本発明を実施するための実施形態を、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下では、携帯電子機器の例として、スマートフォンについて説明する。
スマートフォン1を含む制御システム100の概略構成について説明する。図1は、制御システムの概略構成を示す模式図である。制御システム100は、スマートフォン1と、路側機104と、を含む。なお、図1では、1つの交差点の1つのスマートフォン1と4つの路側機104とを示しているが、制御システム100は、多数のスマートフォン1と多数の路側機104と、を含む。制御システム100は、スマートフォン1と通信を行い、スマートフォン1にスマートフォン1の周囲の状況に関する情報を送信する種々の通信機器を含む。
路側機104は、信号機106、信号機108の表示を制御する。信号機106、信号機108は、交差点109に配置されている。交差点109は、車両が通行する道路に横断歩道110が設けられている。信号機106は、車両102に対して設置されている。信号機106は、交差点109の各道路に配置され、対応する道路が通行可能な状態であるか、通行禁止の状態であるかを示す。信号機108は、横断歩道110を横断する歩行者に対して配置されている。信号機108は、交差点109の各横断歩道110に配置され、対応する横断歩道110が通行可能な状態であるか、通行禁止の状態であるかを示す。なお、本実施形態では、交差点109が横断歩道110を備えるとしたが、交差点109は、信号機106が設置されていればよく、横断歩道110を備えていなくてもよい。
路側機104は、通信部112と、制御部114と、記憶部116と、を有する。通信部112は、無線により通信する。通信部112によってサポートされる通信方式は、無線通信規格である。無線通信規格として、例えば、WiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)、IEEE802.11、Bluetooth(登録商標)、IrDA(Infrared Data Association)、NFC(Near Field Communication)等がある。無線通信規格として、例えば、さらに、2G、3G、4G等のセルラーフォンの通信規格がある。セルラーフォンの通信規格として、例えば、LTE(Long Term Evolution)、W−CDMA(Wideband Code Division Multiple Access)、CDMA2000、PDC(Personal Digital Cellular)、GSM(登録商標)(Global System for Mobile Communications)、PHS(Personal Handy−phone System)等がある。通信部112は、上述した通信規格の1つ又は複数をサポートしていてもよい。通信部112は、有線による通信をサポートしてもよい。有線による通信は、例えば、イーサネット(登録商標)、ファイバーチャネル等を含む。通信部112は、他の路側機104、信号機106、信号機108と通信を行い、信号機106、108の表示を制御する信号を出力する。また、通信部112は、近距離無線通信で所定領域120内にある通信機器、具体的には、車両102に搭載されている通信機器や、スマートフォン1と通信を行い、データの送受信を行う。
制御部114は、演算処理装置である。演算処理装置は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、SoC(System−on−a−chip)、MCU(Micro Control Unit)、及びFPGA(Field−Programmable Gate Array)を含むが、これらに限定されない。制御部114は、路側機104の動作を統括的に制御して各種の機能を実現する。
具体的には、制御部114は、記憶部116に記憶されているデータを必要に応じて参照しつつ、記憶部116に記憶されているプログラムに含まれる命令を実行する。そして、制御部114は、データ及び命令に応じて機能部を制御し、それによって各種機能を実現する。
