JP6555767B1 - 温泉集中管理システム - Google Patents

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Abstract

【課題】温泉の過剰採取を防止しつつも、温泉使用量の季節変動に対して柔軟に対応することが可能な温泉集中管理システムを提供する。【解決手段】源泉井より揚湯された温泉が貯えられる第一貯湯槽2aと、前記第一貯湯槽の下流側に設けられた第二貯湯槽2bと、前記第一貯湯槽から第二貯湯槽へ温泉を移送する配湯主管路4と、前記配湯主管路から分岐して各利用施設に温泉を供給する配湯分岐路7と、前記第二貯湯槽の水位を検出する水位センサ11と、前記第一貯湯槽内に貯えられた温泉を前記配湯主管路に送り出す配湯ポンプ8aと、前記第二貯湯槽に流入する温泉の流量を規制する流量調節弁9aと、前記配湯ポンプと前記流量調節弁を制御する供給制御装置10とを備えている。前記配湯ポンプ8aと前記流量調節弁9aは前記第二貯湯槽2bの水位レベルに応じて複数の目標値に制御される。【選択図】 図3

Description

本発明は、温泉の過剰採取に起因する温泉資源の枯渇現象を防止しつつ、採取した温泉を複数の利用施設に対して安定的に供給するための温泉集中管理システムに関する。
わが国には温泉資源が豊富に存在し、そこから採取された温泉は健康又は美容の増進、観光レジャーに広く利用されている。過去において、温泉は地下の温泉脈から自然湧出したお湯を利用していたが、今日ではより豊富な湧出量の温泉を求めて温泉脈が採掘され、それをポンプによって動力揚湯して使用されている。その一方で動力揚湯の普及は、需要の増大に伴う温泉の過剰採取を招いており、各地において温泉水位の低下、湧出量の減少、泉温の低下等の温泉脈の枯渇現象が課題となっている。
このような温泉の過剰採取を防止しつつ、複数の利用施設に対して温泉を安定的に供給するシステムとして、特許文献1に開示される温泉資源の安定供給装置が知られている。この装置は、動力揚湯された温泉を貯える第一貯湯槽と、この第一貯湯槽の下流に設けられた第二貯湯槽と、これら第一貯湯槽と第二貯湯槽で温泉を循環させる配湯管路とを有しており、温泉は前記配湯管路から分岐して多数の利用施設に供給されている。
各利用施設に対して温泉を安定的に供給するために、前記配湯管路には管内圧力の検出器が設けられており、検出した管内圧力に基づいて配湯ポンプの回転数が制御され、配湯管内の圧力が略一定に保たれるようになっている。また、前記配湯管路には流量調節弁が設けられると共に、各貯湯槽には水位検出器が設けられ、当該貯湯槽が常に満湯状態となるように前記流量調節弁の開度が制御されている。
特開平10−26424号公報
特許文献1に開示された温泉資源の安定供給装置では、前記配湯管内の圧力が略一定に保たれるように前記配湯ポンプを制御しているが、温泉は前記配湯管路の途上に存在する複数の利用施設によって消費され、その結果として配湯管内の圧力は低下するので、前記配湯ポンプは配湯管内の圧力を回復させるために高い回転数で運転される時間帯が長かった。一方、前記配湯管路に設けられた流量調節弁は、各貯湯槽が常に満湯状態となるように、その開度を制御しているが、温泉が複数の利用施設によって消費され前記貯湯槽内の水位が低下することを考慮すると、前記流量調節弁が絞られる時間帯は少ないと言える。そして、前記貯湯槽を満湯状態に回復させるために前記流量調節弁の開度を増加させると、前記配湯管内の流量は増えて管内圧力が低下することになるので、これによっても前記配湯ポンプは高い回転数で運転を継続することになる。
すなわち、特許文献1の装置では、配湯ポンプが高負荷で運転されている時間帯が長く、その分だけ動力費が増加するといった課題があった。また、前記配湯管路に対する圧力負荷も大きく、当該管路の途中で温泉が漏れ出す所謂漏湯の発生懸念が高かった。加えて、そのような漏湯が発生すると、当該漏湯に起因して配湯管内の圧力が低下するので、前記配湯ポンプは高負荷の運転を継続することになり、漏湯量が増大してしまうといった課題もあった。
