JP6558343B2 - 生体センサ - Google Patents

生体センサ Download PDF

Info

Publication number
JP6558343B2
JP6558343B2 JP2016203543A JP2016203543A JP6558343B2 JP 6558343 B2 JP6558343 B2 JP 6558343B2 JP 2016203543 A JP2016203543 A JP 2016203543A JP 2016203543 A JP2016203543 A JP 2016203543A JP 6558343 B2 JP6558343 B2 JP 6558343B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal
unit
light
angular velocity
calculation unit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2016203543A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018064643A (ja
Inventor
慎一 黒柳
慎一 黒柳
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Omron Corp
Original Assignee
Omron Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Omron Corp filed Critical Omron Corp
Priority to JP2016203543A priority Critical patent/JP6558343B2/ja
Publication of JP2018064643A publication Critical patent/JP2018064643A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6558343B2 publication Critical patent/JP6558343B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Measurement Of The Respiration, Hearing Ability, Form, And Blood Characteristics Of Living Organisms (AREA)
  • Seats For Vehicles (AREA)
  • Measuring Pulse, Heart Rate, Blood Pressure Or Blood Flow (AREA)

Description

本発明は、生体センサに関し、特に生体表面に電磁波を照射し、その反射波に基づき生体情報を検出する生体センサに関する。
従来から、車両に搭載され、人体表面に電磁波を照射し、その反射波を受信して、乗員の存否等を判定すると共に、その反射波に含まれる生体情報を検出する技術が知られている。例えば、特許文献1は、簡単かつコンパクトな構成で、乗員の存否及び着座状態を判定可能な乗員検知システムを開示する。この乗員検知システムは、送信アンテナと、複数の受信アンテナとを備え、これらはシートバック内に配置されている。乗員検知システムでは、送信アンテナから電波を送信し各受信アンテナで受信する。処理回路部では、受信電波の振幅が検出される。判定コンピュータでは、各受信電波振幅と各基準振幅との比較により受信アンテナと乗員との距離に対応するデータが得られ、これら複数の距離データ及び受信アンテナ設置位置データに基づいて助手席上の乗員の存否及び着座状態が判定される。
また、特許文献2は、レイアウトおよびコストの点で有利な乗員検出装置を開示する。この乗員検出装置は、乗員が着座するシートクッション内に、送信素子と受信素子とを備えたセンサ部材を設け、このセンサ部材の受信素子が送信素子からの送信信号を受信し、この受信した受信信号の出力値に基づいて、乗員の重量を判定する。センサ部材は、マイクロ波ドップラーセンサで構成され、このマイクロドップラー波センサの出力信号のピーク数をカウントすることによって、乗員着座面までの距離を計測する。
また、特許文献3は、ノイズの影響を受けることなく脈波周期代表値の算出を行う脈拍数の算出方法を開示する。この脈拍数の算出方法は、脈波を検出する脈拍センサの出力から脈波周期を求めて脈拍数を算出するに際して、一時的に脈波とみなせる信号がないと判断された期間の脈拍数を、それ以前に求めておいた脈波周期から算出した脈波周期代表値を利用して推定する。予め定めた期間の脈波信号の自己相関関数を算出し、その一番目のプラス方向のピーク値が予め定めた閾値より大きい場合に、上記期間内の脈波周期をもって脈波周期代表値とする。自己相関関数を利用して脈波周期代表値を算出することで、ノイズの影響を防ぐことができる。
また、特許文献4は、車両において座席占有状態を識別するためのシステムを開示する。このシステムは、マイクロ波送信器と、マイクロ波受信器と、反射器とを備える。これらの装置の間に人が存在する場合、マイクロ波は減衰される。反射器としてバックスキャッタ装置が使用され、該マイクロ波受信器によって受信された放射は反射器に一義的に対応づけられる。付加的または択一的に、マイクロ波放射の伝搬時間測定が行われ、該伝搬時間測定は着座ポジションの評価とともに後続処理されるように構成されている。また、物周辺へのマイクロ波放射の回折特性を利用して、着座ポジションに関する別の情報が得られるように構成されている。座席が占有されているか否かの識別と、どのように座席が占有されているかの識別は、エアバッグの遮断ないしは有効化のために使用される。
また、特許文献5は、非接触で生体の生体信号を取得し、生体信号に対して周波数解析などの複雑な処理をせずに、生体状態に関する情報を取得することのできる生体状態取得装置等を開示する。この生体状態取得装置は、生体の体表面に電磁波を送信し、その反射波をIQ検波して、I信号とQ信号を出力するIQ検波器から出力されたI信号とQ信号とを時系列に順次取得するIQ信号取得手段と、IQ信号取得手段で取得した取得信号のIQ平面上の軌跡に基づいて、生体の状態を取得する生体状態取得手段とを有する。生体状態取得手段は、呼吸検出手段または心拍検出手段を含む。呼吸検出手段は、IQ平面上の軌跡から各取得信号間の速度ベクトルのノルムの時系列データを求め、該時系列データから1呼吸に対応する呼吸信号を検出して一定期間内の呼吸数を呼吸情報として算出する呼吸検出手段を有する。心拍検出手段は、IQ平面上の取得信号の位置ベクトルのノルムを算出し、そのベクトルノルムの時系列データをローパスフィルタ処理して心拍信号を抽出する。
特開2001−289940号公報 特開2006−208236号公報 特開2001−333890号公報 特開2006−506630号公報 特開2011−015887号公報
本発明は、被測定者が生体センサに対して適切な位置に存在し、精度が高くて有意な生体情報を検出できる場合に、生体情報を出力する生体センサを提供する。
上記課題を解決するために、生体の体表面に電磁波を照射する電磁波照射部と、電磁波照射部が照射した電磁波が体表面で反射した反射波を受信する反射波受信部と、反射波受信部が取得した信号の微分信号を算出する微分算出部と、反射波受信部が取得した信号と微分算出部が算出した微分信号に基づいて、信号の角速度を算出する角速度算出部と、反射波受信部が取得した信号に基づいて、反射波の受信強度を算出する受信強度算出部と、角速度算出部で算出された角速度に基づいて生体情報を抽出する生体情報抽出部と、生体情報抽出部が抽出した生体情報を出力する外部出力部と、外部出力部が生体情報を出力するか否かを判定する出力判定部と、を備え、出力判定部は、受信強度算出部が算出した受信強度の大きさが第1閾値より大きく、かつ、角速度算出部が算出した所定時間内の時系列情報における角速度のピーク値が第2閾値より大きい場合に、生体情報を出力することを判定する生体センサが提供される。
これによれば、受信強度の大きさが所定値より大きく、所定時間内の時系列情報における角速度のピーク値が所定値より大きい場合に生体情報を出力することで、被測定者が生体センサに対して適切な位置に存在し、有意な生体情報を検出できる場合に生体情報を出力する生体センサを提供することができる。
さらに、出力判定部は、受信強度算出部が算出した受信強度の大きさが第1閾値より大きく、かつ、角速度算出部が算出した所定時間内における角速度の第2閾値以上のピーク値の数が第3閾値より大きい場合、生体情報抽出部が抽出した生体情報を出力することを判定することを特徴としてもよい。
これによれば、所定値以上のピーク値の数が所定の値より大きい場合に生体情報を出力することで、より精度の高い生体情報を出力することができる。
さらに、受信強度算出部は、反射波のノルムを算出するノルム算出部であることを特徴としてもよい。
