本発明の表示システム1の全体の概念図の一例を図1に示す。表示システム1のシステム構成の一例の概念図を図2に示す。また,表示システム1における,後述の接続対象端末特定処理部10の構成の一例の概念図を図3に,組み合わせ位置設定処理部11の構成の一例の概念図を図4に示す。
表示システム1は,各学習者が利用する可搬型通信端末において実現される。表示システム1における可搬型通信端末は,好ましくはタッチパネル型表示装置72を備えた可搬型通信端末である。図5に可搬型通信端末のハードウェア構成の一例を示す。可搬型通信端末は,プログラムの演算処理を実行するCPUなどの演算装置70と,情報を記憶するRAMやハードディスクなどの記憶装置71と,タッチパネルにより入力が可能な,タッチパネルディスプレイなどのタッチパネル型表示装置72と,演算装置70の処理結果や記憶装置71に記憶する情報を,端末間で直接通信をする通信装置73とを有している。なお,通信装置73は,端末間で直接通信するほか,インターネットなどでの通信が可能となっていてもよい。
タッチパネル型表示装置72は,そのディスプレイ上で,直接,所定の入力デバイス(タッチパネル用のペンなど)や指などによって入力を行える点で,表示装置と入力装置の機能が一体化した装置である。
本発明の表示システム1は,各学習者が利用する可搬型通信端末に備えられる。表示システム1は,接続対象端末特定処理部10と組み合わせ位置設定処理部11と台紙サイズ設定処理部12と操作処理部13とを有する。なお,各可搬型通信端末では同じ機能を備えていることが好ましい。
本発明における各手段は,その機能が論理的に区別されているのみであって,物理上あるいは事実上は同一の領域を為していても良い。
接続対象端末特定処理部10は,その可搬型通信端末と組み合わせる可搬型通信端末を特定する接続端末特定処理を実行する。接続対象端末特定処理部10は,接続対象端末特定情報処理部100と接続対象端末特定対応関係判定処理部101と接続確立処理部102とを有する。
接続対象端末特定情報処理部100は,本発明の表示システム1の処理の開始の入力を受け付ける。たとえば可搬型通信端末におけるタッチパネル型表示装置72の所定箇所に表示した領域が選択されたことの入力を受け付ける。そして,後述する図7におけるように,組み合わせの処理となる可搬型通信端末を特定するため,所定距離内にいるほかの可搬型通信端末に対して接続対象となる可搬型通信端末であるかを特定するための接続対象端末照会情報(key)をブロードキャスト配信する。また,接続対象端末特定情報処理部100は,ほかの可搬型通信端末から送られた接続対象端末応答情報(value)を受け取る。
接続対象端末特定対応関係判定処理部101は,接続対象端末特定情報処理部100で受け取った接続対象端末応答情報(value)に基づいて,接続対象端末特定情報処理部100が配信した接続対象端末照会情報と一致または対応する接続対象端末応答情報であるかを判定する。
接続対象端末照会情報とは,組み合わせ可能な可搬型通信端末が,通信可能範囲内(アドホック・モードであれば通信の届く所定距離内。その他の通信形態であればネットワーク通信が可能な範囲内)にあるかどうかを問い合わせるためにブロードキャスト配信する情報をいう。なお,ブロードキャスト配信に代えて,接続の対象となりうる複数の端末を指定したマルチキャスト配信,ユニキャスト配信でも構わない。
また,接続対象端末応答情報とは,接続対象端末照会情報を受信した可搬型通信端末が,その接続対象端末照会情報に対して返信する情報をいう。
そして接続対象端末特定対応関係判定処理部101では,接続対象端末照会情報と接続対象端末応答情報の対応関係の判定のため,図6に示す判定テーブルに基づいて,対応関係の判定を行うが,それに限定されない。接続対象端末照会情報,接続対象端末応答情報としては,所属学級情報,班の識別情報,台紙データ(本明細書では「台紙」という)のタイトル,台紙のキャッシュ,台紙のデータ量などがある。なお,台紙とは,複数の可搬型通信端末を組み合わせた場合に,そのベース(下地)として表示されるものであり,学習者は,台紙上にさまざまなオブジェクト(画像情報や文字情報など)を配置することができる。
接続確立処理部102は,接続対象端末特定対応関係判定処理部101で接続対象端末照会情報と接続対象端末応答情報との対応関係が一致または対応していると判定した場合には,接続対象端末照会情報を送った可搬型通信端末と接続対象端末応答情報を返した可搬型通信端末との間で直接,接続を確立する。
この際の可搬型通信端末間における直接接続(一般的に,「Peer to Peer」,「P2P」と称される通信アーキテクチャ)の形態は,可搬型通信端末間での直接の近距離無線通信(一般的に,「アドホック・モード」と称される通信接続形態)による接続である。「アドホック・モード」で通信をすることにより,ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)に接続できない環境(たとえば,本発明の表示システム1を学校で利用する場合であれば,屋外で行う観察や実験など)であったとしても,本発明の表示システム1を実現することが可能となる。直接接続の形態はアドホック・モードに限定されず,可搬型通信端末間における接続が実現できる形態であれば,どのような通信接続形態を用いても良い。
なお,接続確立処理部102としては,可搬型通信端末同士で直接接続することが好ましいが,それに限定されず,たとえばサーバを経由するクライアント・サーバ型で接続をしても良い。
また,接続対象端末特定処理部10は,接続確立処理部102で複数の可搬型通信端末同士で接続を確立すると,それらの可搬型通信端末間でタイミングを同期する処理を実行することが好ましい。なおタイミングとしては日時情報がその一例としてあるが,それに限られず,一定のタイミングで計時されるタイマなどであってもよい。
具体的な処理の一例としては,接続対象端末照会情報を配信した可搬型通信端末のタイミング(日時情報)をほかの可搬型通信端末に送信し,送信された日時情報に揃える形で,当該ほかの可搬型通信端末のタイミング(日時情報)を同期する処理を実行する方法がある。この場合,タイミングの同期処理に関しては,接続対象端末照会情報を配信した可搬型通信端末は仮想的な「基準端末」(タイミングの基準となる端末),接続対象端末応答情報を送信した可搬型通信端末は仮想的な「修正対象端末」(タイミングを基準端末にあわせて修正する端末)という形で取り扱う。なお,接続が確立された可搬型通信端末間においてタイミングが同期できれば,どのような処理形式を用いても良い。
組み合わせ位置設定処理部11は,接続対象端末特定処理部10で特定した可搬型通信端末について,どのように組み合わせを行うか,その組み合わせ位置を決定する処理を実行する。すなわち,各可搬型通信端末の表示装置において組み合わせる位置を示す情報を表示させ,その選択を組み合わせ位置設定処理部11で受け付けることで,対応する組み合わせ位置が選択された可搬型通信端末と組み合わせが行われる。組み合わせを行うことで,組み合わせた各可搬型通信端末の位置関係,座標関係が特定可能となる。
