JP6552963B2 - 耳鳴り治療のための音声信号の処理 - Google Patents

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Description

発明の詳細な説明
本発明は、個々の耳鳴り周波数を有する自覚的耳鳴りの治療のための音声信号の処理方法に関する。また、本発明はコンピュータプログラムに関する。
内部または外部に音源が存在しなくても音を認識することを、自覚的耳鳴りという。通常、耳鳴りは慢性病で、概して個々の一定の耳鳴り周波数を伴って起こる。この生理学的な原因は、通常の場合、主要な聴覚皮質における異常なニューロン活動である。
自覚的耳鳴りを軽減するために可能な治療は、側方抑制を用いて聴覚皮質における異常なニューロン活動を減らし、それによって、神経の可塑性に基づいてこのニューロン活動の治療上有効な正規化を起こす、というアプローチに基づいている。
側方抑制とは、具体的には中枢神経系における神経細胞の特性回路のことであり、ある神経細胞を末梢刺激において刺激し、別の神経細胞の活動は、類似する刺激を知覚するため、抑制される。
それに準じて、治療は、周波数の一部がフィルタで耳鳴り周波数の範囲内で除去された音または音楽を聴くことで構成されている。例えば、ホワイトノイズがこのために用いられ、それによって、どのような耳鳴り周波数に対する治療データも生成可能となる。その理由は、ホワイトノイズが非常に広くかつ均一な周波数スペクトルを有しているからである。しかしながら、ホワイトノイズは、結局、面倒で不快であると患者に思われており、この治療を規則的かつ永続的に用いることへの意欲は減っている。
音楽を聴くことはより快適であり、それによって、今までは専門家が演奏した特に高音質の音楽だけが適していると考えられていた。また、それぞれの患者のために個別に加工処理する必要があるため、患者は概して異なる数曲しか治療用の音楽を持っていない。これらは大抵、患者個人の趣向に合わない場合が多い。
当該技術のこのような状態に基づき、本発明の目的は、耳鳴りの治療に適した音声データの可用性を向上させ、かつ特に個人の趣向に基づいて選択された音声データに基づいた耳鳴りの治療を可能にすることである。
この目的は、特に、個々の耳鳴り周波数を有する自覚的耳鳴りの治療のための音声信号の処理方法であって、
・第1の音声信号を提供する工程と、
・予め定義可能な治療周波数に基づいて、予め画定可能な周波数幅を有する第1の音声信号の周波数スペクトルにおいて、遮断範囲を決定する工程と、
・遮断範囲における第1の音声信号の一部の信号に対するフィルタを用いて、第1の音声信号から第2の音声信号を生成する工程と、
・少なくとも1つの予め画定された、または予め画定可能である治療に適用可能な周波数範囲内の第1の音声信号、または第2の音声信号の聴覚エネルギーを決定する工程と、
・第2の音声信号に対する評価パラメータを、聴覚エネルギーの関数、および治療に適用可能な周波数範囲と遮断範囲との間の周波数分離の関数として指定する工程と
を備える方法によって解決される。
本発明の1つの利点は、概して全ての音声信号が第1の音声信号として問題になるということである。存在する個々のケースにおいて、第2の音声信号が個々の耳鳴り周波数を有する耳鳴りの治療にどの程度適しているかという客観的な尺度が、評価パラメータによって利用可能となる。第2の音声信号は、評価パラメータが予め定義可能な評価パラメータよりも大きい場合にのみ、送信されるかまたは耳鳴りの治療に用いられることが好ましい。
評価パラメータは、具体的には、第2の音声信号を聴いたときに、適用可能な治療周波数範囲に対する周波数特定性のニューロンの刺激に基づいて、周波数特定性のニューロンの活動が、治療周波数または遮断範囲に対して、側方抑制によってどれだけ強く抑制されているかを特定するように、適切に設計されている。このため、例えば人間の耳の機能に関する知識ならびにモデル、具体的には主要な聴覚皮質のニューロン間の側方抑制が考慮されている。
よって、評価パラメータは、具体的には耳鳴りを引き起こすニューロンの異常な活動が、第2の音声信号を聞いたときにどれだけ強く抑制されるか、という客観的な尺度である。これが耳鳴りの治療の目的であるため、それぞれの評価パラメータは、例えば、耳鳴りの治療において適切か不適切かを実験的に証明し、かつ第2の音声信号に対して決定された評価パラメータとの比較によって特定されている、既存の音声信号に対して決定されてもよい。その理由は、第2の音声信号が耳鳴りの治療に適切であるからである。
本発明の別の利点は、評価パラメータに基づいて目標とする治療上の制御が可能になるということである。例えば、治療をしている医師が評価パラメータを考慮して、最適な治療の成功のために第2の音声信号をどれだけ頻繁に、またはどれだけ長く聞かせるべきかを特定することが可能である。
本発明に従って使用されるフィルタは、具体的には帯域除去フィルタであり、このフィルタを介して遮断範囲内の周波数を有する第1の音声信号の一部の信号が、第2の音声信号の生成中に、完全にまたは部分的に除去される。よって帯域通過フィルタの効果は、具体的には第1の音声信号と遮断範囲外の第2の音声信号とが概ね一致するように、遮断範囲にまでに概ね限定されるべきである。
