留変化音を出力してもよいし、特別な保留変化音を出力してもよい。
変化する保留アイコン83がない場合には(B3805の結果が「N」)、演出制御装置300は、保留変化が発生しないため、保留変化音を設定せずに、B3808以降の処理を実行する。
次に、演出制御装置300は、最終保留アイコン情報まで変化する保留記憶があるか否かをチェックし、判定する(B3808、B3809)。
最終保留アイコン情報まで変化する保留記憶がない場合には(B3809の結果が「N」)、演出制御装置300は、ガセ変化示唆予告を実行中の保留記憶があるか否かをチェックし、判定する(B3810、B3811)。
最終保留アイコン情報まで変化する保留記憶がある場合には(B3809の結果が「Y」)、演出制御装置300は、B3810からB3811の処理を実行せずに、B3812以降の処理を実行する。
ガセ変化示唆予告を実行中の保留記憶がある場合には(B3811の結果が「Y」)、演出制御装置300は、該当する保留記憶の変化示唆予告情報を変化示唆予告なし情報に変更する(B3812)。
次に、演出制御装置300は、保留記憶数と保留アイコン表示情報と変化示唆予告情報に基づいて各保留アイコン83とエフェクトを表示する処理である保留表示実行処理を実行し(B3813)、本処理を終了する。
一方、ガセ変化示唆予告を実行中の保留記憶がない場合には(B3811の結果が「N」)、演出制御装置300は、該当の保留記憶に変化示唆予告なし情報を設定せずに、B3813の処理を実行する。
〔メカ保留予告実行処理〕
図107Aは、本発明の第1の実施の形態のメカ保留予告実行処理の前半の手順を示すフローチャートである。メカ保留予告実行処理の前半部分は、メカ保留予告の変化タイミングや変化態様の情報を設定する処理である。
また、図107Bは、本発明の第1の実施の形態のメカ保留予告実行処理の後半の手順を示すフローチャートである。メカ保留予告実行処理の後半部分は、メカ保留予告に対する予告示唆情報を設定する処理である。メカ保留予告に対する予告示唆とは、後述するように、トンボ73a(図109参照)やチョウ73b(図109参照)が対象の保留表示部(メカ保留記憶)511に飛来するか否か等による予告の示唆である。
また、図108は、本発明の第1の実施の形態の保留記憶領域の構造を説明する図であり、(A)は特図1保留記憶領域360の構造を説明する図、(B)は特図2保留記憶領域370の構造を説明する図、(C)は特図1の消化保留記憶領域362及び待機保留記憶領域1から4(363〜366)の構造を説明する図である。
また、図109は、本発明の第1の実施の形態の予告示唆キャラクタ73を説明する図である。トンボ73aやチョウ73bが保留表示部(メカ保留記憶)511の上部に留まると、メカ保留記憶511が開花する。
演出制御装置300は、まず、メカ保留予告情報が設定されているのが特図1始動入賞であるか否かを判定する(B3901)。
本発明の第1の実施の形態では、特図1の保留記憶に対してのみメカ保留予告を実行するため、メカ保留予告情報が設定されているのが特図1ではない場合には(B3901の結果が「N」)、演出制御装置300は、メカ保留予告実行処理の前半部分の処理(メカ保留予告の変化タイミングや変化態様の情報を設定する処理)を実行せずにB3915以降の処理を実行する。
メカ保留予告情報が設定されているのが特図1である場合には(B3901の結果が「Y」)、演出制御装置300は、特図1の保留記憶数が規定数であるか否かを判定する(B3902)。ここでの判定値は、例えば、「4」に設定される。
特図1の保留数が4個ではない場合には(B3902の結果が「N」)、演出制御装置300は、本処理の前半部分の処理を実行せずにB3915以降の処理を実行する。
特図1の保留数が4個である場合には(B3902の結果が「Y」)、メカ保留予告情報が設定された特図1の保留記憶があるか否かをチェックし、判定する(B3903、B3904)。
メカ保留予告情報が設定された特図1の保留記憶がない場合には(B3904の結果が「N」)、メカ保留予告の変化タイミングや変化態様の情報を設定する必要がないので、演出制御装置300は、本処理の前半部分の処理を実行せずにB3915以降の処理を実行する。
メカ保留予告情報が設定された特図1の保留記憶がある場合には(B3904の結果が「Y」)、演出制御装置300は、メカ保留予告情報が設定された保留記憶の消化順序が1番目であるか否かを判定する(B3905)。
消化順序が1番目である場合には(B3905の結果が「Y」)、演出制御装置300は、実行中の変動表示ゲームの残り変動時間を取得し(B3906)、残り変動時間が所定時間よりも長いか否かを判定する(B3907)。
残り変動時間が所定時間よりも短い場合には(B3907の結果が「N」)、演出制御装置300は、対象となる保留記憶の保留記憶領域(変化示唆予告情報領域387)に変化示唆予告なし情報を設定し(B3908)、エフェクトを解除する。なお、保留記憶領域の構造は次の図108において説明する。
次に、演出制御装置300は、対象となる保留記憶の保留変化予告情報領域384に保留変化予告なし情報を設定し、また、対象の保留記憶の保留表示LED点灯情報領域388に白点灯情報を設定する(B3909)。
次に、演出制御装置300は、保留表示ユニット510をガセ昇降動作させるためのメカ保留予告ガセ動作(昇降)を実行する(B3910)。
残り変動時間が所定時間よりも長い場合には(B3907の結果が「Y」)、演出制御装置300は、対象となる保留記憶の消化順序に基づいて保留変化タイミングを決定する(B3912)。
次に、演出制御装置300は、決定した保留変化タイミング情報を対象の保留記憶の保留変化タイミング情報領域385に設定し、保留表示LED513の白点滅情報を保留表示LED点灯情報領域388に設定する(B3913)。保留表示LED513の白点灯情報が設定されることで、メカ保留予告のエフェクト(白点滅)が設定される。
次に、演出制御装置300は、保留表示ユニット510をガセではなく本動作させるためにメカ保留予告本動作(上昇)を実行する(B3914)。
一方、消化順序が1番目ではない場合には(B3905の結果が「N」)、演出制御装置300は、消化順序が1番目の保留記憶の保留表示LED点灯情報領域388に白点灯情報を設定し(B3911)、B3912からB3914の処理を実行する。
このように、特図1の保留記憶を対象として、規定数の保留記憶がある場合に、メカ保留予告のエフェクトや保留表示LED513の点灯情報が設定され、また、保留表示ユニット510の上昇動作に関する設定がされる。なお、保留アイコン83による予告演出が実行されている場合には、当該予告演出を阻害しないように、メカ保留予告を実行しないように制御してもよい。
次に、演出制御装置300は、メカ保留予告を実行中であるか、つまり、保留表示ユニット510が上昇中であるか否かを判定する(B3915)。
メカ保留予告を実行中ではない場合には(B3915の結果が「N」)、演出制御装置300は、演出動作情報に基づいて各保留表示部511の可動部材(花弁)512を動作させる処理である保留表示部動作処理を実行し(B3932)、本処理を終了する。
メカ保留予告を実行中である場合には(B3915の結果が「Y」)、演出制御装置300は、保留記憶数と保留表示LED点灯情報に基づいて保留表示LED513を点灯する処理である保留表示LED点灯処理を実行する(B3916)。
次に、演出制御装置300は、現在が保留変化タイミングであるか否かを判定する(B3917)。
現在が保留変化タイミングである場合には(B3917の結果が「Y」)、演出制御装置300は、対象となる保留記憶の最終保留アイコン情報領域383に設定されている最終保留アイコン情報に基づいて、予告示唆キャラクタ73(図109参照)を決定する(B3918)。
次に、演出制御装置300は、決定された予告示唆キャラクタ73によって点灯変化本演出を実行する(B3919)。点灯変化本演出には、予告示唆キャラクタ73による示唆演出と、メカ保留記憶511の点灯態様の変化演出及び可動部材の開花演出とが含まれる。
次に、演出制御装置300は、対象となる保留記憶の保留表示LED点灯情報領域388に設定されている保留表示LED点灯情報を最終保留アイコン情報に対応する色の点灯情報に変更する(B3920)。
次に、演出制御装置300は、対象となる保留記憶の演出動作情報領域389に設定されている演出動作情報を閉花情報から開花情報に変更する(B3921)。
一方、現在が保留変化タイミングではない場合には(B3917の結果が「N」)、演出制御装置300は、予告示唆キャラクタ73による点灯変化ガセ演出の実行を抽選する(B3922)。
抽選に当選した場合(B3922の結果が「Y」)のみ、演出制御装置300は、予告示唆キャラクタ1(図109参照)による点灯変化ガセ演出を実行する(B3923)。点灯変化ガセ演出は、予告示唆キャラクタ73(トンボ73a)によるガセ演出であり、トンボ73aが飛来して対象となるメカ保留記憶511の上部に留まるかのように見せかけて留まらずに飛び去る演出である。
次に、演出制御装置300は、メカ保留予告情報が設定された保留記憶の変動が開始されたか否かをチェックし、判定する(B3925、B3926)。
変動が開始されている場合には(B3926の結果が「Y」)、演出制御装置300は、メカ保留予告が終了タイミングであるか否かを判定する(B3927)。
変動が開始されていない場合(B3926の結果が「N」)、又は、メカ保留予告が終了タイミングではない場合には(B3927の結果が「N」)、演出制御装置300は、B3928からB3931の処理を実行せずに、保留表示部動作処理を実行し(B3932)、本処理を終了する。
メカ保留予告が終了タイミングである場合には(B3927の結果が「Y」)、演出制御装置300は、消化保留記憶領域362中の保留アイコン表示情報領域386を最終保留アイコン情報に変更する(B3929)。
次に、演出制御装置300は、保留表示ユニット510を下降させるメカ保留予告終了動作(下降)を実行し(B3930)、メカ保留記憶511の保留表示LED513を消灯させる(B3931)。
次に、演出制御装置300は、保留表示部動作処理を実行し(B3932)、本処理を終了する。
このように、本処理の後半部分では、保留表示ユニット510が演出位置に上昇している場合には、予告示唆キャラクタ73の選択や予告示唆演出の実行の有無、メカ保留表示LED513の点灯情報等が設定される。また、メカ保留予告の終了タイミングである場合には、保留アイコン83の表示態様や保留表示ユニット510の降下、保留表示LED513の消灯等が設定される。
なお、ここでは、特図1の保留記憶数が4個に達するとメカ保留予告が実行されるように制御されるが、他の条件等によって、表示装置41における先読み演出である表示保留予告と、メカ保留予告のいずれか一方を優先して実行するようにしてもよい。
保留記憶の構造は、図108(A)に示すように、特図1保留記憶領域360と特図2保留記憶領域370が設けられる。特図1保留記憶領域360は、保留数が設定される保留数記憶領域361、実行中の保留記憶の情報が設定される消化保留記憶領域362及び1から4までの待機保留記憶領域363〜366によって定義される。
このうち、消化保留記憶領域362と各待機保留記憶領域363〜366は、図108(C)に示す9個の情報領域によって構成される。具体的には、変動パターン情報領域381、停止図柄情報領域382、最終保留アイコン情報領域383、保留変化予告情報領域384、保留変化タイミング情報領域385、保留アイコン表示情報領域386、変化示唆予告情報領域387、保留表示LED点灯情報領域388、演出動作情報領域389を含む。
本発明の第1の実施の形態では、特図2にメカ保留記憶511に関する情報が設定されないが、図108(B)に示す特図2保留記憶領域370の構造も特図1の保留記憶領域360の構造と同じであり、説明を省略する。
予告示唆キャラクタ73には、図109に示すように、例えば、メカ保留記憶511が変化する(開花する)期待度の低い予告示唆キャラクタ1(トンボ)73aと、メカ保留記憶511が変化する(開花する)期待度の高い予告示唆キャラクタ2(チョウ)73bとがある。いずれのキャラクタ73も表示装置41に表示され、例えば、画面横から出現して左右に飛びながら、1個又は複数のメカ保留記憶511の上部に短時間だけ留まったり、全く留まらずに飛び去ったりする。
〔本演出が実行される場合の保留表示ユニットの動作と画面遷移〕
次に、図110Aから図110Dを参照して、メカ保留記憶511による本演出(つまりガセ演出ではない)が実行される場合の保留表示ユニット510の動作と画面表示を説明する。
図110Aから図110Dは、本発明の第1の実施の形態の本演出が実行される場合の保留表示ユニット510の動作と画面下部の表示を説明する図である。ここでは、メカ保留予告の開始から終了までを説明する。
メカ保留予告の開始に先だっては、特図1に4個目の入賞が発生し、実行中の変動表示ゲームの残り時間が所定時間以上あるためメカ保留予告の実行条件が成立している。また、メカ保留予告の開始前には、エフェクトのかかった第3保留アイコン83cが信頼度の高いことを報知しており、メカ保留予告では、第3保留アイコン83cの保留記憶について特に信頼度の高い演出が実行される。
図110Aの(A)は、特図1保留記憶が3個表示された状態を表している。第1保留アイコン83aは青、第2保留アイコン83bは白、第3保留アイコン83cはエフェクトのかかった白態様によって表示されており、第3保留アイコン83cのエフェクトは、メカ保留予告を示唆するエフェクトである。また、モード表示部87には「今保留が4つ貯まると…」と保留数が4個になると何かが起きることを遊技者に報知(予告)している。また、消化保留表示領域88には、現在実行中の変動表示ゲームの保留記憶の信頼度が白で表示されており、左、中、右の全ての特別図柄が変動中である。保留表示ユニット510は保留表示ユニットケース500内に収容されている。
(B)は、特図1に4個目の保留記憶が表示された状態を表している。(A)から(B)に移行する間に4個目の入賞が発生したため、モード表示部87には「はい4つ目きた!」と表示され保留数が4個に達したことを報知するとともに、第4保留アイコン83dに当該入賞の保留記憶が表示されている。また、メカ予告保留が開始されて保留表示ユニット510が待機位置から上昇を開始している。
(C)は、保留表示ユニット510が演出位置へと上昇した状態を表している。保留表示ユニット510の上昇が完了すると、メカ保留記憶511による予告演出モードとなるため、モード表示部87には、「メカ予告モード」の表示がされる。また、保留表示ユニット510が上昇したことで、後方の保留アイコン83の視認が遮蔽されるため、保留表示ユニット510が演出位置にある間は、遊技者から保留アイコン83を視認することができないもしくは視認困難である。後方に表示されている保留アイコン83については、便宜的に(C)の右下部に小さく表示しているが、実際の遊技機10では遮蔽壁部502にこのような表示はされない。
(C)では、エフェクト付白態様として表示されていた第3保留アイコン83cに対応する第3保留表示部511cの保留表示LED513が白点滅している。なお、第1保留アイコン83aは青で表示されていたが、第1保留表示部511aは白点灯として表示される。
なお、本発明の第1の実施の形態では、保留アイコン83と保留表示部511との同期制御は実行されないが、例えば、保留アイコン83も保留表示部511も変動パターン乱数及び変動パターンテーブルから信頼度の同期が図られるように制御されてもよい。
(D)は、現在実行中の変動表示ゲームの結果が確定した状態を表している。
(E)は、保留記憶の表示(保留アイコン83)が1個ずつ左方へと移動し、新たな変動表示ゲームが開始された状態を表している。画面には、現在変動表示ゲームを実行中の保留記憶が消化保留表示領域88に青態様で表示されており、また、予告示唆キャラクタ73としてチョウ73bが右側方より出現している。保留表示ユニット510においても、各保留表示部511の表示が1個ずつ左方へと移動し、第2保留表示部511bが点滅している。第4保留表示部511dの保留表示LED513及び後方の表示である第4保留アイコン83dは消灯している。
(F)は、点滅している第2保留表示部511bの上部にチョウ73bが留まり、保留表示LED513が白から黄へと変化(予告点灯態様)すると同時に第2保留表示部511bの花弁512が拡開した状態を表している。メカ保留記憶511が開花したことで、2番目の保留記憶の信頼度が高いことを報知している。花弁512の拡開動作は1回だけであるが、昇格段階に応じた回数(例えば、2段階の昇格だとすると2回)の拡開動作を実行してもよい。
第2保留表示部511bの演出態様が閉花状態から開花状態へと変化しても、後方の第2保留アイコン83bの表示態様は変化しない。後方の保留アイコン83の表示は、保留表示ユニット510が動作しない場合と同じ表示推移とすることで、保留表示ユニット510が動作する場合と動作しない場合とで保留表示アイコンの表示制御を変更する必要がなくなり、演出制御装置300の制御負荷を軽減することができる。
(G)は、第2保留表示部511bの上部に留まっていたチョウ73bが飛び立った状態を表している。第2保留表示部511bは、引き続き黄態様で発光し、開花した状態である。
(H)は、実行中の変動表示ゲームの結果が確定した状態を表している。
(I)は、新たな変動表示ゲームが開始され、後方の保留アイコン83及び前面の保留表示部511の表示が1個ずつ左方へと移動した状態を表している。(G)において開花状態であった第2保留表示部511bは閉花し、第1保留表示部511aが開花状態となる。
