JP6554828B2 - 情報処理装置、情報処理方法、およびプログラム - Google Patents

情報処理装置、情報処理方法、およびプログラム Download PDF

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Description

本発明は、情報処理装置、情報処理方法、およびプログラムに関する。
近年、高度情報化社会の到来にともなって計算機で多量のデータが扱われるようになっている。そして、データセンター等の施設においては、多数の計算機を室内に設置して一括管理することが多くなっている。例えば、データセンターでは、計算機室内に多数のサーバラックが設置され、各サーバラックにそれぞれ複数の計算機(サーバ)が収納されている。そして、それら複数の計算機の稼動状態に応じて各計算機にジョブが有機的に配分され、大量のジョブが効率的に処理されている。
ところで、計算機は稼働にともなって熱を発生する。計算機内の温度が高くなると誤動作や故障の原因となるため、計算機には内蔵ファンが使用される。内蔵ファンにより、サーバラックの計算機内に冷気が取り込まれ、計算機内で発生した熱が計算機の外に排出される。一般的には,計算機の内蔵ファンは,計算機の発熱体温度に基づいてマップ・テーブル制御によって操作されることが多い。
一方で、空調機については、各ラックの計算機に吸入される吸気温度が所定の温度以下を満たすようにオペレータが吹出温度と吹出風量などの冷却システムの目標値を設定している。ここで、予測モデルに基づいて将来の吸気温度の状態を予測して,予測結果によってオペレータの空調機操作の支援をすることを考える。例えば,モデル予測制御法などでは、予測モデルに伝達関数がよく用いられる。
特開2009−76037号広報 特開2011−258620号広報
しかし、例えば、実際のデータセンター等の施設では施設内の設備レイアウトやサーバ設置位置が日々変更される。施設内の設備レイアウトやサーバ設置位置等の予測対象の構成が変化すると、従来の伝達関数の予測モデルでは予測モデルの予測値と実測値との誤差が生じる。この誤差により、従来の技術による予測値を用いた制御や操作支援では温度予測性能が十分でないという問題がある。なお、このような問題は計算機等の温度予測に限定される訳ではなく、様々な物理量の予測においても生じ得る。そこで、本発明の課題は、温度等の物理量が予測される予測対象の構成、状態等が変化した場合においても、物理量の予測性能の低下を抑制できる技術を提供することである。
本発明の一側面は、以下の情報処理装置によって例示される。すなわち、本情報処理装置は、複数の物理量を時系列に取得する取得部と、時系列に取得された複数の物理量を取得された時刻とともに記憶するデータベースとを有する。
また、本情報処理装置は、複数の物理量のうち、1以上の予測対象の物理量から設定される1以上の目的変量に対して、1以上の目的変量の変化の要因となる1以上の物理量を1以上の操作変量として抽出し、1以上の操作変量から第1のモデルを仮定したときに1
以上の目的変量に設定された物理量の実測値と1以上の目的変量による予測値との誤差が最小となる1以上の第1の説明変量を選択する第1選択部を有する。また、本情報処理装置は、複数の物理量のうち、1以上の第1の説明変量として選択された物理量以外の各物理量を説明変量として第1のモデルに追加するときに、1以上の目的変量に設定された物
理量の実測値と1以上の目的変量による予測値との誤差が最小となる1以上の第2の説明変量を選択する第2選択部を有する。また、本情報処理装置は、データベースから第1の説明変量および第2の説明変量を入力変量群として、入力変量群および1以上の目的変量に対応する物理量を取得して過去事例データを作成する作成部を有する。また、本情報処理装置は、予測が要求されたときに、入力変量群に対応する現在の物理量を1以上の目的変量を予測するための入力ベクトルに設定する入力設定部を有する。また、本情報処理装置は、入力ベクトルと過去事例データ中の入力変量群とのベクトル間距離を計算して、ベクトル間距離が短いものから順に所定の数の過去事例データを検索するデータ検索部を有する。さらに、本情報処理装置は、検索された所定の数の過去事例データ中の入力変量群と1以上の目的変量とから第2のモデルを構築する構築部を有する。さらにまた、本情報処理装置は、第2のモデルから1以上の目的変量の値をそれぞれ予測する予測値計算部を有する。そして、本情報処理装置は、予測された1以上の目的変量の値を提示する予測結果提示部を備える。
本発明によれば、適切な入力変量群を選択してモデルを作成できるので、予測対象の構成、状態等が変化した場合においても、物理量の予測性能の低下を抑制できる。
温度管理システムが適用されるデータセンターの一例を示す模式側面図である。 データセンターの模式平面図である。 温度管理システムの構成を表すブロック図である。 入力ベクトル更新部の構成図である。 予測処理部の構成図である。 入力ベクトル更新部の処理を例示するフローチャートである。 サーバラックの吸気面を等分する処理例である。 大規模データベースに格納されているデータの例を示す図である。 時間を遅らせた変数の生成例を示す図である。 ステップワイズ法による処理の詳細を例示するフローチャートである。 修正版ステップワイズ法処理部の処理の詳細を例示するフローチャートである。 入力/出力ベクトルのデータベースのデータ格納例を示す図である。 入力/出力ベクトルのデータベースの他のデータ例(時間軸)である。 入力/出力ベクトルのデータベースの他のデータ例(データ番号)である。 予測処理部の処理を例示するフローチャートである。 温度管理システムに適用される情報処理装置のハードウェア構成を例示する図である。 データセンターの領域を分割した例を示す図である。 従来の入力変数の選択例を示す図である。 ステップワイズ法の結果により選定された変数の組み合わせを例示する図である。 修正版ステップワイズ法の結果により選定された変数の組み合わせを例示する図である。 設備稼働状態を例示する図である。 従来法1と本実施形態の温度管理システムによる予測結果の比較結果を例示する図である。 、従来法2と本実施形態の温度管理システムによる予測結果の比較結果を例示する図である。 本実施形態の温度管理システムによる予測例を示す図である。 吸気温度の予測値に対するタイルファンの操作の予測値を例示する図である。
以下、図面を参照して一実施形態に係る温度管理システムについて説明する。図1は本実施形態に係る温度管理システムが適用されるデータセンターの一例を示す模式側面図であり、図2は同じくそのデータセンターの模式平面図である。なお、本実施形態のデータセンターでは、例えば、空調機の冷気が床下に流れ、冷気が床下から計算機の吸気側に流れて計算機、サーバ等を冷却する。ここで、計算機の吸気側とは、計算機内部のファンが冷気を吸引する筐体面の側をいう。また、計算機の吸気側と反対側の筐体面からは、計算機内部のファンにより排暖気が排出される。排暖気が排気される筐体面は排気側と呼ばれる。
図1のように本実施形態のデータセンターでは、サーバルーム10がサーバルーム上部10aとサーバルーム床下10bと天井裏ホットアイル15に分かれている。サーバルーム上部10aには、サーバラック11と、サーバラック11に格納された複数のサーバ12と、空調機13とが設置される。
また、サーバルーム上部10aとサーバルーム床下10bとの間には、床下の冷気をサーバルーム上部10aに通過させる隙間を複数有するグリルパネル14(通風孔)が設けられる。そして、サーバルーム床下10bには、グリルパネル14を通じて床下の冷気をサ