治療に適用可能な周波数範囲は、具体的には遮断範囲と重複しないように、予め画定される。よって、治療に適用可能な周波数範囲内の第1の音声信号の聴覚エネルギーは、第2の音声信号の聴覚エネルギーと概ね変わらない。
聴覚エネルギーとは、具体的には周波数範囲の全ての周波数が合計または統合された音声信号の音響エネルギー、または周波数間隔の音響エネルギーである。周波数範囲または周波数間隔は、帯域幅であってもよい。よって、周波数範囲内の聴覚エネルギーは、その周波数範囲における周波数特定性のニューロンの刺激の強さと相互に関連する。
本発明に係る方法は、第1の音声信号および/または第2の音声信号が、それぞれデジタル音声信号、具体的にはデジタル音声ファイルまたはデジタル音声データフローであることを特徴とするのが好ましい。
デジタル音声ファイルは、具体的には繰り返しアクセス可能であり、かつ時間順の非同期性を有し得る、保存されたデジタル音声信号である。対照的に、音声データフローは、具体的には一度だけ利用可能である、および/または時間順の同期性を有する、またはリアルタイムの音声信号である。
第1の音声信号は、第2の音声信号を生成する前に正規化されることが好ましい。よって、第2の音声信号の信号対雑音比は向上し、かつ特に第2の音声信号の生成中、具体的にはフィルタの使用中に起こるノイズ効果は、減少する。
本発明の枠組み内において、正規化または制御とは、第1の音声信号内の最高信号値が所定の最高値に対応する、および/または第1の音声信号内の最低信号値が予め定義された最低値に対応するように、第1の音声信号は拡大縮小されるということであると理解される。デジタル信号の場合、最高値および最低値は、例えば第1の音声信号の定量的な単語幅によって決定される。
定量的な単語幅とは、具体的には、デジタル音声信号において単一パルスの高さ値をコード化するためのデジタル情報のサイズ、または単語の長さのことである。例えば、16ビットの定量的な単語幅においては、65536の異なる離散値が音声信号のパルスの高さをコード化するために利用可能である。
第1の音声信号および/または第2の音声信号は、周波数依存性の増大および/または減少を補償するために、非線形の周波数パスを有する再生装置によって補正されることが、更なる方法の工程として提供されることが好ましい。
第1の音声信号は、第2の音声信号の生成前または生成中に補正されることが好ましい。補正は、第2の音声信号の生成中に行われても、または第2の音声信号の生成と一緒に行われてもよい。
この点において、補正とは、具体的には再生装置の非線形の周波数パスによって減衰される周波数が、それに対応して音声信号において増大し、再生装置によって上昇する周波数が、それに対応して音声信号において減衰されるということを意味する。
再生装置は、具体的には拡声器、ヘッドフォン、または例えばステレオシステムまたはMP3プレーヤーなどの、携帯型または非携帯型の再生装置である。
第1の音声信号(10)または第2の音声信号(12)の補正は、フィルタ(121,120)によって行われることが好ましい。
これに必要なフィルタ係数は、例えばデータベースからもたらされ、該データベースには、例えば複数の入手可能なヘッドフォンのモデル等の、様々な既知の再生装置のためのフィルタ係数が、繰り返し使用するために格納または保存されている。
本発明に係る方法において使用されるフィルタは、有限インパルス応答を有するフィルタであることが好ましい。このようなフィルタは、FIR(有限インパルス応答)フィルタまたはトランスバーサルフィルタとも呼ばれる。有限インパルス応答を有するフィルタは、デジタルフィルタとして有利に実行可能であり、安定した設計になっている。具体的には、フィルタによって生じる不要な振動が排除される。
治療に適用可能な周波数範囲は、周波数間隔に細分化されて分析され、具体的には、治療に適用可能な全ての周波数間隔を考慮して、第1の音声信号または第2の音声信号の聴覚エネルギーが、各周波数間隔内で決定され、評価パラメータが、該聴覚エネルギー、および遮断範囲と該周波数間隔との間の周波数距離の聴覚エネルギーに応じて決定されることが好ましい。よって、側方抑制は概して周波数距離の増加に伴って減少し、それによって、評価パラメータとニューロン活動に対する実際の抑制との間の相互関係は増大する、ということが考慮されてもよい。連続的な周波数スペクトルの分析とは対照的に、分析のための労力は、周波数間隔を用いることによって、同時にかなり減少する。
よって、周波数間隔は、人の聴力に応じて選択され、かつ、例えば1/3バーク(bark)または1/3ERBの周波数幅をそれぞれ有することが好ましい。これらの2つの尺度はそれぞれ、非線形的に周波数に関連付けられており、広い範囲にわたって人の聴力の対数周波数特性を考慮している。
更に、第1の音声信号または第2の音声信号は、評価パラメータを決定するために時間的に連続するセクションに細分化されて分析され、具体的には各セクションが予め画定可能な持続時間、または予め定義可能な数のデジタル音声サンプルを備えることが好ましい。本発明の枠組み内において、連続するセクションは、間隔があいていても、重なっていても、または隣接するセクションであってもよい。これによって、評価パラメータを、時間分解能を用いて、具体的にはセクションの持続時間に依存して、時間依存的な様態で、決定することができる。44.1kHzのサンプリングレートの場合、1つのセクションは、例えば576音声サンプルであり、それによって周波数分解能と時間分解能との間に良好な妥協が得られる。セクションの長さは、高い時間分解能を有するセクションおよび高い周波数分解能を有するセクションの両方のセクションを得るために、可変的に設計されてもよい。
