JP6551881B2 - 水素生成システム - Google Patents

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本発明は、有機ハイドライドから水素を生成する水素生成システムに関し、特に、マイクロ波照射による選択加熱を利用して有機ハイドライドから水素を生成する水素生成システムに関する。
従来、COを排出しないクリーンな電力発生装置として燃料電池が知られているが、燃料となる水素は、常温常圧で気体であり、また、安全性の面からも取扱いが難しく、その貯蔵や輸送に問題がある。このため、近年にあっては、有機ハイドライドの脱水素反応を利用して、水素を大量かつ安全に貯蔵、輸送する技術の開発が試みられている(例えば、特許文献1など参照)。
特開2004−26593
しかしながら、有機ハイドライドから水素を取り出す際には、熱エネルギーを加えなければならず(例えば、触媒の存在下に250〜350℃程度の温度に加熱する必要がある)、全体的なエネルギー効率の観点からエネルギー損失をより少なくして、有機ハイドライドから効率よく水素を生成する技術が求められている。
そこで、本発明者らは、マイクロ波照射による選択加熱に着目して、よりエネルギー損失の少ない水素生成システムを提供すべく鋭意検討を重ねた結果、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、有機ハイドライドから効率よく水素を生成することができ、その際のエネルギー損失も少なく、省エネルギーな水素生成システムの提供を目的とする。
本発明に係る水素生成システムは、金属担持触媒の存在下にマイクロ波を照射して、有機ハイドライドから水素を生成する水素生成システムであって、金属担持触媒が充填された反応容器と、反応容器に有機ハイドライドを供給する有機ハイドライド供給部と、マイクロ波を反応容器に照射するマイクロ波供給部とを備え、マイクロ波供給部が、反応容器の長手方向に沿って配設された複数のアンテナ素子と、アンテナ素子のそれぞれに対応して接続された位相制御回路とを含み、アンテナ素子のそれぞれから位相が制御されて放射されたマイクロ波の合成波が、所定の指向性を以て反応容器に照射される構成としてある。
本発明によれば、反応容器に充填された金属担持触媒の加熱温度を均一に維持することを可能とし、有機ハイドライドの脱水素反応が効率よくなされ、エネルギー損失が少なく、省エネルギーの水素生成システムを提供することができる。
本発明の実施形態に係る水素生成システムの概略を示す説明図である。 図1に示す水素生成装置の水素生成部の概略を示す説明図である。 反応容器に供給するデカリンの流速と、デカリンの脱水素反応により生成するナフタレンの生成率との関係を示すグラフである。 実施例10と比較例10の結果を対比するグラフである。 本発明の実施形態に好適な素生成装置の概略を示す説明図である。
以下、本発明に係る水素生成システムの好ましい実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
本実施形態にあっては、金属担持触媒の存在下にマイクロ波を照射して、有機ハイドライドから水素を生成するが、例えば、図1に示すような水素生成装置を用いて実施することができる。
図1は、本実施形態に用いるのに好適な水素生成装置の概略を示す説明図であり、水素生成装置1は、水素生成部10とマイクロ波供給部20とを備えている。
水素生成部10は、図1、図2に示すように、金属担持触媒が充填された反応容器11と、この反応容器11に有機ハイドライドを供給する有機ハイドライド供給部12とを備えている。
反応容器11は、例えば、石英管などのようなマイクロ波を透過可能な材料で形成された筒状の容器であって、その一端側は、接続管13を介して有機ハイドライド供給部12に接続されている。そして、有機ハイドライドは、有機ハイドライド供給部12が備えるポンプPにより、所定の流量で反応容器11に供給される。
また、反応容器11の他端側には、接続管14を介して、図示しない水素貯留容器が接続されている。
マイクロ波供給部20は、マイクロ波を生成して出力するマイクロ波発振器21を備え、マイクロ波発振器21は、同軸ケーブル22によって、導波管23に接続されている。