記憶部116は、プログラム及びデータを記憶する。記憶部116は、制御部114の処理結果を一時的に記憶する作業領域としても利用される。記憶部116は、半導体記憶媒体、及び磁気記憶媒体等の任意の非一過的(non−transitory)な記憶媒体を含んでよい。記憶部116は、複数の種類の記憶媒体を含んでよい。記憶部116は、メモリカード、光ディスク、又は光磁気ディスク等の可搬の記憶媒体と、記憶媒体の読み取り装置との組み合わせを含んでよい。記憶部116は、RAM(Random Access Memory)等の一時的な記憶領域として利用される記憶デバイスを含んでよい。
記憶部116に記憶されるプログラムには、信号機106、信号機108の表示制御を実行するプログラムと、所定の範囲にある通信機器との通信確立処理及びデータの送受信の制御を実行するプログラムと、を含む。記憶部116に記憶されるデータには、各位置に設置された信号機106、信号機108の表示を制御する基準のデータや、他の通信機器に送信するデータ等を含む。
路側機104は、交差点109に対して設置された他の路側機104と通信を行い、交差点109に配置された信号機106、信号機108の表示を制御する。具体的には、路側機104は、交差する道路の一方の道路の信号機106、信号機108を通行可能な表示とし、交差する道路の他方の道路の信号機106、信号機108を通行不可の表示とする。路側機104は、この状態から、所定時間が経過した場合、交差する道路の両方の信号機106、信号機108を通行不可の表示とした後、交差する道路の一方の道路の信号機106、信号機108を通行不可の表示とし、交差する道路の他方の道路の信号機106、信号機108を通行可能な表示とする。これにより、路側機104は、交差点109を通行できる車両102や人を制限し、交差点109での事故の発生を抑制する。また、路側機104は、車両に対する信号機106と、歩行者に対する信号機108と、を別々に制御し、歩行者のみが通行可能な状態や、車両のみが通行可能な状態とすることもできる。
図2から図4を参照しながら、実施形態の1つに係るスマートフォン1の全体的な構成について説明する。図2から図4に示すように、スマートフォン1は、ハウジング20を有する。ハウジング20は、フロントフェイス1Aと、バックフェイス1Bと、サイドフェイス1C1〜1C4とを有する。フロントフェイス1Aは、ハウジング20の正面である。バックフェイス1Bは、ハウジング20の背面である。サイドフェイス1C1〜1C4は、フロントフェイス1Aとバックフェイス1Bとを接続する側面である。以下では、サイドフェイス1C1〜1C4を、どの面であるかを特定することなく、サイドフェイス1Cと総称することがある。
スマートフォン1は、タッチスクリーンディスプレイ2と、ボタン3A〜3Cと、照度センサ4と、近接センサ5と、レシーバ7と、マイク8と、カメラ12とをフロントフェイス1Aに有する。スマートフォン1は、スピーカ11と、カメラ13と、発光部23と、をバックフェイス1Bに有する。スマートフォン1は、ボタン3D〜3Fと、コネクタ14とをサイドフェイス1Cに有する。以下では、ボタン3A〜3Fを、どのボタンであるかを特定することなく、ボタン3と総称することがある。
タッチスクリーンディスプレイ2は、ディスプレイ2Aと、タッチスクリーン2Bとを有する。図2の例では、ディスプレイ2A及びタッチスクリーン2Bはそれぞれ略長方形状であるが、ディスプレイ2A及びタッチスクリーン2Bの形状はこれに限定されない。ディスプレイ2A及びタッチスクリーン2Bは、それぞれが正方形又は円形等のどのような形状もとりうる。図2の例では、ディスプレイ2A及びタッチスクリーン2Bは重なって位置しているが、ディスプレイ2A及びタッチスクリーン2Bの位置はこれに限定されない。ディスプレイ2A及びタッチスクリーン2Bは、例えば、並んで位置してもよいし、離れて位置してもよい。図2の例では、ディスプレイ2Aの長辺はタッチスクリーン2Bの長辺に沿っており、ディスプレイ2Aの短辺はタッチスクリーン2Bの短辺に沿っているが、ディスプレイ2A及びタッチスクリーン2Bの重ね方はこれに限定されない。ディスプレイ2Aとタッチスクリーン2Bとが重なって位置する場合、例えば、ディスプレイ2Aの1ないし複数の辺は、タッチスクリーン2Bのいずれの辺とも沿っていなくてもよい。