音声サンプルとは、具体的には、ある時点におけるデジタル音声信号のパルスの高さ情報である。よって、そのサンプリングレートまたは一般的なサンプリングレートは、具体的には、音声信号の時間的なデジタル化または離散化を特定する。すなわち、デジタル音声信号において、時間単位当たりいくつの音声サンプルがコード化されるかを特定する。
第1の音声信号または第2の音声信号が、少なくとも2つのチャネルを有する場合、各チャネルは、評価パラメータを決定するために個々に分析されることが好ましい。2つのチャネル間の位相変化、およびそれに対応する聴覚皮質におけるニューロンへの側方抑制の効果は、ゆえに、評価パラメータを決定する際、または計算する際に考慮されてもよい。
代替的に、評価パラメータは、個々のチャネルに基づいて、または複数のチャネルの混合信号から決定されてもよい。これは、例えば本発明に係る方法のリアルタイムアプリケーションにおいて、分析の取り組みがタイムクリティカルであるときに特に有利である。
本発明に係る方法は、データ処理装置を用いて行われることが特に好ましい。
データ処理装置は、具体的にはアナログおよび/またはデジタル音声信号のデジタル処理を行うために設計されており、アナログ音声信号は、例えばデータ処理装置を用いて本発明に係る方法を実行する前にデジタル化される。
適切なデータ処理装置とは、誰でもアクセスが可能であるという利点を有する、例えばサーバ、マルチメディアコンピュータ、またはラップトップである。
好ましくは、データ処理装置は、第1のデータ接続によって再生装置に接続されており、または接続されることになっており、第2の音声信号は、データ処理装置によって該第1のデータ接続を介して再生装置へと伝達される。
再生装置は、具体的には音声信号を再生するように設計されており、例えばコンピュータまたはラップトップ、スマートフォン、または携帯型の再生装置である。
適切なデータ接続は、例えばイーサネット、LAN(英語:Local Area Network)またはWLAN(英語:Wireless Local Area Network)のようなネットワークを介して、ブルートゥース、USB(英語:Universal Serial Bus)、または赤外線のような標準的インターフェースを介して、またはISDN、DSL、GSMまたはUMTSなどの電気通信接続として、提供される。
好ましくは、データ処理装置は、第2のデータ接続によってデータ記憶装置に接続されており、または接続されることになっており、第1の音声信号は、データ記憶装置によって第2のデータ接続を介してデータ処理装置へと伝達される。
本発明は特に、再生装置がデータ記憶装置として設計されているという実施形態も備えている。この場合、第1のデータ接続および第2のデータ接続は、具体的には同一に確立されていても、または時間的に連続するように確立されていてもよい。
第1のデータ接続および/または第2のデータ接続は、データネットワーク、具体的にはインターネットを介して確立されている、または確立されることになっている、またはそれぞれ確立されている、またはそれぞれ確立されることになっている。
第1の音声信号の形式にかかわらず、第2の音声信号は、例えばデータネットワークを介してアクセスまたはダウンロードを行うために利用可能に作成された、音声ファイルである。第2の音声信号は、データネットワークを介してリアルタイムで再生装置に転送される、音声データフローであってもよい。
本発明の根本的な目的は、プログラムコード手段を有するコンピュータプログラム製品であって、該プログラムコード手段が、当該プログラムコード手段がデータ処理装置上で実行されるときに、本発明に係る方法を実行するように設計されているコンピュータプログラム製品によって更に解決される。
プログラムコード手段は、コンピュータによって読み取り可能なデータ記録媒体に保存されることが好ましい。よって、これはCD、ディスク、ハードドライブまたはサーバ上の記憶空間であってもよい。RAMまたはROM、またはソリッドステートメモリまたはサーバ上の固定ディスクメモリの両方に保存されてもよい。
具体的にはインターネットサーバ上に保存され、コンピュータまたはラップトップ上で一時的にまたは恒久的に保存、インストール、および/または使用するためのダウンロードデータとして提供されるプログラムコード手段も、本発明の枠組み内において、コンピュータプログラム製品として理解されている。
本発明に基づく目的は、本発明に係る方法を実行するように設定された、データ処理装置を有するコンピュータシステムによっても解決される。
このため、コンピュータシステムは、例えば、プログラムコード手段がデータ処理装置上で実行されたときに、本発明に係る方法を実行するように設計された、プログラムコード手段を備える。代替的にまたは補足的に、データ処理装置は、適切な部品、例えば個々のまたは全ての方法ステップを実行する、電子回路またはマイクロ電子部品を有する。
