以下、図面で本発明の複数の実施形態を説明する。明らかに説明するために、下記で多くの実際の細部を合わせて説明する。しかしながら、理解すべきなのは、これらの実際の細部が、本発明を制限するためのものではない。つまり、本発明の実施形態の一部において、これらの実際の細部は、必ずしも必要ではない。また、図面を簡略化するために、ある従来慣用の構造及び素子については、図面において簡単で模式的に示される。
図1は、本発明の一実施形態によるレーザー投影光源100及びその光路を示す模式図である。本発明の異なる実施形態は、レーザー投影光源100を提供する。図1に示すように、レーザー投影光源100は、レーザー光源モジュール111と、受光モジュール120と、蛍光ホイール130と、受光モジュール140と、光合成モジュール150と、を含む。
レーザー光源モジュール111は、レーザー光901を発する。レーザー光901は、受光モジュール120を通過する。蛍光ホイール130は、第1側130aと第2側130bを有する。蛍光ホイール130は、レーザー光901を受光し、且つ一部のレーザー光901を蛍光903と蛍光904に変換する。第1側130aは、受光モジュール120を通過したレーザー光901を受光して、且つ蛍光903を発する。第2側130bは、蛍光904及び蛍光ホイール130を透過したレーザー光901を発する。蛍光903は、第1光軸を有し、受光モジュール120を通過して、受光モジュール120により第1光軸の方向が変更されるように、受光モジュール120で屈曲され、例えば、1回屈曲されてよい。受光モジュール140は、蛍光904を受光する。蛍光904は、第2光軸を有し、受光モジュール140を通過して、受光モジュール140により第2光軸の方向が変更されるように、受光モジュール140で屈曲され、例えば、2回屈曲されてよい。光合成モジュール150は、受光モジュール120を通過した蛍光903及び受光モジュール140を通過した蛍光904を受光して合成させて合成光905を形成する。蛍光903、904が光合成モジュール150に入る場合、第1光軸と第2光軸との角度差は30度よりも大きい。本実施形態において、第1光軸と第2光軸との角度差は、約90度である。
更に、レーザー光901は、蛍光ホイール130を通過して、蛍光ホイール130の第2側130bから離れて受光モジュール140に入射する。レーザー光901は、第3光軸を有し、受光モジュール140により第3光軸の方向が変更され、且つ受光モジュール140から離れて光合成モジュール150に入射するように、受光モジュール140で屈曲され、例えば、2回屈曲されてよい。
図2は、本発明の一実施形態による蛍光ホイール130を示す部分側面図である。図2に示すように、蛍光ホイール130は、レーザー光901を蛍光903と蛍光904に変換する蛍光層131を含む。
図3は、従来のレーザー投影光源による蛍光ホイール810を示す部分側面図である。図1、図2及び図3に示すように、従来のレーザー投影光源において、蛍光ホイールは、透過型蛍光ホイール又は反射型蛍光ホイールであってよい。例としては、蛍光ホイール810は、反射型蛍光ホイールである。蛍光ホイール810は、反射層812によって蛍光層811から射出した蛍光を集光することで、蛍光992を蛍光ホイール810の一方の側から射出させる。レーザー光が蛍光層811に入射して且つ蛍光層811における蛍光粉末811aを励起させた後、蛍光粉末811aが自体を開始点として周囲へ蛍光992を発するので、蛍光992は、異なる角度で反射層812に入射される。蛍光992の反射層812に入射した入射角の角度が一定の角度よりも大きい場合(例としては、60度)、反射層812の反射率は、ある程度で低下する。つまり、反射層812は、蛍光992の一部を吸収する。類似なことを避けるために、レーザー投影光源100の蛍光ホイール130における反射層の設計を省略することで、蛍光903が蛍光ホイール130の第1側130aから射出し、蛍光904が蛍光ホイール130の第2側130bから射出する。そして、反射層が設けられていないので、反射層により一部の蛍光903、904が吸収されることはない。光合成モジュール150がより多くの蛍光903、904を受光することができるので、レーザー投影光源100から発した合成光905の輝度を大幅に向上させることができる。
更に、図2と図3に示すように、蛍光粉末131a、811aが自体を開始点として周囲へ蛍光991、992を発した後、蛍光991、992は、その他の蛍光粉末により吸収されて、蛍光自体が発光を吸収する可能性がある。この部分がエネルギーの損失であるため、蛍光ホイール130、810の光取出率は低下する。従来のレーザー投影光源において、蛍光992は、蛍光層811の一部を通過して、反射層812により反射された後で、また蛍光層811に戻すことがある。これに対して、レーザー投影光源100の蛍光ホイール130における反射層の設計を省略することことにより、蛍光991は、第1側130a又は第2側130bに達した後、そのまま蛍光層131から離れる。そこで、同じ厚さの蛍光層において、蛍光992の蛍光層811での平均経路長と比べて、蛍光991の蛍光層131での平均経路長が相対的に短いため、従来のレーザー投影光源と比べて、蛍光層131には、蛍光自体が発光を吸収することが容易に発生しない。このため、蛍光層131の発光効率を効果的に制御することができる。