(J)は、新たな入賞が発生し、第3保留表示部511c及び後方の第3保留アイコン83cに新たな表示がされるとともに、実行中の変動表示ゲームの結果が確定した状態を表している。新たな入賞については、後方の保留アイコン83では、青態様として表示されているが、メカ保留記憶511では白態様で表示されている。
(K)は、新たな変動表示ゲームが開始され、後方の保留アイコン83及び前面の保留表示部511の表示が1個ずつ左方へと移動した状態を表している。実行が開始された保留記憶は、後方の保留アイコン83では、エフェクト白態様で表示されていたが、メカ保留記憶511では黄態様で表示されていたため、消化保留表示領域88には黄態様で表示されている。また、(J)において開花状態であった第1保留表示部511aは閉花状態となる。
(L)は、保留表示ユニット510が演出位置から待機位置へと下降した状態を表している。開花した保留記憶の変動表示ゲームが開始されると、保留表示ユニット510は待機位置へと復帰する。なお、開花状態の保留表示部511が複数ある場合には、開花状態の全ての保留記憶が消化されたタイミングで保留表示ユニット510が待機位置へと下降する。
(M)は、実行中の変動表示ゲームがリーチ状態となり、待機位置にある保留表示ユニット510の各保留表示LED513が発光した状態を表している。第1から第4の全ての保留表示部511は閉花状態であり、閉花状態であると保留表示LED513の光が収束光として透光レンズ部503に照射される。
(N)は、SP2リーチの前半部の演出が実行されている状態を表している。待機位置にある第2保留表示部511bと第4保留表示部511dは開花状態となり、第2保留表示部511bと第4保留表示の前面の透光レンズ部503が大きく発光している。保留表示LED513の光は花弁512が開花状態であると拡散光として透光レンズ部503に照射される。
(O)は、SP2リーチの後半部の演出が実行されている状態を表している。待機位置にある第1から第4の全ての保留表示部511が開花状態となり、全ての保留表示部511の前面の透光レンズ部503が大きく発光している。リーチ演出が後半部に突入し、信頼度が高いほど開花状態となって拡散光による発光演出が実行される。
このように、点灯変化本演出では、予告示唆キャラクタ73による示唆演出と、保留表示LED513の点灯態様の変化演出及び可動部材512による開花演出とが実行される。また、保留表示ユニット510が待機位置に復帰しても保留表示LED513の発光演出と可動部材の動作演出が実行され、保留表示LED513の照射光によって透光レンズ部503の発光演出が実行される。
〔ガセ演出が実行される場合の保留表示ユニットの動作と画面遷移1〕
次に、図111を参照して、メカ保留記憶511によるガセ演出が実行される場合の保留表示ユニット510の動作と画面表示を説明する。ここでは、保留表示ユニット510が演出位置に上昇したあとすぐに待機位置へ下降するガセ演出を説明する。
図111は、本発明の第1の実施の形態の保留表示ユニット510の昇降動作によってガセ演出が実行される場合の保留表示ユニット510の動作と画面下部の表示を説明する図である。
図111の(A)は、保留記憶が3個表示された状態を表している。第1保留アイコン83aは青、第2保留アイコン83bは白、第3保留アイコン83cはエフェクトのかかった白態様によって表示されている。また、モード表示部87には「今保留が4つ貯まると…」と保留数が4個になると何かが起きることを遊技者に報知している。また、消化保留表示領域88には、現在実行中の変動表示ゲームの保留記憶の信頼度が白で表示されており、左、中、右の全ての特別図柄が変動中である。保留表示ユニット510は待機位置において待機状態にある。
(B)は、特図1に4個目の保留記憶が表示された状態を表している。モード表示部87には「はい4つ目きた!」と表示され保留数が4個に達したことを報知するとともに、第4保留アイコン83dに当該入賞の保留記憶が表示されている。また、保留表示ユニット510が待機位置から上昇を開始している。
(C)は、保留表示ユニット510が演出位置へと上昇した状態を表している。保留表示ユニット510は演出位置へと上昇したが、モード表示部87には「通常モード」と表示され、メカ予告モードではないことを報知している。つまり、遊技者によっては、モード表示部87の表示からガセ演出であることを把握することができる。
(D)は、保留表示ユニット510が待機位置へと下降している状態を表している。今回の保留表示ユニット510の上昇がガセ演出であったことを印象付けるように、トンボ73aが第3保留表示部511cの上部から画面右脇へと飛び立っている。なお、後方の保留アイコン83の表示は保留ユニットの上昇前と下降後とで同じ表示態様であるが、ガセ変化予告の場合には、保留表示ユニット510の下降時に第3保留アイコン83cに付されているエフェクトが消失してもよい。
このように、保留表示ユニット510を用いたガセ演出の一パターンとして、一時的に保留表示ユニット510が上昇し、すぐに待機位置へと下降する。
ここで説明したガセ演出は一例であり、図示を省略するが、例えば、点滅する保留表示部511に予告示唆キャラクタ73が飛来するタイミングに合わせて保留表示ユニット510が待機位置へと下降するガセ演出が実行されてもよい。
〔ガセ演出が実行される場合の保留表示ユニットの動作と画面遷移2〕
次に、図112を参照して、メカ保留記憶511によるガセ演出が実行される場合の保留表示ユニット510の動作と画面表示を説明する。ここでは、保留表示LED513が点滅している保留表示部511が開花せずに閉花状態のまま演出が終了するガセ演出を説明する。
図112は、本発明の第1の実施の形態の予告示唆キャラクタ73によってガセ演出が実行される場合の保留表示ユニット510の動作と画面下部の表示を説明する図である。
図112(A)は、保留表示ユニット510が演出位置に上昇しており、保留記憶が3個表示された状態を表している。第2保留表示部511bは点滅しており、信頼度が高いことを報知している。また、画面右脇からはチョウ73bが出現して左方へと向かっている。また、保留表示ユニット510が演出状態にあるため、モード表示部87には、「メカ予告モード」と表示されている。第2保留表示部511bは、エフェクト(点滅)がかかっているので、第2保留表示部511bが閉花状態から開花状態に移行するだろうことを遊技者に期待させる。
(B)は、チョウ73bが第2保留表示部511bの上方まで飛来した状態を表している。
(C)は、チョウ73bが第2保留表示部511bに留まらずに画面の左脇へと飛び去っていく状態を表している。点滅する第2保留表示部511bにチョウ73bが留まると第2保留表示部511bが開花状態となり、より高い信頼度を報知することになるが、ここでは、チョウ73bが留まるように見せかけて結局止まらずに消え去ってしまう。点滅している第2保留表示部511bは引き続き点滅しており、チョウ73bが再飛来する場合がある。
予告示唆キャラクタ73は、出現した方向に戻ってフレームアウトするが、出現した方向とは反対の方向に移動してフレームアウトしてもよいし、どちらのサイドでフレームアウトするかを抽選により決定してもよい。
このように、保留表示ユニット510を用いたガセ演出の別のパターンとして、保留表示ユニット510が上昇し、モード表示部87に「メカ予告モード」と表示されても、飛来した予告示唆キャラクタ73が保留表示部511に留まらずに飛び去る演出が実行される。そのため、点滅している保留表示部511が開花せずにメカ予告モードが終了することになる。
(第1の実施の形態の効果)
以上のように、本発明の第1の実施の形態によれば、待機保留表示領域80(第1表示部)に臨むように保留表示ユニット(第2表示部)510が配置され、遊技の進行に応じて第2表示部510が待機位置(第1位置)又は演出位置(第2位置)へ移動する。そのため、第2表示部510の移動によって第1表示部80による保留表示が見え隠れして保留表示の見え方が変化するので、遊技の興趣を向上させることができる。
また、本発明の第1の実施の形態によれば、事前判定(先読み)の結果に基づいて第2表示部510を第1位置から第2位置へと移動させる。そのため、第2表示部510が移動することによって特別結果となるのではないかという期待感を遊技者に与えることができる。
また、本発明の第1の実施の形態によれば、保留記憶の記憶数が所定数となると、第2表示部510が第1位置から第2位置へと移動させる。そのため、第2表示部510を移動させるために記憶数を増やそうという意欲を遊技者に与え、遊技への積極的な参加を促進させることができる。
また、本発明の第1の実施の形態によれば、第2表示部510が、遊技者から第1表示部80を覆い隠し、第1表示部80に表示される保留アイコン83とは別に保留表示部511が保留記憶の信頼度についての報知演出(メカ保留予告)を実行する。保留表示部511は、可動部材(花弁)512及び保留表示LED(保留灯)513を備え、事前判定の結果に基づいて保留灯513を予告点灯態様として発光する。また、事前判定の結果に基づいて可動部材512が機械的な動作を伴う信頼度の報知演出を実行する。そのため、予告点灯態様となることを効果的に演出することができ、特別結果となることに対する遊技者の期待感を効果的に向上させることができる。また、これまでにない新規でコミカルな報知演出を遊技者に提供することができる。
また、本発明の第1の実施の形態によれば、第2表示部が第1位置にある場合には保留演出を実行しない一方、第2位置にある場合には保留演出を実行する。そのため、第2表示部による保留演出を遊技者に印象づけることが可能となり、遊技の興趣が効果的に向上する。
また、本発明の第1の実施の形態によれば、第1位置にある第2表示部510の前方には遮蔽壁部(遮蔽部)502が設けられる。そのため、第2表示部510が第1位置にある場合には、第2表示部510の視認が規制されており、第2表示部510が第2位置に移動した際の演出効果が格段に向上する。
また、本発明の第1の実施の形態によれば、遮蔽部502は保留灯513が発する光を透過可能な透光レンズ部503を備える。そして、第2表示部510が第1位置へと下降しても、SPリーチ中であれば、第2表示部510は第1位置において保留灯513を発光し、可動部材512を開閉する。そのため、透光レンズ部503に照射された収束光や拡散光によって遊技者に期待感を与えることができる。
また、本発明の第1の実施の形態によれば、メカ保留予告(第2表示部による保留表示)の実行を示唆する予告示唆キャラクタ73が保留表示部511の上部に飛来して留まると可動部材512が閉花状態から開花状態へと拡開する。そのため、メカ保留予告の実行にあたり遊技の興趣を高めることができる。
また、本発明の第1の実施の形態によれば、第2表示部510が一時的に上昇してすぐに下降するガセ演出や、予告示唆キャラクタ73によって、点滅状態にある保留表示部511の上部を飛びこして結局どこにも留まらずに消え去るガセ演出が実行される。そのため、メカ保留予告の実行にあたりさらに遊技の興趣を高めることができる。
また、本発明の第1の実施の形態によれば、保留表示部511の表示態様は保留アイコン83とは独立した別個の表示制御であるため、演出制御装置300の制御負荷を軽減することができる。
〔第1の実施の形態の変形例3〕
次に、図113から図114を参照して本発明の第1の実施の形態の変形例3について説明する。
本発明の第1の実施の形態では、図102(A)に示すように、保留表示ユニット510と表示装置41との間には僅かな隙間しか設けられなかったため、保留表示ユニット510が上昇すると、遊技者は後方の保留アイコン83が視認できなくなった。これに対して、本変形例では、保留表示ユニット510と表示装置41との間に第1の実施の形態よりも大きな隙間を設けることで、遊技者の視点によっては後方の保留アイコン83が視認可能となる。
図113は、本発明の第1の実施の形態の変形例3の保留表示ユニット510が初期位置(待機位置、第1位置)にある保留表示ユニットケース500の斜視図である。
また、図114は、本発明の第1の実施の形態の変形例3の保留表示ユニットケース500及び表示装置41の断面図である。
本変形例では、図113の「W」で示す保留表示ユニット510と表示装置41との間に、例えば、指1本程度の幅が設けられる。そのため、図114に示すように、保留表示ユニット510が演出位置(動作位置、第2位置)に上昇しても、遊技者が視線を上方に移動させて保留表示ユニット510の上方から画面下部を覗き込むことによって保留アイコン83の一部又は全部を視認することができる。
保留表示ユニット510の昇降に拘わらず保留アイコン83の表示態様は維持されているため、遊技者は保留表示部511と保留アイコン83との両方の表示態様や変化態様を確認して予告演出を楽しむことができる。
(第1の実施の形態の変形例3の効果)
以上のように、本発明の第1の実施の形態の変形例によれば、保留表示ユニット(第2表示部)510が上昇しても、遊技者は第1表示部80に表示される保留アイコン83と、第2表示部510が備える保留表示部511の両方の保留記憶を見ながら予告演出を楽しむことができる。これによって、遊技者は視点をずらすことによって第1表示部80による予告演出と第2表示部510よる予告演出とを見ることができるので、従来にない斬新な予告演出を遊技者に提供することができる。
さらに、保留アイコン83の表示態様が変化しなくても可動部材512が開花することで遊技者の期待感を高めることができ、実際に大当りに繋がることで遊技者にメカ保留予告の信頼性を持たせることができる。
(第2の実施の形態)
次に、図115から図121を参照して本発明の第2の実施の形態について説明する。
第1の実施の形態では、昇降する保留表示ユニット510、表示態様の変化する保留表示LED513、開閉する花弁512によって信頼度を報知するメカ保留予告が実行された。これに対して、第2の実施の形態では、保留記憶表示に対応する独立した箱型のボックス部514が4個設けられ、各ボックス部514に設けられる扉(可動部材)515の開閉や内部からの照明によって信頼度を報知する保留予告演出が実行される。
〔保留表示ユニット〕
図115は、本発明の第2の実施の形態の表示装置41と保留表示ユニット510の斜視図である。
また、図116は、本発明の第2の実施の形態の保留表示ユニット510の分解斜視図である。
図115に示すように、本実施形態では、保留表示ユニット510が備えるボックス部514によって信頼度が報知される。保留表示ユニット510は、表示装置41の下部前方に設置され、表示装置41の下部はボックス部514によって視線が遮られる。
保留表示ユニット510は、第1ボックス部514aから第4ボックス部514dまでの4個のボックス部514からなる。ボックス部514は、箱状の演出装置であり、前面に透光性の部材によって形成される一対の扉515を備える。また、1対の扉515の下方には、「PUSH」と表示された操作示唆発光部516が設けられ、操作示唆発光部516が発光したタイミングで演出ボタン25を操作すると、扉515が開放される。
ボックス部514と重なる表示装置41の下部には、予告キャラクタ74(図119参照)が表示され、扉515が開放されると、予告キャラクタ74を詳細に視認することができる。扉515は透光性の部材により構成されるため、遊技者は扉515越しでも予告示唆キャクラタ73を霞んだ予告示唆シルエット74f(図121参照)として視認することができる。
なお、表示装置41の表示画面には、消化保留表示領域88を設定し、変動表示ゲームを実行中の保留アイコン83を表示するようにしてもよい。
また、保留表示ユニット510は、表示装置41の下部に固定されて配置されてもよいし、ステージ43内から昇降可能に設けられてもよい。
図116に示すように、本実施形態の保留表示ユニット510は、上から順にボックス部514、LED基板518、ユニットベース520によって構成される。ボックス部514は、前面に一対の扉515を備え、底面には下方から照射される光を散乱させる底面レンズ部517を備える。また、ボックス部514の背面は、表示装置41の視認を妨げない様に抜かれた状態か又は透明部材によって構成される。また、ボックス部514は、全面を透光性の部材によって構成されるため、下方からの照射光によってボックス部514自体が発光し、各ボックス部514が保留記憶(保留表示)に代わるものとなる。
LED基板518は、上方のボックス部514を下方から照射する保留点灯LED(保留灯)518aと、「PUSH」と表示された操作示唆発光部516を発光させる操作示唆LED518bとを備える。保留点灯LED518aは複数の色を発光することができる。
ユニットベース520は、後方から照射された光を前方へと散乱させるレンズ519によって構成され、「PUSH」と表示された操作示唆発光部516を備える。操作示唆発光部516は遊技者の手によって直接操作するものではないが、例えば、カバーガラス14をタッチパネル式の部材とすることで、操作示唆発光部516を遊技者の手によって直接操作できるものとしてもよい。
〔特図1保留予告設定処理〕
図117は、本発明の第2の実施の形態の特図1保留予告設定処理の手順を示すフローチャートである。第1の実施の形態の特図1保留予告設定処理では、保留アイコン83の初期表示情報及び最終表示情報、メカ保留予告情報、変化示唆予告エフェクト等の設定がされたが、本実施形態の特図1保留予告設定処理では、保留予告演出の実行の有無、予告キャラクタ74の選択等が設定される。
また、図118は、本発明の第2の実施の形態の予告キャラクタ決定テーブルを説明する図である。
また、図119は、本発明の第2の実施の形態の予告キャラクタ74を説明する図である。
演出制御装置300は、まず、特図1保留記憶領域360を参照し(B4001)、保留数が1以上あるか否かを判定する(B4002)。