本発明の更なる特徴は、本発明に係る実施形態の説明から、請求項および添付の図とともに明らかになるであろう。本発明に係る実施形態は、各特徴またはいくつかの特徴の組み合せを実現することが可能である。
本発明は、本発明の概念を限定することなく、図面を参照しながら、例示的な実施形態を用いて、以下で説明されている。この説明において、我々は、文中ではあまり詳細には説明されていない本発明に係る全ての詳細に関しては、特に図面を参照している。図面に示されているのは、以下のとおりである。
本発明に係る方法の例示的な実施形態を概略的に示している。 本発明により使用されたフィルタの振幅周波数応答を概略的に示している。 本発明に係る方法におけるフィルタ処理のフローチャートを概略的に示している。 本発明に係る方法における信号分析のフローチャートを概略的に示している。 本発明に係る方法の更なる例示的な実施形態を概略的に示している。 本発明に係る方法の別の例示的な実施形態を概略的に示している。 本発明に係る方法におけるフィルタ処理のフローチャートの一部を概略的に示している。 本発明に係る方法のフローチャートの一部を概略的に示している。
図面において、同一または類似した種類の要素および/または部品には、再度説明するのを省くために、同一の引用番号が付されている。
本発明に係る方法の例示的な実施形態が、図1に示されている。例えばクライアントコンピュータ44により、対応するウェブフロントエンドを用いてインターネット42を経由してアクセスが可能である、サーバ40が設けられている。
クライアントコンピュータ44を介して、原音声信号10、例えばクライアントコンピュータ44上に保存された音声ファイルが、インターネット42を経由して、治療信号12がデジタルフィルタ120によって生成されるサーバ40へと転送される。フィルタを構成するために、個々の耳鳴り周波数20または治療周波数20および任意で遮断範囲22、具体的には遮断範囲幅、がクライアントコンピュータ44を介して提供されるが、これらは例えば各耳鳴りの患者を治療する医師によって決定される。遮断範囲22が全く指定されていない場合、標準的な値、例えば1オクターブが遮断範囲22として用いられる。
信号分析30において、治療12が分析され、少なくとも1つの評価パラメータ30が決定される。ニューロン活動の抑制手段としての重要性に基づいて、評価パラメータ30は以下で抑制パラメータ30とも呼ばれる。
耳鳴り周波数20を有する個々の耳鳴りの治療または処置のための治療信号12の適性を決定するために、パラメータ評価140において、抑制パラメータ30が参照パラメータと比較される。
参照パラメータは、例えば、実証研究において耳鳴りの治療に適切であるかまたは不適切であるかが証明されている参照信号に基づいており、該参照パラメータは、信号分析130によって決定された参照信号に起因して、抑制パラメータ30によって指定されている。
パラメータ評価140の結果は、ユーザダイアログ150を介してクライアントコンピュータ44へと伝達される。同時に、ユーザダイアログ150は、クライアントコンピュータ44で再生するための治療信号12を有する音声データフロー160、またはクライアントコンピュータ44上に格納するための治療信号12を有する音声ファイル162を提供する。
フィルタ120の振幅周波数のパスが、特性曲線60の形態で図2に概略的に示されている。フィルタ処理される音声信号の周波数の横軸と、該フィルタの減衰の縦軸とが調和している。
フィルタ120の特性曲線60は、特に個々の耳鳴り周波数20に対応する帯域除去フィルタ70を、中心周波数F0の周囲に有する。帯域除去フィルタ70は、遮断範囲22を有する治療目標範囲または遮断範囲を備えており、該範囲は例えば1オクターブであるか、または可変の遮断幅22として特定されている。該遮断範囲は、治療目標範囲または遮断範囲の最低しきい周波数F2、および治療目標範囲または遮断範囲の最高しきい周波数F3を画定し、該遮断範囲は、例えば中心周波数F0に対して対称的に対数周波数スケール上に設定されている。帯域除去フィルタ70の減衰、具体的には治療目標範囲におけるフィルタの減衰は、具体的にはフィルタ処理されるデジタル音声信号10の定量的な単語幅Mに応じて決定され、例えばM×6dB+2dBである。
遮断範囲の上および下に、帯域除去フィルタ70は遷移領域を有し、これらの領域は、帯域除去フィルタ70の最低しきい周波数F1および帯域除去フィルタ70の最高しきい周波数F4によって特徴付けられている。遷移領域の幅はそれぞれのフィルタ120の実施方法に依存し、デジタル方式で実施されたフィルタ120の場合、遷移領域の幅の縮小は、概して治療信号12の生成中に増加した計算労力と増加した時間労力とに関係している。フィルタ120は、遷移領域の幅が遮断範囲22と比べて小さくなるように設計、または構成されていることが好ましい。例えば遮断範囲22が1オクターブまたは6つの全音ステップである場合、遷移領域の各幅は四分音である。
遷移領域の外側では、フィルタ120の各特性曲線60が通過帯域を有し、該通過帯域において、フィルタ処理される音声信号は主に不変のままである。これらの領域において減衰は同様にゼロである。
