JP6550699B2 - コンプトンカメラ用検出器及びコンプトンカメラ - Google Patents

コンプトンカメラ用検出器及びコンプトンカメラ Download PDF

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Description

本発明は、コンプトンカメラ用検出器及びコンプトンカメラに関する。
物質から放射される放射線を検出する放射線検出装置が知られている。例えば、特許文献1(特開2013−33009号公報)にガンマカメラシステムが開示されている。このガンマカメラシステムは、ガンマカメラと、距離計測手段と、位置演算手段と、感度補正情報推定手段と、分解能補正情報推定手段と、画像生成演算手段とを備えている。ガンマカメラは、ガンマ線検出器およびコリメータを有する。距離計測手段は、該ガンマカメラの撮像対象との距離を走査計測が可能である。位置演算手段は、該距離計測手段の走査計測によって得られた前記ガンマカメラと該ガンマカメラの撮像対象との位置関係を計算する。感度補正情報推定手段は、該位置演算手段から得られた位置関係に基づいて、前記撮像対象を前記ガンマカメラで計測する際の計測感度を推定する。分解能補正情報推定手段は、前記位置演算手段から得られた位置関係に基づいて、前記撮像対象を前記ガンマカメラで計測する際の分解能を推定する。画像生成演算手段は、前記感度補正情報推定手段により推定された計測感度、前記分解能補正情報推定手段により推定された分解能および前記ガンマカメラで検出されたガンマ線カウントデータに基づいて、ガンマ線分布画像を生成する。
図1は、このガンマカメラシステムを示す概略図である。このガンマカメラシステム101aは、ピンホールカメラ方式である。そのため、放射線源150に対する検出器110aの視野角は、ピンホールコリメータ140の開口角で規定され、40°〜60°に制限される。したがって、全周(360°)方向の測定を行うためには、例えば、図2に示すように、ガンマカメラシステム101aを回転台145にセットして、その回転台145を回転しながら複数回(視野角60°ならば6回)に分けて測定を行う必要がある。非特許文献1(http://www.hitachi−ce.co.jp/product/gamma_detector/)には、そのような回転台付のシステムが開示されている。
また、非特許文献2(http://www.jaxa.jp/press/2012/03/20120329_compton_1.pdf)には、コンプトンカメラが開示されている。コンプトンカメラは、コンプトン散乱を用いて入射放射線(例示:ガンマ線)の方向を知り、可視化を行なう技術である。図3Aは、このコンプトンカメラの動作原理を示す概略図である。このコンプトンカメラ101bは、計測される位置X1及びエネルギE1と、位置X2及びエネルギE2とに基づいて、入射放射線R1のエネルギE1+E2と到来方向θとを同時に求める。ただし、位置X1及びエネルギE1は、放射線R1が散乱層110b1中の電子でコンプトン散乱されるときの、その散乱の位置X1(x1、y1、z1)と、その放射線R1が電子に与えたエネルギE1である。また、位置X2及びエネルギE2は、コンプトン散乱された放射線R2が吸収層110b2中で光電吸収されるときの、その吸収された位置X2(x2、y2、z2)と、その吸収されたエネルギE2である。そして、その情報に基づいて、放射線源150を推定する。例えば、図3Bに示すように、入射放射線R1は複数の散乱層(Si)110b1中の位置X1においてエネルギE1を付与して散乱され、散乱放射線R2は複数の吸収層(CdTe)110b2中の位置X2においてエネルギE2を付与して吸収される。その結果、(X1、E1)、(X2、E2)に基づいて、入射放射線のエネルギと到来方向θとが同時に求められる。そして、その情報に基づいて、放射線源150が推定される。
このコンプトンカメラ101bは、原理的には全周(視野角360°;厳密には立体角4πステラジアン)方向からの放射線を検出できる。ただし、このコンプトンカメラ101bはカメラ前方(入射方向)に散乱層110b1を、その後方に吸収層110b2をそれぞれ配置するという構成をとっている。この場合、カメラ前方の半球(視野角180°;厳密には立体角2πステラジアン)の検出効率と、カメラ後方の半球(視野角180°;厳密には立体角2πステラジアン)の検出効率とを比較すると、カメラ後方の半球の検出効率が極端に小さくなる(例示:約1/10)。そのため、このコンプトンカメラ101bの実用上の視野角は180°であり、実用的には半球(2π[sr])方向からの放射線しか検出できない。したがって、全周(視野角360°;4π[sr])方向の測定を行うためには、例えば、図4に示すように、コンプトンカメラ101bでも少なくとも2回の測定が必要である。
特開2013−33009号公報