保留数が1以上ではない場合、つまり保留数が0である場合には(B4002の結果が「N」)、保留予告演出の設定をする必要がないため、演出制御装置300は、本処理を終了する。
保留数が1以上である場合には(B4002の結果が「Y」)、演出制御装置300は、連続予告情報が設定されているか否かを判定する(B4003)。
連続予告情報が設定されている場合には(B4003の結果が「Y」)、保留予告演出の設定をする必要がないため、演出制御装置300は、本処理を終了する。
連続予告情報が設定されていない場合には(B4003の結果が「N」)、演出制御装置300は、保留予告情報が設定されているか否かを判定する(B4004)。
保留予告情報が設定されていない場合には(B4004の結果が「N」)、演出制御装置300は、本処理を終了する。
保留予告情報が設定されている場合には(B4004の結果が「Y」)、演出制御装置300は、特図1の保留数が1であるか否かを判定し(B4005)、保留数が1である場合(B4005の結果が「Y」)のみ、残り変動時間を取得し(B4006)、残り変動時間が所定時間よりも長いか否かを判定する(B3702)。
残り変動時間が所定時間よりも短い場合には(B3702の結果が「N」)、保留予告演出を実行するための十分な時間が確保できないため、演出制御装置300は、保留予告演出に必要な情報を設定せずに本処理を終了する。
残り変動時間が所定時間よりも長い場合には(B3702の結果が「Y」)、演出制御装置300は、停止図柄情報を取得し(B4007)、停止図柄が大当り図柄であるか否かを判定する(B3706)。
停止図柄が大当り図柄である場合には(B3706の結果が「Y」)、演出制御装置300は、保留予告演出を実行することを高い割合で決定する(B4011)。大当りであっても必ずしも保留予告演出が実行される訳ではないため、保留予告演出に不確実性がもたらされ、つまり遊技者に意外性が提供されて遊技の興趣が向上する。
一方、停止図柄が大当り図柄ではない場合には(B3706の結果が「N」)、演出制御装置300は、変動パターン情報を取得し(B4008)、リーチが発生する変動パターンであるか否かを判定する(B4009)。
リーチが発生する変動パターンではない場合には(B4009の結果が「N」)、保留予告演出を実行するための十分な時間が確保できないため、演出制御装置300は、保留予告演出に必要な情報を設定せずに本処理を終了する。
リーチが発生する変動パターンである場合には(B4009の結果が「Y」)、演出制御装置300は、リーチの種類に応じた確率で保留予告演出の実行の有無を決定する(B4010)。つまり、信頼度の高いリーチであるほど、保留予告演出が実行される。
次に、演出制御装置300は、保留予告演出を実行するか否かを判定し(B4012)、保留予告演出を実行しない場合には(B4012の結果が「N」)、演出制御装置300は、保留予告演出に必要な情報を設定せずに本処理を終了する。
保留予告演出を実行する場合には(B4012の結果が「Y」)、演出制御装置300は、再び変動パターン情報を取得し(B4013)、図118に示す予告キャラクタ決定テーブルに基づいて予告キャラクタ74を決定する(B4014)。つまり、信頼度の高いリーチであるほど、信頼度の高い予告キャラクタ74(図119参照)が決定される。
次に、演出制御装置300は、決定した保留予告情報を保留数に応じた保留記憶領域に設定し(B4015)、本処理を終了する。
予告キャラクタ74は、図119に示すように、信頼度の低いキャラA74aから信頼度の高いキャラD74dまで用意され、キャラ毎に保留点灯LED518aの発光色が設定されている。キャラA74aからキャラD74dはいずれも似た輪郭を持つため、予告示唆シルエット74f(図121参照)として表示される際も遊技者には見分けがつき難い。
保留点灯LED518aは、点灯情報が設定されている場合に変動表示ゲームが開始すると白態様で点灯し、扉515が開くタイミングで設定された予告キャラクタ74に対応した色によって点灯する。予告キャラクタ74が設定されていない場合には、変動表示ゲームが終了するまで白態様による点灯が続く。なお、保留点灯LED518aは、リーチがかかったタイミング等で点灯、点滅してもよい。
〔特図1保留表示処理〕
図120は、本発明の第2の実施の形態の特図1保留表示処理の手順を示すフローチャートである。本実施形態での特図1保留表示処理では、LED基板518の点灯情報等が設定される。
演出制御装置300は、まず、特図1変動表示ゲームが開始されたか否かを判定し(B3801)、変動が開始されている場合(B3801の結果が「Y」)のみ、点灯情報に基づいて保留表示部511を点灯する(B4101)。
次に、演出制御装置300は、保留予告情報が設定されているか否かを判定する(B4102)。保留予告情報が設定されていない場合には(B4102の結果が「N」)、演出制御装置300は、B4103からB4110の処理を実行せずに、B4111以降の処理を実行する。
保留予告情報が設定されている場合には(B4102の結果が「Y」)、演出制御装置300は、対象となる保留表示部511の後方の表示領域(つまり表示画面)に予告示唆シルエット74fを表示する(B4103)。予告示唆シルエット74fは、キャラA74a〜キャラD74dがシルエットとして表示されるものである。いずれのキャラも似た輪郭を有する上、扉515は微小な凹凸による散乱部を有するため、扉515を通して予告示唆シルエット74fを見ると全体的に霞んだシルエットとして遊技者に視認される。そのため、扉515越しの予告示唆シルエット74fでは簡単にキャラA74a〜キャラD74dの区別はつかない。あるいは、予告示唆シルエット74fは、全て同一のシルエットであってもよい。
次に、演出制御装置300は、対象となる保留表示部511の操作示唆発光部516を点灯し(B4104)、演出ボタン25の操作があるか否かを判定する(B4105)。上述のとおり、操作示唆発光部516が発光するタイミングにおいて演出ボタン25が操作されると、扉515が開放される。なお、演出ボタン25とは別に、操作示唆発光部516用に専用の操作部を設けてもよい。
演出ボタン25の操作がある場合には(B4105の結果が「Y」)、演出制御装置300は、対象となる保留表示部511の後方の表示領域(つまり表示画面)に予告キャラクタ74を表示する(B4106)。
次に、演出制御装置300は、対象となる保留表示部511に対して所定時間に亘る扉515の開放情報を設定し、扉515を開放させる(B4107)。
次に、演出制御装置300は、対象となる保留記憶部に扉515が開いたタイミングで予告キャラクタ74に対応した発光色が点灯するための情報である予告点灯情報を設定する(B4108)。
次に、演出制御装置300は、保留予告情報の設定をクリアして(B4109)、操作示唆発光部516を消灯させる(B4110)。
次に、演出制御装置300は、扉515が開放中であるか否かを判定し(B4111)、開放中でない場合には(B4111の結果が「N」)、本処理を終了する。
開放中である場合には(B4111の結果が「Y」)、演出制御装置300は、変動が開始されているか否かを判定し(B4112)、変動が開始されている場合(B4112の結果が「Y」)のみ、演出制御装置300は、開放時間が経過したか否かを判定する(B4113)。
開放時間が経過した場合(B4113の結果が「Y」)、又は変動が開始されていない場合には(B4112の結果が「N」)、演出制御装置300は、扉515の閉止情報を設定し(B4114)、扉515を閉止させる。その後、本処理を終了する。
一方、開放時間が経過していない場合には(B4113の結果が「N」)、扉515を閉止させる必要がないため、演出制御装置300は、閉止情報を設定せずに本処理を終了する。
〔保留表示ユニットの動作説明〕
図121は、本発明の第2の実施の形態の保留表示ユニット510の動作を説明する図である。図中の斜線部分は発光しておらず暗い状態であることを示している。
図121(A)は、2個の保留記憶がある状態を表している。第1ボックス部514a及び第2ボックス部514bはともに白態様として発光している。各ボックス部514の発光は保留点灯LED518aによるものである。操作示唆発光部516は、全て消灯している。
(B)は、新たな入賞が発生したため、第3ボックス部514cが白態様で発光し、また、第3操作示唆発光部516cが発光した状態を表している。(BA)は、(B)と同じタイミングにおける第3ボックス部514cの正面図であり、画面には予告示唆シルエット74fが表示され、扉515を通して予告示唆シルエット74fを視認することができる。また、(BA)では、第3操作示唆発光部516cが発光しているタイミングにおいて、遊技者が演出ボタン25を操作していることを表している。
(C)は、第3ボックス部514cの扉515が開放され、第3ボックス部514cの発光態様が白から緑に変化した状態を表している。(CA)は、扉515が開放されて画面に表示されたキャラC74cが確認できる状態を表している。ボックス部514の発光色である緑態様は、キャラC74cに対応した色である。なお、(B)のタイミングにおいて、演出ボタン25が操作されずに第3操作示唆発光部516cが消灯した場合には、第3ボックス部514cは緑態様に変化しない。
(D)は、新たな変動表示ゲームが開始され、第3ボックス部514cが消灯し、第2ボックス部514bが緑態様で発光している状態を表している。
このように、本実施形態では、ボックス部514が保留記憶として発光し、期待度の高い保留記憶に対しては予告示唆シルエット74fが表示されるとともに、操作示唆発光部516が発光する。そして、操作示唆発光部516が発光したタイミングで遊技者が演出ボタン25を操作すると、扉515が開放されて予告キャラクタ74が確認できると同時にボックス部514が予告キャラクタ74に対応した発光色に変化する。
なお、第1から第4までの操作示唆発光部516が順に点灯して、予告示唆シルエット74fが表示されているボックス部514の操作示唆発光部516が発光しているタイミングで演出ボタン25を操作した場合にのみ、扉515が開放されるようにしてもよい。この場合、遊技者による目押し操作が必要となり、ゲーム性が向上する。
(第2の実施の形態の効果)
以上のように、本発明の第2の実施の形態によれば、第2表示部510が備えるボックス部514が保留記憶として発光し、期待度の高い保留記憶に対しては予告示唆シルエット74fが表示されるとともに、操作示唆発光部516が発光する。そして、操作示唆発光部516が発光したタイミングで遊技者が演出ボタン25を操作すると、扉515が開放されると同時にボックス部514が予告キャラクタ74に対応した発光色に変化する。このため、これまでにない斬新な演出によって遊技の興趣を高めることができる。
また、全ての操作示唆発光部516が順に点灯することも可能であり、対象の操作示唆発光部516が点灯したタイミングで遊技者が演出ボタン25を操作されると扉515が開放される。そのため、目押し操作によって見事タイミングが合った場合には、遊技者に達成感を与えることができ、ゲーム性が向上する。
(第3の実施の形態)
第1の実施の形態、第2の実施の形態では、信頼度の高い保留記憶が発生すると、機械的な昇降動作、開閉動作を伴う信頼度の報知演出が実行される場合があった。これに対して、第3の実施の形態では、非電サポ中はセンターケース40下部に位置する保留表示ユニット510が、電サポ状態に移行すると可動演出部材(可動部材)44に連結するように移動し(図126参照)、最終的には可動演出部材44の落下演出の有無によって信頼度を報知する。なお、特図1の始動記憶よりも特図2の始動記憶を優先して消化して変動表示ゲームを実行するものとする。
〔遊技盤〕
図122は、本発明の第3の実施の形態の遊技盤30の正面図である。
第3の実施の形態の遊技盤30では、センターケース40の左側だけにワープ装置42を設け、左側の遊技領域32に4個の一般入賞口35が設けられる。一般入賞口35のうち、一番下に位置する一般入賞口35は、2個の一般入賞口35が横に連結した連結一般入賞口である。
右側の遊技領域32には、上から順に普図始動ゲート34、普図変動表示ゲームが当りとなった場合に可動片37bを所定期間開放させる普通変動入賞装置37、特図変動表示ゲームの大当り時に開閉部材を動作させて所定期間アタッカ(上大入賞口)を開放させる右部変動入賞装置(右アタッカ)39が設けられる。
下部の遊技領域32には、特図1始動入賞口36と特図変動表示ゲームの大当り時に開閉部材を動作させて所定期間アタッカ(下大入賞口)を開放させる下部変動入賞装置(下アタッカ)39が設けられる。本実施形態の遊技盤30では、通常時に左打ち、大当り中及び電サポ中(確変中、時短中)は右打ちが遊技者にとって有利な打ち方となる。
また、普図始動ゲート34と普通変動入賞装置37の間のセンターケース40の右縁には、上から順に、特図1変動表示LED66、特図2変動表示LED67が配設される。
センターケース40内側には、上から順に、虫の顔を模した可動演出部材44、表示装置41、ワープ装置42、ステージ43が配設される。また、ワープ装置42の内側には、イモ虫の顔を模した装飾部材46が約半分ほどワープ装置42の後方に隠れるように設けられ、さらに、装飾部材46の右下から普通変動入賞装置37へと横方向に保留表示ユニット510が設けられる。
保留表示ユニット510は、始動記憶数を表示するための4個の保留表示部511を備え、裏面構成体(図示省略)に取り付けられる。保留表示部511は、内部に保留表示LED513を備え発光可能であり、各保留表示部511は連結して移動可能である。そして、保留表示ユニット510は、電サポ時(確変中、時短中)に特図2始動入賞口37dに対応する位置(演出位置、動作位置、第2位置)へと移動することができる(図126参照)。
図122に示すように、保留表示ユニット510が初期位置(待機位置、第1位置)にある場合には、保留表示部511は、約4/5がステージ43に隠れ、上部1/5のみが正面から視認可能となっている。保留表示部511の後方には、特図1の保留アイコン83が重なる様に表示される。つまり、前方から、ステージ43、保留表示ユニット510、表示装置41の順に配置され、表示装置41に表示される保留アイコン83は、保留表示ユニット510(保留表示部511)の背面に重なって表示される。
〔センターケース内の構成〕
図123は、本発明の第3の実施の形態のステージ43とワープ装置42を除いたセンターケース40内の正面図である。
可動演出部材44は、図123に示す初期位置から表示装置41の前方へと、つまり下方へと移動可能である。内部にはLED(図示省略)が備えられ、発光演出が可能であり、触角(可動部)44aが上下に動作可能である。触角44aも遊技状態によって状態が変化し、非電サポ時には、触角44aが下がった状態の第1状態(ローモード)から、電サポ時には触角44aが上がった状態の第2状態(ハイモード)へと移行する。
装飾装置(装飾部材)46は、LED(図示省略)を内蔵し、所定のタイミングで発光演出を実行するとともに、振動や移動が可能なように構成される。
保留表示部511は、左から順に第1保留表示部511a、第2保留表示部511b、第3保留表示部511c、第4保留表示部511dであり、通常時は特図1の保留記憶(保留表示)として発光し、電サポ時は特図2の保留記憶(保留表示)として発光する。なお、図123では、全ての保留表示部511に斜線がかかっているが、本実施形態においても、斜線で表されている状態は、非発光状態であることを表している。
普通変動入賞装置37は、普図変動表示ゲームが当りとなった場合に○印が点灯し、はずれとなった場合に×印が点灯する普図表示LED37eを有し、可動片37bが開放されると特図2始動入賞口37dが開口する。普図表示LED37eは、例えば、特図2始動入賞口37dが開口する期間に○印が点灯し、特図2始動入賞口37dが閉口する期間に×印が点灯してもよい。
表示装置41の画面左上には、特図1の保留数を表示する特図1保留数表示部89aと特図2の保留数を表示する特図2保留数表示部89bとが設けられる。特図1保留数表示部89aと特図2保留数表示部89bは、同じ色の数字で表示されるが、異なる背景色によって表示され、一見して区別し易いデザインとなっている。また、可動演出部材44が下方へと移動した場合でも保留数が確認できるように、特図1保留数表示部89aも特図2保留数表示部89bも可動演出部材44に遮蔽されない左上の位置に表示される。
図124は、本発明の第3の実施の形態の保留表示部511及び保留アイコン83の発光色を説明する図である。
本実施形態では、一の保留記憶に対して、保留表示部511も保留アイコン83も同一の発光色によって発光する。発光色は変動表示ゲームが特別結果(大当り)となる信頼度に応じて「白」、「青」、「赤」、「虹」に区分され、信頼度が一番高い場合には虹態様によって発光する。
〔保留表示部の動作説明〕
図125は、本発明の第3の実施の形態の非電サポ状態における保留表示部511の状態を説明するセンターケース40内の正面図である。
また、図126は、本発明の第3の実施の形態の電サポ移行時における保留表示部511の状態を説明するセンターケース40内の正面図である。
非電サポ状態とは、通常時(通常遊技状態)や大当り中(特別遊技状態)であり、電サポ中の状態とは、確変中、時短中の特定遊技状態である。
非電サポ状態には、図125に示すように、保留表示部511は、特図1の保留アイコン83に重なるように保留アイコン83の前方の初期位置に位置する。つまり、イモ虫の顔を模した装飾部材46に連なる位置に保留表示部511があるため、装飾部材46と4個の保留表示部511とが一体となってイモ虫が横たわっているように見える。保留表示ユニット510が初期位置にある場合には、各保留表示部511は特図1の保留記憶(保留表示)として発光する。