図3は、デジタルフィルタ120の例示的な実施形態を示している。フィルタ120への入力パラメータは、具体的には1つのデジタル音声信号である原音声信号10、個々の耳鳴り周波数20、および遮断範囲22である。
信号生成210において、原音声信号10はコード化され、該当する場合は、線形のPCM形式(英語:Pulse Code Modulation、パルス符号変調)に変換される。これは、原音声信号10がまだこのような形式で利用可能ではない場合に行われる。
この様に生成された音声信号は、フィルタ処理された音声信号の信号対雑音比を低く保つために正規化212される。またフィルタ120のステップ応答がオーバーシュートする場合には、フィルタ処理された音声信号における歪みを防ぐために、線形減衰214において、音声信号をおよそオーバーシュートの高さの分だけ減少させる。
更に、音声信号10のサンプリングレート、および生成された音声信号の定量的な単語幅Mが、パラメータ決定220において決定される。
音声信号の実際のフィルタ処理は、FIRフィルタ250によって、適切なフィルタ係数を有する数値畳み込みを用いることにより行われる。該係数はサンプリングレート、定量的な単語幅M、個々の耳鳴り周波数20および遮断範囲22を予め考慮して、決定される(ブロック240)。
続く雑音抑制260において、デジタル的な丸めこみがフィルタ処理された音声信号においてランダム化される、いわゆるディザリングが行われる。信号後処理270において、フィルタ処理された音声信号は自由に選択可能なデータ形式に変換され、治療信号12として利用可能になる。例えば、原音声信号10のデータ形式が用いられる。
図4は、信号分析130の例示的な実施形態のフローチャートを概略的に示している。入力側では、原音声信号10または治療信号12と、耳鳴り周波数20と、遮断範囲22とが信号分析130に供給される。
分析される音声信号10,12は、セクションごとに分析され、1つのセクションは、例えば44.1kHzのサンプリングレートにおいて576個の音声サンプルを備え、以下でグラニュールと呼ばれる。また、もし存在する場合には、音声信号の左側のステレオチャネルおよび右側のステレオチャネルは、個別に分析されてもよい。
分析される音声信号10,12の各グラニュールは、人間の聴力の機能性に基づく周波数範囲で分析される。人間の聴力のモデリングは概して様々な、かつ通常の場合は、相対帯域幅を有する、聴覚フィルタに基づいている。これらは例えばツビッカー(Zwicker)による周波数群、すなわち、いわゆるバーク尺度、または等価長方形帯域幅、すなわちムーア(Moore)によるいわゆるERB尺度(Equivalent Rectangular Bandwidth)である。バーク尺度およびERB尺度は両方とも、非線形的に周波数にリンクしており、整数スケール部分におけるスケールの目盛りが人間の聴力の信号処理に対応するように選択される。分化された分析には、各スケール部分がいくつかの、例えば3つのパートにそれぞれ分割されていてもよい。このようなパートは以下でパーティション帯域と呼ばれ、例えばバークスケールの1/3の幅、またはERBスケールの1/3の幅を有する。
分析される音声信号10,12の各グラニュールにおいて、パーティション帯域に含まれる聴覚エネルギーが、各パーティション帯域に対して決定される(ブロック310)。これは、例えば高速フーリエ変換FFTを用いて、音圧レベルを想定して行われ、こうすることで音声信号10,12を聴いたときに適度と考えられる音量になる。例えば、分析される音声信号10,12は、最大音圧レベルが約70dBとなるように調整される。
更に、各グラニュールにおける各パーティション帯域に対して調性が決定される(ブロック320)。調性とは、音事象が雑音のようであるか、すなわち広帯域であるか、または調的であるか、すなわち狭帯域であるかどうかの尺度である。これは、例えば音声信号の経時的な予測性または周期性によっても決定されてもよいが、分析される音声信号10,12のいくつかの連続的な時間区間を観察する必要がある。よって、例えば実際に分析されたグラニュールの周波数スペクトルにおける、具体的にはグラニュールの個々のパーティション帯域内の、音エネルギーの分布に基づいた、代替的な決定プロセスが好ましい。
実際のパーティション帯域が全て、または部分的に治療目標範囲の外側にある場合には、実際のパーティション帯域の励振力が、まず聴覚エネルギーおよび調性に基づいて励振力を決定する(ブロック330)。ここで、雑音のような音事象は、同一の音圧でも、調的な音事象より強くまたはより大きく認識されるということが考慮されてもよい。また、高い周波数が同一の音エネルギーでも、より深い音調より弱く、またはより小さく認識されるということが考慮されてもよく、例えば実際のパーティション帯域が耳鳴り周波数20より上または治療目標範囲よりも上にある場合、励振力は減少する。励振力は、実際のパーティション帯域に対して周波数特定性である、主要な聴覚皮質のニューロンに対する刺激の尺度である。