ーバルームの上部に送風する送風ファンを内蔵したタイルファン17が設けられる。
空調機13が吹出す冷気はサーバルーム床下10bを通過し、グリルパネル14を通過してサーバルーム上部10aのサーバ12の吸気側に送られる。また、タイルファン17は,サーバルーム床下10bからサーバルーム上部10aへ冷気を送風する。タイルファン17は、例えば、風量を強、中、弱、OFFの4段階で切り替えられる。サーバ12はグリルパネル14から送られる冷気を筐体の一方の側面から吸気し、反対側の側面へ排暖気を排出する。排暖気は天井裏ホットアイル15を通過して空調機13に戻される。なお、サーバ12は、サーバラック11に収納される。サーバラック11に収納されたサーバ12とサーバラックとは全体として1つの筐体となる。
図2に示すように、例えば、サーバラック11の列11aと列11bがグリルパネル14を挟んで、並列に設置される。列11aと列11bのそれぞれのサーバ12がグリルパネル14からの冷気を吸気する。つまり、列11aと列11bのそれぞれのサーバ12は、互いに対面する側面から冷気を吸気し、それぞれの背面側の側面から排暖気を排出する。すなわち、図2の例では、列11aのサーバラック11の各サーバ12は手前側が排気側であり、裏側が吸気側となって整列している。また、列11bのサーバラック11の各サーバ12は手前側が吸気側、裏側が排気側となって整列している。なお、各サーバ12の筐体の吸気側を単にサーバラック11の吸気側ともいう。すなわち、本実施形態では、各サーバ12をサーバラック11ごとにまとめて1つの筐体とみなし、サーバラック11が冷気を吸気すると記述する。
図3は、本発明の第1の実施形態に係る電子機器の温度管理システムの構成を表すブロック図である。本温度管理システムは、予測部20、吸気温度分布検出部21、各空調機
吹出温度検出部22、各空調機ファン風量検出部23、各タイルファン風量検出部24、パラメータ設定部25、予測結果提示部26、アラーム出力部27を含んでいる。温度分布検出部21、各空調機吹出温度検出部22、各空調機ファン風量検出部23、各タイルファン風量検出部24は、取得部の一例である。
予測部20は、吸気温度分布検出部21、各空調機吹出温度検出部22、各空調機ファン風量検出部23、各タイルファン風量検出部24等からの情報に基づいて吸気温度等の物理量の予測値を計算する。
吸気温度分布検出部21は、サーバラック11の吸気側の温度を複数点で計測して取得する。例えば、サーバラック11の各サーバ12の筐体吸気側壁面には、それぞれ1または複数の温度センサが設けられている。吸気温度分布検出部21は、各サーバラック11の筐体吸気側壁面の温度センサで計測された温度をデジタルデータで取得する。
各空調機吹出温度検出部22は、空調機13の吹出温度の設定値を空調機13内の制御部から取得する。各空調機ファン風量検出部23は、空調機13のファン風量の設定値を空調機13内の制御部から取得する。各タイルファン風量検出部24は、タイルファン17のファン風量の設定値をタイルファン17の制御部から取得する。なお、吸気温度分布検出部21、各空調機吹出温度検出部22、各空調機ファン風量検出部23、各タイルファン風量検出部24等からの検出値は、図4に示す大規模データベース43に蓄積される。
パラメータ設定部25は、温度管理システム内の各部で使用されるパラメータを取得する。パラメータは、例えば、予測部20が処理するサーバラック11の温度分布の分解能を指定するためのパラメータである、サーバラック11の吸気面領域の分割数、予測部20で予測された温度が正常か否かを判定するための判定値、アラームを出力するか否かの判定に用いられる閾値、回帰モデルに選択される説明変数の寄与率の閾値等である。
予測結果提示部26は、予測部20からの予測値を提示する。アラーム部27は,予測部20からの予測値に基づいてアラームを出力する。アラームは、例えば、音響、メッセージ等である。
予測部20は、入力ベクトル更新部31、入力/出力ベクトルのデータベース32、お
よび、予測処理部33を含む。入力ベクトル更新部31は、入力/出力ベクトルのデータ
ベース32を作成する。入力ベクトルは、図4の大規模データベース43に蓄積された検出値のうち、予測部20の予測対象である出力ベクトルへの寄与の大きい検出値の組み合わせである。出力ベクトルは、予測部20の予測対象となる値の組み合わせである。出力ベクトルは、図4の大規模データベース43に蓄積された検出値に対応する将来の値であり、例えば、ユーザに指定される。ただし、出力ベクトルが1変数、つまり、スカラー値であってもよい。
入力ベクトル更新部31は、予測対象である出力変数y、または出力変数yの組である
出力ベクトルを表現するための入力変数xの組み合わせを入力ベクトルとして定義する。
そして、予測部20は、過去に検出され、図4の大規模データベース43に蓄積された検出値について、入力ベクトルと出力ベクトル(出力変数)を関連付けて過去事例データとして入力/出力ベクトルのデータベース32に格納する。したがって、入力/出力ベクト
ルのデータベース32は、定義した入力ベクトルと出力ベクトルを関連付けて過去事例データとして格納したデータベースである。入力変数が入力変量の一例である。出力変数が目的変量の一例である。
予測処理部33は、入力/出力ベクトルのデータベース32から現在のシステム状態と
類似した過去事例データを取得する。そして、予測処理部33は、過去事例データに基づいて局所モデルを構築し、局所モデルによって予測を行う。局所モデルは、過去事例データのうち、特定の一部限定されたデータ、例えば、現在のシステム状態と類似した過去事例データに基づいて作成されるモデルをいう。
図4は、本温度管理システムの入力ベクトル更新部31の構成図である。入力ベクトル更新部31は、領域分割部40、各領域の最大温度計算部41、データ格納部42、大規模データベース43、時間遅延変数生成部44、ステップワイズ法処理部45、修正版ステップワイズ法処理部46、および、過去事例データ格納部47を含む。領域分割部40、各領域の最大温度計算部41、データ格納部42は、取得部の一例である。大規模データベース43は、データベースの一例である。ステップワイズ法処理部45は、第1選択部の一例である。修正版ステップワイズ法処理部46は、第2選択部の一例である。過去事例データ格納部47は、作成部の一例である。
領域分割部40は、パラメータ設定部25から分割数を取得し、吸気温度分布検出部21が検出した吸気温度分布のデータを分割数で分割された領域別のデータに分割する。例えば、領域分割部40は、サーバラック11の吸気面を左右に2等分し、上下方向に4等分し、合計8個の領域に分割する。
各領域の最大温度計算部41は、領域分割部40によって分割された領域毎の最大温度を計算する。最大温度が用いられるのは、サーバラック11、すなわち、サーバ12の高温側の値の最悪ケースを含む変動範囲を特定するためである。
データ格納部42は、各空調機吹出温度検出部22、各空調機ファン風量検出部23、および、各タイルファン風量検出部24から検出された検出値、および、各領域の最大温度計算部41からの各領域の最大温度データをサンプリング周期毎に大規模データベース43に逐次蓄積する。蓄積された検出値および各領域の最大温度データは、時系列データとなる。各時系列データは変数データとも呼ばれる。大規模データベース43は、現在から過去に渡る時刻毎の各変数データを格納している。
