JP6559514B2 - ノーパンクタイヤ用充填体とその製造方法 - Google Patents

ノーパンクタイヤ用充填体とその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、ノーパンクタイヤ用充填体とその製造方法に関する。
自転車等のタイヤに釘類が刺さってもパンクしないノーパンクタイヤとして、空気が圧入される空気チューブに代えて、ノーパンクタイヤ用充填体をタイヤ外皮とリムとで構成される環状の空間に収容するものがある(特許文献1、特許文献2)。
特許文献1には、ノーパンクタイヤ用充填体を、ブチルゴム又はハロゲン化ブチルゴムを主成分として断面円形に成形された独立気泡の弾性発泡体と、前記弾性発泡体の外周面に一体成形されたブチルゴム又はハロゲン化ブチルゴムを主成分とするソリッド被膜とで構成したものが提案されている。しかし、特許文献1に記載のものは、軽量性に劣る問題がある。
特許文献2には、ノーパンクタイヤ用充填体を、発泡スチレンエラストマーで構成したものが提案されている。しかし、発泡スチレンエラストマーからなる充填体を使用したノーパンクタイヤは、自転車の使用有無にかかわらず、半年から1年ほどで発泡スチレンエラストマーが劣化してへたってくるため、タイヤの転がり抵抗が大きくなって、ペダルが重くなったり、乗り心地が悪くなったりする。また、軽量化させるために発泡スチレンエラストマーの発泡倍率を大にし過ぎると、発泡スチレンエラストマーの機械的強度が低下してノーパンクタイヤ用充填体として使用できなくなったり、充填体の耐久性が低下したりする。
また、自転車の使用時におけるタイヤの過度の変形を防止するためには、発泡スチレンエラストマーの硬さをある程度大にする必要がある。しかし、タイヤの過度の変形を防止するために発泡スチレンエラストマーの硬さを大にすると、路面の凹凸などによって生じる衝撃や振動が自転車使用者に伝わって乗り心地が悪くなる。
特開平9−300426号公報 特開2010−111378号公報
本発明は前記の点に鑑みなされたものであって、軽量性、乗り心地、転がり抵抗及び充填体の耐久性が良好なノーパンクタイヤ用充填体とその製造方法の提供を目的とする。
請求項1の発明は、タイヤ外皮とリムとで構成される環状の空間に収容されるノーパンクタイヤ用充填体であって、1,5−ナフタレンジイソシアネート(NDI)及び3,3’−ジメチル−4,4’−ビフェニルジイソシアネート(TODI)の少なくとも一方からなるイソシアネートと、ポリオール100重量部中にポリテトラメチレングリコールを50〜90重量部含むポリオールとから作成されたプレポリマーを用いるプレポリマー法で形成された密度0.2〜0.5g/cm ウレタンエラストマーからなることを特徴とするノーパンクタイヤ用充填体。
請求項2の発明は、請求項1において、前記ウレタンエラストマーが、JIS K6262:2013に準拠して測定された圧縮永久歪が3〜15%、JIS K6255:2013に準拠して測定された反発弾性が65%以上であることを特徴とする。
請求項3の発明は、タイヤ外皮とリムとで構成される環状の空間に収容されるノーパンクタイヤ用充填体の製造方法において、1,5−ナフタレンジイソシアネート(NDI)及び3,3’−ジメチル−4,4’−ビフェニルジイソシアネート(TODI)の少なくとも一方からなるイソシアネートと、ポリオール100重量部中にポリテトラメチレングリコールを50〜90重量部含むポリオールとから作成したプレポリマーと、鎖延長剤とを混合して金型内に、該金型のキャビティの容積の20〜60vol%の量を注入し、プレポリマー法で密度0.2〜0.5g/cm ウレタンエラストマーを形成することにより、前記ウレタンエラストマーからなるノーパンクタイヤ用充填体を製造することを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項3において、前記ポリオール100重量部中に前記ポリテトラメチレングリコールの50〜90重量部と共に使用される残りのポリオールは、分子量1000〜3000、官能基数2のポリオールが1種または2種以上であることを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項3または4において、前記プレポリマーのイソシアネート基mol%と鎖延長剤のヒドロキシル基のmol%の比率[プレポリマーのイソシアネート基mol%/鎖延長剤のヒドロキシル基のmol%]の値を1.3〜1.0とすることを特徴とする。
