JP6558220B2 - 車両用シート - Google Patents
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Description
車両用シートのサイドフレームにエアバッグを備える構成を開示するものとして、例えば特許文献1がある。
この力布は、一方の端部を開裂部に縫製されており、他方の端部をシートバックフレームのブラケットに取り付けるための金具に縫製されている。この金具を介して、力布とシートバックフレームとが連結されている。
このため、エアバッグモジュールと力布が縫製された金具とを別々にシートバックフレームに取り付けなければならず、部品点数が多くなり、力布の取付作業を効率的に行うことが困難であった。
このため、力布の取り付けを安定させるための、長孔の周縁部分の厚さを確保する必要があるため、必然的に金具が大きくなってしまい、金具の占有スペースが広がってしまっていた。
本発明の他の目的は、案内部材に接続された取付部材の占有スペースを抑制しつつ、取付部材とシートバックフレームとの取付強度を維持することにある。
本発明のその他の目的は、力布が連結された金具のシートバックフレームへの取り付けを容易にすることにある。
また上記構成によれば、取付部材の中央側が両端側に対して細く形成されていることで、取付部材の占有スペースを抑制しつつ、中央側に案内部材を巻いて留めやすくでき、一方で、両端側において前記サイドフレームと前記エアバッグモジュールとに共締めするのに必要な大きさを確保することで、取付強度を確保することができる。
上記構成によれば、第一の布と第二の布が、取付部材と他の取付部材とに別個に取り付けられていることにより、案内部材とエアバッグモジュールのサイドフレームへの取り付けの手順の自由度が向上し、取り付けが容易となる。
上記構成によれば、他の取付部材の両端部がU字状に曲がって形成されていることで、追加的な締結部材を用いなくても、取付部材に容易に取り付けることができる。
上記構成によれば、サイドフレーム本体の延在する方向からこの方向に交差する方向にずれた位置で取付部材をサイドフレームに取り付けることができ、取付部材がサイドフレーム本体に重なることにより厚みが増加することを回避することができる。
上記構成によれば、ブラケットがサイドフレーム本体とワイヤフレームとに取り付けられていることにより、ブラケットの取り付けが安定し、ひいては、ブラケットに取り付けられる取付部材の取り付けも安定する。さらに、ワイヤフレームとブラケットの構成によれば、一体的に板状に形成されているものと比較して軽量化することができる。
上記構成によれば、案内部材の両端側が開裂部に接続されており、案内部材の中央側が取付部材に取り付けられていることで、案内部材がシート幅方向内側と外側の両側からエアバッグモジュールを覆うように、取付部材を介して案内部材を容易にサイドフレームに取り付けることができる。
また、前記エアバッグモジュールは、前記エアバッグを膨張させるためのインフレータを有し、前記締結部材によって共締めされている部分は、前記インフレータよりもシート前方に配置されていると好ましい。
また、本発明によれば、取付部材の占有スペースを抑制しつつ、中央側に案内部材を巻いて留めやすくでき、一方で、両端側において前記サイドフレームと前記エアバッグモジュールとに共締めするのに必要な大きさを確保することで、取付強度を確保することができる。
また、本発明によれば、案内部材とエアバッグモジュールのサイドフレームへの取り付けの手順の自由度が向上し、取り付けが容易となる。
また、本発明によれば、追加的な締結部材を用いなくても、取付部材に容易に取り付けることができる。
また、本発明によれば、取付部材がサイドフレーム本体に重なることにより厚みが増加することを回避することができる。
また、本発明によれば、ブラケットに取り付けられる取付部材の取り付けを安定させることができ、軽量化することができる。
また、本発明によれば、案内部材がシート幅方向内側と外側の両側からエアバッグモジュールを覆うように、取付部材を介して案内部材を容易にサイドフレームに取り付けることができる。
以下に説明する実施形態は、本発明の理解を容易にするための一例に過ぎず、本発明を限定するものではない。すなわち、以下に説明する部材の形状、寸法、配置等については、本発明の趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得るとともに、本発明にはその等価物が含まれることは勿論である。
以下、本発明の第1実施形態に係る車両用シートSについて図面を参照しながら説明する。先ず、本実施形態に係る車両用シートSの構成について図1及び図2を参照して説明する。
なお、図1は、本発明の実施形態に係る車両用シートSの斜視図、図2は、サイドフレーム52を示す模式的な斜視図である。
シートバックフレーム51は、図2に示すサイドフレーム52をシート幅方向両側(左右側)に備える。
サイドフレーム52は、上下に延在するサイドフレーム本体52aと、サイドフレーム本体52aの上端側に取り付けられた上部フレーム11と、ワイヤフレーム52bと、2枚のブラケット52cと、I字フレーム53と、から構成されている。
ブラケット52cは、板状に形成されており、サイドフレーム本体52aとワイヤフレーム52bとに架け渡されるように、サイドフレーム本体52aの延在する方向に対して交差する方向に延在して、上下に2枚取り付けられている。2枚のブラケット52cのそれぞれには、後述する各部材を共締めにより締結するためのボルト55aを通すための通し孔52d(図5参照)が厚さ方向に形成されている。