ディスプレイ2Aは、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)、有機ELディスプレイ(OELD:Organic Electro−Luminescence Display)、又は無機ELディスプレイ(IELD:Inorganic Electro−Luminescence Display)等の表示デバイスを備える。ディスプレイ2Aは、文字、画像、記号、及び図形等のオブジェクトを表示する。
タッチスクリーン2Bは、タッチスクリーン2Bに対する指、ペン、又はスタイラスペン等の接触を検出する。タッチスクリーン2Bは、複数の指、ペン、又はスタイラスペン等がタッチスクリーン2Bに接触した位置を検出することができる。
タッチスクリーン2Bの検出方式は、静電容量方式、抵抗膜方式、表面弾性波方式、赤外線方式、及び荷重検出方式等の任意の方式でよい。以下の説明では、説明を簡単にするため、ユーザはスマートフォン1を操作するために指を用いてタッチスクリーン2Bに接触するものと想定する。
スマートフォン1は、タッチスクリーン2Bにより検出された接触、接触が検出された位置、接触が検出された位置の変化、接触が検出された間隔、及び接触が検出された回数の少なくとも1つに基づいてジェスチャの種別を判別する。ジェスチャは、タッチスクリーン2Bに対して行われる操作である。スマートフォン1によって判別されるジェスチャは、例えば、タッチ、ロングタッチ、リリース、スワイプ、タップ、ダブルタップ、ロングタップ、ドラッグ、フリック、ピンチイン、及びピンチアウトを含むがこれらに限定されない。
図5は、スマートフォン1のブロック図である。スマートフォン1は、タッチスクリーンディスプレイ2と、ボタン3と、照度センサ4と、近接センサ5と、通信ユニット6と、レシーバ(音出力部)7と、マイク(音入力部)8と、ストレージ9と、コントローラ10と、スピーカ11と、カメラ12及び13と、コネクタ14と、加速度センサ15と、方位センサ16と、ジャイロスコープ17と、磁気センサ18と、気圧センサ19と、バイブレータ22と、発光部23と、GPS受信機24と、を有する。なお、スマートフォン1は、GPS受信機24の代替、或いは、補完として、GPS衛星以外の測位用人工衛星からの電波信号の受信機を有してもよい。GPS衛星以外の測位用人工衛星は、例えば、GLONASS(Global Navigation Satellite System)の人工衛星、IRNSS(Indian Regional Navigational Satellite System)の人工衛星、COMPASSの人工衛星、GALILEOの人工衛星、等を含む。
タッチスクリーンディスプレイ2は、上述したように、ディスプレイ2Aと、タッチスクリーン2Bとを有する。ディスプレイ2Aは、文字、画像、記号、又は図形等を表示する。タッチスクリーン2Bは、接触を検出する。コントローラ10は、スマートフォン1に対するジェスチャを検出する。具体的には、コントローラ10は、タッチスクリーン2Bと協働することによって、タッチスクリーン2B(タッチスクリーンディスプレイ2)に対する操作(ジェスチャ)を検出する。
ボタン3は、ユーザによって操作される。ボタン3は、ボタン3A〜ボタン3Fを有する。コントローラ10はボタン3と協働することによってボタン3に対する操作を検出する。ボタン3に対する操作は、例えば、クリック、ダブルクリック、トリプルクリック、プッシュ、及びマルチプッシュを含むが、これらに限定されない。
ボタン3A〜3Cは、例えば、ホームボタン、バックボタンまたはメニューボタンである。ボタン3Dは、例えば、スマートフォン1のパワーオン/オフボタンである。ボタン3Dは、スリープ/スリープ解除ボタンを兼ねてもよい。ボタン3E及び3Fは、例えば、音量ボタンである。
照度センサ4は、スマートフォン1の周囲光の照度を検出する。照度は、光の強さ、明るさ、又は輝度を示す。照度センサ4は、例えば、ディスプレイ2Aの輝度の調整に用いられる。近接センサ5は、近隣の物体の存在を非接触で検出する。近接センサ5は、磁界の変化または超音波の反射波の帰還時間の変化等に基づいて物体の存在を検出する。近接センサ5は、例えば、タッチスクリーンディスプレイ2が顔に近付けられたことを検出する。照度センサ4及び近接センサ5は、1つのセンサとして構成されていてもよい。照度センサ4は、近接センサとして用いられてもよい。