これによれば、反射波のノルムで受信強度を算出することで、より精度の高い生体情報を出力することができる。
本発明によれば、被測定者が生体センサに対して適切な位置に存在し、精度が高くて有意な生体情報を検出できる場合に、生体情報を出力する生体センサを提供することができる。
本発明に係る第一実施例の電波式生体センサを車両の車室内に設置した場合の概略図。 本発明に係る第一実施例の電波式生体センサのブロック図。 本発明に係る第一実施例の電波式生体センサにおけるドップラーセンサのブロック図。 I−Q座標平面において角速度等を説明するための説明図。 本発明に係る第一実施例の電波式生体センサにおける判定の方法を説明する説明図。 本発明に係る第一実施例の電波式生体センサにおける制御を示すフローチャート。 本発明に係る第一実施例の電波式生体センサの脈波判定処理の制御を示すフローチャート。 本発明に係る第二実施例の光学式生体センサを車両の車室内に設置した場合の側方からみた場合の説明図。 本発明に係る第二実施例の光学式生体センサの概略ブロック図。 本発明に係る第二実施例の光学式生体センサのブロック図。 本発明に係る第二実施例の光学式生体センサにおける信号処理部と角速度算出部のブロック図。 本発明に係る第二実施例の光学式生体センサにおけるフォトダイオード、ローパスフィルタおよびバンドパスフィルタ、マイクロコンピュータの関係を示す概略図。 R2−R1座標平面において色相変化角速度等を説明するための説明図。 本発明に係る第二実施例の光学式生体センサにおける制御を示すフローチャート。 本発明に係る第二実施例の光学式生体センサにおけるサンプリングのタイムチャート。 本発明に係る第二実施例の光学式生体センサにおける制御を示すフローチャート。 本発明に係る第二実施例の光学式生体センサの脈波判定処理の制御を示すフローチャート。
以下では、図面を参照しながら、本発明に係る実施例について説明する。本発明に係る生体センサは、人体表面に電波や光などの電磁波EMWを照射し、その反射波に含まれる微細な動きを伴う生体情報をI信号/Q信号の角速度により取得する場合、角速度と受信強度に基づいて精度の高い生体情報を取得可能な場合を判定し、生体情報を出力する。すなわち、生体情報を含むI信号/Q信号の脈動信号と受信強度の強弱を評価し、これらが弱い場合、たとえば座席に適切に着座していないなど正しい生体情報を取得可能でない場合にはこれらの生体情報を出力しない。これにより、弱い脈動信号から生体情報を評価し、ノイズ成分を誤って検出して生体情報の検出精度が低下するのを回避することを可能とするものである。なお、電磁波EMWとは、空間の電場と磁場の変化によって形成される波(波動)のことであり、いわゆる光(赤外線、可視光線、紫外線)や電波を含む。
<第一実施例>
図1乃至図3を参照し、本実施例における電波式生体センサ100を説明する。電波式生体センサ100は、人間の身体の一部が直接的または間接的に接する面を有する機器に設置され、その機器の使用者の生体情報を検知する。ここで、人間の身体の一部が接する面を有する機器(器具・器械・機械の総称)とは、具体的には、たとえば、人が座る椅子やソファ、人が横たわるベッド、病院内に設置される身体検査機器、車両や航空機内に設置され人が座る座席などを言う。
人間の身体の一部が接する面とは、椅子等では座面や背もたれ面、ベッドではマットレス上面等をいう。当該面は、人間の身体の一部が直接的・間接的のいずれかで接すればよく、人が衣服を着用して間接的に接触することでもよい。身体の一部とは、椅子等の座面では臀部や太腿であり、椅子等の背もたれやベッド等では背中が一般的である。身体検査機器では、人の肢体のいずれであってもよい。
使用者の生体情報とは、本明細書においては、心拍数(脈拍数)や脈波の大きさ、呼吸数や呼吸の大きさをいい、これらに由来しない皮膚や筋肉の動きを生じさせる咳やくしゃみなどは含まない。心拍や呼吸は、生体の体表面において微細な動きを生じさせており、電波式生体センサ100は、かかる微細な動きを伴う生体情報を検出するものである。
本実施例では、図1に示すように車両の室内に設置される場合について説明する。電波式生体センサ100は、運転者等が座る座席STの背もたれ部に設置されている。電波式生体センサ100は、心拍や呼吸に伴う皮膚表面の微細な動きを検知することを目的とし、比較的大きな動きが少ない運転者の背中が接する面となる背もたれ部に設置され、運転者DRに向けて電波EMWを照射する。
図2に示すように、電波式生体センサ100は、生体の体表面に電磁波である電波を照射する電波照射部10と、電波照射部10が照射した電磁波が体表面で反射した反射波を受信すると共に検波や増幅等を行ったうえで、照射した電磁波の信号と受信した反射信号を乗算したI信号とそのI信号を所定の位相だけ遅らせたQ信号を取得する反射波受信部20と、電波照射部10を制御する制御部60とを備える。なお、電波照射部10および反射波受信部20は、ドップラーセンサDSを構成する。
図3は、ドップラーセンサDSの詳細を示すブロック図である。ドップラーセンサDSの発振器13は、制御部60の制御により所定の周波数で発振する。なお、周波数は通常マイクロ波帯が用いられ、特に限定されないが、生体情報取得用途の場合通常24GHzが用いられることが多い。発振器13が発振した電磁波は、分配器12により分配され、その一方は、送信アンテナ11から周波数f(例えば、24GHz)の電磁波として測定対象TGに照射される。
周波数fの電磁波は、動きのある測定対象TGに当たって反射し、周波数がfに変化し、受信アンテナ21は、その周波数fとなった反射波を受信する。なお、測定対象TGは、送信アンテナ11および受信アンテナ21の方向に対して交差角αを有する方向へ相対速度vで動いているものとする。そうすると、反射波周波数fは、式(1)で求められる。
=f±f ・・・(1)
なお、送信波周波数:f
ドップラ周波数f=(2f|v|/c)・cosα
光速:c
測定対象の相対移動速度:v
送信波に対する測定対象の移動方向の交差角:α
受信アンテナ21で受信した周波数fの反射波は、分配器12で分配された他方の電磁波(周波数f)とミキサ22において乗算演算され、DC領域に近いベースバンド成分と変調成分を含むI信号として、反射波受信部20の一部であるI信号出力ポートIPから出力される。また、受信アンテナ21で受信した周波数fの反射波であってπ/2だけ位相をずらした反射波は、同様に分配器12で分配された他方の電磁波(周波数f)とミキサ22において乗算演算され、DC領域に近いベースバンド成分と変調成分を含むQ信号として、反射波受信部20の一部であるQ信号出力ポートQPから出力される。
電波式生体センサ100は、さらに、反射波受信部20がI信号出力ポートIPから出力するI信号およびQ信号出力ポートQPから出力するQ信号が入力される信号取得部30を備える。信号取得部30は、たとえば、マイクロコンピュータに実装されたアナログ信号をデジタル信号に変換するADコンバータを含むADポートである。ADポートでは、適宜I信号およびQ信号から高周波成分を除去して受け入れる。また、信号取得部30は、受け入れたI信号とQ信号に基づいて、単位時間当たりの変化量であるΔIとΔQを算出する。なお、このマイクロコンピュータは、制御部60や、後述する角速度算出部40等の構成要素を実装されてもよい。
電波式生体センサ100は、さらに、信号取得部30が取得したI信号とQ信号、および、これらの変化量のΔIとΔQに基づいてI信号とQ信号の角速度を算出する角速度算出部40と、I信号およびQ信号に基づいてIQノルムを算出するノルム算出部90とを備える。角速度算出部40は、以下のように、I信号、Q信号、ΔI、およびΔQに基づいて、I信号とQ信号の角速度ωを求める。
ドップラーセンサDSの送信アンテナ11が送信する、時間tに伴う周波数fの送信波x(t)は、式(2)で表される。
(t)=Acos(ωt) ・・・(2)
なお、送信波振幅:A
送信波角速度:ω=2πf
また、ドップラーセンサDSの受信アンテナ21が受信する、時間tに伴う周波数fの反射波x(t)は、式(3)で表される。
(t)=Acos([ω±ω]t+φ) ・・・(3)
なお、受信波振幅:A
ドップラ角速度:ω=2πf
測定対象との距離に依存する位相:φ
そして、送信波と反射波をミキサ22に入力して乗算演算された信号は、式(4)で表される。
(t)x(t)=Acos(ωt)cos([ω+ω]t+φ)
=(A/2){cos(ωt+φ)+cos([2ω+ω]t+φ)}
・・・(4)
高周波成分を除去すると、式(4)における第2項の変調成分が分離されるから、ドップラ周波数成分を抽出した後のI信号であるI(t)は、式(5)で表される。
I(t)=(A/2)cos(ωt+φ) ・・・(5)
また、I信号からπ/2だけ位相を遅らせたQ信号であるQ(t)は、式(6)で表される。
Q(t)=(A/2)cos(ωt+φ−π/2) ・・・(6)
式(5)で示されるI信号および式(6)で示されるQ信号が、信号取得部30から角速度算出部40に入力される。