時間遅延変数生成部44は、大規模データベース43に格納された変数データについて時刻を遅らせた変数を生成する。時間遅延変数生成部44は、パラメータ設定部25から遅らせる時間(周期)の数を取得する。なお、本温度管理システムは、同一の種類の物理量であって時間遅れが異なる計測値は異なる変数として取り扱う。例えば、例えば、位置xにおける温度tx(t)と位置xにおけるT1の時間遅れのある温度tx(t-T1)
は、異なる変数として取り扱われる。この2つの変数について、時間遅延変数生成部44は、それぞれ、時刻を遅らせた変数を生成する。生成される時刻を遅らせた変数は、例えば、tx(t1)、tx(t2)、・・・と、tx(t1-T1)、tx(t2-T1)、・・・等である。
ステップワイズ法処理部45は、時間遅延変数生成部44で生成された変数の中の操作要因となる変数から、予測対象を予測する回帰モデルを仮定し、モデルの予測値と実測値の誤差が最小となる説明変数の組み合わせを選定する。操作要因となる変数とは、制御において制御したい被制御量を操作する要因(操作量)の変数である。例えば,流量制御であれば,流量を操作するバルブ開度などの物理量からなる変数である。回帰モデルが第1のモデルおよび第2のモデルの一例である。ここで、回帰モデルには重回帰分析によるモデルを含む。説明変数の組み合わせが、第1の説明変量の一例である。

例えば、ステップワイズ法処理部45は、ステップワイズ法を用いる場合は、パラメー
タ設定部25からステップワイズ法における寄与率の閾値を取得し、寄与率以上の変数を選択する。寄与率とは、F値、t値や分散比ともよばれ、例えば、回帰モデルにおいて、モデルの計算値と実測値の残差平方和がどれくらい減少するかを図る尺度であり、各変数が目的変数(予測値)に寄与する程度を示す数値である。寄与率は、例えば、各変数をモデルに加えた場合のモデルによる残差平方和と加えない場合のモデルによる残差平方和から、変数ごとに算出される。寄与率が高い変数ほど、より高い割合で目的変数(予測値)の精度に寄与することを意味する。
修正版ステップワイズ法処理部46は、ステップワイズ法処理部45が選定した操作変数に加えて、操作変数以外の変数を追加する。修正版ステップワイズ法処理部46は、変数を追加するときに、予測対象を予測する回帰モデルを仮定し、モデルの予測値と実測値の誤差が最小となる説明変数の組み合わせを選定し、選定された変数群を入力ベクトルと定義する。したがって,最終的な入力ベクトルには、ステップワイズ法処理部45が選定した操作変数と修正版ステップワイズ法処理部46が追加した変数が含まれる。例えば,ステップワイズ法を修正した修正版ステップワイズ法では、修正版ステップワイズ法処理部46は、パラメータ設定部25から修正版ステップワイズ法における寄与率の閾値を取得し、寄与率以上の変数を選択する。修正版ステップワイズ法処理部46が追加する変数が第2の説明変量の一例である。
過去事例データ格納部47は、予測対象の出力ベクトルの検出値と修正版ステップワイズ法処理部46が選定した入力ベクトルの検出値を関連付けて過去事例データを作成する。過去事例データ格納部47は、作成した過去事例データを入力/出力ベクトルのデータ
ベース32に時刻ごとに格納する。
図5は、本発明の第1の実施形態に係る温度管理システムの予測処理部33の構成図である。予測処理部33は、領域分割部40、各領域の最大温度計算部41、要求点データ生成部51、ベクトル間距離計算部52、要求点近傍データ検索部53、局所モデルの構築部54、予測値計算部55、および、アラーム判定部56を含む。図5の領域分割部40と各領域の最大温度計算部41は、図4と同様である。要求点データ生成部51は、入力設定部の一例である。ベクトル間距離計算部52と要求点近傍データ検索部53とはデータ検索部の一例である。局所モデルの構築部54は、構築部の一例である。
要求点データ生成部51は、入力ベクトルの変数定義にしたがって、各空調機吹出温度検出部22、各空調機ファン風量検出部23、および、各タイルファン風量検出部24から検出されたデータ、各領域の最大温度計算部41からの各領域の最大温度データから最新時刻の入力ベクトルを作成する。なお、各空調機吹出温度検出部22、各空調機ファン風量検出部23、および、各タイルファン風量検出部24が一旦、図4の大規模データベース43に検出値等を出力し、要求点データ生成部51は、大規模データベース43から最新時刻の入力ベクトルを作成してもよい。要求点データ生成部51は、最新時刻の入力ベクトルを入力/出力ベクトルのデータベース32に格納する。最新時刻の入力ベクトル
を要求点データと呼ぶ。
ベクトル間距離計算部52は、要求点データと入力/出力ベクトルのデータベース32
の各入力ベクトルのベクトル間距離を計算する。要求点近傍データ検索部53は、検索する過去事例の設定数をパラメータ設定部25から取得する。そして、要求点近傍データ検索部53は、ベクトル間距離計算部52が計算した距離に基づいて過去事例データを検索し、距離の小さい順に過去事例データを設定数だけ取得する。
局所モデルの構築部54は、取得した過去事例データの入力ベクトルと出力ベクトルからモデルを構築する。構築されるモデルは、距離の小さい順に所定数だけ取得された過去事例データに基づくモデルであり、局所モデルと呼ばれる。局所モデルは第のモデルの一例である。
予測値計算部55は、局所モデルの構築部54が構築したモデルを用いて予測値を計算し、表示部等に表示してもよい。アラーム判定部56は、パラメータ設定部25からアラームの閾値を取得する。そして、アラーム判定部56は、予測値計算部55の予測値が閾値を超えるとき、アラーム部27にアラームの出力を指令する。
図6は、本実施形態に係る入力ベクトル更新部31の処理を例示するフローチャートである。入力ベクトル更新部31の処理は、入力ベクトル更新方法とも呼ばれる。入力ベクトル更新部31は、一定時間毎に(例えば1日1回)、図6に示す一連の処理を実行する。
まず、ステップS11において、入力ベクトル更新部31は、各空調機吹出温度検出部22、各空調機ファン風量検出部23、各タイルファン風量検出部24、および,吸気温度分布検出部21から各検出値を取得する。入力ベクトル更新部31は、取得部の一例として、S11の処理を実行する。
次に、ステップS12において、入力ベクトル更新部31の領域分割部40は、サーバラック11ごとの吸気面を所定の数の領域に分割する。例えば、領域分割部40は、図7に例示するように1台のサーバラック11の吸気面を8つに等分する。領域分割部40は、各サーバラックについて図7と同様の処理を行う。
次に、ステップS13において、入力ベクトル更新部31の各領域の最大温度計算部41は、各領域の最大温度を計算する。例えば、大規模データベース43には、サーバラック11内の各サーバ12に設けられた温度センサごとの位置座標が保存されている。また、大規模データベース43には、温度センサごとの検出値が保存されている。そこで、各領域の最大温度計算部41は、各領域に含まれる温度センサの検出値のうち、最大温度を取得すればよい。
次に、ステップS14において、入力ベクトル更新部31のデータ格納部42は、各空調機吹出温度検出部22、各空調機ファン風量検出部23、および、各タイルファン風量検出部24から検出された検出値、および、各領域の最大温度計算部42からの各領域の最大温度データをデータ項目毎、サンプリング周期毎に大規模データベース43に逐次蓄積する。S14の処理の結果、データ項目ごとの検出値と各領域の最大温度データは、時系列の変数データとして取扱われる。図8に大規模データベース43に格納されているデータの例を示す。図8に例示のように、大規模データベース43では、N個の変数zn(t)毎に時刻t1からtMまで、各日時のデータが格納される。
