JP6556440B2 - 燃料電池システム - Google Patents

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Description

本発明は、燃料電池システムに関する。
近年、新たなエネルギー源として、燃料電池発電システムに対する注目が大きくなってきている。燃料電池発電システムに備えられる燃料電池としては、様々なタイプが存在するが中でも、固体酸化物を電解質として利用する固体酸化物形燃料電池(SOFC:Solid Oxide Fuel Cell)は、最も発電効率が高い燃料電池であり有望であることが知られている。
SOFCとして、固体酸化物電解質、燃料極、および空気極から構成されている単電池を複数備える燃料電池スタックが用いられる。SOFCを用いた発電方法では、例えば、燃料となるメタン(CH)および水蒸気を、SOFC外部の改質器に供給して水蒸気改質を行なうことで生成した水素(H)および一酸化炭素(CO)を、空気極に導入された空気中の酸素が電解質との界面で解離して発生する酸素イオン(O2−)と、電解質と燃料極との界面で電気化学的に反応させる。この電気化学的な反応により、水および二酸化炭素が生成され、そのときに放出された電子によって発電する。SOFCを用いた発電方法では、燃料の化学エネルギーを電気エネルギーへ直接変換するため、エネルギー変換ロスが小さく、高効率な発電が可能である。
例えば、特許文献1には、燃料電池内部で燃料ガスの通気方法をカスケード化(減数多段直列化)し、さらに複数のセル群間において、燃料ガスの流れる方向を制御することで高効率な燃料電池を提供できることが開示されている。
また、特許文献2には、水蒸気改質方式によるSOFCの発電効率向上に適した燃料電池システムが開示されており、具体的には、燃料の一部を改質器に供給し残りの一部を第二セルスタックに供給することで、従来の水蒸気改質方式と比較して改質器に供給する水量を削減し、発電効率を向上させることが可能な燃料電池システムが開示されている。
特開2011−210440号公報 特開2013−258004号公報
しかしながら、特許文献1に記載されているようなカスケード型の燃料電池では、より下流側の燃料電池スタック(セル群)に供給される燃料の濃度が低下し、その結果、この燃料電池スタックのセル電圧が低下してしまうおそれがある。燃料電池スタックのセル電圧が低下した場合、電極が酸化しやすくなり、燃料電池スタックの長期耐久性に影響が生じてしまう。
また、複数の燃料電池スタックを備える燃料電池システムでは、上流側の燃料電池スタックと下流側の燃料電池スタックとの燃料消費量の比率によってそれぞれのスタックでの燃料利用率が変化し、発電効率に影響を及ぼす。そのため、高い発電効率を得るためには、上記燃料消費量の比率を規定する必要がある。
さらに、特許文献2に記載されているような燃料電池システムでは、燃料の一部をバイパス配管から第二セルスタックに追加供給しているため、第二セルスタックに燃料を供給する配管内にて炭素の活量が上昇し、配管内あるいは第二セルスタック内部での炭素析出のリスクが高まるという問題が生じる。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、炭素析出が好適に抑制され、燃料電池スタックの長期耐久性に優れ、かつ高い発電効率が得られる燃料電池システムを提供することである。
上記課題は以下の手段により解決される。
<1> 固体酸化物電解質、燃料極、および空気極を備える第1の燃料電池スタックと、固体酸化物電解質、燃料極、および空気極を備え、前記第1の燃料電池スタックよりも下流に配置されており、前記第1の燃料電池スタックの燃料極側から排出される排出ガスが、燃料極側に供給される第2の燃料電池スタックと、前記第1の燃料電池スタックの上流に配置され、炭化水素燃料を改質して改質ガスを生成し、生成された改質ガスを前記第1の燃料電池スタックの燃料極側に供給する第1の改質器と、前記第1の改質器に炭化水素燃料を供給する第1の燃料供給手段と、を備え、前記第1の燃料電池スタックでの燃料使用量(燃料が電気化学的に酸化される量)に対する前記第2の燃料電池スタックでの燃料使用量の比rは、0.35≦r≦1.0を満たす、燃料電池システム。
上記比rが0.35以上であることにより、第2の燃料電池スタックにおけるセル電圧の値がある程度維持され、第2の燃料電池スタックの電極(燃料極)の酸化が抑制される。そのため、燃料電池スタックの長期耐久性を確保することができる。さらに、上記の燃料電池システムでは、高い発電効率を得ることができる。
上記比rが1.0以下であることにより、第2の燃料電池スタックにおける燃料利用率が高くなりすぎることが抑制される。これにより、燃料電池スタックの長期安定性を維持するとともに、高い発電効率を得ることができる。
第1の燃料電池スタックから排出された排出ガス(水素、一酸化炭素を含む未反応ガス)を反応させることにより、第2の燃料電池スタックにて発電を行っており、第1の燃料電池スタックと第2の燃料電池スタックとの間に炭化水素燃料を追加で供給したりしていない。そのため、燃料電池システム内にて炭素活量の上昇が抑制され、炭素析出が好適に抑制される。
<2> 前記第1の改質器に供給される単位時間当たりの水蒸気の分子数Sと、前記第1の改質器に供給される単位時間当たりの炭化水素燃料の炭素原子数Cとの比であるスチームカーボン比S/Cは、1.6〜3.5である、<1>に記載の燃料電池システム。
S/Cが上記数値範囲内にあることにより、炭化水素燃料が効率よく改質され、水素および一酸化炭素を含む改質ガスが生成される。
<3> 第1の燃料電池スタックおよび第2の燃料電池スタックの合計の燃料利用率は、80%〜95%である、<1>または<2>に記載の燃料電池システム。
合計の燃料利用率が80%〜95%であることにより、燃料電池システムにて高い発電効率が得られる。
<4> 前記比rは、0.35≦r≦0.6を満たす、<1>〜<3>のいずれか1つに記載の燃料電池システム。
上記比rが0.35以上0.6以下であることにより、第1の燃料電池スタックおよび第2の燃料電池スタックのそれぞれの燃料利用率が高くなりすぎることなく、系全体の高燃料利用率を達成することができるため、燃料電池システムにて、より高い発電効率を得ることができる。
<5>固体酸化物電解質、燃料極、および空気極を備え、前記第1の改質器よりも上流に配置されており、燃料極側から排出される、水蒸気を含む排出ガスを、前記第1の改質器に供給する第3の燃料電池スタックをさらに備え、前記第1の燃料電池スタックでの燃料使用量に対する前記第3の燃料電池スタックでの燃料使用量の比rは、0.1≦r≦0.8を満たす、<1>〜<4>のいずれか1つに記載の燃料電池システム。
上記比rが0.1以上であることにより、上記燃料電池システムにおいて、高い発電効率が得られる。
上記比rが0.8以下であることにより、第3の燃料電池スタックにおける燃料利用率の上昇が抑制され、第1の燃料電池スタックに供給される前に消費される燃料の量を抑制することができる。その結果、第3の燃料電池スタックの燃料利用率の上昇と第1の燃料電池スタック入口の閉回路電圧(OCVAi)の低下とを同時に抑制でき、燃料電池スタックの長期耐久性に優れた燃料電池システムを提供することができる。