マイクロ波発振器21は、半導体素子を用いて構成されたマイクロ波発生部を備える半導体式マイクロ波発振器であって、マイクロ波発生部は、例えば、トランジスタなどの半導体増幅素子と、タンク回路などの共振回路で構成されている。かかるマイクロ波発生部には、ハートレー型発振回路またはコルピッツ型発振回路などを用いることができる。
なお、マイクロ波発振器21は、マイクロ波発生部以外に、例えば、マイクロ波の周波数を変化させる機能や、マイクロ波の出力を変化させる機能などを備えている。
導波管23は、同軸ケーブル22を介して送られてきたマイクロ波を反応容器11の設置位置へ伝播させるマイクロ波伝播部であり、水素生成部10が備える反応容器11が設置される反応容器設置部24が設けられている。
この反応容器設置部24には、上面部と下面部の両方に開口する貫通孔が穿設されており、水素生成部10の反応容器11を挿入可能となっている。また、マイクロ波の漏洩を防止するために、反応容器11を挿入した後の貫通孔を閉塞するための部材が取り付けられている。
さらに、導波管23には、マイクロ波発振器21に反射波が戻らないようにアイソレータ25が設けられており、スリースタブチューナーやEHチューナーなどのチューナー26によって、マイクロ波の位相合せが行われるようにしてある。そして、導波管23の末端側には、マイクロ波を反射して定在波を形成するためのショートプランジャ27が設けられている。このショートプランジャ27の位置を調整することで、マイクロ波の定在波の最大電界強度位置を搬送容器設置部24に位置決めし、パワーモニタ28によって、マイクロ波の進行波と反射波のそれぞれの電力を測定して表示するようにしてある。
本実施形態では、このような水素生成装置1を用いて、金属担持触媒が充填された反応容器11にマイクロ波を照射しつつ、有機ハイドライド供給部12から当該反応容器11に有機ハイドライドを供給する。
有機ハイドライドは、一般には、触媒反応を介して水素を可逆的に放出する有機化合物とされる。例えば、デカリン、テトラリン、シクロヘキサン又はその誘導体などの芳香族炭化水素を水素化した環状炭化水素が、水素含有率が高いことから好ましく用いられるが、常温で液体であり、脱水素反応によって水素を放出するものであれば、これらに限定されない。
また、本実施形態では、金属担持触媒の触媒作用によって、有機ハイドライドの脱水素反応を促進するが、有機ハイドライドから脱離した水素原子は、担体に吸着された後に、触媒成分としての金属を介して水素分子として速やかに気相に脱離する。これは、逆スピルオーバー現象として説明され、これによって触媒活性を長期にわたって持続できるとともに、マイクロ波加熱が可能なものであれば、金属担持触媒の具体的な組成は特に限定されない。例えば、活性炭などの多孔質状の担体に、パラジウム、白金などの金属を触媒成分として一種又は二種以上担持してなる金属担持触媒を用いることができる。
なお、金属担持触媒の組成比は、通常、触媒成分としての金属を0.001〜30wt%、好ましくは0.01〜20wt%、より好ましくは1〜15wt%の割合で担持させるが、これに限定されない。
有機ハイドライドの脱水素反応は、触媒の存在下に熱エネルギーを加えることによって進行するが、有機ハイドライドの多くは極性が低くマイクロ波によっては加熱されない。このため、本実施形態によれば、反応容器11内の金属担持触媒と有機ハイドライドにマイクロ波を照射したときに、金属担持触媒を選択的に加熱して脱水素反応に必要な熱エネルギーを生じさせることができる。その結果、エネルギー損失を少なくして、効率よく水素を生成することが可能になる。
そして、本実施形態にあっては、反応容器11内の金属担持触媒と有機ハイドライドにマイクロ波を照射するにあたり、有機ハイドライドを流速0.3〜0.7mL/分で反応容器11に供給する。反応容器11に供給する有機ハイドライドの流量をこのような範囲に調整することで、有機ハイドライドから効率よく水素を生成することができる。上記範囲を超えてしまうと、有機ハイドライドと金属担持触媒との接触時間(反応時間)が短く、未反応の有機ハイドライドが多くなってしまう傾向にある。また、上記範囲に満たないと、有機ハイドライドと金属担持触媒との接触時間(反応時間)が長く、未反応の有機ハイドライドが少なくなるものの、単位時間あたりの有機ハイドライドの供給量が少なくなってしまい、効率が悪くなってしまう傾向にある。
有機ハイドライドから効率よく水素を生成する観点から、反応容器11の単位断面積当たりの流量を0.006〜0.014mL/分・mmとするのが好ましい。
また、本実施形態にあっては、反応容器11に充填する金属担持触媒の粒径を100μm以下とするのが好ましい。金属担持触媒の粒径をこのように小さくすることで、金属担持触媒である粉末の表面積の総和が大きくなり、有機ハイドライドとの接触面積が大きくなることから、より効率よく有機ハイドライドから水素を生成することができる。
さらに、本実施形態にあっては、マイクロ波の出力を270〜370Wとするのが好ましい。マイクロ波の出力をこのような範囲に調整することで、有機ハイドライドの脱水素反応に必要な温度にまで金属担持触媒を容易に昇温でき、また、有機ハイドライドを連続的に供給しても当該温度を容易に維持して、有機ハイドライドの脱水素反応を妨げることなく、効率よく水素を生成することができる。
以下、具体的な実施例を挙げて、本発明をより詳細に説明する。
[実施例1〜9、比較例1〜9]
水素生成装置として、図1に示すようなシングルモードの水素生成装置1(導波管23の断面:38.1×102.5mm)を用い、マイクロ波発振器21として、半導体式のマイクロ波発振器(富士電波工機株式会社製:GNU−201AE)を用いた。マイクロ波の周波数は、2.45GHzとした。
反応容器11として、石英管(管長25cm、内径4mm)を使用し、活性炭にパラジウムを2wt%担持させた金属担持触媒(平均粒径:97.5μm、メッシュサイズ:45〜150μm)を0.5g投入し、その上下にガラスウールを詰めて反応容器11内に充填した。
導波管23の反応容器設置部24の内部において電場が最大となる位置に反応容器11を固定し、マイクロ波発振器21を起動させて、表1に示す出力でマイクロ波を照射しつつ、反応容器11に有機ハイドライド供給部12からデカリン3mLを表1に示す流速で供給して水素を生成した。その後、デカリンの脱水素反応による生成物であるナフタレン及びテトラリンと、未反応のデカリンを反応系から回収して定量し、ナフタレンのモル比[%]を求め、その結果から単位時間あたりのナフタレンの生成率[%/分]を算出した。その結果を表1に記すとともに、図3にグラフで示す。
なお、図3に示すグラフは、横軸に流速[mL/分]、縦軸にナフタレンの生成率[%/分]をとったグラフである。
Figure 0006551881
ここで算出したナフタレンの生成率は、ナフタレンの生成に伴う水素の生成率に対応し、図3に示すグラフから、各マイクロ波出力のいずれにおいても、流速が0.5mL/分のときに水素の生成率が最大となり、0.3〜0.7mL/分の範囲で効率よく水素を生成することができることが確認できる。また、反応容器11の筒状の内径が4mmであるので、より効率よく水素を生成する観点から、当該筒状の径方向断面における単位断面積あたりの有機ハイドライドの流量は、0.0060〜0.0139mL/分・mmとするのが好ましいことが確認できる。
[実施例10]
活性炭にパラジウムを2wt%担持させた金属担持触媒(平均粒径:97.5μm、メッシュサイズ:45〜150μm)を2.5g充填した石英管に、流速0.2mLでメチルシクロヘキサンを供給しつつマイクロ波を照射した。このとき、反応系の温度を測定したところ、約330°であった。
マイクロ波の照射開始から、時間経過に伴う水素の収率の変化を求めた。その結果をグラフ化したものを図4に示す。
[比較例10]
活性炭にパラジウムを2wt%担持させた金属担持触媒(平均粒径:97.5μm、メッシュサイズ:45〜150μm)を2.5g充填した石英管に、流速0.2mLでメチルシクロヘキサンを供給しつつセラミックスヒーターにより加熱した。加熱条件は、反応系の温度が実施例10と同等の約330°となるようにした。
セラミックスヒーターによる加熱開始から、時間経過に伴う水素の収率の変化を求めた。その結果をグラフ化したものを図4に示す。