本発明によれば、軽量性、乗り心地、転がり抵抗及び充填体の耐久性が良好なノーパンクタイヤ用充填体が得られる。
本発明の一実施形態のノーパンクタイヤ用充填体の部分断面斜視図である。 タイヤ外皮とリムとで構成される環状の空間及びノーパンクタイヤ用充填体を示す断面図である。
以下、本発明における実施形態について説明する。図1に示すノーパンクタイヤ用充填体10は、図2に示すような自転車等のタイヤ外皮20とリム25で構成される環状の空間27に収容されるものである。なお、前記タイヤ外皮20とリム25は、空気チューブを使用する通常の自転車用のものを使用することができる。
前記ノーパンクタイヤ用充填体10は、イソシアネートとポリオールとから作成されたプレポリマーを用いるプレポリマー法で形成されたウレタンエラストマーからなり、前記環状の空間27に収容可能な略円形な断面形状をしている。前記ノーパンクタイヤ用充填体10は、予め環状に成形されたものに限られず、所定長の直線状あるいは円弧状に成形された複数の分割体あるいは1本の成形体を前記環状の空間27に収容して環状にするものでもよい。前記ノーパンクタイヤ用充填体10を複数の分割体で構成する場合、前記環状の空間27内で互いに隣接する分割体同士は、接着等で接合してもよく、あるいは接着させないで単に端面が隣り合う状態としてもよい。
プレポリマーのためのイソシアネートとしては、1,5−ナフタレンジイソシアネート(NDI)及び3,3’−ジメチル−4,4’−ビフェニルジイソシアネート(TODI)の何れか一方、又は両方のイソシアネートが用いられる。
また、プレポリマーのためのポリオールとしては、ポリテトラメチレングリコールを50〜90重量部含むポリオールが用いられる。ポリテトラメチレングリコールの50〜90重量部と共に使用される残りのポリオールは、分子量1000〜3000、官能基数2のポリオールが1種または2種以上用いられる。分子量1000〜3000、官能基数2のポリオールとしては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリカプロラクトンポリオール、ポリカーボネートポリオール等を挙げることができる。ポリテトラメチレングリコールをポリオール中に50〜90重量部とすることにより、高い耐加水分解性と物理的強度、歪特性等に優れた一般物性が期待できる。特に、ノーパンクタイヤ用充填体は、使用中に前記タイヤ外皮20とリム25間の隙間から前記環状の空間27に雨水等の水が侵入して、ノーパンクタイヤ用充填体と水が接触することが避けられないため、耐加水分解性が高くないと耐久性の低下を生じることになる。
前記ノーパンクタイヤ用充填体を構成するウレタンエラストマーは、JIS K6262:2013に準拠して測定された圧縮永久歪が3〜15%、JIS K6255:2013に準拠して測定された反発弾性が65%以上であるのが好ましい。また、密度(JIS K7222準拠)は、0.2〜0.6g/cm が好ましい。
前記ウレタンエラストマーからなるノーパンクタイヤ用充填体の製造は、プレポリマー(B液)を用いるプレポリマー法により次のようにして行うことができる。
第1工程:前記ポリオールと化学量論的に過剰の前記イソシアネートを予備反応させてイソシアネートの含有量が3〜10重量%のプレポリマー(B液)を作成する。
第2工程:2個の好ましくは1級のヒドロキシル基および56〜210g/molの数平均分子量を有する脂肪族ジオール、3官能性ポリオール、水、これらの混合物、および芳香族ジアミンから選ばれる少なくとも1種の鎖延長剤(A液)を、前記プレポリマー(B液)のイソシアネート基mol%と鎖延長剤(A液)あるいは鎖延長剤配合液(A液)のヒドロキシル基のmol%の比率、すなわち[B液のイソシアネート基mol%/A液のヒドロキシル基のmol%]の値が1.3〜1.0となるような量でプレポリマー(B液)と混合し、該混合物をノーパンクタイヤ用充填体のキャビティを有する金型に注入し、反応硬化後に成形品を脱型する。なお、前記鎖延長剤(A液)には必要に応じて整泡剤あるいは界面活性剤、老化防止剤が添加されていてもよい。
前記金型への反応混合液の注入量は、発泡剤として機能する水分量、水の添加量と相関のある発泡倍率によって違ってくるが、ノーパンクタイヤ用充填体の軽さと強度(耐久性)のバランスの点から、前記金型のキャビティの容積の20〜60vol%の量が好適である。