また、I信号の単位時間当たりの変化量ΔIとQ信号の単位時間当たりの変化量ΔQは、単位時間当たりの変化量に代えて、以下の式により求めてもよい。
ΔI≒dI/dt
ΔQ≒dQ/dt
したがって、式(5)と式(6)をそれぞれ時間tで微分すると、I信号微分値ΔIとQ信号微分値ΔQが算出できる。
なお、図4に示すようなI−Q座標平面(複素平面)における角速度ωは、
ω=dθ/dt
なお、θ=arctan(I−Ioffset)/(Q−Qoffset
offset:電波式生体センサの設置条件により定まる定数
offset:電波式生体センサの設置条件により定まる定数
と表すことができるので、角速度ωは、(数1)で表すことができる。
ノルム算出部90は、IQノルムNRMを、式(7)で算出する。
NRM=√((I−Ioffset+(Q−Qoffset) ・・・(7)
なお、ノルム算出部90は、上式によらず、I信号とQ信号自体の受信強度を出力してもよい。この場合、ノルム算出部90は、受信強度算出部ということができ、反射波受信部20は、I信号とQ信号のそれぞれ信号の強度を検出し、信号取得部30に出力する。図4における円の大きさは、反射波の受信アンテナ21における受信強度の大きさを示し、測定対象TGである生体表面の状態(距離、反射面の傾き、反射率など)によって変動する。ドップラーセンサDSと生体表面の距離がdである場合、その距離dの変位量Δdは、式(8)で表される。
Δd=λ・Δθ/4π ・・・(8)
なお、λ:送信波の波長(たとえば、周波数が24GHzの場合12.5mm)
また、電波式生体センサ100は、さらに、角速度算出部40が算出した角速度ωに基づいて、生体の生体情報を抽出する生体情報抽出部50を備える。生体情報抽出部50は、抽出する生体情報の特徴に基づき抽出する。たとえば、生体情報抽出部50は、信号取得部30が心拍成分と呼吸の両方の周波数成分を出力している場合、角速度算出部40が出力した角速度ωは、呼吸の周期成分と心拍の周期成分の2つが合成されたものを含んでいる。
このように、呼吸の周期成分と心拍の周期成分の2つが合成された角速度ωが、生体情報抽出部50に入力された場合、生体情報抽出部50は、一般的な呼吸や心拍の周期に照らし合わせて、心拍や呼吸の回数や、それぞれのピークの高さからそれらの強さを抽出することができる。このように、人体表面に電磁波を照射し、その反射波のI信号とQ信号の座標平面における角速度に基づいて複数の生体情報を取得し、一般的な心拍数や呼吸数などの周波数成分に基づいて特定の生体情報を抽出することにより、様々な生体情報を一度に取得できる。
また、電波式生体センサ100は、さらに、ノルム算出部90が算出したIQノルムNRMの大きさと角速度算出部40が算出した所定時間内の時系列情報における角速度ωのピーク値に基づいて、生体情報抽出部50が抽出した生体情報を出力するか否かを判定する出力判定部80と、出力判定部80の判定に基づいて、生体情報抽出部50が抽出した生体情報を使用する外部機構に出力するための外部出力部70を備える。
出力判定部80は、ノルム算出部90が算出したIQノルムNRMの大きさが所定の閾値より大きく、かつ、所定時間内の時系列情報における角速度ωのピーク値が所定値より大きい場合、生体情報抽出部50が抽出した生体情報の出力を行うと判定する。逆に、出力判定部80は、IQノルムNRMの大きさが所定の閾値以下、または、所定時間内の時系列情報における角速度ωのピーク値が所定値以下である場合は、生体情報抽出部50が抽出した生体情報の出力を行わないと判定する。
たとえば、図5(A)は、座席STに運転者DRが着座している場合としていない場合のIQノルムNRMを示している。この例では、最初の点線枠(最も左の点線枠)の領域では、運転者DRは座席STに着座しているので、反射波受信部20が受信する反射波の受信強度は高く約600というIQノルムNRMの値を示している。そして、運転者DRが離席すると急速にIQノルムNRMの値は低下し、未着座の状態の2番目の点線枠(真ん中の点線枠)の領域では受信強度が低くなり200以下になる。
そして、また運転者DRが着座すると急速にIQノルムNRMの値は増加し、着座の状態の3番目の点線枠(最も右の点線枠)の領域では、受信強度は高くなりIQノルムNRMの値は約600という値を示す。このように、着座と未着座の状態の違いでIQノルムNRMにより表される受信強度は変化する。このような場合に、たとえばIQノルムが400という値を第1閾値として着座/未着座を判定することが可能となる。このように、第1閾値は、電波式生体センサ100の設置された環境や状況に応じて適宜定められる。なお、通常、着座している状態での反射波の方が、着座していない状態での反射波に比べて精度の高い生体情報が取得できる。
図5(B)と(C)は、脈波を示す角速度ωの振幅を示すが、本図(B)は、脈波を示す角速度ωの振幅が全体的に小さい場合を示し、振幅のピーク値は所定の閾値である第2閾値を超えることはない。一方、本図(C)は、脈波を示す角速度ωの振幅が全体的に大きな場合を示し、振幅のピーク値は第2閾値を超えるもの(丸印)多い場合を示す。両者を比べると、本図(B)に示すような脈波の場合にはノイズ成分に影響を受け易いが、本図(C)に示すような脈波が示されている方は、ノイズ成分を含んでいたとしても精度の高い脈波を検出できる。なお、第2閾値は、電波式生体センサ100の設置された環境や状況に応じて適宜定められる。
したがって、出力判定部80は、ノルム算出部90(受信強度算出部90)が算出したIQノルムNRMの大きさが第1閾値より大きく、かつ、角速度算出部40が算出した所定時間内における角速度ωのピーク値が第2閾値より大きい場合に、生体情報抽出部50が抽出した生体情報を出力することを判定する。角速度ωの振幅のピーク値は、所定の時間幅を有する計測区間内における時系列情報であり、所定時間内における角速度ωのピーク値とは、所定時間内の時系列情報における角速度のピーク値である。
外部出力部70は、出力判定部80が生体情報の出力を行うと判定した場合は、生体情報を使用する外部機構に出力し、出力判定部80が生体情報の出力を行わないと判定した場合は、生体情報を使用する外部機構に出力しない。このように、受信強度であるIQノルムの大きさが所定値より大きく、所定時間内の時系列情報における角速度ωのピーク値が所定値より大きい場合に生体情報を出力することで、被測定者が生体センサに対して適切な位置に存在し、有意な生体情報を検出できる場合に生体情報を出力する電波式生体センサ100を提供することができる。
また、出力判定部80は、ノルム算出部90が算出したIQノルムの大きさが第1閾値より大きく、かつ、角速度算出部40が算出した所定時間内における角速度の第2閾値以上のピーク値の数が第3閾値より大きい場合、生体情報抽出部50が抽出した生体情報を出力することを判定してもよい。
図6および図7を参照して、かかる電波式生体センサ100の制御方法を、脈波(心拍)を例に説明する。なお、フローチャートにおけるSはステップを意味する。ノルム算出部90は、S100において、信号取得部30が取得したI信号およびQ信号に基づいてIQノルムNRMを算出する。出力判定部80は、S102において、IQノルムNRMが第1閾値TH1を超えているかいるか否か、すなわち着座状態にあるか否かを検査する。着座状態ではないと判定された場合は、電波式生体センサ100は、S116において、測定不能と判定し処理を終了し、精度が高くないと考えられる生体情報を出力しない。
IQノルムNRMが第1閾値TH1を超えており着座状態であると判定した場合、角速度算出部40は、S104において、角速度ωの振幅で表される脈波信号を取得する。脈波信号を取得すると、出力判定部80は、S106において、脈動判定処理を行う。脈動判定処理の詳細は、図7に示される。出力判定部80は、S200において、脈波信号のピーク値を検出する。出力判定部80は、S202において、検出したピーク値が所定の値である第2閾値TH2を超えているか否かを検査し、超えている場合には、S204においてカウンタを更新し、第2閾値TH2を超えているピーク値の数を数える。
出力判定部80は、S206において、脈波の計測区間の所定の時間を経過するか否かを検査し、その所定時間を経過するまで、S200〜S204を繰り返す。そして、出力判定部80は、その所定時間を経過したら、S208において、その所定時間の計測区間における脈波のピーク値の中で第2閾値TH2を超えたピーク値の数を取得する。なお、第2閾値TH2は、電波式生体センサ100の設置された環境や状況に応じて適宜定められる。
出力判定部80は、S108において、第2閾値TH2を超えたピーク値の数が第3閾値TH3を超えているか否かを検査する。ピーク値の数が第3閾値TH3を超えていない場合、出力判定部80は、S114において、脈動が弱いと判定し、S116において、測定不能と判定する。一方、ピーク値の数が第3閾値TH3を超えている場合、出力判定部80は、S110において、脈動が強いと判定する。ピーク値は、本図に示されるようにばらつくものなので、第2閾値TH2を超える角速度ωのピーク値の数が第3閾値TH3より大きいということは、安定して角速度ωのピーク値を検出できる状態であるということができる。そこで、出力判定部80がIQノルムNRMの大きさが大きく、脈動も強いと判定した場合、外部出力部70は、生体情報抽出部50で抽出した生体情報を出力する。