通信ユニット6は、無線により通信する。ある実施形態の通信ユニット6は、少なくとも近距離無線の機能を備えている。通信ユニット6によってサポートされる通信方式は、無線通信規格である。無線通信規格として、例えば、2G、3G、4G、5G等のセルラーフォンの通信規格がある。セルラーフォンの通信規格として、例えば、LTE(Long Term Evolution)、W−CDMA(Wideband Code Division Multiple Access)、CDMA2000、PDC(Personal Digital Cellular)、GSM(登録商標)(Global System for Mobile Communications)、PHS(Personal Handy−phone System)等がある。無線通信規格として、さらに、例えば、WiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)、IEEE802.11(a,b,n,pを含む)、Bluetooth(登録商標)、IrDA(Infrared Data Association)、NFC(Near Field Communication)等がある。通信ユニット6は、上述した通信規格の1つ又は複数をサポートしていてもよい。通信ユニット6は、有線による通信をサポートしてもよい。有線による通信は、例えば、イーサネット(登録商標)、ファイバーチャネル等を含む。実施形態の1つにおいて、通信ユニット6は、道路傍に配置される路側機との通信を可能とするための通信規格をサポートしてよい。例えば、スマートフォン1は、通信ユニット6を介して路側機と通信することにより、高度道路交通システムの情報を取得してよい。実施形態の1つにおいて、通信ユニット6は、車両に搭載される通信機器との通信を可能とするための通信規格をサポートしてよい。例えば、スマートフォン1は、通信ユニット6を介して車両と通信することにより、車両の情報を取得してよい。
レシーバ7及びスピーカ11は、音出力部である。レシーバ7及びスピーカ11は、コントローラ10から送信される音信号を音として出力する。レシーバ7は、例えば、通話時に相手の声を出力するために用いられる。スピーカ11は、例えば、着信音及び音楽を出力するために用いられる。レシーバ7及びスピーカ11の一方が、他方の機能を兼ねてもよい。マイク8は、音入力部である。マイク8は、ユーザの音声等を音信号へ変換してコントローラ10へ送信する。
ストレージ9は、プログラム及びデータを記憶する。ストレージ9は、コントローラ10の処理結果を一時的に記憶する作業領域としても利用される。ストレージ9は、半導体記憶媒体、及び磁気記憶媒体等の任意の非一過的(non−transitory)な記憶媒体を含んでよい。ストレージ9は、複数の種類の記憶媒体を含んでよい。ストレージ9は、メモリカード、光ディスク、又は光磁気ディスク等の可搬の記憶媒体と、記憶媒体の読み取り装置との組み合わせを含んでよい。ストレージ9は、RAM(Random Access Memory)等の一時的な記憶領域として利用される記憶デバイスを含んでよい。
ストレージ9に記憶されるプログラムには、フォアグランド又はバックグランドで実行されるアプリケーションと、アプリケーションの動作を支援する制御プログラムとが含まれる。アプリケーションは、例えば、ディスプレイ2Aに画面を表示させ、タッチスクリーン2Bを介して検出されるジェスチャに応じた処理をコントローラ10に実行させる。制御プログラムは、例えば、OSである。アプリケーション及び制御プログラムは、通信ユニット6による通信又は非一過的な記憶媒体を介してストレージ9にインストールされてもよい。
ストレージ9は、例えば、制御プログラム9A、状況判定データ9B、移動状態データ9C及び設定データ9Dを記憶する。状況判定データ9Bは、各種センサで検出した情報に基づいて周囲の状況を判定する情報、及び周囲の情報に基づいてスマートフォン1で実行する処理に関する情報を含む。状況判定データ9Bは、所定の処理を実行させる領域である所定領域にユーザがいるか否かを判定する基準のデータを記憶している。具体的には、路側機と通信を確立している場合は、所定領域にいると判定するデータを記憶している。また、状況判定データ9Bは、路側機から取得した情報に基づいて、通行可能な領域と、通行できない領域とを判定するデータを記憶している。移動状態データ9Cは、ユーザの移動方法の推定に用いられる情報を含む。移動状態データ9Cは、予め試験やシミュレーション等によって検出した、センサの検出結果と移動方法との対応関係を記憶している。ある実施形態の移動状態データ9Cは、ユーザが歩行しているか否かを判定する基準のデータを記憶している。設定データ9Dは、スマートフォン1の動作に関する各種の設定に関する情報を含む。