電サポ中に移行すると、図126に示すように、4個の保留表示部511は、表示装置41の右脇の位置(演出位置)へと縦方向に連なって移動する。つまり、可動演出部材44と連結する位置に第1保留表示部511aがあり、さらに第4保留表示部511dの右方には虫針に模した可動片37bを有する普通変動入賞装置37が連なるため、可動演出部材44、保留表示部511、普通変動入賞装置37が一体となって大きな(パワーアップした)イモ虫のように見える。保留表示ユニット510が演出位置にある場合には、保留表示部511は特図2の保留記憶(保留表示)として発光する。
なお、保留表示部511が取り付けられるベース部材は、第1保留表示部511aから第4保留表示部511dが連結して動作するように、可撓性連結部材520aによって構成される。
保留表示部511が移動した後の保留表示部511には、特図1保留アイコン83が引き続き表示されるため、遊技者は特図1保留アイコン83によって特図1の保留記憶(保留表示)を確認することができる。
電サポ中の保留表示部511の後方には(つまり、演出位置にある保留表示部511の後方には)、特図2の保留アイコン83が表示される。そのため、保留表示部511が故障しても遊技者は視点を変えることによって特図2の保留記憶(保留表示)を確認することができる。
〔特図1保留予告設定処理〕
図127は、本発明の第3の実施の形態の特図1保留予告設定処理の手順を示すフローチャートである。本実施形態の特図1保留予告設定処理では、保留アイコン83の初期表示情報及び最終表示情報、変化示唆予告情報が設定される。
また、図128は、本発明の第3の実施の形態の保留変化予告決定テーブルを説明する図であり、(A)は当り用の保留変化予告決定テーブル1、(B)ははずれ用の保留変化予告決定テーブル2を説明する図である。
演出制御装置300は、まず、対象となる保留記憶の停止図柄情報を取得し、停止図柄が大当り図柄であるか否かを判定する(B3706)。
大当り図柄である場合には(B3706の結果が「Y」)、演出制御装置300は、図128(A)に示す保留変化予告決定テーブル1に基づいて最終保留表示態様を決定する(B3707)。
大当り図柄ではない場合には(B3706の結果が「N」)、演出制御装置300は、図128(B)に示す保留変化予告決定テーブル2に基づいて最終保留表示態様を決定する(B3708)。
次に、演出制御装置300は、対象となる保留記憶の保留記憶領域に決定した最終保留表示態様を設定し(B3709)、最終保留表示態様に対応する保留変化タイミング決定テーブルを設定する(B3720)。保留変化タイミング決定テーブルは、図104(A)から(C)に示すテーブル1からテーブル3を参照する。
次に、演出制御装置300は、保留数に基づいて保留変化タイミング(保留変化パターン)を決定し(B3721)、対象となる保留記憶の保留記憶領域に保留変化タイミング情報と初期の保留表示態様を設定する(B3722)。
次に、演出制御装置300は、始動入賞後の変化があるか否かを判定する(B3723)。上述のとおり、始動入賞後の変化がある場合とは、入賞時に表示される保留アイコン83の初期表示態様と、消化時に表示される最終表示態様とが異なる表示態様となる場合である。
始動入賞後の変化がある場合には(B3723の結果が「Y」)、演出制御装置300は、対象となる保留記憶の保留記憶領域に変化示唆態様あり情報を設定し(B3718)、本処理を終了する。本実施形態での変化示唆とは、例えば、保留アイコン83へのエフェクトの付与であり、また、保留表示部511のグラデーションである。
始動入賞後の変化がない場合には(B3723の結果が「N」)、演出制御装置300は、変化示唆予告態様とするか否かを抽選により決定し(B4201)、当該抽選の結果、変化示唆予告態様が実行されるか否かを判定する(B4202)。
変化示唆予告態様が実行される場合には(B4202の結果が「Y」)、演出制御装置300は、対象となる保留記憶の保留記憶領域に変化示唆態様あり情報を設定し(B3718)、本処理を終了する。
変化示唆予告態様が実行されない場合には(B4202の結果が「N」)、演出制御装置300は、対象となる保留記憶の保留記憶領域に変化示唆態様なし情報を設定し(B3705)、本処理を終了する。
なお、特図2の入賞が発生した場合には、特図2保留予告設定処理が実行されるが、特図1保留予告設定処理と同様の処理であるため、図示及び説明を省略する。
〔保留表示処理〕
図129は、本発明の第3の実施の形態の保留表示処理の手順を示すフローチャートである。本処理は、特図1保留予告設定処理、特図2保留予告設定処理において設定された情報に基づいて、保留アイコン83の表示制御等を実行する処理である。
演出制御装置300は、まず、特図1保留記憶数を特図1数字保留表示領域に、特図2保留記憶数を特図2数字保留表示領域に表示する(B4301、B4302)。
次に、演出制御装置300は、変動が開始されたか否かを判定し(B4303)、変動が開始されていない場合には(B4303の結果が「N」)、演出制御装置300は、保留表示実行処理を実行し(B4314)、本処理を終了する。保留表示実行処理は、保留表示情報と変化示唆態様情報とに基づいて保留アイコン83を表示する処理である。本実施形態での保留アイコン83には、「白」、「エフェクト付白」、「青」、「エフェクト付青」、「赤」、「エフェクト付赤」、「虹」のいずれかの態様によって表示される。
変動が開始されている場合には(B4303の結果が「Y」)、演出制御装置300は、対象となる特図1又は特図2の保留記憶の保留記憶領域に、保留変化タイミング情報が設定された保留記憶があるか否かをチェックし、判定する(B4304、B4305)。
保留変化タイミング情報が設定された保留記憶がない場合には(B4305の結果が「N」)、演出制御装置300は、保留表示実行処理を実行し(B4314)、本処理を終了する。
保留変化タイミング情報が設定された保留記憶がある場合には(B4305の結果が「Y」)、演出制御装置300は、該当する保留表示態様情報を変化予告タイミング情報に基づいて更新する(B4306)。
次に、演出制御装置300は、変化する保留アイコン83があるか否かを判定し(B4307)、変化する保留アイコン83がある場合(B4307の結果が「Y」)のみ、保留変化音の出力を設定する(B4308)。変化する保留アイコン83が複数ある場合には、変化する数の分の保留変化音の出力を設定してもよいし、特別な保留変化音の出力を設定してもよい。
次に、演出制御装置300は、最終保留表示態様まで変化する保留記憶があるか否かをチェックし、判定する(B4309、B4310)。
最終保留表示態様まで変化する保留アイコン83がある場合には(B4310の結果が「Y」)、演出制御装置300は、ガセ変化示唆態様で表示中の保留記憶があるか否かをチェックし、判定する(B4311、B4312)。
最終保留表示態様まで変化する保留アイコン83がない場合には(B4310の結果が「N」)、演出制御装置300は、対象となる保留記憶の保留記憶領域に変化示唆態様情報を変化示唆態様なし情報に変更し(B4313)、保留表示実行処理を実行し(B4314)、本処理を終了する。
また、ガセ変化示唆態様で表示中の保留記憶がある場合には(B4312の結果が「Y」)、演出制御装置300は、B4313及びB4314の処理を実行し、本処理を終了する。
ガセ変化示唆態様で表示中の保留記憶がない場合には(B4312の結果が「N」)、演出制御装置300は、B4314の処理を実行し、本処理を終了する。
〔役物動作処理〕
図130は、本発明の第3の実施の形態の役物動作処理の手順を示すフローチャートである。本処理は、保留表示部511及び可動演出部材44の動作情報を設定する処理である。
演出制御装置300は、まず、現在が大当りエンディング中であるか否かを判定する(B4401)。大当りエンディング中である場合には(B4401の結果が「Y」)、演出制御装置300は、大当り終了後に電サポ状態に移行するか判定する(B4402)。
電サポ状態に移行する場合には(B4402の結果が「Y」)、演出制御装置300は、保留表示ユニット510を可動演出部材44と普通変動入賞装置37の間である第2位置(演出位置)へと移動し(B4403)、触角44aを第1状態から第2状態に変換する(B4404)。
大当りエンディング中ではない場合(B4401の結果が「N」)、又は大当り終了後に電サポ状態に移行しない場合には(B4402の結果が「N」)、演出制御装置300は、保留表示ユニット510及び可動演出部材44の動作設定をする必要がないため、B4403及びB4404の処理を実行せずにB4405以降の処理を実行する。
次に、演出制御装置300は、電サポ状態が終了しているか否かを判定し(B4405)、電サポ状態が終了している場合には(B4405の結果が「Y」)、特図2の保留記憶があるか否かを判定する(B4406)。
特図2の保留記憶がない場合には(B4406の結果が「N」)、演出制御装置300は、保留表示ユニット510を第1位置に移動する(B4407)。
特図2の保留記憶がある場合には(B4406の結果が「Y」)、演出制御装置300は、演出継続フラグを設定する(B4407)。演出継続フラグが設定されていると、演出制御装置300は、保留表示部511を第2位置に維持し、触角44aを第2状態に維持する。
なお、制御を簡略化するために、電サポ状態の終了時にはどのような状態でも保留表示ユニット510を第1位置に復帰させてもよいし、また、電サポ状態が終了する所定ゲーム数に達する前に保留表示ユニット510を第1位置に復帰させてもよい。
電サポ状態が終了していない場合には(B4405の結果が「N」)、演出制御装置300は、B4406からB4408の処理を実行せずに、B4409以降の処理を実行する。
次に、演出制御装置300は、演出継続フラグが設定されているか否かを判定する(B4409)。
演出継続フラグが設定されている場合には(B4409の結果が「Y」)、演出制御装置300は、特図2の保留記憶があるか否かを判定する(B4410)。
特図2の保留記憶がない場合には(B4410の結果が「N」)、演出制御装置300は、保留表示ユニット510を第1位置に移動し(B4411)、触角44aを第2状態から第1状態に変換する(B4412)。
なお、大当り中は特図2の保留記憶があっても保留表示ユニット510を第1位置に復帰させるようにしてもよい。
次に、演出制御装置300は、演出継続フラグをクリアする設定をする(B4313)。
演出継続フラグの設定がない場合(B4409の結果が「N」)、又は特図2の保留記憶がある場合には(B4410の結果が「Y」)、演出制御装置300は、B4411からB4413の処理を実行せずにB4414以降の処理を実行する。
次に、演出制御装置300は、現在が非電サポ状態であるか否かを判定する(B4414)。
現在が非電サポ状態ではない場合、つまり電サポ状態中である場合には(B4414の結果が「N」)、演出制御装置300は、待機保留記憶領域363〜366に予告対象保留記憶があるか否かをチェックし、判定する(B4415,B4416)。予告対象保留記憶は、可動演出部材44が表示装置41上部の初期位置から表示装置41前方の動作位置へと落下するように移動する動作演出を実行する情報が設定された保留記憶である。
予告態様保留記憶がある場合(B4416の結果が「Y」)のみ、演出制御装置300は、可動演出部材44を遥動させる落下示唆演出を実行する(B4417)。
次に、演出制御装置300は、特図2の変動が開始されたか否かを判定し(B4418)、特図2の変動が開始された場合には(B4418の結果が「Y」)、演出制御装置300は、当該変動が開始された特図2の保留予告が予告対象保留記憶であるか否かを判定する(B4419)。
予告対象保留記憶である場合には(B4419の結果が「Y」)、演出制御装置300は、実行中の変動表示ゲームがSP2リーチ以上の信頼度の高い変動パターンであるか否かを判定する(B4420)。
SP2リーチ以上である場合には(B4420の結果が「Y」)、演出制御装置300は、可動演出部材44を初期位置から動作位置へと移動させてから初期位置へと復帰する落下演出を実行し(B4421)、本処理を終了する。なお、落下演出は変動開始時、SPリーチ発展時、リーチ演出の最終シーン等のいずれでもよい。
特図2の変動が開始されていない場合(B4418の結果が「N」)、実行された保留記憶が予告対象保留記憶ではない場合(B4419の結果が「N」)、SP2リーチ以上ではない場合には(B4420の結果が「N」)、演出制御装置300は、本処理を終了する。
一方、現在が非電サポ状態である場合には(B4414の結果が「Y」)、演出制御装置300は、特図1の変動が開始されたか否かを判定する(B4422)。
特図1の変動が開始された場合には(B4422の結果が「Y」)、演出制御装置300は、実行中の変動表示ゲームの変動パターンがSPリーチ以上であるか否かを判定し(B4423)、SPリーチ以上である場合(B4423の結果が「Y」)のみ、落下演出実行タイミングを大当り期待度(信頼度)に応じて決定する(B4424)。
次に、演出制御装置300は、現在が落下演出実行タイミングであるか否かを判定し(B4425)、落下タイミングである場合には(B4425の結果が「Y」)、可動演出部材44による落下演出を実行し(B4426)、本処理を終了する。落下演出は変動開始時、SPリーチ発展時、リーチ演出の最終シーン等のいずれでもよい。
落下タイミングではない場合には(B4425の結果が「N」)、演出制御装置300は、本処理を終了する。
なお、B4418、B4422において特図1と特図2の違いを判定しているが、特図1であるか特図2であるかを判定せずに、可動演出部材44の落下演出を実行してもよい。
また、非電サポ状態であっても普通変動入賞装置37が長い期間開放されるロング開放が実行される場合があるので、ロング開放中に特図2に入賞があった場合には、保留表示ユニット510を第2位置へと動作させてもよい。
〔演出発光部点灯処理〕
図131は、本発明の第3の実施の形態の演出発光部点灯処理の手順を示すフローチャートである。
また、図132は、本発明の第3の実施の形態の特図1及び特図2の保留記憶領域の構造を説明する図である。
演出制御装置300は、まず、保留表示ユニット510が第1位置にあるか否かを判定し(B4501)、第1位置にある場合には(B4501の結果が「Y」)、特図1の待機保留記憶領域363〜366の保留表示態様情報を取得する(B4502)。
第1にない場合には(B4501の結果が「N」)、演出制御装置300は、特図2の待機保留記憶領域373〜376の保留表示態様情報を取得する(B4503)。
次に、演出制御装置300は、取得した保留表示態様情報に基づいて各保留表示部511を点灯し(B4504)、現在落下演出を実行中であるか否かを判定する(B4505)。
落下演出を実行中である場合には(B4505の結果が「Y」)、演出制御装置300は、特図1の変動表示ゲームが実行中であるか否かを判定し(B4506)、実行中である場合(B4506の結果が「Y」)のみ、特図1の消化保留記憶領域362の保留表示態様情報を取得する(B4507)。
次に、演出制御装置300は、特図2の変動表示ゲームが実行中であるか否かを判定し(B4508)、実行中である場合(B4508の結果が「Y」)のみ、特図2の消化保留記憶領域372の保留表示態様情報を取得する(B4509)。
次に、演出制御装置300は、取得した保留表示態様情報に基づいて可動演出部材44を点灯し(B4510)、本処理を終了する。
一方、落下演出を実行中ではない場合には(B4505の結果が「N」)、信頼度の高い演出は実行されないため、演出制御装置300は、デフォルトの保留表示態様情報に基づいて可動演出部材44を白態様で点灯し(B4511)、本処理を終了する。
〔電サポ中の可動演出部材及び保留表示部の動作説明〕
図133A及び図133Bは、本発明の第3の実施の形態の電サポ中の可動演出部材44と保留表示部511の動作を説明する遷移図である。
図133Aの(A)は、普通変動入賞装置37の可動片37bが開放され、特図2始動入賞口37dに遊技球が入賞しようとしている状態を表している。普通変動入賞装置37は、開放中に普通変動入賞装置37自体が点灯し、また、普図変動表示ゲーム(普図ゲーム)の結果が当りである場合に○印が点灯する。特図1の保留数は「2」、特図2の保留数は「1」である。特図1保留アイコン83a、83bは、表示装置41の下辺部に表示され、特図2の保留アイコン83は、保留表示部511の背面に表示される。そのため、保留表示部511が故障によって点灯しなくなった場合でも、遊技者は視点を変更することで保留表示部511の背面に表示される保留アイコン83を確認することができる。
可動演出部材44は白態様で発光しており、実行中の特図2の変動表示ゲームの期待度を報知している。電サポ中であるため、可動演出部材44の触角44aは、上方向に動作中である。
(B)は、特図2に新たな始動入賞が発生したことで特図2の始動記憶が記憶されて、第2保留表示部511bが白態様で点灯した状態を表している。また、表示装置41には、第2特図2保留アイコン83fに変化示唆予告エフェクトが表示され、当該新たな始動入賞に基づく特図2の始動記憶に対応する変動表示ゲームが特別結果となる信頼度が高いことを報知している。変化示唆予告エフェクトは、保留アイコン83の周辺部に表示されるものではなく、保留アイコン83が点滅するような表示態様でもよい。また、可動演出部材44は、小刻みに上下動を繰り返しており、当該新たな入賞の信頼度が高いことを報知している。可動演出部材44の小刻みな上下動は、信頼度の高い保留記憶の信頼度が最終的に報知されるまで継続される。また、普図ゲームがはずれとなったため、普通変動入賞装置37の×印が点灯している。