上記メカニズムにより、レーザー投影光源100から発した合成光905の輝度を大幅に向上させることができる。幾つかの実施形態において、従来のレーザー投影光源に比べて、レーザー投影光源100から発した合成光905の輝度は、約20%〜30%向上されることができる。しかし、レーザー投影光源100全体として、受光モジュール120、140を通過した蛍光903、904が、必ずしも光合成モジュール150によって光合成する必要がなく、勿論、2つの光経路に分けて後端の対応する波長選択器210及び映像モジュール220で処理されても、同様に本発明の効果を達成させることができる。
レーザー光901は、蛍光層131を励起させるための励起光であり、好ましくは、短い波長のレーザー光から蛍光粉末131aにより長い波長を有する被励起光に変換される。具体的には、レーザー光901は青色光又は紫外光であり、蛍光903、904は前記被励起光である。理解すべきなのは、以上に挙げられたレーザー光901の具体的な実施形態は、ただ例示であり、本発明を限定するためのものではなく、当業者であれば、実際の要求に応じて、レーザー光901の具体的な実施形態を弾性的に選択すべきである。
具体的には、蛍光903と蛍光904とは、同じスペクトルを有し、且つそれらの輝度差が5%よりも小さい。蛍光903と蛍光904とは、赤色光、緑色光、黄色光又はその組み合わせである。理解すべきなのは、以上に挙げられた蛍光903と蛍光904の具体的な実施形態は、ただ例示であり、本発明を限定するためのものではなく、当業者であれば、実際の要求に応じて、蛍光903と蛍光904の具体的な実施形態を弾性的に選択すべきである。
図2に示すように、蛍光層131は、蛍光粉末131aがその中に焼結されるガラス塊材であるが、これに限定されない。その他の実施形態において、蛍光層131は、その他の透光性材料であってよい。
図4〜図9は、本発明の異なる実施形態による蛍光ホイール130を示す部分側面図である。図4に示すように、本実施形態の蛍光ホイール130は、ほぼ図2の蛍光ホイール130と同じであり、以下、主に相違点について説明する。
蛍光ホイール130は、透明基板132を更に含む。蛍光層131が透明基板132に設けられる。具体的には、透明基板132は第1側130aに位置し、且つ蛍光層131は第2側130bに位置する。更に、蛍光ホイール130は、反射防止膜133を更に含む。反射防止膜133は、透明基板132の光透過性を向上させるために、透明基板132の蛍光層131に対向する側、即ちレーザー光901の蛍光ホイール130に入射する光入射側に設けられる。
具体的には、蛍光層131は、蛍光粉末131aがその中に混合される透明なコロイドであり、これに限定されない。その他の実施形態において、蛍光層131は、その他の透光性材料であってよい。
具体的には、透明基板132の材質は、ガラスであってよいが、これに限定されない。その他の実施形態において、透明基板132は、その他の透明材質であってよい。
図5に示すように、本実施形態の蛍光ホイール130は、主に、蛍光層131が第1側130aに位置し、且つ透明基板132が第2側130bに位置すること以外、ほぼ図4の蛍光ホイール130と同じである。また、反射防止膜133は、蛍光ホイール130の光射出効率を向上させるために、透明基板132の蛍光層131に対向する側、即ち蛍光904の光射出側に設けられる。
図6に示すように、本実施形態の蛍光ホイール130は、ほぼ図2の蛍光ホイール130と同じである。以下、主に相違点について説明する。
蛍光ホイール130は、2つの透明基板132a、132bを更に含む。蛍光層131は、透明基板132aと透明基板132bとの間に挟まれて設けられる。具体的には、透明基板132aが第1側130aに位置し、且つ透明基板132bが第2側130bに位置する。更に、蛍光ホイール130は、反射防止膜133a、133bを更に含む。反射防止膜133aは透明基板132aの蛍光層131に対向する側に設けられ、反射防止膜133bは透明基板132bの蛍光層131に対向する側に設けられる。
図7に示すように、本実施形態の蛍光ホイール130は、ほぼ図5の蛍光ホイール130と同じである。以下、主に相違点について説明する。