制御プログラム9Aは、スマートフォン1を稼働させるための各種制御に関する機能を提供する。制御プログラム9Aは、例えば、通信ユニット6、レシーバ7、及びマイク8等を制御することによって、通話を実現させる。制御プログラム9Aが提供する機能には、ディスプレイ2Aに表示する情報を制御する機能が含まれる。制御プログラム9Aが提供する機能には、タッチスクリーン2Bを介して検出されたジェスチャに応じて、ディスプレイ2Aに表示されている情報を変更する等の各種制御を行う機能が含まれる。制御プログラム9Aが提供する機能は、メールアプリケーション等の他のプログラムが提供する機能と組み合わせて利用されることがある。
コントローラ10は、演算処理装置である。演算処理装置は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、SoC(System−on−a−chip)、MCU(Micro Control Unit)、及びFPGA(Field−Programmable Gate Array)を含むが、これらに限定されない。コントローラ10は、スマートフォン1の動作を統括的に制御して各種の機能を実現する。
具体的には、コントローラ10は、ストレージ9に記憶されているデータを必要に応じて参照しつつ、ストレージ9に記憶されているプログラムに含まれる命令を実行する。そして、コントローラ10は、データ及び命令に応じて機能部を制御し、それによって各種機能を実現する。機能部は、例えば、ディスプレイ2A、通信ユニット6、レシーバ7、及びスピーカ11の少なくとも1つを含んでもよくこれらに限定されない。コントローラ10は、検出部の検出結果に応じて、制御を変更することがある。検出部は、例えば、タッチスクリーン2B、ボタン3、照度センサ4、近接センサ5、マイク8、カメラ12、カメラ13、加速度センサ15、方位センサ16、ジャイロスコープ17、磁気センサ18及び気圧センサ19の少なくとも1つを含んでもよいが、これらに限定されない。
コントローラ10は、例えば、制御プログラム9Aを実行することにより、タッチスクリーン2Bを介して検出されたジェスチャに応じて、ディスプレイ2Aに表示されている情報を変更する等の各種制御を実行する。
カメラ12は、フロントフェイス1Aに面している物体を撮影するインカメラである。カメラ13は、バックフェイス1Bに面している物体を撮影するアウトカメラである。
コネクタ14は、他の装置が接続される端子である。コネクタ14は、USB(Universal Serial Bus)、HDMI(登録商標)(High−Definition Multimedia Interface)、ライトピーク(サンダーボルト(登録商標))、イヤホンマイクコネクタのような汎用的な端子であってもよい。コネクタ14は、Dockコネクタのような専用の端子でもよい。コネクタ14に接続される装置は、例えば、外部ストレージ、スピーカ、及び通信装置を含むが、これらに限定されない。
加速度センサ15は、スマートフォン1に働く加速度の方向及び大きさを示す情報を検出する。方位センサ16は、地磁気の向きを示す情報を検出する。ジャイロスコープ17は、スマートフォン1の角度及び角速度の情報を検出する。磁気センサ18は、スマートフォン1の周囲の磁力の情報を検出する。気圧センサ19は、スマートフォン1の外側の気圧(大気圧)の情報を検出する。気圧センサ19は、ハウジング20の内部に位置している。ハウジング20は、水は通過させないが空気を通過させる穴で内部と外部の気圧が連動している。これにより、気圧センサ19は、内部に位置した状態で、スマートフォン1の外側の気圧を検出することができる。加速度センサ15、方位センサ16及びジャイロスコープ17の検出結果は、例えば、スマートフォン1の位置及び姿勢の変化を検出するために、組み合わせて利用される。
バイブレータ22は、ハウジング20を振動させる。バイブレータ22は、振動を発生させるために、例えば、圧電素子、又は偏心モータなどを有する。発光部23は、バックフェイス1Bに配置されており、光を出射する。発光部23は、カメラ13での撮影時の照明や、周囲を照らす照明となる。