他の全てのパーティション帯域に対して、実際のパーティション帯域の励振力から、減衰力が決定される(ブロック332)。これは他のパーティション帯域に対してそれぞれ周波数特定性であるニューロンの側方抑制の尺度である。具体的には神経音響的または心理音響的な広がり関数が、具体的にこのために用いられる。よって、側方抑制の範囲が、励振力、または実際のパーティション帯域に対して周波数特定性のニューロンの刺激の強さに大きく依存するということが特に考慮される。励振力が大きいほど、周波数範囲または隣接するパーティション帯域の数が大きくなり、側方抑制は関連性のある効果を示す。実験的な音響心理的な広がり関数が用いられる場合、特に外、中、内耳の周波数評価特性を補償するために、ISO 226:2003による同一の音量(等音線)の周波数曲線に基づいた補正が行われることが好ましい。
実際のパーティション帯域が、具体的には耳鳴り周波数20および遮断範囲22によって画定される治療目標範囲内にある場合には、励振力も決定される(ブロック334)。よって、その際に、分析される音声信号10,12がフィルタ処理されていない信号か、または原音声信号10か、または治療信号12かが区別される。
フィルタ処理されていない音声信号10の場合、励振力はゼロに設定される。これに伴い、フィルタ処理されていない音声信号10は、非常に狭い遷移領域を伴う理想的に減衰している帯域除去フィルタで処理されたものとして扱われる。
フィルタ処理された音声または治療信号12の場合、励振力は、パーティション帯域の場合のように、治療目標範囲または遮断範囲の外側に決定される。
上述の分析工程310,320,330,332,334は、グラニュールの全てのパーティション帯域に対して繰り返される。その際、励振力および複数の減衰力は、グラニュールの各パーティション帯域に対して利用可能である。
各パーティション帯域に対する減衰力は統合されて、このパーティション帯域の総減衰力となる(ブロック340)。これは例えば強度加算によって、非線形加算によって、または最大値算出によって行われる。
任意で、1つのグラニュールの全てのパーティション帯域の励振力および総減衰力の補正が、このような1つまたは複数の他のグラニュールに関して行われる(ブロック350)。
1つまたは複数の前述のグラニュールに関する補正を通じて、例えば、神経領域の強い励起または減衰は、刺激が消えた後も効果が短時間継続するということが考慮されてもよい。
したがって、音声信号10,12の別のチャネルの同時に処理されるグラニュールに関する補正を通じて、該当する場合、一方の耳を司る神経の励起が、他方の耳を司る神経の減衰を起こすということを考慮に入れてもよい。
治療目標範囲内にあるパーティション帯域の総減衰力は、その後統合されて抑制パラメータ30となる(ブロック360)。これは、例えば強度加算によって、非線形加算によって、または最大値算出によって行われる。分析される音声信号が治療信号12の場合、遮断範囲内にある反対符号を有する部分的な帯域の励振力も含まれる。
よって、その後、抑制パラメータ30は、各グラニュールに対して利用可能であり、該抑制パラメータ30は、分析された治療信号12の、または分析されたフィルタ処理されていない音声信号10から生成された治療信号の実際のグラニュールに関する、主要な聴覚皮質におけるニューロン活動の抑制に対する尺度である。
主要な聴覚皮質におけるニューロン活動の抑制に同様に相関する付加的なパラメータが、抑制パラメータ30から決定されてもよい。
具体的には、2つのステレオチャネルの同時に処理されるグラニュールが統合されて、和パラメータおよび差分パラメータとなってもよい。和パラメータは、両方のステレオチャネルのグラニュールの抑制パラメータ30が、具体的には同じ符号を有すると考えられており、例えば音声信号10,12の治療の可能性の尺度である。このことは、治療が拡声器を用いて行われ、両耳が2つのステレオチャネルに同等にさらされている場合にも適用される。差分パラメータは、両方のステレオチャネルのグラニュールの抑制パラメータ30が具体的には異なる符号を有すると考えられ、音声信号10,12の治療の可能性がステレオチャネルにどのように分配されているかを対照的に特定している。このことは具体的には治療がヘッドフォンを用いて行われ、各耳が1つのステレオ信号にさらされている場合に興味深い。
抑制パラメータ30、音声信号10、12の全てのグラニュールの和パラメータ、または差分パラメータも同様に統合されて、1つの総パラメータとなってもよく、該総パラメータは、具体的には、音声信号10,12全体の治療の可能性を特定している。これは、例えば強度加算、非線形加算、最大値の形成によっても、または平均値の形成によってでも行われる。
図5は、本発明に係る方法の更なる実施形態を概略的に示しており、図1に係る実施形態とは、信号分析130が最初に行われてから、抑制パラメータ30が決定されるという点で異なっている。該抑制パラメータ30は、その後パラメータ評価140において評価され、ここで、パラメータ評価140が原音声信号10の十分な治療適性を示した場合にのみ、フィルタ120によって治療信号12が生じる。
図1および図5に係る実施形態を組み合わせてもよい。その場合、信号分析130は治療信号12に対してと同様に、原音声信号10に対しても行われる。
図6は、本発明に係る方法の更なる実施形態を示しており、これは具体的にはリアルタイムアプリケーションに適している。フィルタ120および信号分析130は、治療信号12および抑制パラメータ30が同時に利用可能となるように、並行して実行される。