http://www.hitachi−ce.co.jp/product/gamma_detector/、製品情報:ガンマカメラ(放射線測定装置)、日立コンシューマエレクトロニクス株式会社、2013年10月29日検索。 http://www.jaxa.jp/press/2012/03/20120329_compton_1.pdf、プレスリリース「超広角コンプトンカメラ」による放射性物質の可視化に向けた実証試験について(平成24年3月29日)の添付資料1:超広角コンプトンカメラについて、宇宙航空研究開発機構、2013年10月29日検索。
従って、本発明の1つの目的は、放射線を測定するとき、測定機器の設置台数を削減する、又は、測定機器による計測回数を削減することを可能とするコンプトンカメラ用検出器及びコンプトンカメラを提供することにある。
この発明のこれらの目的とそれ以外の目的と利益とは以下の説明と添付図面とによって容易に確認することができる。
以下に、発明を実施するための形態で使用される番号・符号を用いて、課題を解決するための手段を説明する。これらの番号・符号は、特許請求の範囲の記載と発明を実施するための形態との対応関係の一例を示すために、参考として、括弧付きで付加されたものである。
本発明のコンプトンカメラ用検出器は、第1放射線散乱層(11)と、第2放射線散乱層(13)と、第1放射線散乱層(11)と第2放射線散乱層(13)との間に設けられた放射線吸収層(12)とを具備している。放射線吸収層(12)は、第1放射線散乱層(11)と第2放射線散乱層(13)とに共用される。
このコンプトンカメラ用検出器では、第1放射線散乱層(11)−放射線吸収層(12)−第2放射線散乱層(13)と配置されている。そのため、例えば、前方の半球(2π[sr])からの放射線は、第1放射線散乱層(11)で散乱され、放射線吸収層(12)で吸収され、後方の半球(2π[sr])からの放射線は、第2放射線散乱層(13)で散乱され、放射線吸収層(12)で吸収される。したがって、前方の半球の検出効率と後方の半球の検出効率とを同じにすることができる。その結果、このコンプトンカメラ用検出器1台で、1回で、全周(4π[sr])方向の検出が可能となる。それにより、放射線を測定するとき、測定機器の設置台数を削減することができ、測定機器による計測回数を削減することができる。更に、放射線吸収層(12)を共用しているので、共用していない場合と比較して、検出器を小型化、軽量化でき、コストも削減できる。
本発明のコンプトンカメラは、コンプトンカメラ用検出器(1)と、情報処理装置(2)とを具備している。コンプトンカメラ用検出器(1)は、上記段落に記載されている。情報処理装置(2)は、入射する放射線に応答してコンプトンカメラ用検出器(1)の第1放射線散乱層(11)及び放射線吸収層(12)から、又は、第2放射線散乱層(13)及び放射線吸収層(12)から出力される信号に基づいて、放射線源の位置とエネルギとを算出する。
このコンプトンカメラは、上述のコンプトンカメラ用検出器(1)を用いているので、コンプトンカメラ前方の半球の検出効率と後方の半球の検出効率とを同じにすることができる。その結果、そのコンプトンカメラ用検出器を備えたコンプトンカメラ1台で、1回で、全周(4π)方向の検出が可能となる。それにより、放射線を測定するとき、測定機器の設置台数を削減することができ、測定機器による計測回数を削減することができる。更に、検出器を小型化、軽量化でき、コストも削減できる。
本発明により、放射線を測定するとき、測定機器の設置台数を削減する、又は、測定機器による計測回数を削減することができる。
図1は、特許文献1のガンマカメラシステムを示す概略図である。 図2は、図1のガンマカメラシステムの動作を示す概略図である。 図3Aは、非特許文献2のコンプトンカメラの動作原理を示す概略図である。 図3Bは、非特許文献2のコンプトンカメラの構成を示す概略図である。 図4は、図3Bのコンプトンカメラの動作を示す概略図である。 図5は、実施の形態に係るコンプトンカメラの構成例を示すブロック図である。 図6は、実施の形態に係る放射線検出器の構成例を示す模式図である。 図7は、実施の形態に係る放射線検出器のモジュールの構成例を模式的に示す平面図である。 図8は、実施の形態に係るモジュールを積層させた放射線検出器の構成例を模式的に示す斜視図である。 図9は、実施の形態に係るコンプトンカメラの動作原理を示す模式図である。 図10は、実施の形態に係るコンプトンカメラの動作を示すフロー図である。 図11Aは、実施の形態に係る放射線検出器の構成の変形例を示す模式図である。 図11Bは、実施の形態に係る放射線検出器の構成の変形例を示す模式図である。 図11Cは、実施の形態に係る放射線検出器の構成の変形例を示す模式図である。 図11Dは、実施の形態に係る放射線検出器の構成の変形例を示す模式図である。
以下、本発明の実施の形態に係るコンプトンカメラ用検出器及びコンプトンカメラについて、添付図面を参照して説明する。