<6> 前記第3の燃料電池スタックの上流に配置され、炭化水素燃料を改質して改質ガスを生成し、生成された改質ガスを前記第3の燃料電池スタックの燃料極側に供給する第2の改質器と、前記第2の改質器に炭化水素燃料を供給する第2の燃料供給手段と、をさらに備える、<5>に記載の燃料電池システム。
上記構成によれば、第2の改質器にて炭化水素燃料を改質することで水素および一酸化炭素を含む改質ガスが生成され、その改質ガスが第3の燃料電池スタックに供給されて発電が行なわれる。
<7> 前記第2の改質器に供給される単位時間当たりの水蒸気の分子数Sと、前記第2の改質器に供給される単位時間当たりの炭化水素燃料の炭素原子数Cとの比であるスチームカーボン比S/Cは、1.6〜3.5である、<6>に記載の燃料電池システム。
S/Cが上記数値範囲内にあることにより、炭化水素燃料が効率よく改質され、水素および一酸化炭素を含む改質ガスが生成される。
<8> 前記比rは、0.35≦r≦0.8を満たす、<5>〜<7>のいずれか1つに記載の燃料電池システム。
比rが0.4以上であることにより、発電効率の高い燃料電池システムを提供することが可能である。また、比rが0.8以下であることにより、燃料電池スタックの長期耐久性に優れた燃料電池システムを提供することができる。
<9> 前記比rは0.4≦r≦0.7を満たし、かつ、前記第1の改質器に供給される炭化水素燃料の流量と、前記第2の改質器に供給される炭化水素燃料の流量との比rは0.6≦r≦0.9を満たす、<6>または<7>に記載の燃料電池システム。
<10> 前記比rは0.5≦r≦0.6を満たし、かつ、前記第1の改質器に供給される炭化水素燃料の流量と、前記第2の改質器に供給される炭化水素燃料の流量との比rは0.5≦r≦1.2を満たす、<6>または<7>に記載の燃料電池システム。
これらの構成によれば、燃料電池スタックの長期耐久性に優れ、かつ発電効率の高い燃料電池システムを提供することができる。
本発明によれば、炭素析出が好適に抑制され、燃料電池スタックの長期耐久性に優れ、かつ高い発電効率が得られる燃料電池システムを提供することができる。
本発明の一実施形態に係る燃料電池システムを示す概略構成図であり、(a)は、燃料電池システムの全体構成を示す図であり、(b)は、燃料電池システムにおいて、燃料電池スタックが積層されていることを示す図である。 本発明の一実施形態に係る燃料電池システムが備える燃料電池スタックを示す概略分解斜視図である。 本実施形態において、rを変化させたときの燃料電池システムの発電効率を示すグラフである。 本実施形態において、(a)は、rを変化させたときの第1の燃料電池スタックおよび第2の燃料電池スタックの燃料利用率を示すグラフであり、(b)は、rを変化させたときの第1の燃料電池スタックおよび第2の燃料電池スタックのセル電圧を示すグラフである。 本発明の他の実施形態に係る燃料電池システムを示す概略構成図であり、(a)は、燃料電池システムの全体構成を示す図であり、(b)は、燃料電池システムにおいて、燃料電池スタックが積層されていることを示す図である。
本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
以下、図1を参照しながら、本発明の一例である実施形態について説明する。図1は、本実施形態に係る燃料電池システムを示す概略構成図であり、(a)は、燃料電池システムの全体構成を示す図であり、(b)は、燃料電池システムにおいて、燃料電池スタックが積層されていることを示す図である。
〔燃料電池システム100〕
本発明の一実施形態に係る燃料電池システム100は、固体酸化物電解質、燃料極、および空気極を備える第1の燃料電池スタック5と、固体酸化物電解質、燃料極、および空気極を備え、第1の燃料電池スタック5よりも下流に配置されており、第1の燃料電池スタック5の燃料極側から排出される排出ガスが、燃料極側に供給される第2の燃料電池スタック7と、第1の燃料電池スタック5の上流に配置され、炭化水素燃料を改質して改質ガスを生成し、生成された改質ガスを第1の燃料電池スタック5の燃料極側に供給する第1の改質器3と、第1の改質器3に炭化水素燃料を供給する第1の燃料供給手段と、を備え、第1の燃料電池スタック5での燃料使用量(燃料が電気化学的に酸化される量)に対する第2の燃料電池スタック7での燃料使用量の比rは、0.35≦r≦1.0を満たす。
燃料電池システム100は、図1(b)に示すとおり、第1の燃料電池スタック5および第2の燃料電池スタック7が積層され、電気的に直列接続された2段構成の燃料電池システムである。電気的に直列接続することで燃料電池システム100の構造が簡素化され、システムの低コスト化を図ることができる。そして、第1の燃料電池スタック5での燃料使用量に対する第2の燃料電池スタック7での燃料使用量の比rは、0.35≦r≦1.0を満たしている。
上記比rが0.35以上であることにより、第2の燃料電池スタック7におけるセル電圧の値がある程度維持され、第2の燃料電池スタック7の電極(燃料極)の酸化が抑制される。そのため、燃料電池スタックの長期耐久性を確保することができる。さらに、上記の燃料電池システム100では、高い発電効率を得ることができる。
上記比rが1.0以下であることにより、第2の燃料電池スタック7における燃料利用率が高くなりすぎることを抑制できる。これにより、燃料電池スタックの長期安定性を維持することができる。
第1の燃料電池スタック5の燃料極側から排出された排出ガス(水素および一酸化炭素を含む未反応ガス)が、排出ガス供給管6を介して第2の燃料電池スタック7の燃料極側に供給される。供給されたガスを反応させることにより、第2の燃料電池スタック7にて発電を行っており、第1の燃料電池スタック5と第2の燃料電池スタック7との間に炭化水素燃料を追加で供給したりしていない。そのため、燃料電池システム100内(例えば、排出ガス供給管6の内部、あるいは第2の燃料電池スタック7の内部)にて炭素活量の上昇が抑制され、炭素析出が好適に抑制される。
第1の燃料電池スタック5での燃料使用量に対する第2の燃料電池スタック7での燃料使用量の比rが0.35≦r≦1.0を満たすようにするためには、単電池(セル)電極面積当たりの電流密度が第1の燃料電池スタック5と第2の燃料電池スタック7とで等しい場合、第1の燃料電池スタック5の有効電極面積に対する第2の燃料電池スタック7の有効電極面積の比、または、第1の燃料電池スタック5のセル積層数に対する第2の燃料電池スタック7のセル積層数の比が、rに対応するため、この値を0.35以上1.0以下に調整すればよい。
ここで、第1の燃料電池スタック5の有効電極面積に対する第2の燃料電池スタック7の有効電極面積の比とは、各燃料電池スタックの積層セルの各セル電極面積をそれぞれ合計したときの面積比を意味している。また、第1の燃料電池スタック5のセル積層数に対する第2の燃料電池スタック7のセル積層数の比については、各燃料電池スタックのセルの面積が等しいことを前提としている。