すなわち、出力判定部80は、ノルム算出部90が算出したIQノルムNRMの大きさが第1閾値TH1より大きく、かつ、角速度算出部40が算出した所定時間内における角速度ωの第2閾値TH2を超えるピーク値の数が第3閾値TH3より大きい場合、生体情報抽出部50が抽出した生体情報を出力することを判定する。これによれば、被測定者が生体センサに対して適切な位置に存在し、より有意な生体情報を検出できる場合に、生体情報を出力する電波式生体センサ100を提供することができる。
<第二実施例>
図8乃至図15を参照し、本実施例における光学式生体センサ100’を説明する。まず、図8を参照し、光学式生体センサ100’を概説する。なお、光学式生体センサ100’は、上述した電波式生体センサ100に比し、ノイズが少なくコストが安い。光学式生体センサ100’は、血液中のヘモグロビンに対して吸光率が異なる波長の2つの光を生体に照射し、その反射光から脈拍や血圧、血流などの生体情報を検知するものである。光学式生体センサ100’は、座席STに座る運転者DRの方へ後述するセンサユニットSU’を向けて、ハンドルWLの奥のたとえばハンドル軸部や、インパネ部分やバックミラーなどに設置され、運転者DRが運転中の顔等の生体に光EMWを照射し、その反射光を受光する。
図9を参照し、光学式生体センサ100’を説明する。光学式生体センサ100’は、光を投光かつ受光するセンサユニットSU’とそれを制御する制御ユニットCU’を備える。センサユニットSU’は、2つの異なる波長(第1波長と第2波長)の光を顔等の生体に投光する投光部10’と、投光部10’が投光した光が生体に反射した反射光等を受光する受光部20’とを備える。
投光部10’は、2つの異なる波長を発光するために2つの発光器である第1波長用の第1発光器11’と第2波長用の第2発光器12’と、これらの発光器が発光する光をセンサユニットSU’から外部へ投光するための投光窓13’と、発光器の発光を駆動制御するための投光回路部品14’とを備える。発光器は、電気信号を光信号に変換する発光素子であり、所定の波長の光を発光できるものであれば特に限定されることはないが、通常コスト面で有利な発光ダイオード(LED、Light Emitting Diode)や大きな出力が可能な半導体レーザが使用される。
受光部20’は、投光部10’が投光した光が生体に反射した反射光と他の背景光などの外乱光を受光する受光器21’と、外部の光を受け入れ受光器21’に導く受光窓22’と、受光器21’が復調した電気信号を受け、制御ユニットCU’に渡す受光回路部品23’とを備える。受光器21’は、受信した光信号を電気信号に復調する受光素子であり、たとえば、フォトダイオードである。
第1発光器11’および第2発光器12’は、制御ユニットCU’と信号線で接続された投光回路部品14’により実際に駆動されて、所定の波長で発光する。第1発光器11’と第2発光器12’が発光した光は、投光窓13’を通って生体に照射される。受光器21’は、照射された光が生体に反射して受光窓22’を通って戻ってきた反射光を受光し、受光した反射光を復調した電気信号を受光回路部品23’に渡す。受光回路部品23’は信号線により制御ユニットCU’と接続されており、受光器21’が復調した電気信号は、制御ユニットCU’に渡される。
第1発光器11’が発光する第1波長と第2発光器12’が発光する第2波長は、以下のように定められる。本発明に係る光学式生体センサ100’は、血液中のヘモグロビンに対して吸光率が異なる波長の2つの光を生体に照射し、その反射光から脈拍や血圧、血流などの生体情報を検知するものである。波長200nmから10μmでの光に対して、生体内に存在する主な光吸収物質は、水と血液中のヘモグロビンであり、それらの吸収スペクトルは波長に強く依存することが知られている。ヘモグロビンは、波長が700nm以下の光に対して強い吸収を持ち、水は、2μmよりも波長が長い中赤外光および遠赤外光に対して強い吸収を持つ。一方、波長がおよそ700nmから2μmまでの近赤外光に対してはヘモグロビンと水の吸収が弱いため、近赤外光は、生体組織に深く浸透する。
心拍の脈波を光学的に検出するためには、光が動脈に届くことが必要である。そのためには、水による吸光率がより低い光である900nm以下の光を使うことが必要である。また、静脈の中のヘモグロビンによる吸光率が大きすぎても深い位置にある動脈に届く前に減衰してしまうので、光の波長が700nm以下であると水による吸光率はより小さいが、ヘモグロビンによる吸光率が高くなり適切ではない。したがって、波長が700nm〜900nm程度の光であれば、水およびヘモグロビン両方による吸光率が小さい。よって、動脈内に存するヘモグロビンの変動を検出するためには、700nm〜900nmの波長の近赤外光を使用することが好ましく、また800nm〜870nmの波長の近赤外光を使用するとさらに好ましい。そして、第1波長と第2波長とは、体組織の内ヘモグロビンのみで顕著に吸光率が異なる波長が好ましく、なるべく差がある方が検知し易いから、たとえば、波長の範囲が700nm〜900nmである場合、第1波長は700nmであり、第2波長は900nmであると定めることができる。
図10乃至図12を参照し、光学式生体センサ100’の制御ユニットCU’について説明する。制御ユニットCU’は、第1発光器11’および第2発光器12’の発光タイミングや受光した光信号の処理のタイミングを制御する制御部60’と、受光器21’が受光し復調した電気信号をAD変換などの処理する信号取得部30’と、信号取得部30’が処理した電気信号を積算し、色相変化速度等を算出する角速度算出部40’と、角速度算出部40’が行った算出結果に基づいて生体信号を抽出する生体情報抽出部50’と、受光信号R1/R2に基づいてノルムNRMを算出するノルム算出部90’と、ノルムNRMの大きさが所定の閾値(第1閾値)より大きいか、かつ、角速度算出部40’が算出した所定時間内の時系列情報における角速度ωのピーク値が所定値(第2閾値)より大きいか否かに基づいて、生体情報抽出部50’が抽出した生体情報を出力するか否かを判定する出力判定部80’と、出力判定部80’の判定に基づいて、生体情報抽出部50’が抽出した生体情報を使用する外部機構に出力するための外部出力部70’を備える
制御部60’は、第1発光器11’および第2発光器12’のそれぞれをオンオフさせて、間欠発光させるためにそのタイミングを制御する。また、制御部60’は、信号取得部30’に対して、受光部20’が出力した電気信号を信号取得部30’が処理するタイミング(サンプリング)を制御する。詳細は後述する。信号取得部30’は、受光器21’が受光し復調したアナログの電気信号を入力され、信号を平滑化するローパスフィルタ32’と、当該電気信号を入力され、平滑化すると共に微分処理を行うバンドパスフィルタ31’(微分演算部)と、ローパスフィルタ32’とバンドパスフィルタ31’のアナログ電気信号をデジタル化するAD変換回路33’とを備える。
ローパスフィルタ32’は、図12に示すように、受光器21’のフォトダイオードがPDポートから出力する受光信号から高周波成分のノイズを除去しベースバンド成分のみを通過させ、各波長に対応する受光信号を平滑化した信号(これらを受光信号R1と受光信号R2という。)を出力する。なお、光学式生体センサ100’は、脈拍や血圧などの生体情報を取得することを目的としているので、ローパスフィルタ32’は、約1Hzの心拍を通過するフィルタであり、たとえば10Hz以上は除去するフィルタである。なお、図中において、ローパスフィルタ32’は、第1発光器11’(図中LED1)が発光時の受光信号に対応するローパスフィルタをLPF1と、第2発光器12’(図中LED2)が発光時の受光信号に対応するローパスフィルタをLPF2と表す。
バンドパスフィルタ31’は、図12に示すように、ローパスフィルタ32’と同様に受光信号を平滑化すると共に、PDポートが出力した受光信号からDC成分を除去し、各波長に対応する信号の微分値(ΔR1とΔR2)を取得するための微分算出部の実施形態である。バンドパスフィルタ31’である微分演算部は、受光部20’が受光した光信号を電気信号に変換した受光信号を微分した微分信号(ΔR1とΔR2)を演算する。なお、バンドパスフィルタ31’により得られる微分値(ΔR1とΔR2)は、線形近似値であり、微分算出部は、バンドパスフィルタ31’に限定されることはなく、各波長に対応した受光信号を微分し、その微分値を算出するものであればよい。なお、図中において、バンドパスフィルタ31’は、第1発光器11’が発光時の受光信号に対応するバンドフィルタをBPF1と、第2発光器12’が発光時の受光信号に対応するバンドフィルタをBPF2と表す。