本実施の形態に係るコンプトンカメラの構成について説明する。図5は、本実施の形態に係るコンプトンカメラの構成例を示すブロック図である。コンプトンカメラ5は、放射線検出器1と、情報処理装置2とを備えている。放射線検出器(コンプトンカメラ用検出器)1は、コンプトンカメラ5で使用される放射線の検出器である。入射する放射線を検出して、その入射放射線に対応した信号を情報処理装置2へ出力する。放射線検出器1の詳細は後述される。情報処理装置2は、放射線検出器1から出力される信号に基づいて、放射線源の位置とエネルギとを算出する。情報処理装置2は、記憶装置に格納されたプログラムで動作するコンピュータであってもよいし、ハードウェア(専用のデータ処理回路)であってもよいし、両者の組み合わせであってもよい。
図6は、本実施の形態に係る放射線検出器1の構成例を示す模式図である。放射線検出器1は、第1放射線散乱層11と、第2放射線散乱層13と、放射線吸収層12とを備えている。
第1放射線散乱層11は、放射線(例示:ガンマ線)をコンプトン散乱させるための層である。第1放射線散乱層11は、放射線吸収層12の一方の側に設けられ、1層でもよいし、複数の層が積層されていてもよい。第1放射線散乱層11は、主に、放射線吸収層12に対して一方の側の半球(立体角2π[sr])の放射線をコンプトン散乱させる。第1放射線散乱層11は、放射線の散乱能力の高い材料、例えばシリコン(Si)を用いた検出器に例示される。第1放射線散乱層11は、層ごとにモジュール化されている。言い換えると、第1放射線散乱層11は、層ごとに、ガンマ線の相互作用を検出可能である。散乱が発生した場合、その散乱の層内での位置X(x、y)、放射線検出器1内でのその層の位置(z)、その散乱により付与された(吸収された)エネルギEに対応する値を出力することができる。
第2放射線散乱層13は、第1放射線散乱層11と同様の構成及び機能を有している。ただし、第2放射線散乱層13は、放射線吸収層12の他方の側(第1放射線散乱層11とは反対の側)に設けられ、主に、放射線吸収層12に対して他方の側の半球(立体角2π[sr])の放射線をコンプトン散乱させる。
放射線吸収層12は、第1放射線散乱層11や第2放射線散乱層13でコンプトン散乱された放射線を光電吸収させるための層である。放射線吸収層12は、第1放射線散乱層11と第2放射線散乱層13との間に設けられ、1層でもよいし、複数の層が積層されていてもよい。放射線吸収層12は、光子の阻止能力の高い材料、例えばカドミウムテルル(CdTe)やカドミウム亜鉛テルル(CdZnTe)を用いた検出器に例示される。放射線吸収層12は、層ごとにモジュール化されている。言い換えると、放射線吸収層12は、層ごとに、ガンマ線の相互作用を検出可能である。ガンマ線の相互作用が発生した場合、その吸収の層内での位置X(x、y)、放射線検出器1内でのその層の位置(z)、その吸収により付与された(吸収された)エネルギEに対応する値を出力することができる。
第1放射線散乱層11、第2放射線散乱層13及び放射線吸収層12の各層は、互いに所定のピッチで配置される。
このように、本実施の形態に係る放射線検出器1は、放射線吸収層12に対して一方の側の半球(立体角2π[sr])からの放射線をコンプトン散乱する第1放射線散乱層11と、他方の側の半球(立体角2π[sr])からの放射線をコンプトン散乱する第2放射線散乱層13とを備えている。そのため、この放射線検出器1は、一方の側の半球の検出効率と他方の側の半球の検出効率とを同じにすることができる。その結果、このコンプトンカメラ用検出器1台で、1回で、全周(4π[sr])方向の検出が可能となる。
このとき、放射線吸収層12は、第1放射線散乱層11と第2放射線散乱層13とに共用されている。言い換えると、放射線吸収層12は、第1放射線散乱層11と放射線吸収層12とで構成される検出器と、第2放射線散乱層13と放射線吸収層12とで構成される検出器との間で共用されている。それにより、1個の検出器の放射線吸収層12の分だけ、層数(又は厚み)を相対的に少なくすることができる。その結果、全周(立体角4π[sr])方向の検出効率を向上させながら、放射線検出器1の大きさやコストの増加を抑制することができる。なお、放射線吸収層12の層数(又は厚み)を相対的に少なくしない場合、放射線吸収層12の層数(又は厚み)が相対的に多くなるので、第1放射線散乱層11や第2放射線散乱層13で散乱された放射線を確実に光電吸収することが可能になる。
一方の側の半球の放射線量と、他方の半球の放射線量とが大きく異なるなどの特段の事情がない限り、第1放射線散乱層11の層数と第2放射線散乱層13の層数とは、同数であることが好ましい。それにより、第1放射線散乱層11側の半球からの放射線の検出効率と、第2放射線散乱層13側の半球からの放射線の検出効率とを等しくすることができる。