(C)は、実行中であった変動表示ゲームの結果が確定した状態を表している。
(D)は、新たな特図2の変動表示ゲームが開始された状態を表している。第2保留表示部511bにおいて白態様で表示され、後方ではエフェクト付で表示されていた2個目の保留記憶は、第1保留表示部511aにおいて青態様で表示されている。なお、保留表示部511においてより正確な信頼度が報知されたことで、後方の特図2保留アイコン83ではエフェクトが消えている。可動演出部材44の小刻みな上下動は継続している。なお、本実施形態では、特図1の保留記憶よりも特図2の保留記憶が優先して実行される。
(E)は、普通変動入賞装置37の可動片37bが開放され、特図2始動入賞口37dに遊技球が入賞しようとしている状態を表している。可動演出部材44の小刻みな上下動は継続している。
(F)は、特図2に新たな始動入賞が発生したことで特図2の始動記憶が記憶されて、第2保留表示部511bが白態様で点灯した状態を表している。可動演出部材44の小刻みな上下動は継続している。
図133Bの(G)は、実行中であった変動表示ゲームの結果が確定した状態を表している。可動演出部材44の小刻みな上下動は継続している。
(H)は、新たな特図2の変動表示ゲームが開始された状態を表している。青態様で発光していた保留記憶が実行されるため、可動演出部材44も青態様で発光している。可動演出部材44の小刻みな上下動は継続しているが、信頼度の高い保留記憶が実行される瞬間は、可動演出部材44の動作態様を異なるものとしてもよい。
その後、可動演出部材44の落下演出の有無によって(I1)と(I2)に分かれる。
(I1)は、可動演出部材44が青態様で発光したまま静止した状態を表している。例えば、SP1リーチ以下のリーチが実行される場合等、大当りとなる信頼度が低い場合には、可動演出部材44は、小刻みな上下動を停止し、信頼度が低いことを報知する。
(I2)は、可動演出部材44が落下するように、急激に下方へと移動した状態を表している。例えば、SP2リーチ以上のリーチが実行される場合等、大当りとなる信頼度が高い場合には、可動演出部材44は、落下演出を実行し、信頼度が高いことを報知する。
このように、信頼度の高い保留記憶の変動表示ゲームが実行されると、虫の顔を模した可動演出部材44が落下演出を実行するので、遊技者に意外性や遊技性を提供することができる。
なお、特図2のオーバーフロー入賞が発生すると、可動演出部材44から普通変動入賞装置37までの6個の発光体が一体となって増光したり、一体となって緑や虹色に光る青虫演出等の特別な表示態様によって表示されてもよい。また、特図1又は特図2の保留記憶がオーバーフローすると、触角44aが上下動する、保留アイコン83の大きさが一時的に大きくなる等、オーバーフロー自体に遊技者の目を楽しませる特典演出が実行されてもよい。
(第3の実施の形態の効果)
以上のように、本発明の第3の実施の形態によれば、非電サポ中と電サポ中とで保留表示部511の配置が変化する。そのため、遊技者は、保留表示部511の移動によって(配置によって)遊技状態を把握することが可能であり、遊技の興趣を向上させることができる。
また、本発明の第3の実施の形態によれば、非電サポ中は、特図1始動入賞口36に対応する位置(第1位置)にある保留表示部511が、電サポ状態となると、特図2始動入賞口37dに対応する位置(第2位置)に移動する。そのため、非電サポ中及び電サポ中における遊技者の目線が定まり易くなり、遊技者に遊技に集中させることができる。また、保留表示部511が第1位置にある場合には、イモ虫の顔を模した装飾装置46と保留表示部511が連結して可愛らしいイモ虫のように見えるが、第2位置にある場合には、可動演出部材(可動部材)44と普通変動入賞装置37に保留表示部511が連結して、尺をとって立ち上がる力強い青虫のように見える。そのため、保留表示ユニット510の移動によって、遊技者の目を楽しませる遊技性を提供でき、また、普通変動入賞装置37の可動片37bの動きによってコミカルな印象を遊技者に与えることができる。
また、本発明の第3の実施の形態によれば、保留表示部511は、第1位置にある場合には特図1の保留記憶(保留表示)として発光し、第2位置にある場合には特図2の保留記憶(保留表示)として発光する。そのため、特図1の保留記憶が消化され易いのか特図2の保留記憶が消化され易いのかを遊技者に認識させることができ、遊技の進行が分かり易くなる。
また、本発明の第3の実施の形態によれば、特図1の保留数を表示する特図1保留数表示部89aと特図2の保留数を表示する特図2保留数表示部89bが設けられる。そのため、保留表示部511での保留表示からでは特定できない特図1の保留数と特図2の保留数の両方の保留数を特定することができる。
また、本発明の第3の実施の形態によれば、特別結果となる可能性が高い場合には、可動演出部材(可動部材)44による落下演出(動作演出)を実行する。また、保留表示部511が第2位置にある場合には、消化順序の早い保留記憶ほど可動演出部材44に近い位置において発光する。そのため、変動表示ゲーム中に可動演出部材44が動作することに対する遊技者の期待感を段階的に高めることができる。
また、本発明の第3の実施の形態によれば、保留表示部511が第2位置にある場合には、消化順序の遅い保留記憶ほど特図2始動入賞口37dに近い位置において発光する。そのため、変動表示ゲームが実行される過程が把握し易くなり、遊技の興趣が向上する。
また、本発明の第3の実施の形態によれば、信頼度の高い保留記憶に対応する保留表示部511は、信頼度に応じた予告表示態様によって表示される。そのため、予告表示態様となった保留灯が可動演出部材44に向けて移動していくことで、変動表示ゲームへの期待感を効果的に向上させることができる。
〔第3の実施の形態の変形例1〕
第3の実施の形態では、新たな入賞が発生すると、第1保留表示部511a、第2保留表示部511bの順に表示された。これに対して、第3の実施の形態の変形例1では、電サポ中に新たな入賞が発生すると、まず、第4保留表示部511dが点灯し、その後保留表示部511を上へ移動するように各保留表示部511が点灯して表示する。
〔保留表示部の点灯動作説明〕
図134は、本発明の第3の実施の形態の変形例1の保留表示部511の点灯動作を説明する図である。
図134の(A)は、第1保留表示部511aが発光し、特図2の保留記憶が1個ある状態を表している。
(B)は、普通変動入賞装置37の可動片37bが開放された状態を表している。
(C)は、特図2始動入賞口37dに遊技球が入賞しようとしている状態を表している。
(D)は、新たな入賞が信頼度の高い赤態様として第4保留表示部511dに表示された状態を表している。ここで、入賞と同時に第4保留表示部511dが発光してもよいし、可動片37bが閉止し、普通変動入賞装置37が消灯してから第4保留表示部511dが発光してもよい。又は、可動片37bの1回あたりの開放中に複数の遊技球が入賞することもあるため、特図2始動入賞口37dに入賞が発生する毎に、一度普通変動入賞装置37が消灯して、第4保留表示部511dが発光してもよい。普通変動入賞装置37が消灯してから第4保留表示部511dが発光する方が、保留記憶の発光が順に移動していく状態をより統一感をもって演出できる。
(E)は、第4保留表示部511dが消灯し、第3保留表示部511cが赤態様で発光した状態を表している。
(F)は、第3保留表示部511cが消灯し、第2保留表示部511bが赤態様で発光した状態を表している。
このように、本変形例では、特図2に入賞が発生すると、保留記憶を表す発光箇所が普通変動入賞装置37、第4保留表示部511d、第3保留表示部511cの順に移動する。なお、発光する保留表示部511が移動するタイミングで移動元の保留表示部511と移動先の保留表示部511が小刻みに動いてもよい。
(第3の実施の形態の変形例1の効果)
以上のように、本発明の第3の実施の形態の変形例1では、特図2の入賞が発生すると、普通変動入賞装置37、第4保留表示部511d、第3保留表示部511cの順に各保留表示部511が順に移動発光する。そのため、信頼度の高い保留記憶が発生した場合には、特別結果となる期待感を効果的に向上させることができる。
また、普通変動入賞装置37から可動演出部材44へと繋がる6個の発光体に一体感がもたらされる。
〔第3の実施の形態の変形例2〕
第3の実施の形態では、保留表示部511は丸型で一面が発光する形状であり、正面視では後方の保留アイコン83を直接視認できなかった。これに対して、第3の実施の形態の変形例2では、後方の保留アイコン83を直接視認できるように、保留表示部511はドーナツ形状をしている。
図135は、本発明の第3の実施の形態の変形例2の保留表示部511が故障していない状態での保留表示ユニット510の正面図である。
また、図136は、本発明の第3の実施の形態の変形例2の第2保留表示部511bが故障している状態での保留表示ユニット510の正面図である。
図135では、第1保留表示部511aが白態様で発光し、その後方の第1特図2保留アイコン83eも白態様で発光している。また、第2保留表示部511bが青態様で発光し、その後方の第2特図2保留アイコン83fはエフェクト付の青態様で発光している。
これに対して、図136は、第2保留表示部511bが故障により消灯し、その後方の第2特図2保留アイコン83fがエフェクト付の青態様で発光している。
このように、本変形例では、保留表示部511に開口が設けられているため、遊技者は視点を変えることなく、後方の保留アイコン83を視認することが可能である。特に、故障により保留アイコン83が発光していない状態でも保留アイコン83を直接視認できるため、遊技者は実際の保留数及び保留記憶の信頼度を確認することができる。
なお、保留表示部511の中央部は、開口ではなく後方が視認可能な透光性部材によって構成されてもよい。
(第3の実施の形態の変形例2の効果)
以上のように、本発明の第3の実施の形態の変形例2によれば、保留表示部511に開口が設けられているため、遊技者は視点を変えることなく、後方の保留アイコン83を視認することが可能である。
また、故障により保留アイコン83が発光していない状態でも遊技者は視点を変えずに実際の保留数及び保留記憶の信頼度を確認することができるため、遊技者が保留表示部511の故障を理由に遊技を中断又は当該遊技機10を避ける必要がなくなる。
(第4の実施の形態)
第1から第3の実施の形態では、特図1の保留記憶(始動記憶)よりも特図2の保留記憶(始動記憶)が優先消化されるため、特図2の保留記憶が記憶順に消化されてから特図1の保留記憶が記憶順に消化されるようになっていた。また、保留表示部511は、常時、保留アイコン83とは別に保留記憶として発光等の演出を実行していた。これに対し、第4の実施の形態では、特図1の始動入賞と特図2の始動入賞の入賞順を記憶しておき、特図1の保留記憶(始動記憶)と特図2の保留記憶(始動記憶)を記憶しておいた入賞順(記憶順)に消化されるようになっている。また、保留表示部511に相当する演出部521が、遊技状態によって装飾部材又は保留記憶として発光等の演出を実行する。
〔遊技盤〕
図137は、本発明の第4の実施の形態の遊技盤30の正面図である。
第4の実施の形態の遊技盤30では、第3の実施の形態と同様にセンターケース40の左側だけにワープ装置42を設け、左側の遊技領域32に4個の一般入賞口35が設けられる。
右側の遊技領域32には、上から順に普図始動ゲート34、普通変動入賞装置37、特図変動表示ゲームの大当り時に開閉部材を動作させて所定期間アタッカ(上大入賞口)を開放させる変動入賞装置38が設けられる。普通変動入賞装置37は、普図変動表示ゲームの当り時に可動片37bが開放されて特図2始動入賞口37dに入賞可能となる。
下部の遊技領域32には、特図1始動入賞口36、特図2始動入賞口37d、及び、入賞振分機構48等を備える始動入賞口ユニット33が設けられる。始動入賞口ユニット33は、特図1始動入賞口36、特図2始動入賞口37d、遊技球を特図1又は特図2の始動入賞口に振り分ける入賞振分機構48、入球口33c、遊技球が内側の遊技領域32に流下することを規制する庇部33bを備える。
始動入賞口ユニット33は、略矩形のベース部33aの右下部に特図1始動入賞口36を備え、ベース部33aの左下部に特図2始動入賞口37dを備える。また、ベース部33aの上辺部には、外側に膨らみを持つ椀型の形状により、遊技球が内部へ流下することを規制する庇部33bが設けられる。庇部33bの端はベース部33aの中ほどよりやや上に寄った位置で終端となる。このため、庇部33bの終端と特図1始動入賞口36との間には、右側面から特図1始動入賞口36に遊技球が入賞可能な幅の右開口部33dが形成される。また、始動入賞口ユニット33の左側にも同様の幅の左開口部33eが形成される。
庇部33bの中央には、遊技球を通過させるための入球口33cが設けられ、入球口33cによって庇部33bは右庇部33b1(図138参照)と左庇部33b2(図138参照)に分けられる。右庇部33b1の終端部と同程度の高さであって、ベース部33aの外側、かつ、ベース部33aと接する位置には、障害釘32a(図138参照)が配設される。また、特図1始動入賞口36と同程度の高さであって、ベース部33aの外側、かつ、ベース部と接する位置にも、障害釘32aが配設される。そのため、右開口部33dのすぐ外側の上下の位置に障害釘32aが配設され、右開口部33d付近に流下してきた遊技球は、当該上下の障害釘32aの間を通過することで、右開口部33dを通過して、右側方より特図1始動入賞口36に入賞することができる。左開口部33eにも同様の障害釘32aが配設されるが、右側の障害釘32aと対称となる位置に配設されるため、説明を省略する。
始動入賞口ユニット33の上辺部中央には、入球口33cが設けられるため、入球口33cを通過した遊技球は、始動入賞口ユニット33の内部(内側の遊技領域32)に流下(流入)する。入球口33cの直下であって、始動入賞口ユニット33の中央部には、入球口33cを通過して略垂直に落下してくる遊技球を特図1始動入賞口36又は特図2始動入賞口37dに振り分ける入賞振分機構48が設けられる。なお、入球口33cの直上には、ステージ43の誘導口43aが設けられる。
また、普図始動ゲート34と普通変動入賞装置37の間のセンターケース40の右縁には、上から順に、特図1変動表示LED66、特図2変動表示LED67が配設される。
センターケース40内側には、上から順に、虫の顔を模した可動演出部材44、表示装置41、ワープ装置42、ステージ43が配設される。ステージ43は、センターケース40の底部に左右方向に延設される。また、表示装置41の左右には、8個の演出部521a〜521hが配設される。
本実施形態の遊技盤30では、通常時に左打ち、大当り中及び電サポ中(確変中、時短中)は右打ちが遊技者にとって有利な打ち方となる。特図1始動入賞口36には、右打ち中に流下する遊技球が右開口部33dから入賞することができるので、電サポ中でも特図1の保留記憶を増加させることができる。
なお、特図1よりも特図2の方が大当り時のラウンド振分が遊技者にとって有利な振分となっている。
〔始動入賞口ユニット〕
図138は、本発明の第4の実施の形態の始動入賞口ユニット33の正面図である。本図では、入賞振分機構48について説明する。
入賞振分機構48は、始動入賞口ユニット33本体に対して回転軸48aを中心として回動する回転部材48bと、回転部材48bの回転を止めるストッパ部材48cを有する。回転部材48bは、回転軸48aから三方に延びる延在部を有する。三つの延在部は、右底部48b1、左底部48b2、及び、左底部48b2と右底部48b1に対して起立する起立部48b3からなる。
図138(A)は、回動した回転部材48bの右底部48b1が、ストッパ部材48cの右上側部に接して止まっている第1状態(右傾状態)を示す。入賞振分機構48が第1状態である場合、入球口33cから入った遊技球は、左底部48b2と起立部48b3で画定されるL字状の収容部48dに流下する。
そして、(B)に示すように、回転部材48bは、遊技球の荷重によって反時計回りに回動する。入賞振分機構48は、回動した回転部材48bの左底部48b2が、ストッパ部材48cの左上側部に接して止まっている第2状態(左傾状態)となる。この時、収容部48dの遊技球は、左側(特図2始動入賞口37d側)に流下して振り分けられる。なお、収容部48dから始動入賞口に流下する遊技球は、回転部材48bでの跳ね方や始動入賞口36、37の開口上端部への当接の仕方によっては入賞せずに側部の開口(左開口部33e又は右開口部33d)から外側の遊技領域32へと飛び出す場合がある。
(C)は、第2状態にある入賞振分機構48に、入球口33cから入った遊技球が収容部48dへと流下する状態を示す。
(D)は、収容部48dに収容された遊技球の荷重によって振分部材が時計回りに回動した状態を示す。回動した振分部材の右底部48b1がストッパ部材48cの右上側部に接して止まり第1状態となり、遊技球が収容部48dから右側(特図1始動入賞口36側)に流下して振り分けられる。
このように、入賞振分機構48は、入球口33cから入ってきた遊技球を遊技球の荷重により交互に右側(特図1始動入賞口36側)と左側(特図2始動入賞口37d側)に振り分ける。そのため、入球口33cを通過した遊技球があると、遊技球が右開口部33d又は左開口部33eから外側へと飛び出さない限り、特図1の始動入賞(始動記憶)と特図2の始動入賞(始動記憶)が交互に発生する。
〔第1遊技状態と第2遊技状態〕
図139は、本発明の第4の実施の形態の第1遊技状態と第2遊技状態の組み合わせの一例を説明する図である。