また、ブラケット52cが、サイドフレーム本体52aとワイヤフレーム52bとに架け渡されて両端部側を固定されていることで、取付安定性が向上することとなる。そして、線状のワイヤフレーム52bが用いられていることで、全体が板状のものを用いる場合よりも軽量化することができる。
I字フレーム53は、図4に示して後述する力布54が取り付けられる部材であり、次に詳細に説明する。
I字フレーム53の詳細について、図2に加えて、図3及び図4を参照して説明する。
なお、図3は、I字フレーム53を示す斜視図、図4は、力布54が縫製された状態のI字フレーム53を示す斜視図である。
I字フレーム53は、案内部材としての力布54を間接的にサイドフレーム52に取り付けるための取付部材として機能するものである。I字フレーム53は、中央側において直線的に延在する円柱状の中央部53aと、中央部53aの両端側に連続的に形成されて、中央部53aよりも大きな断面積を有する板状の端部53b(両端部)とから形成されている。換言すると、中央部53aは、端部53bよりも細く形成されている。なお、本願においてI字とは、両端部が中央よりも大きく形成されている形状をいうものとする。
I字フレーム53と力布54とは、力布54の円筒状の部分にI字フレーム53が通されて、I字フレーム53における端部53bよりも細く形成された中央部53aに力布54の縫製部54cが収まることで取り付けられる。
この場合、縫製部54cによって形成される円筒状の部分の内側の面積は、I字フレーム53の端部53bの断面積と同じか若干大きければ、I字フレーム53に力布54を通すことができ、かつ、両者が外れにくくなるため好ましい。
次に、図5を参照して、サイドフレーム52に取り付けられるエアバッグモジュール60、及び力布54に接続されたI字フレーム53、及びエアバッグモジュール60のサイドフレーム52への取付状態について説明する。
なお、図5は、エアバッグモジュール60、クッション材50及び表皮材50aをシートバックフレーム51のサイドフレーム52に取り付けた状態における図2のV-V断面部分を示す断面図である。
エアバッグ60aは、その内部に設けられたリテーナ61又は後述するベルト63とブラケット52cとの間に一部が入り込むようにして、サイドフレーム52に取り付けられている。
リテーナ61は、板状に形成されており、ブラケット52cに対向する向きでブラケット52cに取り付けられている。具体的には、リテーナ61には、後述するボルト55aを通すための通し孔61aが厚さ方向に形成されている。
具体的には、ベルト63は、ベルト63の中央側がインフレータ62の側面の周囲に沿い、両端部がインフレータ62の前方で重なるように取り付けられている。このベルト63の両端部側のそれぞれに、後述するボルト55aを通すための通し孔63aが厚さ方向に形成されている。ベルト63の両端部側は、リテーナ61を挟みこむように配置されている。
これらの通し孔63a、通し孔61a、通し孔52d及び通し孔53cにシート幅方向外側からボルト55aが通される。ナット55bがシート幅方向内側からボルト55aにねじ込まれることによって、各部材が共締めされることとなる。換言すると、I字フレーム53とエアバッグモジュール60とは、ボルト55aとナット55bとの締結による共締めによって、サイドフレーム52のブラケット52cに取り付けられている。
上記実施形態においては、I字フレーム53に接続された一枚の力布54が、エアバッグモジュール60のシート幅方向内側に延在するインナー力布54aとエアバッグモジュール60のシート幅方向外側に延在するアウター力布54bとに縫製部54cから分かれるものとして説明した。しかし、本願発明は、このような実施形態に限定されない。
なお、図6は、第2実施形態に係るI字フレーム53とフック部材65とが係合している状態を示す斜視図、図7は、フック部材65を示す斜視図である。
また、本実施形態に係る構成部品のうち第1実施形態の構成部品と同一のものについては、同一名称に同一符号を付して構成の違いを明確にする。
一方で、アウター力布64bは、縫製により線状のフック部材65に取り付けられている。
本体部65aは、力布64の端部側が巻きつけられたうえで縫製されることで、力布64と接続されている。
また、両端部65bの間隔は、I字フレーム53の両側にある端部53b間の間隔よりも短い間隔で形成されている。このように形成されていることで、I字フレーム53の中央部53aに取り付けられたフック部材65の移動が、中央部53aよりも太く形成された端部53bに当接することによって、中央部53aの範囲内に制限されることとなる。
このため、開裂部50bに縫製された縫製部54dを端部に有し、エアバッグモジュール60を覆うように取り付ける必要のある力布64のサイドフレーム52への取り付けの自由度が増すため、取り付けの作業効率を高めることができる。
S1 シートバック
S2 シートクッション
S3 ヘッドレスト
11 上部フレーム
50 クッション材
50a 表皮材
50b 開裂部
51 シートバックフレーム(シートフレーム)
52 サイドフレーム
52a サイドフレーム本体
52b ワイヤフレーム
52c ブラケット
52d 通し孔
53 I字フレーム(取付部材)
