JP6551162B2 - 双ロール鋳造装置及び鋳造方法 - Google Patents

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本発明は、双ロール鋳造装置及び鋳造方法に関する。
双ロール鋳造装置とは、水平面で平行に対向して相反方向に回転する一対の鋳造用冷却ロール(鋳造ロール)と、耐火物製のサイド堰とを備え、薄肉鋳片を製造する装置である。双ロール鋳造装置では、一対の鋳造用冷却ロール間に高温の溶融金属を導くことによって、一対の鋳造用冷却ロールとサイド堰とに囲まれた領域に溶融金属の湯だまりが形成される。溶融金属は、鋳造用冷却ロールからの抜熱によって凝固するとともに、回転する鋳造ロールによって、凝固殻が両面から張り合わせる形で鋳造ロールの間隙の出口側へ順次送り出される。その結果、双ロール鋳造装置を用いて鋳造を行うことで、一対の鋳造ロールの間隙の出口側から凝固殻を有する薄肉鋳片が得られる。
双ロール鋳造装置を用いて薄肉鋳片(ストリップ)を製造する方法(双ロール鋳造法)は例えば非特許文献1に示されるように公知であり、一定の品質の鋳片が得られることが報告されている。しかしながら、双ロール鋳造法には、以下のような課題がある。すなわち、双ロール鋳造法では、ノズルから鋳造ロールとサイド堰との間に溶融金属を供給して湯だまり部を形成するが、この湯だまり部の上部は自由表面となるので、湯溜り部への溶融金属を供給する際、自由表面の変動(湯面変動)が不可避的に発生する。
湯面変動は鋳造ロールの面上での凝固開始点の変動につながり、凝固シェル厚みの変動を引き起こす。鋳造ロール中央部であれば、そのままロール回転に応じて鋳造されるので、変動幅が小さければ問題にはならない。しかしながら、サイド堰と溶融金属とが接触する部位では、ロール面で溶融金属が凝固する際、サイド堰は回転しないので、サイド堰に沿って地金(溶融金属が凝固した塊)が生成する。湯面より下方では溶融金属の顕熱により、地金の生成はわずかであるが、湯面、特に湯だまり部の湯面のうちでも鋳造ロールとサイド堰との当接箇所である湯面コーナー部では、サイド堰及び鋳造ロールによる抜熱に加えて、上方空間への放射冷却もあり、冷却環境が厳しい。そのため、この場所で湯面変動が発生すると、地金は急速に生成・成長する。
湯面が上昇して生成した湯面コーナー部の地金は、湯面が下がったときに取り残され、再度湯面が上昇した際に一部が溶融し、湯だまり部へ取り込まれる場合がある。地金の密度は通常溶融金属よりも大きくなるので、湯だまり部へ取り込まれた地金は、湯だまり部の中を沈んでいく。湯だまり部の中を沈んでいった地金は、キス点と呼ばれる一対の鋳造ロールの最近接位置で両ロール面から漸近してきた凝固シェル間に挟まれることになる。鋳片の厚みは通常数mmであるのに対し、地金のサイズは鋳片の厚みと同等もしくはそれより大きなものとなることが多い。そのため、鋳造ロール間隙の出口側から出てきた鋳片において、地金を挟んだ部位は他の部位よりも著しく厚くなる。なお、鋳造ロールにおいて、凝固殻を両面から張り合わせる力は通常小さいので、地金を圧潰することはできない。したがって、地金がキス点を通過する際、ロール間ギャップが拡大する。地金の存在によってロール間ギャップが拡大すると、鋳片の地金がない部位には上方から溶融金属が流入する。その結果、当該部位は高温となり、ホットバンドと呼ばれる線状欠陥が形成される。このホットバンドは、鋳造中に鋳造ロールのキス点下方から観察した場合、赤熱した状態となっていることが観察される。鋳片にホットバンドが生成すると、鋳片としては寸法が不十分となり製品とならない。さらに、地金が非常に大きい場合には、その位置でストリップが破断し、鋳造中止となることもある。
このような課題に対して、例えば特許文献1には、湯面からの放熱を、曲線形状の反射板を用いて、サイド堰における湯だまり部の湯面高さ位置に集中させてサイド堰を加熱し、サイド堰への地金の付着を防止することが記載されている。しかしながら、反射板を金属板とした場合、湯面からの放熱により金属板が加熱されて金属板が軟化するので、反射板を水冷等で冷却する必要があり、反射板自体から射出される熱量が低下するという問題がある。これに対し、特許文献1では、反射板にヒーターを埋め込む、または反射板自体を電導性の耐火物とし、直接反射板を加熱することが提案されている。