また、図140は、本発明の第4の実施の形態の第1遊技状態におけるセンターケース40内の正面図である。
また、図141は、本発明の第4の実施の形態の第2遊技状態におけるセンターケース40内の正面図である。
本実施形態では、遊技状態を第1遊技状態と第2遊技状態に分けて演出部521の演出方法を変更する。例えば、第1遊技状態では演出部521による先読み演出は実行されずに装飾装置46として発光演出を実行し、第2遊技状態では演出部521による始動記憶の先読み演出が実行される。
第1遊技状態と第2遊技状態は、図139に一例として示すように、9つの組み合わせが考えられ、本実施形態では、9つの組み合わせのうちのいずれかひとつを固定的に選択してもよいし、あるいは、組み合わせが変化すように流動的に選択してもよい。
1つ目の組み合わせは、通常遊技状態が第1遊技状態で、確変遊技状態が第2遊技状態である。
2つ目の組み合わせは、通常遊技状態が第1遊技状態で、時短遊技状態が第2遊技状態である。
3つ目の組み合わせは、時短遊技状態が第1遊技状態で、確変遊技状態が第2遊技状態である。
4つ目の組み合わせは、確率明瞭状態が第1遊技状態で、確率曖昧状態が第2遊技状態である。確率明瞭状態とは、例えば、遊技者が確変遊技状態または通常遊技状態であることを明確に認識できる状態であり、確率曖昧状態とは、例えば、確変遊技状態または通常遊技状態であることが遊技者に分からない状態である。
5つ目の組み合わせは、非電サポ状態が第1遊技状態で、電サポ状態が第2遊技状態である。
6つ目の組み合わせは、特定保留無記憶状態が第1遊技状態で、特定保留記憶状態が第2遊技状態である。特定保留記憶とは、例えば、大当りとなる保留記憶である。
7つ目の組み合わせは、第1演出モードが第1遊技状態で、第2演出モードが第2遊技状態である。演出モードは、例えば、演出のテーマ毎に区分することができる。
8つ目の組み合わせは、第1変動時間モードが第1遊技状態で、第2変動時間モードが第2遊技状態である。
9つ目の組み合わせは、通常変動表示状態が第1遊技状態で、擬似連変動表示状態が第2遊技状態である。
第1遊技状態では、図140に示すように、可動演出部材44は表示装置41の上部に留まり、演出部521は表示装置41の外側の初期位置(待機位置、第1位置)において発光演出を実行する。第1遊技状態において演出部521は移動演出を実行しない。
表示装置41の画面は、特別図柄が表示される変動表示領域79が画面の上部から画面の中部に設けられる。画面の下部には、例えば、左側に保留アイコン83等を表示する待機保留表示領域80が設けられ、右側にキャラクタ等による演出が表示される特定演出領域81が設けられる。また、画面の下部中央には、変動表示ゲームを実行中の保留記憶が表示される消化保留表示領域88が設けられる。
待機保留表示領域80は、上下2段の領域によって構成される。下段は保留アイコン83等が表示される保留アイコン表示領域80bが設けられ、上段は保留記憶(始動記憶)が特図1の保留記憶であるか特図2の保留記憶であるかを小さなアイコンによって表示する識別アイコン表示領域80aが設けられる。
待機保留表示領域80の下段の保留アイコン表示領域80bには、保留アイコン83の他に、後述する隠蔽シャター画像と予定アイコン85が表示される。隠蔽シャッター画像86は、保留アイコン表示領域80bの空き領域を埋めるためのものであり、予定アイコン85は、始動入賞(保留記憶)が発生した場合に次に保留アイコン83が表示される場所を示すためのアイコンである。
第2遊技状態では、図141に示すように、演出部521が表示装置41の前方の演出位置(動作位置、第2位置)に移動し、保留記憶(保留表示)として発光、消灯するとともに、遥動動作等の演出を実行する。演出位置は、表示装置41の前方に移動した可動演出部材44の外側の位置であり、演出部521と可動演出部材44とが衝突しない位置関係となる。
本実施形態では、特図1又は特図2が優先的に消化されるものではなく、入賞順(記憶順)に消化されるため、第2遊技状態での演出部521は、保1(1番目の保留記憶)から保8(8番目の保留記憶)の表示部となる。また、可動演出部材44は、特図変動表示ゲームを実行中の保留記憶の表示部となり、特定演出領域81が各保留記憶の特図の種別を示す特図種別表示部となる。
なお、左側の演出部521と右側の演出部521をそれぞれユニットとして一体感のある動作制御をしてもよいし、左側の演出部521と右側の演出部521をそれぞれ複数のユニットとしてもよい。
〔先読み系コマンド処理〕
図142は、本発明の第4の実施の形態の先読み系コマンド処理の手順を示すフローチャートである。第1の実施形態の先読み系コマンド処理では、特図1と特図2とを分けて保留予告や連続予告の設定、つまり先読み演出の設定をしたが、本実施形態では、特図1と特図2とを分けずに設定する。
変動コマンドと図柄種別が整合する場合には(B3603の結果が「Y」)、演出制御装置300は、保留予告設定処理及び連続予告設定処理を実行し(B4601、B4602)、本処理を終了する。
このように、本実施形態では、特図1の保留記憶(始動記憶)と特図2の保留記憶(始動記憶)とを入賞順(記憶順)に消化するため、電サポ状態の有無にかかわらずに、特図1及び特図2の先読み演出を設定する。なお、電サポ状態の有無に応じて一方の特図の先読み演出を設定しないようにしてもよい。
〔保留アイコン〕
図143は、本発明の第4の実施の形態の保留アイコン83を説明する図であり、(A)は通常系保留アイコンを説明する図、(B)は特殊系保留アイコンを説明する図である。
通常系保留アイコンは、他の実施形態と同様なので、説明を省略する。特殊系保留アイコンは、第1から第3の形態とは異なり、より特殊感を遊技者に報知するため、三角形状のアイコンの中央部にスペシャルリーチへの発展を予告する「SP」、スペシャル3リーチへの発展を予告する「SP3」などの発展予告保留表示や、突然確変当り(2R確変大当り)を予告する「突」、大当りが発生することが確定していることを予告する「確」などの当り予告保留表示といった保留アイコン83が用意される。このうち、発展予告保留表示の保留アイコン83が演出部521で表示される場合は、黄点灯で表示され、当り予告保留表示の保留アイコン83が演出部521で表示される場合は、緑点灯で表示される。
〔保留予告設定処理〕
図144は、本発明の第4の実施の形態の保留予告設定処理の手順を示すフローチャートである。本実施形態の保留予告設定処理では、特図1も特図2も同一の当り用テーブルが設定され、はずれ用では特図1用よりも予告演出の実行割合の低い特図2用のテーブルが設定される。予告演出は、先行する変動表示ゲームの実行に基づき表示態様が変化しない通常保留予告か、先行する変動表示ゲームの実行に基づき表示態様が変化するステップアップ(SU)保留予告となる。
また、図145は、本発明の第4の実施の形態の保留変化予告決定テーブルを説明する図であり、(A)は特図1特図2共通の当り用の保留変化予告決定テーブル1、(B)は特図1のはずれ用の保留変化予告決定テーブル2、(C)は特図2のはずれ用の保留変化予告決定テーブル3を説明する図である。
演出制御装置300は、まず、対象となる保留記憶の特図種別が特図1であるか否かを判定する(B4701)。
特図種別が特図1である場合には(B4701の結果が「Y」)、演出制御装置300は、対象となる保留記憶の停止図柄情報を取得し、停止図柄が大当り図柄であるか否かを判定する(B3706)。
大当り図柄である場合には(B3706の結果が「Y」)、演出制御装置300は、特図1特図2共通の当り用テーブルである「保留変化予告決定テーブル1」に基づいて最終保留表示態様を決定する(B3707)。保留変化予告決定テーブル1は、図145(A)に示すように、予告演出の実行割合が高いテーブルである。なお、本実施形態では、特図1特図2共通のSPリーチの他に、特図1限定の特図1限定SPリーチ(特図1固有イベント)、特図2限定の特図限定SPリーチ(特図2固有イベント)が用意される。限定SPリーチが選択された場合には、保留変化予告が実行されない。
大当り図柄ではない場合には(B3706の結果が「N」)、演出制御装置300は、特図1のはずれ用テーブルである「保留変化予告決定テーブル2」に基づいて最終保留表示態様を決定する(B3708)。保留変化予告決定テーブル2は、図145(B)に示すように、予告演出の実行割合が中程度のテーブルである。
一方、特図種別が特図1ではない場合には(B4701の結果が「N」)、演出制御装置300は、対象となる保留記憶の停止図柄情報を取得し、停止図柄が大当り図柄であるか否かを判定する(B3706)。
大当り図柄である場合には(B3706の結果が「Y」)、演出制御装置300は、特図1特図2共通の当り用テーブルである「保留変化予告決定テーブル1」に基づいて最終保留表示態様を決定する(B3707)。
大当り図柄ではない場合には(B3706の結果が「N」)、演出制御装置300は、特図2のはずれ用テーブルである「保留変化予告決定テーブル3」に基づいて最終保留表示態様を決定する(B4702)。保留変化予告決定テーブル3は、図145(C)に示すように、予告演出の実行割合が低いテーブルである。
保留変化予告決定テーブルの設定(B3707、B3708、B4702)に続いて、演出制御装置300は、対象となる保留記憶の保留記憶領域に決定した最終保留表示態様を設定し(B3709)、対象となる保留記憶の最終保留アイコンが予告態様であるか否かを判定する(B3710)。
最終保留アイコンが予告態様である場合には(B3710の結果が「Y」)、演出制御装置300は、通常保留予告とするかステップアップ(SU)保留予告とするかを抽選により決定する(B4703)。
次に、演出制御装置300は、保留予告の抽選結果がステップアップ(SU)保留予告であるか否かを判定する(B4704)。
保留予告の抽選結果がステップアップ(SU)保留予告である場合には(B4704の結果が「Y」)、演出制御装置300は、該当する保留記憶領域にステップアップ(SU)保留予告情報を設定し(B4705)、B3720以降の処理を実行する。ステップアップ(SU)保留予告である場合は、保留表示の表示態様が変化するため、B3720以降の処理において、変化示唆予告あり情報等が設定される場合がある。
保留予告の抽選結果がステップアップ(SU)保留予告ではない場合には(B4704の結果が「N」)、演出制御装置300は、該当する保留記憶領域に通常保留予告情報を設定し(B4706)、B3703以降の処理を実行する。ステップアップ(SU)保留予告ではない場合は、保留表示の表示態様が変化する可能性がないため、B3703以降の処理において、変化示唆予告なし情報等が設定される。
一方、最終保留アイコンが予告態様ではない場合には(B3710の結果が「N」)、演出制御装置300は、B3704以降の処理を実行する。最終保留アイコンが予告態様ではない場合は、ガセのエフェクト設定がされる以外では変化示唆予告なし情報が設定される。
このように、本実施形態では、特図1も特図2も対象となる保留記憶が当りの場合は、同一の保留変化予告決定テーブル1が設定される。また、対象となる保留記憶がはずれの場合は、特図1では予告演出の実行割合が中程度の保留変化予告決定テーブル2が設定され、特図2では予告演出の実行割合が低い保留変化予告決定テーブル3が設定される。
なお、予告演出の実行割合は、保留変化予告決定テーブル2が低く、保留変化予告決定テーブル3が中程度に設定されてもよい。また、当りの場合とはずれの場合とで、一方では限定SPリーチが選択された場合に保留変化予告を実行せず、他方では限定SPリーチが選択された場合に保留変化予告を実行するようにしてもよい。
〔保留表示処理〕
図146は、本発明の第4の実施の形態の保留表示処理の手順を示すフローチャートである。本実施形態の保留表示処理は、第1の実施形態の保留表示処理の手順に識別アイコン84の表示処理や隠蔽シャッター画像86の表示処理等が付加されている。
B3801からB3812の処理に続いて、演出制御装置300は、保留アイコン表示処理(B4801)、識別アイコン表示処理(B4802)、予定アイコン表示処理(B4803)、隠蔽シャッター画像表示処理(B4804)を実行する。
保留アイコン表示処理は、保留記憶数と保留アイコン表示情報と変化示唆予告情報に基づいて各保留アイコン83とエフェクトを設定(表示)する処理である。
識別アイコン表示処理は、特図1保留アイコン83の上方に特図1識別アイコン84aを表示し、特図2保留アイコン83の上方に特図2識別アイコン84bを表示する処理である。
予定アイコン表示処理は、保留アイコン83が次に表示される領域(位置)を示す予定アイコン85を表示する処理である。
隠蔽シャッター画像表示処理は、保留アイコン表示領域80bのうち保留アイコン83が表示されていない空き領域(の一部)を隠蔽する隠蔽シャッター画像86を表示する処理である。
次に、演出制御装置300は、現在が第2遊技状態であるか否かを判定し(B4805)、第2遊技状態である場合(B4805の結果が「Y」)のみ、消化順序情報表示処理を実行する(B4806)。その後、本処理を終了する。
消化順序情報表示処理は、特定演出領域81に特図1保留記憶(始動記憶)と特図2保留記憶(始動記憶)の消化順序に関する情報を表示する処理である。第2遊技状態では、隠蔽シャッターが保留アイコン表示領域80bを全て隠してしまうため、特定演出領域81において消化順序に関する情報が表示される。なお、第2遊技状態では、識別アイコン表示領域80aに識別アイコン84が表示されてもよいし、表示されなくてもよい。
〔画面遷移図〕
図147は、本発明の第4の実施の形態の保留表示の推移を説明するための待機保留表示領域80を中心とした画面遷移図である。
図147(A)は、第1遊技状態において2個の特図1保留記憶と2個の特図2保留記憶が表示されている状態を表している。保留アイコン83は、特図1も特図2も同一形態で表示されるため、遊技者は保留アイコン83から特図1の保留記憶か特図2の保留記憶かは判別できない。そこで、識別アイコン表示領域80aに表示される識別アイコン84を確認すると、六角形のフレーム内に数字の1が表示される特図1識別アイコン84aが2個、丸形のフレーム内に数字の2が表示される特図2識別アイコン84bが2個表示されているため、保留アイコン表示領域80bに表示される保留アイコン83が特図1の保留記憶か又は特図2の保留記憶かを判別することができる。
消化保留表示領域88には、現在実行中の保留記憶が表示されており、保留アイコン83は右側から順に消化される。消化保留表示領域88に表示されるアイコンも特図1と特図2で同一形態のアイコンにより表示されるが、識別アイコン84が表示されないため、特図1か特図2かを判別することはできない。
右から4番目の保留アイコン83dの左下方には、予定アイコン85が表示されている。予定アイコン85は、次の保留アイコン83が表示される位置を示している。次に保留アイコン83が表示される位置に予定アイコン85が表示されるため、保留数の上限に達しておらず、まだ保留数を増やせることを遊技者に直感的に伝えることができる。
また、保留アイコン表示領域80bの左端から予定アイコン85の左側まで隠蔽シャッター画像86が表示されている。隠蔽シャッター画像86は、保留アイコン表示領域80bにおいて、保留アイコン83が表示されていない空き領域を隠すための画像であり、保留アイコン83の増減に応じてシャッターのように左右方向にスライド動作する。
第1遊技状態における保留アイコン83が4個以上表示される場合の隠蔽範囲は、保留アイコン1個分のスペースを空けた範囲であり、保留アイコン83が3個以下表示される場合の隠蔽範囲は、保留アイコン2個分のスペースを空けた範囲である。このように、保留数の変化に応じて隠蔽シャッター画像86が移動するので、保留アイコン表示領域80bの空き領域が目立たなくなる。
(B)は、特図2に新たな入賞が発生し、エフェクト付青態様の保留アイコン83が表示された状態を表している。当該保留アイコン83の上方には特図2識別アイコン84bが表示されている。また、5個目の保留アイコン83eが表示されたことで、予定アイコン85と隠蔽シャッター画像86が保留アイコン1個分ほど左方に移動している。
(C)は、保留記憶が新たに消化された状態を表している。また、5個目の保留アイコン83eの表示が消えたことで、予定アイコン85と隠蔽シャッター画像86が1個分右方に移動している。消化保留表示領域88では、実行中の保留記憶(大きく表示される保留アイコン83)に対して識別アイコン84が表示されないため、実行される保留記憶が有利なラウンド振分の特図2であるか、不利なラウンド振分の特図1であるかを遊技者に意識させずに変動表示ゲームを楽しませることができる。
(D)は、さらに保留記憶が消化され、エフェクト付青態様で表示されていた保留アイコン83がステップアップしてエフェクト付赤態様で表示されている状態を表している。予定アイコン85は(C)から右方に移動しているが、保留数が3個以下であり、保留アイコン2個分のスペースを設けるため、隠蔽シャッター画像86は移動しない。保留数が少なくなると隠蔽シャッター画像86が一定の保留アイコン分以上を隠蔽しなくなるため、遊技者に保留数が少なくなって寂しくなったという印象を与えることができる。そのため、保留数を増やして保留アイコン表示領域80bの寂しい状況を好転させようという意欲を遊技者にもたらすことができる。なお、第2遊技状態では、保留アイコン83により保留変化予告を実行しなくてもよい。
〔演出部動作処理〕
図148は、本発明の第4の実施の形態の演出部動作処理の手順を示すフローチャートである。本処理は、遊技機10の演出状態に応じて演出部の動作態様を設定する処理である。
演出制御装置300は、まず、現在の遊技状態が第1遊技状態であるか否かを判定する(B4901)。