蛍光ホイール130は、蛍光層131bを更に含む。蛍光層131と蛍光層131bとは、それぞれ透明基板132の両側に設けられる。具体的には、蛍光層131が第1側130aに位置し、且つ蛍光層131bが第2側130bに位置する。また、蛍光ホイール130には反射防止膜133が含まれない。その他の適用では、蛍光903と蛍光904とのスペクトル範囲を同じ又は異なるようにして、後で合成光905が所望の波長範囲又は強度等の光学的性質を持つように調整できるように、蛍光層131と蛍光層131bとは、同じ又は異なる蛍光材料であってよい。
図8に示すように、本実施形態の蛍光ホイール130は、主に、反射防止膜133cがコーティング又はその他の可能な形成形態で蛍光層131と透明基板132との間に設けられることができ、反射防止膜133cの光学特性が蛍光層131と透明基板132に対応するので、蛍光層131と透明基板132との間の反射防止要求を処理することができること以外、ほぼ図4の蛍光ホイール130と同じである。
図9に示すように、本実施形態の蛍光層131は、主に、反射防止膜133dがコーティング又はその他の可能な形成形態で蛍光層131の両側に設けられることができ、反射防止膜133dの光学特性が蛍光層131と空気に対応するので、蛍光層131の光射出能力が向上すること以外、ほぼ図2の蛍光層131と同じである。
図8と図9と同じように、図5〜図7の蛍光ホイール130でも、反射防止膜133c又は反射防止膜133dを蛍光層の両側又は蛍光層と透明基板との間に付加的に設ける。
図10〜図15は、本発明の異なる実施形態による蛍光ホイール130を示す正面図である。図10に示すように、蛍光層131は、蛍光ホイール130の全体に分布される。また、レーザー光901(図1参照)の蛍光ホイール130に入射する位置は、点138aであり、点線部分は蛍光ホイール130が回転する時レーザー光901が蛍光ホイール130に照射した軌跡である。その他の変化された態様では、蛍光層131が必ずしも蛍光ホイール130の全体に分布せずに、前記軌跡に分布された環状分布形態であってよく、同様に本発明の目的を達成させることができる。
図11に示すように、本実施形態の蛍光ホイール130は、ほぼ図10の蛍光ホイール130と同じである。以下、主に相違点について説明する。
レーザー光源モジュール111(図1参照)が複数個であるため、レーザー光901(図1参照)の数も複数個である。その中の1つのレーザー光901の蛍光ホイール130に入射する位置は、点138aであり、もう1つのレーザー光901の蛍光ホイール130に入射する位置は、点138bである。点138aと蛍光ホイール130の中心との距離は、点138bと蛍光ホイール130の中心との距離と同じである。注意すべきなのは、その他の実施形態において、2つのレーザー光901の蛍光ホイール130に入射するエネルギー又はスペクトルは異なってもよく、又はタイミングに従って光線を発してもよく、なお、レーザー光901の蛍光ホイール130に入射する位置は、点138a、138bだけでなくてもよく、且つレーザー光901の蛍光ホイール130に入射する異なる位置と蛍光ホイール130の中心との距離は同じ又は異なる可能性がある。
更に、点138a、138bは、それぞれ蛍光ホイール130の左右両側に設けられる。そこで、レーザー投影光源100が作動して且つ蛍光ホイール130が回転する場合、点138a、138bを通過したばかりの蛍光層131の部分は、蛍光ホイール130が半周回転した後で、更に点138a、138bを通過するので、蛍光層131の各部分が点138a、138bを通過する時間間隔が延長され、更に蛍光層131の各部分がレーザー光901で焼損されることを防止することができる。類似する適用では、点138a、138bに投影されたレーザー光源モジュール111は、更にタイミングに従って発光することができる。理解すべきなのは、以上に挙げられた点138a、138bの位置はただ例示であり、本発明を限定するためのものではなく、当業者であれば、実際の要求に応じて、点138a、138bの位置を弾性的に選択すべきである。
図12に示すように、本実施形態の蛍光ホイール130は、ほぼ図11の蛍光ホイール130と同じである。以下、主に相違点について説明する。
点138aと蛍光ホイール130の中心との距離は、点138bと蛍光ホイール130の中心との距離よりも大きい。点138aと蛍光ホイール130の中心との距離は、点138bと蛍光ホイール130の中心との距離と異なるので、点138aを通過した蛍光層131の部分は、点138bを通過せず、点138bを通過した蛍光層131の部分は、点138aを通過しない。そこで、蛍光層131の各部分が点138a、138bを通過する時間間隔が更に延長され、更に蛍光層131の各部分がレーザー光901で焼損されることを防止することができる。
図13〜図15の蛍光ホイール130は、主に、異なる部分を有し、異なる部分には異なる蛍光層を設けるか又は蛍光層を設けない可能性があること以外、ほぼ図10〜図12の蛍光ホイール130と同じである。