本発明に係る方法は、非線形の周波数パスを有する再生装置を使用して、耳鳴りの治療のための音声信号を生成または処理するのにも適している。
例えば、市販のヘッドフォンは大抵の場合、その設計から、または所定の方法で操作されていることから、非線形の周波数パスを有している。ここで、非線形性であることは、概して、シリーズの全てのモデルに対して同様であり、かつ、そのようであると知られているか、または少なくともそのように決定可能である。
非線形の再生装置、または非線形の周波数パスを有する再生装置の使用を通じて、耳鳴りの治療のために提供される音声信号の治療の質は低下し、音声信号の治療への適性に対する評価は、上述の通り間違いであると証明される。
これを防ぐため、治療のために提供された音声信号の任意の補正が、本発明の枠組み内において提供されている。この補正の例示的な設計は、図7aおよび7bに記載されている。
図7aは、本発明に係る方法のためのフィルタ120のフローチャートの一部を概略的に示している。フィルタ120は、図3に示されたフィルタ120と一致しており、図7aに示された部分が、図3におけるブロック214,240および250と置き換わっている。
FIRフィルタ250の前に、例えばFIRフィルタとして設計された更なる補正フィルタ251が用いられ、該補正フィルタ251によって再生装置の非線形性に対して補正が行われる。例えば、データベースからのフィルタ係数241または補正係数241がこれに用いられ、補正される再生装置に適合される。再生装置の非線形性に起因して、減衰された状態で再生されるこのような周波数は、フィルタ処理された音声信号における補正フィルタ251によって増大する。過度に再生された、または再生装置の非線形性に起因して増大されたこのような周波数は、それに対応してフィルタ処理された音声信号において減衰される。
治療のために提供された音声信号12において発生する補正も、図7bに示されるとおり、抑制パラメータ30の決定に考慮されることが好ましい。図7bは、図4と対比可能なフローチャートの一部を示しており、ここで、例えば図4で示されているものの上部が図7bの部分に置き換わっている。
ここで聴覚エネルギーを決定(ブロック310)する前に、再生装置の非線形性を正確に考慮するために、非線形シミュレーション311が行われる。よって、該非線形シミュレーション311は、補正フィルタ251で既に使用された補正係数241に基づいている。
図面のみから挙げられる特徴も含め、挙げられた特徴の全て、および他の特徴と組み合わせて開示されている個々の特徴は、単独で、および組み合わせて、本発明に不可欠な要素として考慮される。本発明に係る実施形態は、個々の特徴、またはいくつかの特徴の組み合わせによって実現可能である。
[参照符号の一覧]
10 フィルタ処理されていない音声信号
12 治療信号
20 耳鳴り周波数
22 遮断範囲
30 抑制パラメータ
40 サーバ
42 インターネット
44 クライアントコンピュータ
60 フィルタの特性曲線
70 帯域除去フィルタ
120 フィルタ
130 信号分析
140 パラメータ評価
150 ユーザダイアログ
160 音声データフロー
162 音声ファイル
210 信号生成
212 正規化
214 減衰
220 パラメータ決定
240 係数決定
241 補正係数
250 FIRフィルタ
251 補正フィルタ
260 雑音抑圧
270 信号後処理
310 エネルギー決定
311 非線形シミュレーション
320 調性決定
330 励振強度決定
332 減衰強度決定
334 励振強度決定
340 統合
350 補正
360 抑制パラメータ決定
F0 中心周波数
F1 最低しきい周波数帯域除去フィルタ
F2 最低しきい周波数治療目標範囲
F3 最高しきい周波数治療目標範囲
F4 最高しきい周波数帯域除去フィルタ
M 定量的な単語幅

Claims (18)

  1. 個々の耳鳴り周波数を有する自覚的耳鳴りの治療のための音声信号(10,12)を処理するデータ処理装置(40)であって、
    第1の音声信号(10)を提供する工程と、
    予め定義可能な治療周波数(20)に基づいて、予め画定可能な周波数幅(22)を有する前記第1の音声信号(10)の周波数スペクトルにおいて、遮断範囲を決定する工程と、
    前記遮断範囲における前記第1の音声信号(10)の一部の信号に対するフィルタ(120,121)を用いて、前記第1の音声信号(10)から第2の音声信号(12)を生成する工程と、
    少なくとも1つの予め画定された、または予め画定可能である治療に適用可能な周波数範囲内の前記第1の音声信号(10)、または前記第2の音声信号(12)の聴覚エネルギーを決定する工程と、
    前記第2の音声信号(12)に対する評価パラメータ(30)を、前記聴覚エネルギーに応じて、および治療に適用可能な周波数範囲と遮断範囲との間の周波数分離に応じて特定する工程であって、前記第2の音声信号(12)が、複数のセクションに分割され、該複数のセクションの各々が、複数のパーティション帯域に分割され、該複数のパーティション帯域の各々に対して、前記聴覚エネルギーが決定され、前記遮断範囲と前記パーティション帯域との間の周波数距離が考慮される、工程と