また、第1放射線散乱層11、第2放射線散乱層13及び放射線吸収層12は、放射線の線量が高い場合には、層数を少なく、疎に配置することが好ましい。層数を多く、密に配置すると、散乱による信号が増加して飽和するおそれがあるからである。一方、放射線の線量が低い場合には、層数を多く、密に配置することが好ましい。層数を少なく、疎に配置すると、検出効率が低下するからである。この図の例では、第1放射線散乱層11、第2放射線散乱層13及び放射線吸収層12は、それぞれ4層、4層及び2層である。
上述のように、第1放射線散乱層11、第2放射線散乱層13及び放射線吸収層12は、層ごとにモジュール化される。図7は、そのモジュールの構成例を模式的に示す平面図である。モジュール30は、センサ部31と、検出部32と、トレー36とを備えている。モジュール30の構成は、第1放射線散乱層11、第2放射線散乱層13及び放射線吸収層12のいずれにおいても、センサ部31を除いて同じである。
トレー36は、センサ部31と検出部32とを放射線検出器1内のz方向の所定の位置に保持する。トレー36は、第1部分36aと、複数の第2部分36b(この図の例では、4個)とを備えている。第1部分36aは、トレー36の中央に設けられ、センサ部31を載置可能な形状を有している。複数の第2部分36bは、第1部分36aの周囲に概ね等間隔に設けられ、検出部32を載置可能な形状を有している。言い換えると、第1部分36aにはセンサ部31が載置され、複数の第2部分36bの各々には検出部32が載置される。第2部分36bの数は、検出部32の数により増減する。センサ部31と複数の検出部32とは電気的に接続されている。
第2部分36bにおいて、その端部36b1は、開口部33を備えている。開口部33は、第2部分36bごとに設けられ台座(図示されず)からz方向に延びる支持部材21に貫通される。また、他の端部36b2は、第2部分36bごとに設けられ台座(図示されず)からz方向に延びる支持部材22に挿入される。このように、各第2部分36bが支持部材21、22に保持されることで、トレー36はセンサ部31と検出部32とをz方向の所定の位置に保持する。
センサ部31は、放射線(例示:ガンマ線)をコンプトン散乱又は光電吸収し、その放射線を散乱又は吸収したxy面内の位置と、その散乱又は吸収のエネルギの大きさに対応する量を示す電気信号を出力する。センサ部31は、検出層と、第1表面電極と、第2表面電極とを備えている(図示されず)。
第1放射線散乱層11及び第2放射線散乱層13における検出層は、放射線を散乱するための層であり、半導体層に例示される。例えば、半導体層は、シリコン(Si)層に例示される。第1表面電極は、検出層の一方の面を覆うように、xy面内に格子状に形成された膜であり、導電体層に例示される。例えば、半導体層がシリコン(Si)層の場合、導電体層は、アルミニウム(Al)層に例示される。第2表面電極は、検出層の他方の面を覆うように、xy面内に一面に形成された膜であり、導電体層に例示される。例えば、半導体層がシリコン(Si)層の場合、導電体層は、アルミニウム(Al)層に例示される。
放射線が第1放射線散乱層11又は第2放射線散乱層13の半導体層で散乱された場合、xy面内における散乱の位置は、当該散乱による電気信号を受けた第1表面電極の位置として検出される。また、散乱で付与されたエネルギの大きさに対応する量は、第1表面電極で検知した電荷の大きさとして検出される。
一方、放射線吸収層12における検出層は、放射線を吸収するための層であり、半導体層に例示される。例えば、半導体層は、カドミウムテルル(CdTe)層やカドミウム亜鉛テルル(CdZnTe)層に例示される。第1表面電極は、検出層の一方の面を覆うように、xy面内に格子状に形成された膜であり、導電体層に例示される。例えば、半導体層がカドミウムテルル(CdTe)層やカドミウム亜鉛テルル(CdZnTe)層の場合、導電体層は、白金(Pt)に例示される。第2表面電極は、放射線検出層の他方の面を覆うように、xy面内に一面に形成された膜であり、導電体層に例示される。例えば、半導体層がカドミウムテルル(CdTe)層やカドミウム亜鉛テルル(CdZnTe)層の場合、導電体層は、インジウム(In)に例示される。
放射線が放射線吸収層12の半導体層で光電吸収された場合、吸収の位置は、当該吸収による電気信号を受けた第1表面電極の位置として検出される。また、吸収で付与されたエネルギに対応する量は、第1表面電極で検知した電荷の大きさとして検出される。
なお、センサ部31は、第1表面電極と、第2表面電極とで電極の形状が対称ではない。しかし、放射線は、どちらの表面電極の側からセンサ部31へ入射するとしても、それらの表面電極の影響を受けることはなく、センサ部31での放射線の散乱や吸収に影響はない。なお、第1表面電極(この例では格子状)と第2表面電極(この例では全面べた)の形状や、センサ部31の形状(この例では正方形)は上記の例に限定されるものではない。
