JP6552508B2 - 冷却液の温度を推定する方法および自動車の駆動エンジンを冷却するシステム - Google Patents

冷却液の温度を推定する方法および自動車の駆動エンジンを冷却するシステム Download PDF

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Description

本発明は、一般的には自動車の駆動エンジンの冷却に関する。
発明は、より詳細には、自動車の駆動エンジンを冷却する回路を循環する冷却液の温度を推定する方法に関する。
発明はさらに、自動車の駆動エンジンを冷却するシステムに関する。
自動車は、通常、駆動エンジン(たとえば、内燃エンジン)を冷却するためのシステムを備えている。
この種の冷却システムは、一般的に、少なくとも1つのラジエータを備える。ラジエータの機能は、ラジエータとエンジン内の冷却回路との間のパイプを通って運ばれる液体を冷却することである。
エアヒータ、ターボチャージャ、水油交換器などのさらなる要素も、ラジエータとパイプとにより形成される外部冷却回路に接続され得る。
これらの要素からなるアセンブリの動作を、特に冷却液の温度に関して、所定のパラメータ範囲内で制御できるようにするため、この温度を、理想的にはシステムのさまざまなポイントで、知ることが望ましい。
しかし、複数のセンサを使用すると、無視できないコストが生じる。よってセンサは、たとえばエンジンの出口に位置決めされた、1つの温度センサのみにしばしば限定される。このことは、システム全体の正確な制御を損なう。
この文脈において、本発明は、自動車の駆動エンジンの冷却回路を循環する冷却液の温度を推定する方法であって、
a)冷却回路の第1のパイプを循環する冷却液の温度を測定するステップと、
b)エンジンの動作パラメータを表す少なくとも1つの情報を取得するステップと、
c)第1のパイプから独立した、冷却回路の第2のパイプを循環する冷却液の温度を、ステップa)で測定された温度と、ステップb)で取得された情報とにより推定するステップと
を特徴とする方法を提案する。
よって、温度センサが設けられたパイプから独立したパイプ内の冷却液の温度の評価が得られる。よって、システムの制御が、センサにより伝えられる情報に基づいて向上する。
第1のパイプと、第2のパイプとは、たとえば、冷却回路をエンジンの内部冷却回路に接続するパイプである。第1のパイプは、エンジンの出口に配置されてもよく、第2のパイプは、エンジンの入口に配置されてもよい。
発明により提案される任意選択的な特徴によると、
−第2のパイプは、ラジエータに接続され、第2のパイプとラジエータとの間にサーモスタットが配置され、
−方法は、サーモスタットにおける冷却液の温度を、第2のパイプで推定された温度に基づいて推定するステップを含み、
−サーモスタットにおける温度は、サーモスタットにおける温度を推定するステップを実行する処理ユニットに格納された少なくとも1つの係数を利用した修正により、第2のパイプで推定された温度に基づいて得られ、
−第2のパイプにエアヒータが接続され、
−サーモスタットにおける温度は、エアヒータの加熱出力により判断される少なくとも1つの係数を利用した修正により、第2のパイプで推定された温度に基づいて得られ、
−第2のパイプにおける温度の推定は、サーモスタットのコースを推定するモジュールにより評価されるサーモスタットのコース値により判断される、サーモスタットを通過する流れを使用し、
−取得するステップは、エンジンの管理モジュールから生じる、エンジンの動作パラメータを表す情報を受け取るステップを含む。
発明はさらに、エンジンを冷却する回路と、冷却回路の第1のパイプを循環する冷却液の温度を検知するセンサと備えた、自動車の駆動エンジンを冷却するシステムであって、エンジンの動作パラメータを表す少なくとも1つの情報を取得するモジュールと、第1のパイプから独立した、冷却回路の第2のパイプを循環する冷却液の温度を、センサにより測定された温度と、取得モジュールにより取得された情報とにより推定するモジュールとを備えることを特徴とするシステムを提案する。
そのようなシステムは、発明により提案される方法の範囲内で、特に以下の任意選択的な特徴である、上述した任意選択的な特徴をさらに備えることができる。
−システムは、サーモスタットにおける冷却液の温度を、第2のパイプで推定された温度に基づいて推定するモジュールを備え、
−サーモスタットにおける温度を推定するモジュールは、サーモスタットにおける温度を推定するモジュールを実装する処理ユニットに格納された少なくとも1つの係数を利用した修正により、第2のパイプで推定された温度に基づいて、サーモスタットにおける温度を判断するように設計され、
− サーモスタットにおける温度を推定するモジュールは、エアヒータの加熱出力により係数を判断するように、および/またはサーモスタットにおける温度を、その係数を利用した修正により、第2のパイプで推定された温度に基づいて判断するように、設計され、