次に、ステップS15において、入力ベクトル更新部31の時間遅延変数生成部44は、大規模データベース43の変数について時間を遅らせた変数を生成する。図9に、変数1(表ではz1(t))について時間を遅らせた変数の生成例を示す。変数1に対して1周期時間を遅らせた1周期前の変数1の値、2周期時間を遅らせた2周期前の変数1の値、3周期時間を遅らせた3周期前の変数1の値を生成している。
次に、ステップS16において、ステップワイズ法処理部45は、ステップS15で生成された時間を遅らせた変数の中の操作要因の変数(操作変数)から、予測対象を予測する回帰モデルを仮定する。回帰モデルに採用する説明変数の選択の仕方は、図10で詳述される。そして、ステップワイズ法処理部45は、モデルの予測値と実測値の誤差が最小となる説明変数の組み合わせを選定する。なお、ステップS16において、説明変数は、
図8に例示した各変数の検出値そのものの他、時間を遅らせた(所定周期前の)検出値からも選択される。各変数の現在の検出値よりも、現在から所定周期前の検出値の方が寄与率の高い場合があり得るからである。例えば、所定の時間遅れ後に出力ベクトルに影響を与える変数については、現在から時間遅れ分前の検出値の方が、寄与率が大きくなると想定される。
なお、例えば、予測対象を予測する回帰モデルを仮定し、モデルの予測値と実測値の誤差が最小となる説明変数の組み合わせを選定する方法として、ステップワイズ法の他には、赤池情報量基準を用いた方法等を用いてもよい。
図10は、ステップワイズ法による処理(図6のS16)の詳細を例示するフローチャートである。図10において、Pは設定された最初の操作変数からなる説明変数群であり、npは設定された最初の説明変数群の変数の数であり、Qは、説明変数群Pから取り込まれた採用済説明変数群であり、nqは取り込まれた採用済説明変数群の変数の数である。Qの初期値は例えば、空集合である。ステップワイズ法処理部45は、第1選択部の一例として、図10の処理を実行する。
ステップワイズ法処理部45は、S41で,nqに0を代入する。そして、ステップワイズ法処理部45は、S42で、nq<npを判定する。S42の判定でYesのとき、ステップワイズ法処理部45はS43の処理に移る。一方、Noのとき、ステップワイズ法処理部45は処理を終了する。終了する理由は、説明変数群Pのすべての変数が採用済説明変数群Qに取り込まれたことになるからである。
ステップワイズ法処理部45は、S43で、採用済説明変数群Qに加えて、残りの説明変数群Pの中から変数1つを1つずつ順番に入れ替えて採用して回帰分析をnpケース行なう。そして、各ケースで採用した変数のF値を求める。ここで、F値とは、採用した変数の回帰分析結果に対する寄与率をいう。寄与率は、例えば、各ケースの予測値と実測値との残差平方和に基づき、誤差が少ないケースで採用された変数の寄与率が高くなるように算出される。
ステップワイズ法処理部45は、S44で、各ケースのnq+1番目の変数のF値を比較して最大のF値を求める。ステップワイズ法処理部45は、最大のF値をFmaxとする。つまり、S43の各ケースで追加して採用された変数のF値のうち、最大のものが求まる。
ステップワイズ法処理部45は、説明変数を採用するときの判断基準のF値であるFinをパラメータ設定部25から取得し、保持している。そして、ステップワイズ法処理部45は、S45で、Fmax>Finを判定する。S45の判定がYesのとき、ステップワイズ法処理部45はS46の処理に移行する。一方、S45の判定がNoのとき、ステップワイズ法処理部45は処理を終了する。処理を終了する理由は、設定された説明変数群Pでは、寄与率Fが基準値Finを超えるものがないからである。
ステップワイズ法処理部45は、S46で、説明変数群Pのうち、寄与率がFmaxとなる変数を採用済説明変数としてQに取り込む。また、ステップワイズ法処理部45は、nq=nq+1,np=np−1の計数を行う。
ステップワイズ法処理部45は、S47で、S46の処理でQの中に取り込まれた各変数1個を除いたQの残りの変数を処理の対象とする。Qの残りの変数それぞれを1つずつ除外したケースについて、回帰分析を順番にnqケース(カウントアップ前の変数の数分)行ない、それぞれのケースで除外した変数のF値を求める。S47の処理により、ステ
ップワイズ法処理部45は、S46でQの中に取り込まれた変数の代わりに、Qからはずした方が望ましい変数を探す。
ステップワイズ法処理部45は、S48で、各ケースでそれぞれの除外した変数の各F値を比較し、最小のF値を求める。ステップワイズ法処理部45は、求めた最小のF値をFminとする。
ステップワイズ法処理部45は、説明変数を除外するときの判断基準のF値であるFoutをパラメータ設定部25から取得し、保持している。ステップワイズ法処理部45は、S49でFmin<Foutの判定を行う。S49の判定がYesのとき、ステップワイズ法処理部45はS50の処理に移行する。S49の判定がNoのとき、ステップワイズ法処理部45はS51の処理に移行する。
ステップワイズ法処理部45は、S50でQに含まれる説明変数のうち、寄与率がFminとなる説明変数を説明変数群Pに戻す。さらに、ステップワイズ法処理部45は、q=q−1、p=p+1の計数を行い、S47の処理に移行する。すなわち、ステップワイズ法処理部45は、さらに説明変数を除外する処理を繰り返す。このようにして、ステップワイズ法処理部45は、寄与率がFmin未満の説明変数がなくなるまで、S46からS50の処理を繰り返す。
ステップワイズ法処理部45は、S51でnq=0を判定する。Yesのときは終了する。既存の説明変数群Qが空集合のままであるので、処理を繰り返す意味がないからである。NoのときはS42の処理に移行する。そして、ステップワイズ法処理部45は、次に説明変数を追加する処理を継続する。すなわち、ステップワイズ法処理部45は、新たに変数が追加された採用済説明変数群Qに対して、残りの説明変数群Pについて、S42からS49の処理を繰り返す。ステップワイズ法処理部45が選択した説明変数が第1の
説明変量の一例である。
次に、図6のステップS17において、修正版ステップワイズ法処理部46は、ステップワイズ法処理部45が選定した操作変数による採用済説明変数に加えて、操作変数以外の説明変数の追加を試みる。修正版ステップワイズ法処理部46は、変数を追加するときに、予測対象を予測する回帰モデルを仮定する。そして、修正版ステップワイズ法処理部46は、回帰モデルの予測値と実測値の誤差が最小となるように、追加する説明変数を選定する。したがって,最終的な入力ベクトルは,修正版ステップワイズ法処理部46によって選定された採択済説明変数群とする。
図11は、修正版ステップワイズ法処理部46の処理の詳細(図6のS17)を例示するフローチャートである。修正版ステップワイズ法処理部46は、S61において、採用済説明変数群Qの初期値として、図6のステップS16のステップワイズ法で選定された操作変数による変数あるいは変数群を採用する。図11において、S41からS48までの処理は、採用済説明変数群Qの初期値がS61によって設定されている点を除いて、図10の処理と同様である。そこで、S41からS48については、詳細を省略する。修正版ステップワイズ法処理部46は、第2選択部の一例として、図11の処理を実行する。
ここで、修正版ステップワイズ法処理部46は、S41からS48の処理では、S61において設定された採用済説明変数群Qに加えて、さらに、説明変数を追加できるか否かを判定し、説明変数の追加を試みる。なお、S42で初期設定され、S46でカウントアップされ、S50でカウントダウンされるnqは、修正版ステップワイズ法処理部46で追加される変数の数を計測するカウンタである。また、S44で算出されるF値およびFmaxは、採用済説明変数群Qの初期値(S61で設定された説明変数群)に加えて、S