図13に示すように、本実施形態の蛍光ホイール130は、ほぼ図10の蛍光ホイール130と同じである。以下、主に相違点について説明する。
蛍光ホイール130の中心を基準として、蛍光ホイール130を扇形状の部分139a、139b、139c、139dに分割する。蛍光層131が部分139aに設けられる。蛍光ホイール130は、蛍光層131b、131cを更に含む。蛍光層131bが部分139bに設けられて、蛍光層131cが部分139cに設けられる。部分139dは、透明である。レーザー光源モジュール111はレーザー光901(図1参照)を持続的に発光し、且つ蛍光ホイール130が回転する時、部分139a、139b、139c、139dは異なるタイミングに従ってレーザー光901を受光する。そこで、蛍光層131、131b、131cは、異なるタイミングに従ってレーザー光901を変換し、且つそれぞれ異なる又は同じ蛍光を発し、これらの蛍光が光合成されて蛍光903と蛍光904になる。部分139dがレーザー光901を受光する時、レーザー光901は、蛍光ホイール130の部分139dを透過する。
具体的には、蛍光層131、131b、131cから発した蛍光は、赤色光、緑色光、黄色光又はその組み合わせであってよい。更に、蛍光層131、131b、131cから発した蛍光の中の2個又は3個は、異なるスペクトルを有する2種類又は3種類の赤色光、異なるスペクトルを有する2種類又は3種類の緑色光又は異なるスペクトルを有する2種類又は3種類の黄色光であってよい。そこで、蛍光903と蛍光904は、後で光合成した後所望のスペクトルを持つように調整されることができる。
図14に示すように、本実施形態の蛍光ホイール130は、ほぼ図11の蛍光ホイール130と同じである。以下、主に相違点について説明する。
蛍光ホイール130の中心を基準とし、蛍光ホイール130を扇形状の2個の部分139a、2個の部分139b、2個の部分139c及び2個の部分139dに分割する。蛍光層131は部分139aに設けられる。蛍光層131bは部分139bに設けられ、蛍光層131cは部分139cに設けられる。部分139dは、透明である。部分139a、139b、139c、139dは異なるタイミングに従ってレーザー光901(図1参照)を受光する。そこで、蛍光層131、131b、131cは異なるタイミングに従ってレーザー光901を変換し、且つ蛍光層131、131b、131cはそれぞれ異なる又は同じ蛍光を発し、これらの蛍光が光合成されて蛍光903と蛍光904になる。部分139dがレーザー光901を受光する時、レーザー光901は蛍光ホイール130の部分139dを透過する。
具体的には、蛍光層131、131b、131cから発した蛍光は、赤色光、緑色光、黄色光又はその組み合わせであってよい。更に、蛍光層131、131b、131cから発した蛍光の中の2個又は3個は異なるスペクトルを有する2種類又は3種類の赤色光、異なるスペクトルを有する2種類又は3種類の緑色光又は異なるスペクトルを有する2種類又は3種類の黄色光であってよい。
図15に示すように、本実施形態の蛍光ホイール130は、ほぼ図14の蛍光ホイール130と同じである。以下、主に相違点について説明する。
点138aと蛍光ホイール130の中心との距離は、点138bと蛍光ホイール130の中心との距離よりも大きい。点138aと蛍光ホイール130の中心との距離と点138bと蛍光ホイール130の中心との距離とが異なるので、点138aを通過した蛍光層131の部分は、点138bを通過せず、点138bを通過した蛍光層131の部分は、点138aを通過しない。
注意すべきなのは、蛍光ホイール130における異なる部分の位置での配置は、必ずしも上記実施形態に従う必要がない。例としては、幾つかの実施形態において、部分139aにおける蛍光ホイール130の中心に近い部分と蛍光ホイール130の中心から離れる部分とを更に2個の部分に分割することができる。そして、部分139aにおける蛍光ホイール130の中心に近い部分は、点138bを通過することができるが、点138aを通過することができず、部分139aにおける蛍光ホイール130の中心から離れる部分は、点138aを通過することができるが、点138bを通過することができない。部分139aは、蛍光ホイール130の中心との距離を基準として3個以上の部分に分割されてもよい。部分139b、139c、139dも複数の部分に分割されてもよい。
図16と図17は、本発明の異なる実施形態による蛍光ホイール130を示す正面図である。図16に示すように、蛍光ホイール130は、モータ134と上リング135を更に含む。モータ134は、蛍光ホイール130の中心に設けられる。蛍光層131は、モータ134を回す。上リング135がモータ134と蛍光層131との間に設けられるので、モータ134は、蛍光層131に固定される。蛍光ホイール130の回転平衡を調整するために、材料を上リング135に添加し又は上リング135での部分材料を除去することができる。