53a 中央部(中央側)
53b 端部(両端部)
53c 通し孔
54 力布(案内部材)
54a インナー力布(第一の布)
54b アウター力布(第二の布)
54c 縫製部(中央側)
54d 縫製部
55a ボルト(締結部材)
55b ナット(締結部材)
60 エアバッグモジュール
60a エアバッグ
61 リテーナ
61a 通し孔
62 インフレータ
63 ベルト
63a 通し孔
64 力布(案内部材)
64a インナー力布
64b アウター力布
65 フック部材(他の取付部材、線状部材)
65a 本体部
65b 両端部
Claims (7)
- シート幅方向左右に設けられたサイドフレームを有するシートフレームと、
前記サイドフレームに取り付けられ、エアバッグを有するエアバッグモジュールと、
前記エアバッグをシート内から前記シート外に張り出し可能とする開裂部を有して前記シートの表面を覆う表皮材と、
前記開裂部に接続されて、前記エアバッグの展開方向を案内する案内部材と、
該案内部材に接続されて前記サイドフレームに取り付けられた取付部材と、を備える車両用シートであって、
前記サイドフレームと前記エアバッグモジュールと前記取付部材とは、締結部材によって共締めされ、
前記取付部材は、前記サイドフレームと前記エアバッグモジュールとに、前記締結部材によって両端側を共締めされており、
前記取付部材の中央側は、前記両端側に対して細く形成され、
前記案内部材は、前記取付部材の中央側に巻かれるように取り付けられていることを特徴とする車両用シート。 - シート幅方向左右に設けられたサイドフレームを有するシートフレームと、
前記サイドフレームに取り付けられ、エアバッグを有するエアバッグモジュールと、
前記エアバッグをシート内から前記シート外に張り出し可能とする開裂部を有して前記シートの表面を覆う表皮材と、
前記開裂部に接続されて、前記エアバッグの展開方向を案内する案内部材と、
該案内部材に接続されて前記サイドフレームに取り付けられた取付部材と、を備える車両用シートであって、
前記サイドフレームと前記エアバッグモジュールと前記取付部材とは、締結部材によって共締めされ、
前記案内部材に接続されて前記取付部材に取り付けられた他の取付部材を備え、
前記案内部材は、前記エアバッグモジュールをシート幅方向内側から覆う第一の布と、シート幅方向外側から覆う第二の布とから成り、
前記第一の布又は前記第二の布の一方は、前記取付部材に取り付けられており、
前記第一の布又は前記第二の布の他方は、前記他の取付部材に取り付けられていることを特徴とする車両用シート。 - 前記他の取付部材は、線状部材から成り、前記第一の布と前記第二の布の他方と接続された本体部と、前記取付部材に接続される両端部と、から構成され、
前記本体部は、コの字状に形成され、
前記両端部は、該本体部を形成する面に交差する方向にU字状に曲がって延在していることを特徴とする請求項2に記載の車両用シート。 - シート幅方向左右に設けられたサイドフレームを有するシートフレームと、
前記サイドフレームに取り付けられ、エアバッグを有するエアバッグモジュールと、
前記エアバッグをシート内から前記シート外に張り出し可能とする開裂部を有して前記シートの表面を覆う表皮材と、
前記開裂部に接続されて、前記エアバッグの展開方向を案内する案内部材と、
該案内部材に接続されて前記サイドフレームに取り付けられた取付部材と、を備える車両用シートであって、
前記サイドフレームと前記エアバッグモジュールと前記取付部材とは、締結部材によって共締めされ、
前記サイドフレームは、上下に延在するサイドフレーム本体と、該サイドフレーム本体に取り付けられて前記サイドフレーム本体の延在する方向に交差する方向に延在するブラケットと、を備え、
前記取付部材は、前記ブラケットに取り付けられていることを特徴とする車両用シート。 - 前記サイドフレームは、前記サイドフレーム本体に取り付けられるワイヤフレームを備え、
前記ブラケットは、一端側を前記サイドフレーム本体に取り付けられ、他端側を前記ワイヤフレームに取り付けられていることを特徴とする請求項4に記載の車両用シート。 - シート幅方向左右に設けられたサイドフレームを有するシートフレームと、
前記サイドフレームに取り付けられ、エアバッグを有するエアバッグモジュールと、
前記エアバッグをシート内から前記シート外に張り出し可能とする開裂部を有して前記シートの表面を覆う表皮材と、
前記開裂部に接続されて、前記エアバッグの展開方向を案内する案内部材と、
該案内部材に接続されて前記サイドフレームに取り付けられた取付部材と、を備える車両用シートであって、
前記サイドフレームと前記エアバッグモジュールと前記取付部材とは、締結部材によって共締めされ、
前記案内部材は、前記エアバッグモジュールをシート幅方向内側とシート幅方向外側から覆っており、
前記案内部材の両端側が前記開裂部に接続されており、前記案内部材の中央側が前記取付部材に取り付けられていることを特徴とする車両用シート。 - 前記エアバッグモジュールは、前記エアバッグを膨張させるためのインフレータを有し、
前記締結部材によって共締めされている部分は、前記インフレータよりもシート前方に配置されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の車両用シート。
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