この際には,接続対象端末特定処理部10で接続対象端末として特定した可搬型通信端末(たとえば可搬型通信端末B乃至可搬型通信端末D)に対して,可搬型通信端末Aから,組み合わせ位置を示す組み合わせ位置照会情報(key)をマルチキャスト配信する。そして,その組み合わせ位置照会情報を受信した可搬型通信端末のうち,その可搬型通信端末で対応する組み合わせ位置応答情報(value)の選択を組み合わせ位置設定処理部11で受け付けると,それを可搬型通信端末Aに対して返す。これによって,組み合わせの位置関係の設定ができる。
組み合わせ位置設定処理部11は,組み合わせ位置情報処理部110と組み合わせ位置対応関係判定処理部111と位置決定処理部112とを有する。
組み合わせ位置情報処理部110は,可搬型通信端末におけるタッチパネル型表示装置72の所定箇所に表示した,組み合わせ位置を示す情報の入力を受け付ける。そして,接続対象端末特定処理部10で特定した可搬型通信端末に対して,入力を受け付けた組み合わせ位置照会情報(key)をマルチキャスト配信する。また,組み合わせ位置情報処理部110は,上記で特定した可搬型通信端末のいずれかから送られた,組み合わせ位置応答情報(value)を受け取る。
組み合わせ位置対応関係判定処理部111は,組み合わせ位置情報処理部110で受け取った組み合わせ位置応答情報(value)に基づいて,組み合わせ位置情報処理部110が配信した組み合わせ位置照会情報と一致または対応する組み合わせ位置応答情報であるかを判定する。この場合の組み合わせ位置照会情報と組み合わせ位置応答情報の関係の判定テーブルを図7に模式的に示す。
組み合わせ位置照会情報とは,接続対象端末特定処理部10で特定した可搬型通信端末に対して,組み合わせ位置を示す情報をマルチキャスト配信する情報をいう。また,組み合わせ位置応答情報とは,組み合わせ位置照会情報を受信した可搬型通信端末において,その組み合わせ位置を示す情報をいう。たとえば組み合わせ位置照会情報が「右」を示す情報である場合,組み合わせ位置応答情報は「左」を示す情報となる。
位置決定処理部112は,組み合わせ位置対応関係判定処理部111で組み合わせ位置照会情報と組み合わせ位置応答情報とが一致または対応することを判定した場合,その可搬型通信端末をその組み合わせ位置で組み合わせることを決定する。
組み合わせ位置設定処理部11の組み合わせ位置情報処理部110では,たとえば,可搬型通信端末Aで組み合わせ位置として右側の選択を受け付け,それを示す組み合わせ位置照会情報をマルチキャスト配信する。そして,接続対象端末特定処理部で特定した可搬型通信端末Bで左側の選択を受け付けていれば,可搬型通信端末Bの組み合わせ位置情報処理部110は,組み合わせ位置応答情報として「左」を示す情報を送るので,可搬型通信端末Aの組み合わせ位置情報処理部110でそれを受け付ける。そして,組み合わせ位置対応関係判定処理部111で組み合わせ位置照会情報と組み合わせ位置応答情報との一致または対応関係を判定すると,対応関係にあるので,位置決定処理部112では,可搬型通信端末Aが左側,可搬型通信端末Bが右側の組み合わせ位置,位置関係で組み合わされることを決定する。
また,上記と同様の処理によって,可搬型通信端末Aで組み合わせ位置として下側の選択を受け付け,可搬型通信端末Cで上側の選択を受け付けていれば,可搬型通信端末Aが上側,可搬型通信端末Cが下側の位置関係で組み合わされる。可搬型通信端末Bで組み合わせ位置として下側の選択を受け付け,可搬型通信端末Dで上側の選択を受け付けていれば,可搬型通信端末Bが上側,可搬型通信端末Dが下側の位置関係で組み合わされる。このように可搬型通信端末の組み合わせ位置の選択を組み合わせ位置設定処理部11で受け付けることで,組み合わせの組み合わせ位置関係が設定できる。
上述の組み合わせ位置設定処理部112では,組み合わせ位置を示す情報として矢印の記号を用いる場合を説明したが,これ以外の記号,文字,数字,図柄,キャラクタなど,いかなるものであってもよい。たとえば,上下左右方向に,それぞれ異なるキャラクタを表示し,そのキャラクタの対応関係で判定してもよい。また,対応関係にある位置に同じ記号,文字,数字,図柄,キャラクタを表示し,それらの一致を判定することで組み合わせ位置を判定してもよい。
台紙サイズ設定処理部12は,組み合わせ位置設定処理部11で各可搬型通信端末の組み合わせ位置が決定されると,組み合わせた可搬型通信端末で用いる台紙の大きさを決定する処理を実行する。
具体的には,可搬型通信端末が縦方向,横方向に組み合わされた数に応じて,そのすべての可搬型通信端末の表示装置の表示範囲を含む大きさで台紙サイズを決定する。なお,すべての可搬型通信端末の表示装置の表示範囲を含む大きさのうち,最小のもので台紙サイズを決定することが好ましいが,それに限定されない。
たとえば図8に示すように,B5サイズの可搬型通信端末を横向きにして縦方向に2台組み合わせる場合,台紙サイズ設定処理部12は,台紙サイズをB4サイズとして決定する。また,図9に示すように,B5サイズの可搬型通信端末を横向きにして縦方向に2台,横方向に2台組み合わせる場合,台紙サイズ設定処理部12は,台紙サイズをB3サイズとして決定する。
操作処理部13は,組み合わせた可搬型通信端末同士で,可搬型通信端末に対する操作入力を受け付け,その操作ログ情報を,ほかの可搬型通信端末に送信し,その操作ログ情報に対応する操作を当該ほかの可搬型通信端末で行わせることで,一つの表示装置に対する操作を実行,反映する。
また,操作処理部13は,ほかの可搬型通信端末から送られた操作ログ情報を受け付け,その操作ログ情報に対応する操作を実行,反映し,その実行結果のうち,その可搬型通信端末が担当する表示領域に該当する表示を,その可搬型通信端末の表示装置で行う。
各可搬型通信端末の組み合わせの位置関係を組み合わせ位置設定処理部11で特定することで,各可搬型通信端末の操作処理部13は,特定した位置関係に基づいて,一つの表示装置として表示する場合の物理座標(絶対座標)と,各可搬型通信端末の表示装置におけるクライアント座標(相対座標)の位置関係を特定する。特に,上記物理座標の原点と,各可搬型通信端末の表示装置における相対座標の原点との位置関係を特定することで,物理座標とクライアント座標の変換式を生成する。
可搬型通信端末を組み合わせて表示を行う場合の基本的処理を説明する。本発明の表示システム1では,画面に表示するコンテンツの編集可能領域を示す絶対座標である物理座標と,各可搬型通信端末のタッチパネル型表示装置72上で表示する範囲を示す相対座標であるクライアント座標とがある。図9に示すように,縦方向に2台,横方向に2台の可搬型通信端末を組み合わせた場合の座標の関係を図10に示す。図10の場合,クライアント座標の原点(cx,cy)は,物理座標(X=500,Y=300)となる。そのため,物理座標とクライアント座標相互間の座標変換は,クライアント座標または物理座標に対して,加算または減算をすることにより座標変換が行える。