図17に示すように、蛍光ホイール130は、モータ134、上リング135及び剛性板材136を更に含む。モータ134は、剛性板材136に固定され、蛍光層131は剛性板材136を回す。上リング135が剛性板材136と蛍光層131との間に設けられるので、剛性板材136が蛍光層131に固定される。
注意すべきなのは、幾つかの実施形態において、蛍光層131は、異なる部分に分割されてもよく、異なる部分には異なる蛍光層が設けられることができ、且つ、幾つかの部分は透明であってもよい。
また図1を参照されたい。図1に示すように、受光モジュール120は、ダイクロイックミラー121と集光モジュール122を含む。レーザー光源モジュール111がレーザー光901を発した後、レーザー光901は、ダイクロイックミラー121と集光モジュール122を通過して蛍光ホイール130に入射する。蛍光ホイール130の第1側130aが蛍光903を発した後、集光モジュール122は、蛍光903を集光する。そして、ダイクロイックミラー121は、蛍光903を反射して、蛍光903をダイクロイックミラー121で屈曲させることで、蛍光903の第1光軸の方向を変更する。具体的には、ダイクロイックミラー121が蛍光903を吸収しないようにするために、蛍光903がダイクロイックミラー121に入射する角度は、約60度(本実施形態において、蛍光903がダイクロイックミラー121に入射する角度は、約45度である)よりも小さい。
具体的には、集光モジュール122は少なくとも1つの集光レンズを含む。注意すべきなのは、蛍光粉末が自体を開始点として周囲へ蛍光903を発光するので、集光モジュール122が蛍光903を効果的に集光させるために、集光モジュール122と蛍光ホイール130との間の光路の長さを発散の具合に応じて調整することができる。
また、受光モジュール120の内部光路配置は、上記に限定されない。例としては、幾つかの実施形態において、蛍光ホイール130の第1側130aが蛍光903を発した後、まず、ダイクロイックミラー121により蛍光903を反射する。そして、集光モジュール122は、蛍光903を集光した後で光合成モジュール150に送信する。また、幾つかの実施例において、レーザー光901は、ダイクロイックミラー121のみを通過するが、集光モジュール122を通過しない。
受光モジュール140は、反射鏡141、142及び集光モジュール143を含む。蛍光ホイール130の第2側130bが蛍光904を発した後、反射鏡141、142は、順にレーザー光901と蛍光904を反射し、且つ蛍光904の第1光軸の方向とレーザー光901の第3光軸の方向を変更し、即ち蛍光904とレーザー光901が2回屈曲された後で集光モジュール143に入射される。そして、集光モジュール143は蛍光904を集光し、レーザー光901は集光モジュール143を通過する。具体的には、反射鏡141、142が蛍光904を吸収しないようにするために、蛍光904の反射鏡141、142に入射される角度は、約60度(本実施形態において、蛍光904が反射鏡141、142に入射される角度が約45度である)よりも小さい。その他の変化の態様では、後端の合成光905の光学的性質を調整するために、前記反射鏡141、142は、実際な要求に応じて、透過又は反射のダイクロイックミラーに対応するように、レーザー光901及び蛍光904に対する特定な波長範囲を選択してもよい。
具体的には、集光モジュール143は、少なくとも1つの集光レンズを含む。注意すべきなのは、蛍光粉末が自体を開始点として周囲へ蛍光903を発散するので、集光モジュール143が蛍光904を効果的に集光させるために、集光モジュール143と蛍光ホイール130との間の光路の長さを発散の具合に応じて調整することができる。
また、受光モジュール140の内部光路配置は、上記に限定されない。例としては、幾つかの実施形態において、蛍光ホイール130の第2側130bが蛍光904を発した後、集光モジュール143は蛍光904を集光し、且つレーザー光901は集光モジュール143を通過する。そして、反射鏡141、142は、順にレーザー光901と蛍光904を反射する。
図18と図19は、本発明の異なる実施形態による光合成モジュール150を示す側面図である。図18に示すように、光合成モジュール150は、光路整合モジュール151と統合ロッド(Integration Rod)152を含む。統合ロッド152は、開口部152oを有し、且つ出口で合成光905を発する。光路整合モジュール151により、レーザー光901と蛍光903、904が光路整合モジュール151を通過した後、蛍光903の第1光軸、蛍光904の第2光軸及びレーザー光901の第3光軸の方向が同じで、且つレーザー光901と蛍光903、904が開口部152oに入射される。そして、統合ロッド152は、開口部152oに入射するレーザー光901と蛍光903、904を均一に混合した後、合成光905を発する。