第1遊技状態である場合には(B4901の結果が「Y」)、演出制御装置300は、演出部が演出位置にあるか否かを判定し(B4902)、演出位置にある場合(B4902の結果が「Y」)のみ、演出部521を表示装置41の側方に位置する初期位置に移動させる(B4903)。
次に、演出制御装置300は、変動表示ゲームを実行中であるか否かを判定し(B4904)、実行中である場合(B4904の結果が「Y」)のみ、現在の変動シーンに基づいて各演出部521及び可動演出部材44の点灯態様を決定し(B4905)、決定した点灯態様で各演出部521を点灯させる(B4906)。
一方、現在が第1遊技状態ではない場合には(B4901の結果が「N」)、演出制御装置300は、B4902からB4906の処理を実行せずに、B4907以降の処理を実行する。
次に、演出制御装置300は、現在の遊技状態が第2遊技状態であるか否かを判定する(B4907)。
現在の遊技状態が第2遊技状態である場合には(B4907の結果が「Y」)、演出制御装置300は、演出部521が初期位置にあるか否かを判定し(B4908)、初期位置にある場合(B4908の結果が「Y」)のみ、演出部521を表示装置41の前方に位置する演出位置に移動させる(B4909)。
次に、演出制御装置300は、特図1及び特図2の保留記憶領域360、370の保留アイコン情報と変化示唆予告情報を取得する(B4910、B4911)。
次に、演出制御装置300は、取得した保留アイコン表示情報と変化示唆予告情報とに基づいて各演出部521及び可動演出部材44の点灯態様を決定し(B4912)、決定した点灯態様で各演出部521を点灯する(B4913)。このため、保留記憶がある分の演出部521のみが発光する。また、演出部521の発光態様は、変化示唆予告情報がない保留記憶に対応する演出部521では点灯態様となり、変化示唆予告情報がある保留記憶に対応する演出部521では点滅態様となる。
次に、演出制御装置300は、変動表示ゲームを実行中であるか否かを判定し(B4914)、実行中である場合には(B4914の結果が「Y」)、実行中の変動表示ゲームが予告対象の保留記憶であるか否かを判定する(B4915)。
実行中の変動表示ゲームが予告対象の保留記憶(通常保留表示でなかった保留記憶)である場合には(B4915の結果が「Y」)、演出制御装置300は、実行中の変動表示ゲームがSP2リーチ以上の変動ポターンであるか否かを判定する(B4916)。
実行中の変動表示ゲームがSP2リーチ以上である場合には(B4916の結果が「Y」)、演出制御装置300は、現在が可動演出部材44の落下演出の実行タイミングであるか否か判定する(B4917)。落下演出は変動開始時、SPリーチ発展時、リーチ演出の最終シーン等のいずれでもよい。
現在が落下演出の実行タイミングである場合には(B4917の結果が「Y」)、演出制御装置300は、可動演出部材44の落下演出を実行し(B4918)、本処理を終了する。落下演出は、可動演出部材44を表示装置41の前方へと移動(落下)させてから初期位置へと上昇させる演出である。落下の直前に可動演出部材44が増光してもよい。
一方、変動表示ゲームが実行中ではない場合(B4914の結果が「N」)、実行中の変動表示ゲームが予告態様の保留記憶ではない場合(B4915の結果が「N」)、実行中の変動表示ゲームがSP2リーチ以上ではない場合(B4916の結果が「N」)、現在が落下演出の実行タイミングではない場合には(B4917の結果が「N」)、落下演出を実行しないため、演出制御装置300は、本処理を終了する。
〔画面等の遷移図〕
図149Aから図149Cは、本発明の第4の実施の形態の演出部521及び可動演出部材44の動作を説明する画面等の遷移図である。
図149Aの(A)は、第1遊技状態において変動表示ゲームが実行中の状態を表している。演出部521は、初期位置において、例えば、2個単位に分かれて点灯と点滅を繰り返す。可動演出部材44は、第1遊技状態であるため、初期位置に待機している。保留アイコン表示領域80bには、4個の保留アイコン83が表示されている。また、特定演出領域81には実行中の変動表示ゲームに関する予告演出が表示される。
(B)は、実行中の変動表示ゲームの図柄が第2遊技状態に移行する図柄で確定した状態を表している。また、新たな入賞が発生し、エフェクト付青態様の保留アイコン83が保留アイコン表示領域80bに表示されて、隠蔽シャッター画像86の右端と予定アイコン85が保留アイコン1個分左方へと移動している。
(C)は、第2遊技状態に移行することを報知する(示す)第2遊技状態移行演出を実行中の状態を表している。(C)は、第1遊技状態のままであり、第2遊技状態への移行出目である「135」が画面の右下であって特定演出領域81の上に小さく表示されている。
図149Bの(D)は、第2遊技状態に移行し、演出部521が演出位置へと移動した状態を表している。演出部521は、左上の演出部521aから順に保1、保2、に対応する保留記憶として発光し、右上の保5に該当する演出部521eが点滅青態様で発光している。ここで、第2遊技状態における演出部521の点滅は、例えば、保留アイコン83のエフェクトに相当し、その後信頼度の表示が変化することを示唆する。
特定演出領域81では、現在変動表示ゲームを実行中の保留記憶を「消化」として表示し、消化の表示の右側に特図1の入賞記憶か特図2の入賞記憶かを数字で表示している。また、特定演出領域81では、変動表示ゲームを未実行の保留記憶を「待機」として表示し、待機の表示の右側に、これから実行される保留記憶の順に特図1の入賞記憶か特図2の入賞記憶かを数字で表示している。
(E)は、第2遊技状態に移行後、1回目の変動表示ゲームが実行された状態を表している。白の保留記憶が実行されたため、可動演出部材44は白態様で点灯している。第2遊技状態での可動演出部材44は、実行する保留記憶の信頼度に応じた態様で発光演出を実行する。
(F)は、実行中の変動表示ゲームの図柄が確定した状態を表している。
図149Cの(G)は、新たな変動表示ゲームが実行されるとともに、点滅青態様で発光していた保4の演出部521dに代わって保3の演出部521cが赤態様に変化した状態を表している。
その後、(G)から(H)へと遷移する間に、入賞が3個発生し、新たな変動表示ゲームが開始され、その後入賞が1個発生し、また、新たな変動表示ゲームが開始され、その後入賞が2個発生し、また、新たな変動表示ゲームが開始されている。
(H)は、赤態様の保留記憶が実行され、変動していた図柄がリーチとなり、可動演出部材44の落下演出が実行される状態を表している。落下演出は変動開始時、SPリーチ発展時、リーチ演出の最終シーン等のいずれでもよい。
(第4の実施の形態の効果)
以上のように、本発明の第4の実施の形態によれば、消化保留表示領域88に表示される保留アイコン83は特図1の保留記憶であるか特図2の保留記憶であるかの判別がつかない。そのため、遊技者に実行中の変動表示ゲームの特図種別を意識せずに(つまり大当りに関する有利不利を意識せずに)変動表示ゲームを楽しませることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、本発明の第4の実施の形態によれば、特図1の保留アイコン83も特図2の保留アイコン83も共通の保留アイコン83によって表示され、保留アイコン83に対応する位置に識別アイコン84が表示される。そのため、待機中の保留記憶の種別を認識可能としておくことで、遊技者に遊技の進行を予見させることができる。
また、本発明の第4の実施の形態によれば、特図1の保留記憶に対応する位置に特図1識別アイコン84aが表示され、特図2の保留記憶に対応する位置に特図2識別アイコン84bが表示される。そのため、遊技者は待機中の保留記憶の種別を即座に識別することが可能となる。
また、本発明の第4の実施の形態によれば、特図1特図2のどちらからも発生可能な共通イベントと、特図1又は特図2の一方からは発生可能であるが、他方からは発生しない固有イベント(特図1限定SPリーチ又は特図2限定SPリーチ)とが設定され、イベント毎に保留予告態様が異なる。そのため、種別の違いによる差異をより明確にすることができ、保留予告の興趣が向上する。
また、本発明の第4の実施の形態によれば、共通イベントを発生させる場合には保留予告が実行可能である一方、固有イベントを発生させる場合には保留予告を実行しない。そのため、遊技者は固有イベントの発生を予見できず固有イベントが発生した場合の遊技の興趣を向上させることができる。
また、本発明の第4の実施の形態によれば、保留アイコン表示領域80bには、次の保留アイコン83が表示される場所を示す予定アイコン85が表示される。そのため、次にどこに保留アイコン83が表示されるかを遊技者に把握させることで遊技者に安心感を与えるとともに、保留数の増減による予定アイコン85の移動によって遊技者の目を楽しませることができる。また、保留数が少なくなると(保留数が3個以下になると)、隠蔽シャッターと保留アイコン83との間のスペースが保留アイコン2個分となるので、保留数の増減による隠蔽シャッターの左右動と予定アイコン85の左右動とに連携する状態と連携しない状態とが生まれ、遊技者の目を楽しませることができる。
また、本発明の第4の実施の形態によれば、第1遊技状態では初期位置に待機して装飾装置として発光演出を実行する演出部(発光部)521が、第2遊技状態では演出位置に移動して保留記憶の表示部として発光する。また、演出位置では保留数に応じた数の演出部521が発光する。そのため、演出部521の位置によって第1遊技状態であるか第2遊技状態であるかを遊技者に直感的に把握させることができ、これまでにない斬新な演出を提供することができる。
また、本発明の第4の実施の形態によれば、演出部521が演出位置から待機位置に変更されると演出部521による発光予告を終了する。そのため、演出部521が演出位置に配置されている状態を発光予告に特化した状態(発光予告が実行される状態)とすることができ、遊技性が向上する。
また、本発明の第4の実施の形態によれば、演出部521の移動範囲は、可動演出部材44の移動範囲に重ならない。そのため、演出部521と可動演出部材44が互いに阻害し合うことを回避することができ、効果的な演出を実行することができる。
また、本発明の第4の実施の形態によれば、第1遊技状態の特定演出領域81では予告演出が実行され、第2遊技状態の特定演出領域81では実行中及び待機中の保留記憶の特図種別の表示がされる。そのため、例えば、時短等によって変動表示ゲームの実行期間が短い状態でも保留記憶の種別を素早く確認することができる。また、遊技者は保留アイコン83のみを見ながら遊技を楽しんだり、特定演出領域81に表示される情報を見ながら遊技を楽しんだりすることができ、遊技性の幅を広げることができる。
また、本発明の第4の実施の形態によれば、保留アイコン表示領域80bの所定の空き領域に隠蔽シャッター画像86が表示される。そのため、保留数が少ない状態における空き領域が目立たず、空きを埋めるまで大変だという心理的負担感を遊技者に与えることを軽減することができる。また、保留数の増減により隠蔽シャッター画像86が左右に移動するので、遊技者の目を楽しませることができる。また、保留数が少なくなると隠蔽シャッター画像86が一定の保留アイコン分(保留アイコン2個分)以上を隠蔽しなくなるため、遊技者に保留数が少なくなって寂しくなったという印象を与えることができる。そのため、保留数を増やして保留アイコン表示領域80bの寂しい状況を好転させようという意欲(積極的に打ち続けようという意欲)を遊技者にもたらすことができる。
また、本発明の第4の実施の形態によれば、入球口33cを通過した遊技球を入賞振分機構48が遊技球の荷重により交互に右側(特図1始動入賞口36側)と左側(特図2始動入賞口37d側)に振り分ける。そのため、入球口33cを通過した遊技球は、特図1始動入賞口36と特図2始動入賞口37dに交互に入賞する。また、右開口部33d及び左開口部33eが設けられるため、入球口33cを通過した遊技球であっても、始動入賞口ユニット33の外側の遊技領域32へ飛び出す場合があり、また、右開口部33d又は左開口部33eを通じて始動入賞口ユニット33の外側から内側へと飛び込む場合がある。特に、右打ち時には遊技球が右開口部33dから特図1始動入賞口36に入賞することができるので、右打ちとなる電サポ中でも特図1の保留記憶を増加させることができる。このため、一見特図1と特図2とに交互に入賞が発生するように見えて、変則的な入賞が発生するので、遊技の興趣を高めることができる。
〔第4の実施の形態の変形例1〕
第4の実施の形態の変形例1では、第2遊技状態において隠蔽シャッター画像86が保留アイコン表示領域80bを全て隠蔽する。また、第4の実施の形態の変形例1では、識別アイコン84は特図2識別アイコン84bのみを表示する。
図150は、本発明の第4の実施の形態の変形例1の第2遊技状態における表示画面を説明する図である。
また、図151は、本発明の第4の実施の形態の変形例1の第1遊技状態における待機保留表示領域80と消化保留表示領域88の拡大図である。
本変形例では、第2遊技状態になると隠蔽シャッター画像86が保留アイコン表示領域80bを全て隠蔽する。そのため、遊技者の視線を保留アイコン表示領域80bから表示画面を中心とした周辺部に移行させることができ、演出部521や可動演出部材44による予告変化を遊技者に楽しんでもらうことができる。
隠蔽シャッター画像86が保留アイコン表示領域80bを全て隠蔽する代わりに、第2遊技状態中は保留アイコン表示領域80bそのものの表示が消えてもよい。また、隠蔽シャッター画像86は、識別アイコン表示領域80aも全て隠蔽して、遊技者が保留数を把握できないようにしてもよい。
また、本変形例では、図151に拡大して示すように、遊技状態を問わず識別アイコン84は特図2識別アイコン84bのみが表示される。特図1識別アイコン84aのみが表示されてもよい。そのため、演出制御装置300の制御負荷を軽減することができる。
消化保留表示領域88には、特図識別アイコン84が表示されないため、特図の種類(遊技者に不利なラウンド振分の記憶か有利なラウンド振分の記憶か)を遊技者に意識させずに変動表示ゲームを楽しんでもらうことができる。
(第4の実施の形態の変形例1の効果)
以上のように、本発明の第4の実施の形態の変形例1によれば、第2遊技状態になると隠蔽シャッター画像86が保留アイコン表示領域80bを全て隠蔽する。そのため、遊技者の視線を保留アイコン表示領域80bから表示画面を中心とした周辺部に移行させることができ、演出部521や可動演出部材44による予告変化を遊技者に楽しんでもらうことができる。
また、本発明の第4の実施の形態の変形例1によれば、遊技状態を問わず識別アイコン84は特図2識別アイコン84bのみが表示される。そのため、演出制御装置300の制御負荷を軽減することができる。
また、本発明の第4の実施の形態の変形例1によれば、消化保留表示領域88には、特図識別アイコン84が表示されない。そのため、特図の種類を遊技者に意識させずに変動表示ゲームを楽しんでもらうことができる。
〔第4の実施の形態の変形例2〕
第4の実施の形態の変形例2では、第2遊技状態であっても特定リーチを実行している期間は、各演出部521が初期位置に移動する。
〔画面等の遷移図〕
図152は、本発明の第4の実施の形態の変形例2の第2遊技状態における演出部521及び可動演出部材44の動作を説明する画面等の遷移図である。
図152の(A)は、第2遊技状態においてリーチが発生したことを表している。ここで、リーチがノーマルリーチである場合とロングリーチである場合に分かれる。
ノーマルリーチである場合には、(B−1)に示すように、演出部521は演出位置において発光しており、図柄が確定する(C−1)においても演出位置において演出を実行する。
これに対して、ロングリーチ以上(ロングリーチ、スペシャル1〜4リーチ)である場合には、(B−2)に示すように、第2遊技状態であっても、リーチが発生した直後に演出部521が演出位置から初期位置へと移動し、保留表示態様から装飾装置46としての装飾発光態様に移行する。この場合、演出部521はそのまま保留表示態様であってもよい。
そして、はずれの場合は(C−1)に遷移し、当りの場合は(C−2)に遷移する。(C−2)では、大当りが確定し、演出部が一斉に点滅等の発光演出を実行する。
大当り確定後、(C−3)に示すように、大当り中(特別遊技状態)に移行すると、演出部521が演出位置に移動し、保留表示態様として発光する。
(第4の実施の形態の変形例2の効果)
以上のように、本発明の第4の実施の形態の変形例2によれば、第2遊技状態においてロングリーチが発生すると、演出部521が表示装置41の前方の演出位置から表示装置41の側方の初期位置に移動する。そのため、表示画面の視認性が向上し、遊技者にリーチ演出を十分に視認させることができる。また、各演出部521においてもリーチ演出として装飾発光するため、リーチ演出の演出性が向上する。
また、本発明の第4の実施の形態の変形例2によれば、ロングリーチが大当りで確定すると演出部521が待機位置から演出位置に復帰する。そのため、発光予告が実行される状態を十分に確保することができる。また、ロングリーチ以上のリーチ中は演出部521が脇で控え、大当り確定後に演出部521が演出位置に移動することで、さらに大当りの特別感を演出することができる。
〔第4の実施の形態の変形例3〕
第4の実施の形態の変形例3では、擬似連変動中に演出部521が演出位置に移動して、擬似連変動が進む毎に演出部521が消灯するカウントダウン型の擬似保留として機能する。
〔画面等の遷移図〕
図153は、本発明の第4の実施の形態の変形例3の擬似連変動が発生した場合の表示部及び可動演出部材44の動作を説明する画面等の遷移図である。