上記rは、0.35≦r≦1.0を満たせばよいが、中でも0.35≦r≦0.6を満たすことが好ましく、0.4≦r≦0.6を満たすことがより好ましい。比rが0.35以上0.6以下であることにより、第1の燃料電池スタック5および第2の燃料電池スタック7のそれぞれの燃料利用率が高くなりすぎることなく、系全体の高燃料利用率を達成することができるため、燃料電池システムにて、より高い発電効率を得ることができる。
本実施形態に係る燃料電池システム100で用いる炭化水素燃料は、第1の改質器3にて改質されるガスである。炭化水素燃料としては、天然ガス、LPG(液化石油ガス)、石炭改質ガスや、低級炭化水素ガスなどが例示される。低級炭化水素ガスとしては、メタン、エタン、エチレン、プロパン、ブタン等の炭素数4以下の低級炭化水素が挙げられ、メタンが好ましい。なお、炭化水素燃料としては、上述した低級炭化水素ガスを混合したものであってもよく、上述した低級炭化水素ガスを含む天然ガス、都市ガス、LPガス等のガスであってもよい。
炭化水素燃料を改質器(第1の改質器、第2の改質器)にて改質する場合、改質方法としては、水蒸気改質、CO改質(ドライ改質)などが挙げられる。以下の燃料電池システム100では、改質方法として水蒸気改質を採用した場合について説明するが、本発明はこれに限定されない。
炭化水素燃料は、炭化水素燃料供給管2を介して第1の燃料供給源(図示せず)から第1の改質器3に供給される。また、炭化水素燃料の水蒸気改質に用いる改質水は、改質水供給管1を介して改質水供給源(図示せず)から第1の改質器3に供給される。なお、第1の燃料供給手段は、炭化水素燃料供給管2および第1の燃料供給源を備え、炭化水素燃料供給管2は第1の燃料供給手段の一部を構成している。
第1の改質器3は、供給された炭化水素燃料を水蒸気改質することによって、一酸化炭素および水素を含む改質ガスを生成するためのものである。また、第1の改質器3は、第1の燃料電池スタック5の上流に配置され、改質水供給管1および炭化水素燃料供給管2と接続している。
第1の改質器3は、例えば、バーナあるいは燃焼触媒を配置した燃焼部と改質用触媒を備える改質部とにより構成される。改質部には、例えばアルミナ等の担体にNi、Ru等の金属を担持した改質用触媒が設けられている。
改質部で起こる水蒸気改質は大きな吸熱を伴うので、反応の進行のためには外部から熱の供給が必要であり、そのため、燃焼部で発生する燃焼熱により改質部を加熱することが好ましい。あるいは、各燃料電池スタックから放出される熱を用いて加熱してもよい。
炭化水素燃料の一例であるメタンを水蒸気改質させた場合、第1の改質器3の内部において、以下の式(a)の反応により一酸化炭素および水素が生成され、以下の式(b)の反応により二酸化炭素および水素が生成される。
CH+HO→CO+3H・・・・(a)
CO+HO→CO+H・・・・(b)
第1の改質器3に供給される単位時間当たりの水蒸気の分子数Sと、第1の改質器3に供給される単位時間当たりの炭化水素燃料の炭素原子数Cとの比であるスチームカーボン比S/Cは、1.6〜3.5であることが好ましく、2.0〜3.5であることがより好ましく、2.5〜3.0であることがさらに好ましい。スチームカーボン比S/Cがこの範囲にあることにより、炭化水素燃料が効率よく水蒸気改質され、水素および一酸化炭素を含む改質ガスが生成される。さらに、燃料電池システム100内での炭素析出を抑制することができる。
第1の改質器3で生成された改質ガスは、第1の改質器3と第1の燃料電池スタック5とを連通する改質ガス供給管4を介して、第1の燃料電池スタック5の燃料極側に供給される。
第1の燃料電池スタック5は、固体酸化物電解質、燃料極、および空気極を備え、燃料極側にて、改質ガス供給管4および排出ガス供給管6と接続している。第1の燃料電池スタック5は、改質ガス供給管4から燃料極側に供給された改質ガスと、空気極側に供給された酸素に由来する酸素イオンと、を電気化学的に反応させて発電を行なう。反応後の改質ガスおよび未反応の改質ガスは、排出ガスとして排出ガス供給管6に排出される。なお、燃料電池スタックの構成、固体酸化物電解質、燃料極、および空気極の具体的な構成については、後に説明する。
排出ガスは、第1の燃料電池スタック5の燃料極側から排出され、排出ガス供給管6を介して第2の燃料電池スタック7の燃料極側に供給される。
第2の燃料電池スタック7は、固体酸化物電解質、燃料極、および空気極を備え、第1の燃料電池スタック5よりも下流に配置されており、燃料極側にて排出ガス供給管6と接続している。第2の燃料電池スタック7は、排出ガス供給管6から燃料極側に供給された排出ガスと、空気極側に供給された酸素に由来する酸素イオンと、を電気化学的に反応させて発電を行なう。反応後の排出ガスは、第2の燃料電池スタック7外に排気してもよい。
以下、第1の燃料電池スタック5の構造について、図2を用いて説明する。図2は、本実施形態に係る燃料電池システム100が備える第1の燃料電池スタック5を示す概略分解斜視図である。第1の燃料電池スタック5は、固体酸化物電解質202、燃料極204、および空気極206を有する単電池208を複数備えている。また、図2では、第1の燃料電池スタック5は、単電池を2つ備えているが、この構成に限定されない。つまり、本発明で用いる燃料電池スタックは、複数(n個;nは、n≧2を満たす整数)の単電池を備えていてもよい。なお、第2の燃料電池スタック7の構造についても第1の燃料電池スタック5と同様であるため、その説明は省略する。
第1の燃料電池スタック5は、複数の単電池208を有するスタック本体と共に、第1の燃料電池スタック5内部において、各単電池208の燃料極204と改質ガス供給管4(図示せず)とが接続しており、各単電池208の燃料極204と排出ガス供給管6(図示せず)とが接続している。また、第1の燃料電池スタック5では、各単電池208の空気極と酸化剤ガスを供給するための酸化剤ガス供給管(図示せず)とが接続しており、空気極側の排気ガスを排出する排出口(図示せず)が設けられている。
第1の燃料電池スタック5の単電池208は、図2に示すように、層状の固体酸化物電解質202と、層状の固体酸化物電解質202の一方の面に接合された層状の燃料極204と、層状の固体酸化物電解質202の一方の面に接合された層状の空気極206と、の積層体で構成されている。そして、複数の単電池208は、インターコネクタ210を介して積層されている。つまり、複数の単電池208は、各々、一対のインターコネクタ210により挟まれた構造を有している。なお、図示しないが、各単電池208とインターコネクタ210とは外周縁部においてガスシール体を挟持した状態となっている。
固体酸化物電解質202は、例えば、酸化物イオン電導性の固体酸化物の緻密体で構成されている。固体酸化物としては、例えば、安定化ジルコニア、部分安定化ジルコニア等が挙げられる。安定化ジルコニアの具体例としては、イットリア安定化ジルコニア(YSZ)、スカンジア安定化ジルコニア(ScSZ)等が挙げられる。部分安定化ジルコニアの具体例としては、イットリア部分安定化ジルコニア(YSZ)、スカンジア部分安定化ジルコニア(ScSZ)等が挙げられる。また、固体酸化物としては、例えば、Sm、Gd等がドープされたセリア系酸化物;LaGaOを母体とし、LaとGaとの一部をそれぞれSrおよびMgで置換したLa0.8Sr0.2Ga0.8Mg0.2(3−δ)等のペロブスカイト型酸化物;なども挙げられる。