なお、物理構成的には、図12における受光器21’のPDポートとローパスフィルタ32’/バンドパスフィルタ31’の間にあるホールド回路(Hold1〜Hold4)は、第1発光器11’(図中LED1)と第2発光器12’(図中LED2)の発光タイミングと受光信号を受け入れるタイミングを同期するためのスイッチング素子と共に、発光器を高周波で間欠発光させる際におけるフィルタの時定数を考慮してキャパシタを有する。また、本図に示されるマイクロコンピュータMCは、ローパスフィルタ32’が出力する受光信号R1/R2およびバンドパスフィルタ31’が出力する微分信号ΔR1/ΔR2が入力され、AD変換を行うADポート(AD変換回路33’)を備え、制御部60’や角速度算出部40’などの実装形態の例である。
また、マイクロコンピュータMCは、DIOポートTr1/Tr2を備え、第1発光器11’と第2発光器12’の発光タイミングを出力する。そして、第1発光器11’に関連するホールド回路Hold1とHold2はDIOポートTr1からの入力を受け、第2発光器12’に関連するホールド回路Hold3とHold4はDIOポートTr2からの入力を受ける。このような構成をとることにより、第1発光器11’の発光と第2発光器12’の発光を交互に間欠的に発光すなわちパルス発光し続けるように、第1発光器11’と第2発光器12’の発光タイミングを制御し、また、それぞれの発光器に関連した受光信号をサンプリング抽出することができる。なお、マイクロコンピュータMCは、前述した制御部60’や、角速度算出部40’、生体情報抽出部50’、外部出力部70などを含んでいてもよい。また、各ADポートは、ADコンバータに接続され、アナログ信号をデジタル信号に変換するポートである。
角速度算出部40’は、AD変換回路33’によりアナログ値からデジタル値に変換された受光信号R1/R2とその微分値である微分信号ΔR1/ΔR2を入力され、それぞれ積算する積算部45’を備える。積算部45’は、第1発光器11’が発光し、そのタイミングで受光した受光信号R1とその微分信号ΔR1をAD変換する毎にそれぞれ積算し、第2発光器12’が発光し、そのタイミングで受光した受光信号R2とその微分信号ΔR2をAD変換する毎にそれぞれ積算する。角速度算出部40’は、積算部45’の積算により取得する各受光信号とその微分信号が平均化されるので、積算部45’を備えることが好ましい。
また、角速度算出部40’は、第1演算部41’と、第2演算部42’と、第3演算部43’とを備える。第1演算部41’は、第1波長の照射光に対応する受光信号がローパスフィルタ32’を通り平滑化され、積算部45’により平均化された第1受光信号R1と、第2波長の照射光に対応する受光信号である第2受光信号R2を微分演算部が演算した第2微分信号ΔR2との積を演算する。第2演算部42’は、第2波長の照射光に対応する受光信号がローパスフィルタ32’を通り平滑化され、積算部45’により平均化された第2受光信号R2と、第1波長の照射光に対応する受光信号である第1受光信号R1を微分演算部が演算した第1微分信号ΔR1との積を演算する。第3演算部43’は、第1演算部41’で演算された積と第2演算部42’で演算された積の差を演算する。これにより、脈拍や血圧などの生体情報を正確に検知する光学式生体センサ100’を提供することができる。
また、第1演算部41’は、第1受光信号R1と第1発光器11’が発光しない時に受光部20’が受光したオフセット光信号R1offsetとの差を演算した後第2微分信号ΔR2との積を演算し、第2受光信号R2と第2発光器12’が発光しない時に受光部20’が受光したオフセット光信号R2offsetとの差を演算した後第1微分信号ΔR1との積を演算することが好ましい。投光部10’が投光していない時の反射光以外の背景光などの外乱光との差分を得ることで、外乱光の影響を低減することができ、より正確な生体情報を得ることができる。
また、角速度算出部40’は、さらに第4演算部44’を備えることが好ましい。第4演算部44’は、第1受光信号R1とそのオフセット光信号R1offsetの差を二乗し、第2受光信号R2とそのオフセット光信号R2offsetの差を二乗し、両者の和を演算し、(11)式に示される角速度ωを算出する。
・・・(11)
図13を参照し、色相変化角速度ωについて説明する。本図に示すようなR2−R1座標平面(複素平面)における色相変化角速度ωは、
ω=Δθ/Δt
なお、θ=arctan(R2−R2offset)/(R1−R1offset
R2offset:光学式生体センサの非発光時の受光信号値
R1offset:光学式生体センサの非発光時の受光信号値
と表すことができる。なお、本発明の場合、R2offsetとR1offsetの値は一致する。
ノルム算出部90’は、ノルムNRMを、式(12)で算出する。
NRM=√((R1−R1offset+(R2−R2offset
・・・(12)
なお、ノルム算出部90’は、上式によらず、第1受光信号R1と第2受光信号R2自体の受光強度を出力してもよい。この場合、ノルム算出部90’は、受光強度算出部ということができ、受光部20’は、第1受光信号R1と第2受光信号R2のそれぞれ信号の強度を検出し、信号取得部30’に出力する。本図における原点(R2offset、R1offset)との距離は、受光信号R1とR2の受光強度の大きさを示し、測定対象の生体の状態(光学式生体センサ100’との距離、反射面の傾き、反射率など)によって変動する。吸光率が一定ならば、距離変動などによる受光強度の変化で、原点からの距離が変化する。
たとえば、第2波長の方が第1波長よりヘモグロビンに対して吸光率が高い波長である場合であって、測定対象の生体により多くのヘモグロビンが充填されている場合、第2受光信号R2は、第1受光信号R1より小さくなる。生体内の脈拍に応じて動脈に流れるヘモグロビンの量が変動するので、第1受光信号R1と第2受光信号R2の2軸のR2−R1座標平面にプロットされる点は、脈動に応じて変動する。この時の変動量を位相Δθで表すことができ、その角速度ωは、Δθ/Δtとなる。この角速度ωは、2波長の変化速度を示すものであるから色合い(色相)の変化速度であると、すなわち色相変化角速度ωと言える。この色相変化角速度ωを評価することで、ヘモグロビン密度の変化による吸光率の変化を評価でき、距離変動などによる受光強度の影響を低減することが可能となる。また、非発光時のオフセット光信号を観測して差し引くことで、太陽光等の外乱光があっても評価が可能となる。このように、色相の変化により生体情報を検知することで、より正確な生体情報を出力することができる。
生体情報抽出部50’は、角速度算出部40’が行った色相変化角速度ω等の演算結果に基づいて、上述した生体情報抽出部50と同様に、抽出する生体情報の特徴量に基づき生体情報を抽出する。また、光学式生体センサ100’は、生体情報抽出部50’が抽出した生体情報を使用する外部機構に出力するための外部出力部70’を備える。
図14乃至図15を参照して、光学式生体センサ100’の発光器を発光させて受光信号をサンプリングし、脈拍を抽出する方法を説明する。なお、フローチャートにおけるSはステップを意味する。光学式生体センサ100’の角速度算出部40’は、S300において、受光信号R1/R2、その微分信号ΔR1/ΔR2およびオフセット光信号の積算値をゼロにリセットとする。制御部60’は、S302において、第1発光器11’(図中LED1)を発光させる共に第2発光器12’(図中LED2)は発光させない。
角速度算出部40’は、S304において、第1発光器11’に関連するホールド回路Hold1とHold2を接続し、第2発光器12’に関連するホールド回路Hold3とHold4を切断することにより、受光信号R1およびその微分信号ΔR1をサンプリングする。すなわち、角速度算出部40’は、第1発光器11’が発光している時の受光器21’(図中PD)の受光信号として、ローパスフィルタ32’(図11と同じLPF1)を通過した後にAD変換回路33’によりデジタル化した受光信号R1の1回分をAD1[1]として前回の積算値(初回はゼロ)に積算する。また、角速度算出部40’は、S306において、第1発光器11’が発光している時の受光器21’の受光信号の微分信号として、バンドパスフィルタ31’(図5と同じBPF1)を通過した後にAD変換回路33’によりデジタル化した微分信号ΔR1の1回分をAD2[1]として前回の積算値に積算する。
次に、制御部60’は、S308において、第1発光器11’を発光させるのを止める共に第2発光器12’も発光させない。この時、ホールド回路Hold1〜Hold4をすべて切断し、サンプリングは行わない。そして、S310において、第2発光器12’を発光させる共に第1発光器11’は発光させない。