41からS62の処理によって追加されたnq個の変数を用いて計算される。
そして、修正版ステップワイズ法処理部46は、S62でFmin<Fout、かつ、Fminとなった変数がステップS16のステップワイズ法で選定された操作変数でないことを満足するか否かの判定を行う。YesのときはS50の処理に移行する。NoのときはS51の処理に移行する。修正版ステップワイズ法処理部46は、基準値に達しない寄与率となる第2の説明変量を除外することの一例として、S62の処理を実行する。
修正版ステップワイズ法処理部46は、S50でQのFminの説明変数をPに戻す。また、修正版ステップワイズ法処理部46は,nq=nq−1、np=np+1の計数を行い、S47の処理に移行する。一方、修正版ステップワイズ法処理部46は、S51でnq=0か否かを判定する。S51の判定がYesのとき、修正版ステップワイズ法処理部46は処理終了する。なお、S51の判定がNoのとき、修正版ステップワイズ法処理部46はS42の処理に移行し、さらに、さらに説明変数を追加するための処理を繰り返す。修正版ステップワイズ法処理部46が追加した説明変数が第2の説明変量の一例である。
次に、図6のステップS18において、修正版ステップワイズ法処理部46は,選択された変数の組み合わせを入力ベクトルと定義する。次に、ステップS19において、過去事例データ格納部47は、予測対象の出力ベクトルと修正版ステップワイズ法処理部46が選定した入力ベクトルを関連付けて過去事例データを作成する。そして、過去事例データ格納部47は、各時刻の過去事例データを入力/出力ベクトルのデータベース32に格納する。過去事例データ格納部47は、作成部の一例として、S19の処理を実行する。
図12に、入力/出力ベクトルのデータベース32のデータ格納例を示す。図12では、修正版ステップワイズ法処理部46が選択したI個の入力変数からなる入力ベクトルとその予測対象の出力ベクトルが関連付けて格納されている。本実施形態では、温度管理システムは、予測したい出力変数を複数格納することもできる。なお、図12では、図8の日時tmをデータ番号kmに置き換えている。
図13Aは、入力/出力ベクトルのデータベース32の他のデータ例である。図13Aでは、表の横方向がそれぞれ変数ごとの列の並びとなっている。また、表の縦方向が時刻ごとの行の並びとなっている。図13Aの例では、入力ベクトルの変数は、現在のArea 23の変数、210秒前のArea 68の変数、300秒前のArea 61の変数、・・・、300秒前のFan Bの変数となっている。また、出力ベクトルは、30秒後のArea31の変数となってい
る。また、時刻は、t1、t2、t3と経過し、現在時刻がtqとなっている。この場合には、要求点データは、入力ベクトルに対して、Z23(tq)、Z68(tq−210)、Z61(tq−300)、・・・、ZFanB(tq−300)のように設定される。図13Aに例示されるように、入力ベクトルの変数値は現在時刻(tq)の値に限定される訳ではなく、現在時刻から遡った時刻の値も選択可能である。
図13Bは、図13Aの変数をzからxに変更するとともに、時刻をデータ番号に変更したデータ例である。なお、変数zは、例えば、大規模データベース43のデータを表す変数と考えることができ、変数xは入力/出力ベクトルのデータ32の入力ベクトルを表す変数と考えることができる。すなわち、図13Bでは、時刻t1、t2、t3、・・・の代わりにデータ番号k1、k2、k3、・・・が採用されている。また、図13Bでは、現在のArea 23の変数、210秒前のArea 68の変数、300秒前のArea 61の変数、・・・、300秒前のFan Bの変数として、Z23(tq)、Z68(tq−210)、Z61
(tq−300)、・・・、ZFanB(tq−300)の代わりにx1(k1)、x2(k2)、X3(k3)、・・・、XI(kI)が用いられている。そして、データ番号k
qの変数が入力ベクトルに設定されている。すなわち、本実施形態の温度管理システムでは、各変数は、物理量の種類(Area別の温度あるいはファン等の設定値)と、各物理量の時間遅れとの組み合わせで決定される。そして、要求点データは、現在の時刻と各変数の時間遅れから決定される物理量のベクトルとなっている。
図14は、本実施形態に係る予測処理部33の処理を例示するフローチャートである。予測処理部33は、一定時間毎(例えば30秒1回)に図14に例示する一連の処理を実行する。まず、ステップS31において、予測処理部33は、各空調機吹出温度検出部22、各空調機ファン風量検出部23、各タイルファン風量検出部24、および、吸気温度分布検出部21から各データを取得する。次に、ステップS32において、予測処理部33の領域分割部40は、サーバラック11ごとの吸気面を所定の数の領域に分割する。次に、ステップS33において、予測処理部33の各領域の最大温度計算部41は、各領域の最大温度を計算する。
次に、ステップS34において、予測処理部33の要求点データ生成部51は、入力ベクトルの変数定義にしたがって、データを取得する。すなわち、要求点データ生成部51は、各空調機吹出温度検出部22、各空調機ファン風量検出部23、および、各タイルファン風量検出部24から検出された現在の検出値を取得する。また、要求点データ生成部51は、各領域の最大温度計算部42からの各領域の現在の最大温度データを取得する。さらに、要求点データ生成部51は、入力/出力ベクトルのデータベース32からの過去事例データから時間を遅らせた変数に対応する過去の検出値を取得する。要求点データ生成部51は、取得した検出値を最新時刻の入力ベクトルとして、要求点データを作成する。要求点データ生成部51は、入力設定部として、S34の処理を実行する。
次に、ステップS35において、予測処理部33のベクトル間距離計算部52は、要求点データと入力/出力ベクトルのデータベース32の各入力ベクトルのベクトル間距離を計算する。例えば,ユークリッド距離を用いた場合は,入力/出力ベクトルのデータベー
ス32のkm番目の入力ベクトルxkmと要求点時刻kqの要求点ベクトルxkqのベクトル間距離を数1で計算する。ベクトル間距離計算部52は、データ検索部として、S35の処理を実行する。
Figure 0006554828
次に、ステップS36において、予測処理部33の要求点近傍データ検索部53は、ベ
クトル間距離計算部52が計算した距離に基づいて過去事例データを検索し、距離の小さい順に過去事例データを取得する。要求点近傍データ検索部53は、データ検索部として、S36の処理を実行する。
次に、ステップS37において、予測処理部33の局所モデルの構築部54は、取得し
た過去事例データの入力ベクトルと出力ベクトルから局所モデルを構築する。局所モデルの構築部54は、構築部の一例として、S37の処理を実行する。なお、ユーザの指定により入力ベクトルの入力変数の中に予測した変数がある場合には、予測処理部33は、予
測したい変数の時刻を予測したい時間に進めて出力ベクトルに追加すればよい。
例えば,局所モデルとして重回帰モデルを用いる場合は、すなわち、要求点時刻kqの予測値ykqが要求点ベクトルxkqから数2で算出するモデルを構築する。
Figure 0006554828
ここで,回帰母数β、β、β、・・・、βは,最小二乗法により、取得した過去事例データの入力ベクトルと出力ベクトルのデータから推定する。Iは入力変数の数であ
る。x kqは要求点時刻kqの入力ベクトルの定義におけるi番目の入力変数である.