GPS受信機24は、GPS衛星からの所定の周波数帯の電波信号を受信する。GPS受信機24は、受信した電波信号の復調処理を行って、処理後の信号をコントローラ10に送出する。GPS受信機24は、スマートフォン1の現在位置の演算処理をサポートする。GPS衛星以外の測位用人工衛星からの電波信号の受信機が、スマートフォン1の現在位置の演算処理をサポートしてもよい。
図5においてストレージ9が記憶するプログラム及びデータの一部又は全部は、通信ユニット6による通信で他の装置からダウンロードされてもよい。図5においてストレージ9が記憶するプログラム及びデータの一部又は全部は、ストレージ9に含まれる読み取り装置が読み取り可能な非一過的な記憶媒体に記憶されていてもよい。図5においてストレージ9が記憶するプログラム及びデータの一部又は全部は、コネクタ14に接続される読み取り装置が読み取り可能な非一過的な記憶媒体に記憶されていてもよい。非一過的な記憶媒体は、例えば、CD(登録商標)、DVD(登録商標)、Blu−ray(登録商標)等の光ディスク、光磁気ディスク、磁気記憶媒体、メモリカード、及びソリッドステート記憶媒体を含むが、これらに限定されない。
図5に示したスマートフォン1の構成は例であり、本発明の要旨を損なわない範囲において適宜変更してよい。例えば、ボタン3の数と種類は図5の例に限定されない。スマートフォン1は、画面に関する操作のためのボタンとして、ボタン3A〜3Cに代えて、テンキー配列又はQWERTY配列等のボタンを備えていてもよい。スマートフォン1は、画面に関する操作のために、ボタンを1つだけ備えてもよいし、ボタンを備えなくてもよい。図5に示した例では、スマートフォン1が2つのカメラを備えるが、スマートフォン1は、1つのカメラのみを備えてもよいし、カメラを備えなくてもよい。図5に示した例では、スマートフォン1が位置及び姿勢を検出するために3種類のセンサを備えるが、スマートフォン1は、このうちいくつかのセンサを備えなくてもよい。あるいは、スマートフォン1は、位置及び姿勢の少なくとも1つを検出するための他の種類のセンサを備えてもよい。
次に、図6及び図7を参照して、スマートフォン1が実行している制御について説明する。図6及び図7は、それぞれ実施形態に係るスマートフォンが行う制御の一例を示すフローチャートである。
図6を用いて、スマートフォン1が実行する処理について説明する。スマートフォン1は、コントローラ10でストレージ9に記憶されている制御プログラム9Aを実行することで、図6に示す機能を実現することができる。また、コントローラ10は、図6に示す処理手順と並行して、他の機能の処理手順を実行することがある。コントローラ10は、図6に示す処理を所定周期で繰り返し実行してもよいし、状態の変化をトリガーとして実行してもよい。
まず、コントローラ10は、ステップS12として、路側機との通信があるかを判定する(ステップS12)。コントローラ10は、路側機との通信が可能である場合、横断歩道等、信号機が設置されている道路の近傍にいると判定する。コントローラ10は、路側機との通信がない(ステップS12でNo)と判定した場合、ステップS12に戻る。コントローラ10は、路側機との通信が可能な領域に移動するまで、ステップS12の判定を繰り返す。
コントローラ10は、路側機との通信がある(ステップS12でYes)と判定した場合、横断歩道の移動の可否を特定する(ステップS14)。具体的には、コントローラ10は、路側機から横断歩道に対応する信号機の状態の情報を取得し、信号機に対応付けられた横断歩道が横断可能な状態か、通行禁止の状態かを特定する。ここで、コントローラ10は、路側機が設置された交差点の全ての横断歩道に対して移動の可否を特定しても、ユーザが移動可能な横断歩道のみに対して移動の可否を特定してもよい。
コントローラ10は、移動の可否を特定した場合、現在位置の特定を行う(ステップS16)。コントローラ10は、GPS受信機24で受信した信号(第1情報)に基づいて現在位置を特定することができる。また、コントローラ10は、複数の路側機と通信を行って情報(第1情報)を取得し、各路側機との通信状態を比較することで、交差点のどの位置にいるかを特定することもできる。