すなわち,クライアント座標は,物理座標の値から,物理座標の原点からその可搬型通信端末における原点までの距離を減算した距離を算出すれば良く,絶対座標は,クライアント座標の値に,物理座標の原点からその可搬型通信端末における原点までの距離を加算した値を算出すればよい。
たとえば図10では,物理座標が(X,Y),可搬型通信端末Aのクライアント座標が(cx1,cy1),可搬型通信端末Bのクライアント座標が(cx2,cy2),可搬型通信端末Cのクライアント座標が(cx3,cy3),可搬型通信端末Dのクライアント座標が(cx4,cy4)であったとする。この場合,クライアント座標から物理座標への変換処理は,
可搬型通信端末Aでは,
X=cx1,Y=cy1
可搬型通信端末Bでは,
X=cx2+500,Y=cy2
可搬型通信端末Cでは,
X=cx3,Y=cy3+300
可搬型通信端末Dでは,
X=cx4+500,Y=cy4+300
となる。
また,物理座標からクライアント座標への変換処理は,
可搬型通信端末Aでは,
cx1=X,cy1=Y
可搬型通信端末Bでは,
cx2=X−500,cy2=Y
可搬型通信端末Cでは,
cx3=X,cy3=Y−300
可搬型通信端末Dでは,
cx4=X−500,cy4=Y−300
となる。
したがって,たとえば図10のように可搬型通信端末A乃至可搬型通信端末Dを組み合わせた場合には,図11に示すような物理座標,クライアント座標の関係となる。すなわち,物理座標(X,Y)として(0,0)から(999,599)となり,物理座標上の各可搬型通信端末の表示領域を物理座標で示すと,可搬型通信端末Aが(cx1,cy1)として物理座標(0,0)から(499,299)となり,可搬型通信端末Bが(cx2,cy2)として(500,0)から(999,299)となり,可搬型通信端末Cが(cx3,cy3)として(0,300)から(499,599)となり,可搬型通信端末Dが(cx4,cy4)として(500,300)から(999,599)となる。
各可搬型通信端末では,上記物理座標に含まれている範囲を,各々のタッチパネル型表示装置72で表示する。そしてその際には,物理座標を各タッチパネル型表示装置72のクライアント座標(相対座標)に変更しなければならない。たとえば図11の場合,可搬型通信端末Aのクライアント座標(cx1,cy1)=(X,Y),可搬型通信端末Bのクライアント座標(cx2,cy2)=(X−500,Y),可搬型通信端末Cのクライアント座標(cx3,cy3)=(X,Y−300),可搬型通信端末Dのクライアント座標(cx4,cy4)=(X−500,Y−300)を演算することで,物理座標で与えられる情報をクライアント座標に変更してタッチパネル型表示装置72で表示を行う。
操作処理部13における操作ログ情報を用いて,操作の反映,実行の処理の一例を図12に示す。可搬型通信端末A乃至可搬型通信端末Dが,図12に示すように組み合わされている場合,たとえば可搬型通信端末Aのタッチパネル型表示装置72に対して操作「AAAA」を行うと,操作処理部13が操作「AAAA」を受け付ける。そして操作処理部13は,受け付けた操作「AAAA」が行われたクライアント座標を絶対座標に変換し,図12に示す操作ログ情報を生成する。操作処理部13は,生成した操作ログ情報を所定の記憶領域に記憶させる。
そして,可搬型通信端末Aの操作処理部13は,生成した操作ログ情報を,接続が確立している可搬型通信端末B乃至可搬型通信端末Dに送信する。送られた操作ログ情報を,可搬型通信端末B乃至可搬型通信端末Dの操作処理部13で受信する。これを模式的に示すのが図13である。
操作ログ情報を受信すると,可搬型通信端末B乃至可搬型通信端末Dのそれぞれの所定の記憶領域に記憶させ,操作処理部13がそれぞれに対応した操作処理を実行する。操作処理は接続しているすべての端末で各々実行する。そして可搬型通信端末B乃至可搬型通信端末Dのそれぞれの操作処理部13は,受信した操作ログ情報における物理座標をそれぞれのクライアント座標に変換する。可搬型通信端末Aでは,もともとクライアント座標で入力を受け付けているので,それを用いればよい。これを模式的に示すのが図14である。
そうすると,操作「AAAA」については,可搬型通信端末B乃至可搬型通信端末Dではそのそれぞれのタッチパネル型表示装置72の表示範囲内にはない。しかし,操作「AAAA」は座標に依存しない処理なので,各可搬型通信端末A乃至可搬型通信端末Dでは操作「AAAA」に対応する表示処理を実行する。
つぎに,可搬型通信端末Bのタッチパネル型表示装置72のクライアント座標(100,200)で操作「BBBB」が行われたとする。可搬型通信端末Bの操作処理部13は,受け付けた操作「BBBB」が行われたクライアント座標(cx2,cy2)=(100,200)を,物理座標(X,Y)=(600,200)に変更し,それを含む操作ログ情報を生成する。可搬型通信端末Bの操作処理部13は,生成した操作ログ情報を所定の記憶領域に記憶させる。
そして,可搬型通信端末Bの操作処理部13は,生成した操作ログ情報を,接続が確立している可搬型通信端末A,可搬型通信端末Cおよび可搬型通信端末Dに送信する。これを模式的に示すのが図15である。送られた操作ログ情報を,可搬型通信端末A,可搬型通信端末Cおよび可搬型通信端末Dの操作処理部13で受信する。
操作ログ情報を受信すると,可搬型通信端末A,可搬型通信端末Cおよび可搬型通信端末Dのそれぞれの所定の記憶領域に記憶させ,操作処理部13で操作ログ情報に対応する操作処理を実行する。操作処理は接続しているすべての端末で各々実行する。そして可搬型通信端末A,可搬型通信端末Cおよび可搬型通信端末Dのそれぞれの操作処理部13は,受信した操作ログ情報における物理座標をそれぞれのクライアント座標に変換する。たとえば可搬型通信端末Aではクライアント座標(cx1,cy1)=(600,200)に変換し,可搬型通信端末Cではクライアント座標(cx3,cy3)=(600,−100)に変換し,可搬型通信端末Dではクライアント座標(cx4,cy4)=(100,−100)に変換する。これを模式的に示すのが図16である。
そうすると,操作「BBBB」については,可搬型通信端末A,可搬型通信端末Cおよび可搬型通信端末Dではそのそれぞれのタッチパネル型表示装置72の表示範囲内にはない。しかし,操作「BBBB」は座標に依存しない処理なので,各可搬型通信端末A乃至可搬型通信端末Dでは操作「BBBB」に対応する処理を実行する。
以上のような処理を複数回繰り返すことで,可搬型通信端末A乃至可搬型通信端末Dでは操作ログ情報が一致することとなる。そして操作ログ情報に基づいて各可搬型通信端末での表示を行うので,それぞれの操作を迅速に反映することができる。また,サーバに依存しないので,処理の遅延の発生もしないし,サーバへの処理の集中も発生しない。
このように操作処理部13において,組み合わせられた可搬型通信端末でそれぞれ入力された操作を,操作ログ情報としてほかの可搬型通信端末に送信し,それを反映させる処理を互いに実行することで,サーバを介することなく,組み合わせた可搬型通信端末を一つの表示装置として表示する表示処理が可能となる。