前記第2工程で使用する脂肪族ジオールとしては、1,4−ブタンジオール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、エトキシル化ヒドロキノン、シクロヘキサンジオール等を挙げることができる。
芳香族ジアミンとしては、メチレンビス−o−クロロアニリン、3,5−ジアミノ−p−クロロイソブチルベンゾエート、トリメチレングリコール−ジ−p−アミノベンゾエート等を挙げることができる。
整泡剤は、ウレタンエラストマー用として公知のものを使用することができる。例えば、シリコーン系整泡剤、含フッ素化合物系整泡剤を挙げることができる。
界面活性剤及び老化防止剤は、ウレタンエラストマー用として公知のものを使用することができる。
前記第1工程及び第2工程で製造されるノーパンクタイヤ用充填体は、軽量性、乗り心地、転がり抵抗及び充填体の耐久性が良好なものである。
以下に本発明の実施例及び比較例について記載する。
・実施例1
浴温135℃にした反応タンクに、ポリテトラメチレングリコール(分子量2000、品名:PTMG2000、三菱化学株式会社製)の85重量部と、ポリプロピレングリコール(分子量2000、品名:プライムポール FH2202、三洋化成工業株式会社製)の15重量部と、1,5−ナフタレンジイソシアネート(NDI)、品名:Desmodur15住化バイエルウレタン株式会社製の24重量部を投入し、15分間攪拌して反応させることによりプレポリマー(B液)を作成した。
一方、水を50%含む界面活性剤(脂肪酸スルホン酸塩、商品名:Addovate SV、RheinChemie社製)を40℃にして鎖延長剤(A液)とした。
前記プレポリマー(B液)と鎖延長剤(A液)を用い、[B液のイソシアネート基mol%/A液のヒドロキシル基のmol%]の値が1.00となるように、B液100重量部に対してA液2.0重量部添加し、5秒間攪拌し、該攪拌物を、80℃にした金型のキャビティに該キャビティ(φ30mm、長さ500mm)の容積の40%となる量投入し、20分後に成形品を脱型して実施例1の充填体を得た。同様にして実施例1の充填体を4本作成した。
また、同様の撹拌物を、物性試験体用金型のキャビティ(200mm×110mm×30mm)に、該キャビティの容積の40%となる量投入し、20分後に成形品を脱型して実施例1の物性試験体を得た。
・実施例2
実施例1におけるプレポリマー(B液)の作成に使用した、1,5−ナフタレンジイソシアネート(NDI)の24重量部を、3,3’−ジメチル−4,4’−ビフェニルジイソシアネート(TODI)、品名:TODI、日本曹達株式会社製の32重量部に換えた以外、他は実施例1と同様にして実施例2の充填体を4本と、実施例2の物性試験体を得た。
・比較例1
発泡ポリスチレン系エラストマーチューブ(品名:e−コア、株式会社型善製、密度0.6kg/m、φ30mm、長さ2000mm)を比較例1の充填体とし、また前記発泡ポリスチレン系エラストマーチューブの他から100×30×3mmに裁断して比較例1の物性試験体を得た。
・比較例2
実施例1におけるプレポリマー(B液)の作成に使用した1,5−ナフタレンジイソシアネート(NDI)の24重量部を、4,4’−ジフェニルメタンジジイソシアネート(モノクリックMDI)、品名:ミリオネートMT、東ソー株式会社製の34重量部に換え、プレポリマー(B液)100重量部に対して前記鎖延長剤(A液)3.0重量部にした以外、他は実施例1と同様にして比較例2の充填体を4本と、比較例2の物性試験体を得た。
各実施例及び各比較例の充填体について、各4本の合計重量を測定した。
また、各実施例及び各比較例の物性試験体に対して、JIS K7222に準拠して密度、JIS K6253、デュロメータEに準拠して硬さ、JIS K6251に準拠して引張り強度、JIS K6262:2013に準拠して圧縮永久歪、JIS K6255:2013に準拠して反発弾性、ISO 6721−2:2008に準拠する粘弾性試験でtanδの20℃をそれぞれ測定した。
さらに、前記各実施例及び各比較例の5本の充填体のうち1本の充填体(φ30mm、長さ500mm)からφ30mm、長さ50mmに裁断して圧縮変形量測定サンプルを作成し、該圧縮変形量測定サンプルに対して、最大荷重が1kNになるまで直径方向に圧縮スピード10mm/minで押し、そのときに得られた荷重−変形量カーブの面積からエネルギー吸収量を算出すると共に、そのときのヒステリシスロスを計算した。測定方法は、JISK 6400−2 軟質発泡材料 物理特性に準拠して行った。