特許文献2には、導電性耐火物製のフィンを湯だまり部に浸漬し、湯だまり部の流動や温度を制御することが記載されている。
特許文献3には、ヒーターなどの装置を用いることなく地金の形成を防止するサイド堰として、断熱材と断熱材の表面に設けられたセラミックスプレートとを有するサイド堰が記載されている。また、このサイド堰の材質や厚さを変更することによって、溶鋼からサイド堰凝固シェルへ流入する熱流束と、サイド堰凝固シェルからサイド堰へ流出する熱流束を制御することが記載されている。
特開平7−290202号公報 特開2000−271706号公報 特開2014−104496号公報
Sa GE, Mihaiela ISAC and Roderick Ian Lawrence GUTHRIE;Progress of Strip Casting Technology for Steel; Historical Developments, ISIJ International, Vol. 52 (2012), No. 12, pp. 2109−2122
しかしながら、本発明者らが検討した結果、上述した特許文献1の方法では、反射板自体から射出される熱量の低下を防ぐことは出来るが、反射板の耐熱性を高めたとしても熱負荷による損傷は避けられず、これを維持するためにコスト高を招くことが分かった。また、特許文献1の方法では、湯面からは、金属蒸気や初期注入に伴う溶融金属のスプラッシュ(微粒)が発生する。これら蒸気や微粒が反射板に付着すると、反射面の反射率が低下するとともに吸収率が増加するため、反射板自体の温度がさらに高くなる。このことは、反射板自体からの射出熱の増加につながるものの、射出熱には指向性が殆ど無いため、十分に熱を集中させることができず、局所加熱ができないという問題があることを見出した。さらに、特許文献1の方法では、反射板を用いて湯面からの放熱を反射、集中する場合、必要に応じて熱量を増減させる制御が困難となるので、加熱不足で地金付着防止効果が得られない可能性や、加熱過多で凝固シェルの成長を阻害することが生じる可能性があることを見出した。
また、特許文献2の場合、地金が溶融する温度まで温度を上昇させる導電性耐火物製のヒーターとしては、カーボンヒーター等となるが、カーボンヒーターは、溶鋼などの溶融金属と反応して溶損するという問題があることを見出した。また、その他の問題として、特許文献2の場合、湯だまり部の溶融金属を直接加熱することによって、ヒーターによって加熱された部分の凝固が遅れる。凝固の遅れは、鋳造ロールのキス点において、鋳片端部のバリや内部組織異常につながる未凝固部の発生の原因となる。その結果、鋼材特性の幅方向がばらつくという問題があることを見出した。さらに、湯だまり部の湯面の流れは乱流であり、速度変動を伴うので、湯だまり部にフィン等を設けることで湯面変動を助長する場合もあり、操業条件に応じて位置調整を行う必要があるという問題があることを見出した。
さらに、特許文献3においては、サイド堰は、鋳造ロールとサイド堰との隙間における湯漏れ、湯差しを抑制するために溶融金属からの抜熱量を適切な範囲とする必要があるので、鋳造ロールとサイド堰との隙間における湯漏れ、湯差しの抑制と、湯面変動による凝固の抑制とを両立させることは困難であることを見出した。
本発明は新たに見出された上記の課題に鑑みてなされたものである。すなわち、本発明は、双ロール鋳造装置を用いて鋳造を行うに際し、大型の地金の生成を抑制することで、鋳片にホットバンドが生成されることを抑制することのできる双ロール鋳造装置を提供することを課題とする。また、本発明は、双ロール鋳造法において、大型の地金の生成を抑制することで、鋳片にホットバンドが生成されることを抑制することのできる鋳造方法を提供することを課題とする。
本発明者らは、検討の結果、地金の生成及び成長が顕著な、湯面と耐火物が接触する位置である湯面の4隅のコーナー部へレーザー光を照射することで、(i)地金の発生を抑制する、(ii)地金が発生したとしても再度溶融させる、または、(iii)地金の成長を短時間にとどめて小さいままでの耐火物からの剥離を促す、ことにより、大型の地金の生成を抑制できることを見出した。
本発明は上記の知見に基づいてなされたものであり、その要旨は以下の通りである。
(1)双ロール鋳造装置であって、回転軸が相互に平行になるように水平に配置された一対の鋳造ロールと、前記一対の鋳造ロールの両端部に当接して配置されるサイド堰と、前記一対の鋳造ロールと前記サイド堰とに囲まれた領域に溶融金属を供給して前記領域に湯だまりを形成するノズルと、前記ノズルから前記溶融金属を供給して前記湯だまり部が形成される際に前記湯だまり部の湯面の4箇所のコーナー部における湯面変動の範囲にある照射位置にレーザー光を照射するレーザー照射装置と、を備え、前記レーザー照射装置は、前記レーザー光を発生させる発振器と、前記発振器で発生した前記レーザー光を前記4箇所の前記照射位置へ導く光学系と、前記レーザー光の光路を切り替える切替装置とを備え、前記光学系は、4本の光ファイバーであることを特徴とする双ロール鋳造装置。
)回転軸が相互に平行になるように水平に配置された一対の鋳造ロールと、前記一対の鋳造ロールの両端部に当接した状態で配置されるサイド堰とに囲まれた領域である湯だまり部に、ノズルから溶融金属を供給し、前記一対の鋳造ロールを回転させながら前記溶融金属を冷却して鋳片を製造する鋳造方法であって、前記ノズルから前記溶融金属を供給して前記湯だまり部を形成する際に、レーザー照射装置を用いて、前記湯だまり部の湯面の4箇所のコーナー部における湯面変動の範囲にある照射位置にレーザー光を照射し、前記レーザー照射装置は、前記レーザー光を発生させる発振器と、前記発振器で発生した前記レーザー光を前記4箇所の前記照射位置へ導く光学系と、前記レーザー光の光路を切り替える切替装置とを備え、前記光学系は、4本の光ファイバーであることを特徴とする鋳造方法。
本発明の双ロール鋳造装置、または鋳造方法によれば、大型の地金の生成を抑制できるので、ホットバンドの生成を抑制することができ、その結果、従来の装置並びに方法では実現し得なかった、欠陥の無い鋳片を安定して製造することが可能となる。
本実施形態に係る双ロール鋳造装置を上面視した場合の模式図である。 図1のA−A’断面における断面図である。 図1のB−B’断面における断面図である。 レーザー照射位置を説明するための模式図である。
本発明の一実施形態に係る双ロール鋳造装置(本実施形態に係る双ロール鋳造装置と言う場合がある。)について図1〜図4を参照して詳細に説明する。本実施形態に係る双ロール鋳造装置10は、回転軸が相互に平行になるように水平に配置された一対の鋳造ロール1と、一対の鋳造ロール1の両端部に当接して配置されるサイド堰2と、一対の鋳造ロール1とサイド堰2とに囲まれた領域に溶融金属を供給して湯だまりを形成するノズル3とを有する。さらに、本実施形態に係る双ロール鋳造装置10は、湯だまり部の湯面より上側の鋳造ロールとサイド堰との当接箇所近傍のレーザー照射位置Pにレーザー光を照射するレーザー照射装置21を備える。
鋳造ロール1は、タンディッシュからノズル3を通じて供給される溶融金属を冷却することで凝固シェルを形成し、この凝固シェルを両面から張り合わせる形で鋳片(ストリップ)Sを製作するための装置である。例えば、鋳造ロール1は、例えば内部に抜熱用の冷却水が流通する水冷銅ロールであり、鋳造ロール1の回転方向と速度とは、それぞれの外周面が上側からロール間隙へ向って同じ速度で周回するようになっている。また、鋳造ロール1は、製造する鋳片Sの板厚に応じてロール間隙を調整できるように構成される。
鋳造ロール1の両端には、耐火物で構成されるサイド堰2が設けられる。サイド堰2は、溶融金属の漏洩を抑えるために、鋳造ロールのキス点(一対の鋳造ロール1,1間の間隙が最も小さくなる点)から上方に、一対の鋳造ロール1の端面の両方に当接されるように、押圧手段(例えば、スクリュージャッキ)によって押し付けられる。
このように、鋳造ロール1とサイド堰2とを設けることで、鋳造ロール1とサイド堰2とで囲まれた空間である、鋳造ロール1,1間の上側の窪みには、ノズル3から供給された溶融金属の湯だまり部が形成される。