− サーモスタットにおける温度を推定するモジュールは、サーモスタットのコースを推定するモジュールから生じるサーモスタットのコース値を受け取るように、および/またはそのコース値によりサーモスタットを通過する流れを判断するように、および/またはその流れを使用してサーモスタットにおける温度を推定するように、設計され、
− 第2のパイプにおける温度を推定するモジュールは、エンジンの管理モジュールから生じるエンジンの動作パラメータを表す情報を受け取るように設計される。
非限定的な例として与えられる、添付の図面を考慮した以下の説明は、発明の要点と、発明を実行する方法とを明らかにする。
内燃エンジンを冷却するシステムの主要な要素を概略的に示す図である。 図1のシステムで使用される被制御サーモスタットを概略的に示す図である。 この種のサーモスタットを制御するシステムの例を示す図である。 被制御サーモスタットのコースを評価するために使用される例示的モジュールの要素を示す図である。 被制御サーモスタットのコースを評価するモジュールの例を示す図である。 被制御サーモスタットおよびエンジンで冷却システムに含まれる熱交換を示す図である。 発明の教示による、被制御サーモスタットにおける冷却液の温度を評価するモジュールの例を示す図である。
図1は、自動車の内燃エンジン2を冷却するシステムの主要な要素を示す。このエンジンは、ここでは、圧縮点火(ディーゼル)エンジンである。変形では、エンジンは、ポジティブ点火式(ガソリン)エンジンであり得る。
図1で、発明を実行するための特定の変形に応じて存在する要素は、破線で表されている。
冷却システムは、車両の移動により生成される空気の流れを受け取るためにたとえば自動車の前部に取り付けられるラジエータ6と、車両の客室を加熱することを可能にするエアヒータ8とを備える。
冷却液が内燃エンジン2を通過し、以下に説明するように所定のセットポイント温度でエンジンを確実に動作させる。
エンジン2の出口で、(エンジン2により加熱された)冷却液は、パイプによってサーモスタット4、ラジエータ6、およびエアヒータ8に運ばれる。これらの要素での冷却の後、冷却液は、エンジン2を冷却するために、パイプによってエンジン2に運ばれる。
冷却液は、サーモスタット4の状態(開放または閉鎖)がどうであろうと、サーモスタット4が冷却液の流れに常に接触するように、サーモスタット4を通じて、エンジン2(の出口)からエンジン2(の入口)に永続的に運ばれる。
冷却システムは、場合によっては、エンジン2からの冷却液を入口で受け取る水油交換器12をさらに備え得る。水油交換器12を通過した後、冷却液は、たとえばサーモスタット4で、上述した回路に再び注入される。水油交換器の使用は、本発明の範囲に含まれず、よってここでは詳しく説明しない。
冷却液は、以下に説明するように、エンジンの所望の動作温度を得るために、エンジン2の入口に注入される(ラジエータ6からの)冷却された冷却液の量を調節するサーモスタット式バルブまたはサーモスタット4を通じて、ラジエータ6からエンジン2に運ばれる。
同様に、エンジン2の出口における冷却液は、ターボチャージャ14内の温度を調節するために使用され得る。このために、ターボチャージャ14には、エンジン2とエアヒータ8とを結び付ける回路から分岐を通じて冷却液が供給される。
エンジン2の出口における冷却液の温度Tを測定するために、エンジン2の出口に配置された冷却液パイプに、温度センサ10が追加で取り付けられる。
本例示的実施形態では、冷却液のエンジン2の入口における温度(温度T)またはサーモスタット4における温度(温度T)を測定する手段は提供されていない。変形では、以下に説明するように、冷却回路での温度を検知するセンサを、温度Tを測定するためにエンジンの入口の近くに設けることや、温度Tを測定するためにサーモスタット4に設けることも、逆に可能である。
図2aおよび図2bは、2つの個別の動作位置、すなわちサーモスタットがラジエータ6をエンジン2に接続するパイプを閉鎖する第1の位置と、サーモスタットがこのパイプを開放する第2の位置とにあるサーモスタット4を示す。
サーモスタット4は、真鍮製の本体22とバルブ(またはポペット)26とにより形成されるアセンブリが摺動可能に取り付けられたロッド(または「ペンシル」)20を備える。本体22とロッド20との間に残された空間は、本体22、バルブ26、およびロッド20により区切られるこの空間に密に封入された熱感知材料、ここではワックス24により埋められる。
サーモスタット4は、ラジエータ6をエンジン2に結び付けるパイプに、上に示したようにこの位置で温度Tである冷却液に本体22が浸る態様で位置決めされる。したがって本体22は、このパイプの中でバルブ26の下流に配置される。
サーモスタット4における冷却液の温度Tが所定のしきい値(サーモスタットの設計により定義される)よりも低く、特に冷たいとき(エンジン2が停止しているとき)、ワックス24は固体であり、バルブ26は図2aに図示された位置を占有してパイプをブロックする。したがってラジエータ6からの冷却液は、エンジン2の冷却回路に注入されず、したがってエンジンの冷却に参加しない。