また、前記各実施例及び各比較例の残りの4本の充填体(φ30mm、長さ500mm)を、サイズ(26×1 3/8)のタイヤ外皮(品名:足楽、井上護謨工業社製)とリム(型名:WO−2、新家工業社製)とで構成される環状の空間内に収容して1本のタイヤを形成し、該タイヤに対して転がり抵抗試験と耐久性試験を行い、乗り心地を判定した。
転がり抵抗の試験は、以下の手順に準じて行った。すなわち、(1)無負荷の状態で表面速度30km/hr、ドラム径:φ760mmの条件でドラムを回転させた後、駆動力を切り、惰行時間を測定し、ドラムの慣性モーメントから無負荷の転がり抵抗値を測定する。(2)荷重50kg、表面速度30km/hr、ドラム径:φ760mmの条件でドラムの回転によりタイヤを回転させた後、駆動力を切り、速度25→5km/hr時の惰行時間を測定し、ドラムの慣性モーメント、タイヤの慣性モーメントからその時の転がり抵抗値を求める。転がり抵抗の値を、(2)の転がり抵抗値−(1)の転がり抵抗値の計算で算出する。
耐久性の試験は、JIS K6302:2011 自転車−タイヤに準拠して行った。すなわち、JISに準じてタイヤの呼びの最大負荷荷重、表面速度50km/hrとし、ドラム径:φ760mmのドラムにショックバーの段差(10mm×5mm)を2箇所取り付け、走行距離1000km後と、1万km後に、実施例及び比較例の充填体の変形程度及び破損有無を確認し、変形あるいは破損を生じた走行距離を耐久性の結果とした。
乗り心地の判定は、市販の自転車に装着し、5人の試験者により官能的に点数化して判定し、良好の場合「◎」、やや良好の場合「〇」とした。各結果を表1に示す。
Figure 0006559514
・重量の結果
重量について、実施例1、2は、発泡ポリスチレン系エラストマーからなる比較例1と比べて25%〜40%程度軽く、軽量性に優れている。なお、実施例1の1,5−ナフタレンジイソシアネート(NDI)に代えて4,4’−ジフェニルメタンジジイソシアネート(モノクリックMDI)を使用した比較例2は、実施例1、2と同程度の重量であり、軽量性に優れている。
・密度の結果
密度について、比較例1の密度0.6g/cm に比べ実施例1、2ともに約0.38g/cm から0.4g/cm と小さく、同一容積において軽くできた。
・引張り強度の結果
引張り強度について、実施例1、2は、発泡ポリスチレン系エラストマーからなる比較例1よりも引張り強度が大であった。なお、実施例1の1,5−ナフタレンジイソシアネート(NDI)に代えて4,4’−ジフェニルメタンジジイソシアネート(モノクリックMDI)を使用した比較例2は、実施例1、2よりも引張り強度が大であった。
・圧縮永久歪の結果
圧縮永久歪について、実施例1、2は、発泡ポリスチレン系エラストマーからなる比較例1と比べて5/72〜13/72の圧縮永久歪であり、圧縮永久歪が極めて小さく、長期使用によるへたりが少なくなる。なお、実施例1の1,5−ナフタレンジイソシアネート(NDI)に代えて4,4’−ジフェニルメタンジジイソシアネート(モノクリックMDI)を使用した比較例2は、実施例1、2よりも圧縮永久歪が大であり、実施例1、2よりも長期使用によるへたりを生じ易くなる。
・tanδ 1Hz(20℃)、反発弾性の転がり抵抗との結果
tanδ 1Hz(20℃)について、実施例1、2は、発泡ポリスチレン系エラストマーからなる比較例1と比べてtanδの値が小さいため、比較例1よりも反発弾性力が大きくなり、転がり抵抗が小さくなってペダルを漕ぐ力が軽くなる。なお、実施例1の1,5−ナフタレンジイソシアネート(NDI)に代えて4,4’−ジフェニルメタンジジイソシアネート(モノクリックMDI)を使用した比較例2は、実施例1、2よりもtanδの値が大であるため、反発弾性力が小になり、実施例1、2よりも転がり抵抗が大きくなってペダルを漕ぐのに大きな力が必要になる。
・エネルギー吸収量と乗り心地の結果
エネルギー吸収量について、実施例1、2は、発泡ポリスチレン系エラストマーからなる比較例1と比べてエネルギー吸収量が大きいため、比較例1よりも乗り心地が良くなる。
・転がり抵抗の結果