つぎに本発明の表示システム1の処理プロセスの一例を図17のフローチャート,図18および図19のシーケンス図を用いて説明する。
なお,以下の説明ではタイミングとして日時情報を用いる場合を説明する。また,学校の授業におけるグループ学習であって,4人の学習者(生徒)(学習者A乃至学習者D)がそれぞれの可搬型通信端末(可搬型通信端末A乃至可搬型通信端末D)を組み合わせる場合を説明する。
各学習者が利用する可搬型通信端末を組み合わせ,可搬型通信端末同士で接続を確立し,直接の通信を行う場合,まず,接続対象となる可搬型通信端末を特定する処理を接続対象端末特定処理部10で実行する(S100)。
ある可搬型通信端末において,ほかの可搬型通信端末と組み合わせる処理を開始することの選択を接続対象端末特定処理部10の接続対象端末特定情報処理部100で受け付けると,図18に示す接続対象となる端末の特定処理を開始する。
たとえば学習者Aが可搬型通信端末Aにおいてほかの可搬型通信端末と組み合わせる処理を開始することの選択を行うと,それを可搬型通信端末Aの接続対象端末特定情報処理部100で受け付け,keyとなる接続対象端末照会情報をブロードキャスト配信する。ここではグループ学習処理を行うので,keyとして,たとえば学習者Aが所属学級情報(たとえば「1−A」)を配信する。このkeyとなる接続対象端末照会情報は,学習者が可搬型通信端末にログインする際に,学習者と対応付けられている情報を用いることが好ましいが,それに限定されず,接続確立処理を開始する際に入力を受け付けても良い。
可搬型通信端末Aからブロードキャスト配信された接続対象端末照会情報を受信した可搬型通信端末は,一致または対応する情報がある場合には,keyに対応するvalue(たとえば「1−A」)をブロードキャスト配信(本実施例では,とくに「アドホック・モード」を用いる)により返す。
そして,可搬型通信端末Aからブロードキャスト配信したkeyとなる情報に対応するvalueとなる情報を,各可搬型通信端末B乃至可搬型通信端末Dから受け取ると,可搬型通信端末Aの接続対象端末特定対応関係判定処理部101において,図6に示す判定テーブルを参照して,配信した接続対象端末照会情報と,受け取った接続対象端末応答情報との合致を判定する。そして,接続対象端末照会情報と接続対象端末応答情報が合致していた場合,その可搬型通信端末を接続相手として特定する。
なお,上述のように接続対象端末照会情報として所属学級情報を送信した場合には,教室におけるすべての学習者が利用する可搬型通信端末と合致することになる。そこで,接続対象端末特定情報処理部100は,さらに,別の接続対象端末照会情報(たとえば,班の識別情報「Bグループ」)をブロードキャスト配信する。
そして可搬型通信端末Aからブロードキャスト配信された接続対象端末照会情報を受信した可搬型通信端末は,一致または対応する情報がある場合には,keyに対応するvalue(たとえば「Bグループ」)をブロードキャスト配信により返す。
そして,可搬型通信端末Aからブロードキャスト配信したkeyとなる情報に対応するvalueとなる情報を,各可搬型通信端末B乃至可搬型通信端末Dから受け取ると,可搬型通信端末Aの接続対象端末特定対応関係判定処理部101において,図6に示す判定テーブルを参照して,配信した接続対象端末照会情報と,受け取った接続対象端末応答情報との合致を判定する。そして,接続対象端末照会情報と接続対象端末応答情報が合致していた場合,その可搬型通信端末を接続相手として特定する。
このように,組み合わせを行う単位にまで複数回,接続対象端末照会情報と接続対象端末応答情報との合致の判定処理を接続対象端末特定対応関係判定処理部101で実行することで,組み合わせ対象となる可搬型通信端末,ここでは可搬型通信端末Aに対して,可搬型通信端末B乃至可搬型通信端末Dを特定する。
なお,複数回の判定処理を実行せずとも,最初から接続対象端末照会情報として班の識別情報をブロードキャスト配信し,組み合わせ対象となる可搬型通信端末を特定しても良いが,複数回の異なる接続対象端末照会情報を配信することによって,接続対象となる可搬型通信端末の特定の精度を高めることができる。
以上のようにして可搬型通信端末Aからブロードキャスト配信したkeyとなる情報に対応するvalueとなる情報を,可搬型通信端末B乃至可搬型通信端末Dから受け取ると,可搬型通信端末Aの接続確立処理部102は,可搬型通信端末Aと,可搬型通信端末B乃至可搬型通信端末Dとの間でネットワーク接続に用いる情報,たとえばIPアドレスを送りあい,通信接続を確立する。また,可搬型通信端末Aは,可搬型通信端末B乃至可搬型通信端末Dに対して,可搬型通信端末B乃至可搬型通信端末Dのネットワーク接続に用いる情報,たとえばIPアドレスを送る。これによって,可搬型通信端末B乃至可搬型通信端末Dは,可搬型通信端末A以外のほかの可搬型通信端末との間で,通信接続を確立する。
なお,keyやvalueとしては,同じグループに所属している可搬型通信端末同士かを判定する場合には,keyとして当該可搬型通信端末を利用している学習者の所属学級情報(たとえば「1−A」)や班の識別情報(たとえば「Bグループ」)となり,ほかの可搬型通信端末はそれを利用する学習者の所属学級情報(たとえば「1−A」)や班の識別情報(たとえば「Bグループ」)をvalueとして返す。そして接続対象端末特定対応関係判定処理部11において,keyとvalueが一致または対応する情報であれば,正当な通信相手として判定する。
また,可搬型通信端末同士で表示している画面の内容(たとえば台紙のサイズやページの種別など)が一致または対応している場合には正当な通信相手として判定しても良い。この場合,keyとして当該可搬型通信端末で表示している台紙のタイトルを送り,対応する台紙を開いている可搬型通信端末は,valueとして台紙のタイトル,台紙データのキャッシュ,台紙データのデータ量などを返す。そして接続対象端末特定対応関係判定処理部101において,keyとvalueが一致または対応している情報かを判定する。
「アドホック・モード」は,所定範囲内,たとえば数メートルの範囲内でのみ電波が届くように設定されているため,広範囲に対してブロードキャスト配信が行われるわけではない。
以上のようにして,可搬型通信端末同士の間で,直接の通信の接続が確立できる。すなわち,可搬型通信端末A乃至可搬型通信端末Dは,相互に,直接の通信が可能である。これを模式的に示すのが図20である。
なお,可搬型通信端末Aの接続対象端末特定情報処理部100がkeyとなる情報を配信してから所定時間内にvalueとなる情報を配信を受けなかった場合には,その可搬型通信端末は,接続対象となる端末ではない,と判定する。
つぎに,可搬型通信端末の組み合わせ位置を設定するため,各可搬型通信端末の組み合わせ位置設定処理部11で組み合わせの位置を設定する(S200)。この場合,可搬型通信端末の表示装置に組み合わせる位置を表示させ,その選択を組み合わせ位置情報処理部110で受け付けることで,対応する組み合わせ位置の可搬型通信端末と組み合わせが行われる。