また、特許文献1に開示された装置では、各貯湯槽を常に満湯状態に保っているため、各利用施設における実際の温泉使用量と無関係に温泉源から揚湯を行っており、温泉資源の保護という観点では不十分なものであった。すなわち、特許文献1に開示されるように年間の温泉使用量は季節変動が大きく、ピーク時の使用量は年間平均使用量の約1.5倍に達するが、前記貯湯槽の容量はピーク時使用量を加味して設計されているため、そのような貯湯槽を常に満湯状態に保つことは温泉の過剰採取に繋がっていた。
本発明はこのような課題に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、配湯管路に対する圧力負荷を低減して設備の維持管理を容易化することが可能な温泉集中管理システムを提供することにある。
また、本発明の他の目的は、温泉の過剰採取を防止しつつも、温泉使用量の季節変動に対して柔軟に対応することが可能な温泉集中管理システムを提供することにある。
前記目的を達成するため、本発明の温泉集中管理システムは、源泉井より揚湯された温泉が貯えられる第一貯湯槽と、前記第一貯湯槽の下流側に設けられた第二貯湯槽と、前記第一貯湯槽から第二貯湯槽へ温泉を移送する配湯主管路と、前記配湯主管路から分岐して各利用施設に温泉を供給する配湯分岐路と、前記第二貯湯槽の水位を検出する水位センサと、前記第一貯湯槽内に貯えられた温泉を前記配湯主管路に送り出す配湯ポンプと、前記第二貯湯槽に流入する温泉の流量を規制する流量調節弁と、前記配湯ポンプと前記流量調節弁を制御する供給制御装置と、を備えている。
そして、前記供給制御装置は、前記水位センサの検出信号を参照し、前記第二貯湯槽内の水位が第一水位にまで低下すると、温泉の前記第二貯湯槽への流入流量として第一目標流量を出力する一方、前記第二貯湯槽内の水位が第一水位よりも高水位の第二水位にまで上昇すると、前記第一目標流量よりも小さい第二目標流量を出力する流量設定部と、第二貯湯槽に対する温泉の流入流量が前記流量設定部から出力された第一目標流量又は第二目標流量となるように前記流量調節弁の開度を制御する弁制御部と、前記水位センサの検出信号を参照し、前記第二貯湯槽内の水位が第三水位にまで低下すると、前記配湯ポンプの送湯圧力として第一目標圧力値を出力する一方、前記第二貯湯槽内の水位が第三水位よりも高水位の第四水位にまで上昇すると、前記第一目標圧力値よりも小さい第二目標圧力値を出力する送湯圧設定部と、前記配湯ポンプによる送湯圧が前記送湯圧設定部から出力された第一目標圧力値又は第二目標圧力値となるように前記配湯ポンプの回転を制御するポンプ制御部と、を備えている。
本発明によれば、前記第二貯湯槽内に貯えられた温泉の水位を指標として、前記流量調節弁の開度及び前記配湯ポンプの運転を制御しているので、温泉供給の安定化のために前記第二貯湯槽を常に満湯状態に維持する必要がなく、温泉の過剰採取を防止して、温泉資源の保護に資することができる他、運転制御の指標となる第二貯湯槽の設定水位を季節に応じて変更することにより、年間を通した温泉の使用量の変動に対して柔軟に対応することが可能となる。
また、前記第二貯湯槽の水位が一定の範囲内で上下動する限りは、前記配湯ポンプを低負荷で運転しつつも温泉供給の安定化を図ることができるので、その分だけ前記配湯ポンプの動力費を低減化することができる他、前記配湯主管路に対する圧力負荷を抑えて、所謂漏湯の発生を未然に防ぐことが可能となる。
本発明を適用した温泉集中管理システムの一例を示す系統図である。 配湯循環管路の詳細を示す系統図である。 配湯主管路の詳細を示す系統図である。 配湯主管路における温泉供給の制御系を示すブロック図である。 配湯主管路の流量調節弁の制御の一例を示すタイミングチャートである。 配湯主管路の配湯ポンプの制御の一例を示すタイミングチャートである。 各配湯管路で漏湯が発生した場合の制御系を示すブロック図である。 第一貯湯槽に対する揚湯制御の制御系を示すブロック図である。 各源泉井の配湯ポンプのON/OFF制御の一例を示すタイミングチャートである。