具体的には、光路整合モジュール151は、反射面151rを有する。反射面151rは、レーザー光901と蛍光904を反射する。レーザー光901と蛍光904の反射面151rに入射した角度は、約45度である。
その他の実施形態において、光路整合モジュール151は、その他の態様を有してもよい。例としては、図19は、光路整合モジュール151の他の態様を示す。更に例えば、光路整合モジュール151と統合ロッド152は一体のものであってよい。主に、まず、光入射面には各光線方向での統合を行い、第3光軸の方向と同じであるように統合し、その後、更に各光線を均一に混合する。更に例えば、その他の実施可能な態様では、光路整合モジュール151は、光ファイバモジュールであってもよい。
幾つかの実施形態において、集光レンズで統合ロッド152を代替してもよい。また、光合成モジュール150は、光ファイバモジュールであってよい。
図20〜図23は、それぞれ本発明の異なる実施形態によるレーザー投影光源100及びその光路を示す模式図である。レーザー投影光源100における素子の細部は、以上のようであり、ここで繰り返して説明しない。図20に示すように、レーザー投影光源100は、他のレーザー光源モジュール112を更に含む。レーザー光源モジュール112は、光合成モジュール150に入射される青色レーザー光902を発する。また、レーザー光901は、蛍光ホイール130を通過する時蛍光ホイール130の蛍光層で吸収されるため、受光モジュール140を通過せず、且つ光合成モジュール150に入射されないが、これに限定されない。その他の実施形態において、レーザー光901は、蛍光ホイール130を通過することができるので、第2側130bから離れて受光モジュール140に入射される。受光モジュール140は、レーザー光901が受光モジュール140から離れて光合成モジュール150に入射されるように、レーザー光901の第3光軸の方向を変更する。
原則的には、レーザー投影光源100により完全な色表現をもたせるために、レーザー光源モジュール112のレーザー光902は、特定波長範囲を補充する光線として使用される。例としては、レーザー光901及び蛍光903、904には青色光要素が欠如する時、レーザー光902は青色光であり、赤色光要素が欠如する時、レーザー光902は赤色光である。補光するために、青色光を補足することを例として、レーザー光902は受光モジュール120から入射して補光してもよく、例えば、ダイクロイックミラー121から入射して補光する。理解すべきなのは、以上に挙げられたレーザー光902の具体的な実施形態は、ただ例示であり、本発明を限定するためのものではなく、当業者であれば、実際の要求に応じて、レーザー光902の具体的な実施形態を弾性的に選択すべきである。
又は、図21に示すように、レーザー光源モジュール111は、レーザー光901を発する。レーザー光901は、受光モジュール120を通過する。蛍光ホイール130は、第1側130aと第2側130bを有する。蛍光ホイール130は、レーザー光901を受光し、且つレーザー光901を蛍光903と蛍光904に変換して且つそれぞれ第1側130aと第2側130bから発する。蛍光903は、第1光軸を有し、受光モジュール120を通過して、受光モジュール120により第1光軸の方向が変更されるように、受光モジュール120において集光モジュール122で集光、屈曲され、例えば、ダイクロイックミラー121、反射鏡124、126で3回屈曲されてよい。受光モジュール140は、蛍光904を受光して集光する集光モジュール143を有する。光合成モジュール150は受光モジュール120を通過した蛍光903と受光モジュール140を通過した蛍光904を受光して合成させて合成光905を形成し、蛍光903、904は光合成モジュール150に入る場合、第1光軸と第2光軸との角度差が、約90度である。
その他の実施例において、図22に示すように、レーザー光源モジュール111は、レーザー光901を発する。レーザー光901は、受光モジュール120を通過する。蛍光ホイール130は、第1側130aと第2側130bを有する。蛍光ホイール130は、レーザー光901を受光し、且つレーザー光901を蛍光903と蛍光904に変換してそれぞれ第1側130aと第2側130bから発する。蛍光903は第1光軸を有し、受光モジュール120を通過して、受光モジュール120により第1光軸の方向が変更されるように、受光モジュール120において集光モジュール122で集光、屈曲され、例えば、ダイクロイックミラー121、反射鏡124で2回屈曲されてよい。受光モジュール140は、蛍光904を受光して集光する集光モジュール143を有する。光合成モジュール150は、受光モジュール120を通過した蛍光903と受光モジュール140を通過した蛍光904を受光して合成させて合成光905を形成し、また、蛍光903、904は光合成モジュール150に入る場合、第1光軸と第2光軸とが、ほぼ平行である。