この処理の際には,接続対象端末特定処理部10で接続対象端末として特定した可搬型通信端末B乃至可搬型通信端末Dに対して,可搬型通信端末Aの組み合わせ位置情報処理部110から,組み合わせ位置を示す組み合わせ位置照会情報(key)をマルチキャスト配信する。たとえば可搬型通信端末Aにおいて,右側が組み合わせ位置として選択された場合には,組み合わせ位置設定処理部11の組み合わせ位置情報処理部110はその情報を受け付け,組み合わせ位置照会情報として「右」を可搬型通信端末B乃至可搬型通信端末Dに対して送信する。
そして,「右」の組み合わせ位置照会情報を受信した可搬型通信端末B乃至可搬型通信端末Dの組み合わせ位置設定処理部11の組み合わせ位置情報処理部110において,「右」の組み合わせ位置照会情報に対応する組み合わせ位置応答情報「左」の選択を受け付けると(たとえば可搬型通信端末Bとする),その可搬型通信端末(可搬型通信端末B)における組み合わせ位置設定処理部11の組み合わせ位置情報処理部110は,可搬型通信端末Aに対して,「左」を組み合わせ位置応答情報として送信する。
そして「左」の組み合わせ位置応答情報を受信した可搬型通信端末Aの組み合わせ位置設定処理部11の組み合わせ位置情報処理部110は,組み合わせ位置対応関係判定処理部111で組み合わせ位置照会情報と組み合わせ位置応答情報とが一致または対応関係にあるかを判定する。そして,一致または対応関係にあると判定した場合には,可搬型通信端末Aの位置決定処理部112は,可搬型通信端末Aの右側に可搬型通信端末Bが組み合わされることを決定する。そしてその情報を可搬型通信端末Bに送信する。この情報を受信した可搬型通信端末Bの組み合わせ位置設定処理部11の位置決定処理部112は,可搬型通信端末Bの左側に可搬型通信端末Aが組み合わされることを決定する。これによって,可搬型通信端末Aと可搬型通信端末Bとの間で組み合わせ位置の決定を行う。
このとき,組み合わせ位置照会情報に対応する組み合わせ位置応答情報を送信した可搬型通信端末が二台以上存在した場合には,先に組み合わせ位置応答情報を送信した可搬型通信端末が組み合わされることとなる(もっとも早く送信された組み合わせ位置応答情報を,keyに対応するvalueであると判定する)。
具体的に説明すると,可搬型通信端末Aがマルチキャスト配信した,「右」の組み合わせ位置照会情報に対し,可搬型通信端末Bが「左」の組み合わせ位置応答情報を送信した直後に,可搬型通信端末Cも「左」の組み合わせ位置応答情報を送信するという場面では,可搬型通信端末Aの右側に組み合わされるのは,先に組み合わせ位置応答情報を送信した可搬型通信端末Bと判定される。
なお,先に組み合わせ位置応答情報を送信した可搬型通信端末ではなく,もっとも早く受信した組み合わせ位置応答情報を送信した可搬型通信端末を組み合わせることとしてもよい(この場合,もっとも早く受信した組み合わせ位置応答情報を,keyに対応するvalueであると判定する)。
同様に,上下方向についても上記と同様の処理を行うことで,組み合わせ位置を設定する。このようにして,可搬型通信端末A乃至可搬型通信端末Dの位置が設定された状態が図21である。
なお,位置関係を設定した情報は,組み合わされている各可搬型通信端末A乃至可搬型通信端末Dの間で情報を送受信することで共通化している。これによって,自らの可搬型通信端末の原点と,物理座標の原点との位置関係を特定できる。
以上のようにして接続対象となる可搬型通信端末の組み合わせ位置を設定すると,台紙サイズ設定処理部12が,その組み合わせた位置に基づいて,台紙サイズを設定する(S300)。
具体的には,組み合わせ位置設定処理部11で組み合わせた位置の最終確定等を示すボタンが押下されると,すべての可搬型通信端末の表示装置の表示領域を含む大きさのうち,最小の大きさを,台紙サイズとして設定する。
これによって,台紙となる情報を設定しなくても,組み合わせた可搬型通信端末の台数や組み合わせた位置に基づいて,最適な台紙のサイズを自動的に決定することができる。
実施例1では,可搬型通信端末を組み合わせる際に,学習者が自ら適切な組み合わせ位置を選択する。そのため,学習者が誤って操作することを回避することが求められる。そこで,本実施例においては,学習者が誤った組み合わせ位置を選択しないように,組み合わせ位置設定処理部11がさらに組み合わせ位置表示制御処理部113を備える場合を説明する。図22に本実施例における処理の概念図を模式的に示す。
組み合わせ位置表示制御処理部113は,組み合わせ位置照会情報を受信した可搬型通信端末において,その組み合わせ位置照会情報における組み合わせを示す情報に一致または対応する組み合わせ位置のみが選択可能または強調表示などの表示制御を行う。あるいは,組み合わせ位置照会情報における組み合わせを示す情報に一致または対応する組み合わせ位置以外の位置を選択不可能または表示を消去する,表示を縮小するなどの表示制御を行う。
たとえば,可搬型通信端末A乃至可搬型通信端末Dが接続対象となる可搬型通信端末として特定されている場合,可搬型通信端末Aの組み合わせ位置設定処理部11が,「右」の組み合わせ位置照会情報を可搬型通信端末B乃至可搬型通信端末Dにマルチキャスト配信する。可搬型通信端末B乃至可搬型通信端末Dの組み合わせ位置設定処理部11では,可搬型通信端末Aから送られた「右」の組み合わせ位置照会情報に対応する組み合わせ位置応答情報として「左」を判定し,その表示装置において,「左」以外の組み合わせ位置が選択不可能な状態に表示制御する。選択不可能な状態としては,「左」以外の組み合わせ位置の矢印の表示を消去する,矢印の表示を縮小する,矢印を選択不可能な状態にする,などの表示制御方法がある。
また,選択不可能な状態とせずとも,誤操作の発生が少なくなるように,組み合わせ位置照会情報に対応する組み合わせ位置応答情報の位置を強調表示しても良い。たとえば組み合わせ位置応答情報となる「左」の矢印を拡大する,「左」以外の矢印を縮小する,「左」の矢印を点滅表示する,「左」の矢印の色を変更するなどの表示制御方法もある。
以上のような表示制御を実行することで,誤操作が発生しにくくなる。
そのため,たとえば図23のように,可搬型通信端末A乃至可搬型通信端末Dがすでに組み合わされている場合に,さらに可搬型通信端末Bの「下」が選択された場合,可搬型通信端末Dについて表示制御処理を実行する。
上述の実施例1,実施例2では,台紙サイズの決定処理として,可搬型通信端末の位置が決定し,それが確定した時点で,各可搬型通信端末の組み合わせ位置に基づいて,台紙サイズを設定したが,以下のような処理により,台紙サイズを設定しても良い。すなわち,可搬型通信端末の位置を決定する段階で台紙サイズを逐次,仮決定し,可搬型通信端末の組み合わせた位置が最終確定した時点で,最後に仮決定していた台紙サイズで,台紙サイズを決定し設定する。
実施例1の可搬型通信端末A乃至可搬型通信端末Dを組み合わせる場合,実施例1では,可搬型通信端末A乃至可搬型通信端末Dの組み合わせた位置が設定され,「最終確定」などの所定の操作が行われた後,台紙サイズ設定処理部12が,可搬型通信端末A乃至可搬型通信端末Dの組み合わせた位置に基づいて,台紙サイズ設定処理部12が台紙サイズを設定した。