燃料極204は、アノードである。燃料極204では、酸素イオンと改質ガスの燃料とが反応して電子を放出する。燃料極204は、例えば、多孔質で、イオン伝導性が高く、かつ、高温において固体酸化物電解質202等と固体間反応を起こしにくいものであることが好ましい。燃料極204は、例えば、Ni、イットリア安定化ジルコニア(YSZ)・ニッケル金属の多孔質サーメット、スカンジア安定化ジルコニア(ScSZ)・ニッケル金属の多孔質サーメット等により構成されることが好ましい。燃料極204は、上記材料の2種以上を混合した混合材料により構成されていてもよい。
空気極206は、カソードである。空気極206では、酸化剤ガスの酸素が電子を取り込んで、酸素イオンが形成される。空気極206は、例えば、多孔質で、電子伝導率が高く、かつ、高温において固体酸化物電解質202等と固体間反応を起こしにくいものであることが好ましい。空気極206は、例えば、PrCoO系酸化物、LaFeO系酸化物、LaCoO系酸化物、LaMnO系酸化物等により構成されることが好ましい。LaMnO系酸化物の具体例としては、例えば、La0.8Sr0.2MnO(LSM)、La0.6Ca0.4MnO(LCM)等が挙げられる。LaCoO系酸化物としては、La0.6Sr0.4Fe0.8Co0.2(LSCF)等が挙げられる。空気極206は、上記材料の2種以上を混合した混合材料で構成されてもよい。
インターコネクタ210には、燃料極204又は空気極206に対して電子の授受を行うため、電子伝導性の部材で構成されている。そして、インターコネクタ210は、燃料極204と対向する側の面側に改質ガスを供給するための改質ガス流路形成溝210Aと、空気極206と対向する面側に酸化剤ガスを供給するための酸化剤ガス流路形成溝210Bと、が形成されている。改質ガス流路形成溝210Aと酸化剤ガス流路形成溝210Bとは、例えば、互いに交差する方向に沿って形成されている。改質ガス流路形成溝210Aは、インターコネクタ210が燃料極204に密着配置することで、燃料極204に改質ガスを供給するための改質ガス流路として機能する。一方、酸化剤ガス流路形成溝210Bは、インターコネクタ210が空気極206に密着配置することで、空気極206に酸化剤ガスを供給するための酸化剤ガス流路として機能する。
インターコネクタ210の構成材料は、特に限定されない。インターコネクタ210は、一般的には合金を用いる。例えば、SUS310S、ZMG232(日立金属株式会社製)が挙げられる。インターコネクタ210の構成材料としては、電子伝導性を持つ酸化物でもよく、具体的には、LaCrO系酸化物の緻密体でもよい。
次に、単電池208で起こる電気化学反応について説明する。まず、単電池208の空気極206には、酸素を含む酸化剤ガスが供給されることにより、以下の式(c)に示す反応が起こり、その際、酸素イオンが固体酸化物電解質202の内部を移動する。
+4e→2O2−・・・・(c)
また、燃料極204には、一酸化炭素および水素を含む改質ガスが供給され、固体酸化物電解質202の内部を移動する酸素イオンから燃料極204と固体酸化物電解質202との界面にて電子を受け取ることにより、以下の式(d)に示す反応が起こる。
CO+3H+4O2−→CO+3HO+8e・・・・(d)
上記式(d)に示すような、単電池での改質ガスの電気化学的な反応により、主に水蒸気および二酸化炭素が生成され、発電が行なわれる。
第1の燃料電池スタック5にて使用されなかった一酸化炭素および水素は、第1の燃料電池スタック5の燃料極側から排出され、排出ガス供給管6を介して、第2の燃料電池スタック7の燃料極側に直接供給されて発電に使用される。そして、前述したように、第1の燃料電池スタック5と第2の燃料電池スタック7との間に炭化水素燃料を追加で供給したりしていないため、燃料電池システム100内にて炭素活量の上昇が抑制され、炭素析出が好適に抑制される。
次に、スタックが2段構成である燃料電池システム100では、長期安定性に優れ、かつ、高い発電効率が得られることを以下にて説明する。まず、燃料電池システム100にて用いる燃料電池スタック(単段スタック)の性能及び条件を以下のように設定する。
〔燃料電池スタックの性能および条件〕
燃料電池スタック(単段スタック)の燃料利用率を75%としたときに、燃料電池スタックにおけるシステム効率(発電効率)を55%LHV(低位発熱量)、スタックからシステムへの効率変換によるロスを10%と仮定する。この仮定から、スタック効率は61.1%であると算出される。電流密度が0.2A/cmのとき、燃料電池スタックの内部抵抗(ASR)が低燃料利用率時に0.3517ohm(Ω)・cmであればこの性能が得られる。
燃料電池スタックよりも上流に設けた改質器に供給される炭化水素燃料および水蒸気について、スチームカーボン比S/Cを3.0と仮定する。また、燃料電池スタックの燃料極側入口の酸素分圧PO2(in)は3.77×10−21(atm)および燃料電池スタックの燃料極側出口の酸素分圧PO2(out)は8.915×10−19(atm)とし、スタック内部での反応温度は750℃とし、供給される炭化水素燃料はメタンとする。
このとき、スタックの燃料極側入口にて酸素ポテンシャルは空気に対する電位換算で−0.989V、スタックの燃料極側出口にて酸素ポテンシャルは−0.877Vと求められる。
〔2段構成の燃料電池システム〕
上述したようなシステム効率55%LHVである単段スタックを用いて、図1に示すような2段構成の燃料電池スタック(第1の燃料電池スタック5および第2の燃料電池スタック7)を備える燃料電池システム100を準備する。燃料電池システム100の全体の燃料利用率(Uf(total)、単位%)と、第1の燃料電池スタック5の燃料利用率(Uf(A)、単位%)および第2の燃料電池スタック7の燃料利用率(Uf(B)、単位%)との関係について、以下に説明する。
まず、全体の燃料利用率(Uf(total))は、第1の燃料電池スタック5に供給された燃料の量に対する第1の燃料電池スタック5および第2の燃料電池スタック7にて使用された燃料の合計量の割合で算出される。そのため、第1の燃料電池スタック5への供給量をS、第1の燃料電池スタック5での燃料使用量をCon(A)および第2の燃料電池スタック7での燃料使用量をCon(B)とすると、以下の式(1)で表される関係式が成り立つ。
Uf(total)/100=(Con(A)+Con(B))/S・・・(1)
第1の燃料電池スタック5での燃料使用量に対する第2の燃料電池スタック7での燃料使用量の比rを用いることにより、第1の燃料電池スタックおよび第2の燃料電池スタックの燃料使用量に関する以下の式(2)が得られる。
Con(B)=rCon(A)・・・(2)
そして、第1の燃料電池スタック5における燃料利用率と燃料使用量との関係から、以下の式(3)が得られ、第2の燃料電池スタック7における燃料利用率と燃料使用量との関係から、以下の式(4)が得られる。
Uf(A)/100=Con(A)/S・・・(3)