特にエンジン2による冷却液の加熱およびラジエータ6からの冷却液による冷却の欠如に起因して、サーモスタット4における冷却液の温度Tが上述したしきい値に達するか、または超えると、ワックス24は溶融および膨張し、それによって本体22とロッド20との間の体積が増加して、本体22とロッド20とが互いに離間するように動かされ、結果としてバルブ26が変位し、サーモスタット4が開放される。
よってラジエータ6からの(ラジエータ6により冷却された)冷却液がエンジン2の冷却回路に注入され、したがってエンジンの冷却に参加する。
よって冷却液の温度の機械的な調節が得られる。
冷却液の温度Tが低下し、ワックスが冷えて凝縮したときに、バルブ26が閉鎖位置に戻るのを促進するために、一般的には戻しバネ(図示せず)が提供される。
サーモスタット4は、電気抵抗器(図示せず)をさらに備え、電気抵抗器は、たとえばロッド20の内側に設置され、電極28に電気的に接続される。
電極28に電圧Vを印加すると、電流が抵抗器を通過し、抵抗器がジュールの法則の効果を利用して熱を放出し、よってワックス24の温度の上昇を加速させる。よってサーモスタット4は、抵抗器による加熱がない場合、すなわち、冷却液の温度Tが上述したしきい値より低い場合よりも迅速に開放される。
よってワックス24の加熱(ここでは抵抗器を利用)を使用することで、エンジン2の冷却液の調節温度を人工的に下げることができる。サーモスタット4は、被制御サーモスタットである。
公称電圧V(最大有効電圧)を継続的に印加することで、抵抗器による最大発熱量(サーモスタットの設計に依存)の生成を得ることができる。最大発熱量よりも低い発熱量は、公称電圧Vを関連する期間の一部のみにわたり印加することで得られる(パルス幅変調つまりPWMの原則)。以下では、この場合、公称電圧Vよりも低い有効電圧Vが印加されると想定する。
図3は、発明の教示によるサーモスタット4を制御するシステムの例を示す。
図3の制御システムは、ここでは機能形式で示されたいくつかのモジュールを備える。ただし実際には、いくつかの機能モジュールは、これらの機能モジュールにそれぞれ割り当てられた処理動作を実行するようにプログラムされた同じ処理ユニットにより実装され得る。この処理ユニットは、たとえば、車両に設けられたエンジン制御コンピュータ30(つまりECU(「エンジン制御ユニット」))、またはサーモスタット4の制御に特化した処理ユニットである。
サーモスタットの制御システムの物理アーキテクチャが何であれ、エンジン2の動作を表す負荷情報C(N.mで表される)およびエンジン速度情報N(rpmで表される)が、コンピュータ30内で利用可能である。
これらの情報C、Nは、一方では温度セットポイントTを判断するためにモジュール32に伝達され、他方ではサーモスタット4における冷却液の温度Tを評価するためにモジュール36に伝達される。
セットポイント判断モジュール32は、モジュール32を実装する処理ユニットに格納されたマッピングに基づき、エンジン速度Nおよび負荷Cに応じて温度セットポイントTを確立する。言い換えると、モジュール32は、コンピュータ30より受け取ったエンジン速度Nおよび負荷Cの値に関連付けられた値を、該当する処理ユニットに格納された対応テーブル(マッピング)で読み取ることにより、温度セットポイントTを判断するように設計されている。
セットポイント判断モジュール32は、たとえば、エンジン2のさまざまな遭遇動作条件(負荷Cおよびエンジン速度Nによって表される)に適した、90℃から110℃の間のセットポイントTを生成する。実際には、セットポイントTは、90℃、100℃、110℃等の一群の離散した値をとり得る。
セットポイント判断モジュール32により生成された温度セットポイントTは、調節モジュール34に伝達される。調節モジュール34は、温度センサ10により測定されたエンジンの出口における冷却液の温度Tも受け取る。
測定された温度Tおよび温度セットポイントTに基づき、調節モジュール34は、冷却液の温度をセットポイントTに向かわせるために、被制御サーモスタット4の電極に印加される総有効電圧Vを判断する。
測定された温度Tおよび温度セットポイントTに応じて総有効電圧Vを判断するために調節モジュール34により適用される調節法は、想定される用途に依存する。
たとえば、セットポイントTが一群の離散した値をとり得る上に示した事例では、以下を想定することができる。
−セットポイントTが110℃と等しいとき(高温度調節)、総有効電圧Vは0Vと等しい。すなわち、ワックスの加熱抵抗は使用されず、冷却液の温度の調節はサーモスタットにより機械的に実装される(ここでは、サーモスタットの設計は110℃での調節を目的としている)。
−セットポイントTが110℃より厳密に低く(低温度調節)、したがって上述したケースで90℃または100℃に等しいとき、総有効電圧Vは、たとえば、PI(比例積分)調節機構による温度誤差(T−T)により判断される。
調節モジュール34により生成された総有効電圧Vは、以下でさらに動作を説明する修正モジュール40に伝達される。