角速度算出部40’は、S312において、第1発光器11’に関連するホールド回路Hold1とHold2を切断し、第2発光器12’に関連するホールド回路Hold3とHold4を接続することにより、受光信号R2およびその微分信号ΔR2をサンプリングする。すなわち、角速度算出部40’は、第2発光器12’が発光している時の受光器21’の受光信号として、ローパスフィルタ32’(図5と同じLPF2)を通過した後にAD変換回路33’によりデジタル化した受光信号R2の1回分をAD3[1]として前回の積算値に積算する。また、角速度算出部40’は、S314において、第2発光器12’が発光している時の受光器21’の受光信号の微分信号として、バンドパスフィルタ31’(図11と同じBPF2)を通過した後にAD変換回路33’によりデジタル化した微分信号ΔR2の1回分をAD4[1]として前回の積算値に積算する。
そして、制御部60’は、S316において、第2発光器12’を発光させるのを止めると共に第1発光器11’も発光させず、すなわち両方の発光器の発光を停止する。この時、ホールド回路Hold1〜Hold4をすべて切断し、サンプリングは行わない。制御部60’は、S318において、S302〜S316のステップを所定回数のN回を積算したか否かを検査し、N回積算していなければ上記ステップを繰り返す。所定回数のN回を繰り返して積算するのは、図14の下段に示すように、1回のサンプリング値(たとえば、AD1[1])は1回毎の変動が大きいが、それを何回か積算することで徐々に平均化し、それぞれの信号の特徴が表れるからである。
受光信号R1/R2およびその微分信号ΔR1/ΔR2をN回積算したら、すなわち、AD1[1]〜AD1[N]、AD2[1]〜AD2[N]、AD3[1]〜AD3[N]、およびAD4[1]〜AD4[N]を取得したら、制御部60’は、S320において、両方の発光器の発光を停止する。この時、ホールド回路Hold1〜Hold4をすべて切断する。そして、角速度算出部40’は、S322において、第1発光器11’および第2発光器12’の両方が発光していない時の受光器21’の受光信号として、ローパスフィルタ32’(図11と同じLPF1)を通過した後にAD変換回路33’によりデジタル化したオフセット光信号R1offsetを同様に前回の積算値に積算する。また、角速度算出部40’は、S324において、両方の発光器が発光していない時の受光器21’の受光信号として、ローパスフィルタ32’(図5と同じLPF2)を通過した後にAD変換回路33’によりデジタル化したオフセット光信号R2offsetを同様に前回の積算値に積算する。
そして、制御部60’は、S326において、S322〜S324のステップを所定回数のN回を積算したか否かを検査し、N回積算していなければ上記ステップを繰り返す。オフセット光信号R1offsetおよびオフセット光信号R2offsetをN回積算したら、角速度算出部40’は、S328において、積算した受光信号R1/R2、積算したその微分信号ΔR1/ΔR2および積算したオフセット光信号R1offset/R2offsetを用いて、(11)式により演算し、色相変化角速度ωを算出する。そして、生体情報抽出部50’は、S330において、算出した色相変化角速度ωに基づいて脈拍の特徴量により信号処理を行い、脈拍信号を抽出する。
出力判定部80’は、角速度算出部40’が算出した色相変化角速度ωとノルム算出部90’が算出したノルムNRMを、上記実施例で図5に関して述べたことと同様に、評価し判定する。すなわち、受光信号R1/R2の受光強度を示すノルムNRMの大きさの大小により、座席STに運転者DRが着座している状態なのか、着座していない状態なのかを判定することができる。また、色相変化角速度ωの振幅のピーク値の大小により、精度の高い状態で生体情報を抽出できるか否かを判定することができる。
したがって、出力判定部80’は、ノルム算出部90’(受光強度算出部90’)が算出したノルムNRMの大きさが第1閾値より大きく、かつ、角速度算出部40’が算出した所定時間内における色相変化角速度ωのピーク値が第2閾値より大きい場合に、生体情報抽出部50’が抽出した生体情報を出力することを判定する。
外部出力部70’は、出力判定部80’が生体情報の出力を行うと判定した場合は、生体情報を使用する外部機構に出力し、出力判定部80’が生体情報の出力を行わないと判定した場合は、生体情報を使用する外部機構に出力しない。このように、受信強度であるノルムの大きさが所定値より大きく、所定時間内の時系列情報における色相変化角速度ωのピーク値が所定値より大きい場合に生体情報を出力することで、被測定者が生体センサに対して適切な位置に存在し、有意な生体情報を検出できる場合に生体情報を出力する光学式生体センサ100’を提供することができる。
また、出力判定部80’は、ノルム算出部90’が算出したノルムの大きさが第1閾値より大きく、かつ、角速度算出部40’が算出した所定時間内における色相変化角速度の第2閾値以上のピーク値の数が第3閾値より大きい場合、生体情報抽出部50’が抽出した生体情報を出力することを判定してもよい。
図16および図17を参照して、かかる光学式生体センサ100’の制御方法を、脈波を例に説明する。ノルム算出部90’は、S400において、信号取得部30’が取得した受光信号R1/R2に基づいてノルムNRMを算出する。出力判定部80’は、S402において、ノルムNRMが第1閾値TH1を超えているかいるか否か、すなわち着座状態にあるか否かを検査する。着座状態ではないと判定された場合は、光学式生体センサ100’は、S416において、測定不能と判定し処理を終了し、精度が高くないと考えられる生体情報を出力しない。
ノルムNRMが第1閾値TH1を超えており着座状態であると判定した場合、角速度算出部40’は、S404において、色相変化角速度ωの振幅で表される脈波信号を取得する。脈波信号を取得すると、出力判定部80’は、S406において、脈動判定処理を行う。脈動判定処理の詳細は、図17に示される。出力判定部80’は、S500において、脈波信号のピーク値を検出する。出力判定部80’は、S502において、検出したピーク値が所定の値である第2閾値TH2を超えているか否かを検査し、超えている場合には、S504においてカウンタを更新し、第2閾値TH2を超えているピーク値の数を数える。
出力判定部80’は、S506において、脈波の計測区間の所定の時間を経過するか否かを検査し、その所定時間を経過するまで、S500〜S504を繰り返す。そして、出力判定部80’は、その所定時間を経過したら、S508において、その所定時間の計測区間における脈波のピーク値の中で第2閾値TH2を超えたピーク値の数を取得する。なお、第2閾値TH2は、光学式生体センサ100’の設置された環境や状況に応じて適宜定められる。
出力判定部80’は、S408において、第2閾値TH2を超えたピーク値の数が第3閾値TH3を超えているか否かを検査する。ピーク値の数が第3閾値TH3を超えていない場合、出力判定部80’は、S414において、脈動が弱いと判定し、S416において、測定不能と判定する。一方、ピーク値の数が第3閾値TH3を超えている場合、出力判定部80’は、S410において、脈動が強いと判定する。ピーク値はばらつくものなので、第2閾値TH2を超える角速度ωのピーク値の数が第3閾値TH3より大きいということは、安定して角速度ωのピーク値を検出できる状態であるということができる。そこで、出力判定部80’がノルムNRMの大きさが大きく、脈動も強いと判定した場合、外部出力部70’は、生体情報抽出部50’で抽出した生体情報を出力する。
すなわち、出力判定部80’は、ノルム算出部90’が算出したノルムNRMの大きさが第1閾値TH1より大きく、かつ、角速度算出部40’が算出した所定時間内における色相変化角速度ωの第2閾値TH2を超えるピーク値の数が第3閾値TH3より大きい場合、生体情報抽出部50’が抽出した生体情報を出力することを判定する。これによれば、被測定者が生体センサに対して適切な位置に存在し、より有意な生体情報を検出できる場合に、生体情報を出力する光学式生体センサ100’を提供することができる。
なお、本発明は、例示した実施例に限定するものではなく、特許請求の範囲の各項に記載された内容から逸脱しない範囲の構成による実施が可能である。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、かつ説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。
100 生体センサ
10 電波照射部/光照射部(電磁波照射部)
11 送信アンテナ
12 分配器
13 発振器
11’ 第1発光器
12’ 第2発光器
13’ 投光窓
20 反射波受信部
21 受信アンテナ
22 ミキサ
21’ 受光器
22’ 受光窓
23’ 受光回路部品
30 信号取得部
31’ バンドパスフィルタ(微分演算部)
32’ ローパスフィルタ(平滑化フィルタ)
33’ AD変換回路
40 角速度算出部
41’ 第1演算部
42’ 第2演算部
43’ 第3演算部
44’ 第4演算部
45’ 積算部
50 生体情報抽出部
60 制御部
70 外部出力部
80 出力判定部
90 ノルム算出部(受信強度算出部)
101 ローパスフィルタ
102 バンドパスフィルタ(微分算出部)
CU 制御ユニット
SU センサユニット
ST 座席
WL ハンドル
TG 測定対象物
DR 運転者
EMW 電磁波
MC マイクロプロセッサ