転がり抵抗について、実施例1、2は、発泡ポリスチレン系エラストマーからなる比較例1と比べて転がり抵抗が小さく、比較例1よりもペダルを漕ぐ力が軽くなる。通常の空気入りチューブ(空気圧180〜200kPa)の転がり抵抗が710〜630gであって実施例1、2と同等であるため、実施例1、2は、ペダルを漕ぐ力を通常の空気入りチューブと同程度の力にできる。なお、実施例1の1,5−ナフタレンジイソシアネート(NDI)に代えて4,4’−ジフェニルメタンジジイソシアネート(モノクリックMDI)を使用した比較例2は、実施例1、2及び通常の空気入りチューブ(空気圧180〜200kPa)の転がり抵抗よりも大であるため、実施例1、2及び通常の空気入りチューブ(空気圧180〜200kPa)よりもペダルを漕ぐのに大きな力が必要になる。
・ヒステリシスロスと耐久性の結果
ヒステリシスロスについて実施例1、2は発泡ポリスチレン系エラストマーからなる比較例1と比べてヒステリシスロスが小さく、荷重―圧縮状態における走行耐久性において内部発熱が小さいため、1万km経過しても問題がなかったのに対し、発泡ポリスチレン系エラストマーからなる比較例1と実施例1の1,5−ナフタレンジイソシアネート(NDI)に代えて4,4’−ジフェニルメタンジジイソシアネート(モノメリックMDI)を使用した比較例2はヒステリシスロスが大きいため荷重―圧縮状態における耐久性において内部発熱が大きくなることにより、1000kmで充填体の変形が大きく、内部破壊に至った。したがって、実施例1、2は比較例1及び比較例2よりも耐久性に優れていた。
・乗り心地の結果
乗り心地について、実施例1、2及び発泡ポリスチレン系エラストマーからなる比較例1は、乗り心地の判定が◎(良好)であったが、実施例1の1,5−ナフタレンジイソシアネート(NDI)に代えて4,4’−ジフェニルメタンジジイソシアネート(モノクリックMDI)を使用した比較例2は〇(やや良)であった。
このように、本発明のノーパンクタイヤ用充填体は、軽量性、乗り心地、転がり抵抗及び充填体の耐久性について良好なものである。
10 ノーパンクタイヤ用充填体
20 タイヤ外皮
25 リム
27 環状の空間

Claims (5)

  1. タイヤ外皮とリムとで構成される環状の空間に収容されるノーパンクタイヤ用充填体であって、
    1,5−ナフタレンジイソシアネート(NDI)及び3,3’−ジメチル−4,4’−ビフェニルジイソシアネート(TODI)の少なくとも一方からなるイソシアネートと、ポリオール100重量部中にポリテトラメチレングリコールを50〜90重量部含むポリオールとから作成されたプレポリマーを用いるプレポリマー法で形成された密度0.2〜0.5g/cm ウレタンエラストマーからなることを特徴とするノーパンクタイヤ用充填体。
  2. 前記ウレタンエラストマーが、JIS K6262:2013に準拠して測定された圧縮永久歪が3〜15%、JIS K6255:2013に準拠して測定された反発弾性が65%以上であることを特徴とする請求項1に記載のノーパンクタイヤ用充填体。
  3. タイヤ外皮とリムとで構成される環状の空間に収容されるノーパンクタイヤ用充填体の製造方法において、
    1,5−ナフタレンジイソシアネート(NDI)及び3,3’−ジメチル−4,4’−ビフェニルジイソシアネート(TODI)の少なくとも一方からなるイソシアネートと、ポリオール100重量部中にポリテトラメチレングリコールを50〜90重量部含むポリオールとから作成したプレポリマーと、鎖延長剤とを混合して金型内に、該金型のキャビティの容積の20〜60vol%の量を注入し、プレポリマー法で密度0.2〜0.5g/cm ウレタンエラストマーを形成することにより、前記ウレタンエラストマーからなるノーパンクタイヤ用充填体を製造することを特徴とするノーパンクタイヤ用充填体の製造方法。
  4. 前記ポリオール100重量部中に前記ポリテトラメチレングリコールの50〜90重量部と共に使用される残りのポリオールは、分子量1000〜3000、官能基数2のポリオールが1種または2種以上であることを特徴とする請求項3に記載のノーパンクタイヤ用充填体の製造方法。
  5. 前記プレポリマーのイソシアネート基mol%と鎖延長剤のヒドロキシル基のmol%の比率[プレポリマーのイソシアネート基mol%/鎖延長剤のヒドロキシル基のmol%]の値を1.3〜1.0とすることを特徴とする請求項3または4に記載のノーパンクタイヤ用充填体の製造方法。
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