サーモスタット4における冷却液の温度Tを評価するモジュール36は、入口で、測定センサ10により測定された温度Tと、サーモスタット4の推定コース値Lとを受け取り、ならびに既に示したように、エンジン2の動作を表す情報である負荷Cおよびエンジン速度Nを受け取る。
サーモスタット4の推定コース値Lは、この推定コース値の作成を目的とするモジュール38により、以下でさらに詳細に説明するように作成される。
入口で受け取ったこの情報に基づき、モジュール36は、たとえば以下で図6および図7を参照しながらさらに詳述する方法により、サーモスタット4における冷却液の温度Tを評価する。
上述したように、考えられる一変種によると、モジュール36は、サーモスタット4で冷却液に浸された温度センサにより置換される可能性がある。
上述したコース評価モジュール38は、入口で、サーモスタットにおける冷却液の温度T(説明されている例では、評価モジュール36により作成される)と、被制御サーモスタット4で有効に印加される有効電圧値(以下に説明するように、修正モジュール40により生成された修正済み有効値V)とを受け取る。
入口で受け取ったこの情報に基づき、モジュール38は、ロッド20および本体22の相対的変位のコースLを評価する。これにより、サーモスタット4の開放の割合が推定される。モジュール38により実行される評価は、たとえば、図4a、図4b、および図5を参照して後述するようなものデジタルモデルを使用して実行される。変形では、この評価は、事前に記録された対応デーブルで、入口で受け取られた温度Tおよび印加される有効電圧Vの値に関連するコースLを読み取ることにより実行され得る。事前に記録された値は、たとえばこの場合には、図4a、図4b、および図5を参照して説明するデジタルモデルを利用して、事前に実行される先行テストまたはシミュレーションを利用して判断されている。
よってモジュール38は、サーモスタット4のコースを表す値Lを修正モジュール40に提供することができる。修正モジュール40は、入口で、既に示したように調節モジュール34により計算された総有効電圧Vをさらに受け取る。
調節モジュール34により計算された総有効電圧Vが低く、またはゼロであるとき、修正モジュール40は、最小有効電圧が被制御サーモスタット4の電極28に有効に印加されるように、この値を修正する。これにより、抵抗器はゼロと等しくない発熱量を伝えことができ、よってワックス24をサーモスタット4の開放の限界温度まで予備加熱することが可能となる。よって、(サーモスタットの開放を目的とした制御システムからの命令に応答して)ワックス24に何らかの追加の加熱を行うと、バルブがすぐに開放される効果が生じる。
実際には、(モジュール38より受け取られる)サーモスタット4の推定コース値Lの知識のおかげで、修正モジュール40は、有効に印加された有効電圧値によりサーモスタット4が開放される割合を判断することができる。修正モジュール40がサーモスタット4の閉鎖(すなわち、L=0)を確認した場合、修正モジュール40は、サーモスタット4のわずかな開放が確認されるまで(依然として推定コース値Lを利用)、出口で、以前に印加された電圧値よりもわずかに大きい修正済み有効電圧値Vを生成する。
もちろん、最小予備加熱電圧を印加するこの機構は、調節モジュール34により生成される総有効電圧Vが、この最小予備加熱電圧よりも低い間に限ってのみ維持される。実質的には、調節モジュール34が最小予備加熱電圧よりも大きい総有効電圧Vを命令した直後に、この総有効電圧Vが修正モジュール40により被制御サーモスタット4の電極28に変更なしで印加される(この場合、V=V)。
さらに修正モジュール40は、印加される有効電圧V(およびしたがってジュールの法則の効果により抵抗器によって伝えられる発熱量)の制限を引き起こして、この電圧Vの印加によりサーモスタット4の完全開放(すなわち、コースLが最大コースLmaxと等しい)につながる加熱よりも大きい加熱が引き起こされないようにする。いかなる追加の加熱も、実際には不要である。また、その後サーモスタットを閉鎖することが決定された場合に、システムの応答時間を阻害する(なぜなら、ワックス24の追加の加熱は、冷却、および潜在的にはその後の固体化の長期化を意味するからである)。
実際には、修正モジュール40により受け取られるサーモスタット4のコースの値Lが最大コースLmaxに達すると、修正モジュール40は、被制御サーモスタット4に、調節モジュール34より受け取った総有効電圧Vに依存せず、且つコースLをその最大値Lmaxに保持するために選択された有効電圧Vを印加する。たとえば、評価されたコースLが所定の値(ここでは0.95.Lmax)と最大コースLmaxとの間に維持される、印加される有効電圧Vの従属が、この目的のために使用される。したがってこの場合、閉ループ印加制御が参照される。
もちろん、印加される電圧(およびしたがって抵抗器により伝えられる発熱量)を制限するこの機構は、調節モジュール34により生成される総有効電圧Vがこの制限された電圧よりも大きい間に限ってのみ維持される。実際は、調節モジュール34が上述した従属により判断される制限電圧よりも低い総有効電圧Vを命令するとすぐに、この総有効電圧Vが修正モジュール40により被制御サーモスタット4の電極28に変更されずに印加される(この場合、V=V)。