Claims (7)

  1. 生体の体表面に電磁波を照射する電磁波照射部と、
    前記電磁波照射部が照射した電磁波が前記体表面で反射した反射波を受信する反射波受信部と、
    前記反射波受信部が取得した信号の微分信号を算出する微分算出部と、
    前記反射波受信部が取得した信号と前記微分算出部が算出した微分信号に基づいて、信号の角速度を算出する角速度算出部と、
    前記反射波受信部が取得した信号に基づいて、反射波の受信強度を算出する受信強度算出部と、
    前記角速度算出部で算出された角速度に基づいて生体情報を抽出する生体情報抽出部と、
    前記生体情報抽出部が抽出した生体情報を出力する外部出力部と、
    前記外部出力部が生体情報を出力するか否かを判定する出力判定部と、
    を備え、
    前記出力判定部は、前記受信強度算出部が算出した受信強度の大きさが第1閾値より大きく、かつ、前記角速度算出部が算出した所定時間内の時系列情報における角速度のピーク値が第2閾値より大きい場合に、生体情報を出力することを判定する、
    生体センサ。
  2. 生体の体表面に電波を照射する電波照射部と、
    前記電波照射部が照射した電波が前記体表面で反射した反射波を受信し、照射した電波信号と受信した反射信号を乗算したI信号と該I信号を所定の位相だけ遅らせたQ信号を取得する反射波受信部と、
    前記反射波受信部が取得したI信号とQ信号を微分し、I信号微分値とQ信号微分値を算出する微分算出部と、
    前記反射波受信部が取得したI信号とQ信号、および、I信号とQ信号に基づいて前記微分算出部が算出したI信号微分値とQ信号微分値に基づいて、I信号とQ信号の角速度を算出する角速度算出部と、
    前記反射波受信部が取得したI信号とQ信号に基づいて、反射波の受信強度を算出する受信強度算出部と、
    前記角速度算出部で算出された角速度に基づいて生体情報を抽出する生体情報抽出部と、
    前記生体情報抽出部が抽出した生体情報を出力する外部出力部と、
    前記外部出力部が生体情報を出力するか否かを判定する出力判定部と、
    を備え、
    前記出力判定部は、前記受信強度算出部が算出した受信強度の大きさが第1閾値より大きく、かつ、前記角速度算出部が算出した所定時間内の時系列情報における角速度のピーク値が第2閾値より大きい場合に、生体情報を出力することを判定する、
    生体センサ。
  3. 生体の体表面に第1波長と第2波長の光を投光する投光部と、
    前記投光部が投光した光が前記生体で反射した反射光を含む光を受光する受光部と、
    前記受光部が受光した受光信号の微分信号を演算する微分演算部と、
    前記受光部が受光した前記第1波長の光に対応する第1受光信号および前記第2波長の光に対応する第2受光信号と、第1受光信号および第2受光信号を前記微分演算部がそれぞれ演算した第1微分信号および第2微分信号とに基づいて、第1受光信号と第2受光信号の角速度を算出する角速度算出部と、
    前記受光部が受光した第1受光信号と第2受光信号に基づいて、反射光の受光強度を算出する受光強度算出部と、
    前記角速度算出部で算出された角速度に基づいて生体情報を抽出する生体情報抽出部と、
    前記生体情報抽出部が抽出した生体情報を出力する外部出力部と、
    前記外部出力部が生体情報を出力するか否かを判定する出力判定部と、
    を備え、
    前記出力判定部は、前記受光強度算出部が算出した受光強度の大きさが第1閾値より大きく、かつ、前記角速度算出部が算出した所定時間内の時系列情報における角速度のピーク値が第2閾値より大きい場合に、生体情報を出力することを判定する、
    生体センサ。
  4. 前記出力判定部は、前記受信強度算出部が算出した受信強度の大きさが第1閾値より大きく、かつ、前記角速度算出部が算出した所定時間内における角速度の第2閾値以上のピーク値の数が第3閾値より大きい場合、前記生体情報抽出部が抽出した生体情報を出力することを判定することを特徴とする請求項2に記載の生体センサ。
  5. 前記受信強度算出部は、反射波のノルムを算出するノルム算出部であることを特徴とする請求項2または4に記載の生体センサ。
  6. 前記出力判定部は、前記受光強度算出部が算出した受光強度の大きさが第1閾値より大きく、かつ、前記角速度算出部が算出した所定時間内における角速度の第2閾値以上のピーク値の数が第3閾値より大きい場合、前記生体情報抽出部が抽出した生体情報を出力することを判定することを特徴とする請求項3に記載の生体センサ。
  7. 前記受光強度算出部は、反射光のノルムを算出するノルム算出部であることを特徴とする請求項3または6に記載の生体センサ。
JP2016203543A 2016-10-17 2016-10-17 生体センサ Expired - Fee Related JP6558343B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016203543A JP6558343B2 (ja) 2016-10-17 2016-10-17 生体センサ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016203543A JP6558343B2 (ja) 2016-10-17 2016-10-17 生体センサ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018064643A JP2018064643A (ja) 2018-04-26
JP6558343B2 true JP6558343B2 (ja) 2019-08-14