以下、添付図面を用いて本発明の温泉集中管理システムを詳細に説明する。
図1は本発明を適用した温泉管理システムの概略構成を示す図である。この温泉管理システムは、源泉井1から汲み上げた温泉を複数の貯湯槽2a,2bに貯えると共に、これら貯湯槽2a,2bを繋ぐ配湯管路から複数の利用施設Hに対して過不足なく安定的に供給するものである。
源泉井1から揚湯ポンプ3によって汲み上げられた温泉は、先ずは第一貯湯槽2aに送られて、当該第一貯湯槽2aに貯えられる。また、前記第一貯湯槽2aの下流側には第二貯湯槽2bが設けられており、前記第一貯湯槽2aに貯えられている温泉は配湯主管路4を通して前記第二貯湯槽2bに送られる。また、前記第二貯湯槽2bに貯えられている温泉の一部は配湯戻し管路5を通して前記第一貯湯槽2aに戻される他、配湯循環管路6を経て再度第二貯湯槽2bに戻されるようになっている。そして、前記配湯主管路4、配湯戻し管路5及び配湯循環管路6の途上には複数の配湯分岐路7が設けられており、各配湯分岐路7から前記利用施設Hに対して温泉が供給されている。尚、以降の説明では前記配湯主管路4、配湯戻し管路5及び配湯循環管路6を区別することなく示す場合には、単に「配湯管路」と称することにする。
各配湯管路4,5,6の始端付近には配湯ポンプ8a,8b,8cがそれぞれ設けられており、前記第一貯湯槽2a又は前記第二貯湯槽2bに貯えられた温泉を各配湯管路に送り出すようになっている。各配湯ポンプ8a,8b,8cは後述するポンプ制御部によって回転数が制御されており、各配湯ポンプ8a,8b,8cの回転数を制御することによって各配湯管路4,5,6内の送湯圧を変化させている。
また、各配湯管路4,5,6の終端付近には流量調節弁9a,9b,9cがそれぞれ設けられており、各配湯管路4,5,6から前記第一貯湯槽2a又は前記第二貯湯槽2bに流入する温泉の流量を自在に調整できるようになっている。各流量調節弁9a,9b,9cは電動弁であり、後述する弁制御部によって開度が制御されている。
図2は前記配湯循環管路6の詳細を示すものである。この配湯循環管路6では、配湯ポンプ8cによって第二貯湯槽2bから送り出された温泉が他の貯湯槽を経ることなく当該第二貯湯槽2bに循環している。各利用施設Hに対しては前記配湯循環管路2bを循環する温泉の一部が供給されている。この配湯循環管路6では各利用施設Hに対する温泉の供給を安定的に行うために、前記配湯ポンプ8cの直後に圧力センサを設け、この圧力センサの検出値が所定の値となるように前記配湯ポンプ8cの運転を制御している。すなわち、前記配湯ポンプ8cによる温泉の送り出し圧力を常に所定の高さに保つことにより、各利用施設での温泉の出湯を安定させている。
尚、前記第二貯湯槽2bから前記第一貯湯槽2aへ温泉を戻す前記配湯戻し管路5においても、前記配湯循環管路6と同様な制御が行われている。すなわち、前記配湯戻し管路5に設けられた前記配湯ポンプ8bの運転はその直後に設けられた圧力センサ(図示せず)の検出値にに応じて行われており、これによって前記配湯戻し管路5の途上に存在する複数の利用施設Hへの温泉の供給が安定化されている。
一方、図3は、前記配湯主管路4によって前記第一貯湯槽2aから前記第二貯湯槽2bへ温泉を送る際の制御系を示すものである。前述の如く、前記配湯主管路4には前記配湯ポンプ8a及び前記流量調節弁9aが設けられており、これら配湯ポンプ8a及び流量調節弁9aの動作は供給制御装置10によって制御されている。前記第二貯湯槽2bには当該第二貯湯槽2b内に貯えられた温泉の水位を検出する水位センサ11が設けられており、この水位センサ11の検出信号は前記供給制御装置10に取り込まれている。また、前記配湯主管路4の末端付近には前記第二貯湯槽2aに流入する温泉の流量を検出する流量センサ12が設けられる一方、前記配湯ポンプ8aの下流側には前記配湯主管路4の内圧を検出する圧力センサ13が設けられており、これら流量センサ12及び圧力センサ13の検出信号は前記供給制御装置10に取り込まれている。