上述した制限に加えて、修正モジュール40に、入口で受け取られたコースLに応じて、このコースLの値の範囲に対し、有効に印加される電圧Vの制限を生じさせることも考えられる。
実質的には、一部の種類の被制御サーモスタットの場合、サーモスタットの特定の開放位置で大量の熱出力を命令することは望ましくない。なぜなら、加熱により、ロッドと本体−バルブアセンブリとの間を確実に封止するシールを損傷する恐れがあるからである。
修正モジュール40を使用する処理ユニットは、この目的のために、サーモスタットのコースLに応じた最大許可有効電圧Vmaxを示す対応テーブルを格納する。このデータは、たとえば、サーモスタットの製造業者により提供される。
したがって修正モジュール40は、すべての時点で、評価モジュール38より受け取ったコース値Lに応じた最大許可有効電圧Vmaxをテーブルで読み取り、よって印加される修正済み有効電圧を判断する。
−VがVmaxよりも低い場合、V=V
−VがVmaxよりも大きい(または等しい)場合、V=Vmax
説明を簡単にするため、上に提案したようなワックスの過剰な過熱を回避することを目的にした、印加される有効電圧の考えられる追加的な制限については、上の段落では考慮していない。
上述した状況以外では、修正モジュール40は、調節モジュール34から入口で受け取った総有効電圧Vと等しい有効電圧Vを被制御サーモスタット4に印加することが考えられる。
実際には、既に説明したように、(パルス幅変調つまりPWMの原則に応じて)求められる有効電圧の連続的な印加により得られる電力と等しい電力が生成されるように、合計時間の一部にわたり公称電圧Vを印加することで、所与の有効電圧がサーモスタット4に印加されることに留意されたい。
図4aは、以下でさらに説明するように、被制御サーモスタット4のコースを評価することを目的に、被制御サーモスタット4のさまざまな部品の熱挙動をシミュレートするために本明細書で説明される例で使用されるモデルを示す。
このモデルでは、被制御サーモスタット4の各部品が、その質量、比熱容量、および温度(該当する部品全体にわたって均一であると考えられる)により表される。よって以下が定義される。
− 本体22の質量m22、比熱容量C22、および温度T22
− ワックス24の質量m24、比熱容量C24、および温度T24
− ロッド20の質量m20、比熱容量C20、および温度T20
さらに、これらのさまざまな要素および冷却液は、表面熱伝達係数および表面によりそれぞれ特徴付けられるインターフェイスにより分離されることが想定される。これにより、以下を定義することができる。
− ロッド20とワックス24との間のインターフェイスに関する伝達係数hおよび表面S
− ワックス24と本体22との間のインターフェイスに関する伝達係数hおよび表面S
− 本体22と温度Tの冷却液との間のインターフェイスに関する伝達係数hおよび表面S
したがって熱交換は以下のようにモデル化される。
− 抵抗器は、熱パワーP(被制御サーモスタット4に印加される有効電圧Vに直接結び付けられる)を提供することによるジュール効果によりロッドを加熱する。
− ロッド20とワックス24との間で、出力E=h.S.(T20−T24)の熱交換が生じる(ロッド20からワックス24への熱伝達としてプラスにカウントされる)。
− ワックス24と本体22との間で、出力E=h.S.(T24−T22)の熱交換が生じる(ワックス24から本体22への熱伝達としてプラスにカウントされる)。
− 本体22と冷却液との間で、出力E=h.S.(T22−T)の熱交換が生じる(本体22から冷却液への熱伝達としてプラスにカウントされる)。
サーモスタットの各部品について熱平衡を実行することで、さまざまな部品の温度T20、T22、T24と、これらの各温度の経時的な(上述した出力をWで表したときの毎秒の)変動ΔT20、ΔT22、ΔT24とを結び付ける以下の方程式が得られる。
20.C20.ΔT20=P−E=P+h.S.(T24−T20
24.C24.ΔT24=E−E=h.S.(T20−T24)+h.S.(T22−T24
22.C22.ΔT22=E−E=h.S.(T24−T22)+h.S.(T−T22
これらの方程式により、ならびにサーモスタット4における冷却液の温度Tの評価または測定およびサーモスタット4に印加される有効電圧V(サーモスタット4に配置された抵抗器により放散される出力Pを直接与える)に基づき、すべての時点で、サーモスタットのさまざまな部品の温度の変化を判断することができる。システムの初期化のために、スタートアップ時(抵抗器が先行する瞬間において非アクティブである)には温度がサーモスタット4で均一であり、冷却液の温度の値を有すると想定することができる。すなわち、T20、T22、およびT24の初期値は、冷却液のTの初期値と等しくなるように選ばれる。