次に、ステップS38において、予測処理部33の予測値計算部55は、局所モデルの
構築部54が構築したモデルを用いて予測値を計算し、表示部114に表示する。例えば、予測値として、複数の筐体それぞれの吸気面の複数点における吸気温度を指定されている場合には、それぞれの吸気温度が表示される。予測値計算部55は、複数の筐体それぞれの吸気面の複数点における吸気温度を提示することの一例として、S38の処理を実行する。
次に、ステップS39において、予測処理部33のアラーム判定部56は、予測値計算
部55の予測値が閾値を超えるとき、アラーム部27にアラーム出力を指令する。
図15は、本温度管理システムに適用される情報処理装置のハードウェア構成を例示する図である。本情報処理装置はCPU111と、主記憶部112と、インターフェース(I/F)を通じて接続される外部機器を有し、プログラムにより情報処理を実行する。外部機器としては、外部記憶部113、表示部114、操作部115、および通信部116を例示できる。
CPU111は、主記憶部112に実行可能に展開されたコンピュータプログラムを実行し、情報処理装置の機能を提供する。CPU111は、例えば、図3に例示した予測部20、吸気温度分布検出部21、各空調機吹出温度検出部22、各空調機ファン風量検出部23、各タイルファン風量検出部24、パラメータ設定部25、予測結果表示部26、アラーム部27等として、主記憶部112のプログラムを実行する。また、CPU111は、例えば、図4に例示した領域分割部40、各領域の最大温度計算部41、データ格納部42、時間遅延変数生成部44、ステップワイズ法処理部45、修正版ステップワイズ法処理部46、過去事例データ格納部47等として、主記憶部112のプログラムを実行する。
主記憶部112は、CPU111が実行するコンピュータプログラム、CPU111が処理するデータ等を記憶する。主記憶部112は、Dynamic Random Access Memory(DRAM)、Static Random Access Memory(SRAM)、Read Only Memory(ROM)等で
ある。さらに、外部記憶部113は、例えば、主記憶部112を補助する記憶領域として使用され、CPU111が実行するコンピュータプログラム、CPU111が処理するデータ等を記憶する。外部記憶部113は、ハードディスクドライブ、Solid State Disk(SSD)等である。さらに、情報処理装置には、着脱可能記憶媒体の駆動装置を設けても
よい。着脱可能記憶媒体は、例えば、ブルーレイディスク、Digital Versatile Disk(DVD)、Compact Disc(CD)、フラッシュメモリカード等である。
また、情報処理装置は、表示部114、操作部115、通信部116を有する。表示部114は、例えば、液晶ディスプレイ、エレクトロルミネッセンスパネル等である。予測結果表示部26は、表示部114に予測結果を表示する。操作部115は、例えば、キーボード、ポインティングデバイス等である。本実施形態では、ポインティングデバイスとしてマウスが例示される。通信部116は、ネットワーク上の他の装置とデータを授受する。例えば、CPU111は、通信部116を通じて、吸気温度、空調機13の設定値、タイルファン17の設置値等を取得すればよい。また、CPU111は、通信部116を通じて、アラーム部27からのアラームをリモートの装置に送信すればよい。
本実施形態では、上述したように、温度管理システムは、予測対象の出力変数を含む出力ベクトルと予測対象をモデルで表現するための入力変数群を含む入力ベクトルを関連付けた過去事例データを入力/出力ベクトルのデータベース32に蓄積する。そして、温度
管理システムは、入力/出力ベクトルのデータベース32から過去事例データの入力ベク
トルと、現在の入力ベクトルである要求点データのベクトル間距離が近い過去事例データを検索する。さらに、温度管理システムは、検索された過去事例データでモデル化を行い、予測処理を行う。以上の処理によって、温度管理システムは、設備構成に変化が生じた場合において、柔軟に対応した将来予測の結果をオペレータに提示することができ、オペレータの合理的な操業を支援することができる。
さらに、本実施形態では、温度管理システムは、ステップワイズ法処理部45による操作要因の説明変数の選択に加えて、修正版ステップワイズ法処理部46によって、操作要因以外の説明変数を追加する。したがって、従来よりも精度を向上させて、モデルを構築できる。
また、本実施形態では、温度管理システムは、修正版ステップワイズ法処理部46は、説明変数を追加するときに、ステップワイズ法処理部45によって選定された操作変数を初期値として維持する。すなわち、修正版ステップワイズ法処理部46の処理によって、ステップワイズ法処理部45で選定された操作変数が外されないようし、副作用の少ない説明変数の修正が可能となる。
また、本実施形態では、温度管理システムは、入力ベクトルとして、取得対象が異なる所定時刻に取得された物理量および取得対象が同一で異なる時刻に取得された物理量とを使用する。すなわち、物理量が取得されるサンプリング時間の時間を遅らせた時系列データの変数群を生成する処理(時間遅延生成部44)によって、取得対象が同一で異なる時刻に取得された物理量を変数として取り扱うことできる。このような処理により、本温度管理システムは、出力ベクトルに対して、寄与率の高い時刻のデータを用いてモデルを構築できる。
さらにまた、本実施形態では、温度管理システムは、領域分割部40によって、サーバラック11の吸気側の面を所定の領域に分割する。また、各領域の最大温度計算部41は、分割された各領域の最大温度を計算する。このような処理の結果、温度がもっと高い状態(最悪値)に基づいて、オペレータを安全にガイドできる。
<実施例>
以下、上記実施形態の温度管理システムを用いた演算例を説明する。図16に、本実施形態の温度管理システムによって図2のデータセンターの領域を分割した例を示す。図16では、サーバラック11の各1台が8つの領域に分割されている。本実施例では、予測
対象を領域31番の5分後の吸気温度とする。
この例では、タイルファンFanAとタイルファンFanBを変化させたときの時系列データを用いる。ここでは、空調機の吹出温度と吹出風量は一定値とする。
図17に、従来の入力変数の選択例として、通常のステップワイズ法によってすべての変数から入力変数の選択をした結果を例示する。このとき操作変数はFanA(の風量)が選択されているが、FanB(の風量)は選択されなかった。しかし、予測対象の領域31番はFanBの影響も物理的には影響を受ける箇所である。このように従来の変数選択では、必ずしも操作変数で物理的に因果関係があるFanAとFanBの両者が選択されないことがあった。つまり、従来の変数選択では、操作変数の影響を十分に考慮したモデルとは必ずしもなっていなかった。制御支援を行うためには操作変数の影響を考慮できる局所モデルを構築することが望ましい。
そこで、本実施例では、温度管理システムは、まず、操作要因となる変数である操作変数について通常のステップワイズ法を行う。図18に、その結果により選定された変数の組み合わせを例示する。このとき、現在のFanA、現在のFanB、30秒前のFanA、および、300秒前のFanBが、予測対象に対して関連性が高いことがわかる。次に、温度管理システム
は、選定された4つの操作変数に加えて、さらに操作変数以外の変数の組み合わせを修正版ステップワイズ法によって選択する。
ところで、通常のステップワイズ法では、回帰モデルを仮定したときに、変数を追加していくことによって、逆に寄与率が小さくなった選択済み変数を除外する機能がある。この機能は、例えば、図10のS47−S50の処理で例示される。このような除外機能によって操作変数が最終的な変数の組み合わせから除外されることがある。修正版ステップワイズ法処理部46は、図11のS62に例示のように、予め加えた操作変数が除外されないように判定条件を修正している。図19に、修正版ステップワイズ法の結果により選定された変数の組み合わせを例示する。図19では、現在のArea23、210秒目のArea68などが選定され、図15とは全く異なる結果となった。このように、修正版ステップワイズ法処理部46は、物理的に因果関係のある操作変数を含んだ変数の組み合わせで入力ベクトルを構築する可能性が高められる。