本実施例では,可搬型通信端末A乃至可搬型通信端末Dを組み合わせる場合において,まず可搬型通信端末Aと可搬型通信端末Bの組み合わせた位置が,図24のように設定された段階で,台紙サイズ設定処理部12は,台紙サイズを「B4」サイズとして仮決定する。
そして,可搬型通信端末Aと可搬型通信端末Bに,可搬型通信端末Cを組み合わせた場合,その組み合わせた位置が図25のように決定された段階で,台紙サイズ設定処理部12は,台紙サイズを「B4」から「B3」サイズに変更し,「B3」サイズを仮決定する。
そして,さらに可搬型通信端末A乃至可搬型通信端末Cに,可搬型通信端末Dを組み合わせた場合,その組み合わせた位置が図26のように決定された段階で,台紙サイズ設定処理部12は,台紙サイズ設定処理を行うが,可搬型通信端末Dが組み合わされても,図25の場合と比較して,すべての可搬型通信端末の表示装置の表示領域を含む大きさのうち,最小の大きさに変化はないので,台紙サイズをそのまま維持する。
そして,可搬型通信端末A乃至可搬型通信端末Dの位置が「最終確定」などのボタンが押下されることで最終確定されると,この時点において仮決定している台紙サイズ「B3」を,最終的な台紙サイズとして設定する。
以上のような処理によって,台紙サイズの設定処理を行うこともできる。
実施例1乃至実施例3において台紙サイズが最終的に設定するのは,可搬型通信端末の組み合わせた位置が最終的に確定された後である。そのため,学習者は,組み合わせた位置の最終確定を操作する必要がある。
本実施例ではかかる最終確定の操作を設けなくても,台紙サイズを最終的に設定することを可能とする場合を説明する。
まず,接続対象端末特定処理部10では接続対象となる可搬型通信端末を特定しているので,台紙サイズ設定処理部12は,その特定に基づいて,組み合わせが行われる可搬型通信端末の台数を記憶する。たとえば4台であったとする。
そして台紙サイズ設定処理部12は,組み合わせ位置設定処理部11で位置の設定処理を行う際に,その位置が設定された段階で,それまでに組み合わせられた可搬型通信端末の台数をカウントし,記憶しておく。そして,そのカウントした台数と,接続対象端末特定処理部10で特定した台数と比較し,それが一致した場合には,その時点における台紙サイズを設定する。
具体的に説明すると,たとえば,図24の状態で可搬型通信端末Aと可搬型通信端末Bとが組み合わせられた場合には,組み合わせを行った台数として2台として判定する。そして台紙サイズ設定処理部12は,図24の組み合わせの位置から台紙サイズがB4であることを判定する。そして,この時点で組み合わせを行った台数「2台」と,接続対象端末特定処理部10との台数「4台」とが一致するかを判定すると,一致しない。そこで,次の可搬型通信端末が組み合わせられるのを待機する。
つぎに,図25の状態に可搬型通信端末Cがさらに組み合わせられた場合には,その位置が決定されることで,組み合わせを行った台数を加算(インクリメント)し,組み合わせを行った台数として3台とする。そして台紙サイズ設定処理部12は,図25の組み合わせの位置から台紙サイズがB3であることを判定する。そして,この時点で組み合わせを行った台数「3台」と,接続対象端末特定処理部10との台数「4台」とが一致するかを判定すると,一致しない。そこで,次の可搬型通信端末が組み合わせられるのを待機する。
つぎに,可搬型通信端末A乃至可搬型通信端末Cに対して,可搬型通信端末Dが組み合わせられることで図26の状態となるが,そして,組み合わせを行った台数を加算し,組み合わせを行った台数として4台とする。そして台紙サイズ設定処理部12は,図26の組み合わせの位置から台紙サイズがB3であることを判定する。そして,この時点で組み合わせを行った台数「4台」と,接続対象端末特定処理部10との台数「4台」とが一致するかを判定すると,一致する。そこで,台紙サイズ設定処理部12は,この時点の台紙サイズ「B3」を最終的な台紙サイズとして設定する。この状態を示すのが図27である。
本発明のような処理を行うことで,最終的に可搬型通信端末を確定する,といった操作がなくても,台紙サイズを決定することができる。また,可搬型通信端末の組み合わせと台紙サイズの決定処理までをシームレスに実現することができる。そのため,グループ学習へのスムースな以降を実現することができ,学習者の集中力を削ぐことがなく,高い学習効果を得ることができる。
実施例1乃至4において接続対象端末照会情報と接続対象端末応答情報とが一致または対応した可搬型通信端末同士で通信接続を確立している。すなわち,接続対象端末照会情報と接続対象端末応答情報とが一致または対応した可搬型通信端末同士間であれば,通信接続を意図しなくとも通信接続が確立してしまう事態が生じる。一方,接続対象端末照会情報と接続対象端末応答情報とが一致または対応していない可搬型通信端末同士間では,通信接続が確立できない事態ともなり得る。
そこで,本実施例においては,可搬型通信端末間の通信接続を確立する前に通信接続可能な可搬型通信端末を限定することを可能とする場合を説明する。なお,実施例1乃至4と同一又は同等な構成及び処理については,以下説明を省略する。
接続対象端末特定情報処理部100は,可搬型通信端末同士の間で通信接続を確立する前段階として,通信接続を所望する可搬型通信端末に対して通信グループ設定処理を行う。
たとえば可搬型通信端末同士間の通信接続を確立する前段階として,可搬型通信端末の接続対象端末特定情報処理部100は,可搬型通信端末におけるタッチパネル型表示装置72に表示された,アイコン(図28に示す「上」,「下」,「左」,「右」の位置に表示された丸印)が選択されたことの入力を受け付ける。そして,通信接続を所望する可搬型通信端末からなる通信グループ設定処理を行うため,所定距離内にいるほかの可搬型通信端末に対して通信グループ対象となる可搬型通信端末であるかを特定するための通信グループ照会情報(key)をブロードキャスト配信する。また接続対象端末特定情報処理部100は,ほかの可搬型通信端末から送られた通信グループ応答情報(value)を受け取る。
接続対象端末特定対応関係判定処理部101は,接続対象端末特定情報処理部100で受け取った通信グループ応答情報(value)に基づいて,接続対象端末特定情報処理部100が配信した通信グループ照会情報と一致または対応する通信グループ応答情報であるかを判定する。
通信グループ照会情報とは,通信接続可能な可搬型通信端末を限定する通信グループを設定するためにブロードキャスト配信する情報をいう。また通信グループ応答情報とは,通信グループ照会情報を受信した可搬型通信端末が,その通信グループ照会情報に対して返信する情報をいう。
通信グループ照会情報,通信グループ応答情報としては,接続対象端末特定情報処理部100がアイコンが選択されたことの入力を受け付けた時刻情報を示すアイコン選択時刻情報と,接続対象端末特定情報処理部100が入力を受け付けたアイコンの位置情報を示すアイコン位置情報がある。たとえば,学習者Aが可搬型通信端末Aと可搬型通信端末Bとに通信グループを設定する場合,図28に示すように学習者Aは可搬型通信端末Aの「右」の位置に表示されるアイコンと,可搬型通信端末Bの「左」の位置に表示されるアイコンとを同じタイミングでタップする操作を行う。このような操作が行われた場合,通信グループ照会情報として,アイコン選択時刻情報は「13:30:05」となり,またアイコン位置情報は「右」となる。一方,通信グループ応答情報として,アイコン選択時刻情報は「13:30:05」となり,またアイコン位置情報は「左」となる。