したがってワックス24の温度T24は既知であり、よってサーモスタットのプロファイルの値Lを、たとえば図4bに図示されているようにこれら2つの値の関係を示す対応テーブルを利用して、直接得ることができる。このデータ(ワックスの温度T24とサーモスタットのコースLの関係)は、たとえば、事前のテストにより判断される。これらのテストは、サーモスタットの製造業者により提供され得る。
同様に、サーモスタットのさまざまな部品の特徴(質量、熱容量)およびインターフェイスの特徴(表面、伝達係数)が不明であるときは、事前のテストにより、またはサーモスタットの動作の実験曲線を利用して、それらを判断することができる。さまざまな部品およびインターフェイスの特徴は、モデルに基づいて判断される結果または等価曲線が、テスト結果または実験曲線に対応するように適応される(この場合、積m20.C20、m22.C22、m24.C24、およびh.S、h.S、h.Sを判断すれば十分であり、各特徴を個別に判断する必要がないことに留意されたい)。
図5は、先程述べたモデルを使用する、被制御サーモスタットのコースを評価するモジュール38の例を示す。このモジュールは、たとえば、特にワックス温度T24の値とサーモスタットのコースLの値とを結び付ける対応テーブルを格納する処理ユニット内で実装される。
モジュール38は、入口で、サーモスタット4における冷却液の温度T(図3に示され、図7を参照しながら上述したようなモジュール36等の専用モジュールにより評価されるか、または温度センサにより測定される)と、サーモスタット4に印加される有効電圧Vの値とを受け取る。
モジュール38は、本体22の温度T22の現在の評価値を格納するユニット102と、ワックス24の温度T24の現在の評価値を格納するユニット104と、ロッド20の温度T20の現在の評価値を格納するユニット106とを備える。上に示したように、評価プロセスの開始時に、これらのユニットは入口で受け取られた冷却液の温度値Tにより初期化される。
プロセスの各反復は、ロッド20および本体22のそれぞれ新しい温度値T20およびT22を評価するところから始まる。このアプローチが採用されるのは、これらの要素が熱源に近く、その温度が前の反復から変化する可能性があるからである。
これを行うために、モジュール38は、以下のように、反復過程で温度の現在値T20、T24と有効電圧V(入口で受け取られる)とに基づき、ロッド20の温度T20の変化ΔT20を判断する。
減算器148は、現在値T20をユニット106から受け取り、その値をユニット104から受け取った現在値T24から減算する。減算器148により生成された値は、乗算器150内でh.Sにより乗算される。次に、合計器152を利用して、乗算器150の出口で得られた値と、抵抗器により生成され、変換ユニット108を利用して抵抗器に印加される有効電圧Vに応じて判断された出力Pとが合計される。
合計器152の出力は、(上で与えられた式により)求められる変化ΔT20を得るために、乗算器154内で1/(m20.C20)により乗算される。
乗算器154の出力(変化ΔT20)は、合計器156により現在値T20に加算される。これにより、合計器156の出口で、ロッド20の温度T20の新しい現在の評価値を得ることができる。この値は、次の反復でユニット106により使用されることになる(この目的のためにリターダ116を通過した後)。
同様に、モジュール38は、以下のように、反復時に現在の温度値T(入口で受け取られる)、T22、T24に基づき、本体22の温度T22の変化ΔT22を判断する。
減算器120は、現在値T22をユニット102より受け取り、その値を入口で受け取った現在値Tから減算する。同様に、減算器122は、現在値T22をユニット102より受け取り、その値をユニット104より受け取った現在値T24から減算する。減算器120、122により生成された値は、それぞれ乗算器124内でh.Sにより乗算されるか、乗算器126内でh.Sにより乗算され、その後合計器128により合計される。合計器128の出力は、(上に与えられた式により)求められる変化ΔT22を得るために、乗算器130内で1/(m22.C22)により乗算される。
乗算器130の出力(変化ΔT22)は、合計器132により現在値T22に加算される。これにより、合計器132の出口で、本体22の温度T22の新しい現在の評価値を得ることができる。この値は、次の反復でユニット102により使用されることになる(この目的のためにリターダ112を通過した後)。
モジュール38は、以下のように、反復過程(ここでは1秒間)に現在の温度値T20、T22、T24に基づき、ワックス24の温度T24の変化ΔT24を判断する。ここで、使用される温度T20およびT22は、上述したようにまさに計算された温度である。
減算器134は、現在値T24をユニット104より受け取り、その値を合計器132で受け取った(まさに計算されたような)現在値T22から減算する。同様に、減算器136は、現在値T24をユニット104より受け取り、その値を合計器156より受け取った(まさに計算されたような)現在値T20から減算する。減算器134、136により生成された値は、それぞれ乗算器138内でh.Sにより乗算されるか、乗算器140内でh.Sにより乗算され、その後合計器142により合計される。合計器142の出力は、(上で与えられた式にしたがって)求められる変化ΔT24を得るために、乗算器144内で1/(m24.C24)により乗算される。