その他の実施例において、図23に示すように、レーザー光源モジュール111は、レーザー光901を発する。レーザー光901は、受光モジュール120を通過する。蛍光ホイール130は、第1側130aと第2側130bを有する。蛍光ホイール130は、レーザー光901を受光し、且つレーザー光901を蛍光903と蛍光904に変換して、それぞれ第1側130aと第2側130bから発する。蛍光903は、第1光軸を有し、受光モジュール120を通過して、受光モジュール120により第1光軸の方向が変更されるように、受光モジュール120において集光モジュール122で集光、屈曲され、例えば、ダイクロイックミラー121と反射鏡124により2回屈曲されてよい。蛍光904は、第2光軸を有し、受光モジュール140を通過して、受光モジュール140により第2光軸の方向が変更されるように、受光モジュール140において集光モジュール143で集光、屈曲され、例えば、反射鏡142、144により2回屈曲されてよい。光合成モジュール150は受光モジュール120を通過した蛍光903と受光モジュール140を通過した蛍光904を受光して合成させて合成光905を形成し、また、蛍光903、904は光合成モジュール150に入射する時、第1光軸と第2光軸との角度差が、約180度である。
図24と図25は、本発明の異なる実施形態によるレーザー投影装置200及びその光路を示す模式図である。図24と図25に示すように、レーザー投影装置200は、レーザー投影光源100と、波長選択器210と、少なくとも1つの映像モジュールと、投影モジュール230と、を含む。波長選択器210は、合成光905を受光して、第1色光911、第2色光912及び第3色光913を発する。映像モジュールは第1色光911、第2色光912及び第3色光913を受光し、且つ少なくとも1つの映像光を発生させる。投影モジュール230は、映像光を受光し、且つ少なくとも1つの投影光を発生させる。
図1と図24に示すように、図24におけるレーザー投影光源100は、前記の何れのレーザー投影光源100であってよい。レーザー投影装置200は、映像モジュール220を含み、且つ映像モジュール220が1つである。波長選択器210は、異なるタイミングに従って第1色光911、第2色光912及び第3色光913を発する。映像モジュール220は、異なるタイミングに従って第1色光911、第2色光912及び第3色光913を受光する。映像モジュール220は、第1色光911を受光した後、映像光921を発生させる。映像モジュール220は、第2色光912を受光した後、映像光922を発生させる。映像モジュール220は、第3色光913を受光した後、映像光923を発生させる。つまり、映像モジュール220は、異なるタイミングに従って映像光921、922、923を発生させる。投影モジュール230は、異なるタイミングに従って映像光921、922、923を受光する。投影モジュール230は、映像光921を受光した後、投影光931を発生させる。投影モジュール230は、映像光922を受光した後、投影光932を発生させる。投影モジュール230は、映像光923を受光した後、投影光933を発生させる。つまり、投影モジュール230は、異なるタイミングに従って投影光931、932、933を発生させる。
具体的には、波長選択器210は、フィルタを有するカラーホイールであってよい。カラーホイールの回転方式は、蛍光ホイール130の回転方式に対応する。例としては、幾つかの実施形態において、蛍光ホイール130が、回転により蛍光903、904を発し、且つレーザー光901が蛍光ホイール130の蛍光層により完全に変換される場合を想定し、カラーホイールは、対応するフィルタに回転されて、蛍光903、904のスペクトルにおける特定なスペクトル範囲(例えば、赤色光又は緑色光)を選択して濾過する。蛍光ホイール130の回転によりレーザー光901が蛍光ホイール130を通過する場合(この際、蛍光ホイール130が蛍光904を発しない)、カラーホイールは、対応するフィルタ又は拡散シートまで回転してレーザー光901のスペクトルにおける特定なスペクトル範囲(例えば、青色光)を選択して発する。
具体的には、映像モジュール220は、液晶パネル又はデジタルマイクロミラーデバイス(Digital Micro−mirror Device;DMD)であってよい。理解すべきなのは、以上に挙げられた映像モジュール220の具体的な実施形態は、ただ例示であり、本発明を限定するためのものではなく、当業者であれば、実際の要求に応じて、映像モジュール220の具体的な実施形態を弾性的に選択すべきである。