接続対象端末特定対応関係判定処理部101では,通信グループ照会情報と通信グループ応答情報の対応関係の判定のため,図29に示す判定テーブルに基づいて,対応関係の判定を行うが,それに限定されない。通信グループ照会情報のアイコン選択時刻情報が「13:30:05」である場合,通信グループ応答情報のアイコン選択時刻情報が「13:30:05」であれば対応関係にあると判定する。また,通信グループ応答情報のアイコン選択時刻情報が通信グループ照会情報のアイコン選択時刻から所定時間内(たとえば1〜2秒程度)であれば対応関係にあると判定しても良い。通信グループ照会情報のアイコン位置情報が「右」を示す情報である場合,通信グループ応答情報のアイコン位置情報は「左」を示す情報であれば対応関係にあると判定する。なお,通信グループ照会情報,通信グループ応答情報として,さらに所属学級情報,班の識別情報,台紙データ(本明細書では「台紙」という)のタイトル,台紙のキャッシュ,台紙のデータ量をなどがあってもよい。
接続確立処理部102は,接続対象端末特定対応関係判定処理部141で通信グループ照会情報と通信グループ応答情報との対応関係が一致または対応していると判定した場合には,通信グループ照会情報を送った可搬型通信端末と通信グループ応答情報を返した可搬型通信端末とに対し,通信可能であるとして通信グループを設定する。また,接続確立処理部102は,通信可能な通信グループに設定された各可搬型通信端末に対し,通信可能な状態であることを各学習者が容易に認識できるように,図28に示すように各可搬型通信端末のタッチパネル型表示装置72の色調を特定の色に変更したり,また通信グループが設定されたことを示す記号等を表示させたりするとよい。
このように通信グループが設定された可搬型通信端末間において,実施例1と同様に,可搬型通信端末の接続対象端末特定情報処理部100は,通信グループが設定された,ほかの可搬型通信端末に対して接続対象端末照会情報をマルチキャスト配信,ユニキャスト配信する。また,接続対象端末特定情報処理部100は,通信グループが設定された,ほかの可搬型通信端末から送られた接続対象端末応答情報を受け取る。
そして,接続対象端末照会情報と接続対象端末応答情報との合致の判定処理を接続対象端末特定対応関係判定処理部101で実行する。接続対象端末照会情報と接続対象端末応答情報とが合致した場合,可搬型通信端末同士間の通信接続が確立する。
つぎに,実施例1と同様に,各可搬型通信端末の組み合わせ位置設定処理部11の組み合わせ位置対応関係処理部111は,組み合わせ位置照会情報と一致または対応する組み合わせ位置応答情報であるかを判定する。なお,組み合わせ位置照会情報,及び組み合わせ位置応答情報は,組み合わせ位置を示す情報とその移動開始時刻情報とからなる。
本実施例では,通信グループが設定された可搬型通信端末Aと可搬型通信端末Bとを組み合わせる場合,図30に示すようには可搬型通信端末Aの「右」の位置に表示されるアイコンと,可搬型通信端末Bの「左」の位置に表示されるアイコンとを互いに引き寄せるような操作,いわゆる「つまむ」操作を行う。このように各アイコンを「つまむ」操作を行うことにより,組み合わせ位置の処理が開始される。この場合,アイコンの組み合わせ位置照会情報が組み合わせ位置「右」を示す情報と当該アイコンの移動開始時刻情報であるのに対し,アイコンの組み合わせ位置応答情報は組み合わせ位置「左」を示す情報と当該アイコンの移動開始時刻情報となる。組み合わせ位置照会情報と組み合わせ位置応答情報の関係の判定テーブルを図31に模式的に示す。なお,移動開始時刻情報においては,組み合わせ位置照会情報の移動開始時刻情報と組み合わせ位置応答情報の移動開始時刻情報が同一時刻の場合に限らず,組み合わせ位置応答情報の移動開始時刻情報が組み合わせ位置照会情報の移動開始時刻情報から所定時間内であれば同じタイミングであるとして対応すると判定する。
なお,組み合わせ位置対応関係処理部111は,組み合わせ位置照会情報と組み合わせ位置応答情報とが一致又は対応することを判定する場合,さらに組み合わせ位置照会情報の組み合わせ位置を示す情報と通信グループ照会情報のアイコン位置情報とが一致又は対応するか,及び組み合わせ位置応答情報の組み合わせ位置を示す情報と通信グループ応答情報のアイコン位置情報とが一致又は対応するかを判定してもよい。たとえば,組み合わせ位置照会情報の組み合わせ位置を示す情報が「右」である場合,通信グループ照会情報のアイコン位置情報が「右」であるかを判定し,また組み合わせ位置応答情報の組み合わせ位置を示す情報が「左」である場合,通信グループ応答情報のアイコン位置情報が「左」であるかを判定する。
そして位置決定処理部112は,組み合わせ位置対応関係処理部111で組み合わせ位置照会情報と組み合わせ位置応答情報とが一致又は対応することを判定した場合,その可搬型通信端末をその組み合わせ位置で組み合わせることを決定する。
つぎに本実施例の接続対象端末特定処理部10の通信グループ設定処理プロセスを図32のシーケンス図を用いて説明する。なお,以下の説明では,学校の授業におけるグループ学習であって,4人の学習者(生徒)(学習者A乃至学習者D)がそれぞれの可搬型通信端末(可搬型通信端末A乃至可搬型通信端末D)を組み合わせる場合を説明する。なお,接続対象特定処理部10における上記実施例1乃至4で述べた処理と同一又は同様な処理についての詳細な説明は,以下省略する。
可搬型通信端末A乃至可搬型通信端末Dの間で通信接続を確立する前段階として,可搬型通信端末A乃至可搬型通信端末Dを通信接続可能な可搬型通信端末であるとする通信グループ設定処理を開始する。
学習者Aが可搬型通信端末Aにおいて,ほかの可搬型通信端末に対する通信グループ設定を開始することの選択(たとえば図28に示す丸印のアイコンをタップ)を行うと,それを可搬型通信端末Aの接続対象端末特定情報処理部100で受け付け,keyとなる通信グループ照会情報をブロードキャスト配信する。本実施例では,通信グループ照会情報として,アイコン選択時刻情報(たとえば「13:30:05」)とアイコン位置情報(たとえば「右」)を配信する。
可搬型通信端末Aからブロードキャスト配信された通信グループ照会情報を受信した可搬型通信端末B乃至可搬型通信端末Dの接続対象端末特定情報処理部100において通信グループ照会情報に対応する通信グループ応答情報の選択(たとえば図28に示す丸印のアイコンをタップ)を受け付けると,その可搬型通信端末(たとえば可搬型通信端末B)における接続対象端末特定情報処理部100は,可搬型通信端末Aに対して,通信グループ応答情報を送信する。通信グループ応答情報として,アイコン選択時刻情報(たとえば「13:30:05」)とアイコン位置情報(たとえば「左」)を送信する。