乗算器144の出力(変化ΔT24)は、合計器146により現在値T24に加算される。これにより、合計器146の出口で、ワックス24の温度T24の新しい現在の評価値を得ることができる。この値は、次の反復でユニット104により使用されることになる(この目的のためにリターダ114を通過した後)。
また、温度T24の新しい現在の評価値は、ワックスの温度の値とサーモスタットのコースの値を結び付ける上述した対応テーブルに基づき、ワックスの温度値をサーモスタットのコース値Lに変換するために、ユニット110の入口で伝達される。
よってサーモスタット4のコース値Lの推定が各反復で得られる。
図6は、被制御サーモスタットおよびエンジンにおいて冷却システムで発生する熱交換を示す。
図1でわかるように、エンジンを確実に冷却する目的でエンジン2に入ってそのエンジンを通過する冷却液の流れは、エアヒータ(および場合によってはターボチャージャ)の出口における流れQと、サーモスタットのコースLに依存するサーモスタットの出口における流れQ(L)との合計である。
エンジンにより与えられる発熱量P(C,N)に起因する、この冷却液の流れのエンジンでの再加熱により、冷却液の温度が入口における値Tから出口における値Tに上昇する。これは、次の式によって解釈される。
P(C,N)=k.[Q+Q(L)].(T−T
ここで、kは、冷却液の一定の特性である(k=ρ.C、ρは冷却液の体積容量、Cは冷却液の比熱容量または比熱)。
P(C,N)の形式の式により示されるように、エンジンにより付えられる発熱量は、負荷Cおよび速度Nにより定義されるエンジンの動作点に依存することに留意する必要がある。
たとえば、現在説明しているように、これらの考慮事項を使用してエンジンの入口における冷却液の温度Tを評価し、次いで被制御サーモスタット4における冷却液の温度Tを上述した評価モジュール36を利用して評価することが提案される。
よって図7は、被制御サーモスタットにおける冷却液の温度Tを評価する例示的モジュールを示す。
この評価モジュールは、入口で、サーモスタット4のコースを表す情報L(ここでは、評価モジュール38を利用して判断される。評価モジュール38の一例は、図4a、図4b、および図5を参照して説明したとおり)と、エンジンの動作点に関する情報、ここでは負荷Cおよびエンジン速度N(たとえば、エンジン制御ユニットつまりECUにより提供される)と、エンジンの出口における、ここでは温度センサ10により測定される冷却液の温度Tとを受け取る。
図7のモジュールを実装する処理ユニットは、負荷Cおよびエンジン速度Nに応じてエンジンにより冷却液に伝達される出力P(C,N)のマッピングを格納する。このマッピングは、それぞれがC、Nの値ペアに関連付けられた、エンジンにより冷却液に伝達される出力値Pを示すテーブルである。
この処理ユニットは、それぞれがコースLの考えられるさまざまな値に関連付けられた、サーモスタットを通過する冷却液の流れの複数の値Q(L)をさらに格納する。
よって、上述したように受け取られた情報に基づき、サブモジュール70は、任意の瞬間において、処理ユニットのメモリを読み取ることにより、入口で受け取られたコース値Lに関連付けられた流れQ(L)と、入口で受け取られた負荷Cおよびエンジン速度Nの値に関連付けられた出力P(C,N)とを判断する。
よってサブモジュール70は、すべての時点tで、図6を参照しながら上述したモデルを使用して、エンジンの入口における冷却液の温度T(t)を評価する。
(t)=T−P(C,N)/(k.[Q+Q(L)]
サブモジュール70により判断された温度情報T(t)は、リターダ72、減算器73(リターダ72の出力も受け取る)、および合計器76に適用される。この合計器はさらに、減算器73の出力を、乗算器75での定数bによる乗算の後に受け取る。
合計器76の出力は、定数aの減算器78に適用される。よって減算器78は、出口で、サーモスタット4における冷却液の温度Tの推定値を生成する。この推定値は、すべての時点で、次の値を有する。
=T(t)−a+b.[T(t)−T(t−1)]
よって、上述した要素72、73、75、76、および78の配置は、エンジン2の入口における冷却液の温度Tの推定値に基づいてサーモスタット4における冷却液の温度Tの推定値を判断するサブモジュール71を形成する。
このサブモジュール71で、aおよびb.[T(t)−T(t−1)]の項により温度T(t)に適用された修正により、サーモスタットが冷却液回路においてエンジンの入口のわずかに上流に設けられているという事実と、エンジンの入口における温度がサーモスタットからの冷却液とエアヒータからの冷却液の組み合わせに起因するという事実とを考慮することが可能となる。
定数aおよびbは、事前のテストにより判断され、図7のモジュールを実装する処理ユニットに格納され得る。本明細書で説明される実施形態では、たとえば、a=4およびb=15(℃またはKで表される温度の場合)である。
考えられる変形によると、エアヒータにより水から取り出された熱パワーに応じて、パラメータaおよびbを可変にすることが考えられる。事前のテスト時に、パラメータaおよびbは、この場合、車両の客室のさまざまな加熱出力に対して判断される。動作時には、値aおよびbがすべての時点において加熱出力(たとえば、客室の加熱を管理するモジュールから受け取られる専用の情報により示されるように)に応じて判断される。
以下の説明では、エンジンの入口における冷却液の温度Tの評価に応じたサーモスタットにおける冷却液の温度Tの評価の計算は、さまざまな操作を実行する機能モジュールの形式で提示される。実際には、これらの操作は、図7のモジュールを実装する処理ユニットによるプログラムの実行により実行され得る。

Claims (8)

  1. 自動車の駆動エンジン(2)を冷却する回路を循環する冷却液の現時点の温度(TE)を推定する方法であって、
    a)前記冷却回路の第1のパイプを循環する前記冷却液の現時点の温度(TS)を測定するステップと、
    b)前記エンジン(2)の動作パラメータを表す少なくとも1つの情報(C、N)を取得するステップと、
    c)前記第1のパイプから独立した、前記冷却回路の第2のパイプを循環する前記冷却液の現時点の温度(TE)を、ステップa)で測定された前記温度(TS)と、ステップb)で取得された前記情報(C、N)とにより推定するステップと
    を含み、
    前記第2のパイプが、ラジエータ(6)に接続され、前記第2のパイプと前記ラジエータとの間にサーモスタット(4)が配置され、前記方法が、前記サーモスタット(4)における前記冷却液の温度(T4)を、前記第2のパイプで推定された前記温度(TE)に基づいて推定するステップを含むことを特徴とする方法。
  2. 前記第1のパイプと、前記第2のパイプとが、前記冷却回路を前記エンジン(2)の内部冷却回路に接続するパイプである、請求項1に記載の方法。
  3. 前記サーモスタット(4)における前記温度(T4)が、前記サーモスタット(4)における前記温度(T4)を推定する前記ステップを実装する処理ユニットに格納された少なくとも1つの係数(a、b)を利用した修正により、前記第2のパイプで推定された前記温度(TE)に基づいて得られる、請求項1または2に記載の推定方法。
  4. 前記第2のパイプにエアヒータ(8)が接続され、前記サーモスタットにおける前記温度(T4)が、前記エアヒータの加熱出力により判断される少なくとも1つの係数を利用した修正により、前記第2のパイプで推定された前記温度(TE)に基づいて得られる、請求項1または2に記載の推定方法。
  5. エンジン(2)を冷却する回路と、前記冷却回路の第1のパイプを循環する冷却液の現時点の温度(TS)を検知するセンサ(10)とを備えた、自動車の駆動エンジン(2)を冷却するシステムであって、
    前記エンジンの動作パラメータを表す少なくとも1つの情報(C、N)を取得するモジュール(30)と、
    前記第1のパイプから独立した、前記冷却回路の第2のパイプを循環する前記冷却液の現時点の温度(TE)を、前記センサにより測定された現時点の温度(TS)と、前記取得モジュールにより取得された前記情報(C、N)とにより推定するモジュール(70)と
    を備え
    前記第2のパイプが、ラジエータ(6)に接続され、前記第2のパイプと前記ラジエータとの間にサーモスタット(4)が配置され、前記システムが、前記サーモスタット(4)における前記冷却液の温度(T4)を、前記第2のパイプで推定された前記温度(TE)に基づいて推定するモジュール(71)を備えることを特徴とするシステム。
  6. 前記第1のパイプと、前記第2のパイプとが、前記冷却回路を前記エンジン(2)の内部冷却回路に接続するパイプである、請求項に記載の冷却システム。
  7. 前記サーモスタット(4)における前記温度(T4)を推定する前記モジュール(71)が、前記サーモスタット(4)における前記温度(T4)を推定する前記モジュールを実装する処理ユニットに格納された少なくとも1つの係数(a、b)を利用した修正により、前記第2のパイプで推定された前記温度(TE)に基づいて、前記サーモスタット(4)における前記温度(T4)を判断するように設計された、請求項5または6に記載の冷却システム。
  8. 前記第2のパイプにエアヒータ(8)が接続され、前記サーモスタット(4)における前記温度(T4)を推定する前記モジュール(71)が、前記エアヒータ(8)の加熱出力により係数を判断し、前記係数を利用した修正により、前記第2のパイプで推定された前記温度(TE)に基づいて、前記サーモスタットにおける前記温度(T4)を判断するように設計された、請求項5または6に記載の冷却システム。
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