Uf(B)/100=Con(B)/S(1−Uf(A)/100)・・・(4)
以上の式(1)〜(4)より、Uf(A)およびUf(B)について以下の式(5)、(6)が成り立つ。
Uf(A)=Uf(total)/(1+r)・・・(5)
Uf(B)=rUf(total)/(1+r−Uf(total)/100)・・・(6)
図4(a)は、rを変化させたときの第1の燃料電池スタック5および第2の燃料電池スタック7の燃料利用率を示すグラフである。このグラフは、上記の式(5)、(6)において、Uf(total)=85(%)とすることで得られる。図に示すように、rを小さくすると、第1の燃料電池スタック5の燃料利用率(Uf(A))が大きくなり、かつ第2の燃料電池スタック7の燃料利用率(Uf(B))が小さくなる。一方、rを大きくすると、第1の燃料電池スタック5の燃料利用率(Uf(A))が小さくなり、かつ第2の燃料電池スタック7の燃料利用率(Uf(B))が大きくなる。
Uf(A)およびUf(B)は、75%を大きく超えると長期耐久性が低下する原因となる。そのため、Uf(A)およびUf(B)は、80%以下であることが好ましく、75%以下であることがより好ましい。そこで、rの範囲としては、Uf(A)およびUf(B)が80%以下を満たす0.063≦r≦2.4であることが好ましく、Uf(A)およびUf(B)が75%以下を満たす0.134≦r≦1.125であることがより好ましい。さらに、第1燃料電池スタック5および第2燃料電池スタック7の安定性をより長期にわたって維持するには、rの範囲としては、0.2≦r≦1.0であることが好ましく、0.35≦r≦1.0であることがさらに好ましい。
次に、図4(b)は、rを変化させたときの第1の燃料電池スタック5および第2の燃料電池スタック7のセル電圧を示すグラフである。なお、図中において、V(A)は第1の燃料電池スタック5のセル電圧、V(B)は第2の燃料電池スタック7のセル電圧、およびV(mean)は、第1の燃料電池スタックと第2の燃料電池スタックの燃料使用量の比を加味したV(A)とV(B)の加重平均を示している。これらは、炭化水素燃料としてメタンを使用し、Uf(total)=85%とすることで得られるセル電圧である。図からわかるように、rが大きくなるにつれて、V(A)およびV(B)も大きくなっている。ここで、rの範囲としては、0.35≦rであることが好ましく、0.4≦rであることがより好ましい。rがこの範囲を満たすことにより、Niなどを含む電極を使用した場合に、低いセル電圧(図中0.80V未満)に起因する電極の酸化(例えば、Niの酸化)を抑制することができ、特に、第2の燃料電池スタック7の電極の酸化を抑制できるため好ましい。
図3は、本実施形態において、rを変化させたときの燃料電池システム100の発電効率を示すグラフである。すなわち、このグラフは、rを変化させたときの第1の燃料電池スタック5および第2の燃料電池スタック7からなる2段構成の燃料電池システム100の発電効率の変化を示している。なお、Uf(total)=85%としており、電流密度0.20A/cmで動作する場合、スタックの内部抵抗(ASR)が0.3517Ω・cmであると仮定している。
ここで、燃料電池システムの発電効率とは、燃料電池システムに供給した燃料から得られる理論的な発電量に対する実際の発電量の割合(%:低位発熱量基準)をいう。
図3から、rが0.4〜0.5付近で発電効率が最大値(約62%)となっていることが分かる。そのため、rの範囲としては、0.35≦r≦0.6であることが好ましく、0.4≦r≦0.6であることが好ましい。
また、第1の燃料電池スタック5および第2の燃料電池スタック7の全体の燃料利用率(Uf(total)、単位%)は、80%〜95%であることが好ましい。これにより、高い発電効率を得ることができる。
ここで、Uf(A)とUf(B)とが一致する場合、式(5)および式(6)より以下の式(7)が成り立つ。
=(100−Uf(total))1/2/10・・・・(7)
としては、Uf(A)とUf(B)とが一致する場合(図4(a)に示すようにr=0.4の近傍)、または、Uf(A)とUf(B)とが近い値をとる場合が好ましく、Uf(total)が80%〜95%であると仮定すると、0.25≦r≦0.6であることが好ましく、0.35≦r≦0.6であることがより好ましい。Uf(A)とUf(B)が一致する範囲から離れるほど、図4に示されるようにUf(A)またはUf(B)のどちらかが高い値になってしまい劣化リスクを高めてしまう。このため、Uf(A)とUf(B)とが同じ値または近い値をとる場合が望ましい。
以上の図3、4に示すグラフおよびUf(A)とUf(B)とが一致あるいは近い値をとる場合のrの範囲を考慮すると、rとしては、0.35≦r≦1.0であることが好ましく、0.35≦r≦0.6であることがより好ましい。上述したように、燃料使用量の比rは第1の燃料電池スタック5の有効電極面積に対する第2の燃料電池スタック7の有効電極面積の比、または、第1の燃料電池スタック5のセル積層数に対する第2の燃料電池スタック7のセル積層数の比に対応することから、0.35≦r≦1.0、好ましくは0.35≦r≦0.6を満たすように第1の燃料電池スタック5および第2の燃料電池スタック7における有効電極面積あるいはセル積層数を設定すればよい。燃料電池スタック5,7における有効電極面積あるいはセル積層数は、燃料電池システム100の設計段階等において所望の範囲に設定することができる。これにより、長期安定性に優れ、かつ、高い発電効率を有する燃料電池システム100が得られる。
〔燃料電池システム200〕
次に、図5を参照しながら、本発明の他の実施形態に係る燃料電池システム200について説明する。図5は、他の実施形態に係る燃料電池システムを示す概略構成図であり、(a)は、燃料電池システムの全体構成を示す図であり、(b)は、燃料電池システムにおいて、燃料電池スタックが積層されていることを示す図である。
なお、前述した燃料電池システム100の各構成と同じ名称の構成については、燃料電池システム100での説明を援用するものとし、その詳細な説明を省略する。
本発明の他の実施形態に係る燃料電池システム200は、燃料電池システム100と同様、第1の燃料電池スタック15と、第2の燃料電池スタック17と、第1の改質器13とを備えている。さらに、燃料電池システム200は、固体酸化物電解質、燃料極、および空気極を備え、第1の改質器13よりも上流に配置されており、燃料極側から排出される、水蒸気を含む排出ガスを、第1の改質器13に供給する第3の燃料電池スタック25を備え、第1の燃料電池スタック15での燃料使用量に対する第3の燃料電池スタック25での燃料使用量の比rは、0.1≦r≦0.8を満たす。
燃料電池システム200は、図5に示すとおり、第1の燃料電池スタック15、第2の燃料電池スタック17および第3の燃料電池スタック25が積層された3段構成の燃料電池システムである。そして、第1の燃料電池スタック15での燃料使用量に対する第3の燃料電池スタック25での燃料使用量の比rは、0.1≦r≦0.8を満たしている。
上記比rが0.1以上であることにより、燃料電池システム200において、高い発電効率が得られる。