図4に示すグラフからも分かるように、本実施形態の水素生成システムによれば、短時間で高収率の水素を生成することができ、所定量の水素を必要な都度生成させる小規模な水素生成システムとして、例えば、家庭用などの用途に好適に利用することができる。
以上、本発明の水素生成システムの好ましい実施形態について説明したが、本発明に係る水素生成システムは上述した実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲で種々の変更実施が可能であることは言うまでもない。
例えば、前述した実施形態では、導波管23を利用して、一種の共振状態にあるマイクロ波が反応容器11に照射されるように構成した水素生成装置1を用いたが、水素生成装置の構成は、これに限定されない。水素生成装置は、図5に示す構成としてもよい。
なお、図5は、本変形例に係る水素生成装置の概略を示す説明図である。
図5に示す水素生成装置は、前述した装置と同様に、石英管などのようなマイクロ波を透過可能な材料で形成された筒状の反応容器111を備え、反応容器111の内部には、前述したのと同様の金属担持触媒が充填されている。
また、反応容器111は、マイクロ波が漏洩しないように形成された処理室100内に、鉛直方向に立設するように設置され、その下方から有機ハイドライドが供給されるようになっている。これにより、反応容器111に供給された有機ハイドライドは、マイクロ波供給部102から照射されたマイクロ波によって加熱された金属担持触媒の隙間を通って反応容器111の内部を上昇しつつ、金属担持触媒の触媒作用によって脱水素反応が進行するようにしてある。そして、有機ハイドライドの脱水素反応によって水素が生成されると、反応容器111の上方から、生成した水素ガスを捕集するとともに、有機ハイドライドの脱水素化物を回収できるようになっている。
このとき、有機ハイドライドは、通常、常温で供給されるため、金属担持触媒から有機ハイドライドへの熱移動によって金属担持触媒に温度分布が生じてしまい、有機ハイドライドが供給される側の温度が低くなる傾向がある。
金属担持触媒の触媒作用によって有機ハイドライドの脱水素反応を促進するにあたっては、効率良く反応を進行させるための好ましい温度範囲がある。このため、金属担持触媒に温度分布が存在するのは好ましくなく、全体として均一な温度に維持することが望まれる。
本変形例は、このような金属担持触媒の温度分布を少なくして、効率よく脱水素化反応を進行させるためのものである。
このため、本変形例に係る水素生成装置は、金属担持触媒の存在下にマイクロ波を照射して、有機ハイドライドから水素を生成する水素生成装置であって、前記金属担持触媒が充填された反応容器と、前記マイクロ波を前記反応容器に照射するマイクロ波供給部とを備え、前記マイクロ波供給部が、前記反応容器の長手方向に沿って配設された複数のアンテナ素子と、前記アンテナ素子のそれぞれに対応して接続された位相制御回路とを含み、前記アンテナ素子のそれぞれから位相が制御されて放射されたマイクロ波の合成波が、所定の指向性を以て前記反応容器に照射される構成としてある。
マイクロ波供給部102は、反応容器111の長手方向に沿って配設された複数のアンテナ素子103と、これらのアンテナ素子103のそれぞれに対応して接続された位相制御回路104とを含んでおり、図5に示す例では、各アンテナ素子103が、位相制御回路104を介して分波回路105に接続されている。分波回路105には、マイクロ波発振器106が接続されており、マイクロ波発振器106で生成されたマイクロ波は、分波回路105によって各アンテナ素子103に分波される。
また、図5に示す例において、反応容器111には、金属担持触媒中に埋設されるように温度センサー101が取り付けられている。これによって、金属担持触媒の温度分布を随時モニターできるようになっており、温度センサー101によってモニターされた金属担持体の温度分布情報は、演算処理部107に入力される。
温度センサー101は、赤外線などを利用した非接触式のセンサーでもよいが、マイクロ波の影響を考慮すると、図示するような接触式のセンサーであるのが好ましい。