Family

ID=62085122

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016203543A Expired - Fee Related JP6558343B2 (ja) 2016-10-17 2016-10-17 生体センサ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6558343B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102445826B1 (ko) * 2021-12-01 2022-09-22 주식회사 에스비솔루션 헬스케어 기능이 내장된 차량용 핸들장치 및 핸들장치의 생체 정보 측정 방법

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8611977B2 (en) * 2004-03-08 2013-12-17 Covidien Lp Method and apparatus for optical detection of mixed venous and arterial blood pulsation in tissue
WO2006009178A1 (ja) * 2004-07-20 2006-01-26 Toshinori Kato 生体機能診断装置、生体機能診断方法、生体用プローブ、生体用プローブ装着具、生体用プローブ支持具及び生体用プローブ装着支援具
JP4405343B2 (ja) * 2004-08-23 2010-01-27 株式会社デンソー 心拍計測装置
WO2009083017A1 (en) * 2007-12-27 2009-07-09 Bea Sa Movement detector for detecting the movement of a breathing activity
JP2010120493A (ja) * 2008-11-19 2010-06-03 Panasonic Corp 生体信号検知装置
JP5409148B2 (ja) * 2009-07-10 2014-02-05 三菱電機株式会社 生体状態取得装置、生体状態取得プログラム、生体状態取得装置を備えた機器及び空気調和機
JP5238087B1 (ja) * 2012-02-20 2013-07-17 浜松ホトニクス株式会社 濃度測定装置および濃度測定方法
JP2014126523A (ja) * 2012-12-27 2014-07-07 Oki Electric Ind Co Ltd 速度算出装置、速度算出方法及びプログラム
JP6536038B2 (ja) * 2015-01-19 2019-07-03 沖電気工業株式会社 周期推定装置、周期推定方法及びプログラム。

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018064643A (ja) 2018-04-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6597490B2 (ja) 電波式生体センサ
CN105452898B (zh) 车辆乘用的雷达感测
CN109561842A (zh) 用于血氧饱和度测量的设备
EP2434945B1 (en) Multiuse optical sensor
US20190200871A1 (en) System and method for vital signs detection
EP0870465B1 (en) Method and apparatus for the non-invasive determination of the concentration of a component
JP2016135194A (ja) 生体状態検出装置
WO2011013132A1 (en) Photoplethysmography device and method
JP2010120493A (ja) 生体信号検知装置
US20220369942A1 (en) Light-based non-invasive blood pressure systems and methods
JP6558328B2 (ja) 生体情報出力装置および生体情報出力装置を備える椅子
WO2018029123A1 (en) Device for use in blood oxygen saturation measurement
JP6558343B2 (ja) 生体センサ
JP2017140202A (ja) 脈波検出装置
WO2022236204A1 (en) Multi-sensor system for cardiovascular and respiratory tracking
RU2392853C1 (ru) Способ дистанционного определения параметров дыхания и сердцебиения
JP6597491B2 (ja) 電波式生体センサ
JP2016135233A (ja) 生体状態検出装置
Gharamohammadi et al. Multi-Bin Breathing Pattern Estimation by Radar Fusion for Enhanced Driver Monitoring
US20230035959A1 (en) Device, system and method for determining a vital sign of a subject
KR20230077607A (ko) 시간적 위상 코히어런시에 기반한 심박 측정 거리 결정 장치 및 방법
Srihari et al. Measurement and evaluation of human vital sign using 77ghz awr1642 fmcw radar sensor
JP6623984B2 (ja) 光学式生体センサ
Zhao et al. Non-contact robust respiration detection by using radar-depth camera sensor fusion
GB2604346A (en) Dual-mode biosensor

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180829

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20190311

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20190319

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190530

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190618

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190701

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6558343

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees