JP6551999B2 - ユーザの移動対象物を推定する装置、プログラム及び方法 - Google Patents

ユーザの移動対象物を推定する装置、プログラム及び方法 Download PDF

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Description

本発明は、ユーザが所持する携帯端末における通信履歴を用いて、そのユーザの行動を推定する技術に関する。
スマートフォンやタブレットのような携帯端末は、GPS(Global Positioning System)や加速度センサ等の測位機能を搭載している。携帯端末が、その位置情報を履歴としてサービス事業者のサーバへ送信することによって、そのサーバは、ユーザの現在位置における、移動速度や滞在時間のような行動履歴を導出することができる。
これに対し、携帯端末が、GPSのような測位機能やそのアプリケーションを常時又は定期的に起動させることは、電池の充電量の消費を早めることとなる。また、各携帯端末が位置情報をサーバへ送信するために、携帯端末から発信する通信パケット量の増大や、それら通信パケットによるネットワークの輻輳を招く恐れもある。
従来、通信事業者側として、通信設備装置によって取得可能な、各携帯端末が配下となる基地局の位置情報を用いて、ユーザの有意圏を推定する技術がある(例えば特許文献1参照)。この技術によれば、携帯端末の測位機能を起動させる必要がない。但し、基地局の位置情報だけでは、空間的粒度が粗く、且つ、時間間隔が一定でないという不都合な点もある。そのために、この技術によれば、各携帯端末について、多数の基地局の位置情報をクラスタリングして滞在/移動を判定している。その結果、「滞在」位置の精度が低くなってしまう。
また、通信事業者側として、携帯端末が配下となる基地局の位置情報の履歴に対して、「Leader Algorithm」と称される凝集型クラスタリング方法を用いて、有意圏を推定する技術もある(例えば非特許文献1参照)。
更に、通信事業者側として、各携帯端末における基地局の切り替わり回数に対して上限値(例えば3回)を設定し、その上限値を超えない一連の時間帯を「滞在」と判定する技術もある(例えば非特許文献2参照)。
更に、通信事業者側として、時系列の通信ログを所定の時間窓に区分し、時間窓毎に複数の基地局の位置情報における確率分布に基づいて、滞在/移動を判定する技術もある(例えば特許文献2参照)。「滞在」と判定された場合、各時間窓における複数の位置情報の重心を代表点とし、代表点と距離が近い集合にクラスタリングする。そのクラスタから得られた位置を、滞在位置とする。
更に、通信ログから、滞在位置を判定する技術もある(例えば非特許文献3参照)。この技術によれば、時系列の通信ログの位置情報が、連続して閾値Dの範囲外となる場合、最初に閾値Dの範囲外となった通信ログの直前までを、同一のクラスタとする。但し、閾値Dの範囲外となる通信ログが連続して現れても、所定数を超える前にその直前のクラスタに含まれる通信ログが生じた場合、閾値Dの範囲外である通信ログは外れ値として扱う。また、連続して異なるクラスタが生じた場合でも、クラスタの中心間の距離がD/3以内であれば、これらのクラスタを同一のクラスタとみなす。そして、クラスタの重心を、滞在位置とする。
更に、滞在と判定された通信ログが発生した時刻から、所定時間mintimeだけ遡った時間範囲に含まれる全通信ログとの距離を算出し、各通信ログとの距離が閾値Dの範囲内であれば、同一の「滞在」であると判定する技術がある(例えば非特許文献4参照)。ここで、同一の滞在と判定された場合、各通信ログ間の距離を総当りで求め、合計距離が最小となる通信ログの場所を「滞在位置」とする。また、それ以降に発生した通信ログについては、滞在位置との距離がD/2以内であれば、同一の滞在位置とする。一方で、この条件を満たさなければ、その直前の通信ログまでを「滞在」とし、新たな通信ログを開始点として順次に通信ログを処理する。
前述したような滞在/移動を判定する技術とは別に、通信ログから、ユーザが搭乗しているであろう移動対象物(歩行、自転車、バス、電車等)を推定する技術もある(例えば特許文献3参照)。この技術によれば、通信事業者側として、接続基地局の遷移から算出した移動確率、移動距離及び移動時間と、移動対象物毎の平均速度及び標準偏差とを比較して、移動対象物を推定する。
また、X秒間隔で位置を取得し、Y(X<Y)秒毎に平均速度、最高速度、最高加速度を算出することによって、ユーザの移動対象物を推定する技術もある(例えば特許文献4参照)。この技術によれば、平均速度から滞在/移動を判定し、最高速度から自転車か又は高速乗車物する。ここで、高速乗車物と判定された場合、最高加速度から、乗用車か又は鉄道かを判定する。
特開2012−85095号公報 特開2014−116808号公報 特開2012−272316号公報 特開2010−19811号公報
S. Isaacman、R. Becker、R. Caceres、S.G. Kobourov、M. Martonosi、J. Rowland、and A. Varshavsky、「Identifying Important Places in People's Lives from Cellular Network Data」、Proc. of the 9th International Conference on Pervasive Computing、pp.133-151、2011 M.A. Bayir、M. Demirbas、and N. Eagle、「Mobility profiler: A framework for discovering mobility profiles of cell phone users」、Proc. of the International Conference on Pervasive and Mobile Computing、vol.6、no.4、pp.435--454、2010 J. H. Kang、W. Welbourne、B. Stewart, G. Borriello、「Extracting places from traces of locations」、ACM SIGMOBILE Mobile Computing and Communications Review、vol.9、no.3、July 2005 J. Liu、O. Wolfson、H. Yin、「Extracting Semantic Location from Outdoor Positioning Systems」、Proc. of the 7th International Conference on Mobile Data Management (MDM 2006)、pp.73、2006
非特許文献1及び特許文献1に記載された技術によれば、滞在地間を移動する際に発生する基地局の変化が、滞在位置の精度に影響する。
また、特許文献2及び非特許文献3、4に記載の技術によれば、「滞在」でない場合に「移動」状態としているに過ぎず、移動速度や移動距離を何ら考慮していない。
更に、非特許文献2に記載の技術によれば、位置情報を考慮していないので、移動中に通信を発生させない携帯端末に対しては、移動前の滞在地と移動後の滞在地と区別することができない。また、狭い範囲に基地局が密に配置されている場合、滞在時間を過度に細かく分割してしまう。
更に、特許文献2に記載された技術によれば、時間窓毎に、滞在の条件を満たす複数の基地局の位置情報が存在する場合、全ての基地局を利用した測位を実施して、滞在に係る位置を一箇所に集約させている。その結果、1つの時間窓に含まれる複数の基地局の間を携帯端末が移動した際に、滞在と判定する場合もある。
更に、特許文献2、3及び非特許文献3、4に記載の技術によれば、滞在/移動の判定基準として、距離を用いている。この距離が長いほど移動と判定され難く(滞在と判定され易く)、移動と判定する精度がより高くなる(滞在との判定結果の精度がより低くなる)。また、当該距離が短いほど、移動と判定がされ易く、移動と判定する精度がより低くなる。従って、これらの技術では、滞在及び移動がバランスよく判定可能となる距離を1つ決定した上で、滞在/移動を判定している。
ここで、特許文献3及び4に記載の技術によれば、ユーザの移動対象物を推定するために、所定時間範囲で移動した距離に応じて算出された速度や加速度を用いている。ユーザの位置の「滞在/移動」までは判定しない。そのために、同一の移動対象物であっても、短時間で滞在/移動を繰り返す移動対象物と、長時間移動する移動対象物とを区別して判定することとなる。例えば移動対象物「電車」であっても、「普通」電車は、平均的速度に注目すると、移動対象物「自動車」と判定される場合も想定できる。
特に、特許文献4に記載の技術によれば、速度ができる限り正確であることを要する。そのために、基地局の位置情報のように、空間的粒度が粗く且つ時間間隔が一定でない位置情報の通信ログでは、移動対象物を推定することは難しい。
例えば、基地局間距離2kmで疎に配置されたエリアにあって、時速60kmで走行する移動対象物に搭乗しているユーザの携帯端末が、30秒に1回、通信するとする。ここで計測される速度とは、前後の通信ログにおける基地局位置及び時刻差から算出したものである。携帯端末と基地局との間の周辺環境によっては、接続される基地局も変化し、正確な速度を算出することができない。
そこで、本発明は、空間的粒度が粗く且つ時間間隔が一定でない位置情報であっても、ユーザ所持の携帯端末の滞在/移動を考慮して、移動対象物を推定することができる装置、プログラム及び方法を提供することを目的とする。
本発明によれば、携帯端末を所持したユーザの移動対象物を推定する装置であって、
携帯端末毎に、時刻及び位置情報を対応付けた複数の通信ログを蓄積した通信履歴蓄積手段と、
通信ログ毎に、当該通信ログを含む所定の固定時間窓について、位置情報及び経過時間に基づく第1の移動速度を算出する第1の移動速度算出手段と、
通信ログ毎に、固定時間窓よりも所定条件だけ過去時間を長く設定した変動時間窓について、位置情報及び経過時間に基づく第2の移動速度を算出する第2の移動速度算出手段と、
移動対象物毎に、第1の移動速度の範囲と、第2の移動速度の範囲とが対応付けられた移動対象物参照テーブルと、
移動対象物参照テーブルを用いて、第1の移動速度及び第2の移動速度の両方が含まれる移動対象物を選択する移動対象物推定手段と
を有することを特徴とする。
本発明の装置における他の実施形態によれば、
移動対象物参照テーブルは、移動対象物毎に、第1の移動速度と第2の移動速度との間における速度差の範囲又は比率の範囲が対応付けられており、
移動対象物推定手段は、第1の移動速度及び第2の移動速度のいずれか一方が含まれないために移動対象物を選択できない場合、移動対象物参照テーブルを用いて、第1の移動速度と第2の移動速度との間の速度差の範囲又は比率の範囲が含まれる移動対象物を選択することも好ましい。
本発明の装置における他の実施形態によれば、
固定時間窓は、判定対象時刻の通信ログを中心として、所定時間前後の通信ログを含み、
変動時間窓は、少なくとも、固定時間窓における最新時刻の通信ログまでを含むことも好ましい。
本発明の装置における他の実施形態によれば、
位置情報は、携帯端末がアクセスした基地局の位置情報であり、
通信ログは、携帯端末が広域通信事業者網にアクセスする毎に、通信設備装置によって収集された時刻及び位置情報であることも好ましい。
本発明の装置における他の実施形態によれば、
変動時間窓に複数の基地局の位置情報が含まれた際に、移動対象物推定手段が機能するように制御する推定タイミング制御手段と
を更に有することも好ましい。
本発明の装置における他の実施形態によれば、
位置情報は、携帯端末に搭載された測位機能によって計測されたものであり、
通信ログは、携帯端末から受信した通信に係る時刻及び位置情報である
ことも好ましい。
本発明の装置における他の実施形態によれば、
第2の移動速度算出手段は、通信ログ毎に、
変動時間窓に含まれる通信ログ数、現時刻における位置情報から所定距離以内となる位置情報を含むログ数を除算した滞在移動割合を算出し、
滞在移動割合が所定割合以上である場合に、「滞在」と判定すると共に、次時刻の変動時間窓は、現時刻の変動時間窓を含むように過去時間を長く設定し、
それ以外の場合に、「移動」と判定すると共に、次時刻の変動時間窓を固定時間窓に設定することも好ましい。
本発明の装置における他の実施形態によれば、
第1の移動速度算出手段及び第2の移動速度算出手段は、固定時間窓又は変動時間窓の中で、最長距離となる第1の位置情報と第2の位置情報とを選択し、
第1の位置情報と第2の位置情報との間の距離を、第1の位置情報を検知した第1の時刻と第2の位置情報を検知した第2と時刻との間の時間又は時間窓の範囲で除算して移動速度を算出する
ことも好ましい。
本発明の装置における他の実施形態によれば、
第1の移動速度算出手段及び第2の移動速度算出手段は、固定時間窓又は変動時間窓における最古時刻の位置情報と最新時刻の位置情報との間の距離を、当該時間窓の範囲で除算して移動速度を算出する
ことも好ましい。
本発明によれば、携帯端末を所持したユーザの移動対象物を推定する装置に搭載されたコンピュータを機能させるプログラムであって、
携帯端末毎に、時刻及び位置情報を対応付けた複数の通信ログを蓄積した通信履歴蓄積手段と、
通信ログ毎に、当該通信ログを含む所定の固定時間窓について、位置情報及び経過時間に基づく第1の移動速度を算出する第1の移動速度算出手段と、
通信ログ毎に、固定時間窓よりも所定条件だけ過去時間を長く設定した変動時間窓について、位置情報及び経過時間に基づく第2の移動速度を算出する第2の移動速度算出手段と、
移動対象物毎に、第1の移動速度の範囲と、第2の移動速度の範囲とが対応付けられた移動対象物参照テーブルと、
前記移動対象物参照テーブルを用いて、第1の移動速度及び第2の移動速度の両方が含まれる移動対象物を選択する移動対象物推定手段と
してコンピュータを機能させることを特徴とする。
本発明によれば、携帯端末を所持したユーザの移動対象物を推定する装置の移動対象物推定方法であって、
前記装置は、
携帯端末毎に、時刻及び位置情報を対応付けた複数の通信ログを蓄積した通信履歴蓄積部と、
移動対象物毎に、第1の移動速度の範囲と、第2の移動速度の範囲とが対応付けられた移動対象物参照テーブルと
を有し、
前記装置は、
通信ログ毎に、当該通信ログを含む所定の固定時間窓について、位置情報及び経過時間に基づく第1の移動速度を算出すると共に、前記固定時間窓よりも所定条件だけ過去時間を長く設定した変動時間窓について、位置情報及び経過時間に基づく第2の移動速度を算出する第1のステップと、
前記移動対象物参照テーブルを用いて、第1の移動速度及び第2の移動速度の両方が含まれる移動対象物を選択する第2のステップと
を有することを特徴とする法。
本発明の装置、プログラム及び方法によれば、空間的粒度が粗く且つ時間間隔が一定でない位置情報であっても、ユーザ所持の携帯端末の滞在/移動を考慮して、移動対象物を推定することができる。
携帯端末を所持したユーザが搭乗している移動対象物の滞在/移動を表す説明図である。 本発明における通信設備装置の機能構成図である。 通信設備装置に蓄積された携帯端末の通信ログを表す説明図である。 基地局位置情報を併合した、通信履歴蓄積部に蓄積された通信ログを表す説明図である。 第1の移動速度算出部の固定時間窓を表す説明図である。 固定時間窓の遷移を表す説明図である。 第2の移動速度算出部の変動時間窓を表す説明図である。 変動時間窓の遷移を表す説明図である。 本発明における移動対象物参照テーブルを表す説明図である。 移動対象物推定部を推定タイミング制御部によって制御した説明図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。
図1は、携帯端末を所持したユーザが搭乗している移動対象物の滞在/移動を表す説明図である。
図1によれば、携帯端末2を所持したユーザは、徒歩を含めて、電車やバス、自動車、自転車のような移動対象物に乗車/降車し、滞在/移動を繰り返している。携帯端末2としては、スマートフォンやタブレット、携帯電話機、ウェアラブルデバイスのようなものである。図1によれば、携帯端末2を所持するユーザは、自宅、A駅、B駅及び勤務先で「滞在」状態となり、これら「滞在」状態の間を、移動対象物への搭乗によって「移動」状態でつながっている。尚、携帯端末2は、どの位置にあっても、いずれかの基地局3と通信することができる。
広域無線通信網(携帯電話網)に配置された各基地局3は、自らの配下にある携帯端末2毎に、通信ログを取得する。通信ログは、通信が発生した時刻(日時刻)の履歴である。「時刻」は、通話や、メール送受信、Webサイトへのアクセス、インストールされたアプリケーションとサーバとの間の通信、アプリケーションやコンテンツのアップ/ダウンロードのように様々な通信で記録される。広域無線通信網は、通信事業者によって運用されており、LTE(Long Term Evolution)、WiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)又は3G(3rd Generation)等の無線系アクセスネットワークである。そして、これら通信ログは、通信事業者によって運用管理されている通信設備装置1へ収集される。
図2は、本発明における通信設備装置の機能構成図である。
本発明の通信設備装置1は、携帯端末2を所持したユーザの移動対象物を推定することができる。勿論、本発明における移動対象物を推定する装置は、広域無線通信網の通信設備装置1であることを要件とするものではなく、少なくとも時系列の通信ログを蓄積した装置であればよい。
図2の通信設備装置1によれば、通信履歴蓄積部101と、第1の移動速度算出部111と、第2の移動速度算出部112と、移動対象物参照テーブル102と、移動対象物推定部12と、推定タイミング制御部13とを有する。これら機能構成部は、通信設備装置に搭載されたコンピュータを機能させるプログラムを実行することによって実現される。また、これら機能構成部の処理の流れは、装置の移動対象物推定方法としても理解できる。
[通信履歴蓄積部101]
通信履歴蓄積部101は、携帯端末毎に、時刻及び位置情報を対応付けた複数の通信ログを蓄積したものである。
図3は、通信設備装置に蓄積される携帯端末の通信ログを表す説明図である。
通信ログとは、端末ID(IDentifier)毎に、時刻及び基地局IDを時系列順に並べたものである。
通信ログ[端末ID,時刻,基地局ID]
「時刻」とは、通信の接続開始時又は切断時のいずれであってもよい。尚、通信ログとして、端末と基地局との間の電波信号強度(RSSI)や往復遅延時間(RTD)等の無線品質情報を更に対応付けたものであってもよい。
基地局IDは、その基地局IDに基づく緯度経度であってもよいし、端末の測位機能(例えばGPS)によって取得された緯度経度であってもよい。
<基地局IDに基づく緯度経度>
位置情報は、携帯端末2がアクセスした基地局3の緯度経度である。この通信ログは、携帯端末2が広域通信事業者網にアクセスした際に、通信設備装置1によって記録されるものである。そのために、従来技術としても前述したように、携帯端末が自らの測位機能に基づく位置情報を、通信設備装置1へ送信する必要もない。
基地局IDとした位置情報は、空間的粒度が粗く且つ時間間隔が一定でないものとなる。ここで、「空間的粒度が粗く」とは、位置情報の間の実空間での(地理的な)距離が比較的長いことを意味する。また、「時間間隔が一定でない」とは、位置情報に対応付けられた時刻の間の時間間隔が通信タイミングに依存してばらついていることを意味する。
<携帯端末の測位機能(GPS)に基づく緯度経度>
位置情報は、携帯端末に搭載された測位機能によって計測されたものである。この通信ログは、携帯端末2自らが、その位置情報を、通信設備装置1へ送信する必要がある。
図3によれば、端末aが、基地局001から003までハンドオーバしながら、移動している。ここで、基地局001<->002間の距離、基地局002<->003間の距離は、2kmであるとする。このとき、端末aが基地局001から002へハンドオーバした場合、基地局001<->002間の距離と、通信ログの時間との関係から、移動速度を算出することができる。
端末aについて、以下のような通信ログが記録されている。
ログ1[端末a、12:10:00、基地局001]
ログ2[端末a、12:10:30、基地局001]
ここでは、端末a自体は、移動しているが、通信している基地局001が変化していない。そのために、移動速度は0kmと算出される。
ログ3[端末a、12:11:00、基地局001]
ログ4[端末a、12:11:30、基地局002]
ここでは、端末aの移動によって、30秒の間に、通信している基地局001から基地局002へ変化している。また、基地局001と基地局002との間の距離は、2kmである。そのために、以下の式によって、移動速度240km/hと算出される。
2km/h / (30秒/3600秒) = 240km/h
図3の通信ログによれば、基地局変化時には240km/hで移動し、基地局同一時には0kmで停止していると記録されることとなる。ここでの移動速度は、比較的長時間で平均化することによって、実態に近い移動速度を得ることができる。
図4は、基地局位置情報を併合した、通信履歴蓄積部に蓄積された通信ログを表す説明図である。
図4によれば、基地局位置情報が別途記憶されている。これは、基地局ID毎に、当該基地局の緯度経度を対応付けたものである。図4によれば、例えば基地局001の位置情報は、緯度37.21度及び経度139.31であることが理解できる。尚、基地局位置情報は、通信設備装置1内に予め保持されたものであってもよいし、各基地局から受信するものであってもよい。
通信ログに基地局IDが含まれている場合、その基地局IDに基地局の緯度経度をマージして記録する。例えば図3の通信ログに、図4の基地局位置情報を対応付ける。
図4によれば、以下のように位置情報が対応付けられる。
ログ1[端末a、2014/7/31 20:11、位置情報37.21, 139.31]
ログ2[端末a、2014/7/31 20:12、位置情報37.22, 139.32]
・・・・・
[第1の移動速度算出部111]
第1の移動速度算出部111は、通信ログ毎に、その通信ログを含む所定の固定時間窓について、位置情報及び経過時間に基づく第1の移動速度を算出する。
図5は、第1の移動速度算出部の固定時間窓を表す説明図である。
図6は、固定時間窓の遷移を表す説明図である。
「固定時間窓」は、判定対象時刻(判定対象となる現時刻)の通信ログを中心として、所定時間前後の通信ログ(判定対象通信ログ)を含んだものである。
固定時間窓における「所定時間前」及び「判定対象時刻」は、図6によれば、例えば3分と設定している。この場合、判定対象時刻(現時刻)の通信ログを中心として、前後に3分、即ち6分間(判定対象時間)における通信ログ(判定対象通信ログ)を、固定時間窓とする。固定時間窓の場合、図6のように、判定対象時刻が進行すると共に、前後3分間の同じ時間窓(固定時間窓)で進行していく。
図5によれば、通信ログNo.1〜No.15の各々について、固定時間窓における判定対象通信ログが矢印で表されている。この固定時間窓毎に、移動速度が算出される。
第1の移動速度算出部111は、固定時間窓毎に、第1の移動速度を算出する。ここで、最長距離に基づく移動速度、又は、最長時間に基づく移動速度のいずれかの移動速度が算出される。
<最長距離に基づく移動速度>
固定時間窓の中で、最長距離となる第1の位置情報及び第2の位置情報を選択する。そして、第1の位置情報と第2の位置情報との間の距離を、第1の位置情報を検知した第1の時刻と、第2の位置情報を検知した第2と時刻との間の時間、又は、時間窓の範囲で除算して、移動速度を算出する。
第1の移動速度=|第1の位置情報−第2の位置情報|
/|第1の時刻−第2の時刻|又は|時間窓の範囲|
(例:図5の通信ログNo.6)
判定対象時刻の基地局002からみて、固定時間窓には基地局001、004が含まれる。この場合、最長距離となる基地局002<->004が選択される。この最長距離を、基地局002を検知した第1の時刻(20:16)と、基地局004を検知した第2の時刻(20:18)との間の時間又は時間窓の範囲で除算して、第1の移動速度を算出する。尚、最長距離となる基地局が複数含まれている場合、最も時間が短い組み合わせを選択することも好ましい。
(例:図5の通信ログNo.8)
判定対象時刻の基地局004からみて、固定時間窓には基地局001、002、005、006が含まれる。この場合、最長距離となる基地局002<->006が選択される。このとき、基地局002を検知した第1の時刻(20:16)と、基地局006を検知した第2の時刻(20:20)との間の時間で除算して、第1の移動速度を算出する。
<最長時間に基づく移動速度>
最古時刻の位置情報と最新時刻の位置情報との間の距離を、当該時間窓の範囲で除算して移動速度を算出する。
第1の移動速度=|最古時刻の位置情報−最新時刻の位置情報|
/|最古時刻−最新時刻|又は|固定時間窓の範囲|
(例:図5の通信ログNo.7)
判定対象時刻の基地局001からみて、固定時間窓には基地局002、004、005が含まれる。この場合、最古時刻の基地局001の位置情報と、最新時刻の基地局005の位置情報との間の距離を、基地局001を検知した第1の時刻(20:15)と、基地局005を検知した第2の時刻(20:19)との間の時間で除算して、第1の移動速度を算出する。
(例:図5の通信ログNo.8)
判定対象時刻の基地局004からみて、固定時間窓には基地局001、002、005、006が含まれる。この場合、最古時刻の基地局002の位置情報と、最新時刻の基地局006の位置情報との間の距離を、基地局002を検知した第1の時刻(20:16)と、基地局006を検知した第2の時刻(20:20)との間の時間で除算して、第1の移動速度を算出する。
[第2の移動速度算出部112]
第2の移動速度算出部112は、通信ログ毎に、固定時間窓よりも所定条件だけ過去時間を長く設定した変動時間窓について、位置情報及び経過時間に基づく第2の移動速度を算出する。
図7は、第2の移動速度算出部の変動時間窓を表す説明図である。
図8は、変動時間窓の遷移を表す説明図である。
「変動時間窓」は、少なくとも、固定時間窓における最新時刻の通信ログまでを含んだものである。即ち、判定対象通信ログについて、変動時間窓の最新時刻は、固定時間窓の最新時刻と同じである。一方で、変動時間窓の最古時刻は、固定時間窓の最古時刻と同じか、又は、固定時間窓の最古時刻よりも所定条件だけ過去に長く設定される。
第2の移動速度算出部112は、以下のように実行して、第2の移動速度を算出する。
<S0:変動時間窓のリセット>
<S1:変動時間窓の滞在/移動の判定>
<S2:変動時間窓の第2の移動速度の算出>
<S0:変動時間窓のリセット>
第2の移動速度算出部112は、最初の変動時間窓では、固定時間窓と同じ時間窓にリセットする。
<S1:変動時間窓の滞在/移動の判定>
第2の移動速度算出部112は、変動時間窓に含まれる通信ログ数で、現時刻における位置情報から所定距離以内となる位置情報を含むログ数を除算した「滞在移動割合」を算出する。
「所定距離」とは、滞在とみなせる程度の位置情報(例えば基地局位置情報)の距離であって、以下の実施形態では例えば5kmと設定する。
そして、第2の移動速度算出部112は、滞在移動割合が所定割合以上である場合、「滞在」と判定すると共に、次時刻の変動時間窓は、現時刻の変動時間窓を含むように過去時間を長く設定する。
一方で、滞在移動割合が所定割合よりも低い場合、「移動」と判定すると共に、次時刻の変動時間窓を固定時間窓に設定する。
ここで、滞在移動割合に対する所定割合は、例えば1と設定することもできる。即ち、変動時間窓の中で1回でも、移動と判定された場合、「移動」と判定する。即ち、滞在移動割合が低いほど、「移動」の度合いがより高いと判断することができる。変動時間窓によって導出される滞在移動割合は、空間的粒度が粗く且つ時間間隔が一定ではない位置情報に基づく通信ログであっても、ユーザの滞在移動状態を判定することができる。
尚、変動時間窓の中に、他の通信ログが全く含まれない場合、携帯端末2のユーザの状態は「滞在」であると判定することが好ましい。
図7についても、図5と同様に、通信ログNo.1〜No.15の各々について、変動時間窓における判定対象通信ログが矢印で表されている。
(例:図7の通信ログNo.3)
変動時間窓には、判定対象通信ログNo.1、No.2、No.4、No.5が含まれる。判定対象通信ログに係る基地局001、002はいずれも、通信ログNo.3に係る基地局003の位置から判定距離以内に位置する。
即ち、判定対象通信ログに含まれる4個の基地局のうち、判定距離以内に位置するものは4個となる。
その結果、判定対象通信ログNo.3について、滞在移動割合は1(=4/4)となり、携帯端末2のユーザの状態は「滞在」と判定される。
そして、次時刻の変動時間窓は、現時刻の変動時間窓を含むように過去時間を長く設定する。
(例:図7の通信ログNo.5)
変動時間窓には、判定対象通信ログNo.1、No.2、No.3、No.4、No.6、No.7が含まれる。判定対象通信ログに係る基地局002、003はいずれも、通信ログNo.5に係る基地局001の位置から判定距離以内に位置する。
即ち、判定対象通信ログに含まれる6個の基地局の位置のうち、判定距離以内に位置するものは6個となる。
その結果、判定対象通信ログNo.5について、滞在移動割合は1(=6/6)となり、携帯端末2のユーザの状態は「滞在」と判定される。
そして、次時刻の変動時間窓は、現時刻の変動時間窓を含むように過去時間を長く設定する。
(例:図7の通信ログNo.6)
変動時間窓には、判定対象通信ログNo.1、No.2、No.3、No.4、No.5、No.7、No.8が含まれる。判定対象通信ログに係る基地局001、003はいずれも、通信ログNo.6に係る基地局002の位置から判定距離以内に位置するが、基地局004は、基地局002の位置から判定距離の外にある。
即ち、判定対象通信ログに含まれる7個の基地局の位置のうち、判定距離以内に位置するものは6個となる。
その結果、判定対象通信ログNo.6について、滞在移動割合は0.857(=6/7)となり、携帯端末2のユーザの状態は「移動」と判定される。
そして、次時刻の変動時間窓は、固定時間窓に設定される。
(例:図7の通信ログNo.7)
変動時間窓には、判定対象通信ログNo.5、No.6、No.8、No.9が含まれる。判定対象通信ログに係る基地局002は、通信ログNo.7に係る基地局001の位置から判定距離以内に位置するが、基地局004、005は、基地局001の位置から判定距離の外にある。
即ち、判定対象通信ログに含まれる4個の基地局の位置のうち、判定距離以内に位置するものは2個となる。
その結果、判定対象通信ログNo.7について、滞在移動割合は0.5(=2/4)となり、携帯端末2のユーザの状態は「移動」と判定される。
そして、次時刻の変動時間窓は、固定時間窓に設定される。
(例:図7の通信ログNo.11)
変動時間窓には、判定対象通信ログNo.9、No.10、No.12、No.13が含まれる。判定対象通信ログに係る基地局005、007はいずれも、通信ログNo.11に係る基地局006の位置から判定距離以内に位置する。
即ち、判定対象通信ログに含まれる4個の基地局のうち、判定距離以内に位置するものは4個となる。
その結果、判定対象通信ログNo.11について、滞在移動割合は1(=4/4)となり、携帯端末2のユーザの状態は「滞在」と判定される。
そして、次時刻の変動時間窓は、現時刻の変動時間窓を含むように過去時間を長く設定する。
(例:図7の通信ログNo.12)
変動時間窓には、判定対象通信ログNo.9、No.10、No.11、No.13、No.14が含まれる。判定対象通信ログに係る基地局005、007は、通信ログNo.12に係る基地局006の位置から判定距離以内に位置する。
即ち、判定対象通信ログに含まれる5個の基地局の位置のうち、判定距離以内に位置するものは5個となる。
その結果、判定対象通信ログNo.12について、滞在移動割合は1(=5/5)となり、携帯端末2のユーザの状態は「滞在」と判定される。
そして、次時刻の変動時間窓は、現時刻の変動時間窓を含むように過去時間を長く設定する。
<S2:変動時間窓の第2の移動速度の算出>
第2の移動速度算出部112は、変動時間窓毎に、第2の移動速度を算出する。ここで、最長距離に基づく移動速度と、最長時間に基づく移動速度とがある。
尚、前述した第2の移動速度算出部111の算出方法と全く同じである。
<最長距離に基づく移動速度>
変動時間窓の中で、最長距離となる第1の位置情報及び第2の位置情報を選択する。そして、第1の位置情報と第2の位置情報との間の距離を、第1の位置情報を検知した第1の時刻と、第2の位置情報を検知した第2と時刻との間の時間で除算して、移動速度を算出する。
第2の移動速度=|第1の位置情報−第2の位置情報|
/|第1の時刻−第2の時刻|又は|時間窓の範囲|
<最長時間に基づく移動速度>
最古時刻の位置情報と最新時刻の位置情報との間の距離を、当該時間窓の範囲で除算して移動速度を算出する。
第2の移動速度=|最古時刻の位置情報−最新時刻の位置情報|
/|最古時刻−最新時刻|又は変動時間窓の範囲
第1の移動速度算出部111及び第2の移動速度算出部112について、例えば比較対象通信ログの中で、位置情報の差(距離)が1kmであり、固定時間窓が3分、変動時間窓が5分であったとする。この場合、固定時間窓の第1の移動速度は20km以上、変動時間窓の第2の移動速度は12km以上であると算出される。
[移動対象物参照テーブル102]
移動対象物参照テーブル102は、移動対象物毎に、第1の移動速度の範囲と、第2の移動速度の範囲とが対応付けられたものである。
また、移動対象物参照テーブルは、移動対象物毎に、第1の移動速度と第2の移動速度との間における「速度差の範囲」又は「比率の範囲」が対応付けられものであってもよい。
「速度差の範囲」は、「最小速度〜最大速度」によって表される。
速度差=第1の移動速度の最小値と第2の移動速度の最小値との差、又は、
第1の移動速度の最大値と第2の移動速度の最大値との差
「比率の範囲」は、「最小比率〜最大比率」によって表される。
比率=第1の移動速度/第2の移動速度 又は、第2の移動速度/第1の移動速度
図9は、本発明における移動対象物参照テーブルを表す説明図である。
図9によれば、例えば電車であっても、普通か又は快速かによって、固定時間窓の第1の移動速度と変動時間窓の第2の移動速度との間に差があることが理解できる。即ち、電車の普通又は快速については、固定時間窓で短時間での移動速度の差が小さくても、変動時間窓の長時間での移動速度では差が大きくなる。
[移動対象物推定部12]
移動対象物推定部12は、移動対象物参照テーブル102を用いて、第1の移動速度算出部111によって算出された第1の移動速度と、第2の移動速度算出部112によって算出された第2の移動速度との両方が含まれる移動対象物を選択する。ここで、固定時間窓及び変動時間窓それぞれの移動速度における平均速度又は速度中央値と、移動対象物参照テーブル102とを比較するものであってもよい。
ここで、変動時間窓は、滞在時間分だけ固定時間窓よりも長時間となるために、固定時間窓における速度が同じ通信ログであっても、変動時間窓の速度の差が大きければ、より停車の影響を受けたであろう、と理解することができる。
例えば、バスの移動速度と自家用車の移動速度とを比較して、その速度差は小さい。しかしながら、自家用車の場合、信号のみで滞在するのに対し、バスの場合、信号に加えて、停留所でも滞在する。そのために、固定時間窓の移動速度と変動時間窓の移動速度との差が、自家用車よりもバスの方が大きくなる。
そのために、固定時間窓の移動速度と変動時間の移動速度とを、移動対象物参照テーブルと比較することによって、滞在/移動の特性に応じた移動対象物を推定することができる。
また、移動対象物推定部12は、第1の移動速度及び第2の移動速度のいずれか一方が含まれないために移動対象物を選択できない場合もある。この場合、移動対象物参照テーブル102を用いて、第1の移動速度と第2の移動速度との間の「速度差の範囲」又は「比率の範囲」が含まれる移動対象物を選択することも好ましい。
例えば、固定時間窓で26km/hであり、変動時間窓9km/hである場合、固定時間窓は「バス」に該当するが、変動時間窓は該当しない。速度差は17km/h(=26km/h−9km/h)となる。このとき、移動対象物参照テーブル102を参照すると、速度差17km/hは、移動対象物「バス」における速度差15km/h〜20km/hに該当する。この場合、移動対象物は、「バス」であると推定される。
[推定タイミング制御部13]
推定タイミング制御部13は、変動時間窓に複数の基地局の位置情報が含まれた際に、移動対象物推定部12が機能するように制御する。
図10は、移動対象物推定部を推定タイミング制御部によって制御した説明図である。
(例:図7の通信ログNo.3)
変動時間窓には、判定対象通信ログNo.1、No.2、No.4、No.5が含まれる。判定対象通信ログには、基地局001しか含まれていない。そのために、通信ログNo.3では、移動対象物を推定しない。
(例:図7の通信ログNo.4)
変動時間窓には、判定対象通信ログNo.1、No.2、No.3、No.5、No.6が含まれる。判定対象通信ログには、基地局001及び002が含まれている。そのために、通信ログNo.4では、移動対象物を推定する。
推定タイミング制御部13によって、常に移動対象物の推定処理を実行することなく、処理負荷を低減しつつ、ユーザの移動対象物が変化するタイミングのみで実行することができる。
以上、詳細に説明したように、本発明による装置、プログラム及び方法によれば、空間的粒度が粗く且つ時間間隔が一定でない位置情報であっても、ユーザ所持の携帯端末の滞在/移動を考慮して、移動対象物を推定することができる。
以上に述べた本発明の種々の実施形態について、本発明の技術思想及び見地の範囲内での種々の変更、修正及び省略は、当業者によれば容易に行うことができる。以上に述べた説明はあくまで例示であって、何ら制約を意図するものではない。本発明は、特許請求の範囲及びその均等物によってのみ制約される。
1 通信設備装置(移動対象物推定装置)
101 通信履歴蓄積部
102 移動対象物参照テーブル
111 第1の移動速度算出部
112 第2の移動速度算出部
12 移動対象物推定部
13 推定タイミング制御部
2 携帯端末
3 基地局

Claims (11)

  1. 携帯端末を所持したユーザの移動対象物を推定する装置であって、
    携帯端末毎に、時刻及び位置情報を対応付けた複数の通信ログを蓄積した通信履歴蓄積手段と、
    通信ログ毎に、当該通信ログを含む所定の固定時間窓について、位置情報及び経過時間に基づく第1の移動速度を算出する第1の移動速度算出手段と、
    通信ログ毎に、前記固定時間窓よりも所定条件だけ過去時間を長く設定した変動時間窓について、位置情報及び経過時間に基づく第2の移動速度を算出する第2の移動速度算出手段と、
    移動対象物毎に、第1の移動速度の範囲と、第2の移動速度の範囲とが対応付けられた移動対象物参照テーブルと、
    前記移動対象物参照テーブルを用いて、第1の移動速度及び第2の移動速度の両方が含まれる移動対象物を選択する移動対象物推定手段と
    を有することを特徴とする装置。
  2. 前記移動対象物参照テーブルは、前記移動対象物毎に、第1の移動速度と第2の移動速度との間における速度差の範囲又は比率の範囲が対応付けられており、
    前記移動対象物推定手段は、第1の移動速度及び第2の移動速度のいずれか一方が含まれないために移動対象物を選択できない場合、前記移動対象物参照テーブルを用いて、第1の移動速度と第2の移動速度との間の速度差の範囲又は比率の範囲が含まれる移動対象物を選択する
    ことを特徴とする請求項1に記載の装置。
  3. 前記固定時間窓は、判定対象時刻の通信ログを中心として、所定時間前後の通信ログ含み、
    前記変動時間窓は、少なくとも、前記固定時間窓における最新時刻の通信ログまでを含む
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の装置。
  4. 前記位置情報は、前記携帯端末がアクセスした基地局の位置情報であり、
    前記通信ログは、前記携帯端末が広域通信事業者網にアクセスする毎に、通信設備装置によって収集された時刻及び位置情報である
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の装置。
  5. 前記変動時間窓に複数の基地局の位置情報が含まれた際に、前記移動対象物推定手段が機能するように制御する推定タイミング制御手段と
    を更に有することを特徴とする請求項4に記載の装置。
  6. 前記位置情報は、前記携帯端末に搭載された測位機能によって計測されたものであり、
    前記通信ログは、前記携帯端末から受信した通信に係る時刻及び位置情報である
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の装置。
  7. 第2の移動速度算出手段は、通信ログ毎に、
    変動時間窓に含まれる通信ログ数、現時刻における位置情報から所定距離以内となる位置情報を含むログ数除算した滞在移動割合を算出し、
    前記滞在移動割合が所定割合以上である場合に、「滞在」と判定すると共に、次時刻の変動時間窓は、現時刻の変動時間窓を含むように過去時間を長く設定し、
    それ以外の場合に、「移動」と判定すると共に、次時刻の変動時間窓を固定時間窓に設定する
    ことを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の装置。
  8. 第1の移動速度算出手段及び第2の移動速度算出手段は、固定時間窓又は変動時間窓の中で、最長距離となる第1の位置情報と第2の位置情報とを選択し、
    第1の位置情報と第2の位置情報との間の距離を、第1の位置情報を検知した第1の時刻と第2の位置情報を検知した第2と時刻との間の時間又は時間窓の範囲で除算して移動速度を算出する
    ことを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の装置。
  9. 第1の移動速度算出手段及び第2の移動速度算出手段は、固定時間窓又は変動時間窓における最古時刻の位置情報と最新時刻の位置情報との間の距離を、当該時間窓の範囲で除算して移動速度を算出する
    ことを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の装置。
  10. 携帯端末を所持したユーザの移動対象物を推定する装置に搭載されたコンピュータを機能させるプログラムであって、
    携帯端末毎に、時刻及び位置情報を対応付けた複数の通信ログを蓄積した通信履歴蓄積手段と、
    通信ログ毎に、当該通信ログを含む所定の固定時間窓について、位置情報及び経過時間に基づく第1の移動速度を算出する第1の移動速度算出手段と、
    通信ログ毎に、前記固定時間窓よりも所定条件だけ過去時間を長く設定した変動時間窓について、位置情報及び経過時間に基づく第2の移動速度を算出する第2の移動速度算出手段と、
    移動対象物毎に、第1の移動速度の範囲と、第2の移動速度の範囲とが対応付けられた移動対象物参照テーブルと、
    前記移動対象物参照テーブルを用いて、第1の移動速度及び第2の移動速度の両方が含まれる移動対象物を選択する移動対象物推定手段と
    してコンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。
  11. 携帯端末を所持したユーザの移動対象物を推定する装置の移動対象物推定方法であって、
    前記装置は、
    携帯端末毎に、時刻及び位置情報を対応付けた複数の通信ログを蓄積した通信履歴蓄積部と、
    移動対象物毎に、第1の移動速度の範囲と、第2の移動速度の範囲とが対応付けられた移動対象物参照テーブルと
    を有し、
    前記装置は、
    通信ログ毎に、当該通信ログを含む所定の固定時間窓について、位置情報及び経過時間に基づく第1の移動速度を算出すると共に、前記固定時間窓よりも所定条件だけ過去時間を長く設定した変動時間窓について、位置情報及び経過時間に基づく第2の移動速度を算出する第1のステップと、
    前記移動対象物参照テーブルを用いて、第1の移動速度及び第2の移動速度の両方が含まれる移動対象物を選択する第2のステップと
    を有することを特徴とする装置の移動対象物推定方法。
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