また、センサ部31は、他の種類の放射線検出器であってもよい。その放射線検出器としては、ストリップ型検出器が例示される。そのセンサ部31は、検出層と、第1表面電極と、第2表面電極とを備えている(図示されず)。第1表面電極は、検出層の一方の面を覆うように、x方向に平行に伸びる短冊状に形成された複数の膜である。第1表面電極は、検出器がカドミウムテルル(CdTe)層の場合、アルミニウム(Al)に例示される。第2表面電極は、検出層の他方の面を覆うように、y方向に平行に伸びる短冊状に形成された複数の膜である。第2表面電極は、検出器がカドミウムテルル(CdTe)層の場合、白金(Pt)に例示される。
検出部32は、センサ部31から出力される位置及びエネルギに対応する量を示す電気信号を配線34から受信する。そして、その電気信号に対応する検出信号を情報処理装置2へ配線35を介して出力する。この図の例では、センサ部31は4つの領域に分けられ、各領域ごとに検出部32を備えているが、本発明はその例に限定されるものではない。
図8は、そのモジュールを積層させた放射線検出器の構成例を模式的に示す斜視図である。放射線検出器1では、筐体20内に、複数のモジュール30(第1放射線散乱層11、放射線吸収層12及び第2放射線散乱層13)が積層されている。例えば、この図の例では、z方向の下方から順に、第2放射線散乱層13が7層、放射線吸収層12が6層、第1放射線散乱層11が7層、それぞれ配置されている。各モジュール30は、台座23からz方向に延びる支持部材21、22により、筐体20内の所定の位置に固定される。モジュール30をz方向に連続的に隙間なく積層すれば、モジュール30を密に積層することができる。また、例えば、モジュール30間にスペーサを挿入して、モジュール30をz方向に所定の間隔ごとに積層すれば、モジュール30を疎に積層することができる。あるいは、支持部材21、22でモジュール30を支持するためのモジュール固定箇所を密にすれば、モジュール30を密に積層することができる。また、モジュール固定箇所を疎にすれば、モジュール30を疎に積層することができる。
モジュール30のz方向の位置は、モジュール30が支持部材21、22で保持されている箇所の位置として特定することができる。したがって、コンプトン散乱又は光電吸収の位置Xは、モジュール30が支持部材21、22で保持されている箇所によりz座標の位置(z)により特定され、各モジュール30のセンサ部31の第1表面電極内の位置でx座標及びy座標の位置(x、y)により特定される。
次に、本実施の形態に係るコンプトンカメラの動作について説明する。図9は、本実施の形態に係るコンプトンカメラの動作原理を示す模式図である。また、図10は、本実施の形態に係るコンプトンカメラの動作を示すフロー図である。
まず、放射線源50aが第1放射線散乱層11の側にある場合を考える。
ユーザは、コンプトンカメラ5の放射線検出器1を所定の方向へ向ける。放射線検出器1は、例えば、前方にある放射線源50aからの放射線(例示:ガンマ線)を計測する(ステップS01)。
具体的には、前方の放射線源50aからの放射線が放射線検出器1へ入射し、まず、概ね放射線検出器1の複数の第1放射線散乱層11のいずれか一層でコンプトン散乱される。このとき、散乱が起こった第1放射線散乱層11(z1)は、そのセンサ部31における散乱が起こった位置(x1、y1)、及び、放射線が付与したエネルギE1に対応する電荷の変化値を示す信号を出力する。その第1放射線散乱層11の検出部32は、電荷の変化値(エネルギE1に対応)と位置X1(x1、y1、z1)とを示す信号を情報処理装置2へ出力する。
その後、散乱された放射線は、放射線検出器1の複数の放射線吸収層12のいずれか一層で光電吸収される。このとき、吸収が起こった放射線吸収層12(z2)は、そのセンサ部31における吸収が起こった位置(x2、y2)、及び、吸収されたエネルギE2に対応する電荷の変化値を示す信号を出力する。その放射線吸収層12の検出部32は、電荷の変化値(エネルギE2に対応)と位置X2(x2、y2、z2)とを示す信号を情報処理装置2へ出力する。
これら、第1放射線散乱層11での散乱と、放射線吸収層12での吸収とはほぼ同時に発生する。そのため、時系列的にほぼ同時に発生した2つの事象を、一つの放射線による連続した事象と判断することができる。したがって、第1放射線散乱層11−放射線吸収層12で起こる他の散乱/吸収や、第2放射線散乱層13−放射線吸収層12で起こる散乱/吸収と区別することができる。
次に、情報処理装置2は、第1放射線散乱層11からの電荷の変化値をエネルギE1に変換し、放射線吸収層12からの電荷の変化値をエネルギE2に変換する。そして、(位置、エネルギ)=(X1、E1)と(X2、E2)とに基づいて、散乱角θを計算する(ステップS02)。
この場合、放射線源50aのエネルギE01は、下記式(1)で表される。
E01=E1+E2 …(1)
また、コンプトン散乱では、散乱角θについて、下記式(2)が成り立つ。
E2=E01/(1+E01(1−cosθ)/mc) …(2)
したがって、式(1)と式(2)とにより、下記式(3)が導かれる。
cosθ=1−mc/E2+mc/(E1+E2) …(3)
すなわち、E1、E2を式(3)に代入すれば、散乱角θが求まる。
そして、情報処理装置2は、放射線源50aからの複数の放射線について、上記ステップS01〜S02を行い、複数の散乱角θを得る。
続いて、情報処理装置2は、複数の散乱角θに基づいて、放射線源50aの到来方向を計算する(ステップS03)。
ここで、散乱角θと位置X1と位置X2とから、放射線の入射方向(放射線源50aの方向)は以下の範囲と算出される。すなわち、位置X1を頂点とし、位置X2と位置X1とを結ぶ直線の方向を高さ方向とし、その高さ方向を基準として位置X1から散乱角θで伸びる母線を有する、円錐51aの側面(の円環)上である。複数の散乱角θを算出すれば(ステップS01〜S02)、複数の円錐を求めることができ、それら複数の円錐の重なり合う位置を求めることができる。その重なり合う位置が、最終的な放射線源50aの方向と算出できる。そのとき、放射線源50aの入射放射線のエネルギは、例えば、E01=E1+E2である。
一方、放射線源50bが第2放射線散乱層13の側にある場合も、同様に考えられる。
ユーザがコンプトンカメラ5の放射線検出器1を所定の方向へ向けたとき、放射線検出器1は、例えば、後方にある放射線源50bからの放射線(例示:ガンマ線)を計測する(ステップS01)。
具体的には、後方の放射線源50bからの放射線が放射線検出器1へ入射し、まず、概ね放射線検出器1の複数の第2放射線散乱層13のいずれか一層でコンプトン散乱される。このとき、散乱が起こった第2放射線散乱層13(z3)は、そのセンサ部31における散乱が起こった位置(x3、y3)、及び、放射線が付与したエネルギE3に対応する電荷の変化値を示す信号を出力する。その第2放射線散乱層13の検出部32は、電荷の変化値(エネルギE3に対応)と位置X3(x3、y3、z3)とを示す信号を情報処理装置2へ出力する。
その後、散乱された放射線は、放射線検出器1の複数の放射線吸収層12のいずれか一層で光電吸収される。このとき、吸収が起こった放射線吸収層12(z4)は、そのセンサ部31における吸収が起こった位置(x4、y4)、及び、吸収されたエネルギE4に対応する電荷の変化値を示す信号を出力する。その放射線吸収層12の検出部32は、電荷の変化値(エネルギE4に対応)と位置X4(x4、y4、z4)とを示す信号を情報処理装置2へ出力する。
これら、第2放射線散乱層13での散乱と、放射線吸収層12での吸収とはほぼ同時に発生する。そのため、時系列的にほぼ同時に発生した2つの事象を、一つの放射線による連続した事象と判断することができる。したがって、第2放射線散乱層13−放射線吸収層12で起こる他の散乱/吸収や、第1放射線散乱層11−放射線吸収層12で起こる散乱/吸収と、区別することができる。
次に、情報処理装置2は、第2放射線散乱層13からの電荷の変化値をエネルギE3に変換し、放射線吸収層12からの電荷の変化値をエネルギE4に変換する。そして、(位置、エネルギ)=(X3、E3)と(X4、E4)とに基づいて、散乱角θを計算する(ステップS02)。
この場合、放射線源50bのエネルギE02は、下記式(4)で表される。
E02=E3+E4 …(4)
また、コンプトン散乱では、散乱角をθについて、下記式(5)が成り立つ。
E4=E02/(1+E02(1−cosθ)/mc) …(5)
したがって、式(4)と式(5)とにより、下記式(6)が導かれる。
cosθ=1−mc/E4+mc/(E3+E4) …(6)
すなわち、E3、E4を式(6)に代入すれば、散乱角θ求まる。
そして、情報処理装置2は、放射線源50bからの複数の放射線について、上記ステップS01〜S02を行い、複数の散乱角θを得る。
続いて、情報処理装置2は、複数の散乱角θに基づいて、放射線源50bの到来方向を計算する(ステップS03)。
ここで、散乱角θと位置X3と位置X4とから、放射線の入射方向(放射線源50bの方向)は以下の範囲と算出される。すなわち、位置X3を頂点とし、位置X4と位置X3とを結ぶ直線の方向を高さ方向とし、その高さ方向を基準として位置X3から散乱角θで伸びる母線を有する、円錐51bの側面(の円環)上である。複数の散乱角θを算出すれば(ステップS01〜S02)、複数の円錐を求めることができ、それら複数の円錐の重なり合う位置を求めることができる。その重なり合う位置が、最終的な放射線源50bの方向と算出できる。そのとき、放射線源50bの入射放射線のエネルギは、例えば、E02=E3+E4である。
以上のようにして、本実施の形態に係るコンプトンカメラが動作する。