上記比rが0.8以下であることにより、第3の燃料電池スタック25における燃料利用率の上昇が抑制され、第1の燃料電池スタック15に供給される前に消費される燃料の量を抑制することができる。その結果、第3の燃料電池スタック25の燃料利用率の上昇と第1の燃料電池スタック入口の閉回路電圧(OCVAi)の低下とを同時に抑制できる。
第3の燃料電池スタック25は、固体酸化物電解質、燃料極、および空気極を備え、第1の改質器13よりも上流に配置されており、燃料極側にて改質ガス供給管24および排出ガス供給管11と接続している。第3の燃料電池スタック25は、改質ガス供給管24から燃料極側に供給された改質ガスと、空気極側に供給された酸素に由来する酸素イオンと、を電気化学的に反応させて発電を行なう。そして、発電時の電気化学的な反応(式(d)に示す反応)により生成された水(水蒸気)は、第3の燃料電池スタック25から排出され、排出ガス供給管11を介して第1の改質器13に供給され、炭化水素燃料の水蒸気改質に使用される。なお、第3の燃料電池スタック25の構造は、前述の第1の燃料電池スタック5と同様であるため、その詳しい説明は省略する。
燃料電池システム200は、第3の燃料電池スタック25の上流に配置され、炭化水素燃料を水蒸気改質して改質ガスを生成し、生成された改質ガスを第3の燃料電池スタック25に供給する第2の改質器(他の改質器)23と、第2の改質器23に炭化水素燃料を供給する第2の燃料供給手段と、をさらに備える。
第2の改質器23は、供給された炭化水素燃料を水蒸気改質することによって、一酸化炭素および水素を含む改質ガスを生成するためのものである。また、第2の改質器23は、第3の燃料電池スタック25の上流に配置され、改質水供給管21および炭化水素燃料供給管22と接続している。
炭化水素燃料は、炭化水素燃料供給管22を介して第2の燃料供給源(図示せず)から第2の改質器23に供給される。また、炭化水素燃料の水蒸気改質に用いる改質水は、改質水供給管21を介して改質水供給源(図示せず)から第2の改質器23に供給される。なお、第2の燃料供給手段は、炭化水素燃料供給管22および第2の燃料供給源を備え、炭化水素燃料供給管22は第2の燃料供給手段の一部を構成している。
ここで、第2の改質器23に供給される炭化水素燃料と、第1の改質器13に供給される炭化水素燃料は、同じであることが好ましい。このとき、第1の改質器13および第2の改質器23は炭化水素燃料の供給源が共通している、つまり、第1の燃料供給源と第2の燃料供給源とは同じであることが設備コスト低減の観点から好ましい。ここで、第2の改質器23に供給される炭化水素燃料としては、メタンであることが好ましい。
第2の改質器23は、前述の第1の改質器3と同様の構成をとる。第2の改質器23にて炭化水素燃料を水蒸気改質することで、一酸化炭素および水素を含む改質ガスを生成される。改質ガスは、改質ガス供給管24を介して第3の燃料電池スタック25の燃料極側に供給される。
図5(a)に示すように、燃料電池システム200は、第1の燃料電池スタック15と、第1の燃料電池スタック15よりも下流に配置されて第1の燃料電池スタック15の燃料極側から排出される排出ガスが、燃料極側に直接的に供給される第2の燃料電池スタック17と、第1の燃料電池スタック15の上流に配置され、炭化水素燃料を改質して改質ガスを生成し、生成された改質ガスを第1の燃料電池スタック15の燃料極側に供給する第1の改質器13と、第1の改質器13よりも上流に配置されて燃料極側から排出される水蒸気を含む排出ガスを、第1の改質器13に供給する第3の燃料電池スタック25と、第3の燃料電池スタック25の上流に配置され、炭化水素燃料を改質して改質ガスを生成し、生成された改質ガスを第3の燃料電池スタック25の燃料極側に供給する第2の改質器23とを備える。
即ち、燃料電池システム200は、上述した燃料電池システム100に第2の改質器23および第3の燃料電池スタック25が追加された構成とされている。これにより、第3の燃料電池スタック25の排出ガスは、燃料電池システム100の最上流に設けられた第1の改質器13によって改質されることから、燃料使用量の比rを適切に設定して高効率化された燃料電池システム100の駆動条件が確実に維持され、柔軟かつ容易に燃料電池システム100の拡張(機能、構成の追加)が可能となる。
第2の改質器23に供給される単位時間当たりの水蒸気の分子数Sと、第2の改質器23に供給される単位時間当たりの炭化水素燃料の炭素原子数Cとの比であるスチームカーボン比S/Cは、1.6〜3.5であることが好ましく、2.0〜3.5であることがより好ましく、2.5〜3.0であることがさらに好ましい。スチームカーボン比S/Cがこの範囲にあることにより、炭化水素燃料の水蒸気改質を効率的に行うことができ、かつ、燃料電池システム200内での炭素析出を抑制することができる。
なお、燃料電池システム200では、改質器が第1の燃料電池スタック15または第2の燃料電池スタック17の外部に取り付けられている必要はなく、各燃料電池スタックの内部で水蒸気改質(内部改質)を行なう構成であってもよい。燃料電池スタック内部での反応温度は700℃〜1000℃と高温であるため、燃料極を構成するニッケルの触媒作用によって、燃料電池スタック内で水蒸気改質を行なうことが可能である。
〔3段構成の燃料電池システム〕
上述したようなシステム効率55%LHVである単段スタックを用いて、図5に示すような3段構成の燃料電池スタック(第1の燃料電池スタック15、第2の燃料電池スタック17および第3の燃料電池スタック25)を備える燃料電池システムを準備する。燃料電池システム200の全体の燃料利用率(Uf(total)、単位%)と、第1の燃料電池スタック15の燃料利用率(Uf(A)、単位%)、第2の燃料電池スタック17の燃料利用率(Uf(B)、単位%)および第3の燃料電池スタック25の燃料利用率(Uf(C)、単位%)との関係について以下に説明する。
なお、燃料電池システム200の全体の燃料利用率(Uf(total)、単位%)はは、前述と同様に、第1の燃料電池スタック15および第2の燃料電池スタック17の合計の燃料利用率をさす(第3の燃料電池スタック25は含まない)。そのため、図5に示す燃料電池システムについても、Uf(A)およびUf(B)が上記の式(5)、(6)を満たす。
次に、3段構成の燃料電池システム200について、第1の燃料電池スタック15での燃料使用量に対する第3の燃料電池スタック25での燃料使用量の比r、および第1の改質器13に供給される炭化水素燃料の流量(流量1)と、第2の改質器23に追加で供給される炭化水素燃料の流量(流量2)との比(質量流量比)r(流量2/流量1)を変更したときの第1の燃料電池スタック入口の閉回路電圧(OCVAi)、第1の燃料電池スタック入口の炭素活量(ActCAi)および第3の燃料電池スタックの燃料利用率といった長期安定性の指標となる数値を求め、長期耐久性を評価する。併せて、燃料電池システム200の発電効率も求める。