図153の(A)は、擬似連変動の1回目が開始する状態を表している。擬似連変動が開始されるまで演出部521は初期位置において装飾発光態様で発光する。
(B)は、擬似連変動の1回目が開始されて演出部521が演出位置に移動した状態を表している。右下の演出部521eを除く7個の演出部521が白態様で発光する。演出部521は画面演出に連動して遥動してもよい。右下の演出部521eは、擬似連変動の1回目が実行されていることを表すために消灯している。
(C)は、擬似連変動の2回目が開始された状態を表している。演出部521fは、擬似連変動の2回目が実行されていることを表すために消灯している。
(D)は、擬似連変動の2回目が進行した状態を表している。
(E)は、擬似連変動の3回目が開始された状態を表している。演出部521gは、擬似連変動の3回目が実行されていることを表すために消灯している。
(F)は、擬似連変動の3回目が進行した状態を表している。
(G)は、擬似連変動の4回目が開始された状態を表している。演出部521hは、擬似連変動の4回目が実行されていることを表すために消灯している。
(H)は、擬似連変動の4回目が進行した状態を表している。
(第4の実施の形態の変形例3の効果)
以上のように、本発明の第4の実施の形態の変形例3によれば、擬似連変動の開始に合わせて演出部521が初期位置から演出位置に移動し、擬似連変動の回数が進む毎に演出部521が消灯する。そのため、擬似連変動における演出性が向上するとともに、何変動目であるかを遊技者に直感的に把握させることができ、遊技の興趣が向上する。
〔第4の実施の形態の変形例4〕
第4の実施の形態の変形例4では、擬似連変動が進む毎に演出部521が演出位置へと移動するカウントアップ型の擬似保留として機能する。
〔画面等の遷移図〕
図154は、本発明の第4の実施の形態の変形例4の擬似連変動が発生した場合の演出部521及び可動演出部材44の動作を説明する画面等の遷移図である。
図154の(A)は、擬似連変動の1回目が開始する状態を表している。擬似連変動が開始されるまで演出部521は初期位置において装飾発光態様で発光する。
(B)は、擬似連変動の1回目が開始されて左上の演出部521aが演出位置に移動した状態を表している。演出位置に移動した演出部521の発光態様は、装飾発光態様から擬似連発光態様へと移行する。
(C)は、擬似連変動の2回目が開始された状態を表している。
(D)は、擬似連変動の2回目が進行した状態を表している。演出部521bが演出位置へと移動している。
(E)は、擬似連変動の3回目が開始された状態を表している。
(F)は、擬似連変動の3回目が進行した状態を表している。演出部521cが演出位置へと移動している。
(G)は、擬似連変動の4回目が開始された状態を表している。
(H)は、擬似連変動の4回目が進行した状態を表している。
(第4の実施の形態の変形例4の効果)
以上のように、本発明の第4の実施の形態の変形例4によれば、擬似連変動の回数が進む毎に演出部521が演出位置へと移動する。そのため、擬似連変動における演出性が向上するとともに、何変動目であるかを遊技者に直感的に把握させることができ、遊技の興趣が向上する。
〔第4の実施の形態の変形例5〕
第4の実施の形態の変形例5では、保留アイコン83の表示態様を変化させる予告示唆キャラクタ73の働きかけによって保留アイコン83が変化する。
〔予告示唆キャラクタ〕
図155は、本発明の第4の実施の形態の変形例5の予告示唆キャラクタ73を説明する図である。
また、図156は、本発明の第4の実施の形態の変形例5の予告示唆キャラクタ73による保留アイコン83の変化を説明する画面遷移図である。
本変形例の予告示唆キャラクタ73は、図155に一例として示すように、白態様の保留アイコン83に作用して白態様の保留アイコン83の発光態様を変化させるキャラクタA73c、青態様の保留アイコン83に作用して青態様の保留アイコン83の発光態様を変化させるキャラクタB73d、赤態様の保留アイコン83に作用して赤態様の保留アイコン83の発光態様を変化させるキャラクタC73eが用意される。
予告示唆キャラクタ73は、待機中の(未消化の)保留アイコン83及び実行中の(消化中の)保留アイコン83に作用することができる。
図156の(A)には、消化保留表示領域88に白の保留アイコン83が表示され、保留アイコン表示領域80bには、エフェクト付白の保留アイコン83a、白の保留アイコン83b〜83d、エフェクト付青の保留アイコン83eが表示されている。エフェクト付の保留アイコン83が2個あるため、この後予告示唆アイコンが2個登場する。
(B)は、保留記憶が1個消化されてエフェクト付白の消化中に、キャラクタA73cが先に出現し、続いてキャラクタB73dが出現した状態を表している。そして、キャラクタA73cは、実行中の保留アイコン83に作用して青態様へと変化させている。変化対象の保留アイコン83(ガセエフェクト態様の保留アイコン83を含む)が複数ある場合には、時間差を付けて予告示唆キャラクタ73が登場して保留アイコン83を変化させる。
(C)は、続くキャラクタB73dがエフェクト付青の保留アイコン83dを赤態様に変化させた状態を表している。なお、同一色のエフェクト付保留アイコン83が複数表示されている場合には、1の予告示唆キャラクタ73が同一色のエフェクト付保留アイコン83に作用して保留アイコン83の態様を変化させることができる。
(第4の実施の形態の変形例5の効果)
以上のように、本発明の第4の実施の形態の変形例5によれば、予告示唆キャラクタ73は、第1の実施の形態のように信頼度に対応して設定されるのではなく、保留アイコン83の態様に対応して設定される。また、予告示唆キャラクタ73は、エフェクト付の保留アイコン83に働きかけて(作用して)保留アイコン83を変化させる。そのため、予告示唆キャラクタ73による演出によって遊技者の目を楽しませることができ、遊技の興趣が向上する。
(第5の実施の形態)
第1から第4までの実施の形態では、保留アイコン83の変化を示唆するエフェクト付の保留アイコン83が所定条件下で信頼度の報知態様を変化させた。これに対して、第5の実施の形態では、保留変化を引き起こすための保留チェンジワープ装置75が設けられ、保留数が一定数以上になる等の条件をみたすと、保留チェンジワープ装置75への入球に基づいて保留アイコン83が変化する。
〔遊技盤〕
図157は、本発明の第5の実施の形態の遊技盤30の正面図である。本実施形態では、センターケース40内に保留チェンジワープ装置75と通過ゲート76が設けられることが特徴である。
センターケース40内には、上から順に「MEMORY CHANCE」の文字が描かれたチャンス報知部77、保留チェンジワープ装置75、表示装置41、ステージ43へと遊技球を導くワープ装置42、ステージ43が設けられる。
保留チェンジワープ装置75は、例えば、センターケース40の頂部に入口(保留チェンジワープ入口)75aが設けられ、保留チェンジワープ入口75aから表示装置41の右上の領域へと通路の前半部75bが導かれ、表示装置41の右上の領域から表示装置41の右下の領域へと通路の後半部75cが配置される。通路の後半部75cの下方には、保留チェンジワープ装置75に入球した遊技球を検出する通過ゲート76が設けられ、通過ゲート76を通過した遊技球はアウト球となる。なお、保留チェンジワープ入口75aをアウト口とみなしても良い。
チャンス報知部77及び通過ゲート76は、ともに内部にLED(図示省略)を備え、発光可能である。
保留チェンジワープ入口75aの直上部であって、センターケース40の外側の遊技領域32の左右には、1組の障害釘32aが配設される。1組の障害釘32aは、遊技球が通過可能な幅をもって配設される。
その他のセンターケース40の外側の遊技領域32の配置や構成については、第4の実施の形態と同一であるため、説明を省略する。
なお、第4の実施の形態と同様に、本実施形態においても特図2の方が大当り時のラウンド振分が遊技者にとって有利な振分となっている。
〔保留チェンジ演出処理〕
図158は、本発明の第5の実施の形態の保留チェンジ演出処理の手順を示すフローチャートである。
演出制御装置300は、まず、現在の保留数が上限値であるか否かを判定する(B5001)。上限値は、例えば8に設定される。
現在の保留数が上限値ではない場合(B5001の結果が「N」)のみ、演出制御装置300は、特定リーチ(SPリーチ)を実行中であるか否かを判定する(B5002)。特定リーチを実行中ではない場合には(B5002の結果が「N」)、演出制御装置300は、チャンス報知部77及び通過ゲート76を消灯し(B5003)、本処理を終了する。
現在の保留数が上限値である場合(B5001の結果が「Y」)又は、保留数が上限値ではない場合であっても特定リーチを実行中である場合には(B5002の結果が「Y」)、演出制御装置300は、チャンス報知部77及び通過ゲート76を発光させる(B5004)。
次に、演出制御装置300は、遊技球が通過ゲート76を通過したか否かを判定する(B5005)。通過していない場合には(B5005の結果が「N」)、本処理を終了する。
通過した場合には(B5005の結果が「Y」)、演出制御装置300は、通過音を出力し(B5006)、待機保留表示領域80に表示されている保留アイコン83をフレームアウトする(B5007)。
次に、演出制御装置300は、待機保留記憶領域363〜366から最終保留アイコン情報を取得し(B5008)、最終保留アイコン情報に応じた保留アイコン83を決定する(B5009)。
次に、演出制御装置300は、決定した保留アイコン83を待機保留表示領域80にフレームインし(B5010)、本処理を終了する。
このように、保留数が上限である8個に達した場合や、SPリーチが実行された場合に通過ゲート76が有効となり、保留チェンジワープ装置75に入球があった場合には保留アイコン83の変化が発生する。
なお、既に保留アイコン83が変化している場合に、遊技球がさらに通過ゲート76を通過した場合には、保留アイコン83のランクをアップさせて予告の信頼度をさらに高めるようにしてもよい。
〔保留アイコンの変化〕
図159A、図159Bは、本発明の第5の実施の形態の保留アイコン83の変化を説明するためのセンターケース40内の正面図であり、(A)は通過ゲート76が有効化していない状態、(B)は通過ゲート76が有効化した状態、(C)は有効状態の通過ゲート76を遊技球が通過した状態、(D)は保留アイコン83が変化した状態を表す図である。
図159A(A)は、保留数が7個であり、通過ゲート76が有効化していない状態を表している。チャンス報知部77及び通過ゲート76は消灯しており、保留チェンジワープ装置75に入球しても保留アイコン83の変化は生じない。
(B)は、保留数が8個となり、通過ゲート76が有効化した状態を表している。通過ゲート76が有効になると、チャンス報知部77及び通過ゲート76が発光して有効化を報知する。有効化の報知として球流路75b、75cも発光してもよい。
(C)は、遊技球が通過ゲート76を通過して保留アイコン83が一旦保留アイコン表示領域80bからフレームアウトする状態を表している。有効化した通過ゲート76を遊技球が通過したことで、通過音が出力される。
(D)は、保留アイコン83の表示態様が変化して保留アイコン表示領域80bにフレームインした状態を表している。また、遊技球が通過ゲート76を通過したのでチャンス報知部77と通過ゲート76が消灯している。なお、実行中の保留記憶の保留アイコン83もフレームアウト及びフレームインして表示態様が変化してもよい。
(第5の実施の形態の効果)
以上のように、本発明の第5の実施の形態によれば、保留数が上限に達するかSPリーチが実行されると通過ゲート76が有効となり、遊技球が通過ゲート76を通過すると変化対象の保留アイコン83が一斉に変化する。そのため、爽快感ともにこれまでにない斬新な演出を遊技者に提供することができ、遊技の興趣が向上する。
また、遊技球が有効化している通過ゲート76を通過すると、全ての保留アイコン83が一斉にフレームアウトした後に変化後の表示態様でフレームインするので、遊技者に期待感を与えることができる。
なお、本発明の遊技機は、遊技機として、前記実施の形態に示されるようなパチンコ遊技機に限られるものではなく、例えば、その他のパチンコ遊技機、アレンジボール遊技機、雀球遊技機などの遊技球を使用するすべての遊技機に適用可能である。また、本発明をスロットマシンに適用することも可能である。このスロットマシンとしてはメダルを使用するスロットマシンに限られるものではなく、例えば、遊技球を使用するスロットマシンなどのすべてのスロットマシンが含まれる。また、前述の各変形例の構成は適宜組み合わせて適用することが可能である。
また、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10 遊技機
11 本体枠
12 前面枠(遊技枠)
13 突出演出ユニット
15 ガラス枠
19 スピーカ
24 操作ハンドル
25 演出ボタン
30 遊技盤
32 遊技領域
34 普通図柄始動ゲート(普図始動ゲート)
35 一般入賞口
36 始動入賞口(第1始動入賞領域)
37 普通変動入賞装置
37b 可動部材(可動片)
38 第1特別変動入賞装置
39 第2特別変動入賞装置
40 センターケース
41 表示装置
44 盤演出装置(可動演出部材、可動部材)
46 装飾装置(装飾部材)
48 入賞振分機構
50 一括表示装置(LED)
61 磁気センサスイッチ
62 電波センサ
63 ガラス枠開放検出スイッチ
64 前面枠開放検出スイッチ
71 外部情報端子
73 予告示唆キャラクタ
74 予告キャラクタ
75 保留チェンジワープ装置
76 通過ゲート
77 チャンス報知部
79 変動表示領域
80 待機保留表示領域
80a 識別アイコン表示領域
80b 保留アイコン表示領域
81 特定演出領域
83 保留アイコン
84 識別アイコン
85 予定アイコン
86 隠蔽シャッター画像
87 モード表示部
88 消化保留表示領域
89a 特図1保留数表示部
89b 特図2保留数表示部
91 払出モータ
100 遊技制御装置(主基板)
200 払出制御装置
300 演出制御装置
400 電源装置
500 保留表示ユニットケース
501 ベース部材
502 遮蔽壁部(遮蔽部)
503 透光レンズ部
510 保留表示ユニット(第2表示部)
511 保留表示部(メカ保留記憶)
512 花弁(可動部材)
513 保留表示LED(保留灯)
514 ボックス部
515 扉(可動部材)
516 操作示唆発光部
520 ユニットベース
521 演出部

Claims (3)

  1. 始動口への遊技球の入賞に基づき変動表示ゲームを実行し、該変動表示ゲームが特別結果となった場合に、遊技者に有利な特別遊技状態を発生可能な遊技機において、
    前記始動口への遊技球の入賞に基づき前記変動表示ゲームの実行権利となる始動記憶を規定数まで記憶することが可能な始動記憶手段と、
    前記始動記憶手段による始動記憶の記憶数に対応して第1表示部の表示態様を変化させることで保留表示を行うことが可能な第1保留表示手段と、
    前記始動記憶手段による始動記憶の記憶数に対応して第2表示部の表示態様を変化させることで保留表示を行うことが可能な第2保留表示手段と、
    前記第2表示部を前記第1表示部による保留表示が遮蔽されない第1位置と遮蔽される第2位置との間で移動させることが可能な表示部移動手段と、
    前記第1位置に配置されている前記第2表示部の前方に位置して当該第2表示部の視認を規制する遮蔽部と、を備え、
    前記第2表示部は、前記規定数に対応する数の保留灯を有し、
    前記遮蔽部は、前記保留灯からの光を透過可能な透光レンズ部を備え、
    前記表示部移動手段は、遊技の進行に応じて前記第2表示部を前記第1位置又は前記第2位置に移動させ
    前記第2保留表示手段は、前記第2表示部が前記第1位置に配置されている場合に前記保留灯を所定の態様で発光させて前記透光レンズ部において発光演出を行うことを特徴とする遊技機。
  2. 始動口への遊技球の入賞に基づき変動表示ゲームを実行し、該変動表示ゲームが特別結果となった場合に、遊技者に有利な特別遊技状態を発生可能な遊技機において、
    前記始動口への遊技球の入賞に基づき前記変動表示ゲームの実行権利となる始動記憶を規定数まで記憶することが可能な始動記憶手段と、
    前記始動記憶手段による始動記憶の記憶数に対応して第1表示部の表示態様を変化させることで保留表示を行うことが可能な第1保留表示手段と、
    前記始動記憶手段による始動記憶の記憶数に対応して第2表示部の表示態様を変化させることで保留表示を行うことが可能な第2保留表示手段と、
    前記第2表示部を前記第1表示部による保留表示が遮蔽されない第1位置と遮蔽される第2位置との間で移動させることが可能な表示部移動手段と、を備え、
    前記第1表示部による保留表示は、前記第2表示部が前記第2位置に配置されている場合であっても、遊技者が視点をずらすことで視認可能となっており、
    前記表示部移動手段は、遊技の進行に応じて前記第2表示部を前記第1位置又は前記第2位置に移動させることを特徴とする遊技機。
  3. 前記始動記憶手段に記憶される前記始動記憶に対応する前記変動表示ゲームの結果を当該変動表示ゲームの実行前に事前判定することが可能な事前判定手段を備え、
    前記第1保留表示手段は、前記事前判定手段の事前判定の結果に基づき、前記第1表示部で行う保留表示を予告表示態様とすることが可能であることを特徴とする請求項2に記載の遊技機。
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