図4は前記供給制御装置10の構成を示すブロック図である。この供給制御装置10は、前記水位センサ11の検出信号に応じて前記配湯ポンプ8aによる送湯圧を設定する送湯圧設定部14と、前記水位センサ11の検出信号に応じて前記流量調節弁9aの開度を設定する流量設定部15と、前記配湯ポンプ8aの回転数を制御して前記配湯主管路4に送り出される温泉の送湯圧を前記送湯圧設定部14の指示する送湯圧に調整するポンプ制御部16と、前記流量調節弁9aの開度を制御して前記第二貯湯槽2bへ流入する温泉の流量を前記流量設定部15の指示する流量に調整する弁制御部17と、を有している。
前記送湯圧設定部14及び流量設定部15は、前記水位センサ11の検出信号に応じて多段階に前記配湯ポンプ8aの送湯圧又は前記流量調節弁9aの開度を設定するものであればよく、例えば公知のメータリレーを用いて実現することができる。また、前記ポンプ制御部16は前記圧力センサ13の検出信号を参照しながら前記送湯圧設定部14の指示する送湯圧となるように、前記配湯ポンプ8aの回転数を制御するものであり、配湯ポンプ8aの誘導モータを制御するインバータ回路によってこれを実現することができる。更に、前記弁制御部17は前記流量センサ12の検出信号を参照しながら前記流量設定部15の指示する流量となるように、前記流量調節弁9aの開度を制御する。
図5及び図6は前記配湯主管路4における温泉の流量及び送湯圧の制御の一例を示すものであり、図5は前記第二貯湯槽2bの水位と流量の関係を、図6は前記第二貯湯槽2bの水位と送湯圧の関係を示している。図5に示すように、前記流量設定部15は前記第二貯湯槽2bの水位が減少して第一水位(図5中では3m)にまで低下すると、前記配湯主管路4における温泉の流量を第一目標流量(図5中では1800リットル/分)に設定し、これを前記弁制御部17に対して出力する。一方、前記流量設定部15は第二貯湯槽2bの水位が回復して第二水位(図5中では5m)にまで上昇すると、前記配湯主管路4における温泉の流量を第二目標流量(図5中では1400リットル/分)に設定し、これを前記弁制御部17に対して出力する。すなわち、前記第二貯湯槽2bの水位が第一水位を下回ると前記流量調節弁9aの開度が大きくなり、第一水位よりも高水位の第二水位を上回ると前記流量調節弁9bの開度が小さくなる。
また、図6に示すように、前記送湯圧設定部14は前記第二貯湯槽2bの水位が減少して第三水位(図6中では2m)にまで低下すると、前記配湯ポンプ8aの送湯圧を第一目標圧力(図6中では0.5MPa)に設定し、これを前記ポンプ制御部16に対して出力する。一方、前記送湯圧設定部14は第二貯湯槽2bの水位が回復して第四水位(図6中では4m)にまで上昇すると、前記配湯ポンプ8aの送湯圧を第二目標圧力(図6中では0.4MPa)に設定し、これを前記ポンプ制御部16に対して出力する。すなわち、前記第二貯湯槽2bの水位が第三水位を下回ると送湯圧が大きくなり、第三水位よりも高水位の第四水位を上回ると送湯圧が小さくなる。
ここで、前記流量調節弁9aの制御指標となる第一水位及び第二水位、前記配湯ポンプ8aの制御指標となる第三水位及び第四水位を比較すると、第三水位、第一水位、第四水位、第二水位の順に第二貯湯槽2b内の水位が高水位となっている。
前記配湯ポンプ8aが一定の送湯圧で温泉を第一貯湯槽2aから第二貯湯槽2bに送っている場合を想定すると、前記配湯主管路4の経路内に存在する複数の利用施設Hでの温泉の使用量が増加した際に、前記配湯主管路4を経て第二貯湯槽2bに到達する温泉の流量が少なくなり、当該第二貯湯槽2bの水位が低下することになる。また、第二貯湯槽2b内の温泉は前記配湯戻し管路5及び前記配湯循環管路6によっても各利用施設Hに供給されており、そこでの温泉の使用量に応じて第二貯湯槽2bの水位は変動することになる。