本実施の形態のコンプトンカメラ5は、前方の放射線源50aから放射線が放射線検出器1に入射し、主に複数の第1放射線散乱層11の一つでコンプトン散乱され、複数の放射線吸収層12の一つで光電吸収される場合、散乱角θ及びエネルギE01を算出し、放射線源50aの位置を特定できる。それに加えて、コンプトンカメラ5は、後方の放射線源50bから放射線が放射線検出器1に入射し、主に複数の第2放射線散乱層13の一つでコンプトン散乱され、複数の放射線吸収層12の一つで光電吸収される場合に、散乱角θ及びエネルギE02を算出し、放射線源50bの位置を特定できる。すなわち、そのコンプトンカメラ5は、第1放射線散乱層11側の立体角2π[sr]の範囲内にある放射線源50aだけでなく、第2放射線散乱層13側の立体角2π[sr]の範囲内にある放射線源50bも、放射線検出器1で計測可能である。したがって、一台のコンプトンカメラ5で、一度に立体角4π[sr]の範囲内にある放射線源を特定することができる。よって、放射線を測定するとき、測定機器の設置台数を削減する、又は、測定機器による計測回数を削減することができる。
なお、放射線検出器1における第1放射線散乱層11、第2放射線散乱層13、及び放射線吸収層12の層数や配置方法は任意性がある。そのいくつかの例を以下に示す。図11A〜図11Cは、本実施の形態に係る放射線検出器1の構成の変形例を示す模式図である。
図11Aにおける放射線検出器1aでは、第1放射線散乱層11aと、第2放射線散乱層13aと、放射線吸収層12aとは、相対的に密に積層されている。言い換えると、単位厚みあたりの各層の層数が相対的に多い。この放射線検出器1aは、放射線が第1放射線散乱層11aや第2放射線散乱層13aでコンプトン散乱され、放射線吸収層12aで光電吸収される確率が高い(検出感度が高い)という特徴がある。したがって、計測対象の放射線量が小さい場合に好適である。この図の例では、第1放射線散乱層11、第2放射線散乱層13及び放射線吸収層12は、それぞれ5層、5層及び3層である。
図11Bにおける放射線検出器1bでは、第1放射線散乱層11bと、第2放射線散乱層13bと、放射線吸収層12bとは、相対的に疎に積層されている。言い換えると、単位厚みあたりの各層の層数が相対的に少ない。この放射線検出器1bは、放射線が第1放射線散乱層11bや第2放射線散乱層13bでコンプトン散乱され、放射線吸収層12bで光電吸収される確率が低い(検出感度が低い)という特徴がある。したがって、計測対象の放射線量が高い場合に好適である。また、層数が少ない分だけ低コストである。この図の例では、第1放射線散乱層11、第2放射線散乱層13及び放射線吸収層12は、それぞれ3層、3層及び2層である。
図11Cにおける放射線検出器1cでは、第1放射線散乱層11cと、第1放射線散乱層11c側の放射線吸収層12cは、相対的に密に積層されている。一方、第2放射線散乱層13cと、第2放射線散乱層13c側の放射線吸収層12cは、相対的に疎に積層されている。言い換えると、単位厚みあたりの各層の層数が、第1放射線散乱層11c側で相対的に多く、第2放射線散乱層13c側で相対的に少ない。この放射線検出器1cは、放射線が第1放射線散乱層11cでコンプトン散乱され、放射線吸収層12cで光電吸収される確率が高く、放射線が第2放射線散乱層13cでコンプトン散乱され、放射線吸収層12cで光電吸収される確率が低いという特徴がある。したがって、計測対象の放射線量が一方の側で低く、他方の側で高い場合に好適である。この図の例では、第1放射線散乱層11、第2放射線散乱層13及び放射線吸収層12は、それぞれ5層、3層及び3層である。
図11Dにおける放射線検出器1dでは、第1放射線散乱層11dと放射線吸収層12dとが交互に1層ずつ積層され、放射線検出器1dの最も外側(図11Dの最も上側及び下側)に第1放射線散乱層11dが配置されている。したがって、最も外側の第1放射線散乱層11dを除いた第1放射線散乱層11dは、第1放射線散乱層11dの機能と第2放射線散乱層(13dに相当)の機能とを兼ね備えていると見ることができる。言い換えると、第1放射線散乱層11dと第2放射線散乱層(13dに相当)とが一体(同一)であるといえる。あるいは、第1放射線散乱層11dと放射線吸収層12dと第2放射線散乱層(13dに相当)として機能する第1放射線散乱層11dとの組が、この順に、第1放射線散乱層11dを兼用しながら積層していると見ることもできる。この放射線検出器1dにおいても、既述の放射線検出器1と同様に機能することができる。更に、放射線吸収層12の配置範囲が広くなるので、コンプトン散乱された放射線をより吸収し易くすることができる。
なお、図11Dでは、第1放射線散乱層11dと放射線吸収層12dとが交互に1層ずつ積層されているが、放射線検出器1dはこの例に限定されるものではない。例えば、放射線検出器1dは、第1放射線散乱層11dと放射線吸収層12dとが交互に、さらに複数積層されてもよいし、第1放射線散乱層11dを構成する検出器の層数と放射線吸収層12dを構成する検出器の層数とが異なっていてもよい。第1放射線散乱層11dと放射線吸収層12dを交互に積層された構造、すなわち、吸収層を散乱層の途中に挟み込む構造により、コンプトン散乱されたガンマ線のうち、散乱角の大きいものまで検出しやすくなる。このため、検出器の有効面積が向上する。