コントローラ10は、現在位置を特定した場合、移動禁止エリア内であるかを判定する(ステップS18)。移動禁止エリアとは、路側機の情報に基づいて移動が禁止されている状態と判定したエリアである。一例としては、赤信号の横断歩道である。コントローラ10は、移動禁止エリア内ではない(ステップS18でNo)と判定した場合、ステップS22に進む。
コントローラ10は、移動禁止エリア内である(ステップS18でYes)と判定した場合、警告を報知する(ステップS20)。報知方法としては、種々の方法を用いることができる。例えば、コントローラ10は、スピーカ11から音声を出力し、警告を行ってもよい。また、コントローラ10は、バイブレータ22でハウジング20を振動させ、振動により警告を行ってもよい。また、コントローラ10は、ディスプレイ2Aに画像を表示させる状態の場合、画面に移動禁止エリアにいることを示すメッセージを表示させてもよい。発光部23を発光させ、光で通知してもよい。
コントローラ10は、ステップS20で報知を行った場合、または、ステップS18でNoと判定した場合、交差点の移動を終了しているかを判定する(ステップS22)。ここで交差点の移動を終了しているか否かは、ステップS12で通信していると判定した路側機との通信が確立されているか、遮断されているかで判定する。コントローラ10は、路側機との通信が確立されている場合、交差点の移動が終了していないと判定する。コントローラ10は、路側機との通信が遮断されている場合、交差点の移動が終了していると判定する。コントローラ10は、交差点の移動を終了していない(ステップS22でNo)と判定した場合、ステップS14に戻る。コントローラ10は、交差点の移動を終了している(ステップS22でYes)と判定した場合、本処理を終了する。
スマートフォン1また制御システム100は、路側機から取得した道路の横断可否の情報、つまり、各道路の信号機106の情報を取得し、その情報に基づいて、スマートフォン1の警告の出力の有無を切り換えることで、通行禁止の道を渡っているユーザに好適に警告を通知することができる。また、警告に音または光で報知を行うことで、周囲にも移動禁止エリアにいることを報知することができ、周囲がユーザに気づきユーザに対して移動するように連絡することができる。これにより、ユーザが危険な位置から早急に移動できるようにすることができる。また、路側機から情報を取得することで、簡単に交差点の横断歩道の移動の可否の情報を取得することができる。これにより、横断可能な横断歩道の横断中に警告が通知されることを抑制でき、適切な警告情報を通知することができる。
また、本実施形態では、移動禁止エリアにいる場合、ユーザに報知したが、通信を介して他の通信機器に通知するようにしてもよい。これにより、スマートフォン1のユーザは自身の行動を管理する管理者にユーザの状態を通知することができ、管理者からユーザに注意することができる。他の通信機器は、車両に備えられ通信機器を含む。ユーザの状態を通知された車両の運転者は、ユーザの行動に対して注意が払える。また、当該車両が自動運転で走行していれば、当該車両は、通知されたユーザの状態に基づいて、保安制御をおこなうことができる。
また、本実施形態は、交差点を例としたが、交差していない道路の横断歩道でもよい。
次に、図7を用いて、スマートフォン1また制御システム100の制御の他の例について説明する。図7に示す処理は、ステップS18でYesと判定した場合の処理以外は、図6に示す処理と同様の処理である。以下、図7に示すフローチャートのうち、特有の処理について重点的に説明する。
まず、コントローラ10は、ステップS12として、路側機との通信があるかを判定する(ステップS12)。コントローラ10は、路側機との通信がない(ステップS12でNo)と判定した場合、ステップS12に戻る。コントローラ10は、路側機との通信が可能な領域に移動するまで、ステップS12の判定を繰り返す。
コントローラ10は、路側機との通信がある(ステップS12でYes)と判定した場合、横断歩道の移動の可否を特定する(ステップS14)。コントローラ10は、移動の可否を特定した場合、現在位置の特定を行う(ステップS16)。コントローラ10は、現在位置を特定した場合、移動禁止エリア内であるかを判定する(ステップS18)。一例としては、赤信号の横断歩道である。コントローラ10は、移動禁止エリア内ではない(ステップS18でNo)と判定した場合、ステップS22に進む。