ここで、第二貯湯槽2bの水位が所定のレベル(第一水位)まで低下したということは、各利用施設Hでの温泉の使用量が増加したということであり、その場合に、まずは前記流量調節弁9aの開度を大きくして、前記第二貯湯槽2bの水位の回復を図る。前記流量調節弁9aの開度を大きくしても第二貯湯槽2b内の水位が回復せず、そのまま水位が所定レベル(第三水位)にまで低下する場合には、各利用施設Hでの温泉の使用量に対して配湯ポンプ8aの送湯量が不足していることになるので、更に前記配湯ポンプ8aの回転数を高めて前記配湯主管路4に対する送湯圧を大きくする。これらの制御によって前記第二貯湯槽2bの水位の回復が図られる。
その結果、前記第二貯湯槽2bの水位が所定レベル(第四水位)にまで回復した場合には、前記配湯ポンプ8aの回転数を低下させて前記配湯主管路4に対する送湯圧を小さくする。一方、各利用施設Hでの温泉の使用量が減少した際には、前記配湯ポンプ8aの運転回転数を低下させても第二貯湯槽2bの水位は上昇することになるので、水位が所定レベル(第二水位)にまで上昇した際には前記流量調節弁9aの開度を小さくすることで、前記第二貯湯槽に対する温泉の流入量が絞られる。
このように、前記第一貯湯槽2aと前記第二貯湯槽2bとを繋ぐ配湯主管路4では、当該第二貯湯槽2bの水位レベルに応じて前記配湯ポンプ8a及び前記流量調節弁9aが制御されており、当該第二貯湯槽2bの水位変動を利用することで各利用施設Hに対する温泉の供給の安定化が図られている。すなわち、この温泉集中管理システムでは、温泉供給の安定化のために前記第二貯湯槽2bを常に満湯状態に維持する必要がなく、源泉井から無駄に温泉を揚湯する必要がないので、温泉の過剰採取を防止して、温泉資源の保護に資することができる。
また、前記第一水位、第二水位、第三水位及び第四水位は前記流量設定部15及び前記送湯圧設定部14に対して任意の高さに設定することができるので、例えば、季節に応じて設定水位を変更することにより、年間を通した温泉の使用量の変動に対して柔軟に対応することが可能となる。
また、前記第二貯湯槽2bの水位に応じて前記配湯ポンプ8aの運転状態と前記流量調節弁9aの開度を組み合わせ、それによって温泉供給の安定化が図られているので、各利用施設Hにおける温泉の消費状況によっては前記配湯ポンプ8aを低負荷で運転する時間帯を長く確保することができ、その分だけ動力費を低減化することができる他、前記配湯主管路4に対する圧力負荷を抑えて、所謂漏湯の発生を未然に防ぐことが可能となる。
図7は前記配湯主管路4から所謂漏湯が発生した場合に、それに対処するための構成を示している。仮に前記配湯主管路4に何らかの理由で亀裂等の破損部4aが生じ、漏湯が発生すると、当該配湯主管路4から第二貯湯槽2bに流入する温泉の流量は低下し、加えて前記配湯循環管路6、配湯戻し管路5では温泉が消費されるので、前記第二貯湯槽2bの水位は著しく低下する。この場合、図6に示した配湯ポンプ8aの運転制御がなされると、第二貯湯槽2bの水位が前記第三水位を下回った時点で、前記配湯ポンプ8aが高負荷運転となって送湯圧を高めることから、前記配湯主管路4の破損部4aから一層多くの漏湯が生じることになる。