図3に示すように、全体の燃料利用率が85%を満たすときに、第1の燃料電池スタックでの燃料使用量に対する第2の燃料電池スタックでの燃料使用量の比rが0.4〜0.5となる場合、2段構成の燃料電池スタックの発電効率が最大となっている。そこで、全体の燃料利用率Uf(total)を85%、rを0.5に固定して、上述の長期安定性の指標となる数値を求める。このとき、上記式(5)、(6)より、Uf(A)は56.7%となり、Uf(B)は65.4%となる。なお、炭化水素燃料としては、メタンを想定している。
図1に示すような、2段構成の燃料電池システム100において、第1の燃料電池スタック入口の開回路電圧は0.99Vである。また、図5に示すような、3段構成の燃料電池システム200において、第1の燃料電池スタック入口の開回路電圧が0.99V以上であれば、第2の燃料電池スタック17のセル電圧が、2段構成における第2の燃料電池スタック7のセル電圧以上となり、第2の燃料電池スタック17にて電極(燃料極)の酸化が抑制されるため、長期安定性の点から好ましい。そのため、第1の燃料電池スタック入口の開回路電圧(OCVAi)は0.99V以上を基準とする。
第1の燃料電池スタック入口の炭素活量(ActCAi)は、1.0以上の場合に炭素が析出してスタックが破損するリスクが極めて高くなる。そこで、安全率を考慮し、第1の燃料電池スタック入口の炭素活量は0.2以下を基準とする。
ここで、第1の燃料電池スタック入口の炭素活量を下げるためには、rをある程度大きくして、第1の改質器13に供給される水蒸気量を増やす必要がある。しかし、rを大きくしすぎると、第1の燃料電池スタック入口のOCVAiが低下してしまう。
次に、rを大きくすると、第3の燃料電池スタック25で消費される燃料消費量が増加して第1の燃料電池スタック入口のOCVAiが低下する。そのため、rおよびrを大きくすると、第1の燃料電池スタック入口のOCVAiが低下し、基準値を下回りやすくなる。そのため、rおよびrには適した範囲が存在する。
Uf(C)は、単段スタック性能の前提である75%を大きく超えると長期耐久性を低下させる原因となる。そこで、Uf(C)は、80%以下を基準とする。
以下に示す長期耐久性評価の結果では、OCVAi、ActCAiおよびUf(C)について、全て基準を満たしている場合を安定性A(安定性良好)とし、一つでも基準を満たしていない場合を安定性B(安定性不良)とする。
まず、第1の燃料電池スタック15での燃料使用量に対する第3の燃料電池スタック25での燃料使用量の比rを0.1に固定し、第1の改質器13に供給される炭化水素燃料の流量と、第2の改質器23に供給される炭化水素燃料の流量との比rを1〜20に変更したときの長期耐久性の指標および発電効率の結果を表1に示す。なお、第1の改質器13および第2の改質器23に供給される炭化水素燃料は、rが0.1〜0.9のいずれにおいても、メタンであり、第1の改質器13に供給されるメタンの流量を基準として、第2の改質器23に供給されるメタンの流量を変えることで、rの値を調整している。
まず、表1に示すように、システム効率(発電効率)55%LHVである単段スタックを3つ用いた燃料電池システム200について、全体の発電効率は62.5%超であり、単段スタックよりも高い発電効率を示している。
また、表1に示すように、rが1のとき、ActCAiが0.2超となり、rが20のとき、OCVAiが0.99V未満となっている。そのため、rが1以下または20以上のときは、安定性が不良であると判断し、それ以外では安定性が良好であると判断した。
次に、rを0.2に固定し、rを0.5〜7に変更したときの長期耐久性の指標および発電効率の結果を表2に示す。
表2に示すように、rが0.5のとき、ActCAiが0.2超となり、rが7のとき、OCVAiが0.99V未満となっている。そのため、rが0.5以下または7以上のときは、安定性が不良であると判断し、それ以外は安定性が良好であると判断した。
次に、rを0.3に固定し、rを0.5〜4に変更したときの長期耐久性の指標および発電効率の結果を表3に示す。
表3に示すように、rが0.5のとき、ActCAiが0.2超となり、rが4のとき、OCVAiが0.99V未満となっている。そのため、rが0.5以下または4以上のときは、安定性が不良であると判断し、それ以外では安定性が良好であると判断した。
次に、rを0.4に固定し、rを0.5〜3に変更したときの長期耐久性の指標および発電効率の結果を表4に示す。
表4に示すように、rが0.5のとき、ActCAiが0.2超となり、rが3のとき、OCVAiが0.99V未満となっている。そのため、rが0.5以下または3以上のときは、安定性が不良であると判断し、それ以外では、安定性が良好であると判断した。
さらに、rが0.4である場合には、rが0.6〜1を満たせば、発電効率が65%以上を満たし、高い発電効率が得られる。
次に、rを0.5に固定し、rを0.4〜1.7に変更したときの長期耐久性の指標および発電効率の結果を表5に示す。
表5に示すように、rが0.4のとき、ActCAiが0.2超となり、rが1.7のとき、OCVAiが0.99V未満となっている。そのため、rが0.4以下または1.7以上のときは、安定性が不良であると判断し、それ以外では、安定性が良好であると判断した。
次に、rを0.6に固定し、rを0.4〜1.3に変更したときの長期耐久性の指標および発電効率の結果を表6に示す。
表6に示すように、rが0.4のとき、Uf(C)が80%超となり、rが1.3のとき、OCVAiが0.99V未満となっている。そのため、rが0.4以下または1.3以上のときは、安定性が不良であると判断し、それ以外では安定性が良好であると判断した。
次に、rを0.7に固定し、rを0.5〜1に変更したときの長期耐久性の指標および発電効率の結果を表7に示す。
表7に示すように、rが0.5のとき、Uf(C)が80%超となり、rが1のとき、OCVAiが0.99V未満となっている。そのため、rが0.5以下または1以上のときは、安定性が不良であると判断し、それ以外では安定性が良好であると判断した。
次に、rを0.8に固定し、rを0.6〜0.8に変更したときの長期耐久性の指標および発電効率の結果を表8に示す。
表8に示すように、rが0.6のとき、Uf(C)が80%超となり、rが0.8のとき、OCVAiが0.99V未満となっている。そのため、rが0.6以下または0.8以上のときは、安定性が不良であると判断し、それ以外では安定性が良好であると判断した。
次に、rを0.9に固定し、rを0.7〜0.9に変更したときの長期耐久性の指標および発電効率の結果を表9に示す。
表9に示すように、rが0.7のとき、Uf(C)が80%超かつOCVAiが0.99V未満となり、rが0.8または0.9のとき、OCVAiが0.99V未満となっている。そのため、rを0.9としたときは、rの数値範囲に関係なく安定性が不良であると判断した。
以上、表1〜表9に示すように、燃料電池システム200の長期安定性を確保するためには、第1の燃料電池スタック15での燃料使用量に対する第3の燃料電池スタック25での燃料使用量の比rが0.1≦r≦0.8を満たすことが好ましい。ここで、この数値範囲を満たすためには、単電池(セル)電極面積当たりの電流密度が第1の燃料電池スタック5と第2の燃料電池スタック7で等しい場合、第1の燃料電池スタック15の有効電極面積に対する第3の燃料電池スタック25の有効電極面積の比、または、第1の燃料電池スタック15のセル積層数に対する第3の燃料電池スタック25のセル積層数の比が、rに対応するため、この値を0.1以上0.8以下に調整すればよい。