コントローラ10は、移動禁止エリア内である(ステップS18でYes)と判定した場合、センサの検出結果(第2情報)を取得する(ステップS30)。具体的には、コントローラ10は、加速度センサ15、磁気センサ18及びジャイロスコープ17の少なくとも1つの検出結果と、通信ユニット6及びGPS受信機24の少なくとも1つの検出結果を取得する。加速度センサ15、磁気センサ18及びジャイロスコープ17の少なくとも1つの検出結果は、移動状態の判定に用い、歩行しているか否かの判定に用いる。通信ユニット6及びGPS受信機24の少なくとも1つの検出結果は、スマートフォン1を所持しているユーザが所定領域にいるか否かの判定に用いる。
コントローラ10は、センサの検出結果を取得した後、ユーザが歩行しているかを判定する(ステップS32)。具体的には、コントローラ10は、加速度センサ15、磁気センサ18、ジャイロスコープ17の検出結果と移動状態データ9Cとを比較し、比較結果に基づいて、ユーザが歩行しているかを判定する。ここで、ユーザが歩行していない状態とは、ユーザが立ち止まっている状態及び他の移動手段、例えば、ユーザが自転車、バイク、自動車、電車、水陸両用車、船及び飛行機で移動している状態を含む。また、ユーザが歩行している状態は、移動方法がユーザの足による移動である種々の場合を含む。ユーザの足による移動とは、ユーザがスマートフォン1を所持した状態で、自力で移動している状態、移動を補助する乗り物に乗らずに移動する状態である。ユーザの足による移動には、歩行つまり歩いている及び走行つまり走っている、の少なくとも一方が含まれる。また、ユーザの足による移動には、ユーザの足で移動せずに立ち止まっている状態も含む。ユーザの足による移動には、ユーザが杖や手押し車等を用いて歩行することも含まれる。
コントローラ10は、ユーザが歩行していない(ステップS32でNo)と判定した場合、ステップS14に戻る。コントローラ10は、ユーザが歩行している(ステップS32でYes)と判定した場合、警告を報知する(ステップS20)。
コントローラ10は、ステップS20で報知を行った場合、または、ステップS18でNoと判定した場合、交差点の移動を終了しているかを判定する(ステップS22)。コントローラ10は、路側機との通信が遮断されている場合、交差点の移動が終了していると判定する。コントローラ10は、交差点の移動を終了していない(ステップS22でNo)と判定した場合、ステップS14に戻る。コントローラ10は、交差点の移動を終了している(ステップS22でYes)と判定した場合、本処理を終了する。
スマートフォン1は、以上のように、交差点の移動禁止エリアにおり、かつ、歩行を検出している場合、警告を通知することで、ユーザに対して危険な状態であることを通知することができる。また、歩行している場合、つまり移動している場合に警告を通知することで、交差点の近傍で信号待ちしている状態のユーザに警告を出力してしまうことを抑制することができる。
また、図7に示す処理では、移動禁止エリア内におり、歩行していない場合、警告を報知しないようにしたが、警告とは別の報知を行うようにしてもよい。これにより、移動禁止エリアの移動中に何らかの理由で、移動できない状態になったことを通知することができる。また、この場合、スマートフォン1から路側機104に情報を出力し、路側機104による信号機の表示を制御し、スマートフォン1のユーザがいる横断歩道を歩行可能な状態に切り換え、車両が通行できない状態に切り換えるようしてもよい。
上記の実施形態では、携帯電子機器の例として、スマートフォンについて説明したが、添付の請求項に係る機器は、スマートフォンに限定されない。添付の請求項に係る装置は、スマートフォン以外の携帯電子機器であってもよい。携帯電子機器は、表示部と操作部と他の機器と通信を行う通信部を備えていればよく、例えば、モバイルフォン、タブレット、携帯型パソコン、デジタルカメラ、メディアプレイヤ、電子書籍リーダ、ナビゲータ、及びゲーム機を含むが、これらに限定されない。
添付の請求項に係る技術を明瞭に開示するために特徴的な実施形態に関し記載してきた。しかし、添付の請求項は、上記実施形態に限定されるべきものでなく、本明細書に示した基礎的事項の範囲内で当該技術分野の当業者が創作しうるすべての変形例及び代替可能な構成を具現化するように構成されるべきである。