このため、前記供給制御装置10には前記流量センサ12の検出値に応じて前記配湯主管路4に漏湯が発生しているか否かを見極める漏湯時制御部18が設けられている。前記漏湯時制御部18は前記流量センサ12の検出信号を監視し、前記第二貯湯槽2bに流入する温泉の流量が所定の警告流量(例えば50リットル/分)にまで低下した場合には、前記流量調節弁9aの全開を指示する信号を前記弁制御部17に対して出力する。また、これと同時に、ユーザーインターフェイス19を通じてシステムの点検を促す警告信号を管理者に発報する。ここで、ユーザーインターフェイス19とは、この温泉集中管理システムの各機器の運転状態を表示するコントロールパネルや、インターネットに接続された管理者の携帯端末を含む。また、前記警告信号は予め設定された宛先に対してメールを送信することで発報されてもよい。これにより、管理者は第二貯湯槽2b内の温泉が枯渇するよりも以前に漏湯の発生を把握することができ、各利用施設Hに対する温泉の供給が停止する前に修理等の対策を行うことが可能となる。
尚、図示はしていないが、前記配湯戻し管路5及び前記配湯循環管路6にも流量センサが設けられており、これら流量センサの検出信号から前記配湯戻し管路5又は前記配湯循環管路6に漏湯が発生していると判断される場合には、前記配湯戻し管路5の流量調節弁9b又は前記配湯循環管路6の流量調節弁9cにも前記流量調節弁9aと同様の制御が行われる。
次に、前記源泉井1から前記第一貯湯槽2aに対しての揚湯制御について説明する。前記第一貯湯槽2aに対する揚湯は、基本的に、当該第一貯湯槽2aに貯えられた温泉の水位に応じて行われている。第一貯湯槽2aの水位が所定の始動水位よりも低下すると、揚湯ポンプ3の運転が開始され、所定の停止水位にまで回復すると揚湯ポンプ3の運転が停止する。
図8は、前記第一貯湯槽2aに対して複数の源泉井1a,1b,1cから温泉を供給する場合の揚湯制御を示す概略図である。複数の源泉井から第一貯湯槽2aに対して揚湯する場合、各源泉井の泉温が異なることから、常に各源泉井から均等に揚湯すると、第一貯湯槽2aに貯えられた温泉の熱量が安定せず、各利用施設に供給される温泉の温度が乱高下してしまうケースが想定される。また、季節ごとの外気温との関係で、各利用施設に対して湯温の高い温泉を供給したい場合や、湯温の低めの温泉を供給したい場合もある。そこで、図8に示す揚湯制御では、第一貯湯槽2a内の水位に応じて各源泉井1a,1b,1cに設けられた揚湯ポンプ3a,3b,3cの運転タイミングを異ならせ、当該第一貯湯槽に貯えられた温泉の湯温を任意に変更できるようにしている。
第一貯湯槽2aには水位センサ20が設けられており、当該水位センサ20の検出信号は揚湯設定部21に取り込まれる。前記揚湯設定部21には前記水位センサ20の検出信号に応じた各揚湯ポンプのON/OFFタイミングを任意に設定することができ、当該揚湯設定部21は設定値に応じ各揚湯ポンプ3a,3b,3cのポンプ制御部に対して運転のON/OFF信号を出力する。前記揚湯設定部は各揚湯ポンプ毎にメータリレーを備え、これらメータリレーの設定値を変更することで、各揚湯ポンプのON/OFFタイミングを任意に変更することが可能である。
図9は前記第一貯湯槽2aの水位と三基の揚湯ポンプ3a,3b,3cのON/OFFタイミングの一例を示すタイミングチャートである。ここで、第一源泉井1aの泉温は低温度、第二源泉井1bの泉温は中温、第三源泉井1cの泉温は高温であると仮定する。前記第一貯湯槽2a内の温泉の水位が5mを下回ると、先ずは第二源泉井1bの揚湯ポンプ3bが運転を開始する。次いで、第一貯湯槽2aの水位が4mを下回ると、第二源泉井1bの揚湯ポンプ3bに加えて第一源泉井1aの揚湯ポンプ3aが運転を開始する。また、第一貯湯槽2aの水位が3mを下回ると、第三源泉井1cの揚湯ポンプ3cも運転を開始する。尚、図9のタイミングチャートはあくまで各揚湯ポンプのON/OFFタイミング制御の一例であり、各揚湯ポンプのON/OFFタイミングは必要とする第一貯湯槽内の温泉の湯温に応じて適宜変更することが可能である。
以上説明してきたように、本発明の温泉集中管理システムによれば、前記第二貯湯槽2b内の温泉の水位を管理指標として、各利用施設Hに対して安定的に温泉を供給することが可能となり、温泉の過剰採取を防止して、温泉資源を有効に保護することが可能となる。また、前記流量調節弁9a及び配湯ポンプ8aの制御指標となる第二貯湯槽内の水位は、温泉使用量の季節変動に応じて任意に設定変更することができるので、この点においても温泉の過剰採取を防止することが可能となる。