ノズル3は、タンディッシュから供給される溶融金属を一対の鋳造ロール1,1間の間隙に導くために設けられる。そのため、上部にタンディッシュの溶融金属を注入する注入口と、下部に溶融金属を一対の鋳造ロール1,1間の間隙に吐出するための吐出口を有し、注入口と吐出口とが連通している。
本実施形態に係る双ロール鋳造装置10では、ノズル3から前記溶融金属を供給する際に、湯だまり部の湯面4の4箇所のコーナー部近傍のレーザー照射位置Pにレーザー光を照射するレーザー照射装置21を備える。レーザー照射装置21は、レーザー照射位置Pにレーザー光を照射するため、レーザー光を発生させる発振器22と、発振器で発生したレーザー光を4箇所のレーザー照射位置へ導く光学系としての光ファイバー23を備える。なお、光学系としては、光ファイバー23に代えてミラーを用いても同様の効果が得られる。
4本の光ファイバー23にて、4箇所のレーザー照射位置Pへレーザー光を照射する場合、発振器22を4台設けてもよく、発振器22を1台としてもよい。発振器を4台とした場合には、4箇所のレーザー照射位置Pの全ての位置において、連続的にレーザー光を照射できるので、地金の発生の抑制効果が大きい。一方、発振器22を1台とする場合、コストを低減できる。なお、発振器22を1台とする場合には、レーザー光の光路を切り替える切替装置24をさらに備え、発振器22で生じたレーザー光を切替装置24によって入射させる光ファイバー23を切り替えることにより、各レーザー照射位置にレーザー光を照射することが望ましい。切替装置24によって、レーザー照射位置Pを切り替える場合、所定の時間ごとに順に照射位置が切り替わるようにしてもよく、地金の発生を確認してから、発生した位置にレーザー光が照射されるように切り替えるようにしてもよい。所定の時間ごとに切り替わるようにする場合、地金が大きく成長しすぎないように、例えば5秒以内に切り替わるようにすることが好ましい。
レーザー照射位置Pは、湯だまり部の湯面4より上側の鋳造ロール1とサイド堰2との当接箇所近傍であり、上面視した場合には、矩形となる湯だまり部の湯面4の4箇所のコーナー部の近傍である。上述したように、湯面コーナー部では、サイド堰2及び鋳造ロール1による抜熱に加えて、上方空間への放射冷却もあり、冷却環境が厳しい。したがって、この場所で図4のように湯面変動11が発生すると、湯面4が上昇した際に地金が生成し、湯面4が下がるとこの地金は取り残されることになる。取り残された地金は、湯面4が再度上昇した際に一部が溶融して湯だまり部へ取り込まれるなどにより、ホットバンド生成の原因となる。
そのため、本実施形態に係る双ロール鋳造装置10では、地金が発生しやすい湯面コーナー部の近傍へレーザー光を照射することで、地金の発生を抑制する、地金が発生したとしても再度溶融させる、または、地金の成長を短時間にとどめて小さいままでの耐火物からの剥離を促すことにより、大型の地金の生成を抑制する。上述の通り、湯面より下方では溶融金属の顕熱により、地金の生成はわずかであるので、レーザー照射位置Pは湯面より上側であり、より具体的には湯面コーナー部における湯面変動11の範囲である。
レーザーの照射条件は、好ましくは、スポット径10〜15mmφ、出力1〜3kWである。この場合、目的の位置をピンポイントで狙った上で、サイド堰2や鋳造ロール1を損傷させることがない。
上述の通り、本実施形態に係る双ロール鋳造装置10によれば、大型の地金の生成を抑制できるので、ホットバンドの生成を抑制することができる。したがって、従来の装置方法では実現し得なかった、欠陥の無い鋳片を安定して製造することが可能となる。
次に、本発明の他の実施形態に係る鋳造方法(本実施形態に係る鋳造方法と言う場合がある。)について説明する。本実施形態に係る鋳造方法は、上述した双ロール鋳造装置10を用いて鋳造を行う。すなわち、回転軸が相互に平行になるように水平に配置された一対の鋳造ロール1と、一対の鋳造ロール1の両端部に当接した状態で配置されるサイド堰2とに囲まれた領域である湯だまり部に、ノズル3から溶融金属を供給し、一対の鋳造ロール1を回転させながら溶融金属を冷却して鋳片Sを製造する鋳造方法であって、ノズル3から溶融金属を供給して湯だまり部を形成する際に、レーザー照射装置21を用いて、湯だまり部の湯面4より上側の鋳造ロールとサイド堰との当接箇所近傍にレーザー光を照射する。