    を実行するように構成されているデータ処理装置(40)。
  2. 請求項1に記載のデータ処理装置(40)であって、
    前記第1の音声信号(10)および/または前記第2の音声信号(12)は、それぞれデジタル音声信号である
    ことを特徴とするデータ処理装置(40)
  3. 請求項2に記載のデータ処理装置(40)であって、
    前記第1の音声信号(10)および/または前記第2の音声信号(12)は、それぞれデジタル音声ファイルまたはデジタル音声データフローである
    ことを特徴とするデータ処理装置(40)
  4. 請求項1〜3のうちの1項に記載のデータ処理装置(40)であって、
    前記第1の音声信号(10)は、前記第2の音声信号(12)を生成する前に正規化される
    ことを特徴とするデータ処理装置(40)
  5. 請求項1〜のうちの1項に記載のデータ処理装置(40)であって、
    前記第1の音声信号(10)および/または前記第2の音声信号(12)は、周波数依存性の増大および/または減少を補償するために、非線形の周波数パスを有する再生装置によって補正される
    ことを特徴とするデータ処理装置(40)
  6. 請求項に記載のデータ処理装置(40)であって、
    前記第1の音声信号(10)または前記第2の音声信号(12)の前記補正は、フィルタ(121,120)によって行われる
    ことを特徴とするデータ処理装置(40)
  7. 請求項1〜のうちの1項に記載のデータ処理装置(40)であって、
    使用されるフィルタ(120,121)は、有限インパルス応答を有するフィルタである
    ことを特徴とするデータ処理装置(40)
  8. 請求項1〜のうちの1項に記載のデータ処理装置(40)であって、
    前記治療に適用可能な周波数範囲は、周波数間隔に細分されて分析され
    ことを特徴とするデータ処理装置(40)
  9. 請求項8に記載のデータ処理装置(40)であって、
    前記第1の音声信号(10)または前記第2の音声信号(12)の聴覚エネルギーは、各周波数間隔内で決定され、前記評価パラメータ(30)は、該聴覚エネルギーおよび前記遮断範囲と該周波数間隔との間の周波数距離の聴覚エネルギーに応じて、治療に適用可能な周波数範囲の全ての周波数間隔を考慮して決定される
    ことを特徴とするデータ処理装置(40)。
  10. 請求項1〜のうちの1項に記載のデータ処理装置(40)であって、
    前記第1の音声信号(10)または前記第2の音声信号(12)は、前記評価パラメータ(30)を決定するために時間的に連続するセクションに細分化されて分析され
    ことを特徴とするデータ処理装置(40)
  11. 請求項10に記載のデータ処理装置(40)であって、
    各セクションは、予め画定可能な持続時間、または予め定義可能な数のデジタル音声サンプルを備える
    ことを特徴とするデータ処理装置(40)。
  12. 請求項1〜11のうちの1項に記載のデータ処理装置(40)であって、
    前記第1の音声信号(10)または前記第2の音声信号(12)は、少なくとも2つのチャネルを有し、各チャネルは前記評価パラメータ(30)を決定するために個々に分析される
    ことを特徴とするデータ処理装置(40)
  13. 請求項1〜12のうちの1項に記載のデータ処理装置(40)であって、
    前記データ処理装置(40)は、第1のデータ接続によって再生装置(44)に接続されており、または接続されることになり、前記第2の音声信号(12)は、前記データ処理装置(40)によって前記第1のデータ接続を介して前記再生装置(44)へと伝送される
    ことを特徴とするデータ処理装置(40)
  14. 請求項1〜13のうちの1項に記載のデータ処理装置(40)であって、
    前記データ処理装置(40)は、第2のデータ接続によってデータ記憶装置(44)に接続されており、または接続されることになり、前記第1の音声信号(10)は、前記データ記憶装置(44)によって前記第2のデータ接続を介して前記データ処理装置(40)へと伝送される
    ことを特徴とするデータ処理装置(40)
  15. 請求項13または14に記載のデータ処理装置(40)であって、
    前記第1のデータ接続および/または前記第2のデータ接続は、データネットワーク(42)を介して、確立されている、または確立されることになる、またはそれぞれ確立されている、またはそれぞれ確立されることになる
    ことを特徴とするデータ処理装置(40)
  16. 請求項15に記載のデータ処理装置(40)であって、
    前記データネットワーク(42)は、インターネットである
    ことを特徴とするデータ処理装置(40)。
  17. コンピュータを請求項1〜16のうちの1項に記載のデータ処理装置(40)として機能させるためのプログラム。
  18. 請求項1〜16のうちの1項に記載のデータ処理装置(40)を有するコンピュータシステム。
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