設備構成変化に対する予測性能を比較評価するため、設備稼働状態を変更し、変更後の予測評価を行った。図20に、設備稼働状態を例示する。図20はサーバラック11の配置図に計算機負荷の値をkW単位で例示したものである。サーバラック11は上部と下部に分けて計算機負荷が表示されている。図20の左が変更前で、右が変更後の状態を表す。図20で、数字0は電源OFFを表し、各1、2、3は、それぞれ、kWでの消費電力を例示する。図20の例では、No.10のサーバラック11の稼働状態が変化している。
従来法1では、FanAの風量とFanBの風量から領域31番の温度を数3の伝達関数によって予測する。
Figure 0006554828
図21に、従来法1と本実施形態の温度管理システムによる予測結果の比較結果を例示する。図21は、30秒ごとに30秒後の予測を行った結果である。実測値はノイズを含むため、図21では、窓幅6、つまりサンプルデータ6個分の移動平均が実施されている。な
お、図21の下部に、Fan A、FanBの設定値が例示さている。すなわち、Fan A、FanBともに3段階で変化したことが例示されている。
時刻1800秒後から実測値は下降するが、従来法1では上昇する。一方、提案法では、実測値と同様の時刻に下降が再現できていることがわかる。根二乗平均誤差(RMSE)は従来法1では0.757、提案法では0.116となった。本実施例の提案法では,設備稼働状況の変化後の運用データを一回でも取得していればこのような予測が可能である。
さらに、従来法2との比較結果を例示する。従来法2では、伝達関数の現在の予測値yest(k)、1周期前の予測値yest(k-1)、および、1周期前の実測値yactual(k-1)から予測値YTFを数4によって計算する。
[数4]
YTF = yest(k) + (yactual(k-1)- yest(k-1))
数4は、現在の予測値yest(k)を1周期前の実測値と予測値の差分(オフセット)で修正
している。
図22に、従来法2と本実施形態の温度管理システムによる予測結果とを比較する図を例示する。図22において、FanA、FanBの設定値は、図21の場合と同様である。従来法2による予測値は、実測値の過去値の後追い(一次遅れ)になっていることがわかる。本実施形態による予測結果では、1次遅れとなっていないことがわかり、高い予測精度が得られている。このときの根二乗平均誤差(RMSE)は従来法2では0.144、本実施例の提案
法では0.116となった。
図23に、本実施形態の温度管理システムによる予測例を示す。図23は、5分ごとに5分後の予測を行った例である。アラーム部27にアラームを出力させる閾値温度は摂氏30度に設定されている。閾値温度が30度のときは、時刻300秒の時点で300秒後に30度を超えることが予想され、そのような場合には、本温度管理システムは事前にアラームを鳴らしてオペレータに通知し、アクションを促す制御支援ができる。
また、図24は、吸気温度の予測値に対するタイルファンの操作の予測値を例示する。
図24は、5分ごとに5分後の予測を行った例である。タイルファン風量の予測値が示すように、本温度管理システムは、おおよそ実測値に近い傾向を予測できていることがわかる。ただし、本実施例でのタイルファン風量は操作因子であり、オペレータあるいはコントローラ側が自由に変更できる因子であるため、必ずしも予測対象として適切な量ではない。しかし、タイルファン風量はその将来の吸気温度の値となるときの操作値の情報と理解でき、本温度管理システムは、将来の吸気温度の値となるときの操作値の情報をオペレータに提供することができる。
従来の伝達関数による予測モデルでは、設備構成が変化すると、予測モデルの予測値と実測値の誤差が生じ、制御支援のための予測性能が低下する課題が生じていた。本実施形態の温度管理システムでは、予測対象の出力変数を含む出力ベクトルと予測対象を表現する入力変数群を含む入力ベクトルを関連付けた過去事例データを入力/出力ベクトルのデータベース32に蓄積する。そして、本温度管理システムは、入力/出力ベクトルのデータベース32から過去事例データの入力ベクトルと現在の入力ベクトル(要求点データ)のベクトル間距離が近い過去事例データを検索する。そして、本温度管理システムは、検索された過去事例データにより、局所モデルのモデル化を行い、予測処理を行う。これによって、設備構成に変化が生じても柔軟に対応した将来予測の結果をオペレータに提示することができ、オペレータの合理的な操業を支援することができる。
<変形例>
上記実施形態では、ステップワイズ法および修正版ステップワイズ法が温度管理システムに適用された。そして、例えば、データセンターのサーバラック11に搭載されたサーバ12の吸気温度等が予測された。しかし、本実施形態で例示された処理は、データセンターのサーバ等に適用される温度管理システムに限定される訳ではない。例えば、本実施形態の温度管理システムは、熱を発生する装置とその冷却系一般に適用可能である。
さらに、例えば、ある物理量の測定と、その物理量に影響を与える他の物理量、あるいは、制御装置による制御量、設定値等が取得されるシステムにおいて、ステップワイズ法および修正版ステップワイズ法を含む、本実施形態の予測値の計算処理が適用可能である。例えば、設備内に目標濃度のガスを導入するシステムにおいて、上記実施形態の処理が適用可能である。すなわち、例示のシステムは、設備内の各位置での濃度の計測値、ガスを導入するガスの吹出し量の設定値、ガスの放出圧力の設定値、ガスを循環させるファン風量の設定値あるいはコンプレッサの駆動量の設定値等を取得する。そして、このシステムは、本実施形態の温度管理システムと同様の手順で、ガスの所望位置での濃度を予測すればよい。
<記録媒体>
コンピュータその他の機械、装置(以下、コンピュータ等)に上記いずれかの機能を実現させるプログラムをコンピュータ等が読み取り可能な記録媒体に記録することができる。そして、コンピュータ等に、この記録媒体のプログラムを読み込ませて実行させることにより、その機能を提供させることができる。
ここで、コンピュータ等が読み取り可能な記録媒体とは、データやプログラム等の情報を電気的、磁気的、光学的、機械的、または化学的作用によって蓄積し、コンピュータ等から読み取ることができる記録媒体をいう。このような記録媒体のうちコンピュータ等から取り外し可能なものとしては、例えばフレキシブルディスク、光磁気ディスク、Compact Disc(CD)−Read Only Memory(ROM)、CD−Recordable(R)、Digital Versatile Disk(DVD)、ブルーレイディスク、Digital Audio Tape(DAT)、8mmテープ、フラッシュメモリなどのメモリカード等がある。また、コンピュータ等に固定された記録媒体としてハードディスク、ROM(リードオンリーメモリ)等がある。さらに、
Solid State Drive(SSD)は、コンピュータ等から取り外し可能な記録媒体としても
、コンピュータ等に固定された記録媒体としても利用可能である。
10 サーバルーム
11 サーバラック
12 サーバ
13 空調機
14 グリルパネル
17 タイルファン
20 予測部
21 吸気温度分布検出部
22 各空調機吹出温度検出部
23 各空調ファン風量検出部
24 各タイルファン風量検出部
31 入力ベクトル更新部
32 入力/出力ベクトルのデータベース
33 予測部
40 領域分割部
41 各領域の最大温度計算部
42 データ格納部
43 大規模データベース
44 時間遅延変数生成部
45 ステップワイズ法処理部