演算処理部107には、反応容器111に対するアンテナ素子103の位置情報が予め入力されており、この位置情報と、温度センサー101からの温度分布情報に基づいて、それぞれのアンテナ素子103に対応して接続された位相制御回路104における位相変位量を演算する。そして、その演算結果に基づいて、それぞれのアンテナ素子103から放射されるマイクロ波の位相を制御して、各アンテナ素子103から位相が制御されて放射されたマイクロ波がホイヘンス・フレネルの原理により合成され、その合成波が、所定の指向性を以て反応容器111に照射されるようにしている。
これにより、反応容器111に充填された金属担持触媒の温度の低い部分にマイクロ波が集中するようにマイクロ波の指向性を制御したり、マイクロ波を掃引したりすることによって、反応容器111に充填された金属担持触媒の加熱温度を均一に維持して、有機ハイドライドの脱水素反応が効率よくなされるようにしている。
各アンテナ素子103には、位相制御回路104とともに、必要に応じて増幅回路を接続して位相制御されたマイクロ波を増幅するようにしてもよく、アイソレータを接続して反射マイクロ波を遮断するようにしてもよい。アンテナ素子103としては、マイクロストリップアンテナ(パッチアンテナ)などの平面アンテナを用いることができるが、フェーズドアレイアンテナを用いてマイクロ波供給部102を構成してもよい。フェーズドアレイアンテナを用いる場合、アクティブ型、パッシブ型のいずれでもよい。
また、図5に示す例では、反応容器111の長手方向に沿って四つのアンテナ素子103を一列に配設しているが、アンテナ素子103の配列は、反応容器111の大きさによって任意に選択できる。反応容器111の長さに応じて、所定数のアンテナ素子103を放射されるマイクロ波の波長の半分以下の間隔で配設することができ、さらに、アンテナ素子103は、反応容器111の周りを囲むように複数列としてもよい。
マイクロ波発振器106は、半導体素子を用いて構成されたマイクロ波発生部を備える半導体式マイクロ波発振器であって、マイクロ波発生部は、例えば、トランジスタなどの半導体増幅素子と、タンク回路などの共振回路で構成されている。かかるマイクロ波発生部には、ハートレー型発振回路又はコルピッツ型発振回路などを用いることができる。
マイクロ波は、一般に、300MHz〜30GHzの周波数(1m〜1cmの波長)の電磁波をいうが、例えば、2.45GHz又は5.80GHzのマイクロ波MWを発振することができる。
また、マイクロ波出力は特に限定されないが、例えば、数十ワットから数百ワットの範囲内で設定してもよいし、更に大出力としてもよい。
本発明は、金属担持触媒の存在下にマイクロ波を照射して、有機ハイドライドから水素を生成する装置や機器に利用可能である。
1 水素生成装置
10 水素生成部
11 反応容器
12 有機ハイドライド供給部
20 マイクロ波供給部
21 マイクロ波発振器
23 導波管
24 反応容器設置部

Claims (4)

  1. 金属担持触媒の存在下にマイクロ波を照射して、有機ハイドライドから水素を生成する水素生成システムであって、
    前記金属担持触媒が充填された反応容器と、
    前記反応容器に前記有機ハイドライドを供給する有機ハイドライド供給部と、
    前記マイクロ波を前記反応容器に照射するマイクロ波供給部と
    を備え、
    前記マイクロ波供給部が、前記反応容器の長手方向に沿って配設された複数のアンテナ素子と、前記アンテナ素子のそれぞれに対応して接続された位相制御回路とを含み、前記アンテナ素子のそれぞれから位相が制御されて放射されたマイクロ波の合成波が、所定の指向性を以て前記反応容器に照射されることを特徴とする水素生成システム。
  2. 前記反応容器には、前記金属担持触媒中に埋設されるように温度センサーが取り付けられている請求項1に記載の水素生成システム。
  3. 前記反応容器の下方から有機ハイドライドを供給し、前記反応容器の上方から生成した水素ガスを捕集する請求項1又は2に記載の水素生成システム。
  4. 前記反応容器に供給された有機ハイドライドは、マイクロ波供給部から照射されたマイクロ波によって加熱された前記金属担持触媒の隙間を通って前記反応容器の内部を上昇しつつ、前記金属担持触媒の触媒作用によって脱水素反応が進行する請求項に記載の水素生成システム。
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