更に、本発明の温泉集中管理システムでは、前記第二貯湯槽の水位が一定の範囲で上下動している限りは、前記配湯ポンプ8aを低負荷で運転することができるので、配湯管路に対する圧力負荷を低減して設備の維持管理を容易化することが可能となる。
尚、図1を用いた本発明の説明では、前記第一貯湯槽2aの下流に第二貯湯槽2bのみを設けたが、この第二貯湯槽2bの下流に更に複数の貯湯槽を直列に設けても差支えない。また、第一貯湯槽2aに対して第二貯湯槽2bと並列に複数の貯湯槽を設けても良い。
1…源泉井、2a…第一貯湯槽、2b…第二貯湯槽、4…配湯主管路、7…配湯分岐路、11…水位センサ、8a…配湯ポンプ、9a…流量調節弁、14…送湯圧設定部、15…流量設定部、16…ポンプ制御部、17…弁制御部

Claims (5)

  1. 源泉井より揚湯された温泉が貯えられる第一貯湯槽と、
    前記第一貯湯槽の下流側に設けられた第二貯湯槽と、
    前記第一貯湯槽から第二貯湯槽へ温泉を移送する配湯主管路と、
    前記配湯主管路から分岐して各利用施設に温泉を供給する配湯分岐路と、
    前記第二貯湯槽の水位を検出する水位センサと、
    前記第一貯湯槽内に貯えられた温泉を前記配湯主管路に送り出す配湯ポンプと、
    前記第二貯湯槽に流入する温泉の流量を規制する流量調節弁と、
    前記配湯ポンプと前記流量調節弁を制御する供給制御装置と、を備え、
    前記供給制御装置は、
    前記水位センサの検出信号を参照し、前記第二貯湯槽内の水位が第一水位にまで低下すると、温泉の前記第二貯湯槽への流入流量として第一目標流量を出力する一方、前記第二貯湯槽内の水位が第一水位よりも高水位の第二水位にまで上昇すると、前記第一目標流量よりも小さい第二目標流量を出力する流量設定部と、
    第二貯湯槽に対する温泉の流入流量が前記流量設定部から出力された第一目標流量又は第二目標流量となるように前記流量調節弁の開度を制御する弁制御部と、
    前記水位センサの検出信号を参照し、前記第二貯湯槽内の水位が第三水位にまで低下すると、前記配湯ポンプの送湯圧力として第一目標圧力値を出力する一方、前記第二貯湯槽内の水位が第三水位よりも高水位の第四水位にまで上昇すると、前記第一目標圧力値よりも小さい第二目標圧力値を出力する送湯圧設定部と、
    前記配湯ポンプによる送湯圧が前記送湯圧設定部から出力された第一目標圧力値又は第二目標圧力値となるように前記配湯ポンプの運転を制御するポンプ制御部と、
    を備えていることを特徴とする温泉集中管理システム。
  2. 前記第四水位は前記第一水位と前記第二水位の間に、前記第一水位は前記第三水位と前記第四水位の間に位置していることを特徴とする請求項1記載の温泉集中管理システム。
  3. 前記配湯主管路から第二貯湯槽への温泉の到着流量を検出する流量センサと、
    前記流量センサの検出信号を参照し、前記到着流量が所定の警告流量にまで低下すると、前記弁制御部に対して前記流量調節弁の開放を指示する漏湯時制御部と、を備えていることを特徴とする請求項1又は2記載の温泉集中管理システム。
  4. 前記漏湯時制御部は、前記到着流量が所定の警告流量にまで低下すると、点検を促す警告信号をユーザーインターフェイスへ発報することを特徴とする請求項3記載の温泉集中管理システム。
  5. 泉温の異なる複数の源泉井から前記第一貯湯槽に対して揚湯を行い、当該第一貯湯槽の水位に応じて前記複数の源泉井の中から揚湯に使用する一乃至複数の源泉井を選定して組み合わせることを特徴とする請求項1記載の温泉集中管理システム。
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