ここで、第1の燃料電池スタック15の有効電極面積に対する第3の燃料電池スタック25の有効電極面積の比とは、各燃料電池スタックの積層セルの各セル電極面積をそれぞれ合計したときの面積比を意味している。また、第1の燃料電池スタック15のセル積層数に対する第3の燃料電池スタック25のセル積層数の比については、各燃料電池スタックのセルの面積が等しいことを想定している。
上記rは、0.1≦r≦0.8を満たせばよいが、中でも0.35≦r≦0.8を満たすことが好ましく、0.4≦r≦0.8を満たすことがより好ましい。これにより、最新鋭の大規模集中火力発電と同等以上の発電効率を得ることができ、発電効率のより高い分散型燃料電池システムを提供することが可能である。
さらに、上記比rは0.4≦r≦0.7を満たし、かつ、第1の改質器13に供給される炭化水素燃料の流量と、第2の改質器23に供給される炭化水素燃料の流量との比rは0.6≦r≦0.9を満たすことが好ましい。他にも、上記比rは0.5≦r≦0.6を満たし、かつ、第1の改質器13に供給される炭化水素燃料の流量と、第2の改質器23に供給される炭化水素燃料の流量との比rは0.5≦r≦1.2を満たすことが好ましい。これらの構成によれば、燃料電池スタックの長期安定性に優れ、かつ発電効率の高い燃料電池システムを提供することができる。
本発明における燃料電池システムは、2段構成のスタックを有する燃料電池システムおよび3段構成のスタックを有する燃料電池システムに限定されない。そのため、2段構成のスタックを有する燃料電池システムについて、第2の燃料電池スタックの下流側に別の燃料電池スタックを設けて、3段構成以上のスタックを有する燃料電池システムとしてもよく、3段構成のスタックを有する燃料電池システムについて、第2の燃料電池スタックの下流側に別の燃料電池スタックを設けて、4段構成以上のスタックを有する燃料電池システムとしてもよい。
100、200 燃料電池システム
1、21 改質水供給管
2、12、22 炭化水素燃料供給管
3、13 第1の改質器
4、14、24 改質ガス供給管
5、15 第1の燃料電池スタック
6、11、16 排出ガス供給管
7、17 第2の燃料電池スタック
23 第2の改質器
25 第3の燃料電池スタック
202 固体酸化物電解質
204 燃料極
206 空気極
208 単電池
210 インターコネクタ
210A 改質ガス流路形成溝
210B 酸化剤ガス流路形成溝

Claims (9)

  1. 固体酸化物電解質、燃料極、および空気極を備える第1の燃料電池スタックと、
    固体酸化物電解質、燃料極、および空気極を備え、前記第1の燃料電池スタックよりも下流に配置されており、前記第1の燃料電池スタックの燃料極側から排出される排出ガスが、燃料極側に供給される第2の燃料電池スタックと、
    前記第1の燃料電池スタックの上流に配置され、炭化水素燃料を改質して改質ガスを生成し、生成された改質ガスを前記第1の燃料電池スタックの燃料極側に供給する第1の改質器と、
    前記第1の改質器に炭化水素燃料を供給する第1の燃料供給手段と、
    を備え、
    前記第1の燃料電池スタックの有効電極面積に対する前記第2の燃料電池スタックの有効電極面積の比、または、前記第1の燃料電池スタックのセル積層数に対する前記第2の燃料電池スタックのセル積層数の比は、0.35以上0.6以下を満たし、
    固体酸化物電解質、燃料極、および空気極を備え、前記第1の改質器よりも上流に配置されており、燃料極側から排出される、水蒸気を含む排出ガスを、前記第1の改質器に供給する第3の燃料電池スタックをさらに備え、
    前記第1の燃料電池スタックの有効電極面積に対する前記第3の燃料電池スタックの有効電極面積の比、または、前記第1の燃料電池スタックのセル積層数に対する前記第3の燃料電池スタックのセル積層数の比は、0.1以上0.8以下を満たす、燃料電池システム。
  2. 前記第1の改質器に供給される単位時間当たりの水蒸気の分子数Sと、前記第1の改質器に供給される単位時間当たりの炭化水素燃料の炭素原子数Cとの比であるスチームカーボン比S/Cは、1.6〜3.5である、請求項1に記載の燃料電池システム。
  3. 第1の燃料電池スタックおよび第2の燃料電池スタックの合計の燃料利用率は、80%〜95%である、請求項1または請求項2に記載の燃料電池システム。
  4. 前記第1の燃料電池スタックの有効電極面積に対する前記第2の燃料電池スタックの有効電極面積の比、または、前記第1の燃料電池スタックのセル積層数に対する前記第2の燃料電池スタックのセル積層数の比は、0.4以上0.6以下を満たす、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
  5. 前記第3の燃料電池スタックの上流に配置され、炭化水素燃料を改質して改質ガスを生成し、生成された改質ガスを前記第3の燃料電池スタックの燃料極側に供給する第2の改質器と、
    前記第2の改質器に炭化水素燃料を供給する第2の燃料供給手段と、
    をさらに備える、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
  6. 前記第2の改質器に供給される単位時間当たりの水蒸気の分子数Sと、前記第2の改質器に供給される単位時間当たりの炭化水素燃料の炭素原子数Cとの比であるスチームカーボン比S/Cは、1.6〜3.5である、請求項に記載の燃料電池システム。
  7. 前記第1の燃料電池スタックの有効電極面積に対する前記第3の燃料電池スタックの有効電極面積の比、または、前記第1の燃料電池スタックのセル積層数に対する前記第3の燃料電池スタックのセル積層数の比は、0.35以上0.8以下を満たす、請求項〜請求項のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
  8. 前記第1の燃料電池スタックの有効電極面積に対する前記第3の燃料電池スタックの有効電極面積の比、または、前記第1の燃料電池スタックのセル積層数に対する前記第3の燃料電池スタックのセル積層数の比は、0.4以上0.7以下を満たし、かつ、前記第1の改質器に供給される炭化水素燃料の流量と、前記第2の改質器に供給される炭化水素燃料の流量との比rは0.6≦r≦0.9を満たす、請求項または請求項に記載の燃料電池システム。
  9. 前記第1の燃料電池スタックの有効電極面積に対する前記第3の燃料電池スタックの有効電極面積の比、または、前記第1の燃料電池スタックのセル積層数に対する前記第3の燃料電池スタックのセル積層数の比は、0.5以上0.6以下を満たし、かつ、前記第1の改質器に供給される炭化水素燃料の流量と、前記第2の改質器に供給される炭化水素燃料の流量との比rは0.5≦r≦1.2を満たす、請求項または請求項に記載の燃料電池システム。
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