具体的には、投影モジュール230は、複数個のレンズを含んでよく、例としては、集光レンズ又は発散レンズを含んでよい。理解すべきなのは、以上に挙げられた投影モジュール230の具体的な実施形態は、ただ例示であり、本発明を限定するためのものではなく、当業者であれば、実際の要求に応じて、投影モジュール230の具体的な実施形態を弾性的に選択すべきである。
具体的には、カラーホイールの回転による第1色光911、第2色光912及び第3色光913は、それぞれ赤色光、緑色光又は青色光であってよく、各色光はタイミングに従って時分割で映像モジュール220を介して映像光921、922、923を形成すると、それぞれ赤色映像光、緑色映像光又は青色映像光である。投影光931、932、933はそれぞれ赤色投影光、緑色投影光又は青色投影光であってよい。理解すべきなのは、以上に挙げられた第1色光911、第2色光912と第3色光913、映像光921、922、923及び投影光931、932、933の具体的な実施形態は、ただ例示であり、本発明を限定するためのものではなく、当業者であれば、実際の要求に応じて、第1色光911、第2色光912と第3色光913、映像光921、922、923及び投影光931、932、933の具体的な実施形態弾性的に選択すべきである。
図20と図25に示すように、図25のレーザー投影装置200は、ほぼ図24のレーザー投影装置200と同じである。以下、主にその相違点を紹介する。
図25におけるレーザー投影光源100は、上記の何れのレーザー投影光源100であってもよい。レーザー投影装置200は、映像モジュール221、222、223を含む。映像モジュール221は、第1色光911を受光して映像光921を発生させる。映像モジュール222は、第2色光912を受光して映像光922を発生させる。映像モジュール223は、第3色光913を受光して映像光923を発生させる。映像光921、922、923は、合成して映像光924になる。投影モジュール230は、映像光924を受光して、投影光934を発生させる。
具体的には、波長選択器210は、複数個のダイクロイックミラー又は複数個のプリズムを含んでよい。より具体的には、合成光905のスペクトルは、実質的に白色光であり、第1色光911のスペクトル、第2色光912のスペクトル及び第3色光913のスペクトルを含む。また、波長選択器210は、合成光905を受光した後、同時に第1色光911、第2色光912及び第3色光913を分離する。
具体的には、映像モジュール221、222、223は、液晶パネル又はデジタルマイクロミラーデバイス(Digital Micro−mirror Device;DMD)であってよい。理解すべきなのは、以上に挙げられた映像モジュール221、222、223の具体的な実施形態は、ただ例示であり、本発明を限定するためのものではなく、当業者であれば、実際の要求に応じて、映像モジュール221、222、223の具体的な実施形態を弾性的に選択すべきである。
具体的には、レーザー投影光源100は、複数個の反射鏡によって映像光921、922、923の光軸の方向を調整することができるため、映像光921、922、923を合成させて映像光924を形成する。
本発明の上記実施形態は、レーザー投影光源の蛍光ホイールにおける反射層の設計を省略することによって、蛍光を蛍光ホイールの対向する両側から射出する。そこで、反射層が設けられていないので、反射層が一部の蛍光を吸収することが発生せず、光合成モジュールはより多くの蛍光を受光することができるため、レーザー投影光源から発した合成光の輝度を大幅に向上させることができる。
更に、蛍光粉末が自体を開始点として周囲へ蛍光を発した後、蛍光がその他の蛍光粉末で吸収されて、蛍光自体が発光を吸収することが発生する可能性があるため、蛍光ホイールの光取出率が低減する。レーザー投影光源の蛍光ホイールにおける反射層の設計を省略することによって、蛍光は、蛍光ホイールの第1側又は第2側に達した後、そのまま蛍光層から離れる。そこで、蛍光は、蛍光層での平均経路長が短くなり、蛍光層には蛍光自体が発光を吸収することが発生しにくいため、蛍光層の発光効率を効果的に向上させることができる。
上記2つのメカニズムによって、レーザー投影光源から発した合成光の輝度を大幅に向上させることができる。幾つかの実施形態において、従来のレーザー投影光源に比べて、レーザー投影光源から発した合成光の輝度を約20%〜30%向上させることができる。
本発明の実施形態を前述の通りに開示したが、これは、本発明を限定するものではなく、当業者であれば、本発明の精神と範囲から逸脱しない限り、多様の変更や修正を加えてもよく、したがって、本発明の保護範囲は、後の特許請求の範囲で指定した内容を基準とする。