これらのような、放射線検出器1の検出感度(検出効率)の変更は、例えば、第1放射線散乱層11、第2放射線散乱層13及び放射線吸収層12のモジュール30の層数を増やしたり減らしたり、モジュール30の間隔を広げたり詰めたりすることで実現できる。本実施の形態に係る放射線検出器は、このように計測対象の放射線量に応じて検出感度を自在に変更することができる。
このような、放射線検出器1は、例えば、放射線計測、X線計測、ガンマ線計測、材料分析、セキュリティ、資源探査において用いることができる。
本発明は上記各実施の形態に限定されず、本発明の技術思想の範囲内において、各実施の形態は適宜変形又は変更され得ることは明らかである。
1、1a、1b、1c、1d :放射線検出器
2 :情報処理装置
5 :コンプトンカメラ
11、11a、11b、11c、11d :第1放射線散乱層
12、12a、12b、12c、12d :放射線吸収層
13、13a、13b、13c、13d :第2放射線散乱層
20 :筐体
21、22 :支持部材
23 :台座
30 :モジュール
31 :センサ部
32 :検出部
33 :開口部
34、35 :配線
36 :トレー
36a :第1部分
36b :第2部分
36b1、36b2 :端部
50a、50b :放射線源
51a、51b :円錐
E、E01、E02、E1、E2、E3、E4 :エネルギ
θa、θb :散乱角

Claims (7)

  1. 複数の第1放射線散乱層と、
    複数の第2放射線散乱層と、
    前記複数の第1放射線散乱層と前記複数の第2放射線散乱層との間に設けられた複数の放射線吸収層と
    を具備し、
    前記第1放射線散乱層と前記放射線吸収層とは、第1検出器の少なくとも一部を構成し、
    前記第2放射線散乱層と前記放射線吸収層とは、第2検出器の少なくとも一部を構成し、
    前記第1放射線散乱層は、前記放射線吸収層に対して一方の側の半球にある放射線源からの放射線をコンプトン散乱し、
    前記第2放射線散乱層は、前記放射線吸収層に対して他方の側の半球にある放射線源からの放射線をコンプトン散乱し、
    前記第1放射線散乱層は、第1放射線が散乱されたとき、当該散乱の発生した第1位置及び当該散乱で付与された第1エネルギに対応する第1信号を出力し、
    前記第2放射線散乱層は、第2放射線が散乱されたとき、当該散乱の発生した第2位置及び当該散乱で付与された第2エネルギに対応する第2信号を出力し、
    前記放射線吸収層は、
    前記第1放射線散乱層で散乱された前記第1放射線が吸収されたとき、当該吸収の発生した第3位置及び当該吸収された第3エネルギに対応する第3信号を出力し、
    前記第2放射線散乱層で散乱された前記第2放射線が吸収されたとき、当該吸収の発生した第4位置及び当該吸収された第4エネルギに対応する第4信号を出力する
    コンプトンカメラ用検出器。
  2. 請求項に記載のコンプトンカメラ用検出器において、
    前記第1放射線散乱層の層数と前記第2放射線散乱層の層数とは同じである
    コンプトンカメラ用検出器。
  3. 請求項1又は2に記載のコンプトンカメラ用検出器において、
    前記第1放射線散乱層と前記放射線吸収層と前記第2放射線散乱層とを積層して保持する保持機構を更に具備する
    コンプトンカメラ用検出器。
  4. 請求項に記載のコンプトンカメラ用検出器において、
    前記保持機構は、前記第1放射線散乱層、前記放射線吸収層及び前記第2放射線散乱層を着脱可能に保持する
    コンプトンカメラ用検出器。
  5. 請求項1に記載のコンプトンカメラ用検出器において、
    複数の第1放射線散乱層及び前記複数の第2放射線散乱層と、前複数の放射線吸収層は交互に積層され、
    隣り合う2層の前記放射線吸収層間の放射線散乱層は、前記第1放射線散乱層と前記第2放射線散乱層として機能する
    コンプトンカメラ用検出器。
  6. 請求項1に記載のコンプトンカメラ用検出器において、
    り合う2層の前記放射線吸収層間に配置され、前記複数の第1放射線散乱層のうちの1層と前記複数の第2放射線散乱層のうちの1層として機能する放射線散乱層と
    を具備する
    コンプトンカメラ用検出器。
  7. 請求項1乃至のいずれか一項に記載のコンプトンカメラ用検出器と、
    入射する放射線に応答して前記コンプトンカメラ用検出器の第1放射線散乱層及び放射線吸収層から出力される信号、又は、第2放射線散乱層及び前記放射線吸収層から出力される信号に基づいて、前記放射線源の位置と前記放射線のエネルギとを算出する情報処理装置と
    を具備する
    コンプトンカメラ。
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