46 修正版ステップワイズ法処理部
47 過去事例データ格納部

Claims (8)

  1. 複数の物理量を時系列に取得する取得部と、
    前記時系列に取得された前記複数の物理量を取得された時刻とともに記憶するデータベースと、
    前記複数の物理量のうち、1以上の予測対象の物理量から設定される1以上の目的変量に対して、前記1以上の目的変量を操作する要因となる物理量を含む1以上の物理量を1以上の説明変量の候補として抽出し、前記1以上の説明変量の候補から第1のモデルを作成するときに前記1以上の目的変量に設定された物理量の実測値と前記1以上の目的変量による前記第1のモデルの予測値との誤差が最小となる1以上の第1の説明変量を選択し、前記第1の説明変量による第1のモデル決定する第1選択部と、
    前記複数の物理量のうち、前記1以上の第1の説明変量として選択された物理量以外の各物理量を説明変量の候補として前記第1のモデルに追加するときに、前記1以上の目的変量に設定された物理量の実測値と前記1以上の目的変量による第2のモデルの予測値との誤差が最小となる1以上の第2の説明変量を選択する第2選択部と、
    前記データベースから前記第2の説明変量を入力変量群として、前記入力変量群および前記1以上の目的変量に対応する物理量を取得して過去事例データを作成する作成部と、
    予測が要求されたときに、前記入力変量群に対応する現在の物理量を前記1以上の目的変量を予測するための入力ベクトルに設定する入力設定部と、
    前記入力ベクトルと過去事例データ中の前記入力変量群とのベクトル間距離を計算して、前記ベクトル間距離が短いものから順に所定の数の過去事例データを検索するデータ検索部と、
    検索された前記所定の数の過去事例データ中の前記入力変量群と前記1以上の目的変量とから第3のモデルを構築する構築部と、
    前記第のモデルから前記1以上の目的変量の値をそれぞれ予測する予測値計算部と、
    前記予測された前記1以上の目的変量の値を提示する予測結果提示部と、を備える情報処理装置。
  2. 前記第2選択部は、前記第2の説明変量を複数選択するときに、前記1以上の目的変
    量による予測値に寄与する各説明変量の寄与率を算出し、前記第1の説明変量を除外した第2の説明変量の寄与率が所定の基準値に達するか否かを判定し、前記基準値に達しない寄与率となる第2の説明変量を除外する請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 前記複数の物理量は、空気が吸気面から吸引され、排出面から排出される複数の筐体それぞれの吸気面の複数点における吸気温度と前記複数の筐体が設置された空間に冷気を放出する空調機の制御値と前記空調機から放出される冷気を前記吸気面に送り出す送風機の制御値とを含み、
    前記予測結果提示部は、前記複数の筐体それぞれの吸気面の複数点における吸気温度を提示する請求項1または2に記載の情報処理装置。
  4. 前記物理量は、取得対象が異なる所定時刻に取得された物理量および取得対象が同一で異なる時刻に取得された物理量とを含み、
    前記物理量が取得されたサンプリング時間の時間を遅らせた時系列データの変量群を生成する時間遅延生成部をさらに備える請求項1から3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  5. 各筐体を所定の数の領域に分割する領域分割部と、
    サンプリング時間毎に前記領域内計測点の最大値を計算し前記最大値を領域温度とする最大温度計算部とを有する請求項1から4のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  6. 前記第2選択部は前記複数の物理量のうち、前記1以上の第1の説明変量として選択された操作要因からなる1以上の物理量以外の各物理量を説明変量として前記第1のモデルに追加するときに、前記1以上の目的変量に設定された物理量の実測値と前記1以上の目的変量による第2のモデルの予測値との誤差が最小となる1以上の第2の説明変量を選択することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  7. コンピュータが、
    複数の物理量を時系列に取得し、
    前記時系列に取得された前記複数の物理量を取得された時刻とともに記憶し、
    前記複数の物理量のうち、1以上の予測対象の物理量から設定される1以上の目的変量に対して、前記1以上の目的変量を操作する要因となる物理量を含む1以上の物理量を1以上の説明変量の候補として抽出し、前記1以上の説明変量の候補から第1のモデルを作成するときに前記1以上の目的変量に設定された物理量の実測値と前記1以上の目的変量による前記第1のモデルの予測値との誤差が最小となる1以上の第1の説明変量を選択し、前記第1の説明変量による前記第1のモデル決定し、
    前記複数の物理量のうち、前記1以上の第1の説明変量として選択された物理量以外の各物理量を説明変量の候補として前記第1のモデルに追加するときに、前記1以上の目的変量に設定された物理量の実測値と前記1以上の目的変量による第2のモデルの予測値との誤差が最小となる1以上の第2の説明変量を選択し、
    記第2の説明変量を入力変量群として、前記入力変量群および前記1以上の目的変量に対応する物理量を取得して過去事例データを作成し、
    予測が要求されたときに、前記入力変量群に対応する現在の物理量を前記1以上の目的変量を予測するための入力ベクトルに設定し、
    前記入力ベクトルと過去事例データ中の前記入力変量群とのベクトル間距離を計算して、前記ベクトル間距離が短いものから順に所定の数の過去事例データを検索し、
    検索された前記所定の数の過去事例データ中の前記入力変量群と前記1以上の目的変量とから第3のモデルを構築し、
    前記第のモデルから前記1以上の目的変量の値をそれぞれ予測し、
    前記予測された前記1以上の目的変量の値を提示する、情報処理方法。
  8. コンピュータに、
    複数の物理量を時系列に取得させ、
    前記時系列に取得された前記複数の物理量を取得された時刻とともに記憶させ、
    前記複数の物理量のうち、1以上の予測対象の物理量から設定される1以上の目的変量に対して、前記1以上の目的変量を操作する要因となる物理量を含む1以上の物理量を1以上の説明変量の候補として抽出し、前記1以上の説明変量の候補から第1のモデルを作成するときに前記1以上の目的変量に設定された物理量の実測値と前記1以上の目的変量による前記第1のモデルの予測値との誤差が最小となる1以上の第1の説明変量を選択し、前記第1の説明変量による前記第1のモデル決定させ、
    前記複数の物理量のうち、前記1以上の第1の説明変量として選択された物理量以外の各物理量を説明変量の候補として前記第1のモデルに追加するときに、前記1以上の目的変量に設定された物理量の実測値と前記1以上の目的変量による第2のモデル予測値との誤差が最小となる1以上の第2の説明変量を選択させ、
    記第2の説明変量を入力変量群として、前記入力変量群および前記1以上の目的変量に対応する物理量を取得して過去事例データを作成させ、
    予測が要求されたときに、前記入力変量群に対応する現在の物理量を前記1以上の目的変量を予測するための入力ベクトルに設定させ、
    前記入力ベクトルと過去事例データ中の前記入力変量群とのベクトル間距離を計算して、前記ベクトル間距離が短いものから順に所定の数の過去事例データを検索させ、
    検索された前記所定の数の過去事例データ中の前記入力変量群と前記1以上の目的変量とから第のモデルを構築させ、
    前記第のモデルから前記1以上の目的変量の値をそれぞれ予測させ、
    前記予測された前記1以上の目的変量の値を提示させるためのプログラム。
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