ノズル3からの溶融金属供給時に、レーザー光の照射によって地金が発生しやすい湯面コーナー部へレーザー光を照射することで、地金の発生を抑制する、地金が発生したとしても再度溶融させる、または、地金の成長を短時間にとどめて小さいままでの耐火物からの剥離を促すことにより、大型の地金の生成を抑制することができる。
したがって、本実施形態に係る鋳造方法によれば、大型の地金の生成を抑制できるので、ホットバンドの生成を抑制することができる。また、その結果、従来の鋳造方法では実現し得なかった、欠陥の無い鋳片を安定して製造することが可能となる。
以下、本発明の双ロール鋳造装置及び鋳造方法について、実施例を挙げて具体的に説明する。ただし、実施例における条件は、本発明の実施可能性及び効果を確認するために採用した一条件例であり、本発明は、下記実施例に限定されるものではない。本発明の要旨を逸脱せず、本発明の目的を達成する限りにおいて、趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも可能である。よって、本発明は、種々の条件を採用し得、それらは何れも本発明の技術的特徴に含まれる。
ロール幅1000mm、ロール直径1200mmの一対の鋳造ロールを有する双ロール鋳造装置を用いて、60tの鋼の鋳造を行い、厚さ3mmの鋳片を製造した。鋳造に際して、鋳造速度を0.9m/sとし、湯だまり部の湯面コーナー部の4箇所に対し、図4に示すような湯面変動の範囲に、2秒ずつ順にレーザーを照射した。レーザーの照射条件は、スポット径10mmφ、出力1kWとした。
また、比較として、レーザー光を照射せずに、その他の条件は同じにして鋳造を行った。結果を表1に示す。
Figure 0006551162
表1に示すように、レーザー光の照射によって、ホットバンドの生成を抑制することができ、高品質な鋳片の製造が可能となった。
1 鋳造ロール
2 サイド堰
3 ノズル
4 湯面
P レーザー照射位置
S 鋳片
10 双ロール鋳造装置
11 湯面変動
21 レーザー照射装置
22 発振器
23 光ファイバー
24 切替装置

Claims (2)

  1. 双ロール鋳造装置であって、
    回転軸が相互に平行になるように水平に配置された一対の鋳造ロールと、
    前記一対の鋳造ロールの両端部に当接して配置されるサイド堰と、
    前記一対の鋳造ロールと前記サイド堰とに囲まれた領域に溶融金属を供給して前記領域に湯だまりを形成するノズルと、
    前記ノズルから前記溶融金属を供給して前記湯だまり部が形成される際に前記湯だまり部の湯面の4箇所のコーナー部における湯面変動の範囲にある照射位置にレーザー光を照射するレーザー照射装置と、
    を備え、
    前記レーザー照射装置は、前記レーザー光を発生させる発振器と、前記発振器で発生した前記レーザー光を前記4箇所の前記照射位置へ導く光学系と、前記レーザー光の光路を切り替える切替装置とを備え
    前記光学系は、4本の光ファイバーである
    ことを特徴とする双ロール鋳造装置。
  2. 回転軸が相互に平行になるように水平に配置された一対の鋳造ロールと、前記一対の鋳造ロールの両端部に当接した状態で配置されるサイド堰とに囲まれた領域である湯だまり部に、ノズルから溶融金属を供給し、前記一対の鋳造ロールを回転させながら前記溶融金属を冷却して鋳片を製造する鋳造方法であって、
    前記ノズルから前記溶融金属を供給して前記湯だまり部を形成する際に、レーザー照射装置を用いて、前記湯だまり部の湯面の4箇所のコーナー部における湯面変動の範囲にある照射位置にレーザー光を照射し、
    前記レーザー照射装置は、前記レーザー光を発生させる発振器と、前記発振器で発生した前記レーザー光を前記4箇所の前記照射位置へ導く光学系と、前記レーザー光の光路を切り替える切替装置とを備え、前記光学系は、4本の光ファイバーである
    ことを特徴とする鋳造方法。
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