そして,可搬型通信端末Aの接続対象端末特定情報処理部100は通信グループ応答情報を受信し,接続対象端末特定対応関係判定処理部101が通信グループ照会情報と通信グループ応答情報とが一致または対応関係にあるかを判定する。本実施例では,接続対象端末特定対応関係判定処理部101は,通信グループ照会情報のアイコン位置情報(「右」)と通信グループ応答情報のアイコン位置情報(「左」)とは対応関係であると判定する。また,接続対象端末特定対応関係判定処理部101は,通信グループ照会情報のアイコン選択時刻情報(「13:30:05」)と通信グループ応答情報のアイコン選択時刻情報(「13:30:05」)とが同一時刻であるから対応関係であると判定する。
このように接続対象端末特定対応関係判定処理部101が通信グループ照会情報と通信グループ応答情報とが一致または対応関係にあると判定した場合,接続確立処理部102は可搬型通信端末A及びBに対し通信可能な通信グループを設定する。なお,図33に示すよう通信グループが設定された可搬型通信端末A及びBのタッチパネル型表示装置72の色調が特定の色に変更される一方,通信グループが設定されていない可搬型通信端末C及びDのタッチパネル型表示装置72の色調は元のままである。
上記通信グループ設定処理を繰り返し,可搬型通信端末Aと可搬型通信端末B乃至Dとに対し,通信可能な通信グループを設定する。この状態では可搬型通信端末B乃至Dは,可搬型通信端末Aとの間,又はほかの可搬型通信端末との間で,まだ通信接続は確立されていない。
つぎに,可搬型通信端末Aが可搬型通信端末B乃至Dとの間で通信接続を確立するために,可搬型通信端末Aの接続対象特定処理部10において可搬型通信端末B乃至Dを通信接続を確立する処理を実行する。なお,以下の処理は,可搬型通信端末B乃至Dの接続対象特定処理部10の何れかにおいて,実行してもよい。
学習者Aが可搬型通信端末Aにおいて可搬型通信端末B乃至Dと組み合わせる処理を開始することの選択を行うと,それを可搬型通信端末Aの接続対象特定情報処理部100で受け付け,keyとなる接続対象端末照会情報をマルチキャスト配信,ユニキャスト配信する。keyとして,たとえば可搬型通信端末Aと可搬型通信端末B乃至Dとの間で設定した通信グループ情報を配信する。
可搬型通信端末Aからブロードキャスト配信された接続対象端末照会情報を受信した可搬型通信端末B乃至Dは,可搬型通信端末Aと通信可能な通信グループに設定されていることから,keyに対応するvalueをマルチキャスト配信,ユニキャスト配信により返す。
そして,可搬型通信端末Aからマルチキャスト配信,ユニキャスト配信したkeyとなる情報に対応するvalueとなる情報を,各可搬型通信端末B乃至可搬型通信端末Dから受け取ると,可搬型通信端末Aの接続対象端末特定対応関係判定処理部101において,判定テーブルを参照して,配信した接続対象端末照会情報と,受け取った接続対象端末応答情報との合致を判定する。そして,接続対象端末照会情報と接続対象端末応答情報が合致した,可搬型通信端末B乃至可搬型通信端末Dを接続相手として特定し,実施例1と同様に通信接続を確立する。
なお,可搬型通信端末Aと通信可能な通信グループに設定されていない可搬型通信端末から接続対象端末応答情報が返信されたとしても,接続対象端末照会情報と接続対象端末応答情報とが合致せず,その可搬型通信端末を接続相手として特定されないため,通信接続が確立することはない。
以上のようにして,可搬型通信端末A乃至可搬型通信端末Dは,相互に直接の通信が可能となる。
つぎに,可搬型通信端末A乃至Dの組み合わせ位置設定処置部11により,組み合わせの位置を設定する。可搬型通信端末A乃至Dの表示装置に組み合わせ位置を示すアイコンを表示させ,その選択(たとえば「つまむ」操作)を組み合わせ位置情報処理部110で受け付けることで,対応する組み合わせ位置の可搬型通信端末と組み合わせが行われる。
上述した接続対象端末測定処理部10で接続対象端末として特定した可搬型通信端末B乃至Dに対して,可搬型通信端末Aの組み合わせ位置情報処理部110から,組み合わせ位置を示す組み合わせ位置照会情報(key)をマルチキャスト配信する。たとえば可搬型通信端末Aに対する可搬型通信端末Bの組み合わせ位置の決定を行う場合,可搬型通信端末Aの「右」の位置に示されたアイコンと可搬型通信端末Bの「左」の位置に示されたアイコンとを互いに引き寄せるように,いわゆる「つまむ」操作を行うと,可搬型通信端末Aの組み合わせ位置情報処理部110はその情報を受け付け,組み合わせ位置照会情報として組み合わせ位置「右」を示す情報とその移動開始時刻情報を可搬型通信端末B乃至Dに対して送信する。
上述した組み合わせ位置照会情報を受信した可搬型通信端末B乃至Dの組み合わせ位置情報処理部110の内,たとえば可搬型通信端末Bの組み合わせ位置情報処理部110は,組み合わせ位置を示す情報「右」とその移動開始時刻情報「13:30:30」とからなる組み合わせ位置照会情報に対応する組み合わせ位置応答情報として「左」の入力を受け付けると,組み合わせ位置を示す情報「左」とその移動開始時刻情報「13:30:30」からなる組み合わせ位置応答情報を送信する。
上述した組み合わせ位置応答情報を受信した可搬型通信端末Aの組み合わせ位置対応関係判定処理部111は,組み合わせ位置照会情報と組み合わせ位置応答情報とが一致または対応関係にあるかを判定する。そして,両者が一致または対応関係にあると判定した場合には,可搬型通信端末Aの位置決定処理部112は,可搬型通信端末Aの右側に可搬型通信端末Bが組み合わされることを決定する。そしてその情報を可搬型通信端末Bに送信する。この情報を受信した可搬型通信端末Bの位置決定処理部112は,可搬型通信端末Bの左側に可搬型通信端末Aが組み合わされることを決定する。上記の処理によって,可搬型通信端末Aと可搬型通信端末Bとの間で組み合わせ位置の決定を行う。
なお,組み合わせ位置対応関係処理部111は,組み合わせ位置照会情報と組み合わせ位置応答情報とが一致又は対応することを判定する場合,組み合わせ位置照会情報の組み合わせ位置を示す情報と通信グループ照会情報のアイコン位置情報とが一致又は対応するか,及び組み合わせ位置応答情報の組み合わせ位置を示す情報と通信グループ応答情報のアイコン位置情報とが一致又は対応するかを判定させてもよい。
上述した可搬型通信端末Aの接続対象特定処理部10における可搬型通信端末B乃至Dを通信接続を確立する処理と,可搬型通信端末A乃至Dの組み合わせ位置設定処置部11における組み合わせの位置を設定する処理とを,説明の便宜上,別々の処理として説明したが,一つの処理として実行してもよい。
上述したように,組み合わせたい各可搬型通信端末に表示されたアイコンを,それら可搬型通信端末をまたぐようにして,「つまむ」という簡単な操作を行うことにより,可搬型通信端末の組み合わせを実現することが可能できる。すなわち,電子機器の操作に不慣れな学習者であっても,感覚的にイメージし易いため,操作に戸惑うことがない。さらに,学習者に操作を説明する指導者にとっても,当該操作の説明が容易である。